テクノロジーでサイバーパンクなTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のテクノロジーでサイバーパンクな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月08日の時点で一番のテクノロジーでサイバーパンクなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

84.0 1 テクノロジーでサイバーパンクなアニメランキング1位
電脳コイル(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1973)
11202人が棚に入れました
今よりもちょっと未来…子供たちの間では街のどこからでもバーチャル世界=コイルに接続できる電脳メガネが大流行していた。小此木優子(おこのぎ ゆうこ)は、小学校最後の夏休みを前に、父親の仕事の都合で最新の電脳インフラを擁する地方都市・大黒市に引っ越すことになる。
優子は、その街で出会った友達と電脳空間で次々と巻き起こるフシギな出来事を体験する…。

声優・キャラクター
折笠富美子、桑島法子、矢島晶子、小島幸子、斉藤梨絵、鈴木れい子、野田順子、小林由美子、梅田貴公美、山口眞弓、沼田祐介

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

最高のNHKアニメ

完全に思い出補正は入っているわけだが、拡張現実というものを取り入れた作品で小学生らしさも全開なこの作品好きだった。

優子と勇子の関係性もだが、ハラケンも良かったぞ。

思い出補正なんでどこがどう良かったかなんて具体的には語れないのが悔しいが、言葉にするとそうでもなかったなあという気がしてくるので、あえて言葉にはしない。
Don't think, feelの精神貫きます。

子供心ながら最後のほうはハラハラドキドキしていた。ヌル怖い。


OP
プリズム 池田綾子
ED
空の欠片 池田綾子
池田綾子さんはこの作品でしか見かけてないような気がするが、昔聴いてた裏組曲なるものにも使われていたし、プリズムはずっと聴いていたいと思えるほどの良曲。
勿論、空の欠片もEDにぴったりでノスタルジックな気持ちになる。


アマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. メガネの子供たち
金沢から大黒市へと引っ越してきたヤサコこと小此木優子と妹の京子。ヤサコは謎の電脳生物を追いかける京子と電脳ペットのデンスケとはぐれてしまった。電脳メガネでデンスケを見つけたのはいいが、なんとデンスケはヤサコの目の前で、謎の電脳生物と共に壁の中へと消えてしまった! ヤサコはたまたま出会った自称コイル探偵局員の女の子・フミエと共にデンスケ捜索を開始する!

2. コイル電脳探偵局
サッチーの攻撃をなんとかかいくぐり、デンスケの救出に成功したヤサコとフミエ。しかしなんとデンスケは謎の電脳ウイルス「イリーガル」に感染していた!戸惑うヤサコを助けたのは、フミエの親玉にしてヤサコの祖母「メガばあ」だった。メガばあは様々な電脳グッズを駆使してデンスケの治療を試みるのだった。一方、謎の少女イサコがデンスケを狙って、手下の電脳生物モジョを差し向けてようとしていた・・・。

3. 優子と勇子
大騒動の翌日、ヤサコは転校初日を迎えた。留守の間に、メガばあの応戦も空しく、モジョによってデンスケが誘拐されてしまう!再びデンスケ救出に向かうヤサコとフミエ。モジョの反撃を受けながらも必死の追跡を続ける二人の前にサッチーが立ちはだかる!! 混乱のさなか、一旦は助けたデンスケをイサコに奪われてしまう。果たしてデンスケを無事取り戻せるのか?そして謎の少女イサコの狙いとは一体!?

4. 大黒市黒客クラブ
ヤサコに続いて6年3組にやって来た第二の転校生、それはなんと昨日デンスケを誘拐したイサコこと天沢勇子だった。イサコは、ダイチがリーダーの「大黒黒客」へと勧誘されたが、これを冷ややかに断ったことで、ダイチたちに目をつけられてしまう。ヤサコはイサコと友達になろうと話しかけるのだが、イサコはヤサコにひどく冷たい言葉を投げ返す。放課後、ダイチたちはイサコに電脳アイテムで攻撃を仕掛けるのだが…!!

5. メタバグ争奪バスツアー
この街のどこかにメタバグが大量に埋まっているという噂を聞きつけたダイチたち。そんなダイチたちに「在りかを知っている」と近づいて来たのは、なんとイサコだった。メタバグ探索に向かうイサコたちの後をつけるヤサコとフミエ、そしてイリーガルの研究をしているという「生物部」の部長ハラケン。ダイチたちが辿りついた先は、電脳霧がたちこめる「バスの墓場」だった!イサコはダイチたちにバスの床を掘るように命じる。果たしてイサコの目的とは何か!?

6. 赤いオートマトン
ヤサコたちのピンチに、襲いかかるサッチーに命令をして停止させたのは、なんとハラケンだった。サッチーはハラケンのペットだったのだ!ハラケンの正体を探ろうとするフミエとヤサコは、まずは生物部らしくサッチーの生態を探ることから始めるのだった。しかしハラケンの行動を知るうち、二人はハラケンの意外な過去を知ることになるのだった…。

7. 出動!コイル探偵局
ヤサコとフミエはコイル探偵局メンバーとしてメガばあに緊急招集される。依頼は電脳ペット「マンタ」の捜索だった。一旦は断ろうとするヤサコたちだったが、報酬を聞いて目の色が変わる。その報酬とはメタバグの30倍もの値がつくといわれているキラキラ輝くキラバグだったのだ…!目撃情報を元にヤサコたちは廃工場へと向かうが、そこには偶然、イリーガルを捕まえようと、イサコが様々な罠を張り巡らしていた。イサコの暗号式に足を踏み入れたヤサコは、なんとイサコと一緒に密室に閉じ込められてしまった!

8. 夏祭り、そして果たし合い
一学期最後の終業式の日。すっかり黒客を支配下におさめたイサコがダイチたちにある命令を下す。イリーガル探索になにかと邪魔となるフミエたちに果たし合いを申し込み、これに勝利してフミエたちから電脳メガネを取り上げろというものだった。ケンカばかりしているが、実はフミエに片想いだったダイチ。夏祭りの雰囲気に飲まれたせいか、なかなかフミエに果し合いを言い出せない。黒客と恋心に揺れるダイチの男心は、果たしてどんな結論を導き出すのか?

9. あっちのミチコさん
ついに黒客とフミエたちの果たしあいの日がやって来た! 生物部の合宿、深夜の学校で肝試しを行い、負けた方はメガネを捨てなければならないのだ!ダイチやヤサコたちは競い合って校舎内のあちこちに電脳トラップを仕掛けていく。そこへ現れたのは学校を調査すべく、サッチーと一緒に潜入してきたオバちゃんだった。すべては学校内に逃げ込んだイリーガルを捕まえようとするイサコの陽動作戦だった!

10. カンナの日記
なんとヤサコの目の前でキラバグを体に吸収し、イサコはサッチーを倒してしまった!「残りも私が手に入れる」と、オバちゃんに宣戦布告をするのだった…。イサコによって黒客から追放されてしまったダイチはデンパと共に「元祖黒客」を旗揚げする。一方、ヤサコとフミエはハラケンに協力して、ハラケンが手に入れた道順を辿る事に!!そこで、ヤサコは遠い昔の記憶を思い出す。それは「4423」と名乗る謎の少年との想い出だった…。

11. 沈没!大黒市
イリーガルを捕まえて、メタバグを稼いでやる! ダイチが苦難の末に見つけたのは、小さな金魚のイリーガルだった。がっぽりメタバグを稼ぐため、ダイチは金魚を育てることにした。ところが、金魚はひたすら巨大化を続け、ついにダイチの家から飛び出してしまった!! 巨大化した金魚は街をどんどん水浸しにしていく。事態を収拾するため、結集するヤサコたちコイル探偵局メンバー!果たして、ヤサコたちは街を救うことができるのか!?

12. ダイチ、発毛ス
懲りないダイチはイリーガル捕獲を企むが、いっこうに見つかる気配がない。そんなある日、ダイチが電話で「ボッサボサ」という謎の言葉を残して姿を消してしまう。心配するヤサコたちの前に現れたダイチの顔には電脳ヒゲがびっしりと生えていた。しかもヒゲは、強い感染力を持っていて、男女の区別もお構いなしに、ヤサコたちにも次々と伝染、一同は大パニックに陥ってしまう !! このピンチにメガばあが作ったのは、なぜか翻訳機。ダメもとでヒゲたちの声を翻訳してみると。

13. 最後の首長竜
カンナの日記を手がかりに、古い空間を見つけたヤサコとハラケン。そこは電脳霧が立ち込めるグラウンドだった。そこでヤサコたちはイリーガルのクビナガ竜を飼うデンパに出会う。皆には内緒にしておいて欲しいというデンパだったが、グラウンドで新しいビルの建設工事が始まることが判明!! このままではクビナガ竜の命が危ないと、別の古い空間を探して移動させることに。果たして、デンパたちは無事にクビナガ竜を助けることが出来るのだろうか!?

14. いきものの記録
電脳猫ミゼットを使って、姉のフミエの行動を記録するアキラ。なんとミゼットは見た映像や聴いた音声を記録できるのだった。自分への虐待(?)の映像を、いざというときの証拠のために残していたアキラに思わぬ落とし穴が待っていた!! 一方、大黒市で起きた出来事を調べているという青年・猫目と出会うハラケン。イリーガルの研究について相談をもちかけたハラケンだったが、猫目から返ってきたのは意外な言葉だった…。

15. 駅向こうの少年
デパートからの帰り道に、ヤサコは道に迷ってしまう。しかも、なぜかイサコと間違えられて、「キラバグを出せ!」と、見知らぬ少年たちに追われるハメに! そんなヤサコを助けてくれたのは、タケルと名乗る少年だった。タケルと仲良くなり、駅まで送ってもらうヤサコ。だが、そこは幼い頃に来た覚えのある道だった。昔の記憶を辿りながら、ヤサコは夢で見た階段鳥居を探しはじめる。ヤサコの過去には一体何があったのだろうか!?

16. イサコの病室
夏休みも終わりに近づいたある日、ヤサコは病院までギックリ腰のメガばあを迎えに行く羽目に。そこでヤサコが見かけたのは、病院内で盗み撮りを行うアキラの姿だった!アキラを問い詰めるヤサコだったが、映像の中にイサコの秘密を見つけ驚く。そこでヤサコが見たものとは一体?! 一方、図書館でメガネの事件を調べていたハラケンとフミエは、ある新聞記事を発見するのだが…。

17. 最後の夏休み
イサコの秘密を知って動揺するヤサコ。ハラケンにもそれを伝えるヤサコだったが、どこか思い詰めた様子のハラケンの姿に不安を覚える。だが何事もないように振る舞うハラケン。一方、ガチャギリ・ナメッチを従えイリーガルを追うイサコに、奥の手を繰り出し決戦を挑むオバちゃん!ついに追い詰められるイサコ、しかしそのイサコの前に意外な人物が現れるのだった…!

18. 異界への扉
壮絶なバトルの末に、ついにキラバグを集め終わったイサコ!!イサコが暗号式で出現させたのは、謎の電脳空間「通路」だった。虚ろな目で「通路」の中に足を踏み入れようとするハラケンだったが…。ハラケンに歩み寄ろうとするヤサコは、カンナをめぐる心の傷の前にただ立ち尽くす事しか出来ない。落ち込むヤサコを心配し一緒に家に泊まるフミエ。しかし、その二人に不気味な電脳霧が迫りつつあった。

19. 黒い訪問者
突如停電したヤサコの家。湧き上がる電脳霧から現れたのは「通路」と謎のイリーガル「ヌル」であった!京子を襲い、その電脳体を連れ去ってしまうヌル!!闇の中を追い詰められるヤサコとフミエであったが、間一髪メガばあの結界に救われる。メガばあの助言を得て、なんとか京子救出を試みる二人だが…?!果たして、ヤサコたちは京子を無事に助け出すことができるのか!?

20. カンナとヤサコ
次々と出現するヌルに囲まれたヤサコたち! 間一髪で救出したのは、バイクで駆け付けたオバちゃんとメガばあだった。一方、再び通路へと向かったハラケンの身にも危険が迫まる! ハラケンの後を追うヤサコとオバちゃんだったが、そこでオバちゃんは自らの過去を語るのだった…。そしてハラケン救出のため、ヤサコが取った思いがけない行動とは!?

21. 黒いオートマトン
今日から新学期。学校は新しい駅ビルに移転し、第一小と合併することに。タケルとの再会に喜ぶも、目覚めないハラケンの事が気がかりなヤサコだった。一方、何故か第一小の生徒たちから執拗な嫌がらせを受けはじめるイサコ。更に、学校で流れる悪い噂に、次第に追い詰められていく…。

22. 最後のコイル
新型サッチーに追い詰められたイサコ。助けに来たヤサコに案内され小此木家に避難するが、そこで京子にデンスケの治療を頼まれるのだった。デンスケを調べていくうちに、イサコはデンスケに“ある秘密”が隠されていることに気づく!しかし、その直後に小此木家に新型サッチーが侵入してくるのだった!!

23. かなえられた願い
大規模なフォーマットが繰り広げられる中、京子とデンスケを守るために逃げ回るダイチたち!そして危険な状態に陥りながら、逃げ惑うヤサコとイサコ!そんな中、幼い頃の記憶が蘇ってきたイサコの元に、猫目からの電話が掛かる。それは、デンスケを助けるためには、ある場所にデンスケを連れて来いというものだった…。 そこでヤサコとイサコを待ち受けるものとは一体!?

24. メガネを捨てる子供たち
昨夜の事件で気を失い、病院で目覚めたヤサコ。イサコの噂はすぐに広まり、子供たちは親にメガネを取り上げられてしまうのだった…。現実を受け入れられず、自問自答を繰り返すヤサコ。“いま、本当にここにあるものって何?”一方、イサコを助けるため都市伝説を調べ直していたオバちゃんが気づいた事実とは一体!?

25. 金沢市はざま交差点
イサコを助けるために、金沢に向かったヤサコ。都市伝説に出てくるはざま交差点の手がかりを求めて、元クラスメイトのマユミに会うのだった。アッチの空間に侵入するヤサコだったが、その行動を阻むかのように新型サッチー2.0が来襲、さらに猫目の魔手が迫る!胸の痛みを強く信じて、イサコを捜すヤサコの目の前に現れた光景とは一体!?

26. ヤサコとイサコ
遂に明らかになった4423の謎。ヤサコもまた隠された過去の記憶を呼び戻す。4423と出逢ったあの時、いったい何が起きたのか!?その記憶を辿りながら、次々と明らかになる謎の数々…。アッチとは何か?都市伝説の少女ミチコさんの正体とは?猫目の目的とは?そして、ヤサコはイサコを救出することができるのか!?すべてが終わったとき、二人が迎える結末とは…!?

投稿 : 2025/04/05
♥ : 6
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

眼鏡型ARデバイスってあり得ます?それとヤサコに感情移入できるのかがわかりません。

 今さらなんでこんな事書いているかと言えば、つまらないが少数意見なんですよね…更にいうと評価全般が眼鏡デバイスを肯定してるんですよね…本当かなあ…と。自動車のスピードメーターをガラスに表示するのが危険だといかいう実例もあるんですけどね…。

 つまり、この追記は私が本作をちゃんと見れてないのかなあ…という不安からなんですけどね。ただ、上の疑問はいろんな設定とか他のレビューとか見てもいわれてないんですよね。むしろ、未来のデバイスは眼鏡でARだ、みたいな感じのほめ方が多くて。時代を先取りしてる、みたいな。それ本当なんですかね?

 本作の評価って、①眼鏡型のデバイス②魂と電脳空間の関わり、がSF的に評価されて、あとはストーリーとして③デンスケ④イサコ、ヤサコ、兄の謎と伏線回収⑤ハラケンの過去とヤサコのラブストーリーが評価されているいる感じなんでしょうかね。設定として、電脳空間が歴史を積み上げているような雰囲気は良かったですけどね。

 私的には③と⑤が分からなくは無いですけど、肝心の①②が駄目な上に④がキャラも設定も伏線も全く納得できませんでした。つまり電脳をギミックにした学校の怪談かなあ…と

 以前ゴチャゴチャと面白くなかった理由を書いていますが、要するにイマーゴと電脳コイル…魂あるいは人格が、なぜARデバイスを通じて電脳空間に行ってしまい、人間の肉体や精神にまで影響するのか、というのが概念の説明をセリフでしているだけでした。

 いくら伏線とか説明があっても、そのメカニズム…SF的な裏付けが全く読み取れませんでした。そこがSFのFの部分でフィクションというなら、その前提条件って何か説明ありましたっけ?そういう現象があるとは言っていましたが…それがイマーゴなり電脳コイルというなら説明がトートロジーな気がします。

 それとやっぱり最後の方の話の展開が設定と裏事実をセリフで説明している気がしてなりません。キャラ設定というか性格造形が極端で不自然でした。特にヒューマンドラマの人物の造形や行動の中心となるヤサコの動きや来歴が不自然で、家族関係もかなり後付けでした。

 まあ、そもそもはじめの3話まで面白いんですけど、その後の話に飽きちゃうんですけどね。



以下 電脳メガネとAR設定に対する私の疑問です。まあ、物語のギミックとしての発想は面白いですけど、これが近未来の姿だと言われると…


 社会インフラとして眼鏡型デバイスというのが私は絶対にありえないと思っています。そもそもARが現実との境界があいまいで危険ですし、メンタル面でも相当危ういと思います。この面を強調して、電脳眼鏡を最後に否定してくれればよかったんですけどね。

 それと、まだ男たちが主人公ならわかるのですが、特に女の子たちが眼鏡デバイスを受け入れると思えまえせん。アメリカではマスクが嫌われているように、特に日本の女性においては眼鏡の拒否反応は想像以上に大きいと思います。そこに企業がマーケティングをしないで生活のプラットフォームレベルの投資をするとは思えません。

 この場合ソフトウエアだけでなく、カメラとマイクを日常生活に細かく設定していかないといけないし、壁や道路どころか生活用品のマッピングをして座標を設定するセンサーとサーバーが必要です。まあ、ドローンが当時は無かったので今なら多少補完できますけど、眼鏡否定派の大人もいて全員がそれがないと暮らせない状態には見えないんですよね。この辺りが「アクセルワールド」とかと比べるとお粗末なんですよね…

 つまり実現するだろうリアリティがまったくなく、結果としてSFとしてセンスオブワンダーを感じませんでした。それはARと社会インフラの関係も眼鏡デバイスを想像した後のもう1歩先の発想力がなかったと思います。2007年ならこういうのがリアリティがあったんですかね…スマホ前史だと…2022年なら、スマホでいいよね…が正直なところです。







以下、前回のレビューです。


評価高いようですが、ごめんなさい、あまり面白くなかったです。

 SFとして発想には関心しました。ですが、評価ポイントははっきり言えばそこしかありません。
 思っていたよりも不満が大きかったです。SFの大作ということで、見ないわけにはいかないと、何度か挑戦して、初見では4話切り、2回目は流し見で中盤で切り、3回でやっと話を追えました。

 不満点を書きます。初出が2007年で14年前ですがそれは考慮していません。もちろん私の誤解や理解不足があるかもしれまん。
 そもそもSFではなく、学校の怪談やトイレの花子さんのアップデート版というなら、それでもいいですが(実はこの可能性が高い気がしています。クリエータの作成意図は、ヒロインの年齢、作画、話の展開からいってジュブナイルではないでしょうか)、ならばSFの評価の話ではなく、私のテリトリーではない、という意味でつまらなかったです。

SF設定について
・これだけ大規模なAR(拡張現実)を実現させるには相当社会インフラとの連携が必要になると思います。にも拘わらず、メガネが必需品のように描かれていません。
・電脳ペットが覗き見して録画録音している場面がありました。これは、個室や廃墟、庭や空き地にまでオンラインのカメラやマイクがあるのでしょうか。電脳ペットはプログラムであってセンサーは持っていません。メガネ社会の設定の肝になる部分です。この話のAR設定全般にいえますが、ここで手を抜いてはいけません。(アクセルワールドの設定はここが緻密でした)
・電話のゼスチャー、恥ずかしくてできません。
・電脳コイルとかイマーゴって、この話の中核ですよね。うーん、ここが観念的で理屈が説明できてないですよね。イマーゴ持ち特有の症状でもなさそうですし。意識が分離することと、電脳体と現実体が分離する、ということを同一視していて、説明が正直わからなくてずっとモヤモヤしてます。
・メタタグやメタバグを組み合わせてプログラムを構成しているようですが、普通メタバグやメタタグを解析して、プログラミングする方法を考えますよね。
・今、日本の大学生の近眼者のコンタクト率は6割だそうです。特に女性を考えた場合、生活インフラのデバイスとして眼鏡を使うでしょうか。企業が眼鏡型デバイスを発明するでしょうか。結構疲れますよね。まあ、完全フレームレスな眼鏡をこめかみで支えているようなモノもありましたが…。
・交通信号をメタタグで変えられる交通インフラのセキュリティって何なんでしょうか。よくそれで、事故はあり得ないとか言えますよね。
・サッチーです。物価の水準はわかりませんが、行政のプログラムが違法性の程度を問わず4万円の損失をあれだけ頻繁に小学生に与えて、問題にならないでしょうか。
・郵政省は国の行政機関ですよね。地方公共団体の管轄で郵政省管轄?うーん、未来の話だから?まあ、セイフティーゾーンを作るためのアイデアなのでしょうが。

ストーリーについて
・大人も子供もなんといいますか、知能指数低すぎでしょう。判断基準が近視眼過ぎます。人信じすぎです。何回同じ人に騙されるんですか。
・コミュニケーション不足で事件が複雑になりすぎ。もっと人の話を聞きましょう。イライラします。
ネタバレレビューを読む

 有名な作品で、かなり評価が高いのはわかっていますが、どうしても私には駄目でした。リアルタイムでみていたら、4話切りしてそのままだと思います。
 やっぱりNHKですもんね、作成意図は小~中学生向けにチューニングしている気がします。だとするとSFとして見るからつまらなく感じるだけで、見方を変えると面白いのかもしれません。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 6
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

12話は語り継がれるべき名作

2021/09/12 投稿 10話まで視聴
2021/09/13 加筆 15話 〃
2021/09/14 加筆 17話 〃
2021/09/18 加筆 20話 〃
2021/09/20 加筆 最終話(26話)まで視聴済み
2021/10/03 加筆 ふと気がついて調べたこと
2021/10/11 タイトル変更
2021/10/18 加筆

評価が高いようなので見始めました。
安定のNHKだし。NHKアニメに外れってありましたっけ?

でも・・・
設定がさっぱり理解できない・・・

とりあえず10話まで見ました。
ストーリーも小学生の学級内の対立を延々と見せられてもなぁ~・・・
10話だけはちょっと甘酸っぱい感じで悪くは無かったかも。

後半いいらしいけど・・・

くじけそうです・・・

評価の表示は★3つになってると思いますが,保留です。
正直いって10話までのところ,★二つがいいところかな?




2021/09/13 加筆部分 (15話まで視聴)
15話まで来ました。
11話から良くなってきたではありませんか!w
11話12話13話のネタバレレビューを読む三部作(勝手に命名)はかなり面白かったです。
特に12話の「ダイチ、発毛ス」は神回です!ここまで頑張ってきたご褒美ですねw






2021/09/14 加筆部分 (17話まで視聴)
うわっ!ハラケンのネタバレレビューを読むまで描いてある!
いいのか?Eテレ?

実際有る物が見えなくなったりするメガネを四六時中かけて生活する設定は,やはりナゾ・・・

「あっちの世界」の存在がにおわせられる(前にもあったけど・・・)
そういえば,見始め当初全体的に色が薄く感じたっけ
夕焼けのセピアカラーのシーンも結構多い
色の薄さって世界の設定に関係あるかも
実際の世界と仮想世界的な感じとか(あくまでも途中での感じなので・・・自爆しても優しく見守ってw)

17話の図書館の外でのヤサコとハラケンの会話は,なんか日本語って難しいってつくづく感じました。いろいろ,意図した意味じゃ内容に聞こえたりしました。





2021/09/18 加筆部分 (20話まで視聴)
11・12・13話は面白かったのですが,依然として視聴ペースは上がりません。気がつくとウトウトしていたり,先が気になる!ってならないなどの理由で・・・

18~20話に直接関係ないことも含めて,見ていて気がついたことや疑問に思ったこと,考えたことなどを

訂正 ハラケイではなくハラケンでした^^;(ここまでの表記は訂正しました)
平民宰相といわれた原敬(はらたかし)の愛称(?)に引っ張られ,脳内変換されていた模様wいや,分かった上でも,ハラケイに聞こえる時も多いような気がする・・・


年齢設定について

おばちゃん
確か登場回で女子高生と言っていました。
本当に女子高生なのか?公務員なのでは?と思い見ているうちに一人で合点がいきました!「登場回のはあくまで自称で,さば読んだんだと!」しかしJKシーンが登場w本当にJKのようです。ナゾは振り出しに戻りました。

イサコ
小学校6年生設定
どう考えても変でしょうw中の人は中二病の成人男性にしか思えません(笑)

と,ここまで考えて,ある考えが頭をよぎります。
作中の登場人物は,アバター的な物では?中の人は別に存在するのでは?
そう考えると,「うんち~」しかじゃべらないキョウコもあくまで設定として納得出来るかも。

ネタバレレビューを読む

物語は終盤にさしかかっていると思うけど
メガネや世界の正体はさっぱり分からないw
分からなすぎてあんまり気にならない。
もうちょっと,気になるような展開にできなかったんだろうか。
最後に,ガラッと印象が変わることを期待しているけど,大丈夫か?ちょっと心配^^;



2021/09/20 加筆部分
最後まで見終わりました。

ネタバレレビューを読む

最終的に物語は,じんわりくる感じで幕を閉じます。ヤサコとイサコの物語としての終わり方としては悪くは無いと思います。

その割には前半どうでもいいことに時間を割きすぎと感じました。

くどいので折りたたみます
ネタバレレビューを読む

なんか,核心のメガネを中心とした世界設定がさっぱり分からず,むしろちゃんと設定されていない可能性が大きい印象・・・ずっとそこが気になったまま放置されていたような全26話でした。

せめて,前半の学級内でごちゃごちゃやってた尺を使い,メガネが何かを明確に提示できていたら後半もっと引き込まれたかも知れません。

率直な自分の感想としては11・12・13話が面白く,特に12話がピークと感じました。

あと各話冒頭のヤサコの一言は結構好きです!

もう一つ
ゴーグル型のメガネですが,鼻がちび太や花沢さんのように見えて,シリアスなシーンでは違和感がありましたw




2021/10/03 加筆部分

割と「電脳コイル」に厳しい評価の自分なのですが,12話「ダイチ、発毛ス」は日本アニメ史上語り継がれるべき神回と思っています。

ところで,この話既視感があるような気がして,気になっていたのですが,その理由にやっと思い当たりました。「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」でした。最終話でアンダーワールドに行くと中世ヨーロッパ風だったアンダーワールドは宇宙に進出するまで科学技術が進歩していました。ヒゲと一緒ですwもちろん「電脳コイル」の方がかなり早いです。

でも,この話他もどかこでみたことがあるような?記憶は定かではありませんが「ドラえもん」にも似たような話が有ったような記憶がおぼろげにあります。おそらく,有名な大元があるような気がして調べてみました。

エドモンド・ハミルトンの「フェッセンデンの宇宙」という小説が大元のようです。そういえばエドモンド・ハミルトンって往年のNHKアニメ「キャプテン・フューチャー」の原作者だった気がします。

「キャプテン・フューチャー」について調べると第24話「未知のミクロ宇宙~驚くべき小宇宙のなぞ~」とウィキペディア日本語版に記述が!

ちょっとスッキリ(^0^)/
そして、キャプテン・フューチャー見たくなって、またモヤモヤ(笑)



2021/10/18 加筆部分
12話の元ネタの一つとして挙げたドラえもんって「ドラえもん のび太の創世日記(アニメ映画)」でした。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 16

64.4 2 テクノロジーでサイバーパンクなアニメランキング2位
紅殻のパンドラ(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (362)
1847人が棚に入れました
先進国では、一部ではあるが、サイボーグや自律ロボットが一般に出回り始め──
戦争や災害をはじめ、世界はあらゆる災厄に覆われ、救いをもとめて人々がさまよっていた時代。
これはそんな時代に──全く関係なく、『彼女が、彼女に出会う物語』

声優・キャラクター
福沙奈恵、沼倉愛美、田中敦子、森田順平、松田颯水、村川梨衣
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

TEXHNOLYZEのカウンター作品 と言えなくも無い(汗)

 思うところ有ってテクノライズを再視聴してて、若干設定面では差異はあるしその視点と未来への展望は対極では有るものの肉体の置き換えという部分に関しては意外と近い作品だなと感慨深いものを感じたので点数見直します。
片や理想郷、片やディストピアの極みですが比較すると結構面白いですw
セナンクル島ネタバレレビューを読む
と流9洲ネタバレレビューを読むとか。
もっとも対比ならば流9洲じゃなくて地上かもですが・・・

島の通信障害による混乱と、流9洲のオベリスクの機能停止とか。

 全身義体(無機質サイボーグ)とシェイプスの表現の差に至っては、作り手のビジョンの違いが明確すよね。
士郎作品は最早人の姿に固執しなくなった時代のサイボーグに関してもブリアレオスや双角等とても愛嬌が有るデザインなのに、シェイプスなんて虫の腹みたいなのがぶら下がった骸骨すもんね。とても不快なグッドデザインだと思う。
(ジェイムスン型サイボーグの阪華精機社長とかも攻殻にゃ居ましたが、葉巻吸う姿がラブリーですしね)

んで福音と違って、ある意味スタンドアローンの極みとも言える櫟士w


 テクノライズは記憶の外部化・自我の境界云々に関しては物語には盛り込まれてないですが、紅殻は電脳化・義体化と言うテクノロジーに対して(戸惑いはありつつの)とても前向きで希望を感じさせる世界観が私は最高に心地良かったんですよね。その点では無二の作品なのは間違い無い。
そこは士郎正宗作品全般の事であって紅殻の特色ではないかもしれませんが、其処を示唆する表現は多分に盛り込まれていた作品であったにも関わらずほぼスルーされちゃってるっぽいのがこの作品の不幸と言うかw
ネタバレレビューを読む

 汲み取ろうと言う気さえあれば、哲学的とは言わないけど十分中身の有る作品だと思うんですけどねぇ。まぁこの手の意見は多勢に無勢なのは判ってるつもりですが。
パンドーラデバイスのアクセスのシーンがエロくて気に入らないという事ならば、ドラえもんの四次元ポケットにのび太が手を突っ込んでると置換えて見る事をお勧めします。

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以下、視聴時のレビューです
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/05
♥ : 26
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

stodio五組最新作!今回もゆりゆりしてます!でも実は・・・

攻殻機動隊のスピンオフ作品です

・・・と聞いて興味が湧いた人は残念ながら向いていない可能性が高いです
おそらくレビューで呪いの言葉を吐露することになるでしょう

逆に攻殻と聞いて硬派なSFはちょっと・・・
と敬遠しようとする層のほうが
どちらかというとこのアニメに順応しやすいと思うのですが
そういう人たちは0話で切ってたりするんじゃないでしょうかね?

原作士郎正宗とか攻殻機動隊スピンオフとか
そういった情報よりももっと端的にこの作品を表すステータスは
レビュー題の通りです

咲の製作中に母体のGONZOが吸収合併された際に独立
以来Aちゃんねる、きんもざ。ゆゆゆと
ヒットさせたアニメはどれもソフトな百合描写を含むものばかり
今回もその流れを汲む作品で
そこにSFバトル的な味付けが添加されていると思えば
まぁ大体この作品の大雑把な方向性がわかると思います

しかし、主人公の七転福音(ねね、以下福音)は事故の影響で全身義体で
脳核以外は全て機械になっています
ヒロイン(?)のクラリオンはもともとアンドロイドなので
そこに萌を見出すのは
俗にいうピグマリオン・コンプレックスにあたるのでしょうか?
さらにくらりんには猫耳メイドとかいう属性までつけたられており
さすがにいろいろやり過ぎ狙い過ぎに感じる面は否めず
そういう意味でレベルの高いというか適合者を選ぶ作品なのは確かです

しかし二人の機械設定のおかげで
湯煙規制0のシャワーシーンや下着描写
さらには、くらりんの股間に福音が指を挿入するシーンが毎週のように流れたりと
生身の人間だったら絶対NGなレベルのシーンが
堂々と放送されているのにはびっくり
パンツじゃないから(以下略
的な発想ですね
こやつら天才か!

もし仮に誰かがこれに性的過ぎると苦情を入れようものなら
その人は自分がお人形に欲情する変態さんだと宣言しているようなものです
昨今。アニメの肌色が厳しく規制されるなかで
これだけ全裸の女の子を堂々と描くアニメはなかなかありません
よく理解していない人から見れば福音もくらりんも人形かもしれませんが
クラリオンはともかく福音は歴とした人間の女の子ですからね!

いやしかし、よくよく考えてみると福音は本当に全裸と言っていいのでしょうか?
全身義体というのはいわば究極のウェアラブルPC
つまり本来の彼女の全裸は脳核だけの状態であり
全身義体を着ているのだと考えることもできます
だとすると全裸どころか
フルメタルアーマーもびっくりの鉄壁の防御で
彼女の裸はガードされていることになります

はたして義体は彼女そのものなのか?
それとも義体を身に着けているだけなのか?
これは非常に難解で哲学的な命題でもあります
すなわち自分と世界の境界線は何処に線引きされるべきなのか?
はたして自己とは一体何なのか
人類はいまだにこの究極の問いに普遍的な解答を見つけることができていません

古来人類は、精神と物質をはっきりと分離せずに考えていました
万物に魂が宿るとする日本のアニミズムでは特に顕著ですが
それは日本に限ったものではありませんでした
近代科学はその二つを無理やり引きはがすことで
現在の物質文明を築きあげてきましたが
ここにきて精神もまた物質世界の一部としてメスを入れられる時代が到来しつつあります

その一つが脳波入力インターフェイス
つまり心の中で念じるだけでいろいろなデバイスを操作できる装置です
実際に脳波でキーボードを入力したり、ドローンを飛ばしたり
といった実験にはすでに成功しており
一部は実用化されています
しかし、この装置の扱いはなかなか難しく
何も練習せずともすんなり動かせる人もいれば
幾ら練習しても全く動かせない人もいるようです

作品世界に話を戻しましょう
こちらでも似たような話が出てきたのを覚えていますか?
発展途上の技術全身義体
福音は世界でも希少な成功例
適合者(アデプタ)の1人だそうな
幼いころに難病を患い電脳化し
10歳の時事故に巻き込まれ両親を失い全身義体となった彼女
機械の身体を自分の身体と認識し駆動する能力は
生きるため全てを奪われた少女が
生きていくために身に着けた、たった一つの希望です

11話で彼女は ネタバレレビューを読む
彼女の世界認識は自他の境界が極めて曖昧
あるいはそもそも存在しない主客未分の状態にあるようで
拓美もそれをどこまで見抜いているのかわかりませんが
「福音ちゃんの世界観は興味深い」
と評しています

このアニメを低俗で悪趣味な萌アニメだと思っている人達がいるようです
悪趣味な萌アニメという部分に関しては何も返す言葉はありませんが
これだけ科学的・哲学的に最先端の話題まで踏み込んだ作品を
低俗の一言で片づけるのは
受け手の見識が低すぎるだけのように思います

実際には作り手サイドにそんな深遠な主張などなく
私の個人的見解というか無理やりなこじつけただけの妄言ではなないか?
と疑っている方もいるかもしれませんので
11話のアレが作品の主題であるという証拠を上げておきましょう

もともとこの作品はGHOST URNの題名で士郎正宗が企画し
攻殻ARISEのキャラを登場させ
ARISEの数年後を舞台にした作品となる予定でしたが
企画そのものがいったん没になり
再始動する際に色々な変更点が加えられ今の形となりました
GHOST URNという単語はこの作品のルーツであり
物語の核心に最も近い部分です
そして11話のサブタイトルが
「心の在処 -ゴーストURN-」であることを考えれば
このアニメが精神と身体の関係をメインテーマにしていることは
だれの目にも一目瞭然ですね

しかし、硬派なアニメファンの大半は
11話までたどり着かづに脱落するか
低俗なクソアニメと決めつけてちゃんと見ていないでしょうし
逆にこの作品をメカっ娘たちの繰り広げるレズレズアニメ
として観ている変態紳士の皆様方は
そんなメッセージ性をそもそも求めていなかったりで
どれだけの人にこのテーマが届いているのか
正直疑問に思うところではありますねw

投稿 : 2025/04/05
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「世界平和は小さな親切の積み重ね」

この作品の原作は未読ですが、原作が士郎正宗さんである事、「紅殻」と「攻殻」の読みが同じことから何か関連はあるんだろうとは思っていましたが、それ以上突っ込む事はしませんでした。
後から「攻殻機動隊」好きな友人から教えて貰いましたが、この作品は「攻殻機動隊」より時代設定は前なんだそうです。
それでも「全身義体」のキャラは登場しますけれど^^

この物語の主人公は、脳以外の全身を義体化した七転 福音(ナナコロビ ネネ)。
彼女は遠い親戚である崑崙八仙 拓美(コロバセ タクミ)に引き取られてセナンクル島にやってきたところ、ウザルという女性科学者に遭遇し・・・いきなりブエルと呼ばれる巨大兵器の暴走トラブルに巻き込まれてしまいます。

でもそこで福音はウザルが製造した戦闘用アンドロイドであるクラリオンと運命的な出会いを果たし・・・物語が動いていきます。

物語は大きく2つの流れで動いていきます。一つは福音とクラリオンの日常パート・・・もう一つは巨大兵器であるブエルを我が物にしようとする輩が秘密裏に動いていくパートです。

ブエル絡みの展開は、身体の各部を義体化した敵との白熱したバトルやいかにも電脳系・・・という感じで物語が進んでいくので、こちらも息を呑む感じなんですが、個人的に圧倒的な面白さを感じたのは日常パートです。

「夢が世界平和」という福音は自己犠牲も厭わないスタンスで人を助け、それをクラリオンがサポートする・・・一つ一つの出来事は大きいことばかりではありません。中には命の危険を賭して人助けを行ったりする事もありましたが、公園での炊き出しの手伝いなど些細な事でも心が温かくなるような一幕を見る事ができるんです。

でもセナンクル島の住民は決して善人ばかりではありません。
例えばこの時代、アンドロイドは高価なモノとして盗難事件が起こったり・・・
福音とクラリオンは全身義体・・・きっととんでもなく高価なんだと思います。
それでもそんな悪党に屈する二人ではありません。
詳しくは本編で確認頂きたいと思いますが、キーワードはパンドーラデバイスです^^

セナンクル島に住むのは善人ばかりでは無い・・・と先述しましたが、ちゃんと善人も住んでいます。根が素直で正直な福音の周りに集まるのは、心優しい人達ばかり・・・

義体って・・・部分的でも動かすのが難しいんだそうです。
全身が義体化された身体を普通に動かしている福音はきっと過酷な訓練と調整に耐えてきたんだと思います。
皆んなが福音の様に義体を動かせる訳ではありません。
でも、病気やケガで身体の機能の一部を失って・・・これまでと同じ様な生活が送れなくなる・・・
それが義体を使うことで日常が取り戻せるなら・・・頑張りたいと思いますよね^^
福音の分け隔てない優しさも相まって、そういう「これからの人」に対し福音は希望だったと思います。

一方、物語の中で良く分からなかったキャラもいます^^;
一番分からなかったのが、福音の遠い親戚である拓美ちゃんです。
まず彼女の口調・・・これまで様々な口調を聞いてきましたが、語尾に「〜だや」を聞いたのは今回が初めてだと思います^^;
「何故、だやなの・・・?」
正直言いにくいと思います^^;
それに普段の生活において出不精なのかそうじゃないのかが不明ですし・・・^^;
でもクラリオンへの足枷は・・・クラリオンにとっては厳しい条件でしたが福音の事を思う親心なんだろうな・・・と思いました。

色々書きましたが、基本的に福音とクラリオンが普通に可愛いので、愛でながら視聴していると30分なんてあっという間に過ぎてしまう・・・そんな作品だったと思います^^

オープニングテーマは、ZAQさんの「hopeness」
エンディングテーマは、七転福音、クラリオンの「LoSe±CoNtRoL」
EDの制作もZAQさんでした・・・OP、EDともZAQさんらしい曲だったのではないでしょうか^^
リフの曲調がちょっと難しいけれどサビが抜群に格好良い・・・そんな印象です^^
個人的にはEDのサビのメロディが好みでした^^

1クール12話の作品でした。「こうかく」の文字が変わるだけで作品の雰囲気が全く別物になっていましたが、この作品も毎週の視聴が楽しみでした。
「ガール・ミーツ・ガール」の物語・・・良かったと思います^^

投稿 : 2025/04/05
♥ : 20

63.5 3 テクノロジーでサイバーパンクなアニメランキング3位
RD潜脳調査室 アールディー(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (274)
1693人が棚に入れました
2012年、フリーダイバーの波留真理は、建設中の人工島沖合で観測実験の最中、「海が燃える」現象に遭遇し、49年間も昏睡状態に陥った。2061年、長い眠りから覚醒した波留は81歳の老人となり、車椅子生活を送らざるを得なくなった。そんな中、波留は旧友・久島永一郎によって、メタリアル・ネットワーク(通称:メタル)の情報を調査する、電理研外部委託調査員に任命される。メタルは、安全で人々の欲望を満たす一方、現実世界(リアル)の世界に歪みが生じたからだ。こうして、波留は蒼井ミナモとバディ(英語で『相棒』の意)を組み、メタルとリアルの間で起きる事件や謎を追う事になる。
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

堅い雰囲気だけど、中身は温かないい話。

見終わった。落ち着いた感じで、好感。面白かったな。
この作品、日常のパートは「イヴの時間」が好きな人にお勧めかも。
堅い雰囲気ながら人情味あるエピソードが語られる。見せ方が控えめで品がある。
女の子のスカートの短さとムッチムチ感は徹底してるけど。男は痩せマッチョ。

ずっとIT関連なお話が続くのかと思ったら、自然環境の要素が入ってきた。海から始まった物語、そこに意味があったようで。

地球律。
災害をもたらすような気象変化は、地球が自らバランスを保とうとして自然の流れを巻き起こす、陰と陽のような影響で起こるのではないかという考え方。人間のもたらした人工的な自然への施術が、より大きなぶり返しを呼んでしまう、という。
怖いですね。実際ある気がする。

主な登場人物
ネタバレレビューを読む
次第にそれぞれの意外な面や、やはりな…とシミジミさせられる面など性格に説得力のあるエピソードが登場し、どんどん好きになってます。

ソウタとホロンさん、ホロンもどきの健闘シーンの作画がかっこいい。
ソウタ、面白かっこいい。
「精神統一の鍛錬には自信があります!」と明朗に言って、直後に女性のお色気?に仰け反ってしまう。(詳しくは見せないのが、この作品独特の紳士的なところ)
ネタバレレビューを読む はシティハンター過ぎるところもあるけどねっ!しかも ネタバレレビューを読む びっくらこいた…これも純愛…なのか。


ネタバレレビューを読む

ナイスガイ過ぎる久島博士からの最期の贈り物で、みなもちゃん、ハルさんとの歳の差が縮まったね。やったね。夢のようなラスト、二人には幸せになってほしかったので、おめでとう…。



ビーフストロガノフの隠し味に梅干し!へ〜、すごい。そんなん作ったことないけど…
ネタバレレビューを読む





以下初めの頃〜中盤までのレビュー


**********
おすすめレビューを読んで気になったので観ました。今12、3話辺りまで。堅い感じで面白いです。

爺さんが主人公。
頭脳は青年、潜ればマッチョ、陸に上がれば要介護白髪爺さん。
海洋調査の事故で少し寝て起きたら、浦島太郎状態になってしまった…ハル爺さん。
遥かに技術の進んだ「電脳の海」に潜脳捜査に入ることで、事故時の若々しい姿へと戻ることができる。
年の功を漂わせる(実際は歳をとってないわけだけど)ハルさん。案外モテモテ。元々、紳士な性分なんだろうね。変態の付かない正真・紳士です。
失った時間についてあまり深刻な様子は見せないけれど、この先、深い話が出てくるのかな?眠ったことですれ違ってしまった女性との話が切なかった。


男性も女性も、肉体描写の立体的なデッサンが巧い。
アニメのよくあるスレンダー体系が好きな人からみるとちょっとムチムチし過ぎかもしれないけど…。
何かこう、知性を感じさせる豊満かつ的確なデッサンの線質だけでなく、動きに重みがあるんだ。女性のお尻の重みとか、コダワリを感じる。もちろん男性の拳闘シーンも、軸と重みの遠心力?のあるような、観ていて気持ちいい動きだよ。


ミナモちゃんの役割
電脳化していない姿で自然体で物語と関わってくれるので、周囲との差異が視聴者に伝わり易い。慣れない電脳スーツでハルさんを迎えにヨタヨタ来た姿は、グッときちゃったよ…。
ミナモを見る時のハルさんの瞳が何とも言えない。慈愛というか…聖人的な。
対してミナモがハルさんを想う時のポッ…と赤らむ感じは、何というか清楚なのに煩悩を漂わせてますな。スカート、ギリギリだ!頭の上の大きなリボンが外れてる時の方が、かわいい。あのリボンはダサい。

ソウタとお父さんの、食をまじえた話も、よかったなぁ。
研究気質一本に走っていたお父さんが、家族の食卓に戻ってくれる様子が、じんわりといい話だった。無機質な情報が多いだけに、気持ちの動きを大事にしてくれる話が生きてくる。
ソウタ兄は ネタバレレビューを読むこのへんが何か士郎正宗だなぁ。オットナーっていうか、発想オッサンー。うん、士郎正宗って基本おっさんワールドかも。シティハンターと同列かも。


デンノーデンノー書いてみるが、攻殻でも出てくる「体の電脳化」というのが未だよくわからない。アンドロイドとかロボットとかとは別なんでしょ?肉体…神経の受送信面により利便性能を積んだ身体ってことかい。わからないけど。


しかしなんでオープニングはアングラテイストなんだろう。
♪国境は歴史の傷口で〜みえない薬をさがしてるー だっけな?
頭でグルグルまわるよ!

投稿 : 2025/04/05
♥ : 14

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

人の心に深く深く潜ってゆく

記憶は青年、見た目はおじいさんという非常に珍しい境遇にあるハルという人物が主人公の作品です。

概要としては主にメタル(メタリアル・ネットワークという仮想現実)内で起きた様々な事件をダイバーと呼ばれる調査員が解決していくというものですが、同時にハルの再起、人間と人間、人間とテクノロジー、延いては人間とテクノロジーと地球の関係を壮大な視点から描く試みがなされています。

全体的に見ると派手な演出は極めて少なく、アクションシーンについても少なめで、あっても淡々と描かれる事が殆どなので、外へ向かうよりも、内へ内へと向かう印象を強く受けます。現実及びメタルにおける人物(知的存在)同士の対話が本作品の主役であり、最も重きが置かれている点であります。ほぼ全ての会話シーンは言葉のみならず、人物の表情、間の取り方からも感情を推し量る事が出来る程に極めて緻密に作られており、さらにメタル内のダイバーは人の思考や嗜好、思想や哲学など様々な場所に文字通り潜って行きます。

人によっては気になるであろう「精神的には青年の筈のハルが見た目の通りに老成しているのは何故なのか?」という疑問については、ハルの元来の知性に加え、老いた体に心が付いて行ったものと私は解釈しています。電脳の助けを借りている為とも考えられます。そんなハルおじいさんの青年の部分が垣間見える「無垢な言葉に傷つく人間もまた無垢なんです。」という台詞は非常に印象的でした。

正当に評価されていないと言われる事が多々ある本作ですが、それなりに原因はあります。第2話のにゃもの下着が見えるシーンと最終話のご褒美的な展開の二点がそれで、両者とも作品全体の価値を貶めるものではないのですが、前者は女性の視聴者に対する配慮が足りず、後者についてはSFとしての説明が皆無であり、またご褒美が無くても良いエンディングだったので、やや蛇足気味に見えてしまったという事でしょうか?(前者は結構あからさまな描写なので、あれで切る人がいたら勿体無い。)また私個人としては「RD潜脳調査室」というタイトルから刑事物の様な硬めの印象を受けてしまった為、最後まで違和感を拭い切れませんでした。

以上良い所も、残念な所もいくつか述べてしまいましたが、この作品の全体の価値と比べれば、欠点については些末なものと言い切ってしまっても良いと思います。テクノロジーと自然環境についての問題は、その恩恵にあずかっている全ての人間が責任を負うべき問題ですので、この様なアニメが貴重であるという事は言わずもがな、もっと増えて欲しいなぁと思う次第です。

余談になりますが、作中で描かれている情報の可視化という技術は限定的な用途ではあるものの、既に実用化されており、大学や企業のセキュリティに導入されているそうです。もしこの様な技術がさらに発展し、ネットワーク内の様々な情報を感覚として享受出来る様になり、本作品の15話「食」で描かれた様な弊害が生まれてくるとしたら、人のリアルに対する執着がますます薄らいでいってしまう気がします。「紅殻のパンドラ」でも拓美ちゃんが暇つぶしにぱりぱりやってた電脳ポテトチップがありましたが、この作品を視聴した後ではちょっとだけ危険な感じのモノである様に見えてしまいました。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 11
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

81歳の老人ダイバーと、15歳の女子中学生がバディを組むって、それだけでもうドラマが生まれそうじゃない?

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
制作に士郎正宗さんが関わっているということで、設定やら雰囲気は「攻殻機動隊」に近い部分があります。もっとも、続編ではなく、設定などを受け継いだ、「攻殻機動隊の先にあるかもしれない未来のひとつ」を描いている作品と言えるかもしれません。

私的に、「THE もっと評価されてほしい」作品。地味ながらも丁寧に作られた世界観にドラマ。心情を深く描く手腕。色々と考えさせられる作品です。(あにこれ基準で)75点は超えてほしいな~と思ってます。

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/05
♥ : 16

69.3 4 テクノロジーでサイバーパンクなアニメランキング4位
TEXHNOLYZE テクノライズ(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (229)
1407人が棚に入れました
舞台は、絶望と暴力に支配され荒廃した都市・流9洲(ルクス)。老朽化したこの街は現在、外界からのネットワークから外されて孤立しており、街から他の都市へ行くことは困難だが、逆に行き場を失くした者達が流れ着く、吹き溜まりの場所と化していた。

ある日、この地に一人の男が外界から降りてきた。男の名は吉井。ある野望を遂行すべく降り立ったこの男を迎えるのは、生きる為に賭けボクシングで生計を立てる少年・櫟士、近い未来を見ることの出来る少女・蘭、街の声を聞くことの出来るオルガノの長・大西京呉、そして未来の義肢である「テクノライズ」の技術に魅せられクラースから降りてきた科学者・ドク。この男の来訪により、やがて流9洲は街全体を巻き込んだ事件へと発展していく。
ネタバレ

セレナーデ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「生」に執着する人間の醜さと美しさ、それによる滅びの謳歌を描いた怪作

ここのレビューを見てちょっと前から気になってた作品。
「地味な攻殻」という漠然とした先入観を持って、ここ最近時間を見つけてチビチビ消化してた。
ネタバレレビューを読む

哲学的で、考察的。
生に執着する人間の醜さと美しさをサイバーパンクと絡めた貴重な作品。



しかしやっぱ序盤はたるい。
地味で暗いが話のテンポ自体はあるし、ちゃんと話が進んでいるのは分かる。
が、いささかプロローグが長いというか、何を描きたいのかが分かりにくく、
序盤でテーマを把握するのは不可能。リアリティに徹してるわけじゃないからツッコミどころもあるし、
なにより世界観の説明不足が致命的。終盤まで明瞭にされない。

でも、その世界観が明瞭にされたとき、その作りこみと発想の凄まじさに感動すら覚える。
序盤の伏線とすら言えない「?」な部分も終盤で次々と理解できていく(見終わった後に
ネット上の資料で補完もしたんだけど)。

もし本作を観ようとしてる御仁がいれば、序盤は群像劇として観ることをおすすめします。
主人公だけ追ってると悶絶します。
あと「大局観的なモチベーション」が必要。1話1話に面白さを求めると絶対挫折する。
「いかに視聴者を切らせないか」という作り方をしている昨今のアニメに慣れすぎてると
このアニメの視聴は厳しいかもしれない。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 16

Jacks さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

青年が行き着く真の場所は...

今まで観てきた中で異色のアニメですね。ストーリーと設定が精巧に作り込まれていて、硬派な作風に仕上がっています。
マッドハウスが制作したことに良い意味で驚きを禁じ得ません。かなりインパクトがありますよ。
と言っても伝わりづらいと思うので、早速本作について解説しましょう。

時は近未来。「テクノライズ」と呼ばれる義肢の技術によって、人類は進化の一途を辿ります。
しかし、それを用いて新たな革命を掲げるオルガノを始めとした暴力的な団体によって、都市は壊滅寸前です。
そこに現れたのが本作の主役である「櫟士(いちせ)」。彼はある一件により右腕と左足を失ってしまいます。
テクノライズによって辛うじて生を取り戻した櫟士は、街の崩壊を止めるべく動き出すのが基本的なあらすじ。
ストーリーが難解かつ複雑なので、少しでも間違いがあったらご容赦を。

まず第1話で敬遠する人が多いでしょう。台詞がほとんどありませんからね。主人公でさえも喋りません。
第2話から少しずつ各個人の設定が明らかになり、台詞も格段に増えます。なので1話は実質チュートリアルと言って差し控えないです。
僕はシリアスな作品が大好物なので1話から余裕で入り込めました。ですが、出だしから雰囲気が非常に暗いので、よほどの理由がない限り続きを観ようとは思わないでしょう。
ですが諦めないでください。2クールアニメは徐々に話を展開することが多く、本作もその一部です。
巷では第7話から本番と言われているので、それまで我慢できるか。そこが肝心ですね。

本作を語る上で欠かせないのがキャラの心理描写。櫟士は勿論、ヒロインである「蘭(らん)」や他のメインキャラも謎だらけで、彼らの内情を理解するのに手間がかかります。
説明も一切ないので、キャラ同士の会話にちゃんとついてこれないと置いてけぼりです。考察の余地を与えるべく、あえて不親切な構成にしているのでしょう。
わけがわからないよとか、意味不明だとかと捉われても仕方ありませんね。従来のアニメとは明らかに一線を画した内容です。
その代わりに理解が深まれば、一気に面白くなります。それだけ本作には不思議な魅力があるのです。
事実、蘭の正体が解れば解るほど、テクノライズをめぐる争いがいかに醜悪で無駄なことか証明してくれます。

映像の美しさも目を見張る範囲内ですね。ダークな雰囲気と非常にマッチしています。
キャラデザが個性的です。特に目の形と服装。髪型は好みの問題かな。
作品の性質上、流血シーンやバイオレンスが結構多めで、それらの類が苦手な方は注意が必要です。
基本的には会話中心で話が進むので、ある程度の覚悟はしておいた方が良いでしょう。
OPとEDの作画は曲も相まって非常に印象的で奥深いです。僕はOPで櫟士と蘭が目と目を合わせるシーンが好きですね。「I'll be your guardian angel...」。
声優陣は一流揃いで、作品に引き込ませてくれます。櫟士の中の人は有名ではないですが、演技は上手いですよ。

前述の通り話が難解なため、面白く感じるのは後半ぐらいからですね。

僕はテクノライズと似たテーマのアニメを幾つか観てきました。例に漏れず当たりです。
本作も出来は良いのですが、いわゆる隠れた名作に部類されますね。非常に面白い作品です。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 0

hottikiss3 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なんていうアニメだ...

こんなアニメあり?って感じでした。

はじめに、今から見ようとする人へ

・とてもグロい。今まで見た中で一番グロかったかもってくらいグロいです。だからそこは要注意
・第一話、ほとんどセリフないです。何が起こってるかよくわからないと思います。主人公が誰か、くらいしかわからないのかも。そんで、最後まで見ても、話の内容がよく分からないと思います。
・最後は鬱っぽく終わるし、しかも何がどうなったのかよくわからないままの終わり方なので、余計鬱。
・いっき見しづらいアニメだと思う。最短でも4日はかかる。気持ち的に。
・かわいい女の子、イケメンキャラ、美しい画、なんかは全くない。目的が全然そこじゃないので、それ期待してる人は一話見るまでもなくまわれ右です。
・深くかんがえさせられる系です。話よくわからないけど考えさせられます。いろいろ。

物語は人間の終焉を描いたような作品
作画は、なんかリアリティー系で、私は好きです。主人公の瞳が私も大好きです。
声優...こんなにセリフ少ないアニメ前代未聞じゃないですか?
音楽、OPかっこいいです。歌じゃないけどかっこいい
キャラは、なんか悪役はとことん悪っぽく描かれてて話分かる系とかぶっ飛んでる系はいかにもそれらしく描かれてる気がします。それぞれ良いと思います。
大西さんが終始カッコよかった。このカッコいいの意味は話ちゃんと見た人しかわからないと思う。
そんでイチセは私はとても好きです。ああいうのが本来の人間なんだと思う。


そして。。。
セリフすっっっくなーー!!
びっくりする!!
あとイチセめっちゃ叫びますね。
オレンジの髪の女の子ランは神楽ちゃん(銀魂)に見えて仕方なかった。
ついでに言うと吉井は神楽のお父さんに見えた。ww

この物語は、世界の終焉を描いてると思った。
このまま科学技術進んでいって、平和ボケして
こんな感じで終わっていくのかな。と思った。
感じたことは、生きてるってどういうことだろう、という事
ただ椅子に座って仕事して
平和を害するもの、その危険性あるものすべてに蓋をして
自分は絶対安全なところにいる。ただ毎日生きてるだけ
っていうのは、生きてるって言うのかな?って。
それと、地下のルクスみたいな、人間争いまくって
権力争いとかして殺し合いしてる方が、生きてるって言えるのかも
争いはよくないっていうのが今の世の中で絶対的な思想だけど
それが続いて、永遠に続いて、それで本当に正常な思想だと言えるのか?
みたいな。
それと、私は義体についてはあんまり考えさせられなかった。
内容あんまし理解してないからなのかな。
ただ、自分の手足が今こんなに自由に動くのってすごいことなんだな、と思った。
今はあるからこれが普通だけどなくなったらそれはそれは苦しいんだろうなと思った。

見終わった後のこの現実との温度差がまた鬱感を大きくしてるのかも。
放心状態にさしてくれるアニメ。
評価もしづらい。縁がある人は見たらいいんじゃないかな。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 2
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