Witch さんの感想・評価
4.2
【最終】だから「異色の組み合わせ」で「ハートフルコメディ」やるならこういうのやれよな!!
【レビューNo.67】((最終レビュー)初回登録:2023/6/24)
コミック原作で2023年作品。全12話。
これもタイトル切りしかけたんだが、たまたま観たPVで「想像していたのと違うかも」
ってことで視聴してみることに。
(ストーリー)
月島で江戸時代から400年以上続く「高耳神社」を舞台に、異世界から召喚されご神体と
して祀られてきたエルフ「エルダ」と、そして巫女を引き継いだ女子高生「小糸」による
ハートフルな日常コメディ。
(評 価)
・第1話:「エルフ」という設定がきちんと生かされている上々の滑り出し
{netabare}本作で一番感心したのはこの部分ですね。
・エルフのくせに現在文明にどっぷり浸かり、引きこもりの駄目ニート
{netabare}・エルフ →文明を嫌い自然を愛する神秘の一族である(作中解説より)
いやいや、ゲームにアニメにしっかりハマって、現在人以上に現在文明を満喫し
てますからw
・単にゲームやアニメ観てるとかだけでなく、本堂でエアブラシ使ってプラモデ
ルを完成させるとか、なかなかのマニアックな描写が個人的にはツボ
・本来なら酒や米等を奉納する、氏子さんからの神饌も
→ ポテチやファ●タ、果てはVRゲーム機等みんなエルダのことが大好きで、
好みをちゃんと把握している。
(VRゲーム機は「ハードを渡しておけば、ソフトはウチで買うしかない
だろ」というオチまでつけているのがGood!)
・そもそも神体として祀られても「神通力とかないからなあ」
こういう細かいセリフ回しが上手い!
(精霊魔法は使えることと上手く対比させてる点がGood!){/netabare}
・エルフという長寿を生かした構成
・召喚されてから400年この町を見届けてきたという、エルフ設定がきちんと生かさ
れている。神を引き受けた理由が
{netabare}→ 「自分の代わりにこの江戸・国の行く末を見守ってくれ」400年前に友と約束
を交わしたから → {netabare}その相手が「徳川家康」という盛大なオチまでw{/netabare}
・それゆえエルダにとっては、自分が知るこの町が目まぐるしく変化していくことや
愛する人との死別等は悲しい出来事 → だから引きこもりになった。
・そしてその思いを察した小糸は
「その友達はエルダに未来を見てほしかったんだと思う。世界が変わっていくこと
はきっと悪いことじゃない。だから私と一緒に東京を観て回ろう。」
というハートフルなオチで1話を締めくくるという・・・{/netabare}
単なる「エルフの現世での駄目神ぶりを愛でる」浅い作品かと思いきや、このエルフ(ご神体)
は「高耳さま」と呼ばれ、神社共々皆に愛され生活に根付いている。そんな下町情緒溢れる
古き良き伝統を背景に、しっかり心情等を描いているので、今後が気になる作品ですね。
コメディはベタなところが多いですが、よく言えば王道ですし、エルフネタを生かしたり、
上述のような細かいネタにセンスを感じ、個人的にはツボでした。
とはいえ「出オチで終わらず、1クール乗り切れるのか」という不安もありますかね。
しかし、ハートフルなエピソードを丁寧に描いていけば、結構いい感じに展開していける
んじゃないかなと期待もしています。
最後に、「異色の組み合わせ」で「ハートフルコメディ」やるならこういうのやれよな!
安易に「幼女」×「ヤクザ・殺し屋」という奇抜さだけで、後にそれを生かしたストーリー
が作れないのなら、思い付きで手を出すんじゃねーよと。
この作品が成功例となることを願いつつ、今後に注目していきたいところですね。{/netabare}
・第2話:無難な日常回 →エルダにとってのいろいろな第一歩
{netabare}1話を受けて2話どうするの?感じでしたが、無難に日常回を入れてきましたね。
・妹の小柚子と親友高麗の紹介
まずは使えるサブキャラを育てるということで、上述2人をエルダに絡ませてきました。
・小柚子:小学生なのに料理が凄く上手で、町内でも一目置かれる存在。
・高麗:快活で歯に衣着せない言動もあるが、性格は男前(江戸っ子ぽさがある)
2人ともキャラは悪くなく、今後も期待できそう。
エルダにとっても小糸以外の初顔合わせで、ぎこちない感じであったがまずは第一歩。
・「佃煮とカエルキャラの食玩」で乗り切るAパート
っで、Aパートの話のメインは「佃煮とカエルキャラの食玩」という・・・
いやあ、この原作者なかなか大胆だなw特に「カエルキャラの食玩」については(1話で
も感じたが)オタクへの理解度というか描写がめちゃリアルでしっかりしているんだよ
な。本人も何かのオタクなのかなw
個人的にはエルダのキャラがより鮮明になって高評価だが、この辺は評価が分かれるかな。
・地元密着のもんじゃで締めるBパート
(小柚子のもんじゃ新メニュー開発依頼のリサーチを兼ねて)もんじゃを食べに行くとい
う話でしたが、月島ということで地元密着を印象付ける上手い流れでしたね。
そしてエルダにとっても初の外食(いつもは本堂で一人で食事している)という、ここで
も第一歩を踏み出します。
緩い日常回ながらも、エルダのキャラの輪郭をより明確にし、人間関係や外食して皆で食事
するという、エルダの閉ざされた世界が少しづづ変わっていくのを感じられた、意外とよく
練られた構成だったかなと思います。{/netabare}
・第3話:いろいろと作品の今後が見えてきた回
{netabare}・Aパート:お取り寄せグルメ/Bパート:小糸の巫女・継承の儀
可もなく不可もなく、緩い日常回って感じでしたが、
・(冷凍技術等)今とは違う、江戸時代の宅配事情
・きれいなガラス瓶に愛着 → 舶来品のギヤマンとして心躍らせていた過去
等、400年生きてきたエルダの「江戸時代の生活ぶり等の豆知識紹介」がこの作品の鉄板
ネタのひとつになるのかな。
また「小糸の巫女・継承の儀」では、先代巫女の「小糸の母」とのちょっとした思い出を
懐かし気に語るなど、(小糸は母との思い出が少ない感じで)こういうハートフルなネタ
も織り交ぜていくのかなっというのが垣間見えた回でしたね。
「エルフ設定」を上手く生かしつつも、ただこれだけだと「あと10話ほど大丈夫か?」
って不安もあったのですが・・・
・Cパート:新キャラ登場
終了間際に、大阪在住らしき「新エルフ」を突っ込んできました。さすがにその辺はきち
んと考えられているようです。次週は東京のエルザに会いにいくようで、この作品が
「出オチで失速とならず、今後に繋いでいけるか」
次週は結構重要な回になるかもですね。{/netabare}
・第4話:コメディ展開の限界が見えてきたんだが・・・
{netabare}・前回下記のように書いたんだが
>終了間際に、大阪在住らしき「新エルフ」を突っ込んできました。さすがにその辺はきち
>んと考えられているようです。次週は東京のエルダに会いにいくようで、この作品が
>「出オチで失速せず、今後に繋いでいけるか」
>次回は結構重要な回になるかもですね。
図らずも不安が的中した感じですね。
大阪のエルフ「ヨルデ」はエルダより1歳年上らしいが、幼稚で面倒くさいキャラ。個人的に
は笑いどころが一つもなく「なんでこんなキャラ設定にしちゃったの?」と苦言を呈したく
なるレベル。救いは大阪在住だから出番は少ないかなっと。
・Bパートはエルダが風邪を引き、小糸が世話を焼くという話だったが、こっちもこの2人でコメ
ディ展開していくのは厳しいって感じだったかな。
・親友の高麗を上手く使うor新キャラでの打開
・地元民とのふれあい&ハートフルなエピソード
ちょっとこの辺の割合を増やさないと、エルダも小糸も自分から面白展開を作っていけるキャ
ラじゃないので、誰かが火付けてやらないと面白く話が回っていかないという印象ですね。
(で、今回ヨルデを入れてみたものの、大きく期待を裏切ったかなっと)
それにエルダの声優「小清水亜美さん」の演技、少し愁いを含んだ回想などは、400年の歳月の
重みを感じさせ、今のところこの作品の一番のウリかなと思うので、その辺をもっと上手く活用
して欲しいところ。
今の感じだと次回もちょっと心配かなあ。{/netabare}
・第5話:これがこの作品の1つの理想パターンかな
{netabare}>・親友の高麗を上手く使うor新キャラでの打開
>・地元民とのふれあい&ハートフルなエピソード
>ちょっとこの辺の割合を増やさないと、今の感じだと次回もちょっと心配かなあ。
まあこちらの声が届いた訳でもないだろうが
・エルダの駄目っぷりをベースにしつつも
・飛脚や江戸のおしゃれ事情の豆知識は面白く
・Bパートで高麗が入ると、会話の流れに変化が生まれ〇
・最後に歴代巫女たちを偲ばせる、ハートフル展開でホロリとさせる
なんだ~、やればできるじゃないですか!
やっぱり前回のヨルデに問題があったようで・・・
飛びぬけた面白さではないですが、この作品らしい味のある構成だったかなっと。
あと、エルダの顔のアップは◎。やはり作画のレベルは高いので、そういうところも活かして
いけばいいんじゃないですかね。{/netabare}
・第6-7話:エルダが外出するとやはり話が広がり面白い
{netabare}(6話)
・Aパート:テスト勉強/Bパート:50年に1度の大神事
・テスト勉強でエルダに歴史のことを聞いたり、大神事では富士山が見える場所ということ
でスカイツリーに登りながら富士山の名前の由来等、エルダの豆知識多めでそこは面白い。
・ただ2人だけのコメディ展開は、(個人的には)やはりちと厳しい印象ですね。
・そして小糸は時折見せる、エルダの愁いを含む(?)笑顔があまり好きじゃないとのこと。
はじめはよくわからなかったのですが、EDの歌詞で
「たまにするその顔~遠くにいってしまいそうで~好きじゃなかった♪」
とあり、そういうことなのかなっと。こういう描写が入ると作品が締まってGood。
(7話)
・Aパート:昔の遊び/Bパート:福引き
・Aパートは小柚子回。
・小柚子の自由研究で「昔の遊び」を調べるとのことで、エルダが「私に任せろ」と。
「いかのぼり→たこあげ」になった経緯等、エルダの豆知識はやはり鉄板。
・しかしこの自由研究は、実は小柚子の嘘で、最近忙しくあまり構ってもらえない小糸に
遊んでもらいたかったから。
・普段のしっかり者キャラとのギャップ
・実は寂しがり屋だが甘え下手
ハートフルな展開で、小柚子の新たなる1面が見られた非常に優れた構成でしたね。
・Bパートは商店街へのお出かけ回。
・前回やったエルダがハマっている「カエルキャラの食玩」のレアアイテムが限定販売。
→ 抽選が外れて落ち込んでいるエルダだが、商店街の福引き景品にあることが判明。
ということで、2人で福引きのために商店街のスタンプラリーに参加することに。
・エルダを見つけると、陰から「高耳さま」と拝む町の人々。この辺り皆エルダとの付き
合い方を心得ているようです。
・そして商店会を回りスタンプを集め終わると、いざ福引きへ!
→ 見事5等で念願のレアアイテムをゲット!!
→ しかしこれには商店街の皆が裏で協力していて・・・
エルダが町の皆に愛されていることが改めて伝わる、こちらもいいエピソードでした。
エルダが外出するとやはり話が広がり断然面白くなりますね。
そもそも1話で「だから私と一緒に東京を観て回ろう」といった割に、神事以外ではほとんど
外出していないというw 作品も後半戦、エルダがいろいろな東京を観て回る展開が増えると
いいですね。{/netabare}
・第8話:新キャラ登場 →ギャンブルはエルフをも狂わすw
{netabare}今回は久々に新キャラ登場でした。4話でヨルデたちを出したきりなので、タイミング的にも悪
くないですね。金沢のエルフと巫女のようです。
・ハイラ
・前田利家に召喚されたという、エルダより100歳程年上のエルフ。そのためエルダを子供扱
いする。(エルダにはお姉ちゃんと呼ばれたいようだが、エルダは拒否)
・糸目で上品な話し方をするので、普通にしてれば高貴な雰囲気が漂う。
・でも、重度なギャンブル狂w
・小伊万里いすず
・8歳から麗耳神社の巫女をしている。小糸と同じ16歳の女子高生。
・インスタのフォロワー15万人を誇るインフルエンサー。
・実はハイラのことが好きすぎて、給料の大半をハイラのブロマイド作りに費やしている。
(こいつもちょっとおかしいやんw)
2人は「金沢物産展」のお手伝いをするために、今回上京。ハイラ曰く
「金沢は愛する氏子たちが住む街。だからこんな機会にお返しをしたい。」
と、立派な志を持っているのかと思いきや、やっぱりダメエルフだったかwww
しかも東京競馬場目当てのようですしw
(でも一番の目的は、エルダに200年ぶりに会いたかったらしい)
ハイラが道中ギャンブルで宿代をスッたため、2人は高耳神社でお世話になることに。
最初はハイラと最近上手くいっていない影響で、小糸に対してもツンケン気味ないすずでしたが、
小糸と同じで「ハイラの隣にいてもいい位かっこいい大人になりたい」といった思いを語り合い
ながら、すっかり打ち解けたようです。
今回一番面白かったのは、恒例のエルダの豆知識で「水茶屋娘」の話ですかね。
・水茶屋(今でいうカフェ)にアイドルばりの人気の町娘がいた。
・あまりの人気振りに「茶屋娘見立て番付」というランキングまであった。
・(一介の町娘が)当時最先端のメディア「浮世絵」にも描かれていた。
これって今のアイドル事情そのまんまやんけ!!江戸時代からすでにそんなシステムが存在して
いたのは驚きでしたね。
別れ際にいすずからこう問われます。
「寿命の短い私たちの方が先にいなくなる。それなら仲良くしないで、悲しい思いをさせない方
がいいと思うことはない?」
「あるよ。でもきっと間違ってる。」
それにいすずも同意。2人がエルダたちを思っていることが分かる、ほっこりとした締めでしたね。{/netabare}
・第9-10話:コメディ展開もこなれた感が出てきて〇
{netabare}(9話)
・Aパート:雨降り/Bパート:部屋の片づけ
・エルダ「雨は好き、堂々と引きこもれる」 →まあ晴れても引きこもるんですけどねw
2人で漫画を読んでいると、雨漏りが!
→ エルダのオタクグッズや押入れのものを退避
→ まさかBパートへの伏線だったとは・・・
・小柚子「傘をさすと片手がふさがって不便」
エルダ「ドローンに逆開きの傘をぶら下げるのはどうだ!」
→ エルフのくせに、人間よりハイテクに詳しく、柔軟な発想してるの草www
・雨も上がり、屋根の修理も終わり、出した荷物を片付けているとビデオテープが出てきて
→ 小糸の世代になるとビデオテープを知らないんだな・・・
(まあ「ReLIFE」でMDを知らないのをネタにしてた位だしなw)
しかも1本はβテープとか、またマニアックなw
・そのビデオテープを観ると、小糸と同じ頃の母親が映っていて・・・
エルダ「そのテープ小糸にあげようか?」
小糸「ううん、エルダが持ってて」
→ 行間を読むような「間」の演出といい、やっぱハートフル展開はさすがですね。
(10話)
・アバン:エルダの1日/Aパート:大阪ヨルデたちの日常/Bパート:金沢ハイラたちの日常
/Cパート:小糸の1日
・エルザ
・7時起こしてもらうの起きず →10時起床~4時就寝。
という夜型エルフに染まってる1日の紹介。
・ヨルデ
・こちらはエルダと違い、一人でウメダの地下街へ買いものに行き迷子になったり、食べ物
を奉納してくれた氏子さんにお礼にいくと言ってたり、積極的に外へ出歩いている模様。
・ハイラ
・いすずはハイラ好きが高じて、前回のブロマイドに続き、ハイラ写真集も作っている模様。
(200冊目)
・小糸
・巫女の朝は早い →5:20~23時就寝。
久しぶりに高麗が登場。
それぞれのエルフの日常を切り取り、対比で見せる構成はなかなか面白かったかな。
原作未読なので推測でしかないが、始めの頃のコメディ展開は。無理に笑いをとろうみたいな肩
に力が入ってたように感じたのですが、だんだん作品の方向性が固まってきて、コメディ展開も
自然でこなれた感ができてたように思いますね。
話数が進むほどに作品がよくなっていく感がいいですね。{/netabare}
・第11話:緩い日常回 →ラストは最終回への布石なのか?!
{netabare}・Aパート;探偵/Bパート:弓耳祭り
Aパートはガッツリ高麗ちゃん「暇だしな!」。
・エルダのオタクコレクション・ゴンゲムの限定プラモデルが見つからず、エルダは
「盗まれた」と大騒ぎ。 →遊びにきてた高麗が「探偵ごっこ」を始める。
・「探偵」も江戸時代の捜査を行う者(同心・与力等)「探偵方」と呼ばれたのが始
まり。今の形になったのは明治になり「私立探偵」現れてから。(エルダ豆知識)
・推理で犯人を暴き出すと、今度は裁判を始める高麗。
そしてエルダの豆知識「町奉行所」ネタ。
Bパートは弓耳祭り。
・海の平安を願う、高耳神社のお祭り →「お弓神事」宮司が船に乗り矢を射る。
エルダはその的を持つ係。(昔は矢を射てたが、誤って川に落ち溺れたのでやめた)
ここでも豆知識「徳川家康の運河整備」ネタ。
・ところが宮司(小糸の祖父)が怪我をしたため、今年は小糸が矢を射ることに・・・
もうラスト周辺ですが、緩い日常回で終わりましたね。弓耳祭りを描くのか思ったら、
その手前で終わったし。もしかしたら来週が最終回でそこで描くとか?!
このままだと、ちょっと消化不良な感じがしますね。{/netabare}
・第12話:「エルダダイブ」にコメディもキレッキレで満足感高かった
{netabare}・Aパート:お弓神事/Bパート:辻占
>もしかしたら来週が最終回でそこで描くとか?!
やはりラストは弓耳祭りで来ましたね。
・怪我で欠場する宮司(小糸の祖父)に代わり、矢を射ることになった小糸ですが、なか
なか上手くいきません。
で、エルダが見本をみせるのですが、さすが腐ってもエルフ!見事に中心を射抜きます。
「コツは風(の精霊)の声を聴くこと」さすがコツもエルフですw
・ついに弓耳祭り当日。ラブコメ等の夏祭りイベントとは違い、しっかり神事としてその
過程で町の人たちが信仰している様子を描いていたのは、さすがですね。
・そしてお弓神事本番。やはり2本の矢を外し、最後の矢を「エルダに当たらないように」
と大きく外した小糸。それを見てエルダは、なんと矢に向かって大きくジャンプ!!
盛大に海にドボン。でも矢は中心を射抜いていました。
このまさかの演出は心に響きました!!そして、島田のばあさんが「小糸の母」の時の
神事を振り返りホロリをさせるという・・・最終回神がかってるな。
・さて神事も終わり、日常に戻ったエルダたちですが、エルダには小さな不幸が立て続け
に起こり、エルダは不安に陥ります。
そんなエルダに小糸は本神社のお守りをおススメしますが、
「この私をご神体に祭るような神社のお守りは頼りない!!」
と、言い切っちゃいます。どうした最終回、ギャグもキレッキレだぞw
・で、「辻占」に頼ることにしたエルフ。
(江戸時代に流行った占い。夕方に辻(神の通り道)に立ち道行く人々の声を聞いて占う)
「ご祭神がよその神さまの声に頼るのはちょっと・・・」小糸のツッコミもキレッキレw
でも引きこもりのエルダが人通りの多い街角に立てるはずもなく・・・
最終回にしては、特別なこともなく普通の日常で締めましたが、お弓神事での「エルダダイブ」
やら日常のコメディにも切れがあり、結構見所は多かったかなと思います。{/netabare}
(最 終)
「『異色の組み合わせ』で『ハートフルコメディ』やるならこういうのやれよな!」ですが・・・
1話のレビューで書きましたが、特殊設定を打ち出してきたならそれを出オチで終わらせず、最後まで
その設定を活かしたストーリー展開をこちらは期待するわけですよ!
その点本作はしっかり最後まで、エルフという特殊設定をちゃんと活かせていたのではと評価。
そして他の方も「小清水劇場」と書かれていますが、エルダ役小清水亜美さんの「ダメエルフの緩さ」
や「400年の歳月の重みを感じさせる、少し愁いを含んだ回想」等はホントハマり役で、彼女の熱演
を楽しむだけでも、この作品を観る価値はあると思います。
あとエルダの顔のアップなど、やはり作画のレベルも相当高かったのではないかと。
ただこういう緩い感じのコメディはあまり見ないので、個人的にはコメディ展開の当たり外れはあった
かな。でも上述したように回を追うごとに「こなれてきた感」が出てきて、良くなってきてましたが。
あと個人的には「ハートフル要素」はもう少し多めの方がよかったかな。その方がエルダのキャラや
小清水さんの演技が活きたような。
それに「私と一緒に東京を観て回ろう。」と言っておきながら、全然東京巡りをしていない点も。
やはりエルダがもう少し外出した方が、展開に変化が生まれより面白くなったのではと思いますね。
この辺り、もし2期があればそういう機会も増えるのかもしれませんが。
それでも(出オチで終わり失速するのを懸念していましたが)最後までしっかり完走してくれたかなと
思います。
(追 記)
エルフの長寿命を生かした作品としては「葬送のフリーレン」が有名ですが(今年アニメ化)
・江戸前エルフ:「少年マガジンエッジ」2019年7月号~
・葬送のフリーレン:「週刊少年サンデー」2020年22・23合併号~
ということで、本作の方が先輩らしいので。