江戸時代で侍なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの江戸時代で侍な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月08日の時点で一番の江戸時代で侍なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.5 1 江戸時代で侍なアニメランキング1位
さらい屋五葉(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (379)
2000人が棚に入れました
『さらい屋 五葉』(さらいや ごよう)は、オノ・ナツメによる日本の漫画。『月刊IKKI』(小学館)において2006年より連載。

田舎から江戸に出てきた侍である秋津政之助は、ひょんなことから誘拐組織「五葉」の頭目である弥一の用心棒をしてしまう。弥一に剣の腕を見込まれ、自らの意向とは逆に五葉の一味にされてしまう政之助だったが…。


声優・キャラクター
浪川大輔、櫻井孝宏、緒乃冬華、高塚正也、内田夕夜、木下浩之、高梁碧、宝亀克寿
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

揺蕩おうとも水は流るる

原作は作者情報のみ、あとは知らず。
オノナツメ原作の時代物。

大いに楽しみました。ほぼ一気観でした。
じっくりと展開される心情描写と謎解き、あるいは、人情時代物がお好きなら、是非ご覧いただきたい逸品です。


==物語
時代フィクション、捕り物+人情物の雰囲気が濃く現れています。(僕が思う)メジャーなところだと池波作品に似た雰囲気ですが、それよりもさらに落ち着いた、場合によっては陰湿さに似た雰囲気を持ち合わせています。

全12話を余すことなく使い、じっくりと描写される人情、心情の変化とドラマは観応え十二分でした。


==作画
オノナツメの独特なキャラ造形を、ある意味でさらにオノナツメ風に尖らせたキャラクターデザインに感じた。同原作の他作品はACCAしかしらないが、それと比べると、より「オノナツメ風味」が強く感じられるように思う。この、独特なオノナツメ風味のキャラデザインが苦手な方も多いと思うが、(そもそもアニメ全般にいえることですが)そのうち慣れるはず。

キャラクターデザインに関することを除いて、静止画としてもアニメーションとしても上質と思う。とても丁寧という印象。視線、姿勢のちょっとした変化での演技もみられる。月明かり、蝋燭明かりに照らされた人物、特に顔の陰の描写は本当に丁寧に描かれていると感じた。全体的にカメラワーク(視点の置き場所、焦点の置き場所)が独特で、おもしろかった。


==音楽・劇伴
OP・EDは、本編の雰囲気とはまるで違う明るい曲。不思議とこれがよく合う。

OP映像は、後退する視点から映す江戸の町並みや登場人物。影絵のようで、でも立体感を感じる。丁寧だけど、シンプルだなぁ・・・と思って観ていたら、曲の終わりでバチコンと音ハメしてきやがった({netabare}落ちる五葉のスピード変化と曲終わりのコーラス{/netabare})。思わず背筋が痺れた。

劇伴は全体的に良かったとおもう。


以下、ネタバレ込みの雑感

==粋: タイトルコール(サブタイコール){netabare}
各話のサブタイトルは、そのエピソード中のセリフ。
このセリフとサブタイ提示がなかなか格好良い。格好いいというより、小粋というべきか。{/netabare}

==粋:次回予告{netabare}
各話ED後の次回予告は「某国民的日曜午後6時半の海鮮類でございます」のスタイルを踏襲している。次回予告の入り方から、次回予告での語りの内容も。
それ自体すでに面白いのだが、僕が気に入ったのはその次回予告担当の人選。個人的に気に入っている次回予告は、3話予告(2話末)の梅(語りの内容)、4話予告の八木、6話予告の"あねさん"、11話予告の仁(人選も内容も)。その中でも極めつけは、最終話予告(11話末)。まさか、”あれ”が担当するとは。本家では絶対に出来ないことをやっちまったよ。すげー(笑){/netabare}

==粋・・・じゃないやつ{netabare}
主人公・政は絶妙なキャラだったと思う。およそ主人公らしくないこともまた良い。登場人物中、ただひとり「粋」のかけらも持ち合わせていないthe野暮天。だからこそ、必要な情報を視聴者に提供できる「聞き役」「見役」として十分に機能したと思う。

ちょっとね、あまりに頼りなくてね、苛ついたけどね(笑)。{/netabare}

==↓完全なネタバレ
{netabare}==座り直す弥一
最終話前半、八木につきあわされて弥一が酒を飲んでいるシーン。八木が酒のおかわりをもらいに行く間に、弥一が座り直すシーンがある。この描写が凄く印象に残った。

作中、徐々に「過去にとらわれる」ことが強くなる弥一。あねさん曰く、政と会ってから「おかしく」なっていったとされる。そんな弥一が「誠之進」であることを自分自身に認めたのだろうか。具体的なことはわからないが、何かしらの変化、あるいは決断が感じられる良い描写に思った。
{/netabare}


[2020/10/24 v1]
[2020/12/26 配点調整]

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ハグレモノたちの安息の場所。

【本作の紹介】
2010年のノイタミナ枠。原作漫画は『ACCA13区監察課』などのオノ・ナツメ。大きな黒目や左右に大きく開いた口にオリジナリティを感じる特徴的な絵柄。

あらすじは、時は江戸時代、人さらいを稼業(「さらい屋」)とする主人公の浪人・政之助(政)、頭目・弥一(一)、美女・おたけ(たけ)、居酒屋の店主・梅造(梅)、飾り職人で元盗人・松吉(松)の5人組(「五葉」)のお話。
雰囲気は、テレビ時代劇『必殺仕事人』が近いけれど、完全な義賊ではないし、殺陣はほとんどなく人情ドラマが中心。

主人公の政以外は、それぞれ人には大っぴらにいえないような過去をもち、言いだしっぺの頭目一に、何らかの恩義を感じ断ることができず巻き込まれる形で、身代金目的の誘拐稼業の犯罪集団「五葉」を始めることに。

そこに、剣の腕は立つが気が弱くおよそ侍らしくないことを理由に藩から暇を出され、自らを鍛え直すために江戸に来た浪人・政が一によって五葉に巻き込まれるところから話は始まる。
普通の人がその感覚を持ったまま犯罪者になっていくという点は、主人公が同じ声優(浪川大輔)の『ブラックラグーン』のロックと近いかもしれない(ただし、展開は全然違う。)。

全12話で前半は、五葉の仕事内容やメンバーの紹介が中心。7話以降の後半は、「五葉」を作った弥一の過去の秘密に主人公が迫っていく。
前半は、ゆったり、後半は、ラストに向けて加速していく感じのストーリー展開なので、できれば前半で切らないで…。


本作の魅力は、端的にいうなら、「社会のはみ出し者たちの擬似家族」、もう少し言葉を選ぶなら、「ハグレモノたちの安息の場所」でしょうか。説明は、ネタバレを気にせず書きたいので後述。

あと、本作は最後の次回予告まで必見!言ってる内容が物騒だけど同じフジ系列の国民的家族アニメのオマージュで秀逸。

時代劇の人情ものが好きなら、本作もオススメです。


【音楽】
時代劇なのにOP・ED曲が現代風の曲調ではある。もっとも、私は『無限の住人-IMMORTAL-』のOP「SURVIVE OF VISION」(作詞・作曲・歌:清春) が好きだし雰囲気にも合ってると思ったので、これも雰囲気に合ってて有り。


【ネタバレ有りの本作の魅力、感想など】
{netabare}本作の様々な事情から過去に裏社会に堕ちた登場人物たちは、根っからの悪人ではなく、人の情けで表社会に戻っては来れたものの、一度裏社会に身を置いた引け目からか表社会がどうも眩しくて居心地が悪い。そうかといって昔に戻りたくもない。

いつか五葉から足を洗わなければと後暗い気持ちを持ちながら、かといってもう他のメンバーに情が移ってしまって放ってもおけず、なし崩し的にさらい屋稼業を続けている。

そこに、侍らしくないという理由で浪人となった政が五葉に入ってくる。最初はそんな政を侮っていた五葉のメンバーたち。

しかし、自分たちは、上手く嘘をついて世渡りベタで不器用ではないフリをしていたけれど、思ったことをつい言ってしまうような嘘をつけない自然体の政と触れ合う中で、不器用でいい、少なくとも五葉では自然体の自分でいいのだと思い始める。

「過去にとらわれず、目の前の日々を楽しむ」(それを一番出来てない奴が言っちゃいけねぇ。)

最終的に、お互いの過去を詮索せず(それは野暮ってもんよ)、今を前向きに生きるために五葉という犯罪組織を自分たちの居場所として前向きに受け入れることに。


だから、裏稼業の人たちの擬似的な「家族の話」(そういう意味で誰がサザエで誰がカツオかと言われると困るけれど(笑)、『サザエさん』要素もあると思う)かなあと。
もう少しカッコつけていうなら、「さらい屋五葉」とは、「ハグレモノたちの安息の場所」でしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

時代劇ならではの情緒溢れる作品です^^

この物語は、江戸時代の江戸が舞台の時代劇です。
主人公の通称:政(マサ)は、お侍さんなのですが、酷いあがり症の性格が災いして仕事が上手くいかず、明日食べるものにも困るような生活を送っていました。
そこに、ある日弥一(通称:イチ)という2枚目の男性と知り合い、成り行きからマサはイチの用心棒を引き受けることになります。
当面の生活費が稼げた・・・とマサは思っていましたが、イチは誘拐組織「五葉」の頭目だったのです。

この作品では、実直が性分のマサが五葉の人々に接して揺れ動く気持ちと、マサに触れて変わっていく五葉の仲間を描いたものになっています。

視聴を始めて思ったのが、作画もSEも江戸時代という時代背景が、しっかり練られて描写されている作品だと思いました。

登場するのは殆どが大人・・・それもワケありの・・・^^;
なので、皆さんの口数は極めて少ないです・・・それでも、会話の間、目線やちょっとした指先の仕草などで、ただの「間」ではなく、人情味溢れる「間」が感じられます。
口数が少ないながらも、雰囲気と合わせて会話が楽しめる作品でした。それを思うと、まるで実写のような感覚で視聴でき作品・・・と言えるのではないかと思います。

この作品を見て、江戸時代の階級は「士農工商」と明確に分かれていましたが、「自活する」という現実においては、武士も相当大変だったのだろうなぁ・・・と思います。
学校の授業では習いませんが、マサのように性格上武士としての仕事が苦手な人もいたでようし、病気や怪我で武士として働けない人だっていたかもしれません。そういう中で「士農工商」という枠組みは、時としてプライドを捨てきれず逆に苦労した人も多かったのかもしれません・・・^^;
そう考えると、現在の仕事事情は江戸時代よりもだいぶ恵まれているよなぁ・・・などと考えながら視聴していました^^;

そして、この作品を通して考えさせられるのが「人への干渉の仕方」です。普段はあまり気になりませんが、中には人との接触を苦手とする方もいらっしゃいます。
過度な接触は不要かと思いますが、時には心の奥底で助けを求めている場合もあるかもしれません。そういう信号をちゃんとキャッチできるくらいの日常的な触れ合いは必要だと思うのですが・・・^^;

1クール12話の作品です。終始静かな作品ですが見応えは十分でした^^

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

76.0 2 江戸時代で侍なアニメランキング2位
サムライチャンプルー 2ndシーズン(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (614)
3605人が棚に入れました
安芸へやってきた三人組。『昔、世話になった』という道場へ向かったジンだったが、昔日の面影今いずこ。そこは剣術ではなく、タギングに夢中になっている恩師の息子達のたまり場になっていた。一方ムゲンは、字が読めないことをフウに指摘され、一念発起!? 文字を習い始めるのだが……。

声優・キャラクター
中井和哉、川澄綾子、佐藤銀平
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

続き

ギャグ展開多めであった。ギャグとシリアスを交互に挟んでくるあたり、ほんとカオスだけど、こういうの好きだなー。
侍と冒険とヒップホップな感じが融合した、唯一無二と言ってもいい作品。特に、最終回の終わりでは、三人の冒険がまだまだ続くことを示唆する冒険ものとしては王道の展開。


以下はアマゾンプライムビデオより引用したあらすじとと感想。↓

{netabare}18話 文武両道
ムゲンたちは広島に着いた。ジンは昔世話になった道場に行ったが道場主はすでに他界し道場は荒れ放題。双子の息子たちは町のチーマーになりお互い反目しあっているのだった。ジンは二人に跡取りを決めるための勝負を提案する。勝負は二人が得意とするタギング(落書き)。最も危険な所に描いた方が勝ちとなり、二人は広島城の天守閣を目指す。

跡取り争いに加えてフウの取り合いも双子がしていると見せかけて実は連れているペットのほうというオチ。しかも、跡取り争いは字を覚えたばかりで喜びのあまり?天守閣に落書きしたムゲンの勝ち?で終わる。江戸と現代アートの融合したお話し。


19話 因果応報
一人、ムゲン・ジンの帰りを小屋で待つフウ。そこに駆け込んでくる女性、百合。キリスト教の信者で追われているという。百合を匿うフウだったが、追っ手に見つかり連れ去られてしまう。その頃、ムゲンとジンは街道でキリシタン狩りに遭遇。ムゲンがまた問題を起こしかけたその時、颯爽と馬で現れる一人の男。次々と手にした銃で役人たちを蹴散らしていく。「我が名はザビエル三世。あのフランシスコザビエルの孫デース!」

付け鼻やら色々してザビエルの孫になりきっていたただに日本人が悪事を働くお話し。悪事はすぐにばれますね。


20話 悲歌慷慨 其之壱
ある日、雨宿りで立ち寄った居酒屋で、盲目の女旅芸人沙羅と知り合いになるフウ達。意気投合した沙羅とフウ達は途中まで一緒に旅をする事に。久しぶりの美人に浮き立つムゲン、四人の旅は楽しく順調に進んでいく。が、四人の旅最後の夜、フウは沙羅から思いもよらない言葉を告げられ驚く。

沙羅は滅茶苦茶強い。作中最強じゃないかってくらい。続きが気になる展開。


21話 悲歌慷慨 其之弐
村はずれの吊橋が落ちた。村人と共に現場に着いたムゲンとフウはそこで傷ついた沙羅を発見する。ジンも沙羅と一緒に落ちたのだが消息はわからないという。あたりを必死に探すムゲンとフウだがジンは見つからない。そんな夜、意識の戻った沙羅は川原にムゲンを呼び出す。沙羅はムゲンとジンの命を狙う公儀が送った刺客だったのだ。刀を交える二人。沙羅は恐ろしく強い。ムゲンの剣はすべて見切られている。ムゲン万事休す!そしてジンは生きているのか?

沙羅は息子を人質に取られた状態のために戦いを強制されていたのだが、実は死んでいるということを悟り、力を抜き、ムゲンに切られてしまう。今までの話の中で一番切なくて、見ていて辛かった。


22話 怒髪衝天
山道を歩いていたムゲン達三人。ふと木の根元を見ると、松茸のようなキノコが生えている。一目散に駆け寄り、夢中で食べるムゲンとジン。フウが二人をたしなめている最中急に地面が割れ、三人は大きな穴の中に転落してしまう。あたりを見渡す三人。そこは、巨大な発掘現場で、平家の子孫というシゲと名乗るリーダーが率いる無数の人々が、平家の埋蔵金を探し出そうと日夜穴を掘り続けている場所だった。

ギャグ回。穴に落ちてびっくりして、居合わせた見知らぬ人の腕を切ってしまうけど、何気なくくっつけていて、そこから謎展開。どう考えても、周囲の人間は普通じゃない。三人も一緒に作業して埋蔵金探しするけど、食事がわさびだけということにも疑問を持ち始めていたところ、家系図を見つけ、よく見るとシゲが平家と何も関係ないことを発見し、フウはシゲが墓場から死者を復活させているところを目撃。無数の人々は実は死者だったのだ。EDでシゲがぬるっと登場し、ホラーな感じ。でも、笑えたので、個人的には、ギャグ。


23話 一球入魂
佐賀のとある村にたどり着いた3人は食い逃げで捕まってしまう。そこへ影丸という侍があらわれ、明日の野球の試合にでれば代金を払うと言い出す。実は黒船が村にやって来て開港を迫られ野球の試合で決着をつける事になったというのだ。話に乗った3人だが、野球が何かすら知らない。それどころかメンバーは影丸の他は老人や犬しかいない。はたして野球はベースボールに勝てるのか?!

これまた、ギャグ。アメリカ人と野球するお話し。僕の好きなのこぎり万蔵が出ている。分かりやすくバントの指示が出されているのに、フルスイングしかしない。さすが。試合は段々、白熱?していって怪我人続出。ピッチャーの影丸もなんか刺さって重症。ムゲンだけで野球するはめになるも、剛速球を当てまくり、なんとか勝利を収める。一体なんの勝負だよ。でも、日本の平和が守られたので、めでたし、めでたし。


24話 生死流転 其之壱
ついに長崎にたどり着く3人。目的の生月島はもう目の前だ。ひまわりの匂いのする侍に会ってしまえばこの旅は終わってしまう。別れが辛くなったフウはムゲンとジンに買い物を頼み、その間に船に乗ってしまう。置手紙だけ残して。生月島に渡ったフウは島民にひまわり侍の事を尋ねるが皆怯えて逃げていくばかり。途方にくれるフウに3つの影が迫る。ムゲンの命を付け狙う元薩摩藩の凶悪3兄弟である。フウ危うし!そしてひまわりの侍は何処に?

最終話に向けてシリアス展開に突入。ひまわりの匂いのする侍=父の所在に関する手掛かりを掴むが、聞き込みをしても、周囲の人間は良い顔をしない。むしろ、避けている。会えるのか気になるが、不穏な展開。首撥ねあり。


25話 生死流転 其之弐
フウはムゲンとジンを残し、ひとり生月島に渡った。だが、そこでムゲンにうらみをもつ、三兄弟の藤兵衛と馬之介に捕まってしまう。一方、ジンはムゲンを生月島に行かせるため、最強の刺客、刈屋景時を相手にひとり戦うことに。船に乗り、島に急ぐムゲン。だが、そこに三兄弟のひとりである伝鬼坊が現われて、彼に襲いかかってくるのだった。

バトルメイン。三兄弟はコザが出てきた回でムゲンに切られたせいで、人生を滅茶苦茶にされたと恨んでいる。これまた、続きが気になる。


26話 生死流転 其之参
フウを助けるために刀を捨て、馬之介に痛めつけられるムゲン。景時に太刀筋を読まれ、攻撃をかわされるジン。2人にとって、この旅最大の危機が訪れる。ムゲンとジンは、いかにしてこの危機を脱するのであろうか?そしてフウは旅の目的である「ヒマワリの侍」に出会うことができるのか? 旅の結末に訪れるムゲンとジンの勝負の決着は…?

逃がしてもらったフウは探していた父に会えたが、病床に臥しており、母を捨てたと感じていたことから、殴ろうと思っていたが、責めることができない。父も捨てたわけではないと分かるのだが、家族としては、やりきれない。再会も束の間で馬之介に父が殺されてしまう。心が痛い。ムゲンはまさかの車椅子に乗って動けないと思われた長男に撃たれ、重症。ジンは馬之介に切られたが、実は生きていて、最終奥義である自らを切らせるという相討ち覚悟の必殺技でフウを守り、馬之介を倒す。これにて、旅は終わりだが、ムゲンもジンもお互いに戦う気力を失くしたみたい。最後にフウから旅に出る前のコイントスについて出鱈目だったと種明かしされ、三人はそれぞれの道を進む。見終わると喪失感が少し。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ろーど・とぅー・すたーと。

最近何作か再視聴してますがこの作品サムライチャンプルーが1番いい意味での驚きがありました。
それも、物語、音楽、作画の3つの印象が上がるという想像を超えた変化っぷりでした。

そもそも好きだった作品の印象が更に上がった部分を何点か書いておこうと思います。

【音楽】
この作品を語るうえで時代劇×HIP-HOPというアレンジは外すことができないし、実際HIP-HOPベースのBGMが使われている部分が多いんだけど、意外とそれ以外の音楽が各話のテーマ音楽になっていると感じました。

特に作品後半ですが、実際視聴してみるといろんな音楽が効果的に使われているのが解ると思います。
中でも物語性が強い回では日本にルーツがある感じの音楽が使われていて、「普通の時代劇より時代劇らしい」といっても言い過ぎではないほどでした。

作品中盤のムゲンのルーツに纏わる話などでは、琉球を思わせる音楽と自然を描いた作画表現の良さとが相まって、言葉では言い表せないほどの哀しくて美しい‥それでいて力強い世界観が表現されていました。この回などは神回と口走ってしまいそうになるほどのクオリティーだったと思います。
それでいて全体を通しての統一感もあり、巧いなあと感心してしまいます。

1話目のスタイリッシュなイメージが印象に残りがちだけど、それは1話目としての役割、インパクト、あとテンポ感という意味合いが強く、実際は想像以上に江戸時代感がでていたと思います。


【作画】
1stシーズンのレビューでも書いたけど、よく考えられたキレッキレのアクションがこの作品の見所です。コマ送りしたくなるシーンが結構あります。
それに加え背景描写がかなりしっかり描かれている。回によっては「スゴい背景」と思うときもある。けど何より江戸時代の庶民の雰囲気や、自然がしっかり描かれているところが好印象でした。
最終話の作画は集大成といえるクオリティーでかなり見応えがありました。

正直キャラ絵は少なからずバラつきがあって所々不安定ではあるんだけど、全体を通してアベレージはでてるので、個人的にはマイナスポイントにはなりませんでした。

まだ視聴してない人に言えるのは、このアイコンから作画は想像しにくいと思うけど、実際は意外とオーソドックスな間口の広い作画ではないかということです。

【物語】
正直油断してました(笑)
思ってたよりかなり心掻き乱されました。
前半は勢いのあるストーリーに所々物語性の強い話を入れてくる感じ。
後半はその逆で、メインの物語性の強い話の合間にネタっぽい話を入れてくる感じでした。

おそらくサムライチャンプルーは、起承転結を描くタイプのアニメではありませんでした。
旅そのものや各エピソードが、そして苦楽を供にしたムゲン、ジン、ふうの3人が、それぞれの関係に少しずつ影響を与え合い、今まで持っていなかった感情が芽生えていくお話でした。
まあ、間違っても日常系には含まれないでしょうけど、「旅」という学校のような集団生活を経てそれぞれに欠けているモノを得たり、生きる上での強さを身につけたりする成長物語という印象を受けました。
エンディングは凄く気持ちのいい〆になってますが、
それはこの旅で辿り着いた場所が出発点だからではないかと思います。

詳しい描写は避けますが、
たぶん1人1人では辿り着けなかったであろう本当の意味の出発点。

その場所に辿り着く過程でかけがえのないモノを手にし、
そこから、自分の足で1歩踏み出していく。そういう印象のエンディング。

サムライチャンプルーはそういう物語でした。


【最後に‥】
読み返してみるとなんだか全肯定しすぎてる感もありますが、このアニメはお薦めしたい1本です。
よかったらご覧になってくださいませ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ひまわりはオランダが日本に持ち込んだ花

全26話のうち17話までを1期、
18話から26話を2期としている為
この2ndシーズンは18話からのお話。

音楽はHIPHOP中心。
監督は渡辺信一郎氏で、制作はスタジオマングローブ。
綿密に計算されたスタイリッシュなアクションが
テンポよく繰り広げられ、観ていてとても心地良い。

舞台は江戸末期で服装も和服ベースだけど、主人公たちは現代風な着こなし。
「ひまわりの匂いのする侍」を捜し求めている天涯孤独なフウと、
喧嘩早くてめっぽう強いが女には弱いらしいピアス男、ムゲン。
寡黙で冷静沈着、繊細そうな細身のメガネ侍、ジン。
この3人が、ひょんなことで知り合い、フウの人探し旅の用心棒として
旅をしてきて、ようやく壱岐へ辿り着いた。

相変わらず、見事なアクションは健在。
三人の時間を共にした分の絆も感じられ、
何かにつけ言い合いしていた初期が懐かしく感じられたりして。
こちらの2期は全体的にシリアスモードな展開が多かったように思う。

三人それぞれの秘密を打ち明ける焚き火のシーン以降、
24話から26話は映画を2本見たくらいの見応えがあった。
特にカメラワークが秀逸。
緊迫感漂う決闘シーンでの静と動。
水面に映る雲の流れや季節を過ぎてしまった一面のひまわり畑。
目を伏せたくなるような残酷さと、哀しみの中、
フウがようやく逢うことのできた「ひまわりの匂いのする侍」の正体とは・・

やがてすべてが片付いたあとの、メリハリの利いた真夏の空のような、
それぞれの選択が清々しい。いや、清々しすぎるでしょ。
{netabare}
あれだけ命を懸けて守ったフウに対しても、あっけなく、
良き相棒となるかもしれない仲間に、さらりと背を向ける。
まるで、さんざん遊んで満足した子どもが、「じゃあ、また明日な」
とでも言わんばかりの別れ方。
{/netabare}

でも、それがなんともカッコいい。カッコよすぎる。
ベタつくことなく、馴れ合うことなく、だけど確実に
出逢ったばかりの頃よりずっと信じ合えてる。
それがわかるから、納得できた。

なにげないセリフの中に、唸るような教えがあったり、
いろいろ感じ、気づかされ、想うことの多かった作品だった。
こんな素敵な作品に出逢えた事に、感謝です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 50

60.6 3 江戸時代で侍なアニメランキング3位
ムシブギョー(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (202)
1375人が棚に入れました
常住戦陣!
“死ぬまで勝ち続ける武士”を目指す月島仁兵衛は、江戸「蟲奉行所」でのお勤めを志願する。
人々の平和を守るため、強烈個性の仲間——孤高の天才剣士・無涯、発破のくノ一・火鉢、人斬り・春菊、陰陽師・天間——と、仁兵衛の戦いが始まった!

声優・キャラクター
KENN、明坂聡美、大久保瑠美、寺島拓篤、江口拓也、芹澤優、宮野真守、小山力也、福山潤、潘めぐみ、下崎紘史、関智一、高城元気、羽多野渉、クロちゃん、佐々木睦、俊藤光利、三木眞一郎、好川貴裄

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

セブンアークス規制解除 江戸時代ver 相手は人でなく蟲です。これゴールデンなのに放送ギリギリだった...

なのはやDOG DAYSでは空中機動がメイン
セキレイは地上戦がメインだった
じゃあ時代劇にしてやってみよう。元はサンデーでやってます。相手は蟲です

主人公の月島仁兵衛は「宇宙兄弟」の南波日々人をやってます。これも息が長いです
無涯は有馬哲平じゃんwww
春菊は比企谷八幡か、2期決定の
天間はルーキーズ
火鉢はミューズさんか(セブン・アークスとプリキュアは中の人でどうしても切っても切れないんですよ、作品内で必ず一人以上いるから)

OPはガガガさんが歌ってるのか。GITADORAにあったぞ。ADVでもまあまあムズい
後半はFREE蛇'Mさんという見知らぬアーティストではあるがスルメ曲だったwwwwww

初回
江戸に来たら来たらで迷ったwwwまあ初めてだからお約束だ
というよりも春さんの胸揺らして大丈夫か!?⇒大丈夫だ、問題ない
いやこれ問題あるって!!
あと白い液体もあったけど大丈夫なのか!?教育上の問題にならなかったのか!?

2話~ 皆の過去を暴く&カグラの如く衣服破壊はお約束
素振りはともかく覗くな馬鹿wwwwwwwwwwwwww
そして汚ねえ花火だ、しかも2回www

6話
長福丸ってルルーシュじゃないかwww
無駄遣いしていいのか!?www
それと人の話は最後まで)ry

7話
あんま胸見せちゃアカンって春さん!!これでも大丈夫の部類なんだろう
蟲奉行さんの声プリンセスさんじゃないか!

8話
やっと敵さん蟲狩のお出ましだ
とりあえず誘惑担当は蜜月っちゅうルーキーです
色気にウナギは定番www
たかだか水かけられた程度で対抗意識を燃やすなwwwwwwww
そしてふんどし脱ぐなwwwwwwwwwwww

10話~ 覚醒
蟲奉行さんの髪を咥えたら覚醒しただと...?
蟲狩を撤退させ最初のミッションは完遂した
謎解きはこれからだ&幸村達のお出ましだ

12話
親父いいいいい!!会えてうれしいぜ!!ちなみに声は冴島さん
どうやら覚醒中は記憶が途切れるようだ

13話
2クールでたまにある総集編です。でも何で風呂場でやるwwwwww

15話~ 真田十勇士 蟲ver.の推参
親父から過去の話を聞きました。
よしゃ紀州に行くか、奴らを叩くために
戦闘中に下着の露出は御遠慮頂きたいのだが...これでも大丈夫なレベルなのかwww
霧隠よ
アンタの幻術見極めさせてもらった
例え馬鹿だろうとそれを活力源として人は本気を出せるんだよ

22話 ジャスティスとは
そんなんねーよ。だって全がら全部正しいから。それを法で捻じ曲げても法自体正しいとは限らないから
あるのは悪故に性悪説だ
言い換えると「人は弱い」生き物だ
生きているからこそ必死で足掻いているのではないか?
生きることも戦いの一つだから

依存は自分を見失う
故に依存される人にならなければならないのか?物や人に頼っていてはいけないのか?
しかし、どの道を辿ろうと希望も絶望もないんだよねー
故に誰だって主人公になれるし、キャラをそう扱ってくれるかどうかは製作者次第なんだ(アニメの世界では)
人が正義や悪を掲げるのは勝手で構わない。それで話が面白くなれば尚更だ
人を思うからこそ、心に燃え上がるものがある。忘れるな

23話~ 蟲奉行の過去とラストパーリィ
蟲を助けたことにより呪いがかかり、家臣たちを殺した
それが忌まわしき過去だ
でも小さき蟲だろうと助けることは正しい
故に「蟲を否定する」っちゅう世界がおかしいんだ

さあラストパーリィを始めよう・・・
ああ、これもうマジや・・・何も言うことないわwwwww
でも火鉢の技の名前にツッコミが欲しかったwwwwwこれ絶対規制かかるってwwwwww

やっぱセブンアークスええわ

「死ぬまで勝ち続ける」
刻ませて貰った。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

どこまでも素直でどこまでも真っ直ぐな根性が彼を成長させる。

ストーリー

時代は江戸時代。巨大な虫、通常「巨大蟲」を江戸の町と将軍を守る仕事の蟲奉行所に新たに所属し始めたのが主人公の月島仁兵衛でした。彼は元々彼の父親がスカウトされていたのですが、父は足を悪くしてしまい息子の仁兵衛が代わりに蟲奉行所に行くことになりました。この物語は仁兵衛が蟲奉行所の先輩たちと成長していき巨大蟲を倒していく物語です。

私の感想。

正直言って面白かったですが、気持ち悪かったです。登場するキャラクターはかっこよかったり、可愛かったりと良いできなんですが・・・・敵がね・・・ どの敵も虫、虫、虫で本当にかっこいい敵がまったくいませんでした。普通こういう戦い系の作品となると敵がかっこよくてなんだか知らないけど、敵のほうが主人公よりも人気が高かったりするんですが、今回はそんな事は一生ないだろうと思うほど敵が虫だらけと言う謎のハーレム状態でむかつきました。こんなハーレムは無視しましょう。虫だけに。

けれど、戦闘シーンは充実していましたし、努力が本当にすばらしく見られる作品でした。常日頃から仲間に信頼されるように強くなろうとする心意気や根性は本当に私には信じられないほどすばらしかったです。努力はすばらしいですね。

そして、この作品に登場するキャラクターは人間はかっこよかったです。どのキャラクターも一つや二つ癖があり、その癖が友情をもっと強くしている気がしました。特に主人公の服装は実に江戸って府陰気をだして最高です。私がこの作品で気にいているキャラクターは月島仁兵衛の母親です。あまり登場して来ませんが、なんだかキャラクター自体が濃くて本当にぶれない感覚です。

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

この作品に登場する火薬を使う火鉢さんはパッと見た所巨乳に見えますが、実際はCカップと言う中途半端な胸の大きさなのです。

オープニング

「友よ」
実にこのオープニングの歌を歌と読んでいいのか分からないほど原曲に合っていないセリフに笑えました。歌とはほど遠いそんな曲です。実際、この曲な我々に何を伝えようと子弟いるのかがまったく分かりませんでした。まあ、友は最高と言う気持ちを伝えたかったのでしょう。(タイトルから見て。)しかし、画像は結構かっこよかったです。

「伝心∞アンチェインド」
登場するキャラクターが両サイドに登場していくというシンプルなオープニングですが、表情がそれぞれ仁兵衛へ送られる感じなのではんだか感情移入しやすいです。そして曲も結構脳内侵食度が高く、非常に人々に愛されやすいオープニングの一つとなるでしょう。
エンディング

「イチズ」
少々この作品には合っていない曲でしたが、画像は落ち着いている平和な江戸を描いていてなんだか見ているこちらが平和になってきました。

「Through All Eternity 〜縁の絆〜」
蟲奉行さんが静かに花蓮に踊りを踊るおしとやかなエンディングです。私的にはこの作品のエンディングはもっと派手でテンションが上がる曲のほうが良いと思いましたが、こういう落ち着いた曲も良かったです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18

星の子チョビン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

原作漫画の大ファンですがアニメ版の綺麗に纏めた最終回は大満足です。

【鑑賞状況は?】
2013年の4月8日にアニメ放送開始から今週の第26話の最終回まで欠かさず観てましたが感動のフィナーレを無事迎えて感無量でございます。

覚醒した月島仁兵衛、記憶を失った蟲奉行様、抑えていた力を解放した真田幸村、井戸へ駆けつけた市中組の面々と熱くなる展開。
放送前は原作が終わっていない作品をアニメ的にどう落とし所をつけるのか?不安でしたがいざ放送したら夕方アニメらしい爽やかなラストで最高でした。
約半年の短い期間でしたがこれだけ素晴らしい内容と美麗な作画でアニメを製作したスタッフ陣には感謝しきりです。
ムシブギョーは原作漫画も面白い作品なので続編や再アニメ化の機会があればファンとしては嬉しいです。

【物語の評価は?】
夕方の子供向けアニメという事もあり際どい描写は薄まっちゃうかな?と思ってましたがしっかりと原作通りの流れで嬉しい。
それにアニメ版は現在週刊少年サンデーで連載中の常住戦陣ムシブギョーと、月刊時代の少年サンデー超のムシブギョーのストーリーを合わせた良いとこどりでファンとして満足な出来です。

【作画の評価は?】
作画は毎週安定していてキャラクターの表情の変化を観ているだけで楽しいですね!OPやEDの力の入れようもですが本編の戦闘であれだけ動いていて作画も崩れないとなれば最高評価をせざるを得ない。

【声優の評価は?】
キャストに関して今の夕方子供向けアニメで数多くの主役を務めるKENN氏を初めとする若手〜中堅の声優が占めていて大変若々しく、ムシブギョーという作品のフレッシュさと相性が合ってますね。
今週の放送で蟲奉行様を少年役のイメージが強い藩めぐみ氏が演じてましたがキャラクターの性格や雰囲気の作り方が上手く意外でした。

【音楽の評価は?】
OPテーマはガガガSPの元気な曲でこれから始まるぞ!と観ているこっちのテンションが上がって、EDテーマはi☆Risがしっとりと歌い上げもう今週はここで終わりなんだと実感し、劇中曲はあの織田哲郎氏が担当していて場面場面に合った曲作りで映像に自然と溶け込んでます。

【キャラの評価は?】
王道の熱い少年漫画が原作で夕方子供向けアニメといったら兎にも角にも主人公の月島仁兵衛が好きで好きで裏表のない天真爛漫な性格と身分や立場は関係なく困ってる人がいれば助ける彼の行動力にいつも助けられてます。
その為か周りの個性的な蟲奉行所他の同心達もスポットが当たりながらも次第に心を開いて行く様は観ていて気持ちが良いものですね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

64.2 4 江戸時代で侍なアニメランキング4位
キテレツ大百科(TVアニメ動画)

1988年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (121)
699人が棚に入れました
木手英一(キテレツ)は先祖キテレツ斎の残した「奇天烈大百科」を元に、武士の魂を持っているつもりのからくりロボット「コロ助」を始めとした発明品を次々に作り出す。ガールフレンドのみよちゃん、ガキ大将のブタゴリラ、トンガリらと共にキテレツの発明品が作り出す夢と冒険でいっぱいのストーリー。

声優・キャラクター
藤田淑子、小山茉美、杉山佳寿子、荘真由美、大竹宏、三ツ矢雄二、島本須美、屋良有作

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ドラえもんのステレオタイプを洗練

まあ、おおざっぱにいえば、ドラえもんと似たようなもんだと思って見ていたのだけれども、いくつかの点でドラえもんよりも、アグレッシヴというか、ステレオタイプを洗練させた作品だな、と思う。

1.まず今にして思うとブタゴリラって、すごいニックネームだよね。明らかに差別語だし。これ、ガキ大将キャラに付けられてるニックネームじゃなかったら、完全にいじめ…。ブタゴリラってけっこうメンタルタフネスがすごい子供だという設定すぐるよなあw

2.あと、コロ助は、露骨にカワイイ系キャラのポジションをとりにいっているあたり、ここらへんはドラえもんにはないよね。ドラえもんふてぶてしいからな。物語におけるキャラクターの機能としては「ヘタレ」の機能は、のび太からコロ助にうけつがれているわけだけれども、「ずうずうしいヘタレ」から、「かわいいヘタレ」になる、というこの転換はけっこう大きい。
 「ヘタレ」というか、弱者は、かわいいほうが世間的には受け入れられやすいわけで、のび太みたいなヘタレとかってぶっちゃけ、うざがられるだけなんだよね。ヘタレなわりに自尊心だけはいっちょ前で、嫉妬心やら、なんやらにまみれた人なわけだから。
 でも、現実のヘタレは、「かわいい系ヘタレ」だけでなくて、のび太的なヘタレの人も多いわけで、本当はのび太的なヘタレを描いているということのほうが現実的には決して小さくない意味があると思うのだけれども、キテレツ大百科では、ヘタレが「かわいいもの」になってしまっている。
 エンタテインメントとしては、これでいいと思うのだけれども、ヘタレの処方箋というか、ヘタレに対して世間が許容可能なポジションとして「かわいい」とか「天然」とかそういうキャラを用意するというのは、わたしはあんまりいいことだとも思わない。…なので、なかなか「コロ助」の存在って評価が難しいよなぁ、などと思う。

3.そして、キテレツ。理系メガネオタク、のある種のステレオタイプをがっちりとこれも描いているわけだ。「のび太みたいなヘタレよりも、キテレツのほうがよっぽどいい」という声もよく聞かれるし、それはそれで確かにそうだなあ、とは思うけど。


この見方はちょっと一面的で、
確かに、

【メガネのもやしっ子】のび太 → キテレツ
【丸くてかわいいアンドロイド】ドラえもん → コロ助

 という構図だけでいうと、キテレツはのび太のパワーアップバージョンだが、
 一方で

【ヘタレ】のび太 → コロ助
【解決能力】ドラえもん → キテレツ

 という構図も同時に存在している。

 その結果、「もやしっ子」と、「ヘタレ」という二つのマイナス要素と、「かわいい」と「解決能力」という二つのプラス要素は下記のように配分されてる

・のび太=ヘタレのもやしっ子(ダブルマイナス)
・コロ助=ヘタレだがかわいい
・キテレツ=解決能力に富んだメガネ
・ドラえもん=愛嬌があって、解決能力もある(ダブルプラス)

 という形式。※1
 結果「救いがたい少年」としての二重に見苦しい「のび太」というキャラクターは消失してしまっている。


 結局、のび太って、こういうものによって否定されるだけの存在だったのだろうか…とかなんかしみじみとしてしまう。
 世間では、『「のび太」という生きかた―頑張らない。無理しない。』とかいう、釣りみたいな本がでてるけど、まあ、ネタにマジレスすると、のび太は見習うべきものなんじゃなくて、やっぱあれは、「ダメな人」の典型だと思うのだよね。
 なにやらせてもヘタレだし、かわいくもないし、依存心は強いし…、はっきり言ってあのまま育ったらロクな大人にならんだろうなぁ…と思われるあの存在…。でも、ああいうダメな人ってやっぱり世の中に一定数いるし、自分のなかにだって、ああいうのび太のようなダメなところがないわけでもない。
 のび太、はやっぱり「ダメなやつ」だと思うのだけれども、「ダメなやつ」や、「自分のだめな部分」みたいなものは、確実に存在するので、あれはやっぱり単に否定するわけにもいかない存在だろうとも思う。そこらへん、うだうだと書きだすと、たぶん、また長くなるから、書かないけど、のび太のような人間が、国民的なアニメのなかに登場するってことは、結構、おおきなことだと思ってたのだけれども、単にキテレツ大百科のなかで、のび太的なものが別のステレオタイプによって、緩和されてしまっているというのは、なんか悲しいよな…とか、ちょっと思う。

 あと、まあ「のび太」のごく単純な存在価値として、ヘタレ自意識のある読者/視聴者から共感を買う、という機能がある。そこのところは、キテレツだとなくなってしまってる、というのもある。


※1:ドラえもんが「かわいい」か、どうかは判断が分かれところだとは思うけど…。あのふてぶてしいロボット…。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

揚げれ~ば、コロッケだ~よ♪ 忍者ハットリ~(笑)

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
藤子・F・不二雄先生原作のアニメ。私が小学生の時に放送してたけど、多分、リアルタイムかな。

ドラえもんも勿論おもしろいのですが、キテレツもちゃんと面白いっすよ♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
(レビュタイ)というのは、「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」で、マサルさんが歌っていた替え歌ですw 本当は、「キャベツはどうした?」ですよね。

ご存知、「キテレツ大百科」のOP「お料理行進曲」です。アニソンとしては異色の「行進曲」ですか、なぜか耳に残っているから、不思議。

でも、私はなぜか、中期?のOP「すいみん不足」の方が好きだったりします。下手うまな感じで、なんともいえない味があります。なにより、歌詞とリズムがクセになります。

「あ~空はこんなに青いのに 風はこんなにあたたかいのに 太陽はとってもあかるいのに どうして こんなにねむいの すいみんすいみんすいみんすいみんすいみん不足♪」

……なんて平和な歌詞なんだろう! 晴れた日の日曜の午後、休日のサービス出勤、だれもいない会社で妙な(やけくそな)テンションになると、今でも口ずさんでしまいますw すると、なぜか「がんばろう!」という気持ちになりますw (知らない方は、是非聴いてみて下さい♪)

EDは様々な歌手にカバーされている超名曲「はじめてのチュウ」だし、ホントに良い曲ばかり!(ちなみに、Hi-STANDARDのカバーが一番好きですね♪)

ああ、そうそう、「お料理行進曲」ですが、皆さん、二番の歌詞を知っていますか? 二番ではなんと、ナポリタンを作り始めますよ(ホント)

あれ? 三番も聴こえてくるぞ?(ウソ)

「アニメ~の、内容がな~い♪ レビューはどうした?」(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 34

心底に来るアニメ切望 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

私的、藤子アニメ史上最高作。とにかく主要キャラ陣が凄くイイ味が出ていて本当に気持ち良く観れた!!それと音楽も主題歌だけではなく劇中曲もとても良い印象が残っていたのも今でも鮮明に憶えています!!

正直、同じ原作者の今でも超有名な22世紀発ロボットアニメ(TVシリーズは勿論個人的に映画版も…。)の主要キャラ達の何処かイマイチ好感が持てないのが何時も観ていて感じていたので、尚更、本作が強く良く見えた印象だったのを思い出します。
それ位にこのアニメの主要キャラ陣のイイ味は本当に強烈に残っています。物語自体も決して今のラノベ系のトレンド(て言っても流石に2020年代から枯渇すると思うが…)の主役側苦労ナッシングの楽チン無双完勝ではなく、ちゃんと起承転結しており、尚且つコミカルに描いていて毎回楽しんで観れました。ハッキリ言って21世紀初頭から(特に深夜系で)乱発している表面上のビジュアルが良いだけの中身の方はスカスカの内容超薄味アニメとそのキャラ達よりはこっちの方が断然観ていて全然面白い!!
後、音楽の方も各主題歌が名曲揃いだったのは勿論、劇中に流れるサントラも本当に良い曲が多かったのもプラスな印象でした。本当に1990年代前半から中期の日曜夜7時がとても楽しみであって、そして観終わって楽しめた!!
最後にお願いも込めての一言です。この痛快でイイ味出していた名作アニメのリメイク版の制作、そして放送や配信の実現を超切望します。何度もレビューで書いていますが、閉塞と混沌がかつて無く漂っている今の世の中だからこそ、是非、実現超切望です!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 3
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