ギャンブルでマッドハウスなTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のギャンブルでマッドハウスな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月04日の時点で一番のギャンブルでマッドハウスなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.0 1 ギャンブルでマッドハウスなアニメランキング1位
逆境無頼カイジ 破戒録篇(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (946)
4701人が棚に入れました
伊藤開司=カイジは、帝愛グループとのスターライトホテルにおける争いに敗れ、借金はついに約1,000万円に膨らんで、逃亡生活を送っていた。そこでカイジは、金融会社社長でヤクザの遠藤に接近し、新たなギャンブルを紹介してもらおうとする。しかしそれは実現せず、結局地下の奥深くにある帝愛グループの強制労働施設へ送り込まれてしまう。なんとか地上に戻ったカイジは、元ゼネコン現場監督の坂崎孝太郎と知り合い、その紹介を受けて帝愛が経営する高レートの裏カジノへ案内されるが、そこでカイジは1玉4,000円のパチンコ「沼」で一攫千金を目指すことになり……。

声優・キャラクター
萩原聖人、内田直哉、津嘉山正種、立木文彦、浪川大輔

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

箴言は全然覚えてないですよーだ(^ー^* )フフ♪

■逆境無頼カイジ 破戒録篇ってどんなアニメなのΣ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!
本作品は『逆境無頼カイジ Ultimate Survivor』の続編のアニメなので1期を見ていた方がカイジ自身の事とか、石田親子との関係が解ってより一層楽しめると思いますよ♪
 
さて、内容の方は借金によって命をかけた闇ギャンブルに挑み人生のやり直しを計るカイジ達と、人の不幸を愉悦とする闇ギャンブルを運営・主催する帝愛グループ側との命を削る勝負を描いたストーリーなのです♪
 
2期の本作品では、「チンチロリン」と「パチンコ」で生き死にの勝負を挑んでいくわけですけど、人間臭い心理描写や表情の豊かさと、緊張感・臨場感を煽るナレーションの立木さんのコラボは見所ですよ♪
 
 
■総評
ずばり主役はカイジではなくってナレーションの『立木文彦』さんだと思ってますw
最終話のカイジのオーラの無さを見て核心しました≧(´▽`)≦
命の削りあいの勝負で、立木さんの熱の入れようはすごいの一言です♪
間の使い方から声の強弱のつけ方まで神懸ってますよね!
一度アフレコ現場を見てみたいなぁって思っちゃいました!!
その一方でカイジ君は極限の勝負では天才的なのに、普通のパチンコで有り金を全部つぎ込むあたり、やっぱりダメダメ人間のお人好しは相変わらずでしたね( ´△`)アァ-
 
しかしながら、「沼」での勝負はちょっと引っ張りすぎでしょ・・・って思ってしまいました♪
ドラゴンボールZを思い出すようなスローなストーリー展開でしたねw
緊迫感とか伝える為に必要な演出だとは思うのですけどね(>o<")
 
それと言っておきたいのが・・・このキャラデザで女の子を描いちゃダメでしょ♪
しかもEDで堂々と使っちゃうあたりどんだけ「ドS」なんですか!!Σ\( ̄ー ̄;)
坂崎の娘の美心ちゃんも別に何か悪い事したわけじゃないのですけど、このアニメに登場させられたってゆうだけで・・・不憫で不憫で可愛そうですよ(。・w・。 ) ププッ
 
1期に較べとる仲間の死の描写がなかったので、あまり恐怖感は感じませんでしたけど、重苦しい空気感はアップした感じですね♪
キャラデザに癖がありますけど、((((o゚▽゚)o))) ドキドキ♪((o(^∇^)o))わくわくしたい人は是非視聴をお薦めしますよ♪
 
 
■MUSIC
OP曲『Chase the Light!』
 歌:Fear, and loathing in Las Vegas
 キャッチーなメロディーとハードコアを融合させたスクリーマなナンバーです♪
 ACCEPTのウド様を思い出しちゃったのはσ(^_^)アタシだけ・・・ですねw
 
ED曲『CからはじまるABC』
 歌:忘れらんねえよ
 ブルーハーツを意識したと思われるパンクロックバンドのナンバーですね♪
 今後の活躍に期待です♪しぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーーーーーーーー!!
 
ED曲『未来は僕等の手の中』(26話)
 歌:カイジwithレッどぼんチリーず
 1期OP曲でTHE BLUE HEARTSの名曲のカバーですね♪
 カイジ役の萩原聖人さんも良いけど、ヒロトさんの声がやっぱりいいなぁ♪
 
 
2011.10.02・第一の手記

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

エンディングの気色悪さは強烈

クズがクズを陥れて、落ちぶれたクズ同士が結託してクズを倒す。
クズ!クズ!クズ!クズ!クズ!
まさにクズ!           ざわ・・・
クズの巣窟!           ざわざわ・・・
圧倒的なクズの戦いここに極まる!  ざっわー
(立木文彦の熱のこもったナレーションの声でお読みください)

というわけで、至高のギャンブル漫画、カイジのアニメ化作第2期です。


1期と同様、話の内容や絵柄については原作に忠実です。
ギリギリの状況においては不屈精神力と神懸り的な発想をする主人公カイジですが、それ以外の面では自堕落で意思も弱く、社会的な底辺に居るべくして居るダメ人間。
ダメ人間が悪魔ような金の亡者を相手に、騙し騙され金を奪い合う頭脳戦。
相変わらずゲームとしてのギャンブル楽しむなんて綺麗事は微塵もなく、とにかく金!
どんな手を使っても、相手から金を巻き上げた方がヒーローとなる薄汚い世界がなんとも魅力的です。
仲間とか、信頼とか、そんな1円の価値もないものに執着すると絶対足元をすくわれる・・・という、誰も教えてくれない素晴らしい教訓を与えてくれる社会派アニメ。
真理だとは思うけど、認めたくないなぁw

2クールありますが、今作でのカイジの戦いは2種類のみ。
底辺社会で行われる労働者同士のサイコロ賭博「地下チンチロ」。
そして、原作でも人気のある1000倍パチンコ「沼」の攻略です。
他のレビューでも指摘されているように、ちょっと沼で引っ張りすぎの感じは否めません。
オリジナルを入れていないので、やらた時間の進行が遅く感じてしまうのがイタいですが、引き伸ばし方としては上手にやっている方だと思います。
名ナレーションの煽りで、強引に雰囲気を維持してますw

まぁとにかく、面白いのは太鼓判です。
歯軋りするようなドン底のピンチからの逆転に次ぐ逆転の攻防戦。カッコ悪くうろたえたりした挙句、逆転勝利に至るときの爽快感がハンパない快作。
どんな大勝しようが、手痛い教訓を得ようが、相変わらずクズのままなのもお約束。
「しょーがねーな、この男は」
って気持ちで、お楽しみください。



-----以下、余談。(毒吐いてます)----

このTVアニメの放映後、実写映画「カイジ2」が公開されました。
商業的な意味で、当然といえば当然なのですが、このアニメを呼び水にして映画を宣伝しようとする動きが顕著でした。
番組冒頭で原作者を登場させて、
「作者が一番すきなカイジの名勝負ベスト3~」
とかやってます。馬鹿ですねぇ
1位に選ばれるのが映画のオリジナルエピソードで、2位が「沼」、3位が「地下チンチロ」・・・モロに映画でやる内容を、そのまま連ねているだけ。

何?この清清しいぐらいの茶番劇。
福本先生、「大人の事情で・・・」って漏らしてますケド?w


金に意地汚いという点において、TV局は時折、カイジ以上のドラマを見せてくれます。
クソも面白くないドラマですがね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アニメ史上、最も美味しそうな ビールと焼き鳥いぃ!

 カイジ『キンキンに冷えてやがるっ・・・・!』

 こちらは二期ですので、一期の『逆境無頼カイジ UltimateSurvivor』からどうぞ!

 1話は、缶ビールと一緒にどうぞ!きつい仕事の後のビール…「犯罪的」ですよね!!
 班長(Cv.チョーさん)の誘惑が巧すぎて…ただの鬼です。こりゃ、常人なら豪遊してしまう…。1話だけでもかなり笑えます。


 チョーさんの演技が最高なこともあって、班長のセリフって好きなもの多いんですよね…。暗記しちゃったレベルで好きなセリフ2つ

①つまみは安い柿ピーでごまかそうとするカイジへの班長の誘惑のセリフ

『フフ…へただなあ、カイジくん。へたっぴさぁ…! 欲望の解放のさせ方がへた!
カイジくんが本当に欲しいのは...焼き鳥(これぇ)!これをチンして、ホッカホッカにしてさ…冷えたビールで飲(や)りたい、だろ…?
 フフ…。 だけどそれはあまりに値が張るから、こっちのしょぼい柿ピーでごまかそうって言うんだ…。
カイジくん、ダメなんだよそれじゃあ! せっかく冷えたビールでスカッとしようって時にそんなんじゃ、かえってストレスがたまる!
食えなかった焼き鳥がチラついてさ…全然スッキリしない!心の毒は残ったままさ!
 贅沢ってやつはさ…小出しじゃダメなんだ!やる時はきっちりやった方がいい....!それでこそ次の節制の励みになるってもんさ!
 自分へのご褒美さ!!』

 そして欲望に勝てないカイジ…かわいい笑
 猛省してるカイジのジタバタ…かわいい笑

➁そして班長の痛い名言

 『明日からがんばるんじゃない…

  今日…今日だけがんばるんだっ…!

  今日をがんばった者…今日をがんばり始めた者にのみ…

  明日が来るんだよ…!』

 ぐう正論…耳が痛い…。「今日だけ頑張る」って言葉、良いですね…。

 そんな班長とのチンチロバトルめっちゃ面白いです。
 『ノーカン!ノーカン!ノーカン! はい ノーカン!』のシーンも好きだなぁ…。

 「地下チンチロ」の後の「欲望の沼」も面白いです。

 パチンコをここまで熱く、深く描いた作品も無いのでは?

 間延びしたものの(似た展開で、途中で飽きました…。)、クライマックスからエンディングへの流れが凄く好きです。「未来は僕らの手の中」が流れた時の爽快感に鳥肌。

 カイジの「お人好し」は弱点ですが、「お人好し」だからこそ、気づいたら周りに仲間ができるんでしょうね…。

 音楽では、EDの「CからはじまるABC」が好きです。なんか2人とも?幸せそうで、ほっこりします笑

 声優については、やっぱりチョーさんと立木さんが最高でした!

 一期好きなら絶対に二期を観るべきです。期待に応えてくれる作品。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

72.3 2 ギャンブルでマッドハウスなアニメランキング2位
逆境無頼カイジ UltimateSurvivor(TVアニメ動画)

2007年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (804)
3775人が棚に入れました
高校卒業後に上京した後、働きもせずに自堕落な毎日を過ごしていたが、借金の保証人になったがゆえに肩代わりをする羽目となり、その返済のために危険なギャンブルの世界に足を踏み入れていく主人公・カイジ(伊藤開司)。
平穏な環境ではただのダメ人間だが、命がかかった極限の状態に置かれると、人並外れた度胸とギャンブルの才能を発揮する――ある種張り詰めた雰囲気の中…。「ざわ…ざわ…」

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

未来は、僕らの手の中

圧倒的面白さっ・・・!
限定ジャンケン、人間競馬、Eカード、あぁそして、くじ引き・・・
人生を賭けたギャンブル、命運分かつ瞬間の歓喜、安堵、落胆・・・
”本当のめくるめく快感は、常軌を逸するからこそ辿り着ける”
バリケードで囲まれた、刺激的な面白さに胸が震えること間違いなしっ・・・!


と煽ってはみてもやはり、こうはなりたくないなぁ・・・と内心
後輩の借金の肩代わりとか、妙に生々しいんですよねぇ・・・
まぁそこはフィクションだと割り切って、物語は賭博主体
人間の薄汚れた本性が垣間見れる種々の心理的ゲーム戦の、あのドキドキ感、ハラハラ感、合わせて、ざわざわ感・・・
ライアーゲームとは違った、泥臭さといいますか、タバコの煙が立ち込める下衆な空気で満たされていて、しかしだからこそより際立つリアルな臨場感、言うなれば、ざわざわ感・・・
カイジに乗っかって、アニメを見ている自分自身もゲームに参加し、思考し、感情を共にしたくなる、異様な引力があります
こういう心理戦系だと、中盤の話で主人公が負けるわけがない、ましてや体のパーツを失ったり、死んだりは絶対しないという安心があって、どうにも興が醒めるのですが
この作品にはそれがない、地に足着かない感じがこれまた私を酔わせてくれます

スタッフ&キャストは基本アカギを引き継いでますね
ちょっと三文字が目立ちますが、堅実な作りです
流れる冷や汗と共に伝わるエキゾチックな緊張感、絡みつくネチネチとした心理描写も、流石は”逆萌え”と”完全ストロングタイプ”をコンセプトにしているだけありますね
萌えと完全に切り離された世界でアニメを作る”逆萌え”
需要を押し切り、独自のスタイルを歩む”完全ストロングタイプ”
アカギの時もそうでしたけど、2007年の美少女アニメ黎明期に、大きな博打を打とうじゃないかというスタッフの心意気にはざわめくものがありますね
キャストでいうと、カイジ役の萩原聖人さんもアカギの流用(ry
アカギ同様、最初はやっぱり声に突っかかるところがあるのですが、そのうち自然になってきますね
他利根川さんや、佐原なんかは癖が残ってますが、まぁなんとか

ざわ・・・ざわ・・・でリズムを作るんじゃないっ!
「未来は僕らの手の中~」とか歌いながらどこまでも降下してくOPのあの不条理さ
あれこそこのアニメの本質でしょうね
とまぁ意味不明なことを口走ってみるわけですが
はっちゃけてるOPも、哀愁漂うEDも、カイジらしい楽曲だと思います

Congratulation!
あれ?s付けn(ry
分単位で心境が劇的に変わっていくサブキャラと、ネジの外れた狂人の敵キャラ・・・
福本キャラですねぇ、見てて飽きません


ざわ・・・ざわ・・・
泥沼の心理戦はやっぱ面白いですね
ん~でもこれはもしかしたら自身に、カイジたちがが恐れ慄く様をテレビの前という安全な場所で見ることで感じる”安全であることの愉悦”てのがあるのかもしれません
ともあれ、これを見れば運否天賦の人生に、勝利への活路が開けるかもっ・・・!?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

未来は僕らの手の中!!

 ブルーハーツの名曲「未来は僕らの手の中」をカイジ演じる萩原聖人がのカバーしたOPは非常に熱く、作品にとても合っています!
 自らの手でチャンスを掴もうともがく、そんな作品。

 シリーズもの一作目ですので、カイジを観るならこの作品から

あらすじ:
 主人公伊藤開司(カイジ)が友人の保証人となって抱え、法外な利息により膨らんだ多額な借金…こういった借金を一括で返済するチャンスが与えられるという船「エスポワール(フランス語で希望を意味)」に乗り込み、命のかかった極限状態で頭脳戦を繰り広げる。


 ギャンブルアニメの圧倒的名作。出てくるギャンブルがどれも奥深く、非常に見ごたえがあります。カイジシリーズの人気も納得の面白さです。

 頭脳戦が好きな方は絶対に触れてみるべき作品ですし、別に頭脳戦が好きじゃない方でもハマる可能性も十分にあるので、万人におススメ!(ただし、『萌え』とか『kawaii』成分は圧倒的に不足しています。)
 原作愛も感じられる良いアニメ化なので、原作ファンにも勧めしたいです。

以下ネタバレ付き評価詳細{netabare}
♦物語
 今回のギャンブルメニューは
 ・限定じゃんけん・鉄骨渡り・Eカード・ティッシュ箱くじ
 買占めや、声を出さずに落下していく男、焼き土下座…。
 話したくなるような展開目白押しです。セリフも名言多し…。

 ただ、個人的に残念なのは、「ティッシュ箱くじ」のしょうもなさ…。
 なんも凄いとも深いとも思えなかったです…。それまで、凄くよかったのに…。
 
 一期観たら、二期も絶対観た方がいいですね!

♦キャラクター
 福本作品の主人公キャラとして、「アカギ」がいますが、今回の「カイジ」は、彼ほど強くはなく、甘いところもある人間臭いキャラとなっています。損してしまうような優しさに加えて、土壇場で閃く勝負強さ、きっと観てるうちに皆好きになってしまうような魅力がカイジにはあると思います。 利根川も名言多いですし、キャラも文句なしな作品です。

♦声優
 文句なし。原作との違和感あまりなし。演技の熱量は最高です。
 カイジ演じる萩原聖人さんは、アカギも演じられているんですが、演じ分け完璧です。ちゃんと人間臭いカイジが表現できています。
 佐原とか利根川は声優でなく俳優を起用しているので、正直演技がうまいわけではありませんが…(滑舌が悪いですし、佐原は声質が合ってない気もします。)。渋い感じはするので良いと思います。

 ちなみにモブキャラに大量に中村悠一がいますw
 ざわ…ざわ…もしっかり再現

♦作画・音楽
 作画も文句なし。音楽はOP「未来は僕らの手の中」が好きです。
{/netabare}

 一期観て気に入ったなら、二期である「逆境無頼カイジ 破戒録篇」も絶対観るべきです!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

プクミン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ざわ・・・ざわ・・・

刃物のように鋭利な顎と鼻が特徴的な作画。
知らぬ間に借金を負った主人公、カイジ(伊藤開司)が、借金返済を求められるが、返せる金を持っていない。
そこで、借金をチャラに出来る、上手く行けば儲ける事も出来るチャンスを与えると言われ、その誘いに乗る事から、物語が始まる。

エスポワール号という船の中で行われる『限定じゃんけん』で星を集めるゲーム。
{netabare}そのゲームで騙され騙され裏切られ、それでもカイジは人を見捨てない。
その為、借金は膨らみます。

次に待ち構えていた借金返済のチャンスは『鉄骨渡り』。
最初は、高さ5メートルぐらいのところの橋(幅は足1つ分より少し幅がある程度)を渡るというもので、1位になりたければ、前を歩くものを突き落としても良いというゲーム。落ちても骨折程度で済む。

この予選を抜けた者が本番、建設中のビルに鉄骨を掛け、高さ74メートル、落ちれば即死。しかも鉄骨にしがみつく事は許されず、常に鉄骨には電流が流れている。
次々に落ちて行く中、カイジとバイトの後輩である佐原のみ。
その佐原が何とか橋を渡り切り、ゴールであるビルの中へ入ろうとドアを開けるが気圧差による突風に吹き飛ばされ落下。
それを見たカイジは絶望するも、そこに1つの希望、夜でしかもゴール手前で横等見る余裕の無い中、見つけたそのガラス張りの階段を発見したカイジはそれを上り、見事ゴールするも時間切れ。

しかし当然、ここで引けるはずもなく、相手の不手際を指摘する事により、新しいチャンスが生まれる。
『Eカード』というゲームで勝てば賞金を得れる。
金を持っていないカイジが賭けるものは耳。
金の代わりに針が耳(鼓膜)に向かって進むというもの。
対戦相手は利根川、ゲーム主催者側のNo2。
その利根川はいかさまを使っていたが、それを看破し、そのいかさまを逆手に取り、何とか追いつく。
その後は心理戦で勝ち、ゲームにも勝つ。

だがここでカイジはゲームを辞めず、主催者である平藤会長に挑戦を申し込む。
ゲーム内容は、またいかさまをやられたら敵わないという事で、カイジが決める事に。
ゲームは非常にシンプルで、ティッシュ箱に印の書かれた当たりをどちらが先に引くかというゲーム(はずれたくさん)。
賭ける金額は1億だが、カイジはその額を持っていない為、指1本に付き2000万という破格でゲームが行われるが負けてしまい、指を切断される。
{/netabare}

作画と内容から、かなり人を選ぶ作品だと思います。
個人的にはとても面白かったです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

72.1 3 ギャンブルでマッドハウスなアニメランキング3位
ONE OUTS - ワンナウツ(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (660)
3225人が棚に入れました
プロ野球チーム「埼京彩珠リカオンズ」の児島弘道は、実力はありながらも一度も優勝をしたことがないという不運の天才打者。優勝するために必要な何かを探すためシーズンオフに沖縄で自主トレーニングに励んでいた。そこで児島は賭野球「ワンナウト」で無敗を誇るピッチャー、天才勝負師渡久地東亜と出会う。
ネタバレ

智慧ノ輪 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

個人用メモ

【製作】
マッドハウス
【CV】
渡久地 東亜 - 萩原聖人
児島 弘道 - 磯部勉
彩川 恒雄 - 内海賢二
三原 雄三郎 - 飯塚昭三
出口 智志 - 山口勝平
{netabare}
※友情、努力、勝利は週間少年ジャンプのテーマだけじゃなく、スポ根物でもキーワードになるのが普通なんだろうけど、この作品は努力や友情が必ずしも勝利に結びつかないっていう真逆なモノになってますw
野球をテーマにしてあるけど、基本は駆け引き、心理戦をメインにしたギャンブル要素の方が強い。普通の野球漫画を期待したらダメかもw
ただ1つ、サイン盗みの回だけが不満かな?
実際の球場では応援してる球団の攻撃時にしか応援団はドラム使えないから、リカオンズの攻撃時にサイン送ってたのはリカオンズの私設応援団って事になっちゃう。それだと矛盾しちゃうんだよねぇ。。。
{/netabare}
ここから先はネタをネタとして見れる人、もしくは勝負師しか開けるべからず
(2014.8.15大幅改稿)
{netabare}

突然ですが、次の8つの単語の中から、ひとつを自由に選んでみて下さい。

【1円玉】【虹】【小石】【ミルク】【シャボン玉】【お煎餅】【金メダル】【おっぱい】

選びましたか?
{netabare}では、そのものの特徴を、次の8つの単語の中から選んで下さい。{/netabare}

{netabare} 【硬い】【赤い】【長い】【きれい】【丸い】【速い】【白い】【広い】{/netabare}

次に、
{netabare} そこから連想される物を次の8つの単語から選んで下さい。{/netabare}

{netabare} 【台風】【F1】【うなぎ】【血液】【ボール】【砂漠】【ダイヤモンド】【アマゾン川】{/netabare}

最後に、
{netabare} その選んだ単語から連想されるジャンルを1つ挙げて下さい。{/netabare}

{netabare} 【料理】【サバイバル】【野球】【釣り】【戦争】【医者】【カーレース】【学園生活】{/netabare}


最後に貴方が選んだ物こそが、深層心理が教えてくれている、今見るべきアニメのジャンルなのです。

ズバリ、選んだジャンルは…{netabare} 【野球】{/netabare}ですね?


…これは、簡単な心理誘導トリック(見よう見まねで作ったんで出来の悪さはご容赦下さいw)なんですが、この「心理トリック」と「野球」の融合とも言える作品が、この「ワンナウツ」なんです。
従来のスポ根ものとは全く違う作品なのに、めっちゃ面白い。
主人公の駆け引き、騙しあいに魅了される事、間違いないです。

…ちなみにこれは勝手な想像ですが、{netabare}心理テストで最初に【おっぱい】を選んだ人が8割と予想してます(笑)
でも残念な事に、このアニメには『おっぱい成分』は皆無です。あしからず。。。{/netabare}



おまけコーナー『野球VSサッカーどっちが凄い?』

※野球とサッカーは永遠のライバル。
皆さんがここでどっちが上なのか決めちゃってください!

………迷言、珍言対決でw

【当たり前体操~♪対決】

野球:香川伸行(南海ほか)

{netabare}「打った球ですか。そうですねー、こーんなくらいの大きさの小さくて白い球です。」{/netabare} 

サッカー:鈴木隆行(元日本代表)

{netabare}「誕生日を祝ってもらうのは1年ぶりなので嬉しいです」{/netabare}


【それなんて漫才?対決】

野球:福本豊(阪急)

{netabare}解説「福本さん。延長戦突入しても両者無得点の好試合。ゼロがたくさん並んでいますが、どう思われますか?」
福本「う~ん、そうやねぇ~。たこ焼きみたいやねぇ~」
解説「………。」{/netabare}

サッカー:岡野雅行(元日本代表)、平川忠亮(浦和)の会話

{netabare}岡野「お前、何頼む?」
平川「あー、同じヤツでいいよ」
店員「ご注文は?」
岡野「えっと…カレーライスを2つ」
平川「じゃあ、ボクもカレーライスを2つで」{/netabare}


【下ネタ発言対決】

野球:イチロー(ヤンキースほか)

{netabare}「気持ち良かったですねえ。ほぼイキかけました」{/netabare}

サッカー:中山雅史(元日本代表)

{netabare}「僕にとってW杯は、もうDカップやEカップなんて問題ない大きさです。なんせWカップですからね」{/netabare}


【煽っていくスタイル対決】

野球:江本孟紀(阪神ほか)

{netabare}「ベンチがアホやから野球がでけへん」{/netabare}

サッカー:ジョージ・ベスト(元北アイルランド代表)

{netabare}「ガスコインのユニの背中には10と書かれている。最初はポジションを表しているのかと思ったが、後に知能指数である事がわかった」{/netabare}

…名言(迷言?)多いっすなぁw

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

理があることの利点(と効果)

本作を一言で表現するのであれば
「野球版アカギ」
これ以上本作を的確に表現したフレーズを考えつくことは私にはできません。
言うなればこれで本作のレビューはThe endなんです。

ここからは蛇足と分かっていても一応説明していきます。
まず本作のサムネを見てみてください。これが主人公の渡久地東亜(とくちトーア)です。
逆立つような金髪で目つきは極めて悪い。ベンチでも堂々と煙草を吸っているふてぶてしい奴です。
ですが、駆け引きや心理戦では人の心の裏の裏のそのまた裏も読み取るくらいの洞察力を持ち合わせ、そして掌握・支配していくというもう完璧超人の悪魔なんです。
CVはアカギやカイジでもおなじみの俳優の萩原聖人さんです。
ここまで渡久地東亜の説明ですけど、アカギの説明をするにしても記述内容はほぼ一緒でしょうw

ギャンブル野球で無敗を誇っていたこの渡久地東亜が
最下位が定位置の弱小球団埼京彩珠リカオンズに特別枠で入団します。

そこでリカオンズのオーナーと交わした契約は「ワンナウツ契約」
これは渡久地がアウト1つ取ればオーナーから500万支払われ、
逆に1失点したら渡久地からオーナーに5000万支払うというシステムです。
つまり渡久地VSオーナーです。
オーナーからすれば球団が負けようが渡久地が失点すれば大喜びという分かりやすい対立構造です。

オーナーはあの手この手で渡久地に失点させる為の罠を張り巡らせてきますし、
相手球団も曲者揃いです。
そんな中でも渡久地は冷静に状況を分析し、
こちら(視聴者)が想像もつかないような打開策を講じていくわけです。

渡久地が「バカかテメーら。まだ気付かねーのかよ?」
とリカオンズメンバーに言うのですが、
視聴者も「え?え?何?何なの?」と食い付いてしまうこと必至ですw
渡久地「こうこうこうすりゃいいだけの話じゃねーか」
リカオンズメンバー&視聴者「ええええええええええ!!?そんなのありなの~~~!?」
本作は大体こういう流れですw

野球好きな方でも「え?そんなルールあったの?」なんて反応をしてしまうような
ルールの穴を突いてくることもあれば、
いやいや、さすがにそれはねーよ!なんて
型破りというか破天荒というかもう滅茶苦茶なこともありますw

そりゃあね、主人公補正とかご都合主義なんてものは大なり小なり存在しますけど、
原作者である甲斐谷忍先生は、
現在ヤングジャンプに連載されている「LIAR GAME」もそうですが、
何故この戦術は破綻したのかとかの理屈の部分をきっちりと作り上げてきます。
従って過剰な演出等で飾り立て、理をぼかすというような作品ではないです。
これは一見滅茶苦茶だけど一応理は通ってるという
福本伸行先生の作品にも同じことが言えると思います。

もちろん理があれば良い作品というわけではなく、
それがなくとも過剰な演出、ダイナミックな絵の動き、勢い等で
楽しませてくれるアニメというのは存在します。
むしろそういう作品の方がアニメらしいアニメと言えるかもしれません。

理があることの利点は
駆け引きや心理戦をよりエキサイティングに、そしてドラマチックにするという効果や
そこに説得力を持たせられることですかね。
さらに相手が用いてくる戦術やその戦術を破るというやり取りに
まるでミステリの謎解きのような楽しみ方を付与できる点にあると思います。

その効果は敢えて記述するまでもないことかもしれませんが、
自分の推理が当たっているのかどうかということもあり
「続きが気になってしょうがない!!」ですw
なので全25話の本作を一気に視聴してしまったなんてことになるかもしれませんよw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 38

こたろう さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

悪人ヅラしたヒーロー

漫画原作。
”熱い”といえる野球漫画ですが爽やかさからは程遠い内容です。
主人公はスポーツマンというより、肩書きとしては「勝負師」と呼ばれます。
威力のあるスピードボールも変化球もない。
巧妙な心理戦とボールコントロールで、駆け引きを駆使して戦うピッチャーの覇道の物語。
端的に表現すれば、アカギまたはカイジの野球版といえば解りやすいと思います。
ちなみに、中の人も同じです^^


まず目を引くのがビジュアルです。
作画がどーのこーのではなく、主人公の面構えがもう完璧に悪人w
切れ長でスマートですが、腹にイチモツがあって何か企んでいそうな表情、クールな薄笑いが似合うような見た目です。
よく敵役に出てくる冷酷無比でヒーローを最後まで苦しめる、まさしく嫌な悪役のような造形。
悪態をついては相手を陥れ細く冷笑する。
そんなのがとっても良く似合いそうな、ちょっと主人公っぽくないキャラデザインになっています。

で、実際はというと、その見たどうりの性格と行動のキャラ^^;
これが本作の最大の魅力。
不遜にして大胆、並居る強敵を勝負勘と知略で翻弄するダークヒーローです。


ダークーヒーローと表現しましたが、この主人公は基本的に悪事は働きません。
勝負事に対してとことん真摯。
狡猾で思慮深く、常に何かを見越して冷静。
態度はデカく罵詈雑言を吐くし勝つためにやれる事は何でもやりますが、研究や観察に余念がなく勝利に貪欲。
視聴者していても嫌いになれない筋の通った部分があります。
何より結果をキッチリだして、多少の強引さや横暴は仕方ないと納得できる頼りになる存在。
最後までみればわかりますが、義理堅く仲間想いなところも見せてくれたり。
敵に廻せば厄介このうえないけど、味方にすればとてつもなく頼もしい主人公の傍らで、攻略不能といわれる難敵を次々に沈めていくのを供に味わうのが痛快でたまらない感覚です。


攻略の方もかなり錬り込まれていて面白い。
原作は未読な状態で視聴しましたが、「こうなるだろう」という短絡的な私の浅知恵では及ばないような展開で、いい意味で裏切られる事の連続。
もう、次が気になって仕方なくなって、一気に視聴してしまいました。
野球の科学的なスポーツ理論や細かいプロ野球規定やルール、球界事情の事まで丁寧に調べてあり、それを活かしたアイデアがとても秀逸。
何重にも張り巡らせた伏線が、連戦のなかで回収されていくのが気持ちいい。
冷静に考えると、結構なご都合主義なところもありますが、理論武装がしっかりしているので、そんなところは気になりません。
野球の描写が丁寧でスポーツものとしての作画や演出の水準が高いので、多少の粗などは指摘に値しない些事と思えます。

野球だけでなく、金の亡者である契約者(球団オーナー)との契約金の奪い合いも、ドラマを盛り上げる要素になっています。
当の主人公は、あんまり金銭バトルには興味なさそうですが・・・そこがまた面白いところ。
球場以外で勝手に行われる戦いが、本作の面白さを2倍、3倍に膨らませています。
オーナーは第二の主人公と思えるぐらいキャラが立っていて素敵でした。


正直、あまり期待もせずに視聴しましたが、もう観だしたたらワクワクが止まらない面白さでした。
さすがに野球に興味がない方の視聴は辛いところがありますが、スポ恨成分なしでここまで楽しめる野球モノも珍しい。
駆け引き、頭脳戦、トリック、そういう要素に満ちあふれた娯楽性抜群の良作です。オススメ!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

76.0 4 ギャンブルでマッドハウスなアニメランキング4位
闘牌伝説アカギ 闇に舞い降りた天才(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (829)
4196人が棚に入れました
昭和33年。チキンランで生き残った少年・赤木しげるは初めて打つ麻雀でも異才を発揮し、ヤクザ相手の勝負に次々と勝利を収めてゆく。なかでも盲目の雀士・市川を破った夜は伝説となる。昭和40年“神域”と称され、天才の名を欲しいままにするアカギは、権力を利用して巨大な富を築いた怪物・鷲巣を狩るため、生き血を賭けた大勝負に挑む。

声優・キャラクター
萩原聖人、小山力也、玄田哲章、中田浩二、高木渉、田中秀幸、風間杜夫、古谷徹
ネタバレ

アレク さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

真剣勝負というものは技量にかかわらずいいものだ、決する瞬間互いの道程が花火のように咲いて散る

点数計算もよくわからないし役もうろ覚え、そんな残念脳の自分ですが
岡目でも何となく伝わる勝負の駆け引き、緊張感、
さらに運が大きく作用するゲームで勝負を決する分水嶺を作者がどこに置いているか
そんな勝負ごとに対する作者それぞれの美学、哲学みたいなのが
うかがえて麻雀に限らずギャンブル物は好んで見ちゃいます。
{netabare}
麻雀というゲームは運の要素が強く例えばスポーツものなどにある
練習や積み重ねといったものがあてになりにくい
(まぁそんな中でも強い人はいるわけでそんな人がいわゆる玄人なわけだが)
とにかく不確定要素が多すぎるなか自分の判断を信じるメンタリティが要求されるわけで、
しかも今作では一回の勝負で大金が動き後々の人生まで大きく左右されるゆえ生じる
ひりついた緊迫状態とそんな重大事を水物であるのギャンブルで決めるという
矛盾、だからこそ躍起になざる得ない極限まで圧縮された時間
不条理が生み出した特異な空間。

それに主役のアカギ本人の根本の部分から
強い心、鋼の精神が引き寄せる謎めいたカリスマ性と牽引力
そんな諸々が融合し刹那的で破滅的ですが思わず
魅入られてしまう招き寄せられてしまう妖しい魅力を形成してると思います。


作画は常に暗めの色調、BGMも一貫して緊張感のあるシリアスなもので
光の当たらない深海の世界でのやりとりみたいな世界観を形作る好アシストになってるし
何よりナレーション、ガンダムのアムロ役で有名な古谷徹さんですが見物人が説明したりすると
緊張感が削がれ冗漫になってしまうであろう所を張り詰めた空気を保ったまま的確な状況説明
ベテランの仕事、たっぷり堪能させていただきました<m(__)m>
それにアカギ自身は戦略を組み立てているだろうがそんな独白をあえてカットする
ワンピースのルフィでもそうですがそうすることによって偶像性を高めてますね
(ニセアカギは頭の中でごちゃごちゃした確率を計算してる演出だったのでそこらへん対照的ですね。
彼もそれなりに優秀だったが魑魅魍魎がうごめく世界ではそれでは足りなかった、恐ろしい世界です)
時に絶体絶命な場面でもガタガタ騒がず身を削ることも厭わないブラフで流れを引き寄せる
黙って行動や背中で語る、かっこいい男はそうでなくちゃ。

あ、でも浦部戦の後でアカギは自分の手の内を明かしてたか、でもあそこは
このアニメの総決算ともいえるシーンで即ち人を観て癖を見抜きその裏に罠を隠せ
その理念があったればこそ代打ち矢木戦で小技を仕掛け迷いを誘う
こすいやせた考えを逆手に取り今度は自分がハメられる側だと思い込ませ勝負から降ろす
市川戦では合理的打ち回しの陰に牙を潜ませたった一筋の細い勝ち筋に狙いを絞り
喉を食いちぎる、浦部戦ではそれに加えて自分の情報を悟られないようにし
浦部自身の経験に頼らざる得ないよう誘導する
100%のオカルト麻雀ですがだからこそ色濃く炙り出されるアカギの活きた理、そして

圧倒的・・・悪魔じみた・・奸計っっ・・・!


勝負の中で避けようもなく晒されるその人の
奥底に息づく地金を看破する、なんだか
ハンターハンターでメルエムがそんなこと言ってたような気がします、
多面張の待ちの計算すらもたつく前提すらおぼつかない自分にとっては
雲の上のレベルですが何事も天上の域に達すると同じ結論に至るようですね
とにかく勝負事に関しては王と同等の境地のアカギさん
マジぱねぇっす

全編を通じて感じたことはなにより自分の頭で考え続け思考回数を重ね対策を練る
万物に通じる道理を刹那的快楽の極地
ギャンブルの世界で出会えたのは何とも不思議な心地でした。
しかしまぁそんな芸当を方程式が通じない、変わり続ける状況の中で人相手に
やってのける憑依するほどの洞察力と判断力、いやはや憧れちゃいます。

一番好きなシーンは一話の南郷に取引を持ち掛けるとこです
あそこは漫画ではもうちょっと詳しく描かれていて厄介ごとを
避けるためアカギを引き渡そうとする寸前なとこだったんですが
頼れる人が誰一人いない、それも本人が一番ひやひやする
そんな状況で取引の材料を用意する、独力で道を切り開く真の意味での
無頼。

タイトルにある言葉はこのアニメにも通じるものがあると思い
幽遊白書から引用させていただきました。厨二乙

あ、鷲巣編は・・・色々あるけどやっぱり適切な長さって大事だね(/・ω・)/
あと南郷さん借金背負ったダメ男で途中でフェードアウトするのにキャラ濃すぎませんかね・・・{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

ligame さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

裏社会 伝説の雀士

カイジでお馴染みの福本伸行の代表作であるこの作品。
原作は近代麻雀で1992年から連載開始されていて現在も連載中です。
10年以上かけて連載された作品を全26話に収めているので完全に原作通りというわけにはいきませんでしたが、それでも完成度は素晴らしかったです。
福本作品は細かい心理描写や強烈な人間描写が特徴で最大の魅力です。
また、この作品の特徴としては女性キャラが一切登場しません。
福本さんは生命を賭けた極限の男達の勝負描くことが多いので女性キャラが出てくることが少ないのですが、一切登場しないというのはアニメ作品としては珍しいです。

ストーリーはヤクザや賭博といった裏社会に突然現れたアカギ(赤木しげる)の伝説を築き上げていく姿を描いたものです。
賭けとしての麻雀が当たり前、イカサマや暴力もありの裏社会でアカギがのし上がっていく姿は凄まじいです。
アカギの凄さは何といっても天性の才能です。また相手を呑み込む洞察力や判断力、そして死をも恐れない精神力などアカギの凄さを言い出したらキリがありません。
それぐらいこのアカギという男は常軌を逸していて周囲からは『悪魔』と呼ばれています。

物語の構成としては主に矢木編、市川編、浦部編、鷲巣編の4つに分かれています。
矢木編はアカギがその場で麻雀のルールと役を覚えただけで戦う姿に注目です。
市川編と浦部編はアカギの天才ぶりが存分に発揮されてるので、自分はこの2人との闘いが大好きです。
そしてこの作品の肝でもある鷲巣編ですが、正直に言いますと引きのばしすぎです。
アニメではおよそ1クール、原作も鷲巣編だけで10年以上連載中です。
アカギにとっての最強の相手なので話数を割くのは仕方ないとは思いますが、いくらなんでも長すぎるってのが正直な感想です。
原作も終了してないのでアニメでも決着はつかないのですが、もう少し終わり方を変えてほしかった気がします。
あまりすっきりしない終わり方でした…
自分は原作がどうやって終わるのかに注目しています。

この作品には名言と言いますか自分がとてもかっこいいと思ったセリフや描写がたくさんあります。
中でも自分が一番好きなのは浦部戦の「その牌には魔法がかけてある」というセリフとそのシーンです。
ここでアカギの常人じゃないほどの観察力を垣間見ることができます。
単なる確率ではなく理に適っているんです。
まさに究極の心理戦です。
大げさかもしれませんが、それほど自分にとってこのシーンは衝撃的でした。

主題歌についてですが、OPはまさに昭和といった曲でした。映像、音楽ともに作品の雰囲気に見事にマッチしていて哀愁の漂う曲でした。
EDは前期後期と2曲あるのですが、正直後期の曲は覚えていませんw
前期EDであるマキシマムザホルモンの『アカギ』の印象がかなり強いです。
なんだか耳に残る曲で自分は結構好きでした。

この作品は麻雀を知らない人にはあまりおすすめできません。
そして、賭博やイカサマなどが嫌いな人にもおすすめできません。
福本作品は好き嫌いが分かれると思います。
劇画のような作画、角ばった顔、尖った顎、鋭い鼻などかなり独特です。
自分も初めは抵抗がありましたが見ているうちに慣れました。
絵で敬遠しているけど麻雀が好きって人はぜひ見てみてください。
きっと好きになると思います^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

rurube さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

よく考えるわ。

この作品が瞬逸なのはアカギを天才と描けている事だと思う。

ギャンブルには基本的に定石がある。特に麻雀は確立の問題があるから基本的な部分は定石道理打てばだいぶ上手くなる。日本で一番上手い打ち手は桜井章さんだと思うがその人の弟子がやっていた雀荘に通っていた事がある。
桜井さんは自分の弟子育てているのだけれどルールがいくつかあるので紹介したい。
1一打目に字牌は切らない 2最高のイーシャンテンを目指す 3効率打牌で相手がリーチしても気にしない これが基本的なルールらしい。ここで重要なのは3だろう。効率的に打てば何切っても良い。放銃万歳な考え方らしい。これには基本的に麻雀は4人で打つので自分が上がれる確立は4分の1、皆が上がりを求めれば計算上得点は変わらないというのが理由だそうだ。

でこの作品のアカギは効率的なんて考えは全くない。上がれる手で待つという神がかった打ち手。将棋と違い持ってきた牌でしか勝負出来ない麻雀においてはそれは無理に近い。
それが良く分るのが浦部との勝負だろう。アカギは浦部の②?で上がったと思うが麻雀の牌は4牌しかない。アカギは浦部の本質である後退も前進もしない保留の性格、人読みによって浦部の手を読み上がった。冷静に考えて欲しいが浦部が2牌持っているから残り2牌しかない②が1枚アカギに来る可能性は1-3/4二乗でさらに王牌があるから計算上3割5分くらいしかないはず。結局、運が良いだけだからね。しかも最後に逆転手入れるにはかなりの打点と浦部を精神的に追い込む状況が必要だった。

強者であるにはそれを引き入れる運と確立ではない人読み、何よりも自分の考えに殉ずる精神力が必要になってくる。それを理論建てして一般人に納得させるのが物語として素晴らしいと思う。咲見たいにそういう世界と言い切ってしまう手もあるがきちんと説明しているのが書き手として素晴らしい。

他の作品はその世界で英雄になったから(火影とか海賊王とかまだ終わってないけど)主人公として描かれたと考えているが、この作品はアカギだから描かれた。物語は二の次でこの人を見てみたい、この人はきっと何かを成すに違いないという人間的強者が描かれている。唯一アカギだから主人公と言える作品。

アカギを愛する作品。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10
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