悲劇で異世界なTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の悲劇で異世界な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月09日の時点で一番の悲劇で異世界なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.8 1 悲劇で異世界なアニメランキング1位
最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (167)
457人が棚に入れました
スキル至上主義の異世界オートグズ。前世の記憶を持つ気弱で優しい魔物使い<テイマー>の少女・アイビー(5歳)は星なしの最弱ランクがために、故郷の村から追い出されてしまう。おまけに唯一テイムできたのはゴミを食べる最弱の魔物・崩れスライムのソラ。最弱同士の2人(匹)には魔物が蔓延る異世界は過酷……と思いきや、その道中は愛されまくりの可愛いがられまくりで幸せ!?ひたむきで愛らしい彼女に魅入られ、異世界住民たちの親切と寵愛をその身に受けるばかりか、可愛い魔物にも囲まれて癒しの日々が続いていく!更にはソラに病気や怪我を治す能力が開花し──!? 可愛い2人(匹)があなたの心を虜にする、ほのぼのサバイバルファンタジー開幕!

声優・キャラクター
アイビー:鈴木愛奈
ソラ:田村睦心

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

世界名作劇場?

とてもとても素晴らしい物語でした。
非力で魔力もない最弱の少女が、魔物を手なづけるのではなく魔物と友達になることで、幾多の困難を乗り越えてゆきます。
やがて少女は、みんなが驚く方法で町の人々を救うのです。


この物語は主人公アイビーの5歳から9歳までの境遇と活躍を描いています。
彼女が受けるいわれのない仕打ちを見ていると、彼女を守ってあげたくなります。そして彼女の頑張りを見ていると、つい応援したくなります。
皆さんもアイビーの頑張りを応援してあげてください。

私は、この物語が小公女や家なき子のような世界名作童話のように一瞬思えました。
どんなことがあろうと、アイビーは負けません。涙は見せるけど、心は負けません。
こんな異世界ファンタジーもあるのですね。
タイトルを見て敬遠されているかたは、損していますよ。ぜひ視聴してください。
きっと見てよかったと思います。


Endingは「because」 歌手の丁さんが作詞作曲をされています。とても素晴らしい歌でした。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 23

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

とりあえず「野ねずみ」で計算するのはやめようかw。

とても好きな作品になりました。

まずもって、主人公のアイヴィがお気に入り。
境遇はちょっと言い表せないほど悲惨なのですが・・・。
この境遇をしみじみ想像してみると、ちょっと生き残れないな、と。
あくまでも私に置き換えた場合のお話なのですがw。

ただ、1話からグッと主人公に引き込まれました。
萌えとか愛らしいとかとは少し違うベクトルで(いや、愛らしい面はあるのですが)、頑張っている感、と謙虚な所と、クレバーさも合いまった何とも言えない「応援したい気分」にさせられてしまいました。
悲惨な境遇なのですが、前向きで、明るく前進していくさまが素敵でした。
前進せざるを得ないという「哀しみ」も踏まえた上でです。

なんと言うか、昔あった「世界名作劇場」悲運のヒロイン系の作品の様です。

いつものように、あまり多くを語りませんが、
とても理不尽な理由、かつ数少ない支援者を失い、村を追われる形となり、旅に出たアイヴィ。
この序盤の境遇だけで、腹が立ちますし、想像するだけで絶望感、悲壮感に苛まれます。
めちゃめちゃ、応援したくなる。

でも頑張って旅を続けているうちに、モンスター、人含めて、良い出会いを積み重ねていく。
小さな出会いから、貴重な出会いまで。
それこそお店のおばちゃん、オジサンから、強力な支援者までだ。

真面目に、一生懸命に頑張っている人(キャラ)にはこうあって欲しいw。

なんだか、ほんのり心が温かくなって安心してしまう。
いい歳のオッサンが言うのははばかられるのだけれども、みていて気分がよくなる。
アニメの話なのに、世の中ってモンを信じてみたくなる。

ちょっと気持ち悪い?スミマセン・・・。
でもなんだか、雰囲気がよい作品との評価です。

最終盤は、ちょっと「裏切り」とか「悪人側」の人が多数、ほんとに多数登場して「ふーっ」とため息をつきたくなってしまい、残念な気持ちになってしまうのですが・・・。
それも、物語の起伏として受け止めるのが幸いでしょう。

そんな中でも、信頼できる仲間との関係性がキラリと光ります。
ここも、とても気分がよろしい。

アイヴィのキャラクタとしての個性が愛されるのは謙虚で正直で控えめだからでしょう。
この性格の大元となっているものが、幼少期の「傷」である可能性が高いのは本当に痛々しく、苦しい思いにもなったりするのですが、そこを乗り越えてきた「強さ」も兼ね備えています。

個人的には本当に好きなキャラクタのタイプです。
なんなら、自分自身もこうあれたらよかったのになぁ、なんて思ったりもします。


ちょっと、アイヴィというキャラへの思いばかりを書いてしまったような気もしますが、個人的にはとても気になるキャラクタで、このキャラクタの今後を見たい、見守りたいという思いが湧いたキャラクタです。

また、作品自体の雰囲気も序盤の悲壮感漂うところから始まって、どんどん「良い方向」へ進んでいくさまが心地よかったです。
こういった物語もまた王道と言えるかもしれません。

今後の物語は不明なのですが、きっとアイヴィの物語は、これからも続いてい行くのでしょうし、また、新たなな出会いもあるのでしょう。
そして、出会った人たちとの再会もきっとあるに違いありません。
その頃には9歳だったアイヴィはもっと成長し、きっと、もっと魅力的な「女性」に成長していくのでしょう。


だいぶ気持ちの悪い表現をしてしてしまったかもしれませんがw、私個人としては、アイヴィのこれからの物語もぜひ観てみたいと思った作品でした。
きっと、これからもたくさんの人と出会い、たくさんの人に助けてもらう事になるのかもしれません。
それは、観ているこちらもきっと心地よくなる物語になる事でしょう。


あ、そう言えば、どちらかと言えば地味であまり面白いと言われない「神達に拾われた男」シリーズに少しだけ雰囲気が似ているかもしれません。
私は、あちらもなんだか好きなんですよねぇ。

どちらも、少しお人好しかもしれませんが、人と人がつながって物語が動いていく作品です。
世知が無い世の中、こういった作品もいいじゃあないですか、どうです?


少し、主人公にフィーチャーしすぎかもしれませんが、アイヴィを応援したくなったらぜひ見てみて下さい。
作画もだいぶきれいですし、音楽も少し物悲しい感じもありますが、とても透明感があり、悲しみも喜びも幾年って感じがして雰囲気がいいです。


あ、一応、一言だけ苦言を言っておきますとw

作品タイトルの「最弱テイマーは」は特にフックにはなっていないですねw。
ゴミ拾いは、まぁ、しているかなw。
主にクズポーションだけどw。


少し地味にうつる作品かもしれませんが、アイヴィーを応援、見守りませんかー。
続きを作って欲しいなぁ・・・。

世界は広く、そして美しい・・・優しい人達は必ずいる。
それを信じることができる作品だと思います。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 19

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

プープ プップッ、プープ プップッ、プープ プップッ、プ〜

クリーピーナッツ風に乗せちゃってくださいな^ ^。

詳しいことは分からないのですが、第一話の作画クオリティと演出の素晴らしさ、そして何より最終回、それもCパートの感動は、絵本童話の世界から抜け出してきたかのようで、語らずとも訴えかけてくるスライムの思いに、思わず涙がこぼれそうに…。

そう、無理ゲーなんて概念は、“可愛い”の前では意味を為さないのです。
星なしテイマーと崩れスライムのお話は、今期の中でも特にお気に入りの作品となったわけでありまして…。
まあ、こんな可愛い子に、
一人になると 息が吸えるの♪
誰もいない世界にほっとした♪
…なんて言われて、胸ががキュッとしないおじさんはいないはず。
カル◯ス育ちなら尚のことではありますが…。

あと、丁さんが謳い上げるエンディングがまたイイ。

(独り言)
“最弱ゲーマー”の生きる道は、なんといっても“ゴミ拾い”、一見役立ちそうに無いものであっも拾っておくことであります。
前世者と言う役割を担い、ピンを鳴らして語りかけ、見守り続けるプレーヤーは私たち自身でありましょう。
(海外ドラマ的蛇足)
それでも、ヘクター・サラマンカ(演)のように、ベルを鳴らし続けてはいけません。
彼女は、決して“ブレイキング・バッド”に陥ることなく、あるいは“ベター・コール・アイビー”と、手元に置きたがる面々(調査兵団似?)に対しては、適度な距離を取ることのできる賢い子なのです。

演 - マーク・マーゴリスさん、昨年お亡くなりになっていたのですね(合掌)。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 17

66.7 2 悲劇で異世界なアニメランキング2位
ダンジョンの中のひと(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (161)
454人が棚に入れました
アントムルグのダンジョンに消えた父を追い、単独で挑み続けてきたシーフの少女クレイ。探索の末、ついに前人未踏の地下9階に到達。そんな矢先にモンスターとの戦闘でダンジョンの壁が崩落! 崩れた壁の中から現れたのは――管理人!? ダンジョンで働くもの達が織り成す、迷宮お仕事ファンタジー。

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ダンジョン攻略から運営側の人に

原作未読 全12話

あるダンジョンの攻略を単独で進めていた主人公がふとしたことからダンジョンの裏側を発見してしまったことを機に、ダンジョンの運営管理をしている管理者から勧誘されて、ダンジョンの運営の仕事をすることになりました。ダンジョンの運営のお仕事を管理者と共に運営していくお話しです。

ほとんどの作品が、ダンジョンの攻略をしていく作品ばかりですが、運営していくスタイルは珍しいですね。

魔物のスカウトやダンジョンの補修、宝箱の補充、新しいダンジョンの作成など色々と多岐にわたる仕事があります。

基本的にはほのぼのとしてますが、たまにはシビアなバトルもありますね。

それぞれの欠点を補って運営していくところが良かったです。

お話は、切りがいいところで終わっています。たまには違う切り口の作品も観ていいかもしれませんね。

OPはTrySailさん、EDはナナヲアカリさんが歌っています。

最後に、ゴーレムちゃんが可愛かったです^^

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

キャラ造形と世界観が作り出す独自の視点。非常に面白かったです。

 非常に面白かったです。テーマパーク経営の裏側を独自の視点で描いていたような視点がもちろん面白いのですが、なんといってもキャラ造形が最高でした。
 えてして異世界ものは、可愛い、エロい、性格が良い悪い、俺TUEEEなどが前面にたったキャラが多い中、そういう分かりやすいキャラ造形とは一線を画していました。

 そのキャラ造形が作り出す緊張感と弛緩が素晴らしかったです。スローライフだけでない、経営の厳しさ、人間社会の現実、魔物との価値観の違いなどを上手くストーリーに取り入れていました。

 なんといってもクレイの驚きや発見と途中から視点を共有できる感覚が良かったと思います。3話くらいでかなり面白いことに気が付き、後半はずっと面白かったです。中盤に若干話の展開がない事でダレを感じなくはなかったですが、この作品は面白さを見出すのに時間がかかるからだと思います。その点で、早い段階で切られる可能性もあるかなとも思います。

 結論が見えないのはちょっと残念ですが、この話の構造ですとほとんど気になりませんでした。ベルの孤独とクレイの目標がどうなって行くのか2人の友情の行く末は充分想像で補える範囲です。SF的世界観をもっと解き明かしてほしい気もしますが、先史文明ものですと必ずしもそれが必要ではないです。


 作画について、一見作画が悪いように見えますが、とても良かったです。破綻がないというレベルではなく、会話のときの身体の動き、髪や瞬き、構造の回転、視点の作り方。よくできていたと思います。OPアニメがとても良かったです。
 動きが少ない止め絵のシーンも多いので、一流とはいいませんが、かなりの水準だと思います。ここが私も1話のキャラデザで勘違いしましたが、最終話などは作画の良さがかなり出ていたと思います。

 ながら見とかOPスキップとか一切しませんでした。毎週集中して楽しみながら見られました。行間にあるものが気になるし。エンタメ的な視点と結末がないことでストーリを4.5にします。満点でもいいかもしれないと悩みました。感覚的にも満点じゃないよな、という気もしますし。

 客観的にも主観的にも評価できる作品だと思います。万人受けではないかもしれませんけど。

追記 評価点4.9はちょっと盛りすぎなので、作画を5→4.5、声優5→4、音楽を5→4とします。


1話 作画…原作者可哀そうすぎるだろ、と思ったら今期で1番面白い。

{netabare} dアニメのサムネがあまりに無気力というか、見てもらおうという熱意が感じられなくて、かえって興味がでました。見始めても、期待通り?チープな作画で、原作者可哀そうすぎるだろうと思って見てました。
 ですが、あれ?そういう展開?となりちょっと面白くなって、そして、アレそう来るの?とかなり面白くなりました。

 で、映像も後半に入って気が付いたんですけど、悪くないんですよね。動きとか演出とか構造とかカメラワークとか…要するに見せ方がちゃんと作風とあっていて面白さを引き出していました。で、EDを見ると結構なレベルの作画でした。

 1話だけで言うと、かなり話が面白いです。そして、これからどんな話になっていくんだろう?という期待感があります。主人公は男か女かわかりませんでしたが、女の子でしたね。

 まったく前情報もないし、正直同情心で見始めましたが、話自体はいまのところ今期で一番面白いです。もちろん出オチの可能性もありますが、この設定とキャラ作り、映像作りのセンスから言って、ダークホースになる可能性がありそうです…今のところ。

 なお「金貨8万枚」の人が原作者かと思ったら違いました。ちょっと似てますよね? {/netabare}


2話 思っていたより普通でした。癒し枠としては十分面白いですけど。

{netabare} やっぱり画面は好みです。どこで誰が何をやっているかが分かりやすい見せ方も雰囲気も私が好きなタイプです。

 ただ、2話を見る限り異世界のダンジョンの内部がどう運営されているのか?というメタ的な視点を活かし切れているのか微妙な気はします。宝箱とかダンジョンでなぜクリーチャーがポップアップするのかの説明がありました。そこはなるほどと思いますが、面白さの工夫がイマイチかな、と。もうちょっとエピソードと絡んで話の中で分かってくるような感じだと、もっと感心できるのですが。
 で、ベルは片づけられない女だった…と。

 話は面白いですが、今季NO1というレベルではないかもしれません。普通に面白い感じです。癒し枠かな?ゴーレムとか他のクリーチャーとの絡みでダンジョンの仕組みが説明されていくのでしょう。

 一般的に職場で周囲のレベルに合わせられない人、やり方を赴任後すぐ変える人は、いくら能力があっても職場では困った人となります。なんとなくそういう人を思い出しますが、途中で大失敗とかありそうな導入でした。{/netabare}



3話 かなり面白かったです。たった1つの戦闘を視点を変えて見事にエピソードに仕立てていました。今の転スラ3期と発想の根っこは一緒かな?

{netabare} 2話が思ったより普通と思っていたら、3話はかなり面白かったです。1つの戦闘だけですが、視点を変えてエピソードを展開する工夫は素晴らしいと思います。

 で、ちょっと思ったのが、今ちょうどやっている「転スラ3期」の迷宮…ダンジョンつくりと思想がとても似ています。転スラの中盤で一番面白い部分ですし、その発想はあると思います。
 オマージュだとしてもそれを換骨奪胎して3つの視点に振り分け…冒険者・管理人・魔物の方向性から作品にした発想がいいです。地味だけど新しいものをちゃんと提示できていると思います。もちろん、ダンジョンの設定を考えたいのはみな一緒なので、偶然発想が似ただけかもしれません。

 そして、結構濃いようで薄い感じのヒロインクレイと、薄いようで濃いヒロインベルの取り合わせ見ていて面白いし、いろんな思惑がある魔物とのコミカルな掛け合いと、バトルのかなりシリアスな現実・設定が見事に融合しています。

 楽しみな作品と言えると思います。再視聴しても十分面白そうです。{/netabare}


4話 奇数回が面白くて偶数回は普通、という感じ。

{netabare} ダンジョン運営のほか、父の捜索と強くなるという話がるのがいいのでしょう。面白い回と普通の回の差があって、1,3話が面白い、2,4が普通でした。4話はいろいろ伏線の種まきで終わった印象です。シーフのギルドの話もただ説明を聞いたら終わってしまいました。次回が面白い回だと思いますので期待しておきます。{/netabare}



5話 中途半端で消化不良なのがキャラやダンジョンに深みを与えている。

{netabare} この作品、それぞれのエピソードで明確な解答・結末がないのがいいですね。余韻が残ります。対ドラゴン戦も中途半端な感じで終わることで、この作品の一つの目標であるクレイの階層の踏破の達成に遠回りですが近づいて行っている感があります。

 そして、ちょっと思っていた「全部ベルで良くね?」問題が、いろいろな疑問への伏線になっていたんですね。もちろんランガードとゴーレムがいないと絵的に面白くない、というのはあるんでしょうけど、ベルの出自や性格に通じていました。
 また、少し発想を跳ばすと組織論にもつながります。一人のスーパーマンで運営される組織は継続しない問題ですね。

 中途半端で消化不良な展開が、この作品の持ち味だしそれがキャラ造形にものすごく深みを与えています。今回はちょっとしゃべりすぎ、説明しすぎなくらいでしたけど。やっぱり面白いです。

 そういえば「ランガード」って、声優さんを調べようとネット検索したらちょっとセクシーな映像ばかりでてきました。ストッキングの伝線をお尻と太ももで連動しないようにするための太い線のことだそうで。何か意味があるのでしょうか? {/netabare}


6話 少し話が展開してほしいです。それとベルが活かせてないかも 

{netabare} 相変わらず面白いのですが、この作品に不足しているのはワクワク、ドキドキだなあとあらためて思いました。もちろん死なない設定がそれを減じているのは自覚的だと思います。ただ、11階層到達を目標にしているという大前提が、危険がなければ冒険にならないという矛盾はどうしようもないです。

 中間まで着て、決して失速ではないのですが、何か繰り返し感が出てきました。1話1話は面白いのですが、先に進むとか何かを達成するというのがないので、毎週見る分にはいいでしょうけど、一気見だと評価が変わりそうですね。

 そしてもう1点の欠点が、ベルがすっかしサブキャラ以下になってしまいました。ランガードの方がむしろ活躍している暗いです。もちろんベルが活躍すればチートでしかないとは思いますが、何か縛りとかつけてベルを深掘りしないとベルが活きないなあという気がします。{/netabare}


7話 信用できても信頼できない関係性が上手く面白さにつながっている。

{netabare} クレイから見たベル、ベルから見たクレイというのは以前から相互理解という点で、根本的な部分で少し相容れないような雰囲気はありました。その構造が今回顕在化しましたね。能力は信用しているけど、その人間としてのふるまいが相互の不理解もあって、信頼でききれない感じになっています。
 6話でベルが上手く使いこなせていないと思いましたが、7話は両方から見た相手への不安…特にベルからクレイに対するモヤモヤが上手く面白さとキャラの深さに活かされていました。

 比較的ドライともいえる2人の関係性は、ダンジョン=会社組織のような設定と上手く結びついており、そこがこの作品のいい意味での特異性でしょう。

 ここにきて、面白い話を持ってきたと思います。後半7話がどう活きてくるか楽しみです。 {/netabare}


8話 SFおよびSEのような素養を感じる面白さでした。

{netabare} 初期になんとなくこんな話かな、と思っていた内容そのままのような回でしたね。そして、SF的な設定がほの見えました。背景美術はもちろんですが、ベルの言葉はコマンド入力です。
 この作品の性質上そこに焦点があたる感じではないでしょうが、原作者が裏で何か考えたものがあるのでしょう。
  精霊の正体や魔法のエネルギーをSF化する場合の常套手段ですので、世界の多次元宇宙的な設定も考えていそうなので、もともとSFに造形がある人なんだと思います。

 その上で単純な設計に落ち着くというのは、ビジネスあるあるですね。奇抜で奇異な仕事にならない理由には、どこかで合理的なもの、制限による事情があるものです。
 その単純な制約の結果に、緻密に考えられたような効果を外部から見ると感じてしまうのもあるあるです。

 この発想、システムエンジニア的でもあるので、原作者の方はSEとかプログラマーとか何かその辺の素養がありそうですね。低層階でユーザーが多い場合、開発環境を隣で作るなどもシステム開発的な発想でした。

 ダンジョン・システム的な「系」の裏設定がないと描く方も見る方もモチベーションが続かないので、良かったと思います。{/netabare}


9話 様々なギャップが面白さとして機能しています。そして…百合?

{netabare} 今のところ面白さの安定感ではNO1です。今回が一番面白かったといっても良いでしょう。バトルシーンは迫力ないし、話が始まって3分くらいで結末が分かるような話でしたけど、面白いんですよね。体感10分くらいであっという間でした。

 面白さを言語化するのは難易度が高いのですが、やっぱりクレイのキャラ性かなと思います。彼女の内部の思考と外部のズレが面白いのが一つと、女性であるということが彼女の性格とのギャップとしてコミカルな要素になっているかなと思います。メイド服を着させているところから考えると原作者は自覚的にギャップの面白さを計算しているのでしょう。

 ベルの側は圧倒的な強さが安定感として機能して話が複雑化、深刻化しないという信頼感があるし、こちらはその強さと性格・行動のギャップが面白さになっています。今回の最後のオチのつけ方もどこかとぼけた感じで、深刻さと日常のギャップになっていました。

 そして、なんと百合ですか?そうきましたか…{/netabare}


10話 ここに至ってこの面白さ。秀作と呼べるのではないでしょうか。

{netabare} 緩い話の様で厳しい社会の話なのがいいです。父親を捜すという大きな目的とダンジョン運営というフレーム、そしてベルの謎めいた存在。ベルとクレイのキャラの対比。私は作品としての完成度が高いと思います。10話に至ってまったく飽きが来ません。

「ダンジョン飯」ほど世界観の作りこみはないしハイコンテクストではないですが、話に重層性があって設定がしっかりしてキャラ造形が見事なところが、ちょっと似ているかなと思います。ただ、緩い面白さが独特でそこはダンジョン飯にはない部分でしょう。

 本作は充分秀作だといえると思います。{/netabare}


11話 ルールと命の等価性。ライトな描写に凄みがありました。

 本作はダンジョンに挑戦するリスクと同時にルールという縛りにおいて命の軽さが感じられと同時に、それは命をもってあがなう「必然」のような感覚をものすごく強く感じます。11話の話そのものはありふれた話なんですけど、ルールを守らない人間に対する死刑執行を無感情に行う凄みがありました。

 この描き方が面白いんですよね。命の重さと軽さの両面は、本来異世界もので描かなければならないことです。これが顕著に描けていたのは「ブラックラグーン」ですね。本作においてはかなりライトな絵柄で軽く描いている分、より非情な感じがしました。こういうところが本作の魅力ですね。

 さて、来週最終回ですか。次回予告だと仲良しエンドみたいですね。最後まで描けていれば名作、一応の方向性や区切りまで描けていれば秀作だと思うんですけど…中途半端だとちょっと残念ですね。2期の発表は…ないでしょうねえ…




 

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

緩そうな絵柄で意外と緩くない作品の雰囲気が好きでした

最初タイトル見て、出オチのネタアニメだと思いましたw
そんな感じであまり期待しないで見始めて。

1話のアバン。
主人公クレイの父親との特訓の日々、そして父の失踪などの独白から始まる雰囲気があれ?面白そうって感じて。
絵柄はコメディっぽいんですけど、結構グロい表現があったり意外とシリアスだったり。
そんな緩そうな絵柄で意外と緩くない作品の雰囲気が好きでした。

特訓とダンジョン探索以外何も知らないストイックなクレイのキャラが良いです。
ダンジョンの主のベルの理解を超えた言動に、私たち視聴者の代わりにつっこんでくれたりしてるとこもいい。

ベルもかわいい見た目なのに、底が見えない強さがあって、でも孤独で友達を欲しがってたり・・
でも相手によっては容赦がなかったり怖い雰囲気も隠れてたりして・・こちらも面白いキャラでした。

それからダンジョンの運営のあれこれも意外と設定が細かくて、こういう世界観が丁寧なところも好感持てました。

父親には {netabare} 会えないまま終わっちゃいましたけど、原作では再会できているんでしょうか・・{/netabare}

最後に。。
スライムのFAXかわいい♡ 欲しい!
ゴーレムさんたちがかわいい♡ 欲しいw

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15

63.3 3 悲劇で異世界なアニメランキング3位
オルタンシア・サーガ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (171)
386人が棚に入れました
イエペタス半島に700年の歴史を誇る大国――オルタンシア王国。その豊穣な土地を狙う周辺国によって幾度となく侵略の脅威に晒され続けるも、王国に仕える二大公国――オリヴィエ公国とカメリア公国が剣と盾となり、長きに渡って戦禍を免れてきた。しかし、聖王暦767年12月5日。オルタンシア王国に対し、カメリア公国が突如反旗を翻す。カメリア公国の反逆、そして反乱と時を同じくして現れるようになった魔物によって、オルタンシア王国に混迷の時代が訪れようとしていた……戦乱の世で、様々な運命に翻弄されていく騎士たち。悲劇から始まった宿命の継承と戦いが、動き出す。

声優・キャラクター
細谷佳正、堀江由衣、津田健次郎、上田麗奈、内田彩、梅原裕一郎、小林ゆう、柿原徹也、子安武人、乃村健次、江口拓也、大坪由佳、堀江一眞、池田秀一
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

認めたくないものだな。自分自身が、「○○サーガと○○戦記は、無条件で観てしまう病」だということを(笑)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
ジャンルはファンタジー。ゲーム原作。

ファイヤーエンブレムとかティアリングサーガみたいな世界観ですかね。

スマホRPG原作ということで、ストーリーが弱く、内容や台詞は安っぽい。作画も良くない。決してオススメできるアニメではありません。

Q:じゃななぜ完走したの? 
A:病気だから仕方がないんです(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
唯一誉めるとしたら、最終話Cパートか。英雄が悪魔として復活。最終話Cパートにして、初めて面白くなるとは。

誉めるの終了(笑)

サーガ、とつく以上、観たいのはRPGより、大河ドラマなんですよね。

スマホゲームは基本的に、ストーリーは弱いと思っています。

①配信が続く限り、継ぎ足し継ぎ足しでストーリーを作っていくから。

②そもそもスマホゲームユーザーが、高いストーリー性を求めていないから。

③ストーリーで売らなくてもガチャで収入を得られるから。

などが理由でしょうか。

本作もそうです。国の存亡をかけた、凄く大きなドラマ(大河)なのに、小さなストーリーをチマチマと繋いでるだけ。国ではなく、個人の話になってるんですよね。最終話も、結局は親子対決。

一万の味方を得るために奔走したり、相手の知謀に負けない戦略を練ったり、そういうのが見たいのに、数人のパーティがチマチマと戦っていて、国なんて救えるのかと。

というか、主人公はアルフレッドなんだろうけど、アリエルの物語に乗ってしまうから、英雄譚としての弱さが出るんだよね。アルフレッドを主人公にするなら、アリエルは助けられる姫君で良いし、アリエルを強き女性にするなら、アリエルの英雄譚にすれば良い。

あ~ぁ、ロードス島戦記は神(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
いきなりクライマックスからのスタート。今のところ、普通のファンタジーゲームアニメって感じ。

2話目 ☆2
なんかもう少し、大河っぽくしてほしいな。

3話目 ☆2
アンデッドの村。王道ファンタジーでちゃんとつまらない(笑)

4話目 ☆


5話目 ☆
このぶつ切り感が、スマホゲームっぽい。

6話目 ☆


7話目 ☆3
こういう騎士の叙任とか、好き。

8話目 ☆


9話目 ☆


10話目☆2
まおゆう。マスケット試し打ちって、情報漏れるデメリットでかすぎだろ。銃に当てられるなら、頭撃ち抜けば良いのに。

11話目 ☆2
普通に考えて、ルーラが使える黒騎士は、アリエルをピンポイントで狙った方が良いよな。

12話目 ☆3
魔神、なんか変なの出てきた(笑) ラストバトル、めっちゃアッサリ(笑) んで、主人公死亡。って、生きてるんか~い。なるほど、悪魔としての復活。最終話にして、少し面白くなるという(笑)
{/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 19

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

オーソドックスなファンタジー作品

原作未プレイ 全12話

オルタンシア王国の王宮で突然王が人狼に襲われ死亡、周りの騎士たちが人狼に立ち向かう間、王女は落ち延び主人公の領地に逃げこみ見習い騎士と偽り暮らしていました。それから数年後、王国で起こる様々な出来事を描いた作品です。

中世ヨーロッパ時代のような世界、剣や弓などを武器としたオーソドックスな戦い、段々と真実が分かり終わったと思いましたが、お話は続くようですね。

お話はそれほど盛り上がらず、特に特筆すべきところはありませんでした。

興味があれば1話観て判断されるといいかもしれません。

OPはMY FIRST STORYさん、EDはまふまふさんが歌っています。

最後に、配役は?がつきますが、ゲーム原作とあって声優陣は豪華でした。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

キモチいいくらい王道のRPG作品

キモチいいくらい王道のRPG作品。
しかも、こういう作品が嫌いじゃないからついつい見ちゃう。
だけど、間違いなく数年後にはストーリーを忘れているだろうなぁって、自信がある(笑)。
そのくらい、テンプレな作品。

第8話。次々と現れる仲間たちに感動する回。
ここが一番の見所。





って思っていたら、最終話のラストで『ええっ!!』ってなる。
ここにきてこのオチか!!って。

しかも、ここで終わりだから始末が悪い。
この後どうなるの!?ってなっちゃう。

なんて作品だ(笑)

投稿 : 2025/03/08
♥ : 13
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