2024年度の歴史TVアニメ動画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2024年度の歴史成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月08日の時点で一番の2024年度の歴史TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

71.3 1 2024年度の歴史アニメランキング1位
チ。―地球の運動について―(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (83)
549人が棚に入れました
第26回手塚治虫文化賞のマンガ大賞ほか、数々の賞を席巻。 若き天才作家魚豊(うおと)が世に放つ、地動説を証明することに自らの信念と命を懸けた者たちの物語 15世紀のヨーロッパ某国。飛び級で大学への進学を認められた神童・ラファウ。 彼は周囲の期待に応え、当時最も重要とされていた神学を専攻すると宣言。 が、以前から熱心に打ち込んでいる天文への情熱は捨てられずにいた。 ある日、彼はフベルトという謎めいた学者と出会う。 異端思想に基づく禁忌に触れたため拷問を受け、投獄されていたというフベルト。 彼が研究していたのは、宇宙に関する衝撃的な「ある仮説」だった――。

68.9 2 2024年度の歴史アニメランキング2位
T・Pぼん[タイムパトロールぼん](TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (25)
100人が棚に入れました
なにもかもが平凡な中学生の並平凡は、未来からやってきたT・P(タイムパトロール)隊員の少女リーム・ストリーム、不思議な生き物ブヨヨンと出会う。歴史に影響しない、不幸な死を迎えてしまった人間を救う活動をしているというT・P 隊員。任務を遂行する中でリームたちを見た人間の記憶は消されることになっているが、とあることから記憶が消えされなかった凡は、やむをえずタイムパトロールの見習い隊員として迎えられる。 リームとバディを組んで任務を遂行していくことになった凡は、時代も場所もひとっ飛びできるタイムボートをはじめとする未来の道具に大興奮。お調子者の凡だが任務を通じ、それぞれの時代で賢明に生きる人たちの人生に触れていくことになる。 『T・P ぼん』と一緒に、地球と人類の壮大な歴史を旅しよう!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

時間ものSFマンガの名作の丁寧なアニメ化。素晴らしい作品でした。

第2クール

 ゆみ子の印象がコミックと結構違う気がします…いい方に。コミックから結構主体的でぼんを引っ張りまわすイメージがありましたが、どうしてもマスコット的なイメージでした。アニメの方がより主体的なのでキャラとしての役割を果たしている気がします。

 感情というか内面に人間味を感じます。もともとそういう描き方だったと思いますが、声優さんの演技がいいのでしょうか。ちょっと生意気だけど憎めない感じがコミックス版よりも好感がもてます。

 1クールのようなSFの名作というより、SFエンタメ化はしているのですが、ゆみ子はリームがあっさり解決方法にたどりつくのに対して、試行錯誤しているのが作品としての面白さにもつながっています。また、登場人物の事件後の救済の描写にまでストーリーがカバーしているのもエピソードとしての満足感が増している理由でしょう。その分、1クールのような間延び、引き延ばし感が薄まっています。話を見て素直に面白いのは2クールの方が面白い気がします。

 11話・12話はお世辞にもいい出来ではないですが、やっぱりリームとのその後は見たかった点においては良かったです。

 1クール合わせた総括としては、藤子F不二雄作品の連載作としては出色の出来で、SFマンガの名作だと思います。それを非常に丁寧にアニメ化しており、キャラはアップデートしていながら原作の良い雰囲気を残しています。タイムボートもかなりカッコ良く仕上がっています。作画もエフェクトも良かったです。

 感想としては、やはり1クールの最終話はSF発想はしびれるほど好きですしキャラはリーム派なのですが、2クール目でゆみ子編の面白さを再認識しました。
 ただ、私のノスタルジー補正、コミックの知識が非常に大きな要素です。子供のころからの座右の書ですので、アニメ作品としての評価がどれくらい高くなるのかは客観的には評価できません。



第2クール
 
第1話

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11話、12話を先に見ました。多分アニオリでしょう。ストーリーラインや機械のデザインに藤子F不二雄先生を感じないし(先生ぽくはありますけど)、SF的な構想が先生なら「歴史上で起きた何か」に解決を絡めてくると思います。また、シンプルな話にうなるようなテーマを放り込んでくるような感じでもないので。

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第1クール 時間と歴史を哲学するSFジュブナイル。そしてリームが最高でした。

1話 アニメの出来は原作の雰囲気の再限度は高いです。が…話がちょっと薄まるのと令和に通用するか、ですね。

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5話 抽象概念が発達し始める4年生くらいに見せたい創作物の教科書の1つだと思います。

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6話 時間遡航の矛盾をどう解釈するかを子供のころ悩みました。

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7話 生贄という立場。1度死ぬということ。その哲学的な意味。

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9話 日用品のデザインをSF的に考えるという発想

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11話 マラソンの史実からのストーリーの作り方が見事。

 マラソンの元がある、というのを知ったのは本作だと思います。ただ、それよりもこの作品で知って感心したのは、エウクレスとフィリッピデスの2つの説があるというのが本当だということです。

 そうだろうなとは思っていましたが、これを確認したのはネットで検索して始めてしったので、ウィキとかが発展しだして以降だったと思います。話の内容と史実をぴったりと合わせた見事さは、さすがとしか言いようがありません。


12話 時間の流れは人間の歴史という発想がSF的でした。

 タイムパトロールの別組織が未来にもある、という発想がびっくりしました。なるほどなあ、と思います。しびれます。ワクワクします。その設定を無理のないものにするのが、未来ほど時間の流れが速くなる、という現象ですね。

 これって、宇宙の歴史からすると加速するのが急すぎるのでは?って誰でも思うと思います。それにお互いが連絡を取り合えばいいじゃんと。

 この問題、ずっと小学生のころから引っ掛かっていて大学生くらいになるまで考えていたと思います。自分の中の答えだと、人間の認知によって時間の流れが決まるとすると、つまり人間の時間とはつまり歴史である。時の流れが加速するのは人間の発展のスピードと言えるのでは…とひどく自分で合点した記憶があります。

 人間の地球の歴史が断絶したことで時間の流れにも断絶があるのでしょう。そして、物語の区切りとしてこの作品を持ってくるうまさ。素晴らしと思います。


 全体としては、杉の木というモチーフが効いてましたね。800年の時間を眺め続けるという詩情がSFと歴史ロマンを融合させていました。1つ1つの話は時間旅行ものとしてSF的によく練られていて、多分中学生くらい向けながら考えさせられる視点がたくさん詰まっていました。私がSF好きになったのは、本作によってだと思います。

 また、歴史的な視点でも歴史に名前を残さない一般の人たちを意識することができたし、生死感や時間を哲学的に考えるきっかけになりました。並みで、平凡な主人公にすることの意味の深さが伝わってきます。
 
 正直、この後の後半はリーム編の面白さの半分くらいになります。本当に素晴らしいのはこのリーム編だと思います。その点でこの1期は本当に良かったと思います。はじめ、ちょっと冗長でテンポが悪いかとも思っていましたが、見慣れていくうちに気にならなくなりました。

 アニメの出来は藤子F不二夫氏の作風そのままに見事にアニメ化していると思います。作画も素晴らしかったし。なにより少年のころにあこがれたリームストリームというキャラの再現性が素晴らしく、感激しました。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 8
ネタバレ

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

英語学習用2【役立ち度★★★★☆】

【1クール視聴後】
原作未読です。

あんまり視聴継続中に投稿をしないのですが、
本作はあまりにもおもしろかったし、
これから2クール目が始まるので、宣伝を兼ねて投稿します。
(ネトフリでしか観れませんですが・・・。)

特に、英語学習用の英語吹替が最高です。
少し難しいですが、なんとなくの話の経過は分かります。
そして、分からなかったら、種﨑さんが演じる日本語版リームで
内容を確認すればいいのです。
(この日本語版リームがかわいい。かわいいけど、ここは頑張って
 英語版を聴きます。でも、英語版リームも、とてもよいです。)

ということで、観れる環境にある方は、7月からの2クール目の
視聴をおすすめします。


【2クール視聴後】
最高にクールなアニメでした。
藤子・F・不二雄先生は、やっぱり天才なんですね。
1980年にこんな作品を書き上げるなんて、
本当に天才としかいいようがありません。

作品の設定が抜群に良く、
ドラえもんとは違ったSFが楽しめました。
(少し、どころではない不思議と、歴史の勉強になります。)

また、キャラが良い。
リームは、かなり好印象なヒロインですね。
それを現代風にアレンジしつつ、
藤子先生のキャラデザインをしっかりと踏襲したボンズの仕事ぶりも
見事だと思います。
また、ネタバレレビューを読む

日本語版の声優(ゲストも含めて)が豪勢なので
ぜひ日本語で聴きたいところですが、
最後まで頑張って英語で視聴しました。

でも、英語版の声優さんもすごい上手いと思います。
自分は、もはや英語版のキャストが一番しっくりきます。

誰か設定やキャラを活かしつつ、
新しい脚本を書いてくれないかな・・・。
ずっと続きを観ていたい、そんな作品でした。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 6

ヤマナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

必見の面白さ、大人向けドラえもん。

初見評価
ドラえもんも彷彿とさせる作画のアニメ。
だけど、生と死をテーマにしておりグロ描写や重い内容も多く大人向け。
平凡な高校生が時空を超えて不遇な死を遂げた人々を救っていく。

ピラミッド作った人や魔女狩り三蔵法師や第二次世界大戦、生贄等々時代も場所も様々で各話事に完結しており見やすかった。
ペースも早く明るい雰囲気でありながらもメッセージ性もあり見ごたえがある。
残酷な歴史の数々その上に今の生活が成り立っているんだな、いや今も世界中で同じような残酷な事が繰り広げられているんだなと考えさせられる。

作画もなじみのある絵だけど劇場版のような迫力もあり、声優さんも違和感なく没入できた。
ずーっと、見てられるご長寿アニメにでもなってほしいくらい。

キャラクターも等身大の高校生で理不尽な歴史や、助けられない無力感など葛藤したり無邪気に喜んだりと感情豊かで共感できヒロインも可愛かった。


最後すこし寂しい終わり方だったけど次への布石として楽しみにしてる。
限定配信であまり話題になってないのがもったいない。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 1

61.3 3 2024年度の歴史アニメランキング3位
明治撃剣-1874-(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (24)
74人が棚に入れました
明治の御代、西洋化の波が日本を飲み込み、侍は消え果てた……。時代の潮流に取り残された者たちの新たな戦いが今始まる。

63.9 4 2024年度の歴史アニメランキング4位
星降る王国のニナ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (66)
185人が棚に入れました
フォルトナ国城下で孤児として暮らしていたニナは、星の神のごとき深き青――瑠璃色の瞳を持っていた。 事故で亡くなったフォルトナ国の王女アリシャと同じ色の瞳ゆえ、第二王子アズールに見出され、ニナは王女に成り代わることを求められる。 身代わりの星の巫女として、王女として、与えられた使命――それは三月のあと、大国ガルガダの第一王子セトに偽りの花嫁として嫁ぐこと。 運命に翻弄されながらも、誰かに必要とされることに喜びを感じるニナ。そのまっすぐな瞳が見ているものとは……。 愛する人を守る決意をしたとき、それぞれの運命が大きく動き始める!!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

暗闇の中でも星を見つける瑠璃色の瞳

フォルトナ王国城下町で孤児として暮らす少女ニナが、
王子アズールに、事故死した王女の身代わりの姫として見出され王宮入り。
王子と関わり合う内に惹かれ合ったり、さらなる波乱万丈に巻き込まれていく。
同名少女コミック(未読)の連続アニメ化作品(全12話)


【物語 3.5点】
逆境の暗闇の中でも、へこたれないヒロインのような者にこそ、光は訪れる。
そんな女(ひと)にこそ、頑なだった王子の心も開かれる。
本作はこれまで少女コミック界隈などで何度も生産されてきたテーマの再提供。
安心感はあるが意外性は少なめ。

毎話、王道要素がテンポ良く展開される構成は小気味良い。
EDアニメーションで、めくる本のページが影絵になっていて、
話数を重ねる度、影絵が各話の象徴的なカットを描いた挿絵として着色され、
波乱に満ちたヒロインの足跡を振り返る仕掛けとなっていますが。
1クールでよくこれだけのイベント量を消化できたなと感心します。

が、ハイテンポの代償として、じっくりと心情描写する機会が損なわれた感も。
試練に恋にと葛藤するヒロインの心情は、視聴者が読み取る間もなく、
モノローグで語られあっさり答え合わせ。
もっと色々、本音を想像させてドキドキさせてよと思うこともしばしば。

よって、私は本作を一日の締めなど、極力、心身が消耗した、
考察ばかりしたくなる深夜アニメ脳すらも死んでいる状況を選んで視聴しました。
すると、直球テーマによる浄化効果も相まって、醜さぶちまける系の他の深夜アニメ視聴も含めた日々のストレスが緩和され、
なかなかの入眠効果が得られました。

異世界ファンタジー版の「世界名作劇場」、童話絵本でも眺めるような距離感で行けば、
スッと折り合えるかと思います。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・シグナル・エムディ

デジタル作画制作の推進を目的にIGグループが設立して10年になる子会社。
星空のようなニナの瑠璃色の瞳など描き込んで来る部分もありますが、
基本的には限界突破する程の作画カロリーは費やさず、無難に完走しましたという印象。

ニナも、思ったことが口やモノローグだけでなく、すぐ顔に出るので、
分かりやすかったですが、読み解きがいがないと思ったりしたのも脚本同様。
ニナは、髪型も色々と変わりますし、ちびキャラ含めた掛け合いや顔芸も多彩だったので、
見ていて退屈はしませんでしたが。
あと鳥の方のニィナとか。

グロ方面では、ネタバレレビューを読む などソコソコの衝撃シーンこそありますが深夜アニメでは控えめなレベル。
ロマンス部分も乱暴や夜伽を示唆する展開などがあったりもしますが、
実際に描写されるのはアニメ化部分ではキスまで。
私は配信組でしたが、TV放送は刺激を求められる深夜アニメではなく、安全安心なEテレ夕方枠とかでも良かったのではとも感じます。

ただ、そのキスに“好き”が入ってるか否かなど、
キスの意味の使い分けについては大事に描写されていて好印象でした。


【キャラ 3.5点】
明快だが予想通り過ぎると思うことも。

序盤フォルトナ王国で一番ヤベェ奴は悪女オーラ全開な王妃様ではなく、
ネタバレレビューを読む だったというのも、
すぐにピンと来ましたし。

唯一、一本取られたなと思ったのが、終盤、ネタバレレビューを読む
ただ、これも、やられてみれば、よくあるサプライズなんですけどね。
私も終盤までには、このアニメは、深読みせず無心でストーリーに身を委ねようと決めて、折り合った頃だったのも一因かなと。
制作者の掌の上で気持ちよく踊らされることができました。


フォルトナ王国の第二王子・アズール。
ネタバレレビューを読む

ガルガダ王国の第一王子・セト。
ネタバレレビューを読む

ニナはやがて二人の王子と両国を股にかけた三角関係を構築していくことになりますが、
二人の王子がデレるポイントも分かりやすくてくすぐったかったですね。

因みにファンの間ではアズール派かセト派で盛り上がっているそうですが、
私は断然セト派ですね。
ネタバレレビューを読む
このパターン。私は何度提供されても美味しく頂ける好物ですので。


【声優 4.0点】
主演ニナ役の田中 美海さん。
デビュー作のアイドルグループ「Wake Up, Girls!」片山実波役を務めていた頃から妹ポジション。
その後も様々なタイプの妹、年下役として、WUGメンバーの中でも一番堅実にキャリアを重ねて来た方。

ニナはスラム暮らしの頃は少年の格好と言動で身を守っていたため、
素の口調は粗暴なボーイッシュ。
心情を網羅するモノローグには乙女心も滲み出て。
王国の公の場では姫を騙り上品な言葉遣いで堂々と。
多彩な年下属性が求められる役柄でしたが、
みにゃみには対応できるだけの引き出しが培われていました。


アズール王子役の梅原 裕一郎さんは落ち着いたイケボ。
セト王子役の内山 昂輝さんは気だるげ成分配合のイケボ。
ボイスドラマから続けての指名となった一線級のお二人を相手に、
田中 美海さんが掛け合いで堂々と渡り合う。

正直、私は少女マンガはあまり守備範囲ではないですし、
お話にはハマりきれない懸念もありましたが。
みにゃみの成長に目を細められればそれで良いと割り切ったのが視聴動機でしたし。
得る物は得られたという点では満足できるアニメ鑑賞ではありました。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は田渕 夏海氏。
メインテーマとなる「瑠璃色の瞳」を始めピアノサウンドが牽引するピュアな曲風が中心。
癒やし目的で流しても効果ありそうな音源です。

主題歌はOPが坂本 真綾さんの「nina」
EDがムフルム王子役も務めた東山 奈央さんの「星の伝言」
ビブラートをあまり当てない純度の高い伸びやかな声優アーティストのボーカルが世界観にマッチ。
特に「星の伝言」は一日のEDとして聴いても綺麗に落ち着く逸品です。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 12

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ストーリーはすごく面白いのに、中途半端な終わり方

事故死した幼い姫の身代わりとして王宮に入ることになった乞食の娘。
いくら政治的な駆け引きがあるとは言え、
どこのだれか分からない人物を身代わりにするかねえ。
まあ、そんな無粋なことを言うのはよろしくない。
そんな出自から姫となり、政略結婚で他国に行く。

それにしてもモテる姫である。
二股かけずにどちらかに絞れよ、と思ってしまうのだが。
悪気が無いのがまた、どうしようもない。

そんな自由奔放な姫も、大国の思惑に巻き込まれ、数奇な運命をたどる・・
という、これから面白くなるところで終わり。
続編製作の情報も無い。何とも惜しい感じ。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 4

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

恋愛脳傾城玉藻の前二股吶喊好色一代スラム女

 最終話(12話)まで観ました。2025.01.03

 やべぇーアニメです。主人公のニナはタイトル通りのアバズレです。

 いくら何でも無理があります。スラムで生き延びてきた瞳が青いだけの小娘を拐ってちょっと教育して、敵対王国に死んだ姫の代わりに嫁として送り込む…。

 バレるバレない以前に最下層民なんて信用出来ないだろ…。アズールはアホなのかな?王昭君の悲劇があり得ないのと一緒で、格上の国に喧嘩売ってるのと変わりません。

 そして、ニナは超恋愛脳でアズールに惚れて、アズールもニナに惚れて何だかんだで任務を遂行しようとしますが、送られた国の王子のセトに惚れます。

 セトからも惚れられて…。もはや妖怪玉藻の前レベルの化け物です。身体も貧弱で教養も無い女に王子二人が簡単に落ちるか?なろうハーレム男主人公より説得力がありません。王子二人は女に免疫が無い童貞中坊なのか?

 そして、ニナは後先考えずに恋愛脳的吶喊行動を起こし、周囲を引っ掻き回します。何のために嫁に行ったのかな?アズールも未練タラタラで、コレでは最終的にトロイ戦争しか道無くね?イケメンを天秤にかけてるの?傾城の悪女だろコイツ…。

 結局アニメは良い所で中途半端に終わります。原作が完結しているのか不明ですが、アズールとセトが穴兄弟になって、ニナを媒介にした二国間同盟を締結するしか道が無い様な…。

 どちらにしても戦乱の未来しかありませんね…。ニナさんは歴史に残る悪女になれそうです。無自覚な分、某アリシアより悪辣ですね。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 2

65.2 5 2024年度の歴史アニメランキング5位
歴史に残る悪女になるぞ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (120)
337人が棚に入れました
ヒロインにありがちな“いい子ちゃん発言”が大嫌いだった私が転生したのは、大好きな乙女ゲームの悪役令嬢アリシア。 念願叶って転生したからには、歴史に残る世界一の悪女になってやる!そのためには強くて頭もよくないといけない! ——と努力しただけなのに、悪役令嬢として頑張れば頑張るほど周囲は予想外の反応で……。 はたしてアリシアは歴史に残る悪女になれるのか⁉

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

悪女になりたい女っていうファンタジー

こんなの悪女じゃないけど面白かった
アリシアのちょっとズレた感じが可愛いし好感が持てるいい主人公ですね

乙女ゲームに悪役令嬢ってそもそも出てこないのに、何故か乙女ゲーム好きの主人公が悪役令嬢になるアニメが量産される不思議な現象が発生してますねー
乙女ゲームってイケメン愛でるゲームなので、悪女どころか女がほとんど出てきません

ゲームの正ヒロイン「聖女リズ」が出てきて、ちゃんとヒロインの動きしてるんだけど、主人公補正で何もかも恵まれていて、平民なのに貴族に馴れ馴れしく話しかけて大貴族のご子息の隣にいても怒られもしないで、努力もしないできれいごとばかり並べて周りからも評価されます
あー、これは確かに違う立場から見るとイラッとする・・・
チートなろう系主人公がアニメファンの一部から嫌われる理由がよくわかりますね

アリシアはこんなヒロインを「好きになれない」と断じて、作中のイケメン王子様達と出会って「顔面偏差値高!!でも恋愛はヒロインに譲りますわ!!」と言ってストイックに最強の悪女になるためにいっぱい努力してお花畑チートヒロインとは違う立場で世の中の不条理を正そうとします

これって悪女なのか?
なろう業界は一度悪女の定義について議論したほうが良いと思う

悪女になりたいはともかく、大好きな乙女ゲーの王子様との恋愛を嫌いな女に譲って私は最強の悪女になりたいっていうのはアリシアが嫌いな「いい子ちゃん」すぎかな?
ここは悪女らしく、王子様もヒロインから奪ってやるくらいで良かった

でもきれいごとだけな乙女ゲーム主人公女が嫌いっていうアリシアには共感するところもあるし、聖女の能力で魅了されてる人達の一部がアリシアの言葉で目を覚ましていく描写も良くて、見ていて気持ちよかったです

投稿 : 2025/03/08
♥ : 12
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

悪女になりきれない悪役令嬢

原作未読 全13話

主人公の大貴族の令嬢アリシアは異世界転生者、しかも転生前にプレイしていた乙女ゲームの世界に転生してしまいました。乙女ゲームの中のアリシアは「悪女」として名を馳せており、転生したアリシアも憧れていた「悪役令嬢」を目指して努力していくお話しです。

他の悪役令嬢と違うのは、乙女ゲームでの悲惨な末路を回避するために善行を積もうと努力しますが、この作品での「悪女」の定義は現実に存在する悪を直視したうえでそれを変えるべく行動する強く気高い女性を目指すことで、他人に嫌われても理想論で抽象的なことしか言わない人には徹底的に論破していきます。

努力と才能によって裏打ちされている能力は高飛車な態度をしていても本当に困っている人にはその才能を発揮して助けますね。

そしてそのことを知っている人たちの信頼を得ています。

対立していたものも見放すのではなく、きちんと考えていて導いていましたね。
ネタバレレビューを読む
もし続きがあったら是非観たい作品ですね。

OPはLiyuuさん、EDは来栖りんさんが歌っています。

最後に、色々と変化球な悪役令嬢ものがあり、なかなか尽きないですねw

投稿 : 2025/03/08
♥ : 10
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

「お花畑」リズがアリシアの「正論パンチ」でボコられるのを肴に・・・

【レビューNo.170】(初回登録:2025/2/16)
ラノベ原作(なろう発)で2024年作品。全13話。


(ストーリー)
乙女ゲームで”いい子ちゃん”キャラのヒロインが好きになれない主人公は、
芯の強い悪役令嬢のアリシアに憧れていた。
そして彼女は気づく、いつの間にか7歳のアリシアに転生していたことを。
憧れのアリシアに転生した以上「歴史に残る悪女になる!」という目標を掲げ、
日々の研鑽に励むアリシア。
やがて成長した彼女は魔法学校に進学、そこで正ヒロインである「聖女」こと
リズと出会うのだった。


(評 価)
・無理して「悪役令嬢キャラ」作りに励むアリシアが微笑ましい
 「歴史に残る悪女になる!」
 と決意するアリシアですが、正直何故そこにこだわるのかよく分からないと
 ころもあります。
 織田信長みたく「戦乱の世に生まれたからには天下を取る武将になるぞ!」
 的なノリなんでしょうか?

 アリシアは悪役令嬢といいつつも、別に”極悪非道”の道に進むのではなく
 ・自分が正しいと思うことには信念を持って突き進む、基本的には善人
 ・ただ誰からも好かれるような”いい子ちゃん”が嫌いで、皆の前では
  「どう振舞えば悪女っぽく見えるか」
  を意識して悪ぶっている
 という「なんちゃって悪役令嬢」的なキャラであります。

 この辺は芸人などがいう
 「本当はこんなキャラじゃないけど無理してキャラ作ってます」
 みたいなものに通じるものがありますね。
 ・「これって如何にも悪女っぽい♡」と悦に入るアリシア
 ・逆に悪女っぽく振舞ったのに、周りの予想外の反応に戸惑うアリシア
 個人的には、ちょっと痛々しいキャラ作りをしているアリシアを温かい目で
 見守ってたって感じですね。


・頭が「お花畑」なリズもキャラ立っていた
 一方「聖女」ことリズですが、
 「話し合えばお互い分かり合えて、争いなんか起きない!」
 ってなことを真顔で言う、頭が「お花畑」なガチでヤバイ奴です。
 いやお前、どこぞの「リベラル左派政党」かよっとwww
 ネタバレレビューを読む

 稚拙な「理想論」を振りかざしては、その甘さをアリシアから「正論パンチ」
 でことごとく論破されるという、YOUTUBEの切り抜き動画でも観ている気分
 でしたね。
 そんな彼女もアリシアとの交流を経て、自らの未熟さを認め、自分を変える
 よう動き始めますが、そこがいつまでも進歩しない某政党との違いですかね。 


ストーリー的には第一王子デュークとのラブコメ展開だったり、リズの取り巻
き連中からの嫌がらせを”スカッと展開”で返したり、差別を受けているロアナ
村の解放だとかいろいろありましたが、正直どうでもいいわとw

「お花畑」リズがアリシアの「正論パンチ」でボコられるのを肴に、ちょっと
拗らせたアリシアを愛でるという感じの作品でしたね。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 11
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