美しいで恋愛なTVアニメ動画ランキング 7

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93.9 1 美しいで恋愛なアニメランキング1位
月がきれい(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1807)
7610人が棚に入れました
キャッチコピーは「I love you をそう訳したのは、太宰だったか、漱石だったか……」で、中学3年で初めて同じクラスになって出会った水野茜と安曇小太郎の成長、周囲との関わり、思春期の恋などが描かれる。

声優・キャラクター
千葉翔也、小原好美、田丸篤志、村川梨衣、筆村栄心、金子誠、石見舞菜香、鈴木美園、千菅春香、井上ほの花、広瀬裕也、石井マーク、白石晴香、熊谷健太郎、岩中睦樹、東山奈央、岡和男、井上喜久子、斎藤千和、前川涼子
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

思春期の出来事と恋の話を詰めこんだ作品…多くの人が通りすぎたあの頃を描いた傑作

岸誠二監督というと、瀬戸の花嫁、AB!をお気に入りの作品に入れています。作風が違うのですけど、場面の転換がすごく上手くて、ところどころに入れるホロッとするようなシーンがすごく印象深いなと思います。予告見て絶対に見ようと思っていた作品です。青春のほのかな、そしてグッときそうな予感がします。このような話は大好物なだけに期待します。

1話…出逢い
{netabare}中学3年の新学期。人見知りする茜はクラス替えで緊張していた。友人と戯れる小太郎は教室に入ってきた茜に目が行く。小太郎は小説好きで自分でも書いている少年。一方の茜は陸上部に入っているスポーツ少女だった。
ある日の夕方、家族でファミレスへ行く茜。そのファミレスには小太郎の家族も来ていた。互いに存在に気づいて気まずくなる二人。上手く言葉も交わせず、見栄をはって珈琲を選択してしまう小太郎。帰り際、内緒にしてほしいと茜は小太郎に頼むが、茜は堂々と学校のジャージを着ていた。
体育祭の用具係になる小太郎と茜。係りを集めるにはLINEを使うといいというクラスメイトのアドバイスを受けた茜だったが、小太郎だけは声を掛けられないでいた。
ある日の放課後、小太郎は係りの仕事をサボったことを叱られるが、小太郎には連絡が届いていなかったのだ。居合わせた茜が小太郎に謝り、仕事を手伝う。そしてLINEのことを教え、二人は初めてLINEのやり取りをするのだった。

うんうん、実に青春。あるある、分かる分かるの連続で、見ている方が何故か赤面したくなります。小太郎が茜を目で追いかけるシーンは本当に…懐かしい感情だ。好きになるちょっと手前の感じです。
桜がすごく綺麗です。今期は桜の綺麗な作品が多くて嬉しい限り。背景がとても丁寧なのが良いです。
キャラデザインですが、横顔がどことなくあだち充風に見えましたがどうでしょう。額から鼻のラインが特徴的です。今期の茜は綺麗な茜ということで…。
はっぴいえんどを出すとは渋い。あんな本屋が少なくなってきているだけに、貴重ですね。
始まりがすごく丁寧で、これからの展開が楽しみです。陸上部の彼は必ずや絡んでくるんだろうな…。{/netabare}

2話…体育祭
{netabare}夜遅くまで制作に没頭する小太郎。朝は眠そう。母から体育祭行こうかと聞かれるも断る。父からは好きなことをやれと励まされる。
体育祭当日。200メートル走に出場する茜。緊張を解すために人形をモミモミ。スタートすると圧倒的な速さでぶっちぎり。走る姿に見とれる小太郎。
小太郎が走る、しかしコケる。傷の手当てに行くと茜の友人の千夏がいて、はねてる君のあだ名を聞き、雑ながらも手当てしてもらう。
準備係の作業中に人形を落とす茜。焦って探すものの見つからない。借り物競争の準備物もままならず、小太郎がフォロー。そして締めのリレー。選手だった茜だが、バトンを落とすミス。
落ち込んで帰るところに現れたのは人形を見つけた小太郎だった。茜にそのままでいいと精一杯の励ましを送る小太郎。二人の距離が少しずつ縮まる。小太郎も少しずつ前向きに。それまで誰にも見せなかった小説原稿を見てもらい、アドバイスを受けるのだった。

等身大な話でとても良いです。両親もリアルなデザインでさらに共感できます。茜と小太郎の距離感がスゴく初々しくて、あぁ…始まりってこんな感じだよね、思い出しますね。
この作品見てるとどうしても村下孝蔵の「初恋」が頭に浮かびます。「放課後の校庭で走る君がいた、遠くで僕はいつでも君を見ていた」この世界観なのかな?だとすると儚い…{/netabare}

3話…中間テスト(1学期)と部活動
{netabare}中間テストが始まる。冴えない顔の小太郎。実は応募した小説が選考から漏れていたのだ。勉強に身が入らない小太郎は思いきって茜にLINEする。何気ないやり取りに元気が出る小太郎と明るくなる茜だった。
中間テストが終わり、部活解禁。大会も近い茜は走れることが嬉しそう。部活に行く途中、小太郎を見つけた千夏が声をかける。友達になったという千夏にキョトンとする茜。部活では修学旅行前に付き合い始めた同級生がいるとの話題。比良のことでけしかけられるも、戸惑うばかり。一方、小太郎は茜が気になるが、帰りに千夏たちの会話が聞こえ、さらにやきもき。
小太郎は茜とLINEを続けていた。茜が出場する大会の日は、祭りの太鼓の稽古がある小太郎。神社でお祈りするからと約束。稽古前にお祈りをする小太郎。走る茜。
茜の結果が気になり稽古に身が入らない小太郎。LINEが入ってこないためにさらに身が入らない。茜の携帯は充電切れだった。落ち込んで帰る小太郎の前に現れたのは茜だった。茜は神社に小太郎がいると思って来たのだ。
月夜で会話する二人。LINEだと気軽なのに、直ではぎこちない。思いが募る小太郎、好きを伝えるには「月がきれい」ということをとっさに思いだし、「月が…」で止まる。茜が「月、きれいだね」という言葉に小太郎は「付き合って」と告白したのだった。

最後の3分、なぜかこっちまで緊張してしまいました。よく言った小太郎。
もう二人の互いに目で追うシーンがほんと、胸が締め付けられます。意識しあっているけど、目が合わないようにそらしている風がなんとも言えません。LINEだと気軽なんだけど、直ではなかなか話せないところも初々しくてもう…。時代は違えど、そんなもんだよね、電話や手紙みたいなのだと何でも話せる感覚なんだけど、あったあった。
さて、小太郎の告白、どうなるんでしょ。千夏と比良も絡みそうだし、先が気になります。

初恋、まさかBGMで使うとは…。原曲使ってほしかったけど、あの雰囲気だとバラードっぽい方が良いのかな。それにしても、この作品、余計な説明台詞がないのが良いです。会話と場面だけで情景わかるし、流れる雰囲気がとっても良いです。それと、個人的な感情の台詞を無意味に入れないのも良いです。{/netabare}

4話…修学旅行
{netabare}東京駅、修学旅行への出発。小太郎は茜を、茜は小太郎を見てもどかしくなる。小太郎の告白は保留だったのだ。先生の荷物検査をろまん君の機転ですり抜ける小太郎のスマホ(ポテチの袋ね…どっかで見た気がする…)。
それぞれ友達と旅行を楽しむが、何か気が気でない微妙な二人の距離感。土産物売り場で茜と千夏が部員たちへの土産を選んでいるとひょっこり現れる小太郎。千夏が気づき、土産物はどれが良いと気軽に聞いてくる。茜はそこそこと逃げて、小太郎が気づく。
夜、小太郎が茜にLINEしようと悩む。茜はクラスメイトと恋ばな。茜は気になる人と、告白されたことを話すが、小太郎のこととは知らない。繋がる二人、が、小太郎はろまんたちとのいざこざからスマホを没収されてしまう。しかも、茜に待ち合わせの時間と場所だけ伝えて。
翌日は自由行動だった。小太郎のLINEが中途半端で気になる茜だが、友達と出掛けることに。茜を見つけても話せない小太郎。
時間が気になる茜。友人にも本当のことが話せない。それを悟り、茜を一人にする友人。茜は指定場所で待つが小太郎は来ない。小太郎も雨の中、傘も差さずに向かうがすれ違う。千夏を見つけ、思いきってスマホを借りるが、茜の番号が分からない。千夏が気づき、茜に繋ぐ。ワケわからないといぶかる茜。
改めて二人きりになる。茜は小太郎に今の気持ちを伝える。「もっと安曇くんと話したい」と。それが告白の答えだった。

くぅぅぅぅ~、何で毎回ラスト3分、心が締め付けられるんだよ‼ もう…茜の答えがキュンキュンするんですが‼ ちくしょう、あの日に帰りたくなる。
スマホがあってもすれ違いはこうして起こるんだ、それをうまく描いていたなと思います。それと、京都の景色が綺麗。だからこそ、良い話に見えるんですよね。作画班、素晴らしいです。
今はまだ、二人のことが周りにはバレていない状況の話で、千夏だけが気づきはじめている感じです。これから二人は付き合うことになるのだろうけど、友人やクラスメイトに知られるようになったときにどんなに状況になるのか、気になります。まず間違いなくこの辺りの話が描かれるのでしょうけど、どうなることか。
気になると言えば、茜のスマホはどう検査をすり抜けたのでしょうか。気になります。{/netabare}

5話…日常
{netabare}小太郎と茜が付き合い始める。教室で顔を会わせるも、目線で照れる二人(実に初々しい)。
テストの成績が思わしくない小太郎は先生から呼び出し。その帰りに千夏に呼び止められ会話する。なぜか張り切る千夏。
付き合いということがよく分からない小太郎と茜。それぞれ人に聞いたり、ネットで調べたり。いつもの通りLINEでやり取り。図書室へなにげに誘う小太郎に行くと返事する茜。翌日、図書室で待っている小太郎のもとを訪ねたのは千夏。
急いで図書室に向かう茜が見たのは小太郎と千夏が会話しているところだった。小太郎の通っている塾を紹介してほしいとのことだった。茜は軽く嫉妬した。
競技のタイムが上がらない茜。気持ちが乗っていない。比良に励まされるも、比良も頑張れと言うのが精一杯。小太郎には千夏が塾についてきていた。。
茜の周りでは茜が誰かと付き合っていることは感づいている。なかなか状況が厳しい。古書店に誘われる茜。小太郎と二人きりになれる。お互いが好きなことを確認できる。そのとき、千夏から茜にLINEが。それは千夏が小太郎のことが好きになったという内容だった。

「手~を、繋ごうよ」CHARAで来たか。そのシーンはぎゅううううぅっと来るのよ。もう見てるこっちが恥ずかしくなるのは何故だ!二人ともかわいいのなんのって。
千夏が絡むとは思ったけど、ストレートすぎて。普通(ってなんだと言いたくなるが)だと茜の好きな人を奪いたいという展開なんだろうけど、この物語だと純に好きになっただけだと思うんだよね。要は小太郎と茜が付き合っているのを周りが知らないから起こることだと思います。こそこそ付き合うから小太郎も茜もどうしようにもなくもどかしくなっていると。でも…そこがいい。二人とも純すぎて、周りに付き合っていると言えないタイプだろうし。どうしたら良いか分からないんだよね。でも二人きりになると本当にお互いが意識しあっていることが確認できて、それも燃えるんだよね。
さて、三人の関係はいかに…でも、どろどろにはならないと思うんだよね。この作品には合わないもの。切ない話しにはなると思うけど。{/netabare}

6話…日常その2
{netabare}千夏メールが気が気ではない茜。その事は知らず祭りの稽古をする小太郎。
朝の図書館で会う二人。小太郎は出版社から電話があったことを伝える。小太郎が出版社に行く日は茜の大会がある日で、二人は頑張ろうと指切りした。が、茜は千夏のことを伝えられなかった。
出版社に向かう小太郎。大会に挑む茜。しかし、待っていたのは現実だった。小太郎は担当者から純文学では話しにならない、ラノベ挑戦しろと言われる。茜は最後まで集中できず予選落ち。二人は落ち込んだ。その夜、会いたいというLINEで気持ちを伝える。
翌朝、図書館で結果を伝え会う。茜が好きなことをしているので頑張ると言い、小太郎も気持ちを新たにする。
帰り、茜が千夏に小太郎と付き合っていると告白する。千夏は知っていた。そして、諦めるために小太郎に告白すると宣言した。

「3月9日」はこのバックには違う気がしました。
二人の気持ちが支えになっているのに、その事で新たな悩みも抱えてしまうのはツラいね…。千夏は真っ直ぐなので共感できるけど、展開的には邪魔な存在になってしまうには可哀想な気もします。千夏は告白すると思うのですが、どう答えるんでしょうか、小太郎は。ここ、中盤の見せ所ですよね。
小太郎と茜の近づき方が本当に良いんですよね。今時こんなピュアがあるかい!と突っ込みたくなる人も多いと思いますが、中学生のころの恋って、こんなものじゃないかなと思います。だからこそ、多くの人が共感できる作品なんだと思います。{/netabare}

7話…デート
{netabare}千夏が父親からもらった遊園地のチケット、茜と小太郎を誘う予定が、いつの間にか茜の女子グループや、比良や、ろまんも一緒に行くことに。
千夏以外、小太郎と茜が付き合っているのは知らない。千夏は小太郎と仲良くしたい。そのため、小太郎と茜はチグハグ。比良と茜を仲良くさせようとする女子たち。小太郎は面白くない。逆に千夏と小太郎がいい雰囲気になっているのが気になる茜。
ろまんが熱中症でダウン。小太郎が駆けつけ、話の中で小太郎が茜と付き合っているのを察した。そのとき、LINEで比良と茜が二人きりになっていることを知る。小太郎は茜を探す。
茜を見つけた小太郎は、比良に茜と付き合っていることを告白する。戸惑う比良だった。小太郎は茜を連れて二人で駆けていく。その姿をみた千夏は涙した。
仲間とはぐれ、二人で楽しむデート。二人が付き合っていることを知った周り。それぞれの中で花火がうち上がる。

小太郎は肝心なところで男になる。こういうところがもてちゃうんだろうか。
二人の初々しいデート、見てる方が恥ずかしくなる。見てる方が恥ずかしくなるシーン、何回あるんだ? キスはお預けね。
とうとう周りみんなが付き合っていることを知りました。これまでは序章。二人が付き合っていくことに、周りがどう動くか。節子たちは小太郎とは全く考えてなかったから、茜とどう接するのか。諦めてなさそうな比良、諦めきれなさそうな千夏。それから入試に向けて、特に小太郎は成績が思わしくなく、母親も絡んできそう。けっこう重たくなって来そうな予感。そんな中、二人はちゃんと向き合っていけるのか。後半も楽しみです。{/netabare}

8話…夏休み
{netabare}小太郎と茜が付き合っている話はLINEであっという間に広まった。夏休みの登校日、クラスではその話で持ちきりのようで、小太郎と茜が教室に入ると注目の的になったが、友人たちは普通に接してくれた。
その日、小太郎と茜は部活後に二人で昼食を食べ、小太郎の稽古に茜が同行する。稽古が終わり、二人は風鈴祭りに出掛ける。二人はデートを楽しむ(後略)。

この回は内容云々書いてもしょうがない。それくらい幸せそうな二人の回でした。壁がボコボコになった人多数ではないかと(笑)。このままラブラブで終わっていい…というわけにはいかないんだろうな…。
茜は小太郎の稽古を見て顔を赤らめ、小太郎は茜の浴衣姿に顔を赤らめ、もうね、二人とも純で良いよ。デートでも二人とも思いやりが伝わる行動とるし、これは互いに惚れちゃうでしょう。登校日に茜が節子たちどこが好きか問われて、「分からない」と言っていたのに、休み明けに同じこと問われて今度は「一緒にいると安心する」ですってよ!でだ、最後の場面、分かっていたけど、あれを見せられると、もう勝手に幸せになってくださいというしかありません。(見ててほっこりやら、にやにややらが止まりません)。二人にとって大切な夏休みだったのでしょうね。実に気分が良くなる回でした。
細かいけど、千円を援助してくれたおじさん、本当にGJ。中学生の千円は大きいんですよね。茜が誕生日のプレゼント買うにもお金で躊躇したように、このアニメ、中学生の金銭感覚や金銭事情もきちんと描いているところが好感持てます。{/netabare}

9話…進路
{netabare}進路調査で悩む小太郎。茜とどこへ進むか話す。その夜、茜は父親から転勤になると言われ、戸惑う。小太郎は母親から進路についてキツく言われる。
茜にとって中学最後の大会。小太郎は大会を見に来ないでと言われていたが、こっそり見に行った。茜は自己ベストをマーク。小太郎はそれを見届けて帰る。
小太郎は父親から進路について励まされる。いつものように小太郎と茜はLINEで会話。小太郎は大会を見に行ったことを伝え、茜は引っ越すことになりそうなことを伝える…。

そんなに幸せな時間は続きません。進路、茜の引っ越し、中学生である小太郎にとっては、すごく大きな問題に感じることでしょう。これから卒業までの半年でさらに大きく変わっていくはずです。二人はこのまま付き合っていけるのでしょうか…。
小太郎の両親、父親と母親の対比が実にリアルです。男から見ると父親の励ましかたを見習いたいものですが、現実にはなかなか言えないものです。母親の言っていることも本当のこと。小太郎が進路を本気で考えていないことを見抜いての小言です。でも、これって、子供にとっては本当に「嫌」なんですよね。嫌でも言わなくちゃいけないほど、小太郎が心配なのも気持ちわかります。難しいものです。{/netabare}

10話…祭
{netabare}茜の引っ越し話に動揺する小太郎。茜は三者面談で千葉の高校に進むことを話す。
川越祭の当日。小太郎の晴れ舞台である。茜は陸上部の面々と見物。茜の前を小太郎の山車が通りすぎる。茜は見とれていた。その後、茜は比良と二人になる。比良は茜に告白した。しかし、茜は断った。その様子を見ていた小太郎。
休憩時間に逢う二人。しかし、小太郎の様子がおかしい。茜に対してぶっきらぼうだ。茜は戸惑う。正直に聞かせて欲しいという茜に対して、小太郎は比良と二人きりで話していたのが気に入らなかったのだ。そして茜を突き放すように去っていく。茜は泣いた…。
小太郎は自分自身に苛立っていた。そしてひとつの決意を固める。
茜が塾へ行く茜が目指している高校の本が置いてあった。気づく茜、小太郎を追いかける。小太郎は茜に自分も茜の高校を目指すこと、ずっと一緒にいたいことを伝え、先日のことを謝った。茜は小太郎に抱きついた。

いや~最後のキスは「もうどうにでもなれ、このやろう!」(ニヤニヤ壁ドン!)という感じでした。幸せそうで何より、というか、このまま幸せな形で終わるのだろうかっていう、ラスト2話が怖いです。

小太郎の嫉妬、ものすごく分かるわ…。このくらいの年齢の時の恋愛って、好きな娘が他の男子と話しているだけで嫉妬しちゃうんですよね。しかもそれが彼女だったら気分最悪。ゆとりがないというか、独占欲というか、もしゃもしゃするんですよね。それが彼女に伝わって微妙な空気になると、後は「選択」。どう転ぶかは二人次第。そのままダメになるパターンもあるし、今回の二人のようになる場合もあるし、難しいものです。茜は良すぎる子ですね、小太郎にはもったいない(笑)。いや、小太郎は男子中学生の「理想」かもしれません。いざというとき男になるし、気づかいできるし、やさしいし、一直線だし。どこにでも居そうな男子なんだけど、実はなかなかいない(というより行動できない)。このあたり、実にうまくキャラ設定しているなと感じました。{/netabare}

11話…クリスマス、そして受験へ
{netabare}小太郎の三者面談。勉強しだした小太郎に期待をかけるようになる母親。しかし、小太郎は茜が受験する高校を受験すると言う。家に帰り、母親から叱られ、反抗する小太郎。それでも本気な小太郎は勉強を続けるものの、母親とはしっくり行かない。小太郎の部屋を掃除した母親は小太郎の本気を感じて…。
一方、茜はクリスマスプレゼントに贈るマフラーを編んでいた。姉から小太郎とは別れることになるかもしれないと話されるが、ひかない茜。
クリスマスのデート。家族の応援は大切だと話し合う二人。茜は高校に合格した。
ある日、父親から受験しても良いと伝えられる。そして、母親が小太郎が本気になっているので受験させてあげたいと担任に話したことを教えられる。
さらにがんばる小太郎。母親の話もチキンと聞くようになった。そして受験当日を迎える。


う~ん…「未来へ」はダメだ、泣けと言っているようなものだ。実際泣いたけど…。今回は両親との話、特に母親と子供のすれ違いに、本気の子への両親の思いがすごく良く伝わってきた回でした。そうだよね、本気になっている子供を押し付けるような親では、親ではない(当然、間違った方向でないことが条件だが)。小太郎が反抗する気持ちもよく分かる。が、そこで本気で挑んでいることが大切なんでしょね。中途半端は見抜かれますから。
茜の姉が言っていたことも正論。今の二人には通じない言葉だろうと思いますが、実際はそうなんだよね。このあたりも実にリアルだなと思います。

さて、もう最終回になってしまいます。たぶん、小太郎の受験は失敗すると思います。これまで成績が悪いと散々描いているわけですし、上がった描写もないです。このアニメの作り方を見る限り、二人揃って合格ハッピー!はありえません。あったらかえってがっかりです(超個人的な考えだが)。二人、離れ離れになってどうなるかがこのアニメの最大の評価になる、そんな予感がします。千夏がずっと切ない表情なのも気になるんだよね…。
どんな結末になろうが、お気に入りを変えるつもりはありません。それだけのものを見せてもらいましたし。楽しみだ。って、BS11、放送日変更?少し我慢しろってか!{/netabare}

12話…卒業
{netabare}小太郎の受験は失敗だった。落ち込む小太郎を慰める茜だったが、小太郎と離れるのが不安だった。小太郎は大輔から小説を書くことを勧められる。
市立の合格発表。小太郎は合格。そこに千夏が現れ、千夏も合格したこと、小太郎と一緒なのが嬉しいこと、そして…小太郎が好きだと告白した。小太郎は断った。
千夏が茜に合格と告白したことを報告。茜は動揺する。
卒業式当日の教室では思い出づくりが行われていた。小太郎と茜は友人たちに急かされ、一緒に写真に収まる。ろまんから小説を投稿したらと勧められる。
茜の引っ越しが近づく。小太郎と茜がデートをするものの、茜の気持ちが溢れ出す。小太郎への思いと訳の分からない不安と、ぐちゃぐちゃな心。キスをして走り去る茜。小太郎もどうして良いか分からず立ち尽くすことしかできなかった。
茜が旅立つ日。千夏から小太郎の小説のことを知る。小太郎が投稿した小説は茜との出合いからこれまでの軌跡だった。
小太郎がコメント欄を見て茜が読んでいたことに気づく。終章を読む茜。小太郎の思いを知り泣き出す。小太郎は追いかける。茜の乗った電車に心の底から「大好きだ!」と叫んで。二人の中学での恋は終った。

最後の最後までグッと来る展開で、本当に良かった。茜が不安でどうしようにもない切ない思いと、それを見てもどうすることもできない小太郎の戸惑い、見ていて痛々しいし、互いが本気で好きなんだというのが伝わりました。幼い恋心だと思っていたのが、本物になっていった過程を見たなという感じでした。
EDでの種明かしは薄々気づいていたとしても、絵を乗せられると感動すらします。小太郎が叫んだところで終わっても全然良かったのですが、これは見ていた人へのボーナスだと思いました。中学の頃の恋がそのまま伴侶になる例は多くはありませんし、ましてや遠く離れて別の高校時代を過ごして一緒になるなんて…。でも、この二人ならそうあってほしいなという、どこか願ってしまうくらい、良いものを見せてもらったと思います。
Cパートカップルや主人公のその後も見たかったですね。なにか動きがあればなと思います。
全12話、素晴らしい青春+恋愛ストーリーを堪能させてもらいました。{/netabare}

個人的には今期一番の作品となりました。文句の言いようがありません。中学時代の恋と悩み、友人関係、親子、それを丁寧に丁寧に描いていたと思います。
軸は小太郎と茜の恋模様なんですが、じれったいのとキュンキュンするのと、ワケわからない感情が毎回続いて、最後まで掴んで離しませんでした。

1話ごとのレビュータイトルには話に織り込まれた行事を入れたのですが、見直してみると夏休みが8話なんですね。つまり、二人の出会いから恋心を抱いて、カップルになっていく過程をじっくりと描いたということです。恋ってこの過程がもっとも重要なんだなと改めて思いました。

小太郎と茜の気持ちや行動に心動かされる人が多かったのはそれだけ多くの人が思い当たる過去があったからだろうと思います。もちろん、逆もしかりで全く理解できないという人もいたことでしょう。この作品の最大の見所は「どこにでもありそうな」という話をアニメにしたことだろうと思います。そしてもうひとつ重要な点はどこにでもいそうな人物でありながら実のところそうはいないという点です。
小太郎の行動はまさに「理想」。茜への思いを伝えるシーンや一途で千夏に振り向きもしないところなんかなかなかな男前。そして小太郎の両親も理想過ぎる両親像。こうあれば、こうであったならば、そんな理想像が共感を得たのかもしれません。

難癖つけるとすると東山さんの歌。東山さんの声は大好きなんですが、歌となると別です。川嶋あいの曲、イメージにぴったりですが、一週間フレンズのイメージが強いだけに、ここは歌がとても上手い人を使っても良かったのではないかと思いました。作画もキャラデザインもイメージに合ったものだと思います。それ以外にも書きたいことはヤマほどあれど、もう二周くらいしてから書こうかと思います。まずは素晴らしい作品をありがとうです。

青春の甘酸っぱく、純でピュアな作品が見たいという人にお勧めします。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 70
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

愛とは互いに見つめ合うことではない。ふたりが同じ方向を見つめることである。 ~「恋」が「愛」に育つ物語~

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
まず、かなり好評価です。その上でこの作品をアニメにする意味があるかと問われれば、正直微妙なのですが、美しい風景は十分に視聴者を引き付けるし、「響け ユーフォニアム」の「黄前久美子」を彷彿とさせる、「小原好実」さんの押さえた演技は作風にピタリと合っていました。音楽も素晴らしいです。たくさんの言葉や大袈裟な事件を重ねるのではなく、細やかな描写の積み重ねで人物の心象に迫る手法は、まさに小説そのもの。いずれにせよ、純愛モノとしては、過去を見てもかなり高水準な、あるいは新しいタイプの良作だったのではないでしょうか。

もちろん、私はオッサンなので、「キュンとする」というより、「生暖か~い目」で、若人達を見守っていましたが(笑)


【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
不易流行(変わらないもの、変わり続けるもの)がテーマだと思う。

例えば、教科書にも載っている、与謝野晶子の有名な短歌。

「なにとなく 君に待たるる ここちして 出でし花野の 夕月夜かな」

(なんとなく、あなたが待っている気がしたから、外に出てみたら、美しい月明かりに照らされた花畑が広がっていました)

なんて、ロマンチックな経験をすることは、今はもうないのだろう。

スマホでいっぱつ、「今、何してる?」で、事足りるからねw

自分らが中学の時の恋愛も、今よりもっと不便だった。家電(あれ? 死語?)にかけて、親が出るとか、お姉ちゃんが出たのに勘違いしてタメ口きいちゃって、「あっ、妹に替わります」なんて気まずさ、今はないんだろうなw

つまりは、文明の利器(あれ? 死語?)により、いつでも意思の疎通が「可能」になった時代。それが、本作の舞台。

その「時代の変化」が、「流行」。

でもそれは、「can」であって「do」とは限らない。

伝えられても、伝えられない気持ちもある。

そこに漂う、もどかしさや切なさといった人の心は、科学技術の進化にとらわれず、不変で普遍のものである。

という「人間」が、「不易」。

最終話、LINEを止めて、「走って」「大好きだ」と「叫んだ」ところなんて、分かりやすい。「走って大好きだと叫ぶ」なら、平安時代でもできるしねw

男と女、というより、男子と女子の恋愛を徹底して描いた作品だったと思う。綺麗なだけじゃなく、ドロドロも微エロも爽やかも、色んなものがあった。

この作品の上手さは、茜と小太郎に、互いの愛を確信できる「何か」が、ずっとなかったという点だろう。二人は幼馴染でもなければ、世界を救う仲間でもない。部活も違うし、これといって何か重大な事件を乗り越えたわけでもない。ただ、「なんとなく惹かれ」「なんとなく付き合っているだけ」。そんな二人だから、自分達の恋愛に自信が持てず、相手の気持ちや行動を疑ったりもする。実に普通の中学生だ。というか、その「確信」を探し続けている期間を、「恋」と呼ぶのかもしれない。


さて、この作品、「愛を日本語に訳す際に、月が綺麗ですね、と夏目漱石が言った」という話を大事に使っている。

その逸話自体は都市伝説だが、ただ、当時の日本に「I love you」にあたる日本語がまだなく、沢山の翻訳家や学者が苦労して捻り出していたのは事実。つまり日本人は、「愛とは言葉にして伝えるものではなく、自然と伝わるもの」だと考えていたようだ。

つまり「I love you=月が綺麗ですね」は、「同じものを観て、同じことを感じられるのが、愛だ」ということ。それはレビュータイトルのサン=テグジュペリの言葉とも重なる考え方だ。

第3話、神社での告白シーンであり、タイトル回収の重要な場面。両者とも、「月が綺麗」という感想では共通していたものの、茜は空の月を見ていて、小太郎は水面の月を見ている点に、二人の微妙な違い、まだ交わりきっていない心を観ることができた。その伏線が、最終話にしっかりと生きてくる。

最終話、「大好きだ」という小太郎の力強い再告白。(ネット小説も含め)ここで二人は、微かな「確信」を得たのだろう。そこに登るのは、「昼の月」。3話とは違い、二人が同じ月を見ているという点で、「恋」から「愛」に成長している描写にしたのは上手い。しかし、そもそも「昼の月」とは、「見えてはいても存在感の希薄なもの」という意味もある。所詮は、15,6歳の恋愛なんてそんなもんだろう。

だが、それを一気に深めたのが、ED。結婚→出産まで見せちゃう流れは、蛇足か? とも思ったが、LINEの文面までしっかり読んでいくと、実に微笑ましく、「これはこれでアリ」と思えた。小説が大事なテーマだけに、「行間を読め」ということかな。

結局二人には、その後も大きな事件は起きなかった。それでも、共に過ごす「時間」を、「日常」を大切にしていくことで、「自然」と、「恋」を「愛」に変えるような確信がもてたのだろう。

そんな、いわば「普通の恋愛を普通に描いた」作品であるため、ともすれば退屈に思えてしまうのがやや難点ではあるものの、アニオリで12話で破綻なく、ブレずに純愛アニメをやりきった制作に、拍手を送りたい。
{/netabare}


【余談 ~サブタイまとめ(文学部的レビュー)~】
{netabare}
1話目「春と修羅」{netabare}
宮沢賢治が生前に唯一刊行した詩集として有名。表題作である「春と修羅」は、美しい現状(春)についていくことのできない自分(修羅)の心の揺らぎや(特に妹を失った)悲しみを描いていると思うんだけど、この第1話との繋がりは特に見えてこないな。これが自分の読解力の無さ故のものなら良いんだけど、「春」「四月」なんて単語に引っ張られているだけだったら、正直がっかりかな(文学好きな主人公だけに)。{/netabare}

2話目「一握の砂」{netabare}
石川啄木の歌集として有名。「春と修羅」もそうだけど、中には色んな詩や歌が入ってる(し、全部理解している訳でもない)から、もしかしたらなんかぴったりのがあるかもしれない。ただ、個別のタイトルまで示されているわけではないから、表題作を考えるしかないんだけど、確か二首目に「一握の砂」というワードが使われていたはず。その意は「一人一人のちっぽけな人間、一瞬一瞬を大切に生きていこう」みたいなことだったかと。う~ん、まあ、関係あると言えば、関係あるか? 無いと言えば無い。

ところで、なんで賢治と啄木が続いたのかな? 二人の共通点と言えば、「岩手県出身」「売れる前に若くして死んだ」ってことだけど、調べたら監督も構成も関西だから、岩手は関係ないか。まあ、「若くして死んだ」ってことで、「命短し恋せよ乙女」的ななんかなの?{/netabare}

3話目「月に吠える」{netabare}
日本近代詩の父と称される、萩原朔太郎ですね。「月に吠える」は全編を通し、死や絶望といったネガティブな雰囲気満載だけど、まあ確かに新人賞に落ちた話だし、ネガティブと言えばネガティブ。ただ、それを茜に慰められニヤニヤしてるくらいだから、朔太郎の雰囲気は感じられない。

過去3話の共通点、「岩手」「夭逝」は崩れたけど、「その詩人の第1詩集」という共通点は生まれたかな。「若さ」ってこと?

いや、これは、1話「始業式→春」、2話「体育祭→砂」、3話「月」という、なんの深みもないサブタイですな。。。{/netabare}

4話目「通り雨」{netabare}
……誰の作品かな? これまでのパターンだと、近代に活躍した詩人や歌人なのかな? 正直、分からない。なんなら、「雨ニモマケズ」で良かったんじゃ?
→ニャンキチ君さんから、情報提供。宮本百合子さんの小説と判明。短編だったんで、青空文庫で読んでみました♪
→確かに、雨宿りの小説だったんで、これまでで一番作品の内容の繋がりが深い。そして、これまでで一番マイナーな作品。邪推すると、「今までのサブタイはタイトル重視でメジャーな作品を選び、今回はたまたま、小説の内容も知っていたから、本編との内容まで関連させてみた」とも考えられますね。{/netabare}

5話目「こころ」{netabare}
夏目漱石の代表作ですね。まあ、三角関係繋がりで分かりやすい。にしても、じゃあ最後に、茜も千夏は自死を選択することになるのかな、「こころ」展開なら(もちろん、それはないけどw) 「しかし、 君、恋は罪悪ですよ」{/netabare}

6話目「走れメロス」{netabare}
ここでようやく、太宰ですね。有名な短編だからしっている人も多いだろうけど、友の命をかけて走る話で、「信頼」「真の友情」なんかがテーマ(ほんとはもっと深い解釈はあるけど)。まあ、茜が陸上部で「走る」つながり、親友の告白を許容できるかで、「真の友情」と、内容とも少しリンクするサブタイでしたね。{/netabare}

6.5話目「道程」{netabare}
高村光太郎の詩。海外留学を通し、これまでの自分の人生のルーツを考えてきた時に、自らに流れる父親の教えや日本の文化が根底にあったことを自覚し、今後の人生を自らの力で切り開いていこうという、「自立」「決意」の詩。まあ、これは内容には関係なく、(これまでの)「道程」をおさらいするという、タイトルだけで決めた感じですね。{/netabare}

7話目「惜しみなく愛は奪ふ」{netabare}
よく分からんからググったら、有島武郎の評論集? 当然、読んだことないよ(笑) wikiによると、「人を愛するということは、相手の全てを奪って自己のものにする」という思想(エゴイスティックな愛)を表しているらしいけど、なんか、「アイラブユー=月がきれい」と、逆の捉え方じゃない? このタイトルで、良いのか? {/netabare}

8話目「ヰタ・セクスアリス」{netabare}
森鴎外の小説だね。ラテン語で性欲求的生活。まあ、二人とも、芽生えてたしねw{/netabare}

9話目「風立ちぬ」{netabare}
言わずと知れた、堀辰雄さんの小説。ジブリで一気に知名度上がりましたね。愛する男女の別れ。まあ、遠恋にかけてるんだろうね。{/netabare}

10話目「斜陽」{netabare}
またもや太宰。サブタイでの同一作家は初めてですね。つかこれ、没落貴族を題材にした、滅びの美がテーマなのだが、二人の恋愛は崩壊していくってことかい?{/netabare}

11話目「学問のススメ」{netabare}
言わずと知れた、福沢諭吉の名著。まあ、勉強しろってことですねw{/netabare}

12話目「それから」{netabare}
まあ、あんまり深い意味はなく、「それからの二人はどうなった?」だけだと思います。一応、「それから」も恋愛の話で、主人公が結婚を決意する話だけど、もし、「それから」の主人公を小太郎に重ねるのなら、小太郎は無職のロクデナシなのに、茜を嫁にもらったということになるよ(笑){/netabare}

〈結論〉
多分、サブタイは響きやタイトルの言葉の意味だけで使っていて、その小説の中身とアニメの内容まではリンクさせていない。いや、一部リンクはしてるんだけど、まあ、「内容まで合うなら合った方が良いよね~」くらいにしか感じない。途中でそれは分かったんだけど、書き始めたから最終話まで書かなければいけないという、苦行だったw
{/netabare}

【各話感想(アニオリのため、ここも長いw)】
{netabare}
1話目
{netabare}
犬大大募集のクダリは、(大人から見れば)クダラナイことでも楽しんでしまう子供の有り様を表したいんだろうね。鍵の貸し出しBOXとか部活の雰囲気とか、結構リアルです。格好つけてアイスコーヒーね。親同士の挨拶とか、マジ恥ずかしいよね。親に思春期と言われる恥ずかしさw ヒロインの声、棒かリアルか悩むところ。作風には凄く合ってるけどね。男子中学生なんてホントにちょろいから、あの程度のことでもちょい好きになっちゃうよね。
{/netabare}

2話目
{netabare}
中学生があまり太宰に傾倒するのは感心致しませんなw 茜のフォームだけ、ちゃんと陸上部っぽく描いてるのは芸が細かくて○。目線がいちいち男子中学生だなw 女子中学生も、嫌な感じw
{/netabare}

3話目
{netabare}
修学旅行前に付き合う? ドコノセカイノハナシデスカ? うちの学校は海外だったからか、男女別でしたよ(涙)。陸上の大会の雰囲気はかなりリアルだね。作法をやたらしっかり守った参拝。小太郎と拓海、静と動の対比ですな。ここで、「月が綺麗」……なんかこう、痒くなるなw 両者とも、「月が綺麗」では共通してるものの、茜は空の月を見ていて、小太郎は水面の月を見ている点に、二人の微妙な違い、まだ交わりきっていない心を観ることができて、そこは上手かったです。
{/netabare}

4話目
{netabare}
まあ、そこに携帯隠すのは、女子ならすぐに思い付くよね。修学旅行初日に箱菓子買うなんて、旅行初心者だねw 送信だけで、スマホ没収はなかなか良い展開。色んなパターンいけるね。でも、最近の修学旅行でスマホ持ち込み不可とかあり得ないと思うんだけど、安全面考えても。学校も持ち込みOKでしょ、授業中にいじらなければ。そこで不機嫌になる茜、なかなか萌えポイント高し。ここで付き合うということは、この後色々波風がたつのでしょうね。そして、最後に同じ月を見られれば、3話での伏線が生きてくるけど、果たして二人の見る月の違いが伏線だったかは、微妙かな。それはともかく、Cパート、修学旅行で当たり前のようにラブホに行くカップルって、(茜達との対比かもしれないけど)作品の世界観、ぶち壊してない? あそこ、慢喫じゃあダメだったの?
{/netabare}

5話目
{netabare}
誰にも知られずに付き合ってる、思春期特有のあの感じ、良いよね♪ なんか少し、少女漫画展開? 付き合うってなにするの、ね。検索世代めw しかしこの作品、不易流行というか、(スマホを使いこなす)最近の中学生の中にある、昔から変わらない部分(純愛)を徹底して描いてますね。自分が中学生だったら、普通に千夏の方に惹かれるかも。小太郎が千夏と昼休みを過ごすのは嫉妬するのに、自分が拓海と放課後を過ごすのはOKなんて、ホントに女子ですね、茜さん。漱石はまあ、三角関係好きだしねw あと、漱石はアイスクリーム好きです(関係なしw) 最後のは、太宰の「斜陽」の一節ですね。この展開、千夏が「茜が小太郎を、もしくは小太郎が茜を好き」なことを知ってるか知らないかで、小夏の評価って180度変わるよね。
{/netabare}

6話目
{netabare}
アイス一口頂戴って、彼氏はあげないよってことの伏線だね。出版社からの呼び出しが大会当日って、これは、夢か恋か?の展開になるのかな。470円が高いと思うなんて、中学生だな~。なぜ、3月9日? 先にちゃんと言う茜は偉いが、分かった上での行動なのね、千夏さん。千夏の評価は、ややダウン? まあ、確かに純文学は儲からんが、その言い方は、純文学にもラノベにも角川(山)文庫にも失礼じゃ? 渡されたラノベ、「小林さんちの台所事情」って、なぜに異種間交流させようとするかな(笑) 夜に「会いたい」「私も」なのに、あくまで朝早く図書室ってところが、中学生(笑) 小夏、ちょっとやりすぎ暴走しすぎで、中学生らしいけど、評価は下がるだろうな。
{/netabare}

前半抄
{netabare}
ガチの総集編だった。新カットもないし。OP映像だけ変わったけど。Cパートでもなんでも、少しくらいおまけがあっても……。まあ、ここまでかなり作画は頑張っているので、許します(上目線)w 後半もファイトです!
{/netabare}

7話目
{netabare}
東京ドームシティ、大学近かったから、何回行ったか分からんくらい行ったな。千夏さん、(このアニメが好きな層からの)好感度だだ下がりっすね(汗) ここまでプラトニックな恋愛や、中学生ならではの不器用な恋愛を描いてきて、それが好評だった中での、この三角関係展開。吉と出るか凶と出るか。コタ君、格好良いな~。まあ、ヒラ君からすると、「ふざけんなよ~。思わせ振りな態度とりやがって~。」だよな。千夏さんの涙で好感度回復した剣道部は、ちょろいw すごいどうでも良いんだけど、今、たまたまレンタルで観てるのが「私モテ」で、落差がパナイ(笑)
{/netabare}

8話目
{netabare}
いや、よほどの有名人以外は、付き合ってる程度で注目されんでしょ、今日日。まあ、同じクラス内でってのは気まずいし、リスク高いけどね。宿題のワーク(表紙)、超リアルw 両者とも、浮かれてますね。いや、握らせるの千円って、ケチか(笑) アホだな~、中学生の恋愛なんて、金使わずに楽しめることこそ、醍醐味なのにね。大人になったら、金使わずになんて無理だし。いちいち許可制ってのが、中学生だね。先週からキスしか頭にないね。夏祭り、やっぱ良い曲だよね~。
{/netabare}

9話目
{netabare}
進路と恋愛。遠距離になりそうですね~。茜と小太郎、どっちが相手に依存しているのかな? どっちもかな? 女子で13.70は、普通に考えて速いけど、まあ、市ではというレベルで、県には届かない感じですね。千夏さん、ヒラ君、未練ですな~w
{/netabare}

10話目
{netabare}
県外なのに一緒の学校受けるとか、引くわ~。と、ならないところが、中学生だね。中学生通しの寒いノリがリアル。ちなみに、男にとって、純粋な意味での女友達なんていないけど、女性には純粋な意味での男友達がいるというのは、自分の経験則です。小太郎、の心狭~い。中学生の恋愛、暴走中ですね(笑)
{/netabare}

11話目
{netabare}
親が金ださなけりゃ、県外の私立なんて行けないしね。お姉ちゃん、正論w まあ、親が死んでも腹は減る、とも言うしな。まあ、普通は引くよな。親の心、子知らず。まあ、中学生なんてガキんちょだという話。試験に落ちる展開を期待してしまうな、リアル路線できているだけに。
{/netabare}

12話目
{netabare}
やはり落ちたね。まあ、そうだろうね、この作風なら。流石に、受験に落ちた程度で、人間失格はやり過ぎw 千夏さん、もう少し待ったらチャンスくるのに(笑) まあ、そこまで打算的に動けない、ということかな。いや、普通は告られたことなんて、言わないよ(苦笑) 千夏さん、どうやって見つけたの(笑)
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 70
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

今宵の月はどんな色?

オリジナルアニメ 全12話

漱石の逸話をご存知であれば、文学の香り漂う静の佇まいをタイトルから感じとれるでしょう。
総合9位(2020年11月)。旧採点方式でも一桁台だったような… 名作の誉れ高きラブストーリーの逸品。
とっとと観ればいいのにあにこれ登録ごくごく初期から『観たい』棚に入れたままようやくやっと。心が整った時に…とワケわからん理由で寝かせておりました。例によって期待値コントロールが重要なやつですね。フラットな心持ちで臨まれたし!

結局、心が整ってたわけでもないまま突入。読後…じゃなくて視聴後の感想は『大満足』でした。

 中学三年生の男女の恋物語

はい。太宰読みました。漱石読みました。尾崎豊も聴いてました(違っ)。“なろう”前夜でラノベの始祖スニーカー文庫なんてのも身近にありました。私の中学生時代。
色恋話は無縁だったので、噂になった男女にはやっかみ半分でひやかしたりゲスな問い詰めをしたものです。そんなんでは噂になりたくない気持ちは痛いほどわかります。

 こうしてなにかしら過ぎ去りし日々とピントが重なる瞬間に出くわします

それにビンゴと言いますかあくまで友達の話ですけど…好きな子が陸上部の有力選手だったりして村下孝蔵「初恋」{netabare}(※第3話の挿入歌){/netabare}に自分の心情を重ねていた思春期。目で彼女を追っちゃうんですよね。それに部活違うから同じ部員同士で仲良くしてるのを見かけると無駄に焦っちゃうみたいなところある。えぇ…友達の話(キリッ)

 酸いも甘いもそこらじゅうに仕掛けられたキュン死地雷を踏み抜くと沼確定です


ついつい主人公安曇小太郎(CV千葉翔也)を通してヒロイン水野茜(CV小原好美)に恋をしてしまうおっさんの私。わりと気持ち悪い構図です。正確には中三の自分に戻って恋をしていた…なんでしょうけど。

 あの時こうはできなかったな~
 なんであんなことしたんだろう
 
リアル寄りと言われております。具体的には“見ための再現度”“心情の再現度”作画や脚本部分のアニメーションがまさにそう。そこに“自然体の演技”が加わり作品の世界観を構築している。
だからこそ我々にあの頃を想起させるのです。酸いも甘いもと言いながらほとんど酸っぱめというかほろ苦い記憶と共に。
ハーレムや変な部活は無し。父と母は普通のおじちゃん/おばちゃん。一人だけ髪がピンクなのおりますが特殊な女の子が出てくることもありません。はっきりいって地味です。
そんなリアル寄りの“見ための再現度”“心情の再現度”“自然体の演技”3点について触れとくので、興味を惹いたら是非!


■見ための再現度

冒頭1話。中3男子の制服袖が短い。急激に大きくなる身体。あと1年だから新調したくない親の思惑。
頭身デフォルメや萌え仕様とは一線を画したキャラ造形の地味さは当たり前として、背景・小道具などに作品のこだわりを感じます。


■心情の再現度

同じく冒頭1話。近所のファミレスでばったり鉢合わせた二人のよそよそしさと距離感が物語のツカミとして完璧。
※ストーリーに影響はないけど一応隠します↓
{netabare}・家族といるとこ見られるのが恥ずかしい中学生男子
・ファンタメロンを選びかけてつい見栄張ってコーヒーを入れてしまう
・「お父さん、そういうのやめてあげて頂戴。小太郎も思春期なんですから」むしろ母親それやめて!
・帰宅後にシャワーも浴びずジャージのままって異性を意識する前ならではよね
・「学校では言わないで。恥ずかしい…」中学生女子も恥ずかしいようです{/netabare}

親といるのが恥ずかしがったり異性とのちょっとした接触でドキドキしたりなんてことは、たとえ『LINE』みたいにツールが発達した今も関係ないのでしょう。年相応の心の動きはいつの時代も一緒なのです。そうはいっても
・学校では会話できないのにLINEなら饒舌になる
時代性も踏まえている。実際そういうものらしいですしね。


■自然体の演技

二つあります。ひとつは抑揚と緩急に乏しいアニメアニメしてない発声その他。声演技のプロなんだし演技指導少しすれば早速演出に沿ったものが出てくるのでしょう。そんな“自然体の演技”を演技されてます。気心知れた仲間や家族との会話のテンションに差があることもしっかり表現されてました。
もうひとつはこの作品でのお芝居の要と断言できるコレ↓

 「ん…」「ハァー…」「…うん。」

短いセリフに様々な感情を込めたり、セリフなしの吐息だけで情感を伝える声の演技が秀逸。テクニカルな意味だけではなく

 {netabare}どんな言葉を伝えたらいいのかわからない{/netabare}

この作風には必然だったのではないのでしょうか? 小利口になるのはこれより後、年齢を重ねてからでよいのです。



まとめ

単純にリアルだったら良いわけではありません。この作品を観るとあの時の自分や周りの人に対して抱えていた想いは、振り返れば些細なことで、それでも当時は一大事だったことを思い出します。
そんなリアルな感覚を視聴者に感じさせる演出・脚本は計算されていて素晴らしいものがありました。
その分キャラクターはガチガチに作り上げられたものではなくて、曖昧で感情的な10代の揺らぎが存分に発揮されていました。万能感を感じながらも簡単なことで感情や考えが揺らいで進んだり戻ったりしてましたよね?貴方も私も。

そしてリアルに寄せた物語だからこそなのでしょうか。「まあ普通こうだわな」で終わらずに「こうであったらいいな」おとぎ話ほどではないけれども細い糸を手繰り寄せたかのような結末に感動する1クールです。
{netabare}※ちなみに第1話古本屋の主人が引っ張り出したLPレコード『はっぴいえんど』ですっかり幸せな結末しか信じてませんでしたがかなり不穏だった最終盤の展開でした。{/netabare}

続編は不要ですね。きもちいいくらい「きれい」な物語です。




※ネタバレ所感

■日本人が好きな“好き”

「直接じゃないけどどう考えても“好き”ってことが伝わるほうがよくね?」
「むしろラブソングでまんま“I love you”ってダサいっしょ」

作詞に悩む某氏の言。たしかに『トリセツ』には好きだの愛してるの一言が一切ない。また「ブレーキランプ5回点滅」は未だに語り継がれております。

{netabare}「もっと喋りたい…安曇くんと」

上記のセリフが「付き合いたい」「私も好きよ」に置き換えられるとエモーショナル成分が格段に落ちるのがわかります。それで大事な一言は溜めて溜めて…ドーンでしたからね。{/netabare}

万葉集あたりの恋の歌からしてそうじゃないですか。そのまま字面を追っただけでは歌意を捉えることができません。。ものによっては暗号です。
日本人が…は盛ってるかもしれませんが、自分は「好きだ」「愛してる」を連発するのよりはこっちのほうが好みです。


■30秒の功績

{netabare}Cパートですね。だいたい15秒or30秒のエピソードが毎話2.3本。{/netabare}

{netabare}いわゆる脇役たちのキャラ回に相当するパートをここが担ってましたね。
本編はほぼ二人に焦点を絞っていてどのシーンでも小太郎か茜が登場するのでした。陸上部のイケメン比良君やショートカット千夏ちゃんらキーマンは適度に顔見せしながら、同級生’SはCパートで人となりを説明します。
こうして二人をがっつり掘り下げ、学園群像劇らしく脇役にも視聴者の目を向かせて12話に纏める。春から卒業までの一年の物語を追ったわりには駆け足と感じない構成の妙でした。{/netabare}


■太宰治のビフォアアフター

小太郎のペンネームは「安曇治」。太宰好きの中三と聞くとそれだけでめんどくさそうな子です。

{netabare}「或る実験報告。人は人に影響を与えることもできず、また、人から影響を受けることもできない。」
『もの思う葦』に登場する一節。父に「小説書いてるのか?」と聞かれ浮かんだフレーズ。{/netabare}

{netabare}「少くとも恋愛は、チャンスでないと思う。私はそれを、意志だと思う」
『チャンス』に登場する一節。小太郎が図書館で手にした一冊から引用。{/netabare}

{netabare}「人が人に影響されないなんて、大嘘だと知った」
体育祭でべにっぽを見つけた後のやりとりは示唆に富む。
太宰の否定ではなく太宰からの解放というべきか。
一方で小太郎は自身の恋愛において太宰が言うように勇気を出して意思を示し続けてたと思う。

 実践の無い知識は無用の長物

使える太宰と使えない太宰。初めての恋で手探りしながら頑張ったからこそ手にしたものが血となり肉となる。こうして経験値は溜まっていくのだと思います。{/netabare}


■最終回※未見者開いちゃダメ、絶対!

振り返ってどんな話だったかは小太郎と茜の掛け合うようなモノローグで全て説明がつきます。

{netabare}小太郎<初めての恋だからまだ何も知らなかった>
   <すごい緊張して手の繋ぎ方、キスの仕方、友達にも秘密で、恥ずかしくて>
茜  <いつもどうしていいか分からなくて…だけどあの時勇気を出して伝えてくれたから>
   <ずっと一緒に歩いて行けるって信じられた>
小太郎<好きな人が自分を好きになってくれるなんて>
茜  <奇跡だと思った>{/netabare}

めちゃくちゃ一生懸命な二人の恋を応援した全12話でした。

{netabare}女の気持ちはわからんので小太郎について
A.「なんかうじうじして煮え切らん」
B.「お祭りの日もお前なにキレてんの?」
C.「最終回、泣いてる茜ちゃん追いかけろよ!」
ABCすべからく出来ないのが普通ですよね。小利口になるのは先で良い。
なんなら今でもやりだしかねん既婚俺氏。

最終回一つとっても。。。
まずはお姉ちゃんの煽りがありました。「遠距離なんて無理」と。
⇒どうなるかわからないのだから年長者のもっともらしい一言で揺れます。そんなことあったとは小太郎もつゆ知らず、茜も「お姉にこんなこと言われてさ」と小太郎に話を振ることができない。
その流れで、千夏と小太郎が同じ高校になり、千夏の告白を断ったのは千夏から知らされてたけど、小太郎がその話をしない。
⇒茜にとっては離れている間に千夏と何かあっても内緒にされそうに感じて不安になるし、小太郎にとっては余計な心配かけたくないからだしと擦れ違いが生じる。

それこそどうしたら信頼や愛情を確かめられるかわからなくて、それがキスという形になった。
もうそうするしかなかったんだろうってのが泣ける。
なんというか、べにっぽ(芋)を置いてこうとしたり、二人ベンチに座っているところ川を流れてる重なった落ち葉がすっと二つに分かれるところを見たりしてたので、今生のお別れコースかと思いました。{/netabare}

{netabare}陸上部のイケメン君もショートの親友ちゃんもグッジョブでした。
イケメンが告白のタイミングを逃しまくるのはしょうがない。あの頃言いたくても言えなかったよ。
親友ちゃんの“どうせフラれるんだから筋を通して告るだけしときたい”も責められませんよ。

かませ犬じゃなく千夏の告白時に真正面からのカットを用意するスタッフにも優しさを感じました。
それに主役二人が頑張ったからかな。千夏が告白した橋は小太郎と茜がキスした思い出の場所だったし、胸元に飛び込んでもそこには手編みのマフラーが。魔除け…じゃなかった…しっかりセーフティが働いてるようにも思えた最終回。{/netabare}




※最後に

『徒然草』の月を使った一節にこういうのがある

「花はさかりに 月は隈なきをのみ見るものかは」

桜は満開、月は満月の夜を見るものですか?いや違うでしょうの意です。そこから、雨の夜に見えない月を想い、どこにも出かけず過ぎ去る春を想うのも良し、と続きます。
それだけで終わらず…これは男女関係も同じで、本能の赴くままアレするのが全てではなくて、逢えないつらさを胸にかかえ 果たせなかった逢瀬を想って長い夜を一人で明かす。遠い空のかなた あの人はいる・・・ 

「浅茅(あさじ)が宿に昔を偲ぶこそ、色好むとは言はめ」

と荒れ果てた家で懐かしいあの頃を思い出したりする。恋愛の情緒を知っている人とはそういうもんだよ。と締めます。

月は満月・新月・半月・三日月といろんな表情を見せますよね。
今のご時勢だと下弦・上弦なんてのもあります。

重ねた月日の分だけ“今宵の月”はいろんな顔を見せることでしょう。それでも兼好法師が言うところの“恋愛の情緒を知っている人”よろしくどの月も“きれい”だったと振り返ることのできる人生を送りたいものです。

たぶん小太郎と茜はそんな感じ。


長文お読みいただき有難うございました。



視聴時期:2020年11月 

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2021.09.16 追記

緊急事態宣言期間の合間で川越行ってきました。聖地云々抜きにして趣きや良し。
たまたま宿の裏が3話に登場した{netabare}(小太郎が告った){/netabare}神社でした。「月がきれいだね~」と家族に振ったら「そう?半月じゃん」とむべなるかな…



2020.11.22 初稿
2021.09.16 タイトル修正/追記

投稿 : 2024/10/05
♥ : 70

87.5 2 美しいで恋愛なアニメランキング2位
終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (1293)
6370人が棚に入れました
《人間》は規格外の《獣》に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。《人間》に代わり《獣》を倒しうるのは、《聖剣》(カリヨン)と、それを扱う妖精兵のみ。戦いののち、《聖剣》は再利用されるが、力を使い果たした妖精兵たちは死んでゆく──。死にゆく定めの少女妖精たちと青年教官の、儚くも輝ける日々。

声優・キャラクター
新井良平、田所あずさ、Machico、上原あかり、荒浪和沙、水瀬いのり、水間友美、久保ユリカ、石見舞菜香、木野日菜、小日向茜、井上喜久子、千葉繁、小杉十郎太、佐藤聡美、井上ほの花、佐藤利奈、麦人
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

終末ヒロインの幸せとは何なのかを探し求めた結末…儚さと切なさを感じる作品

このタイトルを見た瞬間、訳がわからない感情がわき、ひかれました。タイトルで視聴を決めてしまいました。

1話…「私のこと忘れてくれると嬉しいな」
{netabare}ある島で出会う青年と少女。島の外れで遠くの島を眺める。少女はこれが最後みたいなことをいう。
青年は知り合いのゴブリンから軍の仕事を斡旋される。武器倉庫の管理だった。倉庫に向かうと、幼女に襲われる。が、そこに現れたのは島で会った少女だった。少女に導かれた先は大きな屋敷で、青年の知り合いのとおぼしき女性(トロル)と会話する。
青年の名前はヴィレム。なにかしら軍に関係した人物のようだ。そして、明るいのに影がある少女の名前はクトリ。青年にひかれているようだった。
この世界はすでに滅んだあとの世界で、青年は最後の戦いを経験した生き残りらしかった。

冒頭でいきなりクライマックスのシーンが出てきて、最後は…とかなり悲しい始まりでした。兵器=人間ということなのでしょうね。この二人がいい感じで、でも最後は辛い別れが待っている…考えただけで切ない。
作画の感じも良いし、展開も笑いあり、グッと来るようなシーンもあるし、これは毎週待ち遠しいです。{/netabare}

2話…幼女たちに信頼されるには
{netabare}武器倉庫とはいったものの、幼い子供たちの施設になっている状況にいまひとつピンと来ないヴィレム。子供たちは大人の男性に慣れていないため、接し方が分からない。そこでヴィレムはプリンを作って子供たちに食べさせる。その結果、ヴィレムはあっという間に人気者に。
ヴィレムが気になるクトリ。アイセア、ネフレンとの会話で「あと10日」というキーワードが嫌な感じ。
ある日、ボール遊びに夢中になっていた子供の一人が崖から転落。大ケガをしているにも拘らず、平然としていることに戸惑うヴィレム。
ナイグラートに武器庫に案内され、真実を知るヴィレム。子供たちは人間の武器が扱える妖精で、世界の驚異となっている獣たちと戦えること。飾られている聖剣は強力で、自らの命と引き換えに大爆発を起こせるということ。つまり、子供たちは命を落とすことが前提で生きていて、死を恐れていないのだった。しかし、ヴィレムには聖剣に見覚えがあった。聖剣は人間族の真の勇者だけが扱えるもので、ヴィレムにも関わりがあったのだった。
クトリとアイセアが数日消えた。獣たちと戦っていたのだった。迎えたヴィレムは疲れ果てていたクトリを介抱する。クトリは心の準備(死への)ができていたが、なにか違う感情が芽生えていた。

2話で「あと5日の命」という展開…。はじめから死しか選択の余地がない子供たちは…切ない。
クトリと同年代のアイセアとネフレンを置いたのは物語的に締まっていいように感じます。性格もバラバラだし、クトリ一人では重すぎだったので。
ヴィレムにも重い過去があって、ちょっとずつ明らかにしていく感じです。{/netabare}

3話…フラグ立てるな
{netabare}ヴィレムはネフレンに手伝ってもらい妖精たちの戦いの記録を調べた。翌朝、クトリが目を覚ますと、ヴィレムがネフレンと寝ていることに嫉妬(ジト目で)。ヴィレムがクトリに朝の運動と称して戦うことに。聖剣の使い方を伝える。クトリは戸惑うばかり。
戦い終え、ヴィレムが倒れる。ナイグラートに処置してもらい、落ち着く。そしてナイグラートは子供たちにヴィレムのことを話す。ヴィレムは人間族の唯一の生き残りだと。子供たちは驚くどころか、ヴィレムに益々興味を持つのだった。一方で、クトリはヴィレムから受けた戦いかたに混乱していた。空を飛び回り、ライムスキンと会話する。そこでクトリは本音を言い、ライムスキンはクトリに自爆せずに生き残ることも選択と伝える。
帰ってきたクトリにヴィレムは聖剣とは何かを話し、クトリは生き残ることもあることを話し、帰ってきたときの約束をする。そして戦場へ…。

濃い回でした。少しずつ明らかになるヴィレムの過去。そしてクトリの変化する心がなんとも言えません。三人娘が戦場に向かいますが、全員生き残ってほしい…。{/netabare}

4話…待つ者
{netabare}クトリたちが出陣してから半月、その結果は伝わってこない。心配するなか、ティアットが夢を見たという。ナイグラート曰く、一人前の妖精兵になる兆しだという。そこで診療所のある島に向かい、検査を受けるため、ヴィレムに一緒に行ってほしいと頼む。これはヴィレムに気晴らしをさせたいナイグラートの気遣いでもあった。
診療所に向かうヴィレムとティアット。飛行挺の中でヴィレムは夢を見る、それは悲しい夢だった。初めて島を出たティアットは検査を受けるためだと思いながらもウキウキ。ティアットが夢中になっている蜥蜴映画の聖地を巡り、あちこち引っ張り回されて検査に向かう。この検査、実は妖精兵になるための調整だった。これについてはティアットも心得ていて、立派な妖精兵になると言うものの、ヴィレムは「本当に良いのか」と問う。
翌日、雨降るなか、建物の雨漏りを見ていると外が慌ただしい。作戦は失敗したとかなんとか言っている。夢の中の描写と一緒になったヴィレムは焦る。そして情報を聞き出し、本当に失敗だったことを知る。愕然として膝から崩れるヴィレム…。そのとき、聞き覚えのある女の子たちの声が聞こえてきた。振り返るヴィレム、そこには三人娘がいた。ヴィレムは能力で瞬時に三人のもとへ飛び、そしてクトリを抱き締める。

先ずは無事に帰ってきて良かったよ…。ヴィレムがところ構わず抱き締めてしまうシーンはグッときたけど、表情がいまいちな気が…。それと、けっこう大雑把な流れになった気がします。もうちょっと丁寧に、じっくりためてからでも良い気がしました。とはいっても、この流れの話は好きなんですけどね。
今回の作戦が失敗だったということはどうなるんだろう? このあたりは次回明らかになるのかな? あと気になったのは噴水の像。確かOPに出ていたような気がするんだが…。{/netabare}

5話…ヴィレムはなんだかんだで
{netabare}三人娘の戦いの様子が語られる。敵は精神攻撃、予測を超えていた。そのための撤退だった。クトリは調子がいまいちである。
フィラのお願いにライムスキンは応えない。それどころか、ヴィレムに押し付けてしまった。かたくなに断るヴィレムだったが、その考え方は正論だった。フィラといつの間にか観光になっていた。しかし、それを狙う輩が。フィラの父親は市長で、反対派が反乱を起こそうとしていたのだ。そのために娘のフィラを誘拐しようと狙っていた。
ヴィレムはわざと狭い場所へ連れ込み、その一団をのしてしまう。なんだかんだ言いながら優しいのである。
島へ帰る直前、軍の一人に呼び止められる。ヴィレムはその名前を聞いて残らざるを得ないと考え、三人娘とティアットを見送った。

クトリに変化が生じてきた感じです。ヴィレムと離れてしまうことにかなり不安なんですけど…。
ヴィレムが残る理由は次週へ持ち越しですが、ヴィレムの過去が明らかになるのでしょうか。どうも転換点に差し掛かっているようで、目が離せません。{/netabare}

6話…良い最終回…じゃないのね
{netabare}ヴィレムが残った先には大賢者が待っていた。賢者はヴィレムの500年前の知り合い、スウォンだった。スウォンはヴィレムが石化した後も戦い続け、一度死んだが呪いをかけ不老不死になっていた。
ヴィレムはさらに意外な人物と接触する。頭蓋骨姿になっていたヴィレムが倒したイーボンキャンドルだった。スウォンとイーボンキャンドルからヴィレムが空白になっていた500年の話と妖精の話が若干される。二人はさらに核心を隠していた。
一方、クトリは苦しんでいた。何者かに精神が乗っ取られようとしていたのだ。これは生き残った妖精の宿命らしかった。ヴィレムが島へ戻って、クトリの状態を知る。ナイグラートと語らう。そのとき、クトリが目覚ます。クトリは先を考えず、ただただヴィレムに会いたい一心で帰ってきたのだ。

やっととというか、世界観が見えてきたような回でした。淡々と進むけど、もう中盤なんだ…。ヴィレムとスウォンの会話の珍妙なこと…。あの声で少年のような話しぶりは違和感より笑ってしまいましたが。
最後、単純な手法なのに、クトリの一声で涙止まらなくなってしまいました。弱いんだな、こういう展開…。これが最終回でもいいよと思うくらいです。{/netabare}

7話…続くのですね…
{netabare}クトリが目を覚まして数日。クトリには微妙な変化が生まれていた。ナイグラートに調べてもらったところ、反応が変わっているという。聖剣に近づかない方がいいと言われる。
ヴィレムは約束のケーキを作っていた。子供たちも大喜びだが、それはクトリとの約束だったケーキだ。クトリはそれを食べ、帰ってきたことの思いをヴィレムに伝えた。
一方、妖精兵はクトリたちの他にもいたのだ。ラーンとノフト、二人は地上の探索隊に加わっていた。そこに獣が襲ってくるが、ノフトが斬ってしまう。

ラーン、見た目がイカちゃん…。獣は某新マンのツインテールだし、ちょっと気になりました。二人のキャラがどう絡んでいくのでしょうか。ED、あれ?っと思って見比べたら、ちゃんと今回からラーンとノフトが加わっていたのにビックリです。細かい。ということは、一応、この回から後半突入ということになるんでしょうね。
クトリが約束だったケーキを食べることができて本当によかった。此のフラグは折ってほしかっただけに。でも、1話冒頭で赤い髪がクトリであることはバレているし、最後は…なんだろうけど、こういうシーン積み重ねていくと、最後は本当につらそうです。{/netabare}

8話…日常からの
{netabare}上官(とても嫌みな)との会話で地上の偵察隊について話を聞くヴィレム。見せてもらった写真はヴィレムのふるさとで、しかも自分がすんでいた家の跡地だった。
ヴィレムについてきたクトリ。もはやデートである。ヴィレムが地上に降りる話を聞き、クトリも一緒に行くことに言ってきかない。上官はなぜか簡単にOKが。どうやらクトリはヴィレムの愛人と思ったらしい。
夜、流星を見る子供たち。そのうちの一人が転落し、クトリが力を使って助ける。そして、クトリは異常が進行し始めた。

クトリとヴィレムの幸せそうな展開で、そのまま進む…分けがないのがこの作品ですね。最後だけでなく、途中にも先を案じる場面が織り込まれて、不穏でしたし。回数考えると、どんどん鬱展開に入っていきそうです…{/netabare}

9話…終わりの始まり
{netabare}クトリの変化に気づいたアイセア。クトリにアイセアの真実を話す。アイセアから励まされたクトリ、日常を明るく生きる。
ヴィレムはクトリの変化に気づいていた。それでもクトリは前を向くことを決意した。
冬の日の夜、壮行会を兼ねた降雪際パーティー。幸せな時間が過ぎる。そして、ヴィレム、クトリ、ネフレンは地上に向けて出発する。

クトリの一人語りが切なく、重いです。もう戻れないであろう、いるべき場所との別れ。最終回終わって見直すとじわじわ来るような作りなのかもしれません。
時折見せていたアイセアの違和感。その伏線の真実にビックリでした。その発想はなかったです。
とうとう地上に降りました。もう残り話数を考えると地上での話を繋いで1話冒頭の場面に行き着くのでしょうね。{/netabare}

10話…地上の日常
{netabare}地上に降りたヴィレム一向。ラーン、ノフトと出会う。地上の探索隊員から蔑みた目で見られたクトリ。クトリは自分のすべきことを行動で示し、隊員たちから信頼されるようになる。
クトリの脳裏に浮かぶ赤い髪の少女。その少女に立ち向かうこれまた赤い髪の少女。
ヴィレムはクトリのための聖剣を探し出す。そしてノフトの聖剣を手入れしている時に真実にたどり着き、愕然とする。

最後へ向かっての序章という回でした。真実を知ったヴィレム、クトリがクトリでなくなる寸前の状況、二人の着地点はどこにあるのでしょうか…。{/netabare}

11話…クトリの魂
{netabare}ヴィレムの求婚に応えたクトリ。二人は照れあい、普段通りとはいかない。ヴィレムの思い出の家に着いた時、地下から衝撃が。そして落下。
地下は空洞になっていたが、クトリの様子がおかしい。クトリが向かった先には氷付けになっていた子供がいた。セニオリスの呪詛によって閉じ込められたのだった。気を失うクトリ。
そのころ、飛行艇の周りは獣たちに襲われ大ピンチ。ラーンとノフトが抑えているが、二人は覚悟を決めた。気を失っているクトリ。クトリは意識のなかで赤い髪の少女と会話する。その子供は神で、過去に勇者のリーリァの一撃によってこの状態になっていたのだ。そして、クトリの存在が何であるかを知る。
飛行艇を襲いはじめた獣。ネフレンが必死に抑える。そしてヴィレムも戦う。

いよいよラストだな…という感じの回でした。重い、重いなぁ…。
せっかく幸せなろうとしたときに起こるピンチ。まぁ、1話冒頭で分かっていたこととはいえ、あれに繋がるのか…。みんな助かって欲しいけど、どう見ても悲しい感じだもんなぁ…。来週はハンカチ用意しておこう。
いままで謎だったクトリの真相、リーリァのこと、赤い髪の理由、とにかく詰め込んだので一回では掴みきれず、結局三回見てようやく納得。もう少し丁寧に描いてほしかったです。1クールだから仕方ないのかな。{/netabare}

12話…クトリの幸せとは
{netabare}飛行艇が獣たちに襲われる。ラーンもノフトもネフレンも限界に近い。ヴィレムは勇者になりきれなかった勇者。聖剣を使わなくても倒してしまうが、体がもたない。ラーンに自分の過去を話す。
限界を越えようとしていたネフレン。飛行艇から落ちそうになる。ヴィレムは救おうと手を伸ばすが、ネフレンは自ら落ちていく。追って落ちていくヴィレム地上に落ちる瞬間、クトリが救う。クトリはヴィレムを救うために自らを犠牲にしようとしていた。ヴィレムとのこれまでが幸せだったとこを強く思い戦う。そして消えた。
日が経つ。ヴィレムとネフレンの消息は分からない。クトリは消えた。そして青い髪の毛の少女が誕生し、大賢者の探査装置には波紋が二つ広がっていた。

1話冒頭で結末分かってはいたが、辛い結末でした。クトリの「誰がなんと言おうと、世界一幸せな女の子なんだ」はいかん…堪えきれません。その前のネフレン落下シーンですでに堪えきれなかったんですけどね。スカボローフェアはキツいなぁ…無理、堪えるのは無理。アイセアがぼろぼろ泣くシーンは泣き返しです。{/netabare}

今期もっとも期待した作品ではありましたが、一番とはいかなかったかなという感じです。それでも十二分に見ごたえあったと思いますし、良い作品でした。
ラストにきて次々と明らかにされていく真実や世界、頭追い付くのが精一杯で、2、3回見直していました。腑に落ちない点があったので、原作のあらすじを確認しましたが、なるほど、あと3話くらいあっても良い感じだったのですね。
ヴィレムが氷付けになる前の話し、リーリァとの繋がり、そういったものがもうちょっと掘り下げてくれたならもっと面白かったでしょうしょうね。

クトリというヒロイン、本当に良くできたヒロイン像だったと思います。ヴィレムとの出会いから信頼を寄せるまで、好きになっていく過程、自分の真実を知り、それでも前を向いて幸せになろうと進むところも良いです。最後のクトリとヴィレムの掛け合い、さすがにツラかった…。

OPの田所さんの曲、今期一番のお気に入りです。すごく心情に迫る感じがとてもよかったです。EDのTRUEさんはあんていしています。歌詞が書き込まれていたのは今どき珍しい。

二期があるとすると、別のヒロインの物語になるとのこと。クトリの物語が良くできていただけに、どんな話になるんだろう。やっぱり原作は読んだ方が良いのかな。

儚く散ってしまう少女の生きた過程を題材としています。こういった切なくなる話が好きだなという人にお勧めします。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 51
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

HE once was a true love of mine

【2016/06/30 誤記訂正】


原作については何も知らないが、いい加減に、マーケティング会議で凡庸なブレーンストーミングの果てに多数決で決めたようなタイトル付けはやめるわけにはいかないのだろうか。
アニメの第一話を見た限りでは、十分にテーマ性も世界観も詰め込まれた物語に見えるのに、出版する側が創作性より市場を優先して目配りしているようでは作者が浮かばれないだろう。


一話の冒頭から、重苦しい展開を予想させるような描写で幕を開けるが、続く『スカボロー フェアー』でオッサンは完全にやられた。

同世代の視聴者であれば、文句なくサイモン&ガーファンクル版の『スカボロー フェアー』を思い浮かべるだろうが、別離を想像させる切ない歌詞が、「彼女」を想うものから「彼」を想うものへ変えられているのは、歌い手の性別だけではなく、先の物語の流れに合わせたのだろうか。
それに加えて、サイモン&ガーファンクル版の、あの不穏な輪唱の歌詞まで想起させて、より物語の行く末を(勝手に)想像させて来る。

名曲と共に登場した物語は、どのように流れていったのだろうか。


{netabare}ラストで再び流れる『スカボロー フェアー』は、やはり、この曲が物語を象徴していたと思わせる。

彼は私の大切なひと「だった」、と語る歌詞は、過去を「振り返って」あの時が「幸せ」だったのだと告げるものだ。
物語を通じて次第に明らかになる希望の無さは、ヒロインから「記憶」が剥落していく描写と並行して、「未来」から希望が次第に「消えてゆく」事態を表現している。

あの、物語の冒頭こそが「幸せ」の頂点であり、そこから滑落していく過程を象徴するものとして、この曲はある。

だが、「運命」に翻弄される悲劇だと一面化しきれないのは、サイモン&ガーファンクル版の、あの輪唱の記憶のせいだ。

>由来も遥かに忘却された いくさ に

>戦え、殺せ、と

>将軍たちは、兵士を駆り立てる

サイモン&ガーファンクル世代の視聴者としては、この詠唱(私的な意訳)を作品外から幻聴してしまう視聴を止めることが出来ない。
製作者の意図を度外視して、この詠唱を二重化する効果を含めて『スカボロー フェアー』を採用したという視聴を、あえて選びたいと思う。

そうであってこそ、ラストの、主人公とヒロインの「死」と「幸せ」が奇跡的に融合されるあの特権的な瞬間が、誕生するだろう。
与えられる「運命」としての「悲劇」であれば、それを「肯定」する事にも深みは生じない。
二人が「将軍」が「兵士」に死を命じるような「やりきれなさ」を受け入れてしまうことが、ラストの割り切れないやりきれなさを生む。


将軍と兵士の「やりきれなさ」は、「世界」の構造として表現されている。

本作の「世界」は、ひどく「堅い」印象があるのだが、これは設定の各要素が、互いに支え合うように配置されていることによる。

破滅的な超兵器によって半ば地獄と化した地上だが、そこから逃れて人々の生存を可能にする「島」は、「超兵器」と同根の「技術」によって「人工的」に維持されている「大地」だ。
人工的な維持機構なしで「大地」=生存は不可能で、やはり「超兵器」と同根である技術によって「生産」される「妖精」の「使い捨て」も、これもまた維持機構の一部であり、島の「生存」の為には不可欠のものとして構造化されている。
「人工島」を成立させるシステムの一切は、「獣」の支配する地上を生み出した技術と同根で、原理的に「システム」は「地上」の脅威を凌駕して浄化することはできない。
浄化できない限界性によって、「人工島」のシステムの停止=妖精の解放もまた、あり得ない。

こうして、「出口」を塞ぐように互いに絡み合う設定が作り出す窒息しそうな「世界」が、それでも作為性が希薄であるのは、この「世界」を構成するパーツが、視聴者には見慣れたものであるからかもしれない。


人工的な「大地」の維持システムの一部として、それ無しではシステムが崩壊してしまうものとして取り込まれている「妖精兵器」は、資本主義システムが必然化する、それ無しで存続が不可能である「相対的過剰人口」と相即的だ。

不景気には真っ先にクビを切られ、好景気でも最後まで安定雇用はされない、貧困との境界上に押し込められる不安定雇用の「相対的過剰人口」は、十分に好況であれば消滅するものではなく、資本主義システムの必然かつ必須のものとして、システム自体に構造化されて一体化している。
決して安定雇用を得られない「層」は、システム維持の「人柱」として、構成員の入れ替わりはあるにせよ「層」としては排除できない。
まさしく、「人工島」の維持システムとして、逃れられない「死」を押し付けられて何処にも行けない「妖精兵器」との相似を見るのは容易だろう。
どちらも、システム自体の崩壊や変質を伴わずに、脱出することが出来ない。

そしてまた、「地上」の敵を一掃し、環境や生態を一変させて「獣」の徘徊する廃墟に変えた「超兵器」と、「獣」を殺戮するために「妖精」の命を要求する「聖剣」が同じ技術から生じていることも、核兵器=原子力の関係を連想させる。

原子力発電所が、核兵器プラントから廃棄される排熱を発電機に接続しただけの、本質的に同じ設備であるのは周知のことだが、その維持がしばしば非正規労働者である現場作業員の(コントロールされているとはいえ)被曝と引き換えであるように、「超兵器」と本質的に等しい「聖剣」が妖精の生命や人格の喪失と引き換えであるのは、これも相似的だ。

別に「現実」を寓意するために、このような「世界」が構想されたとは思わない。

「世界」を、「堅い」強固なものとして構築しようとする意図が、自然に現実的な要素を引き寄せたのだ、ということだろう。


この「堅い」世界を、決して肯定的に描いているわけではないのに、抵抗や破壊に向けては物語は進まない。
破壊は、ある意味で「未来」を指向する。
しかし物語の視線は、一貫して「過去」に向いているようだ。

通常、若者向けの物語では、「過去」は脊髄反射的に劣位に置かれ、「未来」は無批判に優位におかれる。
だが、優劣を疑わない視点からは、「未来」を輝いたものとして希望する「私」は、「過去」によってしか存在し得ないことを自覚することが無い。

本作で、「記憶」の脱落によって深い絶望と恐怖にさらされるヒロインは、アイデンティティ=自己同一性は、「記憶」の連続性によって担保されているということを的確に表現している。
「私が私である」という自己同一性は、昨日の私がここにいたという記憶、1年前の私がここにいたという記憶、3年前の記憶、10年前の……という「連続性」の確信の上に成立する。

記憶の連続性が疑わしくなるとき、「私」の自己「同一性」は揺らぐ。
記憶が全て消滅すれば、「私」も消滅するだろう。私という自意識の消滅は、「私」の「死」だ。

「私」が消え去る「死」への坂を滑り落ちながら、あの時たしかに幸せ「だった」という特権的な「記憶」に支えられるヒロインを追う物語が、過去へ向けた視線に支配されるのも当然だろう。
無批判に「未来」志向の視線を「前向き」だと捉える能天気な気分は、未来を見つめる筈の「主体」=この私についての思考停止を表明しているに過ぎない。

「私」の不安定性に無自覚で「未来」の優位を漠然と信じる「前向きな」視聴からは、ラストの決戦は捉えにくいかもしれない。

あのとき幸せ「だった」、と「過去」を見つめて「未来」を指向しないラストの主人公とヒロインは、「後ろ向き」であるわけではない。

あのとき幸せ「だった」という記憶を持っている「私」は幸せ「である」のだ、と、この「現在」の「私」の一瞬に生きたのだ。

「この一瞬」にすべてが溶解するような作劇は、「絶望」とも「希望」ともレッテル貼りを拒絶する。
視聴者に向けて、レッテルを貼ってパッケージ化して差し出すことをしない製作者の「語り」は、この「堅い」世界を「生きた」キャラクターへの誠実を感じさせるものだ。


キャラクターへの誠実は、その描き方にも表れているようだ。

主人公とヒロインの恋が終幕に至るまで前景化してこないのは、そこに製作者か作者の自制を見たくなる。

保護者的な大人と未成年の恋は、典型的には「教師と生徒」の恋に象徴化できるだろうが、マンガやアニメではありふれている。

大抵は「二人が好きあっていればよい」と肯定的に描かれるが、普通の大人からは抵抗感を感じられる。
「教師と生徒」の大人と子供の関係には、抜きがたく力の上下関係が存在するからだが、「生徒」に近い読者層からは、「教師」という大人と、ある意味で「対等」になれるという力関係の逆転の満足を得たいという欲望から肯定されるのだろう。

しかし大人にとっては、力関係を背景とした恋愛は、一種のマイルドなパワハラかセクハラであって、未成年との「合意」という言い訳では、正当化するに十分であるとは感じられない。
現実に「教師と生徒」の恋を結んでしまった大人が非難されるのは、こうした大人のバランス感覚の欠如が問題視されるからだが、本作の主人公が、ヒロインの恋心を知っても距離を保っている描写は、アニメ的にやせ我慢をしているというよりも、「大人」を表現しているように受け取れる。(なにしろ主人公は500歳を超えている社会人だ)

トカゲ人間の将軍やサルベージ屋の大将が、「妖精兵器」に対してきわめて「まっとう」な公平性をもって接する描写も、ベテラン声優を配した効果を発揮して、いかにも「大人」であるバランス感を表現し得ているようだ。

こうした描き方が、終幕でヒロインの「死」を目前にして社会的な大人の配慮を捨てる二人の恋の成就を、アニメ的展開のご都合に見せない、「世界」を「生きる」キャラクターへの製作者の誠実を示している。


このような、あちこちで一般的な「受け」に逆らうような表現やストーリーラインは、「泣ける」「笑える」といったタグを掲げる大ヒットの手法を無視しているようだ。

しかし、非情で動かしがたい世界に置かれた実存が世界を肯定しようとするならば、「スカッとさせる」展開があるはずはないだろう。

「縫い目のないシャツを縫う」ような不可能な「奇跡」が、もしも起きるのならば彼は恋人に「なるだろう」という「未来」を歌う『スカボロー フェアー』が象徴しているのは、非情な世界では「未来」は「奇跡」を要求するという困難性であり、肯定しようとする実存の困難だ。

ラストシーンで誕生した新たな「妖精」が、転生による希望という「奇跡」であるのか、煉獄に送り込まれた「兵器」が一人増えたという「繰り返し」の絶望であるのか。
説明のない混沌は、視聴者のそれぞれの実存を問うものとして、レッテルなしで投げ出されている。


最後に、これだけの物語を、マーケ屋のでっち上げたタイトル付けで市場に送り出した出版社の安直は、どれだけ非難されても十分ではないと強調しておきたい。



P.S.
ヒロインの人格が浸蝕される悪夢のようなフラッシュバックの描写で、小文字でlilya(リーリア? リリア?)というキャラ名(?)が断片的に表示される。
一瞬、ilya〈イリヤ〉と錯覚させるかのような表示だが、自分の人格が消えて見知らぬ人格が立ち現われる場面で、存在者が消えてなお立ち現われる存在、は、できすぎた気がする。
作者か製作者がレヴィナスを読んでいたのかは分らないが、偶然としても、世界に投げ出された実存の物語にはふさわしいかもしれない。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 13
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ごった煮にして薄っぺらくした感じ

4話までの感想
{netabare}まず1話で思い切り興味を引いたのは、町をさ迷うシーンでカメラ固定(背景そのまま)でキャラがパッパッとテレポートする…実際にテレポートしてるんじゃなくて途中の時間をカットする演出があるのだけど、
テレポートするたびに微妙にカメラ(つまり背景)がズレる。
実写だったらそうなりがちではあるけど、アニメだとむしろ手間がかかってるワケで、そんなのをワザワザやってることに驚き。
(気付かないだけでそのようなズレる演出は他のアニメでも普通にやってるのかも知れないけど)
スカボローフェアもさることながら、ひょっとしてアニメってより実写映画を意識してるんじゃなかろうか?と思うように。
そして話が進んでいくと…1話での先入観も手伝ってアレを思い出しました。
怪獣映画と謳っておきながら怪獣を一切映さない映画…「大怪獣東京に現わる」。
怪獣が本当に現れたらどのように報道されて、人々はどう行動するだろうかってのを描いた作品、面白いっすよ。
ひょっとして終末は~ってソレ系?
原作未読なので今後の展開は知らないけど、もし最後まで地底?地上?のバケモノとの戦闘を「描かなかったら」かなりの良作になるんじゃなかろうか。
一方で描いちゃったらよくあるラノベ系で終わってしまいそう。
…しかしそんなことやるのかね?派手なアクションのないアニメって評価下がりそうだし。
クライマックスくらいは戦闘あっても、ま、まぁ大丈夫とは思うけど…。

それにしてもタイトルで損してる気がしないでもない。{/netabare}

5話感想
{netabare}あっれー?なんか変な方向に向かってないか??
序盤戦闘シーンがあったことは↑で書いた期待してたモノとはズレるけどそれは別に構わない、こっちが勝手に期待してた部分だしね。
ってか「こうなったらメガンテを使わざるを得ない」って状況までは追い込まれてないので、↑の示す「戦闘シーン」にはまだ至ってないのでセーフセーフ。
問題はそこじゃない。
新型の敵が現れて、対処方法が見付からず、浮島を一つ放棄した、ってことだよね?
う~ん…そんな状況って軍的には戦々恐々で物凄くピリピリしてるものだと思うのだけど、なーんか妙にノンビリしてない?
別部隊がコト(データ集積や検証)に当たっててヒロイン達は休養したまえってことなのかも知れないが、それにしたってなんか変。
ハドソン夫人がトカゲ男に頼み込むシーンにしても、ヴィレムの居る目の前でこれこれこんな事態なのでどうにかしてくれって言った後で「この話はできればおじさま以外の方には…」って…正気か?
あれれ?
でもって過激派がホイホイと軍にケンカ売るとな?制服で軍って分かってるんだよね?
んでもって内政がどうたら正義がなんたら…う~ん、暢気だなぁ。
なんかトータルイクリプス見てる気分になったのだけど、「お前らそれどころじゃないんじゃないの?」感が果てしない。
マンガなんかでたま~に見る「掲載誌が変わった」ってことで雰囲気が一変することはあるけど、ラノベでもそういうことってあるのかな?
いや、これ原作がどうであれアニメとしても脚本ヒドいと思うんだが…。
内政には不干渉だと軍規で決まってるなら向こうから手を出してくれないことにはどうにもならないワケで、囮に使ったことで怒られたり詐欺師呼ばわりされるのは不愉快(じゃあどうすれば軍規背かずに干渉できるのさ、と)。
ラストもウサギを殴ったんだと思うけどそれも意味フ。

とりあえず今回は捨て回と思った方が良さそう。
次回以降マトモに戻ってくれることを切に願う。{/netabare}

全話見ての感想
{netabare}終わってみれば「ありゃー?」って感じに。
今思えばハドソン夫人が出た回辺りからあれれ?だったかと、ってかそこで気付くべきだったか。
↑でも書いたけど、浮島1個沈んだことでじゃあ残った島はどうリアクションする?ってのは描かれない。
軍の活動も具体的に出てきたけど、同時にアラがやたら浮き出る形に。
活動資金は税金なのか接収なのか有志による募金なのか、とかね。

かつての自分の不甲斐なさを悔いて辛い生活に身を置く→わかる
かつて英雄としてスゲー存在だったけど今は知る者は居ない→わかる
この世界を統治する賢者に存在を知られてもそれまでの生活をそのまま→ん?

剣の調整ができるのはヴィレムだけで、もうこれだけでvip待遇待ったなしだと思うんだが…。
妖精が人扱いされないメガンテ要員だとしてもその立場は決戦兵器なワケで、扱いが雑になることはありえないような?
決戦兵器なれど消耗品な妖精の損耗率を下げられるって、ちょっとした革命クラスだと思うんだがかなぁ。
なんか、戦力増強が見込めるハズなのに放置してたり、妖精以外の対抗策全く考えてないっぽかったり、本気で化け物を倒す気は無さそうというか…危機感がなーんも無い。
これでは化け物の正体どうこうも、ふーんって感じにしかならない。

クトリの前世?侵食?もどうでもいいというか。
対決した化け物が侵食能力を持ってたってことではなく、一定以上HPを削ると侵食が始まるってことでいいのかな?
で、アイセアのケースから鑑みるに、前世の候補に挙がるのはヴィレムに縁のある連中(500年前にやらかした奴ら)ばかりってことではないっぽい?
あれ?じゃあクトリの前世が赤髪の少女だったのはただの偶然?
要は前世とやらは、生まれた時から決まってるのか後天的に植えつけられるのかようワカラン。
前者であるならクトリの前世に赤髪の少女が当たったのが都合よすぎ、後者であるなら最終回のオチが台無し。
じわじわと侵食されてく不気味さの描写もイマイチ、というか落第レベルだし(予算か?予算なのか?)。
…。
原作読めって?やだよお(苦笑い)

ところでここ(あにこれ)ではない何処かでプラメモと類似してるという指摘を目にしたことがあります。
う~ん、それはちょっと違う気がする。
プラメモは後半対応を変えたとはいえ、途中まで「そんなことをしても後で辛くなるだけだ」として主人公とヒロインが親睦を深めることに反対するキャラが居ました。
決して悪意があったってことではなく、「優しさ」由来の行動にバリエーションがあったというか。
対するこちらは二人を祝福するばっかりで、キャラに変化が無い。
ぶっちゃけ世界観を掘り下げる気が無いならラーントルクとノフトは要らんかったような…。
そうそう、ラーントルクで思い出したけど、生物兵器と生体兵器はちゃんと分かって使い分けてたのかな?
誤用してるなら誤用してるで構わないのだけど「バケモノの正体は一体何ぞ?」ってところで出た言葉なので、ハッキリさせてくれないと結局ボケボケにしかならないというか。
(敢えてどっちか分からない素振りで得体の知れない感を演出したのかも知れないが)

というかねぇ、同期に放送してたアニメでグラブルってのがありましてん。
浮島世界を舞台にしたファンタジーって共通点があって、どうしてもそれと比較してしまい安っぽく感じてしまう。
(グラブルの話も大概だが)島ごとに特産品があったりで、世界旅行をしてる気分になれた、多少なりとも。
終末も一応映画村とかあったけど…いやいやそうじゃなくて一次産業どうなってんのさ、ってのが説得力に繋がる部分だと思うのだが。
牧歌的な話を描きたいのなら人が社会生活するうえで最も根幹な部分である一次産業(農林水産業)を描くのが一番手っ取り早いと思うんだがのう。{/netabare}


総評
{netabare}浮島世界を楽しみたいならグラブル見た方が良い。
じわじわと侵食される恐怖を見たいならファフナー見た方が良い。
不幸ヒロインのラブコメが見たいならプラメモ(プラスチックメモリーズ)を見た方が良い。
転生ヲチがどれだけガッカリなのかを知りたいならケイオスドラゴンを見ればいい。
あ、大戦の生き残りネタ?う~んそれならガイアース(の1巻だけ)を見れば良いんじゃないかな、古いけど。
(ってか一時期流行ったんですよね、半ポストアポカリプスを舞台に大戦時の残党がどうこうするって話…ナウシカの影響か?)
それらをごった煮にして薄っぺらくしたのを見たければ…この作品!って感じでしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 8

82.0 3 美しいで恋愛なアニメランキング3位
やがて君になる(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (676)
2490人が棚に入れました
人に恋する気持ちがわからず悩みを抱える小糸侑は、中学卒業の時に仲の良い男子に告白された返事をできずにいた。そんな折に出会った生徒会役員の七海燈子は、誰に告白されても相手のことを好きになれないという。燈子に共感を覚えた侑は自分の悩みを打ち明けるが、逆に燈子から思わぬ言葉を告げられる──。「私、君のこと好きになりそう」

声優・キャラクター
高田憂希、寿美菜子、茅野愛衣、市川太一、野上翔、寺崎裕香、小原好美、中原麻衣、森なな子、小松未可子
ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

心理描写が秀逸すぎる名作百合作品

百合作品として結構有名な作品なので視聴。

この作品の面白いところは人物を掘り下げていく内に印象の変わる関係性だと思います。{netabare}好きを持たない侑と、相手のことを好きになれない燈子。1話、燈子が「私、君のこと好きになりそう」と早速キマシタワー。この作品は 燈子→侑 です。順調に仲を深めていき、侑の方は本当の燈子を知っていくうちに好きになりたいと思うようになります。しかし燈子がなぜ侑のことだけ好きなのか、燈子というキャラクターが掘り下げられていくと第一印象とは全く異なる見えてきます。侑の方は求めていたものが確実に自身の手に届きそうになるのに、燈子はそれを望んでいない、相反する百合関係がうら悲しく絶妙です。{/netabare}そしてキャラを描く上での心理描写も素晴らしいです。キャラ像の掘り下げ方、見せ方がわかりやすく秀逸な為、容易に感情移入することができ、一つ一つのシーンの引き締まり方が尋常じゃないです。特に6話、{netabare}好きになった理由の核心を描くシーン、そこから引き出される燈子の複雑な人物像と本当の百合関係が描かれるこの回は作品の魅力が最大限に詰まった{/netabare}神回です。サブキャラもサブに収めとくには勿体無いようなキャラが多かったです。特に紗弥香先輩は、もう1人のヒロインと言ってもいいのではないでしょうか。新しいストーリーが作れるほどにはしっかりしたキャラクターでした。

全体的に心理描写とキャラ造形の秀逸さが光る素晴らしい作品でした。{netabare}しかしラストは解決感が弱く消化不良だったので、そこだけは惜しいかなと思います。{/netabare}語りたいことはいっぱいありますが、全く言葉がまとまらない作品でした。
観ていたのはしかのこが放送されている時間でしたが、この作品があまりにも面白過ぎてしかのこどころじゃなかったですw しかもメモに時間かけ過ぎて全話観るのに7時間くらいかかっちゃいました(OP、EDは基本飛ばしてたのに...)。結構曖昧なところもありますが一参考にしてください、下にまとめてます。



話毎の感想&メモ
{netabare}1話
1話から飛ばしてきましたね。このままいけば間違いなく名作。メインキャラ2人のキャラ描写を丁寧に見せつつ、小糸の中学時代の恋路の行方と物語の導入を描いています。返事後の「ありがとう...」は男側の物語性も感じ取れてちょっとウルッとしました。そしてキマシタワー、完璧だと思える出来の導入です。1話にして余韻が残るのはけいおん!、プラメモ、ウマ娘2期以来かなあ(けいおん!は完全に個人の感想、プラメモは1話がピークだった気がしなくもない?)


2話
脚本花田さんなんですね。この人オリジナルは当たり外れ大きいけど原作ありの作品では上手くこなしてる印象あるので、この作品の場合は安心です。この人のオリジナルはダメと言いつつも、よりもいは大好きなんですどね。

いきなり!?
唐突にも感じるけど好きになる理由も一応あるし不自然ではないからなあ。親近感が色々あって好きになったんでしょう多分

小糸→"特別な気持ち"を知りたい。会長に向けてた期待が空回り(裏切られた気分?)
七海先輩→特別な気持ちをしれただけで満足、小糸から来なくて良いから好きでいさせてほしい 
ってことかな。ちょっと複雑になってきた


3話
他意のありそうな先輩に対してなんの気も止めない小糸、キャラがしっかりしてますね。

七海先輩の変わるきっかけ気になります。
今回好きになる理由補完されました。小糸は七海先輩の弱い部分を知っていったから助けになりたい、支えていきたいと考えたのかな。なんとなくだけど

「この人の近くにいようと決めた。その為に、私が諦めなければいけないものがあることに、この時はまだ気づかなかったんだ。」
このセリフが少し気がかりです


4話
百合百合してきましたねぇ。でも新キャラが百合の間に交わる男になりそうで怖い。
新キャラを不安視してたら既存の男キャラが、、何コイツ...って思ってたら見とくだけのヤツだった。このキャラの台頭で小糸の変化をわかりやすく見せてますね。

槙→裏方タイプ、人の恋路が好きなのかな?キャラは立ってるし個人的には見る専ってところが共感できる

七海先輩は自分を受け入れてくれる人に出会ったから変われたのかな。

今回、文化祭で生徒会劇をすることが決まりそう
「伝統だった劇が7年前に途切れる」は伏線?


5話
小糸→選ばれることが嬉しくなってきてる?
七海先輩に一番必要とされていると自覚している。確実に変化してるけど小糸自身変化は自覚してない?
七海先輩→小糸じゃないとダメ

関係性が絶妙ですよね。最高です

後半の日常パート好きです


6話
咲いた百合は、実はドライフラワーだった

今まで観てきた中でもトップクラスの神回来た...満点。ここまで繊細で綺麗な心理描写初めてです。そして、七海先輩の好きになった理由の核心が描かれました。

劇にこだわる理由→七海先輩の姉(七海先輩が変わったきっかけは姉の死、姉と同じになりたかったから。)

小糸→本当の七海先輩を知った上で好きになりたい(変わりたい)。

七海先輩→「好き」という束縛を持たない、ある意味都合の良い人物だった為小糸の事を好きになった。小糸は一番安心できる存在だったようです

小糸は変化を求めてるけど七海先輩は小糸の変化を望んでない、っていう互いの想いが相反する関係性がドライすぎる...小糸はそのこと理解してるのが観ててこっちも辛くなってくる。ただの百合ではなかった


7話
神回にぶち当たると数分間くらい余韻に浸る癖?があるんですが、この作品ではそれが既に2回も起きてます。

初っ端から素晴らしい心理描写を描いてますね。思春期がゆえの一時の気の迷いだった、で片付けられるのが生々し過ぎます。ガチにさせられた沙耶香先輩可哀想?入学式で七海先輩に一目惚れしたのかな。そして今回、沙耶香先輩の爆株上がり回でしたね。相手(七海先輩)の為になる関係でいるために自身の気持ちを飲み込む沙耶香先輩の優しさと強さが濃く描かれてました。何気に同性愛の扱いの難しさをも感じます。

沙耶香先輩「そのままでいてくれる間は、私が一番そばにいられるんだから。」
七海先輩「沙耶香が私に要求するのは、完璧な私だけだから。」
これは素直に紗弥香先輩が七海先輩の好きな理由の答えとして受け取っていいんですか
ね。でも沙耶香先輩、前回本当の七海先輩を知ってるような台詞があったので複雑ですね。

「燈子は誰のものにもならない。だって燈子だもの。」は全く靡かない七海先輩を一番そばで見てきたからこその決めつけですよね。こういう些細なところで関係性の深さを感じることのできるセリフ好きです。

「今はまだ十分だ。今はこのままで...」は諦めてないってことですかね。今回更に露呈した学校のキマシタワー具合、すごいですね。まさに楽園


8話
アバンから良いもの見せてもらいました。。。今回そんなに深い描写はなかったと思います。意味深に映されるあじさいについてはよく分からなかったです

七海先輩マジで難儀な性格してんなあ


9話
キマシタワー...6話からただの百合とは見れなくなってしまった(関係性が物悲しくて)。キスシーンは良かったんだけど、いつも通り「あああああああああ!!!!」とはならなかった...

槙くんは本当に好きにならないやつにすることで、小糸との差別化して変化をわかりやすく描いてますね。そして小糸は確実にかつて思い描いてたものに近づいてきてるのに、相手の七海先輩が難儀なせいで自身の本当の気持ちを押し込んでるっていう。

先生と店長さんの関係性も良いですね。
<晩ご飯どうする?最下位さん
            お肉希望>
このあっさりした会話が逆に良かったw

でも作画の質はちょっと落ちたかな。次回は立て直してほしいところ


10話
脚本完成、叶さんの勘?、観察眼凄いですね。
夏休みに劇の練習で合宿することが決まる。


「可愛くないのも嫌だけど、妙に気合い入れたと思われるのもあれだしな。」七海先輩に縛られてますね...今回も日常回っぽい内容ですが、このシーンは印象的でした。


11話
前半ラスト、紗弥香先輩が複雑そうな顔してたのは、「姉さんの後ろで隠れていた子が今は生徒会長なんだから…」の部分を聞いたからだと考察。『三角形の重心』っていうサブタイトル素晴らしいですね。

後半、今回登場のキャラが意外と重要な人物でした。「澪とお姉さんは、あんまり似てないな。」姉の知らない一面を知ったのがどれだけ悔しかったのか(悔しかったのかはわからないけど)

12話
七海先輩→姉の同級生の言葉で姉の本当の人物像がわからなくなり、誰を目指せば良いか分からなくなる。(自分自身がどんな人物なのか分からない、ここで繋がってくる演技のシーン)
「私は自分のこと、嫌いだから。」「私の嫌いなものを好きって言う人のこと、好きになれないでしょ。」・・・小糸が好きな理由?

小糸→「でもそれって、今の主人公の意思じゃないんじゃない?」「過去を基準にして結末を導くんじゃ、まるでこの劇の時間に意味がなかったみたいだ。」・・・劇→今まで先輩と関わっていた時間、過去ではなく"今"で自分を決めて欲しい(変わって欲しい)ってことかな?心理描写が繊細すぎるで。1話24分のはずか要所要所で見直してるから40分くらいかかる...

叶ちゃん可愛いなw


13話
七海先輩→「好きって言うと、安心するんだよ」「自分が誰かを好きになれることに、安心するんだと思う」「お姉ちゃんが誰かを好きになったところ、見たことないからかもね」→自分を確認して安心してる。(変化を求めてる?)

微妙に解決感が弱いですかね。でも希望の持てる描写は一応あり、タイトル回収っぽいシーンは良かったです。原作読みます
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

真面目な百合アニメ、、、いや、青春群像劇かな。

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
これまで観た百合アニメでは、トップレベルに面白かったです。

私は基本的には「ほら~。女の子同士がいちゃいちゃしてるなんて萌えるだろ~」みたいな百合モノは苦手なんですが、本作は、心理描写がメインであったこともあり、そういう部分で楽しめました。

逆に言えば、ライトなノリの微百合モノや、エロ系の百合モノが好きな方には、あまり合わないかもしれませんね。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
百合というより、同性愛。

それに対して、かなり真面目に描いていると思う。

ただ、そういう「同性愛」という部分とは別の、「闇(病み)」「歪み」がそれぞれのキャラにあって、独特の魅力があった。

侑は「誰も好きになれない」。七海は「誰にも好かれたくない」。槙は「他人の恋路を楽しむ」。紗弥加だけがシンプルに「同性愛の悩み」。

彼ら彼女らは、それぞれが主人公に成り得るだけの魅力が、深みがあるキャラクターだった。だから、本作は青春群像劇なんだと思う。恋愛の悩みの裏にあるのは、アイデンティティの確立。まだ「何者かになりかけている」彼ら彼女らだからこその、輝き。

原作者は百合作品を描く理由として、(Wikiから引用)「{netabare}人を好きになる気持ちがあまりにも当たり前で説明不要なものとして描かれている作品を自然に受け入れられなかったが、同性愛を題材とした恋愛作品には、相手を好きになる理由や葛藤、あるいは理屈をねじ伏せてしまうような強い関係性が描かれていることが多く惹かれていった。{/netabare}」と述べている。

世の中にある大半の作品は、「人は恋愛するもの」「恋愛は正義」という前提に立ち、「どう恋愛するか」「誰と恋愛するか」を中心に描くが、本作は「そもそも恋愛する必要があるのか」という根底部分からの問題提起をしている。この点は特に面白く、本作がただの百合萌えアニメと一線を画している最たる点だろう。

そんな「自分を確立できていない」登場人物達の中でも、アニメで描かれた範囲では七海が魅力的だった。

自分のことが嫌いだから、そんな自分を好きになる相手のことは嫌いになる。でも、自分のことは誰かにさらけ出したい。さらけ出して嫌われたら嫌だし、さらけ出したして好きならたら、それも嫌。

つまり、もし自分のことが好きになれたら、自分を好きになる相手のことも好きになれる。メンドクサイながらも、可愛い女の子。

完璧な姉に憧れ、そんな姉が死に、家族や周囲は沈み、だから姉自身になろうとした。

このあと、七海はどうなるのだろうか? 死者(姉)は成長しない。生者(七海)は成長し続ける。だから、いつか必ず姉に追い付き、追い越さなければならない日がある。その時、初めて七海は「君」になる。つまり、これはある種の「姉殺し」の物語である。

物語は、かなり良いところ(中途半端)で終わる。最後、生徒会劇までやらないのは意外だった。普通なら「放り投げるなよ」と評価を下げたくなるところだけど、本作に関しては「これもアリ」だと思った。

原作連載中のアニメのラストは主に3パターンで、Aアニオリにして完結。B俺達の闘いは続く。Cキリの良いところでキッチリ終わらせる。

Aはうまくいけば好評、下手すれば大バッシング。Bは大抵叩かれる。Cは一番良いが、尺の問題で毎回できる訳じゃない。

本作はBの俺たたエンドだと思うけど、なぜ腹が立たないかというと、①繊細なテーマだけに、下手にいじってほしくない。②最終話までに丁寧に心理描写を重ねてきたから、十分に行間を読める(満足できる)。③最終話の気合いの入った作画や美しい挿入歌といった演出が見事で、単なる日常回にある程度のカタルシスを持たせたアニメスタッフの手腕。 などが、重なったからだと思う。単純に2期を観たいし、2期やらんなら原作読みたい。良いラストだった。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
本作は百合アニメだが、登場人物達は同性愛以外にも悩みを抱えており、同性愛の要素を除いたとしてもなお、魅力があるキャラクター達だった。特に七海はメンドクサイながらも可愛い良ヒロイン。

本作の凄さは「そもそも恋愛ってする必要あるの?」という根底からの問題提起。そして、ある種の「姉殺し」とも言える成長ストーリー。

ラストも深みがある「俺たたエンド」で、2期が楽しみになった。
{/netabare}

【余談~優秀な兄、姉に持つ気持ちの、性差?~】
{netabare}
七海が、「姉になりたい」と言った時、「きっと作者は女性なんだな」と思いました(勿論、他にも女性らしい視点は多々ありましたが)。

私にも優秀な兄がいるので、七海の気持ちは半分理解できます。確かに兄には憧れましたが、どちらかとライバルで、追い越すべき存在でした。これが10歳も違えばただの憧れだけど、1~3歳なら、下手すりゃ勝てるしね。けれど、特に小学生くらいの数年間って、スポーツにしろ勉強にしろ遊びにしろ、絶望的な差があって。周りからは「兄貴と同じ年になったら勝てる」と言われたけど、それじゃあ嫌で。あくまで、「今、対等な条件で」勝ちたかった。それが、男兄弟の一般的な感覚だと思います(多分)。

だから、「姉になりたい(同化)」という欲求は、共感はできないけど、なんか、「女性っぽい」と思いました。女性って、お揃いとか女優が使ってるコスメとか、好きだしね(多分)。

と、ここまで書いて、原作者が男性だったらどうしよう。まあ、だったら「女心が分かる素敵な男性」ということで(笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
侑の視点(オウンビュー)が多用されるってことは、侑に感情移入しながら観てほしいってことかな? これは男子君、可哀想だな~。普通にいけるって思っちゃうよな。てか、これでありがとうって、この男子君、人間出来すぎだよな。百合なんだな~。完走できるかな?

2話目 ☆3
沙弥香さん、完全に嫉妬闇落ち要員くさい(笑) ここでキスかあ。意外と展開早いな。侑の性格というか、性根が独特ですね。

3話目 ☆3
アカリの方がちゃんと恋愛っぽい。七海がやけに可愛らしく迫ってくるし、侑の塩対応が男前だな。その演説は、、、悪目立ちしないか(苦笑)

4話目 ☆4
剣道やろうよ(笑) この学校の生徒会役員は、会長の任命なんだな。台本に七海がいたな~。七海はいつも発情してるな~。ソッコーで見られてますやん(笑) 槙くん、実は腹黒い? 槙くん、攻めるな~(笑) 槙くん、サイコパスやな~。

5話目 ☆3
小説で、ひと波瀾? ウチくる? 七海が完全に負けてるな。

6話目 ☆3
ついに、沙弥香の怖さが表に出てきた。なんかこう、難しいな。歪んでる感じだな、お互いに。

7話目 ☆4
沙弥香さんはガチだからな~。現文なんて、やることない、確かに(笑) 歪んでるな~。大人の百合カップルだな~。LGBTのことに、(多分)真面目に踏み込んでいる感じがなんか良いね。

8話目 ☆3
これ、本当に「今」となっては、なんだろうな。紗弥加さんの、怖さよ。七海がまた、怖いな、やっぱり。

9話目 ☆3
喫茶店のお姉さん、素敵だな。あれ? 惚れた?

10話目 ☆3
嫌われない一番の方法は、好かれないことかな。私も遊びでいくつか書いたことあるけど、わりと難しいよね。「なんでもない会話なんでもない笑顔なんでもないからふるさとが好き」って感じかな。

11話目 ☆4
着替えのシーンが、やけにリアル(いや知らんが)w 姉さん、全然タイプ違うんだな。姉になりたい少女が頑張った結果、似てないとか、酷い話だよな。

12話目 ☆4
この脚本、うまく出来すぎだよな(苦笑) かなりすごく甘えちゃう。これ、男と女なら、批判されてるのかな?

13話目 ☆4
水の表現、良いね。お、踏み込んだ。電車の隙間から景色見えるところとか、めちゃリアル。レズビアンやバイセクシャルじゃなく、女性と付き合うという立ち位置なわけね。劇で終わらせず、放り投げたな。原作連載中で、アニオリラストにするより、行間を読めってことか。タイトル、「やがて君になる」じゃないんだ。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 53
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

それでも、向き合っていくんだ

高校1年生の小糸 侑が、好きという感情に向き合う作品。
{netabare}
本作は百合作品です。それは作品が七海 燈子という人物に、主人公へ告白させたから。
ですが、同時に、本作は百合というジャンルの中にありながら、恋愛対象への「好き」という感情を解き明かしていくことがテーマになっていると感じました。

それは小糸侑という少女が、高校1年生で人を好きになるという感情が「わからない」としたからです。

1話の例を出せば、侑は、卒業式に中学生時代の男子に告白されていた状態から始まります。高校生活が始まっても、彼への返事を出せずにいました。
さて、1話の内容そのまま書いてしまいそうなので、詳細は省きますが、
要は、侑にとって、男性に告白されようが、同性に告白されようが、彼女は好きがわからない、
もしくは、侑いわく、少女マンガやドラマみたいな、きらきらしたものがないと、感じているのです。

彼女にとって、きらきらと、好きと言ってきた相手に感じてしまう心こそが、彼女のイメージしてきた、「好き」なんですが、
現実ではそんな事はなかったことが、彼女の疑問を生むことになります。

また、「好き」というテーマを、燈子という、同性愛の視点から、男女の垣根を越えたテーマとして、扱ってしまっています。
燈子という、「好き」がわかってしまった側の侑へのアプローチによって、侑はどう「好き」を考えていくか?

「好き」を考えることと、燈子を好きになるかは別の事です。
これが好きってことなんだと、燈子の行動をみてわかったと感じるのではなく、
彼女の疑問の初期衝動、好きといわれた人に、その時にきらきらを感じない。その感情を大事にして欲しいなと思い、期待してみさせていただきます。

PS.百合作品はあまり好きではないので、燈子が侑に何かするたび、これは、
友人のやり取りとしてなのか、それとも思い人へのやり取りとして、正しいのか、
困惑しつつ、セーフ、アウト・・・セウトな感じで見ています。

【恋に恋して、人に恋せず】
{netabare}
どこかで侑の気持ちにわかるところがあるなあ、と感じていたんですよね。
彼女、恋に恋してたんですよ(と解釈してみました(我ながらチキンな))。
中学生までの侑は、恋愛に対し、素敵な理想を描いていたのでしょう。
「結婚したいなあ~」という言葉は必要に駆られてる面がありますが、
「恋愛したいなあ~」という言葉は心を満たすものを求めているんじゃないかな。(侑が言ったわけではないので、あしからず)

心が満たされるもの、それって自分の満足感のためにあって、お相手がいない。
恋愛をすれば満たされると思っていた、中学生時代の侑はお相手と関係をつくる事は考えていなかった。

それが、男子に告白されて、恋愛というものが、お相手がいて、自分がお相手をどう思うかがあって、自然とだれかに与えられるものじゃないと気付いた。
そう考えると、かなり身近な事で侑は悩んでいるのかもしれないと思えますね。

{/netabare}



{/netabare}


【2話以降から11話付近までの話】
{netabare}
やはり最初にえ?と来たのは、七海さんによる「好き」の再定義の回からかなあ。
「好き」が暴力的だとしているのに小糸に「好き」を使う七海。つまり、作り手も七海も、暴力的自覚を持ちつつ「好き」を小糸になげかけていること。
作品内での個人の言葉の再定義という、七海の性格の歪みの演出がエグい。そして好きをあえて使う七海がさらにきつい。七海を支配しているのは優しさではなく、暴力的な愛と捉えました。

それに対比するかのように、小糸の七海への感情は優しい。七海が小糸を、優しいと言うのは、ある種
正しいと思います。
七海が嫌がるから、七海に好きと言わない小糸。七海の中では暴力的な言葉で、それを使わない小糸は、確かに暴力的ではないわけです。
その定義を当てはめて見ていくと、小糸は七海を好きになっていくにつれ、暴力的にみえるわけです。
でも、この描写、自分ルールを自分の好きな人、もしくは自分が好きな人におしつけている(特に、小糸が七海の事を軽く好きといっただけで、態度をこわばらせたシーン)ので、七海が自己中、暴力的なことから、好きになれないんですよね。
そういう演出なんだけどね!
そんな暴力的な七海を、小糸が好きになっていくのを見て、小糸が暴力側におちていくようで、見ているのがつらいんですよね。
七海はゆうの優しさを利用しないでよね!プンプン


そして、七海が誰にも譲れないと考えていた、お姉さんになるという思想。この考え方はもう真っ向から嫌いだったのですが、かわいそうともとれます。
七海という人が生徒会活動を通して、どう変わっていくか、それもこの作品の楽しみです。
七海の姉の人物像が揺らぐストーリーが来たとき、やっぱ作り手も全て考えた上だったんだなあと、安堵しました。
{/netabare}


まとめ【12話感想含む】
{netabare}
侑があのスタンスの強い姿を見せることがこの作品のラストであるのは実に良かったと思います。

人物を最終的に整理すると、
見せ掛けの姿が強く、内面が弱い燈子。他人になろうとするのも、好きを侑に言うのも、弱いから。燈子が他人になろうとするという思想を打ち砕く侑という構図にしたことでおのずと作品のメッセージがわかると思います。

好きな人の心の中に自分を置こうとしなかった沙弥香の、性格のささやかな変化。嫉妬心などの醜さを内包しつつ、ささやかな燈子との進展で喜びを感じる描写で少女性をギャップで強調したのかな。

誰も好きになれないと思っていた侑を第三者(槙)的目線で見たときの変化。誰かを好きになることが無い槙君が普通じゃない側の人間として侑がもう好きを知っていると判断した事からも、侑は普通の子であり、侑の好きは普通の恋心を描こうとしていたと思います。
侑と沙弥香で、燈子のすることに対して、否定と肯定によって二人の性格の明確な差別化がされました。また、好きであるから生まれる欲求の差、相手に幸せな方向に代わってほしいと思う侑と、相手のすることを許容し、相手に受け入れられたいと思う沙弥香、燈子が好きであるのは変わらないのに、欲求や行動のベクトルが違う事がはっきりと出ていて、キャラ立ちという意味でよかったと思います。
侑に関しては、最初のきらきらとした恋愛に対する憧れを失っていないような終わり方だったのでそれはよかったと思います。燈子の好きに始まる恋愛に対する考えが、自分を守ったり利益を得るための自分勝手なもので在るとするならば(同時に、相手の変化を許さない事まで含んでいる)、侑の恋愛像はその逆であり、相手に変化を求める最終回はまさに二人の恋愛観が対立しうるものであることを表現していたと感じています。


{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 51

81.5 4 美しいで恋愛なアニメランキング4位
恋は雨上がりのように(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (717)
3183人が棚に入れました
ある事件がきっかけで走ることを諦めた元陸上部エースの女子高生・橘あきらと、彼女のバイト先のファミレス店長であるさえない45歳男性・近藤正己の恋物語が描かれる。

声優・キャラクター
渡部紗弓、平田広明、宮島えみ、福原遥
ネタバレ

ostrich さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

恋はことの始まり

「女子高生が中年男性に恋心を抱く」という程度のあらすじだけ流し読みしてから視聴した。

■近藤店長の造形

あらすじを読んだ際、もっとも気になったのは中年(近藤店長)のキャラクターデザインだった。こういう物語は中年がイケメンじゃ絶対にだめだが、最低限、「女性に惚れられる可能性はある」程度の容姿でもなければならない。どういうバランスなのかという関心を持って臨んだのだけど、なるほど後藤隊長(機動警察パトレイバー)か。

もちろん、たまたま本作とデザインが似通った可能性も否定できないが、原作者の年齢的にパトレイバーはギリ引っかかる。加えて後藤隊長は近藤店長とデザインだけでなく、職場での立ち位置や二面性を持ったキャラクター像も似通っているので、ほぼほぼ、元ネタだと思う。

話は若干それるが、私は小学生のころ、パトレイバーに熱中していて、後藤隊長は一番好きなキャラクターだった。私は後藤隊長と同性(つまり男性)なので、彼のキャラクター像は自分が大人になった時の理想像のようなものになったのだが(そして、ある面においてはその通りになってしまったのだが)、異性(女性)からみた場合、恋愛の対象になるのかもしれない。なお、ご存知の方も多いと思うが、原作者は女性だ。

私が小学生のころはパトレイバーを観ている女子なんて周囲にいなかったが、どこかにはいたのだろうし、今でもいるだろう。原作者もそういう女子の一人で、私とは違うベクトルだが、同じキャラクターに魅力を感じていたんじゃないかと想像し、視聴のかなり早い段階から親近感を覚えた。

■自分との約束

パトレイバーあたりを引き合いに出せば、最早、明白なことだが、私自身は近藤店長に親近感を覚える年齢で、それゆえ、彼の諦観や閉塞感は息苦しいほど身近に感じる。特に、「寝かせたままの自分との約束」という言葉は非常に重かった。私にもそういうものは確かにある。

だから、 {netabare}本作が物語の進行とともにそちらのテーマに向かっていったのは、私としては非常にありがたかった。ていうか、すべての「寝かせた約束」を持つ中年を代表して言わせてもらえば、こんなことを描いた挙句、そこに決着をつけずに女子高生とイチャイチャして終わらせ{/netabare}たら、マジ許さん。

われわれ(前述の特定の中年)は生きていくために{netabare}「約束を寝かせている」わけだが、時間の経過とともに自力で「約束を起こす」ことが困難になるし、だからと言って、そこを他人に触れられるのも困る、{/netabare}という状態にある。
だが、本作は{netabare}「約束」に触れてくる。そういう意味では主人公あきらは作品そのものだ。グイグイ来られるのは困るが、だからと言って、拒むこともまた難しい。
私には作中、近藤店長があきらを拒めない理由がよくわかる。それは彼女が女子高生で美人だからとかそんな理由では断じてない。彼の中で「約束」が死んでいないからだ。彼女に触れると「約束」が蠢くからだ。{/netabare}

本作は、正直なところ、原作ものの宿命か、すべてのキャラクターが掘り下げられて、決着がつくシナリオにはなっていない。
でも、少なくとも私にとってもっとも肝要なテーマはきっちり描いて決着をつけてくれた。おじさんは安心したよ。{netabare}私の「約束」が蠢いてちょっと困ってもいるが。{/netabare}

■恋愛

映画評論家の町山智浩さんが「本当に恋愛映画と呼べるのは『恋愛について』の映画だ」というようなことを言っていた。加えて、イケメン男女がイチャイチャするだけの映画は「恋愛ポルノ」だ、とも言っている。

で、本作がどちらに該当するかといえば間違いなく「恋愛映画」だろう。もちろん、映画じゃないから「恋愛アニメ」ということになるが、呼び方はどうでもいい。「恋愛について」の作品であることが肝心なことだ。

本作は当然、恋愛的な状況を何度か描くけれど、かなり控えめ、かつ、店長とあきらには一定の距離感があって、多少の間合いの変化はあるが、{netabare}最後まで消えることはない。何しろ、店長からあきらに何かを持ちかけることはほとんどないのだ。{/netabare}

しかし、主人公2人の中では大きな変化が起きている。この変化が性別と年齢差を超えて相似しており、{netabare}2人とも恋愛を通じて「寝かせていた約束」が蠢き、結果、店長は小説、あきらは陸上に向き合いなおすことになる。
そして、2人は同じ変化を共有した強い「点」で結びつくことになるが、おそらく物理的には離れていくことが{/netabare}暗示されて物語が終わる。

この点の関係を何と呼べばいいのかよくわからないが、私の感覚でいえば、「戦友」が最も近い。語義的にはおかしい部分もあるとは思うが、いわゆる「友達」では括れない、人生の大きな変化や特異な状況を共有したが、今は離れている存在という意味で当たらずとも遠からずかな、とも思う。そういう人は私にも何人かいる。

さて、2人は恋愛を通じて{netabare}変化して、最後は「戦友」{/netabare}になった。

これは恋愛の一つの側面を端的に描いている。恋愛は人を動かし、変化をもたらすものなのだ。たとえば、その帰結として、恋人になり、結婚して家庭を持ったりすることもあるだろう。いわゆる「成就」と呼ばれるものだが、しかし、それらは恋愛がもたらす結果のいくつかに過ぎない。本作のように{netabare}「成就」せずとも、「寝かせていた約束」と向き合うことになったり、「戦友」を得ることもある。{/netabare}
そして、それらの結果よりも肝心なのは、先に書いたとおり、恋愛により衝動と衝突が生まれ、動きが生まれることだ。

主人公2人が出会う前、{netabare}彼らは閉塞的な状況にあった。あきらは怪我により陸上を奪われ淡々とした学校生活を送っていたし、店長は小説家になる夢のために家庭を失い、長く小説をまともに書くことができずにいた。

それがファミレスでの出会いで生じたあきらの恋心によって動き出す。
出会いのシーンの手品が象徴している。恋はマジック。
動かないと思っていたものが、あら不思議、動き出す。
あるいは、雨上がりの晴天のように人を内から外へ突き動かす。{/netabare}

もちろん、恋愛の結果としてひどく傷つくこともあるし、作中のあきらのように{netabare}胸が苦しい{/netabare}こともある。でも、どんな結果になろうとも、動くこと、動けること、それ自体がとても貴重なことなのだ。私は店長寄りなのでよくわかるが、どうしたって、年齢を重ねるごとに動機や衝動を失っていく。
{netabare}そこに衝動を持ったあきらがぶつかって、店長も動き出す。{/netabare}
私自身は正直なところ、恋愛とかもう面倒だなあ、と思ってはいるのだが、それでも、店長の状況はちょっとうらやましいとも思った。
これまた、相手が女子高生だからでも美人だからでもない。自分を突き動かしてくれる、変化をもたらしてくれる存在がいることがうらやましい、ということだ。
もっとも、そういう相手は恋愛じゃなくても存在しうるとは思うけど、恋愛のマジックは強力だから。

もしかしたら、人がいくつになっても、程度の差こそあれ、恋愛を(あるいは恋愛をしていた時代を)忘れないのは、それが何かが動き出す始点だってことを知っているからかもしれない。

本作はこういったことを考えさせてくれる作品で、「ポルノ」じゃない。「恋愛について」の作品だ。


■年齢差

あらすじを読んだときに、ちょっとコメディタッチなのかな、と思った。
年齢に限らないけれど、立場や性別など様々な「差」を使ったコメディは多い。

実際は、たしかに多少、コメディっぽい部分もあるけれど、そこは添え物みたいなもので、年齢差は上記の「恋愛について」の諸々をより明示的に描くために活かされていたと思う。

本作を端的にいえば、{netabare}時間の重みで動けなくなったおじさんと、怪我によって動けない(走れない)女子高生が出会うことで、2人が動き、変化していく{/netabare}物語ということになるのだけれど、実はこの話は「おじさんとおばさん」でも、高校生同士でも全然成立する。
ていうか、恋愛物は一言で言ってしまえば「誰かと誰かが出会って恋をして変化する」フォーマットになるので、それだけに登場人物の設定と関係性にいかに特色を出すかが肝になる。

本作は年齢差を設けることで、{netabare}年齢とは反対に女子高生がけん引役になったり、年齢通り子弟的な関係になったりする状況を生み出していて、もちろん、これらは大きな魅力になってはいるけれど、最終的に2人は「約束を果たす」ことを誓い合った「戦友」として、同列になっている。少し乱暴かもしれないが、「恋愛(と、それがもたらすもの)には年齢差はない」{/netabare}という着地だ。
ちなみに、これは「だから、どんな相手でも恋愛しようぜ」みたいなことではない(もちろん、そう思う人がいてもいいけれど)。
実際、物語の終盤になると{netabare}恋愛色はどんどん薄まって、主人公2人は各々、自分の「約束」のために動き出して、恋愛は{/netabare}ことの始まりに過ぎなくなっている。
つまり、先の言葉をより正確に言うなら、「恋愛がことの始まり」であることに年齢差はないということになる。

年齢差によって様々なシチュエーションを生み出しつつ、最終的には{netabare}それを超えた普遍に至る構成には、ラストで2人が「戦友」となったこととも相まって、{/netabare}とても清々しい印象を持った。
これもひとつの成就のかたちだと思う。

※蛇足

本レビューを書いているうちに思い出した恋愛ものの作品を挙げてみました。
関心があれば、ぜひ、ご覧くださいませ。

・年齢差恋愛

「ハロルドとモード」
アメリカ映画。親子どころではなく、祖母と孫ほどの年齢差の恋愛もの。
本作との共通点はあまりない。というか、部分的には正反対のベクトル。

・「おじさんとおばさん」の恋愛

「恋愛ものはおじさんとおばさんでも成立する」みたいなことを書いているときに思い出した作品。若い人には想像が難しいかもしれないが、自分がおじさんになると、きっちり、おばさんが恋愛対象になってくるから不思議。

「コキーユ」
日本映画。おじさんとおばさんの恋愛もの、かつ、不倫ものでもある。
と書くと嫌悪感を抱く人もいるのかな。
私はそれなりに若い時に当時の彼女と観た。彼女は「浮気、ダメ絶対」な人だったが(まあ、普通はそうだと思うが)、号泣していた。
少なくともそういう作品ではある。とても切ない純愛もの。

「レスラー」
アメリカ映画。落ちぶれたプロレスラーが再起をかける話で、恋愛が中心ではないが、恋愛要素はある。もちろん、おじさんとおばさんの恋愛。
おじさんとはもちろん、再起をかけたプロレスラーなのだが、メンタル的には近藤店長(と後藤隊長と、認めたくはないが私)と共通したものを持っている。
「恋雨」とも「コキーユ」とも違うのはおばさんもまた、似たようなメンタルを持っていることで、そんな2人が出会うとどうなるかが見所といえば見所。想像できると思うが亀よりも遅い発展速度。残念ながら個人的には本レビューに挙げた作品の中でもっともリアリティがあった。
最後にこんなことを言うのもなんだが、あきらのようにグイグイ来てくれるのは、男としては楽だよな、とちょっと思う。こういう場合に「嬉しい」よりも「楽」が先に立つのが(一部の、だが、それなりの数の)おじさんのメンタルである。女子のみなさまは覚えておくといつか役に立つかもしれない。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 5
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

夢への扉を開く鍵

 女子高生とおっさんがどういう恋愛を展開していくのだろう・・・?という興味からこの作品を見始めたわけですが、最終話に近くなるにつれて、これってそういう話じゃないのか・・・?{netabare}と感じてきたのです。・・・で結局付き合うとか、そういう結末には至ってないと思うのですが・・・。だめだね~俺のような下衆なおじさんはモテないわけですねw
 
 『あきらめかけていた夢の扉』をもう一度開けるための鍵みたいな存在としてアキラと店長の恋(?)が描かれていました。だから当然、恋人同士というわけじゃない終わり方でしたが、二人にとって『夢』の扉を開いてくれた大切な存在として、潜在的な恋が成就したとみるべきなのでしょう。悪くない話でした。{/netabare}
 もちろん、続きがあるのでしょう。原作ファンの方はこの終わり方をどのように捉えているのか、みなさんのレビューを拝見したいと思います。
 
=================================

11話~12話{netabare}
11話のお話を見た後に、これって・・・恋の話が決着する話じゃないのかな?・・・という疑問が湧いて、11話を見た後に最終話を見てからレビューをまとめようと思いました。12話を見て、アキラの恋を通じて、店長とアキラ双方があきらめかけていた自分の夢を追いかける決心をする。お互いの距離が詰まっていくのは、自分がやり遂げたと感じた後になるようですね。その決心をするのに、親友の大切さを11話に加えて、揺らいでいた気持ちに区切りをつけ、12話でお互いの道を進んでいこうと励まし合って終了。原作は続きがあるのでしょう。ここで終わりだったらあまりにも中途半端ですからね!!・・・ってことで、なんともしっくりしないまま終わってしまいましたが、恋が進展したのはユイと吉澤君でしたねw あきらめかけていた夢への扉を開くような恋ってことですね~。悪くない話です。{/netabare}
10話{netabare}
あきらと店長の共通項が、『道半ばで夢をあきらめざるえなかった』ということみたいですね。自分の夢の為に家庭を壊してしまった店長のトラウマをあきらが払拭できるかどうか・・・。
二人は今、同じ土壌に立ち、無意識にお互いの言って欲しい言葉のやり取りを繰り返す。『こんな俺の・・・』に対し、『そんな店長だから・・・』で返す言葉のやりとりは強烈に店長の胸に響いたでしょう。よく分かります。恋が成就するには必要な心理的高揚を促す言葉のやりとりで、とてもいいシナリオでした。これなら店長もあきらのことを好きになるかな・・・って思えるシナリオがやっときたって感じです。いい話でした!!
はるかとの関係はどうするんだろう・・・?このままだと友情より恋の方が重要ってことですが・・・それでも構わないんだけど・・・。今のままだと中途半端すぎると思うのです。{/netabare}
9話{netabare}
退屈でありきたりな『いい話』でした。この回の必然性が今一つ分からないが、最後の店長の一言であきらの気持ちが軽くなり・・・店長ありがとう~大好きよ~的な余韻を残すということなのかな?九条ちひろって男の同級生だったのね。原作読んでないから、てっきり奥さんだと思ってた・・・w話の辻褄は合ってるし、必要っちゃ~必要な話なのかもしれないけど、それほど大切なエピソードには思えなかった。{/netabare}
8話{netabare}
店長とお友達関係になってメアドもゲットしウキウキな感じでしたが、内容としては一頓挫って感じで、恋の進展は一休みって感じでした。
アキラにとって大切な友人はるかを夏祭りに誘い、離れかけていた友情関係を引き戻そうとした行動はアキラのはるかに対する優しさと謝罪の表れでしょう。それほどの内容ではなかった回でした。でもやっぱり、EDはいいよね!{/netabare}
7話{netabare}
『・・・・この感情に名前をつけるのはあまりに軽薄だ。それでも今彼女が抱えている不安を取り払って救ってやりたい。たとえ自分にそんな資格があるとは思えなくても・・・この感情を・・・この感情を・・・この感情を恋と呼ぶにはあまりにも軽薄だ。・・・・・』純文学が好きな店長らしい思いの丈で素敵でした。相手が女子高生だから、『この感情を恋と呼ぶにはあまりに軽薄だ・・・』と思いたい店長の気持ちも分かる。しかし、店長はもう恋だと意識していることの証しともとれる。ハグの場面と店長の感情を表す心のつぶやきは、なかなかいい場面でした。さて、これからどうなるのか楽しみです。{/netabare}
6話{netabare}
今回の話は後半への繋ぎかな・・・。何らかの意図を感じるストーリーで次回以降にどう繋がりを持たせるのか楽しみです。{/netabare}
5話 {netabare}
好きという気持ちだけで突進してくる女子高生を、離婚して子供と離れて一人暮らしをしている店長がどう受け入れて、自分を納得させていくのか、その辺の心理描写があるかどうかが私の期待する所です。今後のシナリオ・展開がこの作品の質に関わる部分だと思うので楽しみにしたいと思います。{/netabare}
4話{netabare}
加瀬みたいな男は反吐が出るくらい嫌いだ。ぶん殴るくらいして良かったと思うが・・・。店長の『俺が傷付きたくないだけだ・・・』という気持ちは分かるね。デートといっても実感は湧かない感じが出ていてお互いの想いの強さの違いが鮮明に出ていた。あまり見所のない回だった。{/netabare}
3話{netabare}
あきらの告白は直球だが、年齢差を考えると『真剣さ』を伝えるには直球しかないだろう。強引なくらいの押しやリードもあきらくらいじゃないと店長は動かなかっただろう。でもまぁ、あきらにとっては、第1段階突破ってとこですかね?真剣さが伝わればあとは店長次第だし・・・。これからお付き合いが始まるのかな?次回も楽しみです!!{/netabare}
2話{netabare}
女子高生に『好き』って言われたら、店長の年齢なら恋愛ごととは思わないよな。単刀直入に『好きです』って言ってしまうあたりが若さと勢いって感じで初々しくていいと思う。店長を好きになった理由は1話が全てなんでしょうか?まぁ、今後どんどんその想いが膨らんでいくのでしょうね。ただ、この年齢差で女子高生がおっさんを好きになる理由としては1話だけでは重みが無い感じがします。あきらがしっかりして落ち着いた女の子だから尚更不可解に感じます。面白そうなシナリオだし、そこだけちょっと残念ですけど、あまりこだわらず続きを楽しみたいと思います。店長はいつマジになるんだろう・・・。ED曲はいい曲ですね。買いたくなっちゃいます!!{/netabare}
1話{netabare}
あきらの雰囲気は割と好きだな~。女子高生らしい可愛らしさは表現されていると思う。だけど、シャツの匂いまで嗅ぐかな?そのあたりの描写は謎です。女性陣のレビューに書いてもらいたいところですw
バツ1子持ちの店長の哀愁の中にある優しさに惹かれるのでしょうかね?謎です。あきらがどうして店長に惹かれたのか、もう少し説得力のある理由がないとシックリこないなぁ・・・。これから分かることなのかな?
1話目は微妙な感じですが、気になるので見ていこうと思います。謎が多くて逆に面白かったしねw{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 34
ネタバレ

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

演出&構成の妙、ただひたすらに美しい 

☆物語&感想☆

女子高生が45歳の冴えない中年男性に恋をする、ジャンルとしては恋愛になるんでしょうが、
この作品は純粋な恋愛モノかと言われれば、そうとも言えるし少し違うとも言えるかもしれません。
よくある恋愛作品では、その多くが告白をクライマックスに持ってくるものが多いものの、
本作ではそこまでの過程はあまり描かれず、むしろ告白してからの物語。
恋が成就する、しない、と言った結果に重きを置いて本作を観るなら肩透かしを食らうかもしれません。

設定として店長と従業員、女子高生と45歳でバツイチ、子供有りという立場上、
その想いにどう向き合っていくのか、グイグイと来る橘さんに対する店長の行動は、
常に思慮深く理性的でしたが、揺れ動く心情はとても繊細に描かれていて、
本作の象徴的なシーンとして、7話台風の日の場面は最大の魅せ場だったと思います。
まぁ自分だったら絶対抱いてしまうでしょう、犯罪やけど笑

店長に想いを寄せる橘さんの恋、という序盤からの流れでは、
{netabare}7話の店長が橘さんをハグして「友達」として、と伝えたところで一旦落ち着いて、
それ以降橘さんもある程度それを受け入れたのかな、とも思えました。{/netabare}
で、お互いの関わり合いの中で自分の中に仕舞っていた、忘れていた思いを呼び覚まし、
一歩歩き出す。。ラストは少々唐突かなとも感じましたが、
将来的な可能性に含みを持たせた想像の余地を残す終わり方で、タイトルも回収、綺麗でした。
この物語は毎話と言っていいほど雨の描写が有りましたが、
店長と橘さんの関係、二人の胸に押し留めていた想いは、
言ってみれば降り続く雨の中の雨宿りだったんでしょう。

後半の店長と旧友の友情、描かれ方もノスタルジックで味わい深く、
また橘さんとハルカの関係も瑞々しく青臭い青春を感じさせる、こちらも同様に上手く描かれていたので、
純粋な恋愛だけじゃない、もう一つのアナザーストーリーとしても楽しめ、
結果的に上手くまとまっており良かったと思います。

☆声優☆

この作品が成功するかどうかは、ぶっちゃけ店長のキャスティングと演技に掛かっている、
と言えるぐらい重要だったと思いますが、平田広明氏は見事期待に応えてくれましたね。
冴えない間抜けな中年男性の一面と、逆に含みを持たせじっくりと聞かせる演技は圧巻。
最近観た「B:THE BEGINING」では圧倒的な凄みと渋さでしたが、
今回は演じ分けが凄い、またしても名優の演技を堪能させてもらいました。

橘さん役の方もイメージ通りで良かったですが、
それ以上に意外な発見として驚いたのは、西田さん役の福原遥さん。
初めて久野美咲さんの声を聴いた時くらいの、特徴的な萌えボイスが衝撃的でした笑
ノイタミナによくある芸能人のゴリ押しキャスティングながら、
普段女優メインでも子役からやっていて声優経験もあるだけあって演技も全く違和感なく良かったです。
あの声は今の声優界でもなかなかの逸材だと思うので、今後声優としても是非活動してもらいたいですね。

☆キャラ☆

店長の台詞がとにかく平田広明氏の演技によって抜群の説得力を持って響いてきました。
作者は女性ながらヒロインの橘さん以上に、中年男性の店長の描写が優れていたのは驚きました。
橘さんとハルカは店長とは対照的に自身の独白は殆どありませんでしたが、
キャラの思いを汲ませるには充分。
橘さんの店長への想いが一点の曇り無く真っ直ぐで純粋で美しい...ほんま店長裏山過ぎる。。
脇役ながら西田さんが癒しの存在で好印象、彼女の涙には思わずもらい泣き。

☆作画☆

まずキャラデザインが今風のアニメにありがちな感じじゃなく、
どことなく昭和っぽいところに惹かれましたね~橘さん何頭身?...スタイル良すぎ。
WIT STUDIOの安定感は最後まで保たれ、1カット1カットの見せ方が印象的なシーンが随所に見られました。
橘さん、ハルカ、西田さんの表情、横顔が何とも美しかった。

☆音楽☆

OPはそんなに好みでもなかったですが、
底抜けに明るくファンシーかつポップなアニメーションとの相性は良かったと思います。
対照的にしっとりと聴かせるAimerのEDが抜群で毎話素晴らしい余韻を与えてくれました。
そして何と言っても作中BGMが良い仕事してましたね、曲数はそこまで多くはなかったようにも思いますが、
とても印象的で胸に響く良い曲だったと思います。


最後に...物語の展開や出来事だけを見ていくと、
恋愛作品としては単純に劇的さや面白さはそこまで無いかもしれませんが、
この作品は各キャラクターの心の機微の描き方や演出面が見事で美しかった。
雨の背景、表情の見せ方、間の取り方、聴かせるBGM、
そこに重なる平田広明氏の圧倒的な演技と含蓄のある台詞の数々...
情感の豊かさ、趣きは芸術性すら感じさせる、大人の感性に訴えかけるノイタミナらしい秀作だったと思います。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 21

76.4 5 美しいで恋愛なアニメランキング5位
イエスタデイをうたって(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (480)
1744人が棚に入れました
大学卒業後、定職には就かずにコンビニでアルバイトをしている"リクオ"。特に目標もないまま、将来に対する焦燥感を抱えながら生きるリクオの前に、ある日、カラスを連れたミステリアスな少女―“ハル"が現れる。彼女の破天荒な振る舞いに戸惑う中、リクオはかつて憧れていた同級生“榀子"が東京に戻ってきたことを知る。

声優・キャラクター
小林親弘、宮本侑芽、花澤香菜、花江夏樹、鈴木達央、坂本真綾、寺島拓篤、洲崎綾、名塚佳織、堀江瞬、小野友樹、喜多村英梨、前川涼子、遠藤大智、大塚明夫、小形満、川島得愛、小林千晃、田中宏樹、西山宏太朗、藤原夏海、本田貴子、諸星すみれ、天海由梨奈、村井美里
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ゆらぎ(※配信限定エピソードを再視聴して)

アニメーション制作:動画工房、
監督・シリーズ構成・脚本:藤原佳幸、
副監督:伊藤良太、脚本:田中仁、
キャラクターデザイン・総作画監督:谷口淳一郎、
総作画監督:吉川真帆、原作:冬目景

作品タイトルと同じ、10話からのED主題歌が印象的だ。
ブルージーなギターからは60~70年代の薫り。
調べてみるとRCサクセションの
初期の曲のカバーだった。
発売はやはり1970年。
『イエスタデイをうたって』は、
ビートルズの『イエスタデイ』を歌って欲しいと
せがむ少女についての曲だ。
ちなみにビートルズの『イエスタデイ』は、
母を失ってしまった今の自分は、
失ってしまう前の昨日の自分とは
全く変わってしまったという深い哀しみの曲。
『イエスタデイをうたって』という作品のタイトルは、
原作の冬目景が最初に考案したものを
編集者にダメ出しされて思いついたものだった。

主人公は、大学を卒業しても自分探しのために、
モラトリアムな状況を続けている魚住陸生。
いかにも、ひと昔前の人物像だ。
ある日、鴉を連れた少女・野中晴(ハル)と
アルバイト先のコンビニで出会ったことで物語が始まる。

1話ずつの完成度がとても高い。
感情の機微を丁寧に掬い上げていく。
まるでオムニバス形式に感じるほど、
序盤は余韻を残しつつ完結し、次の物語へと続いていく。

ひと昔前の年代を感じさせる時代背景。
携帯電話がなく、黒電話やカセットテープなどの
グッズが懐かしい。コンビニに外人がいない。
若者の思考にも時代性を感じさせる。
自分自身が青春時代を過ごしたころなので、
余計に感慨深くなる。
視聴すると昔の感情が呼び覚まされる。

振り返ってみると、舞台となっている02年ごろは、
バブルがはじけたといえど、
経済的にはまだ安定していて生き方の自由度が広がり、
価値観がより多様化した時代だった。
私たちは自分に正直に生きることを望み、
本当に大切なものを手に入れようとあがき続ける。
自身の心に問いかけ続けるあまり、何もできなくなる。
でも、欲しいものが必ず手に入るとは限らない。
人はどこかで、その望みに折り合いをつけて
いかなければいけないが、それをできる人と
できない人にはっきりと分かれていく。
なぜかと言うと、いつまでも追い続けることが
可能なほど自由度が高いから。
だから、動き出しても、またすぐに
立ち止まってしまうことになる。

そんななかでも人は年を取るごとに
何かを得て、何かを失いながら変わっていく。
2度と戻ってこないものもある。
懸命に生きているときはそれに気づかない。
何かが終わっても、ただ寂寥感だけが積もっていく。
でも、私たちは進み続けていくしかない。

主要人物はほぼ4人だけ。
彼らは皆、長い時間をかけた行き場のない心を抱えている。
物語が動かないため、退屈だと感じる人も多いだろう。
しかし、停滞しているようでも
登場人物の心は、いつもゆらいでいる。

空気感の演出が抜群に優れている。
桜の儚い美しさ。一方通行の想い。
「死」を身近に感じる状況。
哀しみがこみ上げる瞬間。
二度とは戻ってこない日々。
そのときのシーンに応じた劇伴も効果的で、
観ている者の心を動かす。
繊細で大切なものが零れ落ちていく。
目や手の動き、仕種、ちょっとした沈黙。
心を映しているような描写だ。

彼ら4人はずっとゆらいでいるが、
周囲の人々は、決意して前に進みだす。
ハルの同級生の湊航一や陸生の元恋人の柚原チカ。
決着をつけて自身のなかに何かを見出す。
陸生自身も少しずつではあるが前進しようとする。

軸は4人のラブストーリー。
とはいえ、この作品の核の部分は、
陸生と榀子の心情のゆらぎにある。
自分の心の在りかをずっと探っている。
似たもの同士、受け身気質のふたりが
歩んでいく方向を見つけるために
真剣に迷い続ける物語といえるだろう。
そう考えると、納得感のあるラストだった。

陸生の気持ちのゆらぎは、
世田谷線の車内での独白に集約されている。
自分で自分の心が分からない。
正直さ、誠実さを突き詰めようとすると、
自分の本質がゆらいでいくように感じる。
それでは、どうしたらいいのか。
物事を論理的に考えるのではなく、
感覚的に捉えることだ。
自分の心がどこにあるのか。
もっとシンプルに考えるべきだ。

{netabare}ひとつ残念だったのは榀子の心の動きを
描き切れていないこと。
2話からずっと榀子の心模様を
繊細な描写で追ってきたのに、
最後の段階では、井の頭公園での陸生の言葉に
全て任せきりになってしまっている。
アニメを観ているだけだと、榀子がどのように
自分自身に決着を付けたのかが理解できない。
もちろん、想像することはできるが描写不足は否めない。
だから榀子だけが身勝手な女性に見えてしまうが、
個人的にはとてもリアリティがあるし、
現実の人物像もひとりふたりは思い浮かぶ。
作者がどのように捉えているのかは関係なく、
情の深いキャラクターだと思う。
原作は未読なので分からないが、
単純に尺が足りなかった可能性もある。
ラストに向けては、2話分くらいかけて
ふたりのやり取りを突っ込んで欲しかった。{/netabare}

タイトル面から作品を考えると、
ハルが主人公のようにも思える。
そもそも作者が最初に考案していたのは
「ハル」というタイトル。
{netabare}ハルは陸生に近づいたことで、
以前よりも臆病になってしまい、
自分が変わってしまったことを自覚する。
これは『イエスタデイをうたって』の詩にもつながる。
だとすると、この作品はハルや浪の変化を
目の当たりにした陸生と榀子が
それに押し出されるようにして
一歩踏み出そうとする物語とも言えるだろう。{/netabare}

原作の量からすると、1クールでは厳しかった感はある。
ショートアニメ&ラジオドラマで補完しているが、
若干の消化不良感は残った。
ただ、作品は全話を通して、とても丁寧な仕上がり。
それぞれの動きや言葉にリアルを感じる。
懸命に生きている人間の息遣いが聞こえる。

4人が歩み出す先にささやかな幸あれ。
(2020年7月4日初投稿)

原作を読了して(2020年8月9日追記)
{netabare}ここのレビュアーさんから、アニメとは大きな違いがあり、
とても良い作品であることを聞いて原作購入。
つい先日、読了した。

漫画を読んで再認識したのは、
アニメの完成度がとても高いことだった。
漫画を読んだ後に自分のレビューを再読したのだが、
この作品に対して感じたことは、
原作読了後も基本的には変わっていないし、
大切な部分は、ほとんどアニメでも
表現しているのではないかと改めて思った。
もちろん、漫画とアニメとは表現方法が違うため、
コマで感じることのできる微妙な「間」や
心情のゆらぎは、圧倒的に漫画のほうが優れている。
11巻も巻数があるので、登場人物も多いし、
人間関係も複雑になっている。
最初のレビューで書いたように榀子の心情について、
アニメでは圧倒的に描写不足。
しかし、それにも関わらず、私のアニメに対する感想は、
漫画を読んだ後でもほとんど変わりはなかった。
それは、凄いことではないだろうか。
アニメでは、漫画で登場する重要なふたりの人物を
完全にカットして物語を短くしているにも関わらずだ。

例えば同じように原作を短くしたアニメを視聴してから、
原作を購入した『はねバド』という作品がある。
放映時には原作が未完だったので、
全く同じ状況ではないが、原作を大幅にカットして
物語を再構築したことは同じだ。
こちらもアニメは、なかなか面白かったが、
作品としては全くの別物といっていいほど
原作とは違ってしまっていた。
再構築とは普通はそういうものだろう。
しかし『イエスタデイをうたって』は、変わっていないのだ。
作品をじっくり咀嚼して大切な部分だけを残して
アニメとして作り上げている。
スタッフの多くは原作のファンという話を
どこかで読んだが、それは原作とアニメを
両方味わってみれば、とても納得できる。

漫画とアニメにおける大きな違いは「時間の流れ」だ。
この物語のひとつの軸は、陸生と榀子が出会って
別れていくまでの話になる。
長年、片思いしていた陸生が榀子を手に入れながら、
そこで葛藤して別れを決意するまでには、
劇的な出来事でもない限り、それなりの時間や葛藤が必要だ。
ところがアニメでは、付き合ってから、
大した理由もないのにすぐに別れてしまう印象。
じっくり物事を考える陸生の性格からすると、
あり得ない展開ともいえる。
それは榀子についても同様だ。
榀子は、自分の感情と理性の間でずっとゆらいでいるわけだが、
アニメを観ていると、それまでのスローな時間が
最後になって急加速して自身も納得するという
どう考えても受け入れがたい流れになっている。
ただ、これは尺の問題であって、
限られた時間のなかで、スタッフは最良の仕事をしたと
漫画を読んで感じた。

それでは漫画はどうなのか。
アニメ同様、繊細な心情描写を
時おりオーバーアクションを挟みながら独特のリズムで
紡いでいく。バックボーンとして私が感じたのは、
冬目景が大ファンだったという高橋留美子だ。
高橋留美子は、80年代に女性漫画家が少年誌に
連載するという画期的な立ち位置を確立した人物。
同じ女性漫画家として目指す人だったようで、
冬目景も当初はギャグ漫画を描いていたそうだ。
だから、この作品でも若い巻数のころは、
ギャグテイストに共通点のようなものを感じさせる。
それと、何人かの人も指摘していたが、
榀子=響子さんというのは、影響しているだろう。
私が感じたのはハル=ラムだった。
作者は意識していないかもしれないが、
やはり自分の好きな作品の影響は
どこかに出てくるものだ。

また、これは私の勝手な想像だが、
高橋留美子が自身を投影していたのは、
しのぶであり、響子さんであり、あかねであり、
かごめであるのだが、『イエスタデイをうたって』でも
自身を投影して、思い入れが深いのは、
榀子ではないだろうか。
作者自身はインタビューで榀子を「毒」と呼んでいるが、
これはある意味、自虐だから言えるコメントであって、
自分のなかにある「面倒臭い」部分を
抽出した人物像ではないかと思っている。

榀子の「純粋な無自覚」が相手を傷つけるのは、
多かれ少なかれ、人間関係のひとつの形だ。
榀子は世話焼き女房のような性格で、
自分の近しい人の部屋を掃除したり、
料理を作ってあげることを全く厭わない。
それが浪の父親にいつまでも頼られる
原因にもなっているが、
無意識に人の世話をすることで、
相手から好意を持たれてしまう。
しかし、その気持ちに最終的に応えることはない。
確かに考えるとなかなか厄介だ。
陸生が榀子を好きになった銀杏のエピソードも
そういう榀子らしさがよく出ている。

漫画とアニメとの最大の違いは、
陸生と榀子が関係を解消することになった
心情描写だ。漫画のほうが積み上げる
エピソードが長いので、
読者の心にも同じように積もっていく。
陸生がハルを想う気持ち。
榀子の場合は、ライバルの莉緒が登場してからだが、
その複雑な心情は繰り返し描かれる。
しかも、その対比として雨宮とみもりという
幼馴染の関係性もクローズアップされる。
徐々に焦点が合ってくる感覚がある。

決定的な出来事は、陸生の兄の結婚祝いに
まつわる部分で、陸生がキスをしようしたとき。
陸生の手が紙切れにふれることで
ハルに対する気持ちのゆらぎが表現される。
榀子は、表情や仕種によって
我慢のようなものが描かれる。
そういう意味では、陸生の決断は納得できるものだった。
そして、リアクションや表情、
自宅に戻った後の描写によって
榀子の気持ちも明らかになる。
このシーンはよくできているが、
時間的な理由でアニメでの表現は難しかっただろう。

ここまで、ハルのことをほとんど書いてこなかったが、
私が思うに、ハルはラムであってファンタジーなのだ。
どちらかと言うと、こういう子がいたら可愛いなと
思わせるキャラクターで、あまり実在感はない。
高橋留美子は最後までラムのことを
自分では理解できないキャラクターだったと語っている。
それは冬目景にとってのハルと
似たようなものではなかっただろうか。

表向きの主人公はハルだが、
やはり真の主人公は榀子だったのだろうというのが
漫画を読了したときの感想だった。
漫画本編のラストは、榀子が桜を眺めながら
穏やかな表情で歩く姿なのだから。{/netabare}

配信限定エピソードを再視聴して(2023年4月16日追記)

{netabare}放映当時にアニメを補完する物語として
配信限定で観ることのできたエピソードが
改めてdアニメストアで再配信された。
それを観ていて感じたことがあったので追記したいと思う。

この作品のアニメ本編は、分かりやすくするために
原作とは違ってほぼ4人の登場人物に絞っており、
いろいろなことを内省することをメインに構成されている。
私は、この作品を観ていて、
時代背景などから懐かしさを感じていたのだが、
別の側面から捉えると、多くの人々が「常識」と考える
男女関係の在り方そのものが
硬直化していた時代でもあったのだと思った。

この作品の時代背景は2002年ごろだと先のレビューで記したが、
それは作者がインタビューで答えていたもので、
実際にこの作品に通底している時代は、
70年代から80年代ごろではないかと感じる。
そもそも『イエスタデイをうたって』という
古い曲をタイトルにしていることだけ考えても
作者の心のなかにある時代が想像できる。

だとすると、この作品に対する見方も少し変わる。
陸生と榀子は、お互いのことが好きだと思って
付き合い始めるのだが、それは陸生がハルという
年下の少女のことを好きだという感情を
封印するためだったと考えることもできる。
榀子の場合は死んだ恋人の弟で、学校の生徒でもある浪に
特別な感情を抱くことは、社会の常識から外れた行為だと思ったために
陸生からの告白を受け入れたともいえる。
ふたりの男女が「時代の常識」に囚われた結果、
最初から「愛」というものを勘違いしていたのかもしれない。
個人的には、これが2002年という年代なら納得ができないが、
70年代~80年代の時代背景なら妙にしっくりくる。

そのことを象徴しているといえる
配信限定エピソード内にある陸生の独白を紹介しよう。

男女の友情は存在するのか。
そんな答えのない永遠の謎に
大人になれないオレは、自分の感情を誤魔化しながら
自分の都合のいいように生きてきた。

これはオレの悪い癖だ。
自分の好きなカメラだって、諦めるわけでもなく、
ただその欲求をずっと抱えていた。
答えを出すのが怖くて、答えが出るのが怖くて、
結末が怖くて、ずっとこのままでいいと、
いつか忘れてしまうことを待っていたんだ。
それは居心地がいいようで、息苦しい空気が漂っていて。

何かに変化を求めていた。
何かに期待していた。
変化を求めながら、自分から変われない自分が情けなくて、
そんな後ろ向きな動機でしか頑張れない自分を変えようとした。
その結果、自分のことしか考えていなかった結果、
傷つけてしまった。

失ってから気づくような愚か者で、
これからも同じような過ちを繰り返すかもしれないけど、
オレにできる限り大事にしますので、
これからもよろしくお願いします。

ハル:60点。
陸生;え!?
ハル:前半、榀子先生とのことじゃん。
言い訳ばっかじゃん。
大事な私と具体的にどうなりたいかが明確じゃない。
やり直し!

先ほどの独白は、陸生のラブレターなわけだが、
アニメオリジナルの部分。
しかし、このアニメをとても上手く表現している。
今さらこんなことをまた書いてしまう私は、
やはり、この作品のことが好きなのだと思う。
これまで、お気に入りの棚に入れるのは、
自分の総合点が4.6点以上の作品と決めていたが、
この作品は、例外としてお気に入り作品にすることにした。 {/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 87
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

(音無響子+関口さとみ)÷2ってどう?

原作未読 18年かけて完結した名作らしい


つくづく携帯電話というツールが青少年の恋愛模様に与えた影響は計り知れないものがあると思う。
コミュニケーションの取り方が今とまるで違う。

 『ポケベルが鳴らなくて』とその主題歌のヒットが93年
 初期費用10万円越えだが携帯電話が小型化したのが94年
 PHSのサービス開始が95年
 それに引きずられて携帯初期費用の下落が起きたのが96年
 契約台数200万台から一気に10倍規模へと拡大した97年
 99年に11桁化へ

私の場合、世の女子はポケベルかピッチ(PHSのこと)かなにも持ってないかみたいな時期に大学入学し卒業年次には皆さんおおかた携帯電話を持ってたかなぁという過渡期に学生生活を送ってます。振り返ってみると移動端末を持ってない女子には独り暮らしでもしてない限りアタックすることは無かったような… 逆もしかりで「携帯持ってない」はひとつの断り文句として通用するようになりもしました。

 “チャンスが失われる”

若者にとっては死活問題。端末が手に入れやすい価格帯になってあっという間に10倍以上の規模となった裏には下心あり。かようにわずかニ、三年で恋愛のルールに大転換が起きたのです。


本作の連載開始が98年1月。構想期間などリアルタイム反映は難しいにしてもすでにNO携帯な恋愛劇はやや時代遅れ感なきにしもあらずなタイミングです。
作者冬目景の生年は1970年。物語の主役が大卒直後のフリーターであって作者とリンクさせるなら92~93年頃と携帯端末勃興前夜の計算になります。原作者が自信をもって世に送り出せる恋愛劇に携帯というガジェットは辞書に載っておりません。単純に消化して落とし込むことができなかったのではないかと思われます。
ディスりではなくて、なんとはなしに肌感覚でNO携帯な恋愛劇を描いた最終世代の作品として貴重なのでは?と思いながらの鑑賞でした。推定'96大卒くらいまでがリアルに感じる恋愛物語と言えましょう。

現在でもやってやれないことはないでしょうが20年も経てば、当時を知る若者は中年/壮年になり恋愛する感覚が追いついていかない部分あるだろうし、リアル若者は取材した上で落とし込む作業が必要なんだろうなあとぼんやり考えてました。
肌感覚でイメージしづらい若人の皆さんでも手っ取り早くどんなものか知る方法はございます。動画とかで『JR東海 X'MAS EXPRESS』のCMをいくつか見てみたらいかがかと。60秒でNO携帯時代の恋愛のクライマックスを垣間見ることができると思います。


時代背景の前フリが長くなりました。作品に戻ります。

 『49%うしろ向き、51%まえ向き』

水前寺○子がニコニコしながら歩いてきそうな大きなテーマがまずはそこにあります。
繰り広げられるのは主要メンバー男2名女2名計4人の恋愛劇で登場人物はこちら↓

魚住陸生(CV小林親弘)
野中晴(CV宮本侑芽)
森ノ目榀子(CV花澤香菜)
早川浪(CV花江夏樹)

主役は大卒フリーター魚住陸生(リクオ)♂。その同級生、新卒で高校教諭の榀子(シナコ)♀。シナコの教え子だったが高校中退した晴(ハル)♀。シナコの実家金沢からの縁、浪(ロウ)♂。で、この狭いコップの中でいろいろやり合うわけでございます。
主役はなんとはなしに“陸に住み生きる魚”よろしく居場所がなく所在もなさげな青年。それでも“野”中や“森”ノ目と陸の上に安住の地を求めてるからなのか苦しんでしまう。そんな印象を受けた序盤です。
{netabare}※早“川”ならラクじゃんと腐女子が鼻血出しそうな展開を想像しかけたがあえてスルーしとく。{/netabare}

作品のキャッチコピーから
主役名からの類推(妄想)から
そして作品タイトル“イエスタディ”から

すっきりせず停滞しそうな物語を約束されたようなものであり、事実そんな感じの全12話でした。12話分を俯瞰するとやや途中の説明不足や強引な終幕を残念に感じる一方で、

{netabare}よくもまぁこの短尺で“恋愛の停滞感”を出せたなぁ…{/netabare}

むしろポジティブに受け止めたい。感心することしきりでした。約束された“停滞”はおそらく原作でも鍵になってるんでしょう。そのへんをアニメスタッフが大事に扱っていることを伺わせるような作り方をされてたと思います。

この褒め言葉としての“停滞”を生んだのは明らかに二点。
7割方は主人公らのパーソナリティ。これはネタバレで各人個別に後述します。こっちがやきもきするような優柔不断な二人が中軸なので話が進みません。
残り3割はツールの不備。先述の携帯端末がないことに起因してます。即時そして直接のやりとりが減るためすれ違いが生じやすくなり、当人らの性格もあいまって話が進みません。


 2%前に進んだ(かもしれない)恋愛群像劇


“即断即決”の2020年代を生き抜く私たちにとって、“すれ違い”や“空白”。行ったと思ったら戻ったりのもどかしさを楽しむタイプの作品です。
現実においてはアニメ作品も放送延期が連発したこの時期。
立ち止まって一呼吸したのは作品や業界だけでなく我々もでした。
奇しくもそんな2020年春クールにて、視覚に頼れず音と想像で空白部分を埋めるラジオという媒体を扱った作品だったり、本作だったりが生き残ったのは偶然ではないのかもしれませんね。
例えば空白部分。画面にも映らなかった会えない時間に彼女らがどんなこと考えてたんだろう?とかを想像しながら、深まってく想いだったり徐々にズレてく想いを堪能できる良作だったと思います。



※ネタバレ所感
以下、当方ゲスモード全開でいきます。Wヒロイン評いってみよー!
不快な表現があるやもなので純粋レビュー止まりならここでブラウザバックすることを推奨します。


■(音無響子+関口さとみ)÷2

誰のことかすぐ頭に浮かんだあなたは立派な大人です。そう榀子センセですね。

{netabare}想い人を亡くしたことが重しになってこじれちゃってるのが共通項。気立てが良くて恋愛経験少ないのも似てるかしら。めんどくさいけどかわいいのが響子さんで鬱陶しいのがシナコさんです。{/netabare}
{netabare}そのかわいいと鬱陶しいを分かつものは関口さとみ成分の有無でしょう。関口さとみ自体の説明は割愛。どうぞ『東京ラブストーリー』をご覧くださいませ。シナコは天然というか自分に素直なだけなんですが、リクオを完全にキープ扱いしてますよね。外形だけみると地雷女以外の形容詞が浮かばない彼女の特徴は以下↓

・過去を引きずり過ぎ
 ⇒まだなにも始まってない相手への一方的な恋心だぜ?
・浪を甘やかしすぎ
 ⇒自分の居場所確保のために彼に言うべきことを言わない
・リクオを都合よく利用し過ぎ
 ⇒そのくせ「私が甘えてるだけなのよ」と本人に言ったりする
・自分からフッたのに怒る
 ⇒そのくせ「私たちそんな関係じゃないから別に」と言わずにいられない
・自分から告ったのに優柔不断
 ⇒なんだかなぁ{/netabare}

この上なく強烈な印象を残すキャラクターさんとなってしまいました。ロクなもんではありません。
…と言いながらかくいう私だったらホイホイついていくと思います。

{netabare}そして、「そんなつもりじゃないの…」とフラれる未来を想像して打ちひしがれるまでがワンセット。
普通の男…と言っても自分基準ですがなんといいますか口説けそうだと勘違いしてアタックしかけるでしょう。作中でも複数回チャンスありました(キリッ)。そこを全く行動を起こさないリクオだから良かったかと思いきやところがどっこい。断言してもいいですが「冗談、ゴメン忘れて」という態度をこちらが取ることができればリセット可能とふんでます。そしてこのテの方々は“まだ脈はある”と匂わせる行動を繰り返します。理由は

 考えてそうでなにも考えてないから

前後の行動の因果関係や会話で投げかけられた言葉の意味を理解できていません。他者への想像力の不足。これまで言い寄ってきた男もいたでしょうが亡者バリアが発動し見切りをつけられたいていの男は彼女の元を去っていって久しい。そのくせ異性の気配がないのはそれはそれで淋しいというのが露骨であり、その感情を整理なり処理できてるようには見えません。バリアをくぐり抜けた親族ロウと優柔仲間リクオくらいしかストックがない。逆にくぐり抜けさえしてしまえば言葉悪いけどちょろいです。あとは「こんなに思われてるんだからしゃーない」と自分を納得させたいだけでしょう。

要は“一線越えて上書きしてしまえばいーじゃん”という思想です。作中でもシナコ本人が自分で決断する怖さから判断をリクオに委ねる意思表示をしてましたがそこに乗ることのできないリクオというのがまた作品の味となってました。

と、これまでボロクソに言いつつされど惹かれてしまうやっかいな女性だと思われます。原作者の方女性と聞いて納得したのですが、シナコは女性のめんどくさい部分を詰め込んだような人。そこが良く描かれてます。このめんどくささってそのまんまめんどくさいんですけど一方でめんどくさいのが好きな人もいるでしょう。私なんかそのうちの一人ですよ。
そんな「いいですよね~めんどくさいの」と言い切れちゃうような某アニメに言わせれば南極向きな性格をしている男性陣はおおいに楽しんだらいいと思います。{/netabare}


■少女漫画に描かれた文脈でしか男を知らない人

誰のことかすぐ頭に浮かんだ人は残念なことに私と思考回路が似通ってるかもしれません。
そう晴ちゃんのことですね。

{netabare}まだJK年代だからいいけど早いうちに軌道修正してねという娘さん。カラスを手籠めにしている女性は古今東西、魔女しか私は知りません。{/netabare}
{netabare}家庭環境から妄想する偏見ですけど男女交際のロールモデルを想像できてないんだと思います。自分の“好き”という感情に直面した時に、まがりなりにも次の段階を想像できているのがシナコだとして、ハルにはそれがありません。
それでいて臆病なシナコとは対極的にハルは行動的です。想像してみてください。イメトレなしで試合に臨んだ時の惨状を。もしくはゴールや落としどころを描けずに商談に臨んだらどうなるかを。ハルのやってるのがまんまこれ。下手に行動力のある分ズレたらズレたであさっての方向に行ったまま帰ってこれない怖さがあります。

 一緒にいるだけで幸せ

彼女の好きになった理由が希薄なこともあるかもしれません。高校中退理由もなんだかよくわかりません。シナコに輪をかけてなにも考えてなさそうなのが彼女の危なさ。地雷臭しかしないでしょ?普通。

と、同じくボロクソに言いつつされどこちらも惹かれてしまうやっかいな女性だと思われます。
ただし理由はしょうもないところ。

 {netabare}好意もたれて嫌いになれるわけねーじゃん{/netabare}

ストレートな愛情表現を“素直”であると好意的な勘違いをしかけますが、彼女と一緒に描く未来が見えません。でも見ため可愛い子に好意もたれたらホイホイついていくスケベ心を私は隠さないですよ。
そんな抗えない下心を是とされる男性陣はおおいに楽しんだらいいと思います。{/netabare}



男二名のめんどくささも書くつもりでしたが息切れしました。野郎二人は中学生です。学校で教師を呼び捨てにしてマウント取ろうなんて高校三年生としては稚拙。黙って○○へ行け! …以上です。

ということでもう一度戻って女子二人。要は二人ともめんどくさくて二人とも魅力的なのです。
出来れば両方ともおつきあいしたいとゲスの極みなことを考えているのは私だけでしょうか。皆さんどの子がいいなぁという視点で観てるんでしょうか。その場合誰が人気あるんだろう?
最後に本作で自分だったらこの娘さんが一番いいなぁと思った人と理由をネタバレで挙げときます。
ズバリ当てたらすごいかも(笑)


{netabare}その子はリクオと4か月付き合ったという同級生の子{/netabare}

{netabare}迷わないですね。キタエリさんが声あてしてた娘です。次点はハルのバイト先のお姉さん。理由は↓

・言い寄られると弱いという自分の弱みを理解している
・そしておそらく経験を踏んで対処の仕方も心得ている(はず)
・育ちが良いので本人が遵守してるかはともかく社会常識の判断基準に世間とのズレはなさそう
・職能を理解しなんだかんだ生活するための目途をつけている
・例えばピアノできるのよ、のドヤ感が一切ない。わきまえてる
・居候先にリクオを選んだ選球眼と行動に移せるメンタリティ
・シナコやハルの様子を瞬時に察してフォローにまわれる観察力
・そしておそらく「一線越えてから考えよう」の割り切りの良さに聡明さを感じる


たぶん付き合ってて退屈しないし、結婚したらしたでしっかりするであろうと思われる。{/netabare}



この物語を鑑賞して思ったのは女のめんどくさいはかわいくて男のそれはどうでもいいということ。
次に主役四人組以外の登場人物はわりとまともだったこと。
あと言い忘れてたけど榀子センセなんかの比じゃないくらいこいつはダメだと思ったキャラがおります。さっき最後と言っといてすみません。断トツでした。

{netabare}そいつは早川父。

「いい加減解放してやれよ」

突き放してあげるのも大人の役割です。

携帯電話のない恋愛劇を懐かしむことのできた方々はこの父親と同年代くらいではないでしょうか。
どこかしら欠落した四人組にあーだこーだとマウントを取ろうとする前に、はたして自分がこんな早川父みたいな大人になってはいないか自省してみるのもよいのかもしれません。{/netabare}



視聴時期:2020年4月~6月 

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2020.07.04 初稿
2021.03.07 修正

投稿 : 2024/10/05
♥ : 68
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なにとなく君に待たるるここちして出でし花野の夕月夜かな by与謝野晶子

[文量→大盛り・内容→(大きな愛ゆえの)酷評系]

【総括】
ジャンルは恋愛。青春群像劇。

レビュータイトルの短歌は、「何となく、君が待っているような気がして出掛けたら、花畑に夕方の月がかかっていました」という意味で、このアニメの魅力を的確に表していると思います。

この短歌のように、すれ違って、もどかしくて、ふるくさくて、でも、美しくて、切ない。それが、「イエスタデイをうたって」です。

私はこのアニメの原作漫画が大好きで(多分10周くら読んでるw)、原作に評価つけるなら☆5。だから、「原作の魅力をきちんと出せれば」アニメの評価も☆5になるわけです。

ただ、、、最終話がねぇ。原作好きの私的には、「12話は存在しない」が、正解です(苦笑) 私、11話までこの作品を、「☆5お気に入り棚」に入れてたんですよ?

よって、今からこのアニメを観る方には、次のような視聴方法をオススメします。

①アニメの1話~11話までを観る。②原作を読んで完結させる(出来れば1巻から観てほしいけど、9巻くらいからでも良いです)。③アニメの最終回は一生観ない。

マジこれ、オススメです(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
大事なことなので最初に言いますが、「私は榀子派」です(笑) 地雷女だ全ての元凶だのメンヘラだの言われようが、私は、メンドクサイ榀子が好きですw

でも、だからといってハルには不幸になって欲しくない。最終回、ハルの恋が叶ったことは素直に嬉しい。あのキスシーン(タバコ臭い)は、漫画史に残したくなる名シーンです。

それはつまり、「とてもレベルの高いダブルヒロインもの」ってことです。榀子もハルも悪くない。そう、悪いのはリクオだけですw

というか、私が榀子派なのは多分、「ハルも榀子も幸せになるためには、リクオと榀子がくっつくしかないんじゃないか」って思うからです。

ハルは多分、リクオじゃなくても大丈夫。それこそ、湊ならハルを幸せに出来ると思う(雨宮には無理)。リクオは、ハルでも榀子でも大丈夫。つか、ハルにも榀子にもフラれても、それなりに生きていける。

でも、榀子にはリクオしかいなんじゃないかって思うんですよね。申し訳ないけど、浪くんじゃあ、力不足です。

個人的には、榀子が浪くんと結ばれる未来は全く想像できない(湧くんのことがあるから、逆に浪くんとだけは絶対に無理だと思ってる)。さりとて、どこかの馬の骨にかっさわれるのも納得できない。

ハルにはリクオとくっついてほしい。榀子には幸せになってほしい。そんな矛盾する願いを叶える、私的な解決策は1つ。

「リクオが榀子と一線越えてから、別れて、ハルと付き合う」

これですな。

ハルの幸せは、=リクオと付き合う、なんですが、榀子の幸せは、=前進する、なんですよね。榀子はハルより年上だけど、精神的には、ハルよりずっと幼い。んで、榀子が子供なのはやっぱり、「男性経験がない」ってのも大きいと思うんですよね。変な幻想があるというか、無駄にびびってるっていうか。

かの北方謙三先生は、「童貞は風俗にいけ」という言葉を残しました。かなり乱暴だけど、一部、真理は突いているとも思ってて、「とりあえず榀子は男とちゃんと付き合え」ですよ。心の枷というか、変なプライドみたいなのを捨てた方が、多分うまくいくと思う(現に榀子は、初めての男女交際をリクオとすることで、最終話、少しだけ前進できた)。

ちなみに、この最終話、かなり不評のようで、それはよく分かります。序盤~中盤をかなり丁寧に描いたことで、明らかに尺不足。原作未読組には厳しかったでしょう。

大体、1巻~6巻までの内容を10.5話くらい使っているのに、7巻~11巻をラストの1.5話くらいに押し込むなんて、無理な構成でしょうに。

本来は、(原作ネタバレ){netabare}就職した後のリクオはもっとミルクホールに通い、ハルとの関係も深めていたし、榀子の拒否り具合や二人がギクシャクする感じも、ちゃんと描かれている。その上で、ハルを狙う雨宮という優しい男がいて、リクオにフラれたハルはちょっと流されそうになる。そんな状態が嫌なハルは、岐阜だったに逃げる。それを追いかけるリクオ。{/netabare}

そういう過程を経ての、ラストの駅のシーンに至るわけですよ。しかも、

(原作ネタバレ){netabare} 浪は浪で、莉緒という年上のモデルと頽廃的な逃避行があり、榀子と付き合うなんてことはないです。榀子に関しては、リクオと別れた後、寂しげに笑うカットがあるだけで、その後は不明です。アニメ最終回のように、浪の家に行くなんてシーンはない。{/netabare}

冒頭書いたように、私は榀子の幸せを心から願いますが、アニメの最終回の展開は、絶対にアリエナイ。あの改変はダメでしょ。冬目さんも、榀子の扱いに困ってた(てか、あんまり榀子を好きじゃない)から、許可とれたのかもしれないし、監督の勝手かもしれない(この監督が原作を愛していて、熱量を持って作ってくれているのは感じてて、だから、四人それぞれに結論をだしたかったのだろう)けど、とにかく、「ないわ~」と思った。

私の評価、1話から順に追っていくと、5→5→5→4→5→5→5→5→5→4→5→1ですよ? 最終回でここまで評価下げる作品なんて、過去で一番かもしれません。

いや、実は原作のラストも、自分的には100点ではないんですよ。でも、アニメのラストよりかなりマシ。

アニメ制作陣の皆様、この度は私の好きな「イエスタデイをうたって」という、すでに完結から4年以上経つ作品をアニメ化して下さり、本当に感謝しています。しかも、美しい作画と、素晴らしく原作のイメージに近い声優陣、何の文句もありませんでした。ただ、最終回。色んな思いや事情の上でしょうが、アレはないです。本当に、「画竜点睛を欠く」惜しいアニメだったと思います。
{/netabare}

【余談~ 原作漫画について ~】
{netabare}
本作、「作画」と「声優」に関しては、満点だと思います。

まず作画は、「動画工房、こんなにすげぇんだ」と思いました。原作の冬目先生は、画集を出すほど絵にはこだわる漫画家。ていうか、漫画家というより、絵描きだから、あの人(笑) それを、きらら系や萌えアニメのイメージが強い動画工房が、ここまで描ききるのかと、かなりビックリしました。


声優陣ですが、「自分の中での」イメージは、

リクオ→もう少し低い感じ。
ハル→大体イメージ通り。
木下さん→めっちゃイメージ通り。
福田→もうちょい高い感じ。
榀子→かなりイメージ通り。
浪→もう少し高いイメージ。
杏子さん→イメージ以上。

てな感じ。私はあまり、原作→アニメっていかないんだけど、先に原作を読んだ作品としては、歴代1位の納得感でした。

ストーリーに関しては、11巻を12話だから、そんなに難易度は高くないと思うけど、「原作の空気感」を大切にしているため、「間」をたっぷりとっていました。その分、「ハル×雨宮」「雨宮×みもり」「浪×莉緒」「木ノ下妹×深町」「滝下×葛原」「杏子×クマ」というサブキャラの恋愛(ていうか存在自体)をカットし、メインキャラ四人の恋愛話にしていた。

これも、12話って尺を考えると、英断だったと思う。

これだけ、「間違えずに、原作を表現してきた」のに、なんで最終回で、あんなに間違ったのかなぁ?

本作、2クールでアニメするような作品ではないけど、1クールにまとめられるような作品でもないと思います。許されるのなら、「ReLIFE」のように、「後編」をつけて、15,6話くらいでアニメ化するか、アニメの11話までを12話で描き、「みもりと雨宮、莉緒が登場するところから最後まで」を劇場版でやれれば、名作になったと思います。勿体ない。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆5
作画、素晴らしいね。声も、概ねハマっている。原作の大ファンなんだけど、めっちゃ良かった。空気感が、原作を上手く表現できてる。ただちょっと、ギャグパートの演出がくどいかな。まあ、原作好きはあの地味で暗く変化の少ない空気感が好きだけど、アニメで入る人にはややハードルが高いから、ちょうど良いのかもしれない。

2話目 ☆5
基本的に、シナコが子供で、ハルが大人だからな。内面的には。

3話目 ☆5
半周遅れのランナー。愛とはなんぞや。印象的な言葉だよか。この回のハル、可愛いよな~。

4話目 ☆4
滝下の声も、概ねイメージ通り。この盛り上がりに欠ける回、原作好き以外は楽しめてるのだろうか?(笑)

5話目 ☆5
リクオのカメラ好きは、ここまでにもう少し推しておいた方が良かったかな。なんか、ちょっと作品のテンポが早くなってきたな、この作品の場合、あまり褒め言葉ではないんだけど。ハル、ビールじゃなくてオレンジジュース飲んでる(笑) エンゲージリングのくだりのハル、可愛いよな(笑) 湊、1話で退場か。結構好きなキャラなんだけどな。

6話目 ☆5
ユズハラ、好きなキャラなんだよな。「文化系の妙な色気」は、結構自分の好みを変えた言葉だな。この回の榀子は可愛いんだよな。この二人、怒り方が対照的なんだよな(笑)

7話目 ☆5
ゆっくり、ゆっくり、皆が進んでいく。この作品の醍醐味。

8話目 ☆5
チャンスをモノにできない男(苦笑) まあこの作品、意図的に携帯を排してるかならな。男は働いて、自信を持つことが大事。ハルの言葉に、魚住の理解度という点で負けていることを悔しく思う榀子。無理してって、リクオはダメだな~。ハル、めっちゃ理解力あって、可哀想。

9話目 ☆5
そう、どうなったって壊れないんだよ。そもそもあの発言が重い女(笑) 京子さんは大人だからな~。ハルサンタ可愛い♪ 鉄壁のシナコ(苦笑)

10話目 ☆4
福田嫁、出来る女だな~。これが本当の女子力(笑) クマさんと京子さんの恋愛話も好きなんだよな~。ムーンストーンは「恋愛成就の石」。石言葉は「純粋な愛」「母性本能」「永遠の愛」で、「恋が叶うまで自分を磨き待つ」という意味ももつ。ぴったりですな。深い意味はないし、何で連絡ないのよ? シナコさん、難しい(笑) いけ、リクオ、チャンスだ! 逃すな(勢いでヤッちまえ)! 、、、って、逃すの知ってるけど(笑) ただこれ、最終話までに、まとまるか?

11話目 ☆5
知らない天井(笑) ハルは本当は、謎料理が得意だけどね(笑) 榀子は、男をダメにするな~。小学生だよな(笑) 荷物を落としそうになって、握り直す描写、好きだな。ハルの本音と正論。完全に榀子が悪者なんだよな(苦笑) まあ、カットされてるけど、リクオも結構ミルクホール行ってたからな~。リクオ、ダメだな~。そういうことじゃない。シナコをちゃんと叱らないと。

12話目 ☆1
いや、やって良い改変と、ダメな改変があるでしょ。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 39

82.1 6 美しいで恋愛なアニメランキング6位
アルドノア・ゼロ(第2期)(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1693)
9751人が棚に入れました
西暦2016年、アセイラム姫暗殺事件から約1年半後。地球生まれでありながら火星騎士の地位を得たスレインは、専属の部下を従えて、地球軍との戦闘に参加していた。一方、新たな戦地へ赴くべく、修理を終えるデューカリオン。そこに続々と、かつてのクルーたちが戻って来る。

声優・キャラクター
花江夏樹、小野賢章、雨宮天、三澤紗千香、小松未可子、村田太志、加隈亜衣、大原さやか、中井和哉、鳥海浩輔、茅野愛衣、嶋村侑、水瀬いのり、大川透、平川大輔、夏川椎菜、興津和幸、千葉進歩、竹内良太、豊永利行、生天目仁美、三宅健太、木島隆一、逢坂良太
ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なんだかんだで楽しめました

ヴァース皇帝レイレガリア・ヴァース・レイヴァース役、小川真司さんの冥福をお祈りして。
【最終話まで見て、を追加】

【13話を見て、アルドノア・ゼロ、分割の後期スタート。】
{netabare}分割モノの後期スタートは、「あぁ、あのアニメが帰って来た」と思わせなければならない。
アルドノア・ゼロは極短的に言ってしまうと
超傲慢で超慢心な火星の人が極端な方向に性能特化したカタフラクトに乗って襲撃してきて、それをイナホが超冷静な分析力と超大胆かつ超的確な行動力を以って撃沈する
という話だ。
そこに科学的用語や澤野BGM(時にヴォーカル入り)、あおきえい監督らしい演出をエッセンスとして加えて構成している。
後期1話としてその全てを詰め込んだ、見事な始まりだった。

最初っからの宇宙戦。スレイン操るタルシスの圧倒的戦闘力。
登場する前期主要メンバー達。
火星カタフラクトエリシウムのとんでも能力とその攻略法。そこにBGMとして流れるKeep on Keeping on。
OP無しにして、EDにOP曲を流し、映画よろしく黒背景のセンターに上からのスクロールでスタッフロールを出す前期1話と同じ構成。
そして、前期感想で書いた「なんで屈折を利用した話を書かないの?」の疑問を一気に晴らしてくれた種明かし。
うんうん。
完璧に「あぁ、あのアニメが帰って来た」と思わせてくれた。

ちょっと細かく
・死んでないのかいっ
これは当たり前。殺すわけが無い。どう辻褄を合わせてくるか、が見所。
結果としてはまあまあ。
イナホの片目が義眼化してた。前期でどう繋げるか予想したが、ちゃんと頭を撃ってたのね、スレイン。
玉に瑕は姫様の状態。配信された予告のサブタイトル「眠れる月の少女」で、姫様影武者で本物寝てるのか、とネタバレされるとは。

・地球側も情報を握りだしたのか
新登場機エリシウム。これと対峙したインコが
「エリシウム。搭乗者はヤーコイムで、アルドノアドライブの能力はエントロピーリデューサー・・・」
とつぶやくシーンが入っている。
19ヶ月の戦いの中で、地球側も色々と敵の情報を入手してるのか、と分かる場面。それを活用しているのがイナホだけ、って情けない状況なのは相変わらず。

・屈折、そして、レイリー散乱
前期感想に
レイリー散乱と屈折の話は、その後にちゃんと屈折を利用して敵を倒す云々みたいな伏線にしろよ
と書いたが、ちゃんとここで活かしてくるとは。
あそこでイナホが「違う」と呟く訳だが、周りはレイリー散乱と屈折の間違いとしか取らない。だが、イナホの違うは「アレは彼女とは違う」の違う。
こういう台詞の言い回しは好きだ。確かに「二人だけの秘密」だしね。
はてさて、ちょっとだけ考えてみよう。
あの演説の中にわざわざこの屈折話を盛り込んだ、ということは、姫に化けた新キャラのレムリナもスレインに同じ質問をして、同じく間違った答えを教わった、ということだ。
また、演説終了後にスレインが「堂々としたお言葉。軌道騎士達も感銘を受けたはず」とレムリナに声をかける。
ここから推測されるのは、火星の人から見れば、大量の空気に大量の水という地球にいれば当たり前に享受できるそれが、非常に希少で羨望なものだということ。
地球にいれば、空が青いのは当たり前で、水が青いのも当たり前。だから別に疑問を抱かない。
火星にいれば、その当たり前がない。だから空や水が青く見える現象に疑問を抱く。
無いものを欲する羨望は、何故自分達にそれはないのだという憎悪を生み出す。
争い事ってのは、得てしてそういうものなんかもね。

・レムリナ
新キャラレムリナ姫の登場で、主要3人の関係性に一加わり。
イナホ ←→ アセイラム ← スレイン ← レムリナ
になるんだろう。
ってことは、前期OPの最後に銃を向けていたアセイラム姫。
実は、あれはレムリナ姫で、
「貴方が私の物にならないならっ!」
みたいな感じでスレインに銃口向けてるシーンなのかなぁ、とか、思えてきたよ。{/netabare}

【14話を見て。対比も邂逅もベタだが良い。】
{netabare}運命の2人。
後期2話で描かれるのは、有りがちだが巧い対比と、その邂逅。そして、認識。

義眼となったイナホ。その義眼には情報を収集する能力がある。
その義眼能力を使ってのインコとの会話。イナホの心がアセイラムに向いているのはインコも頭では理解済み。
そして、出て行くインコの様子を見たライエから「あなた、本当はバカなのね」。

タルシス操縦者となったスレイン。出撃のために起動しようとするも動かない。
アルドノアドライブを起動するようにレムリナに頼むスレイン。スレインの心がアセイラムに向いていることにレムリナは嫉妬。身の上話を持ち出し、レムリナから口吻を貰いタルシス起動。
そして、その様子を見ていたハークライトから「感服しました」。

前期OPからイナホとスレインの対比描写はやられているが、こういう対比はベッタベタにやってくれたほうが、見ているコチラは心地良い。


そして、戦闘。宿命の2人の邂逅。互いを認識しあい、名前をつぶやきあう。

こういうライバル関係の描写もベタだが、ベッタベタにやってくれたほうが、見ているコチラは心地良い。


ちょいと細かく
・イナホの能力と義眼
上の感想でもちょいと触れたが、イナホの突出した能力は”超冷静な分析力と超大胆かつ超的確な行動力”だ。
そこに、義眼の超情報収集能力が加わり、スーパーイナホくんへのクラスアップした。
これもイナホの分析力があるから活かせているが、あんな大量の情報を普通の人が受け取ったらかえって大混乱をおこしそう。
だが、物語的には、このままだとイナホが突出しすぎるので、イナホが収集、分析したデータを的確に活用できるサポートメンバーがいりそう。そこで、イナホが来るまで学業トップでカタフラクトの操縦にも秀でるインコの出番になるのかな。

・アルドノアドライブの起動
タルシスのアルドノアドライブが停止し、スレインが出撃出来ない。
で、レムリナを口説き落として口吻を貰い、タルシスの起動をする。
この時にレムリナは「これで1回ね」みたいなことを言っている。
うーん・・・アルドノアドライブの起動条件がイマイチ掴みきれないなぁ。
テレビでいうところの、本体についてる主電源のオンオフを握ってるのが皇帝の血筋。
スレインが持っているのはリモコンについてる電源オンオフ、みたいな感じなのかな?

・風
13話から戦闘シーンで出てくる”風”という表現。
成層圏を越えたところでの戦闘なので、地球上で大気が動く風とは違う。
壊れた月の破片が微弱な重力場となって弾丸に干渉。弾道が乱気流に巻き込まれたように直進しないことから”風”と呼んでるのかな。
これも、大気が大量にある地球側ならではの表現。

・副艦長
モテない理由会話を艦長としてる彼女。
頼むからモテる行動をしないでくれ。
モテる行動した途端に死にそうだ。{/netabare}

【15話を見て、引き続きのベタな描き方。だが、良い】
{netabare}後期は1話から徹底的にベタな描き方をしている。それが巧く良さに繋がっている。
今回ベタに描かれたのはスレインの心情変化。
驚き、戸惑い、迷い、感謝、そして、決意。
アセイラム第一主義なスレインがやろうとしていることは極単純。
意識不明なアセイラムを確実に保護していくために、いかなる手段を使おうとも、自分が権力を握らなければならない。ということ。
だけど、基本的にスレインは良い子ちゃんな甘ちゃんなので、15話でもグラグラしっぱなし。

ザーツバルムの後釜狙ってたとはいえ、すんなりかつ突然に「息子にする」と言われて驚きと戸惑い。ハークライトに「夢に近づきましたね」と言われても「夢なんかない」と言っちゃう。自分の進もうとしている道が”夢”というような明るいものでは無いと分かっているから。

戦闘。
わざと軽ダメージを受けてザーツバルムを前面に出させる。
そこで、もう用無しとばかりに、イナホ対策に張っていた罠をザーツバルムに対して仕掛ける。
ここで取るスレインの行動は、無線を使って「姫に銃を向けた貴方を許すと思ったのか」という告白。これは、本当にザーツバルムを裏切って良いのか、殺して良いのかとグラグラする自分の心を落ち着かせ、迷いを断ち切り、自分を正当化するための行動。悪く言えば言い訳。昔の作品では、ガンダムでもシャアがガルマを裏切る時に「生まれの不幸を呪うがいい」って無線で話してましたな。
そして、「お父さん」。最大級の感謝の言葉。
婚約者を失い、スレインを養子にするってことは、結局、新しい人を無つけることはしなかったんだろう。そんなザーツバルムにとって、この時にかけられた「お父さん」は人生で初めてかけられた言葉だ。お父さん、という響きに感じる少しだけくすぐったいような心の動き。それを受けての「悪くない」。

戦闘後。
赤い爵位服をハークライトより受け取るスレイン。
これまでの丁寧語を捨て、「いくぞ、ハークライト」。
スレイン・トロイヤードを捨て、スレイン・ザーツバルム・トロイヤードとして新しく生きていく決意。
そして、ザーツバルムを暗殺までして選んだ、後戻りの出来ない茨の道を進む決意。


ここまで綺麗にベッタベタに描いてくれると心地良い。心地良すぎる。
罠にかけてからディオスクリアが爆散するまでスレインの眼をフレーム外にやりつづけ、やっと画面に入ってきたスレインの眼は爆散するディオスクリアを見つめながら揺れているって演出。これもベタだが良い。


それ以外で2点ほど難癖を
・イナホの義眼
眼は脳への直結器官、とは言ったもので、イナホの義眼は脳のお休み部分を使って分析レベルの深化をさせることが出来るそうな。
それは良いんだが、自問自答モードの時に
ピューイ、キュイ
とか、変な効果音を入れるの辞めて欲しい。クソ安っぽい。
・戦闘BGM
Keep on Keeping onを多様しすぎ。ここぞ、って場面にのみ使って欲しい。
折角の良曲がダレる。{/netabare}

【16話を見て、スレインの立ち位置確立】
{netabare}イナホのライバル位置としてはちょいと弱いなぁ、と思っていたスレイン。
主人公のライバルとして、その立ち位置を確立した回。

15話での決意を受けて、非常に良い顔になった。
ザーツバルム。自分が罠にはめて殺した父。その人の言葉を元に行動する彼。そんな彼が自嘲的に浮かべた笑み。

総力戦で堕ちなかったトライデント基地をたった一人で強襲。陥落。シャアザクやシナンジュを彷彿とさせるあの動き。

そして、イナホの「仕方ない」。
トライデント基地陥落の報を受けたイナホは、この強襲が弾薬他補給物資搬送のタイミングを狙われたと推測。ただ力任せに来るだけではなく、情報の収集分析の上に襲ってきたのだ、と。
強襲場面の映像を見て、それをしたのがタルシス、スレインだと確認したイナホ。
左目を押さえて、自問自答する。
 この強襲を予想できたのではないか。
 補給物資搬送のタイミングを狙われると推測出来たのではないか。
 いや、今までの火星のやり方から、こちら側の動きや暗号、情報操作を
 分析解読するようなやり方で来るとは思えなかった。
 このトライデント基地強襲を予想出来なくても「仕方がない」じゃないか。
そう。スレインはイナホを出し抜いたのである。

これで、イナホの対スレイン警戒レベルが一段階上がった。
ここからが本当のライバル対決の始まりである。


話変わって。
16話でもベタをやってくれた。
重力発生ボールをグルグル回してストーム野郎と化す火星カタフラクト。
見てる全員が思うはず。
「いや、頭上がガラ空きだろう・・・」
ベタな技にはベタな対処法。
地球人憎しタイプでは無い騎士さんらしく、降り立った時の表情の戸惑い加減もいい感じ。


話変わって2。
トラウマさん。19ヶ月の戦闘でトラウマは解消されたようだ。
ユキ姉が勧められたカルヴァドスを入れた大人なアップルティーをゴクゴクと飲み干すのに対して、トラウマさんはストレートでちょびっと口をつける。
この辺は前期1話で酒飲みながら教官やるトラウマさんと真面目に教官やるユキ姉シーンの対象として楽しい。
そして、最後、トラウマさんはトラウマ解消記念に祝杯。
アルコールに口を付けない話をアルコールを飲む話で終えるのは綺麗な流れ。
だから、もうちょい、トラウマさんがアルコールを飲むシーンは綺麗に書いて欲しかった。コップから口に流れていく液体が雑過ぎる。{/netabare}

【17話を見て、十人十色な「籠から出る」】
{netabare}繰り返しになるが、2期になってから、各話にそれぞれに主題を置いてそれをベタにやる、ってのが綺麗にやられている。
この話でやられたのは「籠から出る」。
「籠の中」は自由を奪われた状態。だが、安全が保障されている。
「籠の外」は自由を謳歌出来る状態。だが、危険に晒されている。
はたして、どちらが良いのか。

イナホ
ユキ姉という籠の中から飛び出す。惚れた女を救うために。
「セラムさん」は、お姫様云々は関係無い。一人の女性としての彼女を助けたいという思い。
「僕をかばって」は言い訳。好きだから、と言えないのは、らしさ。

スレイン
ザーツバルムの籠を破壊して独り立ち。牙を剥かせぬようにトライデント基地を単独攻略するも、地球人、という出自が彼に危険をもたらす。

アセイラム
スレインの籠の中。眠っているのか、眠らされているのか。

レムリナ
スレインの作ったアセイラムの影武者という籠の中。ただの操り人形ではなくヴァースの皇族として生きたいという思いが芽生え始めている。

ライエ
自分は火星人、という出自の籠に囚われっぱなし。
だが、ラストにイナホから「あの時の君とは違う」と言われ、籠のカギは開けられた。飛び出せるかどうかはライエ自身の問題。

マズゥールカ
物理的に囚人。イナホから伝えられた話を確認すべく、イナホのスパイとしての立場を受け入れる代わりに脱走。

マリルシャン
地球人憎し、の籠に囚われっぱなし。先を見れていない感半端ない。
バルークルスのほうは、まだ常識人っぽい。

トラウマさん・マグバレッジ
囚われた過去から脱し、新しい関係構築。


見てての疑問
・後継のスレイン
マリルシャンが難癖つけてきているが、ザーツバルムが死に、スレインが後継となった時に皇帝の信任を受けてないものだろうか?しかも、姫の近衛騎士という重責、それ無しに後継ってだけでなれるもんじゃないだろう。
・皇族の前での行動
アセイラムの前に来たマリルシャンとバルークルス。カタフラクトの格納庫でお出迎えだが、下に降りてこずに、カタフラクトの上に跪く。上から見下ろす形になるけどそれで良いの?
・決闘
次回に説明があるんだろうけど、負けた場合ってどうなるんだろうか。決闘、と言い出した時にバルークルスが異常な驚き方してたけど、負けた場合は死、爵位剥奪ほか、何でも相手の要求を飲む、とかなのか?


決闘、するかなぁ・・・パターンは3つくらいか。

1.レムリナが止める。が、スレインが受ける
スレインはザーツバルムから爵位を受け継いだ時に正式に近衛騎士として任命しているからお門違いも甚だしい。下れ、とマリルシャンを一喝するレムリナ。
このままだとマリルシャンの鬱憤も晴れないだろう。禍根を残さぬためにも、決闘を受けます。但し、これで終わりにしてくれ、とスレイン。
で、決闘。
2.スレインがキレる。レムリナが立会人になる。
マリルシャンの姫の御前での言動にキレるスレイン。マリルシャンと言い合いになるも、ハークライトとバルークルスに止められる。
レムリナが決闘を認め、その立会人となる。
で、決闘。
3.決闘しない
レムリナが、争ってる場合かバカども、と一喝。
スレイン、マリルシャン共々、禍根を残す

レムリナとしては、その正体を知るスレインと同等の立場になっての共同戦線を張るのが一番と理解しているはず。
まぁ、1だろうなぁ。



ダイエット話。ライエの「ダイエットしない」を受けてのインコの「あ゛あ゛~っ」は良い演技でした。やるねぇ、みかこし。{/netabare}

【18話を見て、物語のオチはここかな、と思ってました】
{netabare}前話17話まで見た時点でしてた、スレインがまともだとして、やろうとしてることの想像。
・アセイラムの保全
・最小与ダメにて、地球上の自然がいっぱいなところにヴァース帝国アセイラム領をつくり、なるべく有利な条件で地球側と和平交渉
・アセイラムが目覚めた時には平和になっており、興味津々な自然をアセイラムに渡せられる

このことから、オチを考える。
・政治に対する才能やその姿勢ではアセイラムより上なレムリナが、アセイラムの姿のまま、皇帝の座につく。側にはスレイン。
・アセイラムは傷ついたイナホと共に居たいと願う。山里外れた場所でイナホと身分を隠したアセイラムが隠居生活

うーむ。
ターンAと08小隊を混ぜたような終わり方するのかなぁ。
と、思っていた。


まさか、折り返しとなるであろう18話でここまで一気に話を進めてこようとは。
これで、オチが読みにくくなってきたなぁ・・・


青い薔薇の花言葉。不可能、ではなく、奇跡、のほうに転んだか。

スレインのアセイラムに対する思いは、一女性として、というより、女神に対する崇拝や敬虔に近い感じ。
レムリナが一女性として愛情をドンとぶつけてやれば、コロッと堕ちそうな気がしないでもない。

それに対してインコ・・・
綺麗にフラレちゃったのう・・・
本当に知りたいことは見えないんだ、とか言われたら、手も足も出ないねぇ・・・{/netabare}

【19話を見て、ここまでの積み重ねから、動き出した物語へ】
{netabare}スレインに一つの奇跡が訪れる。
アセイラムの目覚め。
だが、起きた奇跡は彼に様々な代償をもたらす。

レムリナとの関係
アセイラムに扮したレムリナとの婚約、権限委譲。
他に身寄りのないものとしての共感で絆を繋ぐ2人。
だが、レムリナの抱くアセイラムへの感情を危険視したスレインは、アセイラムが危険な状態になったと嘘をつき、アセイラムの身柄を保護する。
嘘は信頼関係を崩すカギ。それが、アセイラム関係、となれば、その大きさは計り知れず。

自身の心持ち
そもそも野心や闘争欲が弱いスレインにとって、その第一だったアセイラムの回復は、逆に心の支えを失ったも同然。
だが、そんな心とは関係なく、自らの手で動かした歯車は止まらずに、自らも動かされていく。その動きに翻弄されないように、全てを知るハークライトと共に戦略を立てていく。
そんなスレインが次に心の支えとするのは、打倒イナホ。
目覚めたアセイラムが鳥の映像を見ながら「あの方」と呼んだ男。奇跡の青いバラをアセイラムに手渡すこと無く、次の行動へと移っていく。

目覚めそのもの
目覚めずにいてくれれば、綺麗な鳥は籠の中に居続けてくれた。だが、目覚めた鳥は籠から出ることを望むかもしれない。


この回のスレインの表情が良い。
本来の自分と、歯車を回してしまった演じている自分。
この間でグラグラ揺れまくり。葛藤から壁にまで当たる始末。
イナホがカッチリしてる分、スレインは色々揺れている時こそ、らしいなぁ、と感じさせる。



複数の揚陸城、複数のカタフラクトによる同時侵攻。
イナホの「動き出したんだ、あいつが」。
16話で「仕方ないか」の言葉とともに、スレインへの警戒レベルを一段上げたことを受けての言葉。


取り敢えずは・・・撤退戦だろうなぁ・・・
マズゥールカのカタフラクトが地球側に接収されているとすると、これをイナホスペシャルに改造。
このくらいせんと、まともにやれば厳しいわなぁ、地球側。{/netabare}

【20話を見て、ハークライトが読めないなぁ】
{netabare}何度も書くが、本来のスレインは野心や闘争欲が弱い。
よって、権謀術数張り巡らせる、というのはあまり得意ではない。まして、人の心を利用して、となると尚更。
本当なら、スレインがやらなければならないことは、自分の後ろ盾であるレムリナを確実に自分のものとし、どんな事実があろうともスレインの為に身を差し出す覚悟、くらいまで彼女をタラシ込むということだ。
だが、アセイラムの目覚めにより、そちらへの傾倒が増している状態。
事実を知らないものの、スレインの心が離れつつあること感じるレムリナの不安はドンドン大きくなっている。
この状況を全て理解し、危惧している人間がいる。
側近、ハークライトだ。
だが、彼がスレインにそのことを諌言している風がない。
なんでだろか。

ハークライトが野心家の場合
揺れるレムリナをスレインから寝とり、マズゥールカ、バルークルスとともに反スレイン連盟結成。
事実を公表し、レムリナを正式にトップに据えて新火星帝国とする。

ハークライトがスレインの忠臣の場合
アセイラムが救命水槽にいないのは彼女が本当に死の間際にあり、スレインの態度が可怪しいのはそのことで動揺しているからだ、とレムリナに嘘をつく。
その上で、スレインに、レムリナの手綱が緩んでるのはマズい、と諌言。

どう転ぶか、読みにくいなぁ、ハークライト。


イナホ、眼、キツそうだな・・・
初めてインコに対して「何が?」と苛ついたような態度。
脳の過剰利用で感情コントロールが怪しくなってる?{/netabare}

【21話を見て、スレイン、どこまで腹をくくってるんだか】
{netabare}レムリナの懐柔に失敗したスレイン。アセイラム、レムリナ姉妹連合に反抗されました。
・・・どうにも腹のくくり方が弱いなぁ、スレイン。
火星騎士がスレインに忠誠を誓うその一端は
アルドノアドライブの起動停止権を握ってるから
で、起動停止能力が無いスレインは絶対にレムリナを墜とさなければならなかった。
が、失敗して身柄の拘束。
今からでも遅くない。スレイン。レムリナに泣きつけ。

スレインの計画告白
アセイラム姫は平和を望んでる。
敵がいるからいけない。
敵をなくせば平和になる。
今はその浄化作業中。この身を汚してでも美しい平和な世界を築いてみせる。
ザーツバルムの言葉を忘れたのか、スレイン。牙を見せれぬほどの力を見せつけて服従させ、その後にアルドノアドライブというアメを与えることで領地の統治をすれば必要最低限の与ダメで平和は築けるだろうに。
まぁ、この場合、結局アルドノアドライブの起動権を持つ人間が上に立つ社会はそのまま残る訳だけど。

火星騎士
同時に攻めろ、だけじゃダメだろ、スレイン。
どうにも火星は戦略家はいても戦術家がいない。通信網破壊とか戦略はたててくる割にねぇ。
連携とった上で、リーダー決めて、進軍撤退の状況判断をちゃんとさせないと。
味方がやられて「なにくそ、敵討だっ!」って、そりゃ負けるわ。

もっともっとスレインがゲスなら計画は順調に行ったのに。
どこまで腹をくくって計画に邁進出来ますやら。
腹のくくり方が弱まっていることをハークライトも感じているだろうに。


イナホとインコ、会話が噛み合わないなぁ・・・
インコが体を気遣って「また眼を使うの?」って聞いてるのに、
イナホは「処理能力上がってるから計算可能」って答えちゃう。
インコ、失意で下を向く。
その様子を見るライエ。
心の中ではイナホに対して「あなた、本当にバカなのね」なんだろうなぁ。

1期OP回収
してない気がする。OP見かえしてないけど、1期OPってアセイラム、涙流してなかったっけか。若しくは涙目か。
もう一度、アセイラムが銃を構える場面がありそうな。{/netabare}

【22話を見て、やっぱオチはここなのかな、とか思いながら】
{netabare}ここまで来ると、もう、流れのままに。

イナホの告白
気を失ったイナホくん。気を失った時の為に、義眼に状況対応機能をつけてたようです。
その状況対応機能くん。シレッとアセイラムに告白しちゃいました。
状況としては
「私が知らないうちに私じゃない私がスレインと婚約してました」
なアセイラムと似てて
「私が知らないうちに私じゃない私がセラムさんに告白してました」
というもの。
まぁ、イナホの場合は、告白したのが自分の脳であり、それも記憶に残ってるんでしょうが。
そして、アセイラムはそれをしっかりと受け止めました。
アセイラムはレムリナに「想い人はいないのか?」と聞かれて「私が思うのはヴァースとその住人」と答えてますが、目線を外して答えてます。嘘、とまでは言いませんが、偽りの答えですね。
このままイナホくん退場とはならないと思うので、2人でささやかな幸せを掴みとってほしいものです。

クランカイン
クルーテオの息子、クランカインが登場。忠義心は父のそのままに、物腰を柔らかにした感じ。また、父の愛機タルシスを他の人間が乗っている現状を快くは思ってはいないようです。「博士の息子はどんな方なんだろうねぇ」と言ってた割にはスレインに対しても好意的ではなさ気。
なんだかんだあって、アセイラムを救出しちゃいました。え、マズゥールカの役割は・・・?
地球側、というか、デューカリオンに逃げようとする姫様に彼はどんな行動をするんでしょうか。
なんといっても、彼の父クルーテオは、地球生まれのスレインのことを「犬が」「下賤が」とやってた張本人。地球側のデューカリオンに行くことを簡単に許すでしょうか?


うーん・・・。話のオチとしては、18話を見て、で書いたようなところで落ち着きそうな気がしてきた。やっぱ。{/netabare}

【23話を見て、肝っ玉姫様】
{netabare}皇帝一族として育てられてるから、いざとなった時の肝は座ってるなぁ、アセイラム。

アセイラム結婚宣言&停戦申し入れ
狙いはなんだろうね。
まずは、台詞のまんま、クランカインことクルーテオ伯爵の人脈。
クランカインがスレインを訪問しに来る時に、スレインとハークライトで
「なんとか取り込めないかなぁ。そうすりゃ親皇帝派を一気に飲み込めるのに」
とか話してたことだし、先代から引き継いだ親皇帝派の人脈は結構なものなんだろう。
これを行うことで、クルーテオ、マズゥールカ中心の親皇帝派はアセイラムに付く。
状況を確固たるものにするためにクルーテオ家との婚姻関係を築く。
また、スレイン旗下を快く思わないバルークルスなどの派閥もアセイラムに流れる。
それに、姫が車椅子から立ち上がったことにより
「地球帰りとはいえ、最近の姫様はいくらなんでも変わりすぎじゃね?」
と疑念を抱いていた火星騎士はスレインに対して不信感を抱くことになる。
これで、火星は 親皇帝派&反スレイン派 vs 何が何でも地球憎悪派 に2分される。
ヘタすれば、スレインの孤立を狙える。
次に戦局の混乱。
一方的とはいえ、地球側も停戦申し入れをガン無視って訳にはいかないだろう。
一時的にでも休戦状態をつくれる。

はてさて、姫様、どうするかなぁ。
台詞が気になるんだよね。
「クランカイン。貴方の地位と人脈の全てを、私に預けて頂きます」
なんで「預けて」なのか。

イナホの気持ちをイナホじゃないイナホから聞き、
変わってしまったと嘆いたスレインの気持ちも「姫様一途で何も変わらない」とエルデリッゾから聞き。
全てが丸く収まる、って訳にはいかんのだろうなぁ・・・


スレイン
このまま行くと、地球攻撃を続けるスレインと、それを阻止したいアセイラム陣営&地球陣営の連合軍という構図になる。
図らずも、共通の敵ができる事により、姫の望む地球と火星の協力関係が出来上がるわけだ。物語としては良くある展開だが、全てが計画通りじゃないところが、スレインらしい。
どう転んだところで、彼は平凡な一少年に過ぎないのだから。

イナホ
最終決戦仕様スレイプニール。
月でのスレインとマリルシャンの決闘を見て、タルシスは同時に多方向から攻められると捌き切れないと判断。
大量のワイヤーロープを装備して、同時展開。一つ引っかかれば、それを使って超接近戦。
みたいな判断なんだろう。
左目使いまくっての戦闘になるだろうから・・・{/netabare}

【最終話まで見て、総括しながら】
{netabare}イナホはユキねぇと。
スレインは孤独で囚われの身に。
アセイラムは和平のために地球訪問。
色々あったけれど、元に、ZEROに戻った話でした。
空を舞う3羽のウミネコ。こんな風に自由にはなれないんですね。


正直、後半は息切れ感あるなぁ、とは思ってた。

姫様関係
OPにも出てこない。1期にもその存在の欠片も示されない。
そんな、クルーテオ伯爵の息子がポッと出てきて姫様掻っ攫っちゃうという、このトンビに油揚げ展開。
そりゃ、姫様が結婚云々言ったら恋愛結婚ってわけにゃいかんだろうが、物語の中くらいはねぇ、こんなリアルに則したような展開にせんでも。姫様と一高校生、一敵軍兵士の恋愛を描いても良いじゃん、と。
王道とかベタとか言われてもいいじゃん。
マズゥールカが姫様助けてデューカリオンと合流。
イナホ、アセイラムと再会し感情爆発。
姫様、火星騎士に停戦呼びかけてスレイン孤立。
スレイン対イナホ。
みたいなガッツリ展開で良いじゃん、と。
で、前期OP思い出すわけですよ。
姫様、2筋の飛行機雲に手を伸ばすんだけど、手が届かず。姫様を貫くように平行にはしる飛行機雲。
あぁ、そうか。既に、ここで明示されてたわ。

人の描かれ方
主要キャラは良い。2期の主人公とも言えるスレインのグダグダ具合も良い。彼の徹し切れなさ、非道になれ無さは今まで散々書いてきたとおり。
が、サブがイマイチ。特に火星。
クランカインとマズゥールカ。キャラの住み分けが微妙。
バルークルス。ラストが?過ぎた。仲間思いなキャラだとは示されていたが、ラストで心中に付き合うような浪花節キャラだったか?



ラストまで100点でした、とか、
カタルシスを感じる、とか、
グッと感動する、とか、
そういうのは無いけど、まぁまぁ楽しめる作品でした。
最終話も、2回目見たら、納得でしたよ。

にしても、例えばアセイラムの最後の台詞
「美しい思い出です」
と共に頬を流す涙一筋、くらいのサービスはあっても良かったんじゃ、とかね。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 24
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「アセイラム姫の為なら、僕はどんな非難も受け入れる覚悟はできています」 byスレイン

(2015.1/15 13話)
遂に2クール目が始まりました!どれだけこの時を待ち望んだか!! {netabare}が、死んだと思っていたキャラがそうではなかったり(現実味に欠けるなぁ^^;)、新キャラのレムリナ姫(レムリナ・ヴァース・エンヴァース)はアセイラムの虚像なのかと勘ぐったり…

また、地球に降りたいという意思さえ感じるレムリナ姫。アセイラムがザーツバルム卿の言いなりにならなかったのを観ると、アセイラムの悲願をレムリナ姫が達成したいという想いがある!?

レムリナ姫が、「また、地球について教えてくださいます?」との問いはアセイラムの肉体と意思が別々にある事を意味していたりして…

ここで、レムリナ姫の名前について思った事を…最初、エンヴァース(en-vers)をアンヴァース(un-vers)と聞き間違えたのでun(アン)とen(エン)ではどう異なるのか調べてみました。
en:特定の状態にする エンヴァースだと、ヴァースのみの状態にする(ヴァース側の視点)
un:除去・解放、ある行為の逆 アンヴァースでは、ヴァースの解放もしくは除去(地球連合あるいは反ヴァース側からの視点)
という見方もできます。

そんな腹違いの姉妹ですが父親の存在がまったく描かれていないのも気になります。もしかして、ザーツバルム卿が…!?



また、ライエが「平和的解決に絶望したのかも…」と言っていましたが絶望したのではなく地球に居ては自身の声はかき消される事を知り、あくまで和平を実現する為ヴァースへと帰還したのかも。

敵のアルドノアの性能も前作と比べてチート過ぎないか?(ダンゴムシ、もとい二ロケラス以来の性能)伊奈帆が居たら弱点の糸口を見つけ出せるにしても、今のメンツじゃあね^^;
そんな状況の中、やっぱり生きてたのね。左目が義眼(一眼レフカメラでも入ってるのかな?www)になっているけど冷静な性格に、さらに拍車を掛けている印象です。(輸血が必要な状態だった。でも、誰の血を輸血したのかが気になりますね。)


まさか、起動因子を分け与えられていたなんて…そんな簡単に起動因子が他者に渡っていいものなのかは疑問に思いますね。

スレイン、「志が決まりました。」と言ったのはアセイラムを、どんな形であろう守る為であり、ザーツバルムに忠誠を誓ったわけではない。

所でスレインが火星で要職に就いたという事はアセイラムは、やはり死んだのか?
だとしたら、戦争に利用され続けた彼女の人生は悲惨そのもの。と思ったら、スレインのアセイラムへの忠義(溺愛)もここまで来ると異常。
未だ知らず知らずの内に、利用され続けているアセイラムの本当の想いはスレインには届かない…{/netabare}


(2015.1/22 14話)
{netabare}冒頭、「私、ここは大好き。だって、自分の足で歩けるんですもの。」と言ったセリフの後に、カタフラクトが多数映し出されたのには、やはりレムリナ姫はアセイラムの虚像である証拠。ヴァース繁栄の為に地球と交戦したがっているのだろうか。
もしくは、ヴァース皇族である自身の血を憎んでいる様子から地球側へと寝返る!?

OPヤバいです!!楽曲もさることながら何と言っても映像が良いですね。
特に、ポーカーフェイスである伊奈帆とアセイラムが向かい合っているシーンでの伊奈帆の表情が新鮮。その後のスレインに対してのアセイラムの涙の切なさ…

あと、レムリナ姫が出てくるシーンで舞い上がる花はクチナシかな?
文字通り、レムリナ姫はアルドノアの起動因子を宿しているから存在理由があるわけで自身からはヴァースへ何か口に出して言える状況ではない。そのクチナシの花言葉は優雅、皇族である(第2皇女)レムリナ姫にとっては皮肉でしかないでしょうね。

クチナシの花、モノ言わぬから優雅ではなくモノすら言えない儚さすら感じる優雅さはレムリナ姫そのもの。
レムリナ姫がアルドノアに起動因子を与える時、「ヴァースの血を引く者の名において…」と言っていましたが、アセイラムは「ヴァース第一皇女の名において…」だったような^^;

また、アセイラムが今までの姿からスレインと出会った頃の姿なったのと伊奈帆とスレインが手を伸ばしあうシーン、アセイラムはアルドノアを動かす起動因子を宿しているだけではなく、その生い立ちに何かしらの関連がある!?

伊奈帆の義眼、彼同様にハイスペック過ぎるだろ^^; 「韻子は分かりやすいな。って」いやいや、伊奈帆が分かりづら過ぎるだけ。
スレインが「アルドノアを持つ者が全てを握る。それこそが、問題の全て。」と言った。

私は1クール目のレビューで「アルドノアの無い世界へ変えていく展開に!?」と書きましたが、正しくは、アルドノアの力で世界を無に帰すという意味になるのでしょうか?

何か、皮肉ですね。伊奈帆がアセイラムによって起動因子を与えられたのに対して、スレインはアセイラムの事を想っているのに自身と似た境遇のレムリナ姫から起動因子を分け与えられるなんて…(1回限りではありますがレムリナ姫、結構強かだな^^;)

また、レムリナ姫が「そんなに、アルドノアが大事?」と言ったのは問題の根幹に気づいている上での発言か!?

相も変わらず、伊奈帆は天才<チートですね^^; スレインvs伊奈帆の戦闘、まるでニュータイプ同士の戦闘かと思いましたよ。

互いに互いを認識した両者ですがこれから、さらなる戦火へと突き進んでいくのか!?{/netabare}


(2015.1/29 15話)
{netabare}OPで涙したスレインの後ろ姿に写ったペンダントは、かつてスレインがアセイラムに無事に地球に降下できるように、とお守りとして渡したもの?だとしたら、それを今は伊奈帆が所持しているのをスレインが知った時が恐いです^^;

艦長と伊奈帆、会話しながらチェスとか器用ですねwww 
いやいや、「使っていない脳細胞にタスクを掛けて」それが脳の力を他の人より引き出せる事だとしたら…ヒトとしての領域を超えているだろ。

起動因子についてですが、それを持つ者の血液を輸血したとしてもアルドノアを起動できるわけではないという事は遺伝子が関係している!?
伊奈帆の遺伝子がヴァースと関わりがあるとするなら、伊奈帆の父親が鍵を握っていそう。また、アセイラムとレムリナの母親は腹違いなので、その点も含めると…

―――妄想―――――――――――――――――――――――――――――

{netabare}伊奈帆とアセイラムが兄妹(伊奈帆の父親とアセイラムの母親との子)でスレインとレムリナが義理の兄妹(スレインの父親とレムリナ姫の母親の子)とか!?
スレインの父親は科学者だった。スレインは、その後ろ盾を失う事で虐げられてきた(そうなる事を悟った上でスレインの父親はレムリナ姫の母親にスレインを養子に迎えるよう頼んだとしたら?)
もしくは、スレインの父親は伊奈帆の父親と同一人物!?(2人は兄弟か双子!?) だとするなら、2人の対峙は運命と言うにはあまりにも酷…{/netabare}

――――――――――――――――――――――――――――――――――


ハァ!?( ゚д゚) 何言ってんの!?ザーツバルム卿!? 
その真意は、スレインが12話(1クール最終話)で持ちかけた「取引」に関係しているからなのか?
もしくは、単に15年前に亡くなった妻・オルレインとの間に子供がいたらスレインぐらいの歳。そう思うと母性ならぬ父性が芽生えたのかも…

ハークライトが「また一歩、夢にお近づきになりましたね」と言ったのに対してスレインは「ぼくに夢なんてありませんよ…」と述べた。
けど、スレインの夢はアセイラムが安心して笑っていられる世界とするならアセイラムの夢は人類みんなが幸せに過ごせる世界(スレイン、伊奈帆たちが笑顔でいられる世界)。その想いのズレが、切なすぎますね。

14話で伊奈帆がスレインに対して「ウミネコにクラスチェンジか。」と言ったのはアセイラムと見た鳥がウミネコだったからなんですね。
また、カームが述べた北欧神話(オーディン)に関して、伊奈帆がオーディンとするならスレインはフェンリルになる。

ええええええええっ!? 思わず、「さよなら、お父さん…」には声を出さずにはいられませんでしたが、OP映像のラスボス感はどこへやら^^;
スレインの演説ですが12話のレビューで述べた、スレイン・トロイヤード皇帝への道が大きく前進しましたね。{/netabare}


(2015.2/5 16話)
{netabare}鞠戸大尉、トラウマを克服できたようで何よりです。伊奈帆たちが今回の戦争で変わったように…
カルヴァトスを飲む貝塚准尉(ユキ姉)とそれを断る鞠戸大尉のシーンが、大尉の成長を物語ってますね。
と思ったら、「無駄に古傷を思い出すんで…あの船にいると。」との言葉から未だ戦い続けている!?

また、ユキ姉は伊奈帆をこれ以上危険な目に合わせたくないと思ってるのだろう。それもそうでしょう、瀕死の重傷を負ってもなお最前線で戦い続ける事を選んだのは不安以外の何ものでもない。
所で何で伊奈帆なのに、ユキ姉は「なおくん」と呼んでいるのか?
まぁ、ユキ姉の事だから伊奈帆を稲穂に置き換えて穂(ほ)を別読みの穂(お)として呼んでいるだけかも^^;


初めてアセイラムとレムリナ姫の父親の名が明かされましたが、2代目皇帝ギルゼリアの犯した過ちが…浮気!?それは置いといてヘブンズ・フォールを引き起こしたのがギルゼリアなのは分かりましたが天災ではなく人災ならば何か事情がありそう…

ザーツバルム卿に、そんな特権{netabare}アセイラムの後見人{/netabare}があったなんて…
それを知った上でザーツバルムに取引を持ちかけていたとしたらスレイン、したたか者です。だがレムリナ姫はそれ以上に強かですね。(アセイラムの全てを乗っ取り、自身が第1皇女になる気か!?となると、アセイラムの暗殺を企てた真の黒幕は義理の妹であるレムリナ姫?)

マズゥールカ卿、軌道騎士にしては清らかな印象。まるで、かつてのスレインのよう…
今のスレインは狡猾さを兼ね備えたライオンとでも言うべきか。

そのマズゥールカ卿が「無意味だ、何故そんな事をする。その行為に何の価値がある!?」と言っていましたが、そっくりそのままヴァースにお返ししますよww
さらに、マズゥールカ卿を利用したマリルシャン卿・バルークルス卿の両人がザーツバルム卿亡きいま、クーデターを起こそうとしている!?(だとしたら6話で予想した事はあながち間違いではないのか?)


スレイン、爵位を得た事と実力も相まってヴァースでも徐々に認められつつあります。が、タルシスの回避運動を担っているハークライトは何か信念がありそう。(スレインの事を自身の野心の為に利用しているとか?)
伊奈帆の発した「仕方ないか…」という言葉の裏に、アナリティカル・エンジンの更なる性能が!?もしくは、アセイラムの事を想って今まで手加減してた?{/netabare}


(2015.2/14 17話)
{netabare}スレイン、爵位は得たものの軌道騎士内部での「地球人」という偏見までは払拭できずにいる。
そんな中、マズゥールカ卿が生け捕りにされている可能性が浮上。それを騎士たちはどうしても「地球人」のせいにして軌道騎士がヴァースを治める為に優位に立とうと画策している様子…
伊奈帆が「アセイラム姫を助けたい」ではなく「セラムさんを助けたい」と言ったのは、地球人としてのセラムに言い換える事で皇女としてではなく一人の人間として助け出してあげたいと言う気持ちの表れからか?

伊奈帆を想う親心なんでしょうけど、ユキ姉が思っている以上に伊奈帆は子どもから大人へと変わりつつあるのかも。
ですが、ユキ姉が伊奈帆を呼び止めようとした時の手の動きが、OPで伊奈帆がアセイラムに手を伸ばしたシーンと似ているのは何だか切ないですね。その想いは届かない…とでも表現しているようで^^;

また、スレインが1クール目で述べていた「アセイラム姫に忠誠を誓っていますか?」との言葉を伊奈帆が軌道騎士に対して問うたのはヴァース軌道騎士にアセイラムへの真の忠誠心を確かめると同時に、隙あらばヴァース内部からアセイラム救出に関する情報を得ようとしている?

それに、ライエは1クール目と違って地球連合とはすっかり馴染めている感じなのは良いですが未だ自己嫌悪(私が生まれてこなければ父はこんな事にはならなかったのにとでも言っているよう…)に陥っているのは父親を愛していたからなのだろう。

スレイン、マリルシャン卿に決闘を申し込まれた訳だがマリルシャン卿に負けるような事があってはせっかく得た爵位も水の泡…

もし万が一負けたとしたら!?
(逃げている内に伊奈帆が乗るデューカリオンに見つかり、そしてアセイラムの情報を聞き出そうと伊奈帆が出撃。そして伊奈帆がスレインとの通信でアセイラムの居場所を聞き出す、その見返りにスレインを追うカタフラクトを共闘で撃破するとか!?)

ヴァース内部でのクーデターが勃発しそう。ですが、このクーデターは協調派をも巻き込み帝政に終焉をもたらす革命となるのかも気になる所。
だとしたら、アセイラムにこれ以上危害が加わらない為に地球連合と共戦する展開になる?{/netabare}


(2015.2/19 18話)
{netabare}スレインが軌道騎士に対して今の自分(騎士)たちの状態を分からせたのは、今後スレインの思想に仇なす者がでてきた時に自分自身を擁護してくれる軌道騎士の存在(ザーツバルム卿の代わり)を得ようとしているのだろう。もしくは、スレインが不利な状況に追い込まれた時に身代わりとしての影武者が欲しいだけか?
また、アセイラムのように利用される者の心情を騎士たちに気づかせる事でアセイラムを37家紋の軌道騎士が認めるようになってくれればヴァースを統治・崩壊しやすくなると考えている?

スレイン、2度目の「僕に夢なんてありませんよ…」発言。それは夢で終わらせるつもりではない強い野心を隠す為。

伊奈帆、アルドノアドライブなんか無くてもアナリティカル・エンジンがあれば十分戦えますね^^;
今回の戦闘ですがハラハラさせられましたね。まさかユキ姉か鞠戸大尉、それか韻子が死ぬのでは…と思ってしまいました。
その、韻子の中では疑念が広がっていくばかり…伊奈帆とライエがヴァースに寝返るのではないか?また、伊奈帆はライエの事が好きなのか?とか

青いバラの花言葉、「奇跡」と「不可能」。遂に、スレインとマリルシャン卿の決闘が始まりましたがタルシスにはさらに隠された性能があると思いたいですね。
「儚い、儚い、儚いなぁぁぁぁ!」人の夢と書いて実現の可能性が難しいと解いた場合、スレイン死ぬ!?
スレインの死と同時に昏睡状態のアセイラムが目覚めるかと思いましたけど、そうなってもアセイラムかレムリナ姫のどちらかが殺されるだけか。

と思いきやスレインとレムリナ姫が{netabare}結婚だと{/netabare}…!?  
でも何かパフォーマンスっぽい気もしますけど^^; そんな折、アセイラムの容体に変化が…
この流れからいくと、アセイラムは伊奈帆とくっつきそう。

ヴァースと地球との戦争がスレイン率いる新たな国の建国により、戦火は激しさを増しそれぞれの思惑も交錯していく事に!?{/netabare}


(2015.2/26 19話)
{netabare}2クール目に入って何かと衝撃的な展開が多いですが、終盤になると主要キャラがバンバン死んでいくような感じも否めませんね。戦争モノだからしょうがない事なのかもしれませんが…

ともあれ、地球から無事にヴァースへと帰還したマズゥールカ卿。伊奈帆の思惑通り、スレインの目的を探れるのか?
そのスレインの目的の過程はザーツバルム卿が成そうとしていた事とそっくりなのにアセイラムを生きたまま利用するか・殺して権力を得るか、で軌道騎士の士気にここまでの影響が出るという事は「皇女」でありアルドノアの起動権を持つから。

だとしたら、レムリナ姫はアセイラムの為にスレインによって利用され最後は殺される!?
「もう、この手に掴めるものが力以外に無いのなら…」やはり、アセイラムの想いを受け継ぎ戦力・権力を持ってヴァースを統治するつもりなのか?

地球連合本部は、デューカリオンを遊撃隊とする事で敗戦した時の責任を全て押し付けようとしている雰囲気がありますね。けど相変わらずの戦力差があるわけで、いくら伊奈帆が居るからと言っても余裕があり過ぎな気もします^^;

スレインが涙を流せなかったのに対して、レムリナ姫が涙した対比の演出がそれぞれの抱える欲と葛藤を表しているようで…切ない
それに、本当の「クチナシ」はレムリナ姫でなくアセイラムになってしまった要因がスレイン自身にある事を自覚しているのか?
もしそうだとしたら、スレインの目的は達せられているんじゃ…

「恐ろしくもある」と述べたスレインの心情は、今のスレインをアセイラムが認めてくれるかどうか不安なんでしょう。拒絶されれば今までスレインがアセイラムの為に行ってきた事は全て無意味になってしまうから。

伊奈帆たちに襲い掛かるカタフラクトが今までの単機ではなく複数で挑んできましたが、この窮地を伊奈帆はどう切り抜けるのか!?{/netabare}


(2015.3/9 20話)
{netabare}火星カタフラクトは機体によってそれぞれ特性がありますが、光学迷彩や雷撃マダワカル(゜д゜)(._.) ゥンゥン。いや、分身とか( ゚д゚)!?
00ライザーもビックリの粒子放出量ですねwww 

所変わって、あの日のスレインの涙の叫びはアセイラムの力になりたいと常日頃から思っていただけに、植物状態の彼女の姿はスレインにとっては信じたくない事実であり、その事実を変える為に力を手に入れるという決意の涙なのかも…

またスレインが権力を得たように伊奈帆もアナリティカル・エンジンという力を手に入れていますが、それも無敵ではなく何かしらのリスクが伴う様子。徐々に記憶を蝕んでいくのか、それとも身体的なものか…
ともあれ、2人は何かを失いながらも守りたいモノがある。
スレインの火星騎士を用いた策略と伊奈帆たちの計略は、どちらが戦争を終わらせるキッカケを作る事が出来るのか!?
もしくは、戦争を終戦へと導くのはやはりアセイラムなのか?
そのアセイラムの記憶が戻った時、スレインはどのような行動にでるのか?
アセイラムの幸せを願う想いは変わらない。という事は、自身を責め続け最後には自ら命を絶つ!?{/netabare}


(2015.3/18 21話)
{netabare}火星騎士は今の今まで自らの慢心に溺れて伊奈帆に敗北してきましたが、ようやく勝利を手に掴む時が!?
それにスレインの大義・目的がハッキリしましたが、そんな事をして得た地球をアセイラムは喜ぶでしょうか?そうではないと彼自身が一番分かっている。
それにアセイラムの為を想って自分の意思で進んできた道が、結果として彼女を悲しませる事になってしまった。

また、地球連合のデューカリオンですが連合本部に良いように利用され戦況が危うくなったらデューカリオンを切り捨て全てをヴァースの責任とするつもりなのでしょうか?
だとしたら、ヴァースとの戦争を地球連合は終わらせる気がないのかと思ってしまうが…

分身が可能なカタフラクト、オルテュギアのコックピットは機体内部ではなく上空などの離れた所にある?そうじゃないと分身が撃破された時に出てくる分身体が動いているのが説明つかないかと^^;

遂に、アセイラムとレムリナ姫が対面!こりゃ、スレインはアセイラムかレムリナ姫のどちらかに撃たれそう…

伊奈帆のアナリティカル・エンジンの凄さは異常ですね!だが、今後ヴァースが更なる連携をとって戦闘を仕掛けてきた時に今回のように勝利する事ができるのか?

ここにきて新キャラのクランカイン・クルーテオ伯爵登場。亡き父クルーテオを殺害したザーツバルムの名をスレインが受け継いでいると知った時、クランカインはアセイラムとレムリナ姫を救いだしスレインを粛清する展開に!?{/netabare}


(2015.3/25 22話)
{netabare}スレイン、利用できるモノは何でも利用するといった感じですが、かつて伊奈帆とスレインが初めて対峙した時に伊奈帆が発した「利用されると困るのか?」という言葉を思い出しましたね。

レムリナ姫、「あなたが、あのまま眠っていれば全ては丸く収まっていた…」それでもスレインの意志は変わらないと思うけどな。
アセイラムが死んだら死んだで、何としてでも地球に報復してやる!とでも言わんばかりの復讐心で爵位を得ていただろうし。

復讐心といえば、父親を殺されたクランカインもといクルーテオ卿もスレインに対して内心穏やかではなさそうだが…
スレイン、地球に帝国を築く事に関して「それがアセイラム姫の望みでしたから」何故に過去形!? 本当にアセイラムの事を慕っているのなら「それがアセイラム姫の望みですから」で良いのでは?
そうでは無い所をみると、スレインもまたアセイラムを利用し自らの目的をアセイラムの目的とする事でスレイン自身の野心(かつてはアセイラムの為を想っての事だったが、いつしか自身の野望へと移り変わっていった)を隠そうとしている?

いやはや、アセイラムは戦争に利用され戦争で死んでいく運命という何ともいたたまれないですね^^;
ところでバルークルス卿、「超電磁ボビンに巻かれた超超電磁ワイヤー」ってコンバトラーですかwww

スレイン、伊奈帆との銃撃戦でカスるのではなく撃たれれば少しは緊張感があったと思います。
しかし、アセイラムが誰を想っているのかがハッキリしましたね。スレイン、泣くなよ…(ノД`)・゜・。

また、1期でアセイラムが「もう軌道騎士の愚行を止める者はいないのですか。」と言いましたがスレインではなかったのですね^^;
スレイン、とことん悪役・ラスボスっぽくなってきてますが最後はどういう結末を迎えるのか?

①スレインが死に、伊奈帆とアセイラムが生き残る
②伊奈帆が死にスレインとアセイラムが生き残る
③伊奈帆・スレイン共に死にアセイラムだけが生き残る
④伊奈帆・スレイン、アセイラム共々死ぬ
⑤上記の3人とも生き残る

個人的にはスレインはクランカインに殺され、伊奈帆はアナリティカル・エンジンの副作用により行動不能となりアセイラムだけが生き残り、ヴァースと地球の和平の実現に向けて新たなヴァースを築く事になるかと思ってます。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 17
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

止まらぬ侵攻再び!?

地球人VS火星開拓移民の戦いを描いた物語。
あれから19ヶ月後、再び戦争の足音が近づいて来る…。


1期は気になる所で幕切られましたので待ってましたの続編です。

※13話感想{netabare}
19ヶ月が経ち主人公達のあれからを紹介する2期のスタートとなりました。

まずはスレインですがパイロットとしての能力も上がり出世もし
火星側の主人公として立派な立ち位置を確立。
アルドノアの力はやはりアセイラム姫とのキスで覚醒したようです。
博士や血筋が絡んだりもするのかも?
などと色々と予見も頭を巡っていましたがシンプルな解答でした。
ただ姫の平和への願いを継承していない所を見ると他人への不信感が伺えます。
伊奈帆やザーツバルムに痛い目に遭わされている訳ですし、
もう自分しか信じられないのかも…もしかしたら自分すらも。
根っこの所で「愚かな人類は要らない」と言う気持ちがあるのかも知れません。
彼の言動が後半のシナリオのメインになって行きそうです。

そのスレインにかなりの銃弾を浴びせられたザーツバルムも健在。
これにはかなり驚きましたが悪役ながら好きなキャラでもあったので嬉しい驚きです。
皇家への憎しみが完全に払拭されたのかは分かりませんが
彼の性格上スレインを裏切る事は無さそうです。少なくとも借りを返すまでは。
誇りある彼の言動を今後も期待しています。
またザーツバルムの生存により姫や伊奈帆の無事にも期待できる見せ方になっていて
さりげなく上手い構成だなとも感心してしまいました。

そして1期では紛れもない主人公だった伊奈帆。
ラストの被弾シーンは何度見ても致命傷なので正直無理かなと思っていましたが
彼もアセイラム姫とキス(人工呼吸)を交わしていた為デューカリオンが再起動し
一命を取り留めました。
ただ、助かる可能性があるとしたら火星側の医療技術しかない…と思っていたので
地球の施設に緊急搬送出来たくらいで助かっちゃう(&後遺症もなく戦線復帰)のは
ご都合主義だなと感じてしまいます。
それでも緒戦から相変わらずの閃きと技能を見せ
左目に新たな輝きを宿した伊奈帆の活躍は楽しみではあります。

ラストは人が変わってしまったかの様なアセイラム姫。
開始直後の演説にはやはり違和感があり、替え玉か記憶障害による洗脳かな?
と思っていましたがレムリア登場で替え玉と判明。…って、レムリアって誰!?
姫って一人っ子では無かったのかな?
侍女が付いてるって事は正当な血筋っぽいけど正当なら替え玉の必要はないわけだし…。
この当たりの謎はスレインやザーツバルムのビジョンと重なって
大きな見所になりそうで楽しみです。
平和の鍵を握る眠り姫の目覚めは如何に!?

総じて期待感の高まる再スタートでしたが、
この1話で気になっていた主人公達の安否やキスによるアルドノア継承の手の内等を
早々にほとんど明かしています。
前期からのあれだけ強烈な引きなら、もう少し引っ張り謎深い仕掛けも出来たのでは?
(逆に言えば1期ラストはやりすぎで煽るための演出の意図だったのでは?)
と言う気もして、勿体無さや多少の不安も感じています。
しかし明かした事により更に深いシナリオになっていれば
称賛を越え絶賛に値しますので期待して続きを観たいと思います。
{/netabare}

※14話感想{netabare}
ヴァース皇帝に老いが見え後継者問題がゆっくりと首を擡げつつあるなか
地球と火星の宇宙での激突は必死の状況。
前哨戦となる小競り合いの中、伊奈帆とスレインは互いの存在を確認しあう。

前回謎だったレムリアの出自が判明。腹違い、どうやら妾の子。
自身の存在価値に不安も見えアセイラム姫が目覚めた時、
この嘘の代償が高く付きそうな予感がしてきました。

伊奈帆は機械の左目を獲得しアップグレード!
彼の長所が益々伸び、これなら無双にも説得力が出てきました。
この技術、スカウター形式にして一般兵にも普及できたら互角に戦えそうな気がしますが…。
クラスチェンジしたスレインとの戦いはやはり面白く、この先も期待大。
宇宙での戦闘シーンも迫力ある描き方が出来ています。

そのスレインはザーツバルムと革命の大志を共有し起つようですが
心の一番はやはりアセイラム姫の様な気がして、
これに関してはザーツバルムの方が純粋な感じはします。
二人の行く道が太く広がるのか、何処かでズレるのか、心の動きにも注視しています。
{/netabare}

※15話感想{netabare}
地球側、火星側それぞれの異邦人に差別がありながらの開戦。
ザーツバルムと絆を深めたかに思われたスレインであったが
その融和な表情の奥に隠されていた牙が光る。

前話で「心の動きにも注視」なんて悠長なこと言ってたらいきなりこの展開。
ザーツバルムは好きだったのでもう少し観たかったけど
想像を超える展開の早さで楽しませてくれます。
どうやら狙い通り爵位を継いだスレイン。
【予想】{netabare}更に登りレムリアと婚姻して皇子、行く行くは玉座も狙っているのかも。{/netabare}
「姫の平和への志を継いでいない」と思われましたが
立身出世すれば見えてくる世界もあるのかも知れません。
彼の本心が何処にあるのか探りながら観る必要がありそうです。

タルシスの能力はちょっとした未来予知。(その種は周囲スローモーション化かも知れませんが)
分析の鬼となった伊奈帆との先読みの頭脳戦も非常に楽しみです。
{/netabare}

※16話感想{netabare}
援軍の使命が一段落しデューカリオンは地球へ。
スレインは名実ともに爵位に見合う活躍を見せ、その存在を確固たる物にしつつある。

久々の鞠戸さん。
どうやら不安がありつつもカタフラクトを動かせる状態にはなった様ですね。
1期は活躍しそうでしない微妙な存在でしたが2期での覚醒を楽しみにしています。

微妙と言えば今回のマズゥールカ卿のカタフラクトもあの玉で派手な攻撃するのかと思えば
意外と地味…そしてちょうど上空に伊奈帆がいたのが運の尽きでした…。
(あの玉ランダムに回転させる工夫出来なかったのか!?…とツッコミつつ)
多分、鞠戸さん殺してないと思うので捕虜にしてますね。打開の鍵になるかな?

ユキ姉さんの複雑な気持ちも良く判ります。
…どんなに有名になろうとも地球の鍵となる人物になろうとも可愛い弟ですもんね。
こういうちょっとした描写もちょくちょく丁寧入れて気持ちを積み重ねて、
感情ゲージを貯めて最後の方に繋げていくこの雰囲気、やはり良作になりそうだなと感じます。
{/netabare}

※17話感想{netabare}
伊奈帆は捕虜にしていたマズゥールカ卿を心を理解し真実を告げ協力者とする。
スレインはレムリナの心を理解しきれずマリルシャン卿からの決闘を招くことになる。

伊奈帆の分析眼は人の領域越えてますからね…生けるウソ発見機ぶりがスゴい。(笑)
でも軍規違反の独断が過ぎているので内紛の種になりそう…。

スレインは傀儡としたレムリナの心を軽視してしまいました。
戦闘技能はクラスチェンジしましたがコミュニケーションは不器用のままです。
今回の決闘はとりあえず力でねじ伏せられると思うけど
籠の中の鳥だと気付いてしまった者の羽ばたきは止められないかも…こちらも内紛含みです。
{/netabare}

※18話感想{netabare}
地上では伊奈帆が戦場で、月ではスレインが決闘で非凡な才能を見せ勝利する…。

伊奈帆に関してはいつも通りという感じでしたが、
スレインは技能だけでなく戦術眼にも大分成長が見られ、
いずれ始まるこのハイレベルな二人の対決の時への期待が高まります。

そして、やはりの婚姻。
青い薔薇の『不可能』はアセイラム姫目覚めへの諦め…
諦めて道を唯独りで進む決意をしたように思えます。
でも『不可能』を覆す事こそが『奇跡』と呼ばれるもの。
彼女が目覚めた時、スレインは何処まで行ってしまうのでしょうか。
{/netabare}

※19話感想{netabare}
スレインの進行の手は止まらず。姫が目覚めても…。

一度回り出した重い歯車はスレイン自身でも姫でももう止めようがない様です。
火星騎士達は単独での功名を捨て団結しての地球進行を開始。
複数のカタフラクトの連携で更に激しい戦いとなり、慢心した地球側の苦戦は必至となりそうです。
この状況を知ったアセイラム姫の心情や
目覚めた姫の事を知ったレムリナ姫の存在意義への葛藤、
それら全てを背負ったスレインの胸中も気になるところです。
{/netabare}

※20話感想{netabare}
連携した火星騎士の活躍により戦いの形勢は火星が話に傾く。
そんな中、伊奈帆が解放したマズゥールカという埋伏の劇薬も効果を現す。

埋伏の毒というより回復薬かな…ついに記憶を戻したアセイラム姫。
レムリナ姫の方の心も悲鳴を上げちゃってますし…。

17話感想と被るけどスレインは人の心を軽視しちゃってます。
戦闘技術や戦術眼は伊奈帆に引けを取らないけど
孤軍奮闘しちゃってる分、仲間に囲まれた伊奈帆とはこの辺りが差になってるかな。
本人も覚悟しているだろうけど近々犯した罪への報いがやって来そうです。
{/netabare}

※21話感想{netabare}
伊奈帆達の活躍により連携する火星カタフラクト隊を撃破。
スレインは記憶を戻したアセイラム姫にも臆さず政治・軍事を掌握し続ける。

伊奈帆は流石の奮闘ぶりでしたがあの左目は負担も大きい様子。
どのくらいの負担なのか不明だけど結構重そうで
今後、戦局と自分の命を天秤に掛けながらの戦いになっていきそうです。

スレインは戦争のない統一世界へ向け強行している様子。
皇家を抑えて火星側を統率しまるでクーデターの様な状態。
次回はそこへ皇族派クルーテオ伯の子息が訪問するようなので波乱がありそうです。
{/netabare}

※22話感想{netabare}
ついに月及び近接揚陸城への攻撃が開始され、その陰でアセイラム姫暗殺部隊も動き出す。
その作戦を察知した伊奈帆は姫の救出に向かう…。

何か…地球側の巻き返し具合が凄まじい…もう本営攻撃かなんて思いつつ、
激化する戦闘の中、それぞれの思惑を抱えた者達がそれぞれの思考で動き出しました。
アセイラム姫は助かりそうな気配ですけど、レムリナ姫は何やらヤバそうな雰囲気が…
戦争も大詰めで次回がまた気になります。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 33

76.2 7 美しいで恋愛なアニメランキング7位
ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld 2nd(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (506)
2335人が棚に入れました
「最終負荷実験」という名の、アンダーワールド全土を巻き込んだ「人界」軍と闇の軍勢の戦争。戦局は、「光の巫女」アリスの奪取をもくろむ「ダークテリトリー」軍ガブリエル一派と、アンダーワールドを守ろうとする「人界」軍アスナたちとの戦いへと様相を変えつつあった。未だキリトが精神世界の奥深くで眠り続ける中、「闇神ベクタ」ことガブリエルは、現実世界から幾万もの米国プレイヤーたちをログインさせ、「人界」軍の一挙殲滅を狙う。対するアスナたちは、アンダーワールド創世の神の名を冠する3つのスーパーアカウントで抗戦する。この大戦の行く末は、今は深く眠る一人の少年――「黒の剣士」が握っている。「アリシゼーション」編 、ここに完結!

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

眠り姫キリトは再び黒の剣士として剣を手に取る

さて、盛り上がりをみせる後半
キリトとアスナを助けて欲しいとユイが繋いでくれた希望で集まるキリト勢力がバンバン集まる総力戦が始まります。

クラインの「待たせたな」から始まる反撃への狼煙にアスナだけではなく視聴者も上がる⤴︎ ⤴︎
見せ場としてはやはり多い。

ベクターvsベルクーリ
この戦いはね……人界人のスーパーアカウントベクターに英雄ベルクーリは引き分けます。
正直、ここまで健闘するとは思いませんでした。
背負うものや護りたい人や助けたい人がいる人は強いですね。

シノンの説得も良かったですね。
アリスの気持ちも解るか……ユージオを失い、アドミニストレータに利用された事を知り、キリトが精神崩壊、戦場で失われる命、自分がこの戦争の1つの引金になっている。
沢山の気持ちを抱えて精一杯だった。
そして、師匠ベルクーリの死が彼女の気持ちを爆発させた。
ベルクーリは生き返らないのに、ベクターは再び舞い戻るなんてね……理不尽だよ。

けど、シノンの言う事はもっともだよね
ベルクーリの作ってくれた時間を無駄にしちゃいけないし、アリスは「茶番ではないですか」と言うけど、シノンの言うアスナを含めキリトが傷ついてまで守ろうとした世界、彼がそこまでする理由に「なんで?」って気持ちを持ってるのも解る。

例えばアスナはキリトを救い、アリスを目的地まで送り届けるだけが目的だった。
けど、相手が自分と同じでリアルワールドの世界の人間である事や、ここで生きようとする人の気持ちやキリトが守りたかったものが本物だと感じたから力を貸してくれたんじゃない?かな。
キリトの気持ちもアスナが感じた気持ちが本物だから沢山の人も駆けつけてくれた。

リーファをみた時に私は「まったくこの兄妹はw」と思いましたwww
そう言えばキリトもフェアリーダンスでログインしてきた時に着地に失敗してたなぁーってw

ただ、リーファだけ恥ずかしめられたり、グロい傷を追ったりと可哀想になるんだけどリーファの扱い可哀想じゃない?
この世界ってリズの想定では「痛覚はダイレクトに感知する」って話してませんでしたか?
眼が痛々しい( ᵕ̩̩ ᵕ )

ただ、リーファのこの世界の事情を解るまで、この世界の人を傷つけないって気持ちは優しいね。
キリトも優しいけどやっぱり似た者兄妹ですよ。


アスナはクラインを軽くディスってるw
アスナの「いつものクラインさんのくだらないギャグ」のセリフが笑ってしまうけど気を張っていたからこうしたクスッと笑えるシーンいいよね。

中韓国プレイヤーが意外に理解者で話が解る人達だった。
結構冷静だし偽動画や情報にも違和感を持ったり、しっかりシュウメイの声が届く人が居て良かったです。

プウが無抵抗なキリトを痛ぶるシーンは最低だね……何も出来ない無抵抗な人への暴力程反吐が出るものはないよね。


エイジ&ユナ登場
これは当時も私は気分が上がりました。
オーディナルスケールのオリジナルキャラクターの2人なんですが、劇場版を知っている人は敵だったエイジがあの戦いを得て何を感じ何を思ったのかその答えになっている気がします。

劇場版では関係ない人を自分勝手に傷つけていた彼が今作は守側につく。
前の垢はチートだから次は新しく作りレベルを上げた垢なんでしょうね。
次は守側として彼はだ立ち上がる。


アスナvsプウはアスナの演出は良かったですね。
戦闘の臨場や迫力よりも演出が素敵でユウキと共に戦う演出は良かったですね。
しっかりユウキの意思が証明としてアスナとの会話で演出されたりとかっこよかったですね。
このSAOの命を失われてもキリトとアスナの相棒のユウキやユージオが2人に寄り添う描写にキャラ愛を感じる


キリトの復活は、これは痛々しい。
自分の心臓抉っていくのはね…………
まぁ、キリトも沢山の事があったからね……
けど、最後は「俺が死ねば良かったんだ」って結論になるんだね。
結構、ネガティブだったキリト君。

私はこのエピソードを見て気付いた事がありました。
それはキリトは英雄なんて呼ばれたりするけれど本当は…英雄ではなく…本当は…

それはキリトの精神世界お話。
恐らく彼が一番悔やんで悲しんで永遠に忘れる事の出来ない少女「サチ」キリトがSAO時代に彼女を失ってクリスマスイベントのボスサンタを倒すまでに原作にひたすらレベルを上げると言う話がありました。
サチを救いたい一心で力を付けたキリト、彼の強さには誰かを救いたい気持ちやら罪悪感などが入り乱れている。

そして失われて行く命を思い出す、自分がしてきた戦いの中で奪われ奪った命
そんな中で彼は涙を流し苦しむ……
そして、自分が死ぬべきだと自分を傷付け始める…目の前にアスナ達が現れても先に進めないキリト…それだけに自分が許せなくて許されなくて…

このシーンを見て私はキリトは英雄なんて言われてるけど、ただの高校生の男の子なんだと感じました。
どれだけ強くても、どれだけ救えても彼は英雄である前に普通の少年なのです。
だから、誰かを失うたびに傷ついてそれでも必至に踏ん張って仲間に支えられてここまで歩いてきたんだと感じました。

でも、そこに彼の親友とも呼べるパートナー…ユージオ…彼がキリトを救い出してくれる。
思い出と気持ちは永遠に繋がり続けるから。
そして、彼は歩き出す。
次に進む為に…彼は目覚める。
キリトの原動力は周りの支えだと思います。
1人だと心が壊れてしまう。
それでも歩み出せたのはやっぱりユージオやアスナを始めとする仲間達。
そして彼は守る為に剣を取る。

ロニエがキリトの元に訪れる人達をみて「女の人ばかり……」ってセリフがありますが、ユージオ先輩もいるよ。って教えてあげたくなるシーンですw


キリトvsプー

これはね。
キリトの勝利と言うよりキリトとユージオですね。
キリトもユージオもホントにいい所だけ持っていくよねww
クラインにも言われてましたけどww
後、キリト君の垢ってスーパーアカウントじゃないのにめちゃくちゃ強いよねww

キリトvsガブリエル

コレはあまり盛り上がらなかった気がするww
思ったよりもかなりかなり呆気ない気がしましたね。
ゲームも最新作でボスとして登場するんだけど余裕で倒せちゃいました。
アニメでもアドミニストレータの方がまだいい戦いしてた気がしますww
あっ、アドミニストレータ……最後にキリトに力を貸したみたいな感じで居たけどさ……最後の最後までキリトと敵対してたのにwww

アンダーワールドで200年暮らすキリトとアスナですが、アスナが泣くキリトの前でサプライズで登場する。
誰も居ないと見せかけて隠れていたアスナは演出に拘ってますね。
物陰から泣くキリトを観察していたのかと妄想したらアスナさん策士www
キリトの好感度が限界突破しますね。

「君と一緒なら200年なんてあっという間にだよ」
ってセリフがあるけど何か解る。
時間って普通に早く進む気がします。
私は中二くらいまで1年間はすごく長いと感じていて中二の大晦日の日の「365日が1年間って事は365回寝たらまた年末がくるんだなぁ〜」って考え初めてから1年間が物凄く早く感じてしまって……
……この事実に気づいた事に後悔しましたね。

けど、普通に1年間も早いし、大切な人といる数時間って早いじゃないですか。
充実した時間ですね。
友達や恋人や家族とかだからアスナとキリトは更に早く感じる気がしますね。

で、やっぱり凄いなぁ〜と感じるのがアスナとキリトの愛ですよ。
200年……200年経っても変わらぬ愛ですよ!
200年も一緒にいたらマンネリ化してお互いに気持ちも落ち着いて下手したら覚めると思うけど冷めないのなら本物の愛ですよね。

キリト「アンダーワールドでの200年の記憶を消してくれ」にアスナと不仲になったとかリアルな事情があったら嫌だなぁwwww
この2人はずっと仲良くして欲しいよねw

アリス、リアルワールドに登場する話は2026年8月1日なんですよね。
つまり、私達の世界でも3年後にアリスが来ると思っていたのですが2022年の11月6日にナーヴギアが出来てるはずなのに私達の世界にナーヴギアすらないので無理ですねww

2023年はやっとPS5が店舗販売が当たり前になったレベルの私達の世界ではまだキリト達の世界に追いつけませんねww

昔、噂で二十二世紀までにドラえもんを作るのを目標にしてるとか聞いた気がします。
その話が生きているのか、そもそも本当なのか解らないけどww

なら、2026年までにアリス誕生も目指して欲しいですねww
Vivyならどうかな?2056年でしたっけ?

話がそれてきました……ごめんなさい

キリトの200年生きた人格のコピーは何か怖いなぁ……キリトだから悪いことにならないとは思うけど声のトーンが怖いし、アンダーワールドの為に生きる事を選んだキリトの決意が逆を言えばアンダーワールドの為なら何だってするって取り方も出来るから少し怖くも感じるんですよね。


キリトのユージオとの記憶を消してもらわなかった事を後悔してましたが、多分消さなくて良かったよね。
確かに、忘れるってのは便利だと思う。
嫌な事は忘れたいし、忘れたら悲しまなくていいとは思うけど、忘れるってのは自分の心の中から、その人の存在を消しちゃう事になるし、そんな事をしても死者の死はなくならない。
辛くても悲しくても……それを無かった事にしちゃいけないし、もしかしたら消した事を後悔する日がくるかもしれないから。

コレは生きてる側の勝手な気持ちの押し付けなんだけど、誰かの死を忘れたくて記憶を消してたら悲しいと思う。
だって、その人と過した時間も気持ちも忘れて無かった事にしちゃったらユージオが可哀想だよ。
その苦しみもきっと自分とその人が生きた証だと思う。
それが解っているからキリトは消さなかったんじゃないかな?と思います。

アリスがあるメールを受信しキリトがアリスを連れてアンダーワールドに戻る手がかりを掴みます。
キリトの「その時はアスナも一緒にいいかな?」と質問するとアリスは怪訝な顔をするも許可をします。

アスナに黙ってアンダーワールドに行くと後々アスナが怖いからねww
これ以上、アスナに心配掛けたら黒の剣士を一撃で貫くマザーズロザリオがクリティカルヒットする勢いですからね。
ユージオも助けてくれなさそうww

私がアスナの立場なら多分置いていったらブチ切れるし、キリトの立場なら怖くて黙っては行けないwww

再び戻ったアンダーワールドはSF世界です。
宇宙空間で飛行船が出てきてモンスターを撃破するよく解らない世界ww
若干、ゴッドイーターとかのイメージが浮かんだけど……SAOって元々こんなのよね。
対人戦が続いてたから忘れがちになりましたが……
……


さて、久々に見返したSAOは面白かったです。
SAOのラストの最後は最後の様な締め方をされて居ましたね。
でも、昔何かで書いてあったけどSAOは原作のラストまでアニメさせたいって監督が話してたって聞いたのですが、どうなのでしょうか?
割と、シャナ、とらドラ、ストブラ、俺妹、など電撃文庫作品ってラストまで描かれるくらい人気作品は多いし、SAOも電撃文庫が誇る人気作品ですからね。
SAO、86、禁書目録の3作品は私は電撃文庫では大好きな作品だから是非、続編をして欲しい。

SAOに関しては……ね?
こんな意味深な終わり方をしちゃって、まぁ〜
まぁ〜まぁ〜こんな視聴者を生殺しにさせちゃってww罪な終わり方ですよww

原作を読めよと思われるかもしれませんが、文字だけの本を読むのは苦手なんですww
え?www

投稿 : 2024/10/05
♥ : 20
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

Underworldの開発目的は何処へ?

 「てめぇらの血は何色だーーっ」 

今は亡き塩沢兼人さんの名演から早30年

 「魂の色は何色ですか?」

生まれたところや皮膚や目の色ではなく、はたまた人間か人工フラクトライトも関係なく、個々人の在り方が大事だろうよ!と普遍的なテーマを投げかける…はずだった名作になり損ねた大作。寸評だとそうなっちゃいますね。
放送開始前の期待はこういったところでした。↓

・あのSAOの集大成
・アリシゼーション壮大だぜ!の原作既読組の声
・4クールと力の入れようがすごいな
・むしろその尺で収まるのか?

『Ⅱ』も『GGO』も楽しんだ私は期待しかありませんでしたが、『アインクラッド』を頂点に下り坂と捉える一定数のファンですら軒並み期待をもって迎えられた『アリシゼーション』でした。
どうでもいい細かいこと言っとくと、今回のUW第2部期間のCMで新章「ユナイタルリング」の存在を知り「え!?アリシゼーション最後じゃなかったっけ?」とやや興ざめした情報弱者の私です。
“これが最後”のプレミアム感が消えた瞬間でした。

『アリシゼーション』24話と『Underworld』第1部12話を通じて大絶賛とはいかず、様子見でこの最終章全11話に突入した視聴者が多い情勢でもありました。

技術的なのはようわからんので他の方の読んでください。
自分の考えるSAOの魅力は以下2つ。その予実がどうだったかを残しときます。


【SAOの魅力①】様式美と化したキャラクター

“ハーレム”“俺TUEEE”の代名詞的なところがあって、純粋に楽しむファンはもちろんのこと、「またかよ」と苦笑しながら楽しんじゃう“文句言いながらワイドショー観てる”ようなニーズも相当数いる作品。私個人はあまり重きを置いてないですけど、この文脈で語られることが多いため“お約束”の出来が作品評価に直結するといっても過言ではありません。
脇役も脇役然としておらず、脇役で複数話回せるくらいの実力者揃いだったりもしますね。リーファちゃんをAパートの4分の1くらいだけ見せ場を作って次に移るみたいな贅沢な使い方ができてしまう。

⇒結果

やることやるってこと以上に大盤振る舞いしてたと思う。リソースを過剰投入していて、おかげで後述の“魅力②”に割く時間がなくなった。もしくは中途半端にせずにバッサリ切ってバトルに全フリしたとも考えられる。これは逆効果で途中から飽きちゃいました。

{netabare}スターバーストストリームは一回こっきり。譲れない線みたいなのはあるらしい。{/netabare}

困った時の○○を連発したら、ありがたみがなくなるよねって至極真っ当な感覚だと思われ、
キリト→{netabare}ピンチでユージオ。そして撃破の繰り返し。もはや正妻としての安定感すらあるほど。{/netabare}
アスナ→{netabare}2回以上ユウキ使うのはちょっと。しかも得意の連撃ではなく一撃必殺的な締めだったような…{/netabare}

集大成らしく過去キャラ絡ませる展開は劇場版のようでもありました。胸アツなやつも1つありましたよ。でもどうなんでしょうね。メインストーリーに絡むキャラじゃないとこういうのってカンフル剤以上の効果を期待できないものです。せいぜい離したところでスポット投入。どうしても本作は劇薬を複数回投与して本体が弱っちゃった感が否めません。

{netabare}それでも1か所。#17エイジとユナ降臨は胸アツでした。SAOサーバーからのアクセスだからこそできた共演。なによりチートな悪手だった『オーディナルスケール』の彼ではなく、しがない“血盟騎士団のノーチラス”として勇気を振り絞ったのがエライ。そこで想い人ユナからのパフ(バイキルトみたいなもの)サポートがかかっての生前果たせなかった共同作業。まさに魂の色はなにか?の問いに胸を張って答えられるだろう彼の立ち居振る舞いに心が震えました。{/netabare}


【SAOの魅力②】ありえそうな科学技術

後述の魅力②です。私にとっての本丸。
“VRMMO”って面白そうだしありえそう。そんな近未来を想像できるSF設定が良いです。『Ⅰ』『Ⅱ』そして『アリシゼーション』と都度かたちを変えながら、といいますか茅場晶彦の残した“種”をベースに毎回違ったテーマを我々に提供してくれることを楽しみにしてた感じです。茅場が大量殺人を犯した狂人というのも設定に深みをもたらしてますしね。

そしてこの『アリシゼーション』です。これまで以上に仮想と現実の垣根が取り払われてきたこと。そのことで現実国家の関係にも影響を及ぼしてきたこと。一気に風呂敷を拡げてきたことにワクワクしました。詳細は過去の『アリシ24話』『UW第1部12話』のレビューに書いてるので余力あればそちらまで。このシリーズを捉える基本的な考え方になるので迷子になった時はそこに立ち返ることにしてます。
そんな楽しみしていた風呂敷の畳み方についてほぼゼロ回答。うーん…正直しんどい。

⇒結果

↓一応回答らしきもの
{netabare}人間も人工フラクトライトも一緒だよ…です。{/netabare}

{netabare}米軍の特殊部隊?に急襲作戦すらさせておいて、軍事利用はおろか民生利用に関する未来予想図の回答がゼロ。私が先のレビューで危惧していた世界線“無かったことにエンド”でした。魂の色が濁らなければOKというのだけだと物足りなさが残ります。浅い。{/netabare}



とどのつまり、楽しみにしていた【魅力②】はゼロ回答。それほど重きを置いてない【魅力①】は過剰サービスだったということです。
尺が足りないって意見が出てきそうな締め方ではあったのですが自分はバランスの問題かなと捉えてます。シリーズものの強みは作品のなにがウケていたか強みをあらかじめ分かっていることが挙げられるでしょう。目の前に原作があって、予算やら製作側の供給能力その他を考慮しながら決められた尺で視聴者が喜びそうなポイントをおさえた取捨選択をしていく。それが下手くそでした。
パワプロのサクセスモードで広島菊池選手みたいな守備職人を作成しようとして守備にパラメータ全フリしたものの、肩が弱くてゲッツーできなかったり足が遅くてかえって守備範囲狭くなったりと

 結局何したかったんだろうね~

と突っ込み待ち作品と化しました。画や音は低水準ではないし、オールドファンが喜びそうな仕掛けもあるためポッと出の凡庸な作品よりはマシ。でもほんとそれだけ。誠に残念です。




※ネタバレ所感

■【魅力②】作品からの回答

ゼロ回答としたのは先述の通りです。

{netabare}作品用語“ボトムアップ型AI”すなわち“自身で考える意思を持った人工知能”は軍用/民生用問わず用途は無限です。一例で軍事だったら無人機に搭載するすることを真っ先に考えるでしょう。民生用だったら小規模なUnderworldを作ってテストマーケティングに代わるシミュレーション利用でしょうか。地域限定させ卸や流通に頭下げて試作品置いてもらうコストを考えれば時間/費用どちらも短縮できそうです。クラウド利用して各国の企業にSaaSでサービス提供すれば独占状態ぼろ儲けでしょう。

しかし物語ではこれらの可能性には触れず。最後は“Underworldを守る”と手段が目的化しちゃいます。たしかにUWに住まう者は人間と遜色ない存在として全編通して描かれてきました。そしてそこに生きる人たちの環境そのものが消されようとしている。それはUWの中で生きてる人工フラクトライト達の死を意味してます。そうはさせじと彼らを消す理由を取り除くために考案されたのが“人権を認める”ということでした。そうなると消去は非人道的行為になりますからね。

申し訳程度に抑止力への言及もあるにはありました。“ウォーポテンシャル”そのまんま戦争を遂行出来る能力の意味を指しますが、“世界で唯一AIを軍事転用できる可能性のある”国のポジションを得たとのこと。たしかに間違ってはいませんね。


 アリスも人間と変わらんからみんなで仲良く生きていこうよ


これで納得できるならOKってことです。{/netabare}
ただこれだと全俺からのツッコミ必至で

{netabare}軍事利用も産業利用もしないんだったらなんのために?
税金使ってまで維持運用する必要ある?
原発あるから核抑止力働いてると強弁するのに近いよ?{/netabare}

という至極真っ当なものから

{netabare}重村教授(劇場版)、茅場(アインクラッド)、須郷(フェアリーダンス)と問題ばかり起こしてる研究室の一員だった神代凛子で記者会見するのは逆効果じゃないか?
世間一般の人にとっては新手のバーチャルアイドルデビュー会見となんら変わらんと思われる。{/netabare}

いらぬ心配まで焼きたくなります。やや整合性なんぞ怪しくてもワクワクする未来が見たかった。


■別れた世界線

2012年~2016年。4年越しで原作は刊行されてるようですね。
時代背景の写し鏡みたいなところは強く感じました。

A儲かるし中国との関係大事。いざとなったらドル締めりゃいいので楽勝
B韓国もセットで考えればいいし浮上の芽なさそうな日本はスルーでよくね?
C厳罰ないからどんどん機密情報持ってきな
D沖縄は国内分断の震源として使えるし北海道もいい感じ
E日本人同士やりあわせときゃコントロールしやすい

主語は米国だったり中国だったり、今は違ったりそのままだったりしますがAtoEは当時の情勢です。
米国にとって日本は対中国の防波堤ぐらいになればいいやというのが特に第1期オバマ政権(2009年~2013年)の頃は顕著でした。

{netabare}米中韓3か国同盟で日本を攻撃(AとB)し、柳井がさくっと機密を米NSCに持っていき(C)、PoHヴァサゴが手を下さずとも同士討ちさせときゃいいや(DとE){/netabare}

冗談でもなくこんな世界でしたよ。ご存知2020年の日本を取り巻く環境は違います。AとBは劇的に変化したところかも。基軸通貨握ってるからと高をくくってたのが本格的にヤバいと気づいたのが2015年。あちらさんの基本政策が変わりました。日本も賛否はあれどCにメスいれたり、DとEはそのままだったりと変わるものは変わってきてます。

“今”だけをみると見落としますが、時系列での積み上げで見えてくる部分はあるのです。


作品自体の評価は低くしましたけど、たった10年もしない少し前の日本の置かれた情勢が色濃く出てたなぁと時代の切り取り加減のリアリティという意味では価値あるのかもしれません。
裏を返せばこうしている間も時代は変化してるわけですしね。


昭和日本の「血は何色だ?」と令和日本の「魂は何色ですか?」の本質の部分は一緒です。
それでも微妙に変化しているものがある。

{netabare}もしかすると、茅場憑依のニエモンが“我が人生に一片の悔いなし”ポーズで事切れてたのもそんなことが言いたかったのかもしれませんね(遠い目){/netabare}



視聴時期:2020年7月~9月 

-------

2020.09.20 初稿
2020.11.12 タイトル修正
2021.08.04 修正

投稿 : 2024/10/05
♥ : 61
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

やっと復活キリト君

復活までが長かった~。
それまでキリト君のお友達が続々とゲームに入場して奮闘するも負けそうな状態が続く。

復活して早々にチート級の能力発揮とはさすがです。
あんなに苦戦してたのに、一気に解決しちゃって今までのは何だったんだ?という気持ちに。
正直、惰性で見ていた感は否めない。
{netabare}いきなり茅場晶彦の思考というか意識がインプットされたロボットが出るし、ゲーム内に侵略してきた相手がいつの間にか無残な死に方してるし、もう分からない。{/netabare}

ラスト2話に現実世界に戻るもアンダーワールドに戻っていきなり宇宙空間で繰り広げられる謎のバトルに参戦。
あれは記憶のコピーだから一応一段落ついているということだろうか。
正直、現実世界でもないし、隔絶されたアンダーワールドを守る必要ってあるのかなあ?
原作を読んでいないので、知らないです。アリスはもう出ないのかな?4クールかけた壮大な物語だっただけに少し切ない感じもする。


OP
ANIMA ReoNa
ED
I will... 藍井エイル
挿入歌
longing ユナ(神田沙也加)
ANIMAって魂って意味らしい。ReoNaさんの歌声って独特で凄みがある。
藍井エイルさんはSAOに欠かせない存在。今回も素敵な楽曲をありがとう。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ
#12.5 レミニセンス
最高司祭・アドミニストレータとの激戦の後、言葉と感情を失ったキリトを連れて故郷のルーリッド村に身を寄せるアリス。戦う目的を見失い、思い悩みながら暮らす日々の中で、彼女がなした決意とは……。そして、始まる《ダークテリトリー》軍との大戦。アスナはキリトを救うためスーパーアカウント《創世神ステイシア》としてログインし、《人界》軍と共に戦うことに。しかし、その戦いは熾烈を極め、身も心も消耗し絶体絶命のピンチに陥る。そんな彼女を救ったものとは……。

#13 アンダーワールド大戦
スーパーアカウント《太陽神ソルス》でログインしたシノン。彼女は、米国人プレイヤー軍に包囲されたアスナたちを間一髪で救援した。ソルス・アカウントの固有アビリティ《無制限飛行》を使い、ベクタにさらわれたアリスを追う。一方、《地神テラリア》のスーパーアカウントでログインしたリーファも《アンダーワールド》へと降り立つ。

#14 無限の果て
押し寄せる米国人プレイヤー軍に対し、少数ながらも勇猛に戦う《人界》軍とアスナ。だが絶望的な戦力差を覆すことは叶わず、《人界》軍の兵士たちは次々と倒れていく。満身創痍となったアスナもいつ倒れてもおかしくない状況だった。アスナが状況の打破を狙い、決死の覚悟をしたそのとき、《ALO》からの援軍を率いてログインしてくるリズベットの姿を目撃する。

#15 扇動
アリスを連れ去ったベクタを追うベルクーリ。そして長い死闘の末、ベルクーリは秘剣・裏斬を繰り出し、ついにベクタを討ち倒す。だが、深手を負っていたベルクーリもまた、アリスの胸の中で息絶えてしまう。アリスは彼の死に胸を痛めつつも、《果ての祭壇》へと向かうことを決意する。

#16 コード871
《ラース》の中の裏切り者は、柳井という研究員だった。かつて須郷伸幸の元で働いていた彼は《ラース》に潜入し、アメリカ国家安全保障局に情報を流していたのだった。柳井はキリト復活を試みる比嘉に銃を突きつけ、覚醒オペレーションを妨害しようとする。一方《アンダーワールド》では、《ソルス》シノンが、再ログインしたベクタことガブリエルと対峙していた……。

#17 悪魔の子
《ALO》増援軍による攻勢も息切れし、ついにアスナたちはヴァサゴと中国人・韓国人プレイヤー軍に敗北してしまう。廃人状態のキリトを見つけ出したヴァサゴは、車いすを蹴り倒して挑発するが、キリトの意識は戻らない。その状況に激怒したクラインはヴァサゴにつかみかかるが、敵プレイヤーに押さえつけられてしまう。クラインをせせら笑いながら《友切包丁》を振り下ろそうとするヴァサゴ。そのとき、思わぬ人物が現れる。

#18 記憶
かつてのキリトの仇敵だったエイジの善戦も虚しく、ヴァサゴに敗れる。《アンダーワールド》のはるか南では、シノンがガブリエルに重傷を負わせはしたものの、力尽きる。《アンダーワールド》中央部で死闘を繰り広げるリーファは、米国人プレイヤー軍を全滅させたあと倒れてしまう。そしてアスナは絶望的な状況下で、地面に横たわるキリトを見つめ……。誰もが彼に最後の望みを託す。しかし《黒の剣士》は、いまだ夢の中を彷徨い続けていた。

#19 覚醒
《アインクラッド》の悪夢から抜け出し、ついにキリトが意識を取り戻す。右手に《夜空の剣》、左手に折れた《青薔薇の剣》を握るキリトは、死者のリソースを吸収し巨大化した《友切包丁》を持つヴァサゴと対峙する。憎悪の心意を増幅させるヴァサゴの剣撃に、キリトはじりじりと押し込まれていく。そして《友切包丁》がキリトの身体を両断しようと迫ったそのとき、金色に輝く手が《夜空の剣》に添えられる。

#20 夜空の剣
アリスとともに、フラクトライトをイジェクトするためのコンソール《ワールド・エンド・オールター》--《果ての祭壇》へと向かうアスナ。キリトは2人がその場所へたどり着くまでの時間を稼ぐため、虚無と漆黒の化身となったガブリエルと対峙する。限界加速フェーズが始まるまでにガブリエルを倒し現実世界に戻らなければ、キリトはその後200年もの間を《アンダーワールド》で過ごすことになる。焦る気持ちを抑えながら、奇怪な姿へと変貌したガブリエルと剣を交える。

#21 時の彼方
ついに限界加速フェーズが始まった。アリスは《アンダーワールド》からのログアウトに成功する。しかし、キリトはガブリエルを倒したものの、ログアウトには間に合わず、《アンダーワールド》に取り残される。絶望するキリトの前に、自らの意思でここに残ることを選択したアスナが現れた。現実世界では比嘉と菊岡が緊急加速フェーズを解除するため、ケーブルダクト下層に赴きSTLをシャットダウンしようとするが……。

#22 アリス
アメリカ国家安全保障局が裏で糸を引く、《ラース襲撃事件》は終わりを告げた。新たに発足した海洋資源探査研究機構の代表に就任した凛子は、アリスを真正人工汎用知能として世間へ公表する。集まった記者たちの質問に答えていくアリス。そして、シノンやリーファたちはダイシーカフェでその映像を見ていたが、しかしそこにはキリトとアスナの姿はなかった……。

#23 ニューワールド
凛子から和人へ、アリスが失踪したと連絡が入る。焦る和人はラース六本木支部へと向かおうとするが、家を出ようとした矢先に玄関のインターホンが鳴る。慌ててドアを開けると、ひとつの大きな段ボールをもった配達員。段ボールの送り状には「海洋資源探査研究機構」と明朝体でタイプされ、宛先欄には和人の住所と氏名がぎこちない筆跡で記されていた。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 15
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