2024年度の警察TVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2024年度の警察成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年09月22日の時点で一番の2024年度の警察TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.3 1 2024年度の警察アニメランキング1位
魔女と野獣(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (108)
334人が棚に入れました
はじまりは17人の「起源の魔女」。 全ての力をその身に受け継いだものが、現代も世界各地に存在する。 そこに現れたのは、棺桶を背負う男と、獣の目をした少女。 少女は魔女に呪われた過去があり、呪いを解くためにある魔女を探している。 2人の前に現れる魔女は追い求めた獲物か。 そして魔女の呪いを解く方法とは――。 これは悪しき魔女を追い求めた復讐劇。 「獣」が「魔女」を捕らえたとき、物語は大きく動き出す。 華麗にして苛烈なダークファンタジーがここに開幕!!

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

厨二カップリングカタログ

厨二ゴシックホラーダークファンタジーお約束大全。
ぼくのかんがえたさいきょうの厨二カップリング大会?

設定厨は観るな。おっさんには全部どっかでみたやつ。美麗作画の美男美女にウットリできればOK。キャラの造形は借り物でペラペラだが、ビジュアルがカッコよければよかろうなのだ!原作ファンから見てもダイジェストPVにしか見えないのでは。

ー03オラオラメスガキのギド&やれやれニコ中のアシャフ
ー05ブロンドアルビノつよつよ魔女のファノーラ&眼帯下僕アンデッドのヨハン

06
剣が喋っちゃったよ

どうでもいいことをベラべラと解説したくせに魔女も聖騎士も教団も特に解像度は上がらない。つまり話が進展してる感がない、そんなことはどうでもいい。世界観の演出に大きく寄与するはずのシーカーのデザインがすこぶるイケてない。そのうえ設定のディティールもすこぶる雑なのが致命的。ああいうのは彗星のパーメットみたいに非人道的なのがお約束でしょうよ。そしてもっと派手にドンパチしてくださいよ。原作漫画はセリフなしのバトルシーンにコマ数割いてるけど、今のアニメはポエム語ってナンボだからなあ。

結局美男美女カップルをやりたいだけならそれでいいのだけれど、仮面の男のキャラもイマイチインパクトがないし、オリジンの魔女なのに浮世離れした感もない。全体的にイラスト映えするデザインはいいのだが、ほぼ全ての人物がキャラクターとして成立してない、シナリオの駒のご都合人形でしかない。きちんとキャラ立ってたのはサブキャラのヘインスくらいでは。魔女のファノーラを先に出して話が散らかってしまったのも悪手。

作画レベルも落ちてきたしもういいかな。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 1

ヤマナ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

ダークファンタジー風

シリアスで重ためのダークアクションファンタジー。
おそらく各地で悪いことをしている魔女を倒して回る感じかな。

バトルシーンは迫力ありキャラも立ってるので見ごたえあるかな。
今後バトル以外の見せ場があるか次第。

三話まで視聴
驚きもなくだらだらとみていたけど、作品の長所がなく断念。
重厚な雰囲気だけどキャラの言動が軽く行き当たりばったりで感情も欠如してるし、戦闘システムもいまいち燃えない。
雰囲気だけいい感じのアニメ。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 0

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

最初の雰囲気は良かったのに

とても気合の入った作画にシリアス寄りの演出。
魔女に恨みを持つ二人組が、各地の魔女を倒し、復讐を果たす物語、
かと思ったが、そんな単純な物語ではなかった。

最初は良かったが、中盤失速?
止め絵が多くなり、アクションシーンの迫力も大幅減。
キャラクターのデザインは良いのだが、どうにも流れがギクシャクしてしまう。
2話かけて事件を解決する展開が続くが、
散発的に魔女事案を解決しているだけ。
仇である起源の魔女は1話だけ登場したのみ。
最終回の最後に、起源の魔女を追って階層世界に行くが、結局これからなの?
もう少し頑張って欲しかったなあ。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 5

61.7 2 2024年度の警察アニメランキング2位
HIGH CARD[ハイカード] season2(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (31)
101人が棚に入れました
「あいつが……俺の家族を……!」 国中に四散したカードの回収を命じられている王家直属のスパイ組織《ハイカード》。 その一員であるフィンには断片的にしか過去の記憶がない。 覚えているのは燃え盛る家……息絶えた家族…… そして、黒い甲冑を纏った騎士の姿だけ。 あの騎士はなぜ家族の命を奪ったのか? 真実を知るために、フィンはバディであるクリス、リーダーのレオ、 ウェンディ、ヴィジャイと一緒にハイカードの活動を続ける。 ところが、フィンの前に再び黒騎士が姿を現したことで運命の歯車は大きく動き出す。 また、フォーランドいちのマフィア組織、クロンダイクファミリーとの抗争も激化。 王家の戴冠式までにカードを回収しなければならないハイカードだったが、 ここにきてチーム史上最大の危機を迎える。 ピノクルのCEOセオドールとクロンダイクのBOSSバンの因縁が引き起こした悲劇と邂逅。 散り散りになる仲間と新たなファミリーの存在。 ベールに包まれたカード誕生の秘密と伝説の魔術師―― 世界の秩序を守るも混乱に陥れるも、意のまま。 選ばれし者に人知を超えた異能力を与える《エクスプレイングカード》を巡り、 すべてを賭けるプレイヤーたちの狂騒争奪戦(ゲーム)が、再び、幕を上げる! Are you ready? It's “TRUTH” Showdown!!

声優・キャラクター
フィン・オールドマン:佐藤元
クリス・レッドグレイヴ:増田俊樹
レオ・コンスタンティン・ピノクル:堀江瞬
ウェンディ・サトー:白石晴香
ヴィジャイ・クマール・シン:梅原裕一郎
バーナード・シモンズ:山路和弘
セオドール・コンスタンティン・ピノクル:小野大輔
オーウェン・オールデイズ:島﨑信長
バン・クロンダイク:関智一
ティルト:豊永利行
グレッグ・ヤング:森川智之
シュガー・ピース:高橋李依
ノーマン・キングスタット:関俊彦
ブリスト・ブリッツ・ブロードハースト:武内駿輔
ブランディ・ブルーメンタール:園崎未恵
ネタバレ

てぶくろ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

雰囲気だけのオサレさじゃあ誤魔化せなかったチープさ。なんて綺麗な右肩下がり。

  全体を通して
 {netabare} 自分の中でこの作品を形容するのに「右肩下がり」ほどしっくりくるものはありません。

 間違いなく第1クール第1話がピークで、その後順調に下降の一途を辿りました。
 第1クールはまだなんとか誤魔化せましたが、第2クールとしてやった…

 クロンダイクファミリーとしての思惑。

 バンとセオドールの確執。

 王国の歴史、エクスプレイングカードの成り立ち。

 王家とハイカードの繋がり。

 フィンの過去。 ティルトとの関係。

 サンガルガノとの戦闘。

 など本当に面白いくらい悉く期待を下回ってくれました。

 この作品は3人の脚本家で回していましたが、印象としては「自分以外の誰かが物語の重要となる核の部分をやってくれるだろ…。 えっ!?もう終盤!?ここの部分俺がやるの!?  何も思い付かないよ!? 取り敢えず…えいっ!」みたいな感じでした。
 

 この作品の致命的なポイントを一言で表すと

      「想像力が乏しい」だと思います。

 どういう能力を登場させるか、またその能力をどういう風に使うのか という想像力が乏しいです。
 こういう設定にしておきながら、ほとんど能力バトルの駆け引きを放棄してしまいました。
 
 次に、キャラのバックボーンを考える想像力について。
 敵も味方もバックボーンが薄く弱い割に、ヴィジャイについては触れられなかったという中途半端なことまでしています。

 
 これは本当に純粋な気持ちなんですが、監督と脚本はもうオリジナル作品に関わらない方が良いような気がします。
 いや…下手に原作があるものを担当される方が迷惑なのか…?
          {/netabare}
 
 第15話まで視聴しました。
 {netabare}あ…あれ?この作品ってなんかこんなつまんなかったでしたっけ…?

 今一度話の流れを押さえる為にseason1を改めて視聴して得心しました。
 
 season1は主軸がキャラについてだったのでなんとか誤魔化せていましたが、これ…話の大筋や各種設定、展開が上手く作用していないのが原因なんでしょうね。

 本作品の大筋は、国が管理していたが盗まれかけて四散したカードを回収する話なんですが、これもともと王国は何枚のカードを所有していたんでしょうか?
 
 冒頭の感じを見ていると、なんだかこの時52枚のカード全てが四散したように感じますが、そうではなくこの時点で意外と色んな人間がカードを所持しています。
 こうなると、カードの出自的に何故王国が全てを管理していないのか?とか、次期国王の戴冠式の為にカードが宮殿に集められていたって言うけどそもそもが揃ってない状態で良かったの?とか疑問が湧いてきます。

 
 「ハイカード」の面々はたびたび セオドールさんからカードの回収を催促されたりしていますが、正直言ってここまで見ていて一番ポンコツなのはセオドールさんですよね笑

 宮殿が襲撃にあったとき現場にいたのに全然間に合ってないし、渋いキメ顔をしていますがめちゃくちゃ普通に逃げられていますもんね笑

 しかも、そういえばなんか第9話でしれっと王子も殺されてますし、そこから焦ってカードの回収の指示だしてますし。

 過去には、部下を説得できず目の前でエクスハンドを使って死なれ、もう一人の部下にはカードを持ち逃げされてそれを十数年間見逃していたり。

 王様はなんでこの人のことそんなに信頼しているんでしょうね。

 
 振り返りはこのくらいにして、season2の第3話までの印象としては、「クロンダイク側の狙いもわからず、セオドールや王の真意も不明瞭ななか、とりあえず急かされながらカードを集め、内部不祥事の傷を引きずっている」といったところです。

 スタイリッシュさが売りの本作品でしたが、第2話では助けてくれたソニックムーブを捕まえたり(チェルシーのことは見逃していたのに…)、第3話でクロンダイクの幹部1人にピノクルが崩壊されかけたりと、良いとこなしが続きます。

 というかそういえば、アウトオブファイブのゼノンさんは別に相手をパニックにさせず、平然と入ってきてそのまま奪っていけば良かったんじゃね?
 
       {/netabare}

 第16話視聴しました。
 {netabare}なんか…こう…重要なこと言ってそうな割に結局なんもわからん、そんな一話でしたね。

 分かったことはセオドールとバンの能力、刑事も含めた3人の関係性くらいのもので、後は そもそもなんで?が付きまとうような説明でした。

 今話の大きなトピックといえば「ジョーカー」の存在で、バンが語り出した時は私も おおっ と思って聞いていましたが、不可解な点が多く残りました。

 まず、ジョーカーは他のカードを封印できる という点。これはまだ理解できるんですが、それに付随している「戴冠式の日、宮殿に納められたカードは」という一文。

 えっ…日にちも場所も効果範囲も指定なんですか…?

 バンは「そうなりゃカードは外に持ち出されない限り誰にも使えなくなる」と続けます。

 えっ…逆に外に持ち出せば使えるんですか…?

 えーっと…それって封印って呼べます? 別にこれまでと同じく、カードが一箇所にて保管されている状態となんか変わりあります??


 まぁひとまず、ジョーカーの効果については置いておくとして、王国側の狙いはカードを封印することだと思われます。
 カードを封印したい現王→そのためにカードを集めるピノクルって構図なんでしょうけど、これは前にも書きましたが、だから そもそもなんでカードは散ってんの?

 バンはジョーカーを破壊すれば封印が不可能になり、カードを自由に使える俺の待ち望んだ世界になるって言いますけど、それって今まさにそうなってません?
 っていうかこれまでの歴史の中でカードが封印されてたことなんてあんのか?

 セオドールは目的は何だ?といい質問をしますが、バンは俺はカードを使うぜぇ と大爆笑して帰ってしまいました。

 結局また、これまで同様王家の真意も、敵側の目的もわからないまま終わってしまいました。
 不安が募る展開が続きます、次回に期待です。

  {/netabare}

 第17話視聴しました。
 {netabare} な…なんなんだ…この見なくても別に支障ないくらい情報量のない話は…。
 この回の脚本担当はレオのwikiだけ読んで脚本書いたのか? それくらい中身がない。

 何が悪いって、1人のキャラにフォーカスした回にも関わらず、視聴する前と後で別にレオに対する印象とかが何も変わらないことです。

 学校で浮いていることも知ってるし、お父さんとのギクシャクした関係性も知っています。これらの情報に肉付けがされるわけでもない。(お父さんが一緒に移動していたはずのレオを置き去りにして、車に乗って行ったのは笑いましたけど)
 こんな話をするために2クールの尺を取ったんですか?
 これなら、まだ総集編でここまでの振り返りをやっている方がまだ建設的なんですけど。

 もうわざわざ、オチをつけるためだけに登場したダイヤの6の人については触れませんよ。
 このキャラ自体も、こんな登場のさせ方している方も愚の骨頂なので。

   {/netabare}

 第19話視聴しました。
 {netabare} なんだかなぁ…。1クール目の時からそうですが、ほんと狙いが定まってない感じがしますね。
 キャラアニメが故に、視点が色んなところに散らばって誰が主人公なのかがあやふやになっています。
 他キャラをフィーチャーする割にキャラが魅力的になる展開が作れないんじゃこの作品の存在意義がない。

 前話、前々話と時間稼ぎにしかならないような話を終え話が動くかと思ったら今話です。

 警察がイキり散らかしていましたが、Aパートと保たず後は見事な噛ませ犬をやってくれました。

 誰にも知られない拠点ですね!ってやった後に、クロンダイクにもクリスにもあっさり到着されてるのは最早ギャグでしょ。

 「オールカブーン」の爆破少女は実は変身したコイツでしたって情報をわざわざ2分もかけてする必要あります?
 第14話で「この子…1年前に死んでる…」ってやったからなんでしょうけど、これがその後何かに活かされてましたか?なんにもなっていませんよね?
 別に爆破少女が一般人ではなく、クロンダイクファミリーであっても何の支障もありませんよね?

 下手なミスリードほど無様なものはありませんよ。


 ていうか、ぶっちゃけ今回警察をしゃしゃり出てこさせた目的って、主要登場人物を一箇所に集めるためだけですよね。
 ピノクル、ハイカード VS クロンダイクファミリー という構図の展開がとっ散らかってきたので、一旦整理するために第三勢力の警察を利用しましたよね。

 クリスを参戦させなければならない。
 活動休止としてしまったハイカードを再結集させなければいけない。
 伏線として撒いていた黒騎士とも接触させなければいけない。
 奪われたカードを取り戻さなきゃいけないけど、この状況からクロンダイクと衝突させるのは面倒だから、カードを持ち出させて警察に捕まえてもらって、そこからなんやかんやでカードを取り返させよう。 などなど。
 
 自らが作った展開を制御できていない印象です。


 あらゆる要素が甘い、メディアミックスの悪いところが出ているように思います。 

      {/netabare}

 第20話視聴しました。
 {netabare} 今話は全ての元凶、最重要人物である魔術師 ララ・ヴェルデンクラインによって過去が語られました。
 過去に対して様々な疑問があった身としてはとても期待していましたが、その内容はというとあまりに残念な仕上がりでした。

 この作品の根幹となる過去回想にも関わらず、人物の描写はほとんどなくララがナレーションでダラダラ喋り続けるだけ。
 世界観や設定は以前として 浅く チープなものでしかなく、そしてなにより人物の行動原理に対する推敲が足りなさすぎです。


 では、本編です。

 トラプラ島が4つの国に分かれ覇権を争っている中、侵略者も現れ島内が争いで混沌としていた時代、無垢なる心で祈りを捧げていた少年のもとにララが顕現します。
 そして争いの渦中へと趣き、騎士たちの前で52枚のカードを生み出した。←いや、なんで52枚?なんでカード?ララはトランプの妖精かなにか なんか?


 そして少年は告げる「争いを止め4つの国で力を合わせよ。我に続きトラプラ島の危機を救うのだ」←壮絶な小並感は置いておくとして、ただ祈りを捧げていただけのガキがこんな急にイキり出してんの100%ララのせいやん。


 ララは少年とトラプラ島に忠誠を誓った騎士に力を授け、侵略者を退けた。
 ララは王が侵略者を退けたのではない!真っ赤な嘘だ!と言いますけど、そこまで鼻息荒くして否定することか? どっちの味方やねんコイツ。


 時は流れ島に平穏が訪れた頃、少年はララの推挙によって国王となりフォーランド王国として統一された。←平穏が訪れた頃とかさらっと言ってますけど、元々の4つの国の王族はどうなったんですか? 確実に一族皆殺しにしてますよね。 無垢な心の少年という設定はどこにいきましたか?


 しかし、特別力を持った我々騎士が国を治めるべきであるという主張が騎士のなかで支持されるようになった。←ララはこれを思いもよらぬ行動って言いますけど、この機に君主制の廃止を目論むのはむしろ自然だと思うんですけど。


 サンガルガノを中心に騎士たちが反旗を翻したようですが、カードを与える時の「少年に忠誠を誓う」という契約に効力はないんですね。
 ということはなんですか?忠誠を誓うってただの自己申告なんですか? 早い者順でカードを渡していったんですか??
 こういう杜撰なところが推敲が足りないと感じる大きな所以です。


 少年が処刑されそうな瞬間、初代スペードの2が止めに入ります。←正直、急に現れたただ祈ってただけの訳のわからんガキが王になるのを防ごうとしているサンガルガノさん(障害となりそうな魔術師はすでに自分で殺害済み)には正当性があると思うんですが、逆に初代スペードの2さんはなにがそんなに原動力なんでしょうか?


 最も弱き騎士の勇気ある抵抗とかララに言われてますけど、そもそもララはなんでカードに序列をつけたんでしょうか?
 周りの騎士は考えが急に変わったようですが、何がそんなに琴線に触れたんでしょうか。
 この辺りの人物描写をしないから、非常にチープなものになっている。


 騎士たちは生を全うしカードは次代のものへ受け継がれていった。←なんで王国が回収せんのや?


 病に伏し死にかけている元少年のもとに、何故か今更になってから現れ殺してくれと頼むララ。
 カードの力はもういらないだろうし、人に過ぎたる力は危ないしね、とララは言います。
 これは後のカードの後継者がいるということにも繋がりますが、最初からカードを授かった当人しか使えないようにしとったら良かったんちゃうの?
 ていうか何でそうじゃないん?先ほども書きましたが忠誠を誓ったものに授けるって話はドコにいってん。

 元少年の王はさらにもう一枚カードを欲し、カードを王国で管理できるようにしたいのだと語る。←ていうか今まで管理する気なかったんか。

 こうしてジョーカーが生まれたが、その後の子孫たちは反乱恐れ、改変した事実を物語にして広めます。←そんなことする方が騎士の子孫たちの反乱を招くんちゃうの?


 サンガルガノの復活により惨劇が起き、それをみたララの心の叫びに呼応するかのようにカードは島中に散った。←………はぁ?いや、シンプルにそれはなんで?ほんまになんで??
 死んだらカードは消えるし、悲しくなったら飛び散ったりするけど機能を停止したりはできひんのか?
 ララはカードに干渉できるんかできひんのかどっちやねん。
 そんで飛び散ったことはサンガルガノにとって好機なんかい!


 ララは、人は過ぎたる力を手に入れると誤った選択をする、私からしたら皆等しく愚かしい。と語ります。

 いや……お前のせいやん! お前が過ぎたる力をホイホイ与えるからやん!!

 そら、誤るやろ!過ぎたる力なんやから!

 人の欲望は果てしなく、力を求め続ける…愚かしい…。とかならまだわかるけど、お前は初手から過ぎたる力を与えてるやん!
 
 島を幸せにするという願いのもと生み出したカードやのに、人はその力を正しく理解せず使うことを嘆いてるけど、ならカードに分けず最初からユアンに力を与えてたら良かったんちゃうの?

 ダラダラ回想したけど、要は騎士に力を授けるときに制限を設けんかったお前の凡ミスやん。
 殺して欲しいんやったらサンガルガノに殺してもらえや。


 その後殺して欲しいというララの願いを断るフィン。

 最近使い方を知ったのにカードは幼い頃からの相棒らしいです。
 今の職場は家族みたいな仲間がいて幸せなんだそうです。 大学2年生みたいなこと言ってますね。

 まぁでも、その家族みたいな仲間はクリス以外は置いていきますけどね。

 
 そういえばカードの出生はわかりましたけど、なんでそのカードでポーカーの役を作ったら不思議な効果が起きるんでしょうね。
 苦しい終盤を向かえています、大人しく素直にBLやっておけば良かった作品になりそうです。

 {/netabare}

 第21話視聴しました。
 {netabare} 前々話から続く警察の秘密基地(笑)での話、ひどいやり取りが散見していましたが結局今話でもそのままヌルっと終わっていきました。

 では、本編です。

 前話のラストで久し振りに登場したオーウェンが、ブチギレ状態で元気よく暴れてくれます。
 こういう風にオーウェンをキレさせるなら、15話以降の彼について触れておく必要があったように思います。
 せっかくの迫真のキレ演技も、唐突に現れ既に銘々が大分弱っているクロンダイクファミリーに対して死体蹴りのようになっているのは勿体無く感じました。

 そんなオーウェンですが、フィンを筆頭としたハイカードの面々に止められます。
 前話でも思っていましたが、幸せか不幸かをアンタが決めんなって啖呵を切っておきながら、カードで生まれる不幸はみんな俺が止めるって高速手のひら返し過ぎんか笑

 あと、この作品 腹を殴って気絶させるやつ好きですね。

 
 カードも うやむやの内に取り戻したので店へと帰ってきました。
 警察はマジでただピノクル側にカードを取り戻させるための仲介役でしかありませんでしたね。

 フィンがみんなに自分が体験した話をしますが、その信じ難い話にメンバーは訝しみ、レオは疑問点をあげます。
 ララと話した? これはまぁその通りだと思いますが、その後の 初代の王がジョーカーを作った?とかサンガルガノがそれを狙っているだと?与太話にしか聞こえんな、はそんな与太話と言う程とりとめもない話なんでしょうか?
 じゃあ逆に聞きたいんですが、彼らは彼らでカードについてやそれを回収することについてはどう認識していたんでしょうか?

 話の信憑性を疑いつつも信じることにしたレオ。
 その根拠として、馬鹿なフィンがフォーランド建国に関するこんなにも筋の通った話を思いつくわけない、と語ります。

 わぁ、その "筋の通った話" とやら、前話を繰り返し見ても何処にも見当たらなかったので、ぜひとも聞かせてほしいですね。
 
 その後、バーストと手を組むことにしたりしてハイカードは気持ちを新たに行動を開始することしました。

 もう多分ハイカードとしての結束についてはこれで終わりなんだと思うんですが、うーん…前々からうすうす感じていたことではあるんですが、もうなんかストーリーを作る気は無いんですね。
         
 ひたすら、信じるだのなんだのの感情論だけで展開を流してしまっています。


 そして、一方その頃警察側はと言うと、チーム壊滅の中 呑気にコーヒーを飲む2人笑笑。

 ヤング刑事が優しい言葉で慰めてくれます。

 まぁただ、真実を知りたいっていう真っ直ぐな気持ちにあてられた仲間はさっき全員死にましたけどね笑
 その上、ヤング刑事も刺されてしまいますし、ここから警察は巻き返せるでしょうか。

 
 あと、今話で印象的だったのはティルトについてです。
 ゼノンによって過去の認知が歪められていたことが分かりました。
 恐らく、ティルトはフィンのお兄ちゃんかなんかなんでしょうけど、だからなに?って感じがしてしまいそうです。
 この作品は全体を通して、「家族」というものがテーマとしてあると思うんですが、本当にただ関連事項として存在しているだけで物語に昇華されていません。
 構想段階ではもうちょっと違ったのかもしれませんが、今はもう話をなんとなく良い話風にまとめるためだけのもののような気がしてなりません。
 
             {/netabare}

 第22話視聴しました。
 {netabare} 今話を視聴した時に感じた事を率直に述べるなら、「なんてみっともない脚本なんだろう」です。

 第2クールはひどい話が続いてきましたが、今話はそんな中でもひと際ひどい。

 
 では、本編です。

 フィンたちがセオドールの救出に向かう一方でウェンディとヴィジャイは王と謁見します。
 警察からカードを奪取しました、はさすがに嘘過ぎて笑いました。

 
 これを受け、黒幕であった第三王子がバンへと電話をし、今までの事を勝手に全部喋ってくれました。

 唐突に本人にダラダラダラダラ解説させるなんて、よくもまぁ こんな恥も外聞もないことできますね。

 一応、王家に裏切りものがいるって伏線を張っていたのにこんな明かしかたって…。

 
 バンは救出組を建物ごと攻撃し、気絶させ庭に寝かします。
 レオを生かしとくのは分かりますが、後の2人は殺すなり瓦礫の下に放っておくなりしておけばいいのに、お優しいんですね。

 バンはレオに対し、カードにまつわる面白い話として自分の昔話をスタートします。
 先に言ってしまいますが、バンの話は別にカードにまつわる話 ではありません。


 政治家の父が外国から賓客を招いてパーティーをしていたところ、何故かわかりませんが襲撃されます。
 そして、恐ろしいことに この襲撃してきたものたちについての言及は一切ありません。ドン引きです。


 セオドールが掟を破ってカードを使ってくれることを嬉しく思っていると、何故か館が大爆発し生存者は無いようです。
 不可解な点が多いので、何か裏があるのかと思ってしまいますが、恐ろしいことに 何もありません。


 現実を受け止めきれないバンはエクスハンドによって時間を逆回転させることを目論みます。

 いや、なんでバンはエクスハンドが出来るくらいカードを所持してるんや?
 ていうか、時を戻したところでその反動で自分が死ぬんやったら、助けに行かれへんのやし意味無くね?
 ていうか、そもそもハイカードの人間に、エクスハンドの存在を教えてるヤツは誰なん?

 
 エクスハンドを止められたバン。
 何故だ…!セオドール!って言われましても…。セオドールなんっっっっも悪ないやん。
 襲撃してきた奴らの方を恨みなさいよ。
 
 
 そして事件はハイカードが関わったとして無かったことにされ、父親の存在が忘れ去られることに憤りを感じるバン。

 えっ!?もみ消されたことを怒ってんの? お前のせいやん!とは思いますけど、王家も王家でこの事件についてはもみ消さない方がよくないか?
 外国から賓客を招いてたんですよね?それはどうしたんですか?かえって大事になったと思うんですけど…。

 記憶改竄のプレイヤーがいるとかならまだしも…。


 なんかしれっと回想が終わってしまいました。

 嘘やろ…この作品の最後の頼みの綱、バンとセオドールの確執がこんなもん…?
 ちょっとさすがに失望の色を隠せません。

 

 話が終わるとティルトが来ましたが、今は邪魔なので軽くいなし、セオドールを痛めつけたあと、何故かカードを解除するバン。
 そして、セオドールにエクスハンドされるという致命的なミスを犯します。
 弾丸を避けるアクションはスタイリッシュですが、拳銃ごときでかなうわけもないので普通にボコボコにされてしまいます。
 やはり、カードを解除したことは信じられないくらい致命的なミスだったようです。
 
 能力同士のバトルをやるの面倒臭くなっちゃったんでしょうね。


 バンに軽くいなされてしまいましたが、雑魚ゼリフを吐きながら再び参戦するもまた吹っ飛ばされて、気絶するティルト。
 何がしたいのかわかりませんし、脚本が彼に何をさせたいんかもわかりません。
 セオドールを瀕死にさせたいなら、エクスハンドの反動ってことで別によかったように思います。

 俺が守りたかったのはお前だ、くらいのことなら捕まってるときに話し合っとけ。
 
 最後はエクスハンドで数十分程時間を逆回転させ、その反動で死んだバン。
 この人マジでなにがしたかったんでしょうね。セオドールを略取してきた意味も別になかったし…。
 目的なんてねぇよ、とは確かに言っていましたがここまでとは思いませんでした。

 時間が逆回転して再び元気になったティルトが黒騎士になってフィンを取り込んだところで、引きとなりました。
 ティルトは記憶を取り戻してから安っぽくなりましたね。 サンガルガノの影響だと思いたいです。


 ていうか、3人で潜入させてそれぞれ活躍させるのが面倒臭くなったからってフィンとオーウェンを諸々が終わるまで寝かしとこうって、これはねぇよ…。

 第三王子の電話シーンの件とか、バンとセオドールの過去編のやっつけ仕事っぷりといい、なんか最後に取り敢えず急いで伏線を回収している打ち切り漫画みたいですよね。

 メディアミックスの主導たるアニメが、終盤も終盤でこんなことになってるって2クールもあってなにしててん。
 
 脚本家が3人がかりでこんな出来ってちゃんちゃらおかしいにも程がある。
 声優が豪華であることも今になっては逆に痛々しくなってきました。             
               {/netabare}

 第23話視聴しました。
 {netabare} うわぁ…これは…ヤッバイなぁ…。私はこれまでこの作品を 素材はいいのに力不足系の凡作アニメかと思っていましたが、終盤のここ数話にて一気にクソアニメのスターダムを駆け上っていますね。
 
 この作品は3人の脚本家で回していますけど、前の人の酷い脚本を受けて、自分も酷くなって次の人にパスという雪だるま式に大変なことになっていますね。
 なんというか、既に破綻している絵しりとりを見ているようです。
       
  
 では、本編です。

 セオドールさんが城に到着し、王と謁見します。

 細かいことかもしれませんが、車じゃなくオーウェンの能力で直接王のもとに行ったらアカンのか?

 王との対話は、戴冠式の中止を進言するセオドールやレオに対して、王が無茶なこと言ってるみたいな構図になっていますが、戴冠式を中止にしたところで別になんも解決せんくないか?
 サンガルガノは来る時来るやろ。

 「サンガルガノが脅威であることは陛下も理解しているでしょう!」ってレオが食い下がっていますが、それに対する王の返答の「脅威があるならそれに対処せよ。」が正論すぎて笑ってしまいました。

 ハイカードはカードの回収を王家から命じられています、そしてその真意とは反乱を防ぐためです。
 であるならば、サンガルガノの回収がお前らハイカードの一番の仕事なんちゃうの? 

 今までその脅威となるサンガルガノを追う素振りも見せず、挙句の果てにクロンダイクの幹部一人に壊滅的被害を受け カードも全部奪われてんのに、なにを自分らのことは棚に上げて元気よく逆ギレしてんねんコイツ。
 なんかレオは作中でずっとピエロをやっていますね。
 
 
 フィンがサンガルガノに飲まれたという知らせを聞いて、バーストと共に向かうクリス。
 バーナードさんはほんのりとだけクリスを止めて見せましたけど、自分が行けば良いのでは?
 特に自分の能力は防御特化なんやからついて行ったらええやん。 動けるメンツおらんのやし。
 さらには、あの状態から行き先を聞く前に行っちゃったって電話してきてるのはなんなん?
 急速にボケてないかこのジジイ。

 そして慌てて自分らも合流しようとしたら、待機を命令されグッとなるレオ。 
 マジでなんも上手くいってなくて草。このままずっと待機してて終わりそう笑 さすがにここでオーウェンの能力で脱出したりするんでしょうね。


 そして、場面は回想へと移ります。

 カードをプレゼントされた時、わぁこれって絵本の!って言ってますけど、デザインは公開されてるんですね。
 お土産品とかになっていそうですけど、ティルトはなんで一枚だけをわざわざプレゼント?


 クリスとバーストにシュガーさんが合流しましたが、警察はほんとただのカードお届け係ですね、今さらこんなタイミングで誰がヤング刑事を殺したかって重要か?
 

 場面は再び回想へ、ティルトが誰かが訪ねてきた時点でフィンを隠そうとしているのは何故なんでしょう?
 やはりなにか後ろ暗いものがあったんでしょうね、でもそうなると バンによって利用されていたって意味合いがなんかちょっと変わってくるような…。

 妙なカードを盗んで来ただろう?でこんな惨劇って、確かにバンがやり過ぎではありますけど、まぁでもティルトが悪いような…というかティルトはどういうつもりでどこから盗んできたんや? 
 クロンダイクから盗んだわけではないのか?

 カードがどんなものか知ってたらプレゼントしなかったとは言いますけど、じゃあそうなるとティルトは大好きな弟のプレゼントを探してて、たまたま身近のどこかにあったカードを何故か盗んでプレゼントしたことになりますけど…。

 両親は黒騎士に殺されたって思わされていたって言いますけど、いやだからお前のせいやん。

 なんか回想をしているのにキャラのことが何にもわかりませんね。

 時々フィンの様子を見に行っていたらしいですけど、なんでわざわざフィンの記憶を残しておいたんでしょうね。
 エクスハンドさせてまで見に行くって、用意周到なのは結構なんですけど、普通に変装じゃダメな理由はなんなんでしょうか。
 アップルさんは伏線でした!と言われても、はぁ…そうですか…としか…。


 突入してきたクリス、めちゃくちゃ出オチで殺されてて草。
 僕がフィンのお兄ちゃんだ!ってなんかこんなに堂々とやられると脹相やんってツッコむ方がなんか恥ずかしくなってしまいますね笑
 テンション高くなってるとこ申し訳ないけど、あんな回想じゃなんでそこまでフィンに入れ込んでいるかの理由になっていませんて…。追加でなにかあるんでしょうか?いや…ないでしょうけど…。
 
 なんか…こう、中途半端にバンを退場させたからって雑にティルトに悪役を押し付けてないか?
 ティルトをキモイ奴に仕立てる必要性っていうかメリットって何なんだ?

 こんなにもキャラの行動の動機を考えるのが下手くそなことってあるんですね。
 ヘイトをどこに向けるのかを完全に迷走してないか? バンなのかサンガルガノなのかティルトなのか王家なのか…。
 思惑が錯綜する話にしたかったけど出来なかったってことなんでしょうか。
 馬鹿みたいにシンプルな話で良かったのに…。

 血溜まりに倒れるクリスに悲痛な叫びをあげるフィン。
 声優さんの迫真の演技も杜撰な展開のせいでスベっているの本当に可哀想ですね。
 演出のために殺されて、演出のために復活させられているこんなもんを展開だと思ってやっているなら、本当にヤバいですよ。

 2クールもあって終盤を真っ当に盛り上げられないって、さすがサクガンの監督と思わざるをえません。

 どう幕を引くつもりでいるのか、非常に楽しみです。

                {/netabare}

 最終話視聴しました。
 {netabare} いやぁ…ノリと勢いだけの最終回で本当に素晴らしい。 思わず画面に拍手を送ってしまいました。
 作画が一定水準以上あるのにシナリオがすこぶる悪いタイプのクソアニメが好物な私にとってはとても楽しめた最終回でした。
 この作品は終盤になってから本性を表していますね。


 では本編です。

 王都に戒厳令が敷かれ避難する住人や、戴冠式を強行する王族に反発するデモなどにより混乱の様相を見せる王都。
 そんな中、サンガルガノが軍相手に正面突破を仕掛けます。

 急に現れた甲冑の大男を躊躇することなく銃撃し、装甲車を叩き斬られても「ひるむな、撃てー!」と指揮する軍人さんたち。
 彼らはどういう説明を受けてサンガルガノと対峙しているんでしょうね。

 数瞬遅れてウェンディ1人だけが現着します。

 ヴィジャイはデモ隊の避難誘導を手伝っているようです。
 ええ!?戦わないんですかヴィジャイさん!?
 避難誘導なんて軍に任せておけば良くね!?あんたプレイヤーでしょうよ!
 植物で捕まえている人は何基準で捕まえてんの?
 
 これまでいいとこ無しのレオの精一杯の鼓舞を聞いたあと、ウェンディのもとにフィンとクリスが合流します。
 車でサンガルガノを轢いたらとてつもない爆発が起きましたが、何故そんなに威力があるかなんて考えるのは野暮ですね、ノリでしかないですもんね。

 ウェンディはラブピを解放し攻め立てます。クリスもそうでしたがなんで王都の中心の方へサンガルガノを吹っ飛ばすんですかね。

 数カット前に格好良くキメたのに、もうウェンディと通信できないレオ。やっぱり上手くいきませんね。

 
 車内でプランAと称した作戦を確認するクリスとフィン。
 どうやら、この期に及んでサンガルガノの説得を試みようとしているようです。
 もし戻らなかったことを想定するより、声の届く範囲にどうやって瞬殺されずに接近するかを考えたほうがいいんじゃ…。
 クリスは「やれるのか…?」って聞きますけど、サンガルガノを倒すのってそういう心理的な問題じゃなくね?

 
 その後もラブピが奮戦する様子や軍からの爆撃があったりしていますが、ちょっと待ってください、この対サンガルガノ戦においてこんなにも誰もビジョンを持ってないことあります?

 軍は王の儀式が終わるまでの時間稼ぎを頑張るわけでもなく、クリスとフィンは説得してみることを勝手にプランAとか言ってるだけでハイカードの面々と作戦を立てたりとかもしてないし…。
 これが""役ナシ""「ハイカード」の戦い方なんだと言われてしまえばそれまでなんですが、別にスタンドプレーがチームプレーになっているわけじゃないしな…。

 レオとセオドールは参列者に避難を呼びかけていますけど、宮殿内まで来られていたらもうどこに逃げようと同じじゃないか?
 前は湖ができるくらいの大爆発が起きたわけですし。
 たまたま何故かサンガルガノは歩いてくれてるからいいものの。
 
 レオはキレてガトリング銃を構えて避難を促しますが、でも別にこの脅し殿下には効力ないよな笑
 レオに撃てるわけないんだから、警備員にやったみたいにドローンみたいなヤツを出せば良かったのに。
 
 たまたま何故かサンガルガノは歩いてくれていたのでフィンたちは追いつけました。早速、説得を開始します。

 説得するのは結構なんですが、あの…もうすでに軍人さんがめちゃくちゃ死んでるんですけど…。
 あれだけカードで起こる不幸は俺たちが止めると息巻いていましたが、軍人がいくら死のうがそれはノーカウントなんですね。

 動きを封じてから説得ではダメだったんですかね?それこそ拘束に向いてそうなまるで出番が与えられなかった植物の人とかがいるのに…。

 
 場面変わって、シュガーは 自分が置かれている状況をセルフ解説してしまうクセがある第3王子が第2王子を殺害しようとしている所に出くわします。
 警察の葛藤みたいなことをやっていますが、この作品はそれを描ける程 警察側の積み重ねがありません。
 おいしいところだけやろうとすんな。

 ていうか、レオは王族放ったらかしにして何してんねん。 ほんまにいいとこ無いなコイツ。


 ついにジョーカーへと辿り着いたサンガルガノ、王も負けじとジョーカーバリアで防ぎます。
 ここの王様の作画がめちゃくちゃ良くて笑ってしまいました。

 フィンが王様に説教するなか、ミサイルを受けてもビクともしていなかったサンガルガノがクリスタックルで吹っ飛ばされててさらに笑いました。
 フィンが説得するときクリスがずっとタックルしてれば成功したんじゃねぇのwww

 結局、サンガルガノはフィンとクリスの乗りに乗った主人公補正で倒しました。
 相手の攻撃は何故か当たらず、こっちの攻撃だけが有効に働き、食われたクリスは何故か無事で頑張って進んだらカードがあって簡単に引っこ抜けましたとさ。

 
 何故、カードをプレゼントしたかの答えはフィンが欲しがっていたからという スーパー後乗せサクサクな設定でした。
 いや…フィンが騎士の話に興味を示してたことなんてなかったやん…。
 エクスプレイングカードについて聞かされた時も、寓話の方の物語を聞いたときも無反応やったやん…。

 あと、ティルトの最期をこんな感じにするならマジで前話のキモイ兄ムーブはいらんかった。
 生死不明にして濁しているのも往生際が悪くて見苦しいですね。

 なんかしれっとララも映ってましたけど、結局放ったらかしになりましたね。
 

 この騒動の最中、結局出てきやがらなかったジジイの報告をウェンディがまとめてくれました。
 王家がめちゃくちゃで国もボロボロ、だそうです。

 先行きを不安がるウェンディに、「ハイカードがやるべきことは変わりません、だって我々は正義の味方ですから」と返します。

 えっと…あの…違いますよ? ハイカードの成り立ちもその仕事内容も実働も、仕える先も思想も理念も何もかもが違いますよ?

 誰か、作中で活躍が一切なかったから自分の仕事を勘違いしているこの方に 説明してあげてください。

 
 全体については またまとめたいと思います。

              {/netabare}

 

投稿 : 2024/09/21
♥ : 1

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

無能なクズ共の活躍は続く!

 最終話(12話通算24話)まで観ました。
 2024.03.26

 サンガルガノのカチコミだぁ~!近代兵器も物ともしません。ミサイルや戦車砲を喰らっても平気で進撃してきます。使徒とか、地ならしレベルに歯がたたない!

 我らが愛する無能達は、見せ場も無く蹴散らされます。これ、サンガルガノがフィンと因縁無かったら、次は防げないんじゃね?

 何でフィンとかHIGH CARDにだけソニックブーム的な技を使わない?手加減するなやぁ!

 結局、有耶無耶になり、HIGH CARDはそのままです。サンガルガノはカードがある限り何度でも蘇るんでしょ?

 主人公達HIGH CARDが結局諸悪の根源で、プレイヤーの犯罪は継続、ピノクル達が火消しをするそうです。お前らもカードと一緒に退場しろよ…。

 カードを無くす方法もあるのに、ピノクルのクズ共のお仕事確保のために、白昼夢は続く様です。

 おしゃれバトルモノなのに最後まで見せ場が無いなんて、大概やぞ!

 シナリオが悪い…。これにつきます。勿体無いですね。
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 11話(通算23話)まで観ました。2024.03.19

 やっぱりシナリオがおかしいです。クリスさん、またも何の準備も無しにサンガルガノに挑んで死にそうになります。学習能力無いのか?2度目はギャグですね。

 フィンの過去の話をすると、ボロが出てきます。クロンダイクのバンは、サンガルガノを利用して何年もカード集めしていたのに、あっさり退場で良かったのか?

 戴冠式で王がジョーカーになってカードとプレイヤーの関係を断つとか言ってますが、普段やっても良いのでは?

 結局、プレイヤーからカードを奪わないといけないのでは?物語のキモの部分がいい加減なので、意味不明な部分が多すぎます。

 次回最終話!どうするどうする!?ちなみに、サンガルガノって倒せるのか?

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 10話(通算22話)まで観ました。2024.03.14

 シナリオが意味不明です。「てぶくろ」さんのレビューを読むと、私の頭が悪くて理解不能なわけでは無さそうで安心です。

 クロンダイクのバンさん、雑に退場します。ピノクルの敵対組織がコレで全部全滅?バンさんは1期から首尾一貫して何がしたかったのか謎でした。

 クリスの時もそうですが、カードで役を作ると凄いことが起こるのですが、死亡したりのリスクがあったはずです。

 プレイヤーの皆さんは、何で役にそんなに詳しいのか説明はありません。エクスハンドも諸元性能が良く分からないのに良く使いますね。

 バンさんも結局、其の辺に転がるハメになるし、ギャグなの?ここまで中身の無いキャラも珍しいです。

 王家も、カード関連の事件は徹底的に隠蔽する!そうですが、なぜバンは20年以上野放しなんです?

 何だかんだで凄い数の人が死んでいる本作品、ちゃんとオチがあるのか?とても楽しみです!

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 9話(通算21話)まで観ました。2024.03.06

 私的には本編より「てぶくろ」さんのレビューの方が楽しみな作品となっていますが、今回も酷い話が展開します。

 シナリオがぶっ壊れているので、登場人物達が雑に死んでいきます。警察側もクロンダイク側も勝手に組織崩壊している感じです。

 HIGH CARDの皆様だけが全員元気って…。緊張感の無い話ですねぇ…。

 警察側も、せっかくの秘密基地だったのに、当たり前の様に色々な人たちに襲撃され、仲間が沢山犬死にしたのに、組織トップのベテラン刑事は、落胆した若手女刑事と、のんびりコーヒーを飲みながら「お前が無事で良かった」「次がある、自信を持て」とか言って慰めます。

 いやいや…。自分の組織が壊滅したのにコレでええのか?インパール作戦並に失敗しているのに、ピンチはチャンス!とか、部下の精神力が無いから負けたとか言って誰も責任とらない旧日本軍並の精神構造なのかな?

 情報が漏れていたとか、裏切り者がいたとか、もっと警戒すべきでしょうよ。同僚が大量死した後、どの面下げて警察署に出勤するつもりなの?組織人としてヤバいでしょ…。

 登場人物全員が物語の都合で人間の思考をしていません。オリジナルアニメって、色々な介入でやりにくいんだろうなぁと、業界の闇を感じます。

 これからどうなるのか、とても楽しみです。
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 8話(通算20話)まで観ました。2024.02.26

 もう駄目だろこれ…。フィンの前にイキナリ魔術師が現れて、カードの由来を怒濤の様に語ります。そんな設定だったんだ!?

 そしてフィンさん、自分のお気持ち優先で魔術師の提示する最適な行動をしません。カードはオリの心の拠り所なんだよぅ…。オリはよぅ…オリはよぅ…(泣)うっせいわ!

 ハァ!?何なのコイツ!?相棒のクリスさんは今にもブチ殺されそうなんですが、それで良いの?

 ニューナンブが火を吹いてなんとか有耶無耶になりましたが、魔術師の言う通りにしてれば全て丸く治まっていましたよね?

 黒騎士もまたウゼェー!チミは一体何なのさ!正体が宇宙の真理的なものでも、蘇った第六天魔王信長でも、無機物生命体ボーグでも、物語が成立しそうな位のいい加減な奴です。

 こんなん観てる奴はアホですね。私、ここまで観てしまったので、赤い三角帽子を被って自己批判する必要がありそうです。
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 7話まで観ました。2024.02.22

 警察がしゃしゃり出てきますが、ピノクル以上に甘ちゃんで頭がお花畑の連中でした。

 プレイヤーなんて、どんな異常能力持ってるか分からんのだから、カードを奪ったらすぐに殺さないと駄目でしょ。超法規的警察軍団を作ったのはそのためでは?

 カード集めにはプレイヤーの殺害が一番やろ。容赦するなやぁ!視界に入ったら直ぐに撃てよ!

 結局、カードもプレイヤーも有限で、補給が効かないんだから、一般人が勝つには機会があればプレイヤーを殺害するしかありません。悠長に取り調べとかいりません。どうせカード持って暴れるんだから火力で制圧しろよ…。
 
 遊牧民の戦闘力に手を焼いた昔の中国がやったという、遊牧民の男性を捕らえて殺害もしくは連行して奴隷化し、男の数を減らして民族の戦闘力を削ぐ、減丁作戦が最適解でしょ?

 この物語が何かイケて無いのは、プレイヤーが他人のカードを使えたり、プレイヤーになる要件が不明確なので、とにかく殺して数を減らすのが勝利条件なのに、何となくスタイリッシュバトル優先でキャラや組織が甘い所です。

 騎士の正体も明らかになりますが、話が混乱するだけの上、クリスも格好つけて登場した割には無策という…。

 重火器でも持って来いよ…。体調不良でカードの能力が上手く使えないのになんで出てきた?

 どうも登場人物達に覚悟が足りないというか…。無能無策な連中の群像劇で、なんとなく物語が進展していくのは、話に締まりが無く、良くない感じがします。

 もう、みんな死んじまえよ…としか思えない位キャラに愛着が沸かないのは致命的ですね。
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 5話まで観ました。2024.02.06

 2期になって、キャラの深掘りを始めましたが、そんな話ではないでしょ?スタイリッシュさで矛盾や浅い設定を押し流していくバカアクションでしょ?

 今回は無能者の代表格、セオドールさんの愚息レオのお話でしたが、正直どうでも良いです。

 そもそも、カードをどうしたいかという物語の根幹があやふやになってきてるのに、七光りでHIGH CARDのリーダーやってる魅力も説得力もない息子の件で1話尺を使ってんじゃね〜よ!

 カードを自由に使える世界にしたい!いや、させね〜よ!?このテーマを深掘りしなきゃ駄目だろ。

 1期から視聴してきた猛者達の期待も裏切る展開に失望した!何期やるつもりなんでしょうか…。もう、開き直ってハチャメチャにやって欲しいです。

 そもそも浅いキャラ達の深掘りなんてウザいだけです。この物語、ウザくなったら良い所ないですよ!
………………………………………………………………………

 2話まで観ました。2024.01.16

 1期に引き続き、王命でHIGH CARDの皆様、カードを集めます。何か…、1期より主人公もバディのクリスも弱くなってます。
 
 他のHIGH CARDの皆様も、雑魚ぶりに拍車がかかっています。1期ではもうちょいマシじゃなかった?派手なバトルがウリだったのに、役立たず共の群像劇になっちゃった!?

 主人公と黒騎士の因縁も、あまり気にならないですが、これ以上ウザくならない様に祈るばかりです。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 3

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

DRESS CORD

オシャレで綺麗でキャラがカッコいいだけのアニメ

キャラクターめっちゃいいし、ホント綺麗でオシャレなんだけどそれだけだなあ・・・
それだけで十分魅力的なんだけど、一期以上にストーリーが薄っぺらいしキャラの活かし方が微妙なので、難しいこと抜きで派手に動き回ってた1期のほうがまだ良かったかなー

魅力的なキャラクター達が仲間とうまく連携してスマートに解決するハイスピードアクション、それか敵との駆け引きとか頭脳戦とかが見たいのに、なんか行き当たりばったりでうまく動けてなくてせっかくのカッコいいキャラクター達がちょっとどんくさい・・・

雰囲気アニメなら雰囲気アニメでちゃんとカッコ良く決めて欲しいところです

投稿 : 2024/09/21
♥ : 9

67.3 3 2024年度の警察アニメランキング3位
小市民シリーズ(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (102)
373人が棚に入れました
“たがいに助け合い、完全な小市民を目指そう。” かつて“知恵働き”と称する推理活動により苦い経験をした小鳩くんは、清く慎ましい小市民を目指そうと決意していた。 同じ志を立てた同級生の小佐内さんとたがいに助け合う“互恵(ごけい)関係”を密かに結び、小市民としての高校デビューを飾り平穏な日々を送るつもりでいたのだ。ところがふたりの学園生活に、なぜか不可解な事件や災難が次々と舞い込んでくる。 はたして小鳩くんと小佐内さんは、小市民としての穏やかな日々を手に入れることができるのだろうか。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

小佐内のキャラ造形が見事な作品。私は奴が大嫌いですけど。

なんと10話で終わってしまいましたね。ラストの車が燃えるシーンをはじめいろいろについて言っておくとあれは「秋限定栗きんとん事件」です。なんだその中途半端な感じは…と思ったら2期やるみたいですね。25年4月から?なるほど…

 演出についてです。川を使った心象風景の使い方が正しかったのか?ですね。川に象徴するものがあったとしても宗教とか集団的無意識の共通基盤になっていなければ意味がありません。そこは効果的だったのかな?とは思いました。
動きがないアニメにしづらい作品なので動きを入れたのか、ご当地ものとしてそうしなけば風景の使いようが無かったのか。そこはやりすぎ感はありました。ただ、1話ほどの違和感は10話では感じなかったので見直せばそうでもないのかもしれません。

 作画は動きは少ないですけど良かったです。特に小佐内と小鳩の表情の作り方は小説の意図を上手く見せたと思います。キャラデザに関しては小佐内の目が赤いのも悪魔的で良かったです。全体がリアリティがある色彩のキャラデザの中で面白い工夫でした。

 作品の総評です。この「春・夏」までで一番出来が良くなかったのは「春」つまり教習所の事件の小鳩の動きです。小佐内の悪魔性も小鳩が推理する理由も弱すぎました。小佐内がピンチなはずなのに延々と行われた会話劇に違和感が残りました。
 ココア事件で見せた堂島の行為も姉の暴走による結果論ですが、小佐内と表裏になりました。小鳩の自己顕示欲を確認することができましたが、そこも「春」だけですと単発の出来がイマイチなエピソードとなり活きてきませんでした。

「夏」のシャルロット事件で小鳩と小佐内の関係性が明らかになったおかげで、誘拐事件における小佐内のキャラ性とか小鳩のラストの感情とかが非常に鮮やかになったし、推理としての完成度が上がりました。夏祭りのときの伏線の張り方も見事でした。変装の意味も春からの伏線だったことがわかり、なるほど計算はあったんだなとわかります。ですので「夏」があって初めて「春」の意味があるという構造でした。それは推理小説としてはどうよ?という感じはしました。

 アニメ版では当然この前半までの印象は同じですし、さらに冒頭の自転車盗難の時系列や状況を変えたことで不自然になりました。ですので前半の評価はやはり低く感じました。

「夏」は原作の出来が良いのはもちろんなんですけど、これだけの悪魔的なキャラを日常系の推理で出すこと自体が壮大な仕掛けになっています。

 日常系推理の始祖ともいえる北村薫氏はもちろんですが、似鳥鶏氏、坂木司氏、初野晴(ハルチカの原作者)氏などで小佐内に似たキャラはいたでしょうか?この点においてこの作品は評価せざるを得ません。三上延(ビブリア古書堂の事件手帖)のヒロインはちょっと同じ雰囲気はありますけど内面は全然違います。そしてアニメ勢だと米澤穂信氏の「氷菓」の千反田を先に知っているだけに、その衝撃は結構なものだと思います。原作でも「夏限定」は「クドリャフカの順番」の後だったと思います。

 推理の構造は{netabare}騙された小鳩が視聴者の代弁者となる「他人が語る叙述トリック」と私は捉えています。叙述トリックとは1人称の推理物語の語り部が実は犯人でしたというジャンルです。要するに「メタWHOダニット」なんですけどね。 {/netabare}これが見事だと思います。

 ただ、私はキャラ萌え派なんですよね。ポワロとかエラリークイーンとか外国勢はそうではないですけど、御手洗潔とか<私さん>とか、火村とか、有栖川とか、伊神とか、古くは栗本薫とか…そう見たときにこの2人…いや小佐内ですよね。推理の構造故に内面が見せられないという最大の欠点を抱えてしまいました。これはキャラ勢からするといただけません。

 そして何と言っても私は本作をラノベ的に原作を読んでおり、主要キャラは善人であるという前提を欲していたんだと思います。少年のマインドで読んでいたといってもいいでしょう。いや死ぬかと思いましたよ。小佐内=幼いで、これも原作者の仕掛けた名前遊びなんでしょうか?そこに潜在意識的に仕掛けられた気もします。

 それが本作が嫌いな理由でした。あまりに読む気が起きなくて、「秋」を読んだのは買ってから10年以上たってから「巴里」が発売されると聞いてやっと読みました。結構なトラウマだった記憶があります。

 長くなりましたのでこれくらいにしますが、「夏」の出来は出色です。アニメ版も良かったです。ただ、やっぱり小佐内は嫌いです。なお「秋」にはもっと本領を発揮してくれます。





1話 【悲報】小佐内さん≠千反田える 「夏」で切るのは最悪では?

{netabare} まさかこのシリーズがアニメ化されると思っていなかったので、アニメ化発表のときに驚きました。このシリーズ、春・夏の読後感がちょっとなあ…という感じだからです。

 氷菓の千反田えるのようなキャラを望んでいる人には【悲報】ですが、小佐内さんに萌えられる人はそうはいないと思います。私は、推理小説は大好きですがキャラ萌えとして楽しむところがあるので、本作は「夏」まで読んで「秋」は買うだけ買って積ん読で手が出ませんでした。確か「巴里」が出るタイミングでやっと「秋」を読んだので10年以上放っておいた感じです。

 それくらい心が離れていました。結果的に「秋」を読むと展開に仕掛けがあるのか…と思いましたが、しかし「秋」はこのペースだと多分アニメ化できないでしょう。「夏」までで大丈夫か?と心配です。そこもネタバレになるので言いませんけどね。

 アニメ本編ですが、キャラや雰囲気の再現性は…うーん、ちょっと綺麗に描きすぎというか、無駄に心象表現をしすぎというか、冗長というか…そんな感じです。
 なお、主人公の家は和菓子屋設定なのでしょうか?これは原作ではなかったと思います。小佐内さんって和菓子苦手だっけ?と思いました。もう1回読み返さないと思い出しません。あとは時代的にスマホがあるとラブレターのニュアンスとか20年前と違うよね?など、細かいところは気になりました。

 追記 ああ何か事件の日の2人の動きに違和感があると思ったら、原作読み返したら、当日の目的はクレープ屋さんで、イチゴタルトは違う日なんですね。そこはちょっとアニメ版は行動として無理があったかなあ?{/netabare}


2話 日常系推理のエンタメとしての難しさと不自然さがモロに出ました。

{netabare} いくらなんでも…という回でした。わずか35ページの原作を1話にしましたか…さすがに眠くなるようなテンポの悪さです。

 そもそも、シンクにスプーンの謎かけはいくらなんでも無理があるのは、小説からでした。無理があるというのは、堂島というキャラからいって、その謎を仕掛けるのが不自然だからです。
 ヒントを要素に分解して、謎に気が付くように、解けるように、ただし簡単になりすぎないように難易度の調整をしながら仕掛けるには、常悟朗と同程度以上の頭の使い方が必要です。それは堂島のキャラ造形や言動から言って不自然です。

 そして、日常の中の謎というのはこの無理の連続です。そして、これは本格派推理のジレンマで、パズルを作ろうと思うと、話は不自然になります。ですが、それは本格派小説のマナーみたいなもので、小説ならこういう不自然な話も「そういうものだ」として楽しめます。

 まあ、これは「たまたま堂島のずぼらが作った意図しない謎」という話ととるんでしょう。今度は姉がそこに謎を見出したという不自然さは残ります。堂島のキャラをよく知っているはずですし、一般人にそんな気づきは普通ないでしょう。けど不自然さはマイルドにはなります。

 そして、堂島の意図でないとすると次に別の不自然さが発生します。わざわざ2人を呼び出してココアをふるまった意味がなくなるし、ココアの作り方をレクチャーする意味がメタ的に考えて意味を喪失します。
 推理小説に「無駄はない」の法則から言って、ココアの作り方をわざわざ説明した流れからは謎かけととるべきだと思います。ですので通常なら読み取るならやはり「意図した謎」ととるのが自然でしょう。

 ただ「あんのずぼらが!」のセリフがありますので「意図しない」方にはアニメの解釈は寄せています。そしてそうなるとこの1話が丸々不自然な1話になります。堂島は本当に常悟朗と小佐内を呼んで話がしたかっただけ?


 追記と修正 ここはさっき改めて原作を読んでから件のシーンを見返しました。今回は「ココアの解き方のようなつまらない話を延々と聞かせて反応を見た」という読み方が正解な気がします。ここは私の読み間違いがあった気がします。
 ただ、その行動自体が人間として不自然だし、堂島というキャラの性質上「ココアの入れ方」という話題をチョイスし、反応をうかがうようなことをするのがキャラに合っていない気もしますけど。むしろ単刀直入に聞くでしょう。

 で、これは別の視点なのですが、小学校のころの友人と高校で再会して、キャラが変わった。大きな何かがあったのか?と思う感覚です。普通中学時代の変化は大きいでしょう。変わらない方がおかしな年ごろです。
 むしろ再読してこっちの方が不自然には感じましたが、それだけ常悟朗がインパクトがある少年だったという意味だとは思いますので、この辺は計算があるのでしょう。
 日曜日に家に呼び出して問いただすというのは普通ではありません。つまり「ココアの作り方」の謎を作るためのちょっと無理があるシチュエーションな気はしますが。

 それと小佐内さんを一緒に呼び出す理由は弱い気はします。こういう話をする際、同行者は邪魔なんじゃないかと思います。その点では原作と構成を変えて、小佐内さんが堂島の持ちかけた謎を問いたという話を飛ばした故の不自然さでした。

 いずれにせよ、人間の一般的な言動からは無理があることに間違いはないでしょう。それが日常系推理の不自然さで、今回は見ていて推理のための舞台装置感が非常に強かったです。故にいくら作画が良くても、何を見せられているんだろう?という感覚が強く出ました。

 これは本作に限ったことではありません。ただでさえ日常の謎の推理ものには不自然さがあります。
 ですが、それは小説故に読めるのであって、アニメにしたときのなんと無意味で冗長なこと…その点でやっぱり「氷菓」の出来は良かったんだなあとあらためて思います。

 まあ、小佐内さんの本質が見たいので、そこのポイントはチェックすると思いますが、どうしようかなあ…視聴断念のボーダーライン以下ですが、そこが気になるので、飛ばし飛ばしの視聴継続でしょうか。{/netabare}


3話 制作の解釈と演出は?小佐内さんの本性をちゃんと描けているのか。

{netabare} なるほど、小佐内さんのダークサイドをそう描きましたか…テストの件と連続させたのは、スイーツにかこつけて常悟朗を呼び出す。小佐内さんに推理力はなく常悟朗に推理させる。スイーツをたらふく食べることで自分を押さえる…ということでしょう…か?ここが原作からの疑問でした。

 スマホ(原作だとケータイ)を忘れてきた…というくだりですが、小佐内さんがもし常悟朗に推理をさせようと意図したのだとしたら、ここはちょっと不自然です。常悟朗が学校に戻り現場検証するのが偶然になってしまいます。少し違和感があることろです。

 メールの内容が「話がある」から始まっているなら、小佐内さんの計算ととれるんですけど「ケーキ食べたい」から始まるこのメールの流れだと本当に小佐内さんはやけ食いを意図していたことになります。偶然の流れととるべきか、意図ととるべきかで随分解釈は違います。ただ、2人の約束に縛られて「ケーキ食べたい」がつまり話があるという意味なんでしょうけど。つまり、スマホを忘れて学校に戻る部分はどうやっても不自然にならざるを得ません。

 結局、小佐内さんは常悟朗に対して未必の故意で、推理することをかなりの蓋然性で見込んでいたのでしょう。そうじゃないと、場合によってはテストの件でも復讐するという緊迫感がなくなってしまいますので、そこはいずれにせよ小佐内さんは推理をさせたし、常悟朗は推理をした、ととるのが正解なんだと思います。

 前半でのちょっとした出来事は、小佐内さんは我慢が出来ないことに対しては復讐する、ということですね。

 で、本作のターニングポイント…小佐内さんの笑顔です。いままで無表情だったことの意味を我々はここで知ることになります。もっと素直な笑顔でもよかった気がしますが、そこは解釈ですから少し狂気をはらんだ笑顔というのも理解はできます。

 ただ、ここが大事ですが小佐内さんの本性はむしろ復讐にある、ということが表現できていたかどうかです。あのシーンで一番大事なのはスイーツのときよりも嬉しそうに笑うことではないか、と思ったんですけどどうでしょう?そうなると前半のケーキバイキングのシーンで笑顔が全くないのは演出としていただけません。小佐内さんの狂気が表現できているか?初めての笑顔と、笑顔の違い…演出はどちらが正解なのでしょう?


 そして、原作だと「私有財産の保全」のセリフのところで笑顔を消しているんですよね。復讐のネタを見つけたことに喜び笑顔になって、それを止めようとする常悟朗に対して真顔になることで自分の中にある怒りを再度認識して真顔になる、ということだと解釈しました。ですから本作の「私有財産の保全」のときの小佐内さんの心の動きはちょっと解釈が違うんじゃないかな、と思わなくはないです。


 瓶が落ちる話のトリックですけど、確かに原作では氷やドライアイスの可能性に言及していましたが、特にトリックの明示はありませんでした。本作のあのトリックは証拠を残しています。そこで「濡れ衣」という原作にはないキーワードをアニオリでつけました。原作は純粋にカンニングのため、本作は教室内に悪意があることを示唆しました。この違いに意味があるのでしょうか?

 あと細かいところですが、前半の2人がケーキバイキングの店で並んで座っているのを外から見たシーンで、4分15秒くらいのところは2人のつながりが画面的におかしい気がしました。まるで省略があって何メートルも離れているみたいに見えました。それが本作の演出だと心象なのかともとれるのがややこしいですけど。

 今回は省略もあり随分テンポ良く進みましたが、全体的に小佐内さんの心の動きと本性をちゃんと描けていたか?が、非常に気になります。画面は非常に綺麗なのですが、推理小説ではありますが…特に心理…いや小佐内さんの本質が大事なこのシリーズの前半の根幹ですから、そこは監督・シリーズ構成・演出の人たちはどう考えたのでしょう?OPで狼と狐の絵を見せるだけ?

 それと橋…川の演出はどうなんでしょうね?心象で意味を込めるにしても、ちょっと読み取りづらいかなあ。{/netabare}


4話 この作品の最大のトリックは何か?

{netabare} 本格推理的な雰囲気でありながら、すべて状況証拠の積み上げなので推理としてどうなのか?という点については氷菓も一緒です。ただ、その状況の提示の仕方が、すべて小佐内さんの自転車だよりになってしまったので、非常に不自然になりました。タルトの件、空き巣事件で都合よくナンバーを目撃された件(しかも印鑑が盗まれた…といろいろ調べられたりする)、そして教習所が特定できた件です。

 ただ、重ねて言いますが日常系の人が死なない推理小説は、えてしてそんなものです。捜査ができない以上はそうなざるを得ません。ですので、そこは保留でいいでしょう。小佐内さんのヘイトをためるにも必要だったでしょうから。

 ただ「春限定」の最大のトリックは何か?それは小佐内さんの見た目と内面のギャップです。スイーツの題名でふんわり甘いものを想像して小説を手に取ると、常悟朗の推理ものとして見ていると、最後は実はキャラの性格造形でだまされるというのが本作が読者に仕掛けたトリックです。

 そう考えたとき「春」の不自然なのは推理ではありません。常悟朗が「小佐内さんが危機に陥っているかも」と焦るというところが不自然なのです。小佐内さんが狼と言い切れるほど、狐の常悟朗は「本性」を知っているのに、復讐において小佐内さんがドジするという心配をするというのが作品のカタルシスを減らしたなあと思います。

 ここは小佐内さんの怒りや高校という年齢から言って、どれだけ悲惨な復讐が成し遂げられるか、を心配するくらいでちょうどよかったと思います。本来2人は頼られたら何とかする同盟であって、心のつながりが希薄という前提まで崩してしまいます。
 これは堂島を相手に推理を語らせないと推理として成立させられないからだとは思いますけど。

 それと小佐内さんの復讐に「わからせ」がないです。題名に冠したいちごタルトと自転車泥棒の報いだ、というのが坂上は知ることができません。これを復讐の完遂と呼んでいいかどうかです。

 自転車にまつわる事件を連続させた工夫は感じます。が、最終的には「小佐内さんの内面の恐ろしさに驚愕するミステリ」が本作「春」段階ではそこの描写が弱いので出来損ないの「氷菓」に見えるのでしょう。「氷菓」は各事件の解決の下に潜む人間性・隠れた動機が実は最大のトリックで、さらに作品を通じて主人公が覚醒する話です。その氷菓における隠れた動機に対応する「小佐内さんの本性」の描き方が「春」だけですと非常に弱く、故に面白さが中途半端です。

 それをアニメにしたから、まあ、こうグダグダになったのでしょう。特に3話の小佐内さんの描き方が弱すぎるなあと思いました。ただでさえ短い「春」の話を削った影響もあるかもしれません。

「夏」の方がその意味では本番です。1クールで4話しか「春」に使わないのは当然、主軸は「夏」ということです。推理小説ものなので最後まで見ますけど、やっぱりアニメ化に向かない上に、制作が見せ方をちょっと間違えたのかなあ…という気がしなくはないです。{/netabare}


5話 シリーズの中で出来が良い作品。冬服に戸惑わない方がいいです。

{netabare} この「伯林あげぱん」の話は日常系推理としての出来が良く、与えられた素材から推理される内容もその推理が必要で小鳩が巻き込まれる過程も、自然に描けていたかなと思います。「氷菓」の面白さに匹敵するコミカルな感じも良かったと思います。

 そして、小佐内ゆきというキャラの性格というか行動原理が適格に表現されていて、そこの使い方が見事です。話の導入として読者の疑問を掻き立てるのが非常に上手かったです。加えて堂島が新聞部ということも活用できています。

 ただ、少し画面から違和感を感じないでしょうか?5月の設定なのにどう見ても冬の印象を持つ作画、美術、色彩になってませんか?
 直接推理にも話の面白さにも引っ掛からないのでネタバレすると、本話は「巴里マカロンの謎」に収録されていて、時間軸でいえば1年生の冬になります。(追記 さっきまで2年の冬だと思ってましたが、原作確認したら間違っていました)

 この話は本来原作では1年生の年末に近い時期の話で、「春季限定」と「夏季限定」の間の話になります。それがアニメだと小鳩はいきなり2年A組になっています。春と夏の間という時間軸は変わらないのですが、部室のホワイトボードは「5月」と表示されています。つまり、無理やり2年生の5月の話だと改変しています。
(追記 そうそう、なぜ仲良くなさそうな新聞部でこんなことをしたかと言えば、原作では年末の取材の一環でした。ベルリーナー・プファンクーヘンはドイツでは大晦日または2月の謝肉祭に食べられることが多いそうです。それは調べないとわからないのでまあいいでしょう)
 
 話そのものに影響はないのです。ですが、5月なのに画面が寒々しく全員がきっちり制服を着ています。部室の窓もしまっています。午後4時45分なのに夕日になっています。つまり、冬のつもりで作っている人、5月のつもりで作っている人が混在しているような不思議な画面になっています。これは何か事情があるのでしょうか?

 その画面上の不自然さはおいて置いて、これを説明というか何もなくいきなりここに差し込むのは、アニメとして効果的かどうかは疑問です。まあ、これから「夏季限定」が始まるので2年生にいきなりなっていると戸惑うので、無理やりここにいれたのでしょう。ただ、アニメとして説明が不十分すぎます。

 と、アニメの画面の印象と、シリーズとしての説明の工夫にちょっと疑問は感じますが、そうは言ってもこの1話は大変面白い話でした。キャラたちの性格が悪すぎるのは相変わらずですけどね。{/netabare}


6話 この話は面白いですが、単なる小休止のエピソードでしょうか?

{netabare} 冒頭のお祭りのシーンは原作でもわかりづらいというかはっきりとは確定できないのですが、「会いたくない人」に意味深長なものを感じたのですが、その辺は伏線だと思います。あえて自転車で来たと嘘をついたのは{netabare}「自分は見られたくないけど、相手の顔が見たい」 {/netabare}という小佐内さんの事情が原作では小鳩によって推理されますが、アニメではありませんでした。綿あめも本当に食べたいのもあるでしょうが、 {netabare} 顔を隠す {/netabare}という意図もありました。
 ですが、本作アニメではそこをサラリと流しました。推理としてフェアかどうかはアニメ制作者は考えた方がいいと思います。

 それとこの祭りのシーンで「春」では表現しきれなかった、小佐内さんの本質ですね。小悪魔的ではなく悪魔的に、完全に小鳩の内面を翻弄しコントロールしている感じを描くシーンだと思うのですが、そこがちょっと弱かったかなと。

 そして原作で明確でないのがこの時点で小鳩は小佐内さんをどう思っているか?なんですよね。「春」の教習所の件から、互恵関係と言っている割に小鳩は小佐内さんに甘い感じです。そこに恋愛を見出すことはできますが、それはミスリードでしょう。

 このシャルロットで言いたいのは、小鳩の側でも本当は推理を披露する機会が欲しくて、小佐内さんを利用しているということでしょう。小佐内さんがほぼ唯一のその性癖の理解者です。ですが、小佐内さんはそれが分かって小鳩を利用し支配しているというのが、この祭りとシャルロットで描かれたのかな、と。

 それとまあ、これはネタバレですから隠しますが、 {netabare} この構造が「夏」の大きな仕掛けになります。この6話は「5話と同じく出来がいいちょっとしたショートストーリー」…では無く「夏」事件のキャラ造形としての伏線になります。{/netabare}
 こういうところが「春」に比べて「夏」の方が話としては進化したかな、という部分です。

 演出について。シャルロットのパートなんですけど「何やってるの、小鳩くん」は、心象風景ですね。こういう演出が分かりやすいかどうかはちょっと考えた方がいいかもしれません。
 あと、ネタバレになるので詳しく書きませんが、箱の中のレイアウトはちょっと原作と違うニュアンスになっています。{/netabare}


7話 小鳩と小佐内の表情をどう読み取ったかを覚えておきましょう。

{netabare} ハンバーガーショップの地図の件は、原作だと謎になっていたんですけど、画面でみると成立してなかったですね。どう描くかをちょっと楽しみにしていたんですけど、演出が付いて行ってなかった気がします。
 一方今回の小佐内さんの変装は笑ってしまいました。ついでに、なぜいつも変装しているのかも明言はされてないですが、そこを考えても面白い気がします。

 1話で小佐内の好みを「和菓子ではなくバターとブランデーが効いた濃厚な甘さ」的なものと言ってしまったが故に、鋭い人は小佐内のスイーツに綿菓子とかリンゴ飴が含まれることに、何かの仕掛けか?というアニメ独自の読み方ができてしまいますね。制作スタッフが意図的に入れたのか、何となく入れたのかが良くわからないセリフでした。

 あと、7話の小鳩の表情はそれでいいのか?という気がしなくはないです。ちょっと私の解釈とは違います。一方で小佐内の表情は私と同じ解釈かな、という気もします。小鳩の表情を本作アニメ版のように捉えると、結末がもっと楽しくなると思うのでそこはなるほどな、と思いました。

 この表情についてはアニメでは意図的にかなり丁寧に作画していたと思います。6話の構造と合わせてしっかりとチェックしておきましょう。そして7話の印象を最後まで忘れないようにしましょう。{/netabare}


8話 さて、前提が終わりました。ここからが最大の山場です。

{netabare} かなりあっさりと誘拐事件を描きましたね。原作からして薄めの本ですので、描き方のテンポとしては悪くない気もします。もうちょっとヒリヒリさせるよう、ここは引き延ばしても面白かったかもしれません。

 で、誘拐事件の本編はこれからです。楽しみに待ちましょう。私はこの作品が大嫌いですが「夏期限定トロピカルパフェ」という作品の出来の良さは認めています。夏祭りとシャルロットの味わいが活きてきて、見事な推理小説的な展開と構成でした。

 トリックの種類は ※ネタバレ注意※ {netabare} 他人(小鳩)が語る(小佐内)さんの叙述トリックという感じです。小鳩が8話で行ったことは、そういうガワで見えているという表面上のものだけで、これに視聴者はだまされます。

 注意。具体的内容。{netabare}事件そのものは犯人が引き起こしたものですが、それを事前に察知しその事件を監禁・暴力事件から営利目的の誘拐事件という非常に重い罪に見せかける復讐を小佐内さんが仕掛けます。
 その仕掛けの片棒を担ぐことを小鳩が誘導されて意図せずに行ってしまいます。最大の犯人が小佐内さんだということです。その意味で「春」事件のときの小佐内の描き方が弱いので夏のカタルシスが弱くなるなあ、と思っていました。

 変装の意味、なぜ夏祭りのとき顔を見られたくない相手の顔を見たかったのか、シャルロットのときの小鳩の事件を解決したい心理を小佐内さんが確認したこと、小佐内さんとの関係性に顔を緩める小鳩の表情、逆にそれを知った小佐内さんの悪魔的な表情、なぜ事前に地図の場所を把握できていたのか、小鳩に地図を事前に見せたのか、なにより最大のトリック「小市民」という単語の我々のこざかしいイメージの回収。

 つまり、本作は小鳩VS小佐内であり、小鳩が小佐内の手のひらの上で踊る話です。さらに言えば小市民という人を馬鹿にしたような自分たちの小賢しい考えに気づき、関係が破綻する話です。ですので、6話で小鳩がまるで小佐内のことが好きなような表情を見せたことが効いてきます。苗字に小が付くのも原作者の悪意を感じます。この辺、本当に素晴らしい仕掛けでした。{/netabare}

{/netabare}

 こういう感じですので、肝心なのは次回です。事件の説明の中に潜むいろんなものを理解してこの作品の「味わい」を拾いましょう。何度も言いますが、私はこの小説が大嫌いです。

 これが、この作品の1話でレビューした小佐内≠千反田えるの意味です。今のペースだと9話か少しじっくりやって10話くらいで終わる感じですが…それともいろいろアニメだと私が本作原作を嫌いになる理由に何かアニオリが付いて意味を変えてくる可能性がある尺ですね。

 以上のような話です。せっかくここまで見た人は、最後まで見ることをお勧めします。 {/netabare}



9話 出来はいいですが、小説の面白さとキャラの魅力のバランス問題。

 というわけで、この展開は素晴らしいと思います。一方で推理小説に関してはキャラ萌え派の私にとっては最大の裏切りでした。だから、この作品の出来の良さは認めても、嫌いな小説ということです。

 今回アニメ化にあったって、小佐内さんの内面が見えないことが最大の面白さになるわけですが、そこは小鳩を語り部にすることで結構うまく機能したかなとは思います。しかし、それゆえに本作の魅力、キャラの魅力という点で物足りない部分になっていました。
 特に「春」においては「それだけ?」という感覚が強いので引きが非常に弱かったです。ただ、この9話までの部分を仕掛けた「夏」は推理というより小説の展開として高く評価したいと思います。

 小鳩常悟朗って結構不自然な名前ですよね…多分結構悪意があると思います。「小さな鳩で、常に悟る」です。「朗」の意味はいろいろですけど、ほがらか、明るい、声が高らか。つまり「さかしい小さな鳩がさえずっている」とも取れますから。

 そして、小説の小佐内は大っ嫌いですけど、今回小鳩の描き方が賢しさとか、にやけた表情とかが上手かったので、小佐内のキャラが結構魅力的に思えました。その点ではアニメ化の意味はあったかなと思います。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 16

はろい さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4

このアニメの原作は氷菓と比べるものではありません。

どちらも面白いところがあり大好きです。

ただ、氷菓はアニメが成功しましたが、
小市民は今のところ受け入れられません。


観るつもり無かったのですが、挑戦もしないで否定するのが嫌なのと、
観た人に遅れをとってしまうのが嫌なので観てみました。

箇条書きです。
・小佐内さんの声がイメージと違い過ぎる
・キャラデザが好きではない
・OP・EDやSNSでの告知、アニメの雰囲気がバラ色過ぎる
・PVで観た小佐内さんに違和感がある


淡々とした世界に小鳩君と小佐内さんとスイーツが並んでいるのを求めていたので、一度断念して時間が経ったらまた挑戦してみます。


原作は原作、アニメはアニメとして考えるなら、キャラ、音楽、雰囲気の時点で観ても無いです。
特にPVの「一番大切なものって」の部分の雰囲気が気持ち悪くて無理です。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 2
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

小市民の星

ラパントラック制作。

清く慎ましい小市民を目指す小鳩と小佐内、
平穏な高校生活を望むも、推理の得意な、
小鳩の元には様々な事件や災難が舞い込んでくる。

涼やかで綺麗な映像描写とちょっとした推理劇、
実写ドラマを意識しているそんな印象も受けますが、
静かなメインキャラは疲れないので好印象です。

少年と少女、不思議な関係ですね。
{netabare}穏やかな時間を享受し、互いに助け合い、
完全な小市民を目指そうって!?
ここらあたりは、善意に解釈しましょう。{/netabare}

季節感溢れる青春×学園ミステリー、
素敵な作品になればと期待しています。

5話視聴追記。
新聞部部室での伯林あげぱんの謎解き、
こういうのが続けば楽しくなってきますね。
{netabare}冒頭の小佐内の描写に見事に落ちもついて、
良くまとまった楽しめる回となっています。{/netabare}
 
お互いの関係に進展はあるのでしょうか、
引き続き注目しています。

投稿 : 2024/09/21
♥ : 23
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