ご都合主義で魔法なTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のご都合主義で魔法な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月09日の時点で一番のご都合主義で魔法なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

54.5 1 ご都合主義で魔法なアニメランキング1位
没落予定の貴族だけど、暇だったから魔法を極めてみた(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.4 (76)
202人が棚に入れました
晩酌を楽しんでいた男は、気づけば貴族の五男・リアムの肉体に乗り移っていた。 憧れの魔法を練習する気楽な日々をおくっていたが、属性魔法の習得はもとより精霊を召喚したり、強力な使い魔を得たり、どんなに難しい魔法もマスターしていく! 没落予定だった実家からの独立を目指して冒険者になった彼は、いつのまにか世界屈指の魔術師に成り上がっていくのだった! 最強貴族による自由気ままな魔法ファンタジー開幕!

大重 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.1

稀に見る酷さ。ご都合主義が極まり過ぎて気持ち悪い

1話感想 3.1 ザ・なろうって感じ
作者の三木なずなという人はなろうで何本もヒット作を出している売れっ子ですね。

何本もアニメ化しているのかと思いましたが、これで2本目ですね。まだ2本アニメ化が決まっているそうで。
大したものです。

で、そんなヒット作家様の作品ですが…。

まあ、なろうらしいなぁって感じですね。
ご都合主義な師匠の存在とか。

ただまあ、こうした都合の良さとかが心地よさにも繋がるのでしょうか。
すごくお手軽にインスタントに楽しめる感があって、そして決してクオリティが低過ぎはしないんですよね。

都合が良い、くらいは文句は言えますがそんなのは世の主人公は大なり小なり都合が良いものです。
理不尽に世界すべてが主人公のために出来上がっているというほどのクオリティの低さは無く、没落貴族という設定や主人公に降りかかる困難などにも、基本的にはちゃんと筋は通っている。

というわけで極めてなろうらしいなろう作品ですね。

うーん、それが面白いかと言われると私には響かないのですが、流行りを抑えておきたいとは思えました。

見れたら見ます。ノンストレスで軽く見れますし、そういう価値もありますね。

2話 2.7
うわ…。アスナも大概ですが、友人の紹介だからって初対面の男の奴隷に平然となる女がいますか?
いやいくらなんでもこれは酷い。もうちょっとマシなエピソード作れないんですかね?
人間を描こうとしていないですよね。

3話 2.2
今度はドラゴンが向こうから奴隷に…。
どんだけ都合の良いことが苦労もなく向こうから降ってくるんだか。
このドラゴンは子どもを殺されているんですけれど?
おかしいだろ…。

ここまで酷いなろうは久しぶりで、ちょっとツッコミを入れるのが楽しくなってきたのでもうちょっと見てみます。

4話 1.6
見れば見るほどひどくなっていく。
ピクシー達がエルフになって感謝する?
種族の誇りとか無いわけ?
名付けもすごい適当で、覚えてすらいないし。
名前って普通重要じゃないの?
こんないい加減で良いのか。

だというのに、主人公のやることなすこと全部が全肯定されるのが本当に気色悪いです。
一目瞭然で良いことをやっているならともかく、一見頭おかしいですからね。
精霊も妖精も全部ただの奴隷扱いだし、勝手にコピーを作るわ、ろくなことしてねぇ…
なのにみんな口を揃えて全肯定。
ここまで気持ち悪い話もそうは無い。

酷さが極まりすぎて逆に見たくなってきました。見ます。

6話 1.3
もうこの話の酷さがどこまで酷くなる楽しみに見ていますので粗探しで申し訳ないですが…。
粗探しって、既に粗しか存在しないのに何を探すのかって話ですが、新たな粗がさらに出てくるかってことですね。今更こんなの驚かない、という粗はもうスルーです。オークのデザインも酷いとか。

今回は物に名付けしたことでさらに酷いと思いました。

物品に同じ名前はつけられないことを知らなかったと。
そういうルールは別に良いんですが、じゃあやっぱり名付けってのは世界に一つのユニークな名をつける、ある程度神聖なものなんじゃないですかね?
でもそんなホイホイ作った物に名前をつけて良いんですかね?

他人に対して勝手に名付けするところがキモいと思っていたのですが、やっぱりモノ扱いしているってことですし…。
モノを大事にしているとも思えませんし。

新たな酷さがまだまだ出てくるなんて、本当に目が話せない作品ですね。
これからもキモ! と思わせてくれるか楽しみです。


どうでもいいですがこの話がなんでこんなキモいかと考えたのですが、説明不足も大きいですね。
私達人間は宇宙人から「お前を進化させてやろう」っていきなりタコ星人にされたら、喜ぶことは無いんですよ。タコの触手が超便利で人間の身体よりずっと良い、とわかれば、色々考えて望む人も居るかもしれませんが、常識的に考えればありえない。そんなことをされて喜ぶなら、そういう説明が欲しいわけです。
進化することは全種族の夢だとか。パクリ元の転スラは最低限説明がありましたよ。
奇異にしか見えない行動をいきなりやって、後付で称賛されるところが本当にキモいです。

全話感想 1.1
いやー酷かった。
まあ根性で見続けたのは、ここでいかに酷かったか、最後に感想を書くためでしたね。
とはいえ途中で大体語ってしまいましたが…。

なぜこのアニメが他の数あるなろうアニメの中で随一といえるほど酷いか。
これだけ数があるなかで最低を超えるのはなかなかです。
他に競い合えるのは異世界スマホなんですが、あれも本当に酷いのですがこちらの方が不快感は上です。

こちらの主人公は他人を奴隷にしたりモノ扱いしたり平然としているクズだからですね。
そしてそのクズっぷりが咎められることなく雑に全肯定されている様子が心底不快だから、というところです。

確かに異世界なんだから奴隷が普通だと思う価値観でも良いはず。
しかしこんな低品質な作品で異世界の価値観を描くもなにも無いでしょう。
地球人の感覚で普通に変だと思うことは変なんですよ。

その変さ、奇異さに作中で誰も指摘しない。じゃあ視聴者が否定するしか無いですよね。

他人を奴隷化して喜ぶようなクズ主人公でも、ちゃんと自分のクズさに自覚的であったり作中で問題視されていれば良いんですよ。
あるいは奴隷が肯定的に描かれる世界であることをちゃんと説明しているとか。
そのすべてが存在しないので単に気持ち悪いという感想にしかなりません。

一度嫌いになると、ふざけた呪文が出てくる度にムカついてしまいますし、主人公を全肯定するボットのようなキャラ達も全員不快で、まあ最後まで本当に不快でした。


この酷さに1話で見抜けなかったか。
まあ1話は良いんですよ。前提だから。
例えば勇者の子孫が魔王を倒しに行く話があったとして、勇者の子孫なんておかしい、というツッコミはする方が頭がおかしいわけです。そういう人が主人公に選ばれただけなので。

ご都合主義に賢者だかの弟子になれた、まあこの師匠も二度とでてこなくて、何だったんだって感じですが、1話限定ならそういう幸運に恵まれて魔法が使えるようになった主人公の話、ということで容認するべきです。
一話で都合の良いことが起こるのは全作品共通ですからね。
のびたの元にドラえもんが来るのがおかしいと文句を言うことは有りえません。

その後真っ当な話が続いていれば、ここまで不快になることは無かったでしょう。というわけで1話で見抜けなかったのは仕方ないかと思います。

これだけたくさんの作品があって、まだ最低ランクを塗り替える作品も出てくるのとは。
1話から問答無用のゴミなら流石に1話切りしちゃうので、なかなか出会えないんですよね。
まあ無駄な時間を使いましたが、ある意味価値はありました。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 5

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

今期なろう系最糞候補作品!真面目に制作する気が無いのかな?

 最終話(12話)まで観ました。2025.03.27

 酷いよリアムさん!周辺国に対し、質の高い銀貨を無限に流通させて、インフレ攻撃を仕掛けたり、舗装道路を作って軍事的圧力をかけたりと、リアムの圧倒的チート力でやりたい放題です。無意識に全方位に喧嘩を売ります。

 隣国が興廃をかけた全面戦争を仕掛けてくるかと思いきや、俺なんかやっちゃいましたか的贈り物で籠絡されます。

 都合良すぎるやろ〜!他国の連中も頭がお花畑の様です。しかも、国家運営は部下達がやってくれるそうです。大丈夫かいな?

 作者が政治描写に飽きたな…。転スラの真似すら出来ません。何なのこの糞アニメは?

 全員奴隷なのも含めて、主人公のリアムが倫理的に破綻した異常者なだけのキモいアニメでした。こんなに都合良くなんでも出来たらおかしいとか思わないのかな?

 仕事とは言え、こんなアニメを作らされるクリエイターの皆さんが可哀想でなりませんでした。
………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2025.03.19

 全員奴隷!だから安心安全のキモい世界…てか!?リアムさん、ついに魔法都市を作ってしまいました。いや〜良いですよ!どこまで気持ち悪い妄想世界を展開出来るかの思考実験アニメと化してますね!

 魔法都市内はミスリル銀を混ぜたアスファルト的なもので道路を舗装したので、誰でも魔法が使えるそうです!なんで?

 後、ちゃんと栗石を入れたりして地盤を補強しないと、アスファルトと砂利で舗装しただけじゃあ、直ぐに剥がれるか陥没するでしょ…。おっと、ツッコミは野暮ですね。きっと、想像も出来ない様な凄い素材なのでしょう。

 基本的になろう世界の魔法は、他人を殺傷することに特化しているので、誰でも攻撃魔法が使える様にするなんて、一般住人に銃や刀等の凶器を配っている様なものですが、魔法都市の住人はみんなリアムさんと従魔契約した、脳内思考をしていない肉奴隷どもなので、悪いことはしないのです。

 最近は、なろうでも珍しい主人公に都合の良すぎる世界で、観ていて痛々しいです。現代が舞台だったら、地獄のディストピア小説、1984年並の狂った管理社会です。

 モブ共は老若男女みんな主人公凄い凄いしか言いません。見ようによっては、リアムに反発してくるカマセ兄貴が一番まともな登場人物なのかもしれません。

 後一話で終了ですが、どんな気持ちの悪いオチになるか、とても楽しみです。

………………………………………………………………………

 9話まで観ました。2025.03.04

 リアムさん、陛下と呼ばれるくらい出世した様です。そして、銀貨を生産する様ですよ!品質も良く、競合銀貨の3倍の価値があるとのことです。

 馬鹿なろう爆発やで!金融業が発展するまで、中々信用取引とか出来ず、経済発展のためには金銀銅の生産増による貨幣の流通量の増大に依存していたのに、ほぼ無から銀貨を生産しないでよ…。

 金融経済学とかを少しでもかじっていれば、リアムのやっていることは小学生の妄想レベルなのが良く分かると思います。

 かの古代ローマ帝国でも、戦争時等の財政出動のためには、金貨や銀貨の悪改鋳による貨幣量の増大に依存しており、帝政末期には金貨の金含有量が0(それは金貨とちゃうなぁ)になって滅亡したし、日本も皇朝十二銭の改悪によって対新羅、唐戦の戦費を調達しようとして貨幣制度が破綻し、江戸時代まで独自通貨を発行不能になるなど、貨幣を巡って苦労してきた歴史が人類史なのに、全くアホですね。

 本家の転スラが、魔法による貨幣生産とかに手を出さないのは、結構わきまえているからなのかなぁと感じるほど、後続のなろうは酷いとは…。

 劣化コピーの量産で価値が落ちていくのは、まさに貨幣の悪改鋳により、悪性インフレに陥っている糞なろうアニメ市場を観ている様です。

 貨幣は戦略物資でもあるため、このままリアムが貨幣を増産すると、他国はリアム王国の貨幣に席巻されて経済崩壊するので、リアム王国を爆心地とした世界大戦が勃発します。

 全世界に向けて喧嘩を何となく売ってしまったり、糞なろう主人公はどうしようも無いですね。

………………………………………………………………………

 6話まで観ました。2025.02.13

 他の方のレビューにもありますが、全く劣化版転スラですね。魔物に名前を与えて国民にしていきます。アイテムにも名前をつけて進化させられる様です。そして、回りの連中がゴイスーゴイスーと…。

 あまりの気持ち悪さに吐きそうです。ストレートな妄想には付き合いきれない感じです。もう少し、オブラートに包んだ方がよろしいかと思います。

 そしてまた、技術に対してのリスペクトが全くありません。鉄を鋳型に流し込んで強力な魔法のアイテムを大量に生産しますが、鋳物を作るのがどんだけ大変なのか分かってるのかな?

 なろう世界は鉱物に不純物とか全く含んで無いのがデフォなのかいな…。頭の悪さが炸裂します。苦労して先人達が工業化したのに、この程度の物語に収斂しているなんて、度し難いですね。

 また、キャラクターを増やさないと話を作れない系なので、いつの間にかケモミミがメインヒロインになっています。澱の様にヒロインが溜まっていくんでしょうね。糞なろうあるあるです。

 こんなアニメを作らなくてはならない制作会社の方も、声優さんも大変ですね。日本の恥部をさらけ出してどーすんねん!

………………………………………………………………………

 3話まで観ました。2025.01.25

 いやはや…。皆様のレビューにある通り、作画も低カロリーで、無双バトルにも迫力が無く、主人公が凄い魔法を放っているはずなのですが、どう考えても絵面がショボいです。

 それでも主人公の奴隷ハーレム喜び組要員達を中心に周囲の人物達はゴイスーゴイスーと連呼いたします。全員洗脳でもされてるんかいな…。

 とにかく主人公に都合の良いことしか起こらず、全てが過去のなろう作品で観たことがある事ばかりです。こんなオリジナルティの欠片も無い呪物みたいのを制作、放映して恥ずかしいとか思わないのでしょうか?

 今期のなろう系作品の中でも随一の志の低さが光ります。他のなろう作品も、糞だと言われながらも独自性を出そうという努力は感じられますが、本作品にはそれすら皆無です。

 主人公アゲアゲ接待で、最近引退した、人類最恐強姦魔が設立した芸能事務所に所属していた9000万円不同意性交ヅラみたいな、勘違い性獣モンスターでも育成したいのでしょうか?実に気色の悪いアニメとしか言えません。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 9

ヨッシャア! さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.1

数ある低品質なろう系の中でも、酷さがひときわ光る作品

【物語】 1.0 / 5.0
 魔法が存在する世界に何の脈絡もなく転生し、そこから雑にトントン拍子で無双するだけの、他の作品で何度もこすられたような内容の雑ななろう系作品。
 中身があまりにも虚無でつまらなく、この作品についてあれこれ考えたりすることは脳のリソースの無駄だと断言できる。
 転生要素はあるものの、その設定が活かされることはほとんどなく、極めて雑で、幼稚で、「何番煎じだよこれ…」と頭痛さえ覚えるような見るに堪えないくだらない展開が続く。
 まだ小学生のほうが面白い話を書けるのではないか、と思えるほどに内容があまりにも低レベル。
 自分のように「毒を喰らわば皿まで」のポリシーのもと、様々なアニメを見るような趣味でもなければ、このような物語に触れる必要は一切ない。
 もしもあにこれに「0点」をつける機能があれば、即決で0点をつけていただろうと思えるほどだ。
 低品質な作品が多いなろう系作品の中でも群を抜いて【物語】に魅力はない。

【作画】 1.5 / 5.0
 アニメ史に残るような作画崩壊をいくつも見てきた自分としては、最低点をつけるほどの作画ではない、というのが正直な評価だ。
 とはいえ、作画のレベルは極めて低く、ほぼ全てのシーンにおいて構図作りがド下手くそで、アクションも稚拙。
 頭や心で楽しむ【物語】がひどい出来なら、目で楽しむ【作画】も似たようなものである。

【声優】 1.0 / 5.0
 声優に罪はないとわかった上で書かせてもらうが、彼らの演技に【物語】も【作画】も追いついていないため、彼らの演技もどこか場違いのように感じられる。
 また、主演の村瀬歩氏の演技が、なろう系主人公にありがちな「そうなのぉ~?」「たはは^^;」といったセリフ回しと悪い意味でマッチングしており、俗っぽく言うなら「クソガキ感」が途轍もない。
 村瀬歩氏に一切の非はないことは大前提だが、見ていてストレスや不快感を感じる人はそれなりにいるだろう。
 
【音楽】 1.0 / 5.0
 印象に残らない。

【キャラ】 1.0 / 5.0
 作者が書く幼稚で、虚無で、荒唐無稽で、見るに堪えない【物語】に引っ張られて、キャラクターの中身ももちろん崩壊している。
 行動ロジックに共感できる部分はほとんど無く、「異世界における価値観の齟齬」のような描写もないため、キャラクターが何を考えているのか、何をしたいのかが理解しづらく、不気味とすら言える。
 なろう系にありがちな「ヴィランのほうが人間味があって共感できる」という現象がしっかり起きている点も記しておきたい。
 また、作者の台詞回しもド下手くそで、口調が安定しなかったり、自分の考えた設定をぺちゃくちゃとキャラクターに喋らせるだけのナレーター化もひどい。
 これらの点から、キャラクターにも一切の魅力は感じられない。
【物語】を作るのがド下手くそなら【キャラ】を作るのもド下手くそなのは当然だということを我々に教えてくれる作品と言えるだろう。もちろん、これは皮肉だが。



【総括】 5.5 / 25.0 (平均 1.1)
「こんな内容の作品がアニメ化されるほどには売れる」という吐き気を催すようななろうドリームが存在している。そのような恐ろしい現実を我々に改めて教えてくれるおぞましいアニメである。
 見る価値は一切ない。
 本当に腹立たしい。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 4

65.7 2 ご都合主義で魔法なアニメランキング2位
歴史に残る悪女になるぞ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (122)
356人が棚に入れました
ヒロインにありがちな“いい子ちゃん発言”が大嫌いだった私が転生したのは、大好きな乙女ゲームの悪役令嬢アリシア。 念願叶って転生したからには、歴史に残る世界一の悪女になってやる!そのためには強くて頭もよくないといけない! ——と努力しただけなのに、悪役令嬢として頑張れば頑張るほど周囲は予想外の反応で……。 はたしてアリシアは歴史に残る悪女になれるのか⁉
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アリシアVSリズが活かしきれない展開にがっかりです。

 ひょっとしたら結果的に最後まで見るかもしれませんが、原作7巻まで読んで急にアニメへの興味を失いました。原作もアニメ同様決して質は高くないです。
 本作の特徴は、アリシアのキャラの動きが非常に面白い、そしてリズがどうなるのか。その2点です。それがどうなるかが気になって読みました。

 リズの魅了の件ですが、これが機能しなかったですね。唯一面白かったアリシアVSリズの構図が崩れてしまいました。これが本作原作に対して最大の興味を失った原因です。アニメ以降の部分でそこを期待したのですが、どちらかと言えばラブストーリー、逆ハーレムになってしまいました。詳しく原作の展開をここで書いてもしょうがないので言いませんが、現状ではリズを膨らませられていません。そこが気になって読んでいただけに、展開にがっかりしてしまいました。

 それとロアナ村まわりは、何かを描く素材も下ごしらえもできていた気がするんですけど、調理に失敗してしまった感じです。ウィルが使いきれてなかったですね。

 悪役令嬢なろう系は構造的に初期設定はどの作品も面白いんですよね。ですが、この悪役令嬢ものは女性原作が多いせいか、ラブストーリーがどうしてもメインになります。これがエンタメとしての完成度を下げます。そこを味付け程度に切り捨てられなければ、悪役令嬢ものはほぼ100%失速する構造と言っていいと本作を見て改めて思いました。

 という事でモチベーションが激減して断念です。


1話 MAHOとは知らず…即切りのレベルだけど…大博打であと1話?

{netabare}  MAHOですか。実はそれを知らずにキービジュアルが可愛いので見出したら、1話とは思えない作画レベル、テンプレの悪役令嬢。説明だけじゃんという感じで、どこにも期待できる要素がなく、秒で切るべきというレベルでした。

 うーん、即切り…と言いたいですけど図書館で「魔法が見つからない」のとEDの最期の黒い薔薇がちょっと気になりました。青と金の対比で金に対する黒ですから、ヒロインが金になる話ではない示唆ですよね。
 そこが「悪役令嬢レベル99」のような絶妙な面白さになればなあ…ほぼ9割以上の確率でつまらないと理性ではわかっていますが魔が差して少し期待しています。レビューを始めた以上は、もう1話か2話は見たい気もします。大博打ですけどね。{/netabare}


2話 漫画動画よりもアニメのレベルは低いですが、展開は気になります。

{netabare} 少なくともアニメを見ている感覚にはなりません。ユーチューブの漫画動画みたいです。いや作画が崩れる分それ以下かもしれません。ただ、です。話自体とヒロインのアリシアのやっていることは結構興味深い気がします。ということは「原作者様、お気の毒です」と言うしかないですね。

「悪女」の定義はよくわかりませんが、OPで何故、アリシアは隻眼になっているか。ロアナ村と目が見えない元貴族らしき人はどういう役割なのか。そう、目が見えないのが何かテーマなんでしょうか。 貴族と貧民の差をクローズアップしていますので、それが彼女の成長がどういう展開になるのか。

 そう、話が展開しているんですよね。話自体のレベルが高いかと言えば細かいところはダメダメですけど、話の展開は気になります。

 どうなんでしょうね…わかりません。アニメのレベルが低すぎて苦痛ですが、内容はあるかも。話というかアリシアがどうなるかには興味があります。{/netabare}


3話 設定の説明ばっかり。聖女は馬鹿にしか見ない。でもちょっと面白い。

{netabare} やっと前提条件が整った感じですね。魔力は危ないもので暴走する可能性がある。貴族独特のもの。年齢とともに使えるようになる。図書館で魔法の本棚が突然見えたの話もこの年齢によって魔法の何か条件が整ったからでしょう。あの貧困の村の元貴族様も魔法の事故があるようで。
 そして少年の信頼をいきなり勝ち得ましたが、もう少し深掘りできそうなのにキャラの使い方が持ったいない気もします。

 ライバルであろう聖女が登場しますが、彼女あるいは悪女たるヒロインの2人が危険な存在の可能性があるという設定は悪くないです。この2人の対立あるいは疑似的な仲間関係がおもしろそうなので、いきなり学園入学からスタートして2人のエピソードの中で過去が解き明かされるのでも良かったもします。

 それにしても…その聖女様のキャラ造形はなんとかならないんでしょうか。まあ、無垢な恐ろしさを演出したいのかもしれませんが、無垢すぎて痴呆にも見えます。それと貴族の男たち…オッサンはいいんですけど若い男が本当に誰が誰だかわかりません。

 ただ、相変わらず文句を言いながらも見ています。うーん。{/netabare}


4話 聖女の「理想論」対悪女の「現実論」かな?かなり面白くなってきました。

{netabare} 瀕死の少女を助ける場面でちょっと驚きました。まさか{netabare} 片足をぶった切る{/netabare}とは…治療魔法が万能でなく、できることが限られているということですね。
 これで、元貴族が「見えないけど見届けたい」と言うのと、なぜアリシアがOPで隻眼なのかもちょっと想像がつきました。これは今までにない厳しい展開です。そして、そこまでの覚悟があるヒロインはなかなかいません。まあ、想像どおりの展開ならですけど。

 また、悪女の意味もまだちょっと分かりませんが、聖女の理想論に対する現実論者としての悪女という見方はできます。ロアナ村がサブストーリーかと思っていましたが、メインストーリーになりそうですね。その点で言えばバラバラだった設定が収束して話になってきたような快感はありました。

 王が悪女サイドにつくのもなかなか面白い発想です。やはり作画も演出も褒められたものではないでですが、内容が面白いのは拾い物でした。

 原作が「なろう」にありました。600話近くありますが、1話50行くらいで合計30000行。面白ければ1日で読める分量ですのでちょっと読んでみるかもしれません。

 なろう系的な安易さも感じられますが、何かを考えて話を作っているなというちょっと読む価値がありそうな作品だと思います。{/netabare}


5話 粗削りで完成度は低いけど面白さと味があります。

{netabare} なろう小説を読みだしましたが、ちょっと文体が今時すぎて読みづらいので遅々として進んでおりません。その点ではアニメはわかりやすいと思います。正直、なろう原作と比較して制作会社ガチャに外れた…というほどレベルの差はない気もします。というか、結構アニメは上手く作っている気がします。

 この作品、なんていうんでしょう…細部の作りこみはちゃちなんですけど、全体の設定と話の流れは面白いんですよね。話の方向性もちゃんとあるし。そしてヒロインの独白が何とも言えない味があります。つまり、粗削りだけど見るべきものがある、という言い方が正しいでしょうか。

 原作者でも制作会社でもいいですけど、アニメ、小説…あるいはコミカライズ…なんでもいいですが、完成度の高い作品をどこかで提示できれば、かなりいいものができるのではないかと思います。
 正直「はめふら」はキャラ造形が段違いだっただけで、話の中身は数段進歩していると思います。{/netabare}


6話 聖女の気持ち悪さが主人公のいい子化のカリカチュアなら大したものです。

{netabare} いいですね。あえて聖女リズの性格造形の気味の悪さを意識しています。で、深読みするとこのリズって今のなろう系をはじめとした、マンガ、アニメ、ラノベのいい子ちゃん主人公のカリカチュアライズですよね。

 人の命を奪わない。信じれば解決する。非常に幼稚な正義論になっています。「ガンダムシード」とか「エウレカ」でもやってましたけど、(作品の出来不出来は別にして)短絡的な暴力否定でしか創作物として主人公のキャラ付けできないということです。
 最近感じている主人公の聖人、いい子化です。異世界転生もの全般、ラブコメ全般「ロシデレ」「負けヒロイン」などでも強く感じた部分です。

 今やっている「アオのハコ」も同様です。こちらは主人公ではなくヒロインですが、なぜあのヒロインって魅力に欠けるのかと言えば、やっぱり欠点がない聖女だからだと思います。はっきり言えばそこが本作同様に気持ち悪さに繋がっています。
 一方で「ダンダダン」を見ればモモが魅力的なのは欠点があるから長所が際立ちます。
 メタ的にそういう皮肉を込めてゲーム内部ということを意識してリズを描いたなら大したものだと思います。

 何度もいいますが、本作がいい出来のアニメだとは言いません。ただ、何か光るものがある作品だと思います。だからこのレベルの作画でも毎週見られます。{/netabare}


7話 やっぱり話は面白い。大きな枠組みがちゃんと感じられます。作画は…

{netabare} 衆議院選挙とかアメリカ大統領選挙とかあったので、ここに出ている貴族が少なくともノブレスオブリージュを自覚し、国を何とかしなければ…と憂いているさまを見ると何とも言えない気分になります。ただ貴族制はほぼ例外なく腐敗する宿命にあるので、権力というのは本当に難しいものです。

 という事が考えられる程度には話の構造がちゃんとしているんですよね。そしてやはり本作の聖女リズが現代的な日本人が望むヒロイン像の視点を変えたものだと思うと、そこも気持ち悪さもやっぱり描けています。

 それと障碍者がなかなか自然に描けています。キャラとして押しつけがましくないのがいいし、ちょっと訴えかけるものがあります。

 何度も言いますが、個々のエピソードは弱いですし、作画は紙芝居だしキャラの頭身はおかしいし、最悪です。しかし、大きな話の枠組みのレベルは高いなあと感心します。

 ひょっとしたら綺麗な絵でなめらかな作画は邪魔になる類の作品なのかもしれません。「なろう」掲載の小説をもっと読みやすい文章にしてくれたらなあ切に思います。{/netabare}


8話 アリシア最高です。ここまで強烈な印象になるとは…

{netabare} アリシア最高ですね。過去いろんなお気に入りキャラはいましたが、このキャラにはかなり惹かれました。OPで隻眼になっていたので多分そうだろうなと思う展開ですが、なんというかここまでとは…そのことについて悩むでもなく、あっさりした感じがかえって強烈な印象でした。この後、どういう展開かわかりませんが、8話までのアリシアの描写は本当に良いと思います。

 何となくですが、この原作者は身体障碍に何か思い入れがあるんでしょうか。隻脚のキャラもいますし。わずか8話の間にここまで肉体の欠損に着目しているのは本当に珍しいと思います。原作者の深層に障碍あるいは身体欠損の問題がある気がします。わからないですけどね。わからない分見ているこちらの胸に何かを残しました。

 大きな話の流れと、キャラは本当にいいですね。やっぱり原作を読んでみましょうかね。


追記 原作1巻読みました。「なろう」で読むより紙の文庫本が読みやすく一気読みでした。本作アニメのレベル90の課題を父親から言われるところまででしたね。

 結論から言って面白かったです。アニメで映像で見ている効果はあるかもしれません。この出来の悪そうに見えるアニメは結構忠実にアニメ化できています。つまり、テンポが尋常じゃないですね。1場面1場面の切り取り方が独特の時間感覚というか。ただ、15歳になったところなので、この後のペースはわかりません。

 やっぱりアリシアはいいですね。悪女の定義の勘違いが面白い云々というより、この娘の覚悟と一貫性がなかなか心地よいです。モノローグがあるようで感情が見えないのがちょっと描写不足感はありますけど、キャラにライドすると感情も感じられるようになります。
 キャラの深堀りはサブキャラについてはできていないですが、このペースは文庫本の形だとダラダラエピソードを入れられるより良かったです。たぶん、9話までに3,4巻くらいは読んでいると思います。

kindle unlimited加入で無料ですが、原作者にお金を回す意味で新刊を紙で買います。{/netabare}


9話 意図的ではないでしょうが、リズがキャラ論になっているのが面白い。

{netabare} 原作を5巻まで読みました。話の展開はネタバレになるので置いておきますが、キャラ萌えに関して言えば、やはり徹頭徹尾アリシアです。他のキャラはデュークからして、それほど自分を持っているキャラではありません。リズを除いてですが。

 ストーリーの出来もそれほどではありませんが、それでも大きな物語が感じられるのはアリシアのキャラの出来とリズの極端な描き方によるものでしょう。
 リズは良い意味で非常に気持ち悪く描けて、かつ悪人でないのが面白いキャラ造形です。原作者が意識しているかわかりませんが、女から見て気持ち悪いいい子を象徴しているのでしょうか。それが期せずして主役キャラのキャラ論になっている気がします。リズが今のポジションでいる内は面白いと思います。

 アニメの範囲は中途半端だと思いますが、結構楽しませてもらいました。独自性という意味では出色だったと思います。{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 6
ネタバレ

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

チープなろうだが優れた部分がある

なろう系の悪役令嬢ものと言われるジャンルの一つ。
なろう系的なチープさは強い。ご都合主義的であるし、ストーリーの基軸もテンプレートの域を出ない。政治についてなどの議論も子供じみている。主人公は「悪女」と言いながら結局いい人ぶっているし、性格の悪い愚か者を踏みつけにし、主人公を際立たせることで話が進む。なろう系の中でも決して質の高い作品ではない。

ただ、自分も悪役が映えるタイプのストーリーが好きなので「悪女をこそ目指そう」という主人公の考えには共感できる。ストーリーで主人公が求める「悪女」像は違和感を感じさせるけれど、「正しい悪女」を求める思いには一部首肯できる部分もある。悪の美とは、既存の枠組みに付き従い、おとなしくするのをよしとせず、束の間の賞賛を求めず、自分の考えを持ち自分の責任でもって行動をすることにあるのかもしれない。だから陳腐ではあるにせよ「人間が正義を求めながら悪を求める」というそうした矛盾もあながち間違いではなく人間の中に本当にあることだろう。

プラトンは、「清濁合わせ飲む」といったことや「悪に利がある」といった考えには反対であった。賢く合理的に良いものは「正義」であり、愚かで誤っていて悪いものが「悪」であり、2つは交わらないのだと言った。「悪」を多少許容することが賢い生き方なのだとか、利己的な悪を用いたものが成功するのだといった考えを否定した。その考えもわかる。本質的には他者を害し、自分の利を追求するような「悪」とは弱さであり、結局本人に利をもたらさないのだろう。だから人間は正義を求めるべきなのだ。ただ本質的な「善悪」の話ではなく、外面上の、世間上での「善悪」の話をするなら、「正義」と呼ばれるのは「世間で良しと思われる事柄を守る」ということであって、「既存の価値観における善」と異なるところに善を求めるものは「悪」とみなされてしまう。ゆえに「正義である」というのは「因襲的で進歩のない」ことや「自分の頭で考えない」ことと繋がりを持ち「悪である」とは新しい道徳観を探す冒険を厭わない姿勢を示すと言う側面を持つ。また「正義を重んじる」というのは反転すると自分の道徳観を盲信し、そこからずれたものを一切みとめない厳しいあり方であり、これも危うさがある。
「悪とみなされる」のは「本質的な悪を行う」からではなく「既存の社会に対して反対し、対立する」からなのである。既存の社会に反対し対立することが善を生み出すこともある。
簡単な例を挙げるなら「魔女狩り」は当時正義に基づいて行われたのであるが、その行いは今日の価値観からすれば悪であり、当時魔女狩りを反対するものは悪とされたかもしれないが彼らが現在には正しいと言われる。
悪が善であることもあることを人間は本能的に知っているから「正義」を尊ぶと同時に「悪の美」に対しても惹かれるのかもしれない。
若者が不良になりやすかったり反抗的であったりするのもまさしく「既存の価値観にとらわれず新しいことを求める」というこの性質ゆえなのだ。
そうした風に考えるならアリシアの理想の悪女像も理解できる。


アニメの話に戻る。この作品において優れていたのは{netabare}黒幕としての聖女であり、この点、悪役にこだわった作者の面目躍如だったかもしれない。
描き方にはかなり荒削りなところがあったが、「善であろう」と求めていた人間が意図せず反対に無自覚に堕落し、悪を振り撒いてしまうというこうした皮肉めいた展開は個人的にとても好ましかった。
なろう系のアニメは大抵全く脈絡なく展開し尻切れトンボに終わるのだがこの作品は終盤解決しキリ良く終わっているのでその点も良かった。
女性向けなろうジャンルのアニメはいくつか見たけどその中では一番良かったかもしれない。
{/netabare}

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1

ヨッシャア! さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.3

看板に偽りしかない駄作

【物語】 1.0 / 5.0
 乙女ゲーに登場する悪役令嬢キャラに転生し、異世界で悪女として生きていくことを決意するところから始まる「悪女転生」系の女性向け作品。
 しかし蓋を開けてみると、悪女らしい行動は一切なく、主人公が「悪女ならこうするだろう」というズレた認識で善行や人助けを繰り返すだけ。
「悪女転生」系作品のテンプレ通り、対立する者として聖女が登場するが、聖女にまつわる話が冗長で、女から女へのいじめ描写など「これ、こんなに長々とやる必要があるか?」と疑問に思うレベル。
 ただでさえテンプレ通りというか、既視感を強く覚える「悪女転生」系作品なのに、加えて構成がド下手くそという致命的な内容となっており、この点に関しては評価するところが一切ない。
 また、転生前のパーソナリティが極めて希薄であり、「転生」という要素すらまともに扱いきれていないのは、もはや原作のレベルの低さを疑う他ない。「中学生が聞きかじった知識をフル動員してそれらを継ぎ接ぎし、なんとか形にした作品」と言われても納得できるレベルに感じた。

【作画】 1.5 / 5.0
 なろう系の中でもやや質が落ちる部類だろう。
 崩壊とまでは言わないが、評価には値しない。

【声優】 2.0 / 5.0
 悪女キャラが主人公なのだが、主演声優の声が「可愛らしすぎる」という点はミスキャストに感じた。
 ストーリーは幼少期から始まるので、それ込みでのキャスティングなのかもしれないが、後半成長して以降はもう少し大人びた演技をしてほしかった。

【音楽】 1.0 / 5.0
 印象に残らない。

【キャラ】 1.0 / 5.0
 物語の項でも述べたが、作品のコンセプトであるはずの「悪女としての言動・立ち振舞」が一般的な認識と極めてズレており、主人公の「言っていること」と「やっていること」の不一致があまりにも多すぎるため、全てが茶番・おままごことに見える。故に、キャラクターの中に芯のようなものは一切感じられず、もっと言えば俯瞰でものを見れない頭の悪い人物のように映る。
 こちらもアニメをそれなりに見てきたので、いわゆる「なろう・転生」系の作品にそこまで多くを求めはしないが、せめて掲げた看板の内容は守るべきだろう。
 それができないなら、ギャグテイストでもいいので主人公が理想と実情の差に葛藤したり、自分にツッコミを入れるなどして、理想との乖離に何かしら言及すべきであったと思う。



【総括】 6.5 / 25.0 (平均 1.3)
 全ての点において評価に値しない。
 特に個人的に気になったのは、やはり「いつになったら悪女らしい行動をするのか」という点であり、そのせいで物語やキャラクターには一層魅力を感じられなかった。
 聞いたところによると「悪女転生」系作品は数字を稼ぎやすいらしいので、その流れで生み出された粗製乱造の一つなのだろうと感じた。

・追記
 最終回まで見たが、評価は変わらず。
 最後まで「歴史に残る悪女になる」を連呼するだけで、実情があまりにも伴っておらず、くだらない。
 あと、不意打ちでキスをされるシーン、不意打ちされた側がしっかりキス顔になってるのは普通に演出としてミスなのでいい加減にしてほしかった。最後の見せ場くらいはしっかり作ってほしい。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 2

58.2 3 ご都合主義で魔法なアニメランキング3位
不遇職【鑑定士】が実は最強だった(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (43)
168人が棚に入れました
【鑑定】することしかできない最弱職で不遇職の【鑑定士】アイン。 仲間からは『ゴミ拾い』呼ばわりされ、ひどい扱いを受け、そんな自分が好きになれず、卑屈な日々を送っていた。 そんなアインの運命は【世界樹】の精霊ユーリとその守り手で賢者であるウルスラと出会ったことで、大きく変わっていく。 ユーリから【精霊の義眼】をもらい、それを使いこなすためにウルスラから特訓を受け、どんどん力をつけていくアインは、「世界樹の他の姉妹達に会いたい」というユーリの願いを叶えるために、旅を始めることになる。 持ち前の優しさと、新たに加わった勇気を胸に様々な出来事を乗り越えていくのだった。

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

まあ普通のなろう系ですね。ややテンポが悪いですがクオリティは悪くない

1話感想 3.3
まあいつもの追放系ですね。
しかし鬱パートが長め。
そこを描写が丁寧だ、と高評価するか、もうわかっている流れなのにじれったい、となるかは… まあ微妙ですね。

こういうテンプレが決まっている話は色々描写をすっ飛ばすのが定番です。
見慣れている人にとっては、テンプレの流れがじれったいからですね。
もちろん一般の人からするとわかりにくいのですが、見ているのは大体皆わかっている人なので…。

というわけでちょっと長いなぁ、と思いました。

また鑑定士が最強なわけじゃなくて、精霊だかに与えられた神眼とやらのおかげで最強になったってのはタイトル詐欺だと思います。
こういうタイトルなら普通の鑑定を駆使して戦って欲しかったかな。
まあ普通の鑑定でどう戦うか思いつかないですが。
相手の弱点が鑑定できて不遇職ってのは無理がありますし。

以上のような欠点はありますが、主人公の不遇な様子、感情をしっかり描こうとしていた点、そもそも作画クオリティが悪くない点などから、なかなか良いとは思いました。
見るかどうかは考えますが、見るかもしれません。


今期はなろう系だからって、安っぽい適当な作りにするアニメが今のところ見当たらない感じですね。ちゃんと作っているアニメが多い気がします。

3話 3.2
うーん…。
なろう臭さを脱臭するどころか強調して見えるのは質が低いのかわざとなのか。

なろうと言えば「ついで全属性魔法を使えるようにしてやろう」というような理不尽にご都合の良い展開が、なろう臭さとして鼻につくところがあります。

もちろん普通の物語だってある程度は主人公に都合が良いものです。
でもふさわしい試練があったり努力があったり、報酬に相応しい支払いがあればその都合の良さが鼻につかないわけで。

本話はただでも精霊の目なんて都合の良いものを与えているのに、さらに強化してあげて、何だこの酷いご都合展開は、と思わせてきたのですね。
ところが詳しく聞くとそうしておくとユグドラシルのユーリが一緒に旅ができると。
閉じ込められたままなのは寂しいからと。
だったら悪くないじゃないですか。自然です。
何でそっちの理由を先に説明しないのか?

このままじゃ寂しいから一緒に行きたい、と言わせてそれからじゃあこうしよう、とすれば違和感が無いのに、いちいち違和感を与えてくるのは何なのか。
脚本の質が低いのかと思いましたが…。
逆にわざとなのかな? という気もしてきました。

世のなろう系は、質が低いのにもてはやされていて、私はそれを「なろうはエロと同じで、見ていて気持ちいい部分を整合性なしに見せつけるものだから、細かいことを考えない人には楽しめ。気にする人には下品に見えて楽しめない」と認識しています。

でももしかしたらこの「整合性なしに都合の良い部分を見せつける下品さ」自体を楽しいと思っている人も居て、そういう人にはなろう系は全面的に最高の作品なので、あえてそうしているのかもと。

ちょっと説明の順番を入れ替えるだけで臭さを無くせるのに、それをしない。
レベルが低いからなのか、そうすると受けるからわざとなのか…。
と、すごく悩みました。

物語の良い所って、整合性があるところだと思っています。
現実ってのは理不尽なものです。
正しい努力をした正義の人が報われるとは限りません。悪人が報われることだってある。結局最後は運で決まるからです。
そういう理不尽が許せないから、正しい人がちゃんと報われる物語の世界に私達は救われるのです。
なろう臭い作品の、理不尽に報われるところ、私は逆に納得いかないですけれどね。
でも、それが良いという人も居るのか…。

まあとにかく、良い部分もあるけれど悪い部分も多い作品で、もう少し様子見してみます。

全話感想
悪いところはありますが、悪くないところもあって…。
まあ、なんだかんだ最後まで見ました。
点数も戻しました。

途中で自分はチートをもらってイキっているだけじゃないか、という視聴者も思う問題点を、主人公がちゃんと考えたところは良かったですね。
それに対するアンサーでヒロインに否定させるだけじゃなくて、ライバルが力を得た時には暴れまわり、主人公は正義のために戦うという対比を見せて否定していたので、主人公が特別であることの説得力がありました。

あとはハーレム物としてもわかりやすく大勢のヒロインから好意を向けられるところも結構良かったです。
典型的ななろう系ですが、なろう系の良いところがちゃんとあったので、まあ許容範囲だったと思います。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

マグネティック・プリズン

いつものなろう
漫画版は既刊14巻で連載中となかなかの人気作っぽい

ヒロインの作画がやや独特なので漫画の画風を再現?と思えば、漫画版とぜんぜん顔が違った。よくわからん。

OP・ここで名前みるとは、嬢メタル流行ってきたな
ED・商魂逞しいイナゴムーブだがもう遅いかと

01
底辺説明描写でテンポ遅めなのは好き好きか

初回でスキル獲得!問題解決!までやる爆速タイパアニメとの差別化狙いか丁寧な進行。どうせ最後までやる気ないので原作なぞるだけでいいか、との諦めかとも思えたが漫画版をチェックするとよりディティールを増やした演出してるので前者かな。制作ガチャは当たり。

漫画版では「世界樹」表記で「ユグドラシル」だが、ファンタジーのお約束がわからない人に向けて「せかいじゅ」へと読み方を変更。なろうアニメに求められる優しさを追求し、より脳死度を高める細かいチューニングがなされている。「わかる」か「わからない」かの白黒思考のみで評価されがちな世相を考慮した職人芸。洗練というのはこういうこと。なろうがクソかどうかはおいといて、品質としてクソアニメではないと言える良質な仕事。

「こういう設定でこうなってますのでひとつよろしく」という建て付けや建前に対して「これはこうなってないとオカシイ!納得デキナイー!感情移入ガー!キャラの魅力ガー!」となってしまうような生きづらさを抱える人々のサンドバッグとしての福祉ビジネス。政治の話は難しい。野球や宗教は怖い。ジェンダーは意味がわからない。でもなろうアニメなら「叩ける!これならぼくにも叩ける!これは叩いていいやつだ!」と目を輝かせながら「ヒャッハー!やっぱなろうはクソだぜえええ!」とスッキリできる。これが…アナログハック…。

時代遅れの「厳しい校則」というものも度々話題になるが、そもそも校則は破らせるために存在する。生きづらさを抱えた生徒達のヘイトを「校則」へ向けさせることで、集団へのダメージを最小化し犯罪への加担を抑止する機能がある。概念としてのタンク。なので育ちのいいボンボン学校では皆が自制できるから自由な校風。やっていいこととわるいこと、の区別がついている。これを社会では「分別がある」と呼ぶ。


この作品の序盤でも、なんでもかんでも運命のせいにしてきた他責思考ゆえの顛末だったとの自省が語られている。なろうらしく都合よく神の目をゲットするものの、能力の発揮には自身の能力との組み合わせが必要で、戦闘力に関しては自前の訓練にて獲得している。次回以降、いくらタダで何度も復活出来るとは言え、強力なモンスターに幾度も切り刻まれながらも諦めずに試行錯誤に奮闘する修行パートがきちんと存在する。強くなるのに一切コストを払わない楽チン棚ぼたスキルでゴイスーチーレム!とは流石に違うだろうとの判断で、なろうといえど舐めずに真面目に作ろうとするスタジオの誠意には敬意を払うべきではないだろうか。

もちろん強くなったあとはよくあるゴイスーチーレムにならざるを得ないのだが、たくさんメッセージを詰め込んだところでたいして意味ないというかどうせ舐めて見てるので覚えてられない。なろうとしてきちんとオレツエーでキモチよくなってもらうのが大事。導入のワンメッセージだけでも…という作者とアニメ製作者の想いがきちんとシンクロした奇跡のアニメ。強くなったあとは作者の主張を聞いてくれた報酬として、ゴイスーチーレムでブヒブヒするだけのサービスタイム。ヒロインの他にもチラ見せした追加属性が気に入ればお好きにどうぞ的な親切な作り。導入部分が類を見ないほどに丁寧なのは、明らかに意図された演出だと思う。

なろうだからと舐めて作ってない誠実ないい仕事。観ないけど。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

強い奴の手先になってイキられてもなぁ…。

 最終話(12話)まで観ました。2025.03.29

 良く完走出来たなぁ〜と思うくらい印象が薄いです。タイトルも「無能で卑屈な青年が世界樹の手先になって無双してイキった上に人外ヒロインハーレムな件」にした方が良いですね。

 本作品の一番の問題点は、異世界転生では無いけれど、展開が面白く無い点です。

 不遇職の鑑定士と言う基本設定が全く活かされておらず、都合良くオリジナルティの無いスキルが湧いてきて何とかなる展開を繰り返すだけです。

 キャラデザも癖があり、主人公もチョロインズ達も、魔族もみんな吊り目気味で万人受けしない感じです。

 ボッチ設定が全く活かされておらず、無限に湧いてくる都合の良いスキルで万事解決する「ひとりぼっちの異世界攻略」と同じ臭いがします。

 魔族と世界樹の戦いも、世界樹の精霊達が結構戦えるので、主人公の手先っぷりが酷いです。主人公必要?しかも、この主人公、世界樹無しでは市井のクズに過ぎなかったクセにイキってくるんですよね…。

 俺達の戦いはコレからだエンドなのも消化不良な感じです。最近のなろう系はこんなのばっかりですね。どうせ、ほとんど2期は無いのだから、オチはつけて欲しいです。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 3

69.1 4 ご都合主義で魔法なアニメランキング4位
転生貴族、鑑定スキルで成り上がる(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (212)
676人が棚に入れました
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、小さな領地を持つ弱小貴族の子として生きることになった。 アルスには特別な知力や武力はないが、生まれながらにして他人の能力・ステータスを見抜く“鑑定スキル”を手にしていた。 そのスキルを活かして世に隠れた「逸材」を発掘し、弱小領地から最強の領地へと変貌させていく。 心優しいアルスと、個性豊かな逸材たちの出会いと成長を描く異世界統一記が今、始まる!

声優・キャラクター
アルス・ローベント:藤原夏海
リーツ・ミューセス:坂泰斗
シャーロット・レイス:佳穂成美
ロセル・キーシャ:岡咲美保
リシア・プレイド:花澤香菜
レイヴン・ローベント:東地宏樹
ミレーユ・グランジオン:生天目仁美
ファム:戸松遥
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

(最終)カタルシスが不足している『なろう』は『なろう』といえるのか

【レビューNo.131】((最終レビュー)初回登録:2024/6/29)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全12話。
今期も異世界なろうっぽい作品が多く、ほとんどタイトル切りですが、本
作は「鑑定スキル」が「何の鑑定やねん?!」と気になったので視聴。
出来れば「イセレべ」っぽい「ネタ実況枠」のレビューをやっていきたい
のですが、そこまで香ばしさがある作品かどうかw

(ストーリー)
異世界に転生した主人公アルス・ローベントは、小さな領地を持つ弱小貴
族の子として生きることになった。
アルスには特別な知力や武力はないが、生まれながらにして他人の能力・
ステータスを見抜く“鑑定スキル”を手にしていた。
そのスキルを活かして世に隠れた「逸材」を発掘し、弱小領地から最強の
領地へと変貌させていく。
心優しいアルスと、個性豊かな逸材たちの出会いと成長を描く異世界統一
記が今始まる!
(作品情報より)

(評 価)
・第1話:ゲーム「信長の野望」などを下敷きにした作品かな
 {netabare}・1話の大まかな流れですが、
  ・主人公が現実社会で心臓麻痺っぽい死に方(過労死?)。
   → 田舎貴族のローベント家に「アルス・ローベント」として転生。
  ・3歳になったアルスは鑑定スキルで、ある兵士の鑑定を実施。
   槍より弓矢の適性が高いので、そちらへの転属を勧める。
   → 試してみると一同「おおー!!」
  ・この世界の文献を調べると、中央政権の腐敗が進み、今後動乱の時
   代を迎えそう。
   → 領地を守るためにまずは優秀な人材を集めねば!
  ・町で鑑定スキルで人材を物色していると、武力が高いマルカ人の少
   年リーツを発掘。
   (マルカ人は通常奴隷等で差別対象)
   → 当然登用は周りから大反対。
  ・アルスの熱心な説得の末、この領地最強の父・レイヴンが試験する
   ことに。
   → リーツは才能の一端を示し、父や部下たちも彼の才能を認め、
     無事アルスの家臣に。
     リーツは自分を見出してくれた大恩に報いるためにアルスに忠
     誠を誓うのだった。
  (まだ大したことをしていないということもありますが)3歳で異常に
  しっかりしている点を除けば、悪くない無難な滑り出しだったのでは。

 ・個人的には光栄ソフトの歴史シミュレーションゲーム「信長の野望」や
  「三国志」を下敷きにしてるのかなっという印象ですね。
  これらゲームも武将の能力・ステータスが数値化されていて
  ・有能な人材を発掘し登用していく
  ・知力や政治力の高い武将で国力を上げたり、謀略で他国の戦力を削っ
   たりしながら戦争準備を整えつつ
  ・武力の高い武将で周辺国に攻め込んでいく
  って感じなので。
  この手のゲームは今でもたまにやっているので、なんか愛着が持てた
  というのも大きいですかね(笑)

 ・でも当面は人材発掘でエピソードが創れそうですが、このターンが終
  わるとどうみせていくのでしょうか?
  発掘した家臣は見せ場がありそうですが、アルスをどう扱っていくの
  かがちょっとわからないんですよね。
  ・ひたすら「アルス様にために!」で担がれる神輿になる
  ・「鑑定スキル」の拡大解釈でガバガバ設定にw
  ・現実世界の知見を活かした「領地改革」
   (それじゃ劣化「現実主義勇者の王国再建記」になりそうですがw)
  まあその辺含め、今後も見守りたい作品ではありますね。
  個人的には「イセレべ」のような香ばしい作品になればという感じで
  すが、そこまでのパワーはないかもですね。{/netabare}

・第2-3話:早くも手詰まりの予感。大丈夫か?!
 {netabare}2人目の人材発掘は、魔法の才をもつシャーロットでしたが・・・
 正直2話かけてやるほどの内容ではなかったなっと。
 ・1話は時間配分がちょうどよく面白く視聴できた
 ・今回は(極論でいうと)1話と同程度の内容を2話に引き延ばした感じ
  → そりゃ内容も薄くテンポも悪くなり面白くなくなるよね
 例えば象徴的なのが2話の冒頭のシーンですが、
 ・この国の歴史や現状の説明
  → 1話の説明と大分被ってるし、全体的に無駄に長いよね
 って感じなんですよね。まあ一事が万事こんな感じで・・・

 仮に1クールを12話と考えると
 ・5話位まで人材発掘に使いたいよね
  → 5人ほど逸材を発掘するぞ!
 ・ちょっと待て!OP映像では3人しかいなくないか?!
  → 1人を登用するのに2話使うしかなくない?!
 しかも
 ・鑑定スキルって、一目で適正見抜くのですぐに終わるよね
  → よっぽど上手く話を創らないと2話分引っ張るって無理があるやろ!
 結構構造的に詰んでいるのかなあって感じがするんですよね。
 更に前回懸念事項に挙げたように
 ・人材発掘した後、鑑定スキルどうするの?
  → 出オチで終わるのか?!
    (敵の弱点や外交交渉時の突破口捜し等に使えるかもしれないが)
 ・逸材3人で回すのキツないか?
 等疑い出すとキリがないんですよね。
 まあ始まったばかりなので、これからを信じて待ちたいと思いますが。
 
 ただ1話の好調の滑り出しから一転、評価は急降下で次回も構造的に詰んで
 ないか?という不安を感じる展開だったかなっと。{/netabare}

・第4話:テンポは戻ったが、今度は作画が・・・
 {netabare}前回から3年が経ったようです。
 シャーロットも魔法の才能を磨き、ランベルク軍のエースに成長したよう
 です。
 成長といえば食生活がいいのか、奴隷時代の貧相な体からこちらも立派に
 育ったようですが、「とりあえず胸は爆盛りにしとけばいいやろw」みた
 いなセンスはどうにかなりませんかね。
 またアルス様に双子の弟妹できたようで・・・
 2人とも将来有望で、なるほどそういう逸材発掘もあるんかと。

 3人目の逸材は、知力の才を持つロセルでした。
 まあ攻撃力の高い2人を登用したので、軍師ポジの人材は妥当なところで
 すね。
 今回はロセルの2人の兄も武人としての才ありというオマケ付きです。
 (元々2人の噂を聞きつけて訪問したのがきっかけ)
 これを今回は(予想に反して)1話で収めてくれたので、テンポはよく面
 白かったですね。
 やはり2話構成だと、それなりに緻密に物語を創り込まないと厳しいです
 からね。

 ただ今度は作画が・・・
 元々低予算アニメということもり、作画は多少やむを得ないところはあっ
 たのですが、「前回こんなに酷かったっけ?!」という感じで。
 特にシャーロットなんか、美少女キャラ台無しだよ!!
 今後が不安ですね。
  
 次回はEDを歌ってるリシア回でしょうか。
 しかしサブタイの「嵐、来る!」って何なんや?!
 まあここまでは「なろう原作」と思えないほど、実直に創られているとい
 う印象なので、ここらで1発はっちゃけるのもいいかもしれません。{/netabare}

・第5話:アルス様とリシアの相乗効果を生み出した、いい回だった
 {netabare}今回は許嫁のリシア回でした。
 サブタイ「嵐、来る」から、周りをひっかき回す”とんでも娘”を予想して
 いましたが、
 ・政治力やコミュ力が高く、思慮深く行動できる
  (外面を繕うしたたかさも持ち合わせている)
 ・観察眼の鋭さや野心の高さから、アルス様を見定めようとしていたが
  ・アルス様のを本質的な人間性を見極めて、きちんと内面を好きになる
   (打算ではなく、純粋に人を愛する真っすぐさもある)
  ・民のことを慮れる優しさや上に立つ者の器も持ち合わせている
  ・(今は弱小貴族だが)アルス様の将来性もしっかり見抜いている
  本質的な人間性に優れた、好感度爆上がりなキャラでしたね。
  ”脳筋・シャーロット”との対比も面白く描かれていましたし。
 
 またアルス様の鑑定スキルも人材発掘だけでなく、今後の外交交渉等でも活
 躍しそうかなという期待も膨らみましたし。
 (またリシアの鋭い観察眼との相乗効果も期待できそう)
 ただリシアにドギマギするアルス様は、一見年齢相応で可愛げがあるのです
 が、中身は「DTおじさん」だからなあ・・・
 まあそれはさておき、リシアをしっかり描くことでアルス様との相乗効果を
 生み出した、いい回だったのではないでしょうか。
 前回酷かった作画も持ち直していたように思いますし。

 人材発掘のターンは終了し、ここから動乱の時代に向けての準備が始まるの
 でしょうか。
 それに父・レイヴンの病は何かのフラグなんでしょうか。とりあえず介抱に
 は向かったようですが・・・
 これ無関係だったら逆に何なんやって話ですが。{/netabare}

・第6-7話:ついにアルス様の時代来たる!
 {netabare}中央では総督が暗殺され、後継者争いが本格化。
 それに伴い、各地にも戦火が及ぶ事態に。
 一方のランベルク領も
 >それに父・レイヴンの病は何かのフラグなんでしょうか。
 やはりレイヴンの病は回復せずに悪化した模様です。
 そんな中、レイヴンの代わりに戦場で指揮を取る決意をしたアルス様で
 したが、レイヴンの与えた試練
 ・目の前で罪人の処刑を見ても平常心を保てるか
  → 初めての衝撃的なシーンに耐えきれず
 で、戦場にはレイヴンが出陣。見事敵を蹴散らすもレイヴンも病に没し、
 ついにアルス様が当主として立つことに。
 ようやく1話冒頭のシーンを回収ですね。

 「鑑定スキル」自体は単なる「情報収集」のスキルにしか過ぎないので
 ・その情報をどう活かし見せ場をつくれるか
 って話になるのですが、(スキルの性質上地味な印象は否めませんが)
 地に足がつき、実直に創ってるなあという印象ですね。
 (試練で挫折を描くなども真面目だなって感じですし)
 また動乱の時代に突き進むところで、アルス様が当主になるもの上手い
 切り替えだと思いますし。

 ただここからの「成り上がり」展開をどうするのか。
 物語的には一応
 ・総督の後継者争いの”兄”側につく
 という世界観なので、ここでいう「成り上がり」とは
 ・自らが天下を統一することではなく、”兄”を総督の座につけるため
  奮闘することで認められるってこと?
 ってところに留まるのかなっと。
 (将来的には天下統一ルートもあるかもしれないが)
 尺的にも”兄”の要請に呼応し進軍して、強敵と対峙して「俺たちの戦
 いはこれからだ!」位で終わりそうなんですよね。

 よくも悪くも実直な作品なので、予想を超えてくるのは難しいのかも。
 となると創り込みの丁寧さでポイントを稼げるかという感じでしょうか。{/netabare}

(最 終)
1クール使ってまさか人材発掘だけで終わるとは・・・
よく言えば”実直で丁寧”なんですが、このテンポの悪さはさすがにダレる
かなっと。
それに丁寧というよりは、無駄に間延びしている感じもしますしね。
個人的には
・人材発掘以外のエピソードに面白みを感じなかった
 ・「鑑定スキル=情報収集」ってだけの能力なので、人材発掘以外の見せ
  場が創りづらい
  「鑑定、この領主さまは凄い人物だ!」→それで?!って感じ
・主人公に魅力を感じなかった
 ・ただの「いい人」ってだけ
 ・それに「信長~!」とか叫ぶだけで転生要素が必要だったのかと
 ・また普段は(中身はおっさんなのに)10歳児のリアクションしてるのも
  どうなのかと
・発掘した人材も魅力がイマイチ
 ・やっぱ戦がないと見せ場がないよね

『なろう』ってかなりガバガバでも、
「チート能力をぶっ放して、有無を言わさず(力業で)解決」
というカタルシスを得ることで、作品のバランスが取れてるように思うので
すが(ガバガバ設定へのツッコミを入れるところも込みでw)、本作はそう
いうのが圧倒的に不足している感じなんですよね。
ではその分(コミック原作のような)話が創り込まれているのかといえば、
そこは”所詮は『なろう』”という感じで、薄っぺらいという印象ですね。
なので通常の『なろう』なら
「ガバガバで都合主義のサクサク展開が『なろう』の醍醐味」
で笑って許せるところを、中途半端に実直に創っている分逃げ場がないって
感じなんですよね。

2期も決定したようで、次は戦のシーンもあるだろうから、そこで発掘した人
材が躍動すれば評価も変わってきそうですが、1期はあまりにもテンポが悪く
個人的には5話の「リシア回」がピークだったかなっと。

・チートで無双すれば「これだから『なろう』は┐(-。ー;)┌ヤレヤレ」と叩かれ
・チートせず実直に創れば「カタルシスが不足している」と文句をいう
視聴者ってホント面倒臭いなあ(笑)

投稿 : 2025/04/05
♥ : 19

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

こういうのが見たかった、と言いたくなるなろう系。ただ少しゆっくり気味かな

1話感想 4.0 こういうのが見たかった、と言いたくなるなろう系

なろう系ってのは、一応ね、面白そうな要素を詰め込むことで成立しているんですよ。
だからちゃんと作れば面白いはず。
なのにその質が低すぎて、逆にバカにしているのか、となってキレさせてしまう。
なろう系でもきっちり面白ければそれで全然良いんですよ。

本作はまさに、面白そうななろう系ですね。
鑑定スキル、なろう系の定番ですね。

その鑑定スキル一つで、優秀な人材を集めることで領地を発展させていく…。

良いじゃないですか。
これですよ、他のなろう系にも言いたいことは。

私はスマホ1つだけ持ち込んで異世界でどれだけできるかって内容なら、面白いと思いましたよ。
本当に身一つで異世界に行って、こちらの知識をどれだけ覚えていられるか。
そんな天才じゃなくても異世界で活躍できる、すごくバランスの良いチートだと思いました。
でも何で全属性だの全能力だの意味不明なもん付加するからどっ白けですよ。
つまんねぇ。案の定スマホはどうでもよくなってるし。

過度ではない適度なチート、ちゃんと能力を工夫、駆使しての成り上がり。
バランス良いですね。

そうなんですよ、そんなに強すぎないチートをちゃんと駆使して活躍していくなら面白いんですよ。

他作品だと、鑑定があるのに主人公を全ステータス999とかにして仲間を集める必要を一切なくして、何が楽しくてこんなものを見れば良いんだ? ということにするんですよね。本当に他作品は意味不明で…。
本作も主人公のステータスは見えないんでまだわかりませんが。
でも見せないことで安易にそんな展開にはしないんじゃないかと期待できますね。

これで良いんですよ。
何のチートも無いのは流石につまらない。
チートが過ぎてもつまらない。
適度なバランスが大事なんですよ。本当に他作品はわかっていない。
本作はちゃんとわかっていて素晴らしい。

つい熱くなってしまいました。アニメとしての出来も良いですね。
作画は綺麗で、また主人公の目的がしっかり提示されることで応援もし易い。
第一の仲間も差別されている中主人公に出会って… 応援したくなりますね。

とにかく気に入りました。これは見ます。

全話感想
決して悪くはなかったです。期待した内容はだいたい見られました。
ただ… 何か基本的には割とスローモーですね。

テンポの良い作品だと、1クールで戦争の1つ2つ片付いていても良いと思うのですが、本作は基本仲間集めで1クールお終い。

その仲間もたった4人。1人1人じっくり描いたのは悪くないですが…。
今後戦争するのに、まともな近接戦闘員が1人しか居ないのは良いのでしょうか。
ちょっとまったりし過ぎに思えましたね。

後は優秀な仲間達の優秀な描写が少なめでした。

とはいえ2クールもやるので、じっくり描いていたのでしょう。
今後も楽しみにしたいと思います。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 5

猫好き さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

主人公が可愛いのはいいけど、実際には組織運営をまったく理解していない残念話

これはちょっと変わった異世界転生もの。この作品、主人公が転生して得たスキルで人材を見極め、自分の領地を改革していくというストーリー。なろうにしては斬新なアプローチではあるよね

この物語の肝は何と言っても主人公アルスの「鑑定スキル」。どんな隠れた才能も見抜けるので、彼は有能な人材をどんどん見つけてきては自分の脇を固めていくところ。主人公は可愛いし、脇をどんどん固めていくストーリーは結構好きではあるんだけど、、、

でも、現実の組織運営ってそんなに甘くないのを知ってしまった私としてはいくらファンタジーでもこれは無いよなぁって思ってしまう。リクルートしてきた子たちがいくら才能があっても、すぐに即戦力になるわけじゃない。育てる時間も必要だし、既存の組織メンバーとのバランスも考えないといけない

それに、リーダーってのはただの「いい人」じゃなくて、カリスマが必要だと思う。そのカリスマ性を持って、組織内の権力闘争や人間関係の軋轢を抑えてどうやって部下を率いていくかが重要。アルスは可愛いけど、年齢で甘くみられるのは仕方ない。幼児(もしくはぽっと出の新人)に反感を持つ大人は多い。その反感をどうやって抑えていくかは重要なところ

この問題に触れないようにするためか、彼が幼少期から才能ある人たちを見つけて一から自分の親衛隊みたいにしてることで生臭い話に触れないようにしてるのは分かる

でも、現実では手持ちのイマイチ使えない人達をどうやってやる気を出させて使える子たちにすることこそが上に立つ人の采配能力であって、「出来る人を集めればOK」は違うんだよね。つまらない事で他人の足を引っ張る無能な連中をどう有効活用するか、そっちの方が問題になることの方が多いよ

その観点からするとこのお話は、能力があるにも関わらず不運で不遇にされている(と思っている人達)のためのファンタジーってことになる。自分の能力を見つけてさえくれれば、上手く行くはずなのにという人たちのための物語なのかなぁ

と、どうしてもそう思っちゃうので、アルスたちが上手く行けば行くほど「そんなことは無いのよ」と冷めた目でしまうお話になっちゃったと思う。アルスはいい子で可愛いから嫌いではないんだけど、テーマに対する踏み込みの甘さが気になってしまう点が残念

投稿 : 2025/04/05
♥ : 3
ページの先頭へ