戦いでオリジナルアニメーションなTVアニメ動画ランキング 22

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の戦いでオリジナルアニメーションな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月20日の時点で一番の戦いでオリジナルアニメーションなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.9 1 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング1位
終末のイゼッタ(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (797)
3913人が棚に入れました
西暦1939年、帝国主義国家ゲルマニア帝国は突如隣国に侵攻を開始した。その戦火は一気に欧州全域へと拡がり、時代は大戦の渦に巻き込まれていく。そして1940年、ゲルマニアはその矛先を美しい水と緑に恵まれたアルプスの小国エイルシュタット公国に向けようとしていた。

声優・キャラクター
茜屋日海夏、早見沙織、内田彩、東山奈央、花澤香菜、諏訪部順一、高橋広樹、花江夏樹、KENN、細谷佳正、遊佐浩二、置鮎龍太郎、間島淳司、平川大輔、森川智之、山寺宏一
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

愛が恐れているのは、愛の破滅よりも、むしろ、愛の変化である。終末に咲き乱れる美しき死生観にこそ我々は魅了されるはずだった。

■Staff
{netabare}監督:藤森雅也(代表作品:トライブクルクル)
脚本・構成:吉野弘幸(代表作品:マクロスF、ソ・ラ・ノ・ヲ・ト、マギ他)
キャラクターデザイン:BUNBUN(原案)、山下祐
アニメ制作:亜細亜堂{/netabare}

■Cast
{netabare}イゼッタ:茜屋日海夏
フィーネ:早見沙織
ビアンカ:内田彩
ロッテ:東山奈央
エルヴィラ:花澤香菜
ジーク:高橋広樹
ハンス:KENN
トビアス:間島淳司
ヘルマン:置鮎龍太郎
ベルクマン:諏訪部順一
リッケルト:花江夏樹
バスラー:細谷佳正
オットー:山寺宏一
他{/netabare}

グロス請のイメージが強い亜細亜堂制作のWW2を背景とした「魔法+ミリタリー+美少女」のオリジナル作品です。

(設定関係)
軍事関係の設定考証は戦車雑誌で有名な月刊PANZERがクレジットされていましたので、まず間違いないでしょう。
本作の軍事設定詳細は下記の雑誌で特集されています。
興味のある方は御覧になるといいでしょう。
なお、同誌の記事はまとめサイトへも転載されているようです。
『PANZER 2016年11月号/PANZER Nov.2016』

12月22日最終稿
12月22日文字数オーバーの為更に6話、7話メモも削除編集
【総評】
{netabare}美学なき物語は道標を失い、WW2の世界観を使い熟すことなく軽薄なストーリーとなった残念作品。期待倒れでした。
※本作は期待が大きかったばかりに、リアルタイムでの感想で長文が多かったゆえレビュー文字数がとうとうオーバーとなりました。
本来は残したいのですが、遺憾ながら個人的に盛り上がっていた6話までの感想を削除いたします。{/netabare}
(1)作画
{netabare}秀逸な3DCGによる、兵器の精密描写と圧倒的な迫力は認めざるを得ません。
しかし、空母ドラッヘンフェルスを2Dとしたことから、3Dとの繋ぎに違和感を感じてしまったことは少々残念です。
それと、ゲール軍の鉄兜シュタールヘルムの作画はいただけません。
側面の折り込みが分からず、ノペーとした感じとなっていることと、光沢感が表現されていない点が残念です、仕上げがべた塗りではいけません。
8、9話で一部、キャラの崩れもありましたけど、難易度が高い戦闘描写の高クオリティを維持していたことは、評価に値しますし、ミリオタ視点からも十二分に納得がいくものです。{/netabare}
(2)声優
{netabare}声優さんは熱演されていました。概ね満足です。
特に、フィーネ役の早見さん、ゾフィー役の雨宮さんの演技は頭一つ突き抜けていました。
しかし、肝心のイゼッタ役の茜屋さんの感情表現には課題が残りました。
イゼッタは設定そのものにも問題があるので、声優さんが役に成りきるに当たり感情移入へのネックとなっていたのかもしれません。{/netabare}
(3)キャラ
{netabare}ここでは、各キャラの私見を交え物語を振り返ります。
各話でも記述をしている通り、主人公イゼッタの設定が致命的にチープなので、評価は辛めになります。
本作はイゼッタとフィーネに共感が出来ないと、物語として楽しむことは出来ません。
私は10話まで終始イゼッタへはイラつきました。
その理由は各話で述べている通りですので、イゼッタについてはここでは省略します。

次に準主役のフィーネです。
大公の崩御で指導者の地位につきましたが、指導者というものは私情より先に国家、国民がが優先されるものです。
しかし、フィーネの公私混同は国家指導者となっても改るところがなく、私が懸念したようにイゼッタとの友情を超越した愛情関係(以後、百合と表記)が本作のストーリーを歪めてしまったと思います。
百合路線で行くのなら、そう割り切ったキャラ設定や現実を揶揄しないようにファンタジックな世界観の設定が必要です。
いくら国名を架空設定としても、ゲールはドイツ、アトランタは米国、ブリタニアは英国、テルミドールはフランスとWW2の当事国であり実在する国家がモデルとなっているのは一目瞭然。
事実として少なく見積もっても全世界で5千万人以上の死傷者を出したWW2のリアル史実を世界観とした場合、巫山戯た百合とフィーネの愛情ゆえにイゼッタの歪んだ大義との取り合わせは、アニメのみならず文芸作品にも精通し目が肥えている層には当然不評乃至顰蹙を買う取り合わせです。
本作の場合、大義を貫く凛とした君主のフィーネを設定し、その姿に魅せられたイゼッタの成長物語と合わせ、祖母の言い付けを破るだけの信念をイゼッタが自らの意思で構築し、自発的にエイルへの愛国心や忠誠心を抱くに至ったのであれば自然なストーリーでした。
または、大公を崩御をさせず、責任の軽い王女のままの方がよりフィーネらしい役所となり、世間知らずの王女の戯言としてなら、多少の百合展開には目を瞑る事も出来ました。
イゼッタの設定と合わせ、フィーネの設定も稚拙であったことが、本作を救いようがないB級アニメにしてしまったことを、監督の藤森氏、脚本構成の吉野は特に反省をして頂きたいと思います。

ゲール側のキャラを必要以上に邪悪に設定したのもいけません。
設定の都合で、邪悪に描くのはゲールの指導者皇帝オットーだけで十分であり、SSを登場させ、そのキャラでもゲールの邪悪さを強調し、他国のキャラは真っ当に描くことで、相対的にゲールへの敵愾心を煽る手法は、ハリウッド製B級映画と同じ手法で感心いたしません。
戦争というものは、開戦動機の如何に関係なく、ゲールに限らずも交戦国全てを狂気にします。

オットーのモデルは紛れもなくヒトラーですけど、それを皇帝としたことで、特に海外ではヴィルヘルム2世とも解釈できる誤ったメッセージにもなっています。
そも、ゲールを帝政設定にした理由は何だったのでしょう?
帝政であれば、近隣諸国の王家には養子や婚姻で血縁親族が必ずいます。
野望だけで他の王制国家への侵略などは起こせません。
WW1までは欧州王室会議が欧州の安全保障に大きな役割を果たしていた歴史を研究すべきですし、ゲールの隣国であり、同じ言語圏(ドイツ語)であり、かつ、王室があるエイルと王室間の繋がりがないとする方が不自然です。
制作側は欧州王室のことを何も理解をしていないようなので、野望を抱いた軍事大国が小国を侵略する程度の稚拙さで、本作のような設定を考えたのでしょうけれど、その図式を成立させるのであれば、ゲールは11月革命を経た後の共和国として設定し、史実の通りオットーはVerfassung(全権委任法体制)を達成した擬似皇帝"Führer"とすべきです。

さて、ゲール側の人物描写ですが、不足や矛盾はありますけれど、ベルクマン、リッケルト、バスラーを掘り下げていたことは評価いたします。

リッケルトは貴族の家庭でなに不自由なく素直に育てられた国家エリートであり、ウブで女(の恐ろしさ)もよく知らない真面目な人物であり、本来汚れ役の特務に向いている資質ではないでしょう。
貴族の威光に依らず、自らの実力で国家に貢献すべく志願してエールに潜伏した折、あろうことか、エールの近衛指揮官ビアンカに一目惚れをしてしまいました。
この安直な設定を批判する向きもありますけど、私はビアンカとの恋は、無自覚で意図しないハニートラップだったのかとも思い、自分を納得させて、このエピソードを流しました。
総じてサブキャラの掘り下げが少ない中で、リッケルトとビビンカ双方を描きキャラを立てたこのエピソードに一定の評価をします。

最終回でバスラーがベルクマンの言い分に対し怒りに任せてワルサーの引き鉄を引きましたけど、バスラーはベルクマンの自己中心主義をどう思ったのでしょうね。
情けなくなってトドメを刺さなかったというところでしょうか。
戦局が極度に悪化したなか、バスラーがBf109で飛び立つシーンがありますけど、超展開戦史でV1、V2まで登場したのですから、ミリオタサービスも込めてMe262で彼に花を持たせても良かったのではないでしょうか。

ベルクマンに関しては「最終回」メモに記述をいたしましたので省略します。

エイルの近衛兵であるビアンカ、ルイーゼ、アデーレ、クリスタですけど、近衛部隊が全て女性編成というのは非現実的であり、かつ、この中でキャラが立ったのは、リッケルトととの束の間の恋と悲劇的な結末を描いたビアンカ程度で、他のキャラは百合要員にしか思えないような過大設定です。
近衛という大風呂敷よりも、シークレットサービスや、SPのようなフィーネの護衛官程度で設定べきだったでしょう。
それであれば、女性だけの設定でも不自然ではありません。

エルヴィラ・フリードマンですけど、折角花澤さんを起用しながら後半は殆ど空気となっていました。
フィーネが指導者としての自覚が足りない部分をエルヴィラがフォローするなり、フィーネが国政を顧みず百合を満喫できる為の環境要員として、活用すべきだったと思います。

ジークハルト・ミュラー、白き魔女ゾフィーを死に追いやった家系の末裔。
最後はイゼッタの秘密を守る為に射殺した自国の兵士ヨナスと出合い頭のゲール兵が脳裏で重なり、油断した隙に射殺されますけど、ゾフィーに対して責任を取ったとも思えます。
国に殉じた彼の最後と国を裏切りなお生き延びているベルクマンの運命と対照的で、好印象を抱いたキャラの一人です。{/netabare}
(4)音楽
OP曲『cross the line』、ED曲『光ある場所へ』とも良曲です。
私事ですけどDLします。
{netabare}『エイルシュタット国歌』は疑問ですけど、『魔笛』他劇中曲はハイセンスです。
しかし、曲のセンスに物語が追いついていないのが残念です。
でき得れば『ゲール国歌』を原曲『皇帝讃歌』(ハイドン作曲)で聴きたかったものです。{/netabare}
(5)物語
{netabare}「終末」には様々な意味、解釈があるようですけど、本作の舞台ドイツ語圏から考えると、とってつけたようなこじつけかもしれません。
ストーリーから考えて素直にドイツ語タイトルの「最後の魔女イゼッタ」が本作のタイトルとして相応しかったと思います。
内容ですけど、百合と魔法と戦争群像の三兎を追った結果、物語の焦点がばらけて全てが中途半端に終わった感は否めません。
戦略でもそうですけど、焦点の拡散は各個撃破され敗北の道を歩みます。
妙に現実的な設定と百合を含めたファンタジーの接合が悪く、現実とファンタジーの振幅の激しさに多くの視聴者がついて行けなかったという印象です。
視聴者は雑多な福袋よりも一点豪華を求める傾向にありますので、このシナリオの失敗は如何ともしがたいでしょう。
また、1クールの尺であれば、WW2ではなく架空の地域紛争程度のコンパクトな世界観にするべきだったのではと思います。
なお、制作スタッフ(主として監督、脚本、設定制作)は当時の政治や世相の深淵を咀嚼せず、戦史中心でストーリーの時系列を組み立てています。
したがって、本作からは政治的なメッセージは得られません。
本作の詳細な問題点は各話メモに記述をしていますので、ここでは俯瞰的な意見のみとします。

物語本筋だけでしたら「2」が最大限の評価ですけど、本作は本筋以外に圧巻な3DCG戦闘シーンなど傍系の見所がありますので、下記のように項目を細分して評価をしています。
《物語評価の内訳》
・軍事考証4.5(史実に対し、兵器、軍装、軍事付属物のレイアウト設計、描写など主としてハード部分)
・戦史考証3.5(史実に対し、作戦のフローチャート、作戦の時系列的整合性、作戦の背景など主としてソフト部分)
・政治考証1.5(史実に対し、軍事作戦以外の政治、外交、インテリジェンスの設定など)
・物語の基軸2.0(物語独自の設定における脚本・シリーズ構成)
・演出、効果4.0
・Ave.3.1≒3.0{/netabare}
----------------------------------------------------------------
【考察】「ドイツの核兵器について」
もう、本作のレビューを書く機会はありませんので、各話メモで未稿でした「ドイツの核兵器について」に触れたいと思います。※長文なので畳みます。
{netabare}現在、先端科学の中心地は米国ですけど、戦前、先端科学の中心はドイツでした。
これは、自然科学部門のノーベル賞受賞者を御覧頂いても、お分かりを頂けるかと思います。
ドイツの科学研究は19世紀後半に設立された「帝国物理工学研究所」から「カイザー・ヴィルヘルム研究所」、現在は「マックス・プランク物理学研究所」(現在は研究項目ごとに分立している)と変遷をしていますけど、国家を挙げて科学技術の育成に取り組んできた古い歴史があります。
なお、我が国の「理化学研究所(理研)」と「カイザー・ヴィルヘルム研究所」の設立はほぼ同時期で、後身の「マックス・プランク研究所」と研究連携協定を結んでいます。
特に、戦前期の「カイザー・ヴィルヘルム物理学研究所」の所長にはM.スブランク(前期量子論の父)、A.アインシュタイン(相対論)、F.ハーバー(毒ガス化学兵器の父)、W.ハイゼンベルク(量子力学)など全てノーベル賞受賞者である、そうそうたるメンバーが就任しており、量子論を確立したN.ボーアなどドイツ人外の欧米の一流科学者の多くが本研究所で研究に携わるなど、世界最高の研究機関でした。
当時、戦前ドイツの科学技術はナチス時代で突然開花したものではなく、19世紀から国家を挙げて積み上げてきた成果です。

さて、ドイツにおいて核兵器の開発はどういう状況だったのでしょうか。
まず、核兵器には核分裂エネルギーを利用した「原子爆弾」(*1)と、熱核反応エネルギーを利用した「水素爆弾」(*2)があります。
※1核爆発の爆風には「マッハステム衝撃波」という特性があるが、これは原爆の放射熱で周囲の空気がプラズマ化し生じるもの。
『オカルティックナイン』11話でアヴェリーヌ(稜歌)は電磁波を用いたプラズマ爆発によるマッハステムを暗示しているものと思われる。
※2中性子爆弾は水爆に含まれる。
核分裂エネルギーを効率よく取り出す為には「連鎖核分裂反応」を生じさせる技術が必要です。
「連鎖核分裂」は「原発」でも用いられており、ゆっくりと反応させる制御をしているのが「原発」、制御せず一気に連鎖核分裂をさせるのが「原爆」です。
「核分裂」により、膨大なエネルギーが放出されることは「特殊相対論」で既に示されております。
世界初の核分裂実験は「カイザー・ヴィルヘルム研究所」でO.ハーンにより濃縮ウランを用いて成功しました。
(原爆に必要な「連鎖核分裂反応」は後のマンハッタン計画で成功します。)
O.ハーンによる実験成功の事実が、「カイザー・ヴィルヘルム研究所」の実力を知り尽くしているアインシュタイン他米国亡命科学者の顎を外したのは、理学者の立場では容易に想像できますし、ナチスによる原爆開発の現実的な脅威と危機感から、ルーズベルトへの原爆開発の提言へと繋がります。
実際、アインシュタイン達の懸念通りドイツにおける核兵器開発は1939年「カイザー・ヴィルヘルム研究所」が中心となって開発に着手、プロジェクトのリーダーは戦中の所長であったハイゼンベルクが就任し、ハイゼンベルクはヒトラーの腹心で後の軍需大臣となるシュペーアに条件が整えば2年以内に兵器化可能と回答します。
しかし、種々陰謀論めいた怪しげな話も存在しますけど、技術的な可能性はあったものの、結果的には以下の理由で完成には至っていません。

1.ユダヤ人の大量追放と科学者の戦時召集で原爆開発に必要な科学者が手薄であったことから計画に遅延が生じた。

2.原爆開発方針を巡り、高濃縮ウランか天然ウランかで意見が割れ、結局、膨大なエネルギーを消費するU235の純度を高める高濃縮は取りやめ、ハイゼンベルクの重水炉案に則り天然ウランを用いることとなり、その為にドイツ国内では製造をされていない重水の確保が急務になった。
しかし、当のハイゼンベルクはこの決定で、兵器化にはウラン濃縮が必要で、重水炉は発電施設として考案したものであり、天然ウランでは小型化し、兵器としての原爆の実用化は困難と判断している。
※重水炉と旧共産圏で使用された黒鉛炉の燃料は天然ウランをそのまま用い、現代の原発の主流である軽水炉は高濃縮ウランを用いる。
なお、当時、高濃縮ウランの製造には膨大なコストがかかることを考えれば、天然ウランの使用もあながち非現実的とは言えない。
※天然ウランの成分の殆どは核分裂を起こさないU238で、核分裂を起こす同位体U235は天然ウランの中に僅か0.7%程度しか存在しない。
また、当時、天然ウランから核分裂物質のU235を抽出する最も効率が良い方法はサイクロトロン技術を応用したローレンツ力を利用する「電磁濃縮法(Y12P)」、ついで手間がかかる「ガス拡散法(K25P)」が主流だったがどちらも膨大な電力消費が課題であった。
マンハッタン計画ではウラン濃縮の為に専用発電所まで建設をしており、潤沢な資金に恵まれた米国以外は選択出来ない方式だろう。
我が国では、理研が「ガス拡散法」、京大が「遠心分離法」でウランの濃縮を試みているが成果が出る前に終戦となる。

3.英国でもドイツの核開発を知るところとなり、原爆の研究に着手をしているが、ドイツが重水を求める理由に二通りの解釈を持っていた。
※原爆の性能向上(小型化)と水爆の可能性
どちらも英国にとっては破滅的な脅威であり、重水製造プラントがあったノルウェーの工場を攻撃し、更に重水を積んだ運搬船を攻撃して沈めドイツ核開発の息の根を止めている。
なお、重水プラントの確保はドイツがノルウェーを占領した大きな理由でもある。

4.ヒトラーは原子物理学をユダヤの科学として忌避しており、原爆開発へは予算や人員などの政治的な支援が行われなかったこと。
結局、軍需大臣シュペーアは1944年2月、原爆は本戦争には間に合わないと判断し正式に開発を中止する。

5.ヒトラー、シュペーアの会談録でヒトラーは核開発について、ハイゼンベルクチーム以外にも研究を指示していると述べている。
これは国防軍のE.シューマングチームのことであるが、この詳細はシュペアーやハイゼンベルクにも知らされていなかった。
E.シューマングの研究については現在もなお不明な点が多く、物証もなく陰謀論的な憶測も多いが、特に以下の二点が注目されている。
★広島に投下された原爆と同様「ガンバレル型起爆装置の開発」
(マンハッタン計画では現代の原爆に採用されているプルトニウム爆縮型起爆装置の開発が主軸であり、世界初の原爆実験も爆縮型で、ガンバレル型起爆装置について米国は一切非公表としている。)
★重水素を用いた水爆理論構築。ただし、水爆を起爆する為には原爆級の膨大なエネルギーが必要であり、原爆の開発を断念したドイツでの完成は不可能。
なお、戦争末期、我が国に向かって出航した潜水艦U-234号は、ウラン鉱石の他「ガンバレル型起爆装置」の設計図も搭載されていたとする証言もあるが証拠はない。
なお、U-234号は大西洋上で米海軍に降伏したが、その際乗艦していた日本海軍士官2名は自決している。{/netabare}
----------------------------------------------------------------

※第1話から第7話までのメモは文字数制限の為削除。

第8話メモ
{netabare}各論
今回は軍事考証の必要はないので物語のみ。
吉野氏はソラノオト気分で脚本を書いているのか、戦時と平日の区別すらついていないようだ。
それにしても、戦時下の防諜対策とはどういうものかがマトモに考証がなされていない酷い回だなコリャ。
古城→重要機密施設の警備体制にしては甘過ぎるし、近衛兵が女性だけという設定も含めて非現実的。
非現実的に加え、ゲールの特務リッケルトをビアンカ達が偶然に拾い、伏線なしで痴情展開を設定してカタルシスを押しつけるご都合主義にはいい加減辟易する。

まぁ現実と非現実のギャップはあってもいいが、その折り合いのつけ方が子供騙しで既に物語のチープ化は避けられない状況と思う。
この物語の課題点は5話、6話でも散々指摘をしたし、改善の意欲も感じられないので言葉を費やすだけ無駄だろう。

アトランタが都度登場しているが、この国が欧州情勢に関与する動機が描かれていないのは致命的なミスだ。
つまり、アトランタがゲールとエイル両国を排除する「国益」は脅威の排除などという上辺なものではないだろうし、また、その程度で軍を動員出来るほど史実の米国事情は単純ではない。

米国の正義は常に攻撃された被害者の事実から始まるのがお約束。
現に史実では被害者になるように我が国だけではなく、ドイツに対しても策謀していただろう。
なぜ、そうまでして欧州情勢に介入したいのか。
史実を追い、アトランタのドロドロとした野心を見せないと視聴者をジンテーゼに誘導出来ないだろう。
ストーリー構成に参加している戦争屋にとって史実の米英同盟関係は空気のように感じているのか、設定そのものすら考えていないかもだな。

ドイツのポーランド侵攻から大西洋憲章締結に至るまでの両国の外交史を全く調べていないのが見え透いているし、戦史には詳しくても背景の歴史に音痴だと本作のように薄っぺらい脚本になる。{/netabare}

第9話、第10話一括メモ
諸般の都合により第9話のレビュー時期を逃したので一括します。
{netabare}しかし、この作品のレビュー少々書き難くなった。
{netabare}理由は余りの物語の陳腐さに我慢しきれず7話視聴後に制作会社ヘメールを入れた訳です。
他にも似たような意見があったのか、誠意のある回答を頂いた。
端的に言えば「まあ観ていて下さい。期待は裏切りません。」とのこと。
なお、今後のネタバレについては一切返信には含まれていない。{/netabare}
いや、確かに9話でマトモな流れになったが、尺も詰まった段階では少々遅きに逸した感もする。

さて、本作を視聴して戦争を感じさせないとの意見もあるようだが、想像力を欠いているのではないか?
本作を好む層は概ね実写戦争映画や実戦記録フィルムを鑑賞している層も多いと思う。
イゼッタやゾフィーのチート能力で多くのゲール兵やロンデリアン(ロンドン)市民が死んでいることを黙殺出来るとは、平和ボケな我が国の一端を窺わせ、とても憂鬱な気分だ。
一度、実戦の記録フィルムでも鑑賞してみたらよかろう。

本作では『魔法少女育成計画』のように生々しく凄惨な殺人描写がされていないだけで、実質的に多くの戦死者が出ているし、実写記録フィルムと重ね合わせれば死者累々の悲惨な状況は想像出来る。
東京空襲やサイパン、硫黄島、沖縄の玉砕戦、ドレスデンやロンドン空襲などの実写記録フィルムをしっかり鑑賞するのがよかろうが、グロいから見たくないとか言いそうだな。
しかし、それが戦争というものの現実なのだ。

戦争に対して背を向けてきた教育の歪みも問題だが、死体が少ない戦争アニメだから見易いなどと宣えているから、今般、尖閣のみならず、九州でも我が国の領海に堂々と浸入してくるシナの脅威など微塵とも感じない有難い感覚なのだろう。
シナ空軍の挑発で沖縄上空のスクランブルも異常事態だし、命を削りながらも国防に勤しみ我が国の平和を守っている自衛官諸氏の苦労を少しは考えてみたことがあるのだろうか。

某フィギュアアニメを無条件で讃えている層にも言えることだが、戦争が身近に来ているかもしれない現実は逃避して、戦争の悲惨さを感じさでないと本作を讃えながら、シナの良いように国土を蹂躙されてから後悔をしても遅いのだがな。

ガルパンオヤジの怒りはこの程度にして、物語はどうなのかに移ろう。
8話でその存在を暗に知らしめる伏線の通り、9話で白き魔女のクローンゾフィーが登場し、イゼッタに対し圧倒的な力量差で打ち負かす。
この種はイゼッタが魔力を地理的条件に依存していることに対し、ゾフィーは魔石を利用して地理的条件に左右されず魔力を発揮出来る設定だ。

この設定は上手く考えたと思うが、ゾフィーの存在を匂わせたり、古城への浸入目的が魔石の取得であったのも今後に向けての伏線で必要な尺だったのだな。

あと、ゾフィーがクローン技術で生まれた設定に対する批判もあるようだが、遺伝子操作によるクローン技術の思想的な始点はナチスの優生学からであり、実際に「レーベンスボルン」という交配で人為的に優れたヒトを作る実験が行われている。
ユダヤ人絶滅収容所ではその為の基地外じみた実験に囚人が利用されてもおり、その意味では可能性の範囲で荒唐無稽な設定ではないと言える。

次に、10話で登場したV1であるが、これは時系列的に無理があるだろう。
寧ろV2の方が現実的だ。
なぜならば、V2の原型であるA型ミサイルは1940年には既に発射実験が行われている。
フォンブラウンで調べてみるといいだろう。
対し、パルスジェット搭載のV1の開発はバトルオブブリテンの終了後であり、今回の設定はどう考えても可笑しいだろうな。

まぁ戦史を完全に無視をしているのなら、大戦初期でタイガーやパンサー、Me262を登場させてもいい訳だが、大戦初期の定石通りに3号、4号戦車、Bf109を登場させているし、また、本作が戦史準拠である事はPANZER誌でも述べられている。

しかし、設定に細かくイチャモンをつけても「魔女」の設定が荒唐無稽なので目を瞑っているのも必要か。
それでも、あまり無茶な設定をすると全てで陳腐になるので、止めた方がいいのだがな。

8話でも記述したが、アトランタ(米国)がたかが一駐ブリタニア大使の一言で軍の動員を図ったとするのはご都合主義もいいところだ。
アトランタは現実に攻撃されないと軍は動員しないし、ゲールのような独裁国家とは違い、この国は動員が正義となる確固たる理由が必要な国だからな。
でも今回ゲールがロンデニオン攻撃に踏み切ったことで、アトランタ軍動員の正当化を図るのだろうな。
史実では、ロンドン空襲時点でも米国は対独戦線布告はしていないのだけど。

10話の作画だが、2Dの爆発シーン、MS406の墜落爆発シーン、MS406vsBf109の3D空戦シーンは圧巻だった。
航空機と戦車、火砲の作画(3D含む)はパーフェクトなのに、空母の作画に課題を残したのは惜しまれる。

また、捕られたイゼッタ救出の為に、エイルの陸軍部隊と近衛が突撃の準備をしているところ、絶対装備数が少ないMS406が地上部隊との連絡もなく唐突に出現したのは、よくあるご都合主義に思える。

シナリオに厚みを加えるなら、突撃→撃退後退→空軍支援→再突撃の尺を取るべきだろう。
特に名機関銃MG34(WW2最高傑作機関銃MG42の前モデル)の連射で、エイル兵がなぎ倒されるシーンが見たかったが。
この、イゼッタ救出は重大局面で見せ場なのだから、もっと救出に苦労をするよう工夫をするべきだった。

陳腐な設定を残したまま、物語は進んだが、もう本作では誰もハッピーエンドは期待していないだろうし、バッドエンドをどのように迎えるのか焦点はそこだろう。
10話でも十二分に分かることだが、ゲールは帝政に置き換えたナチスそのものだ。
皇帝オットーはヒトラーの置き換えと見た方がいいな。

海外評価サイトでは現実の国家にするべきだとの意見もあったが、もろにヒトラーを出すといろいろと面倒臭いことになるし、この設定は仕方がないだろう。
それと、何故か10話では不可侵条約を反故にし史実通りヴォルガ連邦(ソ連)侵攻を目論んでいるが、局面はヴォルガ連邦との戦いで何か変化があるのかな。
ゲールはゾフィーを使いこなせるのか?不安な一面を見せる描写もあったが、史実通りの予定調和やオレタタ終了は避けて欲しい。{/netabare}
もうクールも残り少ないし、11話は相当詰め込んでくるだろうな。

第11話メモ
{netabare}うーん、どこまでも御都合主義で物語を進めるのかな。
しかし、親衛隊(SS)を登場させてゲールの邪悪なイメージを増幅させ、相対的にエイルへの同情を誘う演出は稚拙過ぎる。

10話で伏線が張られたベルクマンの失脚の理由も暗喩を含めて説明不足である。
一般に重大な国家機密を握っている人物を何かの理由でパージするのなら、国内に軟禁して行動の自由を制限するのではなかろうか?
したがって、寝返る必然性を含めて今話の展開は首を傾げたくなる内容だし、更に輪をかけて核兵器もどきとV2のセットか…

ベルクマンが寝返るにしても、これだけの超兵器を取引に使えば、エイルを降伏させる流れの方が自然だろうな。エイルから情報に見合う膨大な金と身の安全の絶対的な保証でも取らぬ限り。
常識で考えれば裏切り者は裏切った国のみならず、国を売った事実だけで保護国でも信用はされない。
場合によっては保護国側が取引の材料に使うだろうけど、安直に信用して行動の自由を許すなどエイルは子供が運営している国なのか?
ベルクマンをゲールに手渡してはならないだろう。

魔石の持つ裏の現実を突きつけてもイゼッタには全く感情移入をしない。
寧ろ、フェーネの危機に都合良く間に合わせる御都合主義には辟易してきた。
本作のキャラの誰にも感情移入が起こらないのは、ゴルゴ13ほどのシビアさは求めないが、現実とファンタジーの接合が悪い上に振幅が激しいことと、間の悪い百合描写と御都合主義の展開が余りにも多いことに尽きるな。
国家の命運を背負った会議に向かうシーンが、フィーネの緊張感ではなく百合なら誰でも呆れるぞ。

もう、子供なら喜びそうな話にまで劣化してしまったな。

イゼッタの出撃シーンは特攻に飛び立つような雰囲気だが、緊張感も悲壮感も中途半端で全く共感しないな。
イゼッタへ感情移入が起こらないのはストーリーの拙劣さもだが、茜屋さんの演技力にも問題がある。

イゼッタのおっぱいアップのカットはサービスとして捉えておこう。{/netabare}

【最終回】
{netabare}結論から述べる。
最終回も残念賞。
粗を探せば多々あるが、しかし、広げた風呂敷の回収はしっかり成就させている点は認める。
そこに至るプロセスや、設定の甘さは除き、イゼッタは平和への対価としての犠牲とさせたが、あくまで救われない形で幕を引くということは、イゼッタの死か消滅であることを意味する。
戦争という苛酷な現実を世界観に設定したのであれば、一つの使命を果たしたイゼッタの殉死こそ世界観に見合った彼女の最後だろう。
ゲールという国家の滅亡とイゼッタの命の取り引きで物語は醍醐味あるバランスは取れるのだけれど、脚本は本質的に履き違えてしまったようだ。
2期を考慮していないのだから、視聴者に平和の使者イゼッタを印象づける意味でもバッドエンドにすべきだった。

幕引きに至るまでについては、以下の各論でこの作品の課題点を指摘する。

(アトランタについての軍事考証)
アトランタにとってはゾフィーもイゼッタも「戦略兵器」として捉えていた脚本は評価するが、派兵(動員)に関してはモデルとした戦前の米国の政治、とりわけモンロー主義をもっと研究するべきだ。
アトランタを物語の正面へ出す場合、ゲールの潜在的脅威のみならず、具体的な脅威がアトランタにあった事実を描写すべきだろう。
史実のWW2では我が国の真珠湾奇襲後にドイツは米国へ宣戦布告をしている。
つまり、民意が国家運営の土台である米国は、仕掛けられない限りは兵を動かせない、厳密に言えば(当時は)海外派兵のような大規模な陸軍の編成は戦時状態が生じた上での戦時動員が必要な国である。
国家の成立上、地方自治が高度に発達している米国における陸軍の平時編成は州知事に統帥権がある現役州兵が主体であり、ベトナム戦争以前までは、平時における州兵の動員は治安維持等法律の緊急限定事項を除き大統領統帥の範囲外にある。
州兵、予備役の動員は戦時状態が必要十分条件であり、大統領統帥権に基づく戦時動員をする為には「攻撃された」という既成事実と大統領判断のみならず、戦時状態(宣戦布告を含め能動であっても受動であっても)の議会承認が不可欠なのだ。
つまり、当時の米国のシステムでは戦時状態を認識し、陸軍の戦時動員を完成するには1年近くかかるはずだし、動員編成に関しては軍事マニアの基本的な常識。
余談だが、太平洋戦争においてガダルカナルから反攻を開始し、太平洋戦線で終始戦闘を繰り広げたのは海兵隊である。
現在は第4軍として独立した地位にある海兵隊だが、当時の海兵隊は海軍の指揮下にあり、海軍は陸軍とは異なり平時から大統領の統帥下にある。
海兵隊は有事発生の際に速やかに編成動員可能なメリットがあるが、戦術使用は可能でも一国家を軍事的に降伏させるのには戦力不足であり、戦争終盤では陸軍の役割となる。
太平洋戦争も終盤の海軍主導の中部太平洋戦線の硫黄島、沖縄では米陸軍も戦闘に参加しており、陸軍のマッカーサーが率いる南太平洋戦線が膠着気味であったのは、動員編成が複雑な陸軍の特殊性によるものだ。

ノルマンディーにしても、あれだけの大部隊を編成する為に宣戦布告から2年半近くの準備期間を要している。
本作では大使の進言から数ヶ月でブリタニアに派兵をしているが、アトランタの政治システムや軍事常識外の陳腐な設定であったことが窺い知れよう。
各国の政治や、陸軍の性質をもっと研究した脚本でなければダメだな。
特に米国は正当な理由に基づく徴兵拒否を認めている国でもあり、戦前の我が国のように赤紙1枚で簡単に頭数を揃えられない複雑な事情もある。
完全志願制の我が国自衛隊の悩みは予備役の不足であるが、いざ戦争となれば現役の員数ではなく、予備役や後備役の動員がどれだけ可能かで、その国の軍事力が決まる。

登場国家こそパロディではあるが、史的事実関係に沿った脚本を評価していた折に、アトランタ参戦プロセスの端折り方は軍事設定において致命的とも言えるミス。
WW1のように、ゲールのUボートがアトランタの民間船舶を攻撃したシーンでも挿入しておけば、アトランタの派兵には現実味が帯びたのだが、残念だ。

(ベルクマンに見る脚本の底の浅さ)
まず、ベルクマン失脚の動機が曖昧なのは前回にも記したが、単に知りすぎた人物というだけではなく、もっと具体的な説明が必要であっただろう。
結局、ベルクマンはゲールへ引導を渡した物語のキーパーソンなのだが、その描写が雑過ぎたのが頂けない。

フィーネとイゼッタの百合百合しい関係の尺を、ベルクマンという人物の掘り下げに当てればまた違った評価となっただろう。
愛国心より個人の命が優先するとした利己的なベルグマンの人物像の描き方は、倫理的な抵抗はあっても、ある意味では真理だ。
しかし、それをゲールの国民の一人として描いたことに、脚本の政治的な意図が感じられなくもない。

脚本が、史実として祖国敗戦後でもゲールのモデルとなったドイツ人気質とはとのようなものであったかは、シベリア抑留記で記述されているドイツ人捕虜だが、ソ連に屈せず最悪の環境を甘受してドイツ人としての誇りを抱きシベリアの土になった事実を知っていればベルクマンのような描き方ができたのであろうかな。
ドイツ人捕虜の高貴な態度に胸を打たれた著者は、自分可愛いさに次々と祖国日本を裏切りソ連へ忠誠を誓っていく周囲の日本軍捕虜の節操のなさを憂いていた内容だった。
これは、15年程前に『丸』が特集していたシベリア抑留記に書かれてあった。
おそらく、ヒムラーやゲーリングのような往生際が悪かったナチス高官や、連合国に脚色されたドイツ人のイメージでベルクマンの人物像を設定したように思う。
ドイツ人であれ、アメリカ人であれ、日本人であれベルクマンのような人物は確率的に存在するのは認めるが、ネガティブな人物であればこそ、人物描写を掘り下げなければベルクマンがドイツ人代表のような間違ったメッセージを与えかねない。
そう考えるとやはり脚本の底の浅さは拭いきれない。

危険人物として暗殺の対象とされたにも関わらず行動の自由を許したゲールの対応や、売国人物と知りつつエイルがベルクマンを利用した浅はかさは「国家」というものを脚本が理解をしているのか甚だ懐疑するお粗末な展開だった。
ベルクマンとミュラーは同じ情報を扱う者として、国家への忠誠に関しては対極的に描かれている。

ミュラーがエイルへ絶対忠誠を誓う背景には彼が貴族であることが挙げられよう。
爵位は国王から授けられるものであり、国家(というより君主)に対し絶対服従を誓う根拠ともなり得る。
ベルクマン部下のリッケルトも貴族家系ではあるが、彼の国家への忠誠心もミュラーと通じるところがあるだろう。
脚本はミュラーをリッケルトの隠喩としても表現し、ベルクマンとの応酬を通してベルグマンの性格を掘り下げたかったかな。
更に、バスラーの愛国心を強調し、ベルクマンという人物像を確立したかってのかもしれないが、これだけ物語のキーパーソンとして活用した以上、ベルグマンの直接的な掘り下げをしなかったことは脚本の怠慢としか評価が出来ない。
最後は生き延びて、アトランタへ魔女の力で得た核兵器を売却したようだが、この人物の生き様は、百合や他のサブキャラの描写を減らしても尺を取るべきだった。

(ゲールがヨーロッパ征服を試みた動機が意味不明)
さて、本作はWW2を背景とした世界観だが、ヒトラーが何故欧州大陸で戦火を拡大させたかを理解しているのかが甚だ疑問なストーリー展開である。
そも、ヒトラーは全欧州の覇権を握る意図があった訳ではない。
ヒトラーの目的はWW1で喪失した旧帝政時代の失地回復であり、ポーランドを占領したのもWW1の結果でポーランドが独立し、飛び地となった東プロイセンとケーニヒスベルクの回廊復活が目的だ。
ヒトラーの政策の第一目的は「ベルサイユ体制」の破壊であり、当時のドイツ国民が支持したのもこの政策を掲げたナチスに対してである。
ヒトラーとて、それ以上のことはドイツの国力を考えても出来ないことは重々承知をしていた。
したがって、ベルサイユ体制の守護者である英仏と本格的な戦争状態となることはヒトラーの本意ではなく、ポーランド侵攻までには相当の外交努力が行われていることは注視をすべき点である。
当時の英仏もWW1の後遺症から抜け出せてはおらず、可能な限り外交交渉で決着を図る姿勢でドイツの要求を呑んでいた。
ヒトラーはポーランド侵攻にあたり、ソ連と不可侵条約を締結し、モロトフ=リッペントロップ秘密議定書に基づき、西からポーランドに侵攻、東からはソ連が侵攻しポーランドは消滅した。

勿論、ソ連との不可侵条約は後に明らかになるようにドイツ側の欺瞞工作である。
東プロイセン回廊の確保でヒトラーの目的は達したが、ポーランドと軍事同盟を締結していた英仏は「集団的自衛権」に基づきドイツに宣戦布告をする。
ヒトラーはポーランドに関する英仏の感触や、ソ連もポーランド侵攻に同意したことで英仏との対立は避け得ると判断したが、英仏はソ連は黙殺しドイツのみに宣戦布告を行う。
ヒトラーとしては不本意な結果を招いている。
実際宣戦布告をした英仏もポーランドを直接助けることはせず、ドイツとの軍事衝突を避けていたのだが、ヒトラーのタイムスケジュールには第二段階としてソ連侵攻があった。

しかし、フランス侵攻をヒトラーが考えたのは、対独英仏宣戦布告が明確な動機であり、隣国であり大国であるフランスが宣戦布告を放棄しない限りは、常に軍事的な脅威に晒せれることとなり、今でいう「先制的自衛権」という考えから軍事侵攻に踏み切ったものだ。
フランス侵攻と同時に英国のチェンバレンが辞職し、対独強硬派のチャーチルが首班となり、これでヨーロッパでの全面戦争が不可避となった。
つまり、ヒトラーのフランス侵攻はドイツにとっては防衛であり、彼が描いていた大ドイツの図版には含まれてはいない。
中央ヨーロッパや東ヨーロッパには傀儡政府を樹立せず、ドイツ直轄の軍政であったが、フランスには傀儡政府(ビシー政府)を樹立した点、南ヨーロッパにはヒトラーの盟友ムッソリーニがおり、イタリアの勢力圏をドイツが奪う意思はなかった。
スペインは中立国だがフランコ体制の同国も、ポルトガルに対しても領有の意思は見せてはいない。
ただ、イタリアがあまりに軍事的に情け無い戦いを続けムッソリーニがヒトラーに泣きついてきたことから、南ヨーロッパやアフリカへも派兵をせざるを得なくなり、イタリアの降伏で南ヨーロッパ戦線の維持をドイツ一国が背負うこととなったのは、ヒトラーの意図以外の不確定要素から生じた出来事である。

ダンケルクでの詰めの甘さは、ヒトラーがなお英国との和平を切望していた証しでもある。
しかし、チャーチルの強硬姿勢に結局、対英問題解決は軍事的な勝利しかないと悟ったのでろう。

ソ連侵攻の目的は『我が闘争』にもあるように、ユダヤ人の抹殺とスラブ人種の奴隷化と天然資源の確保であり、これは政権に就く以前からの思想であるので、ソ連がどのように下手に出ても戦争は不可避であったと思う。
『我が闘争』を読んでも、また、現実のヒトラー政策を考えても、彼の大ドイツ構想は東方拡大であり、全欧州にまで野心があったものではない。
フランスが対独宣戦布告をしなければ、フランスへの迂回路であるベルギー、オランダの軍事占領が行われたかも疑問だし、フランスを含む、南ヨーロッパは元来、彼の図版の外にある。

本作ではゲールがヨーロッパ征服の野望を如何なる動機で抱いたのかが不明瞭であり、かつ当時のドイツを巡る欧州情勢や史実は上記のとおりであり、ゲール(ドイツ)を無条件に悪者とする姿勢は、ハリウッドB級映画のテンプレや、ニュルンベルク裁判史観や侵略者ゲールを設定したのは、安直かつ幼稚に思えてならない。
WW2の設定を用いるのであれば、ゲールの国家戦略も政治的に詰めて設定すべきであろう。

(フィーネ発言の真意)
アトランタの意見では魔女を抱える国は戦略的に絶対的な優位を誇ることとなるが、それはアトランタが述べるようにゲール亡き跡の安全保障に直結する課題だ。
アトランタがこの会議に参加した経緯には大きな疑問があっても、発言趣旨そのものは妥当だろう。
フィーネはここで、イゼッタ個人の死ではなく、レイラインの魔力を吸い上げた結果は魔法そのものがこの世から消え失せるとした発言をした。
しかし、フィーネの最後の涙はイゼッタは死ぬかもしれないとの絶望のメタファーであり、その死を以ってしてアトランタの懸念は取り除けるとした大義と私情の狭間で大義を取った指導者の意見であると私は考える。
反面、フィーネの本音は魔女イゼッタではなくイゼッタとなっても愛情には些かの変化がないことと、自らの力量不足をカバーしてくれたイゼッタへの感謝の涙でもあろう。
私情と大義の狭間に揺れるフィーネは、指導者としては未熟だが、人としては共感を得るものと思う。
このフィーネを描いた脚本は評価できよう。

(イゼッタとゾフィーの対決)
イゼッタとゾフィーの属性については「(イゼッタの忠誠をフィーネ個人への愛情で描写した短絡さ)」で述べるので、ここではラストの対決に的を絞る。
パリ上空を舞台に繰り広げられた、白熱のバトルシーンの描写に関しては、圧倒的な作画で十分に楽しめる内容だ。
イゼッタがエッフェル塔を折るところは凄い迫力だが、迫力においてはゾフィーも負けてはいなかった。
しかし、命が惜しいゾフィーに対し、イゼッタは自らの死を厭わずに最大魔力で応じている。
イゼッタの気迫勝ちだが、イゼッタが死をも辞さない覚悟を抱くプロセスがお粗末である為に、本来は十二分に感動するべきシーンなのだが、私には50掛けとなってしまった。

(オットーの自殺)
史実でヒトラーは自殺をしたが、その状況に合わせたのかな。
しかし、史実のドイツの末期はとても悲惨であり、ヒトラーはソ連兵が闊歩するベルリンの地下壕で自殺を図っている。
本作のノイエベルリンの描写では末期ベルリンの断末魔の悲鳴が伝わらない。
私は実際、壁崩壊直後のベルリンと壁の緩衝地帯にあった空き地のまま放置されていた、総統大本営地下壕跡を訪れているから、余計に陳腐に思えるのかもしれないが。
ノイエベルリン市民が参加している地上戦を描いた方が、追い詰められたゲールの直喩にもなったろうし、オットー自殺にも説得力があっただろう。
オットーにずっと付き添っていた側近エリオットは架空設定だが、自殺を確認したという意味ではボルマンがモデルだな。

(イゼッタの忠誠をフィーネ個人への愛情で描写した短絡さ)
本作で最も問題となるのは、イゼッタの立ち位置だろう。
本作では執拗にイゼッタとフィーネの過去の出会いを描写し、イゼッタはフィーネへ恩義を感じていることを強調している。
また、フィーネは一国の君主の立場を超えてイゼッタを大切にすべき友人から愛の対象として描いている。
本作も多くの視聴中断者を招いたが、その原因の多くは百合展開である。
世界観と百合のミスマッチが視聴者の嫌悪感を招いたと思うが、それには十分同意を出来る。
脚本の吉野氏には戦時と平時の見境がついていない旨の指摘を散々してきたのだが、平時が背景での百合展開ならば、そうとも割り切れる。
『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』は平時における兵士達の日常を描いた内容であるから、百合要素もエピソードの一つとして受け入れることは出来る。

しかし、国が危機に際している状況で百合でイゼッタの忠誠心として描くのは、戦争という無慈悲で凄惨な現実を余りに茶化してはいないかな。
イゼッタはフィーネの存在がなくても、戦争を終わらせる為にはゲールと対決する心構えがあれば、平和の使者としての彼女に大きな共感が生じただろう。

しかし、フィーネという個人に陶酔する余り、彼女の理想を現実化したいという利己的な理由でゲールと対峙させても何も共感は生じない。
戦争というのは一個人の理想ではどうにも出来ない過酷な現実であり、魔法というチート能力の設定を用いるところを錯誤し、現実とは大きく乖離してしまったことは本作最大の失敗であろう。

魔法と兵器の対決はエンタメ的には間違えてはいない。
『ストパン』もそういうファンタジー設定で人気を博したのだから。
しかし、本作は『ストパン』よりも妙にリアルを追求しているが故に、ファンタジー設定をよく練らずに用いると、世界観との齟齬や乖離が生じるリスクと裏腹の関係となることも指摘済みである。
軍事オタが本作を評価しない点はこれに尽きる。

更に、イゼッタの理想は大義に立脚したものではなく、フィーネの理想の具権化であったこともWW2という大きな器に対しては説得力がないものとなった。
海外評価が辛辣なのは、イゼッタの正義はフィーネの借物の正義であり、百合感情で得た極めてストイックに反する俗物的で許容しがたい点にあることだ。
ゲール討伐という大風呂を広げず、フィーネとの愛情物語に路線展開をすれば、また別の評価を得られたであろう。
最後、イゼッタが生き残る点も、殺したくないスッタフの御都合主義だと思うが、殺した方が殉教者となる訳だし、魔女というキリスト社会においては極めてアグレッシブな存在に対する明確なメッセージとなったはずだ。

逆に、エイルで過去に魔女裁判にかけられ、命を落としたゾフィーに私に共感を抱いた。
だってそうだろう。
ゾフィーは本気で愛したかつてのエイルの国王の遺言によって異端審問の上処刑された。
異端審問が吹き荒れ、魔女狩りが横行していた当時の欧州情勢を考えると、この国王の判断こそ、フィーネが見習わなければならない、私情を捨て大義を守る指導者としての矜持だが、大義には犠牲が生じ、多くの私怨を招く。
その意味でも私怨でエイルを滅ぼしたい気持ちは正直で嘘偽りはないだろうし、イゼッタの偽善よりも遥かに自然な感情だ。
更に、感情移入はゾフィー役に雨宮さんの熱演もあったのだが、対しイゼッタ役の茜屋日さんの演技力には課題を残している。

イゼッタが述べた「みんなの命を預かる人はたった一人に拘ったらダメ」はそのままイゼッタへのブーメランとなり、このセリフを吐かせながら生き延びるのは余りに矛盾が過ぎるのではなかろうか。
更に、回想でフィーネが百合私情を振り切り涙ながらにイゼッタへ戦いを命じた描写を感動として活かし、イゼッタがゾフィーに語った大義(私情に揺さぶられた偽善的な大義だが)を衝突させたのであれば、ジンテーゼは視聴者へ判断を委ねる、双方生死不明のメタファーとして結論付けなかった方が良かったのではないかな。
よって、最終回でイゼッタも消えていれば良作ではあったと思う。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 76
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

第二次大戦を下地にした魔女と王女の物語…信じ尽くす大切さを問う物語

この秋、ユーフォ二期とともに期待した作品でした。第二次世界大戦のヨーロッパをモチーフに、小国の皇女が大国に立ち向かう。それに加わる魔女、これは面白そうだし、1話で引き込まれてしまいました。展開しだいではそうとうな作品になる予感がしました。

1話…あっという間に引き込まれてしまいました
{netabare}小国の皇女(モチーフはスイス?…ではなくリヒテンシュタインだったようだ)フィーネが、大国で戦争しかけているゲルマニア(どう見てもドイツ)の脅威から自国を守るために、同盟を求めてイギリスっぽい国にいく話でした。
道中で敵から逃れるために奮闘するフィーネ。従者は倒れ、自国はとうとう戦争に巻き込まれ、自らも囚われとなっても信念を曲げないフィーネがカッコいいです。それからキャラデザインも良いです。最後に主役のイゼッタが登場してフィーネを救う場面で次回へ。箒でなく銃に乗った魔女のイゼッタ、こんな設定もありかと。

1話があっという間に終わった感じです。これは面白そう。最後までこの面白さが持続しますよう祈ります。{/netabare}

2話…二人の絆
{netabare}フィーネのピンチを救ったイゼッタ。国にたどり着いたは良いけど、フィーネは重傷。イゼッタとフィーネの関係が深いものだった事が分かり(1番肝心なところは後回しみたいだが)、イゼッタはフィーネの国を救うことを決意する。

魔女狩りのピンチをフィーネが体を張って救ったのかなと思いますが、イゼッタがどうしてゲルマニアに連れられそうになったのか、興味がありますね。とにかく深そう。まだ2話か、先が楽しみで仕方ないです。{/netabare}

3話…最終兵器魔女
{netabare}大国に攻められる小国、兵士たちのフラグたちまくりのなか、戦闘は圧倒的不利な状況。大国の軍は余裕降りまくり、これフラグだよな?
そこにイゼッタが参戦、なんだこの魔女は?圧倒的ではないか!ランスのファンネル?楯?おいおい、つえぇぇぇぇぇl!
ピンチはたった一人の魔女によって救われた。という展開。それと、フィーネの心の強さと王的資質いったら…惚れます。これは思っていた以上に面白い。つかみはすごく良かったです。でも、鬱な話も有るんだろうな…{/netabare}

4話…魔女の秘密
{netabare}魔法が使えるのは特定の場所のみ。そこから外れると使えないという。
フィーネの父、つまり王が亡くなり、フィーネが王位へ。そこでイゼッタを登場させて白き魔女の再来を告げ、他国への牽制も狙うという。
イゼッタとフィーネの過去が明らかとなり、イゼッタが忠誠を誓う理由が分かりました。それにしてもフィーネがカッコいい。

白き魔女の裏切り、気になります。イゼッタがゲルマニアに捕らえられていたこともあり、再び捕らえられて洗脳させられ…なんてことないよね? あまりにもフィーネとイゼッタの絆が強いから、イヤなフラグに感じます…{/netabare}

5話…探り探られ
{netabare}フィーネの王位継承式でイゼッタを面前に披露。その能力を世界発信して、他国を牽制させる狙いだ。
白き魔女の末裔の存在はやはり影響が大きく、小国を無視できなくなっていた。が、ゲルマニアはその存在を見透かし、イゼッタに弱点が有ることを察知する。
ゲルマニアの侵攻が再びはじまるが、そこは魔法が使えない場所。フィーネ達は策を練り、その侵攻を食い止める。という展開でした。

大国対小国の心理合戦、なかなかの筋書きでした。ただ、ゲルマニアの諜報部員が入り込み、イゼッタの弱点がバレそうな気配、眼鏡君も加わりそうな気配が…眼鏡君、いっぱいフラグ立てているからなぁ…。

ここに来て、ちょっと粗が見えてきた気が…。近衛が全員女子というのはさすがにないかと。しかも、先祖伝来って言うからね。近衛師団の女子団っていうことにしていいのかな? ま、細かいことだけど。{/netabare}

6話…貴重な眼鏡君
{netabare}小休止の日常回…と思ったのは前半だけ。ゲルマニアには何か研究施設があったり、新型戦闘機が製作されていたりと着々と準備始めてます。研究ってまさか核じゃねぇよな?
ブリタニアで会議が行われるためイゼッタ、フィーネが向かうことに。その頃、スパイの報告が入り、ジークが向かい、イゼッタの秘密を知っている眼鏡君を射殺…そうだ、この話は戦争の物語だったね。ジークの決意を聞いたときに、そういう役目を負う人間が必要だよねと思った。

バチバチ戦う以上に緊張感あるストーリーだったように思います。前半の日常も良かったですけどね。フィーネの可愛い部分が見えて。ただ、パイを食べているフィーネがどうしても小鳥ちゃんに重なったのは何故だろうか…。{/netabare}

7話…いっしょにおいで
{netabare}ブリタニアに到着したフィーネとイゼッタ、そこにはゲールに対抗する諸国のお偉いさんが会議をしていた。ゲールは空母を完成させ、さらに強力な力を手にしていたという。フィーネはイゼッタが空母を蹴散らすと告げる。
魚雷を従えて空母に向かうイゼッタ。しかし、空母はすでに出航、敵に動きが読まれていたのだ。待ち構えていた敵兵に狙われるイゼッタ。4発あた魚雷は2発失い、しかも海に墜落。魔法使える地場からずれたのだ。魔力使えるポイントには空母が、そこでイゼッタは空母の隙を狙い、魚雷をぶち込む。見事空母を撃破。しかし、その動きでベルクマンに弱点がばれてしまい、しかも、なぞのカプセル登場で次週。

ゲルマニアはイゼッタのほかにも魔女を捕らえていたようだ。ということは、イゼッタを逃してものうのうとさせていたのは、魔女の力がどんなものか、弱点は何かを探っていたということなのかなと思う。ゲルマニアも実際に魔女の力がどんなものか計りかねていたのではないだろうか。
イゼッタが戦っているシーンは痛快なんだが、服の汚れぐあいとか、一生懸命さとか見ていると、なんか切なくなる。不幸な話にならないでほしいと心から思います。{/netabare}

8話…スパイと近衛の小さな恋物語
{netabare}エイルシュタットに潜入したリッケルト。目指すは旧城、その途中で出会ったのがビアンカとロッテだった。ロッテの実家の宿屋に宿泊し、ビアンカとも仲良くなるが、目的である旧城に潜入。そして発見した白き魔女の秘密。その証拠を持ち帰る途中に近衛に見つかり、ビアンカに撃たれて絶命するリッケルト。ビアンカもまさかの展開に呆然とするしかなかった。リッケルトに証拠を託されたローレンツもまた、近衛に狙撃され死亡する。証拠は謎の住民に引き継がれ…
一方、ブリタニアでは仮面舞踏会が開かれ、フィーネとイゼッタが外で踊ろうとしたところに現れたベルクマン(なぜお前がここにいる?)と謎の少女。謎の少女はイゼッタの唇を奪い、口を切らせて血を吸う。その瞬間、謎の少女は白目を剥き気を失う。
イゼッタの力を知ったアメリカ…アトランタ合衆国ではこの戦争に本格参戦を決定した。それはゲルマニアとともに、脅威となってきたエイルシュタットも撃ち滅ぼすために…

後半の伏線を張った回でした。ゲールの魔女は何なんだろう?人工物?となると、イゼッタを捕まえていたのはイゼッタの魔力を抽出するためだったのか?
アトランタの本悪参戦で戦局ががらりと変わるんだろうな。エイルシュタットはどうなってしまうのか…。
なんだか悲しい結末待っているのではないかとハラハラします。ED物悲しいし…{/netabare}

9話…展開急変、あぁ…ヤバい…
{netabare}ブリタニアの会談から3ヶ月、包囲網が築かれつつあり、ゲールの動きが鈍くなっていました。イゼッタは世界から注目されるようになり、エイルシュタットも束の間の休息感に浸っていました。
そこから一転、ゲールが西を囮に東から攻めてきました。イゼッタは新兵器とともに向かいますが、打ち込んだミサイルが何者かに撃退されてしまいます。なんと、ゲールが送り込んだのは魔女。しかも、伝説の白き魔女(のクローン)なのです。クローン技術使ってきやがった! 伝説の白き魔女はイゼッタに止めよう説得しますが、フィーネのために戦うと言う。イゼッタは白き魔女と戦うけど、魔法使える場所なのに墜落、白き魔女はアンチ魔法の道具使えるものと思われます。敗れたイゼッタは鎖に吊るされ…
イゼッタの敗北により、空ががら空きとなり、ゲールはエイルシュタットに突入。首都がぼろぼろ…

急展開でした。どうなるのか気になって仕方ありません。いちおう、これまでの伏線を回収しつつ、次の展開に入ってきてますが、一気に重い展開になってしまいました。白き魔女の過去に何があったのか、戦争はどうなるのか、イゼッタはどうなってしまうのか…。

これ、一期で終わるのかな? どうせなら丁寧に描いてほしいので、二期までいかないかな? このままだと半端になってしまう気がします。面白いだけに、丁寧にいってほしいです。{/netabare}

10話…絶望か、希望か、どっちに進む?
{netabare}イゼッタが捕らえられ、エイルシュタットは首都が陥落。イゼッタを命がけで救うエイルシュタットの兵士たち。イゼッタはなんとか救われ、首脳陣たちが避難した防空壕兼秘密基地で療養。
そのころ、ゲルマニアはゾフィーの力を使い、ブリタニアに大量のミサイルを撃ち込み、ロンドン…ロンデニアを木っ端微塵に。ゾフィーがゲルマニアの兵器として確立したことにより、ベルクマンがお役ごめん。ほぼ捨てられて状況に。ゾフィーの量産化が図られ、さらにはどう見ても「核爆弾」を開発したゲルマニア。もはや怖いものなしとばかりに各国に講和の条件を突きつけ、さらには東の大国ソ連…ヴォルガ連邦と不可侵条約結んで(当然表面だけ、侵攻する気満々)、最後はアメリカ…アトランタを攻める気でいる。

ジークから白き魔女の秘密が語られ、その力の源になっている魔石の半分を見せられたイゼッタは…で次週。

フィーネがその先をどうするのかを迷い、イゼッタは姫を助ける決意は変わらない。どう転んでも魔石を使うんだろうね…となると、イゼッタの命は…。
ゲルマニアの先も見えてきたようです。二次大戦をトレースしているので、ゲルマニアは連合国から逆襲され、首都陥落、皇帝自殺(もしくは暗殺)という全体の流れなんでしょう。しかし、イゼッタ対ゾフィーの決着はどうなることやら…なんとかイゼッタが生き残れる決着にならないだろうか…イゼッタがあまりにもけなげ過ぎて、見ていると切なくなるんだよね…{/netabare}

11話…そういう展開になるよね…
{netabare}秘密の基地がゲール軍に発見され、急襲される。フィーネは投降を覚悟し、絶体絶命のピンチ。そこに魔法を使って救出するイゼッタ。魔石の片割れを使い、魔法を使えるようになったのだ。それはつまり、命を削ること。フィーネが弱気になっているのを檄するイゼッタ。フィーネも覚悟を決めて最後まで戦うことに。
ゲール軍に付いてきたベルクマン。ベルクマンは自分が生き残るためにゲールの情報を伝えた。その内容は国の終末を意味し、それを阻止する必要があり、フィーネとイゼッタは最後の決戦に向かう。

かなりすっ飛ばしましてつじつま合わせがスゴいのですがが、内容は濃かった回でした。ベルクマンとジークの会話が良かったです。
えっ?もう終わり?…やっぱり一期では短い…イゼッタ、生き残って幸せな結末になってほしい…。{/netabare}

12話(最終回)…「地球のみんな!ちょっとずつ元気を分けてくれ!」
{netabare}ゾフィーとイゼッタの最終決戦はこんな感じでした。
ゲールが主催する会談に向かうフィーネ一行に立ちはだかるバスラー。これを振り切り会場へ向かうが、その途中、ジークが倒れる。彼が最後に観たのは眼鏡君の幻だった…。
一方、ゾフィーとイゼッタの最終決戦は魔石の力を全解放した激しいものとなる。二人は信頼する者のために戦い、一方は裏切られ絶望し、一方は最後まで信じ抜くことで戦った。ゾフィーがイゼッタとの戦いから離れられないことに、ゲールの部隊はミサイルを発射する、クローンの力を使って。
ゲールと諸国の会談に現れたフィーネ。フィーネはイゼッタがゾフィーと戦っていることを伝え、終息させると宣言する。しかし、魔女が残ると同じことになると憂慮する首脳たち。それに対しフィーネは言う、すべての魔力をこの世から無くすと。これはイゼッタからの提案だった。
イゼッタはすべての力を使い、この世にある魔力の全てを吸い上げる。ゾフィーの魔力もゾフィーのクローンの魔力も、ミサイルに搭載された爆弾の魔力も…。
これによってゲールの力は弱まり、大戦の流れも変わり、3年後にはゲールが敗れる。フィーネはとある森にあるコテージを訪ねる。そこには成長したロッテに車イスを押される赤い髪の女性が待っていた。

終わっちゃった…どんな終わり方するかと思ったら、あるあるな感じでした。イゼッタが全てを背負い、最悪をを除去する。よくある。生きていたことを示唆する終わり、あるある。
ゾフィーが救われなかったのは可哀想かな。最後に何かしら笑顔にできるシーンがあってもよかったように感じます。{/netabare}

第二次世界大戦をトレースしたこの物語。キャラは本当に良かったです。イゼッタは最後の最後までブレませんでした。とにかくフィーネのために戦い、やり遂げました。綺麗な衣装着てボロボロになるイゼッタの姿は切なかったです。フィーネは小国ではあるが国王として苦労と悩みを抱えながらも国のために戦いました。エイルシュタットの幹部、ゲールの幹部、それぞれ曲者揃いだけど個性強くてそれが絡んで物語を盛り上げました。

ストーリーは12話でギリギリまとめた感じは否めません。世界観が大きいのに、こじんまりとテンプレのようなまとめ方です。これだけのキャラと内容なら二期とは言いません、せめて5話くらい余裕があったらもっといい作品になったと思います。映像は好きでした。特に戦闘の場面は滑らかで迫力ありました。

魔女と王女の世界を変えるための戦い。戦争をモチーフにしてますが、人間の物語が強くなってます。期待分のものは見れたように思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 53

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

西暦1940年…そして少女たちは、世界に挑む。

この作品は亜細亜堂さんの制作したオリジナルアニメだったみたいですね。
正直存じ上げない会社だったのでwikiでググってみたところ、制作元請の下で制作に協力する体制で制作に参画するケースが多い会社みたいです。
この会社が元請として入ったのは、直近では「北斗の拳 イチゴ味」が該当するようです。
でもはやみんと東山さんが出演される事を知り、早々に視聴を決めていた作品でした。

物語は第2次世界大戦時のヨーロッパのような世界を舞台としています。
ゲルマニア帝国は、欧州の中でも大国で圧倒的軍事力をによって周辺諸国の支配に乗り出します。
そしてそれは辺境の小国であるエイルシュタット公国も例外ではありませんでした。
欧州全域を舞台に激しい火蓋が切っておとされ…物語が動いていきます。

エイルシュタット公国の第一皇女であるフィーネは、ゲルマニアと敵対する隣国の要人と会談するため秘密裡に動いていました。
そんな激動の真っただ中…それぞれ敵国の囚われの身となっていたフィーネと…この作品の主人公であるイゼッタが劇的な出会いを果たし…物語が動いていきます。

この作品…枝葉を取り除いて幹だけを見ると、主人公であるイゼッタと、イゼッタの友人でエイルシュタット公国の第一皇女であるフィーネの…二人の物語だったと思います。

1話での出会い…本当は再会で、前に二人が会ったのはどちらも幼かった頃…
でもその頃には、現在のフィーネの下地は出来上がっていました。
大切な国と国民を守るためには、自分の身を厭わない強さです。
持って生まれた資質…といっても過言では無いと思います。

イゼッタの脳裏に焼き付いているのは、両手を広げて自分を守ってくれている幼いお姫様の姿…
ふと気づくと、目の前の状況はまるで昔をフラッシュバックしているかのよう…
きっとここで会うべくして出会った2人なんだと思います。

あの時と一緒…何度だってお前を守ってやる…
あの時は守って貰ってばかりだった…だから今度こそ私が絶対に姫様を守る…
お互いがお互いを思い合う気持ちが随所に感じられるんです…

イゼッタは魔女一族の末裔です。イゼッタは手に触れたモノは自在に操れる魔力を持っていますが、これは本来人が持ちえない力…だからイゼッタはこれまで力を隠しながら暮らしてきました。
これは一族の掟でもある絶対遵守事項…

だからイゼッタは人前で魔力を使う事は絶対しない…そんな女の子でしたが、フィーネが困っているとなると話は別です。
ゲルマニアの猛攻によりエイルシュタットは、選択肢が殆ど無くなってきています。
選択肢が無くなるという事は、それほそのまま国の敗北に直結するのです。

姫様が…国民が笑って明日に迎えるならと…禁忌を冒すのを厭わないイゼッタ…
本当は苦しい時こそフィーネが国民にかけてあげたい言葉があるのをイゼッタは知っています…
でもそんな状況を作れなかったフィーネは自分を不甲斐無いと責めるんです…
次期大公として背負わなければならない荷物は、フィーネにはまだ重すぎるのかもしれません。
でも自分の立場をわきまえたフィーネは国民に対してどこまでも真摯…
そんなフィーネだからイゼッタも心が動かされたんだと思います。

でもイゼッタの申し出を二つ返事で了承するようなフィーネではありません。
何故なら自分の命令によって、イゼッタを最も危険な最前線に送り出す事になる訳ですから…
いつ命に重大な危機が訪れるかもしれない最前線…大切な友人に「死んでくれ」と言っているようなものです。
だから一度は申し出を拒否はするものの…2度目は拒否できないのがフィーネなんです。
だって、イゼッタが最前線に赴かないとそこで苦しい思いをするのは同じエイルシュタットの大切な民なんですから…
只のお涙頂戴的物語ではなく、頭首の聡明さが垣間見えたところでもあったと思います。

数あるフィーネの命令の中で…やはり物語終盤のイゼッタへの命令が一番我が身を切られる思いをしたのではないでしょうか…
そう…イゼッタがフィーネにお願いする時って…いつも笑ってるんですよね…
一片の曇りのない本心からのお願いをしているんです…
この二人のやり取りには何度も目頭が熱くなりました。

だから後戻りのできない崖っ淵での最後の勝負…一筋の光を見てフィーネが号泣するのも納得です。
こうなる事は分かっていたし予見もしていた…けれど、想像と実際とでは雲泥の差がありますよね…
本当に悲しい時って…きっと人目を憚る事なんてできないんだと思います
こんな二人の絆の物語…こう書いてしまうと軽いですが中身のギッシリ詰まった重厚な物語の上で展開される二人の立ち回りの気になる方は、是非本編でご確認下さい。

オープニングテーマは、AKINO with bless4さんの「cross the line」
エンディングテーマは、May'nさんの「光ある場所へ」
どちらも物語の重厚さを支えた素晴らしい曲だったと思います。
これもアニソンBEST10行き決定です。

1クール12話の作品でした。
この作品の様な終わり方…大好きです。
世の中は絶望と悲しみだけで出来ている訳じゃない…そんな気持ちを持つ事ができました。
物語もしっかり纏まっていたと思います。しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 37

85.5 2 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング2位
Charlotte [シャーロット](TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (3648)
16219人が棚に入れました
思春期の少年少女のごく一部に発症する特殊能力。
人知れず能力を駆使し、順風満帆な学園生活を送る乙坂有宇。
そんな彼の前に突如現れる少女、友利奈緒。
彼女との出会いにより、暴かれる特殊能力者の宿命。
それは麻枝准が描く、青春を駆け巡る能力者たちの物語――。

麻枝准、Na-Ga、P.A.WORKSによるオリジナルアニメ第2弾が始動!

声優・キャラクター
内山昂輝、佐倉綾音、水島大宙、内田真礼、麻倉もも
ネタバレ

らいむぐりーん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

鍵厨って「Key」作品が好きな人を指すワードみたい。いい作品ばっかやし。

9話で話がやっと転がり始めた感じです。
これはまさかの{netabare} ループ物!!??{/netabare}の兆しが。。


作画は安定のP.A.WORKS。
綺麗に描かれています。
キャラの可愛さかなり秀逸ですね。

主人公に感情移入できるまで多少時間がかかったのはさておき、

設定の入り込みやすさは抜群です。
分かりやすい。
ゴチャゴチャした設定モノは
苦手というただの主観的意見。


俺様主人公に
白髪蒼眼美少女。
スクールアイドル
アイドルヲタ
ブラコン要素も備え付けて
ストーリーテンポがいい。

そして
あやねるのドS系CVをご所望のファンなら
きっと全部持ってかれるハズです。

次に引きずる感はなく
句切りよく伏線被せていく感じに観えました。
すごく好きな感じです(^^)/

失った先で得るものと、得たことで失うもの。


人生観に問いかけるようなメッセージ性高めの
{netabare} ループ物 {/netabare}なんかな??
学園×異能系×俺様×美少女=星ノ海学園生徒会

     ですね。( ^^) _旦~~

投稿 : 2024/11/16
♥ : 90
ネタバレ

伝説のししとう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

だから2クールでやれって言ったのに…

麻枝准×P.A.WORKSの第二弾ということで、第一弾のAngel Beats!がそれなりに楽しめた私としてはかなり期待していたのですが…AB!の反省点がどこに活かされているのか、全く分かりませんでした。
これで泣けと言われても困る!

以下、ネタバレになります。
{netabare}1話〜6話
6話でやっと話が動いたけど、ここまでの展開が遅すぎる。もう少し早めることはできなかったのか?
それにしてもだーまえ、また人死なせてお涙頂戴かよ…どうせ生き返るんだろ…

7話〜8話
久しぶりに主人公のゲスさが戻ってきた!8話でいろいろ科学者たちの謎が明かされるかも…と思ったら唐突な当たり前の奇跡wこのアニメ尺大丈夫か?

9話〜10話
急展開…神回だって言ってる人いるけど、今までの展開が遅すぎたわけだし、こういう回が来るのも普通のことかと。そもそも9話は伏線回収というよりも、どちらかというとちゃぶだい返しじゃないですかね?
後3話何をやるのだろう…?

11話
一番の問題回!宇宙規模に話広げるし、マフィアは急に出てくるし…
学園創設前から裏切ってたんなら運転手の人見捨ててもいい気がするんですけど…タイムリープしたら分かるって言うのも無理がありますね〜

12話
有宇の告白はやっぱり7話〜9話が無かったことになってるのがきいてるな〜フラグ全く立ってないし…
しかし本当に後1話で大丈夫なのだろうか?OP歌詞は回収したけど、サラさんとか出てこなさそうな雰囲気。最終話で大きく評価が変わりそうです。

最終話
いろいろと酷い…まさか本当に全世界の能力者の能力を略奪しに行くとは思わなかった…言いたいことはたくさんあるけど、右目を治癒してタイムリープして熊耳を助けなかったのがどうしても納得できなかった。
略奪の代償は記憶ということでいいのかな?

◎全話通して…
タイムリープものとして捉えてしまうと、どうしてもシュタゲや他の作品に劣ってしまいますので、10話までは主人公の成長物語として捉えるべきでしょうね。11話以降は…よく分かりませんw10話までは楽しんで見てたんだけどな〜

この作品の一番の失敗は、やはり2クールでやらなかったことでしょう。9話ぐらいから急展開ばかりですし、明らかに尺足りてませんね。でも6話までスローだったんだから何とかならなかったのか…
ご都合主義展開の多さと、放置された伏線(まあ最初から伏線ではなかったのかもしれませんが…)もマイナスです。

後は高城や柚咲が終盤空気化してたのが残念。11話から兄の取り巻きたちにスポットを当てたのは失敗だと思います。

そういえば、ワクチン全世界の人にどうやって投与するんだろう…w

◎もっと掘り下げて欲しかったところ
・友利のリンチシーン
・白柳さん…
・高城の家庭事情
・ZHIENDのサラの能力と失明
・使い捨てのマフィアたち

◎作画・音楽
・作画はP.A.WORKSなので問題ないですね。安定して綺麗です。

・音楽は映像はOP、曲はEDですかね。ハロハロとZHIENDはこの作品に必要だったのだろうか?CD売りたかっただけなんじゃねーのw

◎最後に一言
{netabare}だーまえは音楽面に特化した方が良い!{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 89
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

不完全なのは…

.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+

原作・脚本 - 麻枝准
原作協力 - 馬場隆博
監督 - 浅井義之
キャラクター原案 - Na-Ga
キャラクターデザイン - 関口可奈味
サブキャラクターデザイン - 吉田優子、大東百合絵
衣装デザイン - 大東百合絵
総作画監督 - 杉光登、関口可奈味
アクション作画監督 - 宮下雄次
美術監督 - 東地和生
美術設定 - 藤井裕太
色彩設定 - 菅原美佳
撮影監督 - 佐藤勝史
3D監督 - 小川耕平
特殊効果 - 村上正博
編集 - 高橋歩
音響監督 - 飯田里樹
音楽 - ANANT-GARDE EYES、麻枝准、光収容
音楽制作 - ビジュアルアーツ、1st PLACE
アニメーション制作 - P.A.WORKS
放送期間 - 2015年7月5日 -9月27日
話数 - 全13話

(以上Wikipediaより引用)

.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+

2015夏アニメの中でも楽しみにしていた作品。

麻枝准さん×P.A.WORKSさんと言えばやっぱり
「Angel Beats!」
今回も独特の世界観を醸し出していて、OPテーマ曲から
「あっ、麻枝さんだっ」ってわかる感じがいいですね。

お話としては思春期の時期だけ若者に発症する不完全な
特殊能力。(この不完全なという設定は面白かったです。)
ある事が原因で広がる特殊能力に纏わる問題を解決しよう
と闘う少年少女達の葛藤、友情、愛情、絶望、希望を
時にはギャグ、日常系のほっこりした感じを織り交ぜ
ながら日々の成長を描いた作品かな。

作画、キャラデは安定のP.AWORKSさんなので安心して
みれました。
音楽もOP、ED、劇中歌を含めてすんなり心に入る感じで
特に私は劇中歌の方が好きだったかもしれません。

私自身の評価はそれほど高くありませんが、それなりには
楽しめました。
(どっちなんだよって感じでゴメンなさい…)

全話視聴してみてこのお話の世界に入り込める人、そうで
無い人、凄く分かれる様な感じ。
私的には麻枝准さん×P.A.WORKSというビッグネーム
をご存知の方はハードルをちょっと低めに設定して気楽に
視聴された方がいいかもって感じです。


【mio's café】
視聴済みの方限定です。
あとかなりの酷評かもしれませんので
好きな方にはオススメできません。
{netabare}

視聴前によく目にした麻枝准さんの言葉が
「CharlotteはAngel Beats!での反省点を踏まえて
脚本を書いた」
という言葉でした。
そこまで言われるとすっごく期待しました。
正直。
あの作品に厚みが増したらどんなに楽しいんだろうって。

勿論、この作品楽しめた方も多数いらっしゃると思います
し、良いところもありますので全てを否定するつもりは
毛頭ございませんので誤解のない様にお願い致します。

人によっての楽しむ基準は違うので私の感想はにわか
アニメファンの1意見として捉えて下さいね。

一言で申し上げるならばそのにわかでさえ思う
安直な脚本。
風呂敷広げるならちゃんとたためる大きさにすれば
いいのにというか、本当に真面目に脚本書いてるの?
くらいのレベルに感じました。
プロの方にこの様な事を申し上げるのは大変失礼かと思い
ますが、素人目で見てもそう思わざるを得ない仕上がりに
感じました。
ABからの反省点って何?
どこに活かされているのかがさっぱり分かりません。
高評価の方でわかる方がいらしたら教えて欲しいです。
麻枝准×P.A.WORKSならこのくらいでも満足するんじゃ
ない?
って思われてるようで複雑な心境でした。

アニメって難しいですね。
製作者サイドと視聴者サイドの間の気持ちの隔たり
というか…
どういう意図でこの作品を作ったのかはわかりかねます
が、作品に込められたテーマが感じられないというか
伝わりにくいですね。
色んなものを欲しがって全て中途半端になってる感じ。
正直、軸の感じられない作品でした。

1つには主人公をできるだけ下衆に描いてのギャップで
このお話しにメリハリもしくは面白くする意図もあったの
でしょうが、下衆な描き方の度合いが酷くてそこからの
お涙頂戴的な話に持っていかれても涙どころか苦笑いさえ
浮かびました。

実際、私は最初の視聴の時、第1話の時点で視聴を断念して
います。
何故かと言うと能力を用いて女性を物の様に扱う主人公の
行動、目つきや口元といった表情に虫唾が走ったんです。
アニメだとわかっていても生理的に無理でしたから。
そしてその様な思考回路を持つ人間が自分の妹だけには
優しいというご都合設置が全く理解出来ませんでしたし、
そういう行動をお話を面白くする為の材料として使用する
麻枝准さんに対しても女性として不信感を覚えたからです。

実際あんな能力を持っちゃうと人間っていうのは
私利私欲、自己満足の為にあの様な使い方をするの
かもっていう妙なリアル感はありましたけれど…

でもこのままではいけない、嫌な所だけでは無い、
最後まで視聴すればもっと良い所も見えてくるかも…
と思い再チャレンジ。

でもお話が進むにつれて膨らんでいく作品に対しての
不安と不信。
でもいつかはと思いながら見続ける自分…

2クールならまだわかるけど1クールで本編の核心に全く
関係ない様なシーンの数々。
薄い伏線からの超展開…
突然のタイムリープ設定…
そしてふっと湧いた様なラブコメ展開…
とにかく主人公の自分勝手なご都合主義の描かれ方が
なんとも…
描かれているキャラが可哀想になっちきちゃいました。

これってシナリオのチェックとかって会議でちゃんと
やってたのかなぁ。
一度P.A.WORKSの堀川社長が脚本の途中でにダメ出し
みたいなのをして、麻枝准さんが後半は盛り上がります
からみたいな感じで書き上げてOKだったみたいなお話を
麻枝准さん本人がされていたので、今思うとなんだか制作
サイドでも色々あったのかなぁって思っちゃいます。
見切り発車って事は無いと思いますけれど…。

6Rまでは劣勢ながら何とかもちこたえるけれど、
7Rあたりから徐々に効き始めるジャブ。
8R、9Rで強烈な右フックとボディーブロー。
マウスピースが吹っ飛びました。
10Rは半ば意識朦朧となりながらもクリンチでなんとか
その場しのぎ。
11Rでは強烈なアッパーが入り初めてのダウン。
12Rとどめを刺しにくる相手に起死回生を狙った
一か八かのクロスカウンター!
見事に外れ、強烈な右ストレートでのノックダウン。
最終13Extra Roundを待たずして試合終了。
こんな感じでした。

私的にショックだったのが6話終了時点で雑誌の
インタビューか何かで麻枝准さんが
「私の設定はガバガバですから」
みたいな発言をされていた事でした。
納得と言えば納得なんですが、ちょっと残念で一気に
視聴意欲も萎えちゃいました。
真意の程はわかりかねますが、放送中にあの様な
発言をされるのは、楽しみにしていた視聴者を軽視して
いると思われても仕方ないと思います。
(一応、このあとあっと驚く様な展開が待っています。
みたいな事も仰ってましたが…)

アニメの多くはストーリーが現実離れしています。
しかし、だからと言ってダメということはありません。
それもアニメの醍醐味の一つ。
むしろそれだから楽しい。

そしてその作品の中だけで通用する設定というのがあって
それに沿っていれば現実的かどうかは関係無くアニメは
基本的に楽しめると思います。

だけれど基本的な設定が少なすぎるお話しなのに世界観
だけが大きくなっちゃうと、主人公が既にお話しの中で
示された設定だけでは困難や逆境に対処出来ないなんて
こともしばしば出てくると思います。
そこで苦し紛れに脚本家がストーリーを無理矢理進める為
「主人公自身も知らい秘密の能力が発動する!」
なんてその場しのぎのような後付け設定を何度もすると
自然と作品に対しての不信感みたいなのが芽生えます。

逆にそうならないために、基本設定をあらかじめよく考え
ずにむやみやたらに作っちゃうと、今度は内容に矛盾が
出てくる可能性があります。
この作品を視聴して凄く思った事でした。
難しいですね。

1クール13話というのは最初から分かっているはずなのに
急に2クールから1クールに変更になったと思わせる様な
無理矢理押し詰めた終盤。
恐らく何クールの作品であれ同じような作風になっていた
ことでしょう。
話数の問題では無いと思います。

作画はOPアニメーションから本編まで丁寧で終始安定して
いて安心して見れました。
音楽も麻枝准さんらしい心にすんなり入ってくる様な曲が
多く楽しめました。
声優さんも内山昂輝さん、佐倉綾音さん、内田真礼さん、
瀬戸麻沙美さん、花江夏樹さん、私的にうふふな小野大輔
さん、そしてなんと言っても沢城みゆきさんその他方々、
とても楽しめました。
特に佐倉綾音さん演じる奈緒ちゃんは終始私のお気に入り
でした。

私的に良かった所もいっぱいあったのでとても勿体なかっ
た様な感じですね。

素人風情が何をぬかすかっていう様なレビューになっちゃ
いましたけれど、正直思った気持ちなので。



【主要登場人物・出演者】

乙坂 有宇 - (CV:内山昂輝)
友利 奈緒 - (CV:佐倉綾音)
高城 丈士朗 - (CV:水島大宙)
西森 柚咲 - (CV:内田真礼)
黒羽 美砂 - (CV:内田真礼)
乙坂 歩未 - (CV:麻倉もも)
乙坂 隼翼 - (CV:小野大輔)
熊耳 - (CV:竹本英史)
目時 - (CV:瀬戸麻沙美)
前泊 - (CV:花江夏樹)
友利 一希 - (CV:興津和幸)
Sara Shane - (CV:沢城みゆき/歌 - marina)
白柳 弓 - (CV:中原麻衣)


【主題歌】

オープニングテーマ
「Bravely You」
(第2話 -第9話、第12話、第13話)

エンディングテーマ
「灼け落ちない翼」
(第2話、第5話、第7話 - 第12話)

「楽園まで」
(第3話、第4話)

「君の文字」
(第13話)

{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 104

67.0 3 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング3位
世界征服~謀略のズヴィズダー~(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (910)
4593人が棚に入れました
過去の指導者たちが思い描いた世界征服は、ただの妄想に過ぎなかった。世界征服とは―いまだかつて誰も為し遂げたことのない栄光。一人の幼女、星宮ケイトに為されるまでは、それがどれだけ恐ろしく輝かしい行いなのかを知る者は存在しなかった。「我らがズヴィズダーの光を、あまねく世界に!」

声優・キャラクター
久野美咲、花江夏樹、M・A・O、伊瀬茉莉也、花澤香菜、寿美菜子、鳥海浩輔、広田みのる、山崎エリイ

☆エトペン☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

おおうっっふううう・・・・・・・・・・・ロリだ。

中学生の主人公、地紋明日汰は
父親が嫌いで逃げるように家出をしたが
路頭に迷ってしまう。

その途中で幼女を拾うが
彼女は世界征服をたくらむ組織のリーダーだった。

彼女らは小さなことから征服していき
やがて世界を・・・・
ってな感じなんですが
ちょっと変なアニメでしたね。



正直に言いますと、自分はロリ目的で見ていたのですが
あまり面白いと呼べるものではなかったです。


たばこの話でケイト(幼女)が喫煙者に
正論を叫ぶところは面白かったがそれ以外は本当に何とも。



どこのどいつがこの「漫画」か「ラノベ」を
アニメ化しようと思ったんだ?
と思っていたがオリジナルアニメーションらしいですね。
キリのいいところで終わっていたのが不幸中の幸いでした。


やっぱ演出って大事ですね。
この作品は戦闘シーンでもあまり湧かないのは
多分これが大きいでしょうね。
戦闘中の音楽が地味だったのか
なにも流していなかったのか
さっき見終わったはずなのに
覚えていないです。



まあつまり・・・・ケイトを愛でれる本家のロリコンでないかぎり
見ることはお勧めできないかもしれません。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 43
ネタバレ

景禎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ズヴィンチャンヴィズンバン

8話まで視聴済み段階ですが、現状、わたし的にドはまりです。

オリジナルアニメ作品。原則1話完結型のお話しの連続です。
基本はギャグものですが、ギャグ以外にも、SF、変身魔法少女、ファンタジー系バトル、幼女萌え、ロボット萌え、果てはハードボイルドな任侠アクションまで、いろんな要素がちりばめられており、それぞれの要素も結構高品質で、かなり広い楽しみ方ができる作品になっていると思います。

ただ、この作品にはいくつかハードルがあります。まず、3話。あなたが喫煙者なら、ここで気分を害されてキリに走ってしまうかもです。

↓3話視聴後に見てください
{netabare}3話は喫煙者を狩るおはなし。

世界征服の端緒として、この世から喫煙者を駆逐しよう!というお話し。喫煙者には人間の心がないとか、あまりといえばあまりの表現・・・と思われたかもしれません。

でも、この回は喫煙者をいじめるためのお話ではありません。現に、監督の岡村天斎氏は喫煙者ですし、この回は監督自ら脚本を手がけておられます。さらに、岡本監督と思(おぼ)しきキャラが隠れ喫煙バーでたばこを吸うおっさんとして出ています。

3話を見て切ってしまった喫煙者の方もかなり多いらしいですので、表現としてちょっと問題はあったかも知れませんが、製作者側に喫煙者叩きを行おうという意図がないのは確実です。

また、世界征服などの悪を描くうえで必要な表現上の自由を、世間の良識と言う「迫害勢力」から確保しよう、という製作者側の意図で、周到な計算のもとに配置されたお話かも知れません。

伝統的に、ハードボイルドの世界や悪の組織を描く漫画やアニメに「かっこいい喫煙シーン」の描写は不可欠でした。ところが最近ではそういう表現を用いることが難しい風潮がありますよね。

この回の本当の狙いは、EDの歌詞にもなっている「煙が嫌い」という、おそらくこの物語の根幹に関わるテーマの伏線であろうと思われます。{/netabare}

もうひとつのハードルは7話。ここまでは、ワケわからん設定はいろいろあるが、軽い気持ちで見るギャグものということで、まあこういうのもアリかもね的に視聴していたワケですが、ここへ来てナゾがインフレーションを起こしてしまいます。多くの視聴者はここで「ワケわかんね」と去っていかれました。

↓7話視聴後に見てください
{netabare}軽いギャグものにしてはナゾの深さが半端ない。1クールもので7話というと折り返しを過ぎて、お話しはそろそろ解決方向に向かう頃です。なのに、最終的に回収しなければならない伏線はほとんど解決せず、それどころか増える一方。

続く8話も、7話で写真に写っていた都知事の家族関係とかの伏線の回収はそっちのけで、新キャラが2人も出たり、過去の人間関係が描かれたりで、ナゾは深まるばかり。予告編によると9話はのんびり温泉回? ちゃんと終わらせる気ぃあんの?的な心配が心をよぎってしまいます。

でも逆に、これほどまでブッ散らかしたナゾや伏線を、最終回近くに一気に回収していくのならば、それはゾクゾクものです。

さて、ここからは私の勝手な考察。
↓たぶん当たってないので、読みたくない人は読まないでください
{netabare}物語が始まってはや8話。征服できたのは晩飯、古代ウド川文明、さかあがり、中学校ぐらいで、日常の限られた範囲。この調子だと、あと残り4話程度で世界征服なんか実現できるわけないじゃん。これが一般的な感想でしょう。でも、ズヴィズダーが目指す世界征服とは、私たちが知っているいわゆる「世界征服」すなわち「武力のもと、信念のもと、ふるびた秩序を滅ぼし、人類とその未来を完全に掌握すること」とは別物ではないのか?

それともうひとつ。
ひょっとしてズヴィズダーのメンバーは全員死んでいるのではないか?
大きなのっぽの古い時計はもう動かないから、あとは永遠。これはEDの歌詞の一部ですが、これはあきらかに「おじいさんの時計」からとったものだと思われます。ということは・・・
もうひとつ。吾郎とホワイトファルコンの戦闘時の会話での吾郎の言葉。世界征服は夢なんかじゃねえ。俺の血だ、俺の命だ。俺は・・生き返ったんだ。
こういう場面では、普通は「俺は生まれ変わったんだ」と言うと思いますが・・・
さらにもうひとつ。
ナターシャはウクライナから立川(失礼、西ウド川)まで地下トンネルを歩いてきたということですが、そんなこと生身の人間には不可能。
などなど。状況証拠はいろいろあります。{/netabare}
{/netabare}

とりあえず今は、最終回近くにナゾが一気に解決することを期待して絶賛視聴継続中と行きますか。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 29
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

幼女と歩む世界征服

「我らがズヴィズダーの光を、あまねく世界に!」
幼女:星宮ケイトと歩む世界征服への道のり。

幼女の戯れ言かと思いきや本当に世界征服を目指す組織の物語でした。

補助輪チャリだったりたどたどしい口調や動作だったりあどけないケイトですが
一度演説させると、その知識と信念とカリスマ性を強烈に感じさせてくれます。
このギャップは癖になってしまいそう。
観る前はチョット下らない系かな?なんて思っていましたが
意外と知的なストーリーが軸になりそうです。
まだ活躍はありませんがケイト以外のキャラも濃そうですし
それに他の組織(正義の組織!?)も絡んでこれからどう進むのか楽しみです。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

※2話感想{netabare}
前回はバタバタしてたので改めてキャラ紹介回って所ですね。
ヴィニエイラ様(ケイト)、ドヴァー(明日汰)、プラーミャ様(逸華)、
ピェーペル将軍(吾郎)、アジーン(ヤス)、ウーム教授(ナターシャ)、ロボ子
皆、特徴的で楽しいメンバーではあります。
プラーミャとピェーペルは名字同じなので兄妹とかですかね?

後、どう見ても駒鳥さんはロビンなのだけど
コチラとはお約束通り恋が芽生えたりするのでしょうかね?

今の所、悪の組織視点ではあるけど王道を歩んでいます。
このまま無難にキャラものとして楽しめる作品になるのか、
シナリオ捻って勝負に出るのか。興味津々です。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
喫煙者死すべし! 喫煙者の方には痛い話だったかも知れません。
時代の流れからすると一見、善行にも見えますがやり方が過激でやはり悪の組織でした。
とはいえ、彼女たちは悪を成すと言うよりは自分達の欲求・欲望のために
全力でワガママを通す生き方をしていて痛快さを感じてしまいます。
その辺りがこの組織の魅力の様です。

メンバー同士の深い付き合いもちらりと垣間見られた今話でしたが
次回は更に掘り下げた過去が観られそうです。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
ズヴィズダーのエネルギー源がウドだったとは…。
今回はその親株探索とナターシャ掘り下げ回でした。
暗闇の中ケイトはナターシャへ光を与え絆が生まれた事が分かったと同時に
ナターシャの両親の行方、ロボ子の正体、妖精とは何なのか等
多くの謎がバラ撒かれストーリーとしても楽しめそうです。
【予想】{netabare}
ズヴィズダーの他にも妖精を崇拝する別の悪の組織でもあるのかなという気もします。
ロビン達と共闘する展開もあるやも知れません。
{/netabare}{/netabare}

※5話感想{netabare}
明日汰と駒鳥さん互いの正体がバレそうでバレない
こういうアニメでのお約束の展開でした。
でもこれでは余りに王道過ぎて満足できないです。
5話までかかって使い過ぎに思いますが、
ここまでで各キャラ紹介が終わったので
次回からストーリー&ケイトのカリスマ性の復活に期待したいです。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
全員で中学に潜入!というゴリ押しで来ましたが
やっとこの作品のらしさと言うか色が出て一話で感じた期待感が戻ってきました。
(3話以外は王道でやや不満がありましたので…)
幼女が世界征服という無茶を立ち上げたのですから
王道を歩むのではなくこういう道無き道を歩む痛快さ、無茶さが欲しかったのです。
スベるの必至状態での明日汰への無茶ぶりとか気の毒でしたがね…。
後はケイト中心に良く喋らせてテンポよく楽しませつつキャラを引き立て
そのカリスマ性を匂わせてくれれば成功する作品だと思います。

肝心の宝探しの方はどうやら白鷺さんやホワイトライトの罠の様です。
ズヴィズダーがどう切り抜けるのか後半が楽しみです。
…そしてロビンのドジっぷりも何気に楽しみです。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
頭が「?」まさかこんな展開になるとは!
まるで夢幻…このまま幼女が魔神化して世界征服を成す事となって行くのでしょうか?…

ケイトが意志を持ち、そのわがままを通していく事で征服していく展開を思い描き
また楽しみに期待していたのですが、
無意識の中、魔神化(巨大化)したケイトがまるでゴジラの如く暴れる意味不明な展開に
面食らい期待とのズレに困惑と不安を感じてしまいました。

が、しかし!終盤現れた都知事の存在で気持ちが一変。
今後の展開に含みを感じますし今までの言動も色々と伏線になっていた事を感じ
キャラ物に止まらず意外にちゃんとしたストーリーが楽しめる作品なのだと思い直し
当初の期待と別の期待が生まれつつあります。

今回単体で観ると意味不明な事が多いのですが将来的には色々繋がって
話としては纏まると思っています。

明日汰の家族について【考察と予想】{netabare}
今回終盤で色々ヒントと思われる描写が出ていますので
現状での考えや予想を書き留めておきます。

・1話冒頭で明日汰が言い合いをしていたのは父の都知事と判明
・その電話では「家に帰っても誰もいないだろ!」とか
 「世界征服でもしろ!」とか言っている
・家族写真には明日汰と共に妹らしき人物が写っているが眠っている様子

等から色々と推測して
今回プールで見た世界は明日汰の妹が見る夢の世界と繋がっているのだと思います。
ケイトと彼方の世界で話していたのも明日汰の妹で
きっと彼女はどこか別の所で眠り姫の様になっているのではないかなと思っています。
ケイトも明日汰の妹もぬいぐるみを抱いているので
これが精神をリンクさせるアイテムになっている模様。
二人は同一の可能性もありますが…。

都知事が電話していたのはナターシャの話(4話)にも出てきた謎の組織で
ナターシャの両親同様に子供を救おうと組織を手助けしているのでは?
今時、黒電話で話していたのも古風な組織の雰囲気を匂わせています。
都軍やこの組織との戦いは不可避になりそうです。

また、都知事が喫煙者である事も分かりますのでコチラも含みになっていそう。
謎の霧モヤとタバコの煙って因果関係がありそうです。
ついでに言うとドヴァーのガスマスクが途轍もないお役立ちアイテムになるのかも。
{/netabare}
現時点ではかなり想像力に頼った予想で確証はなく的中率低いかも知れませんが
予想と異なったとしても個人的にはストーリーとして期待できるかな
と思える根拠になっています。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
ホワイトライト指令と鹿羽一家の悲しい因縁が見えた回。

一話完結にするのは勿体ない気のする内容でした。
ピエールの男気や香織の心境等もう少し背景をじっくり見せれば
緊張感や感動に繋がった気がするのですがやや即席だったかな。

ただ鹿羽一家と香織については次回以降更なる掘り下げは望めそうです。
何があって裏切り裏切られる事になったのか興味を惹かれます。

ケーキを美味しいと喜ぶ今回の締めは好きでした。
吾郎にとってピエールが作ったケーキの味は忘れられないでしょう…。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
温泉でのんびり回と思いきや
ロビンがドヴァーやイーグレットの正体に気付く展開は勿論ですが
他にも
『温泉での底の方で繋がっていたのか発言』(ウド地下と掛けている?)
『ケイトのおねむの時間』~『破壊された街並』(この間に魔神が暴れてる?)
『指令の車の助手席にぬいぐるみ保持したヤス』(やはり繋がってたけど目的は?)
あと、細かいのだと『大量のみやげを買う指令』『日光を眩しがるケイト』
等、気になるカットや台詞が多く気が抜けませんでした。

かなりの伏線が残っていますが終盤に向けどのように展開するのか見物です。

色々な展開が予想出来るこの作品ですが、大きな鍵となっていそうなのは『夢』。
夢に焦点を当てて一つの仮説を考えてみます。
【考察】{netabare}
『この世界はケイトの夢で出来ている』という説が私の中で生まれています。
全部が夢とか、結局夢オチという訳ではなく、
夢の中に入り込んだ者達の群像劇になっているのかなと。

明日汰との出会いでも「夢を見せてやる」でスタートしていますし
他メンバーも何らかの不安を抱えてこの世界に入り込んでいるのではないでしょうか。
そしてホワイトライト(白光)の人達はそういった人を
起こそうとしている人達なのかなという気がします。(ヤスも多分そっち側)
駒鳥さんに関してはちょっと異質な気がしますのでケイトの分離体なのかも。
家族写真の明日汰の妹らしき人物はケイトに駒鳥さんを少し足した雰囲気でもありますし。

世界征服者=夢を見ている張本人と言う事ではないでしょうか。
皆が目覚め誰も居なくなれば自分だけの世界となり征服が達成されると言う事なのかも。
今回ケイトは眩しがっていましたので目覚めの時は近いのではないでしょうか。

伏線回収や説明がしきれない部分も多々ありますし
私自身も確証している段階ではないのであくまでも仮説の一つと言う事で。
現実を夢が浸食してる説とかもありますが、それは書かなくてもいいかな…。
{/netabare}{/netabare}

※10,11話感想{netabare}
強者こそ正義と言わんばかりの都軍の侵攻。ズヴィズダーピンチ!
都知事が一気に支配欲に駆られ行動しているみたいでどうなってるんだ?
なんて思っていたら既に人ではない様子。
ラストスパートに入り、かなり無茶苦茶で展開が荒い気がするんですが
伏線やらも回収して上手く着地してくれるんだよね?…大丈夫だよね!?
{/netabare}

※12話感想{netabare}
ドタバタと今まで征服してきたものも利用して都知事退治で締めくくり。
バラ撒いたはずの伏線には触れる事のないものも多数あり消化不良。
この終わりだと夢や巨大とか振り返るとやはり意味不明で道筋が繋がっておらず
シナリオが至る所でささくれ立っています。
もう少し洗練されたシナリオに期待していたのですがね…。
世界征服にしても皆と知り合いになると言う知名度的な意味が強く
そういう意味なら過去世界征服した人居るんじゃないか?とも思ってしまいます。

それとピエール生きてたのか!
{/netabare}

【総評】
可愛かったり味のあるキャラが多くドタバタコメディとしては楽しかったのですが
シナリオとしては意味深なシーンやカットがありながらもその殆どを放置してしまい
とても満足できる内容ではなかったです。
これなら下手に凝らずにキャラの魅力で押し切れば良いのにな…っと思わずには居られません。

毎週楽しんで期待も膨らんだんですがラスト3話でチープな着地に導いてしまい
印象を落としました。
これだとオススメっていう訳にはいかないですね…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 38

65.0 4 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング4位
K RETURN OF KINGS[ケーリターンオブキングス](TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (368)
2291人が棚に入れました
現実とは微妙に異なった歴史を歩んだ現代日本。そこには巨大な異能の力を持つ7人の《王》が存在していた。彼らは自らの力を分け与えたクランズマンたちと共にクランを形成する。青く結晶する秩序、荒ぶる赤き炎、白銀に輝く不変、そして、緑に枝分かれする変革。それぞれの属性を持つ《王》たちは今――。青のクラン《セプター4》を率いる《青の王》宗像礼司は多くの重責を担っていた。《黄金の王》國常路大覚の管理下にあった御柱タワーおよび、《王》を生む謎の聖遺物であるドレスデン石盤も、今では宗像礼司の下にある。そして先代《赤の王》周防尊を殺めたことにより生じた《王》殺しの負荷。一方、赤のクラン《吠舞羅》のクランズマンであった櫛名アンナは、緑のクラン《jungle》による御柱タワー襲撃を経て、新たな《赤の王》として覚醒し、《吠舞羅》の仲間たちと再び強固な絆を結んでいた。そして白銀のクランズマン、ネコと夜刀神狗朗は、《白銀の王》伊佐那社の生存を信じ、彼の行方を探している。しかし《白銀の王》を探しているのは彼らだけではなかった。《緑の王》比水流もまた――。活性化する《jungle》の動きをきっかけに、再び《王》たちの運命がより合わさる。

声優・キャラクター
浪川大輔、小野大輔、小松未可子、堀江由衣、杉田智和、興津和幸、櫻井孝宏、福山潤、中村悠一、沢城みゆき、宮野真守、森田成一、名塚佳織、下野紘、津田健次郎、梶裕貴、飯塚昭三、佐藤聡美

浩平 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

大人になった少年二人の絆

~あらすじ~
2012年10月に第1期「K」が放送され、2014年7月には劇場版アニメ「K MISSING KINGS」が全国で上映公開されました。今作は劇場版のその後を描いた第2期となります。
現実とは微妙に異なった歴史を歩んだ現代日本。そこには巨大な異能の力を持つ7人の「王」が存在していた。彼らは自らの力を分け与えたクランズマンたちと共にクランを形成する。


絆の物語めっちゃ面白かったです。美咲と猿比古2人の絆のシーンは盛り上がりましたね♪
本編はもちろんのこと、OP、EDもよかったです。これぞ「K」という感じがよく出ていました。
1期をまだ見ていない人は公式サイトで公開されているダイジェスト映像を見よう!できれば劇場版も見ておきたい。
みんなで一緒に「K」の魅力に浸りましょう!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 18
ネタバレ

愛花 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

迫力あるバトルシーン!

1期、劇場版と続く2期です。

バトルシーンが劇場版よりさらに丁寧に描き込まれていて大迫力です‼︎

作画が少し変わった感じがして…淡島さんやネコの胸・お尻が異常なくらい強調されてますね…笑
男どもばかりだからちょっと女気入れにきたのかな⁇(´・_・`)
光を綺麗に入れていて作画がクォリティーアップしたと思いました(*σ´ω`*)σ

そしてOPは最高‼︎
赤の王アンナ役の堀江由衣さんが歌う「アシンメトリー」、アニメにもあっていてとても良い‼︎
((歌詞中の「赤い(尊い)」ってところ、周防尊のことでもあったのですね、、最終話見終わった後に気付きました、、笑))

EDもカッコいいですね、そして曲とアニメーションとすごく合ってます!

{netabare}
全体として
石盤を手に入れ石盤の力を全人類に与え、人類を進化させようとする緑のクランを
白銀、青、赤のクランが連携して阻止しようとするストーリーのようですね!

世界レベルの問題をまるでゲームをするかのように楽しむ緑のクランと
命をかけてそれを阻止しようとする3クランが対照的。

個人的には白銀の王に跪いていた黄金のクランズマンのうさぎ達が、ニヤリと笑っていたように見えたのが気になるところです。。
そして赤の王が代替わりしたように黄金のクランが代替わりするのはいつになるのでしょうか⁇

{/netabare}

{netabare}
比水流を止めることに成功した白銀・赤・青連合ですが、本命は灰色のクランの王だったことが判明‼︎
まんまと石盤を奪われてしまいます…‼︎

連合内でも険悪な雰囲気になってしまって、伏見が緑に寝返りそうで…‼︎

でもなんだかんだ美咲を想っている(←)伏見のことです、最後の最後でやっぱりこっち側でしたって展開に期待(´・ω・`)

ところで、やっぱり今期のセクシー描写?サービス描写?はやり過ぎで見てて気持ち悪いです。。主にせりちゃんなんですけどね、、
倒れてるシーン、アングル的にそんなにお尻大きくならないでしょ⁉︎一瞬胴体真っ二つになったかと思いましたよ⁉︎⁉︎

{/netabare}


{netabare}

石盤が解放されて、世界中で多くの人が石盤の魔法の力を手にして大パニックに。

白銀、赤、青の王はそれぞれ再び石盤の元へ集結します。

宗像さんと岩さん、クロとみしゃくじ、伏見とスクナ等々、バトルが熱いです‼︎

やはりKはバトルシーンですね( ̄▽ ̄)

伏見のピンチに駆けつける美咲もかっこ良かった…!そしてお互い大好きなくせにすれ違いまくっていたこの2人が和解できたようで、感激しました…‼︎

石盤の力をすべての人にという流とは対照的に、シロの選択は石盤なんてなくてもいい、美味しいご飯があって、それを一緒に囲める仲間がいれば、というものでしたね(*。・ω・`*)
シロらしい、シロたちらしい選択です。

ダモクレスダウンによって石盤を壊したシロ。流は石盤の力で生きながらえていたので、死んでしまいます。それでも、流も予想外の展開を楽しめたようですし、救いのない最期にならなくて良かったです(;_;)

しかし石盤の力で意識が別の身体に入っていたシロは、石盤の消滅とともに消えてしまって。。

そのままED。こんなラストあり⁉︎と思ったら、シロさん、元のアドルフKヴァイスマンの身体で戻ってきました。良かった〜!

最終話EDは1期のOPを歌っていたangela。この1話だけのEDなんて、贅沢。。!そしてとてもよい。。!!

同じ日にファフナー最終話もやっていましたので、もう両方angelaに持って行かれたぜ!って感じです(*σ´ω`*)σ♡

{/netabare}

観終わって。。
1期よりもぐんと作画が良くなって、バトルシーンは本当に迫力がありました!!(^-^)
バトルが多いストーリーだったので作画の巧さが光っていたと思います♪

多分これでKシリーズはお終いでしょうか?続けようがないですもんね?
と思いつつ自分の感想を読み返していたのですが、黄金のクランのところのウサギが薄ら笑いだったの、あれはなんだったのでしょう。。わたしの気のせいだったんですかね、、(笑)
いやはや、どうしても続きを期待してしまいまして(^^;;

楽しめる作品でした(^-^)!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アニオリ作品、大団円感が良かった。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
(主に乙女の方に)人気のシリーズ「K」の完結編。1期(テレビ編)→劇場版→2期と、順番に観てほしいです。

作画は相変わらずのトップクオリティ。時代を考えれば凄いと思います。背景なんか、本当に綺麗です。

基本的には女性向けだとは思うけど、そこまで直接的な腐の要素があるわけじゃないので、ちゃんと男性でも楽しめる作品だと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
劇場版でも書いたけど、やっぱり「緑」のクランが好きでした。少数精鋭な感じとか、時間制限な強さとか、疑似家族的な切なさとか。

第9話の、緑の部屋(ボロアパート)が、実は巨大空間にある映画のセットのようなものだったシーンは、本作屈指の名シーンだと思っています。緑のクランに漂う、微妙にチグハグな、でも心のどこかでは本気で求めている「家族ゴッコ」がよく表現され、そのぬるま湯(仮初めの幸せ)も終わりを告げ、最後の戦いの場に向かう比水流の覚悟も観てとれ、切なさのある、良いシーン、設定だと思いました。最終話の散り際含め、やっぱり緑が一番好きでした。

ここからが、「勿体ない」部分。

Kは、キャラの数は多いですが、結局、王の勝敗=クランの勝敗、というところが残念なんですよね。

八田、猿比古、草薙、世理、ネコ、クロ、御杓神、スクナ……。各クランの2、3番手にも、こんなに魅力的なキャラがいて、それなりに物語は盛り上げてくれました。でも、結局、2、3番手は2、3番手。2、3番同士で戦い、そのバトルがどれだけ熱かろうと、結局、大勢には影響なし。

なんか、相撲の「青白時代」の大関の方々を観ているようでした。大関同士の試合はそれなりに盛り上がりますが、結局優勝するのは、朝青龍と白鵬の直接対決に勝った方だっていう、虚しさ。「幽遊白書」の蔵馬が、「組織戦の勝敗は副将が決める(大意)」と言っていたのを忘れたのでしょうか(サブキャラがちゃんと活躍するのは、名作)。

もっと、それぞれのクランの固有スキルとか、キャラの特性活かして、たまには王に金星あげてほしかった(せめて苦しめるとか)な、と。

Kを観てて思ったのは、(悪い意味で)「BLEACHに似ているな」ということです。BLEACHの護廷十三隊は、そもそも選ばれた時点でエリートで、第8席とかでも出身地総出で祝うくらいの描写があるのに、実際は、隊長格の前ではモブ扱い(一部例外を除き)。クランの面々もそんな感じ。あんなに格好良く抜刀させといて(笑)とか思いました。ザコキャラにも愛が欲しかったです。

他にも「学園島」の設定とか、活かしきれてないモノ、ヒトは山ほどあります。アニオリにありがちですが、設定だけ細かく決めて、シナリオがそれを活かしきれてないんですよね。漫画や小説は、設定考える人とシナリオ考える人が基本的には同じ(一人)ですが、アニメはたくさんの人が関わるために分業制が確立されてて、設定とシナリオに整合性がなくなることがあるんだよね。

最後に一言。最後まで、シロの強さ(どこがどう強いのか)が分からなかったです^_^;
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 23

71.3 5 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング5位
プラネット・ウィズ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (273)
969人が棚に入れました
「おれは、おれが味方したい人達の味方だ。そんだけだ!」
過去の記憶を失いながらも、平穏に暮らしていた高校生・黒井宗矢。だがある日、
世界は謎の巨大兵器「ネビュラウェポン」に突如襲われる。
猫のような姿をした「先生」とゴスロリ姿の銀子と共に、宗矢は戦いに巻き込まれる
ことになったが_________なんと相手は人類を護る7人のヒーローの方だった!
宗矢の記憶に隠された戦う理由とは?

気鋭の漫画家・水上悟志が贈るオリジナルアニメーション、ここに開幕!

声優・キャラクター
阿部敦、原田彩楓、井澤詩織、小山力也、乃村健次、後藤沙緒里、梅原裕一郎、大和田仁美、渕上舞、菅原慎介、石上静香、興津和幸、清川元夢、若本規夫
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

猫と犬

J.C.STAFF制作。

新感覚でどこかフリクリに似た、
センス溢れるぶっ飛び具合が楽しいです。
え?そっち?的なサプライズもあり、
集中力が途切れませんでした。
構成力の高い魅せる入りだったと思います。

ロボアニメに新機軸はあるのか、
火力一辺倒の戦闘ではないのが興味深い。
アニメーションらしい作品ですので、
あまり構えず、素直に楽しめれば嬉しいです。

4話視聴追記。
SF的なガジェット満載ですが、
広義ではコメディになるのでしょうか。
なるほど、この感覚、タイムボカンシリーズだ。

9話視聴追記。
力の籠った演出が増えて来ました。
{netabare}先生も閣下も信念のもとに最後はどう動くのか。
物語の総仕上げが、どうなるのか楽しみです。{/netabare}

最終話視聴追記。
緩急付けた演出にキャラと声優の相性、
{netabare}物語の構成も最後まで見事にまとまっている。{/netabare}
今年の夏上位作品で間違いないでしょう。

お勧めの作品となりました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 53

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

オレはオレの助けたいと思ったやつの味方だ!

視聴理由 特になし

序盤 ヒーローものかな

中盤 コレは...

終盤 正義とは何か

この話は普通の中学生に起こった非日常を描いた話
ジャンル的にはロボット・大戦
途中から宇宙に進出しちゃったり、なんか謎の原理で戦闘してたりするけど、キャラの信念とか考えとかは面白いから、4.5かな
決して主人公が圧倒的最強とかではないんだけど、やっぱここでも「信念」はカンケイあるんだよね

作画は普通。音楽も普通。
キャラの熱血度がわかるし結構好きだな

まぁ全体的に普通だけど熱血キャラとか好きな人は良いかもしれない

投稿 : 2024/11/16
♥ : 10

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

何をモチベーションにして戦ってるのか

設定やキャラが個性的で話の進め方も悪くない。
雰囲気は、一回りか二回り前の子供向けロボットアニメって感じで最近のアニメにしては珍しさもある。
全体的に平均越えの印象を受けるけど、どうも嵌れなかった。

登場人物は割と世界規模で戦ってるけど、全員物分かりが良すぎるせいか、葛藤やドラマが足りなかったからか、戦う理由がふわっとしていた気がした。
結果としてこじんまりとした世界での戦いに感じた。

原作の水上悟志さん、なんか見たことある名前だと思ったら、惑星のさみだれの人か。
話題のタイトルということで、おすすめされて読んだことあるけど、プラネットウィズと同じような感想だった。

単に好みの問題なのかな。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

65.9 6 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング6位
Fairy gone フェアリーゴーン(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (254)
951人が棚に入れました
かつて妖精は、"兵器"だった――。この世界には、動物に憑依することで不思議な力を宿す、妖精が存在していた。妖精が憑依した動物の臓器を摘出し人間に移植することで、妖精を分身として出現させ、兵器として扱えるようになる。妖精を戦争の道具として自在に操る兵士たち、彼らは『妖精兵』と呼ばれた。長きにわたる戦争が終結すると、彼らはその役目を終え、行き場を失う。あるものは政府に、あるものはマフィアに、あるものはテロリストに。それぞれの生きる道を選択する。戦争から9年の歳月が経つ。主人公のマーリヤは、妖精に関連する事件を捜査・鎮圧する、違法妖精取締機関『ドロテア』に配属されたばかりの女の子。未だ不安定な政治情勢の中、戦争によって受けた傷や過去を持つ犯罪者が現れ、復讐のためテロを起こす。これは、無秩序な戦後に抗い、それぞれの正義を求め戦う『妖精兵』たちの物語――。

声優・キャラクター
市ノ瀬加那、前野智昭、福原綾香、細谷佳正、諏訪彩花、中島ヨシキ、園崎未恵、子安武人、大塚芳忠、津田英三、種﨑敦美、沖野晃司、小松未可子、間宮康弘、津田健次郎、麦人、川田紳司、寿美菜子、井口裕香、興津和幸、江川央生、伊藤静、土師孝也、東地宏樹、乃村健次
ネタバレ

TaXSe33187 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

体裁だけは名作風

ベテランのラノベ作家が原案・脚本でぱっと見作画はとても綺麗、声優も惜しみなくベテランを起用して音楽にもこだわってる…と概要だけなら名作としか思えない雰囲気

……なんだけど、実際に見ると疑問とツッコミしか湧き上がらない出来
やりたいことは分かるし、設定も膨大でキャラの背景まで作り込まれてるのにそれを脚本にも演出にも反映しようとしてないから上滑り感が漂う
作家が好きなのでHPは確認して、放映分(3話まで)は設定やあらすじ、伏線を一通り読み取れるように最低でも各3回ずつは視聴しているけど、正直見る度ツッコミどころが増えている状態

1~3話視聴時点
{netabare}まずよく言われるけど固有名詞の羅列について
これ自体は別に気にならないし、ファンタジーなんだから独自の世界観を感じられる良い要素のはず
ただ、語るべき部分と不要な部分の取捨選択がズレ続けているから何を言われても耳に残らない
そもそも主人公たちが所属するドロテアは何を目的に動くのか?主要な任務はなんなのか?という基本すらアニメ3話時点で曖昧なまま
そしてヒロインがドロテアに所属する経緯も、マスコット役の小動物が押収物として回収されずにヒロインと一緒にいる理由も、それどころか仕事先の省庁に動物を連れて行く理由も一切語られない
1話で争点になって3話で一部情報が開示された「黒の妖精書」は確かに重要だけど、キャラを取り巻く環境が不明なまま話が進むから行動原理が全体的に不明瞭なままになる
そういう基本情報はおざなりなのに、妖精書の著者名ばかり羅列されてもそりゃあ意味不明としか言いようがなくなってしまう

そしてキャラの行動原理について
1話でオークション警護の任務に就いていたマーリヤは探していた幼なじみを庇うために(立場上)先輩にあたるフリーに対して威嚇射撃を行う。
それ自体は「芯の通ったキャラクター」のような振る舞いだけど、全体を通すとツッコミどころしかない

①任務をサボってオークションの出展物を弄る
②幼なじみ(ヴェロニカ)がオークションを襲撃し、複数名を殺害する
③ヴェロニカを止めるため戦闘を開始したフリーに対して威嚇射撃を行う

つまり、物語冒頭から一切仕事をしないばかりか邪魔だけを行ったことになる
マーリヤの理屈としては、「故郷を同じくするたった一人の生き残り」であるヴェロニカを探すため、敢えてオークション警護を受けたというものがある
そのためフリーを止める理由は一応あるわけだが、それにしても殺人強盗を犯した相手を一切諫めず庇い立てするのは行動に正当性が無さ過ぎる
しかもこの行動が人物背景が曖昧な1話時点でのものだから、マーリヤに共感も同情も感じられずただ不快な行動に映ってしまう

そしてこの1話ラスト、フリーはマーリヤを自分が本来所属する組織、「ドロテア」にスカウトするわけだが、普通に考えて有り得ないだろうと
いくらヴェロニカに繋がる人間とは言え、仕事を放棄して自分に銃を向けた人間を引き入れるなんてリスクのほうが大きすぎる
ともに仕事をする中で「感情にまかせて背後から狙撃される可能性」というのを考えないのか?
しかも各話アバンにてフリーは大戦を生き抜いた元兵士だと明かされている
なら余計に裏切りのリスクは理解しているべきだし、キャラの背景を理解するほど行動の矛盾が大きくなってしまっている

ちなみに1話でこんな暴走をしたマーリヤ、2話3話にて「仕事でしょ?やります」「仕事だから撃ちます」と決め台詞のように「仕事」を連呼する
初登場から仕事を無視し続けた人間なだけにすさまじい説得力があると思う

そして何より気になった演出、作画について
基本的にこのアニメは作画がとても良いと評判だけど、正確には「止め絵がとても良い」だと思う
やはりツッコミどころになっている1話アバンのフリーが剣を投げるシーン
「上」の決定への不満から剣を投げるが、何故か下手投げ。しかも叩きつけられたかのように勢いよく地面に突き刺さる
そもそも怒りで当たり散らすなら上手投げだし、剣は刺さらず地面を転がるだけでは?
そして2話アバンで戦友がフリーを庇って刺されるシーン
右手に剣を握り、フリーから見て左手側から真横に走ってきてフリーの前に立ちはだかるが、敵に刺された衝撃で握った剣を左前方に投げ飛ばしている
横から来たなら剣は慣性に従ってフリーの右手側に飛ぶはずでは?そもそも歴戦の兵士(HPによると英雄とも呼ばれる人物)が覚悟して刺されに行ったのに剣を手放すか?
そして3話のビター・スウィートが走るシーン
カットごとに剣の持ち方が順手、逆手でコロコロ入れ替わる
走るとき、人混みの中だけ逆手なのかな?と思いきや相手を攻撃するときは常に逆手のため、順手で持つ理由がそもそもない
また、ビター・スウィートに対してマーリヤが発砲する際、ビターの足元に撃った跳弾がビターの正面にいるフリーに向かって飛んでくる
どこから撃ったかというとビターの背後…ではなくビターの正面側、つまりフリーの後ろの建物の屋根から撃っていた
ビターに撃った弾がピンポイントに地面の角に当たってフリー側に跳ね返った?

こんな感じで、「格好いい止め絵」を描くために前後の動きの整合性を無視したシーンがあまりにも多い
そりゃ突き刺さった剣越しにキャラが映ってる画がお洒落なのは分かるけど、そのために動きに違和感持たせちゃ駄目だろうと
ついでに2話のバイクは全体的に手抜きがバレバレ過ぎた
バイクが横転する場面は横転させた原因も理由も分からないような引きの画だし、
横転したバイクを立て直して相手を追う際にはバイクを拾いに駆ける様子どころかバイクを立て直す動きすらカット、追いかけた相手がいきなり急停止したさいにバイクを降りて強襲する動きもカットしていきなり敵の尋問を始める
見ていて「バイクの乗り降りを描くのが面倒くさいから手を抜いたんだなあ…」ってのがはっきり伝わってくる

脚本面でも触れたけど、全体的にカットの取捨選択があまりにも適当すぎる
「ここは物語に重要じゃないから省略しよう」じゃなくて、「ここを描くのは好きじゃないからカットしよう」で制作してるんだな、と


最後に脚本の構成と設定開示について
このアニメ、公式HPやTwitterを閲覧することが前提の構成になっているのが何より大きな問題
2話にてマーリヤがウルフランの撹乱に気付くシーンがあるが、何故気づけたのかはTwitterでしか明かされない
ついでにマーリヤが愛用しているのが何故猟銃なのかもTwitterでの開示
国家や街、各組織の特徴はHPでのみ開示されている
要するに、オリジナルアニメでありながら視聴者に「予習」を求めた作りになっている
これが漫画・小説原作ならファン向け作品と言うことである程度納得もいくけど、オリジナルで展開しながらアニメ内で世界観を完結させられないのは脚本としてどうなの?としか言えない
前クールでオリジナルアニメの「荒野のコトブキ飛行隊」は、突飛な設定だけど設定自体はそこまで重要じゃなく、シンプルなシナリオと分かりやすい空戦の迫力をウリにしていた
その上で裏設定を推測できる情報を散りばめて世界観を広げていたけど、本作はその真逆
「妖精」にまつわる様々な設定がシナリオの中核にあって、2クールかけてそれを丁寧に紐解いていく難解なシナリオがウリ…のはず
なのに設定はアニメ内では明かされず、アニメ単体では世界観があまりにも狭いものになってしまっている
取っ付きにくい独自設定を、そもそもアニメ内で理解させることをすでに諦めている時点でオリジナルアニメとしては失敗なんじゃないかとすら思う

これですら全体のツッコミどころのうち半分にも満たないレベルの粗まみれ
今後も視聴はするけど、そろそろ無難に楽しめるレベルの話を見せてほしいかな{/netabare}


4話視聴
{netabare}フリーやっぱり無能すぎないか?
ビターの妖精の能力をやられただけやり返すカウンタータイプと見抜いたのは流石に戦い慣れてる
けどそこから、なんで攻め倦ねる?
カウンタータイプの弱点は受けたダメージをビター自身も無視できないって点だろうに
だからここでフリーがとるべき行動は、マーリヤにフォローを任せて相討ち狙いで攻撃に専念すること
なのに妖精の痛みにビビって拳銃にもビビって動けなくなる始末……
ついでに言えばビターは戦闘前にルパンもどきに一発、戦闘中に4発近く発砲している
リボルバータイプなら残る弾数は1発か2発、戦闘中のリロードは実質できない
予備の拳銃を取り出すだろうと想定しても、その隙を狙えば十分すぎるくらい勝機はある
発砲の予兆から避けるくらいの技量があるのにそんな簡単な計算もしないのか?
そしてマーリヤまさかの特攻
ここは近接用にナイフを持っていたりと好きなシーン、だけどフリーあまりにも情けない
そりゃビターにも煽られるよなぁってだけじゃなく、戦争で庇われた頃から成長してないかよ、と思ってしまう
2話でウルフランが「お前は俺に追いつけない」って言ったのに納得してしまった

そっから一旦場面が切り替わって回想
アバンの回想地獄から解放されたと思ったらこれか…
まあ最後まで見ると必要な演出だったと分かるけど、それにしても後半でも回想挟むしちょっとクドすぎかなあ
というか何より時系列の歪みがエグすぎる
なんで回想の途中でさらに2年前の回想を入れようと思ったんだ…
最初見たときは『2年前』って表記が何時の時点からの2年前か分からず本気で困惑した
回想くらい順番に進めてくれよ…

そして場所を移してドロテアによる査察
妖精兵器による反乱を起こさないかを調査してるんだろう、というのは分かる
フリーの上官と、その女性のかっての上官が立場を変えて領主と査察官になっているのは時代の流れを思わせて好きなシーン
だけどやっぱりドロテアの活動が不明瞭すぎるし、査察を受けた領地が統一ゼスキアにどういう立場で従っているのかも不明瞭なまま
いずれ明かされる伏線として意図的に隠す部分も有るだろうけど、単純な描写不足で必要なところまで隠れているから意味深なようで意味深にも見えない微妙な展開
そしてこの領主に匿われる形でウルフランが登場するけど、全員の立場が何も見えてないから
「何故ウルフランがこんな所に!?」の驚きよりも「そりゃウルフランくらい出てこないとこのシーン不要すぎるしなぁ…」と変な納得をしてしまう

あとはフリーの無能パート
置き引きにまんまとやられる…のはまあお約束だから最早ツッコまないけど、
そっから誘導されてると分かっていながら分断に引っかかるのはさすがに駄目でしょう…
というかツーマンセルで相手が動いてるのはわかっているんだし、近接戦闘が苦手で本調子でもないマーリヤを一人暗い場所に置く時点でおかしい
そもそも妖精書を入れた鞄を自分が持つこと自体おかしい
妖精書を狙うビターの足取りが掴めず、ルパンもどきを連れ去る人間もいる
となると自分達と妖精書が狙われる危険は割と高いわけで、そんな状態で二刀流かつ近接特化の自分が妖精書を持つのは戦闘で邪魔だろうと
鞄自体妖精書くらいしか入ってない小さなものだし、本調子でなく戦闘に参加できないマーリヤに持たせるべきだろうと
要らんフェミニストぶりを発揮して自分が鞄を保持した挙げ句目を離して置き引き食らうって最悪すぎる

ちなみに良いと思ったシーンも今回はあった
さっきのマーリヤのナイフもそうだけど、フリーが地下墓所への通路で拳銃を取り出したシーン
狭い場所では剣を振れないために拳銃を握るって言う判断は合理的だし装備としても違和感がない
……まあフリー自身も拳銃持ってるならなおのことビターの拳銃の装填数は考えているべきだけど
ただ、惜しむらくはやはり演出
ただでさえ暗い地下墓所で、しかも黒い拳銃を握るなんてシーン何やってるか見えるわけ無いだろうと
何を装備したのか通路を降りる段階で手元をアップにしてくれよと
結局通路を降りきるまで何持ってるかよく分からないのは単純にもったいない
ついでにマーリヤ腹を刺されても悶えないって超人すぎない?
妖精がダメージを食らうと痛みで何もできなくなるのに、いくら小さなピックと言えども自分が刺されればもっとルパンもどきくらい苦しむだろに
もしかして妖精のダメージフィードバックのが本体のダメージより痛い?んなアホな…

粗筋については今までと変わらず、1話の話を少し振り返ったことで多少伏線を回収しようとしたのは今までより良かったかな?くらい
まあそれに倍する勢いでキャラと勢力を増やしていったから意味ないけど

ヴェロニカお前もしかしてステンドグラス越しにストーキングしてたのか?とか監視対象が地下に潜ったなら屋内で待機しとけよ、とかツッコミは追いつかないけどそれはそれ
次回はもっと面白ければいいなあ…
{/netabare}


5話視聴
{netabare}アバンで怒濤の回想
分かるよ?やりたいことは
でもこれ4話の戦闘の続きな訳で、なんで盛り上がりをぶった切って回想詰め込むの?
内容そのものはマーリヤとヴェロニカの過去と、そこから連なる現在を対比的に見せているので面白い…というか今までで一番好きな内容だった
でもタイミングはそこじゃないよね?多分Aパートのマーリヤとヴェロニカの会話に関する情報を開示するためにこの回想を用意したんだろうけど、
作中のドラマに落とし込むことができず、場当たり的に必要なシーンをアバンに突っ込んだ印象が強くなってしまってる
陳腐ではあるけど、マーリヤとヴェロニカが決別に至る前にレイ・ドーン襲撃や一人村を旅立った様子などを語り合う形でいいのでは?

そして相変わらず無能のフリーさん
パティに苦戦する中スイッチが入って一転敵を打ち負かす、ありがちだけどハマると格好いい演出
ただ、動きや戦法が変わったわけでもなく、スイッチが入った結果やったのは「力押しで敵の剣を折る」…は?ただの火事場の馬鹿力?
そして本気になったはずなのに敵に武器を構える時間を与えたり、それどころか武器の詰まった鞄をわざわざ敵に蹴って返す始末
敵の方はというと、戦力差を見極めて受け取った鞄をもってさっさと撤退、盗んだ黒の妖精書をフリーに投げることで追走を躊躇わせる潔い判断力を見せる
そしてBパートの歓迎会では敵を捕まえられず機嫌の悪そうな様子を見せるフリー
逃げられた理由は「舐めプして武器を与えて棒立ちしてたから」なのに不機嫌になるって……マジでセルジュに介護してもらえば?

4話から続く黒の妖精書騒動に一区切りついたところでフリーの行動を列挙すると…

①ビターの拳銃の装填数に気付かず、さらに妖精の能力にビビって近づけなくなる
②ドロテア以外に最低2つの勢力が狙っている黒の妖精書から目を離して置き引きにあう
③ツーマンセルを組む相手を追跡中、敵に誘いをかけられていると気付きながら相方と分かれて行動……ちなみに相方は本調子でなく後衛のため自衛手段なし
④敵が思ったより強いため油断を捨てる……かと思いきや力押しが酷くなっただけで舐めプはさらに悪化、自分の慢心から敵を逃がす

これはちょっともう駄目すぎだろうと
結果的に敵が逃げを優先して妖精書を返してきたから結果オーライだったものの、持ったまま逃げられたらどうするつもりだったのか
そもそもビターの手に途中で妖精書が渡っていたら、フリーは妖精書を奪われた挙げ句襲撃犯を逃がす大失態を犯していたところだった
1話時点ではマーリヤのが酷いと思ってたけど、蓋を開けてみればフリーがそれに輪をかけて無能だったというオチ
感情を優先するマーリヤをスカウトするなんて謎采配だと思ったけど、本人が感情優先の舐めプ野郎なんだからそれも当然だったのかも

残るシーン、マーリヤとヴェロニカについてはいい感じ
殺しを平然と行うヴェロニカに対して動揺を見せてくれたし、マーリヤが今後どう向き合うかは純粋に気になる
ただまああヴェロニカの身体能力はリアル調のアニメでやって良い演出ではないだろうと思う
みんな多少アニメめいた動きはするけど、中でもヴェロニカはやりすぎて白けるくらいある
キャラの好みと「意味もなくカッコつけたシーンにしたい病」で相変わらず考えなしのカット作ってるな、と

公領関連は今後の事件の焦点になるだろうから現時点ではノーコメント

ドロテアの歓迎会は…いらなくないか?
未だに組織の様子はほぼ見えてないのに、歓迎会でキャラだけ増やされても何とも思えない
というか愛着のない新キャラが半数以上を占める日常パートって純粋に退屈
歓迎会やるならそもそも入隊時の描写を細かく見せないと説得力がない、くらいの感想しかない

総評としては今まででは一番面白かった回
ただ、それも本筋と独立した回想の描写だけで、いざ本筋になると「シナリオ進行のためのシナリオ」みたいな行動の不可解さ、意味のなさばかり目立つ脚本と作画は相変わらず
マーリヤについては今回で多少好感度もあがったので、次回以降フリーが有能さを見せてくれるといいなあ…無理だろうけど
{/netabare}


6話視聴
{netabare}妖精を出さず、ドロテアの仕事の様子をメインにしているのは割と好き
ただ、人工妖精の暴走と黒の妖精書発見を同時に扱うのはどうなん?って思う
錯綜する事件や情報が、最終的に一つの点を結ぶってのは展開的に予想できる
ただ、錯綜するものを同じ話数で等分して描写するからどっちも半端になって内容的にはスカスカな印象になってしまってる
暴走原因の調査を今回のメインにして、Bパートラストで黒の妖精書発見のニュースを仕入れて7話でそっちにシフト、じゃ駄目なのか?
フリーの無能を示しただけのパティ戦とか無駄話だけで掘り下げにならない歓迎会とかやってる割に本筋の尺がカツカツなら明らかにペース配分がおかしい

しかも黒の妖精書追跡にマーリヤとクラーラが出動するのがおかしい
二人とも役割は後衛なわけで戦闘になれば勝ち目はないだろうと
今回はただのゴロツキだから良かったものの、黒の妖精書なんて結構な勢力が探し求めてるのは3話のアレで分かってるだろうに
というか酒場に行かせたりバイクで尾行したりって、どう考えても女二人じゃ目立ちすぎると思うんだが
私服で素性を隠しているはずが逆に目立つ結果になって、オークション代理人にバレて危うく逃がすところだった
ネイン局長は人選についてドヤ顔だったけど、対象者確保に成功したのはほぼ結果オーライ
フリーだけじゃなくその上まで無能なのか…?

というわけで話はスカスカなのにツッコミどころは減らない感じ
予告とかあらすじを調べた時点では、話が大きく動くと思ってワクワクしてたのに、あまりにも内容が無さ過ぎてガッカリしてる
ついでに言えば、クラーラの回想とかまっっっったく要らない
5話の歓迎会でネイン局長との出会いを語っているわけで、その時点で入隊の動機は察せられるやろと
それをわざわざ回想を挟んでまで改めて描写するなんて正直時間の無駄だし、そもそもタイムリミットのある中で対象者を探すって状況でやる話じゃない
尺稼ぎみたいなシーンは多いのに肝心の本筋は描写不足ってのが本当に多すぎる
7話はもうちょっと本筋に主眼を置いた展開になってほしい
{/netabare}


7話視聴
{netabare}今までの中ではハッキリと面白かったので物語の評価を0.5引き上げ
やっぱアクションシーンが無いほうがこの作品面白いんじゃないか?と思う
これまでは半端にアクションを挿入することで設定がただ記号的に語られる上滑り感があったけど、
ドラマをメインにしたことで設定に意味が出てきた印象
逆に、妖精を使ったスタンドバトルを期待してた人にとっては6話に引き続き退屈な回だっただろうな、と

ビターが絡んできて、グイ・カーリンの幹部から妖精書を回収しようと奔走する流れは結構気に入っている
正攻法では黒の四を見ることができないなら、ドロテアに押収させてでも目的を達成しようって考え方も面白い
互いにやり過ぎなければ政府機関もマフィアも遺恨を脇に置いて協調するって流れは世界観にマッチした雰囲気を感じる

人工妖精の暴走についての捜査も面白そうな雰囲気ではあるんだけど、やはり妖精書と構成を二分したために微妙な感じになってる
元公安のチェイスが伝手や過去の捜査から真相に迫ろうとする様子や、
妖精省と軍部の軋轢、その間に入るドロテアって図式は政治ドラマとして普通に面白い
ただ、6話から一つの筋として辿っていくならともかく、
話が妖精書と行ったり来たりしつつ更に他の陣営の様子を交えつつ、大量の人名を整理していくのは面白さを理解した上でもやや面倒くさい

物語の展開的に現時点で重要なのは黒の妖精書探索よりも人工妖精の暴走事件
ただし、黒の妖精はマーリヤがメインなのに対して人工妖精はチェイスがメインでフリーは脇を支える役割
「話的に人工妖精を追いたいけど主人公を見せるには妖精書を追わないと…」
みたいな状態になってしまって主軸を定めきれない脚本になったのかな、と

こっからはツッコミ
いよいよ人物名が処理しきれなくなってきた…
群像劇の要素が強いから人物が多いのはわかるけど、会話パートでいきなり第三者の名前が出てきても誰のことだかわからなくなる事がある
特に人工妖精の暴走原因を調べる技師たち
6話で数分しか出ない上に名前を呼びあうのは仲間内だけ、みたいなキャラが7話ではチェイスのセリフ中にポンポン出てくる
おまけに未登場のキャラも会話上で登場するようになるので整理がかなり大変
台詞の途中で名前を出す際に顔を映すとかしてくれればいいのに
こういうときはお得意の回想を挟まないから、理解をこっちの記憶力に依存し過ぎな演出になってる

というか回想、今回は珍しくアバンにも本編にも登場しなかった…んだけどCにぶち込みやがった
しかもビターの回想、かつ現在の時系列で扱う事件に関わってくるかどうかも一切不明な内容
いい加減に、「脚本にうまく織り込めないから適当にぶち込んだろ!」みたいな回想の入れ方はやめろよ…
ただでさえ今回はEDの入りが演出的に最悪だったのに、Cパートまで意味不明って有り得ない

序盤から続く固有名詞の羅列がいよいよ問題化してきたな、という以外は割と問題なく見れた回だった
回想の不要さは最早お約束レベルだし、そろそろ(呆れるという意味で)慣れてきた
ついでにバトルなどアクションシーンがないおかげでコンテの違和感も最小限ですんだのも高評価
こんな調子で8話も期待したいけど、そろそろバトルが出てきそうだし、そうなるとまた酷い演出を見せられるのかな…という不安が残る
{/netabare}


8話視聴
{netabare}6話7話と積み重ねた話を雑に流す内容……Aパートは好きだったがBパートが洒落にならないレベルで酷い
ギルバートの屋敷に乗り込んだあと、支援型妖精を扱うクラーラが突入の合図を示す流れはかなり好き
支援型ってやっぱりこういう市街地では無類の汎用性を示すよなって感じ
とは言え屋敷周辺を他の隊員が固めるってのは7話の時点で見せていてほしかった描写
普段から小出しにしている回想とかじゃなく、こういう緊迫感ある展開こそ伏線があればよりワクワクしたのに、というくらい
で、タイミングを見てビターを取り押さえようと目論むドロテアと、それを察して出し抜くビターの構図も面白い
必要となれば裏切りもするけど、一応の義理立てとして妖精書を放置してドロテアに回収させるのも「憎めない悪役」という雰囲気
……まあビターを確保するってのも8話でいきなり出てきたから、辻褄合わせのぽっと出なフレーズに聞こえてしまって上滑りするのは相変わらず
設定を開示することには余念がない割に人物や組織の目的・行動に対する描写が全然ないから、
「やっていることはわかるけどもっと見せようがあるだろ?」みたいなモヤモヤ感が付き纏う

そして妖精書確保が終わったら本格的に人工妖精暴走事件
こっからが本当にひどかった
内部犯行の可能性と、アーケイムに匿われた元技術者のエディ・ロイドが関与している可能性、この2つからハンスの取り調べを行う
そしてチェイスの独自調査からエディ・ロイドに息子がいたという事実が判明する流れ
このあたりの展開は文句なしに好き
新型の暴走は操りやすい旧型を復帰させて首相を暗殺するためだった、というのも展開的に盛り上がる
なのになんで事件が尻すぼみのまま解決されるかなあ…
いや、チェイスは本当に優秀な雰囲気だったし、その後のドロテアの動きで事件が解決されたのも理解できる
でもアーケイムだのダミアン・ヴェロニカだの各勢力が結集している中で、結果的に「ただの様子見でしたー」で終わるってどうなんだ?
2話かけて記念式典を焦点にずっと話を盛り上げてきたのに、結局何事もなく事件解決、よかったね!で終わってしまうなんて…
アーケイムがまだ何か狙ってるのも、ハイブランツ公が暗躍しようとしているのも描写されてるし理解できるよ?
できるけど、こんなあからさまに話が盛り上がるポイントすら空振りさせる必要がどこにあるの?
というか式典でアーケイムもハイブランツ公も殆ど動きがないわけで、なら前2話で彼らの暗躍をあんな時間割いて描く必要あったか?って話になる
だったら上記に挙げた、妖精書関連でのドロテアの動きをもっと丁寧に見せる時間くらいあっただろうに

で、今回何より酷いと感じたのは挿入歌
何考えてるの?チェイスがバイクに乗りながら取り調べを回想してるシーンでバラードってなんかもうドン引きだったんだけど
確かに話の全体を見れば、結局式典も何も盛り上がらないちゃちなイベントで、犯人の心情描写が大事だってことはわかる
ただ、あの場面自体は「首相暗殺の時が迫る中、犯人確保に向けてバイクを走らせる」って緊迫感のあるシーンなわけで、
そんなシーンにあのバラード流されても「いやそんな場面じゃなくね?」みたいな気分になって笑ってしまった
というか挿入歌を入れるなら犯人確保後、搬送前のやり取りのシーンにすれば違和感もなかったのに
「EDをカットしたくない、でもイントロが本編にかぶさる形だから挿入歌を入れるとおかしくなる……せや、適当なシーンに歌流したろ!」みたいな感じ
今回だけ特殊EDとして歌を変えて本編にクレジットを載せる形にして、あの最後の場面のやり取りを掘り下げたほうが良かったんじゃないの?
なんかちょっと前に、「挿入歌は映像作成後に作られている!」みたいな記事があったけど、
あの映像を見てあんな挿入歌をぶち込んだなら音楽集団としてあまりにもセンスが無いと思うので嘘であってほしいくらい

あ、この回は本編に無関係な時間軸の回想はなかったので、その点は最高だった
まあその分前回のビターの回想が意味不明すぎるままなんだけど
次回は話が大きく動きそうな予告映像だった……けど、同じく話の動きそうだった今回がこの出来なので期待薄かな
{/netabare}


9話視聴
{netabare}いよいよ話が大きく動く回
ハイブランツ公が首相を庇った報奨として妖精武器を求め、それに応じてドロテアが搬送を行う…という展開
妖精武器を扱う戦争請負人、ビーヴィーによる襲撃という今までにない規模の戦闘が描かれていた

ハイブランツ公の思惑や暗躍を続けるウルフランの真意など今後の展開に係る描写も多い回
ただ、一番の見せ場である戦闘が相変わらず真っ暗なのが本当に酷い
襲撃に向いた地点を選んで夜間に戦闘を行うってのは合理的だしそれ自体はかなり好みなんだけど、本当に真っ暗にするアホがどこにいるのかと……
オマケにドロテアの制服は黒だし襲撃側も暗色系の服装、出てくる妖精も暗色で唯一分かりやすいのはビーヴィーの妖精武器のみ
オズの二丁拳銃にナックルガード状の刃がある…なんてこんな暗い戦闘じゃ分かりづらすぎる
せめて襲撃前に打ち合わせを行って、各々の武装を確認するシーンを用意するとかしてくれよと

あと、妖精武器が具体的にどう強力なのか全くわからないのはどうなの?
オズの妖精をスパッと斬っていたのは果たして能力なのか単純な切れ味なのかも不明
フリーが「こっちも妖精武器でないと対抗できない」と言っているが、能力不明なまま言われても説得力がなさすぎる
というかフリーは護送中の妖精武器を使って戦闘をするけど、ものすごくアッサリ負けてるわけで……
最終的に負けるのは分かるよ?普段と勝手の違う武器だし慣れない間合いでは勝ち目が薄いのも理解できるし
でも、武器を変えて挑んだ結果、互いに変わった力を使うというわけでもなく普通に戦闘し敗北
あんな簡単に負けるなら普段の双剣で戦ったほうが良かったんじゃないのか?という疑問が残ってしまう

マーリヤに関しては特に違和感も無いけど、やっぱ妖精デリケート過ぎない?
敵兵を貫通して威力の落ちた銃弾一発、しかも本人じゃなく妖精に当たったもので気絶するって何なんだろう
そんなに妖精がデリケートなものなら、敵の妖精に銃弾浴びせれば勝てたんじゃないの?

総評すると、「予定調和の敗北を見せられた回」といった感じ
というか、「突然の襲撃に味方が壊滅的打撃」って普通に考えればかなり盛り上がる展開なのに、
これまでにドロテアが活躍したシーンがなさすぎて「そりゃそうやろ」としか思えなくなってるのは脚本に問題がありすぎる
また、この襲撃でオズが犠牲になったけど正直何も思わないというか…
歓迎会で実質初登場(一応訓練や査察で出てるけど)したあと特に絡みもなく、8話Cパートで軽く言葉をかわした程度
ぶっちゃけ8話時点で名前忘れてた程度には存在感なさすぎなキャラだから、犠牲になろうが「はぁ、そっスか」くらいにしか思い入れが…
エガオノダイカのがまだお涙頂戴の準備をしていただけ若干マシだったとすら思えてしまう
思い入れが強いキャラを殺すと反発が来る、みたいな狙いからかもしれないけど1クールラストに向けた展開としては弱すぎるだろうと
これがセルジュ・クラーラ・チェイスのいずれかなら驚きや衝撃も強い分感情も揺さぶられたと思う
「マーリヤのトラウマを刺激するために適当なキャラを殺しとくか」、みたいな作業感が強くてむしろ萎えてしまった
お得意の回想でオズの掘り下げでもするのかな?したらいよいよギャグアニメとして笑うことにする
{/netabare}


10話視聴
{netabare}オズの死に責任を感じたマーリヤが迷い、仲間の説得を受けてドロテアの活動を続ける決意をする回
主人公が過去のトラウマを乗り越えるって展開はよくあるものだし、目新しさはないけどきちんとまとまった話だったと思う
ここにシュヴァルツ・ディーゼ、妖精省、チェイスらアーケイム捜索組の描写が挟まれることで、1クールラストに向けた助走の回となっている

ただ、面白いと感じた点とおかしな点が同時に展開されるのが惜しい
それがオズの死体の扱いとマーリヤの進退について

妖精器官は本来違法なもので、首相直轄のドロテアに所属していることで例外的に妖精兵の存在が許されているという点
オズの死亡をもって体内の妖精器官が妖精省の管轄となり、死体ごと持ち去られてしまうというシビアさは世界観にマッチした好みの展開だった
妖精器官の再利用などあるのか?や器官の摘出だけで済ませる事ができない理由はあるのか?など想像すると面白い

それだけに、進退を迷うマーリヤの扱いが気になってしまう
マーリヤは(確認される限り)唯一の妖精憑きであり、局長が情報を握りつぶしたとは言え希少価値は非常に高い
そうでなくても妖精兵としての登録を受けている以上、ドロテアを離れると即座に拘束される対象となる
となると「親しい人が死ぬのは嫌だからドロテアを抜ける」なんて呑気なことを言える立場には無い
もちろんマーリヤにとってはそんな組織の論理なんて関係なく、自身の葛藤に気を取られて周囲が見えないのも当然と言える
ただ、フリーの立場としては説得に感情や目的、仲間との絆を語り聞かせるのは大事だけど、
組織としての考えも描写してくれないとただの「お友達ごっこ」みたいな甘っちょろさばかり目についてしまう
せめてフリーが酒を飲んでいるときに局長とのそういった会話を回想してみせるとかあれば……

ハードな世界観なのに、やけにヒロインには甘い展開ばかりなのはどうなんだろう?と
未だに「災いの子」と呼ばれた経緯や村で爪弾きにされたような描写も無いのもファッショントラウマみたいな上っ面感が漂ってしまう
回想が多い割に村での境遇が描かれないせいで、災いの子ってのもヴェロニカに執着するのもどことなく上滑りしてる
「世界はマーリヤに厳しいけど、仲間の優しさが守ってくれる」みたいなのを表現するにはマーリヤ自身の苦境の描写が薄いな、と

今後の伏線については素直に楽しみ
列車襲撃によって、自身に向いていた反乱の疑いを逸しつつフラタニルを入手したディーゼと、戦争準備を進めるビーヴィーの動きはワクワクする
恐らくそれを阻止するためだろう親書を託すレイ・ドーンや動きが活発になったウルフランらアーケイムも次で何かしてくれそう

あとは純粋に悪い点
以前にも言ったけど挿入歌が本当に要らない
普段は使い回しのインストなのに突然挿入歌が入ってこられても笑うしかない
戦闘中のハードな曲はまだ問題ないんだけど、今回みたいなしっとりした展開にボーカル曲をいきなり出されても困惑してしまう
「一話につき一曲音楽を売りつけるノルマでもあるの?」みたいなやっつけ感すらある
挿入歌は、全編ボーカルのアニメでも無い限りは「物語の大きな山場」を演出するためのものでないと効果が薄い
それを、本作みたいに「大事なシーンはとりあえず全部ボーカル入れる」みたいなことをされると
「あ、ここで泣けってこと?はいはい泣く泣くー」みたいに受け取ってしまうし、白けてくる
こう言っては悪いが、最近はボーカルが流れるたびに失笑してしまい、画面のストーリーが頭に入らなくなってきている
BGMが邪魔で何度も見直すのはいい加減不毛すぎる
音楽集団を名乗るくせに音楽を効果的に使う方法を理解してないの?という感じ
曲単体でいくら良くても、やってることはあくまでもアニメの演出の一環なわけで、雰囲気を崩すような曲を流すくらいなら全編BGM無しでいい
だんだん不快になってきたので音楽の評価を更に下げておいた

次回は戦争が始まりそうで結構楽しみ
シナリオはどうせ1クール時点では尻すぼみで終わるだろうし、
せめて画面で市街地戦を行って、派手で分かりやすいバトルをしてくれると良いかな
{/netabare}


11話視聴
{netabare}いよいよハイブランツ公の反乱が始まり、ビーヴィー・ネイン局長・フリーが妖精武器を持ち戦争に突入、と盛り上がりのピーク…のはず
なのにその実態は、描写の大半が陽動で戦闘も散発的なために状況から読み取れる緊迫感が画面から感じられないガッカリ感のほうが強かった
オマケに「カッコつけたいだけのシーン」のために局長が人外じみた動きをするために、リアル調の雰囲気が逆に損なわれてしまっている

これまでの事件がハイブランツ公の思惑によるもので、暴走事件により戦力となる人工妖精を削ぎ、
妖精武器フラタニルを襲撃によって所在不明にしつつ奪うという計画的な動きがこの回で明言される
この辺は今まで見ていた視聴者への答え合わせでしかないからとくに言うことはないかな、くらい
そこから局長がアリアドラを持ち出し戦場に向かうまでは普通にワクワクした

ただ、これ以降の展開があまりにも酷くて正直視聴を止めるか迷ったレベル

ハイブランツ側はアーケイムから供与された人工妖精を防衛戦力に公都ハプシュタットに立て籠もっている
そこに局長が参戦し、妖精武器を手に敵を薙ぎ払っていく…とそれ自体は構わない
ただ、局長の動きがあまりにもあんまりじゃないかと
七騎士とも呼ばれるだけあって人工妖精がいくらいようが障害にならない、というのは分かる
妖精の天敵である妖精武器であれば(なんで装甲を切れるかは謎だが)人工妖精を簡単に切り裂ける、というのも妖精武器の強さを端的に示していて面白い
ただ、それと銃撃の中を単騎突撃できることは別だろうと
「単騎であることを活かして敵陣地に潜入、撹乱して同士討ちを誘って銃を封じる」、とかなら分かる
でも「単騎で突撃して銃弾は一切当たらず敵をとにかく薙ぎ払う」なんてどこの無双ゲーかと
ここまで散々陰謀だの動員戦力数だの地に足ついた会話をしておいて、戦闘になったら途端に作品が変わったように無双されるとむしろ白ける
しかも敵のど真ん中で一人きりなのに、人工妖精の操縦者一人潰しただけで
「投降しろ!→全員投降」はあまりにもお粗末すぎないか?なんで銃を全員捨てるんだと
「局長カッコイー!デキる女ー!」やりたいだけで展開を考える力が無さすぎじゃないかと

そこから場面が変わり首都防衛戦
市街地を進行するビーヴィー一行は各所に陽動部隊を配置して宮殿を目指す
ドロテアは局長ら不在のため、実働隊員が査察から帰還した4名しかいないなか防衛戦に参戦することになる
ここで何より気になったのがフリーの持つベロスティール
局長と同じく人工妖精に覿面のためバッサバッサと薙ぎ倒す…んだけど、やっぱなんかこう舐めプ感がある動きをするなあ、と
というか敵が陽動部隊の人工妖精少数のため、イマイチ妖精武器を持ち出したことへのインパクトが無いというか
腰に帯びたベロスティールを見た瞬間は「どんな見せ場が待ってるんだろう…?」とワクワクしたのに、やったことは雑魚処理一戦だけ
そんな一回ぽっちの前哨戦で早々と披露した挙げ句、「ベロスティールだ!すごい!」って適当に持ち上げられても肩透かしにしかならない
結局ベロスティールに関しては見せ場なし、ビーヴィーに関してはただの口笛おじさんにジョブチェンジして11話終了という消化不良

というかこの脚本、執拗なまでに盛り上がりを外すことばかりに力を注いでいるんだけどなにを考えているんだろう……
レイ・ドーンの親書が間に合わず反乱を許してしまう、という展開自体に不満があるわけではない
ただ、その流れと以降の展開に対して1ミリも親書が役に立たない死に設定同然になっているのが問題
「レイ・ドーンはじつはいい人なんだよ~」をやりたいんだろうけど、これじゃあまりにも遅きに失した感が強くて無能にしか思えない
加えて今回の反乱全体
ハイブランツ公領の独立→鎮圧戦(陽動)
首都市街地襲撃(陽動)
宮殿東門・西門襲撃(陽動)
宮殿大天門襲撃(本命、12話に続く)
と起こった戦闘の大半が陽動で、規模も散発的なレベルで練度が低い
戦略的な意味で言えば防衛戦力を段階的に削ぎつつ本命への攻撃を確実にする、と面白いし理解できる行動をとっている
ただ、アニメ的な意味で言えば今回は1クール最終話直前の一番の盛り上がりなわけで、そんななかで地味な陽動ばかり描写してどうするんだ?と
これが6話くらいで、ここから盛り上がりをかけていくならワクワク感があるけど、最終回直前でしかも前回が溜め回となるとガッカリ感のほうが強い
2クール目は10月からなのに、1クールをとことん地味なまま盛り上がりを作ろうとしないのは見ていてあまりにもしんどかった

あと、あの口笛おじさん本当にどうにかならないのかな…?
またもや挿入歌に失笑することになるとは思わなかった
ビーヴィーが口笛を吹くシーンを印象的に見せようとしたんだろうけど、そもそも口笛吹くキャラじゃないじゃん?っていう
吹くにしても列車襲撃前の静かなシーンとか、もっとそれらしい場面はあっただろうと
そういう場面的な問題を別にしたとしても、今回の挿入歌が口笛を前提にメロディを作られているせいで、メロディが単調すぎて盛り上がりに欠けている
これはさすがにあんまりだろうと……
そもそも演出として口笛がキャラとも場面とも合わない上に、口笛合わせの音楽のせいで挿入歌まで陳腐になるなんて絶望しか無い
前回はハードな曲は問題ないと評したけど、今回のせいでその評価すら覆ってしまいそう

というわけで今回は前回望んでいた戦闘面のインパクトすら感じられず完全に肩透かしの回だった
次回が恐らく最終話だけど、きっとゼスキア崩壊の雑な鬱エンドを狙ってるんだろうな、と
当初抱いていた期待は完全に地に落ちたので、エガオスイッチを導入して驚きのハッピーエンドを迎える超展開を期待してる
{/netabare}


12話視聴
{netabare}ドロテア組vsビーヴィーの戦闘シーンはこのアニメ通しても最高に面白かった回
一人の強敵を相手に仲間と協力して戦う様子や、あくまで戦乱にこだわるビーヴィーと鎮圧任務に徹するフリーの立場も明確になっていた
正直このくらいの戦闘が中盤にあったならば手放しで褒められる作品になったんじゃないかってくらい見せ場としてよくできていた
11話の口笛おじさんも口笛止めてくれたり、武器を盾にして銃弾を防いだり多少はマシな演出になってくれたのも高評価

ただ、それらを除けばあとはツッコミどころまみれの投げっぱなしエンドという印象
ビーヴィーに殺されたオズを思い、仇を取る思いからも奮起するドロテア一行…という一見熱い展開
ただ、以前も触れたけどオズってアニメ中じゃ無言で酒飲み続けたシーンと、マーリヤの帰り際に挨拶を交わしたシーンしか交流が描かれて無い
そんな人物の仇討ち云々言われても、気持ちはわかるけどなんとなく上滑りしてる感じがしてしまう
言っては悪いがお涙頂戴の安易な舞台装置にすらならないただの踏み台と言った印象で、死んだオズは良いように利用されてるなとすら思う

次いで戦闘シーンでのジェットとの回想
一言で言うと「知らんわ!」
ジェットが大事な戦友なのは2話の回想の時点でわかっているし、そいつから託されたのも分かっている
でも、「前に進め」とかなんとか、作中で描かれていない過去をさも名シーンかのようにフラッシュバックされても唐突な感すらある
描かれていない過去を唐突に戦闘中に振り返って、描かれていない人物との絆がさも力を与えてくれるようなシーンを作るなんて何を考えているのかと
これが中盤なら、この戦闘を経てジェットとの過去を描くなりして掘り下げもできるけど、今回最終話だろうと
掘り下げができないタイミングでよく知らない人物との過去の絆を持ち出されても、見てる側は「いや、そんなシーン知らんし」としか言えない
過去がキチンと描かれているなら間違いなく名シーンになったと確信できる場面なのに、これまでの積み上げが足りなすぎて半端な演出になっている

あとはやはりレイ・ドーンとシュヴァルツ・ディーゼ
レイ・ドーンが妖精武器を持ち出していた事からこの二人が戦うのは予想がついていた
ただ、時系列的にレイ・ドーンがあの場にいるのはかなり無理があるし、そもそも戦闘をアッサリ片付ける意味はあるのか?と
というかせっかく奪ったフラタニルに活躍の機会を与えないのはどう考えても演出として意味がなさすぎるだろうと
「簒奪者を自認するからこそ、皇帝を我がものとしたサイダルの騎士ガーランバトルの所持した武器を使う」みたいな意味合いだろうけど、
そんなオサレ感だすんじゃなく実際的な意味を見せるべきだろうと

あとはなんと言ってもマーリヤ
「戦うのは怖い~」とか独白したかと思えば敵を見れば豹変して「かたきを討たないと~」って……
ビャクレー行って自分を見つめ直した意味あるか?ってくらい情緒不安定にも程がある
あそこで感情に揺さぶられながらも自制心を持つような葛藤を見せれば成長が見えるのに、なぜか1話の頃の感情重視の自分に逆戻り
正直オズが死ぬ前の仕事連呼してた頃のほうがマシだったし、オズの死は成長要素にもならず無駄でしか無い
というか2話で自分が危険なのにウルフランを撃つのを躊躇う性格だったのが、怒りに任せてヘッドショット狙いに行くって滅茶苦茶すぎるだろうと
ヴェロニカに対すること以外成長しないってことですかそうですか……

挿入歌に関しては今回は(目立たないので)言うことなし
口笛おじさんにジョブチェンジすることも無かったので大満足
というか口笛を吹かないなら最初から吹かない方向で統一しろよ、と改めて感じた程度

総評としては「戦闘以外は最終話として落第点」といったところ
3話でアクセルと接触した理由が明かされていないからビーヴィーは生存
ヴェロニカ関連が2クールに回されたのでシュヴァルツ・ディーゼは話の整理のため1クールのうちに死亡
妖精武器の封印が解かれていたのでレイ・ドーンがシュヴァルツ・ディーゼを討ちにいく
戦場が分断していてドラマを作りづらいのでドロテア陣営は全員生存
こういった予想がことごとくそのまま当たってしまう平凡なシナリオだったな、という感じ
とは言え「全部レイ・ドーンがなんとかしてくれました!」みたいなヤケっぱちなエガオノダイカパターンに入るとは思わなかった
ここで皇帝が殺害されてディーゼが倒れて、ゼスキアがさらなる動乱期を迎えるようなハッキリとした「引き」があるとばかり思っていた
まさか2クール目への引きも作らず、無理矢理ハッピーエンドからの朝日を拝んで終了!なんてB級映画みたいなオチになるとは…
展開的には予想を超えず、オチはざっくり纏まるような小ぶりにすぎる最終回だったなあ
{/netabare}


疑問・違和感まとめ
{netabare}とりあえず1クール終了時点で積み上がった疑問等について
シナリオ上に残った今後の謎ではなく、現時点の描写における疑問

妖精兵の身体能力
作中ヴェロニカやネイン局長、ビーヴィーなど人間離れした動きをするキャラが多かった
もちろんアニメだから大げさな動きで魅せるのは大事だけど、「お前もはや妖精いらんやろ!」みたいな動きが多い
連携に特化したヴェロニカはともかく、妖精を出していないネイン局長、別々に戦うビーヴィーに関しては妖精の特異性を霞ませるだけになっているんだが…
「本物の妖精兵は一騎当千と思え」というフリーの台詞は練度のことを指しているのか、この人間離れした動きを指しているのか
仮に妖精兵になると身体能力が上がるならそれはそれで説明が入るべきだろうし、やはり違和感がある

妖精兵のダメージフィードバック
マーリヤはアホほど痛みを感じて、ともすると自分の肉体以上に妖精の痛みに引きずられてしまっている
フリーは気絶こそしないものの、割と敏感に痛みを感じている様子がある
ところが敵になるとマーリヤの妖精が直接体を燃やすような大きな損傷を受けないと痛みを見せない
我慢してるだけ?キャラによってそのあたりにバラツキがありすぎる
マーリヤに関しては妖精憑きのため、直接人間に取り憑いた分敏感なのかな?とも思うが、他については説明がつかない
演出面で戦闘バランスをとって勝敗を決めるためのファッション要素かな?

兵器運用
大戦時代のレドラット王国では大砲を使っていたにもかかわらず、統一後はハプシュタット鎮圧でも首都防衛でも大砲は使われなかった
それどころか爆弾も敵専用の兵器となっており、いくら平和とはいえ兵器運用のノウハウが10年足らずで衰え過ぎかな、と
新型人工妖精を開発する程度には兵器開発にも力を注いでいるはずなのに、その様子が見えず傭兵団にも劣るのはどうなんだろう
兵士の質は(ありえないレベルとはいえ)練度の差と思えば見ないふりもできるけど、兵器については明らかにおかしい

その他技術
車が蒸気を上げていたところを見るに、電気技術は発達していないと思われる
ではこの時代の通信技術は何が用いられているのか?
フリーらがカルオーの査察を行っているタイミングとシュヴァルツ・ディーゼがハプシュタットにいるタイミングがほぼ同時期
その後レイ・ドーンから親書を預かり帰還、というタイミングでハイブランツの反乱が発生する
いつ、どうやって首都ロンダキアはそれを察知した?
統一ゼスキアはもともと小国をまとめて出来上がった
もとがいかに小国とはいえ、各公都と帝国首都との距離は日本の尺度で県を跨ぐような距離では済まないはず
まして技術の拙い時代の移動手段では情報伝達にかなりの時間がかかる
そういう諸々を説明できる要素がないまま反乱~鎮圧までが終了してしまった
レイ・ドーンについても、フリーらが帰途についたあとに妖精武器を持ち出し、列車に乗り首都に向かうなど時間的に可能なのか?
反乱を起こす日時が予めウルフランから伝わっていたとしても、あのタイミングで首都に到着するには障害が多すぎる気がする

各回想について
各話に回想を入れることで過去に起こった出来事が断片的に分かるようになっている
実際、フリーとウルフランについては「現在所属する組織に入った動機」はともかく、「どのような事件を経て今に至るのか」は分かってきた
ただ、マーリヤとヴェロニカについては正直分からないことしかない
もちろん2クール目にて描かれるはずだけど、それにしても不足する描写は多い
災いの子とはなにか?どのような扱いを受けたのか?ヴェロニカはそれをどうして受け入れたのか?
逃げ延びたあとのマーリヤはどこでビャクレーとの伝手を得たのか?
ビャクレーは違法行為をしないと自認しながらなぜグイ・カーリンにコネがあるのか?
逃げ延びたあとのヴェロニカはどこで服を揃え、どこで銃を調達し、どうして釈放されたのか?
わからないまま「私は災の子」だの「全部奪われた」だの言われても……と思っていたら、そのまま1クール終わって呆然としてる
ヴェロニカについては2クールにて明かされるだろうけど、マーリヤは説明した気になって放置されそう
そしてなによりビター・スウィート
黒の妖精書を集める理由なんだろうけど、なんで意味もなく過去の父親との会話を回想した?
あれについては全話数のどこにもつながらないまま宙に浮いているんだけど、どうしてCパートに入れた?
あのシーンをドロテアの突入準備を描く時間に当ててくれればと未だに思わずにはいられない

フラタニルの存在価値
結局活躍しないまま終わったフラタニルは、(シュヴァルツ・ディーゼの作戦はともかく)アニメ的にはどうしたかったのか?
12話視聴の感想にてその考察はしたものの、やはり意味は薄い…というか最終話の演出として不十分すぎる
「レイ・ドーンすげえ!」をやるためにフラタニルを出したのかもだけど、その場合列車襲撃にてフリーがボロ負けしたため効果が小さい
というかあの列車襲撃時点でフラタニルを使った理由全く無かったのはどういうこと?
最終話にてフリーがヴェロスティールを持ってビーヴィーと渡り合っていたけど、ならやはり普段の双剣で良かったんじゃないの?
ヴェロスティールと妖精が対峙したのは上に駆け上がってひと刺ししたところだけ
しかもビーヴィーには痛痒すら感じさせられていないまま、あとはビーヴィー相手に切り合いをしただけ
フラタニルは負け戦専用兵器ってこと?完全に存在価値が無いんだけど…
オズを殺すために事件を用意したい、で適当にフラタニルを表に出したものの、結局脚本で扱いきれず持て余した感が大きい
あるいはこれも(最後ブツ切りだったから)2クール目にてレイ・ドーンが持ち出したりするのか?
一応そのパターンでも色々想像はできるけど、その場合フラタニルに見せ場がないままキーアイテムになるのは半端すぎるかなと
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

気長にいきまっしょい

オリジナルアニメ。分割2クールの前半12話分。


24年前勃発の“統一戦争”が終結し10年後の世界。リアルでも新兵器が戦術の発展に寄与してきた歴史がありますが、こちらの世界でそれに該当するのが「妖精の力を宿した妖精兵」なる人体兵器とのことです。
戦争が終わればコストのかかる兵器は適切な量を維持したまま徹底した保管管理が求められます。ご多分に漏れず平和な世界での妖精兵はいろいろストッパーがかけられてました。人が兵器であるということからも帰還兵のPTSDやら退役軍人の再就職などの問題も絡んできそう。ここらへんを期待しての視聴開始です。
ざっくり感想でいえば、ファンタジー世界ながらある程度、“大戦後10年経過した世界”に相応の説得力は感じられる仕様にはなっておりました。


そして世界観と設定。これは作りこまれてるのではないかと思います。
妖精は意思を持つとかスタンドアローンで何かするという描写が今のところはなく、宿主のスキルといった扱い。個々に名前や性能の違いもある模様。
このテの戦記ものはキャラが無限増殖する傾向にあって覚えきれないものです。地勢や諸国間の力関係であったり、登場人物の相関などは12話終わった時点では残念ながらふわっとしています。

P.A.WORKS製作とあって作画は期待通りで、音楽もかっこいい。
が、実は序盤の戦闘シーンの劇伴が自分にはしっくりきませんでした。エッジ利かせたギターのリフなんてめちゃくちゃ好みなんですけどね。これってどういうことかというと、実写映画『ワイルド・スピード』のカーバトルやってる時のノリの音なんです。本作に於いては、場を固定した剣でのつばぜり合いをやってる画と時速○○km/hの疾走感を強調したい音とが喧嘩している感じ。
しっくりこないのは劇伴だけではなく、後半の戦闘シーンでもなんかへんなところがありました。{netabare}例えば第11話の無能な衛兵隊。いくらなんでもゆっくり歩いてる相手には一発くらいあてなさいよ。{/netabare}
バトル作画は自分的にはOKです。そしてこの作品はおそらく人間ドラマで魅せたい作品なんだろうな、今後そんな展開してくんだろうなと思ってます。


分割2クールという形を取っており、あにこれではいったん区切るルールのようですので暫定でも『観終わった』にせざるを得ないのですが、まだ評価する段階ではないでしょう。今言えることは後半も観るつもりだということでしょうか。まだ途中ながら、完結してから一気に鑑賞するのに適しているかもしれません。前半が冗長気味です。
というのも12話終了時点で、何が起こっているかの説明はあります。しかし誰が何をしようとしているのかの説明が薄い。行動原理が不明なため人名や組織名・国名が覚えられません。だいたい理由や背景と相関づけて覚えますからね。
このへんはベテランラノベ作家ながらシリーズ構成・脚本は初という十文字青氏の経験不足によるものかもしれません。3か月期間をおいての巻き返しに期待します。


ここまで苦言めいたことを述べてきましたが全体の印象は真逆で、はっきりいって世界観は好物ですし、シリアスではNGと思われるご都合過ぎる展開も抑えめです。萌え抜きキャラデザインも見てて安心感があり、OPEDも作品世界にマッチし、しかもかっこいいです。
繰り返しになりますが、行動原理の説明がないことが致命的なだけです(笑) 
妖精兵は一騎当千の設定ですのであまり場面はないのですがモブをなぎ倒す“妖精兵”“七騎士”の無双ぶりなど、横山光輝『三国志』の橋の上の趙雲が好きな人とかには合ってそう。

とりあえず様子見。あとは後半に向けての自分用メモ



■いろいろ整理する時
登場人物多めの作品でメモること二点
・時系列おさえとく
 →統歴○○年と出てたのは親切でした
・人は所属組織と国で覚えとく
 →ドロテアの人は最低限覚えられるはず
・あわよくば国の位置関係
 →これはちょっとわからんかった
※あとはフリーとウルフの元同僚組、マーリヤとヴェロニカの幼馴染組を注視しとく


■登場人物一覧

{netabare}マーリヤ・ノエル(CV市ノ瀬加那)妖精に関連する事件を捜査・鎮圧する違法妖精取締機関「ドロテア」に配属されたばかりの新入隊員。所有する妖精は、「アッシュクラッド」
フリー・アンダーバー(CV前野智昭)「ドロテア」第一部隊隊長代理。所有する妖精は、「レッドフッド」
ヴェロニカ・ソーン(CV福原綾香)マーリヤと同郷の暗殺者。所有する妖精は、「ブラッドドーター」
ウルフラン・ロウ(CV細谷佳正)フリーの元同僚のテロリスト。所有する妖精は、「フィッチャー」
[ドロテア]
クラーラ・キセナリア(CV諏訪彩花)「ドロテア」第一部隊隊員。所有する妖精は、「トメリーズ」
セルジュ・トーヴァ(CV中島ヨシキ)「ドロテア」第一部隊隊員。所有する妖精は、「ブリンツテイル」
ネイン・アウラー(CV園崎未恵)「ドロテア」局長 兼 第一部隊隊長。所有する妖精は、「モルズニーク」
リリー・ハイネマン(CV種﨑敦美)「ドロテア」第三部隊隊長。
ロバート・チェイス(CV沖野晃司)
オズ・メア(CV間宮康弘)所有する妖精は、「エアレー」
[妖精学者]
ダミアン・カルメ(CV子安武人)
カイン・ディスタロル(CV麦人)
[マフィア]
アクセル・ラブー(CV川田紳司)所有する妖精は、「ピリーウィギン」
“スウィーティー”ビター・スウィート(CV寿美菜子)所有する妖精は、「スクライカー」
[統一ゼスキア]
マルコ・ベルウッド(CV大塚芳忠)
グリフ・マーサー(CV津田健次郎)
レイ・ドーン(CV津田英三)所有する妖精は、「スローンテイカー」
[その他]
エレノア・ニード(CV小松未可子)
パトリシア・パール(CV井口裕香)
ジョナサン・パスピエール(CV興津和幸)
ビーヴィー・リスカー(CV江川央生)
ソフィー(CV伊藤静)
シュヴァルツ・ディーゼ(CV土師孝也)
ジェット・グレイヴ(CV東地宏樹)
ユアン・ブリーズ(CV乃村健次)所有する妖精は、「ノルカ」{/netabare}



視聴時期:2019年4月~2019年6月

-----
2020.02.05 追記

2クール完走後追記。3か月空くと全く分からなくなる恐れあり。


2019.06.29 初稿
2020.02.05 追記
2020.07.27 修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 50

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

かつて妖精は兵器だった

序盤 あれどっかで

中盤 なんかなぁ

終盤 おお

この話は妖精を兵器として使った戦争の後の話
ジャンルは戦争・バトル・妖精・ファンタジー
妖精らしい妖精はあまり出てきません。サブタイトルがかっこよすぎです。「かつて妖精は兵器だった」これは私の好きな展開になるのでは?と思ったら...
まぁ期待外れもいいとこですよ。確かに妖精は出てきますが、基本は「終戦後の微妙な緊張感やまだ終わらない闘い」をメインに描いたものでした。荒廃した都市で何を考えるのか、とかではなく現時点で起こっている問題を解決する、いわば警察みたいなことをしている主人公たちです。そして肝心な妖精がどっかで見たことあるような感じです。そのうち「ザ・ワールド!」とか叫びそうですねw
しかし、この作品だって褒めるとこはあります。世界背景(設定)は好きです。荒廃した都市は出てきませんが、戦争の残骸は出てきます。それを見て何を感じるのか、何を思い出すのか。
そして主人公たちの考え方が面白いです。ある少女は周りがどんどん死ぬことを「私が不幸な人間のせいで」、と捉えた。ある男は自分だけが助かって生き残ることを「自分が幸運のおかげ」と捉えた。同じことのはずなのに、こんなにも見方が変えれるのはかなり面白いですよね。男のほうは冷酷な奴なのか、と言われればそれは違いますね。彼は彼なりに言い訳を作って逃れてるだけなのです。その受け入れがたい、直視できない現実から目を背け、理由をつくり自分を保とうとしてるだけなのです。これは人間模様がでますよね。そういうとこも確認しながら視聴を。

監督は鈴木健一さん。はたらく細胞の監督をされた方ですね
シリーズ構成は十文字青さん。テレビアニメのシリーズ構成は初だそうです
キャラデザは清水貴子さん。ジョジョや創聖のアクエリオンEVOLのキャラデザをされた方ですね
劇伴は(K)NoW_NAMEさん。灰と幻想のグリムガルの劇伴やopedを担当した方たちですね
アニメ制作はP.A.WORKSさん。安心安全の会社ですね

作画は普通。妖精は3DCGでしたがその他は丁寧でしたし、妖精のモデルも丁寧な印象でした。戦闘シーンも細かく良かったです
opは(K)NoW_NAMEさんの「KNOCK on the CORE」結構好きです
edもおなじく(K)NoW_NAMEさんの「STILL STANDING」
声優さんは市ノ瀬加那さんをはじめとする前野智昭さんや細谷佳正さんなどの演技が良かったです。役にあっているなと感じました

総合評価 まぁテーマ負けかな。でも面白くないわけではない

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

60.3 7 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング7位
キャプテン・アース(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (439)
2423人が棚に入れました
高校2年生の真夏ダイチは、夏休みが始まる前の晩にテレビで、種子島上空に突如として不思議な丸い虹が浮かぶのを目にする。「僕はあの虹を前に見たコトがある・・・ 」激しい胸騒ぎに突き動かされ、ひとり種子島へと向かうダイチ。父親の事故死の謎。幼き頃出会った不思議な少年少女との記憶。複雑な思いを胸に島に降り立ったダイチは、とある施設で鳴り響く警報の中、"アースエンジン" と出会う。「君はキャプテンか―」その力が問われるダイチ。天王星から襲来する、謎の完全機械生命体 "キルトガング"の目的とは。満天の星が輝くとき、彼らの戦いが今、幕を開ける―。

声優・キャラクター
入野自由、神谷浩史、茅野愛衣、日高里菜、小山力也、鈴村健一、坂本真綾、工藤晴香、内山昂輝、山本希望、潘めぐみ、豊永利行
ネタバレ

Robbie さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

陳腐でつまらないロボットアニメ

スタードライバーの監督、当時全然話題になってなかった(因みにこの年はクロスアンジュ、ダイミダラー、楽園追放、Gレコ、BFT、シドニアの騎士と地味にロボットアニメが熱かった。)ため全く期待せずに視聴した。
取り敢えず視聴を終えた感想としては斬新さが全くなくただただつまらない作品だったということだ。
同じ監督であり同じ制作会社スタードライバーは自分は好きではないがキャラはかなり印象に残ったし斬新さも感じられた、それに戦闘シーン自体のクオリティーも高い。
ただこの作品に関しては作画はまずまずだが戦闘シーンがつまらない。
味方側のパイロットが素人だからなのか敵の目的が同じ回が多いからなのか基本的に単調。
非常に見応えがない。
物語に関してはテンポがとにかく悪い。
安っぽい人間ドラマを詰め込み過ぎ。
それに特に驚く展開もなくずっと悪い意味で平坦。
{netabare}あとろくな伏線もないのに最後の最後に過去の話を入れる作品は大体ダメ(夢の回のこと)。
終盤は勢いが大事だと思う。{/netabare}
尺使って掘り下げた敵キャラは後に空気化する者ばかり。
味方キャラも魅力がない。
特にアカリはへそフォルテだの自称魔法少女発言など普通に気持ち悪いし鬱陶しい。
ハッカーとしての才能もフィクションというのも考慮しても無理がある。
ハナに関してはよく分からない。
後半なんてキャラブレ過ぎ。
普通に情緒不安定なんじゃないのw
大人も見事なまでの無能揃い。
正直誰一人好感が持てない。
声優と音楽に関しては微妙かなー。
特に印象に残らなかった。
furannpuの最初のOPは作品に合ってると思うけど曲単体としては好きじゃない。
自分にとってはこの作品が今後据え置きスパロボに参戦してくれなければ本当に無駄な時間にということになってしまう。
それくらい酷い作品だった。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

登場キャラが少なすぎる気が・・。(8話まで視聴で一旦断念><)

※★の評価は暫定的なものです。最後まで見終えてから再度つけなおす予定です

>1話まで視聴して
.+:。∩(・ω・)∩゚.+:。ゎ~ぃ。やっと始まりました!。
大好きなスタドラスタッフ様方、五十嵐さん+榎戸さん+ボンズさまのロボットもの?新作として期待大です。

相変わらず吸い込まれそうなほど素敵なビジュアル、背景ですね。
もう星空の1シーンだけでもプルプル震えるほど興奮します。

さりげなく心地よい物語の進行・演出は、やはりさすがですね。
ありがちな展開のシーンも、うまく隠し味が効いてる感じ。

ロボットのところは、実はあまり興味ないのですが、
エキスパンド?合体?、あれって要らないですよねwww(褒め言葉)。
最初から巨大ロボでいいじゃないっすかw。

あ、小岩井さんも出演されてるのですね。エンドロールで初めて知った。これは嬉しい。

オープニングテーマ、挿入歌、ともにしっくりくるいい曲ですね~♪。

何はともあれ、今期の最優先視聴アニメです。

----------------------------------------------------------------------------
>ネット先行配信OP映像まで視聴して
(´・ω・):;*。’:;ブッ ←サイトへ行って一言。
先に見た方々が、「○○星って正解書きたくなる」って言ってたワケを理解しましたw。
スタッフ様方が”輝き”を大きなテーマの1つにしてるんだなというのがよく伝わってきます。
こういうちょっとしたことがうれしいな。

ボンズさんの作品って、画面に吸い込まれるせいか、
1つの同じ大きさの画面なのに、すごく広い広い世界に感じられるんですよね。
画面いっぱい使って表現されてるなっていつも感心します。
それに今回は○ブラのオマージュですね。これはズルいw(褒め言葉)←最高の構図だもん。
そうかだからあの形だったんだ!。

それとスタドラスタッフ様方は、音楽と映像の合わせ方・使い方がホントスゴイ!!。
自然に鳥肌立たす達人なんだと思っています。

先日1話の感想で書ききれてませんでしたが、やはりエウレカ、トップ2、スタドラの
いろんなエッセンスが盛り込まれてましたよねw。セルフオマージュ的な?。
どれもσ(o・ω・o)の大好きな作品ばかりなのでうれしいです。
今のところはエウレカ色が強いかな?。でも○○柩っぽいのや、○○バディっぽいのもモロですよね^^。
例の某夫婦共演のキャラは、これも自分の大好きなチャールズ夫妻のようになるのかな?って興味津々だな。
あとやっぱり3者面談のシーンではじっちゃんのことを思い出さずにはいられませんでした(TдT) 。その対比もね。

----------------------------------------------------------------------------
>2話まで視聴して
2話の序盤、中盤は淡々と話が進んでいったけど、やっぱ最後でしっかり心揺さぶってくれるなあ。
うれしくてちょっとナミダ出たよ。
大地のやさしさ、前向きさ、明るさ等々。画面でタクトくんとダブりながら見えてる自分です♪。
神谷さんのやさしい口調にもグッときた((o・д・)b♪。
本質的なところで、完全にスタドラの正統後継作品ですな^^。
絶対スタッフさん達、楽しみながらの確信犯ですよね。
夕焼けの海岸シーンだったり、副部長っぽい小動物(鳴き方完全に一致w)、
合体も毎回のお約束シーン確定ですよね~♪。+短時間での戦闘決着w。
あとやはり大注目なのは「3人という関係」ですね。本作でもいろんな組み合わせありそう。
それに「ハナちゃん」ですか!?(意味深)。
ヘッドギアはトップレスのと構造がほぼ同じっぽいなあ(うろ覚え)。

余談1:なんか最近「綺麗」って漢字見ても「綺羅」にしか見えん自分ww。
余談2:あかん、○ブラをちょっと再視聴しようと思って見はじめたら
    本気で止まらなくなってきた。やっぱあの頃の作品は超絶カッコいいなあ!。

----------------------------------------------------------------------------
>3話まで視聴して
4人目のあの子は、なかなかいいキャラですね。○○○っ子てのも新鮮^^。
今回はテッペイとハナの見せ場が良かったなー。歌のとこ、もう少し長くてもいい。
やはりここで気になるのは”2人がなぜこの島に来たのか”ですね。

全体的に堅実な作りだけれど、正直ちょっと真面目すぎるかな?w。
スタドラが好きすぎてどうしても比較してしまうσ(o・ω・o)としては、

「もっとバカなセリフぶっこんでほしいw!」ですね、ハイ。

「もっと敵キャラも某十字団的なのがほしい^^」、
あと、「やっぱり学園要素ほしいなー。もしくは日常要素」
野球回や学園祭、唐突なサッカー回とかw、
・・ずっと緊迫した真面目な戦闘対立図式のみだと2クールきついよね。
今後どうもってくるかがとても楽しみです♪。

----------------------------------------------------------------------------
>5話まで視聴して
4話、5話のアレはちょっと(すごく)不快でした><。
こんなの要らないんです・・。ちょっとクドい安易な媚びだなあ。。

なんというか全体的に今一つパッとしないなというのが本音です。
なんだか盛り上がらないというのが1つと、各キャラの魅力があまり伝わってこないです。
1回の話で1人ずつでも深く掘り下げてくれたらグッと愛着わくんだろうけど
なんか広く浅く薄くになってる気が・・。

ちょっと表面的な絵的な見た目?に重点が行ってしまっていて、
肝心の中身がおろそかになってしまっているというか。

あんまり他作品と比べるレビューはよくないと思ってはいるのですが、
期待が大きすぎた分、本作を見れば見るほど、
スタドラの素晴らしさが際立って感じられてしまいます!。
(構成・テンポ・キャラの魅力・会話・音楽・・まあ全てですね)

★の評価、かなり下がってしまいました><

----------------------------------------------------------------------------
>8話まで視聴して
すみません。ほんと自分の中で盛り上がらない・・。
本気で主人公が乗ってる機体の名前が覚えられない・・。
キャプテンって呼ばれるより「だいち」の方がいいような気が・・。
(先日だいち2号打ち上げニュースみた時、自分の中で本編より盛り上がった)

敵キャラ、なんであんなに少ないんですか?・・。というか全体的に人が少ない><。
・・ああ、いったん断念扱いにさせていただきます(一応見るケド)。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 21

cubemania さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

こんな企画でよく2クールとおったなあ。。。

1話みて、ああこれは駄目だろうなと思ったけど、ロボット物なので、最後まで見たが、結局最後まで予想を裏切ることはなかった。

とりあえず、設定が粗すぎる。超国家組織と地球外の敵との戦いなのだが、ほとんど主人公周辺の小さな組織しか現れず、組織の大きさはまったく感じない。終盤オーストラリア以降は組織内の対抗勢力がそれなりなんだろうなとは思わせるが、地球の存亡がかかっているのに、担当企業やこの組織が人知れずやっているようじゃ駄目でしょ。セカイ系ということになるのかもしれないが、なんとも世界観がふわふわしていて悪い意味でつかみどころがない。

それを支えているのが、不用意な言葉使いであり、正確な使用でもなければ、略称でもなく、物語の軽薄さに磨きをかける。なんとも言葉遊びがすぎるし、その世界観を構築するに十分な要素としての説明に乏しく、説明するとあまりの空虚さや実在性のなさにしらけるから、いろいろあいまいなままにしておくのかと思ってしまう。あのような使用は製作者がバカなんだろうなとしか視聴者に感じさせないと思うのだが、相手が子供ならともかく、深夜アニメであれはないだろう。子供騙しという言葉がぴったり当てはまる。

加えて、設定がまったく生かせていない。ロボットの戦闘シーンはほぼないに等しいし、展開が超自然的なエネルギーなどと限界のないハッキングに終始するため、基礎設定なぞほとんど意味がない。だから、何も奥行きは深まらないし、何もかもが薄っぺらい。宇宙空間にしても何も生かせてないし、空間設定が生かせたのはオーストラリア関連くらいか。ロボットもそのほかもあまり必然性がない。

必然性がないといえば、遊星歯車装置にしても最初からの二人とせいぜいボスキャラの女の子で十分じゃないの。6人が目覚めるまでのエピソードや終盤の主人公の夢にしても単に尺が稼ぐためだけとしか思えない。6人いる必然性はあったのかな。単独や少人数行動はほぼ最初からの二人で、他の連中は必然性がないというか。2クールは必要なかったのだが、大人の事情から時間稼ぎだったか、単に時間稼ぎとしか思えないんだよな。

主人公の組織加入もいろいろふわふわしているし、父親が絡んでいるにしても昔の話で、ちっぴすぎるし、あっさり加入で気分は秘密基地レベルで、主要人物は誰も死なないし、在籍組織も地球の住民もほとんど危機感がない。最後はおきまりのうわーみたいな展開で大団円で、本当によくこんな企画が通ったと思うよ。

こういう駄作ロボットアニメが何の改善もなく、のんべえだらりと展開するのは製作者の力量、意欲以外に黄金期のものはロボットのプラモデルなどの販売実績によって打ち切りもあるプレッシャーに常にさらされているというシビアな事情もあったのかもしれないと思う。まったく記憶に残らないロボットをみていてふとそう思った。

いいところといえば、ED曲くらい。いつお思うけど、戦闘に子供しかでてこないのは大抵駄作だよな。設定にしても、子供騙しの一つの基準だと思う。あと、面白かったのはヒロインが主人公を元気付けるために無知ゆえに下半身をみせるシーン。本筋ではないが、おおむね退屈なので、それくらいしか記憶に残らなかった。

関係ないけど、BS11で31分枠28分放送だったのはなんだったのだろう。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

73.2 8 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング8位
えんどろ~!(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (313)
1322人が棚に入れました
人々とモンスターが共存して暮らす剣と魔法の大陸「ナラル島」。そこには恐ろしい「魔王」が存在していました。はるかはるかの大昔、ナラル島に現れた魔王を倒した初代勇者――それからも、様々な時代で何度も何度も魔王は蘇り、同時にそれに対抗する勇者もまた現れ…。少女たちは、いつの日か出ずる魔王を倒すべく冒険者学校へ通います。ちょっと抜けているけど勇者体質の、ユーシャ。生真面目ゆえに苦労が絶えないエルフの聖者、セイラ。食べることが大好きで明るい戦士、ファイ。物静かなヲタク魔法使いの、メイ。勇者パーティーを目指す4人の、いつまでたっても魔王をたおす様子のないゆる~いファンタジーライフがはじまります。

声優・キャラクター
赤尾ひかる、夏川椎菜、小澤亜李、水瀬いのり、麻倉もも、久野美咲
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

観終わった

2話までの感想{netabare}
うおっ、前期“リリースザスパイス”をやった直後でこれって、なもりどうした?借金でも抱えた?
別にファンでもアンチでもないけど、こうも仕事立て続けだと心配しちゃいます、大きなお世話ですねハイ。

内容はこれ…「ドラクエ4コマ」じゃ~ん!
今更?って気もするけど今まで無かった方のがおかしかった?
ソレっぽいのはかつても有ったけど、ここまでソレってのは珍しいんじゃない?
未来を知ったデスピサロがシンシア殺さずに山奥の村で先生始めましたって感じか。
タイトルもドラクエのカジノで御馴染みハイエンドローとエンドロールのダブルミーイングじゃないかな。
2話では更に世界観の説明がされて、魔王誕生して勇者が倒すのは伝統文化のようになってる世界だそうな。
パジャマパーティでの「こんな魔王四天王はイヤだ」の内容聞きたかったなぁ、ってよりも実際の魔王に四天王居ないじゃないかw{/netabare}

3話感想{netabare}
まずは前回の感想が言葉足らずだったので補足から。
どこまで正確かは知らないけど、あくまで個人的な解釈ではこの世界(島)は『「魔王が現れて勇者が倒す※」が何度も繰り返され、人間の間ではそれはもはや伝統行事と化してる』。
これってゆるい作風を作りあげる上でよく考えられた設定だなぁ、と感心してまして。
ここでいう伝統行事ってのは…えっと、神事というかお祭りというか、「魔王対勇者」は神に奉げる舞台みたいなもので、筋書き(※のこと)はもう出来上がってて覆ることはない、とその世界の人間の間では信じられてる。
あとはもう舞台で踊る巫女さんがどれだけ上手く舞えるかだけが重要ポイントになってて、冒険者学校はその練習の場って扱いなんかなー?と思うと世界観への違和感がスっと抜ける。
緊張感が無いのもさもありなん、文字通りお祭り気分なんだろうなぁと許せてしまう。
この作品を楽しむために無理やりこねくり出した解釈ではなく直感でそう思っちゃいまして…なので全くの見当違いかも知れないけどね。

ただこの解釈はあくまで「どうせ魔王が現れても最後は勇者が退治してくれるし」っていう人間側の思想で、「最後は負けるのが決まってる」魔王側としてはたまったもんではない。
ってことで魔王側の抵抗・悪あがきっぷりが見所なのかなー?と思ってたら、2話最後でサクっと諦める描写が。
まぁどうせ1話完結モノで次回には再び勇者潰しを企み出すんだろう、と予想してたら…3話魔王出番ナシ!
くっそw引っ張りおるww
ってかマジ?1話完結じゃなくて続きモノになるのか?

あと見てて「あー、あのネタ欲しいなぁ」と感じたのがドラクエネタに倣うなら精霊ルビスやマスタードラゴン、いわゆる勇者を勇者と認定する存在(作中ではまだ自称勇者に過ぎないよね?)。
OPに姫様と思しきキャラが出てるので、そんな神的存在じゃなくて姫様がその役を担うのかな?と、ふと公式覗いてみたら(この段階で初めて公式見た)「ローナ姫」って名前で爆笑。
あっぶねえ!ギリギリ攻めてないか?
(一応書くとドラクエ1の姫様の名前がローラ姫)
それ言ったら3話の塔の最上階にはリーザス像があるんじゃないかとスゲーヒヤヒヤしたんだけどさ。
スポンサーがスクエニだったらこんなヒヤっとしないんだけど、セガだぞこれ?
…。
だったらアルゴル星系(ファンタシースターの1~4)パロやってもいいんやで?と一瞬思ったが、PSOのアニメは全然見てないことに気付いて自戒。
って、あれ?定期的に魔王が復活するって…あいや、マオは前任の記憶引き継いでる訳でもなさそうだしダークファルスがモデルではなかろう。
まさかね、ハハハ。{/netabare}

4話感想{netabare}
うわああ、共同発明ってかタンノくん出たあああ!!
更に邪神が…マインドフレイア?
だからさ、これスクエニじゃなくてセガだからな?
どんだけ攻めるんだw
スイカ型モンスターはマンカバー(PS2)っぽかった、最近のゲームでもっと似てるのは居るのかも知れないけど。

とりあえず、魔王以外にもヤバい存在が居たことにちょっと驚き。
外にも同格の魔物が居たりする?…最後魔王と勇者で共闘することになったりして。
他の方の感想(予想)で、最後魔王が勇者のためにワザと負ける展開かも?みたいなことを書かれてて、それやられたら泣くかも知れんって思ってたので、他の可能性が見えてきて(外れるだろうけど)ちょっと安心。{/netabare}

最終回まで見ての感想{netabare}
“魔方陣グルグル”的なドラクエパロディ作品…いわゆるドラクエ4コマみたいな内容で楽しめた。
なによりこれにスクエニは関わってなくて、スポンサーがセガやホビジャパなのがツボw
↑で書いた様に、この世界では「勇者vs魔王」は伝統行事みたいなものになってて住民はそこまで危機感を抱いてないって解釈(合ってるかどうかは不明だけどね)は個人的にかなり強い説得力を受けた。
ゆるい世界を形成する上でしっかりとした設定を考えてあるのは大したものかと。

個人的に驚いたのは後半、このゆるい感じがダラダラずっと続くって〆方をするのだろう、と思ったらしっかりと物語を〆て来たこと。
但し〆方としてはどうなんだろう…メイドゴーレムが一気に全貌を語りだし、チビがデウスエクスマキナの如くまるっと解決というのは急ぎ足に感じた。
ってかチビってマスタードラゴンやーーーん!
ドラクエの4~6のどれか知らないとマスドラオチだと気付かずに唐突に感じるかも。
こんな急展開で〆るのならダラダラしたのをずっと続けた方が良かったのかも?
いやどうなんだろう、自分にはちょっと判断つけられないな。
いっそのこと年老いたローナが「…という話だったのさ」と孫に本を読み聞かせてエンドだったら大爆笑だったんだけど…一般的にはマズいか。
あ、それとメイゴは頭にキノコを生やしてたら完璧だった。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 21

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ユルい…(笑)。第12話: 新しい時代がやってきた、のか…!?

== [第1話視聴時レビュー: 以下、追記あり。] ==
ファンタジー系RPG的な世界観ですが、勇者の名前が「ユーリア・シャルデット」→ 愛称: ユーシャっていうのは笑ってしまいました。

第1話冒頭の戦闘シーンで、お互い名前で呼び合っているみたいなのになんで一人だけ「勇者」って呼ばれてるんだろうと思えば、そういうことかい(笑)!

その後の物語の展開はそのまま第1話を観ていただくとして、とりあえず勇者パーティー4人はこの世界の冒険者を育成する学校へ通うようです。

このユルさとパステルカラーっぽい画面の色調に何か既視感があるなと思ったら『ひなろじ』がこんな感じだったかもしれません。

ただ『ひなろじ』と違ってたぶんメインキャラの勇者パーティー4人+担任の先生(全員女性)とモブキャラはハッキリと別れているようですし、モブキャラには男性もいるようです。

ぼーっと力を抜いて観てる分には、案外悪くないと思いますよ。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.2.11追記:
第5話まで視聴終了。新キャラ、ローナ姫登場。
「せ~の!(コミックじゃない)百合姫!!」

ただただユルいようで、ちゃんと話は進んでいます。考察要素も垣間見えてきて、ジャンルはまったく違いますがこのワクワク感はまるで『けものフレンズ』のようだ…。

余談: フジツボの食べ方としては、カメノテなんかと同じで塩茹でがポピュラーだと思いますよ、ファイさん(笑)。

2019.2.18追記:
第6話まで視聴終了。勇者伝承の詳細が見えてくるマオちゃん先生の回想がありました。

魔王×勇者の伝承とラパネスタ王国の王権に関わりがありそうなことは第5話でも仄めかされていたのですが、勇者が伝承通りの勝利をしないことでこの王権に関してひと展開あったら面白そうです。

地味に自分好みの考察アニメになってます。雰囲気はめっちゃユルいのに…。でも今後ネタバレなしに各話でレビューしていくのは難しくなりそうですね。

それはそれとしてストーリーの最期には、マオちゃん先生には幸せになって欲しいものです。

2019.3.3追記:
第8話まで視聴終了。はからずも今回姫の企画によって顕になった現在のマオちゃんと勇者パーティーの実力差。

そしてそこからの今回のお話のオチ。世界は確実に変わりつつあるようです…。

2019.4.1追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。

この期に及んで9、10話でメインストーリーを嘲笑うかのような回をブチ込んでくる、良い意味で気が狂ったシリーズ構成からの第11、12話での前後編での締めでした。

『~Ⅳ The Return of Werdna』まで含めた「Wizardry(ウィザードリー)」シリーズとか「ドラゴンクエスト」シリーズ、その他ファンタジー系RPGについて考えるといろいろと思うところもあるストーリーでしたが、普通にエンターテインメント作品として成立していて、とても楽しく観ることができました。

メイゴちゃん、とても良いキャラでしたね。女戦士の先生ともども、サブキャラの配置もとても良かったと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 47
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

うん。「その先」が気になっちゃってさ。。。

原作知らず。

多くの方にお薦めしたくもあり、薦めづらくもあり。
そんな作品です。

魔王との対戦において魔法の発動に失敗し、勇者や魔王等が過去;勇者パーティーが出会った頃の過去に飛ばされてしまう。魔王はそこで、勇者たちを含む冒険者を養成する学校の教員となる。。。主たる登場人物がいずれもゆるっとふわっとした女の子達で、お話そのものもゆるっとふわっと進みます。

作画はそこそこ高値安定。
声の演技は申し分ないと思います。主要人物はいずれも良かったし、可愛らしかったです(ごく一部のへんた。。変な人含め)。

この手のタイムリープものって、世界線の継承や入れ替わりなどを考え出すとワケわかんなくなってしまうのですが、細かいこと()はスルーしとけってことですね。いつも、ゼノンのパラドクス的なことを考え出してしまい、自己解決ならぬ自己破綻であたまがぽーってなてしまうのです。

===お薦めしたい理由
最終盤は、{netabare}それまでの展開が嘘のように物語が展開します。そして、全く思いもかけない形での終幕へと突き進みます。よくあるファンタジー世界の存在事由そのものを揺るがす、それでいてやっぱりゆるく、でもほっこりハートウォーミングな展開でした。正直なところ予想もしていなかっただけに、結構うるっときてしまいました。こういう不意打ちは好きです。{/netabare}

===お薦めしづらい理由
先述の通り{netabare}大変に良い終盤の展開なのですが、そこにたどり着くまでがしんどいのです。ゆるふわ過ぎというか、だらだらしすぎというか、無駄というか。1, 2, 4, 6, 11, 12話だけで物語の骨子が成立します。なんなら4話と6話もなくてよいです。それ以外は日常回、単発ものです。いちおう最終盤で使われるネタの提供もしていますが(だったかなぁ。。。?)、必須なものはありません。キーとなる回でおさらいが入ります。
作品全体にたゆたう、このまだるっこしさがお薦めしづらいおおきな理由です。{/netabare}

さらに、{netabare}物語のキーとなる存在を特に説明も紹介もなく置きっぱなしにしておいて、最後の最後に「ま、いっか」で片付けるなど、お話の作り方が粗っぽいところも、特に目の肥えた方にお薦めしづらくしてくれます。{/netabare}


===とはいえ、
僕個人としてはまだるっこしいパートも含めて結構楽しめました。それぞれのエピソードが、それなりによく作られているとおもいます。
あれが{netabare}まさか、農産物だとは思いもよらなかった。{/netabare}

主要人物の造形はそれぞれが好ましく、かつ、ギャップ要素も含めて解りやすいです。一番、脳筋ライクなキャラが実は一番ロジカルってのは、個人的にはありそでなかった、かな?いやどうかな。


===とかいいながら、不満がないわけではなくて。

というか、大ありでして。
フィナーレの本当の最後までは良かったのですが、主人公の最後の台詞がどうにもこうにも・・・・ラスト10秒で、本作に対する僕の評価が揺らぎました。

物語の終わりは、 {netabare}「概念」を消去するというチビちゃんの能力を用いて、勇者・魔王という対になる概念を共に消去することで勇者たちが大好きなマオちゃん先生を倒さずに済むようにし、一段落となります。いまさらチビちゃんの処遇をどうのこうのはいいません。彼女ら全員が「ま、いっか」でスルーしているのでそこは従います。

深く考えてはいかんことは分かるのですが、それでもフィナーレのユーシャの台詞が腑に落ちないままで、モヤっとしています。

フィナーレにおいてユーシャは「やっぱり勇者になるよ」と、まっさらな物語(お姫様が持ってきた本)を手に言うわけです。無論、ユーシャの手元にある「真っ白な物語」とユーシャ自身の「真っ白だぁ」の台詞が、いままでとは違うまったく新しい勇者=ユーシャのメタファーなのだろうとは分かるのです。が、ここは「新しい勇者の概念を作っていくんだ」を明示して欲しかった。ほんの一言でいいから言葉を補って欲しかった。
「やっぱり勇者になるよ」だけだと、それまでの概念どおりの勇者になってしまうような気がするのです。とすれば、その対概念である魔王=マオちゃん先生もその概念に従わざるを得なくなり、全てが元の木阿弥ではないか、と。え?実はそのメタ要素も含めたタイムリープなの?とか勘ぐってしまうわけです。

そもそも、「勇者」という概念が消失した後も「勇者」という言葉は有効であるというのが僕には難しすぎるのです。いや、言葉と切り離された「概念」って、僕には想像しにくくてですね。チビちゃんの能力が、「ユーシャに付随する勇者(マオちゃんに付随する魔王)」という限定された範囲にのみ効力を発するものだったのだ、とかいうのなら、それはそれで明示しておく必要があったと思います(その場合は、上記の議論が再燃するわけですが。「一般論としての勇者の概念」は有効なままとなるので)。

なんか、物語の締めにおいてあまりにもいい加減というか1,2手先で論理破綻してしまうものを堂々と見せつけられて、困ってしまったというが率直なところでした。なにか重要なものを見落としてしまったのでしょうか。
{/netabare}

*
皆さんのレビュー、ざざっと拝見しました。
僕が持つ「不満」に関して、どうも僕は何かを見落としているような気がしてきました。あるいは、単純に考え違いか・・・
モヤッとしたままなのもしんどいので、どこを見落としたのか、何が間違ってるのか教えていただけるとありがたいです。一応、11、12話は繰り返し観てみたのですが・・・
[2019/08/31 v1 & *部追記]

投稿 : 2024/11/16
♥ : 25

63.8 9 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング9位
戦姫絶唱シンフォギアGX (第3期)(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (269)
1504人が棚に入れました
かつて――融合症例と呼ばれた少女は、世界終焉の真際に奇跡を掴み、ガングニールのシンフォギアと適合を果たす。地球霊長存続の名目で執行されようとしていた人類淘汰――「フロンティア事変」と称される一連の騒乱は、歌に血を通わせた少女たちの活躍によって終止符が打たれたが、新たな物語は、それから程なくして幕を開けるのであった。亜宇宙を弧を描いて引き裂く超音速の落下物体。それは、ラグランジュ点での大気圏外活動を終え、地球に帰還しようとしていた国連所属のスペースシャトルであった。システムトラブルから機能不全と陥り、このままでは機体の空中分解、あるいは地表ヘの激突は免れないという緊急事態に、息を飲むばかりの各国指導者たち。遡る事、二度に渡り、世界を未曽有の危機より救ってきたシンフォギア装者たちも、その力を日本政府保有の軍備とみなされる以上、たとえ人道的救護支援であっても国外での活動はかなわず、待機を余儀なくされるのであった。それから経過する100日余り。フロンティア事変以降、認定特異災害「ノイズ」の観測は一例としてなく、事の顛末を知る誰もがノイズの根絶と被害の終息を予感していた頃。本部にてモニターへと向かっていた藤尭 朔也と友里 あおいは、ノイズとは異なる、だが近似した反応波形を確認する。場所は、横浜港大さん橋ふ頭付近。そこには、小さな匣をかかえ、逃げるように駆ける黒衣――<廃棄物11号(エルフナイン)>の姿が見られた。世界を壊す、歌がある。今はまだ、やがて訪れるその脅威に気づく者はなく、夏の夜空に、ただ赤き粉塵が舞い踊るのみであった。

声優・キャラクター
悠木碧、水樹奈々、高垣彩陽、日笠陽子、南條愛乃、茅野愛衣、井口裕香、石川英郎、保志総一朗、赤羽根健治、瀬戸麻沙美、小松未可子、東山奈央、赤﨑千夏

辛辣なイグニット さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

深夜版プリキュア

5話を見て、美少女…が変身し、歌いながら悪と戦い、歌いながら…イベントをこなし、女の子(中身は・・・)が歌いながら基本なにかをするアニメだということを理解しました。

変身シーンの力の入れ具合はプリキュアおじさんやアイカツおじさんにはとても食いつきよさそうな作風ですね。
なのはとか小さな女の子が一生懸命戦うといったものが好きそうなら絶対に好きそうです。

プリキュアの後番組としても実力は十分です。
大きなお兄さんだけでなく、小さな女の子にもきっとウケるでしょう。

このファンが児童ポルノにひっかからないことを切に願います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

へいき、へっちゃら・・・

この作品は、戦姫絶唱シンフォギアの3期に位置する作品です。物語に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

2期でソロモンの杖の争奪とネフィリムとの激闘を繰り広げた奏者達・・・
地上はノイズの脅威から救われたと思っていました。
しかし、突如錬金術師キャロルと自動人形達の出現により、事態は混沌に逆戻りしてしまうのです。

2期で響らの前に立ちはだかったマリア、調、切歌の3人も十分な強敵でしたが、今期の敵の強さも半端ありません。特に自動人形の4人組・・・見た目からはそれほどの強さを感じないのですが、人形であるが故、感情にブレがなく目的のみを粛々と追い続けるその姿は、正直ちょっと不気味な存在でした^^;

同じ自動人形でも「夜々」とは大違い・・・ボソッ^^;

その様な強敵が表れ、シンフォギア奏者はこれまでより厳しい闘いを強いられる事になる訳ですが、運悪くシンフォギア奏者はもう一つの敵と相対する事になるのです。

もう一つの敵とは自分自身のこころ・・・

これまで見ないようにしてきた・・・
触れないようにしてきた・・・
ここで叫んでも、きっと誰も幸せになれないから・・・
だからもっとしっかりしなきゃ・・・

勇気を振り絞って顔を上げたら・・・もしかしたら世界は変わっているかも・・・
期待しちゃ駄目・・・期待したら、それはもっともっと大きくなって・・・
そうじゃなかったとき、辛いから・・・

上辺ではなくホントに目を向けなければいけない事は何なのか・・・
大切なモノを守るという事はどういう事なのか・・・
奏者が自分の心の弱さ、脆さとどう対峙し、どの様な答えを導くのか・・・
気になる方は是非本編でご確認下さい。

一方、物語の方は様々な紆余曲折を経てラスボスであるキャロルと相対するのですが、その前に随分懐かしい・・・キャラが登場します。
もう、いなくなったとばかり思っていましたが・・・これも執念なのでしょうか^^;?
でも今回は格好良かったと思いますよ^^

オープニングテーマは、水樹奈々さんの「Exterminate」
エンディングテーマは、高垣彩陽さんの「Rebirth-day」
1期からずっとこの二人が主題歌を歌ってきましたが、すっかり定着しましたね^^
どちらもカラオケで挑戦済です^^;

1クール13話の作品でした。気になるのは今後の動きでしょうか^^?
もともとオリジナルアニメなので、原作を踏襲する必要もありません。
それに、風鳴 弦十郎が最終回で今回の一連の事件に関して言葉を濁したのは、次期への布石だったのでしょうか^^;?
このシリーズは嫌いじゃないですし悠木さんが出演されているので、続編放送されるなら絶対見ます^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 18
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

多種多様の歌と胸熱バトルに百合を少々、製作の遊び心をパラパラ~と振りかけたらシンフォギアの完成です♪

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
1期からみてきましたが、なんか一番普通のアニメっぽかったです。個人的には1期が一番好きです。ストーリーがしっかりしてるんで。2期はお笑い要素多くて、これはこれで良かったです。

3期は、「熱さ」やバトルの作画では一番でした。ストーリーにも破綻が少なく、よくまとまっているとは思いますが、逆に言うと、あえてシンフォギアじゃなくても良いかな? とは思いました。

〈以下ネタバレ〉

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
破綻がないストーリー展開は流石でしたが、自分的には、最終話のホントに最後、エルフナインが生きてた時のリアクションで一気に評価を下げました。これって制作のミスなのでは? と疑うレベルです。

最後のシーンは、キャロル(の身体)がエルフナインの記憶を吸いとって融合し(エルフナインを救っ)たというシーンです。そこでの、響達のリアクションに違和感を感じました。最初は後ろ姿を観て、キャロルだと思ったのに、「ボク」という一人称から、その人格がエルフナインだと分かって喜ぶ響達。

あれ? 喜ぶの?

つまりキャロル(の人格)は消えてもOKだということ? なんか、響らしくないです。私が知っている、これまで見続けてきた響だったら、キャロルが消えてしまったこともきちんと悲しむと思うんだけど。

せめて、「ボクは、キャロナイン(キャロルもちゃんと生きてるよ)」くらい言ってから喜んで欲しかったです。

大事な場面だけに、細かな表情やタイミングなど、細かなところにもこだわって欲しかったなと思いました。

まあ、ここまで付き合ってきたんで、4期、5期も観るだろうけど、正直、マンネリ感が強く、なんか新たな要素を入れてくれないと、飽きちゃいそうな感じです(汗)
{/netabare}

【蛇足 ~魔女狩りについて~】
{netabare}
キャロルの父は、いわゆる魔女狩りの犠牲になったようですね。魔女狩りには諸説ありますが、その一つとして「教会の利益を守るため」というものがあります。魔女のイメージとして、「壺でグツグツ妖しげな物を煮込んでいる」という(ねるねるねるね的なw)ものがありますが、あれは「薬(薬草、薬膳)」の類いだったと言われています。つまり、魔女=民間療法士 というわけです(これがFFなんかの白魔導師の発想の元)。当時、怪我や病気を治すのは「神の奇跡」、つまり、教会の専売特許でした。だからこそ、信仰心も高まれば、お布施(お金)も集まりました。よって、魔女は教会にとっての商売敵でした。しかも、現代(の無神論者の立場)から考えても、神の奇跡よりは、薬草の方が効きそうです。教会もその辺のことは分かっていて、だから「異端者」として、見せしめにするような殺し方をしたのでしょう。(もっとも、本当に邪神を信仰し、クーデターやテロまがいのことをしていた人(黒魔導師)達もいたようですが)。(世界不思議発見からの知識ですw)

キャロルの父は、魔術ではなく錬金術で人を癒し(救い)、教会に異端者として裁かれました。キャロルが奇跡を、(神が創造した)世界を憎むのも、納得できる話ですね。
{/netabare}

【各話感想】
{netabare}
第1話
最初の3人娘の歌は、正直心が熱くなった。力業というかなんというか。展開もなにも分かっていない間にグイッと作品世界に惹き付けられる。正に「歌の力」ですね♪ イヤイヤイヤイヤ、K2破壊って国際問題やし、「孤高の人(漫画)」が怒るで(笑) 投げっぱなしジャーマン(笑) 「南無三」w

第2話
レールガン?羅漢銭?w バトル!バトル!!バトル!!! って感じですね。今のところ、シンプルに楽しめてます♪ 相手にも相応の戦う理由がありそうですし、ギアも破壊され(更なるパワーupのフリw)、今後の展開が楽しみです!

第3話
説明回ですね。翼の絵w 響が苦しんでるが、まあ、次話には乗り越えそうですね、そこ(心の成長)を時間かけてじっくりと見せるアニメではないですし。

第4話
やっぱり(笑) でも、その後の展開はなかなか良い!連戦連敗のシンフォギアズ、どんな胸熱展開で挽回するかな?

第5話
ここで、翼の父が登場か。父娘の関係がメインテーマなんかな? 切歌と調は頑張ったが、ピンチで誰かが助けに来る展開は流石にマンネリを感じてきた。 今期は小川さんの出番が少なくて淋しい(涙)

第6話
キャロルパパの服装(笑) クリスさん、数学Ⅲを高2の春にやるって、結構進学校っすね(笑) 胸熱バトル「悪を貫く強さ」。清濁あわせのみ、響もいよいよ腹が座ったかな?

第7話
水着回? 特訓=ネタですやん、このアニメは(笑) 台風一過の晴天は、今(激闘後)の二課の状況を比喩してるわけですね。コンビニの名前、レベルアップル(レベルup)w 自分らしく……一番よく分からない概念です。まあ、自分の弱さとかルーツを受け入れるという、王道のテーマ性があるのでしょうね。

第8話
響と父の面談、とらドラの大河と父親のシーンを思い出した。分かりやすくクズですね。金があるだけ大河父に軍配w いよいよ敵の目的が明らかになりそうです♪

第9話
なんか、レンタルマギカっぽい(笑) 翼の出生の秘密は……重いね(汗) みんな、傷を抱えて戦っているのですね。やっぱり、翼が一番格好良いです。まさかのウェル博士w なんか出オチ感が漂ってる(笑)

第10話
敵の目的も、半分明らかになりましたね。小川さんその風呂敷、なに?w ト、トンファーだとw そうだよ、クリス。後輩がいるから先輩になれるんだよ。「子供がいるから、親になれる。子供がいなければ、ただの年寄り みつを」w

第11話
巨大化したのに、弱い(笑) 響の親父ダメ過ぎだろ! あそこまで清々しくダメだと、逆に男らしいぞ(笑) その「平気、へっちゃら」は、一期からちゃんと使い続けていれば伏線になるけど、今更やっても後付けにしか感じないっす(汗)

第12話
バトル!バトル!!バトル!!! ウェル博士は、良い味出しましたね。子供らしいというか、「英雄になりたい」という、ある意味一貫性があった。そして、まさかあの名言ツッコミが、今度は娘の口から聞けるとは! 3期を観て良かったと思えた瞬間でした(笑)

第13話
怒濤のトンデモ展開盛り沢山でしたね。強く、強く、更に強く。でも、すごくシンフォギアらしくて良かったです♪
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 16

64.4 10 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング10位
アクティヴレイド -機動強襲室第八係-(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (379)
1797人が棚に入れました
第三次流砂現象によりその一部が泥濘に沈んだ東京。復興作業用に作られた、 高出力・強化外骨格<ウィルウェア>を使った犯罪の増加に対処すべく、警察庁警備局は、 その吉祥寺分室に第五特別公安課第三機動強襲室第八係──通称<ダイハチ>を新設した。 様々な法的制約としがらみに縛られながら、 知恵と勇気と口八丁で凶悪事件に挑む若者達(一部を除く)! 決裁完了、出動せよ!!

声優・キャラクター
島﨑信長、櫻井孝宏、小澤亜李、石上静香、倉田雅世、村田太志、相坂優歌、花江夏樹、大川透、大西沙織、鳥海浩輔、緑川光、大原さやか、山下大輝、黒沢ともよ
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

色々頑張ったが・・・タイバニにもサイコパスにもなれなかった残念作

『コードギアス』の監督を務めた谷口悟朗氏を総監督に迎えて、かなり気合を入れて企画・制作された作品だと思うんですよ、これ。

2011年のヒット作『TIGER&BUNNY』や翌2012年のヒット作『PSYCHO-PASS(サイコパス)』をよく研究して、「今の売れ筋はコレ!」みたいな感じで企画が練られ、それらに続くスマッシュ・ヒットを狙って相当な勢いで制作が始まった作品だなあ・・・という感じが本作の視聴を始めてすぐに私にはヒシヒシと伝わってきました。

・・・が、しかし。アニメ業界は非情!
第1期から何故か思うように人気が出ず、慌てたスタッフが第2期では主人公を{netabare}『サイコパス』風の女性キャラから、より腐女子受けが狙える男性キャラに挿げ替える{/netabare}、という大手術を施してテコ入れを図ったにも関わらず、第2期はさらに悲惨な成績となってしまったそうな(いわゆる「爆死」ってヤツですね)。

何で、こうなった????
(私の見解は、下記の◆視聴メモ参照)

いずれにせよ、作画/演出/設定/音楽の各方面で、これだけ高い水準(※『サイコパス』と同水準で、『TIGER&BUNNY』より少し上だと思います)を満たしながらも、企画されたプロットのほんのすこしのミスが、こんな残念な結果を招いてしまうことの実例として、個人的には見て勉強になった作品でした(人にはお薦めしませんが)。


◆視聴メモ(第1期)
{netabare}
第1話視聴終了時点
・『サイコパス』風のヒロインで、『TIGER&BUNNY』風のバトル・スタイルで、『機動警察パトレイバー』風の作品世界・・・とりあえず掴みはOK。
第3話視聴終了時点
・男の娘アイドルあむちゃんって・・・『しゅごキャラ!』か笑(ナギヒコ?)。
第10-11話視聴終了時点
・ここから大詰めだが、リアル・バトルではなく、システム乗っ取り合戦がメインという点をどう見るか?やっぱりソフト関係に疎い層にはいまいち受けないのでは?と危惧。
第12話(最終話)視聴終了時点
・ラストが意外としょぼく、まさに「大山鳴動して鼠一匹」状態で、これでは評価が余り上げられない(※これでは、『サイコパス』の折り返し回どころか『TIGER&BUNNY』にも及ばない印象)。{/netabare} 


◆視聴メモ(第2期)
{netabare}
第1話視聴終了時点
・花咲里あかり転属!まさかの主人公交代か?{/netabare}


◆期別評価

1st.シーズン  ★ 4.0  (12話)
2nd.シーズン  ☆ 3.5  (12話)
--------------------------------------------
総合      ☆ 3.7  (計24話)


◆制作情報
{netabare}
原作         創通、フィールズ、フライングドッグ
監督         谷口悟朗(総)、秋田谷典昭、福島利規(副)
シリーズ構成     荒川稔久
キャラクターデザイン 佐伯俊(原案)、西田亜沙子
メカデザイン     森木靖泰、谷裕司、鈴木勘太
音楽         中川幸太郎
アニメーション制作  プロダクションアイムズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

====== アクティヴレイド -機動強襲室第八係- (第1期) (2016年1-3月) ======
{netabare}
第1話 コード No.538 ★ 西暦2035年、花咲里あかりのダイハチ配属、銀行強盗捕縛任務
第2話 学園崩壊 ★ 人質(山吹凛室長の妹)救助任務(花咲里ウィルウェア(WW)装着初出動)、ロゴス策動
第3話 アリーナからの挑戦 ★ 男の娘アイドル(神明あむ)ファン暴走 ※挿入歌「ミナクル☆ラッキー」
第4話 旋回空域 ★ 民間機爆破物解除任務、瀬名の同期生・統合自衛隊エリート凡河内みほ登場
第5話 消失のポーカーフェイス ★ ロゴスの指金ギャンブラー、天野円活躍
第6話 夢は、彼方の黄昏 ★ 巨大人型ロボット・バトル(舩坂係長と霞ヶ関博士・元正規パイロット)
第7話 ロングレールライフ ☆ 鉄オタはるか巡査部長の犯人説得失敗、長沼都知事候補不審死
第8話 アルティメイドロンド ★ 統自極秘開発WW(凡河内二尉装着)、瀬名&凡河内共同作戦(爆破物解除)、アルティメイド暴走、統自特殊部隊投入
第9話 ロゴスの名のもとに ★ バードのドッグ(通称フィッシャーマン)抹殺失敗、ドッグ都庁襲撃、ドッグvs.凛
第10話 姿なき征服者 ★★ ミュトス&バード面談、生徒会長・八条司稀(ロゴス・トップ)拘留、ダイハチ解散命令(任務は統自移管)、あかり配属の真相、ロゴスの「国家公共統合情報基盤(通称オロチ)」乗っ取り
第11話 ジャパン スタイル ★ 非常事態宣言発令、バードの凜挑発、ミュトス&ダイハチの「ロ」争奪戦、ミュトスの全システム掌握
第12話 誰がための秩序 ★ 最上位権限争い、バードのミュトス裏切り・国外逃亡、ミュトス身元特定・投降{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)10、☆(並回)1、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.0

OP 「Golden Life」
ED 「透明な夜空」


==== アクティヴレイド -機動強襲室第八係- 2nd. (第2期) (2016年7-9月) ====
{netabare}
第1話 西から来た男 ☆ ダイハチの新体制(エミリア&まりも配属)、スナイパー瀬名復帰 ※挿入歌「なにはなくとも」
第2話 果てなき復讐者 ★ 記憶移植事件(元警察官の復讐、黒騎救出)
第3話 天使と壊神 ★ ダイク花咲里警部への支援要請、フィンガーズ出動 ※挿入歌「なにはなくとも」「戦う怒龍號の歌」
第4話 再びのミュトス ★ ミュトス(巴弥 ともひさ)の操作協力、バード(八条司稀)の帰国
第5話 利するは誰か ☆ 陽の同級生の地下アイドルと反体制派大学生、黒騎の傷 ※挿入歌「ミヴ♡ドリーム」
第6話 逆襲のルドラ ☆ 特撮怪獣映像監督と瀬名の交流
第7話 絶対ピーピング宣言 ☆ 海水浴・水着回
第8話 異邦人は風のなか ☆ 流砂地区と不法移民、カルパヌパ公国への強制送還
第9話 第八係 出撃せず ☆ 高層ビル建設抗議デモ、稲城都知事のダイハチ出動中止指示、仕組まれた一連の騒動・稲城都知事とバードの繋がり(ミュトス指摘)
第10話 訣別の宴 ★ 稲城の凜への2回目プロポーズ、教会の稲城問い詰め、バード死亡?
第11話 偶像の夢 ★ 東京都市サミット開幕、稲城都知事の長沼議員殺害証拠映像公表、衛星落下
第12話 素晴らしき日常{ ★ 黒騎宇宙出撃、衛星破壊、バード逮捕{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)6、☆(並回)6、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.5

OP 「セルリアンスカッシュ」
ED 「Field Trip!!」

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

2期があったってことは、それなりに面白い作品だったんだろうな。

[文量→小盛り・内容→酷評系]

【総括】
ジャンルは、近未来SFフィクション。

監督は『無限のリヴァイアス』『スクライド』『プラネテス』『コードギアス 反逆のルルーシュ』などの谷口悟朗さん。

しかもオリジナル作品ということで、かなり期待していたことが裏目に出たというか、自分が期待していた作品(攻殻機動隊みたいなやつ)とは違い、途中で切ってしまいました。が、今振り替えれば、そこまで悪い作品ではなかったような、そうでもないような(笑)

まあ、気になったら観てみても良いと思いますよ。

《以下ネタバレ》

【視聴断念(4話まで)】
{netabare}
う~ん、パトレイバーとか大好きなんで、好きなジャンルではあるんですが。シリアスにしたいのか、ギャグにしたいのか。

いや、ギャグなんだろうね。

なんとなく、素材に合わない味付けの料理を食わされてる気分。マグロの刺身をケチャップで食う違和感というか。素材に合わないトリッキーな味付けは、名作に化ける可能性もあるけど、大抵はおいしくないわけで。名前負け、というか、タイトルで期待(内容を予想)し過ぎた私が悪いのかもしれません。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
タイトル通り。期待とは違う。そんだけ技術が発展してるのに、容疑者を縄で縛るとか^_^; 胸を強調したいだけに見えて、不快。

2話目
何が何やらの間に事件解決。キャラの説明回かな? このテクノロジーの時代の超進学校なのに、本を裸で束ねて持ち歩くって、明治時代か(苦笑)

3話目
なんとなく事件がおき、なんとなく事件が解決してる感じ。(利用されているだけとはいえ)犯罪者に魅力がないんだよね。警察側も、チャライだけで格好よさがない。次につまんなかったら、申し訳ないけど、切りかな。

4話目
首都圏の迅速な対応として、指揮車両(電車)はおもしろいが、普通の電車を止める手順や場所が大変そう。普通に空からの方が良くない? 途中までは面白かったが、やはり雰囲気崩したか。まっ、これが目指すべき作風ってことね。3話目まてよりは面白かった。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

さくらす さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

キャラに魅力を感じず、話もつまらない。

自分は谷口悟朗監督作品が大好きです。
この方が絡む作品は必ず視聴するようにしていますが、どうもここ数年微妙な出来のものが多く、、、というところです。

で、いきなり結論ですが、ものすごくつまらないです。
これがラノベ原作で、名前も知らない監督さんなら「はいそうですか」で済むんですが、谷口作品なんです、これは。

何がつまらないって、登場人物がどいつもこいつもどこか別のアニメに出演してるんじゃないの?ッて感じのテンプレキャラばっかり。
ストーリーも抑揚に欠けていて、一体どこに落とし所を求めているのかさっぱりわかりません。(これ本当に谷口さんが関わってるのか???)
これで谷口ブランドが冠されてなければ、間違いなく三話切りです。

これから急にストーリーが盛り上がって、二期にかけて凄まじく面白くなってくる。。。。。事を切に期待しています。
(そうして、感想を書き直したいです)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

68.2 11 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング11位
DOUBLE DECKER! ダグ&キリル(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (208)
691人が棚に入れました
都市国家リスヴァレッタ。
二つの太陽が昇るこの街には、人々が平穏な生活を営むその影で、
犯罪や違法薬物がはびこっている。
中でも致死率の高い危険な薬物「アンセム」は街に暗い影を落としていた。
SEVEN-O特殊犯捜査係──「アンセム」を専門に取り締まるこの捜査機関は、
二人一組のバディで行動する捜査体制「ダブルデッカーシステム」を敷き、
その対応に当たっていた。

経験豊富な捜査員ダグ・ビリンガム、
そして彼の元へとやってきた実力未知数の捜査員キリル・ヴルーベリ。
飄々とした掴みどころのないベテラン刑事と、
やる気だけが空回りする新米刑事。
型破りな二人の刑事の物語が今はじまる。

声優・キャラクター
三上哲、天﨑滉平、早見沙織、安済知佳、大地葉、種﨑敦美
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

“桂正和”本領発揮 !? この際“男子”は放っておく

2019.01.09記


しまった!『TIGER & BUNNY』を観ていない


観始めて気付いたのが、名作の誉れ高い『TIGER & BUNNY』関連の新作アニメということ。
本家を知らないながらこちらもなかなか面白いです。アメコミ的な雑味加減がちょうど良い。

と言いつつ実は二・三話見た頃に断念を考えました。
一種のバディものには違いありません。その相棒の一人キリルがどうにも性に合わない。彼を一言で言い表すなら

 “やる気のある無能”

仲間にいるとそのチームに壊滅的破壊をもたらす可能性のある存在。やる気がない分には行動も想定内に収まるのですが、この手のタイプは予想の斜め上をいき、余計なことしかしないため味方にいるととても厄介です。
『トミーと松』『あぶない刑事』『相棒』例外無くコンビを組む二人とも魅力的です。裏を返せば片方イマイチだとバディものでは致命的と言えるでしょう。今回はこれ。

{netabare}転機は第四話。ボスのトラヴィスが「上からのお達しだ」とチームの他のメンバーたちに光があてられ始めます。要はダグ&キリル以外のキャラ回。英断です。{/netabare}
{netabare}きっと俺の心の声が届いたんだ!と多くの視聴者が思ったはずでしょう。{/netabare}

“アンセム”という薬物を取り締まる専門機関“SEVEN-O”の捜査員たちの活躍を描いております。
マル暴が捜査対象に合わせてそのテの筋の方っぽくなっていくのと同じように、超危険薬物アンセムを摂取するイカれた連中を相手にする彼らは相当尖っております。
メンバーはこちら↓

ダグ(ダグラス・ビリンガム):三上哲
キリル(キリル・ヴルーベリ):天崎滉平
ディーナ(ディーナ・デル・リオ):早見沙織
ケイ(キャサリン・ロシュフォール):安済知佳
マックス(マキシーン・シルヴァーストーン):大地葉
ユリ(ユリ・フジシロ):種崎敦美
トラヴィス(トラヴィス・マーフィー):小山力也
ソフィー(ソフィー・ゲンズブール):遠藤綾
アップル(アップル・ビーバー):永塚拓馬

超危険な職場でこの男女比おかしくないですか?(褒め言葉)

危険を分散させるためにコンビを組ませるとのトラヴィスの方針から、ダグ&キリル以外のコンビも出てきます。一応のところ軸は二人に置きながらも、途中から純粋なバディものとは違うチームバトルの方向へと進んでいったような気がします。
あだ名呼び含めてまるで“太陽にほえろ”的ななにか。
もしくは浅野温子が前面に出てくる“あぶない刑事”と言ってもいいでしょう。

{netabare}まさか第一話のサブタイトル“二つの太陽にほえろ”をこういうかたちで回収してくるとは思いませんでした(嘘)。{/netabare}

こうしてダグ&キリルが後ろに下がって他のメンバーが前に出てくるとなればさきほど挙げた男女比が効いてきます。女性キャラにスポットがあたり本領を発揮してくるのが

『キャラデザイン:桂正和の絵』

この造形に声優さんが命を吹き込みます。
ディーナ役の早見さんは最初彼女が演じているとはわかりませんでした。気性荒くガサツな言葉遣いのディーナを好演されてます。艶のある演技で大人の女性がハマリ役と私が勝手に思っている遠藤綾さんのロリボイスも貴重です。
一方、男ではありますが、くえないおっさんトラヴィス役小山さんや人をくったようなナレーション上田燿司さんも好きなタイプの芝居をしてくれてます。


EDはとても良い。作品に合ってるというよりも楽曲そのものがかっこいい。Beastie Boysの「Fight For Your Right」をマイナーに転調したような曲調です。

最後までキリルは好きになれませんでした。第一印象って大事ですよね。。
{netabare}「主人公補正していかないと間に合わなくなるぞ」とスタッフが必死になったと思えるくらいに、キリルアゲの要素を終盤に盛り込んできましたが、体裁が整ったかどうかは微妙なところでした。{/netabare}


バディものという括りを取り払ってフラットに観たら。。。
雰囲気が良いのと{netabare}第四話{/netabare}以降の展開はそこそこ見れる佳作だと思います。


■余談
本作の早見さんにびっくらこいたのもそうですが、同クールの『RELEASE THE SPYCE』でのダミ声傭兵役も早見さんが好演されてました。こちらも誰かわからなかったですね。貪欲に攻めてきてるところ、演技の幅を広げにきている姿はとても好印象ですね。頑張って長く続けてほしいです。



-----
2019.06.16追記
《配点を修正》


やはりキャラ絵が突出して良いかなあ。
『タイバニ』は2,3話観ていったん保留してますが、どこかで腰を据えて鑑賞したいです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 41

サイサイ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

もっと評価されていい

放映当時はタイバニ繋がりを期待してたが初回でどうも違うと感じて中断

今回、その時の感情を全て捨て、まっさらな気持ちで視聴したら…面白かった!

話も1クールでよくまとまってたと思う
制作スタッフがタイバニと同じだけあって流石という感じ

あとダグ役の三上哲さんの演技がものすごく良かった

タイバニとは全く別世界の話だと思うし、もっと評価されていいと思う
逆にタイバニの名が出ることで少し損してる気もする

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

バディ物。「近頃のサンライズ感」が出ている気がする。アクション・ドラマ志向?→ エンタメ度高めの良作!

「『TIGER & BUNNY』新アニメシリーズプロジェクトのひとつ“バディシリーズ”作品」という触れ込みで制作されたオリジナルTVアニメのようです。

オリジナルは爆死するかもしれないけどけっこう面白いこともあるよなとか思いつつ、とりあえず第1話を視聴。

あらすじにもある通り架空の都市国家リスヴァレッタではびこる「アンセム」という薬物に関連する犯罪を専門に扱う警察の特殊犯捜査係「SEVEN-O(セブン・オー)」に配属された新米刑事キリルと、ベテラン刑事ダグによるバディ物のようです。

リスヴァレッタの町並みには日本っぽさは皆無。ちょっとアメリカのTVドラマ『CSI:科学捜査班』みたいな感じもあるかも?

第1話はそもそも普通の部署での巡査だったキリルがSEVEN-Oに配属される経緯を見せてくれた導入回といったところ。

SEVEN-Oのトップであるトラヴィスが自分のことを「ボス」と呼ばせたり、他のメンバーにあだ名をつけてそのあだ名で呼ぼうとしたり、SEVEN-Oの「SEVEN」がなんとなく「七曲(ななまがり)署」を意識してるっぽいネーミングだったりと、なんとなく昔のTVドラマ『太陽にほえろ!』を意識しているっぽい。

ちなみに第1話のサブタイトルは「二つの太陽にほえろ!」(笑)

ちなみにSEVEN-Oにはキリルとほぼ同時に配属された女性の新人ケイがいます。SEVEN-Oのメンバーにはアンセム使用者と対抗する特殊な武器が使えるようですが、ここに何か裏がありそうな気がして興味を持ちました。

少なくともしばらくは視聴継続すると思います。

2018.11.21追記:
第8話まで視聴終了。個人的にはけっこう面白くなってきました。世間での評価は知らんけど。

リスヴァレッタが都市国家という設定なせいなのか、住民はおそらくみんな移民ないしはその子孫という感じで人種的にも多様(でもムスリムっぽい人は出てこない)であり、文化・風習的には概ね1980年代アメリカ東海岸みたいな感じになっていますね。

なのでアメリカで制作された1970年代の警察物や1980年代の学園物ドラマを観てきた層には違和感なく受け入れられるストーリー(作中の文字情報なども全て英語)で、けっこう海外市場(特に北米)を意識した作品になっていると思います。第8話「踊る! 学園捜査線!」に出てきたプロムとかパーティークイーンとかは、彼らにはきっと説明は不要でしょうしね。

中盤6~8話は1話完結形式でメインストーリーを停滞させたように見せつつ、恐らくは個々の事件や登場人物が終盤への伏線になるシリーズ構成なのではないかと予想していますが、如何に…?

そんな中盤では伝統的な考えが多数派な中でSEVEN-Oやその周辺の面々はなんとなくリベラルな考えを持っている感じが伝わってきます。ただ、まだストーリー中で宗教的マイノリティは出てきてません。出すと面倒なことになるので最後まで出てこないかも。

私は大丈夫ですけど、「ポリコレ臭」が鼻につくって人はいるかもしれないですね。でも逆に日本人だと、多くの人はあんまりその辺は気にしてないで観てるのかな?

2018.12.31追記:
第13話(最終回)を視聴終了。極めてエンターテイメント性が高く、日本以外の市場も見据えた良作に仕上がっていますが絵柄のせいなどもあって「日本のアニメっぽさ」が一見弱く、海外でもあまり注目されなかったようで残念です。

終始コミカルな要素を交えながらもちゃんとしたグランドストーリーや回を跨いだ伏線とその回収など、けっして行き当たりばったりではないきちんとしたシリーズ構成で、作画的にも3DCGの使用も相まって終始安定していました。

ただ、ACCAなどでも感じましたが実写の連続ドラマなどに通じるような脚本・シリーズ構成で、普通の深夜アニメを好む視聴層にはウケが悪い作品かもしれません。

個人的にはとても楽しめました。オリジナルでこれを作れるサンライズの健在を感じた作品でした。

余談: 最終回のBパートでエピローグ的なシーンで使われてたBGM、『太陽にほえろ』感が満載だったなあ…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 41

60.6 12 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング12位
コンクリート・レボルティオ~超人幻想~(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (272)
1391人が棚に入れました
「もうひとつの日本」を舞台にした、「神化」という架空の年代の物語である。

戦後20余年の高度成長を遂げる日本で、数々の「超人たち」が実在していたらという内容だ。

主人公・人吉爾朗は厚生省の外郭団体「超過人口審議研究所」通称「超人課」のメンバーであり、「超人」を発見・確保・保護し、安全に管理する任務を行い、秩序確保を行う。

声優・キャラクター
石川界人、上坂すみれ、豊崎愛生、中村繪里子、川島得愛、金尾哲夫、鈴村健一、大川透、三木眞一郎

是正 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

凄まじい名作、神作といっていい。でも評価されない理由もわかる。

昭和史と昭和のコンテンツを用いていろいろな形の正義を問いかける作品。
ヒーロー、改造人間、怪獣、ロボット、魔女っ娘とオタクにはうれしいスーパー欲張りセットをふんだんにふるまってくれる。ストーリーもメッセージ性もあれば娯楽性もある素晴らしい出来。

評価が分かれる時系列サンドイッチも自分はむしろ演出としてすごく好きで、結果を先に見せ、過程をじっくり堪能させ、場合によってはさらなるオチまで用意している所が良い。

総合して万人に見せたいようなほど好きになったが、万人に見せても理解できる人が同じくらい好きになる。そういう作品だと思う。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

昭和ヒーローを取り揃えて、架空の年号を使った高度なメタフィクションアニメ

昭和ヒーロー、魔法少女、オバケ、ロボット刑事、ウルトラマン等それぞれ昭和をモチーフとしたキャラクターを思わせる内容になっていて、該当作品のファンはニヤリとさせられるんじゃないんでしょうか。
ここから考察です。
{netabare}今のところ、各キャラのモチーフはこんな感じに思えます。

人吉爾郎:サイボーグ009、人造人間キカイダー、超人ロック
星野輝子:魔法使いサリー、セーラームーン
風郎太:オバケのQ太郎
鬼野笑美:女鬼太郎?
柴来人:ロボット刑事、エイトマン、004
グロスオーゲン:ウルトラマン

更に、神化という年号がそのまま昭和の出来事とリンクしているような作りになっていて、色々考えさせられます。
例えば1話だと、神化41年を昭和と置き換えると、ジローのモチーフである009の劇場アニメ化、輝子のモチーフであるサリーのアニメ化などが進行されています。
また、その5年後。ジローが超人課を既に抜けているようですが。その頃に仮面ライダー放送がありました。ご存知のように、主人公が組織を抜けて孤独に活動する話です。
メタフィクションは数多くあれど、こんな風に架空の年号を使ってリンクしている作品はかなり珍しいように思えます。{/netabare}

また、ただのごった煮作品ってわけでもなく、話もちゃんとしています。
様々なヒーローが存在する超人課の中で、正義というものの在り方をうまく考えさせられる内容になっていますね。
サブキャラ1キャラごとに焦点を当てて、切ないエピソードを丁寧にまとめ上げながらキャラ紹介をしています。
時系列シャッフルのせいで多少わかりづらいが、結構丁寧に作られていて好感の持てる内容だと思いました。

3話。仕組まれたロボットの愛。
{netabare}今回も色々深い。ジローがギター弾いてるのは名前も含めてキカイダーのパロかなと思いました。全身全霊をもって石ノ森をリスペクトしまくってますね、この主人公。
それにしてもシバ刑事数年で変わったな~外見も思想も。一体何があったし。{/netabare}

4~5話。出現する巨大怪獣とそれを守るヒーローの話。
{netabare}今回も詰め込み過ぎで追っていくのが困難だが、相変わらず見ごたえのある話。
マグマ大使をアトム風にした感じのアースちゃんとか、鉄人28号のモチーフっぽいキャラまで出てきて、OPに登場したヒーローはひと通り出現したって感じですかね。
それにしても超人課連中黒すぎでしょ~、ジローと輝子ちゃんと風郎太以外はほぼ全員真っ黒ですやん。
そりゃジローも出たくなりますわ。
今回、こっそりキスしようとしてた輝子ちゃんが可愛かったです。
妖怪の人はどうでもいいんで輝子ちゃんルートでお願いしますよ!{/netabare}

6話。人を笑わせるバンド超人達の話。
{netabare}もし超人が増えたら、とその先を懸念して超人を管理しようと暗躍する黒い人達と、反対するお笑いバンド達。
シャーロットを思い出す話だった。
シャロは話の方向性としちゃ悪くないんだけど、他人の能力を勝手に奪ってもいいのかという点に結論をつける前に行動していた事が多少腑に落ちなかったんだよな。
この話も思想があっちこっちで何が正しいとも言えないけど、人を笑わせる超人という立ち位置だけはぶれないんだろうなと思います。
あの芸が笑えるかどうかはまた別の問題だけど。
あと、BL団ってアレか。普通の人はBLに反応するだろうけど私はそうはいかんぞ! すべてはビッグL(ご自由に想像ください)のために!{/netabare}

7話。超人ロボットアースちゃんの話。
{netabare}アースちゃんは本当に助けを求める人の声を感じ取れる。
その能力ゆえか、アースちゃんの味方に付いた者が世論を味方につける事になるらしい。
国民的というか地球的アイドルみたいな、普通の超人と比べても数段ランクが上の印象。
でも、完全無欠の存在ってわけでもない。
嘘には敏感なのだが、人には時に嘘をつくのが必要な時もある。
善悪は見分けられても、その嘘は正確に嗅ぎ取れるわけではない。
その彼女が嘘の味を感じ取るエピソード、という感じだった。

1話のエピソードとしてはかなり良くできていると思います。
それにしてもここまで伏線らしきものをやたらと点でバラまいているみたいですが…。
ちゃんと繋がって線になるんでしょうかね。2クールだし先は長そうですが、どうなるか楽しみではありますね。{/netabare}

8話。BF…じゃなかった、BL団。
{netabare}ギガンダー7は多分デザイン的にコンバトラーVが元ネタなのかな。操縦してるのが5人だし。
天弓ナイト関連の謎は色々深そうだし、これはまた後の話に引っ張るんでしょうね。
それにしても、対決~でブツ切りにする終わり方が多すぎw{/netabare}

9話。まさかのサザエさん回。
{netabare}まさかこの家族をネタにしてくるとはねww
しかも星の始まりから終わりまで生き続ける不死身超人という設定ww
まあ確かに永久に老いがないあのアニメは〝サザエさん空間”とまで言われてますしね。
最後、煙の中で蘇った彼らの姿がサザエさんEDのシルエットを象徴してましたね。何と言うか、とんでもない回でございましたよw{/netabare}

10話。ジャガーさん回。
{netabare}ジャガーさんの元ネタはスーパージェッタ―って奴だろうか。
私は知らないけど、多分タイムパトロール系なんだろう。
未来人で、超人課を組織したのもIQを組織したのも飛行船を作ったのもエクウスを作ったのも全部ジャガーさん。
ジャガーさんマジで万能すぎるだろ…。僕程度とか言われても普通に大物にしか見えません。

今回のジャガーさん、ややこしいので未来から来た順番に番号順で割り振ると。
ジャガー1、IQを組織して暗殺に加担
ジャガー2、一週間だけタイムパトロールでやって来る。輝子に捕まる。時計を奪われる。
ジャガー3、超人課を組織。ジャガー1を暗殺。
という感じでしょうか。
タイムトラベル系の話には多世界解釈型と世界収束型がある。
前者はDB等、過去を改変しても未来に全く影響を及ぼさず、未来世界は全くの不変。改変した過去と切り離された未来に分岐する作品。
後者はシュタゲ等、過去改変を行えば未来は世界ごと新たな形に創造し直される作品。このパターンだと歴史の改変時に強制力が生まれる可能性もありますね。
この作品は多分、条件付きで後者のパターンなんだろうな。
親殺しのパラドックスが生まれるとその人物は消滅するけど、歴史の重要人物であればその型に必ずしも当てはまらないと言う事になっている。
今回輝子ちゃんが時計を博士に渡すまでは、ジャガーさんは重要人物じゃないので暗殺時に消える可能性があったって事ですね。
あれだけの短い時間でジャガーさんが消えないように行動した輝子ちゃんのひらめきは、マジで凄いの一言である。{/netabare}

11~12話。ジローちゃん、キレるの巻。
{netabare}怪剣(字はこれであってるのか?)クロードを中心とした騒動の話。
今回はジローが超人課を離反した真相がわかる回なだけあって実に見ごたえのある話だった。
輝子ちゃんの悪堕ちはデビルマンレディー?
クロードの正体は輝子ちゃん既知の人だと言ってましたが、通院していた医者の人か…。もうちょっと驚ける正体の人ならと思ってたんですが…まあそれは私が多少ミステリー贔屓な所があるからかもしれない。
親父との電話で真相がわかる演出はなかなかゾクゾクしましたよ。
自分の父親が憧れの超人を罠にはめて殺してたなんて、流石にキレるに決まってますわ。
でも輝子ちゃんはあの後でも超人課に残ってるんだよな…。何でそうなってるのかは次あたりの話でわかりそうですけど。{/netabare}

13話視聴しました。
{netabare}前半の集大成回って感じで、出てきた超人がほとんど集合してましたね。
暴走初号機みたいになってたジローを止めるという胸厚展開。
クロードの最後はちょっとあっけないかなとも思いましたが、この世界観だと復活する余地もありって感じですかね。
前の回でヘルメットを量産してた描写も意味ありげだし、期待したいところ。
結局ジローは超人課には戻らず、独力で超人を守りたい路線についてるって事なのか。
大鉄君が彼の事をクズって言ってたし、ある程度荒っぽい事もしてる可能性もあるけど。

ほとんどの疑問も氷解してるし、1期の最終回としては十分に面白い回だったと思います。
後わからない事といえば、ライト刑事がグレた理由とかですかね。
ここからは時系列を未来にしてジローと他の超人課連中の戦いに移るって感じですか。うん、楽しみです。

……それはそうと最後のは、わざわざ20年と広島と書いてるって以上はあれのメタファーって感じですか。強大な力の象徴。
ん~、かなり際どいところを狙ってきてますね……。{/netabare}

1期の総評としては、超人の種類も多く勢力は複雑で時系列までいじってるので見る側はかなり集中してないと追いつけないでしょうね。
しかしその反面、見ごたえのある話が多い作品だと思います。
特に昔、昭和ヒーローにはまっていた世代にはどストライクな作品なんじゃないかと。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

好きなんですが、アニメで戦後昭和の回顧録をやっちゃうのってアリすか?

 BD1巻のオーディオコメンタリーが水島監督と脚本の會川さん、評論家の氷川さんだったんですよね。コメンタリーに評論家入るのって珍しいんではないですかね?
出し惜しみすると"切られる"という認識は有ったようで、あの世界観と前後する年号という見せ方を1話目に盛り込んだみたいで。
んで、それが世間的にはかえって判り辛いと言う感想を知って"判ると思うんだけどな~"なんて話でしてw
結構、視聴者側の反応意識してるんですね。
本編とは別の意味で面白かったです。ガッチャマンクラウズ・インサイトもですけど、製作者のコメンタリーはなんか得した気分でいいですね。
個人的には声優さんのコメンタリーより好き。

おそらく有り上げは大苦戦な作品でしょうけど、2期が決まってて良かった。
/////////////////////////////////////////////////////
観終えました。
春の2クール目次第で判断したいですが、毎週楽しみにしてた作品ですが全体としてはいささか判り辛い作品だったかと。
宇宙人も含めた超人各々の正義の定義が様々であるとした作品ではありますが、ちと数が多すぎな上に各個の個別回を作っちゃったのが余計に複雑さに拍車をかけて熱心な視聴者しか残らなかった結果に繋がってる様な。

やってる事は大好きな路線なんですが、作品全体としては楽しい類の作品じゃないとは思うんですよね。お膳の上の物語を味わう類の作品では無いし、作り手の考える答えも示されない物語にしかなり得ないでしょうしねぇ。
下手な答えを提示したらボロクソに叩かれる題材だと思うし(汗)
続く2期も気持ちのいい胸の空く展開・麗しい美談が無い事を承知の上で楽しめる方って限られちゃうんじゃないかと思うと、とんでもなくニッチなアニメじゃないかと思うし、ガッチャマンクラウズよりもチャレンジングすよね。
ガッチャマンクラウズ・インサイトは敵が"空気"ですし物語が一つの答えでは無い事を示す為にスマホ投票の結果をほぼイーブン若干サドラを地球に残すが上回ると言う結果として、よく言えばバランスをとり悪く言えば作り手側の思う答えをぼかしてましたし。
BDのコメンタリーでも最後のスマホ投票の結果はスタッフ内で調整したと言ってましたしね。
コレの場合、神化という架空の年号とは言え60年代の日本に紐づいちゃってますし・・・

ラストの締め方次第とは思いますが、こんな作品作ってくれた意気込みは称賛したいなと個人的には思ってます。

1月末に円盤発売ですが、売上やばそうな気がするw

/////////////////////////////////////////////////////
7話視聴
良かったです。こういう話好き。この作品の方向性が判り易く示されてたと思います。
今期の真面目な路線の作品としては、私もコレかなと。
ただ、すでにチラつく政治色に嫌悪感を感じる方も居るんでしょうね。
この作品の核心は"各々の立ち位置と正義"という柱でしょうから今後の話のもっていき方次第かなとは思います。
バランスを上手く取らないと難しいのは制作側も判ってるでしょうに、チャレンジャーよねw

醒めた目線で見るとこの路線と言うだけで人気作とはなり得ないとは思いますけどね。私はOP・ED、絵も含め好きです。今のところ。

////////////////////////////////////////////////////
4話まで視聴
なんかED見てるとウィークエンダー思い出すのはオッサンだけですかねw
OP・ED共にいい感じですし、話の本筋も面白そうで今のところ気に入ってます。
 ただ、原作付きでない以上止むを得ないとは思うんですがキャラ・メカのデザインは昭和40年代的ではないと思う。まぁ本作は違う年号ではあるので別の世界ではあるんでしょうが、ノスタルジーを誘うのが戦略の一つならばもっと当時の作品へのオマージュを強めたほうが良かったような。
もっと色もラインもシンプルっしょ。どちらかというと50年代的だと思う。
けしてデザイン単独で見て嫌いなわけではないんですが。キッコちゃんかわいいしw

そういう点で行けば今川版鉄人28号は横山光輝且つ原作付きだったとは言え、時代を絵と雰囲気で上手く描けていたなと思ったり。
・・・ありゃ暗すぎてウケが悪いわけですがw

この手の路線として直近で血界戦線があった訳ですが、これはアレほどオサレに特化してないだけ評価できると思う。
/////////////////////////////////////////////////////
賛否ハッキリ分かれてる作品なので迷ってましたが、1話観ました。
私はアリな方でw
確かに昭和世代ホイホイな作品かと。

 男女関係なく近所の子が集まって遊んでた小さな頃の"何々ごっこ"を上手くアニメで見せてくれてる気がします。
自分が好きなモノを各々が勝手に演じて楽しんでた寄せ集め感が素敵と言うか。私も子供の頃、近所の子らとそういう遊びしてましたもんねぇ。
女の子の魔法モノに男の子のヒーロー物が混ざる的なカオスな世界観(汗)
女の子達がどの魔女っ娘だったかは覚えてませんけど、一つ上の近所の兄ちゃんは仮面ライダーかワイルド7の飛葉、私はジャイアントロボかゲッター2もしくはバビル2世のポセイドンでしたねw

今の子はいい意味で理屈っぽそうだから幼くてもそんな遊びしなさそうですが、自分らが子供の頃はそんな遊びばっかりだったなぁ と懐かしさ感じると言うか。個人的にはイイと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 23

67.0 13 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング13位
ハマトラ(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (909)
5931人が棚に入れました
2014年横浜。ナイスとムラサキのコンビ探偵“ハマトラ”は、事務所としてテーブルを間借りしているカフェ・ノーウェアで仲間たちと一緒に今日も仕事の依頼を待っていた。そんな中、2人の元へと舞い込んだある依頼が、2人と旧知の間柄の警察官・アートが追いかける「連続殺人事件」と、奇妙な繋がりを見せる。その事件は、被害者が全員“能力者(ミニマムホルダー)”というものだった。ミニマムホルダーであるナイスとムラサキも、否応無しに事件の渦中へと巻き込まれて行く…。

声優・キャラクター
逢坂良太、羽多野渉、加藤英美里、神谷浩史、安野希世乃、喜多村英梨、中村悠一、福山潤、村瀬克輝、斧アツシ、秋元羊介、江口拓也、岡本信彦、大橋彩香
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

期待外れの二人のハマトラ

能力者(ミニマムホルダー)のコンビ探偵、ナイスとムラサキの活躍を追う異能アクション。

ジャンルとしては好きな部類なんですが、掴みの一話目は余り面白くなかったです。
人物紹介としても不十分で出演シーンも一緒くたで
一度普通に観たくらいではまだ誰が誰やら良く解らない。
誰が誰だかまた確認しないと…。

ミステリー部分に関しては、あれよという間で自己完結。
導入としてはハイペースだった気がします。
(二回目観たら納得出来ましたけども。)
大きな事件への渦が巻き始めてはいるので今後に期待して観ていこうと思います。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

【人物メモ】
<ナイス>探偵:ヘッドフォン付けて音速移動
<ムラサキ>探偵:メガネを外すと怪力
<バースディ>便利屋:蓄電すると強力放電
<レシオ>医者:眼帯外すとアナライズ&強化籠手
<はじめ>??:食べ物のことで頭一杯 アメ食べて風(衝撃波)使い
<アート>警視:ハマトラ理解者で事件解決に利用もする存在
<コネコ>仲介屋:メガネ&しっぽの仲介屋さん
<マオ>情報屋:中華街の情報屋さん
<ハニー>ボディガード:トラペロ(チョコ)食べて解析、10分後予知
<スリー>ボディガード:本を読んで獣人化
…あと、しまじろうみたいな奴が出てくるけど謎。

※2話感想{netabare}
何だろうコレ。
一回観るとよく分からないまま終わっちゃうんだけど、
二回目ちゃんと観るとおもしろい。
私が疲れていたり理解力が低いからなのかも知れないけど探偵ものとしては
ペースが速く人物紹介がサラッとしすぎで不親切な気もします。
分かると面白い作品なので次回からは一回目から気合いを入れて観てみたいと思います。

こういうのはちょっと予想しながら観ましょうか【予想】{netabare}
ナイスの出身施設の事と猟奇殺人犯とは
『ミニマムホルダーの研究』という点で後半繋がってきそうです。
ラスボス的なのは複数の能力を使いこなしてきそうです。

あと、ナイスの能力発動条件は指パッチンだけかも。
ヘッドフォン付けるのはダミーな気がしてきました。
他のキャラの発動条件も疑っておいた方が良いかも。
{/netabare}{/netabare}

※3話感想 {netabare}
能力格差。この世界がはらんでいる問題点が浮き彫りになりました。
持たざる者の願望を利用したモラルの暗躍・犯行との戦いが
軸となって来そうなのでかなり好みの展開かも。

今回はちょっと悲しい結末でしたが、
タカヒロくんは何故に安っぽいホイッスルをぶら下げていたんでしょうか?
せめて金属製にしてあげても良かったと思っちゃいました。

それとハマトラって、もの凄いコンビだと判明。
貧乏生活なのはお人好しなのかバカなのか…。
たぶん両方かな!?
{/netabare}

※4話感想{netabare}
アートと繋がりのあるボディガード二人組登場。
アートは上手くミニマムホルダーと付き合い
事件解決に役立てている事が伺い知れました。
ハマトラともそのうち協力しそうです。

モラルが挨拶代わりに軽く事件を起こしました。
(軽くと言っても死者出てますが。)
解りやすい動画の伏線で驚きは無く物足りなさも感じますが
動き出しとしてはこんなものでしょう。
こういう対決は好物なので次回以降とても楽しみです。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
温泉回って普通は女性キャラが癒してくれるのに…。
後発ミニマムホルダーが起こした事件でモラルが裏で動いていそうすがほぼギャグ回。
余り深く考えず気楽に観てしまいました。

しかしラストではガスケさんが裏切り!
ミニマムホルダーについて勉強していたのは自身も能力者に成る為でしょうか。
何か裏切った理由がありそうです。

後発ホルダーからは能力移植できないという分析結果が出た様ですが
鑑識官殺したって隠せない所か逆に怪しまれるんじゃないのかな?
裏切りを強調する為なのでしょうけど、殺した意味があるのか疑問です。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
バースディとレシオを掘り下げつつ誘拐事件を解決。
友情物語と協力攻撃が見所でした。

ただマネージャーの動機や計画が甘いので納得行かない所もありますが…
・説明聞いてもチユウをミスティに代えるメリットが低く
 事件を起こすリスクの方が高すぎ
・マネージャーの立場なのに社会的な経済効果を優先に考えているの?
 事件後ミスティのマネージャーになれると思ってんの?
・これミスティと共謀しとかなきゃバレるし色々ダメじゃん
・やるなら本決まりになる前に動いておけ
・チユウが創る良い作品を売り上げに繋げるのはそもそもお前の仕事だろ!?
とか色々思ってしまいます。硬化のミニマムで頭まで硬くなったのかな。

そしてアートの弟の死というのが新たな気がかりですね。
この弟がどうやらアートとナイス達を繋ぐ接点だったようです。
ミニマムホルダーだったのかな? コスモス置いたのは誰?

あと鑑識官の江戸川さん殺したのには意味ありましたね。
彼に成り代わってモラル動いてました…ツッコんでゴメン。
変身能力があるとなると何処で誰と入れ替わっているか分からないので
気を付けて見ておかないといけないかも。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
前回の事件モラルが圧力をかけ強力に糸を引いていた様でツッコミ過ぎましたかね。
頭まで硬化したとか言ってゴメンよ犯人。

アートとナイス達の接点が判明。
能力持たずに卒業した同級生だったとは恐れ入りました。
アートの弟らしき子供も映っていたので大きな事故
…というより研究機関の作為で犠牲になってしまったのでしょう。
物語の根幹に関わりそうですからそのうち明らかになってくるはずです。
【予想】{netabare}
標本になっていたのはこの子で盗まれた脳の持ち主の気がします。{/netabare}

持たざる者の悔しさと持つ者の孤独に上手く焦点を当てた構成でした。
努力し続けてもナイスが常に遙か上にいて友情との板挟みになっている
アートの心情はどれ程のものか…。

そしてラストは衝撃が走りました。
まさかまさかのアートの死。予想できない急展開で悲しみよりも驚きが勝っています。
もし変身できるのがその手に掛けた者ならばこの後アートを装ったり、
既にずっとガスケさんと入れ替わっていた可能性も出てきます。
モラルの変身ミニマムの発動条件(手を翳すだけ?)も含め
その動向がますます気になります。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
色々と酷い回。
元々作画には目を瞑っていたけど、この際言う。やはりヒドい。
人物崩れているし赤茶のシミフィルターみたいなのずっと気になってます。
(最初は意味あるのかもと思いましたが無いみたいだし…。)
能力発動シーンのセンスや気合いも足りなず手抜きに見えます。

沖縄の方言入れたかったのか?キャストも酷い。
緩い沖縄弁程度なら声優さんに任せればいいのに…。

おふざけ回としても今回のシナリオは酷い。
脈絡無く無理矢理沖縄にメンバー集結させるし競技もグダグダ。
あのシーンで寝てる奴に感動や勇気与えられるのが不思議すぎる。

…わざわざ沖縄ねじ込んで何してるんだか。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
スリーの過去背負った罪が明かされる回。
目の前で自分を慕う子供を殺してしまったんだからキツいですよね…。
でもどうしてあんな状況になったのか説明不足。
ハニーとの出会も含めてもう少し丁寧に描いて欲しかったです。
スリーがハニーの暖かな手に救われる場面は見所のハズですが
演出と描写不足でふいにしてしまっています。

事件に関してはスリーの名誉が回復されていないのでモヤモヤします。
子供達を命がけで助ける姿を生中継させるとかして欲しかったな。
「化け物だ!」と言って怯え驚くシーンではないと思うのですが…。
報道陣もカメラ回してなかったり裏口の軍用トラックに気づかなかったりと
ツッコミ所満載でした。

モラルとの戦いを描く全体のストーリーは好きなんですけど
1話1話の作りが雑でガッカリさせられる事が多いです。
次回からモラルがラストに向け本格始動するようなので良い着地を期待しています。
{/netabare}

※10話感想{netabare}
ながーいこと引っ張ってきた割には雑な感じ。

鬱屈した人間に能力を与えミニマムの力を公にして混沌の幕を開いたけど
崇高な志があるように見えないしや緻密に計算された感じでもない
ここまで酷い状況になるには説得力に欠けます。
理性を失う人間が多すぎ。釘バットとか世紀末だよ。
コメンテイターは理由も良く分からず無惨だし。

まぁ来週明かされる様なのでこれ以上は控えておきましょうか。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
まずは力を欲する者にそれ与え救ってあげた…
そしてその者に対抗するため、また多くの人がミニマムホルダーの力を欲し
やがて世界は平等(欲する者は皆ミニマムホルダー)になる。
って、言うのがモラルの考えのようです。
…浅はかな。
全員が人間だろうとミニマムホルダーだろうと才能や努力や環境で差は出てくるし
平等じゃないって感じるのは結局その人の考え方次第だと思うんだけどね。
「結果平等」って「最高の不平等」だったりもするし。

自分の価値観で勝手に平等を押しつけている様にしか見えないです。
タカヒロ君の仇と共に次回はみんなで成敗かな!?

かなり知的な頭脳犯との戦いが描かれるのだと思ってたけど、それ程のモノではなかった印象。
一般人が愚かすぎるし作画の酷さも手伝い少し萎え気味です。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
ナイスとモラルとの対話で多少は彼が知能犯ぽく見えたのは収穫だけど
やはり計画としては幼稚。
力を欲している人達はミニマムホルダーに成れれば何でも良いって訳ではないでしょう?
あんな爪貰っても幸せになれる訳ないから要らないと思う…。

あと超音波殺人ボイスのミニマムホルダーは取って付けた感じが酷い。
生きる上でなんの役にも立たない所かマイナス甚だしい能力で
スポーツ観戦なんかで思わず悲鳴上げたら大惨事になっちゃうし
もう通常生活送れず殺戮マシンとしてしか生きていけないよね。

モラル本人の能力は音速を超えるワープだったけど
どういう理屈か本気を出したナイスの方が上で意外とあっさりKO。
なんで?っていう疑問もあるからスッキリはしませんでした。
折角、発動条件という設定があるのだからそこを突いて欲しかった気もしますし
ムラサキも居たんだからせめてコンビネーションで倒して
『二人でハマトラ』を演出して欲しかったです。

そして最後は何故かアートが復活してモラルを殺害しナイスにも発砲した!?…ってところで終了。
伏線放置した上に謎をぶち撒けて二期に続くみたいだけどちゃんと締めくくりは付けて欲しかったです。
{/netabare}

【総評】
モラルが暗躍し対決に至る全体としてのストーリーは好みの部類だったんですが
能力、個性、発動条件と言った設定が全く生きておらず
各話ごとのストーリーが非常にチープに出来ていて不満が溜まりっぱなしでした。
おまけに作画は近年希にみる酷さでアクションもカクカク。
折角の異能バトルが全く生きてなかったです。
はじめちゃんやコネコやハニーといった可愛い処が
ちゃんと可愛いく描けて居ないのも無惨。
他キャラも含め魅力が引き出せていませんでした。
声優さんについては程々に豪華ではありますが
演技を魅せるシーンも殆ど無かったように思います。

本当に色々目を瞑って『全体のストーリー』を楽しんではいたんですが
結局は次期に丸投げするENDで落胆してしまいました。

二期を観てからではないとちゃんと評価は出来ませんが
一期単体だと最低クラスの評価をせざるを得ません。
まだ観てない人は時間の無駄になるやも知れませんので
二期の評判を聞いてからでの視聴をオススメします。
一見して好みの作風でついつい引き寄せられてしまいましたが今期の地雷アニメでした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 41

ローズ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

作画崩壊ではなく壊滅状態

特殊な超能力の事を「ミニマム」といい、それを扱える人物の事を「ミニマムホルダー」といった。
喫茶店を本拠地としてミニマムホルダーが数人集まりハマトラ探偵事務所を営んでいた。

始めは超能力を使って事件を解決する探偵物として期待していました。
期待値もあって目を瞑っていたのですが……あまりにも作画の出来が悪いです。
特に人物の描写が致命的。
背景などストーリーとは関わらない所で手を抜くのは仕方が無いと思いますが、人物の描写を疎かにしてはいけません。
最近、見た中では最低レベルの作画でした。

ミニマム(超能力)を持っている人が一般人よりも有利な状況だという事は理解できますが、探偵業が超能力に依存し過ぎ。
警察の手伝いもするようになりますが、日本の探偵業とは思えません。

作品の鍵となるのがミニマム(超能力)。
後発的のミニマムホルダーが存在する事によって治安が乱れ、先天的ミニマムホルダーも含めてミニマムホルダー自体が疎まれる事となります。
確かに超能力を持つ者と持たざる者では超能力を持っている有利性があります。
だからといって後発的に超能力を手に入れるのは、現在の体の整形手術と同じような事なのではないでしょうか。
無いものねだりを気にしていたら きりが無いです。

続編があるような終わり方をしましたが、正直なところ、このクオリティーでは見たくありません。
もう少し時間をかけて丁寧に作品を作る事を切望します。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 18

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

気軽に楽しめれば悪くないと思います(^^)

《異能の力=ミニマム》
その力を持つミニマムホルダー達の闘いを描いた
バトルアクション、サスペンス作品。 全12話。


横浜で探偵業を営むナイスとムラサキ。
2人がミニマムを駆使し事件を解決していく
王道のバトルストーリーになっています。

ストーリーは王道らしく分かりやすい仕上がり。
難しい用語も少なくスッと作品に入って行けるとかと。
逆にもう少し捻った内容にしてもらったほうが
話しに厚みが出たのでは??と思ったくらいですw
設定や世界観ももう少し凝ったものを
期待していただけに物足りなさが残りましたね(´▽`;)

個人的にオススメなのはキャラと声優陣ですかね♪
能力的にも人間的にも個性溢れるキャラが多数です。
それぞれにスポットを当てたお話も良かったと思います。
声優陣は安定して楽しめる実力派が揃ってました。
特に男性声優陣には大満足でしたね(*´∀`)/″

それにしてもラストシーンには驚かされました。
続編が決まっていないと許されない作りですよねw
二期でどんな結末を迎えるのか期待したいと思います!


良くも悪くも王道バトルものです。
分かりやすい内容で身構えず作品に入って行けるのは◎。
サスペンスやミステリーが好きな方には少し物足りないかも。
気軽に楽しんでもらいたい作品ですねw




《キャスト》
ナイス(CV.逢坂 良太)
ムラサキ(CV.羽多野 渉)
はじめ(CV.加藤 英美里)
アート(CV.神谷 浩史)
レシオ(CV.中村 悠一)
バースデイ(CV.福山 潤)
ハニー(CV.喜多村 英梨)
スリー(CV.村瀬 克輝)
セオ(CV.岡本 信彦)
レイ(CV.大橋彩香)
コネコ(CV.安野希世乃)
マスター(CV.斧アツシ)



《主題歌》
OP:『FLAT』/livetune adding Yuuki Ozaki
ED:『Hikari』/羽多野 渉
                        改No,10

投稿 : 2024/11/16
♥ : 39

65.2 14 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング14位
コンクリート・レボルティオ ~超人幻想~ THE LAST SONG(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (137)
832人が棚に入れました
「神化」という架空の年代、高度成長によって発展する戦後20余年の日本が舞台である。これまで数々のフィクションで描かれてきた、数々の超人たちが、もしすべて同時に実在していたとしたら?2015年10月よりTOKYO MXほかにて放送された第1期の続編“THE LAST SONG"が4月より放送開始!!モザイクのように散りばめられた無数の要素が新たに語られる超人や秘匿されてきた歴史の真実と化合してスパークを放つ。「もうひとつの日本」で展開する多彩な超人たちの饗宴はいまクライマックスへと高まる!

声優・キャラクター
石川界人、上坂すみれ、豊崎愛生、中村繪里子、川島得愛、金尾哲夫、鈴村健一、大川透、三木眞一郎
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

自分自身が変わったら再視聴したい

2016年4月~7月放送。分割2クールの2クール目。第14話から第24話までの11話。オリジナルです。
全話見て、頭の中が整理できずしばらくは何を書けば良いのかと思っていました。(ジョーカー・ゲームに浮気もしてましたがw)
癖が強く自分の頭で考えなければならない作品で、最後まで本当に素晴らしかったです。

最終2話が詰め込み気味なのがもったいなかったのと、赤光さんの活躍がなかったのが心残りなのと、南君が姿を消していた間何をしてたかという疑問はありますが、作中で約10年という長いスパンで描かれた要素がほぼ全て結末に集約し、希望のあるラストになりました。
部分的に見ると難解ですが、全体の流れをシンプルに考えればむしろスマートにさえ感じます。

以下大まかな感想と総括です。

【機械超人たちについて】{netabare}
来人はもちろんですが、アースちゃんとメガッシンも随分描写が増えましたね。
彼らの正義と現実に対する向き合い方は人間にも通じています。
来人は自身の正義に対する矛盾を解消できず、極端から極端に走りましたが、矛盾を抱えるのが当たり前の人間の人格をそのまま機械の体に移植したことに無理があるということでしょうか…
来人が生き生きしていたのは第1期ラストで爾朗を助ける時、最終決戦前にメガッシンと一緒に行動していた時ですが、どちらも単純で純粋な正義を他者と共有し行動した時なのかなと思います。
アースちゃんは現実との矛盾に夢を見ること(嘘を体験すること)で折り合いをつけ、外見が変わってからは人間の子どもが成長したかのように頭が柔らかくなっていますし、薫と美枝子は明確な正義と二つの視点(他者の視点)を持つことで多角的に状況判断することが出来ています。

人間たちが葛藤して時に考えることをやめてしまう中で、彼らの姿はむしろ人間的に感じられます。人は逃げ道を探せるけれど、機械はインプットされたものからは逃げられない。だからこそ学習しながらも愚直に正義を追い求めていると感じました。
{/netabare}

【ゲスト脚本家回について】{netabare}
図らずも皆神様回にw
いずれも人ならぬ存在との関係性を三者三様に描きました。
どれも素晴らしく、個性も顕著でしたしきちんと本編にリンクしています。

中島かずきさん回は人間と超人の能力的な垣根の無意味さ、土着の神が人との「繋がり」を望む姿とそれに応える人間を描きました。
個人的に原始信仰に近い神様との距離感の描き方に一日本人として共感しましたし、人ならざる存在が人にとって重要なものであることも再認識させられます。

辻先生回のデビラとデビロは人に干渉しようとせず、なにものにも垣根を認識しない思考の持ち主です。9話は時間的な無限、17話は空間的な無限が印象的でした。
デビラとデビロは、神とデーモンと人間の関係性を冷静に考えられなかった漫画版デビルマンのサタンをオマージュしているのでしょうか?デビロが中性的であることもサタンを思い出しましたが、男性と女性の外見的特徴を全てそぎ落としたようなデザインである点は対照的ですね。

虚渕玄さんの回はストーリーの本筋に組み込む形になっていました。垣根を頑強に作ったことで破滅に向かう米軍の姿は恐ろしいものでした。米軍の正義は古き存在のみならず同じ人間さえ考え方が違えば排除していくのでしょう。{/netabare}


【正義と自由と平和をいかに実現するか】{netabare}
爾朗は正義が見つからなくとも追い求めることに意味があると結論を出しました。
自分の正義を見つけたいという意味でもあり、他者の正義を尊重するという意味でもあり、正義を持たないことを悪いとも思わないという意味でもあるのかなと思います。
これは13話で神が爾朗にぶつけた「僕の自由を守れば平和が乱れる。君の正義を貫けば僕の自由が侵される。たった一つの答えなんてない」という言葉への爾朗なりの回答です。
機械超人たちにも感じたことですが、正義を独りよがりのものにしないためには、他者との共有と柔軟性は必要なのだと思います。

「正義は1つじゃない」と言うと投げやりにも聞こえ、大鉄君が反発するのはよくわかります。
でも実は逆で、正義がいくつもあることは否定されてはいけないんです。超人は無数にいて、普通の人間も超人と呼ばれることもあります。超人にはそれに対する悪が存在すると語られているわけですが、それはつまり正義がいくつあっても許されるということなのでしょう。
それに対して唯一の正義と定義したものを他者に強要し、正義がエゴへと姿を変えた米軍の姿は象徴的です。

笑美が「家族、友人、愛のために戦う時、私たちはもっと強くなれる」と語れば、爾朗はそれが恐いと言います。
特定の何かを守ろうとすれば、つまり誰かを敵と認識すれば、自身が破壊者になる危険性がある事を爾朗はわかっているからです。

里見は超人を否定し消し去ろうとしています。超人「だけ」を消そうとすることは、線引きできないものを線引きしようとしているということです。
13話で秋田課長が改定綺能秘密法案を無理にでも否決に持って行ったのは、法による線引きが超人への攻撃に繋がるとわかっていたからで、里美のしようとしているのはやり方こそ違いますが似たようなものでした。

線引きすることで可能性を奪い取るこのやり方は、爾朗にとっては到底認められないものだったと思います。

しかし、爾朗自身も実は間違えかけていました。
自分を悪に仕立てて超人たちに居場所を作るということは、その時には良くても、その後にはまた同じように敵を見つけ出して争うことになるでしょうから。
そうならなくて良かった…里見さんある意味GJ!w
{/netabare}

【大人になるということ】{netabare}
本作において「大人になる」とは、常に自分の頭で考え、多様性を受け入れ、矛盾とも折り合いをつけて生きて行くこと…だと感じましたが、まだよくわかってないかも知れません。

私個人としては、里見さんの言う「大人」は大人だとはどうしても思えません。人間は多様性を否定して特定の正義を与えられれば思考停止に陥るものです。

超人を信じる子どもの自由な視点はある意味では確かに無知から来るものです。社会に出てさまざまな価値観を学び矛盾を認識すれば、子どものままの価値観ではいられません。
ですが、子どもの視点を否定したからといって大人になれるわけではないはずです。

爾朗にとって良かったのは、超人課に守られ、社会経験を積み自分で考えることが出来たこと。悩みながらも自分から超人課を離れたのは、雛鳥が巣立つのと同じように必然でした。
誰も守ってくれなかった神は悲しい最期を迎え、上から正義を押し付けられた大鉄君は自分で考えることができず、大人ぶっていても心の中では子どものまま泣いている。
新宿の事件で神を助けられず、むしろその場にいた超人たちに救われた爾朗が、最終回では大鉄君を助けることが出来たのは、爾朗自身が成長したことの証明でしょう。

また、爾朗の成長には輝子と風朗太が超人課に入ったことが大きく影響しています。
ずっと変わらない風朗太は純粋でシンプルな視点を思い出させ、輝子は知らぬ間に爾朗を追い抜き、超人課の矛盾をわかっていても超人たちを守るために残留するまでに大人になっている。
二人とも爾朗が人間として成長する上で大きな存在だったと思います。
{/netabare}


13話と最終話は様々な意味で対比されていて特に素晴らしかったです。
特に13話の神化20年のシーンは、元ネタ的に衝撃と不安と悲しみばかりだったのですが、最終話ではこんなにも希望に満ちたものに見えるとは思いませんでした。
何年か経ったら自分の見方も変わっているでしょうから、是非再視聴したいですね。(2016.7.18)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

昭和ヒーロー達は大人になっても戦い続ける。彼らの正義はどこに向かう?

ジローさん、年食っていい感じにやさぐれてますね。
以前は人ん家に上がり込んで飯食って「いいじゃん友達なんだからー」とか絶対言わない性格だったのに。

さてこの作品は1期がそれぞれの正義を描写していたのに対して、2期は時間が経った後各々の正義がどう変化したのかに着目していけそうですね。
みんなカッコよくなってるし、期待できそうです。

14話。芝刑事の回
{netabare}新宿動乱の回で超人の危険さが知れ渡った今、力を持っている事自体が悪で超人は排除される危険な存在となった。
この時点で超人を排除する超人課って存在自体が矛盾してるわけですけど、その矛盾に耐えられなくなった芝刑事の良心回路が熱暴走。
この話は良心回路を与えられたことで苦悩するキカイダーを思い出しましたね。

それにしても相変わらず輝子ちゃんは、ジローに恋心を利用されたばかりなのに大事な人ですって。相変わらずのジロー信者ですね。
時間が経って正義がどうのこうのってさっき言いましたけど、この娘は変わりようがないみたいである意味安心しましたw{/netabare}

16話。スキージャンパーの話。ダメかも
{netabare}締めそのものは爽やかでいいんだけど、スポーツに出場するのに改造手術が必須って…。
これ、ドーピングを公式に認めてやりたい放題ズルしろって事なんですよね。しかも国の為とか…。
いやいや、スポーツマンシップって言葉は一体どこに行ったのかと。
今回はハズレですね。作画が悪いとか、選手の性格が悪いとか色々あったけど話も色々とおかしい。
前期は、機能秘密法で超人の存在は公にされてなかったのにこの話だと超人がやたらと優遇されまくりですし…。このチグハグさは、回ごとに脚本家が違うからって事なんでしょうか。ちょっと残念ですね。{/netabare}

20話。虚淵脚本回
{netabare}今回はベトナム戦争に参加していたアメリカ軍人の話。
期待していた虚淵脚本ですが、残念ながら爆上げという程の印象にも感じず。
今更だけど国を敵に設定してしまった事で主人公が自由に動かせなくなっている印象がありますね。
まあ、下手に主人公を動かせば国が敵なだけに悪のテロリストに認定されるので脚本としてはそれを避けたいんでしょうね。
009や仮面ライダーは悪の組織が敵だったので主人公をヒーローにしやすかったんでしょうが、この作品は下手な政治主張をやりたがっていた脚本家のせいで縛りが発生してしまっている印象です。
1期でジローを離反させて以降、彼と言う人物の主体性がイマイチぼやけてしまっている印象は否めませんね。{/netabare}

21話。やっと本題に入ったみたいですね。遅えよって感じですが。
{netabare}メガッシンと倫子の回。複雑な1期の伏線を結構回収してましたね。
後、ジローの主体性のなさは意図的にやってたのか(笑)
一体何故だ! それは、坊やだからさァってな感じですか。
終盤の爆上げの為に低迷しているジロー株は、この辺で買い時なのだと思いたいですね。

しかし、ストーリーの評価はまだ保留ですね。
里見が何をしたいのかよくわからんので。
EDで日の丸をバックにしてる男なのに「原子爆弾爆発の歴史が正しかったとしたら?」とか
嘘でも言って欲しくないです。まともな日本人の発想とは思えませんね。
むしろテロリストかスパイのどちらかって言われた方が納得します。{/netabare}

最終話見ました。ラスト4話辺りは当初から計算されていた構成なのか、結構濃密な話でしたね。
{netabare}マスターウルティマのあの扱いだけは絶対に納得がいかないけど。
ラストバトルでのメインキャラ達の活躍は、速足ながらもおおむね満足できました。BL団の面々が再会したのも地味に嬉しかったですし、伏線の回収も見事だと思います。

ただアレっすねー。
最後の最後になって、里見がヒーローに倒される怪獣的な都合のいい悪役になってたのが何とも不満ですね。
悪役は悪であってこそ栄えるんですが、ヒーロー達の幼稚さをディスってる割には彼の目的も超人を追い出したいだの、原爆が爆発した時代に改変したいだのどこか薄っぺらい思想で納得はできなかったです。
超人を憎んでるって割に、里見自身が超人な事も棚に上げてるし。
最後は世界改変かと思いきや、並行世界に追い出すオチですか…。
まあ、独立宣言やら宣戦布告までしてたので火種がくすぶる前に処理したって感じではありますが。
ちょっと世界を広げすぎましたかねー。今更な物言いではありますが。

最後のEDは009リスペクトなんすね。神々の戦い的なw
最終回に関しては概ね満足なんですが、やっぱ漂う政治臭の胡散臭さとスリーバードメン回の出来の悪さ、話の取っつきづらさはあると思います。
1期の評価も併せてやや下降修正しましたが、昭和ヒーローものが好きな人には結構おすすめできる作品ではあると思います。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 14

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

へったくそ<43>

物語のキャラ視点じゃなく製作者視点なテーマをこうしたい的なのばっか。
そのテーマを伝えるために物語を組み立てるのが創作だろう、能力ないからって結果だけクレクレするんじゃない。

ヒーローモノだからと原色多用な絵作りは失敗気味。
1期の意味なし時系列シャッフルは論外だとしても2期になっても回想シーンに入ってしばらくしてから回想シーンとわかるようなヘボ演出は健在。
懐メロカバーは演出効果あげず商売先行を感じさせすぎ。
テーマ語らせるために中途半端な立場に設定した主人公は魅力なし。

水島ブラザーズの面汚しめ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

63.4 15 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング15位
スピードグラファー(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (243)
1269人が棚に入れました
舞台は失われた10年の混乱から脱し、一部の富める者だけが我が世の春を謳歌する“快楽都市”と化した東京。 雑賀辰巳は、友人戸越清冶郎からセレブリティーのみが出入りできるとされる闇の社交場六本木倶楽部の潜入取材を依頼される。
潜入に成功した雑賀は、六本木倶楽部の深奥で行われる儀式の巫女、女神として崇められる謎の少女、天王洲神楽と出会う。雑賀は助けを求める神楽をつれ逃亡するが、六本木倶楽部支配人水天宮寵児が仕向ける欲望により特殊能力に目覚めた超人、ユーフォリアたちから執拗に追跡される。そして雑賀も神楽と接触したことにより、被写体の魂を吹き飛ばす写殺能力に目覚めていた。
自由を求める神楽のため、そして普通に写真を撮影する事の出来なくなってしまった自身を元に戻すため、彼らの孤独な逃避行が始まったのだった。

声優・キャラクター
高田裕司、真堂圭、本田貴子、森川智之、高島雅羅、優希比呂、津田健次郎、江川央生、広瀬正志

Mir先生 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

何故GONZOは最後まで頑張れないのか……

2005年のGONZO制作のタイトル。
しかしすぐに息切れを起こすGONZO作画は、本タイトルでもいかんなく発揮されており、
GONZOオリジナル=作画崩壊の構図を不動のものにした。

ストーリーもなかなかで、キャラクターも魅力があり、音楽もセンスが光る。
しかし作画崩壊……もったいないとしか言いようがない。

元々大人向けアニメとして作られ、OPもデュランデュランを使ったりしていて、
当時で考えて30代の男性をターゲットにしているのが分かる。
だとしたら、あとは徹底したクオリティの管理をしていき、
何年経っても記憶に残るタイトルにしないといけなかった。
結果「なんだかなあ」で終わってしまった。

これはセールス面においてもそうで、
通して150位以下、300位圏外ばかりになってしまった。
これでは投資ファンドをバックに付けていても経営は傾く。

ゴンゾは2009年に、経営不振を改善すべく、持株会社のGDHに吸収合併された。
これによって92年から続いていた制作スタジオゴンゾは事実上消滅したことになる。
いまの株式会社ゴンゾは、GDHが社名変更してブランド名を残しているに過ぎない。
当時はショッキングなニュースだった。

で、内容の方だけど、いわゆる超能力もの。
そしてマニア向け、登場人物は変態ばかりが出てきます。
可愛い変態じゃなく、金と欲にまみれた……的なものが多い。
ちょいグロ、ちょいエロ。血の描写もしっかり描かれています。
後半の物語の転換の仕方は面白かった。

第1話は、変態の役が上手すぎる子安さんが声を当てています。

EDテーマを歌うのは湯川潮音さん。
邦画「リンダリンダリンダ」にも出演していて、ステージ上で風来坊を歌っていた方です。

キャラクターデザインは本当に優れている。コザキユースケさん。
天王洲神楽、可愛い。

今の時代、旧作のBD化も頻繁に行われているが、このタイトルは難しそう。
やるなら作画を見直してからして欲しいところです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

マジ天使 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

B級アニメ臭さがたまらない作品

超能力バトルアニメ
主人公は元戦場カメラマンで人の死の瞬間を撮ることを無意識のうちに至上の快楽し写真を撮ると被写体が爆発する能力。
他にも変態能力者が襲ってくるお話です。

陰鬱でグロテスクな展開が多く30代・40代の潜在的アニメファンをターゲットにしていますが、古臭いとか哲学的なものはなく視聴できました。
しかし、性描写やグロテスクな場面があり大多数が嫌悪感を抱いてもおかしくない作品。
ただ、シナリオはとても惹かれるものがあり重要な展開には目が離せない魅せ方や、本筋では汚い大人の象徴ともいえる部分を上手く表現しているストーリーにとても惹かれた作品でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8
ネタバレ

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

EDの作画は詐欺っぽい...

サスペンスタッチの超能力アクションで、バイオレンスや性的な描写が多い
少し大人向けの娯楽アニメ。全24話です。

内容としては、前半と後半で内容が結構変わる作品だと思います。
前半は特殊な能力が使える変態達との戦いで、後半は...{netabare}
水天宮の復讐劇へと変わります。{/netabare}
後半の展開からは結構楽しめました。
{netabare}
なんというか、雑賀と水天宮のどちらをメインと見るかで印象がえらく変わる話でしたね~
それに、最終決戦で主人公が負けてしまうところも、他作品にない面白さもありました!! {/netabare}

あと、この作品で意外に面白かったのは、16話であった総集編です。
いままでのストーリーをお金に換算しながら見ていくのは なかなか面白かったです。
金と欲にまみれたこの作品だからこそですねww{netabare} 神泉の密葬代が4万5千ってのも印象的でしたw{/netabare}

まぁ前半の内容が少し残念でしたが、ラストもキレイにまとまってるし、
最終的にはわりと面白かったと思います。

性描写やグロい描写もあるのでオススメはしませんが、
悪くない作品だったと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 18

53.8 16 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング16位
アクエリオンロゴス(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (168)
787人が棚に入れました
ロボットアニメの王道と呼べるギミック“合体”を通じ、人とその関係性を探求することをコンセプトとした『アクエリオン』シリーズ。記念すべきシリーズ10周年に送り出される第3作『アクエリオンロゴス』で語られるテーマは“文字”である。


SNSなどの普及によって、意味をなさない文字が増えた現代。

文字の世界であるロゴスワールドでは、現実世界にも影響を与えるほどの異常事態が発生する。

灰吹陽たち創声部のメンバーは、文字に込められた意味を紐解きながら、世界の危機に向き合っていく。

アクエリオンと文字が巡り合い、生まれる新たな力とは?

10年目の合体が新たな時代を切り開く!

声優・キャラクター
島﨑信長、佐倉綾音、千菅春香、梅原裕一郎、淺井孝行、小澤亜李、安達勇人、白石涼子、中野さいま、中田譲治
ネタバレ

Robbie さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

アクエリオンとしてでは無く1つのアニメ作品としての評価

無印、EVOLを視聴してすぐに書いた感想

全アクエリオンファンを裏切った作品。
本当に存在するだけで迷惑な作品。
アクエリオンを語るうえでこの作品は観なくても良いレベル。
まず、設定が子供向けすぎる。
特撮の失敗作みたいな出来だった。
...と上記から分かるように前2作のような熱さを期待していたら見事に肩透かしを食らったためもはやレビューというより怒った時に書いた感想になっている。

そして、今回2度目の視聴を終えた。
注意したことはアクエリオンであることを忘れるということだ。
そのためレビューのタイトルにある通り1つのアニメ作品として評価する。
この作品はまず最初から勢いが全然無く物凄く退屈だ。
キャラは終始寒いギャグを連発してるしろくにテーマ性のない出来の悪い1話完結の回が多すぎるため。
したがって、途中で断念した人もかなり多いと思う。
しかしこの作品、20話からはそこそこ面白いのだ。
伏線も回収されているしそれ以前の回に比べると全然無駄が無い。
最後もスッキリ終わる。
{netabare} ただ、留置所のシーンはエピローグで流してそれで〆た方がより良かったと思う。{/netabare}
1クールにしろとは言わないが(1クール目と2クール目でテーマ性が結構変わる構成のため)無駄な話がほとんどだったためもう少しテンポを意識して欲しかった。
ハッキリ言って約3割はいらない回だと感じた。
しかし残りの7割全てが出来が良いという訳ではなく伏線とキャラの成長する回のためまあ必要だろうと感じた程度。
物語とキャラに関しては以上。
映像面は同時期のアニメに比べればまあまあ綺麗な方だと思うがこの作品の3年前に放映されたEVOLとは比べられないくらいクオリティーが低い。
これはEVOLのクオリティーが高すぎるというのもあるがもう少し頑張って欲しかった。
安っぽいCGにオタクに媚びを売ったような同人レベルのキャラデザは残念だった。
声優に関しては演技によって熱くなれるシーンはなかった。
叫ぶシーンや合体シーンも印象薄いし...
そこそこ豪華な面子のため残念だった。
音楽は劇中BGMは本当に印象が薄い。
1曲も頭に残っていない。
歌はどの曲も良曲だったと思う。
アクエリオンらしさはないがこの作品には合っていると思うし単純にレベルが高い。

最後になるがこの作品は全アクエリオンファンを裏切った作品であることは間違いない。
だってアクエリオン10周年記念作品なのにアクエリオンらしくないのだもの。
10周年記念作品は短いけど創勢のアクエリオンEVOLで良いと思うし。
いくら同じものを作らない監督であってもマクロスのように良いところは引き継ぐべきだろう。
まあ、そもそもアクエリオンはEVOLまでで良いというのが本音だが。
しかし、上記に書いたように20話以降はそこそこ面白いし河森正治ファンであるのなら観ても損はないだろう。
それ以前の回はつまらな過ぎるため忍耐力は必要だが。
趣味の話だがこの作品、いつになったらスパロボに参戦するのだろうか...
参戦すれば多少は救われると思うのだが...

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

一万年と二千年前はいずこへ・・・^^;

この作品はこれまで放送された「創聖のアクエリオン」「アクエリオンEVOL」と同じオリジナルアニメ作品です。

かつて一万年と二千年前に勃発した人類と堕天使との大戦・・・堕天使アポロニアスと人間であるセリアンの禁断の恋に落ち、大きな運命の歯車が回り始めました。
「創聖のアクエリオン」では、アポロとシルヴィアが・・・
「アクエリオンEVOL」では、アマタ・ソラとミコノ・スズシロが・・・
それぞれ一万年と二千年という途方もない悠久の時を隔てて蘇る熱き戦い・・・
2期(EVOL)も面白かったですが、1期の面白さが・・・特にシルヴィアの可愛さが半端なかったのを鮮明に覚えています。

この作品は3期に位置する作品だと思いますが、1,2期を視聴していない場合はそちらから視聴した方が良いか・・・と問われると答えは微妙です^^;
制作発表の段階で「1,2期を視聴していなくても楽しめる作品を作る」という事を制作側が言っていましたが、確かにその通りだと思います。
その当時はあまり深く考えませんでしたが、1,2期を視聴していなくても頼めるという事は、1,2期との接点が少ない・・・という事なんですよね^^;
「アクエリオン」と一万年と二千年前の設定は、切っても切り離せないモノだとばかり思っていました。
創聖のアクエリオンのオープニングのサビにも出て来るくらいなのに・・・

一万年と二千年て途方もなく長い時間だと思います。
その間ずっと待ち続けて・・・やっと出会えた奇跡の様な瞬間・・・
だから必死だったし、なりふり構わず本懐を遂げようとしたんです。
だって、この期を逃したらまた一万年と二千年待たなければいけないんですもん・・・

そう考えると文字と声を力の源にした本作品は、過去2作品とは少し異質なんですね^^;
前作から踏襲されているのは、アクエリオンの機体と所属する組織くらいでしょうか・・・
1期:地球再生機構ディーバ
2期:ネオ・ディーバ
今期:世界創声力機構ディーバ

この作品は、軽薄で無意味な文字が繁栄する社会を破壊しようとロゴスワールドの文字に現実世界の文字を侵食させようと企むネスタと、それに対抗するため声の持つ力「創声力」でベクターマシン操りロゴスワールドの文字の暴走を止めようとする両者がぶつかり合う物語です。

改めて登場人物の名前を見ると様々な状況が思い浮かびます。
2クール作品なので、一人一人に焦点を当ててしっかりキャラを深掘りしているんですよね^^;
舞亜とショウコさんが軸になって展開の時には、涙で前が見えなくなってしまいました(//∇//)
文字と声の力・・・どの様に着地させるのか・・・気になる方は本編でご確認下さい。

【世界創声力機構DEAVA】
 灰吹 陽(CV:島﨑信長さん):ベクター壹号機
 月銀 舞亜(CV:あやねる):ベクター貳号機
 綺声神 心音(CV:千菅春香さん):ベクター参号機
 土聞 努虫(CV:淺井孝行さん):ベクター肆号機
 空篠 翼人(CV:梅原裕一郎さん):ベクター伍号機
 海凪 花嵐(CV:小澤亜李さん):ベクター陸号機
 粗朶 桜子(CV:白石涼子さん):ディーバの総司令
 岩上 ショウコ(CV:中野さいまさん):オペレーター

オープニングテーマ
May'nさんの「ヤマイダレdarlin'」と「夜明けのロゴス」
エンディングテーマ
千菅春香さんの「ジュ・ジュテーム・コミュニケーション」
May'n featuring 千菅春香で「本当の声をあなたに預けたくて」
前半、後半で主題歌が分かれていましたが、後半のOP、EDはどちらも難しい歌でした^^
格好良いんだけれど難しくて中々頭に入ってこない・・・そんな感じでした^^;

そして挿入歌には・・・きっとこれはお約束なんでしょうね^^
「創聖のアクエリオン」(1期OP)
「君の神話〜アクエリオン第二章」(2期OP)
曲が流れた瞬間テンション上がっちゃいました(//∇//)

2クール全26話の作品でした。
これまでの様にアポロニアスらとの繋がりはありませんでしたが、完走して振り返ってみると堪能させて貰った作品だと思います。
お気に入りのキャラは舞亜・・・あやねるの演技も抜群でした^^
4期があるなら・・・もう一度アポロニアスとの繋がりを描いた作品が見たいです^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

pikotan さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

作らないで欲しかった

私はアクエリオンシリーズが大好きです。
創聖もEVOLもお気に入りの棚に入れています。
3期制作を知ったときは歓喜しましたが、その後にキャラデザを見てがっかりし、それでもストーリーは面白いに違いないと僅かな期待をして本放送を見ましたが、1話で絶望的な気持ちになり、最終回まで毎回苦痛でした。
良かったのはMay'nさんの歌だけです。
この作品があるせいで、シリーズの評価が落ちるじゃないですか。
ロゴスから入ったら絶対に前2作見てくれませんよ。
この作品、無かったことにして欲しい。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

63.0 17 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング17位
BLUE GENDER [ブルージェンダー](TVアニメ動画)

1999年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (77)
403人が棚に入れました
「バブルガムクライシス」のAICが制作したハードアクションSF。種の存亡を賭けた壮絶な戦いの中で、主人公の葛藤と成長を描く。現代では治せない新種の奇病に侵された海堂祐司は、未来の医療技術の発展に賭けて冷凍冬眠者“スリーパー”となった。だが、西暦2031年に冬眠から目覚めた海堂が見たものは、謎の生命体“BLUE”の繁殖によって絶滅の危機に瀕した人類だった。絶望の中で、海堂の“生きる”ための戦いが始まる。
ネタバレ

藤浪サトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

深夜アニメ黎明期の傑作

注:弊ブログより一部抜粋

随所で露骨なエロシーンが展開されていたり、ブルーの内臓や血液などのグロシーンが修正なしで頻繁に登場する点など、深夜アニメ黎明期特有の雰囲気がある。お色気シーンの数々だが、いつ死ぬか分からない世界観を踏まえると、かけがえない生の輝きの表現に昇華されていると言える。エロシーンが単なる視聴者サービスではない、作品のテーマとも関わる非常に深い表現となっているのは大変珍しい。

作画

作画全体の雰囲気は、80年代末のOVAを彷彿とさせる。しかしながら、際立った作画崩壊は見られず全体的なレベルは結構高い。通常の虫以外にも、カニやタコといった虫を含む漢字で表される水棲生物がモデルのブルーもおり、ブルーのデザインはよく考えられている。また、マリーンのキャラデザが異様なくらい美人である。

音楽

次回予告の際に流れる軽快なBGMが非常に良い。次回へのワクワク感を高めてくれる。劇中のBGMも良く、特に物語序盤で流れる曲のクオリティが凄まじく高い。

オープニング曲も盛り上がる良い曲。特に、「一筋の光を求め ひたすらどこまでもただ彷徨う」という入りが最高。絶望的な状況と不屈の精神を一文で表しており文学性すら感じる。

制作に東芝EMIというレコード会社が参加しているため、音楽のクオリティは全体的に高い。

ストーリー

{netabare}毎回のように予想を超える意外なストーリーが展開され、結末がどうなるか想像も付かなかった。仲間がどんどん死ぬ絶望的なストーリーと思わせて、予想外に熱い展開になっていったのも最高である。マリーンたちの被っているヘルメットが妙に敵っぽかったり、「人間もブルーも害虫だ」という趣旨のセリフが飛び出したり、思わぬ箇所が伏線になっていたのは流石。終盤の展開は常人の理解を超えていたため、評価を下げている。{/netabare}

人物

各キャラの心情はそれなりに掘り下げられていた。しかし、規律の厳しい軍ゆえか、登場人物のキャラが全体的に薄い印象である。{netabare} 祐司と両親とのやり取りや、タカシとのエピソードをもう少し描いていれば、物語がより厚みを増していたと思う。最高議会の面子を始め、登場人物の多くがそれぞれの信念を貫いて行動していたのは大変良かった。セノ・ミヤギの、碇ゲンドウのようでもあり、気難しい芸術家のようでもある独特の雰囲気が物語に深みを与えている。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2

ジョニー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

お勧め。

現在には無い表現の自由さがあります。
まぁハッキリ言えばグロありです。
謎の生命体との戦いの話なので、ガンガン人が死んでいき、子供が死んだりもします。
ただ、それも今に無いアニメの良さだと思うし、当時の中では、アニメのクオリティも高いです。
戦いの中での、主人公とヒロインの精神的な変化も面白いです。
特にヒロインは時間を重ねるごとに魅力が増していきます。
レンタルであるか分かりませんが一見の価値はあります。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 7
ネタバレ

生来必殺 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

待て、しかして・・・

まず本作に少しでも興味を持った人はネタバレに【厳重注意】
ここのレヴューゾーン微妙にネタバレの雰囲気が・・・
それと進撃の巨人2期を楽しみに待ってる人も警戒が必要。
本作→ガンパレード→進撃 という微妙な関係性があるので
間接的にネタバレしてしまう可能性も(もしかしたら?)あり。

さて、本作とは如何なるジャンルに属し、どういう作品であるかについて
考えた時、説明するのが非常に難しいという問題にぶち当たる。
それはある意味『高いハードル』であるかもしれない。

SF的ロボットアクションもの?
機動戦士ガンダムとエヴァを足して2で割ったような作品?
そう言われてみればそうかもしれないし、そういう要素も確かにあるだろう。

しかしだからと言って、王道的ロボットアクションを期待して本作を見た人は
恐らく期待ハズレだったという感想を抱くかも。

メカデザインは無駄にカッコイイ(というかカッコよすぎる)し
スピード感と臨場感溢れる見せ場の戦闘シーンも確かにあるのだが、
戦闘シーンの数が不足気味で、高性能戦闘メカの性能を最大限に生かしたシーンは
限りなくゼロに近い。
(もの凄いの潜在能力を持ったパイロットはいるのに何故?と訝しがる人もいるだろう)

本作を敢えてジャンル分けするならエヴァ進化系に属し、エウレカにも似た要素を持つ。
(グロシーンがあるのもその理由のひとつ)
一つ例を挙げるとエヴァ第9話「瞬間、心、重ねて」の戦闘シーンよりも
二人のパイロットの奇妙な共同生活に力点を置いているような感じのタイプ。

本作には様々な『高いハードル』が山積している。
視聴者にとってのそれは、主人公が文字通り『お荷物』であり
ヘンなヘアースタイルの『猿』みたいな存在に思えてしまうことであり
『カイ・シデン』のように人の感情を逆なでする要素と『碇シンジ』のような
軟弱さを同時に併せ持ち、かつ田名部愛のようにうざったい台詞を吐くという
厄介な人間性を持っていることである。

そしてそのことは未来人であるヒロインにとってはより強烈で鮮明なリアリティーであり、
成り行き上の任務とはいえ、無駄口叩くこの『お荷物』、『旧世代』の『猿』を
なんとか目的地まで届けるというのはヤレヤレな気分であると言えよう。

とまぁ、そういう方向性で物語は進行していくわけだが、
本作の最大の魅力、見所とはまさにそういう要素であり。

ロボットバトルよりも自分たちの足で大地を踏みしめ
世界を流離うことであり、目的地の前に聳え立つ文字通り『険しい山』に挑むことである。

世界を流離うことが本作の最終目的でもなく、次のステージもちゃんと用意されているのだが、
一見無駄とも思えるプロセスやキャラの言動を丁寧に描いているのにはそれなりに
意味があり、それを飛ばしてしまったら本作はもっと味気ないものになっただろう。

だから結局あんな『猿』にも存在理由はあって、
そんな彼{netabare}の微妙な心理描写{/netabare}にも大いに意味があったりする。

早い話が主人公はヘタレ系で、ヘタレ系主人公が好きな人には本作はかなりお薦め。
ヘタレ系ストーリーには当然の如く物語の進行をサポートする役目が
つまりその辺はヒロインが十分すぎるくらいに穴埋めするので安心して視聴できる。

ここからは少し踏み込んだネタバレにつき本作未視聴の方にはご法度で。
{netabare}実は本作をエヴァ系と称すのにはもう一つの理由がある。
それはエヴァと同様にフロイト心理学のテイストが意欲的に活用されている点だ。
それはある意味ペテン的手法であり、生と死や二項対立が織り成す葛藤の要素を
持った物語ならなんでも適用可能で無難に解釈できてしまう若干無理ある荒技である。
それはエロスとタナトスという概念で物語を解釈するやり方である。

単なるこじ付け的連想ゲームと言われればそれまでだが、実戦してみるとこんな具合。
エンジェルは天使。天使のイメージの原型はローマ神話のキューピッド。
キューピッドはギリシア神話のエロス。エロスはマリーン・エンジェル。

眠りの神はヒュプノス。ヒュプノスの兄はタナトス。
故に眠れる者(スリーパー)はタナトス(死)の近親者。
エロスとタナトスの衝突は葛藤を生む。
エンジェルとスリーパーの対立衝突も人間心理の葛藤の現れ、という風に。

エロスは生、融合、肯定承認、友愛を象徴し
タナトスは死、解体、否定拒絶、攻撃性を象徴する。

しかし、「それがどうした?」と問われたら返す言葉がないのが
フロイト心理学の限界なんだこれが・・・

しかし、進化論という現代では絶対不可侵の神話的学説の基本的メカニズムも
繁殖と淘汰という二項対立に突然変異という概念を付加しただけの
ある意味ペテン師的な解釈理論に過ぎないわけなので、似たり寄ったりなのかも。

さらに蛇足だが、マリーンは海、海は生命の源=母を象徴するから
ブルーは海とは相容れない存在っていう解釈も成り立ちはする。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

63.7 18 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング18位
胡蝶綺 ~若き信長~(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (73)
221人が棚に入れました
彼の元には常に乳兄弟であった池田恒興が控えていた。ただ生き残るために、ひたすらにあがき続ける。史実を点として押さえつつ、信長を中心としたキャラクターたちが、それを乗り越え新たな物語を紡ぎだしていく。

声優・キャラクター
小林裕介、内田雄馬、石川界人、花守ゆみり、寺島拓篤、立花慎之介、榎木淳弥、沼倉愛美、東山奈央、鈴木みのり、高橋信、前野智昭、日野聡
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

一皮二皮と剥いていったら、ただのBLでした。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
いやね、途中まではね、歴史アニメだと思ったさ。勿論、腐女子向けだろうけどね、それは間接的なものだと信じようとしてたさ。でもね、もうムリなんだよ、パトラッシュ。ぼくはもう、とても疲れたんだ、、、。


《以下ネタバレ》

【視聴断念(9話まで)】
{netabare}
むしろ、織田信勝を主人公にした方が、面白かった気がする。

信長なんて死ぬほど擦られてるんだから、クソほど脚色したりアニオリにするか、違うキャラを主人公にせねば。

1話2話みたく、信長の少年時代にフォーカスを当てて、サクセスストーリーをちゃんとやれば、また観られたけど、結果、ただのBLで、男性視聴者にはキツいって。

むしろ、気付くの遅いって、俺(苦笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
なぜ、半裸? ショタ狙いか? 共犯者にして、内緒にしたいなら、鉄砲よりも、目立たない小物の方がよくない? なかなか面白かった。このまま真面目に、信長のサクセスストーリーをちゃんとやってくれれば良いな。

2話目 ☆3
帰蝶、2期連続で登場(笑) 仲間が集まる過程は、悪くない。

3話目 ☆2
予定調和過ぎるかな。信長の少年時代をじっくりやってほしかったかな。

4話目 ☆3
平手政秀は、自害ではなく、病死にしたんだね。基本的に、美談にもっていってるね。

5話目 ☆3
まあ、普通に普通。道三、大抵格好良く描かれるよな。

6話目 ☆2
細かい戦術は一切なしか。え? ラスト、完全にBLに流すの? なら、切るけど。

7話目 ☆1
元々、面白くはなかったけど、BLを入れてくるなら、断念かな~。信長を否定する輩とヤッといて、未だに「兄上と話したい」ってのもな。

8話目 ☆2
具体的な戦術は、何もなし。「慕われてるから」て(笑) いや、士気は大事だろうけどね、実際は。

9話目 ☆1
帰蝶までもが、男設定で、もう無理だ(笑) あれ? あの、序盤で傷跡を観たシーン、見逃してたけど、あそこでもう男だとカミングアウトしてたっけ? 信長、気づいてたっけ? まあ、見直す気もないんだが。もう、ムーリー。

10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 19
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

へぇ...さようでございますか...で?え?終わり?

視聴理由 とくになし

序盤 歴史アニメか?

中盤 (察し)

終盤 波に乗っかっただけのやつか

この話は織田信長の今川義元を倒すまでの話
ジャンルは戦国・イケメン
盛大にいみがわかりません。なぜこの作品をアニメ化しようとしたのか。この作品が何を伝えたかったの。視聴者の対象は誰なのか。結局何があったのか
私はこの作品を全く理解することができませんでした。頑張ってみたのですが「時代は戦国BL!ならアニメ化しちゃえ!」みたいな軽いノリとしか考えられませんでした。まさかそんなはずはないでしょうから...え?ないよね?まさか?まぁ予想の話をしてもなんですからね
さて内容です。私は全12話を一文で終わらせることができる自信があります。 {netabare}織田信長は戦略結婚、弟が弟の部下にそそのかされて「敵は信長なり」といって、信長は弟倒してその乗りで今川ドーン!{/netabare}
ああなんと簡単なんでしょう!だれにでもわかりやすい!そして展開が読みやすい!小さなお子様でも安心して視聴ができてしまう!だけど、一つ注意!BLを匂わす表現が多多存在するから実際見るときは注意しよう!
ああ、だめだ。私まで知能レベルが低下してる...
まぁともかく見ないほうがよいです。時間の無駄です。内容にイライラするのではなく本当に「時間が無駄だったな(・_・)」と真顔で言える感じです。
キャラも良くわからなく、いや戦国の人だからわからなくて当然なのかな?もしそうなら言いたい「アニメ作るな」と。

監督は「BLEACH」や「幽遊白書」の監督をした阿部記之さん。え!?大御所じゃないですか!?何やってんですかw
シリーズ構成は「青の祓魔師」のシリーズ構成を担当した山口亮太さん。え!?こちらも!?本当になにやってんだろ
キャラデザは「東京グール三期」のキャラデザ・総作画監督の中嶋敦子さん。
制作はスタディオディーンさん...え!!!!???本当にマジでどうしたの!!!???
すごいメンバーなのになんでこんなクソ詰まんない作品なんかを....
みなさんのレビューをみると賛否両論ですね「歴史を知らない人でも楽しめる」や「全体的にまとまっている」という賛成意見もあれば「新鮮味がない」や「面白さが感じられない」といった反対意見もありますね。

作画は普通でした。特に言うことはないです
opはボカロpであるみきとpさん作詞作編曲、歌い手であるりぶさん歌唱の「疾走」
edは同時期に放送してた「ソウナンですか?」のedを作曲した川崎智哉さん作曲、「たまこまーけっと」edの作詞を担当した宮川弾さん作詞、数々の名曲を作曲した佐藤純一さん編曲、「魔法使いの嫁」op2を歌唱したMay'nさん歌唱の「牙と翼」
主要人物の声優は平気なのですが、ほかのキャラの声が微妙でした。残念

総評 圧倒的にお勧めしません

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8

とりッピ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

BL信長戦国アニメ

信長軍が勇ましく戦うOPだったので安全圏だと思って観たら、OPの爽やかさはどこいった?というほどEDがBL臭漂うものでした。
そして案の定序盤でBL確定。
そこからはなし崩しにあっちでもこっちでもBLし始めて、え?これ何の話?と、、、
実際に史実でもそういう話あるのは知っているけど、胡蝶は違う。
明らかに腐女子向けに作られた内容なので男性には勧めない。絵は綺麗。
内容に沿ってなのか、明らかに戦向けではない線の細い綺麗な男性しか描かれていない。
そして、主人公の信長の魅力が?
命を取る取られる戦国時代なのに信長があまちゃん過ぎてちょっと無理でした。
人を惹きつけるカリスマ性と何でも許してその尻拭いを有能家臣にさせるのはちょっと違うかなー

総評としては、わざわざは観ない。
信長題材ものだけど、戦や武士の生き様がメインではなく、兄弟愛、BLがメインの作品。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1

69.0 19 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング19位
創聖のアクエリオン(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (856)
4596人が棚に入れました
1万2千年前の大戦の末に封印された人類の天敵「堕天翅」が、気候の大異変によって復活し、 人類はこれと再び戦うために、「創聖の書」に記された伝説の機械天使「アクエリオン」を発掘する。
これを運用する地球再生機構「ディーバ」は、アクエリオンを動かすために、特に鋭敏な五感や純真な魂を持つ10代半ばの少年少女たちをパイロットとして集め、その中に、1万2千年前に堕天翅でありながらアクエリオンを操り人類に味方した伝説の戦士「太陽の翼」再臨の予言を受けた少年・アポロも加わる。
だが、アポロは本当に太陽の翼なのか? 太陽の翼を巡る1万2千年前の因縁とは? そして次に滅びるのは堕天翅か、人類か…。
今まさに「機械天使アクエリオン」の合体するときが来た!!

声優・キャラクター
寺島拓篤、かかずゆみ、杉田智和、小野坂昌也、小林沙苗、佐藤ひろ美、日笠山亜美、阪口大助、朴璐美、石塚運昇、玉川砂記子、飛田展男、森川智之、兵藤まこ、青森伸

華凜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

1億と2千年前から続く物語

見た事は無いけど、曲は知ってる!
という人も多いはず……。

合体や技の名前など、笑える(シリアスな場面で)要素が多いけど、実は結構いい話です。
ロボットアニメに恥じない格好良さ。
登場人物もそこまで多くなく、キャラもしっかりしてるので見やすい。

戦闘シーンもスピード感があり、見応えも充分。
世界観の作りがしっかりしているので、OPED込みで楽しめる。

何年たっても、アクエリオンは良い作品だと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1

櫂寿 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

合体したくなる!

3機のベクターが合体してアクエリオンになるのがおもしろいです。
また、ヘッドをどのベクターが勤めるかでアクエリオンにも3種のバリエーションがあったりと、メカが凝った作りになってます!河森さんファンなら見るべき!!

キャラクターが魅力的でバリエーションに富んでいて、様々な人間関係がとてもコミカルに描かれています。
全体的にシュールな作風。それがとてもツボでしたw

合体する際のシーンがとても印象的。笑
OPはパチンコのCMもあり、作品以上に有名に…!

最終回はまさかの展開!!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 1

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

繋がっていたい♪ ひとつになりたい♡

2005年4月4日 - 9月26日TV放送された。全26話。
ジャンルはSFロボットアニメ。
キャッチコピーは「あなたと合体したい」ネタ元でも有る。
「1万と2000年前から愛してる」「1万と2000年後も愛してる」

あらすじ。

創世記0011年大異変によって荒廃した地球を、1万二千年の
眠りから蘇った"アトランディア"の"堕天翅"達が襲う・・

その恐るべき侵略から・・人を世界を守る為、心と体と魂
をひとつに合せ、性なる戦いは始まる・・という物語・・

「創聖合体!」 はぁ~ん・・気持ちいぃ~♡ というやつ


ナンセンスと思われた合体ロボを見事に復活させた作品?
音楽は非常に分かり易く馴染み易く耳に残る危ない曲・・
使われ方も"マクロスF"等に似た可也効果的な用い方。

声優の演技と音樂の盛り上がりだけで結構楽しめるレベル。
声優陣は人気より実力重視な感じがして中々良い味わい。
3Dは稀に?という動きもあるけど中々の拘りを感じる動き。
各キャラに確り思い入れできる個性や雰囲気が感じられる。

順次過去回想等で人物像の掘り下げや設定の補填をする。
緩急ある次の展開が気になる良い感じのエピソードが多い。
シリアスにコミカルを入れるセンスが結構好みにハマる。

似たようなアニメも沢山あるけどバランスが良く総合力が
高く感じるし、徹底した潔さが有る分世界観に浸りやすい。

一部の表現はやや微妙だけど小中学生向けの楽しい作品で
デザインや作風は高校生でも楽しめるもの♪おっきな子供
も大満足の仕上がりでは?と感じました。


アポロ/アポロニアス:寺島拓篤
推定13歳。難民キャンプでバロンと共に行動していた。
収穫獣の襲撃で仲間達を奪われ、能力者として覚醒。
ディーバに保護され、エレメントスクールの一員となる。
根っからの野生児で勘が鋭く実益を兼ねた狩りが趣味。

シルヴィア・ド・アリシア:かかずゆみ
14歳。シリウスの妹。アリシア王国の王女として育つ。
極度のブラコン。ガサツで食い意地が張っている。
怪力で念動力を使う勝ち気でロマンチストなじゃじゃ馬。


シリウス・ド・アリシア:杉田智和
16歳。シルヴィアの兄。アリシア王国の王子として育つ。
英才教育を受けていた。非常に剣術に長けている。
完全無欠のナルシストで自惚れ屋で高飛車な発言が多い。

ピエール・ヴィエラ:小野坂昌也
17歳。陽気なムードメーカーでスポーツ万能にして軽薄。
無類の女好きで手当たり次第に女性を口説くのが趣味。
若いエレメント達の兄貴分。ジュンの良き相談相手。

紅麗花:小林沙苗
15歳。自身を「不幸を呼ぶ女」と称するネガティブな少女。
学力も戦闘能力も常に上位の成績。中国拳法の使い手。
面倒見がよく人望があり、下級生達からも慕われている。

ジュン・リー:阪口大助
14歳。ネオアジア第17エリア出身。性格は温厚で控え目。
頭脳明晰で、国家の中枢機関をも脅かす天才ハッカー。
機械類にも強く、薀蓄を語ると止まらないほど博識。

つぐみ・ローゼンマイヤー:日笠山亜美
15歳。機械の修理が得意で、同時に機械オタクでもある。
ドジでノロマだが天真爛漫な少女。眼鏡で巨乳。同性愛者。
興奮すると心拍数が上昇、周囲に爆発を起こす能力を持つ。

リーナ・ルーン:佐藤裕美
11歳。目が見えず足が不自由だが霊感が人一倍強い。
創聖の書を読み解くディーバの預言者。謎めいた少女
性格は小悪魔的で意外にお茶目。様々な能力を隠している。

クルト・クーリック:朴璐美
14歳。クロエの弟。二卵性双生児でテレパシスト。
顔も声も似ているが、性格も酷似。犬が好き。

クロエ・クーリック:朴璐美
14歳。クルトの姉。委員長的な役割をこなしている。
猫が好きなところ以外はクルトと一緒。

不動GEN 石塚運昇
年齢不詳。顔に古傷がある強面。エレメントスクール教官。
特殊機関地球再生機構ディーバ(DEAVA)AQ運用部隊司令官。
経歴等謎が多く、神出鬼没。神速の魔術師と称される。

ソフィア・ブラン:玉川紗己子
27歳。エレメントスクールのサイコセラピスト。
また授業では教官として度々登場している。
アクエリオンを始めとして様々な知識を持つ博識。

ジャン・ジェローム・ジョルジュ:飛田展男
24歳。ディーバAQ運用部隊副司令官。人徳と人望は無い。
軍事・防衛他数々の博士号を有し13ヶ国語を習得等博識。

グレン・アンダーソン:風間勇刀
17歳。生真面目で優しい性格。成績の上位を競う優等生。


聖天翅・頭翅(トーマ) 森川智之
堕天翅族の前線指揮官。外見は若く美しき青年男性風。
12000年前はアポロニアスの許婚だった。

音楽翅・音翅(オトハ) 兵藤まこ
美女の堕天翅。現在の頭翅の恋人で、嫉妬心も強い。

老賢翅・夜翅(ヨハネス)青森伸
この世の闇を司る、コウモリの羽を持つ最長老堕天翅。

戦翅・両翅(モロハ)矢尾一樹
虫のような体形と剣状の腕を持つ戦闘型堕天翅。
非常に気位が高く好戦的で、頭翅をライバル視している

原型翅・錬翅(レンシ)石塚運昇

小天翅・双翅(フタバ)川上とも子
堕天翅族最後の子供天翅。足首に翅を持つ。最後の子供。

情報翅・智翅(シルハ)小西克幸
叡智と情報収集を司る堕天翅。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

60.7 20 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング20位
ブブキ・ブランキ 星の巨人(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (117)
584人が棚に入れました
兄は 妹は 戦う、星を守る――。宝島でのブブキ使いたちとの戦いを潜り抜け、島の落下による未曽有の大被害をブランキ”王舞”で防いだ東たち。戦いを繰り広げながらも共に島の落下を防いだ万流礼央子、そして四天王の生死は?海外ブブキ使いたちと、裏で暗躍する東の双子の妹・薫子の目的は?そして汀の行方は…?

声優・キャラクター
小林裕介、小澤亜李、斉藤壮馬、石上静香、小松未可子、潘めぐみ、津田健次郎、日笠陽子、木村昴、興津和幸、柚木涼香、小山力也、金元寿子、山路和弘、細谷佳正、木島隆一、葉山いくみ、山下大輝、和氣あず未、河西健吾、浅倉杏美、小林ゆう、古川慎、山下誠一郎、本渡楓、三宅健太、浅沼晋太郎

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

これでいいのかサンジゲン

サンジゲン10周年記念作品ということで、アニメの3DCG下請け的存在だったサンジゲンが単独で挑んだ超大作ロボットアニメ。

どことなく世界観や雰囲気が「交響詩篇エウレカセブン」に似ているし、キャラクターも中途半端でこれで挑もうと思ったのが不思議な感じがする。

実際、3DCGの技術はセル画のそれとクオリティが等しくなっていることはわかったが、アイデア不足なのは深刻な問題。。これだったら誰かの原作を使ったほうが視聴者が増えたのではなかろうか?

非常に残念な作りである。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

ISSA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

一期より良くなったかも、現代版ゲッターロボ…高飛車なレオコ樣じゃないとレオコ樣違うゎ

一期見ていない方は視聴お勧めします。

一期があまりにも興味湧かなかったから、レビューする気にもならなかった。

最初に見た感じは、ん~作画良くなってる?時間とお金に余裕あったからかフルCGのクオリティ上がってると思いました。

視聴完了
流し見だったせいか記憶が薄い、合わなかったのか…単純につまらなかったのか?
一期はレオコ樣、二期もレオコ樣…二期のレオコ樣は毒が無くなった分だけ魅力半減。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12
ネタバレ

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

1期目より面白かった!

原作なしのオリジナルTVアニメ作品。1期目からの継続視聴です。

キャラクターも含めて3DCG主体の作画なのは好みが別れるかもしれません。心臓担当の主人公アズマくんと手足担当の4人のブブキ使いで、1体のブランキ王舞(おうぶ)に合体します。

たぶん1期目を観ないと2期目のストーリーは意味不明。2話目のブランキ同士の戦闘シーンは良かったと思います。

とりあえず私の好きな礼央子(れおこ)さまもストーリーには絡んでくるっぽいので嬉しいです。

「ガンダムファイト」よろしく、各ブランキに搭乗するメンバー毎にお国柄的なものがあって良かったと思います。

これ、最終決戦を除いて1期目、2期目を通じて「ロボットバトルもの」というよりはロードムービー的な何か、ジュブナイル的な何かと考えた方が良いかもしれませんね。炎帝(えんてい)チームは{netabare}王舞チームを見守りサポートする大人たち{/netabare}という感じのポジションでしょうか。

あるいは主人公のアズマくんは勇者で、王舞チームは冒険のパーティーみたいな…?

…そう考えると、エピローグにまるまる1話使ったのは納得です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 23

67.1 21 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング21位
エルゴプラクシー(TVアニメ動画)

2006年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (421)
2564人が棚に入れました
焦土と化した大地と大気中に蔓延する未知なるウィルス、太陽光は粉塵により遮られ、地球は荒涼を極めていた。そのような環境下で生きていくために人々は隔離されたドーム型都市の中での生活を余儀なくされる。完全な管理体制下にある都市ロムド。人々は「オートレイヴ」と呼ばれるロボットとともに模範的、従順なる「良き市民」として生活していた。しかし近年、犯罪とは無縁と思われていたロムドでオートレイヴに自我の発症をもたらすコギトウィルスの感染が増加し、問題となっていた。ロムドの市民情報局に勤める若きキャリア、リル・メイヤーは、ウィルスに感染し制御不能に陥ったオートレイヴの暴走事件、そして多発する謎の市民斬殺事件の捜査にあたっていた。

monoface さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

史上最高にかっこいいOP

90年代で一番かっこよかったOPはエヴァンゲリオンだと信じて疑わないが、00年代で一番かっこよかったのがおそらく本作である。オープニングだけをヘビーローテ。美しい映像。ちなみにエンディング曲はRadioheadのParanoid Android。

内容としては、硬派な大人向けアニメであり難解。超展開かつ謎展開。そして2011年現在、日本のTVアニメとしてはおそらく最後の本格派SF作品。系統としてはサイエンスよりもフィロソフィーに重きを置いたものであるが、この作品以降採算が見込めないためか、こういった硬派なSF作品は世に送り出されていない。非常に残念である。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 12
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

デウス エクス マキナ

村瀬修功×マングローブ、
哲学的に存在理由を問うダークサイファイ。

焦土と化した大地と蔓延する未知のウィルス、
太陽光は粉塵により遮られ全編を通じて暗い。
陰鬱とした荒涼な世界は「12モンキーズ」だ。
人々は完全に管理されたドーム型居住区で、
全き「良き市民」として生きる。

ここでは誰も外部世界を知らない。
管理された平穏なる善良な世界で、
{netabare}情報局捜査官リルメイヤーを襲った、
オートレイヴの自我発症による暴走事件。
上層部の思惑と沈黙が意味するもの、
怪物プラクシーの存在の秘匿は最優先である。{/netabare}

善とは善なるものだけで出来ているのか、
創造主はなぜ人に「心」を持たせたのか、
その答えがシンプルな形で提示されている。

娯楽性は乏しいが気迫は伝わってくる。
レディオヘッドの傑作楽曲が許諾され、
時代を彩るトムヨークの叫びに感動する。
そして愛玩型オートレイヴ少女ピノ、
彼女の存在に暗い物語が救われますね。

滅びの世界から再生する大地の強さ。
人類の可能性は未来に到達できないと、
そんな失望した人の群れにあくびが出る。

私もまたあなたのように強くありたいと願う。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 40

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

オープニング詐欺

タイトルと絵から「多分、よくあるB級作品だ」と予測し、
オープニングを見て「あれ・・もしかするともしかするかも」
となり、初回からしばらくは話の出来を判断できず、後半に
なればなるほど「やっぱB級だった」となり、その頃にはもう
「仕方ない最後まで付き合うか」になる作品。

という訳で基本的には、ヒロインのリルメイヤーを眺める話
ただ、無難な美人ではなくクセのあるアイシャドウがあるんで、
それがアリかナシかで見れるかどうかが決まる気がする。
ワイルドで傲慢な令嬢、冷静で頭が良いよーなフリをしながら
大胆でおバカな行動ばかり取ってる。不機嫌な時とワガママな
時がとても素敵

あとは一応ロリが出て来るが、このロリが極小の上に人間じゃ
無いんで、これまた一部のマニア向け。完全に小動物

話以外が色々と高水準なだけに、非常に勿体無いと感じた。
話さえ良ければアニメの歴史に名を残すような素材が揃ってた。
あとはその素材を、身の程を弁えてる三流が適当につなぎ合せ
れば、それなりの人気アニメになるものが、身の程を弁えて
いない二流が作ったせいで、どーしようもなくなった的な。

脚本の技術不足って事なんだけど、何が悪いって話の作り方と
まとめ方がヘタクソ。会話を一つ一つ区切れば台詞部分はかなり
良く、一話一話区切れば駄作だとは誰も判断できないが、全話
見れば駄作。

一般ウケしなさそうなテーマも作り手の技量さえ伴えば化けた
んだろうけど、残念な事に伴わなかったという。
一般視聴者は話について行きにくく、学があればあったで話の
稚拙さが気になるという中途半端な出来。

王道のストーリーにしたりアクション多めにすれば台詞センス
は生きただろうし、努力家の凡人が天才作家の真似事したら全く
できなかったみてーな。言わせたい事を全部言わせた、やりたい
事を全部やった、それらの上手いつなぎ方、まとめ方が分からな
かったって感じか。

結果、華も魅せ場も魅せ回無く、通常の作品で繋ぎやアクセント
として用いる話を大量に垂れ流し、何がしたいのか分からない、
どよ~んとしたB級作品になったとさ。

流行りものかつ、どちらかと言えばマニア向けのアニメから色々
とウケそうな要素はパクってるんだけど、その台詞この場面で言
わせてどーすんだよ?この程度の事でこの台詞・・?、とか、
あとはこの手のキャラ周囲とギャップがあるから際立つのに・・
とか、違和感あり過ぎな事が多過ぎた。

最後の方は特にB級臭が強過ぎて何がどーなっても驚けない状態
だったし、本当に、なんで、こんな事に、なったんだろう。
そしてなんで、俺は、こんなものを、全部見てしまったんだろう。

マトリクスの空気もあったし、リルにアクションしまくらせれば
良かったんだよ。そうすりゃ話がゴミでも視聴者は付いて来た。
作中でロリが料理とは呼べない料理らしきものを作るんだけど、
あれがこの作品そのものだな。素材がどうとかあまり関係ない。
むしろ、素材が良いだけ料理のひどさが際立った。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

56.6 22 戦いでオリジナルアニメーションなアニメランキング22位
レガリア The Three Sacred Stars(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (183)
816人が棚に入れました
12年前、リムガルド王国で起こった事件は大きな謎を残したまま、人々の記憶から忘れ去られようとしていた。時は流れ、ユイとレナの二人姉妹はエナストリア皇国で平穏な日常をおくっていた。ある日、一体の巨大メカがエナストリアを襲う。この日を境に少女たちは運命の渦へと巻き込まれていくのだった。

声優・キャラクター
本渡楓、佐倉綾音、久保ユリカ、小倉唯、瀬戸麻沙美、東山奈央、金元寿子、緒方恵美、浅倉杏美、井口裕香、勝生真沙子

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

エナストリア皇国と国民を守る…を力の根源に奮闘するレガリア達の物語

この作品は、アクタスさん制作によるオリジナルアニメだったようですね。
キャラデザが好みだったこと、あやねる、小倉さん、東山さんといったお気に入りの声優さんが出演される事を知り、視聴を楽しみにしていました。

この物語の主人公は、本渡楓さん演じるユインシエル・アステリア…
17歳の高校生ですが、幼い頃に両親を亡くしたためエナストリア皇国の皇女殿下としての務めも果たしていました。
そんな彼女に残された唯一の家族が、あやねる演じる姉のレナ・アステリア…
二人は仲睦まじく一緒に暮らしながら小さいながらも平穏な毎日を過ごしていました。

でもそんな平穏も束の間…ある日レナは港に呼び出され、現れた男に唐突にも勝負を挑まれるのです。
男は突如現れた巨大ロボットに乗り込みます…
すると、レナも…いえ、レナは自身を巨大ロボットへと変身させるんです。
レナは巨大ロボット「レガリア」のコアであるアレクトと呼ばれる存在だったんです。

なぜレナがアレクトに選ばれたのかは分かりません…けれど、レガリアの強大な力を手に入れる代償は、永久に成長しない…人間ではなくなる事を受け入れる事でした。
これまで気の遠くなるような時間を過ごしてきたレナは、今はユイと一緒…
レナがこの力を奮うのはユイとユイの大切を守るため…

これまで人目に触れる事の無かったレガリアが公の前で晒されると共に、レナを狙う刺客が送り込まれるようになり…物語が動いていきます。

レガリアはコア単体でも戦う事はできますが、契約者の力を借りる事で本来の性能を発揮する事ができます。
でもレガリアと完全に契約をしてしまったら、契約者もコアと同じ代償を支払わないといけません。
だから簡単に契約なんてできません…だって、その人の一生を左右する事なんですから…

レガリアのコアと契約者はレナとユイだけではなく3体のレガリアが登場します。

アレクト コア:レナ(CV:あやねる)、契約者:ユイ(CV:本渡楓さん)
ティシス コア:ティア(CV:小倉唯さん)、契約者:サラ(CV:久保ユリカさん)
メガエラ コア:ケイ(CV:東山奈央さん)、契約者:イングリッド(CV:瀬戸麻沙美さん)

行方不明になった両親と姉を探すため世界中を旅しているティアとサラ…
12年前のリムガルド・フォールという事件で無人の街と化した元リムガルド王国第一王女のイングリッドとイングリッドに保護されたケイ…

これまでの行動や目的もみんなバラバラ…
でも3体のレガリアが揃った事で物語は次の局面へと移っていくのですが、正直心が痛みました…
物語の展開としてはテンプレ系…と言われても仕方ないかもしれません。
でもこれまで積み上げてきたキャラ立ちから「この人のこんな顔見たくないよ…」と思えるようなシーンが声優さんの迫真の演技と相まって心に刺さるんです…
特に印象に残っているのがユイ…苦しみや寂しさの表情は私の涙腺に直撃でした…

あとはレナ…ユイが5歳の時に家族になった訳ですが、それまで気の遠くなるような間、独りぼっちだったんですよね。
それに最後の最後までユイとの完全契約ができなかった…
きっとレナの優しさなんだと思います…
不老不死ってきっと良い事ばかりじゃ無いんだと思います。
途切れる事無く永遠に続いていく目の前の道に恐怖を感じる事だってあると思います…
だからレナが契約したいと思える人と出会えたという事は、彼女にとって幸せな事なんだと思います。
ユイの永遠に対して感じる不安まで含めて丸ごと包み込む…そんなレナの決意の表れだったのではないでしょうか。
この作品に対しては、特にリアルタイムで視聴した人からは色んな評価があると思います。
けれども、人との繋がり…思いの交わり…の様な作品が好きな方なら堪能できると思います。

オープニングテーマは、TRUEさんの「Divine Spell」
エンディングテーマは、Minamiさんの「Patria」
どちらもお気に入りですが、何度も聞いているうちにエンディングの様がより好みである事が分かりました。
もちろん、どちらもカラオケで挑戦済です。

1クール13話の作品でした。この作品で唯一残念だったのは、やはり夏アニメとして放送を開始したものの、4話で一旦打ち切られて9月から再度放送された事でしょうか…
でも、この件は私にとって悪い事ばかりではありませんでした。
休止期間中に放送された特別番組で本渡楓さんがレガリアの魅力について熱く語っていたのが印象的で、それ以来気になる声優さんの一人になりました。
なので、競女!!!の放送前特番もしっかり視聴させて頂きましたし…^^;

でもキャラデザと声優さん…これが抜群だったので私的にはしっかり堪能させて頂いた作品になりました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 18

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

衝撃、まさかの放送中断!→ からの再開 → そしてたいしたことなかった…。

2016年7月から放送の原作なしのオリジナルTVアニメ。

いちおう、ジャンル的にはロボット物…ってレビュー書こうと思ったら、4話目まで放送でいったん中断ですと!?

…再開は9月らしいです。
え~、ここまでまあまあ面白かったのに~!

2016.9.23追記:
放送中断までのエピソード4回は終了、いよいよ次回第5話からが完全新作なので期待しましょう!

2016.9.30追記:
再開後初の新規エピソード「反撃」。まあ、良かったんじゃないでしょうか。でも、ということは最初の放送はほぼプロローグで中断したってことでしょうか…。

2016.11.21追記:
しばらく前に全話観終わったのですが更新しそびれていました。

で、全話観ておいてなんですが結局何が言いたいのか良くわからん作品でした。いろいろな方面にスケジュール的なしわ寄せをしてまで作り直して放送すべきアニメだったのか疑問です。

なんというか、おすすめポイントがない作品でした…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 29

うぐいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

公式サイトが見当たらない

年をとらないロリキャラがロボットになって人間と契約するお話。
放送当時は中断からの延期になったとの事だが、そんな事ってあるんだと。
ロリ可愛いキャラに人気声優を揃えたこれでもかという感じだが、ヨハンという男の子がやたらイケメン風のしゃべり方なので最後まで気持ち悪かった。
まあ年齢とか2000年人探ししてるとかいうレベルなので、おじいちゃんの声でもおかしくないが。
本渡楓は可愛い主人公役が多い。
佐倉綾音はこんなロリ声も普通にいけるんだと初めて知った。
宇宙で爆発が起こるのだが、ちゃんと光が先で爆発音を遅らせているのが臨場感あってとても良かった。
最後は大団円で終わり。
序盤のルンテシュタットが最高に格好良かった。
百合もエロもない。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4
ページの先頭へ