サスペンスで高校生なTVアニメ動画ランキング 9

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のサスペンスで高校生な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月27日の時点で一番のサスペンスで高校生なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.1 1 サスペンスで高校生なアニメランキング1位
【推しの子】(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (742)
2173人が棚に入れました
「この芸能界(せかい)において嘘は武器だ」 地方都市で働く産婦人科医・ゴロー。 ある日"推し"のアイドル「B小町」のアイが彼の前に現れた。 彼女はある禁断の秘密を抱えており…。 そんな二人の"最悪"の出会いから、運命が動き出していく―。

声優・キャラクター
アイ:高橋李依
アクア:大塚剛央
ルビー:伊駒ゆりえ
ゴロー:伊東健人
さりな:高柳知葉
アクア(幼少期):内山夕実
有馬かな:潘めぐみ
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アンチアイドルものとして秀逸かも。ただ星野アイが強烈すぎた。

 1回目視聴時は、作品の見方を間違えて脱落しました。時間をおいて冷静になって本作を見てちょっと思った事と何で見方を間違えたのか、です。

 本作の位置付けなんですけどちょっと「まどかマギカ」を思い出しました。つまり同作が魔法少女モノに対するアンチテーゼだったように「推しの子」は「アイドルもの」あるいは「アイドル」というジャンルに対するアンチテーゼなのかな?と。
 その点で出来は良いのですが、まどマギほどのインパクトは残せませんでした。それはやはり星野アイのせいかな、と思います。

 本作のある意味での不幸は1話があまりに強烈でした。星野アイが魅力的、挑戦的、挑発的すぎて、私には星野アイそのものがテーマに見えてしまいました。星野アイについて全編通じてじっくりと描かれて行く話かな、と思ったわけです。その視点で見ると、1話は名作ですが、その後どんどん本題からズレて行っているように見えます。

 まどマギの3話と同じ役割ですが、しかし本作の1話はクオリティが高すぎた気がします。しかも一挙放送ですからインパクトが半端じゃないです。私は8巻くらいまで既読ですが原作もしょっぱなの星野アイパートはあまりに強烈です。絵もいいんですよね。

 ただ、今回冷静にその続きを見ると、アイドルを中心とした芸能界について丁寧に取材し「裏側」つまりは「虚構」「嘘」を描いています。ネットアイドル、実写化、子役、恋愛リアリティショー、アイドルの給料、ダイコン役者…等々要素を1つ1つ描いています。リアリティがありすぎるのか炎上したり、説教臭いと言われましたが、しかし、それだけよく取材しているという事でもあります。

 もちろん嘘がテーマであることは明示されていますので、ちゃんと読めている人には今更何言ってるの?でしょうが、星野アイの生きてきた痕跡を見る物語と思ってしまうのは無理からぬことだと思います。

 アクアとルビーが転生者でアイの何か(嘘と愛?あるいは嘘と魅力?)を引き継いでいる…かの様にみえる目の星も、芸能界あるある、芸能界の裏側という作品のテーマに注目するのには阻害要因になっています。

 そうやって見ると、芸能界のダークサイド、嘘と虚構を丁寧に見せて行く、つまり「偶像としてのアイドル」とか「アイドル物」の解体なのかな、と。そのためにアイの妊娠が必要だったのではないか?と思います。

 ただ、アイの妊娠の相手についてはサスペンスとして残っているのが上手いところで、それがストーリーの中心になりつつ展開しているのでアイについての物語も当然語られるでしょうし、そこは楽しみです。

 OPの「アイドル」の歌詞や小説「45510」を読めば、本作がアイドル=嘘を中心に語っているのが分かります。ただ、どこかで子供たちに残した言葉以外の愛が語られる気もします。
 それは廻りまわって、アイドルへ愛とアイドル肯定の物語になる可能性は感じます…が、現時点ではよくわかりません。今のところ裏側、虚像、アンチになっています。

 そして気になるのはタイトルの魚尾ですね。原稿用紙の真ん中の【 】っぽい記号です。何が言いたいんでしょう?夢オチ?それとも本作そのものが映画の中?とにかく虚構・フィクションの予感はあります。


 評価は4.0にしてましたが、4.2に変更です。ストーリーを3.5から4にあげます。途中で終わっているので完全な評価が出来ないのでちょっと減点があります。
 キャラは…まあ5しかないかなあと思いつつ、やっぱり星野アイが強烈すぎて、作品のバランスを崩したと言う点で4.5のままにしておきます。
 作画はやっぱり背景美術は気に入らないのですが、人物はいいです。3.5を4にします。
 音楽の5はやっぱりOPなんですけど、本作のOPってOPアニメの魅力が支えるところが大きいんですよね。音楽だけならそこまでバズったかわからない気がします。ただ、映像時代の音楽としてアニソンがなぜ売れるか?と言うとやはり映像そして「キャラ」「物語」とセットだから、というのはあると思います。




以下 1回目視聴時のレビューです。

テーマ・ストーリー・設定の構造を取り違えていたかも…

{netabare} 途中で断念しましたが、2期が来るということで結末だけは気になるので多分見ることになると思います。2期発表と同時に一応1期全話確認しました。

 本作については、原作を読んだ時点では、以下のような話だと思っていました。

 ストーリーは、星野アイというスーパーアイドルの殺された原因である恋愛あるいは性交の相手、その情報を犯人に漏らした相手を見つけ出す。
 テーマは「嘘と愛」であり、星野アイがどういう生き方をしてきたか、アクアが芸能界の追体験をすることで理解する。
 話の舞台・話を進めるためのエピソードとして、芸能界の虚構性つまり嘘の部分と、恋愛の部分つまり愛の部分を描く。
 こういう構造かと思っていました。


 ですが、改めて原作ではなくアニメを見て、ひょっとしたらですが見方を間違っていた?と思いました。

 ストーリーは、アクアがアイが生きていた芸能界に染まりつつ嘘と恋愛を知って行く。
 テーマは、各エピソードで芸能界の虚構と現実の部分を赤裸々に描く。
 舞台・設定は、星野アイというスーパーアイドルが殺された世界に転生した熱狂的なファンが星野アイ殺しの裏の事情を探って行く。

 つまり、私は星野アイの20年…あるいはプロファイリングによれば15歳の時に何があったかを追う。星野アイというアイドルの象徴的存在をアクアが知って行く。つまり、星野アイにとっての愛と嘘=アイドルとは何かを描いて行くのがメインの話かと思っていました。
 が、実際にこの作品が描きたいのは芸能界や各種クリエーターの虚構とか裏事情を特に作者は描きたいのかなあと思いました。

 
 当初、これだけ色んな形で子役、実写化、アイドル、ユーチューバー、恋愛ショーという形で、様々な見せ方をされている意味がわかりませんでした。ですので、話が引き延ばされて冗長だなあと感じました。 
 本作原作が段々つまらなくなってゆく…と私が思う原因が、一つは恋愛リアリテショーで星野アイの秘密に何も絡まないじゃん、と思った事が一つ。
 そして2期の冒頭からあるであろう、東京ブレイド多分「刀ラブ」の舞台が本当に演技の話ばっかりになるからです。このパートで私の心は原作から離れました。

 ですが、逆にこういう芸能界・SNS等の様々な形を丁寧に切り取られて見せられると「あれ?こっちがテーマで星野アイが舞台だった?」と思ったわけです。あまりに主義主張が激しいですよね。
 となった時に、私はあくまで物語の謎、星野アイというキャラクターに興味があるのであって、芸能界の裏側には興味はあまりありません。

 そして1話がちょっと色褪せます。あの話はほぼ「パーフェクトブルー」の焼き直しですが、換骨奪胎して一人のスーパーアイドルの人生を追う冒頭としてはものすごい物語だなあと感心していました。が、本当にこの調子で最後までいくならかなりがっかりです。


 で、まあ、それとは別に謎についての仕掛けですが、気になっているところです。

 星野アイが転生している可能性ってないんですかね?あるいは星野アイの相手が転生してないか。
 医者が死ぬ前に、アイは妊娠していたのに転生した矛盾って何かあるんでしょうか?タイムリープとかはないのか?
 星野アイを殺した犯人と医者を殺した犯人って本当に同一人物なの?そこに仕掛けはないの?
 瞳の星の意味は何かありそうですよね。アカネの瞳に宿った以上遺伝だけではなさそうです。

 それとタイトルの「推しの子」の手偏が切れて土偏みたいになっている理由。子のデザインももちろんです。「の」が瞳になっているのは分かります。強調のカッコである【】の意味は?そうではなくて【】の前後に線が入っていますので、カッコではなく原稿用紙の真ん中、魚尾(ぎょび)つまり創作物ということ?推しの子という存在自体が創作だと言うメタ的な仕掛け?


 本作OPは良いですよね。水星の魔女の1期といい内容を織り込んでいるのに好感がもてます。
 そして、アニメの作画は星野アイを初め、アイドル的な場面の作画は大したものだと思います。が、やっぱり背景美術とか、舞台以外の作画は止め画がかなり多いし、線の感じなども私はあまり好みではではありませんでした。

「断念」から「見終わった」になりますが、ストーリー・テーマは思っていたよりも深くないかも、などと思ってしまいました。改めて家に積んである8巻まで読んで、考えてみます。{/netabare}


 

以下 3話断念時のレビュー

{netabare}  断念です。原作8巻くらいまで読んでいるので、そことの違いがないのと、アニメならではの展開がないのを確認しました。OPもPVが公開されてます。

 断念の判断の理由なんですけど、1つ目がアイドル星野アイとはどういう人間だったか、というアウトラインを後からアクアが知って行くという話が大筋になるのかと思いますが、そこが弱いんですよね。つまり1話がピークでそこから2、3話とダダ下がりです。
 もちろん原作を知っているというのもあるんですけど、原作視点でも同じ感想です。結果的にアイドル恋愛もの…になってしまった気がします。(ひょっとしたらアクアが芸能界で生きて行く、恋愛をする(してみる)というアイの追体験を通じて何かを知る、感じるというのはあるかもしれませんけど)

 また、45510という小説が後付けで発表になったのは、つまりストーリーでそこを丁寧に追わないということでしょう。それは作品としては大きなマイナスポイントです。そここそが作品で一番見たい部分です。これをアクアが犯人を追う過程で知るべきでしょう。正直この小説が出たからアニメも漫画も断念する気になりました。

 2つ目が、原作のキャラデザというか絵の雰囲気が中途半端に再現されているアニメとしては見づらいです。しかも、その人物が完全に浮いてしまうような適当な背景美術をなんとかしてください。いくらなんでも適当すぎでしょう。アニメとして画面に魅力が無さすぎます。これも1話のアイが動くシーン以外はですけど。
「その着せ替え人形は恋をする」でもちょっと感じた感覚です。いわゆる狭義の作画はそんなに悪くない感じなんですけど、絵作りです。

 3つめがこのペースだと原作を追い越して結末まで描く気がないだろうと判断したからです。

 ということで、原作がもともとアイデアはものすごく良かったし1巻(アニメ1話)は最高に良かったのに、その後がついて行けていなかったのが最大の失敗でしょう。
 人気作なのでレビューもいっぱい出てくると思いますので、そちらを後で確認します。それと連載で結末が出たころに一気読みするかもしれません。あるいはアニメが原作に先だって、最後まで描き切るなら見直します。

 なお、OPフルコーラスの歌詞に「マリア」という単語が出てきました。マリアが妊娠するのは世界で一番有名な理由ですよね?ですので、そういう結末な気もします。むろんアイドル=偶像でイコンとしてのマリアかもしれませんが。
 あるいは歌詞から言って愛を知るためだけのお試しだったという気もします。興味が残るのはそれくらいですが、2話以降でそこが中心にならなかったのが残念です。

 評価は1話があるので比較的高いですが、アニメになるとトータルの作品で見たときいろんな部分がアンバランスで、見ていて気持ちが悪くなる作品でした。

 なお、原作未読の方は、そうはいっても途中までは普通に面白いのでアニメで見る意味はあると思います。{/netabare}




以下 1話のレビュー

1話 面白いのは知ってますが、長期連載の弊害もある作品かなあと。

{netabare}  最近ではめずらしく本屋で1巻の表紙でジャケ買い大人買いした作品です。本当に魅力的な表紙です。ですので、中身は当然知っています。

 感想は言い辛いです。現段階では原作でアニメの1話部分をもうちょっとじっくり見せて欲しかったということですね。つまりアイの深掘りですね。テーマ的にもドラマ的にもです。まあ、本当はこんな長期連載の予定ではなかったのだと思います。

 そして人気が出たことがちょっと悪い方に作用した作品かなあという気がしなくはありません。アニメ1話部分は本当に面白くて引き込まれました。人気は当然ですけど、こういう作品は終わりを決めて、7巻とかくらいで終わらせてほしかったなあ。そのほうが密度が濃くて結果的に名作になると思います。まあ、書評ではないので、これくらいにしますけど。

 それにしても、最近作画水準が高いアニメが多いせいか、こう止め画が多いとちょっと画面的に退屈ですね。1話くらいもっと動かしても良かった気がします。舞台のシーンは頑張ってましたけどね。

 横槍メンゴさんのカラー絵は本当に魅力的なので、そこの水準は無理にしても、もうちょっとなんとかしてほしいかなあ。

 感想として何が言いたいかというと、結末を原作者とアニメ制作陣で共有しているなら、ストーリーを圧縮して結末まで描いてほしいなあ、ということです。{/netabare}



追記1話は「パーフェクトブルー」に匹敵する素晴らしい出来でした。

{netabare} 追記 1話の出来の良さについて描くのを忘れていました。1話目は施設育ちで愛を知らない「アイ」が、愛していると嘘をついている。だから、自分の最愛の子供たちに愛していると言えなかった。そしてアイが愛していると言えるのは、どうなった時?という話です。

 現状でも相当素晴らしいのですが、正直言ってこの1話だけをブラッシュアップすれば今敏監督の「パーフェクトブルー」と比肩しうる作品になれたかなあと。特にアイというキャラの深掘りがあればなあという気がします。テーマ性は良いし、舞台設定、謎とストーリー展開もエンタメとして本当によくできていました。

 ファンタジー部分については、アイドルのピークで事件が起きないといけないこと、そして、赤ちゃんとしてアイが接しているうちに事件が起きないと、それを理解する自我が赤ちゃん側にないといけないので、こういう形のドラマを作れなかったと思いますので、必然性をちゃんと感じました。

 という感じで私の印象では1話がピークではありますが、そうはいってもその愛を知らないアイが誰の子供を作ったのか?という最大の謎がありますのでその点は目が離せません。

 で、1話目のEDで流れたYOASOBIの曲ですけど、この1話のテーマそのものを歌っていました。フルバージョンのPB付きがアップされていますが、この曲だけでも作品の1話を奇麗に1つのドラマとして歌いきっており、大変すばらしい曲になっています。
 これを1話だけの使用で2話以降曲を変えられたら、素晴らしい演出力だと思いますが、どうでしょうか?

 それと作画は再視聴すると思っていたよりもマシでした。ただ、アイが出ているパートとそれ以外の出来に差がありすぎる気もしました。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 36

かとー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

一部信者による過大評価の作品だと思います。

アニメは3話まで見ました。YOASOBIのテーマ曲はやっぱり凄いと思う。ただ、個人的にあまりにも過大評価すぎる作品だと思います。漫画は右肩下がりだと思うし、途中で一切見なくなりました。絵の担当の方は18禁作品をメインに描いてたはずだし、かぐや様の作者もありきたりなストーリーを提供してるだけ。底は見えてる作品だと思います。一部の熱狂的なファンがひたすらこの作品の評価を上げてる印象があります。他に面白くて良いアニメたくさんありますよ!
2期も当然見ません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

最初からメディアミックス化を意識していたかのような計算された構成

【レビューNo.122】(初回登録:2024/5/5)
コミック原作で2023年作品。全11話。(初回は90分)
元々YOUTUBEで原作が紹介されていて、原作買うか迷ったんだよな。
(結局マイナー感溢れる「早乙女選手、ひたかくす」にしたんだけどw)
まあいうてる間に、順当にアニメ化されたなっと。
・交流あるフリークスさんのレビューに刺激を受けた
・ちょうどABEMAで一気見放送してて復習できた
を受けて、リアタイ時に残念したレビューを書いてみようかと。

(ストーリー)
田舎の産婦人科医ゴローは、自分に懐いていた患者・少女さりなの影響により
アイドルオタクになっていた。そんな彼の元に、活動休止中の彼の推しアイド
ル・星野アイが双子を妊娠した状態で現れたことで物語が動き出す。

(評 価)
・「星野アイ」と「物語の起点」をしっかり印象づけた初回拡大放送
 {netabare}主人公は高校生になった星野アイの息子・星野愛久愛海(アクア)なのです
 が、物語を進めていく上で
 ・彼にとっての「スーパーアイドル・星野アイ」という存在の位置付け
  (そして双子の妹・瑠美衣(ルビー)にとっても)
 ・彼が芸能界に関わる強い動機付け
 をしっかり印象づける必要がある訳ですが、これを出し惜しみせず初回拡大
 放送で一気にみせ、視聴者のハートを鷲掴みにするという・・・
 これはホント上手い戦略でしたね。
 本作の構成的にも、初回分は完全にプロローグ的な位置付けですからね。
 キリがいいプロローグを一気に片付けて、2話以降から本編を展開していく
 というやり方は、理にかなっているなという印象ですね。
 まあこれも「覇権アニメ候補」という金看板があるから打てる強気な戦略な
 んでしょうが、それが功を奏したように思います。{/netabare} 

・芸能界の表と裏を描写した秀逸なストーリー展開
 {netabare}(アイドルアニメとか基本観ないので、詳しいことは知らないのですが)
 アイドルやマネージャーなど一部の関係者にスポットを当てた作品は数あれ
 ど、こういう大局的な視点から芸能界の表と裏を描いた作品って今まであっ
 たんですかね?!
 ・まず掴みのアイで
  「この芸能界において嘘は武器だ」
  という新しい切り口を提示
 ・次にアクアを
  ・他のアイドル志望者のように芸能界に憧れを抱いておらず
  ・復讐劇のために芸能界に関わっている
  という1歩引いたキャラ付けをした上で、彼の目線を中心に
 ・ルビーで
  ・アイドルに強い憧れをもち、芸能界はキラキラした世界
  という従来のアイドルアニメ要素も残しつつ
  (この2人が二律背反的に描かれているのがホント上手い!)
  また定番的なタレント達の人間ドラマを描きながらも
 ・ここに監督やプロデューサー、ADなど制作陣側の視点なども加えていく
  (これを善や悪というバイアスをかけることなく、それぞれの立場からの
   道理として客観的に描いているのもナイス!) 
 ・更に「ネット炎上」という社会問題をぶっ込み、一般人まで巻き込む
 多角的に芸能界を描いているストーリー展開がホント秀逸です。
 これを(2クールと引っ張らず)11話の1クール作品として濃密に描き、最後
 はアニメ演出が最も映える「アイドルライブ」~「2期のプロローグの引き」
 で完璧に締めるという・・・{/netabare}

・キャラをポイ捨てせず有効活用も上手い
 {netabare}新展開を創るために
 ・新キャラを出してポイ捨て→で、また新展開のために新キャラ登場
 という作品も多いですが、本作はキャラをポイ捨てせずしっかり有効活用
 しているのがニクイですね、
 ・その象徴的なキャラが”有馬かな”ですが
  ・子役として典型的な「天狗になったキャラ」として描かれるも
  ・高校生になり、今度は「挫折を知った『元天才子役』」として再登場
  ・更にまさかのルビーのアイドルユニットに参加
   以降芸能界のよき先輩やアクアのヒロイン候補としてレギュラー入り
 ・また「恋愛リアリティショー編」で共演した2人も
  ・MEMちょ →実は昔アイドル志望で、ルビーのアイドルユニットに参加
  ・黒川あかね →2期の「2.5次元舞台編」で再びアクアと共演決定
          (しかも有馬かなとは子役時代からの因縁つきw)
  いや~、早速使い倒してますねえw
 それに監督やプロデューサーなども長い付き合いになりそうで
 「狭い芸能界=人脈(人の縁)がモノを言う世界」
 というのを体現している部分もあるように感じましたね。
 「使えるキャラをしっかり育てて次に繋いでいく」
 そういうことがきちんと出来ている作品かなっと。{/netabare}
 
芸能界の表と裏を多角的に描く、「新しい芸能界エンタメショー」を展開しつ
つも、アイドル要素はガッツリやり、ライブシーン(劇中歌・振り付け・ファ
ンとの一体感)といったアニメ映え等との親和性やバズりを狙った
「最初からメディアミックス化を意識した計算された構成」
だったのかな、というのは強く感じましたね。
(タレントの人間ドラマなんか実写映えもしそうですし)
もしそうなら、まさに狙い通りなんだろうし。
本作の難点を挙げると、最初に
{netabare}「黒幕を捜して復讐劇」
というミステリーをぶち上げたものの、それがほとんど進まないところですが、
これは長期連載を意識した大人の事情的な部分もありますからねえ。
(これがサクサク進むと連載終っちゃうんでw){/netabare}
さすが「覇権アニメ候補」と前評判が高かっただけのことがある、満足度の高
い作品だったと思います。

OP「アイドル/YOASOBI」
・今更いうまでもなく世界を獲っちゃったし、その功績で「日米首脳会談」に
 も招待されたしねw
ED「メフィスト/女王蜂」
・女王蜂の曲は独自性が強く個人的には苦手なんですが、今回もいい意味でブ
 レていないのかなっと。今回は飛ばさず聴いてましたね(笑)

最後に刺激を下さったフリークスさん、アザ━━━(*゚∀゚*)ゞ━━━ス!!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 30

89.8 2 サスペンスで高校生なアニメランキング2位
彼方のアストラ(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (991)
3918人が棚に入れました
宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?

声優・キャラクター
細谷佳正、水瀬いのり、武内駿輔、黒沢ともよ、木野日菜、松田利冴、内山昂輝、早見沙織、島﨑信長

ニワカオヤジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

スケットダンスが好きなら更に楽しめる

あらゆる漫画を読み漁ってきた私の中で、ギャグ漫画家トップ3に入る篠原健太先生の作品です。

●SFじゃないという批判について
別にハードSFを謳っているわけではありませんし、むしろこれぞSFと言って良いと思っています。自分が子供のころにガンダムやドラえもんでSFに興味を持ったのと同じように、SFの門戸を広げてくれる素晴らしい作品ではないでしょうか。


●ギャグが面白くない説
スケットダンスでも同様の傾向があるので、そのうちスケダンのレビューで考察しようと思いますが、原作者のギャグは漫画でこそ栄えますが残念ながらアニメではあんまり面白くなりません。
なので、アニメを見てギャグが寒いと感じられた方は是非とも原作を読んでください。同じ内容なのにめちゃくちゃ面白いです。そしてスケダンを読んでから読むと更に面白いです。

原作には「アカツノチリゲムシ」などスケダンのファンにはたまらない小ネタがありますが、アニメでは出てこず、残念ではありました。
しかし、宇宙服のメーカー名が実は全てスケダンのクソゲーシリーズという、どうでも良いネタをちゃんと拾ってもらえたのは嬉しかったです。
「FALKEN」とか、めちゃスポーツメーカーとして自然なのが笑えます。「SMB」は「Special Mariko Broken(壊れちまった特別な真理子)」の略称。どう考えても宇宙服メーカーの名にはふさわしくないwww

ギャグといえば、原作コミックの巻末にある番外編四コマ漫画がめちゃくちゃ面白くて、四コマだけでも連載を続けて欲しいほどでした。
特に「紙ずもうレスリングトーナメント」の話が秀逸ですが、アニメではEDの一枚絵で紙ずもうチャンピオンのグレートロブスターが出てくるだけでした。


以上、ほぼ原作のギャグを褒めただけのレビューになってしまいましたが、SFミステリとしての完成度はアニメ史上でも類を見ないレベルだと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 35
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

私たちは変わることができる、そして人生は続く

アニメーション制作:Lerche
監督:安藤正臣、シリーズ構成:海法紀光
キャラクターデザイン・メイン総作画監督:黒澤桂子、
音楽:横山克、信澤宣明、原作:篠原健太

子供たちだけで惑星キャンプが行われる時代。
ケアード・ハイスクールのB5班は、
無人の惑星で5日間過ごす野外学習に出かけた。
9人の少年少女たちは、惑星マクパで降ろされ、
楽しい日々を過ごすはずだった。
しかし、彼らの前に謎の球体が現れ、事態は急変する。

集英社のウェブコミック配信サイト『ジャンプ+』で
連載された作品。口コミなどで評判が広がり、
『マンガ大賞2019』の大賞を受賞した。
宇宙という舞台、子供たちだけの冒険、
陰謀がうごめく背景、9人全員が抱える事情、
惑星でのサバイバルなど、様々な要素のある
エンターテインメント作品となっている。

原作漫画は完結しているため、
1クール12話、しかも1話と12話を
1時間ずつを使う特別編にすることで、
5巻分を余すところなくアニメ化している。
{netabare}無料開放の漫画を少し読んでみると、
原作に忠実に作られているだけでなく、
宇宙空間に飛ばされたアリエスを
カナタが助けるシーンでは、全員が手をつないで
ふたりを救助するという改変も行っている。
(漫画では、このシーンは残されたワイヤーに
戻り、それを辿って帰還している。
1度ワイヤーを巻き取って、再度、別の誰かが
助けに行けばいいなどの意見もあるだろうが、
ここは全員で手をつなぐという行為に意味があったわけで、
良改変だったと個人的には思う){/netabare}

SFの部分では突っ込みどころが多く、
アニメが終了した後にSNSなどで大論争が巻き起こり、
作者が降臨する事態にまで陥った。
ある意味、SF要素のある人気作の宿命だ。
ただ、この作品はSFを見せようとするものでないことは
明らかで、批判する人の気持ちは分かるが、
そこについて深く突っ込み過ぎるのは違和感がある。
この作品において、SFのリアリティは枝葉の部分に過ぎない。

では、どこを重視しているかというと、
9人の子供たちが抱えている問題と、
その悩みを解消するために、仲間が相手のことを
思いやり、本当に大切なものを得ることについてだ。
9人の子供たちは、それぞれ幼少期から、
大きな喪失感を抱えながら生きてきた。
旅を続けるなかで、一人ひとりが体験してきた背景を
各々が理解しながら、解決していく構成になっている。
9人もいるキャラクター全員の過去について、
しっかり語っているため、彼らが失い続けてきたものに
思いを巡らせることができる。
だから、そこから彼らが何かを獲得する様子に
カタルシスを感じられるのだ。
それがこの作品の最大の見どころだろう。

舞台装置としては、孤島の閉鎖空間での
ミステリーと同様の形を取りながら、
それだけに止まらない群像劇として、
最初から最後までしっかりとまとめられている。
{netabare}特に11話『CONFESSION』での回想から
カナタの怒りにつながる流れは素晴らしい。
カナタ役・細谷佳正の演技は、抜群の説得力がある。
反重力シューズを履いてきて、
ワームホールを飛び越すという展開からの
決着の付け方も完璧だった。
この回は、夏クールの私が観た全話のなかでも
出色の出来だったと思う。{/netabare}

9人の少年少女たちは、数ヵ月の旅の間に、
自分の支えになる原点を獲得することができた。
アストラ号で過ごした日々は、
何事にも代えがたい時間として
今後の人生の支えになるに違いない。

引きこもりや親子断絶などが、
もはや当たり前になった現代において、
子供たちの心に響く物語に思える。
ここではないどこかに行けば変われるかもしれない。
行動すれば誰かとの出会いによって、
人生が動くかもしれない。
親から愛されない境遇にあったとしても、
生きていていいのだ。

そして、人は絶対に変わることができる。
(2019年10月19日初投稿)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 93
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

判別可能なキャラ達と金太郎飴的な惑星群

原作未読

漫画の評判がいいから、が視聴動機。
全12話ただし初回と最終回が1時間枠だったので実質14話分のボリュームです。
序盤はもの珍しい細谷佳正さんのハイテンション演技を堪能することから。SF興味なくともこの一点で “ 買い ” かもしれません。2~3話経過してからはBパートの引きが良く毎話楽しみながらの完走です。

ざっとあらすじ:子供たちだけでどっかの惑星で5日間自活してこよう!スケール大きめの林間学校に意気揚々と出発したらトラブルに巻き込まれて帰ってこられなくなりました的なやつです。

キャストは多め。性格ははっきりとキャラ毎に別れており、キャラ回というよりキャラパートを設けてあまり尺を使わずにさらっと紹介。それでいて不思議と名前は覚えていられました。
{netabare}みんな多かれ少なかれ境遇は一緒だよ、との本作の特徴を活かしこのへんばっさり切りましたね。英断だと思います。{/netabare}


カナタ・ホシジマ(CV細谷佳正):リーダー 十種競技選手 アツい!
アリエス・スプリング(CV水瀬いのり):天然ドジっ子に見えて意外と有能
ザック・ウォーカー(CV武内駿輔):頭脳明晰鉄面皮 キトリーと幼馴染
キトリー・ラファエリ(CV黒沢ともよ):医者の娘 フニシアの姉 基本ガヤ
フニシア・ラファエリ(CV木野日菜):最年少 キトリーの妹 パペットマペット
ルカ・エスポジト(CV松田利冴):政治家の子 僕っ子亜種「オイラっ子」
シャルス・ラクロワ(CV島﨑信長):貴族出身 なんというかムツゴロウさん
ユンファ・ルー(CV(早見沙織):国民的歌手の娘 超内向的隠れ美人
ウルガー・ツヴァイク(CV内山昂輝):教頭の息子 本人はアウトロー志向

ポリーナ・リヴィンスカヤ(CV生天目仁美):ゲスト ポリ姉


途中経過時点ではおおむね今期多かった中間層上位 ( 自分比 ) の作品という見立て。完走は苦にならずそこそこ面白いが一皮むけてないといった「惜しい!」作品の一つ。
ただしそれは物語の全容が明らかになってくるまででした。起承転結の転から加速しきっちりまとめてゴールイン!一気に観るのがいいと思います。

引っ掛かったところ先に述べとくと、全12話のけっこうな部分を占める各惑星描写についてもっとエンタメに振り切って欲しかったな~ということですかね。


※各惑星の簡易説明

{netabare}惑星マクパ:当初目的地
惑星ヴィラヴァース:最初に訪れた惑星。肉食恐竜みたいなのとにょっきーん植物が脅威
惑星シャムーア:脅威のない草食動物。毒胞子まき散らすポールツリーが脅威
惑星アリスペード:リゾート惑星。地震と津波が脅威
惑星イクリス:自転してない過酷な環境。超獰猛な可動性植物が脅威
惑星ガレム:最後の惑星。わりと平和

一覧すると、植物らしきものが脅威だよというパターンが被りヴァリエーションに乏しい。{/netabare}

いきなり遠くの宇宙空間に放り出され、かくかくしかじかで食糧の備蓄量を見据えながら惑星を中継して帰還するという一大作戦決行中の若者たちです。

 未知の惑星にどんなものを持ってくるか?

これがいってみれば想定の範囲内。観てるこちら側の斜め上をいくようなタイプの惑星が登場してたら、

 本当に生還できるのか?

SFサバイブもののドキドキワクワク感はさらに増したことでしょう。
{netabare}そしてサバイバルパートが際立てば際立つほど第9話「全容見えてきました!」回との目線ずらしが奏功してたと思います。サバイバルと見せかけてサスペンスでしたの落差で評価は爆上がりしてたことでしょう。{/netabare}


この引っ掛かり以外は気にならず、中盤までゆるやかに右肩上がりで面白くなっていくストーリーだったと思います。サバイバルという題材と+αの謎{netabare}(「裏切者は誰だ?」){/netabare}を早々に提示してくれたおかげで、なにがなんだかよくわからないまま後半に種明かしみたいな不親切設計でもありませんでした。
起承転結の構成も手堅く、転からの終盤はオチも含めて意外性と納得感のある内容。このへん詳細は本編で!

ジャンプ連載だったわりには、下手に引っ張らず撒いた伏線を回収して短くスッキリと終わらせた構成にも好感を持ちました。良作です。



■物語の構成について ※ネタバレ

{netabare}出来過ぎなくらいハッピーエンドでしたね。それが嫌らしいと感じませんでした。
物語は以下の順で明らかになっていきます。

1.アストラ号メンバーの共通項
2.刺客はこやつ
3.この世界の秘密

序盤から2.は提示されていて視聴者の興味を引っ張る材料になってました。そして2.が明らかになれば当然「どうして?」がでてくるわけで、その説明が1.と思ったわけです。
これで1クールでも充分だったと思いますがおかわりがありました。3.です。期待値の一段上をいってました。{/netabare}


■優しい人たち

これは雑感です。人間の善意を信じようという作者の意図が根底にあったのだと思います。
{netabare}・ユンファのライブ会場に押し入ろうとしたキトリーと警備員とでひと悶着。直後、隣にいたアリエスのとある報告に控えめに拍手を送る警備員さん。さっきまでもめてたのにw
・アリエスの母ちゃんに連絡を取ろうとした時に、だれも疑わなかった。普段ならご都合とか平和ボケみたいに感じたろうにこの時はクルーの絆みたいなのをより強く感じました。不思議なもんだねぇ
・ピンポイントでしか覚えてなさそうなカナタが本を執筆できるわけなかろうもん。きっと隣にいた超絶記憶力の持ち主がサポートしながら書き上げたんだろうね、と妄想。{/netabare}




■(余談)カナタのアストラ

冒頭に戻るわけですがハイテンション細谷佳正さんが個人的にはイチオシです。
アツい!とにかく勢いがあるキャラでした。そして、彼は脳筋一歩手前の絶妙なバランスで好感度を保っていると思しき立ち居振る舞いをします。行動に根拠がある。よって知性も感じる。

モデルは武井壮?と思った人他にいないかしら。

なかやまきんに君でも春日でもないんだよなぁ 
武井壮なんだよなぁ



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

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2019.09.20 初稿
2020.04.07 修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 78

67.7 3 サスペンスで高校生なアニメランキング3位
トモダチゲーム(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (198)
655人が棚に入れました
何よりも友情を大切にする高校生・片切 友一は、仲の良い友人・沢良宜 志法、美笠 天智、四部 誠、心木ゆとりと充実した日々を送っていた。しかし、とある事件をきっかけに、突如5人は多額の借金返済ゲームに巻き込まれていく。「友達を疑わないこと」、それが唯一“トモダチゲーム”をクリアする方法。固い友情で結ばれた彼らにとって、それは簡単すぎるゲームのはずだったが――累計発行部数370万部突破の大人気コミック、待望のアニメ化! 大切な友達か、それとも金か。人間の本性が暴かれる、極限の心理ゲーム開幕!


声優・キャラクター
片切友一(かたぎりゆういち):小林千晃
美笠天智(みかさてんじ):濱野大輝
沢良宜志法(さわらぎしほ):宮本侑芽
四部 誠(しべまこと):大野智敬
心木(こころぎ)ゆとり:天野聡美
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

3話 刺激的なワードを散りばめただけの暴露合戦のどこが面白いんでしょうか?

1話 いまさらこんなテンプレのギャンブルゲーム系をやるとは…

 {netabare} 恐らくはゲーム理論における心理的な要素でしょうね。利他的なふるまいが結果的にパレート最適になるということ…ナッシュ均衡との差で話を組み立てるんでしょう。内面…というか疑う心を描くということでしょう。囚人のジレンマとか有名ですよね。

 2000万円の借金したのはだれか、旅行の200万円の犯人と同一なのか違うのかという謎を解もありますね。過去回想に意味があるんでしょうけど現時点ではよくわかりません。

 初め黒板に書いてある40万円の意味がわからないのでここに仕掛けがあると思ってたら、これ完全な勘違いですね。200万円の賞金を5で割って40万円ずつ減らすっていう意味でしたね。ただ、なんでわざわざ2行に分けて書いてあるのか不明でした。

 本作が一番やってはいけないのが、実はジョーカーがいてゲームを操作していた、という解答でしょうね。これが一番つまらないです。あの白いセーラーの娘はどういう感じなんでしょうか。

 ということで、面白さはこれらの解答…とくに今回のゲームの解答のクオリティで視聴継続かどうか考えますけど、基本作者が考えたゲームの答えをそのまま言われても感動はありません。謎解きと心理の方で何かないとすぐ飽きる気もします。 {/netabare}


2話 全然読みが違ったかなあ。まあゲームの内容はいいとして

{netabare}  これはゲームの内容より誰がゲームに参加したか、とその動機ですかね。あるいは実際陰とか秘密があるグループの内情のような。
 つまり心理ゲームですね。実際面倒な過去があるということかあ。主人公含めてみんなゲスっぽいですもんね。

 ただなあ、これって思いっきりテンプレですよね。どうしようかなあ…いくらみんなのゲス加減が面白いにせよ、2話の感じだと嘘、裏切り、犯罪、エロい系になりそうですね…これだけだとあまりに普通すぎますね。

 ちょっと1話で内容を読解力不足で勘違いしたので悔しいから一応見ますが、あとでまとめてになるかもしれません。{/netabare}


3話 なんか暴露合戦ばっかりですね。心理ゲームなんでしょうけど、お金の計算と合わせて理解が面倒です。

 賭ケグルイみたいな秀逸な演出とか、迷言とか、早見沙織さんの素晴らしい演技とかがあるわけでもないですし。

 武田鉄矢(さん)の人形とか、援助交際とかイジメとか…なんといいますか、アダルトコミック?というとアダルトコミックに失礼ですね。整形だからどうしたんですか?

 そういういろんなことを経験して成長するのであって、それを描く気がありますか?善悪の判断について独自見解がありますか?
 ステレオタイプの価値観で、読者・視聴者の興味を引きそうな刺激的なワードを散りばめて悲惨な話に仕立ててるだけな感じです。まして、それが悪者みたいに扱われるとか…まあ、ネット上のコメントのゲスさを皮肉っているというマインドがあればまだましですけど。

 評価点は物語、キャラの1点はしょうがないでしょうね。私の判断では、100点満点で18点くらいですね。
 時間の無駄だった気がします。気がしますが、一応後で皆さんのレビューを確認させていただいて考えます。一旦断念で。




 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

これはゲームであって、ゲームではない

【感想】
最初の印象は今期でも最低に近いものでしたが、途中から一気に考察する楽しみができて面白くなりました
すごく陰湿でしょうもないなーって思ってたら実は裏の意味があったりとか予想を裏切られることも多くて面白いです
いろいろと細かいところは気になるけど、心理戦や次回への引きがうまく、この後どうなるの?って興味持たせるのが上手いと思った

最後はかなり中途半端な終わり方で先が気になる終わり方、2期前提のつくりですがやってくれますよね?

下のほうでいろいろと考察しています、見当違いなことを言っていたらごめんなさい

【欠点】
{netabare}
欠点は序盤だけだとすごく陳腐な騙しあいゲームしているようにしか見えないこと
それから主人公が「化け物」と評されていて、かくれんぼゲームも最後に結果がひっくり返るんだろうなって思ってしまったのはマイナスかなー
最後かなり中途半端な終わり方しているし、じゃんけんゲームはかなり微妙でした
それから信じる疑うの基準が甘くて、勝敗も敵が油断してくれたからうまくいったところも結構あったりしてちょっとモヤる
{/netabare}

【1期?最終話での各キャラの考察】 {netabare}
友一・・・いいキャラクターだけど魔王感出しすぎで、負けるところが想像できないのが難点、話に緊張感持たせるためにもたまには負けたほうがいいかも、実は運営だったなんてつまらないオチはやめてくださいね・・・

天智・・・今のところいいところないですねー、それらしいエピソードを語って友一をしほと対立させようとしている可能性も捨てきれませんが、たぶん誤解してるだけじゃないかな?

しほ・・・運営や天智から怪しい怪しい言われてて現時点で一番怪しそうに見えるけど、裏切り者だった天智が徹底して怪しまれる行動を見せないようにしていたのに比べて、裏切り者にしては目立つことや余計なことをしすぎなので、逆に信頼できると思う(下のほうで信用できそうな根拠も書いてます)

四部・・・現時点ではただのお調子者ですが、2期でなにか出てくるんでしょうね、こういうキャラが真の悪党だったパターンの話を知ってるのでちょっと怪しんでいますが、今のところほとんど掘り下げられてないので何とも言えないですねー

ゆとり・・・一番信用できないです、この後の最終話について思ったことでも話しますが、信用できない理由がいろいろあります

まず、最終話のエピソードでゆとりが裸で踊るか友一が手をえぐられるかって選択になったときに、手をえぐられるほうになったけど、周りに男のギャラリーがいっぱいいたけど誰も不満そうな声出さなかったの変じゃないですか? 最初からそうなるってわかってたような気がします

わたしがもしゆとりだったら、ツメ剥がされるのはかなり怖くて選べる自信ないけど他の2つは自分が犠牲になるほうを選べると思う
友達や両親だったら迷わず助けるし、絶交したのに命がけで助けに来てくれた人になら、代わりに殴られてもいいって思えるし、友達や親の手がえぐられるのを自分が裸になれば防げるなら私は迷わずそうする、そのあとに襲われることを考えてもね

いくら意思が弱い子って言っても特に手が抉られたら出血多量で死んじゃうかもしれなくて、そんな友達の命の危機になって「友一が決めて、従うから!!」はさすがにないんじゃないかなー? 

わたしはてっきりゆとりが意を決して服を半分くらい脱ぎ出してそれを友一が自分でナイフを刺して自己犠牲で止めるのかなー?って思ってたら脱がないどころかなにもかも友一任せだから、一気にゆとりの黒幕疑惑が深まりました

これってたぶん「自分で決断できないお荷物」って友一に指摘されたことへの意匠返しですよね?
自分で決断するのはきついんだよっていうことを友一に思い知らせようとしているように見える

一期ずっと見てれば友一が意外と友達想いなのはわかるけど、じゃあゆとりはどうなの?って思ってしまいます
ゆとりが潔白だったとしても、もう好きになるのは無理かも

援助交際のエピソードはちょっとリアリティがないので作り話かもって思ったのと、3話で襲っていた暴漢のセリフ「守る価値ないんだよ、そんな金のためなら何でもする女!」って言ってたのがやけに気になってて
援助交際してるだけでこんなセリフになるでしょうか? それにコスプレ撮影していたおじさんとは別の人たちですよね?
おじさんは自分の性犯罪のこと人に話すと思えないし、ゆとりも被害者なら話さないと思うのでどうやって知ったの?
たぶん、この人たちは援助交際のことを言っているわけじゃないと思うんですよね、「金のためなら何でもする女」それが彼女の本性なのでしょう
それをしほにばれそうになって、とっさに援助交際の話をしてごまかしたように見えました

紫宮たち・・・キャラが立っていたし、お兄ちゃんなんて有能さを匂わせただけで何もしてなかったので確実にまた出てくるキャラでしょうね
{/netabare}


【最終話について思ったこと】 {netabare}
あの暴漢達はどうやってトモダチゲームのことを知ったのでしょうか?運営にメリットなさそうだからたぶん4人のうちの誰かが仕組んだことですよね?

そもそもこの誘拐事件は何のために仕組まれたのでしょうか?
①友一をリタイアさせるため? ②二人の友情にひびを入れるため? ③友一と天智をこの場にくぎ付けにするため?
そう考えると普通に考えたらしほが怪しいようにも見えますが、①か②だとゆとりが何も知らない被害者なら、ゆとりがどう動くかわからないので思ったような結果にならない可能性が高い、だからしほ自身がゆとりの役をやるのが自然だと思うんです

それで結局何のために?って思ったら、ゆとりが友一に「何も決断できないお荷物」呼ばわりされて、傷ついたか怒ってちょっと友一を痛い目にあわせてやろうくらい思ったのかなー?って
これはただの妄想じゃなくて根拠もあるんです

ここでゆとりが悪意がないただの被害者なら、ゆとりは友一から「自分で判断できないお荷物、友達は絶交」だと言われて、ただの被害者ならその言葉で傷ついたはずなんですよね、でも誘拐事件では結局3回とも友一に決断をゆだねていて、友一に言われたことにショックを受けているなら意思を見せることくらいはするんじゃないでしょうか? 
これは少年マンガならゆとりの勇気や成長を試される場面で相手に選択してもらったほうが楽です、嫌な役を人に押し付けてる、友一の言葉は彼女に刺さらなかったのでしょうか?
援助交際のことがばらされてあれだけ必死に「友一しかいないの」みたいに弁明していたのは何だったの?って思った

手をえぐられた後に自分たちが解放してもらえる保障はなくて、友一が重傷負ったらどのみちゆとりは襲われると思うし、裸で済むならそっちのほうが助かる可能性高そう、さすがに羞恥より命のほうが大事ですよね?
でもゆとりはそういう可能性は考えてなさそうに見えて、友一が終わった後にまだやることがあるって残ろうとしたときも、普通は危険だから早く帰ろうよって止めるとこじゃないかな? 危険な状況だっていう緊張感がこの子にないように見えて、自分が仕組んだことなら緊張感ないのも当たり前なので

このエピソードでゆとりが黒幕じゃないかって思いました

結局ゆとりは傷つくこともなく、傷ついたのは友一だけ
このゲーム、もし友一がゆとりを庇わなかったとしても、ゆとりが仕組んだことなら何もゆとりにリスクないんですよね
友一がしゃべるのを防いでるし、殴るのは加減できるし、ツメはつけ爪って手があるのと、ツメを剥がす途中にしてはツメが変色してないのも気になりました、つけ爪の間に血のりでも仕込んでいたのでしょうか?

メタ的なことを言うとなんでこんな薄いエピソードで一期を締めたのかなー?って思うのです

じゃんけんで左手使えばいいじゃんって誰でも思いませんか?
あいこならどうなるんだ?って質問するくらい冷静なら、なんで左手は使えることに気づかないのでしょうか?
このエピソードが意味があるのだとしたら、友一を休場させるためか、ゆとりに何か秘密があるかのどちらかだと思うので
そんなわけでゆとりはすごく怪しいです
{/netabare}

【7話考察 〇〇は嘘つき?】 {netabare}
7話でしほとの過去の話を天智が語り出したけど、しほがぜんぶ仕組んだことかは確定してないですよね、むしろ可能性はとても低いと思っています

なんでそんなことを言い出すのかと言うと3つ理由があって

まず、シホが過去にけがをして整形したっていうエピソード、やけに設定と描写が生々しいのでひょっとしてトモダチゲームに関係するんじゃないの?って思った、無関係な話をこんなに注目させるわけない
天智と同じようにトモダチゲーム関係で過去に何かあって今回のゲームに何か別の目的があるのかもって思ったのがひとつ

2つ目は天智の話が真実ならさわらぎは借金が2倍になっていないのに2倍になったと特に言う必要のない嘘をついたことになります
あの時点でさわらぎが友一にそんなウソをつく必要があるとは思えません、何か企んでいるのだとしたらなおさら余計なことをいう必要ないです
さらにこっくりさんの時の金の流れは秘匿されたままなので、ここは他の2人の申告額が嘘の可能性のほうが高いように思います

3つ目は前回のトモダチゲームの裏に彼女がいたのなら、天智のシホへの態度に何かしら思うところがあるはずなので今回のトモダチゲームでのシホの天智への態度が不自然だと思うし、天智の父を自殺に見せかけて殺すだけの権力があるのなら、その息子である天智も念のため警戒はするはずで、天智がずっと尾行していたことに気づかないのは不自然では?しほの父親も、普通の警察官が危険だから事件に首を突っ込むなって普通のアドバイスしてくれてるだけなように見えるけど

さらにメタ的なことを言うと、他の2人がただ巻き込まれただけの被害者とは思えないし、こんなあっさり裏切り者の内訳が中盤?で確定するとは思えなくて、他の3人のこっくりさんでの金額上下が隠匿されたままなのに、そこに何かしらのカラクリが何も残ってないわけがないと思うのです
なので、逆にこのトリックで黒幕疑惑が出てきたシホは信用できるんじゃないかと私は思います

シホへの疑惑は①「シホのためにお金を使ったという2人の同級生は話をすると自分も消されると言っていた」②「シホの家の調査に行った天智父が何者かに殺された?」③「しつこく2人のことを尋ねられてくるシホがなんか怖かった?」④シホが借金額を偽った?
①はまずシホのためにどうお金を使ったかは話してないし、2000万借金を友達に押し付けようとする人(天智の元友達2人)の言うことを信じるの?
②はシホにそんな力あるの?そんな力あるならなんで天智はずっと泳がされてるの? トモダチゲーム運営に殺されたって考えたほうが自然な気がする
③は転校した2人と親しいはずなので純粋に気になったのか、上述した顔のケガがトモダチゲームに関係するなら天智が何か知ってるかもと思って聞いていたのかも、
それに天智に大して何か悪意があるなら2回目のトモダチゲームに巻き込まれた時点で天智に敵対的な行動とっても不思議じゃないけどそうでもないし
④についてはこっくりさん考察のところに書きました
これまでの状況から考えてしほも何か隠しているのだろうけど、天智が勘違いしているか、他の裏切り者か黒幕によって見事に誘導されているのではないかって思った
それから全部天智の作り話っていう可能性もあると思っています、ネームプレート裏の金額が天智の告白と合っていたからと言って信用できるとは限らないかな
辻褄が合うように話を考えた可能性も否定できないです
{/netabare}
【7話考察② こっくりさんについて】 {netabare}
こっくりさんは裏にまだまだ何か隠されてるんじゃないかな?
すごろく回はネタバレをやっていたけどこっくりさんは各自の動きが友一の視点での推測しかないですよね
そうなると、シホが嘘をついているのが確定とは言い切れないと思うのです
例えば、友一、天智、シホが本当のことを言っていたとして、残り2人の合計金額が+160万なら辻褄があいます
つまり両方が第二ゲーム終了までに200万ずつ帳消しにされているか、片方が400万帳消しにされて賞金で黒字になっていればいいわけです
※もちろんシホが友一に申告した第一ゲーム終了後~第二ゲーム終了までの間に400万円獲得していても良いです

それから、友一のターンならほぼ確実にクリアする方法があって、用紙には「はいを選べばクリア」って書いてあったと思うのですが、裏切り者はクリアの逆に入れようとしているわけですよね?
そうなると、いいえが正解になるような問題を出せば4人はいいえに入れて裏切り者ははいに入れるから、裏切り者が勝手にはいのほうに指を動かしてくれるからそれでクリアになるんじゃないのかな?
裏切り者がいるっていう確証が必要ですが・・・
友一のことをみんなが警戒している様子もなかったからたぶん成功する、ただ裏切り者が2人以下である必要はありますが

さらに言うと、5番目の質問で「はい」に動いたけど全員一致の可能性以外に、はいが2人以下でいいえが3人の可能性もあります、つまり裏切者が3人いるパターン
この裏切者は悪意があるとは限らなくて、いいえを選ぶと全員が有利になるような条件が提示されている可能性もあります

他の4人にも何らかの賞金が上下する指令が来ていると思うのですよね、天智の話によると誰かが借金額を偽っているという話ですが、
すごろくの時はアニメ見ている限りではすごろくのマス以外で点数が上下する要素なかったですよね、第2ゲーム中に秘密裏に引いている可能性もありますがその可能性は置いといて、そうなるとこっくりさんの個別に引いた指令に秘密があると思います
他の2人のどちらかが借金が400万減るような条件を満たした(あるいは両方が200万ずつ減額されてる)か、天智が嘘をついているかどちらかだと私は思っています
第二ゲーム中に実は借金が変更される条件を一人だけ引いていた可能性もあるけど、それはさすがにやりたい放題すぎるのでないと思いたいです
{/netabare}
【すごろく回の考察】 {netabare}
6話でタネ明かししてて、その前に気づいたことを話すと
友一がシホの肩に馴れ馴れしく手を乗せていたのがやけに気になってて、陰口カードでメッセージ渡しているんだろうなとは思っていて
BOX内にいれば誰にも悟られずにメッセージ読むことができるので、3分間は外に出られないってルールを見てそういうトリックあるだろうなーって思ってました
天智も同じように肩を寄せたりしてたから天智もシホにメッセージ渡していると思っていたけど、友一だけでしたね
天智はシホに信頼してもらうために馴れ馴れしくしてたのかな?

友一がシホを殴ったのと、ゆとりとシホの喧嘩、シホが友一に見切りをつけて天智に身を寄せたのは全部演技だと思っていたし友一が次にボックスに入る人を誘導しているのにも気づいていましたけど、
友一が一人一人信頼できるか確認していたことまでは想像できてなくて、ネタバラシみてそんな方法があったのかーって思いました

「シホにだけ伝えた秘密をシホが提出したから他の2つの暴露はシホが書いてないことになる」って言ってたけどそうかな?
一人一回につき何枚でも書けるからシホが2枚以上書いた可能性もあるのでは?って思ったらネームプレート預かってたって言われてなるほどーって思った。ネームプレートいつの間にかなくなってたのは全然気づかなかった
ただアニメ見ている人は気づきにくいけど、実際に会ってる人はネームプレートなくなってたら気づくんじゃないかな?

あと、ネームプレート預けたからって2枚以上書く工作をしないとは限らないと思うな、友一はプレートの裏を特に見ようとはしてないから第一ゲームで嘘ついていたとしても見られることはないですよね、かなりリスキーだとは思うけど
実際、天智の話が真実なら、シホは嘘ついていたことになるけどネームプレートを友一に預けてますよね?
わたしが裏切り者なら信用してもらうために預けておいてしれっと2枚書くかも、借金額が申告と違うことも裏切り者なら言い訳も考えてるでしょうし
それに、万が一見られた時のためにネームプレートの裏に細工をして数字を誤魔化す手もできるかもしれませんよね
{/netabare}
【3話について】 {netabare}
ゆとりの援助交際ですが、あの状況で女の子が怖くなって逃げだしたって言うのはちょっと厳しいんじゃないかな?うまく騙した?

それからゆとりの援助交際を知っても友一は許す? 
彼氏でもないのに許すとかないと思うけど、ゆるせるから友一は自分が汚れている自覚があるっていうのは作者の勝手な思い込みだと思う
あとは無償の愛情はあっても無償の友情はないって言ってたけどこれもそんなことはないと思う
友情で「一緒にいると楽しい気持ち」を「無償ではない」例として挙げてたけど、じゃあ愛情も一緒じゃないのかな? {/netabare}

【細部まで気を抜かないで】 {netabare}
1話の新聞配達の異常な部数は深く考えなかったのでしょうけど、配達に何時間かかるの?!っていうような部数でした
簡単に突っ込まれるような雑な設定を入れると評価が下がりかねないので気を付けたほうがいいと思う

給食費がなぜ現金徴収なのか?はたぶん何か意味があるんでしょうね、2期に期待です

かくれんぼエピソードも変なところはあって、紫宮達は百太郎だけを友一の近くになぜ置いて行ったのか?ってことです
リーダー含めて単純で利用されやすそうだって知ってるはずじゃないですか、本当に天才?
あの展開なら百太郎を連れてくかもう一人監視役をつけておくとおもう
このゲームは友一が凄いというより、ただの紫宮の油断のおかげな気がしてちょっと残念です
{/netabare}
【キャラクター】
1話のキャラクター紹介が一瞬かなりの長文で出てきて何書いてあるかさっぱりわからない

【主題歌】
OPの水樹奈々もEDのsajiもとても良かったです!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

2期目があれば、そちらで本領発揮してほしい感じ。

う~む。

「トモダチ」ねぇ。(カギカッコ付のトモダチです。)
ちょっとピンとこなかったかなぁ。

親友 >>> 友達 >>> 友人 >>> 知人  ?

どうにも、友達(≒誰か≒人物)ではなく「トモダチ」っていう形態、システム、状態を維持しようと頑張っているように見えてしまって、どうにも「どこにこだわっているんだ?」という思いが拭えなかった。

まぁ、そういう状態を維持できている=信頼関係を持ってい人物、っていう事なんだとは思うのだけれども・・・。
たしかに、そういう人物たちがいるっていう事は大切で、幸せな事なんだと思うけど。

ここら辺がピンとこないのは、友達関係が貧相な我が身を呪うしかないですね。


物語自体は、このクールではすべてが見えず、主人公の過去についてもすべてが見えてくる訳ではありませんでした。

ですので、タイトルの「2期目で本領発揮してほしい」につながる形となります。

ただ、こういったタイプの作品は、
私の中では「ライアーゲーム」が一つの試金石になっていると思っています。
この作品を越えられるか、越えられないかが私のモノサシとなっているのです。
現時点では、
ゲームと運営の正体、パッケージとしての結末が見えてきていないので、評価は未定です。
あえて、この1クールだけで判断するとすれば、まだまだ、いろいろな点で足りていないと思います。
結局、ショートレンジでの一戦一戦での結末、どんでん返し、トンチを観たくて、視聴を続けてしまう事にはなるのですが、
個人的には、観て良かった、素晴らしかった、そう来るか!と思えるアイディアはまだなかったように思います。

これなら、赤の他人同士で権謀術数を巡らす戦いの方が「シバリ」が無く、自由度の高い展開ができるのでは?
と言われてしまいます。

「トモダチ」=友情関係の維持・破壊、友達同士のアレやコレや、「トモダチ関係を維持しなければ!」「~維持したい!」という思い=「シバリ」
をどうゲーム展開、物語に織り込んでいけるかが勝負になると思います。

ですので、2期でさらなる展開を期待したいと思います。
あるのかないのかは知らないのですが・・・ね。


時折、出現してくるタイプの作品になりますね。
いわゆるデスゲーム的な作品に近いものになるでしょうか。
ユニークな作品が今までもタイミングタイミングで出てきています。
それらの端境期にあたってしまって、この作品が「初」という方は新鮮に見えるかもしれませんね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15

78.0 4 サスペンスで高校生なアニメランキング4位
屍鬼[シキ](TVアニメ動画)

2010年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (1461)
7831人が棚に入れました
人口1300人の小さな集落、外場村。外部とは国道1本でしかつながっていない隔絶された地ゆえ、いまだに土葬の習慣が残されていた。

ある日、村の山入地区で3人の死体が発見された。村で唯一の医者である尾崎敏夫はこの死を不審に思っていたが、事件性はないとされ、通常通りに取り扱われた。しかし、これ以降、村人が一人、また一人と死んでいくことに…。

声優・キャラクター
内山昂輝、大川透、興津和幸、戸松遥、悠木碧、高木渉、GACKT

★☆零華☆★ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

死に善も悪もない。

数年ぶりに再視聴、2週目です。
いやー名作でした!そして凄くメッセージ性が強い。
2週目なのに終始集中して楽しんで観れました。
ジャンルはゾンビホラーと思われがちですが、サイコホラー(人の狂気を描いているので)です。

ホラーアニメ大好きな私は、名があるホラーアニメは全制覇しています。
(といってもここ10年で、ホラーアニメ10作品くらいしかないですけどね。笑)
需要あまり無いのかもだけど、もっとやって欲しい。

近い内にホラーアニメベスト10作る予定なのですが
屍鬼は自称ホラーアニメ専門官である、私のベスト10、上位に入れますね。


【あらすじ】
舞台は外場村という小さい村落。
村の周囲はモミの木(卒塔婆に使う木)に囲まれ、外界との交流も少なく
正に田舎の中の田舎って所。
そんな村には起き上がり(死人が蘇る)という古くからの言い伝えがあった。
物語は、こんな死に囲まれた場所で始まります。


【感想】
貴方は人殺しを悪いと思いますか?殺してはいけないと思いますか?
大半の人は悪いこと、いけないことだと言うでしょう。
何故ですか?誰が決めたのですか?
それは昔からの暗黙のルール、人が定めた罪の意識、法律があるからです。
ですが屍鬼では、そんなモノ(ルール、罪、法律)を改めて再認識させてくれる作品でした。


屍鬼(起き上がり)達は皆に自我があり、生きています。(肉体は死んでいるが)
彼等は生きる為に人を襲います。血を吸わないと死んでしまうから。
忘れがちだとは思いますが、私達ヒト(人間)も何かの命を奪って生きています。
普段は調理され、お店に並んでいる商品として接しているから気づかない。
けれど確実に命を糧として、奪い、殺し、生きています。
そう、屍鬼達も生きる為に襲っているだけなのです。
私達と何が違うのでしょうか?いいえ同じです。
寧ろ、ヒト(人間)の方が、動物、野菜、果物など、ありとあらゆる命を奪っています。
時には、理由もなく殺すこともする。
彼等(屍鬼)を悪と定めるなら、私達ヒト(人間)はそれ以上の悪であるということです。


それに何かしらの理由や、屁理屈をこねているのはヒト(人間)だけです。
ニュースとかで絶滅危惧種が、というニュースが流れれば
やれ可哀想、酷いだの何だのと騒ぎます。
じゃそれがヒト(人間)に危害を加える存在だったら?
やれ殺せ、居なくなれ何だのと騒ぎます。
実に見ていて愚かだと感じます。


【結論】
生きること、生命を全うすることにおいて、善も悪もない。
あるのは弱肉強食、食物連鎖だけです。
立場が変われば、見方が変わる。
そんなことを屍鬼は伝えたかった。
屍鬼からのメッセージだと感じました。



【豆知識・余談】
ヴァンパイア(吸血鬼)のモデルとなったのは、ワラキア公ヴラド3世(ヴラド・ツェペシュ)という
1431年頃に実在した人物です。
敵国、自国の民共に串刺しにしたことから、串刺し公という異名を持っています。

この方もそうですが、ヴァンパイアの設定によく使われる
日の光に弱いなどの設定は、先天性白皮症(アルビノ)という方達から取ったんだと思います。
髪の毛、皮膚、ありとあらゆる部分の色素がなく、真っ白です。
また紫外線を浴びると、焼け爛れてしまい。目もヴァンパイアみたく赤くなってしまう。
本当に珍しい奇病で希有です。


【PS:追記】
BGMのズンチャ!ズンチャ!ズンチャズンチャッチャッ!が凄く印象に残る(*´艸`*)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 36

ルル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

キズ物語 ーⅣ 外場村篇ー

原作未読で視聴。


『三方を山で囲まれた僅か1300人足らずの排他的な小さな村「外場村(そとば)」。 ある日3人の村人の死体が村から発見され、それを皮切りに次々と村人が死んでいく。その状況を不審に思った村の医師「尾崎 敏夫」は、伝染病を疑い始めるが死体の検視の結果そうではない事が判明。死因が暗礁に乗り上げたそんな中、敏夫は村の古い言い伝えである「起き上がり」の話を耳にし、暗中模索の中でやがてある一つの結論に辿り着く。それは・・・・』という物語。


この作品のジャンルは、サスペンス ホラーに分類されます。全22話で、TV放映後に発売されたBlu-rayで、TV未放送のOVA2話が特典として追加されました。なお、追加された2話のOVAは、全22話の中の20.5話と21.5話にあたります。


大作ですねこの作品は。特に後半の展開は、形容するならば「凄まじい」と言うべきものでしたよ。作品は全22話なので、登場人物も多く、人物の背景なども丁寧に描かれていて、全体を通してゆっくりと展開して行きました。やはり20話超えの作品は安定感があります。


最初の5話ぐらいまでは、いわゆる典型的なパンデミック状態を描いていましたが、6話以降の死因究明からこの作品の本領発揮でした。村人の死因に疑問を持ち調査を始めたのは医師の「敏夫」と村の青年「結城 夏野(ゆうき なつの)」の2人なのですが、 ほとんど接点のないこの2人が、同時並行的にそれぞれ違った手段で究明に挑む描き方は面白いと思いました。


12話以降の中盤の見せ場はやはり敏夫の「解剖」でしょう。ハッキリ言って拷問シーンでしたよあれは・・お食事中ならご注意を。18話以降の終盤は、それまでのゆったりとした流れとは打って変わって、堰を切ったような怒涛の展開でした。集団になった時の人の怖さが描かれていましたよ。


ちょっとした豆知識。作品中、画面の下に時系列として日時と六曜が表示されるのですが、そこから調べた結果、物語の舞台は1994年のようです。


ごめんなさい。どうしても最後まで馴染めなかったものがありました。それはキャラクターデザインです。1300人の村にはそぐわないキャラデでした。SFバトル系アニメのキャラクターですよあれ。気合い入れたら掌から衝撃波とか出せちゃう感じでした。なぜあのキャラデを原作者がOKしたのかが謎ですね。唯一杭が残りましたね....それだけが。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 38

たま。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ネタばれ禁止

サイコサスペンステイストで面白いです。
(アニメであまりこのジャンルものはありません。ひぐらしとか?)

だたサイコサスペンスのジャンルでは必須条件ですが、この作品を見る前は絶対ネタばれ等をネット等で見ないで下さい。
面白さがほぼなくなります。

藤崎竜の絵が受け付けられるなら、ラストがどうなるかにもよりますが、一見の価値はあるかと思います。

どこまで本当かわかりませんが、ひぐらしもこの作品に影響を受けて書いたとか・・・。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

70.2 5 サスペンスで高校生なアニメランキング5位
亜人(第2クール)(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (514)
2548人が棚に入れました
高校生亜人・永井圭。下校時、交通事故に遭い、亜人であることが発覚。
以降、警察、及び、亜人管理委員会から追われる身となる。

圭が逃走中に接触を図ったのが、亜人テロリスト・佐藤だった。
佐藤は圭を教育するため、彼を亜人管理委員会に引き渡す。
が、試みは失敗。佐藤は圭と袂を分かち、独自に集めた亜人協力者と共に、グラント製薬爆破という大規模テロを引き起こす。

そして、現在。
亜人テロリスト・佐藤と亜人管理委員会との戦いは、新たな局面を迎える。
「第2ウェーブのテーマは、『浄化』だ」
佐藤による第2の犯行予告。それは、亜人関連要人15名の連続暗殺計画だった。
亜人対日本国政府、佐藤対永井圭の、国の存亡を賭けた最後の戦いが、幕を開ける……!

声優・キャラクター
宮野真守、細谷佳正、福山潤、大塚芳忠、平川大輔、櫻井孝宏、小松未可子、木下浩之、鈴村健一、森川智之、坂本真綾、洲崎綾、斉藤壮馬

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

原作者を信用して観たら、わりと面白かったです。

いや、原作そのものは読んでいませんが原作者の過去の作品はそこそこ面白いと思っていましたので。

結局のところ、わりと「佐藤さん」で保ってる話ですよね。もちろん、永井くんがそこそこ頑張って対抗するって前提はありますけど…。

あ、1期目からの「ネタばれ風影絵」EDは好きです。曲自体はOP(第14~19話「僕は僕であって」、第20~26話「The end of escape」)の方が好きですけど。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

佐藤さん…そりゃやりすぎでしょう…

この作品はちょっと異色な作品で、劇場版を上映した後にTVシリーズが放送されました。
劇場版は3部作で3作とも上映済で、TVアニメの方は本作品の第2クールまでが放送されています。
私は劇場版を視聴していないので何ともいえませんが、劇場版の第1部とTVアニメの第1クールが対になっているかが分かりません。
今回第2クールを見て続きが見たくて仕方なくなりましたが、劇場版の第3部と繋がっているのでしょうか。
それとも劇場版を3本視聴するべきなのか…
そう思えるくらいTVアニメの第2クールは迫力がありました。

佐藤と亜人の仲間たち vs 厚生労働省の構図は基本的にかわりませんが、回を追うごとに次々と権力者たちが引きずりだされていきます。

一方、立場的に微妙なのが永井と中野2名の亜人でしょうか。
佐藤の悪行を止めたい気持ちは2人にもあります。
ですが、組織だって活動している上、個々の能力でも適わない佐藤を相手にしても所期の目的は達成されません。
それに厚生労働省の戸崎からは敵のように見られていますし…

永井は本当に賢いと思います。
状況を冷静に俯瞰し、最善のカードを引き当てる事ができるのですから…
今回彼が選択したのは佐藤を止める事…
永井は紆余曲折あった戸崎と手を組むことになり…物語が動いていきます。

佐藤の言動…最初は全く分からない訳ではありませんでした。
亜人に対する人間の容赦ない仕打ち…
「死ねない」事を良いことに非道の限りを尽くされる…
その内容は思わず目を塞ぎたくなることも…

「死なない」からってやって良い事と悪い事があります。
そんな当たり前の事を分かってほしい…
そう思うのは自然の発想だと思います。

でも途中から良く分からなくなってしまいました。
だって佐藤のやっている事…明らかに常軌を逸していましたから…
佐藤は明らかにやってはいけない一線を越えてしまっていました。
結局自分がやられた事と同じ事を相手に仕返ししている事にどうして気付かないんだろう…

だから永井の選択…個人的には嬉しかったし応援したいとも思いました。
嬉しかったのは、実は中野と一緒で「すっげえキレイ」な下村さんの出番が増えるから…
応援は純粋に佐藤を止めたい一心です。

彼女は綺麗なだけではなく、仕事への姿勢も好みです。
恩人である戸崎を何よりも優先し、自分が戸崎の盾になる事を厭わない彼女…
そしてその気持ちはどんな状況に陥っても絶対に揺るがない…
こんな人が現実にいるなら、きっと心が揺れると思います。
ただ、戸崎が向いているのは残念ながら下村さんじゃないんですよね…

だから自分の気持ちが報われる事が無い事を彼女は知っているんだと思います。
知っていて自分を貫く事ができる…それって中々出来る事ではありません。
そう考えると下村さん…とても素敵な女性だと思います。

佐藤の手が緩められることは一切ありません。
そして要求もエスカレートしていくばかり…
そして迎えた決戦の時…この先の気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
精一杯の頑張りと粋な計らいが彩りを添えてくれていました。

オープニングテーマは、angela × fripSideさんの「僕は僕であって」と、fripSide × angelaさんの「The end of escape」
エンディングテーマは、クリープハイプさんの「校庭の隅に二人、風が吹いて今なら言えるかな」
オープニングはどちらも同じ組み合わせですが、先に名前が記載されたユニットが楽曲を提供しています。
こんな夢のような組み合わせって実現するんですね。
angelaさんもfripSideさんもどちらも好きなので、どちらの曲も覚えました。
今度カラオケでは「The end of escape」に挑戦してみたいと思います。

第2クールは1クール計13話の作品でした。
正直最終回の最後を見るまではこれで終わりなのかな…と思っていました。
けれど、随分大きな爆弾を残していきましたね…
これじゃ続きが気になって仕方ないじゃありませんか…
できたらこの続きもTVアニメでじっくり視聴したいところです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

やぁ、また会ったね亜人の佐藤です

1期の続きからといっても1期の終わりを忘れてしまったけど…
1話観た感じだと第2クールは期待できそうな感じ。
主人公の頭の回転の速さとゲスさが健在なのはなにより。

14話
{netabare}
圭と攻の凸凹コンビは、なにか笑える。
大概、攻が足を引っ張ってるんだけど…

戸崎の婚約者を盾に同盟を結ぶのは流石ゲス主人公と思った。
1期目よりも期待感ある1話目だった。
{/netabare}

最終回
{netabare}
佐藤は捕まっても、「コンティニュー」とか言ったから、
まだ続くの???
カイって、亜人なのがわかったけど結局謎なまま…
スッキリしない終わり方だった。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

66.7 6 サスペンスで高校生なアニメランキング6位
CHAOS;CHILD(カオスチャイルド)(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (456)
2430人が棚に入れました
2015年、渋谷。

6年前に起きた大災害、渋谷地震から復興された街に新設された私立高校『碧朋学園』に通う青年宮代拓留は、自身が設立した新聞部の活動の一環として『ニュージェネレーションの狂気の再来』と称される連続殺人事件を追っていた。

情報強者を自称する拓留は持ち前の好奇心と行動力、そして周囲の手助けや偶然もあり、とうとう事件の第一発見者となる事が叶う。

真相の究明をする事で自身の有能さを知らしめる事ができると考えた拓留は、義理の姉を自称する来栖乃々の制止も聞かず、幼なじみの尾上世莉架や親友の伊藤真二と共に動く事となる。

やがてそれは、渋谷に生きる全ての人々を巻き込む狂気となって拓留に襲い掛かり、拓留もまた、自身の過去と向き合う事となって行く。

声優・キャラクター
松岡禎丞、上坂すみれ、ブリドカットセーラ恵美、三森すずこ、水瀬いのり、仲谷明香、真田アサミ、藤原祐規、阿部敦、原由実、菊池こころ、くじら、志村知幸、加藤将之
ネタバレ

rFXEy91979 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

西條拓巳に憧れた宮代拓留の皮肉な末路

第0話「CHAOS;HEAD」
{netabare} 主人公・西條拓巳がコンテナで寝泊まりする訳。”ニュージェネ”の名前の由来、そしてあの石田彰氏があっさり退場しちゃってるワケ(いやこれは重要じゃないかな)。外部から得る情報がちょっとザックリ過ぎるかな(初見の時は新参者に優しくないダイジェストだなって)
でも6話までしっかり見ると、0話で抱いたモヤモヤが大分ハッキリしてくるので、『~CHILD』の”カエル(人形?)”も含めてこの0話は侮れないです。渋谷を覆いつくほどの謎の広大な閃光から主人公や『~CHILD』の主役・宮代拓留はどう影響されたのか?とても行く末が気になります。
ところで0話は『~HEAD』内の何話に該当するパート? {/netabare}

第1話「情報強者は事件を追う」
{netabare}ラブホで男がロープに巻かれて絞殺された後の鮮血。あそこの音響・血飛沫がさっそくエグさ全開でした。Aパート終了直後の血が滴り落ちる音も余計にスプラッター度合いを加速させてました(よくこれでモザイクだとか画像修正、避けれたなあ)。
8話までクリアすると見えてくる伏線ありで、”カエル”であったり”乃々”であったり、見えぬものが見えました。やはり渋谷の8年前のあの閃光と関係あり?あとメガネで胸が大きい香月華の活躍は如何に! {/netabare}

第2話「事件が彼らを嘯く」
{netabare}Aパート終了間際の墓前の”誰か(アングルから見て南沢泉理ですね)”に呟く乃々。拓巳のセリフ(”最高の結果になれば、先手を打って犯人の目星は付く。最悪でも無駄骨だったで終わる”)等々既に伏線だったんだね。「AH東京総合病院」も登場して、振り返るとここからがスタートラインだったんだね(乃々が刺される最終カットも、アニメ本番の合図みたいで)。
でも乃々はカメラのこと、どこで知ったのかな?それにカメラ回収もちょっと手が早すぎるし、よくよく見ると終盤のシーン、いくらか謎で染まっていたな。{/netabare}

第3話「彼らのお祭りのお話の言い分」
{netabare} 能力者が主犯なのはここで大分ハッキリしたけど、力士シール嘔吐による窒息死は「物質転移」?でも現状そんな能力持ってる奴って居ないはず(7話までの流れを見て)。今のところ「思考誘導」が絶対的にクロだけど、この事件もその能力で発生させたケースの一つ?楽屋から登壇までさほど時間はないはずなのに、力士シールを身体が膨張するほど飲める猶予があるかな…。まだ謎の渦中だから解決までは時間があるし、モヤモヤは最終回で晴れることを祈るのみか。
しかし拓巳ら新聞部が『名探偵コナン』のまるでコナン扱いなとこは吹いたし、題名も内容の的を射てたね。悪くない。 {/netabare}

第4話「お話の裏側が妄想を始める」
{netabare}ここでも伊藤は運ナシかよw逃げるために解剖室へ隠れる羽目になった上、中は既に先客が眠っていたオマケつき(笑)案外乃々と伊藤ってこのアニメの災難役だな。
脳への人体実験に性格診断テスト(「ロールシャッハテスト」)を駆使。ロボトミー手術といい、脳は研究に役立つのかな?「ディソード」「ギガロマニアクス」のキーワードが登場して、「AH東京総合病院」が実験のための隠蔽場所と、かなり設定の掘り下げを一気に仕掛けてきたね。
悪くないけど他のアニメもやっぱり見ておくべきだったかな?{/netabare}

第5話「妄想の住人が騒ぎ迫る」
{netabare}妄想が現実を侵食、パイロキネシスを操る女…能力者モノ要素が今回一気に増加し出したね。有村の「ディソード」は防衛反応で発現ぽいが、拓巳のディソードは彼の能力「妄想の現実化」の影響から?ここは謎が晴れるどころか、余計に増しただけだから、モヤモヤする人いるかもね。それどころかうきも能力持ちだけど詳細は謎。病院の地下にうずくまってる背中がとにかく不穏だった。味方なのか敵なのか、あまりに不審が多すぎる。
ここはまあ溜め回かな?{/netabare}

第6話「侵した過去に間に合うために」
{netabare}また”カエル”の1カット、パイロキネシスの妄想トリガー、妄想以後の眼からの出血。大分カードは出揃ったな。ここで乃々が南沢泉理の容疑を否認する行動、ニュージェネの再来を無傷で死なずに生き残った事実。これね初見の時とにかく不穏で不安でしょうがなかった。そしたら次の7話でねえ、あんな事になるんだからさ……だからこの手の死体の山が積まれる話の死者ゼロは相変わらず信用におけないんだよ。困ったものですw
さて8話まで見終えたあとだと、南沢泉理と思われた子や、何気ないメニュー手渡し……これらが今回の妄想への伏線と思っていいでしょうね。{/netabare}

第7話
{netabare}アニメ見て目が潤んだの、いつ以来だったかな…実は事前に7話のネタバレ、画像付きで知っちゃったんで、もはやゴアに走ったような気がして、見るの迷いました(そしたら録画ミスったんで、嬉しいやらそうでないやら)。
今やっとネットフリックスで7話を無事観れましたが、これホントに辛いけど、演者の方々巧すぎですね。まず伊藤役・藤原さんは思考誘導下の伊藤と自我が戻りかけた伊藤、それに両方がごっちゃになって混乱する伊藤の声をよく表現できたものだと、今書きながら驚いてます(改めて声優という役者の凄さを実感しました)。これ相当伊藤の心に寄り添って洞察しなきゃまずできないはずですよ。事前にネタバレ情報が頭の中にあったおかげか、問題の残虐描写にショックは大分薄れましたが、ゆえか今回二人の芝居に終始圧倒されてました。
もう一人は乃々役のブリドカットセーラ恵美(本名だったとは)。この人のお芝居見たのは『ハルチカ』が初めてでしたが(『RDG』も出てましたけど、ほとんどアニメ覚えてなくて)、あの時は快活な天然百合持ちっ子でしたね(あくまでこっちの命名です)。でも今回は家庭的な、まあ堅物女の子で、でも本質は心の優しい作品の良心みたいな子です。これまで誰かに刺されたり、拓巳に”家族じゃない”と言われたり、ちょっと不憫なことばかりが先行しているだけでしたが、今回初めてブリドカットさんの芝居の力を実感しました。特に”箱詰め(そのままの意味です)”された結衣を抱きかかえて泣き叫ぶ声、もうね見てるこっちまで辛くなってしまいました。あそこで自我が崩壊せず、真犯人に問い詰めるのが、なお余計に起きた悲劇を一層引き立ててましたし…。
作画もキャラに寄り添いながら、残虐場面をゆるくさせず、より切実に最悪な事態を僕らに突き付けてました(日中で見た方がダメージ少しは減りますよ)。
ようやく見れて感じたのは、ビビらずちゃんと録画すれば良かったという後悔と、夜見ないで正解だったと思える安堵感でした。取り敢えずこれから見る人、心の準備をしといてください。レビュー。ここまで長くなるとは…。
追記:ところで題名がなかったのは、何故なんだ?{/netabare}

第8話「錯綜する光と影に惑う思いは」
{netabare}拓巳の知っていた来栖乃々=南沢泉理だという事実と、親友の為にギリギリまで助けようと動いた伊藤。それぞれの仲間たちが決意のもとに動くところは感動とはいかなくても、胸が熱くなりました。
遂に”カエル”の謎を明かして、犯人は二人いることが判明。その内の一人ですが、どう考えても”あの子”としか思えない最後でした。これね、夜に本編見るとやっぱり怖くなりますね。寝る前とかには絶対になるべく見たくないですね(苦笑){/netabare}

第9話「錯綜する思惑の行き着くところ」
{netabare}西條拓巳に憧れて、西條拓巳と同じシチュに。でも拓留は『CHAOS;HEAD』の「将軍」でしたの種明かし回(拓巳のポジは世莉架だった)。
ほとんど室内劇なうえ、アクションはキャラの会話だけ。なのに目が離せない展開が待ってました。別に斬新で驚きの展開というわけでないけど、ジワジワっと受け入れさせる話の流れは見易かったです。”イマジナリーフレンド”がいつどこで誕生したか。渋谷地震と白い光、ギガロマニアクスとの関連。発生因子の”頭痛”直後に起きた動き、その他諸々。ここで大分伏線を一気に吐いてきましたけど、かなり知的好奇心を擽るワードがいっぱいでした。
面白いけどどう終わるか、今はそこが気になってきました。{/netabare}

第10話「迫りくる過去の記憶」
{netabare}拓留の孤独が世莉架を生んで、ニュージェネの再来を生んだ。これで6か8割ぐらい全容開示されたかな?溜め回だし動きは微少、でも悪くはなかったかな。尚更ここまで駆け足すぎた流れが悔やまれるところだけど。
佐久間恒の異常性や拓留の親がネグレクト。もっともそれを異常だとは向こうは思ってないんだろうね(殺人鬼なり人間ってのは自分を正しいと思い込むしね)。現に親は拓留の抵抗、訳が分からず顔だったし、あとは佐久間恒の反応がどうなるかに注目かな?
”統合失調症”にしても、”エピソード記憶のすり替え”にしても、脳はホントに研究者にはうってつけなんだろうな…。ただそれが世莉架のようなグレーゾーンな時ならまだしも(良くはないけど、マシって意味で)、佐久間のように輩の場合はさすがに勘弁してほしいな。もう唯一マトモな大人って神成刑事と百瀬さんだけ?{/netabare}

第11話「彼の戦い」
{netabare}やっと拓留が主人公ぽい活躍見せると思いきや、ラストでKOされるとは、残念ですけど仕方ないか(あそこでクリアは早すぎるしね)。でも彼が仲間にどれだけ支えられて、大事にしてるか。幸せだった回想シーンの効果もあって伝わりました(痛いほど)。
まあ佐久間恒に関する感想は”はしゃいでますね”。やってることの異常性は今更語る必要ないけど、あそこまで活き活きしていると、演者は子安にオファーが良い気が(子安がやるとすべてネタキャラ一択で終わりますし)。
いよいよ次で最終回。今回作画が危なげだったし、締めはしっかりお願いしますよ!{/netabare}

第12話「彼女の思惑」
{netabare}落とし前をつける道を選んだ拓留にグッと来ました。妄想が具現化して、願いを歪に叶えてしまう。中々苦いし救われたのか救われなかったのか曖昧で、でもその曖昧さが何ともいえぬ余韻ですね。
まあ1クール圧縮は無茶と無理がありすぎたので、残念ながら『ロボティクス・ノーツ』以下と言わざるを得ないです(あれはちゃんと決着付けたし、好きな場面も沢山でした)。
にしても次エピソードは劇場公開作品とは。それ果たして利点あるの?と最後に言っておきたいかな。
まあ酷評するほどではない作品でしたけど、過去シリーズを凌駕したとは絶対言えない出来でした。ゲームの『らぶchu☆chu!!』ってこれの続きで合ってるかな(多少気にはやっぱりなるので)?{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

桃太郎のストーリーを140文字以内で述べよ

原作プレイ済み。

推理モノと妄想・超現実をかけ合わせた作品。
ショッキング・グロシーンが多いので、苦手な方は注意です。

CHAOS;HEAD(カオヘ、https://www.anikore.jp/anime/1267/)の続編にあたります。
続編と言っても、本編内で重要事項の解説があります。
カオヘは未視聴で問題なし。


問題なのはストーリーの密度の高さです。
シュタインズゲートの1.5倍という文量に対し、発表された話数は12話+α。
原作プレイヤーからは「尺が足りないだろう」と言われていました。


結果、尺が足りませんでした。

内容はほとんど原作通りであり、悪改変もありません。
しかし、尺が足りなすぎて、視聴者が単なる傍観者でしかなくなっています。

* 主人公の心理がわからない
* 日常がカットされているので、キャラに愛着がわかない
* 情報量が多く、眺めているだけでは置いていかれる
* 伏線設置が一瞬過ぎて記憶に残らない
* 演出が短いので感傷に浸れない

原作では、日常が壊れていく感じとか、疑心暗鬼になっていく感覚などの心理的効果が大きいです。
売りのひとつであるアフターエピソードも6月ですし、TV放送ではありません。
この時点で魅力は激減。


ただ、制作スタッフは頑張っていると思うんですよ。
限られたリソースを工夫して、ドラマチックに見せようとしているのが伝わってきます。
声優も美術も音楽も悪くないです。

正直言うとね、12話で泣きました。
気持ちを知っているし、気持ちがこもっているから。

でも、流し見してきた一見さんは12話でポカーンの可能性があります。


時間が足りないとどうなるか、名作「桃太郎」を例に出してみましょう。
Twitterの制限文字数で収めます。


「桃から生まれた桃太郎は犬、猿、雉を連れて鬼を倒し、財宝を持ち帰りました。」

ただの強盗殺人です。


「昔々の話。
桃から生まれた桃太郎は、鬼退治に向かうことにしました。
途中で犬、猿、雉をお供にし、鬼ヶ島へ到着しました。
鬼を退治した桃太郎は、財宝を手にしました。」

賞金稼ぎの桃。
こまけぇこたぁいいんだよ!!


「昔々、おばあさんが川で洗濯をしていると、大きな桃が流れてきました。
桃を割ると中から元気な赤ちゃんが生まれ、桃太郎と名付けられました。
成長した桃太郎は、きびだんごを手に、犬と猿と雉をお供にし、鬼ヶ島を目指しました。
鬼を退治した桃太郎は、金銀財宝を手に無事に家に帰りました。」

これで140文字です。


いやー、ストーリーを曲げず、なるべく多く語るのは難しいですね。
でも、肉付けは全然足りない。おじいさんいないし。。。


「情弱と情強の差」というのがストーリーに関わってくる本作。
骨組みは一緒でも、情報量によって大きく印象が変わる、というのをアニメ自ら実演してくれていますね。


原作を知っている人にとっては、「キャラが動いてる!」という感動はあります。
実際楽しめました。

知らない人にとっては、
「ショッキングだけど、結局なんだったの?」とか、
「なんとか理解したけど、気持ちがわからん」とか、
「何この{netabare}茶番{/netabare}」という感想が出そう。


販促としてはきつそうですし、ネタバレダイジェストをしている本作は、原作の驚きを低減させます。
ちょっと厳しい立ち位置にいるかもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 52

カミタマン さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

カオスヘッドの続編

カオスヘッドの続編だそうです。

アニメに限っての話ですが
「シュタインズゲート」は傑作。
「ロボティクスノーツ」もかなり面白かった。
で,カオスヘッドはというと,以前にレビューに,どうしても途中で寝てしまい話が断片的になってしまうため評価不能と書いたのですが・・・
今はっきりと書きますが,つまらなくて眠くなったのです(笑)

で,その続編です。正直言ってあまり期待はしていません。

が!1話で力士シールの設定が出てきます!ちょっと期待しちゃうってもんです!!
が,やはりカオスヘッドをひきずちゃっています,1話は拡大版で丁寧にカオスヘッドのおさらいまでしているくらいです。

あきらめかけてきた頃,8話の乃々の(←「の」×4^^;)告白でちょっと面白くなってきたかと思ったのですが,最終的にはタイトル通り,カオスの内に終わります。何が現実で何が妄想かさっぱり分かりません。言い換えると,何が起こって,何が起こらなかったのかすらよく分かりません。

それと,言葉の使い方に違和感を覚える場面がちょくちょくありました。
最も気になった例を挙げると,「AとBは共通の人物だと思われる。」って台詞です。この場合「AとBは同一の人物だと思われる。」が一般的な言い回しかと思います。ここまで極端では無いにしても,違和感を感じる台詞がちょいちょい出てくるのです。こう言うのって自分はちょっと気になっちゃうのです。(いや,このレビューの言葉の使い方も変だろうという突っ込みはご容赦下さいm(_ _)mこれは素人のお遊びなので^^;)

最終的な感想は,やっぱりカオスヘッドの続編だなーというものでした。妄想を設定の中心においているのでどうしてもわけが分からなくなってしまうのでは無いかと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

76.6 7 サスペンスで高校生なアニメランキング7位
ダーウィンズゲーム(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (507)
2281人が棚に入れました
平凡な高校生である須藤要のもとに見知らぬアプリ「ダーウィンズゲーム」の招待メールが届く。アプリを起動させてしまったカナメは、プレイヤー同士が異能を駆使して戦うゲームに巻き込まれてしまう。わけもわからぬまま、襲い来る強力なプレイヤーとのバトルを切り抜け、カナメは生き残ることが出来るのか!?

声優・キャラクター
小林裕介、上田麗奈、大森日雅、八代拓、花守ゆみり
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

燃えよダーウィンズ!

原作未読


言いたいことだけ言おうかしら!?
注)読み手無視します。悪しからず。


【高校の同級生's】

 須藤要(CV小林裕介)
 京田浩之(CV小林千晃)
 篠塚ヨウタ(CV落合福嗣)
 ハマダ(CV広瀬裕也)


着ぐるみ『バンダ君』がどう見ても『ドアラ』にしか見えない件
背番号は“1994”ならぬ“666”ってオーメンですか?

バク転せずに包丁持って今日も新人狩りしてます。まずはハマダが…

おいおい!うちのドアラになんてことさせてんだ!ったくもう


ん!?京田を新人狩り?

川上憲伸以来のうちの新人王になにしてくれてんだ!オラ


2011年の優勝以来、守道が継いだ翌年を除きずっとBクラス。ちょっと気が立ってました。すみません。

その優勝決定の横浜スタジアムはバックネット裏に居た私です。
岩瀬でなく浅尾でのゲームセット
優勝監督インタビューの後に現役時代のチャント


 {netabare}さーんかん 落合 広角 打っ法~{/netabare}

 {netabare}レフトへ ライトへ ホームラァーンンー{/netabare}


あの甘美な一瞬をもう一度味わいたい
背番号“666”じゃなかった(^_^;) “66”よもう一度!

しかしそれは二度と叶わぬ夢。親会社の紙面ばりに見当ハズレなことしかせん球団首脳に辟易ですわ。


それにしても福嗣クンのキャスティング狙ってませんかね?
スタッフの中に重度のドラキチがいるに違いません。


我ながら見事な考察。もう今シーズンの仕事はやり切りました。


{netabare}アンコールですか!? しょうがないなぁ{/netabare}


主題歌はASCAの『Chen(チェン)』…じゃなかった『CHAIN』

内容にも少し触れとくと、主人公カナメはどうやら新人ながら特別な力を持ってミラクルを起こす模様です。まるでウォーリー与那嶺みたいですね。
彼が率いて巨人のV10を阻止したナゴヤ球場になんと私のリアル父親は居たそうです(マジ)。血は争えません。残念ながら球場の中には入れなかったらしいですが(笑)



ダーウィンっていうくらいだから種の進化的ななにかを期待してました。
例えば父には果たせなかった優勝の瞬間を球場の中で迎えるコツみたいなのをです。
蓋を開けてみたらただのデスゲームでしたね。巻き込まれ型のやつにストーリーを望むべくもありません。食傷気味です。

渋谷を舞台に多人数参加のデスバトル始まりましたが見るべきはちらっと映ったセンター街入口の大盛堂書店でしょうか。創業者は言わずと知れた“不死身の分隊長”船坂弘元軍曹であります。
興味あったらお調べください。このデスゲームが屁に見えるくらいの戦地アンガウルで、このアニメに出てくるどのキャラも鼻糞に見えるほどの生き残りの執念を見せた軍人さんです。


※{netabare}大盛堂書店と球団以外のネタは第一話に全部詰まってます。{/netabare}




■結局最後まで観てしまった

ドラゴンズ&渋谷への愛着の残り香と全11話で短めなのもあってまあいっかと最後まで。
結局デスゲームっていくら主人公が足掻いたところでゲームを作った人を超えるにはなりにくい。破滅願望あるゲームマスターならワンチャンありそうでもそうなるとしらけます。それこそ「殺されるために殺す」みたいなね。

{netabare}終盤で仲間になったランキング1位のお姉さんはどこいっちゃったの?{/netabare}

ストーリーへの期待を捨ててバトルっぷりを楽しむという作品です。



■僕は気づいてしまった

思った以上に、シュカ(CV上田麗奈)がイカれてて良かった。

で、アニメに感じる物足りなさの話になるんですが、カナメとの濡れ場がない不自然さ。
これ以外にもいくつか作品を鑑賞してきてアニメ作品で濡れ場がないことにすっかり慣れてしまいました。しかし湧き上がる違和感。

 グロ と ○○

 ヴァイオレンス と ○○

対になるであろう ○○ に入る単語ってあまり求められてなくって僧侶枠でやれば?くらいの扱いなのかしら、と思います。
マスではそうかもしれませんが、きちんと描かれてる作品は総じて自分の評価は高い。『虐殺器官』『PERFECT BLUE』あたりがそうでした。


{netabare}例えばクライマックス最終話。笑顔で人体を切り刻めるシュカ。グロと暴力で彼女の狂気が伝わってくるシーン。カナメだって、殺人への躊躇いを振り切ってワンらの手駒をばんばか射殺してる頃合い。
そんな二人が闘い終わった直後なんて昂ぶってるでしょうに。回りくどい言い方やめれば

{netabare}ヤルだろう、普通。{/netabare}

隠すことで逆に嘘っぽくなってしまうことに僕は、気づいてしまった。
それか実写映画のお約束を踏襲してくれないことへの不満なのかなぁ。{/netabare}

いややっぱり違う。昂ぶれば行為に至る。「リオのカーニバルベイビー」「楽園ベイビー」。名作『クラダルマ』主人公の出生タイミングも災害下緊急事態に種の保存本能が働いたからだし。

何処がダーウィンやねん!?
種の保存より断絶に向ってることにも気づいてしまった僕は続編あっても観るかは微妙です。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.04.28追記


ドラゴンズ元ネタ詳細 注)ダ:ダーウィンズ ド:ドラゴンズ

・{netabare}ダ:バンダ君 ド:ドアラ 見ためが酷似{/netabare}
・{netabare}ダ:京田浩之(要の同級生) ド:京田陽太(2017年セ新人王){/netabare}
・{netabare}ダ:666(バンダ君の背番号) ド:66(落合博満監督の背番号){/netabare}
・{netabare}福嗣クン ご存知、落合博満氏のご子息です{/netabare}
・{netabare}ダ:CHAIN(主題歌) ド:Chen(2004-2011在籍の台湾出身投手)
  {netabare}※学生だった彼をスカウトしたのは故大豊泰昭氏です。彼も台湾出身。{/netabare}{/netabare}
・{netabare}ダ:カナメ(Dゲーム期待の新人) ド:ウォーリー与那嶺{netabare}⇒名は要{/netabare}{/netabare}

皆さんいくつ見つけられたでしょうか?



2020.03.21 初稿
2020.04.28 追記
2020.10.09 修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 53

六目チャー飯 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

性懲りも無い作品

相変わらず目新しさの無い金太郎飴的な世界観に辟易する。
デスゲームに異能力、ラッキースケベと色んな要素をてんこ盛り。

まだ最初だから色々説明不足は当然としても、
それを知ったところで興味が湧く気配は全くないし。

それより、キャスティングの違和感や回りくどい台詞、
多すぎる一人語りが痛すぎて見てらんない感じ。

なんか色々とセンスないよねえ。

絵は綺麗だからしばらくは様子を見てみるけど、
より印象が悪化する気がしないでもないかな。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

sukesuke さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

この主人公、うざいぞ。

フツフツと感じるこのうざさ。
説明されたのに、そんなこと聞いてない! なんで!? というやり取りのオンパレード
まじでバカだ。本当にバカだ。

というか演出でわかるように説明されてるのに、全て主人公を通して説明してくる。
さらにその主人公がクソバカなもんだから反吐がでる。
原作がこうなの? まじで視聴者バカにしてるわ。

4話で諦めそうなんだが、しばらく垂れ流そう。
ほら、いつも通り総合得点詐欺のアニメだってわかるかもしれないな。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2

71.1 8 サスペンスで高校生なアニメランキング8位
ブギーポップは笑わない(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (416)
1747人が棚に入れました
竹田啓司は、同じ学校の後輩でもある恋人の宮下藤花を待っていた。しかし約束の時間が過ぎても彼女は現れず、連絡も通じない。日も暮れ始め、あきらめて帰ろうとした竹田の視界に涙を流しながらふらふらと歩く男の姿が映る。どう見ても普通ではない男の姿に、竹田自身も、そして周囲の人間たちも我関せずを決め込んだそのとき、不思議な人物が男に駆け寄ってくる。大きなマントに身を包み、奇妙な帽子を被った不思議な人物。ソレは竹田との待ち合わせをすっぽかした宮下藤花と同じ顔をしていて……。

声優・キャラクター
悠木碧、大西沙織、近藤玲奈、小林千晃、下地紫野、諏訪彩花、榎木淳弥、市川蒼、竹達彩奈、宮田幸季、八代拓、市ノ瀬加那、細谷佳正、長谷川芳明、阿澄佳奈、上田燿司、花澤香菜
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

どっからどう見てもポップ・・・ではないよね

『これは猟奇サスペンスであり青春群像劇であるんだよ』 

相反しそうな言葉を同一の意味合いのものとしてキャラに語らせる。するとあら不思議!深淵なる哲学的ななにかに聞こえてきます。

『猟奇サスペンスである一方青春群像劇』 並列は×
『猟奇サスペンスである以上に青春群像劇』 序列も×

いずれもパンチが弱いため、ここではあくまであたかも相反するものが一体となってるような表現に努めねばなりません。

・レトリックのみでくどく、キャラをイタく感じてしまうのが “梅”
・レトリックがハマリ、キャラに魅力を感じてしまうのが “竹
・レトリックとストーリーがマッチし、作品に魅力を感じてしまうのが “松”

本作『ブギーポップは笑わない』はまごうことなき松!
抽象的な「世界の危機」という大問題を巡って登場人物たちの極めて主観的な台詞回しで進行していくサスペンスタッチの青春群像劇のようなものと言ってよいでしょう。猟奇性を帯びたキャラクターも複数登場するため、グロ描写も所々出てまいります。


1クールなのに全18話のお得感。トリッキーな放送スタイルのおかげで何話か飛ばしましたがなんとか視聴を完了しました。配信やタイムシフトのある時代で良かったです。
そんな便利なサービスの欠片もなく、ラノベという単語も浸透してなかった1998年に刊行されたヒット小説のアニメ化です。
元ネタの刊行年度を考えれば古典といって良いでしょう。私としては珍しく原作既読の作品です。作品の意義だったり影響等についてはgoogle先生あたりをご参照くださいませ。

実際に視聴してみて巷で言われるような “古臭さ” というのが実はよく分かりませんでした。
だいぶ原作の記憶が薄れているためほぼ初見のような新鮮さで堪能できてます。全18話を通してキーになる人物(人格)がブギーポップ。いくつかに別れたエピソードはこちら、

(1) 第1話 - 第3話 ブギーポップは笑わない
(2) 第4話 - 第9話 VSイマジネーター
(3) 第10話 - 第13話 夜明けのブギーポップ
(4) 第14話 - 第18話 オーバードライブ 歪曲王

計4つのエピソード。時系列は前後してたりするのでながら見は禁物です。時系列の掴みづらさと同様に、キャラ相関が難解、そして台詞回しが難解です。私は後者をあきらめました。
ただキャラ相関は小難しそうに見えて意外とシンプルなのではなかろうかと思ってます。ここが掴めてくるとテーマらしきものも見えてくる作品でした。


◆相関その1 二つの二項対立
・《世界の敵》 と 《世界の敵の敵》 の二項対立。
{netabare}《世界の敵の敵》はブギーポップ。前者はブギーポップに“自動的に殺される”人が目安でした。合成人間もいいセンいってますが、MPLSと呼ばれる元は普通の人間でふと異能に目覚めちゃったのが敵認定される場合が多かった気がします。{/netabare}

・《社会の敵》 と 《社会の敵の敵》 の二項対立。
{netabare}霧間お父さんの「社会の敵」というセリフに引っ掛かりを感じました。統和機構に殺されるのが《社会の敵》に見えます。ブギーポップは社会の敵は殺しません。{/netabare} 

《敵の敵》の主語は一つで《敵》はいろいろですが、《世界の敵》か《社会の敵》かに分けて整理するとスッキリします。《世界》と《社会》の違いはようわかりませんでした。
{netabare}強いて言えば
《世界の敵》はマジやばいやつ。世界を滅亡に陥れる者。
《社会の敵》はプチやばいやつ。世界を大混乱に陥れる者。{/netabare}

{netabare}ここでふと、《世界の敵》は超異能だけどスケールが小さいというか世界はさすが言い過ぎじゃね?と思ってみたり。
この作品でいう世界の規模感や質感が我々がイメージできるものならば、目立ってマークされてそのうち一個師団が出てきて壊滅させられる程度の異能ぶりです。おそらく煮詰まった上で殺される前といいますか勃興期のイケイケな時にブギーポップが登場するのかもしれません。だからこう噂されてるのかな。

{netabare}「その人が一番美しい時に、それ以上醜くなる前に殺す」{/netabare}{/netabare}


◆相関その2 宮下籐花はモブ
ブギーポップが主要人物であることはよいとして、肉体を間借り!?している籐花にも焦点をあてると混乱します。
先入観だと、ふつう主役はこの人だよって観る側に柱を作ってあげてから話を進めるとか、群像劇でもグループ(だいたい5名くらい)を作ってその囲いの中で話を進めるものだと思うのですが、それがありません。登場人物の母集団に大きな変動はないのにです。さらに4エピソードと分けてることでなおさらこんがらがります。
前のエピソードで主役を張ったかと思えば次のエピソードは台詞なしとか、ブギーポップに視点を置きたいけどなかなかもったいぶって出てこないとか。
{netabare}当初は、別人格に悩まされる少女(宮下籐花)と恋人竹田啓司との奮闘記を想像してしまったせいでとても混乱した私です。{/netabare}
{netabare}霧間凪も髪型変わってヴィジュアル判別が難しくなったりとかホント勘弁して~{/netabare}


対立の構図や人物相関が整理できたらあとは身を委ねて完走です。
こういった「世界の危機」といった抽象的な大問題をさも大事のように扱う作品って、外からだと馬鹿馬鹿しくつまらなく見えがちなのですが、中に入ってみるとけっこう陶酔できるものです。
作品が世に出た1998年あたりで例えれば、ヴィジュアル系バンドの歌詞世界とライブ模様みたいなものかと。「破滅」「追憶」「世界の果て」「彷徨」「闇」「孤独」「血」「薔薇」「憂鬱」「堕ちる」・・・とだんだん楽しくなってきちゃったのでこのへんで。あと「とりあえずフランス語」。

極めて私的で閉じた空間でのダークな物語。
きっと中学生や高校生くらいの思春期に出会ってたらドはまりしてたと思います。では思春期が遥か遠い大人の私はどうだったかというと、「とても楽しく鑑賞できました」になります。
毎度OPが楽しみだったのと、意外と大人がいい役回りをしてたことが理由としては大きいですね。語り部的な大人らしい大人もいれば、大人になりきれなくて身を滅ぼす大人と。
彼ら高校生が抱く未来への期待と不安を象徴するような大人ばかりでした。
子供ばかりだけだったら見られなかったような気がします。

思春期世代の抱える不穏さをファンタジーでふわりと包んだ良作です。

この作品に影響を受けた奈須きのこ氏の『空の境界』にドはまりした私にはとても相性の良い作風でした。



-----
2019.09.19追記 


視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴



2019.04.27 初稿
2019.09.19 追記

投稿 : 2024/12/21
♥ : 51
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

語り得ないものについての試論

マッドハウス制作。

存在の違和感に翻弄されていた、
言葉では形容しがたい違和感である。
それは同じ場所に少しづつずれて重なり、
2人が同時に立っているような、
埴谷雄高が「虚体」と呼んだ思弁的なそれに近い。

世の中には精巧な人形と、
婚姻届けを出した男の逸話があるという。
彼はそこに意識のある主体としての分身を見たのか?
{netabare}世界の危機に反応する自動的存在、
それが不気味な泡、ブギーポップ。{/netabare}

語り得ぬものについての物語である。
しかし沈黙をしてはならない、
不死なるものを前に踏みとどまらねば。

10話~13話視聴追記。
夜明けのブギーポップ、とびきりの妄想狂である。
{netabare}死神と凪の初の邂逅、浮かぶ統和機構の存在、
MPLSの起源が語られ始める。{/netabare}

最終話視聴追記。
全ては歪んでどこか捻じ曲がっている。
{netabare}それはこの世界も人である現存在も同じなのだ。
どこにでもある存在の悲劇性、
つまりは隠蔽された主体の危機、それが歪曲王。{/netabare}

時代性を考慮すると不安も多々あります。
絵は意図してなのか古く感じ造形も似ている。
しかし普遍的な物語がここにはあるのでしょう。

ニヒリズムの超克が主題であるのでしょうか、
大胆にもそう伝えて締めたいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 76
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

多様性から生まれる「金」の泡

アニメーション製作:マッドハウス、監督:夏目真悟、
シリーズ構成・脚本:鈴木智尋、音楽:牛尾憲輔
キャラクターデザイン、澤田英彦、原作:上遠野浩平

世界が危機に陥ったときに現れる
不気味な泡、ブギーポップという人格。
左右非対称の奇妙な表情をして
筒のような帽子とマントを身に着けている。
その存在は、ひとつの都市伝説のようなものだった。

1998年に発表された電撃小説大賞の大賞受賞作。
この作品に影響を受けたラノベ作家は多く、
西尾維新は作家を志望するきっかけになったと語り、
奈須きのこは『空の境界』の「矛盾螺旋」でのアイデアは、
この作品の『歪曲王』に登場する「ムーンテンプル」に
インスピレーションを得て考案したことを公言している。
ライトノベル作家に影響を与えたという意味では、
1984年から刊行された笹本祐一の『妖精作戦』シリーズに
匹敵する作品だろう。

原作については、アニメ化された作品は既読。
しかし、読んだのは10年以上前のことで、
アニメを観て、ようやく少しずつ思い出した。
ちなみに原作で好きだったのは、
『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー パンドラ』と
『歪曲王』だったのは記憶している。
パンドラのほうは、残念ながらアニメ化されなかった。

そして今回のアニメ化を観て、まず感じたのは、
普通に一度観ただけでは、まず理解できないだろうと
いうことだった。私自身もそうだった。
原因は、登場人物が多すぎて覚えきれないことがひとつ。
ふたつ目は世界観が少しずつ明かされていき、
構造が複雑なため、展開に追い付いていけないことだ。
だから、この作品を1度で理解しようとするなら、
ウェブサイトなどで、登場人物や世界観を頭に入れてからの
視聴をおすすめする。その場合は、物語のあらすじを
観る前から、ある程度知ってしまうことになるが、
知ったからといって、魅力が薄れてしまう
種類の作品ではないと思う。
それを避けたい人は、2度観る覚悟が必要かもしれない。

もう20年も前の作品だが、個人的にはそれほど
古さを感じなかった。
そして原作をとても上手く映像化している。
世界の敵、統和機構、合成人間、世界の危機を回避する者、
人類の進化形であるMPLS。
これらを中心に哲学的、思春期特有の思考が重なり、
物語が展開していく。

1~3話『ブギーポップは笑わない』
4~9話『VSイマジネーター』
10~13話『夜明けのブギーポップ』
14~18話『オーバードライブ 歪曲王』
という4つの作品で構成されており、
多くの登場人物が錯綜しながら、
さまざまな伏線が回収されていく。
小説では『VSイマジネーター』が2冊分、
ほかは全て1冊で完結している。
シリーズ通しての主人公は、
ブギーポップになるのだが、
その存在を目撃したり、相対する者が
真の主人公になるため、
視点をどこに定めれば良いのかが
分からなくなってしまうのが欠点だろう。
「正義」と「悪」という明確な概念がなく、
常に視聴者に哲学的な思考を強いるのも
観にくさにつながっている。

1~3話は登場人物や世界観の紹介と、
怪奇ミステリー的な要素が色濃く、
それほど特筆すべき点はないのだが、
4話からの展開は視聴者を引き込む。
時系列順に観たい人は、ブギーポップ誕生の
10~13話を先に観て、
そこから1話に戻るのも良いだろう。

四月に降る雪、落下する鳥、
扇動者のような存在であるイマジネーター、
心のなかにある薔薇、隠された心の歪み。
哲学的なイメージをエンターテインメントに
転化させる手法が鮮やかだ。
まるでポール・オースターの初期三部作を
初めて読んだときのような感覚。

物語の構成、音楽、声優は一級品。
悠木碧が上手いのは周知のことだろうが、
やはり抜群の仕事ぶり。
また『聲の形』や『リズと青い鳥』で知られる
牛尾憲輔の劇伴が世界観と完全にマッチしている。
作画も個人的には違和感がなかったし、
上手く描き分けている。

この作品を象徴しているのが
『オーバードライブ 歪曲王』編だ。
そもそも原作の上遠野浩平は、ここでシリーズを
終了させるつもりだったので、
これまでの要素が集約されている。
『VSイマジネーター』で表現された
心に薔薇があって、誰もが何かが欠けているという
表現とリンクしている部分もある。

{netabare}合成人間の天才建築家・寺月恭一郎が
統和機構に処分される前に多くのMPLS候補者を
一堂に集め、覚醒させるために建設したムーンテンプル。
その集まりに乗じて歪曲王が現れる。
歪曲王は、人間の心残りとして封じられた
多様性ともいえる願望を「金(きん)」に変えることが、
何かを突破するきっかけになると考え、実験を行う。
自身の問いに対して答えを探すための行動でもあった。
それは人にどのような効果をもたらすのか。

年を重ねるごとに私たちは、心の奥に何かを封じていく。
それは大人になるために必要なことだが、
人間の多様性を平坦にして
可能性を摘んでいくことにもつながっているのではないか。
まるで最近の企業が取り入れている
ダイバーシティを先取りしたような思考。{/netabare}

人類に未来や進化があるとするなら、
純粋な心の中に答えが示されているのかもしれない。
(2019年4月26日初投稿)

ブギーポップと時代性
(2019年4月27日追記)
{netabare}この小説が登場した90年代は、
ノストラダムスの大予言の影響から来る終末論や
バブル崩壊、阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件が
起こったことで、暗いイメージが付きまとう。
しかし、個人的には何かを突破することが
求められた時代とも感じている。
発想の転換ともいえる宮崎学の『突破者』という本がヒット。
そして音楽でいえば、生音のロックから端境期を超え、
より電子音を重視したドラムンベース、
全くの新しい音楽であるHIP HOPなどの
既存のスタイルを突破したジャンルが一気に登場した。
アニメ業界に変革をもたらした
エヴァンゲリオンの放映も90年代。
終身雇用制という働き手のあり方も変化した。
それまでの常識が覆された時代だった。
そして、純文学かミステリー、時代物しかない
小説のあり方を大きく変えたきっかけが
まさにこのブギーポップシリーズだった。
世界に「危機」が迫ったときに自動的に現れる泡。
このシリーズはそういう時代の流れを
象徴した作品といえるのだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 70

57.1 9 サスペンスで高校生なアニメランキング9位
サイファイハリー Sci-Fi HARRY(TVアニメ動画)

2000年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (31)
143人が棚に入れました
ハリーは内気でいじめられっ子の高校生だが、ある時を境に超能力に目覚めてしまう。スプーンを曲げる程度の超能力であり、それをキャサリンの前でしてしまったハリーはキャサリンの勧めでスプーン曲げの練習をし、キャサリンの売込みでついにテレビ出演をする。 ハリーのすごい所を皆が知ればハリーはいじめられないそんなキャサリンの願いはテレビ局の大惨事によって無残にも打ち砕かれてしまう。キャサリンや一部スタッフや観客を除くテレビ局のスタジオの人間が不可解な力により首をへし折られて殺されてしまうという大惨事によって・・・。そこに現れたアキューザーと名乗る謎の組織に拉致されてしまったハリー。 ハリーの運命はもはや後戻りできない程動き出していた。

ディザイア さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

じわじわくるゾクゾク感がたまらない!「玄人向け」ですが、ご自分の眼力に自信があるなら視聴してみるといいのでは?

☆警告☆
読みづらいですから、読みたくなかったら読まないほうがいいです。
他の方のレヴューを読んでくださればと思います。
もしよかったら読んでください。
内容は一部飛躍していたり、異常な部分があるかもしれません。
また、本作はアニコレ内では格段に評価が低いのですが、わたしはそれを視聴者側の能力不足ときっぱり言い切っています。
そうした断定調(事実を突きつけられること)が嫌だったり、個人的にわたしのことが気にくわなかったりする場合も、読まないほうが良いです。
自己責任でお願いしますね。

☆はじめに☆
最近わたしは幻覚が見えたり、幻聴が聞こえてきたりするようになり通院してます。
薬は飲んでいますが一向に改善の兆しが見えてきません。
それでまぁ、現在の自分と共通点のある、というか、状況が近しいキャラクターは居ないかなと探してみたところ、本作の主人公が割と近似していました。
それでまぁ、視聴してみたワケでありますよ。
えっと、まぁ、うん、タイトルに書いたように、玄人向けの作品でした。
ですから、初心者の方にはお勧めできません。
どうぞ、素人向けの作品を観て、目を肥やし、目利き力を上げてください。
また、料理にせよ、読書にせよ、じっくりと咀嚼し、骨の髄まで味わい尽くしたほうが、本人の為になるのではないか、と、わたしは考えておりますが。
本作もそのように、最後の最後まで、ゆるりと味わうべき作品に思います。
最終話に近づくにつれ、主人公という名の「旨味成分」が、より引き立っていて、美味でしたよー。

☆点数☆
87.9点

☆成分ピックアップ☆
超能力〆憂鬱〆大量殺人
シリアス〆玄人向け〆秘密組織

☆シリアルポイント☆
展開がスローテンポの為、サクサクっと進むような単調な作品を好む人からしたら、この作品はクソアニメに入るのではと思う。
他の人のレヴューを読んでいてそう思わずにはいられませんでした。
ただそれは、視聴者側の耐久率が低いだけであって、この作品の構成に明らかな問題があったワケではないのでは?なんてことを考えさせられました。
そもそも、静的な物語と、動的な物語というものがありますよね?
前者は、ストーリー性重視の作品。
後者は、アクション性重視の作品。
というように、わたしなりには区別しています。
で、本作の立ち位置が偶然、前者側に寄っていたというだけ。
じつに単純明快、直截簡明な話ですね。
あはっあははははは。そんな区別ぐらい大学生でもあるまいし、つきますよね?ましてやわたしの最も馬鹿にしている高校生でもあるまいし。
いいんですよ?何かにおいて素人であっても。別の何かにおいて少なくとも中級者であればねぇ。わたしはそれでよいと思うのです!思います!
然しながら!
そうして、煎じ詰めれば、視聴者側の知識不足によって理解を得られなかった、あるいは、正当な評価を下されなかった作品は、時代の流れに早くから押し流され、「そんなんあったっけ?」と、まるで最初からそこに存在しなかったような、惨たらしい扱いを受けることになるでしょう!
ああ無情!なんたる悲劇か!
これはですね、世界史上における、敗者の理論に等しいんです!
あはははははっ!クックック(あ、これだとはがないの小鳩ちゃんみたい)!
あっわっれー、哀れー、無残ー、弱者はいつだって無視されるー、それはわたしもよくわかるー、同情したくなるー、ああっ、でもっ!作品の評価は極めて客観的に下したはずですから、面白さはお墨付きですからねー、信じてくださいますか?わたしを

☆総決算☆
若干、横道に逸れた気もしますが、まぁお伝えしたいことはお伝えできたかなぁと。
物語について何ひとつ触れてないじゃないか!と怒りんぼな人はわたしのことをぶん殴って血だらけにしたいと思われたかもしれませんが、それは意図的にですからね?
だって、長々と、作品の概要であったり、矢鱈詳しく細部を詰めた粗筋を語られたって、つまんないですよね?それとも、そっちのほうがいいの?
それに今回は作品が作品なだけありましてね。
問題が問題を呼ぶ。
謎が謎を呼ぶ。
そこが一癖も二癖もある、絶妙なスパイスなのに。
その、あれですか?
隠し味についてはじめから知りたい系なんですか?
違うでしょう?違いますよね?、、、えっと、、、(´・_・`)
(´・_・`)

☆さあ!観なきゃ損ですよ!☆
はぁはぁはぁ。疲れました。。。ごめんなさい、ちょっと休憩。
薬が効いてきたのか思考がうまくまとまらない。
くぬぬ。うむむ。(´・_・`)(´・_・`)(´・_・`)
助けて神様。
というワケです!はい!
観てくだされば、たぶん、お分かりになると思いますよ?
伏線回収って、ゲームなんかで良くある話ですけど、この作品も半ばそのような展開で進んでいきますからね。
「焦らず、じっと視聴する」、これが一番お伝えしたい秘伝の極意なんですよ。
笑いましたか?いま、笑いましたね?あなた。
わたし、何かしましたか?ごめんなさい。わたしが全ていけないの。
くふふ。うまま。(´・_・`)(´・_・`)(´・_・`)

☆最後に☆
ではそろそろお別れの時間になりました。
何かわたしに言い残すことはありますか?ないの?何もない?
あるでしょうに!ほんとうはあるのに、誰かに邪魔されてるの?そんなやついたらわたしが始末してあげますから。あなたは真実だけ教えてください。それで許します。
そうだ。本作の主人公ハリーですが、じつに内気な少年でしてね。
内向型人の国際選手権大会があったら、間違いなくのび太を抜いて一位の座に君臨することでしょう。
わたしは内向型でも外向型でもないけど。じゃあ何だと思いますか?
はっはっは。わたしはどこに位置する?さあ?位置しないのでは?この世に存在しているのかしら。
さて、ゾクゾク、ワクワク、ジワジワ、そしてガクガク、この4拍子を味わいたい人!暇があったら観てくださいね!是非とも!
絵柄は古めですけど、パズルのように散りばめられた伏線を、登場人物たちと一緒になって探し、はめ込んでいくような、チームプレーというか一体感?も満喫できる!
あなたの知力、胆力、精神力を総動員して、是非とも、果敢に、この強大な隠れた名作に、挑んでいってくだされば、それだけでわたしは満たされます。うれしくなると思います。
余談ですが、マイク刑事というオジちゃんキャラに注目してください。
こんなにダンディでウケるキャラクターは希少でしょう。
ではさようなら。今回は以上です。
疲れたので薬飲んで酒飲んで寝ます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

誰かに見てもらいたいひとりぼっちのハリー

洋画的要素を多分に含んだサイキックサスペンス作品です。

ハリウッド映画、スティーブン・キング原作の映画を髣髴させる様な、アメリカンなテイストの初回エピソードから始まって、中盤から後半へかけてはサスペンス、SFの要素を盛り込んだ、不気味さ充分の展開が目を引きます。登場人物の表情や声に見られる、細やかな心理描写にも魅力のある作品だと思います。

これでも主人公?終始困り顔でおどおどしているいじめられっ子のハリーは意志薄弱で常に弱気です。行動は愚か、言葉による意思疎通もままならない彼のおびえた態度は視聴者をやきもきさせる事請け合い。彼の歩むふらふらな道行きを忍耐を持って見守れるかどうかが、視聴継続の判断のネックとなると思います。

序盤エピソードで超能力の発現をきっかけに、憧れの人キャサリンとの関わりを持つ様になるハリーですが、キャサリンは同情半分、面白半分、それに対してハリーは必死です。その関係を壊すまいと懸命な卑屈さでしがみつくハリーの姿は見ていて痛々しく、哀れみさえ覚えます。そんな弱虫ハリーも回を重ねるにつれ、人の真心に触れて、緩慢に、緩慢に成長していきます。

ハリーとキャサリンの優柔不断さに不快感を覚えて早々に切ってしまう方もいらっしゃるかも知れません。でも脇を固めるキャラ達の個性と意志の強さは物語を牽引する十二分な魅力があったのではないかと私は思います。

序盤~中盤にかけて、謎を追う探偵の役回りのマイク警部とジョン坊やの年齢と人種を超えたコンビは、ハリウッド映画的なアメリカの理想を体現した様な関係に映りますが、映画やドラマなどで繰り返しテンプレートとして描かれるバディ関係だけあって、確固たる安定感が有ります。二人して情報屋を待ちながら、バーガーにかじり付いているシーンなど妙に和むのです。「それよりジョン、新しい情報が入ったんだ‥。これからそこに行かないか? 」とか台詞回しも独特の距離感があって面白いです。

マイク警部の声、妙に聞き覚えのある懐かしい感じの声だな?と思えば、それもそのはず、この方はアニメのみならず、リーサル・ウェポンのマータフ刑事を始めとし、無数の洋画で吹替え俳優として活躍されている大御所中の大御所、田中信夫さんでした。落ち着きの中にも情熱の見え隠れする老練デカの声を見事に演じ切っていらっしゃいました。次回予告の説明調の読み上げも、機能的に、スマートに収まっていて、実に耳に心地良い。最後まで聴き入ってました。

ジョン役、銀魂の近藤さんの声でお馴染みの千葉進歩さんの声も、当時の溌剌とした若さが感じられて、この愛すべき実直青年をさわやかに演じています。相性ばっちりでした。正にナイスガイ!

そして巻き毛を三つ編みのお下げにしたローティーンの少女ジノリ。本作唯一の萌えキャラ?と言えなくも無い風貌ですが、ツンデレ+病んデレな性格が、かなり強烈な印象を残します。天使と悪魔、胸中に秘めた思惑と暴力性、見え隠れする優しさと恋慕の情が交互に表れます。演ずるゆかなさんの声色の出し方も明確な2種があり、一方は無邪気で朗らかな子供の声、もう一方は冷たい怒りを含んだ低く脅す様な攻撃的な少女の声、どちらにも魅力があります。

声優さんについてはかなり素人っぽい演技をされる方が何人か含まれていて、違和感強すぎるキャラもいましたが、ターニャとミーシャなどは※1AKIRAに登場するナンバーズを意識してわざとそうしているのかも? とか思いました。何にせよ、上記のマイク、ジョン、ジノリに加え、ハリー、キャサリン、※2ケイト、※3ロッドの声をもって満点を付けても良かろうとも思われました。とても素晴らしかったです。

音楽について、OPテーマ「Mysterious」はJanne Da Arcというグループによるもの。ミステリアスという表題が示している様に、登場人物達の不安を描いた歌詞とも取れ、映像、音楽と共にかなりのインパクトがありました。

作中の弦楽器を用いたBGMも緊張と不安を煽る演出において非常に効果的で、サイファイハリーの世界観を形作る上で無くてはならなかったものと評価したいです。

依存するものとされるもの、作中で描かれる全ての人間関係は相互的に依存傾向があり、繊細で傷つきやすい間柄として描かれています。マザーとジノリ、ジノリとハリー、ハリーとキャサリン、キャサリンとジョン、メリルとミーシャ。偏愛と拒絶の関係のマザーとジノリ、利用する者とされる者の関係のメリルとミーシャはとりわけ悲痛な関係として描かれています。

作品を通して、事件に係わる人々を言葉で翻弄する不気味な電話主"ファットマン"、"マザー"と呼ばれる青年の存在、謎の組織アキューザーなど数々の複線が着実に張られ、後半の衝撃的とも言える急展開で一気に収束させる手法、演出はやはり映画的でスリルを感じます。欲を言えばエピローグ的な+1話があれば、作品全体の安定感が増して良かったのではないか?とも思われましたが、不気味さを残した終幕というのもホラー映画的な気持悪い余韻を残して中々に味なものです。続編とか作ろうと思えば作れそうで、まぁ十中八九製作される事は無かろうかと思われますが、どこがどう間違ってか作られたら是非観たいものです。

痛快な展開など微塵も期待してはならないどんよりとした世界観、煮え切らないハリーとキャサリンに波長が合えば、この上なく魅力ある作品と感ぜられる事でしょう。


※1:漫画家、大友克洋氏原作の近未来SFアニメ映画。"ナンバーズ"は作中に登場する老人の様な顔をした子供の姿の超能力者達。皆声は幼い。

※2:謎の組織アキューザーで暗躍する女性。演ずるは沢海陽子さん。とてもセクシー。

※3:マイクの上司。演ずるは若本規夫さん。ぶるわぁぁーとかは言わない。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

Moji さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ヘタレキャラが主人公!イライラ必死!

ヘタレキャラが主人公!イライラ必死!
一度観て、辛かった記憶があったのだが、レビューのために観直してみた。
物語はシリアスな超能力・陰謀モノで好きなジャンルで人間模様も描かれている。
また、2000年の画面比4:3と少々古いのと、キャラデザが「レッドガーデン」みたいに独特なので人気がないのかもしれない。
の・だ・が、主人公ハリーの優柔不断っぷりが兎に角イラツク。
とはいえ、さすがに計測不能はかわいそうな作品。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1
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