純情で笑いなおすすめアニメランキング 12

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの純情で笑いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月07日の時点で一番の純情で笑いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

96.0 1 純情で笑いなアニメランキング1位
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1729)
7544人が棚に入れました
家柄も人柄も良し!!将来を期待された秀才が集う秀知院学園!!その生徒会で出会った、副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行は互いに惹かれているはずだが…何もないまま半年が経過!!プライドが高く素直になれない2人は、面倒臭いことに、"如何に相手に告白させるか"ばかりを考えるようになってしまった!? 恋愛は成就するまでが楽しい!!新感覚"頭脳戦"ラブコメ、開戦!!

声優・キャラクター
古賀葵、古川慎、小原好美、鈴木崚汰、花守ゆみり、青山穣
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

かぐやさん可愛いくてたまらない。

このアニメを見て原作を読みたくなった。かぐやさんのあまりの可愛さにキュンキュンしっぱなし。古賀葵の演技も役にぴったりで好き。心の機微が何とも言えない。所々、バカップルと化している。
お仕えしている早坂も好き。

続きもアニメ早く。

印象に残ったところをネタバレ込みの感想
{netabare}
最初はお互いに告白するというなら付き合ってやらないこともないみたいな感じだったけど、いつの間にか両想いに。
会長は子供が9人欲しいだなんて。
7話の石上君の彼女持ち運動部嫌いの話は凄く共感してしまった。
ちんちんで爆笑するという小学校低学年で経験することを高校生になって経験するかぐやさんはツンツンしつつも、面倒見も良い。
11話。駄菓子屋のじいちゃんに謝れ。
唐突に始まるグルメ。謎すぎるラーメン戦。豚骨とかバリカタとか福岡好きなの?ラーメン四天王濃い。
ずっとコメディできてたのに、急にかぐやの切ないエピソード。呼びつけておいて放置プレイする父親くそすぎて腹立つ。予定を変更してまで行こうとした花火大会に行くことを許されない。自転車を飛ばしてかぐやさんの元へ向かう白銀と早坂の協力を得て屋敷から脱出し、ラーメン四天王の運転するタクシーに乗るかぐやさん、行き違い。さらに、花火に間に合わず、泣いて悲しむかぐやさんの元に白銀が花火を見せてやると登場するとかかっこいい。ラーメン四天王の力を借りて千葉までぶっ飛ばす。かぐやさん惚れるに決まってる。気持ちは分からんでもないけど、格好良かったから後からそんなに恥ずかしがらなくても。かぐやさんの好き避けで余計に辛い。CROSSOVERからのアスタリスク、デルタ。良い雰囲気になったのに、最後をしっかりギャグで締めてくれて最高。痛いの意味が違う。そして、例のカップルうぜえ。
{/netabare}

OP
ラブ・ドラマティック feat. 伊原六花 歌 鈴木雅之
アニソン界の大型新人。こんな凄い人が新人だなんて半端ないって。映像のキャラクターの動きが演出と相まって癖になる。千花の動きも良い。
ED
センチメンタルクライシス 歌 halca
チカっとチカ千花っ♡ 歌 藤原千花(小原好美)
ダンスが可愛いと少し話題に。一回しかEDで使われなかったのは残念。ドーンだYO♬



以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 映画に誘わせたい/かぐや様は止められたい/かぐや様はいただきたい
将来を期待された秀才が集う秀知院学園。その生徒会副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行は互いに惹かれているはずなのだが、プライドが高く素直になれない2人は、面倒臭いことに、“如何に相手に告白させるか”ばかりを考えるようになってしまう。何もないまま半年が経過したある日、書記の藤原千花が懸賞で当てた「男女で観に行くと結ばれるジンクスのある映画のペアチケット」をきっかけに、”恋愛頭脳戦”の火蓋が切って落とされる…。

2. かぐや様は交換したい/藤原ちゃんは出かけたい/白銀御行は隠したい
恋愛は百戦錬磨というイメージを付けられていた白銀は、交際経験がゼロなのにもかかわらず、ある男子生徒から恋の相談を受けてしまう。もしここでボロを出してしまったら、生徒会長としての威厳が保てない。焦った白銀は「恋愛のことなら俺に任せろ!」と無理を承知で引き受けてしまった。その様子を見ていたかぐやは、会長の恋愛観を探るチャンスを逃すまいと盗み聞きをするが、白銀のアドバイスはあまりに予想外で……。

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3. 白銀御行はまだしてない/かぐや様は当てられたい/かぐや様は歩きたい
校長が没収してきた不健全な雑誌をチラ見した藤原は「初体験はいつだったアンケート」のページを読んでしまい大慌て。なんと高校生の34%が経験済みだという。実際はそこまで高くないはずと藤原をなだめる白銀に対し、かぐやは「私は適切な割合だと思います」と言い放ち、自分はすでに経験済みだと告げる。恋愛をしたことがない白銀は突然の告白にショックを受けるが、その反応を好機と見たかぐやは「彼女居ないんですか?」と煽ってきた!

4. かぐや様は愛でたい/生徒会は言わせたい/かぐや様は送らせたい/白銀御行は話したい
パリの姉妹校との交流会に向けて、藤原のアイディアでなぜかコスプレをすることになってしまったかぐやと白銀。かぐやは内心くだらないと思いつつも、猫耳を付けて「にゃあ…」とポツリ。だが大の猫好きである白銀にとって、その姿がまさかの大ヒット。あまりのキュートさに平常心が保てなくなっていく。さらに白銀も猫耳を付けると、今度はかぐやが大興奮。可愛いという気持ちを隠しきれず、だんだん二人の様子がおかしくなっていき……。

5. かぐや様はこなしたい/白銀御行は見せつけたい/かぐや様は差されたい
勉学において右に出るものはいないものの運動センスは絶望的な白銀は、放課後の体育館でバレーボールの練習に励んでいた。しかしどうやっても成長の兆しすら見えない。バレーの授業は来週に迫っており、このままでは完璧な生徒会長というイメージが崩れてしまう。そう一人落ち込んでいたところに、藤原がやってきた。白銀は恥を忍んで教えを請い、藤原の熱血指導によるトレーニングの日々が始まった。果たして人並みのサーブを打てる日はやって来るのか?

6. 石上優は生き延びたい/藤原千花はテストしたい/かぐや様は気づかれたい
生徒会第4のメンバー・石上優は、1年生であるにもかかわらず白銀にスカウトされ、生徒会の会計を任された逸材である。根暗な性格ゆえに普段はあまり目立たないが、彼なしで生徒会は成り立たない。そんな石上が突然「生徒会を辞めたい」と白銀に話を持ちかけてきた。必死の説得にも応じず、彼の決意は固い。どうやら止むに止まれぬ事情があるようだ。そして石上は目に涙を浮かべながら、そのワケを語り始める。「僕、多分殺されると思うんです」と……。

7. 白銀御行は働きたい/かぐや様は入れたい/かぐや様は堪えたい
柏木の彼氏から、またしても恋愛相談を受けてしまった白銀と、またしても盗み聞きをしようとするかぐや。白銀のアドバイスのおかげで柏木と付き合うことはできたが、付き合って1ヶ月が経つのに、まだ手も繋いだことがないのだという。「どうやったら手を繋げますかね!?」という低レベルな質問にかぐやは呆れかえるが、白銀は交際経験がなくても答えられそうな悩みに一安心。だが白銀のアドバイスは今回も予想外の方向に……。

8. かぐや様は呼ばせたい/白銀御行は負けられない/そして石上優は目を閉じた
期末テストが迫った生徒会室では、いつも以上のプレッシャーの中で、かぐやと白銀の心理戦が繰り広げられていた。白銀に勉学では勝てないことにプライドを傷つけられた万能型の天才・かぐや。生徒会長として学年トップの座を誰にも譲るわけにはいかない努力型の天才・白銀。二人は相手を出し抜くために嘘を付き合い、権謀術数をめぐらせていく……。ついに訪れた期末テスト当日。勝利の女神は一体どちらに微笑むのか!?

9. かぐや様は送りたい/藤原千花は見舞いたい/四宮かぐやについて①
かぐやが風邪で学校を休んでしまい、白銀がプリントを届けることになったと話すと、藤原は「私が行きます!」と大興奮。藤原が言うには、風邪を引いたかぐやは「あまえんぼ」になってしまうそうだ。素直で可愛いかぐやの姿を妄想してドキドキの白銀だったが、生徒会メンバー全員で家に押しかけたら迷惑がかかる。そこで誰がお見舞いへ行くのか、神経衰弱で決めることに。石上も巻き込み、真剣バトルがスタートした!

10. かぐや様は許せない/かぐや様は許したい/白銀御行は出かけたい
お見舞い事件のせいでケンカをしたかぐやと白銀は、お互い素直になれず険悪なムードになってしまう。そんな中、かぐやは恋人がいる柏木に、友だちの話だと偽って恋愛相談をしてみることに。その一方、白銀もラブコメ好きの石上に、どうしたらケンカした異性と仲直りできるのかを相談してみたところ、石上のテンションがどんどんヒートアップしていく……。様々なアドバイスを聞いているうちに、かぐやと白銀は自分の本当の気持ちに気付き始める。

11. 早坂愛は浸かりたい/藤原千花は超食べたい/白銀御行は出会いたい/花火の音は聞こえない 前編
学校が夏休みに突入してから半月、生徒会がないため白銀と会うことができず、かぐやはもどかしい日々を過ごしていた。しかし夏休みの後半には、生徒会のメンバーと花火大会へ行く約束がある。財閥の令嬢として厳しく育てられたため、夏休みの思い出を作れてこなかったかぐやは、皆と一緒に遊べる日が来ることを心待ちにしていた。ついに花火大会当日、夏らしく浴衣を着て出かけようとしたかぐやのもとに、父の執事が現われ……。

12. 花火の音は聞こえない 後編/かぐや様は避けたくない
生徒会のメンバーと花火大会へ行く約束をキャンセルしてしまったかぐやは、暗い自室に一人閉じこもっていた。落ち込んだ様子を心配した侍女の早坂はかぐやを励まし、屋敷を抜け出す計画があることを告げる。執事たちの目をかいくぐって、何とか会場に辿りついたかぐやだったが、花火大会はすでに終わっていた……。皆と一緒に花火が見たかったと涙するかぐや。そこに「だったら俺が見せてやる」と懐かしい声が響く。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

満足のいくアニメ化でした!2期にも期待!

~・~・~・~・~・~・~・~放送前レビュー~・~・~・~・~・~・~・~
1~2話先行上映に行ってきました

ヤングジャンプ(以下YJ)連載中のギャグマンガ
もともとはミラクルジャンプつまりはYJの増刊号での連載でしたが
人気が出たのでYJ本誌へと栄転してきました

移籍後も高い人気は維持されており
これまでにも何度かアニメ化のうわさが流れ
そして今回ついに待望のアニメ化となりました

しかしYJ作品のアニメ化ですが
まず非常に打率が低い・・・
そして数少ない当たった作品も
原作がアニメ化以降急に失速したりと
まぁとにかくYJ作品にとってアニメ化は鬼門です

何度か他作品のレビューにも書いているので
現在連載中の作品に絞ってみましょう

キングダムのCGは伝説級のクソ
原作は今でも変わらず面白いですが
アニメが函谷関目前で終わって
続編の報が途絶えてしまったのは
明らかにあの同人レベルのCGのせいでしょう
今度実写映画もやるみたいですが・・・

ゴールデンカムイもはっきり低予算でした
しかしアニメだけ見ている人達にはそこそこ好評で
原作の売り上げもだいぶ上がったようなので
商業的には低コストな分だけ
コストパフォーマンスが上がっているとみることもできます
個人的にはだいぶ不満が残りますが
アニメ化自体は成功といっていいでしょう
しかし連載中の原作のロシア編が
どうしようもなくつまらないんですね
どうしてこうなった・・・

テラフォーマーズのアニメはよく知りませんが
原作がそもそも読む価値のないレベルの出オチ作品なので
あれをアニメ化してしまったこと自体が
YJの生み出した不幸の一つとしか言いようがありません

銀河英雄伝説に関してはYJからのアニメ化
と言うにはだいぶ語弊があるので
今回は評価対象外としておきます

とまぁネガティブな情報ばかりを並べましたが
かぐや様はいったいどんなひどい目に遭うのか?
もういっそYJ作品はアニメ化なんてしない方が幸せなんじゃないか?
なんて思いつつ観に行った先行上映会の感想は・・・

藤原書記がとてもかわいい!!!

もうこれだけでこのアニメは安泰ですねW
他の部分で何をどんなにやらかしても
これだけで十分アニメ化の価値はありましたd(・x・

という冗談はさておき
原作信者目線で気になった点を何点か

アニメ版は非常にテンポよく進みます
上映会はもともと1話の先行上映という触れ込みでしたが
サプライズで2話まで見せてもらいました
多少順番が前後はしているものの
アニメ1話2話どちらも
原作1巻から3話分ずつ抜き出してありました
基本的にギャグアニメなので
テンポがいいことは悪いことばかりではないのですが
話がサクサク進み過ぎて余韻が足りないイメージを受けました
あくまで原作ファンだからそういう印象になっただけで
アニメから入った場合は気にならないのかもしれません

もう一つはナレーション
登場人物たちの状況・心情などを
セリフを使わずコマの中で言葉で解説してあるものが
全部ナレーションという形で入るのですが
そのナレーションがオーバーアクションというか仰々しすぎる
イメージとしてはカイジですかね
あの作品も状況説明などを文で入れてあり
アニメではかなりアクの強いナレーションがつきました
あれはあれで慣れると癖になるというか
漫画を読んでいても勝手に脳内再生されるくらい
最終的には違和感が無くなったので
もしかしたらこの作品でも
しばらく見ていたらいつの間にか気にならなくなっている
あるいは原作未読なら最初から気にならない
という可能性はあるかもしれません

あと、スピンオフでYJに本家と一緒に連載されている
かぐや様を語りたい
の連中が今のところ顔見世程度ではあるものの
原作以上に出てきているので
あのスピンオフが嫌いな人は今後要注意かもしれませんね

最近になってOPは鈴木雅之が担当すると発表され
放送開始前から話題になっていますが
先行上映では1話はOP・ED無し
2話はOP無し・ED映像なし楽曲のみでした
2話ラストに真っ黒な背景にテロップだけの状態で流れていたのは
halcaのセンチメンタルクライシス
年末に新宿ReNYでのLiveにて初披露されていたのを
既に生で聞いていたのもあって
どうせならOPを聞いておきたかったところです

~・~・~・~・~・~・~・~舞台挨拶レポート~・~・~・~・~・~・~・~

先行上映の後は舞台挨拶もありました
{netabare}
四宮かぐや役
古賀葵

落ち着いたかぐやとは違いだいぶ天然系
話が要領を得ないのが笑いを誘うタイプ
残念ながらラジオ等と違い面白い部分だけを使えないので
舞台挨拶だとただの時間ドロボーに成り下がる
かぐや役と千花役が逆だったらすごく納得していたと思う

白銀御行役
古川慎

上映会は男女半々くらいでしたが
女性はだいたい彼のファンだった模様
YJ作品の読者層が男女半々なわけがないですよね
ツイッターフォロワー限定の無料イベントだったので
単純な抽選じゃなくてツイート内容から精査してるのでしょうね
そして女性を集めていったら
原作ファンではなく声優のファンが集まったと・・・

印象に残った回を聞かれて
バレーボールの特訓回と答えた際
会場の原作ファンから歓喜の声が上がってました
うん、特訓シリーズ面白いよねw
千花役の小原さんは
演じてるうちにイライラしてきて
素で切れてたら
「もう少し藤原に寄せてください」
とダメ出しをもらったそうな
これは放送が楽しみですね!

藤原千花役
小原好美

印象に残った回を聞かれてあげたのは
ラップパート
原作にもある千花のラップパートですが
台本には歌詞だけが載っており
メロディは演者が即興で作るという
とんでもない声優泣かせのトラップ
共演者の弁によると
初回の時よりも緊張してガチガチだった
のだそうな
何という無茶ぶり・・・

石上優役
鈴木崚汰

石上がでるのはまだ先のようで
今回はまったく出番がないのに
舞台挨拶だけ呼ばれたようです
メイドインアビスといい流行ってるのかな(--;
出番がないということは
当然アフレコにも参加していないということです
1話2話の映像に関してはジャンプフェスタで見せてもらったそうで
視聴者の目線で会話に加わりたいと思います!
と意欲は見せたものの
あまり見せ場を作れず終わりました
これまたなんという無茶ぶり・・・ {/netabare}

~・~・~・~・~・~・~・~1話見て~・~・~・~・~・~・~・~

なんですかね・・・
曲が悪いとまでは言いませんが
作品にマッチしているとも
強烈なインパクトがあるともいえない
ただ大御所連れてきました!ってだけですね

鈴木雅之はアニソンを担当するのは
今回が初めてだそうです
しかし、彼が活躍した時代を考えると
正直それで喜んでる世代の中に
このアニメの視聴者となる層がどれほど入っているんでしょう・・・
たぶんここに鈴木雅之を起用することが面白いと感じてしまう
そんな世間との感覚のずれが
YJアニメを屍の山にしてしまったような気がしてなりません

いろいろ不安要素はあるものの
普通に作れば十分に佳作となるはずなので
変な冒険せずに無難にアニメ化してほしいものです

~・~・~・~・~・~・~・~全話観て~・~・~・~・~・~・~・~

全体的によくできていました
石上は声がついて原作以上に味のあるキャラになりました
また、3話のEDは驚異のクオリティで話題になりましたが
逆にそこがピークなんて評価に落ち着いてしまった感もあります
終盤にもう一回くらい特殊EDを入れられれば
もう一段階ブーストできたかもしれません

全体的にラブ<コメディな作品ですが
終盤にシリアス回を持ってきたのは好みが分かれるところかもしれません
基本的にバカバカしいギャグ作品をやっている中で
ときどきがっつりシリアス展開をやるのはこの作品最大の魅力であり
そのギャップがそれぞれの良さをグッと引き立てていると思いますが
前情報なしに単純にコメディ路線だけを期待していると
終盤に肩透かしを食らって消化不良に終わりそうです

原作ファンからするとYJ作品には珍しい
非常に恵まれたアニメ化になったと思います
評判も上々のようなのでこのままぜひ2期へとつないでほしいですね!

仕事はできるが性格的にはかなりポンコツ揃いの生徒会ですが
2期になればあの中に混ぜても石上に並ぶレベルのポンコツ
会計監査伊井野ミコが登場します
個人的には作中ヒロインの中で一番(お)かわいいと思っているので
早く2期をやって動くミコの姿を拝ませてほしいですね

投稿 : 2024/11/02
♥ : 39

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

メガネの色

OP主題歌の鈴木雅之が、なんとも強烈だ。

現代的なアニメ絵の映像なのに、歌のパワーだけで視聴者の時間を90年代へ引き戻す。
いや、OP映像の終わり近くの、女子キャラの「チェキッ」ポーズも、ひょっとして『め組のひと』のオマージュなのだろうか。(わからない視聴者は、お父さんかお母さんに訊いてみよう)

劇番の中に『ラブストーリーは突然に』を思わせる曲が混じっているのも、90年代トレンディドラマを意識しているようだ。


頭脳戦、というキャッチコピーだが、展開されるのは、素直に好きだといえない高校生男女のすれ違いを描くラブコメディ。

思春期男女のよくある自意識のコジレが駆動するラブコメは、しょうもない、と苦笑しながらも(生)暖かく見守ってしまう。

全体に微笑ましく笑えるコメディだが、興味深いものを感じるのは、このコメディを視聴者に提出するための「舞台装置」の方だ。


フィクションは、何のメディアであれ、受け手=読者=視聴者の現実感覚に接続する「設定」を設けて、作中世界へと引き込まなくてはならない。

それこそ90年代のニューアカかぶれのテクスト主義者であれば、読者が解読する「正解」としての作者の「意図」などないと妄言を吐くのだろうが、妄言に過ぎない。

〈作者-読者〉間で、何らかの理解の共有がなければ、そもそも物語を語り=読み取る視聴体験など生じるはずがない。
物語を受け手に理解可能な形で提出する手段として、まず各種の「設定」が作者によって構築される。

本作では、自意識こじらせ男女のすれ違いを笑わせるために、すれ違いは、まず「頭脳戦」として設定されている。
「先に好きだと打ち明ける」ことは「負け」=将来的に「損」、という了解が、ラブコメを「頭脳戦」と規定する設定を生み出すのだが、なるほど「損得という考え方をしていれば『恋愛』なんてできるはずは無いよなあ」という視聴者の納得を喚起して、すれ違いの物語へ入り込む導入口の役割を巧妙に果たす。

いよいよ興味深いのは、この「頭脳戦」を導くものは、主人公たちが「天才」であるから、という理由付けであることだ。

作中の「天才」性の描写は、彼らが成績優秀者であると描写することに終始するが、いかにも偏差値教育的な偏見を感じさせる。

偏差値とは、言うまでもなく特定集団内での「順位」を示す指標だ。
「天才」を証拠立てる描写として、作中では一貫して成績の学内順位ばかりが描かれるが、しかし、集団全体の能力が低ければ、その集団内での順位=偏差値は、能力の高さを保証しない。
まして、「順位」を高めるための手段が他者の足を引っ張ることに終始するならば、なおさらだ。
「天才」という絶対値での「頭のよさ」を根拠づけるには、相対順位である「偏差値」はほとんど説得力がない。

ここで作者=製作者の設定が杜撰であると指摘したいわけではない。
読者=視聴者に「天才」と納得させるためには、偏差値=順位を持ち出せば有効だろうと作者=製作者は判断した、その判断が興味深いと感じたという事だ。
多くの視聴者=読者にとって、「頭がいい」とは「順位」が高いことなのだろうと作者=製作者は判断している、という事が。

「頭がいい」が「順位」という「上下」関係に規定されている、という設定は、「なぜ」ヒロインは「天才」なのかという理由付けが、「家柄がいい」からである、という設定へと進んでいく。
「上流」の、格「上」の家庭に生まれたことが、成績「上」位の天才である理由付けになる。

要するに「貴族」のように、生まれによって決定されているのだ。

いや、本物の貴族制では、貴族様と庶民は全く接点も相互理解もなく、互いに「そういう存在」としか認識されていない。
が、「家柄がいい」から「頭がいい」という理由付けは、「頭がいい」から支配する権利があるという循環論法として、「貴族」に支配される「庶民」が自分を納得させてしまうという点で、なお悪質と言えるかもしれない。

作中のナレーションではおざなりに否定されているが、そもそも舞台の学園が「良家」の子女が集まる「名門」校であり、ここでも「生まれ」によって特権を相続する新たな「貴族」階級が形成されている設定が貫かれている。

繰り返すが、作者や製作者による社会認識が前近代的であるとか言いたいわけではない。

21世紀の読者=視聴者は、「いい家柄」に「生まれついて」既得権や財産を継承する者は「頭のいい」天才であると思うはずだ、と作者=製作者によって判断されているという事が興味深いのだ。


自意識をこじらせたドタバタコメディを笑うには、コメディを乗せた舞台が「現実」と接点があると視聴者を錯覚させなければならない。
もしも原作マンガが人気を博し、アニメが好評であるとしたなら、この錯覚は成功しているという事になるだろう。

作中に登場する、コイバナに喰いつく「恋愛探偵」は、ピンクの色のついた色メガネでネタを探す。

「上流」の「いい家柄」では子供に既得権を引き継いでも当然であり、特権を引き継ぐ「から」頭のいい「天才」であっても当然であると設定を了解する視聴者は、どんな色のついた色メガネで社会を眺めているのだろうか。

それとも、作者=製作者の判断とは無関係に、別種のリアリティに支えられてコメディを笑っているのだろうか。

いずれにせよ、「頭脳」戦として「損得」を過剰に意識する「偏差値」の高い「天才」の「頭の良さ」は、「世襲」される「いい家柄」のハビトゥスと「既得権」に保証されているという設定を提出することは、作者=製作者が、読者=視聴者をどういう視線で捉えているかを暴露しているとはいえるだろう。

本作を視聴していて、時折『ブギーポップ』を想起した。
両作とも、製作者の目には90年代のままの視聴者が映っているようだ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

70.1 2 純情で笑いなアニメランキング2位
イジらないで、長瀞さん(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (328)
982人が棚に入れました
「後輩の女子に泣かされた……!!」ある日の放課後、たまに立ち寄る図書室で、スーパー“ドS"な後輩に目をつけられた!先輩を、イジって、ナジって、はしゃぐ彼女の名前は──『長瀞さん』!憎たらしいけど愛おしい。苦しいのに傍にいたい。あなたの中の何かが目覚める、“Sデレ少女"の物語。

声優・キャラクター
上坂すみれ、山下大輝、小松未可子、鈴木愛奈、井澤詩織
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

結局 今期で一番面白い?言い過ぎかもしれませんが。

 大げさかもしれませんが、今期、終わってみれば一番面白いかもしれません。初めが良くて後が尻つぼみのアニメが多い中、尻上がりに良くなっていきましたね。
 テーマがぶれているともいえますが、長瀞さんがどんどん可愛くなっている、ということです。
 ひょっとしたら、だから良かったのかもしれません。つまり、イジメ→ツン→デレをそのまんまやったということです。最後にちゃんと気持ちが良くなるアニメです。見終わったあとの爽快感と満足感があるのは重要ですよね。1話のストレスがあったからこそ、ともいえます。

 逆にいえば、ここから先が見たいんですけどね。長瀞さんのキャラ造形も、類似性の指摘もありますが、時代が萌え一辺倒ではなくなってきたということでしょう。オリジナリティがちゃんとあると思います。

 水着の日焼けのあとの作画に徹底的にこだわったのは、クリエーター側の意気込みを感じます。対して主人公の適当なこと。つまり女子の作画に制作側の気合いが感じられるということです。

 確かに愛があった気がします。


以下 視聴中のレビューです。ネタバレで折りたたんでおきます。

{netabare}  第1話は正直不快です。どう考えても極めて悪質なイジメにしか見えません。主人公側からの心理なら立ち直れないでしょう。
 そのあとどんなデレられても、心を許せないのでは?と思うレベルです。

 また、長瀞がなぜ主人公を気に入ったのかがわかりません。あれってマンガに感心して気に入ったってことなんですか、本気でマンガ描いてるからとまあ、解釈できなくはないですが、本気で何かに打ち込んでいる人はクラスにいくらでもいるでしょうし…
 1話の段階でこの前提がないと、長瀞の態度は不自然ですので…どうなんですかね。すくなくとも2度ほど、しかも何度かそれっぽい場面をリピートして見ましたが読み取れません。初対面、ですよね。違うんですかね。

 いじっているうちに、おもちゃとして気に入ったってことでしょうか?マウント取れるから?そうなら最悪ですよね。

 まあ、そうはいってもこの話でそういう悪意がないことはわかります。いや、悪意だとしても、ヒロインのドSがテーマで主人公がこの関係性で満足ということでもいいんですけど、でも、一度引っかかってしまうと、1話切りされてもしかたないだろうなあ、という感じです。

 ただ、その後の展開はなんとなく見聞きしていたので、4話までは見ました。ビッチ系の女の子に惚れられて、ちょっとドキドキするようなラッキースケベシーンとか、長瀞さんのデレを楽しむ分には、面白いです。作画も決して低いレベルはありませんし、OPとかはかなりいい作画でした。

 むしろ、あらすじを調べて3話、4話を見てから、1話に戻ったほうが受け入れられるかもしれません。

 なお、石鹸の洗いっこのシーンを見るかぎり長瀞って本当に経験が…って見えますよね。そこまで意識してあのシーンを入れたなら大したものです。そういえば、主人公の下腹部の上に馬乗りになってたりもしました。今後の展開が楽しみですが、少年漫画ならないか。


6話見ました。

 初めからもうちょっとこのチューニングでやっていれば見やすかったのに、と思います。
 1話のコンセプトでいくなら、ドエロ展開NTRとか。
 この話の展開だと、1話を面白いと思った人は離れていくだろうし、1話のイジメがきつくて離れた人もいるでしょう。
 いずれにせよ、コメディとしては、面白くなってきたので、明らかに1,2話で損している気がします。
(6話の前半はもうちょっと短くてもよかったですね)

8話までみました。
 いや、長瀞さんデレすぎでしょう。純情になっちゃってるし。他の女子も含めてハーレム化してるし…毎週1話見てる分には面白いのでいいんですけど、一気見の場合どう感じるか、でしょうね。

10話みました。
 単純にエロ可愛いツンデレの年下の女の子とイチャイチャしてるとか、普通にうらやましいんですけど。
 そして先輩登場。いいですね。対立軸。面白くなってきました。
 1話のチューニングがもうちょっとうまくやっていれば、かなり人気でたのでは?{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

イジめないでよ長瀞さん、に見えちゃうのが損

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
イケてない男子学生が、イケてる女子高生の後輩からイジられまくる、学園ラブコメ。

系統としては、「からかい上手の高木さん」や「宇崎ちゃんは遊びたい」に近いです。

レビューでは、その2作品と比較しての、やや酷評となります。

《以下ネタバレ》

【視聴断念(2話まで)】
{netabare}
イジりとイジメの違いは、そこに愛があるかと言われるが、そんな曖昧なもので判断するのは、如何なものと思っている。

私は、イジメは一方通行で、イジりは双方向と考えている。つまり、イジられる側が逆転することがあるか。そういう信頼関係のある二人の間で行われる行為か。

本作は「いじらないでよ」と銘打ち、「可愛い女子にいじられるんだから幸せだろ?」という作風だけど、なんか、「ドS女子にイジメられる、弱い男子」って感じがして、観ていて痛々しかった。

似た設定の「宇崎ちゃんは遊びたい」は、男の側にも攻撃権があったし、宇崎が先輩に惚れるだけのバックグラウンドもあって、宇崎には「憎めない可愛さ」があったけど、本作にはそれが感じられなかった。

また、同じく似た設定の「からかい上手の高木さん」は、高木さんが可愛いのは当然として、からかわれる西片の方にも魅力があった。ていうか、高木さん以上に西片が可愛いし(笑) ただ、本作のセンパイは、どうにも可愛いくない。

勿論、話が進んでいけば、長瀞さんがデレていき、可愛さが増していくのだろうことは分かる。意外とウブ、とか、攻められると弱い、とか、センパイを独占したい、とか、そういう展開で萌えさせるのだろう。

また、普通のギャルっぽい見た目と言動(ギャル=ヤンキーとなってない感じ)は良かったし、こういうキャラクターはレアなんで、好きな方もいるだろうと思う。私も別に嫌いじゃない。

本作に関して私は、長瀞さん以上にセンパイの方が好感度が低い。観ててイラッとするし、オタクの自分から見ても流石にキモい。

あと、構成面。

ギャルだろうがオタクだろうが、私は、図書室で騒ぐ奴は嫌いなんですが、まあ、そういう個人的な好みは別にしても、センパイに対して特に好意をもつ要素もエピソードもないままに、泣かせるまでイジるもんだから、「イジメ」に見えてしまう。

なぜ、長瀞さんはセンパイだけをあんなにイジるんだろう? きっと、理由があって、それが明かされると、長瀞さんの好感度も上がるのだろうけど、そこまで観続けようとは思えないかな~。

私的に、ラブコメで3話以内で切るのは珍しいんですが、ここまでですね。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆1
まず、図書館では静かにしろ、と。ツーピース。う~む。宇崎みたいな感じ? なんか、見ていて痛々しいな。

2話目 ☆3
意外とウブ、ってやりたいのは分かるけどさ。

3話目 ☆


4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆


7話目 ☆


8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 24

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

あなたの中の何かが目覚める"Sデレ少女"の物語

この作品の原作は未読ですが、メインヒロインの長瀞さんを、すみぺが演じると知り視聴を決めた作品です。
他にも「長瀞フレンズ」の3人組を、みかこし、あいにゃ、しーちゃんが演じられているのも、この作品のポイントかと思います。


「後輩の女子に泣かされた……!!」

ある日の放課後、たまに立ち寄る図書室で、
スーパー“ドS”な後輩に目をつけられた!

先輩を、イジって、ナジって、はしゃぐ彼女の名前は──
『長瀞さん』!

憎たらしいけど愛おしい。苦しいのに傍にいたい。
あなたの中の何かが目覚める、“Sデレ少女”の物語。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

正直、最初見た時、長瀞さんの瞳に唖然としました。
私にMッ気が無いからかもですが、長瀞さんを愛でる部分がまるで分らなかったからです。
特に長瀞さんの瞳は猟奇的とも感じられるほどヤバいと思いました。
長瀞さんのCVがすみぺじゃなかったら、1話切りしていたかもしれません。

毎期それなりの数のアニメを視聴するので、視聴する作品は厳選したいと常々思っています。
だから、この作品は厳選から漏れていてもおかしくありませんでした。
ただし、序盤のみですけれど…

序盤には視聴に苦痛を感じたものの、序盤を過ぎると苦痛を感じなくなりました。
これは苦痛に慣れたのではありません。
明らかな長瀞さんの変化を感じられたから…
しかも、それがこの作品のジャンルである「ラブコメ」路線の王道とも言うべき展開が待っていたからです。

だって、長瀞さんが絡む男の子って、センパイだけなんです。
その他の男の子に対しては極端なまでの塩対応…
それだけじゃありません。

センパイは気が弱く流されやすい面があるので、度々「長瀞フレンズ」の餌食にされそうになるのですが、その時の長瀞さんの言動には微塵も塩っ気なんて感じられませんでしたから…
普段とこの時のギャップには、確かに長瀞さんの可愛らしさが感じられました。

それが物語の進展に伴ってどんどん大きくなっていくのだから堪りません。
私の中では「序盤の展開だけでは決して評価できない作品」という位置付けになりました。
これがあるからアニメはやめられないんですよね^^;

オープニングテーマは、すみぺによる「EASY LOVE」
エンディングテーマは、長瀞さん(すみぺ)、ガモちゃん(みかこし)、ヨッシー(あいにゃ)、桜(しーちゃん)による「カラフル・キャンバス」
すみぺの「EASY LOVE」のC/Wである「ヒミツのトモダチ♡」も個人的には大好きな楽曲でした。

1クール全12話の物語でした。
完走して思うこと…
序盤も含めて、やっぱり長瀞さんは可愛らしい女の子だと思いました。
直ぐ顔を赤らめる純情っぽさも彼女の魅力だと思います。
センパイと長瀞さんの顛末…どうなるんでしょうね。
続編が制作されるなら絶対視聴したいと思える作品でした。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

76.4 3 純情で笑いなアニメランキング3位
徒然チルドレン(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (570)
2664人が棚に入れました
本作は、どこにでもいる様な、ごく普通の高校生たちが、
恋に燃えたり、揺れたり、悩んだり、
笑ったり、泣いたり、傷ついたり、
うまくいったり、いかなかったりしながらも、
かけがえのない青春の日々を過ごしていく様子を描いた、青春群像劇です。
主人公は、登場人物全員。
あなたもきっと、誰かの気持ちに乗っかれるはず。

声優・キャラクター
石川界人、水瀬いのり、前野智昭、小倉唯、小野賢章、佐倉綾音、熊谷健太郎、三宅晴佳、花澤香菜、天崎滉平、戸松遥、浪川大輔
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

笑えて萌えてニヤけて感動して、リア充爆発しろを楽しむ、幕の内弁当風ラブコメw

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
いや~、楽しい! 恋愛系のショートアニメではトップレベルに好き!

ショートアニメなのに、更に分割しているオムニバス形式で、様々なカップルが登場します(15分で4エピソード)。それが、カップルによってラブコメだったり純愛だったり片想いだったりギャグだったりするので、飽きがこないところが良かったです♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
これは、好きなキャラではなく、好きなカップルで語るアニメかな~と♪

ということで、個人的に好きなカップルは、


1位 赤木正文×梶亮子
肉食系生徒会長(男)と純情ヤンキー(女)という異色の組み合わせ。見所は梶さんの萌え度の高さ。「だがしかし」の「サヤ師」を思わせます。梶さんは、個人で見ても成長しましたね(テストのくだりとか)。ドSと、実はドMな感じが良かったです!

2位 内村千秋×飯島香奈
一番コメディ色の強い夫婦漫才カップル。4話の「もののけ姫」ネタは笑ったw ジブリに怒られるぞ(笑) 剛田&上根を実況中継してる回も好きだw なんだかんだ、安定感があった。最終話も良かった。こいつら、結婚するなw

3位 古屋純×皆川由紀×古屋ほたる
ドSの由紀にからかわれ続ける兄妹。ここはむしろ、由紀とほたるの掛け合いというか、あしらわれている ほたるが面白いw フレーフレーお兄ちゃん!(相手をフレと、頑張れのダジャレ)は、笑ったw

4位 菅原卓郎×高野千鶴
なんか、一番普通っぽいカップル。高野(ちーちゃん)のイマイチ自分に自信がない感じは良いね。最終話、積極的になる高野に萌え。なんか、応援したくなるカップルでした。

5位 香取慎一×細川数子
No.1ギャグカップル。香取先輩の言動は、ほぼ,NON STYLEの井上さんw イチャラブ系のカップルが多い中での清涼剤的というか、彼らが出てくると、不思議とほっとする(笑)

6位
加賀優樹×七瀬薫
お隣同士の幼馴染カップル。キスシーンの後に、家の用事で訪問するのには萌えたw もっともっと観たかったカップル。

7位
山根隆夫×栗原ちよ
オタク男子と美少女という妄想の産物カップル。二人の恋路よりも、山根と本山の友情、というか本山君の男前さが際立ったw

8位
高瀬春彦×神田沙希
勘違い&すれ違いカップル。アンジャッシュさんのすれ違いコントみたい。心理戦だね。

9位
剛田武×上根綾香
湯川ひでき×笹原さつき
天文部カップル。付き合うきっかけになるシーンは良かった。後輩君との絡み含め、この四人でアニメ1本作れる。もっと観たかった。

10位
No.1いちゃラブカップル。おしとやかそうに見えて積極的な上根と、武骨ながらも優しい剛田にニヤニヤできるか。むしろ、女子らしい女子の上根に萌えられるかがポイント。


原作未読ですが、Wikiなんかを観ると、まだまだカップルはいるみたいですね。正直、全然物足りないですw (もっと観たい!)

色んなカップルの結末までちゃんと観たい。2期があれば、と言わず、4期くらいまで観たいって思いました。ショートだし、この構成なら飽きずに観られそうだし♪ 期待してます!
{/netabare}

【余談~ タイトルを直訳するとw ~】
{netabare}
にしても、「徒然チルドレン」を直訳すると、「やることがなくてヒマな子供達」ですね。ヒマだから恋愛しているという意味ですか(笑)?

いや、勿論「もの思いにふける」「しんみりして寂しい」「なるがままに」という訳もあり、そっちで使っているのは分かりますけどw 「徒然」というと一般的に「徒然草」を思い浮かべるわけで、じゃあ、「やることがなくてヒマな」と訳されちゃってもしょうがないっすよw
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
生徒会長とタバコヤンキーの話は良かったな~。

2話目
妹の、「フレーフレー」は笑ったw

3話目
幼馴染漫才、楽しいw 続いてドツキ漫才w

4話目
ジブリに怒られるぞ(笑)

5話目
なんかエピソードとも純愛ニヤニヤ系だね。幼馴染も登場。

6話目
このカップル好き♪ ヤンキーなのに可愛いw このカップルも好き♪ 夫婦漫才w 本山くん、超格好良いわ(笑) 香取先輩もバカで良いわw

7話目
この三角関係も笑えるよねw んで、一番の純愛カップルか。ここは微妙。すれ違いカップル。

8話目
微笑ましさNo.1のカップルやね。言い換えれば、リア充爆発しろNo.1カップルw ヒーローインタビュー風のいちゃつきw 外した~オチ(笑) マジバカップルw 相変わらずのドS(笑) 香取先輩、No.1ギャグ要員w イチャラブ三連発の後に、落ち着くわ~w

9話目
ドリフのコントかいw この二人はなんとなく、普通だよねw 色々考えすぎのすれ違いカップル。

10話目
本山君、格好良すぎw 実況中継w 酔った勢いでマジ切れ。そりゃそうだ。

11話目
女子会、珍しいパターン。まあ、ビリギャルもいるけど、あれ、あくまで進学校の学内偏差値30なだけで、普通の奴よりずっと頭良い子だしね、もともと。しかも、英語と小論文の2教科入試だから、英語が苦手じゃないなら、短期間でも受かる可能性あるし。

12話目
ファイヤーショット、何歳まで通じるかな(笑) 次はカミソリシュートかw ラストは、まあ良いところに落としたかな、感動系で。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 29
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

十組十色の恋模様のエッセンスがぎっしり♡

15分×12話、実質はオープニングを除くと本編11分30秒×12回のショートアニメに、
10組弱のカップルのエピソードがぎっちり詰まった、{netabare}楽しいラブコメ作品です。
放送時にリアタイ視聴してましたけど、あらためてリピートしてみたら、
138分の作品の中で、合計45話のエピソードが目まぐるしく、
でも不思議とスピーディな感じも無く丁寧な感じに展開されています。
こんなにお花畑な高校があったら、きっとその他のモブ系生徒は堪らないよね~ってところも、実はしっかり押さえてたりで、
あらためて視聴してみて、「上手いこと作られているなあ」って感心してしまいました。


ショートアニメって、30分の作品より一格下に見られ勝ちだけど、
声優さんも、石川界人さん、水瀬いのりさん、前野智昭さん、小倉唯さん、小野賢章さん、佐倉綾音さん、花澤香菜さん、戸松遥さん、鬼頭明里さん、浪川大輔さん、下野紘さん、加隈亜衣さんなど、そうそうたる顔ぶれ!
各回、基本4話、たまに3話のエピソードで構成されていて、
最終回の「球技大会」、「夏が始まる」だけは、ほぼオールキャストの特別回だけど、
他の43話には高校生の恋愛事情のエッセンスがたっぷりですw

作品上では高瀬君と神田さん、菅原君と高野さんの2組のカップルがスタンダードで、
仲良し男女が彼氏彼女に、すんなりと、なれるかなれないかのムズムズと、
恋にまだ無自覚、というか未発展な女子とその子に恋しちゃってる男子のムズムズを、
外野から、ニマニマしながらその恋の顛末を楽しむ感じ。
高瀬君と神田さんのエピソードは、1話「告白」、5話「Re:」、7話「アドバイス」、9話「ふりだし」、11話「テスト」で、
菅原君と高野さんのエピソードは、2話「雨」、3話「掃除当番」、4話「君は輝いている」、7話「全部熱のせい」、9話「視線」、12話「夏が始まる」で、
それぞれ、実は意外なほど、丁寧に描かれています。
2組とも、「こんな高校生カップル、あるよねえ」って感じの等身大の感じが親近感♡
それから、剛田君と上根さんのカップル!
恋にすこしずつ慣れて行って、最後はいちゃいちゃしまくりな、運動部で武骨で硬派の剛田君と、おとなしい感じのキャラなのに積極的になっちゃう上根さん。
あるよね~こういうの!

で、そのほかのカップルについては、
ちょっとリアルではそんなの無いよねって感じではあるんですが・・・

エピソード1回で完結する、1話の「スピカ」、卒業を控えている天文部の湯川部長と後輩の笹原さんだけは、1話でめでたくハッピーリタイアするのですが、
号泣しながら心を通わせる笹原さんが可愛くて。そのうえ、このカップルはこれっきりなんだけど、新年度に笹原さんが天文部の部長として、
2話&5話に再登場して、アクシデント(笑)で幼なじみの加賀君と七瀬さんのキューピッドになっちゃうのも可笑しくて。

カップル模様としては、西川さんと古屋君。
西川さんが「高木さん」の原型みたいな「からかいキャラ」なんだけど、
「恋」に全振りした「からかい」なんで、
もう観てて楽しくて楽しくて。
こういうキャラを演じるときの花澤さんは、本当ツボにはまります!
今回リピートしてみたのも、実は「久保さんは僕を許さない」視聴の流れでまた観たくなってだったし。
とくに、古屋君の妹「ほたるちゃん」出て来てからの絡み、大爆笑wwww

千秋君と香奈ちゃんの至近距離恋愛カップルも、こんなのないよ~!って思いながら、笑って観ちゃうのは、鬼頭さんのCVあればこそって感じでww
「小僧。怖いのか!」「ならば来い!その首嚙み千切ってくれるわ」とか、たまりませんw

リアルじゃなくても恋は見ていて面白いっていう2組でした。

絶対あり得ない!って感じなのが、
生徒会長と梶さん。
本当はもともと不良な訳じゃないけど、
落ちこぼれて、ヤンキーの振りしちゃって、孤立している女子。
こんな子にとっては、生徒会長との、こういう出会いと進展って、
女の子の思い描く、ちょっとイジワルな理想の王子様像なんじゃないかな?

ただのコメディ要員なはずの香取先輩が、松浦さんや細川さんとギャグやるだけじゃなくて、高瀬君の背中を押したり、生徒会長と絡んだり、意外と活躍しているのも素敵だし。
やはりモブに過ぎないはずの本山君が、自称不細工な山根君と栗原さんに、すごく気遣いと思いやりのある振る舞いしてくれているのが素敵だったり。

こうして思い返すと、ビックリするぐらいゴチャゴチャ(笑)と、
花びら舞いまくる恋模様満載なのに、
観ている時に、きれいにまとまって見えるのが不思議。

きっとシリーズ構成とか、いろいろ考えられて、よく練られての
こういう出来上がりなのかな?

カップル1組あたり、平均では15分もかけられていないのに、
なんだか{/netabare}濃密なラブストーリーを鑑賞したみたいな気分にさせてくれる、
お勧めラブコメ作品です(^^♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

徒然なるままに 高校生男女のよしなし事を そこはかとなくアニメにすれば 恥ずかしうこそものぐるほしけれ

徒然草風レビュー!
各カップルを発熱順にランキングしてみた。

まず第一位は!「ピュアな想い、それが恋だよ」
<高野と菅原君>
{netabare}感情が平坦な高野は恋愛がわからない。
自信がなく、思い込みも激しい。
そんな高野のことが好きな菅原君。
自分の気持ちが旨く伝わらない。
鈍感な高野、菅原君の気持ちに気づけ!

何度か菅原君と触れ合っていくにつれ、気になる存在に。
なにやらボーっとする高野。
胸が苦しく、風邪と勘違い。
水泳の授業中、互いに目が合う。
ホント、微妙な距離感。
そして、「見てたのは、高野だよ」って。
「えっ」ドキドキの高野。
それが恋って言うんだよ高野!

「菅原君は海に行かないの?」
「菅原君がいないと楽しくないと思う。」
「じゃ、水着買わなくちゃ。」
・・・そして夏が始まる。{/netabare}

次点第二位は・・・「実直男と遠慮女のたどたどしい恋」
<上根と剛田君>
{netabare}硬派実直鈍感の剛田君。
剛田君を陰ながら想う、恥ずかしがり屋の上根。
でも何この展開!
付き合うことに。

付き合ってもぎこちなく。
剛田君の気持ちがわからない上根。
そんな時はスキンシップ。
と突然のキス。
初キスでむせた上根はキスをやり直したい。
再びの公園。
寄りかかる上根。
ついに膝枕。
思わず寝る剛田君。
あやうく・・・
もうどうにでもしてくれ!お幸せに!{/netabare}

第三位はというと、「親友カップルのすれ違い」
<千秋と香奈>
{netabare}友達関係からなかなか脱却できない関係。
つきあっているけど、会話がついついコント。

ある日の千秋の部屋での出来事。
残念!母親が邪魔に入る。
土手でもふざけているうちに変な雰囲気に。
それでもふざけるちあき。
で、またチュー未遂。
サッカーキスにトライ
なかなかゴールにちかづけない。
そして、はずした。
またまた千秋の家。
誰もいない。
酔った勢いで千秋がついにキス。

女心がわからない千秋。
怒る香奈。
スマホポチャッと事件でまたまたすれ違う。
下駄箱で再びの告白。
涙、だー。{/netabare}

第四位の発表。「すべてをお見通し、生徒会長編」
<生徒会長赤木と梶さん>
{netabare}一見真面目な生徒会長、自信満々でグイグイ来る。
不良の梶さんは虚勢を張りつつ純情。
生徒会長に完全に翻弄されている。

生徒会長の確信ボケにツッコム梶さんがかわいい!
けんか腰梶さんの上を行く生徒会長。
すべてお見通しの生徒会長はストレートだ。
勉強するって、キス。
切れる梶さん、正直な生徒会長
「じゃ私のいい所は・・・」
「すべてが好きだよ」
真っ赤っか梶さん。

梶さんの決断は、生徒会長と同じ大学に・・・
勉強する梶さん。
人の優しさが身に染みる梶さん。
感動のラスト・・・{/netabare}

第五位はなんと・・・「すべてをお見通し、皆川さん編」
<皆川さんと古屋君>
{netabare}皆川さんがナチュラルで大胆、好きだとついついからかっちゃうタイプ。
それに翻弄される古屋君はおどおど。

ブラコンほたる登場、そして発狂。
それでも余裕しゃくしゃくの皆川さん。
ああ哀れ古屋兄!

返事をしたい古屋君。
すべてをお見通しの皆川さん、なかなかの策士。
にんまり皆川さんがかわいい!

ほたるライン乗っ取り事件発生。
でも皆川さんはお見通し、ほたるが返り討ちに。
ほたる「そーゆーことかー、うあああああ」
ああ哀れ古屋兄妹!

そんなある日、「好きっ」って皆川さん。
翻弄される古屋君。
そして、キス?
やっぱり翻弄。
小悪魔だぁ!皆川 由紀。{/netabare}

第六位。「メールでの告白はやめましょう。」
<高瀬と神田>
{netabare}メールで告白。
タイミング悪!
えーーーーーー

その後、学校で気まずい雰囲気に
それが1か月も続く。
お互い好きなのに、すれ違う。
やっぱりタイミング悪!{/netabare}

そして、ラスト第七位は「ぶ男物語」
<栗原さんと山根 WITH本山君>
{netabare}助けた栗原さんに誘われデートへ。
テンパル山根、目がまん丸。

ぶ男本山君登場
親友山根に映画の先約を譲る本山君。
本山君の優しさに山根事実を告白。
ぶ男同盟解除も本山君は全力で応援する。
本山君の男気が眩しい!{/netabare}

番外編。「神出鬼没。恋愛マスター香取先輩」
{netabare}香取先輩はめんどくさい性格、そして神出鬼没。
トイレに出現、木の上から登場、あなたは忍者ですか。

気障が代名詞の恋愛マスター香取先輩。
女の子に「子ネコちゃん」って
「ウィー」って、「やけどするよ」って。

傷つき倒れる香取先輩。
追われている?香取先輩。
再び「子ネコちゃん」って、「ふふっ」って。
残像攻撃って?
なんだこのコントは!{/netabare}


恋に落ちると自分ではどうすることもできない。
だからこそ、様々なドラマが生じるのだ。
そして、喜怒哀楽を内に秘め、知らず知らず自分が変わっていく。
好きだなあ、このアニメ。
青春を感じる。
2期よ来い、そして夏よ始まれ! 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 31

70.1 4 純情で笑いなアニメランキング4位
謎の彼女X(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (1017)
4311人が棚に入れました
普通の高校生・椿明(つばきあきら)は放課後に、クラスに転校してきた謎の美少女・卜部美琴(うらべみこと)が机に残した「よだれ」を舐めてしまう。翌日から原因不明の高熱を出し5日間寝込んでしまう椿。5日後に突然椿の部屋に見舞いに来た卜部が自分のよだれを舐めさせると、高熱が嘘のように下がってしまった。高熱の原因を訝しがる椿に、卜部は一言「恋の病」だと告げる・・・・。

声優・キャラクター
吉谷彩子、入野自由、広橋涼、梶裕貴、福圓美里

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

甘い涎は絆の証、魔性の怪作、二期熱烈希望!

趣味はハサミ、不意に笑い出す、ヨダレ垂れ流す・・・そんな謎多き彼女と付き合うことになる主人公。彼女のヨダレには不思議な力があるみたい。時代設定がよく分からん非現実的でフェティシズムなラブコメです。早急に原作も読んでみる予定です。

・キャラとか色々
指に付けたヨダレをクチュっと舐め合ってお互いの気持ちが分かるというようなシュールな設定の恋愛アニメですが、単なる色物として片づけるには勿体ない。独特な演出でキャラの表情を見せてくれるので見ていて本当に飽きないです。怪しげな雰囲気を際出させていて尚かつ丁寧なカットが多く落ち着いて見れたというのが一番大きかった。煩悩の塊のようでありながら一途な椿、ミステリアスの中に可愛らしさを魅せる卜部、表情細やかなキャラ描写には一定の現実感があって且つ非現実的な魅力がタップリ伝わってくる。そこにシュールな面白さが生まれています。リアクションにヨダレが・・・いや笑いが止まりません。異常に爽やかなOPソングもやや棒っぽい声優さんも同じ人みたいですが、これがまた超素敵だ。恋のオーケストラはエンドレスで聴いていたくなる魔力がある。ヒロインの卜部はなんとなく鬼太郎に見えるけど半端無く可愛い。異論は認めない。というか聞かない。聞こえない。

・フェティシズム
内容は思ったよりライトだと初めは思いましたが、ツボを悉くおさえてて毎回笑わせてくれました。ノーパン、うなじ、太もも、耳、髪などなど様々なフェチに焦点をあてつつも、直接的なエロ描写はあまりないという絶妙なバランス。これぞ美徳だ。そして意外とハートウォーミング。徐々に距離が縮まっていく男女の様子を見れる真っ当な(?)恋愛ものです。シュールな雰囲気な邦画が好きな人にはどストライクな作品かも知れないですね・・・。きっと好きな人はとことん好きになれるんじゃないでしょうか。

・甘美な世界観
生理的に受け付けないという人も多数いると思われますが、それは全くもって正常な事だと思います。ヨダレ舐めるなんて良識ある一般人はしないんで・・・・そりゃ気持ち悪いです、やってることは実質キスとさして変わらない気もするのだけど、絵的に気持ち悪い。でも思春期の頃を思い出せばこの程度の妄想はね、まぁ普通・・・・なのかな、私にはちょっと分かりかねますが(笑)。真面目な話をするなら、普通に慣れの問題かなと思います。私は衝撃的な一話以外は気持ち悪さは全く感じなかったです。むしろだんだん関係が深まっていくにつれて澄み切った愛を感じていきます。彼ら二人のための愛の形であって、気持ち悪いとかもう関係ないのだから、実に甘美な世界じゃないですか、多分。まぁこの作品では出てくる人物が誰も気持ち悪がらないという謎の世界観で、その怪しげな雰囲気も魅力だったりします。

・まとめ・・・てしまった。
とにかく終始安定した面白さを持続した優良作だったと思います。正直に言うと衝撃の一話を見た時は、直前に食べたカレーをケロっと吐きそうになりましたが、それゆえに掴みは抜群に良く一気に引き込まれた。誰でも共感出来る部分は一つはあるはずで、一話さえ乗り切ればそこまでハードルの高い作品じゃないと思います。まぁ某女子みたいに唾液舐めたいとか言いそうな女性には関係ない話ですが、基本的に男性向けです。難しいかも知れないが実写化とかも是非して欲しいですね。アニメも良いですが限りなく実写向きな気がするし、配役次第では実写のが面白くなりそうです。思春期における妄想の全てを詰め込み舐め回しなぜか綺麗に纏めてしまった怪作。ダラダラといつもより長文ですが、真面目に「非常に良かった」ということだけ伝われば、それだけで十分です。

・消化酵素。
遠い昔の理科の実験の事を思い出しました。ジャガイモかなんかのデンプンをアミラーゼで分解する実験で、人の唾液に含まれるアミラーゼによって分解されるか否かヨウ素液の反応を見る懐かしのアレ。誰もが唾液の提供に嫌がっていたところ、健気な一人の女子が大量に唾液を提供した。拍手喝采。そしてアミラーゼのアミちゃんというあだ名をつけられ可哀相な事になっていた。そんな彼女の事が好きでした。なんか無駄に恥ずかしい事を殴り書いた気がするけど、多分ほとんどの人はこんな狂乱文全部読まないからまぁいいか。とりあえず二期を期待したいですね、熱烈的に。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 38
ネタバレ

あずにゃん  さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

.゚+。★『 (*▼ー(。-_-。)ゝダキツイタラダメ』☆.゚+。(*´-ω)(ω-`*)。ぎゅっ♪

意思疎通できる『涎(ヨダレ)』色々な『未経験』に触れる作品です。

視聴当時は私も、あまりにも理解できない性癖のアニメだなと思いましたが、
観終わってみれば、まさに直球の純愛ラブコメストーリーだったと言えます。
不思議な男女交際ですが、速度が早いとも遅いとも感じさせない作風で、
涎に関しては回を重ねるたびに気にならなくなり、涎を通して互いの気持ちが変化していき、
卜部美琴の心情も少しずつそういった行動を通じて理解できてくると思います。


■物語
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
時代はケータイやパソコンのない昭和テイスト。性に対する感覚も、やや遅れているように見える時代。
主人公・椿明(つばき あきら)は高校二年生。彼のクラスに卜部美琴(うらべ・みこと)
という女子が転校してきて、椿明の隣の席に座ったところから話は始まります。
ボサボサのショートカットで少し伸びた前髪で目を隠し、無愛想で友達を作る気も見られない。
授業中に突然腹を抱えて笑い出すかと思えば、昼休みには机に突っ伏して寝てしまう。「浮いた女の子」
そして ある日の放課後、一人教室の机で眠りこけている卜部を見つけ、起こしてやった椿。
彼女が去った後の机が涎で濡れていることに気づき、その涎を指ですくい取って舐めてしまう。
ところがその後、暫くして彼は熱を出して寝込んでしまう。一向に熱は下がらず、学校を休み続ける椿。
そこに突然転校生・卜部が彼の自宅を訪れ、衝撃的なことを告げる。{netabare}
「椿くん。わたしのよだれを舐めたでしょう。あなたの熱は、わたしのよだれを舐めていないから禁断症状が出たのよ」ε=ε=((((((;;-д-ノ)ノ|壁|{/netabare}
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
これが1話の大まかな流れですが、こうした『謎』に興味を惹かれ、視聴意欲になるかがキーポイント。
そして『涎』ですが。恋愛にウブな男女を繋ぐ絆として重要な役割を果たしています。
涎と言えば汚らわしさや後ろめたさを感じさせるものですが、
『好きな女の子の「涎」』ですので、少しニュアンスが違ってくると思います。
実際にキスをするときは唾液が交わりますし、それが好きな人の唾液なら嫌う人はいないはず。
それをいわゆる指フ●ラで、ことを大っぴらにしている感じです。
現実でもリコーダーを舐めたりする方もおられますし、フェチもまたひとつの愛の形だと思います
寧ろ、この涎が無ければ、魅力的で味わいのある作品にならなかったと思います!
それと、『涎』には性的な意味合いも込められていて、
作品に性的な彩り、色合いを持たせるために『涎』というモチーフが選ばれたそうです。
思春期の十代の男女が異性を意識する時、性的なモノを感じないはずありませんから、
それを表現するのに相応しいモチーフだったと思います♫

作画は今風のものとは違い、ノスタルジックな雰囲気を感じられ、
絵も決して美少女ってわけじゃないのに、妙に色気があります。
萌え系・エロ系のキャラデザ・絵柄に頼らないことにより、
それがかえって良いギャッブを生んでいたのだと思います。
声優は素人で正解でしたね~。彼女自身、アニメの声優は初体験だったそうで、
それだけに声優のように声を作ると言うことをしません。
それがまた、なんか非常にエロイんです。
AV女優より素人の方が興奮するのと似た感覚でしょうか(笑
音楽はOP「恋のオーケストラ」ED「放課後の約束」どちらもノスタルジックで素晴らしい曲です

徐々に作品の本当の姿が明らかになっていく…その過程を楽しんで頂けたらな と思います。

{netabare}〆の綺麗さといい「それでも町は廻ってる」に通づるものがありました。
設定からは想像つかない妙な爽やかさがありましたし、見ていて恥ずかしくなるくらい
初々しい交際をしていて、そうした二人を見てるととても微笑ましい気持ちになりました。
2期あれば是非視聴させて欲しいですね。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

ともか さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

妙にハマったw 敬遠しててスミマセンでしたっ><

原作は漫画で、未読。 全13話。

最初に言います、私はこの作品を気に入りました。

主人公は普通の高校生・椿明(つばき あきら)。
同じクラスに転校してきた卜部美琴(うらべ みこと)は
初日から「変な奴」のレッテルを貼られてしまう。
居眠りをしていた卜部は机に付いたよだれを気にすることも無く下校。
そのよだれを舐めた椿が翌日以降原因不明の高熱を出して学校を欠席
…というところから始まる「純愛」+「フェチ」な物語。

他人のよだれを舐める椿の行為自体が完全に異常ですし
よだれによって起きた「恋の病」というのも
多くの視聴者は理解に苦しむかもしれません。

でも、この2点を「設定」と割り切ってることができれば
この作品に対する見方が一気に変わるようにも思えます。

よだれなんかで恋を成就させることはできるのか?という
多くの視聴者に興味を持たせることが出来る。
「よだれフェチですか?」と聞かれて「Yes」と答える人は
世界広しと言えども かなり少ないのではなかろうか?
だからこそ、この作品はよだれを選んだのだと、勝手に考えてますw


これまでにない斬新な設定で、物語も分かりやすい。
第2話まで観た時点で、続きが気になって案外惹かれ、
その後も視聴を続けるごとにクセになっていきました。
そして、あっという間に観終わりましたw


作画について、
最初のうちは
・全体的に丸顔
・キャラの「目」が好きじゃない
・描線が全体的に荒い
といった辺りの作画に抵抗がありましたが、
観ていくうちにこの作品に合った味のある良い作画だと思えてきました。
気のせいかもしれませんがw(^_^;A


声優について、
多くの登場人物は比較的リアルに近い声です。
特筆することは無いのですが、違和感は感じなかったし
個人的に恋愛相手の卜部の声が気に入りました。


音楽について、
OP曲・ED曲ともに、いかにも純愛という爽やかな曲調・歌詞で好印象です。
ただ、作品を気に入った私もちょっと引くくらいの
よだれフェチのためだけに作られたような映像でした(;^ ^;;A
少しは自重してほしかったかなw

OP曲:恋のオーケストラ
ED曲:放課後の約束


キャラについて、
椿と卜部はお互いにひとすじなので、
この2人を気に入ることが出来るか否か。これに尽きる気がします。
私は視聴が進むほど卜部のことを(ちょっと怖いけど)可愛いと思えました^^
ハサミ技は見事!毎話1回は披露してくれた気がしますw


特にENDは個人的に最高でした^^
{netabare}カップルで椿の母(故人)の墓参りで「近況報告」と言って
2人とも母の墓に片手を置きながらよだれの交換。
…しながらのEND。{/netabare}
もし2期があれば2人の関係の続きを是非とも観たいです。


観る人を選ぶ作品であることは間違いないでしょう。
という以前に、よくぞアニメ化してくれました^^
私は不思議とハマりましたが、ハッキリ言ってオススメはできませんw

純愛が好きな方や、物好きな方は、
試しに最初の2話くらいをご覧になってみてはいかがでしょうか?
それでダメならスッパリ切ったほうが良さそうです。
もし受け入れることが出来れば、後は
一風変わった純愛物語を楽しんでいけることと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 34

81.3 5 純情で笑いなアニメランキング5位
からかい上手の高木さん2(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (502)
2310人が棚に入れました
とある中学校、隣の席になった女の子・高木さんに何かとからかわれる男の子・西片。高木さんをからかい返そうと策を練るも、いつも高木さんに見透かされてしまう。季節はめぐり2年生に進級した西片は、今度こそ高木さんをからかい返すことができるのか…?「ニヤキュン」必至、照れたら負けの"からかいバトル" 第2ラウンドがいよいよ開幕!

声優・キャラクター
高橋李依、梶裕貴、小原好美、M・A・O、小倉唯、内田雄馬、小岩井ことり、岡本信彦、落合福嗣、内山昂輝、悠木碧、田所陽向
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

再々視聴。西方視点ではなく、高木さん視点で見ました。最高です。

再々視聴。1期を再視聴して西方視点より高木さん視点の方が感情に来ることに気が付きもう1回見てみました。ノスタルジー的というより、ラブコメ的な見方をしたと言い換えることもできます。

 高木さんが可愛すぎです。今まで性格ちょっと悪いけど西方好きな可愛い小悪魔かと思ってましたが、からかいが高木さんからのアプローチだと気が付くとかなりグッときました。

 お祭りに誘ってくれない西方に高木さんが焦れているところとか、結果的に缶ジュース(死後?)を大量に嬉しそうに渡す高木さんの心情がいままでとは違った感じで見えてきました。で、お祭りですね。もう全然違う作品でしたね。視点…大事だなあ…

 ただ、西方視点も間違いではないし、からかわれる側の西方に感情移入して、自分になかった青春ストーリーにノスタルジーを感じるのも悪くはないです。要するにいい作品だということでしょう。最高です。

 23年12月の評価4.4を24年1月に4.6に情報修正します。



再視聴。感情がかき乱されて言語化できず。癒される反面ルサンチマンも生じます。

{netabare} 最近ラブコメに興味があって再視聴。寒い季節の話でスタートする本作を見始めました。

 この作品を見ると心が浄化される気がする反面、こういう時代が自分には無かったたなあ、という憧れとも嫉妬ともわからない感情も湧き上がります。共感性羞恥もあれば、癒しもあります。

 1月から始まる某ラブコメの2期で「放課後制服デート」はアラブの石油王に見初められて富と権力を握っても出来ないことだ、というセリフがあると思いますが本当にその通りです。見てて面白いし、高木さん西方のカップルを応援したいんですけど、ルサンチマンが生じてしまいます。要するに「リア充爆ぜろ」です。制服時代に放課後デートしたことない人に毒にもなります。今回かなり素直に見ているので、余計感情が動きます。

 小豆島って実際行ったことがあって確かにあの島ならこういう子達がいるかも、と思えるいい島でした。「古き良き時代」という感覚はその時代の苦労と悪い面を無視している気がしてあまり好きじゃないんですが、今の閉塞感から考えるとこういう狭いコミュニティーに憧れを持ってしまいます。
 Z世代の不幸って、ひょっとしたらこの高木さんの世界が幸せだと気が付かなかった世代なのかなあ、などと考えてしまいます。

 何がいいたいかわからなくなってきましたが、この作品は物語としてストーリーを追うと、飽きてきます。が、だからと言って再視聴したくないかと言えば、たまに「ねえ、西方」を聞きたくなります。ユーチューブで高木さんのEDがお勧めにかなりの頻度で出てくるくらい、キャラソンを聞いています。

 シリーズ全体を通してですが、本作に対してレビューは無力な気がしてきました。いろんな渦巻く感情を味わいながら見る作品だと思います(それが原作者の意図とも本作の本質とも思いませんけどね)。ですからもちろん人それぞれの感情が生まれる作品でもあるのでしょう。

 下のレビューはちょうど1年ほど前に描きましたが、ちょっと理に走りすぎて、本作を過小評価している気もします。本作に対する感想で感情面は無視できないでしょう。それが何かを言語化したいんですけどね。まあ、言語化できないからいい作品なんでしょう。

 23年12月に評価を4.3→4.4に変更します。 {/netabare}


 

1期よりもエモくなった高木さん。手の演技と背景が良かったです。

 1期に比べてエモさが増した気がします。特に最後の2話ですね。11話の約束という回ですが、神社の縁台のようなところで夏祭りの件でまあいろいろあるわけですが、この時の高木さんの手の表情です。12話の手をつなぐところまでの伏線というか演出なんでしょうか。横顔とか瞳の光もそうですけど、この手の演技がかなりすごかったと思います。
 11話の神社の場面は、足も演技してましたね。表情を敢えて見せないカットなども入れてました。構図、背景、光の作り込みなども良かったです。この辺りの演出の凝り方から言ってここが本作のクライマックスなんでしょう。

 1期は高木さんの感情をあまり見せないでいましたが、本作になって、間接的ではありますがかなり表現してくるようになっているのが見どころでしょう。ラインのところのバカップルぶりには悶えてしまいますが。

 林間学校の星の場面、郷愁をそそりました。そして盛り上がっておいて、更に約束からの祭りですね。原作に準拠しているのでこの辺は原作通りなんでしょうけど、とにかくアニメのシリーズ構成がいいですね。感情が盛り上がって行って最後に…という感じですね。

 人物のキャラデザ、作画がいいのは1期から同様です。本作で気が付いたのはカメラの視点切り替えと移動がいいですね。これが感情表現に非常に効果的でした。
 また、背景画のパースですね。画面の奥に消失点がある透視図法の遠近法やピントをぼやかす効果を多用しています。特にぼかしは室内では3つか4つくらいのレイヤーで結構大胆に使っていました。それと室内と外にいるときの空気遠近法と色調の変化ですね。
 ぼかしについては単調な線の人物キャラと背景を馴染ませる効果もあるのでしょう。

 ともすれば単純な話が続く本作ですが、この背景の画の奥行きがあって飽きずに見られました。神社が本作では何度かでてきますが、この時の画作りは感情表現にも役立ってました。
 特にぼかしは遠近法の他に、視点の誘導としてしゃべっている人に焦点を合わせてしゃべっていない人をぼやかしていましたね。この人間としての自然な反応を再現することで更に感情移入しやすくなるのでしょう。

 EDの曲が何回か古(いにしえ)のバラードでしたね。そして途中に1期のOPをはさんでいました。こういうところもエモさの原因ですね。(ただ、声優の高橋‎李依さん、バラードには向かないかなあ…3期の2話のEDを聞くとああいう元気な曲の方が私は好きでした)

 ということでよりエモくなった高木さんでした。特に後半が良かったですね。

 なお、エモいの定義は人それぞれっぽいですね。ここでの意味はいい意味で泣くほどではないけどジーンとくる…郷愁を若干含む…みたいな感じで使っています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

難攻不落の西片くん

 くっそ~ 高木さんめ~

西片はどれほどこの言葉を口に出して顔を赤らめたんだろう?
安定の2期ということもあり、交わされるやりとりやフレーズはさほど変わらないのですが二人の関係が微妙に変化してました。進級の賜物です。
2期からの視聴でもかまいませんが、微妙な変化までカバーするには1期の視聴が必須でしょう。
 ※以下、1期のネタバレは隠してません。

1期10話で高木さんに生じた微妙な変化というかスイッチ


 “勘違いされちゃったっていいよ”モード


それ以前に展開されていた常にマウントを取る高木さんとお子ちゃま西片くんとのほんわかしたやりとりに“ラブコメの波動”が追加されたことで、一度断念しときながらあにこれでの高評価を頼りに再開し、完走にまで漕ぎ着けることができた私でした。
2期はその延長上にあります。1話でその方向性は示されてました。


■第1話で示された2期の方向性

①西片へ全幅の信頼を寄せる高木さん
{netabare}催眠術にかかってあげる。高木さんが嫌がることを西片は絶対しないと信頼し西片に委ねております。
「今の無しってのも含めて、西方らしくて嫌いじゃないけど。ね」{/netabare}

②攻める高木さん
{netabare}他愛のないからかいだった1期と比較し気持ちを確かめる言動が増えます。
「さっき手を繋いだよね」{/netabare}

③三人組登場
{netabare}さっそく登場し、以降毎回三人組パートが挿入されます。1期では不定期でした。{/netabare}


①②によってラブコメ指数がぐっと増えたため受ける印象が1期と違います。それでいて中学生の淡い恋の芽生えを逸脱せず、作品の屋台骨は揺らいでません。
③はマンネリ防止の目的もあるでしょう。



年相応の西片とませガキ通り越してもしかして銀座で働かれてますよね?な高木さんとのアンバランスな構図に違和感を感じなくもなかったところを、高木さんが下界に降りてきたかしら?と思えてくると親近感も湧くってものです。
いつの間にか徒歩通学になってたり、進級しても隣席だったり、きっと裏で根回しをしてたり(妄想)、準備力を発揮しているだろう高木さんには厭らしさではなく健気さを感じることになります。


そんなわけで1期イマイチと感じた方もモード変わった2期は違った印象を受けることでしょう。
言ってみれば、アウトサイドボクシングから至近距離の殴り合いへ。踏み込んだ分カウンターが利く。高木さんがカウンターを受ける場面が出てきますのでそのへんも楽しみにしてくださいね。
1期より評価↑の2期でした。



※以下ネタバレ雑感

■EDの選曲があいかわらず心憎い
全12話で8曲用意しており、アコースティックな編曲を施した往年のJ-POPを高橋李依さんがカバー。

{netabare}① 奏/スキマスイッチ(2006年)
② 粉雪/レミオロメン(2005年)
③④キセキ/GReeeeN(2008年)
⑤⑥ありがとう/いきものがかり(2010年)
⑦ STARS/中島美嘉(2001年)
⑧⑨あなたに/MONGOL800(2001年)
⑩⑪言わないけどね。/大原ゆい子(2018年)
⑫ やさしい気持ち/CHARA(1997年){/netabare}

{netabare}大ヒットナンバーに隠れて、そのアーティストのファンが歓喜しそうな選曲だった1期。2期はヒット曲ばっかじゃーん、と少しがっかりしました。その回のテーマには合ってるんですけどね。
『奏』は数年前駄女神がカバーして歌番組で本家とコラボしてたのが記憶に新しく、今度は爆裂娘もかいな、とネタとして見てた面も。ついでに“奏 茅野愛衣”で検索したら呉服屋の娘がヒットしました。
 ※ネタ元わからなければお問い合わせください。{/netabare}

{netabare}油断してたら⑦STARSで轟沈(T_T)
その回が素敵なエピソードだったのもいけないのですが、2000年代前半の中島美嘉は当時の個人的な思い入れもあり最強。異論は受け付けません。轟沈の理由はさすがに言わないけどね。
高木さんのキャラを表わすなら『CRESCENT MOON』が近い気もするがまあいいや。歌詞がおそろしく可愛くて聴くといつも悶え死にます。

一回扉が開くとあとはちょろいもんで、⑫やさしい気持ちで沈没。1期OPを⑩⑪で使ってしまいどうなるかと心配でしたが杞憂でした。
7回途中から岩瀬出して持つんかいなと思わせといて実際は浅尾ー岩瀬の完璧リレーだったという顛末。ん?やや例えが古い?ドラキチはここにすがって今日も生きているのです。{/netabare}


■蛇足だと思う
高木さんのぎゃふん顔いるかな~

{netabare}西片が妄想の中で高木さんをへこませた時のリアクション。イメージ崩れるのでやめてほしかった。{/netabare}


■難攻不落の西片くん
裏テーマですね。

{netabare}いくら鈍感でも気づくだろうよ、な高木さんの攻めをしのぎ切る西片くん、の構図ともいえる本作。
防御力高い西片なので「また防がれるのだろう」と高木さんは構えてるのですがたまにクリティカルを打ち返されてたじろぎます。
至近距離の打ち合いからのクリティカルカウンターはけっこうありました。2期の魅力です。{/netabare}

{netabare}1話の水切りの場面で、手を繋いだ繋いでないでちょっぴり残念そうだった高木さん。
きちんとこういうのも回収してきました。{/netabare}

{netabare}7話「あの川を渡ってこっちへ来てよ」本作で高木さん一番の渾身のストレートでした。
だからこそこの回で元高木さんがチラリ登場してきたわけですよ。そして夏祭りの夜。あの石段が天の川に見えた私は気まぐれロマンティック。{/netabare}



最後に、、、木村はよく頑張った。
同級生の巣立ちを見守り、フォークダンスで女子側にまわされるなど不遇の君だったが、男だったぜ!



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------
2020.04.17 
《配点を修正》+0.1


2019.09.26 初稿
2020.04.17 配点修正/修正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 56

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

青春は、ここから開始…。

この作品は、言わずもがなですが「からかい上手の高木さん」の続編になります。
物語に直接的な繋がりは無いので、前期未視聴でこの作品を視聴しても問題は無いと思います。
ですが、1期と2期の微妙な空気の違いを感じたい方は、是非前期からの視聴をお勧めします。


季節はめぐり、からかいは続く。
コミックシリーズ累計700万部とっぱの青春コメディ
第2シーズンがスタート!!

とある中学校、隣の席になった女の子・高木さんに何かとからかわれる男の子・西片。
高木さんをからかい返そうと策を練るも、いつも高木さんに見透かされてしまう。

季節はめぐり2年生に進級した西片は、
今度こそ高木さんをからかい返すことができるのか…?

「ニヤキュン」必至、照れたら負けの"からかいバトル"第2ラウンドがいよいよ開幕!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

視聴中は全く気にしませんでしたが、1期は中学1年生で2期は中学2年生になっていたんですね。
1期と2期で高木さんのリアクションがちょっと違うと思っていましたが、2人は1年もの間一緒の時間を過ごしていたんですね。

そりゃ高木さんの態度も変わる訳です。
ですが、西片に関しては…1期から比べると成長しているのでしょうか?
リアクション、思考回路が中学1年生のままなんですけど…
それじゃ高木さんには勝てませんよ。

西片、中学生活は絶対楽しいだろうなぁ…
あんな可愛い高木さんと、ずっと一緒にいられるのだから…
しかも、傍から見ると高木さんが西片に好意を持っているのは明らかで、西片もそれは満更でもない筈なのに、相変わらず頑ななんですよね。

例え周囲からからかわれたとしても、そんなの一瞬の出来事でしか無いのに…
西片、うかうかしていると、そのうち高木さんが振り向いてくれなくなるかも…。
全くどれだけ待たせれば気が済むのかなぁ…
なんて思えるのは自分が傍観者だからにほかりません。

自分が西片当人だったら、やっぱり言えない気しかしないです。
高木さんは成績優秀、品行方正、容姿端麗と3拍子揃った女の子ですからね。
自分とのギャップを考えると、躊躇するのは仕方ないのかもしれません。

一方、物語の方ですが、基本的に30分の中に短編数話が入っている構成は1期と変わりませんが、2期ではまるっと30分の尺をとって描かれた物語が2回もあるんです。
第7話の「林間学校」と第12話の「夏祭り」です。
詳しくは書きませんが、個人的に大好きなのは「夏祭り」の方です。

もう少し正確に言うと、夏祭りに至るアプローチから大好きです。
だって、あんな可愛らしさMAXの高木さん…普段なら絶対お目にかかれないと思うんです。
よっぽど嬉しかったんだろうなぁ…
たくさんの缶ジュースたち…GJでしたよ^^

そして夏祭り本番…
境内に向かう階段には露店がひしめき合っていて、みんな露店で飲み物、食べ物を満喫しながらメインとなる花火大会の向けて少しずつ移動しています。
もちろん、花火を見に来た人も多く、油断していたらあっという間にはぐれてしまうほどの状況…

そんな夏祭りに来ても西片は高木さんに相も変わらず勝負を挑み続ける訳ですが…
果たしてその勝負の内容と勝敗の行方は如何に…?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、1期から引き続き大原ゆい子さんの「ゼロセンチメートル」
エンディングテーマは、りえりーの懐メロカバー祭りagainでした。
第1話:スキマスイッチの「奏(かなで)」
第2話:レミオロメンの「粉雪」
第3,4話:GReeeeNの「キセキ」
第5,6話:いきものがかりの「ありがとう」
第7話:中島美嘉の「STARS」
第8,9話:MONGOL800の「あなたに」
第10,11話:大原ゆい子の「言わないけどね。」
第12話:Charaの「やさしい気持ち」
今回のりえりーの懐メロも破壊力抜群…「粉雪」や「キセキ」では
全身に電気が走りましたから…

1クール全12話の物語でした。
ここまで来たら中学校3年生バージョンの3期を放送するしかないのでは?
と思うのは私だけでしょうか。
きっと学校行事も盛り沢山でしょうし、何より高校進学という大きな分岐点を迎える訳です。
きっとこれまでの「からかい」⇔「からかわれ」だけじゃ乗り切れない局面だって出てくると思うんです。
高木さんと西片が何を選択するのか…考えただけでワクワクします。
続編の発表…楽しみに待っていますね♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

75.2 6 純情で笑いなアニメランキング6位
空の青さを知る人よ(アニメ映画)

2019年10月11日
★★★★☆ 3.8 (236)
1092人が棚に入れました
山に囲まれた町に住む、17歳の高校二年生・相生あおい。将来の進路を決める大事な時期なのに、受験勉強もせず、暇さえあれば大好きなベースを弾いて音楽漬けの毎日。そんなあおいが心配でしょうがない姉・あかね。2人は、13年前に事故で両親を失った。当時高校三年生だったあかねは恋人との上京を断念して、地元で就職。それ以来、あおいの親代わりになり、2人きりで暮らしてきたのだ。あおいは自分を育てるために、恋愛もせず色んなことをあきらめて生きてきた姉に、負い目を感じていた。姉の人生から自由を奪ってしまったと…。そんなある日。町で開催される音楽祭のゲストに、大物歌手・新渡戸団吉が決定。そのバックミュージシャンとして金室慎之介の名があがる。あかねのかつての恋人であり、高校卒業後、東京に出て行ったきり音信不通になっていた慎之介が町に帰ってくる…。時を同じくして、あおいの前に、突然“彼"が現れた。“彼"は、しんの。まだあかねと別れる前の、高校時代の姿のままで、13年前の過去から時間を超えてやって来た18歳の金室慎之介。思わぬ再会をきっかけに、次第に、しんのに恋心を抱いていくあおい。一方、13年ぶりに再会を果たすあかねと慎之介。せつなくてふしぎな四角関係…過去と現在をつなぐ、「二度目の初恋」が始まる。

声優・キャラクター
吉沢亮、吉岡里帆、若山詩音、松平健、落合福嗣、大地葉、種﨑敦美
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

魂と時間

秩父三部作と通称される長編アニメシリーズの完結編。
先行する「あの花」「ここさけ」で描かれた鮮烈な青春群像劇を受けて、
青春の「その先」にあるもの、選択と迷い、行き詰まりや停滞など、
より広汎な人生の諸相を包括した物語となっている。

東京での成功を夢見る高校生のあおい。かつての輝きを失って帰郷した慎之介。
二人が歌うそれぞれの「ガンダーラ」に込められた、対照的な「夢」の姿。
自分の可能性を信じるあおいのアグレッシブな歌いっぷりと、
ギターを爪弾きながら慎之介が絞り出す、うらぶれたひとり歌。
青春ドラマに人生の苦みを足し加えた、独特の渋さが本作の個性である。

少し前に投稿したレビューを今回、ほぼ全面的に書き直した。
自分の関心は相変わらず、しんのというキャラクターの本質、そして、
三部作を一貫する主題の探求にあるのだが、前二作との比較をより鮮明にしつつ、
主題の一貫性を内在的な発展過程として捉える、思い切った試みをした。
それによって、出発点の素朴な疑問、しんのとは本当は何者なのか?
という問いをめぐる解釈に、多少の説得力が加わったか、どうか…。

(プロローグ)
{netabare}
物語の出発点を要約する導入部は、
短いカットやシーンをモンタージュ風につなげた凝った趣向で、
まずは主要なキャラクターを登場させ、さらにはその前史をも先取りする。

その中に断片的に挿入される、薄暗い、不明瞭なカット。
押し入れから何かを取り出しているらしい、無精髭を生やした男。
取り出されたものは、ガムテープで封印されたギターケース。

この部屋とは別にもう一つ、納戸のような場所も映し出される。
これらの場所が意味するものは物語の進行とともに徐々に明らかになる。
一方は、慎之介が現在暮らしている都会の一室。
もう一つは彼の故郷の、お堂と呼ばれている神社の拝殿の中。
そこには今も一本のギターが残されたままになっている。

暗示めいたこの冒頭の一連のカットには、わざと目立たないように
最も重要なメタファーが潜められている、というのが自分の推測である。
つまり、観ている者が後から気づくことになる決定的な事態とは、
これこそが「しんの」がお堂の中で目覚めた瞬間だったこと、
さらに、その目覚めとギターケースの封印が解かれるのが同時であったこと。

このメタファーの意味は踏み込んで考えるまでもなく、至って明解なものだ。
一方には空っぽのケース。そして、遠くに残されてきた本体のギター。
この両者が、しんのと慎之介との関係、即ちしんのの正体を説明している。
空虚な抜け殻になってしまっている現在の慎之介。
それはまさしく、中身の入っていない空っぽのギターケースだ。
だとすれば、周囲からは生霊とか地縛霊とか言われ、
慎之介の方が「本体」扱いされているのとは逆に、実はお堂にいるしんのの方が
置き去りにされた中身であり本体、いわば慎之介の「魂」と呼べるものなのだ。

ギターケースの中には、当時の記念の品々と、一枚の写真がしまわれている。
空っぽの心の中に過去の思い出だけを抱える現在の慎之介を象徴するようだ。
だから、これから始まろうとするものは、過去に残してきた自らの本体、
真実の自分、すなわちおのれの「魂」と再会するための旅であり、これは
しんの=魂という視点によって、物語の全体を読み解いてゆく試みである。
{/netabare}

Ⅰ 魂の顕現
{netabare}
「封印された過去」。これがしんのの一応の設定である。
岡田作品通有のモチーフであり、とりわけ「あの花」との関連は明らかだろう。
トラウマとして封印された過去の記憶の中から突如、実体となって現れる懐かしい異人。
めんまはそんな存在であり、しんのもまたその分身のように見える。
つまり本作の基本設定は「あの花」の延長線上にあると言ってよいだろう。

目覚めたしんのは、お堂に閉じ込められたまま一歩も外に出ることができない。
一切の活動を奪われた彼の状態は、文字通りの「封印」である。
その結果、外界から隔絶された閉鎖空間の中で
自分の存在をずっと自問自答する苦行を課せられることになる。

 なあ、俺どうしてここにいるんかな?・・・どうして、か・・・

封印された過去が自意識を所有して、自らの存在理由を問い続けている。
例えばめんまも自分の正体がわからず、その追求のプロセスが周囲を巻き込み、
やがて一人一人を自分の内面と向かい合わせる契機となった。
それが結果的に周囲の人々を苦悩から解放し、自らの救済にまでつながった。

しんのの場合も同じように、彼と関わる人々の心に徐々に変化をもたらしてゆく。
その変化のメカニズムを、物語の水面下で持続しているはずの彼の自省と関連させてみたい。
すなわち、あおいやツグに向けられる彼の率直な、全面的な肯定は
自身が完全に無力であるという苦い認識の裏返しなのではないか。
自らへのネガティブな反省が、他者へのポジティブな肯定に反転する。
ネガティブなものがポジティブな作用を及ぼすことは常識的には逆説に見える。
だが、魂の背理な力は常識の眼には、一個の逆説と映るものなのである。
自分はこれを魂の作用、働きかけと捉えたい。

ストーリーの軸となる、しんのとあおいとの関係をこの視点から見た時、
本当の力点は恋愛とは別のところにあるように思われる。
しんのへの想いを本物の恋愛と呼ぶには、あおいの心はあまりにも未熟に感じられる。
例えば、やさぐれた慎之介に失望し、さらに周囲の大人への反発が重なって
衝動的にあかねの生き方を全否定してしまうような幼さ。
しんのは、そんな突っ張ったり背伸びしたりする部分も含めて
等身大の、ありのままの自分を受け容れてくれる、心の支えのような存在である。

しんのへの淡い恋心は、あおいの内部に葛藤を生じさせる。
あかねの幸せを願う気持ちと、しんのが消えてしまうことを恐れる気持ち。
あかねへの愛情ゆえに揺れ動く、そのアンビバレントな感情の縺れは
心の奥底にある、最も素直な感情に立ち還ることによって解きほぐされる。
その役割を担ったのがしんのの存在であったように思われる。

ヒロインのあおいと主人公の慎之介は共に、心に抱えた屈折を
しんのの働きかけによって解消される。そこには本来の純粋な自分への復帰、
いわば「魂への回帰」が生じている。これが本作の固有のテーマではないだろうか。
本作が危機からの救済をめぐる「魂の劇」であるという事実を
「魂」そのものの顕示によって明らかにするものではないだろうか。
{/netabare}

Ⅱ 時間の肯定
{netabare}
秩父三部作を巨視的に通観する時、全作品に共通する
危機の救済のプロセスが、純化されていく方向性が認められるように思う。
つまり、前二作に潜在していた本質的なものが明確に顕現した結果、
「あの花」の心理ドラマが本作において「魂の劇」に昇華したと自分は捉える。
その過程で転回点になったのが、中間に位置する「ここさけ」の
あの極度に張り詰めた対話劇だったのではないか。そんな仮説が思い浮かぶ。

以前書いたレビューの中で指摘したことだが、「ここさけ」の終盤、
順と拓実が「本当の言葉」をぶつけ合う対話の場面には
相互の働きかけによる同時的な救済が実現している。
ここにおそらく、岡田作品に特有の救済の位相が認められると思われ、
漠然とだが、そこには魂への省察が予感されていたような気がするのだ。

本作にも山場となる二つの対話がある。
まずはしんのと慎之介。自分と自分、過去と現在とのドラマチックな対決。
もう一つはラストの、しんのとあかねとの再会の場面である。

しんのと慎之介の間では、否定と肯定が弁証法のように交錯する。
しんのは当然、現在の慎之介を非難するが、それが否定ではないことに注意したい。
しんのの否定は自らに向かっている。その否定の中に実は、
慎之介を肯定する契機が内在しているのだ。それはおそらく「時間」である。
具体的には、慎之介が耐えてきた13年という重たい歳月。
停まったままの自分には持ちえなかった時間。
それが、今も所在なく無為に存在している自分の現実と鋭く対比される。

この場所に留まってしまったしんのと、歯を食いしばって踏み出した慎之介。
尖鋭に向かい合う二人の姿に「いま」が顕現し、「時間」が可視化される。
そして今、過去を回収し、決着をつけてふたたび前に進むためにこの場所に来た
慎之介の覚悟は、しんのによって自分が存在した理由として理解された。

 俺さ、あの写真見ていろいろわかっちまった。
 あいつはさ、あん時、閉じ込めることでしか前に進めなかったもんに
 もっかい向き合おうとしたんだ、って。
 俺の中にもあるこの想いを、後悔になんてしないように、
 だから俺はあそこにいたんだ、って・・・

しんのとは、慎之介が向き合うべき「過去」の具現化だった。
そのような自分と向き合うために来た13年後の自分。その決意が彼に救いをもたらす。
しんのの方からの肯定によって、慎之介もまた過去の呪縛から解放される。
救済は一方通行ではなく、双方向的・相互的に成就する。
これが、三部作を通じて深められてきたテーマの真髄ではないだろうか。

そして、完結編となる本作ではさらに多方向的な展開を見せる。
クライマックスとなる、しんのとあかねが再会して交わす対話の中では
あおいを中心として、次々に肯定の連鎖が生じていく。

真っ直ぐに成長したあおい。その彼女のために地元に残ったあかね。
あかねの選択をしんのは今、心から肯定することができた。
そしてその肯定は、あかねを愛した彼自身にも及んでいく。
13年前のあかねの選択をしんのが肯定し、それによって自らを肯定する。
あかねへの断ち切れない想いが実体化した、凝固してしまった時間の象徴である
ネガティブな存在が肯定され、彼は安らかに消えていく。

そしてここでも、肯定されるものは「時間」である。
それはあおいと共に生きることを選んだあかねにとっての時間であり、
物理的な時間とは異なる、一人一人によって「生きられた時間」である。
成長した今のあおいはその結晶、具現化だと言ってよい。
ここに込められた本作のメッセージを自分は以下のように読み取った。

時間とは残酷なものだが、それが救いをもたらす場合もある。
本作はその両面を描きつつ、後の一面を支持していることは言うまでもない。
過去の意味は一概に判断できるものでなく、時間をかけて明らかになる真実もある。
「生きられた時間」を持てなかったしんのが結果的には
周囲の人々が新たな一歩を踏み出すための契機となったように
人生に無意味な時間というものは実は存在しないのではないだろうか。
「無用の用」という奥深い逆説的真理を体現したしんのの存在の奥に、
魂というものの本質が潜んでいるように感じられるのは自分だけだろうか…。
{/netabare}

Ⅲ 魂への回帰
{netabare}
過去の自分、現在の自分、未来の自分。
それらを貫いているものとは一体何だろうか―?

私たちはそれぞれに自前の判断基準=「ものさし」を持っている。
いつかは消え去る多くの夢、偶然の事柄に左右される日々の生活。
それら曖昧で不確かなものに基づいて私たちは往々、自らの現実を評価していないだろうか。
だが、もっと確かな、定点となるべき固有の実体が存在するはずだ。
それがその人の「魂」と呼ばれるものなのではないか。
過酷な現実の中で魂と折り合いをつけながら進むこと。魂を保って生きること。
そのような魂の所在こそが人生の本質的な課題となるのではないか。

その尺度に照らした時、夢とか現実とかいう区分は解消されるだろう。
魂にとってはただ為すべきことだけがあり、その進行の経過が現実というものだからだ。
だから当然、挫折などというものもない。
慎之介があかねに語ったように、すべてはまだ実現の途上でしかない。

 俺さあ、俺、ちゃんと前に進んでんだと。
 けど、まだ全部途中なんだ。途中だったって思い出した。
 だから、あきらめたくねえんだ、俺も・・・。

「思い出した」という表現が特に意味深く感じられる。
それは単に、忘れていた初心に帰るといったこととは違うだろう。
停滞とは多分、虚像にとらわれて本当の現実を見失ってしまうことだ。だからこれは
見失われていた自分の魂との再会による、本当の自分の回復を言い表すものであって、
魂を尺度として生きる人生への転換を意味する言葉なのだ。

——そして、慎之介の時間が再び流れはじめる。傍らのあかねと共に。


魂への回帰——。

それは個々人の人生の転換点において生じる事態である一方で、
人間の生存の条件をめぐる根本問題としての広大な射程をも有している。
本作の主題も実は、その地平にまで及んでいるのではないだろうか。

封印からついに解き放たれたしんのがあおいを連れて、広大な空を駆け回る、
全編のクライマックスとなる「魂の解放」を描いた場面。
魂の自由な躍動をヴィジュアルに描き切ったこのシーンは決して
単なる派手な映像的見せ場などではなく、ここまでの省察を踏まえれば
その内包するメッセージ性に気づかされるのである。

しんの=魂に導かれて、初めてあおいは、この空の本当の青さを発見する。

 空、青いね。・・・
 出たい出たいって思ってたけど、こんなにきれいだったんだね。

自分が今生きている「場所」の再発見、そしてその肯定を表明する言葉である。
「魂への回帰」とは、人が真に根差すべき場所をあらためて確認することなのだ。
しんのに抱かれたあおいがまるで、あやされる赤ん坊のように描かれるシーンがあるが、
ここにもおそらく、それぞれの固有の風土に抱かれて育まれる
人間存在の本来の在り方への暗示が含まれていると自分は解釈する。

この空の青さが魂の宿りだからこそ、どこまでも高く高く、跳ぼうとする。
この場所が魂の故郷だからこそ、どこまでも遠く遠く、駆け巡ろうとする。
このシーンは秩父への、そしてすべての「魂の故郷」に捧げられたオマージュである、
そのように捉えていいのではないだろうか。

デラシネ=故郷喪失。かつてアクチュアルな思想課題として熱く論じられた
あのテーマが、今再びここに喚び起こされているのだろうか——。
アニメ史に残るであろう記念碑的な連作・秩父三部作を締めくくるものは、
魂の「根差し(enracinement)」をめぐる新たな思索の可能性への
いまだかすかな予感なのかも知れない。
{/netabare}

(エピローグ)
{netabare}
エンディングに織り込まれた趣向は、エピローグと呼ぶのが相応しいものだ。
あおいたちのその後の歩みが、何枚かの写真によって伝えられる。その中の、
華やいだ記念写真に混じって、部屋の中だけを写した異質な一枚が注意を引く。

おそらく、ひとり暮らしを始めたあおいの部屋の中なのだろう。
愛用のベースの隣にはあの「あかねスペシャル」が仲良く並べられている。
慎之介とあかねが結ばれた後も、魂のしんのはずっとあおいと共にいる・・・
あおいのエア彼氏として(笑)。どうやらそんな感じの結末のようだ。
{/netabare}

総評:(主に前二作との比較を、旧レビューから再掲。)
{netabare}
「あの花」「ここさけ」に見られた求心性と緊迫感は
物語の固有の磁場を形成する、オリジナルな原初の「事件」に由来する。
原罪とも呼び得るトラウマからの解放に向け、極限的な感情と言葉とがぶつかり合い、
それらが思春期の心の揺らぎと共振し、作品は独特の屈折と陰翳を帯びる。
そうした内発的な展開の契機が、今作ではいわば外部化されている。
両親の死亡によるあかねの東京行の断念は、一般的な人生の有為転変に属しており、
そこにはあの私小説風の、特異で尖鋭な端緒が見られなくなっている。

また、説明的な描写、外的要因に頼る展開などに、一種の省エネ志向が認められる。
例えば、慎之介とあかねが会場の裏手で偶然出会う重要なシーン。
ここは再会した二人の心の揺らぎをもっとじっくり描くべき所ではないか?
目撃したあおいが姉の知らない一面を再認識し、一方でしんのの消滅を恐れて
板挟みの苦悩を深めるという方向につなげるのは、確かに無駄がなく効率的だが、
その分、キャラクターの心情への共感的な没入が妨げられる。
予期せぬ偶発事の発生で急転直下、物語に決着がつく終盤も展開本位だ。
視聴者は作品の中に入り込むよりも、外から筋の流れを追っていく感じになり、
映画的な感興がそがれ、テレビドラマ風な平板な印象が残ってしまう結果になった。

発展と見なせるのは、過去に関わる葛藤の乗り越えを描くのに際して、
思春期の心の「成長」から、人生の「成熟」へと視野が拡大し、さらに
それを促す要件としての「魂」の存在が、暗示的に主題化された点だろうか。

視点を多重化した本作の試みは功罪両面で評価できそうだ。
複層化に対応した構成は、前二作よりも明らかに緊密になっているが、
それにもかかわらず、逆に弛緩したような印象を受けることは上記の通りであり、
作品としての感銘度では、前二作には及ばないというのが自分の結論である。

蛇足になるが「井の中の蛙~空の青さを知る」というこの格言を
「魂」の方向に徹底させた言葉があるので、引用しておきたい。
沖縄学の父と呼ばれる伊波普猷が座右の銘とした、ニーチェの言だそうである。
曰く、
   ― 汝の足元を掘れ。そこに泉はある。 {/netabare}


(初投稿 : 2021/06/01)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

タイトルなし

かの高名な超平和バスターズということで長井龍雪監督作品。
岡田磨里は青春作品を作るの上手だなと思ってしまう。多感な思春期の感情描写とかね。
ただ、前の作品のほうが僕にはインパクトが強くて、爽快な感じは良いのだが少々あっさり系に感じた。見ていたときの年齢も関係ありそうだが。

最初は高校生の姉とその彼氏しんのと妹あおいとのやり取り。
あおいが当時の姉と同じ歳になったとき元彼であるしんのが当時の年齢で生霊として現れる。
若さ故の尖った感じや矛盾した気持ちとか10年以上の経過で性格が様変わりしてしまった大人の諸行無常な感じと見せかけて本質自体は全然変わっていない様子とか描かれている。
キャッチコピーの通り、これは、せつなくてふしぎな、二度目の初恋の物語。


ゴダイゴのガンダーラかあ。若者というかバンドマンはそれを求めてるということだろうか?東京をガンダーラに見立てているのかな。選曲理由知りたい。

井の中の蛙大海を知らずされど空の深さ(青さ)を知る
後になって「されど空の深さを知る」という続きが作られたらしい。狭い世界で一つのことを突き詰めたからこそ、世界の深いところまで知ることができたということらしい。ガンダーラじゃなくても幸せはある。
お姉さんは十分幸せなんです。

{netabare}最後は結婚してるんすね。幸せになって良かった。{/netabare}


主題歌
空の青さを知る人よ あいみょん
葵 あいみょん
売れっ子あいみょんを起用するとは中々。


wikiに凄まじいネタバレがあった。備忘録として載せておく。
{netabare}
高校二年生の相生あおいは、秩父市の山あいに31歳の姉のあかねと二人暮らし。二人の両親は13年前に交通事故でそろって他界した。当時高校三年生だったあかねは、同じ高校でバンドのギター担当だった金室慎之介と交際していたが、一緒に東京に出るという約束を断念して地元の市役所に就職し、あおいを育てる傍ら独身を貫いていた。あおいは高校を卒業したら東京に出て働きながらバンドをすると決めており、放課後は一人でベースの練習に明け暮れる日常だった。

相生姉妹の住む地区で大物演歌歌手の新渡戸団吉を呼んで音楽祭が開く話が持ち上がる。仕掛け人は、あかねと幼馴染で同じ市役所に務める中村正道。正道は慎之介のバンド仲間でドラム担当でもあった。離婚歴のある正道はあかねに気があり、あおいにもそれをほのめかしていた。正道は、別の部署にいるあかねを「ヘルプ」として音楽祭の要員に加えてしまう。

月曜日、あおいが近所のお堂でベースの練習をしていると、13年前のしんののような高校生が突然現れる。あおいは幼い頃、このお堂でしんののバンドの練習を姉と眺めた記憶があった。あおいが驚いて姉のいる自宅に帰ったところに正道が訪れ、姉妹は団吉の到着を歓迎する手伝いをさせられる。団吉は西武秩父駅前にステージトラックで歌いながら現れ、そのバックバンドでは31歳の慎之介がギターを弾いていた。先に帰宅したあおいは、正道の息子・正嗣とともに再度お堂に向かう。高校生は13年前、あかねに東京に行かないと言われてそのままお堂にとどまり目覚めたしんのだと話す。なぜかしんのはお堂から外に出ることができなかった。正嗣はこのしんのは慎之介の「生霊」ではないかという。今の状況をあおいから聞いたしんのは、あかねと今の慎之介がくっつけば生霊の自分は慎之介の中に戻るから、二人を一緒にしてやりたいとあおいに頼む。一方、慎之介は歓迎会で酔いつぶれ、あかねにホテルまで送られる。飲みなおそうと絡む慎之介をあかねはいなし、「がっかりさせないで」と言い残して帰宅した。

翌日、あおいが高校の図書室であかねや慎之介の卒業アルバムを見ると、あかねは「井の中の蛙大海を知らず、されど空の青さを知る」と寄せ書きに記していた。団吉のバックバンドではドラムとベースが火を通さずに食べた鹿肉が原因で食中毒に倒れ入院。あかねの提案で正道とあおいが代役を務めることになるが、慎之介は「遊びと一緒にされたくない」と不快感を示し、あおいは意地になり演奏を披露。周囲は好評だったが、慎之介だけは厳しい表情をする。

次の日、練習で正道とあおいの演奏に慎之介は容赦なく厳しい言葉を浴びせ、高校生の頃の優しい姿との違いにあおいは怒りを覚える。そこへキャバクラ嬢がバンドメンバーを誘いに訪れ、練習は解散。その模様をあおいが貸したスマホを通じてしんのは目にした。未来の「自分」の姿にしんのは憤るも、プロのギタリストになっていたことには素直に感動し、戻ってきたあおいを励まして練習に付き合った。

翌日、慎之介は素人と練習すると腕が鈍るという理由で練習に来なかった。夜、お堂であおいは、自分は卒業後に東京に出てバンドをやるとしんのに打ち明けた。自分の意志を継ぐ者がいたと喜ぶしんのに、あおいはあかねに自由に生きてもらいたいから自分が地元を離れるという邪な理由だと話す。それでもあおいをほめるしんのにあおいはデコピンをねだり、逃げるように自宅に戻った。

金曜日、同級生の大滝千佳が前夜慎之介と一緒にいたと知ったあおいは、帰宅したあかねに「一緒についていけば慎之介はクズにならなかった」「自分はあかねのようになりたくない」となじる言葉を投げつけ、正嗣の家に行ってしまう。正道に、あかねと結婚してもいいと話すあおいだったが、正道が団吉を呼んだ真意が慎之介をあかねに引き合わせるためだったと知って、大人は汚いと非難した。

土曜日、新渡戸団吉一座とあおいやあかね、千佳は音楽祭の準備のためにホールに集まる。千佳は慎之介は真面目で何もなかったとあおいに話す。ホールの裏で一人ギターを爪弾く慎之介のもとにあかねが現れ、慎之介の唯一のソロ曲をねだった。慎之介はいろんな声帯模写を織り交ぜて歌い、あかねは笑い転げる。その場面をあおいは遠くから目撃し、高校生の頃と同じだと気づく。慎之介がその場を去ったあと、あかねが一人静かに泣いているのをあおいは目にした。帰宅後、偶然あおいは、あかねが高校生の時自分の養育のための工夫をつづったノートを見つけ、涙をこぼした。あおいは雨の中お堂に向かい、しんのが好きだがあかねも同じくらい好きであることをしんのに打ち明けた。

翌日、ホールでのリハの前に団吉が肌身離さずつけているペンダントがないと言い出した。スマホの写真から割り出された紛失場所(トンネル)に、あかねは自分の車で探しに出かけた。しばらくして弱い地震があり、あかねの向かった方面で土砂崩れが起きたという知らせが入る。あかねのスマホが不通で不安に駆られたあおいはお堂へと足を向けた。お堂では先に来た慎之介が、しんのと対面していた。しんのはあかねを探しに行こうとしない慎之介を罵倒する言葉をぶつけ、自分と違って外に出たのだから将来お前になってもいいと思わせてくれと叫ぶ。しんのは見えない壁を押し始め、それを見たあおいも全力でしんのの手を引くと、しんのはお堂から外に出ることができた。しんのはあおいの手を引いて飛び跳ね、二人は空高く舞い上がり、あかねのいる場所に向かった。一方慎之介はタクシーであかねのいる場所をめざし、通行止めの場所からは歩いて現場のトンネルに駆け付ける。トンネルの入口は土砂崩れで埋まり、あおいが先に来ていた。

そのころ、トンネルの中でペンダントを見つけたあかねは、反対の入口にいたしんのに出会う。しんのは、あおいという妹を大切にできるあかねを好きになれてよかったと話す。しんのはあかねを救出してあおいと慎之介に合流した。あおいは「3人で行って」とあかねの車に乗らなかった。しんのが眠る車中で、慎之介はあかねへの思いを口にし、あかねがそれに応じると、しんのは姿を消した。一人残ったあおいは田舎道を走り、急に立ち止まって涙をこぼしてから「あー、空、クッソ青い」とつぶやくのだった。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

柳の下のどじょう狙い丸出し。「空の青さ」が描けてない。

 正直いって題名と連動したテーマ性が見えない話でした。

「空の青さを知る」は「井の中の蛙大海を知らず」につながるフレーズです。盆地を強調していましたので、秩父盆地の田舎の暮らしの閉塞感を表していることだと思います。その中でどんな「空の青さ」つまり「深さ」を知るのかというのが題名から読み取れるテーマです。

「スーパーカブ」の準ヒロインのレイと同じマインドだし「進撃の巨人」のマインドにも通じます。そこは良いでしょう。現代日本のアナロジーにもなるし、秩父という土地の特徴でもあります。

「ガンダーラ」という古の曲が使われましたが、この曲の歌詞を確認すると、夢がかなうと言われれている土地で、それは到達不可能なほどはるかな土地という意味にとれます。つまり夢がかなう土地は幻で、何のために生きるかが重要ということだと思います。

 でまあ、そこまでは分かりますが、ツナマヨと昆布のアナロジーはかなり分かりやすく慎之介とあおいの対比という感じで描かれていました。そうなると、肝心の空の青さを知る人=あかねのやりたい事は子育てだということ?
 ですが、親が死ぬ前から昆布しか握らなかったと思いますので、それでは矛盾があります。妹が好きすぎる?が理由なら作品として「空の青さ」の意味不明です。新しいものと古いものの対比とも取れますが、ツナマヨが新しい?都会?のアナロジーはさすがに無理があります。

 演歌歌手を出してきたので、その新旧という点で何か言いたい事があるのかもしれませんが、読み取れません。そもそもあの大御所キャラが全く役に立っていません。

 となると「空の青さ」の深さ=子育てとなります。これは良く分かりません。東京では駄目なんでしょうか?途中あかねはここ=秩父でやりたい事があるようなセリフを言いましたが、それが子育てということ?だとすれば慎之介への愛情がかなり浅くないでしょうか。ミュージシャンとして独り立ちしたこともあかねは知っていなすたし。
 地元の市役所の町おこしの仕事の手伝いも結構イヤイヤでしたよね?あかねって、地元愛が深いように見えないんですよね。

 しかも、ラスト…EDの様子を見ると結局あかねに秩父の地で成し遂げたい何かがあるのかわかりません。慎之介が夢をかなえて迎えにくるのを待っていた、では成立しない気がします。
 それは「空の青さを知る人」という言葉と合っていないからです。要するに苦労してあかねを育てた、立派だねという話にしか見えないです。

「すずめの戸締り」を見た人はわかると思いますが、その数歩先まで描けていた環さんと比較すると何とも言えない綺麗ごとの気がします。

 で肝心の慎之介の幽霊ですけど、彼は何のために出てきたかイマイチはっきりしません。残留思念なんでしょうけど…そして、あかねとの恋愛は何がしたかったんでしょう?

 あのビッチっぽい子とやったやらないの辺りも良く分かりませんでした。あのやったかどうかがこのビッチキャラを配した理由?あかねは襲って、あの子には手を出さないということでピュア性を言っていた?うーん。31歳のミュージシャンが?それにそもそも秩父に戻ってきたのも偶然だしなあ。

 そう…キャラの背景が薄いんでしょうよね。どうしてそういう行動をしたのか、というキャラの作り込みが薄いです。緻密さが感じられません。

 それとアニメですが、ご当地ものですから写真をそのままアニメ化したい気持ちはわかりますが、だったら実写でやればいいじゃん、と思います。人物が浮いてしまい、画面がメタ視点になってしまいます。アニメ作品なんだから人物ありきじゃないと駄目でしょう。

 あと肝心な「空の青さを知る人よ」の歌詞内容ですけど、歌詞を何度確認しても映画のテーマ性と重なってきません。あおい=青、あかね=赤で、歌詞と重なるかどうか何度もチェックしましたが、分かりません。
 映画の内容を理解して作った曲ではないでしょう?それがメインテーマで使われているので、非常にノイジーです。これは音楽をモチーフにした作品なのに最悪でしょう。

 全体的に話の構造は分かりやすいし、エモい話に仕立ててますが、夢、生き方、恋愛、秩父という閉塞した土地で暮らすということ…つまり「空の青さ」のどれもが全く描けていなかったと思います。

 私にはまったく評価できない映画でした。柳の下のどじょうはやはり作品の質を低下させると思います。作家性として描きたい内容、連作全体で何かが見えてくるような構想がないシリーズ化はやめた方がいいでしょう。


追記)今回、これが本当に「あの花」と同じスタッフが作ったのか?という出来だったので、自分の見落としがないか皆さんのレビューを少し多目にじっくり読ませていただきました。

 皆さん、点数も高いし、コメントもいいコメントが多いですが、気が付くのは、泣けなかった、後もう少しこうしていれば、あそこがなあ、キャラが余計だった、みたいなコメントがかなりの頻度でありました。

 まあ、私は悪いところ中心に拾ってしまって過小評価なのかもしれませんが、微妙で中途半端な印象がある映画なのは確かな気がします。



再追記)例えば、慎之介にとっても、あおいにとっても、井戸とは「東京に出てやりたい音楽をやる」という意味だとしたら、どうかなあとも考えます。つまり視野が狭い=井戸ということです。そうなるとあおいのキャラと成人した慎之介のキャラが頑ななことは説明が付きます。目の中の星の設定も、目が同じ特徴がある=同じ見方・同じ視点を持っているとも読めます。

 どこでやっても音楽は音楽で、夢を追うのは理想の環境・外形だけじゃない、とも解釈はできます。そうなれば演歌のバックバンドである意味は理解できます。
 残留思念の慎之介が「閉じ込められる」状態から、青い空を飛ぶところにカタルシスがあるとは思います。思いますけど、それが「空の青さ」を知るということ?

 どうでしょう?行間を解釈すれば整合性は取れてきますが…強引な気がします。映画を見ているときには、キャラが上滑してここまで到達できませんでしたし、それだと、肝心な「閉鎖した環境で自分を知る=自分の理解」という部分があおいにも慎之介にも見えてきません。

 なんとなくですが、テーマ性というか題名に引っ張られて脚本がよれている気がします。といいますか、キャラの不自然さとか、感動の薄さがやっぱり気になります。

 少し深掘りすると評価点が低い気がしなくもないですが、今のところ第一印象通りの点にしておきます。気分の問題かもしれないので機会があれば再評価するかもしれません。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12

68.2 7 純情で笑いなアニメランキング7位
なんでここに先生が!?(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (289)
1212人が棚に入れました
なんでここに先生が!?――いろいろな場所で巻き起こる、大人の魅力にあふれた先生と男子高校生によるギリギリ感満載のエッチなハプニングの連続。先生たちの普段は見せない意外な素顔を、知れば知るほど好きになる!過激なシチュエーションで描かれる『あまあま』で『たゆたゆ』なかわいい先生たちとのハイスクールライフ!

声優・キャラクター
上坂すみれ、鈴木崚汰、後藤邑子、増田俊樹、石上静香、山本和臣、山本希望、小林裕介
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

馬鹿っぽいのが好きなんです

女性教師と男子高校生によるラブコメ。
児嶋加奈可愛すぎるんじゃあ。普段怖いからこそのギャップ萌え。
あとは可愛いゴトゥーザの声。久しぶりに聞いた。
立花千鶴も普段は無表情キャラだけど、段々可愛く思えてきた。{netabare}不器用すぎて告白を断った後のフォローが出来なかったのは残念だけど、最後ハッピーだったからめでたし。{/netabare}

兎に角なにそのTOLOVEるが続出。
一番は男子トイレに先生が入ってたことかな。まじ意味分からん。
馬鹿っぽいけれども、時折キュンとするし、好き。ハーレムじゃなくて1対1なのも良い。


OP
ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡ 歌 上坂すみれ
ED
第12話ではエンディング位置で使用。
りんご色メモリーズ
歌 児嶋加奈(上坂すみれ、第1話 - 第4話)
歌 松風真由(後藤邑子、第5話、第6話、第9話)
歌 葉桜ひかり(石上静香、第7話 - 第9話)
歌 立花千鶴(山本希望、第10話 - 第11話)
焦点が当てられた先生の絵になるわけだが、可愛かった。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
なんでここに先生が!?--いろいろな場所で巻き起こる、大人の魅力にあふれた先生と男子高校生によるギリギリ感満載のエッチなハプニングの連続。先生たちの普段は見せない意外な素顔を、知れば知るほど好きになる!過激なシチュエーションで描かれる『あまあま』で『たゆたゆ』なかわいい先生たちとのハイスクールライフ!

1時限目
ある日、普通の高校生・佐藤一郎が男子トイレの個室に入ると、そこにはなぜか「鬼の児嶋」こと児嶋先生(♀)が!? 鍵が壊れてしまい、個室に閉じ込められた二人の、尿意との戦いが始まった!あくる日、保健室でも二人は遭遇!熱に浮かされた児嶋先生を看病するため、薬をさがす佐藤だったが…。

2時限目
夕立に見舞われた佐藤がコインランドリーに駆け込むと、そこには雨に濡れた児嶋先生が!?意外にも雷が苦手な児嶋先生と、落雷で落ちたブレーカーを復旧させようとするが…。夏休み、佐藤の実家に児嶋先生がやってきて、一緒に妹の詩緒の子守りをすることに。

3時限目
なぜか佐藤の部屋にやってきた児嶋先生。児嶋が持ってきたアルバムを一緒に見ると、そこには高校時代の児嶋と一緒に写る小学生の佐藤の姿が。二人の意外な接点とは!?しかも佐藤の母・咲に酔わされた児嶋の暴走が止まらなくなって・・・!?

4時限目
知人の結婚式にでるため、南の島にやってきた佐藤一家。しかしなぜかそこにも児嶋先生が!?式までの間、二人は海で遊びながら待つことになったが、児嶋が海で足をつってしまったうえ、何かにかまれてしまったかも…!? 佐藤は大好きな先生を救えるのか!?

5時限目
強面のため友達ができず、今日も一人でお昼を食べる男子高校生・鈴木凛。そこに「聖母」と呼ばれ、生徒から人気を博している松風先生が、一緒に食べようと声をかけてくる。お弁当を食べている最中、鈴木は池に落ちそうになった松風先生を助けようとするが…。

6時限目
ハンバーガーショップにおもちゃ付きセットを買いに来た鈴木。妹たちに頼まれたとはいえ、男子高校生がひとりで買う恥ずかしさにとまどっていると、そこに同じくおもちゃ付きセットを買いに来た松風先生とバッタリ。突如降り出した雨の中、傘を届けてくれた鈴木の妹たちと帰宅する道中、松風先生をおもちゃが襲う!?

7時限目
「川沼祭」の打ち合わせのため、松風先生と鈴木を出迎える川沼東高校生徒会会計の高橋隆。そんな中、顧問の葉桜先生は幼馴染の高橋をからかってばかり。打ち合わせが終わり、松風先生と葉桜先生の差にため息混じりで高橋が帰宅すると、なぜか自室のベットに葉桜先生が!?

8時限目
課外授業で山登りに来た高橋たち。先日の一件以来、葉桜先生を意識してしまう高橋は、道中の葉桜先生とやりとりの最中、足を滑らしてしまう。助けようと手をつかんだ葉桜先生ともども川に落ちてしまった高橋は、一旦洞窟の中で濡れた服をかわかそうとするのだが…。

9時限目
川沼祭夜の部の目玉企画「お化け屋敷」。会場となった旧校舎の見回りをする高橋と松風先生の妹で川沼西高校生徒会のさや。さやと一緒でまんざらでもなさそうな高橋の反応が面白くない葉桜先生は、ふたりをおどかしてやろうと先回りをするのだが、いたんだ床を踏み抜いてしまい!?

10時限目
レストランでアルバイト中の田中甲のもとに、中学時代の友人である佐藤と鈴木が遊びに来た。ふたりから彼女ができたと告げられ、高校最後の3か月で彼女を作ることを宣言する田中だったが、不注意でぶつかったお客の衣服を汚してしまう。その相手は冷たすぎる言動から「絶対零度の立花」とあだ名されている高校の保健の先生だった!

11時限目
お正月の福引でペア旅行券が当たり、一緒に岩垣島に旅をすることになった田中と立花先生。先生とふたりきりで旅行ということに戸惑う田中だったが、そんな田中をよそに立花先生は率先して田中を海へ誘う。そこで二人を待ち受けていたのはヤドカリ!? 旅の中で次第に立花先生に惹かれていく田中だったが・・・。

12時限目
バレンタインデーに立花先生からのチョコレートを期待する田中。でも放課後になっても先生は現れない。しょんぼり帰宅しようとした田中だったが、校庭で雪に埋もれた立花先生を発見。しかも折からの大雪で学校に閉じ込められてしまう。花先生が用意していたチョコレートの秘密とは? そして田中の想いは先生に届くのか!?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

かわいい先生たちとの”あまあま”で”たゆたゆ”なハイスクールラブコメ

この作品の原作は未読です。
健全な年下の男の子と、年上の女教師との間で巻き起こるハプニングを描いた…所謂「けしからん系」の作品です。
しっかり完走はさせて頂きましたが…こんなハプニングを経験したことのある人は実在するんでしょうか!?
私にも高校時代がありましたが、そんなことが起こる可能性なんて微塵もありませんでした。
しかも、揃いも揃ってそんな若くて美人でスタイル抜群な女教師が複数いること自体あり得ないのでは…!?

一番けしからん…じゃなくって羨ましいのはハプニングよりも、そんな魅力溢れる先生とお近づきになれることだったり…?
今回登場する4人の先生…凄いのは外見だけじゃなく、内面とのギャップ萌えも半端無いんです。


なんでここに先生が!?
場所を問わず巻き起こる先生と男子高校生による
ギリギリ感満載のハプニングの連続。
大人の魅力に溢れた先生たちが見せる様々な表情を、
知れば知るほど可愛くなる!
過激なシチュエーションで描かれる『あまあま』で『たゆたゆ』な
かわいい先生たちとのハイスクールライフ!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品には、どんなかわいい先生たちが登場しているんでしょうか。
少し紹介しておきます(説明文はwikiより抜粋)。

児嶋加奈(声:上坂すみれさん)
川沼西高の国語教師。23歳。B:89、W:57、H:86。
男勝りで素行に厳しく生徒からは「鬼の児嶋」と恐れられている。
生徒に手をあげた他校の不良を一人で全員撃沈させるほどの実力者である一方、引っ込み思案で照れ屋。
酒には弱く一滴でも飲むと泥酔する。しっかり者に見えてかなりのドジっ娘。

松風真由(声:後藤邑子さん)
川沼西高の美術教師。24歳。B:85、W:58、H:86。
全てを包みこむような優しさから生徒の間では「聖母松風」と呼ばれている。

葉桜ひかり(声:石上静香さん)
川沼東高の体育教師。22歳。B:88、W:56、H:87。
日焼けしている。生徒会と水泳部の顧問をしている。
性格は明るく元気で天真爛漫だが少々ガサツ。

立花千鶴(声:山本希望さん)
川沼東高の養護教諭。24歳。B:87、W:56、H:85。
銀のショートヘアーの先生。
場の空気が凍る発言をしばしばするため「絶対零度の立花」と呼ばれている。
性格はクールで表情もほとんど崩さない。

そう…この作品は、どの先生を推して見るかで評価の変わる作品なんです。
私は、最初児嶋先生推しで視聴していました。
理由はギャップ萌えによる可愛らしさ…

その気持ちはずっと揺らぐことは無かったのですが、正直立花先生には色々と持っていかれてしまいました^^;
クールな女性の時折見せる表情の変化にとことん弱いんです…

その他の先生が魅力的ではない…ということは決してありません。
私の鉄の意志…って立花先生で崩れたので、微塵も鉄ほどの固さが無かったのが結論ですけど…^^;
それでも救われたと思えたのは、初心貫徹したことでしょうか。

オープニングテーマは、上坂すみれさんの「ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡」
エンディングテーマは、ヒロイン4人による「りんご色メモリーズ」

1クール全12話の物語でした。
金子ひらくさんの総監督らしさ溢れる作品だったのではないでしょうか。
原作はオムニバス形式で連載が続いているようです。
次はどんな先生が出てくるんだろう…
誰が演じてくれるんだろう…
やっぱり気になりますよね。
未だ続編制作だって発表されていないのに…^^;
って、しっかり堪能させて貰いました!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ラッキースケベの限界突破(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
Wikipedia見たら、「ラブコメ」とありましたが、、、いや、ラブコメではない(笑)

完全な下ネタ、というか、エロアニメ。「エロコメ」くらいにしときましょうか(笑) 女の子?というか、女教師は可愛く描かれているとは思います。まあ、年齢制限だよな~という作風。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ナニをどうしてドウなったら、ソウなるんだよ(呆)と思いながら観てました(笑)

「廊下の角でぶつかって、一緒に転んで胸に手が」というレベルではなく、「そんなん思いつかねぇよ」という、ある意味でサイコパスだとすら思えるほどの、ラッキースケベのオンパレード。

半分呆れて、半分笑った(笑)

いや~、しかし、「なんで先生がみんな可愛いんだ?」ですね(笑) ウチの高校に可愛い先生とか、いたかな? 仮にいたとしても、絶対に、可愛い同級生の方に興味があった。だから、「あの先生、可愛いよな」みたいなノリって、よくワカラン(笑)

閑話休題。

本作で、明らかに良い仕事してたのが、児嶋加奈 役の、上坂すみれ さんですね。

通常の教師バージョン、デレバージョン、鬼の児島バージョンなど、状況に応じて上手く声色を変えていて。特に、デレへの落差は素晴らしく、「児嶋加奈」というキャラクターの良さをしっかりと表現していて、プロだな~と思いました。

アニメの中身としては、エロアニメのわりに(前半なんか結構)オチのギャグのレベルが高くて、だから(苦手な作風ながら)観られたというのがありましたね(後半に恋愛要素強めになったら、ギャグが減って残念だった)。

あぁ、あと、本作は最初の4話はBSで観ていて、4話目からはAT-X(年齢制限カット)で観ました。別に、大して変わらないかな?と思いました。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
エロアニメですな。児島先生、可愛いけど、そのオチかよ(笑) もっと上だとか、ガチの下ネタなんだけど(汗)

2話目 ☆3
わりと、ギャグオチなのは良いよな。夕立(笑)

3話目 ☆3
最後、あざとく萌えさせてくるよな(笑)

4話目 ☆2
毒を吸い出すの、良くないらしいけどな。コーラかよ(笑)

5話目 ☆


6話目 ☆2
どんなAVだよ(笑) 大人のお、、、。振動に(笑) バカ過ぎる回だな。

7話目 ☆3
ナニをどうしてドウなったら、ソウなんだよ(笑) レベル高すぎ(笑)

8話目 ☆2
1話飛ばしたが、まあ、良いか(笑) また、ヒドイ内容だな(苦笑)

9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆2
各話感想は書いてないけど、一応観てた。恋愛要素が強めになり、ギャグが減ったのは残念。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 25

74.3 8 純情で笑いなアニメランキング8位
夜は短し歩けよ乙女(アニメ映画)

2017年4月7日
★★★★☆ 3.8 (334)
1745人が棚に入れました
クラブの後輩である“黒髪の乙女”に思いを寄せる“先輩”は今日も『なるべく彼女の目にとまる』ようナカメ作戦を実行する。
春の先斗町、夏の古本市、秋の学園祭、そして冬が訪れて…。
京都の街で、個性豊かな仲間達が次々に巻き起こす珍事件に巻き込まれながら、季節はどんどん過ぎてゆく。
外堀を埋めることしかできない“先輩”の思いはどこへ向かうのか!?

声優・キャラクター
星野源、花澤香菜、神谷浩史、秋山竜次、中井和哉、甲斐田裕子、吉野裕行、新妻聖子、諏訪部順一、悠木碧、檜山修之、山路和弘、麦人

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アニメ化してくれてありがとうヽ(*´□`*)ッ

このアニメの原作はわたしが大好きな小説です。
森見作品の中でも1番好き。
彼の小説はラノベでもないのにドラマ化よりアニメ化の方が向いているらしく,「四畳半神話大系」や「有頂天家族」がアニメ化されているのにこちらはアニメ化されていませんでした。
是非してほしいなぁとかねがね思ってはいたのですが,なんと映画としてアニメ化されると知った時は「なんとしてでも観ねば!!」と思ったものです。
でも,結局映画館に足を運ぶこともなく時が経ってしまいました。
4年も前の作品なのか…。

こちらは「四畳半神話大系」で登場した人達が出てきたりする(というか互いにリンクし合っている)ので,同じように作ってくれて感謝!!って感じでした。
とくにキャラクターデザイン。
キャラクター原案は中村佑介じゃないと!!
あと,言っておきたいのは声優ですね。
羽貫さんの中の人はわたしの中で1番馴染みがあるのは「ゴシップガール」のセリーナなんだけど,羽貫さんの声もやっぱりぴったりでまた彼女をキャスティングしてくれて良かったと思いました。
古本市の神様は…これ小津じゃん!!ちっちゃい小津!!
ぶっちゃけこの小説読んだの多分10年くらい前だと思うので,あんまりよく覚えてないのだけど小津ではなかったと思うんだよな…(笑)。
また読んでみようかな。。
あと何気にジョニーも同じ声優さんなんですね。
とにかく残念なのは樋口師匠ですよね。。
けれど,こちらの樋口師匠も全然良かった☆
また「四畳半~」のアニメも観てみようかな。
そして,以下は「四畳半~」とは違うキャスト。
まずは先輩の星野源。
もう星野源まんまじゃん!!って感じですね。
観る前誰がやるのかチェックしてなかったから星野源でびっくりした。
わたしはオールナイトニッポンで彼のしゃべる声だけを聴くっていうことがよくあるので(最近全然聴いてないけど),そのせいもあってか終始星野源がチラついて集中できない感じでした。
でも,よく頑張ってるなとは思いました。
彼の出演作品をあんま観てない人とかだったら特に違和感なく観れたんじゃないかなと思います。
星野源は「逃げるは恥だが役に立つ」の平匡さんといいこういう地味な男性の役が合ってるなぁ。
ただまぁ,「四畳半~」の「私」が良かったからなぁ。
それと比べちゃうとね。
チラつくといえば,ロッチの中岡ですね。
彼もとても上手だったけど,やっぱ中岡だなぁって。
逆にロバートの秋山は全然分かんなかった!!
え。出てた!?って感じでした。
黒髪の乙女の声はめっちゃ良かった★
とにかく可愛くてこんな声の女の子に生まれたかったと思いました。
そして,学園祭事務局長。
やば。色っぽいしイケボすぎる。
でも,妙に聴き馴染みが…と思ったら阿良々木くんか!!
正直,阿良々木くんの声が好きではないのですが,あたしこの人の声自体はむしろ好きなんだな。
「天官賜福」でもイケボだと思ったものなぁ。
先輩と学園祭事務局長が会話するとやっぱりアニメは声優さんだよなって思っちゃう。
演技力って点ではもちろん俳優さんでも良いんだけど,声優さんはイケボなのよ。
そして,紀子さん。
しゃべってる時は普通に観てたんだけど,歌い出してからびっくり!!
「え。うま。」って思って中の人調べちゃいましたよ。

そもそも「四畳半~」と「夜は短し~」の主人公と黒髪の乙女って別人物なのかな??
明石さんも黒髪の乙女ってことだったけど,ちょっとキャラは違う感じするよね。
「夜は短し~」の方が子どもっぽいというか不思議ちゃんな感じ。
それでいうと,わたしはこの不思議ちゃんな黒髪の乙女がとても好きで,ここ10年くらいずっと黒髪なのはこのキャラクターの影響もあるんだけど…。
(カラーしようとするたび「黒髪の乙女」というワードがチラつく)
この映画観てびっくりするくらい変な娘に描かれている気がしてちょっとショックでした。
ヘンテコだけど可愛らしい子っていうイメージだったから。
特に詭弁踊り。
あんな踊りだったの!?!?
活字だとどんな風に表現されてたのか覚えてないけど…。

総括です。
第一にこの小説をアニメ化してくれてありがとうと,まずはそこです。
でも,やっぱ原作は原作の独特の文体が1番の魅力で,「四畳半~」はそれが存分に活きてた感じだったけど,こちらはそうでもなく途中でちょっとだらけちゃいました,わたし。
やっぱ長々と観るよりはテレビアニメとして30分ずつ観ていくって方が集中力がもつというのかな。合ってる気がします。
小説って純文学と大衆文学っていう括りがあると思うのですが,アニメでそういう括りがあるとしたらわたしはこちらを大衆アニメではなく純アニメとしたいです。
観て面白い楽しい感動するというのではなく芸術作品寄りというのかな。
なので,好き嫌いは分かれるというのか,このアニメの味を理解できる人ってのは限られてくる気がします。
まぁ森見登美彦の小説自体割と人を選ぶみたいなので,そこは仕方ないのかもですが…。
わたしは彼の世界観が好きなので,このアニメも好きだと思いました。
また原作読みなおしたり,「四畳半神話大系」のアニメも観直してみようかな♪
(因みに原作読んだ当時に「ラ・タ・タ・タム」は読みました。実在する絵本なのでこのアニメが好きな方はこちらも是非☆)

追記
みなさんのレビュー読んで原作と違う点をいろいろを知り,「やっぱそうだよね!!」と共感することしきりでした。
原作読んだのかなり昔だから「わたしの覚え違いかな?」とか「こんなシーンあったかな?」「こんな設定・展開だったかな?」とか思ってたので…。
原作がとても素晴らしいので正直原作通りにやってほしかったかな。
特に一夜って設定は「え。そうだったっけ?」ってなった点です。
あと「魔風邪恋風邪」はもっと冬のほっこり感があった気がするけど,アニメだとカオスになってて残念でした。
やっぱ原作読みなおします!!
そして,もっと批判的なレビューを書いてやります!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

この「世界観」初見で理解できるの? →先に「四畳半神話大系」で学習することをオススメ

【レビューNo79】(初回登録:2023/8/27)
小説原作のアニメ映画で2017作品。90分程度。
視聴理由は「四畳半神話大系」の森見登美彦×湯浅政明作品だったので。
キャッチコピーは「こうして出逢ったのも、何かのご縁」

(ストーリー)
舞台はある京都の大学。
「先輩」は、1年前から同じクラブの後輩である「黒髪の乙女」に恋をして
いる。
彼は日々彼女を追い掛け、なるべくその目に留まろうと「ナカメ作戦(なる
べく彼女の目に止まる)」を実行していた。
そんな先輩の気持ちはつゆ知らず、乙女は好奇心の赴くまま、夜の先斗町を
歩いていく。
これはそんな2人の夜にまつわる物語。

(評 価)
・「四畳半神話大系」は別格ながらも、個人的には本作も評価
 前回レビューしましたが、そもそも「四畳半神話大系」は1クール使って、
 最初は「平行世界」を描いて同じような展開を繰り返しつつも、伏線を巧
 妙にバラマキながら、終盤でこれらを見事に回収していき、皆を「あっ」
 と言わせる「神作品」ですからね。
 それを踏まえ本作は「四畳半神話大系」を彷彿させる世界観を描きつつも、
 映画の尺の中で、キャッチコピー「こうして出逢ったのも、何かのご縁」
 をしっかり落とし込んでいたので、個人的にはかなり評価できる作品かな
 と思います。

・この「世界観」初見で理解できるの?
 ただ私は「四畳半神話大系」で、この手の作品に免疫があったから楽しめ
 ましたが、これ本当に何も知らない方が視聴されたら「ついていけるの?」
 というところに疑問を感じました。
 「四畳半神話大系」も正直最初は「??」って感じで、上述の通り「平行
 世界モノ」で3回ほど同じような展開を観て、それでようやく馴染んできて、
 この作品の良さや味が判ってきたって感じなので・・・
 個人的には先に「四畳半神話大系」で、この世界観を学習することをオス
 スメします。

・内容は奇天烈感が強い(上述の補足)
 この作品の格子はシンプルで
 ★黒髪の乙女に恋する先輩は始めは縁遠く、「ナカメ作戦」等ヘタレな状
  況から、いろいろな人との「ご縁」などが巡り巡って、先輩も勇気を出
  して行動し、本当の「ご縁」にたどり着く。
 という「純愛もの」なのですが、この「いろいろな人との「ご縁」が曲者
 で、この部分の厚みが凄いんですね。ここが「森見登美彦×湯浅政明」作
 品の真骨頂であり、雰囲気を例えるなら(四畳半でも書きましたが)
 「ベクトルの違う『西尾維新×シャフト』」みたいな?!
 ストーリー展開も奇天烈感が強く、通常の「ピュアラブストーリー」感覚
 で観てると面食らう感じですね。なのでちょっと耐性が必要かなっと。

・以下簡単なあらあらすじを書いておきます(章立ては原作から)
 ・先斗町での一夜の物語
  原作では京都の四季になぞられ、各季節毎の4編の物語として描かれてい
  るらしいのですが、本作では「一夜の物語」と改変されたようです。個人
  的にはこの演出は◎。
  「夜の帳が下りてから夜明けまでを、2人がどう過したのか。」
  → タイトル「夜は短し歩けよ乙女」にピッタリハマる感じが心地よい。

 ・第一章(春):夜は短し歩けよ乙女
   {netabare}「恥ずかしながら、このとき私は単身、魅惑の大人世界に乗り出したい
   と思いました。要するに先輩方に遠慮することなく、無手勝流にお酒が
   飲みたかったのです。」
  この黒髪の乙女、かなりの酒豪です(笑)
  このお酒の「ご縁」から様々な「ご縁」を紡いでいき・・・
  樋口君&羽貫さんの「四畳半神話大系メンバー」が話を先導していく演出
  がニクい。{/netabare}

 ・第二章(夏):深海魚たち 
  {netabare}「ここはまるで本の海。私は深海魚となって獲物を求めて回遊する所存」
  「下鴨納涼古本祭り」を舞台に、2人はどんな本と「ご縁」があるのか。
  特に先輩にとっては、彼女にまつわる「古い絵本」をゲットするという、
  重要な使命が・・・{/netabare}

 ・第三章(秋):ご都合主義者かく語りき 
  {netabare}「学園祭とは青春の押し売り、たたき売り、いや青春闇市なり」
  学園祭事務局は、神出鬼没な集団「韋駄天コタツ」とゲリラ演劇「偏屈王」
  に頭を悩ませていた。そして黒髪の乙女もゲリラ演劇騒動に巻き込まれ、
  それを知った先輩は・・・
  ゲリラ演劇→「ミュージカル」と「恋愛」が見せ場になっています。{/netabare}

 ・第四章(冬):魔風邪恋風邪
  {netabare}「君はどんどん進んでいくから、なかなか誰も追いつけない。なのに何度
   も通りかかるやつっておかしいと思わない?」
  これまでの喧騒が嘘のように、巷では「李白風邪」が大流行。一人元気な
  な「黒髪の乙女」はそれまでの「ご縁」に沿って、いろいろな人の元にお
  見舞いに訪れます。
  そして最後にお見舞いに向かった先は・・・{/netabare}

テーマの「ご縁」に沿って、様々な個性的なキャラが登場しては入れ替わって
いき、上述の通り四季のイベントも入ってくるので、物語の展開はかなり早い
です。そして
「最初『点』で出会っていた人たちは、実は『線』で繋がっていた」
という仕掛けは、テーマ「ご縁」にピッタリで思わず唸ってしまいます。
{netabare}最後に「お見舞い」という形で、キャッチコピー
「こうして出逢ったのも、何かのご縁」
を回収していくストーリー展開は本当に秀逸です。{/netabare}
問題はその見せ方が好みにあうかどうか・・・
でも、こんな作品も楽しめるようになると世界が広がるのは確かなので、まず
は「四畳半神話大系」から「森見登美彦×湯浅政明作品」の世界に足を踏み入
れてはいかがでしょう。
って「何の作品のレビューやねん!」って感じですが(笑)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

命短し 恋せよ 男子も。

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
原作組なので、チト辛めの評価です。

非常に不思議な映画。映画単独で内容を理解するのは難し、、、いや、ほぼ無理なんじゃないかと思います。

アニメーションとして本作を観たとき、他にはない独特の映像表現が観られますから、アニメ好きなら観ても損はないでしょう(第41回オタワ国際アニメーションフェスティバル長編部門グランプリ、第41回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞受賞)。

ただ、もし映画を観て、ちょっとでも興味をもった方は、是非、原作を読んでほしいとおもいます。

第20回山本周五郎賞受賞作品。第137回直木賞候補、2007年本屋大賞第2位。2017年2月時点で累計売上130万部を超えるベストセラーとなっている(Wiki参照)のは、伊達じゃないということが分かります。

映画がかなり原作改編しているので、ある意味、映画を観てても関係なく、原作を楽しめると思います。

個人的には、映画版は☆3.5。原作は☆5です。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
細かな点での、改編の文句は勿論あります。(李白がショボすぎるとか、実行委員長の女装ピックアップとか)言い出したらキリがないのですが、一番を挙げるなら、文化祭編。パンツ番長と紀子さんのエピソード改編は酷すぎる。

原作では、紀子さんは紀子さんで、象の尻を展示するというエキセントリックな方法で、パンツ番長を探しています。そんな紀子さんを手助けするのが、「黒髪の乙女」です。そして、同じような廻り合わせの中で、パンツ番長の願いを叶えようと奮闘するのが、「先輩」。本作は、語り手がコロコロ変わるのが特徴の小説で、「黒髪の乙女」と「先輩」が微妙に繋がりながら、絶妙にすれ違いながらストーリーが進んでいくのが楽しいのですが、この学園祭編は、まさに真骨頂という感じ。最終的に、パンツ番長の願いを叶えるために必死になる先輩を見て、初めて「恋」の兆しを感じる「黒髪の乙女」。もの凄く大事なところなのに、映画では、「先輩」が「パンツ番長の恋より、自らの願いを優先している」ように見え、なぜあれで「黒髪の乙女」が惚れるかが謎です(抱き締められたからって、そんなバカな。確かに、原作でもそうだけど、抱き締めるまでの過程が違いすぎるでしょ)。

とまあ、予定より長く書いてしまいましたが(笑)、実は、そんなのは些事です。

一番大事なことは、監督が、この原作の「一番の旨味」を勘違いしていること。

本映画の独特の映像表現は、原作者「森見登美彦」さんの独特の文体を表現したものでしょう。夢と現実の境目が曖昧で、どこか酒に酔っているような、自分に酔っているような、古めかしくも新しい、軽妙な文体。いわば、「森見節」を表現するものとして、この映像表現は、非常に素晴らしい。その点に関しては、何の文句もない。

でも、本作に限って言えば、作品の一番の旨味(魅力)は、「キャラクターの良さ」なんですよ。

(奇しくも、入賞歴引用するためにWikiを開いたら載っていたけど)山本周五郎賞の選考委員だった重松清は、同賞の授賞理由として著者が黒髪の乙女の「一人称の「天然」を描ききった」ことを理由に挙げている。

とあるように(流石、重松さん♪)、とにもかくにも、黒髪の乙女の魅力なんです。

原作の彼女は、もっとつかみどころがなくて、可憐で、軽やかで、芯が強くて。天然ですけどバカじゃない。いや、高いレベルのバカではあるんですが、とにかくもっと、可愛いんです。

変態親父におっぱいを触られても、友達パンチ1発で終わらせ、鯉のリュックをワクワクして背負い、ご飯主義者とパン食連合の討論会で、「ビスコを食べれば良いのです!」と宣言し、りんご飴をチロチロ食べながら夜の町をトテトテ歩くような、不思議な可愛さなのです。

勿論、対となる先輩も、不器用ながら一途で、素敵な人です。

もし、この原作を映像化するなら、森見さんの文体の不思議さを表現するよりも、ヒロインの魅力をちゃんと表現し、主人公との恋愛を丁寧に描写した方が良かったとおもいます。スタート地点を間違え、ずっとボタンをかけ違え続けた映画化に感じました。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

69.5 9 純情で笑いなアニメランキング9位
みだらな青ちゃんは勉強ができない(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (304)
1301人が棚に入れました
名前の由来は――官能小説家の父に悩まされる女子高生・青ちゃんは、念願の一人暮らしを実現させるため、難関大学合格を目指して猛勉強中。「青春?男女交際?そんなの知るかッ!」……だけどそんな青ちゃんに、クラスの人気者で「リア充王」の木嶋がまさかの愛の告白。空気を読まない木嶋のアプローチに、勉強そっちのけで青ちゃんのエロ妄想が暴走する!

声優・キャラクター
和氣あず未、寺島惇太、津田健次郎、木村珠莉、近藤隆、白井悠介、深町寿成

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

青ちゃんは妄想のせいで勉強どころじゃない

タイトルがいかがわしくて最初は避けてたんだけど、
評判を耳にするうちに気になって視聴。

内容は予想していたよりも、かなり健全な思春期ものでした。笑
もどかしい男女の関係がこそばゆい!

原作者が女性なので、
女性目線で「わかる!」と共感できるシーンもあって、
男女関係なく楽しめる作品だと思います^^

ショートアニメなので、1話が12分ほど。
全12話です。


● ストーリー
高校生の堀江青(ほりえ あお)は、
官能小説家の父親から離れて暮らすため、

地方の国立大学に進学することを目標に、
青春のすべてを犠牲にして勉強に励んでいた。

そんな中、クラスメイトの木嶋拓海(きじま たくみ)だけは、
青に好意を寄せ、積極的に話しかけていた。

しかし、青は父の小説の影響から「男は野獣」だと思い込み、
勉強の邪魔にもなると、拓海のことを迷惑に思っていた。


父親の影響から中途半端に
マニアックなエロ知識があるせいで、

「男はセックスのことしか考えていない」
=「自分に好意があるなら、そういう目で見られている」

という妄想に
激しく振り回される青ちゃん。

木嶋くんはいたって普通な反応してるのに、
行き過ぎた妄想で反応してしまうw

いい雰囲気になると「おかされちゃう~」と覚悟するけど、
結局そうはならず、青ちゃんだけが暴走していたというのがお決まりパターンw

そのすれ違ったやり取りや勘違いネタが笑えます。
結局おかされたい青ちゃんなのですw

ガツガツしているのが女子の青ちゃんで、
男子の木嶋くんは終始爽やかでいい子だというのが、
この作品の品位を下げていない大きなポイント。

青ちゃんも、性的妄想はしちゃうけど、
壁ドンされて怖いと泣いちゃうほど純情です。

個人的に下ネタ系作品は苦手ですが、
この作品は女目線であるからなのか、嫌悪感もありませんでした。

むしろ青ちゃんと一緒に木嶋くんに(*´Д`)ハァハァしてましたw
一途で優しい木嶋くんはいい男だよ~。


≪ 「あーもう、なんで襲ってこないのよ!」 ≫

襲われることを警戒しながらも、
木嶋くんがそんな素振りを見せないともやもやしちゃう青ちゃんw

でもこれは青ちゃんだけに限らず、
女性の気持ちとしてはあるあるだと思うんですよね。

もちろん、青ちゃんほど極端な妄想はしないにしてもw

積極的な男性が、なんだかんだ女性は好きですから。
ただし、相手によるというのは、注意が必要なところですけど。笑
(見た目とかじゃなくて、関係性ね。)

一歩間違えれば犯罪者級に悪く言われるわけで、
男性からしたら積極的になりたくても難しいよなというのもわかりますw

さらに注意が必要なのは、
積極的な男性が好きだと言いつつ、

こちらの警戒が的中した場合は「ほらやっぱり危ないやつだ!」と、
より警戒を強めてしまうことw

たぶん青ちゃんも、木嶋くんが何もしないからもやもやして、
彼のことが気になって仕方がなくなっていくのですが、

これがね、木嶋くんが早い段階で野獣化して青ちゃんを襲っていたとしたら、
青ちゃんは木嶋くんのことを好きにならなかったでしょう。

うーん、男女の駆け引きって、難しい。笑


● キャラクター
青ちゃんと木嶋くんの関係も気になりながら、
周りのキャラも個性的♪

特に青ちゃんのお父さん(cv.津田健次郎)のキャラが強烈w

これは津田さんの演技がお見事すぎるww
声色の使い分けが面白すぎましたww

娘のことを大事に思っているのも伝わってきて、
いい父親でもあると思いました。エロに絡めなければ。笑

青ちゃんの名前の由来…ひどすぎるでしょw
娘につける名前じゃない…。笑


● 音楽
【 OP「WONDERFUL WONDER」/ エドガー・サリヴァン 】

ほどよくノリよく、好きな曲です♪

曲に合わせる映像もめまぐるしく切り替わっていて、
豪華ですねw

本編では見せない鬼畜木嶋くんの表情が印象的ですw


【 ED「恋はミラクル」/ スピラ・スピカ 】

この曲は最初に聴いた時から好きですね♪

ハニワっぽくて好みです^^

恋する気持ちがぎゅっと詰め込まれていて、
キラキラまぶしい曲です。


● まとめ
胸キュンなショートアニメで満足です♪

時間もショートでちょうどよい感じでした。

肩透かしが多い木嶋くんが、
ところどころ積極的になるというギャップにも満足じゃ♪(/ω\)

性的妄想だらけの青ちゃんだけど、
純情でウブな男女の恋愛、よかったです^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 25

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

妄想が…暴走するっ!

この作品の原作は未読です。
まぁ、タイトルを額面通りに受け止めて概ね問題無い作品だと思います。


名前の由来は…
官能小説家の父に悩まされる女子高生・青ちゃんは、念願の一人暮らしを実現させるため
難関大学合格を目指して猛勉強中。

「青春? 男女交際? そんなの知るかッ!」

…だけどそんな青ちゃんに、クラスの人気者で「リア充王」の木嶋が
まさかの愛の告白。

空気を読まない木嶋のアプローチに、勉強そっちのけで青ちゃんの
エロ妄想が暴走する!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

確かに青ちゃんの名前の由来を聞くと可哀想になります。
青って色んな言葉と繋がるのに、どうしてその言葉と繋げるの…?
と思わずツッコミを入れたくなる…そんな由来です。

そんな青ちゃんは、真面目な性格で常に勉強に勤しんでいる美少女なんですが、ある意味父親の影響を強く受けている女の子なんです。

父親は超有名な官能小説家で、そのため青ちゃんはHな知識だけは豊富で、オトコと恋愛に嫌悪感を抱いているとのことですが、それだけじゃありませんよね。

例えば、子供が父親の職業に興味を持ち高いスキルを身に付けるか…と問われると答えはNoです。
どこに勤めているか…は知っていると思いますが、どんな仕事をしているのか、知らない子供が殆どなのではないでしょうか。

特に高校生の頃ならなおのこと…父親は家族のためにお金を稼ぐ道具か何かくらいにしか思われていないことでしょう。
「親にならなきゃ親の気持ちは分からない」とはよくいったモノです。

ですが、青ちゃんは父親の職業柄知識が豊富というのなら、それは遺伝的要素が強いか、或いは好奇心が旺盛だからにほかなりません。
でも、そういうのをひっくるめて恥ずかしいお年頃なんでしょうから、青ちゃんの反応も仕方無いんでしょうけれど。

ですが、ぶっ飛んでいるのは青ちゃんの妄想だけ…というオチが付くのがこの作品が少年誌である所以。
青ちゃんは妄想家としても高いスキルをお持ちのようで、木嶋との妄想の暴走するレベル差が天地ほど隔たりがあるんです。
だから青ちゃんの暴走を除くと、この作品は「普通に人を好きになることを知る作品」なんだと思います。

しかし、物語のラスト…テストの結果が返されていまいたが、青ちゃん一体どこまで勉強できなかったのとツッコミたくなりましたよ。
これで念願の大学に進学できなければ本末転倒だと言うのに…
手を変え品を変え恋愛をゲーム感覚で楽しむのは如何なモノかと思いますが、まるっきり恋愛慣れしていないのも問題なんですね。
青ちゃんが典型的な事例だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思いまうs。

オープニングテーマは、エドガー・サリヴァンさんの「WONDERFUL WONDER」
エンディングテーマは、スピラ・スピカさんの「恋はミラクル」

本編を完走してwikiをチラ見したところ、原作は全8巻で完結しており、現在は「淫らな青ちゃんは勉強ができない オトナ編」として連載が続いているんだそうです。
完結している作品であるにも関わらず、アニメが完結しないのは何故なんでしょうね。
この作品も円盤の売れ行きによって続編が決まるパターンなんでしょうか。
続編が制作されるなら是非視聴したいと思います。
青ちゃんが本懐を遂げられるよう陰ながら祈っています。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「$10」by林田健司

<2019/7/6 初投稿>
最終話まで観終えました。
コメディ重視でラブ薄めのラブコメを最後まで貫いてましたね。

一連のシモネタが受け付けられるかどうかで評価真っ二つな気はします。
個人的にはシモネタも好みの範疇でしたし、
青ちゃんの独りよがりな妄想もクスッと笑えましたし、
八宝菜のつんちょは凄かったし。
満足しました。

あと、OP曲が割と好き。

<2019/6/17追記>
11話観ました。
今週のパワーワード
「ツルツルパンツ」
「腹を満たして、その後S◯Xだ!」

青ちゃんはもうあれだな。
煩悩全開の17歳男子並みに頭がアレですね。

<2019/5/11 追記>
6話まで観ました。

ラブコメですけどウェイトはコメ95%くらいな感じ。
ラブはコメディを引き立たせるスパイス、塩コショウみたいなもんですね。
なので真面目に見るとつまんないと思います。

「呼び捨てはS◯Xの始まりだゾ」
そんな格言聞いたことねえ 笑

<2019/4/27 初投稿>
原作未読。
見始めなので評価はデフォルトの3.0です。

この作品、人を選びますね。
最初のシーン、ヒロインの一言でツボれた人は楽しめると思います 笑。
私はツボりました( ・∇・)

主人公「青」は高校生の女の子。
真面目で人を寄せつけない頑なな態度の裏にやらしい妄想がいっぱい。
というヒロイン。

も少し正確に言うと
「こんなやらしいことをされてしまったらどうしよう、逃げなきゃ!ドキドキ!」
というおめでたい妄想でいっぱいな人です。
もしかしてダクネスの親戚か?

1話見て作者が女性だとすぐにわかりました。
だって男の作者だったら、女子高生に昭和の臭い漂うオヤジ系シモネタを妄想させるとかこっぱずかしくてできないでしょ 笑

女性の漫画家が描く自虐系ラブコメの一種だと思います。
例によってヒロインの相手は女性の理想が詰まったような男の子だし。

ところで思春期の頃って異性に対して身勝手な幻想、妄想を抱きがちですよね。
男子は「女の子はみな清純」とか漠然と思ってたり。
女子は女子で「男子はすけべ」
「でも◯◯くんはカッコいいからやらしいこと考えたりするはずない」とかとか

思い返すと恥ずかしいですねー。

そんな妄想がアホのように肥大した女の子のラブコメに興味がある、と言う方向けかな。
この調子でいけば結構面白くなりそう。


そうそう。
八宝斎みたいなのでてきてシモネタの昭和臭に拍車をかけてます。
声はイケメンぶりと舞台俳優でも活躍する演技力の高さに定評のある"つんちょ"。
ACCAのニノとかGANGSTA.のニコ演った方です。
ホント、この人なんでもできるな。
声の演技もまんま八宝斎で 笑

タイトルは林田健司さんの名曲です。

<2020/6/24 補足>
なんで林田健二さんの名曲「$10」かというと歌詞が
「Oh! lady! A-1 dollar B-2 dollars 淫ら No,non non・・・」とありまして
淫らかなー?とか思って。
そんな感じです。
ごめんなさい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 48

70.2 10 純情で笑いなアニメランキング10位
スクールランブル(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (448)
2876人が棚に入れました
塚本天満(つかもと てんま)は一途でシャイ、そしてちょっとお茶目な16歳の高校2年生。多くの女の子がそうであるように、彼女も恋をしていた。
でも、大好きな人・同級生の烏丸大路(からすま おおじ)にキモチを伝えられないでいる。しかし、烏丸があと1年で転校してしまうことが判明!!
それでも、妹の八雲(やくも)や友人たちの協力を受けながら、告白しようと看護婦に変装したり、矢文を放ってみたり…。
そんな天満に恋をしているのは、播磨拳児(はりま けんじ)高校2年(ちなみに不良)。これまた、キモチがまったく伝わらず、一人落ち込む毎日…。
そのうえ天満&烏丸のランチ現場を目撃!哀れ播磨は登校拒否&放浪の旅に出てしまうのだった…。

声優・キャラクター
小清水亜美、能登麻美子、堀江由衣、生天目仁美、清水香里、南里侑香、福井裕佳梨、小西遼生、高橋広樹、川田紳司、藤原啓治

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

君は天然?君は奇人?なんで好きな気持ちが届かないの~!?

お勧めしてもらったので
観てみることにしたラブコメ作品♪

ラブよりもコメディな要素の方が強いです。

楽しいのだけど、中だるみもあるので、
連続で観るにはちょっと辛かったかなー。

手軽に楽しむには
ちょうどよい作品でした♪

1期は全26話です。


● ストーリー
超天然な女の子・塚本天満(つかもと てんま)は
同級生の烏丸大路(からすま おおじ)に片思い中。

一方、学校一の不良・播磨拳児(はりま けんじ)は
同級生の塚本天満に片思い中。

二人の想いは、相手に届くのか?


烏丸くんのことが好きな天満。
だけどその情熱はミステリアスな烏丸くんには空回り…。

天満のことが好きな播磨。
だけどその情熱は天然で鈍感な天満には届かない…。

この作品は、天満と播磨のW主人公です。
どちら側の目線で見るかで、味が変わるのがいい♪

初めは天満目線を楽しみたいと思っていたけれど、
播磨目線の話の方が多かったですね。

播磨目線の方が話を広げやすかったようです。
作中でどんだけいじられ倒されていたか、播磨くんw

天満には思いが通じる気配がないし、
周りからはいろいろと誤解を受けるし、
なんかもう可愛そうでしたw


話が進むにつれておもしろさは安定してくるので、
安心して観られるラブコメでした。

キャラも個性豊かで、
どんどん増えていきます♪


● キャラクター
天満は元気いっぱい、だけど超天然な女の子。

そんな天満の好きな相手・烏丸くんは、
つかみどころがなく、宇宙人レベルでミステリアスな男の子。

そんな奇人な烏丸くんを
一途な気持ちで好きになる天理がおもしろ可愛い♪

烏丸くんのことで嬉しい時にピコピコと反応する
天満の髪の毛が可愛い♪


おかしな二人を見ていると
学校一不良な播磨くんがとても普通でまともな男の子に見えるw

天満のことしか見えていないのに、
肝心の天満には全く気持ちが通じず、

挫折を繰り返すかわいそうな男の子ですw


私のお気に入りは、
天満の妹の八雲(やくも)でした♪

天満とは違ってしっかり者、
美人で優しい彼女に多くの男の子が魅了されるのも無理ありません♪

八雲に夢中な花井君も、
暑苦しいけれど私は好きでしたよ♪

同級生を中心にキャラが次々と増えていくにつれて、
中身も濃いものになっていった気がします^^


● 音楽
【 OP「スクランブル」/ 堀江由衣 with UNSCANDAL 】

堀江由衣さんは、作中では沢近愛理(さわちか えり)という、
天満の親友の一人を演じられています。

が、歌詞も曲も歌声も、
完全に天満なイメージの曲です。

「グルグル回る~♪」という歌詞が頭に残り、
印象に残りやすい曲です。

結構好きでした♪


【 ED「オンナのコ♡オトコのコ」/ 小倉優子 】

なんだかよく聴いたことのある曲だったけど、
まさかこのアニメのED曲だったとは!

この作品には合っていると思いますが、
あまり好みの曲ではなかったな~^^;


他にも挿入歌や特別EDが
何曲かありましたが、

もう一度聴きたいと思う曲は
特にありませんでした。


● まとめ
ラストは無理に恋愛話を入れ込んだような印象がもったいなかったけれど、
全体的には面白かったです♪

天然、不良、奇人、エスパー、バカ、お嬢様…
とキャラは豊富で個性豊かなのがよかったです♪

天満と播磨がラブラブになるのも、
意外とありな展開かな、と期待してみたり。

烏丸くんは奇人すぎて扱いが逆に難しくて、
ネタももう尽きてしまったのでは、という心配ww

2期ではどう展開するのかな。
はたして、烏丸くんの出番はあるのか。笑
機会があればいつか見てみようと思います♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 24

maruo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

思い込みと勘違いでどこまでも突っ走れ! B+

原作未読

コメディー色の方が強めの学園ラブコメ。サービスシーン一切なし、キャラ萌えもほぼなしと、お子様でも、余分なものを嫌う大人でも、安心して見ることができる作品です。毒を抜くと概してつまらなくなりがちですが、意外にそんなこともありませんでした。

コメディー色強めといっても、ラブの要素が希薄という訳でもありません。むしろ、描き間違えたらドロドロの恋愛作品になるかもしれないくらい、いろいろと絡み合っています。ただ、その殆どが(いや、全てが)、非常に純粋な思いではあるのですが、強い勘違いと思い込みによって、あらぬ方向に展開していってしまうのです。

「何故そうなるっ!?」と何度突っ込みたくなるシーンがあることでしょうか。しかし、そのうちそれが当たり前になってきます。脱線しながらも走り続ける暴走機関車のごとく、誰にも止めることはできません。そんな恋模様(さっき「濃い模様」と誤変換されましたが、こっちの方が適当かもしれません)が繰り広げられます。

登場人物は、基本的にはわかり易いキャラばかりだと思うのですが、一人だけつかみどころのない人物がいます。それはメインヒロインが好きになっている烏丸という男子です。表情ナシ、無感情、行動様式不明・・・この男のどこに惚れれば良いのかさっぱり分かりません(これに関しては女性の意見を聞きてみたいです)。

しかし、男性側の主人公は別の人物です。そいつは、お約束どおりメインヒロインに恋をしていて、しかも、分かり易いくらいの見た目不良キャラなのに、実は案外イイ奴な播磨という男子です。物語が進めば進むほど、こいつの奇才っぷりが発揮されてきます。

そうすると、おそらく、どんな奴を登場させても播磨の方に人気が出るだろうから、恋敵としては成り立ちづらくなってしまう。だから、メインヒロインの恋の相手を、烏丸のようなキャラにしたのではないかと考えてみました。魅力がない男子が恋敵ですから、どんな魅力のあるキャラを出しても無駄な訳です。うーん、そんな手法があったんですね~、とついつい関心してしまいましたが、実際のところはどうか分かりません。

この作品で描かれている恋模様は、勿論コメディーですから、笑いの種ではあるのですが、案外、自分が渦中にあるときには似たようなものかもしれません。恋は思案の外、恋は盲目、恋は曲者・・・色々な言葉が示しているように、恋に狂った人って、後から思い出すと顔から火が出る程恥ずかしい行動をしてしまうものです。

そうした誰もが思い当たるようなことを濃縮ジュースにしたのが本作品です。時々、「あり得ん!」というものも混じっていますが、ぐっと飲み干してみてください。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 25

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ぐるぐるまわ~る!ぐるぐるまわ~る!

率直な感想を言うと単純におもしろい!この一言に尽きます。
この作品は2002年から週刊少年マガジンで連載されていて、その当時読んでいたのですが、
まさかアニメがここまでおもしろいとは思いもよりませんでした。
ジャンルは勘違い(ラブ)コメディです(全26話)。
ラブの要素も大いにありますが、もう勘違いコメディと言ってもいい気がしますw
まぁ、でもアンジャッシュのコントの恋愛版というのが分かりやすい例えですかね。

序盤は播磨拳児→塚本天満→烏丸大路が話のメインですが、
ぶっちゃけ烏丸はいらない子ですw

アホ毛がピコピコ揺れる超鈍感な天然おバカの塚本天満と
グラサンにヒゲと一昔前の不良を彷彿とさせる出で立ちながらも
漢気溢れる愛すべき大バカ野郎、播磨拳児の
勘違いから始まるおバカな(ラブ)コメディを中心に語が展開されますが、
これだけではちょっと単調でした。

とは言え、特に漢気溢れる播磨拳児のキャラは最後まで本作を牽引する程魅力的で
どこまでも一途で曲がったことが大嫌い、
バカ野郎ながらも常に全力投球という単純に応援したくなるキャラですw

徐々に天満の妹の塚本八雲、クラスメイトの沢近愛理、周防美琴等
男性キャラでも花井、今鳥といった人気キャラが続々登場し、
それぞれのキャラが確立され物語をどんどん盛り上げていきます。

終盤にもどんどん新キャラは投入されますが、
そうなるとどうしてもとっ散らかってしまうので、
個人的には中盤辺りのバランスが好きでした。

人気キャラ中心の話が増えてきますので、
序盤に比べると塚本天満の出番も少なくなってきますw
烏丸大路に至っては言わずもがなですw
原作連載時にどのような編集会議がなされていたのか
なんてことも容易に想像できますw

舞台がマグロ漁船なんて回もあり、
学園モノという枠組みでは収まりがつかないくらい非常に自由で、
そしてパワフルなのが本作の特徴でしょう。
その中心にいるのがやはり播磨拳児です。

2004年とちょっと古い作品ですが、
今観ても十分おもしろいです。
なんなら今のギャグアニメよりもおもしろいと言ってもいいくらいです。
自信を持ってお勧めできます。

(おまけ)
小倉優子さんが歌う本作のEDを初めて聴いた時は
なんじゃこの超絶劣化版電波系ピチカート・ファイヴは。。。と思いましたが、
(作詞・作曲・編曲は小西康陽さんが担当されています)
聴き続けているうちに癖になってきましたw
さすが元コリン星人w いや、この場合慣れとは恐ろしいと言うべきかw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 38

84.5 11 純情で笑いなアニメランキング11位
瀬戸の花嫁(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (2403)
13748人が棚に入れました
ごく平凡な中学生、満潮永澄の平穏な毎日は、とある夏の出来事を境に、音を立てて崩れ去っていった。帰省していた瀬戸内のビーチで溺れてしまった永澄を助けたのは、なんと人魚の女の子、瀬戸燦!しかも、人魚の世界は、「渡世の仁義」を重んじる仁侠の世界だった上、人間に姿を見られれば、その人間か自分のどちらかが死ななければならないという掟が存在した。最後に残された回避手段は、「人魚の正体を知った人間が人魚の身内となる」という方法のみ!
「どちらかが死ぬか、人魚の身内となるか」そんな究極の選択を迫られた永澄が出した結論は燦との結婚だった!永澄と燦の2人を中心に、人間、人魚さまざまなキャラクターたちが騒動を巻き起こすドタバタギャグ&ラブコメディ。

声優・キャラクター
桃井はるこ、水島大宙、野川さくら、三宅健太、鍋井まき子、村瀬克輝、桑谷夏子、子安武人、伊丸岡篤、並木のり子、松島栄利子、森永理科、力丸乃りこ、矢部雅史、小野大輔、山﨑バニラ

TimuTimu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「人魚」と書いて「にんきょう」と

読ませます。

1年ぶりに自分のレビュー読んでてなんか変えたくなったので変えます。まあ一番好きな作品だし、僕の出身が香川県の瀬戸内海にあって親近感湧くし、それであって面白いからちょこっと多めに書いてやろうと思っただけです。
一生懸命書きましたが、ボキャ貧なので許してください。

物語は人魚の姿のヒロインを見てしまった主人公はなんかヤバい掟の関係上、結婚することになり、前途多難な人生を歩み、最終的に人間をやめちゃったお話です。

■ジャンル、物語としての感想
 ジャンルはハートフルラブコメバトル人魚アニメ、まあ言わばJUMP系統のジャンルをギャグで捻じ伏せたようなアニメ。話の進め方は〇魂のようにギャグとシリアスを合わせたような展開に近いですが、言うほど暗さや重さという意味でのシリアス要素があるわけでもなく、話数で比較してもギャグ:シリアス=8:2的な感じで仕上がってます。まあこの緩急の良さが僕が楽しんで一番視聴し続けられる理由かも。
 この作品なんでもありのごった煮アニメなんですが、一番面白いのはやはりこの作品の本筋であろうギャグが面白い。人魚ギャグ、ヤ〇ザギャグ、ホ〇ギャグ、超人ギャグ、ギャルゲーギャグ、謙虚さや恥じらいを見せない堂々としたパロディ...etcネタの引き出しが多すぎるギャグが武器と言っても過言ではないですね(ってか逆に引き出しの少ないギャグ漫画はつまらn・・・)。視聴者を置いてけぼりにさせすぎず、かといって身近なものにさせすぎず、と言ったケとハレの絶妙なバランスはフルメタに似ていて、とても好きです。突然ボソッと出るギャグより、オチをしっかりと用意して、それを視聴者の斜め上の結果を出してくるギャグが面白いのもこの作品の強みだと思います。

■声優の感想
 主人公の声優は当時まだそんなに人気が無かった頃の大宙さんだけど、脇役の声優は当時では滅茶苦茶豪華でした。下積みと言っちゃ前作のアニメに失礼だが、大宙さんの演技は多方面なギャグを飛ばしてくるこの作品をカバーできる力があります。政さんや瀬戸さんの母なんて、声優さんの経験あんまりないのに、演技上手いし、滅茶苦茶キャラとマッチしてるところもあって、違和感がありません。他の声優さんたちもベテランの方が結構いるので、安定して笑ったり感動したりできます(普通に芝居するにも、ギャグを芝居するにも、声優さんの力量次第なところもあるから、結構重要なキーパーソンだったりするため)。

■キャラの感想
 これは一人一人に対して感想を書きますと言いたいところだけど、一人ひとり書いてたらキリがないので何人かの感想書きます。
・満潮永澄:ハーレムアニメの主人公特有のナヨナヨした容姿だが、性格は男前+パッション(なところもチョコチョコある)というギャップのある主人公は結構好き。弄られ役担当で度々人間として扱われないギャグが面白い。
・満潮家:息子を生ゴミのように扱うのが面白い。
・瀬戸燦:メインヒロイン。THE任侠。こういう子がいたらなあと思うことがしばしばあった。ヒロイン中ボケとツッコミ両方できるガチ両刀系ヒロイン。
・瀬戸家:親ばか馬鹿オヤジやサイコ鮫や下衆な貝殻や魚3兄弟、常識人風ヤクザとキチ〇イオールスターズな家族。肩書は悪そうだが内容見れば爆笑物です。
・江戸前留奈:サブヒロイン。嫌いでもないけど正直あまり好きじゃない。
・江戸前家:open your mind.
・不知火明乃:サブヒロイン。そのガードがお固く、素直になれない性格(俗に言うツンデレ)に、心底心を打たれていた時期も私にもありました。
・銭形巡:僕にも社会♂のルール教えてください。
・三河海:金に物を言わせたり、とんでもない勘違いで日本中に生き恥を晒す男だが、燦ちゃんをずっと一途なところは結構好き。
・猿飛秀吉:永澄の悪友。憎めない存在。クラスに一人や二人はいるね。
・委員長:名前が思い出せない。

■作画の感想
 常時安定しているのに、ギャグシーンではいきなりヌルヌル動かしてみたり、逆に小学生低学年が描いたかのようなチープな作画(演出としての作画であり、作画崩壊というわけではない)にしてみたりなど、幅広く、緩急のあるアニメーションになっています。
 漫画版もある意味めちゃくちゃ変わりましたしね・・・w
■音楽の感想
 この作品のOP「Romantic summer 」はベンチャーズも驚きの顔を隠せないようなメロディで突っ切るのかと思えば、ED「明日への光」は中学高校の卒業式で流れてもおかしくないお涙頂戴な歌で余韻に浸らせてくれます。それだけに留まらず、キャッチ―なメロディで頭から離れないED2「Dan Dan Dan」やOVA OP1「絶対乙女」やova op2「天使爛漫 Love power」などもあれば、他にもキタリエが熱い歌歌ったり、モモーイがテクノったり歌のジャンルも何でもあり!なところがさすがです。

■最後に
 「この作品は何でもあり」という印象を受けているかもしれませんが、物語やギャグの起承転結が丁寧なので、スッキリしています。フルメタのようなギャグが好きな人には是非見てほしい作品です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ハイテンションなドタバタ、上質ラブコメディ

[文量→大盛り・内容→考察系]

「すもももももも 地上最強の嫁」「うる星やつら」が好きな方は合うかもしれません♪

原作読破済み。これは、アニメが原作を超えている印象♪

【総括】
ラブもコメも高いレベルで両立しています。

コメの部分は、関東芸人さんのようなオシャレな笑いではなく、関西芸人さんのようなコテコテな笑いで積極的に攻めてきます(笑) 主人公のツッコミも負けていません。

ラブの部分は、ダブルヒロインの基本(回ごとにヒロインの好感度が一進一退)をおさえつつ、ポイントでは純愛を貫いていて、かなり萌え度は高いです。

アニメをあまりたくさん観ていない方には特に、導入として観てほしいアニメですね♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了】
{netabare}
登場人物はいずれも鯉、いや、濃い方ばりです(笑)

個人的に一番印象に残っているのは、ルナパパ(シュワちゃん)とエラ呼吸三兄弟(顔面魚やんw)。このアニメを象徴するような無茶苦茶なキャラです(笑)

本当に見所の多いアニメで、上記のダブルヒロイン以外でも沢山の見所が。例えば、燦の天然っぷりや、人間社会に微妙に溶け込んでいないところの萌え。そんな中、次第に深まっていく女の友情。瀬戸内組の、特にシャーク藤代さんや巻と永澄の命がけの勝負w 政の男気や永澄とのBL展開w 豪三郎の極度の親バカっぷり。明乃の隙のある可愛さ。三河海のやられっぷり(笑) 他にも書けばキリがないです。その中でも個人的に好きだったのは、燦と巡の絡み。任侠である燦が、お巡りさんや猫を怖がっている姿は可愛かったです♪

と、これを観ても分かるよう、「色んなキャラが、色んなキャラと繋がっている」のが、本作の優れた点のひとつです。

ドタバタ系の学園コメディでは、毎話、毎シリーズごとにトラブルメーカーが必要になり、サブキャラが増えていく傾向にありますが、そのサブキャラを使い捨てにせず、(登場回数や濃度の減少はあれど)極力生かしていこうという姿勢に、制作陣(特に原作者)の「愛」を感じます。こういう(サブキャラを大切にする)作品って、名作になり得ますよね。例えば「ハヤテのごとく」や「スクールランブル」にも似た傾向が見られ、やはりどちらも優秀な作品かと思います。

また、本筋である、永澄と燦の恋愛に関しても、「二人がしっかり成長し、歩み寄っている」のが好印象です。

「うる星やつら」から連なる「押し掛け女房モノ」の良さは、1話目からメインヒロインが確定し、色々浮気をしたりハーレム要素(その都度見せるメインヒロインの嫉妬)はありながらも、結局は本妻に落ち着くだろうという安心感にあると思います(諸星あたる なんか、正にそう)。

しかし、一方で、ある意味ゴール地点から第1話が始まるため、ワクワク感やドキドキ感を演出しにくい部分があります。

ここで生きてくるのが、燦の「任侠」という設定。燦が永澄との結婚を決めたのは、「人助けの延長線上にある、任侠としての筋を通すという責任感」がきっかけ。「責任感」だから、婚約はするものの、永澄との恋愛感情がそこまで強くなく、作品を通して徐々に深まる真の恋愛感情を描くことに成功しました。また、押し掛け女房のきっかけが、(よくありがちな)「宿命」のように、「ヒロインが初めは嫌々だった」のではなく、(すもものように)「子作り」という(ある意味)「打算」に起因したものではないことも、本作の爽やかさを支えていると思います(まあ、任侠が爽やかというのも変ですがw)。

一方永澄も、最初はハーレム主人公らしいヘタレで、燦に対しても「命を救ってくれた恩」が優先していましたが、徐々に燦の人間性(人魚性?w)に惹かれ、燦に見合う「侠」になるため、男気を磨いていく過程が描かれていました。ラストのアニオリ展開(バトルモノ)は、(少々力業でしたが)胸熱でした。

このように、「人間界に順応していく、燦」「男気を磨いていく、永澄」「次第に本物に変わっていく、夫婦の間柄」と、キチッと成長を描けていたのは、実に王道でした。

このアニメ、「ギャグが合わない」以外は、きっと楽しめる作りになっています。これほど詰め込んだのにバランスを失わなかった制作陣に、拍手!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20

ヒロウミ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

2クールも必要ない!ラブ抜きラブコメ(進展無し)はダレトク作品?

【あにこれランキングTOP300マラソンキャンペーン】
コメディネタの薄さを演者と丁寧な絵でカバー!でも設定活かさずラブコメ活かさず何も活きず2クール!!!
これはネタなのか?


いやー、長すぎ。本当に長すぎ。
物語はほぼ1話簡潔型のギャグコメディ系作品。本来主軸となるべき恋物語の要素は最後の最後までペラッペラでギャグにハマらなければラジオにすらならない作品。
4話ぐらいから17話まですんごい退屈でしたね。長いスパンのものなのにキャラクターの掘り下げも浅く人魚の設定もあって無いような味気無さ。5話ぐらいからTVで流しながらスマホでYouTubeで色々な動画を漁る始末。最終2話も「だろうねー」な展開で特に語るほどのものもない。


絵は丁寧に描かれており終始安定した作画なのだがそれだけ。
声優さんの熱演や声芸は力の入ったもので良かった。特にキタエリ良いやん!でもそれだけ。うん、それだけな作品。
ギャグが寒い。ノリ的には「バカテス」みたいな感じで若年層向けなテンポやネタがまぁ引っ掛かりなさ過ぎてビックリするレベル。視聴しながら虚しくなりましたね。



って事で最近アニメも不作で暇なんです。そんな中、動画コンテンツのトップをひた走るYouTube。売れなくなった芸能人もYouTubeへの転向をし始め今ではお金の臭いに敏感な怪しい大人に溢れています。
更には3DのキャラクターをVRゴーグルやモーションキャプチャーを使用し操作しながら配信するバーチャルYouTuber(以降VTuber)がゴロゴロ溢れています。演者のビジュアル要素が必要なく匿名性を保てるのと生身の人間のもつ「生々しさ」が緩和される傾向が強くこれからも増えるだろう。
そこで最近よく見るVTuberを少しご紹介します。

【キズナアイ】
VTuberの始祖とも言われておりムーブメントのパイオニア。番組登録者数は日本のTOPYouTuberにも肩を並べるがゲーム下手、歌下手、ネタ小並みで面白味に欠けており動画の中味に見応えがなく再生数はすこぶる低い。中の人が声優の割りに声の表情がない(下手)。始祖という以外何も無い。

【輝夜月(カグヤルナ)】
首締めハム太郎の異名を持つ声芸系YouTuber。多彩な声色を持ちネタは豊富で良編集も相まって面白い。短めな動画も多く気軽に見易いが最近調子に乗り始めて動画投稿頻度が下がる。

【ミライアカリ】
オタク用語、下ネタ大好きライトビ◯チ風VTuber。声による演技はそれなりで編集で上手く隠れているがライブ配信では嘘臭さが光る。歌が上手いが動画は当たり外れが大きくある。少し食傷気味感は否めない。

【ヨメミ】
「エイレーン」というゆっくり系YouTuberの正統派後継者。FPS系ゲームが得意で本人の語彙力の無さも相まってアホカワスカッシュみたいな感じ。VTuberなのに「やってみた」系動画も多く、下手な事言わないように頑張ってるがアホなのでまともに表現できない姿が健気で好感を持てる。

【田中ヒメ&鈴木ヒナ】
当初は田中ヒメ単独だったが、少し遅れて鈴木ヒナが合流し「ヒメヒナチャンネル」となった。田中ヒメは声芸に長けており、アホ。鈴木ヒナは冷静沈着なキャラでヒメに突っ込みを入れているがアホ。歌が抜群に上手く歌動画以外も良編集でかなり面白い。最近イチオシのVTuber。

【ポン子】
Weathernewsで7年前から存在するアンドロイド。正式名は「ウェザーロイド Airi」なのだがバグや欠陥が多くファンの間では「ポン子」で周知されている。「中の人」がハッキリ出てしまう放送事故があったのだが未だにしらを切り続けており更にはネタにしている図太さがある。
毎週木曜日は「フル充電」と称し中の人がその他は「省エネモード」と称しゆっくりちゃんでライブ配信をしている。
ウェザーロイドらしく天気ネタは多彩で更に他のネタも工夫が凝らされており思わずクスリとさせられる。毎日見てます。
「10分で分かるポン子」
https://youtu.be/ptqD2mLXUTY

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

61.8 12 純情で笑いなアニメランキング12位
戦×恋(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (182)
716人が棚に入れました
「アクマ」というあだ名をつけられるほどの強面の風貌から周囲から怯えられ、上手く他人と関わることが出来ない孤独な高校生・亜久津拓真は、ある時、一人の少女を助けたことがきっかけで、悪魔と戦う9人姉妹の戦乙女(ヴァルキリー)たちと、一つ屋根の下で暮らすことに――。恋をするほど強くなるという戦乙女たちの恋人となり、彼女たちと恋の特訓を乗り越え世界を救うことが出来るのか!?

声優・キャラクター
広瀬裕也、本渡楓、加隈亜衣、日高里菜、内山夕実、原由実、清水彩香、逢田梨香子、河瀬茉希、小岩井ことり、新田ひより、平川大輔、種﨑敦美、M・A・O、福圓美里
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

コイ☆セントとは関係ない

2話までの感想{netabare}
なんだこれ、“幽奈さん”みたいと思ったら“魔装学園”だったでゴザル、しかも主人公は“炎炎”。
スマホゲー原作かな?と思ったらマンガなんだwそれにしちゃ姉妹が一度に出すぎじゃない?
女性に迫られて主人公がアタフタする系ってちょっと時代遅れ感がするのだけど…それよりなにより、その見た目からあらぬ誤解を受けてる主人公を、姉妹たちは助けようとはしないのか!?
やろうとしたけど対人恐怖症が過ぎて諦めた?と脳内補完できなくもないけど、それにしても他人行儀というか、自分のことしか考えてない(ように映る)。
悪魔だと周囲からビビられるシーンを描けば描くほど、それをフォローしようとしないヒロインズが冷たく感じてしまう。
そのうち弁解手伝うようになるのかね?
もしくは「このクソ女ドモに復讐してやる」って展開も面白そうではあるけど、そっち方向じゃないよね、多分。
警官から「ひいっ、化け物!」と発砲される話になったら個人的にサイコー。
あ、“BEM”がサイコーって意味ではない。{/netabare}

5話までの感想{netabare}
やっべーなコレ。
↑でも書いた通り、ヒロイン達が「主人公がその見た目により周囲からあらぬ誤解を受けている」のをどうにかしようと思わないことに違和感感じてたのだけど…。
だってねぇ、それこそ敵が現れていざ出撃だって時に、警察から職質受けてたり冤罪で留置所入ってたら困るワケで──任務に影響が出かねない案件じゃん?
周囲の人間も勝手に被害者ヅラして…あんま言いたくないんだけどまるでどっかの国みたいでウンザリ。
“エルハザード”の陣内兄や“ハンドメイドメイ”の南原みたいなの(勝手に主人公に嫉妬して嫌がらせをしてくる)が流行った時期があるけど、その頃に戻ったみたいで気分悪い。
と思いつつの5話、女性たちに囲まれてる状況を周囲からは「脅してる」と受け取られて。
これじゃそのうち「○○ちゃんを開放しろ」と刺されかねない。
というか一度そういう目に遭おうぜ、いっそこのこと。
で、そんな身の危険を覚えてサツキとのダンスを辞退したら「私を嫌ってるのかも…」と早合点。

自 分 が 一 番 か

ヒロインズはタクマの見た目に惑わされず本当の性格を知る「理解者」じゃないの?
なのに自分のことしか考えてなさそうなところがイラっとする。
視野が狭い。
マジで実際「ナツキちゃんを解放しろ」と暴漢に刺されようよ、マトモな脚本だったらそれやる、見た目で差別される話なんて大昔からあるネタじゃん。
で、そうなった時にヒロインズはどういう反応する?ってのを見せたほうがよっぽど面白いと思うんだけどなぁ。
白々しく「まさかこんなことになるとは思ってなかった」って言いそうだけど…。
もしくはタクマは悪魔だと呼んで散々自分を恐れてた・場合によっては嫌がらせをしてた一般人を、果たして本当の悪魔から守る価値はあるのだろうかと葛藤させようよ。
タクマはママの教えで、ヒロインズはパパの命令で悪魔退治をやってるだけで人間自体はどうでもいいとしか思ってなさそうで…。
世界を救うと言いつつ人間はどうでもいいのだったら、いっそ悪魔退治するために人間を生贄に差し出すとかしてくれた方が清々する。

まぁ今後あるのかも知れませんけどね、最初はこんなんだったけど作中で成長するって感じで。
というか最終回までにそのネタをやってようやく及第点かと。
現時点でそういうエピソードがありそうな予感が感じられないのでかなり心証悪い。

絵についても…あんま言いたくなかったけど、ちょっと…。
ウナギがパンツに入る前から四つん這いって、な、何だ?
パンツに入り込んできゃあと言ってかがみこむ「動き」が重要なんじゃないの?お色気をウリにするアニメなら。
お色気がウリでなきゃ別に気にしないのだけど、これじゃあアクションがウリの作品でアクションが死んでるようなものかと。
折角動きを表現できる媒体使ってるのにそれを放棄って…う~ん…。{/netabare}

6話感想{netabare}
“魔装学園”っぽいと思ったが甘かった、あっちは一応主人公乗り気じゃん?
こっちはそうじゃなく、生命の危機に晒されて、キス(もしくはそれ以上)することで脱することができるのだけどそれがなかなかできなくて…って流れは……“ISUCA”だ。
…。
主人公がなにやら秘めたる力を持ってるみたいだし、そのうちそれを説明する大谷育江声のロリババアが登場したりして?
ってかISUCAの内容覚えてる自分にビックリだ、忘れたい。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
あー、見る作品間違えたかなぁ。
実はちょっと観るアニメの本数絞ろうと思って、同期放送で勝手に似たようなものと認識してる“ぼくたちは勉強ができない!第2期”とこっち、両方切るのもアレだしどちらかだけにしようとしてこっちを見ることにしたのだけど…。
このテの作品の必須事項「美女と急接近してドキドキする」というシチュが当然多いワケだけど、主人公の対人恐怖症設定がその足を引っ張りまくり。
性的なドキドキと恐怖心でドキドキとの違いが分からない。

そのドキドキは、美女が相手でなくとも人間相手だったら誰でも同じ反応しそう

釣り橋効果とか生っちょろい、男相手でもドキドキするんじゃね?
もっと酷いこと言ってしまえば「人間」って張り紙貼ったカカシ相手でも反応は同じなんじゃね?と思ってしまう。
で、そうなっちゃうともうヒロインがヒロインとしての特別感が無くなるというか、必須条件を欠いてしまってるような…。
まぁとにかく盛り上がらない、とても冷めた目で見てしまう、お色気系でコレって致命的なんじゃない?
元から作画が怪しいところに妙な崩し絵を多用するのも話の腰を折られる感じ。
そういや「お色気パートで話の腰を折られる」と別の作品の感想で見たことがあるような?自分はその時気にならなかったけど、なるほどこういうことかー。

ヒロイン達が、拓真が「見た目が怖い」として恐れられてるのを放置してるのもこれまた違和感。
大事な時に職質されてたらどうするんだと…実際痴漢訓練の際にそうなってたよね?
というかこれ、原作はマンガなのでね、読者から突っ込まれて「あハイ、そのエピソード書きましたー」感がする。
う~ん…そうじゃなくて、その出来事をキッカケにどうするかを書かないと意味なくない?
これは「指令通りにイチャイチャしてもレベルが上がらない→形でやってるだけで心が動いてないから」という展開来ないの?と思ってたら、イチカを相手にした時にそれが起きたのも然り。
これも大して掘り下げはしなくて…どうにも「言われたからやっただけ感」を感じてしまう。
あーいや原作は置いといて、アニメはそこんところをもうちょっとどうにかできなかったのかなぁ?

と、文句ばかり書いてしまったけど、最後の方はガッシュベルだかブラッククローバーだかとシャナの零時迷子みたいな気がしないでもないけど、随分マシになった…のかなぁ?
拓真はカッコいい姿じゃなくて、周囲から恐れられた通りの悪魔と見紛うバケモノの姿のほうが設定生かせてた気がしないでもないけど。
“炎炎ノ消防隊”やブラッククローバーだと、主人公は一歩間違えたら闇に飲まれる危うっぽさをそこはかとなく演出してるじゃん?
あと絵的に「もう限界、死ぬー!(スタッフが)」って感じで全く緊迫感無かったけど…デザインがなーんか炎炎がチラつくのであれくらいやってくれないと…。
ってか敵は殺しに来てるのにこっちは殺してはいけないってヒデー条件で、文句言わないのはやっぱり違和感で。
一方で、神vsハーフによる戦争って設定なので「血統と思想は違うんじゃ?裏切り者居ないの?」と思ってたら姫君と四乃とでなにか共通点があるようなそうじゃないような匂わせ方して、トドメを刺すのを逸してしまう。
これも結局「言われたからやっただけ」なのかも知れないが、それを判定するその後の展開が来る前にアニメの範囲は終わったので…ま、まぁ悪く言っちゃえば上手く逃げたなw
これで原作に興味持つかと言われると…う、うん…。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

恋して戦え、乙女たち

この作品の原作は未読ですが、起用された声優さんの布陣で視聴を決めた作品です。
本渡さん、くまちゃん、ちゃんりな、うっちー、原由実さんと超が付くほど豪華なこの顔ぶれ…
視聴するのが楽しみでした。


人類に迫りくる悪魔を迎え撃つ9人姉妹の戦乙女(ヴァルキリー)
彼女らの原動力は1人の高校生との“恋”だった…
「アクマ」というあだ名をつけられるほどの強面の風貌から周囲に怯えられ、
上手く他人と関わることができない孤独な高校生・亜久津拓真。
一人の少女を助けたことをきっかけに、
悪魔と戦う9人姉妹の戦乙女(ヴァルキリー)の恋人となって育て、
人間界を守ってほしいと頼まれる。

その方法は…
戦乙女と“恋”イチャイチャをすること!!

9人姉妹と恋人契約を結んだ拓真は彼女らと一つ屋根の下で暮らし、
様々な濃いミッションを乗り越え、彼女らを戦いへ導くことに…

恋が世界を救うことを証明せよ!

戦乙女ヴァルキリー、発動…


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

まぁ、美人系9人姉妹と一つ屋根の下…しかも、全員が恋人でイチャイチャするって、ハーレム過ぎるにも程があるだろっ…という突っ込みがあちこちから聞こえてきそうな純ハーレム作品です。

これで、ハーレムを牙城にする主人公が無双系イケメンだったら、あまりにも出木杉で逆に視聴意欲は萎えてしまったかもしれません。

ですが、主人公の亜久津 拓真は、お世辞にも2枚目とは程遠い風貌で、しかも顔つきが怖く周囲が彼を「アクマ」呼ばわりされるような存在なんです。
それが積み重なって主人公の行き着いた先は人間恐怖症…

そんな人間恐怖症が美女とイチャイチャなんて…出来る訳ないですよね。
人間には大小の違いはあるも、対人恐怖的感覚って誰にでもあるんだと思います。
それが度を過ぎると、逆に可哀想に思えてきちゃったり…

そんな彼を擁護する考えを起こした先から、目の前ではお約束のラッキースケベな展開と、戦乙女に必須なイチャイチャが繰り広げられるんですから堪りません。
彼のことを擁護する必要なんて、きっと微塵も無いのだと思います。

ですが、戦乙女にとっては死活問題なんです。
何故なら、今の彼女たちのレベルでは悪魔に到底太刀打ちできないから…
だからイチャイチャを重ねてレベルを上げなきゃならないんです。
しかも、それだけじゃ駄目…
拓真を心から恋人として認めないと、レベル上げだってままならないんです。
人間恐怖症の拓真にとって、正に四面楚歌の状態と言っても過言ではないでしょう。

だから、彼女たちの心の移ろい模様を是非見て欲しいと思います。
きっかけは人それぞれ…
だけど、拓真が9人の唯一無二の存在に昇華するという最終目標に対して、どこまで辿り着くことができるのかは、この作品の見どころだと思います。
ラストまで視聴すると、レビューに「彼を擁護する必要が無い」と記載した理由が分かると思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、逢田梨香子さんの「for...」
エンディングテーマは、「UP-DATE × PLEASE!!!」なんですが、3タイプのバージョンがあります。
「UP-DATE × PLEASE!!! ver 1.7.8」
「UP-DATE × PLEASE!!! ver 2.6.9」
「UP-DATE × PLEASE!!! ver 3.4.5」
verの次の1~9数字が9人姉妹の生まれ順になっています。
個人的には一番ハジけていた「ver 2.6.9」がお気に入りです。

1クール全12話の物語でした。
「これから面白くなりそう…」というところで終わってしまったのが悔やまれます。
ここで終わってしまっては、単なる販促作品となってしまうのが、とても勿体無いと思うんです。
元々ハーレム系は嫌いじゃなく、寧ろ好みなのでしっかり満喫させて貰いましたけれど…
でもやっぱり続きが気になります。
奪われたモノは奪い返さなきゃですし…
続編が制作されることを期待しています!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

「イクさ」「かける」「こい」

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
と、書くと、あら不思議。そこはかとないド下ネタ感が(笑)

基本的に、エロハーレム、ラブコメ。「魔装学園H×H」と「五等分の花嫁」を合わせたような感じ。

まあ、このレビュータイトルくらいの品のなさと思ってもらえれば(苦笑)

《以下ネタバレ》

【視聴断念(3話まで)】
{netabare}
もし、この作品にエロがなく、普通にラブコメだったら、普通に楽しめたと思う。

ヒロインとのイチャつき具合によって、レベルが上がっていくとか、やたらゲーム的な設定。てか、ゲームでやった方が面白そう。

戦乙女のレベルが上がるのが、「拓真とデート(キスなど、恋愛イベントをこなすこと)」なのか、「戦乙女が拓真に恋愛感情をもつこと」なのか、「拓真が戦乙女に恋愛感情をもつこと」なのか、ここで作風が大分変わると思います。

序盤を観た限り、多分、一番最初。つまり、「とりあえず、エロイベントをこなせば(心はどうでも)OK」。だから、つまんないアニメになっていくんだよな~。

もちろん、イベントをこなす中で段階的に、拓真に対して、また、拓真自身の恋愛感情も高まっていくのでしょうけど。そこまで待つ気にはなれない。

あと、あんまり説明なかったけど、これ多分、「同じイベントは、1人と(1回)しか出来ない」んだよね? 六海が、「デートの幅を広げるために、誰かがアイドルになる必要があった」と言っているし、「七樹のレベルを優先的に上げる」ってのも、ようは、「誰でもこなせる類いのイベントは、七樹に集中させる」ということかと思っていた(じゃないと、全員とガンガンキスしてヤッてれば良いだけですし)。

であるならば、アイキャッチとかで、イベントの一覧を出せば、「どのイベントを誰がこなすのだろう? 意外とこの人だったか」という楽しみ方はできた思う(でも、キスイベントは複数で有効っぽいから、?。なんか、前提が崩れる気がする)。

あと、折角、ヒロインが9人もいて、メインヒロインも定まっているんだから、「恋愛」だけでなく、キャラによって「家族愛」や「友情」、「尊敬」など、色々な愛のカタチでレベルアップしていくようにすれば、作品の幅が広がったと思う。

キャラが悪くないだけに、残念。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
亜久津は、顔怖いけど本当は優しいキャラ。たまにいるキャラだよね。んで、エロハーレムか。「魔装学園H×H」と同じシステムだね。

エロキツいからダメそうだけど、一応、3話くらいまで観てみるか。

2話目 ☆3
体育館倉庫のクダリは悪くない。ヒロインが生きてたな。これ、ダブルヒロインでいくの? ハーレムでいくの?

3話目 ☆2
六海のドM妄想は、なかなかオモロイ。え? キスイベントは、もうこなしたのでは? 誰とでも何回でもいけるの? 作品が根底から崩れそう。

4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆


7話目 ☆


8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19
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