シュールで異世界なアニメ映画ランキング 1

あにこれの全ユーザーがアニメ映画のシュールで異世界な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月28日の時点で一番のシュールで異世界なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.1 1 シュールで異世界なアニメランキング1位
ファンタスティック・プラネット(アニメ映画)

1985年6月21日
★★★★☆ 3.7 (62)
246人が棚に入れました
仏のSF作家ステファン・ウルの長編小説を、マンガ家ローラン・トポールの絵でアニメ化した異色のファンタジー作品で、未開の惑星イガムを舞台に人間型のオム族と、彼らを奴隷のように扱うドラーグ族の戦いと協調を描く。ストーリーとしてはこなれていない箇所も多く消化不良の感はあるが、なんといってもその特異なアニメーション映像に目を見張る。トポールのイラストがそのまま動く事の驚きと、SF的イマジネーションの凄さ、思いがけないグロテスク趣味など、その類を見ないビジュアルは一見の価値有りだ。

gazabata さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

アニメではないけど

青い宇宙人がいてカラフルだと言って子供に見せてはいけない感じのアニメです。多分17歳くらいにならないとこのアニメをフルに楽しむことはできないかな。

ストーリー:
根本のストーリー自体はたいして凄くはない。昔は珍しかったかもしれないが今どきは似たような話がたくさんある。ただ、ここまで独創的で引き込まれるようにストーリーを伝えたのは多分これが最初で最後だと思う。
序盤に少し反復的な部分があるけどストーリーとして必要だったから仕方ないかなと思います。

キャラ:
キャラも大して凄くはない。でもこの話をするためにはあまりキャラに集中してもだめだと思うのでこのままでよいと思う。感情移入も十分にできたので。

声優:
フランス語だったので何とも言えない。ただ、このアニメは自分たちのいる世界と全く違うので理解ができない言葉がしゃべられていたのはその異世界感を増大していたような気がする。

アニメーション:
この映画をアニメーションと呼ぶのは少し違うような気がする。どちらかというと絵画が動いている感じ。モンティパイソンのテリーギリアムのアニメーションに似ていると思う。
色使いから背景画まで本当に素晴らしい。普通のアニメーションと比べるとカクカクしていて気持ちが悪いかもしれないけどそういうスタイルとしては本当にうまくできていると思う。こういうスタイルのアニメーションはもうだいぶ前に死んでしまったけど…

世界感:
このアニメの一番素晴らしいところが世界感だと思う。さっきも言ったが色の使い方とアニメーションスタイルが完ぺきにマッチングしている。この世界の信ぴょう性をあげるために色々なものを紹介しておいて特に深い説明をしないのもまた素晴らしいと思う。動物、植物、宇宙人、すべての面においてデザインが独創的で本当に素晴らしい。こんなに独創性のある世界はなかなかない。ここまでできるのは今敏作品と宮崎作品ぐらいだろうか…

音楽:
本当に素晴らしい。天才的としか言いようがない。世界感にぴったりはまっていてそれでいて美しくありながらもどこか不気味な音楽。

まとめ:
本当に面白い映画。いろいろな人間の問題について問題提起しているのも素晴らしい。奴隷制度、動物の家畜化、自分のグループ以外の人などに対する完全なる無関心、色々なことをテーマにしているが自分の考えを押し付けようとはしてこない。問題提起をして後は自分で考えろと言ってくる感じ。
個人的に一番好きなのが最初の五分。興味がある人は最初の五分だけ見れば自分が好きな映画かわかると思う。でも、もし自分が好きそうな映画でなくても見てみて損はないと思う。75分ほどしかない映画なのですぐ終わるし…
こんな独創的な映画をみるチャンスはなかなかないぞぉ。

あまりストーリーの内容について話さなかったのはほとんど何も知らないまま見たほうが良いと思うからです。まあおすすめコーナーとかじゃないからこれ読んでるってことは多分もうこの映画を見たってことだろうけど… 別にいいや。

点数:8/10

投稿 : 2024/12/28
♥ : 11

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

フランスが誇る傑作SFアニメ

自分が今まで見てきたアニメとは全く違う世界観。

当時の技術でこの作品がフランスで作られていたとは驚きである。

おおまかな物語としてはこんな感じ。
ドラーグ族でペットとして飼われていた
オム族の男の子が、彼らから知識を習得した後
オム族の集落へ逃げ出し、ドラーグ族の知識をみんなへ伝授していく。
その後、オム族の文明のレベルが向上し
最終的にはオム族とドラーグ族の全面戦争へと発展していく。

巨人であるドラーグ族と小人であるオム族の関係は進撃の巨人に近い。
だが、進撃の巨人とは別物であると私は感じた。
ストーリー、音楽、映像はどれも一品級であり
最近のアニメと比べても引けを取らない。
摩訶不思議な生き物もたくさん出てくる。一見の価値あり。
シュールなアニメはなにかと言われれば
私は間違いなくこのアニメを挙げる。
もっと早くにこのアニメを知っていたらよかった。

SF物のアニメが好きなら一度は見るべし。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 18

camuson さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

印象度:88

青い肌、赤い眼球、魚の鰭状の耳を持つ巨人ドラーグ族と、
そのペットとして飼われる人間オム族の話。

主人公の飼い主である巨人の女の子が、
賢くて、母性本能もあり、結構可愛いんですよね。

主人公が飼い主から逃げ出し、知恵をつけ始め、
種族間闘争に発展していきます。

アニメーション技法はコマごとにキャラクターを描くセルアニメではなく、
紙に描いたキャラクターをハサミで切り取り、
背景画の上にのせて動かすというものです。

セルアニメの場合は、コマの連続性を保つ必要性から、
しばしば境界部をはっきりさせるデフォルメがなされますが、

本作の場合は、描いた絵を動かす手法であるため、
手書きの細かい線のタッチ、絵心が残っていて、
日頃見慣れているアニメとはずいぶんと風合いが違います。
バンド・デシネの世界を動画にしたような感じでしょうか。


不思議な造形、タッチ、色合いで描かれる幻想的景色と
BGMとして流れるプログレッシヴ・ロックサウンドが
とてもよくマッチしていて、相乗効果で幻想世界が更に広がります。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 1
ページの先頭へ