恋愛で警官なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの恋愛で警官な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月18日の時点で一番の恋愛で警官なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.2 1 恋愛で警官なアニメランキング1位
デビルズライン(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (210)
907人が棚に入れました
アクションあり、恋愛あり、切なエロありの異色ダークファンタジーが禁断のアニメ化!
鬼とヒトが共存する世界——2人の心が近づくたびに、鬼という存在が彼らの距離を引き離す。
二人を待ち受ける運命とは、そして「鬼」とは———。
鬼とヒト、究極の愛を描く本作が、今動き出す!

声優・キャラクター
松岡禎丞、石川由依、木村良平、細谷佳正、沢城みゆき、櫻井孝宏、神谷浩史、東山奈央、蒼井翔太、興津和幸、逢坂良太、石田彰、浅野まゆみ、宮野真守

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

東京喰種の劣化版?いえいえこれは似て非なるダークファンタジー。

数式的には、
(東京喰種―厨二)×ちょっとエロ―キャラデザ
ぐらいの感じですww

東京喰種と手っ取り早く比較すると・・・

①戦闘が早いけどスケール小さい→その分、心の闇とか、しみじみ怖いとかの表現に馴染む

②がぶがぶ人肉を喰らう喰種→吸血鬼と敵性体が変わっている

③カッコいい男たち(一部女も)を目で楽しむ作風→人間側も鬼も病んだ感じの不気味デザイン

④上記①~③の合わせ技で、デビルズラインは、サイキックバトルみたいな派手なのは望めない反面、しみじみ怖くて性的なサイコホラーっぽい風味が出ている

⑤東京喰種もこの作品も、基本的には暗くてグロい

といった感じで、
派手なバトルや厨二演出が好きならグール、
エロチックホラーのしみじみ病んでる感じが好きならこっち。
とエログロ系NGな人にはどうでもいいだろうってぐらいの微細な棲み分けは、
ちゃんと出来ています大丈夫です。

でどっちの方がっていうことでは、
1話みた限りでは、
私は
喰種re<デビルズライン
です。

キャラデザ、作画は断然
喰種re>デビルズライン
なんで、デビルズラインをシンプルにはお勧めしづらいのが難点。
両方見れるのが吉だけど、
クリーチャー系ダークファンタジーは一期に2本も見たくないってときには、
派手目が好みなら喰種、
ちょいエロぽいのがよければこっち、
って感じでしょうかw




予想完視聴確率:69%
クール内BEST10到達予測:4.2%
予想涙腺刺激度数:6.9%
平均エロチックメーター指数:18%

投稿 : 2024/11/16
♥ : 24
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

背徳の恋ならもっと背徳感を出しなさい

2018.06.26記


原作未読

本作放送の前クール、ヴァイオレット・エヴァーガーデン役石川由依さんが引き続きヒロインをされるということでチェック。第一話が面白かったので視聴決定。

人の世に紛れた吸血鬼(劇中では“鬼”と呼ばれてる)と人間との関わりを描いてます。物語の中心となるのは安斎結貴(鬼と人間のハーフ)と女子大生平つかさ(人間)の恋の行方です。

恋の行方というくらいですから、鬼もただのモンスターのような描かれ方はされてません。人間と変わらぬ理性を持ち感情もあります。一点、血を見ると我を忘れてしまうこと以外は。劇中では『吸血欲』という用語で語られてます。
このへんは東京喰種と似たような世界観ですね。嫌いじゃないです。

安斎はその吸血欲に抗うことは難しいと考えている。
吸血欲に負け愛するつかさを殺してしまうことを恐れている。
つかさはそんな安斎を受け入れ共に生きるための努力を惜しまない。
愛あるがゆえに別れを選ぼうとする悲しい男の背中。やっぱり嫌いじゃないです。

結ばれてはならぬ、好きになってはいけない者同士の背徳の恋。
ひっかかりがありそうでしたら観てみても良いと思います。
なんだかんだ私も完走できました。


ただ、良く出来た第一話でテンション上がったものの

・・・失速しました。。。

理由を探そうにもどうなんでしょう??浅くて入ってこないんです。
鬼であるがゆえの悲しみとか途中に良いエピソード{netabare}(うっかり夫を殺しかけた安斎の幼馴染の女の人の話){/netabare}も挟んでいるものの全体のストーリーに有機的に絡んでこない。脚本か演出かそもそも原作の問題なのか異形なる者が抱える心の葛藤をうまく見せてほしかった。 残念・・・

ただ安斎の過去エピソードや黒幕っぽい彼と組織の内幕とか描き切れておらず、1クールでは足りない気もするので、2期があるなら観たいとは思います。



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2018.11.14追記
《配点を修正》

これ血を吸われると吸血鬼化するって設定だったらどうだったんだろう?
血を見たり性的興奮が生じると吸血欲が高まり暴走しそうになる。いっそこのまま「お前も蝋人・・・いや吸血鬼にしてやろうか?」
でもそれは愛する人がこれまでに築いた人間社会での生活を手放すことになる。そんなことはできない!いやこのまま二人は永遠に!とかで悶え苦しむ姿が見れたかもしれない。ま、全く別の話になりますが。。。


あと、EDの宮野真守さんの歌唱っぷりがなんともはやセクシーです。
気になった方はそちらチェックされてみると面白いと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 36

tadatada さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

喰種ではなく吸血鬼

4話まで視聴

放送が同時期だけあって、やはり「東京喰種」を連想してしまいました。
ただラブストーリーという点でいえば、実写映画の「トワイライト」を
イメージした方が近いのかなとも思います。

作品の方向性として女性視聴者向けな演出が多い印象ですが、
(もし比べるなら)「東京喰種」が個人的に消化不良だった分、
このストレートな分かりやすさには好感が持てます。

アクションもなかなかで、豪華声優陣で臨んでいるので安定感もあります。
主役二人のセクシーな演技、東山さんの意外な演技など要注目です。

何気に劇伴が渋いなーと思って調べたら、
2013年に劇伴作曲家としてデビューした 澁江 夏奈 さん。
アニメでは「昭和元禄落語心中」を担当。気になりますねー

宮野さんのED曲も良い感じです。


<全話視聴終了>

後半物語も動いて、最後まで楽しんで鑑賞できました。
ただもう少し「魅せて」欲しかったというのが正直な感想です。

主要3人以外の特に男性キャラ(デザイン)が弱かったのかなー
後半「ハードボイルドな刑事物」要素が大きくなったので、
その点は大きく影響したように思います。
もっとスタイリッシュな演出でも良かったのかも。

あとOADで少し補足されている「つかさの決意」
これ作品を締める上でもとても重要だったと思うので、
本編でもう少し分かりやすくしっかり描いて欲しかったです。



個人的に注目していた劇伴(もっとフューチャーしても良かったのでは?)
公式サイトに興味深い本人コイメントがあったので載せておきます。

************************************

鬼の存在は人間からすると「日常に潜む違和感」なのかもしれない。
音楽でそれを表現したく、それぞれ曲の中に様々な「違和感」を潜ませています。
生ピアノにギターに使うエフェクトをかけたり、
リズムトラックの主軸が打ち込みから徐々に生のドラムに変わっていったり。
そんな混沌としたサスペンス曲が劇伴の多くを占めていますが、
メインテーマは主人公二人を表現したメロディアスで切ない曲です。
ヒトなのに、鬼なのにお互いを想う関係は「違和感」となってしまうのでしょうか…

***************************************

今後のご活躍が本当に楽しみですね。
なおOSTは円盤特典。悩ましいです・・・

投稿 : 2024/11/16
♥ : 15

66.6 2 恋愛で警官なアニメランキング2位
逮捕しちゃうぞ(TVアニメ動画)

1996年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (114)
847人が棚に入れました
作者である藤島康介がオートバイファンなだけあり、作中でのメカやエンジン描写、カーアクションシーンは非常にリアルに描かれており現実味とスリル感がある。アニメ版も同様にメカニックには非常にこだわって描かれており、いい加減な描写は皆無である。こうした点に、藤島のバイク蒐集家としてのマニア心の冴え、および描写力の高さが伺われる。ストーリーのコンセプトはロマンティック系ポリスコメディであるが、設定は地に足の付いた作風なので日常世界を舞台としたロマンティック路線といえる。また舞台も架空の都市や町を舞台とする漫画が多い中で、実在する地域(墨田区)を舞台としたことや、警察描写も繊細に現実離れせずに描いているので読者・視聴者にも親近感を与え、より人気も高まった。

声優・キャラクター
玉川砂記子、平松晶子、政宗一成、島田敏、小桜エツコ、松本梨香、関智一、沢木郁也、榊原良子、青野武、小西寛子、丹下桜、堀秀行
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

子供で大人な婦警さんの、日常系痛快ドタバタコメディー

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
1話完結を基本とし、老若男女問わず安心して観られる痛快なエンタメ作品。

古い作品ですが、当時としては作画は綺麗だと思います。特に、バイクやクルマ、モデルガンなど機械系の作画は良かったという印象です。

リアル路線が好きなら、「ちょっと違うな~」という感じだとは思いますし、流石に時代が時代がなので古くさい作画ですが、そこにこだわりがない方ならしっかり楽しめるアニメです。

キャラも魅力的で、(キャラデザ含め)やはり藤島さんは良いキャラつくるな~という感じ。

ただ、オススメ度が、OVA→1期→2期→3期 と下がっていく残念さはあります。個人的には、OVA→1期、でやめておいても良いかと思います。

原作は藤島康介さんの漫画ですが、原作からキャラや設定は引き継いでいるものの、ストーリーはほぼアニメオリジナルとなっています。しかも、そのアニオリ回がとても面白い!

原作ファンはもとより、原作を読み「イマイチだな~」と思っていた方、そして、こんな古い作品知らないよ! という若い方に、是非観て頂きたい作品ですね♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
豪快でパワフルな肉体労働担当の夏実と、マニアックで冷静沈着な頭脳労働担当の美幸の二人が織り成すドタバタコメディ。

特に良かったのは、二人の関係性。基本的にはトラブルメーカーの夏実が場面を引っ掻き回しますが、時折、美幸がキレると夏実以上にぶっ飛んだ行動をします。この二人が、互いを互いに尊重し、深い所で信頼しあっている様は、観ていて気持ちの良いものでした。

恋愛、という面でも二人の競合はありません。夏実は基本的に渋いオッサン好きだし、美幸には恋人がいるし。

二人とも、大学を終えて警察学校を卒業し、勤務しているので、いい大人ですが、中身的にはまだまだ子供です。それでも、時折みせる婦警らしさ(子供への優しさなど)にグッときます。お酒にまつわるエピソードなどもあり、「見た目は大人。性格は子供。それでもやっぱり大人な」20代中盤くらいの女性の魅力は描けていたかと思います。正直、(健康的な意味で)エロいw ⬅ココ大事(笑) 10代の女子には(リアルでも)出せない魅力ですなw

サブを固めるキャラも実に良い。二人の所属する墨東署交通課は、「独立愚連隊」「ワイルド・サファリ」と揶揄されるほど、個性的でアグレッシブな面々が揃っています。

ゴシップ大好きのトラブルメーカー眼鏡っ子の、頼子。女子より美しい女装子の、双葉。いじられ役で昭和の男って感じの、中嶋。可愛らしい女子高生の、沙織。話のわかる渋いオッサン、課長。そして、ライバルキャラ且つギャグ要員の、ホームラン男w

これといって目新しいキャラがいるわけではありませんが(まあ、原作自体30年以上前ですし)、おさえるところをちゃんとおさえてるな~という感じです。古き良き、を感じることができるでしょう。

ストーリー的に言えば、基本は1話完結の刑事モノですが、その解決法にオリジナリティがありました。前述した「そのキャラならでは」の解決法には一見の価値あります。

また、後半になるにしたがい、シリアス回が増えてきますが、これまた良いです。この緩急のつけかた、見事です!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 22

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ドラマなんてなかった・・・・でも長嶋の中嶋はよかった

女神様人気により日の目をみた警察アクションの傑作。
パトレイバーより前に警察=公務員とした最初の作品だったかな。
だから後藤隊長の愛車はトゥディなんですね。
作者によると婦警さんに切符切られて、超美人でミニスカだったら切られてもいいなぁ・・というけしからん妄想からうまれたそうな・。

OVAは非常にデキがいいです。TV版では1~4話になります。

藤島さん・・いやストライク男がなかなか出てこないのがあれですが。。。
原作以上にバイク、車の書き込み、演出は異常。
シーズン1は面白い。
その手のアクションが好きな人はたまらないと思います。

OVA版主題歌も誰かにカバーされてたかな。歌うはTPD(東京ポリスウーマンデュオ)それ篠原涼子がいたアレじゃん!!ってツッこめる、ネタがわかるヤツは俺よりオッサン決定。うまいかどうかは謎だが名曲。
以降はレコ屋とのタイアップ。

ちなみに優香が映画の主題歌を歌っているのは黒歴史?でもないか。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

昔、一時期ハマってた頃が 今でも好きな作品です

君望OVAと一緒に発掘されまして、久々に鑑賞。

「女神さま」から入って、深みにハマったパターンです。
元々何度も観直している作品でして、OVA~1期が特にお気に入りです。

笑いあり涙あり、アクションありコメディあり、クルマありバイクありメカあり、人間模様あり・・・。この作品のポイントを挙げ始めるとキリが無いですw

今と比べれば多々劣る面もありましょうが、その当時は文句無い出来だったように思います。

キャラソンとかサントラとかドラマCDとか、見事にドツボで聴いてましたね~。「TPD」とか今でもたまに聴きたくなります。

こう書いてると・・・やっぱり世代がバレるんでしょうねw

実写ドラマもあったような気がしてますが・・・そこはスルーで(実際スルーしてました)w

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

69.2 3 恋愛で警官なアニメランキング3位
名探偵ホームズ(TVアニメ動画)

1984年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (126)
609人が棚に入れました
『名探偵ホームズ(めいたんていホームズ)』は、小説『シャーロック・ホームズシリーズ』を原作にしたテレビアニメ。日本の東京ムービー新社とイタリアの国営放送局 RAI の合作。日本では、1984年11月6日から1985年5月20日までテレビ朝日系で放送。全26話。最初の6編は宮崎駿が監督・演出などを務め、その大部分の脚本を片渕須直が書いた。

声優・キャラクター
広川太一郎、富田耕生、一龍斎春水、大塚周夫

イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ふははは、ホームズ君さらばだっ! 宮崎駿監督のドタバタ活劇

 記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。
 なおこれらのレビューは個人的推論に則ったものである。言い切っているような台詞も、独自の解釈の一環であり、一方的な決め付け・断定をしているのではないものだと思ってもらいたい。

 NHKで放送していた名探偵ポアロとマープルのように、推理が中心ではなく、実は元気に動き回るキャラクターたちのドタバタ劇だ。

 『主だった登場人物
 コミカルで愉快な人々をご紹介』
 ホームズそのものはコナン・ドイルが手掛けた原作を金型にしているが、大きく違うところがある。
雰囲気は明るく、子供向けに修正が加えられていること。
おせっかい焼きで、かなり推論でものを言ってしまうし、それがまた外れないというご都合主義の目立つキャラになっている。がしかしこのアニメはリアリティを追及して推理をするのではなく、ドタバタ劇を楽しむ、事の成行きを見てにやつき、次第によっては画面に向かって笑いだしたりするのが目的ではないかと、筆者は思っている。
 事件の核心の部分も途方もない特殊メカで行われたりするので、奇想天外な展開が目白押しだ。いつ用意したんだそんなもの、というのが多い。
 助手であり、医者でもあるワトソンもコミカルかつお調子者で、ホームズがまだ引き受けるといっていないうちから、ホームズと私がついていれば大丈夫です、などといきなり請け負ってしまう。特に美人に弱いキャラクターとして描かれていた。
 モリアーティ教授は片方だけに眼鏡を使い、白いシルクハットとマントにステッキといういでだちで、飽くまで英国紳士を気取りたいのだが、実際はドタバタして憎めない三枚目のキャラクターだ。馬車と最初期の車が並列して使われているロンドンの町で、一際目立つ特殊メカを多用して世間を騒がせる、自称犯罪界のナポレオン、喝采願望と自己顕示欲の塊である。
 この特殊メカも宮崎駿監督独自の面白さを感じた。
 その行動力と発明力を活かしたほうがどう考えても大儲けできると思うのだが、そのあたりは突っ込んではいけない気がしてならない。
 負け続けで貧乏暮らしなのに、特殊メカの機材だけはしっかりと調達してくるあたりも、ご都合主義というより、そういうアニメだと思ってみたほうがいいと思うのである。
 モリアーティの部下、トッドとスマイリーは、海賊の一味という設定で登場する。職にあぶれてモリアーティの部下になった。背の低いトッドとひょろりと背の高いスマイリーはわかりやすい凸凹コンビで、ドジを踏んだり慌てたり、飛んだり跳ねたり、どんどんホームズに負け続けて貧乏になっていく……筆者としては一度くらい勝たせてあげたいと思ってしまうほど、愛嬌と味のある二人組である。最後までモリアーティについていくあたり、実は盗人生活を楽しんでいるのかもしれない。
 スコットランドヤードのレストレード警部は敏腕というより、こわもてと強烈な力押しのキャラクターだ。事件が起きるたびに、とりもなおさず突撃、目がくらむほどの塔の上だろうと、海上だろうとおかまいなしに空中ダイビングして、気球や特殊船に乗って逃走するモリアーティ教授を逮捕しようと躍起になる。このあたりはルパン三世に登場する銭形警部を彷彿とさせるキャラクターだ。逮捕だぁーと、叫びながら多数の部下たちを引き連れて突っ込んでいくのはお約束のパターン。また組み体操をしているのではないかと思えるような警察隊の追撃シーンも際立っていたと思える。
 ホームズが住むベーカー街B221番地の下宿管理人・ミセス・ハドソンは、登場したときには19歳の若さですでに未亡人になっている。おっとりしているかと思えば、ホームズよりも素早い身のこなしで疾走したり、一瞬の判断だけで的確な機転と行動力を垣間見せてくれる、いざというとき活躍するキャラクターだ。
 原作とは異なり若いだけでなく、とても美人で、気建が良く、暖かみを感じた。そして料理と掃除が得意。その魅力にはモリアーティ教授も一味のトッドもたじたじ。スマイリーにいたっては、いつもの気弱な一面ががらりと変わり、奮起触発されて部下と主の立場が逆転、モリアーティにですら命令口調でハドソン未亡人を気遣ったりする。
 魅力的というだけではなく、過去の設定も事件で活躍できるよう、飛行機乗り仲間の紅一点として活躍していたことになっている。
 主だった登場人物紹介のおしまいにひとつ。
 登場人物たちはみんななぜか犬の顔だ。猫は登場しても警察犬などは出てこないのだ。

 

『ちょっとした事件のあらすじ』
 全26話からなる作品群は、依頼人やモブキャラクター以外はほとんど同じメンバーで構成されている。

 1話・彼がうわさの名探偵
 プロトベンツに乗って帰路の途中、周囲を警戒しすぎて挙動不審気味な黒塗りの扉つき馬車が前方に立ちはだかり、ホームズの行く手の邪魔をする。ホームズが馬車の窓を覗いて確認できたのは、若い娘とその父親だった。港からロンドン行きの船にまでたどり着いた矢先、例の親子が馬車のタラップから降りてきていた。たまたま船に乗り合わせた医者のワトソンと知り合いになったホームズは世間話をしつつも、船上にいる親子の様子を盗み見る。その時、甲板で荷物運びが旅行用トランクを誤って不意に落してしまった。トランクの中から出てきた小箱を奪うように父親は引っ掴み、胸の懐に慌ててしまいこんだ。ホームズの鼻孔は、事件の匂いを嗅ぎ取っていた。

2話・悪の天才モリアーティ教授
 舞踏会を催していた銀行家サンプトンの屋敷からマザリンの宝冠が紛失する。連絡を受けて到着したレストレード警部は部屋の間取りを確認したが、宝冠があった部屋には犯人が逃走できそうなところはなかった。窓には鉄格子が填められて出入りはできない。舞踏会に出席していた紳士淑女は徹底的に調査を受けたが手掛かりは発見できず。部屋の鍵のありかはサンプトンと息子のザールしか知っている者はいないことから、ザールは疑われ、動顛して失踪する。ザールの婚約者ミス・シールズは、疑いを晴らすべくホームズに事件の真相を究明するよう依頼するのだった。

3話・小さなマーサの大事件!
 非常に精巧な贋金がロンドン市内に出回っていた。頭を抱えたレストレード警部だが犯人の手掛かりを掴むことができない。一方、新聞で贋金事件を知ったホームズの屋敷に、マーサという女児が一通の手紙を持って訪ねてくる。徹夜明けのホームズへの依頼は野良猫のミセス・ホリーを探してくれとのこと。ワトソンは本気で引き受けるのかというが、寝不足で混濁しつつあるホームズの着目眼はマーサの靴に付着していた泥から、歩いて三時間はかかるイーストエンドから来ていたことを推理していた。マーサの話を聞くと母親は早くに亡くなり父と子二人だけであったのに、前触れもなく外出したまま父親は帰っていないらしい。その父はプレス機の技師だという。まったく音沙汰がなかった父から初めて届いた手紙には、なぜか文字に小さな穴が開けられていた。マーサは日ごろ、父から何かあったらミセス・ホリーに相談しなさいといわれていたことを話す。この二つが結びついたとき、思わぬところから贋金事件の手掛かりが浮かび上がってきたのだ。

 全26話を記載しようと思ったが、長すぎるので割愛することにした。イギリス中を飛び回るホームズの活躍には多大な無茶があるが、理論的なものではなく飽くまで活劇だと思うべき、というのが筆者の見解である。

 筆者個人にとっての宮崎駿アニメの特徴を、本作品ホームズと照らし合わせて考えた。

1. ボーイ・ミーツ・ガールの描き方がうまいこと。
 今回はホームズが主役なので恋の話は依頼人などのサブキャラクターが行っている。恋愛関係にある登場人物たちは結婚できる年齢だ。映画館で視聴を経験しただろう諸人には一風変わった印象を与えるのではないだろうか。

2. 軍隊や警察の大隊が躍動感あふれる描き方をすること。
 スコットランドヤードの警官たちが突撃しまくる。銭形警部率いる警官隊よりさらにコミカルに、さらに派手に、さらに現実離れした動きで縦横に駆け巡る。

3. 軍事だけでなくメカそのものの愛着があり、うまく描けること。
 モリアーティ教授のメカはだんだんエスカレートして、最後のほうになると現代でもそんなメカは作れないとんでもメカまでもが登場する。

4. 空を飛ぶ表現力が高いこと。
 気球に飛行機だけでなく、人間もパラシュートなしで空中ダイビングさせる荒業の数々を繰り出す。宮崎駿と空の関係はとても大きく、夢を描きだす重要なシーンだと筆者は考えている。

5. 女性の描写が独特で魅力的なこと。
 ミセス・ハドソンはもちろん、登場するヒロインキャラは顔つきが犬なはずなのに十分魅力的に描かれていると筆者は感じた。名探偵ホームズ系のヒロインはあとの宮崎駿作品には出てこないタイプなので、新鮮さを感じる人もいるのではないだろうか。

6. 子どもたちが元気で動き回ること。
 これでもかというほど子供たちが元気で表情豊か。それが宮崎駿監督の特徴の一つだろう。子供達の集団がちゃんとホームズの手伝いをしたり、人質にされていた子どもが単独でも活躍したりするシーンがある。
 

 これらの特徴が魅力に直結している、というのが個人的な見解だ。スタジオジブリの名は不動のものになったと思えるが、それ以前の駿監督作品にスポットライトが当たることは少ない。さらには、未来少年コナンの話題が若干出ることはあっても、ホームズの話題はまず出てこないようだ。
 ジブリが好きだけれど、最近の作品はちょっと…という人には適したアニメではないだろうか。隠れた名作なのかもしれない。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 19

Zel さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

空からこぼれたSTORY

1985年放映作品

日本のアニメ制作会社(現在解散)とイタリアの国営放送局が共同で制作、監督は宮崎駿・御厨恭輔
両国で放映されたグローバルなアニメ

すごくワクワクできて、とても優しい気持ちになれる作品
登場人物が犬の姿なんだけど、これがまた可愛い
ホームズ ワトソン モリアーティ教授 ハドソン夫人
魅力的なキャラクター達が宮崎監督の演出で生き生きと動いている
人情味溢れるストーリーに温かい気持ちになれること請け合いです

OP曲やED曲も優しいメロディーで耳に心地よい
ちなみにレビューのタイトルは主題歌の題名

鑑賞したのは幼いころだけど、感動と興奮が心にずっと残ってる素晴らしい一作です

ホームズ役は(故)広川太一郎さん
宇宙戦艦ヤマトの古代守でです

ワトソン役は富田耕生さん
プロゴルファー猿のおっちゃんです

この二人のやり取りは見ていて楽しかったです

投稿 : 2024/11/16
♥ : 11

キムキム さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

日本とイタリアの合作。  日本らしいアニメーション+ヨーロッパらしい情景(設定)

全26話
見てたのは小3ぐらいのときだったような気がします
どのくらい見ててかよく覚えてないけど、26話分だったら全部見てるのかも

原作はコナン・ドイルの有名なあれ
原作よく知らないので比較は出来ないいんですけど、これだけは言えます。原作と違って登場人物はみんな犬です。登場人物って言わないか。
基本的にはモリアーティー教授との勝負みたいになってたかと

全体的に見やすかったです
まだ幼かったころわりと楽しんで見てました
ただ、ちょっと(記憶曖昧だけど)心理描写、社会的な設定が当時の自分には難点だったかな?
キャラは前述したとおり犬なんですけど、ホームズとかはけっこう紳士的でかっこよかったです。強気に出るところは出て根は人を思いやったりして優しかったり。
それと懸命なワトソン君もかっこよかった。助手のなんたるかを学んだ気がします。

OP/EDはともに耳に残る琴線に触れるようないい曲です
いまでもわりとはっきり覚えてます

探偵ものですが(低年齢層にも見やすい)ほんのりとした明るいアニメでした。
お暇なときにでもどうぞ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

60.8 4 恋愛で警官なアニメランキング4位
恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (54)
153人が棚に入れました
亡き父の跡を継いだわたしは、小さな映像会社「キセキエンタテイメント」の社長兼プロデューサーとして、TV番組『奇跡発見!』を盛り上げようと日々奮闘していた。そんなわたしの前に現れたのは立場も性格も違う4人の『Evolver(超進化人類)』。天才科学者として知られるシモン。人気絶頂のアイドルであるキラ。警官としてEvolver犯罪対策局に勤めるハク。そして、わたしの会社の出資者であるファーレイグループCEOのゼン。彼らEvolverと出会うことで、わたしは父の死の真実と、自分が失った記憶、そしてその裏に潜む巨大な陰謀へと巻き込まれていくことになる。わたしと彼らが全力で走り続けた先にたどり着く真実とは…。

声優・キャラクター
杉田智和、柿原徹也、平川大輔、小野友樹

北山アキ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

乙女ゲーの看板で闇鍋売るやつ

4話まで観て
どんどん乙女ゲーじゃなくなってきてる。
ヒロインも作劇もその規格をぶっちぎってくる。
もはや乙女ゲーヒロインの器から溢れ出ちゃってるよ。
むしろ終末のハーレム。
なかなかフリーキーなお点前で。

1話観て
とりあえず「死にたいんですか!?」は、今期アニメで不適合者のお城クルクルに並ぶ屈指の噴飯シーンだった。
予備知識なくても乙女ゲー原作なのは伝わるけど、主人公の他者依存が無くてあまり嫌味じゃないからもう少し観てみたい。
作画クオリティは良いし、声優陣も有名どころ。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 2
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

中華乙女ゲーが原作

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
というだけで、大半の人は視聴意欲を失いそう(笑)ですが、そこまでは悪くはないアニメかな。

「恋とプロデューサー」というタイトルなので、アイマスのような設定に思いますが、女性主人公がテレビ番組のプロデューサーです。珍しい設定ですね。

乙女ゲー原作なので、基本的に男が観ても響かないでしょうが、いきなり逆ハーレムって感じでもないので、視聴はしやすい部類に入ります。

資本は中国でしょうが、「ユーリ!!! on ICE」や「LISTENERS リスナーズ」などを作ったMAPPAが作っているので、アニメーションとしては安定して動きます。

中華アニメ、乙女ゲーアニメというだけで無理、という方以外は視聴しても良いかもしれません。

あ、別に面白くはなかったですよ、個人的には。不快には思わないってだけで。

《以下ネタバレ》

【視聴断念(3話まで)】
{netabare}
秘密組織、ブラックスワンだと!?、、、だせぇ(笑)

予備知識なしで1話を観ていて、5分くらいで「なんか中国っぽいアニメだな~」と思っていたら、最後にファーレイ(ファーウェイ)が出てきたので、やっぱりな~と思った。何に中国っぽさを感じたのか自己分析してみたが、わからない。でも、確実に中国っぽい。

別に中華アニメだからって、それだけで嫌いになるわけではないが、面白いアニメがほぼないのは事実。これもまた、しかり。

このアニメ、個人的には、「プロデューサーと恋」だったら、全然楽しめた。つまり、「お仕事アニメ、ついでに恋愛」。Wikiによると、原作ゲームは、各男性キャラの好感度を上げるために、番組製作で成功してアイテムをゲットしなければならない仕様のようなので、そのシステムを生かしたアニメ作りをすれば良かったと思う。異能とか謎の組織とか詰め込むから、とっちらかるのだ。

あ、その辺が中華アニメっぽく感じた原因かも。なんか、中華アニメって引き算が出来ていない、ゴテゴテしたものが多い気がする。中華料理と和食の文化的違いというかね。

とまあ、色々思うところはあるが、結局は日本のオッサンの戯言。結局、メインターゲットは中国人の女性だろうし、サブターゲットとして、日本など各国の女性なのだろうから、そこが面白いと思えば問題ないのでしょうね。女性目線のレビューを読んでみたいと思いました。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
世界の全てって、そんな深みあるアニメになるのか? どう考えても、女性向けアニメって感じだけど。空飛ぶ人、認識阻害かけないと、目立って目立って。ファーウェイ? ぽいとは思ったけど、中国資本アニメなのね(それだけで理由を下げることはないけど、今まで面白かった試しがないんだよな)。

2話目 ☆2
機密情報っぽいこと、みんなめっちゃ説明してくれはる(笑) 川に飛ぶ必要が、どこにあったの? 秘密組織、ブラックスワンだと!?、、、だせぇ(笑)

3話目 ☆2
一応三話まで観たが、これといって面白くなりそうもないので、ここらで離脱しやす。

4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆


7話目 ☆


8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

プロデューサーって、そっちなの? キャスト一覧で主人公が「わたし」の表記は斬新(笑)!

第1話を観ました。とりあえずいわゆる「乙女ゲーム」原作のアニメのようです。評価は一応保留にしていますが、作画や声優に関してはけっこう好印象でした。

特に予備知識なしに視聴したのですが、どうやらストーリー的にはタイトルからは想像しにくい「異能バトル」的な物が予定されているようです。

女性主人公が仕事の過程で男性キャラクターたちとの関係を深め、かつストーリー進行にバトル要素を伴うという意味では『ニル・アドミラリの天秤』とかが類似作になるんでしょうか。「ニル・アド」の舞台は大正時代で、こちらは現代ですけれども。

タイトルの「プロデューサー」ですが、ゲームやアニメにありがちな芸能プロダクションにおけるそれではなく、主人公の仕事は「テレビ番組制作会社の制作プロデューサー」ということのようで、この設定は少しばかり目新しいかもしれません。

作中で「社長」と役職名で呼ばれたり、「君」、「お前」、「あなた」といった呼ばれ方で固有名詞で呼ばれない主人公ですが、アニメ公式ページを見るとキャスト一覧には「わたし:金元寿子」とあるので、なんと人名自体が公式に設定されていないようです。アニメなので主人公に声を付けないわけにはいかずキャスティングされたということでしょう。

第1話によれば「わたし」は大学在学中に父を亡くし、若くして弱小番組制作会社の社長を引き継いでいるようです。

作中では異能を持つものは「Evolver(イボルバー)」と呼ばれます。原作ゲームのシステムでは、番組制作会社の社長として社の業績自体を上げないといけないようですが、アニメでも会社経営自体の問題と「Evolver」を巡る事件での両輪でストーリーが進むようです。

特に放送前からマークはしていませんでしたが、少なくとも第1話を観た限りでは意外と面白かったので、しばらく視聴を継続してみるつもりです。
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最終話まで無事完走。そんなに期待しないで観ていましたが、けっこう面白かったです。真面目にツッコもうとするといろいろアラは出てくるんでしょうが、そういういじめはしたくなくなる良さはありました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 19
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