戦車で戦闘なおすすめアニメランキング 11

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの戦車で戦闘な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月28日の時点で一番の戦車で戦闘なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.1 1 戦車で戦闘なアニメランキング1位
劇場版 ガールズ&パンツァー(アニメ映画)

2015年11月21日
★★★★★ 4.2 (893)
4556人が棚に入れました
学校の存続を懸けた第63回戦車道全国高校生大会を優勝で終え、平穏な日常が戻ってきた大洗女子学園。
ある日、大洗町でエキシビションマッチが開催されることに。
大洗女子学園と知波単学園の混成チームと対戦するのは、聖グロリアーナ女学院とプラウダ高校の混成チーム。
今やすっかり大洗町の人気者となった大洗女子学園戦車道チームに、町民から熱い声援が送られた。
戦いを通じて友情が芽生えた選手たち。試合が終われば一緒に温泉に浸かり、お喋りに華が咲く。
そんな時、生徒会長の角谷杏が「急用」で学園艦に呼び戻される。いぶかしがる大洗女子のメンバーたち。果たして「急用」とは…?
大洗女子学園、決断の時―。新たな試合(たたかい)が始まる!

声優・キャラクター
渕上舞、茅野愛衣、尾崎真実、中上育実、井口裕香、福圓美里、高橋美佳子、植田佳奈、菊地美香、吉岡麻耶、桐村まり、中村桜、仙台エリ、森谷里美、井上優佳、大橋歩夕、竹内仁美、中里望、小松未可子、多田このみ、山岡ゆり、秋奈、井澤詩織、山本希望、葉山いくみ、瀬戸麻沙美

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

無駄尺など一瞬たりとも無く瞬き禁止!やりたいことと出来ることを全てやった結果としての120分は深夜アニメからの映画として至高にして究極か!?(各劇場鑑賞記録最新版)

2012年秋期からシリーズが地味に続く『ガルパン』
3年間の集大成とも呼ぶべき完全新作映画
1945年以前の戦車を用いた武芸「戦車道」が女子の嗜みとされる世界観の元、美少女キャラオンリーによる戦車戦を描いたハートフルなミリタリーメカアクションです


深夜アニメから地続きになった作品ながら、映画としての完成度はオイラ個人の見解としてあの『アルペジオ』を超えて究極の1本と呼ぶべき仕上がりです
ただし登場人物が【物凄く多い】ので全くの初見だと顔と名前と声の一致は厳しいかと思います
ただし単純にミリタリーメカアクションという観点から観れば、本当に全世界類を見ない史上最高のアニメだと確信出来る素晴らしい作品ですので強くオススメしますb
ちなみに本編前にテレビシリーズを軽く振り返るSDキャラによるミニコーナーがあるので「テレビシリーズ忘れちゃったよ!」って方もwelcomeです


まず早々に名将ダージリンさんがお茶を飲むシーンから始まるのですがその矢先に激しい砲撃の爆音が劇場の壁を震わす
まさに耳を劈く轟音
『アンツィオ戦』の時にも書きましたが、この迫力は是非劇場で体感していただきたいですね
斜め後方から砲弾が空気を切り裂き真横をかすめ目の前で破裂する
オイラの目の前はまさに戦場、いや戦車道の試合会場
砲塔がこちらを向くカットでは緊張のあまり思わず目を逸らしたくなります!
再録された劇伴もより厚みと抑揚を増しつつ、立体音響で味わうとより一層感情を奮い立たしてくれます


この冒頭の試合シークエンスだけでも1800円の鑑賞料金を払う価値は十分あると言っていいでしょう
テレビシリーズ終盤、あの「黒森峰戦」“以上の”クオリティがずぅ~っと続くと思って下さい!
3DCGを用いて描かれるが故の繊細な戦車のモデリング、滑らかな動き、迫力のカメラワークはもちろん見どころ
しかしその他の背景や噴煙のエフェクトは手描きなんですよ
そりゃ制作に時間がかかるのも頷けます


冒頭の試合の舞台となるのはもはやお馴染みとなった茨城県大洗市の中枢部
先日ぽ~か~さんやしゅりーさん達と「劇場版ではココが戦いの舞台になるのでは?」と前回のシリーズでは描かれていなかった地区を予習しておいたんですが・・・結構予想当たってたぁw嬉しいですw
それにしても劇中では「試合で破壊されることは縁起の良いこと」とされているもののあwそwこwまwでw粉微塵に壊される大洗市の様はあたかも怪獣映画のよう
聖地巡礼ビジネス+迫力のミリタリーメカアクション=破壊の美学ってことでこーゆーのが好きな人には堪らない限りですな


『ガルパン』の魅力の一つとして、その個性的な登場人物の多さ故に群像劇としても秀でている、という点も忘れてはなりません
主人公サイドである大洗女子はもちろんのこと、テレビシリーズではライバルだったキャラ達もが総登場
しかも素晴らしいことにその多彩なキャラ一人一人にちゃんとした見せ場が用意されてるんです!
これはもうシリーズを追いかけて来た者にとって最高の感動ですよ
裏を返せば無駄な尺稼ぎなんて一切としてやってないんです
石原監督も新房監督も長井監督も出来てないことを、水島監督は「やりたいことを全部納めるため」に実践してるんですね!素晴らしい!


そして名前だけが出ていたフィンランド軍BT-42を駆る継続高校、新たに大洗女子に協力をすることとなる日本軍戦車で構成された知波単学園、ドラマCDや設定のみだったキャラの初アニメ化等なども含め、多くの新キャラの活躍も見逃せないところ
継続高校はフィンランドがモチーフってことでフィンランド民謡が流れるシークエンスは愉快痛快、楽しくなる名場面


そして、もちろん最大の見せ場となるのは大洗女子の新たなライバルである大学選抜チームとの死闘
これは今までのシリーズとは違い数が物言う乱打戦で、かつまたも個性豊かな敵戦車の登場で胸躍らす展開の連続です
『スターウォーズ』で例えるなら【エンドアの戦い】、『ガンダム』で例えるなら【『ビルドファイターズ』の最終回】、まさに集大成に相応しい舞台です


いやぁ、でもバカスカドカボコ撃ち合ってるだけの映画じゃないんだコレ;
中盤で散り散りになることを余儀なくされる大洗女子の面々に泣き
ウサギさんチーム7人の「笑顔で別れようって言ったじゃなーい」で泣き
泣き叫ぶ桃ちゃんで泣き(あれは作画がネ申掛かっていた)
孤立しかけるカチューシャの場面で泣いて4回も泣いてしまった・・・(雨が降ってくるあの場面の脚本、良かったですよねb)


そして主人公にして大隊長のプレッシャーを一手に背負う西住みほ、彼女を支え、そして救うのが【姉妹愛】だってことがまた美しいです


本当に2015年は良い映画と良いアニメ映画に恵まれた1年間でした
もしかすると今年を超える1年はもう暫く出てこないのかもしれません
だからこそ、この歴史的傑作に出会えた現在に感謝を込めつつ・・・最高の1本でした、とただ声を大にして言いたいわけです


で、とりま誰か一緒に富士急ハイランド行こうぜ?w

























鑑賞1回目
新宿バルト9
バルト9はスクリーン毎の差も少なく大きな画面と迫力の音響が保証されたオイラが最も信頼するシネコンです
ガルパンに限らず期待を裏切らない映画体験が出来るので強くオススメします


鑑賞2回目
立川シネマシティ極上爆音上映
極爆第二形態、センシャラウンドファイナルLIVE
正直なところ、立川シネマシティはあまり好きな映画館ではありません
極爆以外の上映は音を絞る映画館なんですあそこは
1年前にマッドマックスで極爆を経験した時は単に音が大きい、その割に不快な感じはしないな凄いな、程度でした
今回のセンシャラウンドファイナルLIVE仕様はカールの着弾や観覧車先輩が落下した時の迫力の凄まじさたるや、音というよりは突風とか衝撃波に近い感じを受けます
流石話題になるだけはありますね
それよりなにより、コレはどの映画館でも体験出来なかったなぁ、と心から感心したのは劇伴がとてもクリアに聴こえたことです
ハーベストミュージックフェスタに行った時に生で聴いたオーケストラ
まさにあの音がまんまスクリーンから聴こえてきたんです
これには思わずウットリしました
立川はともかく極爆はとてもオススメですb


鑑賞3回目
ユナイテッドシネマ入間4DX
もうちょっと音量が欲しかったかな?って点以外は最高です!
ひたすら揺れ続け、震え続けるので乗り物酔いし易い方や腰を痛めてる方には全くオススメ出来ませんw
が、よくよく考えれば遊園地などでも長くて30分ほどしかない体感シートアトラクションを120分もぶっ続けでやるのですからそりゃ疲れもしますw
ミカが現れる度に彼女の周りでは風が吹いてソレが4DXでも演出されるんですが、【心なしかイイ匂いがした】のはオイラの気のせいでしょうかw;
風呂でシャボン玉が飛んできたのとボコがボコボコにされるのには爆笑しましたw
それと遂にキャプテンのスパイクをこの身で(顔面で)受け止められる日が来ようとは感激の極み
山頂からひまわりチームが撤退する時の雨が車内と車外で素早く切り替わっていたのも細かい
本当に楽しかったですb
それこそアトラクションのようにどっかでずぅ~っと上映し続けて欲しいぐらいですね


鑑賞4回目
立川シネマシティ極上爆音上映
極爆第三形態、センシャラウンドファイナルエクストラ6.1ch(マサラ上映)
マサラ上映とはいわゆる声出しOK上映なのですが、実はこれ第二回ハートフルタンクカーニバルのライブビューイングを観に行ったが機材トラブルで中継不可になってしまい、劇場からのお詫びとして劇場版を流したという幻の1回
当然、ライビュが観れないならと帰る客がいるのかと思いきやオイラ含め満席の観客全員が拍手で劇場版鑑賞を許諾
そしてオイラの横のお客さんがライブの鬱憤晴らしに声出しにしてみては?と提案したところ、劇場も観客もこれを快諾
かくして幻の1回、極爆マサラにオイラも立ち会うこととなったのです
まあ実際は音がデカくて声張り上げても殆んど聞こえないんですがw
バレー部の掛け声に合わせたり、あやちゃんの「ぶっ殺せー!」を叫んだり、「家元、蝶野様がお見えです」に対し「どっちのー?」「プロレスラー!」と返したり…
まあ馬鹿騒ぎ出来ましたw
これまでで一番楽しい、そして何より思い出深い鑑賞になりました


鑑賞5回目
立川シネマシティ極上爆音上映
極爆第四形態、センシャラウンドファイナルLIVEエクストラ6.1ch
音響調整卓の新調で第四形態と称した状態で再調整された仕様です
本来、劇場版ガルパンは5.1ch作品ですが後方センタースピーカーを搭載したので後方の音を三方向に分散させるよう岩浪音響監督自らが再調整されてます
一週間後にはウーファーの新調が予定されていたので実質第四形態の最終上映です
第15回あにこれOFFのメインイベントとして計六人で観てきました
オイラ以外は極爆初体験で、またこの鑑賞の直前に劇場版SAO極爆も観ていたので比較にちょうど良かったと思います
主にそのイカレ具合についてwww
鑑賞前に劇場スタッフからロングラン上映御礼の挨拶がありました


鑑賞6回目
立川シネマシティ極上爆音上映bスタジオ
極爆の仕様変更で話題になるのはシネマシティのシネマツーaスタジオという最大スタジオなのですが、今回aスタのウーファー新調に伴い元々aスタにあったウーファーをbスタに移設して実現したおそらく片手で数える程度しかしていないbスタのガルパンです
aスタは縦に長い長方形の客席配置ですがbスタはほぼ正方形で音の広がりを実感出来、またスクリーンそのものもやや大きいです
肝心の音はバルト9と同程度ぐらいと思って頂ければいいでしょうか
aスタではドラムンベースが響き過ぎてマトモに聞こえないエンドロールの「Pice of Youth」が普通に聞こえますw


鑑賞7回目
シネマサンシャイン平和島4DX効果マシマシ版
4DX開始当初から話題でした平和島の4DX
エフェクト類をパワーアップさせた効果マシマシ版と、さらにシートモーションを最大値に設定したエクストリーム上映の2種類が存在しますが、効果マシマシ版の方を観てきました
ハコそのものが大きめなのですがスモーク、風、香りがハッキリ強いと感じます
特に香りは一年前の入間ではイマイチ分からなかったんですが、ミカの語りに合わせて吹き抜ける風のミカからするいい匂いw、ダージリンの紅茶、大洗港の磯の香り
これらが全部同じ匂いなんですが(笑)確かに漂ってきたのが感じられましたね
あと改めて4DXで観るとセンチュリオンが如何に馬鹿げた動きをしてるのかがわかります
一番好きなカットはパーシングを追撃せんとするアリサが履帯を破損する集中砲火を受けて車内でとっちらかるのを体感出来るところですねw


鑑賞8回目
シネマティックコンサートinパシフィコ横浜国立大ホール
シネマティックコンサートとはハーベストミュージックフェスタも担当された東京フィルハーモニー楽団による生オーケストラが、本編の映像に合わせてその場で劇伴を演奏するというスタイルのオーケストラコンサートです
横浜公演では自身も「ガルパンおじいさん」を自称する栗田博文さんが指揮を担当
もちろんカンテレの奏者はミカのカンテレの中の人こと、あらひろこさん
ただでさえ本編映像に合わせての演奏という無理難題を見事にこなしてしまう栗田さんと東京フィル…本当に素晴らしいパフォーマンスでした
カンテレに至ってはほとんどSE担当じゃないか…
映像素材はBD版を使い、SEこそ抑え気味にされているもののセリフはかなりハッキリと聴こえる中、それに負けじと迫力の演奏をなさっていたのが印象深かったです
試合直前、絶対絶命の大洗女子の前に次々と助っ人が加勢する軍歌メドレー「学園十色です!」で栗田さんがパンツァーフォー!の握りこぶしを挙げていたのがカッコヨカッタwww
流石は生オーケストラ!と、特に味わい深かったのは大学選抜のテーマ
「好敵手です!」と「無双です!」の演奏でしたね
本編後にアンコールでフルバージョンも披露していただけました
オーケストラならではだったのがボコが歌う挿入歌「おいらボコだぜ!」や継続高校の快進撃「Säkkijärvi Polka」、そしてエンドロールの「Pice of Youth」がオーケストラアレンジされていたところですね
ちなみにこの日が大宮公演を病欠していたchouchoさんの復帰一日目でした
思い出深い体験をありがとうございましたm(__)m


鑑賞9回目
立川シネマシティ極上爆音上映
センシャラウンドファイナルシャープネスBDver
aスタ、bスタ共にスクリーンを新調してよりクリアな画質とセンタースピーカーの抜けを良くしたとのこと
潔く3D非対応のホワイトスクリーンにしたとのこで、シルバースクリーンはよろしくないと思っていた自分には朗報です
映写機も双眼式から単眼式になったことで画質が向上してるそうです
aスタはシャープネス、bスタはグラマラスと命名されてました
さらに最終章第1話の公開直前ということでブルーレイ用マスターを1週間限定で上映
熱心なガルパンおじさんならお判りかと思いますが上映用マスターとブルーレイ用マスターだと作画、撮影効果、音響効果など推定100箇所以上リテイクが入っているので画面的にはほぼ別物
音響面でもセリフの反響音など細かい部分が聴き易くなっており、また今回の立川シネマシティの仕様変更のおかげもあってか立体音響感がかなり増しており特に後ろから響く音がハッキリ後ろから飛んでくる移動感が強くなりました
それと、個人的には『オーディナルスケール』を観て以来10ヶ月ぶりのaスタだったのですが、aスタ特有の破裂音(カール、観覧車先輩)のソニックはそのままに、西裏門での縦深防御戦で響くティンパニの歪みが抑えられ普通に聴けるし、「piece of youth」もズンドコ感が控えめに
セリフ面は好みが分かれそうですが劇伴や効果音面ではもうこれ以上に無い?と思わせる仕上がりですね


鑑賞10回目
シアタス調布4DXセンシャラウンドMAXエクストリーム効果マシマシ
出来てまだ1年の真新しいシネコン、シアタス調布にて4DX版のリバイバル上映を観てきました
シアタス調布は『最終章第1話』のdts-x版を上映した東日本唯一の劇場でもありますが、今回は劇場版4DXとなります
また、このリバイバルに合わせてMX4D式の劇場でも『劇場版』及び『総集編』が公開されてます
4DXは韓国の会社が作った規格でMX4Dはアメリカの会社が作った規格です
最も大きな仕様の差は4DXでは雪が表現出来て、MX4Dではそれが出来ないというところですが『劇場版』に関しては雪が降るシチュエーションが無いので参考までに
ちなみに『総集編』でも何故か雪は降りませんでした(他の映画では降ったんですけどねぇ)
ただしシートの可動のリニア感、空気砲や水しぶきの表現力は4DXの方が明らかに繊細です
MX4Dは可動がワンテンポずれたり、空気砲がうちわで扇いだような風なのに対し、4DXは可動も素早く立ち上がり、空気砲も針で刺されたような鋭いものが飛んできます
規格の違いによる価格差も無いので"演出"という観点から観ても4DXの方が断然オススメですのでMX4Dと4DX、両者とも選択肢に入る地域にお住まいの方は必ず4DXで観ることをオススメします!
さて、肝心のシアタス調布の4DXですが、シートモーションを最大値に設定したエクストリーム上映仕様に加え、スモークや風などの劇場エフェクトもフル稼動となります
シートモーションに関しては慣れたせいもあるのかそれほど大きな違いに感じませんでしたが、磯の香りと温泉の香りは全然別物とわかるぐらいハッキリ香ってました
また、ハコが小さめなこともありスモークが出るシチュエーションが続くとスモークが多過ぎてスクリーンが観えなくなることすらあるのは思わず笑いますw
初めて観るタイトルの映画だったら効果マシマシは避けた方が無難ですね(笑)
音響の方も岩波良和音響監督が直接調整されたということもあって爆音や破裂音のソニックと劇伴やセリフのクリアさが両立した満足のいく出来栄え
なんでもイオン幕張の支配人がこちらに移転されてきたとか?
立川、幕張に続く新たなガルパン聖地の誕生でしょうか?
ちなみに4DXで観るたびに笑うんですがwあさがおチームが突破された時に追撃しようとしたアリサがボコボコにされるシーンが一番好きなんですw


鑑賞11&12回目
新宿ピカデリー2番スクリーン岩浪美和音響監督 監修 極澄音
まさか新宿ピカデリーで『ガルパン』を観れる日が来るとは夢にも思っていませんでした(『ガルパン』は新宿ではバルト9の専売特許です)
このイベントは実際の音楽ライブの様に専属マニピュレータースタッフがスクリーン後方に在中し、シークエンス毎の細かな調整をリアルタイムで行う、という贅沢な期間限定イベントでした
スクリーン下方にはサブウーファー、フロント左右スピーカーが鎮座し、見た感じの仕様は同じ松竹系映画館で散発的に開催される爆音映画祭に似ています
今回『ガルパン』を2回ずつ、『オーディナルスケール』『幼女戦記』『サイコパス』を各1回ずつこの形態で観てきました
アクションシークエンス等では急激に音圧が立ち上がる一方、会話はちゃんとクリアに聴こえるという“痒い所に手が届く”上映でした
現在の立川aスタの仕様と甲乙付けがたいクオリティです
一方、あくまでマニピュレーターさんの腕次第、な部分もあるのが事実です
イベント初日初回に観た『幼女戦記』はアクションの最中の台詞が多少割れてしまっていた部分があったり、『ガルパン』は初日に観た時よりも後日に観た時の方が音圧が明らかに上がっていたりしました
まあそういう意味でも“ライブ感”を味わう上映だったと思います


鑑賞13回目
丸の内ピカデリーDolby Cinema Dolby Atmos
現在考えうる限り最高の劇場システムであるDolby CinemaでDolby Atmos用に作り直された『劇場版ガルパン』を観てきました
既に公開されている『最終章』はDolby Atmosも同時に制作されている為、この音響システムをご存知の方も多いと思います
これは天井に配置されたスピーカーも含め、これまでの前後左右の音の定位に加え、音に上下の表現を与えることが出来、尚且つチャンネル数に縛られないオブジェクトベースによるリニアな音の移動を表現する事が可能になった音響システムです
ちなみにDolby Cinemaとはこの音響システムに加え、Dolby VisionというHDR技術によるより鮮明な色彩コントラストの映像表現が出来る上映システムと、没入感を高める為の座席配置や光を反射し難いシートや壁の色、遮音技術などのスクリーン全体のデザインを含めたシアターの商標です
残念ながらDolby Visionは映像素材をソレ専用に作り直す必要があり、実際に対応した邦画は『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の様に極僅かです
今回の『ガルパン』は音響面のみが対応している作品、という事になります
で、肝心の作り直された音響ですが、5年以上観続けてきた今作に新たな発見を与えてくれて物凄く新鮮でしたw
戦車がカメラの頭上を通り過ぎるカットでは真上にエンジン音、左右に履帯が転がる音が広がり、まさしく頭の上を戦車が掠めてるかの様です
大洗市街地戦において砲撃で撓む電線のうねり音、真上から落ちて来るカールの砲弾が空気を切り裂く音、ローズヒップの機銃が観覧車先輩に当たる跳弾の音など、これまでそんな音が存在することすら知らなかった音にも気付かされましたw
破裂音や戦車が着地する音などで急激に音圧が上がる一方で、台詞は場面によっては少し聴き取りづらかったりと、若干賛否が別れそうなところではありますがそんなことより観慣れた今作に新たな気付きを与えてくれた事に感動です
まだ『ガルパン』の進化は止まらない、という事の様ですね
ちなみに何故かBlu-ray用マスターではなく初期に上映されていたマスターでした

投稿 : 2024/12/28
♥ : 64
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

これが日本のハイブリッドアニメなのです!Ver.1.5

・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。

【作品DATA】

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《Staff》
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監督 - 水島努
脚本 - 吉田玲子
考証・スーパーバイザー - 鈴木貴昭
キャラクター原案 - 島田フミカネ
キャラクター原案協力 - 野上武志
キャラクターデザイン・総作画監督 - 杉本功
ミリタリーワークス - 伊藤岳史
プロップデザイン - 竹上貴雄、小倉典子、牧内ももこ、
鈴木勘太
モデリング原案 - 原田敬至、ArKpilot
3D監督 - 柳野啓一郎
3DCGI - グラフィニカ
音響監督 - 岩浪美和
音響効果 - 小山恭正
音楽 - 浜口史郎
アニメーション制作 - アクタス
製作 - GIRLS und PANZER Film Projekt
公開 - 2015年11月21日
上映時間 - 119分
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《主題歌》
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「piece of youth」
作詞・歌 - ChouCho / 作曲・編曲 - 酒井陽一

イメージソング
「GloryStory」
作詞・歌 - ChouCho / 作曲 - 田村ジュン / 編曲 - 酒井陽

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《Cast》
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・大洗女子学園
〈あんこうチーム〉
西住 みほ(にしずみ みほ):渕上 舞
武部 沙織(たけべ さおり):茅野愛衣
五十鈴 華(いすず はな):尾崎 真実
秋山 優花里(あきやま ゆかり):中上 育美
冷泉 麻子(れいぜい まこ):井口 裕香

〈カメさんチーム・生徒会〉
角谷 杏(かどたに あんず):福圓 美里
小山 柚子(こやま ゆず):高橋 美佳子
河嶋 桃(かわしま もも):植田 佳奈

〈アヒルさんチーム・バレー部〉
磯辺 典子(いそべ のりこ):菊地 美香
近藤 妙子(こんどう たえこ):吉岡麻耶
河西 忍(かわにし しのぶ):桐村 まり
佐々木 あけび(ささき あけび):中村 桜

〈カバさんチーム・歴女〉
カエサル / 鈴木 貴子(すずき たかこ):仙台 エリ
エルヴィン / 松本 里子(まつもと りこ):森谷 里美
左衛門佐(さえもんざ) / 杉山 清美(すぎやま きよみ):井上優佳
おりょう / 野上 武子(のがみ たけこ):大橋 歩夕

〈ウサギさんチーム・1年生〉
澤 梓(さわ あずさ):竹内 仁美
山郷 あゆみ(やまごう あゆみ):中里 望
丸山 紗希(まるやま さき):小松 未可子
阪口 桂利奈(さかぐち かりな):多田 このみ
宇津木 優季(うつぎ ゆうき):山岡 ゆり
大野 あや(おおの あや):秋奈

〈カモさんチーム・風紀委員〉
そど子 / 園 みどり子(その みどりこ):井澤 詩織
後藤 モヨ子(ごとう もよこ):井澤 詩織
金春 希美(こんぱる のぞみ):井澤 詩織

〈レオポンさんチーム・自動車部〉
ナカジマ:山本 希望
スズキ:石原 舞
ホシノ:金元寿子
ツチヤ:喜多村英梨

〈アリクイさんチーム・ネトゲ〉
ねこにゃー:葉山いくみ
ももがー:倉田雅代
ぴよたん:上坂すみれ

・聖グロリアーナ女学院
ダージリン:喜多村 英梨
アッサム:明坂 聡美
オレンジペコ:石原 舞
ロージヒップ:高橋 奈津美

・サンダース大学付属高校
ケイ:川澄 綾子
ナオミ:伊瀬 茉莉也
アリサ:平野 綾

・アンツィオ高校
アンチョビ:吉岡 麻耶
カルパッチョ:早見 沙織
ペパロニ:大地 葉

・プラウダ高校
カチューシャ:金元寿子
ノンナ:上坂すみれ
クラーラ:ジェーニャ
ニーナ:小笠原 早紀
アリーナ:佐藤 奏美

・黒森峰女学園
西住 まほ(にしずみ まほ):田中 理恵
逸見 エリカ(いつみ エリカ):生天目 仁美

・知波単学園
西 絹代:瀬戸 麻沙美
玉田:米沢 円
福田:大空 直美
細見:七瀬 亜深

・継続学園
ミカ:能登 麻美子
アキ:下地 紫野
ミッコ:石上 美帆

・大学選抜
島田愛里寿:竹達彩奈
メグミ:藤村 歩
アズミ:飯田 友子
ルミ:中原 麻衣

・その他
五十嵐 百合:倉田 雅代
冷泉 久子:愛河 里花子
西住 しほ:冬馬 由美
秋山 淳五郎:川原 慶久
秋山 好子:仙台 エリ
理事長:飛田 展男
蝶野 亜美:椎名 へきる
島田 千代:ゆきの さつき
ボコ:藤村 歩
白ネコ:福圓 美里
青ネコ:石上 美帆
ネズミ:佐藤 奏美
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(以上Wikipediaより引用)
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【introduction〜劇場版パンフレットより】
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全国大会優勝のエキシビジョンマッチを終えた大洗女子学
園戦車道チームのメンバーは、突然、大洗女子学園の廃校
決定を知らされる。
一同は、学園艦を降り、転校先が決まるまで、大洗の廃校
舎で共同生活を送ることになった。
そんな中、買い出しの途中に見つけた「ボコミュージア
ム」を訪れたあんこうチームの5人は、ボコを好きなツイン
テールの少女と出会う。

生徒会長の杏は、文科省の役員と再交渉。
みほの母しほの助けもあり、戦車道の大学選抜チームに
勝てば、廃校は撤回されることになった。
大学選抜の隊長は、西住流のライバルである島田流家元の
娘・愛里寿。
みほたちがボコミュージアムで出会った少女だった。

8輌の戦車で大学選抜の30輌の戦車と戦うことになった大
洗。
しかも、ルールは全車輛を倒した方が勝利という殲滅戦だ
った。
試合開始直前、みほの脳裏を「今度ばかりは……」という
思いがよぎった瞬間、「待ったー」という大きな声と共
に、大洗の制服に身を包んだまほら黒森峰のメンバーと
ドイツ戦車軍団が到着。

さらに、サンダース、プラウダらライバルたちが次々に集
結。
最強の仲間を得たみほたち大洗は、30輌対30輛の同数で
大学選抜に挑む!
{/netabare}

・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。o○☼*゚・*:..。


【ネタバレなし感想】
{netabare}
上映が終わり約5分間、正確には4分57秒。
不思議な感覚に包まれていました。
満足感の後に訪れる大きな寂しさ。
楽しみにしていた事が期待以上に楽しくて充実している
はずなのに、なんだか切ない。
楽し過ぎた故の反動。
立ちたくない、この場を離れたくない…

「祭りのあと」のような感覚でした。

公開からの日も浅くこれからご覧になる方もいらっしゃる
かと思いますのでネタバレ無しで気持ちだけお伝え出来た
らと思います。

一言で申し上げるならば、全国のガルパンファン、
ガルパニストの方々、これからガルパンを見ようかなって
思っている方々。
是非この作品だけは多少遠くても劇場に脚を運んで頂いて
ご覧になって欲しい作品です。

私も鹿児島での上映予定が無くて一番近い熊本まで脚を
運びました。

あっ、これからガルパンを見ようかなって思ってらっしゃ
る方はそのまま劇場版を見ても最初の数分間これまでの
簡単なあらすじを紹介してくれますので楽しめるかと思い
ます。
でもお時間があるなら是非TV版アニメ、OVAを視聴して
からの劇場版をオススメします。
2倍、いやもっとそれ以上楽しめると思いますので。

今回私が脚を運んだのは熊本。
熊本と言えばそうなんです!
くまモン!…
ごめんなさい。

「行って良かった日本の城ランキング」
3年連続1位の熊本城!
ごめんなさい。今回ばかりは…

そうなんです主人公:西住みほちゃんの出身地なんですね。
そして戦時中の軍部から最初に公式の「軍神」として
認められ八九式中戦車で活躍した西住小次郎戦車長の
出身地。
言うならば熊本は大洗に次ぐ第2のガルパンの聖地!
戦車道を愛する者の聖地!
なのかな…?

熊本県上益城郡甲佐町仁田子というところに「西住公園」
という場所があります。
ひっそりと佇む西住戦車長の胸像。
「軍神」とはいえ戦争での英雄。
想うところは人それぞれあるかと思いますが、25歳の若さ
でこの世を去った英霊の御霊に思いを馳せるのもまたこの
作品を通じて感じられるもう一つの戦車道かと思います。

話が大きく逸れちゃいましたけれど、そんな事を思うだけ
で気持ちが熱くなり、劇場入り口の
「ガールズ&パンツァー」
の文字を見ただけで「あい!あい!あーい!」
って言いたくなっちゃう私。

また彼女達に逢えるんだ…嬉しい。

ガルパンの魅力の一つと言えばやはり圧巻の戦闘シーン。
TVアニメ版から凄かった戦闘シーンの数々。
中でも私の一番好きだった最終話、みほvsまほ。
マークⅣスペシャルvsⅥ号重戦車ティーガーⅠ
スーパードリフトからのゼロ距離射撃!
手に汗握る瞬間でした。

そんな名シーンをも凌駕するようなバトルの数々。
劇場版になるとさらに凄いの一言しか言葉が出ません。
見て下さいとしか言いようがないです。

お話を盛り上げる効果音とBGM。
砲撃音、爆発音、砲弾のかすめる音、エンジン音、履帯の
きしむ音、全てが劇場ならでは圧巻です。
そして音楽担当:浜口史郎さんの曲聞くと本当になんだか
ワクワクしたり、ドキドキしたり、ホッとしたり。
劇中で使われる曲の選曲やタイミングが本当にグッド。
聞いて下さいとしか言いようがないです。

ストーリーもいつもの友情、興奮、感動、笑いあり。
そして、やっぱり西住姉妹の…
あーっ、もうこれ以上言えません!
感じて下さいとしか言いようがないです。

名前だけのキャラまで入れると総勢80名以上のキャラが
登場しますけれど、本当に無駄なキャラがいないガールズ&
パンツァーの魅力がびっしり。
新キャラそして初登場の車輌もまた楽しみの一つです。

結局、劇場で是非!っとしか言いようがないんです!

なんだか、ごり押しするようでごめんなさい。

約2時間の上映を終えて制作に関わった多くのスタッフ、
キャストのみなさん、そして水島監督&吉田玲子さんに感謝
の気持ちでいっぱいでした。

29日はみぽりんの出身地という事で舞台挨拶のおまけ。
西住 みほ(CV:渕上 舞さん)、五十鈴 華(CV:尾崎 真実さ
ん)、秋山 優花里(CV:中上 育実さん)、小山 柚子(CV:高橋
美佳子さん)、河嶋 桃(CV: 植田 佳奈さん)の登場に大興奮!
初めて見る声優さんにドキドキ。
渕上舞さん可愛かった。
もちろん他の皆さんも素敵でした。
でも桃ちゃんの植田佳奈さんだけはどうしても桃ちゃんの
イメージが…楽しかったです。

BDが出てゆっくり見てからまた改めて彼女達の戦車道、
感想を書き足していきたいと思います。
その前に出来る事ならあともう1、2回は見に行きたいな。

取り敢えず今回はこの興奮と感動が伝わればと。

砲身から放たれる熱い想い。
「ガールズ&パンツァー 劇場版」
待っただけあります!是非、オススメです‼︎

ハイブリッドとは…
「異なった要素を混ぜ合わせたもの・組合わせたもの」

私にとっては最高のハイブリッドアニメになりました!
{/netabare}


【mio's café】

視聴済みの方だけ見てね。
かなりのネタバレバレですので。
それでは一緒に、パンツァー・フォー!
{netabare}
1月16日(土)いよいよ鹿児島でも上映開始。
20:50からのレイトショー。
予め予約していたので席はバッチリ。
キャラメルポップコーンにアイスティー、準備は万端。
お客さんの入りは見た目約8割、上々かな。
熊本でもそうだったけれど女性が少ない…
男性の方が凄く多いかも…
でも鹿児島にもこんなに多くのガルパンファンの方がいて
なんだか嬉しい。

恐らくTVアニメ版を視聴された方でも1回目の視聴では
全体の7〜8割を占める戦車戦に圧倒されて訳分からない内
に終わった、だけど迫力のある映像と音が凄かった!
と感じた方も多いかと思います。
実際私も展開が早くてスピード感のある戦闘シーンとか
ついていけない時がありましたので。

2回目の視聴でようやく戦闘シーンの全体像とこの作品の
ストーリーの魅力らしきもが見えました。
恐らく小ネタを含めたこの作品の真の楽しさを理解するに
は最低3回位は視聴しないとわからないのかなぁって印象で
す。
それくらいあらゆる所にTVアニメ版からのネタや新しい
戦車ネタ更には緻密な音楽の使い方、今後に繋がる様な伏
線らしきものが散りばめられていますので是非機会のある
方は2、3回の視聴をお勧めします。

先述の通り私も1回目の視聴では記憶が吹き飛ぶくらいの
興奮と感動に圧倒されてしまいましたので、2回目の視聴で
の記憶を頼りに印象に残った点など書いていきたいと思い
ます。

内容が前後したり、ちょっと長くなるかもしれませんが
視聴された方は一緒にあの興奮と感動を再び楽しんで頂け
たらと思います。

基本この作品は、
⑴大洗女子全国大会優勝記念エキシビションマッチ編
⑵大洗女子廃校通達後の仮校舎での生活編
⑶大洗女子存続を掛けた大学選抜との試合編
という主に三つのパートから構成されていたと思います。

最初の数分間でガルパン初心者に優しい戦車道の説明と
これまでのあらすじ紹介を経ていよいよスタート。

⑴大洗女子全国大会優勝記念エキシビションマッチ編。
{netabare}
大洗女子学園&知波単学園合同チームvs聖グロリアーナ女
学院&プラウダ高校合同チーム

ダージリン様の持つティーカップのアップ画像。
カップの中には茶柱が。
今回も競技中にもかかわらず優雅に紅茶をお召し上がりに
なってますダージリン様。

そしていつもの格言

ダージリン「イギリスのこういう言い伝えを知っている?
茶柱が立つと素敵な訪問者が訪れるの」

オレンジペコ「もう現れてます。素敵かどうかはわかりませ
んが…」
ちょっと違うかもですけれどこのような事を言ってました
ね。オレンジペコのいつもの眉の下がった困った様な
表情、私大好きなんです♪

紅茶で茶柱?って思ったら紅茶でも手入れの時、茶柱立つ
事があるんですね。なるほど!

と思っているのもつかの間、そこからカメラが操縦席から
砲塔をくぐり抜け戦車の外観、ゴルフ場のバンカー、包囲
している戦車隊へと。

そして一気に始まりました。
大洗・知波単チーム、複数の戦車による一斉射撃。
耳とお腹に響くような凄まじい砲撃音。
耳元をかすめる砲弾の音。
舞い上がりパラパラと降り注ぐ土煙り。

さすがに2度目と言えども私もビックリです。

TVアニメ版でもお馴染みのダージリン様の静かな会話から
こちらもお馴染みの激しい戦車戦。
いきなりこの静と動の落差が凄いんです。
改めてこれは劇場だけの魅力だと実感させてくれる迫力
の演出です。

タッグ戦という事で大洗女子に頼もしい?パートナー
知波単学園。
(パートナーにすらなってないような感じですが…)
みほが「パンツァー・フォー」の意味をまず知波単学園に
教えるところが良かった。
だけどその後、知波単学園何を思ったのか命令無視の一斉
突撃。チャーチルの返り討ちに遭いあえなく玉砕。
アンツィオ以来のお馬鹿キャラの登場に意外と興奮!

聖グロリアーナにも強力なパートナー。
満を持してカチューシャ率いるプラウダ高校の登場。
カッコイイ!可愛い!
また逢えた生意気カチューシャに興奮!
登場する時の音楽もこれまたカチューシャ♪最高です!

やっぱりプラウダ高の旧ソ連戦車隊が登場する時のBGMは
カチューシャ♪が似合いますね。
突撃してくるシーンに恐ろしいくらいピッタリ。
その前に突撃して潔く?散ってしまった知波単のBGMが
雪の進軍のオーケストラバージョンなのも良かった。
なんだか玉砕に妙に合っていた様な…

プラウダ高校にはノンナと共に流暢なロシア語で会話する
新キャラ、クラーラ登場。
2人の会話に入れないカチューシャがなんとも可愛い。
でもカチューシャがみほの事を「ミホーシャ」って呼んで
いるのが凄く印象的。
全国大会の後カチューシャにみほに対して特別な感情が芽
生えたのでしょうね。2人の距離がグッと近くなっている
ようでなんだか嬉しかった。
カチューシャの一方的な気持ちかもしれませんが…。

さらに聖グロリアーナにも巡航戦車クルセイダー部隊を
率いる新キャラ、ローズヒップ登場。
スピード狂のぶっ飛んだ女の子。
ヒャッホゥ!最高だぜ!みたいな。
紅茶もこぼしまくり…
アンツィオ高校のお株を奪うようなな機動力にビックリ。
序盤から楽しませてくれますね。
でもどう見ても聖グロリアーナのキャラでは無い違和感が
あったのは私だけ…
あとアッサムちゃんが普通に喋っているのにちょっと
ビックリ!

いつの間にか定番化しつつある大洗女子vs聖グロリアーナ
の一戦はまたもや大洗市街地へ。
本編を上回る市街地での砲撃戦。

公認とはいえここまで壊していいの?
って思わず私でもツッコミたくなる様な砲撃!&破壊!

滅茶苦茶に壊される大洗町役場、そして市街戦と言えば
恐らくあの有名なお店絶対出てくるはず…はず…はず…
そう思ってたら出てきました。

割烹旅館「肴屋本店」。

クラーラのT-34/85が直前のカーブを曲がり切れず突っ込
む〜!って思ったらギリギリで見事に停車。
流石に2度もないよねーって思った次の瞬間ローズヒップの
クルセイダーMk.ⅢがT-34/85に突っ込みしかも爆発炎上。

TVアニメ版より更に酷く壊れている気がする。
しかもほぼ全壊のような…

でも店主は毎度の大喜び!「ヤッタァァ!」

凄いですね。新キャラ2人に壊されるんですから。
これでまた聖地巡礼の御客様が増えるかな?
大洗観光協会万歳ですね!

突然海から出てきたKV-2。なに?海獣?
ビックリです!
KV-2の砲撃でホテルも1フロアが吹き飛ぶくらい破壊!
もうやりたい放題!
ショッピングモールを駆け抜けたり、エスカレーターを
戦車で降りたりとツッコミどころ満載。
でもこれがガルパンの魅力の1つなんですよねー。
一応、発砲禁止区域があるのは何だかホッとしました。

あっ立体駐車場でのシーンはTVアニメ版とリンクしてて
ちょっとドキドキ。
裏の裏をかいた演出が面白かったですね。

ノンナが神社の階段を戦車で降りる時、手を合わせていた
のも印象的。
水族館のお魚大丈夫なのかなぁ。ペンギンさんはちょこち
ょこ逃げていたけれど。

市街地を抜け最後は海岸での砲撃戦。
手に汗握るフラッグ車同士の撃ち合いを制したのは…
カチューシャが身を挺してかばうことで装填が間に合わな
いあんこうチーム。みほの焦る姿が印象的。
一瞬のチャンスを一撃でものにしたダージリン率いる聖グ
ロリアーナ&プラウダの勝利!

今回も熱い戦いを繰り広げた大洗女子学園。
ダージリンはみほが練習試合を含めて唯一勝てない相手に
なってきましたね。
これも何かの伏線なのかな?
いつかはみほに勝ってもらってダージリンがどんな格言を
言うのかそれも楽しみかな。
これでまた一つダージリン様のラスボス感が増えましたね

あっ、もう1つ嬉しかったのが桃ちゃん初撃破おめでとう!

ゼロ距離からでも外す桃ちゃん…
たまには当ててよ桃ちゃん…

大洗女子学園戦車道チームで未だ撃破のなかった、カモさ
ん、アリクイさん、カメさんチーム。
カモさん、アリクイさんに先を越されちゃったけれど
闇雲に撃った1発がローズヒップのクルセイダーMk.Ⅲに
命中!
偶然とはいえ嬉しい瞬間でしたね。
ローズヒップも初登場で撃破された相手が桃ちゃんって
いうのもなんだか…凄いです…。
っていうか桃ちゃんの流れ弾に自分から突っ込んでいった
様な感じでしたけれど…
まぁ桃ちゃんの初撃破という事で。

そしてそしてなんと言ってもウサギさんチームの丸山紗希
ちゃん。

梓「紗希が何か言おうとしている!」

紗希「蝶々…………。」

もうこれには分かっていても他の観客と同時に爆笑。
熊本の時は丁度飲んでいたコーラを思わず吹いてしまった
ので今回は準備万端でした。
でも紗希ちゃんの後半での一言があとで大きく戦況を変え
るきっかけになるんですよね〜。
紗希ちゃんに前半の特別賞をあげたいくらい。
っていうか後半の特別賞も確定なんですが…。

各チームとも最初から見せ場がきっちり。
この辺りの演出も流石ですね。

知波単…?
最初見た時どこの高校?って思いましたけれどそういえば
OVA第6話「エンカイ・ウォー」で継続高校と共に大洗女子
に祝電を送ってましたね。
時間の都合上、柚子ちゃんに省略されていましたけれど。

そんな印象的なチームの1つ、知波単学園。
そして知波単学園の西絹代隊長。
見た目はいいんだけど、喋ると残念な人?
CV:瀬戸麻沙美さんって言うのも残念美人、無駄美人と
言われたあのキャラを思い出しちゃいました。
何かの縁?
声優さんを愛する水島監督ならではの人選かな?
「こ・う・た・い」→「と・つ・げ・き」
なぜこうなる?
これは本当にウケましたね。

その他知波単学園ではやっぱりあの子!
眼鏡の福田ちゃん。
最初は知波単の特攻精神の象徴みたいな役柄でしたけれど
戦いの中で大洗や他のチームの選手と触れ合う事でその考
え方が変わっていく様が見事に描かれていたと思います。

「無能な味方は敵より怖い」なんて言葉を思い出すくらい
の知波単学園の描かれ方はなんとも残念…

突撃あるのみ、潔く散る玉砕の美学みたいな戦い方は
旧日本軍を彷彿させる描かれ方でしたけれど、福田ちゃん
の成長を通して変わっていく知波単学園のスタイルが敗戦
をもって知る日本の変化に似ているようで感慨深い物があ
りました。

あとアヒルさんチームをアヒル殿?と呼び慕っていく姿が
なんとも可愛い。
私的に大洗女子で1番練度の高いと思われるアヒルさんチー
ムが戦いの中で育てているようで。
やっぱり八九式が先輩だから通じるものがあるのかな?

でもアンツィオといい知波単といいこういうおバカで勢い
しかないけれど心は熱いキャラ私は好きです。

試合の後はいつものお風呂シーン。はい。
特別必要なシーンとは思いませんけれど、嬉しい人には
嬉しいサービスシーンという事で。
あれだけのメンバーでの入浴シーンはもう2度と無いと思う
ので…
そんな和気あいあいとした雰囲気の最中に生徒会長:杏ちゃ
んに緊急招集。
大洗女子学園に再び試練が襲いかかります。
{/netabare}

⑵大洗女子廃校通達後の仮校舎での生活編
{netabare}
全国戦車道大会制覇で撤回されたはずの廃校の危機は
撤回されるどころか即時廃校の急展開。
本編では「全国大会で優勝したら廃校は免除」という約束
だったのに文科省の役人の
「あれは口約束に過ぎない。検討の結果、やっぱり大洗女
子は廃校が決定した。」といういかにもお役所展開。

そういえばTVアニメ版でも杏が
「まさか優勝校を廃校にはしないよねぇー」
って言った時、あのメガネ役人はメガネ「カチャ」って言
わせただけで返事はして無かったですものね。

学園艦は解体、戦車は没収、生徒はそれぞれ転校という
仕打ちに失意のドン底に堕とされる大洗戦車道チーム。

そんな彼女達に一筋の希望の光が…
突如学校の上空に現れた1機の大型輸送機。
なんとC-5ギャラクシー!
開発当時は世界最大の米軍の輸送機なんです。
凄いんです!
音楽も相まって本当にカッコいい!
これには私もビックリしました。
凄いですね、サンダースの物量というか資金力。
戦車を次々と運び込み、紛失したという形で一時預かり。
颯爽と去っていく姿は本当にカッコ良かった。
ケイちゃんグッジョブです!

でも学校や試合が決まるまで預かってくれるのかと思って
いたら仮校舎が決まるや否やまたもやC-5ギャラクシーで
戦車を、しかも空中投下でのデリバリー!
これこれ、私見たかったんです。
戦車の空中投下!
「届けたからね〜」みたいな
なんとも言えないサンダースのキャラ豪快ですね。
ギャラクシーを操縦するナオミもカッコイイ!

先の見えない不安の中それぞれ日々を送る大洗戦車道部。
いつもは真っ先にうろたえる桃ちゃんが会長を信じ率先し
て動く姿がなんだか意外。

「会長がいない時こそ我々が…!」
えっこんなキャラだったけ?

リヤカーで荷物を運びパイプ椅子に押し潰されそうになっ
た時、会長帰還。泣きじゃくる桃ちゃん…

私まで目頭が熱くなるシーンだったのに…

アンコウライトの二宮金次郎に思わず…笑
ダメですよアレは。面白かったけど。
そして会長が帰ってきたらいつものポンコツ桃ちゃんに…

逆に1番しっかりしていたはずの風紀委員が…
なんとも…1番問題児化してましたね。
普段真面目な人程こうなっちゃうんでしょうか…
コンビニでたむろって焼き鳥…
きゅうりのヤケ食い?なぜきゅうり?
「風紀委員が地元の学生と喧嘩してまーす!」
笑っちゃいました。
「ルールは破るためにあるのよ」
まさかの思考的変化が面白かった。
風紀委員のやさぐれ方で桃ちゃんの実直さが俄然際立ちま
したね。
でも麻子との絡みは良かったなぁ。

前回の失敗から何かを学んだのか突如、筋トレに励む
アリクイさんチーム。
何故かサバイバルに目覚めてしまったウサギさんチーム。
(秋山殿の影響?)
あの魚の干物?燻製?が気になります。
そして山の中だろうが活き活きとしている秋山殿。
この子本当に楽しそう。

大洗女子廃校を一旦は受け入れざるを得なかった会長:杏
でしたがやっぱりこの人はやる時はやってくれます!
やってやるんです!
たった一人で戦車道協会の会長・西住流師範といった上層
部に訴え、正攻法で文科省役人との交渉。
約束を蔑ろにする行為こそが文科省が誘致を進める
「戦車道世界大会」のテーマに反すると。

そしてとても条件は厳しいけれどもし大学選抜チームに
勝ったら廃校取り消しという誓約書をとりつける事が出来
ました。
TVアニメの時もそうでしたけれどいざという時の会長
やっぱり頼りになりますね。
干し芋ばかり食べて「だよねぇ〜」だけじゃ無いんです。

しかし約束を取り付けたとはいえ条件はほぼ絶望的なもの
30対8の殲滅戦…
フラッグ戦ならまだ僅かでも希望がありそうですが、こう
なると流石のみほも不安な気持ちを隠せません。

厳しいけれど大学選抜に勝ちさえすれば廃校は撤回。
みんな笑顔で「がんばるぞ〜!」ってその時みほと
ちらっとみほを見た秋山殿の表情だけが曇るのが印象的。

恐らくみほの頭の中はこの時既に圧倒的な戦力差にいかに
対応するかでいっぱいだったのかな?
いつも1人で悩むみほらしい表情。
秋山殿も恐らく大学選抜の車輌の能力等既に把握していて
戦術に関してはみほの気持ちが分かる唯一の存在。
そんな2人の思考的な絆を感じさせるシーンでした。

そしてみほとまほ。
この中盤ではみほに対するまほの思いがひしひしと伝わり
ました。
黒森峰の隊長としてではなく、西住流の一員としてでもな
く、みほのただ1人の姉として妹を思う気持ち…

みほが転校の承諾書に親のサインを貰うため熊本の実家に
帰省した際、なんだか微妙に嬉しそうな、ホッとした様な
とした表情で迎えるまほ。

みほと母親のギクシャクした関係を考え母親に嘘をついて
までみほの為に承諾書を準備してあげたまほ。
TVアニメ版では見れない表情がいっぱいでとても印象的。
まほ、みほ姉妹の幼い頃の回想シーンはとても微笑ましか
ったですね。
みほがあんなに活発で明るい女の子だったって思わなかっ
たから。
姉妹で過ごした思い出の場所。Ⅱ号戦車での思い出。

高校1年生で黒森峰の副隊長に抜擢され、恐らくその時まで
はあの明るくて活発で戦車道でも無双的な強さを発揮して
いたのでは…
でも全国大会でフラッグ車でありながら勝負よりも仲間を
助ける事を優先し、チームはプラウダ高に敗北。
大会10連覇も逃す…。

熊本から、黒森峰から逃げる様にして辿り着いた大洗。

そこで大洗女子の危機を救います。そして大洗女子からみほ
自身も救われます。

やっと見つけた自分の戦車道。

1番わかっているのはまほなんですね。
みほの才能も、みほの気持ちも…
まほのみほに対する思い、凄く伝わります。

いろんな事情が重なってボタンを掛け違えているけれど
1つづつ元に戻していくようで作品中盤での重要なシーン
だったと思います。

この中盤では会長:杏の存在と大洗女子戦車道部への思い、
ライバル校同士一致団結そして戦車道への熱い思い、
西住姉妹の過去から現在への関係と互いの思いがそれぞれ
沢山詰まった、終盤での最終決戦へ向けての気持ちを高め
てくれるとても重要なお話だったと思います。

そしてこれだけのキャラを埋没させる事なく、魅力的に演
じさせる脚本、吉田玲子さんに感謝です。
{/netabare}

⑶大洗女子存続を掛けた大学選抜との試合編
{netabare}
いよいよ大学選抜チームとの決戦。
この作品最大の見せ場、私的には迫力とスリル、面白さと
感動のバトルシーンだったと思います。
つまり全部詰まっているという事です。

はっきり言って2回目でもまだ細かい所まで把握しきって
無いので印象に残った点を。

大学選抜vs高校連合というよりもいつの間にか西住vs島田
という2大戦車道流派の対決の構図に。
島田流の娘であり飛び級で大学に進学した天才少女・島田
愛里寿 。
まず私的にはCV:竹達彩奈さんていうのが嬉しかったです。
でもなんだか捕らえどころの無いキャラというかこの劇場
版の為だけに出てきたとしたらちょっと勿体無いかなぁっ
て感じでした。
ラスボス感は伝わるのですがもう少し素性を掘り下げて
欲しかったみたいな。
あと副隊長以下の3人も。
もしガルパンがまだ続編があるなら楽しみなキャラです
ね。

そんな中話を聞きつけたダージリン様。
オレンジペコがモールス信号を打電。
ダージリン様どんだけ大洗女子(ていうか、みほ?)
の事好きなんでしょうね。

大洗女子の前に続々集まるライバル校達。
王道の友情展開とか言われようが関係ありません。
ただただ胸が熱くなります。
聖グロリアーナ・サンダース・プラウダ・アンツィオ・
黒森峰そして継続高校。知波単いたかな?

まさにガルパンオールスターズ!
こんなドリームチームを見る事が出来る日が来るとは
思いもしませんでした。

ダージリン「お茶会の会場はここかしら?」
ケイ「ヘイ!私達も参戦するよ!」
カチューシャ「私達がカッコ良く最初に登場したかったの
に!」
アンチョビ「今度は間に合ったぞ!」
まほ「助太刀するぞ。」
ミカ「戦車道は人生…」
こんな感じでしたでしょうか?
登場する時の音楽も最高!

私的にはアンツィオのアンチョビ姐さん、カルパッチョ、
ペパロニの3人がP40ではなくCV33で登場したのが鳥肌
立つくらい嬉しかったです。
やっぱりアンツィオはカルロヴェローチェですよねー。
「ドゥーチェ!ドゥーチェ!」

でもこんな軽戦車以下の車輌でどうやって闘うの?
逆に足手まといじゃないの?って感じですが後半素晴らし
い役目が待っているんですよね。

大洗女子に短期転校手続きで戦車は私物として持ち込み。
そしてなんと言っても大洗女子のセーラー服姿が…
まさか、まほ姉のセーラー服姿を見れるとは思いませんで
した。
ちょっと嬉しいサプライズですね。しかも可愛い!
アンチョビ姐さん、ダージリン様、ケイちゃんなどなど
みんな可愛いんです!
カチューシャ袖長すぎ…
まさに「大洗女子制服コスプレ大会!」
「一度着てみたかったのよね」
でしたでしょうか?ダージリン様、お茶目…

特にTVアニメ版ではとにかくクールな印象が強かった
まほですが意外とノリがいいのにちょっとビックリ。
作戦会議で作戦名を決めようってなった時、みんなが
好き放題言い出して、最後はまほがきちんと締めてくれる
と思っていたら、
「ニュールンベルクのマイスタージンガーはどうだ」
ってちょっと笑っちゃいました。
ワーグナーを持ち出すなんて意外とユーモアのある人なん
ですね。

それにしてもみほの「こっつん作戦」って…笑
納得する皆んなも皆んなですが…
ボコの魅力といい、さおりんの気持ちわかるような…

そんな大一番でまずもうこれ本当に胸が熱くなって思わず
涙が出ちゃったのがプラウダ高校。
これ本当に泣けました。

カチューシャを助ける為に1人また1人…
KV-2に至ってはまさに弁慶のようでしたね。
まほがカチューシャに言った
「信頼と崇拝は違う」
という言葉がとても心に響きます。

ロシアの可愛い暴君的なキャラのカチューシャ。
そんなカチューシャを身を挺して助ける仲間達。
副隊長ノンナの最後の一言。

「カチューシャ…あなたは一人でも闘える…」

何かに気付く様なカチューシャ。
あのカチューシャの悲しくて絶望的な表情は2度と見れない
かもしれませんね。

ていうかこれ絶対死別してますよね…

ここまで涙を誘っておきながら試合終わると仲良く会話
してるんだから、もう本当にガルパンのイジワル〜って
感じです。
みんながカチューシャの事大好き。とても胸の熱くなる
シーンでした。
カチューシャを励ますダージリン様やっぱり素敵です。

そしてそしてアンツィオ、カメさん、アヒルさん、継続高
の4輌、軽戦車どんぐり小隊によるカール自走臼砲攻略。
最終決戦山場の1つ。
この作品を通してMVPをあげたくなるアンツィオの働き
最高でしたね。

巨大迷路で逃げまくるあんこうチーム。
それを追いかける大学選抜チーム。
いくら追っかけても巧くスルリとかわす絶妙なコース取
り。
んんん!って思ったらジェットコースターの頂上にアンチ
ョビ姐さん!あんこうチームにナビゲーション!
それに気付いた大学選抜チームもチャーフィーで追いかけ
る始末。
アンツィオCV33ならまだわかるけど普通の戦車でジェッ
トコースターの線路を…
わかってます!そんな事はどうでもいいんです!
これがガルパンなんです!
お祭りなんです!

CV33vsチャーフィーの派手な逃亡戦。
CV33にぎゅうぎゅう詰めのアンチョビ、カルパッチョ、
ペパロニの3人が可愛いくて楽しい。
やっぱりこの3人最高ですね。
最後は「ヘイ!タクシー!」

でもあの迷路の中での戦車の動き本当に凄いと思います。
滑らかな砲塔の動きや車体の切り返し。
言葉では上手く言えないけれど緻密な作画にただただ感服
しました。

そんなアンツィオを含むどんぐり小隊でのカール攻略作戦
なんですが、まずカール自走臼砲?なんなんでしょうか、
一体…
突然空から爆弾が降ってくるみたいな…
600㎜砲弾ですよ…
こんな兵器を直前で承認する文科省のえげつなさ…
高校生相手に、ここまで廃校に拘る理由はなんなの?
ってちょっとマジに腹立たしくなりましたね。

でもあの威力は劇場で見ていてもビックリ!
最初の1撃が来た時、館内ビリビリ揺れたような…
まさにアルマゲドンって感じ…
あれ直撃したらいくら特殊カーボンで保護されていても
ただじゃ済まないですよね。
ただシーンに圧倒されて何輌、誰の戦車が戦闘不能に
なったか2回目でも覚えてないくらいです。

そんな邪道な威力を誇るカール自走臼砲をどんぐり小隊で
やっつけるんだから楽しく無い訳が無いですよね。
TVアニメ最終話の対マウス戦を思い出しました。
あの時もカメさん、アヒルさんチームの捨て身の連携で
Ⅳ号が見事に仕留めましたから。
「軽戦車じゃないし〜」「中戦車だし〜」
思い出しちゃいました。
今回も何かやってくれるはず!

そんな私の期待以上の作戦。

杏「この四両で仕留めちゃおう!」
会長〜いくらなんでも…
でもこの決断力と実行力!やっぱり杏は凄いですね!

恐らくアニメ映画史に残るであろう、カール自走臼砲vs
どんぐり小隊!
アヒルさんチームとアンツィオの殺人レシーブ!
横転したカルロヴェローチェの履帯を回転させ勢いを
つけてカメさんジャンピングアターック!
凄い!ついにカメが空を飛んだ!
ではなくてヘッツァー空を飛ぶ!
バレー部顔負けのバックアタックですね。
こんな感じでしたでしょうか?

本当に凄いですね。
それぞれのキャラにそれぞれの役割。
対マウス戦に勝るとも劣らない興奮のバトルでした。

どんぐり小隊で後方支援していた継続高校。
はっきり言って謎だらけのチーム。
TVアニメ版でも名前が出たくらいで劇場版でいきなり登場
知波単もそう。
でも63回全国戦車道大会では2校とも黒森峰に負けている
んですよね。
知波単は1回戦で、継続は2回戦で。
しかも知波単は短時間で全車両撃破されたみたい…
このあたりも何か関係があるのでしょうか?
でも継続高校の隊長、クールな女の子ミカ凄く気になりま
すね。
私的にはちょっとダージリン様とダブるような感じです。
CVも能登麻美子さん。謎めいた感じが良く出ていたかも。

そんな継続高校の戦車BT-42。
履帯が外れてもハンドルをつけなおして華麗に走行。
なんだかルパン3世みたい…
ビックリしたというか素直に欲しくなっちゃいました。
カルロヴェローチェCV33以来です。
そしてミカの手にしていた楽器の音色がまたいいですね。
ミカが弾きだして戦闘に入るシーンとか鳥肌立ちました。
何だかミュージカルの1シーンを見てるみたいでこの作品の
中でも大好きなシーンの1つです。

ミカも劇場版最初の方から出ていたし、何だか謎めいた
人物。
島田愛里寿ちゃんと同じく凄く気になるキャラなので
是非続編での登場を期待したいです。

「各自が出来ることを」という言葉通りのキャラの活躍も
沢山ありましたね。

いっぱいあり過ぎて思い出せないくらいなのですが、中で
も私的に印象的だったのがアリクイさんチームですね。
TVアニメ版ではアリクイではなくアリさん程にしか役に
立っていないネトゲチーム。
ほぼ見せ場ゼロ。
そんなアリクイさんチームがまさかの筋トレでパワーアッ
プ。
「おっしゃぁー!」重たい砲弾を込める姿が格好いい!
そしてその成長を誇示するかの様なマグレでも何でも無い
大学選抜戦でのパーシング撃破。
これは凄いですね。
ゲリラ的な西住みほ流の戦い方を体現しているアヒルさん
チームが大洗女子の中でも最も練度の高いチームだと思い
ますが、この急成長のアリクイさんチーム。
その秘めたるポテンシャル、是非とも続編叶うなら見てみ
たいものです。

そしてそしてウサギさんチーム。
はい、後半でも来ました。丸山紗希ちゃん。

「観覧車……。」

後半でも特別賞あげちゃいます。
これって意図的に観覧車を使えって言ったのでしょうか?
それともだだ「蝶々…」の時みたいに目に入ったから
言っただけなのでしょうか?
理由はどうであれ圧倒的不利な状況を変えてくれる観覧車
大作戦のきっかけを作ってくれました。
これだけセリフ少なくてインパクトのあるキャラ、
中々お目にかかれませんね。

あっ話は戻るけれど、学園艦とお別れする時、いつもは
皆んなと違う方向を見ている紗希ちゃんが皆んなと同じく
学園艦を見つめている姿が印象的でした。
ボォ〜ってしている様な紗希ちゃんだけど彼女もやっぱり
大洗女子に何かしらの思い入れがあるのかなぁって思わせ
ワンシーンでした。

ウサギさんチームがサンダース高のアリスをタカシネタで
イジるのが面白かったですね。
TVアニメ版サンダース戦でしたでしょうか?
アリス「タカシ…どうしてあの娘を選ぶのよぉ〜」
みたいな。
もう本当にこういう細かいネタが随所に散りばめられてい
てスタッフのキャラに対する愛情をいっぱい感じちゃいま
すね。
まだまだ他にもいっぱいあるんですよー。

大学選抜T28をサンダース高・ナオミと連携して橋の下
から仕留めたダージリン様。
そのいつものエレガントな立ち振る舞いからは考えられな
い、捨て身の戦法をとるところにダージリン様の奥に潜む
ラスボス感が私の中でますます急上昇。
やっぱりこの方は底を見せてないですね。
友の為ならなんでも出来る。本当のエレガントさを兼ね備
えたダージリン様やっぱり素敵です。

ダージリン様のついでに聖グロリアーナ・ローズヒップ。
「リミッター外しちゃいますわよ!」からのチャーフィー
撃破からの自爆…笑
絶対彼女アンツィオかサンダースのキャラですよね!

このまま書き続けると延々と続きそうなのでそろそろ
島田愛里寿 vs西住姉妹へ。

西住流と島田流の一騎打ち。
と言っても2対1ですけれど。
まず島田愛里寿ちゃんの無双っぷりが凄すぎてある種の
恐怖心さえ感じました。
大洗女子に翻弄される大学選抜。
それまで戦況を見守っていたけど、突然歌い出したかと
思ったら(この歌が竹達さんらしくて…ちょっと…笑)
自らのセンチュリオンで出陣。
士気の上がる大学選抜チーム。
知波単、あひるさんチーム、ウサギさんチームを瞬く間に
撃破。他にも数輌。
とにかくその動きが凄すぎます。
挟まれたと思ったらすり抜けて仲間討ち。知波単…
追い詰められた様に見える山?丘?の頂上から一気に滑り
落ち、みほの真下につける圧巻の動き。
まるで忍者みたい。
2対1とは思わせないその華麗な動きに目がついていかない
くらいです。
とにかくカメラワークが凄いですね。
目まぐるしく動き回る攻防戦。

しかし戦いはいよいよ最終局面へ。

セリフ無しのラストバトル。言葉は要りません。
動きだけで充分伝わります。
みほの「左手は添えるだけ…」
凄いです、このシーン。震えました…
やっぱりガールズ&パンツァーの主役はみほなんだ。
改めてそう思わせるシーンです。
  
そしてまほ。
ちょっとしたボタンのかけ違いですれ違っていても
やはり姉妹。
息がぴったりと合う描写に感動します。
西住流とはかけ離れたみほの作戦に従うまほ。
妹を撃つ時の表情がなんとも…
2回目の視聴でわかったんですけれどあれは空砲だったんで
すね。
これが「こっつん」なのかな?

「大洗女子学園の勝利!」
蝶野教官(CV:椎名へきるさん)の声も何だかいつもより
感極まっている様に感じましたね。

エンドロールも凄く良かった。
参加チームの帰り道のシーン。
最初に流れるのがみほとまほが会話するシーン。
まほがみほに何かを言っています。
ちょっと切なそうなかんじで…
みほも言葉を返します。
固い握手を交わして笑いあう2人。
どういう会話を交わしたのか想像が尽きません。

しかしアンツィオ本当、楽しそう!
{/netabare}

2回目の視聴で私の評価も5点満点に上がりました。
ストーリーの足りない部分を補ってもお釣りがくるくらい
の作画、音楽、キャラ、声優の魅力。
何より私のアニメの評価で最も重要視している
「心の震え」がありました。
「戦車道は人生」何気にミカの言葉が心に響きます。

登場する戦車、人物共に非常に多いですので情報量が多く
て1回や2回の視聴ではなかなか処理できない部分もありま
すが、その点これから何回見ても新しい発見があるかも
しれません。それも楽しみですね。

改めてこの作品、関係するスタッフ皆様の並々ならぬ
ガールズ&パンツァーへの愛情と情熱が結晶となった作品
だと思いました。
水島監督のツィートによると完成したのが公開4日前。
なんと!
水島監督だけについ頭の中で納品の為に全国に走り出す
武蔵野アニメーションのスタッフの姿が蘇ります。

どれほどの苦労があったのでしょう。
妥協を許さない水島努監督をはじめ制作スタッフの情熱に
ただただ感謝と敬意の思いしかありません。

色んな今後に繋がる様な気になる場面もあったのでファン
としてはやっぱり続編を期待しちゃいますけれど、今は
ゆっくりとその時を待つことにします。
制作関係者の皆様、本当にお疲れ様でした。
そして有り難う御座います。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 79
ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

戦車道(喧嘩・バトル)にまぐれは無い 興行収入21億!! 戦車道はCLANNAD or Xenobladeだッ!! うおおおおおおお 激アツ!戦車道

大会で優勝し友達とシマを守りきった西住殿と大洗's
これは別な意味で Xenobladeを思い出させてくれた
しかし、またシマの危機が訪れる...(悪いが本編で語ったのはあくまでも口約束だった。つまり文科省の本音では無かった...)
裏ボスから守り抜け、みぽりん(ロゼッタ殿)...

再放送のCMにて:2年の時を越えてベートーヴェンのデデデデーン♪wwwww
今度の奴らはラスボスだった姉貴以上の強さを持っている
ダージリン側とカチューシャ側に追ったメンツが・・・(しかしここはエキシビジョン、終わってからが本編さ..,)

2014.5/21放送のナニコレ珍百景で取り上げられてましたwww
感謝人人人
それとこち亀にもネタにされていました

ゲームに関してはトロフィーを9割回収した。もういいしケータイアプリもいい
2015.11/21か、近場でやってくれることを祈ろう
あ,ごめん、県内無理だったwwwDVDを待とう
雑誌買ってエピソード知ってもやはり映像で見たいわ
島田流の洗車道をな...
貴女にも守りたいものがある
西住殿が好きな人形をな...

新キャラは11人
そこには能登さん(エコーさん)や竹達さん(あずにゃん)が...
悪いがDVDを見てからレビュー書くんで...
さて買った。これでいつでも見れる
ゼノブレイドクロスが...!

10億かーらーのー!?興行収入21億ッ!!まどマギを抜いたッ!!
桐生さん「ぼろ儲けだぜ...」

{netabare}開幕、茶柱が立った
だがしかし、そこはもう戦場だった...wwwもうエキシビションかよ!www
そこに継続'sが観戦していてそこに能登さんが...で名言を...

そして知波単(アニメ本編では姉貴に木っ端微塵にされた)を操っている隊長:西さんはパンツァ―フォーを知らなかったwwwふざけんなwww
そしていくらなんでも突っ込み過ぎやwwwwそれフラグだからやめや!www
いくらキズナが強くても命令は従わねえと...

倒せそうなのに下がったら、カチューシャ(イカ)&ノンナ(テイルレッド)のターンッ!
そしてノンナはロシア語使ってる~wwwjpaneseでおK
いくら命令するのはダージリンだけれども、プリキュアでも3年先輩だからね~
向こうも新型車両か
そして黒森峰と同じ轍は踏みませんよ~~
そしてアピール(挑発)に乗るなよ~
うさぎ'sがまさかのノンナと対峙したが...
悪いけど放映前の3年間のキャリアとリーチが違うんでね...
砲身で抑える=オーラピラーッ
丸山の口はまたしても開いたが「ちょうちょ...」
寝てな!!ブレイザーブレイドッ!!
いいぶっ飛びだったwwwwww
カチューシャ「なんかあった?」
ノンナ「いいえ、何でもありません」{/netabare}

エキシビジョンは端折らせてもらう、後でまた書くかも
{netabare}大洗にある潮騒の湯に入っていたら、放送が入った。こっから本編の始まりさ...
は?!!?学園が差し押さえられてる!?折角みぽりん達が守ったのに...
そしてみんなは学科ごとに離脱することに
戦車はサンダースのケイさんが抑えてくれたので、これでひとまず守れたが、この仮の学園がなあ...(神社の上ん所にあった)

天候手続きのために親のハンコは必要になった。家に向かう途中
今回の戦いの要因がそこにあった。ボコミュージアム...
それは凄くボロボロだった
ステージのショーの隣の席におった...ラスボスが...

さて会長は戦車道理事長にナシをつけていた、蝶野さん込みで
だってネットに載ることだからなあこれ
そうか最終章の伏線はあったんだな、2年後の世界大会のために
今度はみぽりんの母さんまで連れてナシをつけるのかよ、まあ数が揃えば説得は有利になるからね~
戦車道にマグレはねえ...みぽりんを馬鹿にすんじゃねえよ眼鏡...

そしてラスボスである愛里寿にも守りたいものが
西住流に勝ったらミュージアムのスポンサーを頼んでいた
廃館を食い止めたいために...(1期のみぽりん達と同じ境遇)

おいまだ泣くんじゃねえ、そど子達(ミカ)よ、まだ終わっちゃいねーから、連れ出すのは麻子(未来)だった、シンフォギアGXじゃ敵対だったけど...ハンカチで鼻かめよ、沙織(斬歌)のだけど{/netabare}

ここで1hour経過
{netabare}そして相手は30両
こちらは8両、それでも引いたら道はねえ
ホント苦労をかけるわ、みぽりんには
でもみんなと茨の道を通って来た。だから恐れてはいない
友がいるから戦えるんだ{/netabare}

{netabare}そして当日、みぽりんは策を呟きつつ...
挨拶した時にやってきた...プリキュアオールスターズと同じくとっても激熱いもんがなぁ!
「私も行こうか?」
「待って貰おう!」
「変わるぞ!私達も!○○からぬけ出すのみ!!」
悪いが他の学園の戦車は私物扱いじゃけん...
確か「乱入してはいけない」ってルールに書いて無かったからねえー
これまでのライバル達がやってきた!!これが激アツってもんなんだよぉ!!
そして知波単は頭数多いけど数は30に合わせな!{/netabare}

さて、ハドル(作戦会議)
あ...まほの眼付き、千鶴さん!?wwwwカチューシャことイカちゃんがここでもビビってる~監督狙ってたやろwwww
まあエリカはシンディさんだしwww
3チームごとに中隊長を組むことに

さあ、最高のパーリィ(喧嘩)を始めようか...
これでどちらかでも名勝負を操作でも観覧でも行える
どう戦局が転んでいったのかを...

{netabare}いやあ~~
あんだけ大量に戦車が並進していたら壮観だわ~~
そしてまほ達は見る、あのデカい丘を乗っ取るために...
しかしその裏をかくのが愛里寿

丘からの離脱の時...ああ伝わった...
ノンナ達よ、あなたたちの犠牲は無駄にはしないッ...!!

そして運命を決める廃遊園地
そこであの子たちが未来を変えるッ...!
だがそれでも譲らない、愛里寿を護る三銃士達の
バ ミ ュ ー ダ ト ラ イ ア ン グ ル{/netabare}

{netabare}最後の10~5分はほぼ喋っちゃいねえ
勝 負 は 最 後 の 5 分 で 決 ま る 
バイキングや空中ブランコの壊れた破片が降り注ぐ...
貴女の敗因はそこに在った
金田一に挑んだ犯人達と同じく...
折角みほの背中を取ったのに...

そしてトドメは...空 砲 D A S H
姉貴...貴 女 が 残 る ん だ{/netabare}

そして伝説は最終章へ...
これを超える戦を作るんだ...

投稿 : 2024/12/28
♥ : 39

75.1 2 戦車で戦闘なアニメランキング2位
ガールズ&パンツァー 最終章 第1話(アニメ映画)

2017年12月9日
★★★★☆ 4.0 (250)
1262人が棚に入れました
第63回戦車道全国高校生大会、対大学選抜チーム戦と、二度に渡り学園存続の危機をからくも切り抜けた大洗女子学園。三年生の卒業を控え生徒会も新体制となり、大洗女子戦車道チームのメンバーは平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、学園に降って湧いた新たな騒動。再び戦車道の試合に赴くみほ達だった。
彼女たちは何のために、誰のために戦うのか―?

声優・キャラクター
渕上舞、茅野愛衣、尾崎真実、中上育実、井口裕香、福圓美里、高橋美佳子、植田佳奈、菊地美香、吉岡麻耶、桐村まり、中村桜、仙台エリ、森谷里美、井上優佳、大橋歩夕、竹内仁美、中里望、小松未可子、多田このみ、山岡ゆり、秋奈、井澤詩織、山本希望、石原舞、金元寿子、喜多村英梨、葉山いくみ、倉田雅世、上坂すみれ、椎名へきる、明坂聡美、高森奈津美、川澄綾子、伊瀬茉莉也、平野綾、早見沙織、大地葉、ジェーニャ、小笠原早紀、佐藤奏美、田中理恵、生天目仁美、瀬戸麻沙美、米澤円、大空直美、七瀬亜深、能登麻美子、下地紫野、石上美帆、竹達彩奈、藤村歩、飯田友子、中原麻衣、原由実、津田美波、安済知佳、佐倉綾音、愛河里花子、冬馬由美、川原慶久

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

大洗の海に浮かぶ全長7600mの学園艦の最深部へ、そして一回戦の始まり。

2017年に上映された最終章 劇場版と言うよりもイベント上映的なもの 45分

監督 水島努 構成脚本 吉田玲子 キャラデザ 杉本功 音楽 浜口史郎
制作 アクタス

なんでタイトルが「最終章」なのか?
これではまるで最終のようではないか。

2012年に被災地である茨木県大洗の応援のような企画だったものが、
様々に展開して、2010年代を代表するアニメの名作にまで成長した、
ガルパンの新シリーズ6部作の第一章です。

時間から言ってテレビの2話分、6部で1クール12話の分量でしょうが、
テレビ放送では無いので、じっくり時間をかけて練られた作品になっています。

県立大洗女子学園戦車道の編成は

あんこうチーム   Ⅳ号戦車D型
カメさんチーム   38t戦車B/C型
アヒルさんチーム  八九式中戦車
カバさんチーム   Ⅲ号突撃型砲F型
ウサギさんチーム  M3中戦車リー
カモさんチーム   ルノーB1bis
レオポンさんチーム ポルシェティーガー
アリクイさんチーム  三式中戦車

となっていましたが、今回は学園艦の最深部にある船舶科の五名が加わります。

サメさんチーム   マークⅣ戦車

お銀 CV佐倉綾音(一色いろは、ココア、ラ・ピュセル)
ラム CV高森奈津美(見崎鳴、上井草美咲、前川みく)
ムラカミ CV大地葉(水嶋沙依理、アルバス、ドロシー)
フリント CV米澤円(平沢憂、小木曽雪菜、市ノ瀬莉佳) ベテラン声優
カトラス CV七瀬亜深 メインキャラは初のようです

単純に女性声優40人以上が大洗女子学園で、
一回戦の対戦相手「BC自由学園」を始めとして、複数の高校が、
同等以上の戦力を有しているので、女性声優の百花繚乱!
スタジオはいったいどんな状況なのでしょうかw

大洗女子学園としては最後のトーナメントとなるこの大会で、
まずは初対戦、前評判は弱いとされた「BC自由学園」

内容はテレビ放送版に近い構成の2話分です。
第一章としては文句なしに楽しめましたので、好評価です。
まとめて観たい方は数年待たされそうですが、たぶん待てないでしょうね。
順次視聴で、これも至福の作品になることでしょう。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 24
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

サメさんチーム登場と稲葉の白兎作戦

 劇場変えて1日で、2回見ることになり見たです。こういうのも私にとっては珍しいかなぁです。

 前回の劇場版で、完全に大洗女子学園廃校危機を完全阻止で、めでたしの完結だと思っていたけど、今回、みほ達の先輩である3年生卒業も絡む最終章もあるとは!でしたです。

 卒業まで話が近く続いたアニメというと、「ラブライブ」、「暗殺教室」(これらは、卒業後少しまでになるのか)、「ひだまりスケッチ」、「たまゆら」、「美男高校地球防衛部」とかが、劇場版やOVAなどまで続いたのを思い起こすです。

 いきなり、みほ達に何が起きているのか?良く分からなかった展開からのスタートだったです。

 それを逆登ってそこにたどり着くまで、それが最後の方で納得のいく場面になり、その結末はいかに!見に行ってのお楽しみになるです。

{netabare} 河嶋 桃 留年疑惑から巻き起こる新たなる試練。みほ達は、河嶋 桃 留年???を阻止すべく、舞台を「無限軌道大会」に出場し優勝を勝ち取らなければならないとなるです。勝たなくてはならない試合が、またもや・・・です。

 そのために、新しい戦車を探す先が、学園艦の船底に・・・です。学園の無法地帯と呼ばれるところに何があるのか?。みほ達と同行するソド子に注目です。
 みほ達の活躍、新しい仲間たちとの出会い、河嶋 桃との関係は!、探している戦車はどこにどうなっているのか?、
 第一回戦の相手は楽勝???、みほ達に起きた場面からの奇策も見所です。{/netabare}

 キャラそれぞれに個性があって、展開も上手く進むというのか?見ていて楽しい展開で、前作の劇場版に匹敵する内容になっていくことに期待大です。{netabare}学園艦の底内部に進んで行く演出シーン、お馴染み戦車の活躍、誰かさん達の楽しい歌声も{/netabare}面白いです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 8
ネタバレ

result さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ガルパンファンなら見なきゃ年越せない!

公開初日!朝から劇場へ行き当日券購入予定で行きましたが満席だらけで17時開始に残り2席。
まだAMでしたが無論購入。
視聴始まり即座に涙が溢れそうでした。
OPアニメーションと初の主題歌を任せられた
佐咲紗花の『grand symphony』これがめちゃくちゃマッチしてました。
私がガルパン好き過ぎるのも原因の一つですがねww

もうね、、嬉しさのあまり内容を覚えて無いんですよ( ̄▽ ̄;)アハハ
戦車への多くの効果音にもとてつもないこだわり抜いて多くの老若男女を魅了したガルパン!
最終章1~6話迄で完結予定の本作品1話!
是非劇場でご覧下さい!

覚えてる内容はきちんと書いときます。

{netabare}
まず、生徒会メンバーが変わります。
生徒会長が杏ちゃんから華ちゃんへ。
副会長が優香里殿
広報がさおりんです。
元生徒会メンバーは大学の受験時期に迫っており、、、なんと桃ちゃんだけ留年疑惑!?(゜ロ゜ノ)ノ!
理由は内緒ww
桃ちゃんそれなのに『無限軌道大会』の為に新たな戦車を探しております。
そして探知機反応があった先が学園艦の最深部のヤンキー女子の巣窟。
そこでソドコが捕まりあんこうチームみんなで追いかける。マコが真っ先に、、ヽ(A`*)ノ≡マテ-
マコはやはりソドコ好きだな(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。)ウンウン
巣窟のなかになぜかbarがありそこでソドコ掃除してたわww
しかも鉄球に鎖繋がれてww
ソドコお利口だな。
巣窟で出会ったメンバー(船舶部だったかな?)が今回の新キャラとなり桃ちゃんへはその巣窟を守ってもらった恩義があり義理難いヤンキー女子達は桃ちゃんの留年阻止の為に新戦車(マーク4)と共にサメさんチームとして加わる。
そして無限軌道大会相手はBC学園。フランスのお嬢様校で中、高一貫のキャリア組と高校から入学するノンキャリ組に別れており戦車道も毎度1回線敗退。
『優香里殿の潜伏捜査』勿論ありますよ~ヽ(´・∀・`)ノ
捜査結果キャリア組とノンキャリ組が毎度喧嘩状態にあり、、弱いんじゃねぇ?と結論に至り。。
慎重ではあるが攻めていると罠に気付き気付いた時はすでに遅し( ̄□||||!!
優勝高校の大洗女子は負けるのか!?(; ̄Д ̄)
というストーリーです。
ベタな展開かもしれませんが、もう目を離せませんでした。
{/netabare}
絶対最終章全話見に行きますよ~!d(⌒ー⌒)!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 17

83.7 3 戦車で戦闘なアニメランキング3位
GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1246)
7520人が棚に入れました
異世界戦争勃発!陸上自衛隊員達の運命は――? 20XX年、突如として東京銀座に「異世界への門(ゲート)」が開かれた。中からあふれ出た「異世界」の軍勢と怪異達。陸上自衛隊はこれを撃退し、門の向こう側『特地』へと調査に赴く。第三偵察隊の指揮を任されたオタク自衛官の伊丹耀司二等陸尉は、巨大な炎龍に襲われる村人たちを助けたことで、エルフや魔導師、亜神ら異世界の美少女達と奇妙な交流を持つことになるが……。

声優・キャラクター
諏訪部順一、金元寿子、東山奈央、種田梨沙、戸松遥、日笠陽子、内田真礼、安元洋貴、石川界人
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

レレイにまた会えてうれしい

原作はコミック版は既刊の第8巻迄、小説版は本伝全5巻は読了済です。

<2015年の夏クールにスタートしたアニメ、GATE>
原作小説の本伝全5巻のうち
2巻目途中までの描写で1クール12話までで一旦終了。

そして、しばらく間を置き、後半の2クール目スタート。
(あえて2期ではなく、2クール目とするのは、今作は、
はじめから分割2クール全24話として構成されて制作されたため)

2クール目は炎龍編~動乱編の物語。
原作小説3巻目までアニメは描かれました。
全体の流れは割と原作に忠実。
その影響で後半は、群像劇の色合いが濃厚になりましたね。

そのため正直、個人的に1クール目ほどには盛り上がれませんでした。
主人公、伊丹とメインの3人のヒロインたちの存在感が
希薄になる話が続いたりしましたから。

アニメで一番好きなキャラになったのはレレイでした。
そのため、彼女がほとんど出てこない回では、
欲求不満のストレスが溜まりました。

また群像劇としては、尺の問題もあり仕方のないこととは言え、
キャラ描写の大幅な簡略化が多かったのが不満です。

コミック版も含め原作で面白いと思えた部分のカットも散見、
単なるイベントの羅列で、ダイジェストを観ている気分になることも多々あり。
結果、特に19話以降に散漫な印象が強い。

そのため物語評価は、前半12話分までは4.5に対し、
後半12話分は4.0に下がりました。

キャラ評価も、キャラ自体は立ってて魅力あるけど
描写不足で魅力を十分引き出していたとは思えないので
視聴終了後に5.0→4.0で最終更新しました。

とは言え、最終回はとてもいいと思えました。
終わりよければすべて良し。
結果的には、お気に入り作品のひとつとなりました。
原作尊重の姿勢が好ましいラストでしたね。

<ぜひ第2期作って欲しい!!>

最終話までずっと、続編につながるフラグが立ち続きました。
大人の事情で制作が途絶えれることのないよう祈るのみです。

細かいことは、以下の各話レビューで記載します。


以下は、視聴開始の頃の投稿のアーカイブのためタグで閉じます。
{netabare}
分割され、3か月の休止期間があったため誤解を招きやすいですが、
これは第2期ではないでしょう。第1期の2クール目と思われます。
従って初回は、第1話でなく第13話です。

2クール目も京極監督と脚本の浦畑達彦さんはさすがに上手い。
特に、「ラブライブ」の監督さんが仕切ってるだけあって
萌ポイントは決して外さない印象で、相変わらずとても面白いです。

<原作の広範囲な内容をアニメ化>
ところで、BD/DVDの発売予定で判明しました。
この作品は分割2クール全24話ですが、
以下のような構成になってるよう。

・接触編:第01話~第10話
・炎龍編:第11話~第18話
・動乱編:第19話~第24話

てっきり炎龍編の締めが第24話だと思い込んでいました。
ふたを開けたら動乱編まで描くことになっていてとても意外。
どうまとめ、どう締めくくるんでしょうか?
非常に興味深いところです。

アニメの17話までは、ほぼコミック版の第7巻迄を基に
構成されていたように見受けられました。
しかし18話からは、小説版の本伝が基になっていると思われます。

<音楽>
新OP「GATE II 〜世界を超えて〜」
作詞・作曲:岸田 / 編曲・歌:岸田教団&THE明星ロケッツ

新ED「いつだってコミュニケーション」
作詞・作曲・編曲:山田高弘
歌:テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)

共にとても好み。

特に自分は、ロック大好きなので
岸田教団&THE明星ロケッツのロック魂が最高!!
音楽評価はこの1曲だけで、もう満点。
画も見事に嵌っててカッコいい!!

OP最後の集合写真で、栗林だけ接写ドアップなのも
彼女らしさが出てて上手いレイアウトだと思います。

EDは、自衛隊の一日入隊体験のスナップと思しき
隊員服着た3人のメインヒロインに釘づけ!
{/netabare}

以下は、かなりネタバレあります。
未視聴の方は読まないほうがいいでしょう。

<各話レビュー>
★ 第13話「開宴」{netabare}
コミック第4巻:第29話「講和への第一歩」、第30話「驕傲の皇子」
第31話「地揺れの夜」より(第4巻終了)

1クール目最終第12話は、
コミック第4巻第28話「絶望のヤオ」で締めくくられました。

2クール目も、今のところはコミックの流れに忠実。

貴族の令嬢シェリーをツインテールにして、
コミックより少女の可愛さを引き出した点、
小説版本編は未登場、コミック版では
ほとんどモブのミューティを
魅力あるキャラに昇格させた点など、
いい感触ばかりの2クール目のスタートでした。

○ンコ頭の伊丹とか、
ヤオがミューティと居酒屋で酒を飲み交わすシーンとか、
ほのぼのするアニメオリジナルの遊び心も、とても好い。

今回、キャラデザは違えど
言動は、ほぼ原作同様で存在感あった
天使の羽をもつ娼婦ミザリィも、
今後どう描かれるかちょっと楽しみ。

残念だったのは、
メイン3人のヒロインは
今回ほとんど出番なかったことくらい。
コミック版の流れを尊重するためでしょう。
でも、その不満はEDの彼女たちで一瞬で吹き飛びました。

次回、コミック第5巻の物語に突入。
今のところコミック原作すべての伊丹の行動の中で
個人的に一番好きなシーンが観られそうで楽しみです。
そこは栗林にも注目!
{/netabare}
★ 第14話「帝都激震」{netabare}
コミック第5巻:第32話「帝国の心臓」、第33話「栗林乱舞」
第34話「震える日」、第35話「賢愚の皇子達」より

地震により、裸足で着の身着のまま
外に飛び出したピニャが可愛すぎる!
伊丹を頼りにする乙女度マックスの彼女に萌えました~。

ここでの地震が、伊丹たちの皇帝謁見のきっかけとなりました。
(実は帝国での史上初めての地震は、炎龍編以降の物語の重要な伏線でもあります)

<ゾルザルと伊丹たちの邂逅>
「栗林君、しゃべりたくなるようにしてあげなさい 殺しちゃだめよ」(コミックでの伊丹の台詞)

栗林「やる気のない玉無しは武器を捨てなさい!」(コミック)
⇒「やる気がないなら武器を捨てなさい!」(アニメ)

アニメでは、望月紀子の存在そのものが
カットされるかもと少し危惧していたので
少しマイルドにはなってますが、
ちゃんと再現してくれてうれしい。

コミックでは、アニメ以上に紀子が悲惨に描かれいて
このシーンでは、ゾルザルが最高に忌むべき存在に思えたものです。

その上での伊丹の男らしい振る舞いと栗林無双。
アニメでもスカッとしました。

今回のF-4ファントムの作画も、力入ってて素晴らしい!

さて、今回もメインヒロインの3人の出番はほとんどなし。
しかし次回、テュカに赤信号が…。
{/netabare}
★ 第15話「テュカ・ルナ・マルソー」{netabare}
コミック第5巻:第35話「賢愚の皇子達」、第36話「紀子の帰還」
第37話「テュカの瞳」、コミック第6巻:第38話「任務放棄」より

かなり原作をアレンジして話を詰め込んでいましたが
とても素晴らしい演出だったと思います。
伊丹と同じ気持ちになって、
なんとかテュカを救いたいと思えました。
概ね満足です。

<悲しみのエルフ>
3人のメインヒロインの筆頭なのに、今までほとんど見せ場のなかったテュカ。

今回、テュカ役の金元寿子さんにとっては、
今迄では最も出番が多く、やりがいのある回だったのではないでしょうか。

今回、コミックと比べて、伊丹たちを取り巻くキャラを
必要最低限まで減らしたことが、テュカと伊丹の物語性を深めていたと思います。
デリラが出てこなかったのはちょっと寂しかったですが…。

雑味を減らし、スポットライトの当て方が巧みだったので、
伊丹たちが、非常に困難な炎龍討伐に向けて覚悟を決め、旅立つ流れが、
1話分という短い尺ながらも自然なものに感じられた。

伊丹の背中を押すことになった、エルベ藩王国のデュラン王との
初対面のシーンもなかなか味わい深く好かったです。

<伊丹のトラウマ>
残念だったのは、伊丹の学生時代の回想。
中途半端な描き方で原作未読だと解り辛いかもしれません。

アニメでは、もうあれ以上は描写しない可能性があるので
ネタバレというより、補足のつもりで書かせてもらうと…

伊丹の父親は、伊丹が中学の頃、
家庭内暴力が原因で妻である伊丹の母親に刺殺されます。

法廷では正当防衛が認められ無罪になったものの、
母は自責の念や罪悪感のあまり精神を病んでしまう。

病は改善されることはないまま母子家庭となった伊丹家。
伊丹の高校時代、アニメでも描かれたあの失言で
彼の母はついに精神崩壊。
彼は母の焼身自殺未遂の現場を見ることになってしまう。

アニメでは、焼身自殺までは触れられていない。
また、20年前ということになっていたので、
中学時代に既に母の精神崩壊を起こしたことに
設定変更したように見受けられます。

母は現在、措置入院として精神病院に入院中。
(措置入院とは、入院させなければ自傷他害のおそれがある場合について、
これを都道府県知事の権限と責任において強制入院させること。)

家庭内暴力と自分が母親を極限の精神状態に追い込んでしまった、というトラウマ…
私が伊丹というキャラに魅力を感じられるのは、そんな設定があるから。

重い過去があるからこそ、他人に本当に優しい大人の男、伊丹耀司。
この設定は、今迄と今回の伊丹の行動原理を察することができます。

理不尽な暴力には、立場を忘れるほどに許せず思わず手が出てしまうような彼。

自分を家族として慕ってくれる心を病んだテュカを、任務放棄してまでも救おうとする彼。

一身上の都合で部下を死地に追いやることは絶対にしたくない彼。

彼を慕う異性が多いにも関わらず、踏み込んだ関係を自ら積極的には出来ない彼。

ならば、現実から離れた、夢とロマン溢れるオタクの世界という
安らぎの場が彼にとって必要不可欠なのも理解できます。

単なるモテモテのラッキーなオタク、という設定だけだったら
それほど魅力を感じられないキャラだったかもしれません。

もしかすると、苦労した大人で、人の痛みがよく解るキャラだから
イタミという名前が与えられたかもしれませんね。

次回、いよいよメインキャラたちによる本筋スタート。
炎龍編は、事前の分類上、第18話までらしいので残り3話で決着つけるのかな?
{/netabare}
★ 第16話「炎龍再び」{netabare}
コミック第6巻:第39話「デリラの決断」、第40話「自衛隊、動く」
第41話「ダークエルフの谷」より(第6巻終了)

動乱編のための伏線も織り込んでの炎龍バトル第二弾の巻

前回でも感じましたが、原作のまとめ方に関しては、
コミックと比べてしまうとどうしても薄味な印象が拭えません。
尺の問題からやむを得ないんですけど…。

でも構成力は素晴らしい。

魅せ所のポイントを決して外さないので30分はあっという間。

作画に力入っていてた炎龍のシーンは非常に迫力ありました。
炎龍、ロウリィ、ファントムの真に迫る躍動感が見事です。

ゴジラのような下半身デブな炎龍。
そんなキャラデザが効を奏し、地上に降り立った時の威圧感も圧倒的。
ドラゴンというより、まさに怪獣です。

今回で、作画評価を満点で更新しました。
{/netabare}
★ 第17話「決戦」{netabare}
コミック第7巻:第42話「龍の巣」、第43話「死闘」
第44話「炎龍墜つ」、第45話「冥王の使徒」より(第7巻了)

炎龍バトル第三弾にして決着。
今回、第7巻の内容を駆け足で一気に消化しました。
せめて2回に分けて丁寧に描いて欲しかった所です。

一番残念に思ったのは、尊い犠牲者になったダークエルフの援軍が
人物描写がごっそりカットされ、ほとんどモブ化してしまったこと。

その変わり前回同様、作画が非常に素晴らしく、
バトルのテンポも良く、目が離せないほど観応えありました。
おかげで、いろいろ簡略化されてる割には意外と濃厚な印象が残りました。

<死ね!くそったれのトカゲ野郎>
レレイのキャラが一瞬だけ別人になるクライマックス。
実はこの台詞、原作の中でも非常にインパクトあったので
これを聞くのがちょっとした楽しみでした。
アニメで再現してくれてうれしかった。
ただ、もうちょっと感情を押し殺した方が好かったかな。

今回と前回、原作からのカットが多く展開が駆け足すぎて
興ざめした部分も多々あったので、今回で物語は5.0→4.0に評価下げました。
{/netabare}
★ 第18話「魔法都市ロンデル」{netabare}

<伊丹の運の強さと彼のハーレム絶好調!>
炎龍討伐を果たし、無事アルヌスへ帰還した伊丹たち。
伊丹は、任務放棄を冒したため隊長職は解かれ、2週間の停職処分となった。
反面、日本人拉致被害者救出の功績も認められ防衛大臣から一級賞詞も与えられる。
さらには、炎龍駆除の功績によりエルベ藩国、ダークエルフの部族などから感謝され
様々な形での報酬を得ることになった。

停職解除後は単独での資源状況調査を命じられる。
特地を好き勝手に移動して資源を探すという自由な役割。
現地協力者として、レレイ、ロウリィ、テュカ、ヤオも雇うことが認められて同行可能。

さっそくヒロイン4人を引き連れ、
導師号を目指すレレイの学会発表のついでもあって魔法都市ロンデルに向かう。
そこでは、レレイの物騒な姉と遭遇、ひと悶着起こすことになる。

一方、炎龍討伐はあらたな波紋を呼ぶ。
ゾルザルとテューレによる陰謀がうずまき、きな臭さの増す特地であった…。


OP前のアバンタイトルまでが炎龍編で、それ以降は動乱編。

今回と、次回も予定のロンデルでのレレイの姉のアルペジオとのエピソードは、
原作コミック第8巻では描かれていませんでした。

アニメは、この回含めあと残り7話分。
アニメで未消化のコミック版の残りは、2016年2月現在、第8巻+α(未出版分)しかないので、
ここからはオリジナル小説(本伝、外伝)の素材から限られた話数で構成していくのでしょう。

実は小説に忠実なら、動乱編だけでは、ゾルザルとテューレとの決着はまだつきません。

最終回を一体どう締めくくるのか。
動乱編以降のアニメ化未定でのオンエア中の今、
アニメがいろいろ宙ぶらりんで終わってしまう可能性もあります。

もし二期実現の目処が立っていないのなら、
アニメオリジナル展開でも構わないので上手くまとめて欲しいところです。
期待半分、不安半分で最後まで見守りたいと思います。

原作と比べてしまうと構成や演出に不満はありますが、
アニメでのメインの3人のヒロインや、ピニャ、シュリーは原作以上に可愛い。
また、前回初登場のジゼルなど、他の多くのキャラも魅力あるので観てて楽しい。
炎龍も素晴らしかったので、今回でキャラ評価を4.5→5.0に引き上げました。

今期中に、ロウリィの苦手とする冥府の王ハーディ神も登場しそうですね。
とりあえず次回、壮絶な姉妹バトルが観られそうで楽しみです。
{/netabare}
★ 第19話「危険な姉妹」{netabare}

現状は、ゾルザル主戦派vsピニャ講和派&日本、伊丹一行vs笛吹男の
二つのドラマが同時並行で描かれています。


テューレの暗躍により毒を盛られ意識不明となった皇帝。

この機に乗じ、クーデターを起こした主戦派ゾルザル。
彼は、帝国内の日本との講和派を弾圧、政治の中枢から排除することで元老院を掌握。
実権を手中に収め意のままに国を動かそうとする。

その状況でなす術もない講和派の皇女ピニャは孤立。
現状を憂い、唯一頼りな次兄ディアボに助力を求めるが彼は首都から逃げ出し途方に暮れる。

また、レレイは炎龍退治の英雄としてプロパガンダにその名を利用された。
そして、テューレは笛吹男(バイパー)を雇い英雄レレイを亡き者にしようとする。
笛吹男とは、人心掌握巧みに暗躍し、自ら手を汚さずターゲットを仕留める狡猾で超一流の暗殺者。

一方、ロンデルでは、街中でのはた迷惑なレレイvsアルペジオの喧嘩が始まる。
レレイ初登場時、カトー老師から「どうせのっかるならボン、キュ、ボンのレレイの姉」
と言われたほど容姿の成熟度はアルペジオが勝る。
しかし、8歳年下にも関わらずそれ以外は何事も敵わない妹に対する長年のコンプレックスがあった。
つにその確執が、姉を差し置き導師号に挑む妹との再会で爆発、火がついてしまった。
そのどさくさに紛れ、笛吹男の差し向けた魔の手がレレイに及ぶが……。

ゾルザルとテューレを中心に、情勢はあらたな動乱を生み出そうとしている。


バトルシーンは今作の最も得意とするところ。
姉妹喧嘩のシーンは流石でした。
レレイ1番大好きの私としては今回は大満足!
{/netabare}
★ 第20話「こいびと」{netabare}

12歳の令嬢シェリーに降りかかる突然の悲劇。
そこで明らかにされる彼女の運の強さと天才的な駆け引きの才能。
彼女の必死の行動は、結果的に戦争への引き金になってしまったようだ。
しかし、彼女は将来的に日本と帝国の外交上の重要なキーパーソンになっていくかも。

今回は、伊丹一行の出番は冒頭のみ。
まるで伊丹に感化されたかのような外務省官僚の菅原の男らしさが光る話でした。

今回は、1話の中で描くべき人物を絞り込んだ構成が効を奏し、
原作のいい部分をうまく再現していてとてもいい出来だったと思います。
{/netabare}
★ 第21話「デッドライン」{netabare}

前回同様、コメディ要素がほとんどなしのシリアス回。
いろいろなキャラの思惑が複雑に絡み合い展開する人間ドラマ。
特に今回は、描くメインキャラが明確だった前回と対照的に
群像劇の色合いが濃厚でした。

今回は、政治、利権、復讐などをめぐる人間の醜さ、愚かさをクローズアップ。
暗愚なゾルザルや、保身に余念のない森田首相、偏見だらけのジャーナリストなど、不快に感じるキャラでお腹一杯。
フィクションでも妙にリアルな生々しさ。
萌えや癒しを重視するアニメファンの一部の方々にとっては賛否両論ありそう。

しかし、伊丹や菅原を温かく見守り、必要とあれば
しっかりフォローしてくれそうな有能上司、権力者キャラ、
嘉納外務大臣や白百合副大臣、狭間陸将などが、
地味ながらも頼もしい存在に描かれたのが今回の救いですね。

次回、いよいよゾルザル派に対し自衛隊の実力行使が見られそうな予感。
今回再登場のニュースレポーターの栗林妹も活躍の場があるのかな?
{/netabare}
★ 第22話「奴隷服を着た皇女」{netabare}

相変わらず笛吹男に振り回される伊丹一行、攻防に疲弊した薔薇騎士団。
そしてとうとうピニャ殿下も囚われの身に。

話しの引きはとても上手い脚本だと思います。

19話~今22話に亘って、レレイのバトルシーンと菅原の決断以外は
カタルシスがなく、ストレスの鬱積もマックス。
今回のラストでようやく自衛隊と伊丹一行が帝都に向かい動き出した。

原作改変により残り2話でゾルザルとテューレの決着を前倒しにして一応の決着をもたらすのか?
それとも、原作通りに「俺たちの戦いはこれからだ」で終わってしまうのか?

個人的には『アルスラーン戦記』ように
「俺戦」で終わって1年以内に二期が欲しいところ。

・今迄が細かいところは別として大筋上は本伝の原作に忠実だった。
・一期は全24話で動乱編迄と明確に描く範囲を限定してる。

以上から個人的に、残りの総撃編・冥門編も作ろうという、
制作者の意志を感じ取れるのが今のところの救いです。

ロウリィの口からよく名前の出されたハーディとの絡みもまだだし、
ゲートの謎にまつわる伏線も回収出来てない。

原作付のアニメでは、原作ファンはどうしても期待値上がってしまう。

もし残り2話に、話を詰め込みすぎたり、
続編望み薄な無難な最終話で締めくくるようでは、
観終わった後にアニメの物語評価は下げざるを得ないでしょう。
{/netabare}
★ 第23話「空挺降下」{netabare}

無駄のない作戦行動を実行し、戦果を上げる自衛隊は頼もしい限りです。
これをご覧の自衛官の皆さんは、ご自身の職に誇りと自信を持たれることでしょう。
日々の国防の任、ご苦労様です。

ただ、自衛隊をせっかく取材できたんだからと
あれもこれも入れよう的な欲張りな脚本と演出だった気がして
今回は、ちょっとしらける部分がありました。
伊丹一行が帝都に到着間に合わずパッとしなかったこともあり
丁寧すぎる自衛隊描写に広報アニメ臭が若干漂う。

一番気になったのは、空挺部隊の降下時の機上のシーン、
特に、機上でお礼を言う件などアニメで描く必要なかったと思います。
自衛隊を格好よく描こうとすること自体はいいんですが
リアルとファンタジーの配分を間違えると、
ふと我に返って話に没入できなくなります。

次回はとうとう最終話。

伊丹たちの活躍をビシッと決めて
上手くまとめて欲しいところです。
最終話こそ、伊丹やヒロインたちの活躍を期待します。
{/netabare}
★ 第24話(最終話)「斯く戦えり」{netabare}

22,23話としばらく不満が続いたものの
最終話は、かなり楽しめて今迄の不満もどこかに消えました。

実は、原作(動乱編)と同じような締めくくり方だと
面白くないだろうと思っていて、最終話はちょっと不安でした。

<ロウリィ、レレイ、テュカと伊丹のパーティがメインでこそ面白い>
大好きなレレイの見せ場もしっかりあったのもポイント高い。
国境超えたカップル4組成立と、明確に描写したのもよかった。
続編あればボーゼズの愛娘、舞ちゃんにも会えるかも。
状況は殺伐としたままなのに、ちょっと和ませてくれてひと安心。

しかも、1話の冒頭と同じ状況+ヒロイン3人で締めくくるとは…
上手い締め括り方ですね。

梨紗の思わぬ登場もいい。
ヒロインたちがいつもの衣装で日本に来たらああなるのは当然。
まあ、ギャグなのでツッコミは無粋です。
ロウリィ様、そりゃ警察に連行されますよー。
パトカーのトランクからハルバートが飛び出してるのがwww

1クール時のOPで最後を締めたのも、
ありきたりな構成ながらベリーグッド!!

<続編ありき、俺戦エンド>
厳密には「女帝ピニャvsゾルザルの戦いがこれからだ」エンド。
私は、中途半端かつ強引な形ですべて決着などという終わり方より、
こっちの方が断然いいです。

嫌みなジャーナリストや栗林の妹など、
続編がないと登場させない方がよかったかなと思ったキャラもあった。
ハーディとの出会い、ジゼルや紀子などの今後など、
ゾルザル派との戦い以外に描くべきことは山ほどある。
テューレの悲しみの記憶を描いたのも、続編あること前提だからでしょう。
次巻、総撃編以降にテューレの物語が本格化しますので。

ゆえに、続編なければ中途半端過ぎて非常に悲しいパターンではあります。
{/netabare}

<後半クール:第13~24話の総評>{netabare}
コミック版第8巻から小説での外伝の話も加わるので
アニメでは、レレイの義理の姉アルペジオとのエピソード以降、
本伝の流れに沿って話が進みました。

どうしても描く範囲が広がると、ダイジェスト風味で物足りなくなる。
個人的には、1クールを炎龍編のみで丁寧に描いて欲しかったところです。

<キャラ描写の不満と良かった点>

一番の不満は、炎龍バトルのクライマックスが尺足らずで
尊い犠牲者となったダークエルフたちのキャラに深みがまったく無くなった点。

次に、伊丹と彼の母親との過去の確執描写もあっさりし過ぎた点。

コミック読んだ時、心温まり好きだったのにカットされたシーン。
炎龍討伐後に、伊丹はヤオを含むヒロイン4人と梨紗の合計6人で
車で母親の入院する病院にお見舞いに行く…
伊丹は、テュカを救うことでひとつのトラウマを
乗り越えたように思えた味わい深いシーン。
私が密かに期待していたのは、全24話をこのシーンで締めくくることでした。

他にも、デュラン王が炎龍討伐時に自衛隊に同行する件や
16話の柳田とデリラの件も簡略化しないで欲しかった。

以上のように、残念な点は多々ありましたが、
今クール新登場のキャラでは、特にシュリーがシリアスな役回りで
出色の存在感を放っていて一番魅力あった。
菅原と彼女の試練は、コミック版では描かききれていない部分の
映像化だったこともありとても好感持てました。
{/netabare}

以下は、さらに放映前に初投稿したものです。(2016.01.02 13:26)
これもアーカイブなのでタグで閉じます。
{netabare}
★★★★☆ 4.1
物語 : 5.0  作画 : 3.5  声優 : 4.5  音楽 : 3.0  キャラ : 4.5

放映前の物語&キャラ評価は、原作での評価です。

物語のゴールも明確だし、炎龍とのバトルシーンなど
炎龍編はアニメ化に最も向いている巻と思います。

一期の構成から察するに、
おそらく原作上の炎龍編をアニメ向きに毒抜きすることはあっても
改悪することはないと信じたいので評価高め。
作画評価も炎龍編PVでかなり期待できそうなのでやや高め。

異世界ヒロインズ・・・
今はレレイ、ロウリィ、ピニャにまた会えるのが非常に楽しみです。

伊丹の活躍も一期以上となると予測できるし、
一期では影がまだ薄かったテュカ、ヤオもどう描かれるか。
PVもいい感じで期待値どんどん上がってます。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 33

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作よりも政治色薄目(それでもTVアニメとしては濃い方?)

※本レビューを読む場合、原則として1クール目視聴済みであることを前提としています。

分割2クール作品の2クール目。原作は同タイトルのライトノベル(柳内たくみ著)。

原作(書籍版)は下記のとおり。下記は単行本形式での刊行単位で、各巻を上・下巻に2分割して刊行された文庫版も存在する。

文庫版にはカラー口絵が付いており、アニメ班のキャラクターデザインは主に文庫版イラストに基づいたものと思われる。

本編5冊:<接触編>、<炎竜編>、<動乱編>、<総撃編>、<冥門編>
外伝4冊:<南海漂流編>、<黒神の大祭典編>、<黄昏の竜騎士伝説編>、<白銀の晶姫編>
外伝+(プラス)1冊:<特地迷宮攻略編>

外伝4冊は事実上本編5冊の続編であり、いわゆる通常の意味の「外伝」は外伝+の<特地迷宮攻略編>のみである。

本作2クール目は原作の<炎竜編>1クール目残り(6話)+<動乱編>(6話)で計12話構成となっている。

2クール目は1クール目に引き続いての視聴で、視聴時に原作の本編5冊+外伝4冊&外伝+を読了済み。

1クール目終盤以降、皇女ピニャの仲介により日本政府と特地の帝国は非公式ではあるが外交交渉を持てる状態になっている。

2クール目序盤で炎竜退治には出かけるものの、この戦闘でも大規模な部隊動員は様々な事情によりできず、1クール目よりも「自衛隊無双」度は低め。

帝国が<講和推進派>と<徹底抗戦派>に分裂しかけており、この状況下で日本政府が「帝国との講和」という政治目標を達成できるかが物語のカギとなる。

特に<動乱編>以降、原作では地球側の各国の特地への介入を日本政府が防ぐ描写が増えていくが、アニメでこのあたりの細かい描写は省かれていると言って良い。

また<動乱編>で2クール目を終了するにあたり、原作では帝国側の状況が落ち着かないのでアニメオリジナルエンドに近い感じで<動乱編>終盤が原作からかなり改変されている。

おそらく2期目の制作は期待できないためこのような形になったと思われるが、原作の政治面や文化面の描写に面白みを感じている私としては、2クール目については1クール目よりも評価を下げざるを得ない。

1クール目終盤で新キャラとして追加されたヤオも、結局「原作に居るから居るだけ」みたいな感じになってしまい、アニメではあまり「ヤオの不幸体質」が実感できないので残念な感じがする。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 41
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

私はファンタジー側の住人です(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
自衛隊が異世界でドンパチ無双して、主人公がハーレムウハウハするアニメの2期です。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「自衛隊がタイムスリップして、オーバーテクノジーを駆使して大活躍する」というモチーフ自体は、これまでもいくつかあったと思います。半村良さんの「戦国自衛隊(小説)」や、かわぐちかいじさんの「ジパング(漫画)」などは有名どころですね。

「GATE」は、タイムスリップではなく異世界モノですが、同じようなもんです。すでに似たアニメに「アウトブレイク・カンパニー」がありますしね(アウトブレイクは文化的侵略でしたが)。設定が注目されることも多いですが、今述べた作品は全て観ているので、私は「ふ~ん」という感じでした。

「GATE」を見る場合、主に二通りの見方があると思います。現実の法律や外交、自衛隊の存在意義などを踏まえ待つつ観る「社外派アニメ」としての側面。もしくは、異世界と現代の争いを純粋に楽しむ「エンターテイメント作品」としての側面。

前者で観ると、例えば1期で銀座が攻められ、国民に被害が出たことから、日本は「自衛」を建前にし、あくまで「外交的解決」を目指していますが、現実的にはただの「侵略」だということが気になりますね。「外交」も、「武力を背景にした交渉」が基本で、対等な交渉とは言えませんし。このへん、集団的自衛権の拡大解釈やら、安倍さんの政治姿勢やら、何かと訴えがありそうです。

でもまっ、私はその辺、あまり知識がないですし、そもそも興味も薄いので、気にしていませんでしたw

私は後者の立場で楽しんでいました。なんか、ハリウッド映画を観るような感じ。単純に、ミリタリー格好よし! 剣と魔法格好良し! それが融合すると、最高! てな感じです。

が、心情的には帝国含め、ファンタジー寄りでしたw 如何せん、ロードス島戦記を愛する者としては、剣と魔法にもっとがんばって欲しかった(笑)!

例えば、単純な武力では勝てなくても、武器なしの身体能力では(毎日鍛えてるわけだから)勝てるわけだし、数は圧倒しているし。それに、魔法の中には精神操作系とか、姿を消す系とか、現代の科学を凌駕するものもあるはずだから、その辺を上手く使えれば、もう少しなんとかなったのでは?

個人的ベストシーンは、シェリーと菅原の結婚発表の場面! 別にロリ属性はないがw、シェリーの聡い感じは元々好きだったし、菅原も男らしくて良かった(犯罪臭いがw)! 菅原、ちゃんと責任とれよ(笑)

ベストバトルは、レレイVSアルペジオ戦w アルペジオ、好きだわ~。あの、ダメだけど芯にある優しさや強さ。最近、(このすばのアクアなど)ダメな人にばかり萌えている気がする(笑)

ただ、最終話付近の、自衛隊による敵軍の虐殺は、正直に言って不快だった。問題提起をしたいのだろうけど、作風に合わないと思う。だったらもっと、最初から社会派アニメに寄せていかないと。

それに、2期の最初のあのエロシーンも、(後々の大事な伏線になったとはいえ)作風に合っていなかったな、と。特に、最初にヤルことではないな、と。そこはマイナス評価です。

そこが残念ではありましたね。
{/netabare}

【余談~ ロードス好きの視点から ~】
{netabare}
ファンタジー好きとしては、一方的に負け続け、色々残念だった本作。

でもまあ、炎竜退治とか、ずっとロードスを思い出してニヤニヤしていました。原作者か監督か知らないけど、確実にロードス島戦記読んでるでしょw ファンタジー側の類似点挙げればきりがないけれど、特に、ロードスの中でもかなりページ数をかけて描かれた「魔竜(炎竜)シューティングスター」との対決。火山の火口に住んでいるのは定番として、ダークエルフ達の狼狽ぶりには、ニヤリ。あれは、ダークエルフがただ恐怖で混乱したように想われますが、多分違います。これまで炎竜と幾度か対峙し、死を覚悟した戦士達なので、あそこまでビビるのは不自然。しかし、ロードスでは、ドラゴンの固有スキルとして、「ドラゴンの咆哮」があり、これは、「竜の鳴き声は、人の心を恐怖に陥れるという、一種の魔法」として扱われ、同作では、「ドラゴンブレス(炎)」以上に厄介なものとして描かれています。なんか、そんな裏設定があったのかな(笑)

勿論、ただのパクりなんかではなくて、レレイの魔法(と隠れた本性w)は格好良かったし、テュカの雷撃魔法→C4の流れは心が熱くなった(ただし、ファンタジーファンからすれば、エルフの使う精霊魔法はその場に働くマナの力、つまり場所に大きく影響されるのが定番。あの場所は火口だから、火と土の精霊の影響が強いはずだけど、その中であのレベルの雷魔法は撃てるのかが疑問。空が見えていて曇っているから、ギリギリOKか?)。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 29

76.1 4 戦車で戦闘なアニメランキング4位
ガールズ&パンツァー 最終章 第2話(アニメ映画)

2019年6月15日
★★★★☆ 4.0 (160)
908人が棚に入れました
平和だった大洗女子学園に突如降って沸いた河嶋桃の留年騒動。AO入試で大学に入学できるよう、桃を隊長に据えて冬の大会「無限軌道杯」に挑む大洗女子チームだったが、初戦の相手・BC自由学園に思わぬ大苦戦!みほ達の、桃の未来は早くも閉ざされてしまうのか?果たして、勝利の行方は……!?

声優・キャラクター
渕上舞、茅野愛衣、尾崎真実、中上育実、井口裕香、福圓美里、高橋美佳子、植田佳奈、菊地美香、吉岡麻耶、桐村まり、中村桜、仙台エリ、森谷里美、井上優佳、大橋歩夕、竹内仁美、中里望、小松未可子、多田このみ、山岡ゆり、秋奈、井澤詩織、山本希望、葉山いくみ、椎名へきる、原由実、津田美波、安済知佳、石上美帆

Acacia さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ガルパン劇場版初体験。舞台挨拶行ってきました。

ガルパンを初めて観たのが
Blu-ray Box なので
今更ながらガルパン劇場音響初体験です。

自分は映画館で観るのは
アニメか邦画が多いんですが。
やはり音の方向や反響、軽快さと重さ。
個体差はあれど、観客の体感を緻密に計算された
音響の拘りは驚く程で、久しぶりに劇場音響の
素晴らしさが体感できました。
というか、邦画より余程力入ってます。
大丈夫か日本の実写映画業界。

話を一つ。本日、ブルク7舞台挨拶で
みほ役の渕上舞さんがアフレコ時にスタッフから
「全てをバカにする様なニュアンスに聴こえる」※だったかな?
と指摘されたと仰られてたのが
妙にツボでした。自分もテレビシリーズから
みほに関しては何か異質で、周りとズレた
人物である様に見えていたので…。

本編は、ガルパンに魅力を
感じるなら、裏切られない素敵な
映像作品になっていると思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 17

KANO さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

やっぱりガルパンらしさ

4DXで1話2話を連続鑑賞
新しい大会での1回戦と2回戦の途中迄が描かれており前シリーズからのキャラや学校に加えて、新キャラや新しい学校も増え、更なる横拡がりを見せていますが協議後のコミュニケーションなどは、元来のガルパンらしさは変わらず、劇場版としての戦闘迫力は増しており、残り4話が楽しみです。

キャラ多数は致し方ないですが、やはり前シリーズ同様に楽しめる仕上がりになっています。なるべく早い続編を期待したいものですが、1話と比べての2話のクオリティの高さを考慮すれば、上映期間が空いたのは致し方ない事かと。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

冬の大会「無限軌道杯」に挑む大洗女子チーム…果たして勝負の行方は如何に!?

本作品は全6話で構成される最終章の第2章目になります。
第1章では「無限軌道杯」で対峙したBC自由に思わぬ苦戦を強いられた大洗女子チーム…
ここからどの様な逆転劇を演じるのか、とても視聴を楽しみにしていた作品でした。


平和だった大洗女子学園に突如降って沸いた河嶋 桃の留年騒動。
AO入試で大学に入学できるよう、桃を隊長に据えて
冬の大会「無限軌道杯」に挑む大洗女子チームだったが、
初戦の相手・BC自由学園に思わぬ大苦戦!

みほ達の、桃の未来は早くも閉ざされてしまうのか?
果たして、勝利の行方は……!?


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

本章も物語に引き込まれるのはあっという間でした。
まぁ、展開的にも続きの気になるところで終わっていましたから尚更なんですけどね。

第1試合目の対BC自由との試合は、仲間とかチームワークの大切さが感じられる展開だったと思います。
そして些細な声を見逃さないこと…

第1試合の最大の功労者は、個人的にはやのん演じる武部 沙織で決まりです。
相手を攻めあぐねていた時、「あれ? ねぇ、どうでもいいことなんだけどさぁ…」と武部 沙織が繰り出したのは、間違いなく起死回生の1手だったと思います。

仕事でも斬新な発想を求め異業種コミュニケーションなどが開催されていますが、「その事だけ」考えていても正解には辿り着けない場合が多々あることを物語っているんだと思います。
でも、ポロっと口から零れた思い付きの一言が試合の流れを決めるなんて…
きっと言い出しっぺの本人は最高に気持ちいいんでしょうね^^

大洗女子学園の第2戦目の相手は、突撃大好き「知波単学園」です。
wikiには「気炎万丈にして勇猛果敢」と記載されていましたが、少し飾り付けすぎなんじゃ…と思えなくもありません。
彼女たちを見ていると、特攻隊か何かに見えてくるんですよね。
確かに勇気はあると思います。
ですが、勇気だけで勝てる程、この「無限軌道杯」は甘くありません。

大洗女子学園だけじゃなく、黒森峰女学園、聖グロリアーナ女学院、サンダース大学付属高校、アンツィオ高校にプラウダ高校と強豪揃いなんですから…
強豪揃いというより、「オールキャスト」と言った方が合っているかもですが…^^;

それは知波単学園だって百も承知…
だから彼女たちは己を知り、全く新たな突撃を仕掛けてくるのです。
この全く新たな突撃の発想が実に面白い…
しかもバリエーションも多彩ですし…

大洗女子学園 vs 知波単学園の試合は最後まで描かれていないので、試合の結果は第3章に持ち越しとなりましたが、次の視聴が早くも楽しみで仕方ありません。

オープニングテーマは、佐咲紗花さんの「Grand symphony」
エンディングテーマは、あんこうチームによる「Enter Enter MISSION! 最終章ver.」
どちらも1期からの引き続きになります。
オープニングの「Grand symphony」の格好良さは格別です。
オープニングアニメと相まって音と映像が目に飛び込んできた瞬間、目頭が熱くなっちゃいましたよ^^;

第3章…いつ上映されるかは未定ですが、きっとコロナウイルスの影響も出るんでしょうね。
声優さんをはじめ、作り手の皆さまには、無理だけはして欲しくありません。
待つのも視聴者の醍醐味だと思うので…

投稿 : 2024/12/28
♥ : 19

63.0 5 戦車で戦闘なアニメランキング5位
エガオノダイカ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (203)
704人が棚に入れました
地球より遥かかなたの星にある、笑顔に溢れた王国。王女のユウキは十二歳、そろそろ多感なお年頃。毎日泣き、笑い、時にはときめいたり…?しながら、王宮で楽しく暮らしている。日々を彩るのは、忠実な家臣たち。教育役のレイラ、政治を補佐するイザナ、騎士団長ハロルド、そして……幼馴染の側近、ヨシュア。「ユウキ!気合と根性さえあれば、何だってできる!」「……もうっ。またそれ~!?ヨシュア、もっと貴族らしくしてっ!」ステラは十七歳、有能かつクールな軍人。けれど微笑みはいつも絶やさない……笑顔は生きるためには、欠かせないから。これは、遠い星に生まれた、二人の少女の物語。

声優・キャラクター
花守ゆみり、早見沙織、松岡禎丞、佐藤利奈、神奈延年、置鮎龍太郎、小市眞琴、榎木淳弥、松山鷹志、長久友紀、増田俊樹、石谷春貴、白石稔

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

今季2位

視聴理由 ラインナップにあったから

一話 ロボットバトルアニメかな

中盤 やばい...かなり暗い話なのにどんどんはまってく!

最終話 まじ...衝撃のラストすぎる

いろいろな誤解や感情が複雑に絡み合ったり。様々な人間模様や心情表現がみれて面白かった。戦争の話だから、主役の知人・友人の死は当たり前なんだろうけど、悲しいことは悲しい。どんどん暗い話にいくけどそれでも立ち向かう人々に心打たれた
OPもEDも良かった。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「笑顔で世界を救う少女」「笑顔でしか自分を守れない少女」

この作品はタツノコプロのオリジナルアニメだったようです。
タツノコプロといえば、昭和生まれの私にとって身近な存在でした。
ヤッターマンなど裾野の広い作品やガッチャマンシリーズなど、子供の頃に
テレビにかじりついて見ていたのを今でも覚えています。
そういえば、「よろしくメカドック」のアニメ制作もタツノコプロだったみたいですね。

でも生活スタイルが変化して暫くの時を経て、再びアニメを視聴するようになってからは、あまり名前を聞くことはありませんでした。
もちろん、ガッチャマンクラウズインサイトやinfini-T Forceなど往年の名作を彷彿とさせる作品を輩出していたのは知っていましたけれど…

と思ってwikiをググってみたら時代の変化を如実に感じた気がしました。
昭和の時代、タツノコプロが制作に携わっているのはほぼ年間1作品程度なんです。
今より相当手間暇を費やす必要があり複数の作品を手掛けられなかったという背景があるのは周知の事実ですが、1クール40~50本近くの作品が放送され、作品が溢れかえっている今とは大違いです。
これも私たちの多様化が招いた結果なのかもしれませんけれど…

…という訳で、久々のタツノコプロの作品なので、がっぷりおつで視聴しました。

この物語には2人の主人公が存在します。
ソレイユ王国の弱冠12歳の王女である「ゆみりん」こと花守ゆみりさん演じるユウキ・ソレイユと、ソレイユ王国と敵対関係にあるグランディーガ帝国の軍人で「はやみん」演じるステラ・シャイニングです。
何もかもが対極に位置する2人の主人公…物語がどの様に展開していくかが楽しみな作品でした。

ですが、決して甘い気持ちで視聴できる作品じゃない…
人間の在り方…生き様を強く意識しないと悲しみに持っていかれる作品だったと私は思っています。

人って後悔しながらじゃないと生きていけない存在だとこの作品を見て確信しました。
愚直で真摯な思いと立ち振る舞い…決して嫌いじゃなく寧ろ大好物です。
そしてその中には沢山の優しさと愛情が溢れている…

大好きだから全てを知って貰いたい…人間の素直な欲求だし大事なことだと思います。
でも、大好きだからこそ言えないことだってあるのも世の常…
だからといってずっと隠し通せる訳ないのに…
ある日突然思ってもいない方向から事実を突きつけられるほど残酷なことは無いのに…
そして自分の無知が引き起こす事の重大さを思い知らされる…
少女の心がポッキリ折れるまで多くの時間は入りませんでした。

物語の序盤から展開はトップスピード…そして激アツな展開を一人背負っていたのがユウキ・ソレイユでしたが、ゆみりんの抜群の演技がしっかり下支えしてくれていたと思います。

最近、ゆみりんの演技から目が離せなくなっています。
「えとたま」や「あんハピ♪」の頃から活躍は見てきましたが、私にとっての転機は「ゆゆゆの三ノ輪銀」でした。
劇場版第2章の「たましい」における銀の大活躍は今でも脳裏に焼き付いていて、きっと消えることはないと思います。
そのくらい鮮烈で衝撃的な展開に涙腺が全く言う事を聞いてくれないという記憶と事実を私にくれた声優さんなんです。
その後も「ゆるキャン△」の各務原なでしこや、ラディアンのセトなど真逆のキャラを見事に演じられています。
もう気にならない訳がありません。

でも王女が心をポッキリ折ったまま…で良い筈がありません。
多くの過ちに傷付きながら、彼女が王女としてどの様な立ち振る舞いを見せてくれるのか…
この物語の見どころの一つです。

裕福で満足に…望むものは全て手に入れられる…とは決して思いませんが、ユウキ・ソレイユと対極に位置するステラ・シャイニングの物語…
最初は主人公が2人だとは夢にも思わなかったので、違う作品を見ている錯覚さえ覚えました。

存在を疎まれ居場所を失ったステラの処世術は、どんな状況に陥っても笑顔でいられること…
5歳で天涯孤独の身になり、居場所を転々としながら辿り着いたのが帝国の軍人の職務だったんです。
戦場での生活は心が殺伐として感情の起伏が大きくなりがち…
ですが、ステラの所属していた分隊が何ともアットホームな感じで、彼女の変化に一役買っていたと思います。

ところが…物語が終盤に差し掛かるにつれ、一抹の不安を覚えるようになりました。
オープニングではユウキとステラが笑顔で手を繋ぐシーンが描かれているのですが、物語では一向にその気配がありません。
でも発売される円盤の枚数から推定すると作品の尺は1クール…
「この物語、どう纏めるんだろう…」
きっと私以外にもこう思った方はいらっしゃると思います。

物語はしっかり纏まっていました。
ですが、ユウキとステラには違う未来を歩んで欲しかったのが本音です。
確かに立ち位置は対極…
でも、お互いがもっと寄り添い手を携えるチャンスが無かった訳ではありませんでしたから…
どうして、あの時思いを言葉にできなかったんだろう…
微かに動く口元にどうして気付けなかったんだろう…
そんな後悔を感じなかった訳ではありませんが、最後まで筋の通った物語だったと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Chiho feat. majikoさんの「エガオノカナタ」
エンディングテーマは、キミノオルフェさんの「この世界に花束を」
どちらも甲乙つけがたい良曲だったと思います。
どちらも通勤中に聞いている曲です。

1クール全12話の物語でした。
ユウキとステラの選択に光が差してくれることを願ってやみません。
久々のタツノコプロの作品…しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 17

63.7 6 戦車で戦闘なアニメランキング6位
アップルシード APPLESEED(アニメ映画)

2004年4月17日
★★★★☆ 3.5 (178)
960人が棚に入れました
公安警察組織に所属しているデュナンとブリアレオスの活躍を描いた近未来サイエンスフィクション作品。
22世紀。世界は第五次世界大戦を経て荒廃し、北大西洋(アリゾナ州とカナリアの間)の人工島オリュンポスに設置された総合管理局が台頭、世界をその影響下に置いている。主人公である女性隊員デュナンと戦闘サイボーグであるブリアレオスは総合管理局の内務省部隊、ESWAT(ESpesialy Weapon And Tactics)に所属して対テロ作戦などに加わる。その中で巨大な計画、旧大国の策謀が明らかになっていく。

che さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

MVA

核大戦後の荒廃した世界を舞台にした、SFガンアクションアニメです。
3DCGと表情までキャプチャーした、モーションキャプチャーを使用した、当時最先端の技術を使ったアニメでもあります。

大まかな内容としては、
大戦を経て荒廃した世界で、理想郷とも呼べる、文明を維持した都市に保護された主人公二人が、都市の治安維持機構に所属しテロ組織と戦う
というのが大まかな流れでしょうか?

アクションシーンはかなりのものです、アクションだけ取れは僕の中で10、いや5本の指に入るんじゃないでしょうか?

内容はないこともないですが、まあアクションアニメなんでそれほど濃い内容ということもないです。

楽しみ方は人それぞれかと思いますが、僕はミュージックビデオとしてみると楽しめるんじゃないかと思いますw
実際結構すきなアーティストが楽曲してて、よかったです。
Basement JaxxとかBOOM BOOM SATELLITESとか。
特にBasement JaxxのGood Luckは流れるシーンとセットでいい演出だったともいます!

あまり内容を気にせず、アクション、音楽、演出を楽しめば楽しめる作品だと思います。

タイトルは、Music Video Animationです。
そんなジャンルはないですよw、ただの僕の感想です。

こんな人におススメ

SFの人
ミリの人
ロボの人
アクションの人
エレクトロの人

投稿 : 2024/12/28
♥ : 8

らびえぬす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

士郎正宗作品では一番好きです

攻殻機動隊も勿論好きなのですが、アップルシードの世界感・倫理観が一番好きです。

ヒトの幸福の追求・理想社会を目指した結果、バイオロイドを創造し全てがほぼ解決した社会を構築したつもりが・・・・

ヒトはやはり、争うことをやめることができず乱れる。

形は全然異なりますが、現実の人類社会を痛切に風刺しているのが本作品の源流だと思います。

そういった意味で、攻殻をより根源的に追求したアップルシードが私は好きです。

ただ、アニメ化にあたっては、かなり圧縮する必要があることから原作のそういった部分が、少し抑制されています。
また3D化については、人により善し悪しの判断が異なるため、ここも評価が分かれるポイントでしょう。

どちらを先にしても良いですが、原作も併せて観るとより世界感が理解できて楽しめるのではないでしょうか。

評価は本作品(アニメ)についてとして評価しています。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 5

フローズン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

人間臭くていい

・全編CGを見たのはドンキーコング以来(笑)
・技術の発達した未来を描いているがキャラ達が人間なのに変わりはなく、とても人間臭い。
・主役2人の性格や感覚がとても親近感湧きやすく好きだった
・おはなしはそこまで込み入ってなく、わかりやすい
・CGのモデリングは好き嫌いあるだろうが個人的には好き
・BGMもかっこいい

・主役2人はすごく好きだが、他キャラが好きになれなかった
・途中で若干飽きが来る程度のダレはある

投稿 : 2024/12/28
♥ : 5

61.9 7 戦車で戦闘なアニメランキング7位
ヴィナス戦記(アニメ映画)

1989年3月1日
★★★★☆ 3.4 (35)
115人が棚に入れました
21世紀初頭。金星は小惑星との「大衝突(グレート・バンプ)」によって環境が激変し、人類の生活可能な惑星となっていた。金星の植民が開始されて半世紀余り、金星は強大な軍事力を誇る“イシュタル”と肥沃な国土に恵まれた“アフロディア”の二大自治州に別れ、対立を深めていた。生きる意味を見いだせないままバイクゲームに興じていたアフロディアの少年ヒロは、軍の技術士官シムスにスカウトされる。やがてイシュタルの重戦車部隊がアフロディアに侵攻、戦闘バイク部隊“HOUND”の一員として出撃したヒロは、大きな歴史のうねりに呑み込まれていく。

声優・キャラクター
植草克秀、水谷優子、原えりこ、佐々木優子、納谷悟朗、大塚芳忠、吉田小南美、菊池正美、梁田清之、河口宏、池田秀一、塩沢兼人、藤本譲、玄田哲章

53.0 8 戦車で戦闘なアニメランキング8位
EX-ARM エクスアーム(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★☆☆ 2.3 (126)
331人が棚に入れました
2014年、機械嫌いの高校生・夏目アキラは自分を変えたいと思い一歩を踏み出す。が、突如とトラックにひかれてしまう──。そして2030年。東京港湾部、未知の兵器「EX-ARM」取引現場に潜入した警察・上園美波とアンドロイド・アルマのコンビを、「EX-ARM」No.08を装備した敵が襲う。彼女たちは起死回生を賭け、敵から奪った「EX-ARM」No.00を起動させるが……!?

声優・キャラクター
斉藤壮馬、小松未可子、鬼頭明里、浪川大輔、上坂すみれ、石川由依、八代拓、左座翔丸、小林ゆう、富田美憂、新井里美、遊佐浩二

59.4 9 戦車で戦闘なアニメランキング9位
Deep Insanity THE LOST CHILD(ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド)(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (92)
233人が棚に入れました
狂気と覚めない眠り、ランドルフ症候群。この新たな病魔がゆっくりと、しかし着実に人類に迫りつつあった。原因とされるのは、南極に出現した巨大地下世界 アサイラム。そこに存在するのは、地上とは違う異形の生物たち、そして未知の資源。巨万の富や組織の陰謀、あるいは己の野望のため、人々は命を賭して謎に包まれた新世界の深層を目指す。そして、ここにひとり。とある願いを胸に秘めた青年が、アサイラムの最前線に挑もうとしていた。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

求めるのはシンソウか、それともキョウキか。

この作品の原作は未読ですが、メディアミックス作品となっており、漫画→アニメ→ゲームの順に時系列が並んでいるんだとか…

アニメを視聴しただけでは漫画やゲームとの繋がりは分かりませんが、完走後にwikiをチラ見すると、ほんの少しだけゲームとの繋がりは描かれていました。


狂気と覚めない眠り、ランドルフ症候群。
この新たな病魔がゆっくりと、しかし着実に人類に迫りつつあった。

原因とされるのは、南極に出現した巨大地下世界 アサイラム。
そこに存在するのは、地上とは違う異形の生物たち、そして未知の資源。

巨万の富や組織の陰謀、あるいは己の野望のため、
人々は命を賭して謎に包まれた新世界の深層を目指す。

そして、ここにひとり。
とある願いを胸に秘めた青年が、アサイラムの最前線に挑もうとしていた。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そういえば、「ランドルフ症候群」という設定がありましたね^^;
物語の序盤で、主人公のシグレがアサイラムの最前線について調査しているヴェーラ小隊に入ったばかりの頃、その症状に関する説明がありましたが、出てきたのは序盤だけだったので、すっかり忘れていましたよ^^;

ですが、導入はとても丁寧だったと思います。
主人公のシグレを軸にヴェーラ小隊の隊員一人ひとりが深掘りされているんです。
それに、このヴェーラ小隊の隊員は皆さんどこかしらに傷を負っていましたから、皆さんガードが堅いのは仕方ありません。

最初は、ヒーローを目指して入隊した前代未聞の変人扱いを受けていきましたが、この深掘りの中でしっかりとお互いの人となりを知り、絆を深めていくんです。

最前線では常に命のやり取りをしているので、絆を深め合う必要がありました。
気付いたら、シグレはすっかり小隊に溶け込んでいましたので…

ですが、物語が中盤に差し掛かると、展開に違和感が感じられるようになります。
その違和感の全容も物語の展開に伴って明らかになりますが、途方もない痛みの連鎖が私たちを待ち受けていたんです。
決してヒーローを目指して入隊した主人公のチャラい物語なんかではありませんでした。

物語も佳境に入ると、これまでの伏線を回収するように次々と真実が明るみになるのですが、時折、「これ知ったらゲームのネタバレになるのでは…!?」的な伏線も回収されるので、少なくてもアニメで描かれた物語はキチンと収束しています。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、鈴木このみさんによる「命の灯火」
エンディングテーマは、伊東歌詞太郎さんによる「真珠色の革命」
兎に角、このみさんの楽曲が格好良すぎです。
それが物語終盤のバトルシーンでこの曲が流れてくるんですよ。
もう鳥肌モノでした…^^

1クール全12話の物語でした。
しっかり堪能させて貰った作品になりました。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 6
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

Child of the Lost

この話は南極に穴が空いた話

時系列的には漫画版とゲーム版の中間に位置するらしいですが、どちらも知らない状況で視聴。別になんの問題もありませんでした。
ちなみに、以前からというか事前登録が開始されたときからずっと事前登録しているゲームについては結局3日もちませんでした。

さてアニメについです。
てっきりメイドインアビス的なやつかな、と思いましたが全然違いました。どっちかというとゴブリンスレイヤー的な。いや陵辱される少女は本作に出てきませんけど。{netabare}え?出てきてなよね?生贄にされたのは陵辱の部類じゃないよね?{/netabare}
端的に言うと割と良いです。しかし悪い点もあります。
悪い点を先に言います。まず完璧に終了はしません。
心残りやキャラの存在理由、それぞれの詳細な思惑や過去について、曖昧なままです。曖昧さが良い!と言われてしまえば終わりなのですが、個人的には「意図的に曖昧にした、というより「無理やり曖昧にせざるを得なかった」感を感じました。もちろん私の思い過ごしだったり、私の見落としの可能性も否定できないのですが物語を通して、「だからなんだ」という感想が大きいです。

とはいえ基本の物語はしっかりとしています。というか悪い点もそれぐらしかなく、良い点の方が大きいです
序盤と中盤と終盤がしっかりとしており、場面転換も自然。
一つ一つの要素を見てみると{netabare}上司の死、さらに上司の抱える問題、時間のパラドックス、主人公の消失{/netabare}、と割と優秀なもの。満足する方がいても納得はできる程度には面白かったです。

ゲームのような展開でしたが、これを制作された方はゲームしか担当されたことないのでしょうか。わからないものですね。

{netabare}
世界に突如できた「穴」を調査する部隊に新しく配属された主人公(時雨)は隊長(ヴェーラ)や副隊長(レスリー)や他のメンバー(ローレンスや小鳩や餅木)にささえられながら、様々な任務を行う。とある任務にてレスリーと因縁のある敵との戦闘でレスリーが志望。と同時にヴェーラの闇に気付きはじめた主人公は採集任務にて全滅しかけたとき、ヴェーラがタイムループをして過去の自分を殺そうとしていることを知り、主人公自ら過去へと飛ぶ。頑張って全滅を阻止するが代わりとして主人公が消滅し、隊長は生き残る。

主人公が死ぬのはかなり良いのですが、やはり物足りなさが勝ちます。
非常に惜しい作品ですね。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 2

61.5 10 戦車で戦闘なアニメランキング10位
六神合体ゴッドマーズ(TVアニメ動画)

1981年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (27)
119人が棚に入れました
全宇宙の支配を狙うギシン星・ズール皇帝がその魔手を地球に伸ばしてきた。コスモクラッシャー隊の一人として活動していた明神タケルは、戦いの中で自らの出生の秘密を知る。タケル=マーズは、彼を守るため造られた「ゴッドマーズ」とともにズールに立ち向かっていくが、それは血を分けた兄・マーグとの悲しい戦いの始まりでもあった…。

声優・キャラクター
水島裕、鵜飼るみ子、富田耕生、石丸博也、川浪葉子、鈴置洋孝、塩屋翼、山田栄子、野島昭生、曽我部和恭、榊原良子、納谷悟朗、三ツ矢雄二

60.1 11 戦車で戦闘なアニメランキング11位
FLAG[フラッグ](TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (73)
391人が棚に入れました
20XX年、アジアの小国で勃発した内戦は、国連軍の介入をもってしても拡大し、泥沼化していたが、戦地で偶然撮影された一枚の写真によって、和平への動きが一気に加速した。それはフラッグの写真―敵同士であるはずの兵士が戦闘中に互いに協力して聖地に旗を掲げる姿―だった。フラッグは平和の象徴となった。しかし停戦まであと一歩のところで、妨害を謀る武装勢力過激派にフラッグは奪われてしまった。国連は極秘裏にフラッグを奪還すべく、 SDC(Special Development Command)シーダックの投入を決め、さらにその活動の全てを記録するためカメラマンの帯同を命じた。この任務を依頼されたのは、白州冴子。彼女こそ、ことの発端であるフラッグの写真を撮った本人であった。

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

戦争アニメの最高峰

 富野由悠季とともにリアルロボットものをリードしてきた高橋良輔(原作/総監督)の、到達点にして新たな出発点となる作品。Web配信という形で発表されたこともあって知名度は高くないが、戦争アニメの最高峰と言っても過褒ではない。多くの人に見てほしい傑作である。
 ここで取り上げられるのは、戦争の虚像と真実というテーマである。戦争の実態をゆがめた情報は、かつては主戦国政府が意図的に捏造したが、現在では、ジャーナリストが報道の名の下に垂れ流している。湾岸戦争の際、米軍はピンポイントで軍事拠点のみ破壊し、市街地を狙ったイラクのミサイル攻撃をパトリオットで迎撃したと報じられたが、戦後になって、ピンポイント攻撃できたのはごく一部にすぎず、パトリオットによる迎撃はほぼ全て失敗したことが明らかにされた。イラク戦争においては、バクダット陥落時に独裁政権崩壊を喜ぶ市民が広場に集まったとされるニュース映像が流されたものの、広場の全景を映した引きの映像がないことから、メディアリテラシーの持ち主は、バクダット市民が米軍侵攻を決して歓迎していないと気づいたはずである。
 『FLAG』の舞台となるのは、国連軍が介入したために内紛が泥沼化した中央アジアの架空の小国・ウディヤーナ(マンダラを用いた密教系の仏教が信仰されていてチベットを連想させるが、あくまで戦闘と宗教を並行して描くために設定された舞台であり、現実のチベット問題と絡めて解釈しない方が良いだろう)。そこに、同じ戦争を異なる立場から見つめる二人のジャーナリストが降り立つ。
 語り手となるカメラマン・赤城圭一は、フリーの立場で戦地に赴き、テロリスト殲滅という大義名分の陰で、国連軍による攻撃が市民に大きな被害を与えている実状を知る。一方、彼の後輩カメラマンである白州冴子は、国連軍の“御用”報道員として、2足歩行型ロボット兵器を擁するシーダック隊に同行、テロリストに奪取された平和の象徴である旗(FLAG)を国連が奪い返す過程を撮影する。このFLAG奪還作戦が、報道でしか戦況を知り得ない一般市民向けの茶番であることは、作品冒頭から示唆される。さらに、二人のジャーナリストの間には微妙な感情の行き違い(一方は恋心を抱いているようだが、他方はそうではない)が存在しており、これが全編に漂う重苦しい閉塞感を醸し出す。
 この作品で特徴的なのは、第三者的な視座が徹底的に排されている点。同じ戦争であるにもかかわらず、赤城と白州が目の当たりにするものは全く異なっており、赤城の体験は、ファインダーから見える光景と赤城自身のモノローグによって、白州の体験は、彼女が撮影した映像ないしモニターや通信の記録によって、それぞれ描き出される。短いカットの中に錯綜した無数の断片が提示され、まるでひび割れた合わせ鏡のようで、知的な面白さも味わえる。
 カメラやモニターなどの機械が切り取った断片的な情報を通じてストーリーが展開されるため、多くの戦争アニメで見られるような、非現実的な激しい動きやまばゆい光の明滅を用いた派手な演出--いわゆる子供だまし--はない。戦闘に参加する隊員も、訓練を受けた職業軍人らしく、感情を表に出さず冷静かつ的確に行動するだけである。しかし、彼らの抑揚を欠いた音声からは張りつめた緊張感が滲み出ており、状況を把握できるだけの想像力のある視聴者は、凄まじい迫力を感じられるはずだ。特に、第6話「闇の中の光」における迷宮のような要塞内部での攻防戦は、あまりの緊迫感に見ていて戻しそうになった。アニメで人が死ぬさまを描いても、所詮は単なる絵でしかないためリアリティが感じられない場合が多いが、『FLAG』では、殺戮シーンがモニター画面の抽象的な映像として描かれることで、かえって人を殺す生々しさがひしひしと伝わってくる。湾岸戦争の映像で実戦がゲームのように見える異常さを味わった人は、このアニメから「ゲームのような戦争」が隠し持つ生々しさを感じ取り、戦慄するだろう。
 予算が限られていたからか、画の動きは乏しい。しかし、この制限がある故に、演出家は何をどう動かすべきかを徹底的に考え抜いたようだ。手持ちカメラを思わせる画面の揺れやタイムラグのある焦点補正などを丹念に描いた結果、莫大な予算を投じた大作アニメよりも、奥行き方向の拡がりを感じさせる優れた作画が実現された。この作画を高く評価できない批評家は、アニメを見る目がないと断定したい。
 『FLAG』で最も含蓄があるのは、しばらく離れていた二人のジャーナリストが再会する場面だろう。民衆の側に立って戦争の実態を剔抉しようとする赤城は、国連軍の活動をテロ撲滅のための正義の戦いとして撮影する白州に対して、批判がましい言葉を連ねていた。しかし、だからと言って、赤城の方が戦争の真実を正しく把握していたとも思えない。何よりも、戦闘の現場に肉薄し、隊員の心情を深く感じ取っていたのは白州の方なのだから。再会の場面では、赤城がファインダーごしに白州を見るのと同じように、白州もまたファインダーごしに赤城を見ていた。この状況は、二人の立場のうち一方が優位なのではなく、互いに相対的であることを象徴する。
 アニメ『FLAG』は、曖昧ではないが多義的であり、単純な解釈を拒む。戦争の真実など存在するのか? あるのは、ただ無数の断片的な記録と、しばしば相互に矛盾する人々の記憶だけではないのか? --そんなことを考えさせる作品である。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 5
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ノンフィクションでやっちゃえばよかったのに…(6話まで

これぞ掘り出し物って感じのマイナーアニメです。


基本カメラマンの写真と動画が元にアニメが進んでいきます。
リアリティーは凄いあるんですけどややスローペースな感じが…

こちらは第一シーズンで1話から6話です。
第二シーズンは7話から13話の構成です。
ちゃっかりロボットものでもあったりしますが、
バトルは期待しないほうがいいです。
たまに戦闘シーンが見れる位でグロシーンもありません。
一切の笑いの要素も無く、完全にシリアスアニメです。
前半までは…バトルは後半が面白いです。


このアニメを簡単に説明すると中国のチベット問題と国連の構図を架空の世界にしてジャーナリストが真実を求めて追求する感じですね。

しかし公式サイトでシリーズ構成・脚本担当の野崎透が明言している。ただし、監督高橋良輔は本作にいわゆる「チベット問題」を描く意図は無いと述べているようです。
どっかから圧力がかかったのか…

チベット問題と言うと中国でのオリンピック開催をめぐる時のニュースがありましたね。


このアニメは色々と予備知識が必要なアニメだと思います。
どういう歴史的背景があるかや戦場のカメラマンが何故必要なのか等とてもわかりやすく書かれているのでこちらを参照する事をお勧めします。
アニメを見ながらこちらも平行して読むといいと思います。
公式サイトより↓
http://www.flag20xx.net/sakuhin/world.html

↑はFLAG予備知識集とFLAG外伝小説です。
この文章はSNS「PLAYLOG」の「『FLAG』応援blog FLAG予備知識集」に掲載されたものです。
外伝は面白いので注目です。
ってかこっちの方が物語がわかりやすいのは何故なんだ…
ハッキリと中国と出てくるからなのだろうか…

ストーリー(公式コピペ)
{netabare}20XX年、アジアの小国で勃発した内戦は、国連軍の介入をもってしても拡大し、泥沼化していたが、戦地で偶然撮影された一枚の写真によって、和平への動きが一気に加速した。
それはフラッグの写真——敵同士であるはずの兵士が戦闘中に互いに協力して聖地に旗を掲げる姿——だった。
フラッグは平和の象徴となった。
しかし停戦まであと一歩のところで、妨害を謀る武装勢力過激派にフラッグは奪われてしまった。
国連は極秘裏にフラッグを奪還すべく、SDC(Special Development Command)"シーダック"の投入を決め、さらにその活動の全てを記録するためカメラマンの帯同を命じた。
この任を依頼されたのは、白州冴子。彼女こそ、ことの発端であるフラッグの写真を撮った本人であった。
最新の強化装甲服HAVWC(High Agility Versatile Weapon Carrier)"ハーヴィック"を装備し、容易な作戦と考えていた部隊は、予想もしない反撃に遭い、苦戦を強いられる。
相手はただの武装勢力ではないのか?
部隊に同行する白州のカメラは、戦いの底に隠された真実に迫っていく─。{/netabare}


1話から6話感想
{netabare}ちゃっかりロボット出るのにバトル無いのかーい!とツッコミを入れたくなりました。
まぁ今見ると数年前なのでCGがちょっと気になるかもしれないですね。まぁ良い方ではあるんですけどね。
本当にリアリティー重視な感じでイイ雰囲気出してますね。
NHKとかで良くあるノンフィクション的な感じがよく出てる。
もっと尺取って細かく掘り下げてしっかりやってほしかった。{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 12

みかんとラッパ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

これは・・・アニメ!?

チベットをモデルとする
中央アジアの架空の小国「ウディヤーナ」の内戦を
取材する戦場カメラマンたちの取材目線から描いた物語。

第三者視点を一切廃し、一人称主観のカメラファインダーを示す画面のみでストーリーが進行する点が特徴で、

最初に見た時は

これは本当にアニメ、しかもWeb配信のアニメなのか・・・??
というのが正直な感想でした。

ストーリー展開に関しては

確かに他のコメントにもあるように

後半にかけて特に「イタイ」ともとれる
「芝居がかった」台詞は多かったと思います。

しかし自分には
かえってそれが現実的なんじゃないかと
思われてならないのです。

すべてのセリフはカメラを向けられて発せられている
という設定のため、フレームを意識すると
違和感はないような気がします。


ベトナム戦争を記録した戦場カメラマン
平敷安常さんの著作『キャパになれなかったカメラマン』

など、似たような手法・設定の作品は数は少ないですが

最後の結末が「権力のちょっとした気まぐれ」
で終わることは

現実ではよくある、というより
ほとんどがそうだと思います。

医療フォトでも
日本からも多くのドクターがアフリカなどのMSFの活動に
参加、その様子を伝えようとしますが

結局、現地空港等で写真・USBは没収
それも現地軍のみならずUN軍にも。

日本国内のニュース同様、世界規模でも情報操作は行われ、

現地で死んでいった人たちのことなど、
取り上げようともしない。

知るべきでないとされたことは
権力によって闇に隠される。

そうした現実を
このアニメで見事に表現しきったという点を
評価したいと思います。

石塚運昇さん本当にいい仕事されてます。

音楽もドラマ・アニメに欠かせない
池頼広さん。

OPは本当に良いし、
EDも最終話のちょっとした変化にとても感動しました!!!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 3
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