2024年度の癒しTVアニメ動画ランキング 8

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2024年度の癒し成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年08月05日の時点で一番の2024年度の癒しTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

計測不能 1 2024年度の癒しアニメランキング1位
貼りまわれ!こいぬ(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (7)
24人が棚に入れました
食いしん坊でまじめな主犬公・こいぬ。 いつも通り職場に向かうと会社が倒産したと告げられて... 職を失い、途方に暮れるこいぬ。 そんな時に現れたふしぎな求犬募集。 その仕事の内容は「街のいたるところに犬のステッカーを貼りまわる」というもの。 目的はよくわからないけれど、 こいぬは”ステッカーを貼りまわる”お仕事に日々励むことになるのでしたーー いや、そもそもこの仕事はいったいなんなのか? SNSで人気の漫画家・うかうかによる、 犬々の日常を描いたショートアニメ、いよいよ始まります。

67.6 2 2024年度の癒しアニメランキング2位
バーテンダー 神のグラス(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (83)
244人が棚に入れました
「神のグラス」と称されるほどの若き天才バーテンダー、佐々倉溜。パリより帰国し、銀座のバーで働き始めた彼のもとに、多種多様な事情や生き様を抱えたお客様が訪れる。彼らに差し出される一杯のグラスが、あるときは彼らの人生を変え、あるときは彼らの心を少しだけ慰める――。酒と人とがドラマを紡ぐ、大人のためのスタイリッシュ・BARストーリー!
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

【第2作】「西尾節」と「シャフト演出」と「戦場ヶ原」を抜いた『化物語』

【レビューNo.129】((最終レビュー)初回登録:2024/6/21)
コミック原作で2024年作品。全12話。
第1作は好きだったので、第2作にも期待ですかね。

(ストーリー)
バーテンダー・佐々倉溜は、パリから帰国後銀座のバー”イーデンホール”で
最近働き始めた。
ホテル・カーディナルの営業企画部で働く来島美和は、ホテルのカウンターバ
ーに相応しい、客の魂を癒す「神のグラス」を作れるバーテンダーを探してい
るが一向に見つからず焦っている。
偶然街で出会った溜がバーテンダーであると知る。
(公式サイトより)

(評 価)
・第1話:温故知新的な取り組みは評価したいが・・・う~ん、様子見ですかね
 {netabare}・第1作は2006年にアニメ化されており、2回程視聴してますかね。
  第2作の位置づけが分からなかったのですが、公式サイトや1話を見た限り
  では、リメイクというより
  ・原作からの主要キャラや舞台等世界観を引き継いだ上で
  ・現在風解釈等を加えながらの完全新作ストーリー
  という感じっぽいですね。
  原作未読なので、完全アニオリかどうか等は判断できないですがw
  1話はベースとなる世界観を提示する必要があるので、ある程度前作で既視
  感のあるものをみせつつ、ところどころ改変が行われているという感じでし
  たね。

 ・例えばグルメなんかは「食堂食堂」や「ダンジョン飯」等ここでも異世界モ
  ノが席巻している感があり、個人的には少々食傷気味な感じではあります。
  (これらの作品は好きなんですが、こうも異世界モノが多いとね・・・)
  なので、下手に「異世界バーテンダー」とかに走らずに、こういう時代だか
  らこそ過去の名作に回帰してみようという「温故知新」的な取り組みは大い
  に評価したいところですね。
  第1作での魅力であった
  ・バーという(重い扉で閉ざされた)隠れ家的な空間に流れる緩やかな大人
   の時間や癒し
  ・そこで繰り広げられる人間ドラマ
  ・バーやお酒のウンチク等
  第2作ではどうみせてくれるのか。

 ・ただ1話を観た感じだと「う~ん、コレジャナイ」って感じが・・・
  ・前作より幼さを感じるキャラデザやコメディ要素を加えたキャラ描写
  ・前作よりも明るい感じの色調
  ・過剰なアニメ演出等
  前作の素材の味を楽しむような大人な空気感が・・・って感じですね。
  しかし
  ・第2作を創る以上、前と変わらないという訳にもいかんやろしなあ
  ・第2作として面白いテーマ性とかがあるかも
  ・新作エピソードは気になる
  という感じではあるので、しばし様子見ですかね。
  あと前作は思い出補正がかかってる可能性もあるので、この機会に前作も見
  直してみようかなっとw{/netabare}

・第2-3話:第1作とは異なる方向性はきちんと提示されていたと思う
 {netabare}先日の 第1作のレビューで
 ・第1作はよくも悪くも「昭和世代が思い描く『かっこいい大人の男像』」を
  描いている
 ・第2作は尖った感じがなくなり、凡庸な作品になりそう
 と書いたのですが、

 第1話
 メインキャストが神嶋部長から来島美和に変更。
 それに伴い、神嶋部長の人間ドラマをカット。
 その分佐々倉の人間臭いキャラ描写を追加。
 → 「かっこいい大人の男像」が後退

 第2話
 第1作で2話分のエピソードを1話に詰め込み
 → 人間ドラマは薄味になり、ストーリー重視の味付けに

 第3話
 見習いバーテンダー・川上京子を追加。
 第1作では友好的な熟練バーテンダー・葛原が越えるべき壁という存在。
 まさかのカクテル対決w
 → 第1作では客に寄り添う存在であった佐々倉を第2作では前面に押し出し
   た演出

 やはり第1作のエピソードが古く時代に合わないという判断なのか
 ・第1作:客の人間ドラマとそれに寄り添う佐々倉
 ・第2作:佐々倉の人間臭さや彼や来島美和、川上京子等の成長譚
 という方向に舵を切っていくのかなあって感じですね。
 個人的には
 ・第1作の「昭和世代が思い描く『かっこいい大人の男像』」がストライク
 ・第1作でしっかり描かれていた「人間」が、単純な記号化され面白みがな
  くなったように感じる
 と、どうしても辛口になってしまうのですが。
 第1作とは異なる方向性はきちんと提示されていたのかなっと思いますね。{/netabare}

・第4話:第2作のやりたいことは大分明確になってきたかな
 {netabare}前回のレビューで書いたように
 >・第1作:客の人間ドラマとそれに寄り添う佐々倉
 >・第2作:佐々倉の人間臭さや彼や来島美和、川上京子等の成長譚
 >という方向に舵を切っていくのかなあって感じですね。
 がより鮮明に描かれていたのかなっと。

 Aパートは
 ・ホテル・カーディナルに凄腕フレンチシェフのスカウトを画策
 ・このシェフを口説くために佐々倉も一役買う
  → 利き酒対決や酒にまつわるエピソードを絡め、シェフの心を動かす
 という流れでしたが、
 ・やはりシェフよりも佐々倉に焦点を当てた演出で「佐々倉スゲー」をやり
  たいみたいな
  → う~ん、少し話が軽く安っぽくみえるのかなあ
 
 Bパートは「見習いバーテンダー・川上京子の苦悩」ということで
 ・ようやくカクテル作りの許可が出たが、オーナーからは厳しいダメ出し
 ・自分が目指すべきバーテンダー像がわからない
 それを「キング・オブ・カクテル」と呼ばれるマティーニで
 ・佐々倉の作る顔のある→酒の個性を引き出したカクテルとは
 ・他のバーへ行き、多様なマティーニを飲み比べ
 でしたが、第1作にはなかった
 ・若手バーテンダーの共演
 ・駆け出しの頃の佐々倉の描写
 ・カクテルレシピだけでなく、ステアや温度管理といった技術面の細やかな
  解説
 などは第2作のウリとしてよかったのでは。
 今回の新キャラ・バー「Hell's Arms」の金城ユリも今後の出番が楽しみな
 キャラではありますし。
 また会話の中でカクテルコンクールの話も出たので、以降でそちらの話も描
 かれるのでしょうか。
 それにラストは熟練バーテンダー・葛原と来島会長で何か仕掛けてくるよう
 な引きで終りましたし。
 (これも第1作にはない展開ですね)

 一長一短はありますが、(第1作とは異なる)第2作のやりたいことは大分明
 確になってきたように思いますね。{/netabare}

・第5話:悪くないが凡庸かな
 {netabare}今回の主役は、葛原の愛弟子チェン。
 ストイックだが、視野が狭いようで・・・
 >それにラストは熟練バーテンダー・葛原と来島会長で何か仕掛けてくるよう
 >な引きで終りましたし。
 前回のフリは佐々倉ではなく、チェンの見識を深めるためのようで、
 ・「サントリー 山崎蒸留所」見学ということで関西へ研修ツアー
  (来島会長の人脈による)
 ・他のバーテンダーと触れ合うために、川上京子と金城ユリも同行
  (あと孫の特権で来島美和も)
 ということで、はじめはツンケンとしたチェンでしたが
 ・佐々倉のフォロー
 ・自身の京都の苦い思い出と向き合い
 最後に何かを掴んだようです。
 う~ん、話は悪くないですが、もうひとつ面白くないんですよね。
 回想なんかも入れてますが、全体的に人物描写が単純な記号化されて平面的
 というか、やはり凡庸な感じが否めませんね。
 「サントリー 山崎蒸留所」の辺りは、昔住んでたことがあったので、
 「おお、こんな風景だったわw」
 と、懐かしさがありましたが。
 
 川上京子と金城ユリとの交流を深める目的もあったはずですが、途中から別
 行動になったので、その目的も果たされずでよかったんか?!
 今回2人は「コメディ要員か?!」という扱いでしたね。
 この2人はカクテルコンクールに出場すると表明したので、今後そちらも描か
 れるんでしょうね。
  
 よくも悪くも「第2作はこんなもんかな~」という印象ですね。{/netabare}

・第6話:「バーという”特別な空間”だからこそ面白い」が薄まった
 {netabare}今回のエピソードは
 ・来島美和の後輩・樋口由香利のまさかの結婚話
 ・心がささくれだった中間管理職と患者を救えなかった女医の出会いの物語
 でした。

 樋口由香利については、来島美和ともに最初からずっと登場していますが、
 仕事でいいところがなく、どこかお気楽で浮付いたキャラって感じなんです
 よね。
 ・そんな彼女の”結婚”といわれても、唐突感だけが凄くて感情移入できな
  かった
 ・佐々倉の彼女の本心を見抜いてた描写が「佐々倉スゲー」よりの演出で
  「バーテンダー="優しい止まり木"」
  からズレてる感じがどうも好きになれない
 
 また中間管理職と女医の物語ですが
 ・ストーリー重視で薄味、この2人に焦点が当てたいのか、佐々倉よりなのか
  創りが中途半端
 ・バーという”特別な空間”に入ったという空気感が不足している
 この辺りも第1作ならこれだけで1話分の尺を使ってたところを、上述由香利の
 結婚話も詰め込んでいるので、まあそうなるわなっと。

 やはりこの手の話になると、第1作に比べ
 「バーとバーテンダー(優しく寄り添う存在)だからこそ独自の面白さがある」
 という尖った感じが薄まり、無難でライトな仕上がりだなという印象ですね。
 いつまでも「第1作がよかった~」という私は老害でしょうか(笑)
 第2作として新作のエピソードをやってくれてるのは、ありがたいですが。{/netabare}

・第7-8話:正直どうでもよくなってきた(笑)
 {netabare}7話はチェン君の話がメイン
 ・葛原の元を破門された模様
 ・父親が来日(シンガポールの有名ホテルの跡取りとして連れ帰るため)
 ・バーテンダーを本気で目指すことを決めたチェンは、佐々倉の元で研鑽
  を積みつつ、父に認めてもらうためにカクテルを作るのだが・・・

 また8話はカクテルコンクール回。
 ・川上京子
 ・金城ユリ
 ・チェン君
 が出場。その模様とそれぞれの新しい始まりを描いて終わりました。
 チェン君の騒動も一応の決着を見ましたが・・・

 正直どうでもよくなってきました(笑)
 エピソードは進むものの、こちらに積み上がってくるものがないなっと。

 >「バーという”特別な空間”だからこそ面白い」が薄まった
 前回こう書いたのですが、少しフォローしておくと
 ・第1作はバーでの人間ドラマや男のカッコよさなど、かなり特化した創り
  → (バーでのシーンが大半で)バーの空気感等も注力して創りやすい
 ・第2作は”前作とは違うベクトルを”ということで、多様化を意識
  → まあ「バーの空気だけ重厚に」とかは創りづらいよなあ
 って感じですね。
 正直原作未読なので両作とも、どこまでが原作準拠でどの辺がアニオリ改
 変なのかも分からないですし。
 そういう意味では「第2作は第2作の面白さ」があればと期待していました
 が、ちょっと厳しくなってきましたねえ。
 一応最後まで視聴予定ですが、ただ”凄腕バーテンダー”が出てくるだけの
 作品で終わりそうですね。
 この”凄腕バーテンダー”も「佐々倉スゲー演出」でみせたかと思えば、重
 鎮からは「ひよっこ扱い」等なんかチグハグなんだよなあ。{/netabare}

・第9-10話:人間を描くってやっぱり難しいんだと思う
 {netabare}第2作の目玉として第1作では描かれなかった
 ・”佐々倉溜”という人間を深堀して描いていく
 という試み自体は評価したいのですが・・・

 ざっと作品内での”立ち位置”でみても
 ・「神のグラスを作る男」とか”凄腕バーテンダー”と持ち上げる一方で
 ・重鎮(老害?)からは育てるべき人材として「ひよっこ扱い」
 ・佐々倉自身も自分が未熟だと納得していない様子
 ・その一方で高みを極めし者のように説法を垂れるという
 もうストーリー都合でキャラを動かしちゃってるなあっと。
 
 それに今回はついに佐々倉の過去が明かされますが
 ・人が死んだという話を絡めればインパクトがあり、説得力増すやろ
 という、制作側の浅はかな考えが透けて見えるというか・・・
 ”キャラ造形”って
 ・作り手が「彼はどういう人間か?」というのを考え抜いた上で、それを
  作中の言動に地道に落とし込んていく
 ・その積み重ねを経て、視聴者側がどう受け取るか
 ということだと思うのですが、やってることは
 ・こういうエピソードで説明したから、彼はこんなキャラということでい
  いよね♡
 という制作側のキャラの押しつけだったり、レッテル貼りレベルにしか過
 ぎないんですよね。
 やはり人間を描くって難しいですね。でもそこを超えてくるから私たちは
 「プロのクリエイターってやっぱり凄い」
 とリスペクトの念を抱くわけで、そういうところをインスタントにやろう
 している作品はねえ・・・

 >こういう時代だからこそ過去の名作に回帰してみようという「温故知新」
 >的な取り組みは大いに評価したいところですね。
 と最初に書いたのですが、どうもアニメ化の経緯もタック二階堂さんの
 「サントリー案件」
 というご指摘が的を射ている気がしますね。
 そう考えるとこの凋落ぶりも納得ですね。{/netabare}

(最 終)
「西尾節」と「シャフト演出」と「戦場ヶ原」を抜いた『化物語』

率直な感想がこれですかね。
第1作を知らなければ、「バーとバーテンダーが登場する一風変わった作品」
として、それなりに楽しめたかもしれませんが、前作の尖った部分を切り捨
て、凡庸な人物描写やサントリー案件を加えた本作は”コレジャナイ”って
感じですね。

まあ「昭和の男臭さ」がプンプンする第1作と同じテイストで令和のアニメ
を創る訳にはいかんやろ、という判断は理解できます。
とはいえ、
>「バーとバーテンダー(優しく寄り添う存在)だからこそ独自の面白さが
>ある」
という根幹が揺らいでしまっては「本末転倒だろう」って思う訳ですが。

今回”佐々倉溜”という人物描写に結構尺を使ったものの、あまり魅力的に
描けていないからなあ。
いろいろと多角的に描いてみたものの、結局どれも中途半端に終わった印象
ですね。
>「バーという”特別な空間”だからこそ・・・」
やはりこの空気感がないと、漠然とバーのシーンを見せられても響くものが
ばない気がしますし、そこが本作の生命線だったのではと思いますね。

投稿 : 2024/08/03
♥ : 21

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

グルメものより話の広がりは無い。虚構と虚栄の世界ですね。

 最終話(12話)まで観ました。2024.06.20

 佐々倉さん、結局ホテル王に取り込まれたか…。仕方ないですねぇ…。孫娘やホテル関係者とあれだけ濃厚に関わってたら、身内扱いされるのも当たり前かなぁ。

 薀蓄モノはネットがこれだけ普及すると、説得力をもたせるのがものすごい難しいので、より権威のある者の傘下に入るのはある意味現代的なのかもしれません。

 薀蓄漫画の傑作、美味しんぼの山岡士郎と佐々倉さんの差が如実に出た感じがします。

 山岡士郎はネット普及前の80年代の人物で、当時は情報を独占していた大新聞社の社員で、対立していたとは言え、得体の知れない政財界のフィクサー、海原雄山の御曹司として、教養と裏表の一流人脈を継承していた怪物でした。

 だから、薀蓄にも説得力がありました。対して佐々倉さんは原作ではネット黎明期の人物なのかもしれませんが、アニメでは現代人です。

 ヨーロッパの一流バーにいたと言っても、所詮は狭い世界の住人で、垂れる高説に裏付けが決定的に欠如しています。各界の著名人とフランクに接触出来る山岡士郎との差は歴然です。

 佐々倉さんは、最近バケの皮が剥がれつつある、フランス在住逆張りシッタカおじさんと同程度の人物である疑いが濃厚です。情報源はウィキペディア的な…。

 ネット以前なら物知りバーテンダーとして通用したかもしれませんが、カクテル知識も、客がスマホでググったら、異説が出てきて、それを根拠に反論してくる可能性があります。

 理論や意見は発する人間の立場を絶対に超えません。バックにケツ持ちがついている人物と、何の権威も無い人物の発言は同価値では無いのです。

 サントリーもこの辺を分かっていて、アニオリ宣伝改変を突っ込んだり、ホテル王を絡ませたりしているんでしょうね。

 まぁ、会社の力で下請けや顧客をいじめている大資本の考えそうなことです。薀蓄漫画やアニメ受難の時代に上手くまとめたと評価すべきでしょうが、釈然とはしないですね。
………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2024.06.16

 早いもので、間もなく最終話です。このアニメ、何となく良い感じのエピソードを積み重ねながらも、何か物足りない感じがします。

 主人公の佐々倉さんに、魅力が無いんでしょうね。新人バーテンダーのひたむきさは女性バーテンダーの2人やチェン君に敵わないし、熟練の苦労人キャラとしては、「バー・風」オーナーの師匠に敵わない。

 やさぐれ無頼漢キャラは兄弟子に持っていかれているし、ホテル王には鼻垂れ小僧扱いされています。

 客に対して凄腕バーテンダーとして高説を垂れますが、発言に権威と説得力が足りません。

 魂の救済やら、佐々倉さんのせいで客が死んだとか、何を言ってるのかと。夜の世界はヤバい奴が蠢いております。そいつ等に比べたら、まだまだ若造の丁稚に過ぎません。

 そもそも、酒を飲んで魂が救済されるのか?毎日ホッピーを飲んで、中は七割位入れてくれ!たみゃらん!とか言っている其辺の親父の魂は救済されて無いのか?

 酒が飲めない人から見たら、高級バーで最高の一杯を求める客も其辺のホッピー親父も単なる迷惑アル中では?

 ラスト、どんなオチをつけるかで、だいぶ印象が変わりそうです。
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 9話まで観ました。2024.05.30

 原作や前回のアニメ化作品、ドラマ版を観ているタック二階堂さんやwitchさん達のレビューによると、今回は大幅に雰囲気を変えてアニメ化している様です。

 主人公の佐々倉さんは、お客様の魂を癒やすためにバーテンダーという生き方をしているそうなので、本来はバーに集まる人々の人間模様を描くのが、テーマとして妥当なのかもしれません。

 ただ、原作と現在では社会状況が違い過ぎるので、工夫した結果が今回のアニメの雰囲気に繋がっているような気もします。

 そもそも、銀座の高級バーに頻繁に来れる様な奴に魂の救済が必要か?今回の話の様に場末のバーのバーテンダーや場末のシングルマザーホステスみたいに魂以前に物理的に困っているような人達が激増している時代に、何を言ってる?という気がします。

 もっと、治安の悪い街のスナックやバーの方がふさわしい様な…。そんな所に来るやつにカクテルの味は分からんか…。

 今回、佐々倉さんの先輩が作った、女性酔い潰しレイプカクテルみたいな話ばかりになりそうです。

 原作の縛りで深夜食堂みたいな物語にも出来ないし、サントリーの宣伝も噛んでそうなので、殺伐とした話にも出来ない…。物足りなさの原因はそこかもしれません。

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 4話まで観ました。2024.04.25

 Aパートの、権威ある男性にアレコレ薀蓄でどうこうする話は、人によってはブチキレるんじゃね?と納得いきませんが、Bパートの若いねーチャンに対するマティーニの薀蓄話は面白いです。

 Bパートのバーにいた、ボーイッシュで格好良い女バーテンダーが居る店が近所にあったら、下心こみでケツの毛をむしられるまで通ってしまいそうです。剣呑剣呑!
 
 バーに行きたくなります。ワイにも顔のあるマティーニを頼むで!

 こういう、若い同僚とかにマウント取れるマメ知識みたいなのが面白いと感じるのは、老害レベルが上がった証拠かもしれません。おっさん向けのアニメですね。

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 3話まで観ました。2024.04.18

 タック二階堂さんの書かれている通り、老人達の独壇場ですねぇ…。モノ消費よりコト消費って、こういうことなんでしょうか。

 情報を消費しているので、権威と経験、知識ある男性がマウントとっているんですよね。登場人物のねーチャン達はお色気マウント取られ要員でしかありません。

 今回、主人公はカクテル勝負で負けてしまいましたが、相手の状態によって味を変える是非は?人によっては主人公が勝ちかも…。ねーチャンは権威が無いので審判すら出来ません。

 共産党が政権を取ったら、私の好きな甲類焼酎の発泡酒割が至上のカクテルになるのになぁ…。労働英雄が飲むべきカクテルじゃ!所詮、評価なんて時代の価値観に過ぎませんて。
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 2話まで観ました。2024.04.11

 美味しんぼだなこりゃ…。京極さん、四万十川の鮎で号泣みたいなエピソードをAパート、Bパートでやりました。

 酒は基本的に毒で、飲めない人も多いので、グルメものより話のオチの説得力に欠けます。飯を喰えない人はいませんからねぇ。

 カクテルも、物語を消費している部分が大きく、主人公の作るカクテルを飲んでゲストキャラがホロリとするのに、説得力がありません。

 みんな単なるアル中で、カクテルに何となくな物語があれば、喜ぶ様な単純な連中なんじゃね?と、いう疑問を感じます。

 そもそも、美味いという基準も怪しいです。カクテルの主要な材料の一つであるメキシコのテキーラは、本当に美味いのは伝統的な技法で作ったものらしいですが、それだと副産物のメタノール(メチルアルコール)を排除出来ないので、アルコール分解酵素の弱いアジア人向けには売れないそうです。

 日本で買えるのは工業的に成分を調整したテキーラなので、アジアのアミーゴ達は可愛いそうだと知り合いのホセが言ってましたが、視力を失う危険と天秤にはかけられません。

 バーでオシャレにカクテル飲んで喜んでいるのも、見た目が良いとか、伝統とか、物語と雰囲気を楽しんでいる部分が大きいので、8割方虚栄と虚構です。

 夜の街とはそういうものだ!ですが、この価値観を共有してないと、このアニメは楽しめなさそうです。

 学生の頃、金が無くて工業用エタノールを鍋で蒸留して添加物を除いて飲もうもして、下宿を火事にしかけた頭の悪いロシア人みたいな友人は、面白さが分からんと言っておりました。

 カクテル飲ましたくらいじゃ、駄目だこりゃ…。
……………………………………………………………………… 

 初回観てのレビューです。2024.04.07

 オシャレなウンチク漫画が原作の様です。バーへ行きたくなりますね。期せずしてスナックバス江と同じ様な感想に…。

 バーテンにカクテル作って貰うと美味いんですよね。腕の良いバーテンはまさに酒飲み界の至宝…。

 その代わりお高いので、そうそう行けないです。スナックより非日常かも…。

 バーに行っている気分になれるので、酒好きにはたまりません。さぁ…、家でカクテルでも作りながら観るか…。甲類焼酎の発泡酒割、カクテル名、労働英雄(ルンプロマイスター)!(´Д⊂ヽ

投稿 : 2024/08/03
♥ : 4

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ビジネス系の漫画がアニメ化するのって珍しい。しかし… なんだかなぁ、ですね

原作は序盤だけ既読。ジャンプ+だかで無料で読めた時に。

こういうビジネス系漫画という、青年誌ジャンルがありますね。
職業を題材に人との関わりを描いていくという。
気づけば何十巻と続いていることも多いながら、アニメ化することは少ない印象です。
なので珍しいなぁ、と思いました。なんでこれがアニメ化したのでしょうね?

それこそ酒系なら神の雫なんて相当ブレークしましたけど、アニメになってないですし。まあドラマか映画かになっているみたいですが。

でもまあ、本作は知らないけどアニメ化するくらい人気だったのでしょうかね。
ちょっと調べたら2006年にもアニメ化していたそうで。そりゃすごいですね。

まあバーテンダーの技術をアニメ化しているのはちょっと面白さもありましたが…。
原作通りですし特に見る必要は無いと思いました。


しかし、珍しいだけに色々感想が思い浮かんじゃったのでくどくどと語ってみます。

見た印象としては…。まあ原作通りなんですが、他人を上から目線で評価している人間って、改めて感じ悪いですね。
いやまあ、こういうビジネス系漫画はこういう評価する人間が出てきて、主人公が高く評価されてこそなんですが…。

何様だよ、って感じがありますね。
私がバーに行って勝手に「これは神のグラスではない」とか言う資格ってあるんですかね? 無いと思います。そんなことを言える人間って何様だよ、ってなりますよね。

だから、こういう作品に出てくる評価者、食通は、人間国宝とか、大きな組織の長だったり、それなりの箔を必要とするわけですよ。海原雄山とか味皇とか。
しかし本作だと小娘が偉そうに評価しているので、ちょっとイラッとしました。

いやもちろん美味しい、美味しくない程度はどんな客にも言う資格はありますが。
飲む前から失望したとか、偉そうだな、とイラッと来ました。

またこの漫画のキャッチフレーズのようなセリフに文句をつけるのも野暮ですけれど、客を裏切って良い仕事というのは、この世に一つも無いと思います。

医師や薬剤師は確かに「お前のせいでウチの子は死んだ」と言われてしまうのでやばいです。
でもバーテンダーは、注文を聞き違えても人は死なないし、『すみません、作り直します』で済むじゃないですか。もちろん激昂して手がつけられなくなるキチガイ客というのは居るでしょうけれど、そんな客に正当性は無いのでは。

後は女を酔い潰したい男と、断りたい女が並んでいた場合、男はアルコールを増やして欲しい、女は減らして欲しい、どちらに加担しても他方を裏切るわけですが、どうするんでしょうね? 
まあそういう話があるかはわかりませんが。ノンアルコールを出しながら話題が弾んで仲良くなる手伝いをして、両方きっちり満足させる、あたりが落とし所でしょうか。
漫画なら可能でしょうけれど、現実では不可能ですね。
そこまでやらなきゃバーテンダーじゃないなら、求める基準が高すぎですね。

投稿 : 2024/08/03
♥ : 3

計測不能 3 2024年度の癒しアニメランキング3位
SHIBUYA♡HACHI[シブヤラブハチ](TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (3)
13人が棚に入れました
渋谷駅前のシンボル“忠犬ハチ公像“として、まちを見守り続けて来た“HACHI”(ハチ)が現代の渋谷で動き出す! 渋谷に集まる愉快な仲間たちと繰り広げるユル〜く楽しい日常。 “HACHI”の小さな冒険が、いま始まる!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

忠犬ハチ公と愉快な仲間たち

世間知らずで天然お気楽な渋谷駅の忠犬ハチ公が渋谷をお散歩して、渋谷に住み着いている他の犬に天然ボケをかます脱力系癒しアニメ
2分で終わります、ストーリーとか目的とか笑いとか感動とか何もないです
たまたまやっていたら見るくらいでちょうどいいアニメ

投稿 : 2024/08/03
♥ : 12

70.6 4 2024年度の癒しアニメランキング4位
ゆるキャン△ SEASON3(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (179)
591人が棚に入れました
女子高生たちがキャンプに行く姿や日常をゆるやかに描くアウトドア系ガールズストーリー
同名漫画原作のアニメ第3期。山梨県や静岡県を舞台に、女子高生たちがキャンプに行く姿や日常をゆるやかな雰囲気で描くアウトドア系ガールズストーリー。制作会社がエイトビットに代わり、メインスタッフも一新される。

声優・キャラクター
各務原なでしこ:花守ゆみり
志摩リン:東山奈央
大垣千明:原紗友里
犬山あおい:豊崎愛生
斉藤恵那:高橋李依
土岐綾乃:黒沢ともよ
ナレーション:大塚明夫

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

このままではアニメ業界衰退しませんか?。(3話まで視聴して)

>1話まで視聴して
原作未読。アニメ1期・2期・劇場版等視聴済です(すべて★5評価)。

少しだけ事前情報で制作会社・キャラデザ等が変わるようなことを聞いてましたが
本作品の根本的な良さはかわらないだろうと、たかをくくっていました。

1話視聴開始。
ああ、幼少期の話から入るんだ~。
まあ、雰囲気いいし、こういうのもアリだよね~。

背景がほぼ実写取り込み??。
うーん、アニメの世界と視聴者の現実世界を地続きに描きたいのかな?。
まあ、なんとかギリ許容範囲かな?。
(好みではない。できればアニメ的な背景描写希望)

で、本来の?進行時間軸に戻ってくる。
ん?。キャラデザの目の描写がずいぶんかわってますね。

この段階では、まだわずかな違和感でしたが
登場キャラが増えるごとに、わずかな違和感は増え続け
こうなってくると、声優さんの演技にまで違和感が発生しはじめ
最後の決定打となったのが、斉藤恵那登場場面。
正直、誰なのかまったくわかりませんでしたw。そういえば先生も。

と、ここで視聴断念。。
ずっと期待してきた続編だっただけに、ダメージもデカい。


・・う~ん。
アニメ作品の製作・契約事情とかよく知りませんが
原作が進行途中にアニメ化決定し、1期・2期・3期とかに分割されてしまうのは
致し方ないと理解できますが

たとえばアニメ1期が成功して、もし2期も作る流れとなったら
2期以降もそのアニメ会社・スタッフ等で継続できるような契約事項にはできないものでしょうか??。
成功したら、プロテクトされて次の製作権利も継続保持できるような。

反対に1期がもしコケたら、その制作会社は続編を作る権利を失い
もし2期も作る流れとなったら、他社同士で製作権利を争うといった感じで。


アニメ視聴者にとって、楽しみにしてた続編の雰囲気がガラッと変わってしまって
悲しみ、絶望するといった悲劇?は、今後も繰り返していくつもりなの?(永遠に?)。

このままではアニメ業界衰退しませんか?。
アニメ好きだった人ですら、離れていってしまいますよね。


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>3話まで視聴して
念のため3話まで視聴してみましたが。感じ方は変わらず><。

なんか全体的に無味無臭感というか・・(悪い意味で)。
うまみ成分を全く感じられないというか・・。

それは作画だけにとどまらず、声優さんの演技ですらも顕著に。。

まず、なでしこってこんなしゃべり方だったっけ?。
ここまで抑揚ないしゃべり方じゃなかったと思うんだけど・・。

黒沢さんの演技までもが、無味無臭感・・><。
(黒沢さんの演技で、こんな風に感じたのは初めてかも・・)
(抑揚のないように演技指示されてるとしか思えない・・)

なんか3期における全キャラいろんなセリフ全般的に、全くアクセントを感じないというか。


※念のため1期1話再視聴してみましたが・・・・
間違いなく神アニメでした!!!!!!!!。

目と表情が良いし、声は明るいしキャラもよく動く。
”静”と”動”のメリハリが素晴らしい!。
シュールな笑いのセンスも絶品っ。
BGMの存在感・貢献も大きいな♪。
背景もアニメ的ですごく馴染んでる。


アニメ作品が1期・2期・3期とかに分割されてしまって制作会社が変わってしまうのを
百歩譲ってやむをえないとしても
せめてキャラデザやBGMとかの資産の共有・引継ぎはできないものでしょうか?。
もちろん版権?や使用料?等は発生するとは思いますが。

制作会社さん個々の利益はもちろん大切ですが
アニメ化という、新しい命を吹き込まれて生まれるモノは
視聴者にとっては、既に視聴者の中で生きているイキモノだと思うのです

それを制作会社さんの変更等といった”オトナの理由”だけで
イチから全部こわされて作り直されてしまうのは
やっぱその作品を好きになってしまった1ファンとしては、悲しすぎるかな?。
新しくキャラデザやBGM・背景・作画・演出等を作り直すにあたっての担当される方々も
どんなにがんばっても、そりゃあ違ったものになってしまうでしょうから、気の毒です。
(これが全くの新作であれば、そういうものだと思って何の問題もなく観れると思いますが
好きになって思い入れを持ってしまった作品の続編であるからこそ、消化しきれない感情に)


制作側にとっても視聴側にとてもマイナス・マイナスとなってしまうようなシステム?
は、なんとか改善していただくことはできないものでしょうか?。
 

投稿 : 2024/08/03
♥ : 15

saitama さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

あ、色々ダメな方向に振った感じで残念。キャンプブーム終焉のトドメを指すな、これ。

タイトル通り。
原作全巻所持。

ゆるキャン△の1期を観て、すぐに原作コミックを買った。
キャンプも久しぶりに楽しんだ。
2期になり、金の匂いがプンプンして「やばいなー」と感じ始めていたら、
映画版でなんとか1期の良さに戻ろうとしていた。

で、3期。

おいおい‥。これ、キャンプブーム完全終焉だろ。
まず、キャラの作画、こんな童顔にしてどうする?
大人も子供も楽しめる雰囲気から子供アニメに全振りな作画。
こんなのもう原作ファンも離れるわ。
バイクの作画とか背景とか、キャラデザとか、
リアリティとアニメ感の微妙な塩梅が素晴らしかったのに、そのバランスを捨てた。
シリーズ構成がばらかもんの奴か。ウマ娘の構成とかもしてたけど、この作品とは合わんよ。

何より監督と制作会社を外すとか、DeNAはバカなんだな。
2期の背景問題をネタに切ったのかもしれんが、
金しか見てないバカ連中の判断は本当にバカで困る。

あの監督だから原作リスペクトしつつ、アニオリも混ぜつつが最高だったのに。
まあ、原作者も今、正直原作がつまらないので、原作者とあの監督とは実は合わないかもなぁ。
とは感じていたが‥。

ただの普通のアニメになった。

「3代目は身上を潰す」がこのアニメ(いやキャンプ界か)にも使いまわせる言葉になるとは‥。

原作のパワーがどんどん落ちるからこそ、これは1期監督の才能でなんとかアニメとしての面白さを継続させるべきだったのに。アホじゃ。監督と制作会社切った上に、シリーズ構成があの人とか。悪手の連続すぎて。

まあ、とはいえキャンプブームを一気に盛り上げた作品だったからな、今までありがとう。
という感じかな。

原作者はグッズ展開とかで金儲けできただろうから作品作った意味あるし。
あとは売れる売れないは別にして勝手気ままに原作を続ければ良いと思う。
少なくとも作品は原作者のものだから、どう今後原作ストーリーが展開しても、それは文句ない。


⚪︎2話目視聴
あ、いろんな角度でキャラ作画が崩れまくって‥。完全に劣化版。残念だ。
そして無駄な背景写実‥。ストーリーや他の部分も含め全部のバランスが悪い。
全体的に評価下げた。本当に残念。

⚪︎4話まで視聴
うーん、まあ、背景はもう触れても仕方ない。
ストーリーは正直、原作がつまらない状態なんで、ただの旅ものになっているのも仕方ない。
そして、多用されるmono的描写の数々も原作者忖度なんだろうなぁ。
多用しすぎてうざい感じになっているのが‥。
水曜どうでしょうの、「ヨーロッパ完結編」のアイルランド旅みたいに、
ガチファンがなんとか面白いところを見つけて共感する状態になっている。
普通に初見の人がこのシーズンだけ見たら、「これ面白いの?」となるだろうなぁ。

現在の原作はさらにキャンプから離れていく以上、
今更ながらに「ゆるキャン△」というタイトルが邪魔になりつつあるような。
原作者はmonoみたいに、なんでも自分が興味持ったことだけに触れたいんだろうな。
そんなところも水曜どうでしょうのDと似てる感じだ。
まあ、スマッシュヒットが1本あることさえ凄いことなのだから、
水曜どうでしょう、と、ゆるキャン△(というかmono?)、は似てるというか源流が同じなのかもしれないな。

そんな匂いを感じた3話と4話だ。

それにしても、背景を写実的というか、写真そのまま加工にしたことによる紙芝居感が酷い。
写真の上に切り絵を貼って動かしているようなバランスの悪いアニメという事実を
制作側は理解しているのだろうけど、海外スタジオに安く作らせるために、
写真加工背景採用とか、クソ過ぎる選択だ。
監督を切り、ソニー系列と組んだことで全てを台無しにした。

5〜7話まで視聴

いやー、本当に今回の製作陣、最悪だ。今回ダメだったのは脚本。
あえて場所の指摘は避けるが、キャラが絶対に言わないであろう汚い言葉を使っていた。
頭の中で「?」となり、わざわざ原作コミックを読み返した。
そこだけ改変されてオリジナル演出に変更されていた。
アニオリを入れるのは構わないが、言葉遣いとか気を遣えよ。
キャラの言葉遣いが汚いとか、原作にリスペクトがない以前に、原作読んで各キャラの個性理解してない証拠。あと、国語力なさすぎ。
そしてあんな言葉をあの場面で使う人間性の奴が脚本書いている証拠。
そもそもがやっつけ仕事なんだろうな。
さらに、その低レベル仕事をそのまま気付かずスルーした監督や演出陣。
今回のスタッフレベルの低さをまざまざと感じた。

投稿 : 2024/08/03
♥ : 15

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

悲しいけど、ネタ切れと飽きだろなぁ…。

 最終話(12話)まで観ました。2024.06.23

 別に悪く無いけど、良くも無いアニメという印象です。どうしても物語が進んで行くと、視聴者が飽きてしまうので、テコ入れが必要なんですが、上手くいって無い感じです。

 山も難易度を求めてアルパインスタイルを極めると死んでしまうのと同じで、キャンプを女子高校生に極めさせるのは、ゆるキャンの趣旨に反するので、こんなもんでしょうね。

 キャンプ料理も、バーベキューみたいなワイルド料理以外は、家で作った方が美味しいに決まっています。

 もう、テコ入れで出来るのは、狩猟するか新キャラ投入しかありませんが、いくら静岡や山梨でも、そんなにワイルドな女子高校生は棲息していないので、キャラの増加も旧メンバーの印象が薄れるだけで上手くいかないでしょう。

 アシリパさんでも投入するか?現代劇では差別的すぎるキャラだと炎上しそうですね。

 もう、賞味期限切れ…。今までありがとう!感謝の心でシリーズを終えるべきでしょう。永遠に続くお話は無いのですから。
………………………………………………………………………

 11話まで観ました。2024.06.15

 観光とグルメ、グッズ(高級品)紹介しかしてないじゃ〜ん!と、1期からのファンには評判の悪い3期ですが、ゆるキャンですから仕方ないのです。

 快適さは金の力とトレードオフです。軽くて丈夫で使い易いグッズは高い!私も、高校生から山岳部、大学でワンゲルだったので良く分かります。

 金が無い上に当時は今程山岳グッズも良くなく、ホワイトガソリンのコールマンも7天もカニの様なザックも重い!調理器具も良いのが無く、ダンジョン飯のセンシみたいに中華鍋を背負って山行していました。

 そして、3000m級の山で炊飯して、もちろん上手く炊けない米を食う…。下は焦げていて中間は糊状、上は生煮えのシャリシャリごはん…。思いだしただけで、寒気がします。レトルトも今ほど美味しく無かったなぁ…。

 ただ、若くて体力があったから、悲惨な装備で山へ行っても平気だったんですね。服はジャージ、靴はゴム長にゲートルでも、気分は上々でした。

 対してゆるキャンは、体力バカの山男の話ではありません。緩い女子高生が快適なキャンプを楽しむには金の力が必要です。

 犬子の高級自転車にしても、勤労青年考古学者の相沢忠洋さんじゃないんだから、群馬の岩宿から御茶ノ水の明治大学まで、行商のついでに当時のクソ重い全鉄製の自転車で日帰りで通ってくるみたいなエピソードじゃ、炎上するでしょ?昭和男の体力と情熱舐めんなや!

 ゆるキャンと銘打っている以上、財力アニメになるのは必定だったのです。ファンなら文句を言わず、極地法こそ最高の登山方法よ!位の懐の深さが欲しいですね。

 まぁ…、洗脳が解けてしまったとも言えるのかもしれません。何にしても、後1話の我慢ですね。
……………………………………………………………………… 

 7話まで観ました。2024.05.19

 皆様のレビューにある様に、3期で明らかにパワーダウンしています。しかし、制作会社や監督が悪いと言うより、視聴者が飽きたのが大きい気もします。

 社会人の趣味を女子高生にやらせる系のアニメが飽和状態なのと、原作のネタ切れですね。

 そもそも、未成年の女子にキャンプやらせるのに無理があります。屈強な女子が登山して野営するならキャンプはあくまでオマケですが、緩い楽しいキャンプをするなら、金をかける+車所持が前提です。

 原付きで何百キロも走ってしまう筋金入りの鉄人、リンちゃんは、ヤマノススメの楓さん系屈強かつ変人女子の系譜ですが、なでしこ達野クルメンバーは一般人です。

 一般人が登山やバイクに乗る等のエキセントリックな趣味のオマケとしてキャンプするのでは無く、キャンプ自体を楽しむには金をかけて観光する、買い食いする、バーベキューして酒を飲むのが必須です。

 女子高生という制約があり、金、酒、異性、移動手段等の限界がある以上、そもそも長期連載したり、3期もアニメをやる様な話では無かったと言うことです。

 かつてファンだった者達は、そっと去るか、作品の晩節を汚してるなぁ〜と感じつつも、看取りの態度で見守るのが良かろうと思います。

投稿 : 2024/08/03
♥ : 4

67.7 5 2024年度の癒しアニメランキング5位
治癒魔法の間違った使い方(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (167)
505人が棚に入れました
平凡な高校生・兎里 健(ウサト)は、帰宅の途中、生徒会長の犬上鈴音(スズネ)、クラスメイトの龍泉一樹(カズキ)とともに突如現れた魔法陣に飲み込まれてしまう――。 気づくと、そこは異世界。 3人は王国に攻め込んでくる魔王軍に対抗できる『勇者』として召喚された……はずが、勇者の適性を持っていたのはスズネとカズキのみ。 ウサトは巻き込まれただけだった! しかし、ウサトに“治癒魔法”の適性があることが判ると事態は一変。 救命団団長を名乗るローズが現れ、ウサトを力ずくで連れ去ってしまう。 そこでウサトを待っていたのは、想像を超える地獄の訓練の日々だった――!

声優・キャラクター
ウサト:坂田将吾
スズネ:七瀬彩夏
カズキ:高梨謙吾
アマコ:会沢紗弥
ローズ:田中敦子
ブルリン:渡辺明乃
オルガ:中村源太
ウルル:青山吉能
トング:伊藤健太郎
ミル:堀井茶渡
アレク:奈良徹
ゴムル:堀総士郎
グルド:藤井隼
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

設定も話も面白かったですが、キャラに入り込めなかったです。

 面白い話だったと思います。肉体修行そのものが強さにつながって行くしギャグにもなっているのが面白いですね。治療魔術が最強なわけでなく、辛い修行とセットで身体性が養われる=強くなる感じです。全体的に修行ギャグとキャラ萌えの話でした。

 最後の対黒騎士は治療魔法をそっちの方向で見せるのは、変なチートにつながるのでちょっと疑問でした。が、本作のエピソードとしては、北風と太陽というか、傷つけるものは傷つくし、治す人は相手を懐柔することができる…という寓話になっているのかもしれません。勇者との対比が活きていました。

 キャラとしてはスズネが非常に可愛いかったですね。キャラデザとしては最高に好みでした。ローズは意図的に「ガラスの仮面」の月影先生に似ているのでしょうか。怖くて厳しい過去がある教師を意識したのかもしれません。

 ただ、最大の欠点なんですけど、主人公が「記号」なんですよね。無自覚でやられキャラ。そのくせ最強という駒ですね。無垢すぎて内面が感じられません。先ほど「ガラスの仮面」と言いましたが、北島マヤも同じでした。サブキャラたちは非常に魅力的だし話は面白いんですけど、「主人公」という名の記号になってしまい、魅力を感じません。

 そして、それはスズネ会長にも言えます。ヒロインとして内面の深みが弱いのでせっかくいい設定・造形なのに、単なるおバカキャラに見えてしまい今一つ惚れられない感じがします。

 ローズだけに物語がありました。過去回想の手法は良くなかったですが、現状では内面が見えるのはローズだけかなあ。

 総評すると発想も設定も話も面白いと思いますが、主人公とヒロインが見えてこないので没入感がなかったかなあ。再視聴したくなる感じがありません。作画は良かったですね。量産型の異世界ものとしてはトップクラスに良かったと思います。

 ということで、話は4ですが、キャラは3.5かなあ。設定は良いんですけどね。キャラ萌えの構造の話なのにキャラに萌えられないというのは痛かったと思います。
 作画は4.5。声優はスズネ役が可愛かったし調整として3.5。音楽は3にします。






1話 コメディよりで変化球な感じ。シンエイ動画最近いいですね。

{netabare} シンエイ動画、最近いいですね。「僕ヤバ」「高木さん」の作画のクオリティにかなり感心しましたが、本作も異世界ものの作画としてはかなりいいと思います。

 かなりコミカルな感じで、異世界テンプレからは少しキャラの反応や異世界側の対応も変化球になっているので、ちょっと期待がもてます。

 生徒会長のキャラに悩み事もあるみたいですけど、転生でワクワクしてましたので、どうなんでしょう?ヒューマンドラマがあるのかないのか。がっつり考察するような話ではないでしょうけど、毎週の配信が楽しみになるレベルの作品になればいいと思います。

 掴みは悪くないと思います。なによりアニメが綺麗なのが好感がもてます。{/netabare}


2話 話もキャラも設定も演出もとても良い。会長が可愛い。

{netabare} 今期は異世界モノをチェックしていこうと思い、いろいろ見てますがなかなか面白い話だと思います。

 設定それ自体が秀逸なのはもちろんですが、それを支えるテンポも演出もいい思います。訓練シーンとローズと会長のキャラ造形が秀逸なのが今のところの面白さでしょう。

 超回復のメカニズムとか、身体を鍛えるとテストステロンで性格がポジティブになるらしいのでその辺が主人公の成長と非常に自然にマッチしています。また、同僚と肉体を通じて仲が良くなってゆく描写もいいですね。モブサイコをちょっと思い出しました。我々オタクも少し見習いたいものです。

 途中「訓練についてこられるというお墨付き」は言葉の使い方が間違っていると思います。お墨付きは偉い人が権威を与える時に使う言葉です。

OPの曲名が「CURE」なのは笑いました。この辺がセンスなんでしょう。EDは会長のイメージビデオですね。とてもかわいい絵でした。

 視聴継続ですね。{/netabare}


3話 展開が面白いです。シリアスもギャグも考えられる進行ですね。

{netabare} 不思議なもので、荒唐無稽ご都合主義でも面白い作品と言うのはあるものです。本作はその良い一例かと。今のところですけど。

 誰も今の段階で主人公が死ぬとは思いませんので、その点では安心して見ていますが、展開が面白いんでしょうね。会長が助けにくることも期待しましたけど出番は一瞬でしたね。もうちょっと会長成分が欲しい。

 今期は本作と「俺だけレベルアップ」「最弱テイマー」が苦労しながら話が進む感じなのが、なかなかいいと思います。なろう系ですからどこかで強くなるんだとは思いますが、今のところ話がちゃんと面白いです。

 魔族側が巨乳のお姉さんでしたけど、ローズがいるし主人公の初陣ですから負けキャラですよね。ひと昔前ならローズが死んで後を継ぐ的な展開もありそうですけど、本作はそこまでシリアスは入れないと思いますがどうでしょう?会長たちも活躍が少ないので、悩みとか出てくるのでしょうか?

 シリアスよりでもいいし、ギャグになってもいいです。1クールなら面白く見られそうな気がします。{/netabare}


4話 シリアスな要素もありつつギャグで行く感じかな?委員長可愛すぎ。

{netabare}  シリアスギャグという感じでしょうか。魔族側を見るとコメディ臭がプンプンします。真面目なコンセプトではありますが全体的な雰囲気はそれほど重くしなさそうですね。

 委員長やもう1人の描写も含め、努力が必要な点で転生設定がなかなか有意義になっている気がする一方で、もう現地出身者の努力でも同じ話が作れそうなので、転生であることが無意味になっている感じもします。ただ、そこがコメディタッチであるために気にならなくなっているのでしょう。

 で、委員長が無駄に可愛いですね。可愛すぎです。一見極めて平均的な委員長キャラの割に、なぜか印象に残るいいキャラです。

 視聴継続決定ですね。{/netabare}


5話 サブキャラの描写が丁寧なのがいいかも。

{netabare} もう1歩転生した意味、転生後の悩みなどに入り込めればなあ、と思う反面、委員長のキャラ付けにちゃんとできている点がいいですね。面白い作品ですね。勇者も主人公もオレTUEEEだけじゃないし。サブの描写もおろそかにしていないし。ストーリーというよりキャラで見てるかなあ。 {/netabare}


8話 ちょっとローズの説明頼りになっちゃいましたね。ここまでは十分面白いですが、この数話は若干冗長感がありました。

{netabare} ちゃんと話になっているし、各キャラクターのキャラ付けがあってエピソードもありますので、作品としてちゃんと成立している感じがします。ただ、話の展開をローズに任せてしまっている感じなのが、どうか?ですね。

 ウサトの無自覚とか勇者2人を描くのに、狂言回しが必要でしょうし、ポジション的に全部が見渡せる視点にいるローズが適任なのは理解しますが、どうもセリフで説明する感じがします。

 中間の総括にもなりますが、「なろう」作品としては、かなりのストーリー力だとは思いますが、アニメ化にするときもうちょっと構成とか展開を工夫出来ないものでしょうか。特にこの数話、セリフでの説明が顕著な気がして、6~8話の3話で1話分くらい冗長だった気がします。

 この作品出落ち感は少ないのですが、キャラも増えてきてこの後の展開次第では話が続かないのかな?という危惧もあります。作画も丁寧だしいいと思いますが、1クール分なら十分面白く見られそうですが、それ以降が心配になる作品ですね。 {/netabare}


9話 回想シーンは日本のコンテンツの悪しき点だと思います。

{netabare}  8話のレビューで、1クールなら面白く見られると書きましたが、回想の入れ方ですね。12話でほぼ2話回想は長過ぎでしょう。「なろう」全般に言えることですが、設定を後付けで説明する場合どうしても回想を使いたくなるみたいですが、これは感情移入の視点がズレるからやめた方がいいと思います。週刊連載も同じですけどね。回想か学園パートが始まると醒めてしまいます。

 本作の場合、ローズの目の事とキャラ付けから言って決して後付け設定ということではないと思いますし、生還した魔族もキャラが立ってますので何かあるのでしょうけど。それにしては長いです。アニメ化の問題というよりこれは原作からじゃないかと思います。

 回想シーンは必要最小限にしてほしいなあ。感動ポルノにもなり勝ちだし。日本のアニメ・マンガ・ラノベのすべてに共通する悪い点だなあ、と思います。{/netabare}


10話 話は思ったより…ですけど、会長の作画が無駄にいい。

{netabare} 治癒魔法で反転ですからね。話は読めますけどそっちの方向?悪魔には白魔法がきく的なやつでしょうか。
 もっと治癒…治療行為とはなにかをクローズアップしないのかなあ…という気がしなくはないです。そっちにいっちゃうと治癒魔法が無敵魔法になる俺TUEEEになってしまいます。

 戦場における治癒行為って着目点としては悪くないですからね。今回のフォーメーションも設定としてよく考えられています。

 当初思っていたほどストーリー展開が飛び切り面白いわけでもないし、テーマも深いわけではなさそうですが、しかし、なろう系としてはここまでは悪くないと思います。

 問題は会長ですよ。会長可愛すぎですけど、ちょっとあざといですよね。ウサトくんラブにもうちょっとストーリーがあると良かったんですけど。

 しかし、作画がいいなあ…無駄にと言っては失礼ですけど、異世界転生ものでこのレベルって、無職とかオバロとかのビッグネーム以外だと「聖女の力」くらいでしたけど、本作の作画、特に会長は最高です。顔のバランスがいいので非常にいいです。
 これは原画がいいという奴なんですかね。CGが優れているのでしょうか。よくわからいけど、スタジオアドとシンエイ動画…どちらの技術か知りませんが、これは本当に感心しました。

 まあ、あと数話ですもんね。作画と設定は評価したいですね。 {/netabare}









 

投稿 : 2024/08/03
♥ : 18
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

少佐、異世界で何やってんすか?

くろかたによる原作小説は、「小説家になろう」から「MFブックス」(フロンティアワークス・KADOKAWA)で刊行中(既刊14巻、原作未読)。
アニメは、全13話(2024年)。監督は、緒方隆秀。制作は、スタジオアドと『ドラえもん』、『八男って、それはないでしょう!』、『僕の心のヤバイやつ』などのシンエイ動画との共同製作。
(2024.7.19投稿)

【少佐、異世界で何やってんすか?】
本作を観ていて、まず思ったことは、「少佐、異世界で何やってんすか?」と(笑)

ここでいう「少佐」は、マスクを被って機体を真っ赤に染めて性能を30%あげたら速度がなぜか3倍になる方ではなく、『攻殻機動隊』の草薙素子少佐の方(※中の人の愛称も少佐)。

本作に登場するローズは、中の人が同じ田中敦子さん、主人公に兵士としての過酷な訓練を課し、その疲労などを治癒魔法で無理やり回復させ、さらに過酷な訓練を繰り返すという偏った脳筋メスゴリラ思考っぷりが「少佐」を彷彿とさせます(ただし、少佐の性格には作品によって若干のゆらぎあり。)。

その存在は、ある意味、ブートキャンプで新兵をしごく鬼軍曹をしのぐ怖さで、ローズ隊長に対して、思わず“イエッサー”と敬礼したくなります(笑)


こんな感じで、本作は、主人公が異世界転移するものの、他の「なろう系」と違ってあらかじめ与えられたチート能力で無双するのではなく、治癒魔法による常軌を逸した肉体強化によって無双するというのが売り。
(※視聴前は治癒魔法で過剰回復させて細胞を破壊する的な使い方(例えば、『ダイの大冒険』の閃華裂光拳)なのかと思っていたら、その斜め上でした(笑))


【あらすじ】
主人公の兎里健(うさとけん:CV.坂田将吾)は、進学校に通うも冴えない高校生であったが、才色兼備で勇者として召喚された生徒会長・犬上鈴音(CV.七瀬彩夏)と副会長・龍泉一樹(CV.高梨謙吾)の異世界召喚に巻き込まれてしまう。
望まれて異世界に召喚されたわけではなかった主人公であったが、治癒魔法の素質を持っていたことがわかり、「救命団」なる謎の部隊に配属されることに。
救命団とは、隊長のローズの下、治癒魔法で鍛え上げた肉体で戦場を逸早く駆け巡って負傷兵を回収し、その治療を施すという脳筋集団であった。


【主人公はローズ隊長!?】
本作では、「主人公はローズ隊長」といっても過言ではない圧倒的な存在感が彼女にはあります。

また、彼女は、ただ厳しいだけではなく、その裏に隠された優しさが垣間見えるところがまたいいんですよね。
特に彼女が「救命団」なる謎の脳筋集団を作るきっかけとなるエピソードが8話(か9話)にあるんですが、結構いい話と演出に仕上がっていると思います。

個人的には、ローズ隊長は話数が進むにつれて主人公と「師匠と一番弟子」という関係になっていくのですが、そのうちローズが「このバカ弟子が」といい、主人公が「流派東方不敗は王者の風よ」とかいいだしそうな雰囲気です(笑)

そんな“脳筋師匠”と“バカ弟子”が織り成す熱い話が、本作の魅力の1つになってます。


【戦争と治癒魔法】
さて、戦場における治癒魔法って、ある意味、戦争に対して、直接的には、すごい無力だと思うんですよ。

なぜなら、救命団は、戦場で傷ついた兵士を回収し癒すわけなので、根本的な戦争の原因を直接排除するわけではない。なので、起こってしまった戦争を直接止めるということに対して、すごい無力だからです。

しかも、主人公は、{netabare}戦場で敵を殺すことを躊躇っていて、拳に治癒魔法をまとわせ、敵を殴りながら同時に相手の傷を癒し、{/netabare}相手に苦痛のみ与えるという「お仕置き」的な攻撃に終始しています。

まして、救命団は、負傷兵を回復させては直ちに戦場に送り返しているわけですから、見方によっては戦争の継続を助長しているともとれる。

言ってみれば、救命団は、戦争に対して、その関わり方が非常に間接的なんです。
だから、彼女たちの活動に対して、生死をかけた戦場でそんな焼け石に水的なことをして生ぬるいんじゃないかとか、なんで戦う能力があるのに自分で直接戦わないのかといった疑問が出てくると思うんです。


これに対する一つの答えなのかもしれませんが、作中でローズが{netabare}「殺してしまっては相手に恨まれる」と言っています。

後に敵であった黒騎士(CV.悠木碧)が救命団に加入することになりますが、それが単なるご都合主義展開ではなく、本作では治癒魔法による博愛主義を掲げていたからこそであった、という説明はできるかもしれません。
また、おそらくこの後は、敵である魔族との和解という話になりそうですが、救命団である主人公がその役を担うのに適任という見方もできるかもしれません。{/netabare}


本作に限らず、なんで戦うのか、なんで殺し合うのか、なんで憎しみの連鎖を断ち切れないのかという、“おもーい”テーマを比較的軽めに取り上げようとしたアニメは他にもあります(例えば、『勇者、辞めます』など)。

本作も、それらのおもーいテーマを真正面からきちんと受け止めているわけではないのですが、治癒魔法と救命団という独自の仕掛けを通じて、説教臭くない範囲でその辺をうまく扱っているところが他の「なろう系」作品との違いだと思いました。

投稿 : 2024/08/03
♥ : 4

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

作品のテーマは体育会系的奴隷根性の讃美ってこと?

 最終話(13話)まで観ました。2024.04.02

 主人公の修行に始まり修行に終わりました。修行というよりシゴキかな?そして獣人の国へ旅立って終了でした。2期はあるのかなぁ…。

 魔族との戦争も、背景化してしまい、体育会系的な特訓が自己目的化しているというか…。人格の陶冶のために鍛えるみたいな感じは、好き嫌いが分かれそうです。

 戦闘で活躍するのが必ずしも目的では無い主人公ですが、巻き込まれ転位先の異世界で、なぜ、ここまでシゴかれないといけないのか?

 捕虜の魔族も何となく訓練に参加しているので、全員マゾなのかもしれません。

 登場人物達のキャラデザはとても良く、作画も良かったと思いますが、主人公の周りのキャラが基本、M奴隷なので、そこまで感情移入できるかというと、疑問はあります。

 治癒魔法云々より、暴力を伴うシゴキを讃美する作品だった様です。だからウサトが人間っぽく無い、サイコパスな感じなんですね。合点合点!
………………………………………………………………………
 11話まで観ました。2024.03.19

 魔族との戦争は、スカスカの戦場で少人数の剣撃小競り合いをやっている、いつもの低カロリー戦争ですが、まぁ仕方無いですね。

 そして、主人公による治癒魔法の間違った使い方は…、回復しながら打撃を加えて、殺さない様に無力化するというものでした。

 まぁ、タイトルから想像できる範囲の話です。現実の戦争も、敵対勢力の無力化が目標なので、必ずしも殺す必要はありません。

 調略で降伏、寝返らせるとか、兵糧攻めにするとか、戦わずして勝つのが良い兵法です。

 人類が色々思考錯誤してきた、持続可能な殺し合いを異世界で実現出来て良かったね!としか言え無い、今後の展開が気にならない物語なので、これ以上跳ねるのは難しそうです。
………………………………………………………………………

 9話まで観ました。2024.03.02

 パワハラ師匠の過去も明らかになり、主人公も努力で強くなって、魔族との戦争開始!盛り上がってきましたよ!

 漫画だとあまり気にならないのですが、動画だと、作画が良いだけに師匠の暴力がキツイですね。体育会系の人だと、トラウマスイッチが入りそうです。

 愛だの、躾だの、お前のためだの言って指導の名のもとに暴力を振るわれて、死んだり一生もんの傷を負っても、気合や精神力が足りないからで片付けられた人達の叫び声が聞こえてきそうです。

 暴力描写に加えて気になるのは、戦争における傷病者のケアを上手く描けるのか?という点です。

 私、ある程度の規模の事業所に法令で義務付けられている自衛消防訓練で、応急救護訓練を毎年受けているんですが、講師の方の話しによると、外傷処置技術はまんま軍隊の衛生兵の技術らしいです。

 処置のポイントは、命を助ける+なるべく機能を残すことらしいです。メイドインアビスで毒にやられたリコが、腕を切断する際に、なんとか関節を残そうとしたアレです。

 手足を失って義手義肢になっても、関節機能が残っていると社会復帰しやすいらしいです。

 大戦争後は、手足を失って働けなくなった廃兵がアコーディオン弾きながら物乞いをしているのが定番ですが、社会復帰出来ない人が銃後社会に溢れかえると、次の戦争に支障をきたすということなのでしょう。

 戦争で死傷者が出るのは仕方無いけど、社会が壊れない程度に被害を抑えて持続可能な殺し合いを続けようぜ!

 まさに戦争は政治の一手段に過ぎない…、クラウゼヴィッツの戦争論の世界ですね。

 次回から魔族との本格的戦争の様ですが、そもそも論的に戦争下での人道的応急救護の持つ欺瞞・偽善性を上手く処理出来れば、傑作ファンタジーに化けるかもしれません。

投稿 : 2024/08/03
♥ : 3

65.7 6 2024年度の癒しアニメランキング6位
最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (147)
380人が棚に入れました
スキル至上主義の異世界オートグズ。前世の記憶を持つ気弱で優しい魔物使い<テイマー>の少女・アイビー(5歳)は星なしの最弱ランクがために、故郷の村から追い出されてしまう。おまけに唯一テイムできたのはゴミを食べる最弱の魔物・崩れスライムのソラ。最弱同士の2人(匹)には魔物が蔓延る異世界は過酷……と思いきや、その道中は愛されまくりの可愛いがられまくりで幸せ!?ひたむきで愛らしい彼女に魅入られ、異世界住民たちの親切と寵愛をその身に受けるばかりか、可愛い魔物にも囲まれて癒しの日々が続いていく!更にはソラに病気や怪我を治す能力が開花し──!? 可愛い2人(匹)があなたの心を虜にする、ほのぼのサバイバルファンタジー開幕!

声優・キャラクター
アイビー:鈴木愛奈
ソラ:田村睦心
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ヒロインが良かったです。前半の方が良くて後半に少し不満かな。

 要約すると、迫害された少女が一人で生きる力を他人の協力でつけていく旅物語ですね。力的にはチートも無くはないですが最低限でした。そこに転生要素がありますが、この使い方が上手かったかどうかです。

 正直に言えば、前半の方が面白かったです。シリアスだし切ないしで、旅の始まりとして何もない状態から、いろいろ切り抜けていく様がとても良かったです。

 最後の街のところがちょっと大げさになりすぎるのと、どんな陰謀だったのかが言葉だけで終わってしまったので、乗れなかった気がします。それとなんといってもミーラというキャラの事情が何かありそうでしたが、そこが表現されずに終わってしまいましたね。
 ヒロインの転生要素の「チーン」とスライムのぶるぶるがなあ…という残念感もありました。もう少し上手く処理できませんか?

 前半だけなら秀作でしたが、後半含めると良作くらいでしょうか。面白くは見られました。正直アニメの本数が多すぎるので、アニメ業界の再編が進んで、作成数が半分になる代わりにこういう作品が2クール以上で丁寧に描かれるようになればなあ、と思いました。

 ただ、この作品…最後の話の展開から言って、凡作化する匂いがしなくはないです。開き直ってロードムービー的にしてしまったほうが良いかもしれませんね。

 標準よりはいいですが、ストーリーとキャラを4点。声優さんはヒロインが良かったので4。作画は2.5点といいたいですが良い回もあったので3。音楽はEDが悪くなかったしうるさくなかったのも良いです。3.5。







1話 ほぼモノローグで説明でしたが、期待値はあります。

{netabare} ほぼモノローグで1話終わってしまいました。一応そのモノローグの中で設定の説明が無くはないのですが、不明なのは『星なし』がそこまで忌み嫌われる理由とか転生者ヒロインの能力とか占い師何モノ?とかですね。

 その辺は原作ではどうだったのかわかりませんが、1話はもう少しエピソードで見せてほしかったかなあ。話と設定はざっくりとは悪くないと思いますが、ちょっと「蜘蛛ですがなにか?」を思い出すレベルでモノローグで終わってしまいました。
 後半のスライムへの言葉はないと話がわからないので省略できないにしても、前半はセリフ無しで良かったのでは?まあ「賢者の弟子を名乗る賢者」になる可能性もありますが、画面だけでも十分やっていることはわかったと思います。

 にしても、1話の掴みはこれで大丈夫か?と思ってしまいます。この2作の名前がでるということは、ちょっとレベルが低く感じますが、モノローグで語られている内容は気になるのと、作画はそれほど低予算感はないので、2話以降の期待値はあります。2,3話見て判断でしょうね。{/netabare}


2話 ヒロインの孤独や苦労がちゃんと描かれているのがいい。切なくなります。

{netabare} 最近の異世界モノとしてはちゃんと物語になっていると思います。ヒロインの設定が今のところ題名を裏切っておらず、最弱のテイマーがどうやって生活していくのかが丁寧に描かれています。そのおかげかかなり面白くて、24分がアッと言う間でした。

 物語りになっているというのは「森の生活」にリアリティがあるという事ではないです。8歳の少女が一人であの環境にいれば数日と持たないでしょう。

「異世界モノ」というジャンルの枠の中で、少女の孤独とサバイバルの厳しさ、そしてお尋ね者としての恐怖などがちゃんと描かれていて、そこが物語があるという意味です。特殊スキルものは数多くありますが、特殊スキルがどう活きてくるのかの前提をちゃんと描いている感じです。
 ですので、ヒロインに感情移入できます。そのせいで1話でちょっとうるさく感じたモノローグが切なくなってきます。

 ポーションを食べるスライムで次週にどんなことが起きるかは想像ができますが、この設定は面白いと思います。まだ、明かされてないですが明らかでしょう。

 作画がヒロインとその他でクオリティが全くレベルが違う気がするんですが、ある種の開き直りで悪くないと思います。

 面白いですね。こんな感じで1クールなら全部見たいと思います。 {/netabare}


3話 想像以上の生い立ちだった。構成は意図的なんでしょうか?

{netabare} なるほど…時系列をいじった構成なんですね…原作からなんでしょうか?

 効果としてはどうでしょうか?カバンとか占い師とかいろいろ設定を保留できる人ばかりではないです。何より3話が冒頭の説明としてあった方がより感情移入出来た気がします。

 というのは、3話で暖かい家族との生活からの想像以上の転落と迫害が悲惨でした。この展開の緊迫感が1、2話でヒロインが何とかなるのが分かっているのでその点で損している気がします。1話で見せられたら泣いてたかも。

 ただ、意外や意外星ゼロに逆転的な仕込みがあるかと思ったらそのままっぽいですね。その点でもこの話の興味は持続します。この後ヒロインはちゃんと強くなっていくのだと思いますが、1~3話で一つの話になっているので、面白いです。

 なろう系の異世界モノの中ではストーリーの組み立てはなかなかだと思います。ただ、設定が良くてもこの後が悪いのがなろう系です。どうなるか楽しみでもあるし不安もあります。 {/netabare}


4話 ちゃんとした話になっていて面白いと思います。

{netabare}  なんとなく正統派冒険ものというか、ちゃんとした話というかそういう感じですね。これでなろう系なら具体的な構想があって連載を始めたんだろうな、という作りな気がします。

 1クールに納まる気はしませんが、なかなかいいのでは無いでしょうか。初期設定の説明後に話が展開する感じだし転生の意味もちょっと出そうな感じもありました。

 で、最後のスタッフを見ると中国の方がかなりの比率ですね。ちょっとヒロインとそれ以外での作画のレベルが違い過ぎる気もしますが、かなり違和感が無くなってきました。日本…油断してると…原作は日本、作画は中国になって、次は…{/netabare}


5話 作画がひどかった。面白いので万策尽きないようにお願いします。

{netabare} 前回中国の作画を褒めたら今週はひどかったですね。手のサイズが明らかにおかしかったです。崩壊とはいいませんが結構ひどいレベルでした。うーん…まあ日本でもいろいろありますから…

 で、話が進まない…ように見えて少しづつ進んでいるようです。こういうファンタジーはいいですね。面白い話だけに万策尽きないようお願いします。{/netabare}


6話 最高にいい話です。感動します。ですので…作画、がんばってください。

{netabare} 本当に惜しい。話もキャラ造形もものすごくいいです。8歳の少女の境遇と心情、頑張りに心が動かされます。
 アニメの制作もがんばっているんでしょうけど、作画…おしいなあ…城郭都市の作画…もうね、子供のラクガキじゃないんだからっていう感じです。ググれば現実の画像がいくらでも出てきます。
 もうちょっと…なんとか…ね。フリー素材の画像トレースで良もいいのでは?エフェクトでアニメ調に変更して使えばいいのでは?

 本当にいい話なので応援してます。がんばってください。{/netabare}


7話 ゲストキャラが善人過ぎる気もしますが…

{netabare}  1話~2話で登場人物が変わって行くので展開が急ですし、ゲストキャラが良い人過ぎる気もしますが、表面上の態度と裏の思惑が分かりやすく描かれているので、結果的にいい話になっています。
 また、境遇と生い立ちを考えるとそれがないとやってられません。

 ここで半分で話が展開する気配もないですけど、これはこれでいいです。というか、ずっとこういう旅でもいい気がします。少し転生者の記憶がどう活きるかがそろそろ出始めるのでしょうか。

 ということで、転生ものの中ではレベル99と並んでトップkラスで面白いです。

 今週の作画はなかなかまともだったと思います。オーガは…まあ、いいでしょう。ヒロインだけでもちゃんとしてれば。{/netabare}



8話 人でないものとの2人旅。「キノの旅」「狼と香辛料」的な懐かしい作りですけど新鮮です。

{netabare} こういう冒険ものもいいですね。目的は生き残ることで元の村から逃げているだけですが、その世界観でちゃんと話になっています。初作品でこの水準ならすごいな、と思い原作者調べたら、何作か投稿されているようで本作の他に長めの作品があるので、そこで力をつけられたのかもしれません。

 最近のラノベ、なろうは閉じた人間関係になり勝ちです。キャラが増えることはあっても、特定の仲が良い集まりの中で話が展開することがほとんどです。閉じた世界ですね。

 本作のような開けた世界というのは、90年代以前の話にはあった気がします。「キノの旅」「狼と香辛料」と言えばいいのでしょうか。人ではないパートナーの2人旅ですね。ちょっと懐かしい感じがしながらも新鮮なのがいいですね。

最近見た異世界のなろう系の中では一番面白いかもしれません。{/netabare}



10話 ちょっと理屈っぽい話になりましたが、ミーラが気になります。

{netabare} ちょっと話が理屈っぽくなりましたね。チンチンアイデア出まくりで、その辺の深掘りがもうちょっと欲しいと思います。

 ミーラというキャラがどこまで深みを持つかですね。どうも悪役だけというわけではなさそうですけど…そこの引きは上手いと思います。

 失速感はなくはないですけど、かなり面白さを維持したままここまで来ました。アイビーの素性は分かりそうにないですけど、それもいいでしょう。{/netabare}

投稿 : 2024/08/03
♥ : 12

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

覚悟が足りてない物語です。逃亡のための旅が自分探しの旅になりましたとさ。

 最終話(12話)まで観ました。2024.04.01

 世界観を作りこんでいないので、主人公に都合の良い、優しい世界で終わりました。まぁ、予想の範囲ですね。

 文明レベルが低そうなのに、有価物件がゴミとしてゴロゴロ捨てられているヤバ過ぎる世界でしたが、ラストも何かおかしい感じでした。

 まず、主人公のアイビーの味方になってくれるゲストキャラは、全員頭がお花畑過ぎます。誰が裏切り者か分からない組織間闘争なのに、アイビーを信用し過ぎです。

 子供が一人で旅をしている世界なら分かりますが、そういう描写も無いのに、怪しい一人旅のガキが、嘘をついている人間を判別出来ると言うのを信用するか?

 魔法で子供に化けた魔物や敵対組織の工作員の可能性は考えないのか?危険な一人旅の理由も何故か気にしません。冒険者という職業が成り立つ位街の外は危険なんでしょ?

 さらに、アイビーの星無しの件も、みんな別に気にしません。実家ではこれで殺されそうになったのに、スルーなの?

 結局、星無しで殺されそうになったのも、旅に出る理由のための設定でしか無く、文明レベルに反して補給物資の如くゴミが落ちているのも旅を続けさせるための便利な設定に過ぎません。

 生産魔法的なモノがあるなら、魔力無しの星無しアイビーは、全くの役立たずで、排斥対象でしかありませんが、野ネズミを穫って換金したりして、居場所はあるんですよね。

 ゲストキャラ達が星無しを気にもしないので、村を追い出された時のアイビーに対する差別的な扱いが曖昧になりました。両親と村人達だけが下衆だったってこと?

 自分探しの旅を続けるという、物語を続けるためだけに差別による苦悩を換骨奪胎してしまうのは、別にテーマとしても重要では無かったということでしょう。

 浅慮によって始まった物語は、その浅さ故に破綻するかフェードアウトします。

 本作品は、差別という、差別される側の心の持ちようではどうしようも無い重いテーマを軽く扱った、覚悟の足りない物語です。

 アイビーの旅の目的が強くなって村の奴らを皆殺しにするとか、星無し差別と戦うとかでは無く、単なるロードムービー的ものでしか無いのは、とても残念です。

 どう贔屓目に評価しても、作画が良いだけの凡作以上ではありません。
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 7話まで観ました。2024.02.24

 無学で小汚くて飢えているメスガキが、色んなモンスターやゲストキャラに助けてもらいながら旅をしていきます。

 物語としては山もオチも無い感じです。二次創作でメスガキを酷い目に遭わせる作品を描いちゃうぞ〜的なシチュエーション+キャラデザです。

 今回も、何の前触れも無く大量のオーガが襲いかかってくるので、ロリコンのエロい妄想大爆発ですよ!

 こういう、場外で盛り上がるのを期待する様な物語はどうなんだろう?と、思いつつも、主人公のメスガキがいつ惨死しても別に平気な程、キャラに思い入れもありませんので、フラットな気分で視聴継続です。

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 4話まで観ました。2024.02.05

 3話で主人公の悲惨な生立ちが判明しましたが、陰惨な状況とこの世界の経済的状況が合っていません。

 街道を行く馬車が魔物に襲われて全滅するような状況なのに、そこら中にゴミ捨て場があって、使える物が拾えるんですよね…。

 マッドマックス2に出てくる様なイカれた武装清掃車でも走ってるんですか?誰がゴミを捨てに来てるんです?

 ヒューマンガスみたいにモノが無い時代なのに無駄にマッチョな清掃作業員とかいるの?お前には失望したぞ…。

 しかも、使える状態の衣服やマジックバックが捨ててあったり、どんだけ豊かなんだ?衣類とか貴重じゃないの?盗賊や魔物が漁ったりしないの?

 言わずもがなですが、工業的な繊維産業が勃興するまで、布はものすごい貴重品でした。昔の人は衣服を何着も持ってません。江戸時代の庶民でさえ、新品の衣服を買える人は限られていました。皆んな古着を直して着ていました。

 藤沢周平原作で、山田洋次監督が映画化した、たそがれ清兵衛が、困窮してボロボロのクサクサになってしまったのは、嫁が死んでしまい、針仕事出来る家族がいなくなったためです。

 洗濯するにも衣服をバラさないといけないし、季節にあわせて縫い直さなければなりませんでした。嫁の針仕事の能力が低いと、男は社会的に死ぬ位、衣服に関して前近代の人々は苦労していました。

 なろう特有の人類史にリスペクトの無い感じがたまりません。作画が多少良くてもこういうところよ!?

 あと、スライムがポーション喰いすぎ…。いくらなんでも人間に寄生しすぎやろ…。ポーションの値段が明らかになると、世界観壊れるやつですね。スライムらしく主人公の糞でも喰ってろよ!

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 2話まで観ました。2024.01.20

 作画は良いです。中々面白そうなんですが、現段階だと主人公のサバイバルにリアルティーがありません。

 最弱テイマーのメスガキが、人食いの魔物で溢れている森でサバイバル出来る?

 しかも、文明レベルも曖昧で主人公に都合のよい世界です。ガラス瓶入のポーションが無造作にゴミ捨て場にあったりと、あり得ないだろ?

 近代になるまでガラス製品は結構な貴重品でした。流石に、弥生時代みたいにガラスを国内で素材から生産出来ず、大陸産のガラス製品を再加工してトンボ玉作ってるようなことは無いにしても、大量消費出来るようになるのは最近の話ですよ?

 しかも、捨ててあったポーション、劣化しているそうですが、野ざらしなのに漏れたり水が入ったりしてません。ポーションの瓶は気密性の高い工業製品か?少なくても無造作に捨てられているのでハンドメイドでは無いでしょう。バカなの?

 得体の知れないメスガキの狩ってきたネズミを買取る肉屋とか、主人公の似顔絵付きの手配書が各地に貼ってあるとか、生産力と生産関係、物流などのリアルティーラインに疑問を生じさせるいつものなろうアニメ臭がプンプンします。

 一個人若しくは寒村レベルの勢力が似顔絵入りの手配書を大量印刷して各地に貼れるって、どんだけ物流網完備してんだよ?

 リアルなら良いという訳ではありませんが、ゴミ拾いアンドサバイバルがウリの作品なのにコレで良いのか?もう少し何とかならんかなぁ…。所詮なろうかぁ…。残念!

投稿 : 2024/08/03
♥ : 6

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

作画も良くしっとりした雰囲気が良い感じ。あまり期待しちゃダメですが

1話感想 3.8 作画も良くしっとりした雰囲気が良い感じ。
さて、なろう系アニメですね。

とは言えなんかしっとりした内容が感じられる良い出来ですね。
主人公アイビーをすぐに好きになることができました。
ソラも可愛いですね。

まあ、ソラと契約するまでが無駄に長くて多少テンポは悪く感じましたが、女の子ですからね。
グジグジ思い悩んで合理的に行動できないのも仕方ないでしょう。
そもそも小動物との契約も失敗していてテイムに消極的なのも仕方ないですし。

問題は前世の心の声。
漫画ではちゃんと吹き出しで会話しているのですね。
その方が2人の掛け合いになって面白そうでは。

前世が語りかけてくるという設定は面白そうなのに、100%主人公のひとり語りにしたのですね。
それはそれで独自性があって面白さもあるのかもしれません。

ただ今のところは心の声の声優を使っていないだけで、わかりにくいようにしか。
ここはちょっと懸念ですが…。

いや、雰囲気作りにはなっているか。

見ているときは、正直分かりにくくてどうだろう? と思ったのですが、今あらためて考えると、一人ぼっちになった主人公の寂しさが表現されていた、というのはありましたね。

前世とかけあいで楽しく会話していたら、ソラと出会って寂しさから解放されたという演出が光らない。
ひとり語りにしか見えなくて寂しそうだったから、ソラとの出会いが嬉しいのがよくわかりました。
だからこれで良いのか。私の方が浅かったですね。

というわけで演出も良い。キャラも好感度が高い。などなど、良さそうな作品です。
これは見たいですね。高優先です。

全話感想
ううーん、ちょっと序盤が良くて期待しすぎてしまいました。
凡百のなろうだと思って見ればほどほど雰囲気が良く良作ですが所詮なろうなのであまり期待してはダメ、という感じでしたね。

基本的には出会う人出会う人大体優しくて、あまり都合の悪くないまったり世界観でのんびり進む話です。
トラブルも起きますが、主人公は全然チートとかではないですが、できる範囲で頑張って、優しい人たちに評価されていくという、まあ居心地の良い感じの話です。

なので決して悪い話ではなく、嫌いってことは無いのですが…。

一言、どうしても文句はあります。それは…。
優しい人多すぎ!

いや良いことじゃん、となりますが…。

主人公は星無しということで家族からも捨てられて追いやられる立場だったわけです。

我々視聴者からすると星無しが悪いことだなんて全く思えないわけで、作中の描写から星無しが作中世界でどういうことなのか、判断するしかないのですが…。
家族からも捨てられるというのはよほどのことです。
被差別階級、キリスト教でいう破門された存在とか、前科者とか。まあそのように思ったわけです。
神に見放された、悪魔に等しい存在だと思われているのだと。

しかし、いざそれを告白したクライマックスで…
「そうか、大変だったな」の一言でおしまい。
ええええ…!? とびっくりですよ。
いやなんで、その程度のことで家族にまで捨てられたの。

人柄の一つで断罪するかしないかが決まるなら、家族がゲスな外道だったということでしょうか。

いやまあ、わからなくもないですよ。田舎と都会って違いますから。
田舎では絶対に許されない、悪魔とまで罵られることが、都会ではちょっとめずらしい、どころか全然おかしくない、なんてことはざらにあります。
Webデザイナーになりたい、なんて夢は、都会では「はあ、勝手になれば?」で済みますが、田舎では「ウチの畑を継がないなんてお前は悪魔の子だ」と罵られるような。
まあ、そういうことだったのでしょうね。

いじめなんかもそうですね。そのコミュニティの中にいれば全否定されて自殺まで考えてしまうことも、一歩外に出れば全然そんなことはなかったり。
狭い世界では自分が全否定されたと絶望していても、外に出れば実はそんなことは全く無かった、ということは実際に存在しているわけで…。

というわけで、決してダメでは無いんです。
でも、視聴者には星無しがどういうことなのか分からなかったので、それが全然大した問題じゃなかったということを後付けで出されても、なんだかなぁ、と思ってしまった感じですね。

てっきり、主人公は世界の全てから否定される中で、必死に生きていく話なのかと…。
まあ、それはただの勘違いで、基本はまったりスローライフなので全然重い話ではなかったのですが…。
確かに雰囲気はそんなに重く無いですけれどね。

でもまあ、私は勝手に、誰からも否定される中で、「神に愛されていないから星無し? でも俺がアイビーを愛している!」というような、真の仲間や愛に出会えるような重い話を期待してしまったので…。
まあ、思ったより軽かったな、とちょっと失望しちゃっただけです。

過度な期待はいかんですね。

しかし、価値観一つの話なら、家族にまで見放されるのはやり過ぎだったんじゃないかなぁ。
家族は庇おうとしてくれたのに、自分が居たら家族に迷惑がかかるから、自主的に逃げ出した、という展開なら、村の権力者がおかしいだけで、星無しが世界中から否定される悪魔なのだとまでは思わなかったわけで…。
ま、そこはガバだったと思いますよ。

投稿 : 2024/08/03
♥ : 10

65.3 7 2024年度の癒しアニメランキング7位
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました 2nd(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (85)
344人が棚に入れました
かつて「真の仲間ではない」と勇者パーティーを追放されてしまった英雄・レッド。 そんな彼だが今は、生涯の愛を誓い合ったお姫様で恋人のリットや、元勇者で大切な妹のルーティと共に、辺境の地で薬草店を営みながら、ゆったりと平穏な日々を過ごしていた。 「私って本当に幸せなの。こうしてレッドと綺麗な景色を見られるなんて」 「またお兄ちゃんと一緒に過ごせる日が来て嬉しいな」 最高の宝石を手に入れるために旅に出たり、絶景を眺めながら美味しい食事をしたり、気持ちいい温泉に浸かったり、楽しみや喜びを大好きな人たちと分け合う至福のひととき。 たとえ世界に何があっても、この幸せな時間は揺るがない――。 "のんびり楽しい薬屋経営"、"愛する恋人&妹との暖かい生活" 報われなかった英雄による幸せいっぱいな第2の人生が再び始まる。

声優・キャラクター
レッド:鈴木崚汰
リット:高尾奏音
ルーティ:大空直美
ティセ:釘宮理恵
ヤランドララ:雨宮天
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

後半になるとかなり面白いし深い。演出と省略が惜しいかも。

 実は3,4話くらいで一回なんの話なのか分からなくなって放置していたんですけど、期も終わるしちょっと見るか…と思って見たら、後半の方が面白かったです。

 1話で気になっていた「勇者の交代」に焦点が徐々に合ってくるにしたがって、面白さが増して行きました。

 相変わらずちょっと説教臭くはあるんですけど、ストーリーの出来自体は1期よりも良くなっていた気がします。話の引き延ばしかと思った前半もいろいろ後半に関わってきますし。
 テーマ的にも「真の仲間」という命題が「勇者」に絡まって、結構深い話になっていたなあと思います。

 今の時代ですから「戦う」=「働く」という置き換えをしてしまいます。そういう目で見ると、労働こそが正義なのか?と考えてしまいました。資本主義という宗教、価値を強さ=経済に置くという風に見えます。

 正論を貫く原理主義的な思想の狂気も感じられました。洗脳という観点で働くことが正義という部分も今の経済力絶対の風潮を感じました。
 この点で「スローライフ」という本作の主題が非常に効いてきます。人間らしさ、多様性などですね。

 そして、恋愛についても同様で主人公とヒロインの関係性が話の解決に効いてきました。何といってもラストのカタルシスが宝石の話の伏線が回収されたのもいいですね。
 もちろん「真の仲間」についても、ドラマがあり、それが主人公サイドだけでなく敵である新勇者側を丁寧に描いていたのもまた素晴らしいと感じました。

 これは原作通りなんでしょうか。だとすればまず原作をほめるべきでしょう。ですが、2期のアニメ化にあたってこの構成にしたのも良かったと思います。
 ただ、もうちょっと前半を「面白く」できなかったかな、と言う気はします。演出なのか省略なのか。1期から感じていましたが、話もキャラもテーマもいいのに「面白み」がちょっと不足している気がします。その点で非常に惜しい作品ではありました。

 あと本作で気になったのが「女言葉」と、女性のバトル時の「はあ~」の掛け声やポーズですね。本作に限ったことではないですが、このテンプレ演出が気になりました。「フリーレン」「ダンジョン飯」などではもうやってないですよね?「無職転生」もそうかな?この辺の演出にA級の作品と差があるかなという気がしました。

 したがって、ストーリーはテーマ的には5点で面白さ・演出のポイントでマイナス1点で4。キャラは配置が素晴らしいので5点。声優さんもそれに合わせて4。作画は3点。音楽は3点でいいかなあ。

 テーマ的に深いし結果的に全体の話は面白かったけど、エピソードの面白さが不足して、テンプレ感がぬぐえなかった、という印象でした。ただ、続きは気になりますので、是非3期もお願いします。





{netabare} この話、使えない加護を持つ主人公、姫であることを止めたヒロイン、そして勇者である故に自分を殺してきた妹。アイデンティティに問題を抱えたこの3人と、勇者兄妹のパーティー仲間の思惑。プロットは結構面白いと思うし、丁寧に話を追うと悪くないんですよね。

 そして、2期の初めもいいじゃないですか。勇者が交代するって結構面白い視点だと思います。ただ、冒険に出る理由が結婚指輪のためって…うーん…エピソードの作り方がちょっと下手なんでしょうか?

 キャラ造形と設定、プロット…つまり構想のレベルの高さにエピソードが追い付いていないと言えばいいのでしょうか?あるいは省略が下手なのもあるでしょう。

 そう…省略ですね。なぜ、こんなに冗長感があるのかと言えば、スローライフやモノローグの寄り道が多すぎて、話が展開しないことが最大の課題だと思います。今回のスタート地点がもし1期の7、8話くらいに入っていればかなり上質な異世界モノになっていたのではないか?と思います。
 スローライフがしたいのにできないなら、いっその事スローライフパートなんてバッサリ削ればよかったのに…

 1期の1話の作画が妙にいいので、その水準でもう少し話を整理していれば奥行のある話秀作になったのでは?という気がしてなりません。

 続きは気になるので、見ると思います…が、飽きてきたら一回寝かせるかもしれません。 {/netabare}

投稿 : 2024/08/03
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

今更ですけど、略称は「真の仲間」だそうです^^;

この作品の原作は未読です。
そう言えば、「追い出される系」の作品が2024年冬アニメには2作もあったんですね。
同じ系統の作品のレビューが連続するのは全くの偶然だと思いますけれど…^^;


「真の仲間ではない」と勇者パーティーを追放された英雄・レッドは、
辺境の地で薬師として幸せな新生活を送っていた。

かつての仲間であり生涯の愛を誓った恋人のリット、
「勇者」の加護から解き放たれた妹のルーティ、
そして大好きな人たちと、これからも穏やかな日々を過ごしていきたい――。
そう願った矢先の出来事だった。

「新しい勇者が現れました」

世界を救うために立ち上がったのは、ヴァン・オブ・フランベルク。
至高神デミスへの強い信仰心と正義感に溢れながらも、純粋であるがゆえの危うさを抱える少年だった。
新たな勇者は先代魔王の残した飛空艇を手に入れるため、仲間と共にゾルタンを目指す。
聖方教会の思惑も絡み、警戒を強めるレッドたち。

その来訪は“祝福”となるのか、あるいは“災い”となるのか。
愛する人たちを、愛おしい日々を守るために、再びレッドが動き出す!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

自分たちの平穏な日常を守るために戦う…
これって立派な戦う動機になっていると思います。

それに気が付いたらレッドの周りには守る者だらけになっていました。
恋人のリット、妹のルーティーにルーティーの友達であるティセ…
世の中の男女構成比率がちょっとおかしくない…!?
という側面が無い訳ではありませんが、日々の安定した生活を守るために日々身を粉にして働く私たちと通ずるモノがあると思います。

もっとも、私たちはこんなに奔放では居られませんし、男女の構成比率も極めて全うですけれど…

話は変わりますが、wikiのキャラ紹介欄のリットのところに、「公式サイトの紹介では「ツン期の終わった元ツンデレ」」と記載されていました。

TVアニメ第1期が放送されたのが2021年の秋アニメなので2年半前になります。
あれ、そんなツンデレ要素持ち合わせていましたっけ?
少なくても今期のリットを見る限りでは砂糖より甘々でしたけどね。

そしてTVアニメの公式サイトのキャラ紹介欄を見てみると「ツン期の終わった元ツンデレ」なんてどこにも記載されていないんです。
どこにあるのかな…と思ったら原作の公式サイトのキャラ紹介欄でした。

最新刊情報では、ムッチャ幸せそうなリットが…
それに全然知りませんでしたが、PC版のゲームも紹介されていました。

何でも「本作は元ツンデレお姫様との恋愛、薬屋経営、素材集め、バトル、料理、釣り、農業、ダンジョン探索、ギルドミッション等々、辺境の地で自由な生活を満喫出来る2DカントリーライフRPG。どんな生活を過ごすかは全てプレイヤーの選択と行動次第。この町で貴方の望むスローライフをはじめよう!」
だそうです。
薬草店を盛り上げたり、冒険者ランクを上げたり、女の子と仲良くなったりできるんだとか。

きっと原作サイトを覗かなかったら、絶対知ることのできなかった情報でした。
普段原作サイトを見ることは殆ど無いので、もしかすると色々と貴重な情報を見逃しているのかもしれません。
とは言え、ゲームする時間は無いんですけどね…
でもリットとの甘くてイチャラブな生活が満喫できるなら、プレイするのも全然有りだと思いました。

オープニンブテーマは、ゆいにしおさんによる「routine life」
エンディングテーマは、JYOCHOさんによる「導き、捧げて」

1クール全12話の物語でした。
思い返すとリットの幸せそうな顔を拝みたくて視聴を続けていたのかもしれません。
ラストの展開も大団円で大満足でした^^

投稿 : 2024/08/03
♥ : 7

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

スローライフをおくれる奴は単なるリア充なんだな。

 最終話(12話)まで観ました。2024.04.01

 辺境とは何か?この作品、全然辺境でも無ければスローライフでも無いと言う…。タイトル詐欺じゃね?

 辺境の割には勇者他色々な人達がカジュアルに遊びに来ます。交通の便は良い様です。雰囲気的にはロードサイドタウン的な便利で快適な郊外ですね。

 加護の暴走がメインテーマですが、新勇者ヴァンがキレているだけで、加護の概念がイマイチな上に説教臭いです。

 こんなの、男は出すもの出さないといかん生き物だから、強姦致傷くらいは無罪にしろ!とほざいているようなもんでしょ。

 犯られる女が悪いんですよ。派手な服を着てたり、夜遊びしてたり、男を誤解させる様な素振りをするズベ公なんだろ?的な…。

 おっと!奇乳が半分はみ出ているリットさんのことではありませんよ!?

 どちらにしても、何となくな世界観で2期を作った感がヒシヒシと伝わってきましたが、主人公達がまぁ、まともな方なので視聴継続出来たかな?という印象のアニメでした。

……………………………………………………………………… 

 5話まで観ました。2024.02.05

 主人公のレッドさん、2期では楽しく田舎でスローライフをします。単なるリア充ライフです。

 田舎で暮すだけではスローライフになりません。一人で山や竹林に住んでいるのは、仙人か世捨て人の変人奇人です。

 周囲の村人に尊敬され、美人の嫁や仲間に囲まれ、経済的にも恵まれていなければなりません。

 日照りや凶作に備えてあくせく働いたり、貨幣を得るために内職や出稼ぎに行ったり、森から襲撃してくる鹿や猪に悩まされたり、水や入会地の利用権の争いで血を見ないと治まらん状況になったりと、田舎暮らしも大変です。

 1期のレビューでも書かれているレビュアー様がいましたが、リア充ライフだけでは嘘臭い上に面白味がありません。

 そのため、人に特定の生き方を強制する加護や勇者とか色々な設定をぶち込んだため、テーマが振れています。

 そもそも薬屋の設定が死に体になっています。田舎ではそんなに薬の需要もありませんし、材料も自由に手に入らないでしょう。

 田舎の薬市場を破壊する様だったら、同業者の生活をかけた妨害行為もありそうです。

 あんまり世界の設定を考えずに妄想で物語を作っているため、近所にコンビニがありそうな便利な田舎的な嘘臭さがプンプンします。

 田舎に突如出現した金持ちのユートピア、ゲーテッドコミュニティの住民じゃないんだから、リア充の特権階級過ぎだろ!

 人間性の欠如した新勇者が登場して一悶着ありそうですが、レッドさん、ショボい加護しか無いはずなのに追放前より強くなっているので、あっさり倒すんでしょうか?

 「田舎でご都合主義的リア充ライフしてみた!」に、改題した方が良さそうです。

投稿 : 2024/08/03
♥ : 6

64.0 8 2024年度の癒しアニメランキング8位
ラーメン赤猫(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (24)
105人が棚に入れました
猫だけで営むお店『ラーメン赤猫』、そこにバイトの面接で訪れた人間の珠子。正直に犬派と答えた彼女はあっさりと採用が決まり、任されたお仕事は猫たちのお世話係。ブラッシングを通じて垣間見える猫模様に、様々なお客様が織りなす人間模様。身体も心も温まる『ラーメン赤猫』、愛しさ大盛り、召し上がれ。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

5話 面白さでは今季ナンバー1候補です。本当に話の作り方が上手いです。

1話 いや、毛がメインテーマかい!という突っ込みを入れたくなる。

{netabare} 猫を飼ったことがある人はご存じでしょうが、猫の毛はすごいです。猫の苦労は、スプレーと爪とぎさえしつけられれば、毛との闘いと言っていいでしょう。毛はどんなにいい子でもどうしようもないです。
 ですので、本作も猫がラーメン屋とか無理だろうけど、まあフィクションだからそこはスルーして見ようか…と思い見始めました。「いや、毛がメインテーマかい!」と言う感じです。

 この設定で出オチ以外に何かできるのか、興味があります。ラーメンに主題はいくのか、それともお客さんのゲスト物語なのか、個々のキャラの深堀りなのか。猫好きとして内容は数話は確認したいです。

 それにしても、釘宮さんと早見さん、最近また活躍が増えてます?{/netabare}


2話 面白いです。猫設定をちゃんと活かせています。ただ、偽格言とサブタイが機能してないかも。

{netabare}  なるほど…面白いです。通常のラーメン屋物語では成立しない猫だからこそ、猫を活かして話がうまくできていると思います。その点で後半は普通にわかりやすかったです

 前半はタマコさんがなぜお客さんから受け入れられたかが、ちょっと読み取れませんでした。猫だけだから繁盛しているわけじゃない、という意味なんでしょうか?もちろん「ハナちゃんのプロ意識」がサブタイトルですから、その話なんでしょうけど。プロ意識が空回りしているのがちょっとハナちゃんが可哀そうな感じでした。後半のギョウザ無料券を渡すところも含めてかな?

 それと、好奇心は人をもころす…という導入の意味がよくわかりませんでした。これは後半の実況者にかかっているの?タマコさんは余計なことはしなかったし…
 製麺機のちょっとした下りでも、ちゃんと猫(虎)であることのハンディキャップと手打ちの話が入ったりして、次以降に繋がりそうで話の作り方は上手いと思います。
 ですが、どうもサブタイトルと冒頭の偽格言が活きているかなという気はしました。

 とはいえこれは気楽に1クール見られる奴ですね。ED後のショートコーナーが面白いです。 {/netabare}


3話 結構作品としてレベルが高いことをやっている気がします。面白いし感心します。

{netabare} 今週気づいたのが、ハナちゃんの耳の花はちゃんとピアスの穴をあけてるんですね。そして花が変わります。ちゃんと女の子してました。
 あと「水曜日のカンパネラ」って、テレビ番組の名前だと思ってたら、アーティストだったんですね。で、辮髪の子が歌ってるのはそういう中華風のチョイスをしたんでしょうか。なかなか癖のあるいい曲ですのでちょっとチェックしてみます。

 今回はラーメン屋としての売りの問題ですね。手打ち麺は前回からの続きで結局売れているかどうかわからないというのは、次回以降で何かあるのでしょうか。クリシュナちゃんが性格の割にプライドが高いのが分かるし、そのプライドは本当に経営と比べて優先すべきなのか?が描かれました。
 それとスープの味の方は、ちゃんと猫の性質についてネギ中毒と塩分(腎臓をやられて本当にすぐ死にます)の話が絡んでいるのが工夫です。

 イケメン問題はちょっと猫の審美眼が気になりましたが、最後のショートコーナーで回収していました。

 この原作者は単なる猫あるあるじゃなくて、猫を物語に昇華しています。それぞれの猫の性格も虎が混ざっていることも活かしているし。結構、レベルが高いことをやっていると思います。1つの店の話でクオリティを落とさず少なくても3週続きました。今後も期待します。とても面白いです。 {/netabare}


4話 原作者は経営に携わったことがあるのかな?

{netabare} 猫は「寝子」らしいですから、当然寝る話は出てくるだろうなと思ってたら、やっぱり出ました。寝かしつけられる話だとは思いませんでしたが。最後のオチがシャンプーの香りというのが、なんとも言えない味があります。ゲーミングPCのところでは、寝起きのシャーがありましたし。

 で、商工会議所にも参加しているんですね。商工会ではないところから大きな街だということはわかります。

 手打ちラーメンはやっぱり一つの軸になってくるのでしょうか。少しずつ前進しています。クリシュナちゃんの人件費というか猫件費がかかっているなら、当然、手打ち麺の比率が上がれば利益率はかなり改善しますよね。廃棄が減るのもそうですが、1回の製麺にかかるコストは一緒ですから。そこに付加価値を載せられるなら当然でしょう。ただ、仕入れている麺の廃棄問題がありますけどね。お客様のニーズに合わせてハーフをすぐに提案するなど、この辺はちゃんと筋が通った話になっています。

 商工会議所、原価率、人事関連のエピソードもありましたし、原作者は経営に携わったことがあるのでしょうか。妙に生々しい話が出てきます。

 そういえばゲーミングPCが買えるなら、結構給料もらっているのでしょうか。{/netabare}


5話 面白さでは今季ナンバー1候補です。本当に話の作り方が上手いです。

 単純な面白さで言えば今季ナンバー1です。今のところ候補ですけど5話時点でこれなら1クールならそうは変わらないでしょう。
 猫あるあるに逃げないでラーメンと経営、猫好きの人間という視点を組み合わせてエピソードにするところが本当に素晴らしいと思います。

 今回は「換毛期の猫の毛」「猫好き」の両面からいろんな人物に焦点を当てていました。ヒロイン雇用の前日譚としてなぜ猫好きじゃないというのが雇用条件だったのかも自然に説明できていますし、クリシュナのイライラの見せ方も良かったです。
 クリシュナの毛玉も何かいじってくるかな、と思ってたら全然絡まないのでちょっともったいないと思ったら、最後にやっぱり使ってましたね。

投稿 : 2024/08/03
♥ : 5

うるうとし さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

意外や気になっている自分がいる

原作未知未読。
4話まで視聴。★を追加。
人情(?)ものというかキャラクターとそのやり取りを愛でるもの‥ですかね。
1話を見て世界観や雰囲気が気になったヒトならきっと楽しめるのではないかな、と思います。オススメ。

3Dモデルなのでしょうが、猫科キャラの動きが破綻していないというか骨格が感じられてキレイ。
特に虎の背中、背骨と肩甲骨・腰骨を感じさせるダイナミックなビジュアルがすごく好き。
表情もイイけど、彼らは尻尾や、耳でも語るんですね。
対して人間はかなり省力化な感じですが。。
EDは2Dでまた違った雰囲気。

やっぱ佐々木さん良いな。
そういえば尻尾が短いですが、何かエピソードあるんですかね。
--
2話まで視聴。
自分は犬派だし、猫が喋るとか意味不明だし、なんか虎も居るし、、と思いながら見始めましたが、意外や彼らのやり取りが織りなす物語が気になっている自分がいる…。特に佐々木さん。
主人公?もキッパリと犬派の様で共感。

投稿 : 2024/08/03
♥ : 0

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

1話視聴。ひたすらに猫の毛をとって取って取りまくる!

どちらかと言うと犬の方が好き!という理由で採用された主人公!
主人公の仕事…それは猫のブラッシング‼️
1話はひたすらブラッシング…たまに掃除!
主人公、猫の遊び場らしきものを片付けてしまう…コレは怒られる…と思ったら喜ばれたよ!

そしてとにかく最後までブラッシング‼️猫の毛(ト◯含む)が大量だよ‼️
理由はラーメンに出来るだけ毛が入らないようにする為。重要なお仕事だよやったね‼️
猫がラーメン作ったり接客したりそしてクレーマー!毛が入ってるぞ金返せ!
お客さんコレが読めないのかい?メンチを切る猫!
だがしかしそこに用心棒?が登場?
猫の癒しを求めるてる人ならオススメ。
声優さんも豪華!レベル2を思い出す人もいるだろう。

可愛いので視聴継続!

投稿 : 2024/08/03
♥ : 0
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