漫画原作でシリアスなおすすめアニメランキング 71

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの漫画原作でシリアスな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月22日の時点で一番の漫画原作でシリアスなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.8 1 漫画原作でシリアスなアニメランキング1位
寄生獣 セイの格率(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1614)
7769人が棚に入れました
ある日、空から多数の正体不明の生物が飛来してきた。その生物は鼻腔や耳介から人間の頭に侵入し、脳に寄生して全身を支配し、他の人間を捕食するという性質を持っていた。寄生後も見た目は人間そっくりに擬態する、彼ら「パラサイト」は、高い学習能力から急速に知識や言葉を獲得し、人間社会に紛れ込んでいった。
平凡な高校生である泉新一は、一匹のパラサイトの襲撃を受ける。間一髪で脳の乗っ取りは免れたものの、パラサイトは新一の右腕に寄生、同化してしまう。右手にちなんで「ミギー」と自ら名乗るパラサイトと人間の奇妙な共生生活の幕開けである。

声優・キャラクター
平野綾、島﨑信長、花澤香菜、沢城みゆき、安野希世乃、前田玲奈、田中敦子、吉野裕行、KENN、芹澤優、鈴木琢磨、村瀬歩、石田彰、水島裕、二又一成、井上和彦、青柳尊哉、浪川大輔

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

きっと「生」には意味がある

黒沢清監督の「散歩する侵略者」2017年を観て、まんま寄生獣だったので少し拍子抜けしてしまったんですが、

映画の寄生獣はまあまあといった出来で、アニメの寄生獣はすごく面白いんですが、ちょっと2010代後半の現代にしては無理矢理な設定だと思いました。

原作はもう20年くらい前に読んだのですが、その頃からベルセルクや富江、冨樫義博などのグロテスク系の漫画を読んでいたのでそこまで驚きはせず、逆に言うとこの年代の漫画家はことごとく「デビルマン」の影響下にあるのかと思うと目新しさよりも世代的な傾向の方が目に付く気がします。

人間そのものの「相対化」という意味では、やはりその後の「デスノート」も同じかもしれません。

アニメもほとんど原作をなぞる形で制作されていたので、特質したものはないですが、戦闘シーンの迫力だけは漫画以上の面白さがあった気がします。

ただ、前述したとおりエイリアンとのコミュニケーションどころか、もはや人間同士の関係の複雑さの方が昨今のトレンドだと思うので、「進撃の巨人」のようなモンスター=人間という方が2010年代的な解釈だと思います。既に外部の敵など存在せず、敵や根本的な問題は「身内」だと思うのです。

しかし、いくら人生でひどい目にあったとして、絶望の淵にいたとしても。。。

必ず「生」には意味があるという前向きな気持ちは、見ている人に勇気を与えることができたのではないでしょうか?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 16

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

寄生虫(;゚д゚)!?⇒寄生獣(*´∀`)=3

原作未読 全24話

原作は20数年前の大人気コミックながら
様々な事情で20年以上もの間映像化が実現されていない名作!!

それが今回、待望のアニメ化!!!!

とのことで
寄生獣て・・・寄生虫? みたいなのに取り憑かれるお話?
虫さんだけは(人д<)カンベン

まー大の大人で虫好きという方も聞いたこともありませんが・・・w

私は大の"虫さんNG属性"がついている為、
本作にそんな不安を抱きながらも
前知識ほぼ0で果敢に視聴に挑んでいったのであります(*`・ω・)ゞ


結果
虫ではありませんネ!!
獣ですから!! あー良かった♪
虫さんNGの方!! 大丈夫ですよ~ヽ(*´∀`)ノW

でも最初のパラサイト(ミギー)が主人公のベットにそわそわ~て
はいよってきたシーンだけはゾワゾワ~っとしましたよ(;´Д`)ウウ


そんな私の諸事情はさておき
観はじめてみると、コレが実に面白い!! ですねぇ(*>ω<)b

相方『ミギー』との友情、ヒロイン『里美』との恋愛絡み
主人公のお母さんの話や、新一へ想いを募らす『加奈』のお話と、
『田宮良子』のシリアスな描写と愛、
『後藤』とのバトルにそしてあのおばあちゃん・・・

グロ、バトルでハラハラョ゚Д゚;))))ドキドキ、そして涙、涙・・と
正に心を”ガシッ”っと鷲掴みにされたような感覚を覚えました!!!

毎週先が気になって気になって、
原作を知らない私にとってはとにかく”-衝撃-”の連続でした!!


そして今作ではふと、深く、壮大なテーマを投げかけられます―

命、自然、摂理、とても深く深く、考えさせれらます

私たちが今こうして生を授かっていること・・・
様々な生物と共存しているこの世界・・・
犠牲となる命への感謝の気持ちを忘れずに・・・
この一瞬一瞬を強く噛みしめて・・・


これからも素敵なこのアニメの時間、アニメライフを・・・
心の余裕(ヒマ)のある私たちは大切に、大切に楽しんでいきたいですね♪



それでは最後におなじみのコーナー✩

(o*゚∀゚)oお気に入りのキャラ~

はい! これはもう完全に『ミギー』の一択であります(*`・ω・)ゞ
しれーと笑いをブチ込む可愛いキャラで、まさに本作の顔!!
新一との友情物語に何度も涙、涙(つω;)ウッ…
とくに23、24話、私の涙は全て『ミギー』に持っていかれました゚(゚´Д`゚)゚ミギー
CV:平野綾さんの演技も最高でした!!


という訳で!!
グロイの全く持って受け付けません(;ω;乂)
という方以外はぜひとも観て頂きたい作品ですヽ(*´∀`)ノ

投稿 : 2024/12/21
♥ : 70
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

原作読んだ?

 全24話。マンガ原作。原作既読。

 この作品に限った話ではありませんが、私はもともとアニメ派ではなくて、マンガ派です。マンガ版寄生獣にももちろん注目していました。マンガ版寄生獣は、連載物の宿命か右往左往してしまったところはあるんですが、それでもマンガとしての完成度は極めて高いです。構成力は素晴らしく、無駄なコマもありません。歴史に残る一作と言っても決して過言ではないと思います。

 アニメを見るようになって痛感するのは、やはりマンガとアニメはメディアとして違うということ。マンガとしての面白さが、アニメとしての面白さにリンクしないところがある。その点では、私は必ずしも寄生獣のアニメ化を期待していたわけではありません。実写映画化もしかりです。
 ただ、映像化権が米国にあり、どんなキワモノが出てくるのか分からなかった期間を考えると…。時を経て日本に権利が戻り、実写映画化され、メディアミックスとしてアニメ化されたこの現状の方が良いのかもしれないな、なんてことも思いますけどね。

 以下、長文になってしまったので、お暇なときにどうぞ。


環境問題?:{netabare}
 寄生獣が環境問題への警鐘からスタートした話であることは間違いありません。そして、「人間と自然」という対比を用意し、自然側に寄生生物を置いていたことにも異論はないでしょう。ですが、最後までこの主題が継続されていたという指摘には強い疑念があります。

 マンガ版寄生獣の最終巻、作者のあとがきでこのような指摘がされています。後藤の最期についてです。
 作者は、後藤を「『美しき野生』『偉大なる大自然』の代表選手」とした上で、当初後藤は「死ぬ予定ではなかった」と述べています。後藤の敗北後、「新一はあのままスタスタ帰ってしまう」のだそうです。
 また、その後の後藤についての当初案も書かれています。「完全復活したものの、汚染された日本を嫌い、(中略)美しい自然をめざし飛び去ってゆく」という案。そして、「完全に復活できず、人間に無害の別の生き物として山の中でひっそり生き続ける」という案です。
 両案のいずれにも共通するのは、「偉大なる大自然」が存在し続けているということです。これなら「人間と自然」の対比は生きていますし、「自然が人間から乖離してしまう」第一案も「自然が人間のせいで変容してしまう」第二案も、環境問題への警鐘に対する答えとしての合理性は担保されます。

 ですが、作者は最終的に、新一の手によって後藤が殺されるという結末を選択しました。果たして、これが環境問題への警鐘として成立していると言えるのでしょうか?
{/netabare}

人間とは似て非なるもの:{netabare}
 寄生獣における「人間と寄生生物」の関係で、「人間と自然」の対比以外にもう一つ重要なことがあります。それは、寄生生物が「人間とは似て非なるもの」として存在しており、「人間と人間とは似て非なるもの」という対比がなされているということです。

 このような対比をさせる作品は数多くあります。対比先は、アンドロイドや宇宙人など様々です。これらの作品は、「人間とは似て非なるもの」を観察することで物語が進みますが、これらを明らかにすることを着地点としていることは、まずありません。そのほとんどは、「人間」との同異点を探ることで「人間」を明らかにすることを目指しています。

 寄生獣も最終的にはこちらの話にスライドしました。
 「人間と寄生生物」の対比が「人間と自然」であったのなら、自然の代表である後藤を殺すことは出来ません。それは対比の否定につながり、論理破綻を来すからです。作者が用意していた当初案のような結論にならざるを得ません。
 ですが、「人間と寄生生物」の対比が「人間と人間とは似て非なるもの」であったのなら、それは可能になります。観察さえ終了してしまえば、「人間」を明らかにするのに、「人間とは似て非なるもの」の存否が影響しないからです。

 この結末変更について作者は、このように述べています。
 寄生獣の開始時は「『愚かな人間どもよ』という人間が滅多やたらにはいなかった」が、「世の大多数の人が同じようなことを言い始めてくると」「作品内で復唱するのが何やら気恥ずかしいのだ」。「ともかく次には『愚かな人間どもよ』と人間が言うなよ、と言いたくなってくる」。
 つまり、寄生獣という作品は、環境問題への警鐘としてスタートしたものの、ここへの安易な着地を嫌い、「人間が言うなよ」との主張に変化したのです。その結果が、「人間」を語る作品へのシフトとして現れました。

 このシフトは、二つの示唆をもたらします。
 一つ目は、「人間と自然」の対比が終わることで、「自然」としての寄生生物の正体については、追及されなくなるということです。事実、寄生生物の卵やヘビのような幼生体などには、最後まで説明が加えられませんでした。「人間」を明らかにする作品においては、それが意味を持たないからです。
 二つ目は、「人間とは何か」を改めて語る必要が出てきたということです。

 この二つ目の論点を進めるために登場した人物がいます。彼が寄生獣という作品を締めくくりました。
 「人間」の浦上です。
{/netabare}

人間:{netabare}
 「人間」について考えるというのは、目指すべき人間像を探ることに同じです。「良い人間とは何か」「理想的な人間とは何か」などのようなものです。この説明の仕方に作者の特性が強く出ていました。
 原作者の岩明均(敬称略、以下同じ)は、対比を用意することで物語を説明していくタイプの作家です。このレビューもこれに準じて書いています。そして、岩明均は、対比の両側を説明しないという特性を持ちます。「裏側を書くから表側は考えてね」というスタンスです。

 「人間」について考えるとき、「良い人間と悪い人間」または「理想的な人間と現実的な人間」という対比が想定されますが、「良い人間」や「理想的な人間」を直接には描こうとしないのです。最後に描かれたのは、「悪い人間」と「現実的な人間」です。すなわち、「悪い人間がもたらす忍び寄る現実」、ここを浦上が担っていました。「人間」を明らかにする作品になったからこそ、その裏側にいる浦上が物語を締めくくることになったのです。
 そして、「良い人間」と「理想的な人間」への説明というのは、最終的には欠落されます。これが読者への問題提起として残るということです。

 なお、この作者の特性は、人物配置にも色濃く表れています。
 強い思想を打ち出した登場人物には、寄生生物としては田村や後藤、人間としては広川や浦上がいます。これらを対比先に置くことで、新一とミギーの立ち位置が定まっていました。
 ですが、どこを見ても表れない人物像があります。「共存を願う人間」です。主人公やヒロインですら共存への奔走を見せませんでした。この最後まで隠された部分、これが原作者の思いとしてあるのかもしれません。もちろん、単なる綺麗事嫌いの可能性もありますけどね。
{/netabare}

 ここまでが前提の話です。
 寄生獣では、対比のシフトが行われ、「人間」の話にスライドしました。そして、その過程において、「生物とは何か」にまで踏み込みが行われています。
 このシフトの起因と踏み込みの原因というのは、同じところに答えがあります。それが、第三部の主題となっていた「母子関係」です。


四部構成:{netabare}
 寄生獣の構成を検討してみると、四部構成であることが分かると思います。

 第一部は、マンガ版第3話/アニメ版第2話までに該当します。作者も「わずか三回にして終わるところが…」と述べていますから、とりあえずの結末を迎えていることが見て取れます。
 ここまでの話が骨子となり、ここを繰り返すことで後の物語が展開しているのも分かると思います。例えば、子ネコを助ける話は、子イヌを助ける話として再登場しています。バトルを通して新一とミギーが変化していくという定型が作られたのもここです。

 第二部は、母親の敵討ちである伊豆の一件が終わるまでです。マンガ版第16話/アニメ版第7話までです。この一件で、新一とミギーはその一部が融合することになりました。
 新一とミギーは、人間と寄生生物の間にいたわけですが、これ以前の話では「分離した状態」にありました。この伊豆の一件を経て、「融合した状態」で語り始めることになります。人間と寄生生物の境界があいまいになり、二人の思考が相手側に寄っていく決定打となりました。

 第三部は、田村との公園のシーンまでです。マンガ版第17話/アニメ版第8話からマンガ版第48話/アニメ版第18話途中までに該当します。マンガ版では第17話よりも第18話の方がより大きな意味を持ちます。

 第四部は、作品全体のエンディングです。浦上が登場し、後藤との決着がつき、「生物とは何か」が言及され、再度浦上登場することで幕が引かれました。

 以下では、第三部だけを見ていきます。
{/netabare}

第三部のオープニング:{netabare}
 第三部のスタート時、新一は大きな問題を抱えていました。それは、母親を亡くしているのに泣けないということ。
 胸に開いた穴を埋めるために新一とミギーは融合したわけですが、身体の穴が埋まる代償として、心の穴を抱えることになってしまったのです。この「心と身体」の対比に基づくのが、第三部の主題である「胸の穴」の問題です。ベンチマークには「涙」が採用されました。

 この第三部のスタート(マンガ版第18話)では、「胸の穴」に関する論理的な整理が行われています。第三部の問題提起であり、第三部のエンディングへのフラグ立てでもあります。これを確認してみます。

 マンガ版第18話は、新一が「涙」を流すところから始まります。泣けないと言う新一は、田村との公園での一件の前に、実は泣いているのです。もちろん「心の涙」ではありません。目にゴミが入ったから反射的に「涙」が出たという「身体の涙」です。つまり、泣けないことは身体の問題ではない、心の問題だ、という説明がされているのです。この描写に1ページ以上も割きました。通常では考えられないほどに強調されています。

 そして、心の問題と言えども心の全てに及ぶのではない、という説明が入ります。
 聴覚の鋭くなった新一が市井の音に耳を傾けるのですが、その過程で村野の心音を聞くことになります。3コマも使って村野の胸元を順にアップするという強調がなされ、その後に新一の照れる表情が1コマ入ります。
 つまり、新一が、少女の胸元に注目してしまう一般の男子高校性であることと、恋愛においては非情になっていないことが説明されているのです。変わらぬ心があることの説明です。

 最後に、変わってしまった心の説明がされています。ここで、第一部をリフレインする子イヌが登場します。子ネコを虐待から助けていた新一が、子イヌの死を「肉の塊」と表現しました。これにより、心の問題が「死」の一点に収束していくことになります。子イヌの話の重要性は言わずもがなでしょう。

 このような三段階の説明がなされたことで、新一の抱えていた問題が心の問題であり、その中でもとりわけ「死」への態度であることが明らかにされました。
{/netabare}

第三部のエンディング:{netabare}
 第三部のエンディングは、田村との公園のシーンです。新一が田村の「死」に触れることで、「心と身体」の問題が解決され、「涙」に至りました。ここで用いられたのが「母子関係」です。

 「母子関係」には、「田村→田村ベイビー」と「新一ママ→新一」の二つがあります。田村が新一ママの姿を取ることで、この二つの母子関係が混ざり合います。そして、「田村→新一」という疑似母子関係が成立しました。これによって、新一が体験した母子関係の喪失が疑似的ながらも回復し、新一の心の「胸の穴」が回復します。さらに、田村ベイビーの涙、すなわち、子供側の涙に触れることで、子供である新一もまた母親の死を許容し「涙」を流すことができました。
 これが第三部のエンディングの内容です。


 では、前述した「人間」を明らかにする作品へシフトした起因と「生物とは何か」にまで踏み込めた原因としての「母子関係」について話を進めていきます。

 この第三部で、「母子関係」が広がりを獲得しました。なぜなら、「田村→新一」という非血縁に基づく母子関係の成立を許容したからです。起因と原因になっていたのは、この「広がりを持った母子関係」のことです。

 「人間と寄生生物」における「人間と自然」の対比は、両者の対立構造です。田村はこの対立構造から離れ、寄生生物を弱者に置きました。人間と寄生生物の間に、庇護と被庇護の関係が生まれたのです。ここには「広がりを持った母子関係」が成立していますから、「人間と寄生生物」の関係は、対立構造から「母子関係」へと置き換わります。
 つまり、第三部で「母子関係」の成立を準備したからこそ、「人間と自然」の対比が持つ意味を減退させることができ、「人間」の話へとシフトさせることができたのです。

 ここで用いられた「強者であると認識していたものが弱者でもあった」という論理展開は、「人間」にも同様に機能します。例え「人間」が寄生生物の親であったとしても、また別のものの子である可能性があるのです。この論理展開は、他の生物にも同様に連鎖をしていき、すべての生物が親であり子である可能性を持つことになります。
 ここで、タイトル回収がされます。寄生獣とは、序盤では「寄生生物」のことです。中盤では「人間」のことです。最後には、寄生し寄生される「すべての生物」、親であり子である「すべての生物」、寄り添い合い生きる「すべての生物」、となりました。「生物とは何か」、それは「寄生獣」であるという結論です。
 「母子関係」なくして、「生物とは何か」にまで踏み込めなかったということです。
{/netabare}

おわりにかえて:{netabare}
 なぜ私が第三部のオープニングの話を詳しく書いたのかを、もう少しだけ説明させてください。

 おそらく、多くのアニメ版視聴者は、「母親が死んだ事実」と「涙が出ない事実」の間を「心の問題である」とごく自然に解釈したことと思います。ですが、それが主観に基づいていることを理解して欲しいのです。
 もし、「寄生生物は泣かない」のであり、「寄生生物と融合したから泣けない」のであれば、それは「身体の問題」になるはずなのです。作者はその可能性を理解していたからこそ、わざわざマンガ版第18話を用意して、「死に対する心の問題であること」を丁寧に説明してくれたのです。そしてこれが、「他の生物の死を悲しめるほどに、心に余裕がある生物」との人間賛美となり、「『愚かな人間どもよ』と人間が言うなよ」という主張につながるのです。

 ですが、アニメ版ではマンガ版第18話の再現を盛大にやらかしてしまいました。
 目にゴミが入り涙が出るシーンはカットされています。「心の問題なのかな」という新一の独白に頼っているだけです。客観的な説明なくして、なぜ身体の問題であることを否定できるのか、はなはだ疑問が残ります。
 胸元に照れる新一の表情もカットされてしまいました。トラック音に驚いた後の照れる表情だけがあります。これでは胸元に注目していたことへの照れ隠しではなくて、トラック音に驚いたことへの照れ隠しになってしまいます。それが、一体どれほど重要なのでしょうか?

 作品内での客観的な説明がなければ、視聴者は主観的な判断をするしかありません。それは当然のことですから、私には視聴者を責める気など微塵もありません。責めるべきは、作品への理解が乏しかった監督に他なりません。

 マンガ版第18話のサブタイトルは「人間」です。「寄生獣」という作品において、なぜここが「人間」というサブタイトルを冠しているのか、そこにある原作者の意図を汲むべきだったと思います。理解が及ばなかったのなら、忠実な再現を目指すべきでした。アニメ版寄生獣は、表面上は上手くなぞりましたが、作品全体への理解に懸念を感じてしまいます。少なくとも、原作マンガをきちんと読めているとは思えませんでした。
 私が第三部のエンディングとして整理している田村との公園でのシーンについて、Aパートで終わらせているアニメ版は構成としておかしい、と指摘している方がいらっしゃいます。そのような指摘も極めて妥当なものだと思います。

 もちろんこれらの論理性の欠如だけをもって、アニメ版が駄作であるなどというつもりはありません。良いところももちろんありました。特に、細かな象徴物はかなり機能しています。携帯電話とか髪の毛とか洋服などのデザイン文字とかですね。それぞれに意味を持った良改変だったと思います。

 ただ、アニメ版を視聴した際に、少し残念に思ったのは確かです。マンガ版はおそらく歴史的な一作としての地位を獲得しているものと思います。環境問題への警鐘としてではなく、マンガとしての質の高さゆえです。ですが、それほどの価値をアニメ版からは感じることができませんでした。メディアとしての違いなのか、論理性の欠如のためなのかは別論に譲りますが、マンガ版の良さを再認する結果となってしまったと感じています。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 14

92.7 2 漫画原作でシリアスなアニメランキング2位
メイドインアビス(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (2260)
9352人が棚に入れました
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。
どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。
「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。
そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。

アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。
そんなある日、リコはアビスを探窟中に、少年の姿をしたロボットを拾い…?

声優・キャラクター
富田美憂、伊瀬茉莉也、井澤詩織、田村睦心、沼倉愛美、塙愛美、村田太志、坂本真綾
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

ほのぼのキャラデザとは裏腹なシリアスな物語が絶品

原作未読。最終話まで視聴。

【はじめに】
ジブリ作品を思い起こさせる風景と街並み。
ほのぼのととしたキャラデザ。

1話当たりの視聴体感時間が短く感じる。
面白い作品である証。

最初はその程度の認識で視聴開始。

【物語】
物語が進めば進むほど、シリアス度が増してきますが、毎回、続きが気になる展開は、見事としか言いようがない。

グロい演出は有りますが、私はあまり気になりませんでした。
ほのぼのとしたキャラデザが功を奏したと思います。

最終回はとても良かった。
第2期を予感させる終わり方に、期待が膨らむ。

【作画】
完璧だったと思います。
動きも滑らかで、とても見やすかった。

【最後に】
第10話で{netabare}ナナチが登場するまでは、リコの明るさに和まされていた。
ナナチが登場してからは、(リコが意識を失っていたせいもあるが)ナナチに和まされていた。

最終話のナナチとミーティの話は、涙無くしては見られなかった。

リコのお目覚めがあっさりと描かれていたのはとても高評価。
この演出が、リコのキャラに一番ぴったりだと思った。{/netabare}

続編、期待して待ちたいと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 152
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

最終話を観て・・・

<2017/9上旬 初投稿>

痛いシーンが見てる方も痛く感じるアニメって好きなんです。

行動が痛いとかそういうのではなくて。
ばっと斬られてばっと血が出て、でも全然痛そうに見えないアニメとかあるじゃないですか。
(そういうのでも面白いものは面白いんですが)

でも、やっぱり血が出たら見てる方も痛く感じてしまうアニメというのは迫力ありますね。

メイドインアビスはまさにそういう感じ。

主人公が考えなし過ぎてイラつくこともあります。
でも、そういう主人公だからこそ物語が進んでいくのも道理なわけで。

ファンシーなキャラと、セピア調のきれいな背景、容赦無く迫ってくる謎に満ち溢れた恐ろしい生き物達。
でも、そんな生き物たちも生存本能に従ってるだけなわけで。

いつの間にか夢中になってます。

<2017/9/21追記>
先々週、ナナチ初登場でしたね。
原作未読だったのでどんなんか興味しんしんでしたが、予想外に男前で笑い和みました。
ところで、なんで追記かというと{netabare}タマウガチに毒の棘で刺されたリコを救うため、レグがリコの腕を叩き切ろうとしたところ。
これ、やっぱり観てられなかった。
ただこれが書きたくて。

胸がぎゅーっと痛くなりました。
痛ましすぎて。{/netabare}

本当に絵柄に騙されちゃいけない、度し難いアニメ

<2017/9/23追記>12話目を観て
最後のナナチのセリフが重たい実写戦争映画みたいになってるんですけど。
なんつー引きだよ。
次回最終回は1時間スペシャルだよのテロップまでもはや、度し難い

<2017/9/31追記>
{netabare}ナナチとミィーティ・・・

リコがレグに
「ナナチ言ってたよ・・・レグ、あたしを助けるあいだ、ずっと泣いてて、一生懸命悩んでた、って。それ見てたらね、『あれはオイラだ』って。思わず助けに出ちゃったんだって」

ここだけ切り取って文字にするとなんでもないような言葉なんだけど、それまでの積み重ねが・・・涙が出てきてしまって。

心に迫ってきて。

映画で観たい。

総集編とかではなく、全13話をそのまま。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 107

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「夢と冒険に溢れる。少年少女にオススメの作品ですよ」byボ郷

 みんなから愛される、「ナナチが嫌いな人なんていません!」なハートフルボッコファンタジーアニメの傑作。


 ファンタジー風な作品は粗製乱造されているが、ファンタジーに必要な要素を満たしている作品は殆どない。


 ファンタジーとは、陳腐やいい加減とは対極にあるものである。ファンタジーとは、異世界の圧倒的な構築によって驚異の念を生じさせるものであり、壮大な冒険のワクワク、かけがえのない出会いと別れを描くのが基本である。


 本作を一言で表するなら「夢」だろう。自分の外にある驚異に憧れを抱き、危険をものともせずに挑戦するという人類の永遠の夢が本作では息づいている。


 リコとレグ、二人の今時こんなに真っ直ぐで活力に溢れた少年少女はそういないってキャラが中心なのも、夢に溢れる少年少女の冒険活劇という伝統に繋がっているところがある。


 しかし、本作が現代に相応しいのは、夢には悪夢もあるってところを外してない点だろう(その点がガンソードに通じている)。人類の夢が悪夢の様相を見せたように、本作には対極の存在としてボ郷ことボンドルドがいるから素晴らしい。


 目的達成が全てより優先される、もはや夢を追うマシーンに自らを化してしまったボ郷。単なる悪を遥かに超えた、もはや善悪の彼岸の存在。


 こいつは絶対許さねぇ…って、唇を噛み締め拳を握り締めるほどに思わせるのが良い悪役の条件ならば彼は満点だろう。それだけでなく、劇場版も見れば彼の姿は哀しみすら覚える。


 損得も善悪も超えて、夢を追いかけるために愛ですらあんな形になってしまった男の成れ果て…。


 それにしても、彼のオプセッションが「祈り」なのが気になるところだ。彼の白笛も、彼のチームも「祈り手」、お祈り骸骨、2000年の夜明け、この辺が今後もキーワードになりそうだ。


 それにしても、本作は9話以降はハートフルボッコだが、そんなズタズタになった心を癒すにはラジオインアビスの富田飯、もとい探窟家料理のコーナーが最高である。


 料理を全くやらない富田さんが料理を作って井澤さんが食べるコーナーなのだが、完全にやらかした料理をナナチが食わされるコーナーと化していて爆笑必至。特に第二回の「臭ぇ!」、「空き地の味がする…」は奇跡を見た、と言いたい。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 67

90.9 3 漫画原作でシリアスなアニメランキング3位
進撃の巨人(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★★ 4.2 (6406)
28990人が棚に入れました
突如現れた多数の巨大生物「巨人」の侵攻により、人類は存亡の危機に瀕する。生き残った人間達は、三重に築かれた巨大な城壁内側に生活圏を確保することで、一時的な安全を得るに至った。 城壁による平和を得てから約100年後。城郭都市の外縁地区「ウォール・マリア」南端より突出したシガンシナ区にて、父・グリシャと母・カルラ、幼馴染のミカサと暮らす少年エレンは、親友アルミンと共に、幼い頃から「壁の外に出て世界を探検すること」を夢見ていた。 エレンが10歳を迎えた年、突如として現れた「超大型巨人」によりシガンシナ区の壁が破られ、多数の巨人が市街地に侵入する。

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、谷山紀章、嶋村侑、小林ゆう、三上枝織、下野紘、逢坂良太、細谷佳正、橋詰知久、藤田咲、藤原啓治、神谷浩史、小野大輔、朴璐美
ネタバレ

にゃんぴ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

作画兵団達 お疲れ様~

原作未読、視聴中 
今期すげー注目されてる作品です、
人物の絵柄の線はちょっと太いなー、見慣れば大丈夫です。
第5話観終わった時はエェエェエェエェエェエェエェエェエェエェエ(゚Д゚ノ)ノエェエェエェエェエェエェエ
何だ、こんな予想外の展開...って思った
あとちょっと、専門用語が出てるね、補充します
奇行種
{netabare}通常の巨人には見られない、特異な行動を取る巨人の総称。劇中では目の前の障害物にかかわらず直進し続ける巨人や、視界内に人間がいても無視し、より遠くの場所にいる多くの人間を優先して襲おうとする巨人などが登場している。{/netabare}
この説明を見ると、
巨人の設定はずるすぎるだろ......
物語はものすごく素敵だと思いますー
このナレーションが印象的です!
{netabare}「その日、人類は思い出した、奴らに支配されていた恐怖を、鳥籠の中に囚われていた屈辱を......」{/netabare}

話が進んでいく、ワクワクしてたまらない...
{netabare}巨人と巨人{/netabare} 戦ってるシーンは十分迫力があるんだなー
{netabare}作画兵団、がんばれー!{/netabare}


作画兵団はがんばった!!
18話{netabare}女型巨人は調査兵団たちの虐殺のシーンはすごく迫力があるんだ!{/netabare}
作画兵団は称賛すべき!


作画兵団達 お疲れ様~
最終話、最後のシーンはビックリした......

投稿 : 2024/12/21
♥ : 174
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アンチ巨人

この作品、あらすじ大部書き過ぎてて序盤ネタバレしてしまってますね。
事前知識を入れないで楽しみたいタイプなのでもう少し控えめにしてほしいです。

ストーリーは衝撃的で刺激のある作品が手薄な今期では貴重なテイストを味わえそうです。
パニック映画でもある程度対抗策があったり、脱出の手段があるので、
ここまでの力の差や絶望感がある作品は珍しく新鮮です。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

※1、2話感想{netabare}
百年もの間の平和によって危機意識が薄れてしまった様です。
鳥かごの様な生活に順応したため
壁の改良や対抗兵器、巨人の生態観察に否定的であったようです。
せめて一匹くらい捕らえて観察して欲しかった…。
危機感を持っていれば結果が変わったかもしれません。
油断が招いた悲惨な結果とも思えます。
現代人の生活にも言える事かも知れませんが。

それにしても巨人の正体なんなのでしょうかね?
【巨人について考察】{netabare}
野蛮で本能のまま動き知能的には低そうです。
会話もしていません。服もないので夜寒くないですかね。
人間や動物を繁殖させてから食べる事も考えていないですね。
服や装備ごと食べたら食感悪そうだけど気にしないのかな?
猿でもバナナ皮ごとは食べないと思うんですが…。

あの図体だと相当カロリー摂取しないと生きていけないでしょうから、
外でどういう生活をしていたのか疑問が湧きます。
百年放って置いたら自然と自滅しても良さそうなんですけど。
もしかして他にもコロニーがあって食べ頃になったら襲ってるのかな?
…待てる程の知能はないかな。

超大巨人や体当り巨人は機械兵器の様に感じました。
(超大は現れ方が転送っぽく感じましたし。)
こいつが居たら内側の壁の意味もなさそうですがとりあえずは襲ってこない様です。
巨人自体もバイオモンスターや機械兵器なのかも知れません。
(総合するとこの線が有力かなと思っています)
どこかに優れた文明があって、巨人達を飼って(操って)いて人の群に放ち
様子を伺っているのかも知れませんね、虫かごを覗くように。{/netabare}
こいつらの正体や目的も回が進めば判って来ると思うので楽しみの一つです。
(全く謎のままのパターンもあり得るけど(^_^;))

絶望的な力の差のある相手に逃げ場のない人間がどう戦っていくのか、
大きな憎しみを持ったエレンが今後どうやって巨人に復讐していくのか気になる所です。
「注射」と「鍵」は今後絡んできそうですね。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
それぞれの戦う動機や信念の確認とイモ女の回。
皆それぞれ思うところがあり人間味を感じられました。
いも女は面白可愛いです。
みんな生き残ってくれるといいのですが…。
エレンは取りあえず合格出来て良かったね。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
訓練が終わりみんな成長して強くなってますね。
立体機動のアクションはなかなかカッコいいです。
アニメならではのスピード感があるしアングルも面白いです。
訓練ではうなじに斬撃与えてましたが、ここが弱点なんですかね?

みんなの卒業と共に大巨人が現れていよいよ対決。
いきなり背後にあんなの現れたら腰抜かしそう。
やっぱり相手は強そうだけど、反撃の狼煙を上げて欲しいです。

【巨人と戦術を考察】{netabare}
何度見ても超大巨人の現れ方は転送っぽいです。
やはり普通の生物では無い気がします。
タイミングも偶然とは思えないので、こちらを監視した上で襲わせている様に思います。

訓練の様子を見るとどうやら、
うなじ辺りが弱くここに斬撃を加えるというのが退治方法になっているようです。
神経か回路が集まってるのでしょうかね。
矢や銃撃ではなく斬撃に拘っていそうなので断ち切るという所がミソな気がします。
次回対戦が見られそうなのでもう少し観察したいですね。

<戦い方>
立体機動にケチを付けては折角の世界観否定になってしまい
ツッコんではいけない部分なのは承知していますが余興として書きます。

まず操作の難しさや射出した杭の先が上手く引っかかるものなの?
という点が疑問です。
操作はトランポリンの選手とかでも空中姿勢制御出来そうもありません。
ワイヤーが絡まるのがオチでしょう。
飛んだとして着地の衝撃がキツそうです。
それに平地では全く使いようがないので調査兵団が苦戦するのは当然です。
有用に使うとすれば、ワイヤーを巻き取る機能を利用して
直接首周辺に杭を打ち込んで巻き取りながら接近し
斬撃を決める様な使い方になるんじゃないでしょうか。

拳銃と大砲がある世界なのでこちらを改良したり訓練する方が現実的かと思います。
(火薬がそんなに無いのかもしれませんが。)
命中精度がいくらかある大口径ライフルが出来れば良いんですけどね。

斬撃に拘るなら立体機動だけでなく
ブーメランや大型手裏剣、手投げ斧なんかも行けそうな気がします。
ブービートラップで足止めや転ばせるのと絡めたいです。
投網も出来れば動きを妨げ人が登り易くはなると思います。

それと兵士は猛毒を携帯してはどうでしょうか?
喰われても自身が毒のカプセルになれば無駄死にしないで済みます。

壁なんですがもう少し城郭建築を取り入れた形にならなかったんですかね?
お城みたいに攻められても相手が密集する作りにして命中率上げて
首の高さに狭間を作ってそこから銃や大砲やらを撃てるようにした方が戦える気がします。
高い壁の上に大砲があってもなかなか下にいる者には当たらないと思います。
遠くから数をなして攻め込まれたり大巨人用ならまぁ納得しますけど。
高さもあるので壁沿いでうろうろしている
巨人に上から落石させる方が効果は高いと思います。
後は壁の下部に人が通れる位の非常口があっても良いかな。
強度に影響しない程度に数カ所にあればヒットアンドウェイで戦えます。
{/netabare}{/netabare}

※5話感想{netabare}
巨人の強さが圧倒的過ぎて勝利などほど遠い事が分かってしまいました。
体に似合わず動きも俊敏で立体機動にもついて来れるのではかなわないです。
もう、地下掘って逃げ暮らす位しかないかも…。

喰われるという描写はより恐怖を引き立てます。今回も怖くて痛々しかった。
そして仲間が喰われていく絶望の中エレンまでその餌食に。
次回どうなるのかすごく気になるのですが、
やはりあらすじを読んでしまったことが悔やまれます。

【巨人考察】 {netabare}
今回の授業シーンを中心にいろいろ分かってきました。
やはり「生物ではない」という線が濃厚です。
人間以外の環境には優しいエコ兵器っぽいです。
宇宙か海か別の大陸か高度な文明が関わっていそうです。
殺戮時に「食べる」という行動を取っているので、
人類の行動や容姿を模倣しているのでしょうね。
消化器官とかはどうなっているのだろうか不思議です。

首後部を切り落とせば良い様なのできっとそこには核となる物があると思われますが
大きさや力だけでなく再生能力やあれだけ俊敏な所を見せられちゃうと
戦術を練っても勝てる気がしないですね。
どうしたら抗えるのだろうか?

超巨人には知性もある様なので寧ろこちらが本体か
誰かしら操縦しているのだろうという気はします。

早々に人類を戦滅できるのにそれをしないので、
試しているのか遊んでいるのか…目的が気になります。
{/netabare}{/netabare}

※6話感想{netabare}
凄惨な一話でした。怖いけど目が離せなくなりました。
好きだった人や友達が無惨に殺される地獄の状況では自分を保てないでしょうね。
アルミンやクリスタの行動が恐怖を引き立ててくれました。

ミカサは巨人の動きについていける逸材なのは人類にとって良い知らせかも知れません。
これが今話唯一の救いかな。

ミカサの過去はまた凄惨でした。
両親を殺されまた殺しをしてしまうという最悪の出来事。
唯一の拠り所のエレンも食べられてしまった今、彼女も地獄を感じるかも知れません。
次回も目が離せなくなりそうです。

【巨人考察】{netabare}
首の後ろ斬られたら丸焦げになってました。
普段高熱なのでこの部分が冷却の役割を果たしている気がします。{/netabare}
{/netabare}

※7話感想{netabare}
立体機動ってガスで動いてたのですね。
圧縮の技術は随分進んでいるみたいです。

ミカサはこの世を弱肉強食な世界だと心底認めていてその中で精一杯戦って
来れたので死を覚悟したとき「いい人生だった」と言う言葉に繋がったんでしょう。
なんとも辛い言葉で考え方ですけど…。

しかし言葉とは裏腹に体が動き生きる事を諦めていませんでした。
エレンが心の中で生き続けミカサを動かしてくれたのだと思います。
絆の深さを感じます。

巨人を倒す巨人が現れ今後の展開がますます気になります。

【巨人考察】{netabare}
巨人を倒す巨人は鍛えた兵士の容貌や動作でした。
各個体でモデルになっている人がいて、
その人間の生きる行動原理(普通の人は『食べる』)が反映されるのでしょうかね?
人をある程度殺すと殺した人の影響を受けた個体が生まれ
繁殖するシステムなんですかね?
うーむ。本当にまだまだ謎だらけです。
{/netabare}
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※8話感想{netabare}
取り残された隊員達の本部への突入は成功。
犠牲は出ましたがやっと作戦として成功する場面が観られました。
ガスを補充し、巨人を倒す巨人のお陰もあり退却出来て
ほんの少し良いニュースになりそうです。

…っと、思っていたら巨人の中からエレンが復活する大ニュースが飛び込んできました。
手足復活してますし、どういう事だかまだ分かりません。
薬や鍵が関係しているのですかね?
来週以降も早く観たいです。

しかし今後で少し心配なのはエレンがウルトラマンのようになってしまうパターン。
巨人が現れた→エレン変身→再生能力(カラータイマー)が切れるまで戦う
…みたいになると大味になるのでやめて欲しいです。
もしミカサ達まで巨大化したりしたら作品壊れるかも知れません。
あくまでも人間対巨人として描いてくれることを期待しています。

それと15m級とか3m級とか○○級って呼称すると、
なんとなくトータルイクリプス思い出します。
力任せに接近してきて喰い殺す行動パターンも被ります。

【巨人考察】{netabare}
巨人は大きさだけでなく能力的にも個体差がある様に感じます。
エレンのチームを襲った巨人の素早い運動能力が全個体にあるわけでは無さそうです。
「奇行種だ!(漢字合ってますよね)」とか叫んでたのでやはり特別な個体なのでしょう。
…まぁそうはいってもどの巨人もイメージより結構素早いですけどね。(^_^;)

巨人を倒す巨人の中からエレンが出てきました。
エレン自体は意識が無かったみたいですが、
その行動にはエレンの思いが反映されていた様なので、
巨人にモデルがいてその人の潜在意識や行動原理が影響している線は遠くない様に思います。
絶命せず飲み込まれれば巨人として復活している可能性もほんの少しあるのかな?
ただエレン以外に巨人から人が出てきて居ないので良く分からないですね。
(弱点斬った時に人が入ってたら気付くでしょうしね)

薬の影響があったのでしょうか?
薬の影響だとすると調合した者、喰われた時の巨人への対策を知る者が居るわけで、
巨人自体、元々人が作り出してしまったモノの可能性が出てきます。
再生とかバイオ技術、中世ファンタジーぽく言うと錬金術はもの凄く進んでいた世界なのかも。
ただ、超大巨人のモデルは壁を壊すことを生き甲斐、行動原理としていた大物だ。
…と言っても説明に無理がありますね。 アレには一体に複数人が影響してるのかな。

それともエレンは人ではないのかも知れません。
実は捨て子で向こうの文明(?)の子供だったとか。
あの鍵で入れる部屋には何があったんでしょうか? 
少しエレンやエレンの親父さんの素性も気になっています。
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※9話感想{netabare}
才覚のある人も居るようで局地的には駆逐できたりしてるようですが
まだ絶望的な差があるようですね。

脅威になる可能性のあるエレンですが、巨人を駆逐する可能性もあるので、
人情を抜きにしてもこの時点で殺してしまう判断は早い気がします。
巨人を駆逐していた報告が弱かったのですかね?
絶望的な現状と比べればエレンに賭けるのも悪くないと思いますが…。
問いかけも意味なく「人間だ」と言っても「巨人だ」と言っても
結局は殺すと言う判断でしょうしね。

「薬」は記憶に影響しているだけで巨人になったのはエレン自身に要因がありそうです。
地下室やエレンの記憶の隙間には何が隠れているのでしょうかね?
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※10話感想{netabare}
アルミンの魂の籠もるいい演説で思わずこちらも力が入りました。
この三人は互いの信頼も深くバランスの取れた良いトリオですね。
今後も三人で難局を切り抜けていって欲しいです。

【巨人考察】{netabare}
エレンが変身する巨人は願望や意志が反映された形になるようです。
巨人はエレンを襲いますがその容姿ではなく、
この意志を感じ取って人と同様に攻撃対象としている様に思います。
アルミンが茫然自失の時襲われなかったのも偶然ではないかも知れません。
「動物や巨人」と「人」との区別はその辺りで付けているのではないでしょうか。
{/netabare}
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※11話感想{netabare}
嫌でも怖くても守りたい者を守るには使命感を持って立ち向かうしか無い時があります。
現代のサラリーマンにも当てはまりそう。頑張れ人間、頑張れお父さん。

エレンには不確定要素が大きいですが巨人との圧倒的な差を考えれば、
掛ける価値はあります。
何とか上手く行って欲しいのですが…って、あらら、エレン暴走気味!?
また次週が気になります。

【巨人考察】{netabare}
人類同士が争ったりせず一枚岩になる為に共通の敵として
「巨人」の存在があるという可能性もある訳なんですが、
その存在を望んだり作り出してもほぼ意味がないです。
現状の様に人類が淘汰されるか、
駆逐してまた元の人間世界に戻るかしかないですからね。
作ったとしたら人類の終焉が見えて切羽詰まっていたのでしょうけど、愚かしいです。
なんにしろ結局は人間同士で秩序を構築していかないと未来はないです。
{/netabare}
{/netabare}

※12話感想{netabare}
意識を保てないのでエレン巨人は作戦向きでないですね…。
再生もしていないのは疲労だけなのでしょうかね?
まぁ今回は基本寝っぱなしでこちらに関してはあまり観るべき所が無かったかな。

逃げるだけでも二割も減るって、厳しい設定の上を行く厳しさです。
ちょっと過剰かなとも思います。
その分エレンの価値は高まりましたがエレン一本頼りになるのはちょっと…。
人間対巨人として物語を観たいので複雑な気持ちもあります。

アルミンは勇気ある行動でエレンを叩き起こしたので次回エレン行動に期待しています。
{/netabare}

※13話感想{netabare}
前回その意志を保てなかったエレンですが、
アルミンの勇気ある行動により自分を保ち巨人の体をコントロールして作戦は成功しました。
ただし死傷者や損害も多すぎて諸手で喜べないですが領地奪還は嬉しいニュース。

エレンは次回も巨人になった自分をコントロールできるのか?
そもそも何度も変身できるのか?
兵団の戦力や士気はこの先も保てるのか?
等々、課題はありますが領地奪還に向けてがんばって欲しいです。
望み通り調査兵団に編入されたエレンの活躍に期待します。

【巨人考察】{netabare}
今回エレンはその意志を持って穴を塞ぎましたが、
壁を壊した巨人にも壁を壊すという意志があった様に思えます。
巨人側にも人を憎み駆逐してやると思っていたり、
壁を壊してやると強く思うエレンの様な存在がいるのかもしれません。

また今回食べた物を吐き戻していた事が分かり、
5話の考察で書いた消化器官への疑問は「ない」という事が判明。
ただ、もし丸飲みされたら腹斬って脱出!…は出来ないですよね。
中の圧力には勝てないだろうし窒息しちゃうでしょうし。
{/netabare}
{/netabare}

※13.5話は総集編
1クールが終わり折り返し地点ですがエレンの家の地下室
鍵で開けた扉の先には何があるのか予想してみます。
【地下室考察】{netabare}
①トンネル・転送装置
 私の推測の本命は「巨人は高度な異文明のバイオ兵器」なので(1,2話感想参照)
あちらの文明に繋がる道があるのではないかな?という推測です。
エレンの父はあちらの文明出身ながら壁の中の人を救うために飛び出して来た者か
あちらの監視官だと読んでいます。この辺りは全然情報がないのでカンに近いですけど。
エレンもきっとあちらの人間なのではないかな?と思っています。

②実験施設
 これは巨人とは人間が創り出してしまった者(物)という仮定から。
創るに至った資料や薬品などの痕跡が地下室にあるのかも。

③地下基地
 地下は巨人を繰り出す管理基地になっているというもの。
牧場の管理小屋みたいなもの。
壁内の人間の様子を見つつ牧羊犬を放つが如く巨人を放っているのでは?
エレンの父はそこの関係者かな。

④コレクション
 エレン父が必死に集めた命より大切なフイギュアのコレクションが眠っている。
人類が滅びようとも魔女っ子○○たんは残さねば!!

⑤その他
 皆さんで考えて楽しんでみてくださいませ。
{/netabare}

※14話感想{netabare}
OP、EDも変わって新たにスタートしました。
裁判を経て調査兵団入りが決定。
前回と結局同じくリヴァイにとりあえず預けるという結論ですが
わざわざ裁判を見せた事の意義が出てくるのですかね?
物語を深める意味があるなら文句はないのですが時間稼ぎな感じも…。
ただ気になったのは壁の存在が神聖と捉える人がいる点。
この壁って元々人間が作ったものではないのかも?
って少し思っていたのでその可能性が少し上がったように感じています。

ともかく次回から怖い怖いリヴァイと共に巨人への反撃が始まるのでしょうか?
エレンは人の姿のままでも再生能力が高いようですが
最初の巨人化以降なんでしょうか?子供の頃も治り早かったんですかね?
いつからなのかちょっと気になってしまいました。
{/netabare}

※15話感想{netabare}
調査兵団は変人の巣窟でした。
何処かイカレている位でないと長く持たないのかも知れません。
ハンジはその中でも抜けた存在の様ですが
敵を知るのは重要ですしその探求心は必要な事だと思います。
逆にもっと研究者が居ても良い様に思います。

エルヴィン団長も何か策を隠している様です。
巨人の献体を殺させたのは彼の策でしょうか?
何を見ているのか気になります。

【巨人考察】{netabare}
今回は日の光が活動に影響している事、痛覚がある事、
見た目と実際に差異がある事などが判明。
謎がまた深まっています。

光合成してるんですかね?
ミドリムシみたいな単細胞生物までは行かないけど、細胞は少なく分裂が早いのかな。
{/netabare}
{/netabare}

※16話感想{netabare}
それぞれが自らの意志で兵団に志願。
まず命を落とすのが分かりながら調査兵団を選択した者達の勇気に拍手。
そして遂に戦いの扉が開かれました。
団長が何を考えているのかも気になるところで次回が待ち遠しいです。
{/netabare}

※17話感想{netabare}
やはりこのアニメの醍醐味は圧倒的な差の中での人対巨人の戦い。
後半(2クール目)に入りちょっと長く感じていましたが今回は短く感じました。

女っぽい韋駄天巨人が登場。実写なら谷口真里を使いたい所です。
どうやらエレンを探している様子。
知能もあり、うなじを斬り開いたら人が出てきそうな感じでした。
何故探しているのか気になります。仲間なのかな?

ちょっと都合よく主要キャラが生き残ってる気もしますが楽しめました。
一部壊滅してしまいましたが意味のある行軍になるのか次回も楽しみです。
{/netabare}

※18話感想{netabare}
なんだろうこの作戦。
エルヴィン団長の思惑通りに事が運んでいる気もするけど部下に教えず多くの犠牲も出ていて…
そこまでの価値が有るのだろうけど納得行くものなのかな?
女型を森におびき寄せエレンと会わせ様としているのでしょうか?
あの森に意味はあるのかな?これから行われる事の目撃者を少なくするためなのか?
この先どういう事が起こるのか興味津々です。

それにしても女型強いですね。
不謹慎ながらエレンに辿り着く様に少し応援しちゃってる所もあります。

しかし毎回、復習が長いです。もう1、2話分作れるレベルでは?
なんとなく収集できず中途半端な終わりの予感もしてきました。
2期が有るならそれもいいのですが考察もしてきた作品が
投げっぱなしになると寂しいです…。あと6話程でどうなるのかな?

不満ついでにもう一点。
兵士も貴重貴重と描かれつつもどうも湧いて出てきている感が否めません。
毎回3割も減る兵団が存続している時点で数合わせを考えてはいけないのだろうけど
絶望感を増すために矛盾を感じます。
12話感想にも書きましたが、もうちょっとバランスを考えた設定にならなかったのかな?
{/netabare}

※19話感想{netabare}
この作戦は生け捕りが目的だった様です。
今回使われたワイヤーランチャーってかなり有効な気がします。
生け捕り用だけでなくもっと実戦配備して駆逐にも使えばいいのに。

調査兵団は思ってた以上に情報収集・分析力があるみたい。
内密な作戦だったという事は報告などはしていない情報って事かな。
エレンを見れば中に人が居るかもという予想は出来ても、
追いかけて来るという予想はどうやって出来たのだろうか?
団長は何を何処まで知っているのかに注目ですね。

エレンが変身するには「自傷」だけでなく「目的」も鍵でした。
って事は女型の中の人はエレンを見つけるのが目的だったって事かな?
次回どんな人が出てくるのでしょうか?上手く出せると良いのですが…。
{/netabare}

※20話感想{netabare}
やっと中の人が見られるのかと思ったら
逃げられた上に襲われてまたエレンがピンチのようです。
ピンチの後にチャンスあり、チャンスの後にピンチありな展開で面白くはありますが
あれだけ用意周到で正体まで予期しておきながら詰めが甘くモタモタして残念です。
結局犠牲が無駄になってしまいました。
リアルに考えると団長への責任問題は免れないでしょうね。
相手が襲って来てくれたのでまだ捕獲の目はありますがとても残念です。

【巨人考察】{netabare}
巨人側にも何者かは不明ですが人類の影が見えてきました。
調査兵団に紛れていたり埋伏している可能性が高いのですが
時期的な事も考えるとエレンの同期かも知れません。
女型は容姿的にアニっぽい気がしますが…そんなに単純ではないかな?

今まで急に現れて転送の様に見えた
超大巨人や鎧の巨人もエレンの様な変身だった可能性が高まりました。{/netabare}
{/netabare}

※21話感想{netabare}
分かってはいましたがやはり絶望が待っていました。
人類が戦術技術連携をいかに磨いても抗えない事が本当に確定。
結局エレンの巨人の力が頼りになりそうです。
今回喰われてしまいましたが人外ですし前回同様なんとかなる…かな?
あくまでも人VS巨人が観たかったのですが、
今後は巨人VS巨人にシフトして行きそうな予感がします。
格闘技的にはマウントとっておきながら
大振りすぎてパンチ外す技術の低さが気になってしまいました。
{/netabare}

※22話感想{netabare}
エレンは無事救出できました。
喰われては居たけれど二回目だし心配はしてなかったですけどね。
結局成果も無く敗走…死者には構う余裕のない無慈悲な敗走でした。
20話でも書いた通り団長らは責任をとるようです。
犠牲も大きく結果が出ていないので仕方ないでしょうね…。
これからも気になりますが、これはもう2クールでは終わりそうもないです。(^_^;)
{/netabare}

※23話感想{netabare}
やっぱりか。予想通り女型の巨人はアニでした。
容姿とか雰囲気とか出てましたからね。
ついでに捕獲した巨人も葬って居たようです。
視聴者が疑ってた点は調査兵団も疑っていたみたいです。
でもアニは人のあるべき姿を真っ直ぐに観察していた感じがするので
単純に巨人=敵って感じでもなく色々と含みがありそうです。

また人類が追いつめられている中でも憲兵団の腐り具合を見ると憤りも感じます。
こんなのばかりでは人として生きている価値も下がってしまいます。
人類が窮地を招いているのは日頃の行いというのももありそうです。
{/netabare}

※24話感想{netabare}
「何やってるの?」エレンの役立たずっぷりにハラハラさせられてしまいました。
作品の意図にまんまとハマってるなーっと分かっていても引き込まれてしまいます。
やはり魅力的な作品です。
早くも次回が最終話アニ捕獲は叶うでしょうか?
そして続きも気になりますし、いずれ続編も観られると早くも期待しています。
{/netabare}

※25話感想{netabare}
最後は力の入る巨人同士の戦い。
エレンの執念とミカサのフォーローにより技術に勝るアニに勝利。
捕獲できそうだったのに硬化してしまい何も聞き出せそうになく残念な結果に。
街中で暴れた事により被害も甚大…この作戦自体賛否あるよねそれは。
正解は分からないけど巨人相手だと最善の先を行かなければ
延命はあっても勝利はないですからね。
それをわきまえているエルヴィン団長はブレずに貫いています。

そして残念ながらここで一旦終了。
多くの謎が残ったままなので何れ2期があると思います。
これで無かったら怒ります。
{/netabare}

【総評】
中途半端に終わりましたのでストーリー評価は-1.0にしてあります。

圧倒的な絶望感と格好いいアクション&スピード感を味わえました。
ストーリーも先が見えず、絶望の中足掻く人間模様をあぶり出し
巨人とは何なのか?という大きな謎にも満ちていてかなり興味を惹きつけてくれました。
テンポも概ね良かったのですが中盤にダレてしまったのは勿体無かったです。
続きはきっとあると思いますが巨人対人間という事を忘れずに描き切って欲しいですね。

作画は静止画が気になりましたがDVDだと直っているのかな?

音楽も気分を高揚させてくれるOPで熱くなります。

まだストーリーの途中なのでお勧めって訳にも行きませんが、
2期が決定すればその前にぜひ観ましょう!
残酷なのが苦手でなければ楽しめます。条件付きでお勧めいたします。

<雑記>
他のレビュアーさんの実写化配役という遊びが面白いので真似てみます。
(お許しは得てます。ありがとう。)
{netabare}
年齢とか気にすると新人ばかりになるので気にしてません。
()内は洋画。超有名どころのみで遊んでみます。
エレン 小栗旬 (トムクルーズ)
ミカサ 黒木メイサ (アンジェリーナジョリー)
アルミン 成宮寛貴 (ダニエルラドクリフ)
ジャン 桐谷健太 (マットデイモン)
コニー 中尾明慶 (ブールースウィリス)
教官 今井雅之 (エドハリス)
ハンネス 伊原剛志 (ニコラスケイジ)
巨人A演技派枠 大地康雄 (ロバートデニーロ)
巨人B特別出演枠 ジャイアント白田 (ジャイアントシルバ){/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 86

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

衝撃の巨人

原作を読んでから再度視聴してみました。

人類の天敵、「巨人」が現れてから100年。
生き残った人類は、巨大な「壁」の中で泡沫の平和を実現させる。
しかし、突如とてつもなく巨大な巨人が現れ、壁を破壊し、平和はもろくも崩れ去る。
大パニックになる壁の中に、主人公エレンの姿があった。


話題をかっさらい、アニメを見ない一般層へも露出した作品。

原作再現度が高いです。
オリジナルシーンもありますが、大筋の流れはセリフを含め原作のままでした。

圧倒的迫力、スピード感、演技、演出、作画力、効果的な音楽の使い方。
アニメーション・エンターテインメントとしての質は文句なしです。
立体機動というスパイダーマンさながらの動きがあるのですが、作画が特にやばいです。
かっこいいっすなー。
空中を縦横無尽に駆け回る姿は、カメラワークと相まって、度肝を抜かれました。

また、何が起こってもおかしくない理不尽な展開が多い本作。
人を興奮させることに関しては一級品だと思います。
「選択の結果はだれにもわからない」というのが、コンセプトになっているだけのことはあります。


初期こそパニックモノのような悲壮感が物語全体を支配しています。
しかし、中盤あたりからは少年漫画的な熱さも増えてきます。
少し雰囲気が変わりますが、安易に主人公最強! という道に走っていないのがいいですね。
キャラクターの特性を生かし、役割分担がしっかりされています。

通常のバトルアニメの枠組みにとらわれず、群衆や社会と言った概念を取り入れているのも特徴的。
個対個ではなく、群対群の構図が多いです。

ただ、そのせいか登場人物がかなり多め。
さらに、ほとんどのキャラにフルネームが設定されているため、誰が誰かわからなくなりがちです。
初見では「このキャラが重要」「このキャラはモブ」という見分けが付きません。
死亡退場が多く、一部主要キャラクターを除き、感情移入している暇がないのも残念なところ。
一部のキャラはほんっと魅力的なんですけどね。


物語の根幹部分はよく考えられています。
原作を読んで感心したのですが、日常の何気ない1シーンにも大事な伏線が隠れているんですよね。
アニメでもカットされることなく、しっかりと盛り込んであります。
OPやEDも今後の展開を含め、ネタバレが満載です。

それに比べると、枝葉末節は粗めです。
どこかで見たような表現、展開も目立ちます。
といっても、ストーリー以外の見どころが多い作品です。
細かい不満は巨人に踏みつぶされます。


私としては、謎が明らかになる瞬間が快感なんですよね。
それがしっくりくるかどうかはともかく、「ほーなるほどー、そうだったのかー。次は次は?」となります。
きっと世界観に惹かれているんでしょうね。

ただし、アニメは中途半端なところで終わっているので、伏線は一部しか回収されません。
もやもやすることも多いと思います。
まあ、2期は確実だと思いますので、原作のストックが貯まるまでおとなしく待ちましょう。。
作者も、変な引き延ばしをせず、謎をきっちり明らかにするとの旨を明言していますので、ある程度安心できます。


私は結局3周ほどしましたが、見るのがほとんど苦になりませんでした。
一部のお涙頂戴シーンはうさんくさくて流しましたが、その他のシーンはギャグを含め、出来がすばらしい。


本作は、

・高い再現率
・謎に包まれたストーリー
・映画真っ青のアニメーション
・視聴者を飲み込む雰囲気作り
・強いインパクト

と、魅力がいっぱい。
支持率が高いのは納得ですし、アニメ化は大成功だったと思います。

2期も1期以上のクオリティで作られることを期待しています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 134

81.8 4 漫画原作でシリアスなアニメランキング4位
BTOOOM!(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (2113)
11164人が棚に入れました
全世界で300万本以上売れているこのゲームの武器に、銃の類はない。
BIMと呼ばれる爆弾のみだ。
レーダーで相手を見つけ、8種類のBIMを戦略的に駆使して敵を爆殺する。
それが、このゲームで勝つためのポイントだ。

22歳になっても職に就けず、さえない日々を送るだけの人生。
それが俺、坂本竜太(さかもとりょうた)の人生――。
だが、この【BTOOOM!】というネットゲームの世界では、
俺は誰よりも強く、
誰よりも尊敬され、
そして、誰よりも偉かった――。

しかし今、俺がしているゲームは仮想(バーチャル)ではない。
現実(リアル)だ。
無人島で、BIMを持たされ、戦う意味すらわからないまま、人殺しを強要される。

理由もわからず連れてこられたプレイヤーたちによる、生き残り(サバイバル)ゲーム。

現実世界で行われる【BTOOOM!】(殺し合い)。

生への渇望。
失われていくモラル。
侵食する狂気。
肥大化していく欲望。

全てが混ざり合い、粉々に砕け、

爆殺遊戯の幕が上がる――。

声優・キャラクター
本郷奏多、三森すずこ、大川透、沢城みゆき、中村悠一、高橋名人

oxPGx85958 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

物語の序盤で終わったという点を差し引いてもつまらない

追記
その後、原作のマンガを(途中までですが)読んでみました。アニメを見たときに感じたどうしようもないつまらなさは感じなかったので、これはアニメ化にあたっての問題だったと言ってよさそうです。マンガであるがゆえに誇張されている表現を、アニメ化にあたっては抑えめにするべきだったのに、逆に行ってしまった、ということなのではないか、と。

-----

原作のマンガは未読。2018年に連載が終了したようで、2012年に作られたこのアニメは話の序盤しかカバーしていないと思われます。しかし、それを考慮に入れても、本作は物語の導入に成功しているとは言いがたいと感じました。

訳ありの登場人物たちが無人島に送り込まれて殺し合いをさせられるという話は手垢のついたもので、それへのプラス・アルファが、このアニメ・シリーズの範囲では特になかったため、作品の地力だけで勝負ということになるわけですが、そうなると特に強みはなく、演出・演技の陳腐さだけが目立ちました。

登場人物たちにバカな行動を取らせることでサスペンスを醸成するタイプの作品でもありました。現実の人間はバカな行動を取るものだから、それがリアリズムだみたいな論もありますが、そのバカさに現実味が感じられないから白けるわけです。

ただ、その説得力のなさが原作由来なのか、アニメ化の問題なのかを確かめるために、原作のマンガを読んでみようかなと思ったのはたしかなので、マンガのプロモーション・ツールとしてのアニメという機能は果たしているのかもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4
ネタバレ

ゼロスゥ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

爆弾型バトルロワイアル!

話の設定がすごく好きです。
キャラデザはあまり好みではないのですが、爆弾を使ってのバトルシーンの作画は迫力があって良かったです。

1話感想
{netabare}
敵があんだけ爆弾投げまくって死ななかったのに、こっちが一個爆弾しかけただけなのに殺せるってどーいうことなの?
圧倒的主人公補正ですねw{/netabare}

2話感想
{netabare}
今回はヒミコサイドの話ですね。
てかヒミコかわいそすぎんだろ・・・
ヒミコがあの部屋から逃げ出せたんだから事件が解決されたといってもいいのに、それで島送りにされるってどんなだよ。
てか先輩の部屋に行きたがったの友達の方じゃねーか!
理不尽すぎんだろ!

てことは主人公が島に連れてこられたのはお母さんのせいなんだろねきっと。
いや、お母さんは悪くないのか?
働かないのがだめなんだし・・・
まぁなんでもいいやw{/netabare}

3話感想
{netabare}
ついに本格バトル始動です!
にしても平のおっちゃんはいいキャラしてるわ。
普段頼りなさそうに見える人がいざという時には超キレる、そういう人は結構好きです。
でも、坂本も伊達に主人公やってないねw
武器持ってる奴らがいるのに動じないなんて、やっぱ主人公はこうでないと。
てか、部屋で引きこもっている時とのギャップがすごいなw{/netabare}

4話感想
{netabare}
何か危ない子が出てきたよ!?
親父の方は中々エグイ死にざまでしたね。
てか、親子なのに顔似てなさすぎw

あの近距離で爆弾受けても死ななかったってことはあの子も主要人物なのかな?
主人公並みの補正がかかってますねw
あのモブっぽい弁護士のおっさんは今頃どっかであっさり死んでるんでしょうか?(;゚∀゚)

ちょっと原作が読みたくなってきましたw{/netabare}

5話感想
{netabare}
ようやく正ヒロインと行動することになりましたね。
準ヒロインはおっちゃんってことでw
バトルというほどのバトルはなかったけど、たまにはまったり?と話をしてもいいじゃないか!
中々エグイアニメだしねw

てか、オオトカゲって何ぞ!?
あんなのが普通に生息してたら殺し合いをするとか以前にみんな食われてしまうんじゃないか?
実際爆弾とか関係なく死んでしまう人とかもこれから出てきそうですね(;゚∀゚){/netabare}

6話感想
{netabare}
坂本いいね!
やっぱ主役はこうでなくては!
まぁわざわざはしごに上らずとも、普通にとっとと爆弾投げてりゃいいような気もしますがねw

ところで仕事中のおっちゃん、悪い顔してたね~。
あんないい人なのに、信じられないです(;゚∀゚){/netabare}

7話感想
{netabare}
坂本の運動神経おかしいだろ!?
引きこもりですよね!?
毒ガスからの逃げ方がすごすぎんだろ!
一体どこにあんな力が・・・?

そして宮本・・・
今回は中々のグロ映像でしたね(;゚∀゚)
あいつ結構いいキャラしてるからもっと最後まで残っていて欲しかったのに・・・

弁護士のオヤジ?
ああ、いたね~そんなのも。(興味なし){/netabare}

8話
{netabare}
手が吹っ飛んでも生きていられるものなのか?
即死はないだろうが普通は出血多量とかでお陀仏な気がするんだが・・・(;゚∀゚)

伊達って奴はひどい奴だねほんと。
でもおっちゃんの治療をしてくれてたっぽいよね。
何が目的なのか・・・

あとは出てきていきなり裏切りおった女ですね。
もうこの島では裏切りがあたりまえなんだね。
俺がもしBTOOOMに参加させられたらどうなるんだろう。
誰か仲間を作ってもやっぱり裏切ってしまうのだろうか・・・
それ以前にビムの使い方を誤って自爆したり、オオトカゲに食われて人知れず死んでしまいそうな気がしますねw
我ながら情けない(;゚∀゚){/netabare}

9話感想
{netabare}
史上最強のニート、それが坂本だ!
とは言ってもさすがにここまでの主人公補正はやりすぎなんじゃないかなぁ・・・?
ファイヤーを使ってたオッサンは一個のビムであっさり死んだのに坂本は三個ぐらい一気にくらったのに生きてたよ!?
いやまぁくらってないから生きてるんだけど、あの状況でくらわないのはさすがに無理があると思うんだ俺は(;゚∀゚){/netabare}

10話感想
{netabare}
坂本さん、マジすみませんでした!
前回は主人公補正で生き残れたとかなんとかほざいてしまって本当にもうしわけございませんでした(;゚∀゚)
ちゃんと坂本は考えてたんだね。
今回もまたピンチな感じで終わったが坂本ならまぁ大丈夫だよねw
結果として坂本は織田に負けてしまったが、ほんとに良い戦いで、これからの二人の対決が楽しみです。
{/netabare}

11話感想
{netabare}
ヒミコ自重しろw
ヒミコが胸でビムを跳ね返した時に変な声を出しやがったせいでおもわず吹いちまったじゃねえかw
シリアス展開台無しだよ(;゚∀゚)

村崎さんは伊達を許してしまったのか。
どこまでいい人なんだよ。
俺にはいまいち理解できないが、ほんとに伊達のことが好きだったということだけはよくわかるよ。
てか、村崎さんも坂本に負けず劣らずの生命力を持ってますよねw
腕なくなったのに生きてるし、伊達のビムくらっても復活するしw

次回最終話か・・・
ほんとに最後のは平さんなんかな・・・{/netabare}

12話感想
{netabare}
まさか平さんが死んでしまうとは思わなかったよ(T_T)
てかその後すぐにラブコメってる二人ってどーなの?
大事な仲間が死んでしまったら普通はしばらく立ち直れないと思うんだが(;゚∀゚)

最後だけOPが変わってましたね。
なかなかカッコいい曲だと思いました。
変える必要があったのかいまいちわからんがw
流れてきた映像もこれまでの戦いの総集編って感じで中々良かったです。{/netabare}

総評

かなり楽しめたバトルアニメでした!
終わり方からしてこれは2期あるでしょうね。
大いに期待して待ちましょう!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 62

アシュコロン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

生き残るための、人間の本質が問われるゲーム

拉致された老若男女が
とある無人島で脱出を懸けてサバイバルゲームを行う。
ゲームのルールは端的に言うと
他の人を最低7人以上殺すこと
ただし武器は「爆弾」のみ。

このアニメの見どころは
・さまざまなタイプの爆弾を駆使した戦闘シーン。
・サバイバル且つ殺し合いという過酷極まりない状況下で
 人間の心理状態がどのように変化するのか
 というところです。

爆弾にはさまざまなタイプがあるので
戦闘のバリエーションが豊富でとても見ごたえがありました。

そしてこういう窮地に立たされると
人間は自身のより本質的な部分を晒すことがわかりました。
社会に対してのモラルや人の倫理観などの縛りが
この無人島では一気に解放され
どんな悪逆無道も善悪を問わずにひたすら殺し合う。
まさに地獄ですね。

こういう時こそ人は助け合うべきだ、という者。
またその逆もしかり。
人の協調性を逆手にとり利用し、裏切る者。
さらにはこの状況をゲームがごとく楽しむ者。

自分はもしこのような状況に陥った場合
はたしてどのような選択をするのか…
と心の中で問いかけながら見ると
より面白いかもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 67

83.0 5 漫画原作でシリアスなアニメランキング5位
黄昏乙女×アムネジア(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1775)
9036人が棚に入れました
度重なる増築により迷路のように入り組んだ私立誠教学園。中等部一年の新谷貞一(にいやていいち)はある日、旧校舎で迷い偶然たどりついた部屋で、不思議な雰囲気を纏う少女・庚夕子(かのえゆうこ)と出会う。彼女は自分を“旧校舎の幽霊”だと言う。自分の過去を思い出せない夕子の為、貞一と夕子は「怪異調査部」を立ち上げ、この学園で語り継がれる数々の怪異を解き明かしていく。

声優・キャラクター
代永翼、原由実、福圓美里、喜多村英梨
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

萌えて笑えて見入って泣ける、ラブコメ・ミステリー・ホラー

原作未読。

主人公の新谷貞一(にいや ていいち)は、旧校舎の幽霊である「夕子(ゆうこ)さん」に遭遇する。
しかし、彼女は自分の死にまつわる記憶を無くしていた。
真相を明らかにするため、「怪異調査部」を設立することになる。
新たな部員も増え、さまざまな怪談の正体を突き止めつつも、彼女の死の真相へとせまっていく。


萌えて笑えて見入って泣ける、ラブコメ・ミステリー・ホラー。
色んな要素を詰め込んでいるのに破綻せず、高水準にまとまっている作品。


まず、メインヒロインの夕子さんの魅力がやばいです。
黒髪ロング長身で純真無垢な大和撫子、それでいながら大人の色気があって実にエロい。
そして、恋する乙女です。
見ていたら「さん」付けでしか呼べなくなります。

サブキャラクターたちも、ギャグ・シリアスともにイケる良キャラです。

* とにかく元気でまっすぐだけど、勘違いで暴走しがちな小此木(おこのぎ)さん
* クールでボーイッシュな美少女と思いきや、ヘタレな霧江(きりえ)さん

そんな魅力的な女の子に囲まれている貞一くんも、イヤミを感じさせないキャラです。
優しくておっとりしていて押しに弱いのに、やるときはやる。
何より一途で、ほんと好感が持てました。

むしろ全員ヒロイン。



作風としては、お色気を絡めたコメディが目立ちます。
下品ではないので見やすかったです。
ギャグは、言葉、動き、見た目など、さまざまな角度で飛ばしています。
「見られちゃった……私の体の一番深いところまで///」というセリフがひどい笑いに。
画面内にずーっと人体模型が映っている回のシュールさも凄まじかったです。


ですが、シリアスな部分はがっつりシリアス。
感情が揺さぶられます。

ギャグ→シリアスという流れは素早く自然に行われています。
気付いたら見入っています。

大げさだったり、ひねりのない内容だったりするのですが、演出と音楽がいいんですよね。
夕子さんの過去が明かされるときの演出はほんと面白い。
{netabare}
長時間に渡って映像が一人称視点というのは、独特で良かったですね。
閉じ込められてパニックになる演技も良かったなぁ。

……ところで、他人同士は、同じ体験を同じように感じられるんでしょうか?
人が「赤い」とか「痛い」とか感じたときの主観体験のことを「クオリア」といいます。
クオリアは本人にしか感知できないので、人がある感覚をどのように受けているか、他人が知ることは不可能です。
そもそも、クオリアはなぜ存在するのか、科学で解明できず、主に哲学で扱われる分野です。

また、人間の感覚とは映画を見ているのと同じで、自由意志が介在する余地がない、という説(随伴現象説)があります。
映画館のようなシーンも出てきましたし、こういった哲学分野の話を意識をしているのかもしれませんね。
{/netabare}


そして、シリアスなシーンから、ラストの感動シーンへ。
マジ泣く……。
話の予想は付くのですが、演出と音楽でぐぐっと持って行かれるんです。
{netabare}
夕子さんが最後に戻ってきたのは賛否両論あると思います。
戻ってこなかったら重いですがインパクト大。
戻ってきたらご都合主義ながら後味が良い。
しかし、アフターエピソードが見れたし、キスが未練で取り憑かれたなんてロマンチックだったのでおkです。
{/netabare}


作画は良いわけではないです。
しかし、色使いが独特です。
例えば、夜のシーン。
普通窓の外の景色は、濃い青か、月の光の黄色。
ところが、この作品では、「赤・青・紫・緑・黄色」と、雰囲気に合わせて色を変えます。

画面のカットと組み合わせて、

* 白の背景に黒の影で「孤独」
* 白と黒のしましま模様で「迷い」
* 無色で「望まない世界」

など、画面全体を使って感情を表現しているのが特徴です。
シャフト風味。

ということで作画の割に視覚効果が高いです。


音楽は文句なし、というか素晴らしい。
OPの「CHOIR JAIL」はかっこよくて耳に残るよなぁ。


どの要素もレベルが高く、12話できれいに収まっており、とても満足できました。
1クールものではトップクラスにお気に入りの作品です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 101
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

★原作もついに完結★

度重なる増築により迷路のように入り組んだ私立誠教学園。
中等部一年の新谷貞一(にいやていいち)はある日、旧校舎で迷い偶然たどりついた部屋で、不思議な雰囲気を纏う少女・庚夕子(かのえゆうこ)と出会う。彼女は自分を“旧校舎の幽霊”だと言う。
自分の過去を思い出せない夕子の為、貞一と夕子は「怪異調査部」を立ち上げ、この学園で語り継がれる数々の怪異を解き明かしていく。


夕子さんが最後どうなるのか、アニメオリジナルの展開でしたが、原作ではどうなるのかも気になる作品です。

見どころは骨!


■原作第9巻
{netabare}
アニメ版でいうと第10話「喪失乙女」から第11話「紅涙乙女」にあたります。


アニメでは浅葱がアカヒトでしたが、原作では紫子がアカヒトに・・・!さらに庚家の秘密も明かされます。


紫子がアカヒトになるいきさつだったり、夕子さんの死の真相だったり、色々と見どころがありますが、やっぱり一番の見どころは夕子さんの幼女時代!w(ノ `・∀・)ノ゙ オオオオォ♪゙
にやにやがとまりませぬ!


原作では「もう一人の夕子」を受け入れる経緯や受け入れる理由などもアニメとは異なっています。
そして「もう一人の夕子」を受け入れたとき、幽霊として存在し続ける理由も同時に無くなり、幽霊としても存在しなくなってしまったというところで9巻は終わりです(´Д`).∴カハッ

残りの収録話はすべて「特別編」・・・
くそう・・・
(特別編は特別編で好きなんですけどね)


そして最終ページに重要な告知が!!!!





「次巻、ついに完結―。2013年秋発売」



秋まで待てない!!Σ(p´;Д;`)q << ぅあ゛!!ぅゎぁぁぁぁあ゙


{/netabare}

■原作第10巻
{netabare}
アムネジアもついに完結です。
最終巻を一目見ての印象は・・・
「ぶ、分厚い!!(゜ロ゜)」

もう最終巻に一気にぎゅっと詰め込んだ感じです^^
表紙も裏表紙もイラストが超かわいい!

アムネジアのラストはアニメ版でかなり完成度が
高かったですが、原作も負けてませんね。

エピローグはいつもの怪異調査部にもどっていて
とても満足です^^

最終ページでの夕子さんのセリフはアムネジアらしいな、
と思いました(^ ^)
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 102

なゆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

良い意味で期待を裏切られた

レビュー未読、あらすじを多少見た程度で視聴しました。
視聴前の印象は「幽霊がでてくるだけの怪談物」だったのですが、いざ視聴してみると良い意味で期待を裏切られました
「怪談は関係ない」というわけではないところも好感です
作画・演出がとても良く、思わず息を呑んでしまうシーンや泣きそうになるシーンもありました
守備範囲外だと辛いアニメだとは思いますが、本筋前の序盤部分が辛いと思う人でも続きが気になる工夫がしてあり、楽しめるんじゃないかなと思います
私はとても満足したので高めの評価にさせてもらいました


どうでもいい話ですが
幽霊部長の件、完全に空気扱いになってるけど・・・
理由を知ってる2人はいいとして、もう1人は気にならないのかな・・・

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15

88.4 6 漫画原作でシリアスなアニメランキング6位
聲の形(アニメ映画)

2016年9月17日
★★★★★ 4.1 (1522)
7499人が棚に入れました
聲の形」は、聴覚の障害を持つ少女・西宮硝子と、彼女へのいじめに加担していた過去を持つ少年・石田将也の物語で、2人の衝突や再会を通して、孤独や絶望、愛などが描かれている。

声優・キャラクター
入野自由、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希、石川由依、潘めぐみ、豊永利行、松岡茉優
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

障がい、いじめ、生と死、そして母の愛

原作未読。
劇場でも視聴しましたが、いろいろと考えさせられることの多い作品だったため、繰り返し視聴してからレビューしたいと思い、BD購入後のこのタイミングでレビューします。

【初めに】
この作品は多くの方に見て欲しい作品です。
高校生の恋愛物語なんかじゃありません。
障がい、いじめ、生と死、母の愛・・・。重いテーマを次々と投げかけてくる作品です。
そして、見終わった後、色々と考えさせられる作品です。

様々な思いの中で、少しずつ成長していく石田将也、西宮硝子、西宮結絃、そして植野直花が見どころです。

【物語】
これだけ重いテーマをよくも2時間の枠に収めたな!と感心するくらい良くできていると思います。
時間の都合上、少々強引な展開もありましたが、それをマイナス要素とするのは酷でしょう。

【作画】
京アニですからね、全く問題無いでしょう!(笑)
特に花火のシーンは鳥肌ものでした。

【声優】
なんといっても早見沙織さんでしょう。
硝子が言葉を発する度に鳥肌が立つほどの怪演。
{netabare}小学生のころ、将也と取っ組み合いの喧嘩をした硝子が発した言葉が、最初に劇場で視聴した時には理解できませんでした。
BDで繰り返し視聴をして、『頑張って!』と聞こえた時には感動しました。{/netabare}

将也の少年時代を演じた松岡茉優さんに賛否があるようですが、私はとても良かったと思いました。

【音楽】
THE WHOの「MY GENERATION」は良かった。
aikoの主題歌は好みが分かれるかも・・・。

【キャラ】
「植野直花」
一見、理に適っているようなことを言ってはいるが、実は一番自分勝手・・・に見えるキャラ。
高校生になった硝子の立場から見れば一番の敵キャラだし、『嫌い』って人が多いだろうな?
実は私もそうだったし・・・。
それだけに、最後の{netabare}手話{/netabare}には感動した。
良かった。ちゃんと成長してるじゃん!

「将也の母」
私の印象は、子供には甘いけど、責任感の強い母親。
{netabare}硝子いじめの謝罪の際、片耳から流血しながら、声も荒げずに「明日からいい子にするんだよ、ね」は衝撃的だった。
硝子の母と植野の喧嘩を止めたシーンも良かった。{/netabare}

「硝子の母」
私の印象は、子供に厳しく、だけど誰よりも子供を愛する母親。
{netabare}重度の聴覚障害のある硝子を普通学級に通わせるとか、小学生には酷なんじゃないかと思った。
しかし、硝子は聴覚に障害があるだけで、知能に障害がある訳ではない。
愛娘の将来の事を考え抜いて出した、苦渋の決断だったんだと思った。

それは、後半のシーンからもうかがえる。
高校生になった将也が硝子を一緒にいるところを見かけると問答用無用にビンタ。
そして、硝子を責める植野にも問答用無用にビンタ。
愛娘を守るためには手段を選ばずに全力で立ち向かっていく母親の姿だと思った。{/netabare}

【最後に】
極力ネタバレ無しでと思っていたんですけど、結局ネタバレだらけになってしまいました。スミマセン。
ネタバレついでに、最後に少しだけ付け加えたいと思います。

{netabare}この作品を視聴して、本当に色々なことを考えさせられました。

【障がいを持つ人とどう接するのが正解なのか?】
本作の硝子のように聴覚障害を持つ人との接し方。
将也や佐原のように手話を覚える?
  それができれば一番いいんだろうけど・・・。
  現実には、手話を知らない人が多いんじゃないかな?
  もちろん私もその一人。
「大きな声でゆっくり話せば分かるんだから」と言った植野。
  これも決して間違いではないと思っている自分がいる。

大事なことは相手の立場に立つことだと思う。
ただ、優しく接すればいいというわけでもないのだと思う。

【これって「いじめ」ですか?】
いじめがダメなんてことは、誰しも理解していることだと思う。
だけど、どうだろう?
『私の職場(学校)ではいじめなんてありません!」
そう断言できる人は少なくないと思う。だけど、
『誰かを無視したり、悪口言ったりとかありません!』 
そう断言できる人がどれだけいるだろう?
悪口・陰口くらいなら、恐らく多くの人が身に覚えがあるのでは?
『悪口・陰口くらい誰でもやってるよね?このくらいなら”いじめ”じゃないよ』

それではなぜ、佐原は不登校になったのだろう?

【母親の愛ってすごい】
将也の母、硝子の母。
タイプは全く違うけど、子供に対する愛情と責任感の強さは計り知れない。
謝罪のためにピアスを引きちぎった将也の母親。
同じく謝罪のために、公衆の面前で土下座をした硝子の母親。
どちらも本当に立派だと思った。

そして、何より、自分の身の回りの人に同じようなことをさせてはならないと思った。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 141
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

美しい人

60年代のロックアンセム、
THE WHOの「MY GENERATION」が、
オープニングを告げる。

小学校時代回想。
退屈な毎日を単なる好奇心や面白半分で、
耳の聞こえない少女を虐める主人公。
あまりにも度がすぎて学級裁判となり、
自分がクラスから断罪され孤立する。
{netabare}保身の為、主人公を売るクラスメイトたち。
罪人の烙印、どこにでもある無自覚な悪意。
正当化される弱さ、悪意の同調圧力。{/netabare}
ヒロイン硝子の心は何度死んだのだろうか。

心を掴まれたシーンがあります。
それは硝子が持つ筆談ノートでの何気ない日常。
{netabare}そのノートに言葉を綴り、必死に周りと、
コミュニケートしようとするその少女の姿に。
拒絶され、からかわれても、
けなげに笑おうとする少女の姿に心が震える。{/netabare}

高校生現在、再会。
償うこと、許すこと。
{netabare}自分のせいでバラバラに、
壊れてしまったものと向き合う硝子。
自己嫌悪と後悔の狭間で揺れ、
他人から目を伏せて生きる主人公。{/netabare}
これは現代の罪と罰なのか。

犯した罪はいつ許されるのでしょうか。
そもそも許されるものなのでしょうか。
どうか幸せになって下さい。

心の美しい人になりたい。

今はただそう願います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 116

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

誰かが感動にむせび泣く涙は冷や汗になって流れ落ちる

聲の形を観るにあたって視点をどこに持っていき多数派が経験しない境遇を掴むかが難しいと思われるのですが、
自身に置き換えるとそれは“コンプレックス”。生きていれば誰にだって“当たり前”にあるものだと思います。
身体的特徴・肉親との関係・性への恐怖心・嗜好・学歴・人種・生まれ・性別、イジメや差別の行く末も然りです。

肉親や他人が“毎日自分のコンプレックスについて熱く口論している”そんな世界を想像してください。
目立つアナタは学校や会社、道行く人々から向けられる奇異の目、励ましや憐憫の言葉に晒されるでしょう。

「西宮は優しいからああしているわけでも、強いから、弱いから、といったわけでもないんです。
彼女は、彼女なりにたくさん考えた結果、ああするしかない、というだけなんだと思います。」

作者がインタビューでこう答えたそうです。これが彼女の当たり前だったのでしょうか。

実際にいろんなハンディキャップを抱える人達や高齢者を介助する人達がいる現場において人間を起こす方法や、
車いすの押し方、様々な器具の用途や正しい使い方など、最低限の知識を身につけるより最優先事項があります。
介護・介助において、まず彼らが学ぶことは相手を「お客様」では無く「利用者」と呼び、客として扱わない事。
他人に体を預ける利用者を不安にさせず寄り添いながら安心感を与えてコミュニケーションを取らなければならず、
マニュアル通りではなく個人個人に対し状況や状態を鑑みて、人としての尊厳を蔑ろにするような態度や行動を
取らないことが大前提であり小児科医や助産婦など、職業柄心構えを身につける方々も同じ雰囲気があります。

当たり前だと思うかもしれませんが、その当たり前が世間に浸透していないのは本作に対して議論が行われたり
特筆すべき事項だと取り上げ、感動できる作品と持ち上げられる現状を考えれば一目瞭然ではないかと思います。


難しい題材に焦点を当て一流の演出と人の心を揺さぶる手法を用いた映像作品は洗練され美しく彩られました。

“本作自体がコンプレックスになる”映画として。

気弱な少年がスパイダーマンに憧れるように、盲目の侠客がバッサバッサと悪を斬る姿を格好いいと思うような、
当事者側の人間が顔を曇らせず笑顔になれる映画ではなく、関係のない人間が感銘と感動を得る為の映画は、
原作を読んでいた時の感覚より数枚フィルターがかかり、メッセージ性や丁寧な音と画で美しく完成しました。
映画として完成度が高く年間で最高評価に近いことも納得です。多くの人が素晴らしいと感じたでしょう。
当事者たちの気持ちを置き去りにして。

聲の形を特筆すべき作品だと受け取られるのが今の現状で世間の認識なのでしょうが、映画の話でなく常識として、
“当たり前”に生きてる人に対し涙を流したり感動することが無いのと同じく、この気持ちは人を傷つけます。
本作は仕方有りません、メッセージ性と感銘を受けるよう作ってあるのだからそれは嘘でも非常識でもない。


他人の感動に水を差したくはないが綺麗な世界に冷や汗しか出なかった。机上の空論を言っても仕方ないけれど、
叶うならいつか本作に感動も感銘も無く、当たり前に捉えられるそんな世の中になればいいと願っています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 52

92.7 7 漫画原作でシリアスなアニメランキング7位
約束のネバーランド(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1130)
5471人が棚に入れました
母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。ここグレイス=フィールドハウスは親がいない子ども達が住むところ。至って平穏なこのハウスでささやかながらも幸せな毎日を送る三人の主人公エマ、ノーマン、レイ。しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた…

声優・キャラクター
諸星すみれ、内田真礼、伊瀬茉莉也、甲斐田裕子、藤田奈央、植木慎英、Lynn、河野ひより、石上静香、茅野愛衣、日野まり、森優子、小澤亜李
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

原作既読組にとって、この手の作品は・・・?

原作既読。最終話まで視聴。

週刊少年ジャンプは40年近い愛読書です(笑)。
連載開始当初から、緊張感満載のこの作品はお気に入りの作品でした。
お気に入りの作品のアニメ化なので、本作も、とても注目していました。

【原作既読組にとって、この手の作品は?】
原作既読組は、当然、先々の展開を把握しています。
そんな状況の中で、この作品の一番の魅力である『緊張感』を楽しめるかどうか?
そこが、この作品の評価の分かれ目だと思います。
{netabare}
言うまでもなく、私も先々の展開を把握しています。
それでもハラハラドキドキが止まりません。

力のこもった作画。
巧みな演出。
映画のようなカメラワーク。
声優さんの熱演。

全てが上手くかみ合った本作は、『名作』に分類されるべき作品だと思います。{/netabare}

【正直、原作と比べるとかなり話が省略されているんだけどね・・・】
{netabare}全ては、大感動の11話~12話へ繋げるため。
ここから逆算して、必要最低限の物語を紡いでいったという印象です。

エピソードはもっとたくさんあるんだけど、あえて必要最小限のエピソードに絞った。
第2期に回せるエピソードは第2期に回す。

そんな制作陣の苦渋の選択が伝わってきます。{/netabare}

【食用児・・・って、凄い単語ですよね】
{netabare}この単語だけで、この物語の世界観が凝縮されている気がする。
エマをはじめ、子供たちの必死さが伝わってくる。
何かが狂った世の中であることが、ひしひしと伝わってくる。{/netabare}

【ところで、各話のタイトルの意味って分かりました?】
{netabare}各話のタイトル、例えば第1話なら『121045』。
これの意味って分かりました?
{netabare}あれって、『日・月・年』なんですよね。
『121045』=『2045年10月12日』という意味。{/netabare}
要するに、1話から9話までは20日余りしか時間が経過していませんが、9話と10話の間だけでも2か月以上に時間が流れていることが分かります。

この間、エマたちはママだけではなくレイの目も欺き続けたことに・・・。
だから、11~12話にかけて、レイは驚きっぱなしだったんですね。{/netabare}


第2期も期待しています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 78
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

生きていくんだ それでいいんだ

それは田園 こちらは農園 ・・・ふっ

・・・あ、ちょっと待って、{netabare}いやっ、行かないで~、、、{/netabare}な全12話。


原作も未読であれば、ジャンプももう何年も読んでませんね。週刊少年ジャンプの人気連載作品ということで、子供とTV前で待機。
第1話を観終えて彼らは静かに去っていきました。お子様と一緒に視聴するにはご注意ください。我が家でR12指定となった “ほんとに少年向けなんかいな?” な世界観です。


いやぁ毎週面白かったですね。なにせ間髪入れずもう一周しましたから。
導入良し→つなぎも良し→締め最高、、、と1話1話退屈せず、連載継続中ながら12話の尺で綺麗にまとめたことも好感です。結末を知って価値に気づきがちな序盤~中盤を面白く仕上げてもらってほんとにありがとう。2018年冬期の作品群の中でもトップクラスの出来でありました。
続きのある物語に対し早々に2期が決まったことで、今後の楽しみが一つ増えた幸福感もあります。


幕明けの舞台はグレイスフィールド(GF)ハウスと呼ばれる孤児院から。ママ・イザベラのもとで上は11歳までの子供たち30余名が一緒に暮らしてました。
ロケーションは大草原の小さな家。孤児院と聞けばあしながおじさんや若草物語のようなものを事前には想像してました。違うんだけどね。
そこの子供たちのうちエマ(CV諸星すみれ)、ノーマン(CV内田真礼)、レイ(CV伊瀬茉莉也)の3人が物語の主役。・・・それと彼らのみならずハウスの子供たち全員が主役の物語だったのでは?と思えるお話。
6歳から12歳までの間に里子に出されるとママから聞かされている子供たち。うち一人コニーとのお別れの日。別れを済ませた後、ぬいぐるみを忘れてることに気づいたエマとノーマンがコニーに届けようと後を追って。。。

そこから物語は一転。第1話ラストから最終12話までノンストップな子供と大人の心理戦?サスペンス?スリラー?またはホラー?が展開されます。
詳しくは本編で。農園の意味は早々にわかりますので、そこからハラハラドキドキを楽しみましょう。私的今期(2019年冬)のベストでした。


以下、思ったことを五月雨に。※ネタバレ

■ホラーやスリラーではなく心理戦でした
猟奇的な世界観で色濃く印象的だったのは、エマら子供たちとママ・イザベラ(CV甲斐田裕子)、シスター・クローネ(CV藤田奈央)の大人らとの駆け引きです。この腹の探り合いに集中できたのは不要なホラー演出を削いだからなんじゃないかと思ってます。
{netabare}例えば、子供らが謀議している最中に物陰からニュッとママやシスターが登場するような演出は皆無でした。双方に企みを盗み聞きしたり直接知るような描写がありません。状況証拠や間接的な言動からの探り合いに絞ってました。{/netabare}
{netabare}ママもシスターも元はと言えばフルスコア。さらにトレーニングを積んで派遣され実地で鍛えられた猛者です。直接でなくてもなんでもお見通し、一筋縄ではいかないラスボス感を十二分に引き出す効果がありました。{/netabare}


■絶望からの分岐
絶望を知った後にどう分岐していったか?の対比が好きです。
{netabare}言うまでもなくエマ、シスター・クローネ、ママ・イザベラの3名です。
エマ:抗う人。もちろんそこは主人公。けっこう身も蓋もない世界なのにエライよこの子!
シスター:堪えられなかった人。躁鬱の躁。壊れてましたね。選ばざるをえなかった道もイバラの道。自分♂ですがシスターやママやってたら正気を保てる自信がありません。
ママ:受け入れた人。ってまんまですが、シスタークローネが壊れてた分余計に底の知れぬ深い絶望を受け入れたことがわかり、そのことが最終盤効いてきましたね。{/netabare}
{netabare}一周めはノーマン、レイ、エマの3人を中心に観てました。最終回を見届けて今度はエマ、クローネ、イザベラの3人に焦点をあてて。けっしてクローネはネタキャラではないのです。{/netabare}


■イザベラ
{netabare}マンドリンの少年(レスリー)の曲が印象的な本作。イザベラにとってどういった意味を持つのか?
第1話コニーを門まで送る時の鼻歌が初出。第10話ノーマンとの別離。第11話でレイが火をつけた時。せめてもの手向けなのかレスリーの記憶を留めておきたかったからなのか。
ハウスで過ごした記憶の欠片を手離してなかったことに意味があったんじゃなかろうかと思います。{/netabare}

{netabare}「絶望に苦しまずに済む一番の方法は諦めることよ。抗うから辛い。受け入れるの。楽になれるわ。簡単よ。」

{netabare}かつてのイザベラが現在のエマだっていうのが、これまた切ないのでした(語彙力)。頼れる仲間がいたかどうかの差なんです。{/netabare}{/netabare}


■声優さんの演技
あらためてやっぱり声優さん凄いな~と思いました。
ノーマン役の内田真礼さん。ギルダ役のLynnさん。演技の幅って無限に広がるんですね。
それと短いセリフに込められ感情の豊かさでしょうか。※特定シーンのため閉じます。

{netabare}・「うん」エマ
ノーマンと別れの際、絞り出した「うん」その数8回。その短い言葉一つ一つどれも違っていて、ないまぜの感情が伝わってきた名演です。{/netabare}

{netabare}・「いってらっしゃい 気をつけてね」イザベラ
絵と音の力ではないと思うんだよな~。憑き物が取れた嘘偽りない「私のかわいい子供たち」に聞こえました。ダメねこういうの(T_T){/netabare}



次が気になる展開、裏をかいてまたその裏をかいての緊張感の続く化かし合い。
その根底で「絶望」との向き合い方で道の別れた3人に強いメッセージ性も感じました。
OPEDも作品に合った良いチョイスですね。


{netabare}・識別番号は連番ってことはなさそう。意味はあるのか?
・2期は頭脳戦からサバイバルみたいになるんだろうね。趣きはだいぶ変わりそう。
・イザベラ処分されるんだろうな。
・てかノーマン{/netabare}

きちんと謎や伏線は残したまま2期へと繋がるわけですが、もやっとした感情は無く、終わり方含めなんともすっきりした全12話でした。


それにしても、、、
{netabare}ヒーロー願望というか、男は死にたがるというか諦めが早いというか自意識が強いというか。女性の胆力の強さをまざまざと見せつけられた気分になりました。{/netabare}



視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴

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2019.09.17追記
《配点を修正》 +0.1

その後他のレビュアーさんとのやりとりでもやっとしたとこが解消しました。あざまーす!
2期前提ではあるものの、そこへの繋ぎ方と一作品としてのまとまり具合に嫌みがないこと。他の作品とのバランスを考慮し加点しておきます。



2019.04.13 初稿
2019.09.17 追記/配点修正
2022.01.30 修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 83
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

幸せな一生

アニメーション製作:CloverWorks、監督:神戸守、
シリーズ構成・脚本:大野敏哉、
キャラクターデザイン、総作画監督:嶋田和晃
原作:白井カイウ、出水ぽすか

森の中に佇む、グレイス=フィールドハウスという孤児院。
そこでは12歳までの子供たちが楽しく暮らしていた。
周りとは隔絶された世界。
外部とつながっている場所には鉄製の大きな門。
そのほかは深い森に囲まれている。
優しいママのいるハウスは子供たちの楽園。
里親が見つかった子供たちは、
定期的にハウスから去っていくのだった。

タイトル名はよく考えられており、
ふたつの言葉を合わせたものだろう。
旧約聖書の創世記12章に記されている、
イスラエルの民に神が示した土地である「約束の地」。
そして『ピーターパン』で、
森林の奥地に住み、親のいない
年をとらなくなった子供のいる国「ネバーランド」。
物語のストーリーをイメージしやすくなっている。
「ネバーランド」というと、
マイケル・ジャクソンの邸宅も思い浮かび、
その内実を思うと、さらに印象深い。

主人公のエマ、ノーマン、レイの3人がいい。
ストーリーはもちろんだが、このキャラクターたちが
物語のなかにどんどん引き込んでくれる。
真っ直ぐな性格で頭が良く、運動神経に優れるエマ。
ずば抜けた頭脳を持ち、正しいことを知るノーマン。
冷静な判断力と鋭い観察眼、卓越した記憶力を持つレイ。
彼らの動きや考え方を見ているだけでも楽しい。
いわば、小学生のときのクラスにいた、
何かするたびに驚かされ、私たち凡人を
いつもワクワクさせてくれる同級生たちを想起させる。

3人が互いに想いをぶつけ合い、理解し、
不可能なことをやり遂げようとする。
そして、それぞれに対する複雑な感情を抱えたまま
自らが信じた道を選び取ろうとする。
この関係性の妙が、作品の最も優れている部分だ。

1話からの構成力も見事。
原作の良さはあるのだろうが、
アニメスタッフの力も大きいことが分かる。
大きな流れを1話目で理解させ、
そこから各話ごとに盛り上げていく展開力は出色だ。

良質なハリウッド映画を観ているような感覚。
時代を象徴するような物語も含め、完成度が高い。

幸せな一生とは、どのような人生なのか。
子供たちやママの一生を考えさせられる。

{netabare}最終回でのイザベラの描写が秀逸で、
この時点で物語は完結している。
後のことを描くことが蛇足にならないかのほうが不安だ。{/netabare}
ここまでで実写映画を作っても十分に成立するだろう。

※EDのCö shu Nie 「絶体絶命」がお気に入り。
ピアノの打ち込みとベースが抜群にカッコ良い。
(2019年4月19日初投稿)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 97

80.3 8 漫画原作でシリアスなアニメランキング8位
3月のライオン(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (983)
4888人が棚に入れました
主人公は、東京の下町に1人で暮らす17歳の将棋のプロ棋士・桐山零。深い孤独を抱える彼が、あかり・ひなた・モモの川本3姉妹と過ごす時間や、さまざまな棋士との対戦を経て、失ったものを少しずつ取り戻していく様が描かれる。

声優・キャラクター
河西健吾、茅野愛衣、花澤香菜、久野美咲、岡本信彦、井上麻里奈、細谷佳正、三木眞一郎、杉田智和、木村昴、千葉繁、大川透、櫻井孝宏

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

シャフトらしくないかも(主に作画が)。ちなみに良作です。

ヤングアニマル掲載マンガが原作で、まだ終わっていない作品のアニメ化。既刊分の原作単行本は全部持っています。

第1回目を視聴しましたが、けっこう原作の画の感じが残っていました。背景もシャフトらしくない柔らかい感じの原作に近いタッチの画で、どこが制作かなんて気にしてない原作ファンは安心したかもしれないです(笑)。

通して最終回まで観る予定なので、レビューはそのあとになる予定。あと、評価の星は暫定ですが良い意味で作画に裏切られたので、あえて5をつけておきました(笑)。

2017.4.25追記:
視聴を終わって更新しそびれていました。原作準拠で穏当なアニメ化でした。原作者の羽海野チカ先生も原作既読のファンも満足できたアニメ化だったのではないでしょうか。

「ぼっちスパイラル」に嵌る零くんを見ていると切なくなりますが、それ以上に川本家の人たちや林田先生の暖かさ、そして対局解説中なのに「桐山~!」と叫びだす二海堂くんの熱さなどが心地良い作品です。

二海堂くん開発「ニャー将棋」のネタは原作マンガにもあったのですが、歌まで作ってしまったのはさすがのNHKでした。最終話の最期に2017年10月からの2期目の放送もアナウンスされ、まずは順風満帆といったところ。

あー、写真加工した静止画での次回予告とかドラマ『傷だらけの天使』へのオマージュっぽいスミスの朝食シーンとかはシャフトっぽいです(笑)。
(でも、あれも一応原作にそれっぽいシーンはある…。)

2017.10.4追記:
原作最新巻(13巻)が出たのでさっそく読んだのですが、OP主題歌「ファイター」のメーキングというページがありました。そこに書いてあったのですが、あのOPアニメーションのコンテ切ったの羽海野先生ご本人だったんですね!

そして間もなく2期目が開始になります。楽しみです。

2017.11.5追記:
2期目が始まってだいぶん経っています。原作通りだと、2期目中盤はしばらく「高校生らしい」零くんが観られるはず。
(以後、レビュー更新は2期目の方でする予定。)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 70
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

少年棋士の心の葛藤と心の成長を描いた作品、作者と制作会社とTV局が一体となった良作

これほど原作が読みたくなった作品は久しぶりのような気がします。終わるまでまとうか、読んでしまおうか、葛藤中です。

シャフトっぽさを消しているようで、ところどころやっぱりシャフトだと思わせるような描写がチョコチョコ見られるのが良いです。特に場面転換で不要じゃね?と思わせるようなカットを入れてきて、それがまた綺麗だったり、インパクトがあったりとするところなんか、シャフトだなと感じてしまいます。ただ、「シャフ度」と言われる首の角度が抑え気味なのはやっぱり寂しいかも(?)

NHKが、しかも総合で流すのですから、力入れているのはよく分かります。まだ前半も途中ですが、引き込まれっぱなしになっています。主人公である零の歩んできた人生の重さ、その重さを少しずつ解放する三姉妹と二海堂との掛け合いの面白い事。

二海堂のモデルは将棋好きの人なら知らない人はいないくらい有名な村山聖なんでしょうね。となると、太っているのは病気のせいであり、あかりが「むっちり」で喜んでいるのはどう解釈したらよいか戸惑いました。このあと二海堂は病気が重くなっていく展開になるんだろうけど、つらいな…

三姉妹は本当にキャラがいい。声も完璧だし、流石としか言いようがありません。話の展開も良く、たぶん、最後まで面白く見ていくことができる作品だろうと思います。すでにお気に入りに入れてもいいように思っています。

【前半を終えて】
結局終わるまで待てず、原作を読んでしまいました…。面白い、何故にこれまでスルーしていたのだろうと思います。前半は零の置かれた状況を表現していた感じです。零が何故に将棋をしているのか、零がどうして三姉妹と関わりを持ったのか、二海堂と零のライバル関係、零と香子の関係等々をシャフト独特の表現でうまく繋いでいた感じです。
とあるコラムニストがシャフトっぽくないのが良いと書いていたのですが、どこを見ているのかと。零の気持ちを表現するときや香子とのシーンはシャフトそのものでしょう。シャフト特有のズルいイメージ(個人的な感想)ふんだんに盛り込んでます。原作のイメージがそのままシャフトっぽいですし、シャフトなら良いと言ったらしい作者の感覚がすばらしいと思います。
三姉妹は癒しそのもの。に対して香子の危うさと言ったら…。香子の声も良いです。老倉育を見て井上さんに決めたらしいのですが、本当にぴったり。

後半はもっと将棋に突っ込んでいくのではないかと思います。また、三姉妹の関わり、零を囲む周りの人々の動きなど、楽しみです。

【後半の中盤】
後半に入り、零の気持ちがどんどん重くなっていきました。そこを救うのが三姉妹であり、先生であり、二海堂であり、島田八段であり…とにかく零は人に恵まれました。回を追うごとにその事が分かります。
将棋に関する話も濃くなってきたのも後半の面白いところです。鍵となる島田八段は飄々としているのに、プロの厳しさを零に伝えてくれます。そしてとうとう出てきた宗谷名人。まさに怪物に相応しい佇まい。アニメになると、その事がいっそう強調された感じです。
零と香子の微妙な関係も相変わらず。が、三姉妹と香子の絡みとか、実は可愛らしい一面もあるところとか見れて良いです。
それから、今の季節に合わせたような進行具合も非常に良いです。これからラストに向けて零がどう成長していくのか楽しみです。

【一期終了】
零のちょっとずつだけど、成長していく感じが見てとれました。
「11年もボッチだったんだ」いう台詞の重みから解放されていく過程を描いたのが一期だったと思います。ゆえに、展開は重く、零の台詞もなにかぱっとしません。耐えられない人はそれでこのアニメはお仕舞です。
零は周りに恵まれました。それは零が成長するための起点になっていきます。二海堂であり、三姉妹であり、林田先生であり、島田八段であり、科学部の面々であり、そういった人々と交わることによって、重く押しかかっていた零の心が開かれて、次のステップへと進んでいきました。見直すと、中盤までの零とは明らかに違う人間になっているのがよくわかります。

この作者は人と人とのつながり、心の葛藤や解放へ向かうまでの描き方が上手だと思います。重くなり過ぎそうなときはわざとデフォルメさせたり、ちゃちゃを入れるような場面を入れてほぐします。これが嫌味に感じないところがまた良いのです。せっかくなので、ハチクロも見てみたのですが、作品は違っても、描き方は同じでした。
それと、ハチクロを見て思ったのが、シャフトで良かったということです。ハチクロも悪いわけではないのですが、ライオンを見た後だと何か足りません。零や香子みたいな人物が多く出演する、心の葛藤を中心とするような作品を作らせたらシャフトは上手です。ちょうど同じ時間帯にAT-Xではefを放送しており、ライオン始まるまでの10分間は視聴していましたが、シャフトの右に出るものはないなとさえ思いました。

二期が決定したので万歳です。二期は{netabare}宗谷とひなが大きくかかわってくる話になると思いますが、この話がどう描かれるのか{/netabare}楽しみでしょうがありません。

少年棋士の心の葛藤と心の成長を描いたこの作品、2クールゆっくりと描かれているので、ドラマ性を求めている人にお勧めです。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 53

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

緩急が凄い!

原作未読。最終話まで視聴。

人とのコミュニケーションが苦手で、ちょっぴり根暗な少年が主人公の物語。

1クール目は、主人公が川本家の3姉妹との出会い・交流を通して『人の温もり』を知る物語。
2クール目は、主人公が将棋を通して知り合った頼もしい仲間やライバルとの物語。
ざっくりというとこんな感じかな?

1話冒頭から、主人公があまりにも暗いし、物語のスピード感は無いし『どうしたものか・・・』と思っていましたが、川本家を訪ねたあたりから急にハイテンション!
物語の緩急って本当に大事だなぁ、と改めて痛感させられた作品です。

ハイテンションな表現があるから主人公の心の闇の深さがより強調される。
上手い演出だと思います。

あと『しゃべるネコ』と『ニャン将棋』には心が和みます。

2クール目については、将棋に詳しい人ならもう少し楽しめたかも・・・って感じでした。
駒の動かし方を辛うじて知っている程度の知識では、プロ棋士の凄さが伝わらない。

あと、主人公は嫌がるかも知れないけど、二階堂は本当に良い奴だ。主人公は嫌がるかも知れないけど・・・。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 83

76.4 9 漫画原作でシリアスなアニメランキング9位
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース エジプト編(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★★ 4.1 (770)
4434人が棚に入れました
ジョースター家の宿敵・DIO復活の影響で、「幽波紋(スタンド)」と呼ばれる能力を身につけた青年・空条承太郎。DIOの呪縛によって倒れた母・ホリィを救うため、祖父・ジョセフや仲間と共に打倒DIOの旅に出る。長き旅路の中で、次々現れる刺客を退けながら、ついにDIOのいるエジプト上陸を果たした承太郎たち。だが、そんな彼らの行く手を阻むかのように、奇怪にして恐ろしき新たなる敵の影が迫っていた――。

声優・キャラクター
小野大輔、石塚運昇、三宅健太、平川大輔、小松史法、福圓美里、子安武人、大川透

米麹米子 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

鳥肌♡

23話事、47話のOP見ました?
絶対にとばしちゃいけないよ。
鳥肌ものだったので書く事に決めました。
かっこいいよ、すごく
もう何度みた事か…
繫ぎとか入り方とかカメラワーク?とか
もう、もうねw

見逃した方は

JoJo's Bizarre Adventure Episode 47 【Special OP】で
検索してみて下さい。

JOJOの素晴らしさとかテーマとかを綴ってみる。

人間讃歌がテーマのJOJOですが
絵柄で見ないなんて損してると思うのです。
1期からOPとEDや作画、声優、音楽などなど
拘りや尋常ならざるスタッフの意気込みや
熱の入れ方が他のアニメと全く異なる。

見所は全部。
名言がぎゅっと詰まってるこのアニメ。
EDは多分、荒木先生の趣味だろうし
作画の色指定迄してるんじゃないかな?と思うぐらいの色使い。

喩えがおかしい事や真面目に描いてあるだろうけど笑っちゃう場面や
名言、場面、擬音、JOJO立ち沢山ありすぎてもう…♡
動物に厳しいとこや女にも容赦ない(何故か凄く柄悪いw)
荒木先生の当時のセンスで描いてるので
これは今時の人にわかるのだろうか…という昔風なところや
ちっちゃい”あ”に拘ってるところや
1部に関しては、それ台詞だったの!?とアニメ化になって
驚いた事も多々あり原作に忠実。
忠実すぎて余韻を残させてくれないところは
┐(´д`)┌ヤレヤレだぜって感じだけど
アニメ陣営の本気度がこれでもかと伝わって来る。
色んな思いがありすぎて書ききれないけれど
3部のヒロインはエンヤ婆だと私は断言する。

凄く愛されてるって思うアニメはJOJOが一番じゃないかな?
アニメで見れて良かったなって思うのも個人的には
JOJOが一番。
OPも最初は?って感じで見てても
いつのまにかしっくり馴染んで
歌ってしまうぐらいの溢れてこぼれ落ちる程の愛
キャラの面々も癖はあるけど愛着が出て来る。
系譜が好きな方には是非共オススメしたいアニメ。

一言で表現すれば「愛」
もう終わりが…ってなってくると胸が熱くなる。
多分、見終わって追記書くと思うけれど
終わって欲しくないのと、4部からまたないかなとか
JOJOファンにとっては良いアニメ化だったと思う。

書かないと決めていたJOJOレビュー
勢いで書いた後悔は(ちょっとだけしてる)

という訳?でall 5 です。
スペダン2期からの2作目の5です。
女でも面白いと思うけれど、ジャンプなのにオタ向き作品かもしれない。
アニオリ部分は評価が別れるけど
私個人で言えばアリでした。
(アリアリアリ、アリーヴェデルチ!なんて絶対に言わないんだからねっ!!)

では…

ノミっているよなあ・・・ちっぽけな虫ケラのノミじゃよ!
あの虫は我我巨大で頭のいい人間にところかまわず攻撃を仕掛けて 戦いを挑んでくるなあ!
巨大な敵に立ち向かうノミ・・・これは『勇気』と呼べるだろうかねェ
ノミどものは「勇気」とは呼べんなあ

それではジョジョ!「勇気」とはいったい何か!?

「勇気」とは「怖さ」を知ることッ!「恐怖」を我が物とすることじゃあッ!
人間讃歌は「勇気」の讃歌ッ!!
人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!!
いくら強くてもこいつら屍生人は「勇気」を知らん!
ノミと同類よォーッ!!
人間讃歌は「勇気の讃歌」ッ!!人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!! 




アリアリアリ、アリーヴェデルチ!

追記
48話でラストでしたがOPにSE入ってかっこよさが増したw
4部5部も好きで面白いけど個人的には6部を見たい。
アニメ化しないかな。
凄く良かった。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 49

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

david productionはジョジョだけではなく「魔法少女まどか☆マギカ」にも制作協力している。

マンガ好きが選んだ、「絶対に無理だろうけど…実写化してほしいマンガ」
昨今のドラマや映画は、原作モノが多い。とりわけ、小説ではなくマンガを原作としたものは、その“トンデモ設定”をいかに実写化するのだろう…と話題になりがちだ。最近でいえば、『暗殺教室』『進撃の巨人』『テラフォーマーズ』などなど。

そこで今回は、全国のマンガ好きを対象に、「絶対に無理だろうけど…でも実写化してほしいマンガ」についてのアンケートを実施してみた!

♠リアルなジョジョ立ちは、ぜひ見てみたいもの
3位:『ジョジョの奇妙な冒険』(荒木飛呂彦/集英社)
20年以上にも渡り連載されている長寿タイトルもランクイン。ときに哲学めいた複雑な会話やストーリーが展開され、理解不能と脱落する者も少なくないが、ハマってしまえばもう抜け出せない。それゆえに、「登場人物の雰囲気を出せる人がいない」と、ファンの想いは熱烈なものだ。バトルシーンのカギとなる、精神エネルギーを具現化した能力“スタンド”に関しても、「CGだとしょぼくなる」という声が寄せられている。ちなみに、本作を語る上で外せないのが、“ジョジョ立ち”と呼ばれる、登場人物たちの奇妙なポージング。イラストだからこそ許されているが、これが実写化されてしまったら、どんなにシリアスなシーンでも爆笑してしまう自信がある。

どのアニメを視聴するか迷っている方に。今期アニメを制作会社からチェックしてみよう!

まだ単なるアニメ好きだったころ……どれくらい作品自体に惹かれるかで視聴を決定していた若者も多いだろう。しかし、アニメ好き→アニオタへと大人の階段をのぼったとき、気になるのがアニメーション制作会社。今期の「(会社名)の作品はコレか……視聴してみよう!」となっているファンも多いはず。

ひと昔は少々コアなアニオタたちが決める手法ではあったのだが、どうやら最近ではライトなアニメファンにも広がっている様子。筆者の周りのライトなアニメ好きの口から「来期のシャフトは~」といった話が出たときには驚いた。

思い返してみれば2006年あたり、「涼宮ハルヒの憂鬱」を京都アニメーション(通称:京アニ)が制作したあたりから、ライト層にも制作会社で視聴を決定する傾向が強まったように感じられる。

【david production】
今期放送中:ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 後半
過去の作品(例):超次元ゲイム ネプテューヌ(2013)、妖狐×僕SS(2012)、ベン・トー(2011)

とにかく毎回驚くようなクオリティの絵と動き、演出に魅了されるジョジョ。そのため、ジョジョのイメージが非常に強いのだが、実は「魔法少女まどか☆マギカ」や「黒子のバスケ」などヒット作にも制作協力している。

魔法少女まどか☆マギカ
魔法少女というモチーフとかけ離れた驚愕のストーリーは話題を呼び、社会現象にまでなった。
「自分が知る限り、これは完璧なアニメ!」と太鼓判を押すのが『魔法少女まどか☆マギカ』。
「ビジュアルは驚くほどクリエイティブで、サントラもパワフルで刺激的。
物語とあらゆる要素が完璧に細工されたオルゴールのように所定の位置に置かれている!」。

『ジョジョの奇妙な冒険』から「911」の描写が削除! 同時多発テロ事件への配慮か
2015年1月からスタートした、アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 ~スターダストクルセイダーズ~』のエジプト編。1989~1992年まで週刊少年ジャンプで連載されていた漫画シリーズの第三部が原作となっている。

・近い未来を漫画として予言する能力
三部には、未来を予言する能力をもった少年ボインゴが登場。彼は近い未来を漫画として予言することができるのだが、原作とアニメで一部の表現が変化しており、視聴者の間で話題となっている。

・Tシャツに書かれた911の文字
ボインゴの予言の漫画には、日本人漫画家が交通事故に遭い、電柱に刺さって死亡する描写がある。実際に登場する日本人漫画家のシャツにも「911」と書かれており、それが予言の漫画にも反映されているわけだ。

・飛行機の描写もなくなっている
しかしアニメ版には「911」の描写がなく、さらに予言の漫画に描かれていた飛行機の描写もなくなっているのだ(原作では、電柱に突き刺さる日本人漫画家の背景に飛行機の描写があった)。

・911に関するジョジョの噂話
日本人漫画家のTシャツに「911」の数字 → 2001年9月11日に同時多発テロ発生
日本人漫画家は「おっ10時半だ」と言ってバスに乗る → 世界貿易センタービル崩落が10時28分
日本人漫画家がバス事故で死亡した背景に飛行機 → 同時多発テロを連想させる描写
日本人漫画家が突き刺さったシーンに電柱が4本 → 同時多発テロでハイジャックされた飛行機は4機

・アメリカ同時多発テロ事件
そもそも、『ジョジョ』の911描写は、2001年9月11日に発生した「アメリカ同時多発テロ事件」よりも前に描かれたものである。よって、作者の荒木飛呂彦先生は事件をもとに911を描いたわけではない。

・たべっこドーナツにも注目!!
しかし、「911」と「飛行機」と「死亡」の描写が予言の漫画にあるため、テロ発生後、読者の間で大きな話題となった。そのため、アニメでは描写を控えたのかもしれない。

・忠実すぎて感動した!
この件に関してジョジョマニアに話を聞いたところ「それよりアニメにもしっかり『タベッコドーナツ』の描写があったのが素晴らしかった。ボインゴの漫画のほうだけ平仮名で『たべっこドーナツ』になっていたのも忠実すぎて感動した!」と言っていた。

2013年10月18日、テレビアニメ版公式サイトなど各メディアにおいて、原作のPart3『スターダストクルセイダース』のテレビアニメ化が正式に発表された。テレビアニメとしては第2シリーズということになる。『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』のタイトルで、2クールずつ分割で合計4クール放送。前半2クールが2014年4月から9月まで放送、後半2クールはエジプト編として2015年1月から6月まで放送された。
花京院がチェリーを食べる時に発した擬音のような台詞「レロレロレロレロ」は、2014年度アニメ流行語大賞金賞(第1位)を受賞した。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 31
ネタバレ

コエンマ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

原作:荒木飛呂彦

小野大輔:空条承太郎
石塚運昇:ジョセフ・ジョースター
平川大輔:花京院典明
三宅健太:モハメド・アヴドゥル
諏訪部順一:テレンス・T・ダービー(アトゥム神)
子安武人:DIO

41話
{netabare}ミニ四駆ゲーム対決?花京院敗れる。次は承太郎が野球ゲーム対決。コツを掴み勢いづくが、ダービーに何か読まれてるようです。承太郎はヤバくなるが最後になぜか投球予告外角高めストレート{/netabare}

42話
{netabare}承太郎の予告は嘘をついてないと分かる。ところがシュートw
魂までコントロールは絶対出来ないとダービーは思うが、かなりの動揺。承太郎がイカサマをしてることが分かる。ただどういうイカサマかダービーは分からない。
承太郎は、読心術がハイかイイエしかないみたいだなとダービーに話す。
段々追い込まれたダービーは、花京院の魂を解放してしまう。解放した時点で負けを認めたことになる。
コントローラーにジョセフのスタンドがのびていて、やっとダービーはイカサマの正体が分かります。勝ち!
DIOにダービーの負けを伝えに来たヴァニラ・アイスが登場。DIOが血を認めヴァニラ・アイスが自ら首をきる。DIOがお前の血はいらないことで、首を繋げてあげる。なんだ、この茶番劇は!
建物に入る前にポルナレフとイギーにアヴドゥルは、お互い目的のために助け合わず先を進むように約束し合う。
中に入り柱かな?「このラクガキを見て うしろを ふり向いた時 おまえらは 死ぬ」!!!を見つけたアヴドゥルは振り返り、両腕だけしか残らない状況に。ヴァニラ・アイスのスタンドで消された。
{/netabare}

43話
ポルナレフ死す!?
あばよ、イギー。

{netabare}実はポルナレフ、生きてた。

Dioの能力は、まさかの時を止める‼最強すぎる。
それを知らない花京院が死ぬ直前に時計台でヒントを。

はしょる
生き残り
ジョナサン・ジョースター
承太郎
ポルナレフ(フランスに帰る){/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 5

89.8 10 漫画原作でシリアスなアニメランキング10位
彼方のアストラ(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (991)
3914人が棚に入れました
宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?

声優・キャラクター
細谷佳正、水瀬いのり、武内駿輔、黒沢ともよ、木野日菜、松田利冴、内山昂輝、早見沙織、島﨑信長

ニワカオヤジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

スケットダンスが好きなら更に楽しめる

あらゆる漫画を読み漁ってきた私の中で、ギャグ漫画家トップ3に入る篠原健太先生の作品です。

●SFじゃないという批判について
別にハードSFを謳っているわけではありませんし、むしろこれぞSFと言って良いと思っています。自分が子供のころにガンダムやドラえもんでSFに興味を持ったのと同じように、SFの門戸を広げてくれる素晴らしい作品ではないでしょうか。


●ギャグが面白くない説
スケットダンスでも同様の傾向があるので、そのうちスケダンのレビューで考察しようと思いますが、原作者のギャグは漫画でこそ栄えますが残念ながらアニメではあんまり面白くなりません。
なので、アニメを見てギャグが寒いと感じられた方は是非とも原作を読んでください。同じ内容なのにめちゃくちゃ面白いです。そしてスケダンを読んでから読むと更に面白いです。

原作には「アカツノチリゲムシ」などスケダンのファンにはたまらない小ネタがありますが、アニメでは出てこず、残念ではありました。
しかし、宇宙服のメーカー名が実は全てスケダンのクソゲーシリーズという、どうでも良いネタをちゃんと拾ってもらえたのは嬉しかったです。
「FALKEN」とか、めちゃスポーツメーカーとして自然なのが笑えます。「SMB」は「Special Mariko Broken(壊れちまった特別な真理子)」の略称。どう考えても宇宙服メーカーの名にはふさわしくないwww

ギャグといえば、原作コミックの巻末にある番外編四コマ漫画がめちゃくちゃ面白くて、四コマだけでも連載を続けて欲しいほどでした。
特に「紙ずもうレスリングトーナメント」の話が秀逸ですが、アニメではEDの一枚絵で紙ずもうチャンピオンのグレートロブスターが出てくるだけでした。


以上、ほぼ原作のギャグを褒めただけのレビューになってしまいましたが、SFミステリとしての完成度はアニメ史上でも類を見ないレベルだと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 35
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

私たちは変わることができる、そして人生は続く

アニメーション制作:Lerche
監督:安藤正臣、シリーズ構成:海法紀光
キャラクターデザイン・メイン総作画監督:黒澤桂子、
音楽:横山克、信澤宣明、原作:篠原健太

子供たちだけで惑星キャンプが行われる時代。
ケアード・ハイスクールのB5班は、
無人の惑星で5日間過ごす野外学習に出かけた。
9人の少年少女たちは、惑星マクパで降ろされ、
楽しい日々を過ごすはずだった。
しかし、彼らの前に謎の球体が現れ、事態は急変する。

集英社のウェブコミック配信サイト『ジャンプ+』で
連載された作品。口コミなどで評判が広がり、
『マンガ大賞2019』の大賞を受賞した。
宇宙という舞台、子供たちだけの冒険、
陰謀がうごめく背景、9人全員が抱える事情、
惑星でのサバイバルなど、様々な要素のある
エンターテインメント作品となっている。

原作漫画は完結しているため、
1クール12話、しかも1話と12話を
1時間ずつを使う特別編にすることで、
5巻分を余すところなくアニメ化している。
{netabare}無料開放の漫画を少し読んでみると、
原作に忠実に作られているだけでなく、
宇宙空間に飛ばされたアリエスを
カナタが助けるシーンでは、全員が手をつないで
ふたりを救助するという改変も行っている。
(漫画では、このシーンは残されたワイヤーに
戻り、それを辿って帰還している。
1度ワイヤーを巻き取って、再度、別の誰かが
助けに行けばいいなどの意見もあるだろうが、
ここは全員で手をつなぐという行為に意味があったわけで、
良改変だったと個人的には思う){/netabare}

SFの部分では突っ込みどころが多く、
アニメが終了した後にSNSなどで大論争が巻き起こり、
作者が降臨する事態にまで陥った。
ある意味、SF要素のある人気作の宿命だ。
ただ、この作品はSFを見せようとするものでないことは
明らかで、批判する人の気持ちは分かるが、
そこについて深く突っ込み過ぎるのは違和感がある。
この作品において、SFのリアリティは枝葉の部分に過ぎない。

では、どこを重視しているかというと、
9人の子供たちが抱えている問題と、
その悩みを解消するために、仲間が相手のことを
思いやり、本当に大切なものを得ることについてだ。
9人の子供たちは、それぞれ幼少期から、
大きな喪失感を抱えながら生きてきた。
旅を続けるなかで、一人ひとりが体験してきた背景を
各々が理解しながら、解決していく構成になっている。
9人もいるキャラクター全員の過去について、
しっかり語っているため、彼らが失い続けてきたものに
思いを巡らせることができる。
だから、そこから彼らが何かを獲得する様子に
カタルシスを感じられるのだ。
それがこの作品の最大の見どころだろう。

舞台装置としては、孤島の閉鎖空間での
ミステリーと同様の形を取りながら、
それだけに止まらない群像劇として、
最初から最後までしっかりとまとめられている。
{netabare}特に11話『CONFESSION』での回想から
カナタの怒りにつながる流れは素晴らしい。
カナタ役・細谷佳正の演技は、抜群の説得力がある。
反重力シューズを履いてきて、
ワームホールを飛び越すという展開からの
決着の付け方も完璧だった。
この回は、夏クールの私が観た全話のなかでも
出色の出来だったと思う。{/netabare}

9人の少年少女たちは、数ヵ月の旅の間に、
自分の支えになる原点を獲得することができた。
アストラ号で過ごした日々は、
何事にも代えがたい時間として
今後の人生の支えになるに違いない。

引きこもりや親子断絶などが、
もはや当たり前になった現代において、
子供たちの心に響く物語に思える。
ここではないどこかに行けば変われるかもしれない。
行動すれば誰かとの出会いによって、
人生が動くかもしれない。
親から愛されない境遇にあったとしても、
生きていていいのだ。

そして、人は絶対に変わることができる。
(2019年10月19日初投稿)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 93
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

判別可能なキャラ達と金太郎飴的な惑星群

原作未読

漫画の評判がいいから、が視聴動機。
全12話ただし初回と最終回が1時間枠だったので実質14話分のボリュームです。
序盤はもの珍しい細谷佳正さんのハイテンション演技を堪能することから。SF興味なくともこの一点で “ 買い ” かもしれません。2~3話経過してからはBパートの引きが良く毎話楽しみながらの完走です。

ざっとあらすじ:子供たちだけでどっかの惑星で5日間自活してこよう!スケール大きめの林間学校に意気揚々と出発したらトラブルに巻き込まれて帰ってこられなくなりました的なやつです。

キャストは多め。性格ははっきりとキャラ毎に別れており、キャラ回というよりキャラパートを設けてあまり尺を使わずにさらっと紹介。それでいて不思議と名前は覚えていられました。
{netabare}みんな多かれ少なかれ境遇は一緒だよ、との本作の特徴を活かしこのへんばっさり切りましたね。英断だと思います。{/netabare}


カナタ・ホシジマ(CV細谷佳正):リーダー 十種競技選手 アツい!
アリエス・スプリング(CV水瀬いのり):天然ドジっ子に見えて意外と有能
ザック・ウォーカー(CV武内駿輔):頭脳明晰鉄面皮 キトリーと幼馴染
キトリー・ラファエリ(CV黒沢ともよ):医者の娘 フニシアの姉 基本ガヤ
フニシア・ラファエリ(CV木野日菜):最年少 キトリーの妹 パペットマペット
ルカ・エスポジト(CV松田利冴):政治家の子 僕っ子亜種「オイラっ子」
シャルス・ラクロワ(CV島﨑信長):貴族出身 なんというかムツゴロウさん
ユンファ・ルー(CV(早見沙織):国民的歌手の娘 超内向的隠れ美人
ウルガー・ツヴァイク(CV内山昂輝):教頭の息子 本人はアウトロー志向

ポリーナ・リヴィンスカヤ(CV生天目仁美):ゲスト ポリ姉


途中経過時点ではおおむね今期多かった中間層上位 ( 自分比 ) の作品という見立て。完走は苦にならずそこそこ面白いが一皮むけてないといった「惜しい!」作品の一つ。
ただしそれは物語の全容が明らかになってくるまででした。起承転結の転から加速しきっちりまとめてゴールイン!一気に観るのがいいと思います。

引っ掛かったところ先に述べとくと、全12話のけっこうな部分を占める各惑星描写についてもっとエンタメに振り切って欲しかったな~ということですかね。


※各惑星の簡易説明

{netabare}惑星マクパ:当初目的地
惑星ヴィラヴァース:最初に訪れた惑星。肉食恐竜みたいなのとにょっきーん植物が脅威
惑星シャムーア:脅威のない草食動物。毒胞子まき散らすポールツリーが脅威
惑星アリスペード:リゾート惑星。地震と津波が脅威
惑星イクリス:自転してない過酷な環境。超獰猛な可動性植物が脅威
惑星ガレム:最後の惑星。わりと平和

一覧すると、植物らしきものが脅威だよというパターンが被りヴァリエーションに乏しい。{/netabare}

いきなり遠くの宇宙空間に放り出され、かくかくしかじかで食糧の備蓄量を見据えながら惑星を中継して帰還するという一大作戦決行中の若者たちです。

 未知の惑星にどんなものを持ってくるか?

これがいってみれば想定の範囲内。観てるこちら側の斜め上をいくようなタイプの惑星が登場してたら、

 本当に生還できるのか?

SFサバイブもののドキドキワクワク感はさらに増したことでしょう。
{netabare}そしてサバイバルパートが際立てば際立つほど第9話「全容見えてきました!」回との目線ずらしが奏功してたと思います。サバイバルと見せかけてサスペンスでしたの落差で評価は爆上がりしてたことでしょう。{/netabare}


この引っ掛かり以外は気にならず、中盤までゆるやかに右肩上がりで面白くなっていくストーリーだったと思います。サバイバルという題材と+αの謎{netabare}(「裏切者は誰だ?」){/netabare}を早々に提示してくれたおかげで、なにがなんだかよくわからないまま後半に種明かしみたいな不親切設計でもありませんでした。
起承転結の構成も手堅く、転からの終盤はオチも含めて意外性と納得感のある内容。このへん詳細は本編で!

ジャンプ連載だったわりには、下手に引っ張らず撒いた伏線を回収して短くスッキリと終わらせた構成にも好感を持ちました。良作です。



■物語の構成について ※ネタバレ

{netabare}出来過ぎなくらいハッピーエンドでしたね。それが嫌らしいと感じませんでした。
物語は以下の順で明らかになっていきます。

1.アストラ号メンバーの共通項
2.刺客はこやつ
3.この世界の秘密

序盤から2.は提示されていて視聴者の興味を引っ張る材料になってました。そして2.が明らかになれば当然「どうして?」がでてくるわけで、その説明が1.と思ったわけです。
これで1クールでも充分だったと思いますがおかわりがありました。3.です。期待値の一段上をいってました。{/netabare}


■優しい人たち

これは雑感です。人間の善意を信じようという作者の意図が根底にあったのだと思います。
{netabare}・ユンファのライブ会場に押し入ろうとしたキトリーと警備員とでひと悶着。直後、隣にいたアリエスのとある報告に控えめに拍手を送る警備員さん。さっきまでもめてたのにw
・アリエスの母ちゃんに連絡を取ろうとした時に、だれも疑わなかった。普段ならご都合とか平和ボケみたいに感じたろうにこの時はクルーの絆みたいなのをより強く感じました。不思議なもんだねぇ
・ピンポイントでしか覚えてなさそうなカナタが本を執筆できるわけなかろうもん。きっと隣にいた超絶記憶力の持ち主がサポートしながら書き上げたんだろうね、と妄想。{/netabare}




■(余談)カナタのアストラ

冒頭に戻るわけですがハイテンション細谷佳正さんが個人的にはイチオシです。
アツい!とにかく勢いがあるキャラでした。そして、彼は脳筋一歩手前の絶妙なバランスで好感度を保っていると思しき立ち居振る舞いをします。行動に根拠がある。よって知性も感じる。

モデルは武井壮?と思った人他にいないかしら。

なかやまきんに君でも春日でもないんだよなぁ 
武井壮なんだよなぁ



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------


2019.09.20 初稿
2020.04.07 修正

投稿 : 2024/12/21
♥ : 78

82.2 11 漫画原作でシリアスなアニメランキング11位
宝石の国(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (948)
3796人が棚に入れました
宝石たちの中で最年少のフォスフォフィライトは、硬度三半とひときわ脆く、靭性も弱くて戦闘に向かない。また、他の仕事の適性もない。そのくせ口だけは一丁前という、まさに正真正銘の落ちこぼれだった。そんなフォスに、三百歳を目前にしてやっと「博物誌編纂」という初めての仕事が与えられる。

今から遠い未来、かつて存在した生物が、不死の身体をもつ「宝石」になった世界で、月から飛来する謎の敵“月人”と宝石たちとの激しい戦いを描く、強くてもろくて美しいアクションファンタジー。

声優・キャラクター
黒沢ともよ、小松未可子、茅野愛衣、佐倉綾音、田村睦心、早見沙織、内山夕実、高垣彩陽、内田真礼、伊藤かな恵、小澤亜李、種﨑敦美、茜屋日海夏、広橋涼、皆川純子、能登麻美子、釘宮理恵、中田譲治、生天目仁美、桑島法子、原田彩楓、上田麗奈
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

願わくばアニメの新地平を

市川春子原作、オレンジ制作。

遠い未来、僕らは「宝石」になった。
粉々になっても再生する28人の宝石たち。
それぞれに種類が違い硬度と靭性がある。
死の概念はなく非常に長寿である。
生殖はせず性別は存在しない。
そして来襲する「月人」との果てなき戦い。

奇抜な設定は時として、
芸術家の自己満足に陥りやすいのですが、
非常に娯楽性に富み哲学的であります。
次回予告が情熱大陸、声優は豪華で楽しい。

この星に受け継がれた伝説が語られ始める。
{netabare}この星には「にんげん」と言う生物がいたと云う。
かつて大陸に6度の流星が訪れ、
大地は欠け、全ての生物は海へと逃げた。
長い時を経て、結晶となり、再び、
浜辺へ宝石生命体として打ち上げられる。
「にんげん」は魂と骨と肉に分かれたと云う。{/netabare}

身体が欠けると記憶も失う、
不死の為、死に疎い宝石たち。
この設定が特に素晴らしい。
それゆえに生を価値あるものにするのだ。

最終話視聴追記。
唯一無二の世界観と3DCGの可能性、
色彩豊かな芸術作品の登場に心から感謝したい。
この作品こそ「宝石」でしょう。

願わくばアニメの新地平を、
大いなる挑戦に期待しています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 106

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

日本アニメCGの革新。透き通った煌めき、成長の痛み。

 CGは題材によって向き不向きがあって柔らかい物より固い物のほうが表現しやすい。


そのことをわかってない作品が多いなか、本作とプリキュアだけは使い方をわかってる。


どちらもキラキラな質感と色彩、一枚絵としての美しさというCGモデルを使うのに最適な題材である(何度も推すのはアレだが、プリキュアのCG表現の驚異的な到達点はオールスターズメモリーズ後半を見て頂きたい)。


ビジュアル、キャラは最高!。ただ、ストーリーが少々緩い。


この物語は、色んな要素があるけど、一番興味深くて一番上がるのは一話でもう示されてること、即ちフォスとシンシャの自己肯定だろう。それ以外はマクガフィンと言ってもよかろう。


フォスは自分の無力に対するコンプレックスがあり、シンシャは自己肯定不能な存在をそのままキャラクターにしたような悲しすぎる存在だ。


この二人は如何に生きればよいのか?。


一話で作者にずばっと問い掛けられたように始まった本作だが、フォスはともかく、シンシャは最後に激萌シーン(いやぁ、危うく死ぬとこだった)があるとはいえ出番少なすぎた。二人の両輪で話を進めるくらいなほうが軸がしっかりしたろう。


ただ、フォスの成長を単なる良いこととしてじゃなく痛み無しには成長はない!って描いたのは本当に素晴らしい。


最後のブックエンド方式で終わるところで、一話と最終回のフォスが対比で描かれるシーンは作中の白眉だろう。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 54
ネタバレ

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

15年ぶりの快挙!!

原作、1巻のみ既読です。タイトルの意味ですが、
なんと15年ぶりに円盤を買ってしまいましたw
(15年前に買ったのは「LAST EXILE」でして、
内容もおもしろかったですが、地方在住のため
放送すらしていなかったという悲しい過去が
ありましたw)

本作のアニメーション作品としての完成度の高さに
ただただ感服しました。

まず、作画については、全編フルCGなのですが、
TVシリーズのレベルを遥かに上げてしまったため、
今後の作品はちょっと可愛そうですね。
宝石たちの動き、迫力のバトルシーン、幻想的な美術背景
どれをとっても文句のつけようがありません。
特にバトルシーンのカット割り(回り込み)は、
手描きアニメーションには出せない滑らかさを
巧みに表現していました。

また、数が多い宝石たちを色彩・性格・声優陣で
見事に区別していました。
声優陣がものすごく豪勢なので、
各人の演技力がキャラの個性を出してくれてますね。
冒頭で原作1巻のみ既読と書いたのですが、
原作はカラーではないため、キャラの区別がちょっと
難しいです。(昔の漫画のような小さなコマ割りのため
絵が小さくて更に区別が難しい・・・。
そのため原作は1巻でストップしています。)

そして、音楽&音響。
音楽は、映像完成後にオーケストラが生演奏したということで
映像との一体感が素晴らしいです。
また、宝石たちが歩く際に、ヒールと床がぶつかる時の音響が
あるのですが、各宝石ごとに音を変えるという変態っぷりw

惜しむらくは、物語に進展があまり見られなかったということ。
しかし、本クールのストーリー展開も良かったですし、
世界観やセリフの美しさは、原作の賜物でしょう。

ということで、本気で2期を所望するため、
円盤(BD)購入を決意しましたw
時間がかかってもいいので、本作同様(あるいは超える)
2期を待っています!

【追記】
全部☆5でも良かったのですが、
プラネテスを簡単に超えてしまうとまずいので、
作画と音楽を☆5にしました。
ということで、現時点で私のアニメランキング同率1位です。

【ブルーレイ視聴について】
せっかくなんで、円盤の布教を簡単にしたいと思いますw
(1巻)
 とにかく映像が美しい!OPだけでお腹いっぱいになれます。
 宝石たちの髪質もこんなに透明感があったんですね。
 ブルーレイ万歳!
(2巻)
 ダイヤの活躍その1が収録されています。
 ダイヤの瞳がアップになるシーンがあるのですが、
 その光が乱反射する様子は、ブルーレイならではの
 美しさがありました。
(3巻)
 3Dなのでいわゆる作画崩壊はないのですが、
 ブルーレイでより繊細な部分が分かるようになったので
 キャラ(3D)と背景(水彩風)の境界が微妙に
 馴染んでいないのが気になりました。
(4巻)
 ついに来ました衝撃の8話ですね。
 本巻だけで8話が3回も見れますw
 (本編、プリビス、オーディオコメンタリー)
 中でも、オーディオコメンタリーは興味深かったですね。
 現場は相当大変だったようです。
(5巻)
 ダイヤの活躍その2ですね。
 8話であれだけの衝撃を与えておいて、
 さらに10話で圧巻の戦闘シーン、本当に恐れ入ります。
 BDで映像作品としてのコレクションができるのは
 嬉しいのですが、新規映像特典が少なめなのが残念ですね。
(6巻)
 BD購入にあたって気にしていた {netabare} パパラチア {/netabare}
 の登場回ですが、それはもうキラキラですねw
 最終的におれたたエンドで終わってしまうのですが、
 あの引き方は当然2期を期待してしまいます。
 全話見直して、改めて現在のアニメクオリティの最高峰に位置する
 作品であることを実感しました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 88

78.4 12 漫画原作でシリアスなアニメランキング12位
いぬやしき(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (713)
3191人が棚に入れました
定年を間近に迎える冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎は会社や家庭から疎外された日々を送っていたが、ある日突然、医者から末期ガンによる余命宣告を受け自暴自棄になる。

その晩、突如飛来したUFOの墜落に巻き込まれ機械の体に生まれ変わった彼は人間を遥かに超越する力を手に入れることに。

一方、同じ事故に遭遇した高校生・獅子神皓は、手に入れた力を己の思うがままに行使し始めていた。

自分の意に背く人々をただただ傷付けていく獅子神と、獅子神によって傷付けられた人々を救い続ける犬屋敷。

人間の本質は善なのか、それとも悪なのか…?

強大な力を手に入れた2人が、いま、それぞれの想いで動き出す――。

声優・キャラクター
小日向文世、村上虹郎、本郷奏多、上坂すみれ、諸星すみれ

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

めっちゃ感動する。作画もすごい。原作が読みたい。

2017年秋アニメで、ノイタミナでやってたんですけど、全11話で短いように思えますが、めっちゃ物語は展開が早くて、引き込まれます。

監督は籔田修平さん。総監督がタイバニの さとうけいいち監督。
原作が「GANTZ」の奥浩哉先生。アニメ制作はMAPPA。
初老のサラリーマン「犬屋敷壱朗」と高校生「獅子神皓」が突然機械の体になって、戸惑いながらもそれぞれ別々に動いていく話です。

声優は犬屋敷が俳優「小日向文世」さん、獅子神皓は同じく俳優村上虹郎さん。獅子神皓の親友安堂直行は俳優本郷奏多さんで他犬屋敷壱朗の娘真理役上坂すみれさんなど出ています。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

残酷描写は嫌いだが最後は感涙した

冴えないおじさんが大活躍する作品。さえないおじさんが活躍する作品は自分の好みになることが多いかもしれないと思ったけど、主人公が冴えないおじさんの作品があまり思いつかない。実際、この作品すごく好き。おじさんかっこよすぎる。
{netabare}娘の麻理を助けるときと最後自爆して地球を救うシーンは涙ちょちょぎれた。かっこよすぎる。あの一家に完全に感情移入しちゃった。今までぞんざいに扱っていたのに掌返しは虫が良すぎる気がしないでもないっていうのは内緒。最初は犬だけだったもんな、犬屋敷壱郎に懐いていたのは。家族の会話はないし、癌の宣告受けたことを誰かに伝えたくても全く取り合ってくれない。だからこそ余計引き立つ。{/netabare}

同時期に機械の体になった獅子神は犬屋敷壱郎が人助けで生を実感するのとは対照的に人を殺すことで生を実感している。そのシーンを描いている2話がしんどかった。{netabare}適当に選んだ家に入って母親を惨殺。風呂に入っていた父を撃ち抜き、一緒に入浴していた幼い息子は死んだ父の重みで水から出られずに窒息。極め付けは最後に帰ってきた娘に脈絡なくワンピースの話を持ち出した挙句、射殺。ここが耐えられないポイント。母にそういったことをしていたと知られ、絶望で自殺され、悲しみからさらに暴走する。そんな彼を愛するしおんの登場や犬屋敷壱郎との戦闘で最後はさすがに更生している。途中、人助けもしている。{/netabare}

OP
My Hero 歌 MAN WITH A MISSION
映像がなんか色々凄い。泣いた顔とか。
ED
愛を教えてくれた君へ 歌 クアイフ
この曲は獅子神のほうに焦点を当てているように感じる。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 犬屋敷壱郎
老人のような見た目の冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎。念願のマイホームを建てるも愛する家族に疎まれ、やるせない日々を送っていた。そんな犬屋敷を末期の胃がんという更なる悲劇が襲う。家族にもがんの事を言い出せず途方に暮れていた犬屋敷はその夜、突如飛来したUFOの墜落に巻き込まれ、兵器ユニットを搭載した機械の体に生まれ変わる。 「私は、私ではない…私は機械…」人間ではなくなってしまった犬屋敷。自分の存在に悩む犬屋敷は偶然、男性が少年たちに襲われそうな場面に遭遇する。勇気を振り絞り助けに入った犬屋敷を少年たちはバットで殴りつける。犬屋敷が意識を失ったその時、彼の体に眠る人智を超えた力が目覚めて…。

2. 獅子神皓
生まれ変わった機械の体で人を救っていくことに自身の存在意義を見出した犬屋敷。 一方、犬屋敷と同じく機械の体に生まれ変わった高校生・獅子神皓。獅子神は家族や親友以外の人間にはまるで思い入れを持たず、機械の体の力で無差別に殺人を繰り返していた。彼は犬屋敷とは逆に人の死を間近に感じることで、生の実感を得ていたのだ。 ある日の夕方、学校帰りの獅子神は軽い足取りで適当な民家に立ち入ると、そこに住む住人一家を機械の力で容赦なく皆殺しにする。獅子神の凶行を察知した犬屋敷は急いで民家へと向かう…。

3. 安堂直行
殺したはずの犬屋敷が無傷で立ち上がったことに獅子神は動揺すると、その場から飛び去った。その姿を見て、犬屋敷は獅子神が自分と同じ機械の体であることを確信する。その翌日から犬屋敷は飛行能力や治癒能力など新たな能力が使えることに気づくと、その能力を駆使して更に人助けを行っていく。一方、獅子神はなぜ犬屋敷を倒せなかったのか戸惑いながらも、親友である安堂直行をいじめの標的としていた不良グループと対峙する・・・。

4. 鮫島
全身に入れ墨をまとった極悪非道な暴力団員・鮫島は気に入った女性を見つけると拉致し、薬漬けにした上で乱暴することを繰り返していた。弁当屋で働くふみのは背は小さいが美人で、恋人の悟ちゃんからのプロポーズを受け、幸せな日々を思い描いていた。しかし、ある晩、ふみのは鮫島に目をつけられ、手下たちによって拉致されてしまう。ふみのは何とか鮫島の元から逃げ出して、悟の家に逃げ込むが、そこに鮫島たちが押し入ってくる。ふみのを守ろうと立ちはだかる悟の首に手をかける鮫島。その時、鮫島の凶行を察知した犬屋敷が駆け付けるが、鮫島に銃弾を撃ち込まれて昏倒してしまう…。

5. 獅子神優子
連続民家襲撃事件が大きく報道され、獅子神の犯行を唯一知る安堂は苦悩する。そんな安堂は偶然目にした「各地の病院で治療困難な患者が回復している」というニュースから、獅子神と同じ能力を持った人物がもう一人いるのではないかと仮説を立てる。安堂が助けを求めるウソの声を上げたところ、安堂の家を大慌てで犬屋敷が訪れた。犬屋敷がニュースで報じられていた重病人を回復させている人物である事を聞いた安堂は、犬屋敷を本物のヒーローだと称賛し、獅子神を止めて欲しいと懇願する。一方獅子神は、離婚して別居している父親の家から帰宅した獅子神は、最愛の母から末期のがんに侵されていることを告げられる…。

6. 2chの人たち
十人以上の警察から逃れた獅子神であったが、直後、連続民家襲撃事件の容疑者として全国に指名手配され、母との幸せな時間は終わりを告げた。行き場を無くした獅子神は、彼に好意を寄せるクラスメイト・渡辺しおんの家に身を寄せる。一方で犬屋敷は安堂のサポートを得て、機械の体の能力を使いこなしつつあった。そんな折、獅子神の母・優子がテレビで謝罪する姿を見た犬屋敷と安堂は、獅子神の動向に不安を感じる。 獅子神も優子の身を案じていてニュースをチェックしていたが、「連続民家襲撃事件 犯人の母親が自殺」と速報テロップが入る。獅子神は上空へと飛び出すと、終わらない慟哭を響き渡らせるのであった・・・。

7. 渡辺しおん
獅子神は自身の無実を信じるしおんに自分の体が機械になったこと、また生を実感するためにこれまで多くの人の命を奪ってきたことを告白する。「もっともっと人を殺す…この国の人間を全部…」しおんに無情な宣告をする獅子神。しかし、しおんはそれでも獅子神に置いていかないでほしいと懇願する。これまで獅子神が奪った人にも未来や大切な人がいたと泣き叫ぶしおんに獅子神はある提案をする・・・。

8. 犬屋敷麻理
侵入した特殊部隊から銃の乱射を受ける獅子神。獅子神は銃撃の巻き添えになり倒れたしおんとしおんの祖母を抱え、何とかその場を脱出する。気絶した2人を安全なところに避難させると、しおんとの幸せな生活に別れを告げ、涙を流し飛び去る。 別の日、獅子神や安堂のクラスメイトで犬屋敷の娘、麻理は偶然にも犬屋敷と安堂が一緒に病院に入るところを目撃し、彼らの後を追う。彼らが入っていった病室の様子を窺うと、そこでは麻理には信じられない出来事が起きていた。その後、犬屋敷が火災現場へと飛び立っていく姿を見て呆然とする麻理。同じ日の夜、深い絶望に打ちひしがれた獅子神は復讐を決意し、警察署を襲撃する・・・。

9. 新宿の人たち
獅子神による警察署襲撃事件が大きく報じられる中、獅子神は各地の街頭ビジョンをジャックし、日本に対し宣戦布告をするとともに「今から100人殺します」と宣言。手始めに新宿で無差別に殺人を開始する。獅子神が携帯電話を通して無差別殺人を行っていることに気づいた安堂は、犬屋敷の能力で携帯を使用しないよう緊急警報を発信し、人々を携帯から遠ざけることに成功する。携帯からの殺人を邪魔された獅子神だが、今度は街頭ビジョンを通して引き続き発砲を行い、100人を殺害すると「明日から1日1000人」殺害すると宣言し姿を消す。獅子神の凶行を止められず肩を落とす犬屋敷。あくる日、獅子神はまたも非情な行動に出る。

10. 東京の人たち
新宿での無差別殺人を行った翌日、より多くの人を殺害するために獅子神が取った行動は、都内に飛行機を次々と墜落させるという非情なものだった。安堂から連絡を受けた犬屋敷は墜落を阻止すべく、能力を駆使して何機もの飛行機を操り、ギリギリのところで無事に着陸させることに成功する。更に犬屋敷は、飛行機墜落による火災で高層ビルに閉じ込められている麻理の救出に向かおうとするが、そこに現れた獅子神から攻撃を受ける。一刻の猶予も無い中、必死で麻理のもとへ向かおうと飛ぶ犬屋敷とそれを追う獅子神。同じ機械の体を持つ者同士の戦いは熾烈を極めていく・・・。

11. 地球の人たち
新宿で多くの人を救い、自宅に戻る犬屋敷。犬屋敷は帰宅を待っていた家族に自身が機械の体である事を告げ、家族のもとを去ろうとする。しかし、家族は機械になった彼の存在を受け入れ、涙を流して抱き合う。一方、犬屋敷との戦いで両腕を失った獅子神は安堂のもとを訪れていた。安堂は獅子神の来訪に戸惑うが、獅子神を激しく断罪する。大切に思っていた親友に強く存在を否定された獅子神は、失意の中、安堂の前から姿を消す。犬屋敷は自分を受け入れてくれた家族と幸せな時間を過ごしていたが、巨大隕石が直撃する未曽有の危機が地球に迫っている事を知る。世界中が絶望に暮れる中、犬屋敷は家族を守るという決意とともに隕石に向けて飛び立つのだった・・・。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 13

衛狸庵 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

かっこいいお父さん……

いい、かっこいい……
暑苦しく「信念」なんて語らずに、自分を貫いたお父さん、かっこいい。
原作未読
ああ、だけど、プロの声優さん使おうよ。
役者での評価は知らないけど、声優としてはド素人。
セリフ棒読み。
気弱なお父さん的な雰囲気を出そうとしてるんだろうけど、しらける。
原作知らないけど、アニメの脚本、演出はとても良かった。
1話見て胸糞悪くなったんで切る所だったけど、危なかった、最後まで見てよかった。
子供達の未来を繋いだお父さん、かっこいいじゃねぇか!
対照的に悪役になった若者……可哀そう……
そうだよね、自分の未来や可能性を失ったと思い込んだのか、「どうでもいいや」的な衝動に走る。
若い、若いねぇ……
若さゆえの過ちだね。
もう少し、自分が得た能力をどう使うか熟慮する事が出来たら……
根は優しい子なんだから、そんな気がしました。
でも、最後はやっぱり人の子だったんだな……
ベタな展開かもしれないけど、最後まで楽しく見れました。

合計点上げたいのに、どうしても声優の評価が低いために作画と音楽の評価に下駄を履かせました。
MP5のサイズ、シーンによって違うぞ!と、いろいろと乱れてましたね。
まぁ、娘は可愛かったけど……

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

63.6 13 漫画原作でシリアスなアニメランキング13位
そらのおとしものFinal 永遠の私の鳥籠(アニメ映画)

2014年4月26日
★★★★☆ 3.5 (294)
2108人が棚に入れました
空から落ちてきた未確認生物《イカロス》は、空美町で「平和が一番」がモットーの少年、桜井智樹と共に暮らしていたが、いまだに智樹に笑顔を見せたことがなかった。
イカロスと同じく空に浮かぶ『新大陸』からやってきた未確認生物である《ニンフ》《アストレア》が、《マスター》の支配から解放されて自由に笑って生きている姿を見た智樹は、どうにかイカロスにも『普通の女の子』として自由に笑ってほしいと思うようになる。
戦略エンジェロイドとして作られ、感情をうまく表情に表せないイカロスが笑えないのは、主従の関係を結んでいることが原因であると考えた智樹だったが、突如あてがわれた自由に、イカロスは―――。

原作累計400万部を突破した大ヒットアニメシリーズが遂に完結!!感動に包まれた原作最終話にリンクした、ヒロイン《イカロス》の真実の物語。これが本当のそらおとフィナーレ!!
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

Finalって・・・「チョット、チョットチョット!」 

原作:既読

本編:約50分

自分はそらおとファンです
劇場版そらおと限定フィギュア付き前売り買って観に行って来ました!
(フィギュアは後日郵送)

これから観る人へ

原作11巻~20巻(最終巻)までの10巻分を、50分に無理やりはしょって詰め込んだ内容です。
なので、期待せずに観て下さい。

原作読んでいない人が1800円払って劇場で見る価値はあるのか?
って聞かれると、正直 「ないな・・・」
これだったらレンタルで十分だと思うレベル。

事実、劇場で映画が終わって出る時、前を歩いていた3人(20代男女)は、「よく分からなかった。。。」って言ってました。

僕はこの作品、1期をTVで見て好きになり、即、原作漫画買って読んでました。

このFinal観る前日に、原作最終巻読んで、さらに前回の
『劇場版 そらのおとしもの 時計じかけの哀女神』を見直してからの視聴。

なので、最後は泣けてハンカチ使いました。
「見に来て良かった」って思えました
が・・・

原作14巻の帯には「特報!アニメ第3期製作決定!」と書かれてて嬉しかった。。。
15、16巻の帯には、「アニメ第3期製作快調!」って書かれてて、
18巻の帯には、「特報!2014年劇場公開決定!」の知らせで、TV放送3期が流れてがっかり orz
19巻の帯には「そらのおとしものFinal」って・・・
え~Final!!! 11巻~のストーリーを、劇場版で終わらせるの?
角川やりやがったなーーーー!!!
でした。。。

原作の会社は勿論「角川」なので仕方ないけど。。。

角川って、最近のアニメでは10話で中途半端に終わらせる作品が多くありますよね!

なんか最近「続き知りたかったら原作買って読んでね!」的な感じに作ってるので、自分の中では嫌いなアニメ製作会社になりました。
元々、アニメの製作会社とかは、好き嫌いないんですが、この「そらおと」で一気にイメージダウンです。

どこか製作会社変えて、3期を新しく原作通り作り直す事ってできないんですかね!?

非常ーーーに残念でした。。。。。。。。。。。。。





ネタバレ感想(視聴した人向け)
{netabare}
最初始まって、「えーーー!こっから始まるの?!」
先輩がどうしてああなったのか?  とか
ニンフは?
アストレアは?
カオスは?
日和は?(前作劇場版で死んでる筈なのに生きてるし!)(でも、原作は{netabare}ニンフによって助かって生きてる{/netabare})
はしょり過ぎだろ~!

その後直ぐに回想シーンで過去へ・・・

でも内容は、原作の時系列がごちゃごちゃになって詰め込んでるし・・・
原作で泣けるエピソードのシーンを、良いとこだけ切りはめ込んだ作りで見せられても、感情移入できず、気持ちも盛り上がらない。
ε- (´ー`*) はぁ~
3期をTVで見れてたなら・・・
残念 無念 ><

でも、
ラスト、イカロスが初めて自分の気持ちに気づき理解して
何度も「愛しています」
って言って燃え尽きてしまうシーンは、流石に泣けました。
これ見る為に来た甲斐はあった!って感じ。

映画はここで終わってしまっていますが、原作はちゃんとこの先あります。

Finalとして、こんな形でアニメを終わらすのは ホントガッカリ!

「そらおとファン なめんな!」 って言ってやりたいですよ!!!

どこかTV3期として作り直して欲しいです。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 56

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

【映画というもののセオリーをことごとくぶち壊しており前衛的過ぎてオイラの物差しでは測れない】

作品を観終えて劇場を後にする際に観客の口々から聞こえてきたのは
「泣いたわぁ」or「酷いなw」


でもオイラは一人考え込んでしまいました
正直、【なんか観ちゃいけないものを観た感覚】すら覚えました
良い意味でも悪い意味でも、映画の常識をぶち破ってしまっており「ナニコレ?」感が強過ぎる;
素直に肯定も否定もすることが出来ない
凄い置いてけぼりを喰らった


下ネタ、お色気、数々のパロディの常習犯でありながらクライマックスに待ち受けるのが必ず「小物過ぎる悪役との対峙」という水無月すう作品を象徴する要素をしっかり仕込んだ『そらのおとしものシリーズ』
『Final』の名が示すとおり、今作がいよいよその完結編となります
結論から先に言うと、「パンツは飛びません」


前2作のテレビシリーズと劇場版の後、原作コミックが突如として打ち切りのような終わり方をしたためそれを「補完する」という名目で作られたオリジナルストーリーの異色映画です


まず前回のアニメシリーズ以降の話を全てふっ飛ばしており特にダイジェストが無い
風音日和の存在に関しては辻褄すら合わない
開始と同時に原作の“あのラストシーン”から始まります
あくまで原作ラスト、その最後の瞬間のイカロスの心情が走馬灯のように回顧されていく・・・
という構成でありまして、その内容はあくまでトモキとの日常(つまりいつものハーレムコメディ)が淡々と流されるという代物
本筋(?)たるシリアスストーリー、シナプス人の目的と黒幕の正体、世界や仲間達の行方・・・これらは一切語られることが無い
知りたければ原作嫁!ってことなわけです


元来、映画とは「映画そのもの、単品で楽しめるもの」とオイラは思っておりました
そりゃ原作を知ってる方が楽しめる、テレビシリーズを知らないとキツイ、ファン以外の視聴を主としていない
こーゆー映画は今までもいっぱいありました、特に日本のアニメでは日常茶飯事


ところが今作に限っては映画単品だけでは物語そのものが成立しない
こんな経験は初めてです
知ってたら面白いとかじゃない
原作が無いとこの映画が最も示さんとする「イカロスが何を思っていたのか、誰を想っていたのか」が伝わってこない、笑えないし、泣けもしない
完結編でありながら、完結していない
文字通り、原作を補うための作品なのです


こんな風に極左的に割り切った構成を取った映画を観たのは全くもって初体験だったので、正直鮮烈過ぎて一生記憶に残りそうです
もしかしたら今後こういった形態の映画が日本のアニメ業界に増えるのかもしれません
何にせよオイラには歴史的に価値のある1作になりました

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

終わりが悪くても、それで全て悪かったことにはしたくない!!

2014年4月劇場公開。
約50分。


【前置き】

本作の不評は予々耳にしておりました。
アニメから原作にも大いにハマり、自分にとって本当に楽しませてくれた作品だけに、やっぱり悲しかったですね。

ただ視聴にあたっては、過剰な期待はせずに済んだので、そういう意味では助かりました。
前知識も無く、もしこれまでのアニメシリーズ並みのクオリティーを本劇場版に求めていたとしたら、私は間違い無く「裏切られた」気持ちを持ったように思います。



【あらすじ】

空から落ちてきた戦略エンジェロイド『イカロス』は、「平和が一番」がモットーの変態中学生、『桜井 智樹(さくらい ともき)』と共に暮らしていましたが、未だ笑顔を見せたことはありませんでした。

イカロスと同じエンジェロイドである『ニンフ』や『アストレア』が、空の支配から解放され自由に笑う姿を見た智樹は、イカロスが笑えないのは主従の関係を結んでいる事が原因と考え、主従関係のインプリンティング(刷り込み)を解くのですが…。



【批判部分】
{netabare}
まず、本作はアニメシリーズを全て見ていたとしても、シナリオを100%しっかり理解することは不可能です。
そもそも本作は「そらのおとしもの」を描くというよりは、メインヒロインである「イカロス」を主軸にした長いPVに近いことを、まず頭に入れた方が良いですね。

シナリオ構成としては、原作最終話(イカロスと智樹がシナプスへ向かうシーン)から始まり、上記のあらすじを回想により挟むことでそれまでの物語を追い、そしてまた冒頭のシーンに戻り…イカロスの最期を描き…、以降のシナリオは何も描かれず終わる…という流れとなります。
この終わり方については聞いてはいましたが、私自身エンディングテロップが流れた時は、やはり仰天させられましたね。
こう、回想を経てクライマックスを描く為の下準備をし、やっと描き始めたかと思えばそこで終わるという…、最早「斬新」とさえ思う最後でした。(あっ、褒めてないですよ。念の為。)


「final」というタイトルとは裏腹に、作品としての終わりは一切描かれず、間の日常パートもイカロスの心情を描くことに重きを置いた構成で、シナリオ補完はオマケ程度。
以前の劇場版にて、悲痛な最期を遂げた「風音 日和」が普通に登場していても説明も無かったり、あげく謎を提示するだけして放置したりするので、原作を読んでいないとまずついていけません。

そりゃ元々3期を描くつもりが、いきなり劇場版に変わって50分程の構成にもなれば、こうなりますよね。
ただ、それでも原作後のエピソードを新規に描くなり、どうせなら下手にシナリオに触れず人気の日常回を重点的に描くなりと、まだ違う戦い方はあった気がします。
ですが結果的に本作は、「final」と題して、予告で目を惹きつける原作のクライマックスシーンを出し、煽るだけ煽って蓋を開けてみれば中身はスカスカでした…という、わざわざ劇場に足を運んだファンの心を裏切り弄ぶような…残念な出来になっていたのでした。

作画に関しても、決して良いとは言えません。
期間が空いているとはいえ、キャラデザは昔と違うと一目で分かりますし、昔と比べ全体的に淡白に描かれているので違和感も感じました。
時折挟まれる、以前の回想の方が作画が綺麗に見えるというのも、どうなんでしょうね…。
(本作は、テレビの頃からかなり作画に気合いの入った作品でしたので。)
のワリに作中、西瓜などの食べ物は妙に気合いが入っていて、なんだか気持ちを逆撫でされている気にさえなりました。
{/netabare}



【肯定部分】
{netabare}
と、批判部分はこのくらいにして、肯定の部分も少し。

本作は、あくまでブツ切りなだけで原作シナリオに大きな変更や改悪は無いので、私のような原作既読組からすると、原作をイカロスを主軸にしてチラッと描いたファン向けOADと思えば、そこまで悪くは無かったです。
(勿論、劇場作品ということや、本作がシリーズの「final」であることにも目を瞑ればですよ。)


本作の日常パートは、原作の「智樹の車窓から」回や「インプリンティング解除」の回等を、イカロスの心情を描きつつ再構成したもので、主要キャラは原作通り相っっ変わらず可愛く楽しく描かれています。
特に、本作のヒロインの一人「ニンフ」は、個人的にアニメ作品の中でもトップと言っても過言ではない程に好きなので、視聴し悶え苦しみ、恍惚に浸るには十分な破壊力でした。
3女?である「アストレア」のケーキをつまみ食いし、

「うっさいわね、アンタ末っ子なんだから我慢しなさいよ!」

とか言い合う2人のシーンも、見ていて微笑ましかったですね。

主人公である智樹の、あの突き抜け過ぎて清々しさすら感じる変態さも健在。
以前よりアニメ化を望んでいた、彼の(あまりにも危険な)妄想が具現化した「智樹の車窓から」での、あの『裸で愛しあう駅』は、本当に羨けしからん最高の映像でした。
この時の、顔を赤らめ困った表情をしているニンフは、もおぅたまりませんでしたよ。

ただ、そんな変態の智樹がシリアスになると急に格好良くなる演出が、また本作の魅力。
なんだかんだ言っても基本的に優しい智樹が、クライマックスのシーンで、

「うるせぇ! 引き返せっつってんだろ、聞こえねぇのかよ!!」

と声を荒げて言うシーンは、やっぱりグッときましたね。
そんな智樹に対し、奇しくもギリシャ神話のイカロスのように羽が朽ちていく中で、イカロスは初めて笑い…

「愛してます、マイマスター。」

と続けるのでした…。
原作でも最高に良いシーンだけに、ちゃんとシナリオとしてもお膳立てをしっかり描いて上で見たかったですねぇ、至極残念です。
{/netabare}



【総評】

原作を読んでいない方は、先に本作を見てはいけません。
原作の良いシーンを、ネタバレするだけして理解出来ず終わるという惨事が待っていますので。
原作全20巻までを全て読んだ方で、まだ本作に触れていたい…と思うほどのファンのみ、手に取りましょう。

多くの「そらおと」ファンと同様、やはり私もこの出来は残念に思いましたが、でも…原作のエピソードがどういう描き方であれアニメ化され嬉しかったのも正直な気持ちです。
(安っぽい考えかもしれませんが。)
こんな構成であれ「こんな内容なら作らないでほしかった。」とまでは、流石になれませんでした。
作品としての全体評価は、大いに下がっちゃいましたけどね。

3期制作快調という単行本の帯を見る度、これからもきっとこの残念な気持ちはぶり返すことでしょう。
往生際悪く「完結」じゃないと匂わせたりしていますが、まず間違いなく続編は無いでしょうし…。
そう言って、ファンからお布施だけを巻き上げるような角川の数々の悪どい商法には毎度、義が感じられず不快ですらあります。
(そういえば原作ラスト2冊の、あからさまな薄さにも腹が立ちましたねww)

それでも本作の、特に2期を見ていた時に感じた興奮と情熱と、スタッフの愛に包まれた名演出の数々まで、悪く塗り潰されることは決してありません。
本作は、あくまでオマケとして楽しませてもらったと、そう自分に言い聞かせようと思います(ムリヤリ)。

あっ!!
ただ、せめてもの罪滅ぼし?のようにDVD映像特典として作られた、原作最終話のボイスコミックは、かなりの出来。
(アニメ1話分相当の約24分。)
声優さんの演技、音楽、コマや台詞の見せ方等、かなり拘りを感じました。
原作好きは必見です。


ではでは、さようなら…業界きっての叱られアニメ「そらのおとしもの」…。

読んでいただき、ありがとうございました。



◆一番好きなキャラクター◆
『電子戦用エンジェロイドタイプβ(ベータ)「Nymph」(ニンフ)』声 - 野水伊織さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『電子戦用エンジェロイドタイプβ(ベータ)「Nymph」(ニンフ)』声 - 野水伊織さん



以下、ニンフが穿いているのか否か、について。
(卑猥な表現を含むので〆ます。)
{netabare}
本作に登場するキャラクター、小柄で青髪ツインテールの似合うエンジェロイド、ニンフ。

彼女は戦闘服着用時、アニメでは「にんふんどし」と呼ばれる、乳首や股間にシールを被せたような下着(ちなみに、商品化もされていますww)を下に着用しているのですが、原作では『穿いてない説』が誠しやかに囁かれておりました。

その説は原作最終話後のオマケで遂に、明言こそされませんでしたが、智樹が明かしてくれることとなりました。

やはり私は、ニンフが大好きです。
夢を掴みたい方は、是非原作最終巻を手にとって見て下さい。

アストレアもメチャ可愛いですし、勿論イカロスもそはらも…、恐いけどカオスも…会ちょ……。。。
いやホント、こんな可愛いキャラが勢揃いする作品も、中々ありませんでしたね。
このキャラクター達に出会えただけで、やっぱり本作に出会えて私は幸せでした。

さて今夜も、ニンフのマスターになって、優しく色~~~んな命令をする妄想に浸って眠りましょう。
改めて…夢をありがとう、そらのおとしもの。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26

72.3 14 漫画原作でシリアスなアニメランキング14位
逆境無頼カイジ UltimateSurvivor(TVアニメ動画)

2007年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (807)
3783人が棚に入れました
高校卒業後に上京した後、働きもせずに自堕落な毎日を過ごしていたが、借金の保証人になったがゆえに肩代わりをする羽目となり、その返済のために危険なギャンブルの世界に足を踏み入れていく主人公・カイジ(伊藤開司)。
平穏な環境ではただのダメ人間だが、命がかかった極限の状態に置かれると、人並外れた度胸とギャンブルの才能を発揮する――ある種張り詰めた雰囲気の中…。「ざわ…ざわ…」

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

未来は、僕らの手の中

圧倒的面白さっ・・・!
限定ジャンケン、人間競馬、Eカード、あぁそして、くじ引き・・・
人生を賭けたギャンブル、命運分かつ瞬間の歓喜、安堵、落胆・・・
”本当のめくるめく快感は、常軌を逸するからこそ辿り着ける”
バリケードで囲まれた、刺激的な面白さに胸が震えること間違いなしっ・・・!


と煽ってはみてもやはり、こうはなりたくないなぁ・・・と内心
後輩の借金の肩代わりとか、妙に生々しいんですよねぇ・・・
まぁそこはフィクションだと割り切って、物語は賭博主体
人間の薄汚れた本性が垣間見れる種々の心理的ゲーム戦の、あのドキドキ感、ハラハラ感、合わせて、ざわざわ感・・・
ライアーゲームとは違った、泥臭さといいますか、タバコの煙が立ち込める下衆な空気で満たされていて、しかしだからこそより際立つリアルな臨場感、言うなれば、ざわざわ感・・・
カイジに乗っかって、アニメを見ている自分自身もゲームに参加し、思考し、感情を共にしたくなる、異様な引力があります
こういう心理戦系だと、中盤の話で主人公が負けるわけがない、ましてや体のパーツを失ったり、死んだりは絶対しないという安心があって、どうにも興が醒めるのですが
この作品にはそれがない、地に足着かない感じがこれまた私を酔わせてくれます

スタッフ&キャストは基本アカギを引き継いでますね
ちょっと三文字が目立ちますが、堅実な作りです
流れる冷や汗と共に伝わるエキゾチックな緊張感、絡みつくネチネチとした心理描写も、流石は”逆萌え”と”完全ストロングタイプ”をコンセプトにしているだけありますね
萌えと完全に切り離された世界でアニメを作る”逆萌え”
需要を押し切り、独自のスタイルを歩む”完全ストロングタイプ”
アカギの時もそうでしたけど、2007年の美少女アニメ黎明期に、大きな博打を打とうじゃないかというスタッフの心意気にはざわめくものがありますね
キャストでいうと、カイジ役の萩原聖人さんもアカギの流用(ry
アカギ同様、最初はやっぱり声に突っかかるところがあるのですが、そのうち自然になってきますね
他利根川さんや、佐原なんかは癖が残ってますが、まぁなんとか

ざわ・・・ざわ・・・でリズムを作るんじゃないっ!
「未来は僕らの手の中~」とか歌いながらどこまでも降下してくOPのあの不条理さ
あれこそこのアニメの本質でしょうね
とまぁ意味不明なことを口走ってみるわけですが
はっちゃけてるOPも、哀愁漂うEDも、カイジらしい楽曲だと思います

Congratulation!
あれ?s付けn(ry
分単位で心境が劇的に変わっていくサブキャラと、ネジの外れた狂人の敵キャラ・・・
福本キャラですねぇ、見てて飽きません


ざわ・・・ざわ・・・
泥沼の心理戦はやっぱ面白いですね
ん~でもこれはもしかしたら自身に、カイジたちがが恐れ慄く様をテレビの前という安全な場所で見ることで感じる”安全であることの愉悦”てのがあるのかもしれません
ともあれ、これを見れば運否天賦の人生に、勝利への活路が開けるかもっ・・・!?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ざわざわ時間 カイジ見てるといつもハートDOKI☆DOKI(心)

伊藤カイジ(無職)が知り合いの借金の保証人になったことがきっかけで危険なギャンブルにドップリ浸かっていく話。
全26話。泣きどころ完備。

作品の中に女なんぞいらぬわ!とでも言うかのように一切の萌えを排除した男のための硬派な作品。

見所は限定じゃんけんやEカード、鉄骨渡り等のギャンブル。
一部もはやギャンブルでなさそうなのもあるが。
このギャンブルの発想も登場人物たちの心理描写も本当に面白く見入ってしまう。二転三転する展開も痺れる。
ギャンブルと聞き麻雀とかを連想して敬遠するのは余りにもったいない。
限定じゃんけんでは緻密であり意表も突かれる心理戦を鉄骨渡りではやることはシンプルながらも恐怖と無常さを味わえる。
作中のギャンブルで共通してるのは見た感じ分かり易くシンプルだと言うこと。
変にごちゃごちゃして難解なルールだの持ってこられても物語見る上では邪魔。
シンプル故に話自体にもそのまま入りやすい。シンプルイズベストってやつ。

主人公カイジも実に愛すべき男である点もポイントが高い。
普段はぐうたら人間てどこか孤高・・いや孤独?な性格な損ばかりする男だが逆境にはとことん強い。
最もその逆境に強い設定もギャンブル限定能力なんで基本残念な人であるところにブレは無い。
地味にツンデレである点も見逃せない。後期のベジータ王子と妙にかぶる。

確かに作中女キャラなんぞほぼいないのでそこに萌えは発生しないが人によってはカイジが萌え対象に為り得る。
しかし作品のテーマ的に萌えより燃え。そこは揺るがない。

その他にも味わい深い人物が揃う。
敵役であるにも関わらず数々の名言からファンから先生と慕われる利根川やみんなのアイドル安藤、ダメなおじさんだがいい人オーラ出しまくりの石田さん等々。
特に鉄骨渡り時の先生の台詞にはどちらかと言うとダメな部分がある人たちにとってはハンマーで殴られたかのような衝撃を受ける。
あ?自分?あぁ・・うん・・まぁ・・。

難点は利根川先生のお声か。
いや声自体はいいような気もするんだが一番気になるのはその滑舌かも。
まさか酔拳の使い手?

それと本編終了後に出てくるカイジ箴言。
女タレント?が作中に出てくる名言とやらをドヤ顔で言い放つあのコーナー。
おそらく作中女キャラが出ないからここでタレント出してサービスや!的な思いやりだったかは知らんが全く持って大きなお世話だった。

これ2期もあるんで見るならこちらからどうぞ。
とりあえず数話見て欲しい。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 27

ep66 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

実写映画でしかカイジを知らないって人!

ぜひ観て下さい。
そんな人がどれだけいるか分かりませんが、自分がそうでした。
その実写映画だけでカイジを判断して、
「なんかライアーゲームと比べて頭脳戦がイマイチ。
ちょっと騙し合っただけじゃん。」
なんて思ってました。そして間違ってました。

アニメ版を見てみたら、ストーリーが全然違う!頭脳戦も熱い!
カイジの評価がガラリと変わりました。
流石に実写映画だけで評価するのは愚かでしたね。
(と言いつつ原作まだ読んでないんですが)

とにかく映画でのネタバレなんてなんのその。頭脳戦好きなら充分楽しめます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

86.4 15 漫画原作でシリアスなアニメランキング15位
未来日記(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (3921)
19791人が棚に入れました
周囲に関わろうとせず"傍観者"であることを望む中学2年生の少年・天野雪輝は、見聞きした全てを携帯電話の日記に付けていた。友人と呼べるのは、時空王デウス・エクス・マキナと彼の小間使い・ムルムルだけである。もっとも、これらは雪輝の空想のはずだった。ところがある日、自分がまだ体験していないはずの未来が日記に書かれるようになる。それは空想のはずのデウスの仕業だったのだ。未来を知ることで調子に乗り、有頂天になる雪輝。しかしその後、同じように未来日記を持つ人間が自分を含め12人いることと、その12人による次期時空王の座をかけた殺し合いのサバイバルゲームが開かれていることを知る。

声優・キャラクター
富樫美鈴、村田知沙、土門仁、田中正彦、真田アサミ、仙台エリ、関智一、桑谷夏子、今野宏美、相沢舞、平松広和、土師孝也、川原慶久、石田彰、松岡由貴、ゆかな、白石稔、若本規夫、本田愛美
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

このトマト、重さが違うよ Σ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!

■「未来日記」ってどんなアニメなの(*゚・゚)ンッ?
冴えない中学生で主人公の天野雪輝(amano yukiteru)は、他人と関わるって自分が傷つく事を恐れるあまり、他人と関わることを極端に避けるような日々を過ごしていたのです(_TдT)
そんな彼が他人に関わらないようにする為に、携帯電話で日々の変哲もない出来事の日記を付ける様になっていったのです(゚ロ゚;)!?
 
そんな雪輝の唯一の友達は空想の中で作った、時空王「デウス」とそのこま使いの「ムルムル」だけだったのでした・・・エア友達ってやつですね(>o<")
空想の世界のはず・・・だったのに・・・!?
そうなんです、時空王デウスは現実に存在する者だったのです!
デウスは時間と空間を支配する“神の座”を持ち、その後継者をデウスに選ばれた後継者候補12人で争わせる事になるのです。
デウスに選ばれし者には特殊な未来が記される「未来日記」という能力を与えられ、「未来日記」をつかった殺し合いのサバイバルゲームをさせられる事になるのですね♪
 
 
■「未来日記」と出逢った日の日記"φ(・ェ・o)~メモメモ
まず最初に書いておきたかった事が・・・
ヒロインの我妻由乃(gasai yuno)ちゃんって、ARIAの灯里ちゃんの面影がありますね♪
「もみ子がグレた・・・」って暁さんが言ってそうな気がしますヽ(`▽´)/
σ(^_^)アタシだけは「グレもみ子」と呼ぶことに決定(>o<")
 
それはさて置き・・・第一印象はとっても面白そうです♪
携帯端末を使うあたりは「東のエデン」を思い出しますし、選ばれし者同士で戦う設定と言うのも良くある設定だと思うのですけれど、心理的に((((o゚▽゚)o))) ドキドキ♪させてくれそうな雰囲気が魅力なのでしょうね!
 
何がいいって若本さんの声がいいですねw
もちろん、キャラデザも各キャラごとに個性があって良いですし♪
なんといっても、ユッキーこと雪輝くんのおびえる表情や、どこか精神的に欠落しているような由乃ちゃんの危険な表情などが丁寧に描かれていて、今後の心理的な恐怖感や緊迫感などもうまく表現されてそうな予感はしますね♪
それと、各未来日記には長所と短所があるので、この辺りをどうストーリーに絡めてくるかがポイントとなりそうです(⌒^⌒)b
白熱必死の未来日記バトルがどんな展開に発展していくのか、最後の結末がどうなるのか、とっても気になるのです(o^∇^o)ノ
 
 
■デウスに選ばれた後継者候補達\_(*゚▽゚) ワタシガエラビマシタ♪
【1st】天野雪輝(声:富樫美鈴)◇代表作◇日常(水上麻衣)
{netabare}
 『無差別日記』所持者・・・自分を中心とした周囲の未来を無差別に予知する能力
 本作品の主人公。気弱で人付き合いが苦手な臆病者なので傍観者に徹して日常を過ごしていた。{/netabare}
 
【2nd】我妻由乃(声:村田知沙)◇代表作◇伝説の勇者の伝説(イリス・エリス)
{netabare}
 『雪輝日記』所持者・・・雪輝の未来を10分おきに記録する能力
 本作品のヒロイン。愛称「グレもみ子」?
 雪輝のことを「ユッキー」と呼ぶストーカー∑(;゚0゚;)ー ̄){/netabare}
 
【3rd】火山高夫[hiyama takao](声:土門仁)◇代表作◇日常等の端役・脇役で数多くの作品で活躍
{netabare}
 『殺人日記』所持者・・・自分が起こす未来の殺人の状況を記録する能力
 中学の教師の顔と連続通り魔事件の犯人と言う2つの顔を持つ。{/netabare}
 
【4th】来須圭悟[kurusu keigo](声:田中正彦)◇代表作◇はじめの一歩(間柴了)
{netabare}
 『捜査日記』所持者・・・未来の自分の捜査状況が記録される能力
 これ以上人が死なない為にって・・・ユッキー撃とうとしてたじゃないw{/netabare}

【5th】豊穣礼佑[houjyou reisuke](声:仙台エリ)◇代表作◇
{netabare}
 『はいぱーびじょんだいありー』所持者・・・朝・昼・晩の1日3回、自分の未来を絵日記で記録する能力
 目がバッテンなパペット人形を常に持っている、可愛らしい5歳児♪
 そんな可愛い見た目とは裏腹に、知略策略を駆使してユッキーと由乃を残虐な手口で追い込みます( ̄□ ̄*;){/netabare}

【6th】春日野椿[kasugano tsubasa](声:真田アサミ)◇代表作◇シゴフミ(美川文歌、綾瀬明日奈)
{netabare}
 『千里眼日記』所持者・・・1000人以上の信者から寄せられる未来の「報告」が記録される能力
 新興宗教団体「御目方教」の教祖を務める巫女。
 両親が無くなってから、信者から辱めを受ける屈辱な毎日を送っていたため、世界破滅を目論む事に…{/netabare}

【7th】戦場マルコ & 美神愛[ikusaba -]&[mikami ai]
 (声)大人マルコ・・・関智一◇代表作◇Fate/Zero(アーチャー)
    美神愛・・・・桑谷夏子◇代表作◇LAST EXILE(アリスティア・アグリュー)
{netabare}
 『交換日記』所持者・・・由乃の日記の相互版みたに、マルコと愛がお互いに観察しあった記録
 なぜかエウレカセブンのチャールズ&レイの事を思い出しちゃいました(^▽^;)
 とっても素敵なカップルです♪{/netabare}
 
【8th】上下かまど[ueshita kamado](声:今野宏美)◇代表作◇アマガミSS(中多紗江)
{netabare}
 『増殖日記』所持者・・・サーバーを通して他者に未来日記の力を与える能力
 児童養護施設「母の里」のやさしい院長さん。
 3等身の顔デカキャラは最後まで馴染めませんでした。。。インパクトはあるけどねぇ…(^▽^;){/netabare}
 
【9th】雨流みねね[uryu -](声:相沢舞)◇代表作◇喰霊-零-(神宮寺菖蒲)、日常(長野原みお)
{netabare}
 『逃亡日記』所持者・・・自分の未来の逃走ルートが記録される能力
 爆破テロが得意の怖い女の子ですね♪ 物語をかき回してくれそうな予感です!
 ぽい!(((ノ≧∇≦)ノ :・'.::・>+○((≪***ドッカーン!!***≫)){/netabare}

【10th】月島狩人[tsukishima karyudo](声:相沢舞)◇代表作◇重戦機エルガイム(ダバ・マイロード)
{netabare}
 『飼育日記』所持者・・・未来に行う彼の愛犬たちへの命令と遠吠えによる報告を記録する能力
 日記を譲渡された娘の日向が友人のまおと共にストーリーの一翼を担う事に(*^^*){/netabare}
 
【11th】ジョン・バックス(声:土師孝也)◇代表作◇北斗の拳(アミバ、トキ、アルナ)
{netabare}
 『The watcher』所持者・・・他者の未来日記の予知内容を覗き見る能力
 いや~悪そうな顔をしてますねー(^▽^;) でも桜見市市長さんなんですよねw
 こういうタイプの人は自分の力を過信しすぎちゃう運命なんですよね(・-・*)ヌフフ♪{/netabare}

【12th】平坂黄泉[hirasaka yomotsu](声:川原慶久)
{netabare}
 『正義日記』所持者・・・未来に自分が行うべき善行の情報を記録する能力
 一度見たら忘れられないくらいのインパクトのあるキャラですね♪•このトマト、重さが違うよ
 全盲だからって烏避けの風船かぶせるなんてw
 歪んだ正義感が危ない感じで、この作品にぴったりなキャラでしたw{/netabare}
 

■総評
神に選ばれし12人の日記所有者が、己の命を賭けて神に座を目指して挑んでいったその結末は…
少々強引な幕引きでしたけど、最期まで楽しく見ることができました♪
『未来日記』の魅力はなんといってもキャラの個性だと思います!
どのキャラもどこかしら歪んだ人格で、どう考えたって時空王なる「神」って器じゃないよね(≧▽≦;)
誰が神になってもまともな世の中にはならないような気が。。。
そもそも神デウスって、こんな事で神を決めようなんて頭おかしいですよねwww
そんな個性豊かな登場人物の中で、やっぱり由乃ちゃんのご乱心のシーンは目を引くものがありました・・・
あっ・・・目を覆うシーンもありましたw..・ヾ(。 ̄□ ̄)ツ
ユッキーを追いかける姿は、可愛かったり怖かったりで、本当に忙しかったですねε=(・o・*) フゥ
12人の日記所有者が徐々に判明しながら対決といったベタなストーリー展開の中、由乃ちゃんに徐々に飼い慣らされていくユッキーのヘタレっぷりも際立っていましたね!
まさか本当に飼われるとは思ってなかったですけどーww(/≧◇≦\)アチャー!!

まぁそれは置いといて…∑('◇'*)!?、作品を通して各キャラの『目』の描写がとっても印象的だったなぁって思いました♪
サスペンス作品少なからずとも、目で恐怖感を煽る手法が使われるわけですけど、本作品でも色々と工夫されていました!
シルエットを使った手法はもちろんですけど、玄関ドアの新聞受けから覗く血走った眼の演出なんかは(◎_◎;) ドキッ!!っとさせられました♪
平坂さんの目の演出!?w\(◎)ゞはちょっとツボでしたww
っといった感じで突っ込みどころ満載で、笑いと恐怖感を独特のスピードで押し切ったこの作品は、結構楽しめましたo(*^▽^*)o~♪


■MUSIC♫
OP曲『空想メソロギヰ』(第2話 - 第14話)
 【歌】妖精帝國
 未来日記の世界観を表現した幻想的なメロディーのゴシックロックなナンバーです♪

OP曲『Dead END』(第15話 - 第26話)
 【歌】飛蘭
 飛蘭らしいアップテンポで疾走感のあるカッコいいロックナンバーです♪

ED曲『Blood teller』(第1話 - 第14話)
 【歌】飛蘭
 苦痛苦悩などの重苦しさを表現したダークな曲ですね♪
 力強い飛蘭の歌声がマッチしている感じです(*^^*)

ED曲『filament』(第15話 - 第26話)
 【歌】妖精帝國
 前期OPよりもスローテンポでグルーヴ感を強めたダークな印象のナンバーです♪
 
 
2011.10.15・第一の手記
2011.10.27・第二の手記(後継者候補の情報更新【4th】【9th】)
2012.05.25・第三の手記(追記:■~後継者~、■総評、■MUSIC♫)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 100
ネタバレ

cross さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

『未来日記』と言う設定は魅力的だっただけに非常に勿体無いと感じた。【総合評価:69点】

2011年秋から2012年冬、全26話で放送された作品。

時空王デウスにより、未来を記した日記を『未来日記』与えられた主人公、天野雪輝
そして、雪輝と同じように『未来日記』を持つ総勢12名により、次期時空王の座をかけたサバイバルゲームが始まる。
この大まかな設定は第一話の時点で開示され、一気に視聴意欲を駆り立てれました。

各々、記す未来の傾向やその性質が違い、それぞれ獲られる未来の情報が偏っていると言うのが面白かったですね。
まず、新たな日記所有者が登場する度に、この日記所有者の日記の能力は?と毎度楽しみでしたね。
ですが、12人の日記所有者の『未来日記』の能力、若干微妙な物も多く、ネタ無かったのか?と思わされたのも事実

{netabare}中盤から終盤に掛けて登場する『増殖日記』の能力もあり、実質12種類を超える『未来日記』が登場します。
そのせいで、ネタに詰まったんだろって感じられる、明らかに面白みの無い『未来日記』が多く、ちょっと残念でしたね。
特に11thの『The watcher』に関しては、それ日記じゃなくね?とか思ってかなり残念
まぁ、最大の力を持った敵として描くのなら、あの能力は適切だったのかもしれませんが……
実際、あのチート臭い相手の能力を覆しての11thを倒すのは、かなり大規模な闘いになって盛り上がったのも事実ですがね{/netabare}

それから、どうにも未来日記の能力よりも所有者個人の持つ、権力やら、まぁ戦闘能力の方が重視されてしまっている感じが否めない話もありましたね。
そう言った点から、『未来日記』と言う設定事態はとても秀逸で魅力的に感じられたものの、どうもそれを存分には生かしきれていない感じを受けましたね。

{netabare}由乃が実は一度サバイバルゲームに勝利して、時間をさかのぼってもう一度サバイバルゲームに参加している。
この設定も、なかなか良いとは思っていますが、それならもっと日記所有者に対して的確な行動も取れたのでは?と疑問も抱きます。
あのちょくちょく出ていた由乃の記憶改ざん、で説明が付くのかな?それにしても自分の正体には自覚あったっぽいし……
と言った何だか上手く纏まっていないんじゃないのかな?と思われる点もありました。
まぁ、自分が見落としてたり、理解出来ていないだけかもしれませんがね。
中盤から、ちょっと流し見してしまっていた所もありましたしww{/netabare}

{netabare}あと、9thがデウスによって命を救われ、知識と力、右腕を与えられて半人半神化するって言う設定にもかなりご都合主義を感じて不満ですね。
まぁ、終盤の展開でこの9thの半人半神化によって救われるので、物語には必要だったのかも知れませんが、どうにもこの展開は好きになれず、寧ろ苦笑してしまいましたね。{/netabare}

酷評を続けてしまっていますが、序盤はかなり楽しめました。
『未来日記』の能力も記される未来に偏りがあって、その能力を逆手に取ったり、能力の穴を付いて戦ったり。
『未来日記』と言う設定を存分に生かしていた印象を受けます。
しかも、その能力に意味不明な物も無く、それぞれ個性と魅力があって好評価

{netabare}個人的には中盤、10thの『飼育日記』あたりから、登場する『未来日記』にあまり魅力を感じなくなってしまいましたね。
そこから一度、そう感じてしまってのもあり、どうにも右肩下がりな展開に思えてしまった……
まぁ、最終話では神になった雪輝以外の日記所有者はそれなりに幸せな方向に進んでいるので、そこに至る流れは別としても、後味は悪くなかったです。
それに一人孤独となった雪輝の元に、由乃が現れると告げた未来日記
最後の最後で気になる終わらせ方は少し好感が持てたし、続きの展開も気になりました。
もしかしたらもう一度視聴してしまうかもしれませんね。{/netabare}


この作品のもう一つの特徴を挙げさせてもらいますと、由乃のヤンデレを楽しむって面ですかね。
今まであまりヤンデレキャラが登場する作品を視聴していませんでしたので、由乃のヤンデレにはかなり新鮮さを感じさせられましたね。
まぁ、そのヤンデレがずっと続くと、ちょっとウンザリしましたし、その対象である雪輝もそれを若干受け入れつつ、かと思えば突き放し、都合が悪くなるとまた由乃に縋る。
そう言った雪輝のスタンスには若干、苛立ちやら嫌悪感も抱いてしまいましたがね。
まぁ、これがヤンデレと言うキャラの扱いなんだろうなと、勉強になりましたww
実際、ヤンデレキャラの登場するアニメはこれ以外視聴していないので、由乃のヤンデレ具合がどの程度なのかは分かりませんが、まぁヤンデレ要素もこの作品の特徴だと思います。


作画に関しては、そこまで特筆する程、綺麗な作画でもありませんね。
音楽に関しては、まぁOP、ED共にまぁ良い感じ、作品の感じにも合っていたのではないでしょうか。
個人的には前半のOPとEDの方が好みでしたが……


個人的には少し残念な感じを抱いてしまった作品
しかし、その設定は非常に秀逸で魅力的ですので、楽しめる方は非常に楽しめるのかもしれません。
ラストから今後何らかの展開が控えている様子
興味のある方は一度視聴してみるのも良いかもしれません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 84
ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

限界状況の中で、ごくふつうの女の子<由乃>の台詞の持つ意味が迫ってくる。価値観がせめぎ合う。

■ごくふつうの女の子の台詞の持つ意味が迫ってくる

また観てしまいました。再評価しても原作も含めてよくできてますね。作品のコンセプトがぶれてない。無駄に長大にしていない。あらためて感じました。

さて、お気に入りの台詞を抜粋してみました。我妻由乃のものだけです。ほとんどの台詞がごく普通の女の子なんですよね。それゆえ作品に深みをもたらしているようです。

●「おやすみ、ユッキー……」玄関扉新聞受けから、お休みの挨拶。逃げ出したくなるほど恐ろしい。

●「わたしが未来のお嫁さんになってあげる」<---導入段階での象徴的な台詞で、あとあと効いてくる。

●「ユッキーだいじょうぶ」<---誰かを殺戮した後に、駆け寄って。本心に正直な娘です。

●「ユッキーのお母様がいい人でよかったわ」<---鞄の中の凶器を使わずに済んだことに対して。<いい人>の価値判断が興味深い。

●「だからユッキーの未来は由乃のものだよ。」<--自分の日記がゆきてるストーキング日記であることを説明しつつ。

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本論:最強の病んだ女の子、ヒロイン由乃の選択、行動原理は間違っているのか、批判されなくてはならないのか?

「由乃の行動原理は間違っているのか?」――僕自身は彼女の選択は正しかったように強く思う。まず、それだけを書き置いて続ける。

■倫理観

常に作中につきまとう、由乃の暴走的残虐行為への批判めいた、作中人物の捉まえ方には、強い違和感を覚え続けた。捨て置かれたこの限界状況において、上っ面の倫理観や正義感がどれほど意味を持つのだろうか。既に数話が完了した時点で、超ストーカーなどとは言ってはいられないはずで、優雅に人倫主義を語っている状況ではないはずだ。

もちろんこれは、物語の展開における必要不可欠だった仕組みでもあるわけで、二人が共に残虐行為にあけくれていては、行動、ストーリー展開に、ディレンマが成立しないことはわかってはいる。

■この物語には終わりがない。はじまりもない。だから、結末もない

これは僕にとって、時空を超えた純愛の物語だった。たしかに血しぶきが飛び、ナイフで切り裂かれる人の首があり、腐乱しきった死体が転がっているし、そういった要素にフォーカスしても構わないが、ぶれなかったのは純愛の物語性だったような気がする。

作品世界のすべての謎へのヒントはクラシックに冒頭話に凝縮されており、ミステリー、サスペンス的な要素でも評価できた。(終話でやられたと思った)

とにもかくにも、細かい瑕疵は気にしない。面白くて、これまでに2度観賞した。コミックも読んでみた。ひとことでいうと、シビレる作品。事前知識なくみはじめたが、驚きとともに丸一日で一気に見終えてしまった。

この作品の魅力については多くは語り尽くされているので、途中何度も考え込んでしまった「本当にヒロイン由乃の選択、行動原理は間違っているのだろうか?」という観点を軸に考えてみる。

{netabare}
■世界の選択または愛の行く末

ラスト二話ぐらいで、繰り広げられる、やりとりがもっとも気になる。由乃が主人公に対し背徳的行為(死者再生の嘘)を行っているという周囲の「ともだち」の指摘がほんとうに正しいのだろうか。彼女の側の選択がなぜ間違っているといえるのだろうか。

物事は単純に善悪で判断できるものではなく、ともだち側の考え方そのものも、ひとつの価値観から導かれた立場=結論でしかない。人類愛が必要か? 多様性を持つ分岐世界の誕生のどこが問題なのだろう。

■最高、最強の病んだ女の子

由乃に思い切り魅力をかんじてしまったので、由乃を肯定的にみてくれない周囲が気にくわないのかもしれない。彼女のすべての行動原理は、雪輝への行き過ぎ、時には屈折する行為につながる(拉致)、愛情によってほとんどを説明できるわけで、俯瞰して観賞できる側からすれば、それはとても胸が苦しくなるほどだった。

ふたりは日記同様、常にふたりで一人でありつづけ、解釈は自由だけれども、最後には精神的にも「結ばれる」ことで、一体的精神性をもったような気がする。

{/netabare}

余談:

最後に、私にとっての由乃というキャラクターの魅力は、病んでいることはもちろん、異常な身体能力、戦闘能力の高さ、高度な知性と素早い判断力、そして、その美貌に尽きる。実際に、こんな彼女ができたとしたら、必死で逃走するだろうが……、物語世界では由乃を断固支持する。ヤンデレ最高なのである。

{netabare}

■物語の終わり

この物語には終わりがない。はじまりもない。だから、結末もない。世界を作るのは作者の特権だが、作品を解釈するのは読み解く側、感じる側の特権である。その意味では物理的な結末については共感をもちえなかったというのが正直なところ。

かといって、だめというわけではなく、僕らがそれぞれ考えてみればいいことで、終わりのない未来日記の「終わり」を夢想すればいいのかもしれない。

{/netabare}

若い人よりも青年期以降こそ楽しめる一級作品だとおもいます。
アニメ好きだけにとどめておくのはもったいない。いつかアニメでのリメイク(実写はみたくない)が観てみたいです。それとオープニングは作品をあらわしていて素敵(=合致している)とおもいました。自分の中ではめずらしいです。

ちなみに、私は泣いた。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 62

86.3 16 漫画原作でシリアスなアニメランキング16位
東京喰種(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (2778)
15691人が棚に入れました
人間世界に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人・喰種が蔓延る東京。ある青年「カネキ」は喰種に襲われ瀕死となるが、喰種の臓器を移植されたことで、半喰種となってしまう。それ以来、カネキは苦悩と恐怖に満ちた日々を送ることになる―――・

監督に本年度米アカデミー賞ノミネートの森田修平を迎え、前代未聞のスタッフ陣によって彩られる「東京喰種」の新たな世界に乞うご期待!

声優・キャラクター
花江夏樹、雨宮天、花澤香菜、宮野真守、菅生隆之、諸星すみれ、小西克幸、中村悠一、豊永利行、浅沼晋太郎、櫻井孝宏、伊藤健太郎、梶裕貴、浪川大輔、速水奨、立花慎之介、津田健次郎、土井美加、仲野裕、釘宮理恵
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

おし…え…てよ おしぃえ…てよ…、この…魅力を…。。。

2014年7月放送。
全12話。


【前置き】

ヤングジャンプで連載されている人気漫画のアニメ化ということで、放送前から話題になっていた作品でしたね。
原作未読の私としては、知名度の高い人気漫画なだけに差異の生じかねないうメディアミックスから入ることに少々躊躇いはあったものの、
「アニメだし、実写よりはキッチリ原作再現してくれるでしょ!」
という淡い期待の元、視聴しました。

さて、結果としてこの選択は正しかったのでしょうか…。
おし…え…てよ、おしぃえ…てよ…。



【あらすじ】

人間世界に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人『喰種(グール)』が蔓延る東京。

平凡な大学生『金木 研(かねき けん)』は、好意を寄せていた少女『リゼ』との初デートで、彼女が喰種であることを知ります。
襲われ瀕死の重傷を負った金木ですが、直後にリゼが鉄骨落下事故に巻き込まれ即死状態となるのでした。

病院に搬送された後、医師の判断で金木に喰種であるリゼの臓器を移植したことで、彼は『半喰種』となってしまいます。
それ以来、金木の人間と喰種との間で揺れ動く苦悩と恐怖に満ちた日々が始まります…。


※※※
『カニバリズム(食肉の風習)』を表現する作品は、どうしても内容を説明するに辺り視覚的なグロテスク描写を含みます。
こちらに関しては、ホント人それぞれの許容量の問題なので、見る前に御自身で御判断下さい。



【語ってみる】
{netabare}
まず、見る前と見た後では内容のギャップに驚きましたね。
『半喰種』という主人公の立ち位置も魅力的でしたが、喰種の持つ「赫子(かぐね)」と呼ばれる背中から出る捕食器官に関しては、異能バトルをする上での特殊能力そのものに思えましたので。
しっかり、ヤングジャンプの層をとらえた、バトルを想定した作品だったわけですね。
徹底的に人を喰う葛藤を重厚に描き抜いてくれるのかと思っていたので、そこは少~し残念な気もしましたが…、まぁ売れないよねそれじゃ…。


まず第一話での、その衝撃的展開を彩る作画の気合いの入りようには驚きましたね。
中盤のバトルは、前半と終盤に比べると少し息切れした感もありましたが、それでも常に一定以上のクオリティーを維持したように思います。
ただ、その内容からTV放送にあたっては黒塗りで表現された部分が圧倒的に多く、内容ありきのグロが魅力の一つであろう本作にとっては、残念で仕方ありませんでしたね。
絶妙な隠し具合で、何がどうなっているかは理解出来ない程ではないので、話についていけなくなることはありませんでしたが。

演出面において記憶に残ったのは、オープニング曲「unravel」の絶妙なかかり具合でしたね。
第1話の終わり、そして最終話での終わりでもそうでしたが、あの「おし…え…てよ、おしぃえ…てよ…」から始まる歌詞は勿論、凛として時雨ボーカルのか細い声色の演出が、作中の金木君の内心と非常にマッチングしており、まさに主題歌と呼ぶに相応しい曲だったのではないでしょうか。
曲としてはエンディング曲の「聖者たち」の方が好きですが、アニメ版「東京喰種トーキョーグール」と言えば、この「unravel」ナシでは語れないとさえ思いました。



ただ、そのストーリー展開としては、まさに目まぐるしいと表現するのが一番正しかったように思います。
原作ファンの方は特に声を大にして訴えていたようでしたが、原作の丁寧な感情描写をスッパ抜いて展開が早過ぎるといった具合だったようで…。

原作未読の私からすると、毎回衝撃的な展開が続きヒキも非常に上手いので、毎週見たくはなりました。
ですが、最終話まで見て結果的に面白かったかと問われると、少し疑問が残ります。
なんというか、キャラクターを好きになるタイミングが掴みづらかったといった感じでしょうか…。

本作に限っては、原作漫画を先に見た方が良かったのもしれませんね…。
だとするとアニメ版の本作に、更に不満を言いたくなったのかもしれませんが…。
ストーリーとしては、ある程度魅力的なのは自分の中では間違いなく、それぞれのキャラクターの葛藤も片手間では見れない吸引力がありましたので、いつかゆっくり原作を熟読したいと思います。


人物の葛藤の中でも、とりわけ記憶に焼きついたのは、喰種でありながら平和に暮らしていた母娘

『笛口(ふえぐち) リョーコ』(←美人)と『笛口 雛実(ふえぐち ひなみ)』(←可愛い)

でしたね。
いや…決して双方見映えが良いからとか、そういう邪な気持ちが働いたワケではなく…。

喰種だからと言って、誰もが好きで人を襲って食しているわけじゃないんですね…。
ただ…人間の言う美味しいものを食べても、全く喉を通らない…、吐き出してしまう…。
そういう風に生まれてしまったばっかりに人目を避けなければならず、娘(←可愛い)を小学校にも行かせてやれない母親(←美人)の気持ち。
何も悪いことをしていないその彼女達(←美人母娘)は、人間が組織した喰種対策局により、一方的な制裁を受けることになります。

社会としては喰種は全員駆逐すべきという考えが一般的なようですが、それでもそういった喰種もいるのだと世論が学んだ時、この社会が考えを改める機会がくると良いですね。
決して邪な気持ちによる同情とかではなく。

作中でも、人間と喰種の対比の表現として、ヒロインの『霧嶋 董香(きりしま とうか)』がこう言う場面がありました。

『ねぇ、ケーキっと本当はどんな味なの?

 吐くほど不味いから分かんないんだけどさ、アレ…人間は美味しそうに食べるじゃない。』

「自分がもしそうなってしまったらどうする?」という問題提起を孕んだ本作。
この状況で主人公のように、目の前にある食肉に手を伸ばす自分を律せられるような『人を見失わない人』は、果たしてどれくらいいるのでしょうか…。
平和に暮らしても殺されるかもしれない、この世界で………。



作中で金木は、「あんていく」と呼ばれる初老の喰種が営む喫茶店に身をおき、以降生活をしていきます。
自殺者等を回収し、比較的罪を犯さず食肉を得られる環境を整えた本店は、この区での喰種の生活の支えとなっていたんですね。
当初は「自殺者の数だけで何人も十分に養えるの?」なんて考えておりましたが、日本の自殺者数や行方不明者数を換算して都心部の人口で割り当てた場合、結構まかり通る数なのだそうで…。
日本コワイ…。

金木はそこで、臓器を移植した大喰いの喰種『リゼ』の片鱗を見せながらも、喰種として少しずつ生活に馴染みをみせ始めるのですが…。
喰種対策局や別の区の喰種が、その生活を脅かします。

そして最終話、カタの外れた喰種による度重なる拷問で、『人を見失わない人』であった金木も、遂に『リゼ』の心に耳を傾けるのです。


『間違っているのは僕じゃない、

 間違っているのは…、この世界だ!』


『それでいいのよ金木君…、生きるというのは他者を喰らうこと…。』


ここから白髮と化した金木が魅せた、これまたカタの外れた…というより足首の骨を外した圧倒的な戦闘能力は、気合十分の作画も含めて物語のターニングポイントに感じ惹きつけられましたね。
そこから何の後日談も予告も無く終わってしまうのもこれまた衝撃的でしたが、まぁ…2期はしてくれるでしょうし、ゆっくり通知を待とうと思います。
{/netabare}



【人を喰ったような発言を繰り返す、美食家月山の魅力】
{netabare}
さて、急速な場面展開からも今ひとつ心象に欠けるキャラクターが多い中、それでもやはり異彩を放つ奴が一人。
それが、喰種対策局から「美食家(グルメ)」と呼称される『月山 習(つきやま しゅう)』でしたね。
はぁ…どーしてまたこういうキャラ好きになっちゃうかなぁ…。。。
でも、原作者の石田スイ先生も彼がお気に入りだとか…。
ですよねぇ、キャラの当て方に愛が感じられますもの。

はてさて、そんな月山という男。
見た感じはモデルを思わせる端正な顔立ちで、言葉の節々に英語や音楽用語を用い艶めかしく話すキャラクターです。
呼称としては他にも「20区の厄介モン」「気持ち悪いキザ野郎」「(ストレートに)変態」等多数。
うん、やっぱり愛を感じます。(愛の表し方は、人それぞれです。)


実際、彼は金木君に共通の話題である本を用いて近付くのですが、その本心はまさに彼を食すことであり、彼の血が付いたハンカチーフを鼻に擦りつけて


『柔らかな甘みと、芳醇なハーモニー。

 ああああああぁぁぁ、新しいごちそうの発見はっ!

 人の幸福にとって、星の発見以上のものだ!!!』


と迷言を吐き散らす、まさに変態野郎でしたね。
声を担当された「宮野真守さん」はまさにハマリ役で、「DEATH NOTEの夜神月」等の冷静沈着タイプから「STEINS;GATEの鳳凰院 凶真」といった厨二病キャラまで突き抜けてこなせる宮野さんだからこそ、存分に魅力を見出せたように感じました。


第5話で月山は、金木君をどうやって食べようかと試行錯誤した末、

『金木くぅんンがっ!! 食べながら

 金木くぅんうおっ!! 食べたい!!!』

という奇想天外な発想に辿り着き、人質をとって彼に迫ります。
ここで金木君から「変態」発言が飛び出るのですが、彼は侵害だと返しながらも「そうさせたのは君なのだから責任をとれ」と責任転嫁する天晴ぶり。
中の人繋がりで言うと、まさに「駄目だこいつ…、早くなんとかしないと…」状態でしたね。

ただ、実際に董香が割って入り彼を制止するも、「美食家」を名乗るだけあって良い物ばかりを食してきた月山は、食事が戦闘能力に直結する喰種の中でも、抜群の実力を持っていました。
そこで奇策として、董香が金木を食すことになるのですが、それを見た月山の

『僕のだぞっっ!!!』

発言には、シリアスな場面展開にもかかわらず笑ってしまいましたよ。
きっとそういう方も多いのではないでしょうか。


そんな彼も、金木くんが攫われた終盤では、

『アモーレ!! heartbreak…。

 無二の友人である金木君が…、ワケの分からない連中の手によって危険な目にあってるなんて…

 No kidding!!』

と言い放ち、「あんていく」と共に、彼を助けに?向かいます。
この月山が本作において、こういう味方とも敵とも呼べない立ち位置のキャラになったわけですね、にくい構成でした。
彼の言動を全て「お前が言うな!」で収めてしまうのは簡単ですが、皆さんもどうか彼を温かい目で見て愛でてみませんか?


そうそう、少し余談となりますが。
TV放送のCMを飛ばさない方はご存知かと思いますが、金木君と月山が行なうBlu-rayの販促CMは面白かったですね。

金木「月山さん、イベント抽選券付きBlu-rayが発売ですよ!」

月山「チュレェヴィアアアアァン!!

   イベントと言うことは、皆に祝福されながら、僕達が一緒になる日が遂にやってくるんだね!!?」

金木「人を喰ったような発言はやめて下さい…。」

最期の金木君の冷静なツッコミが良いですね。
これが聴きたくてCMは毎回飛ばしませんでしたよ、私は。
{/netabare}



【総評】

作品として魅力に感じる部分は大いにありましたが、その原作をアニメで100%活かしきれなかったように感じます。
原作未読の私から見ても、全12話で表現しようとするシナリオ構成の幅に、若干無理が掛かったように見受けられました。

それでも、内容として手を抜いた作品では決して無く、演出面にも秀でておりグイグイ見させるだけの吸引力はしっかり兼ね備えておりました。
全般的にシリアスな内容ではありますが、その分Cパートで小ネタを挟み楽しませてくれますしね。
次に見る機会があれは、ちょっと恐いですが黒塗りが無い完全版で是非見たいですね。

2期はやるのか…いつになるのか…。
今現在まだ噂の粋を出た情報はありませんが、どうせなら熱が冷めない内に放送してほしいですね。
展開が早かった分、視聴者の熱が冷めるのも早い気がしますし。

その時は、また作中にハマったを主題歌だと尚嬉しいですね。


ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『月山 習』声 - 宮野真守さん

◇一番可愛いキャラクター◇
『笛口 雛実』声 - 諸星すみれさん



以下、カニバリズム(食肉文化)について。
(途中から妄想に突入してしまったので、〆ます。)
{netabare}

ちなみに私は恥ずかしながら、正直なところまだ一度もカニバリズムを体験したことがありません。
偏見を持たず多種多様な食文化に触れることは、人生観を広げる意味でも重要だと私は感じておりますので、ここは偏食なぞせずに、いつか体験しなければいけないなと考えております。

しかし、現代の日本において、そんな「ハンニバル•レクター」みたいな真似が出来る状況は早々ありません。
やはりここでも、『東京喰種トーキョーグール』の世界に妄想を抱くことで、脳内体験するのが社会人として果たすべき選択となるでしょう。


まぁ…どーせ喰べるなら、私好みの『チュレェヴィアアアアァン!!』な人間を捜すことにしましょう。

おっ、かなり好みの人間を発見!!
早速、声をかけてみましょう。


「あっ、お嬢ちゃん可愛いねぇ。

 ヒナミちゃんって言うんだぁ…。

 うんうん、髪型が(私好みな)ショートカットで似合うねぇ。(グヘヘ)

 へぇ、字のお勉強してるんだ、偉いなぁ。

 それならお兄さんが、こっちで詳しく教えてあげるよ。

 さぁ、おいでおいで!!(ゴクリ)」



……さて、数分後。
細切れになった私は、彼女の胃の中にいたワケですが…。

こんな可愛い美少女になら、喰われる側というのもまた乙なものでした。

でも、ちゃんと「ごちそうさま」って言おうね、ヒナミちゃん。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 61
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

喰べたら「ごちそうさま」するまでが作品なのに

人を喰らう正体不明の怪人・喰種。
主人公カネキは喰種に襲われ瀕死となるが
喰種の臓器を移植されたことで半喰種となってしまう。
それ以来、カネキは苦悩と恐怖に満ちた日々を送ることに…。


凄惨な食事現場で始まり、凄惨な食事現場で終わった一話だったが
その課程には実に多彩だった。
Aパート開始時は安らぎや暖かさを感じさせつつも
黄色い道をゆっくりと歩む美女の姿が「迫る注意」「迫る非日常」を感じさせ
そこから緩急を織り交ぜ喜びから恐怖、救済に戸惑い、葛藤に絶望と
「赤い日常」へと変貌する様を流れるように観せてくれた。
この一話だけでジェットコースター一周分の感情を体感できる様な内容で
すぐにおかわりが欲しくなってしまった。
掴みとしては今期一番良いかも。今後も期待が高まってしまう。

考え過ぎかも知れないが、カネキが半喰種になる課程も単なる偶然とは思えず
どこか作為めいたものも感じている。
医者もグル(グール)かな?…とか、ミステリー好きの血も少々騒ぐ。

またこの世界での半喰種の存在意義がどうなるかにも注目している。
既存のグールなら自我を持っていないので、
その間に当たる半喰種には無条件で価値が生まれるが
この作品の喰種は既に自我や規律すら持ち合わせている模様で
半喰種との違いがどう現れるか気になる。
カネキの葛藤は半喰種ならではのものでずっと続いてしまうのだろうか?

※2話感想{netabare}
ヒデを救うためグールの力を借りグールの力に飲まれヒデを襲う衝動に駆られる…。
泥沼の葛藤が更なる深みへとハマっています。

それでも「人」の事「グール」の事、そして「自分」の事を知ろうとして
向き合う姿は立派でした。
ヒデも勘がいいので判っているご様子。良い友達じゃないか。
血の臭いだけでなく感動の匂いもしてきました。

あと触手を絡めた戦闘シーンもかなり上等で衝撃的でした。
そしてこの作品「目力」がハンパない! 夢に出そう…。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
アンティークを中心に活動するグールの生活が覗けた回。
どうやら安定区と掛けてあるようでグールの中でも穏やかに
生活する者が集まっている様子。
食事も自殺者を確保している様で納得できた。…ここまでは。

でも、他の区に多数の凶暴なグールが居るとなると
描かれている平穏無事で危機感の無い人間社会に疑問が湧く。
グールの数が多すぎる。

設定通り、毎月グールの人数と同じだけの人間が殺されるとなると相当な被害で
もはや警察が事件としてどうこうでは無く
軍が出来て対応していたり半分以上グールとの戦争の状態に成っていておかしくない。
…というか成っていて普通、それくらいの危機だと思える。
面白そうな作品なだけにバランスも考えて練って欲しかったと思ってしまう。

ちょっとケチが付いたが今後の展開で
グールの繁殖方法やジェイソンみたいな奴の素性や存在意義が明かされれば
もう少しは納得行くかも知れない。
【予想】{netabare}グールは元々政府が作り出しているが隠蔽されている{/netabare}
みたいな話なら判らなくもない。期待はしている。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
美食家、月山の裏の顔が見られた回。

人と仲良くしようとして無理矢理不味いモノを食べる霧嶋さんとは対照的に
美食を謳歌する月山。
狂った様に映るけどグールとしてはこちらが正常なのかな。
グールの味覚に着目したこの作品ならではの存在は面白く、次回以降も注目です。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
早くも月山の食指がカネキに迫り、錦の切ない過去も露わに。

前回に続き月山の個性が圧倒的。颯爽登場!宮野真守無双。
狂気の中、生き生きしていてキャラ的にはみんなを喰ってたと思う。

錦もイイ話で単なる憎まれ役から脇役レギュラーへと躍進したかな。
でも、錦自身は内蔵の九割方破損した所から復帰したのに
姉さんは一般人相手に呆気なく死亡。(詳細不明)
そう言えば路地裏でカネキと最初に会ったグールも蹴り一発で死んでたし、
グールの耐久力に差がありすぎてご都合感が出ている。

美味しく質の良い餌を食べると即効でパワーアップ!
ってキノコマリオみたいな事を急に言い出してるし
話が進むにつれ、設定の詰めの甘さが見えて来てちょっと残念にも感じる。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
何とか危機を脱したカネキ達。そして改めて浮き彫りになったグールと人との距離。

グールも人と同様に心があり愛があり家族があり。
「お母さん!」と言うヒナミの叫びがとても痛々しく突き刺さる。
同情できる話で何とかしてやりたいのだが、
「人喰い」…いや「人しか喰えない」と言う生態は致命的で
言葉や理屈が通じ心があるとしても相容れない存在になってしまうよなぁ…。

カネキの存在がグールと人との心の橋渡しになるかも知れないけど心が繋がったとして
約定作って「人を襲わない代わりに故人の体を提供する」って訳にも行かないし…。
設定上では既に詰んでいる…と言える落とし所のない問題にどう挑むのか
見物だと思うけど、ホントどうするんだろう?
バトルで何となく解決した風には成らないで欲しいけどな。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
人にもグールにも義はある。それ故に復讐と憎しみの連鎖は止まらない。

カネキが到着するもヒナミのお母さんを助けられず悲しい結末になりました。
ヒナミにとっては本当に最悪の結末。
でも、母の表情から察するに復讐は望んではいない筈。
それは幼いヒナミに伝わっているのか?理解できるのか?
葛藤の中、芳村さんの道か薫香の道か何を選択するのか
この作品の肝になりそうで興味深いです。

真戸さんはグールにとって脅威だけど人側から観ると逞しい。
彼処まで出来る様になるには相当な修羅場と仲間や知人の死を経験しているのだろう。
グールに情をかけて殺された者もいそうだし、少々壊れてなきゃ務まらない。
悪っぽく描かれているけど背景を察していくと憎めないキャラだと思う。

一人殺されたとはいえ亜門達は何とかクインケ無しで対抗してましたが
身体能力考えると全員瞬殺されて当然なレベルで無理がある気がします。
せめて刃物弾くって設定無くしてくれないと人に勝ち目がなくないかな?
グールって設定自体矛盾だらけなので小さい事は寛容には観てるけど、
バランス感覚がちょっと悪いなって気がします。

次回は真戸と薫香の戦いが更に激しくなりそうで、
そして復讐に走る薫香をカネキはどう見るのかも楽しみです。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
真戸さん亡くなってしまいました…。
良い悪役だっただけにちょっと寂しくもありますが復讐に囚われた者の末路として
意義を投げかけてくれました。

一方ヒナミは復讐に囚われず深い悲しみの中から「生きる」ことを決意。
溢れる涙が心に響きます。強く生きて欲しいですね。

カネキは不戦を貫き悲しみと復讐の連鎖を断ち
グールと人とを繋ぐ希望になって行きそうですが6話感想の懸念が個人的に引っかかる。
共生目指すならグール用の食料開発出来ないものかな?
{/netabare}

※9.10話感想{netabare}
悲しみを乗り越え日常を取り戻そうとするアンティークの面々、
そして新体制でグール対策に当たる捜査官達。

近隣の11区が騒がしく嫌な予感がしていたらやっぱり飛び火です。
捜査官も絡んできてなんだか仁義なき抗争モノの雰囲気が強くなってきましたね。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
人とグールが入り乱れた抗争、そして拷問と血生臭く暴力の砦と化しています。
覚醒しつつある亜門くんをいつの間にやら応援しちゃってます。
現状アンティークの敵ですが何れ手を組む事もありそうですよね。

カネキくんから新たなカネキくんが生まれそうですし、
屋上には何やら怪物が…ってあれまさかマスターなのか!?
次回も気になります。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
心身共に死よりも凄惨な地獄の様な苦しみ中、今までの全て否定し
生まれてしまったダークカネキくん。
これからこの作品はドコへ向かうのか?…って所で最終回!

せめて…せめて外での戦いにケリ付けてくれないと投げっぱなしにも程があるし
痛々しい拷問が最終回ってのも後味が悪すぎる。
この終わりならアニメ化しなくても良いんじゃない?って気さえします。
{/netabare}


【総評】
心理描写や戦闘描写は良く描けているしキャラも立っている。
そして設定上袋小路になっている人とグールの関係がどうなって行くのか
どういう結末になるのか期待と興味を持って観てこれたがとにかく後味が最悪でした。

人として生まれそしてグールとして再生して価値観や感性などを培い
積み上げたモノを最終回に全否定させて結論出さずにハイ退場!!

結局、1話で身体を失い、最終話で心を失った可哀想な青年の怪談のような話で終幕。
闇芝居なら三分で終わるわッ!
中身は投げっぱなしでブッツリ終わるアニメの中でも指折りの作品になってしまいました。
続きやるのですかね? やらない事には話にならないし観る意味もない作品です。
事情があるにせよ、この終わりを平気で観せる制作側の神経を疑います。
期待と観て来た時間までも全否定されるこの終わり方は許容できません。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 64
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイトルなし

リゼと接触したことによって、
金木くんがかわいそうな目に・・・(´・ω・`)

■第1話~第2話
{netabare}
金木くんの発狂ブリが見どころの一つではありますが、
やっぱり一番の見どころは、リゼ役のハナザーさんですね!^^

1話目で金木くんをハニートラップにかけた
誘惑っぷり。そして2話目で永近を食べるようにそそのかしたり。
ハナザーさんがいい意味で壊れております(笑)

1話目の途中までは、ハナザーさんだとは気付かなかったです。
「となりの関くん」の横井さんがダークサイドに
落ちたみたいな感じ^^

これからますます壊れていくといいですね♪
{/netabare}

■第3話
{netabare}
今回はハナザーさん出番なしでした。。。
物語もあまり進まず、水面下で動いている感じです。
次回から動くかな??
{/netabare}

■第4話
{netabare}
今回はザ・宮野劇場って感じでした!
トイレでくんかくんかしているシーンはもう爆笑でした^^

ハナザーさんは30秒くらいの出番でしたが、
Sっ気たっぷりの見事な演技でした♪
{/netabare}

■第8話
{netabare}
久しぶりのハナザーさんでテンションあがります♪

そして残念ながら真戸さんはこれにてご退場です。
良いキャラしてたのに残念ですね^^;

あの指輪は、薫香ちゃんと何か因縁が??
{/netabare}

■第12話
{netabare}
中途半端なところで終わってしまいました。。。
原作読みましたが、確かにどこでアニメ終わらすか
は悩みどころですよね~
2期はあるんでしょうか??^^
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 94

91.6 17 漫画原作でシリアスなアニメランキング17位
僕だけがいない街(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (3379)
15612人が棚に入れました
漫画家としてデビューするも、いまひとつ結果を出せず毎日を過ごす青年・藤沼悟。
彼は、彼の身にしか起こらない、ある不可思議な現象に不満を感じていた。
「再上映(リバイバル)」。
何か「悪い事」が起こる直前まで時が巻き戻される現象。
それは、その原因が取り除かれるまで何度でも繰り返される。
……まるで、誰かに「お前が防げ」と強制されているかのように。

しかし、ある日起きた事件をきっかけに、その現象に大きな変化が訪れる。

自らの過去に向き合う時、悟が目撃する真実とは?
そして、悟の未来は――?

声優・キャラクター
土屋太鳳、満島真之介、悠木碧、赤﨑千夏、大地葉、鬼頭明里、七瀬彩夏、菊池幸利、水島大宙、高山みなみ、宮本充
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

名〇偵コナンのヒロインは灰原ではなく蘭ちゃんだと言いたいのかな?

原作未読。

タイムリープとサスペンスをかけ合わせた作品。

ストーリーはわりと面白かったし、最後まで飽きずに一気見できた。
声優さんも良かったと思う。
作画は好みが分かれるかな?

ただし、{netabare}わりと早い段階で犯人の目星がついてしまう{/netabare}演出はマイナス評価。
{netabare}もう少し怪しげな登場人物がいないと、3話の終わりの演出がスケープゴートとしても成立せず、{/netabare}サスペンス感が薄れてしまう。

あと、{netabare}加代と弘美{/netabare}の件は、正直言って不快にさえ感じた。
{netabare}『加代に家族を持たせる』ために『幸せな結婚』を描きたかったのだろうが、相手が弘美である理由が全く見当たらない。
むしろ親友と結ばれることで略奪感が際立ってしまい、{/netabare}わざわざ主人公を深く傷付けるための演出なのかとさえ感じた。
ダブルヒロインにしてしまった代償としては大きすぎる、この作品の欠点だ。

ところで、このレビューのタイトルについて
{netabare}1.体は子供、頭脳は大人という設定から『名探偵コナン』感を感じてしまったせいか、
2.初めの頃の加代のつっけんどんな態度が灰原に似ているように感じてしまい、
3.その結果、主人公を自宅にかくまった愛梨=蘭ちゃんに似てる!
{/netabare}って、名探偵コナン好きの戯言でした・・・。
そう言えば、主人公の母親役が高山みなみさんだったのも影響あるかも!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 94
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

毎回ドキドキ!

.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+

原作は漫画みたい。
私は全くの予備知識無しでの視聴開始。

主人公の淡々とした喋り方と普通っぽい声。
細部まで細かくて丁寧で普通に見やすい作画。
映し出される普通の日常の生活のシーン。

えっ、僕街って結構話題になってたよね?
結構シンプル。
最初はそんな感じでした。
最初はね!最初はですよ!

だけどじわじわとくるサスペンス感。
時折入るフラッシュバックみたいなカット。
シーンを盛り上げるBGM。
気付いたら目と耳と心が釘付けになってました。

リバイバル(再上映)という特殊能力を持った主人公が、
自分の過去にタイムリープ。
自分の忘れていた過去の真実に向き合い運命と闘う、
そんなサスペンスドラマみたいな感じかな。

色んな物が普通っぽい演出だからこそ滲み出てくる様な
緊張感。
ちょっと私、こういうの好きかも…

制作はA-1 Picturesさん。
そして監督はソードアートオンラインでお馴染みの
伊藤智彦さん。
なるほど…うん、うんってヒトリゴト。

ちょっと展開が早くて原作を知らない私には細かい描写
が少なく感じましたけれど、それでも自分なりに推理した
りして、次!次!って確実に続きが気になる作品でした。

声優さんでは赤崎千夏さんがメインキャラの1人として
出演されているのが私的に嬉しい。
そしてなんと言っても悠木 碧さんの演技。
最大の見所の一つでもあるくらい凄いです。
色んな意味でも声優さんの演技が凄く楽しめた作品でも
ありました。

丁寧な作画とスリリングな展開のストーリーを盛り上げる
BGM。
次回への期待が膨らむシーンを「引き」に持ってくる上手
さ。
心が痛くなるシーンもあるけれど、涙が出ちゃうくらい
心が温まるシーンも沢山ある作品。

スリリングなサスペンス感と心に染み入る温かさ。
両方楽しみたい方、そして悠木碧さん大好きな方には是非
ともオススメしちゃいたい作品です♡


.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+


【mio's café】

ここからはネタばれですので
視聴済みの方だけ見てね♪
{netabare}

〈総評〉
{netabare}
私は原作漫画は読んでないのですけれど、特に原作を既読
されている皆さんのレビューを拝見してかなり削られてい
る描写が結構あったみたいですね。

こんなに素敵なシーンもあったんだー!
アニメでも見たかったなぁーって。

加代がおばあちゃんに引き取られてからも美琴小学校に通
うようになり、悟との感動の再会シーン。
加代と悟のクリスマスツリー、再会後に再び2人で見に行き
加代が悟にお礼を言うシーン。
悟が車で落とされた場所の木の下で佇むセーラー服の女の
子のシーン(おそらく加代。)などなど…。

1クールじゃ仕方ないしね。

でもアニメOnlyで視聴した私でもスリリングな展開、心に
突き刺さる様な切ないシーン、涙が溢れそうな温かいシーン
などなどそれほど違和感なく楽しめました。
特に次回への期待が膨らむところを上手く終わりにもって
行くところが本当にドラマを見ているようでドキドキしま
した。

俗に言う「引き」ってヤツですね!

一部の方がおっしゃいますように私も主人公のセリフが
棒読みっぽく聞こえましたけれど、私的にはそれだけに
なんだか本当に普通の人っぽく感じて、日常の生活が一変
していく緊張感を与えてくれた様な気がします。
これも演出の1つなのかな?
(そう思うようにしてます…笑)

そして音楽、特にBGM。
BGMが凄く良くて感動したりワクワクするシーンがとって
も盛り上がったと思う。
特に冬の北海道のシーンとか凄く雰囲気にマッチしていたなぁって。

途中からは自分なりに真犯人を予想しちゃったりして。
見事に外れちゃいましたけれど、そういう楽しみ方も出来
たのは良かったかな。

そしてこの作品で1番興味深かったのが良くも悪くも声優
さんの演技。
悠木碧さんは朝食のシーンをはじめとして全編にわたって
もう本当、凄く魅力的でした。
悟に対する淡い恋心とか…もう…ね。

また悟母の高山みなみさん、先生八代学の宮本充さんの
演技がなんだかとっても濃厚なデミソースって感じで本当
にこの作品を美味しく頂けました♪

俳優さんお2人の演技に関しては私はよく分からないけれ
ど、私的にはあの普通っぽさが意外にも良い味を出してた
という事で…OK?

最近の作品では本当に次話が楽しみと思える数少ない作品
の1つでした。
原作はもっと面白いんだろうなぁ。
機会がありましたら、是非読んでみたい作品です。

{/netabare}

このお話し、伏線とか多くて内容を書いてないと訳わから
なくなりそうなので個人用メモ的な感じになってます。
ごめんなさい。
興味のある方は見てね♪
〈第1話感想〉
{netabare}
ピザ屋さんのバイトと副業で漫画家をしながら生計を
立てている悟。見た目も普通な青年。
助けなきゃって思った時、リバイバルという特殊能力が
発動。自分でもあんまり自覚してないみたい。

最後の母親殺害までかなり急展開でお話が進展。
ところどころ???と思いながらも凄く続きが気になり
ました。ていうか引き込まれました。

18年前の連続児童殺害事件の真犯人に気付いた為殺害
された悟の母親。
それを防ぐ為には、自ら18年前に戻り加代の殺害、
ユウキさんの逮捕を防ぐ事で母親の殺害も防げる。
そんな強い思いが引き起こしたリバイバルなのかな?

悟が母親殺害の容疑者にされる経緯がえっ〜って思うくら
いちょっとあっさりだったので納得いかなかったかも。

あの赤い目の男真犯人なのかな?
リバイバルしてからどうやって帰ってくるんだろう?
色々謎が引っかかる第1話でした。

愛梨ちゃんCVの赤崎千夏さんが私的に嬉しかったかな。
病院でのシーンお家でカレーを食べるシーン凄く良かった
{/netabare}

〈第2話感想〉
{netabare}
18年前にリバイバルした悟の友人関係の説明、キーマン
となる加代との接触を持つお話しみたいな感じかな。

気になったのがヒロミ君。
女の子かと思っちゃった。中性的で可愛い。

そしてケンヤ君。
頭が良くて優しいのはいいんだけど妙に大人びていて
ちょっと(怪しい)雰囲気を感じちゃった。
考えすぎかもしれないけれど。

そして加代。
悠木碧さんの声にゾクゾクします。
「バカなの?」
テンションは違うけれど、アスカの
「あんたバカァ?」に匹敵するくらいのインパクト!
悠木碧さんやっぱりいいですね。

でもカーテン越しの虐待のシーンが少しだけあったけれ
ど、見ていて心が痛かったです。
アニメってわかっていても許せない怒りが込み上げます。
辛いですね。

「藤沼ってさ、なんかふりをしてるでしょ…」
からの加代との会話は心にジンときました。
誕生パーティーに加代を誘う悟。
手と手を合わせる加代と悟。
「おい、29歳しっかりしろ。何照れてんだよ…」
には少しだけ笑っちゃいましたけれど。
ちょっとだけホッコリした時間。
加代にもっとこういう時間をあげたいなぁって。

でもやっぱりケンヤは気になります。
文集から加代の事を悟と同じ様に気にしているみたい。
文集から読み取れるSOS。
ケンヤは事件のなんらかの鍵を握っている可能性がある?
うーん。わからない…
悟がなぜ自分の作文を見なかったのか、悟の手袋はどこに
いったのか、気になる事ばかりです。

「したっけ!」最後の駆け出す加代が印象的でした。
{/netabare}

〈第3話感想〉
{netabare}
悟が同級生とアイススケートでの競走。
しかも相手はアイスホッケー部。
北海道って授業でスケートがあるんですね。
ちょっとビックリ。それだけ寒いって事なのかな。
競走の方は悟が勝ちそうになるけど一瞬手を抜いて敗北。
だけれどそれを加代は見抜いていてちょっと悟と嫌な
雰囲気に。
一緒に滑った同級生も悟に激怒。
18年前と同じ事をしてしまったと思う悟。
これも何かの伏線かな?

八代先生から雛月の誕生日を聞きだす悟。
悟と同じ3月2日。
八代先生とてもいい先生なんだろうけど、なんでだろう
凄く表情が引っかかるのは。

虐待を受けて倉庫に肌着1枚で倒れてる加代が痛々しい…
悠木碧さんの演技が凄いですね。
虐待をしながらも世間体は気にする母親とその横で昼間っ
からお酒飲んでる内縁の夫みたいな人。
こういうシーンでよくある光景でしょうか。
本当に腹が立ちます。

八代先生から加代の虐待について聞く悟。
動こうにも動けない学校側。イライラが募ります。
そんな中教室での給食費盗難騒動。
リアルに描くのはわかるけれど、もう本当心が痛いです。
こういうシーンは。
加代を正面からかばう悟。
八代先生のフォローもよかった。やっぱりいい先生
なのかな?
でも今度は美里の事が気になります。
イジメがイジメを生まなければいいのだけれど…

最後のクリスマスツリーのシーンは凄く良かった。
作画凄い!本当に綺麗…
声に出して微笑む加代。
そして「バカなの?」
色々中身の濃い第3話でした。

最後の職員室の描写。八代先生とケンヤ?
えっ、何?
またまた気になります。
{/netabare}

〈第4話感想〉
{netabare}
いよいよ歴史の改変に向けて動き出す悟。
Xデーまで加代を1人にしちゃいけない!
そんな思いからまず土曜日に科学センターに加代を誘おう
と計画。
母の誘導に引っかかるもお小遣いゲット。嬉しそうな悟。
ここの母と悟のやり取り凄く良かった。

学校では美里が給食費騒動の件で少し孤立気味。
そんな美里に悟が声をかけるも裏目に…

加代を土曜日に科学センターに連れて行きたいと悟が加代
の母親に直接交渉。
思わず虐待を連想させる様な言葉を口走り、加代の母から
反対されしかも殴られそうに。
そんな時悟の母親が登場。無事、場を収め加代との約束を
取り付ける悟。ここでの悟のお母さん良かったですね。

土曜日、科学センターで加代とのデート。
リバイバルする前の記憶と近いことに気づく悟。
そして友達がやってきて改めて歴史を改変している事に
気付く悟。
加代を自宅に送り届け大きな声で
「明日も迎えに来るから!」と悟。

誕生日当日、悟と加代が買い物して帰ると自宅では
サプライズ誕生日パーティ!
加代の本当に楽しそうな笑顔。恐らく彼女には今まで、
あまりこういう機会はなかったのでしょうね。
悟に「プレゼント間に合わなくてゴメン」という加代の
表情がなんとも…切ない…
「明日、渡すから…」

第3話の最後の職員室の描写は八代先生とケンヤが今日の
サプライズを計画していた様子だったんですね!恐らく…

加代を自宅に送り届け、Xデーを乗り切った、歴史を変えた
と喜ぶ悟。
そんな彼に衝撃の展開。

翌日、加代は学校にこなかった…

もぉー、なんなんでしょうか!
そう簡単に事が進むとは思ってないけどこの展開!
気になり過ぎます!

本当、メモ的な感じになってゴメンなさい…
{/netabare}

〈第5話感想〉
{netabare}
翌日学校に来なかった加代。
悟の母親と話し、誘拐事件を知る母親の元同僚。
悟は加代を探しに加代の自宅を訪れるも手掛かりは倉庫の
前に残された大人の足跡のみ。
加代の母親と同居の男は動かない体を見て、
「どうする、これ」
これ、明らかに加代なんですよね。心が締め付けられ
ました。

自分を責め学校を2日休む悟。
「後から自分のせいと思うのは、思い上がり。1人1人の
人間に出来る事は限られている。」
母親に諭され学校に行く悟。

児童には家庭の事情で転校したと告げる八代先生。
励ます悟の友人達。
勘のいいケンヤは連続誘拐事件ではと悟に告げる。

学校の帰り悟は加代の母がゴミを捨てる姿を目撃。
不気味な笑み。
ゴミ袋の中にあったのは行方不明になってまだ10日という
のに加代の服と悟に渡すはずだった編みかけの手袋。
あまりのショックに叫びながら走り出す悟。
と同時にリバイバル終了。

どういう条件でリバイバルが終了するのかイマイチ分かり
ませんでしたが再び2006年。

2006年で悟はすでに重要参考人であり逃亡者。
ピザ屋の高橋店長を頼るもアッサリ裏切られる。
この高橋店長って人、第1話から愛梨を見る目が気持ち悪く
てまぁ信用出来ない人だとは思っていましたがまんまでし
たね。

逃げる悟の前に現れたのは愛梨。
「バカなの?」
加代と同じセリフにちょっとビックリ。
これも何かの伏線かな?
愛梨の部屋に匿われている間、事件の中身が改変されてい
る事に気付く悟。
「変えられるんだ。もう一度あっちに行けたら…」

ピザ屋で男性と話す高橋店長。
西園先生って呼ばれてる。
愛梨を見てデレる高橋店長マジキモいんですけど!
なんかイライラしてきちゃった。
にしてもこの西園先生って呼ばれてる男性の後ろ姿。
メガネといいあの男に似てるんですけれど。
愛梨を遠くから眺める姿も不気味…
警察に通報しようとしてる高橋店長に携帯をヘシ折り
愛梨の鉄拳!
ちょっとスッキリしました。でも愛梨の気持ちが痛いほど
よくわかるシーンでした。

橋の下で悟に自分の過去を話す愛梨。
またしても「バカなの?」
そのバカなの?って止めてくれないかと悟。
うーん、やっぱりこの「バカなの?」が引っかかりますね

悟の着替えを自宅に取りに行く愛梨。
そんな愛梨の携帯に悟の母親からのメール。
犯人からだと気付いた瞬間火の手が上がり炎と煙に包まれ
る愛梨…

なんていう…もうどうなるんでしょう…

ハラハラドキドキの第5話でした。
にしてもあの西園先生と呼ばれていた男性が気になります。
{/netabare}

〈第6話感想・真犯人予想中間発表〉
{netabare}
炎に包まれた愛梨を助けようと建物に飛び込む悟。
抱えられた愛梨が悟のポケットに自分の携帯をしのばす。
どこから現れたか高橋店長。
救助を手伝ったかと思ったら、
「手柄は俺のもんだぜ。」
本当嫌な男です。救助には感謝しますけれど。
っていうか自分で火をつけたんじゃないの?

母の残したメモから母の元同僚澤田さんの電話番号を入手
しコンタクトを取る悟。
一連の事件の真犯人の存在について悟に話す澤田さん。
澤田さんの話からとヒロミを殺したのは顔見知りの犯行
と判断する悟。

愛梨の入院している病院を訪ねる澤田さん。
ベッドに寝ていたのは愛梨では無く愛梨の母親。

病院を抜け出した愛梨は悟と再会するも警察に尾行されて
いて悟は逮捕されてしまう結果に。
連行される間、悟は次のリバイバルを予感。
その時、真犯人と思える例の男の姿を見る。

こんな感じでしたがやっぱり西園議員の存在が気になりま
すね。
で例の謎の男なんですが悟が逮捕されるあんな現場にいた
という事は、警察関係者?

んーますます分からなくなちゃった。
再びリバイバルするであろう次回に気になりますね。

一応、ここでmioの真犯人大予想中間発表!ドンドン!

◎西園議員
○加代の母親と彼氏
▲八代先生
△ケンヤ
×警察関係者
大穴 美里

〈理由〉
◎西園議員- まずあの現場によく現れる男の風貌が似てい
る。こんな簡単な理由で申し訳ないのですが、匂うんです。
女の勘ってヤツですぜ、旦那。
悟の犯行に見せかけて明らかに愛梨を狙った放火が気にな
りますね。ピザ屋に出入りしていたのも。愛梨に何かを見
られたとか。

○加代の母親と恋人- 加代殺害だけに関してならかなり確率
は高いと思うけど、あのダラシない恋人と2006年まで知能
的な犯罪を繰り返すとは思えず…
あるいは誰かに依頼した?

▲八代先生- 唯一加代の家庭の事情と誕生パーティーなど
加代の行動予定を知ってる人。
優しいの裏にある何かが匂うんです…クンクン。
この手の犯人って平然と表と裏の顔があるから。

△ケンヤ- 現時点で私にとって最大の謎の人物。
天使にも悪魔にもなれる要素を持った少年。
私の中では彼もリバイバルしているのではという、根拠の
無い妄想が膨らんでいます。

×警察関係者- 愛梨や悟の情報を入手しやすい。
何よりも悟が逮捕されたあの場所に普通の人はいないと思
うのですが…だんだん苦しくなってきました。

大穴 美里- 1番は加代を含めた悟たちとの確執。
あんな少女にできる犯行では無いと思いますが、美里の
お家ってクリスマスツリーや普段の着ている服持ち物など
からそこそこのお金持ちの様な気がする。
親に告げ口して他の人物が犯行に及んだ…
ていうか、美里の父親が西園議員?なんて考えちゃいます。

どうでしょうか?実際のところ全く分かりません…
見た目は大人、頭脳は子供の私にはこれくらいしか思いつ
きません。
{/netabare}

〈第7話感想〉
{netabare}
1988年に再リバイバルした悟。
舞台は科学センター。横にいる加代を見て涙を流す悟。
それを見た加代
「バカなの?」
私もなんだか安心しました。

「ラストゲーム!」
悟の言葉に力が入ります。

ケンヤに「貸した本は読んだ?」と聞かれる悟。
覚えていない悟は「まだ読んでない」と答える。
その後探りを入れるかの様なケンヤの質問。
難しい言葉を使いながら悟に加代保護の協力を申し出る
ケンヤ。
んー、前から思ってたんですけれど、ケンヤって何者?
ひょっとして悟と同じリバイバル能力者?
中身は大人にしか見えないんですけれど…
普通の小学生ではないですよね。

加代と友達になった事を喜んでくれるユウキさん。
何気にユウキさんの父親の部屋の場所を聞く悟。

児童館に加代、ケンヤ、ヒロミを迎えに行ったらやっていた
のはバスケ。
前回のリバイバルでは確かオセロだったはず。
その変化を見て急激な変化を避けないと予想がつかなくな
ると思う悟。

前回と同様の誕生日パーティ。
途中で抜け出してユウキさんの家の車をパンクさせて
窓に「殺す」と書いた紙を石とともに投げ込む悟。
警察が来てユウキさんが自宅にいるアリバイを作る為。
なかなか考えましたね。

加代に虐待を加える加代の母親を直接自分の手で排除しよ
うとする悟をケンヤが寸前で制止。
ケンヤはこの2日間、加代を助けることに必死になり過ぎて
いるな悟を危ないと思い尾行していたみたい。

誕生パーティーの帰り道、加代が虐待を受けない様に
「今からお前のこと誘拐するけどいい?」と提案する悟。
「バカなの?」
と言うものの承諾する加代。
なんだか愛の逃避行みたいでいいですね。

加代を廃バスに匿う悟とケンヤ。
加代「ありがとう。悟、ケンヤ君」
ケンヤ「礼はいいよ。友達だろ、加代ちゃん」
悟「俺たちが必ず加代を守るから」
お互いの呼び方が変わりましたね。
ぽぉーってなる加代の表情が…

翌日バスの中でトランプをする悟、ケンヤ、ヒロミ、加代。
加代の母親が動く様に仕掛けると言う悟。
「結末はどうするの?」と訪ねるヒロミ。
「大丈夫、俺が責任とるから」と悟。

「バカなの。私が言い出しっぺで、皆んなが協力してくれ
たって事なら…誰もお咎めないっしょ。はい、あがり」
誰も考えつかなかった答えを加代が提案。

バスの中で眠りにつく加代。
扉を開ける音。
「悟…かな?」
バスの中に入り込む人影。

えっー、もうかなり心臓にも悪いんですけれど!
誰なのかな?大人の男っぽかったけど…
八代先生?それとも勘付いて様子を見に来た悟の母親?
もう、こういう終わり方気になり過ぎです!

本当、メモ書きみたいな感じでゴメンなさい。
{/netabare}

〈第8話感想〉
{netabare}
第7話で最後に登場した謎の人物。
明らかに成人男性ですね。
もう本当にドキドキしました。加代が無事で良かった。
これで私の予想していたケンヤ、美里といった子供達の線は
消えたかな?
いやっ、唆して共犯って事もあるし…
でも実行犯は確実に大人だと思うし、学校の廃バスに道具
を置きに来たというのは違う学校とはいえ八代先生かなり
私的に怪しくなりました。
第8話を見て◎西園議員、○八代先生、▲澤田さん、
と順位変更。
澤田さんいきなりのランクインです。

ユウキさん真犯人説も浮上したけど、愛梨の家に放火する
のは無理だし、第一ユウキさん真犯人だったら本当笑っち
ゃいますよね。

予想は置いといて、加代保護の為に本格的に動き出しまし
た。
悟母、妖怪呼ばわりされているけれど、本当いいお母さん
加代と悟と悟母。本当の家族みたい。

忘れかけていた温もりを感じて流した加代の涙。
今まで辛かったね…
私まで涙出ちゃいました。
本当は母親とこういう関係に戻るのが一番なんだけど、
良かったね、加代ちゃん。

これで一応、加代殺害は回避できたのかな?
またまた続きが気になります!
{/netabare}

〈第9話感想〉
{netabare}
悟、悟母と共に自宅に帰る加代。
八代先生、児童相談課の職員、そして加代の祖母。
「女手ひとつで子供を育てる大変さはこの私がよく知って
いるよ。私が助けてやるべきだったのに、おまえときちん
と向き合ってやれなかったから」と加代の祖母。
加代のお母さんも辛い過去があったのですね。
だからといって加代への行為が許されるものでは無いです
けど、これからの時間が修復してくれるといいな。

八代先生が悟に「我々を動かしたのはお前だ、悟。」
「勇気ある行動の結末が悲劇でいいわけがないだろう。」
嬉しい言葉ですね。

もうこれで加代の保護は無事済んだのかな?
お別れの車の中での加代の表情が切ない。
私も思いっきり加代ロスです…
加代の作文が以前とは違う感じに聞こえてちょっと涙が
出ちゃいました。悠木碧さんも有難う。

学校に来るも加代が居なくなってヘコんでいる様に見える
悟。

職員室で悟に「加代はずっとお前の家に居たのか?」と
尋ねる八代先生。
「泉小ホッケー部の使わなくなったバスの中に加代を隠し
てた。」と悟。
「へぇー、来るのはお前達誘拐犯だけって訳だ。」
この会話凄く引っかかります!わざわざ「来るのは」って
言ってるのが気になります!

そして八代先生の車の中での悟との会話での
「まず警戒心を解くことだな」
そしてそして大量の飴。
「悟、見てしまったたんだね…」
もう、なんでしょうかこのドキドキ展開!
八代先生怪しい演出だらけ!私の中で八代先生本命候補に
かなり近づいてるので、もし違ったら演出にまんまとして
やられたって感じですね。

ヒロミがひとりぼっちにならないように気にかける悟。
被害者は1人だけじゃないですものね。
そして執拗に悟に探りを入れるケンヤがやっぱり気になり
ます。
「俺もお前みたい踏み出したい。正義の味方になりたいん
だ。」
本心なのかな…?

そして最後のシーン、忘れていた頃に出て来ました。
私の大穴候補の美里。表情が気になります!
ていうか犯人とかでは無くて1人ぼっちの美里の身が心配に
なって来ました。

良い人なんだけど怪しい演出だらけの八代先生。
天使なの?悪魔なの?なケンヤ。
1人ぼっちで表情も気になる美里。
愛梨のセリフと被る言葉の数々。
愛梨の存在って何?

ここにきて「僕だけがいない街」のタイトルが凄く気にな
ります。
みんなを助ける代わりに、最後は悟が…って事は無いです
よね…
それなりのハッピーエンドで終わって欲しいけど。

お話も終盤、どうなっていくんだろう…

{/netabare}

〈第10話感想〉
{netabare}
殺害予定の中西彩を助けようとアプローチをかける悟と
ケンヤとヒロミ。
どんな展開が待っているのかな?って思っていたら、驚き
のカズ&中西彩のリア充展開!もう!
でもなんだか微笑ましくて良いですね。

でも手がかりを無くした今真犯人を見つけられるのか不安
になる悟。
クラスで浮いている美里が気になり尾行するも着いた先は
若葉体育館。
2006年の時点で悟母は澤田さんに真犯人が判ったと言って
いたので、おそらく今この時点で母が知っている人間が
犯人である事を思い出す悟。

美里がトイレに席を起つが帰りが遅いので様子を見に行く
悟。

非常口が空いていて走り去ったのは白鳥食品の車。
そこにちょうど通りかかった八代先生。
また怪しいタイミングでの登場ですね。

先生に協力して欲しいと悟。
第9話と同じ様なシチュエーションの車の中で助手席のコン
ソールから飴を取り出そうとする悟。
でも中に入っていたのは下剤。

同じ様なシチュエーションで2回目では違う展開を持ってく
るという、ある意味サスペンスの常套手段でもうここから
のシーンはドキドキして鳥肌たっちゃいました。

これは自分の車ではないと言う八代先生。
悟が「誘拐犯がいると確信して行動している」と言い、
悟と悟母を車で送った日は中西彩殺害計画を実行する予定
であるも、まんまと阻止された形に。
悟に計画を阻止されたのは2度目でこれは偶然ではないの
ではと疑問を持ち、悟が自分の思考を先読みする存在で
あるという事の確証を得る為に色々仕掛けてたのかな。
そして悟が体育館に来たことで、自分の敵であると確信し
たみたい。

外すことが出来ないシートベルト。
「君はまるで未来でも見て来たかのようだ」と八代。
車に細工をして悟ごと冬の冷たい川に突っ込み、そのまま
水没する悟。

もう絶体絶命の悟。
どうなっちゃうのかな…もう一度リバイバル発動して!
そんな思いでした。

にしてもやはり彼が犯人だったのですね。
西園議員=八代先生は同一人物?
西園議員と愛梨の関係、2006年で加代は存在するの?
はたまた愛梨と加代の関係などなど気になる事がまだまだ
いっぱい。

お話しもいよいよ大詰め。楽しみです。
{/netabare}

〈第11話感想〉
{netabare}
八代学が少年時代に飼っていたハムスターを水に落として
殺そうとしたした時、1匹だけ生き残ったハムスターを
「スパイス」と名づけて飼育したお話。
その時から見える様になったという蜘蛛の糸。

悟母がコンビニでパート?
えっ、どうなってるの?
部屋のベッドで生命維持装置みたいなので生きながらえて
いる悟。
奇跡を信じて世話をする悟母の姿に胸が痛くなります。
15年もの間、眠り続けていたみたい。
原作未読の私にはちょっと戸惑う展開でしたけれど、原作
の方ではこの15年間の描写とかあるのかな?
ちょっと気になりました。

意識を取り戻した悟の前に現れたケンヤとヒロミ。
ケンヤは弁護士、ヒロミは医師になっていました。
ヒロミの変わりっぷりにちょっと笑っちゃったけど、
ケンヤは弁護士、正義の味方に一歩近づいてたのですね。
もう私、ケンヤに本当謝らなければいけないです!
前はあんなに疑ったりして、ケンヤの気持ちは本物だった
んですね。
ケンヤ、本当にごめんなさい…。

「悟…」
二ヵ月後、悟の前に現れた加代。
ヒロミと結婚して子供を授かったみたい。
正直これは意外な組み合わせでしたけれど、悟が救った
2つの命。
そしてその2人が授かった新しい命。
「悟と過ごした時間があったからあたしは幸せになれた」
と語る加代。
涙を流して喜ぶ悟。私も涙が溢れました。
色々な想いはあるけれど、本当に良かったね加代ちゃん。

リハビリで頑張る悟を見つめる久美ちゃんという女の子。
ここにきて新たな伏線の予感?

悟の前に現れた八代こと西園議員。
やっぱり八代先生=西園議員だったんですね!
第5話をもう一度見たんですけど、西園議員の喋り方が八代
とそっくり!
でもEDのクレジットでの声優さんの名前が八代と西園議員
で違うんです。まんまとしてやられた感じです。

「君とは色々あったからな。」
再会するも記憶を失っていると悟。

久美ちゃんの病室で携帯に細工をする西園議員。
新たな犯行を企てようとしてるのでしょうか…
久美ちゃんの面会に来た悟に別な場所で話そうと言う
西園議員。業務用エレベーターで向かう先は屋上。
あの時と同じように手袋をして車椅子のハンドルを指で
トントンする姿に胸がドキドキします。

病院の屋上に辿り着いた悟。
あいにくの雨だがここで話そうという西園議員。

「八代、お前の事を覚えているぞ!」と悟。

最後に映し出される1本の蜘蛛の糸。
改めて確認したんですけれど、第1話の悟母が澤田さんに
電話をかけるシーン、第5話の愛梨がピザ屋からピザを
持って帰るシーン、2人の頭上に薄っすらと蜘蛛の糸が
描かれているんですね!
いづれも犯人か西園議員の視点で。
あとで気づいてなんだかゾクゾクしちゃいました。
細かすぎますっ!

もう本当にあと1話ですよね。
どうなるんでしょうか?原作既読の方は分かってるのな?
気になり過ぎる最終話です。

ここまで来てやっとタイトルの意味がわかった様な気がし
ます。
加代とヒロミが生存して成長していく世界で、15年間
悟だけがいない、これがタイトルの意味だったのかな?
本来いたはずの悟だけがいない街。
11話OPの映像から大人の悟と子供の悟が両方とも消えてた
のが印象的でした。
刑務所の独房にいたユウキさんも消えてたからユウキさん
も助ける事が出来たって事?

悟の行動によって3人の子供のが命を奪われずに済んだ事、
ユウキさんが犯罪者にならなくて済んだ事。
この事実、悟以外にはわからないと言うのがなんとも…

せめて愛梨だけでも悟のそばにって思うけれど、この世界
ではもう接点は無いのかなぁ…
{/netabare}

〈第12話感想〉
{netabare}
八代vs悟のバトルは最終決戦。
もう本当に最後までドキドキ。

そしてキャラそれぞれのセリフが本当に一言一言心に
染みて…。
加代然り悟母然り。

特に私が心に響いたのが

悟「信じるって変な言葉だよなぁ。」
ケンヤ「えっ?」
悟「だって本当に心から信じてたら信じるって言葉は要ら
ないだろ。」
「空気があると信じてるとかさ。」
ケンヤ「疑ってるから信じるって事か?」
悟「だからって信じている事が嘘っぽいってなんて言いた
いわけじゃ無いんだ。
信じるっていうのは信じたいって希望の言葉なんだって
事。」

悟「僕だけがいない街。僕だけが居ない時間。それこそが僕の宝物だ。」

最後の悟の文集の回顧。
橋脚のコンクリートの壁に描かれた「Re.Re」の文字。

再び現れる蝶。そして再び現れる愛梨。

もう涙が止まりません。
良かったね、悟。

私は原作を読んで無いのでこの後どうなるのか分かりませ
んが、いっぱいいっぱい幸せになってね!

今度は君が幸せになって欲しいと…。
そしてそれがお母さんの幸せだから。

本当にただ、ただ、それだけ。

{/netabare}

【作品DATE】
{netabare}
《staff》
{netabare}
原作 - 三部けい
監督 - 伊藤智彦
シリーズ構成 - 岸本卓
キャラクターデザイン - 佐々木啓悟
プロップデザイン - 横田匡史
監督助手 - 石井俊匡
美術監督 - 佐藤勝
美術設定 - 長谷川弘行
色彩設計 - 佐々木梓
撮影監督 - 青嶋俊明
CG監督 - 那須信司
編集 - 西山茂
音響監督 - 岩浪美和
音楽 - 梶浦由記
音楽制作 -アニプレックス、フジパシフィックミュージック
アニメーション制作 - A-1 Pictures
製作 - アニメ「僕街」製作委員会
{/netabare}

《cast》
{netabare}
【主要登場人物・出演者】

藤沼 悟(10歳) - CV:土屋太鳳
藤沼 悟(29歳) - CV:満島真之介
雛月加代 - CV:悠木 碧
片桐愛梨 - CV:赤﨑千夏
ケンヤ - CV:大地 葉
ヒロミ - CV:鬼頭明里
オサム - CV:七瀬彩夏
カズ - CV:菊池幸利
白鳥 潤 - CV:水島大宙
藤沼佐知子 - CV:高山みなみ
八代 学 - CV:宮本 充
{/netabare}

《music》
{netabare}
【主題歌】
オープニング・テーマ
「Re:Re:」
作詞 - 後藤正文 / 作曲 - 後藤正文・山田貴洋 /
編曲・歌 - ASIAN KUNG-FU GENERATION

エンディング・テーマ
「それは小さな光のような」
作詞・作曲 - 梶浦由記 / 編曲 - 江口亮 / 歌 - さユり
{/netabare}
{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 95
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

踏み込まなければ道はない

「僕だけがいない街」
このタイトルに込めた意味はそうだったのか。
{netabare}僕だけが不在の時間こそが宝物なんだ。{/netabare}

秀逸なサスペンスとして名高い作品ですが、
容疑者が少なく絞られている為、
犯人当ては容易かもしれません。
加点要素なだけにここだけは残念。
ただスタッフはそこに重きを置いてないようだ。
素晴らしい構成と演出で、
ヒューマンドラマとして物語に焦点を当て、
緊張感が薄れる事もなく最後まで目が離せません。

舞台はある事件がきっかけで、
{netabare}現代から昭和63年へ。{/netabare}
主人公が記憶の奥底に沈ませていたあの冬の惨劇。
過去と向き合い救わなければいけない大切なもの。

勇敢にも踏み込まなければ道はないのだ。

健闘を祈る。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 99

88.2 18 漫画原作でシリアスなアニメランキング18位
エルフェンリート(TVアニメ動画)

2004年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2909)
13822人が棚に入れました
側頭部の対となる二本の角とベクターと呼ばれる特殊な能力を持つ女性型ミュータント、二角奇人(ディクロニウス)。彼女らは人類を淘汰する可能性を持つとされ、離島の国立生態科学研究所に国家レベルでの極秘機密として隔離、研究されている。
ある日、偶発的な事故によって、研究所に隔離されていたディクロニウスの少女ルーシーは拘束を破り、研究所からの脱走を試みる。海に飛び込む直前に頭部に銃撃を受けるものの幸い軽症で済み、彼女はそのまま海へ投げ出される。
一方、大学に通うため親戚を頼りに鎌倉にやってきた青年コウタは、いとこのユカと由比ヶ浜でルーシーに出会ってしまう。頭部に受けたショックでルーシー以外の人格に入れ替わり、「にゅうにゅう」としか喋ることの出来ない彼女をにゅうと名付け、コウタが住むことになる楓荘に居候することになる…。

声優・キャラクター
鈴木千尋、小林沙苗、能登麻美子、萩原えみこ、松岡由貴、細井治、中田譲治
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「人間じゃないのは、人じゃないのは、お前らの方だ!」

制作はアームスで原作は漫画です。
ジャンルはSFです。
視聴に難があるので注意が必要です。


側頭部の対となる2本の角とベクターと呼ばれる特殊な能力を持つ女性型ミュータントであるディクロニウス。
その中で唯一生殖能力を持つディクロニウスであるルーシーが研究所から脱走を図るも、銃弾による傷を負い、海へと身を投げ出す。
彼女は海辺で大学一年生のコウタに拾われるも記憶を完全に失い、幼児退行していた。


エログロ・スプラッター表現が目立ち、おまけに鬱展開。
非常に視聴ハードルの高い作品です。
恐らく最も断念率が高いんじゃないかな?

グロさは多分トップレベルで、初見では見ているだけで精神がすり減りました。
一話冒頭からいろいろな部位が飛びますw
全編通してとにかく首の切断シーンが多い。
首のあたりがムズムズしてしょうがなかったw
グロ耐性はそこそこありますが、これは苦手なタイプ。
私はホラーに弱く、本作はホラーみたいに急に首が飛ぶというのも大きい。
大丈夫そうな方は、一話見てから判断してみてください。


本作の美点である音楽。
OPは映像・音楽ともに抒情的な雰囲気を醸し出しています。
これが本作の退廃的な雰囲気にぴったりマッチ。

作画に関しては良くないです。
かなり崩れる場面が多いです。
良くないですが、むしろ下手に良いとグロさがより際立つでしょうからこのくらいの方がいいかもねw


かなりざっくりいえば、物語は萌えキャラが主人公の家に住みつき、いろんな人を巻き込んだ血みどろのグロい鬱展開を繰り広げていくというものになるでしょう。
しかし、その展開の中で登場人物たちの葛藤、トラウマが手に取るようにわかりやすく描かれています。


以下考察。
{netabare}中盤のルーシー回想は胸に来ますね。
誰しも異常者を意図的に作り出して区別し、自分はそれに入らないよう異常者たちを迫害する。
まあ当たり前といえば当たり前のことなのですが、その結果としてルーシーに降りかかった出来事は何とも胸が痛い。
ここからルーシーはダークサイドに落ちていくわけですが、もともとは(性格的には)普通の子供だったわけです。

人間は本質的に悪なのか?
この作品を見ているとそうではないように思えますね。
私は孟子先生の教えを信じたいと思いますw{/netabare}


総括して、「差別」「贖罪」「家族愛」など、いろいろと考えさせてくれる良作だと思います。
どうでもいいですが、萌えキャラっぽいキャラデザであるものの個人的にはグロさも相まって全く萌えませんでしたw

とにかく見る人を選ぶのは間違いないですね。
視聴には本当に注意が必要です。
あと「本作が好き」って言うと「グロいの好きな自分カッケェ」に思われるのも辛いところw
私、別にグロいの好きじゃないです。
暗いのは大好物だけどw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 58

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

心に残る良作でした( `ー´)ノ

■グロ注意報発令ですよε=ε=ε=ε=ヾ(;◎_◎)ノ ヤバヤバ
この作品を完走出来るかどうかの最大の難関は、現実離れした衝撃映像の数々ですよね♪
しかも1話目からそんな映像が景気よく飛び出してきちゃうのです(>o<")
一瞬にして人間がバラバラになってしまう様は、まるで石川五右衛門が斬鉄剣で切ったかのような見事な切り口で、骨までスッパリ切られちゃってます・・・そして血が噴出しちゃって、血の海と化します(*ノ∇)ゝ
スプラッターやバイオレンス描写が苦手だなって思った人は、完走することが難しいかもしれませんね!
 
 
■「エルフェンリート」がなぜ評価されるのかな(*'ω'*)
まずは、グロ描写について書かせて頂きましたけど、この作品は人間の本質的な部分に訴えかけてくる、様々なメッセージが含まれているので、その部分を感じ取って欲しいですね♪
 
ディクロニウスという突然変異で生まれた新人類の少女が、なぜベクターと呼ばれる見えない殺人兵器を体から出せるようになってしまったのか・・・
そこには、幼き頃の人種差別・劣等感・虐め・裏切り・別れなどの深く耐え難い出来事が引き金となっていたのです!
そして、新たな出会いが裏切りという憎悪を生み、その負の連鎖がまるでウィルスのように、関わった人々に広がっていくのです(>o<")
そんな負の連鎖の中でも生まれてくる、出会い・親近感・信頼・安らぎ・恋愛・親子愛などの温かい感情も絡み合っていくので、とっても複雑な人間模様が描かれているのですよ♪
 
 
■総評
ストーリー自体は鬱展開の作品なのですけど、日常の場面ではコミカルで甘い恋心を表現していたりする場面もあって、C=(^◇^ ; ホッ!と一息できたりもするのです。
ストーリーの全体のバランスがすごく良いなぁーって印象です♪
グロ描写が多い中で評価が高いのは先にも書いたとおり、作品に込められた想いを痛いほど感じることが出来るからではないでしょうか?
何気なくついた悪気のない嘘が、相手を傷つけてしまったりする事ってあったんじゃないかなーとか考えちゃったり、観終わった後も心に残る感じでした!
 
本作品の監督が言っていた「誰しも救いは、求めている。」という言葉からも、社会的なメッセージ性を感じますよね!
取り返しの付かない失敗や挫折って、人が生きていく上でいつ自分が遭遇するか分らない事ですもんね!
誰もが手と手を取り合って生きていける社会になれるように、σ(・・*)アタシも何でも出来ることからやっていこうと思わせてくれた作品でした♪
 
 
2011.08.31・第一の手記

投稿 : 2024/12/21
♥ : 65

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

海外最高評価も、日本では知る人ぞ知る名作扱い。

すべてが衝撃的すぎてインパクト大!!
知らない人は是非とも見て欲しいとオススメする作品!

海外ではアメリカを中心に数多くの賞を受賞している。
初開催のAmerican Anime Awards 2007では、
Best Short Seriesに5作品のノミネートを果たすほど!
また、フランスでもJAPAN EXPO AWARDS 2009のベストオリジナルアニメ賞を受賞という快挙を成し遂げた。

今、紹介したように海外では熱烈な人気を誇るこのアニメも日本では知る人ぞ知る名作。
その理由としては、主人公の圧倒的強さとグロテスクさにあると思う。
個人差はありますが、日本人は外人よりもグロさに抵抗がある人が多い。
そのため、一般大衆が好むアニメとは言い難いのは事実である。

しかしながら、アニメの質としては郡を抜いている作品だと言える!!
作品のシナリオ、作画、キャラの構成から全てにおいて素晴らしいクオリティを誇ってるのである!!

もし、この作品を知らない方がこのレビューを読んだら、是非一度観てほしい!!
作品の性質上、グロテスクな場面も含まれ個人差で合う合わないはあると思いますが…
とても感動できる、素晴らしい作品だと断言します!!

エルフェンリートは日本発祥のアニメです!
海外で評価を受けることは有り難いですが、我々日本人がもっと評価すべきなのではないでしょうか?

投稿 : 2024/12/21
♥ : 110

82.8 19 漫画原作でシリアスなアニメランキング19位
琴浦さん(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (2441)
12357人が棚に入れました
琴浦春香は、一見普通の女子高生に見えるものの、人の心が読める能力を持つ。
しかしそのことをきっかけに、周りを疎外するようになっていった。と
ころが転校してきた早々に出会った真鍋義久がきっかけとなり、徐々に心が解され、また彼に惹かれていくのだが…。

―2012年8月にテレビアニメ化が発表された。

声優・キャラクター
金元寿子、福島潤、花澤香菜、久保ユリカ、下野紘
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ストーリー構成、見せ方が秀逸。何度も笑ったし、何度も泣いたよ。

原作未読。

望む望まないにかかわらず、人の心が読めてしまう琴浦春香(ことうらはるか)。
幼少期から能力によって、周りを傷つけてしまい、自分の殻に閉じこもってしまっていたのだが……。


いやー、笑いました、泣きました。
まさかここまでしっかりしたストーリーで、見せ方も上手なんて予想していませんでしたよ。

このアニメを見て最初に気付くのが「ギャップ」でしょう。
それだけ1話が衝撃的でした。
でも、ただのギャップを狙ったアニメではありませんでした。
シナリオだけを追っていっても素晴らしい仕上がりです。

特に、笑いの中からストーリーの軸を引き出すテクニックがお見事です。
ギャグシーンの結果がそのままストーリーに反映されます。
{netabare}
主にエロ妄想ですね。
「心を読ませる」ことで琴浦さんの行動をコントロールできます。
{/netabare}
ポイントは、漫才をやるのではなく、視聴者にツッコミを入れさせて笑いをとるタイプのアニメだということです。
このタイプでは、ストーリー進行が止まらないため、ギャグによるごまかしがききません。


また、中盤にゆるい話がありますが、ちゃんと意味があります。
「心の成長」というテーマにしっかり絡んできますね。
{netabare}
シリアスとギャグのギャップ場面がない、中盤の話(EDテーマがギャグになる話)は、琴浦さんが人との距離感を掴むのに手間取っていることを示す、大事なエピソードだと思います。

琴浦さんにとってはすべて初めての体験。
楽しい夏休みや、友達との「普通の」距離感。
そういったものは、何もかもが新鮮だったはずです。

「信じることに慣れて、疑ってしまうこともあるものよ」

まったく人を信用しなかった状態から、信じすぎる方向に行きすぎてしまう。
人と人との距離感をうまく調整できていないことを表現して、最後の母親との和解に繋げるまでの心の成長過程を見せてくれています。
{/netabare}

・子どもの頃は何が正しくて何が間違えているか、本当にわからないものです。
・人と普通に関わってこなかった人間は、人をどこまで信用していいのか、つかめないものです。
・大人になってからは、自分をそう簡単に変えることはできないものです。

その辺を理解して感情移入すると、本気で泣けます。
視聴の際はギャグやギャップではなく、ストーリーラインと感情の変化を追って見て欲しいですね。


演出もうまいと思います。
BGMも良かったですが、見た目に関しても、二重、三重にトリックを張って、視聴者を騙しています。
{netabare}
犯人が女性警官だったことは見抜けても、その先の動機まではなかなか見抜けない。
リアルかどうかは別にしても、琴浦さんの境遇と同じだったから、というのは十分に説得力がありました。
視聴者は、今までさんざん琴浦さんが苦しんだシーンを見ているからです。
{/netabare}

ギャグも優秀、ストーリーも優秀、演出も優秀、キャラクターも優秀、音楽も優秀。
ジャンルとしてはラブコメかもしれませんが、ヒューマンドラマという言い方をしてもいいかもしれません。
{netabare}
「言(こと)葉」に「裏(うら)」がないからこそ成り立った展開。
そして、衝撃の1話を反対側から見せた、母親との和解シーン。
そこから琴浦さんと真鍋の告白シーンに繋げて締めくくったのは、タイトルに意味を持たせた、素晴らしい終わり方だったと思います。
{/netabare}
伏線も綺麗に回収し、本当に最後の最後まで魅せてくれました、大満足!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 94
ネタバレ

ARTof LIFE さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

今期最大のダークフォース!6話観た感想

今期は期待大のアニメが豊富な中、この琴浦さんは現段階で1番期待できるアニメです。

6話、夏休み!
今回は夏休みに入ってESP研のみんなで海に遊びに行く、そんな日常の回でした。
しかし、{netabare}はるかーランドとか・・・、しかも森谷捕まってるし{/netabare}笑
真鍋の純情っぷりにもにやけてしまった。このヘタレが!笑
今回のED、自分的には微妙でした。
やっぱり初期の希望の花が今のところEDの中で1番好きです。
次回予告も毎回面白いですね^^
{netabare}「ブルブルー」、「ツルツルー」、「エロエロー」{/netabare}笑

5話、学園天国?
原作に忠実に進行していきます。
まあ、OP前に早速{netabare}段ボール箱が倒れてきて「完」となって終了してしまいますが笑{/netabare}
新婚ごっこ禁止とかニヤニヤです笑
というかこの回はいつにも増してニヤニヤしてしまうシーンが多くてよかったです。
{netabare}森谷教のポスターは笑えますね笑{/netabare}
エンディングが変わりましたね。「ESP研のテーマ」
もちろん歌ってるのはESP研の5人。
個人的には希望の花のほうが良かったかなー・・・

次回予告もモリモリでした笑

4話、変わる世界
今回は前回の続きで{netabare}春香の失踪後の1週間後{/netabare}から始まります。
しかし室戸大智のハッキング能力は凄すぎですw

みんなで向かった{netabare}春香の失踪先の{/netabare}駅の名前、{netabare}琴浦駅はツッコミ待ちということでいいのかな?w{/netabare}

その後は原作にほぼ忠実に作られていました。

来週からはどうストーリーが進んでいくのか、相変わらず楽しみです。

しかしこのアニメはOPとEDがセットですばらしいですね^^

3話、嬉しくて、楽しくて
だんだんとにやけてしまうシーンが増えてきました^^
真鍋が{netabare}森谷教(森谷道場)の男たちに殴られた件、ヒヨリという人間の悪魔っぷりがにじみ出ていましたね。{/netabare}相変わらず春香ちゃんは何も言わずに抱え込み、真鍋は春香のことを想い優しすぎる。

来週、{netabare}春香は戻ってくるのか?{/netabare}

原作をついに買ってしまいました!面白さはありましたがアニメでストーリーを知らないで観ている人はアニメが終わってから読むことをおすすめします。当然、ネタばれですから笑


2話、初めての……
{netabare}ESP研究会{/netabare}に入った琴浦と真鍋、部長はなんだか良い人そう^^目的達成のためにはちょっと貪欲そうだけど。
真鍋の口から琴浦に対しての{netabare}好き{/netabare}って言葉が出てきました。もうこれは急展開の予感?笑
森谷って子は典型的なのいじめっこってキャラ付け。個人的には嫌いなキャラだけれどもOPも出てきていることからこれからの変貌を期待。
OPはネットのうわさどおり春香が歌ってましたね。
早く来週にならないかなー^^


1話、琴浦さんと真鍋くん
OPが始まる10分までの時間、{netabare}とーっても鬱な展開に悲しくなる限りです。{/netabare}
しかし、{netabare}そんな展開だった分、真鍋くんとの出会いは俺自身まで嬉しくなってしまった笑{/netabare}
主人公の琴浦春香はD.C. 〜ダ・カーポ〜の白河ことりみたいですね。

OPはマクロスFのランカ・リーでおなじみの中島愛さんの「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」です。
久しぶりに癖になってしまいそうなOPです。
コシコシコシ♪でもでもでも♪よしよしよし♪かもね♪www

EDは希望の花。OPと違い優しい曲調です。誰が歌っているかはまだ謎に包まれています。誰か知ってますかー?笑

1話だけでもう4度観なおしなんてめちゃめちゃはまっちゃってますね、俺^^

来週は花澤香菜さんのキャラも出てくるといいなー^^




これから、楽しく発展していけば良いと思います。
先が気になる今期のダークフォースです。
おすすめします^^

投稿 : 2024/12/21
♥ : 44

dbman さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

第一話目から最終回のクオリティ

原作未読。

人の心を読めてしまう能力を持っている少女・琴浦春香の苦悩を描いた物語。評価が高めだったので視聴したところ、第一話目からして最終回ともいえるほどのクオリティに圧倒され、こちらも一気に最後まで観てしまったほどに楽しかった作品。

観る前は何の前情報も仕入れずに視聴を開始したため、表題『琴浦さん』やそのほんわかとした作画からは想像もつかなないほどにヘヴィな開幕に驚かされました。しかしながら主人公・琴浦春香(声:金元寿子)の可愛らしさと、もう一人の主人公・真鍋義久(声:福島潤)の人間性に魅かれ、すぐに引き込まれてしまった。

物語はシリアスと笑いのバランスがとても絶妙で、ほぼ毎回に渡り笑わされ、そして感動してしまうお話ばかり。とりわけエロスくんこと真鍋の底抜けのアホさとイケメンすぎる性格には何故か私までも救われてしまったw 演じている福島潤さんの主だった他作品は『このすば』のクズマさんくらいしか知らなかったけれど、アホの演技というかコミカルな役が大変にお上手で、彼の演技力も手伝って大いに笑わせて頂きました。

もちろん、琴浦さんの可愛さにどれだけ癒されたかって感じだけれど、こちらも演じている金元寿子さんのキュートすぎる声も相成って可愛さ倍増。こう言ったら失礼にあたるのかもしれないが、金元さんの声って“くぎゅ”こと釘宮理恵さんと勘違いしてしまうほどに声質が似ていると思うのは私だけなのかな。『ガルパン』カチューシャや『ココロコネクト』唯などことある作品で聴き違いしてしまい面目ない。

総評として、終盤近くのとあるエピソードでは多少の薄っぺらさや陳腐さを感じてしまったものの、最終回では2度も涙してしまったりと、終わってみれば傑作とはいかないまでも心に残る良作であったことは違いなく、存分に楽しませてもらった一作でした。まだ未見の方がおりましたらとりあえず第一話だけでもオススメしたい。


▼作品情報
アニメーション制作:AIC Classic
原作:えのきづ 漫画:全7巻
監督:太田雅彦
脚本:あおしまたかし
キャラクターデザイン・総作画監督:大隈孝晴

琴浦春香:金元寿子
真鍋義久:福島潤
御舟百合子:花澤香菜
森谷ヒヨリ:久保ユリカ
室戸大智:下野紘

オープニングテーマ「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」歌:中島愛
エンディングテーマ「希望の花」歌:千菅春香

投稿 : 2024/12/21
♥ : 26

83.4 20 漫画原作でシリアスなアニメランキング20位
アカメが斬る!(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2070)
11379人が棚に入れました
帝都の悪を斬る非情の殺し屋集団ナイトレイド。
その一員である黒髪赤目の少女アカメ。彼らと出会った少年タツミは、ナイトレイドの一員として、帝都の悪に立ち向かうことを決意する……。 「つよきす」「真剣で私に恋しなさい!」などの大ヒットゲームクリエイター・タカヒロによるダークアクションファンタジー!!

声優・キャラクター
雨宮天、斉藤壮馬、田村ゆかり、浅川悠、能登麻美子、松岡禎丞、小西克幸、水野理紗、明坂聡美、花澤香菜、細谷佳正、大橋彩香、成田剣、竹本英史、間島淳司、中田譲治、生天目仁美、勝杏里、名塚佳織、浅沼晋太郎、木村良平
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

帝都の悪人に私刑を行う暗殺集団ナイトレイド

1話目から、主人公タツミの友人が、{netabare}拷問され死亡{/netabare}というショッキングな展開でしたが、帝都ってホント無法地帯です。。。

アカメって1週間フレンズの藤宮さんの中の人だったんですね^^
声が全然違っていたので、気づかなかったです。

■第9話
{netabare}
エスデス陣営が主人公ちっくな立ち位置に
なりましたね~

あけこファンにとっては満足な内容です^^

そしてアカメは今回も斬らない(笑)
{/netabare}

■第10話
{netabare}
エスデスが正ヒロインでよくね?みたいな回でした^^
あけこさん、いい役げとですね~♪
{/netabare}

■第17話
{netabare}
今回よかったぁ
いままで育てたキャラを豪快に!
チェルシーにはもっと活躍してほしかったけど
いい引き際だったかも?!
{/netabare}

■第24話
{netabare}
途中から原作と異なるアニメオリジナル!
このエンドはいいですね!
最後はエスデスも。。。

良いキャラたちをここまで豪快に退場させていったのは
圧巻でした。とても面白かったですね^^
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 107
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

『アカメガ斬る!』の主人公はアカメ?

コメディとバトルの緩急が効いていて、面白い作品でした。

{netabare}敵だけではなく味方も次々と殺されていく斬新なストーリー。

それにしても、最終回直前に【ネタバレ要注意!】{netabare}【重度のネタバレです!未視聴の方は見ない方が良いですよ!】{netabare}ここまでの物語の主人公だったタツミが死んじゃう{/netabare}{/netabare}とは驚きでした!
{/netabare}
斬新だ・・・。斬新すぎる・・・。

作品の性質上、軽めのグロが含まれますが、さほど恐れる程ではないかと・・・。

そういえば、終盤、アニメが原作を追い越してしまい、アニメのエンディングと原作のエンディングが微妙に違うらしい・・・。
いろいろな意味で斬新だ・・・。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 70

ゆりなさま さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

あっという間の涙の2クール

もともと個人的に特に期待してなかった作品で
友達に結構おもしろいから観てみなよ〜
って言われて観始めました。

そしたらびっくり!
なにこれ!おもしろいじゃん!って期待してなかった分
火がつきましたヾ(●´□`●)ノ

腐った国を治すために作られた反乱軍の殺し屋の
お話なのでバトルシーンははっきりとグロく描かれてます。
血とか死体とか大量なので苦手な人注意です。
笑えるシーンもあります。純粋に笑えておもしろかった。
ストーリーもテンポ良かったと思います。

ただ、すごく私は涙でました。辛かった。
好きなキャラや後に好きになったキャラ、
そうでないキャラも
どんどん死んでいきます。
ただ簡単に死ぬのではないので楽しかった思い出の回想シーンとか一緒に流れて
すごく悲しい場面がたくさんありました><。

終盤はこのキャラ死亡フラグー!!なんてわかっちゃう様に思考が
慣れてしまいましたが
毎回の様にうるうるしてました。

ただまさかこのキャラも死んじゃうとは・・ってちょっと予想してなかった
キャラがいました。

最終回はとても悲しかったです。
あの頃はみんなで楽しかったなって勝手に回想しました。
結論。悲しいお話だけど作品自体はすごくおもしろかったです。
キャラ達に拍手!そんな風に思いました。


読んでくださりありがとうございましたヽ(*´∪`*)ノ"

投稿 : 2024/12/21
♥ : 97

86.2 21 漫画原作でシリアスなアニメランキング21位
ヨルムンガンド PERFECT ORDER(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1794)
9866人が棚に入れました
両親を戦争で失い、武器に関する一切を憎むようになった元少年兵ヨナは、ひょんな事から若き女性武器商人ココ・ヘクマティアルと、彼女が率いる私兵達と共に世界中を旅する事になるのであった……。

声優・キャラクター
伊藤静、田村睦心、石塚運昇、大原さやか、乃村健次、小西克幸、四宮豪、勝沼紀義、羽多野渉、箭内仁、豊口めぐみ、松風雅也、冬馬由美、奈良徹、小清水亜美、加藤沙織、磯部勉、久川綾
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

<最終回まで視聴完了> ヨルムンガンド計画の全貌を知った上でみつめる世界はどう見えるのだろう

原作は未読だけれど、1期から視聴してきた。
この作品を観るとき、銃撃戦にワクワクしてしまう気持ちと同時に
いとも簡単に人が殺されていくことに対しての麻痺に恐怖を感じ
ちょっと複雑な想いに駆られる。

両親を戦争で亡くし、武器に深い憎しみを抱きながらも
武器商人であるココたちと行動をともにし、自分と彼女達の身を守るヨナ少年の
心境にはまるで及ばないにしても、少し理解した気持ちにはなれる。

兵器や武器は人を殺す道具であると同時に、身を守るものでもある。
兵器や武器は憎しみを生む道具であると同時に、
一部の平和は保たれているという現状。
無抵抗ではやられてしまうだけなのだ。
だから戦うしかない。
生きるために。後世のために。
だから兵器や武器は作られ続け、それを売る人がいて使う人がいる。
だったら・・本当の平和はいつやってくるのだろう?
ココが言う世界平和とは?そう思って最終回までを見届けた。
彼女の考えに賛否は分かれるかもしれないが、僕は概ね共感できた。
もしそれが実現したとして、いったい誰が実現させるかで
世界は大きく変わってしまう恐れはあるけれど、
少なくとも武器を持つ戦争はなくなるのだろう。
しかし同時にそれは、武器に変わる新たな戦法でしかなく
この地球に人間が生きている限り、その危険は続くのかもしれない。

ミリタリー的なものが好物な自分にとって、もしかしたら永遠のテーマかも。
リアルな銃声や映像に心躍らせつつも、単純にカッコいい!と喜ぶだけじゃ
なんだか不謹慎な気持ちになり、綺麗ごとでもなく、
この想いを追求したくて「戦う作品」をついつい観ている自分がいる。

特にこの『ヨルムンガンド』はスケールの大きさや、リアルさが
演出や作画、脚本ともに際立って感じるのでなおさらなのだ。

今回の2期は、やたらドンパチやっていた1期に比べ
人間ドラマのほうを深く描いていたので、感情移入もハンパなかった。
とにかく、納得のいく良い最終回だった。
ちなみに、OPは相変わらずカッコいい曲なのだけれど
EDは正直、1期のほうが好みだったな~
---------------------------------------
<8話(20話)の感想>

おぉ、ついに「ヨルムンガンド」動き出すのだね。
今回は女性陣の活躍が中心で、観てて楽しかった。
アマーリアさん鋭いし、寡黙なカレンさんクールだし
料亭?っぽい座敷でのミルボとカレンの殴り合いが始まったのに
無視して話し合いを続けるDrマイアミたちも可笑しい。
さてさて今後はぐんぐん山場になっていくのかな。
次週が待ち遠しいです。
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<7話(19話)の感想>

緊迫感の連続で、今回はすごく面白かった!
OPなしで始まったのに、あっという間に次回予告になってた。
銃撃戦以上に、人間の悪意と良心、計算高さや洞察力が
とても興味深かった。いいなぁ・・・ワイリのキャラ。
ヨナも冗談が言えるほどになって、随分と変わったよね。
冷静に考えれば、とんでもないことが起きているのに
ワクワクしてしまう・・・許してくり(苦笑)
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<6話(18話)の感想>

海ほたる懐かしい。って思ってられないほどの緊張感。
気づいたら握りこぶしになって身を乗り出してたし(汗)
後半、なんとも日本人らしいというかなんというか。
なかなか渋いまとめ方だったけれど、底知れぬ怖さがあるよね。
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<5話(17話)の感想>

舞台は日本に。
よく知った場所や建物が見れるのはなんだか嬉しいけど
ホテルでの血しぶき飛び散るドンパチ見ながら
「あらあらあらあら」と『ARIA』のアリシアさんみたいに
心の中でつぶやいてしまった。
でも今回は空港での飛行機の描き方、カメラワークが
すごく好みだったので特に嬉しかった!
-------------------------------------
<4話(16話)の感想>

1期の1話の冒頭シーンが再び映し出された。
ヨナのいきさつを知り、これまでを見てきた今もう一度観ると本当にせつない。
{netabare}
かつて一緒にいて、今は日本で保護されている子ども達を
車越しにみつめるヨナのホッとした笑顔が、たまらなく泣けた。 {/netabare}
寡黙なヨナの気持ちを想うとき、いつも胸が締め付けられる。
そしてキャスパーがヨナに言った言葉が、どうにも引っかかって気になった。
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<3話(15話)の感想> 真実より事実

哀しかった。でも救われた部分もある。
{netabare}レナードの真実と事実。{/netabare}
ココ同様、事実を大切にしたいと思った。
いつも以上に深く、いつも以上にきめ細かく
ココの中にある憎しみ、怒り、そして哀しみを感じた回だった。
今回だけなのかな、EDもいつもと違っていた。
やなぎなぎの唄う「真実の羽根」がとてもせつなかった。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 70

log さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

屈指の名作、アニメ化後編

全11巻の漫画原作を2期分割でアニメ化した後編。
原作を尊重しその面白さを損なうことなく、より判りやすくアニメの利点である動きと音を実に上手く使っている。
センスの良いガンアクションは必見。

主人公である少年兵ヨナの視点を通した武器商人ココ・ヘクマティアルとその傭兵達の戦いは、登場人物全員のキャラがしっかり立ちガンガン状況が変化していく為、片時も目が離せない。
散りばめられた伏線も絶妙で、完結した暁には原作と同じく「何度だって見たい作品」になってくれることと思う。


今作PERFECT ORDERは全24話と予想される13話からのスタートなので、是非前期の1話から見て欲しい。
攻殻機動隊やカウボーイ・ビバップを愛好する人には満足を保証する作品だ。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 20

銀兎の夢 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

この面白さ~凄さ~格別

見る人によって大きく評価が分かれる作品かもしれないけど
女武器商人ココのブレない鉄の心と、まだうら若き女性としての心。そのスタビライザーとして存在するかの如くココの支えであり癒しであるヨナ
ラノベを適当にアニメ化して小銭を稼ぐのがスタンダードな昨今~これ程キチンとテーマに沿ってストーリーが紡がれてラストへと誘われる作品は残念ながら極僅か…
社会の成り立ち構造~裏表~光と闇、いかに現代が抱えている問題が、聖者を名乗る詐欺師の論法に基づいた、圧倒的暴力に支配されているのか~改めて考えさせられた。

現人類の抱える不変の難題に対する一つの回答を告げている点、そこに辿り着くまでの描き方~素晴らしいっす。大好きな作品です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

81.9 22 漫画原作でシリアスなアニメランキング22位
ぼくらの(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (1889)
9824人が棚に入れました
政財界の権力者たちは、「子供たちの契約を解く鍵を探す」という建前の元に、ジアースの技術を研究して産業や軍事に利用しようとする。子供の親たちは、子供を救う方向に世論を動かす為に、ジアースの情報公開を目指して協力し合う。しかしその企ても権力者の陰謀によりつぶされ、子供たちはこの地球からも孤立してゆく。

声優・キャラクター
皆川純子、阿澄佳奈、野島健児、三瓶由布子、牧野由依、能登麻美子、浅沼晋太郎、比嘉久美子、宮田幸季、高梁碧、織田圭祐、井口裕香、杉田智和、保志総一朗、阪口大助、東地宏樹、石田彰

IraIra さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アンインストール

鬱アニメ作品で検索すると殆どのQ&Aに名がでる鬱作品。
途中で諦めないで最後まで見て欲しい作品です。
私はこの作品をすべて見終わった後、2,3ヶ月はこの作品が頭から離れませんでした。しかし1話からの戦いが最終的に無かったことになるようなアニメだったら頭からすぐ離れていったでしょう。そこが鬱アニメ好きにはたまらないのですが…
鬱アニメが好きな傾向の方は平気かと…、見る人によっては結構重いかと思いますので、あまりお奨めできないです。
勝手にジャンル付けするならばロボットものですが、ストーリー自体が独特の世界観に重点しているので、バトルものの様なアクション性は少ないです。OPだけ見るのもありかと。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 18
ネタバレ

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

解釈することが、できないことのこわさ

■意図的な「雑な死」の表現

 「死」の表現が雑な話には二種類ある。
 単に「人が死ねば悲しいだろう」と思ってあざとい感動エピソードとセットにされて、どかどかと人が死ぬ話と、そもそも「死の瞬間」というのが雑な形でしか到来しないという無意味さを描こうとする話だ。
 「あざとい死」がただの泣かせの安っぽい方法論であるのに対して、「乱暴でちゅうぶらりんな死」というのは死そのものを描くことが話の目的になる。死の表現の雑さ、という点においては両者は同様なのだけれども、「死」に対して物語上の意味が与えられていれば前者のような表現になるし、物語上の意味が意図的に放棄されていれば後者のような表現になる。
 この表現は、決してわかりやすいものではない。
 正確にいうと「わかること」ができない。
 人が死ぬ瞬間、というのは、だいたい、たいした理由はない、というそれ自体を描こうとしているわけだから。

■ちゅうぶらりんな死

 いろいろな思いをかかえていた人間があっけなく、なんの理由もなく、理不尽に、ランダムに死んでしまう。そういうかたちで、多くの場合、死は突然にやってくる。「世界をすくうための崇高な犠牲として死を自覚的に選択できる」などというようなことはまず、ない。「ループする世界のはてから脱出するために死を選択する」とか、そういうことも、およそ幸福で稀な事態であると言ってよいだろう。

 鬼頭 莫宏という漫画家は、そういう、理不尽で偶発的な事件が、突如として悲劇としてあらわれてくるような。そういう事態を繰り返し、繰り返し描いている。そこには、巨大な情熱も、巨大な失望も、抱く間が無い。間抜けな形で到来する。


 鬼頭作品は、そもそもそういうタイプの世界の乱暴さを描く話だった。そういう世界の乱暴さばかりを描いてきた作家の仕事としては、『ぼくらの』はやや丁寧に属する部類の仕事だ。設定がこっていて、「死」を迎えるまでの時間が、ほんの短い時間ではあるけれども、ゆるされている。
 だけれども、やはり、その時間は「ほんの少し」だ。しかも、人生で何かをなしとげた人間の時間ではなくて、まだ何もなしとげていない少年少女たちの時間だ。
 死の前の少しの時間の暮らし方は、やはりどう転んでもぶざまだ。ぶざまで、感情移入をするまでには、時間が足らない。時間が足らない、その時間の足らなさ、こそが不気味な表現になっている。
 彼ら/彼女らのなかにある十分な物語を知る時間もあたえられず、ちゅうぶらりんなまま、人がぼろぼろと死んでいく、そういう乱暴な風景こそが、『ぼくらの』の醸し出す物語の怖さだろう。

 エンターテインメントとしてみてみれば、なるほど、描写は不十分ともいえるかもしれない。映画でいえば、絶対にアカデミー賞はとれないだろう。エンターテインメントとしては、ぎりぎりのバランスで成り立っている。わかりやすくないから。
 だけれども、わかりにくいもの、ばかりが世界にはたくさんごろがっていて、そのわかりにくさの、違和感のようなものを、ごろっと露呈させてみせる、その違和感があらわれる瞬間。そこに何かを感じ取ることが可能かどうか、ということが、鬼頭の書く物語を良いと思うか、悪いと思うかということの評価へと直結するだろう。ある人は、その違和感にたじろぎ、ある人は単に雑なものだと感じるかもしれない。


■セカイの生き死に自体がちゅうぶらりん

 ただ、こうした死の乱暴さそのものは、は実は決して知られていなかったものではない。世界の名作文学でも映画でもいい。あるいは、高名な哲学者の議論でもいい。戦争にいったことがない我々でも、そういう乱暴な死が世界中によこたえていることは知っていた。

{netabare} 『ぼくらの』の特殊性は「個人の死」が乱暴で、いいかげんで、ちゅうぶらりんに訪れるというだけでなく、「セカイの死」自体も、いいかげんで、乱暴で、ちゅうぶらりんな形でしか訪れない、ということだろう。
 この話は、「凡庸なぼくたち」が、セカイを救う物語であると同時に、セカイを滅ぼす話でもある。セカイを滅ぼす理由も、救う理由も、これといって明確な理由はない。サイコロを転がして決めているのといっしょだ。ただ、その過程に、たたかいを挟むから、じゃっかん本人たちの努力が可能なだけで、たたかいをする巨大ロボットが強いかどうか、ということはサイコロを転がすのと何もかわりはない。

 「セカイの成立」自体が乱暴で適当だという想像力は、「生命」自体が乱暴で、適当だという想像力の、さらに先にある、おそろしさをもっている。

■セカイ系作品としての異質性

 いわゆる「セカイ系」作品は、少年少女の憂鬱や、情熱の程度によって世界が救われたり滅びたりする。ハルヒしかり、エヴァしかり、エウレカしかり。
 「ぼくらの」もセカイ系の一種だと考えることはできる。滅びるべき世界/救われるべき世界は、「頑張らなければ世界がほろびる」。だが、そうは言っても、異世界の少年/少女たちもまったく同じ状況におかれているという点で、ロシアンルーレットの弾をこめるような意味においてしか、少年少女の憂鬱や情熱には意味がない。

 「セカイ系」においては、世界の救済や滅亡と、少年少女の情熱が、ダイレクトにつながる、ということが少年少女の「わたしには価値がある」という承認欲求を満たすものとして機能していた。
 しかしながら、『ぼくらの』はそういった構造を完全に逆転している。「わたし」ががんばろうが、がんばるまいが、どこかでセカイは滅び、どこかでセカイは残る。わたしの努力は「このセカイ」に対してこそ、一定の有効性はもつが、努力や情熱はごくむなしいものとしてしか、与えられない。少年少女は、みなロシアンルーレットの弾丸、としてしか役割を与えられていない。

 セカイ系の設定をかりながら、<「わたし」の承認欲求を否定するセカイ系>というごく、無残でみじめな世界を示すことを、あえて提示してみせる。
 鬼頭的な、世界の乱暴さをつきつけるという仕業、セカイ系という少年少女の逃げ場を否定することで、どうしようもなく、成立している。
 おまえらに、逃げ場なんてねぇんだぞ、と。
{/netabare}

■作品比較:『イキガミ』『バトルロワイヤル』

 なお、本作とある程度ちかい設定をもった作品としては、『イキガミ』『バトルロワイヤル』などがあるだろうが、いずれも世界の乱暴さを描くという点においては、『ぼくらの』の足元にも及んでいない。

 たとえば、『イキガミ』は、死にいたるまでの、当人たちの「物語」があまりにもきっちりと完結しすぎており、世界はあまりにも残酷ではなさすぎる。死にはきっちりとした意味があたえられ、物語世界はあまりにも簡単に解釈をゆるしてしまう、安易な「いい話」以上のものにはなりえていない。(そもそも心理描写の水準のだめさや、人間観のバラエティがステレオタイプに満ち満ちていて、論外なあたまのわるさ……ということはあるが、それをさておいても、そうだ。)

 また、『ぼくらの』がもし、失敗しているとすれば、やはりエンターテイメントとして作品をみる、という作法以外に作品を見る方法を知らない読者や視聴者層を大量に相手にするマーケットで作品をリリースしているということだろう。そういう視聴者層には、この表現は単に物足りない表現としてしか届かないケースが多い。つまり、『ぼくらの』は失敗している。作品の内容において、ではなく、売り出し方において失敗している。
 その意味では、エンターテイメントとして暴力表現を前面に押し出した『バトルロワイヤル』のほうが、大勢の人への伝わりやすさという点では、『ぼくらの』よりも世間的なインパクトは獲得できている
 しかし、『ぼくらの』の描く死はどうしようもなく中途半端であるゆえに、『バトルロワイヤル』などよりもはるかに残酷な風景を描いている。我々は、恍惚のうちに死ぬことができない。


■漫画版と比較して

 漫画のほうは、まだ全部はよみおわっていないのだけれども、おおむねアニメ版のほうが、見やすかった印象がある。一話完結である程度、はなしの起伏をつけているので。アニメの方がエンタテインメントとしては優れているだろう。
 エンターテインメントとしてではない、評価としては漫画のほうがすぐれているという人も多いかもしれない。
 わたしは、アニメのほうがやや気に入った。単純に映像もきれいだったのいうのもある。

■関連推奨作品:『パルプ・フィクション』『いのちの食べかた』

 なお、アニメでも漫画でもないが、本作が好きな人にすすめたい作品としては、
 まず映画ではもはや、古典ともいえる地位を獲得しているタランティーノの『パルプ・フィクション』は高い確率でハマるだろう。人が乱暴にしんでいく作品としては、まず多くの人が挙げるものだろうと思う。
 また、私個人のおすすめとしては、ドキュメンタリー映画『いのちの食べかた』をぜひおすすめしたい。『ぼくらの』に続けて、このドキュメンタリーをみたひとは、確実にゾッとする体験をあじわえるのではないか、と思う。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 32
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

鬱と言うより泣かせメインの作品。昭和の戦争映画的かも。

点数上方修正します。
いい作品だと思ったし不満もそれほどないので、平均4.0では低すぎかなと思いまして。
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観終えましたので追記

 どうも後半のアニメとしてのアレンジが評判悪いみたいですが、私はそれほど気にはならなかったですね。
私が観たのが休日だったのも有りますが、飽きずに一気に観れましたです。
原作未読の私なんぞは、こういうお話なんですと言われれば素直に受け入れられましたです。原作に比べるとかなりソフトにアレンジされてるとの事ですが、充分救いの無い世界ですね(汗)
もう基本シチュエーションだけで残酷な上に、個々の子供たちの身の上まで不幸な訳でちょっとツラい作品なのは間違いないです。
私的には特にダイチの回とマキの回は泣いちゃいましたね。これは私が親だからってのもあるでしょう。赤ん坊・幼児が絡むとオッサンとしては涙腺がユルユルになってしまうもんで(汗)
 確かに重い話ではありますけど僅かながらも光明射す終わり方する作品でもありますので、それほど鬱だ鬱だと臆することなく観てもイイんではないかと。客引きのネタとして子供たちの死を利用した悪趣味な作品とは私は感じなかったですね。
 但し、個人的には女の子持つ男親は観ない方がいいかなと。
チズの件がちと、ね。
うちは息子だからまだ良かったです(汗)

 ただ、やはり契約してしまった子供達の姿には私は若干の違和感感じましたです。
{netabare}
 勝っても負けても死しかないと言う状況下で、あそこまで狼狽しないなんて達観しすぎじゃないかなと(汗)
ワクとコダマは自らの置かれた状況を把握することなく死んでますから別として、どうも皆13歳らしくない腹の括り方に見えるというか・・・。
ここら辺は個々のシーンをどう観たかと言う個人的な差異はあると思いますけども。
個々の心情描写にムラがあるというか、バックボーンは丁寧に見せる割には戦闘前後の姿の見せ方がアッサリ目な気がします。
13歳の子供が我を失って醜い姿を晒すなんてシーンばかりでは、流石にTV的絵面では無いと言う判断だったんでしょうか?
ここ最近はそういう心理面の描写が巧み且つ生臭いアニメも多い気がするので、今コレをアニメ化したら違ったイメージの作品になるのかもですね。
裏を返せば2007年制作のこの作品には、チズのエピソード以降に関しては散り際の潔さと儚さによる美談として概ね纏めようとしてる作り手側の意図が感じられる気がします。
世間で言われるほど鬱な作品では無いとの感想抱く方居るのも納得です。
私も視聴前は、死を前に泣いてわめいて命乞いをして自暴自棄になる子供達の生き地獄を延々と見せられる強烈な作品と思ってました。
完全に勘違いでしたw
まぁそんなドSな世界にカナちゃん放り込まれた姿は見たくないので、アニメ版位で良かったんだと思います。私的には彼女とダイチの妹が成長した姿だけがこの世界の救いのビジュアルでした(汗)
{/netabare}

人物の細かい描写の不満点とか時系列で?なところが僅かに気になりましたが、アニメ版も単独の作品としての話の収め方も悪くは無いと思います。
子供達主体の中盤までとタモツさんが出てくる辺りの終盤ではなんか別作品みたいな印象も受けるけど、チグハグな印象は無いです。
因みにこの作品も主人公たちの物語は完結するけど、世界の謎の全容は明かされないタイプの奴なので、そういうのがお嫌いな方はスルーした方が良いかも。

どうやら死に対するスタンスが随分と違う様子ですので、機会が有れば原作も読んでみたいですね。

//////////////////////////////////////////////////////
 以前から観たいと思いつつも、期待していた故に出来に失望したら嫌だなという事で手を付けず。盆の連休だから鬱々するのもいいかなと観始めてみました。
話の骨子は知っているつもりなので、もうしょっぱなから心が苦しいですね。こんな良く言えば悲しい、悪く言えば悪趣味な作品よくも考えたと思います。うちの子はまだ小学校にも上がってませんが、自分の子が・・・と思うとちと抵抗はあるんですよね。
だったら観なけりゃいいじゃんとも思いますが、残酷でも素晴らしい作品なのか否かは自分で感じたいなと思いまして。

 まだ2話しか見てませんが、確かに感情に纏わる描写に違和感有るかもですね。子供でも判るであろう異常なシチュエーションでも異常な程の感情の昂りが有る訳でも無く、ワクの転落に対する狼狽の無さも然り。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 15

79.2 23 漫画原作でシリアスなアニメランキング23位
極黒のブリュンヒルデ(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (1738)
9725人が棚に入れました
子供の頃に事故で死なせてしまった幼なじみの女の子のことが忘れられない高校生・村上良太は、彼女との約束「宇宙人が存在することの証明」を果たすべく、天文部に在籍し毎日夜空を見上げ探し続けていた。ある日、良太の前にその幼なじみと瓜二つの転校生・黒羽寧子が現れる。しかし、彼女は自分を「魔法使い」だと語った…。「魔法使い」は研究所で手術や薬により肉体を改造され、様々な特殊能力を持つが、鎮死剤を毎日1錠飲まなければ死んでしまうという。「研究所」から逃げ出してきたという彼女を回収するため、次々と追跡者が差し向けられる。迫り来る高位の魔法使いと鎮死剤の枯渇、あらゆる死の恐怖が迫る中で彼女と良太が選んだことは・・・。

声優・キャラクター
逢坂良太、種田梨沙、洲崎綾、M・A・O、田所あずさ、東地宏樹、鈴木達央、沼倉愛美、内山夕実、能登麻美子
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイトルなし

1話目がとても面白かったですね^^
OPがおどろおどろしいところが印象的です。

主人公の声優さんは、「彼女がフラグをおられたら」の
主人公もやっていますが、どっちも1話目から
{netabare}死亡フラグ {/netabare}がいきなり立ったというのが
共通していて、ちょっと笑ってしまいました^^

■第2話
{netabare}
黒羽の状況が大体わかりましたね。
あと、掛け算ができない理由も判明しました^^
「左右」を「ナエナロ」って呼んだのは斬新です(笑)
{/netabare}

■第3話
{netabare}
3話目にしてあっさりと猫が・・・。
「まだ大丈夫だ」ってどういうこと??
{/netabare}

■第4話~第6話
{netabare}
小鳥ちゃんは無実っぽい?
・・・でもまだ伏線は回収してないよね^^;

クスリも尽きかけて泥沼に陥る前に
強力な助っ人登場★これはまた展開が楽しみです♪
{/netabare}

■第7話~第13話
{netabare}
最終話展開早すぎぃ(笑)
でも今期かなり面白かったアニメでした^^

EDでカズミが生きてて、みんな「!?」って感じでしたねwww^^
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 90

ルル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

人は2度死ぬ。1度目は肉体が死んだ時、2度目は・・。

原作未読で視聴。


『研究所から実験台の魔法使い数名が脱走。ある日、その中の一人の魔法使い「黒羽 寧子(くろは ねこ)」が、主人公である「村上 良太」のクラスに転校してくる。村上は、転校してきた魔法使い寧子が、子供の頃に死なせてしまった幼馴染にそっくりという理由から放っておけず、深く関わるようになっていく。そんな中、研究所は脱走した魔法使いを回収しようと追手を差し向けてくるのだが・・』という13話の物語。(+OVA1話もある)


基本的なストーリーのパターンは、研究所から強力な魔法使いの追手が刺客として送られて来て、それに対して村上や寧子達が協力してあらがい抵抗する。という流れに終始します。


13話しかないためか、展開が恐ろしく早かったですね。イベントが次から次へと発生します。きっと視聴者を飽きさせないための工夫でしょうね。


最終話はちょっと慌てた感じで残念でした。内容を詰め込みすぎです。グダグダになってしまいました。10人乗りのバスに20人詰め込んだ感じです。あれだけの内容なら、せめて2話分は必要だったと思ました。


最後に、これだけはどーしても言っておかなければなりません。 
『この作品、どんだけ おっぱい好きなんだよっ! 中学生かっ!! この製作スタッフはっ!....ったくもう...。』  私はこの下ネタ満載の作品を女性に勧める勇気はありませんよw。


ともあれ、ストーリーにメッセージ性のようなものは無く、何も考えなくてもすんなりと理解出来ると思いますので、ご存分に物語とおっぱいを楽しんで下さい。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 45

やながなぎ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

筋が通ってる

私的にはかなり良かったです
物語展開や登場人物の行動理由が主人公のバカ情熱や綺麗事の濫用によって済まされ、視聴者が共感・納得出来ないというアニメが多いように思われます。正直見ていて「ブフォッwwwなんでそうなるの?www」となる事が多々あります。
しかし、この作品は中身がしっかり考えられていて展開に筋が通っていながら、その中にも意外性が存在し、前述の様につっかかって皮肉な我に帰ることなくにどんどん世界に引き込まれます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

81.7 24 漫画原作でシリアスなアニメランキング24位
がっこうぐらし!(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (1940)
9648人が棚に入れました
学校に寝泊まりしちゃおうという学園生活部。シャベルを愛する(?)くるみ、皆をまとめるりーさん、おっとりした顧問のめぐ姉らに囲まれた丈槍ゆきの瞳に映る幸せな“日常”はしかし……!? 千葉サドル×海法紀光(ニトロプラス)の強力タッグが贈る注目作。

声優・キャラクター
水瀬いのり、小澤亜李、M・A・O、高橋李依、茅野愛衣

ゴードン1123 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

可能性へ

これだからアニメはやめられない。

この作品は本当にノーマークでした。
私はよく学園モノを観るのでその流れでこの作品へと出会いました。
キャラデザインはとても可愛らしいです。
作画も悪くありません。
すこし、設定に無理があるのはアニメです。しょうがありません。


この物語には萌系アニメにあるような無作為に出来事が起こるのではなく大きな入学から卒業までの間に起こる葛藤や出会いや別れがキチンとあります。そして未来への可能性を描いたとても良い作品だと思います。

しかし、はっきりいって驚きがとても多い。

あまり他人のコメントを見たりしながらこの作品を鑑賞することはおすすめしません。
ですが、自分では気づかなかった小さいトリックがとても多く隠されていると思います。

元気が出る作品ではありません。

ですが考えさせられる良いものだったと思います。


個人的には化物語の物語シリーズ、傾物語を思い出しました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 8

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

人間はどんな状態でも家族になろうとする 幸せも演技の中にある

原作は「きららタイムフォワード」に現在も連載中の海法紀光原作のコミック。
アニメ版のシリーズ構成も務めている 
2015年 テレビ放送アニメ 全12話
監督 安藤正臣 構成 海法紀光 キャラデザ 飯塚晴子
制作 Lerche


コミックからアニメへのストーリー変更はメディアの大きな違いにより、不可避なものであり失敗例も多いが、
原作者であるということで非常にスムーズなものになったと思われる。
この作品はの概要は他の人が書いてある通り、ジョージロメロ系である。

今回はこの作品を別の角度から考察してみようと思う。
それは「疑似家族」というありようである。

大人がいない状態で複数の女児が暇を持て余すと。おままごとを始める場合が多い。
なり手が少ないのはパパ役だが、もし最後に参加したのがフリフリのお姫様風女児でも自然とパパ役に落ちつく。
このアニメでは、ほぼ同じ年齢の女子高生4人が学校で長期暮らすわけだけど。

丈槍ゆき 天真爛漫で明るい性格だが依存心が強く思い込みが激しい
恵飛寿沢胡桃 スポーツ少女 カラッとした性格で怖いもの知らずだが弱い面もある
若狭悠里 大人びた外観で家庭的ではあるが常に先を見てまとめ役となる ちょっと意地悪っぽい 勉強スポーツ共に出来る

ここで、胡桃がパパ、悠里がママ、ゆきが娘を演じる。
演じているのである。 
絶対の真理と思われた家族は単に一人一人が役割を演じていただけだという。
これがメッセージかどうかは知らないが、重要なテーマとなっている。
そして、あとから参加した直樹美紀。
レズ気味の少女でゲスな表現だと猫役 気の弱い少女だった。
空いたパーツは息子である。

この役割が最後に向かうにつれて重要性を増していき、それぞれのすべき事柄に集中することによって物語を進める。

この作品はロメロの神ともいうべき映画三部作に劣らない見事なものになった。
単なる模倣ではない、と言えるのは家族のありように切り込んだ設定だと思いました。

核家族時代には生まれながらに決まっていた役割も、多様化の現代では同性婚などの変化が起こり考えさせられました。

すべての人にお勧めできる傑作です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 37
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

何度も見返してしまう作品

この作品の全ては第1話にあると言っても過言ではないほどインパクトのある第1話でした。

引きずり込まれるように第2話を視聴。この作品の“方程式”が理解できたところで再度第1話を視聴。

「なるほど、上手く作られているなぁ・・・」
なんて思いながら再度第2話を視聴。

「んっ?方程式に従うと{netabare}今、生き残っているのは何人・・・?{/netabare}」
みたいな感じで、思わず何度も見返してしまった作品でした。

OPの背景がストーリーの展開に従って変わっていくなど、手が込んでいます。
行ったり来たりしながら、この作品を楽しんで戴ければ・・・。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 61

75.8 25 漫画原作でシリアスなアニメランキング25位
東京喰種√A(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1517)
8677人が棚に入れました
「 悲劇、2周目。」人間の死肉を喰らう怪人"喰種"が潜む街――東京。大学生のカネキは、ある事故がきっかけで"喰種"の内臓を移植され、半"喰種"となる。人を喰らわば生きていけない、だが喰べたくはない。人間と"喰種"の狭間で、もがき苦しむカネキ。どちらの世界にも「居場所」が無い、そんな彼を受け入れたのは"喰種"芳村が経営する喫茶店「あんていく」だった。そしてカネキは自らが"喰種"と人間、ふたつの世界に「居場所」を持てる唯一人の存在であると知る。互いが歪めた世界を正すため、カネキは"喰種"と人間の想いが交錯する迷宮へと立ち入るが…。――僕は"喰種"だ――全てを守れる「強さ」を欲したカネキが取った究極の選択は、

声優・キャラクター
花江夏樹、雨宮天、宮野真守、菅生隆之、諸星すみれ、浅沼晋太郎、梶裕貴、小西克幸、釘宮理恵、豊永利行、遊佐浩二、下野紘、悠木碧、戸松遥、井上和彦、瀬戸麻沙美、近藤孝行

ゆりなさま さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

金木がお姫様だっこしてるその白い布のキャラに驚いた!

東京喰種√A(アニメオリジナルストーリー)

悲劇2周目開始!

今回の√Aは原作とは違ったもう1つの東京喰種。
原作者石田スイが紡ぐアニメオリジナルで1期の後から進行、
金木くんがあの1期での戦いからアオギリに入ったお話。
ちなみに原作ではアオギリには入っていませんね。
なのでオリジナルなんですが、ところどころ原作と同じシーンやお話が
あるので原作読んでる方にはああ!ってなるかなヽ(*´∪`*)ノ"


1番驚いたのがこの√Aのアイコンにもなってる今作表紙について。
金木くんが抱いてるこの白い布かぶされてるキャラが意外でした。
最終回で判明!「え?そう来たか・・。」って思ったな。
もちろん判明した直後はびっくりでしたけど
金木くんとの関係を考えたら納得で想像はずれていい意味での裏切りd(>ω<*)


そして個人的に気になってた原作の:reには続くのか・・。
ED後観て思いました。「ーーキタ!」
なので、今度アニメやるとしたら:re に続くだろうと悪魔で勝手な予想です。
まぁ、グールには結構裏切られたり
意外なことが起きたり多いのでどうなんだろうか・・。
原作の:re溜まったら放送を期待したいですヾ(●´□`●)ノ


それにしても、終わり方が私は想像してなかったパターンだったので
ヒデ登場&あの血にはちょっといろいろ驚かされました。
CCGに関しては原作とほとんど変わらないかな。
ただ、金木はあそこでどうなった?
:reにつなげるなら予想はつくけど、うーんイマイチ・・スッキリしなかったです。


EDの作画について。
毎回変わるので毎話飛ばさず観ました。
第10話のED作画よかったな〜。

あと、やはり1期で使われてた、TKfrom凛として時雨『unravel』が
私は好きでした♡
なので最終回のピアノ版なのかな?
挿入されてたの嬉しかったのとあの流れてる間はなんか不思議な感覚でした。


なんとなく「悲しい」そんなイメージが残りました。
OVA化決定の東京喰種「JACK」楽しみにしていたいと思います。
読んでくださりありがとうございました人´∀`).☆

投稿 : 2024/12/21
♥ : 56
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

√A…数学苦手な私には難しいです

原作未読
{netabare}
えぇ〜ここで終わり〜⁉︎
とヤキモキさせた1期の終わり方から、満を持して
スタートした東京喰種√A。

原作は読んで無いので詳しい事はわかりませんが、
あんていくを飛び出した金木君がグールと人間の共存を
図り、葛藤するお話しだったのかなって感じでした。

金木覚醒⁈モードから始まり、アオギリvsCCGのバトル。

私の気になるキャラ、鈴屋什造(CV:釘宮理恵さん)や
エト:高槻泉(CV:坂本真綾さん)の登場も多かったり、
1期ではあまり出て来なかったキャラも一杯出てきて
これからどんな展開が待ち受けているのっ?
ってワクワクしてましたが、出てくるキャラの数に対して
の掘り下げ方が少なくて、(1クールという尺の問題もある
のでしょうけれど…)
中盤過ぎからは金木君が何の為にアオギリに入り、
何の為に戦っているのかさっぱり…

隻眼の梟やエト、その他のあんていくの仲間やグール、
CCGにしても主なメンバー以外は単発的な描写しかなく
結局どうなったの?って感じでした。
バトルシーンが見せ場なのはわかるのですが、1期よりも
バトルシーンがダラダラと長すぎた感があってもっと
他の所に時間を使って欲しかったです。

特に最終話のヒデの死は全くの意味不明。
争いは哀しみしか生まないというのはわかるんですが、
原作未読の身としてはあまりにもバックボーンのない
死というものを前面に出されても共感する事が出来ま
せん。
主人公にとって最も大切な友人であり、理解者でも
あったはずの親友ヒデの死というものをあまりにも
軽々しく扱い過ぎな感じさえしました。
原作を読まれている方にはわかるのかなぁ?

そんな中でも第7話でのトレッヴィア〜ン‼︎月山さん
(CV:宮野真守さん)登場は嬉しかったです。
1期でもそうでしたけど凄いです、全くブレない
その変態グルメっぷりには思わず拍手。
ナキ(CV:下野紘さん)、什造の釘宮さんの演技もさすがの
存在感があって良かったです。
金木君(CV:花江夏樹さん)のセリフが1期に比べて少なかっ
たのは残念でしたけど、今作も声優さん達の演技は楽しめ
ました。

それと忘れていけないのが亜門さんの腕立て伏せ。
7890回には笑いました。煩悩を捨てるのって大変ですね。

伏線を色々ばら撒いて終わった感じだけど、√Aに行った
意味が今一つ理解出来ないまま終わっちゃいました。
あとは原作を読んでねって事なんでしょうか?

シリーズ全体を通して見たらこの2期も活きてくるのかも
しれませんが、単体で見たら原作未読な私には1期以上に
不完全燃焼な結果でした。

最終話で流れた1期OP、TK from 凛として時雨 の
「unravel」アコースティックバージョン?
のフレーズ「教えて 教えてよ〜」が流れた時は私の
気持ちを代弁してるようで、別な意味で切なかったです。

この置き去り感も含めてこの作品の魅力なのかな?
何にせよ今後が気になる作品には違いないのですが…

{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 73

ネオン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

一話の最後の挿入歌

Darkness falls on another day
(あの日、暗闇に落ちたんだ)

And the light just seems so far away
(光は遠くにあるんだろう)

Am I here all alone?
(僕はずっとここで孤独なのかな?)

Cuz lts just feels so cold oh so cold
(寒いんだ、すごく冷たいよ、、)

Is there more than what meets the eye?
(瞳に映るものなんてあったっけ?)

Is something higher keeping me alive
(何かが僕を生かす為に高く押し留めているんだ)

Maybe hope buried deep within
(たぶん希望なんか深く埋もれてしまってる)

Heres what needed to begin again
(ここからもう一度やり直す必要があるんだ)

Now i must belive in something
(今何かを僕は信じなきゃだめなんだ)

I can not see for now
(今僕はなにもみえないけど)

Im on my own
(僕自身の力で)







最後は入見さんの言葉で締めようと思います


カネキ君
そんなに強くなって
そうするしかなかったのね、選ぶしかなかったのね。
可哀想ね...カネキ君...

投稿 : 2024/12/21
♥ : 6
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