特訓で親友なTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の特訓で親友な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月09日の時点で一番の特訓で親友なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

56.8 1 特訓で親友なアニメランキング1位
世界でいちばん強くなりたい!(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (374)
1723人が棚に入れました
国民的アイドルグループ『Sweet Diva』で人気を二分する萩原さくらと宮澤エレナは、ライバルでもあり、また、お互いを認め合う大切な仲間でもあった。
ある日、TV番組の収録で『ベルセルク』のプロレスラー・風間璃緒と絡んだエレナは、プロレス技を受け怪我をしてしまう。
大切なものを傷つけられたさくらはエレナの仇を取るため、プロレス勝負を挑むのだった。
さくらは戦いの末に何を見つけるのか!?

声優・キャラクター
竹達彩奈、阿澄佳奈、戸松遥、金元寿子、鳴海杏子、花澤香菜、三森すずこ、上坂すみれ、佐藤利奈、大坪由佳、伊藤美来、雨宮天、喜多村英梨、徳井青空、たかはし智秋、立木文彦、岡本信彦、世志琥、高垣彩陽

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

メディア業界のニ○リを目指すアーススター

コミック・アース☆スターに掲載の漫画原作。
ここ数年、ショートアニメ枠で次々とアニメ化を続けてきたアーススターのメディア展開ですが、ついに30分枠でのアニメ化です。
国民的アイドルが、女子プロレスに転向して活躍するという内容。
これまでのギャグや日常コメディではなく、本格的にストーリーのある作品です。


最初はこう思ってました。
ちょっとお色気要素のある、熱血格闘家のサクセスストーリーだと。
しかし実体は
スポーツにかこつけた、局部大写し&悶絶声堪能フェチアニメ・・・・でした。

適切な比喩が難しいですが、あえて言うなら品質の悪いストパン。
誰がみても狙ってるのがわかる下衆な画面構成を真面目なテーマで塗りたくるという変則的なエロですが、ストパンは高い作画のレベルがあってこそのもの。よく動くバトルの動画と非常に可愛いキャラクターで普通に作っても充分なのに、あえて股間の映像にこだわった姿勢がウケたものです。特殊なエロへの拘りだけでは、決して好評価は得られなかったでしょう。
では、本作はどうか?といえば、フェチの着想は面白いと思いますが、アニメーションの質が並以下。
キャラデザインやストーリーも悪くないですが、映像の作り方の粗末さが足を引っ張った、という感想です。


ストーリーは非常に王道。
展開に意外性はないですが、スポーツものとしての面白さを丁寧にキチンと盛り込んであり、尺不足は感じるもののそれなりに楽しめるようになっています。
思いがけないキッカケでプロレスに関わり、決意して、挫折して、修行して、もがきながら泣きながらも強くなりプロレスが好きになっていく。
主人公の成長と変化を中心に、まわりキャラの想いや心情も描いてあって、陳腐ではありますが爽やかに感情移入してみる事ができます。

一方で爽やかじゃないのは映像。
水着女子が技によってあられもない姿を晒す、そしてここぞとばかりに開脚された股間にズームアップ!・・・という画面構成が大半です。さらにそこへ人気声優の喘ぎ声、もとい、苦痛に悶絶する声が乗せられ、ある種の想像力を掻き立てるわけです。う~ん、なかなかマニアックw
しかしまぁ、下衆いのもエロいのも別に構いません。
そんな所も含めて作品の特色、”味”ってヤツです。
でも、それだけやってりゃいいってものじゃないのは当然のこと。エロけりゃ他は適当でも許されるのはエロコメだけです。
本作は一応タテマエではスポーツもの。悲しいかな、その出来がよろしくなかった。

残念なことに、プロレスに迫力がない。
素人の私が演出の事をとやかく指摘するのも憚られますが、カメラワークが画一的すぎてぜんぜん面白くありません。
構図は大体お決まりの局部か表情のアップ。定点的すぎて、多彩で派手な技を誇るプロレスの魅力が半減しています。
もっと引きのシーンを入れて、リング上で何が起こってるか解る様にしないと、打撃技や投げ技がまったく映えない。
ホールの後ろの方で観戦しているお客さんにも楽しんでももらえるようにと進化してきたパフォーマンス性を魅せずして、何がプロレスなんでしょうか。
毎回高いクオリティを維持しろというのは酷ですが、どんな重要な試合だろうがどんな局面だろうが、本作はアニメの質が一定的すぎます。
せめて、試合が決着する見せ場ぐらいは頑張ってくれよ!・・と、思うのは至極真っ当な視聴者の希望だと思うのですが、それに応えてくれることは皆無でした。
試合運びの組み立てなどは良く出来てるのに、映像がそれに追随できないのがとても歯痒かったです。

邪推になりますが・・・と前置きして、
どうしてこうなるかを考えるに、やっぱり予算や制作進行の都合による「手抜き」なんだろうなぁ、と思えてしまします。
作画崩壊と呼べるほど絵は崩れないし、外注による作画のバラツキのようなものは感じません。ひとえに、安定して質が高くない。
低いんじゃなくて、”高くない”んです。
ある意味上手にやりくりしてるとは思うのですが、止め絵と効果線ばっかりの試合シーンでは萎えてしまう一方。前述で指摘した画面構成もそれによるもの。投げ技や打撃なんて真面目に描いてたらアッいう間に動画枚数が増えるのでやりたくても不可能だったんじゃないでしょうか。
結局、低予算でも器用に誤魔化しができちゃったために、メリハリもつけられない凡庸な結果となってしまっている印象です。
作画崩壊ではなく、作画節約。
劣化ではなく、廉価。


原作漫画からアニメ、主題歌やグッズ販売までのメディアミックス展開を全部自前でやっているアーススター。
全国チェーンの大手ホームインテリア店が、
「製造から流通、小売販売まで全部自社でやってるからリーズナブルに提供できます」
と宣伝してるのを思い出しました。
食器や生活雑貨(ショートアニメ)を作っているうちは気になりませんでしたが、白モノ家電や住宅設備(30分アニメ)は2流3流の域を出ていない。
企業としての取組みは評価できますが、製品(作品)を消費者(視聴者)の納得のいくものに洗練させるには、まだまだ長い年月が必要なようです。

我々は、「安いもの」が観たいんじゃなくって、「良いもの」が観たいんです^^;

投稿 : 2025/01/04
♥ : 23
ネタバレ

GvwT さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

キサマらはこの喘ぎ声に耐えられるか?

原作は「コミック アース・スター」で連載
女子プロレスの取材をすることになったトップアイドル"萩原 さくら"
そこでアイドルを馬鹿にされて頭にきた彼女は、女子プロレスへの道を歩むことになる
というのが簡単なあらすじ


なんていうかさ
喘ぎすぎだよね( ゚Д゚)ヒョエ-
女子プロレスをやってるのは別にいい
というかむしろいい
物語の展開も突っ込みどころが多々あるけど嫌いじゃないし
ただ喘ぎすぎなんだよなあ
もう少し喘ぎとエロ控えめにして欲しかった←完全にこの作品の売りを否定しちゃってる気がするけど
ラストも上手く(無理やり?)まとめてたし、なんだかもったいない作品かな


好きなキャラは福岡 萌ちゃん
元気いっぱいなJKとかみんな好きでしょ!?

以下各話感想的なもの
第1話
{netabare}プロレスを言い訳にした、ただのエロアニメじゃないですかww
てかこのままプロレスだけやるのかこの主人公?
それはもったいない気がする
視聴継続は微妙かなあ・・・
{/netabare}

第2話
{netabare}第2話にしてさくらちゃんの目が死ぬなんていいのかよ
そしてさくらちゃんへの期待の高さは何なんだよww
アイドルとしての復帰はもう無理だろ
あんなに筋トレしちゃって・・・
意外とスポ根なのですね{/netabare}

第3話
{netabare}50連敗ってマジかよ・・・
少しは逆エビ対策とかしないのかね?
スポ根なのになんか笑ってしまう不思議
{/netabare}

第4話
{netabare}やっと逆エビ対策を教えてもらったのか
でも負けちゃうのね・・・
アイドルもプロレスも本質は同じ
そこに気づけたあなたなら勝利は目前よ!
ということで弟子入りしたさくらちゃんの運命やいかに!?
{/netabare}

第5話
{netabare}とうとう65連敗を達成
オメデトウ(^▽^)ゴザイマース
あんなに過酷なトレーニングを積んでいるのに・・・
というわけで価値をたぐり寄せるための秘策
そう、それは必殺技!!
必殺技はプレスラーにとっての翼s(・`ヘ´・;)ゞ
風間 璃緒との再戦はいかに!
{/netabare}

第6話
{netabare}いや〜熱い試合でした
安定の逆エビも今回で見納めになるかな
真面目にやってるのにカメラアングルのせいでつい笑ってしまうんだよな〜
まさかの待ちガイル炸裂!
そして一生プロレス宣言!!
先が読めないです・・・
これはエレナちゃんもデビューしますよきっと{/netabare}

第7話
{netabare}さくらちゃんの髪が伸びてる
美咲さんプロとしてそれはダメだろ・・・
上からヨシコにクソワロタww
しかも世IV虎さんって実在する選手なんだね(俺より年下)Σ(゚д゚lll)
覆面レスラーが出たあああああ
一体何者なんだ!?
{/netabare}

第8話
{netabare}対戦相手として選ばれてしまったさくらちゃん
意外といい試合を見せてくれた・・・のか?
私は世界で一番強くなりたい!!
いい最終回だったwww
と思ったらパンチラ新人キタ━(゚∀゚)━!{/netabare}

第9話
{netabare}新人がまさかのJK
しかも空手の世界チャンピオン( ゚Д゚) ス、スゲー!
こりゃあさくらちゃん勝てないんじゃないか?
1話で2回も噛ませ役を演じたリオ先輩には脱帽ですww
今日のMVPです!!{/netabare}

第10話
{netabare}さくらちゃんVS萌ちゃん
萌ちゃん強かった
バカだったけどヽ(´▽`)/
そしてブルーパンサーとの勝負
マスクをかけた試合のはずなのに始まる前に正体バラしちゃう漢気www
しかも中身は・・・
{/netabare}

第11話
{netabare}ブルーパンサー・・・いや、宮澤エレナ強し!
アイドルやりながらここまで強いとかセンスの塊やんけ
それだけ努力したということなんだろうけど
ピュアというかヤンデレすぎます
そして膝はやばいよ(>_<)
壊れたら大変なことになっちまう
ラストのあれは落ちてるだろ(-_-;)
{/netabare}

第12話
{netabare}普通に回復したさくらちゃん
再び始まる技の応酬
そしてフィニッシュは無駄に美しいジャンプのプレス
あんなに回転とひねりを加える必要があったのか?
アイドルとプロレスの両方を続けることに!
こいつらタフすぎるwww{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10

チョビ髭 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

1話視聴(原作未読)

今季話題のダークホース
わかりやすいキャッチフレーズで注目を集めるエロアニメ。
新しい試みもあるが要はおっぱいプリンプリン云わせながら戦う武将ものやハーレム系の、湯気や光の活躍を楽しむアニメ枠。
エロとアニメを融合させるな、といった批判はあるかもしれない。
しかし青少年の発育過程でエロへの好奇心は必須。ロリ成分少なめで構成されていた1話を見た限りこれはむしろ健全とさえ思える。

知ってる方も多いとは思うが、あずにゃんこと竹達彩奈がプロレス技を決められ、あられも無い描写と共に卑猥な苦痛を演じる悶絶アニメ。
かく言う私もPVを見て耐性を付けた上での視聴だったが、これがなかなかw

国民的アイドルグループのセンターボーカル“さくら”がひょんな取材から女子プロレスに挑戦するといった無難な内容だったが、安定したニーズに裏付けされたユーティリティを発揮している。
明らかにナンタラ48意識ではあるのだが別に○○娘でも○○クローバーでもいいわけだ。
いや、清楚なイメージをもった女性へならば誰であろうと聖者の経験を積んできた勇者であれば変換可能だろう。

そんなさくらが露出の激しいコスチュームでトップアイドルの意地を賭け、片やプロレスを舐めた物言いに腹を立てたヒールが我々の願望を遂行してくれる。
なかなか理に適ったお膳立てだ。

見所と成っていたのは、お互いの意地を賭けたデスマッチがTVカメラを迎えた特設会場にて行われるのだが、その中でさくらの懸命の抵抗むなしく実力派レスラー(名前わすれた)にいたぶられるシーンだ。

苦悶を浮かべながらもこれまでの活動で培われた負けん気により必死に堪えるのだが、それを見てとったレスラーは恥ずかし固めという頭上に両足を大きく広げ、あらわにされた股間を観衆に晒す決め技でさくらの羞恥心をも攻め立てる。
アイドルであるさくらのそんな姿にファンやテレビレポーターは悲鳴を上げる者もいるが興奮しシャッターを連写する者もいる。
撮られる当の本人は堪ったものではない。商業イメージだけでなく自尊心をも壊され兼ねない。
やめてぇ、痛いィ、見ないでぇ~こんな言葉が竹達彩奈により発せられ続ける。

恥ずかし固めのシーンのまま一時停止)
このアニメはここが肝だろう。実際視聴者は他のコンテンツを通しアダルト系の映像を容易に摂取できる時代だ。虹だろうが三時だろうがこれ以上過激な表現を見たことが無いという人は逆になかなか居ないだろう。
しかしこれはTOKYO MX 22:00だ。(精力溢れ妄想たくましいガキどもの前や、お茶の間にふとした瞬間あずにゃんの官能的なry)まさしくヒロインと立場が被ってくる。ここをおもしろいと思えるかどうかで評価が変わってくる作品だろう。

みんなのアイドルあずにゃんがテレビを通し卑猥な悲鳴をあげつづける。別に聞きたくなければ見なければいい。実際に汚される訳ではない。苦しむキャラクターの声を演じているだけだ。
しかしそれを俯瞰できない人がいる事も確かだ。見なかったからといって塩梅が変わるものでもない。むしろ、視聴者の悲鳴、これが萌えのスパイスだったりするわけだ。

複雑なファンの心理をもてあそぶかのこの演出が、萌えエロ枠の新境地。
さて、こんなアニメだがあなたはどうする?(シーン再生



◆このアニメを見る方に薦めたいのは『こえでおしごと!』これを見ればきっと本作を120%で楽しめる

こえでおしごと!  OVA全2話(2010年~2011年)
内容:女子高生がエロゲの声優に挑戦!?

投稿 : 2025/01/04
♥ : 9

69.1 2 特訓で親友なアニメランキング2位
ウマ娘 プリティーダービー Season 3(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (204)
569人が棚に入れました
これは別世界から受け継いだ輝かしい名前と魂を持つ“ウマ娘”の物語。 幼い頃にトウカイテイオーの奇跡を目に焼き付け、 自身もそのキラキラした光景に飛び込みたいと願うキタサンブラック。 そんな幼なじみの夢をすぐ傍で応援しながら、 己の使命を果たそうともがくサトノダイヤモンド。 強大なライバル、抗い難い運命などが立ちはだかる中、 信じる仲間の言葉や人々の声援を背に受け、 今、キタサンブラックは夢に向かって走り出す!
ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

覇権の自信は何処から...

{netabare}
放送前から史実では目立っている馬も多いし1クールじゃ2期より出来は劣るだろうなと不安があったが、自分の不安はまだ甘かったのであった。1期はコミカルなノリとスポ根のバランスが良い雰囲気でライバル達や(スズカ以外の)スピカメンバーのキャラ描写の不足という悪い部分はあったが、夢を追うウマ娘達の努力や友情を爽やかかつコミカルに描き、我々の見ることの出来なかった夢をも描いていた。2期は少し内容が重くなるが、幾度夢を絶たれようと諦めないトウカイテイオーや周りのウマ娘達の栄光を史実とうまく絡めて描いていた。悪い部分は終盤辺りで露骨な感動路線に走った事とラスボス的立ち位置のビワハヤヒデのキャラ描写不足、好みが別れるギャグシーンなど。だが、結果的に出来は良く、特に10話の構成は史実とストーリーのの絡ませ方がとても巧みで素晴らしいものとなっており、1話の出来はトップクラスである。どちらも最終回後にはポジティブで希望感があり、素直に面白かったと思えることができた。3期はストーリー前半は主にキタサンブラックがキャラ達と関わり努力し、後半キタサンが自身の衰えに抗い奮闘する姿が描かれる。主なストーリーは決して悪くはなく、11話からの展開は賛否あるが、個人的には10話のレース結果をうまく理由付けして展開自体もアニメウマ娘では目新しかったのである程度は評価したいと思っている。2話のネイチャが励ますスポ根展開も熱く、6話のサトイモ回は日常描写から掘り下げまで仕上がっており、レース描写も丁寧、1話分で綺麗にまとまっていてこの作品の中では1番面白く感じた回であった。10話前半の学園祭パートはボイスは少ないがアプリ内の様々なキャラを見ることができてウマ娘ファン的には盛り上がった。だが結果は1期と2期の悪い部分の詰め合わせに更に悪い部分を足した形となった。最終回後はまずまずの残念さと違和感が残り、自分なりに改善点を思案することだけであった。

まず良い点
①作画
作画はスタジオ櫂なだけあってクオリティが高く、日常パートは勿論、レースシーンはカメラワークが比較的キレが良く、アニメーター殺しの勝負服をしっかりと綺麗に動かしている。最終回のライブシーンは流石の出来栄えで最終回で唯一の美点であった。

②曲
個人的にはedが好きで、このコンテンツらしい明快で疾走感溢れる曲調とポジティブでポップな歌詞、そして色鮮やかで愉快なシーンとキャラ解像度の高い可愛らしいイラストに目と耳が癒された。


ダメな点

①キャラ描写 ()が多くて申し訳ないです...
→今作はキャラ描写の不足が多く、盛り上がるはずのシーンも盛り上がらなかった。サトノクラウンはほぼサトイモの付け合わせでまともに描かれもせず、サプライズで登場したドゥラメンテは放置気味、シュヴァルグランは姉妹に対するコンプレックスが描かれていおり、別のベクトルで来るかと思っていたら唐突に矛先をキタサンに向け、何故か掘り下げを活かさない。1期2期共にチームや主人公の為に奮闘し、テイオーの怪我を見抜いたりレースを解説したり、様々な活躍をしていたトレーナーも大した見せ場はなく、4話では何故か🍚とブルボンを登場させマネージャー役にしてしまう。解説も的外れ。おまけにスペちゃんはですねbotでサウンズオブアースはモブに成り果てる始末。キタサンと他キャラとの直接的な描写も基本的に乏しいため、発言や行動に違和感が生じることも多々(スペちゃんが分かりやすい例、商店街の人達じゃなくスピカメンバーとの絡みをやっとけばマシになったのでは)。
特にダメだったのは、主人公が好きになれないキャラだという点。失礼な発言(ゴルシに対する発言、誰!?など)やキャラ設定とアニメ内での描写が乖離している(設定: 明朗快活で明るい人情派ウマ娘 困っている人を見れば助け、悩んでいる人には話を聞き、たくさんの人に慕われる
実際:アニメだけでは明朗快活な印象はあまり残らない 発言や行動により人情派か怪しい 商店街の人達を一応助けてはいるが他人に頼る描写が多い 慕われているような描写がない)
こと、最後まで勝つ目的が曖昧、など。アプリストーリーも見ましたが、キャラ設定通りの良い子で少なくともこんな嫌味なキャラでは無いしアプリとアニメがどうにも自分の中では割り切れない、2期の頃のキタちゃんを返して。。
対してライバルのサトノダイヤモンドは勝つ目的がハッキリとしており、キャラ設定通りの魅力的なキャラで製作陣は主人公を選び間違えたのではないかと疑いたい。1期2期RTTT共に作品を楽しむことが出来た要因はメインのキャラに魅力があったことが大きいと気づいた。
↓キャラ設定の引用元
https://anime-umamusume.jp/character?i=satonodiamond

②史実描写
→アニメウマ娘での醍醐味といえば、史実をうまく絡めたストーリーだといえるが、今作は過去作ほどのものは観ることが出来なかった。まともに描いていたのは小ネタ程度でレースは勿論前作に劣り、史実ガン無視のピークアウト設定や天皇賞秋は言わずもがな、個人的にピークアウトはストーリー的には悪くはないと最初は思ったが後々ボロが出てしまう。

③センスを疑うレベルのギャグ
個人的な好みかもしれないが、基本ギャグがつまらない。また、2期でも気に触るようなギャグがあったが今作はそれをも遥かに超えてくるものが5話に。「誰ー!?」は酷すぎて流石にギャグセンを疑う。他にもシュヴァルグランのフォーク(食事シーン)、ネイチャのG1 0勝を無意味に擦るシーン。元ネタの馬に対するリスペクトが足りてないのが残念。

④ストーリー
局所的にスポ根として良い部分はあったが全体的にはスポ根物として昇華出来ておらず(キャラ描写不足含め)尺不足が目立つため史実云々抜きに鑑みても単純にあまり面白くない。史実ベースの部分は仕方ないとは思うが、目的が決まる回は早めにしておいた方が明らかに良かったし、よくアニメ内で話題に挙がっていた凱旋門賞を新聞で流したのは特に残念。最終話で無理に感動路線に入ってしまったのもダメだった(私は2期最終話でも露骨な感動路線に入り少し萎えました。露骨過ぎるのがダメです。この監督さんはもう感動路線をやめた方が良い)。レースシーンは前作ではあったはずのレース解説やレース中の心理描写はほぼないせいで見応えがなく、重要なレースをモブが勝つことがあるのがイマイチ締まらない。また、退学したモブ、ルービックキューブ等の伏線?も放置されている(リハビリ後のドゥラメンテはアプリであるのかな)。{/netabare}

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感想

1話
{netabare}キタちゃんの皐月賞時の反応が気になっただけで他は良いと思いました。最後の反応との対比をつけたかったのかな。それとドゥラメンテが来た!一期のブロワイエみたいにアニオリでもいいけどやっぱり実名で出てくるとテンション上がりますね(*^^*)レース中のカメラワークはキレが良く作画も相まって出来が良かったです。勝負服をしっかり動かしていたり、作画も二期に引き続き高クオリティ。モブの使い方だったりも良くも悪くもこの作品らしいなとも思います。それと小ネタが多いwドゥラメンテ勝利後の奇声は笑いました。ストーリーについて、話が皐月賞から始まるのは意外でした。2期と比較して鑑みるとまずはキタちゃん達メインキャラの日常風景でキャラやキタちゃんの現状を描いてから皐月賞となるはずだと思ったのでキタちゃんやサトイモ以外のキャラでも何かしらするのではないかと予想。皐月賞以前のキタちゃんの経緯は過去回想(あれば)か脳内補完かするしかないですね。日本ダービーでキタちゃんがドゥラメンテに追い抜かれるシーン、憧れているテイオーの様に追い抜かれされたから絶望したというように描かれていて良かったです。
追記 リアルスティールが実名で登場してないのは少し悲しかったです...ちゃんと実力ある競走馬だったし立ち位置も絶妙だと思うのでキャラ達と絡ませて欲しかった...{/netabare}

2話
{netabare}opとed公開しましたね。opは力強くて映像も面白くて、edは曲調が明快で良いですね。特にed映像は色使いがとても良くて好きです。話とリンクした演出も良かった。個人的に一期ed好きなのでその人が担当してるのは嬉しいです。twitterで見ましたがedの黒背景で黄色の星の前に立ってるキタちゃんの絵、史実ネタなの全く分からなかったです。op映像は色々と詰め込まれていて観ていて楽しかったです。新キャラみたいなのもいましたね。姉妹かな?話は変わりまして、内容はキタちゃんの掘り下げとネイチャがキタちゃんを応援する感じの話でした。二期は一期やOVAの内容やキャラ描写がそれほど関わっていなかったので、三期でネイチャが関わってくる展開は意表を突かれました。スポ根らしい展開良かったです。これから三期を見る場合、二期は必修ですね。史実ではキタちゃんは1話(日本ダービー)の後セントライト記念に出ますがカットでした。野暮なことを言うと、キタちゃんが菊花賞に出る前にセントライト記念勝ってるのに落ち込んでるのは個人的にはうーんこのといった感じ。菊花賞の史実ネタ要素はカットが多かった印象ですが尺的に無理なら仕方ないかと。ネイチャがアイキャッチでアプリの衣装着てるサプライズ嬉しかったです。内容にも沿ってるのも粋。{netabare}史実ではドゥラメンテはこの後海外の重賞と宝塚に出て引退してしまいますが、引退の後の展開はどうするかが見所だと思ってます。{/netabare}{/netabare}

3話
{netabare}レビューを書いたのが観てから三日後なのでうろ覚えですが。。3話はサトイモデビューとゴルシ引退の回だったと思います。冒頭、確かサトイモのデビュー&初勝利記念でパーティーしてたと思いますが、シュヴァルグランのキャラが(アプリと)違う!?となりましたw一応アプリはプレイしてますが、弱気なキャラな印象だったので。キタサンもなんだか性格悪い?wゴルシとの会話で生意気だったのが気になりました。二期でもそういうことありましたし、アニメの世界線はアプリのパラレルワールドだと考えれば問題ないでしょう。サトイモの場合はアプリでのトレーナーがいないのでキャラが違うのは必然的だと思ってます。サウンズオブアースはカノープスなのかと思いましたがよく考えなくともG1未勝利なので話に関わってくるとすればカノープスくらいしか思いつきませんね。有馬記念の途中、みなみとますおの隣に来た二人組は誰か全く分かりませんでした。個人的に3話で一番印象に残ってることはやはりオルフェーブルとジェンティルドンナの名前が出てきたことです。まだ3話なのにサプライズが多いですね(歓喜)オルフェーブルは初期設定があまり定まってない頃のPV https://youtube.com/watch?v=HYrVKLBhitE&si=vyt7cQnEGzW4Wk_I ではマスク付けているキャラデザでしたけど、7年ほど経っていると流石に変わりそう。そしてラストシーン、キャラ付けの為に持たせていたルービックキューブに意味を持たせていたのがすごく良かったです。ゴルシの最終直線のシーンが儚げで好きです。{/netabare}

4話
{netabare}修行回。ブルボンとライスが取締役で、2期の内容を活かしてちゃんと修行してたキャラを使うのは良かったけどトレーナーの役割が2期と比べて減っているのが気になるところ。レース前まであの練習続けるのはまずくないか?的なことをコメントでツッコまれてましたwサトイモの皐月賞、マカヒキ登場してなかったですね。許可取れてたら日本ダービーで登場するかなと予想。サトイモの日本ダービーを観ていて下さいの発言は当時、皐月賞よりも日本ダービーの方が本命だと考えられていたようなことから来たんでしょうか。キタちゃんは元気をもらったみたいでしたけど、そのシーンは個人的にあんまりよく分からなかったです。。ライスの朝食はパン派設定やパワートレーニング等アプリからの逆輸入もあり、温泉が馬用だったり史実ネタも健在で結構楽しめました。サトイモはやっぱり睡眠妨害されてるのかw{/netabare}

5話
{netabare}やっとドゥラメンテが喋った!想像通りの声で嬉しい。マカヒキ出ませんでしたね..ドゥラメンテ菊花賞見にきてたのにキタサン知らんのはおかしいやろ。マリアライトも、「誰!?」は流石にないな。登場してないのは尺的に無理があるというのは重々理解はしてますが...リバーライト、声可愛いw現時点でキタサンが宝塚なんで思ったよりもレース消化がスローペースで尺が心配になってました。この後もG1G2ばかりですし、他のキャラも描くとするとどれかのレースが雑になっちゃうかな。個人的には天皇賞春でシュヴァルグランとのライバル関係をしっかり描いて欲しいところ。ドゥラメンテがキタサンを認知してないのも無理があるような気もしますが(キタサンもマリアライトを誰扱いしてましたけど...)、ラストのシーンの土台としては良かったと、キャラとの関係等その辺りの作りはガッツリスポ根で流石だなと思います。欲を言えばサトイモの靴はもう少しボロボロに描いて欲しかったです。スズカさん、4話では少し見せ場あったのに今回そうねしか言ってない。。ここまでスイープトウショウ登場なし、まさか登場しない?
追記 つべで目にした「他ウマ娘を軽んじるキャラにして欲しくなかった」(多分キタサンとドゥラメンテに対して)というコメントがその通りだなと感じました。史実では素晴らしいドラマや輝かしい実績を持つ名馬が数多くいるわけで、その名馬でも尺等の都合上仕方なくモブ扱いにせざるを得ない馬がいるのは理解してはいますが、モブ扱いにした上での描き方も他により良いものがあったのではないかと思ってしまいます。元ネタが実在するからこそもう少し敬意を払って思慮深い描き方をして欲しかったです。{/netabare}

6話
{netabare} 木曜日にインフルにかかってしまったので観るのが遅くなりましたw肺炎になったりもするのでお気をつけて。
サトイモ良かったですね。現時点で1番楽しめた回だったと思います。今回はレースシーンが凄かったです。作画の書き込みも圧巻でモブがサトイモをマークしている所もしっかり描写していて、我々ファンが観たいのは熱いレースシーンなんだなと実感しました。前半はジンクス破りのくだりをコミカルに描いて、後半はサトイモの苦悩を掘り下げる、上手く1話でまとまっていて面白かったです(5話がそこそこ酷かったので尚更)。キタサンだけならまだしも他キャラも掘り下げるとなると本格的に尺が心配になってきました。4,5人ちゃんと掘り下げれるか?{/netabare}

7話
{netabare}ライバル回。2人のライバル描写が不足気味に感じたので次の天皇賞春回で描写作って存分に発揮してもらいたいけど、そうするとシュヴァルグランがどうなるか。。一応少なからず描写されてはいるからどう演出されるかわからないです。大阪杯はサラッと流されると予想。2期はキャラ描写の取捨選択が凄かったんだなあと改めて思いました。{/netabare}

8話
{netabare}キタサン目標決定回。なぜ走るのかという目標が決まったのは良いとして、それを序盤辺りでやれてたらなという感じです。目標も漠然としてながらG1三勝してるのがなんだかなぁ、となってしまうので。尺の心配はいつも通りとして(今回レースして無いんだよなぁ...)、今作は謎のネイチャ推しが目に余りますね。1シーン凄く可愛かったですけど、流石に今回の話はネイチャは必要無いんじゃないかなと思いました。キタサンのキャラもなんだか悪い方向に向かっていってるような...商店街のシーン、泣いてから他キャラを困惑させてから去っていくのがそうじゃ無いんだよなぁ、気の利いたセリフとか言って欲しかったのが本音。少し失礼なやつみたいに描かれてるのが不憫に思えてきます。
8話の話題からはそれますが、3期はEDが特に好きです。1期の方がデザインしてるのもあって色使いが鮮やかで3期の雰囲気に沿った愉快な映像で、キャラが並んでいるシーンもキャラの解像度が高い。スズカさんが少し照れて腕が控えめになっているのが好きです。{/netabare}

9話
{netabare}大阪杯は案の定サラッと流されましたが、今回の内容がすぐ入ってくるので悪くは無い冒頭ですかね。カレンダーに絶対見に行く!って書く商店街のおっちゃんが可愛かったです。前半日常描写、後半レースと綺麗に分かれた構成でしたが、今回キタサンがレコード勝ちするので個人的には前半は練習描写メインの方がしっくりきたと思います。風景は綺麗でしたけどね。キタサンとサトイモの関係が次第に友達→ライバルへと変化していく描写は良いと思いました。レース後に悔しがるシュヴァルグランがキャラ性がよく感じれて良いなと思った描写でした。あと3〜4話しかないですが、シュヴァルグランだけでもどうにか頑張って描いて欲しいものです(ジャパンカップでそろそろ?)。どうでもいいかもしれませんが、レース終わった後すぐ話すのじゃなくて別の場所で話して欲しいです。レース後の高揚感だったりの演出かもですが、2人だけでいる時の方が親密というかしっとり感があって好みです。今回は特殊edで曲がambitious worldでした。好きな曲ではあるので少し嬉しかったですけど、今のedも好きなので複雑ですw{/netabare}

10話
{netabare}学園祭パートではアプリではお馴染みのキャラが多く登場したり、スピカメンバーが執事喫茶してたりと特に楽しめました。アニメで見る別衣装もアプリのクオリティと遜色なく描かれていて満足でしたが、スイープトウショウが出てこなかったのが唯一残念でした。レースに何故負けたかは風邪など体調の乱れのように描かれてましたが、武豊騎手も分からないと言ったりしてたのでその辺りの理由付けは頑張っていたと感じました。次の回でも負けたこと引きずりそうな切り方だったのが気になりました。キタサンが学園祭の実行委員に決まってからすぐに学園祭当日まで描かれたり、いつのまにか風邪になっていたりと今回は少し駆け足だったような印象を受けました。11話で凱旋門賞(サトイモ)はほぼ確定だと思うので12話では天皇賞秋かジャパンカップ(シュヴァルグラン)かな?もし13話あるとしたら何とか収まりそうな感じですかね。制作陣の方々には頑張ってもらいたいです。{/netabare}

11話
{netabare}賛否両論になっているのは知ったうえでの感想としては、10話の展開を納得いかせる為に上手くやってたなという感じです。出遅れで天皇賞を勝った物凄いレースなのにも関わらず落ち込むというのは引っ掛かりますが、最終回の布石にしたいんでしょうね。作画も良かったですし、史実の原因がよく分からない9着をよく落とし込んだなと少し感心しました(忘れっぽくなってるのはやりすぎとも思いますが)。レースはいつものうおおおおでクラウンがここだ!といって内側に入るシーンはどうしてそうなったのかwwアニメだけだと理由が分からないんですよね。ですが作中でも言っていた凱旋門をサラッと流したのは残念でした。完全にキタサン中心で進むつもりなんでしょうね。サトイモ主人公の方が良かったんじゃと思ってますw(最後のレース負けちゃうけどスペちゃんみたいな後日談的な展開にしてとか)。史実ではピークは引退まで来てなかったんじゃないか?という疑問は浮かびましたし批評が出るのも納得ですが。個人的には史実はあくまでもベースであって大体はレース結果と史実ネタを正しく扱えばいいかなと思いました。ですが、1期2期はもっと当時の空気感だったりも忠実に描いていたのでその辺りは残念{/netabare}

12話
{netabare}シュヴァルグラン回、見せ所は思ったよりもスポ根らしくて良かったです。大好きは少しオーバーじゃないかと思いますが、それと勝った後の表情が好きでした。掘り下げも効いてましたが、姉妹に対するコンプレックス描写しかなかったので今回急に対象がキタサンに向いたのが少し気になった所、姉妹描写あんまり必要なかったような...他キャラ(今回はスペとサトノクラウン)の絡みの描写も薄いから泣いていたり引退寂しいと言っていると本当か?と少し思ってしまう。実際には2年くらい経ってはいますが。セリフや行動に至るまでの描写が足りてないんですよね。ピークが過ぎた設定も良くない方向に作用したかな、シュヴァルはキタサンに勝ったのだけどもピーク過ぎたキタサンだからといったようにでそれで良いのか?となるような。スちゃんはロイスアンドロイスということで、ここまで引っ張る意味はあったか謎ですが、声も合ってると思いますし解説?シーンも好きでした。ところで、アニメキタサンのナチュラル畜生描写は狙ってやってるのか?(今回だとバナナの箱のシーンが気になりました。){/netabare}

13話
感想書くのが面倒なので省略しますm(._.)m
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

11月26日
今日のジャパンカップが凄かったのでここにきましたw一着はやっぱりか...でした。しっかり枠内(二着)に食い込んでくるリバティアイランドは流石ですね。パンサラッサの大逃げカッコよかったです、が他が強すぎました。住んでる地域が近かったら現地で観てみたかったです(田舎住み)。レース後にイクイノックスとリバティアイランドの騎手同士が握手し合うのが5話の内容と奇跡的にリンクしていたのも印象的でした。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 11
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

原作者サイゲームスがアニメ製作に口を出した影響?

本作は、国民的演歌歌手北島三郎さん所有(※厳密には大野商事)でGⅠを7勝した史実の競走馬キタサンブラックを「ウマ娘」として擬人化した物語である(2024.1.15、最後にキャストトークのリンクを追加)。
「ウマ娘」シリーズとしては、1期スペシャルウィーク、2期トウカイテイオーに続く3期として制作された。

ウマ娘は、レース後、ウイニングライブと称して勝ったウマ娘たちがステージで歌って踊るのだが、そのネタ元の1つは、キタサンブラックが2015年の菊花賞で初GⅠ制覇したときに、北島さんが「まつり」を歌ったことだろう。
という繋がりもあってか、本作では、北島さんがアニメのシナリオを事前に見ていたり、アニメに対する応援メッセージを送っていたりする。

本作は、このような馬主の全面的なバックアップ、アプリゲームを中心としたライブ・漫画・アニメなどメディアミックス展開されるウマ娘の人気、1、2期がスポ根ものとして好評であったこともあり、アニメ監督曰く今季の覇権を狙いにいった作品であった。

しかし、本作は、お世辞にも覇権アニメとはいえない結果に終わってしまった。もっとも、特にリアル競馬ファンから酷評されているが、様々なアニメを観てきた身としては、1、2期に比べて見劣りするものの、作画や音楽面はむしろよくなっており、名作ではないけれど酷評されるほどでもないと思う。ただ、ストーリーについては、これまでの忠実な史実路線を継承したとは言い難く、掘り下げもあまりないので、高評価にはしていない。

そこで、今一歩となってしまった原因をウマ娘のアプリゲームのユーザーとしての視点も交えつつ、できるだけ客観的に見てみようと思う。


【本作の事情を考察(ネタバレ有り)】
{netabare}【過去作によるハードルの上昇】
1、2期、それに引き続いて作られたナリタトップロード主役の短編『ROAD TO THE TOP』が好評だったこともあり、3期に対する期待が高く、ハードルが上がっていた。

したがって、本作は、期待の裏返しではないが過剰に低く見られている傾向はあると思う。

なお、特に2期は、いわゆる円盤の売り上げが20万枚を超え、『エヴァンゲリヲン』を抜いて歴代1位となっている。もっとも、これは、メディアミックスの強みともいえるが、アプリゲームの課金アイテムのおまけがついていることで、おまけ目当てでの購入が相当数いる点に注意が必要である。


【本体であるアプリゲームの人気の凋落】
3期の制作が決まったのは、メディアミックスの中心であるアプリゲームが「覇権」といわれる絶好調期であり、親会社であるサイバーエージェントの株価が今よりずっと高かった頃の話である。

しかし、現在の状況は、中心となるアプリゲームの人気の凋落が著しい。
例えば、ウマ娘のゲーム攻略動画をあげていたyoutuberが再生数の下降を敏感に感じ呪術廻戦のアプリゲームに鞍替えを始めたり、また、主力ゲームであったウマ娘の売上が大幅に下がる状況を見て2400円弱あった株価が800円前後と最盛期の3分の1まで下落している。

このような状況の急変を読みきれなかったことが、根本的な原因だと思われる。

本作は、過去作と比べて、チームスピカの面々やトレーナーとの絡みが少なくなり、過去作やゲームに出てくるキャラまたは登場予定のキャラの出番を増やしたシナリオ作りになっている。

また、本作では、過去作と違って、アニメとゲームでのキャラの実装を連動させており、ゲームの販促という側面がアニメ制作に大きな影響を与えていたことが予想される(要するに、サイゲームスがアニメとしての内容よりゲームの販促を重視した可能性がある。)。

これは、過去作やゲームの既存ファンにとって嬉しい作りであり、ウマ娘が大人気コンテンツであることを前提とした作りといえる。
しかし、現状は、その人気に陰りが見え、新規ファンの獲得が重要であっただけに、たくさんのゲーム内実装キャラを広く浅く出すことより、少ないキャラを掘り下げて新規に興味を持たせることが必要だったのではないか。

この辺りのズレが、本作が覇権に至らなかった一番の原因だと思われる。


【キャラの掘り下げ】
まず、ゲームに登場するキャラを優先してしまったために、ゲームに実装されるキャラがアニメの内容と関連が薄いのに登場したり(例えば、世代の異なるナイスネイチャ、ロイスアンドロイス)、ゲームに登場しないキャラの扱いが雑になったりしてしまった(例えば、ゲーム内に登場しないキャラがレースで1着になった際にキタサンが「誰!?」と言って物議を醸した。)。

次に、ゲーム内のキタサンブラックの紹介文には、「困っている人を見れば助け、悩んでいる人には話を聞き…たくさんの人に慕われる優しい子」とあるのだが、本作では、商店街限定の人気であって「たくさんの人に慕われる」という描写ではなかった。
史実のキタサンブラックは、必ずしも優良とはいえない血統(買値は350万円、ちなみにサトノダイヤモンドは2.4億円)からの活躍や馬主の影響もあって、まさに国民的な人気があっただけに、この辺りのストーリー構成や掘り下げ不足は、他に時間を割いた弊害ともいえる。

また、これまでキタサンブラックの幼馴染として2期終盤に出てきたにも関わらず、サトノダイヤモンドとの絡みがあまりなかった点も描写不足とされている。

これらも、私は販促を重視して他のストーリーに時間を割いたことによる弊害だと思っている。


【キタサンブラックの引退描写】
上と関連するが、キタサンブラックは、本作のように競走馬としてのピークを迎えて引退したのかという点が物議を醸した。

これには、競走馬特有の引退事情がある。実績のある競走馬は、レースの賞金で稼ぐより種牡馬とした方が安全かつ安定して儲かるため、必ずしも力が衰えたから引退するわけではない(最悪レース中に骨折して死亡する場合がある。)。
例えば、キタサンブラック産駒で先日行われた2023年GⅠジャパンカップを制し引退したイクイノックス。その2024年度の種付料は、2000万円で日本競馬史上最高額となっている。

史実のキタサンブラックは、最後の3レースを1着(天皇賞秋)、3着(ジャパンカップ)、1着(有馬記念)で終わっており、特に秋の天皇賞は、台風が近づき走ると水しぶきが上がるような不良馬場の中、スタートで出遅れての1着という力強い勝ち方であった。
したがって、リアル競馬界では、もう本当に限界だと思われていて、有終の美を飾るかのように有馬記念で1着になったという感じではなかったため、ピークアウトして引退したとするアニメの描写についてリアル競馬ファンからの批判が根強い。

ただ、アニメの描写としてみた場合は、前年に引退した同じチームスピカのゴールドシップと関連付けたかったと思われること(ただ、ゴルシは明らかに衰えを感じる引退レースだったため、関連付けることに賛否がある。)。また、力が衰える前の種牡馬入りをアニメとして表現しにくかったこともあると思われる。

もっとも、ウマ娘の引退に関する設定は、世代の異なる競走馬が一緒に存在している以上、そもそもガバガバにしなければならないという大人の事情もある。

したがって、この辺りの設定が詰められておらず、この設定の曖昧な部分の弊害が出たともいえる。


【レース描写】
最後に、レース描写は、期を重ねるごとに段々進化していると思う。
ただ、ゲーム内で実装されているか否かでキャラの扱いに差を設けてしまったがために、ウマ娘同士の駆け引きが限定的になってしまった。

また、全力を出す描写が声を張り上げる一辺倒で単調に感じたので、もう少しアニメ的な工夫が欲しかった。例えば、ゲーム内の固有スキルの演出で使えるものがあるかも?


【まとめ】
本作は、監督が1期から代わっていないので、ウマ娘の原作者であるサイゲームスがアニメ制作に金を出し口も出した結果、アニメとしての出来に大きな影響がでてしまったと思っています。

確かに、ガンプラを売るためにガンダムのアニメを作ってんだから、同じように販促を優先して何が悪いという意見は当然あるでしょうが、そもそもアニメとして面白いことが大前提だと思うわけです。
ウマ娘には、リアル競馬ファンも多く、今までは彼らを味方につけ、彼らが旧ツイッターなどで頻繁にコメントすることで、アニメがバズる要因にもなってきたのですが、今回はそれができなかった。

ただ、ウマ娘には、オグリキャップを元ネタにして好評を博している漫画『シンデレラグレイ』という最終兵器が残されているので、そのアニメ化で失敗しないためにも今回の経験を活かして欲しいと思っています。{/netabare}


【そこそこぱかライブTV Vol.30 ウマ娘3期のキャストによる振り返りトーク】
https://youtu.be/xFdnNY5QKwQ?si=H6WVVHfikCmXdnvK

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ウマ娘の引き際

【物語 3.5点】
キタサンブラックの競争生活とその周辺を題材に描く。

1期スペシャルウィーク17戦、2期トウカイテイオー12戦、
3期キタサンブラック20戦。
アニメ『ウマ娘』にとって、この3期で大きかったのが、
キタサンのような出走回数の多いウマ娘も1クールで描き切れたこと。

かと思えば、4話構成でナリタトップロードらのクラシック戦線をピックアップしてみたり、
次は今春ジャングルポケットで劇場版ですか。
『ウマ娘』の構成は“脚質”展開自在で感心します。

私の次の関心事は、オグリキャップを描くコミック『~シンデレラグレイ』をいつどうアニメ化するかですが、
どんな構成で来るのか期待して待っています。


ただ構成、展開が違うということは、視聴者の折り合う推奨方法も違うということ。
競走馬キタサンブラックの特徴は雄大な馬格による逃げ先行、勝負根性、無事是名馬。
しぶとく伸びるとも言えるが、悪く言えばズブい。
キレのある脚本による明快な展開もやり辛いし、
怪我による挫折でピンチを演出するのも難しい。

結果、全体構成の中でジワジワと温めるようなシナリオ。
勝ちたい!群像を薪としてくべてジックリと温めキタサンの集大成につなげる。
1話1話ガツンと感動するというより、1クール全体を俯瞰してじんわりとこみ上げて来る作風に。

象徴的だったのが序盤のヤマ回・3話に{netabare} ゴルシの引退回{/netabare} を持って来たこと。
意外と私が一番泣けたのがこの3話で、ここで3期は序盤からの伏線を{netabare} キタサンの衰えと引き際{/netabare} として、じっくり回収する作品なのだなと手応えを掴めたので、満足度は高め。

ですが、これってつまり2ヶ月前に放送された内容を、視聴者側が覚えておいて、こちらから折り合う必要があるということ。
ジリジリしているけどいつ面白くなるの?と受け身で焦れる層を引き込むだけの牽引力はもう一つだった印象。


注文を付けるなら、キタサンの勝負根性を前面に押し出すならば、
萌えより燃え。メンタルよりフィジカル。
もっと露骨にスポ根でも良かったかなと思います。
{netabare} サトノのジンクス破りのために様々な験担ぎを試すダイヤちゃん{/netabare} とか、
{netabare} 本番前のキタサンとダイヤの小旅行{/netabare} もウマ娘間の絆とキャラ萌えを提供する意味ではアリなのでしょう。
が、私はベタなお約束でも4話みたいな秘密の猛特訓を多用して、もっと熱量を上げて欲しかったとの感想も残りました。

何よりこの3期、トレーナーが空気過ぎます。
{netabare} ミホノブルボン先輩{/netabare} に特訓任せている場合じゃありませんw


【作画 4.0点】
アニメーション制作は2期のスタジオKAIが続投。

逃げ粘るキタサンの脚質に合わせて、
レース中の表情描写も必死の形相が目立った3期。
萌えって何ですか?と狼狽える方もいらっしゃるかもしれませんが、
ジャンポケ劇場版予告PVの表情はもっとワイルドですし、
『~シンデレラグレイ』の領域(ゾーン)に入ったウマ娘の顔芸はもっと鬼の形相で凄まじいですw

私がキタサンブラックのレースで一番好きなのが、
{netabare} 5歳秋の天皇賞。
大雨で極悪不良馬場となった府中を2分8秒もかけて、
キタサン鞍上の武豊騎手まで泥まみれになりながら激走しG1を奪取した。{/netabare}
キタサンは泥臭い。だが、それが良いと確信させられた私にとっての伝説のレースなのですが、
表情だけでなく、服装、背景にまで高カロリーの仕事を求められる難レースを、
アニメでどう再現するかが私の3期最大の注目ポイントでした。
そこを見事クリアしてくれただけで、
私の視聴目的は半分以上達成されました。


【キャラ 3.5点】
脇のウマ娘を実名化し切れなかったのが想像以上にダメージがデカかったです。

初回サプライズでウマ娘化が難航している印象の社台系の{netabare} ドゥラメンテ{/netabare} を実名登場させ一矢は報いましたが、
他はオールハイユウ(ゴールドアクター)だのツウカア(マカヒキ)だの実名じゃないモブウマ娘が乱発。
ゲンジツスチールとか、もうリアルスティールで出せばええやんw
って感じで落合博満選手を“おみあい”、原辰徳選手を“はり”でお茶を濁していた初期の『ファミスタ』を思い出しながらツッコんでいましたw

特にサトノダイヤモンドのクラシック戦線に至っては周りのほぼ全員モブウマ娘が相手。
このモブはモデル誰だっけ?と戸惑っている内にレースが進み、私も折り合いを欠きました。

手持ちの実名ウマ娘の中でなんとか盛り上げようと、
世代の違うブロンズコレクター・ナイスネイチャさんを、
勝てないキタサンの励まし役として多用したりと苦心していましたが、
その役回りもペルーサ(当時のJRA最長間隔勝利・5年3ヶ月の記録保持者)とかに担わせてとの私の願望を払拭するには至らず。

解説役の山本昌さんなんて“やまもも”で十分ですからw
今後もウマ娘の実名化は推進して欲しいと願います。

むしろ3期実名版が出たら是非再見したいです。


【声優 4.0点】
主演キタサンブラック役の矢野 妃菜喜さん。
他のキャスト陣もそうなのですが、主役は特に、力の入る直線でとにかく叫びまくっていた印象。
『ニジガク』高咲侑役で、柔和な表情でピアノ弾いてるキャラと同じ中の人とはとても思えません。

終盤は{netabare} ピークアウトした自身の息切れ感、最終回に至っては叫ぶだけでは足りぬと、
「勝ちたい!」の絶叫連呼で{/netabare} さらに熱演。
声優って凄いなと思う一方で、脚本の牽引力がもう一つの中、
キャストが孤立無援に陥っていた印象も。
回想も交えて、皆の勝ちたい!気持ちをキタサンに集約するなど、
もう少し演出のやりようはあったのかなとも感じました。


脇では八百屋の女将役・八百屋 杏さんら“福永商店街”の人々の声援が温かかったです。
キタサンが苦しい時、いつも支えになってくれて。
故に{netabare} 凱旋門賞で海外遠征は諦めるけど、地元の人たちに勇姿を見せるとのキタサンの決断には一定の説得力がありました。{/netabare}

ただ、やはりこれだとトレーナーの出る幕がありませんw


【音楽 4.0点】
OP主題歌はキタサン世代のウマ娘たちによる「ソシテミンナノ」
イントロから「勝ちたい!」を連呼し、サビ前に「負けない」とキタサンがつぶやくド根性ナンバー。

ED主題歌はチームスピカのウマ娘たちによる「アコガレChallenge Dash!!」
ほぼ毎回G1レースで燃える中、
種々のコスプレ衣装等による目の保養も交えて、萌えて一息付ける良質な爽やかナンバー。

ただチームスピカも、特にチーム同士のライバル関係については、
シナリオ上は1期までで役割が一区切り付いているので、
私はこの辺りがチームの引き際かなとも思案しながらED眺めていました。


それにしても初回いきなりバラード曲「ロストシャイン」で締めるというのも、
華より泥が似合うキタサンらしい滑り出しでした。


【余談】
最近の競馬界。キタサン世代活躍が目覚ましいですね。
キタサンも世界最高レーティングを獲得したイクイノックス輩出したり、
ドゥラメンテ産駒もドゥレッツァの菊花賞なんか見てると今後どこまで凄い種牡馬になるのだろうと戦慄します。
この双璧に、サトノ家の子孫たちがどう対抗していくのか。

2期からやや間隔が空いての放送となりましたが、
リアルタイムの競馬からキタサン世代産駒のライバル対決で熱量を補給しながらアニメ視聴できた。
結果的には良いタイミングで視聴完走できました。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 19

69.0 3 特訓で親友なアニメランキング3位
あまんちゅ!~あどばんす~(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (213)
831人が棚に入れました
 伊豆の町で生まれ育った小日向光と、東京から引っ越してきた大木双葉。ともに夢ヶ丘高校に入学した二人は、スキューバダイビングと日常の何気ない出来事の中に、たくさんの幸せを見つけてきた。かつては何事にも消極的だった双葉だが、明るく前向きな光のおかげで一歩前に踏み出す喜びをいくつも経験。さらに、双葉は念願だったオープンウォーター・ダイバーの実習にも合格し、次はアドバンスド・オープンウォーター・ダイバーを目指すことに。一度きりのかけがえのない高校生活は、まだまだこれからが本番。素敵な日々は終わらない、二人でともに歩む日々が続くかぎり、ずっと。

声優・キャラクター
鈴木絵理、茅野愛衣、大西沙織、梅原裕一郎、伊藤静、久保ユリカ、井上喜久子、山本亜衣、加隈亜衣、洲崎綾
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

相棒(バディ)になるために、自立する

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
1期に比べ、やや百合成分とファンタジー成分が濃くなったが、安定の癒し系作品。キャラや空気感は流石で、3ヶ月、癒され続けました~♪

唯一残念だったのは、肝心のダイビングの作画かな。もしそこを、P.Aや京アニレベルでやってくれれば、、、というのは、流石に贅沢言い過ぎですね(笑)


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「何でもない時に集まれるのは、特別な人だから」
「ダメな時は現実で、良い時は夢だと思うのはもったいない。良い時も現実」
「他人と過去は変えられないけど、自分と未来は変えられる」
「欠点とかコンプレックスを上手に受け止めると、立派なチャームポイントになる」

1期同様に、名言がたくさん出ましたね。空気感も前作の良さをキチッと引き継いでいましたし、相変わらず癒し成分がこんもり。

ただ、「ダイビング」と「友情」にポイントをしぼった1期に比べ、ファンタジー的な要素や、百合百合しい描写も増え、ちょいと雰囲気は変わった印象でした。

これは好みの問題だと思うのですが、個人的には1期のリアル路線の方が良いなと思いました。本作なら5話や12話みたいな話。

まあ、天野さんは、4話や7~9話みたいな「日常生活に入り込むファンタジー」を描くのが得意な方ではありますが、「ARIA」のような元々ファンタジー要素が強い世界観ではドンピシャでしたが、「あまんちゅ」は現代の日本を舞台にしているので、ちょっと戸惑ってしまいました。

本作に限って言えば、ファンタジーは(せめて4話程度に)抑えて、百合ももっと抑えて、王道の友情・成長物語&ダイビングの魅力を伝えていくような作品が良かったのではないかな~と。

だから、リアル路線での見処だった、てこのアドバンス取得、成長を魅せる部分は凄く好きでした。最終話のナイトダイビングなんかは分かりやすいけど、1話目のシャワーシーンでなんの躊躇もせずにみんなの前に裸で出る、みたいな部分など(初めの頃のてこなら、絶対にやらないだろうから)、日常の細かなところに仲間との絆の深まりや、逞しく成長した様を観られて感動しました。1期のてこは、ただただピカリに憧れて、手を引かれながら自分の殻を破ろうとしていた雛鳥、って感じでしたが、大きく青い空を知り、そこを親鳥(ピカリ)と並んで自由に飛ぶために、どんどん成長をしていく。そんな感じを受けました(それがレビュタイです)。実際に、ピカリもてこからたくさんの「素敵」をもらい、学んでいましたしね。

にしても、やはりピカリは稀有なキャラクターだなと思います。ボーイッシュとも違うし、突拍子もないことはするけど、がさつなわけではないし。元気で積極的だけど、本当は恥ずかしがり屋でたまにちょっとネガティブで。男前で女の子らしい素敵なキャラクター。例えば、お風呂で水着外しちゃって恥ずかしくて出られなくなったシーンとか、普通の(ピカリ的立ち位置の)アニメキャラなら、気にせず出ようとして周りが焦る、みたいになりそうなもんです。でも、絶妙なラインでちゃんと女の子なのが素敵だし、物事の良い面だけを自然体で捉える、大好きなキャラクターです(風呂のシーンで初めてピカリに萌えましたw 細すぎないのも、健康的でピカリらしくて良いですね)♪

あと、てこ役の茅野愛衣さん、流石の演技力です。てこは「心の中の声」も多いんだけど、普通の会話とちゃんと演じ分けされてました。「心の声」の時は、ややトーンを落とし、話し始めを少し溜めるような感じで、普通の会話は、語頭からパーンと声を出すような感じというか。目を閉じて聞いてもちゃんと違いが分かるので、凄いなと。


最後に一言。1期からずっと思っていることを。

あの(制服の)スカート、走りにくそうw

3期あったら観たいですね♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目○
相変わらず、仲良しだな~。シャワーの後、全裸を恥ずかしがらずに出ていく てこ に、成長(強くなった)と、仲間との関係性の深まりを感じたり。1期最初のころの てこ なら、間違いなく、(女同士でも)恥ずかしがって出ていかなかった気がする。ガラケーから、スマホに(笑) この作品、ダイビングの作画がショボいのが、致命傷なんだよね(汗) ピカリが刀で、てこ が鞘って感じかな。「何でもない時に集まれるのは、特別な人だから」

2話目
君の名は(笑) 秘密が嬉しい、か。信頼関係やな。花火の作画はわりと頑張ったかな、時間的に。

3話目
ダイビングの怖さをちょこっと。てこの成長をちゃんと。何気に、てこの服装がエロイ(笑) どんなイビキやねん(笑) 他人と過去は~って言葉は、松井秀喜さんも言ってたよね、昔。素敵宣言。(作画以外は)どこまでも美しい作品だな。

4話目
久々に制服だが、相変わらず走りにくそうだ(笑) ふらいんぐうぃっちかな? 夢の中だから(笑) 夢の中で夢に気付くの、楽しいよね。ちょいと小説的な話。

5話目○
ふ~ん、ダイビング知識だね。何気にテクニック必要なんだね。まあ、厳しくしないとね、命に関わるし。でも、なぜ初心者を最後尾にするの?

6話目
ハロウィン。一番嫌い(馴染めない)行事だな(笑) ピカリ、妙なテンションだな(笑) 百合百合してますなw 変態じゃかねぇか(笑)

7話目
夜の校舎の階段の静けさ。多分、海の中に似ているんだろうね。だから、嫌いじゃない。ピーター、スゲェ反射神経と身体能力(笑) 姉ちゃん先輩、照れてるw 「楽しい時間はいつか終わるから、ピカピカに輝く」。あまんちゅにしては珍しく、恋愛成分多目。

8話目
なにやらファンタジーだよな~。ちょい微妙。

9話目
まあ、姉ちゃん先輩含め、この作品で恋愛話やるとしたら、ファンタジーでしかできないということなのかな。ほ~、ブルーストライプ(笑) 先生だったのは、意外。まあ、誰が一番素敵かと言うと、間違いなく弟君先輩だなw

10話目
年越しか~。弟君先輩、いつもハーレムだな、蹴られるけどw あまり百合百合するのもな~。一人の時より、大勢の時の方が孤独を感じてた、か。欠点とかコンプレックスを上手に受け止めると、立派なチャームポイントになる。

11話目
ことりちゃん、このぐらいのファンタジーなら好きだな。え~、こころちゃん、男だったの(苦笑) ビックリだわ。

12話目
良い最終回でした。やはり、こういう作風が良い。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 25

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

新たな出会いの予感に満ちた再出発…さぁ、"素敵んぐ!ワールド"の続きを始めましょう。

この物語の原作は未読ですが、天野こずえ先生といえば「ARIA」
「ARIA」といえば、私のお気に入りの棚序列第1位の「ARIA The ORIGINATION」(第3期)
2012年に本格的にアニメの視聴を始めてから不動の1位に輝いている作品…

その先生の書かれた漫画のアニメですもん…「視聴しない」という選択肢がある筈がありません。
もっとも、今期は「あまんちゅ!」の続編に位置するので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

公式HPのイントロダクションを拝見しました。
「美しい伊豆の海と豊かな自然、そしてあたたかな仲間たちに見守られて、二人の少女の絆が紡ぐ"蒼の物語"が、新たに始まります…」

…もう興味しか湧いてこないんですけど!

かやのん演じる大木双葉…中学までは東京に住んでいましたが、高校に入ると同時に伊豆に引っ越してきました。
もともと恥ずかしがり屋で引っ込み思案な彼女でしたが、ぴかりと…そしてスキューバ・ダイビングとの出会いが彼女を大きく変え始めていました。

中学までの彼女の面影を今はもう見る事はできません。
何せ大木双葉…いいえ、でこはもう「楽しいの達人さま♪」なのですから…
伊豆に引っ越してきてまだ1年も経っていないというのに…

この作品を見ると出会いの大切さを痛感します。
良い出会いほど心を豊かにしてくれますし、良い意味で自分を変えることができます。
この作品のでこが良い例です。

でも、出会うだけじゃダメなんですよね。
一番大切なのは、どんな風に同じ時間を共有できるか…
どれだけ素直のありったけでいられるか…
そして相手のありったけにどれだけ浸れるか…

きっと当たり前のやり取りで良いんだと思います。
そこに自分らしさと相手を思う気持ちがあれば十分及第点なんだと思います。

でこは前期でスキューバ・ダイビングとの出会い、ぴかりと一緒に海に潜りたい理由から、バディと一緒にダイビングできる「PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コース」の資格を取得しました。
そして今期はもう1ランク上の「PADIアドヴァンスド・オープン・ウォーター・ダイバー・コース」の資格取得を目指すことになります。

この作品の素晴らしいのは、言わずもがなですが温かいという単語が陳腐に思えるほどのアツアツの人間関係です。
でもこの作品はそれだけじゃないんです。
題材にしているスキューバダイビングの表現が堪らなく素敵なんです。

海から上がったあとのやり取りでこんなのがありました。
こ「あの、でこさん。」
で「なに?」
こ「やっぱり、怖かったですか?」
で「全然…全然だよ。ライトのおかげで地上と同じ色だから、魚も人も空を飛んでいるように見えるんだよ。」
こ「…。」
で「海の劇場にキラキラのスポットライト…その中で空を舞う水の妖精ウンディーネたち。まるで異世界ファンタジーだよ。」

この台詞だけでも情景が浮かんできそう…
でも、みんなの目の前には、本当に異世界ファンタジーが広がっているかのような神秘的な空間が広がっているんです。
だからこの作品は、きっとスキューバダイビングの魅力を専門誌とは切り口を変えながら余すことなく伝えてくれているのだと思います。

そして絶対に忘れてはいけない人が二人…
水無 茜と姫野 ちずるです。
CVがそれぞれ葉月絵理乃さんと、斎藤千和さん…
もうピンと来た方もいらっしゃると思います。

そう…水無 茜はARIAの主人公・水無灯里にそっくりで声優さんも一緒なんですよ。
苗字は一緒ですしね…
そして姫野 ちずるはARIAの藍華・S・グランチェスタと声優さんが一緒…
苗字の「姫」はARIAの「姫屋」にも通じているのでは…?

この二人のやり取りを聞いていると、いつか定番の台詞が飛んできそうな気がしてなりません。
姫「恥ずかしい台詞禁止!」
水「えー。」

個人的な勝手なお願いですが…葉月絵理乃さんの活躍がもっと見たいです。
きっと仕事にもペース配分があると思うので無茶は言えませんが、改めて葉月さんの台詞が耳に入ると、その次が聞きたくて堪らなくなるんですよね。

オープニングテーマは、鈴木みのりさんの「Crosswalk」
エンディングテーマは、坂本真綾さんの「ハロー、ハロー」
こ、これは甲乙付けられないです^^;

1クール全12話の物語でした。
今期も素晴らしかったです。もう何も言う事はありません。
ですが、個人的にはARIAの構成を踏まえてもう少し先までアニメ化されると嬉しいです。
原作未読なので、予想でしかありませんけれど…
この2期はもう1クール後編があって、ことりたち下級生の成長に目を向けつつ、卒業する姉ちゃん先輩らを送り出す感動のストーリーが2期の後半。
これでARIA2期の「The NATURAL」と構成が合いますよね。
そして集大成となる3期はでことぴかりの高校生活最後の年…
きっと楽しいの達人さま♪らの残り1年を全力全開で過ごしながらお互いの進む道を見つけるんだろうなぁ…
でもこれじゃ「The ORIGINATION」の焼き直しになってしまう…?
そんな事ありませんよね。
それでも涙腺は決壊、破壊、壊滅するんでしょうけど…^^;

投稿 : 2025/01/04
♥ : 17
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

テコかピカリか、それが問題だ

転校してきたテコはビビリ。
中学ではおっかなびっくりながら、少ない友人を見つけてそれなりに幸せだった。
引越しと同時に新しく入った静岡伊豆・伊東の高校で委縮していた。

ピカリは地元で海が好きなダイバー。
頭を固定するネジ穴自体が元々少ないのだが
変であっても思いやりに溢れている。

その二人が出会ったのが一期だった。

時間を重ね、わずか数か月でお互い無二の友人となる。
テコにはピカリとダイビング部という憩いと成長の場を手に入れ
控え目ながら大きな存在感を発揮していた。

もはや彼女を控え目と評価するのは誤りだろう。
声の大きさや口調で人格を断定することの愚かさに気付かされる。
声が小さくても意志の強いもの
いつも元気でも不安に思っているもの
いくつもある人の表側の一つを見てそれがその人なのだと言うのは
それができるのは他人だから、他人で居続けたいからだろう。

ダイビングには資格があって段階分けされている。
テコを除く他の部員、先生は多分色々資格を持っている。
その有無で潜れる所や水深が決まっているのだろう。
それでテコだけが行けない先がある。

ピカリと、ピカリたちと一緒にダイビングを楽しみたいと考え、
アドバンスの資格を取得する決意をする。

何となく、ここでテコとピカリの存在が決別して肩を並べたような気がする。
セットじゃなくて、アラカルトでも認知されているみたいな。


さて、ここからが本題だ。
テコかピカリか、どちらが魅力的かが問題だ。

今、前向きに成長したテコにピカリが大きく貢献をしているのは否定できないが
テコがテコだからピカリは惹かれたわけなので、
テコの魅力のいくつかはピカリに依るものがあると考えられなくもないが
ややこしいのでそんなことどーでもいい!!!

…と引っ張りましたが、この2期で決めるのは脳内大戦争を起こすのと、
すでに↑にある文章の数倍、数十倍を要するのでこれぐらいで。
投げっぱなしの結論で言えばどっちもアリだ。

{netabare}ここまで引っ張ったので一応結論を
顔と髪と雰囲気の好みで言えば断然テコ
笑顔が太陽のように眩いピカリ
ついでに
体も感情もわがまま姉ちゃん先輩
大人なまとちゃん
将来性の塊ことりとこだま、ぜひ作中で身長伸びて欲しいです
こころちゃん…だが男だ、だが男だ

・・・・・・・・・・ピカリかなぁ、けど若い嫁ができたしなぁ。
ハッ、ま、まさか、今後の展開によってはテコにも嫁が!?
どうやら、俺の寿命もここまでのようだ。
高校時代に、学生時代に女の子と付き合いたかった
…さよなら俺の青春、さよなら俺の人生
還暦独身、定年退職できずに数年働き、退職後数週間で孤独死だな。

姉ちゃんの内面が出るようなイベント増えないかな
あんな変則技じゃなくて、もうちょっと味わい深いやつ。
弟くんも何かあったらいいのになぁ

どーでもいいことですが、テコは「てこ」、ピカリは「ぴかり」って文字での認識ですが
読み易いようにしました。{/netabare}



さて、2期の内容。

ARIAでも苦手だった不思議な話があります。
不思議を不思議だけで終わらせるのはそこまでイヤじゃないが、
作中の現実と合わせるのは苦手。
{netabare}まーあの2,3話使った話、
ギャルゲの主人公の扱いもあったししゃーないわな。
姉ちゃん先輩・・・{/netabare}

そう言えば、アニメ作品より先に作中の舞台を観光していたようで幸せです。

新キャラが3人出てきます。そのうちの1人は出番が多い。
色んな意味で心を揺さぶられましたwww

今回はテコさんが大成長した感じですが
成長というより時を重ねて純粋なテコへと磨かれているんだろうな。


二人が卒業してちゃんと大人な目標へと進む後姿を観たいなぁ。
なんか人間関係とか自分とか、前に進むこととか、
地味に考えさせられるステキな作品でしたー

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10

75.3 4 特訓で親友なアニメランキング4位
彼氏彼女の事情(TVアニメ動画)

1998年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (605)
3657人が棚に入れました
県内随一の進学校である県立北栄高校の一年生、宮沢雪野は自他共に認める成績優秀・スポーツ万能・容姿端麗の優等生。しかし彼女の実態は虚栄心の塊で、賞賛を浴びる為だけに日々たゆまぬ努力をこなし優等生を演じていたのだった。ところが同級生の有馬総一郎は、雪野の念願だった新入生総代をさらったうえに美形で運動神経に優れ性格も良い、人に好かれるタイプだった。そんな総一郎に激しい対抗心を燃やす雪野だったが、ひょんなことから彼に自分の正体を知られてしまう。脅されていいように利用されるうち雪野は、総一郎もまた自らを演じていた事を知るのだった・・。

声優・キャラクター
榎本温子、鈴木千尋、野田順子、私市淳、新谷真弓、草尾毅、小山裕香、渡辺由紀、山本麻里安
ネタバレ

ゅず さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

人は恋模様+らしく。

【一言紹介】

自分らしくいられるって
大事なことだなと思いました。
恋愛するとらしくいられないときも
あるけど
そうゆう人のココロ模様が
細かく見えてくる

【評価的なもの】
エヴァと同じ曲や演出が出てくるところは
使い回しだとは思わないし、むしろ面白い。
内容も自分はこうゆうの好きだから
すごく楽しめてる。

背景だけのコマや目線、空白の間。
マンガみたいって思うかもしれないけど
そこに音楽がつくと、時間感覚がうまれるし
ギャグでテンション上げてる分、メリハリしていて
そういった演出は見ていて心地よかった。

【ゅずわーるど】
【らしくあれ】
{netabare}

私もこうやって自分を作っているよ
きっと君と一緒だよ

小さな一つ一つは全て
作られたもの?
それは自分が作った自分だから
自分の中にあるものしか
出てこない。

だからいくら君が作ったって
君自身だよ。
深い君だって見える所にいるんだよ。

見てくれる人がいるなら
私はすごく嬉しいや。

{/netabare}

【スキの定義】
{netabare}
スキって
なんだろうね。


一緒にいたい?
ドキドキする?
甘えることができる?
自分らしくいられる?
お互いのこと尊重できる?
ペース乱されちゃう?
一緒にいて安心、心地良い?

私は全部同じにはならない。
だから大切を簡単に
選んじゃいけない。


・好きだから
入り口の扉あけておいて
入りやすいようにしておくの
入ってきてくれたら
次の扉が開く仕組み。
だけど気を使いすぎて、
自分から開けれない扉が出てくる
それは鍵を使わないとあかないの。

・甘えても
楽でいられると同時に
甘やかしてもらっても
逆に迷惑をかけてるんじゃないかと
気負いする
自分に気を使ってるんじゃないかと
すごく心配になる。

・一緒にいて心地良いと
気を使いすぎず、
本当の自分らしくいられて、
とても安心する。
自分は心の奥で
こうゆう気持ちになれる人と
ずっと一緒にいたいんだなぁ。。
と思い知らされる


さぁ選んでよ。
スキを選ぶなら。
覚悟を決めなきゃ。

自分は選べない。
選んじゃいけない。
だからこのままでいるのがいい。
でもそれすらシバヒメちゃんみたいなウソかもね

{/netabare}

【願い】
{netabare}
話を聞いて欲しくてお願いする時
それだけで
自分のわがままに付き合ってもらってる
と思ってる。

願いを言える自分がいるのなら
それはすごくいいこと。

願いを言わなくなった自分は
我慢する自分。

できるだけ
無理せず
自分らしくありたいな。
{/netabare}

【ドク占、執着、心欲望】

{netabare}
自分だけ特別に思ってくれたら
どんなにいいだろう
って思う

それと同時に執着心というか
自分が一番近い存在でいたい
自分が想ってると同じように
相手に思われたい。

近付けば近づくほど
自分と相手は違うヒトであることを
知ってしまう。

違うから触れ合える。
でも違うから
悩んだり、苦しんだり、
同じでありたいと願ってしまうんだ。

追いかけても、人混みの中へ
紛れて行くようなヒトの後を
ずっと追いかけ続けることはできない

だからといって一本道であっても
自分の足で追いつけるか。

一緒に並んで歩けたらどんなに素敵だろうか
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 25
ネタバレ

Zel さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

愛は広がっていくものだから・・・

1998年放映作品
2クール全26話

GAINAXが庵野監督で送り出した名作
原作が神なのに加えて制作陣も超A級とくれば面白くない訳がない
第一話からグッと惹きこまれる展開
コメディ部分は本気で大爆笑できる!ちょっとおもしろ過ぎて外での鑑賞は要注意です!
しかし本筋は繊細なテーマを扱っており、学園青春物としても最高級の仕上がりとなってます
笑いあり、感動ありで今観ても十分素晴らしい作品

個人的に印象に残るエピソードは、主人公雪野の父:洋之と幼馴染だった母:都香の小学校から中学にかけての過去のお話

※少しだけネタバレになるから一応隠します。でも本編に差支えは殆ど無いと思うので、作品の雰囲気掴みたい方はどうぞ。

{netabare} 幼い頃に両親を亡くした洋之にたくさんの愛情をかけて育ててくれた祖父が洋之が中学の卒業式に亡くなるシーン

泣き崩れる洋之
「年寄りと暮らすのはなにか切ない。
老いとともに、ただただどこまでも優しくなってゆくじいさんが切なくて。
いつの頃からか強く思うようになった。早く大人になりたいって。大人になって稼いでじいさんに恩返ししてあげたいって。
どうして間に合わなかったんだろう…ッ!
あんなに愛していたのに、なにもできなかった…ッ!!」

都香は微笑みながら洋之に応える
「おじいさんはとっても幸せだったよ。ヒロちゃんが、ただこの世に生まれてきてくれただけで、充分満たされるくらいに。きっと、愛はそれほど深いんだよ」{/netabare}


号泣できます
本当に台詞がひとつひとつ心に響く
キャラデザも作画も素晴らしい
そして声優陣が本当にいい仕事してます

後半庵野監督が監督を降りて少しカオスな展開になってしまったのが悔やまれてならない
最後までしっかりやって綺麗に完結させてくれれば伝説のアニメになったかも知れぬのに…
しかしそれを差し引いても観る価値120%あるので未視聴の方は是非観て見て欲しい作品です

余談ですが、この作品の劇中音楽が「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」にて使用されてます
初めて「破」を劇場で鑑賞した時思わずニヤリとしてしまいましたw


主人公の雪野と総一郎
雪野は榎本温子さん
総一郎は鈴木千尋さん

雪野の妹の2人月野と花野
月野は渡邊由紀さん
花野は山本麻里安さん

雪野の友達
つばさ役の新谷真弓さん
椿役の千葉紗子さん
りか役の福井裕佳梨さん

作品の中核を担う上記声優陣は全員「彼氏彼女の事情」がアニメ声優デビュー作品です
庵野監督の考えで大規模なオーディションを実施して募った
今では有名声優になっている人もたくさんいます!

投稿 : 2025/01/04
♥ : 29

ゆっぴー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

心情表現を大切に表現した作品です。庵野監督が少女漫画アニメ化したらこうなりました笑

原作 漫画(花ゆめコミック) 全21巻 完結
原作者 津田雅美
監督 庵野秀明
制作 GAINAX
2クール 全26話
原作既読 

監督がエヴァの庵野監督。リアルタイムで観てました。
エヴァ視聴後だった当時、観てすぐに庵野監督だとわかる構成でした笑
今観ても、そんなに古く感じないアニメだと思います。
ちなみに、アニメ観て原作を集めました笑

この作品はあとにもさきにも、少女漫画のアニメ化としては、こういった
構成はないと思います。
エヴァみたいにA・Bパート毎の白黒アイキャッチ、そして四字熟語のサブタイトル。予告はアフレコ現場で声優さんが実写出演での声のみ。
エンディングはおそらくどこかの学校内の風景のみ(毎回視点が変わる)。

でもそれが良かったと思います。
作品自体、キャラのバックボーンがそれぞれ深く、主人公を取り巻く環境の表現を庵野監督ならではの表現力で作ったら、こうなった・・・て感じです。
主人公が抱える苦悩、プレッシャー、そして友達、家族、恋人との関係。
原作の不器用で、一直線な主人公を庵野監督が魅力的に表現してくれていると思います。

あらすじとしては
見栄と名誉が生きがいの主人公が、初めて味わう2番という屈辱。1番をあっさり持っていく完璧超人の男子高校生に時に対立し、時に救われ、そして恋をしていくお話です。見栄が邪魔して心から友達と言える友達がいなかった主人公も、恋をして、その過程で親友を得て大きくなっていきます。
ただ、主人公は気がついて無かった。
完璧超人の好きになった人、後に彼氏になったその人は、心のそこでは苦しみ、救いを求めていたことに・・・。

最終的に主人公が魅力的になってどんどん可愛くなっていくんですが、一緒に幸せになっていくだろう彼氏が、ほんとは一番不幸になっていく・・・
そして、主人公はそれを知らない・・・
この過程が、この作品の最大の魅力だと思います。
だから気になって原作を集めたわけですが・・・庵野監督おそるべし!

作画、背景は当時の作品としてはいいと思います!
音楽監修は藤井フミヤ。
CVはオーデションで選ばれた新人さんというのも意外性ありました。
もちろん、CV合ってると思います!

青春、ラブコメ、家族、親友、夢や希望、挫折や嫉妬、サクセスストーリー等、ご興味ある方におすすめします!

原作ではアニメ後、いろいろあるわけですが、彼氏の心の闇についてはよりつっこんでいきます。
最終巻では10年後になってます!
はたして宮沢と有馬は?

投稿 : 2025/01/04
♥ : 9
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