歴史で武士なおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの歴史で武士な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月29日の時点で一番の歴史で武士なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

68.5 1 歴史で武士なアニメランキング1位
アンゴルモア元寇合戦記(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (241)
797人が棚に入れました
13世紀。モンゴル帝国はその版図を東西へ一挙に拡大。
後世ノストラダムスの予言書を研究する歴史家たちはこう唱えた。
「モンゴル―それは”世界を滅ぼす大王(アンゴルモア)”の出づる地である」と―
そして、モンゴル帝国の勢力が日本へと向けられる。

1274年、文永の役。

中世日本を揺るがす大事件「元寇」を斬新な視点で描く本作は、
率土の地・対馬で、圧倒的な勢力に対し、
逃げ惑い、抗い、奮起し、立ち向かった人々の姿を描く。

全てを失い罪人となった朽井迅三郎を筆頭に、
それぞれの「一所懸命」を貫く彼らの葛藤と覚悟の戦いが幕を開ける!

声優・キャラクター
小野友樹、Lynn、小山力也、乃村健次、斎藤志郎、堀江瞬、竹内良太、小林裕介、浜田賢二、柴田秀勝、鈴木達央、立花慎之介、小野賢章、ボルケーノ太田、小松未可子、米山明日美、原奈津子、子安武人、利根健太朗、松山鷹志

o-sanヌ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

韓衣裾に取りつき泣く子らを置きてそ来ぬや母なしにして

戦国時代や幕末を題材にするアニメ作品は数あれど「元寇」はなかなかないですものね。
それだけで貴重です。
今更ながらではありますが、これを機にいろいろ学ぶ機会を得たという事実は大変に大きいものだと感じました。
知れば知るほどに防人の苦衷や現地での凄惨な虐殺など、目を覆いたくなるような史実に目眩が致しますが、そうとばかりは言っておれません。
ググったところ、優れた歴史小説がいくつもあるようなので読み込んでみたいと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 1
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

着眼点と物語の切り取り方が斬新

原作未読。最終話まで視聴。

元寇の中の”対馬の戦いのみ”にスポットライトを当てた作品。
元寇と言えば、{netabare}日本側の勝利の印象が強かった{/netabare}けど、その裏では・・・。
着眼点と物語の切り取り方が斬新で、とても面白かったです。

圧倒的に多勢に無勢の戦い。
圧倒的に不利な状況の中、必死に戦{netabare}い、そして逃げ惑{/netabare}う主人公たち。
息をもつかせぬ展開には圧倒されました。
が・・・。

【以下、酷評なので隠しておきます】
{netabare}全体を通じて、{netabare}戦闘シーンがしょぼい。
全体に霞がかかったような、先行き不透明な感じがひしひしと伝わってくる作画の工夫はとても良かった。
だけど、肝心の戦闘シーンが、とにかくしょぼい。{/netabare}

終盤の味方が次々と{netabare}討たれていく展開。
物語の展開上致し方ないんだろうけど・・・。
鹿乃のレイプシーン・・・。
討たれた場面すら描かれなかった鬼剛丸・・・。
何とも後味の悪い作品になってしまった。{/netabare}

そして、何と言ってもひどいのは最終話。
{netabare}唐突に現れる、何故か喋る白いサメ。
作品中、何の説明も無いので、全く意味不明。
そして、何故か生き残った主人公。{/netabare}
正直、少し興醒めした。
{/netabare}

【最後は褒めて終わろう】・・・重度のネタバレあり。視聴注意。
{netabare}ほぼほぼ、全滅に近い状態でのエンディング。
主人公と姫だけでなく、子供たちを多く生き残らせた演出は、絶望の中にも希望が見える気がしてとても良かった。{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 35
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

一所懸命の輝ける生き様は、死しても生者の中にいつまでも…

原作既読済で、対馬編の結末まで知った上で言えることは
タイトルに書いたことが一番心に残る物語。

<主人公の魅力>
1274年の元寇(文永の役)の史実の中のフィクション。
主人公、朽井迅三郎(くちい じんざぶろう)の英雄譚。
主人公は架空の人ではあるが、対馬の流人の口井兄弟という
記録に残る、文永の役で戦ったとされる人物が着想となったらしい。

朽井殿の魅力は、自ら置かれた境遇から決して逃げず、恐れず、
一所懸命に、出来ることを大胆に、どんな窮地においても冷静さを失わず、
攻めるべき時に攻め、退くべき時には退き、
しぶとくやり遂げる男の中の漢。

一見ドライで冷徹に見られがちな彼。
しかし仲間の名前を全員憶え、
その仲間死すとも、彼らを忘れることはない。

彼自身は、死への恐怖は微塵も抱かず、
九死に一生を得た場合も、まだ戦える、と闘志を失うことはない。
その彼の信念、知恵、気迫、根性は、周りの者をいつの間にか感化させ
士気を高め自己中心的な者たちも共に英雄の道に誘う。

そんな彼の有能さと度量こそが統領の器であり、
一所懸命の彼の生き様は、命を最大に燃やすことと伝わる。

以上の原作者の構築した主人公像が、
本作の最大の魅力だと思う。

<ヒロイン、輝日姫(てるひひめ)の魅力>
ヒロインの人物像もとても魅力がある。
{netabare}
迅三郎は、義経流(ぎけいりゅう)兵法と呼ぶ一流派を極めた武の達人。
元御家人だが権力闘争に巻き込まれ謀反者にされ流人に貶めらてしまった。
妻や子供など大切な家族は、流行り病で失って
無くすものは最早なにもない。
そんな彼は、生き死にの極限の渦中にあって、死は恐れず
色恋にも全く無頓着なのも道理でどこか達観している。

一方姫は、親族や信頼できる部下、島民をこの戦闘で続々亡くす。
自らの死とも常に隣り合わせの中にある。
そんな状況で折れそうな心を奮い立て、喜怒哀楽豊かに
島主としての立場を全うしようとする彼女。
彼女なりの健気な一所懸命さがいじらしい。

そんな姫だが、初心な彼女は、話を追うごとに
男らしく有能な迅三郎にどんどん惹かれ彼への信頼を深めていく。
そのプロセスが自然でキャラクターに感情移入しやすかった。
そして、そんな片想いの恋愛模様が殺伐とした展開の中で
一縷の望みを感じられて救いになった。
{/netabare}

<原作とアニメ>
コミック原作は、既刊10巻。
原作の対馬編は、アニメ放映中の
2018.8.25発売の第10巻(全40話)で完結した。
次巻からは博多編に突入とのこと。
{netabare}
アニメ第9話終了時点でこれを書いているが、
アニメはその時点で、原作第26話半ば(第7巻)まで描写。
残り3話で第10巻末まで描かれると思われる。

なぜなら、10巻の巻末の作者の雑記帳によると、
アニメ化は放送2年半前に立ち上がり
10巻分を全12話にまとめるのは早期に決まっていたよう。
当時まだコミック完結されていずとも
作者は、ストーリーは決定済だったので、アニメ制作者には
最終回までのラフなネーム原稿を描いて伝達済みとのこと。

さすがに原作10巻分の内容を
アニメ1クール全12話でまとめるには尺足らず感が濃厚。
{/netabare}
様々なキャラの深掘りがスポイルされ若干の物足りなさはあるが
主人公とヒロインの魅力がアニメでも割とよく描けている分、
アニメの個人的評価は高めで原作には及ばずとも十分面白い。

<アニメの作画について>
原作者はアニメの背景画を日本画のようだと表現している。
紗のかかったような原色を抑えたアニメでの独自な作画で、
松尾芭蕉の詠んだ俳句「夏草や兵どもが夢の跡」を思い出した。

物量的に圧倒的に不利で絶望的な攻防。
壮絶な死を迎える多数の犠牲者たち。
作画によりそんな地獄絵図も、悠久の時の流れの中では、
一夜の夢のように消えゆく儚さが漂う。
おかげで首切りなど、生々しい描写も随分緩和される。
なかなかセンスがいいと思った。

因みに原作漫画では、五体が切り刻まれる大量虐殺、暴行など
当時の戦時下のむき出しの残酷な人間の本性の一面が
アニメ以上に赤裸々に描かれ目を覆いたくなる。
しかし、その描写があればこそ一所懸命の重みが伝わる。
またキャラクター達の苦闘が一層リアルに伝わるのだと思う。

現代の日本を取り巻く国際情勢。
危機管理能力が問われ、国政と外交で一歩間違えれば、
領土侵略ということが十分に起こり得る今だからこそ
個人的には、一層深く心に響く物語になった。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 18

76.3 2 歴史で武士なアニメランキング2位
薄桜鬼(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (994)
5451人が棚に入れました
京で仕事をしている蘭学医の父と連絡が取れなくなった雪村千鶴は、男装をして京の町を訪れる。そこで千鶴はある衝撃的な場面に遭遇し、新選組と出会い、父の行方を共に捜すこととなる。新選組隊士達の間で起こる出来事、自身の出生、交わる新撰組の隠された秘密。幕末を駆け抜ける男達の生きるための闘いが繰り広げられる。

声優・キャラクター
桑島法子、三木眞一郎、森久保祥太郎、鳥海浩輔、吉野裕行、遊佐浩二、大川透、飛田展男、坪井智浩、小林範雄、鈴木貴征、大羽武士、千々和竜策、佐藤広太、石川綾乃、勝田晶子、津田健次郎、山口りゅう、吉田裕秋、伊藤葉純、齋藤龍吾

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

男装するかわいい女の子が主人公

原作が乙女ゲームという事で女の子向けに作られていますが、歴史好きなら男性でも十分楽しめる内容でした。

◆この作品の内容は・・・
京都で見回りをしている頃の新撰組の話。
父親の行方を捜しに男装して京都に来た女主人公の千鶴が新選組と関わる事になり、行動を共にするというお話。

◆この作品の見どころは・・・
主人公がかわいい女の子で男装して新撰組に入る事や、人間ではない者の介入などがあり、それらの設定が実に良いアイデアだと思いました。
そしてそれらの要素がどういう様に史実に絡み、ストーリーが展開されていくのか、非常に興味が湧きます。
特に隊士達の生き様に注目!

◆私、新選組が大好きでございます・・・
一昔前の世間では新選組を否定的で、新選組がいたから明治維新が遅れ他国よりいろいろな技術が一歩遅れてしまったと言われていますよね。
確かにそれは結果的に間違いではないと思います。
しかし数年前に、NHKで「香取慎吾主演の新選組!」が放送されましたが、このドラマを見る限りでは、新選組は熱き信念の志を持った人達の集まりだったである事は確か。
今の現代人にはなくしてしまった侍魂というものが感じられます。
近藤勇が最後の武士と一部の間で言われているのも納得。
そんな熱き侍魂を持った人達の集まった新選組を題材にしたこのアニメには、武士達のロマンを感じます。
史実通りに物語が進めば、新選組に待っているのは過酷な運命ですが、その行く末は目に焼き付けて頂きたいものです。
ちなみに内容的に逆ハーレムではありますが、みんなからチヤホヤされるような恋愛描写は全くないですからね!

◆声優陣は・・・
雪村千鶴 :桑島法子(機動戦艦ナデシコのミスマル・ユリカ)
土方歳三 :三木眞一郎(ガンダム00のロックオン・ストラトス)
近藤勇   :大川透(ひぐらしのなく頃にの富竹ジロウ)
沖田総司 :森久保祥太郎(NARUTOの奈良シカマル)
斎藤一   :鳥海浩輔
藤堂平助 :吉野裕行(ガンダム00のアレルヤ・ハプティズム)
原田左之助:遊佐浩二
山南敬助 :飛田展男(Zガンダムのカミーユ・ビダン)
永倉新八 :坪井智浩

◆OP曲とED曲が・・・
このアニメの曲はみなすごくいい曲ばかり。
OP曲の「十六夜涙」は幕末の情緒の雰囲気がとても良く表現されていて、ED曲の「君ノ記憶」はとても切ない綺麗なメロディの曲です。
ぜひ聴いてみて下さい。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 37

シキ(´・ω・`) さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

私の大好きな作品です

まず薄桜鬼が腐女子向けアニメというのは間違っていると思います。腐要素なんて全然ありません。男キャラがいっぱい出るだけで決めつけるのはおかしいかと。なので私は薄桜鬼は十分男の人でも楽しめると思います(´・ω・`)

私は原作派なのでアニメの作画には少し抵抗がありましたが、ストーリーは大好きです(´∀`*)
それに最終回は泣きました・・・。私は涙腺崩壊しました(つд⊂)
思い出しただけでも泣いてしまいます(´;ω;`)

OPの吉岡亜衣加ちゃんも大好きです!
EDのmaoさんの君ノ記憶は最初のメロディを聴いた瞬間に泣いてしまう程です・・・。

声優さんもキャラに声が合っていて全員大好きな声優さんです!

このアニメがきっかけで新選組のことが大好きになりました!

薄桜鬼も新選組も最高です(*´∀`*)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 13

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

変な先入観は持つべからず。

新撰組をモチーフにした戦国物!
元は女の子のファンをターゲットにしたこの作品ですが、男の私が見ても、普通に面白い作品だと思います!!

絵は綺麗だし、ストーリーもしっかりしています。
そして、歌が良い!!
「十六夜涙」吉岡亜衣加
吉岡にとっては、2ndシングルとなるため今まで全くのノーマークでしたが、この曲調はハマリます!!

まぁ、たまに臭い台詞が気になりますが…w
見る価値は十分にある作品だと思います!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 43

69.8 3 歴史で武士なアニメランキング3位
信長の忍び ~姉川・石山篇~(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (115)
382人が棚に入れました
第3期「姉川・石山篇」では、織田・徳川家康軍と浅井長政・朝倉景健軍による大規模野戦「姉川の戦い」が描かれ、信長とその義兄弟である浅井長政が敵味方に分かれて激突する。

声優・キャラクター
水瀬いのり、羽多野渉、村瀬歩、たかはし智秋、三森すずこ、山口勝平、関智一、内匠靖明、岸尾だいすけ、小山力也

buon さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

勝てば官軍負ければ賊軍

3期です。



歴史に疎い私ですが、これだけ登場人物が出ているのに名前を知らなすぎだと思った。
私は記憶力は良くないが、
一度見たこと聞いたことは「なんかどっかで」という感覚はある方だと自認している。
しかし、あまりにもそれがない。
多分、高校までに学んだ歴史の教科書にそれらの名前が載っていなかったのだろう。

当たり前の話だが、将軍ただ一人で戦に勝つとか負けるとかは、ない。
内閣府の様に総理大臣がいて大臣がいて官房長官がいて官僚がいて…(雑)

戦国時代では現在の日本領土内にその内閣府みたいのが数十とあったのだろう。
そうすると記録に残っていても教科書に載らない人物が山ほどいるわけだ。
で、デカデカと名前が掲げられるのはこの時代だと勝利をたくさん収めた者となるわけだ。

一つ一つの戦を見れば名将や名手やらが出てくるが、
2000年を超える歴史を築いた日本では本一冊程度に網羅されるわけがない。

そういう時代だったんだなぁ。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 5

衛狸庵 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

めっちゃおもろいやん!

三期目となりましたが、一期目からの勢いは衰えず、それどころか益々面白くなってきました。

一期目から、オープニング曲がとても良いんだよねぇ。

ショートアニメの短い時間で、盛り込めるだけ盛り込んだ内容は、駆け足でストーリーが進みますが、決して薄ぺらくなっていない。
原作は未読ですが、アニメとして面白く上手く仕上がっていると思います。
ただし、歴史上の人物と言われるだけの個性的なキャラが沢山出て来て主人公千鳥の影が薄いようにも思えました。

アニメとしての動きはと言うと、止絵的なシーンが多く紙芝居ポイですね。

まだまだ続くようですが、これからの信長って過激になってくるんですよね。
このアニメの雰囲気に合うのかな……
でも、期待しています。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 4

かんろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

講談風の勉強になるかわいい戦国コメディ、4期を切望!

久しぶりに引っ張り出して、
やっと全部観終わりました。

5分アニメの中、
講談風の捲し立てる進行が、
情報量多めです。
慣れてきて、
集中して見ていれば、
史実に挟まれる小話が
かわいいコメディになって、
テンポよく挟まれ、
楽しい歴史の先生の授業を
聞いているみたいです。

歴史にそんなに詳しくないのですが、
滅茶苦茶、勉強になりました。

それで、あれ?
続きは?
今の所、3期の
ここまでのようで悲しいです。

かわいく軽い、
テンポの良い講談風の作りの中、
どう残酷な史実を処理していくのか、
興味深いです。
しっかりしたストーリーの上に、
かわいさと残酷さのギャップに
泣けるのではないか、
と楽しみにしている中、
続きの4期は!?
アニメ勢なので、4時を熱望します。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 7

67.3 4 歴史で武士なアニメランキング4位
へうげもの(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (248)
1232人が棚に入れました
時は戦国乱世。織田信長が今まさに天下を獲らんとするその陰に、茶の湯と物欲に魂を奪われた一人の武将がいた。
のちに数奇者として天下に名を轟かせる「古田左介(織部)」である。
「出世」と「物」、二つの欲の間で葛藤と悶絶を繰り返す日々の中、時代は大きく揺れ動く。やがて左介は「数奇者」としての天下獲りを心に決め、「へうげもの」への道をひた走る。
天才・信長から壮大な世界性を、茶聖・千利休から深遠な精神性を学び、戦国時代を駆け抜けた男/知られざる傑物の物語。

声優・キャラクター
大倉孝二、小山力也、江原正士、田中信夫、田中秀幸、鶴見辰吾

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アニメーションだからこそ

私がアニメを見る理由として色々とあるのですが、その一つにTVとかドラマで伝えてくるメッセージとかを中々、スッと胸に入って来ない時があります。壁を感じるというか、説教臭いというか、実在する人が語るからこそ、変なフィルターを感じてしまう。その点アニメーションは比喩的であったり、絵の面白さであったりと、二次元だからこそ、空気のように伝わってくることがあると感じております。

その中で、千利休という人間を時代劇とかもろもろの歴史的番組、資料を通じても、いまいちその人物像が把握できないでいます。それこそ乱世の時代でわび茶及び芸術家として名を馳せた人物であったと同時に扇動者でもあって、妖怪くらいなイメージですよwまじで。私の中では織田信長や、秀吉よりも、そのたたずまいや雰囲気があったのであろうと想像する。時代劇などで語られる生身の人間で、いくら千利休を持ち上げても実感が湧かない。

だからこそ、その奇な人物像を描くにはアニメーションという二次元で表現するのが、合っていると勝手ながら感じる。信長の時代からその後までを、数奇にエキセントリックに、武の影で美や欲が人を惹きつける要素を、人の業と好きにスポットを当てて描かれる本作。

妖怪とまではいかないにしても、利休を飄飄とも不気味とも取れる雰囲気で描かれ、日本の趣きの発端も利休からなのかは知りませんがwそう感じさせられ、本作のテーマである「わび」(美意識を楽しむこと)があるゆる所に散りばめられていた。

実際の所、もっと不気味さを出しても良かったとも感じるが、この飄飄でのっぺりとした雰囲気も利休の醸し出す雰囲気ゆえと受け取った。また茶の湯以外の利害関係を円滑に運ぶ、彼のまた違った側面も堪能できるのも面白い。そんなこんなで利休らしさをようやく掴めたと同時に、アニメーションだからこその、創ることの出来る世界をまじまじと感じた次第でございます。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 43

じぇりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

この物語は限りなくノンフィクションにて候

① 明智光秀 「敵は本能寺にあり!」

② 織田信長 「・・・是非もなし」

③ 信長、自分の首を明智に取らせないために、部下(大抵の場合、森蘭丸)に、本能寺に火を放つよう命じる

④ 信長、敦盛を舞う "人間五〇年~"

⑤ 信長、炎の中に消えていく、あるいは自害する

・・・というのが、同じNHKの大河ドラマで戦国モノだった場合の「本能寺の変」のお決まりの流れである。
今年の軍士官兵衛でも恐らくそうなるであろう。
要は、この決まりきった流れを、どの役者がどういう演出の元行うか、みたいなのが見所になってしまっている。

本作の序盤の見所も、やはり本能寺の変と「三日天下」と言われた明智のその後になってくるが、上記のようなテンプレ本能寺ではなく、実にオリジナリティーに溢れている。これは原作が良いのであろう。

本能寺の変は、陰謀説・真の黒幕が誰であったのか、など日本の歴史上最大の大事件として、様々な解釈がなされている。
「へうげもの」における、本能寺の変の顛末は実にこの作品らしさが出ていて面白く、その後の展開にも上手く繋がっていくので、実に巧妙である。

さて、この作品の登場人物はごく一部を除き、主人公・古田織部を始めとして殆どが歴史上実在した人物である。さらに、それぞれの人物が成したことや、政治や戦の時期・内容もほぼ史実の通りである。

フィクションとなっている部分の大半は、歴史的にはあまり知られていない主人公・古田織部の人柄や行動の部分であろう。
古田は決して、善人ではない。武人である前に「数奇者(すきしゃ)」(茶道や茶道具に熱心な人)としての己を高めることに飽くなき探究心を燃やし、時に他人の持つ名器をネコババしたり、狡猾な行動を取ることも厭わない。当然だが、イケメンでもない。

しかし、どうにもそんな彼のキャラクターが憎めないのだ。
血なまぐさい戦国の世にあって、武人として生きながらも、美しいものや、茶道のわびさびに傾倒する古田の姿は、一種の救いのようにも感じられる。

しかし、冒頭から最後まで時に古田以上に圧倒的な存在感を放っていた千利休がまた、このアニメに程よい緊張感を与えている。

しいて言うなら、「数奇の戦 in 茶室」と言ったところであろうか。戦国の世の様々な出来事や謀は、茶室から生まれたのではないかと思わせる程に、この作品における利休の怪しさが怖い。

豊臣秀吉がなぜ、一介の茶人でしかなかった千利休に切腹という重い刑を下したのか・・・というのは、理屈では分かっていても、理解し難く思っていた。
しかし、本作ではフィクションとはいえ、そのプロセスが精巧かつ、納得のいくように描かれており、非常に興味深かった。

さて、★に関しては全体的に過大評価と思われるかもしれないので、一応今回は理由を:

① 作画:私自身、茶道は嗜まないものの、陶器収集が趣味の「チョッピリ数奇者」である。その観点から、それぞれの茶道具や名器のもつ色合い、つや感、質感などが実によく再現されていた思う。あとは、ギャグ要素の多いこのアニメらしく、古田を始めとしたキャラクターの見せる変顔もGood!

② 声優:俳優・ナレーター・吹き替え声優・アニメ声優とごった煮状態であるにも関わらず、ほとんど違和感がなかった。主人公・古田を演じた大倉孝二さんも、主に舞台やTVドラマで活躍する役者さんのようだが、この人以外に古田は演じられないのではないかというくらい、ハマっていた。具志堅用高はちょっちゅねー・・・だが、そこも愛嬌に思えてくるほど、どのキャストも役にピッタリ合いすぎている。これが本来のキャスティングというやつなのだと思った次第。

③ 音楽:EDテーマの斉藤由貴が歌う「KIZUNA」は、歌詞から明らかに、登場回数は少ないが古田にとっては重要な人物である妻のおせんの心情を歌った内容だ。一見この曲の歌詞は、おせんのように、男にとっては実に物分かりの良い大和撫子的な女が、愛しい相手を陰から応援しているように表面上は受け取れるが、どうにも私にはその裏に、「私をほったらかしにして、数奇にばかり興じて!コラ!!」という恨み節が見え隠れして仕方がない。このこっそりと皮肉を込める感じが素敵★

本作で利休が投げかけ、それにより古田が迷走するきっかけとなる「創意ある侘び数奇」がこの作品にはある。歴史モノでギャグ満載なのに、どことなくハードボイルド感もあって、カッコいい。

歴史的事実をできる限り踏襲しつつ、創意・・・つまりオリジナリティーある解釈とエピソードを足すことで彩られたこの作品は、39話と長いが、観る価値は十分にあると思う。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 13

野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

これ数奇

歴史物。
侘びスキー。
全39話。

キングオブ名作。ここでの平均評価3.6はあり得んわー。

みんな大好き戦国時代を舞台にした物語。
主役は誰や?信長か?秀吉か?古田織部?誰やそれ。
自分もそれなりに日本史は好きだったつもりだったがコレ見るまでこの人知らんかった。
有名な千利休の弟子で茶の湯の世界では超有名な人らしい。
アニメに限れば中々喰えないおっさん。所謂イケメンでは無いが味わい深い主人公。
登場人物も誰もが知ってる有名人からちょっとマイナーな人までより取り見取り。

大体、この時代を扱うアニメ漫画と言えば派手な合戦をメインに持ってくるのがお決まりパターンだけどこの作品に限れば合戦はおまけ。主役は茶の湯、分かり易く言うと文化。これがメインになる。
お堅い話を予測されそうだが、全く違う。
文化、侘び寂びを中心に繰り広げられる人間物語。人間ドラマ。
妙に人間臭い奴らの物語に笑い泣き感動色んなもんが詰め込まれてる。
最近、自分の中で求めてる「泣き」の部分を挙げてみても、随所にちょっと泣ける話が盛り込まれてる。
特に最終回の利休さんとの絡みは号泣もんだ。ここはボロボロ泣けた。
また見ていくうちに分かるが、ちょっとした遊び心も仕組んであって中々笑える。

会話や喋りの中の「間」にも意識して見ると楽しい。絶妙。
それとどう見ても、もう1人の主役、千利休の圧倒的存在感にも注目してみて欲しい。
この師弟関係は、ある意味理想的で笑えるし泣ける。
なんか賛否別れてるらしいOPも斬新で秀逸。個人的には作品に合ってると思うんだが、感覚がおかしいのかね。


はぁ・・マジ名作。こういうアニメどんどん増えて欲しいわ。
嫌いなNHKてのが引っかかるけど。
下手な大河よりよっぽど大河してると思うんだわ。
戦物しか興味ないわーってな人も、数話くらいは見て欲しい。嵌ればあなたも詫びスキー。

でも多分これの良さが分かるのはある程度大人じゃないと厳しいような気もする。
と、さりげなく自分がいい大人であることをアピールしつつも多くの人に勧めたい。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 42

58.1 5 歴史で武士なアニメランキング5位
BAKUMATSU(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (30)
129人が棚に入れました
時は幕末。日の本の未来を憂い、各々の信念に従い突き進む志士たちが魂を燃やす時代。長州の風雲児・高杉晋作は、相棒の桂小五郎とともに徳川慶喜率いる幕府海軍船に潜り込もうとしていた。目指すは「刻(とき)を操る力」があるという伝説の秘宝、“時辰儀"。他ならぬ幕府がその力を我が物にせんとしていると耳にした高杉は『そんなやり方、つまんねぇ!』と時辰儀の破壊を企てる。一度は時辰儀を手にする高杉らだったが何者かに奪われ、追って向かうは慶喜のいる京の都。だが、そこで目にしたのは異様な姿で君臨する“巨城スサノオ"だった。自分たちが知る様相とは全く異なる町並み、民たちの様子に戸惑う高杉たち。そこは、仮面の将軍・無限斎に支配された、「もう一つの幕末」だった。本当に守りたいものは、刻を超えても変わらない――。熱き心を持った男たちによる全力の“イキザマ"を描く物語が今、幕を開ける!

声優・キャラクター
中村悠一、江口拓也、三木眞一郎、松岡禎丞、佐藤拓也、代永翼、多田啓太、鈴木達央、八代拓、武内駿輔、中島ヨシキ

64.2 6 歴史で武士なアニメランキング6位
戦国BASARA[バサラ](TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (334)
1796人が棚に入れました
『戦国BASARA』(せんごくバサラ)はカプコンから発売されているアクションゲーム、およびそのシリーズ名。ロゴタイプは、伊達家の家紋「竹に雀」を背景に「戦国」と「BASARA」を二段に分けて書かれたものである。「BASARA(婆娑羅)」の意。
【ストーリー】時は戦国、群雄割拠の時代──。
天下統一を狙うべく、全国各地で兵(つわもの)たちが鬨の声を上げる。ある者は己の野心のため、ある者は気高き理想のため、各々に譲れぬ信念を胸に抱き、戦乱の世を駆け抜ける。

dbman さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

“歴女”という造語の産みの親

原作ゲームプレイ済。

伊達政宗、真田幸村のふたりを主人公に迎えた無双系アクションゲーム『戦国BASARA』の大ヒットからテレビアニメ化。この作品の人気により、当時“武将ブーム”が起きたことから「歴女」という造語が誕生したと記憶しております。

このアニメが放送されたのは2009年の4月からで、私は同年7月に宮城旅行の一環として、伊達政宗騎馬像のある青葉城(仙台城)や宮城縣護國神社なども観て廻ったんですが、そこに掛けられていた絵馬が戦国BASARAのイラスト入り絵馬で埋め尽くされている異様な光景を目の当りにしたのを強烈に覚えております(写真も数枚あるのでお見せしたいw)。どれほどに「戦国BASARA」人気が凄まじかったのかその片鱗だけでもお伝えできればと思います。

ちなみに同じく仙台の『かんなぎ』聖地やご当地イベントも立ち寄ったのですが、公民館のような場所で催されていた「かんなぎ神社」の方は私ら以外に人がおらず閑古鳥が鳴いておりました。絵馬を掛ける台はスッカラカンでたったの4枚しかなく、しかもその一枚は関係者によるイベント祈願という…。こちらは例の“かんなぎ騒動”によるショックが大きかったようです。


して戦国BASARAは、ゲームも相当にやり込めるほど楽しめましたが、このアニメも毎回熱い展開で面白かった。放送当時に視聴したこととゲームの内容とで混ざってしまっている箇所もあるかもですが、伊達政宗を演じた声優・中井和哉さんの格好よさが際立っており、なぜかあの独眼流政宗が「Let's Party!!」など英語を織り交ぜ話すキャラと化していたのもよかったw

そしてもうひとりの主人公・真田幸村(声:保志総一朗)は少年マンガに登場するような熱血キャラでその熱さはぶっ飛びまくっています!

武田信玄(声:玄田哲章)との
「親方さまあああああああああ!」
「幸村あああああああ!」
「親方さまあああああああああ!」
「幸村あああああああ!」

といったふたりのよくわからない掛け合いのシーンは爆笑せずにはいられなかったw

ちなみにこれを綴っていて気づいたんですがキャストが豪華すぎる! そこまで声優に詳しくない私でも知っているベテラン方がぎっしりでした。(以下は一部)

伊達政宗(中井和哉)
真田幸村(保志総一朗)
片倉小十郎(森川智之)
武田信玄(玄田哲章)
猿飛佐助(子安武人)
かすが (桑谷夏子)
お市 (能登麻美子)
明智光秀(速水奨)
織田信長(若本規夫)
松永久秀(藤原啓治)
長曾我部(石野竜三)
毛利元就(中原茂)
島津義弘(緒方賢一)


若本規夫さんが演じた織田信長なんぞは、第六天魔王どころかもはや人外。そのほか登場する多くの歴史上有名な人物もやりすぎなほどにキャラが立っており、キャラクターを観ているだけでも十分に楽しめる作品と思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 14

バーくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

兄の影響で・・・

ゲーム板の戦国BASARAシリーズを愛用している兄。
いつだったか、
ゲームはできなくともアニメなら、と勧めてくれたその兄の影響で
1話を見てみたものの、あまり興味がわかずそのときは観ませんでした。

しかし、ここ最近アニメ巡りをしてるうち
ちゃんと見てみようかと1話を改めて観てみるうちにドハマリしちゃいました。

歴史に興味が湧いているこの時期に観たからかもしれません・・。


今日1期を見終えたのですが、
13話のOVAにてホロリと涙が出そうになりましてww

全体を通してみても、涙がうわうあ出るほど感動シーンはありませんでしたが
大河ドラマと同じくして
「愛する者の死」は戦国時代さらながらの、心にグッとくるモノがありました。


基本的に登場キャラクターは実在している人物ですが
本当はこの時代にはいないはずの人がそこにいる、
本当に歴史マニアにとっては違和感を覚えるかも知れない。

ですがこれはあくまで、アニメであります。

それに個人的に言えば
誰がどこの国を治めていたのか、
また○○の戦いでは誰と誰の戦いなのかがよくわかっていない私だったのですが、この作品を通してだいたいは理解できました。

ただし!これはあくまでアニメです!!
イメージと違ったりするかもしれない!
戦い方がチートかも知れない!!


でも!!


主君のため、そして愛する者のために戦う姿は
いかなる場合においても、大事であり、
パロディであったとしてもそこに忠義がある限り
戦国アニメであるという風に私は思いました(*´∀`*)


ネタバレはしませんが、
<好きになったキャラ>を挙げときます!

・武田の忍 猿飛佐助・・・ツッコミ役なのかな? よく親方様と幸村の殴り合いを静かに見てます。 なんかこう、フェミニストではないけれど飄々とした姿にちょっと興味を持った。 中の人:子安武人 

・独眼竜 伊達政宗・・・クールなんだけど戦い方がホット。
 英語を好んで使う。「レッツパーリィ!!」 中の人:中井和哉

・竜の右目 片倉小十郎・・・男前!伊達政宗の大事な右腕ならぬ右目!
 これこそ保護者というべき大きな存在であります。 中の人:森川智之

・前田の風来坊 前田慶次・・・平和を心より願わんとする、
 ちょっと風変わりな前田利家の甥!とっても強い!!そして猿かわいい!
 中の人:森田成一

・長宗我部元親・・・毛利元就と対立する瀬戸内の戦国大名。
 なんだか海賊のような佇まいと、イケメンです!!
 なんかこうギラギラしてて、でも情に厚い!! 中の人:石野竜三

わたしにはこのように思えました、そしてときめきましたaha!
お暇なときに見てあげてください(/ω\*)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 1

こよみまる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ハマったら抜け出せない

友達のススメで見始めたんですが、最初はもうツッコミまくってましたww
そして絶対ハマることはないな、と思っていました。

思っていたのに…
何話か見ていくうちにキャラの1つ1つの言葉や行動が本当に熱く胸打たれました。
そしてハマりました(笑)

歌がいいです!
個人的に幸村のテーマがいちばん滾りますねᕕ( ᐛ )ᕗ

ぶっ飛んだ流れやテンションに身を任せれば、充分楽しめる作品です。
まあ多少見る人を選ぶとは思いますが。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 0
ページの先頭へ