手紙で親友なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの手紙で親友な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月24日の時点で一番の手紙で親友なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

91.3 1 手紙で親友なアニメランキング1位
劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(アニメ映画)

2020年9月18日
★★★★★ 4.4 (575)
2726人が棚に入れました
――あいしてるってなんですか?かつて自分に愛を教え、与えようとしてくれた、大切な人。会いたくても会えない。永遠に。手を離してしまった、大切な大切なあの人。代筆業に従事する彼女の名は、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。人々に深い、深い傷を負わせた戦争が終結して数年が経った。世界が少しずつ平穏を取り戻し、新しい技術の開発によって生活は変わり、人々が前を向いて進んでいこうとしているとき。ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、大切な人への想いを抱えながら、その人がいない、この世界で生きていこうとしていた。そんなある日、一通の手紙が見つかる……。

声優・キャラクター
石川由依、浪川大輔
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

最後の手紙(2回目感想を追記)

下手な言葉を使うとネタバレしそうなので、ポスターのキャッチコピーを一部引用しました^^;

 TV版本編の初放送は2018年で初視聴も同時期でした。。

===劇場版:初見での感想===
 2020年9月19日(土)、劇場版本編を観覧。
 (★舞台挨拶ライブビューイング付き)

全国の劇場で舞台挨拶が見られるとのことで、
予定を繰り上げて、あわてて劇場に行きました。

でも、TV版本編を少しでも復習してから、行くべきでした。。
2年の月日は自分にはちょっと長かった。。
ヴァイオレットへの愛情は忘れようがない。
そんな変な自信を持っていましたが、いかんせん物語の詳細をとどめておけるほどの記憶力は、現在の自分には持ち合わせていない事を突き付けられました。。トホホ

いよいよ物語の主人公、ヴァイオレット本人のストーリーが幕を開けます・・

■{netabare}
 ヴァイオレットには幸せになってもらわないと・・
 ひょっとして、社長とくっつくのかなぁ・・

なんて思ってたら、

 まさかと思うけど、少佐の兄?

と思ってしまうような展開でした。。

でもその上を行く、まさか・・・
少佐が生きていたとは、ね。
TV版完走時は死んだと思ってたから、
外伝も感動したんだけど。。

途中辺りから、

 え。ひょっとして生きてる?

てな展開。
ぶっちゃけ、ダマされた、という思いもw

いや・・・でも・・
これで、よかった。

思えばTV版を観ている時、実は少佐は生きていたというストーリーを妄想していたんでした。ちょっと忘れてました。
ヴァイオレットが幸せになる道は、それしかないですよね。

でもでも・・
少佐の生存がわかるシーンの感動が薄いせいか、
その分、ラストに至るまで延ばす延ばすw

 なんだよ、少佐・・
 ナニ自虐的になってんだ、そういうキャラ?
 てめ、ヴァイオレットを泣かすんじゃねーw
 身元を引き受けた責任と、
 何より「愛してる」と言った責任、
 男ならキッチリとりやがれw

てな展開は、個人的にはストレス展開でした。
いやわかりますよ。
その後の感動のための前フリだろうってことは。

でも、それならそれなりの想いの爆発に共感したかった。。
少佐が走り出した時って、なんか自分的には動機づけが弱かったんですよね。。
ドア越しにしゃべった時以上の動機が感じられなかったというか。。
だから、ラストの感動シーンも、ちょっとモヤモヤして感情移入しきれなかった。

さすがに、ラストシーンは感動的でした。
ただ、あんな遠い岸からのあんな掠れたような声が聞こえるのか、とか
ヴァイオレットは義手重いはずなのに泳げるの、とか
細かいところが気になって、これまた感動ボルテージ上昇の阻害要因となってしまいました。。トホホ

躊躇なく海に飛び込んだヴァイオレット、男っぽい。
惚れ直しそうw

そんな彼女も、ようやく・・本当にようやく、たどり着いた少佐の胸では・・ただただ・・泣き崩れるしかなく・・


さて・・
ここで触れずにはおけませんね。
ツイッターにも出ています。
舞台挨拶での石立監督の言葉。

 ~{netabare}
  ヴァイオレットが書いた手紙には、
  セリフに出なかった一文がある。
  これが、少佐をヴァイオレットの元に
  駈け出させた。。

  というもの。

  なんでしょうね。。
  気になる。。
  「あいしてる」かな。
  でもそれはドア越しに言ってたような。

  てかこれ、セリフにしてくれれば
  もっともっと感動できただろうに。。
 {/netabare}~

にしても、ポスター、いい絵ですね♪
ネタバレしそうですがw

でも・・

ああ・・完結してしまった><
(ホントはこれをタイトルに書きたかった)

もっと引き延ばして何作か出してくれてから、こういう結末になるんだと思ってました・・
原作はどうなんでしょう・・

未来からヴァイオレットを過去の人物として振り返る作りは、個人的にはあまり好きとは言えず、どうせなら子孫も見せて欲しかったけど・・

エンドロール後の1ショットは、救われました。
これで、よしとしましょう。

過去だからお幸せに、と言えないのはもどかしい。

ならば・・

良かったね、ヴァイオレット。

{/netabare}■

そう、エンドロールは最後まで、観ないとですね♪

ちなみに劇場で配布された、入場者プレゼントは
~{netabare}「ヴァイオレット・エヴァーガーデン if」{/netabare}~でした。

あ、3種類の短編小説ランダム配布って公式に書いてた。。
急いては事を仕損じる。
ゆっくり読もう。。


===劇場版:二回目の感想===

京アニはご存知のとおり寄付金を受け取ってくれません。
感謝の心、支援の心を込めて、再度劇場へ行きました。
TV版を観直した後、今度は目線を変えて。

その目線とは、ヴァイオレットであり、ギルベルト。
初見ではどうしてもホッジンズ社長というか保護者目線になってしまいましたが、この物語は、二人の物語であり、その目線で観るのは必定かと。

~{netabare}
まずは、1期を再視聴したことで1期を思い出させるシーンがとても胸に響きました。手紙が空を舞うシーンとか主要エピソードとか。
特にアンのエピソードは一番涙を堪えるのが大変だったかも。

感激は初見ほどではありませんでしたが、ギルベルトの気持ちが何となく理解できました。
愛するが故、自分はヴァイオレットにふさわしくない、と。
これは初見でもわかってはいましたが、わかって1期を観なおすと、彼はヴァイオレットを預かり戦場に送ったことをとても後悔していて、結果ヴァイオレットの両腕を失わせ、たとえ自分が生き永らえたとしても、自分の愛を貫くことは資格がないと考えても仕方がないかもしれない、と思えました。
彼がヴァイオレットに会えないと言ったのも、会ってしまえばその信念も揺らぎかねないからで、つまりそれだけヴァイオレットを愛しているからに他なりません。

ヴァイオレット目線で観ると・・・
心からの願いが叶えられないと知り、本当に切なくつらい日々を過ごして。
それが会えるかも知れないとわかり、本当にうれしくて。
でもやはり会えないことになり、とても悲しくて。
それでも生きていてくれたことが、やはりうれしくて。
最後に追いかけてきてくれたことが、最高にうれしくて。
この目線で観るのはとても切ない・・・

むしろ、ラブコメ風に・・・
「このまま会えないまま、どっちか結婚して、その後に会うことになってたらどうするのよ!ギルベルトおおおー!!」
と罵ってあげても良かったのにww

でも、やはりこれは二人の愛のストーリー。
これで、良かった・・

最後に、手紙の一文の考察を。
~{netabare}
映画の冒頭では、sincerelyの文字が出ます。
意味は「心から」かと。

また本シリーズは物語の最後にタイトルが出ます。
本劇場版では「あいしてる」。
つまり・・・
『心から 愛しています』
これが、ヴァイオレットからの、愛する人への最後の手紙の、最後の一文だったのではないでしょうか。

振り返ってみると、ヴァイオレットはドア越しでは「愛してる」は言っていません。彼はその事実を知らず、ただ父親のように慕っているものと勘違いしていたのかも知れません。
だから、この一言が、彼をヴァイオレットの元へ駆け出させたのだと、私は思っています。
{/netabare}~

いつか、ネタ明かしがされる事を期待します。


蛇足ではありますが・・
病院で亡くなる男の子のシーン・・
音がデカ過ぎて感情移入の邪魔になる思いでした。
もっと静かな曲か、むしろセリフのみでも良かったかと。
{/netabare}~

はぁ・・切なくて息が詰まりそう。
この劇場版と、1期・Extra・外伝で無限ループに陥りそうです・・

 制作:京都アニメーション
 監督:石立太一
 脚本:吉田玲子

 2020/09/19 閉館直前のMOVIX利府にて初視聴。
 2020/10/05 同じ映画館にて二回目視聴。


■余談
劇場内で完全新作ARIAの予告編が流れてました・・脚本が同じく吉田さんかな?と思ったら・・

 総監督・脚本:佐藤順一
 監督:名取孝浩
 アニメーション制作:J.C.STAFF

ほへ・・
ストレスフリーの世界でホッとしたい・・
違う作品の話ですみません^^;

投稿 : 2024/11/23
♥ : 57

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

上映してくれてありがとう 感動を与えてくれてありがとう

この劇場版は、世界の多くの人たちが待ち望んでいました。
様々な困難にもめげずに、この劇場版を完成された監督、スタッフ、関係者の皆様、ありがとうございます。


この映画は現代と過去の二つで物語が進行します。

現代での物語の主人公は、デイジー・マグノリア。どこかで聞いたことのある名前が含まれていると思いませんか?
そうです。デイジーは、テレビアニメの第十話で登場したあの少女の孫娘。

お婆さんが亡くなった後、デイジーはおばあさんが最も大切にしていた宝物(ひいばあさんからの手紙)を知り、その手紙を代筆したヴァイオレットに興味を持ちます。
ヴァイオレットのことを調べるうちに、デイジーは彼女の不思議な魅力に魅かれていきます。
やがてデイジーはライデンに行き、愛してるを知るようになったヴァイオレットのその後の足跡をたどるのです。

それと同時に、過去の物語が始まります。もちろん主役はヴァイオレットです。
とても感動する内容です。涙が出てきます。
ぜひとも劇場へ足を運んでください。「見て良かった」と、きっと思いますよ。

デイジーの声の役を諸星すみれさんがやってられました。諸星すみれさんは第十話でもあの少女の声の役をされた方です。
それだけで私は感動しました。


科学技術が進歩し、今では電話やEメール、LINEで遠くの人と気軽に話せるようになりました。
でも、心がこもった話を私たちはしているでしょうか? 相手の気持ちに寄り添った話をしているでしょうか?
特にEメールやLINEは気軽に発信できるので、つい相手の心を傷つけたりすることがあります。

手紙は不便だからこそ、時間をかけて相手の心に寄り添う内容を書けるのかもしれません。
そして手紙は、受け取った人が宝物として大切に保存しておくことができます。

もちろん、EメールやLINEも保存が可能ですが、いつの間にか削除されることが多いような気がします。
大切なEメールやLINEは、特別な場所に格納して一生の宝物にしたいですね。


この映画は、本来は2020年1月に公開されるはずでした。
しかし、2019年7月に、不幸な出来事が発生し、多くの社員の方々が亡くなり、京都アニメーションは存続の危機に立たされました。
それでも京都アニメーションの方々の努力と沢山の人たちの支援により、2020年4月を目指して製作が続けられました。
すると今度は新型コロナウィルスの影響で、またしても製作が困難になり、上映が延期となりました。

でも、なんとしてでも完成させるという信念を持ち続けた京都アニメーションさんのたゆまぬ努力により、2020年9月、ようやく上映されることになったのです。

上映してくれてありがとう。感動を与えてくれてありがとう。
これが私の今の気持ちです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 75
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

心と時代の火傷が癒やされていく……(ドルビーシネマ版・体験談追記)

【ドルビーシネマ版・体験記】

先日、京都MOVIXにてドルビーシネマ版で再鑑賞。
(大河ドラマ史跡探訪の寄り道)

色域の広さ、コントラストの幅を最大化した映像。
128個の音源により実現したサウンドの360°空間移動による臨場感溢れる音響。
が特徴の映像規格。

嵐の後のエカルテ島の朝焼けは、よりグラデーションが美しく、
光源処理も眩しく鮮やかに。
ライデンの夜景と花火は、通常は同じ黒に見える暗闇の中に、
描き分けられた家屋や夜空の明度の違いがハッキリと伝わり、より味わい深く。
紅葉シーズンの京都に匹敵する絶景が巨大スクリーンいっぱいに広がり、
私も景色で泣いているのか、物語で泣いているのか分らない状態にw


鳥や虫の音、床が軋む音も含む多彩な足音。
など環境音も芸が細かい本作ですが、立体音響により一層リアルに。
今回は空気が流れる微かな音までシッカリ聞こえて驚愕しました。

音が繊細なだけじゃなく、単純に音を振動として人体に伝えるパワーも強く、
心臓の奥まで突き動かされるような音響で、
私は終始、心拍のリズムがおかしかったですw

主題歌「WILL」等も生オーケストラ演奏級の大迫力でした♪

何より恐れ入るのが、誤魔化しの効かないこの規格で
むしろ本領を発揮するだけの手間とコストを京アニがかけていたという事実。

ひょっとすると本作の映像ソフト化では
Ultra HDブルーレイ版の展開等もあるのかもしれません。

私も音響までは無理でも、再生プレイヤーくらいは検討してみましょうか……。



以下、2020.9.21初回投稿


【物語 4.5点】
シリーズ集大成となる本作。メインシナリオ自体は単純。

だが、このシンプルな愛の話が成就するまで
主人公ヴァイオレットや周囲の人々の揺れ動いて来た心の曲折を、
最後まで丹念に描き切ることで“【不変】で【普遍】の愛の物語”が花開く。

時系列前後、TVアニメ版エピソードの延長線導入など、
脇にトリッキーなプロットも組んで来るが、

彼女とその想いは時代を越えて確かに存在していたこと。
手紙じゃなきゃ伝えられない事もあるが、大切なのは想いを伝える意志。

といった王道を整備、補強する材料として的確にシナリオがチョイスされ機能している。


【作画 5.0点】
元々、心情を気象現象等に投影する背景美術、アニメーション表現を追求してきた本シリーズ。

いよいよヴァイオレットの感情も開花し猛威を振るう本作では、
天候描写等も、何もここまで作画カロリーMAXにしなくても良いのに
という位の極致に到達。


京都アニメーションはさらにえげつなくなって帰って来ました♪


手元の描写に、顔に出さない心情を吐露させる表現も目立った本作。
ヴァイオレットの義手も、序盤でネジを締め直して調節する描写が入り、
来る感情表現に向けて準備万端。

失われた後で補った偽りの手でも、手紙をタイプすることはできるし、
{netabare}指切りやサムズアップ{/netabare}だってできちゃうんです👍


何より成長したヴァイオレットの笑顔が本当に素敵です。


通常の泣きアニメでは、
外部から露骨に泣かせに来る涙腺攻撃だけ警戒していれば良いのですが、
本作の場合は、心情から背景まで一体となった
ハイレベルな表現に琴線を触れられた心の奥底から
溢れ出て来る感情により、涙腺が内部から崩壊させられる感じ。

ふとしたシーンの何気ない風景や表情にすら、グラッと来るから油断できません。
このパターンで涙腺決壊したら、
以降はずっと涙が氾濫しっぱなしになると思われます。

ファンの間ではハンカチより大型タオルの持参が推奨されていますが、
決して大げさではないと思います。
自身の涙腺耐久度等に応じて備えましょう。


【キャラ 4.5点】
すっかり喜怒哀楽が豊かになったヴァイオレット。
「あいしてる」や、ギャグも少しは分るようになった模様。
但しギャグセンスは『ターミネーター2』のT-800(演:シュワちゃん)レベルでしょうか?w
今後の成長を温かく見守りましょう♪

消息が気になる少佐については、{netabare}心を閉ざしてしまった青年として、
兄・ディートフリートとの関係も含めて掘り下げられる。
それにしても本作のディートフリート兄さんは汚名返上して、
さらに高性能なツンデレとして
ハートを全部持って行きそうな勢いを感じますw{/netabare}


人々との出会いがヴァイオレットの感情を育む。
シリーズのキャラ作りの基本線は本作でも踏襲され、
ヴァイオレットの背中に最後の一押し。

今回は新たな依頼主として{netabare}病気療養中の少年・ユリスが登場。
TVアニメ版のアンのエピソードの、死んでも想いが残る手紙という美談に対して、
生きているうちに想いを伝えなくても良いのか?{/netabare}
という反証材料を提供し、物語の洗練に寄与。


戦乱の時代に武器として傷つけ傷付いて来た少女を、
平和になった時代が恋する乙女として再生させた。

本作は世界が「あいしてる」を取り戻す物語でもあるのです。

【声優 4.5点】
ヴァイオレット役の石川 由依さんが感情を振り切った熱演をする傍ら。

ディートフリート役の木内 秀信さん。
それと{netabare} ギルベルト役の浪川 大輔さんに、ユリス役の水橋 かおりさん。{/netabare}
この辺りの男性役が、憎まれ口で本音を包み隠してしまう素直になれない男共を好演。


誰かさんは女の子を持ったら身が持たない。いや男の子も……。
などと愚痴っておりますがw

本作については、男の私から見ても、男の方が断然、面倒臭いですw


【音楽 4.5点】
足音だけで何種類あるんだろう?と感心させられる、
多彩かつ繊細な効果音、環境音は健在。


私は田舎で選択肢がありませんでしたが、
これから鑑賞される方は、音響にはこだわって欲しいと思います。


劇伴はEvan Call氏の続投。吹き荒れる感情の大嵐に寄り添うべく、
ドイツの映画音楽専用スタジオで収録した音源を提供する本気度。

主題歌はTRUE「WILL」こちらも作曲・Evan Call氏。
相変わらず壮大なオーケストラにも押し負けないパワフルなボーカルで、
作品のキーワードを押さえた歌詞を歌い上げる。
「帰ろ~うか♪ 帰~ろうよ♪」帰宅ソングの新定番が誕生♪
TRUEさんは他に{netabare}本シリーズのボーカルアルバムより
「未来のひとへ」がオーケストラVerでED曲に起用。{/netabare}

また、同じく{netabare}茅原 実里さんの「みちしるべ」もEvan Call氏の劇伴と、
歌詞にマッチしたクライマックスシーンと化学反応し輝きを放つ。{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 61

67.4 2 手紙で親友なアニメランキング2位
orange(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (622)
2905人が棚に入れました
長野県松本市に住む女子高校生・高宮菜穂は2年生になった4月の始業式の日、差出人が自分の名前になっている手紙を受け取る。その手紙には、26歳になった10年後の自分が後悔をしていて、その後悔を16歳の自分には味わってほしくないこと、菜穂に今後起きること、それに対して菜穂にしてほしい行動が書かれていた。菜穂は、初めは誰かのいたずらと思っていたが、手紙に書かれていた通り、成瀬翔が東京から転校してくる。手紙には、5月に成瀬翔を好きになること、翔が17歳の冬に事故で亡くなること、その事故は防ぐことが出来たと書かれていた。

声優・キャラクター
花澤香菜、高森奈津美、衣川里佳、山下誠一郎、古川慎、興津和幸、佐倉綾音

ピエロ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

まさにorangeなアニメだった

漫画で前にも読んだことがあったのですが、久々にアニメでorangeを見ました!
漫画の時も感動したんですけどやっぱりアニメ版も泣かせてくれます。笑
内容としてはかけるを救えなかった未来から過去にてがみが届きかけるを助けて後悔を消して欲しいという内容でその手紙を頼りにかけるを救うという話でしたね
個人的に一番感動したのはラストも良いんですが7話のかけるが東京の友達と会うのを止めるシーンですね〜
この話はかけるが結構大変不幸な少年みたいな感じで描かれているんですが正直すわが一番辛いですよね笑
見た人ならわかると思いますが好きな人の恋愛を応援するのって並大抵の精神じゃ持たないですよね笑
あと個人的に気になった部分は基本的に話は感動できるいい内容だったのですがたまにかけらを救うために強引な感じで話を吹っかけるシーンがありそこだけがなんかおかしくないか?と思ってしまいました笑
しかしそれを補ってもなお余りある話の良さ
完全に恋愛ものの中では上位作の部類に入ると思います!
見てない人は是非!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 6

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

かっこいいなぁ

視聴理由 恋愛

序盤 んんん...キャラデザが好みじゃない...

中盤 こ、コブクロ!?

終盤 なんか重かったなぁ...

この話は「手紙」をうけとった女子高校生とその友人の話
内容的には恋愛が完全メイン。友情も強いけど基本は恋愛かな。けど、ちょっと重いなぁ...ただの恋愛とはちょっと違くて、「助けたい」って感じだったし。軽い感じでみるのは遠慮したほうがよさそう
終盤には泣いちゃった。あれは泣いちゃう...

キャラは主人公の友人たちがとてつもなく良い奴すぎて仕方がない
特に須和くん。本当に良い奴すぎる。かっこいいなぁ
まわりの友人も本当に良い奴なんだよなぁ
でもキャラデザが好みじゃないのが残念

作画は良く、音楽も良かった。
だってあの「コブクロ」だもん。良曲
面白かった

投稿 : 2024/11/23
♥ : 15
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

オレンジって何?電話レンジとの関係は?

亡くなった同級生を助けるため、10年後に手紙を送るっていう話。
学園ラブストーリー&タイムメールアニメです。

もっとも気になった点は、未来から過去へ手紙を送る方法。
{netabare}目を皿のようにしてたけど、結局わからない。
私、何かを見落としたかもしません。
手紙レンジ出てきたかなぁ。
世界線が変わっちゃったよぉ。
なんて思いながら観てました。

いつの世でも、世界線を変えるのは大変です。
このアニメの見どころはそこなんでしょう。
愛と友情は世界線を超える。
といった所でしょうか。{/netabare}

致命的にも、主人公とヒロインには魅力を感じませんでした。
湿っぽいところがNGです。
花澤様の演技もこの役ではパッとしません。
しかしその代わり、脇役である萩田アズコンビが楽しい。
やたらと息が合ってる。
夫婦漫才だよね。

最終回が1時間スペシャル。
でも、ラスト15分が声優さんによる劇場版の宣伝でした。
新作カットを入れた総集編っぽいです。
きっと、滑るんだろうなあ・・・

投稿 : 2024/11/23
♥ : 34

80.4 3 手紙で親友なアニメランキング3位
BANANA FISH(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (551)
2485人が棚に入れました
ニューヨーク。並外れて整った容姿と、卓越した戦闘力を持つ少年・アッシュ。ストリートギャングを束ねる彼は手下に殺された男が死ぬ間際に“バナナフィッシュ”という謎の言葉を発するのを聞く。時を同じくして、カメラマンの助手として取材にやってきた日本人の少年・奥村英二と出会う。二人はともに“バナナフィッシュ”の謎を追い求めることに──。


声優・キャラクター
内田雄馬、野島健児、平田広明、石塚運昇、古川慎、細谷佳正、川田紳司、福山潤、森川智之、千葉翔也、斉藤壮馬、上田燿司、小形満、村瀬歩

08261216 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

BLではないですよ?

ただ、アッシュが男娼上がりと言われるだけの展開があるだけで、
アッシュと英二には血のように濃い絆しかありません。
ブロマンスというらしいです。

BANANA FISHをどう思っているか?
これが少女漫画として、月刊誌に掲載されていたとは驚きですよね。
私は全巻一気読みしました。結構、雑食系ですが、好きな漫画なはずです。恐ろしいかな記憶とは風化するものなので、途中から殆ど覚えておらず、新しかったです。
ですが、お気づきでしょうか?私のネーム・・・そう、私は読んだ直後に、アッシュという名前が大好きに成程、何度か読んでたはずなのですが・・・後半覚えてない。
(ラストしか覚えていない)不思議です。
小説、漫画、ラノベ、読みすぎなのでしょう。
ただ言えるのは、少女漫画というジャンルに分けるより、吉田秋生というジャンルじゃないでしょうか。彼女は天才でしょ?
文庫版BANANA FISHで坂本隆一がマンハッタンがリアルだと驚いたと書いてありましたが、当の吉田秋生女史は行ったことすらないと言ったそうです。
「日本人って、マゾじゃねーの?なんでも自分のせいにしたがるんだ」
というアッシュの台詞。八十年代に一人の漫画家が、キャラに言わせるとは。天才ここにあり、と私は思いました。

何故、今になって漸く見たのか?
放送している最中、AMAZONで見てたのだけど、重すぎる為、一気に見ようと、一旦視聴停止。その後、dアニメストア配信が開始されるが、配信終了が12/13と直近に迫ったから。
FOD、フジテレビって、独自の配信サイトで儲かるとでも思ってるのか?
てか、儲かっているのか?FOD。一回加入しましたが、見にくい構造のサイト上に、見たいの読みたいのは、有料とか、謎なサイトなんですよ。需要と供給スタイルがわかってない人たちが運営しているサイトなんだろうなと思います。

視聴した後の感想は?
アッシュ、英二、ショーター、スキップが動いている・・・と感動があるものの・・・。
重量級ステーキを早食いさせられている気になるんですよね。その内、ステーキが私の周りを囲んで出れなくなりますが、そのステーキの旨さに気づいた頃、食べたいという欲求で食い尽くすんですけど、胸焼け。そこに清涼剤入りのタブレットが、一気に胃を洗浄してくれます。
最後、ネタバレにならない程度に話すと・・・。
蜘蛛の巣状態ストーリーの中、一縷の救いを掴んだアッシュで幕が降りました。
号泣した後、パッと浮かんだのは、フランダースの犬。

といった感じですかね。
原作もアニメも名作だと思いますよ?
あ、アフターストーリーをセットで完結という意見がありますが、あれはあくまでアフター。アニメのラストで正解だと思います。
興味のある方は、単行本なら19巻を購入してみて下さい。「光の庭」というのが、皆さんが指している数年後の話です。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 9

あんちょび さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

My soul is always with you.

レビューではないです。
高ぶる気持ちを抑えるためにコメントさせていただきます。



このアニメを観て一週間になるけれど
いつまで経っても観終わった後のあの胸が締め付けられるような
感傷にひたってボーッとしてしまう状況から抜け出せられない。

いつもアニメを観終わって、あぁ〜この作品に出会えてよかった〜
この感動を忘れたくない!と思うのだけれど
どんなに良いアニメだって見返さなければ時が経つにつれ
ストーリーさえ思い出せなくなることもある。

でもこのアニメの最終話は忘れないと思う。
こんなに苦しく暖かい感情にさせてもらえたことに感謝しています。

生きているうちにこの作品に出会えてよかった。
このアニメを見逃さなくてよかった。

BANANA FISHの制作に携わった方々
こんなに素敵な想いをさせて頂きありがとうございます。

私の魂もBANANA FISHと共にー

投稿 : 2024/11/23
♥ : 7
ネタバレ

RUSHIKA꙳★* さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

伝説的な名作 『君は1人じゃない ぼくがそばにいる』 最終回はアニメ史上No.1

これが少女漫画。。。
正直ゾッとした。

今の少女漫画は恋に落ちて
色恋の話ばかりで比べてしまうと
かなり幼稚に感じる。
少年漫画にだってこれ程まで
シビアな世界を描いているものは少ないだろう。
アメリカ社会の闇を描きつつ、
性問題についても語っている。


そして

物語の舞台がニューヨーク
ということは特筆すべきと思う。


普通の漫画やアニメの場合、
日本の東京を中心とした世界を描き、
日本の常識、日本の法、文化が
根底にある。

だが、BANANAFISHは違う。



ニューヨークを中心とし、
アメリカ人の少年と日本人の少年と共に
アメリカの生活や常識を描いている。
反社会的組織の経済的強さや
政界とのつながり、裏社会の影響力、
銃と日常的関わりの有無。
日本との違いが色鮮やかに血なまぐさく
描かれることで、この作品は
唯一無二の存在感を放つことができる。


闇に落ちていくアメリカ人の少年の心を救う存在が日本の平凡な優しさを持つ少年。
あり得ない設定だからこそ惹かれる。
そう。今の少女漫画にはない設定だ。
女と男の恋愛というテーマのない
少女漫画があったとは。

よく純愛だという表現を見るが、
あれは恋愛なのだろうか。。

彼らの魂が誇り高くあるために
お互いが共鳴し、欠けてはならない
存在のことを恋愛というのか?


友情というには超えているし、
愛というのも似合わない。

彼らは魂の伴侶になったのだと思いたい。




実はこの漫画、中学時代の先生から社会科の時間にベトナム戦争の例として紹介された。
結局ベトナム戦争についてはほんの少ししか出てこなかったが、今となっては
この作品に出会えたことを感謝している。
これほど惹きつけられる圧倒的カリスマ性を持つキャラは珍しい。
(コードギアスのルルーシュのリーダーシップ等この漫画に影響されてる物は少なくない)




彼はたとえ望まれぬ性行為をされても
目の前で愛する人を殺されても
自分の恵まれない人生のレールの中に
光を見出せた。
もがき苦しみ、恐怖の悲鳴が枯れるほどの経験なんてこんな平和な国、時代に
生きる私のような甘ちゃんにはきっと分かった気になってるだけかもしれない。
でも苦しみ涙を殺しながら生きて自分の人生と向き合ったから解放され自由を手に入れたのではないかと思った。
そして、人生と向き合うということは私にも出来ることでもあると思った。{netabare}
彼の運命は、彼が決め最後まで闘った。
だからこそ、幸せに解放されたのだろう。
かっこよく中毒性の強いカリスマ性を兼ね備えたキャラだっただけに
もの凄く悲しい。
{/netabare}



(この下のネタバレは腐女子には反感を買いそうだが読んでほしい。不快を持たれるかもしれないためネタバレにした。)



{netabare}
だが、一つ言いたい。
アッシュをBLの妄想対象として
俗な見方を示すのは、納得できない。

彼は望まない性行為をされ、
はたまたレイプされた。
望まない性行為を想像するのは
彼の心を殺した悪趣味な男たちと同類。
11歳の少年との行為、そのビデオテープや囚人に抱かれた事後のシーン見て興奮してるなんてイかれてると思いたい。正常な精神で喜んで見れるかあんなもん
キャンディーの下りの時も。。
男を誘うなんて彼にとっては勇気がいる。
監視カメラに向かう前に決意を固める表情を見たら、、、。
(そりゃエロいけども。。。内田さん、うますぎやて)
それにこのアニメ制作側もどこかBL要素を強く匂わせすぎる。
漫画以上に匂わせている。。。
わざと腐らせ想像をかきたてるような
カットが多い。
LGBTを否定してるいるわけではない
下劣な感情で見るような話じゃないし、
その興奮模様を感想に書くなんて性癖
吐き気がする。
再三言わせてもらうが、BLアニメと言ってるのではない。
性犯罪を嬉しそうに報告するのは、はっきり言ってキモいと思う。
{/netabare}
見終わったあとのBANANAFISHロスは
凄すぎておそらく、しばらく引きずりそう…
とても感動してしまった。
最終回は最強、アニメ史上にも残る名作。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 10

63.4 4 手紙で親友なアニメランキング4位
ユリ熊嵐(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (542)
2356人が棚に入れました
あるとき、宇宙に浮かぶ小惑星「クマリア」が爆発し、その破片が隕石となって地球に降り注いだ。するとこれに呼応するように地球上の全てのクマが突然凶暴化し人間を襲うようになる。かくして人間とクマの長い戦いが始まり、いつしかお互いへの憎しみから両者を隔てる「断絶の壁」が築かれた。
そんなある日。人間側にある「嵐が丘学園」に百合城銀子と百合ヶ咲るるという2人の転校生がやってきた。だがこの2人、その正体は「断絶の壁」を越え、人間に化けた「人食クマ」だったのだ。

声優・キャラクター
荒川美穂、生田善子、山根希美、諏訪部順一、斎賀みつき、山本和臣、小倉唯、悠木碧、小清水亜美、日笠陽子、井上喜久子、遠藤綾
ネタバレ

麦茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

Viens avec moi. J'ai besoin de toi.

[ 熱中度:S ] [ 好み:S+ ] [ 楽しさ:S ] [ 面白さ:S+ ]
[ 作画:S+ ] [ 演出・絵コンテ:S ] [ キャラ:S ] [ 音楽:S ]

<< 総合評価:S >>

いや~本当に面白い作品って言葉で表現できませんね。

前半の少し抽象的なストーリーの掴みとは打って変わって、後半はわかりやすく王道的に話を進めてくれました。その点、先のレビューでも書いた通り視聴者に歩み寄ってくれている配慮を感じますね。
ただ、それが逆に言えば直球すぎというか、前半をあれだけ想像力豊かに脳みそを使わせてきたのだから、後半ももう少しひねりを加えても良かったんじゃないかな~と贅沢なことを思っちゃったりもしますw あ、決して今回のストーリーが悪かったというワケではありませんよ!

1クールの中に作者のやりたいことを詰め込みに詰め込んだ、本当にカロリーの高いアニメでした。
やっぱり何を魅せたいのかがちゃんと伝わってくるアニメって強いですね~。

ここまで感動したのは久しぶりです。ありがとうございました。



【僕もキスがもらえない】(2015.2/2)

「私たちは、最初から貴方たちが大キライで、最初から貴方たちが大スキだった。」
「だから、本当の友達になりたかった。あの壁を越えて・・・。」

今回はルルの過去回想。銀子と出会って、断絶の壁を越えるまでのお話。
裁判長の語りと紙芝居的な演出も交えながら寓話チックに物語を進めていく第4話。

前回までで既に卓越された語感センスにニヤニヤしっぱなしでしたが、それは今回も止まらず、「デザイア~」とか「じゃまじゃまジャマー」とかされた日にはもうね、完全にね。あ~ほんとルル可愛いなチクショウ!
でも凄いのはこの語感センスだけでなく、映像表現もさることながら、一話の中でかなり練り込まれた最高のストーリー。まさかこの作品で泣くとは思いませんでした。

今回はそこらへんも踏まえつつ、また例によっていつも通り内容の方を整理していこうと思います。
毎度のことですが、個人的な妄想の垂れ流しなのでテキトーに聞き流していただければ幸いです。


{netabare}(1)ルル姫と蜂

百合ヶ咲るるになる以前までの人生。ルル姫は王国1番の存在で、すべての人々から愛を享受していたみたい。でもルル姫に近寄ってくるのは、事務的なスキを与えるだけの侍女だったり、利欲的なスキを築こうとする他国の王子だったり、跡継ぎのことしか頭にない両親のスキだったり・・・。

彼女の「お姫様」というポジションから考えても、度々押し付けられる空っぽなスキを無意識下では拒んでるんじゃないかな。それが蜂となってパーソナルスペース(心の壁)を作り、「入ってくるな~!」と普段からアピールしているように見えます。家族3人で並んで映っているカットでも、両親ですらこのエリアの外側にいたのは何だか悲しいですね・・・。

彼らの「愛(スキ)」は本物ではない・・・と、そう語っているワンシーンに思えました。

それでも皆の1番であることにルルがまんざらでもないのは、まだ「本物のスキ」を知らないから。
これがある出来事によって変わっていきます。

【キーワード:蜂(ハチ)】・・・ルルの無意識の感情(好意・敵意)を表す


(2)みるん王子と約束のキス

>「『本物のスキ』はお星様になるって本当?」
>「・・・本当よ。『本物のスキ』は天に昇ってお星様になるの。」
>「そして流れ星となって地上に落ちたお星様は、『約束のキス』になるのです。」
>「フン、『スキ』が『キス』になるなんてバカな昔話、萎えるガウ~。」

惑星クマリアが爆発し、その流れ星が城に落ちた直後に誕生したルルの弟。

>「じゃあボクがお姉たまに『約束のキス』を取ってきてあげる!」
>「ボクはお姉たまが大スキだから、今の流れ星はボクの『スキ』なんだっ」
>「きっと何処かに落ちてるよ~!」

男の子なので、当然跡継ぎはみるん王子となり、王国1番の座を奪われてしまったルル姫。そんな彼女から受ける執拗なイジメを物ともせず、『約束のキス』と呼ばれる蜜瓶をみるん王子は届け続ける。

ここで少し内容を整理します。

まず2人の会話から「流れ星=約束のキス」という仮説が立ちます。
そして『約束のキス』と呼ばれている瓶の中には「蜂蜜」のようなものが入っていました。
蜂蜜とは、所謂「お星様」のような黄色をしていると同時に、「蜂」が作るもの。

つまり、これはお星様が地上に落ちて生まれたみるん王子の「本物のスキ」であると共に、ルル姫の無意識(蜂)にある「本物のスキ」が生み出したものだと考えることができるのではないでしょうか。

>「これ・・・君の弟の?」(蜜瓶を差し出す)
>「そ、そうよ。」
>「谷の向こうに落ちてた。だから届けに来た。君が捨てたの?」
>「・・・そうよ。」
>「でも『君のモノ』だ。」

終盤でルル姫が銀子と出会ったときに、蜜瓶を弟のものと認めた上で「でも君のモノだ」と銀子に返されるシーンがありましたね。この台詞のあとにもう一度ルル姫とみるん王子の会話を聞くと、さきほどの「2人が創りだした」という仮説にも信憑性が増してくるような気がします。

つまり『約束のキス』とは、本物のスキを持つもの同士の愛の結晶・・・的な?
(ちょっと言葉にすると恥ずかしいw)

まあ映像と話の流れから読み取れることはこんな感じですが、みるん王子がなぜ「本物のスキ」を持ってるのかというのは、流れ星関連の難しいことを考えなくとも、あんなに純粋で無垢な彼の愛情を見れば誰に聞いても(1)の人たちとは違う「本物のスキ」だってわかりますよね。
ルル姫は、心の奥底では、そんなみるん王子のことが『スキ』だったんです。(蜂が2人を囲ってくるくる回る)

だから「私は、最初からあなたが大キライで、『最初からあなたが大スキ』だったんだ」となるワケですね。

ちなみに『大キライ』の部分は、ルル姫が何度もみるん王子を騙して崖から突き落とすシーンで説明されています。箱に書いてあるとおり『愛(みるん王子のスキ)』を足蹴にしながら、自分の無意識の中にあるスキを、自分のスキの中にいるみるんを何度も心の奥底へ追いやろうとするルル姫。

>「ルル姫様は、みるん王子が届けた『約束のキス』を投げ捨てました。」
>「ルル姫様が欲しかったのは、そんなものではなかったからです。」

みるん王子が拾ってきた蜜瓶を投げ捨てようとする行為も同じですね。

この場合、蜜瓶とは『ルル姫の愛』で、こうすることで、ルル姫は無意識に『スキを諦めよう』としているんです。なぜなら、スキを諦めないと、邪魔者を消してしまわないと王国1番の座が手に入らないから。彼は生まれたときからそんなルル姫のデザイア~にとって邪魔な存在だったので『最初から』大キライとなるワケですね。
しかし、みるん王子は蜜瓶を必ず持って帰ってきてしまいます。自分のスキを届けることを、そしてルル姫の中にあるスキを諦めさせません。

このときにも、ルルの蜂(無意識)がみるん王子を受け入れている演出を挟むのが何だか憎いです・・・。

【キーワード:約束のキス】・・・相思相愛の証(みたいな感じの何か)。


(3)みるん王子の死

そんな折、ルル姫のもとへ訃報が入ります。

>「た、大変です!みるん様が・・・お亡くなりになりました。」

侍女が部屋に入ってきたときのドア音を聞いて、ルル姫は「またみるんか」みたいな顔をするんですけど、この顔がどことなく楽しげで・・・。なんというか、世話のかかる弟が「遊んで遊んで」とせがんで来るのを煙たがるお姉ちゃんみたいな。

>「ともかく・・・思い通りになったわね。」

そのあとのこの台詞。誰がどう見ても、ルル姫の胸にはつっかえがあるんです。
もうこれがホントに切なくて・・・とまあそれはいいでしょうw

>「そんなワケで、人々の感心、権力、愛の言葉。ルル姫様の欲しかったものは全て手に入りました。」
>「それもこれも、みるん王子が死んでくれたおかげです。」
>「それなのに、ルル姫様は一向に嬉しい気持ちになりません。それどころか何か・・・」
>「大事なモノをどこかに置き忘れたような、ひどく虚しい気分に襲われるのです。」

冒頭(1)で書いたように、今までルル姫は「本物のスキ」とは無縁の生活を送っていました。そこにみるん王子が現れ、だんだんとルル姫も「本物のスキ」に気付きかけていたんじゃないのかな。
みるん王子に触れたことで、今まで自分が他人から受けていた、また今受けている「スキ」も偽物なんだと薄っすら分かってしまう。自分でもまだそれがどんな感情なのか理解してはいないみたいだけれど、今まで通り王国の1番になっても嬉しい気持ちにはなれないのはそのためでしょう。

そして何より「本物のスキ(みるん王子)」がいなくなった穴・・・ これが一番大きいと思います。

『失って初めて気付く』とはよく聞く言葉ですが、空虚な愛を手に入れるために、自分が本当に欲しかったものを足蹴にしていたなんて、何とも皮肉な話です。しかも失ってなお、お姫様はその感情を理解できないというのは・・・残酷なものですね。

果たして、あのとき夢の中のルル姫は、『約束のキス』を受け取ることができたのでしょうか・・・。
あ~もうホント切ないぜチクショウ!!なんて良い話を書くんだ幾原ァ!!!


(4)ルルの蜂と事故死

>「わたくしは確かに見ていました。『完全』に『単なる』事故でした。『事故死』です。」
>「本当にいつものように、大スキなルル姫様に蜂蜜を届けるのだとおっしゃって、蜂の巣に近づき・・・」
>「そして蜂に刺されてお亡くなりになりました。あっという間でした。」

ここまで、蜂はルル姫の無意識の感情を表していました。それが今回、みるん王子を殺してしまった。多分・・・冒頭の赤い光(蜂)とコテッと倒れるクマが映っていたシーンはこの瞬間じゃないかな。

実はみるん王子が入っていた箱の「愛」という張り紙にはもうひとつの意味がありまして、それがここでは重要になってきます。一体何故、崖から突き落とすとき、ルル姫は毎回『あえて』みるん王子をダンボール箱の中に入れたのでしょうか。そして、どんなに過酷な状況に追いやっても、『箱に入っていた』みるん王子が死の淵から舞い戻ってきたのは何故でしょうか。

私は・・・箱の張り紙には、『ルル姫の愛』も含まれていたんじゃないかと思うんです。

どんなに憎い弟でも、本気では殺すことができない。そんなルル姫の葛藤が、ダンボール箱となって「跡継ぎを消す」という露骨な悪意からみるん王子を守っていたのではないでしょうか。つまり、ルル姫の殺意を『姉弟喧嘩』の範疇に収まってることを示していたのが、あのダンボール箱だったというワケなんです。

しかし、みるん王子は死んでしまった・・・。

そう、ダンボール箱で戯れ合う姉弟喧嘩とは異なる『自分自身ではどうにもできない蜂(無意識)の針』で。

現実の幼い姉弟でもよくありますよね。
>どこへ遊びに行くのにも着いてくる弟に嫌気がさしてしまうお姉ちゃん。
>そんなときに幼さ故の意地悪で、弟に嘘をつき置き去りにしてしまった。
>でもやっぱり心配になって戻ってみると、姉の姿を見つけ笑顔で走り寄ってくる弟の横から車が・・・。

直接的には関わってないにしろ、ルル姫の『意地悪』によってみるん王子の死を招いてしまった。それを侍女の台詞でも『事故死』と露骨に強調することで、『本気の殺意とは真逆のもの』だったということを表現しているのではないかと思います。

もうこれ書いてるだけで悲しくなってきますわ・・・。


(5)『失ったものを忘れたら、本当に失ってしまうよ。』

銀子が、蜜瓶を捨てたルル姫に投げかけた台詞。第4話の総まとめ的な言葉。
ルル姫の失ったものとは、みるん王子のことであり、ルル姫にとっての『本物のスキ』。

>「私は・・・最初からあなたが大キライで、最初から・・・あなたが、大スキだったんだ。」

銀子の言葉で、ルル姫はようやく、本当にようやく自分の心の真ん中にある隙間にみるん王子(本物のスキ)を見つけたのです。同時に、みるん王子の死が自分のしてきた「愛の拒絶」の結果だと気付いてしまいます。これ以降、好意も敵意も無意識ではなくなり、蜂は物語から消え去っています。

そして、『蜜瓶(約束のキス)』はルル姫の手元にしっかり留まるようになったワケです。
(ルルが自分の中の無意識、スキを自覚し『約束のキス=相思相愛』が完成した)

>「銀子、るるね。銀子に会ったあの日のこと、絶対忘れないよ。」
>「銀子が私のスキを見つけてくれた、届けてくれた。」
>「だから・・・るるは何があっても、スキを諦めないよ。」

第3話にあったルルのモノローグも、今聞けばどんな意味だったのかすんなり入ってきますね。
「スキを諦めない」については、次の項目で触れることにします。


(6)ユリ裁判とスキを諦めないクマ

>「そう、あなたは失う前の私。ううん、違う。多分、あなたは一度失ってる。」
>「それでも、もう一度会える人が、そこにいるなら・・・たとえ、壁の向こうでも!」

断絶の壁を越えて、ヒトの世界へ「スキを返しに行く」と言う銀子。
その背中に自分と同じものを見たルルは、一緒に断絶の壁を越える決心をする。

スキを諦めない銀子と、好きを諦めようとしていたルル姫。
そして今、彼女は自分のしてきた罪と正面から向き合うのです。

>「私も・・・罪熊だから。」

銀子に出会う前は、ルル姫はスキを諦めるクマでした。お城の人たちとの空っぽな上辺だけの関係も甘んじて受け入れ、周囲の流れに身を委ねる。つまり「透明」な状態。
実は3話までと内容的には同じで、スキを外部から壊すものとして登場していた『透明な嵐』を、今回は自分の中の葛藤として描いています。この場合の透明な嵐とは「王国1番の座に戻りたい」という暗い欲求で、そのときのルル姫の行動だけを汲み取ると「自分が透明だった状態に戻そう」という同調圧力が働いているようにも見えますよね。

結果的に『約束のキス=相思相愛』は届けられ、ルル姫はスキを諦めなかったわけですが、せっかく自分のスキを透明な嵐の中から見つけたのに、せっかく自分の中のスキに気付くことができたのに、肝心のみるん王子はもういません。
紅羽にとっての純花と同じく、透明な嵐によって既に消されてしまっています。

>「失ったものを忘れたら、本当に失ってしまうよ。」

だから、ルル姫は『スキを諦めない』。この気持ちを忘れてしまったら、みるん王子を本当に失うことになるから。そう誓って、彼女は約束のキス・・・今は亡きみるん王子との愛の証を抱き続けるのです。

>「それでは被告グマ、百合ヶ咲るるに問います。」
>「あなたはスキを諦めますか?それともキスを諦めますか?」
>「私はスキを諦めない。『キス』を諦めます!」
>「・・・ッ!」
>「そうすれば、あなたはキスを永遠に失うことになるのですよ?」
>「私のキスは、既に失われた。もう二度と会えない。」

『キス』とは、愛を受け入れるということ。
『スキ』が愛することだとしたら、文字通りその逆という認識で良さそうですね。

しかし、『ルル姫のキス=みるん王子からの愛』は既に失われた。もう二度とみるん王子と会うことはできない。そんなルル姫がキスを諦めることに何の躊躇いもないのは不思議ではないと思います。むしろ、諦めるしかないのですから。
つまり、彼女はみるん王子とのキスを諦めて、全てのキスを諦めた。誰からの愛も受け取らない、愛されなくて良い・・・と。もちろんみるん以外とのキスは可能だったのでしょうけれど、これがルルの選んだ決意・贖罪。

そんな一方通行で報われない、彼女の『無償の愛』を聞いて、裁判員たちも少し動揺していたように見えます。みるん王子の「おねがい、『キス』して?」という必死な訴えも、『キス』というワードの意味を考えると少し重みが変わってきそうな気がしますね。

>「でも、銀子は会えるから!きっと私の代わりに、約束のキスを果たしてくれる。」
>「つまり、自分の果たせなかった希みを百合城銀子に託す・・・というワケですか?」
>「それで自己自制を謀ろうというのは自己満足に過ぎません。傲慢、罪・・・ですよ?」
>「いいの、私は罪熊なんだから!」

でも銀子は違う。もう失ってしまった自分とは違って、また会うことができる。
それを叶えることができれば、私はもう一度みるんに会えるような気がするから・・・と言う。

>「わかりました。判決を申し渡します。」
>「・・・ユリ、承認!」

そしてルル姫は人間となり、銀子と一緒に断絶の壁の向こうへ旅立つ。
さて、約束のキスは果たされるのか・・・それとも。

それがセクシー、シャバダドゥ。{/netabare}


とそんな感じで、第4話は幕を閉じたわけです。はー長かったw
ラストシーンでは2人のキャラの『約束のキス』っぽいアイテムが対比で描かれていたので、またいつか銀子の回想もやりそうですね。やっぱりあのペンダントは{netabare}紅羽の母親のもの{/netabare}だったのかな。

他にもメインのストーリーからは少し外れていますが、まだまだ気になったことはかなりたくさんあったのですけど、さすがに長くなりすぎた気がするので今回はこのくらいで終わりにしておきます。

一応これは私の妄想が過度に入っているということを、再度お伝えしておきますね。
貴方の目には、第4話はどんなふうに映ったでしょうか?それではまたお会いしましょうノシ

シャバダ~シャバダバダ~バ~。


【ドヤ顔ダブルピース宣言】(2015.1/23)

{netabare}ちょ、ちょっとこれ3話ヤバくないですか!?

見てる途中、見終わった後、てかこの作品に触れてる最中はもう戦慄が止まりませんでしたよ・・・。いや~今まで曖昧だった部分がいっきに晴れて、全てのピースがパカッとはまりましたね。ところどころ2話までの私の見解と近いところもあったのでかなりスッキリしました。

今回、アニメの起点となる第3話というわけですが、このタイミングで「透明な嵐」というタイトルを持ってくるという脚本家、もとい監督の完璧な采配には感服しました。ホントにもう世界観の構築からキャラの会話、ストーリーの運び方に至るまでの全てが完璧です。

1話から既に「ユリ熊嵐」という世界はこれでもかと言うくらい確立されていましたが、今回外堀を埋めるという形で視聴者にそれを明確に認識させることで、世界を作るだけではなく「入り込ませる」工夫を魅せてくれたのは大きいと思います。

ここが今までの幾原監督作品との一番の違いであり、私が何より良いと思ったポイントです。
端的に言えば「分かりやすい」。視聴者に歩み寄ってくれているのが伝わりました。

そしてそれは、表面的なサラッとすくうことができる浅いものではなく、アニメを見ることでじんわりと理解が染みこんでくるという分かりやすさ。キャラの言葉や情景描写だけではなく、1話から続く物語の連続性、映像表現やその他演出全てがこの作品を語っているんです。

やっぱりアニメ好きとしては、ここまでアニメーションで勝負してくる作品をもってこられたらたまんないですね。監督と脚本が同じ作品は魅せたいものがハッキリとしていて分かりやすいです。


さて、こんな感じでレビューの出だしを切ったところで、今回も例によって内容の方をサクッとまとめていこうと思います。ネタバレを多分に含みますので、ご閲覧いただく際はご注意くださいませ。


◆透明な嵐◆

>「私たちは、透明な存在であらねばなりません。」
>「それでは『排除の儀』を始めましょう。」

大方、2話までの私の見解通り「透明な嵐=同調圧力」ですね。ここで明確に「空気を読めない=悪」というテロップも出ました。クマにやられた純花は仕方なかった、彼女は「悪」だったのだから・・・と。

こんなに明るみな社会の闇も珍しいですね。イジメカッコワルイ。

>「私たちは、次に排除する『悪』を決めねばなりません。」
>「Let's search evil!!」

まとまりを保つためには不穏分子は潰さなきゃいけない。そのための排除の儀。
なんか投票シーンを見て少し前に流行った「人狼」っていうゲームを思い出しちゃいました。

>「セレクト!ついにこの時がきた!!!」
>「私はあの子を、椿輝紅羽を食べる!・・・ジュルリ。」

自分の思惑通りになってご満悦の委員長ちゃん。「透明な嵐」がくるのを望んでいたのは紅羽が美味しくなるのを待っていたワケではなく、やっぱり食べるための口実ができるからのようですね。

なるほどなるほど、見えてきましたよ~。

①人間は「排除の儀」によって、足並みを乱す『悪』を決める

これは群れの空気を保つための必要悪とも言えますね。もし何かのキッカケでこのまとまりが瓦解してしまったら、自分たちの身を守るすべがなくなってしまうワケですから。まあ逆に言えば、皆が「スキ」という感情を持てば、それでもまとまり合えるということだとは思いますけど。

②『悪』となった人間は群れから追い出される(=ヒトの世界から追い出される)

ここで1話にあったライフ・クールの言葉を思い出してください

>「ヒトとクマの間には、断絶という越えられない壁があるのです。」
>「被告らはそれを越え、ヒトの世界に侵入しています。これは明らかに『食べ過ぎ』です。」

やっぱりクマはヒトの世界から追い出された人間だけを食べていたんじゃないですか?

だから委員長は「透明な嵐」を待っていた。ヒトの世界から排除された獲物が来るのを。
物理的には断絶の壁を越えてますが、この作中では概念的なものと考えていいでしょう。

これは以前の投稿から「断絶の壁=人間のルール」と書いている通り、この壁が、人間が群れを作るための括りであり、クマはその群れから追い出された(壁から外に出た)人間を狙って食べていたわけですね。

しかし、この秩序を無視し、群れから排除されていない人間を「食べる」クマがいます。
それが次に「ユリ裁判」でお話する銀子&るるたちです。


◆ユリ裁判◆

①まず1話で銀子&るるが食べていたのは誰?

これはラストシーンで語られた、赤江カチューシャという子だったようですね。靴下を折っていたのが純花ちゃんだけだったので、私も最初はすっかり騙されちゃいましたw 見返してみると、赤江ちゃんの足元は1回も映っていないんですよね~。ここでひとつのミスリードがあったわけです。

そして、それを偶然目撃した委員長ちゃんが驚いた・・・と。

②クマは排除された人間しか食べられないんじゃないの?

上記のようなことが起こったので、当然これが問題になってきます。赤江ちゃんは可愛い顔して1話でモブとヒソヒソ陰口叩いますからね。悪意があるかどうかはともかく、それを見る限り「透明な嵐」の一員であることは間違いないでしょう。当然排除の対象にはなっていません。

>「裁判長、今すぐユリ承認を!椿輝紅羽を助けたい!ガウガウ!」
>「私たち・・・人を食べます。食べなきゃ、銀子のスキが守れないんです!」

しかし、3話にして分かりやすく言葉に出してきてくれました。
銀子のスキを守るためには、人を食べなきゃいけない。透明な嵐を止めなきゃいけない。

ここで1話の捕食シーン「たとえ罪でも食べるよ。スキを壊すものは許さない。」に繋がるんです。

この流れからして、ユリの花壇を伐採したのは大方この赤江ちゃんでしょう。次のシーンのカメラアングルのせいで銀子たちが投げたのかと思わせていたレンガも、多分この子の仕業です。銀子たちは建物の上から赤江ちゃんの悪行の一部始終を見ていたわけですね。

>「貴女は透明になりますか?それとも、人間食べますか?」

透明になるとは、スキを諦めるということ。
そして銀子たちは人間を食べる選択をする。『私はスキを諦めない』。

このような過程を経て、3話ラストに鬼山江梨子ちゃんへ放った「これからキミを・・・食べるから。ジュルリ。」となるわけですね。ここまでが、ユリ裁判とそこで毎回決議されている「食べる」対象についての諸々になります。

問題は次です・・・w


◆ユリ承認◆

いや~さっきは調子こいて「全てのピースがはまった」とか言ってましたけど、良く考えたら全然そんなことありませんでしたね。正直このシーンで何をしているのかサッパリわかりません!!w

一応「対象外の人間を食べる」ことに対して承認してるような節はあると思うのですけど、そんな局所的な意味ではなく、もっと広いなにか大きな、大局を指しているような雰囲気があるんですよね。
だって、もしこのユリ承認が「人間を食べる」ことに対してのみ行われたものだったら、そのあとのペロペロも、襲われたハズの紅羽が無事なことも説明がつきませんからね。

そこで一つたどり着いた結論が

「ユリ承認には、輪るピングドラムで言うところの『運命の乗り換え』的な何かがあるのでは?」

ということです。

実は、1話のときに少し引っかかっていた裁判長の言葉がありまして・・・。
>「ようこそ・・・断絶のコートへ。さあ、扉は開かれました。」
>「生きとし生けるもの全て、そう、ヒトとクマの『彼岸』もここなんです。」
当初はあまり意識していなかったのですが、今思うとちょっと意味深に感じます。

『彼岸(ひがん)』:仏語。生死の迷いを河・海に例えたその向こう岸。悟りの境地をいう。

つまり何が言いたいかというと「紅羽はあのとき一度死んでいるんじゃないか?」ということです。
そして、例によって運命の乗り換えには「対価」が必要ですからね。それがあのペロペロかな~と。

紅羽から伸びたユリの花から滴る蜜をすするクマ2匹・・・。

まだ一体これがどう絡んでくるのかは分かりませんけど、大きな力にはそれなりの代償が必要というのが世の常ですからね。もしかしたら、紅羽の「スキという感情」を舐めとっているのかもしれません。

最終的にどうなるかは・・・まあ、あくまで予想の範疇を出ませんけども。

>「・・・いける!約束のキスを、私にッ!!(ダーン)」

銀子たちの想いは届き、ユリを承認された紅羽は運命を乗り換えます。そして確変を起こし、サンライズ立ちからの一撃をかましたり、それ以前の話では襲われる前の状態に戻ったりしていたワケです。
委員長ちゃんは多分生きてると思いますけどね~。腕章がちぎれた描写だけですし。

ということで、ユリ裁判と承認の見解についてはまあ、かなりコジツケもありますがこんな感じですかね。


◆その他気になったこと◆

・第3話冒頭でアップになっていた鳥型の紋様

かなり強調してましたが、何か意味があるんでしょうかね~。一応東京都の鳥に「ユリカモメ」が指定されていますけど、特に何かの象徴というわけでもなさそうですし・・・。
東京が舞台なのかな?でもそれってそんな重要なことなのかな~。

箱仲ユリーカ・・・ユリーカ・・・ユリーカモメ・・・ユリカモメ・・・ハッ!
いやいやいやいやそんなまさかね。

・学園長と紅羽の母

旧知の仲だったようですね。紅羽たちの前、二人でユリの花壇を育てていたという。
まあつまり百合だったわけですが、その箱仲ユリーカさんが今は学園長をしている・・・と。

これまで出てきたクマの名前を見る限り、「ユリ」と入ってるこの人も怪しいとは思うのですが、普通にいい人そうなんですよね。これからどう絡んでくるんでしょうか。

・銀子とるる

家の地下室で射撃の練習をしている紅羽を見つめる銀子。
るるは紅羽ばっかりで構ってくれない銀子に対してスネてしまう。

>「椿輝紅羽、きっとすごく美味しい女の子なんだよね・・・。」

この台詞がホントに切なくて、一気にるるのことが好きになりました。

きっとるるは、銀子のスキをちゃんとは理解できてないんじゃないかな~。
「何でこんな紅羽に執着してるの?他の女の子(食べ物)と何が違うの?」的な。
銀子が好きだから、銀子のためだから協力してる感じ。

しかもここまで想われている銀子はまったくるるのこと相手にしてないんですよね。いつもるる以外を見てるんです。記憶が曖昧ですけど、まだ銀子は作中で名前を読んだり、目を合わせたりしたことないんじゃないですか?w
ほんとに儚くて心にキますわ・・・。

まったくるるちゃん可愛すぎるぜ。

>「銀子、るるね。銀子に会ったあの日のこと、絶対忘れないよ。」
>「銀子が私のスキを見つけてくれた、届けてくれた。」
>「だから・・・るるは何があっても、スキを諦めないよ。」

この台詞も何かありそうですよね。これから過去のことも掘り下げてくれると嬉しいです。

・百合園 蜜子

第3話で一番良かったポイントを聞かれて、即答できるレベルで感動しました。
いやだって・・・もうこれはさすがにイカンでしょw 悠木碧さんの圧倒的な演技もさることながら、あの畳み掛けるような煽り。私も紅羽と一緒になって感情が昂ぶりましたね。

てかこんなにキャラの台詞で怒りを覚えたのは初めてかもしれません。
それほど最高なワンシーンでした。年明けからいいもの見れましたよホント。



まあこんな感じで、第3話はとても満足いく結果で幕を下ろせたんじゃないでしょうか。

それにしても、いきなり「ユリダァク~」ってきたときはお茶を鼻から吹きましたねw ほんとこういう細かいところがイチイチ私の琴線に触れてくれます。あ~書いてたらもう一度見たくなってきちゃいました。

それでは長くなりましたが、今回のレビューはこれくらいでお開きにします。
閲覧ありがとうございました。{/netabare}


【2話ショック!!】(2015.1/17)

{netabare}2話で少しですがクマサイドのことも見えてきましたね。

1話の投稿で気になった点も加味して、今回も内容の方を整理していきたいと思います。
まあ言ってしまえば自分用のメモみたいなものです(殴

それでは、まずは特に重要そうなところから書いていきます。


◆1話で銀子&るるが食べていたのは純花ではなかった!?◆

>「散々食い散らかしてようやく分かったわ。排除されてる個体だけが、本当に美味しいってこと。」
>「スキを諦めない娘の肉だけが、ザクロと蜜の味がする。私の飢えを満たしてくれる。」
>「泉乃純花、貴女はとても美味しかった。」

委員長ちゃんのセリフ。紅羽が狙われる理由も一緒に説明してくれましたね。
そうなると、1話で銀子たちが食べていたのは誰だったんだろう・・・?

>「もうすぐ・・・『透明な嵐』がもうすぐ来る。・・・あぁ待ち遠しい!」
>「早く・・・早く食べたぁい。椿輝紅羽を!ギャウギャーウ!」

「透明な嵐」が来ないと紅羽のことは食べられないっぽい。
それとも嵐にさらされて美味しくなるのを待っている?

純花はその嵐に合ったから食べられたというのは分かるけど、他の被害者はどうなんだろう?

>「椿輝紅羽は、泉乃純花へのスキを諦めなかった。」
>「群れの空気を読まぬモノは、排除の対象になる。そういう仕組みですものね。」

委員長&このみの会話。「スキ」は群れの空気を壊すもので、それは排除の対象になる。
つまり「スキ」を持った子が透明な嵐に合い、クマに食べられてしまう。

そういえば1話でも「クマにとって私たちはか弱い獲物だから常に群れていなくちゃ」とかモブが言っていまいたね。透明な嵐によって群れから追い出され、クマに狙われる隙ができてしまうって感じなのかな?

>「ダメね。やっぱり透明な娘は透明な味しかしない。」

しかし『透明な嵐(社会の同調圧力)』によって『透明(スキを諦めた)』になってしまった子は美味しくない。ラストシーンで委員長が食べてたのは「スキを諦めない子」ではなかったみたい。

この被害者は、2話序盤にモブが話していた「遺体の見つからない行方不明の子」ですね。


◆実は1話屋上で紅羽を襲ったのは委員長&このみだった!?◆

確証があるワケではないのですが、私もすっかり騙されていました。

1話で紅羽を襲ったクマ2匹の「目」をもう一度良く確認してみてください。
右の黒いクマは切れ長で、もう一方の茶色いクマは横に長い楕円形なんですよね。

色だけなら銀子&るるの可能性もありますが、「目」が委員長&このみのクマと酷似しているんです。

このことを合わせて考えると、どうやって1話終盤に屋上で倒れている紅羽をどこからか突然湧いた委員長ちゃんが最初に見つけて保健室に運んだのか、2話でこのみを射殺したときに委員長ちゃんがあそこまで2匹目のクマに警戒心を抱かなかったのか。

これらに説明がつきそうな気がしてきますよね。


◆それじゃあ「ユリ裁判」って一体何?◆

上記の事実に気付いたとき、真っ先に浮かんだ疑問がコレです。

最初は銀子&るるが紅羽に襲いかかったから、1話であの3人がユリ裁判に出席したのかと思っていたけど、1話も2話も襲いかかったのは別人・・・というか別クマ。

『ユリ裁判の流れ』

①裁判官から意味深な電話が掛かってくる

>「貴女のスキは本物?これは断絶の壁からの挑戦です、椿輝紅羽。」
>「貴女のスキが本物なら、屋上へ行くがいい。クマが貴女を待っている。」
>「その身をクマに委ねれば、貴女のスキは承認される。」

②屋上でクマに襲われて謎空間に落ちる

これが裁判官の言っていた貴女を待っているクマ?
そしてこのクマに身を委ねれば「貴女のスキ(ユリ)」は承認される?

委ねるのは銀子&るるかとも思ったけど、それだとここでクマに襲われる過程に意味がなくなっちゃうような・・・ これがユリ裁判のトリガーになってるのかな?

④出席するのはいつも紅羽&銀子&るる

クマに襲われた紅羽と、何故か登場する2匹のクマ。

⑤「人間食べます」からの「ユリ承認」

やっぱり銀子の「食べる」は違う意味っぽいな~。
でも1話ラストで物理的に誰かをガリゴリ食べていたときも「食べる」って言ってたしな~あ。

少なくとも委員長とかこのみとは違う特別なクマなのかな?そんな感じがする。

でもまあ、その「ユリを承認する」ってことの意味がまだ全くわからないんだけどもw
百合を舐めるシーンも含めて、これだけはいつまで経っても何も見えてこないですね~。

そういえば、1話だとユリ裁判のあと紅羽は「気を失って倒れていた」らしいけど、2話では意識もあるし、クマに襲われる前の状態に戻っていますよね。ここも何か関係があるのかな~・・・。


◆その他気になったこと◆

・アバンのモノローグ

>「私たちは、最初からあなたたちが大キライで、最初からあなたたちが大スキだった。」
>「だから、『本当の友達』になりたかった。あの壁を越えて。」

毎回入れてくるのかな?繰り返し視聴者に聞かせるということは、この台詞がキーになってくるのでしょうね。まだ深い意味は掴めませんが『本当の友達』については前回の投稿でまとめた方向に攻めていくつもりです。

・先生の意味深なセリフ

>「泉乃純花さんの『地上での生』は、終わりを迎えました」

また妙な言い回し。普通に「天国へ逝った」というそのままの意味にも受け取れるけど、この作品内であえて登場人物にこういう言い方をさせるのは少し気になりますね。

>「可哀想に・・・あの子は『また』、大切な人を失ったのね。」

紅羽に対して発せられたであろう言葉。『また』って言ってますね。
大方1人目の「大切な人」に当たる人物は母親のことでしょう。

学園の先生だから、家庭のことを知っていても不思議ではないけど・・・
何かもっと深く入りこんでそうな臭いがしますね~。
しかも学園内に霊安室のようなものが?ここに被害者の遺影をしまっているみたい。

・クマが捕食をする場所

紅羽が純花と大事に育てていたユリの花壇・・・。
クマが人間を食べる現場って、2話までを見る限り必ずその裏側なんですよね。

ここを「人間の心」と見立て白椿の花言葉「理想的な愛情」の件も加味して考えてみると、この二人が育んできた愛情(百合)を『本物のスキ』と仮定するのならば、その裏側に当たるものは「暗い肉欲」?

つまり『愛情』と『性欲(本能)』の軋轢。
このシーンからは、そんな対比のメッセージを感じます。

・紅羽と銀子の会話

>銀「知ってる?悲しい、寂しいときの涙はご馳走の味がするんだ。」
>銀「紅羽のスキは本物だ。涙の味・・・紅羽のスキは本物だ。ガウガウ。」
>紅「貴女に何がわかるの?」
>銀「分かるよ。私のスキも本物だから。」

『本物』と『偽物』。本物というのは、上記の「理想的な愛情」のことでしょう。
委員長やこのみの「スキ」は肉欲だった。しかし、銀子のは違うということ?

>銀「椿輝紅羽・・・会いたかった。私たちはキミに会うためにここに来たんだ。」
>紅「どういう、こと?」
>銀「匂うよ・・・デリシャスメル、ガウガウ。キミに私のスキを・・・。」

やはり銀子は普通のクマとは少し違うみたいですね。
まだ核心には遠いですが、何か秘密があることは2話全体を通して明らかになりました。

スキが本物だからこそ「食べる」という行為も、他のクマのように物理的なモノにならないのかもしれませんね(百合の蜜を舐めとるような)。でもこの考えでいくと、1話ラストで銀子が「罪でも食べる」と言ってガリゴリ捕食していたことと繋がらないんですよね~w

これはアバンでも言っているように、クマの習性とも取れますが・・・。
(>「クマは人間を食べる!そういう生き物!」)
もしかしたら、紅羽をイジメた人間を裁いたのかもしれませんね。
つまり「透明な嵐」に当たる誰かを。

う~ん難しい。まだもう少しヒントが欲しいところです。


◆2話のまとめ◆

①純花を食べたのは委員長ちゃん
②1話で紅羽を襲ったのは委員長&このみのクマ
③「スキ」を抱くと透明な嵐に襲われて、クマに食べられる
④「スキを諦めない子」がデリシャスメル
⑤紅羽のスキと、銀子のスキは同じ本物
⑥銀子&るるは普通とは違う特別なクマ?

やっぱりまだユリ裁判のところと、1話ラストで銀子&るるが何を食べていたのか。
この2つがけっこう引っかかっていますね~。

次はいよいよ第3話。そう、ユリ熊嵐というアニメの彼岸もここなんです!
どんなふうに展開していくのか楽しみですね~。{/netabare}


【クマショック!!】(2015.1/10)

{netabare}ちょっと編集するときにエラー出て、最初の投稿とここらへん一帯が消えちゃいました\(^o^)/
なんか1月10日の私が1話について書いてたみたいなので、お暇だったら見てあげてくださいw


それでは、気になったことや重要そうなワードから見ていきます。

(1)ユリ熊嵐というタイトル

「熊嵐」とは、熊を仕留めたあとに吹き荒れると言われている強い風のことみたいです。
ユリ+熊嵐・・・ どういう意味なんでしょうね。

(2)花壇に咲いたユリ

これはほぼ同性愛(百合)のメタファーで間違いないでしょう。
それを紅羽と純花で育てて(はぐくんで)きたわけですね。

(3)断絶の壁

これについては、OP直後に世界観の解説で抽象的にですが言及されていました。
>「人間たちは、断絶の壁を作って私たちクマを自分たちの世界から追いだそうとしたけど~。」
>「でもでも、人間のルールなんて、通用しないんだからね!ガウ!」

これは「断絶の壁=人間のルール」と解釈していいのかな。
人間たちが、道徳や倫理を盾にして身を守ってる気になってるけど、そんなのクマには関係ないよってこと?とりあえず、これによって人間の世界とクマの世界が隔てられた・・・と。

(4)クマ

メインだけあって必ずキーになってくるのでしょうけど、1話の段階ではどういう立ち位置なのかまったく把握できませんね。以前投稿した際に適当こきましたけど、見ればみるほど意味が分からなくなってくる存在です。

分かっているのは、爆発した「小惑星クマリア」の破片が地球に降り注ぎ、その影響でクマが人間を襲うようになってしまったこと。「クマは人間を食べる!そういう生き物!」みたいだけど、無差別に狙うワケではない?こと。

>「私達は、最初から貴女たちが大キライで、最初から貴女たちが大スキだった。」
>「だから、本当の友達になりたかった。あの壁を越えて。」

アバンのモノローグ。「本当の友達」、「スキ」と「キライ」。うーん、重要そうなワードですね。

(5)椿輝 紅羽(人間)

今作の主人公(だと思う)。名前に入っている椿という花を英訳すると「カメリア」。
そして、キャラの髪色に重なる白椿の花言葉は「理想的な愛情」。

小惑星「クマリア」と椿の花「カメリア」。な~~~んかありそうでなさそう。

(6)登場人物の名前

クマ:「百合」城 銀子
クマ:「百合」ヶ咲 るる
人間:※椿輝 紅羽
人間:※泉乃 純花
人間:「百合」園 蜜子
人間:「百合」川 このみ
人間:箱根「ユリ」ーカ
人間:赤江 カチューシャ
人間:鬼山 江梨子

キャラ名のあちこちで見受けられる「百合」という文字。
そして、初登場する女性キャラすべての名前テロップ下にタグ付けされた「ユリ」という言葉。
名前に「百合」以外の花を持つ※二人のキャラクター。

何かありそうな匂いがプンプンしますねぇ~。

(7)先生の「クマが出没したので友達と一緒に行動するように」という発言

ここの台詞に違和感というか「友達と」というところを強調しているようなイメージを受けました。

(8)透明な嵐

花壇のユリが全部刈り取られているシーン。

>「嵐が・・・追いかけてきた。これが最初。大切なものから壊していくっていう警告。」
>「透明な嵐は、全てを壊していく。私たちがすり減って消えてしまうまで・・・。」

これは(11)の「透明」という言葉と合わせて考えてみると、社会の同調圧力や排他的悪意を表しているような気がしました。いわゆる「イジメ」ですね。そう言ったどうしようもない大きな流れのようなものを自然災害になぞらえて「嵐」と呼んでいる?

>「たとえ何をされても、私は紅羽ちゃんを・・・『スキ』を諦めないよ。」

「スキを諦めない」って不自然な台詞ですよね。
この「スキ」という単語に含みを持たせている印象があります。

(9)二人の汚れた手

これもほぼ間違いなく「罪、悪いこと」のメタファーでしょう。
つまり「罪=禁じられた恋(百合)」で、委員長さんは透明な嵐(同調圧力)に逆らおうとする共犯者ということで、一緒に手を汚していますね。

(10)「そう、だから今度こそ大切な人は・・・この手で守る!」

過去に何かを臭わせるような紅羽のセリフ。母親っぽい人と映っている写真をあえてここのシーンで見せているのに、家の中に紅羽以外の気配を感じない。紅羽のクマに対する敵愾心とこの状況を加味して考えると、昔クマに母親を食べられた?
そして何故か、銀子がつけている首輪と紅羽ママのネックレスが酷似しているんですよね。
これは絶対なにかありますよ・・・。

(11)モブの「透明にならないからいけないのよ」という言葉

クマに襲われて行方不明になってしまった純花に対して囁かれたもの。この場合の「透明になる」とは、言葉のニュアンスと、その前にあったモブたちの会話とを合わせて考えてみると「社会の流れに従う」みたいな感じ?

>「一人でいるのが悪いのよ・・・。」
>「生き延びるには、友達が必要!」
>「クマにとって私たちは、か弱い獲物だもん。常に群れていなくちゃ。」
>「そうよ、群れの空気が一番大切なんだから!」

また「友達」というワードが登場。先生の忠告(7)のこともあってなんだか意味深ですね。
ここまで通して見ていくと、どうしても「集団」を意識しているような描写が目立ちます。

>「でもこれで、次の透明な嵐は・・・。」

次の・・・? どういう意味だろう。

(12)裁判官「あなたの『スキ』は本物?これは断絶の壁からの挑戦です。」

アニメ内でたびたび口に出される「スキ」という言葉。
「断絶の壁=人間のルール」という考えでいくと、これは社会を敵に回してでも純花を好きでい続ける覚悟はあるか?という問いに思えますね。

(13)裁判官「その身をクマに委ねれば、あなたの『スキ』は『承認』される。」

これはそのままの意味にも取れるけど・・・終盤を見るとよく分からなくなってくる~。

(14)ユリ裁判

問題のシーン。紅羽がクマに襲われたと思ったらいきなり謎空間に落ちていき、
「食べたい・・・今すぐあの娘が食べたぁ~い!」という掛け声と共にイケメンボイスで開廷。
なにが「かいてーーーい」だよアホwww頭パンクするわボケwwwwww

ここでは「食べる」と「スキ」の二つの言葉がピックアップされていました。

>①「被告グマ、あなた方は罪熊であることを認めますか?」
>②「ガゥ~・・・ でもぉ~私たち、お腹がペコリンなんですぅ~。」
>③「私たちは『スキ』をあきらめない。」

①→②の会話の流れだと「人間を食べる=罪」だけどお腹が減って、という訴えに見えます。
しかし、③のセリフが入ってくると全く意味が分からない会話に・・・「食べる=スキ」・・・なのか?
クマが人間を食べることは一種の愛情表現・・・? いやいや。

>「ヒトとクマの間には、断絶という越えられない壁があるのです。」
>「被告らはそれを越え、ヒトの世界に侵入しています。これは明らかに『食べ過ぎ』です。」

ん?んんん?「食べ過ぎ」?これは一体どういうことだろう。
クマの世界で食べる分にはいいけど、ヒトの世界にまで行って食べるのはやりすぎって意味?
つまり普段はクマの世界に入り込んできた人間を食べていた?

>「では被告グマに問います。あなたは『透明になりますか?』それとも『人間食べますか?』」

頭がカチ割れそうだ・・・。今までの内容(8)(11)で考えると、やはり「透明になる=社会の流れに従う」という意味になるのかな。ここでの社会とはクマの世界のもので、ライフ・クールの訴えを素直に聞き入れてヒトの世界から手を引くか、それとも・・・って感じ?

>「ユリ、承認!」

なぜここでいきなり「ユリ」という言葉が!?
やっぱり「食べる=スキ」だから同性愛でユリ(百合)、そしてそれを承認っていう流れなの?w

(15)謎空間での出来ごと

輪るピングドラムでお馴染みのシーン。
今回は「生存戦略ゥー!!!」の代わりに「ユリ承認ー!!!」

>銀子「紅羽・・・私はあなたを『食べる』。」
>紅羽「私の望むものはどこ?」

>紅羽「透明な嵐の中、私は探す。」
>銀子&るる「どこを探すの?」「何を探すの?」
>紅羽「約束のキスを・・・私に!」

透明な嵐の中、つまり逆境に合いつつも紅羽には探さなきゃいけないものがあるみたい。

映像としてはユリ承認されたクマが何故か変身、擬人化して紅羽から伸びるユリの花から滴る蜜を舐めているという艶美なもの。そして3人が手を重ねて終了。あぁ^~頭が破裂しそうなんじゃあ^~。

また「食べる」という言葉が出てきましたね。
そして食べられたハズの紅羽の体には何も異変がない?

やっぱり「食べる」という言葉は普通とは違う意味で使われているみたいです。
(13)で言われていた「委ねる」とは今のような状況のことで、「承認される」とはこういうこと?
つまり「食べる=承認」? スキだったり承認だったり頭がこんがらがってきた~。

そういえば、OP映像では紅羽&銀子&るるの3人が仲良さそうにしてるけど、これも何か関係があるのかな~。それに銀子と紅花がキスしようとしてるし・・・「約束のキス」・・・うーん。

(16)意識が戻ってからの紅羽

謎空間から戻ると保健室のベッドの上に。
横で看ていた委員長ちゃんによると「1人で倒れていた」とのこと。

>「嘘よ・・・だって屋上にクマが!純花を、純花を返すって!!」

そんなことクマ言ってたっけ? (13)の言葉をそう解釈したのかな。
とにかく純花はまだ戻っていないらしい。

(17)問題のラストシーン

>「ガリガリ、ゴリゴリ、ガリガリ、ゴリゴリ・・・」

この引きのせいで今まで積み上げてきたピースが音を立てていっきに崩れていきました(白目)
えぇ~「食べる」って・・・えぇ~。もうどういうことやねん!!!

この擬音からして間違いなく「物理的」に食べられてますよね?w
多分、被食者は行方不明中の純花ちゃん・・・。

>「ガゥ~、やっぱり美味しいね!人間の女の子は。」
>「たとえ罪でも『食べる』よ。ガウガウ。『スキ』を壊すものは、許さない。」

ここでの罪というのは、ユリ裁判(14)で言われていた「ヒトの世界に侵入して食べる行為」のこと?
でも食べるってこういう意味じゃなかったんじゃないの!?w

(15)で「あなたを『食べる』」って銀子に言われてた紅羽は食べられてないのに・・・。

そしてまた登場した「スキ」という単語。しかも今度は「壊す」という意味深な言葉付き。
純花が「スキを壊すもの」で、それが許せないから「罪」でも「食べる」?

本格的にこんがらがってきたあああああああああああああ。



とまあ、今分かってる(?)ことを箇条書きにするとこんな感じですね~。
これら(1)~(17)の話をまとめると・・・

①紅羽と純花は愛し合っている(2)
②しかし、それは罪であり(9)社会の理解は得られない
③理解できない、浮いたものには同調圧力が働く(8)
④そのためヒトは、排他されないように集まり、群れて行動する(7)(11)
⑤その集合体における個人を「友達」と呼ぶ

なんか良くある学園ドラマで描かれるドロドロ劇に似た何かを感じますよね。特に女子のw
ハブられないように、嫌われないように周りに合わせるだけな表面上の社会。

そんな中で、紅羽と純花は「真実の関係」を築いていくワケです。

これが「ユリ熊嵐」の中におけるヒトの世界を表す構図だと思います。
そして、そんな世界が「断罪の壁=人間のルール」に囲われているんですね。
なんだか(4)の「本当の友達」に繋がりそうな気がしてきますね~。
(5)の花言葉「理想的な愛情」も一緒に考えると面白そうです。


で、ここにクマが絡んでくるワケなんですが・・・。
まあこのクマのことが存在から言ってることまで、その全てがまったく理解できないんですよね~。一応、以前投稿した際に書いたような「対極的存在」じゃない・・・とは思うのですが、まだいまいち掴めてないのでハッキリとした答えは出せません。

せめてラストの捕食シーンがなければ考えようはあったのですが・・・w


つまり何が言いたいかというと、ここまで色々まとめた結果「何も分からなかった」ということです!!

まあここまで色々考えてる時点でかなりハマってるということだけでも伝われば・・・w
とそんな感じで、これからも楽しみにしながら見ていきたい作品筆頭ですね。

癖はかなり強いですが、世界観がとても魅力的で、映像だけでも楽しめるくらいの出来だとは思うので、気になった方は一度視聴してみて欲しいです。

それでは長くなりましたがここらへんで失礼します。
閲覧ありがとうございました。{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 35
ネタバレ

ポロム さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

あの壁の向こうから来た人魚姫

輪るピングドラムと少女革命ウテナと同じ監督です。
上の↑どちらか又は両方視聴してから観ると
物語の理解が深まると思います。

ピンドラ放送終了後暫くして
「ピングベアプロジェクト」として
「その透明な嵐に混じらず、見つけ出すんだ。」
と、書かれたサイトが出てたので
(ピンドラ綺麗に終わったのに続編出すのかな・・?)
と、嬉しい気持ち半分の半信半疑でしたが
更に暫くして「ユリ熊嵐」の公式サイトが作られ
あらすじを見ただけでは内容の判断がつかず
「なんだ、これ!?」と理解不能だったのを思い出します。

視聴終わって振り返ってみると
女の子同士の艶かしい(?)絡み(困惑)等のシーンや
幾原監督独特世界観の台詞回しが強いですが
ピンドラやウテナよりも短い全12話で
無駄な回がなく話が比較的理解しやすかったと思いました。
個人的にしっとりとしたウィスパーボイスのOPが大好きです(笑)

ピンドラとウテナを振り返って
※一部上記2作品のネタバレがあります
観覧注意です。
{netabare}
ウテナが革命→アンシーの意識革命を起こすための友情がテーマ
ピンドラが生存戦略→陽毬の命を救う&運命を変える。無償の愛

・・だとしたら、ユリ熊嵐はどんなテーマだろう?
自分の幸せより相手の幸せを願う「愛」より
嫉妬やその人を独り占めにしたい独占欲と依存の感情
エゴイズムの強い「恋」がテーマではないだろうか・・。

ハイジョの儀式によって奪われ火の中に捨てられたスミカの手紙を
紅羽のために自ら炎の中に飛び込んで取り戻す姿が
ピンドラ23話のサネトシに日記を燃やされ
桃果や陽毬を救うために、
自分が燃える覚悟で火傷を負いながら
日記を守る苹果の姿とかぶってしまい鳥肌が出た。 {/netabare}

透明な嵐から、私を見つけ出して
{netabare}
ピンドラでは「こどもブロイラー」として透明な存在があったが、
ユリ熊嵐は透明な嵐。排除の儀に参加するには透明な嵐に加わり
透明な存在にならなくてはいけない。
集団に紛れ一体となりクラスから浮いた存在を
徹底的に虐める。しかもそれが陰湿どころの騒ぎじゃない。
「ハイジョ、ハイジョっ!」って嬉しそうにやるのが狂気を感じて怖い。

現代でも自分とは違う異質なものを遠ざけようとしたり
人種差別、いじめとかあるけれど
「分かり合えないから怖い、拒絶」ではなく
このアニメを見て知ったことは
「分かり合えないけど、好き」ということもあると知ったことだ。
アニメでもこれは難解だ、とか決めつけずに
もっと観てみたい。知りたい。と思うようになった。 {/netabare}

あの壁の向こうから来た人魚姫
※ネタバレあり
{netabare}
銀子はまるで人魚姫のようだと作中でも語られていた。
人と熊の間には大きな断絶の壁があり
熊は人を食べ、人は熊を撃つという分かり合えない存在だった。
その中で銀子は紅羽と出会い
友達になりいつしか恋に落ちる。
そして人間になりたい、紅羽と一緒にいたいと願うようになった。
一方紅羽は銀子が熊だから一緒にいれないと気づき
銀子を人にしてください、と願う。

人魚姫の話では声と引き換えに自ら歩ける足を手に入れ
人間の世界に行き、助けた王子を探しに行くけれど
ユリ熊嵐では、ユリ裁判で承認された結果
紅羽の好きの記憶と引き換えに銀子は人間の女の子になり
一度熊の世界に返され透明な嵐が起こるまで
何年も何年も孤独に紅羽との再会を待つシーンが泣ける。
その後弟を失い「キス」を諦めた百合ヶ咲るると出会い
扉の向こうにいる紅羽と再会する。

透明な嵐に自ら飛び込み自分の姿さえ砕いた銀子は
人魚姫というよりお姫様を救う王子様のようだ。
{/netabare}

セリフやSE等
{netabare}
幾原監督らしいキャッチーなセリフ回しなどが
この世界観を築き上げてて面白かった。
「クマショーック」や突然の「ユリダーク♪」に吹いてしまったw
「それがセクシー?」「シャバダドゥ」「キラキラ~♪」とか
声優さん改めてすごいなぁ・・と感心。
後にわかったのは名前に「百合」がつくのは皆クマだって理解した(笑)
スタイリッシュ☆脱衣の蜜子さん・・大好きです(笑)
{/netabare}

百合ヶ咲るるはどうしてあんなにも可愛いのか・・
※ネタバレあり
{netabare}
彼女が優しいから、だろうか
銀子の過去を知っててすみかを見捨てたということを
紅羽を煽るタイミングで言ったりしたのも
結局嫉妬の裏返しではあったが、彼女は自分に正直で
銀子の幸せと紅羽の幸せを誰より願ってサポートしていた。

11話で破られた「月の娘と森の娘」の薄いほn・・いや
絵本を「二人の未来だよ・・」と持ってきて
笑顔で亡くなったシーンを観て
思わず「るるーっ!」と思い泣いてしまった。
るるは結局幸せだったんだろうか・・
最後みるんと一緒に「スキがキスになる場所」にいたから
天国で幸せになれたのかな・・ {/netabare}

最終回
※重要なネタバレあり
{netabare}
紅羽が全てを思い出しクマになる道を選んだことと、
クマリアがスミカだったのは意外ッ・・!
約束のキスは果たされ、二人で生きていくことができるなんて
ハッピーエンドで良かったね・・と、ホッとする。

最後そんな二人の姿を見て透明な嵐を抜けて
サイボーグクマを拾う可愛い黒髪ツインテールの子の
今後を思うだけで、ちょっとワクワクした余韻が残るのが良い {/netabare}

毎週楽しみに見ていたから12話があっという間だった。
伏線の回収や謎が謎を呼ぶ展開が良かった。
作画も安定していて、目の保養になる綺麗な沢山の色や
可愛い女の子キャラがいっぱい見れたから
見ていてとても満足だった。
幾原監督の新しいアニメまた出たら観たい。
そして、ユリ熊嵐の公式ガイドブックが出たら絶対買おう・・(笑)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 50
ネタバレ

カマイ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

神アニメ認定しますが、万人受けはしない...

個人的にはとっっっても面白かったです。
たふぁユリ熊嵐にはタイトルにもある通り、非常に強力な百合成分が含まれています。まだ肌色描写も多く、どうしても万人受けしません。そういうのが無理という人はどうしようもないです。
ただこれだけは勘違いして欲しくなくて言うんだけど、百合とレズは違うと言う事(このアニメに限らず)
百合→女の子同士のイチャイチャ。「友達や親友」として好きの延長線。もしくは人間性を見て好きになった人がたまたま同性だった。
レズ→元から恋愛対象が同性のみ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

では評価の方に移ります。
私にとっての面白いアニメですが主に2種類あります。
(1)最終回(終盤)での強烈な、伏線回収や感動シーン
(2)毎話面白く、早く次回が見たいと思うような作品

そんでこのユリ熊嵐ですが、前者になります。
なので当然、最後まで見ないとこのアニメの良さが分かりません。またちゃんと見ないと理解しにくい所があります。
ただよく比較される同監督のピングドラムよりは1クール短く、理解もしやすいかと思います。

一見ファンタジーアニメなのですが、実際はファンタジーの皮を被った社会派アニメです。でも世界観は立派なファンタジー。
昼ドラの修羅場なんて表現してる方もいますが、そんなドロドロした気持ちには全くなりませんでした。ただモブなどの登場人物も含め、考え方が非常にリアルな点はその通りですね。

どんな人間も自分の為に行動します。ボランティアだって善悪を置いといて考えれば、行動自体は自己満足な物です。普段表に出さないだけで、どす黒い心をうちに潜ませている人は、現実世界に山ほど溢れている事でしょう。
それをアニメで表現しているまでです。

簡単に人を殺しすぎだと言う人もいますが、クマとして生まれた以上それは性なので仕方ありません。

とまあ批判に対する擁護だけしておきます。
評価に関してはとても面白かったとだけ。

もし見る気になったかたは、作中に出てくる「透明な嵐」という言葉の意味だけ知っておくと分かりやすくなるかもしれません。
ネタバレにはならないと思いますが、まっさらな状態で見たい人のためにも一応隠しておきます。
{netabare}
透明な嵐=同調圧力、少数派は非常識人と言った風潮、いじめられっ子を庇った人が虐められるとか大体そういう感じの意味です。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4

65.1 5 手紙で親友なアニメランキング5位
FREEDOM フリーダム(OVA)

2006年11月17日
★★★★☆ 3.7 (268)
1334人が棚に入れました
23世紀、人類は月に移住していた。「科学技術の研究の自由」「地球の渡航への自由」が奪われた月共和国「EDEN」(エデン)では、高度の放射能によって地球文明は崩壊したと伝わっている。一方的に与えられる自由に不満を持つタケルは、本当の自由を求める中で、EDENがひた隠しにしていたある真実に触れてしまう。

che さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

大友 克洋ではありません。

日清カップヌードルのCMとしてできたアニメプロジェクト。
なので、そこらじゅうにカップヌードル出てきますw
王道的内容なので、見やすいし面白いですよ。
時間も短いし手軽に見れるので、休日にビール飲みながら見たらいいと思うw
OPアニメーションと宇多田ヒカルの「this is love」が印象的です、かなり好きですこのOP
特に宇多田ヒカルは好きじゃないんですが、宇多田ヒカルの曲のいくつかは、何故か「未来」を感じさせてくれますw
これは凄いな~と思います。
曲から未来を感じたのは、ジャミロクワイ以来ですw
ジャミロクワイの曲は今聴いても新しいと思うし。

これ、監督大友克弘じゃないんですよ、じつはw
初期設定だけで、あとはほかの人がやってるみたいです。
電通のせいで、大友さんは降板したそうですw
にもかかわらず、あたかも、この大友さんが作ったような作風、内容。
「AKIRAの大友克洋が作った」って看板が欲しかっただけですよね絶対。
電通ってホント駄目だよね~、キライです!
だからこの国の映画って面白くないんだよ(日本ででっかい映画を作るためには電通なしでは作れないので)、電通怠慢すぎるよ、金のことしか考えてねえ奴ばっかってイメージしかありません!
そういえば、NYのタイムズスクエアのカップヌードルの看板って年間いくらぐらい払ってるんでしょうね?
やっぱ、年間1億ぐらいするんですかね?気になりますw

追記、調べましたw、タイムズスクエアのカップヌードルの看板は、日清が撤退したのでもう無いようです。
とても残念です、あの看板があそこにある事が僕にとってのTSの象徴だったんですねえ、まあ仕方ないです、調べたところカップヌードルのあった看板の広告費は月額で日本円すると、おおよそ2000万~3500万だったようです、一億は言いすぎでしたwでも高いですね~、まあそれだけの価値がある場所ですけどね。
(タイムズスクエアのカップヌードルの看板があった場所は、電光掲示板時計がありニューイヤーカウントダウンの際は世界中のTV局がそこを映してカウントダウンするので、必ずその看板はアングルに入り全世界にアピールすることができるのです。)57へぇ


こういう人にオススメ

SFの人
カップヌードルの人
王道の人
AKIRAの人

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2

エスペランさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

月→地球→月→地球、壮大な未来宇宙モノ!?

OVA7話として作られた作品。未来の発展した月と、衰退した地球のお話。両者がもう一方を滅亡したもののと思っていたが事実は・・・。主人公の楽天主義が非常に気持ちいい作品でした。最後の決断などもオッケー。あんまり深く考えず気楽に見れる作品となっています。(といっても政治の裏側的要素も扱っていますが。)
気になるのは特別協力の日清カップヌードル!いたるところで出てきて金(スポンサー)の力を思い出させ現実に引き戻されます。大友さんがキャラ&メカデザインですがメカはさすがですが(ビーグルなど燃えます)、ヒロインがねー、どうして一目惚れすんのかな的な。
歌は宇多田ヒカル「Tjis is love」歌詞がそぐうかどうかは別としていいかんじでした。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 3

@ねみゅ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

カップヌードルのCMで有名

カップヌードルのCMとして大友克洋さんを中心に
作られ、その後OVAとして公開された作品ですね。
見た印象としては作画のこだわりとカップヌードルですね。
作中に出てくるバイク(?)や宇宙船の細かい部分が丁寧に
作画されていてリアリティが半端ではないですね。
そして、ことある事にPRを忘れないという感じで
カップヌードルが出てきます。

物語自体は人情もので可もなく不可もなくといったところ。
個人的にはOPが宇多田ヒカルだったのがプラス点なのですが
コアを攻めるなら見ておくべき作品ではないでしょうか

投稿 : 2024/11/23
♥ : 3
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