数学で熱いなおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの数学で熱いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月22日の時点で一番の数学で熱いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.0 1 数学で熱いなアニメランキング1位
Dr.STONE(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (767)
3356人が棚に入れました
全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚める。「石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がってやる!」。絶体絶命の状況で、千空は仲間を探し、世界を取り戻すことを決意する!

声優・キャラクター
小林裕介、古川慎、佐藤元、中村悠一、市ノ瀬加那、沼倉愛美、前野智昭、村瀬歩、上田麗奈、高橋花林、河西健吾、麦人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

はーすげー!へーすげー!の連続

原作未読


JUMP案件全24話。
謎の石化ビームで人類が活動を止め3,700年。いにしえの時を越えて石化が解けた一握りの人類が科学の途絶えた地球でその科学の知識を駆使して失地を回復していく物語。
主人公はどんだけ幅広く深く網羅してんのよ!なスーパー理系高校生の石神千空(CV小林裕介)。見た目は下仁田ネギを擬人化してオーケンのメイクをしたような感じ。ジャンプっぽいデザインです。そして同級生の高校生ら数名。

『戦国自衛隊』だと現代兵器を信長時代に持ち込んで大暴れとなりますがこちらは持ち込み不可。3,700年ほったらかしだとさすがに文明は絶えて石器時代以前の原始時代かのよう。
同期の『本好きの下剋上』のように現代の頭脳を持ったまま後進文明に乗り込んで「無ければ作ればいい」を試行錯誤するのに似てます。『JIN』も同系統でしょう。そしてさらに文明がないところからスタートするのが本作なわけですからこのテのものでは最難関ハードル。ちょっとワクワクします。

それと自分幼稚園の時でしょうか。世界名作劇場『ふしぎな島のフローネ』から漂ってきた匂いと同じものを感じます。OPもEDも覚えてます。木の上の家は憧れでした。
つまりあぁそういうことか。原体験からくる刷り込みがどうやら自分にはあるようです。
イキリ主人公が教育上どうかとは思われど、少年少女が“科学の面白さ”に触れる良い機会になるやも。


 {netabare}オイラ文系でラッキー?{/netabare}


化学ならびに物理の理系科目に不案内なため、アニメで描かれている試行錯誤の産物が乾いたスポンジに水が浸み込むようにすーっと入ってきます。

{netabare}パクチーとライムなんかでコーラ作れんの?マジでスゲー!{/netabare}

信じるかどうかは俺次第 キリッ なんす。

そして前半のOP「Good Morning World!」がすこぶる良い。なにが良いかって作品にばちっとハマる感覚。久しぶりです。ピストルさんっぽい声質もしっくりくる良曲です。


障害ももちろんありますよ。
文明を起こそうという主人公らを妨害するのは野生の肉食動物や自然の猛威だけかと思いきやそう簡単ではありません。
アンチ文明の敵対する勢力もわりと序盤から登場し、主人公らの前に立ちはだかります。まあバトル要素ですね。


 科学の試行錯誤+バトル要素


このバランスが崩れず2クール完走でした。原作が続いているので続編期待な感じでの終幕。
大袈裟でしょうが“人類の叡智”の触りを感じるのにちょうどよい良作です。ごちそうさまでした。



※オマケ

■“霊長類最強の男”獅子王司ってどうよ?

あらためてこうして見るとすごい名前ですね。さてこの方について
好きですか?嫌いですか?どんなキャラだと思いますか?
私はちょっと受けつけないですね。作者の術中にはまってるのかもしれません。

1.{netabare}動くゴールポスト

敵視する対象が最初は“我欲にまみれた汚い大人”。ピュアな若い連中のみ石化解除しようともちかけ、それを千空に拒否されることで対立の芽が生じました。描かれてませんが、「お前らが年くったらどうすんだ?」と疑問符が浮かびます。
それがいつの間にか“科学を信奉し文明を起こそうとする者”へと。考えが深化したとみるよりゴールポスト動いてんじゃんとみてます。でさっそく作中でツッコミが入りました。途中出会った集落の科学?青年クロムについて千空が言及「俺を殺しても次が出てくる」と。まさにその通りなんですよ。
そのため獅子王司の目指す未来は破綻が約束されてるようなもんです。{/netabare}

2.{netabare}ポル・ポトと変わらん

毛沢東と迷うところですがこっちかな。最初は知識階級だけだったのが順次粛清対象が拡大して…
力で押さえつけるしか方法がないので、この世界で肉体での戦闘力に秀でた司が首領ポジションにいるのがしっくりきます。原作未読の戯言ですが、司陣営でそのうち粛清が始まることでしょう。{/netabare}



■スイカ役の高橋花林さん

超個人的なつぶやきです。
この方1年前の迷作『ソラとウミのアイダ』で主役張られてた方です。すでに多くの方の記憶から消え去っているかもしれない作品ですね。
新人でおそらく初めてゲットした主役級の配役があれでと。そのことをもって高橋さんの今後を案じる旨をレビューで書く、という余計なお世話極まりないことをした記憶があります。
こうして、再会できたのはなによりです。ぜひ頑張ってください。



視聴時期:2019年7月~2019年12月 リアタイ  

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2020.02.07 初稿
2020.07.19 修正
2022.01.30 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 68
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

悠大で悠久な物語

<2019/12/22 追記>
全24話見終えました。

面白かったー!

科学の蘊蓄だけでなく、
文明がほぼ原始の世界というだけでなく、
現代に在る科学の凄みだけでなく、
逆転の発想で「今は過去からつながっていて、そして未来に続いていく」ことまでも実感できてしまう。

『悠大で悠久の物語』

ハリウッドが狙ってきそう 笑。

ここは無理があるんじゃないの?という部分ももちろんありますが、そこは架空のお話。
気にしないで見れたモン勝ちです。

二期があるとのことで今から楽しみです。

<2019/7/11 初投稿>
観始めなので評点はデフォルトの3.0です。

原作未読。
あにこれのあらすじ紹介だけで期待値上げてた作品ですが・・・面白いやんけ( ・∇・)

ざっくり言うとタイトルの通り
「ララーシュタインのような髪型した少年が科学でファンタジーに挑む」
と言う感じかな。

ララーシュタインってなに?と言う方は是非、画像検索してみてください。
ついでに言うとこのララーシュタインさんが登場する作品。
OP曲はグラムロックの名曲ですよ。

閑話休題

さて本作、ちょっと変わってる印象です。

普通、物語の分類で
ファンタジーと言えば「科学的裏付けの全くない空想」作品で。
SF(Science Fiction)と言えば「科学的裏付けがあったり、あるように思わせる空想」、 つまり科学と空想が入り混じった作品なのですが。

ところが本作はどちらとも言い切れない。
強いて言えば
「Science(科学) &(そして) Fantasy(空想)」
で「SF」かな

科学的裏付けが全く感じられない現象に対して
めちゃくちゃ地味な科学的考証の積み重ねで立ち向かう。
ScienceとFantasyの二つが融合せず、お行儀よく隣り合ってる印象です。

地味なウンチクも多い。
そう言うの好きな人にはぴたっとハマると思います。

例えば理系のアニオタの私とか( ・∇・)♪

自分は今期、「ヴィンランド・サガ」「炎炎ノ消防隊」「コップクラフト」と並んで注目しております。

<2019/7/15 追記>
2話目観ました。

炭酸カルシウムの4番目の使い道が意味ありげで気になるー笑。

そして新キャラ登場。
獅子王さん。
濃いですねぇ。
{netabare} 空飛んでる鳥を木の上から飛びかかって捕まえちゃったよ、この人 笑。
チート武力{/netabare} 担当だそうです。

さあこれで3人。
人間、3人集まると派閥が生まれるというような言葉がありますが、もしかしたらこれからはそんな展開なんでしょうか。

獅子王さんの発想は昨今の{netabare} 世代間の断絶{/netabare} のようなものを表してて面白いです。

でも、それを是としたら{netabare} ジャンプのような商業誌には載せられなくなってしまいます。
というわけで主役のララーシュタイン、もとい千空さんはかっこよく反発して、{/netabare} 引きへ・・・

でもですよ。
ちょっと思うんです。
もし{netabare} 獅子王さんの考え方に千空さんが同調して物語が進んだら・・・
結局、若い世代同士が新しい利権を奪い合って理想郷なんてできないってことがわかってEND{/netabare} とかSFっぽくてそれもありかなーなんて 笑。


ところで全く話は変わりますが。
他の方のレビュー拝見してて{netabare} 「石化してるのが表面だけならなんで中身の生物は何千年も生きてるの?」{/netabare} というような疑問を複数見かけました。

そこはファンタジー部分だから、と私は飲み込んでおります。
それ言い出したら、{netabare} 石化したら息できなくて数分で死ぬじゃん、という話だし。
仮に呼吸できたとしても水も食料もなければ一週間ももたないし。{/netabare}
そこら辺はファンタジーなんじゃないですかね。

<2019/9/3 追記>
9話まで観ました。

アニメでも映画でもドラマでもなんでもそうですが。

登場人物に対して「なんでそこ気がつかないの?」とツッコんでる自分いませんか?
それは俯瞰して見てる視聴者だからこそのツッコみな訳で。
物語を進める上での重要な部分ほど気がついてくれない。
それが物語の面白み。

ところが、たまにそういうのが極端に少ない作品もあります。
デスノートとかそうですよね。
登場人物が賢いので先の先、裏の裏まで読む。
ところがそれでも裏かかれちゃう。
で、そこが面白かったりする。

本作もデスノと同じ匂いがします。
千空さんはもとより、獅子王さんもかなり思慮深く用心深い。
お互いに裏の裏の裏を掻きあってもう痒いところもないくらい。

もしかしたらデスノの系譜と言える作品なのかもしれないですね。

デスノのようなイケメンいないので女性人気は覚束ない感じですが、理系男の私はハマってます。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 53
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

紡がれ、途絶え、繋がる

[2019/12/15 V1]
[2019/12/16 V2 追記・修正]

原作については、週刊少年漫画誌連載であるということ以外何も知らず。
こんな物語が、いま、少年漫画誌に掲載されていることに安堵を感じる。


最初の3話でいったんDropしていました。ですが、よく見る海外Reactorさんたちがこぞって応援していたのを見て視聴を再開しました。最近は本当にReaction動画を見るためにアニメを見る傾向が強くなっています。

6話以降は本当に楽しかった。23話は、どうしたのそれっていうくらい走った感じを受けましたが、それ以外はおおむねよいペースだったと思います。回の跨ぎ方が秀逸で、どうしても次の話が見たくなる構成になっていました。キャラデザは最初のころは違和感を感じていましたが、すぐに慣れました。後半に入って少々作画が荒れる場面もあった感じがしましたが、崩壊までは程遠く、十分な質が維持されていたと思います。

本当に楽しめました。


最初に数少ない難癖(?)からやっつけたいと考えます。

{netabare}
===スタート時点ですでに老害・司
{netabare}
正直、敵役としては魅力が薄いなぁ・・・・少年誌の悪いところがここに出たかな。

ま・・・僕自身も社会にでたての若い世代からは老害認定されていてもおかしくない程度には年取ってるんですがね。とはいえ「ケッ、あの老害が」と思う側でもあるわけですよ(強硬に主張する)。

以下、老害予備軍(候補生?)の悪あがき

{netabare}いろんな形で「老害」ってあらわれると思っています。そんななか、僕自身が気を付けようと心掛けていることがあります。それは「自分とは異なり、かつ、それを理解することも共感することもできない考え、思い、感じ方をする人が必ずいる」と考えることです。「いるかもしれない」ではなく、「必ずいる」です。同時に、自分自信が他の誰かにとっての「理解し得ないもの」だとも考えるようにしています(大事な一文忘れてた。。。)。

僕が見てきてしまった老害ライクな方々に共通していたのが「自分の視点・思考・嗜好がすべてであり、人間共通であると思い込んでいる」ように見えたからです。同じ我を通すでも、自分と違う視点を意識しながらのそれと、そうでないものとでは軋轢の大きさが段違いだ、と思っています。
{/netabare}

で、だ。司くんよ・・・・・きみの「気持ち」はわからんでもないがよ。
なにより君も年は取るんだろ?その時どうするの?
{/netabare}

===唆るのは勝手にしろ、だが、100憶パーセントはやめろ。
{netabare}
癖の強い千空の言い回しは、最初のころは面倒に思っていました。でも、慣れました。次の一点を除いて。

何かとの比較において100憶%はありうる。が、千空がいうそれは可能性や確率として絶対=全体であることを意味している。なので「100%」を超えることはない。千空ほどのものがなぜこんな言い方を・・・・。ま、後半に入るあたりではどうでもよくなっていましたがね。
{/netabare}

===ご都合・・・いや、いいよいいよ。
{netabare}
おそろしくご都合展開。だけどこれは仕方がないかな。
村民も復活人も、とんでもない奴らしかいない・・・いや、いいよいいよ、少年誌だし、楽しかったし。
3700年カウントし続けた(想い続けた)わけだが、脳はそんな長い間エネルギー補給なしで保てるものなのかな。それとも、これが「石化」の謎につながるのだろうか。ここがだるい言い訳にならないことを願う。
[追] っていうか、文字どうした。創始者たちもなぜ「文字」「読み書き」を早々に諦めた?まぁ、その場合は創始者の面子からして日本語って選択肢は消えるなぁ・・・妥当な線は英語かな。創始者の子供たちの主言語がいつ日本語に切り替わったのかも不確かだな({netabare}白夜が百物語の構想をしているシーンで「日本語で良い」「あなたの母国語を知りたい」的な話があることから、その時点で白夜たちが交わす言葉は英語もしくはロシア語だったはず。{/netabare})。ちょっと「言葉」「文字」に関するところが甘い感じはする。何か理由があるのかな。
{/netabare}

{/netabare}

まぁ、こんなところです。



以下、僕なりの推しポイント。

「一歩一歩問題解決へとくさびを打ち続ける、揺らがぬ信念」。

6話でコハクが千空に対して言った言葉です。
多分これを聞いた時点でこの作品を気に入っていたんだと思います。

===科学の1側面(だけ)を描いている。だからこその描かれ方。
{netabare}
さて、この物語ですが。。。口悪くいうならば千空による「コロンブスの航路確認」の連続です。もちろん、足りない設備、材料を補うための試行錯誤はあるのだと思います。しかし、基本的には科学史をたどる道程であり、石化前に得た科学知識に基づく再発見・再発明です。

科学を正しく知り、用いることは重要ですが、科学にはそれまでになかった知を紡ぎだす役割もあります。

学生時代に「巨人の肩の上」という言葉を教わりました。科学・研究に携わる者の心得(?)だそうです。曰く、巨人とは人類の積み上げてきた知識・技術の全体を指し、その肩の上に当代の科学・研究者がちょこんと座り(立つ?)今までより少し遠くを見渡しに行く。そしてその科学者もまた巨人の一部となっていく。これが人類200万年の知の発展をあらわすメタファーなのだそうです。

この物語の主人公である千空も、巨人の肩の上に乗って少し遠くを(あるいは、だいぶ遠くを)見渡しに行く、つまり、新たな知を紡ぎだす側に立つはずだった人物なのだと思います。残念ながら謎の石化によって、千空がその肩の上に乗るはずだった巨人が消えてしまい、千空自身が「起き上がる巨人そのもの」になってしまった。彼の死はそのまま人類の200万年の知が瓦解することを意味する状況の中で、彼はどう思って日々を過ごしたのか、少し気になります。一人の少年に押し付けるには、たとえそれがあんな人物だとしてもあまりに荷が重い。

あくまで僕の主観ですが、この点はきっと原作者も気を付けて描いているのだと思います。凄いのは「科学」「人類200万年」であって、千空自身がすごいものであると称賛されることはなかったと記憶しています。コハクが千空を褒めるのは、千空自身の判断、考え方や行動であって、千空と「科学」は別物として描かれているように感じました([追]{netabare}とはいえ、千空の考え方、判断の仕方こそが科学の賜物だともいえる。その点では千空=科学も成り立つ部分があります。{/netabare})。また、千空含め自らを「科学使い」(科学者ではなく)と称しているのもその表れなのでしょうか。

この描かれ方は、とてもよかったと思う。


これを踏まえて、あえて物語全体に難癖をつけるなら「科学」とともに「哲学」も巨人の根幹をなすものなんだよ、と言いたいです。

{/netabare}

===だからこそのクロム
{netabare}
途中から主役がすげ変わったのかと思うほどでした。

200万年の巨人が倒れたとしても、3700年の巨人の肩の上に乗るものがちゃんといる。この描写、というより構図に痺れました。彼がなしたものは、我々から見れば「コロンブスの新大陸発見」に等しいものですが、3700年の巨人の視点からなら間違いなくコロンブスの卵であり、発見だったのだと思います。当代の科学者であり、エンジニアであるクロムが中盤以降は本当に頼もしく見えました。

{/netabare}

===サポートキャラのサポート力の高さ
{netabare}
コハクはもっとヒロインヒロインしていくのかと思っていましたが、全然そんな感じではなかったですね。それが良かった。科学の応援者、千空の理解者として機能していたと思います。

スイカはお役に立ったんだよー。千空のお役にも、物語のお役にも立ったんだよー。

ゲンはお話を通して僕の中で大きく育ったキャラクターでした。現代科学・工学を見知っているが故に状況説明役として完璧な立ち回りができたと思います。彼自身の心の動き、行動もかっこよかった。彼がいることで、千空・クロムだけでは生み出せないドラマを引き出したし、千空の内面を代弁することもできたと思います。

カセキの爺様は、出オチレベルでキャラ設定が見えてしまいましたが(OPのおかげもある)、クラフトマンシップはいつも人の中にあるのだな、と素直に思ってしまいました。まぁ。。。舞台装置としては最重要キャラですけどね。この人いないと中盤過ぎてからの工作はもうどうにもならない。

親父の話は、、、とてもよかった。くそう、よかったよ。

{/netabare}

===いずれもよかった OP/ED x 2
{netabare}
特にOPが印象に残りました。

曲もですが、OP映像が前後半ともに凄くよかった。
構成としては、作中のキャラクター像が見て取れるカットと、作中のキーポイントとなるシーンでつながれていました。
クール開始時点で、キーポイントのシーンがあそこまで形になっている(転用元がOPかもしれないけど)制作工程のゆとりが、作品にも表れていたように思います。
最終話で、ようやくOP構成が全部明らかになったときはちょっとしびれました。

前半OPはただ不気味に描かれていたゲンが後半OPでは一転してかっこかわいらしくなっていたり、後半OPのクロムが千空と対等に描かれていたり、前後半間の変化も楽しめました。

カセキの爺さま、ばかかっこいい。

{/netabare}


2期、楽しみに待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 50

70.8 2 数学で熱いなアニメランキング2位
ゴジラ S.P<シンギュラポイント>(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (190)
589人が棚に入れました
2030年、千葉県逃尾市。“何でも屋"な町工場「オオタキファクトリー」の有川ユンは、誰も住んでいないはずの洋館に気配がするということで調査へ。空想生物を研究する大学院生の神野銘は、旧嗣野地区管理局“ミサキオク"で受信された謎の信号の調査へ。まったく違う調査で、まったく違う場所を訪れた見知らぬ同士の2人は、それぞれの場所で同じ歌を耳にする。その歌は2人を繋げ、世界中を巻き込む想像を絶する戦いへと導いていく。孤高の研究者が残した謎、各国に出現する怪獣たち、紅く染められる世界。果たして2人は、人類に訪れる抗えない未来<ゴジラ>を覆せるのか―。

声優・キャラクター
宮本侑芽、石毛翔弥、久野美咲、釘宮理恵、木内太郎、高木渉、竹内絢子、阿座上洋平、浦山迅、小岩井ことり、鈴村健一、幸田夏穂、手塚ヒロミチ、置鮎龍太郎、小野寺瑠奈、三宅健太、磯辺万沙子、志村知幸
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

馬鹿にするな。ゴジラでもSFでもAIものでもない。

 ちょっと冷静になってからの追記です。本作の何が気に入らないかを冷静に考えると、現実の世界という系の上に完全に別の系を乗っけてSFオナニーをしているように見える点です。ここでの系というのは法則が完結する一つの閉鎖した理屈だと思ってください。
 ゴジラSPの物語の構成は多分よくできているのでしょうが、最終話になるまでは同じ現象を別の系を使って説明できるような気がしてなりません。つまり、物語を見ながらの考察が不可能だと言いたいわけです。

 結末を見てから、あれはこういう意味か、とか、そういう表現だったのね、という楽しみ方はできるでしょう。でも、途中までは物語は構造的に別の系の別の解釈に置換可能な気がします。

 つまり、サイエンスになっていない気がしたからです。子供が自分のルールでなぞなぞをして「はい、君間違い」といわれている気がしたともいえるでしょう。

 ユークリット幾何学では、非ユークリット幾何学は解けないということです。非ユークリット幾何学内の事象としてルールの説明があって、フェアな物語展開がされれば、立派にSFになるのでしょうが、これはクリエーター側の騙しに近い作品に見えます。
 最後に平行線の定理が違うもんねーと言われている気がしました。

 また、ゴジラという存在がメタ的に扱われている気がします。本作において、ゴジラという名を冠した作品だからゴジラが出てくると言っているようにしか見えません。これもゴジラでなくても成立する部分です。
 ゴジラが出現した理由って結局語られてないですよね。これってゴーストバスターズのマシュマロマンだって言われている気がしてなりません。

 つまり、ゴジラSPという閉じた系の中で、SFオナニー、考察オナニーはできるでしょう。それは深く考えさせる話かもしれません。それが面白いという人も沢山いるでしょう。

 ですが、私はSF作品でもゴジラ作品とも言えないだろうと思ったわけです。深掘りと考察が足りていない可能性は十分ありますが、ゴジラが出なさすぎて頭にきて最後は流し見だったので。私の見た範囲ではそうとれました。

以下、以前のレビューです。

{netabare}13話まで見て。非常に不愉快です。面白い面白くないは好み、向き不向き、気分があるので人それぞれです。
 でも、本作はゴジラを冠してゴジラではない。SF設定があるように見せかけて、未知の物質、未知の理論、未知の解決方法ってなんですか。言葉だけ特異点特異点って、ホーキング理論やビックバン理論の説明の新解釈みたいなわけでもないし。
 そして、アプリレベルのAIの進化版が解決?もう、滅茶苦茶です。
 ネット○リックスは日本の視聴者を馬鹿にしているとしか思えません。

 最後まで見たのは、面白いからではありません。最後まで見たけど滅茶苦茶だった、と言いたかったから我慢してみました。


6話までの感想
 職人肌の老人が活躍する。性格がひねくれた主人公とそのバディ、そして、年若い天才少女科学者。
その他、人物造形はちょっと笑ってしまうくらいテンプレです。

 プロットも、広がっていた謎が収束していくタイプの構成で、謎の作り方としては、個々の要素にこだわる必要はなく、結局は、どこかでバーンとゴジラ登場で盛り上げるんだろうなあ、という感じ。エンディングの捻りを期待したいところ。

 SF要素として難解な用語をちりばめた疑似科学で説得性を持たせている感じで、これも見ていて赤面する感じがあります。

 しかし、作画は奇麗、動きもいい、何よりヒロインが滅茶苦茶可愛い、というアニメとしての強みは素晴らしいです。

 また、プロットや話の組み立て方はほぼテンプレで、展開は読めるのですが、ストーリーは面白いので、楽しむ分にはかなり良質の作品かと思います。

 まあ、強いて上げればゴジラである必然性があるか、でしょうね。本来、ゴジラはどこまで行っても反核兵器が主題であるべきで、その意味では本作はゴジラではない気がしますが、これもいい意味で裏切って欲しいところです。

7話見て追加
 冒頭からゴジラのテーマ音楽きましたね。特にOPの後のストリングスでゴジラの主題が流れてるのがゾクゾクしました。

 {netabare}ですが、あの地元の伝承はちょっと…と思います。あれだけ近世的な絵があるなら、前にゴジラでてたときの記録は普通にあるだろうと思いますよね。あれがなくても話は展開できるのですから、ギミック多すぎの謎のための謎はちょっと恥ずかしくなるのでやめてほしいです。

 紅塵 こうじん(漢字わかりません)を無害化できる。でましたね。ということは、アンギラスサイド×ゴジラ・ラドンサイドの戦い?アンギラスの周辺には赤い砂はないし、時間をさかのぼれるし。
 それはそれとして、ゴジラ対アンギラス&ジェットジャガーをやるなら、オーソゴナル…アナライザーとかいう話をベースに置かないほうが良かったのではと思います。未知の物質にストーリーの骨子を委ねるというのはよっぽど練らないと厳しいですよね。SF設定としてうなるわけでもないし…{/netabare}

 ゴジラが暴れるところは見たいので、まだ、見続けます。がんばってほしいなあ。

 8話みて。
 いや、怪獣パートすごいじゃないですか。なんで、これをもっと…。
この世は神のコンピュータみたいなやつはいいので、ゴジラですよ、ゴジラ!


 9話です。
 あのゴジラを爆撃とかありえないでしょう。人類はそんなに馬鹿じゃないです。それに、バンカーバスターでゴジラを攻撃する絵はシンゴジラで見ました。新味が全然ありません。

 クモも面白くないし。ヘドラにでも化けるんですかね?それにしたって2週は引っ張りすぎ。

 観念的なSFになっていないSFで謎を作っている気になっている。なんか、言葉を弄んでいるだけ。全然興味が持てない。
 最後の期待はやっぱりゴジラの映像ですけど…いや、この分じゃ駄目かなあ…。

10話 ゴジラ来たー!!!
まあ、映像はシンゴジラですが、いいです。あと5話早く…でも、まあ、やっとです。
なお、もう怪獣シーン以外は飛ばしてます。どうでもいいので。

11話 ………。誰かようつべにゴジラのシーンだけアップしてください。いや、違法ですので、嘘ですけど。これ2クールなんですかね。

12話です。もはやゴジラの名をかたった詐欺に見えます。なんなんでしょうか。なぜ、時間とか計算とかいう抽象概念を弄んでSFをやっているように見せかける?解決のための味付け程度ならまだ許せるが、中心にもってきておいて何のSF的な深みもない。
 SFへの裏切り、ゴジラ詐欺。最悪です。 {/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

今季の勿体ないお化け案件その二。「化け物には化け物をぶつけんだよ!」精神の欠如。

 vivyに続いて1クールでは尺不足案件で残念だった…。テンポが遅いから2クールなのかと思ったら唐突にまとめに入って終わった…。本作SF作品としてやりたいのはわかるが、謎の追跡ばっかでキャラや物語のエモーショナルな盛り上げに欠け、なにより怪獣作品の醍醐味である「強い化け物二体がぶつかる」という小学生的な快楽が足りない。ウルトラマンが出てこないで、ゼットンを倒すための方策の調査から、無重力弾の開発で全部終わった感じ。


 初代ゴジラの場合は、対決はなくてもドラマとテーマ性が見事な融合を遂げているから悲劇として見事な完成度に達している。ゴジラと芹沢博士という人間の最悪の業である戦争が産み出した二匹の怪物、2つのアウトサイダーが対消滅して消えていき、残されたリア充な宝田明たちはその悲しみを背負って生きていく十字架を背負わされる。


 SF小説だとエンタメとしてのエモーショナルさより、理の追求だけで充分な面もあるが、アニメや怪獣作品はあくまでエンタメとしての面白さの追求から足を離してはいけない。mmdでゴジラ作品の対決をオリジナルに作ってる方がいらっしゃるが、単純に凄い対決を描いてるだけなのに無茶苦茶上がるので是非ご覧頂きたい。近年のゴジラ作品全体に言えることだが、なんでもシリアスめにして格好つければいいってもんじゃない。「ゴジラvsコング」には期待してます。


 私の好きな怪獣映画ランキング


1位初代ゴジラ

2位ガメラ2

3位パシフィック・リム

投稿 : 2024/11/16
♥ : 32
ネタバレ

olmo さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

視聴者放置型アニメーション

ゴジラって何だっけ?と忘れている方も見れる作品です。(かく言う自分も忘れていた……)

1〜3話まで観た限り、アクションはしっかりしていましたが、キャラ設定が説明不足なのがちょっと気がかりです。
まだ始まったばかりなのでその辺の評価は変わると思いますが、十分リアルタイムで追おうと思える作品でした。
ちなみに同時期のSSSS.DYNAZENONと比較しながら見てみると面白いかもしれませんね(自分はDYNAZENON派)

追記(2021/05/23)
{netabare}
9話まで見ましたが、ようやくゴジラが出てきて面白くはなりそうなのですがそこまでそれぞれのキャラクター説明があまりなされぬまま、状況に応じてただ人間のキャラクターがセリフ(ただの説明文)を吐いていているだけの印象が強く感じます。
もう少し各キャラクターを掘り下げるなり何なりを序盤の数話でする方が良かったかもしれませんね。{/netabare}

総評(2021/07/16)
{netabare}最終回まで観ましたが、終わり方はジェットジャガーの謎パワーでゴジラをぶっ倒すと言った突拍子のない終わり方でした。(一体今まであの2人は携帯で何を会話していたんだ…)
またエンディングの後には博士がゴジラの死骸で何かを企んでいるシーンがあり続編もある雰囲気ですが、正直お腹一杯です。

総評としては思わせ系アニメは1クールだけでお腹一杯です。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

70.7 3 数学で熱いなアニメランキング3位
時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (250)
678人が棚に入れました
久世政近の隣の席に座るアーリャさんは、いつも彼に対して冷ややかな目線を向けている。けれど、時々ボソッとロシア語で彼にデレていて......。 その言葉を政近も聞き逃しはしない。 なんと、政近はロシア語のリスニングがネイティブレベルだったのだ!! 気付いていないと思い込み、時々デレるアーリャさん。 そして、その意味を理解しながらも、気付いていないような振りをする政近。 ニヤニヤが止まらない、二人の恋模様の行方は——!?
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

4話 無理に政近を持ち上げる話が決定的に面白くないです。中断かな。

1話 足の指の作画がすごい。それとOPEDは一見の価値あり。

{netabare} お隣の美少女系のラスボスなんでしょうか。結構題名は聞いた気がします。だからでしょうか、作画はいいですね。動きはそうでもないですが造形は綺麗だと思います。

「なんでこんなやつがモテるんだ」系ご都合主義ハーレムラブコメではあるんですけど、ロシア語で独り言を言うという設定はなかなか面白いですよね。思考が読める一種のテレパシーものに近い感覚です。

 作画・キャラデザは顔はテンプレなのはいまいちです。髪もつやつやしていいんですけど、髪がなびかないのは良くないですね。あと、アホ毛はそろそろやめましょう。
 太ももは今時らしく結構太ましいかな?絶対領域の質感はそれほどでもないです。
 ですが、足指の作画が綺麗で驚きました。CGモデル…ですよね?最近は区別がつかないので何とも言えません。違うのかなあ…とにかくヒロインの足指の形状は素晴らしかったです。

 それとOPEDのアニメの凝り方もすごいですし、EDアニメの作画スタッフは「#01エンディングアニメーション」となっていたし、キャラソンだったので、毎話変えてくるんでしょうか?だとすると相当気合いが入ってます。絶対領域の質感も本編よりいいです。このEDだけでも見る価値はあるかも。

 ということで、本作は見る気がなかったのですが、他のアニメの続きでいつの間にか始まったので見始めたら、結構見るべきところがあってちょっと驚きました。 {/netabare}


2話 アーリャのMプレイが主体?そして毎週1パンツ。

{netabare} 本作の見方はアーリャがいじめられるMプレイを堪能するということでよろしいでしょうか?
 心の内面を公開され、苦手の辛いものを食べさせられ、着替えでも恥ずかしい恰好を見られる。そういうマインドを計算しているのかどうかわかりませんが、無自覚やられ萌えキャラとして愛でる感じです。それと毎週1パンツかな?
 恋愛は今のところおまけかな。生徒会がらみと家族関係でストーリーは作るのでしょう。

 そうそう、妹=幼馴染設定はかなり強引ですが、これもアーリャの勘違いでヤキモチプレイの一環なんでしょうか?

 今週のEDは曲を知りませんでした。もうちょっとメジャーな曲でお願いします。まあ、一応調べましたけどね。

 あと、試着室の着替え…20分43秒のアーリャの四つん這いのポーズですが、脚のデッサンおかしくないですか?かなり違和感がありました。

 視聴継続は…まあ、ありかな。話が展開するまで見てみたい感じですね。{/netabare}


3話 あれ?パンツとロシア語のデレは?

{netabare} 出会いとデレを入れないと説得力がないのはわかります。わかりますけど、どうしてこう理に走るんでしょうね?アーリャの性格はわかりますし、文化祭のところの裁縫のところまでの心情は結構共感できます。

 一方で政近の解決方法はちょっと…いやかなり不自然です…裏での暗躍とクラスのメンバーの動きが想像できません。つまり、2人の関係性を作るための虚構感をものすごく強く感じます。「ごめん」のところはわざとらしすぎて身もだえしました。なぜ、童貞妄想系のラノベはこういう理屈を作るかなあ…と本当に余計なことを…という感じでした。
 
 そしてその後のアーリャのデレの心の動きが理解できませんでした。これを入れるくらいなら出会いは「遅刻食パン」の方がましかもしれません。2人って幼馴染だったんですよね?もうちょっとそっちの話を利用すれば自然な展開になるのに…そうだ、そもそもロシア語設定があるんだから、アーリャの気持ちを先取りできて惚れられるでいいじゃないですか。これだとロシア語が出オチになってしまいます。

 今回の展開で特に主人公の作り物感がものすごくでました。もっと薄いキャラにして視聴者が自分がそこにいたら…という妄想にふさわしい薄いキャラにすればいいのに、と思いました。

 真面目に言えば、シリアスをやるならそれなりの覚悟が必要です。アーリャにその性格造形を持たせた以上、それをテーマにした話を展開できるのでしょうか?できないなら入れるべきではないエピソードでした。

 ということで、評価はがた落ちです。がた落ちですが、来週ちゃんとルーティンのパンツとデレがあれば許しましょう。そう…大事なのは型です。

 でEDは「みゆき」のOP?ED?忘れましたが「想い出がいっぱい」ですね。私の印象だと別れの曲のイメージなんですけど、この作品の結末がそうなる暗示なんでしょうか?
 毎週歌は聞くと思いますが、中途半端な展開だと継続はどうしようかな、と思い始めてきました。 {/netabare}


4話 無理に政近を持ち上げる話が決定的に面白くないです。中断かな。

 うーん、話が面白くないです。1,2話は結構面白かったんですけど。エロシーン云々というより、4話のサッカー部と野球部のあれはなんですか?何か感心するところとかありました?
 
 普通高校のグラウンドの予約なんて曜日ごととかで決まってだろうとか、あれだけでかい高校でサッカーと野球のグラウンドが競合しているんかい!という突っ込みはさておいても、解決方法になんのヒネリもないです。アーリャがウニャウニャ言っていたのを政近がはっきり伝えただけでは?手伝いというのはありましたけど…

 生徒会室の問答もこいつら何言ってんの?としか思いません…なんでしょう、ドラマがないというか、エピソードで見せてよとしか言いようがないです。あのシーンで面白い・感動・感心・ほっこりなどの感情の動きはまったく感じませんでした。

 3話の中学生が文化祭でお泊りで準備するとかいう話もそうでしたが、無理やり作った政近スゲーの話がまったく刺さりません。3,4話って話の流れとして非常に不自然で、単にアーリャを下げて政近を上げるためだけの話でした。

 これは正直想像以上に面白くないです。EDのチョイスも良くわからないし。失礼ながら声優さん、決して歌が上手いわけでもないし。

 これは…一旦切ろうかな…アーリャは可愛いですが、話が決定的に面白くないです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 9

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ツンデレじょうずのアーリャさん

男性向けのハーレムラブコメ

でもこれはラブコメなのか?
ラブコメ見てるはずなのに、チートアニメを見ているような気分

アニメのデキはとても良くて、しっかり美少女達の可愛さを引き出せていますね

隣の席のクールビューティー美少女が日本語ではつれない言葉だけど、ロシア語では大胆にデレていて、実はロシア語理解している主人公がドキドキするラブコメ・・・なんだけど、次々とキャラの濃い美少女が表れるし、主人公は実は超ハイスペックで学校で無双して美少女たちにモテモテな様子はまるでなろう系主人公のよう
主役はアーリャさんのハズなのに、どんどん影が薄くなっていきます・・・

話はホントに学園版なろうって感じで特に面白くない。
相手に通じてないと思ってただストレートに気持ちぶっちゃけるだけで、ロシア語なんておいしいネタをうまくいかせてないのも勿体ない

でもかわいいからそれで充分でしょ、知らんけど

1話からミニスカートで靴下履かせて~って言いだして切ろうかと思った

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

むしろ生徒会選挙に惹かれて後追いした視点のレビュー

無気力な主人公高校生男子にツンツンしながらも、バレないようにロシア語でデレている同じクラスで隣の席のメインヒロイン。
が、実は幼少の頃、ロシア人少女と交流があった主人公はロシア語のデレを理解できていて……。
同名小説(Web短編版、ライトノベル版共に未読)の連続アニメ化作品の1期目(全12話)


【物語 3.5点】
夏アニメ放送開始当初から、『ロシデレ』初回から盛り上がっているな~と横目でチラ見しつつ、
“〇〇さん”系に関しては私はお腹いっぱい。

本作もバレてない外国語のデレがバレていて……という風味は特徴的ですが、
刺激的なのは最初だけで、あとはユルくてじれったい日常の掛け合いが続いていく。
頬杖をついて微笑みかけてくる、如何にもなメインヒロイン・アーリャのビジュアルからして、
量産型〇〇さん系なのだろうなどと、
世間に背を向ける、持病の天邪鬼を発症し、様子見を決め込んでいた私。

興味が出てきたのは、放送中盤以降。
アーリャが主人公男子のサポートで立候補を目指す生徒会会長選挙がストーリーの軸となって、
当初のようなツンデレなどラブコメの安定供給を期待していた一部視聴者からコレジャナイと脱落者が出ているらしい。
(あとは{netabare} 催眠術{/netabare} などエロがハイレベル過ぎて付いていけないとかw)
など色々と雑音が聴こえてきたから。

私はむしろ、ただデレデレするだけの凡庸なラブコメかと思っていたが、
本作には生徒会選挙を通じて作者が伝えたいテーマがあるのでは。
消費され使い捨てられるだけでは終わらない、残る芯がちゃんとある自分好みのラノベアニメなのでは。
と、またぞろ逆方向に天邪鬼が発症し、夏も終わる中、後追い視聴し始めた次第。


その生徒会選挙。
学内民主主義が盛んな私立征嶺学園の校風もあってか、
内容は会長候補と副会長候補がコンビで戦うことを重視する。
相当先の本選に向けて、事前の評判を左右する学生議会での討論バトル、実質立候補者演説となる終業式の生徒会挨拶など、予備選ポジションのイベントが長いスパンで続いていく。
米国大統領選なんかも彷彿とさせる本格的な選挙戦マラソンレースが1期では完結せず、
制作決定した2期も続いていく。

選挙に向けた“政治劇”も、私心を満たすためのハリボテ政策提言。
噂の流布や、時に{netabare} さくら{/netabare} も使う聴衆への印象操作。
本音と建前を使い分けるダーティーな部分も結構、描写されており。

これはなるほど、アーリャのツンデレで息抜きしたいと思っていた視聴者の中には胃もたれする人も出てくるわと納得w


が、生徒会選挙には、やる気を無くしていた主人公少年が、
何事にも本気なアーリャに惹かれて、全力を出すことを思い出していく。
ラブコメの根幹にも関わる要素が示唆されており、私は好感触。

何より私自身が選挙権取得後、国政選挙投票は皆勤する(今週末も当然行く)
薄汚い政治茶番劇も含めて、選挙戦見ると血が沸き立つ選挙大好き人間ですから。

2期も選挙戦目当で、是非視聴したいです。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・動画工房

手描き感重視の柔らかいタッチには工夫を感じますが、
作画カロリー自体は安定はしているが及第点くらいかなとの印象。
が、ラブコメで肝要なヒロインが可愛いという部分は譲らないという信念は好感できます。

私との相性で言えば、キャラクターデザインの室田 雄平氏。
アニメ版『ラブライブ!』無印のキャラデザで、私の推しであるロシア系のエリーチカ含めて、
散々私を萌え殺してくれた御方がデザイン調整したヒロインズには、
私の本能が逆らえません。
(余談ですが、アーリャといい、エリーチカ妹といいロシア女子はお汁粉を飲み物扱いするものだという風評被害の拡大が止まりませんw)
氏のデザインで躍動するヒロインズの瞳のキラキラは本当に綺麗ですね。
(据わったジト目も含めてw)

作画4.0点まで上げるダメ押しとなったのは全12話毎回違うEDアニメーション。
OPも含めて、様々な衣装で目の保養になったアーリャら萌えキャラファッションショーには、
どうもごちそうさまですといった心境です。


【キャラ 4.0点】
個人的に一番惹かれたのが主人公少年の久世 政近。
典型的な、普段やる気ないけど、本気出したら無双する系の主人公。
ただ、こういうキャラって恋愛にも無関心、鈍感なことが多いのですが、
彼の場合は、上述の通り、幼少期の初恋体験と挫折経験が、かなり至近距離にある模様なのが特徴的。
今後、恋と選挙がどう絡んで彼の真意が明かされていくのか、2期以降も目が離せない主人公です。

メインヒロインのアーリャ。
ロシア語デレこそ個性的だが、二次元世界では何処にでもいるフツーのツンデレといった感じで、
私にとっては第一印象は意外と薄かった彼女。

正直、途中までは、会長選でも最大のライバルとなる周防 有希(ゆき)の方が、
キャラクターとしては面白かったくらい。
中等部で政近と組んで生徒会長も務めた清廉さと、裏のゲスい表情。
そして{netabare} 政近の実妹としてオタクトークも絡めながら、兄にグイグイ迫る{/netabare} さらなる裏の裏の本性と、
ウラオモテが激しすぎて衝(笑)撃的でした。

が、有希を始め、裏表を器用に使い分けるキャラが続々と投入され、周囲を掻き回す度に、
終盤になるに連れ、裏表の少ない真っ直ぐなアーリャの
(単にロシア語でデレるのを隠せない程、不器用だとも言えるが)
無色透明なピュアヒロインとしての価値が浮き彫りになって来た感じ。


政近とアーリャの“ロシデレ”が掛け合いの中心ですが、
政近は他の女子との絡みも面白かったです。
特に、ほんわかした外面を被ったアーリャ姉・マーシャにペット犬扱いされる政近が微笑ましかった?ですw

興味深かったという面では政近と宮前 乃々亜。
共に副会長候補として、アーリャと谷山 沙也加という不器用者の会長候補を支えるためには、
駆け引きや印象操作で手を汚すことも厭わない者同士の会話からは、渋い味わいが滲み出ていました。


【声優 4.0点】
ヒロイン・アーリャ役の上坂 すみれさんは上智大学外国語学部でロシア語を専攻しており、
“ロシデレ”にはうってつけのキャスト。

よく日本語は世界で一番難しいと言われますが、
それは文字の種類の多さや、SVO(主語、動詞、目的語)からSOVにひっくり返す文法などの話であって、
発音パターンに関しては日本語はかなり少なくてシンプルな方。

欧米圏における無声音と有声音の聞き分け、使い分けなどは日本人の私には勝手が分からず苦労しますし、
中国語の四声(せい)とかリズム音痴な私には厳しいですし、外国語発音って誠に難しいですが。
ロシア語に至っては巻き舌が多用されるため、私には本当にムリ。
ロシア語とか、聞いているだけで舌がもつれそうになりますw

ロシア語監修が萌えキャラに寄せて、優しい印象の発声を意識してくれたとのことで、
本作のロシア語はまだ巻き舌控え目なのかな?と思っていましたが、
クライマックスの終業式挨拶での上坂さんは巻いてましたね~。
最近の声優さんの多芸ぶりを改めて思い知らされました。


『ぼざろ』結束バンドのメンバーは、他作でしばしばコンビで出演したりしますが、
本作では谷山 沙也加役の長谷川 育美さんと、宮前 乃々亜役の青山 吉能さんが、
会長&副会長候補ペアとして主人公ペアの前に立ちはだかりました。
視聴者にもシリアス要素でプレッシャーを与える演技で、また違った色を出してくれました。

裏表が多いキャラ同様、色んな声を使い分ける声優さんもまた奥が深いです。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は堤 博明氏。
〇〇さん系の日常・ラブコメ対応に関しては『高木さん』で勝手知ったる同氏。
本作は舞台がセレブも通う高校とあってか、優雅な旋律も目立った印象。
もっとも{netabare} 「誰でも出来る催眠術入門」{/netabare} ではキッチリと縦笛の音程を外してコメディ対応して来ますがw


主題歌はヒロイン・アーリャのリサイタル。

OP主題歌「1番輝く星」
常に上を目指して研鑽する中で芽生えるこの感情は恋心なのか?
ヒロインの性格や葛藤を的確に捉えたアップテンポナンバー。

ED主題歌は往年のカバー曲が中心。
こうしたカバー企画は、第5話・MONGOL800「小さな恋の歌」や、第9話・いきものがかり「気まぐれロマンティック」など、ゼロ年代のJ-POPが中心になることが多い印象。
ですがアーリャさんは初手からフィンガー5「学園天国」(1974)を仕掛けて来るなど、
昭和歌謡曲に、ボカロ曲やアニソンとレパートリーが多彩でした。

時にいきなり出サビで、キャッチーさを重視する昨今の音楽トレンドの中で、
第7話・小田和正さんの「ラブストーリーは突然に」の長~いイントロをTVサイズに押し込んだ編集にもこだわりを感じました。

でも結局、私が映像含めて一番良いEDだなと感じたのは、
最終12話のオリジナル曲・「ハナモヨイ」
お花見シーズンに聞き返してみるのも一興かと。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17
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