Dkn さんの感想・評価
4.0
十数年前に、
「フランダースの犬」を編集し
数時間程度に収めた特番を観た時にあった話。
主人公ネロと愛犬パトラッシュの一生を
ナレーション解説とともに送る番組。
私は視聴済みだったので他のことをしながら
懐かしんで「うんうん…」なんて頷いてました。
一緒に居た人が興味をもったようで、
「これは誰?…へぇーそうなん?ほなコッチは?」
なんて風に私に色々聞きながら観ていたのですが
その日はポカポカ陽気のお昼で、
隣に居た人はいつの間にかウツラウツラとして
中盤くらいからは寝てしまっていました。
そして物語も進み
わたしがラストシーンに少し涙ぐんでいると
「ハッ!」と起きたその人が一言。
「…あ~っ……
“ネロ ネロ”言うから寝てもーたわ!」
そう言って、もう一度眠り始めました。
あの時どうツッコんだらよかったのか
いまだにわかりません。
剣道部 さんの感想・評価
3.0
やはりこの時代にしては、子供向けアニメで(ネタバレで隠すのもなんだがw){netabare}主人公死亡エンド{/netabare}にしたのは、新しかったのかな? 今の深夜アニメなら全然有り得る展開だろうし、逆に、今の子供向けアニメなら絶対に許されない展開だろうね。
内容は多分誰も興味ないだろうから、トリビアをw
①原作では、ネロは15歳のイケメンで、女の子からもモテモテなプレイボーイ→だから、娘に手を出されたくなくて、コゼツ(アロアの父)はネロにツラく当たってたらしいです。
②「フランダースの犬」のパチンコ版があったらしい。その時の確変演出が、例のラストシーンだったため、パチンコしている人達から{netabare}「逝け! ネロ、死ね!」{/netabare}という言葉が聞かれるようになり、あまりに酷いので、その後は世界名作劇場はパチンコ化はされなくなったとか(てゆうか、よくフランダースの犬もOK出したよねw これが母を訪ねて三千里なら、確変演出も問題なかったかもw)。
とまときんぎょ さんの感想・評価
4.0
土曜日に朝9時からファミリー劇場で再放送しているのでまた観ています。
何度観てもやんちゃぶりが面白いです。
面白いけど、端々が、時代は変われどやっぱり「アメリカ」だなぁ、と思わせられるところが多々あります。
(頭の端でお話を裏返して、そんなだから現代のアメリカも…と生意気に思ったりして。)
でもやっぱり面白いし、アメリカ文化が大衆にモテる訳もわかる。
第一これは、原作は異国でも制作はジャパン。ジャパニメーションの重鎮大活躍作品ですよ。
親友のハック (未来少年コナンのジムシーと印象かぶるよね) の、だるそうな達観具合がいいなぁと思います。(ジムシーは自然児だけど、ハックは浮浪児)
飲んだくれて殴るお父さんと別れて1人で森で暮らすハック。
トムは気のいい奴だけど、お硬いPTAに自分と付き合うのはよく思われてないのは知っている。
人間社会の嫌気がよくわかっていて、でも仕方ねえよなぁ〜、って他人と比較もせず、境遇を恨むことに体力も使わず。自分でできる範囲で快適に過ごすことをヨシとしてる。水木しげる的な粘液質な丁度よさですよ。見習いたい。
お金持ちがハックを養子に…って話の時など、とても彼らしくてよかった。
対してトムは、ノリよく手も早く口もうまい。大人をおちょくり男子と分け隔てなく競い合い、女の子ともよろしくやれる。陽気な多血質ですね。憂鬱質な先生とは相性悪く。世界は悩み深いと思いしらせたい先生は、さかんにトムの尻をビシビシ叩くわけです。そして効かない。
(↑「4つの気質」て本読んだもんで早速ニワカ影響されてますよ〜)
{netabare}ミシシッピー川の中洲の島に仲間と家出して、行方不明になったとされて自分達の葬式をしている最中を狙って帰ったり
先生のハナならぬハゲを明かそうと、さんざっぱら落とし穴を研究して掘り(そして何度も自分達で落ち)
クラスメイトと結託して先生に花束を渡し感動させつつ、カツラを釣り上げ激怒させ落とし穴に落としたり
そんなあきれ返る冒険をこなしていたトムですが、終盤は恐怖の大物と対峙します。
何人殺ったのか知れねぇ男、インジャン・ジョー。
トムの目撃証言で有罪になるも、裁判から逃走、洞窟でトムと仲良しの女の子が隠れ家に迷いこみ、明かりも頼りなく追われるシーンは手に汗を握る展開です。 {/netabare}(こういうとこやっぱりアメリカっぽいなーと思いつつ)
*メモ*
ファミリー劇場で土曜日の朝
8時から「山ねずみロッキーチャック」
(これもみたいんだよね〜)
9時から「トム・ソーヤの冒険」
やってるよー
大和撫子 さんの感想・評価
3.9
古いアニメなので映像などのクオリティは低いものの、昔ながらでのアニメの良さがこの作品にあります。
◆こんな内容です・・・
このアニメはとにかくワクワクさせられますね。
ミシシッピー川付近にある田舎町を舞台に、わんぱくな子供達が自由に遊びまわります。
学校をさぼって魚釣りや海賊ゴッコ。
夜中に屋根から家を抜け出し遊びに行ったり、家出をして無人島で過ごしたり、宝探しをしたりする。
転校生の女の子との甘い恋もあります。
また悪者も登場、インジャン・ジョーは威圧感があってとても怖かったです。
このアニメには現代の子供達が忘れてしまった物が詰まっています。
◆こんな方に見てもらいたいです・・・
家に閉じこもってゲームに明け暮れている子供達にはぜひとも見てもらいたい作品ですね。
かんぱり さんの感想・評価
4.3
このトムソーヤの冒険は、マークトウェインの有名な原作のアニメです。
アニメの作中にミシシッピー川を運行する蒸気船が出てくるんですが、ディズニーランドにある蒸気船とそっくりで、おおーっと思った記憶があります。
物語としてはイメージのとおり、コメディ要素も多分に含まれてはいるんですが、それだけじゃない話もあったりして、飽きずに見れる感じです。
なぜかというと、途中から見ても面白い、話も何回見ても味わい深い、スルメのような話が多いからです。
表向きは、ただのやんちゃないたずら坊主たちが繰り広げる騒動話のような印象を受けますが、そんなものはこの物語の表向きに過ぎず、友達同士の友情だとか、淡い恋愛だとかの話もあり、人種差別だとかの話もあったりします。私も最初敬遠して見なかったんですが、知り合いに勧められて見てハマリました。。
好きなエピソードは多いんですが、一番好きな話は、「なまず釣りの日」です。以下ネタバレ。
{netabare}トムがハックと遠くの沼までナマズ釣りにでかけることにした。でもガールフレンドのベッキーが一緒に行きたいと言い出して、ハックは女の子を連れて行くと面倒だからと嫌がったけど、ベッキーが弁当をもっていくと言うと、喜んで一緒に行こうということになった。沼に着くと、ハックは釣れるのに、トムはなかなか釣れない。ベッキーからまだ釣れないことを言われると、トムは面白くなくなり、ベッキーと険悪な雰囲気になってしまう。もっと向こうで1人で釣ってくると行ってしまったトム。ベッキーはハックにハックがなぜ1人で暮らしているのかを聞く。するとハックは自分の身の上を話したうえで、こう言う。「こんな俺になぜほかのやつらが一緒に遊んでくれると思う?トムさ。あいつが俺と遊ぶからほかのやつらも俺と遊ぶ。あいつのことをいたずら坊主とかいうやつもいるけど、あいつはいいやつさ。」それを聞いてベッキーはとても嬉しくなる。その時トムが大きな声でナマズがかかったことを知らせる。手伝いにいくハックとベッキー。ベッキーはナマズを逃がさないために、自ら沼に入り、自分の帽子を使ってナマズを捕まえる。帰り、トムから帽子のことを心配されると、「いいの。今日はいい話が聞けたし。ね、ハック?」{/netabare}
他にはお芝居一座の美少女にハックが一目ぼれする話とか、トムとハックがトムの親戚の家に行く話だとかのエピソードがあります。
でこぽん さんの感想・評価
4.4
この物語の舞台は19世紀のイタリア、ミラノ。人身売買が公然と行われていた時代。
主人公ロミオが、どんなに不幸な状況でも自分の信じた正義を貫きとおす物語です。
全33話です。最初は不幸の連続ですが、最後はハッピーエンドとなるので、安心して見られます。
当時は煙突掃除夫として、多くの人身売買された子供が作業していました。
煙突の中にたまった煤を取り除く作業です。
体が小さくなければ、煙突の中に入れません。
だけど煙突の中での作業は、足を滑らせれば大怪我をします。
それでなくとも、煤だらけの劣悪な環境です。
作業する子供達の多くは喘息、肺炎となり、やがて亡くなります。
このことは歴史上の事実です。決して物語ではありません。
主人公のロミオは、スイスの小さな村に住んでいましたが、
父が病気となり医療費が払えないので、自ら「死神」とあだ名されている人身売買商人に買われます。
そしてミラノで煙突掃除夫として働くのです。
ロミオは心の優しい少年です。
そして、バカがつくほどの正義感があり、しかも正直者です。
{netabare}
ミラノに行く途中、嵐の中で船が転覆して死神が溺れます。
死神が死ねばロミオは自由になるのですが、ロミオは命の危険を顧みず、死神を救助します。
ミラノでは、雇い主からあらぬ疑いをかけられて警察に突き出され投獄されそうになりますが、雇い主を危機から救います。
雇い主の命を救う行為は、言い換えれば自分が投獄されることを覚悟しての行動でした。
{/netabare}
ロミオは自分の損得よりも、人間として正しいと思ったことを最優先します。
それはロミオの純粋な心を表していました。
また、どんなときでもロミオは希望を失いません。
そんなロミオの明るい顔を見ると、思わず元気が湧きます。
そして、ロミオの親友であるアルフレッド。
頭脳優秀で統率力のあるアルフレッドが、この物語をさらに味わい深くしています。
アルフレッドは数奇な運命に翻弄された少年。ある意味、ロミオよりも魅力的です。
彼の生きざまは、多くの人の心に残るでしょう。
オープニングは笠原弘子さんが歌う「空へ…」 とても美しい歌です。
一度聴いてみてください。澄み切った青空が見えてきますよ。(^_^)
ところで、天使は英語でAngelです。
女性用の接尾辞 ”~etta” は「小さな」、「かわいい」を意味しています。
Angeletta(アンジェレッタ)は「小さな天使」、「かわいい天使」を意味します。
ロミオがミラノで出会ったアンジェレッタは、まさにかわいい天使でした。(^_^)
ワタ さんの感想・評価
4.5
世界名作劇場。子供の頃に見ていた人も多いだろうけど
自分はまともに見た作品は一つもないんですよね。
名犬ラッシーを見た記憶がおぼろげにあるぐらいで。
本作「ロミオの青い空」は知名度こそ低いものの
一部から絶大な支持を受けており、高評価されている作品ということで観てみました。
まずOPが名曲すぎる。もうイントロ部分からジーンと来ますね。
煙突の中を登っていき、青い空がパッと開けてタイトルが出る映像演出が実に素晴らしい。
ストーリーは、村に住む少年ロミオが、とある事情でミラノの煙突掃除夫として働くことになり
その中で、煙突掃除の子供達により結成された「黒い兄弟」の結束であったり
家族間の心温まるエピソード、無二の親友であるロミオとアルフレドの厚い友情などが描かれます。
キャラクターが本当に魅力的で、メインキャラのみならず
陽気なお調子者だけどどこか達観してる感もあるダンテ、
ロミオの仕事の親方であるロッシ、不良グループのリーダーで厨二病全開なジョバンニなど
脇を固めるキャラもいい味出してます。そしてヒロインが皆可愛い!(重要)
ただ不満というか、物足りなかった点もあります。
それは「煙突掃除」という仕事の過酷さや危険性に対する掘り下げが浅かったこと。
スタッフの狙いは分かるんですよ。原作をだいぶ改変してるとのことですが
名劇は子供向けだし、話が重くなり過ぎないように配慮するのは懸命な判断だと思います。
後半以降、感動・友情路線を強調するのも悪くないし
不覚にも何度も涙ぐまされた身としては文句も言いづらいんですけどね。
{netabare}アルフレドの死因は親方から過酷な労働を強いられた結果だと推測できますが
そもそも煙突掃除という仕事自体が相当に危険を伴うもので
落下による怪我や火傷、そして煙突内の大量の煤を吸い込むことによる肺病の恐れがあります。
狭い煙突内を移動できるのは小柄である子供だけですが
だからと言って子供にこのような仕事をさせるのは異常としか思えない。
(実際、イギリスでは1875年に煙突掃除夫法が議会を通過して児童労働が禁止になったとのこと)
煙突掃除夫として働くことがいかに過酷であるかをもっと描写していれば
アルフレドの夢をロミオが受け継ぎ、新たな時代を切り開かんとする流れも
最終回ラストのナレーションも、もっと心に響くものになったかと思います。
もちろん、子供達の煙突掃除夫としての誇りは決して否定されるべきものではない。
初めて煙突から屋根に登った時の「煙突掃除の少年だけの世界」は
観ているこちらにも伝わってくる感動的な光景でしたし。{/netabare}
いずれにせよ、本作が素晴らしい傑作であることは間違いない。
どんな困難にもめげない、勇敢な心を持ったロミオ達のたくましい生き様に胸打たれ、
観終わった後は心の中に青い空が広がるような澄んだ気持ちにさせられます。
老若男女問わず、もっと多くの人に観てもらいたい作品です。
takarock さんの感想・評価
4.4
あにこれに来てからもうすぐ3年になりますが、
レビューというのはコンスタントに書いていないと、
書くのが億劫になってきますw
「別に俺が書かなくてもいくらでもいいレビューを書く人はいるし。。」
「書こうにも何も思いつかないからまた今度気が向いたら書こう。。」
このように思いつく限りの言い訳を並べているのが現在の私の状況なんですけど、
この作品のレビューはなんとか書かなきゃいけないと思ったのが、
本作、「ロミオの青い空」です。
1995年に「世界名作劇場」枠で放送。全33話です。
ある程度アニメに精通しているアニメファンの中では、
その評判は知れ渡っていますし、
私も以前から「いずれ視聴しなければ」とチェックしていました。
そして実際に視聴したんですけど、
まさに「世界名作劇場」の看板に偽りなし!!という出来でした。
古い作品ですし、知る人ぞ知る名作なので未視聴の方も多いと思います。
そういった方たちになんとかこの感動を伝えたいと思ったので、
もうレビューの書き方なんて忘れかけている私が今一度筆を執った次第であります。
重大なネタバレは回避しますが、若干のネタバレ有りです。
事前の情報を一切遮断したいという方はこれ以上は読まないでください。
{netabare}「大まかなあらすじ(知っている方は飛ばして下さい)」(wiki参照)
スイスの小さな村、ソノーニョ村に住む少年ロミオ(11歳)が家族の為に
人身売買人である死神ルイニと契約して身を売ることを決意するが、
それはイタリアのミラノで煙突掃除夫として過酷な労働を強いられることを意味する。
ミラノへ向かう道中、同じく煙突掃除夫として売られた少年アルフレドと出会う。
一旦は離れ離れになるもアルフレドとミラノで再び出会い、二人は親友となる。
ミラノでは過酷な重労働、そして不良少年ジョバンニ率いる狼団等
ロミオたちに幾多の困難が立ち塞がる。
まず、本作はキャラクターが良いです。
素直で快活、強さとやさしさを併せ持つロミオ。
才能・見識・人格とすべてが優れていて、まさに貴公子と呼ぶに相応しいアルフレド。
不良少年で狼団のボスであるジョバンニは、アルフレドをライバル視してますが、
狼団の仲間がアルフレドに卑劣な罠を仕掛けたことを厳しく咎めます。
正々堂々と勝負して勝たなければ意味がない。まるでどこぞの誇り高きサイヤ人の王子のようですw
狼団のメンバーである少女ニキータもよかった。
近年の瞬間的に性格が豹変する情緒不安定なツンデレでなく、古き良きツンデレでしたw
私は本作を、ロミオを中心として、
幾多の困難を乗り越え如何にキャラが成長していくのかという成長物語として観ていたのですけど、
ロミオの性格というはある意味完成されているんですよね。
素直で快活、強さとやさしさを併せ持っているわけですから、
成長の余地は残されているのかと視聴途中は疑問を抱いていたのですけど、
その心配は杞憂でした。
様々な人たちとの出会いや別れを経てロミオは様々なものを得てきました。
狼団に対抗すべきアルフレドと共に結成した黒い兄弟の仲間たちとの絆もその1つでしょう。
また、最初文字を読むこともできなかったロミオはミラノで大学教授のカセラ教授と出会い、
これをきっかけとして書物に触れ、知識の海へ泳ぎ出します。
この描写が本当によかった。最後まで本作を観終えた後に、
最初と比べてロミオは人間としてひと回りもふた回りも大きくなったと強く実感できて、
成長物語として気持ちよかったです。実に清々しい気持ちでした。
ところで、本作の悪役として登場するキャラのほとんどはとことん悪ですw
ロミオを煙突掃除夫として買い取った親方の息子のアンゼルモもその1人です。
なにかとロミオを虐め、そのやり口も陰湿極まりないもので、
性根が腐りきっているんですけど、
個人的には彼が改心し、成長することを期待して観ていました。
まぁ、どうなんでしょうねw 彼も少しは成長したのかもしれませんねw
本作と言えば、ロミオとアルフレドの熱い友情、そして黒い兄弟の仲間たちとの絆です。
ロミオはアルフレドを崇拝していて、
アルフレドには何をやっても敵わないと思っていますが、
アルフレドはそうは思っていません。
本当に凄いのはロミオの方だと。本当の強さを持っているロミオを心から尊敬しています。
こうした二人の思いは様々な台詞に滲み出ています。ぐっときます。
人間関係において最も大切なことは、信頼関係を築くことだと思います。
様々な苦楽を共有し、築いてきた人間関係というのは何ものにも代えがたい宝物であると
本作を視聴して改めて感じました。
(おまけ)
無粋なのは承知の上でなんですけど、
煙突掃除夫として売られた子供たちは二度と帰ってこれないというのはなんだったのかw
序盤こそ煙突掃除夫としての過酷な労働状況を示す場面はありましたが、
中盤くらいから結構余裕あるなこいつらと感じずにはいられませんでしたw
カイジの地下の強制労働くらいの絶望感は覚悟していたんですけど、
これだとかなりきついけど稼ぎはいい出稼ぎなのでは・・・
まぁ本作の性格や放送時間を考慮したらあれくらいが丁度いいのかもしれませんねw{/netabare}
R子 さんの感想・評価
5.0
世界名作劇場の一作品。
とってもかわいいアニメだった。
自分の農場を持つことを夢見て一家を引き連れてイギリスからオーストラリアへやってきたアーサー・ポップル。
物語の主人公であるポップル家の三女ルーシーは、慣れない土地で出会う動物たちに興味津々で新しい動物を見ては「飼いたい!」と家族を困らせる。
アニメの最初の数話は特に重大な事件も起こらずに退屈さを感じたが、ストーリーは犬に似た野生の動物「ディンゴ」を見つけたところから動き始める。
「リトル」と名付けられたディンゴの子は、ルーシーの言いつけを良く守ってかしこく成長していく。
この「リトル」とルーシーの絆が、このアニメの見どころの一つである。凶暴で恐れられるディンゴを守ろうとする幼いルーシーが健気で本当にかわいい。ルーシーの声もとてもかわいく、「リトル!」と呼ぶその声が頭から離れない。泣くときのルーシーの涙や、声優さんの演技も光っていて、思わず涙してしまった。
途中、様々な苦難に見舞われるが、家族の深い絆で乗り越えていくところも魅力だ。
世界名作劇場には珍しく、誰かが死んで悲しい涙を流すことがなかった。これからもルーシーの声を聴きたくて観ることがあると思う。
luna さんの感想・評価
4.4
物語の初め
希望に満ち溢れた新しい土地に到着した頃
姉ケイトの方が明らかに魅力的で主人公してます
それから
苦難の物語
終盤にかけて
妹ルーシーメイの成長を
心理描写を上手く取り入れて
丁寧に描くことで
いつのまにか主役の交代
そのポイントは
あるふさわしくない場面で
ルーシーメイが思わず
「きれい」
と呟いてしまうシーンではないかと思いました
感性豊かなルーシーは
リアリストのケイトより
自分の置かれた環境に
頭ではなく
心で反応しているみたい
途中で学校のシーンも出てくるのですが
子供向けに作られた教育要素も強そうな作品なのに
学校が全く魅力的に見えない描かれ方をされているのも
印象的でした
後半、ルーシーメイに関して
少しファンタジックな展開があるのですが
決して違和感なく
起こってもおかしくない?って思えるし
きれいで魅力的なエピソードだったと思います
シンプルでかわいいエンディング曲の描写も
作品の雰囲気にとても合っていて
物語が少し重く展開しても
上手く中和してくれるのもよかった
とまときんぎょ さんの感想・評価
4.4
近頃も放映されていたのでやはり観ましたが、アンの引き起こす夢たっぷりなあがきと、結構周囲からドン引きされてる^^;紆余曲折は、やはり面白いです。
生命力の強い子だよね
子育て経験のないマリラが、扱いづらいアンにどうしてやるのが一番いいことなのか、心を砕くところにシミジミしてしまいましたよ。
*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*
はしっても はしっても おわらない はなのなみ
みずうみはとおく もえるくもは もっと とおく…
(間奏) (ジャッジャージャッチャララー♪……)
はなのなかで いちにちは おわる…
さめない ゆめみたいに さめない ゆめみたいに
*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*
赤毛のアンのエンディング「さめないゆめ」。
子供の頃、父が世界名作劇場のテーマソング集のカセットテープを買ってくれまして、よく聴いていました。その中にもちろんこれも入っていて。
うっとりするような美しいメロディと詩です。
オーケストラの盛り上げ方もドンドコドコドコ、ドラマチック。
早足なピアノを追って重なる、伸びやかな唄声。さらに唄声を突き上げるように吹奏楽の音が響いて消えるあたりは、何度聴いても鳥肌が立ちます。
トコトコポコポコとユニークな打楽器の音が挟まるところも、アンの足音か荷馬車のようで楽しい。
アンのように「想像の余地」を働かせながら、花びらが舞っているなか駈けて行く姿を思い浮かべながら、口ずさんでみると…
例えば畑の草むしり…耕す時…豆の選別…
いいえ、例えば 山積みになった乾いた洗濯物をたたまねばならない時…
そんな時には、はいコレ。
「さめないゆめ」を口ずさんでみましょう。
はしっても はしっても おわらない はなのなみ〜
あら不思議…
いつ終わるともしれない洗濯物たたみも(ためすぎ。)、軽やかでワクワクしてくることうけあいです。
終わらない作業が、贅沢で楽しい上質な時間であるかのように錯覚できるではありませんか。気分のすり替え技です。
…あんまり深刻な作業に当てると、「おわらない」って笑えないので、注意は必要ですが。ブラックになりますので。
「恋は水色」が毎回かかる度に猟奇殺人事件が起きるアメリカンサイコサスペンスドラマみたいになりますので。(by クリス・カーターの「Millennium」)
最近は、採ってき過ぎたフキノトウを延々と洗いながら
「あらっても〜 あらっっても〜 おわらない〜♪」とやっていました。
どうせやらなきゃならない事は、なんとかいい気なもんでやってしまいたい…。
終わったあかつきには、コーヒーを淹れるもよし、ダイアナ気分で一杯呑むもよし?
物語のなかの料理を再現するレシピ本シリーズの「赤毛のアンのお料理ノート」、以前いくつか挑戦しました。昔のものだからカロリーは高いです。バターや砂糖がドカドカ…。
でも、アンの心ときめかしていた「ごちそう」ってとても美味しそうです。
野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価
4.0
全50話。
世界名作劇場。
孤児である主人公アンがグリーンケイブルスの老兄妹のとこに引き取られて成長していく日常系。
名作劇場は、どっちか言うとお子様向けのイメージが強いが、コレに限ればガキの頃に見ても良さがいまいち分からんのではないかと。個人的には大人向けの地味な名作という印象。
そう地味であるが故にこのレビュー数の少なさなのか、それとも単純に古いからか。名作なのに寂しいもんだ。
主人公アンは、駿の爺さんも裸足で逃げ出したくらいの妄想癖逞しい女の子。
それでいて古美門弁護士に負けないくらい機関銃のように捲し立てる。しかも短気というおまけつき。
かなり賛否分かれるキャラだろう。
しかし思うのは正統派美少女。それでいて性格もおしとやかなんて無難で面白みの無い主人公で無く癖が強く好みも分かれるだろうが、当たればでかい主人公を持ってきたというのは恐れ入る。
自分は正統派より癖のあるほうを好むんでアンという主人公を比較的容易に受け入れることが出来た。
全50話中36話までが少女時代。以降ある程度成長した後のアンの物語。
個人的には少女時代の話のが好きだ。成長後も勿論いい話、泣ける話も多いが見ててなんか寂しくなる。
この辺りは見て貰えたら同じ感覚を味わえることだろう。多分。
この物語を語る上で外せないのがアンを引き取ることになった兄妹。
夫婦では無く兄と妹というところがミソなのだ。
アンにどこまでも甘く、女性が苦手な兄のマシューとアンを厳しく教育しようとするが実は愛情深い
妹のマリラ。
この兄妹のバランスが最高だ。アンとこの2人の交流こそが最大の見所だろう。
特にマリラは自分的には一押しキャラで、このマリラとアンの絡みはどれも大好きだ。
彼女(マリラ)は早すぎたツンデレなのだ。時代が彼女に追いついていなかった。
もし赤毛のアンが今この時に放映されていたならば世のツンデレ好きから歓喜の声で迎えられていただろう。
このマリラがたまに見せるデレ。愛情、優しさが堪らなく可愛いくもあり微笑ましいのだ。
さてそろそろまとめに入ろう。
人は選ぶが間違いなく名作だと思う。男が見ても普通に楽しめる(ただし大人)はずなんで未視聴なら1度は見て損はないだろう。
流行の最新アニメもいいが、たまにこういう古くてもいいものを見直してみるのもまた乙なもんだ。
rurube さんの感想・評価
4.8
この作品にはほど良さがある。
最近の作品は演出ばかりが過激になってストーリーとの間に溝が出来ている。生き死にの中での成長が果たして適切なのか?
例えば『クレヨンしんちゃん 戦国』があるが、あの経験をした野原一家が日常に帰った時に何の変化も無くぶりぶりざえもんしている事に対する一種の恐怖がある。あんな経験したら人間として成長しなきゃおかしくないか?という疑問だ。これはエヴァも同じだがシンジ君が全く成長しない事に対しておかしくないかと感じる。これはストーリーが破綻しているのと同じだ。
『赤毛のアン』の良さは彼女の人生の中で彼女がしっかり成長していく事だと思う。アンは赤毛を気にしているけれども他人からしたらどうでも無い事だ。親友のダイアナとの間に少しでも亀裂が入るとアンは枕を濡らし不幸のどん底での生活を余儀なくされるが大抵の場合すぐに仲直りする。
彼女に起こる事は要するに普通の事であり彼女から発信された出来事だ。
急に女の子が落ちて来る物語の中で人生を生きるのではない。人生の中で物語が進んでいく。
『幸せの青い鳥』の中で幸せは日常の中にあると語っているが『赤毛のアン』は人生という物語を人々に教えているのだと思う。
この作品を語る上でこの少女の素晴らしさについて語らないわけにはいかない。アンほど可愛らしい女の子を私は知らない。一人でおしゃべりして一人で空想して一人で笑って、世の中に対して明るい。素直で時々ドジで癇癪起こす、それがグリーンゲイブルズのアン。
彼女の人生は素直に他人に話せる様なものでは無いと思う。両親は幼い頃アンを残して亡くなりそれ以後は子守として貧しい生活を送り最終的には孤児院での生活を余儀なくされた。それを素直に話せる心の明るさを持っている。けして人生に対して悲観していない。
アンを知っている人は彼女を誇りに思うだろう。アンが奨学金を貰ったとき自分の事の様に誇らしい気持ちになるのは世界の美しさをアンが教えてくれたからだ。
最後にこんなに素晴らしい作品を書いてくれたL・M・モンゴメリに感謝。
R子 さんの感想・評価
4.4
世界名作劇場。
父を亡くし、母とも生き別れたカトリは、貧しさから家畜の世話係として屋敷で働く。
ストーリーは大きな山場もなく、危なげもなく進んでいく。
他の世界名作劇場の作品と比べると劇的な展開は無かったが、どんな時も決して人を恨まず、ただ実直に自分の役割を全うしようとするカトリが健気でとてもかわいかった。
そんなカトリなので、周囲にもカトリの味方がたくさんいた。
物語は後半に雲行きが怪しくなっていくが、やはりカトリの真面目さが人々の心を動かしていく。
牧場での出来事を見守るような展開が多く、少し退屈してしまうこともあったが、カトリが家畜を思いやり、仕事を真面目にやりこなしていく姿を見るのが楽しみだった。
少し気になったのは、単語のイントネーションだ。
人物の名前や地名など、単語の頭にアクセントを置いていたが、これはわざとだったのだと思う。(ある場面で一度だけ違和感の無いアクセントで話、次の場面で同じ人物が同じ単語を言ったときにやはりアクセントが変わっていた)
アクセントが気になるアニメだった。
かっぱ さんの感想・評価
4.1
カトリや周りの人たちの優しさに心あらわれます。
フィンランドが舞台の作品で、名作劇場ならではの素晴しい背景や情景、人物の表情も凄くいいです。
主人公であるカトリがいつかまた母に会えると信じ、まだ小さいのに働きにでて色々な人と出会い、その時その時の生活を丁寧に表現している作品だと思います。
これも名作劇場ならではだと思いますが、異国の古い時代の人々の生活にふれることができるのも魅力的ですね。
もっと誠実に生きたいと思わせてくれる作品です。
原作も読んでみようと思います。
REI さんの感想・評価
4.7
世界名作劇場の中でも平均視聴率11.9%と低かった物語ですが、孤児系、片親系が好きであまり悲劇てきではないお話が好きな私にとってはとても見やすいアニメでした。
牧場の少女カトリの原作はフィンランドの作家アウニ・ヌオリワーラが書いた小説ですが原作はアニメよりも悲惨な物語だそうです。興味の有る方は自分で調べてくださいね(笑)
アニメは主人公のカトリがとても可愛く描かれ、愛犬アベルがとても賢い働きををします。
声優さんも古谷徹さんとか井上和彦さんとか出演されています。
放送時は名劇伴「おしん」と言われたこともあったようですがそこまででもないです。
少し残念なのは他の方も書いてらっしゃるように後半がアニメオリジナルのシナリオだとしても端折り過ぎているのではないかという点です。もう少し後半も丁寧に描いてほしかったです。
視聴率主義の民放には期待できませんが名作劇場のようなアニメは今の時代ならNetflixのよう配信サイトで制作してもらいたいアニメです。
話がそれてしまいましたが、牧場の少女カトリは名作劇場の中では力を抜いてみるにはちょうど良いお話ではないでしょうか。
全てのアニメに関わる人に感謝を!
luna さんの感想・評価
4.3
途中でやめてしまうか
最後まで観るかで
かなり印象が変わる作品です
でも
中盤の霧の中のエピソードまでたどり着けば
きっと
最後までアンネット達を見守ってみようと
思えるかもしれません
明るく始まった物語も
次第に黒い雲に覆われて
大嵐が訪れます
その後は
づーと
登場人物も
観ている人も
抜け出せない
濃い霧の中
お話をまとめて観るのが苦手なのですが
流石に耐えられなくなり
何話かまとめて観ました
そこでたどり着いた
霧のエピソード
みんなの心情を映像で上手く表現し
物語は必ず動く
でも
もう少し待ってと
薄らとですが伝わってきました
あと
アンネットをかわいく描きすぎないところも
効果的でした
雪のエピソードで
こんなにも心情の変化で
キャラクターの見え方が変わるんだって、、、
初め苦手だったOP、EDも
物語の変化に引っ張られ
終わりの方では
毎回観るのが楽しみになるくらいに
子供向けだから難しすぎるとか
考えすぎないで
伝えたいことをしっかり表現したのは
すごいなって思います
でも
作品は観てもらえないとしょうがないので
もう少し構成に工夫があったら
挫折する人が減るのかも
とも思いました
R子 さんの感想・評価
5.0
仲良しのおさななじみ二人が、とある事件をきっかけに仲違いし、再び絆を取り戻すまでのストーリー。
途中、見ているのが辛くなるくらい重々しい展開が待っている。
それでも見進めることができたのは、ダニーの可愛さに尽きる。
ダニーが可愛い。とにかく可愛い。
オコジョの友達クラウスをとても大切にし、再び歩けるようになる日を信じて無邪気に過ごしているが、このダニーの可愛らしさが無ければ見るに堪えないアニメだったかもしれない。
主人公二人はまだ子供とはいえそれぞれの保身に走る姿や、素直になれずに逆のことをしてしまう描写は少し残酷のようにも思える。
私は一気見したのですぐに展開を知ることができたが、当時、一週間に一度ずつ見ていた人たちは素直になれない二人にやきもきしていたに違いない。
原作ありきのアニメなのでストーリーに関してはラストが決まっているのだが、大団円に向かって少しでも救われる展開でよかった。
いや、ほんとダニーがかわいい(しつこい)。
aitatesoka さんの感想・評価
3.6
アルプスの少女ハイジがあまりにも有名な為同じような出だしの題名で影が薄い印象があるが
原作はまったく関係ない宗教色の濃い作品でありアニメ化に当たってかなり宗教成分は薄められている
この物語の根底に流れているのは贖罪であり子供向け作品にしては重いテーマではないだろうか
しかし、主人公たちの心の葛藤を丁寧に描いており最後はハッピーエンドとなる為
余計に途中の重い展開が際立つ進行に段々引き込まれ48話を5日で見てしまった
中盤までの重苦しい進行を我慢して視聴すれば後半10話は感動的な展開で畳み掛けて最後は数話をかけて締めくくる最近のアニメにはないすっきりとしたエンディングを楽しめる作品である
ちなみにヒロインは「名作劇場」系作品最強の凶暴さ?を誇る行動力を備えているらしい
kazunyanzu さんの感想・評価
3.5
【フジテレビ系 世界名作劇場枠アニメ】 全52話
動物の大好きな主人公『スターリング』(少年)はある日、
友人の『オスカー』や飼い犬のハウザー(ヨーゼフ、パトラッシュ的な犬)
と一緒に、ウエントワース(近所)の森の奥へ釣りに出かけ
アライグマの親子に遭遇します!!
そしてこの子どもアライグマ『ラスカル』と少年『スターリング』
との出会いから物語は始まるのですが― (あらすじ一部引用)
第1話から ―"衝撃"― なのであります!!
えー・・・初回から涙必須かと(T ^ T)ウウ
掴みはバッチリですね(*>ω<)b
ラスカルのお母さんが○○に・・・・
ネタバレだ~め!!('ω'乂)ヾ(・ω・`)ダレモキニシテナイヨ
それでは皆さままず↑↑のサムネを一度見てみて下さい!!
どうです?
『ラスカル』かわいいでしょう(*◍⁰♊⁰◍)!!
小さいでしょう(o´艸`)!!
ところがこの『ラスカル』は
かなりのクセ者で主人公を度々困らせます(´・ω・`)
ちょ、ちょもーこ、コラぁヾ(`Д´*)ノ
ラスカル~(´・ω・`)モジモジ
そしてコレは当時の作画の為でしょうか?
主人公の顔が・・・目が怖いですヽ(l;・∀・)ノ
こ、コレ子ども向けアニメだよね(*´ノд)? 大丈夫?
今のコ観たら泣いちゃわない?
※すいません(人д`*) とっても気になった箇所でして・・・
それから主人公は男の子なんでけすど
しゃ、喋り方が毎回「~なのかしら」て喋りますよ!
ん?「かしら?」(*´・Д・)?
例文「ラスカルはどこにいったのかしら|ョω・)」
すいません(人д`*) 全くもってバカにしている訳ではありません!!
今作8割はほっこり&感動の友情ストーリー!!
しかしながら現在視聴すると(メ・ん・)?
とツッコミどころが満載で笑いの要素もあるコトも事実!!
その笑いの部分をほんの少しでも
皆さまへお伝えしたいとの思いのことであります(*`・ω・)ゞ
そんな訳で途中笑いあり(゜д゜)ポカーンありで幾度となく涙、涙
特に湖にラスカルを置いていくとこでラスカルが
「ふひぃーふひぃーふひぃー」と
泣いてついてくるトコなんか(゚´Д`゚)゚もーやばい!!!
そして最終回は {netabare} 意外とすんなりラスカルは立ち去ります(。・ω・)ノ゙しれー {/netabare}
ん?感動゚(゚´Д`゚)゚です!!
あと、主人公のお父さん!!
『ノース』さんは渋くてカッコ良くて人柄が良くいいキャラしてます!!
泣かされるシーン目白押しであります!!
あと、近所に住んでるちっちゃいコ!!
『マーサ』はドギマギしててかわいいです(◍'౪`◍)
本作は子ども向けのアニメの部類に入る作品かと思いますが、
コレはやはり古き良き名作!! 大人も楽しめる要素有と私は思います!!
もちろん今更気になった方はいないと思いますが
今でもTSUTAYAなどのレンタル店の名作アニメコーナー
的なトコロにだいたい置いてありますので
ラスカル好きはな人はもちろん、動物、マスコット的キャラ
好きなそこのあなた!! もしよろしければ(・ω<)b
そーでない方はただの動物好きなアニメ好きの戯言だと思って下さい!!
最後に私は・・・・
猫派であります(*`・ω・)ゞ
石川頼経 さんの感想・評価
3.4
とりあえずはその点だけを書いておきます。
それはこのアニメではアライグマを非常に可愛い動物として描いてしまい、その結果、アニメを見た人たちが「私もラスカルちゃんが欲しい」とばかりに
実際は非常に狂暴で怪力で人に慣れにくく飼育難度の高いアライグマを購入して飼育する人が続出してしまったのです。
しかし当然ながらアニメと現実は違うものであって、多くのそんな動機でアライグマを飼いだした人たちは持て余して、
アニメのラスト展開と同じようにアライグマを山に解き放ってしまいました。
まあ、解き放った人たちは「ラスカルの最終回と同じだ」と悦に入ってたのかもしれませんが、
その結果、大量のアライグマが日本に帰化動物として住むようになり、
日本土着のタヌキなどが生存競争に敗れ減少するなどの生態のかく乱問題や家畜や畑の作物が食い荒らされるといった被害が出るようになりました。
そのため、国はアライグマを有害生物として駆除つまり殺処分をはじめるといった悲劇が生まれました。
大人になって狂暴になったアライグマが飼いきれなくなり、自然に帰すのはアニメでも原作でも、その通りなのですが、
問題は「あらいぐまラスカル」のアニメ・原作の舞台はアライグマの原産地であるアメリカの森林地帯であり、
そのため幼いラスカルを保護してから、自然に解き放つ行為は問題はなかったのです。
しかし、日本はアライグマの原産地ではないのでこういう問題が生まれたのです。
動物アニメ番組にはこういう問題があるので、何とか対策していって欲しいものです。
*よろしかったら、このレビューを読まれた方は私の「大草原の小さな天使 ブッシュベイビー」と「借り暮らしのアリエッティ」のレビューも読まれて欲しいです。
天神 羅愚羅 さんの感想・評価
5.0
少年、スターリングの成長物語(´ω`)
ラスカルを、あくまでも野生動物として捉え、人間と共存する難しさが描かれていたりします(´ω`)
結構最近知ったんですが、ラスカルを演じたのは野沢雅子だったんですね(゜Д゜)
しかも、わざわざオーディションを受けてでも、言葉を発さない役をやってみたかったんですって(゜Д゜)
何日も動物園に足を運び、アライグマの鳴き声をきこうとしたそうですが、彼女が至った結論は
「アライグマはなかなか鳴かない」だったそうです(゜Д゜)
でこぽん さんの感想・評価
3.5
この物語は、およそ40年前に世界名作劇場として放送されました。
原作者は、エクトール・アンリ・マロ。「家なき子」を書かれた方です。
日本では「家なき娘」として1942年に岩波書店で出版されました。
あらすじは、
旅の途中で父親を亡くした12歳のペリーヌが、母とともにボスニアからお爺さんのいるフランスのマロクールまで、ロバに家財道具を積み、子犬を連れて旅をします。
もちろん歩いての旅です。1200キロ以上の途方もなく長い道のりです。
アルプスを越え、ようやくフランスのパリまで来たとき、病弱な母が亡くなります。
母の葬式をパリで行ったペリーヌは、ロバと家財道具を借金返済のために売り払い、子犬と共にマロクールを目指し歩き続けます。
そして、ようやくマロクールに着きますが、ペリーヌはお爺さんのもとには行きません。
昔、ペリーヌの父はお爺さんとケンカをし家を飛び出していたのです。
それも、おじいさんが決めたペリーヌの父の結婚相手との結婚を嫌がり、家を飛び出してペリーヌの母と結婚したため、
お爺さんは、ペリーヌの母とペリーヌを凄く恨んでいました。
だからペリーヌは名前を偽り、お爺さんが経営する工場で働きます。
最初の仕事はトロッコ押しでした。1日中働いて、パンの1つか2つしか買えないほどの低賃金です。
ペリーヌは森の中にある狩猟小屋に住み、一人で生活します。
そんなペリーヌに転機が訪れます。{netabare}
イギリスの技師が新しい機械の導入のために工場に来たとき、通訳者が不在でした。
英語ができるペリーヌが通訳をし、経営者のお爺さんに認められます。
お爺さんはペリーヌを大変気に入り、秘書として抜擢するのです。
しかも、ペリーヌが馬車も扱えることを知り、馬車の御者としても指名します。
やがて、お爺さんは自分の家にペリーヌを住まわせます。もちろんお爺さんはペリーヌを実の孫だとは気づいていません。
そして…
{/netabare}
アニメは53話あります。1話から26話までがマロクールまでの旅です。
27話目以降がマロクールでの出来事です。
私は、27話目以降、ペリーヌが自分の知恵と勇気とで出世するところが大好きでした。
絵に癖があるので、好みで無い方も多いと思います。(私も慣れるのに時間がかかりました)
「人から愛されるためには、まず自分が人を愛さなければならない。」
ペリーヌの母がペリーヌに残してくれた言葉です。
ペリーヌは秘書として経営者であるお爺さんに提案し、工場をフランスで最高に福祉設備が整っている工場にしたのです。
takeboo さんの感想・評価
4.8
最近流行りの異世界やら魔法、タイムリープ、超能力、エロ、妹モノとかに飽きてきたので、もっと真っ当なストーリーで純粋に感動できるアニメを見ようと考えていた。
そこで昔やっていた世界名作劇場を全て見てみようと決意し、これを第1作目に決定し、視聴終了。
いきなり当たりを引いた気分。53話あるが、毎日見るたびに見る話数が増えていき、どんどん加速して引き込まれていく。泣けるシーンも多く、祖父のいる村に着いてからは神回の連続だった。流した涙の量は半端ない。ペリーヌが健気で可哀想で愛しくてしょうがなくなるアニメ。何回も同じジーンを見ては今でも涙を流している。
96点。 私と同じように最近のアニメに飽きてきた方、素直に感動したい方は是非お勧めする。 原作の翻訳版まで買ってしまった作品。この作品を超えられるのは現れるのか?
さて次の名作劇場は何にしようかな?
かんぱり さんの感想・評価
4.3
家族が世界名作劇場が好きで、私も色々と見せられました。
このシリーズは、物語がよく練られているものが多くて、特に日常ものが好きな方にはおすすめしたいです。
このペリーヌ物語はその中でも一番感動した作品でした。
父親が亡くなった直後から話は始まります。
1400キロ先のフランスの祖父のところまでいかなければならなくて
そこまでの旅費を稼ぐ手段を悩んだ末に、母親の出身のインド衣装を着て
写真屋をしながら旅を続けることにします。
この物語の前半は、この旅の話が大部分ですが、話としてはとても地味で、つまらなくはないのですが、この時点で脱落する人もいるかもしれません。
でも、最終話まで見終わったときに、この地味な旅の話があるからこそ、終盤の感動がとても大きく感じられたと思いました。
{netabare}フランスに着いてから、母親の体調が悪くなり、お金がどんどんなくなって馬車やロバを売ることになって、さらには看病していた母親が亡くなってしまった時は泣いてしまいました。。{/netabare}
{netabare}一人になってしまい、それでもなんとか頑張って祖父のいる村までたどり着いたけれども、祖父が大金持ちで、冷たい顔をしているのを見て、ペリーヌは祖父に孫とは名乗らず、偽名を使って村で働きながら暮らすことにします。{/netabare}
{netabare}後半のここからが、ペリーヌ物語の一番面白いところだと思います。そして自分の努力と才覚で、徐々に認められていきます。
そして、終盤に、ある出来事から、とうとう祖父にペリーヌが孫であることが知られることになります。ここの話はこの作品の一番の名シーンです。{/netabare}
今まで、色々なアニメを見てきましたが、感動という物差しでいうと、この作品を超えるものはまだ知りません。
絵柄とかは古い作品なので、敬遠されがちですが、もっと知られてもいい作品だと思います。
ASKA さんの感想・評価
5.0
Amazonプライムで視聴。世界名作劇場シリーズの1つですね。
世界名作劇場は大体海外の名作の文学作品を原作にしています。
この愛の若草物語はタイトルからもわかる通りルイーザ・メイ・オルコットの「若草物語」が原作です。原作未読です。
1987年放送作品です。全48話のアニメ。
作画は当時のクオリティなのですが、アニメーションはよく動いていました。
お話も当時の南北戦争時代のアメリカを描いているのかなと思いました。
主人公はマーチ家4姉妹の次女のジョーことジョセフィンマーチです。
そして家族は長女のメグ、3女のベス、末っ子のエイミー、そして母メアリーと南北戦争に行っている父フレデリック。
当時のアメリカの暮らしぶりがわかるお話でした。
やはり世界名作劇場はクオリティ高いですね。
R子 さんの感想・評価
4.9
原作はあまりにも有名だが、四部作まで出版されている。
マーチ家の四姉妹を中心とした日常を描く物語である。
しっかりものの長女メグ、男勝りな次女ジョオ、ピアノが好きで心優しい三女ベス、大人びた性格の四女エイミー。
どんな逆境も母の大きな愛と、四人それぞれの強さで乗り越えていく。
この物語のスパイスとなるのは、なんといっても末っ子エイミーの愛らしい性格であろうと思う。語りもエイミーを中心に行われるが、声優さんもエイミーの大人びた口調に非常にマッチしている。
内容は、とある一家の何気ない日常を描いたもので、もしかしたら退屈に想えるかもしれない。
しかし、自分たちを取り巻く環境が変わっても信念を曲げず、誠実に相手と向き合っていくうちに徐々に周囲の家族へ向ける目が変わっていく様子は、見ていて清々しい気持ちになる。(ポルフィなどと比べてしまうが・・・)
四姉妹それぞれのエピソードが描かれるが、ベスと老人の話やそれぞれの恋愛模様も目が離せないところである。
このアニメには続編があり、舞台は変わるがこれもまたいい話である。
最後までこのアニメを観れば、絶対に観たくなるはずである。
かっぱ さんの感想・評価
4.4
良いですねー・・素晴らしい!
古き良き時代とはよく言ったものです。
日常をこんなにわくわく観させてくれる作品、今はもうないのかな。。。
50話位ありましたがもっとみていたくなりますね。
軽く若草ロスです。
4姉妹みんな素敵だけど、
特に末っ子のエイミーが可愛らしくて好きです。
原作はリトルウーマンというらしい。
是非読んでみたい。
ひょっとしてエイミー目線だったりするのでしょうか。
aitatesoka さんの感想・評価
3.6
この作品は「名作劇場」シリーズの中ではあまり人気のない分類になるらしい
しかし、同じ「名作劇場」のペリーヌ物語と同じ要素がかなり多く同作品を楽しめるならこちらも同様に楽しめる要素がある
ただ、キャラクターの絵柄が若干劇画のような成分を含んでいることが不評な場合もあるらしく視聴を途中でやめてしまう人もいるらしい
作画などはこの年代にしてはしっかりしているしストーリーも「小公子」がベースなので特徴的な絵柄が気にならなければ楽しめるはずである。実に惜しい作品だ
keylove さんの感想・評価
3.9
この時代、こういうアニメしかなかったんです(TT)
世界名作劇場だったんですね、それは再発見でした。
なにげに当たり前に観てたんです、この時は。
ビデオもネットもない時代。
そんな時代にはとても新しい作画だったし、
ストーリーもストレートで子供でもわかりやすかった。
ストーリーはちゃんとした裏づけがあって、良いのは当然なんですが、このアニメは今聴いても新しく感じるようなOP曲が良かったですね。
今のアニメのOPやEDはたしかに神曲で演出も神がかったものが多いですけど、この時代にそれをやってのけたのは素晴らしいとしか言えません。
未来少年コナンやルパン、ハイジなど、本当にジブリの発端といえる宮崎、高畑コンビの素晴らしさは、この頃のほうが光っていたのかもしれません。
もちろん、ナウシカやラピュタもいいんですけど、この時代にこういうわかりやすい設定の中でその手腕を発揮したのには賞賛を送るべきでしょうね。
しかし、今のアニメとちょっと違うのは、登場人物が多い(笑)
もう団員やらその町の人やら、数え切れないほどに出てくる。
それでいて、今考えると、かなりの声優さんが演じてるんですよね。
それはお調べください。
この頃は声優さんというのは、ほとんどがボランティアに近いぐらいの不人気商売だったそうです。
今はステージに上がったり、花形ですよね。
この頃は違って、その実力だけでキャラを活かしていた。
それは本当に素晴らしいです。
ジブリはほとんど観ていますけど、この頃から好きでした。
今さらながら、一応レビューとしておきます。
名作ですよー。
HG anime さんの感想・評価
3.6
イタリアのジェノヴァからアルゼンチンのブエノスアイレスまで9歳の少年マルコが旅をする物語。かなりのとんでも設定だが、内容はよくできている。マルコと道中で出会う多くの人々は互いの運命に影響を与えあう。私はそんな数々の一期一会を経験できるマルコがとても羨ましい・・・。旅をしたくなる作品。
2014/2/16
満足☆数をつけていなかったので更新
天神 羅愚羅 さんの感想・評価
5.0
・・・アメデオ欲しかったなぁ(゜-゜)
少年・マルコの成長物語です(´ω`)
お母さんはなんで行方不明になっちゃったんだっけ?(゜-゜)
大好きな作品なんだけどなぁ(^_^;)
細かい部分、ちょいちょい忘れちゃってる(^_^;)
今度見直してみるかぁ(´∀`)
ななりす さんの感想・評価
4.3
全52話
ジャンル:感動
テーマ:人は変われる、親子愛
世界名作劇場シリーズとして、BSで4クール1年かけて放送された作品。このアニメはとにかく何度も感動して涙が出ました。4クールと少し長いですけど、凄く良いストーリーです。
物語は19世紀のフランスが舞台。当時の貧困に苦しむ人々の生活を中心に描かれています。前半はとにかく観るのが辛い。まるで同じ世界名作劇場シリーズの「小公女セーラ」を彷彿させる展開。理不尽過ぎて、もうやめてあげて~!と言いたくなる。それに鬱な展開もあってブルーな気分になりますが、とにかく前半は辛くても我慢が必要で、コゼットの健気さに心を打たれます。
この作品はうまく丁寧に伏線を回収していくので、その伏線を回収していく中盤からが特に面白いです。途中群像劇が楽しめ、私の好きな「MONSTER」を観ているようなのがとても良いです。その中でニアミスやすれ違い多数で楽しめ、私はもうハラハラしっぱなしでした。
ジャヴェールという刑事が「MONSTER」のルンゲ警部のように、キレ者で職務に忠実かつ信念を曲げなく、執念深いような所が凄く似ていて良い味を出しています。もう一人、テナルディエというキャラがいるのですが、こいつは終始イライラさせられます。でも、物語を盛り上げる良いキャラだったような?気がします(苦笑)。私はエポニーヌがコンプレックスを持って人間らしさを持った良いキャラだったと思う。前半は嫌いなキャラだったけど、中盤から後半は感情移入してしまいました。38話とかかなり見所だと思います。
また、前半から後半まで人生観を変えるような名言が沢山出てきます。もう良い言葉ばかりで一つ一つに感動を覚えました!次に恋愛もあって、「ロミジュリ」みたいに胸キュンな純愛に描かれています。あるキャラのおかげで恋愛作品によくあるような甘酸っぱく切なく描かれているのも特徴。想いが中々伝えられないとか凄く切ないです。
前半から最終話まで親子愛も丁寧に描かれていて、私の心に凄く響いてきました。優しい愛に包まれている感じが凄く伝わってきます。人と人との繋がりや絆も描かれていて感動しました。全体的に運命的な展開が面白く、とてもドラマチックな内容で、また心温まる作品でした。特に後半は涙が止まらない。あにこれに登録していなければ観ることのないようなアニメだったので、偶然の出会いに感謝しています。少し長いですけど子供から大人まで楽しめるアニメで、ストーリー重視で感動したい人は是非観てみてください。
yuugetu さんの感想・評価
4.5
2007年放送のTVアニメ。全52話。
原作は小説『レ・ミゼラブル』。言わずもがな、1862年ヴィクトル・ユゴー執筆の名著。
原作未読です。
以前から本作は気になってはいたのですが今年NHKで放送したTVドラマ(2018年イギリス・アメリカ制作)が良かったため、本作の視聴を開始しました。
※このレビューで比較する場合は2018年TVドラマ版となりますのでご承知置きください。
【物語】
筋立てはさすが名作の貫禄で、アニメ化にあたり細やかな改変がなされた世界名作劇場の名に恥じない子供向け作品。
本筋がある程度わかっているため、細かな部分に集中して見られて良かったです。
余談ですが子供向けの本作でさえ次回への引きが暗くてちょっと疲れたので、時代と共に私自身の感性も変わったのだなと。原作小説どうしようかな…。
【声優】
キャスティングも素晴らしかったですし、演技も自然で作りすぎておらず親しみやすい。皆さん名演技でした。
公式サイトのインタビューを読んだところ、あまり作らず自然体でやっていこうという方向性だったようです。
【作画】
キャラクターデザインとても良かったです。毎回の作画班も力のある人たちで、芝居付けがとても丁寧でした。
街の人達やアベセーの友の若者達、兵士や御者が何人も出てくるシーンの顔立ちの描き分けが素晴らしかった!子供達もコゼットも生き生きしていて愛があって良かったです。
【音楽】
OP,EDは共に名曲でアニメーションもとても好きです。
勿体無い…というか好みの問題だけど、BGMが主張しすぎると感じるシーンが多かったです。楽曲そのものではなく、使い方の問題ですね。
作画でしっかり表現できているからこそ音楽は少な目でも良いだろうと思うのですが、もしかしたら贅沢な文句かも(苦笑)。
【キャラクター】
少女コゼットは子供向けとしてレトロながらだいぶコミカルやほのぼのがあって、長い尺を活かしてキャラクターの掘り下げもしっかりしています。
オリジナルキャラクターや少ししか出ない人物も、作品内での役割と活躍を与えられています。
子供視聴者のため、作品のテーマのため、キャラクターの言動と描写を念入りにコントロールするという辛抱強い仕事をこの作品のスタッフは全52話やりきりました。素晴らしかったです。
{netabare}
ジャンの慈悲深さがずっとぶれなかったのが特に素晴らしかった。アベセーの友のアンジョルラスとの語らいは特に胸に来ましたね。
コゼットは活躍の場が少ない主人公ではありますが、ジャンの人生の見届け人でもありますし、マリウスと共に父の志を引き継ぐという一番大切な役割を担っていました。夜の庭で語り合うシーン、静謐な雰囲気が好きでした。
あとは変更点が多かったキャラクター達について少し。
・ガヴローシュとシュシュ
テナルディエ一家に虐められるコゼットの辛さを緩和する役でした。
TVドラマだとガヴローシュは特に仲良くしませんし、シュシュもいません。鍛冶屋に奉公に出ることもなくて家族には蔑ろにされるばかりですが強く生きています。原作だと子犬は死んでしまったし、ガヴローシュも革命のさなかに命を落とします。
本作ではガブローシュとシュシュを生存させることで、コゼットの生活が重苦しいだけにならないよう工夫しているんですよね。
ストリートチルドレンとして逞しく生きる姿は原作にもあるそうですが、その後幼い二人の少年を世話することでガヴローシュもまた誰かに何かを「与える」側として描いています。
・アラン(オリジナルキャラクター)
マドレーヌ市長に救われた男の子ですが原作にはいません。もちろんTVドラマ版にも。
彼は幼い甥姪のためにパンを盗んだ若き日のジャン自身でもあるでしょうし、モントメイユ・シュル・メールでは最も視聴者の視点に近い登場人物です。アランがいることで市長は孤独な人物ではなくなり、ジャンが救うことができた者の代表でもある。
市長が姿を消した後、市長代理としてモントメイユ・シュル・メールを守っていると知ることができます。市長が急にいなくなって大丈夫?という不安が解消されたのが私は有難かったですね。
そしてコゼットやマリウスと同じくジャン・バルジャンの志を受け継ぐ者でもあることが、49話で描かれます。
・エポニーヌ
子供向けとしての改変を入れたことで、エポニーヌが可哀想すぎる印象に…。でもこればっかりは仕方ないんですよ…。
エポニーヌは両親の影響によって性格が歪み、誰かに何かを与えることなく生きてきた少女です。TVドラマ版では(おそらく原作でも)彼女は犯罪に加担することに抵抗のない娘に育ってしまっています。
そのエポニーヌがマリウスへの純粋な恋心で変わっていき、マリウスに全てを与えて命を落とす。この役割は彼女にしか果たせないし、この作品には必要なのだと思います。
エポニーヌ、毎回作画班に愛されてましたね(泣)。いやこれは仕方ないって。依怙贔屓じゃなくてせめてもの手向けですわ…(´;ω;`)
ジャベールとテナルディエの顛末については原作既読の人には賛否ありそうだけど、日本的な感性と視聴者層と本作で新たに加わったテーマを考えれば必要な変更点かと。
・ジャベール
ジャンの信念「人は変わることができる」へのアンチテーゼ「人は変わらない」という信念の持ち主。TVドラマ版(及び原作)ではジャンを逮捕せず、自身の信念を失ったことでセーヌ川へ飛び込んで自殺します。
本作ではアンチテーゼの役割を勤め上げた上で、本人も考えを変え自殺はしませんでした。ジャンが「変えた者」と言っても良いかもしれません。
橋の上で朝日が差してくる演出、綺麗でとても好きなシーンでした。
・テナルディエ
同じくジャンへのアンチテーゼ「変わらない人間、変わろうとしない人間」そのもの。TVドラマ版ではマリウスが最後に父を救ったテナルディエと知り、礼として金を渡し、テナルディエは姿を消します。
本作ではマリウスが金を与えるのはもっと早い段階であり、最後はジャベールに逮捕されます。ジャンが「変えられなかった者」でもあるのでしょうし、ジャベールのような人が存在する理由とも言えます。
テナルディエは「世間を喰ってやる」と言っていて、エポニーヌやガヴローシュとの対比が凄いなって思った。多分唯一誰にも何も与えない人だったなあ。{/netabare}
【原作の主題を守りつつ、現代の子供達に伝える工夫】
原作の辛い描写をただマイルドにするだけでなく、オリジナルのキャラクターや設定を追加・変更し、それを使い尽くすことで新たなメッセージ性を加えた点は評価が高いです。
{netabare}
TVドラマ版ではジャン・バルジャンの献身がなかなか報われずファンティーヌの死に方も凄惨なので、見ていて結構辛いんですよね。ジャンがいかに運命に翻弄されても良心を保てるかを、私達も見届けなければならないような部分がある。
けれど、それは今の時代で子供向けとしては少々辛すぎるでしょう。
本作ではコゼットが主人公として健やかさも可能な限り描かれ、ジャンは報われることも増えています。
特に顕著なのは27話で、コゼットとファンティーヌによく似た境遇の母娘を助けることになる。この回でジャンは過去の後悔を少しだけ払拭し、貧しい人のために働くことを再度誓う。コゼットは母親の娘を想う心に触れてファンティーヌの気持ちを少しだけ理解し、母娘の再会を喜ぶ。この回はシリーズ構成の金春智子さんが手掛けた完全オリジナルエピソードなんですね。
誰かに何かを「与える」ことも一貫されたテーマだと思っています。
ミリエル司教が銀の燭台を与えたのに始まり、ファンティーヌの苦労、ジャンとファンティーヌのためにシスターサンプリスが嘘をついたこと、ジャンの社会貢献、アベセーの友が民衆のために命を懸けたこと、エポニーヌがマリウスを守ったこと。
顔見知りでもそうでなくても、金銭でも行為でも、様々な「与える」行動が見られたなと。
子供向けとして誠実だと感じた事柄として、社会支援があります。
ジャンの行う支援には短期的なもの(食料や金銭を配る)と長期的なもの(労働の確保や学校の設立)がありそれらを同時に行っているのがとても良い。ガヴローシュのように貧しくても子供達の面倒を見ている様子も、お金が無くても出来ることはあるよと言っているようで好きなんですよね。
それでも、最終的にガヴローシュもブレソールもユーグも、ジャンやコゼットと家族として暮らしながら学校に通うことになるのがさらに良い。
また、世代を超えた継承の物語でもあると思います。
ジャンからコゼットとマリウス、アランに受け継がれた志は特にわかりやすく描かれました。
マリウスがコゼットからジャンの志を知ることが革命への原動力になり、アベセーの友が残した遺志がマリウスに様々な決断をさせる。
ファンティーヌがコゼットに尽くした行為がモントメイユ・シュル・メールに託児所を建設させる。
そしてコゼットが我が子を純粋に愛し育てる。
現代と当時の共通した普遍的な問題と、世代を超えて受け継がれるものを描くことで、現代の子供達へも身近に感じられるようにする狙いもあるのではないでしょうか。
だから「人は変わることができる。人類も同じだ」というスケールの大きな言葉で物語が締めくくられたのだと思います。{/netabare}
【ジャベールが最後に呟いた詩について】
{netabare}
「彼ここに永眠す。数奇な運命にもかかわらず、彼は生きた。天使を失うや、彼はみまかった。死はひとりでに訪れた。さながら昼が去り、夜が来るように」
これは原作ではジャンの墓石に木炭で書かれていたとされる詩なのだそうで。{/netabare}
この作品、原作リスペクトも相当行き届いているのではないでしょうか。
とても素敵な作品だと思います。
【視聴中のメモなど】
メモやらツイッターへの投稿やら混じってるので雑多で読みにくいですが、纏めきれなかった内容も残っているのでお暇ならどうぞ。
{netabare}
序盤で、自力で何とかしようとしすぎて自分を追い詰めてしまったファンティーヌと、何人かの大人に頼ることで自分らしさを保ったコゼット、上手く対比させた所が良かった
ファンティーヌが唯一頼ろうとしたのが市長で、そこですれ違ったことが次第にファンティーヌが人間不信になっていく切っ掛けになってしまうのとても良かった
12話、ここでガブローシュをコゼットから引き離すんだ…ガブローシュがいたらジャン・バルジャンが迎えに来てもコゼットは躊躇うんじゃないかと思ってたから上手くかわしたなあ
オリキャラの追加も適切だなって思う
市長が救った万引きの少年アランが子供向け作品に必要な役割を沢山担ってくれてて、アランは子供の視聴者に近い視点を持ってるし、マドレーヌ市長の人間性を引き出してくれるのがとても良い
エポニーヌの個別エピソードがあって、憎たらしいだけにしないの好き
エポニーヌとアゼルマは親の影響でああなってしまっただけで、根はごく普通の女の子。コゼットを羨んだりいじめたりするのは良くはないけど、普通に抱いてしまう感情だと思う
こう言うのも何だけど女の子はこういう所があるのは当然だと思うので
コゼットとガブローシュの別れもちゃんとやってるよこのアニメ!どんだけ丁寧なんだ…
ていうかアニメスタッフ、自分たちが作った設定全て使い倒すつもりだこれ
コゼット、TVドラマでも黒い服だったんだけどこれ原作からそうなのかなあ…似合うけど明るい色の方が好きだなあ、それこそ第1話みたいなピンク色とか
って思ってたらコゼットの黒い服は喪服なんだろうかと思い至る
うん…追悼の旅なのは解ってたけどね…泣かないコゼットが逆にキツイんですけど…ていうかこれまだ受け入れられてないよね…コゼット…
EDこれなの反則だよね…一気に追悼の歌になるじゃん?先がわかってるのに地味につらい
次回予告がちょっと面白い系のノリなの絶対わかっててやってるよね…
ここでちょっとでも癒されてくださいってことですか?笑えないよ…いや面白いしよく出来てるんだけども
16話めっちゃ良いな…コゼットはファンティーヌとの思い出を追ってきちんと心の整理を付けて母親の死を受け入れる、で自然に「お父さん」て呼べるようになるの本当に綺麗な流れ
修道院での様子もほのぼのする
マドレーヌとフォーシュルヴァンのコゼットを想うやり取りも好きだし、本物の監獄や外の世界の事を知ってるマドレーヌ(ジャン・バルジャン)はコゼットの事を思えば修道院内で生きて行って欲しい
でも最終的に子供の決断を認めることになる
元々子供向けではないから大人の世界の描写が多くなるのは当然ではあるけど、子供を物語の中心に据えるために色んな工夫をしてるのが良い
マリウスの祖父にしても悩む様子が色々描かれていてフォローが行き届いてる
この作品血が繋がってない親子の方が見てて和む
ガブローシュが鍛冶屋出るときの会話好きだなあ
23話
未だ出会わないコゼットとマリウスの新しい生活が始まり、他界した親に思いを馳せる二人の対比が上手いなあと
エポニーヌ、アゼルマ、ガヴローシュも顔見世してるけど時の流れが彼らをどんな風に変えたのかすごくわかりやすい
あと、家政婦のトゥーサンがかないみかさんで、この年齢の女性を演じるのがなかなか無いのでそれだけでも希少な作品だなと、シスターサンプリスもかないさん
このアニメのキャストはイメージ通りなのに普段あまり演じないような役をあてている気がするのでたまに驚く
25話の動画が繊細で眼福だった!エポニーヌが一番力入ってる気がするなあ
話の流れも綺麗に整理されてて、色んな誤解やら何やらですれ違うのが上手
ジャンとユリウスの関係がどんな風に展開するのか気になる
少女コゼット、やっぱり27話はオリジナルなんだ
話数が潤沢+子供向けとして削らざるを得ない内容があるために余裕が出来た尺にこういう単発の小品を入れてくれるのがとても良いし、暗い作風にしないよう気を使ってるの凄く感じる
ジャンにとっては禊、コゼットにとってはお母さんの様子を想像させる経験
この作品富める人も貧しい人も「与える」ことがめっちゃ多くて、父親と同じ家に住んでいるエポニーヌさえ育てた花はマリウスやコゼットが心を寄せる存在になっていて(叶わぬ恋の象徴だとしても)、貧しいかどうかは関係ないなあと
だからテナルディエが世間を喰う(奪う)と言うのがホント皮肉
34話
貧しくとも逞しく生きるガヴローシュが小気味良くて、しかも小さな子供達に生き延びる術を教える
協会で配られているパンは病気の人やお年寄りのためのものと言えるのが凄いな…
テナルディエのような父親を持ったからこその矜持なのかな
ストリートチルドレンを哀れに描かない、お金が無くても弱い人のために出来ることがあるというのをやってるのがとても好き
富める者として慈善活動を行うジャンとコゼット、パンを配って今目の前にある命を救うと同時に長い目で見て人を救う学舎を作ろうというのが凄く良い
短期的な支援と長期的な支援を描くのが子供向けとして誠実な作品だと感じる
そして27話の少女のことやコゼットから伝え聞くジャンの生き方から、マリウスは真剣に社会問題に向き合う
マリウスとコゼットの逢瀬が清廉に描かれてて、監督とシリーズ構成の采配が素晴らしいと思う
今や聖女のようなコゼットとボロボロで彷徨うエポニーヌ、こうなるのは仕方ないけどギャップが悲しい
TVドラマ見た限りでは、エポニーヌは犯罪に荷担するくらいでないとバランス取れないんだなと思ってしまう
何一つ他人に与えなかったエポニーヌが愛する人のために…というのが原作の肝なのかなって
39話
コゼットとエポニーヌの会話とても良かった
ファンティーヌとコゼットはよく似てるけど、エポニーヌアゼルマは母親に全く似ていないのも狙い通りなのかなあ
ガヴローシュの生活をしっかり描いてるのも好き
クールフェラックの「奴には奴の人生がある」という言葉がこの作品の一面を言い表している気がするなあ
ファンティーヌとコゼットは顔立ちが面長で上品、エポニーヌとアゼルマは童顔気味で素朴と、キャラデザも良く出来てる
コゼットは子供の頃にあったお茶目な所が修道院にいたからか無くなって少し寂しい気もするけど、エポニーヌの女性らしい妬みと一途さも見ててちょっと悲しくなるというか(´・ω・`)
エピローグに尺を割いたのはキャラクター達の「これから」を意識したからなのかなと。
そして少女コゼットは本来想定されていない子供のための作品。
ジャンが守り導いた若者はコゼットにとどまらず、アランというオリジナルキャラクターを設定したのに顕著だけれど、世代と時代を越え志と行為が継承される。52話という長さで丁寧に積み重ねた描写がそれに説得力を持たせた。
{/netabare}
【公式サイトより自分用メモ】
概要と監督インタビュー。興味があればどうぞ。
{netabare}
原作はフランスの文豪ビクトル・ユゴー作「レ・ミゼラブル」(邦題:「ああ無情」)。
貧しさゆえに一欠けらのパンを盗んだ罪で19年間も投獄され、出所後、ミリエル司教との出逢いにより良心に目覚め改心を誓うが、その過去によりその後も波乱の人生を送る主人公のジャン・ヴァルジャン。ナポレオン失脚後の王政復古・市民暴動に激しく揺れる19世紀初~中期のフランスにおいて、貧しき人々が運命に翻弄されながらもたくましく生きる姿を素晴らしい筆致で描ききる大河小説です。
経済が発達しグローバル化が叫ばれて久しい現代においても、社会の歪み、矛盾、人心の荒廃などといったユゴーの描くテーマは今も我々に問いかけられている普遍のテーマです。虐げられた人々、世間の片隅に追いやられた人々を愛情こもった目で見つめながら、社会の矛盾や悲惨を描写すると同時に、個性豊かな、魅力的なキャラクターたちがドラマチックな展開で我々を夢中にさせます。
この不朽の名作を、弊社の代表作である“世界名作劇場”の新たなる第一歩として取り上げ「少女コゼット」に視点を当てるという新たな切り口で現代によみがえらせる意義は大きく、広く世の人々に訴えかける良作であると確信します。{/netabare}
【桜井弘明監督インタビュー一部】
レビュータイトルはここから。
「原作はバァーン!ってあるんですけれど、時代が何しろ19世紀に書かれた物語ですし、今21世紀の皆さんに見てもらうためには少し時代に合うように変えないといけない部分もありますし、変えてはいけない部分もちゃんと見据えて、ビクトル・ユゴーの墓前に「これができました!」って持っていってもいいようなものにしたいという心構えでいます。」
(2020.10.31)
タケ坊 さんの感想・評価
4.5
-----物語-----
普段アニメばかり観ているという人でも、
この作品の名前くらいは聞いたことある人は多いはず。
かくいう自分もどういう物語かは知らずに視聴しましたが、
原作やその他の媒体からアニメへ、という流れで視聴するよりも、
まずアニメからこの物語を知ることができたことは、本当に良かったと思います。
世界名作劇場の原作は、実際そこまでメジャーなタイトルではないものもありますが、
こちらの原作はフランス文学を語る上では、それ抜きにしては語れない、
ヴィクトル・ユーゴー作「レ・ミゼラブル」
世界中でこれまで数えきれないほど舞台化され、
映画やドラマ化もされている有名な原作ですが、
(最近では英BBCが制作したドラマ全8話がNHKで2020年春に放送された)
名作劇場のタイトルは副題が「少女コゼット」となっており、
このサイトのパッケージイラストも母ファンティーヌとコゼットになっていますが、
実際の原作の主人公はジャン・バルジャンというおっさんです。
アニメ化に際してコゼット視点を中心に描くことで、
硬くシリアスに振りすぎないよう(通常のアニメとしては充分過ぎるシリアスさではある)
ある程度の子供からでも観れるよう、
原作をアレンジし観やすくバランスを取っているように思いますが、
本来の主人公がおっさんなので、
内容がシンプルかつ明確なメッセージを持っているのが特徴である、
他の多くの名作劇場の作品に比べると、数多くのテーマを扱い、
また何よりその内容が濃く奥深いものとなっているのが特徴と言えます。
その他、終盤にかけては原作者自身が体験したという、
実際の歴史上の事件を絡めて描いている点も特筆すべき点ですね。
原作は5部に別れており、アニメも52話とかなりのヴォリュームですが、
ある程度簡略化し、オリジナル要素も取り入れて解り易く構成されています。
描かれる時間の経過と共に舞台も移して、一言でいえば、まぁ〜ほんとに大作ですね。
よくこれだけの物語を考えたもんやなと…ただただ凄いとしか言えません。
〜これから観る人へ〜
物語は全編通してシリアスですが、
特に序盤のコゼットの幼少期、母ファンティーヌのエピソードは悲惨で辛いです。
コゼットの常に味方であるガブローシュやシュシュは居るものの、
悪役のテナルディエ夫妻たちやファンティーヌの周りの人間のせいで、
かなり胸糞悪いし哀しいです。
(それでも原作よりかなりマイルドとのことですが…)
でも、何とかここを耐えて観続けてほしいですね。
哀しみの中にも心温まる感動の名場面もあるので。
実際のところ序盤はコゼットを主人公に描くためのオリジナルが多いようです。
中盤以降コゼットの存在感がやや薄れてくるにつれ、
スローペースになる印象も受けますが、
後半〜終盤にかけてはどんどん目が離せなくなってきます。
すべてはラストに向けての必要な展開で、しっかりとオチも付けており、
視聴後には何ものにも代えがたい大きな感動と余韻を貰えることでしょう。
〜既に観た人への感想〜
(ネタバレではありません)
当時思想家でもあった原作者は死刑廃止論者であり、
作品の根底にはキリスト教的な赦しの思想があると思いますが、
キリスト教徒ではない一般的な日本人の思想とはやや異なるかなという気がします。
自分にとってはこれが良い意味で考えされられるものでした。
ジャン・バルジャンの「人は変わることができる」という作品内の名言に関して、
とても感銘を受けましたが、自分は100%の共感はしていません。
テナルディエのような根っからの悪党が、
ジャン・バルジャンほどのレベルにまでは決して変わらないでしょう。
なので、ジャベールの信念や葛藤にも共感できる部分があります。
罪を償ってまともな人間になったとしても、
それが本来の普通であって、過去のマイナスを帳消しにして、
プラスに転じるまでのことをやる人間なんて、実際どれだけいるでしょうか。
だからこそジャン・バルジャンの行ったことに胸を打たれるんですが。
作品を観た後で自分が言葉を付け足していいなら…
「人は変わることができる(かもしれないけど、よっぽどのことが無ければ変わらない)」と。
ジャン・バルジャンはよっぽどのこと(ミリエル司教との出会い)があったから変われたけど、
そもそもジャン・バルジャンは小さな罪を己の優しさから犯したのであって、
元々は善人だったと思います。
貧困や弱さ、世の中の不条理が人を変えてしまうということを、
作品を観て改めて痛感されられました。
-----声優-----
アニメより吹替などの仕事が多いせいか、
ジャン・バルジャンを演じた菅原さんの低音で落ち着いた声が新鮮で渋かったです。
自分にとってはスカパー!内での釣りビジョンで以前から聞き馴染みがあったので、
アニメで実質的な主役をやってたのが驚きではありましたが、
できればまたアニメの仕事もやってほしいなと思いました。
コゼット演じる名塚佳織さんも声優として充実期を迎えるタイミングでの抜擢とあって、
少女役なんかは年月を経た今となってはなかなか新鮮ですね。
その他登場人物がそこそこ多いながらも、
やはり名作劇場で起用される方々の演技は安定しており安心感がありました。
今では人気声優の沢城みゆき、戸松遥さんがちょい役で出ているので、
注意していれば気付けるかもしれません。
-----キャラ-----
名作劇場に出てくる主要キャラはそもそも聖人的なタイプが多いものですが、
この作品に出てくるジャン・バルジャンは元徒刑囚という設定が特筆すべき点です。
彼の波乱万丈かつ激動の人生を通じて、
その言葉や行い、苦悩や葛藤から本当に大きな感銘を受け、
人生に於ける人として大事な事を学ばせて貰ったように思います。
因みに彼にとっての運命的な出会いである、ミリエル司教とのエピソードは、
本編では過去の出来事として、そこまで掘り下げられてはいませんが、
小学校での道徳の授業でも取り上げられているほど素晴らしいもので、
この部分だけで1話使っても良かったと思えるほどです。
登場人物は結構な数になりますが、本当にドラマチックで、
序盤からのキャラを殆ど使い捨てにしていないのが凄い。
ジャン・バルジャンやコゼット、マリウスとの関わりを、舞台や時間が経過しても、
絡み合う運命、宿命ともいうべき描かれ方で見事に繋げています。
途中で正直もうお前は出てこんでエエわ、と思うこともありましたが笑
終盤に見事なオチがついているので納得できます。
原作とは異なるオリジナルキャラや死ぬはずの人間が生きているなどの改変がありますが、
原作未読でアニメから観た自分には全く違和感なく、
むしろこちらの方が良いのでは?と思える良アレンジになっていると思います。
これが原作を読んでアニメを観た人だと、相違にケチをつけたくなるかもしれませんから。
-----作画-----
名作劇場は長らくセル画で作られていましたが、
10年の中断期間の間に制作環境も変化し、
本作がデジタル化されてから初めての作品となっています。
大きく変わった点として、キャラデザインがこれまでの作品とは異なり、
コゼットの幼女時代など、やや萌えを意識したものになっているのは、
以前の名作劇場の作品と比べると賛否両論あるかもしれませんが、
昨今のアニメ事情を鑑みれば、特に違和感はないかもしれません。
デジタル化して以降の作画レベルとしてみれば、あまり高度なものではないとは思いますが、
(普通に考えて52話途切れずハイレベルな作画を続けられるわけがない)
セル画時代から受け継がれている、味わい深い背景描写は健在です。
-----音楽-----
OP,ED共に斉藤由貴が歌っていますが、
これは日本で「レ・ミゼラブル」のミュージカルが1987年に初上演された際に、
彼女がコゼット役を演じていたことに関係しているようです。
自分は先に曲を聴いて直感で視聴するかどうかを決めましたが、間違いなかったですね笑
OPアニメーションも同様に感動的なものです。
物語のラストにOPの2番が初めて流されますが、涙なしには観れません。
また、挿入曲として名塚佳織さんが歌った「夢であおうね」と、
44話のクライマックスでのみ流れた「私にできること」も共に胸が締め付けられるもので、
名場面を彩る極上のものとなっており、こちらも感涙必至です。
名作劇場で一番力を入れていると個人的に思うのがBGMですが、
本作も同様に本当に素晴らしい楽曲の数々です。
曲数もさることながら、オーケストレーションメインで、
アコースティックな生音の温かみが感じられ、
サントラが欲しくなる、とても素晴らしい仕上がりだと思います。
ややドラクエっぽいところがあるなと思って後で調べてみると、
これまでにすぎやまこういち氏と共同でゲーム音楽などを制作されている方のようで、
なるほどと納得しました。
-----最後に-----
世界名作劇場が地上波での放送を終了して10年という月日が流れ、
BS枠になって復活した際に放送された作品ということもあってか、
名作劇場の作品群の中でも世間的にはあまり認知されていないように思います。
実際「ロミオの青い空」などと比べると「あにこれ」におけるレビューも少ないですが、
ここまで素晴らしい作品が隠れた名作として埋もれているのは本当に勿体ない。
本当に素晴らしい物語を観たいという人へ、
52話は確かに視聴をためらう長さですが、
中途半端な作品を5本観るより、よっぽど価値がある内容だと思います。
なぜこの物語が不朽の名作として時代を超えて世界中で愛され続けているのか、
ぜひ確かめて頂きたいですね。
えんな さんの感想・評価
3.9
かなり前の作品ですが再放送とかで何度も見て今でも心に残っています
ある日突然、お嬢様から使用人に転落して、けなげに強く生きていく物語り
ラストも感動できるいい作品です
時代設定もあるんだろうけど、手のひら返しってほんと怖い。
とまときんぎょ さんの感想・評価
3.8
観てたなぁ。子供の頃。
〜お金持ちのお嬢さんが没落して、陰鬱な目にあいながらも健気に耐えて、最後は逆転倍返しハッピーエンド〜 だったよなぁ確か、と、何回目かの再放送をしているのを見かけたので見た。
暗い話だから、色彩設定だけは明るくしたかったのか、すっとんきょうなビビッドカラーがあちらこちらに。目が痛いよセーラ。
こちらも今回は顔文字多めでお送りします。ネタバレ開くとそれぞれ長いです。
*召使いなるかそるかのお話
{netabare} すでに没落化しているセーラ。
寄宿舎でお手伝いさんになっている、元特別室の生徒、セーラ。
お手伝いさん仲間は優しい。かつて親しかった友達や、町で出会うなじみの子達やお店屋さんの大人達も、セーラの行く末を心配げに見守り、応援している。
高飛車なお嬢様キャラが、セーラを目の敵に。かつてのみんなの憧れの的がこき使われるだけでなく、彼女が持っていたもの全てを自分のものにしなくちゃ、気が済まない!!幸い、セーラんとこと違ってお父様のお仕事は順風満帆。アタシの時代がきたんだわ!攻めていくわ!o(`ω´ )o
ある休日、特別なお客様のための準備や掃除にセーラは奔走する。「特別室に入る生徒」がやってくるらしい。かつて自分の過ごした優雅な特別室に、自らの足で買いに出たお花を美しく飾るセーラ。
やがて、例のお嬢様とそのお父様、スネ夫のママンみたいな「ざあます」お母様もノリノリでやって来た。
(`ω´ )「今日からわたくし、ここで暮らすことになりましたの。それでね、お父様、お願いがありますの。わたくし専用のメイドを付けてくれませんこと?そこにいる…セーラがいいわ。」
宿舎のセンセイ
(゚o゚;「そ、それは…その…、モゴモゴ、聞いてみませんと…」
頼りにならないセンセーイ( ;´Д`)
(゚o゚;;「セーラ、あなたの、気持ち次第なんですよ。嫌なら、断わっても構わないんですよ…」
お嬢様のパパ
(^ω^)「そうだな!本人に聞かなくてはな。どうかな?うちの娘のメイドになってはくれないかな?」
そんな〜目の前で迫られたら断わりづらいよ〜ヽ(´o`;
ああ、憐れセーラ、こうして芋づる式に、苛烈な奉公が始まるんだ…あんな事やこんな事を…(/ _ ; )
ときっと誰もが思った時。セーラの放った言葉は。
さあ、あなたなら何と答える?!
(´-`)「 {netabare} お引き受けします。
もしも、もしもお嬢様が…
かつての級友を召し使いにと、そうお望みと、仰られるのならば…。 {/netabare} 」
ハッと言葉に窮したパパ。
身を翻すと、お嬢様のもとへツカツカ…パッシーン!!
えーーーΣ(・□・;)
( *`ω´)「知らなかったとはいえ、なんと恥知らずなことをする所だったんだ。おまえに召し使いはまだ早い‼」
「そんなァ、おとーさま〜(つД`)」
あれ?いじめ一直線じゃないの?
なんという機転のきく堂々とした回避でしょう。セーラの誇り高さに軍配が上がった!
しかも夜半に皿洗いしながら
(´-`).。oO「わたし、気が回らなくて、あんなきつい言い方しか考えられなかったの…ダメね…」と内省する素振りすら見せる。すごいよセーラ…。
記憶の中の小公女セーラって、かなり受け身な印象になってしまっていたけれど、結構やるもんだなあと見直した回でした。
しかししかし!
意地悪小娘ごときに運命の歯車は回させやしないとばかりの、怒涛の不運攻撃はこれからだったのだ…。 {/netabare}
*空腹の空想のお話
{netabare}
厨房にいるコックと下女が、顔つきもゴテっとしているんだが話し方も言う事も素っ気なく、セーラに対して優しくないんだ。
ある日のセーラ、お使いに行って帰ってきたらお小言を喰らう。
(♯`∧´)「どこで道草食ってたんだい!今から使ったんじゃ間にあいやしないよ!」
(._.)「ごめんなさい…あの、靴が壊れて歩けなくなってしまって、直してもらっていたものだから…」
(♯`∧´)「言い訳するじゃないよ!まったく、夕飯は抜きだよっ!」
メイド仲間(゚O゚)
「そ、そんな…セーラ様は、お昼ごはんも抜きだったんですよ…」飯抜きは日常茶飯事なんでしょうか。飯だけに。
コソッ(( (^_-)「セーラ様、残りパンがあります。紅茶に浸して食べてください。」(´-`)「ありがとう…」
地獄耳→(♯`∧´)「そこの残ったパン!始末しちまいなー!」
Σ(゚д゚lll)(´-`)「そんな…っ!」
夜半。皿洗いで夜は更けて。くたくたになって屋根裏部屋へと上るセーラには、暗い階段が長い長い急坂のよう。
やがて抜き足差し足、廊下を忍ぶメイド仲間の姿があった。
(^_-)ウフフ「セーラ様への差し入れのミートパイを作って差し上げたわ。きっと、お腹が空いて眠れないでいらっしゃるでしょう。コッソリお届けしよう…」
ガチャッ(`_´)ゞ院長
「何をやっているんです?それは何ですか!」
Σ(゚д゚lll)「はわわわ…これはソノ…アメリア先生が、いつもお夜食をと、今夜も頼まれているのですぅ〜。」
W(`0`)W「うそをおっしゃい!!アメリアは今夜は親戚の家で留守です!誰に頼まれてそんなもの作ったんです!さ、言うんです!」
(>_<)ヒィェー「あのっ、わたしが、食べようと。お腹がすいて…本当ですぅ〜」
W(`0`)W「んまーっあきれた!おまえのようないじきたない子は許す訳にはいきません!」
→ミートパイは寮長が没収、寝床で食べてむせる!ムゴッ(◎×◎;)
セーラの元へ来たメイド。
そこには、かつて仲良く過した級友2人もベッドを抜け出し、談笑しにきていた。
(´・_・`)ぶたれた頬をおさえ、何も差し入れられない非力さを謝るメイド。
級友は、セーラたちが腹ペコだと、彼らの無下な扱われ方を想像だにしてこなかったことに気づいた。その配慮の無さを詫び、クッキーを取りに部屋へと戻った。
ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌( >人<)┘そーっと!
ここはミンチン学院伏魔殿。クッキーを手に再び部屋を後にした姿を見守る、禍々しい影 |-| があった…。
屋根裏部屋の女子会はじまる。
皆で食べるせっかくのクッキー♡
テーブルを飾って、心ばかりのお食事会を開きましょうよ。
セーラのテーブルセッティングにみんなもノッてきて、いろいろ工夫をほどこします。
(=´∀`)人(´∀`=)人(=´∀`)人(´∀`=)
ストールをひいて、華やかなナプキンの代わりに紙を並べて、ハンカチを織り込んでかざって、ほら花束のようじゃなくて?まぁ素敵ー!
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)''(*゚▽゚*)''(*゚▽゚*)''(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
おままごとしてないでさっさと食っちまえば良かったんだ。そんなことはみじんも考えず、ただこの親しい者たちと善意に満ちた夜を分かち合い、味わい尽くしたくて、終わってしまうなんて考えたくもなくて、セーラの楽しい妄想は暴走。
*・゜゚・*:.。..。.:*・(´-`).。oOよくって?ここはヴェルサイユ宮殿の大広間よ。間も無く招かれた貴族たちがやってくるわ。
(宮廷の侍女になりきろうと慣れない想像をするメイド友(~_~;)、プルプル具合に笑いがおこる。みんなすっかり宮廷気分、画面描写も宮廷風味に埋没。)
テーブルの上にはたくさんのお皿、温かなお料理が盛り沢山よ。
お料理を載せてあるお皿は、全て金でできてるの。床にはフカフカの絨毯。天井にはシャンデリア。私達は美しい侍女なのよ。さあ、大広間のほうへ。上は丸天井、吟遊詩人の歌う舞台があって〜、美しいろうそくのあかり…かしの木の燃えている大きな炉もある…
おつきのものたちが分厚い扉をひらくと、さあ、国王とマリーアントワネットが現れるわ…!
*・゜゚・*:.・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.・*:.。. .。.:*・゜゚・*
ギギギギギィ…
バターー[ \(♯`∧´)/ ]ーーン!!
「なーにをしているんです!!あなたたちィ!!」
強烈な後光とともに登場したのは、ある意味この宿舎の王女、ミンチン院長。
Σ(゚д゚lll)Σ(゚д゚lll)Σ(゚д゚lll)Σ(´-`)光速でユメから醒める四人
ψ(`∇´)ψ背後でほくそ笑むのは、セーラを敵視するお嬢様。リークしてやったり!あたくし、寝たふり得意でしてよ!
阿鼻叫喚、言い訳も聞き入れられず、部屋へと連れ帰られる親友たち。全てはセーラのそそのかしと問答無用の判決。
(♯`∧´)「あなたへのお仕置きは追って考えます。今まで優しくし過ぎたようですね。いいですね、おまえは明日の朝も昼も夜も、食事抜きです!」
捨て台詞とともに全ては去った。クッキーの欠片も残さず片付けられ、一転していつもより暗さの増した屋根裏部屋に取り残されたセーラ。独り、ユメの残り火をすくいあげてみる。
_| ̄|○…ブツブツ…「炉は赤々と燃えていることにする…テーブルの上には…温かい、温かい、食事。美しい柔らかいベッド…触り心地のよいクッション…それから…それから…」
もう、眠りましょう…
眠ってしまえば…お腹がすいていることも、気にならないわ…ねえ、エミリー?
お人形を抱いて眠りにつくセーラ。
。・゜・(ノД`)・゜・。
妄想をこれでもかと華やかに盛りに盛り、バターン!!で落とす、オーソドックスとわかっていても、徹底してやられると清々しく逆に快感。ミンチン院長…。ミンチンて名前も怖い。 {/netabare}
*お人形をおよこし、のお話
{netabare} ある夜、途中から見たセーラは
どうも例のワガママお嬢様に
(¬_¬)「アンタの人形をよこしなさいよ。その人形、召使いにはもったいないわよ。アタイがかわいがってやんよ。」
と、カツアゲされそうになっていた。
このお人形、セーラにとって大切なパパママとの思い出。つらいとき、部屋に戻って誰にも言えない気持ちを打ち明けられる、たったひとりの家族。ジュモーのビスクドールだから高価でもある。
どうするの、セーラ。
メイド仲間にも心配され、しかし、人形を抱いて部屋から出るセーラ。
きゅっと結んだ口、沈んだ瞳、小さく固い背中。思いつめた表情で、ドアを開ける。
(´-`)
お人形をしっかりと、赤子のように抱きしめて廊下を進む。
階段を一段一段、降りる。
どこへ行くの?セーラ。
考え込んでいる。考えがあるの?
誰かに預けるとか…
隠すとか…
売ってしまうとか…
わーたしの かーわいい にーんぎょお〜♪
十二国記の祥瓊さんの歌声が頭の中で回るよ。
踊り場で、外を見やると、学院の少女たちが遊んでいる。
中心にいるのは、例のお嬢様。
でっかい車輪の自転車にまたがって、取り巻きにブイブイ言っている。じぃっと見下ろすセーラ。
(´-`)
なに考えてるの。
再び足を進めるセーラ。
お人形と一緒に体を固くしたまま、外へ出てきた。
めざとく目をつりあげるお嬢様。
o(`ω´ )o「あ〜ら、ついにソレをあたくしに渡す気になったってわけね。いいわよ。もらってあげるわよ。」≡3≡3
うつむいたまま、何も言わないセーラ。
(´-`)
イラつくお嬢様、お人形を取り上げる。o(`ω´ )o高々と、戦利品を手に。
まだ何も言わないセーラ。
(´-`)
その時、少女たちの中から、セーラを「ママ」と慕うちびっ子が猛烈な勢いで駆け寄って来る。
∑(゚Д゚)「ダメよーーーっ!!その子はセーラママの、たいせつなおともだちよぉーー!!」
o(`ω´ )o「なによアンタ。うるっさいわね。セーラがあたくしにどうしてもって、言ってるのよ?」
騒ぎに振り返る少女たち。
その中から、おとなしいセーラの親友も、勇気を出して身を乗り出した。
(´・Д・)」「うそよ!そんなはずないわ。セーラにとって、たったひとつの宝物のはずよ。それを取り上げるなんて、ひどいじゃないの!!やめなさいよ!!セーラに返してあげて!ひどいことしないで!!」
o(`ω´ )o「なっ…雑魚が…あんた、あたしにそんなこと言って、ただで済むと思ってんの…」
しかし、遠まきに聞いていた少女たちから、さざめきのように同調の声が上がり出していた。
「そうよそうよ!かわいそうよ!」(・Д・)ノ
「かえしなさいよ!」(・Д・)ノ
「かえしなさいよ!」(・Д・)ノ
「かわいそうよ!」(・Д・)ノ
「かえしなさいよ!」(・Д・)ノ
(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ(・Д・)ノ
ウッ…Σ( ̄。 ̄;ノ)ノ
かわいそコールに、さすがにたじたじのお嬢様。うつむくセーラの前にちびっ子がかばい、お嬢様が人形を高くあげ、親友が止め、もう決定的に悪役の構図。
小公女「プリンセス」セーラ、大勢の目の前でこれを繰り広げたのがポイントね。民意を試して沙汰を待ったのか!!
公共の場でなければ、この結果にはならなかったはず。
すごいよ、セーラ…。
(`_´)ゞ「な、なによ!!こんなキッタナイ人形、そもそもそんなに欲しくなかったわよ!フンッ!!かえせばいーんでしょかえせば。ホラッ!」
ポイッと投げられた人形…ビスクドールだから割れちゃうよ〜(゚o゚;;
セーラとちびっ子がナイスキャッチ、最悪の事態は避けられた。
ササーっと逃げるお嬢様
ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘
追いかける数名の取り巻きヽ(´o`;ヽ(´o`;
ここで面白いのが、
「よかったねー」ってセーラに抱きついているちびっ子や親友の暖かいゾーンを、ゾロゾロと通り過ぎて院へと戻る、その他の小女たち。
もう何事もなかったかのように、別の談笑をしながら、セーラたちを気にもとめない。
民意のとりとめのなさを表しているのか、妙な真実味のある光景だった。
うん、途中からみてもこんなに面白いんですよ!
起承転結と間がとても劇的でわかりやすいし。 {/netabare}
*セーラも私も泣けた(ノ_<)のお話
{netabare} 第35話
嵐で屋根裏部屋の窓の掛け金が壊れ、枯葉と雨水の入り込んでくる中、濡れた床をふくセーラ。バタンバタンバタンバタン開く窓を、もう閉めることもせず、雨が降り注ぐ中、床を拭き続けるセーラ。どこか行動がおかしいような。大丈夫なの?服が濡れ、傍らのベッドも毛布もビショビショ。悪い夢みたい。
メイド仲間が「おはようございます」と入って来て、惨状に驚く。
朝なのコレ?寝てないのでは…セーラ。
しかも(´-`)「寒気がするの」
なのに働かなくてはならない。ゾッとする。
学院の外に石炭運びの馬車が止まって、業者の人が道路より地下になっている勝手口付近の通路に樋のようなものを下ろす。もう一本樋を下ろして継ぎ足す。これを滑り台のようにして、道路からガラガラ〜〜と石炭を流し込んでお届けする。「ほほー、そうやって運ぶのか!」と面白く見ていたのも束の間。
(゚Д゚)「早くしねぇと石炭がぬれちまうぞ!」調理場のコックが山盛りの石炭にスコップ投げて去る。
学院の石炭置き場へと、バケツとスコップで手動で運ぶのは、セーラひとりの仕事…斜めの雨風が吹きすさぶ中。
石炭なんかもう濡らしときなよ。板でも上に置いとくとか。風邪で雨なんだし休ませなよ。子供だぞ。
石炭で学院のストーブに火を入れておくように言われたセーラ。
少しは濡れそぼった身体を暖められるかな…?
心地よい炎を前に、猫とともにウトウトするセーラ…(_ _).。o○
悪いことに、このお部屋は意地悪お嬢様のお部屋。
案の定、やってきたよ奴さん。いつものお供を連れて。
眠りこけているセーラをみて(−_−#)
セーラが寄りかかっているバケツを力一杯蹴り上げる。衝撃に驚いて目を覚ましフラフラ謝るセーラを、罵倒しだす。
お嬢様よ…暖房つけるくらいの季節なのになんでひとりだけ半袖なんだよ!小学生か!「ママに買ってもらったパリ仕立ての新作」だとか。そしてコレが、今回のワンポイント☆アンラッキーアイテム☆
セーラと寝ていた猫にまで、お嬢様たちの虐待の手が伸びる。(ノ_<)ひどすぎる。追いかけ回しているうちに…猫の蹴り上げたインク壺がお嬢様にビシリ。
(♯`∧´)「〜〜〜!?セーラ‼あんたのせいよ‼」
さすがのセーラも(; ̄ェ ̄)みたいな顔でとばっちりを受け止める。「シミ抜いとけよコラ!元通りにしないと、許さないんだから!」とまたご無体な。え〜〜。インクシミって消しにくいよね…(´・_・`)
横風の雨の中、カゴをもって買い出しに出るセーラ。傘が役に立たない。また服も身体も濡れていく…歩きにくい。嵐だよ。そんな日は家にいたらいいんだよ。体調悪いんだし。みんな残り物でも食べてしのげばいいんだよ。
案の定、市場すらお休みで途方に暮れるセーラ。屋根のある商店街の通りに入って行くと…
(抗えない天候の激しさと身体的なキツさ辛さが伝わって来て、見ていてセーラの今までで一番つらかったよ。うう、自然と涙がでた…なんでこんなんで泣いてんだろ私(/ _ ; )
心理的な意地悪より、空腹ネタよりもくるのはなんでだろう。)
しかしここで今回のアンラッキーアイテムが★ラッキーアイテム★に変わる出来事があったんだ。そこでセーラは、つらさをつらいままに涙を流すことができている。学院で涙を見せた事はないのに。
裕福だった頃、お父様と買い物に入った洋服店。ショーウィンドウにうつるセーラの姿は、今や襟も裾もほつれ、着どおしの汚れた質素な服になってしまっているけれど…。
店のご主人は、セーラのことを覚えていた。セーラの様子を見ると、邪険にすることなく
(´・ω・`)「一口では言えない事が、起こったようですね?」
気をほぐすような優しい声かけ。
セーラが身なりを顧みず入って来た訳を…「お友達」の服の染み抜きについて相談すると、
(^ω^)「大丈夫、わたしが直してさしあげますよ」。安心して涙が流れるセーラ。(;_;)
やがて曇りなくきれいに直された服。(^ω^)「これで、文句なんか言われやしませんよ?」
状況を察し、これまでの事情を聞かれ、心配してくれる紳士を前にさらに涙が止まらないセーラ( i _ i )ドドドド
しかし院に戻らねばならないセーラ。紳士は直した服を丁寧に油紙で包み、せめて十字を切りながら小さな背中を見送ることしかできないのであった…。
戻った先ではお嬢様によるミンチン先生への告げ口。
( ̄Д ̄)ノ「セーラさんがぁ、ワタシに嫉妬してインクを投げつけたんですぅ。それで染み抜きさせて欲しいって、言い出したんですぅ。」
W(`0`)W…ワナワナ… ←ミンチン院長
「たっぷりお仕置きしておやんなさい!!」といつものセリフを吐きかけられ、下女に調理場へ投げ込まれるが…体調の悪かったセーラ、もう腰が立たない。ついに倒れる…? {/netabare}
つづく
*セーラ流魔法の受け取り方。セーラの秘密を暴け!のお話
{netabare}第38話
ややあって隣人からの「魔法」の差し入れが始まる。
35話から病に倒れ、生死の境をさまよった間、姿の見えない「屋根裏の少女」を隣のお屋敷の主人と召使いたちが気にかけていたのだ。そして密かに贈り物をすることに。夜明け前が一番暗かったのだ。
いまや、夜半に疲れ果てた少女達が屋根裏部屋へ帰ると、暖かくしつらえられた食卓が待っており、美しいマクラや毛布も用意してあるのだ。空腹の時にセーラが夢想したみたいに。
(背景素材の都合上なのか、食後の皿の上のチキンが毎回ぜんぜん減っていないのが気になる…いじきたないアタイであった。)
これが朝になると仕事にでている間に、お隣の有能なインド人ハウスキーパー達がテキパキお片付けしておいてくれる。おかげで昼間のミンチン院長の抜き打ち検査にも【魔法 : 非検出】で事なきを得た。
魔法に慣れたようなセーラと、まだソワソワ感が止まらないメイド仲間。
(≧∇≦)「ああ〜、私達がこんなにありがたがっていることを、魔法使いさんにお伝えしたいですぅっ!!」
と興奮やまないメイド仲間に対し
(^ν^)「大丈夫よ。私達がどれだけ感謝しているかは、きっとわかってくれているはずよ。だってそれが魔法使いさんですもの?」
さすが、プリンセスセーラ。与えられた幸運を享受する時も優雅に動じない。
しかし滲み出る幸せオーラ。「あの娘なんだか綺麗になったみたい。恋してる…?!」的な鋭さで、セーラの異常を感知する院の魔物たち。
(¬_¬)( ̄3 ̄)「いやに血色がいい。きっと盗み食いでもしてるんだよ」と残り物チェックをする下女とコック。
(*`へ´*)「あんなに顔色がよく元気だなんて、おかしい。」
と訝しむミンチン院長…子供がはつらつとしてたら怪しむ学院って、教育機関として相当終わっています。
どこまでもセーラの屈強な面の皮を引っぺがしたいと夢欲する鬼どもの追っ手は止まらない。
プリンセスセーラ。アイドルとは人に夢を魅せるもの。汚れた奴らの見たい歪んだ夢すら映してしまうのか…。
いじめられても、(´-`)「はい、ミンチン先生」(´-`)「おはようございます、○○さん」(´-`)「わかりました。○○さん」と、爽やかな挨拶の後ろに名前をつけることを忘れないねセーラは。コレちょっとイライラする。
しかしついに、魔法発動中の夜間のガサイレが入ってしまうのだ…
魔法が暴かれた時も、食卓でセーラお得意の「こんな時こそ余裕で夢想享受」が披露されていた。ナプキンとフォークで人形を作ってダンスさせ( ´ ▽ ` )ノ「ランランランランランラーン♪」
そこへバターン!悪鬼どもの蹂躙…
メイド仲間の土下座も虚しく(´Д` )
ミンチン院長は(◎_◎;)「オトコ(街の少年ピーターのこと)に盗みをさせて貢がせたんですね!」とあさってな勘違いにワナワナ震え、
コックはしつらえを横取りに片しながらご馳走の匂いを(@ ̄ρ ̄@)クンカクンカ嗅ぎ、
下女は(♯`∧´)(´-`)セーラを引っつかんで馬小屋へ連れて行く。
こうしてセーラの馬小屋生活が幕を開けた…(´-`){/netabare}
*馬小屋生活始まる、のお話
{netabare}
ここは小公女だった時代に、セーラのお馬さんが繋がれてた小屋。今はからっぽの、藁だけが残る隙間風ふく小屋。そこに主人が暮らすとは。そしてその事をいじわるお嬢様にグリグリいじられる。本当に十二国記の姫様並にトコトンいくよどこまでも。
そして、一番暗い夜が明けたあともまだ次が。甘ーいもの食べさせた後でしょっぱいのがくるよ〜。
展開が早くて激しいので、文章にしても何だか伝わらない。こんないかがわしいまとめよりも観ていただきたいものだ。
学院でハロウィンパーティが開かれる。アメリア先生が子供達と色んな遊びをするんですが、この様子が楽しい。遊びの中で一手間かけてまでセーラを陥れようと頑張ってた、いじわるお嬢様( *`ω´)。しかしちょっとしたラッキーがセーラのもとへ。あらっ(^ν^)☆彡って感じに対して、キリキリキリ…( *`ω´)
アメリア先生は生徒達にも自然に親しまれてるし、この前の話あたりでセーラに申し訳ない心中を吐露してたし、妹さんのポスト院長色がひたひた濃くなってますぜ、ミンチン姉さん。そうとは知らなミンチン先生は基本コドモキライなので自室でくつろいでいた。( ´Д`)y旦~~
やがて夜が更け、パーティ気分が終わらない少女たちのちょっとしたイタズラが、馬小屋で火をおこしてしまう。燃え上がる小屋の中で人形を抱いて立ちすくむセーラ。
助かったものの、勿論とばっちりはセーラに…。
\(♯`Д´)/=3=3=3「おまえという子は…!身よりも家もないおまえを親切心からここへ置いてやったものをつけあがって…」云々のミンチン先生のお小言に、今回ばかりは毅然として言い切るセーラがいた。
(´-`)「ミンチン先生は、私に親切だったことはありません。そして、私はこの学院を家だと思ったことはありません。」
ミン(;゜0゜)チーン
「ンナッ、おまっ……でておいきー!!」 {/netabare}
*逆転倍返しはじまる、のお話
{netabare} すんなり意に従い出て行く訳ですが、ここから見ていられないのはセーラよりもミンチン先生。
出て行ったセーラを、(本当は心配なのか?院の評判が落ちるのを懸念しただけなのか?)呼び戻すよう妹に言いつけたり。
セーラに贈り物が届いたことで、実は金持ちのパトロンが居るのでは?という臆測に今度はすがりついて、o(;`ω´ )o「セーラさんっ」と丁寧に呼び出したり。
セーラの姿が見えずお隣へ行ったと聞いたときのムカッ腹から、学院にいる猫を生徒達の目の前で足で蹴り上げたり。(>_<)
そしてやっと、「おお、この子だ!」の回。隣の屋敷の主人が探していた「友人のダイヤモンド鉱山の遺産を相続する娘」が実はセーラだと判明した時の、ミンチン先生の脱力錯乱ぶりはもう穏やかじゃないね。
((((;゚Д゚)))))))は…はわ…はわわわ…っ
胸にダイヤモンドを飾り、厳かに階段上に登場した小公女セーラに、
( ゚д゚)「セーラ…さん…」
(´-`)「はい、ミンチン先生。」
膝叩いちゃうね。こんな時までセーラは丁寧な応答+名前呼びの「はい、○○さん」徹底してる。むしろこの時のためだったのかとさえ。
昔のモノクロ映画だったらここで失意の先生はミンチン学院じゃないナントカ院にドナドナ送られちゃうんじゃないのかという不穏さが漂う。妹アメリアから鬱屈されていた怒りにまかせて責められるだけで済んだのだけども、子供むけアニメにしてはかなり怖いと思う。しかしそれだけの事はしてきた、ミンチン院長。それだけの事を面白く見てきた私も、彼女が腰も立たず雪の中這いずって院に戻る姿を見届けるしかない。 {/netabare}
*最終話 小公女ラビニアに関する考察
{netabare}
いじわるお嬢様ラビニアとの握手が見もの。
セーラとお隣のご主人が弁護士を連れて学院へ乗り込んでくる。
意気消沈していた院長、更に訴えられるのかとガタガタ震えながら((((;゚Д゚)))))))出迎える。
一体何事かと見守る少女らに、ラビニアが( *`ω´)「たぶんこの院を買占めにやってきたのよ。ありあまるダイヤモンドで復讐のために、ね?」
こんな混乱も面白くてたまらないって端的な口調。
やがて学院への寄付にミンチン院長の声色は高く弾んで復活。セーラは懇意にしていたメイド仲間を自分に召し上げるとも公表し、涙の再会。
これを見守るラビニアの瞳がどこか寂しそうに見える。
小公女復帰を祝う少女たちに取り巻かれるセーラを、真っ直ぐな瞳でぐっと遠巻きに見守るラビニア。
鋭く小賢しく若々しい顔つき、シュッと通ったまつげ。見ていると似顔絵描きたくなる。嫌な子なのに、なんとも美しいんですよね。よく「性格の悪さは顔に出る」っていうけど…どこか魅力があるのは何ででしょう。ミンチンにはない、高い気位があり、劇的な面白さ(残酷であっても)を見抜く貪欲なところがあるからでしょうか。物事や人間同士の表面のみは見ていない。
胸の握り拳にどんな感情を押し殺したのか、やがてセーラへと踏み出し、友情締結を申し出る。
( ̄+ー ̄)「おめでとうセーラ。私、あなたさえよければ仲良しになってもよくってよ?」
(´-`)「ありがとう。私、本当を言うと、この学院にきたときから、あなたと仲良しになりたいと思っていたのよ。」←この子本心よーめーなーいーわー~_~;
この時ラビニアが何を飲み込んだのかは謎だけど、セーラの幸運大逆転の姿を見て「今はこれはセーラのターンだ」と悟ったのかもしれない。これまで何度か、好機はお互いの間を行ったり来たりしてきた。人生なんてこの先知れないのは誰も同じ。「だとしたら今は私は私の役を演じ切る。ミンチン先生のような醜態を晒したりしない!ぶれない!」という決意で踏み出したのかもしれない。オープニングで唄われる「胸の奥にこの花あるかぎり」の花の矜持は、ラビニアの中にも咲いていた…のかも?!
やがてセーラはインドへ、このお嬢様もアメリカへ旅立つことになる。
( *`ω´)「もう二度と会えないわね。」
(´-`)「きっといつかまた、会えるわ?」
( *`ω´)「フフン。何十年後かには会えるかもね…その頃あなたはダイヤモンドプリンセスからダイヤモンドクィーンになっているんでしょうけど?そしたら私は…、アメリカ大統領夫人になっているかもしれないわよ!」
同じ土俵では戦えなくなるけれど、この娘が私のライヴァルであることには変わらない。セーラが掴み取った幸せと競いあえるくらい、自分もきっと輝いてみせる、そういう「面白くなってきたわ。」っていう諦めの悪さがお嬢様の心の中では根強く育っていて、それを育てたのは、天性もあるだろうけど、打っても打ってもちっとも懲りた顔を見せなかったセーラのおかげではないかな。うらやましい、この2人の懲りなさ。もー自分、競うとか耐えるとかあらゆる面において面倒に生きてるので、どんな土俵にもチンとしとられんのでうらやましい。
セーラの言うとおり、お互い影響を与えあえる(セーラは影響受け取ってるのか微妙だが)関係になれるのかもしれない。
ミンチン先生は反面教師過ぎたね。ミンチンの中には花は咲いていなかったのだろうか。かつては咲いていたけれど、いつの間にかなくなっていたのだろうか。あんな大人になりたくないって、子供たち皆心に刻んだことでしょう。妹さんがいいアドバイス訳として腕を振るうようになるのかな。 {/netabare}
あなたの心の中に花は咲いていますか?
(¬_¬)( ̄3 ̄) (´・Д・)」(♯`∧´) ( *`ω´)(´-`)(´・_・`)
悪ノリな長文に、お付き合いいただきありがとうございました。
おみや さんの感想・評価
4.2
この作品はレンタルで観ました。(遥か昔)
まあ原作からして有名ですからねぇ。(でも読んでなかったりして)
簡単に言うとどえらいイイとこのお嬢様がある日突然、家族の消息が
わからなくなり、お金も無くなりで学園(住み込み)の生徒から
使用人へドーンと落ちる訳です。
そんでもって生徒には仲間がいるものの(いじわる娘もね)
学園長や他の使用人からこれでもかっていう位つらい目にあわされる
ことになるんです。
毎話こういうの観る訳ですからそりゃあつらいです。
でも観はじめちゃったもんだから止める訳にもいかない。
なんとか最後に幸せになってもらいたい。
そんな思いでレンタルのVHSを観ていたんですが、なんと!その店の
最後の巻、最後の1つ前じゃん!!
いやあ、何件他のレンタル店まわったことか、、、、、
当時はまだツタヤ無いし、今ほど店舗無かったですからねぇ。
インターネット?何それ?っていう時代。
一週間かけてあっちこっち探し回ったんですわ。
そんでぇ、5件目位だったと思う。
「あったぁ!!!!!」
なんかその時にもう泣いてた気がする。
ええ、もちろん最終話、感動のエンディングでしたよ。
(涙腺崩壊しまくり)
という訳で、レビューと言うより思い出話になってしまいました。
すいません。
自信もって言える良い作品です。(とくにお子様にはオススメ!)
ユニバーサルスタイル さんの感想・評価
4.8
世界名作劇場シリーズは登場人物が苦境に立たされるものが多いと思いますが、フローネの境遇も中々のものです。
あらすじ
{netabare}
ロビンソン一家は、居住地であったスイスから転勤のため家族総出でオーストラリアに移住することになる。
移住を決める際一悶着あったが、なんとか全員でオーストラリア行の船に乗り込んだ。
しかし一家はその航海の途中で大嵐に巻き込まれ船は座礁してしまう。父エルンストの機転で急ごしらえのイカダを作り一家は船からなんとか脱出。
イカダが偶然たどり着いた陸地はなんと無人島。その日から一家の無人島生活が始まる・・・・・・。
{/netabare}
それまで裕福な暮らしをしていた医者の家族が、一転して無人島でのサバイバルを強いられることになる。過酷な物語です。
今思うと、当時イギリスの植民地であったオーストラリア自体あまり治安の良い場所でなかったと聞いたので、どちらにしろサバイバルなのでは・・・とも思いました(笑)
いきなり無人島に放り出されたことによる絶望や、島で待ち受ける様々な苦難の連続に、一家は打ちのめされます。
しかし、フローネはじめロビンソン一家の人々はお互いに助け合い励まし合い、この苦難に逞しく立ち向かっていくのです。
では、そのロビンソン一家の紹介です。
{netabare}
まず一家の大黒柱であり父親のエルンスト。
彼は世界中どこを探し回っても見つからない位に頼もしい父親です。
医者として彼より腕の立つ人間はいても、彼より精神力が強くこのような過酷な場所で生き抜いていける人間は存在しないでしょう。
彼の判断力と行動力、そして家族を支えぬく家主としての責任感の強さは驚嘆に値します。
次は子供達の支えである母親のアンナ。
最初こそ現実を悲観して頼りないものでしたが、次第に元来持つ芯の強さが表れはじめ肝っ玉母さんとして活躍していきます。
子供達のため・家族のためを思うと無類の強さを発揮する、頼もしい女性だと思います。
気品に満ちた人柄で、どんな環境でも身辺の整理や子供達の教育そして自尊心道徳心を忘れない、大人の鏡です。
そしてしっかり者で一家を助ける長男のフランツ。
母のアンナと同じく最初は挫けそうなほど気弱だった彼は、何度も挫折を繰り返すことで頼もしく成長していきます。
島での生活の中で長男として、また男手としての自覚を持ち一家を支えていきました。
下の姉弟の面倒見もよく、両親に強く信頼されていたことと思います。
主人公であり元気いっぱいに笑顔を振りまく次女のフローネ。
彼女はタイトルでも主題歌でも強調され、あたかも彼女を中心に物語が進むのかと思えば意外とそうでもありません。
彼女の天真爛漫さが一家を絶望の淵から救った、そういう意味での主人公であると言えます。
なんだか美少女じゃないとやたら喧伝されていますが、彼女が常に頭に挿している赤いハイビスカスの花言葉は「繊細な美」。そういった奥ゆかしい美しさを彼女は持っていると思います。
最後に純真無垢な三男のジャック。
彼はまだ幼く他の家族に比べ現実を直視できていない面もあると思いますが、それ故に彼の無邪気な行動は癒しを与えてくれます。
幼いため島での生活への順応も早く、愚図ったりして家族を困らせるようなことも少なかったと思います。
マイペースで時々家族をハッとさせるような行動を見せる彼のこれからの成長が楽しみです。
{/netabare}
こんな一家の生活は、残酷な現実に反して非常に生き生きしています。
ただ毎日を生き抜いていくばかりか、チェスや音楽を楽しみ、島中を探検し、まるで自然と戯れているようです。
だから見ていてとても胸が温かくなります。サバイバルだからといって殺伐とした雰囲気ではなく、常に人情味あふれる優しさに包まれているよう。ある種非日常的な空間での日常を描いた作品といってもいいでしょう。
長男のフランツと長女のフローネの年齢設定が絶妙です。(フランツ:15歳 フローネ:10歳) これフランツとフローネの年齢が逆だともっと複雑になってしまいますね。お年頃の女の子が主人公だと色々大変ですし・・・これで良かったのだと思います。
フローネが些細なことで傷ついてしまったときはフランツが兄らしく落ち着いたフォローを、逆にフランツが繊細さゆえに塞ぎこんでしまったときはフローネが元気一杯励まします。
この二人がとても兄妹らしい関係で微笑ましく、たとえ非情な出来事が起こっても、一家で力を合わせて乗り越えていく強い絆がそこにはあります。
そういった過酷な環境を生きる人間達の強い姿や、今や失われた家族の共同体としての形がこのアニメには息づいていると感じました。
作画、特に人物や小物の作画に関しては今見るには厳しいかもしれません。
対して背景・風景の作画は淡い水彩画のようなタッチで、美しい出来栄えです。
だから人・物における作画の粗を考慮してもこれ以上の低評価は付けられません。
また作中の音楽は主題歌をはじめとして、今なおクオリティの高さを感じられるほど完成されています。
南国系とでも言えばいいのか・・・明るさと静けさが同居した不思議な感じです。アニメのサントラの域を超えた普遍的な音楽だと思えます。
総じて風景画および楽曲の美しさは芸術的とさえ思えるものでした。
そして感じたのは、1話1話の起承転結の展開の巧みさと、登場人物の交わす台詞一つ一つの人情深さ。
特に後者は、制作者が相当に気を使って言葉を選んでいたんだろうと想像できます。世界名作劇場の名に恥じない丁寧さ。
台詞から温かみを感じたことで、聞き入るだけでなんだか心が満たされます。
全50話という尺の長さ、人物作画の粗さ等を許容できる人には是非オススメしたい名作アニメです。
あとは個人的名エピソードのメモです。
{netabare}
まず第12話「おかあさんの活躍」。
ロビンソン一家が住んでいた住処が野犬に襲われ、母のアンナが一晩の間死力を尽くして守り抜くという壮絶な回。
この回は今までの回とは毛色が異なり、本気の恐怖を突き付けてきました。アンナの強さに感服です。
次に第13話「フランツの目」。
フランツが虫が放った毒を目に浴び、危うく失明しかける話。
二週連続で息がつまるような回が続き、こっちまで参ってしまいそうでした。
あと第21話「亀の赤ちゃん」。
ある日浜辺で海亀を見かけたロビンソン一家。その海亀が産卵期であることを知り、産卵の様子を見届ける回。
親子揃って生命が誕生する瞬間を見ることは現実滅多に叶わないと思います。そうした貴重な体験を通じて、親子の絆が深まる感動的なエピソードです。
最も好きな回が第27話「無人島の音楽会」。
父エルンストと母アンナの結婚20周年を子供達が祝福する回。
別荘を作って夫婦を二人きりにしてあげたり、そこでささやかな音楽会を開いてお祝いする子供達の愛は素晴らしいものでした。
そうした子供の成長を喜んで涙する母の姿も感動的でした。
続いて第28話「ジャックの病気」。
ジャックがマラリアのような病気に罹り高熱を出して寝込んでしまう回。
生死をさまようジャックを救うために、家族で必死に助け合う姿に心打たれます。
そして第31話「わたしはのけもの?」。
フローネの11歳の誕生日を祝うために、フローネに内緒でプレゼントを用意するべく奮闘する回。
ちょっとフローネちゃんが可哀想ですが、それだけに最後の真心の籠ったパーティーとプレゼントの感動はひとしお。
ラストにかけた第45話「死なないでロバさん」第46話「ヤギをすてないで」第47話「続ヤギをすてないで」第48話「さようなら無人島」。
島自身と、今まで関わってきた生物への別れを体験する回。
長い生活の中で愛着が湧いてきたものたちへの別れの感情を強く体現した名エピソードの数々。
ここまで見てきた感慨深さもありますが、親しい者との別れの辛さがフローネを通して感じられる、名作と呼ぶにふさわしい幕引きです。(まだちょっと続きますが)
{/netabare}
とまときんぎょ さんの感想・評価
3.0
子供の頃見たけど、ほとんど覚えておらず大人になってまた見ました。
漂流前の一家は長男の進路についてなどガヤガヤしており、こんなヤワそうな一家が漂流して大丈夫なのかと心配に。
ややあって島についてしまうわけですが、このややある部分もとても丁寧です。船が完全に沈むまで段階が踏まれており、まず何を持って行くべきかを一家は選択する。この提案と話し合い、折り合いをつける作業がいい。自ら考えて感じて選び、決めることをここから徹底して体験して行きます。
野犬との攻防、ヤシの実とり、森林探索と家作り、植物からロウソクを作る、こんなとこでも兄妹喧嘩、小さな友達との出会い、田畑作りの苦戦、やはり苦戦の船作り、自分の手に出来る美しいものでプレゼントを作る兄妹、植物で編みもの、生存者との遭遇…無人島での日常が創意工夫を凝らして描かれます。
心理的葛藤を受け持つ兄さんの成長や、それを受け止め希望を失わない父さん、基本インドア派なのに危機の際には勇気と知恵を振り絞った母さん。そして楽観担当フローネ。
{netabare}
この子はソコソコかわいいんだけど凡庸で、うつくしかったり萌えキャラだったりでなくてよかった。(戦時ドラマなのに色艶のいい身綺麗な俳優とか…)
島を去る際の日常感がまたよかった。
もう来ることもない畑の草むしりを、ついしてしまう母さん。
つい、家の補修をしてしまう父さん。
非日常が日常に馴染んでしまった姿が微笑ましかった。
{/netabare}
luna さんの感想・評価
4.1
50話もあります!
こんなに長い作品観るのはじめてだけど
50話必要なお話でした
タイトルにあるように、
家族が漂流生活するお話ですが、
何が起こるかわからない
無人島での長い生活を
一緒に体験できるんです
特に
個性が強いフローネと
ものすごいポジティブなお父さんが
印象的でした
サバイバル色を薄める設定がうまく
家族と動物、そして他人を信じることなどが
テーマになっていて、
一番最初の方にペテン師が出てくるのですが、
このエピソードが終盤に上手くつながってて
少しびっくりです
絵が流石に古く感じたのと
フローネとジャックが安易に銃に触れても
何も言われないシーンに違和感をおばえたけれど
このゆったりとした時間の流れは
いまの12〜24話の作品では味わえない
貴重なものでした
ぼちお さんの感想・評価
3.9
久々に全話観た。子供のころに観たの覚えてて見直したけど、意外におもろい。てかまじ根性論半端ない。笑
突っ張って、粋がって、最後は皆がまとまって、家庭や友人、皆が支えて事が成り立つ。そんな当たり前が描かれてるアニメだともいえるかも。
少し生き過ぎてる所は、御愛嬌ってことにしてくれれば面白いサッカーアニメだと思う。特にOPは好きだ。あのBGMがアニメ進行中に聞こえてきたら、それは最大の見せ場であり、チャンス。久々に昔を思い出したな。
キャプテン翼書いてた人が、書いたアニメらしいけど、キャプテン翼よりは控えめのサッカーかな??主人公無双は半端ないけど…笑
uppo さんの感想・評価
4.2
キャプテン翼の作者の高橋陽一さんが描いたサッカー漫画をアニメ化。
4クール。
確か当時アニマックスでしか放送されてなかったため、知名度が低いと思われる。
漫画の「俺たちのフィールド」が好きな人にはオススメしたい。
得点力不足、ストライカーがいないとか言われてた当時の日本代表だったが高橋さんは主人公をFWにしてそのポジションの重要性を訴え、将来日本人ストライカーが現れたらと思って描いたとか。
主人公の兄の叶成介はACミランの10番で司令塔。
今のセリエAは、ブンデス、プレミア、リーガエスパニョーラに負けてるかもしれないが、この当時は世界1,2を争うリーグだったと思う。
実際にその名門チームで10番を背負う日本人が誕生するなんてこの頃は誰も予想してなかったと思う。
主人公の叶恭介はそんな優秀過ぎる兄がコンプレックスで一時期サッカーから離れるが、とある理由で復帰。
茜が丘高校サッカー部に入部して全国No.1を目指していく。
kuroko85 さんの感想・評価
3.6
キャプテン翼の原作者が書いたサッカー漫画のアニメ化。「キャプ翼」と違って原作を見てなくて、アニマックスで放送していたので何気に見ていた。兄がACミランの10番で、主人公は高校生ストライカー。同じチームにブラジル人のゲームメーカーとイングランドに留学していたGKがいたのは個性を出す為の演出か? ただ、それら全ての設定自体が無駄になるほど、現代の日本サッカーが進化しているのは、とても面白い。ちなみに内容は?というと取り立てて特出する点はない。「キャプ翼」よりも人間の内面にスポットを当てている。
石川頼経 さんの感想・評価
3.6
23話以降のOPの「微笑みでプロローグ」という歌ですが、凄い名曲です。
アニソンでもトップの位置にあるくらいに良い歌です。
心の名曲をご堪能あれ
https://www.youtube.com/watch?v=nqrPduYWTIU
その前の前期OPの「APOLLO」もなかなか勇壮な名曲で製作側としてはこちらが本命だったようです。
そしてEDの「鳥になる」は谷村新司氏が作った世間的にはもっと著名なバラード調の歌で、教科書に載せられたり、合唱コンクールに使われた名曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=zMz4knqBXXk
その他、OP、EDとして通用しそうな名曲の挿入歌が目白押しです。
とにかく、これだけ歌に凝ったアニメも珍しいです。
アニメ作品としてはまあまあ、金髪の元気な少女を主人公にアフリカを舞台にした壮大なストーリーです。
特に後半のスペクタルな展開はめくるめくものがあります。
主人公の少女ジャッキーの連れの黒人青年のテンボの心技体揃った完全超人ぶりも凄いですが、
前半では運動神経を除いてダメ少女っぷりが強調されていたジャッキーも頭脳、判断力、行動力が目を見張るほど成長し、大活躍します。
この辺はなんだか映画版ドラえもんのノビ太を思い出してしまいました。
最終回はなかなか余韻のあるホロリとさせる話しでした。
蛇足のケチ付け(嫌な事も書いてあるのでロマンを崩したくない人は読まないでください)
{netabare}ただ、最後のマーフィーを自然に帰すという行動は疑問。
なぜなら「あらいぐまラスカル」「のび太の恐竜」と同じエンドであるにしろ、精強なアライグマや首長竜とは違って(もっともアライグマにもハイイロオオカミ、コヨーテ、ピューマ、首長竜にも鮫などの天敵はいるが)、
最小の部類の猿であるブッシュベィビー(ショウガラゴ)は自然界ではかなりの弱者で被食者であり、ウサギなみに非常に生存率が低いからです。
猛禽類、蛇、ヒョウ、ジャコウネコ、チンパンジーなどが天敵で被食率は非常に高いです。物語の最後に野生に帰ったマーフィーがおそらくはメスであろう仲間とノンビリ寝ているシーンで終わってますが、
自然界とはそんなに甘くありません。残念ながらマーフィーはジャッキーたちと別れてから、そう遠くない将来に食われちゃうと思います。残念ながら・・・
それに所詮は一度は人間に育てられたマーフィーは純粋に自然で育った同種個体よりさらに生存率は低そうです。
まあ「自由とは野垂れ死にの自由でもある、自然で生きるとは外敵に食い殺される生き方でもある」って事です。
人間社会には法や生存権というものがありますが、自然界にはそんなものないですから。
ジャッキーがマーフィーと別れた瞬間からこの法則は適用され、ジャッキーと別れて1秒後にマーフィーは食い殺されるかもしれないのです。
ちなみに原作ではマーフィーをイギリスに連れ帰ってます。それが「生き物を飼う」という責任というものだと思います。
なお「あらいぐまラスカル」と「のび太の恐竜」ではラストで彼らと別れざるやおえない切実な理由があったのに対してジャッキーとマーフィーにはそんな理由が無かったのでやはり疑問です。
ジブリ作品、あらいぐまラスカル、子鹿物語など、人間と動物の関係に関してはいろいろ考えさせられます。
どうも、自然界をユートピアか何かと思い違いしているアニメ製作者が多いと思います。
参考(ショウガラゴを狩るチンパンジーについて)
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/0804/feature01/ {/netabare}
ソーカー さんの感想・評価
3.9
レビューを書くまでもなくストーリーは大概の人が知ってると思います。
名劇アニメでこれだけはちゃんと最後まで見てました。元々原作が好きだったこともありましたが。
何がいいかって言うと、ジュディの人間的魅力によるところが大きいですね。
孤児院出の強いコンプレックス、それにめげない自立心、そして自分と向き合うことで得られる幸せ、とジュディの成長を強く感じさせる。
女性の自立と幸福追求のシンデレラストーリー。
アメリカの自由と平等を実現する教育の在り方とか、そういうテーマも多分にあるわけですが、名劇はさすがにあまり踏み込んではないはず。それでも他作品よりはやや対象年齢は高めで、笑ってしまうような恋愛劇や「あしながおじさん」が地味に策謀を巡らせているところは、ガキには当然よく分からないところではあったと思う(笑)
最終的には勿論何もかもが上手くいってハッピーエンド。
女性の成長と自立を描いた作品は多々あるけど、最も思い出深いアニメです。
Tnguc さんの感想・評価
4.5
~
孤児院で育った少女・ジュディの学園生活を描いた青春物語。全40話。ジュディは孤児院での貧しい生活から一転、華やかな都会の学校へと移り住む機会を手に入れます。街での暮らし、寮のルームシェア生活、女の子の友情や恋愛、ファッションにショッピング、などなど。初めて体験することばかりのジュディは、毎日を目一杯に満喫します。当時オンタイムで観ていた女の子は、そんなジュディの学園生活にさぞ憧れたのではないのかなと思います。でも、ジュディの明るくて楽しい学園生活の背後には、両親のいない後ろめたさや、孤児院育ちというコンプレックスが常にジュディに纏わりついていました。そのせいで落ち込んだり、あるいは自分を偽ったりすることもありますが、その度に自分自身と向き合い、見つめなおすことでジュディは大人になっていきます。それらの過程がとても濃密に描かれていて、とくに39話のスピーチは必見。堀江美都子(ほりえ・みつこ)の演技も素晴らしいの一言です。世界名作劇場にしては珍しく恋愛要素も取り入れているので、どちらかと言えば女子向きな作品なのかも知れませんが、夢や自立などのテーマ性も含めて、とても見応えのある物語となっています。世界名作劇場の基盤でもある「思いやり」の精神もしっかりと映し出された普遍的な名作だと思います。
個人的評価:★★★★☆ (4.5点)
kuroko85 さんの感想・評価
3.0
もう随分昔の話です。
大学時代、通学時間が3時間以上有り
入学の際、その時間を読書に当てようと決めました。
ジャンルが偏らぬように
【純文学】、【戯作文学】、【童話】を交互に
読むようにしました。
ちょうど【ピーターパンとウェンディ】を読み終えた頃に
このTVを見た記憶があります。
本を読む事をお勧めします。
確かフジ系列でエンディングがおニャン子だった記憶が、、、
ぱんちねろ さんの感想・評価
5.0
子供の頃レンタルビデオで借りて見て、
つい最近DVDが出てることを知り、購入。
仕事から帰ってきて、夜寝る前に1日2話ずつ見て、すごくしあわせな時間でした。
なんといってもキャラが動く!!
瞬きや指の動き、それぞれのキャラの動きが違うなど、とにかくイキイキしてます。
デッサンの狂いもないのが地味に凄いなぁと思います。さすが世界名作劇場。
声優も豪華。棒なんていないところが魅力的でした。
ネバーランドのたのしさがこれ程伝わる「ピーターパン」の物語は、これの他ないと思います。
aitatesoka さんの感想・評価
3.1
原作はアメリカの少女文学であるが
作品自体はかなり原作とは展開が異なる上キャラクターの統廃合もかなり大幅にされているので原作は大まかな道筋を付けた物と思っていいのではなかろうか
ところで主人公の口癖である「よかった」は本来前向きなせりふとして作中で頻繁に使われている。
しかし現代人のひねくれた解釈?によって「ポリアンナ症候群」なる精神疾患の病名として使われてしまったというなんとも皮肉な逸話がある原作を持つ作品だ
それを踏まえてアニメ版を見たのだがまあ分からないでもない解釈だと妙に納得してしまった
物語自体は名劇作品の中堅とも言うべきレベルで普通に笑いと感動を楽しめるので名劇ファンで未見ならばぜひ視聴してもらいたい
注:そういえばOPやEDの挿入歌もある意味必聴である事を記載したい
gagaga123 さんの感想・評価
3.3
名作劇場王道の「少女が主人公でメロドラマ」、感動できる。
最初はとにかく主人公が前向きすぎて、子供らしさを感じず違和感を持って見ていたが、終盤ではほぼ気にならなくなり、物語に入っていけた。
ナンシーがいてくれて、救われた。
REI さんの感想・評価
4.8
児童アニメなので素直に観られる方はとても感動できると思います。
素直に観られれば泣けるところ満載ですよ。
素直に観られない方は合わないと思います。
ポリアンナの素直さがとても魅力的なアニメ
声優さんでは野沢雅子さんがちゃんとした大人の女性の役をやっているアニメは珍しいかもしれません。池田昌子さんも出ているので、お、999とか思っちゃいました(笑)
キャラでは潘恵子さんが声を当てているナンシーがとてもチャーミングです。
ポリアンナ効果という言葉を作ったアニメ
全てのアニメに携わった方に感謝を!
Tnguc さんの感想・評価
4.0
~
家庭教師として派遣されたマリア先生がトラップ家の子どもたちと心を通わせていくドラマ劇。
ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」と原作は同じ。
名劇における本作の一番の特徴は、やはり「史実を元にした作品」という点だと思うが、
それについてはおいおい追記するとして、とにかくこの作品、主人公・マリア先生の勢いがメチャクチャ凄い。
ただ単に勢いが凄いだけではなく、何よりも凄いのは、いくら咎められても自分の意見をハッキリと主張するということ、
そしてそれが屁理屈でも言い訳でもなくて理に適っているということだ。
「郷に入っては郷に従え」という故事があるが、マリア先生の場合は規律よりも心の豊かさを尊重する傾向なのだろう。
社会の中ではタブーだと冷笑する人もいるだろうが、彼女のまっすぐな生き方は正直憧れるところもある。
どんな相手にも一歩も引かずに突き進むマリア先生には、爽快感すら覚えるだろう。
その雰囲気は、ドラマ「ナースのお仕事(天使のお仕事)」や、映画「天使にラブ・ソングを」を彷彿させ、
根源には名劇の普遍性もしっかりと描かれている。
明朗闊達(めいろうかったつ)なマリア先生と、心に問題を抱えた7人の子どもたちとの出会い。
その展開を見ただけで「こんなの絶対に心を通わせる素敵な物語になるじゃん…」って目に見えて分かったし、
その期待を裏切らないエピソードたちには純粋に感動した。
そして、その殆どが実話だということに、なによりも驚いた。
本作が史実を元にした作品である以上、トラップ一家の物語として終盤の流れは必要不可欠だっただろうし、
同時に、実話だからこそ明確な終着点をつけるのが難しかったのかも知れない。
ラストは無理矢理詰め込んだ感もあるが、意図的に駆け足にしたのではないのかなと推測する。
なぜなら、マリア先生と子どもたちが打ち解けていく序盤のストーリーこそが、
名劇として一番時間をかけて見せたかった部分だと思ったからだ。
「ロミオの青い空」は33話という短さが逆に良いテンポとなったが、
この作品に至ってはしっかりと52話で構成した方が更に高い評価を得ていたと思う。
全体を通して評価をするとどうしても終盤の展開が目立ってしまうが、
思い返せば、序盤から中盤までのストーリーは紛れもなく名劇らしさ全開で面白かったし、
とくに7人の子どもたちは純粋で可愛らしかった。
マリア先生の活躍によって温かな家庭を取り戻していくトラップ一家を見て、幸せな気分になったことは間違いない。
ノンフィクションという最強のスパイスも相まって、名劇の中でもとくに記憶に残る作品となった。
物語:★★★☆☆ (一話完結だったら尚良かったと思う。あとは終盤の詰め。16話が一番すき。)
作画:★★★★☆ (表情が豊かに描かれている。マリア先生の笑みは聖母みたいだ。OPアニメが少し物足りない。)
声優:★★★★★ (みんな特徴的で良い声。ルーペルトが良い。小マリアは喜怒哀楽どれも可愛いかったなあ。)
音楽:★★★☆☆ (挿入歌はトラップ一家によるセルフソングなのが味だね。)
人物:★★★★★ (マリア先生の活発な性格は見ていて清々しい。小マリア萌え。)
個人的評価:★★★★☆ (4.0点)
runa21 さんの感想・評価
3.8
今なぜかテレビで再放送していますね。
それを見ていて・・・
「ヤバイ続きが気になる!!」
っと思い、一気にレンタルしました(笑)
リアルタイムでは見ていなかったのですが、
サウンドオブミュージックは何回か見たことがあるので
なんとなく
あらすじはわかっているのですが・・・
続きが待てずにレンタル・・・。
さすがは名作劇場といったところでしょうか。
オーソドックスかつ、有名な話なんだけど
面白い!!
今のように画像が綺麗ではありません
(いや、このての作品は下手にクオリティーを
高くしないほうがいいかもしれません)
でもすごくいい!!
シナリオか?シナリオなのか??
昨今、クオリティーやキャラデに懲っているが
内容があまりにもお粗末な作品がある中、
この手の作品って少なくなったよな~。
子ども向けのアニメって
実はもうなくなってきているのかもしれないな~。
それともジャンプアニメがそれ代わっているのか?
それはそれで、悲しいものがありますね。
aitatesoka さんの感想・評価
3.5
誰もレビューを書いてないので寂しすぎるだろと言う事で書いてみる事にする
原作は有名な映画サウンド・オブ・ミュージックと同じ人でこの物語の主役の一人であるマリア・フォン・トラップと言う人である
名作劇場にしては珍しくセミドキュメントと言う感じの物語で第二次大戦前夜から中盤にかけてのオーストリアが舞台である
その当時の世相に従いナチスの弾圧を垣間見れる子供向けにしては冒険的なエピソードも多数出てくるし何せ時代が時代なだけに戦争を無視できないストーリー展開だ
しかし、映画の名声とは違って思いのほかこの作品の評価は低いようであまり話題にも上らないところが実に残念である
40話の長編であるが私的にはあまり助長さは感じることなく楽しませてもらったし他の名劇作品にまったく劣ることはない良作との評価をしている
しかも映画より史実に忠実なのはこの作品の方であるという
もし名作劇場系が好きな分類で未見であるなら見て損はないといいたい
前田定満 さんの感想・評価
3.8
自分の生まれた年の1993年に放送された世界名作劇場ということで
興味があり観てみました。
原作は「第三の若草物語」。
1987年に放送された「愛の若草物語」の続編に当たりますが、
変更点はいくつかあります。
「愛の若草物語」よりも原作に忠実です。
物語は{netabare}
お話の舞台はアメリカのマサチューセッツ州。
ナン(アニー・ハーディング)というおてんばで勝ち気な女の子が
ジョー先生(ジョセフィン・ベア)とフリッツ・ベアによって設立された
プラムフィールドという学校に転校してきます。
プラムフィールドは普通の学校とは違い
情操教育に力を入れている学校でした。
情操教育とはたくさんのものに触れ合い心を豊かにする教育のことです。
生き物を育てることは国語や算数を学ぶのと同じくらい重要!
その教育通り、そこの生徒たちは自分の動物を飼い一生懸命育てています。
そんな普通でない学校でナンは生活していき、
ジョー先生をはじめ、そこで出会った友達と過ごし
心を豊かにし、ナンは少しずつ成長します。
ナンはプラムフィールドを卒業し大学を卒業して
ロンドンで医者になります。
この物語は大人になったナンがプラムフィールドを卒業してから
10年ぶりにまたこの学校を訪れて
昔を思い出すところからお話はスタートします。{/netabare}
このアニメの特徴として終始穏やかだということです。
観ていて心臓がドキドキするようなシーンはなく、
穏やかな心でずっと観ていられるアニメです。
このお話は大人になってから観たほうが面白いと思うのではないでしょうか。
自分が昔どんな子供でどうやって育ってきたかとか、
思わず昔を思い出してしまいます。
また子供にこう育ってほしいとか考えてしまいます。
現代社会はやはり学力が高い人が偉いという風潮が
未だにあるように感じます。
偏差値の高い学校を出てる人が偉いなど。
もちろん学力はないよりはある方が良いです。
でも本当に大事なのは人間性が高いかどうかです。
人間性こそが世の中を渡っていくために重要だと思います。
そんな人間性を重んじるプラムフィールドは理想的だと思います。
キャラクターデザインはジブリ作品にも多く携わってらっしゃる
佐藤好春さんが担当しているため
ジブリ作品と画がよく似ています。
R子 さんの感想・評価
5.0
物語は『若草物語』の次女ジョーが夫と経営するプラムフィールドの学校での出来事を描いたものである。
大人を信じることができずに、どこにいても自分の居場所を見出すことができなかったナンが学校に来たところからアニメが始まる。
『若草物語」のその後が気になり見始めた作品だったが、正直拍子抜けしてしまった。四姉妹の少し先の未来がどうなったか・・・が気になっていたので、色々すっ飛ばしてそのずっと先を描いていたからである。
それでも見続けようと思ったのは、ジョーの息子である、ロブとテディのかわいらしさだ。まるっと小さい二人の姿と声だけで構成されていてもいいくらいのかわいさである。なお、見続けていれば、『若草物語』の四姉妹がその後どうなったかについても知ることができる。
物語は、ナットとダンの登場により、日常に様々な事件が起こる。その度にジョー先生とその夫・フリッツ先生は決して子どもたちを見捨てることなく子どもたちを優しく、時には厳しく諭し、真摯に接するのだ。しかも、必ずしも先生が解決するのではない。時には子どもたちがどのように振舞うのかを見守ることもある。子どもが悪いことをしたら叱る、というのではなく、独自の教育方針で子どもたちをのびのびと育てるフリッツ先生とジョー先生の教育方法は現代の教育にも活かすことのできる、大切な考え方なのではないだろうか。
心に残るエピソードはいくつかあるが、どのエピソードを取っても先生たちの愛情と子どもたちの素直さが思い浮かぶ。
自分たちの過ちに気づき、成長していく子供たちの姿は涙なしに観ることができない。素晴らしいアニメだった。
余談であるが、このアニメのオープニングとエンディングの曲を聴いた時にハッとした。なぜか口ずさむことができたからだ(歳がばれる)。そして懐かしさで胸がいっぱいになった。多分、幼いころにテレビで観ていたのだろうと思うが、そんなことはすっかり忘れていた。タイトルも内容も覚えていなかったが、今、このアニメを観てみてみようと思って本当によかった。
こうもり さんの感想・評価
2.6
ダンの話だけやや面白いです。
金八先生見てるみたいで。
名劇は8割方見ましたが、これはかなり下の作品です。
若草の続編と考えないほうが良いですね。(若草が面白いって意味でもない)
エイミー出てきた!って思ったら、声ないのかよ!ってまぁこれはどーでもいいのですが・・・。
とってなむ さんの感想・評価
3.7
ギャグ満載アニメ
笑えるかどうかで勝敗が決まりそうな作品です
あらすじ?
そんなものはいらないのです
上園学園で女の子たちがワイワイやっているだけなのだから
キャラは個性というかクセが強いです
上手くフィットすればかなりハマれると思います
歩巳以外のコ!キャラ濃すぎでしょ!
サブキャラもキャラが立っており、お祭り騒ぎでした
でも私は冴えない歩巳が一番好き
『冴えないアユミンの扱い方』
歩巳を振り回す虎子の存在も大きい
というか虎子がいないとギャグが始まらない、
歩巳の潜在的な魅力を引き出せない。
虎子は偉大だった。。バカなだけなのに。。
OP「スッピンロック」 歌-小川真奈
ED「涙 NAMIDA ナミダ」歌-平野綾
音楽面も良かったと思います
両曲とも作品に合ってないかっこいい曲で逆に笑ってしまいました
ギャップで魅せるとは・・・侮れん(深読みしすぎ)
作曲者がつんくということなどから、
何かと批判されがちですが良い曲なんだからいいんでない?と私は思います
EDの曲名はダサいと思いますがw
終始ハイテンションなノリでとても楽しめました
楽しいことが大好きな虎子の暴れっぷりは見ものです
その虎子の行動についていく者、振り回される者、
はたまた虎子でも引くさらにヤヴァい者。
人間は一人一人違った特徴を持っている
立ち位置というものがこっそりと決まっている
人間って面白い
Dkn さんの感想・評価
3.5
アニメ化しねえだろーなー!
ヒャッコ好きなんだけど売れなかったなー
ガオー
でも売れるわけがないのでそこはまあいいや
カトウハルアキ漫画は
おふざけやダウナーなやりとりの中に
達観したような面が見えるのが好き。
パッとしないキャラデザに
多少マニアックなネタが入るので
好きな人は好きなマイナー路線。
楽曲がつんくプロデュースで
この頃珍しかったWebコミックからの
アニメ化だったりと中々攻めてましたが
日常系の流行りもあって同時期や前後で
とんでもない人気タイトルが放送してたので
当たり前のように負けてました。
出来もそんなに良くなかったw
掲載誌の移行と連載中断で
原作完結しなかったのが心残りですが
名義を変えて現在連載中の
危ノーマル系女子が面白いのでいいです。
みんな真田ジューイチ先生の
「危ノーマル系女子」を読もう!!
奇人変人ハーレム漫画かと思ったら
主人公の奇っ怪な思考や謎に少しずつ引き込まれる。
短編含め学生の緩い日常系メインでしたが
日常系から少し逸脱したほうが面白いやんけぇ!
チュウ さんの感想・評価
2.5
マジで何を伝えたいのかサッパリですw
むしろ、これは何のアニメなんだろう??
さすがに、いくら何でも内容が薄い!!!
キャラ設定も物足りなさがあります。
声優もイマイチもの足りない感じが否めないです…。
ですが、音楽に関してはOP・EDともに好評価です!!
補足として、個人的には【早乙女雀】の可愛いさには満足♪♪
こういう若干、天然?電波??入っている子が好きな人は面白いかも??
まぁ、それでも私としてはオススメはできない作品です。