災害で未来なおすすめアニメランキング 9

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの災害で未来な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月02日の時点で一番の災害で未来なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.3 1 災害で未来なアニメランキング1位
エウレカセブンAO(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (863)
4214人が棚に入れました
西暦2025年。日本から独立した沖縄の磐戸島に住むフカイ・アオ。彼は浜辺にいたところ、運び屋のガゼル一味に遭遇する。そこでアオはトランクから飛び出た緑色のブレスレットを拾う。
中学校の入学式の日、突如シークレットと呼ばれる怪物が現れ磐戸島を襲う。アオは幼馴染のナルを心配してナルの家に行くが、その時ブレスレットが光り「EUREKA AO」という文字が浮かぶ。そこで無くしたブレスレットを探していたガゼルと遭遇。渡すようにと言われるが、アオは拒否する。するとガゼルは同行と打開策を提案、日本軍の輸送艦へ向かい、アオを謎のIFOの元に届ける。それに乗り込んだアオはIFOから「おかえり エウレカ」と表示が出され、苦難の末にシークレットを撃破する。そしてアオの髪色も緑へと変化するのだった。

声優・キャラクター
本城雄太郎、宮本佳那子、大橋彩香、小見川千明、井上和彦、中村千絵、桐本拓哉、酒井敬幸、織田圭祐、堀勝之祐

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

アニメーションはいいけど、お話はだいぶ厳しい…

とりとめのない感想

■2話視聴時点:沖縄方言と、災害

・田舎への「災害」のイメージは、3.11以後大きく変わったなということを改めて実感する表現が多くてしみじみした。通じない携帯電話、避難をよびかける周囲の人々など。
・あと、沖縄方言でいろいろなことを言い直していたりするあたりはすばらしい。「沖縄」は方言とは言っても、作中でも出てくるように、やはりまだ半分、日本になりきれていない場所でもあり、「方言」は恥じらいではなく、沖縄の誇りとなっている。(これが茨城県が舞台だったら、こういう話は絶対にできない※)
・沖縄系の話は、まあほどよくやっていただければと思うけれども、アニメでこういうのを扱うこと自体は、ウェルカム。

■8話まで見た感想

 あぁ…これは、けっこう厳しそう。
 政治・組織論系のネタは、期待したら負けだということで。

 対象年齢下げてきたんだな、ということをとりあえず理解した。
 
 絵は相変わらずキレイだけど、確かにこのシナリオはきっついなぁ。最初2話ぐらいだけでいいな、これ。設定つくるところまでの野心の持ち方はよかった。
 ただ、具体的な描写の水準がこれはちょっと、もし、わたしをオーディエンスとしてみたならば、水準に達してないです。すまん。
 前作は、ぜんぶフィクション上の世界で、心情描写も主に若い人間のイライラとかを中心にしていたから見られたのだけれども…。うーん……まあ、でも、これでも中学生ぐらいまでが見るには程よいネタの投入加減なのかな。

 あとまあ、登場人物はかわいいんじゃないのかしらん。


■もし政治ネタやるんなら…人選をも少し…

 しかし、やはり、アニメ界隈の脚本家は、この手のネタをやるなら、監修の人をきちんと付けてくれ…悪いこと言わないから。脚本家のノウハウ的には、善悪構造をくっきりとわかりやすく描きたいのはわかるよ…もちろん…。だけれども、エウレカの前作は、ある程度まで対象年齢ひろかったし、今回はリアル政治ネタも入れ込んでるんだから、子供向け脚本のノウハウだけで作品つくるのやめませんか…と。
 ストーリーエディター・脚本としてクレジットされている會川 昇さんは、どうやら80年代から脚本家としてご活躍なさっている様子で、履歴を見ても小学生~中学生向け作品の脚本家として安定的に仕事ができる人なのでしょう。一方で、おそらく、それを越えるタイプのオーダーはちょっと厳しいんじゃないかな。
 となると、問題は誰が、この小中学生メインのストーリーエディターを担当に据えたか、という人事権のほうが問題で、そこはプロデューサーの南雅彦さんなのか、監督の京田 知己さんなのかよう知らんけれども。厳しいなぁ…。
 前回と同じく、佐藤大をシナリオの責任者に据えたら、ぜんぶ丸くおさまったかというと、設定の難しさを考えると、そうでもないだろうから、うーん、これはなかなか難しいプロジェクトになってしまっておられますね…。という印象。
 設定とスタッフの人選の相性が悪い。まあ、なんだって、試してみなけりゃ、相性が悪いかどうかはわからない、というのはあるからね。ある程度は、しょうがないとは思うけど。

■マーケティングと、作品

 まあ、あと蛇足。
 こういう作りにするなら、わたしみたいなオーディエンスがまかり間違っても観てしまうことがないようにできていたのなら問題はなかったのです。マーケティング上の理念が一貫していればね、問題はないわけです。
 エライ人は「大衆」の知らない事実を知っていて、「大衆」は不完全な情報で人を憎んで…というまあ、こういう世界観ならば「この作品は子供向けなんだ、大人は近づくな!」という雰囲気が醸されてれば文句言いません。まさかアンパンマンにケチつけるほど大人気なくないですよ。あたりまえだけど。
 でも、最初、沖縄問題とかひっぱってきて、しかもエウレカの続編でしょ。否が応にも、多少の期待はしてしまうじゃないですか。やっぱり。ちょっとは、ある種の人々の鑑賞に耐えるように作ってあるのかなって、思ってしまうわけで。
 プロデューサー/宣伝部隊と、中身を作る舞台の息が合っていないがゆえに、巻き起こる不評というのは、まあ、世の中珍しくないことでもあります。どうせだったら、シンプルなストーリーラインにして、政治問題とか挟まないで、キレイな映像と、単純なボーイミーツガールの成長物語を作ってくれたら……同じスタッフが作っていても、もっとハマれるいいものになったろうになぁ、と。そういうことが残念でなりません。

■第10話視聴

あ”あ”あ”…、これはネタ元が誰がどう考えても高木徹の『戦争広告代理店』ですね…。いや、ネタ元の本は、わたしもいい本だと思うのだけれども、その本の中身をこういう陰謀論めいた話にしかできないあたりが、とてつもなく厳しい気分になりますね…。「視聴者層が中高生ターゲットだから仕方ないんです」とか、そういう問題じゃねーだろ、これ。
 あー、この後も、ちょっとお粗末な教養披露が続いている…、かんべんしてくれー。

 
※1 茨城県は方言に対する自己嫌悪/恥ずかしいという意識が強い。一方で沖縄は、方言に対する愛着も強く、全国的にもイメージが良い。 http://haraharachill.tumblr.com/post/11846152198/wiwam

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

新たなる神話、再び…。

この作品は、2005年に放送されたTVアニメ「交響詩篇エウレカセブン」の続編だったんですね。
「エウレカセブン」の冠名を付けているので関連が全く無いとは思いませんでしたけれど…


「エウレカセブンAO」は2005年より放送された「交響詩篇エウレカセブン」の続編。
西暦2025年の沖縄に暮らす新主人公、少年アオの新たな物語が始まる。

前作「交響詩篇エウレカセブン」は、魅力的な世界観と斬新なロボット・アクション、そしてストレートな
ボーイ・ミーツ・ガールを描き、多くのファンを魅了してヒット作となった。

そのムーブメントはアニメーションだけに留まらず、様々なメディアへと越境。2009年には
劇場版「交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい」が公開されヒットを記録した。

「エウレカセブンAO」は世界観やロボット・アクションなど前作み魅力を受け継ぎつつ、さらに新たな
ストーリーを紡ぎ出す。舞台は沖縄の離島・磐戸島。

行方不明の母を求めるアオは、IFO(Intelligent Flying Object)のニルバーシュと偶然出会う。
突如出現する謎の存在"スカブコーラル"がきっかけとなって巻き起こる天変地異が日常となった世界で、
アオが対面する運命は、2012年の視聴者にとっても決して無縁ではない。

前作に引き続き監督は京田知己。キーキャラクターデザインの吉田健一、ニルバーシュデザインの
河森正治、徳木監督の村木靖など前作からのスタッフに加え、キャラクターデザインに織田広之が
新たに参加している。

地上より永遠に至る、アオの物語が今始まる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品に対しては、正直あまり良い評判は聞いていなかったので視聴を躊躇していた面が自分の中であったと思います。

ですが、いざ視聴を始めてみると全然悪くないんです。
寧ろロボット・アクションは今でも目を見張るレベルだったと思います。

あまりにも前作が人気の高い作品なので、どうしても比べてしまうんですよね。
物語は、ボーイ・ミーツ・ガールに徹した前作の方が分かりやすかったし、感情移入もし易かったと思います。
本作の物語は時間軸が交錯するので、前作よりややこしさが感じられました。
それに結構あっさりと物語が終わる…というより、結末がはっきりしないまま完結しちゃうんです。
これには少々ビックリしました。
結末を相当脳内で補完しないと…と思っていたのですが、この作品って全24話で終わりじゃなかったんですね。

「パチスロ エウレカセブンAO」の稼働を記念して「ロード・ドント・スロー・ミー・ダウン」という新作エピソードが制作されていたんです。
物語の最終回を補完しており、テレビアニメ版のその後を描いた事実上ファイナルエピソードに位置付けられる内容に仕上がっていました。
今でもYou Tubeで閲覧できるので、未視聴の方は是非視聴をお勧めします。
物語が本来あるべき地点に着地してくれて心底良かったと思いました。

一方、キャラはというと本作でも良い感じのキャラが登場します。
チーム・パイドパイパー所属のIFOパイロットである、フレアとエレナは大活躍だったと思います。
個人的に好きだったのは、やっぱりフレアかな…
アオに対する態度が徐々に軟化したと思えば、ツンデレ要素を存分に発揮するんですもん…

そしてこの作品は主人公であるアオが好きになれるかで評価の分かれる作品だと思いました。
私にとってのアオは良くも悪くもレントンより幼い印象です。
無茶して突っ走ったり、人の言うことに耳を貸さなかったり…
ただ一つ、母親探しが一貫してブレなかったのは評価できると思いましたけれど。

アオの母親…
彼女については、是非本編で存在を感じて欲しいと思います。
アオの優しさと一途さの原点が感じられると思うので…

オープニングテーマは、Hemenwayさんの「Escape」と、FLOWさんの「ブレイブルー」
エンディングテーマは、ステレオポニーさんの「stand by me」と、joyさんの「アイオライト」
ステレオポニーさんの楽曲を聴くのは久々だったので、聴いた瞬間気持ちが熱くなりました。

2クール全24話の物語に、特別編「ロード・ドント・スロー・ミー・ダウン」のA~Eパート、そしてOVA「エウレカセブンAO -ユングフラウの花々たち-」で構成されている作品でした。

TV版だけでは中途半端感が残るので、是非特別編を視聴して心の中のモヤモヤを払拭して欲しいと思います。
巷の評価ほど悪い印象は無く、個人的にはしっかり堪能させて貰った作品になりました。



追伸
OVA「ユングフラウの花々たち」でエレナ・ピープルズが大鎌を持って立ち振る舞うシーンがありました。
「これ、どこかで…?」と思ったら、CVの小見川さん繋がりの「あのキャラ」だったんですね。
「健全なる魂は 健全なる精神と 健全なる肉体に宿る」
これ、ムッチャなついんですけどっ…^^!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14

RitaM さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

制作発表&PV見ました(視聴前レビュー)

交響詩篇エウレカセブンの続編で2012年4月から始まる作品です(*^^)

前作が大好きな作品なのでとても楽しみにしてます♪ドミニク&アネモネ好きだったので48話の「バレエ・メカニック」のあのシーンは今でも鮮明に覚えてるわ(ノд-。)クスン
もう前作から7年もたつんですね~びっくりしました^^;

ちなみにエウレカセブンAOの「AO」はアストラルオーシャン(星の海)と主人公の名前のアオからきています。




とりあえず公式さっき更新されてたんでストーリー概要そのまま貼っちゃいますねw


主人公アオは、沖繩磐戸島で老医師トシオと共に暮らしていた。
行方不明の母を探す旅に出るために密漁で小銭を稼ぐ日々を過ごすアオ。
そこにある日、一台のFP(Flying Platform、小型の空中移動体)が不時着する。
FPを運転していたのは日本軍の依頼を受けた運び屋、ガゼル。
アオはガゼルの積荷から、ブレスレットを手に入れる。
その時、島にスカブコーラル現れ、それを狙って現れる謎のモンスター“シークレット”の攻撃が始まった。
磐戸島は、沖縄諸島連合と中国、日本が領有権を争う政治的なスポット。
シークレットを排除するため民間企業「ゲネラシオン・プル」のIFO部隊「チーム・パイドパイパー」に出動依頼がくだる。

アオはブレスレットに導かれるように、日本軍所有のIFO、ニルヴァーシュに乗り込んでしまう。
これまで誰も起動できなかったニルヴァーシュが稼動したのは、10年前の“あの事件”以来だった。
ニルヴァーシュと出会ったアオは、チーム・パイドパイパーのIFOとともにシークレットと戦うことになる。
「後悔はしたくないから」と覚悟を決めたアオ。それは過去を知り、未来を切り開くアオの旅の始まりとなる―――。




だそうですw

なんかの雑誌で見たときは主人公アオの髪の色エウレカと同じ色だし目もコーラリアンみたいな感じで「僕エウレカの子供ですよ」みたいな雰囲気だしてたくせにPVだと茶髪になっとる…。どっかのサ〇ヤ人みたいな?覚醒して髪の色が!とかはやめて欲しいですねwww






☆スタッフ&キャストが発表されました☆
監督:京田知己
キーキャラクターデザイン:吉田健一
キャラクターデザイン:織田広之
ニルヴァーシュデザイン:河森正治
メカニックデザイン:山根公利、柳瀬敬之、海老川兼武
デザインデベロプメント:コヤマシゲト
デザインワークス:竹内志保
SF設定:堺三保
特技監督:村木靖
美術:永井一男
音楽:Nakamura Koji(中村弘二)
色彩設計:水田信子
撮影監督:木村俊也
アニメーション制作:ボンズ


前作と比べてこれといって大きな変化はなさそうな感じです。キャラデザが吉田さんからかんざきさんになってるのでどうなんだろと思ってましたがPV見たら雰囲気はでてたので大丈夫かなと思います♪
音楽ナカコーとか胸熱だわヽ( ´¬`)ノ
ボンズなんで作画の心配もいらないでしょう。




キャストはこの5人が発表されました

フカイ・アオ役:本城雄太郎
アラタ・ナル役:宮本佳那子
フレア・ブラン役:大橋彩香
エレナ・ピープルズ:小見川千明
トゥルース役:井上和彦


うわ~新人さん多いですねw
制作発表見てて小見川さん(花咲くいろは:みんち)と井上さん(夏目友人帳:にゃんこ先生)しかわからなかったです(+_+)

ググったら主人公アオ役の本城君(15歳)エレメントハンターの主役やってるんですね。制作発表でめっちゃ緊張してて
見てるこっちが緊張しちゃいました;心なしかマイク持ってる手震えてたような…www


キャラ見た感じフレアちゃんかわええかもと思って期待してるんですがまさかの声優さんホリプロ枠…(゚-゚;)
とりあえず不安の一言ですかねw
井上さん以外棒だったら(´Д`|||) ドヨーン





☆OP&ED☆

OPテーマ:「Escape」Hemenway
EDテーマ:「stand by me」ステレオポニー


続編ってこともありどうしても前作と比べられてしまうと思いますが音楽でこけるとこのアニメ致命傷になりかねないような気がします…個人的にですけどね( ̄ω ̄;)


☆放送開始予定☆
MBS4/12(木)25:55~
TBS4/13(金)25:55~
CBC4/18(水)26:00~
BS-TBS4/21(土)24:00~

妖狐×僕SSのとこの枠ですw







☆視聴前じんたろうのぼやき☆

期待2不安8って感じですかねw
リフの爽快なアクション(ヌルヌル動く感じ?)と見てるこっちがこっ恥ずかしくなってしまう程のボーイミーツガール
(*ノωノ)が見れれば個人的には満足できちゃいそうwww
春は面白そうなアニメたくさんありそうなのでその中でエウレカセブンAOが消えていくのか…それとも輝きを放つのか…楽しみです♪

新しい情報でれば更新していきます^^


投稿 : 2025/03/01
♥ : 16

86.1 2 災害で未来なアニメランキング2位
Dr.STONE(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (774)
3394人が棚に入れました
全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚める。「石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がってやる!」。絶体絶命の状況で、千空は仲間を探し、世界を取り戻すことを決意する!

声優・キャラクター
小林裕介、古川慎、佐藤元、中村悠一、市ノ瀬加那、沼倉愛美、前野智昭、村瀬歩、上田麗奈、高橋花林、河西健吾、麦人
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

Open the world!

稲垣理一郎さんとBoichiさんによるSF漫画のアニメ化作品。「週刊少年ジャンプ」で現在も連載中。単行本は既刊13巻まで。(放送終了時点で)

原作の稲垣理一郎さんは小学生時代からPCで自作ゲームを作って遊んでいたという筋金入りのゲーマー。漫画連載中でも新型ゲーム機の発売日に店頭に直行した経験もあるそう(笑)。一方で、仕事に取り組む姿勢は心から尊敬すべきもので、作中に登場する科学の料理を一から作って食してみたり、工房や道場へと自ら足を運び生の知識を得たりと実直そのもの。科学的素養充分な方とお見受けした。

作画のBoichiさんは目標に一直線なパワフルな方で、漫画を描く為に大学では物理を、(芸大)大学院では映像を専攻し、また学業の傍ら、一般書を含む膨大量の科学関連書籍を読み漁ったという努力家のツワモノ。「攻殻機動隊」の原作者として今や世界的に有名な士郎正宗先生の作品群に触れ、知識が漫画を面白くする事を学んだそうです。そしてこの方も仕事の鬼^^。ソユーズを生で見るためにロシアまで足を運んだり、土器の蓋のデザインで悩んだりするほど(笑)。作画担当に留まらぬ精緻な仕事振りが光ります。

それではレビュー。

物語の発端は世界各地で発見された石化したツバメ。やがて眩いばかりの閃光が地球全土を覆う。全ての人類は石となり、その活動を停止する。

3700年の眠りから覚めた高校生、石神千空は※1人類が消えた世界「ストーンワールド」で生きる術を模索し、人類文明滅亡の謎を探ります。


一見するとトンデモな出だしですが^^;、娯楽性やドラマ性一辺倒な作品とは一味違い、ファンタジックな少年漫画の皮を被りつつも、芯(サイエンス)は厳格。やたらと高度な最先端科学や新種の造語で、それとな~く知的な雰囲気を醸し出し視聴者を煙に巻く、数多の作品群(ファンタジーとして楽しいので否定はしない)と比較すると、本作の性質は概して真逆。

アニメはあくまでも娯楽なので薀蓄必要無し!もまた真なりですが、それはそれ、これはこれとして、作中台詞の一部を借用させてもらって両者を表現するならば「前者の言葉は羽の様に軽く甘く、後者の言葉は石の様に重く苦い。」となるのではないでしょうか。一見して余計な、この雑味に当たる重さと苦さが、アニメ(物語)という娯楽に深みを与える最高のスパイスになるのです。

作中で取り上げられている「サイエンス」は、汎用性が高く物語に組み込みやすい物理、化学を中心に、その枝葉に当たる、工学、薬学、地学に料理^^と多岐に渡りますが、それら全ての要素が、作中における主人公達の第一目的である"生存"と深く結びついているため、物語を回転させる動力としても、歯車としても、より強く堅実に機能している印象を受けました。科学を利用する必然性があるので押し付けがましさが目立ちません。

物語序盤は、多様性をガバガバ受け入れ、科学の力で奔放に人類の栄華を取り戻さんとする、主人公千空とその仲間達が作る科学王国、徹底した選民思想と独裁、武力による支配、原始の生活を旨とする獅子王司率いる司帝国、両者の対立と抗争のお話。

話は横道にそれますが、15年くらい前になるのでしょうか、当時のNHKで「※2アーサー・C・クラーク氏が舞台設定をした(開拓地の)火星で展開されるドラマを、日本の漫画家やアニメーターが短編アニメ作品として映像化し、それを同氏に見てもらう」という趣向の番組がありました。

正確な引用ではありませんが、完成した作品の一つに対してクラーク氏が与えた評価は「火星を第二の地球にはしたくない。わたしたちにやり直すチャンスがあるはず」といった内容のものでした。氏の残念そうな表情がおぼろげな記憶の中から思い出されます。

欲望のままに生産と消費を繰り返す科学王国のあり様は、一見すると、わたし達の住む世界の写しに見えますが、前者が"無い"から作っているのに対し、後者が"ある"のに作っている点で大きく異なります。ただし裏を返せば、搾取する対象がある限りは安泰でも、敷かれたレールに沿って突き進めば、崩壊前の地球の姿に逆戻りする危険のある楽観に満ちた社会とも言えます。

千空の頭脳に刻み込まれた人類200万年の知識の遺産と父親から受け継いだ優しさと勇気は、人類の新たな希望となりうるのでしょうか? 歴史は決して繰り返しませんが、科学王国がクラーク氏の見た火星の開拓地の様に、わたし達の世界をなぞらないよう切に願いたい。


一方の司帝国は、獅子王司という個人による権力一極集中体制。

霊長類最強の高校生の異名を持つ司というキャラは、一言で例えるなら※3スーパーマン、なのですが、過去の苦い経験から"大人"への深い憎悪、あるいは絶望を抱く、憂いを帯びた人物として描かれています。

多かれ少なかれ、多分誰でもそうですが、わたしも例に漏れず、少年時代に大人の冷酷さや狡さ、理不尽な暴力というものを嫌というほど見てきているので、司の憤りには一部共感出来る部分はあります。…でもですね、何ともはや、大人になってから平たい目で思い返してみると、同世代にも似た様なのがいたんですよね。大勢。ただ大人より小さくて怖くなかっただけで(笑)

司の唱える、"若者は純粋で大人は不純"とする極端な世代間差別は、わたし達の世界をしつこく蝕む人種差別や性差別と同種の、憎悪を下敷きにした一種の思考放棄に当たりますが、集団をあたかも(妄想で肉付けした)人格を持った個人の様に錯覚すれば、ある小規模なグループから始まって、家柄、人種、国、性別、最終的には極端な単純化の過程を経て、とんでもない事に、全人類さえもその様に認識してしまう危険さえあるのです。(こんな世界大嫌い!的なやつ)

この「1を聞いて10を知る」試みは反証可能な科学の分野においては割と有効に働きますが、人を集団として見る時、その判断材料となる有機的かつ情報量膨大な最小単位"ヒトおよび個人"の理解が不十分であれば、せいぜい残るのは穴だらけの統計データ程度のもので、その評価は必然として恣意的なものになってしまいます。ヒトは1単位として数えられるほど単純なものではないのです。

複雑にして複雑な世界に背を向けて、嫌いなものは一括り、括ったものはまとめてポイッ! 独断と偏見とで要と不要を分け、自らの殻に閉じ篭れば、かくて名前の無い怪物の一丁出来上がり、"僕の考えた最強の世界"展開の下りとなる訳です(汗)

妄想という脆い足場の上に居を構えた司帝国は、髪の毛一本で吊るされたダモクレスの剣の例えがぴったりと当てはまります。

科学王国と司帝国、皆さんならどちらの国の住人になりたいですか?


かつて"科学者の良心"と称された※4カール・セーガン先生がそうされた様に、学校で聴きかじった科学を、目に見える形、手で触れられる形へと落とし込み、学問への恐れや不審の垣根を取り去る試み。偏見の解体。

文字情報が先行して「解った」と錯覚する事が容易な現代において、嫌煙されがちになってしまった、手で触れ、耳で聞き、鼻で嗅ぎ、口で味わいながら確かめる、知る事の大切さ。収集、分類、調合、加工、試行錯誤を繰り返し、どこにでもありそうなものから、ありとあらゆるものを造り出さんとする情熱。

仕事も遊びも生活も、あらかじめ用意されたものから選択する事を常とし、釈然としない気持ちを抱えながらも惰性に身を委ね、耐えながら生きる。あるいは飽きたら乗り換える。

完成品の世界の中で、わたしたちは世界の仕組みについてどこまで理解していると言えるのだろう?

本物とはズレた世界に浸かりがちな現代人にこそ、この世界は尽きる事のない磨けば光る宝石、ヤベースゲーモノ(笑)で満ち溢れている事を改めて思い出して欲しい。

そんな願いが込められた作品の様にわたしは感じました。


※1:ジャーナリストのアラン・ワイズマン氏による同名タイトルの書籍がある。様々な分野の専門家の知見を得て、3700年どころか 人類の消えた後の云億年先の未来の地球の風景を映し出す壮大な科学エッセイ。本作(漫画原作)の参考文献リストにも同書の名を確認出来る。

※2:「2001年宇宙の旅」の原作者としても有名ですが、一流の科学者としてテレビ解説者としても活躍。プレステのゲームにも出演してる(笑)静止衛星を使った電気通信リレーの発案者でもある。

※3:アメコミの人ほどではないです(笑)でも素手でライオンの群れを撃退できるくらい強い。加えて頭脳明晰で判断迅速の人。

余談ですが、神話や伝説は別として、紀元前400年頃の古代ギリシャではパンクラテオンのチャンピオンポリダマスが、近代でも1898年にボディビルダーのユーゼン・サンドウ氏がライオンに勝利したという記録がある様です。(後者は爪と牙を封印した状態で)

それでもまぁ、第6話で司が石槍で大木を叩き折る描写はいくら何でもやり過ぎでしたね。槍が折れる^^;。杠の頭のアレとか、スイカのゴロゴロとかと同類の、突っ込んじゃいけない演出だと思うので、てきとーに脳内補完しましょう^^

※4:地球外生命の探査計画でも有名な人ですが、代表作の「コスモス」は天文学、生態学のお話を中心とした、国境や学問分野の垣根を越えた様々な挿話からなる科学エッセイ集。最高の科学入門書の一冊なので老若男女全人類にお薦めしたい!

※:物語5点の理由はシナリオや脚本もさる事ながら、科学考証の緻密さ、設定の素晴らしさがズバ抜けていたため!

ふろく1 石化について(ネタバレになるかも知れないので畳んどきます。)
ネタバレレビューを読む

ふろく2 4つの力について
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 43
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アニメ作品における、「ご都合主義」とは、何を指すかの個人的な定義

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
まず、☆4なので、全体としてはかなり高評価をしているという前提で。

科学アニメ。少年漫画原作らしいワクワクが詰まっています。

私、このアニメかなり好きです。設定だけなら、☆5のチャンスもありました。

でも、とある「ご都合主義」により、評価を下げました。その「ご都合主義」がナニを指すのかは、ネタバレになるので、レビューを読んで下さいっす♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む

【余談~ 石化の理由、予想 ~】
ネタバレレビューを読む

【各話感想(自分用メモ)】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 42
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

100億パーセント唆るぜ、この作品は!

評価は観終わってからします。
ただ9月位まで色々とあるので作品が観れないのは辛いなぁ。
(2019:07/31執筆)
※(2019:12/14更新しました)

原作・ジャンプ掲載分全て。
アニメ・四話まで視聴済み。(30分アニメ)


うん、期待通りな展開で嬉しいですね。かなり好きな作品なので綺麗に表現してもらいたいです。

超!簡単に書くと…
普通な日々を、学校生活を過ごしていた『石神 千空(いしがみ せんくう)』『大木 大樹(おおき たいじゅ)』『小川 杠(おがわ ゆずりは)』。
そんないつもの日常生活が一変する。原因は分からないが【人類のみが石化する(一部ツバメも)】という事変が起きた。
…そこから数千年の時が流れ何故か『千空』と半年後に『大樹』の石化が解ける。
文明は滅び、建物等は腐って無くなっていた。
「科学は地道な探求」という持論を持つ科学少年『千空』はストーンワールドでどう奮闘するのか!?
…と、簡単ですが。

ここから下は隠してますがネタバレは無いです。視聴前+数話観た感想です。

ネタバレレビューを読む
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(2019:12/14執筆)

全視聴しました。ここから先の感想はネタバレ含みます。

ネタバレレビューを読む



合理的だけど非情では無く甘さのある『千空』、そこは結構人間臭くて好きですね。『コハク』と『クロム』との絡みも良いし『大樹』と『杠』との関係も熱い!バトル部分もジャンプらしい。
次回予告の理科の実験みたいなんはとても良かった。

少し設定に疑問点もありますが全て完璧な作品は無いと思います。

第2期が1期放送後に制作決定が発表されました。
『千空』の言葉を借りて「唆るぜ、2期も」と締めようと思います。
長い感想を読んで頂きありがとうございます。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

64.4 3 災害で未来なアニメランキング3位
紅殻のパンドラ(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (362)
1844人が棚に入れました
先進国では、一部ではあるが、サイボーグや自律ロボットが一般に出回り始め──
戦争や災害をはじめ、世界はあらゆる災厄に覆われ、救いをもとめて人々がさまよっていた時代。
これはそんな時代に──全く関係なく、『彼女が、彼女に出会う物語』

声優・キャラクター
福沙奈恵、沼倉愛美、田中敦子、森田順平、松田颯水、村川梨衣
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

TEXHNOLYZEのカウンター作品 と言えなくも無い(汗)

 思うところ有ってテクノライズを再視聴してて、若干設定面では差異はあるしその視点と未来への展望は対極では有るものの肉体の置き換えという部分に関しては意外と近い作品だなと感慨深いものを感じたので点数見直します。
片や理想郷、片やディストピアの極みですが比較すると結構面白いですw
セナンクル島ネタバレレビューを読む
と流9洲ネタバレレビューを読むとか。
もっとも対比ならば流9洲じゃなくて地上かもですが・・・

島の通信障害による混乱と、流9洲のオベリスクの機能停止とか。

 全身義体(無機質サイボーグ)とシェイプスの表現の差に至っては、作り手のビジョンの違いが明確すよね。
士郎作品は最早人の姿に固執しなくなった時代のサイボーグに関してもブリアレオスや双角等とても愛嬌が有るデザインなのに、シェイプスなんて虫の腹みたいなのがぶら下がった骸骨すもんね。とても不快なグッドデザインだと思う。
(ジェイムスン型サイボーグの阪華精機社長とかも攻殻にゃ居ましたが、葉巻吸う姿がラブリーですしね)

んで福音と違って、ある意味スタンドアローンの極みとも言える櫟士w


 テクノライズは記憶の外部化・自我の境界云々に関しては物語には盛り込まれてないですが、紅殻は電脳化・義体化と言うテクノロジーに対して(戸惑いはありつつの)とても前向きで希望を感じさせる世界観が私は最高に心地良かったんですよね。その点では無二の作品なのは間違い無い。
そこは士郎正宗作品全般の事であって紅殻の特色ではないかもしれませんが、其処を示唆する表現は多分に盛り込まれていた作品であったにも関わらずほぼスルーされちゃってるっぽいのがこの作品の不幸と言うかw
ネタバレレビューを読む

 汲み取ろうと言う気さえあれば、哲学的とは言わないけど十分中身の有る作品だと思うんですけどねぇ。まぁこの手の意見は多勢に無勢なのは判ってるつもりですが。
パンドーラデバイスのアクセスのシーンがエロくて気に入らないという事ならば、ドラえもんの四次元ポケットにのび太が手を突っ込んでると置換えて見る事をお勧めします。

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以下、視聴時のレビューです
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 26
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

stodio五組最新作!今回もゆりゆりしてます!でも実は・・・

攻殻機動隊のスピンオフ作品です

・・・と聞いて興味が湧いた人は残念ながら向いていない可能性が高いです
おそらくレビューで呪いの言葉を吐露することになるでしょう

逆に攻殻と聞いて硬派なSFはちょっと・・・
と敬遠しようとする層のほうが
どちらかというとこのアニメに順応しやすいと思うのですが
そういう人たちは0話で切ってたりするんじゃないでしょうかね?

原作士郎正宗とか攻殻機動隊スピンオフとか
そういった情報よりももっと端的にこの作品を表すステータスは
レビュー題の通りです

咲の製作中に母体のGONZOが吸収合併された際に独立
以来Aちゃんねる、きんもざ。ゆゆゆと
ヒットさせたアニメはどれもソフトな百合描写を含むものばかり
今回もその流れを汲む作品で
そこにSFバトル的な味付けが添加されていると思えば
まぁ大体この作品の大雑把な方向性がわかると思います

しかし、主人公の七転福音(ねね、以下福音)は事故の影響で全身義体で
脳核以外は全て機械になっています
ヒロイン(?)のクラリオンはもともとアンドロイドなので
そこに萌を見出すのは
俗にいうピグマリオン・コンプレックスにあたるのでしょうか?
さらにくらりんには猫耳メイドとかいう属性までつけたられており
さすがにいろいろやり過ぎ狙い過ぎに感じる面は否めず
そういう意味でレベルの高いというか適合者を選ぶ作品なのは確かです

しかし二人の機械設定のおかげで
湯煙規制0のシャワーシーンや下着描写
さらには、くらりんの股間に福音が指を挿入するシーンが毎週のように流れたりと
生身の人間だったら絶対NGなレベルのシーンが
堂々と放送されているのにはびっくり
パンツじゃないから(以下略
的な発想ですね
こやつら天才か!

もし仮に誰かがこれに性的過ぎると苦情を入れようものなら
その人は自分がお人形に欲情する変態さんだと宣言しているようなものです
昨今。アニメの肌色が厳しく規制されるなかで
これだけ全裸の女の子を堂々と描くアニメはなかなかありません
よく理解していない人から見れば福音もくらりんも人形かもしれませんが
クラリオンはともかく福音は歴とした人間の女の子ですからね!

いやしかし、よくよく考えてみると福音は本当に全裸と言っていいのでしょうか?
全身義体というのはいわば究極のウェアラブルPC
つまり本来の彼女の全裸は脳核だけの状態であり
全身義体を着ているのだと考えることもできます
だとすると全裸どころか
フルメタルアーマーもびっくりの鉄壁の防御で
彼女の裸はガードされていることになります

はたして義体は彼女そのものなのか?
それとも義体を身に着けているだけなのか?
これは非常に難解で哲学的な命題でもあります
すなわち自分と世界の境界線は何処に線引きされるべきなのか?
はたして自己とは一体何なのか
人類はいまだにこの究極の問いに普遍的な解答を見つけることができていません

古来人類は、精神と物質をはっきりと分離せずに考えていました
万物に魂が宿るとする日本のアニミズムでは特に顕著ですが
それは日本に限ったものではありませんでした
近代科学はその二つを無理やり引きはがすことで
現在の物質文明を築きあげてきましたが
ここにきて精神もまた物質世界の一部としてメスを入れられる時代が到来しつつあります

その一つが脳波入力インターフェイス
つまり心の中で念じるだけでいろいろなデバイスを操作できる装置です
実際に脳波でキーボードを入力したり、ドローンを飛ばしたり
といった実験にはすでに成功しており
一部は実用化されています
しかし、この装置の扱いはなかなか難しく
何も練習せずともすんなり動かせる人もいれば
幾ら練習しても全く動かせない人もいるようです

作品世界に話を戻しましょう
こちらでも似たような話が出てきたのを覚えていますか?
発展途上の技術全身義体
福音は世界でも希少な成功例
適合者(アデプタ)の1人だそうな
幼いころに難病を患い電脳化し
10歳の時事故に巻き込まれ両親を失い全身義体となった彼女
機械の身体を自分の身体と認識し駆動する能力は
生きるため全てを奪われた少女が
生きていくために身に着けた、たった一つの希望です

11話で彼女は ネタバレレビューを読む
彼女の世界認識は自他の境界が極めて曖昧
あるいはそもそも存在しない主客未分の状態にあるようで
拓美もそれをどこまで見抜いているのかわかりませんが
「福音ちゃんの世界観は興味深い」
と評しています

このアニメを低俗で悪趣味な萌アニメだと思っている人達がいるようです
悪趣味な萌アニメという部分に関しては何も返す言葉はありませんが
これだけ科学的・哲学的に最先端の話題まで踏み込んだ作品を
低俗の一言で片づけるのは
受け手の見識が低すぎるだけのように思います

実際には作り手サイドにそんな深遠な主張などなく
私の個人的見解というか無理やりなこじつけただけの妄言ではなないか?
と疑っている方もいるかもしれませんので
11話のアレが作品の主題であるという証拠を上げておきましょう

もともとこの作品はGHOST URNの題名で士郎正宗が企画し
攻殻ARISEのキャラを登場させ
ARISEの数年後を舞台にした作品となる予定でしたが
企画そのものがいったん没になり
再始動する際に色々な変更点が加えられ今の形となりました
GHOST URNという単語はこの作品のルーツであり
物語の核心に最も近い部分です
そして11話のサブタイトルが
「心の在処 -ゴーストURN-」であることを考えれば
このアニメが精神と身体の関係をメインテーマにしていることは
だれの目にも一目瞭然ですね

しかし、硬派なアニメファンの大半は
11話までたどり着かづに脱落するか
低俗なクソアニメと決めつけてちゃんと見ていないでしょうし
逆にこの作品をメカっ娘たちの繰り広げるレズレズアニメ
として観ている変態紳士の皆様方は
そんなメッセージ性をそもそも求めていなかったりで
どれだけの人にこのテーマが届いているのか
正直疑問に思うところではありますねw

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「世界平和は小さな親切の積み重ね」

この作品の原作は未読ですが、原作が士郎正宗さんである事、「紅殻」と「攻殻」の読みが同じことから何か関連はあるんだろうとは思っていましたが、それ以上突っ込む事はしませんでした。
後から「攻殻機動隊」好きな友人から教えて貰いましたが、この作品は「攻殻機動隊」より時代設定は前なんだそうです。
それでも「全身義体」のキャラは登場しますけれど^^

この物語の主人公は、脳以外の全身を義体化した七転 福音(ナナコロビ ネネ)。
彼女は遠い親戚である崑崙八仙 拓美(コロバセ タクミ)に引き取られてセナンクル島にやってきたところ、ウザルという女性科学者に遭遇し・・・いきなりブエルと呼ばれる巨大兵器の暴走トラブルに巻き込まれてしまいます。

でもそこで福音はウザルが製造した戦闘用アンドロイドであるクラリオンと運命的な出会いを果たし・・・物語が動いていきます。

物語は大きく2つの流れで動いていきます。一つは福音とクラリオンの日常パート・・・もう一つは巨大兵器であるブエルを我が物にしようとする輩が秘密裏に動いていくパートです。

ブエル絡みの展開は、身体の各部を義体化した敵との白熱したバトルやいかにも電脳系・・・という感じで物語が進んでいくので、こちらも息を呑む感じなんですが、個人的に圧倒的な面白さを感じたのは日常パートです。

「夢が世界平和」という福音は自己犠牲も厭わないスタンスで人を助け、それをクラリオンがサポートする・・・一つ一つの出来事は大きいことばかりではありません。中には命の危険を賭して人助けを行ったりする事もありましたが、公園での炊き出しの手伝いなど些細な事でも心が温かくなるような一幕を見る事ができるんです。

でもセナンクル島の住民は決して善人ばかりではありません。
例えばこの時代、アンドロイドは高価なモノとして盗難事件が起こったり・・・
福音とクラリオンは全身義体・・・きっととんでもなく高価なんだと思います。
それでもそんな悪党に屈する二人ではありません。
詳しくは本編で確認頂きたいと思いますが、キーワードはパンドーラデバイスです^^

セナンクル島に住むのは善人ばかりでは無い・・・と先述しましたが、ちゃんと善人も住んでいます。根が素直で正直な福音の周りに集まるのは、心優しい人達ばかり・・・

義体って・・・部分的でも動かすのが難しいんだそうです。
全身が義体化された身体を普通に動かしている福音はきっと過酷な訓練と調整に耐えてきたんだと思います。
皆んなが福音の様に義体を動かせる訳ではありません。
でも、病気やケガで身体の機能の一部を失って・・・これまでと同じ様な生活が送れなくなる・・・
それが義体を使うことで日常が取り戻せるなら・・・頑張りたいと思いますよね^^
福音の分け隔てない優しさも相まって、そういう「これからの人」に対し福音は希望だったと思います。

一方、物語の中で良く分からなかったキャラもいます^^;
一番分からなかったのが、福音の遠い親戚である拓美ちゃんです。
まず彼女の口調・・・これまで様々な口調を聞いてきましたが、語尾に「〜だや」を聞いたのは今回が初めてだと思います^^;
「何故、だやなの・・・?」
正直言いにくいと思います^^;
それに普段の生活において出不精なのかそうじゃないのかが不明ですし・・・^^;
でもクラリオンへの足枷は・・・クラリオンにとっては厳しい条件でしたが福音の事を思う親心なんだろうな・・・と思いました。

色々書きましたが、基本的に福音とクラリオンが普通に可愛いので、愛でながら視聴していると30分なんてあっという間に過ぎてしまう・・・そんな作品だったと思います^^

オープニングテーマは、ZAQさんの「hopeness」
エンディングテーマは、七転福音、クラリオンの「LoSe±CoNtRoL」
EDの制作もZAQさんでした・・・OP、EDともZAQさんらしい曲だったのではないでしょうか^^
リフの曲調がちょっと難しいけれどサビが抜群に格好良い・・・そんな印象です^^
個人的にはEDのサビのメロディが好みでした^^

1クール12話の作品でした。「こうかく」の文字が変わるだけで作品の雰囲気が全く別物になっていましたが、この作品も毎週の視聴が楽しみでした。
「ガール・ミーツ・ガール」の物語・・・良かったと思います^^

投稿 : 2025/03/01
♥ : 20

63.5 4 災害で未来なアニメランキング4位
RD潜脳調査室 アールディー(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (274)
1691人が棚に入れました
2012年、フリーダイバーの波留真理は、建設中の人工島沖合で観測実験の最中、「海が燃える」現象に遭遇し、49年間も昏睡状態に陥った。2061年、長い眠りから覚醒した波留は81歳の老人となり、車椅子生活を送らざるを得なくなった。そんな中、波留は旧友・久島永一郎によって、メタリアル・ネットワーク(通称:メタル)の情報を調査する、電理研外部委託調査員に任命される。メタルは、安全で人々の欲望を満たす一方、現実世界(リアル)の世界に歪みが生じたからだ。こうして、波留は蒼井ミナモとバディ(英語で『相棒』の意)を組み、メタルとリアルの間で起きる事件や謎を追う事になる。
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

堅い雰囲気だけど、中身は温かないい話。

見終わった。落ち着いた感じで、好感。面白かったな。
この作品、日常のパートは「イヴの時間」が好きな人にお勧めかも。
堅い雰囲気ながら人情味あるエピソードが語られる。見せ方が控えめで品がある。
女の子のスカートの短さとムッチムチ感は徹底してるけど。男は痩せマッチョ。

ずっとIT関連なお話が続くのかと思ったら、自然環境の要素が入ってきた。海から始まった物語、そこに意味があったようで。

地球律。
災害をもたらすような気象変化は、地球が自らバランスを保とうとして自然の流れを巻き起こす、陰と陽のような影響で起こるのではないかという考え方。人間のもたらした人工的な自然への施術が、より大きなぶり返しを呼んでしまう、という。
怖いですね。実際ある気がする。

主な登場人物
ネタバレレビューを読む
次第にそれぞれの意外な面や、やはりな…とシミジミさせられる面など性格に説得力のあるエピソードが登場し、どんどん好きになってます。

ソウタとホロンさん、ホロンもどきの健闘シーンの作画がかっこいい。
ソウタ、面白かっこいい。
「精神統一の鍛錬には自信があります!」と明朗に言って、直後に女性のお色気?に仰け反ってしまう。(詳しくは見せないのが、この作品独特の紳士的なところ)
ネタバレレビューを読む はシティハンター過ぎるところもあるけどねっ!しかも ネタバレレビューを読む びっくらこいた…これも純愛…なのか。


ネタバレレビューを読む

ナイスガイ過ぎる久島博士からの最期の贈り物で、みなもちゃん、ハルさんとの歳の差が縮まったね。やったね。夢のようなラスト、二人には幸せになってほしかったので、おめでとう…。



ビーフストロガノフの隠し味に梅干し!へ〜、すごい。そんなん作ったことないけど…
ネタバレレビューを読む





以下初めの頃〜中盤までのレビュー


**********
おすすめレビューを読んで気になったので観ました。今12、3話辺りまで。堅い感じで面白いです。

爺さんが主人公。
頭脳は青年、潜ればマッチョ、陸に上がれば要介護白髪爺さん。
海洋調査の事故で少し寝て起きたら、浦島太郎状態になってしまった…ハル爺さん。
遥かに技術の進んだ「電脳の海」に潜脳捜査に入ることで、事故時の若々しい姿へと戻ることができる。
年の功を漂わせる(実際は歳をとってないわけだけど)ハルさん。案外モテモテ。元々、紳士な性分なんだろうね。変態の付かない正真・紳士です。
失った時間についてあまり深刻な様子は見せないけれど、この先、深い話が出てくるのかな?眠ったことですれ違ってしまった女性との話が切なかった。


男性も女性も、肉体描写の立体的なデッサンが巧い。
アニメのよくあるスレンダー体系が好きな人からみるとちょっとムチムチし過ぎかもしれないけど…。
何かこう、知性を感じさせる豊満かつ的確なデッサンの線質だけでなく、動きに重みがあるんだ。女性のお尻の重みとか、コダワリを感じる。もちろん男性の拳闘シーンも、軸と重みの遠心力?のあるような、観ていて気持ちいい動きだよ。


ミナモちゃんの役割
電脳化していない姿で自然体で物語と関わってくれるので、周囲との差異が視聴者に伝わり易い。慣れない電脳スーツでハルさんを迎えにヨタヨタ来た姿は、グッときちゃったよ…。
ミナモを見る時のハルさんの瞳が何とも言えない。慈愛というか…聖人的な。
対してミナモがハルさんを想う時のポッ…と赤らむ感じは、何というか清楚なのに煩悩を漂わせてますな。スカート、ギリギリだ!頭の上の大きなリボンが外れてる時の方が、かわいい。あのリボンはダサい。

ソウタとお父さんの、食をまじえた話も、よかったなぁ。
研究気質一本に走っていたお父さんが、家族の食卓に戻ってくれる様子が、じんわりといい話だった。無機質な情報が多いだけに、気持ちの動きを大事にしてくれる話が生きてくる。
ソウタ兄は ネタバレレビューを読むこのへんが何か士郎正宗だなぁ。オットナーっていうか、発想オッサンー。うん、士郎正宗って基本おっさんワールドかも。シティハンターと同列かも。


デンノーデンノー書いてみるが、攻殻でも出てくる「体の電脳化」というのが未だよくわからない。アンドロイドとかロボットとかとは別なんでしょ?肉体…神経の受送信面により利便性能を積んだ身体ってことかい。わからないけど。


しかしなんでオープニングはアングラテイストなんだろう。
♪国境は歴史の傷口で〜みえない薬をさがしてるー だっけな?
頭でグルグルまわるよ!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

人の心に深く深く潜ってゆく

記憶は青年、見た目はおじいさんという非常に珍しい境遇にあるハルという人物が主人公の作品です。

概要としては主にメタル(メタリアル・ネットワークという仮想現実)内で起きた様々な事件をダイバーと呼ばれる調査員が解決していくというものですが、同時にハルの再起、人間と人間、人間とテクノロジー、延いては人間とテクノロジーと地球の関係を壮大な視点から描く試みがなされています。

全体的に見ると派手な演出は極めて少なく、アクションシーンについても少なめで、あっても淡々と描かれる事が殆どなので、外へ向かうよりも、内へ内へと向かう印象を強く受けます。現実及びメタルにおける人物(知的存在)同士の対話が本作品の主役であり、最も重きが置かれている点であります。ほぼ全ての会話シーンは言葉のみならず、人物の表情、間の取り方からも感情を推し量る事が出来る程に極めて緻密に作られており、さらにメタル内のダイバーは人の思考や嗜好、思想や哲学など様々な場所に文字通り潜って行きます。

人によっては気になるであろう「精神的には青年の筈のハルが見た目の通りに老成しているのは何故なのか?」という疑問については、ハルの元来の知性に加え、老いた体に心が付いて行ったものと私は解釈しています。電脳の助けを借りている為とも考えられます。そんなハルおじいさんの青年の部分が垣間見える「無垢な言葉に傷つく人間もまた無垢なんです。」という台詞は非常に印象的でした。

正当に評価されていないと言われる事が多々ある本作ですが、それなりに原因はあります。第2話のにゃもの下着が見えるシーンと最終話のご褒美的な展開の二点がそれで、両者とも作品全体の価値を貶めるものではないのですが、前者は女性の視聴者に対する配慮が足りず、後者についてはSFとしての説明が皆無であり、またご褒美が無くても良いエンディングだったので、やや蛇足気味に見えてしまったという事でしょうか?(前者は結構あからさまな描写なので、あれで切る人がいたら勿体無い。)また私個人としては「RD潜脳調査室」というタイトルから刑事物の様な硬めの印象を受けてしまった為、最後まで違和感を拭い切れませんでした。

以上良い所も、残念な所もいくつか述べてしまいましたが、この作品の全体の価値と比べれば、欠点については些末なものと言い切ってしまっても良いと思います。テクノロジーと自然環境についての問題は、その恩恵にあずかっている全ての人間が責任を負うべき問題ですので、この様なアニメが貴重であるという事は言わずもがな、もっと増えて欲しいなぁと思う次第です。

余談になりますが、作中で描かれている情報の可視化という技術は限定的な用途ではあるものの、既に実用化されており、大学や企業のセキュリティに導入されているそうです。もしこの様な技術がさらに発展し、ネットワーク内の様々な情報を感覚として享受出来る様になり、本作品の15話「食」で描かれた様な弊害が生まれてくるとしたら、人のリアルに対する執着がますます薄らいでいってしまう気がします。「紅殻のパンドラ」でも拓美ちゃんが暇つぶしにぱりぱりやってた電脳ポテトチップがありましたが、この作品を視聴した後ではちょっとだけ危険な感じのモノである様に見えてしまいました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

81歳の老人ダイバーと、15歳の女子中学生がバディを組むって、それだけでもうドラマが生まれそうじゃない?

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
制作に士郎正宗さんが関わっているということで、設定やら雰囲気は「攻殻機動隊」に近い部分があります。もっとも、続編ではなく、設定などを受け継いだ、「攻殻機動隊の先にあるかもしれない未来のひとつ」を描いている作品と言えるかもしれません。

私的に、「THE もっと評価されてほしい」作品。地味ながらも丁寧に作られた世界観にドラマ。心情を深く描く手腕。色々と考えさせられる作品です。(あにこれ基準で)75点は超えてほしいな~と思ってます。

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 16

68.9 5 災害で未来なアニメランキング5位
宇宙のステルヴィア(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (306)
1679人が棚に入れました
西暦2167年、地球はみずへび座ベータ星の超新星爆発によって引き起こされた強力な電磁パルスと放射線によって壊滅的な打撃を受けた。だが人類はそこから見違えるほどの復興を遂げた。そして、かつての災厄より189年後に訪れるとわかっていた第2の災厄、すなわち超新星よりの衝撃波の到来に対し、全人類を挙げての防御体制を築き上げていったのである。
そして2356年。遂に衝撃波セカンドウェーブが太陽系に到達しようとしていたその年、人類の生活圏を守る大計画グレート・ミッションのため作られたファウンデーション(宇宙ステーション)の1つ「ステルヴィア」内の宇宙学園に主人公たちが入学するところから本作は始まる。


声優・キャラクター
野中藍、水島大宙、松岡由貴、折笠富美子、田中理恵、斎賀みつき、うえだゆうじ、陶山章央、広橋涼、豊口めぐみ、岸尾だいすけ、檜山修之、進藤尚美、藤原啓治、堀勝之祐、田中正彦、根谷美智子、屋良有作、小杉十郎太、笠原留美、朴璐美

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

心地よい余韻に浸れるアニメ…

はっきりとした色使いのアニメだなぁ…この作品の第1印象はこんな感じでした。
作画もキャラデザも嫌いじゃなかったこの作品の視聴を後押ししてくれたのが野中藍さんの初主演作品だった事です。
野中さんの愛称である「あいぽん」もこの作品の主人公である「しーぽん」が由来になっている事からもお互いに結びつきを強く感じます。

この作品の物語の舞台は西暦2356年…約189年前に地球はみずへび座ベータ星の超新星爆発によって壊滅的な打撃を受けました。
そしてその超新星爆発から189年後の今年…セカンドウェーブと呼ばれる衝撃波が太陽系に向かって到達しており、全人類は総出で未曾有の危機に対処を進めていたのです。

人類はセカンドウェーブに対処すべく宇宙ステーションの一つであるファウンデーションを建設していたのですが、この物語はそのファウンデーションの一つであるステルヴィアにある宇宙学園に新入学制が入学してくるところから始まります。

ここで入学してきた新入生の一人が片瀬志麻…通称しーぽんと呼ばれる女の子…
彼女は宇宙パイロットを夢見てこの学校に入学してきたのですが、最初のうちの成績はほぼ底辺…
それでも色んな人々との触れ合いの中から学び…知って…そして成長していく様が描かれています。

この作品…兎にも角にもしーぽんが輝いている作品だと思います。
顔は可愛らしいですが、スタイルは人並み…口数は多くないのですが時折テコでも自分の考えを曲げない頑固親父の様な一面を持っていて…
人に相談する事は決してなく口を開く時にはもう自分の中で決定している事を告げるだけ…
何より人に対して素直になれない意地っ張り…

こんな風に彼女の性格だけを列記すると、あまり良いところが見当たりません。
それでも彼女は輝いているんです…

それじゃ何が彼女をそんなに輝かせるのか…
それはいつも一生懸命頑張っているから…

必死で考えて…誰よりもたくさん計算して…
負けた時には悔しいといってポロポロ泣いて…
大切な人と同じ目線で物事を見るために歯を食いしばって頑張って…
有事の時には自分の事など厭わず身を挺する事のできる彼女…
そんな彼女の一生懸命に何度も胸を打たれて…何度も涙で前が見えなりました。

間違いなくしーぽんは良い子だと思います。
でもこの作品の良い子はしーぽんだけではありません。
しーぽんを取り巻く同じ予科生の仲間たち…
みんなの立ち位置が抜群なんです。

同じ予科生…という事は仲間であると同時にライバルでもある訳です。
特にこのステルヴィアでは成績の優秀な人とそうでない人との格差がどんどん開いていくんです。
優秀な人は学生であるにも関わらず大切なミッションに参加させて貰えるのですが、そんな選ばれる人間はほんの一握りだけ…
難しい授業にも厳しい訓練にも耐えられるのはそのほんの一握りになりたいから…

でも人って気付いてしまうんですよね…
どうしても越えられない壁がある事に…
どんなに頑張っても絶対追いつけない人がいるって事に…
もう心の中はグチャグチャです…

確かに予科生の仲間同士…全てが順風満帆ではありませんでした。
でもここで彼らはまた気付く事になるのです…
仲間の存在が何より大切である事に…

この作品で繰り返し使われた台詞も印象的でした。
「自分にできる事をやるだけ…」
「ここを次に世代に残すのは我々大人の役目…」
しっかりと見据えるべき物事が眼中に入った台詞だと思います。

この作品は2003年に放送されたものなので、もう14年も前の作品ですがそんな古さを微塵も感じさせない作品だたと思います。
SFというジャンルの好きな方…或いは好みの声優さんが出演されているなら是非チェックして頂きたい作品だと思います。

オープニングテーマは、「明日へのbrilliant road」
エンディングテーマは、「綺麗な夜空」「The end of the world」「Dear my best friend」
全てangelaさんが歌っています。
この作品のオープニングを始めて聴いた時、恰好良すぎて鳥肌が立っちゃいました。
挿入歌としても使用されているのですが、この曲が流れた途端テンションも上がりまくりでした。
絶対に覚えたい曲です。

2クール26話の作品でした。
物語としては綺麗に纏まっていたと思いますが続編があってもおかしくない
展開だったと思います。
この作品もしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 15
ネタバレ

ガムンダ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

リトル アストロ アカデミア

22世紀半ば過ぎた頃、人類は太陽系に進出し、予測された超新星爆発による宇宙風に備える為「ファウンデーション」と呼ばれる宇宙ステーションを多数運用していた。
ファンデーションにはそこで働く職員を養成する為の学校があり、その予科生に進学した主人公と仲間たちのお話。
SF(風)設定の、学園もの、恋愛もの、成長もの、と言ったところです。
尚、戦争ものではありません。


結論から書くと、惜しい!
SF考証が甘い。学園ものとしても甘い。シナリオが甘ーい!!
企画として良かったのに詰め切れなかった印象です。

【SFとして】
「ファウンデーション」とかもろアシモフだし、全体にハインラインの「宇宙の戦士」にも似てますし、作者はSF好きなのかな?
にしては宇宙で起こる現象が全然リアリティがありません。
ネタバレレビューを読む

まあシンプルに「SFビッグ3」に迫る力量あるアニメ作家などそうそう居ないって事なんでしょうね。残念ながら。


【学園ものとして】
前半はまぁまぁ良かったが全体としてまず凡庸。
それからミッションに私情を持ち込むな!(笑)
ネタバレレビューを読む

キャラ評価4にしましたが、これは実際居そうな深みのあるキャラを多数配置してくれた事への評価で、正直ウザキャラが多めでした。


訓練生が成り行きで活躍しちゃう似たストーリーに「ストラトス4」がありますが、そちらの方が成り行きに説得力がありますし、活躍の度合いや任務に注ぐ情熱の点で見応えがあります。
キャラもサバサバしてて魅力的ですし、ビジュアルも迫力ありました。
まだでしたらコレより先にそちらをお勧めします。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 3

ぽぽたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

旧作の魅力を話したい(長文)

野中藍さんの出世作
舌足らずな独特な声は幼さのなかに芯がありますよね
あいぽん演じる片瀬志麻とその仲間たちが、助け合いときにぶつかって
宇宙規模の災害にむかっていく壮大なストーリーでした

今後視聴される方のために
舞台設定についてかみくだいて記します

地球圏からはるか遠くで星が爆発。
その爆発衝撃波が地球に到達して過去に壊滅的被害をもたらします
しかしこの災害はおわっておらず
爆発の第2波がくることが観測されており
対策として地球圏にバリアを建設しております
そのバリアのメンテナンスや、バリア通過した隕石の回収をする人材育成施設が
ファウンデーションと呼ばれる宇宙ステーションにあるんです

ステルヴィアとは第2ファウンデーションのなまえです。
西暦2356年のお話なのですが途方もない未来というより
生活の描写からごくごく先の未来の物語の印象をうけます。

では見所について語ります
まずはキャラクターの魅力
脇役が光る作品です。名作とされる条件は脇役が個性的であること
脇役の心理描写がしっかりなされていることが必須かなって考えております

主人公志麻の親友4にん
志麻の理解者であり、ステルヴィア入所から一緒のアリサ
ほんわかした人柄ながらくらい影のあるやよい
ツンデレ担当優等生ながら努力の人晶

ふだんは仲良くたわむれているんですが心に秘める
「嫉妬」「焦り」「不安」「孤独感」などがしっかり描写されています
高まった感情をぶつけあって喧嘩に発展することもありますが
罵りあえる仲間こそ本物の仲間であろうし
そして彼女たちのわだかまりが解消されて
真のともだちになって行く姿に感動を覚えます

学生を見守る側である教官のおとなたちも味があります
大人が重要な役どころである点はポイント高いです
やるときはやるって大人らしい姿にしびれます
子供しかでないアニメだとどうしても出せない味ってありますよね

ストーリーの魅力
登場人物が同じ目的にむかっていますので
一本道なシナリオで破綻がないんです
主題としてあるのが少女達の成長を描くことでありますので
別の方向をみていた子たちの心が一つになってく過程が
ストーリーをなぞりながら伝わってきます
結末をうやむやに終わらせず納得のできる〆かたにしたのも
気持ちよいですね

ものたりない点
①キャラデザは正直太いな・・・って肉感的ともいえるのでしょうか
丸顔で首もふとい。萌え絵の部類ですが
SFアニメなので、求めるところが違うんでしょうか

②最大の見せ場で迫力に欠ける
史上最悪の災害に立ち向かう過程の描きかたは手にあせにぎるんです
確実性にかける高出力レーザーに最後をたくして
それを発射。
まっすぐ飛んでいって
命中。消滅

こういうシーンって一回回想いれたり
お願いって祈ったりしてたりするメインキャラのカットとか普通
いれませんか?
だらだらひっぱるのもどうかと思いますが
あっけないのもさみしいのです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

70.6 6 災害で未来なアニメランキング6位
revisions リヴィジョンズ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (309)
1139人が棚に入れました
「これは予言よ。あなたたち五人に、いつか大変な危機が訪れるの。そのときみんなを守れるのはあなた」幼いころ誘拐された過去をもつ高校2年生・堂島大介は、幼なじみのガイ、ルウ、マリマリ、慶作とともに、不可思議な現象──「渋谷漂流」に巻き込まれる。渋谷の中心部が跳ばされたのは300年以上先の「未来」。そこで待っていたのは、広大無辺な荒野と森、点在する廃墟……そして、未来人「リヴィジョンズ」と彼らが操る巨大な機械の化け物だった。理由もわからぬまま化け物に蹂躙されていく渋谷を助けようと現れたのは、誘拐事件の大介の恩人と同名で瓜二つの少女・ミロ。彼女は、大介たちだけが操縦できる人形兵器「ストリング・パペット」を提供し、渋谷を守れと促す。誘拐事件の恩人──ミロによる予言「仲間を守る運命」を信じて生きてきた大介は、ついに訪れた危機と手に入れた力に歓喜する。しかし、幼なじみ5人の絆は誘拐事件の影響でバラバラとなっていた。孤立した街。未知の敵。未確定な過去と運命の予言。

声優・キャラクター
内山昂輝、小松未可子、島﨑信長、高橋李依、石見舞菜香、斉藤壮馬、日笠陽子、田村ゆかり、櫻井孝宏、遠藤綾、てらそままさき、飛田展男、寺崎裕香、大塚芳忠
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

堂嶋大介は認められたい

【概要】
 2019年冬。全12話のオリジナルアニメ。3DCGで制作されたSFサバイバルアクション。監督はコードギアスなどで知られる谷口悟朗。

 このアニメの良い所。それは

一、THE ORAL CIGARETTESのOP曲「ワガママで誤魔化さないで」
二、ミロのケツ
三、ルウのケツ

-- 以上 --

 高名な監督が手掛ける作品ということで期待していたんだけどな。まさか「刻越えのデリダ」に匹敵する、時間もの失敗作オリジナルアニメを2クール連続で引くとは思わなかった・・・

【3DCGアニメ】
 revisionsは全編3DCGで制作されている。クオリティは高いと思うのだけど、実は3Dの日本アニメはrevisionsに限らず、逆に海外で人気がない。最近で国外でも好評だった3DCGアニメは「宝石の国」くらいじゃないだろうか。

 どうも海外のアニメファンは日本の伝統的なセルアニメーションの持つテクスチャに魅力を感じているようで、日本以外でも制作されている3DCGのアニメならわざわざ異国の映像作品を観ようとは思わないのかもしれない。+Ultra枠は世界を見据えた作品をラインナップをするという方針だったのだが、前作のINGRESS、そして本作と3DCGアニメはどちらも不評でフジテレビ制作サイドの戦略ミスのように思う。(さすがにまずいと感じたのか次作のキャロル&チューズデイは2Dらしい)

 3DCGは日本のアニメの特色が失われるというやや感傷的な理由だけではなく、最初のモデル作成に手間がかかるため、あまり多くのキャラやセットを用意できないという欠点がある。本作においては渋谷を舞台にしておきながら、実際に画面に映るのは学校、市役所、そして荒野と設定を活かせていないし敵キャラも親玉の3体を除いて量産型で面白味に欠ける。アーヴ側の人間がミロ1人しか登場しないのは3DCGの足枷によるもので、未来人の二大勢力が3人と1人で代表して争うというなんとも寂しいことになっている。設定は壮大なのに小じんまりした映像になってしまったのは残念である。

【SFサバイバル群像劇】
 公式での謳い文句によるとrevisionsはジュブナイル(青春)+パニック(災害)+アンサンブル(群像劇)とのことなのだが、色んな要素を寄せ集めた結果、1クールで処理できず中途半端に終わるというありがちな失敗をしているように感じた。

 ネタバレレビューを読む

【主人公】
 さて、ここからが本題。本作一番の問題点、それは皆から「うざいうざい」と叩かれる主人公、堂嶋大介のキャラクターである。

ネタバレレビューを読む

 インタビュー記事(※)で谷口監督は「共感できる主人公である必要はない。」と発言していたが、本当にそうなのだろうか。もしかして制作スタッフは承認欲求が悪だと勘違いしてはいないだろうか。「もっと褒めてほしい」「評価されたい」という思いは人の誰しもが持つ基本的な感情であり、モチベーションの源として必要なものだ。問題なのは承認欲求が一向に満たされない状況にあるのであって、そこに説得力がなければいくらドラマチックな展開を先に用意しても心に響かない。大介のヒーローになりたいと渇望する気持ちにもっと共感できればこのアニメの評価は全く違ったような気がする。


※https://jp.ign.com/revisions-anime/31881/interview/revisions-cg

投稿 : 2025/03/01
♥ : 35
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ワガママで誤魔化さないで

1話感想ネタバレレビューを読む

3話までの感想ネタバレレビューを読む

6話までの感想ネタバレレビューを読む

8話までの感想ネタバレレビューを読む

最終回まで見ての感想ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 20
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

僕と君との我慢比べ

オリジナルアニメ


とりあえず初回を観て、馴染みの渋谷だし、思ったよりCGのカクカク感も薄いし、ロボットは置いといて巻き込まれパニックものとして引き込みも良かったので視聴を決めてます。
後から、監督さんが『コードギアス』作られた方と知った感じ。あらすじは省略。
とにかく主人公がウザいで有名な本作。どんだけウザいか覗いてみよう!と野次馬根性丸出しのきっかけでよろしいかと思います。そして、できるだけ心に余裕のある時期に視聴することを推奨します。


主人公についてはなんかもう書くのも嫌(笑)
そこで、

1.主人公がどうしようもなく魅力のない場合の身の処し方

私の場合こうである。

 A こんな奴でも受け入れるキャパの広い俺氏!をきどるために観る
 B さようなら

このAとBの境界に明確な基準を設けられたら良いのに、たいていは気分だったりします。それと心の余裕。踏ん張りの一つ指標になるのは、主人公のマイナスを他のキャラのプラスで補うことです。
ネタバレレビューを読む
そんなわけで他のキャラもダメでした。

ネタバレレビューを読む

ここまでのキャラ設定にした意図を勘ぐりたくなってきます。ちょっと様子見しよっかな。マイナス×マイナスがプラスに転じるところを期待しました。


2.見せてもらおうか!この者らの末路を・・・

なんか良いお話で終幕しました。むしろクールアニメ平均点よりちょい上くらいの面白さです。
堂島大介くんとゆかいな仲間たちについても、「これを機会に立派な人生を送ってほしい」とエールを送りたい気分。我ながら見事な掌返しです。
終わりよければなんとやら…という作品に見えますので、「いつこの子が鼻っ柱を折られるんだろう?わくわく」くらい余裕をもって臨まれるとよろしいかと思います。

ネタバレレビューを読む大介くんへの我慢の臨界点に達する頃合いで転機が訪れます。その後、やられた→反省した→改心した、のありきたりな展開とも少し違っていたのが好感でした。
最初から許容できる方はともかく、

 “主人公のウザさとの我慢比べ”

という新しい価値観を提示してくれる作品ではないでしょうか。
内容ほとんど触れずにごめんなさい。それなりに考察しがいのあるストーリーだよというのだけ触れときます。
自分にとってはキャラアニメでした。退屈ということはなくしばらく心がざわつき続けますので興味本位で手に取って良い佳作だと思います。



※レビューは以上でおしまい。以下長めの余談。

3.あっち系の人への挽歌

谷口悟朗氏の『コードギアス』はあにこれでの評価も高い作品で、とくに違和感なく楽しみました。
一方で、作品設定その他政治臭が強いとの声もあり、右だ左だの意見も散見する作品だったみたいです。そんな付帯情報が頭の隅にあってとうに忘れてたのですが、その記憶を呼び覚ますナイスな人物がおりました。そうなると、あれもこれもと繋がってきて、本作を鑑賞する裏の楽しみにもなってたのでご紹介します。

ネタバレレビューを読む


※政治色強めのネタなのでつまんないですよ。開陳ご注意!
ネタバレレビューを読む


ネタバレレビューを読む


モデルとかはいるんでしょうか?お遍路行ってたあの人かな!?
露骨にあっち系(のとりわけ政治家)をこき下ろしてるため、スラップ訴訟が大好きなあっち系の人から「差別を助長するな」と訴えられないか心配です。
こうやって主人公のウザさの影で、裏の楽しみを堪能してたので飽きることはありませんでした。


ネタバレレビューを読む

ネタバレレビューを読む


こうなるとリアルの彼らは大介未満という結論に落ち着きます。そりゃ票は取れません。
事実は『revisions』より奇なり。そんな変態的な捉え方をして遊んでました。繰り返しになりますが、キャラクター以外で特筆すべきものはない作品。


-----
2019.09.01追記
≪配点を修正≫ -0.1

視聴時期:2019年1月~2019年3月地上波放送

もともと地上波に先駆けてNetflixで先行配信してたものらしいです。

ついでにオマケで言っとくと、民〇党系列ど左翼の知人がリアルで県議会議員やってます。話の通じるあっち系の方は大歓迎ですよ。


2019.03.29 初稿
2019.09.01 追記/配点修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 47

64.6 7 災害で未来なアニメランキング7位
アトム ザ・ビギニング(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (153)
634人が棚に入れました
これは、まだ誰も知らない”鉄腕アトム”誕生までの物語。

大災害後の日本に、未来を夢見るふたりの天才がいた。ひとりは天馬午太郎。もうひとりはお茶の水博志。天馬はその手で「神」を作り出すことを、お茶の水はその手で「友」を作り出すことを夢見て、日夜ロボット研究に明け暮れていた。そしてふたりの友情が生み出した1体のロボット、A106(エーテンシックス)。A106は果たして「神」となるのか「友」となるのか。若き天才コンビは、来るべき未来を垣間見る―。


手塚治虫が描いた永遠のヒーロー・鉄腕アトム。その誕生までの物語を、『機動警察パトレイバー』のゆうきまさみと『RIDEBACK』のカサハラテツローがタッグを組み、まったく新しい構想でコミック化した本作が、ついにTVアニメーションとして始動。アニメ化にあたっては、『踊る大捜査線』『PSYCHO-PASS サイコパス』の本広克行の下、『モーレツ宇宙海賊』の佐藤竜雄が監督を務め、『BLOOD+』の藤咲淳一がシリーズ構成を担当する。
アトムのいる「未来」と私たちの「今」が、『アトム ザ・ビギニング』によって結ばれる !

声優・キャラクター
中村悠一、寺島拓篤、井上雄貴、櫻井孝宏、小松未可子、佐倉綾音、河西健吾、飛田展男、南條愛乃
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

子ども向け・ハートフル系として見た方が良さが感じられるかも〈原作を読んだので一部追記〉

2017年春アニメ。全12話。
原作は漫画、未読です。鉄腕アトムにもほぼ触れたことがありません。

【あらすじ】
5年前の大災害により復興のためにロボット技術が発展し、ロボットは日常に欠かせないものとなっています。そんな中、練馬大学第七研究室で天馬午太郎とお茶の水博志は次世代型人工知能「ベヴストザイン」を搭載したロボット・A106(エーテンシックス)を制作中。
七研での経験により少しずつシックスは変化し、自我を獲得していきます。


全体的には明るく楽しい子ども向け寄りのアニメ。のんびり見ると楽しいです。
キャラクターがとても良くて、午太郎と博志の関係はしっかり描かれましたし、シックスと女の子達が可愛くて楽しめました。
OP、EDも凝っていて、作画・演出、BGMも常に安定していて良かったです。
個人的には日常の中でシックスが成長する姿をもっと見たかったですし、伏線が回収されていない部分も気になるので2クール欲しかったですね。

ネタバレレビューを読む

全体としては質の良い作品で、脚本のこだわりや生き生きとした作画も観ていて楽しかったです。この子ども向けのような雰囲気のままもっと長く見たい作品でした。(2017.11.30)


【追記】
原作4巻まで読了。
ヒーローズ連載らしくバトル多め、ストーリーにミステリー要素もあり大人向けです。ベテラン漫画家らしい手慣れたタッチの絵と画面作り、凝ったロボットデザインが素晴らしいです。
アニメ版はきちんと原作を尊重しながらも変更点によって描きたいこと(自我の獲得)が明確になっていて、ちょっと哲学的な描写が増えているのも映像作品ならでは。
どちらも面白いですが、原作の読者層とアニメの視聴者層は結構割れていそうな感じがするw

ネタバレレビューを読む(2017.12.4)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

これは、いずれ"天才"と呼ばれるふたりの"日常"

この作品の原作は未読ですが、「鉄腕アトム」の前進を描いた物語だとピンとくるほど分かりやすいタイトルですね。
鉄腕アトムの功績は物凄いと思います。
日本で最初の本格的な1話30分の連続アニメ…
日本初の国産ロボットアニメ…
平均視聴率30%超…

これだけでも十分重みを感じますが、この作品はこれだけじゃありません。
現在のロボット工学学者たちには幼少時代に「鉄腕アトム」に触れたことがロボット技術者を志すきっかけとなっている者も多く、現在の日本の高水準のロボット技術力にはこの作品の貢献が大きいともいえる(wikiより)

まさに現代の科学の礎を担っている作品なんです。
それが形を変えて現代に蘇るとなると気にならない訳がありません。

この作品の第1印象はこんな感じです。
A106:ATOMより無機質さを感じるフォルムが逆に格好良い、良く動くなー、グーパンチ凄っ…!
お茶の水博士:若っ…! 鼻小っちゃ…!

この作品は、練馬大学の若き天才コンビ、天馬午太郎とお茶の水博志が作り上げた意志と人格を持つ自立型ロボットであるA106を巡る日常を描いた物語です。
決して潤沢ではない資金面…むしろ慢性的な資金不足が続く第7研究室でしたが、午太郎と博志はA106の今後について熱く議論を交わす日々が続いていました。

A106は確かに格好良いけれど、この展開だけでは流石に飽きてしまいそうですが、この作品…華である小松未可子さん演じる堤 茂斗子と、あやねる演じるお茶の水 蘭が抜群のタイミングで絡んでくるので、決して飽きる事はありませんでした。

お茶の水博志と茂斗子…そして妹である蘭の位置付けがまた面白い…
博志は決してモテるタイプではありません。
ですが彼の優しい人柄を知れば気になる人がいてもおかしくありません。

それに共同とはいえA106を自作してしまうほどの技術の持ち主なんです。
妹の蘭だって一目置かない訳がありません。
この欄ちゃん…この作品における私の一推しキャラでした。
口数は少なく無表情ですが、第7研究室に入り浸り廃材の山から使えそうな部品を探している姿を何度も見かけました。
兄に負けず劣らずロボット好きなのは遺伝のせいだけじゃないと思います。
特にA106との絡みは個人的に大好きでした。
でも…お茶の水博士に妹がいるなんて…この作品を見て初めて妹の存在を知りました。

A106が人格を持っているとはいえ、本来人間が持っている人格とは似て非なるモノ…
でも、お茶の水兄妹のロボットに対する接し方は人間と分け隔てが感じられません。
A106がどこまで気付いて感じているかは分かりません。
でも自分に向けられている気持ちに嫌な感じがしないことは分かっていたのではないでしょうか。

だから思います…
A106が「心やさしき科学の子」と呼ばれる所以は、博志の優しさが伝染したからだと…
二人の思考パターンが似ている…と思える言動がチラホラ見受けられるんですよね。
でもこの優しさがA106最大の魅力だったのではないでしょうか。

A106の前を通り過ぎる様々な出来事を真摯に受け止め、彼ならではの思考パターンで自分らしくあり続けた…完走して振り返ってみると、「A106らしさ」がしっかり描かれていた作品だったと思います。

オープニングテーマは、After the Rainさんの「解読不能」
エンディングテーマは、南條愛乃さんの「光のはじまり」
After the Rainさんは最近気になりだしたユニットです。
今回のOPもアニメともマッチしていて格好良かったと思います。

1クール12話に物語でした。
気が付いたら夢中になって見ていた作品…この作品に対する私の印象はこれがピッタリです。
作画は好みを選ぶかもしれません。
でもそれだけで切ってしまうのはあまりにも勿体無い…そう思える作品でした。
原作はまだ続いているみたいです…
それにDr.ロロは未だ謎だらけですし、第1研究室の件も描き切れていないと思います。
もし続編が制作されるなら絶対視聴します。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

これも恐らく・・・・・・・・・・・・・【漫画】の方が面白そうな感じがします。

最近の手塚リスペクト物で『ヤングブラックジャック』なんかもありました。漫画の方は結構面白く思えて、アニメ化に少し期待してたのですが・・・「コケた」と思えたのが個人的な感想です。、で

年長者は一度は耳にして、若い人には[嫌]でも聞かされる漫画の神様「手塚治虫」先生の定番代表作の一つ「鉄腕アトム」から、アトムの「生みの親」と「育ての親」の若き青年時代のストーリーというのはみなさんご存知のとおり。

※【鉄腕アトム】
原作や、幾つかメディア化されて設定を後付け盛り付けたりされてますが、私の記憶してる基本ラインは-
・科学省長官の天才科学者「天馬博士」。最愛の息子・飛雄(トビオ)を交通事故で失い、その深い悲しみから息子そっくりの「少年ロボット」を作り上げる。(なんか「フランケン・シュタイン」みたいなさわり)
・しかしロボットはロボット。人間の代役にはならないジレンマで天馬博士は少年ロボットをロボットサーカスに売り飛ばします。そして天馬博士は科学省を去り、行方をくらませ世捨て人に。
・ロボットサーカスのショーで働く少年ロボット。そこへたまたまサーカスを見に来ていた現科学省長官「お茶水博士」。その少年ロボットが盟友・天馬博士が作り出した傑作ロボットと見抜き、サーカスから引き取ることに。
・そしてその少年ロボットは『アトム』と名付けられ、お茶水博士とともに様々な怪事件・大事故を解決し、はたまた勧善懲悪の大冒険もあり、見る者に問いかける問題ドラマもありと「正義の少年ヒーロー」モノとして結構ヤマ盛りな内容の展開が次々と。
・小さな体に10万馬力、ジェットで自由に空を飛び、秘められた「7つの力」のアトム。
・しかし「心」あるが故、人間と同じく喜怒哀楽があり、特にボッチなところを不憫に思ったお茶水博士はアトムに家族ロボット(パパ、ママ、妹のウラン、兄のコバルト)を作ってあげて人と同じく優しさや思いやりを育んでいきます。
、といったところでしょうか。

そして、今回「アトムの素」を作った二人の天才、天馬午太郎とお茶の水博志("はかせ"じゃなかとです。"ヒロシ"です・・・"ヒロシ"です・・・)。
謎の災害から5年後。復興作業の為にロボットが大量導入。当然ロボット産業が急速に進み、練馬大学学院生の午太郎と博志は次世代型人工知能「ベヴストザイン」搭載の自立型ロボット「A10-6(エーテンシックス)」を開発。
A→【ア】
10→十(とお)→【ト】
6→六(む)→【ム】とかけ合わせてあるのはご周知の通り。
オリジナルキャストの博志の妹・蘭。
アトムの妹・ウランと「妹でラン」繋がり。
主要この三名を中心に様々な事件が起こるようですネ。
(復興で技術産業が進むのはパトレイバーのバビロンプロジェクトを思いだしますね。東京湾を埋め立てて土地不足を解消。数万パワーの土木作業機械=巨大マニピュレーター=レイバーの多数登用。レイバー技術の急速な発展→レイバーの犯罪発生・増加→「パトレイバー」の誕生。)

監督は本広克行さん(ドラマでは「踊る大捜査線」アニメでは「PSYCHO-PASS」が有名どころ)。NHK放送のせいなのか、あまり「ムチャ」出来なさそうで気の毒な感じがします。
今のところアクションはそれなりにイイと思うのですが、ドラマパートがなんか非凡に感じます。特に伴健作。すんごく昭和テイストです。しかも将来、父にクリソツになる息子・伴俊作(後のヒゲオヤジ)。今は似つかないほどの爽やか(ちょっとオマヌケ?)青年ぶりにオッタマゲーです。

知名度があっても「局」の縛りで伸び伸び出来なさそうな感じがしますが、
はてさてどうなりますやら。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

72.5 8 災害で未来なアニメランキング8位
攻殻機動隊 SAC_2045(Webアニメ)

2020年4月1日
★★★★☆ 3.7 (146)
626人が棚に入れました
2045年。全ての国家を震撼させる経済災害「全世界同時デフォルト」の発生と、AIの爆発的な進化により、世界は計画的且つ持続可能な戦争“サスティナブル・ウォー"へと突入した。だが人々が、AIによる人類滅亡への危機を日常レベルで実感できるまでには衰退の進んでいない近未来――。内戦・紛争を渡り歩き、廃墟が横たわるアメリカ大陸西海岸において、傭兵部隊として腕を奮っている全身義体のサイボーグ・草薙素子とバトーたち元・公安9課のメンバー。電脳犯罪やテロに対する攻性の組織に所属し、卓越した電脳・戦闘スキルを誇っていた彼女らにとって、この時代はまさにこの世の春である。そんな草薙率いる部隊の前に、“ポスト・ヒューマン"と呼ばれる驚異的な知能と身体能力を持つ存在が突如として現れる。彼らは如何にして生まれ、その目的とは。大国間の謀略渦巻くなか、いま再び“攻殻機動隊"が組織される――。

声優・キャラクター
田中敦子、阪脩、大塚明夫、山寺宏一、仲野裕、大川透、小野塚貴志、山口太郎、玉川砂記子、潘めぐみ、津田健次郎、林原めぐみ
ネタバレ

hoku-sai さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

攻殻2045をガチめで考察してみた

【ポストヒューマンは人類の敵では無い】


逆転する認識、価値観の変容による再解釈

ポストヒューマンは悪ではなく
公安9課も正義ではない
そして戦争とは平和である

劇中の描写や、神山健治氏の発言、SACが貫いてきたコンセプト等から新らしい攻殻機動隊を再解釈する

時代に追いつかれた攻殻機動隊という世界から見る現在はどんな姿をしているだろうか。

あなたが悪いと思っているものは本当に悪いものなのだろうか。

※↑noteに書いた記事の転載
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こんな感じで始まる考察レビュー記事をnoteに書いたのでこちらにも転載しときます。
ただ元記事は画像使ってたりクソ長かったりするのでリンク貼って途中まで転載しとくよ。

もし考察が当たってたらシーズン2のネタバレになるかもしれないのでご注意を。


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以下転載


記事その1ネタバレレビューを読む



記事その2ネタバレレビューを読む



記事その3ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

浮世絵と漢字の国で完全3DCGは無理。中身は攻殻機動隊の出がらしです。

 3DCGがなぜ日本ではうけないか。それは浮世絵と漢字でしょう。

 浮世絵は、線で区切られ単色で塗られていて、その本物とは程遠いモノに我々は現実を投射します。また、我々は擬人化が好きです。これは漢字というキャラクターがあるからでしょう。その漢字は平仮名によって命を与えられます。つまり動きだします。カタカナによって、われわれは音ですら文字により命を持たせることができます。

 のっぺりとした2次元の絵に我々は生命を宿すことができます。それが浮世絵であり、マンガであり、アニメです。現実から遠いからこそ我々はそこに表現されているもの以上、どころか現実以上のリアリティを投射できます。また、リミテッドアニメ表現は俳句につながるかもしれません。現実に近ければ近いほど優れたものだ、という西洋の感覚とは全く違います。
 能は同じ仮面の中に表情を見ることができます。日本人は文脈やシチュエーションで脳内で何を読み取るべきかを瞬時に判断します。必要なのは記号としての目鼻でありリアリティなど全く必要ありません。

 この差を理解しないで、3DCGでほらすごいでしょ?というアニメを作ると本作のようになります。ピクサーが日本で盛り上がらないのも同じでしょう。本作のEDのレンダリングならまだ受け入れられる余地はありそうです。

(追記 お互いが理解できないと言っているのではなく、本作のような日本アニメ的キャラの中途半端な3DCGが見苦しいという感じかもしれません。あるいは鑑賞して感動はできるけど、ピクサーアニメは日本人には作れないし、日本的アニメはディズニー的3DCGは無理だという事です。本作はその悪いところ取りをしている感じです。また、フルアニメーションだと魅力が出せないのも日本の特徴でしょう) 


 で、本作については、3DCGというアニメの作り方として間違っている上に、攻殻機動隊をリメイクするためのストーリーです。SNS時代の本音とか、監視社会とか、何か作家が表現したいものを表現しているという感じではありません。攻殻機動隊っぽいテーマって何だろうと後付けでくっつけたような感じです。

 タチコマ芸もお決まりの出来の悪いコントでしかありません。そもそも3DCGのソフトの関係か知りませんが、タチコマが人間サイズしかありません。なんか、創作物を命を削ってとまではいいませんが、出来ることはキチンとやろうという意欲が見受けられません。
 
 アクションシーンがいたずらに長いし、それっぽいセリフはいいますが、少佐が矮小化されてしまっています。攻殻芸を見せつけられて、下手をすると共感性羞恥が発動しそうなくらい、カリカチュアライズされてしまっていました。

 まあ、はっきり言えば攻殻機動隊の出がらしを、ほら今グローバル市場ではこんな3DCGでやってるんだよ?すごいでしょ?と一生懸命みせられているような感じです。
 一応、3DCGの研究としていい素材なので見ましたが、本気でつまらなかったです。

 本作でアニメの将来を思うとかなり落ち込みました。評価はまあ適当です。オール1というより、アニメとして見られませんでした。


 なお、ネトフリの順位が日本だけなぜ違うか、についても同様に日本人と西洋人の文化の違いがあると思います。宗教と権利の話なのでここでは述べませんが、もうちょっと日本のマンガ、アニメに造形が深いヒトをスタッフに入れてほしいなあ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 5

やまだ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

かなりの悪口。いいか読むなよ、絶対読むなよ。

なんだこの人形劇。スマホゲームのムービー?ネットフリックス製なのに低予算なの?酷い本当にヒドい。日本製CGムービーは本当に何も進化してないな。静止画の紙芝居ならまあいいよ。でもモーションが昔の家庭用ゲームでも出来たレベルのゴミ。キャラも車両も何もかも。キャラデザは好みだろうがタイトル画面とかフォントとか小物や車両のデザインとか何もかもセンスが古いしオープニングも何アレ?全身義体ってのが甲殻のアイデンティティなの?だったら何故義体の硬さとか重さとか動きで表現しないの?初代ロボコップみたいにしろとは言わんけどサスの沈み方とか足跡とか色々出来るでしょ?せっかくのCGなのに。タチコマですら重量感を全く感じない。やっぱりそこはどうでもいいの?大人キャラしか出ないシリアスな雰囲気だけがいいの?甲殻機動隊でなんで戦争なの?甲殻機動隊キャラが揃ってるだけでいいの?"ぼくの考えた甲殻機動隊"をCGでやりたかっただけとしか思えない。

国内製の国内向けの作品ならそれでいいんですよ。昔から日本製CGゲームは静止画はキレイだけどモーションがすこぶるヘンでも売れていたので。でも海外製ゲームはその当時の物でさえ慣性や重さを感じる事が出来た作品しかなかった。勿論制作費が違い過ぎるという理由もあるから、そこは自分が好きな物だけプレイすればいいだけなんだけど。でもコレってネットフリックスの予算なので国内製よりは予算あるはずですよね。ネットフリックス製という事で海外も意識して製作しないといけないですよね。で、このザマはなんなんですか。

日本のアニメ業界は衰退していく未来しかないですね。現在でさえ安い賃金でこき使われて手書きで死にそうな思いで絵を書くだけの重労働。将来的にはそんなもの衰退してCGメインに置き換わるでしょう。AIで動画すらも出来るようになる。手書きアニメは手書きというだけで価値がある昔ながらのこだわりの伝統技術というふうになっていくだけ。ただの芸術作品に成り下がって庶民の作品は海外製のクソみたいなものに侵食される未来。テレビの"日本は凄い"みたいな番組でとある町工場なんかが海外の方から絶賛されてたりする。そりゃそうだ。海外の職人は安月給で働かないからだ。スイスの時計産業を日本が潰したように、イタリアの自転車産業を台湾が潰したように、日本のアニメ産業もまた潰されていくのだろう。クリエイターを引き抜くだけでいいのだから1番簡単。製作に日本人が関わったとしても結局センスは海外準拠。今と同じ物が作れると思うか?

日本にはディズニーみたいなIP戦略が必要だった。ディズニーもたまにはいいよ。でもディズニーに支配されたサブカルなんかゴメンだ。マーベルやルーカスまで買ったディズニーは世界統一でもめざしてんのか。ディズニーとまでは言わんでも国策としてでもなんとかすべきだった。でも多分もう遅い。せっかく上手くいきかけてたブランドIPの数々をハリウッドに買い叩かれてばかりで何が"ジャパニメーション"だ。何が"クールジャパン"だ。バカか。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11

55.9 9 災害で未来なアニメランキング9位
熱風海陸ブシロード(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (67)
373人が棚に入れました
小惑星の衝突がもたらした≪シノビ≫という名の毒に侵され、世界が絶望の淵に立たされている時代??人々は、かつて海の底であった≪海陸≫へと逃れ、≪シノビ≫の脅威に怯えながら暮らしていた。そんな、荒れ果てた世にも一筋の希望の光があった。≪シノビ≫に対抗しうるそのものの名は、≪機神将・ギガロード≫。そして、伝説の戦士≪ヤギュウ≫。これらの力を以て世界を救うべく、今、亡国の姫・アメが立ちあがる!

声優・キャラクター
潘めぐみ、KENN、大塚明夫、森嶋秀太、鳥海浩輔、サエキトモ、鈴木千尋、橘田いずみ、徳井青空、三森すずこ、佐々木未来、伊藤美紀

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「私と一緒に闘って・・・」←亡国となっても使命を貫き通すお姫様の物語です^^

物語の舞台は遠い未来の日本・・・その世界は小惑星の衝突によって「シノビ」という毒が蔓延し、人々は絶望の淵に瀕していました。
人々は「シノビ」の毒の及ばない、かつて海の底だった海陸に逃れ生活していました。
そんな細々とした生活の中、唯一人類が「シノビ」に対抗できる手段である、古のギガロードの復活を目指し、亡国・イセの巫女であるアメ姫が立ち上がり・・・物語が動いていきます^^;

構想に10年近く費やして生まれた作品・・・という事を聞いていたので、視聴を楽しみにしていました。
作品は90分程度なので、あっという間に見終わりました。個人的には設定が好みだったので楽しみながら視聴する事ができましたが、構想に10年を費やした部分がどこなんだろう・・・と考えてみると、良く分かりませんでした^^;
まぁ、でも所謂勧善懲悪モノなので紆余曲折ありながらも物語はクラマックスに向けて、しっかりと盛り上がりを見せてくれる作品でした^^

また、主人公の叶えたい願いは大きく皆んなの叶えたい願いと重なっていました。
国はシノビに滅ぼされていましたが、その願いを叶えるためきちんと自分に向き合い弱点を見つめ克服しようとする姿勢・・・そして気丈なお姫様は立派でした^^
そして、主人公を支えるスオウの立ち位置も良かったと思います。
総じて良かったのですが、何か釈然としない・・・そんな感じが残ってしまいました^^;

何故なんだろう・・・理由を考えてみました。
あくまでも私の個人的見解ですが、2つありました^^;
一つはギガロードを手にするまでにアメ姫が見た場所のその後が知りたかった・・・
もう一つはギガロードそのものです・・・きとんと役目を果たして頑張ってくれました・・・
でも、起動時における巫女への仕打ちは私にとって痛々し過ぎでした^^;
私は今回の作品とは異なる結末を望んでいたのですが、あれじゃ流石に難しいと思いました。
それでも、ラストのどんでん返しを期待しましたよ・・・期待は叶いませんでしたけど・・・^^;
どうせ最後に涙を流すなら、違う涙を流したかった・・・そう思えて仕方ありません。

でも、ラストのスオウ・・・良かったと思います♪

1話90分の作品です。もう一度視聴したら序盤〜中盤の印象が変わるかもしれないので、時間のある時にまた視聴してみようと思います^^

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

節操無く詰め込んだ不味いおせちでした。

アニメ本編に行くまでの事前番組が長かったです…。
気合いは分かるんだけど他のどのアニメも頑張って作っている訳で、
このアニメだけ特別苦労した感じをアピールされても押しつけがましいです。
元々期待してないのに自分でハードル上げるとは…。

とりあえず出演者の印象
橘田さん=のっぺりやや離れ目でタヌキっぽい。O脚。
森嶋くん=近目ツリ目でキツネっぽい。化かし合いコンビ。
藩さん=夜の世界の安達祐実。

っと、脱線したので本編の感想に戻ります。

世界観ですが好きな物を好きな様に取り込んでまるでビュッフェ。
和装洋装混在は序の口。建物も年代や場所や材質ごっちゃごちゃ。
武器も刀、剣、銃、ロボからオーバーテクノロジー何でもあり。
(それに併せ戦闘アクションも全部盛ってます。)
地下に無駄に明るい日本庭園造る意味が分からん。
もう少し統一された世界観にならない物ですかね? 
気が散って入り込めないです。

内容も何の捻りも驚きもない悪者退治物に
いろんなアニメの要素を取り込んでオリジナル感がゼロ。
戦国BASARAからのホライズン的な展開は
領主無視で最初から信長的なのがボスで良い気がするし。
ヤギュウというARMSみたいなスオウも何者かうやむやだし。
アメも最期ネタバレレビューを読む

作画は前半は良かった感じだけど後半手抜きしすぎです。
黒い固まりにビーム撃ってる炎のマントを見せられるこちらの気持ちにもなって欲しいです。
台詞とか場面的に熱いシーンなだけに冷めました。

色々寄せ集めて一見豪華でしたが何の味もないおせちを食わされた気分です。
元日から酷評させるんじゃないよ、もう!
お勧めしないです。観なくてもいいレベルです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

指差し呼称: 「うん! 観なくてヨシ!」 

BS-11で大晦日の19時~22時までの放送された3時間特番 
(SAOの前に放送されました)

本編94分

ジャンル:SFバトルファンタジー

前半は、番組&製作側の紹介などで、
自分的には、本編のキャラと話の設定だけ観れば十分の内容でした。

あらすじは  簡単にすると
人類は「シノビ」という名のクリーチャーに怯え「海陸」に逃れるれる。
この危機を救える唯一の存在である「機神将(ギガロード)」を復活させるため、亡国イセの姫巫女・アメと、シノビと戦う力を持つ人間兵器「ヤギュウ」の血を引く少年スオウの二人が立ち上がる。
ウィキより

構想10年だそうです

その割には全然魅力なかったな~ ってのが本音。

作画は、素人の自分が見ても綺麗で力入れてるな~って感じで、GOOD
ロボットも出て来ますが、動きも良いし凝っています

ただ、
なんだろう・・・
見ごたえのないと言うか・・・
見事に記憶に残らない 話の薄い感じ

テンプレ過ぎる敵キャラだし
最後も、イマイチ納得できないし・・・

地球全体の話の筈なのに、見せる世界観が狭い
ゆえに面白味の欠ける結果になった感じです。

それに、
スオウ 役の声 - KENN さんですが、
境界の彼方でもでしたが、イマイチ微妙でした。
( 潘めぐみ さんは、流石で上手でした)


お忙しい皆様には全然オススメできません!ε- (´ー`*) フッ


主題歌
「熱風海陸ブシロード 〜熱き咆吼〜」 歌 - 小野正利

この曲の唄声聴いたとき、すぐに あの「You're the Only…」を唄った小野正利さんだと解りました!
思わず笑っちゃいました ^^
なんか イマイチ合ってなかったですw ^^

投稿 : 2025/03/01
♥ : 40
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