2023年度の戦いおすすめアニメランキング 42

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2023年度の戦い成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月10日の時点で一番の2023年度の戦いおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

88.3 1 2023年度の戦いアニメランキング1位
葬送のフリーレン(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (609)
1959人が棚に入れました
勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。 千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。 その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。 その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

世界の見え方

マッドハウス制作。

魔王を倒した勇者一行のその後、
冒険の終わりから始まるファンタジー。

長寿のエルフである魔法使いフリーレンは、
仲間の死をきっかけに人の心をより知ろうと、
勇者との冒険の痕跡を辿る旅に出る。

人の寿命はエルフに比べあまりにも短い、
それゆえに人は思い出を美しいものと大切にする。
それはフリーレンにもあるはずのものだが、
共に冒険に於いて経験したものの価値が、
人とエルフではやはり違うのである。

時間の経過がもたらすものが、
きっと物語の鍵になるのでしょう。

主要キャラが落ち着いた声と演技で、
この主題なら良く世界観に合っています。

最終話視聴追記。
最後まで見せ場があり集中力が途切れない、
数多の演出が冒険を魅力的なものにさせている。
魔法はイメージの世界であり多種多様である、
微笑ましい日常と迫力ある戦闘時の対比が楽しい。

{netabare}人の時代、魔術の時代を生き、
やがて来る長い人生の終わりに、
フリーレンはどう人生を振り返るのでしょう。
生き方が変われば世界の見え方も変わる、
在りし日の思い出が尊いものでありますように。{/netabare}

ところでフェルンはフリーレンに、
勝るとも劣らない優れたキャラクターだと思う。

最後まで面白くて、とても楽しめました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 56
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

魔法使いフリーレンの人を知ろうとする旅路(2期制作決定!!)

[2024.9.28追記]
やったー!!ついに2期制作決定したみたいです♪
https://www.youtube.com/watch?v=DknvOzqQCTo

たぶん2期も2クールだと思うから(黄金郷編やるし)、実際の配信は2年後とかになるかもだけど、とにかく嬉しいし、とても楽しみです!!

[2024.3.24見終わって]
ほんとうに、本当に素晴らしい作品でした!!
小説やコミックなどの原作からアニメ化をするに当たって、作品の雰囲気、キャラのイメージなどを損なわずに作品化するということは、当たり前と思われるかもですけど、尺の関係などもあって制作者の方々にとってはとても大変なお仕事なんだと思います。
そんな中、この作品はある意味作品を超えたような演出・表現がちりばめられていて、制作者の原作への深い解釈・理解があることが伺えました。
例えば第27話。リヒターが店先でフェルンたちとばったり合うシーン。
あのアニオリシーンを入れることで、その後のフェルンとゼーリエのシーンがさらに味わい深くなっています。最終話の、フリーレンが老婆が果物をこぼすのを見てるシーンも改変されてましたけど、さらに良くなっていました。
原作の最新話は127話ですが、アニメはちょうど60話まで。
ストックは充分だし人気も出たので2期はほぼ確定かもですけど、この素晴らしいクォリティを同じスタッフを維持して制作・・となるとなかなか大変で、時間がかかっても良いのでまた素晴らしいアニメを私たちに魅せていただけることを楽しみにしたいです。

[初回感想]
魔王を倒し平和をもたらした勇者一行。
パーティの魔法使いフリーレンは勇者ヒンメルの死をきっかけに、人を知ろうとする旅路が始まる。。

原作は少年サンデー連載中のコミックで、11巻まで発刊。
原作は読んでて、とても好きな作品です。
普通は魔王を倒してめでたし、で終わるところをこの物語はその後のエピローグを描いています。
人とエルフの寿命の違いによる感覚の違いを壮大なスケールで描かれる世界観も面白いし、いい意味で淡々とした雰囲気とドライなフリーレンをはじめとしたキャラの魅力も感じる作品でした。

第1話が2時間スペシャルだったのもびっくりです。(厳密には4話までをつなげたみたいです)
制作側の力の入れようが伝わってくるし、かなり期待しながら視聴しました。

作画良いです!
雰囲気もすごくいい!
良く書き込まれてるしよく動いてるし、音楽も雰囲気にあってて◎です♬
キャラの声もあってると思いました。
ドライなフリーレンも、優しそうなヒンメルも、茶目っ気のあるハイターも、渋いアイゼンも、原作のイメージのままでした。

原作ではセリフがない細かいコマが結構あって、それが作品の味にもなってたんだけど、アニメではその雰囲気をどう表現するんだろうと思ってたら・・すごい、作品の雰囲気そのまんまの再現してていい意味でびっくりでした。

作中のセリフも味があっていいんですよね。

これは今期アニメではかなり期待できそうで、とても楽しみです♡

アニメは連続2クール全28話ということで、原作最新巻まで行きそうかなと思ってたけど、8話で原作2巻のペースだとどうやら7巻あたりで終わりそう。でも1級試験編楽しみです♪

以下、印象に残った話の感想です。

6話「村の英雄」
{netabare}必要なものは覚悟だけ。必死に積み上げてきたものは裏切らない。
フェルンの言葉だけど、これって私たちの普段の仕事とかにも言えることだなぁって。
覚悟ってのは大げさかもだけど、仕事に対する気持ちとか心構えって大事なのは同じなのかなって。
ジャンボパフェのシュタルクとマスターのやりとりが好きです♪
ギャグにしようと過剰な演出とかしなくて、会話と音楽などの雰囲気だけでクスっと笑えたり。こういう演出好き。
会話の間もいい。フェルンとシュタルクのやりとりも好き。{/netabare}

9話「断頭台のアウラ」
{netabare}すごい!
これ原作超えてると思う。
漫画だと止め絵の連続を読んでる読者が脳内補完しているわけだけど、それ以上の演出・動きが素晴らしいです。
「ヒンメルはもういないじゃない」
魔族と人族が決して分かり合えないことがわかる、原作でも印象に残るアウラのセリフでした。
「戦士は最後まで立ってたやつが勝つんだ」
アイゼン相変わらず渋いし、震えながらも決める時は決めるシュタルクもかっこいい。
フェルンも天才の片鱗見せましたね。
次回はゼーリエ初登場になるのかな?どんな声なのかちょっと楽しみです。{/netabare}

11話「北側諸国の冬」
{netabare}前回感想で、次回ゼーリエ初登場とか書きましたけど、勘違いしててまだ先みたいですね。
9話みたいなアクションシーンすごいのもいいですけど、今回みたいに止め絵を効果的に使ったりするところも緩急あって良い演出だと思います。
自分の"偉業"を覚えてくれている人が誰もいないから、女神さまに褒めてもらうんだと話すクラフト。
でもフリーレンは昔同じようなやりとりでハイターに褒めてもらったから大丈夫と返すんです。
フリーレンの中でハイターもヒンメルも生き続けている・・
私が葬送のフレーレンという作品が好きなところはこういうところなんですよね。
自分の偉業を語らず、静かに別れていくクラフトの描写も味わいを感じます。
あと、何かとジャンボパフェが回想に出てくるシュタルクが可笑しいw{/netabare}

17話「じゃあ元気で」
{netabare}今回から第2クールに入ってOPがヨルシカに変わりましたね。
シュタルクとフェルンのやりとりが自然で微笑ましくて好き。
12話で雪の中倒れたフリーレンを抱きかかえようとするシュタルクを嫌がって自分がおんぶするフェルンとか。
些細なことで喧嘩する二人。その原因も仲直りの感じも見ててあるあるーって思ったw
ザインのもう付き合っちゃえよ!!に笑った。。でもいいお兄ちゃんキャラだなザインって。
あっさりしたお別れだったけど、また再会もあるような気がします。
ED変わらないといいなって思ってたけど、そのままで良かった。絵もだけど歌も2番に変わっててこちらもなかなか良いです🎵
次回からいよいよ一級魔法試験編がはじまります。原作読んでたときも好きな話だったのでとても楽しみです!!{/netabare}

18話「一級魔法使い選抜試験」
{netabare}この話から一気に登場キャラが増えるんですけど、魅力的なキャラが多いので動いてるところと声優さんがどんな演技をしてくれるのかとても楽しみです♡
すごい魔法使いの証だった「聖杖の証」を知っている人がほとんどいなくなってしまった時代。
「でもフリーレンがすごい魔法使いだったことは僕たちが知っている・・」
ヒンメルからの言葉に「でもすぐ死んじゃうじゃん」と返したフリーレンだけど、同じ言葉をフェルンから言われて「そうだね」と頭を撫でながら返したところにフリーレンの気持ちの変化がわかる、いいシーンでした。
ラヴィーネとカンネがいつも喧嘩してるのに、息がぴったりあった魔法の連携ができている、その意味もフリーレンは学んでいくんでしょうね。{/netabare}

21話「魔法の世界」
{netabare}ゼーリエ登場!!
声は思ってたより低い感じでしたけど、聞いてくうちに慣れるんでしょうね。
今回も原作に沿った展開ではあるけど、バトルシーンや結界を破るシーンなどなど、アニメならではの演出がとても良くて、デンケンの殴り合いじゃぁぁぁ!!の名シーンもとても良かったです。
私も原作でデンケンのこのシーン読んで、彼が好きになりました。。
次回は2次試験前のつかの間の日常回ですけど、各キャラの交流シーンが良いので楽しみです♪{/netabare}

22話「次からは敵同士」
{netabare}個人的には今回みたいな何気ない日常回の良さがこの作品の醍醐味だと思ってます。
それぞれの登場人物の人柄などが垣間見えたり、キャラ同士のやりとりが面白かったり。。
第一次試験のパーティーって一時的なものではあったけど、そこから生まれた関係がいいですね。
カンネやラヴィーネたちと部屋で女子トークしてるときのフリーレンの嬉しそうな表情がベストショットでした。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 50
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

平和な時代の魔法使い

魔王討伐を成し遂げた勇者パーティー。
1000年生きるエルフの魔法使いフリーレンが、
自分より寿命の短い仲間たちの老い先などと寄り添う中で、
人を知ろうとして来なかったことを悔恨し、
心を知る旅を続ける同名連載コミック(未読)の2クール連続アニメ化作品。


【物語 5.0点】
表層は取り残された長命種の心情や短命種との価値観の相違、
忘却にさらされる勇者の冒険譚の悲哀の再生産など。
ですが、またそのネタか?と踏み込んでみると勇者の魔王討伐をも丸呑みするスケール感、
幾重にも練られた歴史、世界観設定から提供される思索の種に唸らされる逸品でした。


例えば魔法設定一つ取っても奥行きが異次元レベル。
三話で描かれた人間の魔法発展スピードの凄まじさ。
{netabare} “人を殺す魔法”ゾルトラークで人間たちに暴虐の限りを尽くした魔族クヴァールが、
80年後復活したらゾルトラークは“一般攻撃魔法”として陳腐化、対策済みで、通用せず。
(それでも誇り高く散華するクヴァールも見事でしたが){/netabare}

かと思えば近年の人間魔法界は自然物を利用した物理攻撃による防御突破などがトレンドの野戦特化。
活用物に乏しい閉鎖空間である、古の迷宮探索には不向き。
ここは古い魔法を知る冒険者フリーレン様の出番さ。
(そしてミミックに頭から突っ込むw)

魔法発展も絶対的な物ではなく、時代に合わせて何かに特化すれば何かが欠ける相対的な物。
魔法以外の要素も一つひとつが多面的で、
消化し終えたと思ったエピソードでも、
後になって新たな側面を想起させられる。

フリーレンが人の心を知る旅路の中で、ヒンメルたちとの思い出を再解釈する回想描写の如く、
あの時のセリフはそういうことだったのか?と視聴者も溢れ出す感情が止まらなくなるシナリオの豊潤さに圧倒されます。


ヘンテコな魔法ばかり収集するフリーレンさん。
{netabare} 服が透ける{/netabare} しょーもない魔法だのw
最初はただの酔狂だと笑って見ていましたがw
終盤では、魔法は夢のある楽しい物と満喫するフリーレン及びフランメと、
魔法は闘争と野心の道具として高みを目指すゼーリエとの対立軸が鮮明に。

この魔法はどうあるべきかという論点は、
魔王とは何者だったのか?魔王討伐を成す物とは?とのテーマとも密接にリンク。

魔法で最強を目指し闘争を求める限り魔王との戦いは終わらない。
むしろ闘争を求める心理の象徴こそが魔王なのか?
フリーレンみたいに魔法をくだらないことに浪費し、平和な時代を体現してこそ魔王の時代は終わりを迎える。
{netabare} 花畑を出す魔法こそがフリーレンとヒンメルの旅路の本当の始まりという{/netabare} 件には感動しました。
根を詰めすぎずに冒険をエンジョイするヒンメル勇者一行だけが魔王を倒せた理由。
今後の深堀りが楽しみです。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・マッドハウス

例えば{netabare} フェルンVSリュグナー&シュタルクVSリーニエ戦{/netabare} や、
{netabare} フリーレン&フェルンVSフリーレン複製体バトル{/netabare} などでは、
ド派手な魔法エフェクトだけでなく、背景にも作画を入れ、
回り込んでキャラを捉えるカメラワークも縦横無尽。
ファンタジーバトルアニメとして上々の映像を提供。

一方で案外、私の印象に残ったのは、背景美術の青空。
一面真っ青の空にポツンと人物を配する簡素な画面構成。
細密な雲の描写だの、光源処理だのをゴチャゴチャと施されるよりも、
シンプルな方がむしろ悠久の時の中の登場人物という趣を感じられ、
人の心を知りたいというフリーレンの決意も心に染みてくるから不思議です。

作画カロリーリッチな力押しだけでなく、
抜くところは抜いて逆に効果的な演出を仕掛ける。
こうした芸当をやらせたら、このスタジオは本当に上手いです。

フリーレン、フェルンの師弟コンビの人物作画もまた普段は無表情。
だからこそフリーレンが本気の一端を見せた時の強面にゾクゾクさせられますし、
フェルンのむくれ面に振り回されるフリーレンやシュタルクがいたたまれなくなりますw


【キャラ 5.0点】
1000年以上の歴史の中に各種族を位置付ける。
その強固な土台の上に骨太なキャラクターを形作る。
丹念なキャラ設定構築から来る諸要素に唸らされます。

エルフは長命種故に繁殖に興味が生じず、他者への関心自体も薄い。
フリーレンが300年ぶりの同じエルフとの遭遇だった{netabare} クラフトさん{/netabare} とか。
緩やかに減少、衰亡傾向にある。

魔族は言葉を用いるがあくまでを誑(たぶら)かす手段に過ぎない。
グラナト領の人々の気持ちも汲んでいるように見えるリュグナーたちにしても、
そこに心はなく、冷徹に人間を狩るのみ。

これらの種族に囲まれて来た人間は長らく弱小だったが、
彼らは想像力と好奇心が旺盛で、他人同士の関わりも深く、
恐ろしく早く増殖し、変化し、発展する。

想像したものが魔法になると言うのであれば、
多様で大人数な人間こそが、最も多彩な魔法を操るようになる。
後半の一級魔法使い試験編の人間たちは個性的で、
やがて来ると言う人間の時代を示唆していました。

切れると思った物は大体何でも切っちゃうユーベルとか、
仲良く喧嘩して、カンネに絞め技決めてる?ラヴィーネとかw
濃いキャラが色々いましたが、私は宮廷魔法使いのデンケンさんかなと。
歳を重ねても尚、{netabare} 殴り合ってでも{/netabare} 手に入れたい執念。
私も痛いのは嫌ですがwスピリッツだけは見習いたいものです。


【声優 4.5点】
フリーレン役の種崎 敦美さん。フェルン役の市ノ瀬 加那さん。
作画同様、比較的淡々としたボイスの中に心情を込める繊細な演技。
{netabare} 夜中にジュース飲んでました{/netabare} などと、おふくろさんみたいなフェルンに弁解するシュタルク役の小林 千晃さんのリアクション芸も引き立ちますw

かつての勇者たち。ヒンメル役の岡本 信彦さんらが率いる一行は、
数十年後の老いや死も包括する好対応。
特に僧侶ハイター役の東地 宏樹さん。
冒険中の生臭坊主から、老いてフェルンを温かく育てる好好爺への変貌。
酒に溺れていた破戒僧が、それを言うのかと突っ込みつつw
人間を味わうことができる好演でした。


【音楽 5.0点】
劇伴担当はエバン・コール氏。
初回3話一挙SP~4話まではフィルムスコアリングで制作。
ケルト風アレンジも交えたオーケストラでファンタジー世界の旅情を表現しつつ、
心情曲から戦闘曲「Zoltraak」まで70曲超を量産。

特に「Journey of a Lifetime~Frieren Main Theme」は
喜怒哀楽を内包した構成で、
聴く者にも、人の心を知った時の高揚感が伝わり、自然とこみ上げて来る。
氏のキャリアの中でも傑出した名曲ではないでしょうか。


OP主題歌は前期がYOASOBI「勇者」、後期がヨルシカ「晴る」
ED主題歌はmilet「Anytime Anywhere」が前後期でアレンジと1番と2番を入れ替えながら2クール完走。

錚々たるアーティスト名からもフラアニ枠を成功させたいという日テレの意気込みが伝わって来ますが、
名前だけじゃなく、作品を捉えた歌詞世界が嬉しい好タイアップ。
特にOP「勇者」で問いかけられた涙の意味を、
ED「Anytime Anywhere」の解答で噛みしめて聴くのが私は好きです。

エバン・コール氏はmiletにED「Anytime Anywhere」の編曲、
特殊ED&挿入歌「bliss」の作曲も提供。
同じマッドハウスとのタッグとなった劇場アニメ版『金の国 水の国』での劇伴ソング挑戦から、
一層の進化で魅せる。



【初回2時間SP感想】早くも心に残る上質な勇者後ファンタジー

{netabare}
魔王討伐を成し遂げた勇者パーティー。
1000年生きるエルフの魔法使いフリーレンが、
自分より寿命の短い仲間たちの老い先などと寄り添う中で、
人を知ろうとして来なかったことを悔恨し、
心を知る旅を続ける同名連載コミック(未読)の2クール連続アニメ化作品。


例えば戦後の帰還兵がどうのといったシナリオは、
傷痕の描写等を通じて豊潤な心情劇が得られる個人的に好きな部類のはず。

ですが魔王を倒した後に勇者がどうの、魔王倒すの飽きたからどうの。
こうした筋書きに関しては、私も目の付け所が悪いのか、近年こうした企画が安易に乱立している感を抱いていまして。
作者、スタッフには申し訳ないですが、王道ファンタジーを描くパワーがないからって、魔王討伐から逃げてませんか?
そういうのもういいから普通に魔王倒しに行って下さい。
って感じで、一周回って『ダイの大冒険(2020)』をお気に入り棚に放り込む位こじらせてましてw

よって今の私にとって勇者たちのその後を描くアニメは観るのもハードルが高いですし、
求める水準も傑作王道勇者物に匹敵するだけの価値を欲する苛烈な物になります。
本原作コミックも興味はありつつも食指は伸ばしてきませんでした。


そんな天邪鬼な私が視聴に引きずり込まれた理由は三点。

一点目。本作放送に関して日本テレビが超本気だということ。
23時台にアニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT」(フラアニ)を新設し、
初回はフラアニ前の同社の金看板「金曜ロードショー」にて2時間SPで放送するという破格の待遇。

背景には最近、日本国が二周回遅れでようやく取り組んでいる、世界市場に向けたコンテンツ輸出。
近頃は、経済団体幹部などもジャパン・コンテンツで20兆円産業をなどとぶち上げている。

その流れの中で旧来の放送広告料収入がメインの視聴率ビジネスが頭打ちになっている日本テレビが、
「コンテンツ中心主義」のビジョンを掲げ、イベント、海外展開などの放送外収入も見込んで挑む象徴となるのが本作(※1)

かつて視聴率ビジネスの権化だったあの日テレがコンテンツの価値を語るなど、
“生臭坊主”ハイターが酒をやめるぐらい考えられなかった事態。
それ以上に一放送局がここまで押してくる作品は是非一見してみたいと、
私が重たい腰を上げるのに十二分。


二点目。興味を持ってみると、キャスト、特に主人公フリーレン役の種崎 敦美さんに目が行きまして。
種崎さんと言えば上記『ダイ大』で奇しくも勇者ダイを熱演。
『ダイ大』は、勇者ダイが、冒険の中で短い人生の中で輝きを放つ人間の力を知る。
数千年生きるが故に、余興と称して人間を見下し、弄ぶ大魔王に対して、
激闘を通じてダイが人間の価値を思い知らせていくお話でもありました。

こうした役柄などもこなして来た種崎さんが、今度は逆に1000年生きるエルフとして人の心を知る様をどう演じて来るのだろう。
最高に唆(そそ)るキャスティングでしたし、初回観てみて、1000年ズボラなフリーレンさんの生態も含めてw
経験値を積んだ種崎さんの引き出しが遺憾なく引き出されていたと好感しました。


三点目。音楽がエバン・コール氏だということ。
初回SPはフィルムスコアリングで制作。
バグパイプ、ティン・ホイッスルなどケルト音楽の楽器をアレンジして、
ファンタジー世界の風情も醸しつつ、心情に合わせて量産した劇伴は70曲超。

金曜ロードショーとエバン・コール氏と言えば、昨年、TVアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』総集編と劇場版を2週連続で放送した件も思い出されます。
視聴率面では惨敗に終わったあの企画は、当時は酔狂だとも感じましたが、
今にして思えば、視聴率よりネット、SNS上の同時アニメ視聴祭りで賑わいを創出できるTV局の可能性を再発見する、
これも視聴率ビジネス依存脱却の伏線だったのかなと。

初回では、特殊EDとなったmilet「Anytime Anywhere」の編曲も行った同氏。
本作は、エバン・コール氏の作品シンクロ率が一段と高まる重要作になる期待があります。


以上を踏まえて、初回、私は敢えて金ローを録画して視聴しました。

{netabare} 「人生ってのは衰えてからのほうが案外長いもんさ」{/netabare} などのセリフが私の心の傷に染み渡るw
初回から既に、エルフとそれ以外の仲間らとの寿命の長さ、価値観の相違を生かした、
人生の深い掘り起こしによる収穫が大豊作。
終盤には1000年前のフリーレンと{netabare} 大魔法使いフランメとの師弟関係{/netabare} から旅の大目標が明示。

決してパワーがないから安直に魔王倒した後の残り滓を描くのではない。
むしろ過去と未来にまたがる壮大な視点から、勇者伝説を丸ごと内包していくスケール感の片鱗を見せる。
捻くれた私の高いハードルを乗り越えて、歴代の私の心に残るアニメの上位に食い込みそうな抜群の手応え。

初回2時間SPという挑戦も没入感を高める意味では有効でした。
しかし金ローも昔は、何が何でもCM見せて広告料収入を獲得しようと、スポンサーの方ばかり向いて、
数字取れそうな定番人気映画を雑にカットして、クライマックスは数分置きにぶつ切りしてマシンガンCMw
不完全燃焼の視聴者が多数発生するためか、週末はTSUTAYAの棚から金ロー放送作のレンタルビデオが消えるといった残念な流れがありましたが。
今回はCM飛ばさず見ても、それほど集中力が阻害されない淀みのない編集で、時代は変わったんだな~と感じ入りました。
コンテンツ中心主義。小難しいビジネスの話はさておき、テレビと視聴者との関係改善の面では良い流れなのではと思いました。


【参考文献】※1 @DIME「「葬送のフリーレン」が金曜ロードショーで異例の初回2時間スペシャル!新アニメ枠で世界に挑む日テレの新コンテンツ戦略」{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 49

69.2 2 2023年度の戦いアニメランキング2位
NieR:Automata Ver1.1a[ニーアオートマタ](TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (170)
625人が棚に入れました
西暦5012年。 突如地球へと飛来してきた<エイリアン>と、彼らが生み出した<機械生命体>により、人類は絶滅の危機に陥った。 月へと逃げのびた僅かな人類は、地球奪還のため、<アンドロイド>の兵士を用いた反攻作戦を開始。 しかし無限に増殖し続ける<機械生命体>を前に、戦いは膠着状態に陥る。 人類は最終兵器として、新型のアンドロイド<ヨルハ>部隊を地球へ派遣。 新たに地球へと派遣された<2B>は先行調査員の<9S>と合流し、任務にあたるが、その最中で、数々の不可解な現象に遭遇し……。 これは人類のために戦い続ける、命なき<アンドロイド>の物語――。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

人形たちの記憶

A-1 Pictures制作。

異星人が生み出した機械生命体により、
地球を侵略された人類は絶滅の危機に陥る。
月へと逃れた人類は新型アンドロイド、
ヨルハ部隊を地上へと派遣し反撃を開始する。

物語全体を俯瞰しなければならない。
{netabare}初回は大胆にも戦闘描写だけに終始し、
第二話は物語の根幹に触れるかのような、
哲学的な脚本であったように思う。{/netabare}

これは演者が揃えば面白くなりそうだ。

廃墟の街、とある機械は宝物を見つけた。
{netabare}機械たちに目覚める意識、認知、感情、記憶、
彼らはついに心を持つに至ったのか、
彼らにどこか悲哀を感じさせる演出である。{/netabare}

私には物語の顛末は悲劇的に思えるが、
その予感が当たらないことを願うばかり。

最終話視聴追記。
両陣営の衝突が迫力ある戦闘描写で描かれ、
{netabare}学習進化により意識を持つに至る機械生命体と、
命令に従順なアンドロイドとの対比が表現されている。
人が持つ心の神秘に魅せられた機械たちの、
やはり悲劇的な物語であるように思う。
行く末を案じるが、停戦の糸口は見つからない。{/netabare}

期待して次の物語を待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 33

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

あんちのみ〜♪

マスター・オブ・パペッツ(人類会議)は、きっと『水銀燈』のファンなのだろう。
そして変態さんである。
何と言っても“目隠し”ゴーグルである。
背徳感以外の何物でない。
栗本慎一郎をご存知だろうか?
『パンツをはいたサル』である。
パンツは脱ぐためにある。
そう、目隠しを外した2Bさんに萌えるのだ。

ストーリーは、皆さんご指摘の通り。
何ともベタベタなエビの連続攻撃に辟易したものの、自らの汚れた心に鞭打ち、ロスト・パラダイス寸前で踏み止まることができた。
これぞ正にアンチノミー。
機械仕掛けの愛、その行先を見届けようと…。

そして怒涛の一挙放送である。
なかなか面白かったのである。
少しだけ、ガイナックスの呼び声が聞こえたような…。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 17

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

生と死を繰り返す螺旋に……我々は囚われ続けている

この作品の原作はゲームだったんですね。
完走してレビューを書くためにwikiをチラ見するまで全く気付きませんでした。

石川由依さんが出演されるということで視聴を楽しみにしていましたが、結果的にこの作品もコロナ禍の影響を大きく受けることとなりました。

元々は2023年の冬アニメとして放送が開始されましたが、コロナウィルスによって二度放送が延期されました。

コロナ禍じゃ遅延も仕方ありませんよね。
寧ろ、クオリティを落とさずに制作頂いたことには感謝の言葉しかありません。
流石、A-1 Picturesさんですね^^


西暦5012年。

突如地球へと飛来してきた<エイリアン>と、
彼らが生み出した<機械生命体>により、人類は絶滅の危機に陥った。

月へと逃げのびた僅かな人類は、地球奪還のため、
<アンドロイド>の兵士を用いた反攻作戦を開始。

しかし無限に増殖し続ける<機械生命体>を前に、戦いは膠着状態に陥る。
人類は最終兵器として、新型のアンドロイド<ヨルハ>部隊を地球へ派遣。

新たに地球へと派遣された<2B>は先行調査員の<9S>と合流し、
任務にあたるが、その最中で、数々の不可解な現象に遭遇し……。

これは人類のために戦い続ける、命なき<アンドロイド>の物語――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して振り返って思う事…
キャラデザの緻密さ、繊細さがヤバいくらい凄いんですけど…!

是非、公式サイトはご覧頂きたいと思います。
トップページでは見惚れるようなイラスト群を堪能することができますよ。

ゲームの方でも1920×1080Pの解像度でプレイできるようなので、作画にも気合が入っているのはビンビンに伝わってきます。
こういうキャラを大切にする作品は大好物です。

一方、物語の方はきっと未だ序盤…なのかもしれません。
人類が地球を奪還するためアンドロイドを地球に派遣しましたが、守るべき対象である人類をきっと私は未だ一度も見たことがありません。

圧倒的な数の暴力で迫り来る機械生命体 vs アンドロイドの構図で物語は展開されますが、石川由依さん演じるヨルハ二号B型に、目を奪われながらの視聴になってしまいました。

つい視線がヨルハ二号B型に誘導させられるかのように目で追ってしまうんです。
それだけヨルハ二号B型が魅力的だったからでしょうけれど…^^;

そして、最終話の放送後に第2クールの制作が発表されました。
今回の首謀者に関する物語は一応の完結を迎えたと思っていますが、人類は一向に出てきませんし、レジスタンス部隊のリーダーを務める女性型アンドロイドであるリリィの回想編で登場した二号についても伏線が回収されていません。
そう考えると、第2クールの制作は初めから決まっていたのかもしれませんね。
ゲームの方も売り上げがメッチャ好評らしいので、きっと資金も潤沢なんだと思います。

資金が潤沢だとそれだけプレイヤーにも還元されるのでしょうか…
私のプレイしているゲームは個人的には神ゲームだと思っているのですが、世間の評判はそれなりなので、ガチャとかメッチャ渋い感じがしてなりません。
ここが改善されたらもう少し課金しようという気にもなるんですけどね^^;
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Aimerさんによる「escalate」
エンディングテーマは、amazarashiさんによる「アンチノミー」
どちらも冬アニメシーズンに繰り返し聞いた大好きな楽曲です。

1クール全12話の物語でした。
しっかり堪能させて頂きました。
第2期はいつ放送されるかは今後の発表を待つことになりますが、第1期同様、クオリティだけは落とさず放送されることを願っております。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 16

78.2 3 2023年度の戦いアニメランキング3位
無職転生 Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (413)
1768人が棚に入れました
2012年から小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が開始されて以来絶大な人気を誇る“なろう系ラノベのパイオニア”『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』。理不尽な孫の手の著による本作は、多くの作品が生み出されている「異世界転生系ラノベ」「なろう系小説」のまさに先駆者的作品であり、幅広いファンを獲得している当ジャンルの代表作。働きもせず他人と関わりもせず、ただ部屋に引きこもってゲームやネットに明け暮れるだけの34歳のニート男が、ある日交通事故に遭い死亡…したと思った次の瞬間、剣と魔法の異世界に生まれたばかりの赤ん坊として転生!少年ルーデウスとして生まれ変わった男が、前世の記憶と後悔を糧に、出会いや試練に直面しながら「今度こそ本気で生きていく」姿と壮大な冒険が描かれる大河ファンタジー。


声優・キャラクター
ルーデウス・グレイラット:内山夕実
前世の男:杉田智和
フィッツ:茅野愛衣
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

キャプテンE.D.

世の中、たいていのことには『良い点』と『悪い点』が混在いたします。
禍福は糾える縄の如し、とはよく言ったもの。
EDのもつ最大の良点は『腹上死する危険性がなくなる』ところかと。

死というものは万人に等しく訪れますが、
その価値は、ほんとそれぞれ。
欧米では『友のための死が最も尊い』とか言われます。

  腹上死というのはたぶん、
  その対極に位置する存在ではあるまいかと。

もちろん『性欲はオレの友だ』と言い張ることもできるにはできます。
キャプツバ的に『リビドーはトモダチだよ』と爽やかに言うこともできます。
ほんとできるっちゃできるんですが、
それはあくまでも『言論の自由』というケンポ-上の話であり、
うんうんそうだね、と言ってくれるヒトは、
早くその話題を終わらせたいから相づち打ってることをお忘れなく。

  実際の話、そういう大往生をしてしまうと、
  残されたご遺族の心境もけっこうフクザツでありましょうし、
  弔辞の書き方にも困ってしまいます。
  さらに、お葬式の雰囲気も微妙なものになってしまいかねませんので、
  オトコがなるべく避けたい往生の仕方の一つと言えるでしょう。

  その心配がゼロになる、というのですから、
  EDというのもなかなか捨てたものではないのかも知れません。
  (自分がなるのはゼッタイごめんですが)


さて、本作『無職転生Ⅱ』第一ク-ルは、
エリスに去られて自己憐憫をこじらせたルーデウスがEDになり、
魔法大学でシルフィと再会してそれを克服するまでを描いたおハナシです。
完全に前作『無職転生』の続きなので、
まだ見ておられない方はまるっとおいてけぼりですね。

今ク-ルはこれまでの血わき肉踊る異世界冒険譚とは趣を異にし、
どちらかと言うとせせこましい、
ぶっちゃけ半日常系みたいな話がちくちく紡がれていきます。

とは言っても、話のすすめ方がザツ、ということはありません。

0話まるっと使ってシルフィが魔法大学に入った経緯を説明してから、
1~4話がいわゆる『泥沼編』。
大切な放送期間まるまる一か月をかけて、
ルディ(ルーデウス)の見事な自己憐憫っぷりからのED発覚、
そして魔法大学入学までを描きます。

  これを『しっかりと経緯や心情を描いている』と評価するか、
  あるいは『展開が遅くてまだるっこしい』と考えるかは人それぞれ。
  きちんと物語を描きたいカントクの意図はわかりますが、
  昨今はやりの『なぜもへったくれもない』展開になじんだ方々は、
  早よシルフィだせやゴラァ、と思うかも知れません。

  まあ実際、
  そんなに面白い・引き込まれるエピソードでもないし、
  鬱モードに入ったルディがうっとうしいし、
  プロットヒロインのサラがええとこなしでかわいそうなので、
  半分の尺でもよかったかな、とは思うところ。

そして5話からがラノア魔法大学編。

基本的に『魔法学校』という舞台設定は、
おなかいっぱいというか、創造力のないラノベ作家が選ぶド定番であります。
あまりにも亜種が多すぎてよくわかんないほどなんですが、
本作は草分け的存在なので、
発表当時はまだ鮮度が残っていたかも知れませぬ。

ただし、ルディが魔法大学に入学した目的が
向学心のためとか祖国のためとか憧れの師匠に追いつきたいためとか、
そういう内面的かつふわっとしたものではなく、
  EDの治療法を探すため
という『はっきりしていて切実』なものなので、サベツ化は充分かと。
てか、ぶっ飛んでいて好きかもです。

で、ここからはおハナシの趣がガラリと変わり、
けっこう既視感の強い、下ネタおおめの異世界学園ラブコメふうとなります。
旧キャラに加えて新キャラもけっこう出てきます。
{netabare}
  ロキシーがパンツしか登場しないため、
  萌えという絶対領域はシルフィがほとんど一人でカバ-いたしております。
  ドワーフっ子のジュリエットもかわいいっちゃかわいいのですが、
  萌えとしては、上級者向けではあるまいかと。
  ケモナ-さん向けにもふたりご用意しておりますが、扱いがリョナ。

  ナナホシという、
  今後の物語展開でキーパ-ソンになりそうな娘も再登場しますが、
  今ク-ルで何かが大きく動くわけではありません。

  ヒトガミとルディの前世姿の登場も、泥沼編の一回こっきり。
  ルディがこまめに肉体を鍛え、
  ふつうのファンタジーヒ-ロ-っぽく、かっこよくなっていきます。

  つまるところ、
  小さなプロットがけっこうあるものの、何をやっても物語の主たる関心が、
    シルフィがいつ身バレするのか
    ルディがどんなふうにEDを克服するのか
  の二点に帰結してしまうという、
  わりとミもフタもない展開のク-ルだったりするわけです。{/netabare}


それじゃつまんないんですかと問われると、
決してそんなことはなく、
熱狂するような感じじゃありませんが、ふつうに楽しく見られます。

個々のキャラの心情もしっかりと繊細に描かれていますし、
『萌え』『笑い』『シリアス』『業』『バトル』
みたいなものがきちんと、しかもほどよく配合されておりまして、
  ヨ-グルトがけグラノーラ、オレンジジュースつき
みたいな、バランスの良い朝食的仕上がりなのではあるまいかと。

  ただし『ED』というクセの強いシードが含まれているため、
  とりわけ女性の視聴者さんにおかれましては、
    えっと……笑ったらいいんですか?
    それとも同情した方がいいのかしら?
  などと、咀嚼に困惑される場合もあろうかと存じまず。

  どうぞ笑ってやってくださいまし。
  そもそもルディの未熟な自己憐憫が原因ですから自業自得ですし、
  同情なんかされたらそれこそいたたまれませんから。


拙的な本作のおススメ度は、
前期を視聴済みという前提でAランクです。
(てか、第二ク-ルから見はじめる人ってあんまいないよね)

前期みたく、
エンタメ性を存分に発揮しながらも『人間の業』に深くえぐり込む、
というキレッキレ感はあまりありません。
もちろん、ヒトガミやナナホシとの会話などで片鱗は見せるのですが、
通して視聴すると、
やっぱ下ネタおおめの異世界学園ラブコメみたいな印象かと。

  なんでそうなるのかとと言うと、
  物語全体の印象というかインパクトを、
  シルフィ(茅野さん)が全部もってっちゃってるんですよね。
  ひさびさの茅野さん無双でありまする。
   {netabare}
  とりわけラスト二話、
  シルフィの身バレとED完治が同時ではなく別プロットになり、
  茅野さんがそれぞれのプロットで披露したお芝居、
  ゴジョ-先生もまっつぁおの領域展開が、インパクトやばいレベルです。
  
  ふつうのアニメだったら、
  身バレでソッコ-完治、愛はEDを救う、みたくなると思うんですよね。
  だけど本作では、
  『それはそれ、EDはED』
  ということで仕切り直し。キビしいです。

  え~~、やっぱあっちとそっちって違うもんなんですか?
  とか女性の方から聞かれても、なったことないからわかりませぬ。

    ほんとわかんないんですが、
    何となくわかるような気がするかも、
    というのがこっち側の大半の意見なんじゃないかしら。

  でまあ結局、ふたりでクスリ飲んでキメ〇ク、という
  かなり身もフタもない解決方法に至っちゃうわけでありまして、
  まさにディ-プインパクト。ぜひもなし。{/netabare}


作画は、相変わらずの高水準ですね。

ただ、前期に比べると粗くなったという声もあり、
そう言われると確かに、
ロングやモブの描き方がザツだとか仕上げがちょっとアレかなあとか、
前期になかった「ん?」は感じますが、
それでも他社との比較論で言うならけっこうなお点前ではあるまいかと。

  今ク-ルから監督が、
  前期まで副監督を務めていた平野宏樹さんに変わっております。
  また、成長したキャラを描くにあたり、
  キャラデの担当者も前期とは違う方になっており、
  そのへんの影響は、やっぱあるでしょうね。


役者さんは、キャラ替えもなく、全員ハイレベルです。

特にルディ役の内山夕実さん。
前期からルディの年齢が変わって肉体的に成長していますし、
おまけにEDという女性には理解がムズカシイ役どころなんですが、
うまく咀嚼して『青年ルディ』を創り上げています。

その他、今期からは新キャラで
上田麗奈さん(アリエル役)や若山詩音さん(ナナホシ役)など、
旬の実力派役者さんも参加していて百花繚乱。
プロットヒロインのサラを演じた白石晴香さんも、
けっこうアシリパ入ってたけれど頑張っておられました。

ただ、そんな中においても、
インパクトという観点においては、
すでに述べたように茅野愛衣さん(シルフィ役)が無双状態かと。

茅野さんって、
最近はご自身のyoutubeでお酒ばっか飲んでるイメ-ジなんですが、
もともと卓越した演技力をお持ちの方なんですよね。

  彼女のお芝居で拙が「マジすげえ」と思わされるのは、
  セリフの『硬度』と『温度』の使いわけです。
  これはもう、天性のものと呼んでいいんじゃないかしら。
   {netabare}
  本作でも物語冒頭、アスラ王国に飛ばされてきてすぐのときは、
  ガチガチに緊張した、バリカタの声ですね。
  それから『無言のフィッツ』として新生活になじんでくると、
  緊張がややほぐれて声の硬度が一段階さがります。
  (それでも初対面の相手と話すときは硬度かために)

  そして、フィッツとしてルディと会話している時には、
  リラックスできるのか、
  まったく同じ話し方なのに声のトーンはやわらかくおだやかに。

  こうした同じ話し方での『声の硬度』の使いわけ、
  『バリカタ』『かため』『ふつう』が自然にできてるんですよね。
  あの『氷菓』伊原摩耶花役でも披露してましたが、
  なかなかマネできない、ものすごい技術だと拙は思います。
  (たぶん、鳴らす場所や緊張させる筋肉を微妙に変えてるんでしょうね)

  で、それに加えて『声温度』の上げ下げができるんです、この方は。

  ナナホシとの会話などでは、声温度かなり低め。
  ルディとの会話でも、
  感情の起伏に伴って面白いぐらい上がったり下がったりいたします。

  そして、今ク-ルで最大の見せ場は、やっぱ最終話。
  ド-ピングの前後で声温度爆上り。
  その温度のまま究極の最終奥義、オトコ殺しの頂上セリフが炸裂します。

    どうぞお召し上がりください。

  これはあかん。
  わりと身持ちのかたい僕ではありますが、耳元でこれは殺られる。
  まさにアルテマウェポン。奥さんほんとごめんなさい。

  というか、マジなハナシ茅野さんって、
  『声バリカタ冷え冷えで』とか『声やわ激アツで』とか、
  どんなオーダ-にも応えられるすごい役者さんだと思う次第であります。
{/netabare}

音楽は、
劇伴は前期と同じく藤澤慶昌さん。
古楽器を駆使した安定した音作りで、世界観もドンピです。

OP/EDは、
前期は大原ゆいこさんが全部やってたんですが、
今ク-ルのOPはLONGMANさんが担当。
わりといいんじゃないかしら、世界観にもハマってますし。

あと、最終話のEDは大原さんの曲を茅野さんが歌唱しております。
ただし、セリフにかぶせてBGM的に使っちゃったので、
印象としてはかなり薄めかと。
(拙は初見のとき気がつきませんでした。お恥ずかしい)



いずれにいたしましても、
見て損をするようなアニメでは決してありません。
他の『なろう系』を見るぐらいならぜひこっちを、という感じかと。

ただ、前期については、
 『異世界転生もののハイエンドモデル』
と評価させていただいたのですが、
今ク-ルについては、さすがにそこまで言えませぬ。

既に述べたことだけど本作品の通奏的なテ-マは
  『人間の業と再生』
みたいなモノだと拙は愚考しているわけです。

そこんところ今ク-ルは、かなり薄味になっちゃってるんですよね。

そして『テ-マ』ではなく『ギミック』の一つである、
ルディのEDが前に出すぎちゃったことで、
なにがしたいのかイマイチわかりづらいク-ルになっちゃったなあ、と。
{netabare}

  もちろん、ルディがEDになったのって、
  エリスの真意をはかりきれないルディの『未熟さ』と、
  それがゆえの自己憐憫をこじらせちゃったのが原因であります。

  前世で死んだのが34歳だから通算年齢ほぼ50歳、
  ええ歳こいたおっさんがそんなんでええんか、自業自得やんかジブン、
  という意味では『業のなせるワザ』と言えなくもありません。

  ただ、その乗り越え方が、
  なんか頑張ってジブンの弱さを克服した、みたくリッパなものではなく、
    クスリでキメたらうまくいったぜキャホホイ
  という、リアルではあるけれどドラマ性のかけらもないものでして、
  え……あ……よかったね、としか言いようがありませぬ。

  人間の未熟さとか腐った性根というものはカンタンに治んないですよ、
  という背骨の部分は前期から一貫しているのですが、
  だからといってこの展開で、
    何かカンド-したり学んだりしろ、
  なんていうのは、さすがにムリ筋に過ぎるかと。{/netabare}


とはいえ、ルディくんの冒険譚は、まだまだ道半ば。
見てくれがいっぱしの青年になったとしても、
いきなり中身までリッパになられては、お話が回せません。

第二ク-ルは来年四月からとの由、
  とりあえず性的に充足したルディくんにどんな冒険が待っているのか、
  おパンツ以外のロキシーの姿は拝めるのか、
  ヒトガミやフィットア領転移事件の謎は明かされるのか、
  いいかげん下ネタを卒業してドラマにシフトしてくれるのか、
いろいろと興味の尽きないところであります。

今ク-ルはちょっとまあアレな感じでナニな出来ばえでしたが、
それでも面白いっちゃ面白いし、
物語自体はよく練られていてすごく興味深いものなので、
次ク-ルを楽しみに待ちたいと思います。

  あと、レビュータイトルがアレなので、
  某所からクレームが入り、
  BANされたらごめんしておくんなまし。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 31
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2つの物語

原作未読 全13話(0話を含む)2期第1クール

無職転生の2期第1クールです。第2クールは2024年4月より放送予定です。1期ともし機会があれば番外編(エリスと2期のあるキャラが出てきます。)まで観ることをオススメします。

第1クールは大きく分けて2つのお話に分かれています。泥沼編・学園編(ラノア大学編)です。

泥沼編は、あることで失意の底にある主人公ルーデウスは、あるパーティーに出会って立ち直るきっかけになるお話です。お酒はほどほどにいう感じでしたw

学園編は、1期のキャラが色々とでてきます。あることを解決する(この作品らしい悩みですがw)ためにラノア大学に入学します。紆余曲折ありましたが、良かったねって感じの終わり方でした。
{netabare}
なんといってもシルフィエットの登場ですね。彼女の行動や仕草、表情もゆたかでとても可愛く描かれていました。

終盤まで正体を明かすことに躊躇い、もどかしい気持ちが観ている私にもとても伝わりました。最後は2人が結ばれて良かったですね。
{/netabare}
作画は1期に引き続き綺麗に描かれています。演出も良かったですね。{netabare}(特にルーデウスとシルフィエット2人の場面){/netabare}

重要な鍵になるような人物{netabare}(ナナホシ・シズカ){/netabare}も出てきて、第2クールも楽しみですね。

OP はLONGMANさん、EDは大原ゆい子さんが歌っています。

最後に、神棚は早く処分した方がいいと思いますw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 29
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

人生という長い旅路

残念なところとめっちゃ面白いところがあって、トータルでこれくらい

先に残念なことを言うと、生々しすぎる下ネタがストーリーと密接な関係があることですね
恋愛アニメだと最高に感動的な場面で愛よりも性が強調されてしまっていて、せっかくのムードが台無しで好き嫌いが分かれる部分です{netabare}
EDについてはよくわからないけど、サラの反応は疑問でした。
パートナーの女性は自分に魅力がないせい?とか悩んだりするでしょうけど、愛があるなら一度うまくいかなかったくらいで見捨てたりしないでしょう、何度頑張ってもうまくいかないなら愛想尽かされても仕方ないと思うけど・・・
パートナーの欠点や悩みを知ったうえで受け入れて、協力して一緒に直そうとするのがホントの愛だと私は思います。
そう考えると一度うまくいかなかったくらいで「最悪」とまで吐き捨てたサラとEDを知っても受け入れてなんとかしようと考えたシルフィの「愛の深さ」の差が対比されていたと思うのでストーリーはしっかりしていると思うんですが、やっぱりちょっとお下品すぎるネタですね・・・

それから、ルーデウスが前世のトラウマやエリスやEDのことで自信なくしているのはわかるけど、2期1クールは全体的に卑屈ではっきりしないから少しイラっとする
{/netabare}

よかったところはキャラクターと世界観と音楽そして作画
物悲しげな歌詞の主題歌が多いですが、どれも作品のストーリーやキャラクターの心情をよく理解して作られた素晴らしい主題歌でした!

一期のメインキャラのほとんどが2期前半クールでほぼ出番なくてガラッとキャラクターが変わったのに、一期にしか出ないキャラにも2期にしか出ないキャラにもちゃんと愛着がわいてくるんですね、キャラクターの魅力が凄い
なんていうか、ルーデウスの人生の旅を一緒に体験しているような感じ
彼が人生の旅路の途中で出会う人達、中には短い期間だけ濃い付き合いでも別れた後は二度と会うことがないキャラもいるかもしれません、でも二度と会うことがなくても彼らと一緒に旅したこと、笑いあったことはルーデウスの人生にとって大きな意味があったんだと思う
人生ってたぶんそういうものですよね

そんな感じでルーデウスが行く先々で魅力的なキャラクター達と一時的に人生をともにする感じが人生の縮図みたいで、メインキャラが固定されがちな他の作品にはなかなかない魅力だと思う

前世のこと、異世界転生や転移など物語の根幹をなす秘密、それから{netabare} 日本出身のナナホシが無事に帰れるか、それともこの世界を好きになるかっていうサブストーリーや動きが大きそうな王位継承争い {/netabare}も気になるし、4月からの2クール目がとても楽しみです

投稿 : 2024/11/09
♥ : 26

73.8 4 2023年度の戦いアニメランキング4位
転生王女と天才令嬢の魔法革命(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (366)
1034人が棚に入れました
パレッティア王国王女、アニスフィア・ウィン・パレッティアには前世の記憶がある。 魔法が当たり前に存在する世界に転生し、魔法使いに憧れるアニスフィアが夢見たのは、魔法で空を飛ぶという、破天荒で非常識なことだった。けれど、なぜか魔法が使えないアニスフィアは日夜、キテレツ王女とあだ名されながら、怪しげな研究に明け暮れるはめに。 ある夜、お手製魔女箒で空へ飛び立ったアニスフィア。暴走する箒が飛び込んだのは、貴族学院の夜会。そこでは、魔法の天才と噂される完璧公爵令嬢ユフィリアが、アニスフィアの弟・アルガルド王子から婚約破棄を宣言されているところだった。声もなく流されるユフィリアの涙を見たアニスフィアはそっと手を差し伸べる。 ──この魔法はあなたの笑顔のために。2人の少女が未来を切り開く、「転生×天才」魔法ファンタジー!
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

あなたの笑顔を欲した、その先にあるもの

アニメーション制作:ディオメディア、
監督:玉木慎吾、シリーズ構成:渡航、
キャラクターデザイン:井出直美、
キャラクター原案:きさらぎゆり、音楽:日向萌、
原作:鴉ぴえろ (ファンタジア文庫刊)

王宮百合ファンタジー。

そんなキャッチコピーを知ったのは、
アニメを観始めて3話くらいまで経過したころだった。
個人的には、渡航の脚本ということで期待値を上げて
観始めていたので「百合」と知っても気にならなかったし、
3話まででは、そんな方向に進む雰囲気は全くなかった。

舞台は魔法やモンスターの存在する中世風のパレッティア王国。
そこで、王位継承権を放棄した王族女性の
アニスフィア・ウィン・パレッティアと
王位継承予定の弟、アルガルド・ボナ・パレッティア、
その婚約者であるユフィリア・マゼンタたちの間で起こる、
王位継承を巡る魔法社会を変えるための物語。

見どころは、現世から転生したアニスフィアの
破天荒ともいえる性格と目指しているものだった。
魔法を使用できなければ王位継承は事実上不可能という
閉塞感のある社会。
そこで革命的な変化を起こすためにアニスフィアは奮闘する。

再度、序盤を観てみたが、やはり面白い。
キャラの特徴がしっかり描けているし、
親子関係やヒロインふたりの憧れを絵で表現できているのがいい。
序盤は、ユフィリアの苦悩するシーンが長く、
あまり気持ちの良い展開とは言えないが、
それを底抜けに明るいアニスフィアが
助けていくところが心地良かった。
アニスフィアにも苦悩があって、
魔法を使えない自分に危機感を覚えながらも
前世の記憶から魔法石を活用した研究によって、
現代的な家電製品を生み出していくのは面白かった。
そして、魔法を使える者でも空は飛べない世界において、
魔法を使えないアニスが、空を飛ぶことに
果敢に挑戦する展開も楽しかった。

ただ、この作品が良かったのは序盤だけ。
{netabare}アニスフィアの前世の記憶が活かされるのは、
家電製品の発明以外はなく、
前世の出来事が現在に関わることは全くなかった。
(原作ではこの後に出てくるのかもしれないが)
また、アニスフィアの弟のアルガルドが反旗を翻した部分に
納得感が全くなかったし、なぜこんな話にしたのかと
首を捻りたくなった。
アルガルドが敵になる展開でもいいのだが、
理由や描写が浅すぎて付いていくことができなかった。{/netabare}
ここまでなら、まだ飲み込めたのだが、
やはりいちばん意味が分からなかったのが、
最終回の締め方だろう。

{netabare}ユフィリアが精霊になって犠牲になることで、
アニスフィアを自由の効く立場のまま研究に従事させるのは、
全くハッピーエンドでも物語として面白いものでもない。
もちろん、魔法が使えない人でも活躍できる
平等な社会を実現したといえばその通りだろうが…{/netabare}
この展開にするのであれば、
ユフィリアの決断における苦悩やマイナス面を
突っ込んで描かなければ、
物語として成立しないとさえ私は感じてしまう。
そもそも、なぜアニスフィアがそれほど平民に対して
心を砕かなければいけなかったのかという部分も
今ひとつ納得することができなかった。
作者は取ってつけたような「百合」を
やりたかっただけなのかとも思える。
また、百合をきちんと描いたのは最終回だけで、
そこまでの過程がないので、観ているほうとしては
唐突過ぎて驚いてしまった。
異世界ものとはいえ、あまりにもリアリティがなさすぎる。

序盤が面白かっただけに、
そのギャップによって、より大きなマイナス印象を抱かせた
典型的な作品といえるだろう。

OP曲の花たん『アルカンシェル』や
ED曲のアニス&ユフィの『Only for you』はお気に入りだし、
千本木彩花と石見舞菜香の演技も良かった。
序盤の脚本の流れや展開もスムーズで面白かったのだが…

この魔法はあなたの笑顔ために―――

しかし、未来を想像したときに
全く笑顔になれないお話だった。
(2023年5月5日初投稿)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 30
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

異世界転生物のテンプレから何処まで自由に飛べるか肝が試される

原作小説は小説家になろうweb版、富士見ファンタジア文庫ラノベ版共に未読。


【物語 3.5点】
ま~た異世界転生物か?テンプレばっかしでツマラナイ。
こうした批判は声がデカくてよく響きますし、私も言いますがw

その実、いざ、お約束と違うことをされて自由に飛び回られても、
惰性で乗れずに、上空からふるい落とされる。

そんな感想がまず残った物語でした。


中盤までは、旧来の異世界転生物のパターンを踏まえて観ても付いて行ける程度に、適度な距離が確保。
今までにあまりない新鮮な異世界転生物だな。いい百合だった。5話で{netabare} ユフィはアニスに何度、愛の告白をするのかw{/netabare}
といった感じで、前半は、転生アニメ乱造を嘆きつつも、新味を期待して、つい観てしまう層に訴求。

ところが、後半に入ると、さらに捻りを加えつつ、新展開へと飛翔。
アニスもシナリオも暴走?と戸惑う方もいたかもしれません。


後半、折り合いのヒントにしたいのが、原作者・鴉 ぴえろ氏が『魔法少女リリカルなのは』の大ファンだということ。
“十分に発達した科学は魔法と見分けがつかない”を地で行く魔法及び「魔学」の設定、世界観。
何より終盤、{netabare} 泣いてる金髪のあの娘を助けるために全力全開で撃ち倒しに行く件などまんま『なのは』w{/netabare}

結局、異世界転生物のテンプレから自由になって、濃い目の百合で『なのは』みたいな萌え&燃え友情バトル作品がやりたかったのだろう。
というのが私の結論です。


私はアニスがユフィに贈った魔道具「アルカンシェル」を見て、
『なのは』2期の次元航行艦アースラの決戦兵器と同じ名だと嬉しくなる程度には『なのは』厨なのでwこの展開は大歓迎。

ですが理解の拠り所を持たない視聴者のためにも、もう少し伏線、誘導が欲しかったかなとも思います。
例えば終盤の{netabare} アニスの葛藤の裏には転生者ゆえの孤独もあったはず。
そこはテンプレを嫌わずに、折に触れて強調しておけば尚良かったかなと思います。
アニスからユフィだけに伝えた前世の記憶。アニスを娘として受け入れているとの母の涙。
この辺りはもっと感動度が上がったのではと愚考します。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ディメディア。

上々。

掛け合いにリズムを生み出すキャラの各種顔芸。

魔力を持たない転生者アニスが憧れるに値するきらびやかな魔法エフェクト。

魔法の有無により固定化された貴族制、身分制下で荒廃と矛盾を抱えた社会。
それでも、あなたがいる世界は美しい。

これらを作画、背景美術から体感できる水準にあるのは大きいです。


何より箒型の魔道具にまたがった金髪王女に自由の大空へと拉致されていく銀髪令嬢は最高に絵になります♪


【キャラ 4.0点】
アニス&ユフィについては【3話までの感想】で触れたので割愛して、ここでは脇について。

アニスに仕える赤髪の侍女・イリア。
主人のオテンバぶりに釘を刺せるのは、主従の信頼関係あってこそ。
世間と摩擦を起こしてばかりのアニスにとっては、
ユーモアの効いた毒舌が数少ない心を許せる場所だったのではないでしょうか。

そういう意味ではダウナーな呪い探究家・ティルティも、
魔学に理解を示す懐の深さで、アニスに毒づいてくれる貴重な友人でした。

イリアは特殊な事情を抱えるレイニの癒やしとなり、
ティルティはアニスとの関係に悩むユフィに助言を与えたりと、
脇が人間関係を動かす潤滑油として機能していました。

イリアの入れる紅茶。私も一杯頂きたいものです。


【声優 4.0点】
アニス役の千本木 彩花さん&ユフィ役の石見 舞菜香さん。
百合沼に落ちると溶解力が凄まじそうなボイスの持ち主。
実際、{netabare} キスまで昇りつめた{/netabare} 二人は尊かったです。
お二人とも自由を抑圧された苦しさと、自由を得た解放感も、落差のある表現で好演。

アニスの弟でアルガルド王太子役の坂田 将吾さん。
序盤はユフィとの婚約を破棄した無思慮な未熟者。
と油断させておいて、後半は、アニスの王位継承権放棄も含む、王国の諸々の歪みを一手に引き受けた故の狂気も体現。


興味を惹かれたのがレイニ役の羊宮 妃那さん。
ユフィからアルガルドを略奪するポジション。
だが悪役令嬢じゃない。
ここもテンプレ打破を狙った風変わりなキャラでしたが器用に対応。
感心の余り、私はこの春、羊宮さんがヒロイン役を務める『僕の心のヤバいやつ』見てます。

作家のみなさん。どんどん凝ったキャラ作って、羊宮さんに無茶振りしちゃいましょうw


【音楽 3.5点】
劇伴担当は日向 萌氏。
優雅なオーケストラにより宮廷や空中戦を演出。
百合が深化する場面では、恋愛作品の音楽提供のキャリアも活かし、
アコースティックギターなども交えムードを盛り上げる。

OP主題歌は花たん「アルカンシェル」
ED主題歌は本編終わってもまだイチャつきたいw
メインヒロイン2人によるデュエット曲「Only for you」

自由な空に飛び立つ歌詞世界が心地よい両曲。
EDは終盤になるにつれ、歌詞の真意と百合の味わいが滲み出る内容。




【3話までの感想】破戒と自由をもたらす異世界転生娘

長いので折りたたみw
{netabare}
相変わらず異世界転生、なろうファンタジーの乱造傾向が続く今期アニメ。
加えて今冬は人間不信に陥った主人公がどうこうという筋書きも目立ちます。
対人関係で負った心の傷と向き合う。
異世界転生物、ファンタジーとして真面目で良いとは思います。
が、揃いも揃ってウジウジされてもちょっと……。
人間を信じられないのは分かったから、もう少しパーッと明るい奴はおらんのか?
そこで本作である。


アニス……魔法の才能はないが、魔法への憧憬から奇妙奇天烈な「魔学」にのめり込む変人金髪王女。御自ら素材集めにものめり込み上級冒険者「狩猟の略奪姫(マローダ・プリンセス)」としても畏怖される超問題児。

ユフィ……魔法の才能にも恵まれたエリート銀髪公爵令嬢。将来の王妃となるべく研鑽に励むが、許嫁の王太子から婚約破棄を通告され途方に暮れていた所、アニスに攫われ、魔学の助手になるよう引きずり込まれる。

プロットは破天荒なアニス王女が、生真面目な令嬢ユフィに、道から外れた人生の楽しみ方を教えていく、定番凸凹お嬢様ストーリーのバリエーション。

本作はアニスの自由奔放な生き様の理由付けに、
異世界転生者としての前世の記憶を設定しアップデートを図る。
これが中々イケてる味付け。

伝統的な封建社会において与えられた役割を外されたユフィのような人間。
先もなければ、先を切り開く発想も文化もない。
もう「何もしなくても良い」と父から言われたら心の芯まで固まる他ない。

そこへユフィにもたらされるアニスというインパクト。
近代的自由が潜在意識にまで染み込んだ異世界転生者はタブーを知らない。
才能に基づいた魔法を根拠とした王国を根底から覆しかねない魔学も、
血縁に基づいた王宮貴族社会を解体しかねない百合の波動も、
好きなことを好きなだけやってしまう近代人アニスはお構いなし。

ハチャメチャで明るい作風の本作ですが、
その光源には人は誰もが自由に空を飛べるはずという人間讃歌が輝いているのです。
3話の{netabare} ユフィの涙{/netabare} には説得力があり共感しました。


魔法エフェクトなど作画水準も良好で、コメディ対応も顔芸を始めとして遊び心があって楽しい。
硬派な世界観に偏りがちな今期アニメの中で、希少なギャグ枠としても依り所にしたい作品。

ただ、アニス王女の奇行に振り回される国王陛下の心労が憂慮されますw{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 29

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おまえらみんな、真面目かっ!

見た目や言動がストレートにド真面目なマゼンタ公爵家令嬢ユフィリア(ユフィ)はもちろん、一見ふざけた魔道具を作り普段はおちゃらけた言動も目立つパレッティア王国第一王女アニスフィア(アニス)も含めて、彼女たちの親兄弟など主要登場人物のことごとくの根が真面目という、ある意味堅苦しいアニメ作品ですね。

アニスはいわゆる「異世界転生」キャラではあるらしいのですが、具体的な転生描写はなく、転生前の記憶も断片的な物であるようです。いわゆる「現代日本知識で無双する」系のなろう的な異世界転生作品ではありません。

アニメは一応区切りの良いところで1クール終わっていますが、コミカライズはアニメに追い抜かれているため、続きの話を知りたければ現時点だと原作を読まないといけません。

本作のキャッチーな部分はアニスとユフィ、あるいはその他の女性同士のカップリングによるいわゆる「百合」描写が担っているのですが、ストーリーとしては常に「相反するふたつのポリシーの衝突」という軸で作られています。

わかりやすい対立は「既得権益の維持か万人の利便性か」みたいな辺りだとは思うのですが、とにかく衝突する当事者同士は極めて真面目に生きているので、ストーリーにある程度集中しないと置いていかれそうになるアニメですね。

ところで『聖女の魔力は万能です』とかもそうだったんですが、最近のディオメディアってけっこう異世界物を作らせるとイケてませんか?
(そう思ってるのは私だけだろうか…。)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 25

74.4 5 2023年度の戦いアニメランキング5位
陰の実力者になりたくて! 2nd season(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (237)
968人が棚に入れました
「陰の実力者」に憧れた少年は、道半ばで命を失い、シド・カゲノーとして異世界に転生した。新たな世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにしたシドは、陰に潜み、陰を狩る者――シャドウを演じ、付き合いのいい配下の少女たちと闇の教団に対抗する「シャドウガーデン」を組織する。すべては妄想の産物……そのはずだった。ところが世界の闇たる「ディアボロス教団」は実在し、シドの知らぬところで「シャドウガーデン」は教団との抗争を繰り広げていた。次なる舞台は「血の女王」「妖狐」「暴君」の三勢力が統治する無法都市。そこは、ならず者がはびこる弱肉強食の世界だった。吸血鬼たちの支配者「血の女王」の討伐のため、姉のクレアに連行されてきたシドは、またとない「陰の実力者」ムーブの機会に心を躍らせるのだが……。「血の女王」を巡る陰謀が動き出し、無法都市は三つの勢力が入り乱れる。さらに姉のクレアも騒乱に巻き込まれ、シャドウガーデンも独自に行動。混沌を極める中、シドは人知れずシャドウとして暗躍しようとする。赤き月は昇り、覚醒の刻は来た――!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

3期早く。同時発表しなきゃダメでしょ?追記 やっぱり映画でしたねえ…

 まあ、最後にきてすごい引きでした。世界観の提示とあの方の再登場。途中不満がないわけじゃないですが、上がりの3話が面白かったので、問題ありません。

 そう…物語というのはこうじゃなきゃいけません。伏線とか設定とかエピソードとかそういうのもいいですけど、重要なのは「展開」です。当初は凡百の異世界ワールドかと思っていたら…ですね。1期のOPとかいろいろ仕込んでそうでしたけど。

 本作はテーマ性は薄いですし、シャドウそのものはギャグ・アクション担当です。
 しかし、アルファ、オリアナ、クレア、アレクシア、シェリーなどサブキャラのキャラ造形がとても良くて、そこに感情の部分がはいります。この2重構造が「ワンパンマン」とは違った(いや、似てるか?)究極の俺TUEEEを実現しています。加えて、最終回でこの世界観です。エンタメとはこうでなければ。

 最終回はすごかったですが、オリアナをもう少し描いて欲しかった気がします。

 2期はやっぱり6話のアルファとオメガの対比が一番面白かったかな…単一回の演出というか脚本のうまさでいえばかなり上位に入るくらい良かったです。
 で、スタッフ調べたら、2期は脚本・シリーズ構成が全話加藤還一さん、絵コンテ・監督も全話中西和也さん、総作画監督が1話除いて飯野まことさんという方が担当されたんですね…え、ということは完パケなの?だからクオリティが高かった?

 どうせ人気出るのわかってるなら、同時発表しなきゃダメだろう?と思ってしまいますが…どうでしょう?こういう贅沢な作り方だと3期時間かかるんですかねえ…それとももう準備してるとか…早く発表してほしい。

 続きの発表ないのと、ちょっと面白くない回が2,3話あったので今回はストーリーは満点にしません。4かな。音楽と声優も4。キャラと作画を5とします。
 3期の発表みて、8話を再評価した上でもう1回評価すると思います。え、劇場版かも??考えたくないなあ…


 原作5巻くらいまで読んでて6巻も買ってるんですけど、アニメの方が圧倒的に面白くて途中から寝かしています。もう我慢できないので読みますけどね。



追記 映画かも…といやな予感が走った直後に映画の発表があり、ちょっと落ち込んでます。

 映画…お金はいいんですけど、面倒くさいのと1回だけしかみられないのでコスパと言うより、面白いところを何度もみたいんで…お金取っていいから配信になりませんかねえ…

 それと、テレビだったら見ていた視聴者は離れないんでしょうか?シリーズが下火になって逆効果はないんでしょうか?私は「青ブタ」は面倒になってしまいましたし…せっかく原作ファンだったのに作品そのものから心が離れてしまいます。その辺、マーケティング的な成功失敗は大丈夫なんでしょうか?





1話 話が分からない人は置いて行く潔さが爽快。期待以上です。

{netabare} 2期になってレベルが上がって帰ってきました。この作品を楽しもうと思わない人を置いてけぼりにする展開のスピードが潔くて素晴らしい。登場人物の説明もないです。「死にたくなければ逃げろ」「月が赤い」が気に入って、言いたくなってついでに人助けしている、というのは本作を理解している人に説明は必要ありません。そこが分からない人は1期から見てください、2期なんだから分かる人だけ見ればいいという感じです。
 この作品のクオリティに自信が感じられる無駄を省いたテンポがいい演出が素晴らしい。この制作陣には信頼がおけます。変な課金も独占もないし、風格すら感じられます。

 この超悪乗りでご都合主義の展開が面白く爽快なのは、原作の面白さをちゃんと理解し、マインドをそのままあるいはそれ以上に再現しているからでしょう。
 数多の作品が2期でクオリティを落とす中、大満足の1話となりました。このまま突っ走って欲しいです。{/netabare}


4話 通貨についてかなり面白い話です。
 
{netabare} 信用の本質はやはり感情です。貨幣に疑いが起きればハイパーインフレと取り付け騒ぎになります。そして紙幣の発行は国だけが出来るというのは法律があるからで、その法律が無ければ自治体や私企業でも紙幣は発行できます。その点では本作の今話のやり取りは正しいです。というか、その点を取り上げたのは面白い視点です。複数の紙幣が混在している状況でニセ札による信用のダウンはなかなか物語として理屈が通っています。

 そして、結構鋭い話なのに、相変わらずすっとぼけと真面目が混在して非常に面白かったです。導入の3話のあとで雰囲気が変わらないか見届けました。今期も安定のクオリティですね。{/netabare}


5話 本編が面白いというレビューはもういいでしょう。EDが良いですねえ。癖になります。

{netabare}  5話のEDテトリス花嫁オメガ…よかったですねえ。まあ、そこまでキャラには萌えないのですが、センスといか見せ方というか、とにかくいいです。クセになります。前期のアルファがかなり良かったので、2期はちょっと落ちるかなと思ってましたが、5話で認識を改めました。

 曲ですが、ドラムと管楽器の使い方が面白く、不思議なリズム感がものすごい引っ掛かりがあります。ただ、メロディーを思い出そうと思っても思い出せないという現象で、また聞いてしまうという感じです。
 この難しい歌を平然と…かどうか知りませんが、歌い切る声優さんは本当にすごいですねえ。

 本作はこういうところまでレベルが高いです。原作06巻も届きましたのでしばらくは楽しめそうです。{/netabare}


6話 あれ?信用創造じゃなかったっけ?兌換紙幣なの?俺TUEEEが生み出す歪な構造が、かえって色んな視点の物語を構成している。

{netabare} あれ?換金っていってますが、兌換紙幣だとすると、信用創造の問題じゃない気がするのですが?信用創造の場合は貸付と貸出の規模を裏付けなく「信用」だけで増やすから、取り付け騒ぎが起きるんであって、換金する「金(キンのほう)」があるならその金の範囲でしか、紙幣って発行してないからそもそも取り付けが起きようがない気がするのですが。

(追記 ちょっと調べました。話を追うと金の預かり証としての紙幣の性質と、信用創造をごっちゃにしているみたいですね。信用創造を始めた段階で金本位を止めないと、そりゃあ破綻します。これはニセ札関係ないです。そもそものミツゴシ銀行のやり方が詐欺みたいになってます。金との交換に応じるなら、紙幣と金の量をそろえないと…ドルで言えばそれがアメリカの中央銀行の地下金庫にあったと言われている金の備蓄です。たしか「007ゴールドフィンガー」に出てきた気がします。)

 それはともかく、面白いです。デルタとアルファの戦闘シーンが非常に良かったです。

 そして、俺TUEEEの歪さを逆手にとって立場による違いが非常に興味深い物語の構造になっています。デルタとアルファの知能の差によって、その構造が上手く表現されていました。
 ワンパンマン的ではありますが、本作はアルファ、オリアナそしてシャドウ等々いろんな立場がエピソードで途切れるのではなく、ストーリーの本筋になっているのが秀逸です。6話はそこにデルタが加わったのがいい対比となりました。無条件の信頼の対比ですね。
 1つのストーリーなのに様々な視点から状況を俯瞰するような展開が非常に面白いです。

 アニメの出来も含めやっぱり出色です。6話も非常に満足しました。


追記 デルタとアルファという対極ともいえるけど、もっとも強い2人のキャラとの戦いを1話に入れて、対比を見せるのが工夫したなあと思います。

 そして、その映像化の迫力が凄い。デルタが列車に迫ってくるシーンは鳥肌もので、一方で待ち受けるアルファ。性格が表れています。戦闘シーンも他では見ない丁寧で工夫があるバトル映像でした。

 そしてどちらもシャドウの正体に気が付きますが、その反応の違いがまた良い。
 ストーリーというより演出、画面作り、声優さんの演技も含め、コミカルでもありシリアスでもある見事な映像化でした。{/netabare}


7話 アルファの美しい涙すらギャグにする2重構造が素晴らしい。

{netabare} 本作の面白さが良くでてましたね。シャドウの思惑は矮小で目先の金が欲しい。それ以外のシャドウガーデンや大商会連合は真面目に経済戦争をやります。七陰はシャドウの考えが読めずシャドウの思惑の曲解で一喜一憂している。

 この2重構造が生み出すギャグを端的に見せたような話がこのニセ札編でしょう。
 それはまさにアルファとデルタの対比であり、本編と「かげじつ」の関係でもあります。

 まあ、ちょっと強引ではありますけどね。シャドウというよりはアルファのキャラ性が優れているからこそできる構造でしょう。原作をビジュアル化するときにこの2重性が胆であり、そこを強く意識したんだと思います。それが6話の2つのバトルだったんでしょう。原作にほぼ準拠しているのにアニメの方が各段に見せ方が上手かったです。だから、7話でのアルファの感動の涙がギャグになるということになるんだと思います。 {/netabare}


8話 くだらなすぎて草。逆説じゃなくて本当にくだらなかった。

{netabare} アニオリで期待してたのに…正直あの2人は普段から邪魔だったので、もう出さなくていいです。{/netabare}


9話 少しシャドウの出番を減らして真剣なパートを描いて欲しいかな。

{netabare} オリアナの深刻な想いと、シャドウのいつものフィクサー芸ですね。面白いし、演出はさすがという水準ではあります。

 が、シャドウのコミカル面よりそろそろ女性たちの物語中心に描いていいんじゃないかなと思います。シャドウパートは清涼剤としてコミカル担当で、もうちょっとじっくりオリアナとか他の女性を描いて欲しい。

 まあ、新エピソードのスタート回なのでしょうがないですが、6話のアルファとデルタの対比が素晴らしかっただけに、少し緊張感のある掴みが欲しいですね。{/netabare}


10話 9話よりかなり面白かった。視点なんでしょうか?

{netabare} 9話よりも圧倒的に面白かったです。オリアナ、七陰等の真面目な行動が相対的にギャグになるから、視点をシャドウに合わせない方が面白いということでしょうか?

 そしてギャグと同時にオリアナのシリアスストーリーにも感情移入ができるので、本当に不思議な作品です。 {/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 21
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「月が赤い……暴走が始まる……もう時間がない」

引き続き原作未読で視聴継続。

【物語 4.0点】
全体構成は1期の2クールから2期では1クールに。
その中で「無法都市編」「偽札編」「オリアナ王国編」3つのメインエピソードを展開する。

内容は相変わらずシャドウ様が転生異世界にて、
陰の実力者プレイ時々モブムーブを満喫。
シャドウ様が最強過ぎて周りが深読み、翻弄されるループ。
シャドウもレビュタイに拝借させて頂いたお気に入りの決め台詞を何度も繰り返し、
ロールプレイをエンジョイされているようで何よりですw

とは言え、そろそろこのパターンも2期でさらに3ループもすると飽きてくる頃?
と思い始めた矢先の最終回。
(※核心的ネタバレ){netabare} 異空間転移を経て元の世界に戻ってきたシャドウ様。
彼が転生後サイバーパンク気味に崩壊した故郷という{/netabare} 衝撃的なシナリオ転回からの、
続きは劇場版「残響編」で。

これまで私はシャドウの陰の実力者妄想に現実が追い付く物だと思っていましたが、
転生にまで突き抜ける彼のロールプレイ願望そのものが次元レベルの崩壊や新生をもたらす特異点なのでしょうか?
私にとっては近年でもかなりワクワクする続きは劇場版で!の“叡智”の提供を心待ちにしております。

本作は2期1クールというより1クール+劇場版≒2クール相当の企画として捉えた方が良いのかもしれません。


「偽札編」にて信用創造が“陰の叡智”として転生異世界にもたらされ、経済戦争を巻き起こす件。
異世界転生界隈でもこうした経済ネタが提供、消費される素地があると分かったことが収穫でした。

無自覚に世界を振り回す主人公最強同士として『オバロ』のアインズ様とコラボすることが多いシャドウ様。
ここは同じくKADOKAWAが今年4月の新作アニメ放送から再起動を目論む『狼と香辛料』のホロ様との絡みも見てみたいです。
「偽札編」ではケモ耳も多数供給されたことですしw
ジョン・スミスとロレンス中の人同じですし。


【作画 4.0点】
アニメーション制作は引き続きNexus

バンパイアあり、列車上でのワイヤー武器による高速バトルありとバトルアニメーションは変わらずリッチ。

そんな中、作画の力を感じたのは最終回でのデジャヴを狙った対比。
(※核心的ネタバレ){netabare} 崩壊した現実世界にて、1期1話と同アングル、構図を多用して、{/netabare}
1期からの伏線も回収しつつ視聴者にカタルシスを与えたり、{netabare} バール最強{/netabare} のトラウマをほじくり返したりするw絵作りが巧妙でした。
視聴者の記憶を呼び覚ますには、説明都合のセリフや文字情報を長々と垂れ流すよりも、
映像で刺激した方が効果的であることを再認識させられました。


息抜き回となった8話のアニオリ水着回。
巨乳(一部虚乳)揃いのシャドウガーデンの美女たちの水着姿も眼福でしたが、
私が嬉しかったのは1期OPの白スーツの彼女たちの躍動が本編でも見られた事。

あの1期OPは現実世界の高校にヒーローとして身を潜めるシャドウガーデンというネタ映像かと思っていましたが、
2期を完走した上で見返すと、
シャドウが異なる宇宙の自分を観察している感もあって何とも意味深に感じちゃうんですよね。

そんなこんなで2期OPで描かれたシャドウ様の半生振り返り映像風にも、
何かヒントはないかと深読みしてしまう私。
完全に掌の上で踊らされていますw


【キャラ 4.0点】
私が1期で今後一番注目したいと思っていたオリアナ王国の王女ローズ。
「オリアナ王国編」でピックアップされ、おまけにドエム・ケツハットの陰謀も再提供され、
金髪や姫の転落ネタが好物の私は大満足。
シャドウ様はローズに闇の覇王覚醒ルートなどをご所望のようですが、
私は姫にはもう少しピュア路線寄りで救済と幸福をつかんで欲しいと願ってはいます。

もう一人私が1期で、またいつか見てみたいと思っていたヒロインの(※核心的ネタバレ){netabare} 西野アカネ。{/netabare}
意外と早い供給かつ、戦う黒髪美少女という、こちらも好物に再加工され提供され、望外の喜び。
そういう意味でも新作劇場版「残響編」の鑑賞は私にとってマストです。


1期では名前すら把握しきれない内にいつの間にか増殖していた感のあったシャドウガーデンの美女たち。
私は誰が推しかは未だ目移りしたままですが、一緒にいて安心できるのはデルタかなとは思いました。

シャドウに崇高な哲学があると信奉して真剣に迫ってくる絶世の巨乳美女ばかりだと肩が凝りそうでw
それよりはご主人様~♪とペットみたいに懐いて来るデルタ辺りとアホな掛け合いを繰り広げながら、
埋蔵金を発掘したりしている方が楽しいかなとw


【声優 4.0点】
主人公シド・カゲノーことシャドウ役の山下 誠一郎さん。
モブから最強までの振れ幅をカバーする彼の演技をさらに補完するゲストもスパイシーな本シリーズ。

今回は「偽札編」でシャドウが変装したジョン・スミス役に福山 潤さんを起用。
シャドウ様の特徴も捉えつつ、シャドウと既知の中であった狐も騙す変装の説得力も押さえる流石の演技。


“血の女王”エリザベート役に早見 沙織さん、教団第9席モードレッド役に子安 武人さん、強そうだったのにあっという間に退場した{netabare} CV.杉田 智和さんw{/netabare} など、
対峙する勢力の要所に実力者を配しキャスト陣は豪華。
シャドウ様も暗躍しがいがあります。


一方でヒョロ・ガリ役の松岡 茉優さんは、引き続きジャガ・イモ役の松重 慎さんとのタッグで、
アフレコで突如アドリブで{netabare} 「シドくんお金~♪」{/netabare} と高らかに歌い出すwなど、
届かぬ美女ナンパと一攫千金の夢を追い掛けるお約束のモブムーブを磨き上げる。


【音楽 4.0点】
OP主題歌はOxTが「grayscale dominator」で続投。
これまた複雑なピアノ伴奏にテクニカルに裏声を交える、カラオケで歌えなさそうな難曲でして(苦笑)
余人が立ち入れない世界観を構築し、『オバロ』と比肩するOxTの異世界転生アニメシリーズ主題歌提供は続きそうです。

『オバロ』方面からの刺客と言えば偽札編をバラード曲「Everything is Changing」で締めくくった前島 麻由さん。
楽曲提供は作詞・川田 まみさん、作編曲・中沢 伴行さんの夫妻。
まみさん歌手引退後もこうして音楽活動が続いていることを確認できると私も嬉しいです。


ED主題歌は引き続きシャドウガーデンのヒロインズが持ち回りで「Polaris in the Night」を歌唱したり。
最近知って衝撃的だったのが、ED担当順は監督がサイコロ振ったりして適当に決めていたという事実。
一見ランダムに思える順番にもきっと意味があるはず?と考察しかかっていた私w
やはり私はシャドウ様の言動を深読みし過ぎて踊らされるタイプの凡俗のようでw

そんな単純な私が、ラスト、最終話タイトル回収と共に挿入された{netabare} 1期OP「HIGHEST」{/netabare} で舞い上がったのは言う間でもありません。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 16

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

なるほど!!わからん!www

う~ん、私はこの作品の前シリーズをちゃんと見たんだろうかw。

レビューも書いているし、「タレントも揃ってきている」とか「作画がハイカロリー」とか「今後に期待が持てる作品かなぁ」とまで書いているw。

だから、きっと観たんだろう・・・(棒)


ただ「まだ評しきることが出来ない作品」とも書いている・・・。

さすが!!私!!。
でかした!これで論理的な矛盾は生じない・・・(ハズ)。



などと茶番を書いてしまうのは、正直あんまり解らんかったんですよねぇ。
いや、もちろん今シリーズもちゃんと見たつもりですし、最後まで視聴しましたし、「内容」はもちろん理解をしているのですが・・・。

あんまり、よくわからん感が残ってしまいました。
いったい、どこを目指して物語が進んでいるのか、このそれぞれのエピソードが大筋のどのあたりのイメージかがわからなかったのと、勝手な憶測として(想像としてで)も位置づけが出来なかったです。

うーん、少しわかりやすく言ってみますと・・・。
えーとですね。

自分がマラソンという競技をやっていて、走っているのは解っているのですが、ゴールまでの距離感がわからないって感じですかね。
真剣にゴールを目指しているのはそうなんですが、ゴールどこ?いつまで、どんな感じで走ればいいの?本当にゴールあるの?なんて雑念が渦巻き、
それが、なんで走っているんだっけ?まで到達した感というかwww。

何を見ているのかもわかっているし、関心があってみているんだけど、「これってどうなんの?わくわく」じゃなくて「なんなんコレ?どうなってんの?これ」感が勝ってしまった感じですw。

なので、評価には困ってしまいます。



ついでに、恥をさらすようで本当に恥ずかしいのですが、
タレントが豊富的な事を言っていましたが、まー、おっさんの目と記憶で見ているので、誰が誰だったか・・・忘れちゃったw。
数も多いしねぇ・・・美形さんばっかだしねぇ・・・。
困ってしまいます。


などなど、私自身の勝手なネガティブ評も盛り込みつつ。

物語は、それぞれのエピソードは解っていて楽しめましたが、だからどうなんの?と私の理解が追いつきませんでした。

作画は前作に続き綺麗だったと思います。
女性キャラが豊富で、美形さんが多く、景色もよろしかったです。

声優さんも特に問題はなかったかと思います。(いつもの私節ですw)

音楽も勢いがあってよかったと思います。
好みと言う訳ではありませんが。

キャラは、前述のとおりです。
多すぎて誰が誰やらわからなくなりそうです。
デルタとキツネのおねいさんが印象に残っておりますです。




いろいろ、ありましてアタマに?が生えたのは事実なのですが、これからどうなるの?といった興味関心は生きています。
機会があれば、視聴すると思いますが、(映画化が決まっているそうですが)映画館へ行くまででは無いかもです。

少しドライなレビューになっているかもしれませんが、オジサンの戯言とお許しくださいませ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 13

70.5 6 2023年度の戦いアニメランキング6位
マッシュル-MASHLE-(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (273)
838人が棚に入れました
ここは、魔法界。 ここは、魔法が当然のものとして使用される世界。 そんな魔法界の深い森の中で、一人筋トレに励む少年。 その名はマッシュ・バーンデッド──彼の秘密は、魔法が使えないこと。 家族との平穏な暮らしを望む彼だったが、ある日、突然命を狙われ、 なぜか魔法学校に入学し、トップである「神覚者」を目指すことに。 彼の鍛え抜かれた筋肉は、精鋭の魔法使いたちに通用するのか…!? 鍛え抜かれたパワーがすべての魔法を粉砕する、アブノーマル魔法ファンタジー堂々開幕──!!
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

お願いマッスル♪ めっちゃ食べたい、シュー!!

魔法が使えないと処分される世界で、魔法が使えない代わりに最強の筋力を持った主人公が魔法を使えないことを隠しながら魔法学校で優秀な成績を収めて世界のルールを変えようとするギャグバトルアニメ

主人公に緊張感がないけど仲間の戦闘はギャグじゃなくて普通のバトルなのでそこがメリハリあっていいかも
EDのシュークリームの歌が好き

ギャグアニメだからあまり気にならないけど、唐突な出来事が多いしいろいろ雑に感じることが多かったです
{netabare}
戦う前はただ極悪なだけの敵なのに、倒した後は敵の過去の回想とか始まってなんかいい話風になること多いのは微妙に感じました
戦闘前や戦闘中に敵にもドラマがあるんですっていう描写があるなら少しは受け入れられるけど、
あれだけ凶悪なことやって負けたら実はそんなに悪い人じゃないんですよってやられても・・・
{/netabare}
そういう残念なところはあるけど、細かいこと気にしないで雰囲気を楽しむのが良さそう

【気になるところ】{netabare}
・授業で好成績とってコインをたくさん集めたら神覚者に選ばれる可能性が高くなるってシステムだけど
生徒が放ったらかしで、授業中はもちろん、授業関係ないところでも勝手にバトルして力づくで奪えるなら
どうせ一番強い人が勝ちそうだし、武道大会やればいいような・・・
生徒の命は保障されてないし、顔の線の数で魔力が決まるなら一本線の子は命奪われる危険な学校に通う意味あるの?

・魔法学校の設定がほぼハリーポッターなのはちょっと変えたほうが良かったんじゃないかな?
ほうきに乗って球技やるやつなんて偶然似てしまったは通用しないと思う
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 20
ネタバレ

なっぱ‪‪𖧷‪‪𓈒𓂂 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

そうです、これは、シュークリームの物語。

ジャンプで新連載始まった時から好きな作品です。

アニメ化決定された時点で
絶対面白いに決まってる!と思っていたので
全話放送された後に一気見する予定でしたが、
度々見かける低評価レビューの真実が気になり鑑賞。


とりあえず第1話だけを観た感想。

なるほど、、
動かさない方が面白い作品ってあるんですね(´・ω・`)

ギャグが寒いなどといった
"ギャグ"に関した指摘に対しては理解できますね。

まずギャグシーンで思った事は、
この作品はセリフの言い回しや動き方が
笑いを取れるかのミソになっているところを
アニメ化する事によって声優さんで言い回しは固定され
動きは映像で固定され笑いの幅が消えちゃいましたね。

決して作画とか声優さんが悪いわけではなく、
映像化したことが良くなかったんだと思います。

漫画で笑っていた私が笑えなかったですし
"寒い"という気持ちに共感したんです。

原作で人物背景に文字をズラっと並べた笑いどころを、
アニメでも同じように文字が書かれていて
尚且つそれをセリフとして読み上げられている。

そりゃ面白くないですよね(´;ω;`)

{netabare}シュークリーム食べる時の"モッモッ"も
文字起こしされてて何だかな〜。{/netabare}

ここまでギャグシーンについて何だかんだ書いたけど
結局何だかんだ好きな作品です!


動かさない方が良かった作品に
私自身初めて出会ったので正直反応に困ってますw

他のキャラ達がどう仕上がっているのか気になりますし
一応鑑賞を続ける予定ではいますが、
たしかにこれはギャグが合わない人には
観続けるのしんどいアニメになってますね。

原作が好きだからアニメの味方をするとか敵になるとか
感情的に言動をするつもりはありませんが、、
非常識な原作勢と勘違いされないよう
気をつけてレビューしなきゃいけなさそうな予感w

※★評価は全話観終えるまでいじりません。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 8

米麹米子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

おじいちゃんが尊い

フランスで人気だと聞いて
え?そんなに面白いの?って興味から視聴
だって1位から10位のうち
6位まで漫画が売れていて
マッシュル売り切れらしいし
次のジャンプ背負う言われてたら
そりゃ見るしかないでしょ

内容は
ホグワーツにワンパンマン入って来た
そんな感じ
海外では単純な笑いがわかりやすいんかな
シュールといえばシュールかも
特別どうだと言われたら
どうなんだろう
面白かったよ2期まで見たし

OPは体育くん
一言言うなら感情のピクセル路線が
よかったんじゃないかな

投稿 : 2024/11/09
♥ : 6

69.2 7 2023年度の戦いアニメランキング7位
盾の勇者の成り上がり Season3(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (191)
692人が棚に入れました
四聖獣「霊亀」を討伐した盾の勇者・岩谷尚文は、別の異世界で霊亀復活の元凶であるキョウを打ち倒し、メルロマルクへ帰還する。 復活間近の新たな四聖獣「鳳凰」との戦いに備えようとするが、霊亀騒動で失態を演じた三勇者は行方不明、尚文の持つ領地も戦力に不安が残る状況だった。 今後の戦いに備えて、散り散りになった旧ルロロナ村の住民を取り戻そうと考えた尚文は、住民が奴隷として売られたというゼルトブルを訪れ、救出の足がかりとして、ラフタリア、フィーロと共に地下賭博闘技場に参加する。 救いを求める亜人たち、心砕けた三勇者、そして暗躍するヴィッチことマイン。 それぞれの思惑が交錯する中、尚文は自らの信じる道を突き進めるのか――。

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

いやぁ、一気見してしまったなぁ。

もはや、だいぶ大作感も出てきた頃合いですかねぇ。

1期が放送される頃、某アベマなTVで、めちゃめちゃな頻度で歌付きのCMが流れまくっていて、「うっるさぁ、ぜってぇ観ねえわ!!」と思っていた頃が懐かしいw。

それが見続けてSeason3ですかぁ・・・。

ま、最初の印象のせいで見始めるのがだいぶ遅かったんですけどねw。

もうキャラもだいぶ頭に入っているしで、一気見してしまいました。
今作は安定の面白さって感じでしたかねぇ。

相変わらずのク○女ビッ○ことアバズレのムカつき具合も健在。
そして序盤~中盤の3バカ勇者も健在と。

多少、この3バカ勇者の振る舞いには「ん!?」と思うところもないことは無いのですが、まぁ、共闘できる形にまでなったのはよかったんでしょうかねぇ。

そう言えば、今作ではだいぶ新キャラさんも登場してきましたね。
主に盾側のキャラクタ達なので、今後も登場してくるのでしょうが、少しキャラインフレが心配になってきました。
まだまだ、大丈夫ですけどね。

今回は、サディナのシャチ形態がお気に入りになりましたw。
なんかずんぐりして可愛らしいです。
人間形態は実はそれほど刺さってもいないのですがw。


次回はラフタリア絡みでひと悶着起きそうな気配ですね。
3期後半になるのか、4期になるのかよくわからないのですが、多分、4期って事になるのでしょうね。
お気に入りのキャラなので楽しみに待ちたいと思います。


あと・・・アバズレ。
そろそろ、もう一回痛い目見てもらってもいい頃合いじゃないんでしょうかw。
登場するたびに、イライラしますなw。

ま、ある意味それだけ強い印象を与えるキャラっていう事は別の魅力があるんでしょうな。
これはこれで貴重キャラという事なんでしょう。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 17

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

冒険はつづく―― 新しい出会いとともに 世界に破滅が迫るとき 勇者が立ち上がる

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期~第2期は視聴済です。

…今期の感想って少し難しいかも^^;
第2期では霊亀打倒という大きな目標があったので、それに邁進してきました。
でも今回は、次の波が押し寄せる前までなので大きなイベントは無いんですよね。


四霊のひとつ「霊亀」を討伐した盾の勇者・岩谷尚文は、
別の異世界で霊亀復活の元凶であるキョウを打ち倒し、メルロマルクへ帰還する。

復活間近の新たな四霊「鳳凰」との戦いに備えようとするが、
霊亀騒動で失態を演じた三勇者は行方不明、
尚文の持つ領地も戦力に不安が残る状況だった。

今後の戦いに備えて、散り散りになった旧ルロロナ村の住民を取り戻そうと考えた尚文は、
住民が奴隷として売られたというゼルトブルを訪れ、
救出の足がかりとして、ラフタリア、フィーロと共に地下賭博闘技場に参加する。

救いを求める亜人たち、
心砕けた三勇者、
そして暗躍するヴィッチことマイン。

それぞれの思惑が交錯する中、
尚文は自らの信じる道を突き進めるのか――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そう、三勇者のチグハグさ、マインのやり口の狡猾さは相変わらず…
普通、「あ、この言動間違ってる」って気付くと思うんですよ。
最初の頃ならまだしも、完全にこじらせているではありませんか。

それでも、己自身と向き合おうとしない姿勢には正直ガッカリしましたよ。
正しい道を進んでいると考えたい気持ちは分かります。
だけど、いつも正しい道ばかりを選択できるとは限りません。

横やりが入ったら、人間って簡単に逸れちゃうんですよ…
でも、それでも良いと思います。
だって、間違ったと思ったらそれを認めて、戻って正しい道に乗り換えれば良いんです。
人間にはその失敗を受け入れられる寛容さがありますから…
もちろん、失敗に応じた代償は必要になります。
だからこそ、早めに気付いて修正すれば傷も浅くなるんですよね。

という心境に四聖勇者が達して力を合わせるのは、もう少し先になるんでしょうかね。
個人的にはマインを何とかすべきではと思います。
もう、害悪以外のナニモノでも無いではありませんか。

一方、今期新たに加わった仲間は頼もしく、若しくは将来有望な方たちでした。
ここちゃん演じるアトラ、小清水さん演じるサディナは今後の展開の楽しみなキャラだと思っています。
あとは、ラフタリアに纏わる新たな展開が出てきましたね。

振り返ってみると、ラフタリアって意外性の塊みたいな存在だったのではないでしょうか。
後から様々な属性が付与されていますので…
今後、更なる属性が付与されたら、一体どうなっちゃうんでしょうね^^;
それはそれで楽しみですけれど…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、MADKIDさんによる「SIN」
エンディングテーマは、藤川千愛さんによる「好きになってはいけない理由」
今回気付きましたが、オープニングとエンディングの歌い手さんは固定だったんですね。

1クール全12話の物語でした。
今回もしっかり堪能させて頂きました。
いよいよ波がやってきます。
まさか、ここで打ち切りなんてこと、ありませんよね。
期待値MAXで続報を待っています。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 12

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

原作のいい加減さがついに炸裂!アニメは悪くありません!原作が悪いのです。

 12話(最終話)まで観ました。2023.12.23

 1期から観てきましが、ついに原作ファンからも離脱者が出始める部分まで来てしまいました。

 霊亀編も大概でしたが、原作のいい加減さが我慢ならなくなってきました。原作ファンの友人の話だと、これから加速度的に詰まらなくなるそうです。

 小説やコミック版ならまだ何とかレベルですが、映像で観ると無理矢理感がキツイです。

 最終話でイキナリ、ラフタリア関連の新しい展開がありますが、世界の破滅を賭けた戦いをしているのに、別の世界の勇者とかなら分かりますが、同一の世界の他勢力が刺客を送り込んでくるなんて、どんな舐めプよ?

 今まで放って置いたくせに、王位継承争いとかおかしいだろ。このまま行くと世界が波で破滅するんじゃないの?波と異世界との戦いが最優先事項じゃないの?そんな戦力あるならさっさと出せよ!波とか茶番だってこと?

 なろうに限らず、人気が出るとラノベは露骨に延命を企てて世界観が崩壊し、ファンが逃亡、誰もラストを知らない状態で終わるかフェードアウトするのを繰り返してきましたが、盾の勇者よお前もか!と、いう感じです。

 傷が浅いうちに、僕の中で盾の勇者は死んだですぅと、見切りをつけた方が良いかもしれません。損切り大事よ?これ真理!と友人も言ってました…。

 原作はもう死んでいる…。どんな会社がアニメ化しても、もうダメだなぁと感じたSeason3でした。どんだけファンから搾り取る気だよ!٩(๑òωó๑)۶

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

65.7 8 2023年度の戦いアニメランキング8位
はたらく魔王さま!! 2nd Season(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (99)
514人が棚に入れました
異世界エンテ・イスラでは魔王と勇者でありながらも、現代日本・東京にて、相も変わらず額に汗して働く真奥貞夫と遊佐恵美。 魔王城の面々や恋する女子高生・千穂たちとともに日本の生活に馴染み、経済の荒波にもまれる日々ー ある日、謎の少女の出現で魔王城は大混乱!? まさかの子育てだったり、続々とエンテ・イスラからの来訪者だったりやっぱり働かなくては家計は支えられなかったり… 魔王城は六畳一間! フリーター魔王さまが繰り広げる庶民派ファンタジー、波乱のTVアニメ第2幕、始動!!

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

アシエスは可愛かった

前期がああいう気になる終わり方でしたが、序盤から日常のほのぼのパートで若干一期のノリも感じられて、掴みとしては悪くなかったかなと。

個人的には、アラスラムスはあまり魅力が感じられず、ちょっと苦手だったのですが、アシエスの方はマオとのじゃれあい等を含めて愛くるしさがあり、個人的には良かったですね。

ただ、梨香に尺を使ってガブリエルの目的は不明だし、マオはたったいま出会った大家さんに「ノルドは?」とか遊佐父の様子を聞いちゃうしで設定破綻な印象でこれに関してはちょっと頂けなかったかな。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 8
ネタバレ

やまげん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

また10年後に

原作は読んでいない

20話で中断し、約1年後に21話から見始めたせいもあるが、物語が少し難解だった部分があると思う

作画は良い回と悪い回があった。それだけでなく、話数によっては、作画の方向性からして違うものを目指しているんじゃないかと思われる回もあり、絵に統一感がなかった

{netabare}アニメで声優さんの演技に不満を感じることなんてほとんどないのだが、今回はエミリアの泣く演技があまり良くなかった気がした。ただ、10年を経ても声優さんの声や演技が変わっていなかったのにはちょっと驚いた{/netabare}

21話を録画ミスで見られなかったことで見るのをやめてしまったが、Dアニメストアに追加されたのでようやく見ることができた。ディズニープラス独占配信はやめて欲しい

投稿 : 2024/11/09
♥ : 3

hidehide さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

動機が弱い 薄い、あざとい

個々の勢力の、
それぞれの『思惑』は、
何となく、解らんでもない…が…

やはり、『あぁ、まぁ、何となく…』なレベルで。

動機が弱い、というか、薄いというか…
動機が希薄がゆえの、そこに至る経緯も何だか雑で。

かつては、それこそ、
べらぼうな規模の、莫大な勢力の力が働き、
地球をも巻き込む、壮大なバトルに!感も
チラついていた様な気がしたが…

しかし、
蓋を開けてみたら、何だか『こじんまり』と…

数人を拉致して、数人で助けて、
数人をボコって、はい…みたいな。

イッキ見 したのですが、何となく終わっていきました…

毎度思うのは、
これは、何のアニメなのか…
そして、
パパ、ママ、〇〇ねえちゃん、とすぐ なつく感じ、
すぐ泣いてグズる割りには、所々、賢者の様な物言い。
妹との対面においては、『大きくなったね』と姉目線。
アラスラムスが 相変わらず あざと過ぎて、
全く魅力を…どころか、イラッとさえする。

何より、結局見ている自身にイラッとする。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 3

60.6 9 2023年度の戦いアニメランキング9位
帰還者の魔法は特別です(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (124)
373人が棚に入れました
絶えず世界を侵食する異次元空間「影の世界」。 その中でも最悪の災害と呼ばれる「影の迷宮」に人類は直面した。 「デジール・アルマン」は仲間と共に「影の迷宮」最後のボス、破滅竜ボロミア・ナポールと対峙するも、世界は滅亡を迎えてしまう。 全てが終わったと思った瞬間、デジールの目の前に広がる光景は...13 年前の世界だった。 自身の出身校でもある、帝国最高の魔法学園「へブリオン学園」の入学式まで戻ってきたデジール。 きたる滅亡の未来を変えるべく、仲間たちを再び集めて世界を救うために立ち上がる!

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

タイムリープ異世界

原作未読 全12話

現代とは違う剣や魔法などがある異世界のお話。主人公が世界が滅亡する前に何故か13年前に戻り、前の世界と同じ学園に入学して13年後の起こる戦争に備え滅亡しないように活動するお話です。

お話は、仲間集めと出自(貴族と平民)で分けられたクラスからの脱却することがメインとなっていました。

バトルシーンも特に秀でたところもなく無難な感じです。

これからという感じで終わっていますが、2期の制作が決定しているみたいなので放送されれば観てみるかもしれません。

OPはFLOWさん、EDはももすももすさんが歌っています。

最後に、原作は面白いらしいのですが、アニメではその面白さが伝わっていない感じでした。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

Re:ゼロから始める討伐計画

韓国版なろうアニメだそうです、韓国はドラマもそうですがやたらと差別や下剋上する話が好きなので本作も色濃くシナリオやキャラクターに出ています
設定は面白そうな感じするけど、やってることはただのチート無双アニメ
シナリオはそこそこ面白いと思うけど、主人公の能力がチートすぎて戦闘つまらない

敵「この平民無勢が!!!!」
いつもこんなことばっかり言ってるけど、日本のアニメだと一撃でやられるモブ敵が言うセリフ・・・

作画は頻繁に手抜きになるなどかなり悪いです
動きが少ないし演出がチープなのに戦闘シーンが長いから作画の悪さがとても目立ちます
魔法学校とか貴族の設定にツッコミどころは多い

【良いところ】
主人公の目的は決戦に備えた戦力強化なので、学生というより教師目線で仲間やライバルを見ていて、敵にも助言をして成長を促そうとするところが面白い
中身は大人なだけに落ち着きがあり、ヒロインっぽい子にも女の子としてではなく教え子みたいな接し方、目的が一貫していていいですね
1クールアニメなら学園カーストを駆け上がって話が終わりそうだけど、未来に組む最強パーティと会ってそっちを鍛えるのはもっと先の話でしょうか?

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

べんちゃん☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

評価低っ!笑 個人的には好きかな!?

原作は韓国発のウェブトゥーンらしい!?という訳で、正直期待もしてなかったのと通常この手の(隣国産)は視聴せずでしたのですが、この作品は普通に完走しましたし、わりと楽しめて2期も楽しみだったりします。

他の方のレビューのとおり何か構成が悪いのか監督がアレなのかは解りませんが、確かに全体的にクオリティが…(^_^;)

ですが、コレいつもの安定作画、いつものキャラデザでこの内容よりは逆に新鮮な感じがしました 笑

クオリティの低い感じが良くも悪くもムズムズしました。

たまにはいつもの以外もよろしいかと!
で2期も視聴確定で楽しみです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 3

73.9 10 2023年度の戦いアニメランキング10位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 深章 厄災篇(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (261)
850人が棚に入れました
悪夢は終わらない。 絶望は破滅を誘い、厄災は惨禍を招く。 ジャガーノートとの闘いのさなか、奈落に消えたベルとリュー。 行き着いた先は、全ての冒険者が恐れるダンジョンの深淵――『深層』。 満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。 迷宮決死行の渦中、五年前の後悔に苛まれる妖精はかつての仲間を追憶する。 一方、ベル不在のパーティの前に現れたのは、双頭の巨竜アンフィス・バエナ。 破壊の化身が吐き出す凶悪な炎流が全てを呑み込む。 希望も光明も失われた迷宮で、冒険者達が辿る運命は幕切れか、それとも…… これは少年と妖精が押し寄せる死に抗う、過酷に満ちた【眷族の物語(ファミリア・ミィス)】――。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

求めたつもりはなかったろうが、ダンジョンで出会ってしまった…。

オラリオのダンジョンには「吊り橋効果」があるらしい(笑)。

完全にヤラれてしまっているリオンさん。
そしてまったく出番がないヴァレン某さん…。

シリーズを通して見るとⅢのテーマの堅苦しさはどこへ行ったのかと思うくらいにわかりやすい冒険と恋の物語。依存の逆転の過程がとても良いです。

1期目から観ていないとあんまり面白くないかもしれませんが、エンターテインメント性はシリーズ1高い気がします。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 28
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ダンジョンRPG視点で見て、良い感じでカビ臭くなってきた

引き続き原作ライトノベルは未読。

【物語 4.5点】
これぞ迷宮(ダンジョン)。
展開はハードで、お気軽異世界ファンタジーが量産される昨今のトレンドからは外れており、人は選ぶが、ダンジョンRPG好きには断然オススメ。

2期、3期と、意外と迷宮に潜らなかったので、ヤキモキさせられました。
ですが、一方で、ここまでダンジョンRPGの諸要素を巧く設定・シナリオ化しているとの手応えもあり……。

例えば……
{netabare} ・迷宮を巡るパーティー間競争→ファミリア間の抗争、駆け引き。
・倒されたモンスターが転生しながら無限POPする迷宮の異様→「人造迷宮ークノッソスー」建設者の狂気。
・迷宮内の“友好的なモンスター”への対応を巡る相対的な善と悪→冒険者たちから迫害される「異端児-ゼノス-」を助けることにした【ヘスティア・ファミリア】{/netabare} etc.……

そこにダンジョン愛を感じることができていれば、「迷宮決死行ーデスパレートー」となるこの4期分割2クール目は、迷宮の醍醐味を収穫できる至福のひと時となる。
信じて視聴し続けて本当に良かった。


構成は、満身創痍で「深層」に落ちた主人公ベル・クラネルと“疾風“のエルフ、リュー・リオン。2人の脱出サバイバル。
「下層」にて“英雄”ベルを失いパーティー瓦解の危機を抱えながら、ベル救出か撤退かの狭間で揺れる仲間たち。
かつてリューを襲ったパーティー壊滅の悪夢の回想。
3本柱のプロットで迷宮(ダンジョン)とは何かを徹底的に思い知らされる最悪で最高な{netabare} 四{/netabare} 日間。

中級以上のパーティーにとって一番恐ろしいのは落とし穴(シュート)からの格上モンスターによる数の暴力(また、そういう敵に限って仲間を呼ぶんですよw)

本作の決死行には、次エンカウントしたら絶体絶命。一歩進むのにも手に汗握る。
迷宮の緊張感が見事に再現されており、私も『Wizardry』シリーズ等でやらかした時のトラウマも思い出し悶えながら視聴しましたw


ダンジョンRPGで最も脳汁が出る瞬間と言えば、
パーティー全滅の危機を、普段は気にも留めないアイテムやシステムをフル活用して切り抜けた時。

この観点からグッと来たのが、{netabare} ヴェルフ即席の鍛冶による《魔剣》生成と反抗。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・J.C.STAFF

率直に『ダンまち』も視聴者の選別も進み、1期に比べたら話題性も収益性も落ちているはず。
それでもアニメ化し続けてくれる同スタジオ。この律儀さが有り難いです。

「深層」“白の迷宮”のムードを演出した、くすんだ色彩選択も印象的。
ここもまたグラフィックの変化と共に緊張感が増す迷宮の魅力を伝えていました。

ドロドロ、ネバネバな迷宮サバイバル食の数々。
大体ダンジョンに飯テロを求めるなんて間違っているんですよ。
{netabare} 腐った死体から漁った傷んだポーションでも、スライムの粘液{/netabare} でも、飲める物は何でも啜(すす)って生き残らなければなりません。
(でも{netabare} リューさん先輩面して、絶叫するベルくんにゲテモノ喰らわせておいて、結局、自分は口付けませんでしたよねw{/netabare} )


そして、ベルくんとリューさん。装備大破して裸同然となった男女の脱出劇。
ある意味、豪奢な大鎧より難しそうなボロを纏ったキャラを粘り強く描写し、サバイバル感を盛り上げる。

それにしても、こんな危機的状況でもラノベ的ラッキースケベに遭遇してしまうベルくんw
第21話。{netabare} 肌を密着して濡れた身体を温め合う2人{/netabare} の描写には不謹慎ながら欲情しそうにw
ただ、あの場面はリューを縛り付けていた恐怖と贖罪意識が淡い恋慕により溶解する重要なカット。
決して安直なサービスシーンではなかったです。


【キャラ 4.0点】
“例の紐”も“ヴァレン某(なにがし)”もまともに登場しない。
メインヒロイン飛車角落ちで大丈夫か?となった4期。

ヒロイン枠のリューも終盤まで謎だらけでヘスティアやアイズには遠く及ばない印象。
ですが「深層」を彷徨い、リューの過去が深掘りされる内に、
ベルくん争奪戦でも強力なヒロインに化ける。

リューが過去に所属した【アストレア・ファミリア】のメンバーたちも、モブではなく確立され、リューの人格に深みを与えていました。
“正義”に関する問答が、上述のダンジョンにおける相対的な善悪とも混じり合って味わい深かったです。


モンスターでは迷宮(ダンジョン)の仕組みを脅かす輩に災厄をもたらすジャガーノートの異端性。
まるで『不思議のダンジョン』の死神みたいな番人ぶり。
期待する目的から外れた冒険者たちの言動は許さない。抵抗する間もなく瞬殺する寒々しさ。
大迷宮を創造した者の強烈な意志と狂気を想起させられる手強い一体でした。


【声優 4.5点】
リュー役の早見 沙織さん。
トラウマが積み重なった人格を好表現。
「深層」より深い人間表現ができる。その上デレると、とびきり可愛い。
清楚ボイスだけじゃない。はやみん流石です。

ベル・クラネル役の松岡 禎丞さんは今回も良く叫びました。
痛恨の一撃に、毒味に、不可抗力的スケベシーン。何でも叫べる。
「貴方は尊敬に値するヒューマンだ」


【音楽 4.0点】
劇伴担当は1期以来の井内 啓二氏。
本格的に迷宮の絶望を掘り下げる深章に合わせて選曲も重厚化。
リューが諦めて贖罪にかこつけた自己犠牲に逃避しようとする度に、
手を差し伸べるベルを奮起させるように鳴り響く「英雄願望」のメインフレーズ。
シビれました。

OP主題歌はリュー役・早見沙織さんの「視紅」
ED主題歌はsajou no hana「切り傷」
いずれもリューの心境を捉えたバラード。

“一緒に帰ろうって決めた 優しい陽だまりへ”

投稿 : 2024/11/09
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

悪夢は絶望へと続く――迫り来る厄災の脅威 妖精の脳裏に蘇る追憶の光景 間違った私に「正義」はもう…… 過酷な「現実」に抗う少年と妖精の決死行

この作品の原作は未読ですが、アニメ版は本編、劇場版、OVAと一通り視聴済…
かと思ったら、第3期のOVAは未視聴でした。

本来なら、OVAは円盤を購入した方への特典なのでしょうけれど、最近は配信サイトでOVAが視聴できるようになっています。
第3期のOVAもdアニメストアで配信されていましたので。

まぁ、棚の目につくところに置いておけば、そのうち気になって視聴するでしょう。
自分のことながら、この安直さに時折辟易することもありますが、きっとこればかりはもう治しようもないと思いますので^^;


悪夢は終わらない。
絶望は破滅を誘い、厄災は惨禍を招く。

ジャガーノートとの闘いのさなか、
奈落に消えたベルとリュー。

行き着いた先は、
全ての冒険者が恐れるダンジョンの深淵

――「深層」。

満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。
迷宮決死行の渦中、
五年前の後悔に苛まれる妖精は
かつての仲間を追憶する。

一方、ベル不在のパーティーの前に現れたのは、
双頭の巨竜アンフィス・バエナ。

破壊の化身が吐き出す凶悪な炎流が
全てを呑み込む。

希望も光明も失われた迷宮で、
冒険者達が辿る運命は幕切れか、
それとも……

これは少年と妖精が押し寄せる死に抗う、
過酷に満ちた【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

振り返ってみると新章・迷宮篇だって相当過酷な展開の連続でした。
でも今回の深章・厄災篇を見てしまうとこの印象は大きく変えられることになります。

満身創痍、孤立無援、迫り来る厄災の脅威。
公式HPのINTRODUCTIONには、少年と妖精の置かれた状況をこの様に表現していました。
ですが、目の前に繰り広げられる惨劇は、こんな言葉に置き換えられるほど
易いモノなんかじゃありませんでした。

時間の経過に伴い、どんどん死に引っ張られているのを身体全部で感じざるを得なくて…
1分1秒…その場に留まる時間が長引くほど恐怖が加速度的に増していく…
きっとこれまで、これほどの身の危険を感じたことは無かったのではないでしょうか。

ですが、こんな人生の最後を迎えるような状況であるにも関わらず、悠長な感傷に浸る暇なんて二人には微塵もありませんでした。

「殺らなければ殺られる…」

そのために存在するのがこの深層なのですから…
だから、例えここで二人の冒険が終わってしまったとしても少しも不自然じゃありませんでした。

主人公は死なない…
そんな暗黙のルールが通用する様な甘い場所じゃありませんでしたので。

だから考えるのは、次の瞬間のその一手…
自らの身を挺して仲間を逃がす…そのためなら何をも厭わない鋼鉄の意志の赴くままに動く…
かつての仲間に自分がして貰ったように、今度は自分がその役目を追う番だとはっきり認識できる。

でも、ダメなんです…
もう一人が二人で一緒に帰るんだの一点張りで、握った手を放してくれないんです。
それに、未だ早いとかつての仲間も認めてくれず門前払いでしたので…
色んな思いや願いが幾重にも繋がって、人間の生へと続いているのを実感します。
だから人は生に執着するのかもしれません。

身体中が痛くて前に進むのが苦しい…
誰でもこういう場面には遭遇すると思います。
ですが、途中で諦めてしまったら、もっと違う痛みと苦しみに苛まれることになるのを、無自覚で無意識ですけれど私たちの本能が知っているのかもしれません。
これだけでも十分に頑張る理由になると思うんですけれど…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、はやみんによる「視紅」
エンディングテーマは、sajou no hanaさんによる「切り傷」
歌い手さんが新章のオープニング・エンディングと入れ替えになっていました。
最近、ちょいちょいはやみんの楽曲を耳にする機会がありますが良きですね~
今度の楽曲も大好きでした。

1クール全11話の物語でした。
視聴には痛みと苦しみを伴いましたが、それ以上に仲間の絆と信頼を感じることができたと思います。
人には変わらない部分と変わる部分が存在していて、その案配は人それぞれで決して否定するモノではないことを実感させて貰いました。

続編…は私が心配することではありませんよね。
必ず制作されると確信していますので^^
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 26

72.2 11 2023年度の戦いアニメランキング11位
アンデッドガール・マーダーファルス(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (224)
690人が棚に入れました
19世紀末。吸血鬼・人造人間・人狼など、異形な存在がまだ暮らしていた世界。首から下のない不老不死の美少女探偵・輪堂鴉夜が、“鬼殺し”の異名を持つ半人半鬼の真打津軽と、彼女に付き従うメイドの馳井静句と共に、怪物専門の探偵 “鳥籠使い”として数々の事件を解決しながら、鴉夜の奪われた体を探してヨーロッパを巡る―――。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

汝の意志することを行え

ラパントラック制作。

物語は19世紀後半が舞台である。
怪物専門の探偵「鳥籠使い」が数々の事件を、
解決しながら奪われた身体を探しヨーロッパを巡る。

公式では世界的な著名人が登場するようだ。
どのように物語が展開するのか楽しみにしておこう。

異形な存在がまだ人と共生している。
{netabare}首から下のない不老不死の美少女鴉夜は、
半人半鬼の男、津軽と契約しヨーロッパへと渡る。{/netabare}

ファルスとは短く他愛のない喜劇とのこと、
或るは、卑俗な笑いを含んだ短い笑劇ともいう。
ふざけすぎるのも好ましくはないが、
奇想天外なミステリーに期待しています。

序盤は興味を惹くものがあり、なかなか面白い。

最終話視聴追記。
{netabare}身体を巡る旅もまだこれからのようだ。
事件から教訓めいたものを強くは感じませんが、{/netabare}
それ以上に癖のあるキャラクターと娯楽性溢れる、
伝奇×推理×活劇、人を選びますが楽しめます。

幕開けは上々、続編に期待したい作品です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 31

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

軽妙な会話が面白いホラーミステリー

[見終わって]
ざっくりとした感想ですけど、全体的には面白かったと思います。
見ている間は物語の行方に引き込まれて、いつの間にかEDになってたことが多かったです。
でも、特に初回などで感じた、軽妙な会話の面白さがちょっと少なくなった気がしてそこが残念でした。
それから、複数の組織が複雑に絡む展開でしたが、もっとシンプルな物語でキャラの掛け合いが面白い作品だともっと楽しめたかもです。
探しているモノの場所が最終話で分かりましたし、もし2期があればぜひ見たいと思います。

[2023.7.16初回感想]
舞台は19世紀末の私たちの世界とよく似た別の世界。
そこでは想像上の怪物が実在していて、怪物を一掃しようとする運動が起きている。
"鬼殺し"の真打津軽(しんうちつがる)の前に、ある日"不死"の輪堂鴉夜(りんどうあや)と従者の馳井静句(はせいしずく)が現れて・・で始まるホラーミステリー。
原作は講談社発刊の小説みたいですが未読です。

作画綺麗ですね。
見せ方も工夫されてて面白い。
なにより気に入ったのは会話の面白さ。
津軽と鴉夜の軽妙なやりとりが聞いてて飽きないし面白いです。

鴉夜役が、ユーフォの久美子やスキローのミツミを演じた黒沢ともよさんなのにびっくり。
役に合ってる声だと思います。
津軽役の八代拓さんの軽妙な語り口調も良いですね。

二人が探している共通の相手が欧州にいるみたいで、3人で旅をするロードムービーみたいな展開になるのでしょうか。→推理ものみたいですね。

今のところ、夏アニメの中では楽しみな作品のひとつです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 29
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

大乱闘大衆カルチャーブラザーズ

“怪物一掃”が推し進められる架空の近代世界。
鳥籠の中に佇む主人公の“不死”の生首女探偵・輪堂鴉夜(りんどうあや)
半人半鬼の“鬼殺し”真打津軽(しんうちつがる)
鴉夜(あや)に仕える色々な意味でクールなメイド・馳井静句(はせいしずく)
怪物専門の探偵グループ“鳥籠使い”の3人が、鴉夜の奪われた身体を探し求め、
欧州各地を巡り、怪異事件を解決していく。
同名小説シリーズ(未読)の連続アニメ化作品(全13話)


【物語 4.0点】
一応の基本ジャンルは伝奇ミステリーですが、
ルパンやホームズなど誰もが知っているようなフィクションの登場人物との絡みあり、
真打津軽らとヨーロッパでお馴染みの怪物とのバトルもあり、
五体が不満足どころか皆無な鴉夜が繰り出す自虐ネタのノリは落語の小噺のようでもある。

近代は、教育の普及による庶民の識字率の上昇と共に、
彼らに向けた大衆文学や新聞などのマスメディアが急速に発達した時期でもあります。

本作の近代世界においては“怪物一掃”により、
怪物は人間を襲撃せず共存を誓った「親和派」以外は撲滅される一方。
ですが、実際は近代こそが、怪物だの怪盗だの、
庶民の妄想ワールド(切り裂きジャックにまつわるゴシップなども含む)が急拡大した時代。

ジャンル横断的な展開は闇鍋感たっぷりで、悪く言えば的が絞れていない感じもしますが、
本作は大衆文化のオールスター展開により表現された、
近代空想世界の爆発的なエネルギーを浴びる作品なのだと思います。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ラパントラック

始まり地・明治日本や欧州各地などの多彩なロケーション。
多種多様な怪物たちやその社会性を反映した建物、小物。
再現すべき要素は多いが無難に対応。

バトルシーンも極上と言うわけではないですが、
広い空間を躍動する人物や怪物のスピード感には時々目をみはる。

表情変化の描写もまずまずですが、
脳裏に焼き付くのは、いつ何時でも変わらない生首探偵・輪堂鴉夜の不敵な笑みw
作中では一度、{netabare} 馬車に轢かれて真っ二つになった後でも微笑み続けた{/netabare} 不気味なことこの上ない不死の生首ですが、
900年以上生きている間に鴉夜様が泣いた夜とかあったのでしょうか?

尚、作画も闇鍋なので唐突に部位欠損や出血多量が飛び出したりしますが、
主人公が生首でも視聴するような奇特な方なら心の準備はできているでしょう。


【キャラ 4.0点】
津軽による真打とは名ばかりの前座レベルのネタを
鴉夜(あや)に吹っ掛けてはヤレヤレといった感じで流される。
津軽の落ちないネタを、メイドの静句(しずく)の毒舌に痛打される。
灰汁が濃い掛け合いが珍道中の定番。

生首だの鳥籠だの、こんな濃厚な闇鍋メインキャラ要るの?
となりますが、オールスター級の面子を相手に事件に挑むなら、
むしろ、これくらい濃くないとメインがゲストに負けて埋没してしまいます。

某話にて、{netabare} 鳥籠使いの3人が名探偵らと共に、怪盗の挑戦を受ける展開があって、
これは灰汁の濃い闇鍋が出来上がったな。そろそろ灰汁取らないとアブナイな。
と思っていたら、引きでさらに、怪物界隈の“夜宴(バンケット)”の一味が横槍を入れて来まして。
闇鍋にまだゲテモノを放り込むのかと、私は胃もたれしながらも、ブラックな笑いに酔い痴れましたw{/netabare}


鬼の力を持つ津軽だけが“不死”の鴉夜を殺せる。
死を願う鴉夜に、津軽が、肉体の捜索がてら、もう少し人生を楽しんで頂きましょう。
といった感じで始まったこの欧州行脚。

落ちたら旅も人生も終わってしまう。
だから津軽の話は滑ったまま落ちなくて良いのですw


ただ持ち越しとなったシナリオの方は決着して欲しい所。
鍵となる黒幕の夜宴(バンケット)首魁・{netabare} モリアーティ。{/netabare}
不死を求めていると思しきラスボスが、不死に飽きて来ている鴉夜とどう対峙していくのか。
拡大し続ける大衆文化の妄想ワールドの大風呂敷を鮮やかに畳む一手はあるのか。
鴉夜様の本気。是非見てみたいです。


あとはパリの新聞特派員・アニー。
メディア・スクラムを通じてマスコミの発達と弊害が印象付けられる中、
真っ直ぐな14歳記者がどんな取材で食い込んで来るのか。
私が地味に楽しみだった隠し味です。


【声優 4.5点】
鴉夜役の黒沢 ともよさん。
動けない生首でも、探偵は頭脳さえあればできる職業などと鴉夜様は述べられますが、
数分間、人外含む曲者相手に論理的な推理に傾聴させるなど、
口車が回らなければ出来ない芸当でもある。

津軽役の八代 拓さん。
時に落語の演目も拝借しつつ鴉夜や静句や怪物たちに減らず口を叩き続ける。
こちらもスタミナが要るタフな役柄。

メイン2人には噺家の如き長尺のセリフをオーディションの段階から要求し選出。

前期『スキロー』みつみ役で主演を務めた、ともよさんのロスを埋めるように本作を観始めた私ですが、
田舎出のほんわかJKから不敵な生首探偵へ。この落差w
聞く度に毎回ニヤニヤが止まりませんでしたw


【音楽 4.0点】
劇伴担当はyuma yamaguti氏。
ジャズやクラシックを軸に伝奇ミステリーを演出。
民族音楽を想起させるコーラスや、電子音なども幅広く取り入れる大胆なアレンジもまた、
ジャンルをまたぐ作品の志向性を後押し。


OP主題歌はCLASS:y「Crack-Crack-Crackle」
明治日本、近代欧州と来て、主題歌はK-POPともはや何でもアリですがw
トレンディーなダンス音楽が、混沌としたOPアニメーションと割りとマッチしていたのが意外性。

ED主題歌はAnna「reversal」
不気味な電子和音に乗せて生首探偵の矜持を述べる怪作バラード。
いくら常識に囚われた人間が浅はかだからといって、
脳の蜜を吸い取ってしまうのはあんまりなので、
鴉夜様落ち着いて欲しいのですw


【余談】
掛け合いも独特な本作の余韻に浸ろうと。
また、落ちない津軽の講釈ばかり聞いてないで、たまにはちゃんと落ちる話を聞こうとw
先日、落語の寄席に行って参りました。

正真正銘の落語の真打の演目はラスト、少々の感動も伴いながら、見事にストンと落ちました。
俺たたENDとなった本作のモヤっとした気分も晴れて、今はスッキリとした気分。

続編のアニメ化は微妙なラインでしょうが、無心で待ちます。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 22

73.8 12 2023年度の戦いアニメランキング12位
Dr.STONE NEW WORLD(第2クール)(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (165)
626人が棚に入れました
全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。 超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚めた。 文明が滅んだ石の世界ストーンワールドを前に、千空は、科学の力で世界を取り戻すことを決意。 新たな仲間を集め『科学王国』を作りあげる。 しかし、そこへ霊長類最強の高校生・獅子王司率いる『武力帝国』が立ちはだかる。 人類の浄化を目指し、強大な武力によって科学の発展を阻止しようとする司。 科学vs武力の戦いは激闘の末、千空たち科学王国が優勢となり、両国は遂に和解する。 仲間の謀反によってコールドスリープ状態になった司、そして、全人類を復活すべく、科学王国は石化光線の発生源、地球の裏側・新世界を目指す! 世界に飛び出て石化の謎を解き明かす! 石の世界ストーンワールド大航海時代がついに開幕する――‼
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

まるで複雑な立体分子構造を組み上げるようなシナリオ運びが極まっていく

3期分割2クール通じてのレビュー・感想。
引き続き原作未読で視聴。

【物語 4.5点】
サブタイトル『~NEW WORLD』。機帆船ペルセウスでついに“大航海時代”到来か!?
と思わせておいて“新世界”とは、“宝島”での石化装置争奪戦の先に開けた、
(※核心的ネタバレ){netabare} 黒幕・ホワイマンがいる月面に行くためのロケット製作に向けた世界一周町作り{/netabare} 構想のことだったとのオチ。

1クール目序盤、いざ大航海!と思わせておいて、悠然と石油調達のための道路敷設し始めるしw
2クール目も航海より島での頭脳を交えたバトルメインでしたし。

これを肩透かし、展開が遅いと受け止めるかが評価の分かれ目かと思われますが、
私はこれぞ『ドクスト』でこそ味わえる地道で壮大なシナリオ。
1期で千空が豪語した{netabare} 「宇宙に行く。今すぐ、ソッコーで行く」との{/netabare} 少年の夢が伏線回収されるカタルシスも相まって興奮しました。


3期が終わって、本作はとかく文明や地球を破滅させるとの不信を抱かれがちな科学への信頼を取り戻す。
もっと言えば人間への信頼を取り戻すことがテーマなのだろうなとの着想がいっそう深まりました。

さらに3期からの新キャラ・龍水は、これも人を狂わせると忌避されがちなマネーへの信頼を取り戻すことも狙っているのだと感じました。
「欲しいは正義」言い得て妙です。
例えば、マッド・サイエンティスト・千空と金の亡者・龍水がタッグを組むとか語り始めると、
まんま平成漫画の悪の秘密結社のテンプレですからねw

それだけにラスト示された(※核心的ネタバレ){netabare} 復活した司。すなわち信頼できない大人たちを成敗する平成ヒーロー枠の若者が、
科学者・千空、セレブ・龍水と共に宇宙船で月に向かう{/netabare} とのプランは、
科学と金の汚名返上の観点からも唆(そそ)る構想。

制作発表された4期最終章『~SCIENCE FUTURE』
想像とは違う結末、説教すらも心待ちにしております。


バトルでも、一人の狡猾な悪知恵に対して、仲間を信じて賭けに出て勝ち抜くというパターンの反復により、人間への信頼を繰り返し問うて来ました。
他者との絆に期待して一度{netabare} 石化して{/netabare} 自身の意識を飛ばして後を託すとか中々できることではありません。

が、数千年のスパンで託し託され合う千空親子とその一味なら当たり前に人を信じることができます。
その視点から3期で一番感動したのは1クール折り返し地点。
{netabare} 生涯かけてプラチナ等の希少物質を収拾した父の“お宝”を受け取った千空。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・トムス・エンタテインメント

特に2クール目、石化装置濫用バトルとなった本作。
毎度思いますが、ほぼ全てのキャラに石化バージョンのデザイン設定をする。
それらの石像を時にバラバラにして組み上げ修復する。
面倒な作業に杠(ゆずりは)ら手芸班も作画も良く付き合っているなと感心します。

終盤、{netabare} キャラたちの再石化からの即復活に伴う人体再生効果により、
顔などに残った経年劣化のヒビ割れが修復してなくなるという件がありました。
傷のないメインキャラは馴染まないから嫌かも?
と思っていたらホワイマン倒すまではと傷口をペイントで再現して元のキャラデザに戻った時は一安心しました。{/netabare}


科学ロードマップ解説で作風を変えてみたりと
知恵熱を伴う解説消化のためのリズム確保も継続。
そんな中『マインクラフト』風のアニメーションなんかも登場し、
『ドクスト』も長期シリーズになって来たなと感慨を覚えました。


その他、龍水の執事・フランソワの手腕により、
たまに飯テロも仕掛けてくるから油断できません。
{netabare} 石窯で焼いた{/netabare} パン文明復興の香りがして唆ります。


【キャラ 4.5点】
意外なキャラの、意外な起用法で窮地を脱していく采配に唸らされます。

そもそも科学の船・ペルセウス号には定員があり、
千空が誰を選ぶか或いは紛れ込むかというのもポイント。
まさかの{netabare} スイカ潜入作戦{/netabare} だったり、石像で温存していた{netabare} 氷月{/netabare} をジョーカーとして繰り出してみたり。
科学知識だけでなく用兵もお見事。千空も作者も頭良いわと脱帽します。

コハク、クロムなど石神村すなわち{netabare} 千空の両親が残した子孫たちの面々{/netabare} が希少素材名というのも、
上記でも触れた継承の観点からエモいキャラ名設定。
宝島出身者で{netabare} 頭首の息子{/netabare} となる新キャラ名がソユーズ宇宙船からというのも
3700年の口伝伝承の底力を感じます。

『ドクスト』のキャラ相関図には有機化合物の化学式を眺めている時みたいなウットリ感があります。


【声優 4.0点】
銀狼(ギンロー)役は、性別の壁をも乗り越える幅広い演技で活躍中の村瀬 歩さんが務めていますが、
{netabare} コハクらと共に敵アジトに美女として変装して潜入する{/netabare} という展開はまさにうってつけ。
3期の銀狼は{netabare} ペルセウス乗船滑り込み{/netabare} だったり、{netabare} 瀕死から石化復活{/netabare} したり、
配下を得て調子コキレベルがインフレしたり。
対応力が問われましたがキャストは柔軟にこなしました。
当初から3期を睨んだ村瀬さん起用だったとすると、スタッフも相当頭良いです。

宝島ボスのモズ役の興津 和幸さん。
舐め回すような粘着ボイスで、若さに任せた単純な力押しではない、オッサンのしつこさを体現。
いつの時代も世代交代は一筋縄では行きませんw


【音楽 4.0点】
劇伴は三者共作が継続。

1期より続くバグパイプ、ホイッスルの民族音楽風に、ラップ曲もおりまぜ原始と科学を再現する作風は変わりませんが、
今回はより普遍的なストリングス、金管が目立った印象。

インフラ、グルメの復活に呼応して曲アレンジも多彩になり、
科学史200万年を一気に駆け上がる千空たちの手応えを音楽でも実感。


主題歌は
1クール目OP・石崎ひゅーいさんの「ワスレガタキ」
ED・OKAMOTO'S「Where Do We Go?」

2クール目OP・清 竜人さんの「遙か」
ED・Anly「好きにしなよ」

一応OPは1期同様、朝のスタート時に適した楽曲で、文明の目覚めに合わせたりもしていますが、
作品をなぞるというよりは、『ドクスト』のスケール感に比するだけの確固たる世界観を持った楽曲を並べている感じ。

世界観という意味では私は「好きにしなよ」が脱力していて好きです。

放送終了時には2クール目OP「遙か」のアニメMVも公開され振り返りには持って来い。
一方で清 竜人公式CHの「遙か」実写MVは、
一人の巫女が朝起床してから仕事に向かう密着ビデオ風になっており、
巫女フェチには断然オススメですw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 24

ねるる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

強敵との頭脳戦と仲間との絆が熱い。安定の面白さのアニメシリーズ第3期

原作未読。
アニメシリーズ全て視聴済み。

ついにアニメも第3期、大人気作ですが安定の面白さでした。1クール目は大将戦のための準備期間だったため、絵代わりが少なくてマンネリ気味でしたが、後半の2クール目はとても良かった。

今期の最大の敵イバラとのバトルは、今までには無いかなり高いレベルでの頭脳戦が繰り広げられ、味方側も何度も追い詰められる所が目新しく、ハラハラする展開で面白かった。
イバラの二面性のあるキャラクター性が、声優さんの演技と絵柄も相まって中々に怖く、時折くる緊張感が今までのアニメシリーズにはない要素でした。

石化の謎、そして真相へと繋がる大きな進展があったし、仲間達との絆もより深まっていて、19話あたりは胸熱でした。

そしてDr.STONEはやはりキャラクターが良い。それぞれが個性的だけど信念があって生きているのも好きだし、キャラデザがめちゃくちゃオシャレなのも良い。新キャラたちも衣装が凝っていて良いし、既出のキャラもやっぱりデザインがいいから、見てて楽しい。龍水も氷月も見た目が良すぎる。

OP、EDも素晴らしく、世界の壮大さと美しさを感じる曲で好きでした。映像も綺麗。

この作品を見ていると、探求することの楽しさ、未来を思い描く楽しさ、生きることの楽しさと儚さを感じる。
たまにはこういう作品があってもいいよなって思う良さがある。
原作は完結し、アニメは4期の制作が決定したとのことで、今後どのように物語が進み完結するのかとても楽しみです。
引き続き視聴予定です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 21

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

宗教なき科学は不完全であり、科学なき宗教は盲目である

相変わらず面白い、ずっと面白い、さすがの安定感ですね

仲間達の信頼関係が見ていて気持ちいいし、簡単にはいかない敵との駆け引き、足りない資源や戦力を覆すせんくうちゃんの冴えわたる頭脳が爽快!

それからそれぞれのキャラクターが「科学」と「人の生き方」の関係性について自分なりの哲学を持っていて、せんくうの「科学復興」という大望にいろいろな視点で疑問を投げかけてくるところ、最初は対立していても、千空の成そうとしていることをちゃんと自分なりに理解した協力者がどんどん増えていくところ、話の軸がしっかりしていて面白いです

科学は人類を不幸にする?じゃあ科学を放棄すれば幸せになる?
アインシュタインはこういう言葉を残しています
「宗教なき科学は不完全であり、科学なき宗教は盲目である」
アインシュタインは、科学と宗教の両方があるから人間はここまで進化したのだと考えているのかもしれません
この作品は、そういうテーマを描いた作品ではないでしょうか?

一度見ると止まらない、人に勧めたくなる作品です!

投稿 : 2024/11/09
♥ : 20

66.3 13 2023年度の戦いアニメランキング13位
悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (157)
498人が棚に入れました
「もし…私が最低な女王になったら、私を殺してね」 8歳の王女プライド・ロイヤル・アイビー。そんな彼女は気付く。前世は日本の一般的な家庭に生まれた、どこにでもいる普通の少女。そして今は乙女ゲームの極悪非道ラスボス女王なのだと…。 転生していたのは、乙女ゲーム「君と一筋の光を」の世界。ゲームのストーリーで、プライドは国と民を苦しめる最悪の女王となる。そんなラスボスだと気付いた彼女は、ゲームをやりこんだ記憶を頼りに、自分にしかできない“悲劇の回避”を目指す。 これから起こる悲劇を回避し、登場人物みんなが幸せになれる世界を目指すため、国のために、民のために全力を尽くしていく、ハイスペック悪役王女のラスボス回避ファンタジー。

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

はめふらをなろう系にした感じ

前向きで雰囲気も良くて、そこそこ面白かった
でも世界観の作りこみや描写不足が気になる惜しい作品

はめふらはカタリナ様が主要キャラを人がらの良さで攻略して破滅フラグを回避していくまさに乙女ゲームでしたが、こちらはチート能力でチート能力者を相手にする、なろう系

設定ははめふらとだいたい一緒だけど、はめふらと違って序盤で「この世界、もうバッドエンド回避されて転生前の知識が通用しないくら未来変わってるんじゃないの?」って思ってしまったのと、チート能力が強すぎるから、チート能力の強い人がもっとうまくやれば解決するんじゃない?とか、悪だくみに使われたら誰も止められなくない?とかいろいろ設定が甘いところがあって、チート能力の扱いの適当さが一番微妙にしている原因かな?

原作通りなのかもだけど、もう少し丁寧に描写してくれないとキャラに感情移入ができない
王族・貴族・平民の身分の違いが無視されているのも気になります
プライドへの性的な接触がきもち悪いです・・・

でも主人公のしていることには共感できるし、自分のためだけじゃなく人々のために動けるいい話だと思いました

投稿 : 2024/11/09
♥ : 16

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

真面目な悪役王女。

原作未読 全12話

乙女ゲームに世界に転生したが、よりにもよって先々に悲劇を引き起こす張本人である第一王女に転生してしまいました。悲劇を起こさないため能力と権力を駆使して回避しながら人々を救っていくお話。

乙女ゲーム作品でいうと『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』の明るい悪役令嬢が有名ですが、この作品の悪役王女は暗くはないのですが真面目でしたね。

この作品では主人公の王女が最悪な方向にならないように誠心誠意努力する姿が描かれています。

王女がしっかり対応しているのが良いですね。

色々なエピソードの最後は優しい気持ちになれる作品でした。

OPは月詠みさん、EDはチョーキューメイさんが歌っています。

最後に、色々と乙女ゲーム作品を観てきましたが、その中でも一番最強王女じゃないかと思いましたw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

作品タイトルが「らしく」なっているのが、いいのか悪いのか。

この長い作品タイトルからして、そっち系の中のソッチ系という事はすぐに推察できますね。
いや、どっち系のドッチ系だよ!なんて野暮なツッコミはナシにしてくださいね。
まぁ、そっち系の中でも一風変わった感じには仕上がっているのですが・・・。
この表現はもうやめましょうかね、今回は。

この作品、ゲームの中への転生モノで、外道ラスボス女王に転生してしまった主人公が前世の記憶を頼りに、ゲーム内での自身(外道ラスボス女王)の未来とゲーム内の未来をかえていこうという・・・。

悪役令嬢転生モノ・・・になるんですかね、ジャンル的にはw。
なので、そっち系の(ry の答えは、転生系の悪役令嬢系って事になりますかね。

今回も土日休日に某アベマなTVで一気をやっていたので、ダラダラしながらの視聴です。

第1印象としては、どうも少しづつテキトーな所というか、ガバな点というかが気になってしまうなぁ、と言ったところでした。
世界観もどうかなぁ、と思いましたかねぇ。
ゲーム内という設定という事で、「そういうゲームの設定ですから!」って言われてしまえば、それまでなのですが。
シッカリとした銃が描かれた時点で、うーんと思ってしまいました。
まぁ、正統派や亜流のファンタジーでありたいと言う訳ではないと思われるので、これはこれとして受け止めるしかないでしょうか。

物語としては、ストーリーは何とか追えたという感じでした。
このクールの中を振り返ってみれば、「イイ感じ」のエピソードや演出は複数盛り込まれており、私自身の琴線に触れるものもいくつかはあったのですが、如何せん雑さが目についてしまって・・・。
もう少しだけ、丁寧に、繊細に作ってくれればと思ってしまいました。
説得力というか、視聴者に「あれ?ほかに方法あるんじゃね」「こうすればいいのに」と思わせない、気づかせない上手さがあればだいぶ違ったろうになぁ、と。

ただし、繰り返しになりますが、物語は追えました。
これは、プライドの行動にスキやガバはあるものの「国民(周囲)を幸せに、自分が最低の女王になった際には・・・」という一本筋のとおったポイントがあったからではないかと感じています。
私の持論ではあるのですが、作品中に多少いい加減でも「スジ」がとおった作品、主人公があるポイントでブレない作品は何とか視聴を継続できたり、物語を受け入れられることが多い気がしています。


作画は、悪くはないけれども、良くもなく・・・。
そして、どちらかと言えば上手くないと。
キャラクタは割とらしく造形をしてあり、美形さんで、描き方もまぁまぁなのに、例えば「涙」の表現wすごーく適当に描かれていたしするケースがあります。
あとは、小道具系、ざっつに描かれてて、あれー?と思う事が割と気になりました。

声優さんは、まぁ、特に可もなく不可もなく・・・と私のいつもの受け止めになります。

音楽は・・・少しだけ印象に残りました。
OPは、刺さったと言う訳ではないのですが、独特の雰囲気と物語に重なる歌詞、イメージがあり割とよかったと思います。
EDも普通によかったと思います。デフォルメキャラもかわいらしかったですかね。

キャラクタは・・・。
割と美形さんぞろいでした。
登場人物も多めな印象でした。
描かれ方も、まぁ、今という時代では平均的なものだったんじゃないでしょうか。

個人的には人間関係に重きが置かれていると感じられる点が印象的でした。
私がいつも言う、仲間が増えていく系、理解者が増えていく系なのでお好みだったのですが、その起因となるものが「心≒敬愛や尊敬、この人の為に」っていうエピソードが多く、好きでした。
これは兄弟姉妹、あるいはお供の者が結びついていく際にプライドの器量や度量、人間性を基に義理や人情、恩があいまって強まっているからだと思います。
こういった面では、一歩深い面で仲間の結びつきを描いていたのではないかと思います。



この作品、序盤にプライドがゲーム内そのままだった場合の女王の外道っぷりが描かれてスタートすることが多く、その非道っぷりには閉口してしまうのですが、プライドもそのヴィジョンを何度も頭に思い浮かべ、「自分が最低の女王になった際には○して」とステイルやアーサーに告げています。

これだけ、何度もその姿を見せ、プライドが恐れているのを見ると・・・、その内、とんでもないエピソードがあったりするのではないかと見ているうちに心配になってきました。
闇落ちとか・・・。

と言っていたら、ヴァルとイイ感じになったところまでで、ひと段落ですか。

うーん、今後については、少し気になってはいます。
これからが観られるようになるのか、ならないのかは不明なのですが、機会があれば、観たいかな、と思える作品ではありました。


ちなみにw一番お気に入りになったキャラクタはケメトでしたw。
私はそっちの方の趣味もこっちの方の気もないつもりなのですが、とてもかわいく感じてしまいました。
ヴァルの弟分として、今後、学校へ行っているような姿も観てみたいと思いましたが、どうなります事やら。


悪役令嬢ものとしては、工夫がしてある作品だと思いました。
機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11

58.6 14 2023年度の戦いアニメランキング14位
レベル1だけどユニークスキルで最強です(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★☆☆ 2.7 (142)
423人が棚に入れました
「小説家になろう」で日間・週間・月間・四半期1位を獲得した人気タイトルが、待望のTVアニメ化! ブラック企業に勤めるサラリーマン・佐藤亮太は、ある日ふと気がつくと、見知らぬダンジョンの中にいた……! そこは、あらゆるものがモンスターからドロップされる不思議な世界だった。 偶然出会った少女・エミリーの助けで自身のステータスを確認するも、体力や魔力などのステータスはすべて【F】(最弱)! さらにレベルは固定で【1】(最低)! 絶望の淵に立たされた亮太だったが、最強のユニークスキル【ドロップスキル・オールS】の持ち主であることが判明!! はたして亮太は、この不思議な世界で生き延びられるのか!? 最弱で最強の冒険が、今始まる──!

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

まごうことなきB級、一流の「2.5流・・・いや3流なろう系」なんだけど・・・。

実は、割と楽しんで流し見をしてしまいました。

くどいようですが、私は「魔王様、リトライ!」を楽しんで複数回視聴をできる男だw。

・・・なんでこの作品をベンチマークにしてしまっているのかは謎ですがw。


って事で、この作品。

物語は・・・あるかなぁ。
主人公:佐藤亮太がブラック企業での嫌な記憶を、異世界で生きなおして・・・。
いや、そんな真面目な話でもないかー。
概略はそんな感じなんですが、まぁ、暇つぶし、時間つぶしがてら流し見あたりでも大丈夫なのかなー。


と言いながらも、フツーに楽しんで観ていたんですけどね。
もう一回観るかどうか、ってなると少し困ってしまうかもしれません。
観てもいいんだけど、時間つぶすなら競合作で、もう少しマシなのが他にもあるかなって感じです。
・・・え、ちょっと毒ありましたか?悪気はないんですがw。


私の持病「他作とと比べる」を発動しますと、どっかの竹林竜馬くんに近い印象を受けましたね。
悪人があんまり出てこないので、そこらへんの雰囲気も似ていたかもしれません。
そういう意味では、平和に視聴できましたかね。

ただし、設定やギミック類、または作画などなどは、だいぶツッコミどころがあります。
ファンタジーと呼ぶには、はばかられるレベルでしたね。
節操がないと言うか、統一感もありません。


ほめるとすれば・・・、ダンジョンで全てのものが取れる(実際描かれていたのは、多く見積もっても10~15品目程度でしたが)という設定をガバリながらも最終話まで見せ続けていた事でしょうか。
ある意味、活かしきったのかも・・・w。
これは、逆に立派だったかもしれませんw(ホントウにそうか~w?)


キャラクタは全体的に幼い方向へ振っていましたかね。
エミリーがタラちゃん口調ではありましたが、まぁ、馴染みやすかったですかね、あとはウサギきゃらのイヴのキャラが立っていたところが印象に残りましたかね。

私の好きな仲間が増えていく系ってところも、ガバガバでしたが、まぁお気に入りポイントとしておきましょう。

音楽はOPが意外とイイ感じでした。


えーと、えーと・・・。


う~ん。


とりあえず、そんな感じかな。

3か月後には「あー見た見た、どんなだったっけ?」って言う可能性も捨てきれませんが、とりあえず、そこまで悪印象では無かったです。




・・・ちなみに「評価できない」ってレビュワーの皆さんのご意見も否定はできませんな。
わかりみが深いですw。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

こいつはヤバい…。今期ワーストなろう筆頭!映像化したら駄目な奴ですね。

 最終回(12話)まで観ました。2023.09.24

 最後までゴミでした。モンスターを倒してもアイテムがドロップしない…世界の危機や〜!亮太の活躍で解決しました。ハイおしまい…。

 いつもどおり、説明が一切ないまま事件が起こり、すぐに解決します。今回は、何故か着物を着た女性がボスで、何故か強くて、我らが亮太さんも少し苦戦します。

 そのまま殺されてしまえば良いのに…と、思った視聴者も多いと思います。少なくても再起不能位にボコボコにしてもらわないと、話の帳尻が合わない感じです。

 結局、後出しジャンケンで倒しましたが、誘導弾がそんな使い方出来るなんて今まで言ってた?

 しかも、観念したボスを銃による処刑スタイルで倒します。二匹目のハグレモノゴリラもそうですが、猟奇趣味のスタッフでもいるのか?殺し方がグロいです。

 ツッコミ所が多いお話でした。全てのエピソードが何かおかしいという、狂いっぷりはクソアニメ史に残りそうです。

 歴史の証人となれたことを喜ぶべきでしょう。完走した皆様、お疲れ様でした。

 これから観る方は、阿羅漢並の修行レベルに達してないと、魔に飲まれそうです。
  
………………………………………………………………………

 9話まで観ました。2023.09.04

 仲間にウサギと火炎使いが加入して、男一人に女が三人のハーレムパーティーに。キモいデスネ〜!

 お金もドロップアイテムらしいです。もう、めちゃくちゃです。誰が価値を保証しているんでしょうか?金属貨幣だけでなく、紙幣もドロップするんですか…。

 食物や武器、衣服等のアイテムと違い、直接的な利用価値のないモノが流通しているんですね。キレイな宝石ならまだ分かるんですが。

 こういう所が、なろうの薄っぺらさなんでしょうね。世界がある日突然始まった感丸出しの所が!

 誰がドロップした得体の知れない金属製の円形板や印刷物を貨幣にしようと言い出したんですか?

 社会を社会たらしめる前史が全く無いので、主人公のための、都合の良い世界でしか無いのです。

 流石に視聴者を馬鹿にしすぎです。深夜アニメを観ている様な奴は、経済や社会機構の何たるかも分からないと思っているんでしょうか?

 良くこんな話を恥ずかしげもなく放映出来るなぁと、驚きを隠せません。恥的レベルMAXですね。

……………………………………………………………………… 
 
 7話まで観ました。2023.08.26

 今期は、設定がイカれているアニメが多いですが、本作は群を抜いています。

 あまりの酷さにしばらくレビュー出来ませんでした。「てぶくろ」さんのレビューがとても面白いので、細かいツッコミはそちらで!

 基本的に人間以外の生物は存在せず、全てモンスターからのドロップ品で成立している世界…。村や街の外には果てし無い荒野が広がっている…ディストピアですね。

 ゴミもハグレモノになる、しかも強いとか…。人間の屎尿とかもハグレモノになるんでしょうか?

 そもそもこの世界、物質循環が上手くいっていません。植物も無いのに、酸素とか何処から供給されてるんでしょうか?水もどうやって浄化されてるんでしょうか?

 中途半端に加工品もドロップしますが、武器とか誰が作ってるんでしょうか?冶金するのにも燃料が必要なはずですが…。

 武器も全てドロップ品なら、最弱武器の鎖鎌しかドロップせず、モンスターを倒せない事態に陥りそうです。

 原作小説は脳内補完するから、まだ何とかなるんでしょうが、映像化するとクソみたいな矛盾が噴き出しています。

 こんな映像化に不向きなゴミをアニメ化しなくてはならないアニメ制作スタッフの皆様には同情いたします。

 仕事が選べない…、主人公より社畜ですね。

………………………………………………………………………

 3話まで観ました。2023.07.26

 適当な話ですねぇ…。拳銃ゲットで専用の弾もドロップするなんて、どういう了見なのでしょうか?

 ドロップアイテムを放って置くと、ハグレモノになるのもイケませんね。アイテムの備蓄が不可能な世界って…。  

 裸でモヤシや人参しか食べないで生きられる人物しか生存出来ませんね。キャラクターの服に見える物は、外骨格かなんかなのでしょう。
 
 家や家具も、動かないモンスター、家モンや家具モンなのでしょう。

 こんな狂った話をアニメ化させられる制作スタッフの皆様が可哀想でなりません。
………………………………………………………………………

 2話まで観ました。2023.07.16

 人参ジャンキーウザうさぎ来襲!良いですね。ダンジョン物資モノカルチャー経済下、人参しか食わない狂人の登場には妙な説得力があります。もちろん、面白くは無いですよ?

 むしろ、人参ともやししか食べない位にしないと、整合性がとれませんね。ダンジョン内でおかずの沢山入った弁当食ってんじゃねーよ!

 主人公は都合の良いダンジョンでどんどん強くなります。作画の悪さも含めて狂った世界が視聴者の目の前に顕現しています。

 怖いもの見たさで視聴継続です。コレであなたもクソアニメハンターだ!

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 1話観てのレビューです。2023.07.13

 初見の感じは、神々に拾われた男っぽいアニメです。何となく凶気をはらんだほのぼのアニメと言う感覚です。

 ダンジョンでモンスターがドロップするアイテムに資源を頼っている世界…。設定が狂ってますねぇ。

 もやしや人参なんて、2、3日で駄目になるようなものを、取引して経済回しているなんて、フィクションでも良くこんな世界を設定出来るとなぁと驚愕しかありません。

 せめて、ドロップアイテムは保存のきく貴金属にするべきです。これ、生産地(ダンジョン)と消費地の関係、どうなっているんでしょうか?もやししか食べない地域とかありそうです。

 まぁ、小学生でもおかしいと分かる社会構造の物語を上手く回せる訳がないので、早々に破綻すると思われます。

 確実に時間の無駄になりそうなので、視聴中断もやむ無しかもしれません。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 12

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

何でもドロップ!

原作未読 全12話

現世でブラック企業に勤めいた主人公、会社で仮眠を取っていると異世界に転移してダンジョンの中でヒロインに起こされます。転移した異世界は、ダンジョンで魔物を倒すとニンジンやもやしなどの食料や他にもモンスターよって色々なものがドロップできる世界、ドロップした物を換金して生活をしているヒロインともに沢山のものをドロップして生活していくお話です。

主人公の特殊能力で収穫がスムーズになり、収穫されたものが品質が良いらしく、それでヒロインが増えていきますねw

主人公が色々と工夫して収穫していくところが見どころという感じでしょうか。

お話は、波もなくほのぼのとはしていませんが、気楽に観れる作品です。

OPはノラ from 今夜、あの街からさん、EDは宮川愛李さんが歌っています。

最後に、魔物によってドロップされるものが違うのは分かりますが、魔物を倒してモヤシが出てきてしかも量が少ないのは割りに合わないですねw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11

65.1 15 2023年度の戦いアニメランキング15位
聖剣学院の魔剣使い(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (114)
421人が棚に入れました
最強の魔王レオニスは、来たるべき決戦に備え自らの存在を封印した。 だが、1000年の時を超えて目覚めたとき、彼はなんと10歳の少年の姿に戻っていた! 「なんでだ!?」「君、どうしてここに閉じ込められていたの? もう大丈夫よ。お姉さんが守ってあげる」 <聖剣学院>に所属する美少女リーセリアに保護されたレオニスは、変わり果てた世界に愕然。 未知なる敵<ヴォイド>、<第〇七戦術都市>、武器の形をとる異能の力———<聖剣>。 聞き慣れない言葉に戸惑いつつも、彼は<聖剣学院>に入学することに。 魔術の失われた未来世界で、最強魔王と美少女たちの織りなす聖剣と魔剣の学園ソード・ファンタジーが幕を開ける!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

魔王学院の不適合者を薄く控え目にした感じ

薄く控え目になった魔王学院の不適合者って感じのアニメ
そんなに悪いアニメじゃないけどこういう系統のアニメが多すぎるので、全体的に薄味なこのアニメは厳しそう

元魔王だけど、正体を隠す必要があるので力づくで無双するアニメじゃなくて眷属などに戦わせて最後に大ボスだけ魔王様が倒すみたいな感じ
適度に苦戦するのはいい感じかも
で世界の謎は気になるけど、ファンタジー世界に現代文明を適当に混ぜたようなあまりオリジナリティのない文明なので、あまり深い謎はなさそう

キャラクターの薄さも気になります
魔王様とセリア以外は強いのか弱いのか、どれくらい重要なのかよくわからなくて、見た目だけは重要キャラっぽいのいっぱい出てくるけど、別に重要じゃなさそう、敵も仰々しく出てくる割には大して脅威じゃない感じでなんか盛り上がらないですねー

女の子達は可愛いけどあんまり目立った活躍するキャラいないからイマイチかな
勇者達も強いの?弱いの?敵なの?味方なの?なんか重要そうなキャラクターいっぱい出てくる割にみんな大した役割なくてモブとそんなに変わらない
魔王様の配下もメイドと狼以外は人サイズのスケルトンばっかりでイマイチ魔王の威厳がないし、もっと迫力のある配下いないんでしょうか?

キャラクター間の強さの関係性がよくわからないところも欠点かな
魔王様は強いんでしょうけどあんまり人前で戦わないし結構苦戦するので、出てくる敵が魔王様に比べて強いのか弱いのかよくわからないのでどれくらいシリアスな状況なのかわからない

突き抜けた魅力や個性はないので人にオススメしづらいけど、あんまり余計なことをしないので見やすく、異世界ファンタジーが好きならそこそこ楽しめるかも

投稿 : 2024/11/09
♥ : 16

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

「ヴィジュアル系なろう」かなぁ・・・。

この手の作品だと「魔王学院の不適合者~」シリーズの方が格上な感じかなぁ、私自身が好きなのもあるかもしれないけれども。

物語の厚み、キャラの濃さ、決めゼリフなどなどね。
突き抜けたもの、継続したもの勝ちってところもあると言えばあるかもだけど。


今作は、少し物語が薄味な印象です。
その分、魔王が子どもになっていて、おねいさん方との絡みなどの要素でかさ増しをしているように思います。
世界観も、統一感が無く、悪い意味でのFF臭がします。
あとは色々と厨二小僧がよろこびそうな設定やツール、ネーミング、セリフなどを散りばめてあるのですが、私の印象では半スベリ気味です。

そして、ビジュアル系と評したように、キャラ容姿は頑張ってはいると思うのですが、こちらも「私自身の好み」の問題で「~不適合者」の方に軍配を上げたいと思っています。
厳しく言うとデザインもキャラクタのチーム構成も、いわゆるテンプレの域を出ていませんし・・・。

ただ、視聴し続けていく上で、キャラに馴染んでいく事を考慮すると、もう少し興味度がアップしていく可能性はあるような気がしています。
配下のメイドさんなどはもう少しスポットライトを当ててあげれば面白いような気がするのですが、あの不遇な感じが売りなんでしょうかね。
そう言えば、最後にミニコーナー的なものがあったのであちらでカバーしているっていう事なのかな。


総合的には物足りないところも多いんだけれども、いろいろと視聴者をくすぐるポイントはかろうじて持っている作品との評価です。
そこらへんが刺さる方には、私以上に楽しめるとは思います。

私自身としては、もう少し熟成が欲しいところの評価になります。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

一千年前から愛してる

原作未読 全12話

人間と魔族が争い、魔族が滅びようとした時、魔王レニオスは再興のため自分自身を封印しました。1000年後、封印から目覚めたレニオスは魔王になる前の人間の姿に戻っていました。

その目覚めた遺跡となった場所に探索にきていたヒロインと出会い、未知の生物と戦った後、彼女たちの拠点のひとつである場所に生活して未知の生物に対応していくことになるお話です。

魔王が子供になって可愛いヒロインたちと戦うお話で、子供と言えど元々魔王なのでかなり強いです。

お話はよくある異世界作品なので興味が引くところはありませんでしたね。

お話は切りのいいところで終わっています。

OPは、藤川千愛さん、EDは果歩さんが歌っています。

最後に、キャラはあまり崩れず綺麗に描かれていたところは良かったですね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

計測不能 16 2023年度の戦いアニメランキング16位
進撃の巨人 The Final Season 完結編 後編(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★★ 4.3 (161)
370人が棚に入れました
世界を滅ぼそうと「地鳴らし」を発動させたエレン。無数の巨人たちが進撃を開始し、あらゆるものを踏み潰していく。 ミカサ、アルミン、ジャン、コニー、ハンジ、ライナー、アニ、ピーク、そして瀕死の重傷を負ったリヴァイ……。残されたものたちがエレンを止めるため最後の戦いに挑む。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

天と地と、残響

MAPPA制作。

世界を滅ぼそうと地鳴らしを発動させたエレン、
巨人たちは進撃を開始し全てのものが踏み潰される。
残されたものは死力を尽くし最後の戦いに挑む。

エレンの意志はここに至り揺るぎなく、
パラディ島の未来を運任せに放棄することはない。
地鳴らしは容赦なく大地を、生命を蹂躙していく。

アニメ化で最終章がより完璧になる。
迫力ある描写とキャラクターの息遣い、
矢継ぎ早に映る場面描写の数々が、
緊迫した状況をより的確に表現している。

心臓を捧げ続けた争いの歴史、その幕切れ。
あまりにも残酷で美しい物語に感動しています。

{netabare}丘の上の大きな木が余韻を誘い、
たとえ巨人がいなくなっても争いはなくならない、
その言葉が苦しくも心に響いてきます。{/netabare}

初めて原作を読んだ時の興奮が蘇ってくる。
短くまとめていますが、余熱が伝わると嬉しいです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 32
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

進撃の果てに

振り返ればいつだって絶望が盤面を支配していた
後は這い上がるだけだ、もうこれ以上の絶望はないだろうって信じていた
でもいつだって更なる深い絶望が大口を開けて待ち構えていた
それでも彼らは乗り越えてたった一筋の光を頼りに進撃した
―目指す先に、自由の翼があることを信じて―

心臓を捧げよ!!!

彼らは決して忘れないだろう
巨人の恐怖に醜態をさらしてしまった屈辱
死んだ家族や仲間の最期の表情を、断末魔の叫び、煮えたぎるような憎悪
守るべき人達から向けられた憎悪に満ちた罵声
信頼していた仲間に裏切られた怒り
そして、己の無力さを嘆き、舐めた辛酸の味を

そんな地獄のような日々もやっと終わり、疲れ果てた戦士たちに安息の時間が訪れました
長い間お疲れ様でした

結末はこれで良かったのかな? あんまり好きな終わり方じゃないけど、これがエレンの信じた正義なのでしょうか
正義はとても曖昧で、誰かの正義が他人にとっては悪でしかない、正しいことって難しいですね

シリーズ通して本当に最初から最後までハラハラドキドキが止まらなくて凄い作品でした
第一シリーズの第一話を見たときの衝撃は今でも忘れられません。たった数分で名作の誕生を確信しました

シリーズ全体を見ると要所要所での鮮烈なインパクトが作品の魅力を牽引していました
その衝撃が薄れてきた頃に新しい事実が判明して、希望が見えたと思ったら更なる絶望が見えて
見える景色が変わると世界が広がってまた面白くなってきて、終盤にさらにがらっと雰囲気が変わって、
常に新しい謎と新たな絶望と一筋の希望を見せ続けて視聴者を飽きさせないようにしていたところが上手だと思いました
ギリギリの戦い、死線をくぐりぬけてきたエレン達の活躍から目が離せなくて、本当に面白かったです


【キャラクター】
最初は圧倒的な巨人を前に恐怖して仲間の背中に守られながら震えるだけだった人もいつの間にか仲間達の信頼を背負って戦うようになっていて
戦士として成長していく姿が眩しくて、決死の覚悟を持って最後の戦いに身を投じる彼らの雄姿がとてもカッコ良かった

エレンの決断については{netabare} 批判の声もたくさんあると思います、私もベストな決断だとは思ってないけど
これがエレンの信じる正義だったのでしょう

信じていた仲間達からの怒りの言葉、人々の罵声を受け、
大切な母を自らの手で殺し過去の自分を傷つける決断を下すようなことをしてもなお
人類の救済だけを願って孤独な闘いを続けたエレンにお疲れ様と言ってあげたい
最初から最後までちゃんと主人公していてとても好きなキャラクターです
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 27
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

人間は自由であるべく呪われている

原作は9巻(1期アニメ化部分)以降は未読のままアニメ視聴完走。

【物語 4.5点】
一体いつまで『~Final』言うとんねんwとツッコまれまくった本シリーズもようやく完結。

3期にてWITから物語も一区切り付いたので、自社のクリエイターのさらなるステップアップのためにも、『進撃の巨人』制作はここまでにしたいとの申し出があり、
4期以降の制作会社を依頼する際、何十社と断られた末にようやく手を挙げたのがMAPPA(※)

ハイレベルな作品を継承するだけでも難儀な上に、
スタジオ変更で作風が変われば必ず面白がって叩くアフィ◯スサイトとかが湧いて来る。
そりゃ誰も挑戦したがらないわけでw
火中の栗を拾ってやり遂げてくれたMAPPAに感謝致します。

ただ、4期制作開始段階でまだ原作未完で最終的な尺が不明だったにも関わらず、
最後までやり切る!との意気込みを込めたと思われる『~Final』を冠したのは、
気持ちは伝わって来ますが、やや勇み足だったのかなとw


本作の構成は、前半バトルメインで、後半は解決編の会話劇メイン。

後半は過去、現在、未来を同時認識した上で決断を下したエレン。
色々見えすぎるが余り、倫理観のストッパーがぶっ壊れてしまった
予言者の頭の中を覗き込むような難解なシーンが続きます。

私は予知能力者や予言者の狂気を描いた映画やら、ADVゲームやらで体験した感覚を頼りに何とかついて行けたこと。

また特に4期以降で、巨人の力が世界最強である時代が、
もうあと十数年もしたら爆撃機の登場等で終焉することを示唆した描写。
その上で“地鳴らし”によりパラディ島の安全を保障しつつ、巨人の力の業に終止符を打つには、
今この時点でエレン自身が(※核心的ネタバレ){netabare} 悪魔となって殺されるしかない{/netabare} との決断には一定の説得力があったこと。

以上の点から、私にとっては、全ては理解し切れないにしても、納得感は高い完結編となりました。


それでも、後から振り返るとエレンは本当にこの決断しかなかったのか?などの疑問は沸いて来るとは思います。
ただそこも、エレンが継承した巨人の力では、過去から今までの全ては俯瞰できても、
そこから以降の未来までは分からないというのがポイント。

本シリーズは同時代性が強い作品で、3.11のフクシマなども反映。
フクシマも起きてしまうまでは、安全安心と吹聴されて来た。
起こってみてから問題点が多数浮き彫りになる。

その時までは最善を尽くしたつもりでも、圧倒的な暴力等により日常が破壊されてしまうことは多々ある。
こうした事例を、巨人に突破される壁などシリーズ通じて積み重ねてきた上だったので、
私は結末も主人公らが最善を尽くした結果だと、自然に受け入れることができました。


【作画 5.0点】
ここもMAPPAになってミカサの表情が大人になり過ぎ等、色々と批判も聞こえて来ましたがw

私は広大なバトル空間を破綻なく構築するMAPPAと、
本シリーズの立体機動アクションがどんな化学反応を見せるのか?
スタジオ変更になった時からとても楽しみでした。

そして地鳴らしを強行するエレンの巨人骨格周辺という巨大構造物上でのバトルシーンは、
MAPPAの持ち味が存分に発揮された至福のひと時でした。


【キャラ 5.0点】
主人公エレン・イェーガー。
シリーズ通じて人間の自由を最大化した、キャラクターだったと思います。

通常、自由を追求しても自身の能力や、他者の抵抗、責任という枷により制限がかかる所。
そこを世界最強の巨人の力により突破し、自由が最大化した時もたらされる世界滅亡の危機という恐ろしさ。
それでも自由の奴隷たる人間は自由を求めることをやめられない。

他人の迷惑とか気にしないで自由に好きなことやれば良いんだよ。
最近よく耳にする言説にも苦味を感じてしまう示唆に富んだ主人公でした。

余談ですが、NHKが本作に先立ち放送した
『プロフェッショナル 仕事の流儀』エレン・イェーガースペシャル。
前代未聞のアニメヒーローへの独占単独インタビュー敢行w
{netabare} サウナでととのうエレン(笑){/netabare} 爆笑しましたw


エレンが体現した自由と暴力の表裏一体性。
説得力を下支えしたのが被害者が加害者になってしまう逆転の構図。
ヒーロー、ヒール平等に罪と罰を与える容赦ない人物相関がもたらす、
正義のためなら、かつての仲間とすら傷つけ合う地獄。

4期以降に活躍したガビらはヘイトを集めつつもw
調査兵団グループに罪を負わせるカウンターとして機能ていたと思います。


本作で目を見張ったのがアルミン。
終盤エレンだけに罪を背負わせまいと連ねた告白が衝撃的でした。
特に{netabare} エレンに自由への憧れを与えたのはアルミンだとの件。
かつて憧れとして語った自由の世界は風景ばかり。
人間がいない山河は、エレンが地鳴らしで求めた景色と合致する。

思えば1期から、巨人の恐怖だけでなく、壁の内部の腐敗等も忌憚なく描いて来た本シリーズ。
人間の煩わしさからの解放への渇望を共有する内に、
私もエレンやアルミンと一緒に、自由な世界の自然風景に憧れてしまっていたこと。
かつて独裁者ヒトラーが青年期画家志望で、人物画より風景画を好んでいたという逸話も思い出しつつ戦慄しました。{/netabare}


【声優 4.5点】
3期途中でライナー役の細谷 佳正さんが喉の不調で一時休養した時はヒヤリとしましたが、
10年間主要キャストが欠けることなく完走したことは意義深かったと思います。

長年の演技でキャラをつかんだメインキャストの激情表現には胸を打たれましたが、
特に印象的だったのは、ここもアルミン役の井上 麻里奈さん。
自己肯定感の低さなど自らの弱さを曝け出した熱演が、
固く閉ざされたエレンの心の扉を開いた感が凄くありました。


トピックとして挙げたいのが、
地鳴らしにより崖っぷちに追い詰められた人々が未来を託した赤子役に、
主演・梶 裕貴さん&竹達 彩奈さん夫妻の第一子が起用された件。

0歳児でデビューしたサラブレッドは将来声優を目指すのか、
はたまたこの一件が重荷になってしまうのか。
継承を表現した異例のキャスティングの意図を汲みつつ、
20年後の君へ向けてといった感じで、記憶に留めて置こうと思います。


【音楽 4.5点】
シリーズ通じて劇伴を担当して来た澤野 弘之氏。
1期の自由への憧憬を体現した勇まく明快な作風から、
徐々に容易に解決できない政治劇等の複雑さを体現した難解さも内包。

4期以降はKOHTA YAMAMOTO氏と共作しつつ、
世界の終末も想起させる重々しいコーラスが目立って来る。

劇伴もまた目まぐるしい変遷を経ましたが、
本作クライマックスで流れた澤野節全開のボーカル曲からは
やり遂げた感が伝わって来ました。


最後ED主題歌「二千年... 若しくは... 二万年後の君へ・・・」で締めたのは、
やはりLinked Horizon。
ここも1期OPアーティストが記念に最後も……という生易しいものではなく、
その後のパラディ島の長い歴史の変遷を表現したEDアニメーションに寄り添う大仕事。
激しい曲調の変化と共に語られる一大叙事詩。
2000年にわたった巨人の力にまつわる宿命もまた歴史の1ページに過ぎない。
作品とLinkするリンホラの真価が発揮されたこのEDアニメ。
私はかなり好きです。


【参考文献】※「進撃の巨人 The Final Season」プロデューサー陣が語る“これまで”と“これから”とは⁉ 『web Newtype』2020.10.10

投稿 : 2024/11/09
♥ : 26

59.3 17 2023年度の戦いアニメランキング17位
はめつのおうこく(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (132)
365人が棚に入れました
人類に知恵と安寧をもたらした存在――“魔女”。 しかし、リディア帝国の“超産業革命(ギア・エクスパンション)”は魔法を凌駕する科学文明を生み出し、 魔女は進歩を阻害する“敵”と見做されてしまう。 かくして“魔女狩り”が始まった。 魔女クロエに育てられた人間アドニスは 最愛の師を奪われ、同族である人類への復讐を誓う。 絶望を糧にした修羅は、殺戮の果てにいかなる“救い”を見いだすのか――。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

【失敗作の典型例-5】アイデアだけの投げっぱなし。面白いストーリーに昇華できていない。

【レビューNo.102】(初回登録:2023/12/31)
コミック原作で2023年作品。全12話。
「葬送のフリーレン」のレビューで
>面白いアイデアや一見いいシーンだな思う作品はあるのですが
>・アイデアを出したことに満足して、そこで終わってしまっている。
>・全体像がしっかり練られてないから、いいシーンも「点」にしかならず、
> むしろ全体像との整合性から違和感すら覚えてしまう。
と書いたのですが、まさにこの作品はその典型例かなっと。

(ストーリー)
かつて魔女と人間が共存していた世界帝国リディア。しかし科学文明が発展し
魔女の力を恐れた人間族の王が魔女狩りを強行する。魔女に育てられた人間ア
ドニスは師匠クロエとの逃亡の果てに目の前で彼女が殺される事となり、帝国
への復讐を決意する。
(wikiより)

(評 価)
・アイデアを出したことに満足して、そこで終わってしまっている
 この作品いろいろとアイデアは光るものがあり、特に1話は期待大だったん
 ですよね。
 ・科学文明 VS 魔法という対立軸から始まる重厚なダークファンタジー感
  ・魔女狩りという残虐非道な行為
  ・公開処刑にはこの光景に熱狂する王国民
   (ネットでは「民度がゴブリン並みの王国」と揶揄もw)
  ・かなり攻めた残虐でグロいシーン(エロも少々)
 その後も
 ・ビジュアル映えする記述式召喚魔法
 ・絶滅寸前の魔女側の企み
 ・意表をつくどんでん返しの連続
 ・OP曲もかなり良き

 特に魔法といえば「何!?無詠唱魔法だと!!」がお約束となっているこの
 手の作品の中で、特殊な羽根筆(クイル)を用いて発動する記述式召喚魔法
 はかなり魅力的だと感じたのですが・・・
 物語が進むにつれ、「意表をつくどんでん返しの連続」もその場のインパク
 トで「おおー」と最初は感心するのですが、それ以降が結局雑に殺し合うと
 か「残虐なシーンをぶっ込んでおけばそれっぽく見えるやろ」みたいな感じ
 で、最初のアイデアを出したことに満足して、そこで終わってしまっている
 みたいな。
 「フリーレン」がひとつのアイデアをもう一歩踏み込んで更に面白くなるレ
 ベルまで昇華しているのと比べると、最初のインパクトだけでストーリーへ
 の落とし込みが不十分かなっと。

・全体像がしっかり練られてない
 物語の全体像としても「人類(科学)VS 魔女の重厚なダークファンタジー」
 のハードなシリアス路線でいくのかと思いきや・・・
 {netabare}・国王の妃は実は魔女だった
  ・男を操る愛の魔法で実は国王を操り、同族狩りをしていた!!
   (自分の魔法は女性には効かないので、脅威を排除した)
   → 物語の根幹を覆すとか、それに見合う展開を準備してるの?
     (アニメでは当然時間切れw)
  ・新王女さまご乱心?!まさかのアイドルライブwww
   (一応国民に魔法をかける狙いがあったぽいが)
   で、その陰に挟まれる旧体制の粛清シーン(首斬り)
   → 魔法の効かない女性はともかく、魔法で操ることが可能な男性も粛
     清の必要あったの?
 ・ずっとシリアスだったのに、新章が始まるとヒロイン・ドロカのドジっ子
  ネタでコメディ色多めに。{/netabare}
 何というか、この原作者は一体何をやりたいのか?
 敵の国家諜報局局長・シロウサギとの最終決戦も
 ・シロウサギのキャラがいろいろとこの作品から浮いている
  シロウサギをワイルドでクレイジーなキャラにしたかったんだろうが、ワ
  ンピース・黄猿を下品にしたような、残念なキャラ描写で不快感しか残ら
  ない。
  (それにサイボーグのくせに王女さまの愛の魔法が効くの?等ツッコミど
   ころも多いw)
 ・アドニスの方も
  ・瀕死の重傷もドロカの愛の魔法・束縛(マンドラゴラ)で完全復活どこ
   ろか謎のパワーアップ。
  ・クロエ直伝の最終奥義を発動するも仰々し過ぎて、シロウサギ一人倒す
   のにそこまで必要だったのか。
 ・最後にドロカの「復讐は間違っていない」ってそっち側になるんかーい!
 ちょっと引き気味で観てたというか・・・

 全体像がしっかり練られていないようで、いろいろとチグハグな感じが否め
 ないなと。他のレビュアーさんも書かれていましたが、
 「描きたいシーンから話を構築している印象」
 というのが拭えないかなっと。

・クリエイターとしての矜持は?
 上述で「アイデアは光るものがあり」と書きましたが、これも投げっぱなし
 でいいのでしたら、他のクリエイターさんももっとアイデアがあったのかも
 しれないんですよね。
 でも、いろいろ検討の結果、
 ・そのアイデアから以降の発展性
 ・作品全体像との整合性
 で、泣く泣くボツにしたアイデアもあったと思うんですよ。
 この辺はやはりクリエイターの矜持として、譲れないところでしょう。
 そういう目でみると、この作品はどうなかなっと。

ちょっと辛口なレビューになりましたが、ある意味1話が良すぎたので期待値
が上がってしまい、そこから裏切られた感もあるから、この評価になっている
のは否定できないですかね。1話から心動かされなければレビューを書くこと
すらなかったと思いますし。
そういう意味では(良し悪しは別にして)印象に強く残る作品ではあったと
思います。ただ個人的は原作者にもう少し頑張って欲しかったなと。

OP「消えるまで/Hana Hope」
これはかなりよかったので、毎回飛ばさずに聴いてましたね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

はめつのじんかく

原作未読 全12話

魔女と共存している世界、科学文明が発達した人類の国である帝国は魔女狩りを始めて多くの魔女を滅ぼしました。

主人公のアドニスは、魔女であるクロエの育てられた人間でした。その2人も帝国に捉えられて、そして大衆の面前でクロエは処刑され主人公は人間に対して復讐を行うダークファンタジーです。

アドニスは人間でありながら魔術を使い、帝国に対抗していきます。

とにかくアドニスも帝国も殺し方が非常に残酷で、これから脇役になるような感じのキャラでも簡単に殺されます。

帝国もアドニス陣営も魔女も性格がぶっ飛んでいますね〜

ハッキリ言って滅茶苦茶です。

最初は、ちょっといいお話かな〜と思って観ていましたが、1話の途中から酷いお話になりました。

残酷描写に耐性がない方にはオススメしません。

OPはHana Hopeさん、EDはWho-ya Extendedさんが歌っています。

最後に、よく地上波で放送できたと思うような残酷描写が多かったですね〜

投稿 : 2024/11/09
♥ : 13
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

世界観とテーマが上手く重なっています。面白くて奥行を感じました。

 科学(新しいもの)と魔法(古いもの)の対比とそれぞれに闇を抱えている。特に科学側のスマホとか大衆の衆愚化とか面白い視点だったと思います。魔法側は伝統重視で頭がアップデートせず、選民思想的なものもあったのでしょうか。それが8話までくらいでしょうか。

 9話の意味性も突然始まったAISFものみたいな展開で驚きましたが、なるほど女性と経済そしてネットポルノのアナロジーですね。

 そして最終の3話。主人公の愛ゆえの復讐劇と復活の阻止、ドロカの愛と救済の物語。全体的な構造は面白かったし、ドロカの魔法の正体と11話の衝撃。女性とは?愛とは?善性とは?という話にもなりそうな感じでした。

 そこで終わってしまったのが中途半端だったし、アイドル女王も含意がたっぷりなので描き切れなかったのは残念ですが、初めの残酷表現のインパクトから始まって、なかなか奥行がある世界観とストーリーだと思います。一つ一つの意味が分かりやすくくみ取れる話になっています。

 残酷表現というのはゴブリンスレイヤー等でもそうですが、作品世界における道徳や倫理水準、キャラの性格描写等々の含意があるものと、単なるエロいものでわけられると思います。本作はその点で復讐、群集心理、支配層や分断による対抗勢力にたいする残虐性などがちゃんとありました。作者はちゃんと考えているなあと思います。

 もちろん、創作意欲として自分の潜在意識にあるリビドーとタナトスの表出もあるでしょう。そのドロドロしたものがまた創作のエネルギーですから、これを否定しては作品は出来ませんし、エンタメの要素としても機能するでしょう。見てもらわないことには伝わりませんから。

 ということで、グロ表現でネガティブな意見はあるのは知っていますが、内容を読み取ると今の世界の分断や女性、SNSなどがテーマになっている出来がいい作品だと思います。
 荒っぽい表現でエピソードとかキャラとかドラマに若干のアラはあるものの、私は面白かったです。というか、ここから先が気になりました。

 評価はオール4点+世界観でストーリーに加点で4.5。ドロカのキャラの使い方の意外性で加点で4.5。音楽はOPはいいんですけどEDがちょっとなあ…それとOPEDアニメはもうちょっと凝って欲しかった…減点で音楽は3.5点とします。






以下 視聴時のレビューです。

2話 魔女狩り、エログロの胸糞だからこそ面白いと感じる自分を見つめる。

{netabare} 大西巷一氏(乙女戦争)久慈光久氏(狼の口)綱島志朗氏(人狼機ウィンガルダ)、アニメでは「海賊王女」など女性を特段に貶める話は多いです。特に魔女と刑罰、火刑のようなものは多いです。藤子F不二雄氏の「タイムパトロールぼん」の拷問シーンは強烈でしたねえ。

 ジャンヌダルクと魔女狩り、中世西洋、日本の江戸時代など女性に対する刑罰の史実というのは、胸糞ですが人気があるテーマですし、私自身眉をひそめながらも、その世界に引き込まれることがあります。(なお、魔女狩りは男性も対象でした)

 こういう創作は、作者の性癖としてのエロ表現の探求というドロドロしたものはありますが、一方でそれが悲惨であればあるほど物語性が増して行くという性質を持っています。人間の本来持っている、暗い方の好奇心や情動を直接刺激される感じです。それだけに現実にあり得ることであり人間の行動原理としてリアリティを持って迫ってきます。
 エロスは当然として、公開処刑や差別が大衆に及ぼしたガス抜き効果や体制への忠誠心の醸成効果を考えれば当然でしょう(スマホが強調されていたのは、この部分のアナロジーですね)。集団心理・群集心理の要素もあるでしょう。それが上にあげた作品群です。女性ではないですが映画「グラディエーター」もありました。

 例えば最近の作品で「回復術師のやり直し」が性的な表現で非難を浴びていましたが、私は「異世界もの」の中ではかなりリアリティをかなり感じましたし「復讐」のモチベーションと人間の本質から物語性を感じました。

 要するに1、2話には引き込まれましたし、胸糞が面白かったです。その要因は残虐性とエロス表現にあるのは認めざるを得ません。その心理が自分の内部にあることを見つめるのが重要なのでしょう。

 本作においては魔女=超能力的な扱いにも通じます。つまり能力がある故の差別問題です。直接的には「アキラ」「エルフェンリート」ような作品との類似性を感じながら、SFとしては「シャーロット」「新世界より」などの要素も垣間見られます。

 人の命の復活なら「鋼の錬金術師」が印象的ですが、要するに禁忌問題が絡むかもしれません。

 あるいは国家の問題も提起しています。「過去の国家の罪」の上に立った国家の国民に対する復讐問題ですね。強制連行(事実には議論がありますが)、ナチス(これはまごうことなき事実)、黒人奴隷問題、海外植民地、中華思想と直接つながります。

 デオドラントされた異世界転生ものやラブコメも面白いですが、こういう人間の暗黒面が見られるエログロもバランスとして見ておいたほうが良いと思っています。刺激の強さが強烈ですから、10対1くらいでいいですけど。

 いろんな可能性を感じる作品ではありますが、いろんな作品の引用から成り立っている感じがあります。それを真似、パクリと言う事もできるでしょう。が、私は最近この作劇法にかなり肯定的です。これだけ創作物が多ければ新しいことはゼロ年代まででやりつくされています。というか失われた30年で原作者にとって、アニメや漫画、ラノベがそのまま作者にとっての「リアル」なのでしょう。現在は過去作がデータベース化されて共有して作られるしかないと思います。{/netabare}


8話 自分を産み出し、愛するものを奪う地獄のような世界への復讐と、愛による救済=隣人愛アガペ―の物語だと思います。

{netabare} ここまで見ると、1人の愛する人のためにあらゆるものに復讐する。つまり、1人か世界かという世界系の逆ですね。逆世界系です。
 愛する人を救うか、世界を救うか、という選択とマインドは似ていますがベ
クトルが違う。世界が救うべき価値が本当にあるのか?

 この愛する人の為をイコール自己愛にすると更に分かりやすいでしょう。師匠が復活を望まないことを誰よりも知っている。だから、そこに意味はない。つまり、師匠のためではなく自分のための復讐です。

 科学と伝統。どちらにしてもいい目に合えなかった犠牲者としての世代論に置き換えると、スマホが頻繁に出てくる意味、文明=資本主義、魔女=ある種の女性と考えると、現代社会のアナロジーでしかないです。すると、どんな人が生きづらくて世界に復讐したいか見えてくると思います。

 この世界にクロエを再びというのはすなわち地獄を味合わせることですから、そりゃあそう言う決断をするでしょう。一方で意思をもち明るく生きていたドロカを選ぶ理由ですね。
 彼女はすなわち世界を救済する象徴である「愛」です。それが男女の愛だけでなく、隣人愛アガペ―に通じるものではないか?もしかしたら自己犠牲による愛に通じて行くのかもしれません。

 この8話まで見る限りでは、現代社会への復讐=逆世界系と愛による救済=アガペ―の物語かなという気がします。

「はめつのおうこく」がひらがななのは、ひょっとしたら日本のことを指しているのでしょうか。要するに究極の疎外感と搾取と蔑みですね。男性の方がのれるマインドかな? {netabare}新しい支配者がアイドル的なのと、魔女=単性生殖だったのが象徴的ですね。{/netabare}オタクVSフェミニズムも入っていると思います。

 結構面白いです。アナロジーを読み取らなくても個人による復讐譚は最近の気分で増えているのかな?それが今の気分なんでしょう。そうそう「チェーンソーマン」と重ねると面白いかもしれません。{/netabare}


9話 突然のSF的寓話回。主人公のキャラブレた?

{netabare} 突然SF的な寓話の回になってちょっと驚きました。作り物の女性がアイドルなのか風俗なのかパパ活なのか2次元コンテンツなのかわかりません。しかし、子供を作らない性行為が国を亡ぼすと言う意味で、やっぱり日本のことですね。

 この話全体が不条理系の舞台設定の上で成り立っていたので、突然キノの旅みたいな話で、しかも分かりやすい内容でした。ただ、ちょっとキャラブレてない?と思わなくはない回でした。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 13

計測不能 18 2023年度の戦いアニメランキング18位
ゴブリンスレイヤーⅡ(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (146)
317人が棚に入れました
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」 辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという......。 冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。 それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だったーー

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、中村悠一、杉田智和、上坂すみれ、井口裕香、内田真礼、日笠陽子、松岡禎丞

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ゴブリンか?ゴブリンじゃないのか・・・ゴブリンか!!!

面白かったけど1期とだいぶ感じが変わりました
1期に比べてずいぶん明るくなったのは良かったのか悪かったのか?
盾勇者と一緒でコレも1期でやりたいことをやりつくした感じで、方向性を変えたのかも
作画は結構顔が歪むことあって気になる

1期は女性を凌辱するシーンが壮絶でしたが、2期はだいぶマイルドになっています、女性の状況から、たぶん原作ではもっとひどい目にあってそうで、苦情でも入ったのでしょうか?
私は女性が凌辱されるシーンに嫌悪感あるのでマイルドになって良いんだけど、どうしても嫌なら2期なんて見ないでしょうし、今さらマイルドにする必要あるんでしょうか?

2期になってもやってることだいたい一緒というか2期は同じようなことの繰り返しだし、残酷な描写が一期よりだいぶマイルドになったし戦闘も1期ほどの緊迫感がなく、ゴブリンの脅威度が減ったので、ゴブリンスレイヤーが延々とゴブリンをせん滅しているのがだんだん気になってくる、しかもゴブリン世界中に大量にいるみたいだから狩っても狩ってもキリがないような? どう完結させるのでしょうか?
3期があるならそろそろひたすら狩り続ける以外の大目的が欲しいところです
ただ仲間キャラクターの活躍が多くなって賑やかになったので一緒に戦ってる感じがいいかも
妖精弓手の可愛さと蜥蜴僧侶の老練した安心感が好き

この世界でゴブリンは最弱とみなされているみたいだけど、これだけ知恵が発達していて大きな組織を作って行動しているなら最弱扱いされているのが不自然です
もっと上位のモンスターも同じように知恵やコミュニティがあるなら、冒険者壊滅しますよね?
そのへんの矛盾は気になります

投稿 : 2024/11/09
♥ : 20

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ――

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期と劇場版「ゴブリンスレイヤー GOBLIN’S CROWN」は視聴済です。
ゴブリンって、RPGゲームをプレイしたことの無い方でも恐らく名前くらいは知っているという最底辺のモンスターという認識が一般的です。
かく言う私も本作或いは、「灰と幻想のグリムガル」を視聴するまでは世間一般と同じ認識でした。

ですが、単体での戦闘力は低くても群れを成し、統率された戦闘部隊となると話は別です。
これは人間に例えても同じことが言えるので、筋の通った理屈だと思います。

だけどゴブリンに対する世間一般の認識があまりにも浸透し過ぎていることから、大抵の冒険者はゴブリンを格下の弱い相手だと思ってします。
所謂、油断ってヤツです。

この物語では、この油断に警鐘を鳴らす作品であると思っています。
しっかりと準備をして臨まなければ何が起こるか分からない。
そして一度相手の策略にハマってしまったら…心身に大きな傷を負ってしまう、或いは2度と戻れなくなるという状況が待っているということ…

これって、私たちの仕事に対しても同様の事が言えると思うんですよね。
そういう意味でも私にとっては興味深い作品でした。


「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」

辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで
銀等級(序列三位)にまで
上り詰めた稀有な存在がいるという……。

冒険者になって、はじめて組んだ
パーティがピンチとなった女神官。

それを助けた者こそ、
ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

相変わらず緊張感のある良い作画…
と思ったら、第1期と第2期ではアニメーション制作会社が変更されていたようです。
第1期はWHITE FOXさんで、第2期はライデンフィルムとwikiに記載されていました。

どちらも名高い制作会社だと思いますが、WHITE FOXさんはここ最近あまり活動されておらず、2023年は一つの作品も世に輩出しなかったようです。

色々と想像しちゃいますよね~
例えばリゼロの第3期を一生懸命準備しているとか、「無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜」の制作に伴い、新たなアニメーション制作会社を立ち上げているので、そちらの加勢に行ってたりとか…
どちらも私が視聴を楽しみにしている作品だから、こういう発想になるんでようけれど^^;

この作品の物語はシンプルです。
ゴブリンスレイヤー一行が、各地に生息しているゴブリンを殲滅するというものです。
行く先々に違いがあるので、背景や人との出会いに変化があるくらい…

ですが、その分ゴブリンとの戦闘シーンはとても秀逸だと思います。
ゴブリンも手を変え品を変え襲ってくるので、単にゴブリンとの戦闘と言っても決して視聴者を飽きさせることはありません。

そして何より気になること…
ゴブリンの暗躍の全容が見えないんです。
特に気になるのがゴブリンスレイヤーが寝泊まりしている牧場の牛飼娘…
彼女の存在だけが異質に見えて仕方ありません。

ギルドに所属している冒険者は、多少なりとも自身を外敵から守る術を心得ています。
ですが、牛飼娘は戦闘力皆無である上、人里離れたところに住んでいるので、ゴブリンスレイヤーを温かく迎える姿を見る度にホッとしてしまいます^^;

そういえば、この作品ってキャラ名がありませんよね。
女神官とか、妖精弓手など…
無くても困りはしませんが、あった方が愛着が湧くと思うんですけどね^^;

もしかすると呼び方が皆さん違う事が起因になっているのでしょうか。
例えば、ゴブリンスレイヤーの事を、妖精弓手は「オルクボルグ」と呼ぶし、鉱人道士は「かみきり丸」、蜥蜴僧侶は「小鬼殺し殿」ですからね~。
この自由さもそれぞれの種族の持ち味なんでしょうけれど。

あと、もう一つの見どころといえば、ゴブリンスレイヤーを取り巻く色恋のお話でしょうか^^
段々、対抗馬が増えてきましたよね。
女神官、牛飼娘、受付嬢に剣の乙女…
勿論、ゴブリンが跋扈しているうちは中々進展は無いと思いますが、どうなるんでしょうね。
こちらの顛末も楽しみです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Miliさんによる「Entertainment」
エンディングテーマは、中島由貴さんによる「霞の向こうへ」
Miliさんの楽曲は今回も格好良かったです~

1クール全12話の物語でした。
今回もしっかり堪能させて頂きました。
気になるのは、やはり続編制作の事になります。
続き、メッチャ見たいんですけど…
続報を楽しみに待っていますね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11

カミタマン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

カドが取れた感じ

2023/05/13 初投稿

1期と比較して、息詰まるゴブリンとの攻防はかなりマイルドになりました。ゴブリンスレイヤー独特の尖った部分が失われた感じ。

それと引き替えに、仲間と冒険するファンタジー物としての見やすさはアップした感じです。

これはこれで悪くは無いのですが・・・
やっぱりもったいないですね・・・(>_<)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11

55.0 19 2023年度の戦いアニメランキング19位
とあるおっさんのVRMMO活動記(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★☆☆ 2.5 (119)
303人が棚に入れました
超自由度を誇る新型VRMMO「ワンモア・フリーライフ・オンライン」の世界にログインした、フツーのゲーム好き会社員・田中大地。 モンスター退治に全力で挑むもよし、気ままに冒険するもよしのその世界で彼が選んだのは、使えないと評判のスキルを究める地味プレイだった! やたらと手間のかかるポーションを作ったり、無駄に美味しい料理を開発したり、時にはお手製のトンデモ武器でモンスター狩りを楽しんだり―― 冴えないおっさん、VRMMOファンタジーで今日も我が道を行く!

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

MMO墓場へ埋葬!いや…、ゴミ箱行きかな?

 最終話(12話)まで観ました。2023.12.20

 主人公のアースさん、観ていて引くほど大人気ありません。NPC相手にマジでぶち切れます。

 俺に構うなって言ってるだろ〜!…。何、ゲームにマジになってんですか。ゲーム進行上のシナリオか何かでしょう?NPCとプレイヤーキャラの区別がついてない危ない人かな?

 どうも、なろう作者はMMOとかをやったことが無い疑惑が真実味を帯びてきます。

 本作品のアースさんも、面倒は御免と言いながら強い装備やアイテムはNPCに貰って、イベントに首を突っ込みます。ソロプレイしてれば、楽しむためにそうなりますよね。

 ゲームの運営側の人物が少し出てきて、棒振りみたいに一部突出したプレイヤー対策の話をしますが、弓の能力を抑えようとか、いや…工夫の余地が無くなって可愛そうだとか、アースさんがいかに道化かが分かる様なメタ発言をしますが、良くないですね。

 アースさん、オンラインゲームで遊ばせて貰っている存在に過ぎないのに、NPC女性に「お前は俺のことを理解してくれていると思っていたのに!」とか、ヤバい台詞を吐きます。

 強敵相手に戦う時も、ブツブツと痛い独り言を喋りながら戦うし、ソロプレイでこれは、精神を病んでいるとしか思えません。

 メイプルさんやサンラクさんの様に、プレイヤーキャラの友人もたくさんいる、ティーンエージャーならまだ許せますが、社会人でこれでは、会社でも嫌われてそうです。

 おっさん設定、ソロプレイ設定、目立ちたくない陰キャ設定、ヤレヤレ男っぽいけど、強度のかまってちゃん設定とか、どれも主人公にヘイトを集める狂った設定としか思えません。

 こういうのが良いと思われていた時代もあった…と、言うことでしょうか。観ていて悲しくなる地獄の様なアニメでした。
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 11話まで観ました。2023.12.12

 ここまで観ても面白くありません。企画者は、過去作の失敗や成功を分析してないのかな?マーケティングとかどうなってんの?と疑問に感じるアニメです。

 低クオリティなので元々成功するつもりも無いのかもしれませんが、こんなゴミを制作させられるスタッフや声優の皆さんが不憫です。

 VR(フルダイブ)MMOモノの過去作がどうなったか考えたら、本作品が成功するハズが無いことは分かりそうなものです。

 大ヒットしたソードアートオンラインやログ・ホライゾンは、プレイヤーがゲームからログアウト出来ず、デスペナルティがリアルな死だったり、大事なものを失ったりする緊張感がありました。

 初期作品の.hackも、未帰還者問題を絡めた人間ドラマが面白かったです。

 大したデスペナが無いのに、ゲーム内キャラになりきってイキっているインフィニット・デンドログラムや七星のスバルは感情移入が出来ず面白くありませんでした。

 棒振りのメイプルの様に、他のプレイヤーとともに楽しそうにプレイしている作品ならまだ、観る意欲も湧きますが、本作品の様に他のプレイヤーと絡まず、デスペナも無く、NPCとしか遊んでない都合の良い事しか起こらないVRMMOなんて、ヒットするわけありません。

 資源と人材の無駄遣いの駄作の制作は、もう少し考えた方が良いと思います。無謀や蛮勇は挑戦とは違うんやで!

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 10話まで観ました。2023.12.05

 アースさん、妖精国に行ってから、全然MMOじゃなくなっています。もう、NPCとしか交流しません…。他のプレイヤーはどこへ行ったのかな?

 フェアリークィーンとかにモテてもなぁ…。悲しくならないのかなぁ。

 もう、普通のゲームをプレイしているのと変わらず、主人公の都合の良いことしか起こりません。MMOの看板は下ろした方が良さそうです。
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 8話まで観ました。2023.11.21

 アースさん、妖精に好かれ過ぎてるとかいう謎の理由からフェアリークィーンがチートスキルをくれます。

 贔屓されすぎです。他プレイヤーは単一スキルに特化しないと遊べない仕様に変更されるというのに、酷くね?

 もう、生産職やるプレイヤー居なくなるでしょ。クソゲー確定MMO、過疎りそうですね。

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 7話まで観ました。2023.11.17

 主人公のアースさん、MMO内で楽しく冒険します。最初の不遇職やら何やらの設定は忘れてしまったようです。

 ゲーム内で活躍する物語は、安定感があって良いですね。所謂、決定事項下で優秀さや出世を争っている感じです。

 エリートは、大企業や官庁、軍隊、学校等の強固な組織内で切磋琢磨する存在です。

 組織の決定事項下で一つでも上を目指すのが、エリートに期待される態度です。野に下ったら、いくら優秀でもエリートではありません。

 本作品みたいに、ゲームという強固な組織の決定事項の代替としての環境下で強くなっていくというのは、競争に破れたエリートやそもそも強固な組織に加入すら出来てない非エリートの癒しでしかありません。

 主人公のリアルな状況は年齢が38歳と、サラリーマンということしか公開されていませんが、OPでは、C級、D級サラリーマンであることが示唆されています。

 物語が欲望の代替というのは、悪いことではありませんが、やはりアニメ化の時期が悪いというか、遅すぎるというか、設定に手垢が付きすぎてるというか、既視感がアリアリでアニメのクオリティも低いというか…。

 ぶっちゃけ原作が古すぎです。癒やしを目的に視聴するにしても、昔の原作を今更このクオリティでアニメ化しても駄目だろ!視聴者舐めすぎですね。

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 5話まで観ました。2023.11.01

 フェアリークィーンとバトル!主人公、ゲーム内で有名になります。

 しかし…、NPCにゲーム内でモテてもなぁ…。38歳…、サンラクさんと違って痛すぎます。後、20年若ければ微笑ましいのですが…。

 おっさん設定、キツすぎます。無くても良かった様な…。アニメ、ゲームに寛容になった現代でも、同僚がMMO内ではっちゃけてたら、引きますね。

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 4話まで観ました。2023.10.26

 課金してやり込んでいるであろう、一流プレイヤーをイベント中に他のプレイヤーの前で辱めて、何もしていない主人公に恩恵を与える…。

 運営酷くね…?何なのこのクソゲー?別にゲームのルール内で暴れまわっても犯罪じゃないし、ここまでやられる必要ある?

 課金したり、やり込んだりするのがバカらしくなります。後、ゲーム内キャラに成り切っているのは引くレベルです。どういう精神状態でプレーしてるの?

 主人公アゲが凄まじく、運営との癒着を疑うレベルです。こんなクソゲー、誰がプレイするの?

 メイプルはまだ、ガチ攻略勢だったので許せますが、ヤレヤレでやっているオッサンに便宜を図る意味が不明です。誰得の妄想なんでしょうか…。

 どこまで酷いことになるか、目が離せません!
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 3話まで観ました。2023.10.19

 明確に面白くありません。常に、だから何だよと思ってしまい、ツッコミすらする気になりません。

 防振りのメイプルは女性で、ゲームを楽しんでいたのでまだ面白味がありましたが、ヤレヤレ系のおっさんが主人公の話にどう興味を持てと?

 MMOで男性主人公が女性主人公と同じことをやってウケるわけ無いだろ…。

 観るのが苦行になりつつあります。ユニークスキルの方がまだ命と生活がかかっているのでマシでした。年間ワーストも視野に入りそうです。

………………………………………………………………………

 1話観ました。2023.10.03

 転生や帰還出来なくなるわけでは無いまま、ゲームで38歳男性が活躍するお話です。

 ゲーム内で主人公にひたすら都合の良い展開が1話から続きます。クソゲーかな?

 ゲームしているだけの話は、失う物が何も無いので、嫌ならログアウトするだけだし、どうも観ていて面白いと感じません。

 もう、私、視聴のハードルが下がり切っており、不快じゃ無きゃいいか?になっているので、一応視聴は継続しますが、オススメは出来ない感じです。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

仮想現実大規模多人数同時参加型オンラインゲーム

原作未読 全12話


とあるサラリーマンがVRMMOの世界で活動していくお話。その世界は、俗にいう異世界ものと同じような世界。

目立ちたくないとアバターも普通、不人気のスキルばかりを取得し活動していくのですが、それがかえって目立つようになってかなり大活躍でしたね。

作画は特に良くもなく、魅力なキャラもいませんでした。

バトルシーンもありましたが、低予算というのが分かるような迫力のないシーンばかりでしたね。

お話も特に気になるところもありませんのであまりお勧めできません。

OPはsajiさん、EDは岡咲美保さんが歌っています。

最後に、料理のスキル上がってみなさんが美味しい美味しいと食べていましたが、全然美味しく見えませんでしたw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

ゲーム感皆無

{netabare}
いつもの。
外れだと思われていた職業/スキルが実は強かった!系。

目立ちたくない→弱い職業を選ぼうという考え方の時点で意味わからない。何のためにMMOやってんだよと。
しかもその職業が実は使えると分かってからは結局目立つ行動ばかりするし、何を考えてるんだか。
なろう系はやたらとはずれスキルが実は強かった設定を好んでる印象があるけど、それって主人公ではなくそのスキルが強かっただけであまりかっこいいものではない気がする。

まあそこはいいとして、このアニメの一番駄目なところはゲーム感が全くと言っていいほどないところ。
シャンフロのウサギも全然ゲーム感ないけど、このアニメを見た後だとかなりマシに思える。
ゲームなはずなのに、キャラクターや話が異世界モノなろうにしか見えない。

まず、プレイヤーにプレイヤー感がない。
最初に出てくる噛ませプレイヤーは知性がまるでなくて現代人のプレイヤーというより異世界人のチンピラにしか見えない。
何人かいる仲間のプレイヤーもしゃべり方がゲームプレイヤーではなく異世界人のそれ。
防振りとかは結構ゲームプレイヤー感あったんだけどね...。

NPCもNPCに見えない。
女キャラが主人公にだけきっついノリをかましてくる光景は完全に異世界モノの光景でしかない。
主人公にだけ発生しているような出来事も多く、これのどこがゲームだよって感じ...。
というか後半の方はプレイヤーではなくNPC関連の話ばかりでゲームである必要性を疑う。
そのNPC関連の話もなろうテンプレで死ぬほどつまらない。

OPとEDは両方ともいい。特にEDは好き。
作画はかなり微妙、やる気を感じられない。
こんな内容でやる気が出るわけもないけれど。
あと、主人公の見た目が完全にキリトくんなのはどうにかならないのか。

私的評価:6点
私的ベスト回:なし
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 5

69.7 20 2023年度の戦いアニメランキング20位
贄姫と獣の王(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (98)
290人が棚に入れました
99番目の生贄として魔族の王に捧げられた少女・サリフィ。しかし彼女は自分の運命を受け入れ、王を恐れず歩み寄ることを決めていた。新月の夜、サリフィは生贄の儀式へと向かうが、そこにいたのは魔族ではなく、人間の姿をした王であった。 サリフィを妃にすると決めた魔族の王は、彼女からレオンハートという名を与えられ、人間と魔族の共生を目指し共に歩み始める。
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

生贄の少女が変えていく獣の国の物語

人間と魔族が争い、魔族に生贄を捧げることを条件に相互不可侵を結んでいる世界。
99番目の生贄として魔族の国オズマルゴに連れてこられた人間の少女サリフィがオズマルゴ王と出会うところから物語は始まります。

原作は花とゆめで連載されていたコミックで、全15巻完結みたいですが未読です。
アニメは2クール全24話。

少女マンガ風味の甘い感じの美女と野獣みたいなのかなと勝手に思ってスルーしてたんですが、友達から面白いよとおすすめされて試しに見てみたらとても面白くてはまりました。

これはもっと知られてもいい良作だと思います。

なんていうか、すごくちゃんとしてる作品だなって。(語彙力なくてスミマセン。。)
絵も綺麗でキャラデザもいい。
魔族と人間の関係、魔族の国も一枚岩でないこと、瘴気の影響、魔族の種族による差別など、世界観もしっかりしていてこれも好印象でした。

それからキャラたちの描き方もそれぞれ個性や魅力が出ていて、キャラが獣たちなので見た目で見分けやすいですw
いいキャラが多いですが、爬虫類の国ムルガのけなげで優しいアミト姫と強くて行動がイケメンの親衛隊隊長のヨルムンガンドが好きでした。
宰相アヌビスも最初ちょっと嫌な感じでしたけど、頑固ながらも王のことを一番によく考えて行動したりといいキャラでした。

サリフィの描き方も、か弱くて助けられる存在ってだけじゃなくて、サリフィの絶望と希望、そして強い気持ちが描かれてたと思いました。
3話はちょっとトラウマになるような、サリフィの絶望が分かるエピソードでした。

サリフィが王代理として色々な国に出向いて、少しずつ理解者が増えていく展開や、魔族を憎むサリフィの幼馴染のイリヤが{netabare}魔族の子と出会い、気持ちが変わっていく{/netabare}エピソードなどなど、お話もとても面白くて、あっという間の24話でした。

サリフィの気持ちを表わしたような1期OP
かっこいい感じの2期OP
しっとりした感じがいい2期EDなどなどOP、EDも良かったです♬

獣たちばかりのキャラだし、萌え要素はあまりないかもですけど、おすすめしたい作品です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 18

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

リアタイ時は何かと間が悪く0話切り →2023年アニメでもトップクラスの面白さ

【レビューNo.120】(初回登録:2024/4/21)
コミック原作で2023年作品。全24話。

(ストーリー)
決して人間を寄せつけない禁忌の世界、魔族の国「オズマルゴ」。
そんな魔族の国に、99人目の生贄として捧げられてしまった少女サリフィ。
しかし彼女は自分の運命を受け入れ、王を恐れず歩み寄ることを決めていた。
・(今までの生贄と違い)恐れ慄くことなく短気な王様を嗜める大胆な行動
・天啓の夜に知る王様の隠された真実
サリフィを妃にすると決めた魔族の王は、彼女から「レオンハート」という名
を与えられ、自らの理想とする国家を創設するために彼女と共に歩み始める。

(評 価)
・リアタイ時は何かと間が悪く見送っていた
 本作はホントいろいろと間が悪かったんだよな。
 ・キャラデザが(最初は)好みではなかった(中途半端みたいな)
 ・それに前期でやっていた「ノケモノたちの夜」の主要キャラ「マルバス」
  と魔族の王が「ライオンキャラ丸被りやんけ!!」で一気に萎えたw
 ・偶然観たのが、魔族の王の尻尾でサリフィが”もふもふ”してるシーンw
  「やっぱりそういう系の作品かよ!」でトドメを刺された
 で、もういいやとw
 でも交流あるレビュアーさんは軒並み高評価だったので、ずっと気にはなって
 いたんですよね。
 先日ABEMAで一気見配信をやっていたので、「ちょうどいいわ」で視聴し始め
 たら、あまりの面白さに止まらなくて(笑)
 正直「2クールってどうなのよ?!」って感じでしたが、
 ・1クール目にしっかり中締めしてきちんと面白さを提示しつつ、後半にも期
  待を抱かせる構成
 ・2クール目から1クール目に蒔いた種を芽吹かせ、中だるみすることなくラ
  ストに向けて一気に解放
 と、文句のつけどころがないですね。
 むしろ「2クールだからこそ、この作品には価値がある」って感じですね。
 キャラデザもちゃんと作品にマッチしていたと納得しましたし。

・王道展開を丁寧にサブキャラも魅力的に描いている
 ・本作の格子はシンプルで王道です。
  ・ヒロイン・サリフィと魔族の王とのピュアラブストーリー
  ・魔族の王が思い描く、愛に満ちた理想の国家創設のために邁進する姿と
   それを支えるサリフィの献身の物語
  ・差別扱いされている人間サリフィが、少しずつ周りに認められて人(?)
   の輪を築いていくサクセスストーリー
  そこを奇をてらわず、1話1話丁寧に創ってる感じが非常に好感が持てます。
 ・それに本作の一番の魅力はキャラ描写、特にサブキャラがしっかり魅力的
  に描かれている点ですかね。
  例えば「人間サリフィ=差別対象」は分かりやすい設定ですが、本作はこ
  こに「種族間の差別意識」といった世界観も盛り込み、キャラを深堀して
  いきます。これがスパイス的に機能してキャラへの思い入れがより深まる
  って感じですね。
  もちろんそれだけでなく、ベースの描写がしっかりしているのですが。
 ・また少女漫画っぽい
  ・爬虫類族のアミト姫
   サリフィの親友的ポジションで、自身も親衛隊隊長ヨルムンガンドに想
   いをよせる健気な乙女
  ・宰相アヌビス
   嫌われ役ポジションで、人間サリフィを快く思っておらず何かと無理難
   題をふっかけてくる
   (これも根底には、王への忠誠から国家の大局という観点で思慮を廻ら
    せているという描写がよかった)
  というキャラに加え、ヨルムンガンドやイスタン海軍といった男気ある、
  男性が共感しやすいキャラを配している点もポイント高いかなっと。
  個人的には、サブキャラの中でも重要度の低い「部隊長ケイリン」にすら
  「カッコいい」と心奪われるとは思わんかったわw
 ・少女漫画って結構
  ・ヒロインと王子様の2人の世界が至高
  ・サブキャラは2人を引き立てたり、エピソードを創るための駒扱い
  という感じの作品も多いですが、本作は
  ・物語を大きく俯瞰して全体像がしっかり創られている
   (また何気に細部も配慮されている)
  ・サブキャラをしっかり描いて、主人公との相乗効果を生みだしている
  こういうことがきちんと出来ている作品だと思いました。
  やはりサブキャラが活き活きと躍動している作品は、物語に厚みや深みが
  生まれて面白いなっと。
  (それに尺が十分割けるのも2クール作品の強みですね)

視聴前からの手のひら返しが凄いですが、これまで0話切りしてたのを後悔する
ほどに、2023年アニメの中でもトップクラスの面白さじゃないですかね。
まあ作画は覇権アニメクラスに比べると(予算が違うので)さすがに見劣りし
ますが、J.C.STAFFさんはやるべきことをきっちりやってるって感じですね。
そういう点も踏まえた上で、覇権アニメにも劣らないっていう個人的な評価で
大健闘といっていいのでは。
(少女漫画的なポイントを押さえつつも、男性でも十分楽しめるテイストに仕
 上がっている感じで、完結まで綺麗に描いてくれている点も高評価)

(追 記)
テナさんの
>ただ、この作品に関してはイッキに見るのがいいかも?
には同意ですかね。
ストーリーが王道で単純な分、リアタイだと毎回気持ちがリセットされ、少々
退屈感や2クールは長いと感じる部分はありそうなんですよね。
最初に感じた面白さのまま、勢いで一気見する方が向いているように思います。
そういう意味では間が悪くてよかったのか(笑)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 16

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

よいアニメだが・・・惜しい。いや、ここらが妥当なのか。

休日に私ご贔屓のアベマなTVで一気をやっていたのでのんびり視聴。

総じて、物語自体は色々なエッセンスを含み、エピソードも硬から軟まで多様。
言いたい事も、伝えたいメッセージも伝わってきて内容も視聴者によって様々に受け止められると思う。

ただ、この多様なメッセージを含むと言うところが、なかなかに厄介で。
メタなお話をすると、どの層に向けての作品なのかが、少し幅広過ぎてガバい感じ、印象を受けてしまう。

そして、作画についても、魔物ををはじめ動物系のキャラで構成されており、主人公のサリフィを際立たせる意味、多様な種族との関係性を描く意味があるとは思うのだが、作画がゆるい・・・。
 ただ、ここがレビュータイトルにある「ここらが妥当なのか・・・」に通じるのだけれども、リアル路線やカッチリ描く路線だとすると、だいぶ雰囲気が変わってしまうし、この日本むかしばなし西洋版みたいな雰囲気は出なくなってしまうだろう。
・・・なので、ここら辺が落としどころなのかなぁ・・・と。

 ただなぁ、いくつかのエピソードでのキャラの心理描写や関係性を見るとだいぶ大人っぽい描写もありました。
「低年齢にも受けそうな絵柄」と言う訳でもなさそうだし、ここら辺のギャップが少しノイズとして受け止められてしまった。
物語の内容と雰囲気に少しだけ統一感が無い感じがしたのです。

ここら辺は「王様ランキング」などにも共通の悩ましい点なのかもしれない。

声優さんは、しっかりと演技でキャラの「ゆるさ」(厳密にはゆるさと言う訳でもないと思うのですが)をカバーしておられました。
特に違和感や問題は感じられませんでしたね。

音楽は第一印象としては、前半後半とも、ほんの少しだけ作品イメージとギャップを感じました。
ただ、慣れる程度のものでしたが。
あくまでも第一印象という点に重きを置いての感想です。

キャラは、前述したように動物系キャラを、ゆるさというか、
少し幼い対象向けと受け止められかねないつくりになっているので、少し弱いというか、もしかしたら視聴意欲を回避させる方向に働く可能性があると思います。(動物系が悪い、と言う訳では無いです)
ただし、これは声優さんの力量でそれぞれの個性が逆にはっきりとしますし、判りやすい点もあると思います。
ここがウィークポイントと感じられて敬遠、回避される方が、もしもおられる様であれば、少しもったいないかもしれません。


2クール相当という事で見ごたえもありますし、キャラの感情や思いは丁寧に描写されている所が多いです。
私が「異文化理解系」が割と好きという事もあるのですが、こちらは、~理解系以上にサリフィを中心に、それぞれのキャラ関係の構築が進んでいくところがじれったくも楽しいです。
あと、王様の一本気なところ、弱さをも認めつつ前進していく様がすばらしいw。

時間、余裕のある機会に観てみてもよい作品の一つだと思います。
視聴者側に余裕が無いと、少しじれったくなってしまうかもしれませんね。
ゆっくりと観てみて欲しい作品です。

機会がありましたら、ぜひご覧くださいませ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 14

72.8 21 2023年度の戦いアニメランキング21位
機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (294)
982人が棚に入れました
その魔女は、ガンダムを駆る。 A.S.(アド・ステラ)122―― 数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。 モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する「アスティカシア高等専門学園」に、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。 名は、スレッタ・マーキュリー。 無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。

声優・キャラクター
スレッタ・マーキュリー:市ノ瀬加那
ミオリネ・レンブラン:Lynn
グエル・ジェターク:阿座上洋平
エラン・ケレス:花江夏樹
シャディク・ゼネリ:古川慎
ニカ・ナナウラ:宮本侑芽・白石晴香
チュアチュリー・パンランチ:富田美憂
デリング・レンブラン:内田直哉
サリウス・ゼネリ:斧アツシ
ヴィム・ジェターク:金尾哲夫
ニューゲン:勝生真沙子
カル:小宮和枝
ネボラ:沢海陽子
ゴルネリ:斉藤貴美子
ラジャン・ザヒ:花輪英司
ラウダ・ニール:大塚剛央
フェルシー・ロロ:高田憂希
ペトラ・イッタ:広瀬ゆうき
セセリア・ドート:山根綺
ロウジ・チャンテ:佐藤元
プロスペラ:能登麻美子
マルタン・アップモント:榎木淳弥
ヌーノ・カルガン:畠中祐
オジェロ・ギャベル:KENN
ティル・ネイス:天﨑滉平
リリッケ・カドカ・リパティ:稲垣好
アリヤ・マフヴァーシュ:島袋美由利
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

新しい人の形

サンライズ制作。

物語の主要な軸は2つあるように思う。

1つは宇宙居住者と地球居住者の因縁、
分断され格差を生む社会の歴史的な確執である。
もう1つはガンドフォーマットの未来の形、
宇宙環境における身体の補助を目的とする研究を、
如何なる方法であれ、完成させることである。

{netabare}生死を賭して激しい戦闘が続く表の物語と、
水面下では様々な人や企業の思惑が衝突している。

クワイエットゼロ計画、人間性への回帰!?
そしてそれぞれの親と子の物語である。{/netabare}

ガンダムは人を救えるものなのか、
まだまだ物語はここからなのでしょう。

最終話視聴追記。
{netabare}分断された社会や企業間の争いを描きながら、
私にはプロスペラの物語であったように思える。
彼女の復讐劇、禁忌の技術と知りながらも、
ガンドフォーマットの先にある未来に、
亡くした最愛の娘の居場所を託したのだろう。{/netabare}

お時間のある方は、今からでもぜひ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 29

Acacia さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

単純に好みじゃない。

素材は良さそう。
いざ実食すると不味くはないけど好みじゃない
そんな感じ。

好みじゃない点。

①スレッタを女性にする意味が余り感じられない。
キャラクターの造形にナヨっとした男臭さを感じる。成長の過程も。
放送前のPVで振り向くスレッタを観た時は
ミステリアスな雰囲気。女性の持つ冷たさを期待してしまった。

②子供が動かす戦争。
今までのガンダムでは少年達はあくまで戦場でもがく1兵士であり、
世界を動かす程の力を持つのは大人たち。みたいな描写が多かったと思います
てか、それが当たり前です。しかし今作は、まぁ子供が暗躍するする。
会社を興したり、大人の社会に介入する少年少女を描いていましたが、
子供が戦争をコントロールなんて始めたらいよいよラグナロク。

③2クールで終わってしまうのも世界観が狭く、消化不良。
アーシアンはただただ虐げられている存在とて描かれるだけ
彼らの日常、息遣いは余り描かれない。

自分ならこの素材をこうは料理しないと思っただけなので、
単純に好みじゃないんだと思います。
最終回で一番テンションが上がったのは、
ガンダムSEEDフリーダムの予告でした。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 21
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

女性の男性社会への間違った復讐劇…だから魔女なのか?

 さて、23年を代表するアニメとして、通しで2回目の視聴をしました。リアルタイムで考察していたよりも素直に視られたかなあという気がします。
 その結果、非常に深く面白く感動できる話だということを再認識しました。

 ウテナを彷彿とされる設定から始まった本作ですが、最後はプロスペラマーキュリーの復讐譚となります。夫を失った妻と娘ですね。
 ウテナが女性が裸なって王子様幻想から脱して自立せよ、のような結末でした。一方本作はあえて言葉を飾らずに言うと、ウテナで提言した女性像に対して、女性たちの強くなり方、男社会への復讐のやり方は間違っている、という話に見えます。というのはやはりクワイエットゼロの形状はどう見ても女性器のアナロジーです。クワイエットゼロは個人の復讐であり、間違った復讐です。
 一方でそれを壊すべく発動した、送電器に偽装した兵器は男性器のアナロジーでした。要するに性によっていがみあうことで生じる分断の象徴ですね。

 魔女というのはガンダムを操るものでありガンダムを作るもの。パーメット粒子というものを操れるものです。パーメット粒子は情報の塊ですから、情報を操る女たちの復讐劇、つまりフェミニズムの誤った形の実行かなあと現時点では見えました。ここはまた考察したいところです。今回気が付いた部分なので。

 一方でグエルがなぜあんなに極端な古風なキャラだったのか?ですね。力こそ正義とか分厚い鎧をかぶったような性格、威圧と権威主義は古い男性性の象徴でした。彼のような生き方をしていると、女性=スレッタに婿の地位を奪われるところからスタートしました。

 つまり、彼は間違った男性性の否定をするためのキャラだったのかなと思います。
 親殺しはすなわち男にとっての成長です。彼は裏方というかサポート役に回ったのはなぜか?あのフェンシングの一騎打ちは本当に実力だったのか?

 シャディクはグエルと対照的な、スマートでクールなキャラです。現代的な男性性だと言える気がします。彼は自分の信じる正義を陰謀によって実現しようとします。つまり、目的の為なら手段を択ばないという現代的な生き方の象徴だったと思います。何を考えているかわからない、常に茶化したような態度なども非常に今風です。

 で、ミオリネですが、彼女は最高の地位の後継者であり、トロフィーワイフでもある…ように見えて、実は父親の愛情ともっと視座の高い理念を理解できない優等生少女の象徴でした。命のやり取りや差別による貧困や争いの現実を知り打ちのめされました。
 彼女の髪型の変化にも注目です。大人びた髪型にした後の落ち込み方。部屋に引きこもった後がなんともいえませんでした。

 母親の遺伝子コードにより彼女は目的を達成するわけですが、親の子を思う気持ちの象徴ですね。
 これはほぼすべての主要キャラに言えますが、単純な「大人なんて」という子供の視座の問題意識で、一段上の現実の世界で生きている人たちを馬鹿にする今の子どもたちのアナロジーも感じました。まあ、ユーチューブを見て世の中間違っていると学校で騒いでいる子供たちですね。 その証拠にこの3人の行動が学校で考えていた思惑が全員失敗に終わります。

 彼らはお前は一人で生まれて生きてきたのか?というくらい不遜です。自分の遺伝子がどこから来たのか、そして自分が遺伝子を残す役割を果たさなくていいのか。

 一方で、世界をメチャメチャにしているのも資本主義の理屈であり、その点において大人は間違っているのですが、それは文明の恩恵が得られる原因でもあるので非常に難しいことです。

 スレッタです。母親の目的のために型にはめられた教育を受けた娘。毒親問題ですね。と同時にエアリアルという、スレッタを庇護するものの象徴から、キャリバーンといういう自ら戦うガンダムに乗り換えるということの成長です。庇護されてきた家族を自らの手で暴走を止め守り救済しました。
 学校生活やミオリネなどとの交流や、挫折の果てに成長して行くところなどが丁寧に描かれました。

 他に秀逸なキャラは沢山いて、それぞれの生き方を追うだけで多様な生き方が見えてきて、しかも、どこにも正解の提示がない、というのが本作の特に優れてていたことろだと思います。

 それと終わり方ですけど、やはり資本主義体制というのは簡単に変わるものではないということです。そのために必要なのは何か?それが学校という事だと思います。つまり幾つもの世代を通じないと急に変革など起きない、今学校ですべき事があるんじゃないの?という風にも見えます。

 アーシアン、チュチュやニカとガンダムパイロット2人と比較するのもいいと思います。つまりアーシアン側の2人がなぜ魔女、つまり情報を操るものとして描かれたのか考えると、分断とか親ガチャで騒いで相手を攻撃するよりも、努力して生き方を見つけろと言うようにも見えます。

 ということで、ガンダムというメカや企業とか軍の設定にはほとんど興味がいかないでキャラが何を意味しているのかばかりを見てしまいました。

 まあ、メタ的な意味でガンダムが消えるところを見て、ちょっと思うところはあります。

 OPは1クール目の祝福に比べるとちょっと凡庸でしたね。EDはアニメが良かったです。絵も綺麗だし意味深でした。


 本作は兵器とか戦争のようなテーマとかニュータイプというコミュニケーション論が中心だった過去のガンダムより、現代的なテーマを的確に描けた名作だと思います。
 本作を見た後だと、富野ガンダムが古く見えてきます。もちろん、今でも名作と呼べる作品は沢山ありますが、時代性と言う点で本作は現時点ではテーマ性が既存のガンダムから脱してアップデートされていました。

 アニメも綺麗だし、2クールの中に密度濃く、いろんな視点を入れてかつ面白い話に仕上げたと思います。

 物語の展開に若干ご都合主義があるものの、20年代以降の作品はテーマとエンタメの融合を優先して、展開の不自然さは多少目を瞑ったほうが良いと思います。

 本作のターニングポイントというか視点がはっきりするのは、19話と21話でしょうか。

 評価はオール5に修正します。初回は分割2クールで2クール目は集中できてなかったですね。今回見て話の深さに感動しました。特に主要4人のキャラがとても良かった。
 もう2回くらいあとで見たいですね。本当に深くて面白かったです。


以下 視聴時およびその後の考察レビューです。


{netabare}this is the story concludes the witch from mercury って出た以上、これでお終いということでよろしいのでしょうか。
 やはりシェイクスピアの「テンペスト」オマージュでメインキャラは誰も死にませんでした。何を言っているのかは本編でご確認を。トマトの人は気の毒ですけどね。

 PROLOGUEからのつながりでいえば復讐は何も生まない。という結論であると同時に一つの事件では何も変わらないのか?という感じに見えます。1年戦争のアバオアクーの結論で何かが変わったような気がした初代ガンダムでしたが結局その後も延々と続いたガンダムを連想します.
 が、その変わらなさをあえて連想させる終わり方だった本作の方が、少しずつの変革に向かいだした、という希望につながるような気がします。

 というのは、ガンダムが消えていくシーンです。あれが象徴的でした。まさに消滅して行きました。と同時にガンダムの素材が維持できないということはパーメットリンク消えたのだと思います。つまり、オカルトにも似たニュータイプのようなものは残らないということでしょう。
 ガンダムとニュータイプ=パーメットリンクはもうないよ。つまり、水星の魔女はこれ以上作ると蛇足になるので続編はないよ、ということだと思います。

 エリーが小姑ということは、まあ、そこはハッピーエンドと言えるのでしょう。戦争と医療というテーマがなかなか面白い作品でしたが、思っていたよりもスケールの小さな終わり方でした。

 
 結末については少し咀嚼したいと思いますが、しかし、平穏な終わり方という最も意外なほうに持って行ったのは、ある意味上手い裏切りですよね。なかなかいいと思います。

 ウテナ的な終わり方が見たかったですけどね。それだと今の時代にそぐわないのかも。逃避や急な変革じゃなくて、意識改革こそ新時代には必要な事なのかもしれません。つまり、ガンダムという超兵器=1つの答えで何とかなるような処方箋はないし、単純な力では何も変わらないよ、と。

 なんとなく宇宙世紀もののガンダムを追っている視聴者およびステークホルダーに対する引導に見えなくはないです。これをやられるとシードはまだしも、ハサウェイが色あせてしまう気がするのですが、大丈夫でしょうか。

 前半と後半のバランスが悪い気もしますが、どうしてもトマトの部分。つまり学園の内と外というのを中間に持って来たかったのでしょう。それは我々のような成人ではなく、本来ティーンに見て欲しいという事なのかもしれません。
 音楽は1期の方が圧倒的に良かったです。最終回はズル過ぎ。

 やっぱり構成はちょっと減点したいかなあ…もう2話、26話で出来なかったんでしょうか。まあ、言いがかりですけどね。むしろ説明が足りないからこそ、自分の頭で考える楽しみがありました。
 そう…こんなに楽しんだアニメは久しぶりです。もう1回どこかで見て、総括したいですね。

 ということで、非常に良いガンダム、良いアニメでした。制作陣に感謝を。


追記 学校が舞台だったことをどう読み取ればいいのか。

 ガンダム史上初めて学校が舞台でした。1期終わりの時点ですと、戦いの形だけ教えて、実際人を殺すのに役立たないということで学校の無力さを歌っていたのかなと思っていました。

 ただ、最後ですよね。学校のつながりで仕事をしていました。習った事はあまり役に立たないけど、つながりが仕事になるということでしょうか?

 資本主義社会の矛盾…結局大企業が勝つという雰囲気の中でしたが、しかし、アーシアンやどの企業に属している子供たちも、一緒に働いてましたよね。垣根を超えるのは新しい世代だというのと共に、学校時代に一生懸命やったこととつながりが花になる、という意味かもしれません。

 現状肯定ではなく、現状否定の物語ではあると思いますが、やはりガンダムによる一発逆転はないよ。次世代は若い人たちが学校でしっかり勉強して作っていってね、という事かもしれませんし、結局は親の背中を見ながら子供は育つという風にも見えました。

 また、ガンダムの技術はちゃんと医療に役立っているという感じもありました。戦争の傷跡を見せると同時に科学が肉体を補っていました。あとミオリネが持っていたトランクも同じ技術?



再追記です。

 ウテナ設定ですね。関係ないじゃんとは思いません。なぜかといえば、やはりガンダム・スレッタ・キャリバーンはウテナカーの対比だったからです。
 ウテナは王子様幻想とか闘いに明け暮れる学校という制度から裸で脱却し、女性の生きざまについてもう一度考えろ、という投げかけで終わっていました。

 本作については、逃避だけでなく提案がありました。今の社会の枠組みの中でどう生きるのか?ということです。
 上にも書きましたが、ガンダムでの一発逆転はないし、ニュータイプのような科学技術では分かり合えないということに加え、ウテナのような逃避も何も生み出さない。復讐は虚しいだけ。それよりも自分で目標と居場所を見つけ、少しずつ社会を変えて行こうという風に見えました。

 つまり、脱ガンダムと同時に脱ウテナということでしょう。だから、ウテナとの対比として百合設定が活きてきました。






以下 視聴時のレビューです。


15話 考えながら見ると面白い。新旧世代の橋渡しとなるガンダムの再定義にふさわしい作品。

{netabare}  15話(2クール3話)までで本作については、設定を考察してどうこう言う話ではないことは分かります。というか隠す気が無いくらい結構基本的な設定の構造はヒントを意図的にばら撒いていました。

 学校という牧歌的な舞台を描きつつ、外の不穏な世界を徐々に読み取らせていった1クール目が活きてきています。

 全員が信念に基づいて動いている。そして単純な悪意だけで動いている人はおらず、正義のためにやっているということでしょう。地球と宇宙の分断もそうですし、企業の経営者の考え方もそうです。
 あるいは医療という人を救う技術と兵器という人を殺す技術というテクノロジーの2面性も入っています。核開発時のアナロジーは強く感じます。

 結果としての戦争と対立。それがまるで宿命のように描かれています。これを国家に置き換えればほとんど現代の世界の状況そのものです。

 また、進歩したテクノロジーのブラックボックス、医療の生命倫理などなども読み取れます。親と子の意見の違い、毒親。そういったものがストーリーに組み込まれていて、素晴らしい脚本だと思います。15話のいろんな親子の関係を描いたのは良かったですね。2クールという情報が本当なら、それがいい方に作用しているのでしょう。テンポがいいし飽きさせません。
 また、単話しかでてこないような登場人物にドラマを感じさせる演出は大したものです。

 富野監督の時代とは違う。宇宙時代ではなくテクノロジー時代の新しいガンダムです。「テクノロジー」「多様性」「世代」「経済」「両義性」が生み出す摩擦により生じる人類の混乱。非常にアップデートされたテーマを描いています。
 それがまた無理なく1期の種まきからの続きとして描けているのがいいですね。ちょっと説明しすぎな気もしますが、分かりやすくしないと振り落とされる人もでてくるのでしょう。

 当然人間ドラマが中心になるわけで、既にロボットアニメではなくなっています。
 本作の楽しみ方は、考えることでしょうね。今我々が生きている家庭から世界戦争までを本作を見ながら考えることでしょう。EDのフワフワした捉えどころがないアニメを見ると不穏ですけど、おそらくはそこにヒントを隠しているのでしょう。スレッタの髪と衣装の感じから「女」を強く感じます。そういうテーマもでてくるのでしょうか。

 エンタメとしても緩急があって、複雑だし面白くできています。ガンダムの再定義作品にふさわしい出来だと思います。 {/netabare}


17話 面白過ぎて草。過去のいろんな作品が思い浮かびます。

{netabare}  SF的な問題として、エリクトの精神あるいはゴースト(魂)はどこにあるか、ですね。どうもコピーしたような雰囲気でしたので、この問題をスルーされてしまうと、深さが半減する気がします。
 逆に鉄腕アトム問題にもなりますが、それは本当の家族なのか?人格とは?という問題に肉薄できれば素晴らしいと思います。

 その一方で、グエル、ミオリネ側の親の意思を自分の意思で継ぐ、スレッタ、エレン側の毒親にコントロールされているのか、という対比があります。これは分かりやすいですが、2つ。グエル、ミオリネ側の意思もどうも操られている感があります。それがクワイエットゼロにつながる感じです。
 クワイエット・ゼロ。静寂そして零。そこがコロニー落としになるのか人類補完計画みたいになるのか。一方で、過去の遺物を消し去るために、親世代が自らの滅びか新世代の旅立ちを計画しているのか。

 メタ的に見ると日韓関係やバブル崩壊後の失われた30年のような世代間の責任問題にもつながってきます。分断の責任。これを相手に押し付けるだけでニュータイプというオカルトに救いを求めるだけだった旧ガンダムシリーズの引導としての作品です。

 ここを見ると「すずめの戸締り」の評論が無力だったことを想起します。あれだけ新海誠氏に稼がせてもらったユーチューブのインフルエンサーが何一つ分解できませんでした。まるでなかったことのようになっています。
 当たりまえですね。宮崎駿監督を認めつつ、旧世代はもう捨てようよ。つまり50歳以上の世代は自分たちの体験や知識価値観で、もう現代をネガティブな意見ばっかりで引っ掻きまわさないでよ。過去は悼みつつも新しい世界を覚悟して生きて行くからという話ですから、自己否定を突きつけられました。

 となった時に、本作ですね。過去のガンダムの否定はもちろんですけど新しい世界と価値。SNSもネットワークも当然の価値観に組み込まれた「ユーレイデコ」的な他人の言葉による不自由。自分の欲望は誰の欲望なの?という話、つまり構造の奴隷の中でも主体的に生きて行くのはどういう意味なのか、と言う要素も感じました。
 グエルが地球で体験してきた意味とか、その辺は効いてくるのでしょうか。うーん。と考えるとちょっとミオリネの思想のバックグラウンドが弱い気もしますね。これからかなあ。

 で、その元凶となるプロスペラの思惑は?というところはこれからなのかなあ。単なる復讐劇だと浅い気がしますので、やっぱり逆シャアの思想になるのかなあ。クワイエットゼロは。ただ、そこに過去の世代の責任を後に引きずらないという考えが入ると新しくなりますね。

 ゼロ…ゼロかあ。「日本人を名乗るみなさーん、お願いがあります…」もちょっと思い出しますね。


追記 総集編なので残念。ですが、今回企業グループが地球も宇宙も牛耳ってました。ということは、GAFAMのことのような気がしてきました。今まで宇宙と地球の対立軸で語られて今回も今のところ地球が敵っぽく見えますがどこか敵の正体が見えてきません…というか、何のために何と戦っているストーリーなのかが見えてきません。

 この見えない敵というのがGAFAMのことの気がしました。だからガンダム=ガンドアーム=禁断の技術、技術開発、つまりデファクトスタンダードの奪い合いがメインになっているのかなあ、と思いました。{/netabare}



18話 最高過ぎる。面白い。来週「一番じゃないやり方」ですね。

{netabare} 不穏です。「一番じゃないやり方」もう言葉が不穏です。むしろ、SFの名作「たったひとつの冴えたやり方」の否定ならいいですけど。つまり、ミオリネかグエルの自己犠牲に焦点が当たるんでしょうか。とにかく不穏でドキドキします。主要キャラの死が少ないのが気になってるので、どうなるんでしょう?
 そして、やはり人類補完計画の下地になるような技術に焦点が当たり始めました。最後の最後でミオリネVSプロスペラの予感です。

 まあ、それはいいとして、本当にこの作品いいですね。最高です。毒親かと思ってたプロスペラがそうでるとは…ドローンのような追従するタイプのガンダムのサブ機(Xガンダム的なやつ?)もありましたが、つまり、子供が犠牲になるガンダム、そして、少年の自己拡張としてのガンダムを否定です。

 あなた方の望むガンダムじゃないんだよ。というメタ的な視聴者へのメッセージの意味だとしたら最高です。ガンダムの力ではなく自分の力で立て…きついメッセージですね。

 作画ですけど、今週は発色が綺麗だった気がするのですが…ミオリネ美人でしたし、他のキャラもすごくビビッドでした。特に髪が良かったです。
 それにしてもミオリネ…彼女の内面が早く見たい。そして、その選択は?
 あと婚約者…なんかスレッタだと子供の遊びだったのに生々しいこと。なんか微妙にエロくて良かったです。まあ、そうではなくて2人の思惑がなんかあるのかもしれませんが。

 この作品2クールが前提なんですよね?そのせいでしょうか。いつものガンダムみたいに遊び回もないし、本当に密度が濃くていいです。最高です。 {/netabare}


19話 盛り上がってきました。ここまで来たら一度ガンダムにピリオドを打てばいい。

{netabare}  佳境に入ってきました。どんどん面白くなって行きます。

 母と娘…そして娘たち。そして復讐劇からスレッタを解放したエリ―。分断に直面し無力を露呈するミオリネ。学園から離れて始まる生徒同士の本当の意味での戦い。

 いままでの学園パートで描かれていた、牧歌的な雰囲気が一気に収束してゆきます。が、こうなるのはプロローグあるいは1期の頭数話見ればわかったことだし、それを隠そうともしていません。

 では、その意味するところ、つまりどこに向かうか、です。こうなるとクワイエット・ゼロはつまりモビルスーツを全て破壊する…つまりガンダムの歴史を一回リセットしようという意味に見えます。
(クワイエット…黙れの意味があるので、ファースト厨の老害黙れという気もします)

 そうじゃない、平和利用しようよ、というのがミオリネですね。企業体はガンダムを兵器として利用する。

 そこでスレッタは?という展開になりそうです。スレッタは覚醒の予感です。家族への回帰…新しい家族の形…今回ガンダムの能力の使用方法のさらなる拡張の可能性が見えました。
 やはりガンダムを使った新しい人間のコミュニケーションに帰着するのでしょうか。

 あるいはですけど、皆騙されたと思っている「ウテナ」ですね。やっぱりスレッタ=ガンダムでミオリネと共に全裸で荒野=宇宙へ…だと最高です。
 もうここまで来たら、大河内脚本やらかしてほしい。そしてガンダムにピリオドを。

「一番じゃないやり方」の意味は自己犠牲ではなく、みんなが善かれと思ってやっていることがベストの選択になっていないということで、ゲーム理論の話みたいに見えました。つまり皆の戦略的選択を変更する要因がなく、しかしゲームの結果、つまりナッシュ均衡解がパレート効率、すなわち戦争ということですね。 {/netabare}


21話 髪型はスレッタの髪型はいつ変わるのでしょうか?

{netabare} エンジェルハイロウ+モビルドールシステム?サイコフレームかもしれません。大量破壊兵器としても機能するんでしょうか。ガンダムのラストは大量破壊兵器との戦いです。ソーラーシステム、コロニーレザー、ジェネシス…つまりガンダムマナーはしっかり受け継いでいます。

 プロスペラはエリーとともに復讐は果たすのでしょうが、スレッタをガンダムから下ろした意味を考えれば、当然スレッタのことも愛しているのでしょう。
 結果的にプロスペラは何かと刺し違えて、スレッタ(+ミオリネ)を守るために殉じる気がしますが、これは読みというより本作の意味を考えるとそうあって欲しいということです。

 やはり最後はウテナ的な二人の旅立ちで在って欲しいなあ。水星か他のところでやり直しかなあ。

 この第2クールですが、要するに本作は議会連合とかベネリットグループとグループの数社が学園の子供たちとの対応関係になっているので、設定がややこしいように見えますが、ここで重要なのは各子供たちの親との関係でしょう。エレクトもクローンでしょうがクローンとして生まれてきた意味を問われれます。

 ですので、敵対の図式はプロスペラの復讐と企業・議会の「大人たち」になるでしょう。では子供たちはどういう選択をするのかが、本作第2シーズンの意味です。

 で、第2クールで肝心なのはやはり髪型でしたね。髪型が変わる=大人の世界に入る。その途端実際の戦争と人の生き死に関わるということでした。そしてスレッタの髪型がまだかわってないですねえ。チュチュの髪型は変わって欲しくないですけど。


 今回のガンダムは過去SFのオマージュまではいきませんが、何か過去のSF的発想を感じます。で、マキャフリーという人のSF小説で「歌う船」シリーズというのがあります。
 この「歌う船」を知っていると、エリクトの設定そのものなのであまり悲壮な感じがしていないなあ。特に「旅立つ船」のヒュッパティアが可愛いので、SF好きな方は。{/netabare}


22話 アニメはたった1つのシーンの為だけに存在することもある。

{netabare}  前半話が猛スピードで過ぎて行き、ガンダムあるあるのフェンシング対決など一瞬で終わってしまいました。

 が、いいんです。いろいろ展開とかテーマを考察してきましたけど、要するにスレッタ覚醒、自力でガンダムを操縦する…そして母親と対決。そのシーンこそ私は見たかったということです。

 もちろん半年以上かけて見続けたせいもあるでしょうけど、本当に良かった。最高です。アニメ作りは、たった1つのシーンのために存在するということもあり得るでしょう。今回で私にとっては、1つのカタルシスでした。
 もし、後は自分で考えろと今回で最終回であったとしても、私はいいと思います。いや、嫌ですけどね。それくらいこのシーンを待ち望んでいました。

 スレッタは無茶をするなといわれても無茶はするでしょう。大河内脚本なので悲惨なのも覚悟しています。していますが、ハッピーエンドの一縷の望みをドキドキしながら待ちます。あとは結末を見守るだけです。{/netabare}


23話 もう少し肉親同士の結論をじっくり見せて欲しかったなあ。

{netabare}  データストームを停止するコードをプロスペラが変えたと言っていて、ミオリネの遺伝子に組み込んであった言葉で停止して「お母さん」と言っていたので、プロスペラがミオリネのお母さん???と一瞬混乱しました。良く良く画面を見ていると、停止コードの入力画面と管理者権限のエマージェンシー用の画面を切り替えてたんですね。
 つまり、デリングの妻への愛なのか、夫婦のミオリネへの想いなのか、母の残されたメッセージなのか知りませんが、そういうことなんですね。

 設定とか裏設定とか、そういうのはいくら分かりづらく組み込んでもらってもいいんですけど、ここはもうちょっと入力のインターフェイスを分かりやすくかえるとかしてほしかったです。

 その意味でいうと、戦闘シーンは削っても、もう少しミオリネとプロスペラの舌戦が欲しかったなあ。
 もちろん人間は気持ちが昂るとどんな議論でも相手を受け入れなくなるでしょうからなにかもう一つ、ミオリネ・スレッタ・デリング・エリー・プロスペラおよびミオリネの母親の遺志の関係で、何かエピソードが欲しかったです。

 その点では、グエルの兄弟は後始末としては意外性が何もないので、もっと短くしても良かった気がします。

 ということで、いよいよです。巷では本作はテンペスト(シェイクスピア)のオマージュ云々という話がでています。
 キャリバーン、エアリアル、プロスペラ、データストーム(嵐)ですので、まあ、そういう意図もあるのかもしれませんが、復讐譚で名前だけじゃん、と思ってましたが、ひょっとしたら「関係者が一人も死なない話」という意図もあるかもしれません。
 グエルとデリング等々を見るとそんな気も…と言う事は死んだと思っていた人が…???{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 16

66.4 22 2023年度の戦いアニメランキング22位
スパイ教室(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (253)
794人が棚に入れました
陽炎パレス・共同生活のルール。 一つ 七人で協力して生活すること。 一つ 外出時は本気で遊ぶこと。 一つ あらゆる手段でもって僕を倒すこと。 ――各国がスパイによる"影の戦争"を繰り広げる世界。 任務成功率100%、しかし性格に難ありの凄腕スパイ・クラウスは、死亡率九割を超える『不可能任務』に挑む機関―灯―を創設する。 しかし、選出されたメンバーは実践経験のない7人の少女たち。 毒殺、トラップ、色仕掛け――任務達成のため、少女たちに残された唯一の手段は、クラウスに騙しあいで打ち勝つことだった!? 世界最強のスパイによる、世界最高の騙しあい!

声優・キャラクター
リリィ:雨宮天
クラウス:梅原裕一郎
グレーテ:伊藤美来
ジビア:東山奈央
モニカ:悠木碧
ティア:上坂すみれ
サラ:佐倉綾音
アネット:楠木ともり
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

暗殺教室ごっこ

暗殺教室とプリンセスプリンシパルを少しずつ混ぜたようなアニメ
ただ両作品と比較すると、緊張感が足りないのでゆるく見たい人向けです
リリィや主人公達がやってることってスパイがやることじゃないですよね

絵とか声優とかキャラデザはいいので、美少女がわちゃわちゃやってるだけで楽しめる人なら見てもいいかも


この作品の最大の欠点は、{netabare}主人公や敵スパイを無敵にしてしまったことかな?

灯のメンバーに比べて主人公や敵が無敵すぎて、どんなチート特殊能力でも無効化しちゃうし、
物理的な攻撃も効果ないし、なんでもできすぎてぜんぶがお遊びに見えちゃうのが残念なところです

シナリオのほうも敵地で監視されている環境で楽しそうに遊んでいるように見えるし
敵に次々と倒されていっても、敵は誰にもとどめささないから、あー誰も死なない平和な萌えアニメなのかな?って {/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 28

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

極上ではありませんw

原作未読 全12話

スパイ養成機関に所属している落ちこぼれたちを集めて、不可能なスパイ任務に挑む作品。

それぞれが強い個性を持っていて、それをまとめているのが一流のスパイである「クラウス」、課題を与えて任務に挑めるように指導していきますが、感覚でスパイの技術を身に着けたクラウスなので、全然教えていませんw

また、不可能な任務にしては結構あっさりとしている感じで、なるほどと思えるところはありませんでした。

本格的なスパイアクション作品ではありません。

可愛いヒロインたちが、自分たちの過去と向き合い、指導され任務を遂行していくお話。と書くと非常にシリアスな作品ように聞こえますが、全然そんなことはありませんので、ライトな感覚で観れる方にはいいかもしれません。

分割2クール?2期(2nd season)は現在(23年夏期)放送中です。

OPはnonocさん、EDは鈴木このみさんが歌っています。

最後に、YouTubeでキャストさんたちが、色々なミッションに行う番組ありました。ヒロインの一人「リリィ」役の雨宮天さんがミッション失敗で結構本気で悔しがっていたところが印象的でしたw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 22

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

レディぱーふぇくと・・・、いや、極上だ!!?

えーとですね。
全体的には楽しく、コンパクトに視聴できたという印象です。
ちょっと、コンパクトに視聴って意味が解らないと思うのですが、イメージで感じ取ってもらえると嬉しいです・・・難しいですよねwww。

なんですかね、物語自体はまぁまぁ楽しく視聴できたと思います。
率直に言って、いろいろな作品のエッセンスを強く感じましたが、パッケージとしてはまとまっていて、良かったと思います。

これは、あまり書かない方が良いかもしれませんが、主たるものをあげるとすると、暗殺教室、リコリス的な何か他etc.クラウスのキャラ&ヴォイス的に慎重勇者ほか、もろもろです。
この年頃の女性キャラに「スパイ」的なシビアワークをやらせているという点では他作品でも枚挙にいとまがないはずですので、そこを突っ込むのはナシにしましょうね。

まぁ、頭に浮かんだ程度で、悪い印象があった訳ではありません。
なので、あまり悪く取らないで欲しい、という事は申し上げておきます。


作画はとても私の好みでしたね、特別な破綻もなく、シャープに綺麗に描かれていた思います。
破綻が無く、シャープな線が私の好み、評価の基本となっておるようです、最近特にそう思うようになりました。

声優さんは、クラウスが特徴的、かつ印象に残ったという事を除けば、その他の女性キャラ達はテンプレ的と表現しても問題は無いのではないでしょうか。
これも、悪い意味では無く、しっかりと楽しんで視聴をしていたので、特に不満は無かったという評価となります。

音楽は、強く印象に残った点はなかった、というのが私の印象です。
ただし、OP/EDについて言えば、いわゆる平均以下という事はなかったと思います。
ただし、刺さる要素は少なめとの評価です。

それで、キャラクタなのですが、総じて言うならば・・・ですが、前述したようにテンプレ的に押さえは効いていたという評価です。
やはり、悪くはないのですが・・・って感じでした。
どちらかというと「キャラとしては」好きと言える要素が多かったのですが、新鮮味は・・・と言う印象です。
あと、多彩なキャラがいた割には、それぞれの深掘り感は少なめだったので、こちらは、今後にあるという2nd.seasonに規定という事にしておこうかと思います。
そういう意味では、キャラが活かせていなかった点もあるのではないかという印象です。
その他大勢というとらえ方での「わちゃわちゃ感」も・・・まぁ、あったっちゃあったんですが、薄味だったかなぁ。
とにもかくにも、私的には不本意なのですが、結局、野郎キャラのクラウスの印象が強いという・・・。


ただ、良いつくりが出来ている割に埋もれやすい要素満載の作品と言いますか、なんと言いますか。
2期が予定されているとの事なので、そちらで弾けて欲しいとの希望です。

とはいえ、2期があったら観てみようと思える作品のレベルにはなっていたと思いますので、次の機会にも観たいしたいと考えています。

機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 19

67.6 23 2023年度の戦いアニメランキング23位
解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (189)
650人が棚に入れました
「解雇ですか……?」 魔族で魔法が使えない無能といわれ、突然の解雇宣告を告げられた魔王軍の暗黒兵士・ダリエル(30代)。 故郷を追放され、偶然、森で助けた村娘・マリーカとの出会いにより、人間族のラクス村に流れ着く。 魔族ではパスできないはずの冒険者登録に受かってしまい、手のひらには人間族にしか使えないはずのオーラが宿る!? 駆け出し冒険者ダリエルとして、のんびりできないドタバタなセカンドライフがいま始まる。

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

お手軽ファンタジー

「追放されたけど実は有能でリベンジ人生」「スローライフ」最近見た設定ばっかりだけど、これだけなろう系いっぱいあると被るのは仕方ないかな
なろう系って作者の願望が形になった物語だと思うけど、ファンタジー作品が好きな人の願望はだいたい似たような感じなのかな?

冬アニメは異世界ファンタジー多すぎて個性弱いけど全体的に悪くない感じ
良い意味でも悪い意味でも軽いファンタジーアニメで、まったり見れて面白かったです
ただ、なろう系飽きたって人は見なくていいかな?

欠点は、暗黒騎士とスローライフがどっちもタイトルに入ってる割に要素が弱いしアクションシーンの動きも少なめ
主人公いい人で好感持てるけど、胸とかスカートの中とかいつも真顔でじろじろ見ててキモい

魔王軍の人達に威厳や脅威感がまったくなくて、むしろヒロインのほうが強そう・・・

タイトルの印象通り手軽に見れる良さはあるけど、ハラハラドキドキさせられる緊迫した戦闘とかには期待できないのは賛否分かれそう

投稿 : 2024/11/09
♥ : 19

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

超ハイスピード・スローライフw

2023/05/31 初投稿

今回も,何も考えず寝転がりながらのんびり楽しめるB級作品を求めて視聴しました。

最初からハードルが下がった状態で見始めるからでしょうか?
この頃「当たり」が多いように感じます。

この作品も予想以上に楽しめました。
というか,相当面白かったです!!

タイトルとは逆にダリエルのセカンドライフはハイスピードに展開していきます。
中盤6話は最終回でもいいのではと言うような展開が・・・前半の6話でここまで来るとはかなりハイスピードです。(マリーカのタックルはさらにハイスピードですがww)

とにかく全体的にスピーディーでドラマティックでした。

個人的には10話はかなり感動しました。
しかも,その後にさらに2話もあるとか,得した気分ですw

この作品に最高評価付けてる人はそんなにいないと思うけど・・・
大満足だったので★5つですw
最近評価甘過ぎでしょうか?f^^;

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

スローではないセカンドライフ

原作未読 全12話


魔王直属の四天王に仕え補佐していた主人公、四天王の一人が変わった時に解雇されてしまいます。アテもなく彷徨っているところ森の中でモンスターに襲われる人間族の女性を助けます。その女性の好意により女性が暮らす村で過ごすことになります。村の一員となった主人公は、その村で色々と魔族との接点を持ち、時には争いごとがあり、時には友好的なこともありと、さらにこの世界の勇者をも巻き込む村のお話です。

タイトルに「スロー」とか「のんびり」という言葉かつく作品は、主人公は全然スローな生活ができていませんねw

結構コミカルなシーンも多く、終盤まではそれほど危機的なお話はなかったと思います。

でも後半は主人公について色々な事実が分かりますね。{netabare} (前勇者の息子だったことなど) {/netabare}そのことから争い事が起こります。

最後は、その争いもきちんと解決して終わっていますね。

OPはHisanoさん、EDは鬼頭明里さんが歌っています。

最後に、この作品の結論は母は強し!というところでしょうかw{netabare} (グランちゃんは可愛かったですね) {/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

65.4 24 2023年度の戦いアニメランキング24位
英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (204)
646人が棚に入れました
自由を望んだ英雄王が、美少女転生して最強騎士無双!!!! 異世界最強 TS 転生ファンタジー! 女神の加護を受け『神騎士』となり、巨大な王国を打ち立てた英雄王・イングリス。 やがて年老いて天に召される直前、「国と民に尽くした一生では、自分自身の武は極められなかった。次の人生では、自分のために生き、限界まで鍛え抜いてみたい」と強く望む。 その願いは女神に聞き届けられ、遥か未来へと転生を果たした…… しかし、生まれた先は騎士の名家の『娘』!? そして何故か、騎士失格の烙印を押されてしまうが…… ――「むしろ好都合。出世をせずに最前線に居続けられる。実戦に勝る修行はない!」 幼馴染みであるラフィニアの従騎士として修練を積むために王立騎士アカデミーへの入学を目指す。 麗しき世界最強の見習い騎士♀の伝説が始まる――!
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

英雄王、美を得られて崩壊す

キャラデザが良くて、イングリスが可愛くてとても良かった、それだけで十分良かったけどいろいろもったいない作品

武人まっしぐらの元おじいちゃんが美少女に生まれ変わって、「わし、かわいい」ってなってるだけでも転生前の硬派さが台無しで、
武を追求する目的と女の子の身体とのギャップに苦しんでいる様子ないし、仕草や姿勢も他の女の子と比べて違いがないし、女子トークにも普通になじんでて、転生前の設定どこいった?
社交界で男の欲望をはらんだ視線をいっぱい感じて気持ち悪いって言ってたけど、ちらっと見たくらいじゃただ見とれてるだけなのか性欲まみれな視線なのか、女視点では男の考えてることなんてわからないですよね
良くて自意識過剰の被害妄想、悪く言うと転生前にそういう目で美少女を見ていたからそう思うだけなんじゃないの?って思って
このあたりで転生前の硬派なイメージは崩壊していました
ストーリーに必要ないのに、美少女の身体になりたいっていう男の願望を中途半端に入れてしまったのが、もったいない

物語も面白くなりそうなのに、主人公の魅力を描くために悪目立ちさせすぎで硬派というより戦闘狂なイメージが強くなり主人公の魅力も物語の面白さも損なっているのがもったいなく感じます
主人公の芯が通ってない軽い性格と悪役の小者感で物語も戦闘も安っぽくなってるし
イングリスが強すぎて、{netabare} ハイランダーとかアーティファクトとか無視してなんとかできちゃうから、ハイランダーに頼らないと生きていけない設定も意味がなくなってて
ごちゃごちゃしてるけどただのイングリスが無双するだけの舞台になっているのが本当に残念で、{/netabare}イングリスの幼少期は面白くなりそうな予感がしていたけど
全体的に軽くて「英雄王」「武を極める」といったタイトルのイメージから期待する面白さが十分に描き切れてないように思います

投稿 : 2024/11/09
♥ : 17

カミタマン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

キング オブ B級異世界転生物 (英雄王だけに・・・ww)

2023/04/25 初投稿

そうそう!こう言うのを見たかったのです!!
小難しい所の無いやつ!
シンプルにガツンと無双してあぁ~面白かった的なヤツw

OPからしてB級臭全開でした。(ちょっぴりコミカルで,ノリノリな曲とアニメーションのマッチングもたいへんよかったです!!)
一方EDはゆいにしおの「セルフハグ・ビッグラヴ」アコースティックでいい曲なんですが「息を吸うここで吸う」とかなり似ている印象・・・(正直言って同じ曲?って思っちゃいました^^;)

内容も1mmもぶれずにイングリスが強い相手との戦いを求める話でした。
割と早い時期からイングリスの中の英雄王としての人格はあまり感じられなくなり,転生後のイングリスとしての人格としてしか意識できなくなります。まあ,十数年イングリスとして過ごせばそうなるのも納得です。というか,わりと中核になる設定を放置気味にするのもB級っぽくて好印象ですw

イングリスは「おっぱいちゃん」とあだ名を付けられたりしますが,キャラデザ意外は基本エロ要素薄めです。
異性の体を得たら昭和・平成なら胸や股間を触ってみる所ですがそんな場面も無かった気がします(たぶん)。
むしろ,これの前に見た「転生王女と天才令嬢の魔法革命」も体と中の人の性が違っていたので,体と心の性の不一致に関して,具体的なイメージが深まった気がします。

ところでタイトルの読み方が分かりません^^;
「♀」はなんと読むの?「おんな」でも「めす」でも変換します。
自分のイメージでは図鑑とかで使っているイメージなので「メス」なのですが
人間だからやっぱり「おんな」が正解でしょうか?
「メス」って読むと,成人向けっぽい印象強くなるしww

そういえば,「異世界から異世界に転生」っぽい設定結構珍しいかも。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

やんちゃな元おじいちゃん

原作未読 全12話

女神の御加護で国を豊かにさせた国王が老衰にて生涯を終えようする間際に、女神が現れ今までの功績に報いるために何でも願いを叶えれてくれるという言葉に、国王はしがらみなどなくただひたすらに武を極めたいと転生を願いました。転生した国王は女性になってしまいますが、転生前の知識により他のものたちより強く、ただひたすら戦いを求める美しい女性のお話です。

前世の記憶を持って生まれて来たので、赤ちゃんの頃から最強でしたねw そのエピソードから大きくなって美しい女性へとなりますが、戸惑うこともなくむしろ女性を意識していたように感じます。

敵が出て来ても嬉々として戦うことを望む主人公、強ければ強いほど燃えるようでwよく戦いますね。

お話は色々とありましたが、主人公が目立ちすぎてあまり記憶に残っていませんw

OPはAUO feat. MORISAKI WINさん、EDはゆいにしおさんが歌っています。

最後に、主人公と親友は大食いでしたが、半端ない食べっぷりでしたね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15

67.4 25 2023年度の戦いアニメランキング25位
神無き世界のカミサマ活動(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (210)
601人が棚に入れました
怪しげな教団の教祖の息子・卜部征人は「産霊(むすび)の儀」という儀式中に命を落として異世界へ転生した。 その世界で彼に待ち受けていたのは...... 神と名乗るミタマの力を取り戻すために信者を集めること。どうやらミタマが発揮できる力の大きさは、信者の数に応じて変わるらしいのだが、肝心な信者数は......まさかの“0”!? 「うそ...ボクの信者、いなさすぎ...」 征人が楽しく暮らしている「カクリ」という村を敵から守るため、また村を発展させるためにはミタマの力が必要だという。 ミタマの力を取り戻すべく、征人はあの手この手を使いながら今日も信者集めに奔走する。 果たして、ミタマの信者は集まるのか。そして、征人はこの世界で生き残れるのか――! 神無き世界で繰り広げられる、ポンコツ神ファンタジーが今はじまる!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

神は死んだ

神様がいない世界に転生して、信者獲得のために布教活動をしていたら異教徒と対立することになる異世界宗教バトルアニメ

このアニメあんまり好きじゃないけど、キャラデザいいし話や雰囲気も良くていいアニメだと思いました

好きじゃない理由はいくつかあって、
1,変態多すぎて気持ち悪い
2,信者を増やしたい人達はみんな強引な方法で信者を増やそうとしていて、信者の数をステータスみたいに誇っているのがなんか嫌
3,性格もあんまり良くなくて、こんな人達を信仰したくない
4,何も知らずに騙される人達がかわいそう
5,バトルアニメがあんまり好みじゃない

ミタマも敵もちゃんとした教義がなくて、人の欲望につけこんで利用しているのが、なんか邪悪な存在に見えてならないんです
どっちの教義が正しいか、どっちのカミサマを信じるかじゃなくて、力が強い存在が力づくで敵を倒して信者獲得しているだけだから、信仰ってそういうものじゃないですよね?

話は面白いと思ったので、ホントにちょっとした引っかかりでモヤモヤしちゃったのが残念です

投稿 : 2024/11/09
♥ : 21

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

異世界で信心を創り出すポンコツ神ファンタジー

この作品の原作は未読です。
出演されている声優陣が凄いです。
あかりん、香菜ちゃん、すみぺ、碧ちゃんにりえりーですよ^^

最近は、作品に関する情報がほぼ無い状況で視聴を始めるので、それはこの作品も然り…
途中まではリアルタイムで視聴していましたが、前クールの作品の視聴に時間を取られて、終盤のみ一気見しました。


怪しげな教団の教祖の息子・卜部征人は
「産霊(むすび)の儀」という儀式中に命を落として異世界へ転生した。
その世界で彼に待ち受けていたのは…

神と名乗るミタマの力を取り戻すために信者を集めること。
どうやらミタマが発揮できる力の大きさは、
信者の数に応じて変わるらしいのだが、肝心な信者数は…まさかの“0”!?

「うそ…ボクの信者、いなさすぎ…」

征人が楽しく暮らしている「カクリ」という村を敵から守るため、
また村を発展させるためにはミタマの力が必要だという。

ミタマの力を取り戻すべく、征人はあの手この手を使いながら
今日も信者集めに奔走する。
果たして、ミタマの信者は集まるのか。

そして、征人はこの世界で生き残れるのか――!

神無き世界で繰り広げられる、
ポンコツ神ファンタジーが今はじまる!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

宗教というより、信じる人の心はとても弱く、誰かに必要とされ居場所がちゃんとあることに兎に角固執する生き物であることを痛感しました。

宗教については…正直良く分かりません。
ただ、宗教の違いから発する衝突やトラブルほど巻き込まれたくないモノはありません。
だから今の私はいわば「無宗教」の状態です。

はっ…もしや、私にガチャ運が徹底的に足りていないのは信心深く無いから…!?
なんて仕方の無いことなんか思ってしまってみたり…^^;?

世の中には様々なレールが縦横微塵に敷かれているので、基本的には既定路線を進んでいけば概ね間違いはありません。
ただし、ヒトは弱みに付け込まれる生き物なので適宜路線の修正は必要あと思いますけれど。

ですが、征人は宗教に関して既定路線の無い世界で新たに信者を集めようとしているんです。
これって並大抵のことではありません。
規定の路線が無いから、自他共に進み方が分からず迷走してしまうのがオチです。

異世界で何の規定路線も無い征人が一歩を踏み出せたのが、リアルの世界で叩き込まれたノウハウ…
思い出したくも、使いたかったわけでも無いと思います。
それでも、自分の古傷を抉らなきゃ前に進めないなら、自分を犠牲にしても前い進むことを選択する征人です。
順風満帆ではありませんが、少しずつ征人の理解者が増えていき…物語が動いていきます。

この作品を完走して振り返って思う事…
神様であるミタマ様の扱いが、あまりにも雑過ぎじゃありません…!?

ミタマは基本的に信者が居ないと神の力を行使することはできません。
ただ、唯一の例外を除いては…ですけれど。
だから、自分の唯一無二が絶体絶命の時、ミタマは自身を微塵も厭うことなく神の力を行使し続けるんです。
それが例え自分を信仰してくれる信者がいなかったとしても…

ミタマ、征人、そして二人の理解者が宗教という概念の無い異世界でどの様な物語を紡いでいくのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、来栖りんさんによる「I wish」
エンディングテーマは、ミタマ(あかりん)による「Steppin’Up Life!」

1クール全12話の物語でした。
完走後にレビューを書くためにwikiをチラ見して気になったことがあります。
物語の冒頭に絵巻物がスクロールしながら何やらブツブツとナレーションが入っていましたよね。
セリフのテンポも速く聞き取れなかったのですが、もしかするとあれはサブタイトルコールだったのではないでしょうか。
「カケマクモカシコキ…」と言っていたような気がします。

さて、第1クールが終了した訳ですが、物語がこれから更なる盛り上がりを見せようとする段階で終わってしまいました。
「つづく…?」との事でしたが、?マークが取れるのはいつになるんでしょうね。
楽しみに続編の情報を待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 19

イムラ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

にゃろう系は苦手なことの多い私ですが

<2023/5/11 初投稿>
原作未読。
なろう系っぽいけど原作と作画がいるから原作は漫画なのかな?

でもいつもの"にゃろう系"なのかな?
と思ってみ始めましたよ。
第一印象は「なんか変なの」

主人公は異世界に飛ばされるわけですが。
主人公の現実世界の親父さんはマッチョ系カルト宗教家教祖だし。
つかマッチョ系カルト宗教家教祖って何だよ 笑

コントのようでコントじゃない
死ぬ死ぬ系のようでそうでもない
神道系のようで神道系でもない
SFのようでSFでもない

得体が知れない

でもなんか面白いです。

今季のダークフォース(暗黒の力?)なのかもw

<2023/8/18 追記>
ようやく完走しました。
最終話だけ見るの遅くなり。

結局不思議な作品で。
部分部分を切り出すとよく見かけるエピソードのような気もしますが、繋げてみると変(笑)
そしてエピソードの接着剤のように頻出するのが変態。
いわゆる「Japanese HENTAI」ってやつです笑。

「変ゼミ」のような生理的にヤバいやつじゃないからまだいいけど。
でも性的嗜好がまともなキャラはほとんどいなかったなー笑
女性キャラのみなさんも変態なのだけど、最終話のEDのクレジットでキャスト眺めてたらこういう役やりそうにない人気女性声優がずらっと並んでて目を剥きました。

ストーリーも勢いで押し倒してるようなとこあっておもしろいのかそうでもないのかよくわかんない。

OP・ED曲結構好きでした。
どちらも耳に残る。

映像はメリハリが効いてて見やすかったです。
外獣の3DCGは結構好み。

主人公とラスボスの声聴いてたら呪術廻戦見たくなりました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 18
12
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