yuugetu さんの感想・評価
4.5
大人が子どもに託したもの
2012年10月から2014年3月放送。全73話。
遊戯王ゼアル(以下無印と表記)の続編となります。
ストーリー、音楽、演出・作画、キャラクター、演技などのクオリティの高さは相変わらず。
物語は無印より多少複雑化し重い展開も増えましたが、子ども向け作品としての健全な印象は損なわれておらず、いたって真面目な作品だと思います。
…遊戯王らしいカオスなシーンはありますがw
本作では遊馬にみんなの想いが託される王道な流れがあるのですが、彼らの描写には子どもらしくない部分もあり、それは制作側が子どもの視聴者に託したものでもあるのかなと感じています。
テーマも一貫し、キャラクターの心理変化や描写も自然で、ストーリー展開も丁寧ながら勢いがありとても良かったです。無印からの積み重ねがしっかり活きていたことも感心させられました。
最終的にネタバレレビューを読む いくつか謎が残ってしまったのは残念。
デュエルに対しての印象は無印からほぼ変わりませんでしたが、シャイニングドローの印象はとても良くなりました。
【ストーリー】ネタバレレビューを読む
【テーマについて】
「カオス」(欲望なども含め、願いから生まれるあらゆる感情)が本作では重要な要素となってきます。
ネタバレレビューを読む
【キャラクターについて】ネタバレレビューを読む
【ラストについて】
このラストはすごく好きですが、ちょっと意地の悪い考えかもしれないので興味のある方だけどうぞ。
ネタバレレビューを読む
無印のシンプルでスマートな構成も、本作の若干複雑ながら勢いのある構成もどちらも素晴らしく、考えさせられる部分も多くありました。
長い作品ですが内容もクオリティもとても良いので、子ども向けが好きな人なら楽しめると思います。
(2017.8.7)