組織でロボットなアニメOVAランキング 2

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70.4 1 組織でロボットなアニメランキング1位
機動警察パトレイバー 初期(OVA)

1988年4月25日
★★★★☆ 3.8 (171)
904人が棚に入れました
クリエイター集団「ヘッドギア」が送り出したOVAで、後に劇場版やTV版なども製作された人気シリーズの原点ともいうべき作品。近未来都市、東京。続発するレイバー犯罪に対抗すべく、警視庁は本庁警備部内に特殊車輌二課を設立し、これに対抗した。通称特車二課パトロール・レイバー中隊…パトレイバーの誕生である。

声優・キャラクター
冨永みーな、古川登志夫、二又一成、池水通洋、郷里大輔、井上瑤、千葉繁、阪脩、大林隆介、榊原良子
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

陸自クーデター事件込みの《警察組織のリアルロボットもの》

同じ陸自クーデターものの『ガサラキ』のレビューを上げているので、それとの比較で、

①同じく、リアルロボットものアニメであり、
②題材として、自衛隊クーデター事件を扱っている作品

・・・ということで、本作のレビューも併せて上げておきます。

◆総評

WIKIPEDIAによれば、監督の押井守(おしい・まもる、1951年8月8日-)氏は、東京都大田区大森出身、東京都立小山台高等学校を経て東京学芸大学教育学部美術教育学科を卒業。2008年度から2009年度まで東京経済大学コミュニケーション学部の客員教授を務める。日本SF作家クラブ会員。

→つまり 1970年(昭和45年)11月25日に起きた作家・三島由紀夫氏の自衛隊市ヶ谷駐屯地(現・防衛省本省)東部方面総監監禁・自決事件の直撃世代(事件当時、押井守氏19歳。なお本作の脚本を担当した伊藤和典氏は15歳)。

・・・ということで、本作でも、その後制作に携わることになる『攻殻機動隊 2nd G.I.G.』(ストーリーコンセプト担当)でも、自衛隊や内閣組織内部からの政府転覆(=クーデター)未遂事件を変な執着を持って描き出す作風にひとつの特徴がある方のようです。

この初期OVAを総評すると、

(1) 1988年という制作時期を考えれば、とくに作画や演出の面でかなり丁寧で良質な作りの作品であり、
(2) また、中途半端な謎テクノロジーをロボット側に混入させていない点で、最も文字通りの意味での「リアル・ロボット」作品といえると思いますが、
(3) その一方で、監督(押井守氏)及び脚本家(伊藤和典氏)が、共に全共闘世代(ないし三島由紀夫自決事件世代・ベトナム戦争世代)ということで、シナリオにある種の臭みが漂う点は留意しておいた方がいい作品

・・・ではないか、と思いました。

※なお『機動警察パトレイバー』シリーズは、本作を第一作として、この後さらに、(1)長編TVシリーズ(全47話)、(2)続編OVA(全16話)、(3) 劇場版(全3作) が制作されており、そちらの方もいずれレビューしてみたいです。


◆制作情報
{netabare}
原作         ヘッドギア(ゆうきまさみ、出渕裕、高田明美、伊藤和典、押井守)
監督         押井守(第1-6話)、吉永尚之(第7話)
シリーズ構成・脚本  伊藤和典
キャラクターデザイン ゆうきまさみ(原案)、高田明美
メカニックデザイン  出渕裕、佐山善則
アニメーション制作  スタジオディーン{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

===== 機動警察パトレイバー (アーリーデイズ) (1988年4月-1989年6月) ====
{netabare}
第1話 第二小隊出動せよ! ★ この年代にしては作画良好だが一部のキャラのウザさには閉口
第2話 ロングショット ★ ニューヨーク市長来京・テロ防止任務、カヌカ着任
第3話 四億五千万年の罠 × 東京湾の巨大謎生物 ※オチがなく脚本安直
第4話 Lの悲劇 × レイバー隊の富士研修 ※陳腐な怪奇譚でガッカリ
第5話 二課の一番長い日(前編) ★ 年末休暇、篠原重工の極秘開発メカ、陸自クーデター発生
第6話 二課の一番長い日(後編) × 核ミサイル回収作戦、空挺用レイバー投入、クーデター鎮圧 ※首謀者の小物感&陸自クーデターの目的の偏向ぶりは×
第7話 特車隊、北へ! ☆ 盗難パト密輸未遂事件 ※脚本が分かり辛い点&この回も犯罪者が小物過ぎる点は×{/netabare} 
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★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)3、☆(並回)1、×(疑問回)3 ※個人評価 × 3.2

OP 「未来派Lovers」
ED ※毎回変わる

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

色眼鏡の功罪

アニメ版パトレイバーの原点という事で、このシリーズ好きなら参考に見といてもいいかもです。
因みに当時の評論家はボロクソに言ってましたw








以下は作品とは関係ない話で読んでも不快だろうから隠しときます。
{netabare}私、パトレイバーって発表当時は好きじゃなかったんですよね。
なんでかというと、パトレイバーが世に出る前に士郎正宗に出会ってしまったから。
べつに関係なくね? と思われるかもしれませんが根がガキだった私には大有りでした。
究極超人あ~るは読んでたので、ゆうきまさみの漫画は嫌いじゃなかったんです。
が、たまたま買った初期作品集にチラッと大々的に発表される前のパトレイバーらしき絵が混じってたんです。
別に今にして思えばその時点でアニメも漫画も企画は固まってたんでしょうが、幼くて馬鹿な私は勘違い。
士郎正宗の路線、パクリやがった ってね。

ガキだからそう思いこんじゃうと、冷静に作品の出来不出来なんて判断出来なくてね。しかも、アニメ化の第一弾だったコレが4話までパロディ路線なもんだから意味もなくムカつきましてね。
(5・6話も天皇のいない八月のパロディとも言われてますが)
まぁそれでも、当時のアニメとして注目度は高かったから目は通しましたけどw

だから劇場版見たのも親しい友人が猛烈に勧められたからでした。
流石に劇場版の出来見たら黙らざるを得なかった。士郎正宗の受けそうな要素だけパクるなんて志低い作品じゃないの理解出来ましたしね。

こんだけ作品が乱発されるアニメの現状でいけば、どこかで見たこと有るな~とか何かと似てる~とかって状況増えてもしょうがないと思うんですよね。
そもそも原作付ならば、話の筋自体は原作の出来を問うべき話であってアニメ自体はその見せ方・演出で勝負するしかない訳で。

それはアンタの観方だろ って言われるの目に見えてますが、なんかこき下ろさんが為に書いてねえ?ってヒドいレビュー見ると作り手側がちと気の毒で。
まぁヌルい評価で甘やかす事の方が罪 と言う見方もあるでしょうが・・・ {/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

OVA業界の先駆者

一本1000万円で作れば採算が取れる。
これが初期パトレイバーのコンセプト。
以後OVAの黄金期の始まりです。
パイロット版にちかくまじめな話なのにコミカルな要素が強い。キャラもほんのすこし破天荒で方向性を模索している感じがする。
個人的に一番荒削りで好きかもしれない。
ストーリーは秀逸で初期シリーズだけでしっかりと収まりきっています。パロディを多様しているのですが・・言われなきゃきがつないようなネタばかり・・・・

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

68.0 2 組織でロボットなアニメランキング2位
装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端(OVA)

1994年3月21日
★★★★☆ 3.8 (32)
198人が棚に入れました
アストラギウス暦7247年、キリコとフィアナが眠りについて32年が経過していた。ギルガメスとバララントの両国家による激戦が展開する中、負傷した兵士を前線から後方へと送り届けるコールドカプセルの一群の中に、キリコとフィアナを収めたカプセルが紛れ込んだ。ギルガメス連合に属する惑星マナウラの衛星軌道に浮かぶ宇宙工場群コンプラントで2人に蘇生処置が行われキリコは蘇生するが、フィアナは蘇生不良状態のまま何処へか連れ去られてしまう。フィアナを追い求めるキリコは、汎銀河宗教結社マーティアルの権力闘争に巻き込まれていく。

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

愛の逃避行の行き着く果て

本編のレビューを書いたので、こちらも。
ボトムズ終了より10年経ってから作成された、本編の正式な続編にあたります。
キリコとフィアナがその後どうなった?
ファンなら誰もが気にしながらも、一方でそのまま触れないままにして置いて欲しいとも思うアフターストーリー。
人気のあった名作の続編って、難しいと思います。

で、本作はどうであったかというと、私個人は「イイ!」と思いました。
キリコは、やっぱりキリコだった。
フィアナもフィアナらしかった。
前作の雰囲気を壊すどころか、作品カラーを純粋に継承しながら新キャラを出したりできている所が良い。
戦闘シーンもボトムズそのもの。キリコの強さも変わっていない。
なんかねー、見ていて嬉しくなっちゃいました。
嗚呼、キリコが帰ってきた・・・・ってね。


ストーリーは賛否あろうかと思いますが、これで良かったと思います。
キリコの宿命とは軽いものじゃない。
そして「触れざる者」へ関わった者の宿命も然り。
そんな結末に納得です。


・・・・・・また続編作るための、布石だな?
とか、言っちゃダメでずそw(事実がそうだとしても)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

愛すよ、愛

ここら辺から某社に権利がアレしたんですよね、確か。
で、 {netabare} バンダイがフィアナを殺したんだと古いボトムズ好きはプンプンしたという時代背景がw {/netabare}

このシリーズでアレギウムというギルガメス・バララント両陣営に浸透した宗教が出て来る訳ですが、まさかボトムズで宗教の話が出て来るとは私は思いもしませんでした。
まぁボトムズ本編が神とその後継者って話ですから、考えてみれば宗教が出てきてもおかしくは無いんですけども。

んで超雑に言うと、そのアレギウムが止せばいいのにキリコにちょっかい出してきてフィアナまで連れ去り、"余計な事"してしまいキリコぷんぷんと言う話ですw

私が雑に書くと全く見る気にならないかもしれませんが、ここにアレギウムの新法王を巡るネチネチした派閥争いとか、「秩序の盾」テイタニアのお話が絡んできて、物語的には面白いです。私は好きですね。
ペールゼンファイルとは路線が違いますね。

 まぁ話の筋は探せばいくらでも見つかると思うので私は書きませんけど、見どころとしては初登場のATのエルドスピーネとオーデルバックラーですかね。
詳しい設定は知りませんが、アレギウムが絡む話にしか出てこないATなのでアレギウムの機体なんでしょう。どことなくバララントの極初期のATブロッカーに近い気も。
そんでスコープドッグの改修バージョンのバーグラリードッグすね。
ドロッパーズ・フォールディングガンって長砲身の武装が付いてますが、ダグラム見てた世代ならリニアカノンっぽくて妙に懐かしい感じ。

どうもボトムズのレビュー書こうと思うと書きたい事だらけで全くレビューの体裁整わないのですが、他の作品同様本編見ないと??だと思いますので若い方がつまみ食いで視聴するのはお勧めしません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1
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