オリジナルアニメーションでセーラー服なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのオリジナルアニメーションでセーラー服な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月19日の時点で一番のオリジナルアニメーションでセーラー服なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.8 1 オリジナルアニメーションでセーラー服なアニメランキング1位
キルラキル(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (2486)
12894人が棚に入れました
父の仇を探す女子高生の纏 流子(まといりゅうこ)は、父の殺害現場に残されていた巨大な「片太刀バサミ」の謎を追って本能字学園(ほんのうじがくえん)へ転校した。だが、学園は人間に人知を超えた力を与える制服「極制服」(ごくせいふく)を操る生徒会によって武力と恐怖で支配されていた。一つ星から最上級の三つ星までの極制服を生徒たちに与え学園を支配する、生徒会長の鬼龍院 皐月(きりゅういんさつき)が片太刀バサミの秘密を知っていると確信した流子は彼女に挑むが、二つ星極制服を着用したボクシング部部長の前に為す術なく敗れてしまう。

声優・キャラクター
小清水亜美、柚木涼香、洲崎綾、三木眞一郎、檜山修之、吉野裕行、稲田徹、新谷真弓、関俊彦
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

着て斬って強く熱く完全燃焼

大裁ちバサミの片方を求め主人公:纏流子が生徒会長:鬼龍院皐月が牛耳る本能字学園に
喧嘩を売る熱い熱い学園バトルアニメです。

いいね!いいね!この熱さ!無駄な熱さ!!こちらまでテンション上がってきます。
昭和の趣のある作画を踏襲しつつ構図やアングルに一工夫入れスピード感や迫力を出しています。
今昔のアニメを上手く融合させ世界観を演出しています。
とりあえず具体例だと『グレンラガン』と『ど根性ガエル』足した感じですかね。

タイトルに習い、制服を裁つ『着る』や『斬る』という設定もなるほどセンスを感じます。
どうやら父親の復讐をはらんだストーリーも熱くなる予感をビシビシ感じます。

声優さんは、1話目から小清水さん&岩田さんノってましたね。
小清水さんのハイテンションぷり大好きなのでそれだけでも価値があります。
後、たまこ声も久々に可愛かったです。
耳の方も安心して聞けそうです。

こういうアニメ暫くぶりで楽しみです。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

※1話成分ネタバレレビューを読む

※2話感想ネタバレレビューを読む

※3話感想ネタバレレビューを読む

※4話成分ネタバレレビューを読む

※5話成分ネタバレレビューを読む

※6話感想ネタバレレビューを読む

※7話感想ネタバレレビューを読む

※8話感想ネタバレレビューを読む

※9話感想ネタバレレビューを読む

※10話感想ネタバレレビューを読む

※11話成分ネタバレレビューを読む

※12話感想ネタバレレビューを読む

※13話感想ネタバレレビューを読む

ここでちょっとした【予想】ネタバレレビューを読む

※14話感想ネタバレレビューを読む

※15話感想ネタバレレビューを読む

※16話感想ネタバレレビューを読む

※17話感想ネタバレレビューを読む

※18話感想ネタバレレビューを読む

※19話感想ネタバレレビューを読む

※20話感想ネタバレレビューを読む

※21話感想ネタバレレビューを読む

※22話感想ネタバレレビューを読む

※23話感想ネタバレレビューを読む

※24話感想ネタバレレビューを読む

【総評】
1話目から熱気が伝わる作品でしたが最後までしっかりと加熱してくれました。

序盤は熱いけど少年誌のバトルアニメの様な展開でそれほど評価は高くなかったのですが
羅暁の登場でそれまでの積み重ねが下地に過ぎなかった事が分かり俄然面白くなり
あれよあれよと最後まで一気に駆け抜けるストーリーが痛快で名シーンや名ゼリフが多々あり
後半はこの作品の虜になっていました。
2期かけて良く纏まっていて完成度の高いストーリーでした。

作画は昭和の風情があり好みが別れるかも知れませんが個人的には好きな作風でしたし
凝ったアングルや大胆なカット割り、そしてスピード感にあふれる表現は新鮮で
単なるレトロは作風に止まらず新たな境地を開いてくれたと思います。

声優さん達も豪華なだけでなくその迫真の演技は圧巻。
演技を引き出せるストーリーや舞台がしっかり整っているので実力を余す所無く発揮しています。

キャラクターも非常に魅力的に描かれていていました。
腕っ節も負けん気も強いが精神的な幼さも内包した熱血少女流子
バカだけど常に友達思いで憎めないムードメーカのマコ
何者にも屈せず折れず鋼の信念を持つ女皐月
その他サブキャラに至るまでそれぞれ個性がしっかり出ていて愛すべき存在となっています。
私は皐月様が一番好きですね。

かなりべた褒めしてしまっていますが
個人的にはお気に入りの棚に仲間入りする程好きになりましたし
どなたにもオススメしたくなる優秀な作品です。
2クールものなのでお時間のある時にじっくりこの熱さを味わって頂きたいと思います。

<雑記>
気が向いた方のみお遊びにお付き合いくださいませ。
【キルラキル実写化するならこの配役】(個人的なイメージですよ。)
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/12
♥ : 76
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

日曜朝の『グレンラガン』 深夜帯の『キルラキル』

オリジナルアニメ


一昔前二昔前の学園抗争ドラマに、ケレン味たっぷり荒唐無稽な設定を凄まじい熱量をもってぶち込んだ怪作。先鋭的な作風に評価は別れるでしょうがこれだけスパイキーな作品を私は好きです。

『グレンラガン』の次は『キルラキル』だよと駆け出しアニオタ時代に職場同僚から推薦を受けていていつか観ようと思ってた作品。
映画『プロメア』公開に先駆けての地上波再放送にて視聴期会に恵まれました。三作品に共通するのは製作陣の顔ぶれでしょう。
日曜朝帯で放送の『グレンラガン』以上に自由に作った感はありますね。こちらは深夜放送枠です。


舞台は本能寺学園。メインヒロインである転校生纏流子(CV小清水亜美)と生徒会長鬼龍院皐月(CV柚木涼香)との対立を柱とした学園バトルでスタートします。
これ読めます?“まといりゅうこ”と“きりゅういんさつき”です。
その他フリガナふってもらわんと困る人名やガジェットが多数登場します。
そんなガジェットの一つ。“生命繊維”という特殊な繊維であつらえた“極制服(ごくせいふく)”が只の人間にものすごい力を与えている世界。要はチート級ウェポン。学園でのヒエラルキーに応じた極制服が各々に支給されてます。ヒエラルキー上位者の極制服は下位層からは垂涎の的。バトルアニメとしても徐々に敵が強くなりラスボスは皐月だぜ!な構図が第1話早々から提示されわかりやすく仕掛けてきます。
流子の父親の真相を握る皐月に食ってかかる流子。絶大な権力をもって君臨する皐月。

 なんてわかりやすいんでしょう

小難しさは皆無です。



そんな本作の推しポイントは3点。

1.骨子の学園バトルの演出(見た目)
2.変わらぬ芸風(壮大さ)
3.直球と変化球の組み立て(あ!グレンラガンと違う)

バトル作画で魅せ、旧GAINAXから続く伝統芸を盛り込み、剛速球一辺倒にならず満艦飾(まんかんしょく)家の面々というピエロを効果的に配置してました。


1.骨子の学園バトルの演出
 80年代初頭の校内暴力を取り扱ったドラマと歩調を合わせるかのようにデザインはやや古め。しかし動画は現代水準に置き換えても良く動きます。いい意味でのギャップが魅力となってます。戦前戦中のモノクロ写真にカラー着色し復元しているものを見た時の感覚といってもわかりづらいかしら?
 きっと古い線画でぬるぬる動くものを見せられても違和感を覚えたことでしょう。それと似た感覚。
 本作では仰々しい赤字の大きめテロップ挿入だったり、伸び縮みするキャラのデフォルメだったり、いわゆる“効果”を随所に挟んで押し切りました。テンポも悪くないので違和感を感じる間もなく話が進みます。そこをこれまた熱い劇伴が後押しし、視覚聴覚に訴えてくる感じ。ドーパミンが分泌されます。

 もう一つ。バトルもボクシングのように格闘系列ならまだわかります。テニス部さらに園芸部や吹奏楽部などどうやって攻撃するん?な面々とのバトルも織り込まれているのもわけわからなくて良いですね。そういえば南京玉すだれ部ってのもありました。アイディアの勝利です。


2.変わらぬ芸風
 そのまんまです。製作陣の顔ぶれで作品のおおよそをイメージできるのはスタッフの実績なのでしょう。ネタバレレビューを読む
 見た目で勝負してるのが1.としたら物語の壮大さで魅せるのが2.です。起承転結の転から怒涛の展開が待っていることが特長とも言えますのでそれまでネタバレレビューを読むは我慢の人もいるかもね。2クールのスパンで捉えることをお奨めします。


3.直球と変化球の組み立て
 『グレンラガン』では直球のみだったのに、『キルラキル』ではヒロイン纏流子(CV小清水亜美)の傍らに満艦飾マコ(CV洲崎綾)とその家族という道化役を配置。ピエロはどこのサーカス団でも実力者が担うように、本作でも随所で重要な立ち回りを演じます。またこの自由すぎるピエロに翻弄される自分が心地よかったり。
『グレンラガン』が合わなかった人も大丈夫かもしれません。



勢いに乗せられて観ちゃっても全く問題ないでしょう。
それ以上に実写や漫画そして活字でこの質感を出すのは難しい、まさにアニメでしかお目にかかれない作品でもある、一見の価値ありな良作です。




※以下、四方山話

■熱量についていけるか?

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■言葉遊びを楽しめる幸せ

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■満艦飾家の食卓

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全話観終わって、
・中島みゆき『糸』を想像したのは私だけではありますまい
・制作会社『MAPPA』だったら面白いのになと不謹慎なことを想像したのも私だけではありますまい
・服に着られないようにしなきゃ(^_^;) 40代からは若い時以上に“清潔感”が大事です (独り言)



視聴時期:2019年4月~2019年9月 再放送

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2019.08.18 初稿
2019.09.26 修正
2020.03.14 修正

投稿 : 2025/04/12
♥ : 67
ネタバレ

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

勢いだぜ!!!このアニメは!!

すっごい勢いを感じました!!
会話もほとんど勢いでやり取りしてる感じ。
話題が一瞬で変わるところが非常に楽しいですね。
端的に言うと漫才みたいだなと思います。
なんていうのでしょう。オリジナル感がビンビン伝わります。
他のアニメにはない楽しさがあります。

中後半より! いやー中々の展開です!ネタバレレビューを読む
最後まで観ました!非常にこのような展開に楽しめます!!
キルラキルのいいところはやっぱり「このアニメは勢いだぜ!!!」ですな。
満艦飾一家最高です。

投稿 : 2025/04/12
♥ : 64

70.5 2 オリジナルアニメーションでセーラー服なアニメランキング2位
A.I.C.O. -Incarnation-(Webアニメ)

2018年4月1日
★★★★☆ 3.6 (239)
1039人が棚に入れました
2035年、近未来の日本。「人工生体」の研究中に起きた大事故“バースト”により、暴走した人工生命体“マター”が黒部峡谷一帯を侵蝕。 人類にとって希望の地と謳われた研究都市は、政府により立ち入りが禁じられた。 それから、2年後―。バーストで家族を失った15歳の橘アイコは、転校生の神崎雄哉から信じがたい事実を告げられる。それはアイコも知らなかった、自身の身体に隠された“秘密”だった。それを解く鍵は、バーストの中心地“プライマリーポイント”にあるという。アイコは、案内人の神崎雄哉と護衛部隊のダイバーたちと共に、封鎖されたエリアへの侵入を決意するが。人類の未来を背負う少年、少女が出会った時、明らかになる真実とは?

声優・キャラクター
白石晴香、小林裕介、古川慎、村田太志、名塚佳織、M・A・O、竹内良太、茅野愛衣、大川透、子安武人、田中敦子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

黒部に大量

オリジナルアニメ NETFLIXのお下がり


ネトフリオリジナルを地上波で!ってパターン増えてますね。コロナ関係あるのかしら。全12話。
舞台は近未来2035年の日本。とある生体研究の成果物が暴走した後、あたり一帯封鎖されて早数年。
事態の解決に向けてその研究所を目指すことになるわけですが、人工生命体『マター』があたり一帯を侵食しており人間の侵入を阻みます。なかなかのサバイバルですね。そして明らかになってくる謎。

サスペンス・ミステリ色が強めのシリアス仕立て。キャラ原案:鳴子ハナハル氏ということで見た目は推して知るべし。面白かったです。ただ先に文句だけは言っとく。

■シリアスを削ぐもの①
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■シリアスを削ぐもの② ※作品中盤のネタバレ
ネタバレレビューを読む

これ、シリアスもので一番見たくない「キメたつもりがなんかギャグみたいになってますよ」パティーンです。興を削ぎますなぁ。

ネタバレレビューを読む

真面目な作風で心の機微に疎い作品は大きくマイナスです。おそらく嫌気さす方もいると思いますよ。


それでは一転して残りは褒めます。
目的の研究所のあるエリアは黒部峡谷内。場所的に黒部第四ダムに近接してるところ。ダムにピンとこない方も聞いたことあろうフレーズ“立山黒部アルペンルート”。そう風光明美な場所が舞台でロケハンがしっかりしてました。景色が綺麗。本社がご近所だし富山のP.A.Worksさんだったら面白いなと思いましたが制作はBONESです。
この景色をうまく活かしたのがEDですね。毎話飛ばさずクールダウンに利用してました。OPはTRUEさん。作品世界をうまく表したアニメーション。珍しくOPED飛ばさず堪能しておりました。

自然の美しさと対極にあるのは人工物の美しさ。黒部に点在する複数のダムは壮観です。その最奥に鎮座する第四ダムは壮観通り越して人間ってスゲーなと感動しますよ。難工事+ダムで検索すると真っ先に挙がってくるであろう黒部第四ダム(通称“くろよん”)。完成までに171人の殉職者を出した難工事でプロジェクトXにも取り上げられました。資材運搬のためのトンネル掘削も軟弱地盤やら破水帯やら困難がこれでもかと。なんでそこまでしてやるのか?

 関西の電力事情が逼迫

してたから。停電上等な大阪圏で安定した電力供給は至上命題。時代も時代ですから、戦争で死んでった者達のためにも/あいつらの想いに較べたら、と使命感に燃えてたわけです。石原裕次郎と三船敏郎とが組んだ映画『黒部の太陽』は大ヒットしました。


奇しくも“だいよん”にとある目的をもって向かう本作の主人公らパーティの苦難と“だいよん”に資材を運ぶためのトンネルを掘る漢達の物語が重なります。
『七人の侍』と『荒野の七人』の関係みたいなもんかしら。


なお、あれだけ足を引っ張る要素から視聴モチベーションを保てたのはどこかしら黒部にまつわる現実の物語と被るものがあったことが理由。それに加えてヒロイン橘アイコ(CV白石晴香)の熱演も。『ゴールデンカムイ』アシリパ役でも感じましたが抑えめトーンの時の白石さんはヤバいですね。
そんなこんなで最終12話まで完走。明かされる謎は納得感や驚きのあるもの。終わらせ方も良かったと思います。期待してなかったわりには前のめりで視聴できました。掘り出し物・良作です。



※ネタバレ所感

■南原顕子(CV田中敦子)

人工生体汚染災害対策庁(CAAC)対策局の局長。ブルゾンちえみをしゅっとしたような感じの役人です。

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視聴時期:2020年7月~9月 リアタイ

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2020.09.29 初稿
2021.06.19 修正

投稿 : 2025/04/12
♥ : 41
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

バイオハザード黒部

近未来、黒部峡谷一帯は人工生命研究所の暴走事故「バースト」により、
異常増殖した人工生命体「マター」の赤い河と化していた……。

立ち入り禁止エリアに踏み込んだ訳ありな連中が
事故の爆心地「プライマリーポイント」を目指すNetflix配信アニメ。


ルート自体は1クール相当の尺に収めるためもあってか?
赤い峡谷を遡上するステージクリア型の一本道といった感じのシンプルな構成。

クライマックスに近付くに連れ、徐々に絡み合った真相が明らかになり、
各種機関等を巻き込みつつ事態が深化していく、盛り上げ方は典型的ですが良好。

特殊な人工生体スーツに身を包んだ戦闘要員が、
ローラースケート靴による高速移動や、ホバー移動。
さらには武装多脚移動車などを駆使して危険区域を攻略。

その他、学習&解析機能も備えた対「マター」用の各種特殊ガンなどをぶっ放しつつ、
飛び散る肉片と共に障害を排除して、次のステージを目指して突き進んでいく。

起こった災厄はディストピア転落の予感すら漂わせる大惨事ですが、
兵器&装備設定については、私のような一部の中二病罹患者などにとっては
誠にユートピアな夢のある設定。

視聴中幾度となくゲームパッドを握って操作したくなる衝動と共に、
モチベーションが継続します。


物語には多少ご都合主義的な展開も感じました。
その他、倫理感のブレによる感情移入の阻害も感じはしました。

例えばネタバレレビューを読む

ただ、本作は今後、生命科学等を極めていくであろう人間社会が、
どんな価値観を選択していくのか?
問題提起をしている作品でもあると思うので、
ブレる倫理感で多角的に命や肉体の在処を問い掛けてみる。
思索の種と考えれば、登場人物たちの迷いも有意義な葛藤だったとも思います。


それにしても、最近また、本作のような、
生命や魂の在り方を問う物語に遭遇することが多くなっている気がします。
テーマ自体は前世紀からSF等で何度も提供されてきたものですが、
今、再提供されているのは、
再考の必要性を予感する時代の気運によるものなのかもしれません。

もう一点、氾濫する「マター」の濁流や、危機管理対応。
経済と安全を天秤に掛けて議論する様子などを見ていて、
本作もまた東日本大震災後の日本人ならではの作品だとも感じました。

本作は同時代性も強い近未来SFアクションアニメだと思います。

投稿 : 2025/04/12
♥ : 23
ネタバレ

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「A.i.c.o」 それとも 「a.I.C.O」

このような謎が多い作品は結構好きな部類です。
本作品は肝心なことは言わず一定の間合いをたもって物語に引っ張ってくれる良い作品です。
一歩間違えれば置いてけぼり作品と言われますけれど。
さて、すぐ登場するヒロインのアイコですが
ネタバレレビューを読むあれま、ネタバレレビューを読む
ネタバレレビューを読む
それ以外は是非とも観ながら楽しんでいただくとして。
私的マイナスポイントはキャラ達の緊迫感の無さです。
マターに捕まったら死んでしまうのに、至近距離で闘う行為は明らかにおかしいと冷めて観てました。が、
それを補う程の最後の展開が気になるストーリーとなんと言っても鳴子ハナハル先生のキャラクターのお蔭で脱落せずに満足させていただきました。

OPは A.I.C.O TRUE
EPは 未知の彼方 白石晴香
それぞれ曲、映像共に作品の雰囲気と謎を感じさせる逸品です。

投稿 : 2025/04/12
♥ : 20

73.5 3 オリジナルアニメーションでセーラー服なアニメランキング3位
FLCL フリクリ(OVA)

2000年4月26日
★★★★☆ 3.9 (583)
2498人が棚に入れました
後に「トップをねらえ!2」で監督を務める鶴巻和哉の初監督作品である。脚本は「少女革命ウテナ」「桜蘭高校ホスト部」の榎戸洋司、キャラクターデザインは「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行が担当した。

ベースギターを背負いベスパのバイクに乗ってやってきた謎の女・ハル子と彼女によって頭から変なモノが出てくるようになった小学生・ナオ太、彼と付かず離れずの関係で学校では孤立しているカメラ好きの女子高生・マミ美が主人公の不思議でサブカルな空気の実験的演出が多用された作品。

全編に渡ってthe pillowsの楽曲が使用され、物語の空気感を作る重要な要素となっている。
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

当たり前のことしか起こらない世界

喪失感とともに、バットを抱えたまま前に進めない少年。
恋人への想いにすがり、いじめを受ける少女。
川べりの街に建つ医療機器メーカーの工場。
同じ時刻に吐き出される煙は何かの狼煙のように見えた。
気怠い日常がただ過ぎていくはずだった。
ベスパに跨りベースギターを背負った
ハルハラ ハル子が来るまでは。

アニメーション製作Production I.G・GAINAX、
監督・原案:鶴巻和哉、脚本:榎戸洋司
キャラクターデザイン:貞本義行
音楽:光宗信吉、the pillows

エヴァンゲリオンを制作した後のガイナックスが
2000年にOVAとして手がけたSF青春アニメ。
クリエイターやコアなファンの間ではいまだに語り継がれる作品。
私はあにこれでキャッチしている人のレビューで初めて知った。
発表から20年近くも経って映画『フリクリ オルタナ』や
『フリクリ プログレ』が公開されたことからも、
OVAとして世に出たこの作品が、いかに幅広い人々から
支持されてきたのかが分かる。
ピロウズが海外で認知され、ライヴを行えたのも
この作品で音楽を担当したことが大きく影響した。

静かな展開は1話の序盤だけで、
ほかは全てがぶっ飛んでいる。
ギターリフが印象的なピロウズのロックがいつも流れ、
パロディやスラップスティックが展開されるなど、
クリエイターの遊び心が散りばめられている。
ネタバレレビューを読む
エヴァンゲリオン特需のようなものがあったのか、
好きなことを好きなように作っている。

この作品を観ていると『うる星やつら』TVシリーズの
押井守時代後期の作風を思い出した。
優秀なクリエイターがどんどん集まり、
斬新なカットが次々と展開され、
『灰とダイヤモンド』や『2001年宇宙の旅』の
パロディが挿入される。子供に分かるわけがない。
また、タランティーノ監督の『キルビルVol.1』を
初めて映画館で観た時のことも頭に浮かんだ。

監督の趣味ともいえる分野を存分に押し出し、
危ういともいえる均衡を何とか保っている。
良し悪しは別にして、観ていてとても楽しい。

かと言って、過度なイメージとコメディが展開され、
そこにロックが流れるだけの
PVになっているかというとそんなことはない。
行き場のない心を抱えた少年少女を中心に据えた
青春ストーリーとして、しっかり成立させている。

平穏に見えた川べりの田舎町に起こる地球規模の災厄。
皆が色々な気持ちを抱えて生きている。
コメディの間に挟まれる詩的なイメージ。
この作品全体に流れている想いは
「振り切る」ことなのだろう。

私たちの世界では色々なことが起こるけれど、
日常は普通の顔をして、当たり前のように過ぎ去っていく。
鬱屈した心を抱えているだけでは何も変わらない。
バットを振らなきゃ話にならないのだ。
(2018年9月17日初投稿)

投稿 : 2025/04/12
♥ : 64
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

Jumpin' Jack Flash

鶴巻和哉監督作品、脚本榎戸洋司。
キャラクターデザイン貞本義行。
何と言っても吉成曜の参加が嬉しい。
アニメ界を牽引するIG×GAINAXの傑作。

退屈な日々を送る小学6年生のナオ太は、
謎の女が乗る愛車ベスパに轢かれてしまう。
ネタバレレビューを読む
ベスパ女ハル子は世界を賑やかに改変し、
モヤついている少年の日常は彩られ始めた。

アートワーク、演出、オリジナリティ、
the pillowsのオルタナティブロック。
お洒落でポップな世界観が感性に響き、
超一流のクリエイターが、
遊び出すとこんなにも楽しい。
テキトーなセカイのテキトーなシナリオ、
アニメーションとはデタラメな夢なのだろう。

スゴイことなんてない、
当たり前のことしか起こらない。
少年は少年のままで成長を続けるのだ。

日常が少しづつ輝き始める、
楽しくて甘酸っぱい青春ワンダーランド。
きっと人生を色彩豊かにしてくれるはずだ。

投稿 : 2025/04/12
♥ : 43

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

すごいこともいつのまにか慣れて当たり前になっていく

GAINAXとProduction I.Gにより製作された全6話のオリジナル作品。
全編に光宗信吉とthe Pillowsの曲が満載。
PVのようだと言われるのはそのせいもあるかもしれない。

1話から個性の強いキャストが、いきなりありえない行動をするし
悪夢のような展開に唖然としてしまい笑えなかったのだけれど
2話からはその強烈な世界と凝りまくった演出に惹き込まれ、
やがてストーリーもテーマも意外にしっかりしていることに気づかされた。
ジャンルとしてはセカイ系になるのかな。

主な登場人物は・・
小学6年生のナオ太(たっくんとも呼ばれる)
ナオ太の兄のガールフレンドで高校生のマミミ
ヴェスパに乗りギターを背負った自称宇宙人の女ハルコ
そのほか、ナオ太の父や祖父、学校の友達、特殊入国管理官などが登場。
それぞれのキャラがとても濃くて面白い。

テーマとしては・・
「思春期のはじまり」「成長」「挑戦」ってあたりがキーワードだろうか。
小学6年生というまだまだ子どもな時期に感じる年上の女の子への想いや照れは
ナオ太が嫌いだという酸っぱいものとしてレモンスカッシュに
揶揄されている気がするし、大人の男女への嫌悪感と妄想に対しては
ナオ太がもう1つの嫌いなものとして挙げる辛いもの、激辛スナックや
激辛カレーパン、明太子に揶揄されているのだと思う。

酸っぱさはなんとなくせつなく、ほのかな感覚。
辛いものはどこか生々しさとイラ立ちを感じずにはいられない。

ギターが武器になったり、バットがギターになったり
心情と現実が交錯したり、さまざまなアニメ作品への
オマージュともとれるセリフがあったりしてクスッと笑える。
ちなみに眉毛が独特の特殊入国管理官、モッズコートを着て
スクーターに乗っているサングラス姿につい
古い映画『さらば青春の光』を思い出してしまった(笑)

また、挿入曲含めてすべての音楽が好みだったが
特にEDの「Ride on shooting star」が良かった。

作品としては好き嫌いがものすごく分かれると思うし、
わけがわからない、という感想を持つ人も多いかもしれないけれど
世界観に入り込めたらかなり楽しめると思う。
なんでもないようないろんな人のセリフがけっこう深くて、僕は好きだった。
でも小難しいことを考えるのは観終えてからじっくりすればいい。
まずはそう・・小学生の頃のような気持ちで観ることをオススメする。

投稿 : 2025/04/12
♥ : 36

72.6 4 オリジナルアニメーションでセーラー服なアニメランキング4位
劇場版 ハイスクール・フリート(アニメ映画)

2020年1月18日
★★★★☆ 3.9 (86)
424人が棚に入れました
今からおよそ100年前、プレートのずれにより、多くの国土を水没によって失った日本。国土保全のため、次々と築かれた水上都市はいつしか海上都市となり、それらを結ぶ航路の増大に伴い、海の安全を守る職業「ブルーマーメイド」が女生徒たちの憧れとなっていた。そんな「ブルーマーメイド」に憧れ、横須賀女子海洋学校に入学した岬明乃は航洋艦「晴風」の艦長に任命され、クラスのメンバーと共に海洋実習に参加する。艦を動かし、目的地へと向かうだけの安全な航海のはずが、彼女たちを待ち受けていたのは、数々の危機ピンチ。教員艦からの突然の発砲、暴走する他学生艦との戦闘、救難船の救護活動など、数々の困難を辛くも乗り越え、無事に陸に帰還したことで、メンバー同士の間に固い絆が結ばれた。その騒動から1ヶ月後、テスト休みを満喫する晴風メンバーに新たな危機ピンチが訪れる。それは晴風クラスが解体されるというもの。晴風メンバーは、動揺しながらも再び一丸となり、クラスの解体を阻止したことで、絆をより深めていくのだった。こうして数々の困難を乗り越え成長した晴風メンバーたち。そんな彼女たちに訪れる、新たな"危機ピンチ"とは―――?

声優・キャラクター
夏川椎菜、Lynn、古木のぞみ、種﨑敦美、黒瀬ゆうこ、久保ユリカ、澤田美晴、菊地瞳、田中美海、丸山有香、田辺留依、中村桜、彩月ちさと、大地葉、宮島えみ、山下七海、藤田茜、小林ゆう、高森奈津美、相川奈都姫、清水彩香、福沙奈恵、小澤亜李、金子彩花、新田ひより、大橋歩夕、麻倉もも、伊藤かな恵、大津愛理、阿澄佳奈、雨宮天、鶴岡聡、五十嵐裕美、森永千才、清水彩香、福沙奈恵
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

4Dでピンチ!

【物語 3.0点】
相変わらず、清々しいくらい強引な“萌えミリタリー”

軍艦を戦場の主役に持っていくための日本水没、
航空機排除などの基本設定はそのままに、
今回も危険な任務に当たらせてはいけない学生に、
その中でも小型で装備も貧弱な教育艦・晴風(はれかぜ)に、
命運を託さなければならない。サイコロで1が連続するが如きレアなピンチが襲ってくる。


学生たちを危険に曝すのは不本意だけど云々……
と大人たちが言い訳?する流れ。
私にはそろそろ邪魔に感じます。


ピンチなのは養成校の女生徒たちであり、“ブルーマーメイド”の女性隊員たちなのですが、
彼女たちのハイスペックぶりに、見ていて段々、
この国にちょっかいを出して来た賊の方が、ピンチに思えて来ました(苦笑)

それよりも、岬と、ましろの関係の方がピンチに見えました。

私のツボ:ネタバレレビューを読む


【作画 4.0点】
晴風を始めとした軍艦やボートが“空中含めて”良く動き、火を噴くCG作画が眼福。
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その他、日常シーンの作画はカロリーを抑える所は抑える、劇場版としては標準レベル。


但し、今回、4D上映企画に合わせて、作画もブラッシュアップされたとのこと。
私は改良前のバージョンは観ていないので、どこが良くなったのかは分りませんが……。


【声優 3.5点】
新規も含めた女性声優陣が一部英語、ドイツ語、
広島弁、船乗り“専門用語”等にも対応し、萌えと燃えを提供。
すっかり任侠に目覚めてしまった
ドイツ人、ヴィルヘルミーナ役・五十嵐 裕美さんの守備範囲の広さ。


ミリオタでもない私としては、できれば英独だけじゃなくて、
“専門用語”にも字幕が欲しいです(苦笑)

それでも、萌えボイスでしっかり燃える状況報告で、
事態の緊迫感と、報告を咀嚼してジワジワと理解できる
彼女たちエリートのしでかした戦果のヤバさは十分に伝わり戦慄。


【音楽 4.0点】
ED主題歌「Free Turn」はTV版に引き続きTrySailが担当。
ましろの転機を見守る岬の心情を斟酌。

劇中、美味しいところはやはり「High Free Spirits」が持って行く。

劇伴は適度にミリタリー調。
それをバックに放たれる“大和級”大型艦四隻の咆哮が本作の聴き所。


【キャラ 3.5点】
萌えキャラ搭載過多。

TVアニメ版を観ていれば晴風乗組員とその周辺くらいなら把握可能だが、
それ以外も含めてとなると、余程意識しない限り顔と名前の一致は困難。

序盤は“競闘遊戯会”にて主要キャラのネタを一巡するが、
大所帯のため、それだけでも盛りだくさんに。


宗谷家は核に匹敵する日本の抑止力だと再認識。


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【4D】
4DXにて鑑賞。海上がメインとあって、ウインドやミストの機能が活躍。
座席のムーヴは後付け4Dとしては及第点。
それでもついに晴風に搭乗できた!という満足感は得られたまずまずの4Dでした。
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尚、ムーヴに長がある4DXに対しMX4Dの方は香りに力が入っているとの評もあるとか。
お風呂とか色々匂いを嗅いでみたい方はご検討下さいw

投稿 : 2025/04/12
♥ : 23
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

思えばここまで来たもんだ

TV本編の続き 105分


内容如何を語る前に、よい意味でよくぞ劇場版までこぎつけたと感慨深いです。

まずはTV本編をおさらいしてからどーぞ!
以下TV本編のネタバレ隠してません。
あまり褒められたもんではありませんが、名前すらろくに覚えちゃおりません。「名前」「あだ名」「役職名」と一名につき複数の呼称があったりするのでとっとと諦めた記憶があります。

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さらに追加されるともはや覚える意志すら発動しなくなります。でも大丈夫。

軽めのバイオ・ハザード的サスペンスみたいなノリだったTV本編とは装い新た。
それでいて艦隊戦の迫力はそのままなまさに劇場版仕様と見ため楽しい作品になってます。


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船乗りにとって船は家。船員は家族。そんな話を彷彿させる仕掛けもあります。
思えば第一次世界大戦が起こらなかった世界線。日本の先の戦争は日露戦争というファンタジー。東郷平八郎閣下を彷彿とさせるネタが散りばめられたTV本編。

セーラー服だってsailor(水夫)の服だったよねってこんなところで応用せんでもいいのに、ってくらい随所に船乗りへの敬意を匂わせていたり、背骨は変わらずまっすぐに伸びてます。

 そしてお話は荒唐無稽

こればかりは持ち味なのでしゃーないです。
OVAを挟んではおりますが制作会社の倒産やらなんやらで4年越しの劇場版だったりするわけです。

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ファンには嬉しい再会。私のような後追い組も同様です。“らしさ”を感じる既存向けの佳作でした。



※余談

■ぼーっと四方山

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視聴時期:2019年1月~3月再放送

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2019.03.28 初稿
2021.10.23 修正

投稿 : 2025/04/12
♥ : 21

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

守るべき艦(いえ)、進むべき航路(みらい)

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ版とOVA前後編は視聴済です。
物語はTVアニメ版とOVAの続きが描かれているので、前作未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。
因みにdアニメストアでは早速劇場版が視聴できるほか、「劇場版お疲れさま会でハッピー!」というdアニメストア特番まで用意されていました。

陽炎型駆逐艦である晴風の唯一誇れるのは速力のみ…
他の全ては比叡や武蔵などの大型艦より圧倒的劣位という状況の中、満身創痍になりながらも「越えられない嵐は無いんだよっ!」と砲撃に耐え、そして戦火をくぐり抜ける展開が繰り広げられたTVアニメ版は、正に激アツそのものでした。
そして満を持して公開された劇場版…
これが気にならない筈、ありませんよね。

アニメーション制作がProduction imsさんから、A-1 Picturesさんに変わったのも加点要素と捉え視聴に臨みました。


海に生き、海を守り、海を往く――
それがブルーマーメイド!

そして、晴風クラス解体危機から3ヶ月──

横須賀では、呉・舞鶴・佐世保を含めた全女子海洋学校の生徒が
一堂に会し文化祭と体育祭を行う「競闘遊戯会」が開催され、
明乃たち晴風クラスのメンバーも歓迎祭の準備に追われていた。

大和・信濃・紀伊など超大型艦のクラスも集い、
様々な演し物や競技で賑わう中、
彼女たちに新たな“危機(ピンチ)”が迫っていた……!


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

TVアニメ本編でも凄いと思いましたが、劇場版のクオリティは総じて半端無いレベルだったのではないでしょうか。
大和級の戦艦が続々登場する様は圧巻です。
少し「蒼き鋼のアルペジオ」の「霧の艦隊」に似ている雰囲気もありましたが、気にするレベルではない些細な話…
それに、鬼懸かった晴風の躍動感というか、晴風の活躍っぷりが些細なことなど吹き飛ばしてくれましたから…
小さい船体が波に煽られ、それと同時に訪れるピンチをかいくぐる様は、まるで晴風がドリフトしているみたい…
実際に船にそんな動きが出来るのかは分かりません。
でも、状況のギリギリ感と、晴風の必死さはビンビンに伝わってくるんです。

晴風に課せられたミッション…
これまでの海洋実習も十分危険でしたが、今回は桁が違います。
だって、相手は本気の殺し合いを仕掛けてくるのですから…

彼女たちはブルーマーメイドの卵…
だから海を守るために、自分たちにしかできないことを見極め進言する…
例えそれが最も危険な役回りだったとしても進んで自分たちの本分を全うする…
そんな海の仲間を守るために、ブルーマーメイドが一丸となって作戦を実行する様は鳥肌モノです。

確か晴風って、ブルーマーメイドの試験の成績が芳しくない人の集まりだった筈ですが、今の彼女たちに落ちこぼれの様なレッテルは微塵も感じません。
寧ろ、幾度となくピンチを乗り越えてきた経験が彼女たちを高みに押し上げたのでしょう。
きっと今ではトップクラスのメンバーになっていると確信しています。
現にそれを感じられる場面が本作にもありましたから…

大和級だから凄いんじゃない…
先輩だから凄いんじゃない…
そんな晴風のクルーを含めた真骨頂を余すことなく堪能できる作品です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

上映時間100分強の作品でした。
主題歌は、TrySailさんの「Free Turn」

想像の遥か斜め上を行く面白さでした。
そして晴風の雄姿…もう中毒になりそうなくらい見惚れてしまいました。
続編の可能性は低いかもしれませんが、これだけの作品を見せられると期待したくなっちゃいますよ…
思いきり堪能させて貰いました。

投稿 : 2025/04/12
♥ : 11
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