シリアスでファンタジーなおすすめアニメランキング 65

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのシリアスでファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月02日の時点で一番のシリアスでファンタジーなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.1 1 シリアスでファンタジーなアニメランキング1位
転生貴族、鑑定スキルで成り上がる(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (211)
675人が棚に入れました
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、小さな領地を持つ弱小貴族の子として生きることになった。 アルスには特別な知力や武力はないが、生まれながらにして他人の能力・ステータスを見抜く“鑑定スキル”を手にしていた。 そのスキルを活かして世に隠れた「逸材」を発掘し、弱小領地から最強の領地へと変貌させていく。 心優しいアルスと、個性豊かな逸材たちの出会いと成長を描く異世界統一記が今、始まる!

声優・キャラクター
アルス・ローベント:藤原夏海
リーツ・ミューセス:坂泰斗
シャーロット・レイス:佳穂成美
ロセル・キーシャ:岡咲美保
リシア・プレイド:花澤香菜
レイヴン・ローベント:東地宏樹
ミレーユ・グランジオン:生天目仁美
ファム:戸松遥

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

地方領主の野望

人の能力を数値にしてみることができる能力を持つ地方領主の息子が主人公
ゲーム知らないけど能力の元ネタは信長の野望というゲームだそうで、高い能力の人を発見したときに戦国武将に例えていますね

主人公がバトルで無双しないので仲間達の活躍が中心、一人一人にスポットライトが当たっていい感じでした
面白かったけど、他の領地との駆け引きや人材集めばかりに目が行っていて、内政や外交は今のところあんまり考えてなさそうなので、これから面白くなるかどうかは半信半疑です

一期は仲間集めでほぼ終わり、他の領地や他国との闘いがどう描かれるのか楽しみですね

投稿 : 2025/03/29
♥ : 22
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

(最終)カタルシスが不足している『なろう』は『なろう』といえるのか

【レビューNo.131】((最終レビュー)初回登録:2024/6/29)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全12話。
今期も異世界なろうっぽい作品が多く、ほとんどタイトル切りですが、本
作は「鑑定スキル」が「何の鑑定やねん?!」と気になったので視聴。
出来れば「イセレべ」っぽい「ネタ実況枠」のレビューをやっていきたい
のですが、そこまで香ばしさがある作品かどうかw

(ストーリー)
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、小さな領地を持つ弱小貴
族の子として生きることになった。
アルスには特別な知力や武力はないが、生まれながらにして他人の能力・
ステータスを見抜く“鑑定スキル”を手にしていた。
そのスキルを活かして世に隠れた「逸材」を発掘し、弱小領地から最強の
領地へと変貌させていく。
心優しいアルスと、個性豊かな逸材たちの出会いと成長を描く異世界統一
記が今始まる!
(作品情報より)

(評 価)
・第1話:ゲーム「信長の野望」などを下敷きにした作品かな
 {netabare}・1話の大まかな流れですが、
  ・主人公が現実社会で心臓麻痺っぽい死に方(過労死?)。
   → 田舎貴族のローベント家に「アルス・ローベント」として転生。
  ・3歳になったアルスは鑑定スキルで、ある兵士の鑑定を実施。
   槍より弓矢の適性が高いので、そちらへの転属を勧める。
   → 試してみると一同「おおー!!」
  ・この世界の文献を調べると、中央政権の腐敗が進み、今後動乱の時
   代を迎えそう。
   → 領地を守るためにまずは優秀な人材を集めねば!
  ・町で鑑定スキルで人材を物色していると、武力が高いマルカ人の少
   年リーツを発掘。
   (マルカ人は通常奴隷等で差別対象)
   → 当然登用は周りから大反対。
  ・アルスの熱心な説得の末、この領地最強の父・レイヴンが試験する
   ことに。
   → リーツは才能の一端を示し、父や部下たちも彼の才能を認め、
     無事アルスの家臣に。
     リーツは自分を見出してくれた大恩に報いるためにアルスに忠
     誠を誓うのだった。
  (まだ大したことをしていないということもありますが)3歳で異常に
  しっかりしている点を除けば、悪くない無難な滑り出しだったのでは。

 ・個人的には光栄ソフトの歴史シミュレーションゲーム「信長の野望」や
  「三国志」を下敷きにしてるのかなっという印象ですね。
  これらゲームも武将の能力・ステータスが数値化されていて
  ・有能な人材を発掘し登用していく
  ・知力や政治力の高い武将で国力を上げたり、謀略で他国の戦力を削っ
   たりしながら戦争準備を整えつつ
  ・武力の高い武将で周辺国に攻め込んでいく
  って感じなので。
  この手のゲームは今でもたまにやっているので、なんか愛着が持てた
  というのも大きいですかね(笑)

 ・でも当面は人材発掘でエピソードが創れそうですが、このターンが終
  わるとどうみせていくのでしょうか?
  発掘した家臣は見せ場がありそうですが、アルスをどう扱っていくの
  かがちょっとわからないんですよね。
  ・ひたすら「アルス様にために!」で担がれる神輿になる
  ・「鑑定スキル」の拡大解釈でガバガバ設定にw
  ・現実世界の知見を活かした「領地改革」
   (それじゃ劣化「現実主義勇者の王国再建記」になりそうですがw)
  まあその辺含め、今後も見守りたい作品ではありますね。
  個人的には「イセレべ」のような香ばしい作品になればという感じで
  すが、そこまでのパワーはないかもですね。{/netabare}

・第2-3話:早くも手詰まりの予感。大丈夫か?!
 {netabare}2人目の人材発掘は、魔法の才をもつシャーロットでしたが・・・
 正直2話かけてやるほどの内容ではなかったなっと。
 ・1話は時間配分がちょうどよく面白く視聴できた
 ・今回は(極論でいうと)1話と同程度の内容を2話に引き延ばした感じ
  → そりゃ内容も薄くテンポも悪くなり面白くなくなるよね
 例えば象徴的なのが2話の冒頭のシーンですが、
 ・この国の歴史や現状の説明
  → 1話の説明と大分被ってるし、全体的に無駄に長いよね
 って感じなんですよね。まあ一事が万事こんな感じで・・・

 仮に1クールを12話と考えると
 ・5話位まで人材発掘に使いたいよね
  → 5人ほど逸材を発掘するぞ!
 ・ちょっと待て!OP映像では3人しかいなくないか?!
  → 1人を登用するのに2話使うしかなくない?!
 しかも
 ・鑑定スキルって、一目で適正見抜くのですぐに終わるよね
  → よっぽど上手く話を創らないと2話分引っ張るって無理があるやろ!
 結構構造的に詰んでいるのかなあって感じがするんですよね。
 更に前回懸念事項に挙げたように
 ・人材発掘した後、鑑定スキルどうするの?
  → 出オチで終わるのか?!
    (敵の弱点や外交交渉時の突破口捜し等に使えるかもしれないが)
 ・逸材3人で回すのキツないか?
 等疑い出すとキリがないんですよね。
 まあ始まったばかりなので、これからを信じて待ちたいと思いますが。
 
 ただ1話の好調の滑り出しから一転、評価は急降下で次回も構造的に詰んで
 ないか?という不安を感じる展開だったかなっと。{/netabare}

・第4話:テンポは戻ったが、今度は作画が・・・
 {netabare}前回から3年が経ったようです。
 シャーロットも魔法の才能を磨き、ランベルク軍のエースに成長したよう
 です。
 成長といえば食生活がいいのか、奴隷時代の貧相な体からこちらも立派に
 育ったようですが、「とりあえず胸は爆盛りにしとけばいいやろw」みた
 いなセンスはどうにかなりませんかね。
 またアルス様に双子の弟妹できたようで・・・
 2人とも将来有望で、なるほどそういう逸材発掘もあるんかと。

 3人目の逸材は、知力の才を持つロセルでした。
 まあ攻撃力の高い2人を登用したので、軍師ポジの人材は妥当なところで
 すね。
 今回はロセルの2人の兄も武人としての才ありというオマケ付きです。
 (元々2人の噂を聞きつけて訪問したのがきっかけ)
 これを今回は(予想に反して)1話で収めてくれたので、テンポはよく面
 白かったですね。
 やはり2話構成だと、それなりに緻密に物語を創り込まないと厳しいです
 からね。

 ただ今度は作画が・・・
 元々低予算アニメということもり、作画は多少やむを得ないところはあっ
 たのですが、「前回こんなに酷かったっけ?!」という感じで。
 特にシャーロットなんか、美少女キャラ台無しだよ!!
 今後が不安ですね。
  
 次回はEDを歌ってるリシア回でしょうか。
 しかしサブタイの「嵐、来る!」って何なんや?!
 まあここまでは「なろう原作」と思えないほど、実直に創られているとい
 う印象なので、ここらで1発はっちゃけるのもいいかもしれません。{/netabare}

・第5話:アルス様とリシアの相乗効果を生み出した、いい回だった
 {netabare}今回は許嫁のリシア回でした。
 サブタイ「嵐、来る」から、周りをひっかき回す”とんでも娘”を予想して
 いましたが、
 ・政治力やコミュ力が高く、思慮深く行動できる
  (外面を繕うしたたかさも持ち合わせている)
 ・観察眼の鋭さや野心の高さから、アルス様を見定めようとしていたが
  ・アルス様のを本質的な人間性を見極めて、きちんと内面を好きになる
   (打算ではなく、純粋に人を愛する真っすぐさもある)
  ・民のことを慮れる優しさや上に立つ者の器も持ち合わせている
  ・(今は弱小貴族だが)アルス様の将来性もしっかり見抜いている
  本質的な人間性に優れた、好感度爆上がりなキャラでしたね。
  ”脳筋・シャーロット”との対比も面白く描かれていましたし。
 
 またアルス様の鑑定スキルも人材発掘だけでなく、今後の外交交渉等でも活
 躍しそうかなという期待も膨らみましたし。
 (またリシアの鋭い観察眼との相乗効果も期待できそう)
 ただリシアにドギマギするアルス様は、一見年齢相応で可愛げがあるのです
 が、中身は「DTおじさん」だからなあ・・・
 まあそれはさておき、リシアをしっかり描くことでアルス様との相乗効果を
 生み出した、いい回だったのではないでしょうか。
 前回酷かった作画も持ち直していたように思いますし。

 人材発掘のターンは終了し、ここから動乱の時代に向けての準備が始まるの
 でしょうか。
 それに父・レイヴンの病は何かのフラグなんでしょうか。とりあえず介抱に
 は向かったようですが・・・
 これ無関係だったら逆に何なんやって話ですが。{/netabare}

・第6-7話:ついにアルス様の時代来たる!
 {netabare}中央では総督が暗殺され、後継者争いが本格化。
 それに伴い、各地にも戦火が及ぶ事態に。
 一方のランベルク領も
 >それに父・レイヴンの病は何かのフラグなんでしょうか。
 やはりレイヴンの病は回復せずに悪化した模様です。
 そんな中、レイヴンの代わりに戦場で指揮を取る決意をしたアルス様で
 したが、レイヴンの与えた試練
 ・目の前で罪人の処刑を見ても平常心を保てるか
  → 初めての衝撃的なシーンに耐えきれず
 で、戦場にはレイヴンが出陣。見事敵を蹴散らすもレイヴンも病に没し、
 ついにアルス様が当主として立つことに。
 ようやく1話冒頭のシーンを回収ですね。

 「鑑定スキル」自体は単なる「情報収集」のスキルにしか過ぎないので
 ・その情報をどう活かし見せ場をつくれるか
 って話になるのですが、(スキルの性質上地味な印象は否めませんが)
 地に足がつき、実直に創ってるなあという印象ですね。
 (試練で挫折を描くなども真面目だなって感じですし)
 また動乱の時代に突き進むところで、アルス様が当主になるもの上手い
 切り替えだと思いますし。

 ただここからの「成り上がり」展開をどうするのか。
 物語的には一応
 ・総督の後継者争いの”兄”側につく
 という世界観なので、ここでいう「成り上がり」とは
 ・自らが天下を統一することではなく、”兄”を総督の座につけるため
  奮闘することで認められるってこと?
 ってところに留まるのかなっと。
 (将来的には天下統一ルートもあるかもしれないが)
 尺的にも”兄”の要請に呼応し進軍して、強敵と対峙して「俺たちの戦
 いはこれからだ!」位で終わりそうなんですよね。

 よくも悪くも実直な作品なので、予想を超えてくるのは難しいのかも。
 となると創り込みの丁寧さでポイントを稼げるかという感じでしょうか。{/netabare}

(最 終)
1クール使ってまさか人材発掘だけで終わるとは・・・
よく言えば”実直で丁寧”なんですが、このテンポの悪さはさすがにダレる
かなっと。
それに丁寧というよりは、無駄に間延びしている感じもしますしね。
個人的には
・人材発掘以外のエピソードに面白みを感じなかった
 ・「鑑定スキル=情報収集」ってだけの能力なので、人材発掘以外の見せ
  場が創りづらい
  「鑑定、この領主さまは凄い人物だ!」→それで?!って感じ
・主人公に魅力を感じなかった
 ・ただの「いい人」ってだけ
 ・それに「信長~!」とか叫ぶだけで転生要素が必要だったのかと
 ・また普段は(中身はおっさんなのに)10歳児のリアクションしてるのも
  どうなのかと
・発掘した人材も魅力がイマイチ
 ・やっぱ戦がないと見せ場がないよね

『なろう』ってかなりガバガバでも、
「チート能力をぶっ放して、有無を言わさず(力業で)解決」
というカタルシスを得ることで、作品のバランスが取れてるように思うので
すが(ガバガバ設定へのツッコミを入れるところも込みでw)、本作はそう
いうのが圧倒的に不足している感じなんですよね。
ではその分(コミック原作のような)話が創り込まれているのかといえば、
そこは”所詮は『なろう』”という感じで、薄っぺらいという印象ですね。
なので通常の『なろう』なら
「ガバガバで都合主義のサクサク展開が『なろう』の醍醐味」
で笑って許せるところを、中途半端に実直に創っている分逃げ場がないって
感じなんですよね。

2期も決定したようで、次は戦のシーンもあるだろうから、そこで発掘した人
材が躍動すれば評価も変わってきそうですが、1期はあまりにもテンポが悪く
個人的には5話の「リシア回」がピークだったかなっと。

・チートで無双すれば「これだから『なろう』は┐(-。ー;)┌ヤレヤレ」と叩かれ
・チートせず実直に創れば「カタルシスが不足している」と文句をいう
視聴者ってホント面倒臭いなあ(笑)

投稿 : 2025/03/29
♥ : 19
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

鑑定で優秀な部下をGet!

原作未読 全12話

小さな領地の弱小貴族の家に転生した主人公、唯一もっているスキルが、能力を数値化して見ることができる鑑定スキルだった。

身分に関係なく、優秀であれば高く評価し登用していき、出世していく物語です。

鑑定スキルを使用した人材探しがメインでした。

人材との出会いや登用するまでの過程などが熱く語られていましたね。

主人公は幼いけれども人たらしw(本人に自覚なし)の性格なので優秀な人材が増えていきます。

国のお家騒動があり、国内での争い事に巻き込まれてしまいますが優秀な部下たちとともに切り抜けていきます。

このお家騒動が未解決で終わりますので、2期ではこのお話がメインになりそうですね。

父親との関係も良かったですね。戦場での厳しさなど、主人公に教えていました。 {netabare}(亡くなる前に夜を明かして語り合うなんてちょっとウルウルしました) {/netabare}

これから始まる今秋の2期も楽しみです!

OPはTRUEさん、EDは花澤香菜さんが歌っています。

最後に、登用した女性二人は似たもの同士でしたねw

投稿 : 2025/03/29
♥ : 17

92.8 2 シリアスでファンタジーなアニメランキング2位
メイドインアビス(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (2274)
9413人が棚に入れました
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。
どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。
「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。
そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。

アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。
そんなある日、リコはアビスを探窟中に、少年の姿をしたロボットを拾い…?

声優・キャラクター
富田美憂、伊瀬茉莉也、井澤詩織、田村睦心、沼倉愛美、塙愛美、村田太志、坂本真綾
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

ほのぼのキャラデザとは裏腹なシリアスな物語が絶品

原作未読。最終話まで視聴。

【はじめに】
ジブリ作品を思い起こさせる風景と街並み。
ほのぼのととしたキャラデザ。

1話当たりの視聴体感時間が短く感じる。
面白い作品である証。

最初はその程度の認識で視聴開始。

【物語】
物語が進めば進むほど、シリアス度が増してきますが、毎回、続きが気になる展開は、見事としか言いようがない。

グロい演出は有りますが、私はあまり気になりませんでした。
ほのぼのとしたキャラデザが功を奏したと思います。

最終回はとても良かった。
第2期を予感させる終わり方に、期待が膨らむ。

【作画】
完璧だったと思います。
動きも滑らかで、とても見やすかった。

【最後に】
第10話で{netabare}ナナチが登場するまでは、リコの明るさに和まされていた。
ナナチが登場してからは、(リコが意識を失っていたせいもあるが)ナナチに和まされていた。

最終話のナナチとミーティの話は、涙無くしては見られなかった。

リコのお目覚めがあっさりと描かれていたのはとても高評価。
この演出が、リコのキャラに一番ぴったりだと思った。{/netabare}

続編、期待して待ちたいと思います。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 152
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

冒険に出よう

1900年前、
南ベオルスカの孤島に巨大な縦穴が発見された。
深さは今でも分かっていない。
特殊な磁場が観測を拒んでいる。
好奇心、冒険心に駆られた冒険者たちが、
次々と挑み散っていく、秘境アビスの呪い。

未知の生物、不思議な遺物、
人類未踏の地、好奇心を刺激されます。
その探求心こそ、私たちの力です。
奈落の果てに眠るものはいったい何だ!?

この壮大な世界観と美しい風景、
音響効果と作画の良さが際立っていますね。
サバイバル料理の数々も、
この作品の楽しみの1つになってきた。
胸躍る冒険活劇であり、特殊な環境に、
身を置いた人々の「業」を描く物語です。

最終話視聴追記。
良質な映画を見た気分です。
{netabare}ミーティとの哀しい別れ、
黎明卿ボンドルドの非人道的実験、
そして深界五層なきがらの海へ。
エンドカードのプルシュカとメイニャが嬉しい。{/netabare}

過去との決別を経て、
それぞれが旅路の果てに何を選び取るのか。
挑戦する心こそが宝物なのです。

伝報船の気球に想いを込めて、前途に幸あれ。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 135
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

最終話を観て・・・

<2017/9上旬 初投稿>

痛いシーンが見てる方も痛く感じるアニメって好きなんです。

行動が痛いとかそういうのではなくて。
ばっと斬られてばっと血が出て、でも全然痛そうに見えないアニメとかあるじゃないですか。
(そういうのでも面白いものは面白いんですが)

でも、やっぱり血が出たら見てる方も痛く感じてしまうアニメというのは迫力ありますね。

メイドインアビスはまさにそういう感じ。

主人公が考えなし過ぎてイラつくこともあります。
でも、そういう主人公だからこそ物語が進んでいくのも道理なわけで。

ファンシーなキャラと、セピア調のきれいな背景、容赦無く迫ってくる謎に満ち溢れた恐ろしい生き物達。
でも、そんな生き物たちも生存本能に従ってるだけなわけで。

いつの間にか夢中になってます。

<2017/9/21追記>
先々週、ナナチ初登場でしたね。
原作未読だったのでどんなんか興味しんしんでしたが、予想外に男前で笑い和みました。
ところで、なんで追記かというと{netabare}タマウガチに毒の棘で刺されたリコを救うため、レグがリコの腕を叩き切ろうとしたところ。
これ、やっぱり観てられなかった。
ただこれが書きたくて。

胸がぎゅーっと痛くなりました。
痛ましすぎて。{/netabare}

本当に絵柄に騙されちゃいけない、度し難いアニメ

<2017/9/23追記>12話目を観て
最後のナナチのセリフが重たい実写戦争映画みたいになってるんですけど。
なんつー引きだよ。
次回最終回は1時間スペシャルだよのテロップまでもはや、度し難い

<2017/9/31追記>
{netabare}ナナチとミィーティ・・・

リコがレグに
「ナナチ言ってたよ・・・レグ、あたしを助けるあいだ、ずっと泣いてて、一生懸命悩んでた、って。それ見てたらね、『あれはオイラだ』って。思わず助けに出ちゃったんだって」

ここだけ切り取って文字にするとなんでもないような言葉なんだけど、それまでの積み重ねが・・・涙が出てきてしまって。

心に迫ってきて。

映画で観たい。

総集編とかではなく、全13話をそのまま。{/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 107

67.8 3 シリアスでファンタジーなアニメランキング3位
杖と剣のウィストリア(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (169)
487人が棚に入れました
原作:大森藤ノ(『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』)×漫画:圧倒的画力!新進気鋭の才能・青井 聖×監督:𠮷原達矢(『チェンソーマン』アクションディレクター)×キャラクターデザイン:小野早香(『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』)×音楽:林ゆうき(『僕のヒーローアカデミア』) 至高の布陣で贈る、杖と剣のハイファンタジー・アクション! 原作ライトノベルがシリーズ累計1,500万部を突破、2023年現在、TVアニメも第5期まで製作が決定している大ヒット作『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の大森藤ノが原作を担当し、気鋭の漫画家、青井 聖の美麗なイラストとともに世界観をダイナミックに描く、“剣と魔法”の学園ファンタジーコミック『杖と剣のウィストリア』。 現在「別冊少年マガジン」にて連載中の話題作が待望のTVアニメ化決定。 一人前の魔導士をめざして魔法学院に入学した少年ウィル。努力家の彼には魔導師として致命的な弱点があった。それは、“魔法がまったく使えない”こと。 同級生や教師から冷たい視線を浴び、時にはくじけそうになりながらも、強い気持ちで邁進していくウィル。杖は使えなくとも剣を執り、魔法至上主義の世界で戦い抜く。自分だけに与えられた力を信じて。そして、大切な人との約束を守るためにーー 監督は𠮷原達矢(『チェンソーマン』アクションディレクター)。原作の要である剣と魔法のバトルをハイクオリティなアクションとして描き出す。 キャラクターデザインおよび総作画監督に小野早香(『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』)。 音楽は林ゆうき(『ハイキュー‼』『僕のヒーローアカデミア』)が担当。制作プロダクションはアクタスとバンダイナムコピクチャーズの共同体制。尖鋭のスタッフが本作のために集結した。 落ちこぼれの少年が剣で魔法に挑む。杖と剣が交わる魔剣譚が今はじまる!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

剣の勇者の成り上がり

魔法の才能が絶対な世界で魔法の才能が全くないいじめられっ子主人公が剣術だけで成り上がるファンタジーアニメ
ダンまちの作者が書いたマッシュルの剣士版

ストーリーは面白いんだけど、設定のちぐはぐさがいろいろ気になった
魔法絶対主義な世界で魔法を上回る戦士が目障りなのはわかるけど、そんな存在を強制排除したら危ないって思わないのかな?退学させてそのあとどうするつもりなんでしょうか?
あと献身的に尽くしてくれるかわいいヒロインいるのに、本命は別にいるっていうのもあんまり好きじゃない

ただ、やっぱり話書いてる人が同じだけあって、視聴している感覚はダンまちに近くて、ピンチを根性で挽回する少年漫画的な作り
動きの多い戦闘に魅力的なヒロイン、評価されてない人が成り上がっていく爽快感、面白かった

投稿 : 2025/03/29
♥ : 15

ミュラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

このジャンルのアニメとしては最高峰の出来

とにかくカット割りが秀逸。
ポイント、ポイントで顔のアップを用いて心情を表している。
物陰からのカットで徐々に近づく。
簡単にできることではない。よほどの手練れスタッフが居るのだろうか。
作画も素晴らしい。

魔法が使えないが、剣の実力だけは桁違いの主人公が運命を切り開いていく。
よくある努力と友情の物語だが、
演出もアクションも素晴らしくて目が離せない。
なかなかの傑作である。
早くも2期の制作が決定したそうだ。大いに期待。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 7

べんちゃん☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

悪くないかな!

原作はダンまちの作者らしいですね!

ストーリーはそれほど引き込まれるものでもなかったですが、作画もまぁまぁ良かったですしバトルシーンもなかなかちゃんとしていた感じがしました!!

2期制作決定らしいですね!

投稿 : 2025/03/29
♥ : 3

73.5 4 シリアスでファンタジーなアニメランキング4位
かつて魔法少女と悪は敵対していた。(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (129)
417人が棚に入れました
悪の組織――あらゆるものを侵略し、あらゆるものを滅ぼす。 残忍にして狡猾なその組織のブレーンには、王の片腕たる悪の参謀がいた。 地上侵略の危機に立ち上がる、薄幸の魔法少女・白夜。 彼女と対峙した悪の参謀・ミラは、なんと一目ボレしてしまい……。 魔法少女と悪が敵対していたのは、かつての話。 殺し愛(あ)わない、ふたりの行く末は――?

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

参謀さんは恋の病

素晴らしい15分癒しアニメ
いぬぼくの作者のかたですが、本作品を連載中に若くしてお亡くなりになったため遺作にして未完の作品となっております・・・
ステキな作品をありがとうございました。

ミラさんがお気に入り
ミラさんも白夜も、戦闘員の皆さんもみんなかわいかった

この作品に限らないけど、悪の組織が悪の組織してないのが笑える
悪の組織とはいったい・・・

この世界観もっと見ていたいな

投稿 : 2025/03/29
♥ : 17

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

これぞ至高の15分アニメ

とても平和で優雅で微笑ましい作品。

何よりヒロインの白夜が可愛い。いわゆる貧乏で薄幸な魔法少女なんだけど、その神秘的かつ愛らしい見た目におっとりとふわふわした感じの性格ゆえに、悪の組織の参謀さんであるミラが一目惚れしてしまうのも分かるし、色々美味しい物とかを贈り物したり会いに行くのも分かる気がする。

また、そんな二人の周りの人達も中には多少の癖のありながらも良い人ばかりといった印象で、しいていうと作中で小悪党と感じられたのはごく一部のモブキャラ(第一話冒頭で未成年で酒買おうとしてた客とか)ぐらいかなぁ汗。

一応、他の魔法少女だったり、使い魔も登場して物語に絡んだりしますが、それでも白夜とミラの二人の間には必要以上に干渉することはなく、あくまでも二人の逢瀬をメインに毎回楽しむ事が出来る。二人のやりとりもとても微笑ましく、それでいて尊いものでいつまでもこの時間が流れてたらいいのになと思わされる15分✖️12話でした。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 11

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

魔法少女は全てをパリンする

魔法少女を見るのは久しぶりだ。
リソースを重点配分し、変身バンクに全集中!
まどマギに加え、プロット、キャラの関係性は『こばと。』と言ったところか。遡ってハチクロの観覧車成分までも注入、限りないリスペクトを感じる演出が嬉しい。
もちろん、そんな重いお話ではない^ ^。
                (2024/07/22)
ファ〜〜〜〜⭐︎ク!!!
8頭身モナーだけでも事件の香りがプンプンなのに、
今度はゴリゴリのめんトリさんまで^^;
火花ちゃんの変身バンクも必見、保存版であります^ ^
                (2024/08/27)

ところで、貴方はどちらサイドの住人かな?

気がつけば、穏やかで、切なくて、今一度、もう一度、エンドレス…。
かけがえのない日々は続くのだ。
そう、彼女の笑顔はプライスレス。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 11

81.9 5 シリアスでファンタジーなアニメランキング5位
うたわれるもの(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1481)
8864人が棚に入れました
ここではないどこか、今ではないいつか。
時は戦国時代。国は分かれ争い、民草が飢え苦しむ時代。ある山奥ののどかな辺境の村に、瀕死の怪我を負った男が運び込まれた。
彼は村人に助けられる以前の全ての記憶を失っておた。新たに『ハクオロ』という名を村長から授かった彼は、村の生活を豊かに発展させ、村を襲った災厄を退け、村人達の信頼を勝ち取ってゆき、既にこの村の無くてはならない家族となっていた。しかし戦乱と貧困の風は、この平和な山村にまで吹き付け、人道に反する重い税を押し付けた藩主に反発したことが原因で、村人に強く信頼されていた村長が殺害されてしまう。
ハクオロの中に生まれた、深く静かな怒り。ハクオロは指導者として謀反を起こし、暴虐の限りを尽くした圧制国家を打ち崩して、新たな国トゥスクルを建国する。
戦いは終わったかに見えたが、まるで何らかの作為が働いているかの如く、次々とトゥスクルとハクオロの元に戦の業火が降りかかる。ただ平和だけを望む自分の存在や行動が、結果的に戦渦を広げている事に苦悩するハクオロ。しかし、もはや彼に逃げ道は何処にもない。人の身には余る知識と知略、積み重なっていく重責と不条理な現実。そしていまだ深い霞に隠されたままの自分自身の正体。
多くの苦悩を抱えつつも、ハクオロはトゥスクルの『皇』として、いまだ終わる兆しの見えない戦争の日々に身を投じる事となる…。

声優・キャラクター
小山力也、柚木涼香、沢城みゆき、京田尚子、桐井大介、中原麻衣、渡辺明乃、石川ひろあき、ゆきのさつき、浪川大輔、小山剛志、大原さやか、釘宮理恵、田中敦子、三宅華也、吉野裕行

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

独特な世界観が個人的に好きです♪

あの昔ながらで独特の世界観好きです!
個人的には原作よりもアニメの方が良い感じがします!
エロゲが原作の、この作品ですがエロ要素は一切無し!!
エロゲ作でエロを取り入れない=シナリオが素晴らしく、
十分勝負できる内容であることの裏づけだと言っても過言ではない内容です!!

また、音楽関連は完璧です!Suaraの歌唱力も素晴らしいですが、
挿入歌の入れどころなども非常に良い!!また、あの世界観を再現する独特の曲調やサウンドが素晴らしい☆

シナリオに関しては、スピード感があり、話がどんどんと進んでいくため、飽きを感じさせないです!
唯一の欠点は、地名や人名を舞台であるアイヌのものを使用しているため、
なかなか馴染みがなく、結構覚えにくい点のみ!

キャラに関してはエルルゥ・アルルゥを中心に個性的な良いキャラ揃い!!
そしてまた、感情の起伏を表情や言動で感じられるため、
その分凄く感情移入しやすく、物語に深く入り込めます!!
特に【沢城みゆき】演じるアルルゥは本当にヤバイ!!!!
トゥスクルが亡くなった時の、アルルゥの泣く姿は本当に強烈でした!!

個人的にはほぼ満点の作品!!是非、オススメしたいアニメの1作です!!

投稿 : 2025/03/29
♥ : 66

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

奥の深いストーリーと緻密な設定・・・見応えのある作品でした^^

この物語の主人公は、「ハクオロ」という絶対に外れない仮面を被った青年です。
ある日、ハクオロが傷付き倒れていたところを辺境の村人が助けてくれました。しかし、目覚めた時、ハクオロは過去の記憶を失っていることに気付きます。
一方、悪政が国を蝕み始めており、やがてハクオロ達は自由と平和を求めて立ち上がります。

この物語は、上に立つ者の苦しみや悩み、そして記憶を無くしている空白の時間に対する恐怖や不安に立ち向かっていく青年のお話です。

この作品は、2クールの作品なのですが、ストーリーの奥が深く、時代背景や登場人物の設定がとても緻密に練られていて、とても見応えがあるのが特徴です。

比較的登場人物の善悪の立ち位置がはっきりしていて、登場人物も真っ直ぐです。従って、相手から受けた恩に報いたりする登場人物の「義」を物語の随所で感じることができ、とても気持ちの良い作品です。

また、登場人物の心が折れそうになった時の心理描写は秀逸です。「悲しい時には、とことん深く悲しいところまで自分を持って行けばいい・・・そうすれば、その先は上るだけだから・・・」多少言い回しの違いはあると思いますが、この台詞は名言だと思いました^^;

それと、常に傍で見てくれている人の大切さも、この作品を通して感じることができます。
迷ったり悩んだりしたとき、傍でいつも見てくれている人が差し出す手って、勇気づけられるし、ホント温かいと感じられるんでしょうね・・・^^

物語の終盤・・・思いもよらない展開に発展していきます。
終わり方・・・は賛否両論あるかもしれませんが仕方なかったのでしょうか・・・
ただ、振り返ったエルルの笑顔がそのまま続けばいい・・・そう思えるエンディングでした。

オープニングテーマはSuaraさんの「夢想歌」という曲です。これから始まる事を期待させてくれるようで大好きでした。

私にとって、見応えのあるとても良い作品だったと思います^^

投稿 : 2025/03/29
♥ : 38

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

観はじめると、とりあえずファンタジー戦記っぽい。

同タイトルのエロゲー原作と言ってしまうと身も蓋もありませんが、事実なのでしかたがありません。ゲームの方は、PS2およびPSPで遊べる全年齢対象版もあります。

細かいところは良くわかりませんけど、大雑把なところではストーリーは原作ゲーム準拠だと思います。

主人公のハクオロは、負傷して行き倒れていた状態でエルルゥに助けられますが、目覚めると記憶を失った状態でした。ハクオロもエルルゥの祖母(集落の長老)につけてもらった名前でその時点では本名は不明。

エルルゥたちの集落が圧政を受けていたため、ハクオロは結果として集落の反乱に手を貸してしまい、そこからお話がどんどん動いていきます。

ハクオロ達を中心とする戦記物要素とそれの付随するバトル、そしてハーレム要素(これはエロゲーが原作だから当然?)で進んでいきますが、最後の方まで観ていって改めてEDを観ると「そういうことかあ!」と納得するという作品です。

「ファンタジー戦記っぽい」の「ぽい」が意味するところは、最後までご覧になってご確認いただければと思います。

未見であればストーリーに意外性があると思いますし、作画も制作当時を考えるとわりと良いと思います。ハクオロ以外がケモ耳ついてたり尻尾があったりするのがどうなのかは、好みの問題もあるとは思いますが私は問題なかったです。

けっこうお勧めです。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 35

80.1 6 シリアスでファンタジーなアニメランキング6位
魔法少女リリカルなのはA’s-エース(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (1020)
5504人が棚に入れました
次元世界を揺るがした「PT事件(プレシア・テスタロッサ事件)」からおよそ半年後の12月。高町なのはは戦いを通じて得た絆を胸に魔法の訓練を続けていた。

ある夜、そんな彼女の下に「所属不明の魔導師が急速接近中」との警告が響く。不穏なものを感じながらも、それを迎えるべく家を出るなのは。それが、後に「闇の書事件」と呼ばれる、ある冬の悲しくも優しい出来事の幕開けだった。

声優・キャラクター
田村ゆかり、水樹奈々、植田佳奈、水橋かおり、桑谷夏子、高橋美佳子、久川綾、松岡由貴、釘宮理恵、清水愛、一条和矢、天野エリカ、緑川光、白石涼子、佐久間紅美、氷青、谷井あすか、小林沙苗、清水香里、真田アサミ、柚木涼香、鈴木菜穂子、長克巳、松来未祐、平井啓二、柿原徹也、Donna Burke、Kevin J England、Alexandra Haefelin、檜山修之
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

君が笑ってくれるなら

制作はセブン・アークスで原作はゲームです。
ジャンルは魔法少女ファンタジーです。


前作「魔法少女リリカルなのは」のレビュー。
http://www.anikore.jp/review/679930/


なのはシリーズの人気作。
ド派手なバトルと“絆”の物語。
“ベルカ式作画”なども話題になったようです。
一期が好きなので二期はどんなものかなと思っていましたが、全体的に楽しめました。
私感ではどちらも同じくらい良かったので、評点は全く一緒にしています。


熱いバトルシーンは前作以上に多いです。
お約束のシチュエーションはほぼ出てくるので、少年漫画とかが好きでも楽しめそう。
私は基本的にバトルもの苦手なのですが、これは良かったです。
また、個人的に本作は“萌え”というより“燃え”なんですよねえ。
キャラの可愛らしさは勿論あるのですが、そこに力点を置いていないと言いますか。
熱血展開に命賭けている感じがひしひしと伝わってきます。
恋愛描写も皆無。(まあ小学生だしねw)

激熱だったのは12話のラストバトル。
こういう展開に弱くて泣きそうになる私w
水樹奈々さんの挿入歌がいい味出しています。
一期の時にも挿入歌が入ったあたりで泣きそうになったような気がw


ストーリーに関しては一期に軍配が上がるでしょうか。
スマートさに若干欠けるところはありますね。
でも、こちらの方が人気あるというのは頷けます。
萌え描写とかあまりないですし、基本熱いバトルメインですし。
百合的に感じられた前作より、“絆”を前面に押し出している所も受けが良さそう。
間口が広くなった感じはします。


今作の見どころの一つとして、私は大人びすぎている小学生たちを挙げたいところ。
{netabare}なのはさん、小学生なのに「変わらない物はない」という無常観を悟っている所とか笑ってしまったw
あと、携帯電話の機能の話をし出すところとかねw{/netabare}
でも、ヴィータちゃんと対峙した時のデフォルメ絵なのはさんが凄く可愛かった(当方ロリコンではありません)。


総括して、安心して楽しめる良作品でした。
フェイトちゃんかわいいよフェイトちゃん。
あとヴィータちゃんもかわいいよ。
どうでもいいですが、三期は如何なものなのでしょうか?
視聴済みの方はよろしければご意見ください。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 38
ネタバレ

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

視聴中と視聴後

リリカルなのは2期。本作は闇の書というアイテムをめぐって戦うお話。
正直、物語に入り込ませる要素は抜群だった気がします。1話冒頭からなのはさんと新たな敵との強烈なバトル。壮絶な戦いの末なのはさんが負けるという緊急事態にまず動揺。新の敵の強さの謎、戦いの目的は…と、こんな感じで、始まりはいつも突然なの。

そしてなのはさんへのとどめの一撃をくらわせようとようとする所に、間一髪、黒い姿に身を包んだ金髪の少女の登場、そう、彼女はフェイト。これで物語に没入。だが敵さんも何か事情があって、闇の書の完成を目指している様子。彼女達も願いがあって悪い人ではない。敵キャラに焦点を当てて描かれる、なのは風ストーリーは鉄板だけどつい魅せられる。

闇の書のマスターは下半身が麻痺していて、その守護者達はマスターの回復のために動いているようだ。そんなところになのはさん特有の話せば分かり合えるモード突入。そんなこんなで物語は二転三転。戦いの嵐、ふたたびなの。



正直感動しました。ただ何というか視聴後ふと我に返ると、あれおかしいよw何でこんなに感動していたんだろうと、少し恥ずかしくもなりました。なにしちょっと、というか、かなりおかしな箇所があったから。物語に入ってる時は全然気にならないんだけど、後から考えるとおかしいなって時ありますよね。そんな感じで、そんな所も満載でした。

ED曲も途中で歌詞変わりますし、技の名前とか、そこでその技とか、威力とか、なのはさんの悪魔的強さとか、なのはさん自分で悪魔発言しちゃってますし、{netabare} ~ラスボスフルボッコで敵に同情する位ですし、{/netabare}フェイトちゃんスピード重視とか言って布一枚になるし、しかも神速w

ただギャグとして見てもかなり手の込んだ?ギャグでこっちで見ても面白いのが面白い。アニメ黒歴史ネタw

なんか無垢な子供が真顔で言う言葉の説得力みたいな、変な、純な逆らえない雰囲気に負けてしまったような気がします。視聴中は登場キャラ達に感動しましたが、視聴後は、なのはご一行の激戦に付いていったレイジングハートを始めとするデバイス達に感動でっすw

投稿 : 2025/03/29
♥ : 35

こたろう さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

優しさで出来ているバトルアニメ

1期のクライマックスから半年後のお話、第2期になります。
数々の辛苦の果てに信頼と友情を築いた、なのはとフェイト。
2人の魔法少女の前に現われる謎の敵(?)。
新たなロストロギアに纏わる戦いがまた、始まります。


正直、かなり贔屓目でレビュー書いてますw
1期の視聴ですっかりファンになったオッチャンとしては、もう健気なこの子達が可愛くて仕方ないんです、ハイ^^
なので、フェイトがなのはの横で微笑んでいるのを見るだけで、感慨で胸が熱くなってウルッと来ちゃいます。
両雄並び立つ。
魔法少女に対して”雄”という表現が適切かどうかはアレですが、まさしくそんな感じ。
2人が肩を並べているのを観られるだけでもう充分。
OPの映像を見ただけで、かなり満足しちゃいました。

まあ、個人的な嗜好は置いておいても、この2期は世間一般での評判も概ね良好。
贔屓抜きにして、1期に引き続きご満足頂ける良作だと思います。


リリカルなのはの最大の見所であるバトルも健在。
序盤からもう、ブイブイと跳ばしまくってきます。およそ人気のあるバトルものの”お約束”要素が満載です。
強力な敵の出現、ピンチと敗北、パワーアップ、互いを切磋するライバル関係、主要キャラ総出のラストバトル。
そんなのがまぁ、アツイことアツイこと。
意地悪な見方をすれば、予想どうりの予定調和なのですが、丁寧に定番を外さない骨太な構成は、わかっていても魅了されるものがあります。
ドキドキし、ハラハラし、ワクワクして、ホッとする。
エンターテイメントの基本がしっかりしている作品です。


そして何よりキャラクターが秀逸。
なのはやフェイトが良い子なのは語るまでもありませんが、登場人物がみんな優しさや何らかの想いで溢れているのが本作のとってもいい所。
悪意のある嫌なキャラが一人もいません。
それでいて、めいっぱい本気でぶつかり合う一進一退の熱の入った戦いには抜かりがなく、気持ちが込められているからこその真剣バトル。
それぞれの譲れない事情から争いや事件になっていくのが切なくもあり、爽やかでもあり。
やっぱりこのコらみんな大好きだ。と思わせる魅力に溢れています。

1期がフェイト・テスタロッサの物語だとするなら、
2期は八神はやてと守護騎士達の物語。
対抗勢力のキャラに感情移入して泣けてしまうのは、この作品の素敵なセールスポイントだと思います。
大事なのでもう一度いいますね。
悪意のある嫌なキャラが一人もいません、みんな大好き。


とまぁ、ベタ褒めしてますが不満がないわけではありません。

不満というか希望に近いのですが・・・2クールでもよかった。
13話で破綻なくきれいに構成されているので、1クール作品としてまとまってはいるし、そこが不出来というわけではありません。ですが、深堀して広げられるところが沢山あったのに勿体無い!というのが率直な感想。

クロノの父親のこと。
ロストロギア「闇の書」の過去。
フェイトとリンディのこと。
はやての生い立ちのこと。
レイジングハートとバルディッシュの復活劇。
なのはとフェイトの特訓。
ユーノの恋バナ。

バトルやドラマに厚みを持たせるために思いつくエピソードは枚挙に暇がありません。
ラストにしても、もっと尺をたっぷり使って盛り上げて欲しかった。
全体としてはフェイトの活躍が目立ちますが、主人公のなのはを中心にしたエピソードが少なく、その点でも物足りなさは否めません。
まぁ、番組枠などは大人の事情も絡むので仕方ないと飲み込むしかないのは理解してますが・・・・やっぱり勿体無いなぁ。
贅沢を言えばキリがないのは承知のうえで、「もっと観ていたい」という願望からのささやかな苦言です^^


ともかく、アツくて善良な魔法バトルアニメ。
当然、お子さまに見せても全然おKな良質&高品質の深夜アニメです。
自信を持って、オススメ!

投稿 : 2025/03/29
♥ : 27

89.7 7 シリアスでファンタジーなアニメランキング7位
ノーゲーム・ノーライフ ゼロ(アニメ映画)

2017年7月15日
★★★★★ 4.1 (870)
5243人が棚に入れました
それは一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる
《盤上の世界(ディス・ボード)》が
創造されるはるか以前の出来事。
世界を統べる唯一神の座をめぐり、終わりの見えない大戦が続いていた時代。
天を裂き、地を割り、星さえも破壊し尽くさんとする凄惨な戦争は、
戦う力を持たない人間たちに理不尽な死を撒き散らしていた。
強大な力を持つ様々な種族に追いやられ、
存亡の危機に瀕する人間を率いる若きリーダーの名はリク。
一人でも多くの人間が明日を迎えるために心を砕き、
擦り減らす日々が続くある日、リクは打ち捨てられた森霊種(エルフ)の都で
機械仕掛けの少女・シュヴィと出会う。
機械には持ち得ぬ心に興味を持ってしまったことでエラーを起こしてしまい、
仲間たちから廃棄されてしまったシュヴィは、エラーを修正するため、
リクに《人間の心》を教えてほしいと頼むのだが……。
これは六千年以上もの昔に紡がれた
《最も新しい神話》へと至る《最も古き神話》。
記録にも記憶にも残らない、誰にも語られることのない物語が今、幕を開ける——。

声優・キャラクター
松岡禎丞、茅野愛衣、日笠陽子、田村ゆかり、井口裕香、能登麻美子、沢城みゆき、釘宮理恵
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

もう一つの「空」と「白」の物語!?

原作未読。TVアニメ第1期は視聴済み。

最低でも、TVアニメ第1期は視聴してからの視聴をお勧めします。
そうじゃないと、この作品の魅力が全く理解出来ないと思います。

本当は、原作も読んでからの方が良いのだろうけれど、私にはそれを言う資格がありません(笑)

コメディ要素が豊富なTVアニメ版とは異なり、かなりシリアスな内容でしたが、とても感動的で良かったです。

松岡禎丞さん、茅野愛衣さん、日笠陽子さんの熱演は必見。
TVアニメ版とは異なる役を演じているのですが、TVアニメ版で演じたキャラとの距離感というか、演じ分けが絶妙でとても良かったです。

作画の迫力は劇場版ならでは。

ラストの、{netabare}ステフのブローチに3人の名前が刻まれていたくだりは凄く感動した。
あと、いづながジブリールに向かって呟いた一言、『よく考えたら、大体こいつのせいじゃねえか・・・です』は笑った。{/netabare}

ラストで一気にTVアニメ版の世界観に引き戻されて、ますます、第2期が待ち遠しくなりました。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 48
ネタバレ

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

殺戮の世界に挑んだ二人の愛の物語

2017年公開の劇場版

2014年に放送された「ノーゲーム・ノーライフ」の続編の劇場版

スタッフでキャラデザが大舘康二→田崎聡に変わっているので少しイメージが違います。
原作の6巻「ゲーマー夫婦は世界に挑んだそうです」のアニメ化。
なので、間は空きましたが順調にアニメ化は進んでいるようです。

でも、このストーリーは劇中語りであって、空と白の活躍ではありません。
唯一神テト(釘宮理恵)が獣人初瀬いづな(沢城みゆき)に向かって、
6000年前の出来事を語っている設定。
テトといづなが普通に仲良しであることから、少し飛んでいるっぽい。
5巻の表紙がアズリール(ジブリールの姉)らしいので、そこはまだかも。
6巻の表紙はテト。

テレビ版ノゲノラ時間は最初と最後だけで、テトの語る「神話」が本編。
テト本人が言っているように「信頼できない語り手」の物語となる。

一応あらすじはネタバレとしておきますが、未見の人が見ても問題ない程度です。
{netabare}空に似ているとされる人物「リク・ドーラ」(松岡禎丞)が、
絶滅寸前の人類をいかに救ったか?不可能な賭けにどのように行動したかが描かれる。
リクに利用される悲劇の機凱種の少女「シュヴィ・ドーラ」(茅野愛衣)は、
心を手に入れるためにリクの求婚を受け入れ、愛し合うようになる。
最大の見せ場は空と白と同じ声、似た外見の二人の愛。
テレビ版を見た人であれば、感動しないわけにはいきません。
たぶん、いつか二人の愛のしるしが『空白』の物語の鍵となると思います。

相変わらずふざけているジブリール(6407歳)に向かっていづなが、
「全部お前が悪かったんじゃないか!」と食って掛かるシーンでは、
いづなは人類側に感情移入しているようですね。
ここもいいシーンでした。{/netabare}

テレビ版でも少し語られた過去の物語です。
2期が始まる前までには観ておくことをお勧めします。
単独作品としても素晴らしい作品でした。

テレビ版を見た人は絶対観るべき傑作アニメです。
年齢関係なく涙なしでは見られないでしょう。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 42
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

私の「感動したら負け」クリード(信条)を易々とクリアされてしまった!

この劇場版を見るまでは、異世界ファンタジー/異世界召喚ものジャンルで一番出来の良い作品は、『ソードアート・オンライン』シリーズで、対抗馬は『Re:ゼロから始める異世界生活』、そして『ノーゲーム・ノーライフ』は3番手かな、と何となく思っていたのですが訂正します。

①キャラクター&世界観設定の練り込み具合
②シナリオ自体の面白さ&作品から受ける感動ないし感銘の度合い

・・・を総合して考えると、同ジャンルでは、劇場版までを含めた『ノーゲーム・ノーライフ』が№1と考えます。

なお、上記3シリーズはいずれも原作未完(※アニメももちろん未完)であり、今後の展開次第で私の個人的評価もまた変わってくると思いますが、現時点で制作・放送(ないし配信・上映)されたアニメ作品を視聴した限りでは、個人的には本シリーズの今後に一番のポテンシャルを感じました。
というのも・・・

◆《トンデモ異世界ファンタジー》の顔をした《想定外の感動作》

本作は榎宮祐氏のラノベが原作ですが、アニメ制作スタッフは本年(2018年)の話題作『宇宙よりも遠い場所』(略称『よりもい』)とほぼ同じ方々です(監督・シリーズ構成・アニメーション制作会社が同じ)。
以前レビューした通り、その『よりもい』は“感動する”作品と事前に何度も聞いており、それなりに期待して視聴を始めたのですが、途中から「あれ?これハズレだな・・・」と気づき始めて、結局そのまま視聴し終えてしまいました。

因みに、英語表現だと“楽しむ”は have fun もしくは enjoy と能動態ですが、“感動する”は be moved と受動態となるのが通例で、私の場合も、アニメ作品は確かに大いに「楽しみたい」(※能動態)のだけれども、「はい、ここ泣くところですよ」みたいな制作側の誘導に簡単に引っかかって「感動させられ」(※受動態)たくないな・・・という拘(こだわ)りが以前からずっとあります。

⇒個人的に、これを「感動したら負け」クリード(信条)と呼んでいます笑。

私がアニメを見るときに一番大切にしている信条で、この「感動の壁」を超えるシーンに思いがけず出くわしてしまうと、その作品の個人評価が ★★ 4.5 を超えてきて、私の「お気に入り」作品の座に昇る可能性が出てきます。
(※実際には、この後さらに、その感動が「一時的なもの」に過ぎないのか、それとも「今後も継続的に感動できるもの」なのか、という厳格審査を実行するので、結局 ★ 4.2~4.4 程度の個人評価に留まる作品が大半ですが)

・・・で、本作なのですが、TVシリーズの時の視聴経験から、「はっちゃけた面白さには十分期待できると思うけど、感動できるタイプの作品ではないだろう・・・」と、さほど期待せずに見始めたところ、全体の2/3くらいを見終えたところで、思いもかけない《こころの震え》を覚えてしまい、「え?こんな作品に感動しちゃっていいの?」とビックリして、見終えて直ぐに、それが果たして正当な感動なのか、更に数回繰り返し視聴して自分に問いただしてみました。

結論からいうと、やっぱり本作は、

<1> よくあるような、音楽や演出などの技巧を凝らして視聴者の一時的な感動を喚起するタイプの作品(=一過性の感動しかない作品)ではなくて、
<2> 一見フザケた装いにも拘わらず、視聴者の感動が一時的なものでは決してない(=繰り返し見てもやはり確りと感動出来るくらいに)緻密に計算された設定&シナリオを備えた作品である、

・・・と思いました。

※なお、この「感動」には、前作であるTVシリーズ『ノーゲーム・ノーライフ』(※但し時系列的には劇場版の6.000年前の話)の事前視聴が、絶対必要とはいわないまでも、やはりある方がずっと良いと思うので、以下、併せて同TVシリーズの各話も再評価します。

《まとめ》
とにかく本作については、前作となるTVシリーズの、とくに第2-3話で、主人公たちの悪フザケに閉口して視聴を打ち切ってしまう方が多く発生している感じですが、そのTVシリーズが急に面白くなるのが第6話(ジブリール回)で、そのあとは最終話まで休みなしに駆け抜ける痛快さをもった《面白作》、そしてこの劇場版までくれば、視聴前は思ってもみなかった心の震えに出遭える《感動作》と思うので、これから初めて本シリーズを見始められる方は、何とか我慢してこの劇場版迄たどり着いて欲しいです。


◆制作情報
{netabare}
原作ラノベ      榎宮祐(『MA文庫J』2012年4月-刊行中)
監督         いしづかあつこ
シリーズ構成     花田十輝
脚本         花田十輝、あおしまたかし、下山健人、榎宮祐
キャラクターデザイン 榎宮祐(原案)、大舘康二(TVシリーズ)、田﨑聡(劇場版)
音楽         SUPER SWEEP(TVシリーズ)、藤澤慶昌(劇場版)
アニメーション制作  MADHOUSE{/netabare}


◆作品別評価

(1) 『ノーゲーム・ノーライフ』(TVシリーズ)  ★ 4.4   (2014年) ※計12話
(2) 『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』(劇場版) ★★ 4.7  (2017年) ※約1時間45分(4~5話相当)
----------------------------------------------------------------------------
  総合                    ★★ 4.5         ※計16~17話相当


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============= ノーゲーム・ノーライフ (2014年4-6月) ==============
{netabare}
第1話 素人《ビギナー》 ★ 対テト戦(チェス)
第2話 挑戦者《チャレンジャー》 ☆
第3話 熟練者《エキスパート》 ☆ 対クラミー戦1(チェス)
第4話 国王《グランドマスター》 ☆ 続き
第5話 駒並べ《ウィークスクエア》 ☆
第6話 一手《インタレスティング》 ★★ 対ジブリール戦(具象化しりとり)
第7話 死に手《サクリファイス》 ★ 希望の鍵
第8話 起死回生《フェイクエンド》 ★★ 種の駒、※特殊ED
第9話 解離法《スカイ・ウォーク》 ★ 対クラミー戦2(オセロ)
第10話 指向法《ブルー・ローズ》 ★★ 対いづな戦(テレビゲーム)
第11話 誘導法《キリング・ジャイアント》 ★★ 続き ※OP「おねがい☆すにゃいぱー」
第12話 収束法《ルール・ナンバー・10》 ★★ 続き、対巫女戦(コイン・トス){/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)5、★(良回)3、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4

OP 「This game」
ED 「オラシオン」


============= ノーゲーム・ノーライフ ゼロ (2017年7月) ===========

全1話 ★★ 4.7 {netabare}TVシリーズより6,000年前に星杯(スーニアスター)を巡る古き神々&15種族の戦争を終結させた人類(イマニティ)の少年(リク)と機械種族(エクスマキナ)の少女型個体(シュビ)の物語{/netabare} ※1時間45分

主題歌 「THERE IS A REASON」

投稿 : 2025/03/29
♥ : 29

85.1 8 シリアスでファンタジーなアニメランキング8位
ダーリン・イン・ザ・フランキス(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1085)
4747人が棚に入れました
遠い未来。人類が荒廃した地上で生き抜くために作り上げた巨大移動要塞都市では、名前のないコドモたちが戦うことだけを教え込まれながら、毎日を過ごしていた。コドモたちの1人であるヒロは、角が生えた謎の少女ゼロツーとの出会いを機に彼女のパートナーとなり、命を懸けた戦いに身を投じることとなる。

声優・キャラクター
上村祐翔、戸松遥、梅原裕一郎、市ノ瀬加那、田村睦心、山下七海、後藤ヒロキ、早見沙織、市川蒼、石上静香、小西克幸、井上麻里奈、堀内賢雄
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

比翼の鳥

TRIGGER×A-1Pictures制作。

荒廃した地上で人類は移動式の要塞都市を築き、
襲い来る叫竜と呼ばれる巨大生命体との戦闘が続く。
戦闘を義務付けられた記号的な子供たちは、
男女が対となり命を懸けて戦いに身を投じている。

初回はロボットアニメの王道で、
{netabare}ボーイミーツガールからの搭乗、戦闘、勝利と、
基本に忠実な展開と演出で序盤は良好です。{/netabare}
ヱヴァにトップと既視感もありますが、
それよりも少々残念だと感じたのは、
フランクス(戦闘機体)に黒目(瞳)を入れたこと。
これで中途半端に機体に命が宿ってしまった。

13話視聴追記。
後半戦に繋がる非常に重要な回でしょう。
{netabare}子供たちだけが暮らす閉じた世界、
美しいものは絶えず外の世界にあり、
知りたいことだけが増える檻の中の日々。
ゼロツーの壮絶な過去…、{/netabare}
願わくば、世界を粉々にしてほしい。

最終話視聴追記。
後半、好みの展開もあるのですが、
{netabare}全体を通して心を動かされることは少なく、
今の時代はもう、指標に成り得る、
ロボットアニメは存在しえないのでしょうか!?
なんて、色んなことを考えていました。{/netabare}

主題歌は好印象で、今でも聴きます。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 90
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

エヴァが大の苦手の私にも、合う作品なのでしょうか?

最終話まで視聴しました。

【視聴前に・・・】
TRIGGERとA-1 Picturesの共同制作オリジナルアニメーション。
キルラキルとリトルウィッチアカデミアでお馴染みのTRIGGER作品ですからね。
見逃す手は有りませんよね?

とはいえ・・・。
以前、別の作品のレビューでも書きましたが、私はロボアニメが苦手です。

2足歩行の意味が分からない。(足にダメージ食らったらお終いだよね?)
手に武器を持つ意味が分からない。(そもそも、腕はともかく手の必要性ってありますか?)
顔が存在する意味が分からない。(逆に、顔が必要な理由ってありますか?)

あと、主人公が『ウジウジ』、『グズグズ』系も大の苦手です。

そんな私は、エヴァが大の苦手です。(笑)
さて、そんな私に、本作は合うでしょうか?

【全話視聴後の感想】
終盤の盛り上がりは異常でしたね。
予想を大きく裏切る展開って、やっぱり良いですね。

だけど、ここに至るまでが長い。
本当に長い。長かった・・・。
きっと、途中で挫折された方も多かったんじゃないでしょうか?

かくいう私も、途中で何度挫折しそうになったことか(笑)。
{netabare}ヒロやゼロツーが何かを決断すると、いちいち突っかかるイチゴたち・・・。{/netabare}
こんな場面が何度も繰り返される。
こういう展開は、正直苦手なんですよね・・・。

あと、最終回は、これで良かったのか???
第23話の終わり方があまりにも綺麗だったので、少し拍子抜けというか・・・。
{netabare}主人公であるヒロとゼロツーが何かを決断する度に、突っかかってばかりだった面々の幸福を描かれてもねぇ?
感情移入が難しいと思いませんか?{/netabare}
とても複雑な感情を抱いてしまった、最終回でした。

ところで・・・。
上記の通り、私はロボアニメが苦手です。
簡潔に言うと、ロボットに顔や手が必要な理由がよく分からないからです。
しかし、この作品に関しては、顔や手が必要な理由がありましたねぇ。
第23話の『ストレリチア・真・アパス』の姿!
なるほど。これなら顔や手は必要かなと・・・(笑)。
結構シリアスな回なんですけど、まさか、吹き出す羽目になるとは!


【以下は各話のレビュー的な「何か」です】(笑)
{netabare}
【第1話】
フランクスという人型ロボット兵器を、男の子と女の子のペアが操縦し、叫竜と呼ばれる巨大生命体と戦う話のようだ。
{netabare}「ゼロツー」と呼ばれる叫竜の血を引く少女と、主人公・「ヒロ」がペアで乗り込んだ機が完全体になったらしい。{/netabare}
落ちこぼれた主人公が、実は最強だったという、ありきたりな第1話。
ゼロツーのキャラが可愛い。

【第2話】
第1話から気になっていたのだが、主人公の少年は他の少年達と折り合いが悪いらしい。
{netabare}イチゴちゃん・・・。報われなかったねぇ・・・。チョット可哀想・・・。{/netabare}

しかし、『二足歩行のロボ』と『四つん這いで操縦席にいる女性陣』の関係性が意味不明。
『エッチな感じにしたかったんだろうなぁ』
他に理由が分かる人、いらっしゃいますか?

とにかく、主人公の『ウジウジ・グズグズ』な展開だけは避けて欲しいところ・・・。

【第3話】
おおっ!いい感じに{netabare}少年たちが{/netabare}やられていく。
第1話から、フラグ立ちまくりだったからなぁ。
こうじゃないと主人公が報われない。
{netabare}ミツルは死んだか?(笑)
身の程知らずの自業自得なんだから全く同情できない。
きっと、この先も同情する必要は無いと思われる自爆行為。{/netabare}
男の嫉妬ほど醜いものはないと再確認。

{netabare}ヒロ+ゼロツー=上官が認めてくれない
ゴロー+イチゴ=イチゴがゼロツーにヤキモチ中。
ゾロメ+ミク=何だかんだで良い感じ
フトシ+ココロ=ここも良い感じ
ミツル+イクノ=もう修復不可能でしょ!あれだけ言われたら・・・。{/netabare}

【第4話】
なんだ、ミツル{netabare}生きてんじゃん{/netabare}(笑)

再び叫竜の襲来。
{netabare}やはりカマセの少年たちは、しょせんカマセだった(笑)
早々にピンチを迎える。

大人たちに連れていかれるゼロツー。
『行かないでくれ!ゼロツー!』
『俺をストレリチアに載せてくれ!』
再びコンビを組んだヒロ+ゼロツーで敵を圧倒!{/netabare}

【第5話】
キッシング=2つのプランテーションが合体し、燃料の受け渡しをすること。
同時に多くの叫竜を呼び寄せてしまうらしい。

ヒロとゼロツーがイチャイチャ。
フトシとココロが早速「あ~ん」はウケた(笑)。

{netabare}イチゴが不機嫌。
そして、ヒロの体調不良を知ったゴローも・・・。

ラスト。ヒロの身体に異常が・・・。{/netabare}

【第6話】
う~ん、第6話の内容を分かりやすく言うと・・・。
{netabare}「カマセ1号ズ」が「カマセ2号ズ」の連携攻撃に驚き、
「カマセ2号ズ」が抜かれた叫竜を、「カマセ1号ズ」が何とかかんとか撃破していたら、
待ちきれなくなったヒロとゼロツーが飛び出して敵を一蹴して、「カマセ2号ズ」に怒られて、
ラスボスが変形して巨大化したら、「カマセ2号ズ」は圧倒された挙句、馬鹿にしていた「カマセ1号ズ」に救われる始末。
「カマセ1号ズ」は、自分たちの立場をわきまえ、「縁の下の力持ちズ」に昇格。
そしてヒロとゼロツーが・・・。{/netabare}
おおっ!我ながら完璧な解説だ(笑)←(なんのこっちゃ)
実際には、もう一波乱あるんだけど・・・。

ヒロ+ゼロツーが絶体絶命になったところで『来週に続く』なんて展開もありそうなものなんだろうけど、あえてそういう安っぽい演出をしない本作は、『とてもとても高評価』です。

【第7話】
これは、テコ入れ回なのか?サービス回なのか?

ヒロとゼロツーと、「縁の下の力持ちズ」の距離が一気に縮まったのか?
それとも・・・?

【第8話】
まさかのテコ入れ&サービス回その2(?)
ひょんなことから男性陣と女性陣が小競り合い。
最終的にはゼロツーが引っ掻き回して・・・。

前回に引き続き、ヒロとゼロツーと、「縁の下の力持ちズ」の距離が一気に縮まった回。

【第9話】
ここにきて三角関係ね・・・。
この手の話を引きずられると、物語の軸足を見失いそうなんだけど・・・。

【第10話】
ほほう!ここにきて新たな展開かな?
詳細については語られなかったが、ゾロメが見聞きした話は、非常に興味深い話だった。
今後、重要な意味を持つ回かもしれない。

【第11話】
パートナーシャッフル。

ミツルのヒロに対する嫉妬にも似た感情は、{netabare}裏切られたと感じ{/netabare}ていたためなのか・・・。

イクノがミツルを冷静に責める。
3話で色々あったしね。当然だね。
むしろ、3話のあとで普通にコンビを組んでいたことが不思議なくらいだったからね。

今回は「縁の下の力持ちズ」中心の話。
正直、退屈。
ミツルのグダグダ話とか、フトシの恋愛感情とか、この期に及んで誰が興味あるんだ?

幼少時の薬の投与とかヒロに至っては記憶をいじられているってこと?
なんか、キナ臭い話になっちゃったな。

【第12話】
気になる話のオンパレードの回。

明らかにイラつくゼロツー。
しかし、大人たちのゼロツーに対する扱いの悪さが気になる。

検査のために、ヒロたちが育ったプランテーション内の施設へ。
なんだろう?この施設。
「私たちってどこから来たのかな?」
「いまさら何言ってるのよ。パパたちが造ってくれたに決まっているでしょ」???
はぁ?どういうことだ?

ゼロツーは叫竜を殺せば殺すほど人間に近づけると信じている。
そして、ゼロツーはヒロのことを”餌”と呼ぶ。
以前のゼロツーでは考えられないことだ?
どうした?

そしてラスト。
気になる。

【第13話】
ここまで最大の『神回』。
ゼロツーとヒロの過去。
様々な謎が解き明かされる。

そして、ゼロツーの甘い初恋の物語。
なぜ、ゼロツーは人間になりたいのか?
なぜ、ゼロツーは甘いものが好きなのか?
なぜ、ゼロツーはヒロのことを”ダーリン”と呼ぶのか・・・。

絵本「魔物と王子様」の物語。

やはり、ヒロは記憶をイジラレていた。

この世界の大人たちは、完全にイカれている。
後半の物語から目が離せなくなってきた。

【第14話】
ゼロツーも「ヒロ=あの時の王子様」であることを知る。
その上で、ゼロツーはヒロに何か話したいことがあるようだ。
しかし、イチゴがそれを阻止する。

この世界の大人たちは、完全にイカれている。
そんな大人たちに教育を受けてきたイチゴも、大事な何かが欠けている・・・。

{netabare}無事に帰還したヒロを、ゼロツーと会わせないというイチゴ。
それに従う”烏合の衆”。
所詮「縁の下の力持ちズ」なんだ・・・。
でしゃばるとロクなことにならないのに(笑)。

ゼロツーが、どうしてもヒロに会って話がしたいという。
イチゴたちがゼロツーをヒロの部屋に連れて行くと、ヒロがいない。
怒り狂うゼロツー。
ヒロが部屋に戻ると、ゼロツーにゴローたちは倒され、イチゴが胸ぐらを掴まれている。
一番ゼロツーの近くにいたはずのイチゴが、最後にやられているということは、イチゴが怯んだか、他の全員がイチゴを庇ったか・・・。

どちらにしても、イチゴ、少し見損なったな。
自分からゼロツーに”意地悪”しておいて、ゼロツーがキレたら尻込みって・・・。

連れていかれるゼロツー。
それを見送りながら、イチゴがヒロに言う。
「これで良かったんだよ」
はぁ?
「ヒロが私のすべてだった・・・。私、ヒロが好きなの!」
はぁ?
これでは、イチゴは単なるヤキモチでゼロツーとヒロを遠ざけたことになってしまう。
そういう風にしか伝わらない。
これではヒロの心は掴めない。
若いというか何と言うか・・・。{/netabare}

今まで、何度ゼロツーに命を救われたのか?
そもそも、ゼロツーがいなかったら、ヒロはここにはいない。
ゼロツーは、イチゴたちにとって、いくら感謝してもし足りない存在ではなかったのか?

まともそうに見えるイチゴも、何かが欠けている存在。
それがよく分かる一話だった。

【第15話】
「縁の下の力持ちズ」が調子に乗っている。
嫌な予感しかしない。

ゼロツーの暴走に、案の定、イチゴは・・・。
イチゴの気持ちが分からない訳じゃないけど、チョットいいカッコし過ぎ。
誰のせいでこんなことになったのか?
まさか忘れたとは言わせない!
所詮、ヒロインでは無かったということで(笑)

ヒロが駆けつけると、ゼロツーの角が・・・。
ヒロとゼロツーの心が通じる。

心地良い展開。
超王道的な展開。
イイじゃないですか!

ラストの超展開は一体?
この世界の大人たちって一体?

【第16話】
次の指令まで待機中。すでに1か月経過しているらしい。
色々あったけど、ゼロツーもすっかり馴染んでいる。

ココロがミツルとキス・・・。
この人たちにとって『パートナー』とは恋人の事?
11話の「パートナーシャッフル」ってこういうこと?
しかし、フトシは割り切れていない様子。

”プチ”サービス回でもある。

【第17話】
ヒロの額にはツノらしき物が・・・。

ヒロたちの元にナインズがやってくる。
そんな時、ココロが1冊の本を落としてしまう。
{netabare}「初めての出産」{/netabare}というタイトルの本。
この世界の子供たちは、”パパ”によって作られたものとして教えられているはず・・・。

ナナさんとハチさんが言う。
「こんなテストは終わりにすべき」
この”テスト”こそが、ヒロたち第13部隊が孤立無援状態だった理由らしい。

そんな時、ナナさんにも異常が・・・。

大人たちが言う『叫竜の姫』とは何者?

【第18話】
ミツルとココロが結婚することに。
ヒロたちは全員で、手作りで結婚式を執り行う。
しかし、そこへ『パパ』の手が伸びる。

連れ去られたミツルとココロ。
何十日も経って、ミツルとココロがみんなの元に帰ってくる。
しかし、ミツルとココロは記憶を操作されていた。

【第19話】
博士の過去の話。
七賢人について。
そして、『叫竜の姫』・・・。

謎の多くが明かされ、私の頭には新たな疑問が生まれた19話。
重要な回である事には変わりない。

今後、どういう方向に向かって行くのか?
これが、今の、最大の関心事。

【第20話】
ナナさんが別人に?

『叫竜の姫』がヒロとストレリチアを強奪。

叫竜={netabare}叫竜人が造りだした生体兵器。雌雄2体の叫竜人から出来ている。{/netabare}
フランクス={netabare}叫竜を、遺伝子的に近しい人間が使えるようにした物。{/netabare}

侵略者『VIRM』。
叫竜は侵略者から地球を守るために戦っていた。

{netabare}七賢人の中に侵略者が混じっていた?{/netabare}

【第21話】
侵略者が仕掛けたプログラムによって、ストレリチアは巨大な爆弾に!

戦う相手を見失ってしまう「縁の下の力持ちズ」。
もう、上からの指示は無い。
自分たちで考える以外に方法はない。

{netabare}叫竜の姫は唯一の叫竜の生き残り。
ゼロツーは、叫竜の姫の複製。
ナインズは、ゼロツーのクローン。
ゼロツーとナインズの違いは、叫竜の意を引き継いだか否か。{/netabare}
次々と明かされる衝撃の事実。

ヒロとの約束を守るため、ゼロツーはヒロの元へと向かう。
そしてストレリチアは・・・。

【第22話】
侵略者『VIRM』を撃退したヒロたち。
パパたちのいなくなった世界で、残された者たちの生きていくための戦いが続いていた。
必死に畑と作るゴローたち。

そんな中、ゼロツーは廃人のような姿に。
そして、ココロは妊娠・・・。

博士の指示で、ナナとハチがヒロたちの元へ。
ゴローたちの助けとなるために・・・。

そんな中、ヒロはゼロツーが廃人のようになった原因を突き止める。
ゼロツーの心は、ストレリチアとともに、宇宙で侵略者と戦い続けていたのだ。

ゼロツーの心の元へと旅立つ決意をするヒロ。

とまあ、ここまでの物語は上手いと思いましたよ。
ちょっと疑問に感じたのは、ヒロとゴローのイザコザ・・・。
イチゴといい、ミツルといい、そして今回のゴローといい・・・。
ヒロが何かを決断すると、いちいちヒロに突っかかる。
本当に、少しずつ”何か”が欠けている子らの物語。

ラスト。
ゼロツーを助けるために、ヒロは宇宙へ。
そして、イチゴやゴローたち、ナインズ、ナナさんも、一緒に宇宙へと旅立つ。

全てにケリをつけるために。

【第23話】
いやぁ、圧巻でしたねぇ。「縁の下の力持ちズ」
最後まで、自分たちの役割を分かっている。
ナインズも、他もみんなも頑張っている。
ヒロのため、ゼロツーのため・・・。

しかし、ストレリチア・真・アパスの姿はあれで良いのか?
ここまできて、まさか吹き出す羽目になるとは(笑)。

さすがのタイトル回。
最終回かと思ってしまった。(時期的にもね)

【第24話】
なぜか、前話の終わり方があまりにも綺麗だったので、少し残念な最終回だった気がします。

ヒロとゼロツーの終わり方は、これで良いとしても、『縁の下の力持ちズ』の終わり方は???
{netabare}主人公であるヒロとゼロツーが何かを決断する度に、突っかかってばかりだった面々の幸福を描かれてもねぇ?
感情移入が難しいと思いませんか?{/netabare}

もの凄く、複雑な心境で視聴を終えることになってしまいました。

{/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 87
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

男と女

環境汚染が進み、土地が荒廃した終末的な世界。
人類は万能なマグマ燃料に頼り、地上移動要塞都市の
プランテーションと呼ばれる街で暮らしていた。
しかし、突然、巨大生命体である叫竜が
現れるようになり、コドモの男女1組で起動できる
フランクスというロボットで対抗していた。
主人公のヒロは、ある日、鬼の女の子のゼロツーと出会い、
一緒にフランクスに乗って叫竜と戦うことになる。

アニメーション製作:TRIGGER・A-1 Pictures、
監督:錦織敦史、シリーズ構成:錦織敦史、林直孝、
キャラクターデザイン:田中将賀

個人的には、視聴中に評価が乱高下する作品だった。
回によっては感動的な話もあったし、
雑といえる設定や人間関係にうんざりすることもあった。

そもそも始まりから「オマージュ」というよりは
「コラージュ」と言ってしまえるほど
過去作を引用した設定のオンパレード。
世界観からロボットのデザイン、呼び名に至るまで
徹底的に引っ張り出している。

ロボットの造形は、「STAR DRIVER」にそっくりで、
物語の世界観はエヴァに似通っている。
「ダーリン」と「鬼」というのは、うる星やつらだし、
各キャラの関係性は、これまでの岡田磨里作品と酷似している。
新海誠を彷彿とさせるところもある。
なんとなく観ていると、そういう既視感や共通項ばかりが
目についてしまう。

ただ、ヒロとゼロツー、ミツルとココロに視点を置けば、
分かりやすく収斂していくようなストーリーになっている。
SF要素や背景、群像劇についても、
全て、この2組のカップルを補うための
要素でしかない気がする。

{netabare} ヒロとゼロツーの関係性が明らかになった13話から
物語は心象風景の世界へとシフトしていく。
「まものと王子様」という絵本をイメージさせながら、
ふたりの心の交流が中心になっていくのだ。

ここからは上手く物語が紡がれていき、
ひとつの方向性で落ち着いたように感じた。
作中絵本の展開も『MONSTER』などで
使い古された感はあるものの
デザインや物語がしっかり作り込まれていて、
一定の世界観を構築している。
ヒロとゼロツーのつながりが強固になっていくさまを
絵本の物語を通じて感じられるとても良い演出だった。

そして、ミツルとココロによって、
この世界でタブーとされていた
生殖が描かれたのも大きなテーマのひとつ。
男と女が存在し、その繋がりが
未来に向けた力になっていく。
現在の日本に対するメッセージでもある。
安っぽいと感じる人もいるだろうが、
私はこの2組のカップルを話の中心に据えたのは、
良かったのではないかと思っている。
物語の序盤から中国の伝説上の生物である
「比翼の鳥」によって、男女のつながりを
繰り返しイメージさせた。
男女の関係性を描く部分は、とても力が入っていて、
話に引き込まれることが多かった。

叫竜との戦いからVIRMとの争いに移行して、
スターエンティティが、ストレリチア・アパス、
ストレリチア・真・アパスに変貌していくさまは、
超展開といえるが、個人的には驚きと楽しさがあった。
進化にはいつもヒロとゼロツーの
心のつながりが重要なポイントになっていて、
そこではカタルシスを感じさせてくれた。
また、地球からゼロツーの入れ物だけを残して
旅立っていくのも個人的には好きなアイデアだった。 {/netabare}

永遠の時間が続く凪のような快楽。
限りある時間内での燃え上がるような煌めき。
どちらがより幸せな生き方なのだろうか。
作品のテーマは、今の時代をよく反映している。

音楽はエンディングや挿入歌を
レコード大賞・作曲賞の受賞経験もある
杉山勝彦が担当しており、物語の躍動感を増幅させる
良質な歌謡曲を聞かせてくれた。
これは作品の質を一段引き上げたといえるほど、
良い仕事をしていると思う。

色々な欠点があるものの、それを補って余りあるだけの
作り手のこだわりや執念が滲み出ている。
2クール分を存分にやり切り、
心に確実に何かを残してくれた作品だった。
(2018年7月14日初投稿)

投稿 : 2025/03/29
♥ : 83

72.4 9 シリアスでファンタジーなアニメランキング9位
xxxHOLiC ホリック(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (729)
4732人が棚に入れました
アヤカシに好かれてしまう高校生・四月一日君尋は、願いを叶えるミセの女主人・壱原侑子と出会う。アヤカシが寄り付かない体にしてもらう為、その対価として彼女の下で半ば強制的にバイトをしている間に、悩みを抱えた人間や人でない者等の不思議な客と出会い、奇怪な出来事に遭遇していく。
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

偶然じゃないわ~必然よ

おのれーどうめきの分際でー!
と言ったのは主人公の四月一日(わたぬき)君ですw
百目鬼(どうめき)、九軒(くのぎ)と最初はみんな名字が読めませんでしたw

原作未読 CLAMP作品 全23話+外伝1話
ミステリーホラーコメディ作品

お話は、主人公 四月一日君尋(わたぬき きみひろ)は、霊能力が強いために妖が嫌でも集まってくる体質です。ある日いつものように妖に追われていてなんとか撒いた主人公は、ある家に意志とは関係なく家に引き込まれ、その家の主人でもうひとりの主人公 壱原侑子(いちはら ゆうこ)に悩みを見透かされ、願いを叶えるために対価としてバイトすることになりました。その家を中心に色々な不思議なことや悩みを解決するお話です。

最初に感じたのが、キャラクターの体型です。みんな異常に手足が長くて胴体とアンバランスなので、すごい違和感がありました。慣れるまで2~3話かかりましたねw

でもキャラクターはすごい魅力的でした。ミステリアスでどこか浮世離れしてますが、大酒のみでちょっとお茶目なところがある侑子さんと、几帳面で料理が得意でいつも散々な目に合う四月一日との対比が面白いですねw{netabare}(通信機とか言ってちょびっツのちぃと同じ耳を付けたときは噴いてしまいましたw){/netabare}
他にもレギュラーで出ている、友人じゃないのにw友人の百目鬼静(どうめき しずか) 、主人公が恋い焦がれている九軒ひまわり(くのぎ ひまわり)さん、CLAMP作品と言えばよく出てくる黒モコナ、舘にいる可愛いお調子者のお手伝いさん2人マル&モロ(フルネームは書けませんw)、など中々面白い個性的な人々が集まっています。

日常を題材にしているお話が多く、結構身につまされますね~
{netabare}(嘘、占い、キューピットさん(こっくりさん)、しりとり、パソコン依存症などなど){/netabare}
ギャグ展開の話の中にもピリリと辛いスパイスの聞いた日常の不思議なお話となってます。メリハリが効いていていいですね。1話完結が多いので観やすいです。侑子の一言一言が胸に沁みました。
最後は少ししんみりしましたね。

侑子さん役の大原さやかさんの魅力的な声と四月一日役の福山潤さんのはじけぶりが見れる作品ですw
レンタルDVDで観たのですが、1枚に3話入ってますのでお財布にもやさしくなってますね。ミステリアスなお話が好きで、この作品の独特の世界観が気に入れば好きになれる作品だと思いますので、もし興味がありましたら観てくださいね。オススメです。

OP スガシカオさんが歌ってます。スガさんらしい曲ですね。
ED 2曲ありましたが、後半は{netabare}BUCK-TICK{/netabare}この作品に合う合わないは別として、びっくりしましたw

最後に、印象に残った言葉は「だってわたぬきなんだもん~」じゃなくてw 「あなたの願い叶えましょう」ですね^^

まだまだ分からないことばかりです。それでは2期を観てみますね。
{netabare}CLAMPさんはマカロニほうれん荘が好きなんですね~私も好きですw{/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 37
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

《物語シリーズ》より、個人的にはこっちの方が好き・・・

原作マンガは今も少年誌に続編が断続的ながら連載中で、2年前には実写TV番組も作られた人気作。
そしてアニメの方は、2005年夏に公開された劇場版を皮切りに、2006年/2008年とTV版が制作され、その後も2009-2010-2011年とOVAが制作されています。

で、その劇場版・TVアニメ・OVAが全て、監督(水島努氏)+制作(Production I.G)の組み合わせで、劇場版を除いて、シナリオ構成および脚本に原作者CLAMPの大川七瀬氏が深く関わっており、原作マンガとアニメの世界観が揃っていて、『ツバサ』の時のような違和感を余り持たずに楽しめました。

※但し、一番最初に作られた劇場版『真夏ノ夜ノ夢』だけは、原作マンガやTVアニメと全く繋がりのないオリジナル・シナリオ(担当スタッフを確認すると、CLAMP大川氏が全く関わっていないようです)で、他のシリーズ作品とは異質な内容なので要注意です(この劇場版はOVAまで見終わったあとに、ついでに見とけば十分と思います)。


◆シリーズ別評価

劇場版(真夏ノ夜ノ夢) ☆   並 3.5 (70点相当)
第1期         ☆  並 3.8 (76点相当)
第2期(継)      ★  良 4.2 (84点相当)
OVA(春夢記)     ★  良 4.3 (86点相当)
OVA(籠)       ★★ 優 4.5 (90点相当)
OVA(籠 あだゆめ)   ★  良 4.2 (84点相当)
---------------------------------------------
総合         ★  良 4.2 (84点相当)

※因みに 原作マンガ ★★  優 4.7 (94点相当)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


=============== 劇場版 xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 (2005年8月) ==============

{netabare}全1話 ☆ コレクター達への招待状、xxxHOLiCの意味(=何々中毒者){/netabare}

主題歌 「サナギ 〜theme from xxxHOLiC the movie〜」

※同時上映された『ツバサクロニクル鳥かごの国の姫君』と内容がリンクしていますが、xxxHOLiCの他作品とは余り繋がりがなく浮いた作品(脚本担当がCLAMPではなく、只のドタバタ喜劇に終わってしまっている印象)


====================== xxxHOLiC (2006年4-10月) ======================

{netabare}- - - - - - - OP 「19才」、ED 「Reason」 - - - - - - -

第1話 ヒツゼン ★ アヤカシを引き寄せる性(さが)、願いの叶う店
第2話 キョゲン ★ 幸運の女神?それとも・・・(九軒(くのぎ)ひまわり)、小指の呪い
第3話 エンゼル ★ 百目鬼(ドウメキ)との相性、コックリさん
第4話 ウラナイ ★ 偽者占い師、本物占い師
第5話 シリトリ ★ 狐のおでん屋  
第6話 タンデキ ☆ ネット中毒
第7話 アジサイ ☆ 雨童女(アメワラシ)、彼の岸と此の岸の境
第8話 ケイヤク ☆ サルの手
第9話 ユビキリ ☆ クダ狐、運命の赤い糸
第10話 トモシビ ☆ 百目鬼(ドウメキ)の寺での百物語(怪談)
第11話 コクハク ★ 座敷童(ザシキワラシ)、烏天狗(カラステング)
第12話 ナツカゲ ☆ 避暑先の幽霊
第13話 ヘンボウ ☆ 背中に羽根の生えた少女、餌(エ)

- - - - - OP 「19才」、ED 「蜉蝣 -かげろう-」 - - - - -

第14話 フウイン ☆ 双子姉妹、※初の2話続きもの
第15話 カイホウ ★ (続き)、言霊(ことだま)、言葉の縛り
第16話 サイカイ ★ クダ狐、座敷童へのお返し
第17話 ジショウ ☆ 幸せを受けとらない人
第18話 ホオズキ ★★ 百鬼夜行、座敷童、おでん屋の子狐、甘露、「全ては必然」
第19話 リフジン ☆ 年の瀬、雪合戦、願ったものが出てくる箱 
第20話 アガナイ ☆ 過去を映し出す写真、※脚本がやや安直
第21話 ツメキリ ★ 迷信・言い伝え、四月一日(ワタヌキ)の回想
第22話 ユウワク ★ 四月一日の心に忍び寄る婦人、※2話続きもの
第23話 センタク ☆ (続き)
外伝   ツイオク ★ 四月一日(ワタヌキ)の小学生時代の話、神隠し、誕生日{/netabare}
------------------------------------------------------------------
★★★(神回)、★★(優秀回)1、★(良回)11、☆(並回)12、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.8

※ここまで視聴しただけだと「ちょっと物足りない人情噺」という感想になってしまうかも。


===================== xxxHOLiC◆継 (2008年4-6月) ====================

{netabare}第1話 蜘蛛 クモノス ★ 四月一日・百目鬼の失敗、※第2期は続きもの
第2話 左眸 ヒダリメ ★ 本の虫、猫娘、烏天狗の懇願
第3話 朋分 ハンブン ★★ 座敷童、女郎蜘蛛、片目の半分
第4話 夢買 ユメカイ ★ 夢の矢、異世(コトヨ)、夢カイ
第5話 由縁 コハネ ★ 霊能師の少女(五月七日小羽(つゆり・こはね))、桜の霊
第6話 平和 コノハナ ☆ 麻雀回、桜の霊の昇天
第7話 水猫 ミズクミ ★ 猫娘との井戸水汲み、指切り、小指の痛み
第8話 鈴音 ササヤキ ★ 増えていく鈴、その場に居てはいけない者
第9話 流噂 フウヒョウ ★ 小羽の家庭事情、霊能師のTV特番出演
第10話 不戻 キヅキ ★★ (続き)
第11話 秘事 ヒトリ ★★ 小指の悪化、怪我、ひまわりの秘密
第12話 真実 ホントウ ★★ (続き)
外伝  報恩 オカエシ ☆ 狐のおでん屋に主要キャラ集合{/netabare}
------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)4、★(良回)7、☆(並回)2、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.2


OP 「NOBODY KNOWS」
ED 「Honey Honey feat. AYUSE KOZUE」

※第2期は、一話完結回がほとんどだった第1期とはガラっと変わった続き物になっており、見違えるほどの面白さでした。


================ xxxHOLiC 春夢記 (OVA) (2009年2-6月) ================

{netabare}前編 ★ 百目鬼(ドウメキ)の祖父(遥さん)の依頼、※小狼・サクラ初登場
後編 ★★ 夢の中の世界、夢の世界でのサクラとの出遭い、「侑子さんの願いは何ですか」{/netabare}
------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)1、☆(並回)、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3


OP 「sofa」
ED 「CHERISH」

※前編はCLAMP原作OVA 『ツバサTOKYO REVELATIONS』、後編も同じく『ツバサ春雷記』とリンクした内容なので、両OVAを先に視聴しておくことをお勧めします。


==================== xxxHOLiC 籠 (OVA) (2010年4月) ==================

{netabare}全1話 ★★ 侑子との別れ、10年後、飯縄(イズナ)使いからの依頼と対価{/netabare}

ED 「風(かざ)なぎ」

※前OVA『春夢記』そして本OVA『籠』で、ようやく物語が大きく動くので、xxxHOLiCの視聴を開始した方は、何とかここまで頑張って視聴を続けて欲しいところです。


================ xxxHOLiC 籠 あだゆめ (OVA) (2011年3月) ==============

{netabare}全1話 ★ 夢違え(ゆめたがえ){/netabare}

OP 「あだゆめ」
ED 「「ごめんね。」」

※第1期の第1話以来の様々なエピソードが回想されるアニメ版の事実上の最終回らしい良い出来と思いました。


◆総評

CLAMP原作作品は、

(1)前半で一見しただけだと詰まらないと感じてしまうようなエピソードを小出しして、視聴者にしだい次第に主要キャラへの愛着を持たせていき、
(2)後半のどこかのタイミングで一気にストーリーを動かして、視聴者のその愛着を強い感情移入へと転化させてしまう、

という王道の感動パターンを踏襲した良作が多いと思いますが、本作も第2期そしてOVAまで確り視聴すれば、そうした期待にまたしても応えてくれる作品に仕上がっているのではないでしょうか。

同じアヤカシ(怪異)を扱ったアニメ作品でも、内容に余り一貫性のない西尾維新氏原作の《物語シリーズ》より、個人的にはこちらの方により好感を持ちました。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 33

ポル さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

古い作品ですが掘り出し物かもすげぇ面白い!

ユウコさん、わたぬき、どうめき、ひまわり
どれも魅力あるキャラで、怪しい雰囲気に引き込まれます。

妖怪とか出てきてちょっと怖い面もあるけど全体的にほのぼのさせてくれるコメディっぽい感じも。
妖怪とか出てくる似たような作品は結構ありますが、化物語や夏目友人帳とはまた違った怪しい世界観、雰囲気というか最高です。

OPもスガシカオさんの曲がピッタリはまるいい感じです。

ストーリーも1話完結のものが多いのですが終盤にかけて最初にわからなかったもの、色々な伏線がつながってきます。いい感じ( ・∀・) イイネ!

お気に入りアニメの一つになりました。( ´・∀・`)b グ━━━━ッ!!!!!

投稿 : 2025/03/29
♥ : 10

86.2 10 シリアスでファンタジーなアニメランキング10位
Dr.STONE(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (776)
3400人が棚に入れました
全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚める。「石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がってやる!」。絶体絶命の状況で、千空は仲間を探し、世界を取り戻すことを決意する!

声優・キャラクター
小林裕介、古川慎、佐藤元、中村悠一、市ノ瀬加那、沼倉愛美、前野智昭、村瀬歩、上田麗奈、高橋花林、河西健吾、麦人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

はーすげー!へーすげー!の連続

原作未読


JUMP案件全24話。
謎の石化ビームで人類が活動を止め3,700年。いにしえの時を越えて石化が解けた一握りの人類が科学の途絶えた地球でその科学の知識を駆使して失地を回復していく物語。
主人公はどんだけ幅広く深く網羅してんのよ!なスーパー理系高校生の石神千空(CV小林裕介)。見た目は下仁田ネギを擬人化してオーケンのメイクをしたような感じ。ジャンプっぽいデザインです。そして同級生の高校生ら数名。

『戦国自衛隊』だと現代兵器を信長時代に持ち込んで大暴れとなりますがこちらは持ち込み不可。3,700年ほったらかしだとさすがに文明は絶えて石器時代以前の原始時代かのよう。
同期の『本好きの下剋上』のように現代の頭脳を持ったまま後進文明に乗り込んで「無ければ作ればいい」を試行錯誤するのに似てます。『JIN』も同系統でしょう。そしてさらに文明がないところからスタートするのが本作なわけですからこのテのものでは最難関ハードル。ちょっとワクワクします。

それと自分幼稚園の時でしょうか。世界名作劇場『ふしぎな島のフローネ』から漂ってきた匂いと同じものを感じます。OPもEDも覚えてます。木の上の家は憧れでした。
つまりあぁそういうことか。原体験からくる刷り込みがどうやら自分にはあるようです。
イキリ主人公が教育上どうかとは思われど、少年少女が“科学の面白さ”に触れる良い機会になるやも。


 {netabare}オイラ文系でラッキー?{/netabare}


化学ならびに物理の理系科目に不案内なため、アニメで描かれている試行錯誤の産物が乾いたスポンジに水が浸み込むようにすーっと入ってきます。

{netabare}パクチーとライムなんかでコーラ作れんの?マジでスゲー!{/netabare}

信じるかどうかは俺次第 キリッ なんす。

そして前半のOP「Good Morning World!」がすこぶる良い。なにが良いかって作品にばちっとハマる感覚。久しぶりです。ピストルさんっぽい声質もしっくりくる良曲です。


障害ももちろんありますよ。
文明を起こそうという主人公らを妨害するのは野生の肉食動物や自然の猛威だけかと思いきやそう簡単ではありません。
アンチ文明の敵対する勢力もわりと序盤から登場し、主人公らの前に立ちはだかります。まあバトル要素ですね。


 科学の試行錯誤+バトル要素


このバランスが崩れず2クール完走でした。原作が続いているので続編期待な感じでの終幕。
大袈裟でしょうが“人類の叡智”の触りを感じるのにちょうどよい良作です。ごちそうさまでした。



※オマケ

■“霊長類最強の男”獅子王司ってどうよ?

あらためてこうして見るとすごい名前ですね。さてこの方について
好きですか?嫌いですか?どんなキャラだと思いますか?
私はちょっと受けつけないですね。作者の術中にはまってるのかもしれません。

1.{netabare}動くゴールポスト

敵視する対象が最初は“我欲にまみれた汚い大人”。ピュアな若い連中のみ石化解除しようともちかけ、それを千空に拒否されることで対立の芽が生じました。描かれてませんが、「お前らが年くったらどうすんだ?」と疑問符が浮かびます。
それがいつの間にか“科学を信奉し文明を起こそうとする者”へと。考えが深化したとみるよりゴールポスト動いてんじゃんとみてます。でさっそく作中でツッコミが入りました。途中出会った集落の科学?青年クロムについて千空が言及「俺を殺しても次が出てくる」と。まさにその通りなんですよ。
そのため獅子王司の目指す未来は破綻が約束されてるようなもんです。{/netabare}

2.{netabare}ポル・ポトと変わらん

毛沢東と迷うところですがこっちかな。最初は知識階級だけだったのが順次粛清対象が拡大して…
力で押さえつけるしか方法がないので、この世界で肉体での戦闘力に秀でた司が首領ポジションにいるのがしっくりきます。原作未読の戯言ですが、司陣営でそのうち粛清が始まることでしょう。{/netabare}



■スイカ役の高橋花林さん

超個人的なつぶやきです。
この方1年前の迷作『ソラとウミのアイダ』で主役張られてた方です。すでに多くの方の記憶から消え去っているかもしれない作品ですね。
新人でおそらく初めてゲットした主役級の配役があれでと。そのことをもって高橋さんの今後を案じる旨をレビューで書く、という余計なお世話極まりないことをした記憶があります。
こうして、再会できたのはなによりです。ぜひ頑張ってください。



視聴時期:2019年7月~2019年12月 リアタイ  

------


2020.02.07 初稿
2020.07.19 修正
2022.01.30 修正

投稿 : 2025/03/29
♥ : 68
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

悲しき熱帯

トムス・エンタテインメント制作。

地球上の全人類が石化する怪現象が発生。
生き残った少年少女は科学を頼りに、
再び、原始生活から歴史を歩み始める。

語り口が一風変わったサバイバル冒険譚で、
舞台の西暦を聞き、楽しいかもと確信した。

主人公は科学を信奉する合理主義者で、
偶然であれ必ずそこに合理的な理由があると、
数々のトライ&エラーを繰り返しては、
仲間とともに町を発展させていく。

太古から始める生活も、
{netabare}石の時代、火の時代、動力の時代と、
小さな一歩ではあるが、
確実に文明の灯を社会は宿し始めていく。{/netabare}

敵側の集団には少年ジャンプらしい、
主題を持つキャラを配置されていますが、
私はむしろ敵は居なくても良かった。
探索・発見・発明、仲間との友情、
やがて未曽有の危機に瀕した地球の秘密を知る。
そんな物語であってもいいなと思います。

本来、科学とは心まで豊かにするものだ。
人類は心まで実りある社会を取り戻せるのか。
私たちの武器は想像力と好奇心である。

続編が楽しみなアニメですね。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 63
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

悠大で悠久な物語

<2019/12/22 追記>
全24話見終えました。

面白かったー!

科学の蘊蓄だけでなく、
文明がほぼ原始の世界というだけでなく、
現代に在る科学の凄みだけでなく、
逆転の発想で「今は過去からつながっていて、そして未来に続いていく」ことまでも実感できてしまう。

『悠大で悠久の物語』

ハリウッドが狙ってきそう 笑。

ここは無理があるんじゃないの?という部分ももちろんありますが、そこは架空のお話。
気にしないで見れたモン勝ちです。

二期があるとのことで今から楽しみです。

<2019/7/11 初投稿>
観始めなので評点はデフォルトの3.0です。

原作未読。
あにこれのあらすじ紹介だけで期待値上げてた作品ですが・・・面白いやんけ( ・∇・)

ざっくり言うとタイトルの通り
「ララーシュタインのような髪型した少年が科学でファンタジーに挑む」
と言う感じかな。

ララーシュタインってなに?と言う方は是非、画像検索してみてください。
ついでに言うとこのララーシュタインさんが登場する作品。
OP曲はグラムロックの名曲ですよ。

閑話休題

さて本作、ちょっと変わってる印象です。

普通、物語の分類で
ファンタジーと言えば「科学的裏付けの全くない空想」作品で。
SF(Science Fiction)と言えば「科学的裏付けがあったり、あるように思わせる空想」、 つまり科学と空想が入り混じった作品なのですが。

ところが本作はどちらとも言い切れない。
強いて言えば
「Science(科学) &(そして) Fantasy(空想)」
で「SF」かな

科学的裏付けが全く感じられない現象に対して
めちゃくちゃ地味な科学的考証の積み重ねで立ち向かう。
ScienceとFantasyの二つが融合せず、お行儀よく隣り合ってる印象です。

地味なウンチクも多い。
そう言うの好きな人にはぴたっとハマると思います。

例えば理系のアニオタの私とか( ・∇・)♪

自分は今期、「ヴィンランド・サガ」「炎炎ノ消防隊」「コップクラフト」と並んで注目しております。

<2019/7/15 追記>
2話目観ました。

炭酸カルシウムの4番目の使い道が意味ありげで気になるー笑。

そして新キャラ登場。
獅子王さん。
濃いですねぇ。
{netabare} 空飛んでる鳥を木の上から飛びかかって捕まえちゃったよ、この人 笑。
チート武力{/netabare} 担当だそうです。

さあこれで3人。
人間、3人集まると派閥が生まれるというような言葉がありますが、もしかしたらこれからはそんな展開なんでしょうか。

獅子王さんの発想は昨今の{netabare} 世代間の断絶{/netabare} のようなものを表してて面白いです。

でも、それを是としたら{netabare} ジャンプのような商業誌には載せられなくなってしまいます。
というわけで主役のララーシュタイン、もとい千空さんはかっこよく反発して、{/netabare} 引きへ・・・

でもですよ。
ちょっと思うんです。
もし{netabare} 獅子王さんの考え方に千空さんが同調して物語が進んだら・・・
結局、若い世代同士が新しい利権を奪い合って理想郷なんてできないってことがわかってEND{/netabare} とかSFっぽくてそれもありかなーなんて 笑。


ところで全く話は変わりますが。
他の方のレビュー拝見してて{netabare} 「石化してるのが表面だけならなんで中身の生物は何千年も生きてるの?」{/netabare} というような疑問を複数見かけました。

そこはファンタジー部分だから、と私は飲み込んでおります。
それ言い出したら、{netabare} 石化したら息できなくて数分で死ぬじゃん、という話だし。
仮に呼吸できたとしても水も食料もなければ一週間ももたないし。{/netabare}
そこら辺はファンタジーなんじゃないですかね。

<2019/9/3 追記>
9話まで観ました。

アニメでも映画でもドラマでもなんでもそうですが。

登場人物に対して「なんでそこ気がつかないの?」とツッコんでる自分いませんか?
それは俯瞰して見てる視聴者だからこそのツッコみな訳で。
物語を進める上での重要な部分ほど気がついてくれない。
それが物語の面白み。

ところが、たまにそういうのが極端に少ない作品もあります。
デスノートとかそうですよね。
登場人物が賢いので先の先、裏の裏まで読む。
ところがそれでも裏かかれちゃう。
で、そこが面白かったりする。

本作もデスノと同じ匂いがします。
千空さんはもとより、獅子王さんもかなり思慮深く用心深い。
お互いに裏の裏の裏を掻きあってもう痒いところもないくらい。

もしかしたらデスノの系譜と言える作品なのかもしれないですね。

デスノのようなイケメンいないので女性人気は覚束ない感じですが、理系男の私はハマってます。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 53

56.1 11 シリアスでファンタジーなアニメランキング11位
魔王様、リトライ!R(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.6 (71)
213人が棚に入れました
大野晶は自身が運営する「INFINITY GAME」内のラスボス「魔王・九内伯斗」にログインしたまま、異世界へと飛ばされてしまう。そこで出会った謎の少女「アク」や聖女「ルナ」などのGAMEの配下や異世界で出会った仲間たちと共に着々と異世界での地盤を固めた彼は、現実世界に戻る術を探すべく新たな旅へ踏み出した。「魔王」を中心とした物語が再び動き出す……!

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

我、怒りもてリトライを語る。

おい、一体なんという事をしてくれたんだ。
私の「そうでもない作品」を楽しんだ際の売り文句、

「私は魔王様リトライを楽しめる男だ」

を完全に潰してくれたなぁ。


シーズンの継続にあたって制作会社が変更され、絵柄が変わったとの事だが、個人的には、あまり好きではない変更だった。
また、同時に声優さんたちも変更があったそうな。

その中で、主人公の語りだけで前作の雰囲気を維持できていたのは立派なモノと思ったが、全般的には厳しかった。

前作のチープながらも不思議な魅力があったところを踏襲しろというのは、なかなかに難しいところだとは思うが、こんな愛嬌の無い作品、いや愛が感じられない作品になってしまったのは少し残念。

物語も、若干進んではいるが、唐突であちこちに視点が飛び、さらに風呂敷を広げまくっている。
それってアニメ作品のほうで回収できる見込みあるの?
運が良ければ、あわよくばって感じなのでしょうか。

結局、伏線(らしきもの)をバラマキ、前作でのラストでの九内の言っていた課題、対魔法のアイテムをゲットするだけのストーリーライン。
ちょっとヴィジュアルのいい女性キャラを何人か散りばめておけばいいのでは?的な安易な意図を感じる。
その上、前作あんな感じでウケていたから、今作も敵キャラこんな感じでいいのでは?的な雑さも感じた。

コストの問題もあるのかもしれないが、がっつりリファインして、(中途半端に)クオリティを上げた上でソッポ向かれたらキツイじゃん的な守りを感じる。

つまるところ感じるのは

「この作品は、このくらいでいいじゃん、こんなもんで認めてもらえるのでは?」感。

メタな話、誰が、何を目的で、続編をつくったのか聞いてみたい。
(矛盾をしているが、作らなければよかった、作らない方がマシと言う意味では無い)

どうしても後の物語を作りたい、もう一度あのキャラクタ達を動かしたい、続く物語をユーザーに届けたい、なんて思いがどれくらいあったのか。
もちろんその中には、多少なりとも知られた作品の続編を作って稼げないか、という思いが混ざっていてもいい。
しかし、いずれにせよ、熱をもってモノを作るという事が無ければ、愛されるものは作れないのではないか。

なーんて思ってしまいました。


好きだった作品にグダグダ言いたくなかったけどなぁ。
あまり期待はできないと思うけど、仮に続きが作られたとしても、ストーリーの結末を知りたい程度の作品になってしまうかもしれないなぁ・・・。

つまらなかった、という事もないんだけどなぁ。
なんだかなぁ。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 19

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

置いてけぼりで、全然分かりませんw

原作未読 全12話

魔王様、リトライの2期です。

キャラデザが変わったこと、声優さんが魔王役の津田さん以外はほとんど変わったことで誰が誰だか分かりません。

みなさんが語っているとおり、元々低予算だった作品を逆手にとって色々な工夫で面白くした1期、今回も低予算だった思いますが、上記に記述したこととお話が色々と飛んでいて全くついていけませんでした。

制作会社変わり、キャラデザが変わり、声優が変わりとそれで前回より改善したら良かったですが、逆になるとはがっかりしましたね。

個々のお話には良いお話もあったのですが、すぐに違う展開になるので繋がりが全く分からない状態でした。

原作を読んでいないので分かりませんが、原作を読まなければ分からない作品ということでしょうか。

3期があっても多分観ないでしょうね〜オススメできません。

OPはASCAさん、EDはMIMiNARIさんが歌っています。

最後に、多分ですがw1期から出てきたキャラがメインで出て来なかったのも混乱した原因かもしれませんね。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 12

こま さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

12話最終回まで視聴。フラストレーションがヤバい。

少なくとも、やる意味無さそうな過去回はいらない。
誰か分からないけど昔、友人とゲーム作りをしてました、友達はニートでした、主人公が1人で開発したのが今いる異世界ですーを2、3話前半使ってやる意味よ()
コレなら自分含めた覚えてない人向けに1期総集編作ってそれに入れれば良いだけ。

正直主人公以外、前期の作画も声優さんもキャラもストーリーさえほぼ覚えてない。
観ているうちに少しずつ思い出してはいるけどね。
6話まで観てるので最後まで観るとは思う。

最終話までの感想。フラストレーションがたまるたまる。長過ぎ。
溜に溜めて一気には定番だけど、ひたすら女の子が謝りながら拷問されるのは見るに堪えないとはこの事。ただでさえ作画がアレなのに展開も酷いとか…。
2期で良かったのはOP曲とボクっ娘のパンツががっつり見えたくらいかにゃあ。
終わり。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 2

80.0 12 シリアスでファンタジーなアニメランキング12位
魔女の旅々(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (737)
2683人が棚に入れました
あるところに一人の旅人がいました。彼女の名はイレイナ。若くして魔法使いの最上位「魔女」となった才女です。幼いころに読んだ旅の物語に憧れて、流されるように気ままな長い旅を続けています。この広大な世界を自由に渡り歩き、わけのわからない可笑しな人や、誰かの美しい日常に触れながら、彼女は旅人として、これといった目的もなく、色々な国や人との出逢いを繰り返します。そして同じ数だけのーー「構わないでください。私、旅人なものですから。先を急がなければならないのです」そんな魔女イレイナが紡ぐ、出逢いと別れの物語…。

声優・キャラクター
本渡楓、花澤香菜、黒沢ともよ、日笠陽子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

良い記悪い記普通の記

原作未読

これいいやつ(笑) 旅行記の根っこを掴んでます。…と思いきやリリースしてたりやや私が混乱気味。

中世風&魔法の世界での“旅”をテーマとしてます。『旅々』の名に恥じぬ“旅×2”しっかりロードムービーしてるなーという仕上がりっぷりだったと好意的に受け止めております。
その髪の色から“灰色”…じゃなかった“灰の魔女”と呼ばれるイレイナ(CV本渡楓)が文字通り世界を回る物語。1話オムニバスタイプ全12話。

たしか1話終了時点でイレイナのデザインと作画がいい感じと注目株扱いでした。もちろん美麗なグラフィックも牽引役のひとつ。それに加えて序盤にブーストがかかり楽しみながら完走した感じです。

■ブーストについて
{netabare}第3話です。AパートBパートで別の話かつ両方とも鬱々としたやつ。=視聴継続決定!

{netabare}花に取り込まれそうなお兄ぃを傍観してたのがすこぶるいい。{/netabare}だって旅の途中ですからね。手遅れだったのかもしれないしそうじゃないのかもしれない。
{netabare}Bパートでの村長息子が無邪気な善意をふりまくのもよい。{/netabare}
“地獄への道は善意で舗装されている”を地でゆくエピソードでした。

実際、貧困国を巡っていると下手に施しをする残酷さについて実地で体感できます。こっちは去っていく者ですからね。ガンジス川で死体が浮いてても気にならなくなってくるのと似てます。
おにぃは手遅れだったろうし、仮にそうでなくて一命を取り留めても花の毒に誘われ同じことに。なにしろ妹に会いたがってましたからね。今後も監視し続けていくことは去る者には不可能なことです。

奴隷のニノちゃん初登場時に服はだけてましたしね。村長は小児性愛者だったのかもしれません。また彼女は親に売られたのを知っているのかもしれません。
そこに幸せな親子の映像を見せるとは傷口に塩を塗る以上の残酷な話。あの村長息子が父に刃向かう覚悟でもあればワンチャンあるかもしれませんが…ないでしょうね。{/netabare}


順風満帆なら思い出作りとして終了。それはそれで。。。
あのポスターでも有名なチェ・ゲバラは学生時代に南米縦断の旅で貧困を目の当たりにし革命家に転じたそうです。
イレイナのもなんかしらNEXTの行動を促すような良き旅をしてるように思えます。

作品そのものも道中のちょっと心温まるお話でオムニバスを作っても一定の支持を得られたことでしょう。グリム童話のような啓発的なものもちらほら投入されたところにロードムービーのリアルを感じる意欲作ってところでしょうか。



※ネタバレ所感

■ニケの冒険譚

ニケと聞いて真っ先に思い浮かぶのが“サモトラケのニケ”。教科書にも載ってるヘレニズム時代の有名な大理石像です。スポーツメーカーNIKEの語源と言ったほうが通じるかしら? 勝利(VICTORY)の女神ということでギリシャ語だったかではヴィクトリアと呼ばれてたはず。

{netabare}『星屑の魔女』フラン(CV花澤香菜)、『夜闇の魔女』シーラ(CV日笠陽子)のお師匠さんのお名前がヴィクトリカ(CV伊藤静)ということでなんか関係してくるんでしょうか?{/netabare}


■おかんの小言と冷酒は後で効く

前述の通り。加えて一点。

{netabare}「ただし三つ約束してほしいことがあるの。一つ。危険な目に遭いそうなときは逃げること」
「二つ。自分が特別な人間だとは思わないこと。他の人と同じだということを忘れないでね」
「三つめ。いつか必ず帰ってきて私達に元気な顔を見せること。守れる?」

旅の本質を意外とついてるのでは?{/netabare}

{netabare}おそらく第9話のイレイナの涙って、自分を特別な人間だと思いかけてる節があったタイミングで発生しています。母の戒めから離れて引き起こした事態への悔恨も表れてる涙なのではないかと思います。{/netabare}


■紀行モノでこれはちょっと…

{netabare}1クールで主人公(旅する主体)がほぼ登場しない回があるのは良し悪しよね。旅の先々での出会いやイレイナの心の動きだけ追ってほしかったところ。ご長寿シリーズなら回想やキャラ回もありでしょうが短尺でぶちこむのはNGではないかと思う私です。指摘した回は師匠の師匠に繋がる重要な話ではあるのですよ。これは完全に好みですね。{/netabare}

それと{netabare}本渡さんが15役だったか16役やったのは蛇足。というより奇策。一人○役の“ギネスに挑戦”みたいなもんかしら。「アフレコ大変そう」とか「演じ分け凄い」とか話題さらったのかもしれませんが、物語に必要だったかは微妙。その各々ネーミングセンスと合わせてEDクレジットに本渡さんの名前がずらっと並ぶのは面白かったんですけどね。{/netabare}


全体としては好み。完走してから第1話を観ると感慨深いアニメでもありました。
旅とはいつか終わるもの。{netabare}ニケさんの正体を気づいてて気づかないふりしてたりする理由も含めて、{/netabare}終わった時に何を彼女は得られているのか大変興味があります。

2期ありそうな雰囲気あるしやらないかしら? お待ちしてます。



視聴時期:2020年10月~12月 リアタイ   

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2020.12.20 初稿
2021.09.22 修正

投稿 : 2025/03/29
♥ : 62
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

スプリンター・リフトバック

原作GA文庫、C2C制作。

魔法が存在する中世世界を舞台とし、
その世界で旅する魔女イレイナが、
様々な場所や人を訪れるロードファンタジー。

お勧めし易い作品ではありますが、
気になるのはオムニバス形式となると、
情報量に制約があるアニメでは、
かなり上手くやらないと記憶に残りづらい。
私的には背景に大きな物語が欲しいです。

世界への冒険、探求、出会いと別れ、
多様な世界観を提示して欲しいと願います。

タイトルはゴダイゴの名曲から、
そよ風と光と希望に満ちた旅をしよう。

5話視聴追記。
寓意的な物語で現実を投影する。
冒険譚にはお手本のような設定ですが、
{netabare}主人公が物語の内にいるのか外にいるのか、
その距離感で印象が変わってくるのだ。
傍観者であることへの不満の声も多い。{/netabare}

最終話視聴追記。
期待していたほどではありませんが、
中盤以降の方が好印象を持ちました。
{netabare}イレイナの感情の動きがよくわかる。
これは旅の供がいると、
また違った感想が持てるかも知れません。{/netabare}
映像・音楽は最後まで美しいです。

寓意的な旅のアニメでしたら、
カイバやソマリも並べてお勧めします。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 60

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

絶世の美しい魔女とそうでない魔女と、あなたはどちらを選びますか?

綺麗で可愛いくて魔力がすごい魔女イレイナが、世界のいろんな場所を旅する物語です。

イレイナは確かに可愛くて美しい。そして強い魔力が魅力的です。
おそらく、多くの男性は、イレイナのような美女を恋人にしたいと願っているでしょう。…
でも、見終わった後、なぜか感動は残りません。
優しさも暖かさも残りませんでした。
それはイレイナが冷たいわけではないのですが、話の内容が…
それに、自分で自分のことを『美人』と呼ぶのはちょっと…避けたくなります。


同じ魔女でも、ふらいんぐうぃっちの木幡 真琴とは真逆の存在です。
木幡 真琴は綺麗でもなく、魔力はほとんど弱く、見ていて危なっかしい魔女です。
でも、真琴と一緒にいると、なぜだか心が安らぎます。
もし結婚するのならば、イレイナよりも木幡 真琴のほうが断然良いです。
ぜいたくな暮らしはできないけど、彼女とならば、お互いよぼよぼの爺さん婆さんになったとしても、いつも笑って幸せに過ごせると思います。


もし結婚するとしたら、あなたは、どちらの魔女を選びますか?

投稿 : 2025/03/29
♥ : 53

89.4 13 シリアスでファンタジーなアニメランキング13位
狼と香辛料II(TVアニメ動画)

2009年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (2979)
16170人が棚に入れました
旧作からキャラクターデザイン担当と制作会社を変更しつつ、続編として制作された電撃文庫の人気ライトノベル原作アニメ第二弾。ホロの故郷を探すロレンスとの旅は、いつ果てるともなく続く。そんな彼らは道中で若き商人アマーティと出会うが、彼は清楚な修道女の振りをしているホロに一目惚れしてしまい、ロレンスを相手に彼女を身請けするよう持ちかけてきた。そんな折、些細なことで仲違いしてしまったホロとロレンス。あろうことか、ホロはアマーティに知恵を貸しているらしい。楽しかった二人の旅もこの地が終着点になってしまうのか? 原作の長編2作を映像化。アニメシリーズの前作は活劇要素も多彩だったが、今回はより会話劇と商取引の駆け引きに特化した内容となっている。

声優・キャラクター
小清水亜美、福山潤、千葉紗子、小山力也、笹島かほる、渡辺明乃、朴璐美、内田夕夜、豊崎愛生

ローズ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

誰がために鐘は鳴る

小説が原作。
賢狼ホロと行商人ロレンスの旅は続いているのであった。

まず文句を言いたいのはホロを賭けた勝負をする事。
確かにロレンスとホロは夫婦ではありません。
だからといって勝負の商品にホロのような人格のある狼(人?)を賭ける事は人の道に反しているように思います。
勝負の勝ち負けに文句を言いたいのではありません。
勝負以前の賭け事自体がホロを傷つけるのです。
ホロに魅力があるのは分かりますが、もう少し丁寧な扱いをしてもらいたいです。
いつまでもホロが自分の手元にあると勘違いしているロレンスには目を覚ましてもらいたいところです。
人身売買のようで不快な場面でした。

最後に流れる鐘の音が印象的。
これから新しい旅が始まるのか、それともここで旅が終わるのか。
視聴する側に先の事を考えさせるラストとなっています。
個人的にはロレンスとホロの旅は続いてもらいたいのですが、
結婚して新しいお店を構える事を約束をするのでもいいでしょう。

経済を分かりやすく理解できたり、またまたホロの小悪魔的な魅力が詰まった作品でした。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 61
ネタバレ

いしゆう さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

わっちは この旅の続きをもっと観たいでありんす!

あらすじはあにこれを参照ください
放送時期:2009年7月~9月

Ⅰ期からの続編です。

〇物語
行商人(ロレンス)とヨイツの賢狼(ホロ)
この二人の旅の続きを また観られるなんて とても嬉しい♪。

行商をしながら色々な町を巡る展開は変わらず
町によって特色が異なる点も 観ていて飽きないですし毎回新鮮でした。

商人のロレンスが 行く先々で売買をするのは Ⅰ期から同じ
Ⅱ期は{netabare}”投資話 人身売買 信用売り”等{/netabare}色々な
専門用語が出てきて 正直難しい 
例えると 旅が進む毎に難易度を増すRPGのような感じ
ホロとロレンスが難局をどう乗り切るか 見所の一つです。

また 各地に存在する年代記作家から
ホロの故郷 ヨイツに関することが 少し明らかになります
伝承で出てくるアレ{netabare}(月を狩る熊){/netabare}見た目怖すぎ!

こういうファンタジー要素も魅力の一つですよね
クメルスンに住む{netabare}ディアナ{/netabare}も雰囲気ありますし
中世ヨーロッパの背景とファンタジーって相性最高ですよね。

ホロとロレンスの恋愛要素は Ⅰ期よりハードルが上がってます 
お互いの信頼を試す内容で 特にⅡ期はロレンスの成長過程が観られます
{netabare}アマーティ{/netabare}との決闘ではオロオロしながらも
自分の気持ちに正直になりホロの為行動する姿 応援したくなります。

また港町レノスでは 
お互いの気持ちが通じ合う瞬間が観れます。{netabare}
自己犠牲ともいえるホロの行動 最悪”大狼”になれば解決・・でも
そういう事じゃないんです”ロレンスの為”なんですよね
そしてロレンスがとった決断と行動 カッコ良すぎ! 
二人の成長した関係が観れてよかったです。{/netabare}


〇キャラ
Ⅰ期のレビューはホロの魅力を書いたので今回はロレンスを紹介します

博識であり 難局を商人の知恵と感覚で越えていく様はまさにできる男
ただ 商人としては凄いのに 反面女心の方はまだ良く分かっていない 
だから 勝手な解釈をして苦しんだり 少し子供みたいな所もありますが
まぁ そこも含めて とても分かり易くて可愛い人なんです。

ホロと交わした”目的地まで一緒に旅をする”約束を決して反故にせず
どんなに辛い試練も受けて立つ度胸と人柄はカッコいいの一言!
Ⅱ期はロレンスに多くスポットが当たってます 存分に魅力を感じて下さい

今回ロレンスの紹介でしたが
キャラでしたら やっぱりホロですよね
Ⅰ期と被る部分もありますが書いてみます。

何百才も生きてきた賢狼で 
長年パスロエ村に麦の神をしていた過去を持ち 
知識も豊富 的確な観察と洞察を繰り出し常に最適の答えを知っている
他にも動物と会話が出来たりする・・など

そんな完璧な賢狼ですが 
ロレンスの前では 子どものような無邪気さが表面に出たり
大食いで 深酒しては二日酔い・・・ 
このギャップこそがホロの魅力なんですよね 
本当に表情がコロコロ変化して可愛いです。

加えて ホロの豊かな表情から発する 花魁言葉 
相変わらず強烈 前作同様 一度聴くと しばらく耳から離れません 
”わっち””たわけ””してくりゃれ” 
思わず 日常心の中でつぶやきたくなるで”ありんす”♪


〇二人の関係
Ⅰ期では 誰が観ても分かり易いくらい 
ホロの手のひらで踊らされていたロレンス

そこは Ⅱ期でもあまり変わりません
ただ 二人の距離感はⅠ期とは違うように感じました。 

クメルスンとレノス この二つの街を旅する中で 
二人にどんなイベントがあり どう変化してくのかは 
その目でご確認ください。


〇感想
ネタバレになるので詳細は伏せますが
Ⅰ期が好きな方にはおススメ Ⅱ期も期待を裏切りません!
心地良い世界観にずっと浸っていたくなりますよ♪
{netabare}
ホロとロレンスの会話の掛け合いもⅠ期からパワーアップ
お互いを大事に思う気持ちが言葉の端から伝わちゃって もう勝手にして♪

どんなトラブルに巻き込まれても 壊れない絆は
この二人の関係性が とてもシンプルで明確だからなんでしょうね

ただ 賢狼ホロは 過ぎていく時間が人と違うとか・・・
”孤独は死に至る病じゃ”そう呟くホロがロレンスと
”今”を大事に楽しんでいるところは 少し切なく考えさせられました。
{/netabare}
Ⅰ期に続き Ⅱ期も 一気見しました 
理由は Ⅰ期の時と 全く同じ 
1話1話楽しむより 物語の先の展開を早く知りたくて
Ⅰ期は結局 細かい所が気になり 2周しました
どうやらⅡ期も同じ道を辿る事になりそうです。
  
最後に一つ気になることがあります それはこの時点でⅢ期が無いこと! 
{netabare}ラスト まだ続く感じの雰囲気ありましたよね?{/netabare}
でも 期待して待っています。


以上 最後までお読み下さりありがとうございました。
  



 

投稿 : 2025/03/29
♥ : 56
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

内容が恋愛要素にシフト

狼と香辛料2期。原作は未読です。
1期のレビューはこちら→ http://www.anikore.jp/review/417633/


ストーリーは1期の続き。
1期と比べると、商売の要素が薄れ、ロレンスとホロの関係に焦点が当てられています。

……とはいっても、商売のネタは本格的。
こちらでは、競りや投資など、大勢が参加するお金のやりとりが描かれています。

ウィットに富んだロレンスとホロの会話のやりとりも健在。
{netabare}「立つ瀬はないが、腹は立つ(背と腹をかけている)」{/netabare}など、ロレンスとホロの会話は実にうまい。

ただ、1話目に比べるとインパクトが薄いことも否めません。
登場人物が多くて、一人一人の個性が出し切れていない感じがします。
それに、{netabare}肝心のホロが商品になっているため、出番が少なめなんですよね……。
一度も狼になっていませんし。{/netabare}

OPテーマ「蜜の夜明け」も1期のOPテーマ「旅の途中」に比べると印象に残らなかったです。
ラストは、{netabare}金よりホロを選ぶことで、はっきりと気持ちを伝えたロレンス。
しかし、そこにいたるまでの道のりが長すぎるのと、EDのあっさり感のため、余韻に浸れませんでした。{/netabare}

全体的に1期より魅力が落ちている気がします。
商売部分、ロレンスとホロの恋物語、ホロそのもの、どれに魅力を感じているかが評価のポイントでしょうか。


-----------------------------------------------------------

わっちはヨイツの賢狼ホロでありんす。
主め、魅力が落ちたとはどこを見ておる、たわけが!

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ホロは好きです。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 56

84.1 14 シリアスでファンタジーなアニメランキング14位
東京レイヴンズ(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (2173)
13389人が棚に入れました
『ぼく、シキガミになる。ずっと一緒にいて、ずっと護ってあげる』

それは遠い昔の約束。彼がまだ”将来”の意味を知る前の──。

霊的災害<霊災>が多発し、陰陽師たちが活躍する現代。

土御門春虎はトコトン運の悪い少年だった。
陰陽師の名門に生まれながら才能はからっきし。
この16年の人生で、死にかけた回数12回。
そしてある夏の日、極めつきの受難が、彼の前に訪れる。

「久しぶりです──春虎君」

土御門家次代当主である幼なじみの少女、夏目。
彼女との再会が、春虎をかつて見た”将来”へ──波乱に充ちた”未来”へと導き始める!
闇に舞う鴉たち(レイヴンズ)の、時を超える陰×陽ファンタジー!!

声優・キャラクター
石川界人、花澤香菜、木村良平、金元寿子、佐倉綾音、豊崎愛生、喜多村英梨、下野紘、遊佐浩二
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

恋人未満、陰陽師未満の少年少女の物語

原作未読 24話

陰陽師バトルものですが、学園ラブコメの部分あって、結構楽しめました。

序盤から中盤あたりでは日常や学園ラブコメの部分が多かったり、その間にシリアス展開がちょっとあったりして楽しんで観てました。

終盤当たりからコメディ要素がなくなり、バトルが多く毎週局面が変わるため次週が待ち遠しいかったですね。

ただ、説明が少ないので、内容(結局誰が敵なのか目的は?)や用語(陰陽師特有)が分からない点が多くありましたね。流れでなんとなく分かった感じです。

バトルは迫力があって、3Dも上手く駆使してましたね~

陰陽師を扱う作品では、式神が使い魔的な要素が多くあまり目立ちませんが、この作品においての式神は、魅力的なキャラとなってますね。

最後は駆け足でしたが、一区切りとしては良い終わり方だと思います。

ちょっと補完が必要ですが、楽しかったし、感動もしました。バトルが苦手でなければオススメです。

OP 前半も後半もノリいい曲でしたが前半の曲が好きですね。作画もかっこいいです。
ED 前半は穏やかで優しい曲です。後半はノリノリな曲ですね。こちらも前半の曲が好きでした。

最後に、コンの次回予告面白かったですね~コンが一番好きなキャラでした^^{netabare}(最後は、ちょっと大きくなりすぎw){/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 55

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

『捥いじゃう』とか怖いコト言わないっ!!

現代の東京を舞台に、陰陽師を目指す少年たちを中心に描いた学園バトルもの
って感じのお話かな。 全24話です。

内容としては、バトルモノだけどコミカルな要素や恋愛要素も沢山あって、
飽きずに見れたし、コメディとシリアスのバランスも良いので
見やすい感じの作品でした。

思ったより恋愛色の強い作品でしたが、普通に面白かったですw


キャラクターもなかなか個性的で良かったのですが、メインキャラ達より、
明らかに大友先生や天海部長を始めとする、おじさん勢が格好良過ぎた
感じがしますねww
メインキャラにも、コンや冬児など好きなキャラはいましたが、
到底敵わない感じw
なにより、久しぶりに見た鈍感主人公は、やっぱり面倒でしたしね...

ホント、この作品はおじさん達の活躍を見るアニメかもしれないww


ストーリーとしては、序盤~中盤にかけての展開は面白かったんだけど、
展開が読め過ぎちゃうのは少し残念だったかな。
それに終盤、ラストに向かって かなりの駆け足で纏め方も丁寧とは
言えないし詰め込んだ感がすごかったですww

それから、登場人物が多い上に人間関係が入り組んでいて少し解り難いって
のもありましたね。
「この名前って、ドコの誰だっけ!?」って少し困ったりもしましたw
もうちょっと説明とかしっかりしてても良かったかな。

まぁ物語としては、一応切りよくというか 一区切りついた所で終わりましたが、
明かされていない部分や気になる部分は残ってるし、物足りなさは否めない。
ただ、原作で言うと、第一部の部分が今回のアニメ化らしいので、
2部の方も出来ればアニメ化して欲しいトコロです。


内容的には少し残念な部分もありましたが、良かった部分も沢山ありましたし、
全体的に見れば十分楽しめた作品なので興味のある人にはオススメです!!

読み返すとダメな作品のレビューっぽいけど、ホントに楽しめたんですよww


あと最後に、タイトルに書いた『捥いじゃう』ですが、1話終盤であるキャラが発した
言葉なのですが、何を捥ぐのかは私の口からは言えませんww
気になる人は1話を見てみてくださいね~

投稿 : 2025/03/29
♥ : 46
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

中盤過ぎまではじっと我慢。第14話で弾けて、終盤は展開の意外さにワクワク型

2013年秋~の放送当時は、序盤で切ってしまった作品ですが、本サイトでの評価がジワジワ上昇してきていることに最近気付いて、再挑戦してみました。

◎結果◎

『灼眼のシャナ』、『魔法科高校の劣等生』が好きな人ならば十分楽しめるワクワク型の作品と思いました。(つまり鬱展開の目立つシリアス型ではない)

主人公&ヒロインが高校生で、ラブコメ込みの明るめ魔法バトルもの、のこれら3作品をざっくり評価すると、

『灼眼のシャナ』    個人評価 4.2  ※1・2・3期トータルの評価
『魔法科高校の劣等生』 個人評価 4.4
『東京レイヴンズ』   個人評価 4.1

といったところでしょうか(東京レイヴンズは2回目視聴時は更に評価が上がる可能性あり)。

とくに本作は、序盤~中盤がどちらかというと退屈気味ですが、第14話で急に猛烈に面白くなって、その勢いで最終話までイッキ見できました。
→同じく、中盤過ぎまで退屈気味だが、第16話でイッキに面白くなる『魔法科高校の劣等生』と盛り上がりパターンが類似。
→因みに、本作は、{netabare}陰陽道の名家の優秀なヒロインと、彼女と同族であり護衛義務を背負う劣等生の主人公{/netabare}というメイン・キャラの構成も『魔法科高校~』と類似していますが、いわゆる俺TUEEE!系ではありません。

また、これら3作は、次々と新しいキャラが登場してきて、コレまとめられるの?と心配になってしまう割には、最後まで見ると、どの登場キャラにも、確り見せ場が与えられている(=「捨てキャラ」が居ない)点で、やはりいずれも、シナリオ優秀だな、と思いました。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


========= 東京レイヴンズ (2013年10月-2014年3月) =========

{netabare} - - - - OP「X-encounter」、ED「君が笑む夕暮れ」 - - - -

第1話 SHAMAN*CLAN -約束- ☆ ダブル・ヒロイン(夏目、北斗)と思わせといて・・・
第2話 SHAMAN*CLAN -告白- ★ 「え?」と不意打ちを喰らってしまう
第3話 SHAMAN*CLAN -魂呼(たまよばい)- ★ 最後は、また「え?」
第4話 RAVEN"s NEST -学舎- ☆ 東京編開始、コン(霊狐)登場
第5話 RAVEN"s NEST -絆- ★ 初っ端から、また「は?」、最後も「は?」
第6話 days in nest -休日- ☆ コメディ回
第7話 cHImAirA DanCE -鬼喰(おにくい)- ★ ここで急展開だが、色々と説明不足・・・
第8話 cHImAirA DanCE -生成(なまなり)- ☆ 続き
第9話 cHImAirA DanCE -修祓- ☆ 続き
第10話 GIRL RETURN -神童- ☆ 鈴鹿再登場
第11話 GIRL RETURN -虎- ☆ コメディ回
第12話 GIRL RETURN -恋心- ★ 日常回だが・・・
第13話 Black Shaman ASSAULT -法師- ★ 日常回の続きから、急展開(道満襲来)
第14話 Black Shaman ASSAULT -術比(じゅつくらべ)- ★★★ 待ってました!凄い魔法バトル回

- - - - OP「〜Outgrow〜」、ED「Break a spell」 - - - -

第15話 _DARKNESS_EMERGE_ -邂逅- ☆ 相馬多軌子登場 
第16話 _DARKNESS EMERGE_ -神扇- ★★ 双角会狩り
第17話 _DARKNESS_EMERGE_ -髭切- ★ 続き、陰陽庁の秘密
第18話 over-cry -強襲- ☆ 土御門家全焼
第19話 over-cry -姫- ☆ 模擬戦(夏目vs.多軌子)
第20話 over-cry -花火- ★★ 夏目の回想(※ここで第1話にようやく繋がる)、そして「え?」
第21話 to The DarkSky -闇夜- ★ 陰陽塾vs.陰陽庁 
第22話 to The DarkSky -護法- ★ 魔法バトル回
第23話 to The DarkSky -陰陽- ★★ 続き 
第24話 to The DarkSky -魂呼(たまよばい)-  ★ 続き{/netabare}
-------------------------------------------------------
内訳 ★★★(神回)1、★★(優良回)3、★(良回)10、☆(並回)10、☓(疑問回)0 ※個人評価 4.1

投稿 : 2025/03/29
♥ : 40

94.0 15 シリアスでファンタジーなアニメランキング15位
幼女戦記(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (2202)
10629人が棚に入れました
統一暦1923年6月。
金髪碧眼の幼女、ターニャ・デグレチャフは帝国軍士官学校の最終課程、
部隊勤務の一環として北方軍管区ノルデン戦区の第三哨戒線で研修に励んでいた。
航空魔導師として輝かしいキャリアを踏み出すための第一歩である研修は
何事もなく無事に終わるはずだった。

しかし事態は思わぬ方向へ転がっていく。
協商連合の越境侵犯をきっかけに帝国と協商連合は戦争状態に突入。
戦時体制への移行に伴い、観測任務が割り当てられるも、
協商連合軍による奇襲が発生し、
ターニャは敵の魔導師中隊と単独で交戦しなければならない事態に陥ってしまう。
多勢に無勢で味方が到着するまで持ちこたえることなどできるわけもなく、
しかし逃げようものなら敵前逃亡で死罪は免れないという絶望的な状況。
何としても生き延び、上層部に対して最善を尽くしたとアピールするため、
ターニャはとある作戦に打って出るのだが……。

“其れは、幼女の皮をかぶった化物――。”

声優・キャラクター
悠木碧、早見沙織、三木眞一郎、玄田哲章、大塚芳忠

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

見た目は少女、中身は・・・おっさん!?

原作未読。最終話まで視聴。

【物語】
1話を視聴し終わった時には、単なる「主人公最強系」かと・・・。
それにしては、主人公が『幼女』っていうのが意味が分からなくて・・・。

2話を視聴して初めて物語の世界観が分かった。

一見、現実の世界とリンクしているようで、でも『魔導師』なんて現実には存在しない存在がいるという不思議な異世界。
現実世界と異世界が入り混じった世界観が好きでした。

【作画】
背景や登場人物はとても綺麗に描かれていたと思います。
主人公の目は、主人公のひととなりを表しているというか何というか・・・。
セレブリャコーフ少尉は、もう少し可愛く描いてあげれば良かったのに・・・(笑)。

【声優】
何と言っても、主演の悠木碧さん。最高でした。

【音楽】
OP・EDとも作品の雰囲気に合っていて良かったと思います。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 114
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

この“幼女”って冠は必要ですか?

2019.01.16記


原作未読


2017年ランクでの評価が高いのと、劇場版を控えての地上波再放送を機に視聴。
個人的には家族の信用を底辺に落とす2018年秋3タイトル(他は「青春ブタ野郎・・・」「エロマンガ先生(再)」)のうち一つ。共有HDDは危険です。

内容はご存知“タイトルを信じちゃいけないよ”系のダークな作品。幼女らしい幼女が出てきません。
{netabare}別途、幼女らしい幼女が一人おりますが、どうやらこの娘さんも幼女らしくなくなりそうな気配。{/netabare}


『戦闘そして戦争というものを楽しむ作品』


見た目は幼女。中身はオッサンの主人公ターニャ・デグレチャフ(CV悠木碧)が、ドイツ第二帝国(っぽい)ところの軍事将校としての活躍を描く戦記ものです。わりとガチの戦記でした。
なぜ中身がオッサンなのか?なぜ戦記なのか?は序盤で説明。ドイツっぽいとしたのは、地図・軍装・勢力図その他20世紀初頭のかの国に酷似していること。もちろん似て非なる異世界が舞台です。
まんまドイツにしなかったのは英断だったかもしれません。戦闘描写が大半を占める本作では、展開される作戦、銃器装備品、航空機、戦車、外交戦などなど歴史好きやミリオタがちょいと反応しやすいネタが散在しているのですが、あえて架空の異世界設定とすることで史実と整合性の取れない部分に必要以上に焦点が当たらないようにしてました。

戦闘描写もさることながら軍略上極めて重要な作戦立案部分(事前)や事後処理にも深く触れてます。
別にこの分野に不案内でも、本物に近いものが提示されることで、迫力だったり、知能戦の巧拙だったり、シビアな局面だったり、そして戦争の本当の意味での残酷さなど見えてくるものもあるでしょう。


{netabare}・密集方陣を組んでの統制射撃は、ナポレオン戦争当時から頻繁に行われた戦列歩兵の常套手段
・職業軍人と徴集された民兵での隊列の精度など、陣形を組むことができなかったり
・攻めるも守るも兵站次第。では兵站拠点を爆撃しようか
・ルーマニア(ダキア)だと爆撃機として航空機を実戦配備しましたよね
・第一次大戦の頃だと戦闘機(っぽいもの)より戦車が高価
・西方戦線って補給状況悪かったのはたしか
・認識票もたしかプロイセンが初だった気がする
・8話とかドレスデンの爆撃あたりがモチーフかしら。WWⅡだけど。{/netabare}


戦争ものが苦手でも“異世界”というフィルターを通す分だいぶ緩和された状態で受け止めることができるかと思います。良く出来た戦争ものって、極限での人間ドラマだったりしますので取っ掛かりとしても本作はオススメですね。
異世界での“バトル”というより純然たる“戦闘”の趣きです。ターニャはのっぴきならない事情がある人なのですが、人物焦点よりも“戦闘”の印象が強い。

{netabare}WWⅠの時代の人から見れば、戦闘機爆撃機の航空兵力なんて魔導大隊みたいな得体の知れないお化けみたいなもんでしょう。かつ機動兵力でもあったので海兵隊のような作戦を遂行してましたね。けっこう無双だったので戦闘の緊張感には乏しかったと思います。そこだけ惜しいです。{/netabare}

あっという間の全12話でした。最終話の畳み方が気になるもののぬるい戦闘ではなかったよ、という点を評価したいです。ただし、

{netabare} 幼女の設定は必要だったのかなあ…{/netabare}

その他、主人公の印象が強すぎて、他の人達の印象が薄いのは弊害なのかもしれません。
オマケでオッサン達の会議場での煙草の煙の漂いっぷり作画の雰囲気はよいものがありました。


■のっぴきならない事情については?

{netabare}劇場版での回答となるのでしょうか。

Mr.理路整然を地でいっていた転生前と比較し、「人間は理性を超えて情動で動くものである」ことを踏まえた行動を仕掛けて失敗したことは、ターニャが最終話で示した演説の内容とは裏腹に、彼女の思考スキームが“存在 X ”が求めるものに近づいてきていることの表れなのだろうか?{/netabare}

“神は死んだ”
ニーチェがドイツ人だからというわけではあるまいが、信仰に寄りすがるのではなくあくまで合理性で勝負という路線で突き進むのか?

{netabare}良質なおれたたENDでの{/netabare}終幕は、今後訪れるであろう決着の行方が気になる作品でありました。


{netabare}なお、歴史上ドイツと組むとだいたい負けるという悲しい事実。合理的な思考を優先しすぎると作中でも指摘されてた点がその理由の一つ。詰めが甘くて、かつ歯止めが利かないやっかいな人達だったりするのです。{/netabare}
{netabare}もう一つは溜めて溜めてドンという点。ナチの台頭前にもっとやることあったでしょうにという先例が分かり易いが、現在でも移民受け入れの先導きって旗振りしてきた挙句に飽和点を迎えて爆発しそうですし、ホント迷惑。{/netabare}



視聴時期:2018年10月~12月 地上波再放送

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2019.05.16追記

これも含めて異世界転生モノをいくつか鑑賞してみて、抵抗がほぼ無かった作品。
・現世のスペック(合理的思考をする、歴史を知っている前提)が活かされている
現世ではうだつあがらなかったけど生まれ変わったら無双でした的な作風が自分は苦手なんだなと別の方向から知らしめてくれたような気がしてます。
劇場版もレンタル始まったら観てみようかしら。。。


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2020.03.23追記

劇場版視聴済み。評価はTV版3.8。劇場版4.0。


2019.01.16 初稿
2019.05.16 追記
2020.03.23 追記
2020.09.21 タイトル修正

投稿 : 2025/03/29
♥ : 101

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

戦闘シーンが生々しい。1、2話のエピソード順はこれで正解じゃないかな…。

[2017年冬作品1クール視聴終了時ランキング] コメントより
==
1月末から順位は落としましたが、面白かったです。ただ、原作はもっと面白いと思いました。
==

小説投稿サイト「理想郷(アルカディア)」発らしい。原作があるはずですが、未読です。

ドイツ帝国っぽい「帝国」と周辺諸国(協商連合、共和国、連合王国、連邦)が、第一次世界大戦レベルの武器+魔法で戦争をしている状況らしい。普通の魔道士が観測兵として迫撃砲の命中精度を上げたり、飛行兵として空中から銃器で歩兵を攻撃するのがせいぜいっぽい世界で、「幼女の皮を被った化物」と呼ばれるターニャ・デグレチャフ少尉は戦術級の強大な魔法攻撃で無双している感じです。

このターニャと、その部下であるヴィーシャ伍長が中心人物のようですね。

協商連合のモデルは良くわかりません(ベルギーとか?)が、共和国はフランス、連合王国はイギリス、連邦はロシアがモデルでしょうか。

1話ではライン戦線の現状が、2話では時間を遡ってターニャが何も任官するまでの経緯が語られました。

魔法が普通に軍事技術化しているのは中々面白そうです。しばらく注目して観てゆきたいですね。

2017.1.23追記:
→アニメの第2話まで観て面白かったので、原作を読み始めました。2巻目まで読み終わりましたが面白いです!
戦記としての面白さとギャグ要素のバランスが良いですね。

2017.3.2追記:
協商連合は、帝国との国境位置的にフィンランドですね。

2017.4.1追記:
アニメ化部分よりも先に原作を読み進んで、既刊分7巻まで読了後にアニメを観終わりました。

原作のグランドストーリーに大きな影響のある改変は無いものの、ちょこちょこと改変はあります。私は原作原理主義者ではないので、現状レベルの改変ならOKです。でも、これだけ高い点数を付けたアニメよりも、原作の方が面白いと思います。

私は原作に出会わせてくれたことを本作品に感謝します。でも、そうさせてくれたのは「存在X」ではないと思っています(笑)。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 81

87.6 16 シリアスでファンタジーなアニメランキング16位
灰と幻想のグリムガル(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1972)
9480人が棚に入れました
薄暗い森の中、わずか2体のゴブリンを相手に苦戦を強いられている6人の少年少女がいた。
盗賊のハルヒロ、暗黒騎士のランタ、神官のマナト、戦士のモグゾー、狩人のユメ、魔法使いのシホル。
彼らには、ほんの数日前、暗闇の中で目覚めてからの記憶しかない。
自分たちが、どうしてこの世界――『グリムガル』にいるのか、わけもわからないまま、彼らは見習い義勇兵として歩み始めた。
ここで生きるために――。

主人公・ハルヒロがある日突然迷い込んでしまった世界・グリムガルにおいて、“生きるために”過酷な環境や仲間との絆に向き合っていく様を描いた青春群像×ファンタジー作品。

声優・キャラクター
細谷佳正、吉野裕行、島﨑信長、落合福嗣、小松未可子、照井春佳、関智一、浪川大輔、安元洋貴、能登麻美子
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

主人公最強の対極、リアルな異世界ファンタジーバトル

原作未読。キャッチさんからの紹介で視聴。

ゴブリン相手に四苦八苦するような6人組の弱小パーティの物語。
主人公最強ではない、リアルな設定の物語です。

主人公たちの成長があまり早くないので、特に前半はテンポが悪く感じるかも。
個人的には、4話区切りで物語が大きく転換していく、バランスの良い構成に高評価。
{netabare}1~4話は、物語の世界観の説明とマナトの死。
5~8話は、メリイの加入とマナトの敵討ち。
9~12話は、メリイの昔の仲間の敵討ち。{/netabare}

作画は水彩画のような街並みと、最後まで乱れなかった人物の描画はお見事。
バトルシーンも迫力があって、とても良かったと思います。

キャラには私の苦手なタイプが一人・・・。少しマイナス評価。
空気の読めないお調子者は苦手なんです。
しかも口が悪い。性格もイマイチ。
この嫌な感じが『SHIROBAKO』のタローみたいだと思っていたら、やはり同じ声優さんでしたか。

続きも見てみたいと思える作品でしたので、第2期を期待したいです。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 94
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

弱いなりに生きる

印象派の画家が描いた、
水彩画のような美術背景に心が洗練される。
中世ヨーロッパの街並みが美しい。
芸術的でどこか暖かく懐かしくもある。

グリムガル世界の辺境には、
人類と敵対する種族が暮らしている。
空には赤い三日月、
ゴブリンやコボルトが普通に暮らしている。
{netabare}どうしてここにいるのか?
いつからここにいるのか?
過去の記憶もないままに戦いに導かれる者達。{/netabare}

異世界転生や主人公最強系アニメ、
最近の風潮に対する、
カウンターもあったのかも知れない。
このすばとグリムガルは、
真反対の演出でやってくれましたね。
キャラの心理描写が丁寧で好感が持てる。
{netabare}ボロボロの下着を洗濯する芸の細かさ、
RPGパーティーの弱さが逆にリアルである。{/netabare}
少し気になったのは、目標設定だけ、
明確にして欲しかったと思います。

命のやりとり、
魔法では癒せない傷。
ここには葛藤がある。
それは弱いなりに生きるということ。

グリムガルは名作だろう。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 92
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【鑑賞日記・完】RPG愛、そして……ゴブリン愛に満ち満ちたファンタジーアニメ

原作ライトノベルは七巻まで購読中。

☆総評

かつて『Wizardry~ウィザードリィ~』等の古典的ロールプレイングゲームにおいては、
物語はクリエイターからプレイヤーに一方的に下賜されるものではありませんでした。
自作した様々な種族、職業のキャラクターでパーティを組み、
ヒットポイントの削り合いに一喜一憂しながら、
冒険者たちのストーリーを夢想したものでした。

その為、プレイヤーの中には過剰とも思われる妄想力を膨らませる者も現れました。
『Wiz』についても、例えばゲーム雑誌投稿コーナー「ウィザードリィ友の会」に、
俺達が考えた冒険ネタを持ち寄る猛者達が実在したのです。

単なる数字の増減に過ぎないRPGに、時間を湯水の如く投入するに止まらず、
その上、物言わぬ自作キャラ達の妄想ストーリーを爆裂させる。
さらには個々のモンスターの“人間ドラマ”まで展開する。
端から見れば正気の沙汰ではない、恐ろしくマニアックな試みw
けれど、テーブルトークRPGのコンピュータ上での再現たる、
ビデオゲームのRPGにおいて、妄想こそ王道でもあったのです。

本作はそのスピリッツの継承を存分に感じられる作品です。

正直、これがリアルな青春……だとは私はあまり思いません(苦笑)
24時間ネタ全開の暗黒騎士や、クレッシェンドゥゥゥ!な義勇兵なんて、
現実世界にはあまりいないでしょうしw

ただ、本作にはファンタジー世界に放り込まれた少年少女が、
どんなことを感じ、生きていくか……。
膨大な量の妄想とその成果たる心理描写が積み重ねられています。

その結果として普段あまり冒険に出ない視聴者の中にも、
リアルな人間ドラマという感想を抱く方がいて頂けたなら……。

昨今、進化が著しいロールプレイを重視した海外製RPG等の隆盛と併せて、
あの時、繰り広げた俺達の妄想も無駄でなかったのだなぁ……。
と、妙な感慨に耽ることができるのです。

☆声優に“芝居”をしてもらうためのアフレコ現場改革

本作のアフレコ現場では、まず監督からキャストへの方針説明等から始まり、
その時々のキャラクターの心情や、それを声で表現するため入念な打ち合わせが重ねられ、
声が当てられていったそうです。

……当たり前じゃないか?と思われるかもしれませんが、
これが当たり前じゃないのが、依然、地位向上半ばの声優業界の惨状でして……(苦笑)

基本、台本だけ渡して、一人一人、声当てて、問題なければお終い。
酷い現場になると「テキトーに声当てとけばいいよ」と投げやりな有様w

これだと、声優たちが一発でOKをもらうために、
味付けの濃い萌えイケメンキャラボイスを当てる、反射神経は発達しても、
一人の人間を“芝居”で表現する演技力の向上など望むべくもない。

こうした声優業の現状に対する監督の問題意識が、
本作の声優の“芝居”からは存分に感じることができました。
結果、二次元世界の中に人間を感じることができた。
という視聴者が出てきたのも必然だったと言えるでしょう。

6月のファンイベントでは声優陣が朗読劇を披露する演目もあるとのこと。
声優の“芝居”の力を磨く、大変素晴らしい試み。どんどんやって欲しいです。

☆(K)NoW_NAMEとフィルムスコアリングについて

本作は主題歌、挿入歌、BGMに至るまで(K)NoW_NAMEという一つのアーティスト集団に、
一括して任せる方式を選択。

さらに、あらかじめある劇伴からシーンに合わせてチョイスする
連続テレビアニメで通常とられる方法ではなく、
シーンに合わせてBGMを制作するフィルムスコアリングを採用。

一見、無思慮にフルでごり押ししているだけに思われる挿入歌も、
スタッフから場面の内容と求める音楽の方向性を(K)NoW_NAMEに伝えた上で、作曲されたもの。

そのため、例えば四話挿入歌は二番があれば五分超になりそうなバラードですが、
尺に合わせて一番からそのままラスサビに突入し、三分台にまとめられ、
反対に七話及び八話の挿入歌はアップテンポですが、五分を越えるなかなかの大作に仕上がっています。

この方式を貫くのはかなりしんどかったと思います。
事前にシーンイメージを伝えるためには、作画工程の前倒しが必要でしょうし、
その上、本作はアフレコでも丁寧に時間をかけている……。

序盤、歌だけで声がほぼ消滅したのは、この辺りの工程管理の切迫によるものでは?
という個人的な疑惑が払拭できませんw

私は気が付きませんでしたが、中盤ではキャラがホバー移動する謎作画もあったとか(苦笑)
スタッフのみなさん本当にお疲れ様でした。

音楽担当者ともコミュニケーションを密にして丁寧にアニメを製作しよう
という方向性は評価したいです。

☆声優・落合福嗣について

キャスト発表時は話題作りのネタとしか思えなかった、
三冠王の息子の主要キャラ・モグゾー役起用。

声を当てるのは上手くないですがw
善意で捉えると、濃い口のキャラボイスを提供する既存の声優とは違う、
人間モグゾーと“どーも斬”の表現を追求した結果だとも思います。

もっとも、福嗣さんも声優事務所の振るい落としを兼ねた養成課程に身を置く、
“ちゃんとした声優”のステレオタイプをなぞっていますし……。
単に新人でギャラが安かっただけとも考えられますし……。
或いは、朗読イベントでモグゾー役がリアル世界に出てきた場合、
中の人がマナト役の島﨑信長さんに匹敵するイケメンだった時の
観衆の困惑がスタッフの頭をよぎったのかもしれませんw

ちなみに原作では“若干のろいが頼りになるくま”とキャラ紹介されているモグゾー。
そう言えば、福嗣さんは今期『霊剣山』でも格闘クマ役などで出演されていましたw

男性声優もアイドル化が定番化する昨今……。
体型から違う福嗣さんには世代屈指のクマ声優として生き残る芽があるのかもしれませんw
この声優業……ただの金持ち息子の道楽では終わらないかも。そんな予感もします。


以下、鑑賞日記。途方もなく長いので折り畳みw
{netabare}

「ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ」

原作一巻目及びアニメ第一話のこのサブタイトルにピンと来てしまった、
例えばゲーム初挑戦がゲームボーイ版『Wizardry~ウィザードリィ~外伝Ⅱ・古代皇帝の遺産』だった、
私のような古参の冒険者には、ほぼ視聴が義務付けられた作品w

以下、私の期待が迸った、勇み足な長文w

{netabare} サブタイの元ネタはその『Wiz』シリーズより。
法外なお布施を巻き上げたカント寺院が唱える蘇生呪文、
「ささやき-えいしょう-いのり-ねんじよ!」から来ています。
(で、失敗して灰になろうが、ロストしようが、医療ミスは一切認められず、
前金もビタ一文返金されず、「まいそうされます」の一言で済まされますw)

『Wiz』シリーズは序盤が本当にキツいゲーム。
軌道に乗れば、大魔神を一撃で屠れるようにもなりますが……。
それまでは追い剥ぎにあっさり殴り殺されるw
少し体力がついたと思ったら忍者や修行僧に首を飛ばされるw
ボルダック商店はぼったくりw
など難行苦行の連続w

原作はそんな古典的ロールプレイングゲームにおける
パーティ育成の苦しさを、現実的なシーンに落とし込んでどう伝えられるか……。
腐心した大変RPG愛に満ちた小説です。

で、本作の主人公パーティーの特徴を一言で申しますと……。


 弱 い !!


華やかな英雄譚など始まる気配すら感じない、圧倒的な弱さw
ろくに射撃もできない狩人に、
クセのあるスキルを使いこなす頭もないのに上位職業に就くイタイ奴……。
唯一回復役兼リーダーは多少頭が切れますが、
厳しさが足りない背負い込み屋で、戦闘はいつもギリギリw
もし私がこのパーティーで『Wiz』で冒険に出ろ!と言われたら、
ファーストエンカウントで全滅させる自信がありますw

というより、リーダー以外は『Wiz』基準では冒険者の水準にも達していませんw
訓練場のキャラ作成にて、ポイント不足でダンジョンに挑んで全滅する以前に、
プレイヤーにリストラ、消去されるレベルw
或いは、序盤、多数の捨てキャラから初期装備を剥がして足しにする金策要員w

実際、原作ではこうした要素をストーリーにしたシーンもあり切なくなりますw


個人的にはRPGは行ける!と思った時が一番危ない。
一寸先は地獄、全滅、灰、ロストwという
古き良き時代の素敵なゲーム文化を再生し得る期待のアニメです。
でも一方で、原作の地道なレベル上げを映像化し、
今のプレイヤーに伝えるには、一工夫も二工夫も必要だとも思います。

原作は主にラノベらしいキャラの掛け合いで、
重苦しさ一辺倒にならず、リズムを作っていましたが、
テキストレベルでは、会話でも良くても、
エンタメ映像としては盛り上がりが不足する懸念があります。

その辺りを制作のA-1 Picturesがどう料理するのか。
スタッフは違いますが、『ソードアート・オンライン』を、
時系列整理しアニメ化成功に導いたスタジオの経験値がどう生きるかが注目点。

『灰と幻想の~』のメインタイトルもまた、ベニー葉山氏による、
初代『Wiz』のノベライズ『小説ウィザードリィ~隣り合わせの灰と青春~』が元ネタだとのこと。
そしてベニー葉山氏は上記の私の初ゲーム『ウィザードリィ外伝Ⅱ』のシナリオ担当でもあります。

そんな浅からぬ縁も感じながら、主人公と一緒に苦行したいw
2016年冬の期待作です♪{/netabare}

各話感想{netabare}
第一話{netabare}
早速A-1の時系列整理スキルが炸裂。
元々展開の遅めな原作に無理に鞭を入れずに、
回想も活用しつつ視聴者の集中力を持続させる作戦に出た模様。
集中力維持の工夫は、水彩画風の背景や、
小動物の描写や、キャラの細かい仕草からも実感できました。

そんな中でも最初の戦闘シーンで、しっかりと伏線の強調がなされていました。
RPGにおいて、序盤のパーティーでは大変危険なことを、
この人はやってしまっています。

具体的に触れるとネタバレになるので言いませんw
ロープレ経験者なら分かるとは思いますが……。
後のお楽しみ。クイズということでご勘弁下さいw

それを最初にさりげなく、後々伏線として生きるように、
しっかりと描けている。

後の展開に期待が持てるいい滑り出しでした♪{/netabare}

第二話{netabare}
評価の分かれそうな回となった印象。

ゴブリンをやっとで倒した壮絶な描写があった後は、
歌をバックに夕暮れの日常が淡々と続く……。

私はこの雰囲気も好きですが、人によっては退屈しちゃうかもw

ただ一つ心に留めておいて頂きたいのは、
立ち上げ直後のパーティーは生き残りのため
もっと沢山のシビアな思考が必要であるはずということ。
情報収集しかり、金策しかり、編成しかり……。
なぜそれが見えてこないかというと、リーダーが全部抱え込んでいるから。
もっとメンバーと情報共有してもいい所ですが、このリーダーはみんな一人でやってしまうタイプらしい。

今回も間接的にそういう描写がありました。

ミュージックビデオでまったりできるのも、
呑気に覗きの悪徳(ヴァイス)を積めるのも多分リーダーのお陰w

そのことを頭の隅に置きつつ、今回の所は頭空っぽな主人公が眺めるグリムガルの風景を楽しんでおきましょう。
{/netabare}

第三話 {netabare}
ゴブリンの寝込みを襲って、パンツ新調を画策する(笑)
全くもって華がない底辺パーティw

けど、私にとっては『Wizardry』でヘタレ冒険者だった頃の、
ノスタルジーを存分に感じられる良回でした。

ちょっと乱戦になれば死人が出る序盤は、
“モンスターは まだ こちらに きづいていない”
と来たらガッツポーズをして殴りに行き、
逆に奇襲を食らったら頭を抱えてリセットボタンの確認をしたものでしたw

というより、最初の方は基本的にパーティより、
人数の多い群れとは対峙しませんでした。
ゴブリン五匹だったら逃亡とか(苦笑)
情けないくらい懐かしすぎて笑えてきますw

さて1話でつかみ、3話で飛ぶか叩き落とす……。
今期もこの黄金パターンを守るアニメも多い中、
淡々と伏線張りと雰囲気作りに3話を消化した本作。

実はまだ原作1巻の途中w
1話1巻のペースでぶっ飛ばし原作ファンを戸惑わせる作品もあるかと思えば、
こういうスローペースの作品もある。

人の歩むペースは様々ですねw{/netabare}

第四話{netabare}
かつて私が『Wizardry~ウィザードリィ外伝Ⅱ~』にて、
最初にロストしたキャラは前衛の要の戦士でした。

少しレベルが上がって、探索距離を伸ばした頃に、
蛮族からのクリーンヒットで想定外の大ダメージを喰らって死亡。
生命力は高めのはずでしたが、蘇生は叶わず灰から消滅に至りました。

不意の一撃でキャラが消える。

あまりの衝撃に、何だこのクソゲーはw
と悪態を付きましたし、心が折れかけましたw
結局、その時は育成プランも見通せず、パーティを作り直しました。
で、次のパーティも中盤行き詰まり、クリアに至ったのはパーティは3つ目w

この頃になると、あの時、彼がロストしたのは何がまずかったのか分かるようになりました。
油断した頭で、彼を集中攻撃を受けるポジションに、貧弱な装備で立たせ、危険に曝していましたw
冒険者を十数人おじゃんにして、やっとあの頃、私は青かったと述懐できるようになったのです(苦笑)

ですがグリムガルは生きた人間が暮らすファンタジー世界。
ヒーラーロストの致命傷を喰らったからといって、ガラガラポンでやり直す訳にはいかない。
リーダー交代、欠員補充などに取り組む以前に、
不運な悪夢に襲われたと落ち込んでいる残されたメンバーには酷な展開。

ですが、この世界で生きていくためには、喪失に至った原因をもしっかりと糧にして行く必要があります。
本作は彼の死亡フラグが目立っていましたが、実はそれを経験則にしていくための伏線もしっかり仕込まれています。

そういう意味では、本作の物語は、ここでようやく始まったと言えます。
だから、唐突な死や、長歌に面食らっているプレイヤーにも、
こんなのクソゲーだと投げ出さずに、懲りずに挑んで欲しいなと願います。

『Wiz』もグリムガルもロストしてからが本番です。{/netabare}

第五話{netabare}
苦節四話。ついに正ヒロイン(私の脳内世界でのw)メリィちゃんが登場♪
しかも、中の人が安済知佳さん!

某吹奏楽部でトランペット吹いて「特別になりたい」とか「関係ないですよね」とか……。
高所から投げ下ろしてきたその声で、
メリィちゃんのツンツン通り越して、魔法障壁の如く取り付く島もない。
そんな態度取られたら、クリティカルヒットで悶え死んでしまいますw

と、取り乱すのはこの辺にしてw
マナトならどうしたか?そう考え始めたことで、
盗賊君がようやくリーダーに……そして、主人公としての道を、
好むと好まざるに関わらず歩み出した……。
第五話で改めて、ようやく物語が始まったと実感♪

主人公限定の特別スキル?ラッキースケベも回って来て、
いよいよハルヒロ君の時代ですw

もっとも本人はプレッシャーで死にそうですが(苦笑){/netabare}

第六話{netabare}

その昔、ロールプレイングゲームにおいて体力と魔力は、
自動回復する無限エネルギーではありませんでした。

『Wiz』の序盤から中盤戦に至っては、
気休め程度の効果しかない、数発分の回復魔法とポーションを、
節制して冒険を進めなければ、待っているのは全滅でした。

反面、ダンジョン攻略には中毒性もあります。
レアアイテムがドロップすればもっと奥に行きたくなる。
もっと強敵を倒して己の成長を証明したい。

こうして浮き足立ち、魔力のコスト管理と帰り道の確実な確保を怠った時、
魔力ガス欠による灰とロストの災厄が降りかかるのです。

本作原作小説『~グリムガル』、特に序盤の巻は、
このありがちな冒険者による失敗を現実感を持って再現した切り口が白眉。
そのポイントをアニメ版スタッフも熟知しています。

一話感想で私は序盤パーティーがやってはいけないことを
クイズとして勿体ぶって、はぐらかしましたがw

答えは冒頭、マナトがシホルのかすり傷を“一応”治療したシーンでした。

こんなHPが1ポイント減っただけで回復するような甘い管理をしていたら、
立ちゆかなくなることは目に見えています。

そして魔力ガス欠は最後、マナトが失われる決定打となったのです。

このことを残されたパーティが……。
よくある中級冒険者の壊滅を経験したメリイも自覚し、向き合って、
糧として乗り越えられるか否か……。

データー上の経験値だけでなく、プレイヤー経験値による成長をも物語として落とし込んでいく……。
このRPG愛に溢れた仕掛けに気が付いた時……。
私にとって『~グリムガル』が気になる小説から好きな作品になった瞬間でした。
{/netabare}

第七話{netabare}
「来る日も来る日もゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン、
雨の日も晴れの日もゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン」

話が進まない……。との批判も何のそのw

パーティの地道な再建と成長。
同じく地道なメリイちゃん攻略?が描かれる今回。

自分はパーティがもの凄く進歩した回だと感じました。

そう感じるのはきっと、私がかつて冒険者として、
数十分かけてやっとレベル一つ上昇するような、
時間の無駄使いを価値ある人生だと思う、
悪い感性を培っていたからだと思いますw

膨大な時間をかけてパラメーター1ポイント上げることに喜びを感じるか、
膨大な会話を重ねてメリイちゃんにパンを分ける偉業を達成したことに喜びを感じるか。

ニコニコ動画で視聴していますが、
放送後の評価が上がって来たのは、
単純に作品が地味な積み重ねを表現する描写が優れているというだけでなく、
ロールプレイングゲームに対する価値観の面で、
大分ふるい分けが進み、精鋭が生き残って来たw
そんな印象も抱いていますw
{/netabare}

第八話{netabare}
かつてロールプレイングゲーム(RPG)において、
敵、特にボス、イベントモンスターが壁となりパーティが挫折した時……。

プレイヤーは再戦に向け、相当な遠回りを強いられます。
ストーリーは一旦休止にして、パーティの再編成、装備の見直し、
自分たちを苦しめた攻撃パターンに対する対策。新たなスキルの習得。
そして、経験値稼ぎがてら、雑魚を相手に新攻撃パターンの試運転……。

こうした修正を経て、たどりついた奴へのリベンジ・マッチ。
あの時、有り金はたいて買った装備が、前回は耐えられなかった攻撃を受け止め、
新スキルの連動が奴の取り巻きを狩る。
壮大な物語より何より、これまで通用しなかった強敵に、
再構築した作戦が、はまっていく感覚……。
確かな手応えを感じ、思わず拳を握る……。
頭の中で、何らかの脳内物質が分泌される、この瞬間こそ、
RPGはゲームとして輝きを放つのだ。

ハルヒロたちも復讐戦に向け、タンク役の兜を値切り倒す等、
膨大な時間をかけて、この地に舞い戻って来た。

さぁ、時にゴブリンスレイヤーと揶揄されながらも、
仲間の仇討ちに執念を燃やしてきた、この底辺パーティの意地!
とくと見届けよ!
{/netabare}

第九話{netabare}
安全に冒険するルーチンワークを確立した場所から次の階層、エリアに進む。
『Wiz』のような古のRPGにおいてはこの判断にも勇気が必要でした。

何しろキャラが死んだら消えたりするわけですw
そろそろ強くなった気がするから、お試しで次に行って腕試しなんて、
生半可な覚悟では決められませんでした。

ましてや、例えば、仲間の首を斬り飛ばしたアイツがいるような……。
かつて進出して失敗したエリアに改めて挑戦する場合は、
尚更、決断は重たいものとなりました。

その場合、プレイしない時間は思考を整理するのに重要で、
どんな準備が整えば、次へ行けるのか……。
対策が組み上がり自信がついたらプレイに挑む……。

こうしたプレイしない間(ま)も含めたゲームプレイという
思い出を勝手に持っている自分にとっては、
今回の休日回もとても好感が持てる良回でした。

もはや……というより最初からそうですがw
自分にはこの作品はハマり過ぎて、客観的な評価は難しいですw
{/netabare}

第十話{netabare}
個人的に『~グリムガル』でアニメ化による
恩恵を一番受けたキャラはランタだと思います。

欲望に忠実、口も悪いw行動も身勝手w
でも彼なりにパーティのことは考えてはいるらしい……。

このことは原作でも言及されてはいましたが、
それをテキストベースで十分に理解する為には、行間を読み取る根気が必要でしたw
だからランタについては平坦な展開に起伏を与えるウザキャラ。
ていうかホント……ウザいw
という原作評価も少なくありませんでしたw

けれどアニメになって作画による表情やCV吉野裕行さんの声が付くと流れが変化。
スタッフのキャラへの入れ込みようはランタについても凄まじく、
アフレコでも“ちっぱい”の発音一つに監督、原作者交えた
話し合いが持たれる力の入れようw
これにより人間ランタの表現の深みが格段にレベルアップしました。

今回もランタは、死の前ではみな平等などと憎まれ口を叩くわけですが、
仲間と死別した時、もの凄く悲しい表情をしていたのもランタでしたし、
ゴブリン殺害の初悪徳(ヴァイス)を積んで、
一番、精神ダメージが顔に出ていたのもランタでした。

今回の自分の奇行?についての言い分にしても、
吉野さんが抑揚を付けて主張に哀愁も含んだ感情を乗せることで、
彼の立場もより理解できた気がしました。

その効果なのか……アニメ化して以来、特に中の人を中心に、
なんだかランタ好きが増えている気がしますw
これは暗黒騎士ギルドの門を叩く義勇兵が急増しそうな勢いw
アニメスタッフ・キャストの皆さんも
素敵な悪徳(ヴァイス)を積んでくれたものですw
{/netabare}

第十一話{netabare}
その昔『Wiz』の教会で蘇生失敗したキャラはロストし埋葬されましたが、
ダンジョンで全滅したパーティの救出が遅れた場合でも、
一定確率でキャラクターがロストしました。

彼らの死体は一体どこへ行ってしまったのでしょう……。

これを巡って当時、諸説妄想されネタになりました。
一番多いのが迷宮の壁に埋め込まれダンジョンの一部となった説。
次いで魔獣に噛み砕かれ跡形もなくなってしまったという説。

……そして一番考えたくない説として、
かつての仲間がゾンビなどのアンデッドとして
モンスター化したという説も囁かれました。

アンデッドの王が人間の世界を圧迫するという設定の
『グリムガル』の世界ではこの一番考えたくない説を取りました。

そして『Wiz』同様、かつての仲間であろうが、
死体のなれの果てを浄化できるのは神に仕える職業のみ。
震える心を押し殺して、役目を全うした神官に拍手を贈りたい。

そしてらしくない格好いい最期を見せようとしている暗黒騎士……。
勇気ある死によって完成する彼の武勇伝を、
今、何としても全員で阻止しなければならない。

……俺もランタがアンデッドとして蘇るなんてまっぴらゴメンだぜw
{/netabare}

第十二話{netabare}
最終回にして、ついに私の大本命w使い魔・ゾディアッくん登場!
口を開けばダメだ、無理だ、死ね、死ね、死ね……毛虫、毛虫、毛虫w
その他は主の血まみれのランタの周りを浮遊するだけw
うん!素晴らしいw全くもって役に立たんww

でも、ここまでネガティブなムードを煽られると、
目の前のくそったれな現実までギャグになってくる不思議w

ピンチになるとランタがゾディアッくんを呼び出すのは、
終わってる状況を乗り切る彼なりのメンタルコントロールなのかもしれませんw

で、注目のキャストが聞き慣れない方だったので調べてみると、
佐藤結良くんという子役だとのことw

未来ある子供に死ねだの、無理だの
無邪気にネガティブワードを連発させるなんて、なんて悪い大人たちなんだ!(苦笑)

……福嗣さんとモグゾーよりシンクロ率が上なのがじわじわ来ますがw


ともあれ、憎まれ口を交わしながらも、
矢や魔法が尽きたら報告しあえるようになったこのパーティ……。
毒舌に隠された本音を読み合えるようになったこの仲間たち……。

……ホント、いいパーティになってきたよw
{/netabare}
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 84

81.0 17 シリアスでファンタジーなアニメランキング17位
精霊の守り人(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★★ 4.1 (1233)
6441人が棚に入れました
女用心棒のバルサはふとしたことから新ヨゴの第二皇子チャグムの護衛を依頼される。彼はその身に、この世(サグ)と重なって存在する異世界(ナユグ)の水の精霊ニュンガ・ロ・イム〈水の守り手〉の卵を宿していた。チャグムは、威信を守るため息子を秘密裏に殺そうとする父帝と、ニュンガ・ロ・イムの卵を食らうナユグの怪物ラルンガの両方から命を狙われている。チャグムを連れて宮から脱出したバルサは、卵がチャグムの体を離れる夏至まで、幼馴染の呪術師タンダやその師匠のトロガイと共にチャグムと暮らし始める。

声優・キャラクター
安藤麻吹、安達直人、辻谷耕史、真山亜子、野島裕史、楠見尚己、松風雅也、西凜太朗

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

日本アニメーションの本気

2007年放送全26話のNHKアニメ。

「簡単なあらすじ」(知っている方は飛ばしてください)
水の精霊の卵を体内に宿した新ヨゴ皇国の第二皇子チャグム(11歳)は
チャグムの父である帝の意向により命を狙われる身となってしまう。
チャグムの母、二ノ妃の依頼により
異国の女用心棒バルサ(30歳)はチャグムを連れ出すが、
新ヨゴ皇国の追手がすぐそこまで迫っていた・・・。

年齢を記載したのは本作がリアルファンタジーであることを強調する為です。
つまり10代の美少女用心棒がなんて萌えを全面に押し出したファンタジー作品とは
一線を画する作品ですということです。(そういう作品も嫌いじゃないですよw)

本作を観始めた当初は帝から次々と放たれる刺客と戦っては逃げ、戦っては逃げの
繰り返しという展開を想像していたのですが、そうではありません。

皇族から一夜にして追われる身となってしまったチャグムが
慣れない庶民生活の中でたくましく成長していく姿であったり、
バルサとチャグムのまるで母と子のような関係を築いていくその過程だったりを
非常に丁寧に描いています。

鬼神の如き強さを誇る短槍使いバルサですが、
チャグムの寝顔を眺めているその瞳は慈愛に満ちています。
そしてゆりかごの中で眠るように安堵の表情を浮かべるチャグムと
この二人の関係はとても印象的でした。
(でもバルサ姐さんはたくまし過ぎて父性を感じる場面もしばしばw)

そして本作を語る上で特筆すべきポイントはズバリ「映像と音響」です。
私は「こ・・これがNHKの本気なのか・・・」とひたすら驚嘆していましたw
本作はできれば大きな画面でじっくりと噛みしめるように堪能して頂きたい。
また、ある程度アニメを観慣れてから本作を視聴することをお勧めしたいです。
これまで自分が観てきたアニメ作品と比較対照することによって
本作の映像と音響の凄みをより鮮明に、より明瞭に感じ取ることができると思うからです。

映像ももちろん素晴らしいのですが、特に印象的だったのは音響でした。
このレビュー評価で音楽を満点の5点にしていますが、
これは厳密に言えばOP、EDの評価ではありません。作中の音響含めてです。
(OP、EDだけの評価ならば3.5くらいです)

水のせせらぎ、風に揺れる稲穂、馬の蹄が土を蹴る、
それらの音がとてもクリアでその音を聴くだけで
目を瞑っても作中の景色がすぐにでも想起できるようなそんな感覚でした。
音がリアリティを生み出していると言うべきでしょうか。
物語の世界観にすっと入り込めるということはこれまでにも経験してきましたが、
実はそれはストーリー設定や映像だけでなく
音響効果も極めて重要なファクターであったということを再認識させられました。
(これはと思った映画はやはり劇場まで足を運ぶべきということも再確認w)

本作こそまさに一見一聴の価値のある作品だと思います。
いや、作品ですと断言しちゃいましょう。
日本アニメーションの本気と言っても決して過言ではないでしょう。
ストーリー展開が・・・とか終盤の山場が・・・という意見もあると思いますが、
それだけでは語り尽くせないものが本作にはあると私は思っています。


原作の小説(シリーズ全10巻、外伝2巻)ではアニメの続編が描かれているようなので
是非機会があれば読んでみたいです。
さらに、2016年春からは3年に渡って
NHKでドラマ放送するようなのでそちらも気になりますね。

バルサ姐さん役は綾瀬はるかさんか・・・正直あまりイメージが湧かないなぁ
共通しているのは艶っぽい唇とおっぱ(自粛)
まぁ視聴してみないことには何とも言えませんねw

投稿 : 2025/03/29
♥ : 59
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

大河の一滴

神山健治監督作品、原作上橋菜穂子。
児童文学で有名な守り人シリーズのアニメ化。

人智を超えた精霊と人の世界が交錯する世界。
舞台は中央集権的な律令制で国を治める新ヨゴ皇国。
第二皇子チャグムは水の精霊の卵を体内に宿した事で、
憑き人として歴史の闇に葬り去られようとしていた。
帝(父王)は威信に傷が付くことを怖れたのである。
二ノ妃(母君)から皇子を守るよう依頼を受けた、
女用心棒バルサと皇子チャグムの逃走劇が始まる。

精霊の世界や先住民族ヤクーの民間伝承、
文化人類学者らしい丁寧で洗練された物語。
体の運び、カット割り、驚愕の対人戦闘シーンは、
ジャッキーVSベニーユキーデの域に達していますね。
鍛冶職人の話など秀逸な逸話が印象深いです。
バルサを筆頭にキャラクターデザインも良し。
今作があにこれ上位作品だとご存知でしたか?

古代ヨゴ文字の解読、嘘だらけの建国正史。
{netabare}ニュンガロイドの語り部が紡ぎ語る歴史の真実。
伝承された古い知恵の中に答えはあるのだ。{/netabare}
人の叡智と絆がまた歴史を前に進める。
余韻を残す終幕に希望が溢れています。

大人が嗜む心に優しく響く物語。
お時間ある方はぜひ楽しんで頂きたい。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 53

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

自己ベストアニメに新たな1ページ。

異世界の生物の卵を宿してしまった皇子チャグムと、それを護る女用心棒バルサの物語。

まず何と言っても作画のクオリティの高さに驚嘆させられました。
雪化粧した山並み、水田に反射する光のきらめきといった背景美術もさることながら、
槍を使った戦闘シーンは圧巻の一言。思わずコマ送りで何度も見返してしまった程です。
単純に激しく動かしてるわけではなく、一連の動作の組み立てがよく考えられていて
ダイナミックさや流麗さも感じられる点が素晴らしい。

いや本当に驚異的ですよ。もう7年前だし、週1放送のTVアニメで2クール全く質が落ちないって。
同ファンタジー小説の原作で、同NHKアニメである「十二国記」を
本作の作画クオリティで是非リメイクして欲しい。

宮廷の地下への隠された扉を開ける際の、複雑なパズルを解くかのような丹念な動作や
街頭で菓子職人が菓子を作る際の細かい動きなど、
通常のアニメであれば適当に誤魔化してしまうような描写でも
本作は決して手を抜くことなく、一つ一つ丁寧に描いています。
これは断じて無駄な動きなどではなく、こういった地道な描写の積み重ねが
言ってしまえばただの絵でしかないアニメに確かな実在感を与え、
現実に起きている出来事のように感じさせてくれるわけです。

追う者(宮廷の面々)と追われる者(バルサとチャグム)。
この相互から生まれる緊張感も特筆すべき点でしょう。
どちらもきちんと置かれている状況を考えて、その場その場で最善の選択を常に行っている。
キャラが物語の都合で動かされてる感が全くないので、どのキャラも非常に魅力的に映ります。
これで面白くならないはずがない。

追手から逃れて一段落ついて緊張感が削がれても
バルサの過去話やチャグムの成長、そして両者の擬似家族生活から生まれる絆など
心に染み入るようなシナリオも多く用意されています。
全体的に見て、確かにストーリーに捻りはないし、どちらかと言えば地味な作風ではあるけど
堅実に積み上げたドラマを結実させたラストは感動的。
余裕をもって最終話をエピローグのみに費やす構成も嬉しい限りです。

ちょっと褒めすぎだと思われそうだけど、正直これでも褒め足りないぐらい。
自己ベストアニメに新たな1ページ。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 53

87.7 18 シリアスでファンタジーなアニメランキング18位
終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (1304)
6427人が棚に入れました
《人間》は規格外の《獣》に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。《人間》に代わり《獣》を倒しうるのは、《聖剣》(カリヨン)と、それを扱う妖精兵のみ。戦いののち、《聖剣》は再利用されるが、力を使い果たした妖精兵たちは死んでゆく──。死にゆく定めの少女妖精たちと青年教官の、儚くも輝ける日々。

声優・キャラクター
新井良平、田所あずさ、Machico、上原あかり、荒浪和沙、水瀬いのり、水間友美、久保ユリカ、石見舞菜香、木野日菜、小日向茜、井上喜久子、千葉繁、小杉十郎太、佐藤聡美、井上ほの花、佐藤利奈、麦人

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

スカボローフェアの意味するもの

これは、とても悲しい悲しい物語。
どんなに頑張っても、どんなにあがいても、決して報われない世界を描いています。
ここに登場する子供たちは皆、兵器として戦い死ぬことを義務づけられています。
ヒロインのクトリは、最終話で「私は世界一幸せな女の子」と言ったけど、逆にそれが切なさを感じました。


今現在でも、世界のいくつかの国では、このように報われない世界があります。
若者の輝ける未来が全く見えない国…
そうならないように、私たちは頑張りましょう。


第一話目と最終話で歌われた『スカボローフェア』。
この歌は、市場の活気ある様子とは裏腹に、二度と会えない彼女への切ない想いが語られている美しくも悲しい歌です。
でも、それはあくまでも主旋律の歌についての説明。

実は、この歌には副旋律があるのです。
それは、戦争の悲惨さや残酷さを、はじめは寂しく、そして徐々に荒々しく歌っています。
このアニメでは副旋律は歌われていませんでしたが…

この歌は、およそ半世紀前にサイモン&ガーファンクルが歌い、世界中で愛された歌です。
興味がある方は、サイモン&ガーファンクルのScarborough Fair 詠唱 をぜひ聴いてください。
きっと感動するはずです。
そして、もしよければ、副旋律の日本語訳を読んでいただければと思います。


この歌は、人の心を変え、人の行動を変え、世界を変えました。
この歌と共に全米で大きな反戦運動が湧き起こり、ベトナム戦争が終結したのです。


ごめんなさい。
全然アニメのレビューになっていませんね。
 

投稿 : 2025/03/29
♥ : 55

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ある意味、驚くほど「驚き」はないかも。

超有名タイトルですが、原作のライトノベルは読んでいません。

いわゆる「人類」はヴィレム(主人公)以外滅んでいるらしいのですが、人類以外を含んでいる主人公サイドと敵対している<獣>との線引きがどういう具合になっているのか、ちょっとアニメだけ観ていてもピンときません。

クトリ(ヒロイン)をはじめとする妖精兵は、種族としては黄金妖精(レプラカーン)なんだそうです。「レプラカーン」と言われると真っ先に思い出すのは聖戦士ダンバインに出てくるオーラバトラーですが、もちろんこのレプラカーンは名前の元ネタの方ですね。

ただアイルランドの伝承の小人とは異なり、本作のレプラカーンは人間大の大きさみたいですね。

ストーリーとしては「ヒロインが社会全体のために特攻(自爆死)を強いられる」という悲劇をベースにしているということで完全に泣かせにきています。

さらに、ヒロインをはじめとする妖精兵たちがとても可愛く描かれています。もう完全に狙ってきている感じです。

一応「ヒロインの死を回避できる道を探る」ということで回避できれば悲劇が避けられるということなのでしょうが、その場合もやや「感動の押し売り」の感はあります。
(スレたダメな大人ですみません。)

とても有名な作品なので一応視聴継続はしているのですが、正直あまり期待はしていません。もし全話視聴して、ウッカリ面白かったらそれはもうごめんなさいです。

2017.6.1追記:
前回更新時の否定的な内容に反してこれを書いています。

もう完全に狙ってきている(笑)のに、逆らえない。普通に次回が楽しみになってきました。最終回次第ですけど、負けを認める方向かも…。

2017.6.27追記:
全話視聴完了。結論から言うと、負けずにすみました(笑)。

クトリの「今の私は誰が何と言おうと世界一幸せな女の子だ!」っていうのには、きっと嘘はないんだと思います。意外とちゃんと「戦時メンタル」を描けている作品だとは思うので、良作であることは否定しません。

人生のどこかでこの手の物語には出会っておくべきかとも思いますが、あえて本作じゃなくても良いという気もまたしています。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 53
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

終末ヒロインの幸せとは何なのかを探し求めた結末…儚さと切なさを感じる作品

このタイトルを見た瞬間、訳がわからない感情がわき、ひかれました。タイトルで視聴を決めてしまいました。

1話…「私のこと忘れてくれると嬉しいな」
{netabare}ある島で出会う青年と少女。島の外れで遠くの島を眺める。少女はこれが最後みたいなことをいう。
青年は知り合いのゴブリンから軍の仕事を斡旋される。武器倉庫の管理だった。倉庫に向かうと、幼女に襲われる。が、そこに現れたのは島で会った少女だった。少女に導かれた先は大きな屋敷で、青年の知り合いのとおぼしき女性(トロル)と会話する。
青年の名前はヴィレム。なにかしら軍に関係した人物のようだ。そして、明るいのに影がある少女の名前はクトリ。青年にひかれているようだった。
この世界はすでに滅んだあとの世界で、青年は最後の戦いを経験した生き残りらしかった。

冒頭でいきなりクライマックスのシーンが出てきて、最後は…とかなり悲しい始まりでした。兵器=人間ということなのでしょうね。この二人がいい感じで、でも最後は辛い別れが待っている…考えただけで切ない。
作画の感じも良いし、展開も笑いあり、グッと来るようなシーンもあるし、これは毎週待ち遠しいです。{/netabare}

2話…幼女たちに信頼されるには
{netabare}武器倉庫とはいったものの、幼い子供たちの施設になっている状況にいまひとつピンと来ないヴィレム。子供たちは大人の男性に慣れていないため、接し方が分からない。そこでヴィレムはプリンを作って子供たちに食べさせる。その結果、ヴィレムはあっという間に人気者に。
ヴィレムが気になるクトリ。アイセア、ネフレンとの会話で「あと10日」というキーワードが嫌な感じ。
ある日、ボール遊びに夢中になっていた子供の一人が崖から転落。大ケガをしているにも拘らず、平然としていることに戸惑うヴィレム。
ナイグラートに武器庫に案内され、真実を知るヴィレム。子供たちは人間の武器が扱える妖精で、世界の驚異となっている獣たちと戦えること。飾られている聖剣は強力で、自らの命と引き換えに大爆発を起こせるということ。つまり、子供たちは命を落とすことが前提で生きていて、死を恐れていないのだった。しかし、ヴィレムには聖剣に見覚えがあった。聖剣は人間族の真の勇者だけが扱えるもので、ヴィレムにも関わりがあったのだった。
クトリとアイセアが数日消えた。獣たちと戦っていたのだった。迎えたヴィレムは疲れ果てていたクトリを介抱する。クトリは心の準備(死への)ができていたが、なにか違う感情が芽生えていた。

2話で「あと5日の命」という展開…。はじめから死しか選択の余地がない子供たちは…切ない。
クトリと同年代のアイセアとネフレンを置いたのは物語的に締まっていいように感じます。性格もバラバラだし、クトリ一人では重すぎだったので。
ヴィレムにも重い過去があって、ちょっとずつ明らかにしていく感じです。{/netabare}

3話…フラグ立てるな
{netabare}ヴィレムはネフレンに手伝ってもらい妖精たちの戦いの記録を調べた。翌朝、クトリが目を覚ますと、ヴィレムがネフレンと寝ていることに嫉妬(ジト目で)。ヴィレムがクトリに朝の運動と称して戦うことに。聖剣の使い方を伝える。クトリは戸惑うばかり。
戦い終え、ヴィレムが倒れる。ナイグラートに処置してもらい、落ち着く。そしてナイグラートは子供たちにヴィレムのことを話す。ヴィレムは人間族の唯一の生き残りだと。子供たちは驚くどころか、ヴィレムに益々興味を持つのだった。一方で、クトリはヴィレムから受けた戦いかたに混乱していた。空を飛び回り、ライムスキンと会話する。そこでクトリは本音を言い、ライムスキンはクトリに自爆せずに生き残ることも選択と伝える。
帰ってきたクトリにヴィレムは聖剣とは何かを話し、クトリは生き残ることもあることを話し、帰ってきたときの約束をする。そして戦場へ…。

濃い回でした。少しずつ明らかになるヴィレムの過去。そしてクトリの変化する心がなんとも言えません。三人娘が戦場に向かいますが、全員生き残ってほしい…。{/netabare}

4話…待つ者
{netabare}クトリたちが出陣してから半月、その結果は伝わってこない。心配するなか、ティアットが夢を見たという。ナイグラート曰く、一人前の妖精兵になる兆しだという。そこで診療所のある島に向かい、検査を受けるため、ヴィレムに一緒に行ってほしいと頼む。これはヴィレムに気晴らしをさせたいナイグラートの気遣いでもあった。
診療所に向かうヴィレムとティアット。飛行挺の中でヴィレムは夢を見る、それは悲しい夢だった。初めて島を出たティアットは検査を受けるためだと思いながらもウキウキ。ティアットが夢中になっている蜥蜴映画の聖地を巡り、あちこち引っ張り回されて検査に向かう。この検査、実は妖精兵になるための調整だった。これについてはティアットも心得ていて、立派な妖精兵になると言うものの、ヴィレムは「本当に良いのか」と問う。
翌日、雨降るなか、建物の雨漏りを見ていると外が慌ただしい。作戦は失敗したとかなんとか言っている。夢の中の描写と一緒になったヴィレムは焦る。そして情報を聞き出し、本当に失敗だったことを知る。愕然として膝から崩れるヴィレム…。そのとき、聞き覚えのある女の子たちの声が聞こえてきた。振り返るヴィレム、そこには三人娘がいた。ヴィレムは能力で瞬時に三人のもとへ飛び、そしてクトリを抱き締める。

先ずは無事に帰ってきて良かったよ…。ヴィレムがところ構わず抱き締めてしまうシーンはグッときたけど、表情がいまいちな気が…。それと、けっこう大雑把な流れになった気がします。もうちょっと丁寧に、じっくりためてからでも良い気がしました。とはいっても、この流れの話は好きなんですけどね。
今回の作戦が失敗だったということはどうなるんだろう? このあたりは次回明らかになるのかな? あと気になったのは噴水の像。確かOPに出ていたような気がするんだが…。{/netabare}

5話…ヴィレムはなんだかんだで
{netabare}三人娘の戦いの様子が語られる。敵は精神攻撃、予測を超えていた。そのための撤退だった。クトリは調子がいまいちである。
フィラのお願いにライムスキンは応えない。それどころか、ヴィレムに押し付けてしまった。かたくなに断るヴィレムだったが、その考え方は正論だった。フィラといつの間にか観光になっていた。しかし、それを狙う輩が。フィラの父親は市長で、反対派が反乱を起こそうとしていたのだ。そのために娘のフィラを誘拐しようと狙っていた。
ヴィレムはわざと狭い場所へ連れ込み、その一団をのしてしまう。なんだかんだ言いながら優しいのである。
島へ帰る直前、軍の一人に呼び止められる。ヴィレムはその名前を聞いて残らざるを得ないと考え、三人娘とティアットを見送った。

クトリに変化が生じてきた感じです。ヴィレムと離れてしまうことにかなり不安なんですけど…。
ヴィレムが残る理由は次週へ持ち越しですが、ヴィレムの過去が明らかになるのでしょうか。どうも転換点に差し掛かっているようで、目が離せません。{/netabare}

6話…良い最終回…じゃないのね
{netabare}ヴィレムが残った先には大賢者が待っていた。賢者はヴィレムの500年前の知り合い、スウォンだった。スウォンはヴィレムが石化した後も戦い続け、一度死んだが呪いをかけ不老不死になっていた。
ヴィレムはさらに意外な人物と接触する。頭蓋骨姿になっていたヴィレムが倒したイーボンキャンドルだった。スウォンとイーボンキャンドルからヴィレムが空白になっていた500年の話と妖精の話が若干される。二人はさらに核心を隠していた。
一方、クトリは苦しんでいた。何者かに精神が乗っ取られようとしていたのだ。これは生き残った妖精の宿命らしかった。ヴィレムが島へ戻って、クトリの状態を知る。ナイグラートと語らう。そのとき、クトリが目覚ます。クトリは先を考えず、ただただヴィレムに会いたい一心で帰ってきたのだ。

やっととというか、世界観が見えてきたような回でした。淡々と進むけど、もう中盤なんだ…。ヴィレムとスウォンの会話の珍妙なこと…。あの声で少年のような話しぶりは違和感より笑ってしまいましたが。
最後、単純な手法なのに、クトリの一声で涙止まらなくなってしまいました。弱いんだな、こういう展開…。これが最終回でもいいよと思うくらいです。{/netabare}

7話…続くのですね…
{netabare}クトリが目を覚まして数日。クトリには微妙な変化が生まれていた。ナイグラートに調べてもらったところ、反応が変わっているという。聖剣に近づかない方がいいと言われる。
ヴィレムは約束のケーキを作っていた。子供たちも大喜びだが、それはクトリとの約束だったケーキだ。クトリはそれを食べ、帰ってきたことの思いをヴィレムに伝えた。
一方、妖精兵はクトリたちの他にもいたのだ。ラーンとノフト、二人は地上の探索隊に加わっていた。そこに獣が襲ってくるが、ノフトが斬ってしまう。

ラーン、見た目がイカちゃん…。獣は某新マンのツインテールだし、ちょっと気になりました。二人のキャラがどう絡んでいくのでしょうか。ED、あれ?っと思って見比べたら、ちゃんと今回からラーンとノフトが加わっていたのにビックリです。細かい。ということは、一応、この回から後半突入ということになるんでしょうね。
クトリが約束だったケーキを食べることができて本当によかった。此のフラグは折ってほしかっただけに。でも、1話冒頭で赤い髪がクトリであることはバレているし、最後は…なんだろうけど、こういうシーン積み重ねていくと、最後は本当につらそうです。{/netabare}

8話…日常からの
{netabare}上官(とても嫌みな)との会話で地上の偵察隊について話を聞くヴィレム。見せてもらった写真はヴィレムのふるさとで、しかも自分がすんでいた家の跡地だった。
ヴィレムについてきたクトリ。もはやデートである。ヴィレムが地上に降りる話を聞き、クトリも一緒に行くことに言ってきかない。上官はなぜか簡単にOKが。どうやらクトリはヴィレムの愛人と思ったらしい。
夜、流星を見る子供たち。そのうちの一人が転落し、クトリが力を使って助ける。そして、クトリは異常が進行し始めた。

クトリとヴィレムの幸せそうな展開で、そのまま進む…分けがないのがこの作品ですね。最後だけでなく、途中にも先を案じる場面が織り込まれて、不穏でしたし。回数考えると、どんどん鬱展開に入っていきそうです…{/netabare}

9話…終わりの始まり
{netabare}クトリの変化に気づいたアイセア。クトリにアイセアの真実を話す。アイセアから励まされたクトリ、日常を明るく生きる。
ヴィレムはクトリの変化に気づいていた。それでもクトリは前を向くことを決意した。
冬の日の夜、壮行会を兼ねた降雪際パーティー。幸せな時間が過ぎる。そして、ヴィレム、クトリ、ネフレンは地上に向けて出発する。

クトリの一人語りが切なく、重いです。もう戻れないであろう、いるべき場所との別れ。最終回終わって見直すとじわじわ来るような作りなのかもしれません。
時折見せていたアイセアの違和感。その伏線の真実にビックリでした。その発想はなかったです。
とうとう地上に降りました。もう残り話数を考えると地上での話を繋いで1話冒頭の場面に行き着くのでしょうね。{/netabare}

10話…地上の日常
{netabare}地上に降りたヴィレム一向。ラーン、ノフトと出会う。地上の探索隊員から蔑みた目で見られたクトリ。クトリは自分のすべきことを行動で示し、隊員たちから信頼されるようになる。
クトリの脳裏に浮かぶ赤い髪の少女。その少女に立ち向かうこれまた赤い髪の少女。
ヴィレムはクトリのための聖剣を探し出す。そしてノフトの聖剣を手入れしている時に真実にたどり着き、愕然とする。

最後へ向かっての序章という回でした。真実を知ったヴィレム、クトリがクトリでなくなる寸前の状況、二人の着地点はどこにあるのでしょうか…。{/netabare}

11話…クトリの魂
{netabare}ヴィレムの求婚に応えたクトリ。二人は照れあい、普段通りとはいかない。ヴィレムの思い出の家に着いた時、地下から衝撃が。そして落下。
地下は空洞になっていたが、クトリの様子がおかしい。クトリが向かった先には氷付けになっていた子供がいた。セニオリスの呪詛によって閉じ込められたのだった。気を失うクトリ。
そのころ、飛行艇の周りは獣たちに襲われ大ピンチ。ラーンとノフトが抑えているが、二人は覚悟を決めた。気を失っているクトリ。クトリは意識のなかで赤い髪の少女と会話する。その子供は神で、過去に勇者のリーリァの一撃によってこの状態になっていたのだ。そして、クトリの存在が何であるかを知る。
飛行艇を襲いはじめた獣。ネフレンが必死に抑える。そしてヴィレムも戦う。

いよいよラストだな…という感じの回でした。重い、重いなぁ…。
せっかく幸せなろうとしたときに起こるピンチ。まぁ、1話冒頭で分かっていたこととはいえ、あれに繋がるのか…。みんな助かって欲しいけど、どう見ても悲しい感じだもんなぁ…。来週はハンカチ用意しておこう。
いままで謎だったクトリの真相、リーリァのこと、赤い髪の理由、とにかく詰め込んだので一回では掴みきれず、結局三回見てようやく納得。もう少し丁寧に描いてほしかったです。1クールだから仕方ないのかな。{/netabare}

12話…クトリの幸せとは
{netabare}飛行艇が獣たちに襲われる。ラーンもノフトもネフレンも限界に近い。ヴィレムは勇者になりきれなかった勇者。聖剣を使わなくても倒してしまうが、体がもたない。ラーンに自分の過去を話す。
限界を越えようとしていたネフレン。飛行艇から落ちそうになる。ヴィレムは救おうと手を伸ばすが、ネフレンは自ら落ちていく。追って落ちていくヴィレム地上に落ちる瞬間、クトリが救う。クトリはヴィレムを救うために自らを犠牲にしようとしていた。ヴィレムとのこれまでが幸せだったとこを強く思い戦う。そして消えた。
日が経つ。ヴィレムとネフレンの消息は分からない。クトリは消えた。そして青い髪の毛の少女が誕生し、大賢者の探査装置には波紋が二つ広がっていた。

1話冒頭で結末分かってはいたが、辛い結末でした。クトリの「誰がなんと言おうと、世界一幸せな女の子なんだ」はいかん…堪えきれません。その前のネフレン落下シーンですでに堪えきれなかったんですけどね。スカボローフェアはキツいなぁ…無理、堪えるのは無理。アイセアがぼろぼろ泣くシーンは泣き返しです。{/netabare}

今期もっとも期待した作品ではありましたが、一番とはいかなかったかなという感じです。それでも十二分に見ごたえあったと思いますし、良い作品でした。
ラストにきて次々と明らかにされていく真実や世界、頭追い付くのが精一杯で、2、3回見直していました。腑に落ちない点があったので、原作のあらすじを確認しましたが、なるほど、あと3話くらいあっても良い感じだったのですね。
ヴィレムが氷付けになる前の話し、リーリァとの繋がり、そういったものがもうちょっと掘り下げてくれたならもっと面白かったでしょうしょうね。

クトリというヒロイン、本当に良くできたヒロイン像だったと思います。ヴィレムとの出会いから信頼を寄せるまで、好きになっていく過程、自分の真実を知り、それでも前を向いて幸せになろうと進むところも良いです。最後のクトリとヴィレムの掛け合い、さすがにツラかった…。

OPの田所さんの曲、今期一番のお気に入りです。すごく心情に迫る感じがとてもよかったです。EDのTRUEさんはあんていしています。歌詞が書き込まれていたのは今どき珍しい。

二期があるとすると、別のヒロインの物語になるとのこと。クトリの物語が良くできていただけに、どんな話になるんだろう。やっぱり原作は読んだ方が良いのかな。

儚く散ってしまう少女の生きた過程を題材としています。こういった切なくなる話が好きだなという人にお勧めします。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 51

72.2 19 シリアスでファンタジーなアニメランキング19位
神様ドォルズ(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1184)
6390人が棚に入れました
故郷の村を後にして、東京で平穏な大学生活を送る匡平は、想いを寄せていた日々乃に告白しようとしていた。だがその日、彼女と2人きりになったところで惨殺された遺体を見つけてしまう。さらに帰宅途中、正体不明のモノに襲われた匡平のもとに、故郷から案山子と呼ばれる奇妙な人形を操る、妹の詩緒が訪ねてきて……。

声優・キャラクター
岡本信彦、福圓美里、茅野愛衣、木村良平、村瀬克輝、小林由美子、沢城みゆき、高垣彩陽、山口理恵、花澤香菜

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ちょっと暗めなお話だけどオススメです(*´∀`)♪♪

閉鎖的な村の仕来り・掟が起因となり人々の思惑が
絡み始めていくファンタジー色の強い物語。
原作は漫画。 全13話。

主人公・枸雅匡平の生まれ育った空守村には古くから
「神」と崇められる「案山子」とそれを操る資格を持つ
「隻」が存在した。
匡平が「隻」の資格を捨て、村を離れ上京した事をキッカケに
物語が大きく動き出します。

ロボットもの、バトルものにもなるんですかね。
木製でありながら大きく変わった形状の「案山子」同士が
それぞれの思惑の為に激しくぶつかり合います。
通常のロボットアクションとは一味違ったバトルシーンも
なかなか迫力があり面白いものでした。

そんなロボットバトルの多い作品でもありますが
物語の根幹は登場人物の人間模様に重点を置いた
作りになっています。
村の古い仕来りや掟に縛られた人間関係や
それぞれに抱える逃れられない過去などを
伏線を張りながら上手に描いています(*´∀`*)
設定や世界観がとても魅力的ですぐに引き込まれましたw

大きな魅力ポイントはあと2つ。
1つはキャラ。
登場人物個々がとても個性的で作品を盛り上げています。
その中でも、匡平の妹である詩緒とヒロインの史場日々乃が
めっちゃ可愛かったw まさに幼女とおっぱい(≧艸≦)
特に詩緒の可愛さは本当にズバ抜けてましたw

もう1つは主題歌です。
石川智晶の歌うOPとEDは作品の世界観に合った
素晴らしい曲だと思います♬
ぜひ飛ばさずに聴いてほしいですね♬

声優陣は人気のある実力派が揃っています。
詩緒役の福圓美里は本当に好演だと思います!
イメージにぴったりで詩緒の魅力を最大限引き出してます。
木村良平のヒール役もイメージに合った演技でした。


シリアスとコメディのバランスの取れた作品です。
全体的に少し暗めな作品印象をシリアスなシーンの中に
小さいコメディを入れるなどで明るく見せる努力は◎
伏線もある程度は回収していて2期を期待させるような
ラストになっています。

ぜひ続編を期待したい作品になりました♪
男女問わず楽しめる内容だと思います。
沢山の方にオススメしたい1本ですね(´▽`)/″




《キャスト》
枸雅 匡平(CV.岡本信彦)
枸雅 詩緒(CV.福圓美里)
枸雅 阿幾(CV.木村良平)
史場 日々乃(CV.茅野愛衣)
史場 慎吾(CV.斧アツシ)
日向 勾司朗(CV.村瀬克輝)
日向 桐生(CV.小林由美子)
日向 まひる(CV.花澤香菜)
杣木 靄子(CV.高垣彩陽)
空張 久羽子(CV.沢城みゆき)



《主題歌》
OP:『不完全燃焼』/石川智晶
ED:『スイッチが入ったら』/石川智晶
:『夏の庭』/石川智晶(第7話のみ)

投稿 : 2025/03/29
♥ : 52

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2期がつまらなかったら承知しないんだからね(○`ε´○)

■一気見して正解だったかも(*^-゚)
実は2話まで観て放置してたんですよぉーこの作品・・・(*゚ー゚)>
そんでもって、もう内容忘れてたので・・・(。--)ノ最初から一気に10話迄観たところ、だんだん面白くなってくるではないですか(ノ´▽`)ノオオオオッ♪
 
ストーリーの方はと言いますと、なんとなく「ひぐらし」の雛見沢村や「GOSICK」の名もなき村を思い出すような設定ですね♪
人里はなれた閉鎖的な故郷・空守村で神と崇められている見た目ロボットな「案山子(カカシ)」とそれを操ることが出来る「隻(セキ)」呼ばれる特別な人間がいるのです。
村人以外には知られていないような特別な村に、日向家と枸雅家の二大名家があるのだけれど、両家の間ではなにやら確執があったみたいですね♪
 
そんな自分の村と「隻」という特別な立場をすてて、普通の生活を望むべく上京した主人公の枸雅 匡平(kuga kyouhei)なのでしたが・・・
ある事件をきっかけに幽閉されていていた筈だった、幼馴染みでもある枸雅 阿幾(kuga aki)と何年ぶりかの再開で、空守村の因縁から逃げられないと気付き物語が動き出していくのです♪
 
 
■途中まで観た印象は(*゚・゚)ンッ?
前半は物語のテーマがなかなか見出せなくって、ただ見てるって感じでしたε-(ーдー)ハァ
「案山子」が神様ってなんなの・・・
動くとなんで歌が聞こえてくるの?オルゴールなの・・・
匡平と阿幾ってなんでいがみ合ってるの・・・等々・・・
とにかく疑問ばっかり浮かんでましね(*'ω'*)?
なので、前半は各キャラクターをよーく観察して後半に備えておく感じでした♪
 
結構キャラの表情は豊かに描写されていて、詩緒(utao)ちゃん見てても可愛いなって思うところがあれば、ちょっと怖いかもって思える表情があったりして喜怒哀楽を丁寧に表現している印象を受けました♪
それは、他のキャラも同様なのでそんなところに注目してもらっても良いかもですね(*^o^*)
 
それと、この作品はロボット・・・じゃなくって神様だから、バトルを楽しむ作品ではないですね!
やっぱり、キャラの心理描写で楽しむタイプの作品って気がします♪
 
中盤に差し掛かってくる頃から、じわじわ物語の全貌も見えてくるので、ストーリーの方も楽しめるようになってきますよ!
後半に来て新キャラ登場とか、最終的にどういう形の結末を用意しているのか解りませんけど、最後まで目が離せなくなって来た感じなのです♪
 
 
■総評
やっぱり後半に入ってからストーリー的に盛り上がってきましたね♪
まだ、空守村にはまだ謎が多いような気がしますけど、概ね主要キャラも出尽くした感じで、だいぶキャラ同士の相関関係が理解できて、面白くなって来た感じなのです。
前半がプロローグだとしたら、後半は起承転結で言えば物語の導入部分あたる「承」ってところではないでしょうか?
なので、多少は盛り上がって来たのですけど、これからが本番っていう印象なんですよ!
そんな状態の中で1クール終了って・・・それでは中途半端って言われてもしょうがないですねw
でも、無理矢理に山場をつくって(゚Д゚) ハア??って言われるよりは良かったのではないでしょうか(>o<")
まぁできれば2クールでしっかり完結してくれるのがベストだったような気がしますけどね(T▽T)
完全にお預け状態になちゃいましたよぉ♪
でも、2期で1期以上の盛り上がりを見せてくれたらちゃんと許してあげるんだからね!!
キョウヘイとアキがきっと私に感動を届けてくれるはずなので首をながーくして待ってますよ♪
o┤*´Д`*├o アァ~2期の前にもう一回復習が必要になりそうな気がします♪
 
 
■MUSIC
OP曲『不完全燃焼』
 歌:石川智晶
 本当に物語は不完全燃焼だったんだからねw
 
ED曲『スイッチが入ったら』
 歌:石川智晶
 本当にスイッチが入ったら1期終了だったんだからねw
 
ED曲『夏の庭』
 歌:石川智晶
 7話の空守村で起こった悲しく切ない事件を思い出すナンバーです♪
 あきぃぃぃぃー!!Σ(T▽T;) って思わず叫びたくなっちゃいますね♪
 
※石川智晶の詩・曲・歌は力強くてストレートに心に響くんですよ(*^o^*)
 
2011.09.08・第一の手記
2011.09.29・第二の手記(追記:■総評、■MUSIC)

投稿 : 2025/03/29
♥ : 45
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

不完全燃焼なんだろ?そうなんだろ?そうなんだろ?(70点)

全13話。
漫画原作。原作未読。

個人的満足点:70点(75点)
アニメ系統:鬱系ファンタジーバトル

予備知識なしで観始めたんだが
この絵柄からは想像できないような陰鬱な物語。
独特の世界観。
個人的にはかなり好きな部類。

ただ、ちょいと残念なのは、物語の展開スピードが少し遅いこと。
かなり色々謎があるのだが、少々日常パートに時間を使いすぎな感があり、
肝心のストーリーが進まないことがある。
盛り上がってきたのに、また盛り下げる的な印象が少しあった。
この辺りにスピード感があればもっと良かった。

もっと残念だったのはラストだが・・・・
ネタバレになるといけないので控えておく。
そんなわけで70点とした。
個人的な物語の好みから言えば75点なのだが。

キャラデザはいいと思うが、あのロケットおっぱいだけは
どうも受け付けないw
物理法則無視してるだろw
それ以外は作画ともに結構いいと思う。

声優陣も結構豪華。
花澤さん演じる「まひる」がいつもの癒しボイスではなく
いっちまってるキャラだったがこれもなかなか良かった。
茅野さんもがんばってるねえ。
今年、ブレイクだね。
橘勇魚とめんまと続いてロケットおっぱい役。
秋もかなりの作品に出るようだし、益々活躍しそう。

OPED曲は皆大好きな石川智晶さん。
両曲ともにかなりいい。
独特の歌声が作風にマッチしている。

とにかく、総合的にかなりいいと思う。
鬱系が苦手でなければ1度見てみてはいかがだろうか。


と、まあ色々書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

不完全燃焼なんだよ!
仕方ねえ原作買うか。

-----------------------------------------------------

以下、毎話後の感想。
ネタバレを含む場合があるので
未視聴の方はスルー推奨。

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{netabare}
1話視聴。
これは来たか鬱物。
可愛い絵柄からはそんな展開だとは思わなかった。
好物展開を期待したいものだが、どうなるのだろうか。

作中、色んなものが狂っていそうだが
あのロケットおっぱいは狂いすぎだろうw
物理学的におかしいぞw
偽ニュー隊長としては討伐せねばw

まあ、今後の展開には期待している。
もちろん作品的にだw

2話視聴。
匡平の過去がほんの少しだけ見えた。
これが今後のストーリーに関係してくるのか?
そして、新キャラ久羽子(クウコ)登場。
物語とどうかかわってくるのか?
なかなかシリアスぽいので今後にも期待したい。

3話視聴。
詩緒の日常風景が可愛い。
シリアスな話の中のほっと一息といったところ。
ケーキ食いすぎwww

物語は伏線ばらまきまくり。
一気に新キャラ2人もでてきて、謎だらけ。
先は気になるので継続。

4話視聴。
くうこ、こえええw
沢城さんの演技はんぱねえ
やっぱりこの人すごいわ。
で、物語は相変わらず伏線ばらまき。
何か謎だらけなんですけど。
これ全部回収できるのかね。
先は気になるので継続。

5話視聴。
何か面白くなってきた。
これから少しずつ伏線回収が始まるのか?
段々続きが気になってきた。
来週から楽しみだ。

6話視聴。
ちょっと中休み的感じ。
来週はきょうへいの過去が語られそうだ。
その話にはかなり興味がある。
いよいよ後半に入る。
ここから盛り上げてほしいところ。

7話視聴。
匡平と阿幾の過去が語られた。
これは面白くなってきた。
鬱好きにはたまらない展開に。
折り返し地点からの益々の盛り上げに期待したい。

8話視聴。
ちょっと生き抜き回かな。
一旦仕切りなおしといった感じ。
さて、後半に突入だ。
今後、匡平と阿幾がぐっと絡んでくるのか?
匡平の本性とか出てくるのだろうか?
出てこないと盛り上がらないとは思うが。
今後も楽しみだ。

9話視聴。
今一物語が進まない。
もう少しサクサク進んで欲しいところだが。
新キャラ登場。
まひる=中の人花澤さん!
癒しボイス花澤さん登場で物語りはどう展開するのか?
来週からぐっと動くかな。

10話視聴。
まひる、何かいっちまってるw
そして、まひると匡平と阿幾の3人の過去が少し語られた。
匡平かっこいい。
しかし、今一ゴールが見えない。
原作も終わってないから、中途半端に終わるのかな?
結構面白くなってきたから、うまくまとめて欲しいところ。
後3話注目したい。

11話視聴。
まひるなんかいいねえ。
花澤さんのはげしい性格の役も何かいい。
そして、匡平かっこいい。
しかし、終わりが見えないなあ。
これは2期へって展開かな?
後2話どういう結末を迎えるのか楽しみ。

12話視聴。
禍津妃(マガツヒ)暴走。
匡平ピンチ。
さて、来週どうなるのか?
個人的予想は玖吼理(ククリ)を操るんだろうなと
そんな妄想をいだいて、来週を迎えたい。

13話視聴。
ちょっと待てええええ。
不完全燃焼すぎるだろ。
おい、この終わり方はねえだろ。
続きを見せろ。
いや、見せてください、お願いします。

仕方ねえ原作買うか。。。
{/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 44

70.5 20 シリアスでファンタジーなアニメランキング20位
C3 -シーキューブ-(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1100)
6349人が棚に入れました
ある日、高校生の夜知春亮のもとに、旅先の父親から謎の黒い立方体が届く。それはヒトになるまで《負の思念》を取り込んだ呪われた道具だった。黒い立方体ことフィアは夜知家に居候しながら、おなじく夜知家の世話になっている村正このはや春亮に教わり、呪いを解くために善行を重ねることとなる。そして彼らは、呪われた道具が関係する事件に次々と巻き込まれていく。

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

もっと深イイ話にしないと・・・(;`O´)o呪うぞ!

■『C3』ってどんなアニメなの…c(゚^ ゚ ;)ウーン
なんでこんなタイトルなのかまず意味不明ですよね(゚-゚*)(。。*)ウンウン
Cube[立方体]×Cursed[呪われた]×Curious[好奇心旺盛な]
だそうです・・・やっぱり最後がいまいち理解できませんねε-(ーдー)ハァ
まぁいっかぁ♪
 
タイトルの事は・⌒ ヾ(*´ー`) ポイっとしておいて、内容はといいますと♪
主人公の夜知 春亮の自宅に突然おっきな立方体の箱が届いたのですけど・・・
どうやらお父さんが呪いの品をよく送ってくるらしいのですが、自宅に届いた不思議な立方体も呪われた品らしいのです!
呪われた道具・禍具(ワース)とは、道具に強い呪いを掛けると、どうやらその道具に特殊な能力が付加されるらしいのです。
さらに呪いを掛け続けると道具が人間の姿にもなるそうです・・・
\(\◇ ̄ )ヘン~(  ̄▽/)ゝシン!!! \(○ `O´ ○)/トゥーー!!
こんな感じの変身シーンは無かったのですけど、立方体から本作品のヒロインの「フィア」ちゃんが出来上がったのでした♪
 
そんな呪われた道具・禍具(ワース)をめぐって様々な思惑を抱く人々が現れてくるのです♪
・禍具を破壊しようとする者
・禍具を信奉しようとする者
・禍具を知ろうとする者
・禍具を象徴とする者
様々な思惑が交差し暗躍する世界を描いた物語なのですね♪
 
 
■『C3』~シーキューブ~と出会った日の日記((φ(~∇~*)カキカキ
ジャンル的にはファンタジーらしいのですけど、1話の印象はキャラ萌えアニメって感じですね♪
おぱんつ丸出しなのはワンパクな証拠よね・・・ってなわけないでしょ(`□´)コラッ!
まぁしょうがないよね、こういう描写の需要があるんだもんね・・・
最近はこのくらいはなんとも思わなくなってきましたε- (´ー`*) フッ
 
でもキャラデザは可愛いと思いますよ(⌒^⌒)b
しかも作画が良い、背景も綺麗に描かれてるし、最近流行り?の髪色のグラデーションも某アニメの○○天魔○○と違って毒々しくなくって色彩センスの良さを感じられます♪
ストーリーの方はまだわかりませんけど、とにかくフィアちゃんが面白いですね(*^o^*)
こういうキャラ好きなんですよぉw
表情豊かな暴走キャラって惹かれちゃうのです(・-・*)ヌフフ♪
心境的には「WORKING!」のぽぷらちゃんを見つめるかたなし君的な感じですw
 
今後の展開で評価がどうなるか分らないですけど、楽しく視聴できそうな予感です♪
 
 
■メインキャラの紹介
夜知 春亮(yachi haruaki)
 <声:梶裕貴>・・・代表作:NO.6(紫苑)、花咲くいろは(種村孝一)
 本作品の主人公で呪いを受けない体質のようですね。
 
フィア
 <声:田村ゆかり>・・・代表作:ひぐらし(古手梨花)、Kanon(川澄舞)、他
 本作品のヒロイン。「呪うぞ!」が口癖・・・まぁいいっかw
 コリコリパリパリッとした煎餅が好物だそうですw
 
村正 このは(muramasa -)
 <声:茅原実里>・・・代表作:涼宮ハルヒの憂鬱(長門有希)、みなみけ(南千秋)
 メガネ&おっぱいの典型キャラ。好物・・・肉。
 
人形原 黒絵(ningyouhara kuroe)
 <声:小倉唯>・・・神様のメモ帳(アリス)、ロウきゅーぶ!(袴田ひなた)
 和人形のような黒絵ちゃんは、能力も見た目のまんまですね♪
 髪の毛が伸びてイカ娘ちゃんの触手みたいですw
 舌っ足らずな喋り方のゆいちゃんにぴったりのお茶目で可愛いキャラでしたね♪
 
上野 錐霞(ueno kirika)
 <声:喜多村英梨>・・・とらドラ!(川嶋亜美)、WORKING(轟八千代)、偽物語(阿良々木火憐)
 まさに学級委員長って感じのツンデレキャラですねw
 この子にかかっている呪いがボンテージ衣装なんですけど、エロ過ぎます・・・Σ(゚∀゚ノ)ノキャ
 えりりんはお姉さん的なキャラが似合いますね♪
 
桜参 白穂(sakuramairi shiraho)
 <声:斎藤千和>・・・ARIA(藍華)、化物語(戦場ヶ原ひたぎ)、他
 サヴェレンティのことを溺愛しているクールビューティーな女の子♪
 とっても人間嫌いなんですよ(ノ≧ロ)ノ<嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌人間嫌・・・

サヴェレンティ
 <声:井口裕香>・・・たまゆら(岡崎のりえ)、僕は友達が少ない(高山マリア)、他
 2011年も大活躍のゆかちの役はのろいを受けたお人形の役でしたねw
 男の子にも女の子にもなれる便利な体で、ボクっ子でドジっ子なのでした(^_^;)

ピーヴィー・バロヲイ
 <声:大原さやか>・・・ARIA(アリシア)、Fate/Zero(アイリスフィール)、他
 まさか・・・さや姉さんの口から「ビッチ」なんて言葉が出てくるなんて!Σ(^∇^;)
 このアニメを観ていてそれが一番ショッキングでしたw


■総評
大沼心監督のTVアニメの監督作品としては3作品目となる本作品も、大沼さんらしい演出が見られていましたね♪
監督初作品の「ef」や2作品目の「バカとテストと召喚獣」での演出技法が随所に光ってた印象です!
演出の中でも特徴的なのはシルエット・アート(影絵)の技法をアニメに取り入れている点でしょうね♪
これを機会にちょっと覚えておくと良いかもしれませんね!

【シルエット・アート(影絵)の特徴】 \_( ・_・)ハイ ココテストニデマスヨー
シルエット・アートの魅力って『心を描く』って表現が分かりやすいかもです(^ー^* )フフ♪
活字で説明するのは難しいのですけど、描いた被写体の本質が浮き彫りになってくるって感じです!
動物や乗り物などをシルエットにしてみると、実物を見るよりも特徴を捉えやすいって言われてるんですよね(゚д゚)(。_。)(゚д゚)(。_。) ウンウン
道路標識なんかもシルエットを使ったものになってますけど、視認性の高さからとも言われているのですよ♫

例えば、錐霞ちゃんの禍具は「誰かを締め殺さずにはいられない」って呪いが掛けられていましたけど、自らの体を殺傷の対象とするシーンでは、シルエットを使った演出で表現されていましたね(ノ゚ω゚)ノ*.オオォォォォォォォー
通常の描写よりも、錐霞ちゃんの心の風景がより強く表現できていたと思いますし、禍具の呪いから抗えない絶望感や恐怖感を心理的観点から視聴者に与えてましたね♫
とっても痛々しいシーンでした!∑(>д<) ミテラレナイヨッ!!
それと戦闘シーンでもシルエットを使って表現されていたりもしてましたね!
細かいカット割りでスピード感のある戦闘シーンを演出する場合でシルエットを使うのは、瞬間的に緊迫感や恐怖感を出す演出としては個人的に良い演出方法だなぁ~って思ったりもしましたo(*^▽^*)o~♪
シャフトの演出家で第一人者の新房さんの影響を受けてきた大沼監督らしい演出が作品全体通して散りばめられているので、そんなところも見所ではないかなぁって感じました(^^♪

本作品で不満を挙げるとしてたら、ストーリーとエロ描写ですw
呪われた禍具とそれを巡って争いがおこる設定や、萌え擬人化させて特殊能力を持たせたりする設定など、数々あるテンプレートを組み合わせてそこに「呪い」というテーマを掲げた感じなのです!
それが悪かったってわけではないと思うのですけど、まとまりが無い印象を受けてしまいました;;;;(;・・)ゞウーン
禍具を巡って、別々の思想をもった組織がいくつかある訳なのですけど、その組織の思想や活動内容が結構あやふやに表現されている印象だったので、ストーリー自体に深みや面白みをあまり感じなかったのです(^^;)
それと、露骨なエッチなシーンはただのサービスカットなだけでかなり露骨なものでしたのであまり良い印象は受けませんでした♪
エロ描写でも笑いに必要なカットや、愛の表現としてのカットであれば良いのですけどねって個人的には思ってますw

作画や演出はクオリティは高いと思いますし、フィアちゃんや黒絵ちゃんといった可愛くって愛嬌のあるキャラもいて、ギャグパートはとっても好きな感じだったので、後はシリアス展開の部分に力を入れてほしかったなぁって思っちゃいました!
もったいないなぁって印象の作品だけに、2期に期待したいです(^▽^)/


■MUSIC♫
OP曲『Endless Story』
 【歌】田村ゆかり
 ピアノの旋律とロックを融合した疾走感がとっても気持ちいいナンバーです♪
 和の優雅さを併せ持った楽曲に耳抜けの良いゆかりんの声が心地良いですね(^▽^)/

OP曲『紋』
 【作曲】市川淳【歌】喜多村英梨
 こちらは完全に和を意識した楽曲ですね♪
 ロックベースにですけど、ストリングアンサンブル(弦楽器をキーボードで出す機能)で上手にアレンジ
 しているので趣のある雰囲気があります☆彡
 歌詞も古風な言い回しになっていて、マーティ・フリードマンに感想を聞いてみたいです(*´∀`*)

ED曲『雪華』
 【作曲】市川淳【歌】喜多村英梨
 落ち着いたスローテンポの曲をしっとり大人の雰囲気で歌ってくれてます♪
 

ED曲『Sympathy of Love』
 【歌】田村ゆかり
 ピアノの落ち着きのある美しい音色にちょっと切ない恋心を歌ったナンバーですね♪
 

2011.10.03・第一の手記
2011.01.03・第二の手記(追記:■メインキャラの紹介(一部)■総評)
2012.01.13・第三の手記(追記:■MUSIC)

投稿 : 2025/03/29
♥ : 61
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

観ないと呪うぞ!?否、聴かないと呪うぞ(66点)

全12話。
ラノベ原作。原作未読。

個人的満足点:66点
アニメ系統:ファンタジーバトル&ラブコメ

最近のラノベ原作ははずれが多いから心配だが
さてさてどんな物かと恐る恐る視聴。

1話は完全なるフィア萌え仕様だと思った。
その路線でもまったく問題ないぐらいにフィアがたっていた。
しかし、2話で一気に別の次元にふっとばされた。
そんな印象で始まったのではあるが、どうにも方向性が定まらない。

物語の進行にぶれがありすぎたように思う。
萌えもしくはバトルのどちらかに振ったほうが良かったのではと思う。

しかしながらキャラはフィアが可愛すぎる。
中の人はゆかり姫。
通常時とバトル時の演じわけもなかなか良かった。
ギャップ萌え。
フィアのちょっとエッチなボイスも見逃せない(`・ω・´)キリ

もう1人、個人的にお気に入りは白穂。
これはもうひたぎさん風の千和さん。
ひたぎさん、ほむほむ好きにはたまらない。

さらに声優ファンとしてみのがせいのが学園長。
池田さん登場。
シャアボイスでボケかましてくれるのが最高だった。

音楽はOPED共に良かった。
前半のOP「Endless Story」はゆかり姫。
個人的には今期NO1。
曲だけでも聞いてほしい所。
いや、OP映像も合わせて観ていただけるとよいと思う。
その他の曲もいい曲ばかりなので是非聞いてみてほしい。

そんな、良素材がふんだんにあった作品ではあるが
色々な調味料を加えた結果、微妙な味わいになってしまった印象。
そして、2期がありそうな終わり方w
これ2期やるのかね?
この辺りも最近のラノベ原作アニメに多い。
原作が終わっていないので仕方ないのかもしれないが。。。

兎にも角にも最近のラノベ原作よろしくな作品かなと思う。


と、まあ色々書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

「Endless Story」聴かないと呪うぞw

そして、淑乳はすばらしいと言っておく(`・ω・´)キリ


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以下、各話後の感想。
ネタバレがあるかもしれないので
未視聴の方はスルー推奨。



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{netabare}
【1話視聴。】
これはレベル高けえwww
1話から腹筋よじれるかと思った。
ぶっ飛んだ話にぶっ飛んだ行動w
そして、無駄にパンツを見せやがるw
そして、チラリと見せるいい話。

ゆかり姫もいい仕事してる。
ヒロイン「フィア」に釘付けになってしまった。
今話のED(本来OP)曲もゆかり姫でいいねえ。

今後にものすごく期待している。

しかし、1話のEDにOP曲もってくるの流行りかね。
今から物語スタートですよ的な使い方。

まあ、皆も観てくれ。
観ないと呪うぞ。


【2話視聴。】
ちょwwwwwwww
シャアwwwwwwwwww
何でこんな所にw
まあそんなことはおいておいて。

2話から一気に超展開。
バトル物&シリアス調になってくるのか?
1話の雰囲気とはまったく別のもだな。
しかしゆかり姫いい仕事しやがるぜ。
ファアの変わりっぷりに痺れる。

OP曲が気に入りすぎた。
CD買おうかなw

【3話視聴。】
前回のつづきのバトル。
フィアのバトルスタイルが今一分からない。
いくつも道具あるのかな?
微グロあるので耐性ない方は注意。

そして、バトルから一転。
フィアの葛藤。
その後のちょっといい話。
オチのフィアのセリフはベタだがいいw

フィアのバトル時の不気味さと
通常時の可愛らしさはヤンデレに属するのかね。
ツンデレでいいのかな?
フィアのジャンルが分からんw

【4話視聴。】
なかなかいい厨二バトル。
意外とグロイ描写。
時折見せる萌え要素。
とりあえず方向性は定まった気がする。

やはり、ゆかり姫の演技がいい。
完全にギャップ萌え。

そんな視点で観れば結構面白い。
個人的にはかなり好み。
特にフィアがw

しかし、これ分割2クールとの話もあるよう。
そうなるとまだまだ色々ありそう。
今後も楽しみ。

そして、OP曲「Endless Story」が個人的に秋NO1。
ちょっと買ってくる。

【5話視聴。】
ようやく一区切りといった感じかな。
そして、新たなる展開へ突入した感じ。
ちょっとぶっ飛び展開だったが、まあいいでしょう。
バトルも結構動いてるし、フィアはかわいいし問題ない。

そして、今週の見所はなんといってもCパート。
ゆかり姫のセリフがやばいw
オチは想像ついていながらも、ドキドキしたわw

【6話視聴。】
新キャラ、サヴェレンティ
ヒャッフー千和さんだぜえ\(^O^)/
ひたぎさん風でいいねえ。
シャアも久しぶりに登場したし。
俺得の声優さんが出てきて満足した。

【7話視聴】
今回OPED曲変わらなかったね。
ということはやはり2クールなのかな。

それはそうと、「このは」のはち切れんばかりの胸がやばいw
どんだけおっぱいで引っ張るんだよw
それよりフィアの胸にクローズを・・・∑(゚o゚C===(__;バキッ

本筋は、サヴェレンティと白穂が???
どうなってるんだ?
何か謎があるのだろうけれども。
来週には謎が明かされるのかな。

【8話視聴】
白穂役の千和さんやっぱいいわ。
こういう影がある役は好きだわ。
今後も出番を要求する。

久しぶりのフィアの冷徹な役も見れたし、
何といってもシャアwwwww
この声で
「美しい女性に罵られるというのは
  ある特殊な趣味の持ち主には幸福なのかもしれない」
クソワロタwww

「愛してる、LAVEだ」
もうダメだwwww

違う楽しみ方してるオレガイル。

まじめな話、池田さんってある意味損してるよね。
あまりにもシャアのイメージが強すぎる。
まあ、シャアは池田さん以外考えられない!
それほどの声優さんではあるけれどね。
なんやかんや言っても、池田さん大好きだわ。

9話視聴。
OP曲が変わった。
これで2クール説は消えたかな。
やはり Endless Story の方が個人的には好きだなあ。
しかし、OPの絵が委員長中心になってたんだが、これから委員長中心の話になるのか?

この9話から新しい展開のようだが、どうなるのか。
というか残り3話でどうするんだろうか?
結構中途半端な感じだよね。
曲の変わり目も変だし、12話以降何かあるのか?

続きは映画とか、ネットとか、とかとかとか・・・


10話視聴。
淑乳\(^O^)/
淑乳\(^O^)/
淑乳\(^O^)/

以上wwwwww
{/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 39

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

萌えとグロのギャップが・・・

呪うぞ!とあんな可愛い感じで言われても^^;

◆この作品の概要は・・・
呪われた道具のお話。
人間の強い負の感情を浴び続けた道具は呪われ、人化します。
そんな道具の一つであるフィアが呪いを解くために主人公のもとに送られてくるとこからストーリーが始まります。
良い事を行えば呪いが解けるといいますがはたしてどうなる事やら・・・。

◆第1話視聴・・・
動物が人化するアニメはたくさんありますが、道具が人化するという設定のアニメは少ないですよね。
タイトルのC3の意味が「立方体」「呪われた」「好奇心旺盛」。
フィアは道具だったので常識という物がなく、やることなす事目を当てられない感じですが、その行動はあまりにも可愛すぎます♪
この先どんなドタバタを見せてくれるか楽しみですね。

◆第2話以降から・・・
この作品の本性?が現れます。
第1話の雰囲気に合わせて、ちゃぶ台でお茶とおせんべいを飲食しながらこのアニメを見ようと思っていたのですが(。・・)_且~~・・・。
まさか、あんなに可愛かったキャラ達が・・・Σ( ̄□ ̄lll))!!
このアニメ、グロだったのですね(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
おパンツがどうのこうのなんてイメージはどっか飛んで行きましたよ。

◆戦闘シーンが・・・
圧巻です^^;
キャラ達が怖い表情をしながら、見るからに恐ろしそうな武器をブンブン振り回す!!
そのグロな姿に(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル

◆声優陣は・・・
夜知春亮    : 梶裕貴(ロウきゅーぶ!の長谷川昴)
フィア       : 田村ゆかり(ひぐらしの古手梨花)
村正このは   : 茅原実里(ハルヒの長門有希)
上野錐霞    : 喜多村英梨(まどマギの美樹さやか)
人形原黒絵   : 小倉唯(神様のメモ帳のアリス)
サヴェレンティ : 斎藤千和(化物語の戦場ヶ原ひたぎ)
桜参白穂    : 井口裕香(とある魔術の禁書目録のインデックス)
ピーヴィー・バロヲイ : 大原さやか(ARIAのアリシア・フローレンス)
アリス・ビブオーリオ・バスクリッハ :  田中理恵(ガンダムSEEDのラクス・クライン)
他、池田秀一、折笠愛、三石琴乃、阿澄佳奈など。

◆総評・・・
普段は可愛いキャラ達が恐ろしい姿を見せる、この極端すぎるギャップがすごく、そして自分達の呪いを解きたいと願う苦悩はよく描かれていました。
昔のアニメ「妖怪人間べム」を思いだしましたね。
しかしながら、この内容で1クールは無理がありすぎる。
中途半端な感じで終わり当然ながら2期があるよね?と思いつつ、というより2期作らないと「呪うぞ!」と言いたくなるような物足りない内容でした。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 37

71.7 21 シリアスでファンタジーなアニメランキング21位
NO.6 ナンバーシックス(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (1086)
6004人が棚に入れました
2013年、理想都市『NO.6』に住む紫苑は、9月7日が12回目の誕生日であった。だが、その日は同時に彼の運命を変える日でもあった。ふとしたことから、『矯正施設』から抜け出してきた謎の少年、ネズミと出会う。彼を介抱してあげた紫苑だが、それが治安局にばれてしまい、NO.6の高級住宅街『クロノス』から『ロストタウン』へと追いやられてしまう。それから4年、謎の事件をきっかけに彼は様々な事件に巻き込まれ、いろいろな人々と出会う。そして、理想都市が成り立っている裏側にある現実・『理想都市 NO.6』の隠された本質と意図を知っていく・・・。

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

外部から内容を補完しないと感動できないって・・・(>o<")

■NO.6ってどんなアニメ(*゚・゚)ンッ?
「NO.6」ってなんの事だろう・・・っと思いつつ見始めました!
ジャンル的には近未来SFという事でしたね♪
そして背景はというと、世界が荒廃した後に、人類は6つの理想都市でやむなく生活することになったのです。
そんな6番目の都市「NO.6」では住民を完全管理して住民に安全で不自由のない生活を与える反面、少しでも疑問を持った住民に対しては非人道的な処置を行うような裏の顔を持った都市でもあったのです。
そんな管理社会に疑問をもったNO.6の外に住む住民とNO.6の治安局との対立と、殺人蜂の事件から愛するものを守るために立ち向かう主人公のシオンと、NO.6に憎悪の念を向けるネズミという少年との出会いからお互いに変化する心情を描いた壮大な世界観の物語なのです♪
 
 
■前半までみた感想なのですよ(*^o^*)
1話はプロローグって感じなので、2話でいきなり4年後のお話になっちゃうので本格的な本編はここからですね(>o<")
なので、1話で切ってしまうというのはやめたほうが良いような気がします♪
 
印象的には近未来SFという事で、設定自体はありふれている感じですよね♪
なので、力で押さえつける社会に立ち向かう構図に「またかっ!」って思う人もいるかもしれませんけど、アタシσ(゚-^*)は嫌いじゃないですし、ベタとも言う設定の中でどれだけの個性を表現できるかに注目していきたいと思っています♪
 
そしてこの作品でよく耳にする「BL」やら「ホモ」についてはまったく当てはまらないと思います!
もともとアタシσ(゚-^*)自身が「BL」苦手なので、この作品を後回しにしていた原因だったのですけど、いざ見始めたら何てことはありませんでしたよ♪
シオンとネズミの出会いが、お互い自分では今まで気付いてなかったけど、心の奥底で求めている物を持ってると感じたから惹かれあって、それが「性的な愛」ではなくって「家族愛」的な感情だったのではないかと思いました。
なのでそんな愛を表現した描写がちょっとそれっぽく感じられるのかもしれませんけどね♪
*** 追記 start ***
って思ったのですけど・・・最終回を観て前言撤回です♪
キスシーンの手の添え方は・・・ゾクッと鳥肌が・・・私的にアウトー!!でしたΣ( ̄ロ ̄lll)
*** 追記 end ***
 
とにかく、ちょっとダークで壮大な世界観と、その中で自らの運命に抗うように行動を起こすシオン達の心理描写が丁寧に描かれている印象なので、後半に向けての展開にも大いに期待が持てますね♪
 
ネズミが「シェイクルピア」の『マクベス』が好きだっていう設定もちょこっと注目してみたいです♪
宿命の名の下に自らの野心と罪を正当化して、責任を免れようとしたマクベスの弱さから、自ら悲劇を招いたような内容の物語なので、ネズミがどのように感じて好きになったのかも何気なく注目していこうと思ってます♪
 
後半に向けて、殺人蜂の謎が何なのか、サフちゃんはどうなるのか、そしてシオンとネズミの関係は今後どのような方向に向かっていくのか、見所が多いだけに楽しみですね♪
 
 
■総評(最終回を観終えて♪)
作品としても・・・物語としても・・・残念な結末になっちゃいまいたね(>o<")
全体的に感じた印象は自ら課した壮大な世界観や設定を生かしきれずに終わってしまった感じです!
そもそも、1クールで纏められる内容ではなかったって事でしょうね。
特に最終回を見終わって、(゚Д゚) ハア??って思ったので、色々内容を見直し補完した上でもう一度最終回を見直しました∑(; ̄□ ̄A アセアセ
その上で、パチッ☆-(^ー'*)bナルホドそういうことかって、やっとジーンと感じることができました!
 
この作品の肝でもある、『ネズミ』と『森の民』と『エクステリア』と『NO.6』の関係や、と『サフちゃん』と『エクステリア』の間で結ばれた約束など・・・その他たくさんの大切な部分の描写がごっそり抜けているような気がします!!
それと、シオンとネズミの関係も、最後の結末に行き着くまでのプロセスでそんなに力をいれて描く必要があったのかも疑問です、微BL臭と言う中途半端な描写をするならもっとクローズアップするところがあるでしょって“(`(エ)´)ノ彡☆ プンプン!!しちゃいました!!
途中まではよかっただけに・・・あぁ~もったいないって印象です♪
 
それと、原作は読んでないですけど、おそらくこの作品は原作小説で楽しむべきなんだと悟っちゃいましたw
原作小説を読んだことのある人のレビューを読んでみたいですね(>o<")
 
 
■MUSIC
OP曲『Spell』
 歌:LAMA
 ナンバーガール・SUPERCARを知ってる人には嬉しい曲ですね。
 シンセの音色が心地よいオルタナ・ロックでこの曲を聴いてNO.6を観る決意をしましたw
 
ED曲『六等星の夜』
 歌:Aimer
 Aimerさんって1st singleがこの曲だったのですね♪
 ちょっとハスキーなボイスが切なさを感じさせるしっとりしたナンバーです♪
 
2011.09.04・第一の手記
2011.09.17・第二の手記(追記:総評/MUSIC)

投稿 : 2025/03/29
♥ : 61
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

微腐(65点)

全11話。
近未来小説原作。原作未読。

個人的満足点:65点
アニメ系統:世界系SF(微腐w)

NO6という近未来都市で物語りは展開する。
正直レビューの仕方に困る作品。
基本、序盤に伏線をばら撒きながら
徐々に回収していくスタイル。

話自体もシリアス調で個人的には好みなのだが
所々で親密な男の友情(微腐)が入るw
これって必要なのかなと少々疑問はある。

それでも中盤から終盤にかけ徐々に謎があかされていき
物語の盛り上げ方は良かったと思う。
ただし、最後が駆け足ですぎさった。
何だか謎も謎のまま終わってしまった部分もあり
伏線を回収しきれていない印象。
こういう物語はきっちり回収してくれないと
不完全燃焼で終わってしまうのでもったいない。
最後の閉め方もおいおいおいと突っ込みたくなった。
世界観など好みだっただけに残念で仕方ない。

映像、音楽はなかなかよかったように思う。
個人的にはED曲「六等星の夜」が好み。
しっとりとした曲調が良かった。

素材、絵、音楽、展開となかなかの物だっただけに
残念な印象になってしまった。
原作はもっと面白いのかな?
原作既読者のご意見も聞いてみたいものだ。


と、まあ色々書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

「微腐」という新語が生まれた記念すべき作品。



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以下、これまでの感想。
ネタバレが含まれる場合があるので
未視聴の方はスルー推奨。

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{netabare}
1話視聴。
近未来都市NO.6には何か隠されているようだ。
まだまだ謎だらけ。
こういう世界は個人的には好きだが
物語の展開しだいでどうにでも化ける。
いい方向に化けてくれればと思う。

作画はすごく綺麗。
幻想的で美しい描写がよかった。

個人的にはこの先の展開に期待。


2話視聴。
展開が早い。
これは、おもしろそうだ。
かなりシリアス欝な展開になりそう。
好物の気配がする。
来週にも期待せざるを得ない。


3話視聴。
ぐっと盛り上がってきた。
これからNo6の謎に迫るのかな。
こういうシリアスな話はいいねえ。
来週にも期待。


4話視聴。
少し西ブロックがどういうところか見えた。
そして、NO.6と繋がりがある人物も。
表と裏といった感じか。
NO.6の裏側が気になるね。

しかし、紫苑にイライラするわw
何でこんなにイライラするんだろうか。

5話視聴。
色んな意味でドキドキしたw
これBLではないと思うのだが
所々BL臭が香るw
そして、サフが急にからんできた。
ただの幼馴染だと思っていたのだが
話の根底にかかわってくるのか?
まだまだ謎がいっぱいだが、先が気になる。

6話視聴。
否な予感が的中した。
NO6恐るべし。
そして、ネズミがとる行動は?
理想を追いかけるシオンと現実に生きるネズミ。
そんな構図になってきたのか?
なかなか盛り上がってきた。

7話視聴。
腐腐腐
何という腐な展開w
でも意外と否な感じはしない。
熱い友情ものに近いからか?
紫苑とネズミの想いがぐっと近づいた感じ。
いい感じで盛り上がってまいりました。
来週も楽しみ。

8話視聴。
いよいよ核心に迫ってきた。
まだまだ謎は多いがNO6の本当の姿が少しずつ見えてきた。
紫苑とネズミの行動から目が離せなくなってきた。

9話視聴。
人間狩りがすごかった。
NO6のやり方がえげつない。
しかしながら、矯正施設へ潜入。
果たして、2人の運命は。
そしてサヌはどうなったのか?
残り2話最後の盛り上がりに期待。

10話視聴。
緊迫した展開。
潜入に成功した2人。
紫苑に異変。
そして、サフとついに。
来週で最後。
どんな結末になるのか。
何か色々謎のまま終わってしまいそうな気がしないでもない。

11話視聴。
なんだか無理矢理終わらされた感じ。
しかも最後この鬱な展開とwktkしてたのに拍子抜けした。
なんだか勿体無い印象だけ残して終わっていったなあ。
そういえばCの時もこんな感覚だった気がする。
11話ってやっぱりきついんじゃね?
なぜ11話にこだわるのか謎だわ。
{/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 38
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

理想が生み出す権力社会に捕らわれた女王蜂を解放するために

2003年から刊行されている、あさのあつこ氏による
近未来SF小説が原作だが未読で、ほとんど予備知識ゼロの視聴だった。

理想都市「No,6」に住んでいた男の子、紫苑が主人公。
2013年、12歳の誕生日を迎えた彼の家に、
矯正施設から逃亡してきた謎の少年・ネズミが侵入。
何の疑いもなく匿い、撃たれた怪我の応急処置をしてやる紫苑と
人間不信のネズミの運命的な出会いから始まり、2話からは4年後の話に飛び、
早いテンポで進みながら、理想都市の裏側に隠された現実が暴かれ、
2人それぞれの目的のため、物語は壮大なスケールへと展開していく。

1話、2話のスピード感と迫力あるシーンにすぐ惹き込まれ、
天然で、天使のような優しさを持つ甘ちゃんな秀才の紫苑よりも、
自然児的な敏捷性と賢さを持つ謎めいたネズミの
生き延びようとする強烈なエネルギーの魅力に
結局最後まで引っ張られたという感じ。

この作品のテーマとして、理想を追求するがゆえの権力社会が生み出す
歪みへの反発と、白か黒か、敵か味方か、壁の内側か外側かという
二者択一的な考えでなく、第3の選択肢もあるという提案、
そして生きていくことへの讃美が感じられた。

第3の選択というのは男か女か、恋愛か友情か、という2分割じゃなく
性別を越えた人間愛と表現したら近いかもしれない感情が
紫苑とネズミの関係や、性別を明かされないイヌカシに見受けられたし
生きていくことへの讃美は、ネズミの言動だけでなく
紫苑が助けた赤ちゃんに込められていたと思う。

そして、No6という市に忠誠を誓わせられ、
少しでも不満を持つと不穏分子とされて排除されるシステムや、
市庁舎の屋根や床の模様が蜂の巣のようなデザインだったり
人間に寄生する蜂や、女王蜂の姿をしたエリウリアスなど
理想都市の成れの果て=権力社会は、なにかと蜂の社会に揶揄されていた。

それから、他のレビューを拝見するとBLと書かれてたりするが、
軽いキス程度でそう決め付けるのはどうなんだろう?
失いたくない大切なものの存在と、
その存在を自分の命をかけても守りたいという感情は、男同士の恋愛だとか
友情という言葉で片付けてしまえるような簡単なものじゃなく
過酷な状況に置かれた中での戦友みたいな、複雑な感情があったように思う。

でなければ{netabare}別々の道を行く{/netabare}最終回のラストシーンに
納得いかなくなってしまうからね。
そもそも、2人は最初から相反する性格だったし、目的も違っていたのだから。
親友のように同じ方向を見るのでもなく、自分にないものを持つ者同士、
相手を観察しながら驚いたり、憧れたりして惹かれていったのだし、
生活を共にすることで喜怒哀楽の様々な感情に気づいて影響しあい、
絆と信頼が深まったものの、それは恋愛感情に限りなく近いとしても、
性的な吸引力ではなかったはずだ。

ちなみに、原作者のあさのあつこ氏は5年前の雑誌『ダ・ヴィンチ』で
この作品について、「私は友情と恋愛の区別ができないからこそ濃密で独特な
感情というものを書いていきたい」とコメントしていたとのこと。

しかしながら全11話では、伏線が回収し切れていなかったり、
謎が残ったままだったり、少々ご都合主義な部分があるのも否めない。
手先の演出から伝わる心理描写や、編み棒などの細かい表現、
いいセリフもたくさんあっただけに、
最後で詰め込みすぎてしまったようなのが、とても残念だし
深く感動できなかったのはそのせいだったんだと思う。
良く言えば、視聴者にその後を想像させるような余韻ある終わり方だったけどね。
そしてAimerの唄うED「六等星の夜」がとても良かった。
原作は面白いのかもなぁと感じるので、機会があったらぜひ読んでみたい。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 35

71.8 22 シリアスでファンタジーなアニメランキング22位
神さまのいない日曜日(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (1077)
5705人が棚に入れました
15年前を境に、人々が生まれなくなると同時に死者が生前と変わらず動き回るようになった世界。そこでアイは墓守──死者へ安らぎを与える職業──として村人たちの尊敬を集めていたが、ある日やって来た「人食い玩具」と名乗る者によって真相を知ることとなる。村人たちは全て死者であり、アイが彼らによって信じ込まされていた両親についてのことも、実は嘘だった。村人たちを弔った後、アイは破綻している世界を救おうと決心し、同じく墓守である傷持ちや人喰い玩具を追ってきたユリーとともに旅へ出る。

声優・キャラクター
豊崎愛生、浪川大輔、佐藤利奈、能登麻美子、藤原啓治、柿原徹也、小松未可子、内山昂輝、喜多村英梨、野島裕史、渡辺明乃、丸山詠二、吉野裕行、今井麻美、原紗友里、加隈亜衣、高橋未奈美

にゃんぴ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

独特な世界観

原作未読
最初はあれこれは面白い?作画は素敵、一応見続けようかーって
そして、第4話観終わったとき、
これは素晴らしくて不思議な世界観だと思いますー!!
あと、アイはかわいいですね~
(今期のおすすめです)

不思議な雰囲気が漂っていてとても良い
原作の魅力をちゃんと表現していると思います
なのですごく気に入ってます
2期を是非作ってほしいです
個人的には今期のトップです。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 64
ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ストーリーの骨子があいまいで、なんとも言い難い終わり方

全体に、ストーリーの骨子があいまいで、なんとも言い難い終わり方。地力はある作品世界だったので、もったいない気がしますが、もともとそういう原作なのでしょうか?

お薦めはしにくい作品となりました。

■以下、前半までの印象

意欲的な作品世界で隠れた名作かも。第1話から第3話まで、まずまとめて観ることをお薦めしたいです。<<神に見捨てられた世界の物語

もったいなさ過ぎる作品。

私には相性がぴったりのコンセプトのようで、切ってしまわなかったのは幸いだと素直に感じています。ただ、癖の強い世界観ですから、好みから外れてしまうと仕方ないかもしれません。

この作品は、第1話目(物語の導入)が「うまい紹介」にならなかったように感じました。それがどうも人気がさほど出ていない理由なのかもしれません。

しかしながら、物語の設定としては、実に意欲的な作品です。

これから観てみようという人たちのためにこの作品をひとことでいえば【神に見捨てられた世界】の物語です。見捨てられるとは生きることも死ぬことも含めて捨てられるということ。いまの段階ではそんなイメージでとらえておくといいのかもしれません。

▲世界では15年前に{netabare}人が生まれなくなった(15歳以下は存在{/netabare}しないはず)
▲死者が{netabare}生前とさほど変わることなく活動している{/netabare}という特徴があります。
▲死者をきちんと弔うには{netabare}墓守という特殊能力を有した能力者{/netabare}が必要。
▲従来の死生観はこの世界では通用しない。死={netabare}活動停止{/netabare}でないため。
▲既存枠組みと違うため死者と生者は{netabare}ある種の対立{/netabare}関係にある。

その世界で{netabare}「十二歳」{/netabare}のアイは亡き母を継ぎ墓守として村人と共に暮らしていたものの、アイが{netabare}住んでいた村は彼女自身以外全て死者であった、{/netabare}わけです。これは衝撃の事実です。

当面のキーワードは、生者、死者、墓守を抑えておいけば理解しやすいと思いますが、この作品の面白さは、死=活動停止でないという点でしょうか。既存の枠組みではとらえきれないドラマが期待できそうです。

<<勝手な期待>>

死生観を含めたさまざまな考察が楽しみ

それにしても、

▲1話目の作り込みはしくじりましたね。大事な要素が詰め込まれているのですが、集中してみていないと印象に残らないので退屈なイメージになる。ヒロインのかわいらしい絵柄に心奪われているとしくじります。(^0^)

いきなりスタートから「隠れた名作化」されちゃいましたね。^-^; 

投稿 : 2025/03/29
♥ : 60
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

泣いた(;_;) (最終話まで

○関連URL
アニメ公式
http://kami-nai.com/
富士見書房
http://www.fujimishobo.co.jp/sp/201210kamisama/
webラジオ
http://hibiki-radio.jp/description/kami-nai
神ないラジオ~紗友里と亜衣の日曜日~
http://kami-nai.com/special/navigate.html


あらすじ

15年前に人々が生まれなくなると共に死者が生前と変わることなく動き回る世界。その世界でアイは墓守──死者へと安らぎを与える職業──として村人の尊敬を集めていたが、ある日やって来た人喰い玩具と名乗る者によって事の真相を知ることとなる。住んでいた村の住民は全て死者であり、彼女が信じ込まされていた両親についてのことも実は嘘だった。彼らを弔った後に、彼女は破綻している世界を救おうと決心し、同じ墓守の傷持ちや人喰い玩具を追ってきたユリーと旅に出る。


各話感想
{netabare}1話
いやぁ会場3分後に行ったらすでに満員で見れないorz
がしかーし、ニコニコは裏技があるのです。
携帯から放送へ行くとなーんと見れちゃうんですね。
恐らく携帯は席が別で用意されているからだと思われます。
くっそーでかい画面で見たかった><

最初からシリアスエンジンバリバリでこれはとても面白そうな予感。
もう最初から謎だらけで次回が気になります。
墓守がなんなのか?なんで街中の人殺しちゃったの?
ハンプティーハンバーグさんは何者なの?何がどうなってるの?
携帯画面でしかもちょいちょい画面が飛んでしまったので見逃し部分も多々あったので次週復習しようと思います。
早く次回が見たいけどこれ次回は2週間後なんだろうか…
待ち遠しい。

一旦復習
殺すのは墓守の仕事で墓守だけが安らかな眠りを与える事が出来る。
神様がいなくなって人は死ななくなった。
あいちゃんは墓守?
ハンプニーも墓守?


2話
主人公の女の子はアホの子なのかな?
えっハンプニーが撃たれた。味方か!?敵なのか。
親友だったのか… 娘も死んだのか。
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
どうして女の子を盾にしたし。わけわかんねぇw
決闘はトンズラかよ。
結局主人公は墓守なのか墓守じゃないのか。
だからなんで着いて行くんだw墓守になるために着いて行くのかな?
おんぶで恥ずかしがっちゃって可愛いw
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
何故飛び降りたしw
ってかいつの間に仲良くなってんだw
神様いなくなっちゃんだから確かにわけなくてもいいんじゃね。
12歳だったのかーい!小学生じゃないか!
32.3のおっさんだったのか。
神は馬鹿だったのか。
日光に弱いとか吸血鬼かよw
はんし熱で2億のゾンビこええ。
EDの入りがいいなぁ。こういう特殊ED好きだなぁ。


3話
あいちゃんのお母さんなのかな?お母さんだったか。
OPこんなんだったっけ。
ハンプニーさん何かに似てると思ってたけどやっとわかった。
デビルメイクライっぽい。
キタエリって太いのか細いのかよくわからん。
まぁライブやってる位だし細いのか。
何処へ向かってるのやら…
死ぬ方法だと!?村の連中殺してなかったっけ?
人類最後の一人!?どうしたんだ急に…
ファンタジーものは先読みしたくないから考えたくない。
ちょw突き落とすなw 本当なら川浅くて死ぬだろw
あれまたこいつ。追いついてきたのか。
自殺攻撃ってなんじゃそりゃ。
えっやっぱお父さんだったのか!!
暴徒鎮圧用のゴム弾。パンツびちょびちょww青の縞ぱんですよねやっぱ。
レースとかまったく興味が持てないです。
なんか仲良くなっとる。墓守も現れた。
拷問でもされてんのかな?
極度の疲労で記憶がなくなる?
幸せに死にたいのか。なんでやっやめろなんだ?
幸せに生きて幸せに死ぬのか。
わけがわからん敵だな。
墓守いいとこで登場!
思い出したか…お母さんはアルファって名前なのか。
墓守どんな力してんだよw
なんだお母さん勝手に消えて子供生んだのかよ。精子が欲しかっただけか。
アスティン。え?ハンプニー死んじゃうの?え?
工エエェェ(´д`)ェェエエ工 鳥肌立った。
あっ死者として復活したのか。
と思ったら墓守としてお父さん見送るのか。
泣ける。泣いた。いい最終回だった(´;ω;`)ブワッ
もっとお父さんと楽しくやっていた所を書いても良かったんじゃないの?
なんでそんな詰め込んじゃったんだ…
本当にいい最終回だった。
ってこれから先墓守として成長していく所を書いていくのかな?
この回が一番の盛り上がりになってしまわないよう願う。


Q.なんでハンプニーは死んだのか?
墓守だけが死を与える事が出来るから。

この解釈であってるよね?原作既読の人教えて下さい。
ハンプニーの願いがかなったから死んだわけじゃないんでしょ?


4話

5話
子供は出来ない。魔女がいたのか。
5人の体から必要なパーツを引きぬいて作られた…
まさかの人造人間。6人のラップスター。
ぽっくすさん組み合わせが違うって何がどうなってんのw
死者の体にも健康があるんですね。
まさかの想像妊娠!子供が欲しいと思っていないのに妊娠。
スカーの声が関係している。
お城のお姫様ェ…ミイラ姫じゃないか。やっぱ姫も死者なのかな?
謎の黒ローブ集団。
生者がオルタスに住む方法。死ねばおkとな。つまりそれは死者じゃないか…生者が住む方法ではないよね。
黒ローブ集団は死にに来たのか。
死者の皆さんに幸せな最後を迎えて欲しいアイちゃん。
ウッラは生者だったのか?なんかややこしくなってきた。
毎度毎度EDの入りがいいなぁ。しかし一枚絵ってのはホントに安上がりで頂けないな。


6話
コロシオハケ?死の姫だったのか?
そして死者として復活するわけか。
オルタスの闇。見られたり声をかけられたり触れられると死ぬのか。
ウッラはコロシオハケ。まるで死神だな。
OPかっこいい。
子供は15歳で選ぶのか。生者なら出て行く。残るなら死者になる。
ウッラは知らなかったのか…
愛ちゃんもそうだったもんな。
全員死んだらっておい。そりゃウッラにとってはいいかもしれないが…
あらら話しちゃうのか…
あぁやっぱ知ってたのか。
死ぬ事の意味が無くなった世界で死者と生者に何の意味があるのだろうか?
何かメリットデメリットみたいなものがあればわかりやすいんだけど比較しようがない。
キリコを通して抱きしめるとな。その発想は無かった。( ;∀;) イイハナシダナー
ウッラの母。恨みの塊だったのか。
セリカは時間を止めて何かを待っていると。
え?双子じゃないんか。スカーの子?どういうこっちゃ。
しかしまぁ毎度毎度特殊EDがいいね。
赤髪誰だ…


7話
学園?早速きたか赤髪。アリスカラー。
アイちゃんも制服着てる。一体何が始まるんです?
キタエリデビュー曲。歌手に転向でもするのか。
子供が生まれなくなったから学校も無くなっていくのか。
言ってるそばから誘拐かよ。
スパルタ学園なのかな?
強制収容所ww 年少者強制学習所。
おい色々おかしいぞwお迎えの車やらごく平凡な授業とかww
売られたww
マギータ先生やべぇ。
レールガンごっこしとるw
はいはいサービス回。そういや何歳だっけ12歳だっけ?
周りは皆高校生位なのかな?
異能者の学園だったのか。なんかアニメの方向性変わってない?w
強く願ったらこうなっちゃったのか。
レールガン?(難聴
ちょwアリスカラーさん大胆な覗きだなおいw
今回完全にギャグ日常回だな。説教の前に服着ろ服w
なる程大脱走計画してたわけか。
補助金目当てで生徒増やしてんのかよ。ってか政府なんてあんのかよ。
キタエリは幽霊Dなのか。ボクっ娘。
Dエンジーストラトミットス?名前なげーよ。
西方の魔女。ウィスパ。なんか凄い能力だな。
オルタスにいる時から監視してたのか。
アイとアリスとウィスパの出会いは運命?どういうこっちゃ。
珍しく普通のEDだな。まぁ本編の作画がいいからEDこれでもいいのかなw
しかし今回出会った学園の子達は生者なのだろうか?
死者なのだろうか?願いが聞き届けられたから生者なのかな?


8話
ゴーラ学園Ⅱ
大脱出会議ってなんだよw
あいちゃん委員長みたいだなw
出ても行くところが無いんだろうな。やっぱりか。
どうせ売られたり捨てられたりで行く場所無いんだろうね皆。
私にはあなたが無理?どういう事?
キタエリスカートで浮いてるけどパンツ丸見えじゃないのかw
夢を持てるのは居場所があるから。まぁそうだよな。
生まれた時から目が見えなかったのか…
盲目生活なんて考えられないな。
両親には黙って来ちゃったのかよ…
アイが眩しすぎるのか。
脱出は明日の午前3時。
世界を救うとか夢が壮大だな。
世界を壊すことで救う?世界が2つ?あるがまま?
・観察者がいない世界。誰もいなくても成立する世界。
・観察者がいる世界。人が見てる世界。主観。
何を壊すんだろう。人なのだろうか夢なのだろうか。
ターニャは来なかったか…
残る…だと?アイちゃん頑固だな。ターニャ来たか。
先生にバレてた…
弾丸を弾丸で相殺だと!?
ブーザービーター狙っと物を狙った所に飛ばす力。
特殊EDか今回も。
スカー育児放棄だと!?何があったんだよ。
今回は2話で完結なのかな?


9話
小さな共同体を壊すことで世界を救う。
アイちゃんその方法で世界を救うことに異論は無いのか?手伝っちゃうの?
アイちゃんは本来死んでいる人間を墓守として埋めて本来あるべき世界へ戻すことで世界を救うんじゃなかったの?
死者の街とか行ったりしてしまって考え方変わっちゃったのかな?まぁ学園の時も悩んで葛藤してはいたが…
「墓守が生まれる場所」
タイトルが凄く気になるな。スカーやっぱどっかいっちまったのか。
ターニャ両親の元へ戻れたのか。だいぶ端折ったな。
まぁ原作見てないからよくわからんけどまぁペースはいい感じで見やすい。
ウィスパとアリスは付いて来るんだね。
子供はセリカって名前だったんだっけ。
スカー一体どうしちゃったんだよ。何をそんなに躁鬱になっていたんだ…
なんだなんだどうしたんだよウィスパ。誕生日かーい!今回も日常回だな。ってしかも昨日かよw
年に一度のお祭りねぇ…誕生日が待ち遠しいのは二十歳になる位までだな。それ以降年取りたくねーしか思わない。
アリス16歳だったのか。そういや学校行ってたもんなw
あぁウィスパが車で叫んだのはケーキの看板見て思い出したのか。
人は日々刻々と変わっていくものだよ。
変わらない人のほうが珍しいんじゃないかな?
変わらない思いや考えもあるだろうけど。
見事な霧じゃなく嫌な感じだと?幽霊とか出るのかな?
クリスタルが生えてたり穴が開いてたりと道路として成り立ってないな。
音が消えた…嵐の前フリか。いきなりの雷。
墓守だと?ちっちゃい光の玉が?ブラックホールじゃんまるで。
え?分身?何人いるの?3人か?ぎゃーうじゃうじゃいた。
ストーリーサークル。墓守が生まれる場所…
何百人。何千人。同一の個体が生まれるのか。
一度しか確認されない墓守もいると。
スカーは自分が生まれた場所に戻りたかったのか?
おいおいこの先やばそうだな…ウィスパ帰っちゃうのかよ。
キタエリも短い出番だったな。
墓守集団怖い…ってか神様がいなくなっちゃったからその反動だか代償だかで墓守が生まれてるのかな?
ハンプニー…お母さんも…精神世界か?夢の世界か?
覚えておけ。
「お前を動かすただひとつの言葉は生きたいだ」
スカー…何を悩んでいるんだ…
墓守としての自分か母親としての自分かを悩んでいたのか。雷はなんだ?何か祈りが叶ってしまったのか?
ユリーさんプロポーズとかマジかっこいいじゃん。結婚してやんよを思い出した。
なんかちょこっとうるっとしたよ(´Д⊂ヽ
オースティア?3-4組は閉じ込められている?どういう事?
このアニメ安定して面白いなぁ。
しかし原作も終わってないからきっと中途半端に終わってしまうのではないかと思ってしまう。
スカーの回収したし新しい話がまた始まるのかな?
毎度毎度うまく話をまとめられている印象で凄いなぁこのアニメの構成。


10話
え?全てが初期設定に戻る町?人間も?
いきなり虐殺始まった…うわー怖い何この町。
最後の舞台はこの変な町が舞台なのか。
3年4組Ⅰ
荒れ果てた町になったけどあれ?
さっきのとこどうなったの?
アイちゃん麦わら帽子みたいなのかぶってたっけ?
なんかヒマワリみたいだなw
3年4組に何があるんだ?
部外者は一度中に入ると戻れない。全てを解決しない限りは…
アリスの救いたい世界があるのか。
イチャコラしやがってw
特定のルートと特定の穴からじゃないと来れないのな。
アリスの故郷だったのか。
リーさん?あれだれだっけ。あぁお化けのキタエリかw
なんで実態あるんだろうな。
14年前で冬で雪が降っている。まずは感想を言えとな。雪が綺麗って以外に何も無い。
ディー?あれ名前なんだっけ忘れちゃった。
キタエリよくわからんがお化けになっちゃったのか。
アイちゃん何処行っても人気だな。
スカー達はこの町で暮らすのか。
調理部ってアイちゃん料理出来るのか?
引っ越してきたばかり?え?どっから?なんも持たないで旅してなかったっけ?
ずーっといたくなるだと?迷いの森みたいな感じか?
3年4組が望んで作られた隔離された世界なのか。
1年ずつのループ。中の人間はリセット。
1年に少し足りないループでカレンダーがずれてるのか。
檻そのもの。
アリスとキタエリ以外知らないのか。中の人間は作った事すらわからないと。
死者はコクメイを通れない。生者ばかり。
3万人も入れたのかよ。
なる程それで冒頭に戻るわけか。
アリスの敵。キタエリが敵だと!?なんで?
カーテン外そうとして死んじゃったのか…
うーむ毎度毎度特殊EDがいいなぁ。
しっかしまぁややこしい設定だ。


11話 3年4組
ループを繰り返す発端になった文化祭前日のことをアイちゃんは調べる。
アリスが手がかりを外から持ち込んでいるのか。
キタエリが燃やしてんのかよ。
やがてひと月が過ぎてっておい!一気に飛んだなwアイちゃん13歳か。
随分ゆっくりしてんだなこの町で。スコップ忘れかけてたのか?
墓守って事も忘れそうにっておいおい世界に溶けこんで来ちゃってるじゃないか。
願いってのは叶っちゃいけない?叶わないからいいのか。
まぁそれはあるけど目標を新しく見つけろよ。
単なる通過点か。
ディーさんが敵…
3年4組は閉ざされた世界にいた方が良いとな。ひきこもりか!
もってかれそうになるのか。ループに取り込まれるとかヤバイじゃないか。
ん?何が起こった?10?
なる程いつもなら9対9で揉めてたのか。変革を起こしたのか。
アリスが置いてディーが回収、アイちゃん見つけられないと。
お?スルーしたか。アイちゃん何かを感じ取ったか。
あっディーにバレた。おいおいすんなりに取られるなよw
自分が死んだ事を思い出したか。3年4組のループを消しちゃったらディーも消えるんだなきっと…
やっぱりか。
だからウィスパになった。ささやき続ける。壊せ壊れろ壊し続けろ。
アリスはバスケ好きなんだな。そしてディーはアリスが好きなんだな。可愛いw
んな都合の良い話があるわけないだろ!いや神様に願えばありそうだな。
アリスに好きってバレちゃうからだめなのか?
ディーが消える事知ってるだろ。アリスに嫌われたくないのか。切ないな。
アリスの血で濡れているだと?うわー殺してリセットしたのかよ。ヤンデレってレベルを超えてる…
今日のアリスには僕が必要だ…そう思っていたのにアイちゃん…何…これ…
これはヤバイ。嫉妬に狂いそう…
3年4組が開放される為なら構わないのかよ…聞いちゃったよ…
おまえ…消えるのか…?切ない。


12話
ディーは何か怪しいこと企んでそう。
あらアリスがいてディーが来ないのか?
またリセットコースかよ…クラスメイトに思い出させて何かが変わるのか?
そうだよな生き返って下さいって願っていれば…
うわーリセットコースか。なる程思いの強さで改変強化が行われるのか。
えっディーもリセット?14年分消えちゃうのかよ…
おいおい皆で落っこちる気かよ。
世界の大元はアリスだったのかよ…
まさか死んだのもアリスだったのか。あれ?じゃあディーはなんで幽霊なんだ?
このアリスのいる世界から出たくない思いが幽体化したのかな?
無かった事に…してはいけない。アリス…(´;ω;`)ブワッ
え?そこでアイちゃん切れるの?
なる程墓守に埋められちゃったらしょうがないな。
ディー実体化してる。
え?アリス生きてるの?あれ?Fin?最終回だったのか?
全13話じゃなかったっけ。まぁどっちにしてもイイ最終回だった。

ちなみに最後なんでアリス生きてるの?と思った方はこちらを見るといいでしょう。公式で説明されています。
http://kami-nai.com/special/navigate.html

恐らくアイちゃんが神様だったていうオチになりそうな予感がする。2期やって欲しいなぁ~><
{/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 55

88.6 23 シリアスでファンタジーなアニメランキング23位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1192)
5592人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

デブチョコボが全てを救う

キネマシトラス制作。

次元の渦・亀裂から大量に魔物が湧き出し、
世界は「波」と呼ばれる現象で破滅の道を辿る。

図書館で1冊の古書と出会った主人公尚文は、
世界を救う盾の勇者として異世界に召喚された。
召喚された勇者は彼を含め4人である。

労働の対価として報酬を要求する勇者たち、
英雄譚としての勇者像からは乖離した設定である。
この設定も、物語後半で効果を上げる。
{netabare}地道に任務をこなし民の信頼を得る主人公と、
どこかゲーム感覚で勇者ごっこをする、
他の勇者との対比が顕著な形で表される。{/netabare}

ハーレム展開も少しずらされている。
根拠のない愛情が、先行するのではなく、
信頼が先行しているため過度な嫌味とならない。
{netabare}身寄りのないものたちの疑似家族なのだ。{/netabare}
デブチョコボのフィーロが全てを救う。
なんて愛嬌のあるキャラクターでしょう。
ニコニコと荷馬車を引く姿がとても可愛い。

地道に戦闘し、レベルを上げ、
その対価で食料と武具を購入し旅を続ける。
気が付けば民の信頼を集め仲間を得る。
このこともまた物語後半で効果を上げる。

主人公尚文は、物語終盤になり、
{netabare}壊滅した仲間の故郷の再建を願い町を作る。
それは彼にとっても新たな旅の拠点である。{/netabare}
様々な旅での出会いが彼を成長させたのだ。
生き方を見つけ、ここからまた始める。

新たな冒険の始まりに期待するばかりだ。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 72

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人間の醜い心に嫌気がし、人狼や神鳥の美しい心に癒される物語

この物語はドラゴンクエストのような立派な勇者が登場する素晴らしい物語ではありません。
人間の醜い心が思いっきり表現されています。
このアニメで美しいバトルを期待されている方は、見ない方が良いでしょう。
でも、人間でない人狼のラフタリアや神鳥のフィーロが私たちを癒してくれるので、この物語は何とか見ることができます。


この物語では、顔も見たくないほどの嫌な人間たちが登場します。
その嫌な人間たちから盾の勇者である尚文(なおふみ)は、何度も何度も濡れ衣を着せられて酷い目にあいます。

そんな嫌な奴らからの迫害をバネにして、尚文は少しずつ成長します。しぶとく、たくましく生き抜きます。
そんな尚文の生き方に、思わず感情移入してしまいます。
ドロドロして美しくないけど、大好きです。共感が持てます。

そして、尚文の仲間である人狼のラフタリアや神鳥のフィーロは、この物語では天使のように純粋です。いつも尚文を守ってくれます。

人間の心が醜く、獣や鳥の心が美しい、それが嫌というほどわかってしまう物語です。


この物語は、まさに人生の縮図のようなものです。
嫌な奴に屈服して日陰のような人生を送るか、それとも嫌がらせを跳ね返してしぶとく生き抜くか、その選択を迫られることが人生には割とあります。
私たちも盾の勇者のように、しぶとく生き抜きましょう。

エンディングは 藤川千愛さんの「きみの名前」 と 
               「あたしが隣にいるうちに」
2曲ともこの物語にふさわしく、心の叫びが聞こえてきます。魂の叫びと言っても良いかもしれません。
決して美しくないですが、心に響く名曲です。
       

投稿 : 2025/03/29
♥ : 70
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

憎しみの連鎖

アニメーション制作:キネマシトラス
監督:阿保孝雄、シリーズ構成:小柳啓伍
総作画監督:鈴木 豪、山本由美子
キャラクターデザイン、総作画監督:諏訪真弘
原作:アネコユサギ

異世界系アニメは嫌いではない。
パーティーを組んでモンスターを倒すという
今では誰もが知っている物語自体に
不思議と惹きつけられるからだろう。
しかし、物語の骨格が共通のため
誰もがストーリーを作りやすいこともあり、
作者の嗜好が分かりやすく伝わってくる。
そのため、私にとっては好みがはっきり
分かれるジャンルの作品でもある。
物語が目指しているものが見えたときに
感じたのは、『盾の勇者の成り上がり』は、
私が好きな異世界ものだということだった。

20歳の大学生、岩谷尚文は「四聖武器書」という
本を読んでいるときに異世界に召喚されてしまう。
そこには、剣、槍、弓、盾の4人の勇者が揃い、
尚文は盾の勇者として召喚されていた。
4人の勇者は定期的に訪れる「災厄の波」に
対抗するために呼ばれた存在。
しかし、なぜか盾の勇者である尚文だけが
召喚したオルトクレイ王やその娘・マインから
迫害されてしまうのだった。

序盤を乗り切れるかどうかが
いちばんのカギになるかもしれない。
主人公の尚文が周りの人々から騙され、
迫害され続けるため、観ていてストレスが溜まるからだ。
個人的にはフィーロとドラゴンのレースでの
マインのやり方があまりにも滑稽で笑ってしまい、
そこから、安心して観られるようになった。
尚文が迫害されることが、この物語の核心の
部分なのだろうと思ったからだ。
おそらく盾の勇者についての本当の秘密は、
物語の最終段階にまで来なければ、
明かされないのではないだろうか。
そもそも尚文だけが「盾」の勇者ということで、
武器ではなく防具だというのは変な話で、
攻撃を受け続けることを示している。
それによって、憎悪の炎が蓄積されていき、
強大な力を持つ話になっている。

結局、何千年も続く人類の歴史で
戦争が終わることのないのは、
憎しみが連鎖するからだろう。
これを断ち切らない限りは、
私たちはいつまでも破滅の危機と
直面し続けなければならない。

マチュー・カソビッツ監督の『憎しみ』という
映画があるのだが、フランスでの
有色人種たちが差別を受け続け、
悲劇を生んでしまう様をモノクロの映像で
スタイリッシュに描いている。
フランスというとサッカーの
ジダンやアンリなど有色人種のスター選手が
多いイメージだが、反面、差別が根強いと聞く。
国粋主義者が一定数以上いて、
スラム街のような場所も存在する。
フランス国内の暗部が描かれた、
とても心に残った作品だった。

『盾の勇者の成り上がり』を観ていて、
そんなことを思い出したのだが、
この作品は、テーマや教訓を込めた童話。
明らかに西洋の童話がバックボーンにある。
だいたい、マインや教皇、ほかの勇者の行動が
あまりにも常軌を逸しているわけで、
明確な目的をもって物語が紡がれていく。
そのため些か、極端な展開になっていて
好みが大きく分かれるだろう。
例えば、先述したように盾の勇者は、
攻撃を受け続け、憎悪の炎で自らと
世界を滅ぼすほどの力を備えているように見える。
それを助けるのが奴隷商で売られていた
タヌキの亜人のラフタリアと
神鳥と呼ばれるフィーロである。
本心から信じてくれる大切な人が近くにいることが、
人を憎悪の念に縛られることから救ってくれる。

また、「災厄の波」に際して、
モンスターを退治していくのと同時に
一般の村々が被害を被り、
モンスターの死骸が周辺地域に
災害をもたらす話もある。
勇者たちがモンスターを倒すことで
後始末をしないと被害が拡大していく発想は面白い。
そんなときに尚文が人々を助けるのだが、
必ず報酬を要求する。
つまりは「ギブ&テイク」の精神だ。
人と人との関係というのは、いくら親しい間柄でも
「ギブ&テイク」を忘れてしまうと、
簡単に関係性が崩れてしまうことがある。
一方が与え続けているだけの関係性は、
いくら口では「気にしないでいい」と
言われたとしても、長続きすることはない。
これは親子であっても同様だ。
誰もが頭では分かっている、人と人との関係性の常識を
物語でしっかり伝えているのは好感だった。
この常識は最近の社会では忘れかけられていると思う。

そして、物語に一貫して流れているのは、
「信じる」とは、どういうことかということ。
盾の勇者は、ほかの使い物にならない勇者たちと
共闘しなければならないことをフィロリアルの王から
課される。人を信じたり、託すことによって、
初めて未来が拓けることを示す。
{netabare}勇者たちには、それぞれ特殊能力が設定されており、
他の勇者のことを信じることで、
その能力を全員が使えるようになっている。{/netabare}
おそらく、この物語では、人が持たなければならない
いくつもの大切なものを身につけなければ、
「災厄の波」に対抗することができないのだろう。

物語全体としては「なろう系」らしく、
設定や物語の粗が散見され、
主人公以外の頭が悪すぎてイライラする。
タイトルもこの作品が内包するテーマとは
かけ離れていると思うし、失敗だと感じる。
おそらく編集者がつけたのだろう。
しかし、キャラが魅力的で、
やりたいことがはっきりしている。
最後に仲間に加わるのも、樹のチームから
追い出されたキャラということで徹底している。
作画は安定していて、顎のとがった造形が特徴。
美術面もなかなか興味深く、
ローマやマヤ文明の遺跡を参考にした
絵作りが好感だった。

別の異世界から訪れたグラスやラルク、
そして、勇者たち全員が
それぞれ別の世界の現代から召喚されたこと、
盾が抱える暗い秘密など、
気になる点はたくさんある。
2期と3期の制作が決定したということで、
続編を楽しみに待ちたい。
(2019年11月10日初投稿)

投稿 : 2025/03/29
♥ : 70

85.3 24 シリアスでファンタジーなアニメランキング24位
Re:CREATORS(レクリエイターズ)(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (1073)
5306人が棚に入れました
自室でアニメ “精霊機想曲フォーゲルシュバリエ” を観ていた水篠颯太の目の前に、画面の向こうに映っていたはずのアニメのキャラクター、セレジア・ユピティリアと、軍服を纏った謎の少女が現れる。
両者の戦いに巻き込まれた颯太は、2人を追って代々木公園へと向かう。そこにPCゲーム “追憶のアヴァルケン” のキャラクターであるメテオラ・エスターライヒまで現れて──

声優・キャラクター
山下大輝、小松未可子、水瀬いのり、日笠陽子、坂本真綾、雨宮天、村川梨衣、鈴村健一、豊崎愛生、小西克幸、金元寿子、杉崎亮、柳田淳一、濱野大輝、寿美菜子、恒松あゆみ
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

あれ?真鍳は?この作品の一番の問題は、主人公の少年が贖罪を終えた気持ちになっているところかな。

【はじめに】
この作品の評価は、主人公の高校2年生の少年・水篠颯太の評価によって大きく左右される。
正直、私には受け入れがたい人物だったので、「物語」と「キャラ」の評価が厳しくならざるを得なかった。

物語の世界観や、彼以外の登場人物は、それなりに高評価していたんだけど・・・。

【物語】
「マンガ、ラノベ、アニメ、ゲームの登場人物が現実世界に現れて・・・」
物語の発想は突飛で面白いと思った。

会話が多く、物語の展開が遅く感じたのは低評価。
テンポ良く話を進めると2クール持たないので、会話を多くして間を持たせている印象しか受けなかった。

主人公には問題がありすぎる。

{netabare}前半は主人公の思考と行動が不可解。
この一大事に仲間たちには隠し事。
あげく、敵方のキャラ(まみか)に秘密を告白し、事態を複雑にしてしまう。
《まみかはこれが原因で殺されたのだから、責任重大!》

中盤。創造主でも被造物でもないのにエリミネーション・チャンバー・フェスの企画室に自由に出入りできる特権が与えられる。
《創造主と被造物以外ではたった一人だけ特別って・・・?》

終盤。彼の被造物である「シマザキセツナ」が世界を救う。

ラスト。すべての贖罪が終わったかのような晴れ晴れとした表情。{/netabare}

主人公特権と、ご都合主義としか受け止められない。
これでは他の創造主や被造物が、気の毒すぎる。

【声優】
21話の豊崎愛生さんと大橋彩香さんの熱演は圧巻。
13話の”黒”メテオラ(水瀬いのりさん)は爆笑必至。

【キャラ】
創造主・被造物ともに、個性的で人間味あふれた好人物ばかりだった。
返す返すも、主人公の少年だけが・・・。

【作画】
終盤、時折乱れることもあったが、相対的にとても見やすかったと思う。

【音楽】
作品のイメージには合っていたと思います。
個人的には、あまり好みではなかったけど・・・。(笑)

【最後に】
視聴しながら感じた疑問点をいくつか・・・。

{netabare}真鍳の能力は7話で共有されているにも関わらず何の対策も無しだったのはなぜ?
一番対策しやすそうなキャラなのに、不思議・・・。

------------------------------------------------------------

セツナが制作した二次創作にすぎない『軍服の姫君』アルタイルって、凄すぎじゃないですか?
被造物をこっちの世界に呼び寄せたのも彼女でしたよねぇ?
こっちの世界では、『プロの創造主』達が、彼女に対抗すべく、必死に知恵を振り絞っているというのに、一蹴って!

------------------------------------------------------------

アルタイルを説得した『シマザキセツナ』は主人公の少年の被造物って話でしたよね?
ということは、ここにいるシマザキセツナは『主人公の少年が設定した人物』ってことですよね?

ということは、『シマザキセツナの言葉』=『主人公の少年の言葉』ってこと?
ということは、アルタイルを説得したのは主人公ってことになっちゃうんじゃ?

それとも、被造物に故人の遺志が宿ったってことなのかな?
そんな設定ありましたっけ?

------------------------------------------------------------

私たちはこの作品を『アニメの作品として』視聴しているので、全く違和感を感じませんが・・・?
『被造物たちは、この世界では2次元の姿で存在している?それとも3次元の姿で?』

被造物って『アニメやゲーム、漫画のキャラ』でしたよね?
ということは、やはり2次元の姿で存在しているってこと?
そう考えると、主人公の少年がセレジアやメテオラをすぐに本人だと見抜けたのが納得がいくけど・・・。
3次元の姿で突然目の前に現れたら、普通、コスプレにしか見えないですよね?

だけど、2次元の姿で現実社会にいたら違和感有りすぎですよね。
それだけで大騒ぎになっちゃいますよね?
ということは、やはり3次元の姿で存在していると考えるのが普通ですかね?
ただし、そうなると、なぜ主人公の少年にはすぐに本人だと見抜けたのか?ってことになっちゃいますけど・・・。

しかし、エリミネーション・チャンバー・フェスの会場のモニターに3次元の姿が映っていたら・・・?

一般の観客には意味不明でしょうね。
『誰だこれ?』ってなっちゃいますよね。
単なるコスプレにしか見えない!

ということは、リアルと同時進行(じゃないのかもしれないけど)で、アニメ化して映しているって解釈で良いのかな?

さすが、政府主導。
もの凄い技術だ・・・!

------------------------------------------------------------

ところで、真鍳はどうなったんだ?
他の登場人物と違って、彼女は普通に”殺人犯”なのに・・・。
放っておいていいの?

{/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 88
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

一秒あれば世界は変わる

原作「BLACK LAGOON」広江礼威、
監督「アルドノアゼロ」あおきえい。

精霊機想曲フォーゲルシュバリエ、
この作品内の大人気アニメですが、
アニメキャラが現実世界へやって来る。
セレジアがかわいい、メテオラも素敵だ。

アニメやゲームの空想上のキャラクターたちが
現実世界に現れるありそうでなかった設定。
{netabare}自分たちの世界や或るいは自分の存在そのものが、
単なる娯楽の産物だと知り、被造物と、
それを創り出した創造主との大きな衝突に発展する。{/netabare}

主題歌「GRAVITY WALL」が素晴らしい。

最終話視聴追記。
{netabare}新キャラが続々と登場し序盤は楽しめる。
ただ中盤以降の物語が弱いように感じます。
私としては主人公である颯太が物語の軸に、
成り得なかったのが原因でしょうか。
颯太はトラウマを乗り越え、創作活動を再開しますが、
彼の成長物語としてもう少し丁寧に、
背景や葛藤を描いて欲しかったと思います。

ただ期待した程ではないと言うだけで、
タイトル回収からのGRAVITY WALLは感慨深く、
最後までメテオラ様々でしたね。{/netabare}

まずまず、楽しめました。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 82

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「承認力」というパワーワード(笑)とともに記憶されるだろう作品

メディアミックス展開はされましたが、原作無しのオリジナルTVアニメと言って良いと思います。

ストーリーへの賛否は分かれると思いますが、本作以後には「承認力」という言葉がアニメ、漫画、ライトノベルなどの感想や批評に普通に使われるようになることでしょう。

そして本作を通してみたとき、きっとあなたは颯太くんとは別の人物をもう一人の主人公、あるいは「真の主人公」と感じていることでしょう。

たぶん普段から創作について考えている人にとってこそ面白いお話であって、受け手に徹している人にはさほど響かないお話なんだろうと思います。悪い言い方をすると「業界内輪ウケ」という非難もついて回るような気がしますが、私は楽しく視聴できて満足です。

ということで評点についてはおそらく私は他の方のレビューにはない高評価だと思われますので、普段の私の評点とよほど意見の合う方以外は参考になさらないように(笑)。

余談: 食べ物を頬張って喋る、何を喋っているかわからないメテオラがメッチャかわいい。
(以上、2017.9.17全話視聴時記載。)

========= 以下は1話目視聴時点の記載 =========
アヴァンタイトルのあの女性を、作中キャラが探しているってことで良いのかな?
だとしたら、たぶんどちらの世界にも既に悲劇が起きていますね。

主人公以外のメインキャラクターの設定や能力は厨二バトルものっぽいけど、それはシナリオ上の必然で本筋自体はメタなお話っぽいからこれはかなり面白そう。

レビューを改めて書くのは、たぶん視聴終了後になります。
========= 以上が1話目視聴時点の記載 =========

2017.7.2追記:
放送終了後に更新のつもりでしたが、(予定された)総集編だった13話が面白過ぎて、思わず更新してしまいました。

今後の展開で予定されている作中のクロスオーバー企画に備えて各キャラの作中設定が掘り下げられました。

そして総集編のはずが過去映像が改変されていたり、ナレーションのメテオラの台詞がいつもの抑揚のない感じのまま、所々黒かったり、「メテオラ(妄想)」がでてきたり…。

「総集編だから観ない」とかはナシです。この「13話」(ナンバリングも正規)は、超絶面白かったです!

2017.7.24追記:
放送キー局である朝日放送が「テレビ朝日系列」としての番組編成でゴルフ全英オープン(7/22深夜)と世界水泳(7/23早朝)を中継するため、放送時間をずらすなどの対応も無理ということで第15話と第16話の間で1回休み。

他の放送局では水瀬いのり(メテオラ役)、小松未可子(セレジア役)、日笠陽子(アリステリア役)の3人による謎の穴埋め番組が放送されました。

たぶん内容はさておき、この特番を入れるスケジュールは当初から決まっていたと思います。なので公式HPとかで早めにアナウンスしても良かったと思うのですが、「万策尽きた」という誤解が一部に広まっている模様。

まあこういった事情での特番なので、13話と違ってこれを観なくても本編視聴に実害はないはずです。セル版の円盤の映像特典には入るかもしれません(笑)。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 63

79.3 25 シリアスでファンタジーなアニメランキング25位
天鏡のアルデラミン(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (908)
5034人が棚に入れました
隣接するキオカ共和国と戦争状態にある大国、カトヴァーナ帝国。その片隅で一人の青年が戦乱に巻き込まれようとしていた。名はイクタ・ソローク。戦争嫌いの怠け者で女好きという、およそ軍人とはかけ離れた人物だ。幼馴染であるヤトリシノ・イグセムとともに高等士官試験を受けた彼は、二次試験への送迎船で、看護学校出身のハローマ・ベッケル、旧軍閥名家のマシュー・テトジリチ、そしてヤトリと同じく忠義の御三家の一角、レミオン家のトルウェイ・レミオンと出会うこととなる。道中、彼らと賑やかな時間を過ごしていたその時、突如船が座礁する。総員退艦となり脱出する5人……だが、そこで一人の少女が船から海へ落ちる姿が目に入る。ためらわず、大荒れの海に飛び込むイクタ。そして、彼は少女の小さな手を握った。時に帝歴905年。それが後に常怠常勝の智将と呼ばれた男と、帝国最後の皇女と呼ばれた女の初めての邂逅。“約束された敗北"へと向かう、物語の発端である――。

声優・キャラクター
岡本信彦、種田梨沙、水瀬いのり、金本涼輔、間島淳司、千菅春香

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

悪くないかな…。→ まともな戦記物で、面白い!(…ので原作買った。)

ライトノベル原作(電撃文庫刊)。既刊10巻なので不人気ではないはずですが、私は未読です。
→ 面白いので原作を買って読み始めました。現在既刊10巻すべて読了。(2016.10.1)

契約した精霊がパートナーとして各キャラについています。主人公のイクタは、同郷で名家の娘っぽいヤトリが仕官のために都へ上るにあたって、試験でヤトリを助けたり引き立て役になったりするために同行します。

途中で同じ試験を受けに行く人たちと一緒に乗った船が難破して…、ということで後は書きませんが、とりあえず主人公は軍師・参謀タイプです。

そういう設定で1話目から有能そうに見える主人公はなかなかいない気がしますが、イクタはちゃんと有能そうだったので視聴継続して完走しました。

かなりちゃんとした戦記ものです。

本作は主人公のイクタ以外の、「騎士団」を始めとする周辺キャラが魅力的です。原作では敵方も魅力的ですが、アニメ化範囲では顔見せ程度の感じで「続きが知りたければ原作で」になってしまいますね。

…作画は、崩れというよりは動きの点でちょいちょいダメっぽいですが(笑)。
2016.07.30追記: 力の入れ処をわかっているようです。これは大丈夫そう。

全13話で原作3巻まで+後の巻からの幼少期回想エピソードを消化しました。

原作はかなり長い話になりそうで、アニメ化部分はいわばプロローグみたいなものです。

2017.12.12追記:
原作は13巻に到達。もうすぐ終わるっぽいあとがきでした。そういえば原作ではわりと重要人物である気がするトリスナイ(カトヴァーナ帝国宰相)って、アニメではキャスティングされていないどころか、ロクに名前も出てこないですね…。

続編が作られれば登場するとは思うんですけど、まあアニメ化された範囲では名前は出ていても事実上出番はなかったですからね…。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 59
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

硬派な戦記モノは希少

[文量→中盛り・内容→感想系]

〈2016夏 個人内ランキング 3位〉

【総括】
希少な「戦記モノ」。もうそれだけで価値がある(好きな人間にとってみては)。戦記モノの正否は、「戦術」「戦略」「ストーリー」が大きいけど、いずれもなかなかがんばっていた印象。特に「戦術」。

2期、あるなら1期以上に面白くなりそうで、戦記モノの中でも更にレアなテーマ! 期待してます♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
戦記モノとしては、(途中で萌えなどに走ることもたく)かなり頑張っていた方だと思う。ちゃんと「戦術」「戦争」を魅せようという姿勢は一貫していた。

キャラとしては、完全に「銀河英雄伝説」を意識していると思った。特に主人公のソロークは、かなり「ヤン・ウェンリー」してたw 戦術の天才であり、怠惰を目指している感じとかね。一方、ライバルキャラのジャンは、「ラインハルト」と呼ぶにはまだまだ軽いが、今後の成長に期待だね♪

少し残念だったのが、戦術的優位性を「新兵器」や「科学的な知識」に頼る場面が多かったことだ。それはアナライ・カーンという一人の天才がもたらしたもので、言ってみればオーパーツ。そりゃ~予測もつかないし、勝つだろうさ、と思うことが多かった。やはり、お互いに同じ条件の中、純粋に知略で勝負するシーンをもっと観たかった。

とはいえ、かなり楽しめた事実に感謝。自分的に1番好きなジャンルの戦記モノを真面目にやってくれるアニメは希少です。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
本格派ファンタジーといった感じですかね。大好物のジャンル。このような物語において、「第3皇女(王子)」というのは定番の立ち位置ですね(好きに動けるから)。

2話目
戦闘シーンやその後の展開などはわりと現実的で、「グリムガル」を思わせる。この展開だと普通、シャミーユ(王族)の崇高(壮大)な使命感に、ソローク(主人公)が忠誠を尽くすのだろうけど、シャミーユがさほど傑物ではない(子供にしては優秀)という設定が効いてるね。

3話目
ん? 学園モノに発展させるの? 2期やるならまだしも、まとまるか? このまま戦記モノとして(即座に王女つきの将兵にして)流していった方が良いと思うけど。ソロークが真面目に講義に答えるとか、キャラと違うくない? 落第、退学をした方が良いよね、本人的には。

4話目
ソロークの戦術や演説は確かに良かったが、軍人になりたくないというあの激しい怒りは何処に? これまでの間に「やはり軍人を目指す」というソロークの決意というか、動機付けがほしかった。ヤトリの戦いは、ちゃんと関節や鎧の隙間を狙っていて良かった。

5話目
回想編。これだけ良い回想シーンを作れるのだったら、これ(ヤトリを守る)をソロークの戦う理由に(ハッキリと)できれば良かったのに。

6話目
マシュー、格の違いってw こういう「主人公には及ばないが、平均以上の力を持つ脇役」が(死に際などに)主人公以上の行動をとると、作品の名シーンになるね(H2の木根とか)。

7話目
文化的な見地から、相手の言葉(聖戦)の裏にある事実を推測するのは、作風に合っていて良かった。

8話目
同じ帝国の民と戦う葛藤を理解していたはずのヤトリがやたら好戦的っての、ややキャラがぶれてる気がする。そんな分かりやすい死亡フラグw 引くのも勇気、ということがよく表現されていた。

9話目
バトルシーンは迫力があって、なかなか良かったです!

10話目
前話のただの下ネタ話が伏線になってるのは良かった。少しだけ、「08小隊」を思い出した。これまで戦術的なことばかり魅せてきたけど、ここで戦略的なことを描いてきたね。主人公が指落とすの、止めなかったのが衝撃。ラノベなら良いんだけど、アニメだと作画が面倒くさくならないかな(笑)?

11話目
戦死者に対して、非常に真っ直ぐ扱っていて、好印象ですね。

12話目
ここにきて、ソロークの戦う理由の説明ですね。これがあるなら、万事OKです♪

13話目
最後は交渉でなんとかするってのは良かった。2期を期待させるラスト。上手に負ける為の戦……なかなかないテーマですね、楽しみです!
{/netabare}

投稿 : 2025/03/29
♥ : 42

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あれ…ねじ巻きはどこに行っちゃったの…!?

この作品の原作は未読ですが、種田さん、水瀬さんが出演する事を知って視聴を決めた作品ですが、序盤の視聴ですっかりこの作品の魅力にハマってしまいました。

この物語の主人公は、17歳のイクタ・ソローク…彼は軍の名門イグセム家の令嬢であり幼馴染でもあるヤトリシノ・イグセムと高等士官試験に臨むため船出するところから始まります。

その船には、狙撃手のトルウェイ、旧軍閥のテトジリチ家の長男であるマシュー、衛生兵のハローマ…そしてなぜか帝国第三皇女シャミーユも乗船していたのですが、船が嵐によって沈没してしまうのです…

一行は地上に流れ着き一命を取り留めるのですが、流れ着いた先は帝国と戦争状態にある隣国のキオカ共和国だったんです。
彼らの選択肢は二つ…自国の領土まで逃げ延びるか、捕虜となって捕まるか…
紛争中の国境近くでもあるこの場所は敵の見張りの目も厳しく、簡単に逃げられる場所ではない事を認識させられるイクタ達…
きっと帝国第三皇女であるシャミーユ殿下は恰好の交渉材料となるでしょう…
でもそれは一つ間違うと戦局の大きく影響の出る可能性を秘めている…
こんな困難の中から物語が動いていきます。

この作品で第一に感じるのは、主人公であるイクタと幼馴染であるヤトリシノとの関係です。
ヤトリシノのCVが種田さんである事も相まって、彼女に流れるイグセムの血を重んじ、騎士として凛とあろうとする姿は堪らないくらいに魅力的…
でも、彼女が凛としていられるのは、傍らに必ずイクタがいるからにほかなりません。

このイクタ…「食わせ者」とは、正に彼の事を指す言葉といっても過言ではありません。
常日頃からいかに怠けるかを考えており、「怠ける時は怠けるが、怠けるための努力は惜しまない」が彼のモットー。
でもその実態はイクタが師と仰ぐ科学者アナライ・カーンの弟子一人で、彼が口にする「怠ける」とは「効率が良い」事と同義なんです。

例えば1日かかる仕事をやり方を工夫する事で半日しかかからなかった…
余った残りの時間は自分で好きなように使う…これがイクタの言う「怠ける」です。
人は面倒くさい事が嫌いで「安心・安全・安泰」が大好き…というのは本当だと思いますし、文明の発達もこの発想に基づいた部分が多いと思います。

でもイクタが怠ける事を追い求めた結果、彼に待っていたのは彼の人生における3重苦でした。
ただイクタにとっての3重苦が世の中全ての3重苦とはならない事を彼は知っており、軍人としての道を歩き始まるのです。
でも、イクタが軍人として歩むようになってからが面白さの本領が発揮された作品だったと思います。

それとこの作品の登場人物として重要なのが「精霊」の存在です。
火・水・風・光の4種類に分けられた精霊は手のひらサイズで、人間一人につき一体の精霊をパートナーとする事ができるんです。
精霊は武器の動力として使用できるだけでなく、人間に忠を尽くす存在なので一部では神から遣わされた存在として崇められています。

実はこの作品のタイトルを一目見た時から気になっていた事があります。
「ねじ巻き精霊戦記」です。精霊とねじ巻きって、アンマッチ過ぎ…だから物語の中でどの様な関わりを持っていくのかが楽しみで仕方ありませんでした。
でもそれは結局作品の中で触れる事はありませんでした…原作は10巻まで発行され、さらに連載も続いていますが今回アニメ化されたのは原作の3巻まで…つまりまだまだ序盤という事なので、そのうち制作されるであろう続編の中で明らかにされるのかもしれません。

イクタの前に広がるのは、見方の圧倒的不利な状況ばかり…
後に「常怠常勝の智将」と呼ばれるイクタでも味方の犠牲を一人も出さずに…という訳にはいきません。
それに智将よ呼ばれる人物は、この世でイクタ一人…という訳でもありません。
どんなに最善を尽くしても守りきれなかった命は一つや二つではありません。

自らの判断が…命の優先順位が間違っていると罵られた事もありました。
きっと普通に諭すことができるなら…そんな状況が許されるなら罵られる事もなかったでしょう…
でも戦争がそんな言い訳すら許してはくれないんです。
誰もがイクタの様に状況を俯瞰できる訳じゃない…
少しでも味方の犠牲を減らしたいだけなのに…
身に付けていたモノだけが淋しげに残されている…そんな状況を見たくないだけなのに…
気になる方は是非本編でご確認下さい。
私にとってダークホース的存在の作品でした。

この作品の続編は是非とも見たいところですが、乗り越えなければいけない壁があるのも事実だと思います。
最大の壁は声優さんの復活だと思っています。
この作品には、ヒロインのヤトリシノ・イグセム役に種田梨沙さん、そして藤原啓治さんも出演されていますが、お二人とも現在療養中です。
幾つかの索引では代役も決まったようですが、既に世に出回っている作品の出演者が変わるのは淋しい限りですし、ヤトリシノ役は種田さん以外は考えられないと思っています。

でも…wikiで彼女の出演した作品を見ると病気になるのも仕方ないような気がします。
出演される殆どの作品はメインキャラで、テレビアニメ、OVA、WEBアニメ、劇場アニメ、ゲームにドラマCD…それに吹き替えやラジオにまで出演しているんです。
それだけ彼女のニーズがあるからなんですけれど…
これだけ忙しかったら、自分の出演した作品もまともに見れていないのでは…と思ってしまいます。
絶対元気な姿をもう一度見たい…そう願っています。

オープニングテーマは、岸田教団&THE明星ロケッツさんの「天鏡のアルデラミン」
エンディングテーマは、鹿乃さんの「nameless」
相変わらず歌い辛いですが、岸田教団&THE明星ロケッツさんのオープニングは恰好良いの一言です。
しっとりとしたエンディングも好きでした。

1クール計13話の作品でした。物語的にも見どころがあり出演している声優さんも豪華…しっかり堪能させて頂きました。気になる続編…の前に療養されている声優さんの復帰を祈念しています。

投稿 : 2025/03/29
♥ : 26
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