オーディションでギスギスなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのオーディションでギスギスな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月30日の時点で一番のオーディションでギスギスなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

68.9 1 オーディションでギスギスなアニメランキング1位
夏色キセキ(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (1000)
4409人が棚に入れました
人気声優の4人組ユニット「スフィア」が、12年放送予定のオリジナルテレビアニメ「夏色キセキ」で主演を務めることが明らかになった。メンバー4人全員で主演を務めるのは初めてといい、監督は「機動戦士ガンダム00」の水島精二さんが務める。 スフィアは、寿美菜子さん、高垣彩陽さん、戸松遙さん、豊崎愛生さんの4人で09年2月に結成されたユニット。10年11月に日本武道館、今年4月に幕張メッセで単独ライブを行うなどパフォーマンスにも定評があり、7月には日本テレビで初の冠番組「スフィアクラブ」をスタートさせた。今回の「夏色キセキ」で、高垣さんは紗季(さき)役、寿さんが夏海(なつみ)役、戸松さんは優香(ゆか)役、豊崎さんは凛子(りんこ)役をそれぞれ演じる。

声優・キャラクター
高垣彩陽、寿美菜子、戸松遥、豊崎愛生、沢城みゆき、真堂圭、三木眞一郎、山崎和佳奈、長沢美樹、名塚佳織、子安武人、恒松あゆみ、宮野真守、鈴村健一、MAKO、斎藤千和、沼倉愛美、五十嵐裕美

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ひと夏のキセキ(*´▽`*)

幼馴染である4人の女子中学生が経験する
不可思議な一夏を描いたオリジナルアニメ。
全12話。


タイトルにもあるように彼女達に起こる
「奇跡」が主題となっているこのアニメ。
ただ、それだけではなく、彼女達が今まで歩できた
そして歩むであろう「軌跡」を想起させるような
側面を持つストーリーになっていると思います。
意外に深くてびっくりw

基本的には女子中学生の青春もの。
日常、夢、あこがれ、悩み、恋といった
この年代の等身大の姿をしっかりと描いており
懐かしむと共に共感できる点が多かったですw

しかし、この作品の最大の特徴は「スフィア」
「スフィアによるスフィアのためのスフィアアニメ」
であるというところ。 間違いなくコレw

寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生の4人で
結成さられた声優ユニット「スフィア」
皆さんそれぞれに朝から深夜まで沢山の作品で
活躍されている人気声優ですね(・∀・)/″
おいらも決して嫌いではありませんw

ただ、声優ユニットありきの作品に些か抵抗感を
感じながらの視聴に……
が、途中から全然ヘーキw 普通に楽しんでましたw
内容さえしっかりしてればOKって事ですかねww


まぁ、良くも悪くも「スフィア」のための作品。
彼女達のファンにとっては見逃せないアニメかと。
当然、その逆も然りだと思いますが(;´∀`)

トータルは無難にまとまった作品という評価です。
声優なんて気にしないという方には
彼女達の成長を青春物語を楽しんで頂ければと。




《キャスト》
逢沢 夏海(CV.寿美菜子)
水越 紗季(CV.高垣彩陽)
花木 優香(CV.戸松遥)
環 凛子(CV.豊崎愛生)



《主題歌》
OP
『Non stop road』/スフィア
ED
『明日への帰り道』/スフィア

投稿 : 2024/06/29
♥ : 50
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

無邪気な世代

7話まで観たところでしばらく放置していたので、
最終話が終了したところで一気に最後まで観てみた。
{netabare}
他力本願だった彼女達にも、具体的な希望ができたおかげで
少し変化があり、案の定・・オーディションを受けることに。
オーディションの光景、けっこう時間割いて細かく描かれており
{/netabare}

大昔、自分も似たような緊張感を味わったことがあっただけに
リアルに彼女達のドキドキと不安が伝わってきて、不覚にも涙がじわり。
懐かしいというよりは、あぁ青春だよなぁ~ってその若さと
目標に向かってひたむきにダンスの練習をするあたりとか、
素直に感動できる部分ではあった。

がしかし、なかなか盛り上がりに欠けてしまったのは
こちらの期待が大きすぎたからなんだろうか?
いやいや、スフィアのファンでもないし、それほどでは・・

ただ、幼い頃よく旅行に行った伊豆急下田の風景が見れた事や
彼女達のはじけるような明るいOP曲が、とても良かったし
観るたびに毎回、なんだかんだ元気をもらっていた気がする。

(以下はこれまでの感想)
------------------------------------------
<7話まで視聴>

これまで、何度か途中で断念しかかったが、
なんとかまだ視聴を続けている。
暗黙の了解で、スフィアを売り出すための作品であることは
重々承知の上でいるわけだけれど、
4人の女の子それぞれはけっこうかわいいと思うし、
くだらないことでワーワーキャーキャー騒いだり、
つまらないことでケンカしたり、意地張ったりしてるのを観て
そういえば中学女子ってこんな感じだったなって思いながら、
個人的にあたたかい想い出のある伊豆下田の風景を眺めるのも
悪くはないなと。

しかし、どうもねぇ・・あのお石様頼りにしすぎるのが、
なんとも思春期らしいっちゃらしいのだけど、
何でもかんでも石にお願いしてるのが共感できず・・

だって夢は、運とかチャンスも影響するだろうけれど、
基本的には自分の努力で叶えていくものだろう?
そうでなければ、叶った時のありがたみも、喜びも半減するし
果ては将来・・自分の半生を振り返った時や、子供が出来た時
胸を張っていられないよ?きっとね。
少なくとも、いざ何かあったとき、自力で乗り越えていくスキルは
他力本願だけだと全然育たないから。

ついつい、そんなことを思って、彼女達を心配しつつ
なんとか自分達の努力だけで夢を叶えて欲しいなと
見届けたい想いだけで、視聴を続けている。たぶん今後もね。


(以下は第1回視聴後の感想)
==========================================

静岡県下田市を舞台にしたオリジナルアニメで、
今のところ2話まで視聴済みだが、どうやら女子中学生4人の
友情と夢の実現を日常風味で描いていくストーリーのようだ。

声優ユニット・スフィアの4人がメインキャストを務めているので
オチはだいたい見えているものの、どう見せてくれるかで
人気の度合いは決まってきそう・・

ただ、今まで幾度となく旅行した下田での記憶が
懐かしくよみがえってくる街並みの風景は、ちょっと嬉しい。

彼女達の、ケンカなんかを見ていると、中学生らしさ満載で
家族との距離感、接し方なんかもリアルだなと。

大きな起伏も今のところなく、遠い目で眺めている感じだけど
今後、大きなキセキが舞い降りるらしいことは必至。

女の子たちのキャラデザは、いろんなアニメで登場してきたような
わかりやすい雰囲気で、素直にかわいい。
彼女達が歌うOP、EDも、なかなか良い感じ。
でも、スフィアのファンだったりする人のほうが
いろんな部分で、もっとずっと深く楽しめるのだろうなぁ。

そういう意味では、スフィアファンのための作品かなと。
4人の女子でご当地アニメとくると、『たまゆら』を思い出すけれど、
この『夏色キセキ』は、まだ幼さの残る中学生らしい友情と、
ほのぼのとは違う、適度に躍動感のある感じがポイントかも。


ちなみに声の出演は・・

逢沢夏海=寿美菜子
水越紗季=高垣彩陽
花木優香=戸松遥
環凛子=豊崎愛生

そのほか、沢城みゆき、三木眞一郎、名塚佳織、
子安武人、宮野真守、斉藤千和など。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 44

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

デキるオタクはここで判断している?

”四人だけの秘密は、夏色の空に溶けたキセキ”

朝起きて、学校に行き、放課後は友達と過ごす。
楽しいことも、悲しいことも、4人一緒に体験する。
ずっと続くと思っていたあたりまえの毎日。

そんな彼女たちに、ひと夏のキセキが舞い降りる。
これは、下田の町で育った4人の少女の物語。

暑くてさわやかな夏色キセキがきっとあなたを包み込む・・・。

夏色キセキ 第1巻
サンライズ制作による、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第1巻。
中学2年生の紗季、夏海、優香、凛子の仲良し4人組が、夏休みに体験した不思議な出来事を綴る。
人気声優ユニット・スフィアが声を担当。
オーディオコメンタリー
第1話「11回目のナツヤスミ」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生、
水島精二、浦畑達彦

夏色キセキ 第2巻
サンライズ制作による、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第2巻。
中学2年生の紗季、夏海、優香、凛子の仲良し4人組が、夏休みに体験した不思議な出来事を綴る。
オーディオコメンタリー
第2話「ココロかさねて」水島精二、菊田浩巳、宮本朋律
第3話「下田ではトキドキ少女は空をとぶ」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生

夏色キセキ 第3巻
下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第3巻。
花木屋旅館に酒を届けに来た憧れの先輩・貴史に紗季のことを尋ねられた優香は、貴史が紗季に想いを寄せているのだと悟る。
オーディオコメンタリー
第4話「ユカまっしぐら」戸松遥、木村隆一、水島精二
第5話「夏風邪とクジラ」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生

夏色キセキ 第4巻
サンライズ制作による、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第4巻。
紗季とのペアでの最後の試合が決まり、気合が入る夏海。
一方で、母親が仕事で出張のため家事もこなさなければならなくなり…。
オーディオコメンタリー
第6話「夏海のダブルス」寿美菜子、高橋龍也、水島精二
第7話「雨にオネガイ」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生

夏色キセキ 第5巻
サンライズ制作による、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第5巻。
夏休みも半ばを過ぎたある日、引越しを控える紗季は、夏海から「4人で旅行に行こう」と誘われる。
オーディオコメンタリー
第8話「ゆううつフォートリップス」高垣彩陽、綾奈ゆにこ、水島精二
第9話「旅のソラのさきのさき」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生

夏色キセキ 第6巻
サンライズ制作による、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第6巻。
台風が来るというニュースを聞き、4年前の台風に関する出来事を思い出そうとする夏海たち。
だが4人の記憶がどこか曖昧で…。
オーディオコメンタリー
第10話「たいふうゆうれい、今日のオモイデ」豊崎愛生、村井さだゆき、水島精二
第11話「当たって砕けろ! 東京シンデレラツアー」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生

夏色キセキ 第7巻
サンライズ制作、下田の町で育った少女たちのかけがえのない時間を描く青春ストーリー第7巻。
夏海が目を覚ますと、そこは東京のホテルではなく下田の自分の部屋だった。
そこへ優香から「今日が昨日になっている」と電話が入る。
オーディオコメンタリー
第12話「終わらないナツヤスミ」寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生、
水島精二、浦畑達彦

デキるオタクはここで判断している?
2015年秋アニメも出そろいましたね。しかし、度胆を抜かれたというか……想像していた方向とまったく異なっていたのが「おそ松さん」ではないだろうか。初回の放送がスタートしてからカオスなネタと相次ぐパロディの連続に、ネット界隈を中心に「なんなのこれww(褒め言葉)」状態に。

その一方で「銀魂の監督とスタッフなのか。だったら納得」「監督の過去の作品からすると当然の展開」といった声も。うーむ……どうやらコアなアニメファンは監督などからも事前に情報を得て、放送開始前から内容を想定しているようだ。

【水島精二氏】
2015年秋放送:「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」
過去に関わった作品(例):「夏色キセキ」(監)/「UN-GO」(監)/「機動戦士ガンダム00」(監)/「鋼の錬金術師」(監)

さまざまな良アニメに関わる監督としてネット界でも度々話題にのぼるほど。ちなみに同業で同姓の水島努氏とは血縁関係はないそうだ。

テレビアニメの他にも昨年ヒットした劇場作品「楽園追放 -Expelled from Paradise-」でも監督を務めている。

2012年4月から同年6月まで毎日放送ほかで放送された。全12話。

声優ユニット・スフィアの4人が主要担当声優を務めており、それぞれの特徴を踏まえたキャラクターデザインとなっている。2011年9月17、18日に国立代々木競技場第一体育館にて開催されたライブにて初めて発表された。

元々、スフィア結成時に4人を主役にしたアニメを作る構想があり、それが3年の時を経て形となった作品である。

内容は静岡県下田市を舞台として、同地域で育った女子中学生の日常が描かれている(下田海中水族館など市内の各所風景も登場)。また、8話と9話では伊豆諸島の八丈島が登場している。

また、コンビニエンスストアのローソンが制作協力しており、作中にも実名で登場するほか、同チェーンとのコラボレーションも実施された。その他にも、いくつかの実在する企業・店舗・車両などが作中に実名(あるいは看板・ロゴなど商標類、カラースキームなども改変なし)でそのまま登場している。

オープニングテーマ
「Non stop road」
エンディングテーマ
「明日への帰り道」

投稿 : 2024/06/29
♥ : 42

62.7 2 オーディションでギスギスなアニメランキング2位
カブキブ!(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (121)
428人が棚に入れました
歌舞伎大好きな高校1年生、来栖黒悟(くるすくろご)の夢は、部活で歌舞伎をすること。
けれど、入学した高校にそんな部は存在しない。
「それなら、自分たちで作っちゃえばいいんじゃない?」
親友のトンボと一緒に、まずはメンバー集めに奔走するけれど……! ?
青春歌舞伎物語、開幕!

声優・キャラクター
市川太一、梅原裕一郎、逢坂良太、河西健吾、島﨑信長、甲斐田裕子、内山夕実、朝井彩加、山本和臣、前野智昭

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

無難な青春部活もの。嫌いじゃないですが世間ではウケないと思われます。

原作は同タイトルの小説(角川文庫刊)。アニメ視聴前はタイトルのみ知っており、具体的にどんな話かは知りませんでした。現在も未読です。

とりあえず高校に入学した主人公の来栖黒悟(くるす くろご)とその友人の村瀬とんぼが、歌舞伎を演じるクラブである「歌舞伎部」を設立しようとする話らしいです。

この手のストーリーにつきもののお話として「まずいきなり部としては認められないから同好会としてスタート」とか、「同好会を設立するためにも最低5人のメンバーが必要」とかがあり、序盤では同好会の設立自体で引っかかっている模様。

それでも2話で2年生の先輩2名を歌舞伎鑑賞に連れていくことに成功しています。3話目で、実際に観劇となるようです。同好会の設立に使える尺はせいぜい4話か5話くらいでしょうから、あと2話くらいで概ね作品の方向性は見えてくると思います。

いくつかの歌舞伎演目や出雲阿国(いずものおくに)に始まる歌舞伎成立の歴史などには言及するも、梨園(りえん: 歌舞伎界のこと)といった言葉は特に説明なしに作中で使用しているようです。

ただ歌舞伎座での講演の音声ガイドについて言及したり、歌舞伎はそもそも堅苦しいものではなく大衆向けの娯楽であると作中人物に言わせたりと、歌舞伎自体を普及させようという気持ちはあるようです。

おそらく通常の青春部活もののフォーマットは踏まえつつ、歌舞伎の魅力を語ろうというのが本作の狙いなのでしょう。ただ、狙い通り進むのかは何とも言えないところ…。

余談: EDの「お江戸 -O・E・DO-」(カブキロックス)の原曲は昔、沢田研二が歌っていた「TOKIO」です。これはズルい。ちょっと笑ってしまった…。

勘違いでなければ、「上坂すみれ feat.カブキロックス」として『げんしけん二代目』のOPを担当したはず。

2017.6.23日追記:
最終回まで観終わりました。最終話前にありがちなトラブルを解消しつつ、白浪五人男の「稲瀬川勢揃いの場」という演目を途中切らずにやり切ったのは良かったんじゃないでしょうか。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 25
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

むしろ傾(かぶ)いていない、王道の創部モノ

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
初心者の寄せ集めで何かを仕上げていく。しかし、その中には様々なジャンルの天才が含まれていて、、、という実に王道の創部モノ、青春モノ。

ストーリーとしては可もなく不可もなく。BLは全然大丈夫。歌舞伎の様々を知れたのは良かった。ただ、映像や演技の点で、歌舞伎の迫力を充分に表現できていたとは言い難く、そこはやや残念だった。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まあ当然、「昭和元禄落語心中」とは比べられちゃうんでしょうね。伝統芸能つながりで。歌舞伎という男の世界を描く以上、どうしてもBL要素は入ってくるのかな?

歌舞伎は3回ほど、付き合いで観た程度。正直、特に面白いとは思えなかったです(まあ、私が坊やだったんでしょうw)。

でも、アニメという、身近で手軽な媒体によって、自分とは縁のなかった世界に触れられることは単純に喜びです。

そういう導入系アニメは基本的に興味深く観られます。「ろんぐらいだぁす!(ロングライド)」や「あまんちゅ!(ダイビング)」などは、(自分にとっては)導入系で面白かったです。

そんな中、最高クオリティで魅せてくれたのが、「昭和元禄落語心中」でした。勿論、本作はそこには及ばないです。まあ、比べるのはあまり良いことではないけれど。

主人公はクロ、と見せかけ、実は阿久津や蛯原の方が強いストーリーを持っているようでした。クロはあくまで繋ぐ役。本当に黒子のような存在でしたね。

意外と珍しいのは、創部モノなのに最終話までメインキャストが全員揃わない点。そういう点でも、蛯原は裏の主人公と言えると思います。

雪降る歌舞伎座の前で、クロと蛯原が語り合うシーンは、なんか良かったです。二人とも歌舞伎を愛する気持ちは同じくらい熱くて、でも進んでいる方向は全く違って、でもでもいつか必ず二人の道は交わるのだろうと想像できる、熱い展開。

部活モノとしてはそれで充分なんだけど、歌舞伎モノ?としては、やはり難しいんでしょうね。まず演目が長すぎて、フルサイズだとアニメにのらないし。動きもあるので、作画にも予算割かなければだし、勿論、声優さんの実力は求められるし。

最終話でなんとか一幕?を見せましたが、大半が名乗りのシーン×5で、歌舞伎の迫力はイマイチ伝わらず(ちなみに、レビューにあたり、YouTubeで、市川海老蔵さんや中村獅童さんが演ずる白波五人男を少しだけ観てみましたが、やっぱり迫力がありまし。生で観たらもっとあるのでしょう。なんか、ルパンみたいな筋なんですかね)。

それから、「素人」「歌舞伎らしきモノ」と切って捨てた蛯原と、切り捨てられた面々(丹羽や数馬ら)との「差」が、素人の自分にはよく分かりませんでした。なんとなく、蛯原の方が裏声なんか使って台詞の繋ぎが良いような気もしましたが、微妙な違いですし、プロと素人にはその程度の違いしかないの? とか、思ってしまいました。そもそも、阿久津の演技の方が好きでした。

まあ、私のような歌舞伎初心者以下には、良し悪しはあんまり判断できないっすけどね。

あと細かいことなんですが、体操部の動きが少な過ぎて、むしろそっちを観たくなっていましたw 登場シーン以外はほぼ体操の要素がなく、あれで新入部員が体操部に入ってくれるか心配になったほどです(笑) 勿論、この作品があくまで「歌舞伎」を魅せたいのはわかっていますが、「歌舞伎と体操の融合」なんて、メチャメチャおもしろい取り組みだと思うんですよ(リアルであっても良さそう、スーパー歌舞伎みたいなので)。それこそ、「カブキブ」でしか表現できないものだと思うし。だから、個人的には12話だけでも作画をガチで頑張って、体操部をバンバン跳ばして、歌舞伎同好会のメンバーで緩急をつけて、演目をもっと長く見せ、なんだったら30分マルマル使って歌舞伎をしっかり魅せて欲しかったです。

とにかく、悪くはないアニメでしたが、歌舞伎のような総合芸術をアニメにする、ハードルの高さは実感しました(ユーフォ2レベルの神作画と、落語心中レベルの神演技力が融合しないと難しいのかも)。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
「昭和元禄落語心中」に比べれば色々落ちるが、導入系、創部モノ、導入系のアニメとしては及第点くらいだと思う。

主人公のクロは正に黒子のような役目を果たし、実際には蛯原や阿久津の方がキャラが立っていた印象。

尺や作画、声優の問題もあり、歌舞伎をアニメにするのは難しいと思った。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
作画、ちょっと厳しいな~。ペラペラだ。女性を入れていくとしたら、良い感じ、なのかな? 伝統文化だから、そのへんの機微は分からないな。前歯がとれるとか、一生に関わる大事件だよ。

2話目
剣道もそうだけど、無駄に「伝統文化」「精神」なんて言って敷居を高めると、底辺が狭まり、結果、衰退する。間口は広い方が良い。まさかのお姉展開は笑ったw 「昭和元禄落語心中」とは、声優陣のレベルが違うな(悪い意味で)。

3話目
やっぱり、歌舞伎1本丸々見せる根性はないか。まあ、演目の長さが落語とは違うからしょうがないな(アニメに入りきらないw)。いきなり歌舞伎のストーリーにダメ出しするとか、良いね。チビはまだしも、ブスや、特にデブではないでしょ。教頭先生が普通に良い先生なアニメは珍しい。

4話目
主人公が一番の大根ってのは良いね。ん? そもそもなぜそこに阿久津がいるの? そんな描写あったっけ?

5話目
阿久津はアホの子ですねw 文化祭定番の勝負展開。つか、外郎売りの大事なところ(早口言葉パート)やってないじゃん(盆まめ盆米盆ごぼう、粉米のなまがみ粉米のなまがみこん粉米のこなまがみ とか)。そこをアニメで魅せないと、意味がない気がする。

6話目
歌舞伎のリアルなダメ出しが多いアニメですね。わりと好きです、そういう姿勢。う~ん、このアニメの場合、キャラの掘り下げより、真っ直ぐにじっくりと歌舞伎を見せて欲しいんだけどな。

7話目
展開としての意外性はないですね。演劇部部長、策士だ。

8話目
舞台にプロジェクターで背景映してたけど、どこにプロジェクター置いたんだろ? 影写ってないけど、という無粋な突っ込みw やっぱり、肝心の歌舞伎の迫力がな~。

9話目
ここでも、月がきれい、か。

10話目
天才、二人。蛯原が八雲で、阿久津が助六って感じ?

11話目
いよいよ、ラストに向かっていきますね。全員集合の流れですね。

12話目
う~ん、イマイチ。歌舞伎の魅力、迫力、もっと観たかったな~。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/29
♥ : 21

jujube さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

ちょっと期待した分の反動が… [完走後追記]

あれ?「昭和元禄落語心中」を制作したDEENさんですよね?
それとも「霊験山1期」の方のDEENさんでしたか?

原作未読だけど、前期待値高かったんだけどなー。
反省会やりましょか。

まず、主役に若手新人声優ってのは芸事がテーマの作品でかなり荷が重かったんじゃないかい?
しかも準レギュラーすらまともにやってない若手なんて。
昔の数クールあるやつならまだしも、1クールだと成長前に最終話迎えるし。
歌舞伎物真似のたびに絵との調和が取れてないのは勿論、テンプレ演技以外は感情が抜け落ちちゃうのがな。
説明台詞が多いだけにキャラに深みが出せないね。

まあ悪いのは役者だけじゃないんだけども。

あとオカマキャラってのは声的にやり過ぎじゃね?
変貌シーンもテンポが悪くて滑ってたけど、あそこまで声色変える必要があったんだろうか。
なんか音響監督のディレクションにも違和感だわ。


それにキャラ原案CLAMPってのも釣りかってくらい面影消えてるんすが。
CLAMP絵描けないなら無理して起用しなくても…
というか、原作のイラストのままでやれば雰囲気出たと思うのに…
(原作小説の表紙絵見ただけで青春ストーリーみたいな世界観が膨らむのとは大違いだね)
アニメ化にあたって、ポップで間口広くしたいってプロデューサーの意向は分からなくも無いが、それと脚本・演出が噛み合ってないよね。
脚本は真面目すぎるし、演出は淡白になってしまっている。
思い切って尖った方向に原作調理する腕が無いなら、大人しく全て原作準拠にしとけばいいのに。

OP、EDは逆にやり過ぎて本編と合ってないわ。

それに作画(動画)が悪いというか、まともに歌舞伎の動きも出来てないし、魅せ方も駄目だし、スタッフは歌舞伎見てないんだなーってのが駄々漏れ。
だから、それをカバーするためにpop系にして…って、そうなると脚本が…って、以下ループ。



3話まで見たけど、ストーリーはあくまで正攻法で嫌いじゃないよ。
キャラ設定盛り込みすぎて、歌舞伎の部活を作るメンバーがご都合すぎてどんな学校だよ?とは思うが。

キャラ同士の関係性がこの作品の本質だとは思うが、立派な台詞にはまた演出が足りなくて活かせてないし、見栄切る間が悪いし。良いこと言ってるのになー。お説教臭く感じてしまう。
多分どんどん原作の良さを殺してる感じ。原作読んでないけどね。

原作者のは別作品(BL)読んだことあるけど、ラノベの系譜には居ない、独特の文体な人で。だからこそ↑みたいな推測もできるわけで。言うなれば質アニメならぬ、質BLの人ってところか。笑
※作者名表記変えて、当作品はあくまで全年齢・ノーマル一般向けなので、誤解無きよう。


まあ、歌舞伎を初心者に紹介するハウツーアニメと割り切れば、良い教材になるんではないでしょうか。

________
軽く、完走後追記。

本当前半は底飛行で見辛かったけど、中盤から平均値に近づいた感じ。
でも、脇キャラの才能あるおバカ阿久津が大活躍過ぎて、主人公食われまくってるのがアレ?
確かに主人公がメインじゃなければ、声優新人でもいいのかもしれないけどアレ?

最終話は真っ当に歌舞伎部の舞台お披露目していて、そこの演出は良かったと思うよ!
観客の学生達も、新しい歌舞伎の観せ方に非常に楽しんでいる様子が伝わってきてた。

ただし、梨園の御曹司・蛯原を担ぎ出す方法がゆるい恐喝なのはちょっと…
あそこまで頑なな御曹司を説得するのに、太陽と北風の北風の方使っちゃったか。
あれじゃ彼はこの先何も変わらないよ。
舞台は一時凌ぎで成功できてそれで良いかもしれないけどさ。
視聴者的には、彼が感じている歌舞伎のあり方に斬り込んでいって和解策を取って貰いたかったように思うよ。
彼にとっての部活で歌舞伎をやる意義を見出して欲しかったのね。

だからそれが出来なかった主人公て何だろな?
ゲームの水先案内人的な?
もしかしたらこれって主人公不在のアニメなのかもしれん。
主人公の人間性てか、この主人公ならこういう行動するよねってのが全く分からんかった。

なので、当初の評価は変わらずこのままにしときます。

投稿 : 2024/06/29
♥ : 17
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