お父さんで家族なTVアニメ動画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のお父さんで家族な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月22日の時点で一番のお父さんで家族なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.4 1 お父さんで家族なアニメランキング1位
進撃の巨人 Season3(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (804)
4060人が棚に入れました
百年の長きに渡り人類と外の世界を隔ててきた壁。その壁の向こうには見たことのない世界が広がっているという。炎の水、氷の大地、砂の雪原……。本の中に書かれた言葉は、少年の探究心をかき立てるものばかりだった。やがて時が過ぎ、壁が巨人によって壊された現在、人類は一歩ずつ世界の真実へと近づこうとしている。巨人の正体は何なのか? 何故、壁の中に巨人が埋まっていたのか? 巨人化したエレン・イェーガーが持つ「座標」の力とは? そして、ヒストリア・レイスはこの世界の何を知るのか? エレンら104期兵を加え、新たな体制となったリヴァイ班。行動を開始した彼らの前に、最強最悪の敵が立ち塞がる。

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、藤田咲、細谷佳正、橋詰知久、谷山紀章、嶋村侑、津田健次郎、朴璐美、小野大輔、神谷浩史、子安武人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

リヴァイよ、今夜もありがとう

2018.10.17記


原作既読。


初見時TV版1期2期を観てません。3期放送に先立ち下記劇場版のTV放送をおさえた上で参戦しました。

・劇場版 前編〜紅蓮の弓矢〜 / 後編〜自由の翼〜
・劇場版 Season2〜覚醒の咆哮〜


そうですね。いつしか観ようTV版!(※注:その後視聴済)


そしてTV版のおさらい~wikiより~

・第1期:全25話 + OAD5話
・第2期:全12話

第3期は分割2クールのようでいったん1クールめ12話分のレビューとなります(2018年10月時点)。物語の表現上は“第38話~49話”の扱いとのこと。
放送局は天下のN○Kに移り、ほぼ全国同時放送となりました。人気作の続編として期待と不安入り混じる下馬評だったかと思います。


ぱっと見

 “内戦(仮)”


2期までに綴られたであろう巨人VS人類の構図が変わり、壁内の人間同士の争いに焦点を絞り物語が展開します。そしてこれまでの謎が次々と明かされていくことになり目が離せないです。
ニック司祭殺害に端を発し、{netabare}ウォール・マリア奪還作戦手前までと{/netabare}区切りのいいとこまでやって1クール終了です。
原作通りでもあるし、人間VS人間の萌芽は2期までに描かれていた(たぶん)ため驚きの展開というわけではなかったと思います。

冒頭述べたようにTV版未視聴なので、前期・前々期との比較はできませんが、市外戦闘の作画は凄まじかったと思います。
草原など奥行きのある背景でデカブツを相手にするよりも目まぐるしく絵が変わる市外戦は作品通じての見どころになりますね。

それと、全話通してリヴァイ兵長が出演します。録画した回を観る度に兵長の雄姿を拝めるのは眼福でした。さらにはリヴァイの生い立ち含めた過去話に踏み込むのでファン必須でしょう。


バトルもありながら政治重視の様相を呈する展開には、これまでと趣きが変わる分戸惑うかもしれませんが、原作がそうなのでほんとに好き好きということになるかと思います。
これまでOPを担当していたLinked HorizonからYOSHIKI&HYDE組にバトンタッチして、そこにN○K色を感じなくもない今日この頃ですが、結局のところOP画像のミカサの笑顔はいったいいつ拝めるのだろうと願いつつ、人間同士の抗争(正確には権力闘争)に突っ込んでいく3期前半パートとなりました。

{netabare}49話でミカサが「これが終わったらあの頃のように…」的なことをつぶやきます。ほんとそうですね。{/netabare}


2019年4月再開予定の放映も視聴予定のため、そちら含めて完走したらあらためてレビューも纏めたいと思います。いったん「観終わった」にしときます。



【閑話休題】藤井聡教授の見立て
今から7~8年前くらいだったでしょうか。氏のインタビュー映像かなんかで、氏の息子の薦めで漫画版を読んだ時の印象について言及があり、それがなかなか面白かったので紹介しておきます。
ちなみに私が原作を手に取ったのはこの藤井教授に触発されたのがきっかけ。。
※アニメ関係ないので畳みます

{netabare}曰く、この壁の中の人類ってまんま今の日本人のこと指してんじゃん、と。

『壁の中なら安全』壁は未来永劫自分たちを守ってくれると固く信じている
『壁の外は知りません』外界の動向をきちんとウォッチすることを放棄
『上記2つを破るものは制裁』現状維持しようしようと躍起になる勢力がある

こんな主旨だったかと思います。
上記3点はすなわち“欺瞞”ということで、いったん壁破られたらどうなん?を描いたのがアニメ1期ということになります。いましたね、昼から飲んだくれてる憲兵団が。そして既得権力として上記3つを堅持しようとする王政府(偽)が。そして壁破られて右往左往する人類が。

劇中では、外の世界に興味津々のアルミンと触発されたエレン。ならびに外を知らずして人類に未来無し!の調査兵団、という組み合わせでした。
外の世界を知り、その上でしっかりと準備し、外敵が来たら駆逐する、といった当たり前のことを作品を通じて訴えており、そこが琴線に触れたんじゃないか、との氏の見立てです。

だからヒットしたかどうかというのは違うと思いますがね。{/netabare}

{netabare}で、今回は内戦(仮)です。巨人には元々人類だったやつもいるよ、からの3期の展開です。
物語として、巨人VS人類から人間VS人間にシフトして戸惑う部分も多いかもしれない本作ですが、一般論として、外敵と対峙する際に内なる敵を抱えたままだとほぼ勝利を収めることは難しいのが世の常。
そんな事情があったかどうかは露ぞ知らぬところではあるものの、壁の中での争いに物語がシフトしたのはある意味当然なのかもしれません。{/netabare}



視聴時期:2018年7月~9月 地上波リアタイ

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2019.04.09追記

その後、TV版1期2期を視聴済。劇場版のみでもすんなり入れたのは事実なのですが、もう一度3期前半をおさらいしてみると、ライナーのくだりとかTV版を抑えておいたほうが良いように思えました。少しばかり後悔してます。

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2020.01.31
《配点を修正》+0.1



2018.10.17 初稿
2019.04.09 追記
2020.01.31 配点修正
2022.02.27 修正

投稿 : 2025/01/18
♥ : 64

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

選択できるから自由なのだ

進撃の巨人の3期。
あらすじはネタバレになるため、あにこれのものにおまかせします。

クオリティの高さにびっくり仰天した1期。
それ以来、安定のクオリティを保っています。


今回は、人間と巨人の直接的な戦いは控えめです。

壁内はどのような成り立ちなのか。
巨人とは何か。
そして渦巻く陰謀や策略。

人と人とのやり取りが多いです。
迫力のあるジェットコースターアクションアニメとして見ている人にとっては退屈でしょう。

逆に、世界観や謎に重きを置いている人にとっては、わくわくする内容だと思います。


この作品の優れている点は、話の繋がりの巧みさです。

常にふたつ以上のシナリオが並行して進行しています。
ひとつのシナリオが解決しても、話に空白ができることがありません。

A----------->B----------->C----------->D

という直列つなぎのストーリーではなく、

A--------+
       |
   B------+----+
   |        |
   |   C---------+----+
   |             |
D-----+--------------------+

というように、どこが解決しても、未解決な部分が残る構成になっています。

そのため、「いいところで切って話を繋ぐ」という、
俗にいう「クリフハンガー」に頼らずに話が展開できます。


気になったのは、キャラクターに役割を負わせすぎな点です。
モブだと思ってた登場人物が「実は○○だった」というパターンがあまりに多いです。

程よい量なら「ここまで考えていたのか!」となります。
しかし、量が量だけに「ちょっと偶然が重なりすぎじゃね?」と感じる部分もありました。


テーマは「選択」。
誰しもが選択を迫られ、正しいかどうかもわからないまま責任を負うことになります。
しかし、選択できるこその自由です。

「マブラヴオルタネイティヴ」というゲームがあります。
これは作者が強く影響を受けたと言っている作品です。
「Alternative」は「選択肢」「二者択一」はといった意味。
それが「選択」というテーマのヒントになったのかもしれません。

もしかしたら、多くの選択が話を作り上げるという意味で、
1本道に感じさせないような工夫をしているのかも。

ストーリーだけではなく、テーマをしっかり決めているのはとても良いと思います。



原作では文字情報が多くごちゃごちゃした印象がありました。
しかし、アニメでは内容がすんなり入ってきました。
原作どおりですが、見せ方がうまいのだと思います。

この先さらに複雑になりますが、続きのアニメ化にも期待が持てそうです。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 49
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

移民の歌

原作、諫山創。

進撃に寄せて雑記あれこれ。

初めて手にした原作に衝撃を受けて以来、
時代を象徴する作品との評価は揺るぎませんが、
私はここまで、2度挫けています。
そしてその度毎に、懺悔をすることになる。

1つ、{netabare}エレンが巨人化したこと。
これにより進撃が持つ至高性が失われた。
得体の知れない未知への恐怖、拒絶、違和感、
そして生理的な不快が、身内に巨人を創ることで、
希薄化されるだろう悪手であると感じ失望した。{/netabare}

2つ、この3期で描かれた政治劇。
この世界の真相に興味は尽きませんが、
戦闘の迫力・緊迫感ある描写は影を薄める。

しかし物語は最高の盛り上がりを見せ始める。

ヒストリア・リヴァイの過去と、
{netabare}フリッツ王政の打倒とレイス領地下礼拝堂。
オルブト区防衛戦から新体制へと。{/netabare}

無限とも思える悲劇の反復、喪失し続ける日常、
勇敢な死者に意味を与えるのは生きている者たちだ。
世界はまだ終わっていないのだから。

F・Jシャフナー監督の傑作映画、
幼き日に再放送で見たあの衝撃を思い出す。

進撃は新世紀の「猿の惑星」になった。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 52

64.9 2 お父さんで家族なアニメランキング2位
あたしンち(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (166)
971人が棚に入れました
平凡な庶民一家の日常を描いた“けらえいこ”原作の新聞連載漫画をもとにしたTVアニメシリーズ。声の出演は渡辺久美子、折笠富美子ほか。

声優・キャラクター
渡辺久美子、折笠富美子、阪口大助、緒方賢一、萩野志保子、的井香織、池澤春菜、沼田祐介、緑川光、大本眞基子、梶田夕貴、浅井晴美、森田樹優、田中理恵、倉田雅世、白鳥由里、太田真一郎、城山堅、山口勝平、大塚みずえ、小桜エツコ、氷上恭子、水田わさび、鉄炮塚葉子、上村典子、愛河里花子、玉川砂記子、山口奈々

ペチ14 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

Q質問 A解答 T突っ込み

Q1、このアニメを見てどう思った

A1、情熱の赤いバラ
そしてジェラシー
恋の花咲く
ラブアタック!!
ラブキック!!
たたかい~~~

真夏の視線は
要注意~~~

ときめきの白いバラ
そして ミラクル
愛の芽が出る
ラブパス!!
ラブキャッチ!!
おたけび~~~

危険なふたりは
昼休み~~~

T1、歌いだすなw

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

Q2、このアニメを見て気になったことはありますか?

A2、おもしろい。3D映画みろよ

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

Q3、最後にこのアニメはお勧めですか?

A3、A1の曲が何か気になるなら観よう

~3年後~

A、3年前の俺たちこんなレビュー書いてたんだなー

T、今と形式が全然違うな

Q、さばちゃん(たちばな母)も1日中寝てたから私も寝ます

TとA、(あれ受けねらったのか?)

投稿 : 2025/01/18
♥ : 4

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

世間的に「日常系」といえばこれのほうが有名じゃなかろうか。

姉が気に入っていて、だいぶ見た。
まあ、これもまた萌え日常ものとは別の意味で、「日常系」の作品。



日常系の作品というのは、
・日常の小話
・キャラ立ち
の二つが一般的に言って重要になってくるんだろうと思うけれども、まあ、これの場合、露骨に「おかあさん」がわかりやすい。世間一般でいえば、『けいおん』などよりも、はるかにこちらのほうが有名かつ、幅広い年代層にうけいれられている気がする。

 しかし、こういったものは「アニオタ」界隈においては特にインパクトは与えない…。そこのところが、昔からいまひとつわからないのだが、こういうタイプの「日常系」なぜに、アニオタ界隈にはひびかないんだろうか。みかんちゃんもかわいいと思うのだけれども。まあ、萌え系とは違うけれども。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 9
ネタバレ

はにょ~♪ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ハニョー♪

バナナしるこって美味しいの?


{netabare}各話の流れは原作に忠実だが、23コマを1話にしようとすると尺が余ってしまうので、アニメオリジナルの膨らませたエピソードやオチが用意されることが多い。また、原作のその話に登場するキャラクターがアニメ化の際キャラクターが増やされていたり、変更されていることが多い。一方、原作最初期のみ、みかんの部屋と学年が現在と異なっていたが、最初からそれ以降の高校2年生でユズヒコの部屋の隣という設定である。そのため、最初期の話がアニメ化されたときは、登場人物の行動に不自然な点がいくつか見られた。
大地丙太郎監督時代は原作に忠実に沿った展開で、キャラクターのセリフの間に長い間がたびたびあったり、背景も初期では一色で表現され細部は見られないことが多かった。本編中にアイキャッチも多く使われており、その多くは白の背景に七個の点が出る演出、本作のタイトルロゴが出現し、それを進行状況に合わせて異なる人物が一人で読み上げるというものであった。また、おまけの数も多かった 。{/netabare}

投稿 : 2025/01/18
♥ : 0

67.5 3 お父さんで家族なアニメランキング3位
宇宙船サジタリウス(TVアニメ動画)

1986年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (56)
330人が棚に入れました
トッピーとラナは宇宙輸送の中小企業・宇宙便利舎のサラリーマンで中古貨物宇宙船サジタリウス号のパイロット。月面基地のトイレ修理の仕事を終え、ひと月ぶりで地球に戻ると、社長から次の仕事を言い渡された。依頼主は宇宙考古学研究所の研究員のジラフ。危険なベガ第3星に、調査のために単身で旅立った研究所の先輩で恋人のアン教授を連れ戻して欲しいという内容だ。トッピーとラナは家族との再会もつかの間、休む暇もなくジラフと共にサジタリウス号で一路ベガ第3星に向かう。ベガ第3星では不思議な異星人にして吟遊詩人のシビップを仲間に加え、スリルと笑いと涙に満ちあふれた冒険行が始まる。

カナカス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

エンディング曲が良い

放映された金曜日19:30の枠は、宇宙刑事シリーズが放映されていた為、これが始まった時は、小学生ながら「非常にがっかりした」記憶があります。
しかし、見るにつれて引きずり込まれていきました。

それまでは、「はっきりした正義」「勧善懲悪」を好んでましたが、このアニメはまったく違ってました。

はっきり覚えてませんが、会社が倒産・中古の宇宙船で開業・子沢山で家計が苦しいなど、正義の味方にはおおよそない設定なのにもかかわらず、「やるときはやる」というのが強く伝わってきました。

また、エンディングの「夢光年」という曲がすばらしい。いまだに歌詞覚えています。

1話・2話で、引き込まれる作品ではないと思いますが、じわじわひたっていける作品です。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 3

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

リーマンSFアニメ 幸せってなんだっけを追求した名作

 ドラえもんの後だっただろうか。ものすごくちいさかったので覚えていないがメッセージはしっかり伝わった。幸せはひとそれぞれみたいな。そんなお話です。
 見直してみると時系列をめちゃくちゃでトッピーとラナの日常(といっても宇宙旅行なんだが・・)を描いた作品。
いつの時代に見ても世のお父さんたちは刻の涙をみるに違いない。それくらい名作なのだ。
 古いアニメらしくOPEDにメッセージ、テーマを隠さずにぶち込んできてくれます。影山さんの歌うED『夢光年』は珠玉の名曲。 

投稿 : 2025/01/18
♥ : 8
ネタバレ

スガル72 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

冴えない中年男性の悲哀をコミカルに描いた稀有なアニメ

【宇宙船サジタリウス】が始まった頃は、【聖闘士星矢】の始まりと同じように、当時私が読んでいたアニメ雑誌(アニメージュ)では、まったく取り上げられていませんでした。
ページの片隅に新番組の小さな紹介記事が載っただけでした。
それが大きく取り上げられ、表紙にまでなるのは、アニメが放映されてかなり経った後でした。

宇宙船サジタリウスは、イタリアの絵本の登場人物からキャラクターデザインだけを持ってきたもので、当初は誰もその内容を予測出来ませんでした。
ほとんどの人は、日本で当時人気のなかったヨーロッパのアニメーションをイメージしていたからです。
しかし放映が始まってみると、良い意味で予想は裏切られます。
その内容はとても日本的なもので、便利屋を営む中年サラリーマンの悲哀を描いたものでした。
登場人物達は、とても人間には見えませんが人間です。
彼らは中小企業の冴えないサラリーマンで、宇宙で便利屋をしています。
{netabare}会社が倒産したり、生活のために工場で流れ作業をしたり、起業したりします。{/netabare}
宇宙船は会社の車のようなもので、便利屋の仕事の依頼が来ると、それに乗って他の星に行き、雑用をこなします。
彼らは予期せずにとんでもない事件に巻き込まれたりもしますが、皆普通のおじさんなので、慌て、
嘆き、後に残される妻や子供のことを思い、冒険することをためらったり、ときに卑劣な行動に出ます。
この家庭を持つ中年男性の葛藤こそが、この作品の魅力になっています。
これはスペースオペラを舞台に、冴えない中年男性の悲哀をコミカルに描いた稀有なアニメです。
私はこのアニメが大好きでした。

余談ですが、このアニメ以降日本でラザニアという料理がポピュラーになった気がします。
ラナさんがいつも美味しそうに食べていましたから。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 4

68.6 4 お父さんで家族なアニメランキング4位
家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ(TVアニメ動画)

1981年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (49)
267人が棚に入れました
世界名作劇場第七作。厳しい無人島のサバイバル生活を、家族揃って楽しげに切り抜けていく物語が人気を呼ぶ。スイスに住むエルンスト医師とその家族は、医者が不足しているという未開の地オーストラリアに出向くことに。しかし旅の途中乗っていた船が沈没。命からがら近くの孤島へ逃げのびた一家はそこで自給自足の暮らしを始める。長女フローネはそんな境遇にもめげず、元気に美しい自然と戯れるが…。

声優・キャラクター
松尾佳子、古谷徹、高坂真琴、平井道子、小林勝彦、小林修
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

人間として、家族として理想的な在り方。

世界名作劇場シリーズは登場人物が苦境に立たされるものが多いと思いますが、フローネの境遇も中々のものです。


あらすじ
{netabare}
ロビンソン一家は、居住地であったスイスから転勤のため家族総出でオーストラリアに移住することになる。
移住を決める際一悶着あったが、なんとか全員でオーストラリア行の船に乗り込んだ。

しかし一家はその航海の途中で大嵐に巻き込まれ船は座礁してしまう。父エルンストの機転で急ごしらえのイカダを作り一家は船からなんとか脱出。

イカダが偶然たどり着いた陸地はなんと無人島。その日から一家の無人島生活が始まる・・・・・・。
{/netabare}


それまで裕福な暮らしをしていた医者の家族が、一転して無人島でのサバイバルを強いられることになる。過酷な物語です。

今思うと、当時イギリスの植民地であったオーストラリア自体あまり治安の良い場所でなかったと聞いたので、どちらにしろサバイバルなのでは・・・とも思いました(笑)


いきなり無人島に放り出されたことによる絶望や、島で待ち受ける様々な苦難の連続に、一家は打ちのめされます。

しかし、フローネはじめロビンソン一家の人々はお互いに助け合い励まし合い、この苦難に逞しく立ち向かっていくのです。


では、そのロビンソン一家の紹介です。
{netabare}
まず一家の大黒柱であり父親のエルンスト。

彼は世界中どこを探し回っても見つからない位に頼もしい父親です。

医者として彼より腕の立つ人間はいても、彼より精神力が強くこのような過酷な場所で生き抜いていける人間は存在しないでしょう。

彼の判断力と行動力、そして家族を支えぬく家主としての責任感の強さは驚嘆に値します。


次は子供達の支えである母親のアンナ。

最初こそ現実を悲観して頼りないものでしたが、次第に元来持つ芯の強さが表れはじめ肝っ玉母さんとして活躍していきます。

子供達のため・家族のためを思うと無類の強さを発揮する、頼もしい女性だと思います。

気品に満ちた人柄で、どんな環境でも身辺の整理や子供達の教育そして自尊心道徳心を忘れない、大人の鏡です。


そしてしっかり者で一家を助ける長男のフランツ。

母のアンナと同じく最初は挫けそうなほど気弱だった彼は、何度も挫折を繰り返すことで頼もしく成長していきます。

島での生活の中で長男として、また男手としての自覚を持ち一家を支えていきました。

下の姉弟の面倒見もよく、両親に強く信頼されていたことと思います。


主人公であり元気いっぱいに笑顔を振りまく次女のフローネ。

彼女はタイトルでも主題歌でも強調され、あたかも彼女を中心に物語が進むのかと思えば意外とそうでもありません。

彼女の天真爛漫さが一家を絶望の淵から救った、そういう意味での主人公であると言えます。

なんだか美少女じゃないとやたら喧伝されていますが、彼女が常に頭に挿している赤いハイビスカスの花言葉は「繊細な美」。そういった奥ゆかしい美しさを彼女は持っていると思います。


最後に純真無垢な三男のジャック。

彼はまだ幼く他の家族に比べ現実を直視できていない面もあると思いますが、それ故に彼の無邪気な行動は癒しを与えてくれます。

幼いため島での生活への順応も早く、愚図ったりして家族を困らせるようなことも少なかったと思います。

マイペースで時々家族をハッとさせるような行動を見せる彼のこれからの成長が楽しみです。
{/netabare}



こんな一家の生活は、残酷な現実に反して非常に生き生きしています。
ただ毎日を生き抜いていくばかりか、チェスや音楽を楽しみ、島中を探検し、まるで自然と戯れているようです。

だから見ていてとても胸が温かくなります。サバイバルだからといって殺伐とした雰囲気ではなく、常に人情味あふれる優しさに包まれているよう。ある種非日常的な空間での日常を描いた作品といってもいいでしょう。

長男のフランツと長女のフローネの年齢設定が絶妙です。(フランツ:15歳 フローネ:10歳) これフランツとフローネの年齢が逆だともっと複雑になってしまいますね。お年頃の女の子が主人公だと色々大変ですし・・・これで良かったのだと思います。

フローネが些細なことで傷ついてしまったときはフランツが兄らしく落ち着いたフォローを、逆にフランツが繊細さゆえに塞ぎこんでしまったときはフローネが元気一杯励まします。

この二人がとても兄妹らしい関係で微笑ましく、たとえ非情な出来事が起こっても、一家で力を合わせて乗り越えていく強い絆がそこにはあります。


そういった過酷な環境を生きる人間達の強い姿や、今や失われた家族の共同体としての形がこのアニメには息づいていると感じました。



作画、特に人物や小物の作画に関しては今見るには厳しいかもしれません。

対して背景・風景の作画は淡い水彩画のようなタッチで、美しい出来栄えです。
だから人・物における作画の粗を考慮してもこれ以上の低評価は付けられません。


また作中の音楽は主題歌をはじめとして、今なおクオリティの高さを感じられるほど完成されています。
南国系とでも言えばいいのか・・・明るさと静けさが同居した不思議な感じです。アニメのサントラの域を超えた普遍的な音楽だと思えます。

総じて風景画および楽曲の美しさは芸術的とさえ思えるものでした。


そして感じたのは、1話1話の起承転結の展開の巧みさと、登場人物の交わす台詞一つ一つの人情深さ。
特に後者は、制作者が相当に気を使って言葉を選んでいたんだろうと想像できます。世界名作劇場の名に恥じない丁寧さ。
台詞から温かみを感じたことで、聞き入るだけでなんだか心が満たされます。


全50話という尺の長さ、人物作画の粗さ等を許容できる人には是非オススメしたい名作アニメです。




あとは個人的名エピソードのメモです。
{netabare}
まず第12話「おかあさんの活躍」。
ロビンソン一家が住んでいた住処が野犬に襲われ、母のアンナが一晩の間死力を尽くして守り抜くという壮絶な回。

この回は今までの回とは毛色が異なり、本気の恐怖を突き付けてきました。アンナの強さに感服です。


次に第13話「フランツの目」。
フランツが虫が放った毒を目に浴び、危うく失明しかける話。

二週連続で息がつまるような回が続き、こっちまで参ってしまいそうでした。


あと第21話「亀の赤ちゃん」。
ある日浜辺で海亀を見かけたロビンソン一家。その海亀が産卵期であることを知り、産卵の様子を見届ける回。

親子揃って生命が誕生する瞬間を見ることは現実滅多に叶わないと思います。そうした貴重な体験を通じて、親子の絆が深まる感動的なエピソードです。


最も好きな回が第27話「無人島の音楽会」。
父エルンストと母アンナの結婚20周年を子供達が祝福する回。

別荘を作って夫婦を二人きりにしてあげたり、そこでささやかな音楽会を開いてお祝いする子供達の愛は素晴らしいものでした。

そうした子供の成長を喜んで涙する母の姿も感動的でした。


続いて第28話「ジャックの病気」。
ジャックがマラリアのような病気に罹り高熱を出して寝込んでしまう回。

生死をさまようジャックを救うために、家族で必死に助け合う姿に心打たれます。


そして第31話「わたしはのけもの?」。
フローネの11歳の誕生日を祝うために、フローネに内緒でプレゼントを用意するべく奮闘する回。

ちょっとフローネちゃんが可哀想ですが、それだけに最後の真心の籠ったパーティーとプレゼントの感動はひとしお。


ラストにかけた第45話「死なないでロバさん」第46話「ヤギをすてないで」第47話「続ヤギをすてないで」第48話「さようなら無人島」。
島自身と、今まで関わってきた生物への別れを体験する回。

長い生活の中で愛着が湧いてきたものたちへの別れの感情を強く体現した名エピソードの数々。

ここまで見てきた感慨深さもありますが、親しい者との別れの辛さがフローネを通して感じられる、名作と呼ぶにふさわしい幕引きです。(まだちょっと続きますが)
{/netabare}

投稿 : 2025/01/18
♥ : 12

aitatesoka さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

父ちゃんが神!

15少年漂流記とロビンソン・クルーソーと同じく無人島に漂着した人々のサバイバルな生活を描いた冒険譚である
本来過酷な状況であるはずなんだがあまり悲壮感はなくむしろ最初と最後を除けば日常系アニメと言ってもいいくらいの作品ではないだろうか
主人公は一応一家の長女であるのだが私的には真のヒーローはお父さんではないかと思うほど万能選手だ

私がもし無人島に漂流する事になったらこのお父さんとご一緒したいと思うのである

投稿 : 2025/01/18
♥ : 1
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

大人になって見てもおもしろかった

子供の頃見たけど、ほとんど覚えておらず大人になってまた見ました。

漂流前の一家は長男の進路についてなどガヤガヤしており、こんなヤワそうな一家が漂流して大丈夫なのかと心配に。

ややあって島についてしまうわけですが、このややある部分もとても丁寧です。船が完全に沈むまで段階が踏まれており、まず何を持って行くべきかを一家は選択する。この提案と話し合い、折り合いをつける作業がいい。自ら考えて感じて選び、決めることをここから徹底して体験して行きます。

野犬との攻防、ヤシの実とり、森林探索と家作り、植物からロウソクを作る、こんなとこでも兄妹喧嘩、小さな友達との出会い、田畑作りの苦戦、やはり苦戦の船作り、自分の手に出来る美しいものでプレゼントを作る兄妹、植物で編みもの、生存者との遭遇…無人島での日常が創意工夫を凝らして描かれます。

心理的葛藤を受け持つ兄さんの成長や、それを受け止め希望を失わない父さん、基本インドア派なのに危機の際には勇気と知恵を振り絞った母さん。そして楽観担当フローネ。

{netabare}
この子はソコソコかわいいんだけど凡庸で、うつくしかったり萌えキャラだったりでなくてよかった。(戦時ドラマなのに色艶のいい身綺麗な俳優とか…)

島を去る際の日常感がまたよかった。
もう来ることもない畑の草むしりを、ついしてしまう母さん。
つい、家の補修をしてしまう父さん。
非日常が日常に馴染んでしまった姿が微笑ましかった。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/18
♥ : 7

62.9 5 お父さんで家族なアニメランキング5位
クッキングパパ(TVアニメ動画)

1992年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (36)
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『週刊モーニング』に長期連載されている、うえやまとちによるマイホーム漫画をアニメ化。グルメブームの中で登場した1作で、料理に秀でたサラリーマンの父親・荒岩一味(かずみ)を主人公に物語は展開する。九州・博多の金丸産業。この会社に勤務する営業主任・荒岩一味は、上司や部下からの信頼も厚い有能社員。そんな彼にはもうひとつの顔があった。それは料理の腕が誰にも負けないということ。新聞記者でもある妻・虹子と小学3年生の長男・誠も、荒岩の料理にはいつも大満足だ。そんな一家がお手製の弁当を手にしてお花見に出かけるや、そこで誠の級友である少女さなえを発見。やがて転校していく彼女に誠は何かをしてあげようと考えるが……。本作の実制作は多くのホームアニメを手がけてきたエイケンが担当。本放送の初回は1時間スペシャルとして制作された。毎回のラストには、原作と同様に荒岩が作った特別料理のレシピを紹介。

声優・キャラクター
玄田哲章、勝生真沙子、高山みなみ、冬馬由美、飛田展男、頓宮恭子、丸山裕子、矢島晶子、かないみか、峰あつ子

ニトロ博士を忘れない さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

おいしいホームアニメ!クッキングパパ!

懐かしいですね~、荒岩一家の日常は理想の家庭ですね。
頼りがいのある父親に仕事の出来る奥さん、子供は素直で明るい。
当初は3人家族ですが、後に犬を拾ったり女の子が出来て、父母兄妹とペットの4人と1匹になり、円満な家庭生活が描かれています。

このアニメはとても気さくでお料理好きのお父さんこと荒岩一味が、料理で周りに元気を与えてくれるお話です!料理を通じてたくさんの思い出を作り、心身ともに栄養を与えてくれる心温まる作品です。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 0

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「格好いいとはこういうことだ」。超豪華声優と完成したスタイル。

 言わずとしれた料理漫画の古典である本作。漫画は実家に何冊かあって読んでいたが、大人になってアニメを見て見ると味わい深いことこの上ない…。そして今じゃ考えられない豪華声優陣、シュワちゃん、コナン君に新一、メロンパンちゃん、アムロ、カミーユ、大蛇丸にボヤッキーが揃ってるんやでぇ!。



 それにしても、年を経て見ると本作は美味いものを食べたり作るのが実はキモじゃないのが見えてくる。本作は食が繋げる人々の正に「優しい世界」の究極の形といっても過言ではない。その暖かな世界の中をいつまでも揺蕩っているようね安心感と幸福感、昨今の日常系以上かもしれんわ!。


 その中心にいる荒岩さんの存在感と格好良さには大人になってこそわかるものだった。格好つけない格好良さ、大きさと深さとチャーミングさを兼ねた最高のキャラは、なんといってもシュワちゃんこと玄田さんの実力あってこそだろう。


 「格好いいとはこういうことだ」は、「紅の豚」のキャッチコピーだったが、歳をとると荒岩さんにこそ相応しい言葉だと思えるようになった。尊敬できる上司で、惚れ直す夫で、なにより素敵なお父さんな理想的キャラの一つである。それでいて嫌味さや、薄っぺらな良きこと感が全然ない。


 あと、すっかりセックスレスで独身ばっかになってしまった日本にしたのは誰だ?という山田玲司先生の「ヤングサンデー」の特集で、結婚って良いかもって思わせる作品のトップに本作を挙げていた玲司先生の慧眼は流石である(逆な作品は「課長 島耕作」)。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 7
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