眼帯で戦闘なアニメ映画ランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月23日の時点で一番の眼帯で戦闘なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

84.1 1 眼帯で戦闘なアニメランキング1位
シン・エヴァンゲリオン劇場版:||(アニメ映画)

2021年3月8日
★★★★★ 4.2 (442)
2036人が棚に入れました
 エヴァがついに完結する。2007年から『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズとして再起動し、『:序』『:破』『:Q』の3作を公開してきた。その最新作、第4部『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の劇場公開が決定。人の本質とは何か? 人は何のために生きるのか? エヴァのテーマは、いつの時代にも通じる普遍的な核を持っている。
 シンジ、レイ、アスカ、マリ、個性にあふれたキャラクターたちが、人造人間エヴァンゲリオンに搭乗し、それぞれの生き方を模索する。人と世界の再生を視野に入れた壮大な世界観と細部まで作り込まれた緻密な設定、デジタル技術を駆使した最新映像が次々と登場し、美しいデザインと色彩、情感あふれる表現が心に刺さる。
スピーディーで濃密、一度観たら病みつきになるその語り口は、興行収入80億円超えの大作『シン・ゴジラ』も記憶に新しい庵野秀明総監督による独特の境地。その庵野総監督がアニメーションのフィールドで創作の原点に立ち返り、新たな構想と心境によって2012年の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』以後、封印されてきた物語の続きを語る。
 1995年にTVシリーズ『新世紀エヴァンゲリオン』でアニメファンのみならず、アーティストや学者までを巻き込んで社会現象を起こした初出から、実に25年――その間、常にエポックメイキングであり続けたエヴァの、新たな姿を見届けよう。

声優・キャラクター
緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、三石琴乃、山口由里子、立木文彦、清川元夢

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

「否定」ではなく、「肯定」する生き方

ネタバレを極力避けて話したい。

25年前の庵野監督は明らかに「オタク」であることに対して「否定」的な立場から作品を作っていた。

アニメとか漫画とか映画とかゲームとかどうでもいいから、街に出てコミュ二ケーションしなさいと。。。

「書を捨てよ、町に出よう」ということである。

しかし、この25年間で社会は様変わりした。アニメを見ることに対しての偏見は愚か、アカデミー賞や歴代の興行収入を支えているのはアニメや漫画だし、ハリウッド製作の映画やドラマまでもが今やアニメや漫画の実写化がほとんどである。

そういった状況において、本作はそういった「多様的」な生き方を「肯定的」に捉えている。

僕の周りには本当にいろんな人間がいる。サッカーが好きな人間もいれば、ギターや音楽が好きな人もいるし、漫画でもキワモノが大好きな女性もいっぱい知っている。

はたまた、性に対してもゲイやバイセクシャルな人だっているだろうし、興味がない人だっているだろう。

そう、その全てが全て「存在」していいのである。

確かに、それぞれは言葉が通じなくお互いを傷つき合うかも知れない。

あるいは全く引き合うことすらないかもしれない。

しかし、そういう社会でお互い理解し合おうとすることがなにより大切なのだ。

それがこのシン・エヴァにとって、いや全人類にとって「大人」になる。ということであると「結論」が出ている。

確かに現実ではなく「理想論」に過ぎないが、それでも人はあの25年前に比べれば、偏見や差別と向き合う人が増えた。

そういう意味では「進歩」しているのである。

個人的には今回の「シン・エヴァ」のラストより、漫画版の「エヴァンゲリオン」の方が好きだが、そういったことはこの際どうでもいい。

庵野監督とこの作品を全力で作ったスタッフの皆さんに何よりの感謝と尊敬を。。あなた方の「伝えたい想い」は伝わりました。

お疲れ様です。そしてありがとう「エヴァンゲリオン」

人生においてここまで晴れ晴れした気持ちになったのは久しぶりでした。



追記

ラストのある「ゲスト声優」が時代を象徴していると思うし、
なにより今度の「シン・ウルトラマン」がまさにド王道の物語になることも必然だと思う。

良い意味で垢抜けた傑作になることを期待してます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 42
ネタバレ

sumiyaki さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

エヴァの世界はどういう世界だったのだろうか?

2020年8月末に序破Qを観たのが最初のエヴァンゲリオン。
まだ半年くらいの新参者です。序破Qくらいしかちゃんと観ていませんが、シン・エヴァはとても楽しみに待っていました。

自分はコアのファンの皆様とは時代・世代・年齢も違っていて、エヴァに触れてからの時間もまるで短く、ファンの方々とは感動を共有できなかったかもしれません。
ただ、庵野監督をはじめ制作に関わった皆様にはお疲れ様と言いたいです。ありがとうございました。

「庵野秀明スペシャル」 - プロフェッショナル 仕事の流儀 - 3月22日19時30分からNHK総合
https://www.nhk.jp/p/professional/ts/8X88ZVMGV5/episode/te/YV62MRRW35/
>番組は総監督・庵野秀明(60)に4年にわたって独占密着。これまで長期取材が決して許されなかった庵野の制作現場を、シリーズ完結編となる『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で初めて余すところなく記録した。

というお知らせ、シン・エヴァをもう一度観に行くよりも、NHKの庵野特集が観たくなった私です。

アバンについて。{netabare}ここは上映前からYouTube, Amazon Primeで公表されていて、前からいろいろと妄想してしまった部分。メタフィクション的な解釈に私も傾倒しました。まるで仮想現実であるかのようなパリ市街の復活、マリが「待ってろ、ワンコ君」というときの背景の建物が実はコア化しているかのようにみえる描写。
しかしそういう解釈は後のパートでは続かず、メタフィクション的なものというより、使徒の世界とリリンの世界の重ねあわせとしてのL結界密度のようななにか、と考えるしかありませんでした。「アンチLシステム」の技術があとでも活躍しました。
そして、マリの特殊能力?が示されました。
{/netabare}
最終結末について。{netabare}世界はどのレベルに戻ったのでしょうか? この駅が東京駅だったりしたら、エヴァンゲリオン自体がなかった世界に戻ったことになる。第三村が有った辺りの駅なら、第三村がどうなったのか、そこで暮らしていた人たちはどうなったのか心配になってくる。山口県宇部の辺りだから、第三村その他も無事に復興しているだろうと推測できる。
まるで浦島太郎が玉手箱を開けたように、シンジは大人になってしまって、チョーカーもつけたままだったり。スーツを着ているのはマリと婚約の報告か何かでしょうか。
マリの印象ですが、私には何かゾッとする感覚、「悪魔」みたいな感じがしました。シンジはちょっと魂を抜かれたような感じ、いままでと違いすぎるからか。
実写の風景は結末の世界が見かけは似ているけど、視聴者の世界とは異なるものなのに同じだと思わせているのではないかとふと思います。
人類に文明を与えてくれたゼーレはどうなったのだろう。
{/netabare}
マリとは誰なのか?{netabare}
極めて重要な登場人物(綾波ユイと碇シンジ)と深く絡んでいる。
年齢の不思議。
私には「悪魔」的な印象があった。使徒が人類を滅ぼす存在ならば、「悪魔」は実は「神」のようなもの。
とすると、マリは天使か神のような存在なのでしょうか? 実は黒幕なのでは?
メタフィクション的にエヴァンゲリオンの世界をある種のゲームの世界のようなものだとすると、マリこそゲームのプレイヤーで、その他は程度の違いはあっても、ノンプレイヤーキャラクターの要素が強くなる、というように私には感じられました。
{/netabare}
エヴァの世界はどういう世界だったのだろうか?{netabare}
使徒が虚構の世界の生き物で人類(リリン)は現実の存在、そして虚構 vs 現実 の闘い、みたいな印象をもっていたこともありますが、その2つの世界はL結界を境に同時に存在、あるいは重ねあわさっていることがシン・エヴァを観て強く感じました。ちょっと量子論っぽいですね。
これは視聴者や制作側が3.11の東日本大震災の影響を強く受けたことに関係していそう。
マリがメタフィクション的な存在であるとするならば、エヴァはフィクションの世界を脱して、現実に着地し完結した。ある種のゲームのような世界だったのでは?
その辺りのことはシン・エヴァ公開直前にこちらにコメントさせていただきました。
https://gyahunkoubou.com/sin-eva-mystery-4.html#comment-33119
{/netabare}
私の受け取ったメッセージ。{netabare}
いつまでも子供でいるな、大人になれ、みたいな普遍的なメッセージが受け取れることは確かですが、私は悪く言えば少し古さを感じました。
どちらかというと、現実はそれに従うしかない面もあるけれども、フィクションのように「書き換えていく」こともあるいはできるのだ、というように受け取りました。
アニメ「正解するカド」を個人的ですが、連想というか思い出しました。(「正解するカド」のネタバレあり){netabare}
エヴァQ (2012) --> 正解するカド(2017)
Qに対するAnaswer
エヴァ(大人になれ) --> 正解するカド(私たちはみんな途中)
正解するカド(交渉でなく結局暴力) --> シン・エヴァ(暴力ではなく結局コミュニケーション)
まあ、両者には関係はありません。私の妄想です。
{/netabare}{/netabare}
その他とまとめ。{netabare}
QからVRゴーグルのようなものをしていたゲンドウ。VRあるいはMRで現実世界に別の世界を重ねて見ている、と思っていたけど、そうではなかった。

使徒は災害・伝染病・政治的攻撃(洗脳とか)の象徴なのだろうけど、「エヴァンゲリオン」の世界はキリスト教の信者からはどのように捉えられているのだろうか。

エヴァからも他作品からも引用につぐ引用をしていてそれでいてすごい独自の世界を創っている。今後はエヴァを消化吸収した新たなテーマの作品が観たい、楽しみだ。

映画館で最後まで皆は真剣にみていたのだろう、拍手をしようと思ったがためらってしまった。私のような新参者にはいまひとつ「感極まる」ところまで至らなかった。長い間ファンの皆様には長く心に残ることだろう。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

いやぁ〜全然面白くねぇな!。ただ、庵野先生とカラーの次回作にご期待ください。

 ネタバレになるので例え話でのツッコミになりますが、「思い出ぽろぽろ」か!、スターウォーズep9か!な作品です。言わんこっちゃないとは思いましたが、スターウォーズと同じで前作でグチャグチャになった風呂敷を大急ぎで畳んでるだけだから、ドラマやエモーショナルな盛り上げにも、物語という形での上手なテーマの展開にも、キャラの描き込みにも失敗してます。


 あるポイントでわかりきってる愁嘆場みたいなのが始まった時には頭を抱えそうになったし、ゲンドウの件りでは「それ前から知ってた!」とツッコミを画面に入れたくなった。


 ロボバトルの描写としてもCGばっかで手描きの最高峰だった旧劇のような色気も艶もないし、重量感や上がるロマン描写もなし。軽そうなエヴァがチャカチャカと動くばかりで何が起こってるのかよくわかりづらい(これは本作だけに限ったことじゃないが)。


 アナクロニズムと言われようが、やはりロボは手描きの方が向いている。テレビだと今は色々あるのかもだが、映画では手描きの方がねぇ…。そりゃあ手描きじゃあ表現は無理という場合もあるが、CGだからこそのロボ表現で本当に痺れたことは今んところあんまりないかな。


 じゃあ面白くもなんともないかと言うと、ある意味で面白いところはある。それは庵野監督の大人になりっぷりである。結婚して多くの人の仕事を指揮するより大きな立場になって、もうあんな昔みたいに中二丸出しでグズグズ悩んでらんねぇよ!って庵野さんの心は確かに伝わってくる(それを物語の中で上手く消化できてるとは言い難いが)。


 絵作り的にも、CGを殆ど使ってない庵野さんのロマン溢れる部分のパートでは流石の冴えを感じたし、あのキャラが☓☓☓な件にも「あぁ…、本当に大人になったんだなぁ…」と染み染み感じ入った。


 その辺の描き方が「思い出ぽろぽろ」と同じで、少々懐古主義的、或いは理想化され過ぎな気もするが、宮台さんの動画を見たりして共同体の大切さや共同身体性の重要さについて考えさせられていた私としては言いたいことはわかる、という感じではあった。しかし、昔には戻せないから、テックを使ってアップデートは必要だが新しい形の共同体の作っていくのは急務だろう。


 それにしても、やはり映画一本に詰め込むには無理があった気がする。どうせなら決戦前の物語をテレビで1クールやるくらい必要だったかも。


 ここまで大人ぶりを見せられると、やはりエヴァから開放させれた庵野さんとカラーの次回作に期待したい。庵野さんはナウシカはやって欲しいが、あとはフリーハンドで作って欲しい。


 カラーにはTVアニメにも参戦しないとジブリの二の舞になるから、優秀なスタッフたちの才能を活かせるオリジナルでも原作付きでも年一くらいでは新作を制作して欲しい。あぁ〜やっとネタバレを心配しないでネットを見れるという安堵の気持ちのみ!。


 作品としてのエヴァは、やはりスターウォーズにおけるep4、5、6みたいに旧劇までで終わりで良かった、という新劇が作られる当初から思ってたことなので別に大きなショックも無し!(破の時点では正直期待しちゃいましたがね)。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 34

77.6 2 眼帯で戦闘なアニメランキング2位
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(アニメ映画)

2012年11月17日
★★★★☆ 3.9 (1557)
8484人が棚に入れました
前作『破』終盤で描かれた「ニアサードインパクト」から14年後。葛城ミサトをはじめ旧NERV職員らは、反NERV組織「ヴィレ」を結成し、NERVのエヴァを殲滅すべく活動していた。ヴィレは、式波・アスカ・ラングレーの乗るエヴァ改2号機と真希波・マリ・イラストリアスの乗るエヴァ8号機の2機によって、衛星軌道上にNERVが封印していた初号機を強奪する「US作戦」を実行する。改2号機は Evangelion Mark.04「コード4A」数体から妨害を受けるが、8号機の援護射撃でそれを突破。さらに初号機とともに格納されていたMark.04「コード4B」の迎撃により窮地に陥るも、一時的に覚醒した初号機によって助けられ、初号機とともに地球へと帰還する。

声優・キャラクター
緒方恵美、林原めぐみ、宮村優子、坂本真綾、石田彰、立木文彦、清川元夢、三石琴乃、山口由里子、長沢美樹、子安武人、優希比呂

おーいん君 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

問わず語りであった物語。

一般的な視聴の仕方だと、難解で何だか分からない作品かもしれない。

けれど、難しく考えずにこの物語を視てほしい。

序でエヴァンゲリヲンの作品世界を理解し。
破で期待を良い意味で裏切り、全てを打ち壊し。
そして、いままで誰も問う事の無かった物語Qがはじまりなのだ。

実質、新劇場版Qから描かれる物語こそ新劇場版の真骨頂なのである。

つまり、旧TV版旧劇場版を見てきた人にとって、まるで知らなかった物語を見せられているのだ。

純粋に、エヴァンゲリヲンの続き、その世界を見れる事を喜ぶ人は多いのかもしれない。

でも、この物語の問いかけは深い。


さて、この作品について、ハッキリ述べよう。
視聴を迷う必要も無い。
少し差別的な発言であるが、目と耳と心と魂があるのなら見るべきだ。

特にこの作品が意味がわからない、という若いアニメファンは繰り返し繰り返し見るべきだと思う。
旧作をオンタイムで見ていた、かつてのチルドレンにもうその意味も力も無い。
これからの世界をどうするのか、どう作っていくのか、どうやって生きていくのか。
少年少女こそ、この作品を通じて、今を苦しみもがき、どうか希望を持って生きてほしい。
そんな想いがエヴァンゲリヲンにつまっている。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「どうしたんだい?元気少ないね?」

あーこれはおもろかったw
そう、あれはー、つまり・・・ナディア的に?w


いやはや冗談すw


「序も破も戦闘ばっかであんなのエヴァ違う」とか言ってた野郎がトモダチにいますがテレビシリーズだって前半はバトルエンターティメント
一瞬が命取りの綱渡り感を楽しむバトルアニメだったはず
今作では本格的にシリアスな、、、テレビシリーズで言うところの後半路線に入っていきます(ってか一方的に下り坂な鬱展開なのがホント酷いw)
でもですね、そこはちっとも問題やない(´・ω・`)
新劇がハッキリと“ココが昔のシリーズと違う!”って言える部分は【人間描写】の厚みでしょ


ミサト、加持、リツコ、冬月、ゲンドウ、、、そしてユイ
各々の過去が複雑に絡み合って収束していく群像劇としての完成度、ドラマチックな流れ
その辺を新劇はまったくやる気無いみたいですw
今作ではそれがハッキリとしました
破が終わったときにうっすらと抱いていた期待感は良くも悪くも裏切られ、やっぱりこれは主人公たるシンちゃんの物語なのであって、そこに返す意味での新劇なんだよってこと
だから寝ても覚めてもやっぱり新劇は新劇
旧作とは別作品ですよ
ええ、もちろん良い意味で


今作が序や破から大きく変革したポイントはずばり本田雄さんの総作監就任
『電脳コイル』のキャラデザ、ナディア最終回後のエピローグパート作画、旧エヴァ8話や19話の作監をやられていた“あの本田雄さん”です!
(序ではメカ作監、破ではパート作監を担当されていました)
だからですね
ココすんごく重要よ
テストに出るわ↓↓↓





























そうそうw
我々はコレを待っていたのですよ庵野監督w
旧劇時代のスタッフは忙しくて全然帰ってこないし、そんな中前作から戦線復帰したマヒローが監督就任とかその辺は割りとこまけぇことですw
大事なのはそう、本田さんの絵だからアスカが可愛い
そのポイントに尽きる(キリッ


たぶん新劇になって一番キャラクターが変貌してるのはアスカでしょう
あんなメンタルの弱い女の子がほら、こんなにたくましく育っちゃって・・・(笑)


作品を重ねるごとに増えるCGパート
日進月歩のデジタル技術は色褪せるのが早い、だから個人的にはあんまり喜ばしくないっす
だから逆を言うと【いまが旬】な感じが強いと思いますよ
何年か経って見返すときっとヘボく見えます(早くも序にはもう既に褪せてる感が・・・?)
大丈夫ですってもっとツマンナイ映画なら他にありましたからwww


迷ってないで、イマ観るべし

投稿 : 2024/12/21
♥ : 39
ネタバレ

Tuna560 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』作品紹介と総評

『新世紀エヴァンゲリオン』の「リビルド」作品第3作。
『Q』は『Quickening(急展開)』の頭文字です。
『序』レビュー:http://www.anikore.jp/review/382016/
『破』レビュー:http://www.anikore.jp/review/384527/

副題は"YOU CAN (NOT) REDO."
訳として登場セリフを当てはめるならば、{netabare} 「... 希望は残ってるよ。どんな時もね。」 {/netabare}

さて、前作『破』から約4年…度肝を抜かれました。高く上げられたハードルを、いとも容易く超えてしまった。起承転結で言えば「転」のパートで、物語は急加速します。

しかし、この作品は旧TV版をしっかり観てるか・観てないかによって、捉え方が大きく変わると思われます。その点では、タイトルが「急」→「Q」へと変わったことで、「Q」は「Question」の頭文字でもあるということ、と受け取ることが出来ます。

この作品自体が、庵野監督からの「大きな問いかけ」なのだと感じました。

{netabare}ニアサードインパクトから14年後の世界における、ネルフとヴィレとの(そして使徒との)戦い、エヴァ第13号機によるフォースインパクトの発動を描く。

「14年後の設定」というのを中盤まで信じきれませんでした。
でも、予想は簡単に裏切られました…まさに「急展開」を冠しているだけのことはあります。まさか、『破』での予告が空白の14年のダイジェストだったのか…?
しかし、急展開をしているとはいえ、TVシリーズの第弐拾話『心のかたち 人のかたち』から第弐拾四話『最後のシ者』までをしっかりと描いています。また、 『ふしぎの海のナディア』の楽曲が使用されていたのも印象的で、ヴィレが運用する戦艦『AAAヴンダー』の姿と相まって、随所に展開されるセルフオマージュを楽しめます。

「14年後の荒廃した世界」、「新エヴァ」、「ネルフとヴィレ」、「エヴァの呪縛」、「フォースインパクト」…
どれも予想だにしない展開で、興奮しっぱなしの2時間でした!!
特に、シンジと冬月が将棋を指しながら、ゲンドウやユイの核心を語るシーンはとても良かった。

この作品の特徴は、「碇シンジ」と同様の心理や絶望を体感出来る、「意図的に取り残されるストーリー」にあると思います。
突如14年が経過し、その空白の期間について説明がほとんどないことによる懐疑観、他人に必要とされたいと願ったシンジが、必要とされなくなった世界で感じる絶望観、自らが引き起こした「罪」に対して何をどうしたらいいのかという焦燥感、etc。
「おまえは何が出来るのか?何をしたいのか?何をやり直したいのか?」と問いかけられて、自分の望む結末を実現しようと試みるが、結果的には失敗してしまい、引きこもってしまう。

『Q』全体が碇シンジに対する、そして視聴者に対するとても難解な問いかけなのです。

ちなみに…視聴者に対する問いかけは、新劇場版の結末についてだと思います。『序』と『破』のエンタメ色が強い作品だったことと比べ、『Q』は『旧劇場版』に似た「トラウマを引き起こす」絶望感を感じたためだ。
「『Q』を観てもらったわけだが…『破』の様な爽快な結末を望むか?それとも、旧劇場版の様なトラウマをもう一度作りたいか?」てな具合です。

わりかし理解がしやすかった『序』と『破』に比べ、視聴者を突き放した『Q』は賛否両論を生み出すと思います。しかし、TV版・旧劇場版を観ていたらわかると思いますが、このダークな世界観こそ「これがエヴァだ。」と思えるんですよね。

そして、今作でさらに描かれた謎。
これは本当に『破』の続きなのか?空白の14年にどんな意味があるのか?最後にカヲルが「また会えるよ。」と微笑んだ真相は?マリは結局何者?そして何より、旧劇場版との関連性は??
たった1回の視聴でここまで考えさせられたことには、「さすがエヴァだ。」と言わざる負えない。{/netabare}

来年公開予定の次回、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』はついに最終話。
この問いかけに対する「導き出された回答」を提示してくれることを願って、期待を込めて待ち受けたいと思います。

(11/18:記述)
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2回目観に行ってきました。
やはり、1度観てるので理解度が全然違いますね。

下記、2回目視聴での発見による考察です。

{netabare} ・カヲルとシンジ
初回はホモっぽい演出に面食らいましたが、カヲルが「二人」という言葉を協調していることが気になりました。これは旧劇場版の結末に直結していることでもあります。「一人よりも他者といたい」というシンジの決断を協調しているのではないか?

・ピアノの連弾
「反復練習をすることで、一番いい音を探す」という言葉は、ループ説を表しているのか?

・綾波レイの行方
冬月曰く、初号機の中に取り残されているとのことだが、ネルフにいた溶液に入った綾波は?

・綾波ユイについて
初号機とシンジのシンクロ率が0%、セントラルドグマにいたリリスの頭部が綾波ユイに酷似している点を考えれば、ニア・サードインパクト時にリリスに移った?となると、現初号期の中は綾波レイがいる?

・マリの経歴
ユイの写真にマリに似ている人物がいる、ゲンドウを「ゲンドウ君」と呼んだ点から、ゲンドウとユイの同期?

・インフィニティーズ
ニア・サードインパクトの発生により、人間の魂が集まり「エヴァに似た生物」に昇華した?

・フォースインパクトの発生
シンジが槍を抜く
 ↓
Mk-6再起動、レイが第12使途を開放(ゲンドウの罠)
 ↓
第12使途と渚カヲル(アダムス)が接触し、インパクト発生

・カヲルが第13使途(最後の使途)に降格
TV版で渚カヲル(アダムの分身)が最後の使途として登場したことに呼応している。

・アダムスの器=エヴァMk-9
初見ではアヤナミレイのことだと思ったのですが、フォース・インパクト発動後、エヴァMk-9の腹部にアダムの仮面が現れている。

・エヴァの呪縛
最後にアスカが人間のことを「リリン」と呼んだことから考えて、既に人ではないのか?

2回目の視聴後、やはり「破』の14年後より旧劇場版の延長上の話のような感じがする。リリスの頭部、ネルフ本部襲撃の痕、世界の荒廃…旧劇場版の設定に近いが、シンジとアスカ以外が生きている説明が出来ない…。
やはり、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を待つしかないですね。 {/netabare}
(12/2:追記)

(2/8/編集)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 65
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