ようす さんの感想・評価
3.9
変だ変だよ、ヘンダーランド!ウソだと、思うなら、ちょいとおいでぇ~~♪
1996年公開の劇場版クレヨンしんちゃん・第4作目の作品。
クレヨンしんちゃん大好きな友人が
「これは完璧なクレしん映画!」と絶賛していました。
私はこれまで「オトナ帝国」しか見たことがないのですが、
「オトナ帝国」は大人の方が受けがよさそうなのに対し、
こちらは大人も子どもも楽しめそう。
ただ、この作品の魅力はそれだけではありません♪
なるほど、友人が絶賛するのも納得でした。
90分ほどの作品です。
● ストーリー
群馬県に新しくできた遊園地、“ヘンダーランド”。
幼稚園の遠足でヘンダーランドに行ったしんのすけは、
みんなからはぐれ、テントに迷い込む。
女の子の人形、トッペマ・マペットと出会い、
ヘンダーランドの正体は、オカマ魔女の城であることを知る。
オカマ魔女はトッペマの故郷を征服し、
次は地球の征服を企んでいた。
「スゲーナ・スゴイデス」と唱えると何でも願いが叶う魔法のトランプを使って、
オカマ魔女の野望を阻止してほしいと頼まれるしんのすけ。
しかし、怖さからそれを断り、
トッペマと決別してしまう。
トッペマが去った後、
しんのすけの手元には魔法のトランプが残されていた。
あらすじから察するように、
ゴールはオカマ魔女をやっつけることなんだけど、
しんのすけが協力を断るなど、
本題に入るまでの伏線や寄り道がなかなか面白いです。
ひとつの展開をダラダラ続けないので、
見ている方も飽きませんでした。
≪ クレヨンしんちゃんの面白さ ≫
たくさん見てきたわけではないので、
あくまで個人的な印象ですけれど。
・しんちゃん個人のハチャメチャさとギャグ。
・幼稚園の友だちの幼稚園児らしくない可愛げのなさ。
・時々年相応さを見せるしんちゃんの可愛さ
・野原一家への親近感と、いざという時には腹をくくるかっこよさ。
・しんちゃんに振り回されたり影響を受けたりしたキャラの、キャラ崩壊。
こんな魅力があるのがクレヨンしんちゃんという作品なのかなと、
この作品を見ながら考えていました。
そしてもちろん、
この作品ではどれもしっかりと味わえます♪
ちゃんとしんちゃんの魅力を詰め込んでいるからこそ、
しんちゃんファンからの支持も厚いのでしょう^^
≪ 見事!な伏線たち ≫
どの作品でも仕掛けはあるものですが、
この作品の伏線は見事でした!
「ああ、あれが伏線になっていたんだ。」と気付くと同時に、
「なんてきれいな伏線!」と感心させられるものばかりだったのですよ。
例えば…
{netabare}
オカマ魔女が「クールな男になりなさい。」とかけられた呪いで、
王子は雪だるまになっていた。確かにクール!
{/netabare}
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「いつまでも幸せに暮らすなんてありえない。」
「おとぎ話なんて子供だましだ。」と騒ぐしんちゃんたち。
だけどそれが一番のハッピーエンドであることに、
文句のつけようがなくなるオチ。
{/netabare}
などなど…。
私は夢を感じられたので、
オチへの伏線が一番好きでした♪
● 作画
ラストシーンの、
オカマ魔女と野原一家の追いかけっこは名シーンだと思います。
追いつかれたらどうしよう!なドキドキなシーンのはずなのに、
面白くて笑えるってどういうことww
野原一家の常人離れした動きもだけど、
細かなギャグが散りばめられていて、笑いっぱなしw
作画がきれいだとか、動きが滑らかだというわけではないけれど、
このシーンは魅了されました。
ああ、あとは野原一家の阿波踊りの情熱にも魅了されましたw
● 音楽
【 OP「パカッポでGO!」/ 野原しんのすけ(矢島晶子)】
久しぶりにこの曲聴きましたが、
今聴くとすごく好きなんだけど。笑
歌詞のぶっ飛び具合は、
子ども向けとしてNGと言われてしまうのも納得ww
しんちゃん声で歌う矢島さんのすごさに脱帽しました。
しかもうまいし。改めて、すごいわ。
OPのクレイアニメもすごかった!
● まとめ
しんちゃんファンの友人が絶賛してたから見てみましたが、
確かに脚本が完璧だというのは納得でした。
間延びさせずに時間を展開に有効に使う。
ファンタジーあり。
キャラの個性をちゃんと見せる。
シリアスな場面もシリアスすぎない。
一つの場面の緩急のつけ方が完璧。
そして、大人も子どもも楽しめる!
しんちゃんシリーズが長年愛される理由がわかりました。
今のところ、劇場版クレしん全部楽しめているので、
このまま他の劇場版も楽しみたいと思います^^