母親で続編なアニメ映画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の母親で続編な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月14日の時点で一番の母親で続編なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.4 1 母親で続編なアニメランキング1位
劇場版 メイドインアビス -深き魂の黎明-(アニメ映画)

2020年1月17日
★★★★★ 4.2 (535)
2323人が棚に入れました
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。ある日、母・ライザの白笛が発見されたことをきっかけに、アビスの奥深くへ潜ることを決意するリコ。リコに拾われた記憶喪失のロボット・レグも自分の記憶を探しに一緒に行くことを決意する。深界四層でタマウガチの毒に苦しむリコ。リコを救ったのは成れ果てのナナチだった。ナナチを仲間に加え、ボンドルドの待つ深界五層へと三人は冒険を進める。そこで、プルシュカと名乗る女の子に出会い…

声優・キャラクター
富田美憂、伊瀬茉莉也、井澤詩織、森川智之、水瀬いのり
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

妥当な構成と不適当な導線

2020年1月公開 105分でR15+指定


導線が悪いと思います。同時期で楽しめてる我々ではなく後続の方々にとって。
新作劇場版はTV版1期の続編にあたります。そして予定している2期はこの劇場版の続編になる模様。

 1期⇒劇場版⇒2期

矢印の変更やスキップはNG。1期は劇場版を楽しむための、劇場版は2期を楽しむためのそれぞれ必要条件が確定してます。しかもこれ以外に総集編映画が存在してたりと、視聴順が分かりづらく極めて不適当かと思います。
劇場版飛ばして2期観てしまう方が続発することでしょう。それ以前にやや混み入ってくると二の足を踏んでしまうものです。それが勿体ない。せっかくの良作なのにハードルが設置されてしまいました。


まあでも異議申し立てはそれくらいで、劇場版を続編としたことは極めて妥当な判断でもありました。劇場版として切り取る必然的な理由があったからです。
こと“冒険アニメ”に関しては私の浅いアニメ歴上この『アビス』ほぼトップクラスといってよい。
まず美術が素晴らしい。層を下がっていく度に景色が変わり、そのどれもが初めて見る光景だったり。さらに戻るべき場所オースの街も手抜きなしで描かれていることを地味に評価してます。
次に立ちはだかる困難が容赦ありません。“命がけの大冒険”を地でいくとこんな感じになるんだろうな、の説得力がそこにあります。
最後に探窟家のメンタリティがいかにもな感じでぶっ壊れています。
途中出会う人も先人もそして主人公のリコも。

{netabare}一層 : アビスの淵  深度0mから1350mの空間を指す。上昇負荷は軽い目まいと吐き気
二層 : 誘いの森   1350mから2600mの空間。上昇負荷は重い吐き気と頭痛、末端の痺れ
三層 : 大断層    2600m~7000m。二層に加え、平衡感覚に異常をきたし、幻覚や幻聴を見る
四層 : 巨人の盃   7000m~12000m。全身に走る激痛と、穴という穴からの流血
五層 : なきがらの海 12000m~13000m。全感覚の喪失と、それに伴う意識混濁、自傷行為
六層 : 還らずの都  13000m~15500m。人間性の喪失もしくは死。詳細不明{/netabare}

普通は一層すら勘弁です。そこを「憧れは止められない」で行けてしまうのが探窟家なんでしょう。
おさらいすると不動卿オーゼンの『監視基地』は二層。ナナチの住処四層は、リコがタマウガチに襲われミーティを送った場所であり、1期の終了地点でもあります。
そして五層『前線基地(イドフロント)』に待ち受ける黎明卿ボンドルド(CV森川智之)とのあれやこれやが劇場版で繰り広げられる物語となるわけでした。

このボンドルドがもう強烈過ぎて劇場版に押し込んだ感があるんですよ。
一大絵巻としての冒険物語がTV本編です。冒険というのは山場やポイントがあって、その一つ始めの関所にあたるのがオーゼンのとこ。オーゼンもだいぶユニークでしたが、二つめの関所の主ボンドルドには一人で根こそぎ持っていかれてしまいそうです。丸くなる前の野生爆弾くっきーが場を荒らしまくって後は一面焼け野原みたいな。冒険物語がバトルアニメに変貌してしまう怖さがありました。
全13話なりのバランスを崩しかねない存在それがボンドルド。ということで流れのあるTV本編からは切り離してリコたちに対峙させたのでしょう。動きも大きくなるのでスクリーンが映えます。

六層は還らずの都。上昇負荷は人間性の喪失もしくは死。目下リコ・レグ・ナナチの三名は五層なう。その五層には六層に行くため必ず通過しなければならないポイントがありそこにはボンドルドが鎮座。
因縁の深いナナチや一緒にミーティを送ったレグとリコにとっても激突必至です。果たして無事六層に向えるのか?動きが映える劇場版とか言っちゃってるのでドンパチはあると思っていただいてけっこう。

澄み切った悪意なき悪とはもっとも手が悪い。
人間でも善行を行ってると固く信じている時に最も残虐になれるのです。

冒険にとって必要不可欠なエピソードでありながらあまりにも規格外な存在であるため劇場版に押し込められた黎明卿をぜひご堪能ください。おそらく原作者の異常性癖がこれでもかと出ております。
あ、位置付けの話だけで文字数を取っちゃいました。



※ネタバレ所感

■1期のラストから

{netabare}「おや?反応が消えていますね」
「おめでとうナナチ。ついに成し遂げたんですね。」
「あなたにはたくさんのお礼が言いたい。是非ともまた会いたいですね」

1期第13話のラストのラストは黎明卿の不穏な一言で締めでした。
遡ることちょっと前。昏倒していたリコはミーティのお陰で戻って来られてましたね。

「私がずっと見てきた探窟家たちと同じ憧れにあふれた目」

リコの目に移ったミーティです。{/netabare}

{netabare}この劇場版で憧れを止められなかったもう一人の女の子が加わりましたね。これで五人パーティです。
ミーティを送って生への執着が無くなりかけてたナナチも「冒険が楽しい」と言いだしました。{/netabare}

これ以上ない2期への申し送りではないでしょうか?


一言
{netabare}ナナチとボンドルドの顛末はあれで良かったのだろうか?特にナナチ。{/netabare}



視聴時期:2020年10月 

-----

2020.10.31 初稿
2021.08.28 タイトル修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 58

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「喜びしか知らぬ者に真の祈りは産まれません」。夢と祈り、その果てにあるものは…。

幕張でほぼ満員の中で鑑賞。流石は劇場版!なスーパークオリティーのかなり原作に忠実な映像化。故に原作の良いところも悪いとこも出てる。


原作の時点で思ったが、一番美味しいトロなエピソードになりそうだったのに、この幕切れは少々勿体無い。プルシュカの件もだが、単行本ならもう一冊、映画ならもう30分くらい尺が必要だったかな。


しかし、全体的にはやはり最高にサイコー!。特に戦闘シーンは、ちゃんと燃えるセットアップが出来てるからこそ超絶作画で上がる。


特典でミニカレンダーがもらえるとは豪華やし、EDはなんと表現していいか水墨画がヌルヌル動いてるような凄まじい出来映えで、これどうやって作ったのか撮影したかもよくわからぬ逸品だ。


原作ファンなら当然見に行くとして、アニメのみの人はまぁ言わなくてもわかってるだろうが覚悟して見るべし。


ボンドルドは、あたしの好きな「ガンソード」の鉤爪の男くらい好きな悪役なので、イッちゃってる悪役好きには見逃せない。


それにしても、結局ボンドルドの真意は明らかにならずで、その辺が後々きいてきそう。


次の2000年、祈手、お祈り骸骨、「喜びしか知らぬ者に真の祈りはうまれません」、祈る手の形な白笛、たぶんこれらはみんな繋がってるだろう。


さらに、ボンドルドのオブセッションが祈りなのは明らかだ。これらのことから彼は単なるマッドサイエンティストなんじゃなくて、大きな目的があってやってるうちにあんなことになっちゃったんじゃないかな?。大いなる絶望の果に、あんな存在になっちゃった…だったらより好きになっちゃう。


原作でたぶんその辺も今後明らかになって、ボンドルド倒しちゃったことに後悔、あるいは彼に対する気持ちがより複雑になりそう。


オススメ動画「カートリッジの作り方」、ワクワクさんとゴロリの有名動画のパロディー。ナナチ「こんなの作りたくないよ!だ」。


「メタルインアビス」、クソ映画界の雄メタルマンの博士とボンドルドの夢のマッドサイエンティストコラボ。「本当に申し訳ない」。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 52
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

新しきボンドルド

キネマシトラス制作。

隅々まで探索され尽くした世界で、
唯一残された秘境の大穴アビス。
アビスの不思議に満ちた姿は、
幾多の人々を魅了し冒険へと駆り立てる。

いざボンドルドの待つ深界五層へ。
レグ、リコ、ナナチは冒険を進める。

深界五層は探検隊の前線基地である。
そこには奈落へと誘う祝福の祭壇がある。
六層の上昇負荷は人間性の喪失、または死、
ここから先は決して戻れない旅であるのだ。

劇場版として完成度は高い。
評価が高いことは認めざるを得ないが、
少しばかり物語が定型化しているのでは。
{netabare}悲劇の種は結局のところ、
似たような人物を造形するのだろうか、
ヒト在らざるボンドルドの矜持が響かない。{/netabare}
しかし常軌を逸した人物だけが、
この場所に踏みとどまれるのかも知れない。

{netabare}またもや悲劇は繰り返され、
それが最後の試練であるかのように、
思わぬかたちで審判が下され幕が下りる。{/netabare}
勇敢なのか、無謀であるのか、
奈落の底に黄金郷があると信じて、
人をまた冒険へと駆り立てるのだろう。

ナナチには幸せになって欲しい。
レグもリコも知りたかった真実に、
辿り着いて欲しいと願います。
メイニャの存在がどこか救ってくれた。

どちらにしろ旅の無事を祈るばかりです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 51

72.3 2 母親で続編なアニメランキング2位
機動戦士ガンダム F91(アニメ映画)

1991年3月16日
★★★★☆ 3.8 (463)
2549人が棚に入れました
宇宙世紀0123年、シャアの反乱から約30年が経った時代。大きな戦乱も無く平和な世界の中、人類はその大半が地球から月までの軌道に設置されたスペースコロニーに移住し、地球連邦政府という国家の枠組みを超えた全地球規模の組織に統治されていた。しかし、地球連邦政府の疲弊・腐敗から、秘密裏にコスモ貴族主義を掲げる軍事組織クロスボーン・バンガードが設立され、スペースコロニー「フロンティアIV」を急襲する。その最中、民間人の少年 シーブック・アノーは襲撃から避難するために、友人達とともにコロニーを脱出するが、同行していた内の一人 セシリーが連れ去られてしまう。近隣のコロニー「フロンティアI」に辿り着いた一行は、地球連邦軍の宇宙練習艦スペース・アークに保護される。艦内にはF91と名付けられた整備中の新型MS(モビルスーツ)があった。混乱の中成り行きでF91で出撃することになったシーブックが戦場で対峙したのは、クロスボーン・バンガード軍のMSビギナ・ギナに搭乗していたセシリーだった…。

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

第2次ネオジオン抗争から30年、スペースノイド達の戦いが勃発する。

1991年公開の劇場用アニメ 115分

原作監督脚本 冨野由悠季 脚本 伊東恒久 キャラデザ 安彦良和
メカデザ 大河原邦男 制作 サンライズ 

逆襲のシャアの27年後を描いた機動戦士ガンダムF90は1990年にコミックとプラモで展開した。
このガンダムF90はモビルスーツの小型化が特徴で劇場版と近い規格。
この直後の年代を背景にしたのがスーパーファミコンソフト「機動戦士ガンダムF91フォーミュラー戦記0123」で、
劇場公開の直前に新兵器「ヴェスバー」のお目見えとなったようです。
ただしスピンアウト。

さらにその3年後、宇宙世紀0123年が本作「F91」の舞台で、
劇場版「逆襲のシャア」以前の登場人物は一切登場しない。

「機動戦士ガンダム」劇場公開10周年記念作品ですが、
一年戦争から40年後、逆シャアからは30年後です。
1クールつまり12話分の構想を劇場用に変更したらしいので少し駆け足気味に感じます。
時間にして6話=120分くらいなので、半分に縮めた感じでしょうか。

地球を破壊する可能性のある人類は、地球と月のあいだにあるコロニーに移住し、
地球連邦政府の名のもとに統治される。
この確約はまたしても破られ、特権階級は地球へと戻っていった。
スペースノイドたちはこの腐敗を断ずるために軍事組織「クロスボーンバンガード」を造り地球連邦政府と対立する。

シーブック・アノー CV辻谷耕史 ガンダム開発者の息子 民間人
セシリー・フェアチャイルド CV冬馬由美 クロスボーンの貴族の娘

本来は対立する立場ではないが、セシリー(ベラ・ロナ)の実の父カロッゾ・ロナ(鉄仮面)が、
コスモ貴族主義の急先鋒として地球や月の「重力に縛られた人類」を滅亡させようと企んだため、両陣営に分かれる。

劇場版のストーリーは主に、シーブックとセシリーの運命の戦いから、まあ予定調和へのスムーズな流れで、
当時としては非常に高い作画レベルのロボット戦闘アニメではあります。

冨野ガンダムサーガ全体の流れとしては「逆襲のシャア」と「機動戦士Vガンダム」をつなぐ時代ではありますが、
冨野氏の主張した「Vガンダムは観てはいけません」により宙に浮いた感じです。

Vガンに続くのが∀ガンダムで、発表順に観れば一番良いのでしょうが、
どれをどんな順番でお勧めすればよいのか難しいです。
それでも、日本アニメ史上に燦然と輝く長期シリーズの全貌はいつかは整理して、
いや、それ以前に自分が理解できていなくてはどうにもなりませんね。

今回は20年ぶりの視聴でしたが、まだ難しいと感じました。
この作品にも延々と続編があるようで、
「機動戦士クロスボーン・ガンダム」では、シーブックはキンケドゥ・ナウと名乗っていたりします。

残念ですが、シーブックの物語の理解は私には難しいようです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 27
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

「F91」の「F」(フォーミュラ)は当時「F1グランプリ」が人気だったから?「91」は製作が1991年だから?・・・と勝手に解釈・・・えーっとロボ物:第8弾

「ファーストガンダム」と「Z(ゼータ)ガンダム」
「逆襲のシャア」を観てからの視聴
「ZZ(ダブルゼータ)」は未視聴です
その他
「ユニコーン」1話~4話
を参考までに視聴

時は宇宙世紀0123年
逆襲のシャアの舞台となった
「第二次ネオ・ジオン抗争」(宇宙世紀0093年)から30年後です


物語の背景となるのは
「地球連邦」と貴族主義を理想とする軍事組織「クロスボーン・バンガード」の抗争
っていうか
いつものごとく地球連邦側と一部コロニー側の諍いです

前作の「逆シャア」からのお話の繋がりはほとんどなく
共通しているのは
年号の「宇宙世紀」と「スペースコロニー」(コロニー公社)があることくらい

また
「貴族主義」というものを意識してなのか
コロニー内の建物が古めかしいデザインになっていたりして
時代のギャップというより
時代の後退を感じてしまうほどです

超独占モビルスーツ製造メーカー「アナハイム・エレクトロニクス社」も
なりを潜め
変わって
サナリィ(S.N.R.I.: Strategic Naval Research Institute, 正式名称:海軍戦略研究所(かいぐんせんりゃくけんきゅうじょ))(wikiより)
という組織が
モビルスーツの製造メーカーとして台頭しています


お話は全体的に"ローカル"なお話で纏まってます

個人的な解釈になりますが
逆シャアまでのガンダムシリーズは一貫して「戦争」や「戦場」
そして「政治的背景」を中心とした
壮大なストーリーの展開で
それだけでおなかいっぱいになっていたのですが
本作品はちょっとばかり違ってます

お話のメインとなるのは「家族」
「家族スケール」のお話といったほうがいいのでしょうか
戦争の大局的なものや
組織の構図などの小難しい描写はあまり表に出てきません

主人公「シーブック・アノー」のお母さんが{netabare}モビルスーツの開発技術者という{/netabare}立場や
ヒロイン「セシリー・フェアチャイルド」は{netabare}貴族の娘{/netabare}という立場が
お話に深く関わってきます

しかも
ともに複雑な家庭環境

特にセシリーのほうは
{netabare}貴族という家柄であり
お祖父さんとお父さんがともに
クロスボーン・バンガードの偉い人
しかも
お母さんが浮気して駆け落ちまでしてる{/netabare}

戦争してる場合なの?って
ツッコミ入れたくなるくらい
ドロドロしてて
まるで昼ドラのようです


戦闘シーンや戦況については
クロスボーン・バンガードの超悪モノっぽいモビルスーツと
地球連邦のそれなりに正義っぽいモビルスーツで
私のような素人にも付いていけるレベル
なにより
上層部(特に地球連邦)の難しいお話があまりなく
分かりやすい内容となっています

ただ
最初の方での
人が亡くなるシーンは
少々違和感を感じました
爆風で飛ばされて壁に激突して・・・とか
モビルスーツが撃った機銃の薬莢が頭に当たって・・・なんて
いい言い方が見当たらなくて申し訳ないのですが
とてもあっさりと・・・
流血はありません
目を開けたままの死の描写に
少しばかり
悲惨さが感じられます


さて
モビルスーツについてですが
「逆シャア」までのものと比べると
外見がとても変わっています

一番は小型化

これまでの"大型化"のトレンドはなくなり
全体的に小さくなっています

ファーストに登場したガンダムは全高は18mほど
それが逆シャアに出てきた「νガンダム」は25mほどまで大きくなっています
(νガンダムは「ファンネル」っていうおまけがついてるからちょっと大きい)
しかし
本作に出てくるF91は約15m

作中でシーブックがガンダムに乗り込むシーンを見たら
明らかに小さくなっているのが分かります

その他
見た目の特徴としては
「ビームシールド」の採用と
「モノアイ」がなくなったこと

ビームシールドはそのまんま「シールド」(盾)が
ビームで出来ていること
必要なときにだけ出して使うことが出来るので
軽量化や狭いところでの運用に威力を発揮するそうです

もう一つの「モノアイ」とは
モビルスーツ(特に敵方)の特徴であった
「ひとつ目」のこと

このモノアイ
正義(地球連邦)と悪モノ(敵方)を区別する目印的なもので(厳密に区別はされていません)
私もこれを頼りに戦闘シーンを見ていたのですが
その目印がなくなってしまいました
そのためなのでしょうか
本作品の敵方(クロスボーン・バンガード)のモビルスーツは
ファーストガンダムの頃ぐらいに悪モノっぽいデザインになってます


肝心の「ガンダム"F91"」という名前についてですが
作中での最初の呼称は「F91」という"型番"だけでした
(本作品が1991年制作なので"91"になったと推測いたします)
しかし
{netabare}お話の中で誰かがF91の顔の形を見て
「昔こんな顔のモビルスーツあったね~」
「あ~、ガンダムって言ったね」
「これ、ガンダム"F91"ってコードにしよう」って流れで
名前が「ガンダム」{/netabare}になってしまったなんて・・・

ネーミングにもドラマがあるんですね

やっぱり「ガンダム」・・・
深いですね~


総括して
前ストーリーの「逆襲のシャア」から30年後
「ファースト」からは約40年後のお話ですが
ここまでストーリーを切り離すと
なんだか世界観まで変わってしまったような感じもします
でも
ストーリー自体が分かりやすいので
ガンダムシリーズ初見の方でも案外楽しめると思います

個人的には
この「F91」の存在を認識した上で
ファーストから視聴しながら
「ここから30年後40年後はどんな風になっているんだろ?」って
想像するのも
楽しみ方としてアリかも

投稿 : 2024/11/09
♥ : 18

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

正当なるリメイク、ネクストガンダムだったはずが・・

バンダイが金がいまいち儲からないってことでTVシリーズ化を反故にしてモメた作品。もう逆シャアで熱も最高潮だったし、われわれ子供はSD最高潮だったし・・
スーファミでてゲームが戦国時代の終焉。そりゃプラモはかわないわなぁ。
わたしはデナン(デッサ)系は好きでCV機は全部買いましたけど・・。

体制派、反体制派どことじゃなく話のスケールもキャラクターもwめちゃくちゃにになった逆シャアを忘れて、旧作(ファースト)スタッフを集め新たな世代のガンダムを描いた本作。
ガンダムってどういう話だったのか、なにがいいたかったのか見つめなおしている気があります。
主人公がシーブック(見本、お手本)というくらいキャラクターにクセがなく見やすい。NTだけど逆シャアまでと違い、エスパーじみてなくリアリティがある。
もともともTVで予定してたので詰め込み感はハンパないです。劇場で見たときはもっと短く意味不明で絵も汚かった。
ストーリー自体は逆シャア以上に面白く、戦闘演出はあいかわらずかっこいい。それまでの作品に比べケレンミ溢れる演出が軽くて程よい。
ガンダムらしく残酷な描写も多いがちゃんと単品で完結してるし希望と救いがある。
いまさら不可能だろうがCVガンダムとは少し違う、TVシリーズでの展開を見てみたかったです。


余談として、ファーストの小説版はあまりにも有名ですが、F91もなかなかどうして・・。
ご本人は文才がないというがw
小学校の図書室の本に転がってたおしえてえらい人的な本では『ガンダムなんか作りたくない』とか書いてたオッサンがファーストのあとがきでアツいことをかいてる・・。私は??!!

F91はシーブック、セシリー双方の家庭の事情が書かれています。現実に親が離婚した友人が数人でてきたりするわけで、その理由はさまざま。
しかたなく離婚した、おジャ魔女のあいこちゃん的な、アノー家の子供を愛する両親が妙にリアル。、『望まないで作った子ではないでしょう?』みたいな台詞が20年近く経った今でも頭に残っています。

そんな大人の事情を教えてくれた本作でした。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 14

70.2 3 母親で続編なアニメランキング3位
インクレディブル・ファミリー(アニメ映画)

2018年8月1日
★★★★☆ 3.8 (32)
208人が棚に入れました
悪と戦い、人々を守ってきたヒーローたち。だが、その驚異的なパワーに非難の声が高まり、彼らはその活動を禁じられていた------。
 そんなある日、かつてヒーロー界のスターだったボブとその家族のもとに、復活をかけたミッションが舞い込む。だがミッションを任されたのは――なんと妻のヘレンだった!留守を預かることになった伝説の元ヒーロー、ボブは、慣れない家事・育児に悪戦苦闘。しかも、赤ちゃんジャック・ジャックの驚きのスーパーパワーが覚醒し・・・。
 一方、ミッション遂行中のヘレンは“ある事件”と遭遇する。そこには、全世界を恐怖に陥れる陰謀が!ヘレンの身にも危険が迫る!果たして、ボブたちヒーロー家族と世界の運命は!?

 本作は、『Mr.インクレディブル』(04)で世界中を魅了した、ボブたちヒーロー家族に再会できる作品でもある。監督は、『Mr.インクレディブル』をアカデミー賞2部門(長編アニメーション映画賞、音響編集賞)受賞に導き、『ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(11)など実写アクションにも手腕を振るうブラッド・バード。

 笑いと驚きに満ちた、一家団結アドベンチャー『インクレディブル・ファミリー』。この家族が、スカッと楽しい夏を連れてくる!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

パパよ、これがワンオペ育児だ。

スーパーヒーロー禁止法に象徴される、
異端者への風当たりに直面する超能力家族の奮闘を描く、
ピクサー映画13年半ぶりの続編。

基本的な構図は前作と同様。
外の世界に出てヒーローの居場所を取り戻しつつ、
内なる家事、育児に対応する内外二正面作戦。

ただ、一作目と違うのは、成り行きで、
外の仕事に打って出るのがママで、
家庭を守るパパと立場が逆転したこと。


イラスティガールの活躍を満喫したい方には良い構成だったと思います。
今回も良く手足が伸びておりましたw
力技で押す夫・インクレディブルに比べ、
伸縮自在でパラシュート化もする妻の特性、
体得した様々な乗り物スキルからは、
スタントなど多彩なシーンが展開。

さらにバリエーション豊かになった他の能力者との絡みで発揮される、
能力バトル、連係プレーの動きを遺憾なく発揮した
CG作画はパワー十分で、鑑賞者に豪華なヒーロー体験を提供してくれます。


一方、家を守ることになったパパに立ちはだかるのは、
末っ子の赤ん坊・ジャック=ジャック。
ヒーロー界でも稀有なマルチスキルから繰り出される
オテンバぶりは天才的過ぎて予測不能w

奔放なベビーの行動に、劇場観客席のお子様から歓声が上がる中、
振り回されるパパはやつれていくばかりw
さらには繊細なお年頃の長女のトラブルまで複合的に絡んで来て、
事態はこじれる一方……。

そもそも、何が問題だったかすら分らなくなる。
単独主夫業の苦難が凝縮され、いたたまれなくなりますが、
ここで挫けたらスーパーヒーローの名折れ。
家族の底力が発揮されるのはここからです。


シリーズの発端からして、
訴訟社会や、マイノリティといった社会問題との接点を感じる本作。
続編でも女性の社会進出などを内包して世間をチクリと刺激。

前作よりヒーローを取り巻く環境は前進してはいますが、
他方でスーパーヒーローに対する人々の過大な依存と幻想に対しては、
敵キャラを通じて釘も刺して来ます。

童心に爽快感を残しつつ、大人の頭にもしっかり課題を積んでいく。
十年経っても相変わらずインクレディブルはインクレディブルでした。


ところで、複雑化した家庭問題に煮詰まったパパが、
{netabare}最後に当てにしたヒーロー用スーパースーツデザイナー・エドナ。
彼女が発明した赤ん坊が次に何をしでかすか専用衣服から読み取り、
端末で可視化するシステムが画期的でした。

これ……スーパーヒーロー限定と言わず、全世界の子育てに悩む親御さんのために、
是非とも一般向けに改良&販売しましょう!{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

上手くまとまってる。

前作からなんと14年後に続編を作るという、当時6歳の子どもならば立派な20歳の成人である。いやはや、ハリウッド映画の気の長さというものはすごい。

世界初のスーパーヒーローであるスーパーマンがコミックに登場してから今年で80周年であり、記念の年でもあるが、アメリカのスーパーヒーローブームは留まるどころか、勢いを増してユニバース化し、年に10本以上のスーパーヒーロー映画が軒を連ねるようになった。興味のない人にとってはどうでも良い話かもしれないが、

この「インクレディブルファミリー」も同様に観ていて非常に楽しい。

超能力は誰しもが一度は夢見たことあるだろう。空を飛んでみたい。。とか、ケタ違いのパワーを身につけたい。。とか。。透明になりたいとか。。なんでも良いが、そんな夢を叶えさせてくれるのが日米ともにコミックの世界ならではである。

本作は続編ながら、手抜きせずにアメリカンスーパーヒーローもののパロディーを織り交ぜて「サザエさん」的なお茶の間コメディに仕上げたという意味では非常にライトでポジティブなアニメーション映画だった。

さすが、ピクサー。外さない安定のクオリティである。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 7

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

家族が一つになるとき

 始まった少し後から、スピード感あふれるヒーローアクションが、凄かったアニメだったです。ヒーローアクションという題材の中に、家族というものの大切さを見せてくれた、正に異色のアニメだっと思うです。
 吹替版、字幕版で見たです。

 ヒーローが認められない法律のある世界の中で、悪者から町を守ることだけを考えて生きている、家族の姿は良かったです。

 その中において、支援者の手を借りて、働く母親の姿があったり、娘のためにしたことが仇となったり、子育て育児に追われ父親の姿があったり、両親を助けるために活躍する子供たちの姿が、印象的過ぎました。

 非常に個性あふれる親子で、ハラハラしたり、可笑しかったり目が離せない展開だったです。

 進み方は単純のようにも見え、よくこんな事が次から次へと起こるなぁという出来すぎた進行に思えたけど、親子で見に行って楽しめるアニメだと思うです。

 全体的にイラスティガール(ママ)の活躍が、冴えていたです。物語の進行上の成り行きで働くことを決意し結果を出していくのだけれども、ルフィーと同じ能力を持つ彼女は最高だったです。
 優れた洞察力にもたけ、それが悪者の黒幕の核心に迫りすぎたため、捕らえられ利用されてしまうほどだったです。
 人を助け、悪者と戦う姿は、非常にスリリングで良かったです。また悪者を叩きのめすだけではなく、何を言われたとしても、命を見捨てない姿勢は、私の知ってきたヒーローの手本だったと思うです。

 Mr.インクレディブルは、ヒーローとして活躍するだけでもなく、父親として家族のために何ができるのかを、日常を通して見せてくれたです。

 ヴァイオレットも思春期の女の子みたいで怒りっぽかったけど、家族が好きなんだなぁというのを最後にも見せてくれたです。

 ダッシュもジャック・ジャックも元気いっぱいで、いい味出してたです。ジャック・ジャックの愛嬌振りまく姿には、赤ちゃんらしい可愛さがにじみ出ていたけど、インクレディブル ファミリーでなければ、手に負えないと思ったです。

 終盤の海上での活躍は、手に汗握る展開で、Mr.インクレディブルの体を張った活躍も見所です。

 結果よし、スリル満点「これでいいのだ!」でしたです。吹替版の声優さんも役になりきっていて素晴らしかったけど、英語はあまりわからないけど、字幕版も捨てがたいものがあったです。これ、私なんか好きです。また見に行ってもいいかなぁです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 6

67.5 4 母親で続編なアニメランキング4位
怪盗グルーのミニオン大脱走(アニメ映画)

2017年7月21日
★★★★☆ 3.7 (21)
112人が棚に入れました
晴れて結婚したグルーとルーシーの前に、新たな敵バルタザール・ブラットが現れる。1980年代に子役として人気を博した過去の栄光にすがり、80年代ファッションに身を包んだバルタザールは、様々なガジェットを駆使して犯罪を繰り返し、グルーを反悪党同盟から追い出してしまう。そんな時、グルーにドルーという生き別れになっていた双子の兄弟がいることが判明し、父親から莫大な遺産を相続しているドルーは父の志を受け継ぎ天下の大悪党になることを夢見ていた。一方、グルーの相棒ミニオンたちは、グルーが反悪党同盟をクビになったことで再び悪の道に戻ってくることを期待していたが、グルーにその気がないことを知り、新たなボスを求めて旅に出るのだが…。

声優・キャラクター
スティーヴ・カレル、クリステン・ウィグandトレイ・パーカー、【吹替版】笑福亭鶴瓶、松山ケンイチ、中島美嘉、芦田愛菜、須藤祐実、矢島晶子、いとうあさこ、山寺宏一、宮野真守、福山潤、LiSA

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

思ったほどではないがそれでも楽しい作品

前作には血の繋がりの無い者同士が家族を形作るという大きな流れが貫かれていましたが、今作は最終的には「家族っていいね」ってところに到達するものの、全体的にまとまりに欠けている印象。
 悪党バルタザールとの戦いと反悪党同盟をクビになるグルーとルーシー。突如現れたグルーの双子の兄弟ドルー。母親として認められるために奮闘するルーシー。ユニコーンを探すアグネス。グルーに反抗し家を飛び出し騒動を起こし投獄されるミニオンズ。それぞれが密接に絡み合って1つの映画を高めてゆく、っていう訳にはいかず、バラバラ。
 邦題にある「ミニオン大脱走」は本筋に全く絡まないエピソードで、ミニオン達の大活躍が見たければ『ミニオンズ』の続編に期待しましょう、って感じ。明らかにキャラを広げ過ぎたようで。それを自覚してでしょう、ネファリオ博士なんか作劇上ジャマだとばかりに退場状態にしてしまいますが、ほったらかしなまま映画が終わってしまって唖然。
 ドルーは本当はもっと重要なポジションだった筈でしょうに、立ち位置も性格もハンパ。もっと振り切れたキャラで良かったんじゃないかと思いました。

 それでもグルーと三姉妹(孤児院出身なので本当は血の繋がりは無いと思いますが)とルーシーとミニオンズ、その世界の更なる続きが見られる事は幸せですし、オモチャ箱をひっくり返したような楽しさは健在でした。
 

投稿 : 2024/11/09
♥ : 6

風来坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ミニオン関係ありません。

ミニオンを期待して観ましたが、ほとんど関係ありませんでした。
ミュージカルっぽいテンポの良さで話が進んでいくので一気に最後まで観ることはできましたが、わざわざ「ミニオン」とする意味はないかと。

日本語吹替でキャラの濃い芸能人が役を演じているので、どうしても気になってしまい、集中が途切れるのもマイナスだと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 2
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