階級社会で王子なTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の階級社会で王子な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月22日の時点で一番の階級社会で王子なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.1 1 階級社会で王子なアニメランキング1位
赤髪の白雪姫(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (1063)
5653人が棚に入れました
生まれつき赤い林檎のような美しい髪をもつ少女白雪は、生まれ育った国タンバルンの王子ラジにその珍しい髪の色を気に入られ、愛妾の座を用意される。拒否する形で髪を切り国を出た白雪は、辿り着いた隣国クラリネス王国の森でゼンと名乗る少年と出会う。追ってきたラジ王子から彼女を助けてくれたゼンの正体はクラリネス王国の第二王子だった。その後白雪は、クラリネスに居を移し宮廷薬剤師として働きながら、ゼンの味方になるための道を進んでいく。

声優・キャラクター
早見沙織、逢坂良太、梅原裕一郎、名塚佳織、岡本信彦、三瓶由布子、甲斐田裕子、福山潤、豊永利行、石田彰

パスタ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

男でも十分見れた

一挙に見ました。ラブコメとして定番と言えばそうなんですが、中世ヨーロッパ・綺麗な赤髪・薬剤師と言う華やかさ全開な題材という事自体でこの作品の良さは語れます。話以前に世界観や雰囲気、透明感がとても美しいんですよ…
とはいえ、内容に関しても悪くありません。話は重くなく、ラブコメの副産物として良く出てしまう不快感も全くなく、ゆとりのある安定した心持ちで見れた気がします。
徐々に垣間見えるゼンの人への信頼、白雪の恋心。見ていて心が洗浄されるさっぱりした気持ちになれる要素がいくつもありました。タイトルにもある通り、男でもワクワクする事が出来るし、満足して見れたと思います。
あとはオビがただただ有能過ぎる。もっと他のキャラ達は彼に感謝していい笑
と言う事で感想でした。けっこう面白かったです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

赤く美しい髪の少女の物語

原作未読 全12話 2016年1月2クール目決定

この世界では珍しい綺麗な「赤い髪」の少女で主人公の白雪(シラユキ)は、タンバルン王国出身でその国の王子に気に入られて妾として強引に迎え入れようとします。多少のことでは物怖じしない性格の白雪は、その要求蹴って偶然知り合った隣国クラリネス王国の王子「ゼン」とその家臣に助力されながら、幾多の困難の乗り越えクラリネス王国で薬の知識を学びながら宮廷薬剤師を目指して頑張るお話です。

ヨーロッパ中世時代を思わせるような世界ですが名前は主人公を含め数人は日本語読みが入っているので、何かしらこの世界が日本と通じているのでしょうか?

恋愛もあります。少しずつ距離を縮めていきますので多少もどかしいかもしれませんが、私にとってはこれぐらいがちょうど良かったです。

王道を思わせる展開があり起伏もそれほど激しくないので退屈に思うかもしれませんが、物語のテンポも良かったと思いますね。

安心して観れる作品でした。(裏を返せばハラハラドキドキするところは少なかったということにもなりますね)

1月の2クール目も楽しみです^^

OP 白雪役の早見沙織さんが歌ってます。アーティストとしてのデビューシングルなのですね。透明感のある声に癒されますね。
ED eyelisが歌ってます。ハヤテのごとく!のOP「CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU」から好きなユニットで、こちらも癒されますね。

最後に、白泉社のCMで日常のひとときをこの作品に置き換えて妄想しているところが面白かったですね^^

投稿 : 2024/12/21
♥ : 49

ぎゃん (・ワ・) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

独断と偏見と毒舌が過ぎてあんまり参考にならないレビュー

2期までちゃんと完走した上で言います。

正直シンドい・・・

あにこれでも評価高かったし、周りの人にも勧められたから観たけど・・・
何回途中で断念しかけたか・・・

まぁ王道少女マンガのストーリー展開なんだけどね。。

設定上冴えない少女(どうみても可愛い)がヒロイン
→めっさイケメンな王子様出てくる(基本金持ち)
→その王子様といい感じになる
→んでイベントが起きる
→どっちかがウジウジして微妙な関係になる
→その間にヒロインが敵の手中に
→かっこよく王子様登場で敵を倒す
→王子様デレてヒロインはキュンキュン☆

ダメだ、アタシはやっぱこういうのは苦手。。
脳みそにウジ虫が湧いて来そうで痒くなる><

王子様も男ならかめはめ波の一つでも出してみろっつーの。
白雪(ヒロイン)はさらわれ属性持ってるのをもっと自覚しろ、そして対策しろ。
その辺の抜けてるところがイライラする。ワザとなの?構ってちゃんなの?
すいません、ちょっと口が勝手に暴走しちゃいました☆彡

多分アタシは女としてマイノリティな部類なので参考にならないかも><
普通にキュンキュンしたい女の子にオススメなアニメかな^^

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

61.7 2 階級社会で王子なアニメランキング2位
魔界王子 devils and realist(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (355)
2169人が棚に入れました
名門貴族のウイリアムは、類いまれなる頭脳の持ち主。パブリックスクールでも、家柄のこともあり、話題の中心でもあった。しかしそんなある日、叔父が事業に失敗したことで財産を失ってしまう。名門の名に傷がつくことを恐れたウイリアムは自宅に戻り、家令と共にお金になりそうな物を探す。屋敷で見つけたのは、先代が出入りしていた地下の部屋。そこには魔法陣があり、意図せずウイリアムは悪魔を呼びだしてしまう。呼びだされた悪魔、ダンタリオンはウイリアムに告げる。「ウイリアムは魔界の代理の王を選ぶことのできる選定公である」と。それゆえに、自らを王に選べと迫ってくるのだが…。果たして魔界の代理王は誰になるのか!?

声優・キャラクター
江口拓也、寺島拓篤、松岡禎丞、柿原徹也、福山潤、高城元気、鳥海浩輔、斎賀みつき、小野友樹、安元洋貴、山本和臣、鈴木裕斗
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

腐女子ホモ向けアニメ(2話まで見たけど中断

■関連URL
・番組公式サイト:http://makai-ouji.com/ http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/makai-ouji/
・番組公式Twitter:http://twitter.com/anime_makaiouji
・原作漫画特設サイト:http://www.ichijinsha.co.jp/special/zerosum/makaiouji/


ストーリー

時は19世紀末のイギリス。貴族の子息・ウイリアムは後見人である叔父が事業に失敗したことから、財産を失ってしまう。「学費未納で退学」という最悪の事態を防ぐため、金目の物を探しに屋敷の地下室に入るとそこには魔法陣があり、彼は意図しないうちに悪魔・ダンタリオンを召還してしまう。ダンタリオンはウイリアムに言う。「あなたはソロモン王の血を引く選定公であり、魔界の代理王を選ぶ権利がある」と。ウイリアムと、彼に気に入られたい代理王候補の悪魔達の騒がしい日常がこうして始まった。

思った程露骨なキスとかは無いから普通に見れそうだ。
設定が結構面白いのとバトルが面白そう。



1話
{netabare}特に事前情報なし。まずは見てみよう。
え?まさかガチホモアニメ!?
ガチホモアニメは見た事無いな。
ニコニコだしちょっと見てみるかな。
ホモじゃない臭いを漂わせて最後ホモでしたアニメには頭に来た事あるけど冒頭でBL仕様ってわかるのは親切だな。
隠し地下扉本当にあるんかーい!
お?血の契約か!?ソロモンの魂…ダンタリオン!
中二病アニメなのかな?これ結構面白そうだ。
魔界の大公爵弱すぎww
なぞの闇に吸い込まれた… ヤギw
ダンタリオン完全にギャグ要員じゃないかww
うおっ家が吹っ飛んだ!?FF6のケフカみたいなの出てきた。
魔法使えるのか。死んで400年しかってスケールでかいな。
「こいつは俺のものだ」ってwwどういう事なのww
魔法便利すぎw
オカマなかなか良いキャラしてる。
政治上のライバルってw大胆だなw
なんだオカマはシールド貼れないのか。
ヤギ使えねーなw バトルが熱い!
おいバトルキャンセルすんな。
お約束の転入生。ですよねぇーww

学園バトルコメディーって感じかなぁ。ややホモっぽいが。
シャナみたいな感じかな。結構面白いからしばらく見よう。


2話
まさかの魔法少女…(だが、男だ。)ワロエナイ。
ってより飽きたよ。


うーん大して面白くなさそうなんでやっぱもういいや。
そもそもホモアニメは無理だなやっぱ。
リアルで昔ショーパブで働いてたからガチホモとかニューハーフとか未だにたまに飲みに行く仲の人いるけどアニメで見ても面白く無いや。
ちなみにリアルのオカマからするとオカマの安売りのせいでショーパブ儲からないと怒ってた。

評判良かったらまた見るかも知れない。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 19

にゃわん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

タイトルなし

原作を読んでいたので
アニメ化がとても、心配でした。
結果、予想通りの嫌な予感に…
キャラがそれなりに原作と変わらず崩れないだけで
お急ぎで完結している感が伝わるので
ストーリーはgdgd
最終話まで視聴しましたが
あまりの内容にストーリーを覚えていないです。
2期や続編じは、ないでしょうね
あっても見ないです…

原作派の方は、原作で満足したほうがいいでしょう
原作のほうが丁寧に描き込まれていて
面白いです。

その点、アニメは時間もなく
gdgdな内容なので見なくてもいいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

魔界王子というより、学園王子という感じですね

原作未読 全12話

悪魔の中から代理王となるものを選べる選定公という血筋を受けついでいる主人公 ウイリアム・トワイニングが、ひょんなことから召還してしまった悪魔 ダンタリオン・ヒューバーなどの代理王候補との争いに巻き込まれていくお話です。

悪魔と天使と人間が出てきます。良くあるパターンですねw

主人公がいる学校も男子校で全寮制ということもあり、女性キャラが少ないです。
ほとんど学校でのお話がメインです。悪魔達も戦うこと以外は、学校の中に溶け込み、いがみ合いはあるものの普通の学生生活を送ってます。コミカルに描いてますね。

とにかく、主人公本人はリアリストで、悪魔や天使など真っ向から否定しますので、中々話しが進みにくく、各話でそれぞれのエピソードはあるものの、悪魔世界の部分が余り語られていないので(このお話では魔界の代理王を決める選定公というお話が軸ですから)バランスが悪く、最後も唐突な終わり方なので私にはあまり合いませんでした。

キャラやコメディ部分の相性が合えば観てもいいかも知れませんね。

最後に、緋色の欠片みたいにエンディングの後、各キャラが語りかける場面がありますが、こういう場面はいつ観ても苦手ですねw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 30

70.9 3 階級社会で王子なアニメランキング3位
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (285)
959人が棚に入れました
『モブからだって、成り上がってやる――。』 とある剣と魔法の“乙女ゲー”世界に転生した社会人・ リオン。そこは超女尊男卑な世界で、例外はゲーム内で攻略対象だった王太子率いるイケメン軍団のみ。 しかし、虐げられ絶望するリオンにはある一つの武器があった。それは前世で妹に無理矢理攻略させられていたこのゲームの「知識」。 モブとして田舎でのんびり過ごすことを目標にしていたリオンだったが、ゲームの知識を使い、やりたい放題の女たちとイケメン軍団に図らずも反旗を翻してしまうのだった――。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

10話 惜しかったなあ…ダレましたね。一度断念であとで一気見するかも

1話 2022年春、初の1話切りかなあ。 

{netabare} 当たりはずれは3話まで見ないと分からない。だからなるべく3話までは見よう、2022年冬のシーズンで決心しました。が、すみません、ロボットのシーンで心が折れて、宝物の絵で心が死にました。

 私のただでさえ優秀でない頭が本当のバカになりそうな気がしてきました。中世から近世の世界観かと思ってたら、ロボットが出てきて、最後の制服は日本の学園もの…うーん。

 まあせっかく決めた1話切りはしないというポリシーなので2話は見ます。見ますけど…

 言い忘れてました。乙女ゲーってとは一体???乙女に転生するんじゃないんかい。{/netabare}

2話 アレアレ?結構面白いです。壁や床の模様が無駄にレベルが高い。

{netabare}  1話目じゃなくて2話目から始めれば結構面白かったのに…1話目がゴチャゴチャして過小評価だったでしょうか。1話切りしなくてよかったかも。
 話の展開はテンプレに近いですけど、キャラの配置が良くて結構面白いです。キャラが良く動いていました。
 科学技術じゃなくて妖精とか魔法技術でなんとか世界観を統一できなかったんでしょうか。それとも科学でなにか面白いことをするんでしょうか。
 
 壁の大理石模様とか花柄、教壇の木目とかテーブルクロスとか床の柄が人物に対して無駄に無駄に凝ってました。テクスチャなんでしょうか。
 しかも、お茶会の後の混乱を表したのか、テーブルクロスの柄がずれていましたね。がんばってますね。好感がもてます。新技術??

 人物も、男、しかもサブキャラのデザイン凝ってるのに主人公が一番適当なのも演出なんでしょうか。それに女の子がもうちょっと…なんか、画面作りの方向性が逆逆にいっているのはワザとなんでしょうか???モブだから演出として??

冷静に1話を見返して、SFとして見ると旧人類VS新人類の過去の因縁が魔法VSロボット科学文明になっているので、実は奥が深い?貴族世界も結構緻密に設定されている?
 ただなあ…どっちなんでしょう。深い世界観の良作かいろんな設定をかき集めた駄作か…よくわかりません。
 ただ、視聴せざるをえないですね。{/netabare}



3話 今期覇権?いや、この1年で見たなかではかなり秀逸な方です。

{netabare} 1話見たときは、1話切りか?と思いましたが、いや面白いです。決して皮肉やちょっと奇をてらって、という意見ではありません。本気で面白くなってきました。今期、ビッグネームが期待外れでがっかりしていましたがダークホースは本作ですね。覇権といってもいいかもしれません。

 現実世界のキャラが主要キャラとして置かれていて、しかも異性サイドです。そのキャラに物語を引っかきまわされるというのが今まであるようでないですよね。新鮮です。

 非常にキャラの動きが工夫された作品です。貴族の女性上位、結婚相手を見付けないとひどい人生になる、という設定と合わさって、しかもアンジェリカ様が孤立して…という設定を活かした個々の人間の動きが自然だし、ストーリーの展開が活き活きしています。
(一例をあげると図書館のシーンからの流れで決闘の代理人を引き受ける流れですよね。主人公の立場として感情として堪忍袋の緒が切れるプロセスに説得力があります。同時にヒロインが孤立する展開も、ライバル少女の男を篭絡するゲスさも、うまく描けていたと思います)

 ロボット設定でずっこけて脱力にもなりますが、感情移入すると自然に感じてきます。冷静に考えれば普通の作品が魔法とかチートスキルで語っている部分をロボットで表現しているだけなので、うまい発想なのかもしれません。

 キャラ、設定、ストーリー展開がいい上にテンポがいいです。同じ乙女ゲームで「はめふら(1期)」に匹敵するくらい面白いかも。いや面白さだけなら「はめふら」以上かもしれません。「このすば」ほどの爆発力までには至ってないですけど。

 ただ、作画ですよね。アンジェリカ様の頭のお団子の周囲は編み込んだ髪の毛でまとめているというのがやりたいんでしょうけど、XXXXXだったり/////という感じで超適当です。
 主人公が寝ているときに顔がまっ茶色なのは影の3D処理が間違ったんでしょう。
 ただ、編み込みと言えばバイオレットエヴァ―ガーデンですけど、あんな作画でされると場違いでこまりますけど。設定がクソゲーということでそれを狙ったのならすごいです。

 とにかく韓国?のアニメータがずらりと並んでいます。今中国の外注はかなりレベルが上がってきていますが…うーん。でも、作画はやっぱり面白さには関係ないですね。これは物語の秀逸さが光る作品なので、この作画ですら面白いのは大したものです。 {/netabare}


10話 惜しかったなあ…ダレましたね。

 期待したんですが、2~4話くらいまでのパワーがどんどんなくなっている気がします。
 レースのところがロボットバトルの繰り返しみたいなのと、あの喫茶店からリビアのうだうだした身分問題が正直面白くないです。ぶっとんだひねくれた俺TUEEEが面白いのに、シリアスいれちゃいましたね。いや、たまにシリアス入るのはいいですが、とにかくペースダウンが著しい感じです。

 正直9話10話は見るのが苦痛なくらいつまらなかったです。かなり面白かったのに、残念です。ひょっとしたら一気見向きなのかもしれませんので、終わったらチェックしますが、一旦断念です。

 なお、作画は背景の3Dが面白いので3.5にしますが、人物は駄目です。
キャラも初めは乗れたので3.5ですが、後半だけなら2.0か2.5でしょうね。声優、音楽は評価しません。ストーリーは…後ろが悪いのは印象悪いので、2.0ですね。







 

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

極めれば モブもゲスもが あら不思議 魅力溢れる 創作世界

通称:モブせか 1クール全12話

{netabare}
 ラノベ書籍、コミカライズ共に愛読中の原作ファンの一人として期待値高めの作品。
 但し初めて原作を読み始めた時、実は本作の主人公と世界設定には全く魅力を感じなかった。しかし読み進むうちに、主人公の煽り台詞の秀逸さに魅力を感じ始めた。

 さらに転スラで例えると、リムルと大賢者のコンビネーションの妙が逆張りの形で本作の主人公とその相棒となる存在にあって、主人公の最強さと人間味のバランスが巧く保たれる要因になる。

 そして腐れ縁や因果応報による可笑しさがスパイスとなり、魔法と失われたとされるチートな科学技術の共存の魅力もあり、単なるテンプレに収まらない独自の世界設定と筆者の人間理解力から生まれるユーモアのセンスで作品に嵌まっていった。

 それらをアニメでもうまく再現されれば、と思う。

 平和ボケから卒業すべき、本来ならアニメどころではない只今。国連が機能不全に陥り、世界の平和秩序が脅かされているご時勢ではあるが、今はまだ平和な日本に生きていられることを感謝して、本作は原作ファンとしてできるだけ最後まで応援したい。
{/netabare}

❰原作既読視点の各話レビュー❱
{netabare}          (2022年 AT-X 初放送日時)
😒#1「俺はこの世界が嫌いだ」(4月3日 日曜 22:00 - 22:30)
  物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0
{netabare}
コミック第1巻[第1話「転生先は闇」第2話「決意の先に」第3話「地下の底に眠る物」]より

❬作画はともかく、キャスティングに魅力あり❭

 初回の作画は一部にショボさがあり、今後に不安が残る印象だった。だが、要所にベテラン声優起用の豪華感があって好印象。そのため、作品の魅力を引き出す鍵と言うべき主人公とその唯一無二の相棒の台詞の応酬の妙が、どこまで再現出来るか楽しみになった。

 主人公リオン役の大塚剛央は、まだ知名度低い印象。通常の格好いい主人公役には向きそうにないイケボでない声質。それがむしろモブポジションを主張する本作の主人公にはピッタリ。そしてその相棒となるルクシオン役に、ベテラン石田彰をキャスティング。非常に期待が持てる。石田彰は誰も認めるイケボ声優で、ガンダムSEEDのアスランなど、20代の頃は格好いい青年ヒーロー役が主だったが、50代も半ばとなった今、その長いキャリアで悪役含め幅広い役柄を見事に演じ分けている。モブ役も多数。キャリア6年目の大塚剛央はそんな大先輩との演技の絡みで本作で勉強して大いに脱皮するのだろうか。

 いい感じにアバンの4分で異世界転生への導入。テンポも程よく原作の魅力を再現してくれそう。次回も期待。ロックビートでテンション上がる楽曲によるOPもいい。
{/netabare}
😉#2「そこの彼女 お茶してかない?」(4月10日 日曜 22:00 - 22:30)
{netabare}
コミック第1巻[第4話「入学」第5話「日常。そして異変」], 第2巻[第6話「実力」]より

❬主要キャラ全員登場。入学した学園での人間関係が始まる❭

 既にイレギュラーの介入により本来のゲームストーリーは破壊され、改めて生まれる恋愛模様。モブのつもりの主人公リオン、本来のヒロインを無自覚に攻略し始める。今回のアニメのサブタイトルはそのヒロイン攻略の第一歩の台詞。それをサブタイトルに採用するとは脚本のセンスがなかなかいいと思う。

❬キャスティングに魅力あり 2❭

 市ノ瀬加那、ファイルーズあい、佐倉綾音の演じるヒロイン達が今回で勢揃い。誰しもが適材適所の印象だが、特に原作ファンの間で話が進むにつれ、人気投票でランク急上昇したマリエ役の佐倉綾音が巧い。そして主人公の社交の師匠となるルーカス先生役の超ベテランのイケボな速水 奨も。ルーカス先生は現状はまだモブっぽいが、原作では徐々に存在感が高まるキャラ。今回、注目のキャストは以上の二名となった。

 アニメでは、原作の新入生歓迎会や入学式のシーンなどはカット。今回は、アニメに落とし込むための原作の順序の入れ替えや簡略化が適切で、視てて安心感があった。次回、運命の悪戯でモブから物語の主人公に躍り出るリオン。物語は確実に大きく動き出すので楽しみ。

 作画に関しては、背景美術に力を入れてる点はポイント高いが、動画には相変わらず手抜き部分が散見するのは少し残念。
{/netabare}
😏#3「決闘しようぜ、王子様」(4月17日 日曜 22:00 - 22:30)
  作画 3.0→2.5
{netabare}
コミック第2巻[第7話「白い手袋」第8話「決闘前夜」]より

❬悪役令嬢は実は善人?そしてモブがヒーローになる!?❭

 今回のエピソードは原作読んでて急激に面白くなり始めた箇所。

 今まではこの世界でモブとして生きると割り切り、目立たないよう常識的な学園生活を送るリオン。周りの男子と同じくお茶会主催の社交で、世知辛くも婚活に勤しんできた彼に計らずも転機訪れる。

 構成に関しては原作尊重。テンポも無理なく丁寧で、結果として話の盛り上げ方も上手く好感触。ただ、全12話で区切りいいところまで進むために、今後どこかで原作カットか大幅アレンジもあり得そうな予感。

 リオンとルクシオンの台詞のキャッチボールも、徐々にその面白さが発揮されてきてた。

 作画は相変わらず低予算丸出し。せっかくの話の盛り上がりの足を引っ張っている感。そのため今回で作画評価は少し下げた。声優演技や脚本は安心だが、作画で次回のバトルアクションがどうなるか不安だ。
{/netabare}
😁#4「手加減してやってもいいかな?」(4月24日 日曜 22:00 - 22:30)
  作画 2.5→2.0
{netabare}
コミック第2巻[第9話「面倒くさいやつら」第10話「最高だね!」]より

❬傲慢(Arroganz)という名の鎧を纏うリオン。得意の煽りで大量ヘイト稼いで得るのは、悪評?それとも名声?❭

 作画が難易度高いバトル描写多出の今回ゆえ、制作の実力不足が前回以上に露呈しており非常にチープでちぐはぐな印象。さすがにこれでは作画、もう一段評価下げざるを得ない。納得の作画で格好いいバトルシーンを演出してもらえれば、対戦相手達へのリオンの罵詈雑言の嵐が逆にスカッと格好いい、とも思えただろう。しかし作画のせいで失笑含むとんだ茶番劇になってしまった。

 現状、アニメは4話でコミック原作の2巻まで消化で次回からは3巻突入。ゆえに現状の構成は丁寧。そこは個人的に評価出来る。しかし作画のみが作品の質を非常に下げている。残念だ。

 リオンは自分がどう思うとも、今回で完全にモブとは言えない存在になった。本人がモブとして目立たず悠々自適な人生を望もうとも、そうは問屋が卸さない。そんな神(原作者)のいたずらで翻弄される主人公。原作はそこが面白いのでアニメも最後まで見届けたい。
{/netabare}
😐#5「最高だね」(5月1日 日曜 22:00 - 22:30)
  物語 4.0→4.5
{netabare}
コミック第3巻[第11話「愛」第12話「愚か者たち」第13話「エピソードⅠ 前」第14話「エピソードⅠ 後」]より

❬諺「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」は本当?❭

 勝って負け、負けて勝つ皮肉。キャラたちの運命は悲喜こもごもに流転する。

 決闘の圧倒的な勝利で、良くも悪くも名声上がったリオン。自身には悪評だけを望んだ彼。そのため学園生活と王国での出世を捨てる気で、忖度抜きに好き放題、王子とその取り巻き上級貴族たちをボコボコにした。不敬の断罪回避の根回しも成功。とは言え、全てが終わってみれば彼は敗北感で一杯。傍から見れば、極上ヒロイン二人の不動の信頼を得て、王国内の出世街道爆進中の絶好調の彼なのだが...。

 一方、マリエ。逆ハーレム達成の幸福の絶頂から不幸のどん底に。苦労して獲得した5つの金の卵が孵化したかと思えば、それは美形が取り柄だけの5人の穀潰しだった。

 リオンとマリエの運命は、因果応報が効いてて面白い。王子とその取り巻きたちは、リオンただ一人に無様に完敗。実家の怒りで廃嫡され地位も名誉も失った。だが、彼らは逆に貴族の柵から脱し、リオンへのリベンジの目標も得て、人生を謳歌し始めた。実は今回の騒動で一番幸福になったのが彼らというのも皮肉。本作は捻りが効いてる。

 ルクシオンは、リオンへのチート能力の提供のみならず、ツッコミ役として物語上必要不可欠になってきた。ルクシオンの存在無ければ、多くの視聴者はリオンの言霊の毒にあたりそう。

 今回はきれいにまとめて一つの区切りを迎えた。シリーズ構成、ここまではキャラの心情の描き方の丁寧さと話の簡略化のバランスが非常に上手く、原作の面白さを引き出すことに成功してると思う。堅実な脚本に敬意を表し、今回で物語評価を上げた。
{/netabare}
😍#6「学園祭って初めてなの」(5月8日 日曜 22:00 - 22:30)
{netabare}
コミック第3巻[第15話「女の友情は儚い」第16話「王妃様」]、第4巻[第17話「愛の告白」]より

❬ガチの悪役令嬢ステファニー参上で窮地?!そしてリオンは己れの本能に従う?❭

 新たなエピソードの導入回。今回は、大原さやか演じる王妃ミレーヌが主役?

 リオンとマリエの、それぞれを中心とした人間関係の万華鏡が彩り豊かに展開され面白い。前回迄とは趣変わり、今回はルクシオンの出番全くなし。その代わり、リオンへのツッコミ役はアンジェとリビアが担いちょっと新鮮だった。

 相変わらずツッコミ所満載でフリーダムなリオン。

 肝心のヒロインたちとは微妙に距離を置き、恋愛にヘタれかと思いきや、30代半ばの王妃と学園祭で初体面時、立場や年齢も無視してド直球にプロポーズ!結果、諸々の問題を煙に巻く。リオンは天才、そして天然ジゴロか?

 腹黒マリエ、実はお人好しで憎めない?憐れなる運命は彼女を追い詰める。

 5名の甲斐性無しボンボン美形男子たち、マリエは彼らを決して見捨てない。自分たちの食い扶持確保のための四苦八苦がスタート。その金儲けのアイデアは前世の経験か?
{/netabare}
😌#7「同じイケメン嫌い」(5月15日 日曜 22:00 - 22:30)
{netabare}
コミック第4巻[第18話「聖女のアイテム」第19話「クラリス先輩」、第20話「それぞれの自浄力」、第21話「亀裂」]より

 今回はサブタイトルに相応しく、リオンとダン先輩との交流がそれなりに描けていた。一応コミック4話分をアニメ1話に収めた形。だが、コミック第18話の内容はほとんどカット。その結果、カーラの依頼内容を謎のままにして、次回の引きに活かしたのはよかったかなと思う。

❬リオンは、自分に正直がモットーな英雄?それとも周りの評価通りの腹黒守銭奴?❭

 今回、マリエに惚れてジルクがクラリス先輩との婚約を一方的に破棄したことで傷付いたクラリスの心をリオンが救う、そしてお互いの行き違いからアンジェとリビアとの友人関係にひびが入り始めるという、比較的重く真面目なエピソードがメイン。話のまとめ方としては悪くないと思うが、作画の酷さのせいでいまいちパッとしない印象だった。

 今回の作画、下請けの力量のばらつきか?、統一感の欠如が酷い印象だった。アンジェvsステファニーのキャットファイトの止め画が妙に全体から浮いたり、特にレースシーンの諸々の動作に変な所が散見、と作画のチープさが際立ってしまって話に集中出来なかった。本作の残り話数は5話もあるので今回は保留するが、次回以降で再び作画評価を下げるかもしれない。

 このクオリティでは、円盤はあまり売れなさそう。しかし、海外での配信人気が好調らしく、原作ファンとしては続編が生まれる可能性が少しでもあるのはありがたい。
{/netabare}
😡#8「こっちも遊びじゃねえんだよ」(5月22日 日曜 22:00 - 22:30)
{netabare}
コミック第5巻[第22話「崩壊の前触れ」第23話「空族退治Ⅰ」第24話「空族退治Ⅱ」]より
(但し前回省略された第18話の一部内容も含む。また、第24話の内容は今回はその導入部のみ描写。)

❬リオンはモブから卒業するべき?❭

 空族退治依頼に込められたステファニーの奸計を、ルクシオン提供の圧倒的武力で見事に打破したリオン。だが彼は今回の件で、己の身勝手さに気付く。彼は無意識にゲームキャラとして周りの人間を軽んじていたようだ。結果、リビアを大切にするつもりが、逆にリビアを大いに傷つけてしまった。

 リビアは自信消失し孤立化。リオンとアンジェへの疑心暗鬼の悪循環は深まるばかり。

 明るい未来のためのゲーム攻略。そして3人がまた信頼で繋がるため、リビアの実力を引き出し自信を取り戻すため、空族との戦いはまだ続く。次回も期待。

 今回、作画は前回よりは少しマシな程度。脚本はなかなかいい。声優演技も良く、キャラの心情がしっかり描けて原作の面白さを再現していたと思う。
{/netabare}
😞#9「都合のいい女子ですから」(5月29日 日曜 22:00 - 22:30)
{netabare}
コミック第5巻[第24話「空族退治Ⅱ」第25話「空族退治Ⅲ」第26話「正しい道」]より

❬リオンは朴念仁?❭

 人口知能なのに人情の機微が解るルクシオン。淡々と語るキャラながら、ここに来てその存在感が何気に増している。

 リオンというキャラ。勇猛果敢な男気を持ち、時には好きになったら告白もド直球でやってしまう。でも肝心な所で弱気なヘタレ。原作者は、優柔不断でイライラするかしないかの際どいラインを維持しつつ、絶妙なさじ加減で主人公の人間味を高めている。

 作画は相変わらずだが今回も脚本が的確で、割とゆっくりと話が進んだ。人間ドラマとしても魅力あるこの作品、ここはこれでいい。

 次回からは、クライマックスに向けて駆け足になりそうな予感。
{/netabare}
🤕#10「エセ貴族とは違って」(6月5日 日曜 22:00 - 22:30)
  作画 2.0→1.5 声優 4.0→4.5
{netabare}
コミック第6巻[第27話「束の間の休息」第28話「ヘルトルーデ」第29話「決起」]より

 毎回毎回、稚拙な箇所散見の興ざめな作画にいい加減うんざり。今回で作画評価をまた下げる。ただ、総合評価をこれ以上は下げたくないので、声優評価を上げることでバランスを取ることにした。実際、今迄のメインヒロイン二人の演技を評価したいし、今回登場の、巫女役の小原好美、ヘルトルーデ役の雨宮天もなかなかの好演だった。

❬王国英雄伝説が誕生?❭

 この日、リオンは救国の英雄となる第一歩を踏み出す。見事なアジ演説で学生を煽り、絶望を希望に変える。但し彼が公国による王国侵略に立ち向かうのは、国家を護るためではなく、この世界で最も大切な人、アンジェとリビアの笑顔を守りたいから。その結果がもたらすもの。それはリオンにとって吉か凶か?それは偶々お参りした神社の神様のみぞ知る。

❬原作改変によりアニメで状況として若干の違和感あり❭

 今回は一部に原作の改変あり。それは神社でお守りを入手する方法。残り3話で切りのいい所で物語を終えるため、アニメのテンポにはこの方が相応しいのだが...。

 原作でのお守りの入手は、アニメと同じお祭りの夜だが別人物による譲渡。巫女との出会いと会話は、その翌日の昼間の神社でのお参りの時。

 アニメでは、夜間の神社に巫女が一人だけ登場。夜に特別な祭礼行事を祭員総出で行うなら別だが、常識的に巫女の奉仕時間外に人気のない境内の中、巫女単独登場には個人的に不自然で違和感があった。しかしおかげで簡潔かつスムーズに、伏線を織り交ぜつつ、本題の戦争エピソードに無難に話しを繋げた。

 出番は僅かながら、今回最も印象に残り、原作の別キャラの役割も統合された巫女。コミックでも巫女は印象に残る魅力あるキャラだった。そのキャストは小原好美。かぐや様の藤原千花、まちカドまぞくのシャミ子など、今や人気絶大の彼女。頭がお花畑なキャラを演じると絶品の彼女だが、今回の巫女でのふわっとした演技はとてもよかった。

❬このアニメに二期は必要不可欠と思う❭

 おそらく、残り2話でこの劇中の乙女ゲーム第1作目のラスボスキャラとの対決エピソード第1段が終了。つまりコミック第7巻末までを描くかもしれない。

 残りのアニメの尺でどうまとめるか非常に興味深い。但し、今回の戦まではまとめられても、マリエとその恋人達全員を巻き込んだドラマチックな公国との最終決戦まで描くのは到底不可能と思われる。

 コミックは2022年6月時点で既刊8巻で、ラノベ書籍で第3巻の内容にようやく踏み込んだ状況。ゲーム第1作のゲームクリア、すなわち納得の一区切りを迎えるラノベ3巻末まで描くため、アニメの尺はもう1クール必要だろう。
{/netabare}
🤔#11「今、私にできることを」(6月12日 日曜 22:00 - 22:30)
{netabare}
コミック第6巻[第30話「出陣」第31話「聖女の力」]、コミック第7巻[第32話「友達」第33話「"リビア"」]より

❬リオン、両手に花エンド?❭

 今回はリオンとリビア、アンジェのそれぞれの想いが原作通りよく描けていたので見応えあった。演技、劇伴が申し分ない。ただし今回は、リオンのヒーローとしての活躍、アンジェが自分の本当の想いに気付くシーン、リビアの告白と覚醒シーンが見せ場だと思うのだが、脚本は良く出来てても、くどいようだが作画が酷すぎだ。
{/netabare}
😳#12 (終)「たとえどれだけ、この乙女ゲー世界が厳しくても」(6月19日 日曜 22:00 - 22:30)
  作画 1.5→1.0
{netabare}
コミック第7巻[第34話「黒騎士」第35話「撃破」第36話「戦後処理」]、
コミック第8巻[第37話「エピソードⅡ前 再戦」第38話「エピソードⅡ後 マリエ」]より

 今回、コミック5話分をかなりアレンジして詰め込んだ。まとめ方は悪くないがダイジェスト感が非常に強い。おかげで黒騎士との戦闘があっけなさすぎた。

 区切りとしても悪くない箇所で終わったので、最後のアニメ2話は3話に拡張して、全13話で仕上げたら良かったのにと思う。但しこの作画レベルでは尺を増やすと、同時に恥も上塗りされてしまうだろうから、結果的にこの尺は無難だったかも。

❬ゲームクリアとまでいかずとも双方共に恋人ゲットは完了?❭

 リオンvsマリエの勝負の行方は、両者共に不本意なオチが付いたが、恋人の質でリオン、恋人の量はマリエの勝ち。物心共の幸福度合いではマリエの負け。以上から総合的にはリオンの勝ち。

 マリエは憐れなコメディリリーフの毎度お騒がせキャラとして確立。どんな野望も勝利の美酒を味わえるのは一時のみであっという間の急転直下。腹黒だけど思慮が足りず不器用で根はお人好し。そんな彼女は原作者のおもちゃ。しかしそれ故に、最終的に視聴者には愛すべきキャラとなった。原作では終盤になるとヒロインらしい見せ場も増えるキャラなのだが今は残念のみ。

 ところで第1作ゲームクリアの大団円まで描くため、実はアニメはもう半クールもあれば事足りる。果たしてこの続きは制作されるだろうか。
{/netabare}
{/netabare}
❬最後に❭
{netabare}
 作画以外の脚本、声優、音楽などの評価は個人的に上々。

 しかし作画で、僅かなまともな部分と、殆どの酷い部分との落差が大きく全体の調和をかなり損ねていた。特にシリアスな場面が台無し。

 美術背景だけはいい。しかし、人やロボの動きなどは最低でチープにも程がある。紙芝居に毛が生えたようなもの。素人目でも、デッサンはプロとして失格なのでは、と感じる部分が多い。

 中韓?の作画下請け多数起用の制作の選択。これが本作の最大の運の無さだろう。職人魂が欠如してるのが日本人との一番の違い。不自然にカメラアングルを変化させたり、唐突で意味も無い場面展開と、技量の無さを誤魔化そうとする小手先の姑息さバレバレで目障りだった。

 そのため、原作はリピートするほどのお気に入りだが、しばらくはアニメをリピートする気になれない。

 二期が企画されるようなら、予算を上げて優秀な日本人作画スタッフを多く取り揃えた実績ある制作会社に変える英断が必要だ。柵あって今回の制作から変えられないなら、二期は企画があっても残念ながら諦めるべきだとさえ思う。黒歴史の上塗りは、原作のイメージのためにも止めて欲しい。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

いつもの、よくある、異世界ものとちょっと違いましたw

原作未読 全12話 

前世の記憶を思い出したら、クリアした女尊男卑の乙女ゲームの中にモブとして転生したことが分かりました。そこからゲームの知識を駆使して様々な苦難を乗り越えていくお話です。

主人公は捻くれた性格で自分はモブだと開き直っているところ面白かったですね。

イケメンVSモブの図式も面白かったです。

逆にモブだと自覚が本来のヒロインを苦しめることになりましたが、最後はいい関係になって良かったです。

女性キャラの目のデザインがちょっと苦手でした。

作画は褒められたところはありませんが、お話は面白かったですね。

OPは伊東歌詞太郎さん、EDは安月名莉子さんが歌っています。

最後に、はめふらとは全然関係がありませんw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20

66.7 4 階級社会で王子なアニメランキング4位
英國戀物語エマ(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (153)
949人が棚に入れました
19世紀末の英国。古くからの伝統への縛りと消えぬ階級意識の残る時代に一家の跡取り息子として育ったウィリアム・ジョーンズは、子供の頃に教育を受けた元家庭教師(ガヴァネス)のケリー・ストウナーの家を訪れる。
そして久々の恩師との再会は、新たな出会いをもたらす。ウィリアムはそこで働く家事使用人(メイド)のエマに恋をしてしまうのだった。

声優・キャラクター
冬馬由美、川島得愛、小林沙苗、うえだゆうじ、中西妙子

ちゃど さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ザ・イギリス

階級社会が根強い80年代のイギリスを舞台に、階級に差がある男女の恋を描いた作品。メイドのエマと、ほぼ上流階級な家庭に育ったウィリアムが、互いの叶わぬ恋に奔走する。
原作もそうですが、当時のイギリスの時代背景、風景描写、文化、服装が緻密に描かれています。紅茶を淹れながら観たいアニメ。主人公二人以外にも、様々なキャラがいます。ただキャラクターの独立した個性を表現しているのではなく、それぞれの家庭であったり、階級、性別、国籍など、バックグラウンドから劇中の行動が描かれているため、まるでタイムスリップしたかのようにリアル。かといってお堅いわけではなく、そこがまたリアル。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

正統派のメイドスタイル やっぱりこうでなくちゃ

森薫による漫画を原作に、2005年に放送された作品。
ヴィクトリア朝時代のイギリスを舞台に、
階級社会の光と影を穏やかに淡々と展開するストーリーは、
大人だからこそ臆病になってしまう純愛だけでなく、
当時の階級制度の厳しさや、社会背景などの時代考証により、
すみずみまでに凝った小道具のひとつひとつを観る楽しみも
すごくあって、毎回嬉しくなるほどだった。

当初、エマのキャラデザインというか、顔にだけはちょっと抵抗があったのだが、
メイドスタイルがあまりにも自分好みの正統派だったし、
展開もなかなか丁寧に描かれていたので、
引き続き2期目も観るほど、いつのまにかハマっていた。

ひかえめで古風で穏やかで、仕事もそつなくこなす
知性的なメイドのエマが何しろ魅力的。
そしてそんなエマを愛しつつ、階級の違いから周囲の目もあり、
なかなかストレートに恋を成就できない裕福な貿易商のウィリアム。
また、このウィリアムも、上流階級とはいえ爵位のない家系という、
コンプレックスも少々あるようで・・・
でも、そんな彼の生真面目さや優しさ、信頼できる人柄は
観ていて心地良いものだった。

そしてこの物語、エレノアという許婚がいながらも、エマに強く
心惹かれていくウィリアムの、男としての成長物語でもあったなと。

コミカルな部分もあり、それでいて上品な展開は
舞台となる英国の雰囲気にぴったりだった。
なお、2期で最終的な答えが出るので、必ずセットで観るのがオススメ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 36

CountZero さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

英国が大英帝国だった時代に憧れる

森薫さんによる傑作恋愛漫画が原作です。
「エマ」といえば、18世紀の女流作家ジェーンオースティンの同名小説を思い出しますが、内容は全く異なります。
とはいえ、オースティンの「分別と多感」「高慢と偏見」、シャーロット&エミリーブロンテ姉妹の「ジェーンエア」「嵐が丘」などの恋愛小説で読んだ事のあるネタや、「ハワーズエンド」「日の名残り」といった映画で見覚えのあるシーンもちょこちょこ出てくるので、森薫さんの好みも見えておもしろいです。

この作品、ビクトリア朝全盛の19世紀当時のイギリスが建物や乗り物から、人々の服装や調度品、小物にいたるまできちんと描かれているので、イギリス好きは必ず満足できます。
なんと時代考証を担当している村上リコさんは森さんとの出会いがきっかけで、「英国メイド」と「英国執事」の図鑑まで執筆しちゃってますが、実はこれがなかなかにとっても良い図鑑なのでこれも結構おすすめです(笑)

で!本作ですが、アニメも原作コミックスと同じく、とにかく真面目になされている時代考証が本当に素晴らしい作品です。
黒髪にメガネっ娘のメイドさんが主人公とはいっても、巷にあふれる萌えキャラアニメとは全く違うので、そうゆうのが好きな方はご注意を(笑)
残念ながら安易なメイドさんによるエロカワイさは、この作品には皆無です。
そのかわり、ビクトリア朝時代のリアルな正統派メイド各種(仕事内容によって色々なタイプのメイドが出てきます)と、きらびやかな上流階級や貴族の女性たちにうっとりできます(笑)
基本的に主人公であるエマがメイドとして働くビクトリア朝時代の日常を丁寧に描きつつ、階級(クラス)違いの大人の恋愛を非常に真面目に描いた、大人向けのお話になっています。

20世紀に入って勃発した最初の世界大戦以後、本作で描かれているような英国の階級社会とそれに基づく伝統や習慣は基本的に崩れてしまったため、それ以前、19世紀末の大英帝国は、世界中に植民地を抱え、軍事的にも経済的にも隆盛を極め、イギリスがイギリスらしい伝統と文化を謳歌した歴史上最後の時代と言えます。
それゆえに、英国が大英帝国だったこの時代は本当に魅力的で、多くの人にとっていつまでも強力な憧れの的になっています。
そんな時代を舞台に繰り広げられる主人公エマとウィリアムの恋模様は、ベタな設定でもドラマチックでロマンチックです。

時代考証がしっかりしているのでイギリスが好きな方は間違いなく、憧れの文化と伝統にある意味「萌え」ながら(笑)、胸を切なく締め上げるような恋愛体験に浸る事ができること請け合いです。
もちろんそんな小難しい背景なんて抜きにしても、「青い花」や「マリアさまがみてる」の様な(これらは百合作品ですけど)冗談抜きの真面目な恋愛ものが好きな方や、ストーリー重視の方はきっと楽しめるはずなので、視聴をお勧めします。

大好きな作品なんだけど、お酒飲みながら書いたら何かよく分からない内容になっちゃった(汗)
まあとにかく素晴らしい作品なので是非!

あ、ちなみに第二期まで観ないと二人の恋の行方は完結しないので悪しからず(笑)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 29
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