漫画原作で芸能界なTVアニメ動画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の漫画原作で芸能界な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月30日の時点で一番の漫画原作で芸能界なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.0 1 漫画原作で芸能界なアニメランキング1位
【推しの子】(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (733)
2146人が棚に入れました
「この芸能界(せかい)において嘘は武器だ」 地方都市で働く産婦人科医・ゴロー。 ある日"推し"のアイドル「B小町」のアイが彼の前に現れた。 彼女はある禁断の秘密を抱えており…。 そんな二人の"最悪"の出会いから、運命が動き出していく―。

声優・キャラクター
アイ:高橋李依
アクア:大塚剛央
ルビー:伊駒ゆりえ
ゴロー:伊東健人
さりな:高柳知葉
アクア(幼少期):内山夕実
有馬かな:潘めぐみ
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

早熟にもほどがある

動画工房制作。

地方都市で働く産婦人科医の男の前に、
現れた患者は推しのアイドル、アイであった。
{netabare}医者として彼女を支えようと決意をするも、
彼女の出産を直前に、男は何者かに襲われる。{/netabare}
二人の出会いが予期せぬ運命へと動き始める。

序章はネタバレ厳禁なのでしょうが、
物語の導入部としては強烈な引きであり、
かなり奇抜な物語の設定ではあるが楽しい。
演出が効果的に機能しているのでしょう。

アイドルは夢を与える仕事である。
{netabare}そして夢の裏側、綺麗な嘘の悲劇的な代償、
前世の記憶を引き継ぐ双子の兄妹、
とある悲劇的な事件の真相を暴くため、
兄と妹はそれぞれの仕方で復讐を誓う。{/netabare}

一定以上の緊迫感が続けば嬉しい、
先の読めない展開に期待しています。

最終話視聴追記。
序盤の展開はサスペンス一辺倒ではなく、
{netabare}まずは芸能界で足場を作り、手掛かりを探す、
アクアは事件の裏に誰が関与しているのかと、
推測し、周りと良好な人間関係を構築していく。
期待していたサスペンスフルな展開とは、
少し方向性が違うも、まずまずは楽しめる。
復讐劇が成就するまで、まだ先がありそうだ。{/netabare}

女王蜂の楽曲がとても良く印象に残りました。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 56
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「それでも光はあるから」

赤坂アカ氏・原作の連載コミックは未読。

【物語 4.5点】
題材は芸能界の裏側。

初回から90分SPでインパクトを残す。
あとは数話完結エピソードで適度にヤマを作って勢いを持続させる。
最近のバズる1クールアニメの構成として理想的。

その中でアイドルの虚実。
演技力だけで決まらない役者のキャスティング。
リアリティショーを巡るネット、SNS上のエゴサ、炎上。

多くの人が芸能界に対して薄々感じている、こじれた部分を、
踏み込んで言語化して、よく映像化してくれたと共感を得ていく内容。

7話の{netabare} ネットリンチ{/netabare} はここまでエグッて来るのかと戦慄しましたし、
3話にて語られた、良い原作を良い映像作品にしたいという純心だけでは通らないドラマ事情。
それでも現場スタッフはより良い物を作ろうと奮闘してはいるという描写。
私も、今後アニメ化で好きな原作を台無しにされた時も、少しは優しい気持ちで受け止められそう?ですw


主人公少年・愛久愛海(アクアマリン)は{netabare} 母であり推しであるアイ{/netabare} をあんな目に遭わせた芸能界の連中への復讐に燃える闇サイド担当。
妹・瑠美衣(ルビー)は母も輝いたアイドルに憧れを抱く光サイド担当。

両サイドを行き来したり、交錯させたりすることで、
闇は深いけど、人を惹き付けてやまない夢の芸能界を演出。

またアクアの復讐闇堕ちルートを思い留まらせるルビーのアイドル光ルートという構図も、
葛藤の軸として確立されており、制作決定している2期以降も安定して期待できます。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・動画工房

きらびやかなステージのスポットライトにトップアイドルの瞳の煌き。
芸能界のキラキラを表現する極彩色のカラーが強烈。
裏に潜む嘘の存在を否応なしに意識させられる、“価値ある不快感”を提供。

反面、芸能界の本音やトラウマを描く時は、しっかりと色数を落とす。
地味にアクアが業界の裏情報を探るため鏑木と会談するモノクロに近い映像も印象的。
灰色の店内で裏話を交わす2人の男。そして、闇に浮かぶ{netabare} 4万円の寿司w{/netabare}

カラースクリプトも数多く担当した助監督の猫富 ちゃお氏。
要チェック人物としてマイリストに登録されました。


動画工房の主力・谷口 淳一郎氏ら“作画育成監督”を複数人擁する陣容も特徴的。
この作画育成監督、近年ではCloverWorksの岡 勇一氏も務めるポジション。(※)

過酷な労働環境などを背景にした、技術継承不足が呼ぶ、さらなる人材不足という地盤沈下の悪循環。
アニメ業界も、芸能界と同じく、色々と闇を抱えているようですが。

作中でルビーたちが{netabare} 新生B小町{/netabare} により芸能界に光をもたらすのかと予感させるのと同様に、
日本のアニメ業界も、社内育成体制の整備と内製回帰による基盤強化で、将来に光明を見出していこうという意志を感じます。


【キャラ 4.5点】
“10秒で泣ける天才子役”有馬かな。
子役の旬が過ぎて見向きもされなくなった高校時代にアクアらと再会。
CV.潘 めぐみさんの濁声で、骨身に染みた芸能界の現実を語る解説役としても重宝する。
{netabare} 新生B小町のセンター{/netabare} も決まってましたね♪

また、必要なのは有馬かなという元・子役の名前だけ、良い演技より波風を立てないことを求められる現場で放った、
ドラマ業界騒然の会心の演技。
{netabare} 「それでも光はあるから」{/netabare}
矛盾だらけの芸能界をも照らすメタファーとして私の心にも深く刺さりました。

今後も有馬かなは{netabare} アクアを巡る黒川あかねとの三角関係?{/netabare}
など恋愛面でも活躍が期待できそうです。


人気“高校生ユーチューバー”MEMちょ。{netabare} 新生B小町メンバー。{/netabare}
メディア横断的にバズる導線を引くネット工作能力が貴重。
衝撃の{netabare} 実年齢25歳、7歳サバ読みの{/netabare} カミングアウト。
芸能界の過剰な早熟性欲求へ一石を投じる意味でも有用なキャラです。


【声優 4.0点】
主人公アクア役の大塚 剛央さんは近年ブレイクし始めている若手声優。
ルビー役の伊駒 ゆりえさんに至ってはメインキャストは初の新人。
大塚さんは闇堕ちを危惧させる怪演などで片鱗を見せていますが、
伊駒さんは演じるキャラ同様、芸能界の闇に放り込むのが憚られるピュアさを感じます。

1期目は正直、有馬かな等、強烈なキャラ勢に埋まってる感もあったメインお二人。
シリーズを重ねる中でどう染まるか、化けるのか。
伸び代にかけた意図を感じる新人、若手起用だと思います。


カリスマアイドル・アイ役の高橋 李依さんが、初回の衝撃の掴みを支える。
天才若手女優・黒川 あかね役の石見 舞菜香さんが、8話の起死回生の演技を押さえる。
要所を締める声優の役者魂も光りました。

発声方法が謎なのが“覆面筋トレ系ユーチューバー”で苺プロの稼ぎ頭・ぴえヨン役の村田 太志さんのアヒル声w


【音楽 4.0点】
伝説のグループ・B小町の楽曲群は、やや昔のアイドルリバイバル感を醸した構成。
自己紹介&ヲタ芸煽り曲「サインはB」の作詞・作曲が大石 昌良さんというのがツボにハマります。
『~GRIDMAN』の主題歌同様、大石さんは懐古な心をくすぐるのがお上手です。


OP主題歌はYOASOBI「アイドル」
Ayase氏が原作漫画が好き過ぎて、インスパイアされた楽曲を複数作曲していた所、
タイアップの話が舞い込んで、その中の一曲が世に出た形。
歌詞世界は原作者が書き下ろした短編小説「45510」を元に展開。

「45510」は現在ヤングジャンプHPで期間限定公開されていますが、
私はアイのメガジャケ目当てでポチった「アイドル」CD版の付録で読みました。

2番を聴いて感じていた、1期では描写されなかった{netabare} アイのグループ内人間関係{/netabare} が、
真相に深く関わっているのだと再確認しました。

かわいいを表現しようと挑発的に語尾を上げるikuraさんのボーカル。
キャッチーな音をクドいくらい重ねるアレンジ。
良い意味で耳に障る構成で、アイドルと嘘というテーマを体現した力作。
AMVもYouTube2億回再生も納得の出来栄えです。


ED主題歌は女王蜂「メフィスト」
こちらはアヴちゃんが長年構想していた、人の願いを叶えるためにどこまでやっていくか?
という楽曲テーマが、作品と出会うことで結実し、日の目を見た形。
「メフィスト」はゲーテ『ファウスト』で登場する悪魔。
本曲では願いの悪魔の意が込められたとのこと。

毎回引きを強くするイントロが優秀なEDでもあります。
引きでは、時に囁くようなモノローグだったり、息を飲むカットだったりしますが、
音響が小さな音量のセリフ素材をイントロに負けないよう調整し、印象的な幕引きを演出したとのこと。
楽曲のパワーだけでなく、細かい音響の仕事も作品を支えていました。

尚、EDにも実写MVがありますが、こちらは視聴するのに相当な覚悟が要ります。


【参考文献】※CloverWorks公式ホームページ「STAFF INTERVIEW 岡勇一 クリエイティブ事業部 演出・作画ルーム 作画育成監督 培ってきた技術をすべて後輩に継承していきたい」




【第1話(90分拡大版)先行上映感想】嘘つきはアイドルの始まり

長いので折りたたみ。
{netabare}
アイドルは嘘で人々に夢を与える偶像。
嘘こそアイドルの本質。
こんな捻くれた考えを持った私。

本作の「この芸能界において嘘は武器だ」とのキャッチコピー。
主人公のアイドル・星野アイの“しいたけ目”を越えた“キラ星目”。
嘘臭すぎてかえって惹き付けられる極彩色の強烈なビジュアル。
これはさぞ濃密な芸能界の嘘を暴き出してくれるに違いないと、注目していた期待作。

加えて展開が衝撃的との評判は耳にしていたので、
まずは是非とも映画館で気持ち良く驚いてみようと、
今回の鑑賞まで情報シャットアウトして挑みました。

結果、本当に驚きましたし、取り扱う嘘は胃もたれして吐き気を催すくらい濃厚でした。
基本設定に{netabare} 推しの子供として転生した双子{/netabare} というトンデモがありますが、白けることはなく。
むしろ芸能界を徹底的に相対化できるポジションに視点を置く。
口の固い大人が油断して本音をこぼしてしまうキャラクターを活かす。
芸能界の嘘と現実にまつわるテーマの深掘りも怖いほど快調で引きずりこまれます。

例えば、ネット上で、あの娘の笑顔は作り物っぽくて嫌いとのアイドルアンチを見かけます。
あれも本作にかかれば、作り物も何も、芸能界の笑顔は全て人工物。
結局、人々は各々が、どの嘘が綺麗でしっくりくるか否かで、あれは本物じゃないだの叩いているに過ぎない。

さらには夢を壊されたと荒れるアイドル恋愛問題。
俳優の実力より事務所のパワーバランスによって決まる出番の尺の長さ。
真偽そっちのけで他人の不幸すらコンテンツとして消費する下衆な大衆。
嘘に踊らされる世間の風刺は多岐に渡り、シナリオ展開との合せ技で打ちのめされます。

初回90分で、まだ物語のプロローグに当たる第一章にしてこの密度。
序盤力は近年でも屈指だと感心しました。


アニメーション制作は動画工房。
手描き重視のアイドルライブシーン等で、世間が待望する綺麗な嘘を好表現。
目力の強弱が激しいキャラ素材を活用した心情描写も気合が入っていました。

主人公・星野 アイ役の高橋 李依さん。
作中アイドルソングも歌い、ミリ単位で供給する笑顔を微調整する狂気をフォローし、
嘘が本当になる未来や愛を求めて嘘を重ねる業も表現する。
持てる引き出しを全て開け放ったような見事な演技でした。

今回のラストではOP主題歌のYOASOBI「アイドル」も公開。
楽曲のために原作者が書き下ろしたという小説を元ネタに、
アイドルグループの本音を、韻を踏んでえぐってくる攻めてるアニソンでした。
OPの先攻を受け、後攻の女王蜂がED「メフィスト」でどう応えるのか。今から戦々恐々ですw


嘘を追求した先にあるのは真実か?代償か?
人は愛を取り戻せるのか?

初回から刺し違える覚悟で挑みたい。
2023年・春アニメ、台風の目です。{/netabare}

投稿 : 2024/11/30
♥ : 49
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

秘密と嘘と本当のこと

アニメーション制作:動画工房、
監督:平牧大輔、助監督:猫富ちゃお、
シリーズ構成・脚本:田中 仁、
キャラクターデザイン:平山寛菜、
総作画監督:平山寛菜、吉川真帆、渥美智也、松元美季、
音楽:伊賀拓郎、原作:赤坂アカ×横槍メンゴ
(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)

テレビアニメを放映時期に観るようになってから
最も豊作だったと感じた2023年春クール。
個人的には3本の指に入るのがこの作品。
放映前から原作組の期待値が高く、
初回は90分という異例の枠組みで、大きな話題を呼んだ。
そして、期待に違わず、最終回まで走り切った印象だった。

全体を考えてみると、1話を90分にした理由も納得。
いちばん視聴者に分かりやすい
シリーズ構成を吟味して、制作したのが見える。
ほかの作品のように話題作りのために
第1話を60分枠にするのとは違い、考え抜かれている。
というのも、1話とほかの回では、作品の方向性が大きく変化するからだ。
第1話は、アイを中心にしたミステリー仕立てとなっているが、
その後は、ルビーとアクアにスポットを当てつつ、
芸能界の裏事情をよりリアルに描くことがメインになっている。
もちろん、作品全体の構成はミステリーだろうが、
それ以外の部分でも十分に楽しめるように
仕上げているのは好感だった。

第1話は1本のアニメとしての完成度は高いが、
ある意味、普通の作り。
また、最近の私の視聴スタイルでは、犯人が誰かという部分に、
ほとんど興味が湧かないので、いわば第1話はひとつのお話として
完全に完結してしまっていたのだった。
ところが、2話以降のアクアとルビーが未来を切り拓いていく展開は、
芸能界という未知の世界に挑むそれぞれの想いが
しっかり感じ取られる話になっていて、とても面白かった。
全体を簡単にまとめてみると以下のように分けられる。

{netabare}1話:星野アイと推しの子
2話:ルビーのアイドルデビューへの一歩
3話~4話:アクアの漫画原作ドラマ出演
5話~8話:アクアの恋愛リアリティショー
9話~12話:B小町デビュー{/netabare}

どの話数を観ても、とても上手くまとめられていて、
何度も楽しめるほどよくできている。
そのひとつの要因は、有馬かなの存在だ。
1話から12話を俯瞰してみると、
いずれも彼女がとても重要な役割を果たし、
アクアに対する恋模様も含め、
絶妙な立ち位置をキープしていることが
面白さにつながっている。

序盤の顔芸や、押しに弱いチョロさ、
ツッコミ&解説役、仕事へのこだわり、恋する乙女心などなど
とても魅力的に描かれていて、内面の描写については、
アクアやルビーのふたり以上に繊細に表現されている。
それが、この作品の幅を大きく広げている要因のひとつ。
また、黒川あかねやMEMちょもキャラ像が
しっかりしており、今後も動向が楽しみだ。

全話を通した中でも特に好きだったのは、
漫画原作ドラマ編だった。
原作漫画のドラマ化は、現実でもほとんど成功例がないと
思えるほど難しい。

そもそも表現の都合上、漫画をドラマに置き換えるのは、
ハードルが高い上に、役者やスタッフの質に
大きく左右されてしまう。
漫画『今日は甘口で』における原作者の先生の失望と感動、
それに賭ける有馬かなの想い、アクアの自分の才能の限界に
気づいているからこそできる、見せ方のこだわりが、
上手く絡み合っていた。
絵の見せかたにも工夫が凝らされ、とても面白い話になっていた。
個人的にはアクアの演技論にかかわる部分は、
今後も膨らませて欲しい。

そして1期全体を通して素晴らしかったのは、
やはり1クールの構成が秀逸だったからだと感じる。
テーマは「秘密と嘘と本当のこと」とでも言うべきか。
私はこれまでアイドルのファンになったことがないし、
推しもいたことがないので、アイドルについての思いは
実感としては分からない。

想像するに、それはプロレスにおける
「ギミック」のようなものではないかと感じる。
私はプロレスにもそれほど詳しくないのだが、
友人のプロレスファンがプロレスを語るときに
やたらと「ギミック」という言葉を使っていたのを
今回のアニメを観ていて思い出した。
そいつは、懇々とプロレスの楽しみ方を語るときに
「ギミック」の理解について熱く説明してくれた。

昔のプロレスファンは、リング上のことを本当のことだと
思い込んでいた人がほとんどだった。
特にアントニオ猪木の時代に
プロレスをリアルで見ていた人は、そういう人も多かった。
ハルク・ホーガンのアックス・ボンバーで、
猪木が舌を出して失神したのを
全て本当のことだとほとんどの人が思っていたが、
それは後に、ギミックだったことが明らかになっている。
最近のプロレスファンであれば、
そういう出来事をリアルだと思っている人はまずいない。
つまり、リング上で演技をしていることを
全員が折り込み済みで楽しんでいるわけだ。
ベビーフェイスやヒールなど、
リング上で演じられるキャラクターがプロレスにはある。
「アングル」と呼ばれる、シナリオライターが書く筋書きがあって、
それに沿ってプロレスラーは演技をするのだ。
とは言え、そのなかにプロレスラーの「リアル」が
影響してくることがあり、
それを「ナチュラルアングル」と呼び、
観客は筋書きのなかのどこに「リアル」があるのかを
感じながら楽しむこともできるのである。

これは、アイドルと観客に対する関係性と
どこか似ている部分があるのではないだろうか。
1話でアイは、観客に嘘をつきながら笑顔を見せていたが、
あるときにルビーとアクアが観客席で
オタ芸を踊っているのを見て、
本心から「愛おしい」と思い、笑顔を見せる。
それが観客には、とても魅力的に映ったのだった。
それ以降、アイは本格的にブレイクすることになる。

そして、最終話。
{netabare}有馬かなは、自分とB小町をどこか俯瞰して演じていた。
ルビーとMEMちょを見て、彼女たちの魅力を
眩しく、羨ましく感じながら、自分には行き着けない場所だと
思い込んでいた。
そんなとき、観客席でアクアがオタ芸を踊っているのを目にする。
有馬かなは、アクアの滑稽さに吹き出しそうになりながら、
自分のアイドルに対する立ち位置は、
アクアに好きになってもらうために演じるのだと決意する。
その瞬間から、アイドル・有馬かなの本当の魅力を
観客に伝えることができるようになるのだった。{/netabare}
つまり、1話と最終話が完全につながり、
11話分でテーマがしっかり象られている。

アイドルをテーマにしたこの作品は、
少年少女がアイドル(俳優)という仕事に向き合うことの
核のようなものを伝えていると思う。
ミステリーや芸能界の裏事情をリアルに見せながら、
人間としての本質を描こうとしているのが好感だった。
{netabare}推しの子に転生するという、あり得ない展開のなかで、{/netabare}
それぞれの「リアル」を突き詰めようとしている。
「秘密と嘘」にどこで「本当」が絡み合ってくるのか。
2期ではどんな本質に迫ってくれるのかが楽しみだ。
(2023年10月29日初投稿)

投稿 : 2024/11/30
♥ : 46

75.0 2 漫画原作で芸能界なアニメランキング2位
【推しの子】第2期(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (251)
844人が棚に入れました
「この芸能界(せかい)において嘘は武器だ」 地方都市で働く産婦人科医・ゴロー。 ある日"推し"のアイドル「B小町」のアイが彼の前に現れた。 彼女はある禁断の秘密を抱えており…。 そんな二人の"最悪"の出会いから、運命が動き出していく―。
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

2.5次元舞台

原作未読 全13話

亡くなったアイドルの子供たち(双子)が、亡くなった真相を求めて芸能界に飛び込んでいくお話です。

今回は双子の一人であるアクアが出演する2.5次元の舞台公演がメインとなっています。

まるで舞台を観ているような演出は見事でしたね。

また、黒川あかねと有馬かなとの確執というかライバル対決も見どころですね。

また、それぞれの役者の心情を舞台の中や稽古でも色々と見せてくれるので、思い入れが強くなっていきます。
{netabare}
特にメルトくんは感情移入できましたね。気持ちが凄く伝わってきました。

また、アビ子と頼子の師弟での本音で言い合うシーンも凄く伝わりましたね。
{/netabare}
そして舞台公演が終わり、この物語の本流が描かれていくわけですが、短い話数でかなりの情報量でしたね。
{netabare}
黒幕ついに登場(姫川・アクアとルビーの父親?)、カラス一緒に出てきた女の子は?、ルビー瞳にも黒い星が、最後のシーンはどんな流れで亡くなった?のか。
{/netabare}
色々と伏線が沢山ありましたね。

第3期の制作が決定しました。楽しみですね。

OPはGEMNさん、EDは羊文学さんが歌っています。

最後に、MEMちょだけ蚊帳の外みたいになっていて、ちょっと残念でした。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 17

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

やっぱ「赤坂アカ先生」話創るの上手いなあ~

【レビューNo.154】(初回登録:2024/11/22)
コミック原作で2024年作品。全13話。
1期のレビュー書いたので、2期も書いておこうかなっと。

(ストーリー)
1期の終わりにアナウンスされていた「2.5次元舞台編」から。
人気漫画「東京ブレイド」の舞台(2.5次元舞台)に出演することになった、
アクアやかなやあかね。
「劇団ララライ」のメンバーと共に稽古が始まるが、稽古の見学に訪れた
原作者・鮫島アビ子が「脚本に納得できない」と脚本家・GOAの降板を要求。
更に自ら脚本を描くと言い出し、それが通らなければ許諾を取り下げるという
事態に発展して・・・


(評 価)
ネットで「『2.5次元舞台編』はあまり面白くない」という前評判も目にした
のですが、たしかに立ち上がりの鈍さに少し不安を覚えたものの、終わって
みれば2期もよかったのでは。
全体を通じて「やっぱ『赤坂アカ先生』話創るの上手いなあ~」というのを
改めて感じましたね。


・2.5次元舞台編(本番前)
 メインは鮫島アビ子の「原作者vs脚本家の対立構図」問題ですね。
 現実でも例の事件がありましたが、(原作で)それに先んじて本テーマを
 取り上げている辺り、やはり先見の明がありますね。
 原作者・赤坂先生らもまさに当事者でもあるわけで、そういった面からも
 ネタとしては身近な問題だったのかも。

 アビ子は直情型で暴走気味になりますが、誰かを悪者にするのではなく
 ・脚本家やプロデューサー側もきちんと描写して、この問題を客観的に提示
 ・この険悪な空気を一転して、アビ子の師匠吉祥寺頼子との掛け合いでコメ
  ディに着地させたのは本当に見事
 その後の「GOA×アビ子」のオンライン会議までの流れもスムーズで、この
 2人共同作業をアップテンポでみせ、難しい題材を綺麗に描ききったなっと。
 この手腕は評価できるのではないかと思います。

 
・2.5次元舞台編(本番)
 個人的には「普通の舞台ではなく何故『2.5次元舞台』だったのか」という
 疑問があったのですが、その答えは1期のレビューで書いた
 「最初からメディアミックス化を意識していたかのような計算された構成」
 にあったのかなっと。
 映像化された場合をイメージして、最も映えるのは・・・ここまで見越して
 の「2.5次元舞台」だったように感じました。
 アニメとの親和性が抜群でしたね。

 また本作では「人間」や「役者」としてアクアやかなというキャラの掘り下
 げが描かれましたが、ここでもあかねを上手く使っていましたね。
 ・かなの掘り下げにあかねの過去回想を加え、あかねという視点からもかな
  を描いていく
 ・アクアの掘り下げにあかねのプロファイリングを加え、あかねという視点
  からもアクアを描いていく
 こういうキャラのみせ方が赤坂先生はホント上手いですよね。
 1期のレビューでも書きましたが「使えるキャラはとことん使い倒す」というw


・B小町/アクアの復讐劇
 「2.5次元舞台編」で大分尺を使いましたが、B小町の活動も忘れていません!
 バズりを意識した新曲をしっかり準備していましたね(笑)

 しかし驚いたのはアクアの復讐劇でしたね。
 率直なところ
 「どうせ(申し訳程度に)手がかりを辿るも空振りで終わるんやろ」
 と高を括っていたのですが・・・
 DNA検査から始まり、上述B小町の新曲PVロケエピソードに絡めて、まさか
 の衝撃の展開が待ち受けていようとは!!
 しかもルビーまで復讐劇に巻き込んできましたよ。

 でも話が進んだものの、何故だろう・・・思った以上に面白みが感じられな
 かったんですよね。
 なんというか、サスペンス要素って個人的にはアクアが芸能界に関わるフッ
 ク的なもので、アクアやかな達の面白い掛け合いが見られれば、復讐劇なん
 てどうでもいいやみたいな?!
 この辺りは話が進むとまた評価が変わるかもなので、保留ですかね。


2期も安定の面白さで、赤坂アカ先生の巧みさが随所に垣間見れたかなっと。
ただ「お気に入り登録」するには何かが足りないという感じなんですね。
少し間延び感を覚えてしまったというか・・・
とはいえ3期の制作も決まり、原作も最終回を迎えたようですね。
でも(ネタバレしたくないので内容は確認していませんが)かなり評判悪いん
ですよねえ。
赤坂アカ先生、話を展開していくのは上手いですが、畳み方に難があるんでし
ょうか。
まあその辺は3期以降で確認ということでw

投稿 : 2024/11/30
♥ : 15
ネタバレ

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

なんてすごい国なんだ。

原作未読、1期視聴済みです。

タイトルは、ジャパンすげえってことなんですが、
いろいろと意味があります。

まず、推しの子という作品の完成度が高いです。
1期も十分すぎるほどの完成度でしたが、
2期は、1期を超えてきたと思っています。
原作の展開や盛り上げ方に加えて、
演出や作画もグレードアップしてます。
個人的には、エンディングのルビィのダンスが
美しいと感じました。
動画工房、推しの子にめちゃくちゃ力入れてるのが伝わります。

次に、{netabare}神話要素 {/netabare}が出てきたことです。
原作未読なんで、その方向は想像してなかったのですが、
これが今後どのように物語に影響するのか、
とても興味深かったりします。
これ系で印象に残っている作品は{netabare}AIR {/netabare}かなあ。
日本人だからこそ揺さぶられる要素かもしれません。

最後に、3期が決まりましたが、
葬送のフリーレンの2期も決まったりして、
大作が交互に観れる国ジャパン、すごすぎる。
感情が追い付かなくなりそうなので、
とにかく、同クールで放送するのだけはやめてくれw

というわけで、大変楽しませていただきました。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 15

67.0 3 漫画原作で芸能界なアニメランキング3位
抱かれたい男1位に脅されています。(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (119)
473人が棚に入れました
5年連続で”抱かれたい男1位”だったベテラン俳優・西條高人と、
その座を奪った新人俳優・東谷准太。
芸能界を舞台に繰り広げられる”抱かれたい男”
ツートップ同士の禁断のスキャンダルを
センセーショナルに描く本作は、
遂にシリーズ累計発行部数215万部を突破。

そんないま最も人気を集める
ボーイズ・ラブコミックが、ファン待望のTVアニメ化。

2018年、最大のスキャンダルが
幕をあける――!

声優・キャラクター
小野友樹、高橋広樹、佐藤拓也、内田雄馬、鳥海浩輔、羽多野渉

ecot さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

タイトルに詐りあり

原作未読。BLと知ってて視聴。タイトルから、はじめは仕方なく一緒にいたのに、気づいたら好きになってたとかかと思ったら、はじめっからヤってんじゃん。それに脅されてないよね?!思ったよりガチのBLでした。でも私は雑食なので、流されるまま見続けました。芸能界覗き見的面白さはあったかな。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 5

pikotan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

BLだけど完走しちゃった

BLは苦手なんですが、この作品は男の私でも楽しめました。
物語がしっかりしている事とキャラクターの性格設定が良かったのだと思います。
普段はクールな西條高人が、東谷准太の前では怯える子猫のようで笑えました。
それだけCVを務めた高橋広樹さんの演技が素晴らしかったということでしょう。
またキラキラ天使の東谷くんが、意外と腹黒なのも良かったです。
男性キャラメインの芸能界物はアイドル歌手物が多く飽き気味だったので、俳優という設定も私にはプラス作用でした。
BLは無理という人も、この作品なら大丈夫な気がします。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 4

木村天祐 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

糞だと思ってたゴメンナサイ。かなり良い作品です。

同性恋愛もので、今までで最高作品でした。びっくりしました感動モノです。

正直始まったときはタイトルだけで「糞ガチホモものかよ」とうんざりしましたが、全部見て全く評価変わりましたね。本当びっくりしました。「ひぇ~」って感じです。

ガチ恋愛モノと言ったらいいのか、キャラの恋愛する本気感を感じました。演者の声優さんたちの演技も素晴らしかったです。NTR疑惑発覚したときの西條高人役の高橋広樹さんの演技半端なかったですわ。
恋を自覚する描写、障害が発生したときの心理描写もちゃんと描いていました。
セックスの快楽も否定しておらず、かえってそれが良かったかもしれません。恋って”落ちる”モノなんですな・・・。

この作品、色眼鏡なしで全話見てほしいオススメ作品ですね。
是非見て下さい。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 3

62.7 4 漫画原作で芸能界なアニメランキング4位
LOVE STAGE!!(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (301)
1487人が棚に入れました
父は歌手、母は女優、兄は超人気バンド「クラッシャーズ」のボーカル。
そんな超有名芸能一家に生まれた唯一人の凡人・瀬名泉水(せな いずみ)は、超オタクな大学生。
「魔法少女ララルル」を愛し、漫画家を目指して奮闘する泉水は、ある日どうしても断れ­ずTVCMに出演することに。しかも正体を隠した女装で......!
そのCM撮影の現場で、いまや超人気若手俳優・一条龍馬(いちじょう りょうま)と10年ぶりに再会した泉水だけれど...!?

声優・キャラクター
代永翼、江口拓也、DAIGO、平川大輔、置鮎龍太郎、大原さやか、木村良平、山本和臣、坂井恭子、森久保祥太郎、間島淳司

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

愛のかたち( ´艸`)

芸能一家の中で育つ大学生お坊ちゃまと
人気俳優の恋愛を描くBL作品。 全10話。 
原作は『CIEL』にて連載中の漫画。


ボーイズラブ…な、なんと恐ろしい響き( - ω - ; )
なーんて思いながら視聴すべきか迷っていたのですが
キャッチさせて頂いてる方々のレビューを拝見すると
そんなに悪くない評価が多いではありませんか…
そんじゃー!って事で視聴。

男子目線の結論だけ言うと
『コメディとして視聴すれば楽しめる』
キャラもしっかり立っていて、この一言に尽きると思います。

『ラブ』に関しては視聴に耐えうる節度ある描写が多く
『ま、まさか…』という事前の懸念は取り越し苦労でしたw

そして、この作品の影の目玉とも言うべき“声優・DAIGO”
序盤は棒ぶりを遺憾なく揮していますが、回を重ねる毎に
気にならなくなり…慣れとは恐ろしいものですw


上述しましたが、コメディとして楽しめるので
BL初心者には入りやすい作品になっていると思います。
もちろん無理に入らなくてもいいですけどね( ;´∀`)
まぁ、興味のある初心者にはオススメですw

他人様に迷惑さえかけなければ
いろいろな愛のかたちがあっても良いですよね♪

個人的にはあんなに可愛いなら女装子や男の娘も……
いやいやいやいや、ないないないない……




《キャスト》
瀬名 泉水(CV.代永翼)
一条 龍馬(CV.江口拓也)
相楽 玲(CV.平川大輔)
瀬名 聖湖(CV.DAIGO)
瀬名 聖夜(CV.置鮎龍太郎)
瀬名 渚(CV.大原さやか)
黒井 高広(CV.木村良平)
ララルル(CV.積田かよ子)


《主題歌》
OP
『LΦVEST』/SCREEN mode
ED
『CLICK YOUR HEART!!』/山本和臣

投稿 : 2024/11/30
♥ : 48

ローズ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

初心者向けBL作品

タレントのDAIGOの姉である影木栄貴が原作。
有名芸能一家を家族に持つ瀬名泉水(せな いずみ)は漫画家志望。
ある時、子供の頃と同じように女装して、人気俳優である一条龍馬(いちじょう りょうま)とのCMの仕事が決まったところから物語は始まるのであった。

本作品のジャンルはBLとなります。
しかし自分はコメディとして視聴しました。
BLというだけでハードルは高いのですが、自分と同じようにコメディとして受け止めれば視聴できるでしょう。

確かに泉水の外見は女性のように描かれています。
でも、それに反応して恋心を持つ一条のほうに問題があるような……
確かに性別を超える愛もあります。
泉水の外見を女性らしく表現する事によって、男らしい一条とのカップリングを成立させたかったのでしょうね。

色々な障害がありますが愛さえあれば関係ないという理論。
たとえ男同士だったとしても……原作者の女性の妄想力は凄いです^^;

BLよりも問題点となりそうな事は、あまりにもご都合主義で話が進んでいくところと声優にタレントを起用しているところ。
ストーリーとしての起承転結はできているのですが、何でやねんと漫才のツッコミを入れたくなる箇所が多々あります。
確かに話がトントン拍子に進んでいくのは見やすいのです。
しかし、先の展開を予測できてしまうデメリットがあります。
それに声優さんにタレントを起用しているのは完全なるコネですよね^^;
本職の声優さんにしわ寄せが来るので、コネではなく実力でキャラの声優の地位を獲得してもらいたいです。

エロ表現の少ないBL作品なので、BL初心者の人でも完走できると思います。
邪道かもしれませんが、自分みたいにコメディと解釈して見るのもいいかもしれません。
見やすい作品ですが、特に無理やり視聴する必然性はありません。
時間が余って何も見る作品が無いという時に視聴してもいいかなぐらいに思っておけば大丈夫な作品でした。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 33

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

初、BL鑑賞作品w

原作未読 全10話

芸能一家に生まれ育ったオタクな主人公 瀬名泉水(せな いずみ)と人気俳優の一条龍馬(いちじょう りょうま)との恋愛を描くラブコメ作品です。

私は百合すぎる作品は苦手なので、こちらの方はどうかなぁ〜と半分興味本位で観てみました。

前半〜中盤は特にそれほどなく、泉水のオタクぶりや勘違いをする展開を笑って観ていたのですが、後半いよいよ恋愛の部分がクローズアップされてきて、最後に私は撃沈してしまいましたw

やっぱり私は男女の恋愛が好きで、百合すぎたりBLすぎたりするのは苦手なようです。

BL作品が好きな方にはいいかもしれません。

OP、EDともに爽やかな曲ですね^^

最後に、原作者の一人がDAIGOさんのお姉さんということもあって声で出演されていましたが、どう聞いてもDAIGOなのでお話にちょっと入り込めませんでしたね。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 31

71.5 5 漫画原作で芸能界なアニメランキング5位
おちこぼれフルーツタルト(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (280)
887人が棚に入れました
アイドルを志して上京してきた高校一年生・桜衣乃は、ネズミ荘の住民の売れない(元)子役のロコや、ミュージシャンのはゆ、モデルのニナとともに、新人アイドルユニット「フルーツタルト」を結成! 取り壊しの危機に瀕するネズミ荘を救うため、芸能界のおちこぼれたちがアイドル活動に七転び八起き⁉

声優・キャラクター
新田ひより、久保田梨沙、白石晴香、近藤玲奈、守屋亨香、日笠陽子、佐倉薫、篠原侑、田中貴子

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

密着、おちこぼれ系アイドル!

[総評]
「アイドルグループ存続の危機」というストーリー自体はわりとありがちなお話ではありましたが、他の作品のキャラクターとはいささか異なる趣きの人物ばかりで本作のカラーを容作っていましたね。

原作の絵柄はやや癖のある感じだと判断されたのかキャラクターデザインは変更されたのですが、ストーリー自体はエピソードのカットはありつつもわりと原作漫画の雰囲気は出ていたと思います。

作内使用楽曲については、原作で歌詞が決定してしまっている部分もありなかなかに難題だったという気もしますが、結果としてわりとレベルの高い物が仕上がっていたと思います。OP/ED主題歌の出来もとても良かったですよね。

作詞に関しては、最近よく見かける「安藤紗々」という名前を記憶しておこうと思いました。

余談: 作中の深夜テレビ番組「おちこぼれフルーツタルト」について、ハロプロ黎明期の深夜番組「アイドルをさがせ!」を連想してしまいました。

いや、放送枠の大きさから考えると「あんみつ学園」の方が「アイさが」に近いのかな…?

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー] ==
「まんがタイムきららキャラット」に連載されている漫画原作のアニメ化作品です。作者は『ハナヤマタ』の浜弓場双(はまゆみば そう)先生です。私は原作は連載を読んでますが単行本は持っていません。

第1話を観終わった時点で、このレビューを書いています。

弱小芸能プロであるラットプロダクションの女性タレントが暮らす通称「ネズミ荘」とそこに暮らす売れない少女タレントたち。

そこに新たに入居が決まり、田舎からアイドルを夢見て上京してきた桜衣乃(さくら いの)ですが、ついて早々にお荷物タレントたちが暮らすネズミ荘の廃寮の危機をマネージャーの梶野から言い渡され、先に住んでいた関野ロコ(女優)、貫井はゆ(ミュージシャン)、前原仁菜(モデル)と一緒に四人でアイドルグループ「フルーツタルト」を結成して活動することになります。

梶野はフルーツタルトに密着するミニ番組枠をもぎ取ったところで、フルーツタルトの行く末やいかに…?



ストーリー的にはフルーツタルトのメンバーを中心に、他のアイドル達も含めた日常やステージを見せていく感じですね。

制作スタジオは動画工房ではなくfeel.です。OPに「きららジャンプ」を取り入れるほか、少なくとも第1話を観た限りでは、きらら作品のアニメ化作品としては良くも悪くも冒険をしない作りになっていたと思います。

作画に関しては、この作品に求められるクオリティはきちんとクリアしていたように思われます。キャラクターデザインも可愛いですし、この水準を維持できれば「注文通りに観たいものを観せてくれる良作」になると思います。
== [第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

投稿 : 2024/11/30
♥ : 33

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

女子としても落ちこぼれ?

パッとしないアイドルユニットの地道な下積み活動とファンの人に見せてはいけないお下品な私生活を描いたアニメ

キャラデザ可愛いし作画は安定しているけど服装の作画はかなり気になった
脱いだ衣装や下着が公衆トイレの床に接しているように見えるシーンがあるけど、公衆女子トイレってすごく汚いからいくらお下品な子でも気にしない女子はいないと思う、便座に触れたくないからわざわざシート貼る人もいるくらいですし
そういう女子としてちょっとこれは・・・ってシーンが目立つのは残念かな?

アイドル下積み活動が多く、華々しさはないけどライブシーンはちゃんとしています、変態なこと以外は可愛くてみんな仲良しで雰囲気がいいので、崖っぷちな状況にも関わらず悲壮感がなく、賑やかで明るいのが良かったです

人気グループのあんみつが安っぽい衣装で、人気ないフルーツタルトの衣装のほうが凝っているのはどういうことなのでしょう?主人公補正?
クリームあんみつにフルーツタルトって、姉妹グループ?って思ったら本当に姉妹グループでした

日常シーンはちょっとお下品なネタが多すぎるけど、アイドルアニメはどうしても同じような話になりがちなので、下積み中心にしているし今までのアイドルアニメと差別化しようとしているのはいい試みだと思いました

投稿 : 2024/11/30
♥ : 33

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

私、ブロッコリー大好きなんです(笑)

原作未読。最終話まで視聴。

この作品も安定安心のきらら系でした。
きららお得意の日常系。

アイドルを目指して上京してきた主人公がやってきたのは、売れない芸能人が集まる通称「ネズミ荘」。
ところが、主人公がやってくるのと同時期に、「ネズミ荘」の取り壊しが決まってしまう。
そこで彼女たちは、マネージャーの発案でアイドルユニット「フルーツタルト」を結成して借金返済を目指す。

とまあ、悲壮感満載のはじまりですが、そこはきらら系。
上手くほのぼのとした感じに仕上がっています。

マネージャー役の日笠陽子さん起用が贅沢な感じで良かったです。

同じきらら枠の「ごちうさ3期」と放送時期が重なっちゃったのが気の毒でしたが、こちらはこちらで悪くはなかったと思います。

投稿 : 2024/11/30
♥ : 30
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