明日は明日の風 さんの感想・評価
4.2
聲とは、思いを伝えること、発するだけではないことを教えてくれる作品
硝子と将也が動き、聲を発する。それだけでもう満足でした。全7巻を120分でどうまとめるのか、それが最大のポイントだったと思います。入るべきエピソードはほぼ入っていました。
ネタバレレビューを読む これだけ詰め込んでも入りきらなかった話もたくさんありました。ネタバレレビューを読む
やっぱり120分で原作の全てを表すのは難しかったですね。それと、ずいぶんマイルドにしていた感じです。小学生のエピソードはイメージビデオみたいになってましたし、硝子ママはキツいだけではなく裏に隠された強さが見えなかったのは残念でした。それでもよくまとめていたと思います。山田監督、吉田玲子さんはじめ、原作者も加わってかなり会議重ねたというし、そこで出た結論がここに表されたのだろうと思いますが、できればハルヒくらいの時間使ってもよかったのではと想います。
作画は安心の京アニです。風景、女の子の画きかたは本当に綺麗でした。あと感心したのは小学校の教室、広さから雰囲気から本当にリアルでした。さすがにこれは原作には出せない、アニメの良いところだと改めて思いました。
上映期間中、もう一度見に行きたいと想います。一回だけでは足りません。劇場でもう一度です。この作品の真価を見極めたいです。
【以下、原作見たときのレビュー】
京アニが劇場アニメを制作するというので気になって仕方がなく、大人の一気買い一気読みしました。
「これ、映像化するの?…本当に大丈夫か?」
これが率直な感想でした。これが少年誌で連載されていたのも驚きですが、さらにアニメ化ですからね。
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原作は賛否両論、いろんな意見が寄せられたのですが、どう感じるかは読んだ人の感性に由るようになっています。
映画は京アニ制作ですから綺麗な映像になると思いました。予告編みたら、まさに京アニワールド。背景は綺麗だし、女の子は可愛い。ただ、硝子、直花はいいとして、みきは人物的にそこまで可愛くしなくとも…。
吉田×山田のコンビなので、心の動きや心情は細かく描かれることでしょう。いい作品になると思います。しかし心配な点もあります。この作品の主人公はあくまでも「石田将也」という少年です。吉田×山田コンビは思春期の少年の心を表現できるでしょうか。また、ストーリーをどこまで入れることができるでしょうか。予告編では重要なシーンは入っていたようなので安心ですが、たぶん時間的に6巻部分は削られちゃうのだろうな…。
相当に難しい作品です。京アニの力が試されます。
【主な登場人物紹介】
原作者曰く「みんな嫌い」なのだそうです。たしかに、この作品のファンはこのキャラがいい、嫌い、という人が少ない。それだけ等身大に近い、誰もがその嫌な部分を持っているという感じで描かれているのでしかたありません。
主観バリバリに入った紹介です。正確なものを求めるときはどうか原作を読んで感じてください。
石田将也(CV.入野自由)…ほぼネタばれです。ご注意を。
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西宮硝子(CV.早見沙織)
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西宮結絃(CV.悠木碧)
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植野直花(CV.金子有希)
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長束友宏(CV.小野賢章)
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川井みき(CV.藩めぐみ)
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真柴智(CV.豊永利行)
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佐原みよこ(CV.石川由衣)
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上記の主要人物のほかにも、将也と硝子の母親も物語に大きく影響を与えます。ネタバレレビューを読む これ以外にも小学校の担任だとか、ほんと、見ていてイラつかせる人物も多いのですが、なぜか「実は…」というシーンを差し込んでくるあたりもこの作品のいいところです。
【グッと来きたシーン】
その1
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その2
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その3
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とにかく公開が待ち遠しいです。作品を見終えた後、どんなレビュー書き込むことになるか、楽しみにしています。
【28.5.18初稿】
【28.7.8修正・追加】
【28.7.18修正・加筆】
【28.8.9加筆】