オカルトアニメOVAランキング 7

あにこれの全ユーザーがアニメOVAのオカルト成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月07日の時点で一番のオカルトアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

62.1 1 オカルトアニメランキング1位
3×3 EYES-サザンアイズ(OVA)

1991年1月1日
★★★★☆ 3.3 (39)
259人が棚に入れました
普通の高校生・藤井八雲。ある時彼は三只眼吽迦羅という妖怪の少女・パイと出会い、彼女と同様に不老不死となってしまう。だが、不老不死の体は永遠の寿命のためにやがて無気力無関心無感動となってしまうため、2人は人間となるために冒険の旅に出る。

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「三只眼吽迦羅」を読める人は私と同じ「无」ですね。

よく原作ファンからはキャラクターデザイン等の面で
良い評価を受けないOVA「3×3 EYES-サザンアイズ」ですが
アニメファンや業界内で高い評価を受ける名作でした。

しっかりとした実力に裏付けされるデザインのため、
同時期のアニメのデザインと比べ、今でも衰えない。

日本のアニメ業界において外すことの出来ない
アニメーター『新井浩一』の作監によるOVAで、
原作のストーリー序盤(当時未完)を全4章で制作された。

※新井浩一
東映動画出身のフリーアニメーター。

ゴリゴリ動くリミテッドアニメーションを得意とし、
「AKIRA」「老人Z」「マクロスプラス」
「攻殻機動隊」「イノセンス」「新世紀エヴァンゲリオン」
その他、主に劇場作品などに参加する
日本の主力アニメーターの一人。
作監、キャラクターデザインなども手がける。


作者の高田裕三は永井豪作品の大ファンであり
特に「デビルマン」の影響を多大に受ける。
好きが高じ、デビルマンのサウンドトラックCDの
ジャケットを描き下ろしたこともある。

その為、この「3×3 EYES-サザンアイズ」にも
イズムは受け継がれ、人間と化物の狭間で揺れ動く葛藤や
生物としてのあり方がテーマとされている。

暗い過去を持つ人物やテーマ性の反面、
明るさが最大の魅力で、終始コミカルさに溢れる。

物語は、
放蕩親父のせいで、
歌舞伎町のオカマバーで働く主人公“八雲”と
不老不死の秘術の謎を知る娘“パイ”が

夜の街で出会いを果たす所から始まる。

街に現れる巨大生物など、
原作漫画には映像的な表現がこれでもかと
つめ込まれていて、アニメにおいても
よくぞここまでと思うほど落とし込まれていた。

惜しむらくは場面によって原作に負けてる点。
だがそれと同じくらい原作に優るシーンも有る。
映像の丁寧さは折り紙つきで、文句のないアニメ化。

数あるOVA作品の中でも特筆すべきものだと思われる。


なんだかんだ一番嬉しかったのは、
キャストの声がイメージにピッタリなことですねw

不死身の主人公と、
可愛い2面性ヒロインをお楽しみ下さい。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14

おんじい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

三つ目の美少女は魔性の女ですね。

このOVA第1シリーズは、原作の1巻から2巻までの内容となっています。
分類的には冒険伝奇物か、ダークファンタジー系になるのでしょうか。

原作の漫画を学生の頃よく読んでいました。
三只眼吽迦羅(さんじやんうんから)とか无(ウー)など難しい言葉を
読み仮名なしで読めるようになれたのもこの漫画のおかげでした。
土爪(トウチャオ)ぐらいなら使えるんじゃないかと錯覚した、
黒歴史を築いてくれた漫画でもあります^^;

今思うと、パイはツンデレに八重歯、2重人格と
今のアニメのヒロイン要素をすべて含んだ、初代萌えキャラといえるのではないでしょうか。


アニメになっていたんだーと懐かしさも相まって思わず鑑賞しましたが、
これは思い出だけに留めておくべきでしたねー。
作画が古臭いのはしょうがないとしても、
今見るとあまりにもお粗末な戦闘シーンでした。
それにシナリオ。
原作に忠実に再現されてはいるのですが、
もう少しアニメ用に脚色しても良かったのではないでしょうか。

ただ、原作のエキゾチックなアジアンテイストと
怪しげなエロティックさがよく表現されていたのは良かったです。
それと、林原めぐみさんの三只眼とパイの一人二役の使い分けの上手さも。


こういう『アジアンテイストな伝奇物』という分野のアニメ、
ありそうでなかなかないですねぇ。
需要がないんでしょうか。
自分は好きなんですが^^;

投稿 : 2025/02/01
♥ : 5

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

2重人格ヒロインの魅力を認識させた大作の序章

とは言っても、元ネタ「三つ目がとおる」の2重人格ヒーローがありましたけどね

三只眼という不死に近い存在の少女(三〇〇歳くらい)の「パールバティー」は、人間になること(死ぬこと)を望み、そのためのアイテム「ニンゲンの像」を求めて日本にやってくる
主人公「藤井八雲」は、パイと名乗る東南アジア系の少女と出会うが、直後に事故で死にかける
パイは人間になるためのパールバティーの新しい人格であり、八雲を助けるために自分の下僕であるウーという存在にする術をかける
ウーもまた不死であるが術は自力で覚えなければならない

ということで、ストーリーが進むんですが、この設定のキモは、人間の少女の自覚を持ったパイが、命を捨てて自分を守ってくれる八雲に恋をしていくという、現代のラノベテンプレの走りと言うことです

アニメの出来はあんまりよくないし、4話で物足りないですが、ラストはちょっといいです

投稿 : 2025/02/01
♥ : 10

77.3 2 オカルトアニメランキング2位
HELLSING OVA(OVA)

2006年2月10日
★★★★★ 4.2 (709)
3727人が棚に入れました
反キリスト的モンスターの絶滅を目的とする大英帝国ヘルシング機関の当主インテグラが囲う不死身の吸血鬼アーカードによって、新米吸血鬼となったセラスの運命。
そしてアーカードとバチカンの特務機関イスカリオテに属するアンデルセンの死闘が描かれる。
ネタバレ

やっぱり!!のり塩 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

柔な奴は近寄るな作品★

■評価
テーマ性    :★★★★  4.0
グロアクション度:★★★★★ 5.0
キャラ立ち度  :★★★★☆ 4.5
深いストーリー度:★★★   3.0
おススメ度   :★★★★☆ 4.1

■ストーリー
バンパイア狩りを生業とする英国ヘルシング機関は
最強のバンパイアこと『アーカード』を従え、増殖するバンパイアと
グールの殲滅に手を焼いていた。しかし、一つの事件をきっかけに
英国ヘルシングを狙う謎の組織『ミレニアム』の存在をしる事となる。
そして第三の敵であるバチカンも漁夫の利を得るべく隠した刃を研ぐので
あった。はたしてミレニアムとは何者なのか?この闘争の果てに何が残る
のか?

■感想
この作品・・・ダークファンタジーアクションとして強烈なインパクトを残す。
本作はグロやら宗教やら虐殺やら倫理観すべて無視して禁じ手を
アクション演出に使う気概には圧巻。アニメータの職人芸を見たという
よりも作り手の執念や怨念という様なとんでもないものを拝見してしまった。
{netabare}
この作品の説明として、三組織による三つ巴の闘争から決着までを
描いた非常にシンプルな作品になる。だけど本作のテーマである『渇
望』と『闘争』をベースに練り込んだキャラ達の黒々とした濃さは
他の作品と一線を画す。
ここに登場するキャラ達をみていると人を暴力や闘争に駆り立てているのが
『渇望』である事が良く描かれていると思う。
登場キャラの『渇望』と『闘争』をざっと書くと以下の通り。
※インテグラ:ヘルシング総帥としてバンパイアを殲滅する事を渇望。
※少佐:英国に戦争をしかけアーカードに復讐する事を渇望。
※セラス:バンパイアである事を許容できずも人の血を渇望。
※ウォルター:若き肉体とアーカードとの闘争を渇望
※アンデルセン神父:宿敵アーカードとの闘争を渇望
※マクスウェル:すべての権力を手中に収め周囲に復讐する事を渇望
※ベルナドッド:セラスの心、そして自分の生きる場所を渇望
※ペンウッド卿:臆病な自分に失望しつつも部下や友人達に報いる事を渇望
※アーカード:人間に殺される事?そして強者との闘争を渇望

登場するキャラほぼ全員がなにかしらに渇望し闘争に身を投じている。
特にナチスなども本作で登場し、その残虐性が特筆されているけれど
本質はそこではない気がする。それが何かというと実際のナチスも
経済不況に喘ぎ強いリーダーを求めた国民の渇望の果てにヒトラーが
誕生し成立しえた組織ともいえる。それにヒトラー自身も侵略戦争に
よって軍需産業を盛りたてて経済を立て直し一大帝国を築いて
ゲルマン民族の力を世界に誇示する事を渇望していた・・・。
『その時代の価値観』と『人の渇望』から生み出された闘争がナチスであり
この作品のテーマである『闘争』と『渇望』こそが人の本質でもある・・・
という事を原作者は語りたかったのではないかと思う。
(これが人の全てだとは思ってませんが)

何かに『渇望』する事は悪い事ではないし、この世の誰しもが何かに
渇望している。その渇望が人の闘争や暴力への導火線にもなりうる危険性
もあるし、尊い勇気や愛情なんてものも生み出す事が、この作品でドラマ
ティックに描かれている。このキャラ達がおりなすドラマティックな描写や
セリフが私にとって面白い所!!なんというか渇望している各々キャラが言う
セリフだから成り立つ名シーンが満載です。
登場キャラ達が渇望し闘争の果てに残すものは『虚無』か?『禍根』か?
『希望』か?色々と思うところがある結末もみどころの一つ。

それ以外でもレンタルDVDで5.1chサラウンドで聞かせてくれるのは
感激です。かなりの臨場感を感じ取れる音響設定でどのアクションシーンも
素晴らしかった。特にセラスの飛行船迎撃シーンの超重火器オンパレードは
凄すぎて口あんぐりで、アーノルド・シュワちゃんあたりにお願いした
かったアクションを全てセラスがやってくれている。

ここまで書けば察して頂いている方もいると思いますが、ストーリー自体に
深みは無いし(キャラは除く)、アクションシーンの演出も過度なグロや
残虐さの胸糞の悪さは私の想像よりも上をいく。
だからグロ大丈夫という方も油断は禁物であり、手放しに全てが最高だ!!
皆さん全員におススメです・・・とは褒め称え辛い。はっきり言うと見る人に
よっては悪趣味な作品だと思う。
{/netabare}

最後にこの作品は見たくない人は見なくて良いというスタンスの作品です。
この作品には自身の利や身を案じて争いから引き下がる・・・という様な
柔な奴は存在しない。身の一片まで焼き尽くすまで闘争そして闘争を
繰り返す強者ばかりだ。だから視聴する側もそれなりの覚悟と体力を
要求される作品だと思う。人間の本質の”一部”を覗き見たい方には
おススメしたいです。

ご拝読有り難うございました。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 11

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

諸君私は戦争が大好きだ!

お気に入りの棚ができたときから未評価のままずっと放り込んでありましたが
ついにようやく☆で評価してやることができます

散々だったTVアニメ版
その不満点をほぼすべて解消したのがこのOVA版です
その辺のくだりはTV版のレビューに記述しておいたので
興味のある方はどうぞhttp://www.anikore.jp/review/464312/

TV版が放送されたのが2001年
OVA版がスタートしたのが2006年
原作の完結が2008年
OVAの完結がようやく去年の暮

原作は月刊誌の連載だったので
そんなに原作の進むペースは速くありませんでした
しかし、それでも一向に縮まらないペースでのOVA製作
公式HPを覘きに行くたび発売延期の文字に落胆させられました
いやまったく、累計何回延期したんだろうね?
これからこの作品を見ようという方は幸せです
ワクワクして開いたサイトに延期の文字を見つけて絶望することも
「○○までには必ず・・・」という謝罪文をみて
そんないい加減なこと言って・・・どうせそこにも間に合わないんだろ!?
などと、軽く人間不信に陥ることもないのですから

まぁしかし、その遅延は作品に対して妥協を許さない姿勢の表れで
身を焦がす思いで待たされ続けたことにも
十分納得がいく仕上がりになっています
1~4巻、5~7巻、8~10巻でそれぞれ制作会社と監督が変更になっており
お蔭でそのつなぎの部分では若干の違和感が拭えないですが
それにしたってそれぞれのスタッフが持てる力を最大限に注いだ結果
それぞれのカラーが出てしまっているだけのこと
どの巻も非常にハイクオリティな映像を提供してくれています
とにかく原作へのリスペクトを強く感じる仕上がりなので
原作ファンならば見て損は無いでしょうね

原作は知らないけれどちょっと気になる
でもOVA購入は敷居が高いという人は
3月3日からWOWOWプライムで一挙放送するみたいなので
それを見てみるといいんじゃないかな?

どういう番組構成になっているかわかりませんが
もしかしたら特典映像のTheDAWNとドリフターズは
一挙放送では見られないかもしれません

TheDAWNはヘルシングの外伝にあたる作品です
第2次大戦下の1944年ワルシャワ
かつてのヘルシング機関とナチスとの邂逅が描かれており
本編の源流となるエピソードだったはずなのですが
連載誌の廃刊によりお蔵入りとなり6話までしか発表されていません
原作者曰くまだあと80ページ分くらいあるんだとか
ファン達は皆、加筆のうえで出版されることを願ってやまないものですが
原作者の素振りからするとちょっと期待薄かもしれません

一方ドリフターズは平野耕太の最新作で
まだしっかりとアニメ化できるほど原作ストックがありません
しかし、こうやってその片鱗を見せてくれるという事は
ゆくゆくはこのOVA版HELLSINGと同等のクオリティで
ドリフターズも映像化してもらえるに違いないと
そう信じるに足る150秒でした

しかし何と言っても圧巻なのは本編映像
TV版では登場すらさせて貰えなかった
少佐率いるミレニアムの連中が
なんとも生き生きと、そう、実に生き生きと死んでゆく様には
まさに感無量でした

特に少佐は漫画史に残る名悪役でしょう
台詞回しに抜群のセンスを見せるこの作品の中でも
一際異彩を放っているのが少佐の含蓄のあるセリフの数々
彼はただの狂人じゃありません
洗練された超一流の狂人です
それを見事に演じきった飛田展男さんに脱帽
特にレビュータイトルにもなっているあの演説
本当にシビレました
あれをアニメで披露してもらえただけで
もう私は大満足です

とにかく全体的なクオリティの高さと原作再現度には太鼓判を押せる内容
前述のとおり原作ファンならば見て損は無い出来栄えですが
そもそも原作ファンならばこんなレビュー読む前に
とっくに見終わっているはずですね

原作漫画はよく知らないという方は
かなり刺激の強い作品なので
肌に合わない可能性があることを
十分に留意したうえでご覧ください
まぁその尖った部分が売りのアニメですから
そこがダメな人はとことんダメだと思いますが
ハマる人はドハマりすること間違いなしですよ

投稿 : 2025/02/01
♥ : 20

いしゆう さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

英国を飲み込む 弱肉強食のモンスターバトル !

あらすじはあにこれを参照ください
発売時期:2006年2月~2012年12月


〇物語
時代は20世紀末 場所は英国
一般の人には知らされていない
吸血鬼 グール 人狼 などのモンスターがいる世界の中
彼らが所属する各組織 その抗争を描いた作品です。 

とってもバイオレンスでダークファンタジー系の世界観なので
戦いは血がドバドバーって流れて 思わず目を伏せるような
刺激が強い表現があります 向き不向きハッキリ分かれる作品かも

物語の展開は割とサクサクしてます 
敵味方は組織ごとで分かれているので とても分かり易かったです

ただ 1話1話がとても凝縮された内容で 
1話観終わると 結構な充実感に包まれました。


〇中二病設定
敵味方の各組織名ですが

・大英帝国王立国教騎士団(通称ヘルシング機関)
・特務機関イスカリオテ
・第九次空中機動十字軍
・ミレニアム
・ワイルドギース

どうですか とても仰々しいでしょ? 
そこにモンスターが加わるんです 
これ系が好きな人には たまらない世界観だと思います♪


〇個人的な見所紹介
冒頭に挙げた モンスター同士のバトル! 
一言でいえば 単純な殺し合いなんですが その内容と規模が凄い!

主人公は最強の吸血鬼で不死身のアーカード 
彼は 文句なしの強キャラですが 対抗するのも負けじと強キャラ
そんな モンスター同士のぶつかり合いは勿論 
そこに人類も参加しての抗争はまさに 荒々しくて非情な弱肉強食の世界!

異能の力と銃などの兵器が乱れ舞う戦場に
首都ロンドンが飲み込まれていく様子は圧巻です。


〇個人的 好きなキャラ
まずは”ベルナドット”
モンスターバトルに参加する傭兵集団”ワイルドギース”の隊長
どんな絶望の中でも 部下の前では決して弱さを見せない
その姿に 感動しました! 時々キャラが崩壊するところも好きです。

そして”セラス”
この作品に彼女がいなければ 
息が詰まって 視聴中断していたかもしれません
彼女は作品唯一の癒しキャラなんです○o。.

それと 作中段々と逞しく成長する彼女は目が離せません
序盤と終盤の彼女の凄い変化! これは必見ですよ!
 

〇観終わって
疲れました 何だろう 文字にすると勘違いさせるような感じですね
計10話なんですが何か大長編を観た後に感じる あの感じ わかります?
文字では表現できませんが ”それ”を 体で感じました。
( 良く分からない感想で ごめんなさい。 )

キャラも内容も全てが濃い!
それと 所々 残酷なシーンがあるため
正直 食事中の視聴はおススメ出来ません。 

ただ 食事しなくても 気になる展開
バラエティ豊かなキャラ達 スパイスの効いた画
ボリューム満点の内容に満腹 これらが好きなら試す価値ありです!


以上最後までお読み下さりありがとうございました。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■■□■□

〇最後に
制作会社

サテライト 1-4話 (2006年)
マッドハウス 5-7話 (2008年)
グラフィニカ 8-10話 (2011年)

三社でバトンを繋ぎ完結って普通に凄いですよね?
物語ってどうしても ラストまで観たいって思います! 
だから本当にうれしい! ありがとうございました♪。 












 

投稿 : 2025/02/01
♥ : 26

58.4 3 オカルトアニメランキング3位
SUPERNATURAL THE ANIMATION [スーパーナチュラル ジ アニメーション](OVA)

2011年1月1日
★★★★☆ 3.5 (39)
245人が棚に入れました
悪霊ハンターの兄弟サムとディーンは、サムの予知夢に従い、各地で起こる怪奇な事件を追う。そんな中、二人は母メアリーを襲った黄色い目の悪魔を追って消息を絶った父ジョンと再会した。次から次へと現れる悪霊と対峙する三人だが、父は息子を、息子たちは父を守ろうとする。黄色い目の悪魔が三人の前に現れる本当の目的とは・・・。

おふとん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

全米を廻って悪霊退治、アメリカの人気ドラマを何故かアニメ化。

原作はアメリカの実写ドラマ。全22話のOVA。
原作ファン向けの作品と思われ、ご新規さん獲得はあまり考慮してない感じ。恐らく本作を観ようとする人のほとんどは原作も観ているかと思いますので、特に内容には触れず私の感想をダラダラと・・・

日本のアニメ会社の制作ということで、和風化して実写版で慣れ親しんだイメージが損なわれているのではないかと心配しましたが杞憂でした。(よく考えればアメリカのアニメ会社の制作だったら心配どころの騒ぎじゃ済まなかったかも)

完全な和風ではない、アメリカのアニメと日本アニメの合の子のようなキャラデザインが意外に合う。
あまり似てないけど見た目で性格的な特徴が伝わってくるウィンチェスター兄弟に好感が持てました。
人物に対する陽の当て方、影の当て方(ちょっと影当て過ぎ)、全体的に少し褪せた感じの色使い等々、陽射しの強そうな北米をイメージさせる映像表現で原作の舞台を上手く再現していますね。
第1話でこそどうしても違和感を覚えましたが、実写版の吹替と同じ声優を起用していることもあって、
2話3話と進むうちに実写版に近い感覚で観られるようになりました。これは素直に嬉しかった。
実写版のイメージを損なうことなくアニメ化した点では優等生の部類に入る作品ではないかと。

音楽についてはEDは原作ファンおなじみの曲なのでいいとして、劇中のBGMが使い回し多過ぎ。
明らかにシーンに合ってない使い方もあってちょっとウンザリしました。

ストーリーは基本的に原作Season2までを踏襲しつつ尺に合わせて改変、ほぼオリジナルの回も。
1話あたり時間にして6割程度になったのでタイトでスピーディーになっている分、原作にあった「遊び」の部分がごっそり削られていて1話の中に緩急が無い。私のように纏めて観るタイプにはこれは辛い。
全4話ぐらいの短距離走ならともかく、全22話でこれをやられると集中力が持続せずあっという間に息切れ。2~3話観る毎に襲ってくる疲労感に纏め観断念。原作は何話連続で観ようともこんなことなかったのですが・・・

ええと・・・・それで、何でアニメ化したのかという根本的な疑問・・・・・・・何で?
普通に考えれば、実写ではできない映像表現力を生かしたアニメならではの作品にしたいからってところでしょうが、実写の方はCGを多用したやたら豪華な演出というわけでもないのに、それでもアニメの方が殆どの点で地味。グロ描写でややアニメに軍配と言った程度。
実写の方もホラーとしては軽量級、多少怖くなったところで元が元、夜中のトイレも1人でいける。
「アニメ版は実写版よりここが凄い」ってところがどうにも思い浮かばない。

「何がしたかったのかは何となくわかるが、やりかったことというのはその程度なのか?」
などと評論家きどりで偉そうに曰うわけですが、多分どうアニメ化してもグダグダ文句垂れる自分が容易に想像できるので、結局スパナチュに関して言えば私は強硬な原作原理主義者なのでしょう。


原作の世界観を大崩れさせることなくアニメ化した優等生。でもアニメ版ならではの良さを見出せなかった点が個人的には残念。原作ファンを意識しすぎて小さく纏まってしまった印象(私みたいにうっさいのがいるからダメなんだな)。1度観れば充分でした。


以下余談

どうでもいい小ネタを2つ。

本作ED一枚目の絵で、ディーンがインパラの上に乗って足ギターで弾いている曲は
Survivorの「Eye Of The Tiger」。 Season4 Episode6 EDからの一コマ。

アニメ版制作後の実写版Season7から、ディーンのお気に入りに「アジアの巨乳.com」に加え
「アジアのポルノアニメ」が仲間入り。 ・・・・アジア好きだねディーン( ^ω^)

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

とにかくカッコいい!

まず初めに言っておきますが、私はこの作品の実写版がメチャクチャ好きなので、この作品に関しては過大評価的にも感じるレビューになってしまう可能性もあるのでご了承願えたらと思います。

◆この作品の内容は・・・
海外ドラマでシリーズ化されている「スーパーナチュラル」のシーズン1、2のアニメ化にあたります。
このアニメがどういうストーリーかと申しますと、主人公であるディーンとサムという二人の兄弟が、母親と恋人の謎の死の原因を追及する事や謎の失踪をした父親を探しながら、アメリカ全土を巡り悪霊やモンスターなどを退治するという話。
そしてその裏にはびこる大きな運命にかかわっていく事になっていきます。

◆この作品の楽しみ方について・・・
序盤は実写版を視聴していないとわかりずらい展開から始まります。
とりあえず第1話目はディーンとサムのカッコよさを知り、第2話目はスーパーナチュラルのシナリオの良さを感じて、第3話目からはディーンとサムの背負っている宿命を感じてスーパーナチュラルの世界観がわかり始めるといった感じでしょうか・・・。
そして、この作品は実写版をそのままアニメ化したわけではなく、実写版にはない重要なオリジナルエピソードもたくさんあるので、実写版よりも深くスーパーナチュラルの世界を体験する事もできました。
最近流行の派手な戦闘アクションはあまりなく、敵の正体や謎を解明し悪霊を退治する時も塩を使って悪霊払いをするような王道の本格的オカルトアニメであります。
とはいえ、敵と対峙するときは緊張感溢れる展開が見られました。

◆作画について・・・
この作品、作画がまるでアメリカアニメのような作風で初見の方は違和感を感じるかもしれません。
ですが、このアニメを制作した会社は「サマーウォーズ」や「パプリカ」などを制作した「マッドハウス」。
「デスノート」の時もそうでしたが、ダークな雰囲気の映像描写のクオリティが素晴らしく、スーパーナチュラルの世界観をこれ以上ないくらいの出来でよく描かれていました。
またキャラデザはそのまま実写版から持ってきたような絵で描かれていて、特にディーンは実写そっくりの絵でした。

◆声優陣は・・・
声優に関してもこの作品のファンには嬉しいキャスティング。
ディーン役に「東地宏樹」、サム役に「内田夕夜」という様に主要キャラには実写版の吹き替え声優とほぼ変わらないキャスティング。
それに加え毎エピソードごとのゲスト声優もすごく、「桑島法子」、「能登麻美子」、「水樹奈々」、「三木眞一郎」、さらには「GACKT」などもキャスティングされています。

◆音楽は・・・
ED曲の「Carry On Wayward Son」は個人的にも大好きな曲、1話完結のこの作品で一段落したタイミングで流れるこの曲は古き良きアメリカという雰囲気があり、広大のアメリカを旅しながら聴きたくなるようなロマンある素晴らしい曲です。

◆見どころは・・・
この作品の見どころはなんといってもディーンとサムのカッコ良さと兄弟愛の素晴らしさ!
兄のディーンは普段はお気楽なもののいざとなったらすごく頼りになる弟想いの人物であり、弟のサムは常に冷静で真面目な青年。
ある意味対極な性格の兄弟ですが、この二人がインパラという車に乗ってアメリカを巡る雰囲気もワクワクしてたまらない魅力。
過酷な運命に巻き込まれながらも、二人のカッコ良さを十分に楽しんでもらえたらと思います。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 27

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

軽快なノリとは裏腹にマジで怖い まさにこれは【インスタントスリラー】

オイラが言うと全部胡散臭く聞こえるわーw


アメリカの人気ドラマをマッドハウス新進気鋭の若手監督、いしづかあつこと宮繁之の二人が完全アニメ化


横暴な兄ディーンと真面目な弟サム
二人の兄弟が父の残したメモ帳を頼りに悪魔祓いをしたり、超常現象や猟奇事件を解決していくオカルト&サイコミステリーアクション
二人の軽快な掛け合いと迫力あるアクションシーンが売りで、ぶっちゃけてしまうと【武闘派なXファイル】という印象な原作


これをアニメ化に際し見事に再現してみせたのは素晴らしいと思います
てか意外とアニメ化向きでしたね^q^


もちろんドラマと比べると1話の尺は短くなっていることもあり、より軽快に、より濃縮された例えるなればエスプレッソのような味わいに仕上がっていますね
こういったスリラー作品は「怖い」と思わせることが重要です
手の込んだ作品ならば怖いモノは当然のように仕上がってくると思いますが、これだけ軽いノリにも関わらず映像クオリティの高さやしっかりとリズムを刻んでくる展開の押し寄せ方が上手くてハッキリと殺人鬼は怖く!バケモノはキモく!描かれているのですね
マッドハウスの仕事ぶりに拍手です^^b


言うなれば、無性に恐怖映画が見たくなったときにカップラーメン感覚でお手軽に楽しめる『インスタントスリラー』です


エピソードによってはキュンと来る切ないお話もあったりで、そんなときいしづか監督の女性らしい感性が発揮されていたりでGJです、いしづかさん^^b


原作のあるお話の面白さは当然保証しますが、アニメオリジナルの回は『夏目友人帳』辺りの寓話を意識した内容になってますんで原作に思い入れのある方がどう感じられるかは分かりかねます;
オイラ的にはなかなか感慨深いお話が多くて素晴らしい出来だったと感じましたよ^q^

投稿 : 2025/02/01
♥ : 16

60.2 4 オカルトアニメランキング4位
あるゾンビ少女の災難(Webアニメ)

2018年7月4日
★★★★☆ 3.1 (53)
200人が棚に入れました
夏休みで学生が出払った深夜の菊花大学。里帰りをしなかったオカルト研究会の男女5人は、第一回納涼クエストと称して、徳川埋蔵金が収められているという噂のある大学の資料庫に忍び込む。だがそこには埋蔵金などはなく、あったのは極めて保存状態の良い2体の女性のミイラだった。

仲間を焚きつけて資料庫に侵入させた鴨志田沙也香は、そのミイラの体内にあった謎の宝石“生命の石"を密かに奪う。埋蔵金が見つからず当てが外れた彼らは資料庫を立ち去るが、生命の石が奪われたことがトリガーとなり、2体のミイラが死から蘇ってしまう。

声優・キャラクター
早見沙織、小倉唯、白石涼子、杉田智和、沢城みゆき、M・A・O、久保ユリカ、鈴木達央、三輪隆博、麦人
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

B級エロスプラッタホラーとして見ると捻りもあるし面白いです。

 冒頭からキャラ達の演技が余りにチープなので、これは期待できないなあ、と思いました。想像通りのレベルの低さでした。音楽とセリフの音量バランスが悪いのも気になりました。

 ただ、なんといいますか、そのチープさが味になっています。B級エロスプラッタホラーのような途中で切るにはおしい面白さがありました。といいますか、完全にそれを意識した作りですね。定番の痴話げんかもありますし、おっぱいポロリもあります。

 なお、確かにゾンビものですけど、どちらかと言えば吸血鬼ものという感じでした。

 総評です。B級エロスプラッタホラーの面白さに一ひねり加えた感じです。初めの30分のチープさを堪能すると、どんどん話に引き込まれます。演出もキャラも展開も全てがチープですが、そこを真面目に論評しないでつっこむのが楽しむコツです。

 そして、話の展開に不思議な爽快感があります。なるほど、そう来ましたかと感心します。エロもスプラッタも作画のチープさが緩和してくれるので生々しくないのもいいです。
 なお、チープではあっても、作画は悪くないです。結構よく動いていたし、線は単調ですけど、破綻もなく必要十分以上のレベルです。キャラデザはゾンビ2人は可愛いです。その他はちょっと適当感はありますけど。

 逆説で言っているわけではなく、安っぽいのしか作れないと割り切って、このこういうストーリーを選んだのだとしたら、かなりの工夫だと思います。かなり面白いです。声優さんは豪華だし、悪くない作品でした。

 ですので、高めの評価ですが、これは工夫という点で素直に感心したということです。主観点で75点くらい上げてもいいかも。

 アマプラにありますので、ちょっと毛色の変わったアニメを楽しみたい方、お勧めです。埋もれるには惜しい作品ですので、是非。




 なお、散々けなしてやろうと思って、ツッコミどころをメモしてたら、書き切れないくらいでした。でもそれが良い、という感じです。

 一部のツッコミどころを挙げるだけで、{netabare}大学生がリスクを冒して研究施設には忍び込まないだろうとか、寮の窓の真ん前で男女で抱き合わないだろうとか、犯罪を犯したことを咎められているのに能天気にカメラで撮影を頼むとか、腕取れてるのにその行動は出来ないだろうとか、あれだけ必死に助けを求めている状況なのにいくらなんでも無視はしないだろうとか、人が死んでいるのに携帯の貸し借りでもめるとか、通信教育で格闘できるとか、腕引きちぎれる人間と戦ってそんなもので済むかとか、100年前のヨーロッパの服装じゃないだろうとか、{/netabare}1分毎に「おいおい、それはないだろう」があります。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 3
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ぽろりとボロリのセットものです。

原作知らず。

B級オカルト映画を暇つぶしに流してみるのがお好きな方には、その用途の範囲内でお勧めできる・・・かも?
僕? んん~・・・・面白くないわけじゃないんだけど・・・楽しいわけでもないって言うか・・・・中途半端。

ライトノベル原作・WEB配信アニメ?80分もの。dアニメでたまたま見つけたので何となく観てみました。で、何ともいえない感想です。2000年代の、予算あまりでちょっと作ってみました的な作風を感じたのですが、声を当てているのが最近の方ばかり・・・って2018年制作ですか。

あらすじは、公式などをご参照ください。そこにある2体のゾンビが主役で、ゾンビなだけにどちらも人外の能力を備えています。そして「生命の石」を取り返すために、それを奪った人間たちに襲いかかる。。。。と。


おっぱいぽろり、あります。頭骨ぼろりとセットになります。
血液びちゃーん、脳漿ぐしゃーん、カニバリズムめいたものもありますよ。
耐性がない方、嫌いな方は避けた方が良いでしょう。

上述のように、スプラッタ要素もあるのですが、変にコメディーを差し込んでくるので、怖さも気持ち悪さも中途半端に思いました。山場に向かうまでの「奪ったものたち」である人間の浅ましさ、汚さの方がドラマとしては良かった(胸糞展開です)。一人、変な子います。ちょっとではなくウザかったです。{netabare} 奪ったもの、すなわち学生たちの中でただ独り生き残った子、お話しのまとめに活かせなかったのかな・・・ {/netabare}

「最後の敵」も最初の方から登場してはいるものの、敵としては山場になってはじめて機能します。驚きと言うよりも、拍子抜けするバックグラウンドの開示もあるのですが、なんていうか、その「敵」の背景がよく分からないのです。上滑り感満載の、B級映画の悪ノリを感じました。

キャラデザインは、個人的には好きです。ちょっと古い感じがしますが、ダメではないと思います。
作画は安定していると思います(配信ものだし、そこはね)。びちゃーんぐちゃーんは、もう少し攻めることも出来たように思いますが、WEB配信とはいえいろいろ「配慮」が必要なご時世なのでしょうか。
また、アクションシーンが多いのですが、それは良かったと思います。
劇伴・・・なんも印象に残ってないです。邪魔はしなかったかな。

声優陣は過剰なほど豪華です。ただ、演出のせいでしょうか、なんか上滑りしているようなところも感じました。演技が悪いというわけではないのですが。。。キャラ設定かな。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 5
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

思っていたよりコメディ要素多め。だけどやっぱりグロ注意。

原作未読。U-NEXTにて視聴。

【あらすじ】
{netabare}夏休みで学生が出払った深夜の菊花大学。里帰りをしなかったオカルト研究会の男女5人は、第一回納涼クエストと称して、徳川埋蔵金が収められているという噂のある大学の資料庫に忍び込む。だがそこには埋蔵金などはなく、あったのは極めて保存状態の良い2体の女性のミイラだった。

仲間を焚きつけて資料庫に侵入させた鴨志田沙也香は、そのミイラの体内にあった謎の宝石“生命の石"を密かに奪う。埋蔵金が見つからず当てが外れた彼らは資料庫を立ち去るが、生命の石が奪われたことがトリガーとなり、2体のミイラが死から蘇ってしまう。

蘇った少女=魔術によって不死の存在となりながらも不慮の出来事からミイラにされていた元男爵令嬢ユーフロジーヌ・シュトゥディオンと、彼女の侍女として作られたホムンクルスのアルマ・Vは、奪われた宝石を求めてオカルト研究会のメンバーたちを襲撃していく。

果たしてメンバーたちは生き残れるのか? そして生命の石を奪った訳とは? 深夜の学生寮を血まみれの惨劇が襲う・・・。{/netabare}
(公式サイトより)

【感想】
物語としては、わりと面白かった。
主導権が二転三転していく流れは、自然で悪くなかった。

グロい描写が多数あり、視聴者を選ぶかもしれない。

コメディ要素も多く、視聴していて飽きさせない。

いまいち評価が伸びないのは作画。
作画崩壊というより、キャラデザの問題か?
あまり可愛さを感じない女性陣。
感情移入しづらいところが残念。

ただし、これには好みがあるので・・・。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 9

60.2 5 オカルトアニメランキング5位
帝都物語(OVA)

1991年9月27日
★★★★☆ 3.2 (15)
95人が棚に入れました
明治40年。実業家渋沢栄一が中心となり、天皇家のアドバイザーを務める土御門家の陰陽師・平井保昌らが加わって、帝都東京を軍事的のみならず霊的にも世界最強の都市に改造しようという秘密計画が進められていた。だが、時を同じくして、この帝都改造計画のメンバーの一人である大蔵省の官吏・辰宮洋一郎の妹・由佳里をつけ狙う黒い影が現れる。東洋の呪術を操る魔人・加藤保憲である。彼の目的は、帝都崩壊。強い霊能力をもつ由佳里を媒体にして、日本全土を破壊するだろう威力を持つ平将門の霊を目覚めさせようとしているのだ。そんな加藤の計画を知った平井は、加藤との壮絶な戦いに挑むのだが…。
ネタバレ

おなべ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

加藤保憲…帝都を呪う者なり

原作は1985年に発表された荒俣宏の小説。
平将門の怨念により帝都の破壊を目論む魔人「加藤保憲」とその野望を阻止するべく立ち向かう人々を軸とした伝記作品です。


この作品…世界覧が非常に魅力的です。
五芒星の白手袋をはめ、陸軍将校の軍服をまとった謎の魔術師、加藤保憲。帝都を舞台に繰り広げられる能力者や陰陽師たちのサイキックバトル。後発の作品に多大な影響を与えたであろうオカルト・科学入り交じった設定は浪漫を感じます。
明治、大正当時の時代背景が忠実に作られていて、人々の和洋折衷取り入れた服装や小道具も一つ一つ丁寧に描かれています。登場人物がトコトコ何気なく歩いている美術背景もしっかり描き込んでありました。


さて、肝心の内容となりますと…。
緻密な内容を細やかに述べている原作を、そのまま映像化は中々出来るはずもなく、OVAで尺も限られていることもあってか、重要箇所をポンポン早いテンポで展開させていく為、原作未読の方も既に読んだ方も内容を追っていくのに精一杯です。
外道陰陽師加藤保憲と良いもん陰陽師たちがよくバトルするのですが「それは一体どのような魔術でどんな効果があるのか」説明皆無でガンガン行くので、こちらからすると「なんかすんげえバトルをしてるぜ…」と思うしか術はなし。「馬鹿め…奇門遁甲を自ら解除しおって」なんて専門用語が突如出て来ます。式神はわかるけど"奇門遁甲"をパっと頭で浮かべるのは難しいものです。
1・2話はまだしも3・4話は恐るべき急スピードであっちやこっちやに話が飛び進みます。演出で上手く流れを作っているけど、やっぱり唐突感否めない場面が多々あるのでゆっくりストーリーを味わいたかったですね。


膨大な人物に見せ場を作るのは流石に無理があるもので「この人どんな役割だっけ」とど忘れしてしまうキャラが少々いました。しかし主要人物はしっかりキャラが立っていました。特に辰宮家を巡る愛憎まみれた修羅場は見所です。
辰宮洋一郎は家庭を顧みないワーカーホリックな兄ちゃんですが、過去に妹と一線を越えてしまい、それでも妹への愛が止まりません。
辰宮由佳理は愛おしい乙女な妹ですが、お兄ちゃんラブな上、魔人・加藤と関わったためにだんだん気がふれていきます。
そんな由佳理を心から愛し執着する洋一郎の友人・鳴滝純一。
…文章で書いただけでも昼ドラかっていうくらいドロドロしていますわ。サイキックバトルの影で見え隠れする兄妹の禁断の関係は、眉唾物でビックリ仰天の連続でしたね。
{netabare} 辰宮由佳理…序盤は周りに振り回される弱々しいヒロインで、自己主張も別段ないため感情移入し辛かったです。でも後半になるにつれて、意識が宙に舞ってしまった病人のような風貌になっていったのは気の毒でしたね。
驚いたのが、てっきり加藤との間で出来たと思っていた雪子が、兄・洋一郎の娘だったこと!そうだったのか…確かに2話で妹との怪しげな場面は描かれていましたけど。
更に衝撃だったのが4話で明かされた、兄と妹がワケありになったであろう如何わしい回想シーン。あんな生々しい演出をよくやってのけたものです。何でもこの作品には「エヴァンゲリオン」に携わったスタッフがいるとか。それを聞いてものすごく納得しました。{/netabare}

でもやはり…魔人・加藤保憲のインパクトにはどれも劣りましょう。
実写映画で演じた嶋田久作があまりにもハマり役だった為か、今作の加藤のビジュアルは嶋田さんそっくり!声も嶋田さん本人が務めています。
ヒロイン誘拐するし帝都破壊しまくるし悪者であることは間違いないのに、なんて魅力的なキャラクターなんでしょう…。痩せてのっぽな身体に軍服をまとうシルエットが先ずカッコいいのなんのその。若干滑舌が宜しくない時もありましたが、嶋田久作の声が渋くて貫禄を見せてくれます。
加藤保憲はどういう魔人で何で帝都を破壊したいのか、肝となる謎がおざなりで消化不良でしたが、帝都を破壊するべく血反吐吐きながら全力投球で魔術を唱える真摯な姿に、何だか応援もしたくなってしまいました(笑)
{netabare} 巫女さんと加藤の愛憎関係は良かったですね。加藤の人間味がちょっと見えました。加藤も引いた巫女さんの最強無敵究極観音菩薩パワーは流石に反則ではないかと(笑) {/netabare}

説明不足な面も多いですが、原作を知る上で最低限な内容は抑えているのではないかと感じました。ダークヒーロー加藤保憲の魅力は十二分に堪能出来ると思います。後期に出て来る最強の巫女さんとの交流はもっと時間を掛けて見たかったですね。
監督は劇場版銀河鉄道999を手掛けたりんたろうさん。999でも薄々見せた不気味なタッチが今作では発揮されています。エログロ際どいシーンが容赦ないので人を選ぶかもしれません。

最後に余談…。
本作では今は亡き塩沢兼人さんが、シスターコンプレックスの困った兄ちゃん辰宮洋一郎を演じています。クールなボイスを保ちつつも妹の愛が止まらないため「わかってるよぉ!」とか「ゆかりぃ…!」とか、塩沢さんの演技の新鮮な一面を見れたような気がします。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 11

tinzei さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

あの荒俣宏作品

ova4巻
妖怪博士なんて呼ばれてクイズ番組で見かける荒俣宏の作品。

ストーリーは帝都(東京)を守護している平将門を起こして帝都を破壊しようとする加藤とそれに対抗する人々の物語。

実在の人物が多く出てくる、特に幸田露伴や渋沢栄一は主役級に出てくる。というかそもそも主役は誰だ、敵が加藤というのはわかるんだが・・・
最後のとこだけ見れば主人公は恵子かと思うが前半は出てなかったから違うかな、分けてもいいから明確な主人公が欲しかった。

実写映画もやった有名作らしいが、いかんせん昔の作品だからよく知らん、この作品で加藤の声をやった嶋田久作さんは実写映画でも同じ役をしている、ある程度ドラマや邦画を見たことある人なら名前は知らなくても顔は知っているのでは?

上でも言った通り加藤の声を嶋田久作さんがやっている、ただドラマや邦画で嶋田さんを見たことのある人ならわかる通り、何言ってのかわからない事がある、加藤の実在モデルで実写映画でも演じているからと言って別にアニメまで声当てしなくてもよかったんじゃないかね・・・

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

ひげ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

大正桜にグロテスクの嵐

非常に有名な原作です。勝新の映画も有名です。
なんといっても加藤役の嶋田さんね。
新映画の時に仮面ノリダーと戦ってなかったけ?
学校の加藤君たちはみんな嶋田さんのマネをな・・。

このアニメを見ると、原作の後年に与えた影響の大きさを感じることができるかと。
アニメ漫画だとサイレントメビウスが有名フォロワー?
極最近でもどこかでみたことある展開、アイテム、設定、演出、そして中二っぷり。まさに愉悦。

タイトル通りサクラ大戦はあきらかにこのパロディ。
実写の新しいほうは『帝都大戦』という題名でして・・・。

アニメ版おもしろいんです。かっこいいです。
でもグロです。鬼畜です。
下請けがガイナックスだったような気がします。
ただひとつゆるせないのが加藤のコスを後期でかえちゃったんすよ・・。軍服超かっこいいのに。

パケ画がシャドルーの総帥みたい?お察しください。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 13

57.8 6 オカルトアニメランキング6位
真・女神転生 東京黙示録(OVA)

1995年6月21日
★★★★☆ 3.1 (14)
78人が棚に入れました
 人気ゲーム「女神転生」シリーズのOV化。普通の高校生、相馬小次郎は夢を見ていた。炎に包まれた東京と悪魔が作る暗黒の世界。小次郎に語りかける落ち武者の姿をした悪魔。それと同じ夢を見てうなされる八神咲は小次郎と同じ学校に転校してきた少女だった。二人が出会い、平和な学園は一転して悪魔に狙われる城と化す。そんな二人に不思議な力が宿る。それは悪魔と戦い、夢に見た崩壊していく東京を救うという何者かのメッセージなのかもしれないのだが…。

ゼルミナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

伝奇アニメ幕の内弁当

2019再観。
ン十年ぶりに見ると趣深いものがあるわー。好き。

「女神転生」シリーズの特徴である秩序、混沌、善、悪、といった各勢力のせめぎあいを長くはない尺の中でなんとか表現しようという意欲は感じられる。
各キャラ1回は見せ場があるのも好感。
その他、ケルベロスや、悪魔召喚プログラム、平将門公など、メガテン的お約束ガジェットも盛り込まれており、物語が全くの別物であることを除けば(それが最大の問題という気もするが…w)むしろ良質なゲームのOVA化と言えるのではないだろうか。
ゲームの物語の壮大さを考えればOVAではもちろん、TVアニメでもやりきれたかどうか…という気もするしな。
『とにかく原作通りに!』という近年の風潮に飽きてきた身としては新鮮にみれた感。(もっとも、当時は「全然違う!」と憤ってた記憶もあるが…)

アニメの出来としては大貫健一のキャラデザはやっぱいいなあとか、緑川光を筆頭に豪華な声優陣に微笑んでしまうとかその程度。
ちょいちょい裸も出るんだが、髪ブラになってるキャラと、そうでないキャラの差はなんなんだろう(笑)

あと、主人公とライバルキャラの関係性がデビルマンっぽかったり、忍者、ゴスロリ、坊さん(ジジイ)、ボディコン女魔術師、甲高い声でしゃべる雑魚悪魔など、伝奇もの定番が詰め込まれてるのも趣深い。
当時のスタンダードだったんかなー? 検証したいくらい。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

だんちょー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

原作レイプもいいとこですw

1995年のOVA作品。全2話。

原作ゲームはプレイ済み。

私はこのゲームの大ファンで世界中様々な神話や宗教をモチーフに独特の世界観を描いている素晴らしいゲームなのですが・・・

やはりオリジナルストーリーのアニメにするとダメですねwww

原作レイプもいいところですorz

絵もなんだか古臭くてひどいなぁ・・・ なんて思ってましたが、考えてみればエヴァとほぼ同時期。

これは単純にクオリティの低さの問題でした・・・

そもそも手に入れることすらもう難しい作品ですのでお勧めしませんwww

これ見るならゲームしてくださいwww

投稿 : 2025/02/01
♥ : 6

Baal さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

まあまあだったかな・・・

スーパーファミコンで最初に出されたゲーム

を元に作られた漫画が原作です。

登場キャラ等は漫画オリジナルで

ストーリーは『偽典・女神転生』と

一部関連するところがある。

ゲームも漫画も知らないので世界観等は

一切わからなかったのですが東洋ファンタジーと

西洋ファンタジーを一緒くたにした作風に

思いました。

原作ゲームも気になるのでプレイしてみようかな

と思いました。

作画は当時のものなので評価はしないことに

しています。

思いのほか見入ってしまった作品でした。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 10

55.4 7 オカルトアニメランキング7位
ファースト・スクワッド(OVA)

2009年1月1日
★★★★☆ 3.2 (18)
70人が棚に入れました
舞台は1942年。膠着した戦況を打開すべく、ドイツアーネンエルベは伝説の騎士ヴォルフ男爵とその騎士団を冥界から呼び覚まそうとしていた。赤軍諜報部に所属するナージャは、ドイツ軍の攻撃によって失ったかつての同僚たちを冥界から招き寄せ、これに対抗する…

素振りをする素振り さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

続編は作らないのでしょうか?

ストーリー設定に多少無理があるような気はしますが、割り切って観るなら、、、まぁ、それなりに面白いような気もしないでもないんですが・・・。
でも、この終わり方なら続編がないとおかしいと思うのはワタシだけでしょうか。。。

数多くのストーリー設定を短い時間に無理矢理詰め込んだ感じがします。

PV映像の動画を観た印象でDVD購入を検討していましたが、買わなくて正解でした。

作画が非常に美しい分、勿体無い作品に仕上がってしまった気がします。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0
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