部長でファンタジーなTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の部長でファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月05日の時点で一番の部長でファンタジーなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.6 1 部長でファンタジーなアニメランキング1位
花は咲く、修羅の如く(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (107)
261人が棚に入れました
人口600人の小さな島・十鳴島(となきじま)に住む春山花奈(はるやまはな)は、島の子供たちに向けて朗読会を行うほど朗読が好きだった。花奈の〝読み〟に人を惹きつける力を感じた薄頼瑞希(うすらいみずき)は、自身が部長を務める放送部へ誘う。 「お前の本当の願いを言え、アタシが叶えてやる」 「私、放送部に入りたいです」 入部を決意した花奈は、たくさんの〝初めて〟を放送部のメンバーと共にし、大好きな朗読を深めていく…。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

3話 ギスギスとウジウジ頼りの上に快感も知識欲も全く刺激されない。

1話 内面のドロドロを描くという宣言なら良いのですが。

{netabare} これは物語として成立しているのか、という疑問がまずわきます。部長が花奈を勧誘するきっかけやプロセスがどうもご都合主義に思えます。また、花奈がそんなに部活をやりたい理由もイマイチわかりません。別に朗読が好きなら島で朗読していればいいじゃん、と。その点で話の展開について、人間が本当に描けるのか?という疑問が残る展開でした。

 昔朗読していた少女へのあこがれが、部活に入りたいきっかけにできなかったのかなと思います。

 さて、春と修羅がモチーフというか主題になっています。OPは銀河鉄道の夜がモチーフですから、当然宮沢賢治が描かれるはずだし、描かれなければなりません。春と修羅はそもそも難しくて、なぜ生命や芽吹き希望の春の季節に修羅にならなければならないのかは、人によって解釈があるようです。

 修羅は戦の神です。それが宮沢賢治の内面にあるドロドロした形にならない衝動のようなイメージがあります。妹(永訣の朝)と同じ時期なので何かあるのかもしれません。
 あるいは自分の無力感劣等感に対し、何事かを成し遂げたいという決意ともとれます。つまり、自分に対する怒りですよね。その辺がヒロイン花奈の中に描けるか、ですね。海辺のシーンはこれを表現したのでしょう。

 さて、ここまでが導入ですが、ここから先どこまで春と修羅を中心に花奈の内面のドロドロをくみ取れるかですね。彼女を綺麗に描くと作品にはなりません。ぜひ、鬱展開でもいいので思いっきりやってほしいところです。単なる表現論だけだったら、春と修羅を扱う意味はありません。海辺の朗読は春の山の花の名を持つヒロインの修羅を描き切るという宣言であってほしいですね。

 そして、部長が読んだのは高村光太郎の道程です。生きることは進むこと、という感じでしょうか。僕の前に道はない…ですね。これはまあ部長の性格と同時に勧誘しているのでしょう。宮沢賢治が童貞で一生を終えたことは決して関係ないと思います。{/netabare}


2話 宮沢賢治関係ないじゃん。朗読の魅力も内面描写も弱い、自己満足ストーリー。

{netabare} 何がやりたいんでしょうか。茶髪の男とヒロインが2人で話しているシーンを見て、この男がいたら私なら席を立って部長に対してこいつを何とかしなければ退部すると言います。それともう1人の茶髪の女子。部長が注意しろよと思います。
 そこは大目に見ていもいいです。アニメ作品の中のカリカチュアでしょう。ただ、ドラマのためのドラマというか、それでしか話を作れないのなら少し幼稚な気がします。

 そして、この作品の見せ方では、朗読じゃなくて演出ですよね。桜の花びら、海の映像。伝わってこないんですよね、朗読の魅力が。すごい朗読というのになぜ朗読で表現しないのか。難しいのはわかりますけど、朗読に感動できなんですよね。

 それに加えて、宮沢賢治に何を見出したのかが全然見えません。1話の海辺の春と修羅は何だったのか。タイトルの意味は。その辺が内面とリンクしないとストーリーにならないでしょう。

 トータルで言えば物語に見えません。2話までで、これだけ内容がないのも珍しいです。

 原作を読んだわけではないですがこれが原作通りだとすれば、原作者の武田綾乃氏は「ユーフォ」でも1期のところ以外はかなり凡庸だなあという印象です。一応3話は確認しますけど、自分で自分に酔っているような「ほら、良い話でしょ」的な、自己満足なストーリーに見えます。{/netabare}


3話 ギスギスとウジウジ頼りの上に快感も知識欲も全く刺激されない。

 もともと1話目からテイストが合わなかったので、もうやめた方がよさそうです。3話でアナウンスと朗読について具体的な話があったので、そこに興味がないわけではないですが、せっかく修羅の朗読を聞いているときに、余計な映像とまして音楽を入れるセンスに失望しました。

 普段、朗読小説はよく聞いているし、朗読で宮沢賢治は本数が多いのでなじみがあり、本作のテーマには興味がありました。その宮沢賢治、特に「春と修羅」という名作をモチーフにしながら、人間関係のギスギスとか非常に底の浅い劣等感でしか作品を作れないのはどうかと思います。


 総評、中断の理由です。エンタメとシリアス・テーマのバランスがおかしいというか、なんというか。コメディ・エロ・バトル・謎・驚きがないし、世界観の独自性などがない、テンポ・演出の妙もない、キャラに魅力もないし萌えもない。ストーリーはどこかで見たような話で、ギスギス頼りの展開。ヒロインのウジウジの理由が浅い。そして、テーマである朗読の深堀りが薄い。「修羅」「宮沢賢治」を使えていない。
 アナウンス・朗読について3話ではありましたけど、それはテキストを読めば書いてあることです。それをエピソードに落とし込んでエンタメにしないと。
 そして、演出と音楽で朗読をごまかしている。肝心の西園寺修羅でそれをやったのはがっかりしました。

 今後、ヒロインは自分と向き合うのかもしれませんが、とにかくギスギスとウジウジ頼りで、快感も知識欲も全く刺激しない作品なので、かったるい話で見ていられないです。





 

投稿 : 2025/04/05
♥ : 5

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ヴァージン・ジャーニー

信頼と安心のスタジオバインド作
ユーフォ原作者漫画のアニメ化

01
原作ファンも泣いて喜ぶ神作画でしょう、すげえ

「無職転生」「おにまい」とアニメ上級者向けの本格作品で知られるバインドだが、ここにきてユーフォレベルの見やすさな本格美少女アニメへ挑戦。朗読モチーフ作品だがメイン二人がベテラン声優だったボイスコミックから一転、フレッシュな起用へと転向。

アニメですら倍速視聴も珍しくない現代、例に漏れずに強引な爆速展開で駆け抜けサクッと入部へと至るハイテンポな初回。高2らしからぬ胆力でグイグイくる金髪お姉さまミズキに、流れるままに身を任せる清純弱気純情黒髪少女のハナ。猫娘って説明装置のモブなのかよ。どうりで雑なわけだ。


観る前から異世界なろうだとわかる「無職転生」や、ひとめでいかにもな上級者用とわかる「おにまい」と違い、初見ではややレベル感が伝わらない本作。でもバインドだから…ユーフォの作者だから…大丈夫だよね…と全力で寄りかかってしまうと不意に不快描写で傷ついてしまうかもしれないというリスクを危惧するのもアニメ粗製濫造時代では致し方ない自己防衛。しかし流石のバインド、流石のユーフォ作者。全てわかってる安心設計。

なぜか校長が新入生に向けて詩を送るという粋な計らい。ここでイキッて衒学趣味まるだしでマニアックなポエムで置いてきぼりにはしない。作者の自己満足や承認欲求で読者に疎外感を生み出してしまうのはクリエイターとしては愚の骨頂。そこで読み上げるのは義務教育レベルで誰でも知ってる高村光太郎の「道程」である。ミズキの超絶技法にしんみり聴き入る生徒たち。そして誰しもがまた新たな新生活に目を輝かせるのである。

おわかりいただけただろうか。ここは高校、画面の教室に映る全ての人物は健全で健康な高校生なのだ。これがリアルで行われたら、もう教室内は「ど、ど、ど、ど、童貞ちゃうわ」の大合唱で大爆笑の様相を呈するのは間違いない。少なくとも知人のDTイジリが始まるか、失笑の嵐が巻き起こるはずなのである。しかし誰もが触らないし、そのまま時が流れてしまう。そう、ここで明確に宣言されるのだ。この作品は決して皆さんを傷つけないユートピア、ユニコーンファンタジーである、と。このさりげない力強さに震える。このラインの引き方は発明と言っても過言では無い超絶技法。スタジオバインドここにあり。すごい。

これは穿った見方の底意地の悪い難癖に思えるかもだが、きちんとその後に男子生徒をわざわざ映していることから、明確に意図された演出だと思われる。まあそんなことを聞かれても正直に答えることはないでしょうけど。

ミズキも交渉済みとは言え、まだ未確定なのに先にハナをその気にさせるのはナシでしょう。本人的には手応えはあったんでしょうけど、たまたま上手く行っただけにしか見えません。「道程」にて「僕の前に道はない、僕の後ろに道ができる」に感心しながらも、ハナはミズキのいいなりで全部お膳立てしてもらってただ流されてただけですやん、とかしょーもないツッコミどころは山のようにあるが、それら一切を些事にしてしまう素晴らしい導入。痺れました。これはもう覇権間違いなし。安心して脳を休めて身を委ねることができるでしょう。長らく一強であった本格萌えアニメの雄、京アニを脅かす存在の出現が、ここにきて確信へと変わった瞬間に立ち会えたことに感激を覚えることしかできません。

あの朗読がどうすごいのかはまったくわからないけれど、そんなの誰もがどうでもいいんでしょう。というか、わからないからこそいいのかも。「すごい!」って言われて「どこが?」にはならないしなりようもない。「すごい!」「そうなんだーすごいんだー」とそのまま飲み込むしかない。つまりケチのつけようがない無敵のアニメ。まさかこれも計算づくなのだろうか。いやはやスタジオバインド恐るべし。

健気で儚くか弱い少女が懸命に困難に立ち向かう姿を見て「がんばえー!おうえんしゅりゅ!」は数多にあるが今作は本気度もレベルが違う。美少女アニメとして凄まじい完成度。ロリコンの方はメダリストで小学生見て「がんばえー!おうえんしゅりゅ!」しましょう。今期は層の厚さがすごいですね。

バインドが凄いのか、作者が凄いのか。どっちも凄いでいいでしょう。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 2
ネタバレ

シボ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

アニメでは難しいテーマかも

響け!ユーフォニアムの武田綾乃原作ってことで
ちょっと期待してた本作。

すももが丘高校放送部を舞台とした
純粋に部活に没頭する部員達の姿を描いた青春群像劇です。

弓道や箏、よさこい部・・・
自分が知らない世界を知れるのってアニメの良いところなんだな~。
今回は放送部で朗読(中々に地味ですよね~)です。

言葉、朗読、セリフはとっても明瞭で綺麗だなって思いました。
・・・けど正直なところ自分には風景が浮かばなくって・・・
(自分には想像力と文学の才がないのでしょうね~><!)
演出で風景描写が出てくる度に自分の気持ちがついていかなくて
ちょっと大袈裟に感じるとこありました。

自分が朗読をよく知らないってあるかもですけどビジュアル的に
動きのない様をアニメにするって難しいですね。

こんな地味な感じで大丈夫か?って思いつつ序盤観てましたけど
こちらもちゃんと目指しています。  
 
 全国大会!!

これまで
朗読を好きなことの一つとしてやってきたヒロインの花奈ですが
朗読には
大会で競い合う事が出来る基本のスキル、テクニックがあって
優越があるってことを気づかされていきます。

仲間が悔しがったりするのが理解出来なかった花奈が
上手くなりたい!って熱量上がっていく姿は、
青春物語ってやっぱり好きだな~って観てました。

こういう展開はこの原作者さんの得意とするところなんでしょうね。

ただ、やっぱりテーマが地味ってのは否めないところでは
あります。
その分、ちょっとキャラの設定が無理してる感があったかな。
{netabare}
(瑞希が花奈をさそうきっかけから始まって、
 天才?ピアニストだった冬賀。
 医者一家だった秋山のお姉さんが、有名な詩人だったり
 瑞希先輩が大企業グループのお嬢だったり
 最後にぶっこんできた実は姉妹?って展開とか・・・
 なんか色々と無理やりで唐突に感じました。){/netabare}

放送部の仲間はみんな良い子だったな、先輩が特に良い!
高校生の先輩、後輩って年の差なんて
ほとんどないに等しいのに存在が大きいんですよね~。

頼ってくれる後輩があっての成長なんだろうけど
いつも落ち着いてて優しい整井先輩、みんなを導き引っ張て行く
推進力を持った瑞希先輩。良かったです!

{netabare}
最終回での
花奈を暖かく見守ってきた瑞希先輩の
涙はちょっと来ちゃったな~。

そして京都コンクール前
海辺での花奈の語りにかぶせてくる西園寺修羅の語りが
交互に描かれるシーン。

さすが西園寺修羅!
気高くも落ち着いていてその声の美しさが際立って聞こえました。
(あえての演出なんだろうけど今後の花奈の成長が楽しみに思える
くらい差を感じました)  {/netabare}


OP SHISHAMO / 「自分革命」
アップテンポで聴きやすいメロディー。
  み~たこ~ともない自分に~会いに~行こう~~~
        君が手を取ってくれたから今始まるんだ♪
歌詞も前向きでこの作品にピッタリな感じが良かったです。 

ED さとう。 / 「朗朗」
聴きてて胸が熱くなる感じ。ホント良い曲~~
心の叫びが伝わるような歌声が素敵でした。

花奈の成長はまだ始まったばかりって感じで終わっちゃたし
続きは当然やってくれますよね!?

投稿 : 2025/04/05
♥ : 9

62.0 2 部長でファンタジーなアニメランキング2位
魔法使いになれなかった女の子の話(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (67)
172人が棚に入れました
原案公募企画「Project ANIMA」から生まれたオリジナルTVアニメーション 「魔法使いさん、わたし、約束守れませんでした……」 魔法使いに憧れる天然少女クルミ=ミライと、代々魔法使いを輩出する名家の令嬢ユズ=エーデル。 レットラン魔法学校<国家魔法師養成専門学科(通称・マ組)>への進学は魔法使いになるための必須条件。なのに、まさかの受験失敗………と思っていたら!? 一見、子どものような国家魔法師ミナミ=スズキが担任として現れ、学園生活は急転! 訳ありげなクラスメイトに、怪しそうな同好会…… この学校に隠された秘密って何!? 魔法使いさん、わたし<普通科一組>で、魔法使いになれる、の、カナ……? 夢に破れた正反対なふたりの少女の青春*魔法学園ファンタジー!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

作画・画面は素晴らしかった。内容はテンプレ・模倣で深味が感じられません。

 作画…広義の作画ですね。キャラデザ、美術、色彩など画面作りは本当に良かったと思います。この点ではこの数年で見た作品の中でもトップクラスで好きでした。

 キャラで言えばユズはいいキャラを配置したなあと思います。本来、この子がヒロインでもおかしくないと思います。コンプレックスや成長したいという思いが強く描かれていました。

 一方で、ミライですね。最終話になって初めて、冒頭の魔法使いの言葉に「何がやりたいか」が付け加わります。これは悪手でした。それをはじめに提示して、ミライが何をやりたいかを模索しつつ、古代魔法との出会いが彼女の夢に繋がってゆくならテンプレですが、物語にはなったと思います。ところが「魔法使いはもういい」と葛藤するわけでもなく、すぐにあきらめました。この点でストーリーがものすごく受け身で場当たり的になってしまいました。

 また、魔素とミナミ先生、古代魔法と現代魔法の関係です。なんとなく説明がありましたが、ここに自然と科学、伝統と効率化、学校の成績至上主義などをもっと盛り込めればなあと思います。ただ、それだけだとそれこそパターンですので、そこに原作者あるいはこの作品に魂を込める立場の制作者が自分が何をこの作品で発したいかを込めるべきでした。そういうこの作品を描きたいと思った動機・モチベーションが見えてこないので、非常に浅く感じました。

 別にメッセージが表に出てこなくてもいいんです。ただ、問題意識を持って何かを普段から考えていれば、自然とそれが作品に入り込むはずだと思います。その辺がこちらに伝わってこないということは、ただ、作品が作りたいから作った…どまりかなあという気がしました。

 冒頭の導入、舞台とキャラ構造が本作とそっくりな「リトルウィッチアカデミア」においてはエンタメを強く表に出していました。そんな中で成長課題を描けていたと思います。まあ、この作品も深みはそれほどないですが、エンタメとして作品のストーリーそのものの出来が非常に良かったです。

 また「魔法科高校の劣等生」と同じ構造の設定でしたが、模倣で終わりました。それは魔法や魔素を使って「何をやりたいか」=「何を描きたいか」が不明瞭だからだと思います。
 「劣等生」はSF設定として「3つの魔法の課題」として魔法による核融合=魔法使いを経済に組み込むことで戦闘員からの解放という大きな設定がありました。また、魔法の測定方法の不十分なところな現代の学校批判につながるものを描いていました。
 そういうところにちゃんとしたSF設定の上にテーマを乗っけているなあと感心しました。本作はそういうところが手抜きというか、何もなくスタートしてしまったため深味に乏しい気がします。

 ユズ、ミナミ先生がいるのと、作画・画面がいいので最後まで見られました。話もテンプレに乗っかっているので話にはなっています。でも、咀嚼するもの、ひっかっかるものがない、サラリと終わってしまいました。2クール後には忘れられている気がします。





1話 作画と色彩が素晴らしい。類似が気になりますが面白かった。

{netabare} この中間色で柔らかい着採はなかなか気に入りました。キャラデザ、作画など絵作りはかなり好きな部類と言っていいでしょう。表情の作り方とか、構図とかの作りこみが良くて「アニメならでは」がものすごく好感が持てます。話の導入も落ちこぼれの逆転劇的な話は好きなので面白かったです。

 引っ掛かるのは「リトルウィッチアカデミア」との類似性ですね。キャラの配置とか、魔法へのあこがれとか、先生の素性が得体がしれないとか、昔会った魔女の素性が分からないとか、いろいろです。
 ただ「リトルウィッチアカデミア」ってアニメーターの習作みたいな位置づけもあった作品だと思います。本作も新しい才能が新しい挑戦をしているならそれは素晴らしいと思います。

 それとエブリスタに原作があるみたいですね。エブリスタ…「サクガン」のトラウマが…まあ、それは考えすぎでしょうけど。

 とにかく良い方にも悪い方にも偏見を持たずに見ると、素直に非常に面白い1話でした。「アニメーション」としては素晴らしいと思います。かなりレベルが高い作品になる…という期待は充分持てました。まあ、期待は外れることも多いですけどね。 {/netabare}


2話 「魔法学校の劣等生」?演出と脚本が子供向けの意味が不明。

{netabare}  1話の期待が100だとすると、2話で37くらいになった気がします。話はいいんです。ただ、演出と展開がなあ…誰向けかわからない、演出が日朝女児向けアニメよりも低年齢な感じがします。

 これは本当にわかりません。作画で女児向け的テイストを出しながらも、内容は大人の鑑賞に堪える演出になるのかなと思っていましたが、そこが最大の期待外れですね。作画のレベルも2話ということで落ちている気がしますし。別に演出と脚本の問題なのでお金は関係ないと思います。

 気になるところとしては、数学の定義や幾何学の歴史と結びつけながら魔法を描いていますが、その意味するところがヒロインの初回の魔法の発動の挑戦に繋がっているのかわかりません。

 1話は「リトルウイッチアカデミア」との類似性が気になりましたが、むしろ設定と話は「魔法科高校の劣等生」をやろうとしているのかな?
 魔法の作中の定義を科学的(もちろん疑似科学。本作は数学、劣等生はコンピュータ言語とか物理)に行いそれを理解できる人間というのが達也そのものです。で、劣等生と優等生の逆転劇ですね。魔法を国家が管理しているのもそうですし。

 類似性を非難したいわけではなく、そういうテーマを込めるなら演出と脚本の年齢層のレベルは間違ったんじゃないのかな?という気がします。{/netabare}


3話 2話で評価爆下げでしたが、3話で爆上げです。面白かった。

{netabare} 今回は作画もエフェクトや演出も展開・エピソードも良かったです。非常に面白かったです。やっぱりこの作品はちゃんと動くと本当に絵がいいなあと思います。
 それと、魔素と魔人(神?)で話が展開するんですね。なるほどそれで普通科を魔法使いにする必要があると。

 マ研という設定もクルミの居る場として面白いと思います。こういう特別感がワクワクさせてくれます。ミナミ先生が可愛いのもまたいいです。

 苦言を呈するとすれば、ユズが部活紹介のときに「本当は自分は…」みたいなことをつぶやきます。それは表情でわかるし、秘めたる気持ちで意地でも口にしないのが彼女のキャラ造形になると思いますし、このセリフを入れると安っぽくなります。
 やっぱりこの作品、このユズがいるかどうかでストーリーの厚みが変わってきそうです。彼女はぜひキャラを考え抜いて丁寧に描いてほしいです。

 それと、マ研って顧問がいるなら部室もらえるんじゃね?とか思ったりしました。あとは彼女たちが魔法をこっそり研究するきっかけが描かれなかったのはちょっともったいないかな。これからあるかもしれませんけど。

 ということで2話の出来が良くなくて、切る寸前でしたが3話で評価は大きく上がりました。2話は後で手直しした方がいいかもしれませんね。{/netabare}


4話 対立構造に深みは感じない。ユズに期待。

{netabare} 話の構造はよくあると言えばよくある古代VS現代の対立軸がそのまま普通科(マ研)VS魔組(魔研)になる感じです。それと魔人(神?)みたいですね。マ研の素性について若干説明がありました。

 一見すると古代の自然からのパワーというのと現代の科学あるいはマニュアルからのパワーという話で意味がありそうです。ですが、テーマというより自然(古い)VS科学(新しい)という創作のデータベース化された要素を使っているだけに見えます。

 展開としては非常にありきたりです。それでも面白いのはキャラだと思います。ミナミ先生が一時退場してしまいましたので、期待できるのはやはりユズのキャラかなあと思います。その他で意外性はない気がします。

 それとありきたりではありますが、アニメの基礎みたいな展開なのでちょっと懐かしい気分で見ています。基礎ということはしっかりしているということでもありますし。

 作画については今のところ奇数話が良くて偶数話が物足りない感じです。偶数話は大木良一さんという方が総作画監督で共通していますのでこの人の絵作りが…なのかもしれませんなのかもしれません。「総」が付く人が関係するのかわかりませんけど。{/netabare}


5話 低年齢向けっぽくあっても中身があるから面白い。

{netabare} レースのルールや途中の描写など短絡的な内容で、それだけ拾うと女児向けというかせいぜい中学生向けっぽいとは思います。演出もキャラの演技もエピソードも低年齢向け感はあります。

 ですが、中身がある話なので面白いです。ちゃんと話になっているのはやはりユズの存在です。ユズのコンプレックスと置かれた状況の中で頑張ろうとするところだと思います。夢をあきらめた少女が希望が見えることで考え方や行動がかわりました。

 やはりユズのキャラ造形が素晴らしいです。ユズが話に深くかかわるだろうなと思っていたら、やはり目立ってきましたね。彼女の性格というか意志が描けていて良い回だと思います。

 もちろんヒロインの魔法を使える、使えないということがあります。ここに何かが乗っかってくるのでしょう。そこも注目点ですね。

 また、ジャージをあえて負け組に着せた演出の意図もいいと思います。一見カッコ悪いですが、努力する彼らを見ているとそんな事を忘れてしまいます。
 ジャージを嘆いていた彼を使って上手くそこを強調しました。そしてサブキャラはこの程度の深堀りでいいと思います。1エピソード使ってサブキャラを全部深掘りするのではなく、こういう感じで見せるのがいいんでしょうね。

 それとやっぱり奇数話は人物の作画がいいです。姿勢や構図の変化がちゃんとあって、アニメーションを見ている気がします。{/netabare}


6話 内容があるだけに期末試験云々のエピソードの出来がもったいなかった。

{netabare} クルミが魔法使いになりたいの部分に「何故」「何に」「何のため」が抜け落ちていること、ユズの親や家族の手前あるいはエリート一家だからという理由で魔法使いを目指していた。そして、アニクの落ちこぼれと、キャラたちのそれぞれの悩みとしては面白いと思います。

 が、ちょっと不自然だったかなあ…特にクルミの考えの変遷が不自然に感じました。魔法使いにどうしてもなりたいと何故思っていたんだっけ?と魔法使いになるには実力が不足しているかも…が混在している気がしました。そもそも期末試験がエピソードとしては不自然だった気もします。

 クルミ=ミライって多分「来未=未来」ですよね。将来の自分を悩む少女だけにこの5話がポイントなんでしょうけど、ちょっとエピソードの出来に不満が残るかな。内容があるだけにもったいない回でしたね。やっぱり偶数回の出来が悪いなあ…

 それと類似例を挙げるときりがないんですけど今回ちょっと「水星の魔女」を思い出しました。「リトルウィッチアカデミア」「魔法科高校の劣等生」とミックスている感じですね。それぞれ名作と言っていい出来の作品です。
 ですので今見えているテーマが表面を撫でるだけの単なる物まねで終わるのか、自分なりのメッセージを込められるかです。{/netabare}


7話 展開が遅くて期待よりも話のスケールが小さそう。悩みはいいんですけどね。

{netabare} どうでしょうね。このままだと話のスケールがこじんまりと終わりそうです。もうちょっと大きな話に展開していくのを期待していたんですけど。学園内の魔素の問題だけで終わってしまう感じで、それで終わるなら「面白かった」で終わりそうです。

 古代魔法、成長、世の中の魔法の仕組み…なにかそういうものは描き切れない気がします。生まれの問題にするにしても、何かもうちょっと冒険とか謎解きが欲しかったなあ…

 ここで足踏みしたり疑問をもったり、ライバルであり良い友達であるユズとの関係性の変化は悪いとは思いません。2クールならかなり期待できるんですけどねえ… {/netabare}


8話 クルミの話とキャラ造形に違和感を強く感じる展開。もったいない。

{netabare} クルミの葛藤が弱すぎてなんとも言えません。入学時にはあきらめていたのが魔法少女になれるかもという希望を持たされて、でも先生も消えちゃうしなれそうもない…この振り出しに戻るのに意味があまり感じられません。だったら入学時からなれるかも、でもなれないという葛藤があればいいだけの話です。

 ユズを巻き込んでユズがヒロインの座になるならまだわかるのですが、その辺物語性というかキャラ造形に違和感を感じています。どうするつもりでしょうか?子供向けであっても子供だましではいけません。

 せっかく絵作りはアーティで頑張ったアニメなのに、脚本がこれだともったいない感じになりそうです。{/netabare}


9話 テーマやメッセージ自体がテンプレの型になってしまったかな

{netabare} 残念ながらクルミミライの描き方は失敗しましたね。外部から働きかけだけで意思決定して自分の想いが感じられません。魔法に対する執着、あきらめざるを得なかったときもあっさりしていて、劣等感や未練、葛藤、ルサンチマンなどの人間の内面に渦巻くドロドロをみじんも感じません。

 ユズもなかなかなところまで行きましたが、なかなかどまりかなあ。変な恋愛感情とか入ってきましたし。

 全体の流れは興味深いところもありますが、テンプレと言えばテンプレです。テーマやメッセージがありそうで、その肝心の芯の部分が何かの物まねでしかないように感じます。{/netabare}


10話 この展開が見たかったです。6から9話をもっと上手く使えていれば…

 10話がああ、これが見たかったという展開ですね。謎が姿を現す、陰謀の存在が明確化してくる、先生の復活、ヒロインの覚醒や過去が明らかになってゆく。
 要するにこの10話が見たかった起承転結の転の部分なので、作品の構成それ自体は上手くできていると思います。既視感は強いですけどね。

 ただ、6話から9話が弱いですね。ミライとユズの内面描写と成長、2人の葛藤と和解そして信頼がもっと丁寧にできていれば、優れた作品になったのにという気がします。謎の提示の仕方は悪くなかったかもしれませんが、マ研のキャラがふざけすぎて、イマイチ入り込めなかったのもマイナス要素です。

 本作のボディ…つまり、キャラそのもの大きな物語、設定はしっかりしているので、もし原作と違うのであれば、それは脚本、シリーズ構成が失敗したということです。中盤のダレは作品評価にとってかなりのダメージになっている気がします。

11話 いいんですけど、テーマが借り物で物語がなくなっている。

 なんでしょうね。魔素という要素に意味性が付加できれば、テーマが生まれたと思うのですが、そこが弱いのかも。つまり、ノーザンが何を目指してに意味が生じれば、話の厚みが出来たと思います。魔法手帳はスマホのアナロジーになってますし、学校批判にもなっています。

 なぜ、古代魔法を否定して選民思想的な管理社会にしたかったのか。ミライがなぜ魔法使いになりたかったのか、何を成し遂げたかったのか。それを語れなかったので、何かの模倣、型にはまった話になってしまいました。

 大きな意味で資本主義批判にはなっていますけど、それを言うなら社会の問題を描いた話はすべて、資本主義批判ですかね。魔素が自然な古代の良きやり方、エネルギーは人間からもれでるものですから欲望・悪意などダークサイドの象徴ともとれます。ですが、そこまで描けているというのは明らかに牽強付会だし、読み取れなければ意味がないです。10話、11話は話としては悪くないのですが、そこが弱いので何を言ってるんだ?という感覚が付いて回ります。


 本作のテーマやメッセージに借り物感、つまり言いたいことではなく話のネタとしてそれっぽいテーマ的な何かを置いているだけ、という感じがあるのはその辺かなと思います。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 8

たナか さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

セルフ・コントロール

庶民&令嬢凸凹コンビの成長物語
雰囲気のある画面だけですでに名作の予感

OP・PUFFYの良さが完全に死んでてビックリ。ボカロPかよ。素人にやらすな。

一般人の成り上がり系かと思えばキービジュアルとコピーからすると凸凹コンビが切磋琢磨していく青春ものか。いきなり敵意バチバチで尊大な令嬢はライバルキャラではなくダブル主人公の片翼。見た目に反して時に対立、時に共闘となかなかアツい作品になりそう。

最初の掴みもナイス。天真爛漫な夢想家かつ愚直な努力家で、独学で好成績を収めながらも魔法科に落ち普通科で妥協かーとやさぐれ悪態を撒き散らす主人公のミライ。その態度は共に入学を目指しながらも夢破れた同門たちへの侮辱行為であり、ここは人を舐めた半端な気持ちで妥協する人間がいていい場所ではない、いっそのこと潔く入学を撤回しろ。と堂々と正面から詰め寄り怒りを隠さない令嬢のユズ。舎弟を引き連れ嫌味っぽい言動で安直なヘイトキャラかと思わせといて、幼いながらも名家の誇りと負うべき責任を強く自覚している人物である、と彼女の人物像を少ない手数でさりげなく描写した出会いのシーンには素直に関心。このへんの奥行きの出し方は少女漫画っぽい。

選ばれし者しか使いこなせないかなり危険な道具でもある正規品の魔法手帳を初めて会ったそのへんのガキンちょに気安く渡すなんてすこぶる危なっかしい行為を安易に気安く行うなど彼女のリスク管理意識の低さを疑う!なんてツッコんではいけない。我々とは視野の広さも視座の高さも違う魔法使いのマインドセットを庶民の安い常識で考えてはいけない。渡した理由と渡せた理由はあとで説明があるでしょう多分。まあただの都合でしょうけど。

初回から膨大なキャラ数だが重要キャラはわかりやすい作り。舎弟のチュチュを引き連れたディアナさまとかちびっこロキシーとかメインの女性キャラはすこぶるわかりやすい反面、オスどもはマジで全く見分けがつかない。女児向けならイケメンこそわかりやすくするはずだが、女児向けにカモフラージュした美少女アニメなの?とするならミライの説明があまりに薄すぎるので美少女アニメの文法ではないと思う。美少女に助けてもらう異世界なろう的に受け身でイケメンに見初めてもらうのを待つだけのご都合妄想モルヒネアニメではなく、自身で決めた我が覇道を自らの手で切り開く成長譚か。新世代萌え絵ネイティブ向けの健全な名作劇場王道正統派で、深夜アニメのようなハイライト消し胸糞ちゃぶ台返しは無さそうな安心感。

タイトルのしょーもなさからは想像できないクオリティ。でも基本は女児向けでしょう。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

学校という理不尽な存在に甘えた作品

 最終話(12話)まで観ました。2024.12.29

 物語の舞台として学校という組織はとても優秀です。学校は教育のためという大義名分のために、かなり理不尽なことをしても許されますし、構成員の学生も、モラトリアム期の生き物なので、必ずしも合理的な行動をしなくても良いため、キャラや物語を転がしやすいです。ただ、そうした便利な舞台装置に甘え過ぎています。

 本作品の問題点は、古代魔法と現代魔法、魔法科と普通科という対立構造があるのですが、設定として上手く機能していない所です。

 普通科が何のためにあるのか、ラスト近くで明らかになりますが、どうも釈然としません。魔法科に合格出来なかった生徒が普通科へ行く意味が不明なので、面白くなりそうでならないのです。

 誰でも使える現代魔法と古代魔法も、差がよくわかりません。古代魔法を復活させたいミナミ先生は、本作品の現代魔法を使用する秩序側勢力からすれば、かなり反社会的な人物のはずですが、学校内の先生同士のライバル関係に集約してしまっています。

 学校という聖域内でのゴタゴタに終始するので、主人公もその他のキャラクター達も印象が薄いです。学校ものの宿痾と言っても良いほど、物語に社会的な広がりがありません。

 本作品は、パステル調のアニメで、色々やってみようと言う姿勢は感じますが、以上の問題点から、印象が薄く、先も気にならず、手放しに面白いと称賛出来る代物ではありませんでした。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 2
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