漫画で友情なTVアニメ動画ランキング 1

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の漫画で友情な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月07日の時点で一番の漫画で友情なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.3 1 漫画で友情なアニメランキング1位
バクマン。第3シリーズ(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (670)
4263人が棚に入れました
何となく毎日を過ごしていた中学生・真城最高は、ある日、同じクラスの秀才・高木秋人から「俺と組んでマンガ家になってくれ!」と声をかけられる。だが、 3年前、プロのマンガ家だった大好きな叔父の死を目の当たりにし、マンガ家になる夢を捨てていた最高はそれを断ってしまう。しかしその夜、秋人に呼び出された最高は、あこがれの美少女・亜豆美保の家を訪ねる。そこで秋人の告白に亜豆が出した驚きの「答え」に舞い上がった最高は、亜豆に「2人のマンガがアニメ化されたら結婚してほしい」と申し込んでしまう!!

声優・キャラクター
阿部敦、日野聡、早見沙織、矢作紗友里、岡本信彦、諏訪部順一、志村知幸、川澄綾子、藤村歩、利根健太朗、野島裕史、川田紳司、堀内賢雄、浜田賢二、森田成一、桐井大介、子安武人、風間勇刀、立花慎之介

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

進化の歩みを止めることなく突っ走る亜城木夢叶・・・問われた真価に対する答えは^^?

少年ジャックを背負う人気漫画家になって作品をアニメ化する・・・その夢を叶えるために全力で走り続ける亜城木夢叶のムッチャ熱い作品・・・第3弾です。

予め3期まで放送する事をを前提とした作品構成になっているので、リアルでこの作品を視聴されたいた方には、とても長い空白の1年だったと思います。

「自分達の本当に作りたい作品を描きたい・・・」
その信念を貫き通そうとする二人・・・振り返ってみると、足枷でがんじがらめになっていました。
中学生の頃に見上げた高みに、自分達を押し上げなければ夢は叶わない・・・そんな土壇場の状況から3期の物語が始まります。

亜城木夢叶は、これまでたくさんの産みの苦しみと向き合い・・・時には悔し涙で頬を濡らした時もありましたが、一つ一つを自分の糧としてきました。
夢を叶えるために全力で駆け抜けた10年・・・だったと思います。

10年間・・・彼らの夢はただの一度もブレなかったのは流石です。
一つの夢を10年間見続ける・・・リアルに考えたら物凄く高いハードルです。
しかも、彼らは途方もない夢を目標にして頑張ってたんですよね。
夢の大きさに押し潰されても決しておかしくなかったと思います。

これまでは人知れず静かに思いを育んできました。
夢を追い掛けて10年・・・費やした時間と注ぎ込んだ情熱の分だけ、周囲を気にしなければならない立場にまで成長していました。
成長するのは良いことだと思います。その分だけ人生の選択肢が増える訳ですから・・・
でも、その成長が時には足枷になることもあるんですよね^^;

悪気は全然ありませんでした・・・
尊敬していたから・・・大好きな人の事を知って嬉しかっただけなのに・・・

ひょんな出来事が発端となり、亜城木夢叶の夢が白日のもとに晒される事になってしまうのです。
彼らは決して悪いことをしている訳ではありません。
それなのに目の前を通り過ぎていくのは、たくさんのバッシングの嵐・・・
相手の事を考えると世間の荒波に抗わない方が・・・などという気持ちが沸き上がってくるのも分かります。

でも、ここからがこの作品の真骨頂・・・
言葉で表面上は何とでも繕う事は出来るけれど、自分の本心は繕う事なんてできません。
だから優先するのは自分の素直な気持ち・・・
身体が歩みを怖がっているのが分かります。
傷つきながら・・・ボロボロになっても歩みを止めないのは、お互いの道がその先で繋がっていると信じているから・・・
だからお互いに相手の状況をただ黙って見ているだけ・・・なんて事は決してありません。
最初は怖いだけでした・・・でも勇気を振り絞った一歩に差し出された手の温もりを感じて・・・過ぎ去ってみたら充足感に満ち溢れている・・・

何という絆の固さなのでしょう・・・
何という信頼の深さなのでしょう・・・

そして彼らは夢の実現に向けたお互いの立ち位置も決して揺らぎませんでした。
「一歩先で待っていてくれているから頑張る・・・」
次の瞬間、画面一杯に広がるのは言葉では言い尽くせない最高のパフォーマンス・・・

真摯に・・・愚直に我を貫き通した10年・・・
ホント紆余曲折の10年でしたが、その年月の重みをしっかり受け止めても余りある、とびきりのラストが用意されていました。

この真骨頂以降を・・・きっと10回以上は視聴したと思います。
何度も涙腺が崩壊しちゃいました(//∇//)

これまで、ごく一部の登場人物にしか触れてきませいでしたが、他にも魅力的なキャラがたくさん登場します。
特に下の二人は主人公と同じくらい大好きなキャラでした^^
高木(旧姓:見吉)香耶(CV:矢作紗友里さん):二人を陰日向で支えた功労者です。
蒼樹紅(CV:川澄綾子さん):序盤と終盤でキャラのイメージがガラッと変わりました。人当たりが徐々に良くなっていくんです・・・最後、平丸先生が羨ましくて仕方ありませんでした^^;

オープニングテーマは、nano.RIPEさんの「もしもの話」と、ヒャダインさんの「23時40分 feat. Base Ball Bear」
エンディングテーマは、スフィアさんの「Pride on Everyday」と、JAM Projectさんの「夢スケッチ」
3期に相応しい主題歌だったと思います。
一番のお気に入りは「夢スケッチ」です。本編からの入りが絶妙である事も、本編で涙で前が見えない状態で気持ちが昂ぶっていた事も評価に含まれていますけれど^^;

75話視聴してきてホント良かった・・・お気に入りの作品がまた一つ増えました^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28
ネタバレ

plm さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

漫画で漫画家という邪道(メタ的)なようで王道な友情・努力・勝利!

PCP完全犯罪党が始まった辺りから始まる第三期、丁度原作知らないとこなので補完するため観始めた。
ストーリーは凄くイイけど、台詞回しやら場面転換が淡々としてるのは原作通り。
これで演出も伴ってたら感動大作になっていたかも。とはいえこのサクサク感もバクマン故の持ち味か。
OPがエンディングにしか見えない。アニメの中でアニメ化してるのは笑った。

この作品、ジャンプで読んでいた頃は漫画を題材にした漫画とはまたメタっぽい変化球できたなぁ、
なんて思っていたけど、実際は友情・努力・勝利のジャンプ三本柱の王道まっしぐらな内容だった。
このノリはデスノコンビというより、むしろヒカ碁を彷彿とさせるような熱さを感じる。

この作品が生んだ"シリアスな笑い"という言葉は、とても印象的で心に残った。
平丸さんと吉田氏の回は良かったなー。
シリアスな笑い取りに来てるようで、しっかり伝えたい気持ちが詰まっており、プロだなぁと思う。

七峰君
{netabare} 以前、他作品の設定ツギハギみたいなので騒がれてたライトノベルがあったけど、
売れるならある種正しいのかなぁなんて。MAD作るのも才能だなぁとは思う。

"パクリ"と"影響を受けた"の境界線って難しいし、オリジナルがどの範囲内を示すのか分からない。
そんなわけで7峰君のやり方自体は否定されるものとも限らないと思うけど、問題はあるだろうなぁ。
一番は"意見を出してくれる人の信頼性"だ、情報流出や、それこそアウトなネタを知らず知らずに
アイデアとして取り入れてしまったり、という自体になったとき責任の所在が不明瞭で危なっかしい。

創作界隈を知る人ならなんとなく分かることだが、大勢で何かを創ることはとても難しい。
一見すると、大変な役割を複数で分けてやれば負担は減るし、楽できるじゃん、と思える。
でもそういう考え方をしている人たちでは何かを作り上げることはできないのだ。
重要な役を分担するほど、できもしない理想への期待が高まってしまう。
不特定多数で共同制作をするなら、あったらいいがなくても問題はないものに留めておかないと進まない。

七峰君のネットアイデア作法は、一見良い方法だけどそういった問題点が多かった、って所なんだろう。 {/netabare}

模倣犯の回も素晴らしかったなぁ。コナンばりの閃き、こういうのはアニメ効果も伴ってぐっと来た。

OPがエアーマンに

新妻君
{netabare} かっけえなあー。長期連載の人気漫画って惰性になりながらもなかなか終わらないよね。
面白いもの描ける作者はきりのいいとこで終えて次々と新しいもの生み出していけばいいのにと思う。
まさに新妻君のようなエンターテイナーに惹かれる。
それは大場つぐみ&小畑健の漫画観なのかもしれず、この挑戦的なスタイルは素晴らしいな。 {/netabare}

そういえば静河流いないのか……けっこう好きだったのに残念。

亜城木夢叶&ラストスパート
{netabare} 最終話のタイトル「夢と現実」は1話のタイトルと実は同じ。これは凄いね!
ちなみに連載前の仮題は「夢と現実と博打とYシャツとキミ」だったらしい。
ライバルとの切磋琢磨、脇目もふらずやり通すこと、そして夢を叶えること、
まさに友情・努力・勝利!ジャンプ三本柱の王道をこれだけ真っ直ぐにやったことが清々しく感動した。

漫画で読んでた時は淡々と読んでてそんなに感じることもなかったけど、ハラハラドキドキの連続、
こんな毎度熱い展開だったとは。アニメでバクマン。のストーリーの魅力を強く感じることができた。

ほんと1話1話でうまくまとまっていたし、演出も良くいい内容だったと思う。 {/netabare}

久々のお気に入りアニメになった。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

こたろう さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

バトルじゃない。スポーツでもない。でも熱血ジャンプ漫画

中学生のときに志を立ててから約10年。
青春の全てを漫画にかけてきた主人公達の熱血「漫画家」まんが。第3期、完結編です。
作中でジャンプ漫画の事を扱い、ときには揶揄しながら、本作自身がコテコテのジャンプ漫画の集大成。
努力、友情、勝利です。


原作を読む限り、4期があるだろうと思っていました。それぐらい原作ストックはあった筈です。
ところが実際はこの3期で完結。
このへんは大人の事情なのかもしれませんが、原作のエピソードや登場人物を多少削る事になっています。
ただ、削られた部分は原作でも微妙だった(そして長かった)ところ。
感動もしますが結構殺伐ともするので、あえてアニメに入れない選択もアリだったと思います。
これに関しては、破綻無くキレイに編成してあったと思います。

そこは良かったのですが、それでも2クールで収めるには少々尺不足でした。
ちゃんとドラマになっているし各話で盛り上がりどころもキチンと創ってあって、出来る限り最良の構成になっていたのは流石。
ですが、ちょっと贅沢を言わせてもらえば、もう少しじっくりやって欲しかったエピソードも多々あり、原作ファンとして少し不満が残ります。

それでも、見応えは充分。
1期から続いた、主人公達の努力と挫折と成長の物語、ライバル達との凌ぎを削るアツい勝負の物語、仲間や愛する人との友情と愛情の物語、それぞれに花道が用意してあり、1期からのシリーズを通して非常に良くできています。
一貫してブレないテーマである「夢を叶える」
そこに向かって突っ走りつづけた少年達を見守ってきた我々としては、もう終盤では涙ながらに見ていました。
本作のテーマを見事に表現してあるOPとEDが素晴らしい。
4曲ありますが、どれもバクマンの完結編を飾るのに相応しいものばかり。
EDの映像と歌詞だけで泣かされてしまいます^^;

アニメとしての質は今更言うまでもないNHKクォリティ。
再現度が高く、原作絵をキレイにイメージどうりに創られていて、文句の付けようがありません。
作中で漫画がアニメ化される話を扱いますが、それだけに下手なアニメは作れませんよね。
このジャンプ漫画をアニメ化した「バクマン。」というアニメで下手なものを見せたらいいツラの皮。自虐になってしまって笑えません。スタッフには微妙にプレッシャーだったんじゃないでしょうか^^;
余談になりますが、
そのアニメ化のエピソードで声優のオーディションをする話がありました。
役柄として「大御所」や「今、人気ナンバー1声優」という登場人物がでてくるのですが・・・ほんとに人気声優や大御所を起用してあります。1話しか出番ないのに。
さすがの拘りだなぁ、と、ちょっと感心しました。あのキャストなら文句なしです。


終わってしまった寂しさはありますが、きれいに完走した物語はやっぱり清々しい気分。
アツくて爽やか。
実に少年マンガらしい面白さを語り追求しながら、それを体現した秀作。
あにこれでは大手少年誌原作はあまり評価されない傾向にありますが、やはり日本一売れている雑誌の人気マンガ。
それを堅実にアニメ化した作品ですから、間口は広く定番的に面白いのは確かです。
是非とも万人にオススメしたい一作。もちろん1期からね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ページの先頭へ