2021年度の異種族おすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2021年度の異種族成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月25日の時点で一番の2021年度の異種族おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

83.7 1 2021年度の異種族アニメランキング1位
小林さんちのメイドラゴンS(第2期)(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (561)
2124人が棚に入れました
あのはちゃめちゃドラゴンメイドが再び!ひょんなことから小林さんちのメイドとして働くことになったドラゴン・トール。大好きな小林さんに時々(嘘。たくさん)迷惑を掛けながらも、なんとか人間社会に溶け込み立派に(嘘。そこそこに)メイド業をこなしていた。同じドラゴンのカンナ、ルコア、ファフニール、エルマたちも、それぞれ自分の居場所を見つけて、人間たちと異種間コミュニケーションを満喫していた。そんなまったり、たまに激動の日々を送っていた頃。小林さんに、新たなドラゴンの脅威が襲いかかる―。

声優・キャラクター
田村睦心、桑原由気、長縄まりあ、高田憂希、髙橋ミナミ、嶺内ともみ、小野大輔、中村悠一、加藤英美里、後藤邑子、石原夏織

ひろたん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「変わらない」って、実はすごいこと。

OPは、メイドラゴンらしい良い味がでていました。
曲の冒頭は、耳に残りますよね。
カンナちゃんは、相変わらず可愛いです。
他のドラゴン娘たちの乳は、相変わらず大きいです。
しかし、もはやここまでくるとエロを通り越して、エロくありません。
トールのしっぽと同じ類の「なにか」になってしまっています。
こうなると、別の何かを求めカンナに人気が集まるのも頷ける気がします。


1期では、小林とトールが各々自分の気持ちに答えを出すと言う話でした。
二人は、生まれ育った世界が違うのに一緒にいてもいいのかと悩みました。
でも、最後は、「一緒にいたい」と決心したのでした。

一方、2期は、大半が面白系エピソードですが、少しだけシリアスです。
小林とトールの間に急に重い話が入ってくるように感じるかもしれません。
しかし、これは二人にとって必要なエピソードなのだろうなと思います。
やはり、付き合いが長くなってくると、いつかは、こう言う時がきますよね。
相手のことが、面倒くさくなったり、重く感じてみたり・・・。
むしろ親密になってくればくるほど避けて通れません。
二人は、これを乗り越えられるかどうかがこの物語では試されます。
もし、ここでお互いが「重いな」って思って距離を置いてしまったら・・・。
所詮、それまでの仲だったと言うことになってしまいます。
さて、二人の結末は如何に・・・?


確かにギャグ作品でシリアスエピソードは必要かと言う話はあります。
でも、そう言う意味では、1期も重い話はありました。
ですので、メイドラゴンとは、そう言う話だと納得できれば大丈夫でしょう。
ただ、1期は、そのシリアスの描き方がたぶん上手かったのだと思います。
つまり、シリアスを上手く日常ギャグの中に溶け込ませていたと感じます。
逆に2期は、シリアスとギャグの境目がはっきりしちゃったのでしょうね。
そのため違和感があったのだと思います。


ところで、2期は、いろいろ翻弄された作品でした。
しかし、拍子抜けするほど良い意味で前作と変わっていませんでした。
「変わらない」って実はすごいことなのだと思います。
それは、一度途切れたものをもとに戻すには相当な努力が必要なはずだからです。
また、2期は、暗い過去や努力の痕跡を視聴者に感じさせませんでした。
そう言うところも、また、プロフェッショナルの仕事だなと感心させられます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 40

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

スーパーちょろごんずに追加メンバー!

== [下記は第4話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
「S」の付かない『小林さんちのメイドラゴン』の続編となる2期目。原作漫画『小林さんちのメイドラゴン』はスピンオフ作品を含めて月刊コミックフラッパーズの看板連載になっています。

京都アニメーションとしてはいかんともしがたい理由により武本監督から石原監督に交代となっていますが、シリーズ総監督として武本氏の名前はクレジットされています。

1期目終了から本作まで間がけっこう開いたからか、本作でのキャラの初出でキャラ名がテロップ表示されるのは親切設計ですね。

2期目ともなると混沌勢、調和勢、傍観勢といったドラゴンたちの間の勢力争いといったこの作品ならではの設定も特に説明もなく当たり前に出てくるのですが、それでも日常パートでの笑いも取ってくる謎のバランス感覚は健在ですが、何とはなしに監督交代の色みたいな物は感じなくもないです。

原作漫画では3巻巻末で登場のイルルが新たなドラゴンとして加わって、ここまで多少のエピソードの原作からの入れ替えなども交えつつ、原作4~6巻辺りのエピソードを中心として、イルルが人間界に馴染む過程を含めた人間とドラゴンたちの間の異種族間コミュニケーションによる人外日常コメディーとしてアニメも楽しんでゆくことができそうです。

ただ今のところの印象では、1期目よりも本作の方が原作のテイストに近いシリアス目の成分多めな感じを持っています。

OP主題歌『愛のシュプリーム!』の歌い出しがラップだったのはビックリでしたね。背景アニメーションも、監督の違いによる色みたいな物は感じました。

本作は最終話まで観る予定です。
== [第4話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.10.1追記:
第12話(最終話)まで観終わっていましたが、更新が遅れていました。

喋ってる人間とは直接関係ないところで、キャラがいちいち細かい所作で動きまくる。良い意味で頭のオカシイ演出と作画でした。京アニしか、勝たん。

ストーリー/エピソードに関しては必ずしも原作に忠実というわけではなかったんですが、もうメイドラゴンはこれで良いのかもしれない…。
(それでも全体ストーリーに関わる、キーになるエピソードはちゃんと拾われてはいます。)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 48
ネタバレ

olmo さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

アニメ業界盟主の帰還

あの事件以来もう二期はないんだろうな…と考えていましたが、良い意味でのまさかテレビシリーズで二期があるとは思いもしませんでした。

さて前書きが長くなりましたが、1話目を観た感想としては控えめに言って作画が最高でした。
他のアニメ制作会社にはできない色合い、そして安定した描写と動きの作り込みが良くできていた印象です。

また、opアニメーションも頭に印象付けられるような動きをしておりこれに関しては一期より更に良くなっているように感じられました。

ストーリーに関して言えば、アニメ制作側の要因ではないのですが、{netabare}漫画とはどうしても流れが違うので後半パート、イルルの登場シーンが微妙になってしまってた印象です。
しかしながら前半パートのトールのバイト回は漫画を上回っていたと感じましたのでそこまで後半パートに関して言えば気になりませんでした。{/netabare}

再び京アニ作品を観れることに感謝しつつ、ここから1クールでどのように収めるのか楽しみに見ていきたいです。

4話までの感想(2021/07/31)
{netabare}ここまでのところ原作のストーリーを忠実に踏んでいる感じですね。
あとは会田君とイルルとの絡みとトールとイルマさんの過去回やる程度なのかという感じですが、折角ここまで忠実に作ってるのなら作者も交えて日常回のアニオリを作ってもいいかもしれませんね。

どちらにせよ作画は基本的に安心して観れるので、とてもノーストレスです。{/netabare}

6話までの感想(2021/08/13)
{netabare}ここまで原作とのストーリーの乖離は無いですが、5話以降急に作画と演出が変わったように思えます。
特にキャラクター毎のシリアス展開な演出もそれぞれの性格に深みを持たせてきている所が以前と違うかなと感じました。

ここからは石原監督のメイドラゴンになり、原作もシリアス?な展開が続くのでここからまた見方が変わるかもしれません。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

66.3 2 2021年度の異種族アニメランキング2位
ピーチボーイリバーサイド(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (256)
698人が棚に入れました
昔々のお話です。ある所におじいさんとおばあさんがおりました。おじいさんは山へ芝刈りにおばあさんは川へ洗濯に──(中略)ついには鬼を退治しましたが、外国にも鬼がいるようなので…桃太郎は海を渡りました。すごいのは倒したこと 喜ぶべきは救ったこと ただ一つ…駄目だったことは……────楽しんだことこれはもしもの話だが……もし流れてきた大きな桃が一つではないとしたら…日本に流れてきた桃が複数あるうちの一つに過ぎないとしたら…

声優・キャラクター
白石晴香、東山奈央、M・A・O、増田俊樹、戸田めぐみ、斉藤次郎

ボンゴレ11代目 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

オンエア版の意味 原作観てる

設定はシンプルで気軽に観やすい!だがオンエア版(テレビ放送)は本当に意味を感じない、まずこの作品はオンエア版とdアニメストア限定の時系列版があるがオンエア版は1話から視聴者を逃がさない工夫としていきなり盛り上がりシーンの時系列2話を1話として放送されている。(時系列版は原作通りの順番)なので説明もいきなりなしでいきなり始まる、制作してる側は意味があってのことだろうが本当に無駄だ、まずオンエア版から入ると2話からなので内容が頭に入って来ない盛り上がりシーンをいきなり見せたら視聴者がハマるとでも思っているのだろうか?
大間違いだ、現に話についていけないって言っている人達はオンエア版勢ばかり
それに比べてdアニメストアの時系列しっかり1話から放送されているので内容も入って来やすいので2話目の盛り上がりがしっかり伝わってきて良い
本当に原作も面白くアニメも作画悪くないのでオンエア版が本当に残念です。なのでdアニメストア入ってない人はオンエア版を時系列で辿ると面白いと思います。オンエア版での放送は確実に失敗している。
時系列版星4オンエア版星2くらいが自分の評価

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

Shake Your Booty

原作未読


へーすごい。同時期に『小林さんちのメイドラゴンS(2期)』『ピーチボーイリバーサイド』『平穏世代の韋駄天達』と同一作家さんの3作品がアニメ化してたようですね。食べ比べしてみるのも一興です。

これBEACHじゃなくPEACHなんです。蓋開けたら「ふーん桃太郎インスパイア系ね」とわかりますがタイトルだけだと混同しそう。ソースは私。“川縁(かわべり)のビーチボーイ”って何?と。
江の島海岸の境川河口付近みたいな喧騒離れた地元民御用達エリアか?みたいな映像が浮かんでみたり、海でも川でもない汽水域でしか生きられない半端者の哀歌か?と深読みしてみたりしましたがなんてことはありません。

 桃です

桃太郎をモチーフにしたアナザーストーリーということなんでしょう。
お爺さんが山へ芝刈りにお婆さんが川へ洗濯に行くみたいな基本線は押さえつつ、鬼と人のみならず亜人なども登場し、魔法もどきみたいな描写もある故異世界ものの一種と位置づけても良さそうです。
そして桃太郎といえば“勧善懲悪”のお手本みたいな物語ですが本作はややズレがある。肝心の桃太郎のモデルと思しきキビツミコト(CV東山奈央)は鬼退治というより鬼を殺めることに快楽すら覚えているちょっと危ない感じの人。ちょっと待てよとなるわけであります。そして彼が主人公というわけでもなく、メインはサルトリーヌ・アルダレイク(CV白石晴香)なる小国のお姫様が本作の主人公。酔狂で旅に出て仲間が集ってくるむしろこっちが桃太郎らしい展開。

で、集まってくるのが人間・鬼・亜人と見事なまでに同じ種族がいないパーティでこのことが今後に含みを持たせる展開となってます。要は
 
 異種族同士は交わらない

RPGでパーティを組む時は単純にアビリティの組み合わせで最適化するもんですが、この世界だともひとつ“相性”ってパラメータがあって同種族でないと数値ゼロかマイナスになっちゃうから同種族同士でパーティ組まないと知らないよってな世界観。人は鬼を恐れ鬼は人を憎み、亜人は人との接触を避け人は亜人を蔑む。そんな世界だから異種族同士のパーティがなにかしら意味を持ってきます。

 我、異種族間の架け橋とならん

本作のテーマは異なる種族同士の和解に重きを置いてました。平たく言うと鬼と仲良くみたいなやつです。それを“桃太郎”インスパイア系でどうやって料理するのか面白がれればよろしいかと思います。
自分はそこそこ楽しめました。こういう多文化共生系って料理の仕方を間違えると単なるお花畑に見えてしまって現実味が失せてくるもんですがギリ踏みとどまってる感ありの佳作です。



※ネタバレ所感

■ギリ踏みとどまれた理由

{netabare}お姫様だけでなく相手方にもスメラギと似たようなこと考えているのがいたからですね。
これお姫様のスタンドプレーだったら陳腐になってたろうなあと愚考。社会通念と真逆を行くのがたまたま敵同士だったみたいな間柄。勝海舟と西郷隆盛みたいなもんといえば言い過ぎかしら?{/netabare}


■ミッドナイトシャッフル

視聴中は全く気付かずレビュー書こうとして知ったのですが時系列をシャッフルしたバージョンをTV放送して時系列整ったのを配信で流してたみたいです。これがすこぶる評判が悪く“愚か者”との評価が大半を占めてる模様です。
ただ当方そんなに気にならずこういうもんかと思って全12話完走できちゃいました。これからの場合は下手にバイアスかけずにフラットな気持ちで臨まれることを推奨します。
なんだろね…円盤に替わる再生増や配信誘導みたいな新手のマーケティングかしら?知らんけど…


■どうでもいい余談(ややピンク…桃だけに)

{netabare}“peach”ってお尻を指すスラングじゃなかったっけ? 尻と関係ない部位の力の入れ様が半端なくて(笑){/netabare}



視聴時期:2021年7月~9月 リアタイ   

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2020.09.18 初稿

投稿 : 2024/12/21
♥ : 40
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

いやぁ。。。監督さん、賛同できないです。

原作知らず。
評点はオンエア版に対するもの。

この作品で監督さんが施した手法が方々で話題になっているようですが、その是非を確認するという意味では視聴の価値があるかもしれません。

僕は原作の改編・改変を無条件に否定はしません。むしろ、必要ならばどんどんやって欲しいと思う側です。ただし、それが「必要」であり、かつ、その結果としてしっかりと「物語」が語られることが大前提です。

さて、今作の"シャッフル"に対して僕は全面的否定派です。結果としてできあがった作品も、シャッフルに対する制作サイド(主として監督)の気構えも、どちらも評価に値しないと考えます。

作画:{netabare}静止画としても動画としても中の上~上の下、という感じ。動きに関しては正直なところ今ひとつふたつ物足りない感じでした。{/netabare}

声優:{netabare}良い意味で、特に言うことはありません。おそらく、与えられた仕事を十全にこなされたのだと思います。{/netabare}

キャラ:{netabare}夢想的・独善的な理想家サリーが最後まで好きになれませんでした。これは、時系列で見ても同じ印象です。。。というよりも、こうまで物語がぐちゃぐちゃになるとキャラについてどうのこうの考えづらいです。オンエア2話終わり~3話冒頭のおかげで、ホーソーンは心的に問題のある人物だと思い込んでしまったし・・・{/netabare}

音楽:{netabare}OP・ED共に良かったと思う。{/netabare}


物語とシャッフルの是非:{netabare}

放映開始後まもなくの頃にタック二階堂さんが投下されたレビューを拝見しました。今となっては”まったくもって仰る通り”という感想です。

その時点でタック二階堂さんが指摘されたポイントは
 1."オンエア版(以下OA版)"と"時系列版"が存在すること
 2. そもそものシャッフル放送の是非
の2点と解釈しました。

1.OA版と時系列版の両方がある:{netabare} これはタック二階堂さん指摘の通り、監督の自信のなさに起因する逃げ道の確保と見なしました。ならやるなよ。

"自信を持って、「これが俺のピーチボーイリバーサイドだ」を見せつけてくれるだけで良かった(タック二階堂さんのレビューより)"のに、このような逃げ道の存在を自ら示し、挙げ句、次回予告で本来の話数(時系列順)をフレームに忍ばせるという小賢しいまねまでされては、、、、呆れます。

加えて、時系列版を同時制作(?)すること、かつ、両者の違いをシャッフルの有無だけとしたことが、OA版そのもにも足かせとなっていたと思う。つまり、シャッフル版の冒頭にナレーションなどを入れ、飛んだり入れ替わったりした物語の間を埋めることも出来ない仕様に自らしてしまったと言うことです。結果、OA版はただ順序がぐちゃぐちゃなものが出てきたという印象です。{/netabare}


2. 今作の"シャッフル"の是非:{netabare} 先に述べたとおり、僕は「非」と判断します。

==監督の思惑は何だったのか
{netabare}監督の思想に寄り添ってみる: 確かに、全体をオンエア順に俯瞰すると、立場・勢力・思想間の埋められない溝~種・思想を超えた共存とその現実~そのためのもがきとオレタタ、という感じのテーマ構成になっていると思われます(テーマ名称はもっと良いのがあると思う)。

でもなぁ: OA版が無理矢理作り出したこのメタ物語を、原作者が思い描いた・描こうとした物語にあえて被せる必要があったのか、甚だ疑問。というよりむしろ、原作そのままでも十分に描かれているのではないだろうか。かえってこのOA版のメタ物語(と、その結果視聴者側に生成されたキャラに対する印象)が、原作の続きに制約をかけはしまいかと危惧してしまう。監督インタビューでは原作サイドも了承済みといっていますが、このできあがりまで了承できるのだろうか。仮に原作の続きがストックされて、万が一にもアニメ続編となった場合、収拾がつくのだろうか。

やっぱりダメだこれ: 何より、監督が固執したメタ物語のために元来の物語(含:作中の人物)が犠牲を強いられたこと、そこまでしながらそれほど付加価値のないメタ物語であること、各エピソードの理解において視聴者に負担をかけたことを考えると、とても擁護する気にはなれません。{/netabare}

==時系列、そんなにダメ?
{netabare}時系列通りだとOA版第9話「ミコトとミコト」が最後になりますが、別にこれで締めても問題ないと思いました。あるいは、2期匂わせを狙うなら、「ミコトとミコト」のみを中盤の適当なところに挟み、OA版10話(時系列11話)「戦禍と恨み」を最終話に持ってきても良かったと思う。これはこれでステレオタイプな"おれたた"に出来たのではないだろうか。

監督は「決意と別れ」を最後に持ってくることに自信を持っていたようだが、残念ながらその良さを見いだすことが出来ない。結局のところ"おれたた"になっているだけではないだろうか(なにか見落としているのだろうか)。物語冒頭の変更も含めて、いったい何に対する「リスク(監督インタビューより)」があったのか今ひとつ理解できません。物語の主役が云々のくだりも、全く同意できないし。。。むしろ僕は「シャッフル版の方が良い」と監督の背中を押した(インタビューより)とされるスタッフ、現場の雰囲気を心配に思います。「あ~、そういう雰囲気の現場なのかなぁ・・・」と。{/netabare}

==よくもまぁ。。。ハルヒを引き合いに出したものだ
{netabare}どこかに掲載された監督インタビューで、涼宮ハルヒを引き合いに出して「シャッフルは良く用いられるからOK」的なことを宣ってました。が、僕には「ガワだけまねたけど、本質が見えていない発言」と思えました。ガワまねという意味では次回予告内の「本当の話順」もこれに相当するのかな(チッガーウ)。

初版ハルヒ(2006年版)は、{netabare}確かにシャッフルで良く引き合いに出されると思いますが、そうでありながらも物語の本筋を壊していない点も注目されるべきと考えます。合間々々に閑話的にエピソードが入り込むものの、14話構成の主軸は「憂鬱」になっていて、「憂鬱」の順番自体は変更されていません。加えて、エピソード0:ミクルの冒険(OA第1話)の選択が秀逸と思う。放送第1話にして主要キャラクターを総動員していること、次回予告も含めて「やらかしてますよ!」を視聴者に向けて盛大に宣言していること、「この世界、なんか変だぞ?!」をちりばめながらの劇中劇によって作品自体が持つ虚実の境目がわからない雰囲気を提示したこと、の3点がそう思う主たる理由。続く憂鬱Ⅰ、Ⅱ(OA2話、3話)でおおよその方向性を固め、退屈(OA4話)冒頭のキョンの語りで「やらかしの再宣言」という形になっている。{/netabare}いわば、シャッフルしても何とかなる土台を自ら作り・提示した上でのシャッフルであり、もちろん少なからぬ混乱は生んだものの、理解できるシャッフルになっていた。また、アニメ制作サイドの手による「メタ物語の導入」はなかったと考える。[以上、最近になってようやく視聴したいちファンの主観でした]

片や本作、、、、です。
比肩できるものですらない、と思うのですがどうなんでしょう。
{/netabare}{/netabare}{/netabare}

[2021/09/22 v1]
[2021/09/23 v1.1] なんか微妙な並びを形成してしまったのでタイトルプチ修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 29

70.5 3 2021年度の異種族アニメランキング3位
平穏世代の韋駄天達(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (186)
563人が棚に入れました
“韋駄天" × “魔族" × “人類"、何が起こるか誰にもわからない禁断のバトルロワイアルがいま始まる―!! 壮絶な戦いの末、圧倒的な速さと強さを誇る戦いの神々「韋駄天」が世界を破滅に導く「魔族」を封じ込めてから800年。今や“あの戦い"は遠い神話の中の昔話でしかない。生まれてから一度も戦ったことのない「平穏世代の韋駄天達」が平和ボケしている中、何者かにより、再び魔族が長い眠りから復活させられた―!? 武力、智略、政治、陰謀、使えるものはとにかく何でも持ってこい! ノールール&ノーリミットな三つ巴のバトルロワイアルがいま始まる!!
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

お手軽にハイブリッド戦争

原作未読


キービジュアル/サムネや作品タイトルから少年誌でもさらに子供向けな内容を想像してさほど期待してませんでしたがところがどっこいでした。紛れもなくクール(2021夏)トップの面白さです。

韋駄天≒神様と魔物が対立する設定。強力な魔物を封印し平和が訪れ800年経過した世界が舞台です。脅威が去って久しいため、いい加減平和ボケしてるよの趣旨で“平穏世代の韋駄天達”なんでしょう。
半端な幕切れは原作との兼ね合いみたく、ならばと韋駄天が如く駆け抜けた疾風怒濤の全11話でした。


原作者クール教信者さんの同クール3連発。『小林さんちのメイドラゴンS(2期)』『ピーチボーイリバーサイド』『平穏世代の韋駄天達』のうち一つになります。食べ比べしてみるのも一興ぐらいの構えでしたが、なかなかどうして共通したテーマが見え隠れするのもお楽しみポイントです。余力があれば他のもどーぞ!
と褒めまくりなのですが一点。俺たたエンドでもないぶつ切りエンドが減点材料ですかね。だがネガティブ要素はこれくらい。というわけで中身なんですがあらすじ抜きでエッセンスを以下ご紹介↓

パワーゲームが上手いこと描かれてます。韋駄天VS魔物の構図はもとより第3極人間の立ち位置が趣深い。魔物に使役されるのは想像つきますが韋駄天にとって必ずしも守るべき存在ではありません。第一優先は魔物の殲滅であり人間保護は副次的なもの。
国家に例えるとわかりやすい。友好だなんだのというのはホームグラウンドの安全が担保されてこそ成立すること。一昔前は韓国、今だと台湾。あくまでロシアの南下や赤化勢力の橋頭保としての半島であり、沖縄防衛・シーレーン確保のための台湾であるのが地政学の常道です。“友好”は副次的で自国の国益優先で考えるのが筋なため「○○が親日だから」は要素であって不可欠な条件ではありません。
本作での人間は“プレイヤー”とはならず大国の都合で右往左往する〝傍観者”であり、言い方悪いですけど駒。それがうまいこと出てます。二項対立なプレイヤーと流動的な第三者という大枠部分がシンプルでわかりやすい。

そんなパワーゲームを下支えするのがややエログロな表現手法が取り入れられていること。なかなかお目にかかる機会がありませんが本作では特長となってます。
そりゃ胸糞に蓋できればいいんでしょうけど敗者がどんな目にあうかは自明の理ですからね。ウィグルとかどうなん?って話です。話せばわかるは絵空事。こと世界は残酷で不条理なのです。
た・だ・し…アニメでそれ見たいかどうかは人によるでしょう。私は抵抗のない人。むしろそれっぽい作風でしたらメタでも表現されてないと冷めるかもしれません。

 平穏世代=平和ボケ

かどうかは観てのお楽しみですがほぼ答え言ってるようなもんですね。
最後にインテリジェンス。情報戦です。ウォーポテンシャル=戦力も強い上で情報戦に強ければ万事安泰ですが、たいていは弱いところこそ情報戦に力を入れるものです。
ネタバレ無しではここまでですが、きちんと弱いほうが必死で情報戦仕掛けてきます。火力よりも情報戦がどれだけ大事かわかるような作品となってるんですよね。不思議なことに『三国志』で諸葛亮や司馬懿ら軍師の計略の威力をまざまざと見せつけられて知っているくせに、現実社会に置き換えると途端に感覚マヒしちゃって影響力工作の威力やどんなものかが分かんなくなることが多い。スパイ天国という単語は知ってても具体的にどんな工作があるか指摘できる人は少ないものです。


となんやかんや堅苦しいネタですんませんでした。実際は脱力系と言っていいくらい小難しさとは無縁なのでご安心を。この手の作風での教科書は『進撃の巨人』あたりかと思いますが、その『進撃の巨人』の設定を荒くしておふざけ増やして原型留めてはないんですけど旨味成分が遺伝子レベルでは一緒みたいな感じ。

ぶつ切りエンドだけはポカーンなるかもわかりません。11話と短めですから、サムネ/キービジュアルでイマイチ食指が動かん方もちょい重い腰をあげてもらって損はないと思える良作でした。
途中区切りのつけ方が綺麗だったらさらに点数上げてるのでもったいないですね。



※ネタバレ所感

■食べ比べ

言うまでもなく他のクール教信者作品との比較です。
{netabare}敵対種族とのコミュニケーション問題ばっかですね(笑) 

本作では魔族が絶滅危惧種という設定で、種の生存をかけて必死。うっかり肩入れできちゃう悪いやつらなんです。彼らにとって韋駄天は種の存続を脅かす不倶戴天の敵。
たしか300体だったと思いますが個体数の少なさで生じる危機感からか倫理観は吹っ飛んでましたね。劇中では輪姦・児童姦はもとより女性を生む機械と見立て多子出産推奨は当たり前と胸糞展開でした。
これがリアルだ!としたり顔で言う気はさらさらありませんが、どういう人たちがどういう時に胸糞なことやらかすかは歴史に複数事例があるので知っといて損は無いでしょう。尼港事件・通州事件・真岡郵便電信局事件あたりは良いテキストになると思います。

韋駄天側のミスは慢心なのかしら。私がたまに大日本帝国ネタを使う理由なんですけど日本型組織の良いところと悪いところの見本市みたいなとこあるからなんですよね。
それで慢心についてなんですが、当時の日本って
片手間に東南アジアに出張って200年~300年居ついていたイギリス・オランダ・フランスを駆逐し
片手間にドイツ第三帝国を敗走せしめたロシア改めソ連の南下を満蒙エリアで食い止め足止めして
片手間に内戦状態で国の体をなしてなかった共産軍・国民党軍の便意兵に連勝
しかも一等国民として調子に乗り満州で狼藉を働き散々足を引っ張る列島出身でない同胞を抱えながら
ついには太平洋渡ってアメリカの国土に攻撃加えるオマケつき

それぐらい強かったって解釈は可能です。それを地でいくくらいお強い韋駄天の皆さん。これで情報戦でも勝ってたらと悔やまれる展開だったので示唆に富むなぁと高評価の理由の一つです。

『ピーチボーイ』だと敵対種族の和解模索を示唆するくらいで終わってましたが、こちらは今のところお花畑皆無です。平穏世代と言いながら世界は残酷です。『メイドラゴン』となると私は1期止まりでして日常劇に落とし込んだ中にほろ苦さを感じる作りだったと思います。いづれの作品でもハレーションが必ずどこかで描かれ、そんなやっかいなテーマに向き合おうとの姿勢を感じるんですよね。{/netabare}


このアニメ観てまともな情報機関が欲しくなりました。
あまり性差を言わない私ですがこのアニメはパワーゲームに鼻の利く男連中が好きな気がします。



視聴時期:2021年7月~9月 リアタイ   

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2021.10.14 初稿
2021.12.04 タイトル修正/配点修正 -0.2

投稿 : 2024/12/21
♥ : 28

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「面白かったけど、ここで終わるの?」という感じですね。

読んでないのでわかりませんが、「ここで終わる」に関しては原作事情によるものみたいで仕方がないようです。

ストーリーはいろいろとありますが、ぶっちゃけて言えば「超頑丈な異能者」(韋駄天)と「そこそこ頑丈な異能者」(魔族)によるバトル的なお話ですね。

韋駄天も魔族もその存在の維持は人類の存続に依存している一方で、どちらも人間は生存に必要な分だけ生きていれば良いという点で人類とは別の倫理観を持っていて、本当の意味で人類には与しない存在になっている点が面白いです。

韋駄天と魔族は不倶戴天の敵であり、普通に戦えば韋駄天が勝つであろう状況で、しかし頭を使うことで魔族側も韋駄天に対抗しうるという構図になっています。

韋駄天側の頭脳担当イースリイと魔族側の頭脳担当ミクの心理戦と、不倶戴天という状況自体をなんとかして人類も含めた三者の共存が図れないかと悩むギルといったあたりのキャラクターたちが本作を面白いものにしてくれていると思います。

ということで終始面白く観ることができたんですが、最終回が「え、ここで終わるの?」的なものだったのでそこは残念ですね。続編があればきっと観ますけど、いつのことになるのだろう…?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

絵は子供向け、内容はエログロ

神である韋駄天達が魔族と戦う話。他の方も言っておられる様に、私も絵や戦闘などドラゴンボールみたいなノリだなぁと思いました。

韋駄天が強すぎる、人間を助ける気があまり無い、魔族に残酷な事をする等、変わった設定で面白いです。
そして、後半は韋駄天と魔族の心理戦に。これも斬新で特に魔族側の作戦が良かったです。

血しぶき等普通で結構グロいです。そして、シスターに対するエロ。第1話であり鬼畜なんで切った方が多いようです(他のアニメサイトを見る限り)。こう言うシーンはゴブリンスレイヤーを思い出しますが、あの作品はゴブリンの習性を描いておりありなんですが、この作品は入れる意味が分からなかったです。

子供向けの絵で、エログロだからターゲット層狭めてしまったのではないでしょうか。それと、結末がひどい終わり方。当然2期あるんだと思ったら、原作ストックが無いらしく、アニメ化早すぎたのでは?物語の評価を下げました。

面白いのに、いろいろ惜しい作品だと思いました。
EDナナヲアカリは良かったです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 12

64.2 4 2021年度の異種族アニメランキング4位
ドラゴン、家を買う。(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (165)
546人が棚に入れました
一族から勘当された臆病なドラゴンの子・レティ。多種多様な種族が暮らす広大な世界で生き抜くために、弱い自分でも安心して住める家を探して旅に出ることに。その最中、勇者一行と遭遇したレティの危機を救ったのは不動産屋を名乗るエルフ・ディアリアだった…。共に旅をすることになった2人。果たして、レティは無事に安住の地へ辿り着くことができるのか――。ドラゴンと魔王による新感覚ファンタジーがここに開幕!

声優・キャラクター
堀江瞬、石川界人、井澤詩織、福圓美里、伊東健人、たかはし智秋、平川大輔、西山宏太朗、M・A・O、近藤隆
ネタバレ

sukasuka さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

賃貸物件はないのか?

糞つまんねーとボヤきながらも、ここまで何となく観てきたわけですよ。
4話目でようやく面白いと思えるエピソードに出会えた。
{netabare}次回からは孵化したフィー○と行動を共にするハズ。
続いてサムネの女の子が出てくるまでは断念しまいと決心したよ!(笑)
しかしこのアニメ、主人公のCVはミスチョイスじゃね?
それで3割くらい損してる気がするわ。{/netabare}

■10話目
いや、あのですね・・・・・
{netabare}ナレーションが何言ってるのかよく聞き取れないっすwwwwwww
ここにきてようやくサムネの女の子が登場!
おせーよwwwwwwwwwwwwwwwつーか予想以上に可愛いwww
切らずに観てきた甲斐があったわ。{/netabare}

■最終話まで
やっぱあれだよな~、{netabare}ヒロイン出てくるのが遅過ぎたんだよ。
まさか2期とか考えてないだろうから、端折れるエピソードはすっ飛ばして、
中盤辺りで姫様を出していればもうちょっと人気が出た・・・・・かも?
姫様は、キャラデザだけなら今期の俺的ヒロインランキングTOPだわ(笑) {/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

最弱ドラゴン×最強エルフ 壮大な内見がはじまる!!

この作品の原作は未読です。
実は第2話~第3話くらいで、視聴が滞ってしまった作品でした。

最弱なドラゴンという設定は悪く無いと思います。
それはドラゴン種族の中における最弱という意味なら理解できます。
ですが、人間に対してまで尻尾を巻いて逃げ出す貧弱さは如何なものかと…
強すぎる人間の設定も有り得ませんが、弱すぎるドラゴンの設定も無いと思ったのは私だけでしょうか。


一族から勘当された臆病なドラゴンの子・レティ。
多種多様な種族がクラス広大な世界で生き抜くために、
弱い自分でも安心して住める家を探して旅に出ることに。

その最中、勇者一行と遭遇したレティの危機を救ったのは
不動産屋を名乗るエルフ・ディアリアだった…。

共に旅をすることになった2人。

果たして、レティは無事に安住の地へ
辿り着くことができるのか――。
ドラゴンと魔王による新感覚ファンタジーがここに開幕!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

記載の通り、確かに「新感覚」な作品だと思います。
あまりにも「新感覚」過ぎて最初はついていけませんでしたけれど…

ドラゴンの家って、洞窟とか、火山の噴火口など相場が決まっているのでは…!?
という先入観があったので、マイホームを欲しがる理由が最初は分かりませんでした。

だから序盤の家探しは退屈感が否めなかったかもしれません。
まぁ、レティの貧弱さにも次第に慣れていくのですが、この作品を支えるのはレティを取り巻くサブキャラたちの魅力にほかなりません。
時折…ほんの少し格好良さを覗かせるレティも及第点でしたけれど…

レティは自分の身を守るためにマイホームが欲しいと言って、家探しの旅を始めました。
ですが、マイホームには自身を守る以外の効能があることを、この作品では教えてくれています。
大切な人を守るため…
自分の居場所を作るため…
だから、レティの着想のみでこの作品を視聴すると少し勿体ないです。

現実の我が家の大切さを何気に感じさせてくれる作品だったのではないでしょうか。
個人的には、マイホームには興味もこだわりもありませんでした。
自分自身が幼少のころ、マイホームに住んでいなかったので、マイホームの良さが分かっていなかったのだと思います。

家を持つって多額の借金を背負うことになりますし、通勤だってより時間がかかるようになるので、実質的に感じられるメリットなんて殆ど無いんじゃないかと思います。
それに、実際には仕事で殆ど家に居ませんしね…

だけど、家を持つってこんな直接的なことばかりじゃないんですよね。
改めてそんなことを感じさせて貰った気がします。

しかも、中盤以降になると面白さが巻き返されてきたと思います。
特に福圓さん演じるネルが登場してからは如実に面白くなりました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、オーイシマサヨシさんによる「ロールプレイング」
エンディングテーマは、Non Stop Rabbitさんによる「静かな風」

1クール全12話の物語でした。
序盤は視聴意欲が下がり気味になりましたが、中盤以降の面白さを実感できて良かったと思っています。
これからもレティの家探しの旅は続いていくと思いますが、再びネルがレティの旅に同行できる日がくるのを願ってやみません。
その頃には、レティの貧弱さが少しでも解消されていることも併せて祈念しています。
しっかり堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

もうちょっと楽しく出来た気がしてならない

原作知らず。

結構好き。でも正直物足りない。
それでも毎週欠かさず見ていました。

物語:
{netabare}あまりにへっぽこなために実家を勘当されたドラゴンが仕方なく家探しをはじめたところ、建築・宅建士のエルフ(実は魔王様)に出会い、家探しをしながらともに世界中を旅(っていうか行ったり来たり)する物語。

ほぼ出オチのような建て付けに思えますが、ファンタジー世界に対する原作者の妄想力にどこまで納得出来るか、楽しめるかが好き嫌いの分かれ道と思う。正直に言えば、もっと妄想の行き着いた先を見たかったですね。

多くの方が指摘されていると思いますが、終盤に登場するお姫様がかなり良い味付けをしていました。もっと早くに登場させるような改変があっても良かったのでは。

また、最終盤の魔王様の過去物語はかなり良かったと思う。もっと、こちらの比重を上げることは出来なかったのかなぁ・・・。

RPGや他漫画・アニメに対するオマージュ、および、アンチテーゼという側面も。細々としたネタが盛り込まれていたりもします。魔王様が開いたページの「今日から君は・・・」には盛大に吹き出しました。
{/netabare}

声優:
{netabare}落ち着いた()魔王様、いかにもヘタレなドラゴン、ちゃきちゃき感のあるお姫様、いずれも良かったです。

ナレーションに森本レオさんが起用されていました。率直に言って、お年を召されたな、と思いました。低い音域のハリが・・・
{/netabare}

キャラ:
{netabare}この物語における展開の主要因なのですが、同時にネックともなったのが主役たるドラゴンのヘタレ加減だと思います。中盤はきつかったなぁ・・・鬱陶しくて。
{/netabare}

作画:
{netabare}静止画として中の上、動画として中の下くらい。
動画としてはかなり「省エネ」な印象です。お話的に動きがリッチである必要はありませんが、とはいえちょっと目立ってしまったように思います。
{/netabare}

音楽:
{netabare}OPはオーイシさん。さすがの楽曲と思います。どうでも良いけど、移ろう民・さまよう民をさして「ボヘミアン」ってまだ言うのかしら(ポリこれ的な意味合いも含め)。もとはフランス語でしたっけ?英語圏だとボヘミア地方の人、の意味で固定されているように思います。

ED、かなり好きかも。ED映像の雰囲気も好き。
{/netabare}

[2021/09/22 v1]
[2021/09/25 v1.1 一部修正・配点調整]

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18
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