ぺー さんの感想・評価
2.8
継続と断念のあいだ
『アンゴルモア 元寇合戦記』にて時代感の演出にくすんだ色合いを用いるなどの実験的な試みが印象深い『アニマ&カンパニー』制作のオリジナルアニメです。
作品内容もそうですが、視聴の順序やリアタイ同期作品との兼ね合いなど外部要素によって継続or断念の判断が別れた気がしてならない、ちょっぴり運のない作品です。
初めに申し上げます。途中第6話をもって私は撤退しとります。
エルフやドワーフら異世界の住人が“なんとなく”調和している世界での刑事もの。
正義感溢れる新米刑事の主人公とやる気なさげでも敏腕ぽい刑事とのバディもの風であり、異能を持った仲間たちとの群像劇風な物語。一話完結のように見えてストーリーは進んでいるタイプの作品です。
■そのトクナナの面々
七月 清司(CV下野紘)
: 新米刑事。人間
一ノ瀬 栞(CV津田健次郎)
: 現場指揮官。人間
二条 クジャク(CV鈴木達央)
: 情報分析担当。エルフ
四季彩 紅音(CV甲斐田裕子)
: 戦闘分野担当。吸血鬼
ベルメール・サンク(CV小澤亜李)
: メカニック担当。人造人間
遠藤 六輔(CV乃村健)
: 戦闘分野担当。ドワーフ
桐生院左近零衛門(CV森川智之)
: ボス。ようわからん
イマイチと感じたところを挙げると、
■イマイチだったところ
▼構成
事件規模や質で重要そうな回だと思ったら翌週しょぼい案件で肩透かしを食らう
⇒{netabare}第2話◎からの第3話△みたいなアンバランスさ{/netabare}
▼キャラ
主人公の正義漢ぶりが鼻につく
⇒捜査の邪魔です。
剣使いのお姉さま以外普通
⇒お姉さま以外は人間とどう違うのか差別化できてない
⇒剣で弾丸斬る系キャラ多いな。「蒟蒻は切れない」統一規格作ったほうがいいんじゃなかろうか
▼演出
緊迫感が伝わってこない。これが致命的だったかも
{netabare}⇒テロリストの立て籠もるショッピングモール潜入作戦がお笑いレベル。気づかれちゃダメな場面で大声で会話する。制圧したテロリストを拘束せずに目の前で仲間割れの寸劇。だいたい七月が元凶 w
⇒だったらコメディに振ればいいのにシリアスを捨てきれないハンパさ加減{/netabare}
▼全般
どうにもこうにもファンタジー成分を活かしきれておりません
魔術は禁忌とされている社会において、その魔術を駆使して暗躍するウォーロック(CV平田広明)が黒幕担当として早々に登場し“トクナナ”と対峙します。
折り返しの第6話時点で、魔術描写は控えめ。そのうち何かどでかいものがきそうな気もする。主人公七月も覚醒する気配アリ。期待値ゼロではない。
しかしながらその期待値よりもイマイチポイントが足を引っ張り物語に気持ちが入っていかない。音楽や作画面でも特筆すべきものはありません。
及第点レベルには及ばずも普段ならダラダラ視聴継続してた作品でした。
■後追いだとワンチャンあるかも!?
冒頭述べた“外部要素”についてです。本稿の主題。なお本作とはあまり関係ないので畳んどきます。
{netabare}同期に覇権候補な類似作品があり、数多の同系統とは見劣りし、視聴時間も限られる今日この頃。
観る時期や視聴遍歴。その時の気分によって完走or断念やら作品評価に繋がることは否めませんね。
具体的には以下の通り、
1.刑事もんはこっち観りゃいいや
⇒同時期に『PSYCHO-PASS3期』やってます。同じく刑事もんといえばの『スタンドマイヒーローズ』は1話でさようなら。
2.この前のクールで…
⇒『コップクラフト』。異世界テイストでツダケンさん主役の作品と被る。バディの魅力で『トクナナ』は見劣りする。
⇒主人公のウザさでは2018年秋期『DOUBLE DECKER!』とどっこい×2。キャラや背景画の主に美術面で『トクナナ』は見劣りする。
3.今期は今期で…
⇒『ちはやふる3期』『ハイスコアガール2期』他好きな作品の続編に気持ちが移っております。『四月は君の嘘』『メイドインアビス』など再放送も充実してたり。
⇒たかだか2年弱のリアタイ追っかけ初心者の私ですが適量というのを理解してきております。クール終了もの20作品超はオーバーフロー起こします。
1.はリアタイだからこその比較なので後追いなら影響ないでしょう。ワンチャンありそうです。
2.はこれまで何を観てきたかによります。これからも視聴本数を重ねていく以上しゃーないことですね。
3.は自己都合。{/netabare}
これも巡り合わせというものなのでしょう。
それではお気に入りの剣使いのお姉さま、四季彩紅音さんのご健勝を祈念いたしまして、てったーい!
視聴時期:2019年10月~2019年12月
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2019.11.19 初稿
2020.07.08 修正