爺さんでシリアスなTVアニメ動画ランキング 2

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75.7 1 爺さんでシリアスなアニメランキング1位
アリスと蔵六(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (563)
2489人が棚に入れました
彼女はそれまで“外の世界”を知らなかった。
初めて触れるモノ、初めて見る風景、そして初めて出会う人々……。
そんな“世界”の広がりに、戸惑い、驚き、目を見開く。

名前は紗名(さな)。
“研究所”と呼ばれる施設で、“外の世界”を知らずに生まれ育った少女。
しかも、あらゆる想像を具現化する——「アリスの夢」と呼ばれる特殊な能力の
持ち主でもあった。

そして初めての“外”で、彼女はひとりの老人と出会う。
名前は樫村蔵六。「曲がったことが大嫌い」で「悪いことは悪い」という
頑固じいさん。
そんな蔵六との出会いが、紗名の運命を大きく変えていく。

紗名を追う謎の組織、次々と現れる能力者たち、そして心優しい人々との
出会い……。
世間知らずだった“アリス”は、鏡の門(ルッキング・グラス)を抜けて、
世界の本当の姿を知ることになる。


——そう、これは、私がまだ、自由に夢の国へ行けた頃の話。

声優・キャラクター
大和田仁美、大塚明夫、豊崎愛生、藤原夏海、鬼頭明里、小清水亜美、大塚芳忠、広瀬ゆうき、能登麻美子、松風雅也、内田秀
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

不思議な少女が人を知り、人として生きることを学ぶ物語

【第一部終了】
可愛らしいキャラデザイン、どっかの国、あるいは異世界からやって来た世間知らずのお姫様が、アルムのおんじのような風貌をした日本の頑固じいさんと暮らして成長していくほのぼのストーリー。

と思っていたら大間違いでした。

そりゃそうだ、メディア芸術祭の賞を獲るくらいの作品ですからね、そう簡単な話ではなかったです。良い意味で裏切られました。

紗名の存在や能力の謎を解き明かしながら、紗名を追いかける組織に、守ろうとする組織。蔵六と早苗。一部終了まで出てきた人物は限られているのですが、それぞれうまく絡んでおり、無駄がありません。無茶な設定に思えるところも背景が分かりやすいので違和感はありませんでした。全体的に面白いと感じる作品です。

内容はシンプル。{netabare}「アリスの夢」と呼ばれる特殊能力を持つ人々の中でも特に能力の高い「紗名」。自分でも素性が分からない紗名が研究所が嫌なところだと思って逃げ出し、たまたま出会った花屋の蔵六が引き取る。蔵六の孫の早苗とも打ち解けるが、研究所の手が差し迫って捕まり、そこから脱出して一件落着というもの。{/netabare}紗名も蔵六も魅力的なキャラなんですが、早苗の存在がとても大きく感じました。紗名と蔵六だけではけっこう厳しい設定になったと思うのですが、早苗が間に入ることによって緩和されます。
それからミニーCと一条雫の存在もこの物語をうまくまとめていたと思います。ミニーCの思いは最後まで口から出ませんでしたが、紗名の能力で何をしたかったのか、とても切なく描かれています。また、雫がいることによって紗名の存在は誰が守ってくれるのかがはっきりしてくれるので良いです。{netabare} メイドコスプレ魔法少女は笑ってしまいましたが。{/netabare}

可愛いキャラデザインなのに、シリアスな場面ではギョッとなるシーンもけっこう多いのが特徴です。特に{netabare}紗名が失禁したシーンや足を撃たれるシーン{/netabare}はそこまで描くのかと驚いたほどです。
一部は5話(初回一時間なので実質6話)でしたが、本当にうまくまとめられていると思います。これから後半、どんな話しになるのか楽しみです。

【後半終了】
前期が紗名の人であることの意味を知るパートなら、後半は人として生きる意味を知るという感じだったと思います。{netabare}紗名は蔵六の家で普通の子供として暮らすようになり、蔵六や早苗と日常を送っていた。そこにアリスの夢の能力をもつ羽鳥とかち合い、ワンダーランドに迷い混み、脱出するまでを描いています。かなり大雑把ですが。
後半の主役となる羽鳥の物語もけっこう重いものです。自分のせいで親が不仲になり、自分への目線も冷たく感じる。これは9才の子供にとって辛すぎる話であり、みんな変えちゃえ、そして思い通りにという思いも当然かと。羽鳥にとって紗名との出合い、ワンダーランドの10日間はこの子を救うために必要な出来事に思えます。
そしてラスト。かっこいいお姉さんの思い出語りで締めるという、綺麗にまとめました。そうだよね、紗名がかっこいいお姉さんくらいの年齢の時には…でも蔵六ならばまだまだ丈夫な気がしてなりませんでしたが。紗名の花のデザインを見て「なっとらん‼」とか言っていそう。{/netabare}

紗名は普通の子供として生きていくことが嬉しくてしょうがない。その感じがうまく表現されていて、見ていてほっとしました(前半が紗名にキツい状況だっただけに)。蔵六の頑固っぷりと優しさがまたたまりません。きちんと道理をもって叱ることができる。いま、そんなじいさんが少ないことへのメッセージだったのではないかと思えます。{netabare}それでもワンダーランドへの説教は笑いましたが。{/netabare}それから早苗、本当に良いキャラです。この子がいることによって蔵六と紗名を繋ぐだけではなく、紗名が安心できる環境を作っていました。前半に比べて影が薄くなった警察の面々、特に一条は好きなキャラだっただけに、ちょっと残念。まぁジョーカーみたいなものですから仕方ないのかな。

全体的に良くできた作品だったと思います。さすがはメディア芸術祭で賞を獲得した原作です。キャラデザインがほのぼの系なんですが、展開がシリアス。が、どこかほっとさせてくれる描写がこの作品の真骨頂かと思います。OPもEDも良い曲でした。コトリンゴを使う意味が分かります。

人と人との関わり、生きていく意味、そういったものが好きな人にお勧めしたい良作です。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 37

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「アリスと腹巻き」このミスマッチこそ家族愛の証…

この作品の原作は未読です。
この作品に惹かれたのは、キャラがニコっとした笑顔に「ゆゆ式」がオーバーラップしたから…
あにこれのジャケットには小さな女の子と白髪のおじいちゃんが写っていたので、この二人が「アリスと蔵六」だと思っていましたが、蓋を開けたら全然違っていましたね。

この物語の主人公はアリスではなく、小学校低学年くらいの金髪の女の子で名前は紗名(さな)。
紗名は、これまで私たちが暮らしている世界と切り離された場所で生活していました。
物心ついた時からずっと…
だからそれが彼女にとっての当たり前…
ですが外の世界の事を知って彼女はこれまでの居場所から飛び出してきました。
荒れ狂う天候でコンディションは最悪…
そして何故か彼女を追いかける大の大人がたくさん出てくるのですが、何とか追手を振り切った先で、紗名は見るからに頑固親父っぽい樫村蔵六と出会い…物語が動いていきます。

彼女が今の居場所から飛び出して大の大人がたくさん追いかけてきたのは、紗名が「そういう力」を持っていたから…
でも、そこについては本編でご覧頂ければと思います。
私がこの作品を通して一番胸に響いてきたのはそこじゃなかったので…

タイトルにも記載しましたが、私が感じたポイントは「家族愛」でした。
蔵六と合ったばかりの紗名は全くの世間知らずでまるで無垢な赤ちゃんのよう…
でも仕方がないんです…だってこれまで居た場所には不必要な情報でしかなかったから…
だから出来るのは意思疎通を交わす会話程度…
でもきっと、その会話すらこれまでは単に自分の生理的欲求などを満たす事にできるツール程度としか認識していなかったのかもしれません。

だから紗名は蔵六と出会ってビックリしたと思います。
口を開けば「あれはダメ」「これはダメ」
その上、口のきき方や態度にまで散々ダメ出しをされて…
きっと蔵六の世界は紗名のこれまでと真逆…

思い通りにならないと怒る…単にそれを繰り返すだけならただの動物…
紗名も蔵六の孫である早苗が傍にいなかったら、きっと獣になっていたかもしれません。
この早苗ちゃん…おっとりとしていて優しさで包まれているみたいな雰囲気の彼女…
彼女の笑顔には癒しのパワーがあって、私も紗名同様何度助けられたことか…
そして早苗の促しに気付いた紗名は見違える様に変わっていくんです。

パジャマの上から腹巻きをするのは、夜寝ている時にお腹が冷えないように…
蛍光灯の紐に小さなマスコットが付いているのは、背の小さな紗名でも手が届くように…
どんなに寒くても毎朝ポストに新聞を取りに行くのは、この家での自分の仕事だから…
そして…苦しい時や困った時には絶対に手をさし伸ばす…
それはどんな時も…只の一つとして例外はない樫村家の絶対遵守事項…

だから樫村家の誰一人としてムキになっていたり意固地になっていた訳ではありません。
これって家族の絆としての固さは相当で…「優しさに溢れている」ってこういう事を言うんだろうなぁ…と強く感じました。
家族の繋がりの形は十人十色…中盤から登場した羽鳥も家族の繋がりを欲し続けた一人だったのではないでしょうか。
住む家が綺麗で大きいとか、ブランド物の小物をたくさん持っているとか、本質は決してそんな見せかけなんかじゃなく、根っこの部分で家族というしっかりとした繋がりがあるから私たちは強く生きていけるんだ…そう思わせてくれる作品だったと思います。

オープニング主題歌は、ORESAMAさんの「ワンダードライブ」
エンディング主題歌は、toi toy toiさんの「Chant」
どちらも作品のイページにピッタリの楽曲だったと思います。

1クール12話の物語でした(第2部放送直前特番の5.5話を除く)。
モノと情報に溢れかえった現代は人をより多様化させています。
その結果、人と人の繋がりの希薄さが助長されている、と言っても過言ではないこの世の中に「家族愛」という一石を投下した作品だったのではないでしょうか。
しっかり堪能させて貰いました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 22
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

人は、基本的に誰かと繋がって生きている。

だから、人の間で生きてる、生かされてれるから
「人間」と呼ぶなんてこと昔、何かで読んだ。

確かに、ごく一部の例外はあるかもしれないが
人は一人では生きられない。

この作品は、そんなことをあらためて思い出させてくれた。

特に、家族というひとつの絆がもたらす人格形成を
一貫して優しく描いているのが魅力。

アリスは、蔵六と早苗と出会い、家族になることで、
人ならざるものから人間への階段を着実に歩んでいる。
そのプロセスを丁寧に描いてくれているし、
表情の作画も絶妙なこともあり
アリスが非常に可愛い存在となっている。

そのため、ファンタジーなバトル要素はあくまで従で
日常シーンの方が楽しい。

アリスは蔵六たちに出会わなければ、
人類の脅威になるほどの存在になっていたかもしれない。

そういう観点から「アリスと蔵六」というタイトルは
言い換えれると「バケモノと人間」と言えそうだ。

1クール全12話。
原作コミックは既刊8巻(2017年5月現在)なので、
もし2クール予定だったら尺を持て余したと思う。
{netabare}
第一部の5話終了時は、2巻までの内容で終了。
最終的には、区切りの良い6巻の冒頭あたりまでがアニメで描かれた。

Wikipediaによると、本作を製作した桜美かつし監督は、
「キャラクターの細かい仕草などによる情緒的な演出が特徴」とのこと。
当にその個性が遺憾なく発揮された作品だったと思う。

そういったキャラクターの表情豊かな作画がなければ、
おそらく本作の魅力は半減したろう。
原作上のお話の佳境はまだまだこれから、といった状況と思うので、
アニメでは、話自体で魅せる方向性になっていたらきっと物足りなかった。

構成も原作とは若干、エピソードの並びを変えて
さらに細かいところは上手くアレンジされている。
それが話を解かりやすく、テンポを良くするという意味で
とてもいい仕事をしていたと思う。
特に1話を1時間枠にして視聴者のキャラへの引き付けを
最優先にしたのは好かった。

<最終話>

終わりも続編の企画がなくてもいいように上手く完結してくれた。

”これは一人の少女が「私」になるために「自分」を探し続ける物語”と、
一貫させていた作品のテーマを文章で明示。

成人した紗名のナレーションと一瞬の姿で締めくくり、
蔵六との関りが紗名の人生にハッピーエンドをもたらしたと暗示。

この優しい締め括りは、まさにグッジョブ!
このエンディングで物語評価を最終話で4.0から4.5に上げて更新した。

<声優の魅力>

今作は特に、大和田仁美(紗名)、大塚明夫(蔵六)、
豊崎愛生(早苗)各氏の声優の好演に癒される。

5話終了後から原作を読み始めたが、アニメのキャラの魅力は原作より
3割増し以上になっているように感じた。

大和田さんは、「SHIROBAKO」の今井みどり役で初めて注目したが
可愛い目下(後輩)の女の子役は、年代を問わず巧いことを認識した。
自然な演技で役になり切り、あざとさのない可愛さがあるのが魅力だ。

大塚さんは、アニメのみならず洋画の吹替えでの
渋い色気あるヒーローが嵌るのは言うまでもない。
個人的には、名優デンゼル・ワシントンの吹替えが一番好きだ。

しかし、そのキャリアの長さで近年、
「モブサイコ100」のエクボ役でのコメディの巧さが新鮮だった。

さらにここに至り、父上の故大塚周夫さんの
円熟の境地にどんどん近づいてる印象。

ヴィンテージギターのような枯れた、
奥深い味いが声から滲み出る。
さすが、選れた声優のDNAは偉大といったところ。

豊崎さんは、演技の幅は広いが
やっぱり彼女は、「けいおん」の唯系統の
のんびりふわふわ系が一番の持ち味だと再認識。

「潤い」と「枯れ」のハーモニー。
彼女の持つ癒しのフェロモンが、
大塚さんの放つ成熟のフェロモンと絡むことで
絶妙な味わいを醸し出していた。
{/netabare}

投稿 : 2025/03/01
♥ : 21

57.9 2 爺さんでシリアスなアニメランキング2位
甘神さんちの縁結び(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.8 (41)
210人が棚に入れました
京大医学部を目指す高校生の上終瓜生。児童養護施設育ちの瓜生は、京都にある神社「甘神神社」の宮司に引き取られ、居候をすることに。 そこで待っていたのは、夜重、夕奈、朝姫の巫女三姉妹との同居生活!さらに居候の条件は「婿養子として神社を継ぐ」こと!? 三姉妹とのお見合い、甘神神社に降りかかる難題…瓜生は乗り越えることができるのか…?一つ屋根の下、巫女たちと紡ぐ奇跡のラブコメディ!

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ロジカルボーイとマジカルガールズ

いわゆる俺たちのマガジンハーレム的な
アニメ化を見越してなのか珍しく3人編成

3姉妹同居ラブコメというマガジン平常運転。ツッコミは野暮。

ED・キャラアニメはやはりキャラソンが望ましい。品質も良き。

01
キャラ紹介・舞台説明・事件勃発&解決後に距離も縮めた怒涛の展開。すげえ。

唐突な3ブラでドン引きしたがその後雑に畳み掛ける露骨な天丼で笑ってしまった。ここでもう許した。マガジンでは鉄の掟的な必須ノルマなんでしょう。あとは全てが思ったとおりそのままに話が進むが、変に逆張りしない素直な作りは嫌いでは無い。

初号機・歳上・おっとりぽんこつ黒髪巨乳
二号機・同級・ツッコミ担当暴力ツンデレ
三号機・年下・あざとさ全開グイグイロリ

5人10人100人と様々な路線を開拓する我らが少年マガジンがここにきて少数精鋭へ。漫画なら問題なくてもアニメだとどうしても尺の都合で掘り下げガー問題になるので、1クールで描き切るに過不足無い様、ギリギリまでキャラを絞った3人体制。それでいてきちんと売れてしっかりアニメ化するのすごい。どうやらこれ初連載なのに既刊16巻の人気作みたい。すげえ。

ラッキースケベのキモさはスルーするとして、マガジンハーレムってラノベのように主人公がウジウジグジグジしてないので案外見やすかったり。秀才設定のせいかハキハキ喋って行動力も決断力もある素直なイイやつなので「なんでこいつが…」みたいな嫌味はなく一定の説得力や好感度はあったりする。マガジン最強クラスのプロ仕様萌えハーレムでも、主人公はやはり好感度高くてイイやつだった。計算されたしたたかな設計はやはりプロの仕事。

願い叶わず親を亡くした絶望からマッチョな自己責任論を拗らせた頑固な堅物正論マンが、打つ手無しからの自身の信念を曲げてまでも目的を遂行しようとする。単騎での無謀な遺失物捜索は自身の理念の証明のためではなく純粋に人助けであった。これをキャラブレと取るか奥行きと取るかは自由。手段を曲げてでも一度決めた目的は決して曲げない執念の男。これは惚れていい。展開自体はそうはならんやろの連続だし、最後の紐はあまりに強引すぎて苦笑するしかない。可愛けりゃよかろうなのだ!こまかいことは─、で流せるかどうか。


演出もなかなか良好で作画品質も決して悪くは無いのだが、悪く無いからこそ作品が秘めたポテンシャルを存分に活かしきれてないという悔しさや惜しさを感じてしまう。京アニがマガジンハーレムを作ったら余裕で覇権確定なのでは?とも思うが権利上厳しいか。山田はもう萌えアニメは作りたくないだろうし。

対象者には良作かと。デストロイモード発動の心配は多分ないでしょう。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

ヨッシャア! さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

この作品のこだわりはどこにあるのか ※15話まで視聴

【物語】 1.5 / 5.0
「やれやれ系の勉強優先主人公が、やむを得ない事情でハーレム環境(ヒロインは姉妹)に放り込まれる」という、どこか既視感のあるラブコメ作品。
 フタを開けると、場当たり的かつテンプレートで見飽きた内容が続き、はっきり言ってストーリー構成はかなり下手で古臭さすら覚える。
 どこか既視感を覚える内容が非常に多く、脚本作りに対するナメた姿勢が透けて見えるような展開の連続に辟易する人も少なくないだろう。

【作画】 2.0 / 5.0
 人物・背景ともに、美少女ラブコメに求められている水準は維持できているように見える。
 が、美少女キャラが主な売れ筋である男性向けラブコメ作品において、それは「あって当然のもの」であり、特別評価をする点ではないのも事実。
 そこから更に一つ上の評価を得るには、原作者もしくはアニメ制作陣のこだわり・フェティシズム(例えば人物の肉感であったり、人体の細かな動作であったり)が必要になってくる。
 当作品の作画には、その点が見えてこない。
<追記>
 2クール目に突入したあたりから、どうにも作画が不安定で怪しいシーンがちらほら目立つ。

【声優】 2.5 / 5.0
 極めて無難。
 この点においては制作陣の守りの姿勢が見える。
 悪くはないが、良くもない。

【音楽】 1.0 / 5.0
 印象に残らない。

【キャラ】 1.5 / 5.0
 物語の項でも述べたが、そもそも話の流れが場当たり的であるため、それにつられて登場人物たちの言動も場当たり的になっているように感じた。
 また、記号的な個性を魅力として据えているためか、どうにも既視感のあるキャラクター造形になってしまっているのも気になった。
 脚本も併せて、「人物」や「環境」をもう少し丁寧に掘り下げても良かったのではないだろうか。



【総括】 8.5 / 25.0 (平均 1.7)
 これという作品の個性が見えてこない、典型的な「ヒロインのガワを売るためだけのラブコメ」といった印象を強く受けた。
 原作者の力量なのか、複数のヒロインを捌き切るだけの構成力は感じられず、ストーリーの展開も場当たり的で内容も雑。
 昨今、キャラクター・ストーリーともに個性的なラブコメ作品は増えており、あえてこれを選ぶ理由が思いつかない、というのが率直な感想であろうか。
 ただ、パラレルワールド?のような描写があり、折り返し以降、オカルトやファンタジー、SFなどの展開を絡めて話を盛り上げてくる可能性もあるので、現状はその点にかすかな希望を抱くのみである。

<追記>
 タイムリープの要素が出てきたが、これまでの場当たり的な脚本のせいで、その場しのぎの思いつきなのでは、と邪推してしまう。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

しゅらいん

男性向けのツゴウガイイハーレムアニメ、てんぷるの神社版
作画安定していて趣味の合う人には良いアニメだと思う
アニメのデキはいいんだけど、巫女さんを単なるコスプレ衣装としか見てない感じでエッチな眼で見てるのがモヤッとする
メイド服もそうだけど、ただその恰好すればいいってことじゃないんですよ、その精神性までしっかりなりきる・・・コスプレイヤーですらそれくらいの敬意は払うので、神社に対して最低限の敬意は払って欲しいですね
それに、ただの甘々ハーレムアニメしておけばいいのにつまらないシリアスシーン入れて台無しにするのが勿体ないと思いました

寺から神社になっただけでてんぷるとほとんど一緒じゃないですか?
美少女しかいない神社に男が居候して、その中の誰かと結婚する約束になって、エッチなハプニングがいっぱいあって、潰そうとしてる悪い権力者が来て、地元の人が協力してくれて
どうせなのでタイトルも対抗してしゅらいんにしたらどうですか?

男性の妄想ハーレムでただ神社を舞台に使っているだけ、神社のことを詳しく調べて少しでもネタに生かそうという気持ちもなさそうで残念、これもてんぷると一緒
勝手に人の荷物を漁る巫女さん、下着を外の目立つところに干してるのに止めようともしない女子3人、参拝客に丸見えじゃないの? 
ただロケーションを借りただけの薄いシナリオと、罰当たりな日常と露出シーン・・・最後までてんぷるの二番煎じでした

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8
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