nyaro さんの感想・評価
4.2
猫と経営と日常の素晴らしい融合。面白いけど、惜しいのはテーマ性。
人種差別のアナロジーとかコミュニケーション論とかいろいろテーマ性はつけられると思いますが、それは牽強付会でしょう。どちらかと言えば、経営と猫という2つの異質な要素の優れたミクスチャーと見ればいい気がします。
その点では素晴らしい作品でした。猫あるあるにとどまらず、経営と猫の緻密な設定から面白く興味深いエピソードを作り上げていました。高く評価したいと思います。
ただし、です。その構造にテーマ性をもう少し入れられなかったのかな、という気もしなくはないです。何か軽くてもいいので主義主張があればもっと興味深く見られたのかなと思います。
最終回に至ってタマコの過去が清算された気がします。その構成は大変良かったですが、クリシュナの虎・製麺、佐々木さんの経営者、サブのゲーム、ハナのアイドル設定などエピソードのネタどまりになった気がします。
ですので、名作・秀作認定はできませんし、わかりづらくてよくわからないけど引っ掛かりがある話でもありません。よくできた日常系の範囲にとどまってしまったかなという気がしました。ですので再視聴のモチベーションがわくかちょっと疑問です。1年後くらいに再評価されるかどうかでしょうね。
ですので、評価はオール4。面白さ、設定のすばらしさをストーリー・キャラに加味して4.5とします。
1話 いや、毛がメインテーマかい!という突っ込みを入れたくなる。
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2話 面白いです。猫設定をちゃんと活かせています。ただ、偽格言とサブタイが機能してないかも。
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3話 結構作品としてレベルが高いことをやっている気がします。面白いし感心します。
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4話 原作者は経営に携わったことがあるのかな?
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5話 面白さでは今季ナンバー1候補です。本当に話の作り方が上手いです。
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6話 中間総括。擬人化ではなく、猫あるあるでもなく。発想が特異です。
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7話 「照猫画虎」が気になります。スイカを食べる虎は、猫を見て描いたので本質じゃない…というメタ的なギャグ?
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8話 道徳的な話でちょっと違う感がありましたが、結果組織論になってました。
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9話 面白いですが「相変わらず」になって、どこかでマンネリ感も感じます。
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10話 お話のためのお話かな。
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11話 捨て猫の話が面白かったです。
捨て猫の話は、猫がやっている飲食店に捨て猫が来ると?というIFがちゃんと話になっていて面白かったです。女弁護士で笑ってしまいました。クリシュナの話は、面白いけどいつも通りですね。
で、気が付いたのが生い立ちとか過去の話が私は面白さを感じないみたいです。それも大事なんでしょうけどファンタジーに無理に理屈をつけない方がいいきがします。人情ものにはなりますけどね。
で、あと1話ですかね。今週持ち直して良かったです。11話までのアベレージは高いレベルだったと思います。