インターハイで恋愛なTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のインターハイで恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月10日の時点で一番のインターハイで恋愛なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.3 1 インターハイで恋愛なアニメランキング1位
彼氏彼女の事情(TVアニメ動画)

1998年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (606)
3663人が棚に入れました
県内随一の進学校である県立北栄高校の一年生、宮沢雪野は自他共に認める成績優秀・スポーツ万能・容姿端麗の優等生。しかし彼女の実態は虚栄心の塊で、賞賛を浴びる為だけに日々たゆまぬ努力をこなし優等生を演じていたのだった。ところが同級生の有馬総一郎は、雪野の念願だった新入生総代をさらったうえに美形で運動神経に優れ性格も良い、人に好かれるタイプだった。そんな総一郎に激しい対抗心を燃やす雪野だったが、ひょんなことから彼に自分の正体を知られてしまう。脅されていいように利用されるうち雪野は、総一郎もまた自らを演じていた事を知るのだった・・。

声優・キャラクター
榎本温子、鈴木千尋、野田順子、私市淳、新谷真弓、草尾毅、小山裕香、渡辺由紀、山本麻里安
ネタバレ

ゅず さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

人は恋模様+らしく。

【一言紹介】

自分らしくいられるって
大事なことだなと思いました。
恋愛するとらしくいられないときも
あるけど
そうゆう人のココロ模様が
細かく見えてくる

【評価的なもの】
エヴァと同じ曲や演出が出てくるところは
使い回しだとは思わないし、むしろ面白い。
内容も自分はこうゆうの好きだから
すごく楽しめてる。

背景だけのコマや目線、空白の間。
マンガみたいって思うかもしれないけど
そこに音楽がつくと、時間感覚がうまれるし
ギャグでテンション上げてる分、メリハリしていて
そういった演出は見ていて心地よかった。

【ゅずわーるど】
【らしくあれ】
{netabare}

私もこうやって自分を作っているよ
きっと君と一緒だよ

小さな一つ一つは全て
作られたもの?
それは自分が作った自分だから
自分の中にあるものしか
出てこない。

だからいくら君が作ったって
君自身だよ。
深い君だって見える所にいるんだよ。

見てくれる人がいるなら
私はすごく嬉しいや。

{/netabare}

【スキの定義】
{netabare}
スキって
なんだろうね。


一緒にいたい?
ドキドキする?
甘えることができる?
自分らしくいられる?
お互いのこと尊重できる?
ペース乱されちゃう?
一緒にいて安心、心地良い?

私は全部同じにはならない。
だから大切を簡単に
選んじゃいけない。


・好きだから
入り口の扉あけておいて
入りやすいようにしておくの
入ってきてくれたら
次の扉が開く仕組み。
だけど気を使いすぎて、
自分から開けれない扉が出てくる
それは鍵を使わないとあかないの。

・甘えても
楽でいられると同時に
甘やかしてもらっても
逆に迷惑をかけてるんじゃないかと
気負いする
自分に気を使ってるんじゃないかと
すごく心配になる。

・一緒にいて心地良いと
気を使いすぎず、
本当の自分らしくいられて、
とても安心する。
自分は心の奥で
こうゆう気持ちになれる人と
ずっと一緒にいたいんだなぁ。。
と思い知らされる


さぁ選んでよ。
スキを選ぶなら。
覚悟を決めなきゃ。

自分は選べない。
選んじゃいけない。
だからこのままでいるのがいい。
でもそれすらシバヒメちゃんみたいなウソかもね

{/netabare}

【願い】
{netabare}
話を聞いて欲しくてお願いする時
それだけで
自分のわがままに付き合ってもらってる
と思ってる。

願いを言える自分がいるのなら
それはすごくいいこと。

願いを言わなくなった自分は
我慢する自分。

できるだけ
無理せず
自分らしくありたいな。
{/netabare}

【ドク占、執着、心欲望】

{netabare}
自分だけ特別に思ってくれたら
どんなにいいだろう
って思う

それと同時に執着心というか
自分が一番近い存在でいたい
自分が想ってると同じように
相手に思われたい。

近付けば近づくほど
自分と相手は違うヒトであることを
知ってしまう。

違うから触れ合える。
でも違うから
悩んだり、苦しんだり、
同じでありたいと願ってしまうんだ。

追いかけても、人混みの中へ
紛れて行くようなヒトの後を
ずっと追いかけ続けることはできない

だからといって一本道であっても
自分の足で追いつけるか。

一緒に並んで歩けたらどんなに素敵だろうか
{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 25
ネタバレ

Zel さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

愛は広がっていくものだから・・・

1998年放映作品
2クール全26話

GAINAXが庵野監督で送り出した名作
原作が神なのに加えて制作陣も超A級とくれば面白くない訳がない
第一話からグッと惹きこまれる展開
コメディ部分は本気で大爆笑できる!ちょっとおもしろ過ぎて外での鑑賞は要注意です!
しかし本筋は繊細なテーマを扱っており、学園青春物としても最高級の仕上がりとなってます
笑いあり、感動ありで今観ても十分素晴らしい作品

個人的に印象に残るエピソードは、主人公雪野の父:洋之と幼馴染だった母:都香の小学校から中学にかけての過去のお話

※少しだけネタバレになるから一応隠します。でも本編に差支えは殆ど無いと思うので、作品の雰囲気掴みたい方はどうぞ。

{netabare} 幼い頃に両親を亡くした洋之にたくさんの愛情をかけて育ててくれた祖父が洋之が中学の卒業式に亡くなるシーン

泣き崩れる洋之
「年寄りと暮らすのはなにか切ない。
老いとともに、ただただどこまでも優しくなってゆくじいさんが切なくて。
いつの頃からか強く思うようになった。早く大人になりたいって。大人になって稼いでじいさんに恩返ししてあげたいって。
どうして間に合わなかったんだろう…ッ!
あんなに愛していたのに、なにもできなかった…ッ!!」

都香は微笑みながら洋之に応える
「おじいさんはとっても幸せだったよ。ヒロちゃんが、ただこの世に生まれてきてくれただけで、充分満たされるくらいに。きっと、愛はそれほど深いんだよ」{/netabare}


号泣できます
本当に台詞がひとつひとつ心に響く
キャラデザも作画も素晴らしい
そして声優陣が本当にいい仕事してます

後半庵野監督が監督を降りて少しカオスな展開になってしまったのが悔やまれてならない
最後までしっかりやって綺麗に完結させてくれれば伝説のアニメになったかも知れぬのに…
しかしそれを差し引いても観る価値120%あるので未視聴の方は是非観て見て欲しい作品です

余談ですが、この作品の劇中音楽が「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」にて使用されてます
初めて「破」を劇場で鑑賞した時思わずニヤリとしてしまいましたw


主人公の雪野と総一郎
雪野は榎本温子さん
総一郎は鈴木千尋さん

雪野の妹の2人月野と花野
月野は渡邊由紀さん
花野は山本麻里安さん

雪野の友達
つばさ役の新谷真弓さん
椿役の千葉紗子さん
りか役の福井裕佳梨さん

作品の中核を担う上記声優陣は全員「彼氏彼女の事情」がアニメ声優デビュー作品です
庵野監督の考えで大規模なオーディションを実施して募った
今では有名声優になっている人もたくさんいます!

投稿 : 2025/04/05
♥ : 29

ゆっぴー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

心情表現を大切に表現した作品です。庵野監督が少女漫画アニメ化したらこうなりました笑

原作 漫画(花ゆめコミック) 全21巻 完結
原作者 津田雅美
監督 庵野秀明
制作 GAINAX
2クール 全26話
原作既読 

監督がエヴァの庵野監督。リアルタイムで観てました。
エヴァ視聴後だった当時、観てすぐに庵野監督だとわかる構成でした笑
今観ても、そんなに古く感じないアニメだと思います。
ちなみに、アニメ観て原作を集めました笑

この作品はあとにもさきにも、少女漫画のアニメ化としては、こういった
構成はないと思います。
エヴァみたいにA・Bパート毎の白黒アイキャッチ、そして四字熟語のサブタイトル。予告はアフレコ現場で声優さんが実写出演での声のみ。
エンディングはおそらくどこかの学校内の風景のみ(毎回視点が変わる)。

でもそれが良かったと思います。
作品自体、キャラのバックボーンがそれぞれ深く、主人公を取り巻く環境の表現を庵野監督ならではの表現力で作ったら、こうなった・・・て感じです。
主人公が抱える苦悩、プレッシャー、そして友達、家族、恋人との関係。
原作の不器用で、一直線な主人公を庵野監督が魅力的に表現してくれていると思います。

あらすじとしては
見栄と名誉が生きがいの主人公が、初めて味わう2番という屈辱。1番をあっさり持っていく完璧超人の男子高校生に時に対立し、時に救われ、そして恋をしていくお話です。見栄が邪魔して心から友達と言える友達がいなかった主人公も、恋をして、その過程で親友を得て大きくなっていきます。
ただ、主人公は気がついて無かった。
完璧超人の好きになった人、後に彼氏になったその人は、心のそこでは苦しみ、救いを求めていたことに・・・。

最終的に主人公が魅力的になってどんどん可愛くなっていくんですが、一緒に幸せになっていくだろう彼氏が、ほんとは一番不幸になっていく・・・
そして、主人公はそれを知らない・・・
この過程が、この作品の最大の魅力だと思います。
だから気になって原作を集めたわけですが・・・庵野監督おそるべし!

作画、背景は当時の作品としてはいいと思います!
音楽監修は藤井フミヤ。
CVはオーデションで選ばれた新人さんというのも意外性ありました。
もちろん、CV合ってると思います!

青春、ラブコメ、家族、親友、夢や希望、挫折や嫉妬、サクセスストーリー等、ご興味ある方におすすめします!

原作ではアニメ後、いろいろあるわけですが、彼氏の心の闇についてはよりつっこんでいきます。
最終巻では10年後になってます!
はたして宮沢と有馬は?

投稿 : 2025/04/05
♥ : 9

70.2 2 インターハイで恋愛なアニメランキング2位
アオのハコ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (123)
408人が棚に入れました
毎朝一番に会いたい人がいる―― 中高一貫のスポーツ強豪校・栄明高校に入学する、男子バドミントン部の一年生・猪股大喜。 大喜は毎朝、朝練で顔を合わせる一つ上の先輩、鹿野千夏に恋をする。 千夏は女子バスケットボール部のエースで、校内外問わず人気の高嶺の花。 部活に恋に勉強に、大喜にとって忙しい高校生活がはじまる、そんなある日――
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

7話 作画は万策尽きた?内容は中庸すぎて引っ掛かりがないです。

1話 同居しないとラブコメって描けないの?だったら別離で終えて欲しい。

{netabare} ラブストーリーかあ…作画に力入ってますね。一目でわかる女性原作のキャラデザ。髪の表現(当然アホ毛がない)と胴体の長さのリアリティですね。スポーツ少女の脚がそんなに細いわけねーだろということ以外は、悪くないキャラデザな気がします。

 それにしても、世の中のラブコメは同居しないと成立しない病にでもかかったんでしょうか。だったらラブが上手くいかないか、上手くいっても別れるのを描ければ尊敬するんですけど。私は中学高校の彼氏彼女は成長があれば別れるのが自然だと思います。

 少年ジャンプ本誌かあ…ジャンプならもっととんがった作品でもいいんだよ、と言いたくなる王道ラブストーリーですから破綻はないのかなあ…。女性原作者ならそれでも、その破局に成長を乗っけれらると思いますので、ぜひスポーツのためでも人間の成長のためでもいいですけど「上手くいかないラブストーリー」を見せてほしいなあ。この題材で上手く行くラブストーリーは創作上の逃げだと思います。{/netabare}


2話「タッチ」を思い出します。つまり王道少年誌ラブコメということでしょう。

{netabare} 新体操ヒロインと言えば「タッチ」あだち充氏ですね。あの作品も半同居みたいな部屋がありました。そう考えると同居というのも、古き良きラブコメの伝統なのかなあと思わなくはないです。近すぎる距離感もあだち充芸です。

 ストーリーとしては、ヒナの新体操にかける情熱をどう活かせるかですね。スポーツと恋愛がほんのりテーマになるならいいんじゃないでしょうか。ただ、残念ながら彼女は魅力的に描きすぎですね。負けヒロイン確定じゃないですか。

「タッチ」の達也もそうは見えませんが、死ぬほど努力をして結果的に弟に追いつきました。実はその熱血もモテる理由にもドラマにもなります。

 違うのは行動にいちいち理屈をつけて言葉で説明してしまうところでしょうね。あだち充はその辺の描き方のセンスが抜群でした。本作はどこに持ち味を持てるかでしょう。

 女性原作者なので少女漫画的な部分もありますが、構造は少年誌ラブコメの王道なんでしょうね。そのハイブリッドが売りになるのかもしれません。

 面白いかと問われると、どうなんでしょうね。「現代のラブコメとは?どう展開させるのか」というメタ的な興味はあるんですけど、行く末が想像でき過ぎるので、キャラに今後入り込めるかですね。 {/netabare}


3話 王道すぎてレビューしてもしょうがないかも。意外性があればまた書きます。

{netabare} 同居設定が活かせるてるかとか、セリフが多すぎるとか、若干言いたいことはありますが、まあ、少年誌的ラブコメとしてはやっぱり王道ですね。
 ライバルになりそうな先輩に彼女がもういるのはやっぱり女性作家ならではでしょう。ここで一回NTRが入ると非常に興味深い話になるんですけど。

 それは置いておいて、展開は新体操の負けヒロイン込みで予想が付きますが、そこではなくてエピソードで胸がキュンとなるのを楽しむタイプなのでしょう。
 私が見続けるかわかりませんが「少年ジャンプ」の連載だとするとそれが少年~思春期向けの正しいラブコメの在り方なんでしょう。

 レビューはその予想から外れて面白そうになったら、あるいはテーマ性が見いだせる何かがあれば、そしてNTRがあれば、またレビューします。多分そうにはならない気がします。{/netabare}


6話 モノローグいらない。俳句やモンタージュ効果のような内面から湧き上がる感情を作れていない。

{netabare} この作品を見ていて王道ラブコメなのに退屈なんだろう?というよりラブコメに見えないんだろう?と思っていました。もちろんコメディが弱いのはあります。ですが、ラブストーリー成分強めの作品はいくらでもあります。

 で、この退屈な原因がわかりました。女子側のモノローグが多すぎるんですよね。つまり、女子側が好きなのかどうかわからないという恋愛疑似体験のドキドキ感が全くないです。特に新体操の子ですけど「あいつと話したい」をモノローグで言うから安っぽくなります。

 例えばこの子は苦しい場面を見せたあと、つねに主人公を探すようなものを反復すれば、意識なのか無意識なのかわからないけど、この子は主人公がいるから頑張れるということです。説明する必要はないし、説明すると浅い感情にみえます。そう…切なさが表現できないと言っても良いでしょう。
 意識なのか無意識なのか、モヤモヤした状態に感情的なリアリティを感じます。そして、反復により視聴者・読み手の内面にしみわたってきます。こういう演出がほぼないです。

 そして、先輩の方も心のモヤモヤを階段に座って一人でしゃべっちゃってます。ここは風景描写だけでいいんじゃいのかなあ…

「プレバト」というテレビ番組で俳句のコーナーがありますが、そこでよく先生が言っているのは風景を描写するのが俳句だということです。感情や動きを説明してはいけません。
 これは映画でもマンガでもアニメでも通じる部分があると思います。モンタージュ効果に近いものがありますが、読み手の内面にある経験や情報と結びついた情動と、展開している物語の風景描写の連続から生まれる意味とリンクして深い感動に繋がるのだと思います。

 あだち充氏や庵野秀明氏はこれを多用します。多用しすぎて鼻につきますが、しかし、一方ではだからこそ何かを感じるのです。(追記 本当の意味でのモンタージュ効果はあだち充氏。庵野秀明氏は象徴にしてしまっている気もします)

 その意味ではヒロインがしゃべりすぎれば説明文にしかなりません。つまり、キャラの感情が外部にあって視聴者の内面とつながりません。だから、作画が良くても、映像表現を工夫しても意味がないです。絵柄を頑張って作画しているのに、その絵柄の意味が喪失しています。同じような展開の作品はいくらでもありますが、そういところで本作は退屈なんだと思います。

 そういえば「義妹生活」もカメラワークと演出をがんばっていたのに説明してしまうから浅い話になっていました。女子のセリフを7割カットすれば感動は読み手に委ねられたのに、と思います。裏を返せば、つまり読者・視聴者を信用していないということです。

 本作は、逆に女子のモノローグを全部消せば、現状とまったく同じ作品でも深味が出る可能性すらあります。

 もちろん、主要メンバーたちがいい子過ぎるのもキャラ論として問題です。ただ、そこは昔からあると言えばありますから目は瞑れる部分かもしれません。{/netabare}


7話 作画は万策尽きた?内容は中庸すぎて引っ掛かりがないです。

 紙芝居?作画が動きませんでしたね。万策尽きる前兆なんでしょうか。まあ、それは制作の都合でしょうから内容とは切り分けた方がいいでしょう。

 本作の原作コミックは大変売り上げが高いそうですね。つまり性別年齢に関係なく支持されるということ。言い換えると内容がマイルドでストレスがなく分かりやすく、エモい、感動を適度にいれている、と言えるのではと7話まで見て思いました。特にジャンプ系はアンケート方式に頼っているのでこの傾向が強いかなと思います。

 この作品を楽しんでいる層というかボリュームゾーンからはそこが評価されているでしょうし、それはまったく否定しません。少女と少年に受ける作品が基本的には爆発的な売り上げになりがちです。そういう層がアニメを支えているのも事実でしょう。

 ですが、作品の質としては、ここにきてアンケート方式の功罪は感じますね。「ダンダダン」ですら、なんか出会いの鮮烈さを失ってどんどんマイルドになって行ってますし…ヒューマンドラマの引き延ばしとか過去回想が始まるのでしょうか?それを言うならドラゴンボールからしてそうですか…まあ、時代というよりやっぱりジャンプ系ですね。

 少年ジャンプの掲載順を分析すると24年11月上旬で1位ワンピース2位アオのハコ3位サカモトデイズ4位あかね噺5位逃げ上手の若君だそうで、要するにこれらの作品は私は避けた方がいいということでしょう。

 何が言いたいかというと、中庸すぎて引っ掛かりがないので視聴中断します。中庸はある意味高度な人間の状態なんですけど、創作物だと特徴がないとうか…否定すらできないというか…なんか低評価の点数も違う気がしますので、オール3のままにしておきます。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 13
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

モヤモヤを痛みを伴いながら具体化する過程が実にアオハル

朝練でよく一緒になるバスケ部のメインヒロイン・鹿野千夏に、
バド部の高1男子主人公・猪股大喜が恋をして。
でもまずは部活から頑張ると互いに距離を測っている間に、
主人公の幼馴染の新体操有力選手が“マケイン”ポジションから巻き返しを狙って、
トライアングルになったりする。
同名ジャンプ連載の青春部活コミック(未読)の2クール連続アニメ化作品の1期目(全25話)


【物語 4.0点】
シナリオ展開はマンガらしく大胆。
それでいて青春心理の自己分析など心情描写の繊細さに惹かれる。


序盤から、憧れの千夏先輩と{netabare}同居生活{/netabare}が始まる。
後半クール、煮え切らない三角関係の膠着打破の起爆剤として投入される
超・積極恋愛体質の女子マネというテンプレ。
などシナリオ展開上、都合の良いイベントが次々と迷いなく繰り出されるが、
部活に恋と、アオハルの勢い押されて、リアリティなど気にしている場合じゃない感じ。

そもそも千夏先輩や雛みたいな非実在美少女など、
現実は愚か、仮想世界でもお目にかかることは滅多にないので、
これはフィクション、楽しんだ者勝ちという私の割り切りは0話から完璧?ですw


前半戦は恋よりまずは部活という傾向もあってか、
どちらかと言うと、突っ走る青少年の若さ、勢いが目立つ構成。
若人は良いのう~と好感はしましたが、果たして2クール目までスタミナ保つのか?
という懸念があったのも事実。

後半に入って、これは良いなと転機になったのが、
{netabare}バド部の針生先輩と守屋花恋{/netabare}という別形態のカップルの提示。
それまでは主人公・大喜のインターハイ行ったら千夏先輩に告白する縛りとか。
本気で部活に打ち込のに恋は足かせになるから二の次。
という価値観に大喜も視聴者も囚われる一点集中構成でしたが。

恋と部活、仕事は両立し得る。何なら恋が下支えとなり、目標や夢を追う原動力になるまである。
先を征く先輩カップルというモデルケースで視野を広げられたことで、
部活頑張りたいけど先輩を想い幼馴染に想われるこの気持ちとどう折り合い、決着を付けていくべきか。
大喜の自己分析を私も共有しやすくなって、いっそう惹き込まれました。
だから終盤の(※核心的ネタバレ){netabare}雛とのハッキリしない関係を絶ち、千夏先輩にアタックを仕掛ける。{/netabare}
という大喜の決断も、優柔不断から来た青春の過ちではなく納得感の方が私は強いです。

よってアオハルに脳を焼かれてのぼせ上がっていたのは前半ですが、
少年少女の揺れ動く心理をより本腰を入れてつかみに行こうと身を乗り出したのは後半。
爽やかな1クール目より、いっそう痛みも苦みも伴う2クール目の方が、私は好きという結論になります。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・テレコム・アニメーションフィルム

近年のアニメ視聴においては、作画技術以上に撮影技術の進展に驚かされることが多いのですが、本作も同様。
後光に照らされて白んだ主線から輝きを放つ千夏先輩とか、眩しすぎて語彙力を失います。
それでいて、恋に高まる乙女の肌色のグラデーションなど、心情を表す作画も上々。
古くは『ルパン三世 カリオストロの城』なども手掛けて来た同スタジオ。
伝統的なアナログ描画スキルだけでなく、革新的なデジタル技術の受容による進化も順調なようです。


背景美術で好きだったのが、体育館。
スポーツ強豪校たる中高一貫校・栄明が誇る、オープンワールドかよって位ビッグサイズの競技施設。
多数の部活を仕切りなしで、青春丸ごと飲み込むこの屋内では、
新体操部からバド部、バスケ部まで風通しが良く、恋の噂もよく通り、
部活を横断する各種進展イベントの進行もシームレスです。
前期EDアニメ冒頭で流れる体育館の設定画像を眺めるのが、私が密かに楽しみな週課でした。


大喜と千夏の足首に巻かれたミサンガなど、
小物に心情を映すお仕事も、青少年の心理分析に有用。

妙に脳裏に焼き付いているのが、第20話の焼きそばとたこ焼き。
千夏先輩一択だったはずの大喜が、
にわかに入って来た雛への想いを処理できずグチャグチャになっていたのに対して、
ダチの笠原が、大喜の100%を占める千夏(焼きそば)だけでなく、
雛(たこ焼き)への気持ちも3割くらい上乗せされることもあるんじゃないかと、
焼きそばに、たこ焼きを盛り付けてアドバイスするカット。

美少女、粉物天国と化したパック。
美味しいそうより先に胃もたれしそうと思った私w
アオハルは元気な内にしておくべきものだと再認識(苦笑)


【キャラ 4.5点】
負けヒロインが尊すぎる。

大喜の千夏先輩への想いの強さを知った上で、尚、食い下がろうとする雛。
マケインポジションとしては、不器用で玉砕して大ケガしちゃうタイプではない。
むしろ致命傷を負わないように大喜との距離を慎重に詰めていく。
その健気さが、もう堪らないです。

新体操界で将来を嘱望される一流アスリートの卵でもある雛。
足首捻った時も、まずは本番までの回復スケジュールを計算するなど、
なまじメンタルコントロールが優れているばっかりに、
大喜との恋についても、器用に予防線を張りながら立ち回る。
(※核心的ネタバレ){netabare}その予防線が涙腺共々、一気に引き千切られた最終盤。
私もヤラれました。{/netabare}


メインヒロインの千夏先輩。
時折見せる天然?な言動とは裏腹に、呟きやモノローグは結構、詩的。

第7話。部活帰りのコンビニ。
大喜の唐揚げを奪って頬張った雛を見て、千夏も「一つちょうだい?」と大喜にせがむ。
もらった唐揚げを摘みながら雛が羨ましいとこぼす千夏先輩。
欲しかったのは唐揚げか、想い人に大胆にアプローチできる雛の勇気か。
など思わせぶりなダブルミーニングで、秘めた大喜への恋心を溶かし込んで誤魔化す。
千夏先輩には、こうした場面がちょくちょくあって、くすぐったかったです。

意味深な千夏先輩の振る舞いも神々しくて好きですし、
「一つちょうだい?」を始め、各話タイトルにピックアップされた千夏先輩の発言は攻撃力がありました。
が、大喜も雛も痛みを恐れずに自分の気持ちに整理を付けて言語化すると決意しました。
制作が決まった2期以降。後は、千夏先輩次第だとも私は思います。


大喜もまだ気付いていない雛の大喜への想いをメガネ越しに共有できる笠原。
千夏と同じバスケ部の親友・渚など。
大喜たちの三角関係を取りまくサブキャラによる視点拡張も、ベタですが有効。


【声優 4.0点】
主演・猪股大喜役の千葉 翔也さん。
『よう実』綾小路清隆、『青オケ』青野一など、
近年は抑揚をセーブした中で心情をフォローする引き算の演技が印象的だった同声優。
今作は元気をモリモリ盛って来る、明るいチバショーも堪能できたのが個人的に嬉しかったです。

その『よう実』で負けそうになっていたメインヒロイン・堀北鈴音役としてチバショーと共演していた鬼頭 明里さんが、
マケインポジの蝶野雛役を演じるというのも私の注目ポイントかつ視聴動機の一つでした。
明るい声色の中に、動揺や傷心を包み隠す演技には殺傷力がありました。

鹿野千夏役の上田 麗奈さん。
上記のダブルミーニング発言を始め、セリフへの解像度も安定して高水準で、多様なキャラ声をこなす同声優。
元々、一線級でしたが、30代に入り全盛期を迎えていると言っても過言じゃないと思います。


【音楽 4.5点】
劇伴担当は大間々 昂氏。
『水星の魔女』などでも魅せた高火力のバトルBGMは、緊迫の試合描写でも威力を発揮。
が、今回はギターやピアノをアレンジした、朝もやが似合う繊細な仕事がより目立った感じ。
今後、本作サントラを朝の情報番組等で耳にする機会もあるかもしれません。

主題歌は、前期がOP・Official髭男dism「Same Blue」、ED・Eve「ティーンエイジブルー」でまさに青ずくし。

後期がOP「然らば」(さらば)、ED・TOMOO「コントラスト」で雛らキャラの心情を深堀り。

特に前期OPの「Same Blue」。
個人的に、令和時代が終わった時、青春ソングの代表格として挙げたいくらい激推ししている名曲。
なのですが、TVサイズはあの出来でも、飛ばし気味のAメロなど編集がやや良くない印象。
青春ショートムービーとしても力作なフルサイズの公式MV。是非一度ご賞味下さい。


あと、私は1990年代、どちらかと言えばミスチル派でしたが、
スピッツの「渚」は他のミリオンヒットより好きな名ラブソングだと再認識しました。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 13
ネタバレ

シボ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

これは描き方なの?ちょっと眩しすぎるんですけど~。

原作は読んでません。

{netabare}
ストーリーはのっけから唐突に主人公の大喜の家に
憧れの可愛と千夏先輩が同居することにって設定で始まります。
{/netabare}
そんなこと普通ないよな~って
如何にもアニメって感じの設定ですけど、急接近ってならないです。

それぞれの部活を真剣に頑張りつつ男女の恋愛模様も絡めて
描かれていく青春ドラマです。

この作品の魅力は登場キャラが文句のつけようのないくらい
性格も良くて頑張り屋さんばかりで何をしててもとにかく
メッチャ輝いてるんです!!

もうそれは眩しすぎるっていうか尊いっていうか・・・
  要は千夏先輩が可愛いすぎるんです~~~www

ただ
ネットニュースとかでこの作品がリア充すぎて若者には批判的な
意見もあって賛否ある、・・・なんて記事を見ました。

そういえば
自分も学生だった頃、同世代でやけに輝いてる人とかを素直に
応援出来てなかったな~~なんて。

確かに凄いな~ってのはもちろん思うんだけど
親に「若いのに凄いね~。あなたも見習いなさい」
なんて言われた日には、斜め目線でどうせ自分とは違う世界の人だし
関係ないし~~っなんて不貞腐れたことあった、あった。

でもそんなことなんて気にする必要も
誰に言われるようなこともなくなった今。
現役で活躍する若い人たちの輝きや頑張りって泣けるんです!
何ならちょっと自分も頑張ろ~~・・・・
・・・は言い過ぎだけどこういうの元気もらえちゃうんですよね。

ぐだぐだ言ったけど恋愛にしてもスポコンにしても
結局、今はこういう青春100%がメッチャ好きなんです!!

青春キラキラ~、ドキドキ~最高じゃないか~~! 

スポーツバカで恋愛は奥手で鈍感な恋の三角関係は中々に
スローペースです。
そしてそれぞれやってる競技が違うので中々に展開難しそうだけど
大喜、雛、千夏先輩それぞれの歩みを
じっくりと見届けて生きたい作品でした。

本作、音楽もとっても作品に合ってて良いんだよな~♪

前期
OP Official髭男dism  / 「Same Blue」
最初に聴いたとき時からこの作品にピッタリ楽曲だなって。
サビに向かうまでの湧き上がるような高揚感のあるメロディーと
それと共に繰り広げられる輝く瞬間を切り取ったカット
(千夏先輩も良いんだけど屋上でダンスの振り入れる雛のなんだか
   切ない雰囲気なカットがメッチャ印象的で好きすぎる~)
がどれもオシャレだし眩しすぎます~~><!!

ED Eve / 「ティーンエイジブルー」
こちらも爽やかな楽曲でしたね。
もうEve歌声からして華やかでオシャレ!
大喜の瞳に映る千夏先輩がやっぱり好きすぎる~~ww

期待して後半クールへって思ってたら
OP、EDとも楽曲変わっちゃった・・・

後半最初の
バト部先輩の話はちょっと退屈だったかも・・・
競技が違う故になんか話が散漫になっちゃうのが悪い方へ出ちゃうと
つまらなくなっちゃうかも・・・。

そんな心配を吹き飛ばして
後半クールで3人の関係がちゃんと進んでくれることに期待です!

後半クール観終わりました。

大喜、雛、千夏先輩それぞれが真面目過ぎて中々進まなかった
三角関係。
バトミントン新マネージャーとなった「イノタ」呼びする
恋に恋するって感じの女の子、菖蒲の登場で俄然動きが出てきて
面白くなりました!

{netabare}
後半クールでは完全に
ヒロイン(負けヒロインなんだ~><!)が雛になってましたね。
自分は元々恋に破れる女の子が好きってのはありますけど
雛の明るい振る舞いがその全てがなんか切なくって・・・・

24話は涙腺崩壊でした~~><!
真面目で不器用だけど誠実だからこその大喜の答えなんだろうけど
そんな男だから雛も好きになったのだろうけど
口を塞いででも聴きたくなかった言葉なのに~
改めてハッキリと答えを突き付けられ

「私の方が大喜といっぱい思い出あるのに・・
  同居してないから?・・・だったら私だって」

思わず漏れ出ちゃう雛の言葉が辛過ぎて涙止まらん~~~><!
最終話のウサミミの中でも泣いちゃう雛に辛いよね~って
また泣けちゃいました~~><!

このアニメ観てるとなんか思い出しちゃうんですよね~。
痛い過去を。
私が高校生だった時、片思いの女の子がいました。
いつか告白しようって思ってた最中
思いもしない別の子から告白されたことがあります。
その時の自分は「他に好きな子がいる」って断ったんです。

それからしばらくして自分も好きだった子に告白したけど
振られたんですよね~。

しばらくは頭真っ白でしたけど、
ゲスな自分はなんか考えちゃったんです。
もし振られた後に振った女の子が自分を好きだって言ってくれたら・・

もしもの時間軸があったなら自分はどうしただろう?って。
(今の雛見ててよくそんなこと思い出すわ~って我ながら最低だな
とは思っちゃいますけど、やっぱり考えちゃう)

ホントに独りよがりでズルい考えだと思うんだけど
雛は大喜が千夏先輩に振られたとしたら、じゃあってなったら
そんなの受け入れられるのかな?って・・・

まあ大喜と千夏先輩はきっと上手くいくんだろうし、
もとより
大喜は自分と違ってゲスじゃないから全然違う話なんですけどね。

思わず当時の自分の気持ちがリフレインしちゃってて忘れる前に
(忘れたくはないんだよな~)書いちゃいましたけど、
流れで読んじゃった人は気持ち悪いので
自分語り部分は記憶を消去してください~~~><! {/netabare}


・・・とにかく後半クールは動きが出てきて楽しめました!

後半ED TOMOO  / 「コントラスト」
聴いていくうちに好きになっていった楽曲でした。
それはもちろん物語とリンクした雛の切ない心情が浮かぶからでも
あります。

今でも良く見る前期OPのSame Blue。
キャラ躍動感ある動き、ハットするくらい眩しくて繊細なアップの
カットがホント良い。
そして後半クールでその想いを知った上で見る
屋上での雛のダンスシーンは更に美しいし切ないです。
あ~~何度見ても涙浮かんじゃうくらい好きなんだよな~。

2期の制作も決まってるし感情移入しまくって見るぞ~~って
今から楽しみです!

投稿 : 2025/04/05
♥ : 18

69.0 3 インターハイで恋愛なアニメランキング3位
あひるの空(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (178)
711人が棚に入れました
バスケットボールでは決して有利ではない小柄な体格の車谷 空。身長を理由に中学時代スタメンに選ばれることのなかった空は、高校バスケ部に期待を膨らませて九頭龍高校、通称クズ高に入学。ところがバスケ部はほとんど機能停止状態。とてもバスケをできる環境ではなかった。しかし、空はバスケへの熱量で、クズ高バスケ部メンバーとぶつかり合いながらも、共に成長していく。次々に直面するあらゆる困難に、クズ高バスケ部メンバーはどのように立ち向かって行くのか…!?

声優・キャラクター
梶裕貴、内田雄馬、小西克幸、谷山紀章、宮野真守、八代拓、堀井茶渡、KENN、千本木彩花、谷口夢奈、遠藤綾
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

乙女と不良が交差するとき

原作未読


出た!“新丸子橋”
リアル正式名称は“丸子橋”

橋名板をでかでかと映してくれたおかげで一発判明。本作冒頭で登場して以降ちょくちょく顔を出すその橋は、渋谷-横浜間を繋ぐ東急東横線の途上にあり東京都と神奈川県の県境/多摩川にかかった橋です。
本作と同時期放送『フルーツバスケット』でも登場したり、少し前の『荒ぶる季節の乙女どもよ』ではヒロイン達の通学路で使われてました。これがさもありなんと言いますか。『荒乙』ヒロインたちは神奈川県川崎市側から橋を渡って、東京都大田区側にある高校に通っている設定なんですね。それがどういうことか『荒乙』未視聴者向けに少しだけ触れるとヒロイン達はとってもいい子で普通の高校に通学中って前知識が僕らにはある。
これが橋を渡らずに川崎に留まるとどうなるかはサムネからお察し。ヤンキーが出没するちょっぴりスラム感の漂う設定へと変貌します。
なお川を挟んだ東京都大田区側はズバリ“田園調布”お金持ちの住む所です。少し川崎をフォローするなら丸子橋を渡って次の次の駅“武蔵小杉”は住みたい街ランキング上位エリア。本作のメイン舞台です。


 川崎市中原区アニメ


高校では今はどうか知らんけどその昔ギャルが軒並み持っていた“法政バッグ”の法政二高が有名。
…のっけからすみませんでした。めっちゃ土地勘のある地域だったもんでつい(^_^;)


本題に戻ります。
神奈川を舞台にメインどころで不良がからむ高校バスケのお話です。あの金字塔との比較しそうなところをぐっと堪えて楽しみましょう。あっちが海近くならこっちは川沿い。
別物には違いありませんが、それでも気になる方向けに一つだけ優位なものを。少なくともヒロインは確実にこちらがかわいいかと存じます。

黒髪ロングなんです。近くの女子に聞いてみてください。加齢とともにロングはしんどくなってくる。若さや青春の象徴ロングヘアーです。それなのに部活だからと髪をまとめなければいけないのでだいたい束ねっぱなしと出し惜しみします。ロングな黒髪はところどころでしか披露しないというこの贅沢。
さらにこの子ひょんなことから女の命“前髪”を無残に切られてしまいます。しかもやらかした前髪のまんま物語はしばらく{netabare}(インターハイ予選一回戦まで){/netabare}続くのです。前髪決まらないから学校休むリアル女子を見てきた私には衝撃でした。で学校マジックが発動。決まらない前髪を気にしない美形女子はモテる結果に。高校生なんてまだまだ素材に吸い寄せられるのです。教室でぶーちゃんがその美形女子に「ぜんぜん前髪平気よ。それに○○そんなん関係なく美人だし…」と言ってるのに聞き耳たてて、心の中で「うんうん」と頷いた経験は皆さんにもおありでしょう。

 若さの象徴“黒髪ロング” + “前髪気にしない”女子

これを一例に距離感がより高校生(等身大)に近いバスケアニメになってます。全50話とけっこう長丁場ですよ。原作はまだ完結してないので途中までですが、これまで二回ほどアニメ化を断り今回は原作者納得のアニメ化だったとのことです。


少なくとも長編のスポーツものに期待するものは満たせるのではないかと思います。

バスケバカな主人公車谷空(CV梶裕貴)がいて(冒頭)
休眠状態のバスケ部を掘り起こしていく
主人公に感化されて才能が徐々に集結していき{netabare}(前半終了間際に揃う感じ){/netabare}
強豪との練習試合もやったりなんかして(当然序盤)
インターハイ予選に臨むことになる{netabare}(後半開始部分がここ){/netabare}

1クールものと違い展開を急いでません。このへんを“停滞”って捉えるのはちょっと違うと思っていて、豊富に話数がある分“弛緩タイム”が用意されてるくらいで捉えてます。計算されつくした50話を否定はしませんが、それってずっと緊張を強いられことになり集中がもたないのではと思ってます。
行ったり来たりを楽しみながら腰を据えて楽しむ話数と思って堪能するのにちょうどよい。


不良ものにありがちな家庭環境トラブルが影を落として…みたいなのは薄め。
一度は好きなバスケに背を向けてたり、そもそも何かに打ち込んだ経験の無い連中の物語です。
彼らがこれまでの人生の中で無駄にしてきた時間の重さを見せつけられる場面は多々あり。試練にさらされる回数は他のスポーツものと比較して多いほうでしょう。
ありがちな一つ勝ったらさらに強い相手、的なライバルのインフレがなく、その分バスケットボールに向き合うことで自身の生き方を見つめ直すような内容になってます。まだ高校生なのに。

やってしまったことは元には戻らない。
しかしそこから逃げたままで果たしていいのか?

自分で蒔いた種を刈り取るというべきか、自分で自分のケツを拭くというべきか…

 {netabare}自分の弱さから逃げず新たに(再び)挑戦する{/netabare}

スターティングメンバ―ほぼ全てがミッチー(※注:三井寿)みたいなもんですかね。バスケの技術的な側面よりもキャラ達のチャレンジする姿勢に心打たれる良作でした。
ゆるいところはゆるいのでそんなに堅苦しくはないですよ。
大人たちもこの未完成で危うい面々にしっかり向き合って導きます。顧問の先生。主人公空のお母さん。いい大人がいるアニメにハズレ無し。

see you next time で終わっていたし、ぜひとも2期を期待したいところです。



※ネタバレ所感

■きっと原作でも名場面だったのでしょう

とあるお別れのシーンがあるんですが、そこに至るまでの前フリ、渦中の演出、そして声優さんの演技。素晴らしいです。

{netabare}#24と#29-#33が該当。遠藤綾さんになんか賞あげておくれ。
艶っぽいおねーちゃん役のこれまでのイメージが吹き飛ぶくらいの名演。{/netabare}

{netabare}それまで終始笑顔の絶えない人だったからなおさら。病室に入る時の空くんも頑張って笑顔。…と思ってても顔がひきつってる。

…無理。こんなん耐えられん。。。{/netabare}



■(余談)川崎市中原区及び多摩川沿い

“新丸子”“(北)住吉”“千年”“新城”“小杉”等々、丸子橋を起点に3駅以内の狭いエリアが舞台。
番組最後のバスケット講座担当の川崎ブレイブサンダースの本拠地等々力アリーナや川崎フロンターレのホームスタジアムもこの中原区内にあります。
川崎って全国区の事件もあったりで物騒なイメージあるかもしれません。たしかに川崎駅周辺の川崎らしい川崎を舞台にした『RELEASE THE SPYCE』はやや物騒なスパイものだったり。『ゆるゆり』のキャラデザをもってしてもつい物語を物騒にしたくなるような魅力的な街です。ある程度エリア限られますけどね。ぶっちゃけ武蔵小杉近辺でヤンキーを見かけたことはありません。

首都圏でも山手線を起点に八王子方面、練馬や埼玉、千葉方面で土地の雰囲気は変わることでしょう。神奈川方面では多摩川を挟んで雰囲気が変わります。多摩川を横切る路線はけっこうあって

(品川発)→地名は多摩川を挟んでの地名
・京浜東北線/京急線 蒲田(東京)/川崎駅(神奈川) 
(渋谷発)
・東横線 田園調布/武蔵小杉近辺
・田園都市線 二子玉川/溝の口近辺
(新宿発)
・小田急線 狛江近辺/登戸
・京王線 調布や府中/聖蹟桜ヶ丘

けっこうあるんです。アニメの聖地でみるとイメージつきやすいかもしれません。
丸子橋起点にしましょう。
下流8kmくらいが川崎駅近辺エリアです。もうちょい下ると羽田空港。
逆に上流いってみます。北へ北へ! 丸子橋から5.0km遡ると田園都市線の二子橋。
『ハイスコアガール』ヒロインとのデート帰りに打ちあがる花火に遭遇したのがこの二子橋。“溝の口勢”という単語が踊っていたようにこのアニメは溝の口近辺が舞台でした。ここも実は川崎市。中原区ではなく高津区です。他にも『天体戦士サンレッド』もこのへんらしい。
その二子橋からさらに上流5.2kmほどいくと小田急線。川崎市多摩区へ。
このへんまでが川崎市、南北に広いのです。『さくら荘のペットな彼女』はここ登戸駅と隣駅がよう出てきます。河川敷に目を向けると『風が強く吹いている』で寛政大学駅伝部が寮スタートのトレラン目的地としたのがこのあたり。東京側ではあるんですけどね。

川崎市が関係する多摩川沿いの聖地だけでけっこうあるみたい。掘ればもっと出てくるでしょう。聖地同士が近いといろいろニアミスしてて妄想が捗ります。

小田急からさらに上流行ったら行ったで稲田堤の鉄橋『クズの本懐』、『ちはやふる』の府中、『一週間フレンズ』の聖蹟桜ヶ丘がぼちぼち多摩川沿いで、『とある科学の超電磁砲』学園都市のモデルとなった立川あたりまで範疇に入ってきますがまあこれくらいで。


最後に川崎に戻って…
この作品の刺身のつま:実写のバスケットボール講座。15秒にも満たない尺で毎回なにか1プレー動作付きで解説いれてくれるのですが、第3回目が“ダンク”と「おいおいできねーよ」と突っ込み待ちみたいな茶目っ気があって好きでした。
ブレイブサンダースの社長ってここにくる前は横浜ベイスターズの社長やってた人だったかと思います。横浜スタジアムに人を呼び戻した豪腕。あの手この手でアリーナに来てくれるような仕掛けを行っていてプロスポーツのマネジメントとしてとても興味深い教材です。あひるの空とのコラボもその一環なんだろうなと思いながら観てました。放送時間が平日の夕方と若年層ターゲットなのも関係してるかもしれません。等々力アリーナに足を運んだこともありますがバスケ観戦もなかなか面白いもんですよ。



視聴時期:2019年10月~2020年9月 リアタイ

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2020.10.04 初稿
2021.06.19 タイトル修正

投稿 : 2025/04/05
♥ : 28

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

存在意義を、示せ。

この作品の原作は未読ですが、有名なので作品名は知っていました。
今回、放送前から全4クールで放送されることを知り、視聴を楽しみにしていた作品です。


バスケットボールでは決して有利ではない小柄な体格の車谷 空。

身長を理由にスタメンに選ばれることのなかった空は、
高校バスケ部に期待を膨らませて九頭龍高校、通称クズ高に入学。
ところがバスケ部はほとんど機能停止状態。とてもバスケをできる環境ではなかった。

しかし、空はバスケへの熱量で、クズ高バスケ部メンバーとぶつかり合いながらも、共に成長していく。
次々に直面するあらゆる困難に、クズ高バスケ部メンバーはどのように立ち向かって行くのか…!?


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

完走後にwikiをチラ見した時に知ったのですが、この作品は「バスケットボールを題材にしたスポーツ漫画、ギャグ漫画」なんだそうです。
スポーツは理解できますが、ギャグの要素ってありましたっけ…--^^;?
皆さん至って真面目にバスケやっていたと思うんですけど…

私も小学生時代はバスケをやっていましたが、身長を理由に中学ではテニス部に入りました。
テニスもやってみたら面白いスポーツだったので、バスケットから離れたことに後悔はありませんでしたが、この作品を視聴すると、懐かしさからか身体がウズウズして仕方ありませんでした。
バスケやっていたのは、もうずいぶん前のことになるのに…

きっとこの作品の持つ熱量にあてられたからなんだと思います。
オッサンがはるか昔のいバスケ熱を思い出すくらい、この作品の熱量は半端ありませんでした。

身長が150㎝にも満たないという、バスケにおいて致命的なハンデを背負った車谷空…
そして、身長の低さを弱さの言い訳にさせなかった母の由夏さん…
身長159cmの元・女子バスケ日本代表プレーヤーに言われたら反論なんてできる訳ありませんよね。
でも、一番悔しい思いをしていたのは由夏さんだったのかも…

ですが、NBAの歴史上、最も背の低い選手の伸長は160㎝なんだそうです。
だから、空にだって努力次第では可能性がゼロという訳ではないと思います。

きっと、由夏さんもに日本代表の切符を手にするため、血の滲むような努力を積み重ねてきたんだと思います。
だから、もし出来得るなら同じ轍を踏んで欲しくいないと考えるのは当たり前です。
でも、結果的に自分と同じ道を歩ませてしまっている…これが悔しく無い筈がありません。
だからこそ、「大きく産んであげられなくて、ごめんね。」の一言が深く突き刺さったんだと思います。
この一言に私の涙腺は何一つ抵抗できませんでした…

この作品のもう一つのポイントは、主人公を取り巻きに魅力的なキャラが多いことです。
個人的一推しは、「トビ」の愛称で呼ばれている夏目健二です。
喧嘩っ早い性格と、協調性のないプレイスタイルが最初は好きではありませんでしたが、彼のバスケに対する情熱は人一倍強く、その強さは自らの性格をも変えていくんです。

それと、クズ高男子バスケ部の紅一点である七尾奈緒さんは絶対に外せません。
女子マネージャーと監督の兼業は正直尋常じゃないくらい大変かと思いますが、それをおくびにも出さず、常に一歩先を考え続けているんです。
女子力が高いのも彼女の魅力の一端だと思います。

個人的に早く立ち直って欲しかったのが藪内円先輩でした。
序盤~中盤における空の理解者…
出来ることなら、その路線を突き進んで欲しかったんですけどね。
その分、奈緒ちゃんの存在が際立ったと思っているのは、きっと私だけじゃないと思います。

オープニングテーマは、the pillowsさんの「Happy Go Ducky!」、flumpoolさんの「ネバーマインド」、BLUE ENCOUNTさんの「ハミングバード」、ACIDMANさんの「Rebirth」
エンディングテーマは、sajiさんの「ツバサ」、内田雄馬さんの「Over」、宮野真守さんの「光射す方へ」、阪本奨悟さんの「太陽ランナー」

4クール全50話の物語でした。
50話までアニメ化されましたが、彼らの本当の戦いはこれからです。
今回のアニメ化で原作のストックがどの程度残っているか分かりませんが、ここで終わってしまったらあまりにも中途半端なので、しっかり続編が制作されることを願っています。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 16
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

スラムダンクっぽい

1話の感想 ★★★★★ 5.0
バスケ部は不良のたまり場
{netabare}
面白い!!
最後のバスケシーンの盛り上げ方がとくによかった!!
スラムダンク感があるね。
漫画既読の人たちには同じ内容だし、特に観る価値が無いのかも知れないけど未読の私としては十分以上に楽しめそう。
スポ根は好きだからね~~{/netabare}

2話の感想 ★★★★ 4.0
才能の差
{netabare}
いかつい双子はバスケ経験者だったのか。
千秋は絶対才能がある。
そして、百春は才能は無いけど努力はできるって感じなのかな?
才能にもいろいろあると思うけど、本当の才能は努力できる才能だと思うね。{/netabare}

3話の感想 ★★★★☆ 4.5
百春の過去
{netabare}
ようやくメンバーは二人となった。
百春はシュートの才能は無いけど、ジャンプ力と握力が優れているって感じかな。
体の大きさからもバスケ向きだよね。
練習試合先は不良高校のくせに、バスケはちゃんとしているのね。
しかも、超強そうだし…
彼らが後々までのライバルとなるのかな?{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
練習試合
{netabare}
空、試合初めてだったんだな……
泣ける……
それにしては、緊張は見られないな。
しかも、いつも通り、むしろいつも以上のプレーが出来てるし。
こういうところが主人公の器なのかな?
しかし、空よりも百春の方が評価高いのは意外だな。{/netabare}

5話の感想 ★★★★ 4.0
空の弱点
{netabare}
空は左が弱点なのか。
実際は左の方が打ちにくいのかな?
両手打ちは女子の打ち方なのか。
恥ずかしくても勝ちにいく……
かっこいいじゃん!!{/netabare}

6話の感想 ★★★★ 4.0
実力の差
{netabare}
ついに千秋が動き出した。
めちゃくちゃうめぇ!!
不良校の生徒、なんだかんだ才能あるやつ多いな。
結果は負けたけど、意味のある試合だったんじゃないかな。{/netabare}

7話の感想 ★★★★ 4.0
エース
{netabare}
厳ついの出てきたーー!!
しかも、めっちゃ上手いパターンやん。
コイツ、絶対モテる!!
中高生女子はこういう感じの人が好きそう。
それにしても、今までで一番暴力的だな~{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
退学の危機
{netabare}
夏目はええやつなんか、悪い奴なんか分かりづらいな。
百春や千秋とはまた違ったタイプの不良だわ。
空も上手かったけど、夏目はさらに上手いな。{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 11

54.8 4 インターハイで恋愛なアニメランキング4位
どうせ、恋してしまうんだ。(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.6 (24)
85人が棚に入れました
2020年7月1日。高校2年生の水帆は、最悪な17歳の誕生日を迎えていた。 憧れの先輩に近づくチャンスはなくなるし、親には誕生日をすっかり忘れられているし……。 しかも未知の感染症の流行で、部活の大会や修学旅行も中止になって、「私には“キラキラした青春”なんてない」――そう思っていた。 しかしそんな矢先、幼なじみの輝月(きづき)が、突然、“彼氏候補宣言”をしてきて――。 家族のように育った4人の幼なじみの男の子と、主人公の西野水帆との恋愛模様を描いた学園青春ストーリー。

ヨッシャア! さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.3

もっとブラッシュアップできたのでは? ※~9話

【物語】 1.0 / 5.0
 ジャンルは女性向け逆ハーレム作品。
 内容も「コッテコテな少女漫画へのステレオタイプそのまんま」といった印象で、視聴者を惹きつける何かしらの目新しさや魅力はない。
 過去編と現代編に分かれており、過去編を主軸に随時現代編の小パートを挟む構成となっているが、その現代編には物語を盛り上げる「情報の先出し」要素がほとんどないため、はっきり言ってしまえば尺の無駄。
 また、「コロナ禍(具体的な名前は伏せられている)によって青春時代を奪われた2020年の学生生活」という舞台設定が存在するが、マスクの着用やソーシャルディスタンスなどの当時を再現する描写は皆無で、全員が平時のように学生生活を送っており設定の形骸化が著しい。そのせいで「私たちは青春を奪われた…」のような独白が極めて陳腐に聞こえる。
 演出面の出来の悪さもこの項で述べたい。演出は極めて冗長で、無意味な尺稼ぎの「顔ドアップ」や「景色を数秒映すだけ」といったシーンが目立ち、はっきり言ってこの点はアニメ作品の中でも極めて劣悪。

【作画】 1.5 / 5.0
 イケメンたちに囲まれる逆ハーレム作品なのに作画が不安定で、イケメンキャラがその体裁を保てていない場面がちらほら見受けられる。
 話の内容で勝負するような作品ではないのだから、せめて作画くらいは力を入れてほしかったが、その点も叶わなかった。

【声優】 1.5 / 5.0
 男性キャラの大半が妙に起伏を抑えた喋り方をするため、ただ単に棒読みなのか演技指導の結果なのかが分かりづらく、また、「演技」と「登場人物の感情」の噛み合わせが悪く直感的ではない。
【物語】の項でも述べたが、こういう点も作品全体の冗長さに拍車をかけてしまっている。

【音楽】 1.0 / 5.0
 印象に残らない。

【キャラ】 1.5 / 5.0
 脚本、演出、演技などを含め作品全体がチグハグになっており、それに巻き込まれたキャラクターの言動も脈絡がないように感じた。
 キャラクターの深堀りもろくにないので、誰かに感情移入したり、応援したり、といった楽しみ方もしづらい。



【総括】 6.5 / 25.0 (平均 1.3)
 現状、評価すべき点はない。
 話の内容は稚拙で、作画も雑。演技もこれといって秀でているわけではないし、話の内容が雑ならばキャラクターに魅力が出てくるはずもない。
 いっそ女性視聴者に向けたイケメンたちによるサービスシーンを多めにすれば、マーケティング的に納得できる点もあるのだが、そういう要素はそこまで多くない。
 舞台による実写化も発表されていた作品だけに、何か光るものがあるのかと思いながら視聴していたが、期待外れだったようだ。
 とにかく、全ての点においてクオリティが足りていないと感じた。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1

たナか さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

Forget-me-not

現在と過去が交差するなかよしラブコメ
しゃらくせえフォントに警戒したが意外と観れる

OP・Kもどきの吉本グループ、この年代にも推しビジネスが…
ED・エモい

味気ない日々の喧騒の中、主人公ミズホの目に映った光景。それは女子1男子4の仲良し高校生のわちゃわちゃ。持たざるものとして生きてきたミズホの中に蘇る何か。忘れていた大事なもの。こんな自分にも、あんなに眩しく、輝かしい青春の日々があったのだと。

四等分の花婿かと思いきやガン攻めブルーが速攻サークルブレイク

幼い少女へ贈る人生訓「希望を持て、今を生きろ」と、枯れた大人に「大事なものを忘れてないか?」と双方に語りかける構成が新しい。だからこそ過去編は正統派なかよし相当のドリームワールド。会話の間を重視するため、セットアップが強引で「そうはならんやろ」大会。作画も紙芝居でなかなかのリテラシーが要求される作品。

03
いやー渦中の当事者ってわからないもんですよ

現在
大人になったからこそわかること、ありますなあ。他人の正論なんてのは伝わらない。まして未熟な若者には。自身の傲慢さに気づかない大人なんてごまんといる。ミズホはまだマシなほう。大人になっても続いてる、気のいい友人がいることがその証左。そこにも気づいてほしいところ。そしてやはり当事者は気づかない、と。人生だねえ。

過去
ヘタレイエローは健気NTRかわいそう枠ね。んで他二人が蚊帳の外かと思えばグリーンの矢印はそっちなのかあ…。んでメガネも役割が明確になってきたと。ブルーのガン攻めで4等分レースでないのはわかってたがそういう建て付けか。ミズホももうしっかり自覚してしまった。あとは仲良しグループ存続と自分のキモチとのシーソーゲームかな。展開早すぎねえ?あと何するの?あー現在編もしっかりオチをつけてくれるのかな。

各タイマンパートでは二人の会話の間をきちんと表現するのはいいのだけど、作画が静止画紙芝居すぎてただの手抜きに見えてしまう。セリフの応酬を畳み掛けるとせっかくの機微が台無しになるし、無言になるのもそりゃそうだよなとは思うけど。無言の時間がそのまま静止画になってるので間の表現よりもただの尺の引き伸ばしの手抜きに見えてしまいそう。

しかしイエローに対してあまりに鈍感すぎるミズホさん。将来で実績出せてないのはここの描写で無駄に納得感が出てしまう。そういうとこやぞ。

現実パートなければ普通に切ってたが、最初のあの2分があるだけで全体の印象がガラリと変わる。なかよしの編集は実にいい仕事しますなあ。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 0

Rera さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

コロナ禍アニメ

いよいよコロナ禍をテーマとしたアニメが登場。
作中では「感染症」と表現されている。
コロナ禍の発生からちょうど5年。
そろそろコロナ禍にどう向き合ったかという作品が出てきてもおかしくはない時期になったということなのだろう。
高校生たちが何を思い、何を感じ、どう過ごしていたかを描くことはとても意味のあることだと思う。
肝心のアニメだが、全体の構成・演出・作画にいろいろと問題があるように感じた。
全体として駆け足感が否めず、展開が唐突である。
かと思うとカットごとに変な間が入る時があり全体として間延びしている。
演出も不自然なところが多い。
2話でいうと、リビングのシーン、雨宿りのシーン、おんぶのシーン、テントのシーン、最後の輝月の涙のシーンなど。
原作がそうなっているとしても改変したり演出面で何とかすればと思うのだが、どうなのだろう。
輝月のキャラだが、作画の問題もあるかもしれないが、場面によって違う人物を見ているように思えた。ヒロインに対するアプローチの仕方も謎である。
それから全員マスクでは少し異様な絵になるので仕方ないが、リアリティという面では工夫が必要だと思う。
あと最近よくあるが、作中でモブの姿を描かないのは手抜きが過ぎないか。
時間と予算がないのだろうけど、ギャグアニメならまだしもこういう青春群像劇ではモブもちゃんと描くべきではないだろうか。
描かれないモブから声だけ聞こえるのは不自然だし、泣き声となると違和感しかない。
本作は、今期放映中の「ハニーレモンソーダ」とどうしても比較されてしまう。
繰り返すが、コロナ禍の青春群像劇という設定やテーマはとてもいいと思う。
しかしアニメとして出来は少し残念である。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1
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