2017年度のオムライスTVアニメ動画ランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月07日の時点で一番の2017年度のオムライスTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

81.5 1 2017年度のオムライスアニメランキング1位
異世界食堂(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (829)
3865人が棚に入れました
オフィス街に程近い商店街の一角、雑居ビルの地下一階にその店はある。
猫の絵が描かれた看板が目印の、創業70年の老舗食堂「洋食のねこや」。

どこにでもありそうなこの洋食屋の扉は、週に一度”特別営業”の土曜日にだけ「ある世界」とつながる。
異世界の様々な場所に現れる扉を通じてやってくる、生まれも文化も、種族すらもバラバラな「向こうの世界」の客たち。
そんな彼らが分け隔てなく料理に舌鼓を打てる、不思議な”魅力”がここ「異世界食堂」にはある。

この店で生まれる異世界と現代、食堂に集う人々と店主、そして料理との一期一会を描く、温かい出会いの物語。

声優・キャラクター
諏訪部順一、上坂すみれ、大西沙織、安野希世乃、伊藤静、清川元夢、大塚芳忠、立木文彦、杉田智和
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

異「食」のファンタジーアニメ

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
「異世界で提供される料理」を描くアニメ、ではなく、「現実世界の料理を異世界人が食レポする」アニメ。

テンプレ、という言葉が似合わない作品。唯一無二の作風として、観ても悪くない作品です。「孤独のグルメ」が好きなら間違いないかと思いますw


《以下ネタバレ》

※レビューは基本的に、観ながら少しずつ書き足していくので、前半は批判が多かったのですが、その批判したポイントを、後半にいくにしたがって解消していってくれたので、批判も消さずに、例外的にそのまま載せてみます(評価も2→3です)。

【視聴終了(レビュー)】

{netabare}
異世界食堂と聞いた時、はじめは「現実世界の料理人が異世界に飛ばされ、向こうの食材をうまく駆使して現実世界の料理に近いものを作っていく」という、「ダンジョン飯(漫画)」みたいな話かと思っていました。が、違いましたね。

他の方も書いてますが、簡単に言えば、「孤独のグルメin異世界」というアニメです。

しかし、「それを言っちゃあおしまいよ」なんですが、果たして、異世界である必要があった(異世界設定をうまく生かせた)のでしょうか?

このアニメの難点は、「異世界にあるもの、ないものが明示されていない」点にあると思います。

異世界人にとって洋食ねこやの料理は抜群に旨いらしいのですが、それは何故でしょう? 食材や調味料の差? 調理法? 料理人の腕の問題? それとも全部?

異世界人が現実の料理を丁寧に食レポしてくれるけど、そもそもそういう「異世界人のバックグラウンド」が理解できていないから共感しにくいのです。結果、「普通の現実世界人がその料理を初めて食べた時の感動と何が違うの?」かがハッキリしていませんでした。

勿論、作者もその辺は分かっていて、エルフ(菜食主義)に対しての豆腐ステーキや、リザードマンの風習などは良かった印象です。

ただ、もっと異世界人ならではの体験や、亜人やモンスターならではの味覚や好みを交えて食レポしてこそ、この設定の良さを生かせたと思います。

次に、異世界(ファンタジー)とねこや(リアル)に繋がりが薄すぎる点。常連客の大半は、何かしら人生に困難を抱えている時に偶然ねこやに出会い、そこで食べた料理の味に感動し、生きる力を得て帰るというのがパターンだけど、なんか、薄い。食ごときでそこまで救われるか? とも思うし、そこがねこや(異世界食堂)じゃなくても、上手い飯屋に出会っていれば同じことなのかい? と思ってしまう。また、食堂を訪れる客がゲスト出演というか、1話出てきたらあとはモブ扱いになるのがもったいない。常連客は、なぜか異世界の実力者や権力者ばかりなので、ねこやで出会った縁が生かされ、異世界を救うくらいのことをやって欲しかった(もしかして、原作ではそうなっていくのかな? 知らんけど)。

これもまた後半に改善が見られ、アレッタとサラ(メンチカツ2世)の関係性とか、アーデルハイド(チョコレートパフェ)とシャリーフ(コーヒーフロート)など、縁が活かされる場面もあった。最終話のように、異世界人とねこやの繋がりを観られる話はもっと欲しかったです。

総じて、多分これ、導入なんですね。難点はあるけど、ここまで「ちゃんと」「少しずつ」難点が解消されていくと、序盤は意図的に難点を作っているようにも感じます。2期があれば、ガッツリファンタジーと絡めてほしいですね♪

あと、どうでも良いんですが、OPのサビは、「響けユーフォニアム」にも使えそうだといましたw あとはまあ、「洋食のねこや」は、「宮沢賢治」の小説、「注文の多い料理店」の「山猫軒」からきているんでしょうね、分かりやすく。
{/netabare}

【余談~ 9話 オススメのウィスキーの飲み方 ~】
{netabare}
第9話、アニメには珍しくガッツリ、ウィスキー(スコッチ)が映っていたので(カティーサークの一番安いやつでしたね。あれはコスパ良い酒です。ちなみに、私の普段呑み洋酒部門1位は、フォアローゼスのブラックラベルです。旨い)。

基本的には、酒は嗜好品なので、自分が好きに美味しく飲めばなんでも良いと思います。という建前の上で、飲んべぇ剣道部の個人的見解を(一部、不適切な表現を含みますw)。

さて、ウィスキー全般でオススメする飲み方は、「本場の水割り」です。

あえて「本場の」とつけたのには理由があって、日本の水割りといえば、ウィスキーと水を1:3くらい(か、もっと薄く)で割ったものが一般的でしょうが、正直、あれは旨くないと思ってます。ハイボール含め、まあ、クソの飲み方ですね(アワワワ)。(まあ、ハイボールは居酒屋なんかだとたまに呑みますが、あれはカクテル扱いです。水割りは絶対やりません)。

ウィスキーには、様々な飲み方があって、例えば(氷だけを入れる)「ロック」、(そのまま呑む)「ストレート」、(お湯を入れる)「ホット」、(ウィスキーと常温の水を1:1で呑む)「トワイス・アップ」なんかは、それぞれの良さがあります。

それに+してオススメするのが、「ストレート」のウィスキーに、「ほんのわずかな(グラス1杯に対して、キャップ1杯程度の)水を入れる」水割りです。これは、椎名誠さんがスコットランドでウィスキーを呑みまくった様子をまとめたエッセイの中で、現地の方々の呑み方として紹介されていました。

だまされたと思って確かめてみたら、これが旨い。

イメージとしては、「ぬるいロック」。「ロック」は確かに(少量の水により)香りは立ちますが、冷たすぎて風味が落ちます。「ストレート」と「ロック」のおいしいとこどりといった感じですね。

あまり一般的ではない呑み方ですが、オススメです。是非、お試し下さい♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
なんとなく、ヒューマンドラマになっていきそう。料理店が現実世界にあり続けるという設定が意外だった。

2話目
孤高のグルメ、みたいだな。

3話目
確かに、異世界の金貨などを得て、それをどう換金していくかが気になったけど、異世界の食材と交換ですか。でも、じゃあ赤字だと思うけど、良いのかな(汗) そして、あの商会のオッサンは丸儲けじゃん。

4話目
今まででは設定を一番よく使えてましたね。最後、動物達と走るシーンは、作画ひどかったですが。

5話目
カツ丼作るのに、なぜ、キャベツを千切りにするシーンを入れたの? 作画ミスでしょw 意外とたくさんある、ハーフエルフの活躍の場w 甘い菓子が好きじゃないからメニューを書けないという、謎の理屈w

6話目
焼おにぎりや各サンドイッチの感想が知りたい。蒸し料理は異世界にない、と。

7話目
20年使ってピカピカのナイフって(汗) 黒龍さん、アキラ100%ですやんw

8話目
なんか、人魚との良い感じのラブが(笑) クッキーがいくら高かろうと、就職祝いにしては安いと思うw

9話目
ドワーフの性質と砂の国、うん、ロードス読んでるなw

10話目
妖精にミニクレープが可愛すぎる件w 完全に定食屋w

11話目
魚を丸飲みって、ナスDもやってるから別に驚かないよw え? クロって話せるの?

12話目
一番好きなのが豚汁というわけではないんだけど、最後の晩餐は、豚汁とオニギリでも良いんじゃないかと思ってたいます(何の話?)w てか、もう定食屋だな(笑) え? 母の味なの? 絶品じゃないの? ふ~ん、異世界とそんな繋がりが。こういうバックグラウンドをもっと出して欲しかったんだよね。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 42

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

アカンアカンアカン!!深夜時間帯にこの作品流したら食べたくなるやろ~~!!(笑)

『食◯のソーマ』は少年誌だから仕方ないんでしょうがあのノリが苦手で私はこっちの方が大変好みです。全く…、少食な私が食べたくなったじゃないか(笑)

原作・未読。
アニメ・全話視聴。

ファンタジーとしてはそんなに動きもなく評価は低いですが、まったりと、ゆっくりと、食事を楽しむ物としたら良いデキだと思います。オフラインRPGの世界で食事をする、なんかそんな風に観てました。
私自身が調理師の資格を持ってるのでどーゆー食材を使ってどーゆー味になるかとか、『草』『肉』『果物』と表現がありましたが、「アレを使ってそうしてるわけか。」と違う意味で楽しみました(笑)

にしても声優さんが豪華ではありませんか!ちょっとびっくりでした。特にお客さん。やたら合ってるし(笑)
お客さん同士(常連客)を名前ではなく『照り焼き』『メンチカツ』『ロースカツ』など食べ物の名前で呼びあう『あだ名』が良かった。1週間に1度しか訪れる事しか出来ないからこそ自分のあだ名の由来となる大好物があるんですよね。
毎日では飽きてしまう。しかし1週間に1度、しかもそこでしか食べれないとなるとこれは堪りませんね!
食べ物の好みはそれぞれでその人その人に一家言があり譲れないからこそケンカになる。しかしお客さん同士のその争いを止める店主の一言、『2度と料理は作りませんぜ。』お客さん達静かになる。
店主、胃袋掴んでますねぇ~♪

1つのお話で、『肉』『魚』『乳』『卵』の入ってない料理を出せ!という話があるんですが、そうなると結構ハードル高いんですよね。ここで昆布だしが行けてたから良かったですが『魚』のところは『魚介』になるとまた話が変わってくるんですよね。『貝』や『烏賊』『タコ』なども入りますから。そうなると『アミノ酸や他栄養素』等も摂取出来る出来ないが出てきますので大変です。『アミノ酸』も一種類ではないので。出せる料理も制限されます。ま、私は栄養士の資格を持ってないので詳しくは書けませんが。
私は表現の1つとして料理は『絵』だと思ってます。『青』と『赤』を混ぜれば『紫』になるように食材をどうすればこうなる、味付けはこうすればこうなる、みたいな。『青』を多く入れて『赤』は少なければ違う『紫』が。割合を変えればまた違うものが生まれる。で、盛り付けやお皿は『背景』って感じですね。
これを書こうと思ったのは7話の『カレーライス』と『チキンカレー』ですね。
『ねこや』の店主のセンスはピカイチだと思います。

多少気になることが他にもありますが全然目をつぶれるので言いません。
が、ただ1つだけ。#5の『プリンアラモード』の話。ハーフエルフが家族?と食事してるシーン。子供に自分のケーキを渡したのに次のカットになるとハーフエルフの皿にケーキがある。完全に作画ミスですね。

さて食事以外の事も。
ドアの謎は最後まで明かされなかった。種族が色々居るのに最初から皆受け入れている。各キャラにエピソードがありますが分かり辛いのもあった。これは尺の問題もあるでしょうが。
ファンタジーは世界観のみ。
なのでこの1クールの作品は食事を楽しむ物と割り切った方が良いでしょうね。

さて、2期の考察をしたいのですが情報が少ないので今回は簡易版で。
今回は原作2巻まで。現在(2017:10/15)既刊4巻。原作ストックはちょっと心許ないですね。それとアニメ版は原作やWeb版と設定やキャラの登場場所の変更などがあったみたいなのでそこら辺も不安材料。
円盤は全6巻発売予定でまだ1巻しか発売されてません。ちょっと数字も手に入ってないのでご容赦を。
私個人は続きをまったりみたいので期待したいです。謎も残ってるので。

まったり、ゆっくり、美味しそうな食事、食事の発見などが好みな方にはオススメします。
まったり系が苦手、動きがあまりないのは嫌、爽快感が欲しい方にはオススメしません。


日本は店に入ると水がタダで出てきておしぼりも出てくる。海外ではほとんどない。ドイツではビールは常温で呑むのが普通。キンキンに冷やすのはほぼ日本。料理って国が違えば食べ方や飲み方も違う。面白いですね(^_^)
現在日本では食品ロスが国民一人がお茶碗一杯パンパンにした状態を毎日廃棄してるほど出てます。日本は一億人以上居ますので廃棄率は相当です。一部では回転寿司のネタのみしか食べずシャリをゴミの様にするお客さんが居る始末。
お金を払えば料理が出てくるのは資本主義が成立してるから。店主が言った様に料理を出さないと言われたらいくらお金を払おうが料理は出ません。自分で何もかも用意、料理して食べて下さいって言いたいですね。
日本は自給率は39%あるかないか、食物を大事にしてもらいたいです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ご飯の作画にどこまで本気出せるか…? (種族交流のサロンとしての魅力も!)追記:「ねこやの扉」による類似作品との差別化

ヒーロー文庫刊行の同タイトルのラノベが原作で、既刊3巻とweb版(「小説家になろう」掲載)も既読です。

3巻目相当分くらいからweb版と大きなストーリー分岐が発生してて、web版の更新はいま多分止まっていると思います。

原作の特徴は食べ物の材料や調理方法の記述が具体的である一方、材料の呼び名は「異世界風」になっていることです。料理に一定以上の知識があればこちらの世界のどのような材料かは想定可能なのでそれを思い浮かべながら読むのが楽しみの一つだと思うのですが、それはアニメという媒体では再現不能だと思うのでどのように演出するのかが楽しみです。

そこを失敗すると駄作への道をまっしぐら…?

ただ、異世界から見ると「異世界」にある本作の舞台「洋食のねこや」が異世界の各種族から見ると中立の「社交サロン」化していて、そちらの人(?)的交流面からのドラマも楽しめるとは思います。

ご飯一辺倒の作品ではないので、そちらにも期待しましょう。

2017.6.19追記:
公式からPV来ましたね。やはり深夜アニメとしての「華」(ヒロイン)は必要ということで、想定通りアレッタ投入は原作と異なり放送開始早々となりそうですね。あと、店主が原作でイメージしてたよりはイケメン風(笑)。

2017.6.22追記:
PVにもキャラクター紹介にもいたから、クロも早期投入ですね。原作だと3巻からですけど…。
==↑以上は、放送開始前のレビュー ============================

2017.7.4追記:
初回を視聴。とりあえずAパート「ビーフシチュー」で赤の女王、Bパート「モーニング」でアレッタ登場。「ねこやの扉」に関する説明は、次回以降ですかね。

料理名が各話タイトルになるのは原作通りのようです。原作自体が短編連作形式なので、少々のストーリー順変更は問題ありません。食べ物の作画は良かったです。まあ、ダメだったらこのアニメ自体が台無しですが。

2017.8.22追記:
第8話視聴完了。トレジャーハンターであるサラの、妹であるシアが登場しました。それと洋菓子屋「フライングパピー」の存在がアニメ作中で明らかに。原作ではこのエピソード以降、サラの自宅も何度か出てくるようになりますけどアニメではどうでしょうね…?

2017.8.29追記:
アニメのラナーは「褐色巨乳ボクっ娘異母妹」で属性盛りすぎ、満貫です(笑)。なお、原作で男っぽい口調で話す描写はあるものの明確な「ボクっ娘」設定については書かれていません。

2017.9.19追記:
最終回視聴終了。肝心の食べ物の作画ではなんとか持ちこたえたものの一部作画に微妙な点はあったかと思いますが、まあ合格点ですかね。

ストーリー的には原作のエピソード順を変更したり複数のエピソードをまとめたりしつつ、シリーズ構成的には破綻なくうまくまとめたということでこちらも合格点だと思います。

最終回で「ねこや」がつながった異世界と店主の関係についてもある程度は明かされ、作品的にも原作の販促という点でも期待通りかそれ以上の成果は出せたのではないでしょうか。

反響によっては2期目の制作もあり得ると思います。原作のストック量的には問題はないと思いますので、期待したいところです。

2期目があれば、原作には出てきていてまだ未登場のキャラクターもいますので追加キャストにも期待したいところです。

2018.4.18追記:
現代の日本人が異世界に転移なり転生あるいは店舗が異世界につながるなどして、そこで現代日本で知られる調理技術や食材、調味料などにより異世界では知られていない料理によって無双する話は数多あります。

そんな中で本作品を他作品から差別化している要素は、使用期間が限定される転移ゲートである「ねこやの扉」です。

しかも異世界側の入り口が一つではないことによる来客の多様性とか、異世界側では一ヶ所の扉は1グループしか使えないことによる利権の発生とかが物語に深みを与えています。

それに扉がつながるのは土曜日だけということで店舗経営上の疑問も低減されますし、「扉」以外は現代日本なので食材や調味料の入手も自由度が高い(どちらの世界の食材も使用可能)です。

メニューは現地語により説明込みで記載されているのもポイントです。人間は案外食には保守的で、選ぶ自由度がある状況下で本当に得体がしれない物を食べる人はなかなかいないと思います。

類似作品と比べて、本作品は設定が練られていると言えるのではないでしょうか。

……などと別のアニメ作品を観て思いました、まる。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 78

64.3 2 2017年度のオムライスアニメランキング2位
ピアシェ ~私のイタリアン~(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (100)
386人が棚に入れました
色とりどりの美味しい料理に、甘いドルチェが並ぶイタリア料理店―トラットリア「フェスタ」。
そこでアルバイトする七瀬萌里菜は、今日もイタリア料理のことを勉強しながら、お仕事に励んでいます。
小学生で店長代理の北原マロ率いる、個性派揃いのスタッフたちと一緒に、
トラットリア「フェスタ」は、皆さまのご来店をお待ちしております!

声優・キャラクター
千本木彩花、米内佑希、阿座上洋平、日笠陽子、八代拓、五十嵐裕美
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

本格派?イタリア料理アニメ

トラットリア(イタリア料理を出す大衆食堂)を舞台にした日常もの。

高校生の七瀬萌里菜がアルバイトを通してイタリア料理の知識やその素晴らしさ(美味しさ)を学んでいきます。1話4分、12話構成。

物語について、全体的な雰囲気は明るいものの、たまに説教とか暗い話とかあり。説教については既に他の料理漫画やアニメで使い回された類のもので、内容は料理人の不断の努力とか、料理と風土性の関係とか‥。
{netabare}
気持ちは分からないでもないですけど鬼の剣幕でお客に説教する5話の萌里菜ちゃんの姿には正直びっくり。パンチで壁壊すし‥相手子供だし‥(汗)この行為をしてトラットリアで働く人たちの気持ちを萌里菜ちゃんが代弁してくれたという後のお話も残念でした。

今の時代まで料理を繋いできた人々への感謝の気持ちをないがしろにするのは良くない事ですが、率直な感想には耳を傾けるのが商売人にとっても料理人にとっても必要な事。料理人なら黙って腕を磨くべし‥とかえらそーな事を言ってみたり(笑)
{/netabare}
またこのアニメ、料理に関する薀蓄がショート枠の割に結構多めに詰め込まれています。早口の時とかボソボソ声の時とかは注意されたし。聴き取るのが大変なシーンがいくらかあります。視点に独自性とかが無いのは救いですが、反面マニュアルを読んでいる風でもあり熱量は低めという感じ。

美味しさの表現についてもやはり主役となるのは言葉。説明口調が多く感情表現も概ね淡白なので直感に訴えかけてくるものがありません。グルメアニメというよりは解説に重きを置いた料理アニメという印象でした。料理の描写そのものは美しかったです。

目と耳からだけでは料理の味は想像し辛いものなので、安直でばからしく見えるとしても素直な表現って大事なのだと思います。ジブリ映画とか幸腹グラフィティみたいなリアルな食べ物描写だけでなく、※1食戟のソーマとか、※2ミスター味っ子みたいな派手なリアクションでさえ味覚を伝える上でそれなりに効果的だったと思い返された次第(笑)

"食"はやはり欲の話なので、文字情報に頼り過ぎるのは良くないというのが全体の感想。調理描写やキャラの表情を、端折ったり簡略化したりする構成や演出は、料理アニメとしての魅力もグルメアニメとしての魅力も削っていた様に思います。

EDの歌について、毎回趣向を凝らしてるしテンポが良くて楽しいんですが、残念ながら実用面での価値は低し‥(汗)短い時間枠なのだから、レシピは静止画像で掲載するとか公式ページに!とか案内だけして、本編の方に時間を割いてくれた方が良かった気もします。

それと1話のお題だったイベリコ豚のセージ風味ポワレと5話のサングリアについて、これってフランス料理とスペイン料理じゃ‥って思われる方もいるかも知れませんけど、トラットリアではちょくちょく他国の料理がメニューに載る様です。日本の定食屋のメニューに中華や洋食があるのと同じ感じでしょうか。1話目からフランス料理っぽいのが出てきたので私は面食らいましたけど(笑)

ただポワレの調理法については疑問が‥。定義にばらつきはありますが、基本的には下味を付けて両面をカリッと焼くだけの調理方法がポワレのはず。アニメで描かれた様な小麦粉をはたいて焼く方法は、イタリア料理ではフリットゥーラ・ピッカータ(※3ピカタ)になると思います。ここら辺は徹底して欲しい所でした。

最後まで見終えて、短いながらも情報が詰まっているのが楽しくて完走出来ましたが、グルメアニメとしての性質はかなり控えめ、料理アニメとしても調理描写の省略があったので魅力が今一つでした‥。2人とも天才みたくする必要は全く無かったと思いますが、マロ君と沙羅ちゃんの様な子供キャラを登場させて、年齢の垣根を越えて料理を楽しむ人々の姿を描いた点には好感が持てました。

地味な作風のアニメを見たのと、最近テクノロジーについてあれこれ調べた所為だと思いますが、そう遠く無い未来、ネットワークを介して五感を伝達出来る技術とかが一般化されれば、こういった料理アニメのあり方も変わってくるのかなぁとちょっとだけ想像を‥。テレビ見てると味とか匂いが伝わってくるとか‥。

まるで子供の思い描いた夢物語みたいな話ですけど、科学技術の発展が目まぐるしい昨今では、そんなのがあれよあれよという間に実現してしまうのが現実。3Dプリンターで料理そのものを転送する技術なんかも開発されつつあるそうな。食感を楽しむ料理の再現とかはまだまだ難しい様ですが、スイーツなんかの見た目は中々精巧。過程を知ると何だか食指動きませんけど(汗)

イタリア料理がテーマというだけでも貴重なので割り増し評価しときました。

トマト缶が無くなると不安になる桐秀さんの気持ちは良く分かるっ(笑)


※1:美味しい料理を食べると何故か裸になる人が多数登場する本格料理アニメ。

※2:空中浮遊したり口からレーザー吐いたりする奇特な人(味皇様)が登場する事で有名な80年代のグルメアニメ。漫画版から逸脱した派手な演出に定評がある様です(笑)

※3:日本では、小麦粉をはたいた肉に卵と粉チーズを合わせた衣を付け、多めの油で焼くという全然違った調理法を指す事が多い。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

千本木さんの魅力溢れる作品…

この作品の原作は未読です。前情報も一切なく一気見した作品でした。
見始めると作画が丁寧に作りこまれている印象に心地よさを感じました。

この物語の主人公は高校生の七瀬萌里菜…彼女は夏休みにバイトをしようと考えていたところ、家の近所にあるイタリア料理店、トラットリア「フェスタ」を偶然見つけるんです。
可愛らしい店構えに一目惚れした彼女はここでのバイトを決意して、物語が動いていきます。

主人公の萌里菜…第1声でCVが千本木さんだと分かりました。
だって声がガーリッシュナンバーのちぃさまっぽいですもん…
主人公が千本木さんと分かると俄然視聴にも力が入りました。

萌里菜はフェスタでウェイトレスとして働き始めるのですが、正直あまり器用ではない女の子だと思いました。
本人は一生懸命なんでしょうけれど、空回りしちゃうんですよね…
それにイタリア料理に関する知識も皆無…
普通に考えたら只のお荷物…なのですが、彼女にはとっておきの武器があったんです。

それは満面の笑顔…正直あの笑顔は反則です。あんな笑顔見せられたら何も言えなくなります。
それに料理の知識が無いのもちゃんと自覚していて、基礎からちゃんと勉強しようとする姿勢も悪くないんです。
だから気が付いた時には、フェスタに欠かせない一人に昇華していました。

このフェスタで働く従業員のみんなは料理に対する情熱が半端ありません。
日々研鑽を欠かさないし、何よりイタリア料理を愛しているのが手に取る様に分かります。
でも、この店はそれだけじゃありません…
あったかいんです…
温かい日差しが降り注ぐ店内もそうですが、一番優しさを感じるのは出会いをとても大切にする従業員の心…
だから萌里菜が頑張れたのは、きっとフェスタだったからだと思います。

こんな温かい作品なのですが、ただ和気あいあいとイタリア料理を作ったり談義しているだけではありません。
順風満帆な航海を邪魔するかのように事件が起きていくんです。

その事件は、イタリア料理を愛する人が聴いたら心がざわつく、そういう類のモノ…
それは正しいのかもしれない…
でもそれが全てとは思わない…
普段はニコニコ笑顔を振りまいている萌里菜…
イタリア料理に関してはズブの素人である彼女…
腕は素人でも料理を愛する気持ちは一人前になっていたようです。
彼女が格好良く見えたのは、間違いなく千本木さんの演技力だと思いました。

エンディングテーマは、本日のシェフによる「本日のとびきりBuono!」
本日のシェフは、その回で最も出番の多かった2人がチョイスされているのだと思います。
そしてサブタイトルのレシピが歌詞になっているので歌詞も毎回変わるのですが、これはこれで面白いと思いました。

1クール全12話で、5分枠のショート作品でした。
だから全部視聴しても1時間弱です。
ショート作品にしては物語も面白いし、作画も丁寧なので気持ちよく視聴できる作品だと思います。
タイトルにも記載しましたが、千本木さんの魅力溢れる作品なので、気になる方は是非チェックしてみて下さい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

piaceの発音って「ピアシェ」よりは「ピアチェ」じゃないの…?

と内容とは関係のない疑問を抱きつつ視聴。ショートアニメです。

ちなみに公式サイトによると「ピアシェーヴォレ! ~piacevole~」というタイトルの原作マンガ(comico掲載)があるらしい。そして「ピアシェ ~私のイタリアン~」というアニメと同タイトルで書籍化されているそうです。まったく知りませんでした。

第1話で学校帰りにトラットリア(まあ、カジュアルイタリア料理店くらいに思っておけば良いです)である「フェスタ」に主人公の七瀬萌里菜が立ち寄ったところアルバイト募集となっており、即決でアルバイトを始めます。

以後、お話はフェスタ店内を舞台に進むようです。まあ、特別面白いわけでもないですけどあまり視聴時間は取らなそうなので、なんとなくこのまま視聴継続でしょうか。

EDですが、お話の中で出てきた料理により毎回変わるようです。一応料理の心得がある程度以上あれば歌詞だけで漠然と作り方は把握できますが、原作マンガにはレシピが載っているようですし、「甘々と稲妻」みたいな感じで公式レシピ集も出る気配なのでちゃんと作りたければそういうのを見た方が良さそうですね。

2017.3.29追記:
無事に観終わりました。主人公は萌里菜(もりな)だと思っていたけど、マロくんもある意味主人公だったんですかね。

萌里菜のアルバイトはホールスタッフに留まるものとばかり思っていましたので、後半の展開は初回視聴時にはあまり想定していませんでしたが、わざわざサブタイトルに「私のイタリアン」って付けたんだからそこで気づけという話だったのだろうか…。

作るにしろ食べるにしろ料理が好きだったら、観ても良いんじゃないかと思います。そうじゃない人がどう思うかは良くわかりませんが…。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
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