カーアクションで自動車なTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のカーアクションで自動車な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月26日の時点で一番のカーアクションで自動車なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

63.0 1 カーアクションで自動車なアニメランキング1位
頭文字D Fifth Stage(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (154)
955人が棚に入れました
天性のドライビングテクニックの持ち主である主人公・藤原拓海(ふじわら たくみ)が、AE86型(ハチロク)スプリンタートレノを駆り、“公道最速”を目指してライバルとの勝負を繰り広げるというストーリー。
1998年にアニメ化されてから、以降「Second Stage」「Third Stage」「Fourth Stage」とシリーズを重ねてきたシリーズの最新作は「Fifth Stage」として、前作から約6年振りにアニメ化。

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

4期のCGも好きだったけど

 色々な理由があって(録画のし忘れ)、全話視聴するのにものすごく時間がかかってしまいました。

 今期の話からは、原作を読んだことがなかったので新鮮でした。正直、この手の作品はライバルの強さがインフレを起こしてしまうので、その辺りのダレは少しあったかもしれません(どんなに苦戦しても結局勝つ、なども含めて)。

 車のCGの馴染みっぷりは相変わらず向上の一途をたどっていて、そういう意味では「アルペジオ」や「シドニア」と並んでCG技術の未来を見ることができる作品かもしれません。このシリーズは特に、第1期から車のCGの変遷を振り返ってみるだけでも面白いかもしれません。

 声優陣では、中村悠一さんが非常に良い味を出していました。

 あと、この作品を最後にm.o.v.eが解散してしまったことは非常に残念でした・・・。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 1
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

物語は終盤に

神奈川でのバトルが大半を占め、終わりが近い。これもバトルメインで熱い。拓海も新たな恋の予感も。

最初はバトル関係なし。ニセプロジェクトDという拓海と啓介になりすまし埼玉に現れた2人組が出現。ギャグっぽい。ハチロクトレノとFD3Sに「PROJECT D」と書かれたステッカーを貼り、「PROJECT D」とプリントされたお揃いのTシャツ(拓海いわく「ヤンマガのグッズなみの痛さ」)を着ている。「プロジェクトD」の人気を利用し、女の子をナンパしていたが、2人の見た目はイツキに「デブでぶさいく」と言われるなど、本物の拓海と啓介とは髪型以外は大きく違う。{netabare}ドラテクも本物には到底及ばず、ドリフトすらしたことがない。ニセ拓海が上原美佳の友人トモコをナンパしたことがきっかけでプロジェクトDの包囲網に引っかかり、きついお灸を据えられることとなる。本物の拓海が涼介と啓介を「さん」付けで呼ぶのに対し、偽者は呼び捨てにしている。素性がばれた後にトモコに再度アタックしたもののフラれた模様。啓介の偽者はアゴ髭を生やしているなど、ニセ拓海と同じく髪形以外は似ても似つかぬ別人。啓介と同じ黄色い前期型のFDに乗っているが、外観はむしろ岩瀬恭子のFDによく似ている。拓海からは「背が低すぎる」、啓介からは「あまりにもブサイク」「世の中の何人かの人間に高橋啓介の顔が"これ"だと認識されたと思うとハラワタが煮えくり返る」と言われる。埼玉北西エリア連合チーム偽者の情報を集めるなど、プロジェクトDに協力している。また、この事件で拓海と上原美佳が出会うきっかけに。埼玉県志木市に住む容姿端麗、天真爛漫な女子高生で、17歳。高校のゴルフ部に所属。幼い頃から父親にゴルフの英才教育を受け、雑誌やテレビで「女子ゴルフ界期待の新星」と言われるほどの腕。クルマ好きの友人トモコがニセ拓海にナンパされ、気持ちを弄ばれたことを怒り、拓海が勤務するガソリンスタンドまで行き、拓海本人をフルスイングで平手打ち。その後、トモコを弄んだ真犯人が拓海の偽者であったことが判明した後は、素直に謝罪した。この際に拓海に気があるような発言を本人にしており、トモコから「本物の拓海を見たい」と言われたことも拒否。以来、拓海とは何度か会うようになり、メールなどでよく連絡を取っている。原作でも、主要キャラクターの恋愛模様の中で唯一悲恋に終わることなくカップルが成立したまま完結を迎えたらしい。{/netabare}

ついに、物語も終盤で神奈川遠征。
まずは、神奈川県秦野市ヤビツ峠を拠点とするチーム246。最初は小早川と啓介の対戦。{netabare}愛車であるエボVIIの性能に絶対の自信を持つランエボ乗り。汚い手段を用いず正々堂々とバトルし、愛車に対しても「こっちも行くぜ、エボ」と声を掛けるなど、作中では数少ない真っ当なランエボ乗り。チーム内投票でヒルクライム担当を選出した際、投票総数31票の内26票で決定した。4WDで有利な地元で離されることはないと考え、バトルでは啓介の腕を見極めようと後追いを選択。だが短期決着を目論んでいた啓介に予想外のポイントでスパートをかけられた結果、7秒差をつけられ完敗する。
次は大宮智史。NB8C ロードスター RSに乗る元プロレーサー246のリーダーとして拓海とバトル。{netabare}コースを熟知したライン取りと拓海をもしのぐブレーキング技術から、「最狂のクレイジーダウンヒル」と称されている。愛車であるロードスターは、「FRであればなんでも良かったが、引退後の経済事情によりガス食いのターボには乗れなかった」という理由で購入。
チーム内投票でダウンヒル担当を選出した際には、投票総数31票の内31票という、満場一致で決定した。ヒルクライムで小早川がやられたことをダウンヒルでそのままやりかえそうと、先行を選ぶ。バトルは終盤まで先行し、一時は拓海を引き離していたものの、拓海のブラインドアタックで互いの車が並走した際にリアウイングを標識にぶつけて破損、二台並走が物理的にできない直角コーナーで前に出たが、リアのダウンフォースが不安定な状態でしばらく走り続けた後、バランスを崩してスピンアウト。バトルには敗北したが、「勝負しない人生は死んでいるのと同じ」と発言し、後悔はしていない様子だった。{/netabare}

続いて、レーシングチームカタギリ ストリート バージョンと箱根で。皆川英雄と啓介のヒルクライム。{netabare}タイヤマネージメントに長けた正統派のプロドライバー。口数の少ない寡黙な性格だが、冷徹で好戦的な一面を持つ。タイヤの負担が大きい重量級のスープラを駆りながらも、プロとしての矜持からタイヤマネージメントの真っ向勝負を挑み、卓越したテクニックで最終盤まで啓介を追い詰めた。しかし、予想外の啓介の技量の高さを目の当たりにし、後方からプレッシャーを掛けてFDのタイヤを消耗させようとするが、先に自車のリアタイヤが完全に消耗したため、自らアクセルを抜いてギブアップする。{/netabare}
ZZW30 MR-S乗り小柏カイとダウンヒル。R・Tカタギリのメンバーとして拓海と再戦。{netabare}いろは坂でのバトル以降に難関のオーディションを勝ち抜きプロ入りし、プロレーサーとしての経験を積んでおり、バトル前は闘争心と自己顕示欲の高い一面が強調。愛車のMR-Sはチューニングがしにくくパワーが出ないクルマのため、チーム内ではターボチューンを勧める声も上がっているが、ターボのフィーリングを嫌うカイの意向により、ターボチューンはされていない。プロジェクトDがこれまで採ってきた「スタート時のポジション選択権を対戦相手に与える」というスタイルを断り、コイントスでの決定を行う。序盤は拓海に引き離されるも中盤に急激な追い上げを見せる。終盤のレイトブレーキング勝負で「藤原ゾーン」を目撃し、ハチロクがクリアしていったコーナーを自分では曲がりきれないと判断、クラッシュを防ぐために故意に車をスピンさせた結果大きく引き離され、敗北する。プロになって以来公道レースを見下していたが、スピンを闘争心が負けた上での「逃げ」と表現し、レーサーとして自分に足りないものを理解し素直に敗北を認めた。{/netabare}

3つ目はチーム・スパイラル。Z33 フェアレディZ Version Sの池田竜次とヒルクライム。ゼロ理論・無の境地という、独自の理論で走る。{netabare}この理論の要諦は、ドライバーの感情を限りなく無に近づけて走ることで車からのインフォメーションを正確に読み取り、それにドライバーが応えていくことで最良の走りを実現できるというものである。涼介は「アプローチとしては間違っていない」と前置きした上で「人間である以上、感情を無にすることなど不可能」としてこの理論を否定。啓介とのバトルでは、濃霧という悪条件のバトルの中で「恐怖心からアクセルを抜こうとする自分と、それを良しとしないもう一人の自分」に気付き、自分が「ゼロの心」で走れていないことを自覚。それでも、自分の理論を信じて走り続けたが、啓介の「特定のポイントへ2台が近づいてきた時点で対向車がいなければ、ケンタが啓介の携帯を鳴らして知らせてもらう」という作戦によりオーバーテイクされ、戦意を失い敗北。負けはしたが素晴らしい勝負だったと認め、自分とゼロ理論のより一層の成長を誓う。後に、涼介と北条凛の決闘が始まった際は「峠の自警団」のリーダーとしての責務から二人の後ろを追走。プロジェクトDの神奈川最終戦では北条凛と共にギャラリーをしているが、その際には自身の走りにおける考えに対して「理屈っぽすぎる」「坊主なだけに線香臭い」とも言われる。{/netabare}フェアレディZはやっぱりかっこいい。
そして、奥山広也。S15 シルビア Spec-Rでダウンヒル。挑発的な性格で、プロジェクトDとの戦いに対して「俺はハナからドラテクを競うつもりはない(=車の性能差で勝つ)」と豪語。{netabare} 愛車のS15の性能に自信を持っているため、後追いを選ぶが「コース全体の3分の1以上に達する前に決着をつけろ」と涼介に指示され、「藤原ゾーン」を駆使して逃げ続ける拓海により、自身の理解を超えた走りを見せ付けられて敗北。{/netabare}

間で死神GT-Rの話。BNR32 スカイラインGT-Rに乗る北条凜が登場。{netabare}涼介が通う医大の先輩。緻密な理論に裏打ちされたドライビングセンスの持ち主であり、涼介や弟の豪にとっては走り屋としての師にあたる。豪とともに大病院の院長の息子であることや、理論派の兄と感覚派の弟という性格・ドライビングスタイルなど、多くの面で高橋兄弟と相似。かつて涼介と三角関係にあった婚約者・香織を、涼介に対する嫉妬から追い詰め、自殺させたことを後悔し自暴自棄となり、職を辞めて実家を飛び出し、箱根で愛車のR32を通り魔的に相手のクルマにぶつけクラッシュさせる「死神」と化した。当初豪からは「あいつ」呼ばわりされており、「あいつは死神なんかじゃない。本当は死神に取り付かれたただの哀れな男だ」と評されている。プロジェクトDとのバトルを控えていたスパイラルの池田も練習走行中に遭遇し、愛車のZ33に強いプッシングをかけられクラッシュしそうになる。死後の世界と言われている涅槃に恋焦がれていたり、「涼介と命のやり取りをしたい」と発言するなど、死への恐怖心がまったくない。香織の命日の晩に、涼介との生死を賭した超高速コーナーバトルを繰り広げ、推定出力650psを誇るR32の戦闘力と、巧みなドライビングで涼介のFCを追い詰める。それでも涼介を撃墜することはできず、やがてタイヤとブレーキが消耗し制動力を失い、逆に窮地に陥る。コース最後の緊急待避所も通過し、そのままゴールの料金所に突っ込む直前、涼介のFCと池田のZ33がR32の前にクルマを付け、2台がかりでブレーキングし、命を救われる。バトル後は涼介との会話を経て改心し、過去の清算のために走り屋としての引退を決意。R32を処分して元の職場に復職する。その後はプロジェクトDとのバトルに臨む豪の応援に駆けつけ、勝利への固執から余裕を欠いている豪の肩の荷を降ろすため豪に「楽しめ」とのアドバイスを送り和解。涼介とのバトル後に「峠の楽しさを教えてくれたのは先輩です」と涼介に言われたり、池田らの走り屋からも注目されていることなどから、香織の亡くなる前は涼介と並び関東でもトップクラスの走り屋でもあったことがうかがえる。
香織は凜の元・婚約者で故人。容姿端麗で、凛によれば「柔らかな髪、吸い込まれそうなまなざし、透き通るように白い肌、細い体、しなやかなライン、俺にとってはアートだった」と表現されている。彼女の父が経営する会社は、北条家の病院との取引で経営が成り立っており、凜との結婚は一種の政略結婚であった。しかし、凛は心から彼女を愛していたため、涼介に対し嫉妬の炎を燃え上がらせる。そんな折に涼介と出会い惹かれた結果、結婚を拒否して父と大喧嘩となる。凜は理由を話してくれればそれを受け入れるつもりでいたが、彼女は最後まで理由を話さないまま命を絶った。自らの想いがかなうことのない状況と周囲との軋轢が彼女を追い詰め、結果的に自殺に至った。これが原因で涼介と凜は決裂。というか自殺するのは身勝手だよなあ。{/netabare}

今作ラストはサイドワインダーのNA1 NSX乗り北条豪とのヒルクライム。{netabare}兄の北条凛と共に「富士の北条兄弟」と呼ばれ、富士スピードウェイの走行会では名の知れた存在である。クールで理論派の凛に対し、己の感性と集中力の高さで勝負する天才肌のドライバーという、高橋兄弟と似た境遇。かつて凛とは、現在の高橋兄弟と比較されるほど良好な兄弟関係にあったが、婚約者・香織の死により自暴自棄となった兄の姿に幻滅し、事実上の絶縁状態。このため、高橋兄弟の仲の良さを「気持ち悪い」と評するなど、兄弟の絆に否定的な考えを持つようになる。自身のバトル直前に応援に駆け付けた凛から「楽しめ」のアドバイスを受け、尊敬する兄が戻ってきた嬉しさと過去の確執の狭間で揺れつつバトルに臨む。自身が先行の1本目はあえて感情を封印し、自身の持つレコードタイムを2秒近く縮める会心の走りを見せるが、最後まで啓介を振り切ることができずモチベーションを喪失する。
後追いの2本目では、気持ち良さそうに速く走る啓介のFDを見て、凛の言葉の真意に気付き、そこからは純粋に走りを楽しみつつ車の限界領域を超えた「ケンカ」とも言うべきバトルを繰り広げ、終盤のコーナーでオーバースピードによるスピンを起こし敗北。しかし、本人は内容の濃いバトルを楽しめたことに満足な表情。啓介とのバトル終了後は、それまで勝利にのみ固執していた姿勢が軟化し、拓海とのバトルを控えて張り詰めた信司に対しては「楽しんで来い」と兄と同じアドバイスし送り出す。その変化には久保も「いい意味で変わった」と指摘をしている。{/netabare}
ついでに、対プロD戦のためにサイドワインダーに雇われたチーフメカニック兼作戦参謀で関西弁の太ったおじさん久保英次が五月蠅い。データ収集・分析のプロで、ドライバーやクルマの能力・癖を分析しても、極限のバトルでは無意味だったようで、北条凛は久保のスタンスを「優秀な参謀だが、セコいだけで美学がない」と辛辣に批判。

OP
Raise Up m.o.v.e
ED
Flyleaf CLUTCHO
夕愁想花 m.o.v.e
夕愁想花聴くと気持ちが切なくなる。


ACT.1 運命の出会い
ACT.2 新たなる戦場
ACT.3 デッド・ライン
ACT.4 因縁のリベンジバトル
ACT.5 藤原ゾーン
ACT.6 啓介の意地(プライド)
ACT.7 無(ゼロ)の心
ACT.8 白い悪魔
ACT.9 死神
ACT.10 終止符
ACT.11 終止符、そして…
ACT.12 ブラザーズ
ACT.13 想定外バトル
ACT.14 決着!極限ヒルクライム

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2

にゃんちゃこ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

コレを観たらフイナルまでまっしぐら!

今回のシリーズ5もまたまた面白いストーリーとバトルでした。

多分シリーズの中では一番シリアスな内容であり
一番面白い内容になってると思います。
高橋涼介の知られざる過去が明らかになったり、
素敵で魅力的なキャラ像が拝見できると思います。
最後はフイナルへ続く終わり方をしてるので、
シリーズ5とフイナルはセットと思って間違いないでしょう!

個人的に一番面白いと思ったシリーズでした(=^ェ^=)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 0

73.4 2 カーアクションで自動車なアニメランキング2位
ディメンションW(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (761)
4052人が棚に入れました
西暦2072年。第四の次元「W」から無限のエネルギーを取り出せる「コイル」により、人類は繁栄の極致にあった。しかしその裏では、正規外のルートから入手した「不正コイル」を使った犯罪が横行し、回収に懸賞金がかけられるようになった。腕利きの"回収屋"マブチ・キョーマは、ある依頼の中で謎の少女・ミラと出会う。かつてコイル事故ですべてを失ったキョーマと自分の出生の秘密を探るミラは、共に「コイル」の真実を追うことになるが……。

声優・キャラクター
小野大輔、上田麗奈、石田彰、中村悠一、鈴木絵理、斉藤貴美子、松岡禎丞、鳥海浩輔、山下大輝、土師孝也
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

キャラ&世界観は魅力的なのに、シナリオがインフレ起こしてて惜しい迷作

本作の中盤以降のシナリオは相当にトンデモですが、ともかくも全12話を見終われば、

{netabare}(1) 人間離れした身体能力をもつ法被(はっぴ)を羽織った顎ひげのオッサン(何やら傷心もちらしい・・・)と、
(2) ピコピコ動く耳なのか触覚なのかよく分からない装置を頭部につけ、ワイヤーみたいな尻尾を生やしたクリっとした瞳の感情豊かな美少女ロボット{/netabare}

の遭遇から信頼関係の発生までをじっくり堪能できて、個人的には好きな部類の作品となりました。

しかし、

{netabare}(1)敵キャラ(ハルカ・シーマイア)の描かれ方が安っぽかったのはかなりの減点要因で、
(2)また、本作のシナリオ構成を担当した方は、原作マンガの様々なエピソードを全12話のアニメ作品として上手く再構成しようと頑張られたのだとは思いますが、話数に対して盛り込んだ内容がインフレを起こしてしまった印象が強く{/netabare}、

多くの視聴者に本作の面白さが、序盤で期待された割には余り伝わらなかった感が残りました。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


============== Dimension W (2016年1-3月) ==============

{netabare}第1話 回収屋 ★★
第2話 ルーザー ★★ Wの具象化
第3話 ナンバーズを追え ★
第4話 八十神湖に潜む謎 ★ 面白いのだが作品世界を拡張し過ぎでは?
第5話 亡者の可能性 × 脚本がゴチャゴチャし過ぎで支離滅裂に見える
第6話 アフリカの風 ☆ サルバ王子&四阿屋姉妹
第7話 過去からの呼び声 ★ キョーマの過去話、イースター島へ
第8話 虚無に落ちた島 ★ 
第9話 アドラステアの鍵 ☆ ルーザー+キョーマの過去話、記憶の世界
第10話 蘇る悪夢 × 超展開で面白いけど脚本がポンコツ
第11話 消えたジェネシス × 同上
第12話 辿りついた未来 ★ 終わり方はまずまず{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)5、☆(並回)2、×(疑問回)3 ※個人評価 ★ 4.0

OP 「Genesis」
ED 「Contrast」


◆総評

上記の各話評価のとおり、本作は、
★★(優秀回)・★(良回)が計7回と見所が多い面白作だけれども、
×(脚本がダメな回)が3回もあって、
個人的には応援したいタイプの作品なのですが、本サイト等での評価が余り高くないのは仕方ないかな、と思いました。


◆本作をお勧めしたい人

①ソルティ・レイのソルティが好きな人
②蒼き鋼のアルペジオのイオナやタカオが好きな人
③TIGER&BUNNYの鏑木T.虎撤が好きな人
④ある程度のシナリオの粗を我慢できる人
⑤多少のグロ耐性がある人

・・・こんな感じかな。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 34
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

実は、クレジットカード持ってないし、ネットで買い物したことないし、ましてや仮想通貨なんて信じられません(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
舞台は未来。「攻殻機動隊」とは違うけど、エネルギー革命によって、様々なものが機械化されてる世界って感じ。

SFアクションとしては、かなり高クオリティの作品だったと思います。さほど有名な作品ではありませんし、あにこれでの評価は決して高くないけれど、個人的にはもう少し評価されても良いと思うアニメ(72~75点くらい?)

シリアスなアニメ大丈夫な方には、オススメです♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
おっさんと機械少女の組合わせ……昔に観た、「ソルティレイ」を思い出させますね。

OPの「ちょいズレダンス」は、「血界戦線」の名EDっぽい。

基本的におっさんが主人公の話って好きです!

久々に、最初から最後まで楽しんで一気に観られたアニメでした。トンデモ展開のわりに、キレイにまとめていました。特に、伏線の回収の仕方は上手いアニメだったと思います。作画もキレイでしたし、戦闘シーンも(戦い方に工夫があって)良かったです。

シリアス連続で、あまり笑いどころはなかったけど、ミラの存在が、一種の清涼剤になっていましたね♪ 全然、ポンコツなんかじゃないよ(笑)

敵キャラのクズっぷりとか、サブキャラの程よい出方とか、ポイントを押さえてて、レベル高かったです。

(全部しょうがないんだけど)惜しむらくは、一期という尺の中で完結させたため、おそらく、原作のかなりの部分をカットしてることですかね。少し話が飛ぶ場面があり、すごいキレイなんだけど、いくつかピースが欠けてるパズルを見せられてる気になりました。もう少し、序盤みたいな気楽な回を見たかったですね。

なんで面白いアニメほど2期なさそうなのかな(苦笑)。

とにかく、一期という尺の中で、伏線を回収しつつ、設定を破綻させず、見せるべきポイントはしっかり見せて、感動を呼ぶ、なかなかの良作でした♪

(ちなみにレビュタイですが、そのまんまなんすけど、「コイル」という超便利な物が当たり前になっている世の中で、ナイフ、現金、ガソリン車を愛用する主人公に、感情移入してしまってw 私がギリギリ信用できるのは、Suicaまでですw)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 33

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

全ての不幸は未来という可能性の踏み台に過ぎない

生きていく上で決断しなければいけない瞬間というのは誰しもが訪れる事象です。
ありえたかもしれない未来、こうなっていたかもしれない結末を空想、夢想しながらも、人間は時に分岐点にぶち当たり、自分の意思でもって未来を「選択」し、進んでいく。
有象無象の中から唯一の「可能性」を見つけだし、「選択」し、「決定」していくのが人生という1つの道であり、続く先に「未来」となります。
そのような、観測した時点で結果となり収束する未来は私達にとっても至極限定的な代物であり、逃れられない結果だらけの産物です。
しかし、たとえどれか1つを「選択」したとしても、いつまでも振り返ったままでいないだけの誇りは持って生きていきたいと…
そんな事を考えている最中にも人類の前には天高く聳えているのです。
「未来」という大きな、しかし「可能性」のある壁が…

それではこれから『Dimension W』のレビューを書いていきたいと思います。
まずはあらすじから簡単に説明しましょう。

西暦2072年
X,Y,Zに続く第4の次元軸「W」の存在が証明された未来
百合崎士堂博士はそこからエネルギーを供給する事が出来る次元間電磁誘導装置、通称「コイル」の開発に成功した。
また、彼は同時に世界中へ「コイル」によって得られたエネルギーを供給していく社会システム、通称「世界システム」を構築
その結果、この世界は表向きには繁栄の極致を築いていく事になる…
そんな科学技術の発達した場所で生きている生粋の「コイル」嫌いの主人公、マブチ・キョーマ
彼は正規ルートを通さない、裏で取引されるエネルギー制御のきかない「コイル」、通称「不正コイル」を回収している裏社会の働き屋である。
変わらない日々、平坦な現実、色のない世界…
過去に生き、過去に死んでいたはずだった男はある依頼の最中に不思議なアンドロイド少女と出会う。
それが自らの結末と向き合う序章であったとも知らずに…
これは、未来都市セントラル47を舞台にした不正コイルの「回収屋」キョーマと、奇妙な相棒ミラの物語である。


さて、現時点で気付いている方がいるかどうかわかりませんが、私、今かなり興奮しながらキーボードを打っています(笑)
それもこれも一気にこの作品を観終わった事に起因しているのは言うまでもないでしょう。
この作品、他の枚挙に暇がない1クールアニメと同じようにして考えると、かなり痛い目をみます。
全体的に高水準のクオリティで持って作られたこの作品には、作中でも描かれていた「可能性」という存在を随所に感じられました。
まず、原作者による高度なストーリー展開と設定を併せ持ったSF作品として生まれてきた可能性
私自身、アニメを観終わってからマンガを大人買いして一気に読みふけり、夢中になりました。
金欠生活で苦労している自分に簡単に購入させるほどの「エネルギー」をこの作品からは感じられます。
そんな漫画を1クールアニメ量産体制の昨今、要所要所を上手く抜粋しながらも綺麗にまとめた可能性
全12話で10巻の内容をこのようにまとめたのは神業に等しいかもしれないと、マンガを読んでからは改めて思いました。
順番を変えたり、別の表現に変更させたり、圧縮させて尚且つわかりやすくさせたりと、アニメ制作人の苦労が自然と想像出来てしまいます。
このアニメを作ったスタッフは非常に高い力量を持っているのではないかと強く感じてしまった次第です。
いや~、とても良い仕事をしてくれまして、私、非常に感無量ですわ…
そして、そんな傑作を毎週リアルタイムに観る事が出来たという可能性
ホントに、とても、良い時代に、なったものですよ…
『Dimension W』という無限の「可能性」を秘めた作品をこの度知れた事、とても嬉しく思います。

さて、そんな数多の「可能性」の上に成り立ったであろう本作
ここからはその見所を存分に書いていきたいと思います。
まず、第1の見所としましてはとにかくキョーマがかっこいい!! ミラが可愛い!!
個人的には2016年冬アニメの中で1番と言える主人公ヒロインだと思います。
重い過去を抱えていながらも自らの信念を胸に前へと進むハードボイルド回収屋キョーマと、なじられながらも彼を真に支え続け、傍に居続けたアンドロイド少女ミラ
2人の関係は一見アンバランスに見えながらも、根っこにはとても純粋な想いを感じさせるつながりがあり、思わずこれから先ありえるかもしれない、ある種夢想化した現実を想像してしまいます。
また、彼らだけでなく、今作に出てくる登場人物たちはとにかく性格や立ち振る舞い、特徴がはっきりしていてとても名前の覚えやすい仕様となっているので、キャラの覚えられない方も安心の出来
個人的にはルーザーやシーマイヤー、コオロギなどがかなりいい性格をしていると感じましたね。
しかし、やはりキョーマとミラ、主人公とヒロインの2人は別格
彼らが中心になってこの物語は始まっていくのです…


あ、エリーとイーストリヴァー兄妹もすっごく可愛いよ!!

さあ、気を取り直して、第2の見所としましてはとにかく設定が凄い!!
第4の次元、「W」、エネルギー供給の根幹を担う「コイル」、エネルギー供給体制を確立させた「世界システム」、次元エネルギーの暴走によって引き起こされる「Wの具象化」など専門用語満載
原作者の岩原先生は恐らく稀代の天才科学者、ニコラ=テスラが提唱した理論や実験、そして彼が経験した不思議な現象を参考にしたんでしょう。
第4の次元、「W」は彼が実験室で感電した事により未知の領域である5次元へ入ったという記録から、「コイル」は「テスラコイル」、「世界システム」は彼の理論のまま、「Wの具象化」は恐らく「フィラデルフィア計画」ですね。
良く調べられているな…と第1話を観てすぐに感じました。
まあ、こう言っては何ですが、SF作品においてこういった設定というのはいわゆる「よくある」代物なのです。
しかし、今作の凄い所はそのありきたりな設定を実に面白い形で膨らませているという事
「コイル」という摩訶不思議装置の多様性や随所に出てくるSF技術の多種にわたった活用法の数々には思わず舌を巻きましたね…
なんか聞いたことあるな…という既視感溢れる最初から、まさかこう持っていくとは…と逆に驚かされてしまう形になってしまいました。
単純でありきたりな設定でもやり方次第で上手く話を展開させる事が出来るんだな…と観終わってから自らの偏見をきつく自省した次第です。
改めてSFという1ジャンルの「可能性」を垣間見る事の出来た作品でした。
もしかしたらSF作品に詳しい人程、この作品には騙されてしまうかもしれません。
勿論、全く知らない方にもおススメですよ!!

最後の見所としてはやはり、とにかくストーリーが面白い!!
もう、この一言に尽きるでしょうね…
このアニメ、第1話~第3話をミラとの出会い、回収騒動、日常と続き、第4話~第5話を八十神湖編、第6話~第12話をイースター島編という構成にしていますが、それとは別に全体的な話として、マブチ・キョーマが過去にけじめをつけるまでの過程を描いた作品となっております。
それぞれ単体として観てもかなり面白いのですが、第1話~第5話までの話が最後のイースター島編の伏線回収に至っていくという一本道の構図になっているので、とてもじゃないですが流し見は出来ません(笑)
特に八十神湖編は結末に至るまでの展開には端的に言って衝撃を受けましたし、オチも古典的でこそありながらも上手く話に作用した構成で尚且つこの話がイースター島編でも密接にかかわっているので、とても重要な回です。
まさに必見!!
そして全ての回の帰結となり、収束を迎えるイースター島編
隠蔽された過去、「コイル」の真実、キョーマの想い
様々な思惑がぶつかり合いながらも重なり合い、結果として1つの起こってしまった結末と解決策を導き出していきます。
また、何故、彼は病的なまでに「コイル」という存在を憎んでいるのか?
何故、彼は自らを慕ってくれるミラに対してきつくあたるのか?
物語序盤で視聴者共々感じた疑問も上手く解消され、一視聴者としましては気が付けば、よくまとめてるよなあ…と感心するしかない内容になっていました。
そして迎える最終回の辿りついた未来
原作が続刊中でありながらも1つの物語が終わったんだ…と満足した充足感を感じた作品は恐らく初めてではないでしょうか?
観ている最中、不覚にも鳥肌が止まらなくなり、終わってからは自然と拍手をしていました。
ここまで深く染み込んだのは久しぶりで、本当に、最高のアニメをありがとう…

2クールあればもう少し詳しく描かれたのでは?という意見もよく見ました。
私自身もアニメ視聴時にそれは少しだけ思いましたが、原作を読んでからはそこまで多いと地味にだれてしまう可能性の方が大きいのではないかと感じてしまいます…
ほんの少しだけ、1話、いや、0.5話だけでもあれば実に良かった…と思うのは流石に我儘でしょう(笑)
いいんです、1クールできちんと目を通して観ればちゃんと話の分かる程度にはまとめてくれましたから!!
それだけで私は至極満足です!!

さて、こういった作品が正当に評価される日の来るのを願いつつ、以上でレビューを終了したいと思います。
「可能性」の果てに行き着いた純粋な愛と再生の物語、興味を持った方は是非…

PS.
先にも述べた通り、今作はまだビッグガンガンで連載中のSF漫画です。
そのためアニメで明かされなかった謎はマンガで随時解明されていくのかと思います(主に最終話)。
先が気になる方はどうぞ、原作を読みましょう!!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 19
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