2024年度のトリックおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2024年度のトリック成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月01日の時点で一番の2024年度のトリックおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.6 1 2024年度のトリックアニメランキング1位
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインⅡ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (124)
440人が棚に入れました
突如アナウンスされた新たなチーム対抗デスマッチ大会に、レン、エム、フカ次郎、ピトフーイの最強チーム《LPFM》が参戦する。 優勝候補筆頭と目される彼らを待ち受けるのは、“時間経過とともに海へ沈むフィールド“ “MAP中央に潜む【UNKNOWN】エリア“ “無名チームの結託” という過酷な状況だった。 さらに、全プレイヤーに驚愕の特別ルールが告げられる――

声優・キャラクター
レン:楠木ともり
ピトフーイ:日笠陽子
エム:興津和幸
フカ次郎:赤﨑千夏

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ガバガバルールの殺人同窓会的な何かを観せられている感じ…。祭り的な何かなのか?

最終話(12話)まで観ました。2024.12.23

 サード・スクワッド・ジャムが終わったと思ったら、今度は最強AIとバトルだぜ!!

 レンちゃんを含めてどういう基準で集めたのか良くわからん常連達がチームを組んで戦います。祭りっぽいですねぇ…。みんなでお城を攻略します。

 この最強AI達が実は…というオチですが、まぁどうでも良いですね。

 結局、仲間たちと遊ぶと楽しいね!ってことが言いたいのかなぁ…。陳腐ですが事実っちゃ〜事実ですね。

 結局、ガンアクションが売りの普通のバトルアニメでした。みんな楽しそうで何よりです。

………………………………………………………………………

7話まで観ました。2024.11.21

 冒頭いきなりサード・スクワッド・ジャムがスタートします。1期観てないと全く意味不明です。ただ、1期のキャラ達が再登場するので、懐かしい感じはします。

 狙撃手は強いけど、スキャンで位置がすぐにバレるので単独では戦え無いというのがちょっと面白いですね。
      
 しかし、内容は酷いです。 ゲームをやり込んでいる精鋭ばかりが参戦しているはずなのに、頭の悪い銃撃戦でバンバンモブが退場します。1期で登場した本職軍団程の強さと怖さがあるチームはいません。

 戦いの結果、キャラとチームが大分減った4話で特別ルール発動!もうね…、運用の掌で踊っている様です。ただ7話でネタばらしがあります。裏切り者が実は!?ルールの穴と言うか、ご都合主義と言うか…。ピトさんにヘイトが集まりそうです。

 ここまで観て言えることは、物語自体が1期で完結しているので、2期は良く言えばファンサービス、悪く言えば蛇足だと言う事ですね。

 1期はピトさんの死ぬ死ぬ詐欺が酷かったですが、何とかそれで物語の骨格を保っていました。今回はレンがライバルチームのシンクと真剣に戦いたいというだけしかイベント参加の理由が無いので、主要人物達が仲間内でギャーギャーうるさいだけの展開に終始します。

 戦いでキャラが減ることにより、さらに内輪の話になって物語は失速気味です。1期程の人気は出そうも無いなぁ…と言う感想しかありません。ちょっと、ドメスティック過ぎますね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ピーちゃん2号

原作未読 全12話

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインの2期です。関係性から1期からの視聴をオススメします。

SAO(ソードアート・オンライン)の中で描かれていたゲームGGO(ガンゲイル・オンライン)で繰り広げられる対戦をメインにしたスピンオフ作品です。

SAOとの直接の関わり合いはないものの時間軸は同じであると思われます。

銃火器マニアの主人公である小比類巻 香蓮(こひるいまき かれん)が、GGOでアバターとなったレン(LLENN)として活躍していくお話です。

今回は日常パートはほとんどなく、GGO内に特化したお話でした。

ステージは2つ、今回は上位のランキングたちとのバトル戦とが行われましたね。

ゲームならではの戦い方{netabare}(自ら自爆して復活する){/netabare}など多彩に戦い方をしています。

GGOのキャラと実際のキャラが全然違うのも良いですね。

目新しいキャラはいないものの1期で活躍していたキャラたちのバトルで盛り上がりました。

お話は切りのいいところで終わっています。

OPはReoNaさん、EDは1期に引き続きレン役の楠木ともりさんが歌っています。

最後に、場数を踏んだ上位ランキングたちがバトルしているわりには結構適当なところが多かったですねw

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13

たナか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

ロリコン・リコイル

人気作のスピンオフ2期。
前期同様高品質。

01
ぅゎょぅι゛ょっょぃ。

オッサンのモブが多数いるので一見バトルアニメっぽいカモフラージュが効いており、きららなどのプロ向け萌えアニメ好きを公言するのが恥ずかしい人でも堂々とようじょのわちゃわちゃを楽しめるという優れた逸品。ゴツいオッサンを差し置いてようじょが大活躍するカタルシスは本作ならでは。いかにアジア勢の制作技術が発展しようとも、児ポに厳しい海外では絶対にこんな企画は通らない。アニメプロ用の本格萌えアニメはHENTAIジャパンでしか制作は不可能なので、今後も業界の安寧は約束されたも同然。ガハハ、勝ったな。

銃撃描写のクオリティも一片の不安もない品質。銃のデザインもしっかりとカッコいい抜かりなさ。バトルメインな世界観でもシリアスにし過ぎず、わちゃわちゃシーンもじっくりと尺を割く。無駄にカッコつけずにようじょが本体な本題をしっかり遵守。この作風でこれだけ人気なのなら、リコリコもあまりふざけないでも良かったような。キャラを守りたいあまりに避雷針として配置したツッコミどころの存在感が大き過ぎた。

これの主人公がオッサンならキャラの魅力ガー!で誰も見ないからねえ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

66.4 2 2024年度のトリックアニメランキング2位
鴨乃橋ロンの禁断推理 2nd Season(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (53)
173人が棚に入れました
世界最高峰の探偵養成学校BLUEには、かつて類稀なる才能で将来を有望視された一人の天才がいた――。 BLUE開校以来の天才と囁かれた鴨乃橋ロンは在校中のある事件をきっかけに、探偵として致命的な“欠陥”を抱えたことで、BLUEを追放され「探偵」を禁じられる。 それから5年後。失意と退屈の日々を送るロンの元に警視庁捜査一課の刑事・一色都々丸が連続殺人事件への協力を求め訪ねて来たことで、止まっていたロンの時間が再び動きだす。 ロンの苦悩を知り、親切心からサポートを申し出る“ピュアなマヌケ”一色都々丸。そんな彼をロンは「トト」と呼び、二人での捜査に無限の可能性を感じると、トトをパートナーに指名する。 謎を解くロンと、捜査に動くトト。ちょっとワケありな凸凹探偵コンビが、ミステリアスな事件を華麗に解決していく……!!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

推理物としてはゴミですが、雰囲気は良いですね。

 最終話(1期、2期通算26話)まで観ました。
 2025.01.05

 真面目に観ては駄目な子供騙し推理アニメ!各パートツッコミどころだらけです。

 16話!ハッカー殺人編解決!ハッカーをユニコーン像に串刺し!別のハッカーをスクランブル交差点で煙幕の中、弓で心臓を狙撃!トリックは明らかになるのか?どうやったの?ワクワク…。

 ハッカーかと思ったらM家のヤツだった!素人相手の頓珍漢な推理より、プロの犯罪集団相手の方がマシだ!

 トリックが良く分からんまま、M家の構成員をやっつけたぞ!交差点の件はトリックが判明したけど、ユニコーン像に串刺しの件はトリック不明です。相変わらずガバガバ展開ですが、1期より緊張感がある!

 18話!海の家で殺人事件解決!やっぱりトリックに無理があります。一人でイカダを作ったり、大の大人を着替えさせたり、誰か見てんだろ…。夜とは言え、真っ暗闇ではないのだろう?目撃されますね…。馬鹿なの?

 20話!才能泥棒ハミングバード編解決!警察の無能化極まれり。いくら何でもこんなことある?しかも、一歩間違えたらターゲット死んでますよ!

 22話!ついにトリックを放棄…。謎の爆発で殺人!何だよ可燃性ガスって。推理物で必要なのは動機より手口だろ…。

 こんなの、秘孔を突いたとか、念力で殺したとかと変わらへん!酷いわ〜。憎しみで人が殺せたら…ってか!?

 最終話(26話)!22話の後半からスタートした密室洋館コース料理見立て殺人解決編!

 いやいや…。トリック以前に殺人を警戒している成人男性を複数人殺せる奴なんて、必然的に絞れるやろ…。女子供じゃ無理…。またМ家か…。

 1期の方がガバガバとは言えトリックを説明しようとする態度が見られましたが、2期ではМ家や犯罪集団に頼ってトリック自体を放棄する姿勢が顕著です。

 1期で叩かれ過ぎたんでしょうかねぇ…。3期はなさそうですが、続けても誰も得をしなさそうなので、ここらへんが潮時な気がします。

 どうせ、推理物なんて誰が作ってもガバガバになるんだから、開き直った方が良さそうですね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

リタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

推理そのものは好き

2期も己の境遇が少しずつ明かされ、黒幕関連もすこーしずつ進んでいく。

でもラストまで観たけど、全然ラスボス?まで到達しそうにない。
関わってはいるけどかすりもしていない予感がする。
というか絶対的な天と地ほどの差があるような描写で到達するのか謎。

それを除くと、オムニバス形式のコ◯ンのような前後編なお話を
何回か楽しむ事が出来たので、例の組織を置いておけば面白く感じた。

かてきょーの時もそうだけど、面白いけど長々と続け過ぎていると
大味になっていく恐れがあるので、ある程度いい塩梅の所で一番惹かれる
話をポンポン進めてほしい気がする。

それか逆にその確信に迫る要素はまだ明かさず後半あたりにとっておいて
存分に探偵物語を満喫させてから一気に進める...みたいのも良さそう。
とにかく推理モノ大好きなので、畳めなくなるような変な終わり方にならなければいいなと願う。


◯作画
安定していて敵味方分かりやすい。背景も美しく場所把握もしやすい

◯声
声も安定している。敵もしっかり分かりやすくて好き

◯ストーリー
短編ものがどんどん観たくなる。重要な要素はまだまだ不要

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0

saitama さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

推理アニメとして普通に面白かった

原作未読。

シーズン1もアニメにてみた。
シーズン2にて一定の区切りがついた感じだけど、いい感じに締めていたと思う。

設定は使い古されたシャーロック・ホームズなのだけど、設定自体も良かったと思う。
何より相棒たる刑事が徐々に成長していく感じもあって、まあ、ジャンプらしい原作だし、コナンほどアニメ向きに荒唐無稽じゃないけど、現実とファンタジーの合間の塩梅が良かった。

原作未読なので、この先もアニメ化が可能かはわからないが、この調子なら続いてほしい推理アニメ。

ただ、原作の都合だろうけど、アニメ化にあたって、話数が区切れないのは多分文句いう人もいるかもしれない。とはいえ、それはそれ、結果良い作品ならOKではないかと。

オリジナルOVAとかもしやすそうなキャラが豊富だし、推理とは関係ないOVAとか特典で作れば、円盤も多少売れるのではないだろうか?

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

59.8 3 2024年度のトリックアニメランキング3位
ばいばい、アース(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★☆☆ 2.9 (63)
165人が棚に入れました
様々な動物の姿をまとう獣人が住まう世界に、ラブラック=ベルは唯一の"人間"として生まれた。 牙も毛皮も鱗もない彼女は"のっぺらぼう"と呼ばれ、どこにも自分と同じ種族を見つけることができずに、もの寂しさを感じながら日々を過ごしていた。 「私も、世界と交じり合いたいーー」 そんな想いに胸を焦がし、身の丈ほどの大剣<唸る剣(ルンディング)>と共に、自分のルーツを探す旅に出ることを決意する。 その代償として、数々の試練が待ち受けるとも知らずにーー
ネタバレ

アニメアンチ2号 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

見るだけ時間の無駄アニメの代表格

●見ざる聞かざる言わざる

「アイズ ワイド シャット 仮面舞踏会の謎にせまる」
https://youtu.be/7Hp4OERKuW4

🤡タブーに関わることは
👹ヴェールで覆うのが暗黙の了解のようです。


●50歩100歩の文明人、かく語りき

古代ギリシア人が非常に高度な文化水準を保持していたのはよく知られておりますが
私見によれば古代ギリシア人は{netabare}現代人に比べたらどうしようもないくらいに
糞食らえ!の野蛮人であったと確信しております。

それでも50歩100歩の文明人の残した文献によれば、異民族であるところの
「バルバロイ」は「エンガチョ」であったらしいです。

「エンガチョ」という恐らく昭和時代?(の死語)について理解不能な方には
申し訳なく思うところがある故にそれを言い換えますれば、「アンタッチャブル」
すなわち「禁忌の民族」だったという話でございます。

しかしながら「禁忌の民族」と言っても正確なニュアンスが伝わらないかもしれませんので
言い換えれば、「畜生外道の糞豚非人卑○×□?」
「人がゴミのようだ」ではなく「ゴミが人のようだ」という感じの
人間未満の存在がいたということのようであります。

そんな糞味噌茄子の人達が築いた独自の文化的観点に基づきますところの世界観を
再現した作品が本作のようなファンタジーと呼ばれるものでございます。

「バルバロイ」とは要するに野蛮人のことでありまして、「バーバリアン」ないし
「【ベル】セルク」も同じような意味合いがあります。

そうして「【ベル】セルク」から転じたものが「ヘラクレス」でございます。
「ヘラクレス」?ギリシア神話の英雄・・・おい!ギリシア人お前もかっ!?

オチは要するに「バルバロイ」よりも格段にレベルが高いはずの「ヘレネス」=ギリシア人の
誇るギリシア神話のルーツが「バルバロイ」のものだったというコメディでございます。

「野蛮人の神話」の子どもに当たるのが「ギリシア神話」でありましたとさ。
残念無念でございました。

「バルバロイ」=「【ベル】セルク」は「【ベル】の戦士」ないしは
【ベル】の祝福を受けた戦士です。

「英雄ヘラクレス」の如く勇猛果敢な狂戦士であります。
天下無双に国士無双で、もの凄く強いです。

しかしながら、それでもローマ帝国には敵わないのであります。

「【ベル】セルク」も「ヘラクレス」も確かに超人的に強いのですが、
残念ながら狂戦士であり、頭がいかれているのであります。

【イニシエーション】により超人的な力を得たのですが、所謂「逝ってる」と
いうやつで、戦術とか戦略とか考える知性が足りてないわけであります。

「【ベル】セルク」=基地外というやつで、落とし穴でも掘っておけば勝手に墜ちて
自滅するくらい残念な下等生物であります。

古代人は勇敢な戦士の首を狩るのとかが好きで、
狩った生首をコレクションして喜んでおりました。

勇敢な戦士は「バルハラ」という天国に招かれ、キャバクラ接待みたいなパーティーを
満喫できるというので、俄然やる気が出て命知らずなバーサーカーになるのであります。

現代人なら首を狩らずともキャバクラ三昧できますが、古代人にとってのキャバクラは
「バルハラ」しかないというのが痛恨の悲劇でありましたとさ。

理論上、ちゃんと適切な【イニシエーション】さえ行えば「黒魔術」は使えるはずなのですが
習得するのが面倒だし、取得しても呪われるから割に合わないというこれまた喜劇でありました。

確かに魔法が使えたら便利なのですが、現代人が基地外に指南を乞うとか
意味がわかりません。


本作の最大の長所は【イニシエーション】についてのコンセプトを
なんとかして確立しようと奮闘しているところであります。

それでも【イニシエーション】についてのイメージが全く思い浮かばない人には
支離滅裂馬耳東風の結末であります。

それに対して「ベルセルク」の原作では【イニシエーション】についてほぼそのままの
在り様を明確に描いておりますので具体的なイメージが掴みやすいところがあります。

但し具体的に描いてはいますが、何の描写なのか何の説明もないまま進行して
いきますので、ただの背景としてしか認識できず無意識に流してしまうという
デメリットもございます。

何の執念かわかりませんが、現代人では到底理解できないことを不思議なくらいに
熱狂的に?必死に描こうとするこういう類のファンタジスタの制作者の真意は
いかなるものでありましょうか?

ファンタジーとは要するにイカレタ古代人の妄想であります。

ある意味奇跡か!?と思うくらいファンタスティックなところもありますが
まず第一にその表現が放送コードに引っ掛かる時点で詰んでいます。

悪戦苦闘してなんとか無理やりハードル越えたとしても
「そんな説明の仕方じゃわからんわい」と言われたらそれで終わりの話でございます。{/netabare}


●「Bye Bye、クソアニメ」

仮に解釈しようとも続編で正解が示されるのか大いに怪しいところでありますが
気になるワード解釈などを一応やるだけやってみることにします。

旅の試練で【ベル】がピアノみたいな楽器を弾くシーンがございます。

{netabare}スタンリーキューブリック監督の「アイズワイドシャット」でも「イニシエーション」
絡みでピアノが置いてあるシーンがありましたが、本作においては【マスカレード】の
観客が見当たらないものの、やってることは「剣楽」と同じなので
この試練も「イニシエーション」であると捉えることができます。

ピアノには「MOONWORK」と書いてありますが
「モーナーク」と読むんだそうです。
それで意味は「月する」ということらしいとか…

その後、融合体【ネフィリム】みたいな神がもっともらしい説明を付け加えますが
【ネフィリム】の神の言う説明と「MOONWORK」=「モーナーク」=「月する」
という用語が微妙にズレているというか、説明する気まるでない感じが充満しています。

取り敢えず神話に結び付けて「月する」を無理やり翻訳してみますと
「アルテミする」というようになるのではないかと?そんな感じでしょうか?

「アルテミス」「ダイアナ」「ルナ」これらは月の女神であり、
出産と関係が深い女神であります。

「小さき者【ベル】」あるいは「のっぺらぼう【ベル】」とは
「可能体」を意味するものであると解釈できます。

大いなる可能性を秘めた種子であり、やがて本来あるべき姿に
生まれ変わるということなのでしょう。

但し【ベル】の神話を前提に考えれば、ただ生まれ変わるのではなく
【三位一体】の神として転生しなければならないという制約が付きます。

カラスは死を告げる鳥ですが、死を反転ささせると「再生」になりますので
カラスを反転させると【フェネクス】=不死鳥となります。

【フェネクス】は【フェニキア】由来の聖獣であり、【ベル】の神話に必須の存在でありまして
本作のOPの初っ端で飛び立つ鳥が【フェネクス】であります。

以上のように解釈すると一応は「MOONWORK」「月する」の意味は通るようにも思えますが
それでは「モーナーク」とはいったい何でしょうか?という話になります。

どこかかで聞いたことがある「モーナーク」と言いますか「モナーク」とは
「プロジェクトモナーク」というものでありまして、それは何かと言えば
「MKウルトラ」というCIAが極秘に行っていたというマインドコントロール
実験の後継に該当します。

実験内容の詳しいことは兎も角として「モナーク」=「MONARC」は
君主、最高権力者、支配者を意味する言葉でありまして、「主なるもの」というようにも解釈できるわけであります。

【ベル】=【バアル】でありますがその意味するところは「主なるもの」「主なる神」
でありますので「モナーク」=【ベル】ということになります。

「モナーク」と【モレク】何となく似ているような気がしましたが、あながち無関係とは言えず
【モレク】と【ベル】とは呼び名が違えど同じ神を表す名前だったりします。

すべては【ベル】の神話から導き出される答えでありまして、故に「プロジェクトモナーク」も
同じことで、それは多重人格を作り出す洗脳実験と言われていますが、そのルーツは
「イニシエーション」であり、神と「目合う」降霊術が起源であるという結論になります。

試練の儀式に立ち会う「融合体の神」の姿そのものが「イニシエーション」を表しており
「プログラミング・モナーク」による精神分裂症例を再現しているということであります。

「剣楽」を含む意味不明なシーンは、【アドニス】とのやり取りもすべて
「イニシエーション」を表現していますので、{/netabare}それを見て楽しいなら兎も角
そうでないならば早めに「Bye Bye、」した方がいいでしょうという結論になります。





【アナグラム】を攻略して初めて手掛かりがの断片が掴める難解曲者作品


ティツィアーノの刻印LEGNA{netabare}→ANGEL【天使】(両性具有?){/netabare}
アナグラムを仕込むということは疚しいところがあるとしか思えません。

普通に見て99.99%の人が理解できないスーパーハード級物語。

考察する要素は半端ない位にメガ盛りですが、仮にこの物語を理解したところで
何かいいことがあるでしょうか?

本作と関係すると思われる神話を知っていて用語をたまたま偶然解釈できたので
何となく描かれていることを察することができましたが、個人的には
大筋において大減点!!したくなるような微妙なものでありました。

結論は見るだけ時間の無駄ということになりまして、
直感的に面白くないと思い途中で切った人は大正解だと思います。

物語評価1は滅多にやらない禁じ手でしたが、本作は残念ながら大減点せざるを得ない
致命的な要素があったという話であります・・・


ベルセルク、クレイモア、進撃の巨人あとはヴィンランド・サガ。
以上が本作を理解する上で参考になる作品であります。


基本的に物語が意味不明でほとんどの人が途中で断念してもおかしくないくらいに
屈折した作品であるため、今更に詳しい考察をしたところでどこに需要があるんだ?
と思わざるを得ないところが多分にありますが、それでも色々べてみたら、新しい発見が
相応にあるため、半ば自己満足気味ではありますが、少しばかり本作についての考察を
行ってみました。

本作の主人公の名前が「ラブラック・【ベル】」であることと「【ベル】セルク」のタイトルにある
【ベル】が重なるのは偶然ではなく、必然であると当方は確信しています。

{netabare}「【ベル】セルク」=「バーサーカー」でありますが、狂戦士と言いたいだけなら
バーサーカーでも良かったはずでした。

【ベル】には特別な意味があったため「【ベル】セルク」が採用された
のではないかと推測いたします。

そういう視点、前提条件で再び主人公の名前即ち
「ラ」「ブラック」【ベル】を考え、その師匠であり義理の父である
「ラ」「ブラック」「シアン」の名前について色々分析してみると面白いことが判明しました。

「ラ」「ブラック」「シアン」は教示者=「エノーラ」でありますが、
「エノーラ」の意味とか語源とかざっくり調べてみたら「エノラ・ゲイ」という
ワードが検出されました。

「エノラ・ゲイ」を≪パンク≫な発想で分解してみますと「エノ」「ラ」「ゲイ」となります。

「エノラ・ゲイ」とはWW2の時に米軍が日本に新型爆弾を落とした爆撃機の名前ですが
その爆弾の通称が「リトルボーイ」つまり「小さき者」だったという話であります。

「エノラ・ゲイ」は某軍人の母親の名前が由来らしいですが、「エノ」「ラ」「ゲイ」
という風に区切ると性別不明の女神様の名前になるかもしれないという疑惑が浮上します。

そこでアニメアンチは思いました。
「エノー」「ラ」の「ラ」「ブラック」「シアン」よ!お前の色は何色だ!!
(詳しいことは↓に続きます。ご清聴有難うございました。){/netabare}


ある種の隠語が多用されているために物語がさっぱり理解できないということのようです。
隠語は【イニシエーション】を暗示していたというそれがオチのようです。


「ラブラック【ベル】」は「ビースティな」「のっぺらぼう」という異名持ちます。
その名の意味するところは{netabare}「♂ムキムキマッチョな」「仮面のアタッカー」
というものであると推測されます。

それはドラゴンスレイヤーのような大剣を所持する【マスカレード】参加者であります。

【マスカレード】は映画「アイズワイドシャット」にも取り上げられてる仮面の祭典であります。{/netabare}


結論は「ラ」「ブラック」【ベル】、「ラ」「ブラック」「シアン」
という名が本作のすべてを表すということになりそうです。

「ラ」=「la」はフランス語の♀女性定冠詞です。
{netabare}「エノ」「ラ」「ゲイ」の「ラ」「ゲイ」はla gay。
男性の同性愛者の前に女性定冠詞がついています。

エノとは恐らくギリシア神話の女神イーノーないしイノではないかと解釈しますと
(エノ=la gay)女神と♀男性同性愛者が鏡写しのようになる関係性が導き出されます。

「ブラック」は【ベル】にかかる枕詞みたいなもので、特定の宗教を暗示します。
【ベル】に関する神話では力ある狩猟者であり人類初の独裁者の男が死後転生し
神になるも、男根を失いその妻がそれを探し求めるという悲劇めいたエピソードが語られています。
失われた男根は魚に食べられ、その魚が【ダゴン神】(=半魚人の神)となった
という話が伝えられています。

1話に登場した魚は【ダゴン神】の子孫であり、本作の【ベル】とも関係が
あることが示唆されます。

女神イーノー=イノとは「たくましくする女」の意であり、
男根崇拝の狂乱の祭りと穀物のたくましい成長に関連がある。
とされており、またイノは♀海の女神であります。

「エノーラ」の「ラブラックシアン」とは「laたくましくする女」の「laシアン」となり
「ブラック」は【ベル】の枕詞なので【ベル】と繋がる「シアン」ということで
♂と♀がひっくり返った関係性から師匠と弟子の上下関係性もひっくり返してみると
【ベル】が神なら「シアン」は僕となります。そして
【ベル】の僕ならば「シアン」は【シオン】と変換されます。
【シオン】と言えばユダヤ人に所縁ある地名ですがもともとは約束の地【カナン】でありました。

【ベル】は【カナン人】の神であるので【ベル】と言えば【シオン】となるわけです。

【ベル】は【バアル】とも呼ばれ性別不明あるいは、
「父母子の三位一体の神」で【両性具有】の神とも考えられています。

【バアル】と言えば【オベリスク】でありそれは長い「柱」のことであります。
【オベリスク】は死んだカリスマ独裁者の「男根」を表し、「柱」は【バアル神】を表します。

某秘密結社のロッジには「2本の柱」と「中央に1本の槍ないし剣」が配置され
三位一体の神を表していると言われています。

剣は手足と同じものであり、「ラブラック【ベル】」は剣を抱えるように構え
剣を抱えて眠ります。

「剣」と【ベル】は一心同体であり、それはまさに【オベリスク】であります。

【♀エノーラ】は剣技を教える【イニシエーター】でありまして、
マスターした剣技により神を楽しませることを「剣楽」と言います。

その「剣楽」に【マスカレード】即ち仮面舞踏会に使う仮面をつけた貴族がギャラリーとして
参加しますが、【マスカレード】は【イニシエーション】でありますので
「剣楽」も【イニシエーション】となります。{/netabare}

オリンピックパリ大会の開会式では【ディオニソスの祭典】が示さていましたが
これこそ典型的な【イニシエーション】であります。

{netabare} 「女神イノ」と言えばこの【ディオニソスのイニシエーション】と所縁があるために
「♂」を「たくましくする女」と呼ばれるわけであります。

【アドニス】は【ベル】と鏡写しの関係でありますの「クエスティオン」の刻印が示す通り
♂「剣」に「?」が付くわけであります。

要するに♀エノーラ(=「la gay」)の教えとは「♂?」や「♂♀」の
【イニシエーション】を表すわけです。

「ビースティ」とは力ある狩猟者を指す形容詞なのでしょう。
【アドニス】とは対照的に剛毅な剣を暗示する意味があるのかもしれません。

【ベル】と【アドニス】は鏡写しの関係ですがそしてそれに【世界樹】を合わせたら
「三位一体の神」になり、そうして転生のルーツが判明するのかもしれません。{/netabare}

旧聖書ではアベルを殺したカインは呪い受けて「ノド」の地への放浪を余儀なくされます。
カインの子エノクは父と同じく「背神者」として生き、そしてその子孫も
その生き方を継承し自らの技術で生きる術を見出します。

エノクの子孫たちは【イニシエーター】と呼ばれるようになります。

本作は大洪水で全滅した【イニシエーター】の子孫、力ある狩猟者であり、
「ビースティ」な剣の使い手{netabare}「ラブラック【ベル】」が自分のルーツを辿る物語です。

【獣】の種族である【ネフィリム】はこの世界の大洪水で壊滅しますが、
その血を受け継ぐ【ベル】は時を遡り自分のルーツを探しに始まりの根源に戻るわけです。

ここではない別の世界、海から始まり【世界樹】が天を衝く先へと至る世界。

♀海が終わりを示すなら「LEGNA」を、【フェネクス】に乗せて♂天「ANGEL」{/netabare}に返すのが
「理」ということなのかもしれません。

ちなみに【ユグドラシル】ときたら必然的に{netabare}【ユダヤ神秘思想カバラ】を暗示するという話で
(厳密に考えるならば【シオン神秘思想カバラ】と呼ぶべきなんですが)
人間が転生して神になるという「オカルティズム」にどっぷり浸かったような密教や
その手の儀式に関する秘儀{/netabare}についてのお話ということでありますから
そんなオチを知ったところでただただ虚しくなるだけなのかもしれません。




主人公の名前が【ベル】{netabare} 正式には「ラブラック・【ベル】」でありますが、
【ベル】はある特定の宗教における神の名前を意味します。{/netabare}

「美女と野獣」と{netabare}同じ構図であります。
これは鏡写しの関係ですが、【ベル】=「野【獣】」ということを表しています。{/netabare}
「【龍】とそばかすの姫」も同じです。
{netabare}「鈴」は【ベル】で、【龍】は【獣】ですので鏡写しの関係になります。

【ベル】は【獣】の種族の長でありまして、本作が暗喩的に示す「獣姦」により
【ベル】の混血の子孫が世に蔓延して、それに怒り狂った神により引き起こされる
大洪水的な厄災で全滅させられる運命を辿るような、そんな展開になるのではないかと?

最終的には運よく生き残った【ベル】の子に未来を託すという物語になるのでは?
ないかと予測いたします。

その根拠は、聖書とは認定されず偽書とされる「エノク書」にノアの大洪水前の
【ネフィリム】に関する記述によります。

その時代の「全き人間」はノア(の一族)だけで他は不完全な人間であったということらしいです。
それはある種の亜人種であり、それを【ネフィリム】と呼んだとか。

彼らは【獣】の種族であり、恐らくはアベルを殺したカインと同じ刻印が
あったのではと推測されます。

刻印の呪いをかけたアドナイの神とは別に彼ら【獣】を救う神を頼ったのでありましょう。

ちなみに【アドニス】も神の名前に一致しまして、【ベル】と大体同じルーツの神であります。

【ネフィリム】=【獣】の種族全盛期の時代に大地がすべて水没したということを
「ばいばい、アース」というタイトルで示しているのではないかと思います。

もしもこの読みがハズレだとしても続編を見る人はほとんどいないはずなので
物語りの解釈などどうでもいいという結論なのかもしれません。{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

終わり?2期きますね。今季1,2を争う面白さ。凝ったSF作品でした。

 なかなか配信次の予定がないから調べたら2期があるんですね。25年かあ…うれしいけど打ち切りにしないでください。お願いします。

 というのは、この作品はSFの楽しみ方の一つ、世界観を考察する系統の作品です。「けものフレンズ」「新世界より」などと同系統です。この2作品と違ってエンタメが分かりづらい感じがあります。
 したがって、読み解けない人、楽しみ方が違う人が多くいる作品でもあります。現に私も昔原作を多分1巻と少しで放り投げています。それに本作も4話くらいで、あれ2話のアースって…といって戻ってSFであることを確信しました。

 今、原作を読むと修辞というか文体が面倒なだけで読むとある種の王道SFなんですけどね。読み解けると快感原則に従いどんどんは作中に入り込みますので、こういう読者を楽しませてやろうという作りの作劇はいいですね。それにアニメはかなりわかりやすいです。

 さて、本作の考察は10話のところに書いた通りです。アース、卵、兎、怪力、都市=パーク、唯一の人間…そういうものを読みとけば世界観は見えてきます。この先は剣と理ですね。

 非常にハイレベルなSFで私はかなり好きです。原作者のマルドゥック・スクランブルにもはまったので、相性がいいのかもしれません。

 一応、作画は満点とも言えませんし、続きがあるので満点にはしませんが、24年夏で1,2を争う面白さでした。アトリとどっちかな。

 アトリもジャンルとして一種のハードSFの体裁をしていると1話で読み解けないと見方を勘違いする作品でした。こういう作りの作品が増えるといいですね。




1話 原作は苦行でした。これでも小説の100倍わかりやすいです。

{netabare} これでも小説版よりも随分理解しやすくなっています。原作はずっと前に読みましたが、面白さが分からなかったです。これは「つまらない」とか「面白くない」ではなく、何を読み取ればいいのかがさっぱりわからず面白さが理解できないという意味です。

 ラブラックベルの行く末は気になるので、読まざるを得ないんですけど、苦行の様だった記憶があります。それは、たった1人の人間…人間と出会いたいというテーマに引かれたからかもしれません。

 変な当て字が多いのは今回のアニメでもわかったと思います。説明がなくいきなりいろいろ展開しますし。ただ、アニメ版だとああそういうことか、と今ものすごく納得しています。冲方丁氏は「マルドゥックスクランブル」と歴史ものは非常にわかりやすく面白いのですが、本作原作とかシュピーゲルシリーズは文体が独特すぎて本当につらいです。その点、本作は小説の100倍くらい面白かったです。

 この作品は、それでもわかりづらさで酷評されても仕方がない内容だとは思いますが、しかし、不思議な魅力がラブラックベルにはあります。ですので、私はアニメは最後まで見ます。ラブラックベルが思っていたよりもしっかりしている解釈なんですね。私は小説1巻の表紙にとらわれて、黒髪でもっと弱弱しい姿を想像していました。すでにそこから違います。{/netabare}


2話 ああ、ファンタジーだなあ…やっぱり外連味は大事だなあ。

{netabare} ファンタジーですねえ。わからないことに幻惑されることで不思議な感覚の中に入り込みます。それが非日常の世界に我々を誘う感じ。それでこそファンタジーです。ファンタジーっぽさを思いっきりカッコつけてやっている外連味が最高ですね。原作を読んで想像していた絵と随分違いますが、いいですね。視覚化してくれて本当に助かります。

 さて、一人しかいない「人間」の物語ですが、当然我々の感じる「孤独」のアナロジーだと思います。法…内と外といっていますが、正義と悪ですね。あるいは社会のルールと言ってもいいでしょう。その視点で見る故に息苦しいくて、居場所を見つけられず疎外感を感じるのか。

 切れない剣は、その法を相対化するアナロジーでしょう。すべてが切れる剣がすべてが切れない剣に変わった。その剣を携えて旅に出る…つまり、切るのではなく自分の目で世界を見るということ。師を忘れる…自分の身体で見て感じることが大事だという意味になると思います。名を刻むとはすなわち、自分を意識するということでしょう。
 この解釈は今思いついた適当解釈ですけど、こういう風にぼんやりと考えながら見れる作品は本当にいいなあ。

 そう、この作品はファンタジー世界を借りた自分探しの作品だったんだなあ、と2話まで見て、ちょっと言語化できた気がします。漠然と旅と孤独に感じるものはありましたけど、ああ、そういう感じなんだなあ、とあらためてちょっと感動しています。

 現状小説の1巻と2巻を買いなおして読み始めましたが、やっぱりわかんねー、と思っていましたが、アニメが補助線になって結構読めるようになりました。以前ほどの苦行感はありません。コミック化しているみたいなので、そっちも買ってしまいました。そろそろ届くでしょう。

 たまにはこういう分かりづらい話がいいですね。頭も感性もフル回転します。「ブギーポップ」も相当読み解くのが面倒でしたけど、あれは関係性が面倒なだけで普通に読めますからね。
 ということでさすがにこの作品を面白いという人は少ないのではないかと思いますが、超ハイファンタジーとして雰囲気を楽しめる人は少なからずいるのではないかと思います。ぜひ最終巻までアニメ化してほしいなあ。{/netabare}


3話 アニメにしても面倒くさい作品でした。見ますけど考察は最後にしようかな。

{netabare} 私は最後まで見るつもりで見ているからいいですけど、何でこれをアニメ化した?という気持ちが強いです。小説に比べて100倍わかりやすいですが、小説の面倒くささが普通の作品の1000倍あったということでしょう。今、平行して再読していますが、やっぱりめんどくせーという感じです。

 3話は里親との関係性とか、剣という価値観に対する何かとか、呪いの意味を咀嚼すればいいのだと思いますが、そういわれてもなあという感じです。

 ちょっとこの作品の制作に至った沿革とかは知りたいです。グレンダイザーみたいに金持ちが製作費を出したんでしょうか?

 これ以上の考察は全部見てからのほうがいいかもしれません。あるいは中間点か。いずれにせよレビューはちょっと休憩かな、と思います。{/netabare}


4話 「剣と天秤」とは「法と正義」、「無何有郷」とは無為自然。だとすると「理」とは?

{netabare} 4話以降のレビューは最後まで見てから…と思いましたが、やっぱりメモ的に記録しないとややこしいので続けます。

 まず構造として剣の文字「無何有郷」と「理」の少女の対比です。無何有郷は老荘思想における作為のない理想郷です。「剣」の国では「正義・内」「悪・外」という概念で区分けしています。つまり「自然」と対立する「法」の概念ですよね。

 その剣を「理」の少女が持つとは?「理」を自然法則のようにとれば同じ方向性です。ただ、理とは道理ですから別の意味も持てそうです。

 剣を育てる、剣は替えが効かない。つまり、内面における何かを象徴していると思います。剣をどう使うか?が問われてくる形ですが、その剣の国で呪いで剣で切れなくなるという意味は何か。
「法」=「剣で切る」だとすると「呪い」「無何有郷」「理」の3つが何を象徴するのかがおぼろげながら見えてくる気がします。

 神が剣を天秤で計りました。実は剣と天秤とは法と正義すなわち司法の象徴です。つまり神の木の前でやっているのは裁判のアナロジーです。ですが神はなぜラブラックベルを見ようとしないのか。つまり、法と正義から外れているということでしょう。そこに旅に出る意味が出てくる気がします。

 ラブラックベルは何故1人しかいない人間なのか?1話目で出てきたタコの怪獣が多分何かを象徴している気はします。2人は同類の様に描かれていますので。

 楽章とか脚本とか音楽や舞台のアナロジーが何かですよね。芸術は人間にとって何か?というアプローチでいいのか、それとも作為とかデザインとかそいう人為の意味で考えればいいのか。

 で、2話の聖星のところですけど、どうも地球に見えます。つまり、この作品はファンタジーであると同時にSFなのでしょう。ラブラックベルは地球から離れて月にきてしまった唯一の人間な気がします。気がしますが、それは設定であり含意としては「法と正義」「理と自然」の物語なのでしょう。
 ですが、ばいばい、アース=聖星=地球なら、意味はありそうです。{/netabare}


5話 マーメイドは女性の象徴。そして作り物を操る機械仕掛けの神とは?

{netabare} マーメイドのベネディクティンが依存するものだとすると、ティツィアーノが何に依存しているか?という対比の見せ方をしています。男女問わず自分に従わせた。それが神様ごっこで命がないもの同士の戦いをさせることらしいです。つまり、ベネディクティンとティツィアーノは悪い言い方をすれば女性の悪い面の象徴です。つまり、この話は女性論だと思われます。

 それとティツィアーノは剣を砕かれて悪に落ちたらしいです。ただ、洞窟内の会話だと「正義に綽名すために共闘と言っていた」らしいです。この辺の言葉遊びはもうちょっと咀嚼しないと理解が難しいです。

 そして、ラブラックベルは切れないはずの剣がゾンビ的なものは切れた。アドニスは?付の剣を使って戦う。やはり剣とは何かです。剣=正義であり理性とも取れます。

 それと指揮者とか演出者、脚本者、伴奏とかいます。そして剣士はソリストだそうで。このアナロジーは「作り物」だとは思います。そうするとティツィアーノのやっている戦争ごっことの対比になります。つまり、剣の国の神とは作り物を操るものの親玉だと言っている気がします。

 そういえば時計を持ったウサギは「不思議の国のアリス」ですけど、この世界は不思議の国なんでしょうか。それとも月だからいるのか。
(追記 1話で幼少のベルが何かを割って出てきますが、力の制御ができない怪力の描写があります。やっぱり地球から月に送り込まれた子供で、重力が軽いから重たい剣も扱える…ということかもしれません)

 そうそう、デウスエクスマキナですけど、これって演劇の話の最後の方に脈略なく出てきて解決してしまう「神」の事ですよね。舞台装置だから「機械仕掛」らしいです。つまり、神そのものも作り物だと言っているのでしょうか。「鉄と血の神楽」を自作自演で解決するといっている気がします。

なお、ラブラックベルの剣の文字はNOWHEREをさかさまに書いてあります。つまり、どこにもないということです。4話でOrthrosという剣も出てきました。これはギリシャ神話の怪物だそうで。5話の火のやつはケルベロスですね。
(追記 1話でシアンの剣に記されていたのはALONEで逆さに読むとエノーラ=教示者の意味で使っていました。つまり、師匠あるいは旅人は孤独ということでしょう)

 手遅れにならないうちに少し見返したり、原作をひっくり返して咀嚼しておきます。


追記 3話で登場した治療できる物質は、聖杯ではなく聖灰でしたね。つい字面を見逃しました。そうなると、ナノテクノロジーの存在が疑われます。やっぱりSF的な裏設定の存在が疑われる気もします。それとあの結晶をどうとらえるか。この世界の住人は遺伝子操作か何かなのか。 {/netabare}


6話 いろいろ考えるものが多いですね。

{netabare} 本作で考えるべきは、剣はもちろんですが音楽ですよね。戦闘の他農作業すら楽器で音楽を奏でるとされています。それと演算や機械なるうさぎ等があやつる何かメカニカルというかメカニズムというか、そういうものが何を象徴しているかでしょう。

 マーメイドは両性具有でしたね。決して女の象徴というわけでもないですが、歌を歌っていたのも、ベネディクティンも、ティツィアーノも女形態でした。ベネディクティンがベルに発情して男になったのと、ティツィアーノがアドニスと恋仲だったことが示されましたので、その辺をちょっと考えたいところです。そしてこの世界のおける死とは何かですね。

 6話になりましたので、ちょっと原作を読むのを早く追いついて、考察したいと思っています。あとで何か追記すると思います。{/netabare}


7話 設定や含意を読み取るリテラシーを試されるファンタジー風味のSF

{netabare} ここから原作2巻に入るようです。私はたしかずっと前に4巻まで読んだと思うのですが、2巻は全く覚えていません。今回登場のシェリー姫、歌い手の女性の存在すらまったく覚えていません。ひょっとしたら1巻で挫折したのかもしれません。その辺が記憶から抹消されるくらい読むのが苦行だったし、面白さを拾えませんでした。

 ところが、今回アニメで理解が進みました。もちろん面倒な話ではありますが、明確にファンタジー風SFですね。それは6話までで十分読み取れます。ひょっとしたら私のリテラシーが身に付いたのかもしれませんが。

 今のところ調和に対するイレギュラーな存在としての旅人。旅人は物語世界では何かと言えば、異端であり突然変異つまり変化をもたらすもの、あるいは進化の要因です。剣は正義、良心や自我などアイデンティティに関するいろんなアナロジーだと思います。

 それと今回クローズアップされた歌ですね。音楽=調和でありこの世の仕組み、そして生活の営みで、戦いですらありました。歌と音楽は同じ意味でつかわれているのかどうかすらわかりません。

 1巻までのパートがまだ考え切れてないですが、これはアニメで読み取れるところを素直に見ていたほうが分かりやすいかもしれません。本来原作は設定が読み取れる?という謎かけだったのでしょうか? {/netabare}


8話 理とは神殺しの事か?話が展開して面白くなってきました。

{netabare} 神からの福音を受けたキールは神と一体化してゆきます。そのキールをラブラックは切ることができる。ラブラックが切れるのは人ならざるもの。つまり、ラブラックは神殺しを行うことになると思われます。神は何も見ていないとこがなぜ強調されるのか。これは神が自己完結であり、狂っているということでしょう。
 神殺しがつまり理ということではなく、定めとして神殺しをするものという意味なのかもしれないし、神に変わった正義をもたらすものかもしれません。

 つまり、SF的に言えば、地球から離れたおそらくは月世界の体系が崩れつつあり、そこに理をもたらすもの=地球から卵に乗ってやってきた人間であるラブラックが、神を倒すことで秩序をもたらす物語ではないかと考えられます。ラブラックの怪力は地球の重力で育った人間だからでしょう。

 今回は特に話が展開して面白かったです。バトルへの入り方や、あの歌姫的な子の感情の揺れは素晴らしい演出だったと思います。それとあのラブシーンと一見わからないラブシーン。いいですね。気持ちと自分の立場におそらくは苦しんでいるだろうアドニスの気持ちが痛いですね。

 そうそう「空」というのは中島敦の「名人伝」的なものでしょうね。弓の名人は弓を忘れるというあれです。なんとなく話の方向性が見えてきて、面白くなってきました。

 今、アニメが面白くて原作は1巻まで読んで進めないようにしています。どうやって着地させるか楽しみです。考え違いもあるかもしれませんが、そういう脳みその作業がなかなか心地良い作品です。{/netabare}


9話 パークに閉じ込められた2人の恋愛の行方は?

{netabare}  なるほど…MOONWORKですか。月で働くとも取れますが、そうじゃなさそうです。つまり、ラブラックベルが女であることを知る…アドニスとのラブストーリーがこの作品の結末になることが9話で説明されたのだと思います。

 1話で種をまく魔物が出てきた意味、ベネディクトンの両性性を描いたのはなぜか。そして、この世界がなぜパークと呼ばれるのか。ピアノがあるのか。その辺はもう考察する必要もなさそうです。分かったわけではないですが、作られた世界であり、魂の循環と聖灰の設定ではなく意味を考えれば、閉じた世界であることがわかります。

 旅の意味、剣とはなにか、2人の恋愛の行方は重なるはずです。どんどん面白くなります。いや、面白過ぎるでしょう。これがつまり「物語」です。あと数話では描き切れないでしょうから改めてやっぱり原作を読み始めます。{/netabare}


10話 もう世界観は考察できるはず。あとは剣と理についてですね。

 この話が単なるファンタジーではないということは、もう世界観から読み取れると思います。つまり彼らがやっていることがファンタジー的であってもSF的な意味はあるはずです。機械仕掛けの神とベル=理由の少女の関係は、神殺しによりこの世界をリセットすることでしょう。

 SF的考察をすれば、つまり「パーク」にいる変種ですから、月のテーマパークにいる遺伝子操作された生物か有機的なロボット…しゃべることから考えて後者でしょう。遠景からみたパークはどう考えても人工物です。
 月であることはベルの怪力でわかりますし、しかも頭上に地球(聖星=アース)が見えています。

 神とはメインコンピュータでしょうね。演算はプログラム的なものと思われますし、音楽はテーマパークの名残でしょう。戦いに赴く戦隊はまるでパレードでした。
 結晶も人工物だと思います。神よりも上位の神はすでにいない、ということは、ベルは最後の人類かなにかということになります。青い神官はもちろんデータ的なログでしょう。剣は疑似的な魂=ゴーストか役割としてのアルゴリズムだと考えられます。

 飢餓同盟の役割が何かがまだわかりづらいですが、マトリックスで言えばエージェントスミス的な間違いをただすものかなという気もします。神の姿は暴走しているように描かれていますので、それと対立するものだと思われます。
 アドニスの腐らせるとか墓守りの家系とは何かですね。飢餓同盟がベルと対立するのか味方なのかが見ものですが、対立しないと話にならないでしょう。その果てに神殺しと世界の再生でしょうね。

 剣のNOWHEREは、NOW HEREの現存「どこにもある」の意味と、NO WHEREの「どこにもない」の意味が並列でしょうね。ベルの事だと思います。

 恋愛の要素もあって遺伝子的な要素もありますので、ベルが女になる話かなとも思います。それを示唆するためのベネディクトンでしょう。テーマとしては冒頭のタコと花の合体したようなものが種を残すところから、その辺が含まれると思います。

 それにしても、やっと読み終わった2巻の終わりまでいきなり追いつかれてしまうくらいのスピード感でした。ひょっとしたら2、3話くらいで4巻までやってしまうのでしょうか。もし作品として成立できるなら、それもありかもしれません。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9
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101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

自分探しを懐疑する令和時代に生きる意味を問う酔狂なファンタジー

冲方 丁氏の同名小説(未読)の連続アニメ化作品の1シーズン目(全10話)

【物語 3.5点】
原作小説が展開したという2000年。平成年間はまさに“自分探し”ブームの只中。
後に色々な有名人が自分探しの旅に出かけたり、
海外放浪で人生の岐路を発見したという創業者エピソードがもてはやされたり。

これは自分の偏見かもしれませんが、
平成時代、自分の中にしかないはずの自分を、外の世界で探し回った挙げ句、
令和時代になって、自分は何者にもなれなかったと自嘲する。

もちろん令和時代にも、外の世界で自分を探す潮流は続いているのでしょうが、
昨今は自分探しなんかじゃ幸せになれないと、
自分探しを哲学的に反省する言説も目に付く印象です。


本作は、毛皮やケモミミを有した亜人たちがスタンダードなファンタジー世界を舞台に、
石の卵から生まれた、ただ一人の人間の少女として“のっぺらぼう”と異端視され、疎外感を覚える主人公ラブラック=ベルが、
世界と交わることを渇望し、自分は何者かを知る旅に出る物語。
1シーズン目では旅立ち前の試練に挑む様子などが描かれる。

この世界、仕組みがなんとも謎に満ちていて考察と共に、
世界の真理や自分の役割を見極めたくなる要素に溢れています。

ベルの大剣ルンディングを始めとした剣にしても、武器というより、
〈剣の国〉シュベルトランドの都市(パーク)の奥深くに食い込んだ〈剣樹神(ユグドラシル)〉という名の管理システム端末という印象を受けます。
この世界では剣は育てる物という認識が成されているが、
時に剣の狂気に囚われる使い手の末路を見ていると、
〈剣士(ソリスト)〉が剣を通じて“神の依り代”であるユグドラシルシステムに使役されているのではとの感想が残ります。

要素ひとつひとつに、成り立ちや仕組みを熟考させられる点がある。
自分探しなんてとっくに飽きてしまった私だけれど、
このファンタジー世界で旅に出て、また自分を探してみるのも悪くないか。
そう思わせるだけの世界観が本作にはあります。


とは言え、目にする物について、いちいち由来を考えなければ消化できない本作は、
トレンドからは明らかに外れており、
1シーズン目だけでも、私は置いてきぼりになりそうな要素、
解答待ちの課題が多々ありました。

なので評点は2025年予定の2シーズン目観終わるまで、3.5点の暫定評価で据え置かせて頂きます。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・ライデンフィルム

主人公以外全員ケモノ系。状況に応じて雌雄が顕現するマーメイド。
植物に動物が“実る”。
単純な中世ヨーロッパの城郭のコピペじゃない。
〈善〉と〈悪〉の役割に応じて秩序を形作る〈法(テーマ)〉を体現した〈テーマパーク〉の一環としての居城の異様。
いわゆる“映像化不可能(自称)”な作品群のひとつに属するであろう本作。

作画カロリーはややおぼつかないながらも、
独特な世界観を描写するレベルには達していたでしょうか。
見慣れない景色がないとファンタジーとして驚けないし納得できない私にとっては、
好感できる映像でした。


〈農楽者〉が音楽を奏でないと作物が育たないなど、音楽が重視される世界観。

戦でも〈脚本家(リブレット)〉が書いた作戦に基づいて〈演出家(ディレクター)〉が隊をまとめ、〈指揮者(コンダクター)〉が〈剣士(ソリスト)〉を指揮する。
ルールに基づいて〈剣楽隊〉が戦闘を繰り広げる。

殺し合いである戦争に美学も何もあったものじゃないのでしょうが、
きょうび、機械化兵器による、ただの殺戮処分、作業と化しているリアルの近現代紛争映像など見ていると、
本作の戦闘シーンには培われた文化に基づいた美学を感じてしまいます。


尚、ここまで鬱陶しいくらい作品用語を羅列しておりますがw
作中ではこうした用語がテロップで宛字も含めて明示され、
作品理解の一助にはなっています。
コレ、特に専門用語を乱発するファンタジー、ラノベ原作アニメでは必須にして頂きたいです。
イマドキわざわざ公式HPの用語集を参照してまで付いて来てくれる視聴者も珍しいでしょうから。
まぁ、説明されたところで、すぐに理解できるほど、本作は簡単ではありませんがw


【キャラ 3.5点】
主人公少女・ラブラック=ベルは大剣で自由に他者を切ることができない〈旅の者(ノマド)〉の〈呪い〉を背負っている。
剣技を教示した師匠・ラブラック=シアンらには〈理由(ことわり)の少女〉とも呼ばれ、その剣には破損しても無限に刃を生成し続ける、“生き続ける剣”としての特性も備わる。

対する〈月瞳族(キャッツアイズ)〉の青年アドニスは、
〈懐疑する者〉の刻印を有し、触れた他者や剣を腐敗させてしまう〈呪い〉を継承し、他者の剣を奪っては朽ちて使い捨てる嫌われ役を買っている。
その末に手にした剣は“死してなお死に続ける剣”として、ベルの剣と同じ再生能力を有する。

第1シーズンは、一時期ベルと良い雰囲気にもなっていたアドニスを
{netabare} 〈飢餓同盟〉側に闇落ち{/netabare} させることで、生のベルと、死のアドニスという対立軸として確立して終わる。

よってキャラ評価もまた今後の解答待ちの暫定評価ですが、
正直、ここまで色々、原作飛ばしているのだろうなという印象も(苦笑)
アドニスが{netabare} ベルに生殖行動を求める件や、暴行しようと押し倒した件は、
描写を飛ばした上での唐突感なのか、あの唐突感こそがアドニスにおける愛情の欠落を示しているのか私には判断しかねます。{/netabare}

もう一人、この世界で重要な音楽を象徴する〈筆頭歌士〉シェリーにしても、
第七楽章(第七話)にて掘り下げが成されましたが、
一話だけでは、だいぶ駆け足な印象も受けました。

第2シーズンで詰め込み過ぎて、ベルが自分が何者かを見出す以前に、
キャラが正体不明にならないことを祈ります。


【声優 4.0点】
主演ベル役のファイルーズあいさんはエジプト人の父と日本人の母を持つハーフ。
人生経験の中でマイノリティ視点を有した彼女は、
世界からの疎外と交流の渇望を抱えたキャラクター像構築に有用だったとのことで。
最近の声優さんは、声が張れる表現できる、アイドル活動やイベントで通用するルックスもあるのは当たり前で。
その上で、その人にしかない経験があるとか、外国語アフレコができるとか、プラスαないとオーディション突破も難しい。
まことに厳しいレッドオーシャンだなと痛感します。

〈長耳族(ラビッツィア)〉のキティ=ザ・オール役の花江 夏樹さん。
老獪(ろうかい)な少年風ボイスで、この世界でもウサ耳は曲者であること伝えてくれました。

〈剣の国〉シュベルトランドの王は
〈善〉役に津田 健次郎さん〈悪〉役に佐藤 せつじさん。
ネットリボイスのダブルキャストで善悪が一心同体する異形を体現し、作品世界を象徴。


【音楽 4.5点】
劇伴担当はケビン・ペンキン氏。
アニメ版『メイドインアビス』劇伴でも見せたスケール感はそのままに、
農業、気象、戦争とあらゆる場面で重要視される音楽の存在感表現の上でも実力を発揮。
時にオペラ風の挿入歌で儀式を演出する様には芸術性すら感じました。

OP主題歌はASCA「FACELESS」
“のっぺらぼう”ベルが生きる意味を探して葛藤するメインテーマを正面から捉えた優秀なアニソン。

ED主題歌はLMYK「I LUV U 2」
神秘的なサウンドで毎回を締めくくるラブバラード。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

67.3 4 2024年度のトリックアニメランキング4位
村井の恋(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (42)
137人が棚に入れました
様子のおかしい男子高校生・村井は担任の田中先生に恋をしている。 しかし一方の田中は乙女ゲームの推しキャラクター「春夏秋冬(ヒトトセ)」に恋をしている。 そんなことはつゆ知らず、田中に告白をする村井だったが、「黒髪ロン毛は恋愛対象外」と一蹴されてしまうーーところが翌日、髪型を一新して現れた村井は田中の”推しキャラ”そのものの姿となっていた。 激しく動揺する田中と猛烈にアプローチをし続ける村井、果たしてこのおかしな恋の行方はどうなっていくのか...!? 「次にくるマンガ大賞2019」Webマンガ部門で2位に輝いたエクストリーム胸きゅんラブコメ「村井の恋」が待望のアニメ化!

tomledoru さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

プレミア作品の扱いですが,その価値はあるんでしょうか?

原作とかが大変に評価が高くて、いわゆる「鳴り物入り」でアニメーションになった作品だと思います。

鑑賞できる環境が地上波ではなくて。ほかの動画配信サイトなどでも、プレミア扱いされていることが多くて、課金しないと見れないというサイトもあるようです。

BS日テレかなんかで確か、録画して見てますが,それほど、気合の入った作品とは思えませんでした。

今の高校生や、若い人たちが。どんな恋をするのか、私にはちょっと想像がつきませんが,年上の先生を好きになっても、それはそれで結構なことだと思います。「村井」には、彼なりのアプローチの仕方があって,そこは面白いです。

教師と生徒が恋に落ちて。問題になることがありますが。それは,どちらか片方が?下心があったり、いい加減だったりする場合だと,私はそう思っています。

私が知ってる限りで,周りの大人も公認が前提で,教師と生徒がひそかに付き合っていて,結婚できる年齢になってから籍をちゃんと入れて,真っ当に暮らしてるというカップルを結構知ってます。

歳が上とか下とか、そんなことは恋愛には関係ありません。人を好きになってしまえば。全てが許されるわけです。相手の魅力も。相手の欠点もすべて受け入れる。真剣な覚悟で付き合っていくのが恋です。

いかにも若い人に気に入ってもらえるようなアニメーションに仕上がっていますが,果たしてそれだけの値打ちがあるのかどうか。

かえって視聴率を下げてしまって。円盤も売れずに、半年経ったら忘れ去られるようなアニメになるような気がして。残念な気がします。

もっとオープンに。誰しもが見られるような設定であれば、きっと多くの人が楽しんで見られるアニメーションだと思うのですが。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

2.5次元の誘惑(村井)あるいは日笠劇場

実写化もされたLINE漫画原作。
あからさまに低予算ながらしっかり面白い。

OPED・映像楽曲ともに勢いがあって良き。

自身の推しキャラにそっくりな村井に猛アタックされる高校教師田中。彼らを取り巻く愉快な一般人やらオタクやらと紡ぐ妄想純愛ドタバタラブコメ。口パク動画で枚数を減らしたぶんカット数を増やして勢いよく畳み掛けるテンポよいギャグ時空が心地よい。そのうえ日笠氏の怒涛のムッハー芸を畳み掛ける職人技のキレの良さ。エフェクトをピカピカ光らせてたりコマ数増やしてヌルヌル動かしたりCGをグリグリと回転させたりさせずとも面白いアニメは作れることを示してくれる秀作。抜けた作画だからこそのアニメならではの味わいが楽しめる。しかし30分枠だとやや冗長。メイン2人以外の出番が増えないとキツイかも。

02
低予算ながら引き算として成立、安っぽさも嫌味もない。

しかし話の内容的には特に新しさはないのであとはノリと勢いとの相性次第。次回以降周囲のキャラにも存在感が出せないとダレてくる一方だと思う。美少女アニメではないのでキャラの魅力ガー掘り下げガーなのかもしれないが、ぼざろ的な演出の良さは感じられると思う。ラブコメではあるが美少女アニメではない一般向けアニメ。

勢いと演出というかノリが全て。相性次第ではただの低予算アニメでしかないか。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2
ネタバレ

〇ojima さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

田中の恋で観るか 村井の恋で観るか

1話観て。作画がなかなか雑ですね。
と第一印象。そして今期保留作品決定してました。
先日、2話から一気見で観てゆくと、、、6話で続きが気になる作品となりました。
作画もね、その物語の堅くない雰囲気に合っているかなと今は思います。

皆さんは田中の恋で観ますか村井の恋で観ますか?
先生設定からのグイグイ来る可愛い生徒に攻め込まれる田中の恋。
生徒設定からの一目ぼれした先生に告白して断られも攻めてゆく村井の恋。
両方の視点で進んでゆくので、若干どちらかに寄りながら、観てしまいます。
〇ojimaはこの年になると、もう恋なんてしない年なのですが、
敢えて言うなら「攻め込まれる恋」側で観ています。体力ないし。
田中先生応援してますよ。

原作知らないので終盤の展開、楽しみな作品です。
いい感じで終わらせるなら、もう少し作画変えてくるのかなぁ。
(2024/11/16)

観終わって。面白かったです。
{netabare} 田中先生も村井君も昔から出会っていたのでした。
この終わりを見たら、1話目の村井の表情をを見返したくなる!
黒髪ロン毛は田中先生の好みだと思っていたわけね。でも!!! {/netabare}
というわけで、2周目視聴中。  だって♪なんで♪恋でーす♪

投稿 : 2025/03/01
♥ : 16

58.0 5 2024年度のトリックアニメランキング5位
マーダーミステリー・オブ・ザ・デッド(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.8 (10)
29人が棚に入れました
20XX年、ゾンビ化ウィルスの感染拡大により文明は崩壊。
生き残った人々が暮らすコミュニティへ現れた白衣の男は、「抗体が見つかった。これでゾンビ化を抑えられる!」と告げたのち、何者かに殺害されてしまう。
各地で続発する「ゾンビ信奉者」たちによる襲撃事件。謎の絞殺魔の噂。次々と姿を消していく生存者と、夜な夜な地下から届く謎の歌声……。

たナか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

ブレイブリー・デフォルト

美少女動物園の味変
捻ったつもりだろうがオルタナティブには届かず

01

これなろう説明タイトルならなんてつけるんでしょうねってくらい軸足がない。ミステリーとしてもゾンビものとしても成立してない。どちらかといえばけいおんみたいな部活もののモチーフ違い。外部を描かなくて少ない身内だけで進行できる部活もののメリットを享受しながら、擦られ設定を回避したいけど無理してマイナーすぎるモチーフもバズれないのでヤダ。そうだ!!人気ジャンルのミステリーとゾンビをくっつければ大成功間違いなし!!ってな安易な着地なのかも。このセンスがモロに老害世代。現場の皆様はお疲れ様でした。

設定だけなら凄まじい極限状態なはずなのだが、唐突に緊張感のないわちゃわちゃが始まります。みなさん悟空と並び立つメンタリティです。なのでそういうことならそういうものとして楽しめればいいのでしょう。しかし萌えアニメは作画が命。一番コストをかけるべきビジュアルもなんともいまいちな出来。美麗なスマホゲーに慣れてる世代なら数世代型落ちレベルのグラフィックには全く萌えられないでしょう。

京アニが作ればワンチャンあったのかも。動物園は動物園なりの難しさがある。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 0
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