戦車でロボットなアニメ映画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の戦車でロボットな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月08日の時点で一番の戦車でロボットなアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

62.8 1 戦車でロボットなアニメランキング1位
SHORT PEACE(アニメ映画)

2013年7月20日
★★★★☆ 3.7 (90)
470人が棚に入れました
【火要鎮】18世紀、江戸の町。商家の娘お若と幼馴染の松吉。惹かれあう二人であったが、松吉は家を勘当され町火消しとして生きる。そんな最中、お若の縁談の話が進み始めた。松吉への思いを忘れられない彼女の狂った情念からの行動は、大火事を引き起こし江戸の町を焼き尽くす。その大火の中で再びめぐり合う二人。巨大都市江戸の大火を舞台としたスペクタクル。【九十九】18世紀。嵐の夜、深い山中で男が道に迷っていた。そこで見つけた小さな祠。中に入るとその空間は突然別世界の部屋に変化する。そこに次々と現れたのは捨てられた傘や、着てもらえなくなった着物などのモノノケ達。男はその怨念を秘めた古い道具たちを丁寧に修理し、慰めてやる。【GAMBO】16世紀末。戦国時代末期。東北地方(最上領)の山中に天空より何かが落下した。直後、寒村に一匹の巨大な鬼のような化け物が現れ略奪の限りを尽くす。時を同じくして寒村に暮らす少女カオは白い熊と出会う。人の言葉を理解するその神秘的な熊にカオは救いを求めた。かくして鬼と白熊との激闘がはじまる。新機軸のバイオレンス作品たるべく、荒く力強い画面を3DCGの技術を活用し描き出す。【武器よさらば】近未来。東京。砂漠の中の廃墟と化した都市を訪れたパワードスーツで武装した5人からなる小隊は一台の戦車型無人兵器と遭遇戦となる。しかし、次第に歯車が狂い始め小隊は窮地に陥っていく。大友克洋の原作による伝説的な戦闘アクション漫画を、再構築し、リアリティと革新性のある描写をめざした。エキサイティングなアクション作品でありながらも、無常観の漂うテイストに仕上げた作品。

声優・キャラクター
春名風花、早見沙織、森田成一、山寺宏一、悠木碧、草尾毅、田村睦心、浪川大輔、二又一成、壇臣幸、牛山茂、大塚明夫、置鮎龍太郎

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

お兄ちゃんコレいっぺん大声で言ってみたかったのでこの際言わせてちょ!「世界よ!!これが日本のアニメーションだーーー!!!」

まずオイラは「ミヤザキハヤオ」「オシイマモル」「シンカイマコト」「ホソダマモル」が通じても「オオトモカツヒロ」が通じないっていう職場の後輩のその偏ったヲタク脳を叩き直してやりたい^^b










大友克洋監督以下、日本が誇るトップクリエイターが一同に集結した短編4本で構成される劇場作品
かつての『MEMORIES』を髣髴とさせるオムニバス形式ではありますが、主にCGと手描きアニメーションの融合を図った先端技術の映像もまた魅力の一つです
ってかもうほとんど作画とCGの境目はワカラン
間違いなくその分野では最先端


ちなみに今作のテーマは4本それぞれがなんらかのカタチで『日本の姿』を描いていること
つってもそれは最初の2本を作った後で決めた完璧なこじつけ(笑)
4本とも“特に深みのある作品ではない”ことを先に謝っておきましょうw
心温まるラストが印象的な【九十九】はともかくとして、他三本は「まあ見事に話の中身の無い作品が揃ったもの」で逆に大したもんですw
なんも考えず、“娯楽作品”としてご堪能頂くのがいいかと思います
アクション、ロマンス、スペクタクル、バイオレンス、SFメカ、女の子、そして笑いも・・・?w
そんなんで面白いかの?
オイラは暫し考えるのヤメたくなりました、モチロン良い意味で、こんなのを「衝撃的な作品」と呼ぶのでしょう


【オープニング】
森本晃司
Minilogue
春名風花


【九十九】
舞台は江戸時代ごろ
強面で大柄な男が一人、雨の降りしきる山中で道に迷ってしまう
男は見つけた小さな祠で雨宿りをすることにするが、祠の中には人々によってポイと捨てられた傘や流行から外れた絹織物に魂が宿りモノノケとなっていた
男を祟るかのように迫ってきたモノノケ達にしかし男は全く動じず、壊れた傘を修理してやったり、廃れた生地を仕立て直してやったり、『モノ達』の供養を淡々してやるのだが・・・

江戸時代の日本という視点と『付喪神』という日本人独自の感性から、エコが叫ばれる現代にも通ずる“リサイクル”というテーマを描く作品
説教臭い内容ではなく、むしろ主役の男の勢いの良さ、そして清々しいまでの潔さが軽快なテンポ感を生んでいます

森田修平
岸啓介
堀内博之
山寺宏一
悠木碧
草尾毅


【火要鎮】
「火事と喧嘩は江戸の花」と謳われた通り、江戸という町において最大のスペクタルといえば火災
商家に生まれながらも火事場に心奪われて親に勘当され、火消しとなった男、松吉
松吉と結ばれぬ恋に堕ちた幼馴染のお嬢様、若菜(お若)
お若の気持ちを無視した縁談の話が持ち上がる最中、悲しみの果てに狂気に駆られたお若はふとしたことで起きたボヤを見つめてある決意をする
やがてボヤの炎は大きくなっていき、二人の家と江戸の町を焼き尽くしていく
そして大火の中で再び運命の二人をめぐり合わせることになる・・・

大友克洋監督の最新作
『スチームボーイ』では“蒸気”を描いた監督でしたが、今作では迫り来る“業火”を描いております
4本の中で唯一ラブロマンスを扱った作品ではありますが、最も中途半端なストーリーテリングがなされている“最高に雑な話”でもありますw
今作のみシネスコサイズの作品なのですが上下の枠は黒帯ではなく、絵巻物をイメージした和柄の装丁になっているのが特徴
ラストシーンではこの装丁にもちょっとだけ目を向けていただきたいところ

大友克洋
小原秀一
久保田麻琴
橋本敬史
早見沙織
森田成一


【GAMBO】
戦国時代の出羽国(現在の山形、秋田に相当)
突如天から降ってきた“何か”から現れた鬼のような姿の怪物が山里の寒村で暴れだし、村の娘達をさらっていく
寒村で最後の娘となった少女、カオは人の言葉を理解する神秘的な白熊、「ガンボ」に鬼を退治してもらうよう祈る
少女の切なる願いを聞き取ったガンボは自ら鬼退治に向かい、鬼との死闘を繰り広げることに
目前に広がる圧倒的な暴力に恐れ慄くカオだったが、一部始終を見届けていた野武士の青年にガンボを差し向けた責任の重さを背負うよう「祈り続けろ」と諭される
そして二匹の戦いの行く末は・・・

この作品はもう単純明快、実に痛快、ようはプロレスがやりたかったらしいですw
極々ありがちな“昔話”のような舞台とあらすじ、しかし画面上に繰り広げられるのは圧倒的な暴力!血しぶき!肉が裂け、骨が砕ける轟音!
それ以外のナニモノでもありませんw
そう、今作のキャッチコピーは“ホントは怖い日本昔話”
コレに尽きるのではないかと?

安藤裕章
石井克人
貞本義行
七瀬光
田村睦心
浪川大輔


【武器よさらば】
富士山噴火と最終戦争で砂漠と化した東京を舞台に、大戦で失われた兵器たちを回収する任務に就く一個小隊
いつも通りに仕事をこなす彼等の前に、自律型歩行戦車「ゴンク」が立ちはだかる・・・

大友克洋の同名漫画に惚れ込んでいたカトキハジメが予ねてから映像化を懇願していたところ「カトキさんがやれば?」と大友から言われたのが出発点だとか
プロテクションスーツに身を包み、ビームライフルに電磁グレネード、UAVで武装した未来の兵士達の姿
数々のSF作品、戦争映画を踏襲した迫力の市街地戦
まさにオトコノコにとっては興奮と圧巻の連続
コレだけのために観に行っても良いのでは?そう感じすらさせてくれるラスト4本目、そしてこのプロジェクトの集大成と呼ぶに相応しいSFミリタリーアクションです!

カトキハジメ
田中達之
山根公利
堀内博之
小倉宏昌
森田修平
片山一良
佐藤順一
二又一成
檀臣幸
牛山茂
大塚明夫
置鮎龍太郎

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20

beatle さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

時間有る人にオススメ!映画館でヴァッチグーな作品二回目

ブレイブストーリー、クレシン大人帝国、虹色ほたる、秒速(ry これらから学んだ事があった。DVDではなくスクリーンで観るべきアニメ映画が実在するという事だ。今回の行脚はまさに反省ノートのなせる有意義な実例として今後の人生の糧となる事だと思う。今後はDVDを観る度に、あっ・・・(察し なんてことを考えて人生を損してしまったなんて悔しくて興奮して眠れないなんて考えは生じないと思う。
百分足らずのこのオムニバス形式のショートフィルムはマスベネタを探すpixiv漁りの百分よりニコニコでゆっくり怖い話を聞く百分よりレッチリマイベストメドレーを流すよりも価値の有る時間だった。
賛否両論あるかもしれないけど、こういうオムニバス形式の並びは悪くないと思う。レイトショーで千円だったけど、コレ千円で観ちゃって良かったんスか?レベル。大友のは自分がやりたい事をただやっちゃってるみたいだったけど、他の三作品(+1作品)はエンターテイメントやってんだぜ?凄くね?みたいなノリが感じられてスッゴイこっちが嬉しくなってきてしまうレベル。昼飯ランチに千円使っちゃう人はちょっと節約して行って見よう。損なんてせずに、きっと嬉しくなっちゃうはずだ。っつーかボーナス出てんだからアニメファンはアニメ産業に貢献すべきですよね。(ノーボナサビ残な方こそ千円レイトやで!)
正直言って一回の視聴だけじゃ目まぐるしく変る展開を追うだけでいっぱいいっぱいになっちゃったからもう一回行こうと思う。ラストの大友作品のおかげで(せいで)視聴後は割りと軽い感じで映画館を後にできました。きっと多くの人もこんな印象を持つと思うので、誰にでも、時間の有る人にはオススメできます。

二回目

面白かった。三作目ガンボはまさに日本昔話みたいなノリで始まった瞬間に「本編ktkl」なんて考えました。乗り物に乗ってやってきた鬼のキャラクターデザインを改めてみてみると、手と足に鎖みたいなものがあります。これは宇宙船で輸送される極悪囚人の宇宙人みたいな感じなのかなぁなんて空想してしまいます。単純に宇宙船のパイロットだとは考えられない程、鬼の身体は醜く、描写に知性が感じられないのも根拠の一つです。まぁこれは空想なんだけどね。アクションも良いし、戦闘シーンでは、「頑張れガンボォォオ!」みたいなノリで応援しているのは観客もです。
一作目の九十九、これは映像美という意味で惹かれる作品でもありました。森の描写なんかみてると、ピクシブでトップ絵描きみたいなノリのすっごい良い感じの背景でした。エンドクレジットに個人っぽい人が会社に紛れて映し出されてたけど、個人でやったんでしょうか。良いですね、ラストカットはパソコンの壁紙にしたいレベルでした。
二作目の火要鐘(ひのようじんと呼ばせるらしい)最初のカットシーンで見事に酔いました。覚悟してても酔いました。アイディアは凄いと思うし、実際凄すぎて酔いまくったのだから、インパクト有で、座席シートをいつもより下げての推奨映画に当たります。にしても、江戸時代の、まさにまんま、そのまんまの生活風景やら情景を映して、「嗚呼、なるほどね。良いね」みたいなノリに誰もがなれるはずです。
四作目。これだけは二回目だとヤバカッタ。
一回目観に行った時は前の三作品が凄すぎて息切れ間近、MP0の状態だったので、楽しめなかったとのだと解りました。
ナニコレ、戦闘シーンの熱さがヤバイです。MMOやFPSの対戦シーン、大型ボスモンスター討伐のシーンをまるごとまんま、そのまんま動画にしてあります。しかも大友描写で。こういう熱いガチバトルシーンは洋画でしか観た経験が(スクリーンでは)無かったので、凄まじく新鮮味がありました。エヴァとかではなく、人間のガチ戦闘という意味です。パワードスーツ着てたけど。一回目観た時は「なんでこんな微妙なの大友がわざわざ作ったんだろう。技術と金と才能の無駄なんじゃないか」なんて思ってたけど、このパワードスーツを着けた人間のガチバトルシーンこそが、大友のやりたい事だったのだと感じて納得。さーせんした。やるじゃん、大友。
この映画、二回目でお腹いっぱいになりました。
最後に、オープニングムービーの女の子がコスチュームが変るシーンは何故かしら性欲が沸いてきました。ここまでの情念を呼び起こすとは、やりまする。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

ねるる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

日本を代表する監督4人による、"日本"をテーマとしたクオリティの高い大人向け劇場作品。

2013年劇場公開。短編4話構成。全68分。
日本"を共通テーマに、日本を代表する4人のクリエイターたちがそれぞれのセンスと技術を駆使し、時代は過去から未来まで、ジャンルも時代劇やアクション、SFと、多様な作品を制作している。

オープニングから不思議な空気感漂う作品。目を開けると別世界。未来的だけど原始的不思議な音楽と共に幕を開けます。

森田修平監督作品『九十九』
~あらすじ~
大雨の日に森で迷った旅人は、古びた祠で雨宿りをすることとなった。その祠は使われなくなった"物達"のモノノ怪の祠だった。

起承転結がハッキリしていて、短い中でも伝えたいテーマが分かりやすいし、和傘や着物、寄木細工、丁寧な手仕事、日本語遊び、そしてラストは富士山でしめる映像も"The日本"が詰め込まれていてとても魅力的。
山寺さんの渋い演技も良かったし、「流行り廃りもタンスの肥やし」というセリフも言葉遊びとエッジが効いててとても気に入りました。伝統的な日本を短編で知るならこの作品!って思うくらいに日本の心が詰まっていたと思います。良作でした。

大友克洋監督作品『火要鎮』
~あらすじ~
江戸を舞台とし、一人の女性の悲恋と江戸の町を覆い尽くそうとする大火事を描く。

物語の前半と後半とで雰囲気が変わる、短編の中に静と動がはっきりとある作品でした。1人の女性の内に秘める恋心、そして燃え上がり全てを覆い尽くす大火。
物語を盛り上げていく、迫力のある映像と音楽。切迫する気持ちが伝わってくる演出とセリフの間。短編ながらクオリティの高い作品でした。
江戸の伝統的な火消し文化についても知れるし、巻物のように始まる物語もお洒落で、こちらも伝統的な日本を知るのにぴったりなハイクオリティ作品。良作。

安藤裕章監督作品『GAMBO』
~あらすじ~
戦国時代、ある村に鬼が現れ略奪を繰り返していた。その村に住む少女は森の中で白い熊と出会う。

血みどろの取っ組み合いの戦いが描かれていて、ちょっと痛くて見るの辛かった。鬼のビジュアルも気持ち悪く怖いし、救いがないので苦しい。前半はカットが多くサクサク進み、後半の鬼と熊との戦いに重きを置いているようでした。死闘は迫力があったけど、痛い描写と生理的に受け付けない鬼のビジュアルだったので、もう見たくないです。

カトキハジメ監督作品『武器よさらば』
~あらすじ~
舞台は近未来の東京。武装した5人組の小隊は、ミサイル兵器回収のため、廃墟と化した都市へと潜入する。

他の3作とはガラリと雰囲気が変わり、オープニングから砂漠、そして近未来的な車と装備。登場人物の名前もお酒からとっているようだし、見た目も外国人的。
激しい戦闘を描いていますが、キャラの動きに応じたとても生々しいカメラワークで、揺れるし急に寄るしで、手に汗握る緊迫感がありました。和やかな感じで始まり、緊張感があり、一旦の平穏を用いてからのまたの緊張と、目を離せない構成なのも素晴らしかった。裸一貫で突っ込んでいくラストは、歴史が物語る日本人の戦い方を彷彿とさせられました。その様子からの富士山カットで終幕というのは、どこか哀愁があってある意味日本ぽかった。
他の作品と比べると日本らしさは少なめだったけど、映像にかなりリアルさがありました。しかしリアルな戦闘ものは苦手なので見るの辛かったです。

4作品見て、それぞれ全てクオリティ高く短編でもかなり楽しめました。アニメというよりは、映像芸術作品とでもいうような、リアリティあるレベルの高い作品が味わえます。大人向けなアニメーションが見たい方にはとってもオススメです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

65.1 2 戦車でロボットなアニメランキング2位
わが青春のアルカディア(アニメ映画)

1982年7月28日
★★★★☆ 3.6 (20)
110人が棚に入れました
 大人気漫画家・松本零士の代表的なキャラクターである、キャプテン・ハーロック。その若き日の恋と戦いを描く劇場新作アニメ。地球圏に侵攻する宇宙の軍事国家イルミダス。宇宙戦艦デスシャドウの艦長として戦った青年軍人ハーロックは、敵に降伏した地球で敗北の苦渋を噛み締める。そんな中、先祖の奇縁で結ばれる男・大山トチローと出会った彼は、トチローが秘密裡に建造した新造戦艦アルカディア号に乗船。恋人マーヤや女海賊エメラルダス、そしてトカーガ人ゾルたちの支援の中、ハーロックは再び、敵の司令官・武人ゼーダが率いるイルミダス軍に戦いを挑んだ。1970年代末から製作されてきた東映動画(現・東映アニメーション)による松本零士原作劇場アニメ路線の総決算的な作品。監督は、長編版『宇宙戦艦ヤマト』シリーズなどに参加した勝間田具治が担当した。ハーロック一族の先祖に遡る、三つの時代のハーロックの冒険と戦いが劇中で語られ、最も早い時代に登場するファントム・F・ハーロックI世のCVを石原裕次郎が担当したことも大きな話題になった。

声優・キャラクター
井上真樹夫、富山敬、田島令子、武藤礼子、池田秀一、鶴ひろみ、山本百合子、石田太郎、青野武、高木均、森山周一郎、柴田秀勝、石原裕次郎
ネタバレ

ろき夫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

そして伝説へ・・・

最強の宇宙海賊キャプテン・ハーロック
アニメ史に輝かしく刻まれるその名は今なお色褪せることはありません。
劇場版・銀河鉄道999ではすでに最強の男として登場してきたわけですが
本作ではその伝説の始まりが描かれています。

若きハーロックが何を見て、何を感じ、どう決断してきたのか・・・
その過程が、哀愁漂う映像と音楽により、大人な渋みのある雰囲気で表現されます。
銀河鉄道999が子供まで楽しめる大衆向けなのに対し、すこし違った嗜好性を感じます。
まさにハーロックファンの期待に応えて作られた作品ということなのでしょうか。
良くも悪くも初見お断り感が強めです。キャラを知ってないと恐らく楽しめません。
なので劇場版・銀河鉄道999を観てからがおススメです。

本作のテーマを彩るのは友情と夢、愛しき人への愛情、そして決して折れない生き方。
そんな満ち溢れる男のロマンと美学。
これだけ揃ってれば男を酔わせるのに酒なんて必要ありませんねw
「夢は、人がそれを見捨てない限り消えることはないのだ」
ハーロックさんの冒頭のセリフが弱った胃にしみます。
捨てた夢やロマンの分だけ、人は酒に酔うのだ。
なーんてよく言われますけどね。どうなんでしょうw
「苦楽を共にするわが青春のアルカディア」かぁ~。
なんてカッコいい響きなんだろう・・・。

個人的に好きなシーンはやはり、アルカディア号が勢い良く飛び立つところ。
アルカディア号少し頑丈過ぎるのはご愛敬? いや、トチローの腕が凄いのかw
銀河鉄道999しかり、旅立つシーンで感じさせる夢とロマンがこのシリーズの魅力の一つですね。
敗北を知り、挫折し、それでもなお諦めず戦い続けるハーロック。
とても清々しくてカッコ良くて・・。当時子供だったら純粋に憧れていたんじゃないかと思います。

ハーロックとトチローの因果関係も印象的でしたね。
{netabare}世代を超えて繋がり続ける男の友情!まさしくロマンだけで構成されてるw
しかし、カッコ良く生まれるのはハーロックの血統を受け継ぐ者の宿命のようですね。
血は争えないというヤツですか・・・



というか遺伝かっ!

ハーロックのあのカッコ良さは遺伝だったのか!

妙に納得。
トチローが気の毒。まあ中身はカッコ良いけど・・。
でも遺伝って生き方にも影響を与えるものなんですねw
遺伝の偉大さをこの作品を通じて改めて痛感した気がします。{/netabare}

って、そんな作品じゃあないですよねw
すいません。

そんな感じで確かに細かいツッコミが自然に湧いてきますが
その辺はあまり気にせず雰囲気を味わった方が良さそうです。
でも、未だにエメラルダスの立ち位置が把握できないw

ハーロックや、その仲間たちへの想いがぎっしり詰まっている本作。
観れて良かったと思います^^

そしてなんと今年、キャプテン・ハーロックが30年ぶりに映画化されるみたいですね!
総製作費3000万ドル、フルCG、スタッフ関連のことなど胡散臭い話題満載ですが・・・すごく観たいw

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

俺の旗の下で、俺は自由に生きる

日本の元祖?宇宙海賊、ハーロック様です。運営様ありがとうございます。ほんとご苦労さまです・・。この作品が私の棚にないのは耐えられん。


宇宙なのに旗がはためく?ガンダムみたいにガスでてんじゃね・・。
宇宙なのに船外で操舵してる?バリアがあるか、あの世界は空気あんじゃね・・。
大戦時の照準器なんかなんであんな未来で使うの?かっこいいじゃん・・・

余談ですが・・昔知り合いの蔵から日本軍の爆撃機用とドイツ製の照準器発掘されたけどすごい値段で売れたらしい・・。当時も高いからイチイチ外してたらしいね・・。さすが『俺の眼』


私の中でアルカディアといえばこの作品。
我が家のVHS遺跡のなかにもちろんある。
分かってないと言われようとも、ヤマト、999よりも大好き。
子供のころの夢は「宇宙海賊かガンダムのパイロット」だった。西部警察もはいってたけどw

先祖役にその西部警察のドン、裕次郎が出てる。ここんところはギャラ的な意味でもw賛否両論らしい。
その石原ご先祖ハーロックⅠ世のアバンからはじまって、ドイツ軍のメッサ-シュミットを駆るエース、ハーロックⅡ世とトチローの先祖、敏郎の話からはじまるんさ。
そこんとこのノリは松本節で・・ツッコミどころはある・・がアツい。
その友情が時を越えて・・・というストーリー。
キーアイテムがレヴィ照準器というw

ハーロック作品像がひとそれぞれあるとは思うのですが、私は
このヤマトの風味も若干はいったアホくさい映画版が大好き。
続編は不人気で打ち切りだったらしいけど。
時代的にガンダムの流れにぶっ殺されたんでしょうね。それはいい。現在となっては、
ロボット系、ガチSFのおかげで松本作品はあくまで浪花節なロマン、ファンタジーだということを認識させてくれる。


あと「アルカディア号」のデザインね。劇場999から人気の高いモデル、本作もふくめデザインが最高っす。バンダイさんのハーロック号なるプラモはでかいのもちっこいのもあります。作ってないけど・・。

で、裏設定といか作者脳内設定でこの方「古代守」らしいです。オトナの事情も合ってできなかったとかなんとか。

近年リメイクされても今のご時勢なんだか人気が出ない・・。
やっぱり萌え成分が足らないのか・・。

変な言い方だが客観的にはキャラ、人物相関とメカが強烈にかっこいいだけなので、ストーリーはなんとでもつくれるからなぁ。好きな人たちにもういちどやってほしい。ヤマトが売れればあるいは・・。
声はもちろん山寺さんな。
井上さんが至高なのは間違いないけど。


とにかく私にとっての永遠のヒーローはこの方なのでございます。





投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

gkc さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

男の世界です!

この作品は「わが青春のアルカディア」となってますが、
元は「宇宙海賊キャプテンハーロック」という1970年代の作品です。

↑の元のアニメは40話以上あって、絵も古いし、お話の内容もなんとなく覚えているので、今回はこちらの劇場版の方を見ました。

主人公が突出してかっこいい、大人の男。
友情・正義・反逆・自由・ロマンなどの古臭いテーマを

無骨に描いています。

お若い人はあまり見る機会が少ないと思いますが、このキャラクターは実はすごい人気のあるキャラクターなんです。

風貌、セリフ、人格と硬派な抜群の二枚目です。

しかし、私もいい年ですが、私から見ても古い感じがする印象。

気づきますとワザと「古臭い昔っぽい男」としているんでしょうね。

「友情」「男らしさ」「正々堂々」のような世界がお好きな方には超おすすめ。

この劇場版も1982年の作品らしいですが絵に関しては古いながらも充分見れると思います。

この作品はFC動画で見ることが出来ました。

9月にまた、映画になるそうです。
小栗旬くんがハーロック役だそうですが、大丈夫かな?www
すごく渋いキャラクターなんですが・・・
小栗旬くん自体はいいと思いますが・・・

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1
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