戦いで未来なアニメOVAランキング 4

あにこれの全ユーザーがアニメOVAの戦いで未来な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年09月20日の時点で一番の戦いで未来なアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.6 1 戦いで未来なアニメランキング1位
機動戦士ガンダムUC/episode1 ユニコーンの日(OVA)

2010年3月12日
★★★★★ 4.1 (1022)
5205人が棚に入れました
第二次ネオ・ジオン抗争、別名「シャアの反乱」の終結によって地球圏には束の間の平穏が訪れた。
それから3年後、宇宙世紀0096年。工業コロニー「インダストリアル7」において、とある謀議が交わされようとしていた。政財界に絶大な影響力を持ち、地球連邦政府を影から操る ビスト財団が、「袖付き」と通称されるネオ・ジオン残党軍に『それが開かれる時には連邦政府が滅びる』と言われる「ラプラスの箱」を譲渡するという。
一方、コロニー内に設置されたアナハイム工専に通う少年バナージ・リンクスは、オードリー・バーンと名乗る謎めいた少女と出会う。新たな戦争の火種となり得る箱の取引を阻止するべく、たった一人で行動を起こした彼女を手助けするうちに、日常に“ずれ”ているような違和感を抱いていたバナージは次第にオードリーに惹かれていく…。

自分はなんだったのか さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

全話見終わって

ファーストガンダムシリーズの流れの最後になるか?まだ続くのか
(個人的には続けてほしい)懐かしい顔もチラホラみえて
往年のファンを泣かせてくれるじゃないか
自分みたいなオッサン世代は楽しめたね

にしてもラプラスの箱、なんというオチか・・・期待しすぎたかな

また時間を置いて見たいと思います。

永井さんの声がもう聴けないのが残念です。

投稿 : 2024/09/14
♥ : 33
ネタバレ

しゅりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

宇宙世紀物に一つの幕を

福井晴敏さんによるガンダムの小説作品を映像化した作品です。
「逆襲のシャア」の約3年後の世界が描かれます。
2010年から2014年までの間に全7巻でOVAが制作されました。
2007年小説連載開始からOVA完結までの7年半は非常に長い時間だったように思います。


OVAは劇場の先行上映と同時に動画サイトでの有料公開。
公開初日の劇場限定BD先行販売など、ガンダムとしては
はじめてのビジネスを色々とやっています。
元来ガノタだった私などはだいぶ搾り取られました。
3月上旬の早朝にBD購入のために並ぶ劇場前の寒いこと…。


さて本編ですが、小説既読の方が視聴する場合は消化不良や
小説と異なるイメージを持たれるといったことが多く発生する作品になると思います。
ある意味はじめて原作(※)の物語と戦ったガンダム作品ではないでしょうか。
(※ここで言う原作は「富野監督のガンダム」ではなく、小説版としてください。)

ジンネマンとリディの描写はとても人間臭く最後まで見応えがあるのですが、
全体としては小説の頃に感じた10代から20代の多感な若者と
子を持つ親くらいの世代の大人の描き分けや、
立場や境遇の違いに隔てられた人々の軋轢と和解などが
途中から薄れてしまった印象があります。

また、OVA中盤から登場するMSが小説の描写より大幅に増えます。
そのあたりはバンダイの希望なのでしょうが、プラモデルが好きな私でも
4巻だけならともかく5巻以降も懐かしい、珍しいMSの活躍が多数描かれたことには辟易し
「MSV(モビルスーツバリエーション)かビルドファイターズでやって」と呻きました。
そうしたMSの戦闘シーンで変に頑張ってしまったためか、終盤の戦闘は好みが分かれます。
{netabare}どうでも良いことですが、7巻のオリジナル機体であるネオジオングを見て
オーガス02のラスボス(リボー)を思い出しました。似ているのは色と体型くらいなのですが、
もう私の脳内ではネオジオングを視界に入れた瞬間にオーガス02前半の
ヒカシューのOPが浮かぶという事態に。なぜか後半のOPじゃないんですよ。{/netabare}


上記の理由で以前視聴中に投稿したレビューほどには
このアニメをお奨めしようという気持ちは薄れてしまいましたが、
それでも長年ガンダムを好きだった私にとっては観て良かったアニメでした。
これから宇宙世紀のはるか未来の物語として「Gのレコンギスタ」が、
別の設定の宇宙世紀物である「THE ORIGIN」がそれぞれアニメとして展開されていきますが、
ファーストからある程度、世界観を共有してきたガンダムは一旦これで幕が下りたような気がします。
そんなわけで宇宙世紀ガンダムが好きな方には気が向いたときに
一度観てみても損はないのではないでしょうかと提案をしてみます。






{netabare}
以下ちょっと電波な文章を。
なぜガンダムUCを観て良かったかということについてです。
変な話になってしまうのですが、悲惨な終わり方をした「Vガンダム」の後、
放置されてしまった「逆襲のシャア」以降の年代の宇宙世紀ガンダムに対して
ようやく気持ちを整理することができた気がするからです。

ニュータイプのような(中二病的)特別な属性と一定の距離をおくための「ガンダムⅩ」
好きなシリーズ、キャラ、マシンのこだわりと一定の距離をおくための「∀ガンダム」
そして本作は「ガンダムF91」や「Vガンダム」などの個人的に子供の頃に物足りなさや
トラウマを感じてしまった宇宙世紀ガンダムへの未練や怨念みたいなものと
一定の距離をおくために必要な作品だったのかなと最近は思います。

簡単に言うと本作のおかげで今後もガンダムを観るとしても、
以前持っていた「ガンダム最高!」というような特別なフィルターで歪められた
観賞姿勢はだいぶ弱まるのではないのかといった感覚です。
多分こんなことを思う方は稀だと思いますが、1ガノタの戯言として書いておきます。{/netabare}


↓2011/11/13時点のレビュー↓
{netabare}福井晴敏さんによるガンダムの小説作品を映像化した本作。
「逆襲のシャア」の約3年後の世界が描かれます。
2011年11月現在は全6巻中4巻まで公開されています。
2012年5月に5巻公開予定。

自分は原作既読ですが、原作を読んだ人間にもこれは嬉しいアニメ化でした。
やはりしっかりした世界観とストーリー、キャラクターが根底にあって、
小説として成功した作品をアニメ化するとなるとかなり制約が多いと思います。
実際ガンダムで小説からアニメ化したという作品はこれが初めてだと思いますので、
1巻視聴前はそれなりに不安でした。

しかし、いざ観てみると凄まじくレベルの高い作画と丁寧なストーリー運びで
原作の雰囲気を壊すことなく、むしろ高レベルに映像化されていて感動しました。
何といっても宇宙世紀が大好きな自分にとって、ジェガンやガザDなどの従来シリーズで活躍した
モビルスーツが現在の映像でまた見れるというのは至福です。
新登場のモビルスーツも初代から逆襲のシャアまでのストーリーがあってこそ登場出来るような
モビルスーツばかりで、宇宙世紀の世界観に相応しい良いデザインです。

また、本作は脇を固める男性キャラクターが非常に個性的で素晴らしいです。
カーディアスやジンネマン、オットー艦長やダグザ中佐など味のあるオヤジキャラがこれでもかというほど出てきますが、どのキャラクターにも辿ってきた人生の渋味のような物が描写され、しっかりキャラクターとして生きています。
そうしたオヤジキャラ達と若い主人公バナージ達との交流がしっかり描かれていて好印象です。

まだまだアニメの展開は折り返し地点に立ったばかりですが、
ガンダムシリーズ中でも良作と語り継がれるアニメになってほしいと期待しています。


【4巻視聴】
相変わらず約1時間の中で密度の高い物語を魅せてくれます。
展開が駆け足気味で小説とも相違点が多くなってきましたが、
期待は膨らみます。

ガノタ的視点で言えば量産型モビルスーツの見せ場が
とてつもなく多いことに感動しました。
地上戦の演出としても0083前半に並ぶモノが
観れたような気がしました。 {/netabare}

投稿 : 2024/09/14
♥ : 30

HIROTO さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ここから出て行けぇー!!

宇宙世紀シリーズ 逆襲のシャア の3年後が舞台の話となる。
宇宙世紀のはじまりや、1年戦争の話もありガンダムが好きなひとは必ず楽しめる。

機体デザイン。
言うまでもなく、ユニコーンは変身する。
モノアイで一角のユニコーンもかっこいい。
そしてデストロイモードになると別次元のかっこよさに生まれ変わる。
もちろん、チタニウム仕様のプラモデル買った。
シナンジュも。
OOの足長スタイルがあまり好きではなかった自分だったが、このUCについては本当に一目ぼれ、そう見た瞬間に恋に落ちた。
今まで一目ぼれしたことがなかった自分であったが、一目ぼれって本当にあるんだって思った。
そう、人ではなくユニコーンに!!!

その他の機体。
宇宙世紀らしいデザインの数々、後継機も多数登場するのは嬉しい。
この話ではでてこないがシナンジュは めちゃくちゃカッコいい!!!

キャラクターデザイン。
バナージ
今までの宇宙世紀の主人公達とやはり少し似ていて、アムロみたいな部分もあったり、カミーユみたいな部分もあったりと とても好き。
この子のユニコーン初搭乗シーンは本気でやばい。
ガンダムシリーズは全部は見ていないけど、好きな主人公TOP3には入るだろう。

オードリー
上品で気品がある。
あれ?もしてかしてって思う人もいただろう、自分もあれ?って思ったからね!
いずれ明らかになる正体は見てのお楽しみで。

マリーダ
クシャトリア搭乗のパイロット。
この人も宇宙世紀シリーズのとあるキャラクターと深く強いつながりがある。大好きなキャラクターの一人。

音楽。
澤野弘之さんが作り出す数々の音楽。
もうね、凄いの一言。
物語に合っているとかじゃない、物語と1つになっている。
もちろんサントラ買った。当然だろ?

この作品は発表当初から期待に胸を躍らせていたので
新宿のピカデリーの限定上映にいった。
ユニコーンの上映を心待ちにしていた方々と一緒にユニコーンの映像を初回で見る。
もうね、みなさんも自分もだけど 声にでちゃってるの笑 おおおおみたいな。
会場が一体になる感覚でしたわ。
とにかく面白かった、作画も素晴らしくどんだけ時間かけて作ってたんだよ・・・。って驚愕だったのを覚えている。

とりあえず言いたいのは
最後の搭乗までの一連を見て欲しい。
ここの高揚感は本当に凄かった、劇場で鳥肌立ちっぱなしですぐに2回目の上映のチケットを買い求めたくらい凄かった。
そしてユニコーンの可変デザインを考えた人は神であろう。
ここの評価項目に機械デザインって項目があったら☆10あげちゃうよ!

投稿 : 2024/09/14
♥ : 19

73.4 2 戦いで未来なアニメランキング2位
FLCL フリクリ(OVA)

2000年4月26日
★★★★☆ 3.9 (580)
2474人が棚に入れました
後に「トップをねらえ!2」で監督を務める鶴巻和哉の初監督作品である。脚本は「少女革命ウテナ」「桜蘭高校ホスト部」の榎戸洋司、キャラクターデザインは「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行が担当した。

ベースギターを背負いベスパのバイクに乗ってやってきた謎の女・ハル子と彼女によって頭から変なモノが出てくるようになった小学生・ナオ太、彼と付かず離れずの関係で学校では孤立しているカメラ好きの女子高生・マミ美が主人公の不思議でサブカルな空気の実験的演出が多用された作品。

全編に渡ってthe pillowsの楽曲が使用され、物語の空気感を作る重要な要素となっている。
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

当たり前のことしか起こらない世界

喪失感とともに、バットを抱えたまま前に進めない少年。
恋人への想いにすがり、いじめを受ける少女。
川べりの街に建つ医療機器メーカーの工場。
同じ時刻に吐き出される煙は何かの狼煙のように見えた。
気怠い日常がただ過ぎていくはずだった。
ベスパに跨りベースギターを背負った
ハルハラ ハル子が来るまでは。

アニメーション製作Production I.G・GAINAX、
監督・原案:鶴巻和哉、脚本:榎戸洋司
キャラクターデザイン:貞本義行
音楽:光宗信吉、the pillows

エヴァンゲリオンを制作した後のガイナックスが
2000年にOVAとして手がけたSF青春アニメ。
クリエイターやコアなファンの間ではいまだに語り継がれる作品。
私はあにこれでキャッチしている人のレビューで初めて知った。
発表から20年近くも経って映画『フリクリ オルタナ』や
『フリクリ プログレ』が公開されたことからも、
OVAとして世に出たこの作品が、いかに幅広い人々から
支持されてきたのかが分かる。
ピロウズが海外で認知され、ライヴを行えたのも
この作品で音楽を担当したことが大きく影響した。

静かな展開は1話の序盤だけで、
ほかは全てがぶっ飛んでいる。
ギターリフが印象的なピロウズのロックがいつも流れ、
パロディやスラップスティックが展開されるなど、
クリエイターの遊び心が散りばめられている。
{netabare} バイクには轢かれるし、ギターではぶっ叩かれるし、
頭からロボットは出てくるし、人工衛星が降ってくる。 {/netabare}
エヴァンゲリオン特需のようなものがあったのか、
好きなことを好きなように作っている。

この作品を観ていると『うる星やつら』TVシリーズの
押井守時代後期の作風を思い出した。
優秀なクリエイターがどんどん集まり、
斬新なカットが次々と展開され、
『灰とダイヤモンド』や『2001年宇宙の旅』の
パロディが挿入される。子供に分かるわけがない。
また、タランティーノ監督の『キルビルVol.1』を
初めて映画館で観た時のことも頭に浮かんだ。

監督の趣味ともいえる分野を存分に押し出し、
危ういともいえる均衡を何とか保っている。
良し悪しは別にして、観ていてとても楽しい。

かと言って、過度なイメージとコメディが展開され、
そこにロックが流れるだけの
PVになっているかというとそんなことはない。
行き場のない心を抱えた少年少女を中心に据えた
青春ストーリーとして、しっかり成立させている。

平穏に見えた川べりの田舎町に起こる地球規模の災厄。
皆が色々な気持ちを抱えて生きている。
コメディの間に挟まれる詩的なイメージ。
この作品全体に流れている想いは
「振り切る」ことなのだろう。

私たちの世界では色々なことが起こるけれど、
日常は普通の顔をして、当たり前のように過ぎ去っていく。
鬱屈した心を抱えているだけでは何も変わらない。
バットを振らなきゃ話にならないのだ。
(2018年9月17日初投稿)

投稿 : 2024/09/14
♥ : 64
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

Jumpin' Jack Flash

鶴巻和哉監督作品、脚本榎戸洋司。
キャラクターデザイン貞本義行。
何と言っても吉成曜の参加が嬉しい。
アニメ界を牽引するIG×GAINAXの傑作。

退屈な日々を送る小学6年生のナオ太は、
謎の女が乗る愛車ベスパに轢かれてしまう。
{netabare}その日から、ナオ太のあり得ない日々が始まる。
頭から角が生えロボットが出現したのだ。{/netabare}
ベスパ女ハル子は世界を賑やかに改変し、
モヤついている少年の日常は彩られ始めた。

アートワーク、演出、オリジナリティ、
the pillowsのオルタナティブロック。
お洒落でポップな世界観が感性に響き、
超一流のクリエイターが、
遊び出すとこんなにも楽しい。
テキトーなセカイのテキトーなシナリオ、
アニメーションとはデタラメな夢なのだろう。

スゴイことなんてない、
当たり前のことしか起こらない。
少年は少年のままで成長を続けるのだ。

日常が少しづつ輝き始める、
楽しくて甘酸っぱい青春ワンダーランド。
きっと人生を色彩豊かにしてくれるはずだ。

投稿 : 2024/09/14
♥ : 43

CountZero さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

もう15年も前の作品になっちゃうのね…ヾ(´ε`;)ゝ

手持ちのCDをごそごそと整理していたら、フリクリのCDがでてきました。
と言ってもインストなしの歌モノだけなので、ピロウズのベスト盤みたいな感じですが。

聞いてみて…
ああ、やっぱりかっこいい。
シンプルな3ピースはかっこいいと、自分のロック好きを再確認していると、猛烈にフリクリが観たくなってレンタル屋さんへ。
あったあった!と手に取るも、なんかパッケージがボロい(笑)
裏をひっくり返して制作年を見ると2000年!の表記が。
おおぅ、いつの間にそんなに時間が過ぎてしまったの?と軽いめまいを感じながら久しぶりに借りて観ました。

感想は…
ああ、やっぱりかっこいい。
昔、初めてこの作品を観たときもそう感じましたが、今観ても変わらない魅力がこの作品にはありました。
せっかくなので、なんで自分がフリクリを好きなのか少し考えてみました。

理由その1「音楽が好き」
私はアニコレのレヴューでも事あるごとにロック好き、特にオルタナ/グランジ好きであることを勝手に公言していますが、ピロウズは今では日本を代表する(と思うけど、それほどメジャーでもないか…)オルタナバンドで、昔から好きなバンド。
そのピロウズが音楽を担当しているから好き。

理由その2「サブカル具合が好き」
サブカルといってもいろんなものが含まれるけど、メジャーじゃなくてマイナー、マジョリティーじゃなくてマイノリティーな感じ、とにかくいろんな人に受け入れられることを目指した作品ではないところ、そういう意味でオタクというかマニアックなところとか、凝った演出と実験的な映像でありながら作品として破綻していないところとか、ダサさとクールさの絶妙なバランスが好き。

理由その3「キャラが好き」
ヒロインの一人であるハル子のパンクな傍若無人ぶりとか、持ってるリッケンのベースとか、乗ってるベスパとか、レトロでモッズなスタイルとか、いちいちかっこいい。
そしてもう一人のヒロイン、マミ美のアンニュイな雰囲気が特に好き。
セーラー服で厚い唇にくわえタバコで煙を立ち上らせている姿が、どきっとさせる(もちろん未成年の喫煙はダメですよ)。
すごーく惹かれる、かわいい(笑)
他にも、貞本義行さんのデザインしたキャラがいい味出しててみんな好き。

理由その4「無いようである、あるようで無いストーリーが好き」
これはこの作品の好き嫌いの分かれ目の一つかもしれません。
観る人によっては、意味不明でナンセンスなストーリーについていけず、というかあって無いようなストーリーだから、起承転結とかちゃんと伏線回収するしっかりしたお話が好きな人は、飽きてしまうこともあるかと思うので。
でも感覚的に観たり聴いたりするのも好きな人は結構楽しめます。
このストーリーに明確な理由を求めちゃいけないかな?
強いて言うならナオ太の成長物語(笑)
こういうのも私は好き。

と、ここまで書いてみて、好きな理由なんてごくごく普通だなと思ってしまいましたヾ(´Д`;●) ォィォィ
まあ自分の好みが明らかになったのは良いとして、あまりみんなの役には立ちそうにないレビューとなってしまいました…。
とりあえず、ちょっと変わった作品を観てみたい人にお勧めします。
だらだらと書いちゃってごめんなさい。
読んでくれた方、どうもありがとうございましたー<(_ _*)>

投稿 : 2024/09/14
♥ : 36

66.8 3 戦いで未来なアニメランキング3位
青の6号(OVA)

1998年10月25日
★★★★☆ 3.5 (184)
991人が棚に入れました
近未来。地球の人口は膨れ上がり、環境は劣悪を極めていた。世界各国は人類最後のフロンティア=「海」に希望を求め、新たな世界を築こうとしていた。そのために設立されたのが、会場及び海中の安全を守る超国家組織「青」。各国は協力して自国の潜水艦を「青」に派遣することになった。日本の自衛隊から「青」に送られた潜水艦も6号艦として「青」の任務に就くことになった。しかし、そんな折、海洋開発のリーダーでもある天才科学者ゾーンダイクが突然反旗を翻し、凶悪なテロで世界を恐怖に陥れる。海洋テロ結社を築き、人類殲滅を宣言したゾーンダイクの野望とは?ゾーンダイク率いるキメラ兵器たちと、それを阻止せんと立ち上がる「青」の潜水艦隊。人類の存亡を賭けた戦いの火蓋が、今、切って落とされた!
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

花と銃と知性を携える それが平和への道しるべ

原作はなんと、1967年の連載だったそうだ。
思えば、戦後まだ20年程だったからこその物語だったと言える。

舞台は劣悪な環境を極める近未来。
海へと希望を見出した人類は、新たな世界を築こうとしていたが、
海洋開発のリーダーであり天才科学者ゾーン・ダイクが反旗を翻し、
世界を恐怖に陥れる・・・そんな冒頭から始まるお話。

まず、アップテンポの音楽が小気味良い。
特に気に入ったのが、YUKARIEが歌うEDの『みなそこに眠れ』
しっとりした雰囲気と囁くようなヴォーカルが、人魚を連想させる。
タイトルも面白いよね・・「皆 そこに眠れ」なのか「水底に眠れ」なのか
きっとどっちもなんだろう?なんてクスッと笑える。

そして潜水艦をはじめとする3DCGIがとても美しい。
海面なんて実写かと思うほどリアルで、リアル以上に光沢が綺麗。
艦内の赤、海中のさまざまな青、蒼、碧、藍の濃淡。
また静の間合いと、動の迫力ある戦闘シーンのバランスがいい。
そのほか、幽霊船や高速艇の凝ったデザイン、
巨大な鯨のような生体兵器ムスカなども、独特の世界を作り上げている。

人類の未来をかけた青の作戦に、一躍買うのが主人公の速水。
{netabare}
敵側であるミュータントを助けたことも、後々彼を助けることになり
その事実からまたさらに、奥深く広がっていく展開。{/netabare}
原作をご存知の方からは、不満の声もあるようだが、
全4話と短いながら、なかなか見応えある作品だったと思う。

ゾーン・ダイクやムスカ、速水の言葉がとても深く考えさせられ、印象的。
{netabare}
「なぜ 私たちに知性を与えたのか」

これは、知性があればお互いの言葉が理解できるじゃないかという
深い思いから投げかけられた一言に違いない。

「陸を歩くもの、海を行くもの、対立する2つの殺し合い。
 だが、未来を変えるのは俺達次第だ」

「言葉を交わせ。まず会話をしろ。言葉がわかるのだから」

「俺達は 互いに理解しあえる隣人だ」

「いつも海では、助けられてばかりだ」 {/netabare}

これらはどれも、隣人を助け、助けられるという揶揄。
知性を持ち、言葉を交わし、理解し合い助け合う。それこそが平和。
これが、この作品の一番のテーマなんだと思う。

取っ組み合いのケンカ程度で済んだ両者の憤りの後、
速水がつぶやいたセリフも、すごくいい。

{netabare}
「今までいろんな場所で戦い、人を手に掛けてきた。だけど
 明るいところで正面から対話して闘った。初めてだった」 {/netabare}

戦闘モノかと思って観た作品だったけれど、実はいかに戦争などせずに
どう平和であるべきか・・ということがテーマだった。

ラスト近くで、すごく心に残ったのは、
黄色い花と銃と書物が、地面に並べられていた映像。
花を愛でるやさしい心、大切なものを守るためにある銃、
そして知性の象徴である書物。これらがおそらく、
平和のための3種の神器ということを言いたいのかもしれない。
観て本当に良かった!

投稿 : 2024/09/14
♥ : 49

momomax さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

感慨深い作品です。

平和へのメッセージがあり
とても深い作品!


海面、波がリアルで美しかった!!

人や生物がたくさん死に
無残な世界にしてしまう戦は悲し過ぎる。
憎しみだけが増殖して殺しあう。

対話し、理解しあい、共存することができたら
穏やかな世界が広がるのでしょうね…。

ラストは感慨深いです。

投稿 : 2024/09/14
♥ : 17
ネタバレ

che さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

Thou shalt love thy neighbour.

ワンコさんと良いアニメなのに酷評が多いよね、という話が出まして、
でも僕はこのアニメ好きなので、出来るだけ色々な人に観てもらおう思い、啓蒙も兼ねてちょっと書き直しました。
啓蒙出来る内容になってるかは別として、、、w

OVAだけあって、作画も内容も音楽もレベルが高かったと思います。
今時珍しくもないですが潜水艦等がCGで当時としてはかなり先駆け的だったような記憶があります。
作画も奇麗だし、音楽が特にアップテンポなJazzyな感じでcoolとても良かったです!

物語は、一人の狂気の学者が、南極の氷を溶かし始め、世界の大半が海に没してしまった地球が舞台です。
そこで人類は、謎の海洋知的生命体と生き残りをかけ争っているというのが概要です。
「青の6号」は主人公が乗り込む潜水艦の名前です。
潜水艦での海の中の戦闘なんですが、青の6号は最新鋭潜水艦で結構アクロバティックなマニューバを見せてくれるので面白かったです。
あと、海の中という特殊な空間での戦闘と言うのも僕は面白かったです。
テンポもよく、何より4話しかないのですぐに見れるしオススメですよ。

まあ、戦闘もいいけど、最後の科学者、ゾーンダイクだっけ?
の話は中々考えさせらる物があって僕は其れが有ったからこそこのアニメは面白いと言う評価になりました。
{netabare}
結局ゾーンダイクが南極の氷を溶かし出したのは、身勝手な理由なんですが、まあそれは置いておいて。
人類と戦いを繰り広げていた知的海洋生物(人間並みの知能だと思う)たちも彼ゾーンダイクに作られた存在なのですが、
彼らが人類と戦っていたのは結局ゾーンダイクの指示などでは無く、彼等の意志で彼等の父であるゾーンダイクのために戦っていたんですね。
ゾーンダイクは別にそんな事を望んではいないのですが、幼い彼等はそれが父のためなると思い戦いを始めた訳です。
最後にゾーンダイクの元に辿りついた、主人公2人との会話の中でこんな事を言っていました。

ゾ なぜ彼等(海洋生物)と戦う?

主 先に攻撃してきたのは彼等よ!

ゾ なぜ彼等と手を取り合おうとしない?

主 先に攻撃を仕掛けておいて、沢山の人を殺しておいてそんな事が出来るわけがない!

ゾ 彼等は幼いのだ、彼等は人類からみれば弟の様な存在だ、なぜ彼等を許し、手を取り合おうとしない?

こんな感じの内容だったと思います、すいませんハッキリとは覚えてないですがw
もちろん会話には続きがありますが、心に残ったのがこの辺りだったので、覚えていた感じです。

{/netabare}

アリエッティのレビューでも触れましたが、人類は他の種
とは本当に共存できない悲しい種だなと、このアニメを観た時初めて思いました。

彼等の先制攻撃で人類は確かに死んだかもしれませんが、それは人類の0.1%にも満たない数だと思います。
人類は彼らを許すことを考えなかったんでしょうか?
僕はそうではないと思うんですよ、きっと怖かったんだと思います、人類以外の正体不明の知的生命体が現れ攻撃してきた事、これがきっと人類にはどうしょうなく恐ろしかったんだと思います。
だから、反撃したんだと思います、そうやって死体の数と、憎しみが、比例し終わらない泥沼の戦争ってのが始まるんだと思います。

ある日の夜、一人歩いていると、UFOが下りてきて、宇宙人が下りてきました。
貴方の懐には、デザートイーグルがありますw
宇宙人にだってでっかい風穴が開くマグナムです。
貴方はその銃を抜かず、右手を差し出す事はできますか?
、、難しいですよね。
僕なら、いきなりぶっ放したりはしないと思いますが、銃は抜いてしまうと思います。
でも僕は、「右手を差し出す努力ができる人間」で有りたいと思います。

きっと人類に出来る限界は「その程度」だと思いませんか?
でも「その程度」できっと今より随分まっしな世界になると僕は思んですよね。
ま、そんな事を考えさせられたアニメでした。
さて皆さん、興味がでたかな?面白いアニメだから皆見てね~!


因にタイトルは「汝の隣人を愛せよ」という聖書からの引用です。
僕は無宗教ですが、イエスさんは偉大ですよね。
今より、もっと荒んだ時代にこんな言葉を人々に説いたんだから。

こんな人にオススメ

海の人
メカの人
人間の人
考える人
ダウントリム一杯に夢が一杯な人

投稿 : 2024/09/14
♥ : 12

72.2 4 戦いで未来なアニメランキング4位
蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT(OVA)

2005年12月29日
★★★★☆ 4.0 (323)
1825人が棚に入れました
『蒼穹のファフナー』から一年前、人類軍とフェストゥムの両方から追われ、身を隠してきた竜宮島は、フェストゥムに探知される危機を迎えていた。未だ戦闘準備の整わない竜宮島は、ついに「L計画」という危機回避プランを実行に移す事を決定する。その計画とは、島の一部・アルヴィス左翼部L区画を切り離して囮とし,本島へのフェストゥムによる探知をかわすという作戦だった。将陵僚・生駒裕未ら8人の少年少女達は、対フェストゥム兵器ファフナー「ティターン・モデル」のパイロットとして、過酷な戦いに身を投じる事となる──…

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「去り行く者達(LEFT)の権利(RIGHT) 」

この作品は、蒼穹のファフナーの前日談…一年前の物語です。
時間軸は本編より前ですが、馴染みのキャラも登場するので、本編を見てからこちらの作品を視聴した方が、物語に入り込みやすいと思います。
もし、本編を未視聴の場合は、そちらからの視聴をお勧めいたします。

本編視聴後の余韻がとても気持ちよく、この作品の世界観にもう少し浸っていたかったので、本編に引き続き本作品を視聴しました。

今回のレビューのタイトルは、「RIGHT OF LEFT」がとても意味深い意味であることを教えてくれたwikiを引用させて貰っています。

本編ではファフナーが整備され、竜宮島の持つ戦闘力がある程度高いレベルであるところから物語は始まります。
一年前と比べると、格段に戦闘力が増しているのを感じることができます…
でも、これって一年前の戦闘力はまだ発展途上であったことの裏返しですよね^^;

普段は身を隠しながら軍事力を増強する…そんなヨチヨチ歩きの竜宮島でしたが、ある日フェストゥムに探知される寸前まで追い込まれてしまいました。

竜宮島にはたくさんの一般住民と明日を担うパイロット養成コースに通うみんながいて…島そのものが島民にとっての希望だったのです。

そんな中、この危機を回避すべくL計画が立案~実行に移され…物語が動いていきます。

このL計画…希望を捨てないというみんなの意思が結集されて実行に結び付いたのだと思いますが…この計画の内容は身を切られような痛みを伴う切ないものでした^^;

L計画に使用できる軍備は必要最小限…
ファフナーの技術レベルは向上の余地を大きく残した状態のため、パイロットへの負担が半端ありません…
何よりパイロットの絶対数もほんの一握り…

この絶望的な状況にも関わらず、パイロットのみんなは希望に満ち溢れています…

でも…度重なる…幾度となく度重ねられた戦闘による疲弊…
ファフナー搭乗の副作用の厳しさに蝕まれるパイロットの苦痛…
状況が変わるのは当たり前です…
気持ちの全部が泣き言で埋め尽くされる…そんなときがあっても仕方ないと思えるくらい容赦ない計画だったのですが…
それでも、みんなは計画の完遂を目指して必死に歯を食いしばるんです…

それは計画完遂の先にある一人一人が胸に抱いている初めから決して変わることのない夢のため…

この冷血非道なL計画の行方はどうだったのか…
それはぜひ本作品でお楽しみ頂ければと思います…^^;

物語の終盤…パイロットにとって所期の夢を叶える千載一遇のチャンスが訪れます…
でも、それは同時に所期の希望を壊すリスクを抱えたものでもありました。

そこでパイロットたちが導き出した答えは…
きっと…いえ、私には絶対に出せない答えでした(/_;)
そしてパイロットの願いと待つものの祈り…物語の結末と合わせて本作を楽しんで頂けたら…と思います。

OVA1話の作品でしたが、引き込まれました^^;
引き続き劇場版を視聴したいと思います♪

投稿 : 2024/09/14
♥ : 30

自分はなんだったのか さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

時系列ではこっちが先ですが

本編より1年前の悲しい物語
L計画と称する犠牲を経て本編に行きますが、本編を先に見た方が
いいかと思います

ラスト、わんこに泣けました。

投稿 : 2024/09/14
♥ : 21

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

尊い犠牲

このアニメは、蒼穹のファフナー一期の前日談
として制作された作品である。
話の流れが、蒼穹のファフナーへ続くように構成されているが、
どちらを先に見るかこだわらなくても特に問題はないだろう。
まあ、時系列を重視したいか、放送順で行きたいかによるので
そこは好みの問題だと思われる。

内容を一行で言い表すと、フェストゥムの探知から逃れるため
の企画、「L計画」という危機回避プランに身を投じた8人の
少年少女たちがパイロットとして最後まで戦った歴史である。

見終わった感想としては、想像以上にクオリティの高い作品であった。
実は、私自身一期からRIGHT OF LEFTという流れで視聴したのだが
序盤はそこまで乗り気ではなかった。中盤に入ったあたりから
徐々に面白みが増していったという印象が強かったので、少し不安
な気持ちで挑んだがそれは杞憂だったようだ。

焦点を当てる主要人物を少なくし、感情移入がしやすい
作りになっている。基本的には、将陵僚と生駒祐未の二人に
徹底的にスポットが当てられている。
彼らの関係性や、ファフナーに乗る動機等を見て自然と
応援したくなる自分がいた。
今作において、一期で活躍するキャラクターも数人いるのだが
必要以上に話に割り込んでこないので過度なストレスを
感じることはなかった。

一期では、結構な数の登場人物に焦点が当てられているのだが
一部のキャラに関しては登場シーンが少ない上、あからさまにフラグが
立っていたことも相まって感情移入がしにくいと感じてしまったのだ。
今作では、そこに気を使ったのだろう。非常に魅力的なキャラクターを
生み出すことに成功している。

また、前日談という設定を上手く活かしている。
この時は敵フェストゥムに関する情報が少ない上、ファフナーに
至ってはほぼ試作段階の状態。それ故に同化と呼ばれる現象が
パイロットたちに恐怖を植え付けてくるのだ。
しかも、一期の時よりも進行速度が速い上に結晶化するという有様。

それを見て全く動じないパイロットは相当強靭な精神力
を持っていると推察される。
私が、実際にその光景を目にしたら泣き叫ぶような気がする。
そこまでの精神力は持ち合わせていないからね。

鬱要素も、一期よりは確実に高い故に慣れていないと
引きずりやすい様に感じる。只、希望も含まれる形で
終わるので、絶対に耐えられないという訳でもない。
まあ、それなりに場数を踏んでいることが前提だが。

蒼穹のファフナーの一期がそこまで好きではない方にも、
この作品には是非とも挑戦していただきたいと感じる。
個人的には間違いなく良作だと思う。

投稿 : 2024/09/14
♥ : 18
ページの先頭へ