2024年度の怪異おすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2024年度の怪異成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月10日の時点で一番の2024年度の怪異おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.9 1 2024年度の怪異アニメランキング1位
〈物語〉シリーズ オフ&モンスターシーズン(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (73)
363人が棚に入れました
高校を卒業し、阿良々木暦の物語は終わった。 今度こそ、本当に終わった。 しかし暦に助けられた 彼女たちの物語は、 終わってはいなかった。 青春の中でもがく彼女たちの、 前日譚、あるいは後日談。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ぴーすぴーす

シャフト制作。

阿良々木暦の物語は無事終了するも、
彼に救われた少女たちにまつわる、
いくつかの前日譚、後日談が語られる。

公式発表では愚物語、撫物語、業物語、
そして大学生編である忍物語とある。

開幕は付喪神の童女、斧乃木余接による、
永久の怪異しでの鳥についての観察報告、
つまり阿良々木月火の日常の監視である。

{netabare}彼女はしでの鳥の現世での姿であり、
あらゆる傷を癒すがゆえに何も学ばない。
肉体のみならず、心の傷まで癒すがゆえに、
人生を省みる必要もなく学ばないのである。{/netabare}

超ド級にやっかいなキャラである。

多彩な映像表現と音楽、
相変わらず楽しくて安心しました。

最終話視聴追記。
終幕は女子高生ミイラ化事件の顛末、
{netabare}バスケ部員の心の闇が吸血鬼を呼び寄せたのか、
万死の吸血鬼スーサイドマスターも登場し、
キスショットとの因縁も語られる。

怪異にはそれにふさわしい理由がある、
少女の青春の迷いが悲劇を生んだのである。{/netabare}

個性溢れる面々の喜劇にして悲劇、
そこが物語シリーズの魅力なのでしょう。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 19
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

シリーズの疲弊は新房演出ではもうカバーできない。前半はかなり面白かったですが…

 前半の撫子のストーリーは、撫子が阿良々木と絡んでいろんな出来事があったので、その総括あるいは未来につながる可能性を見せてくれました。もともと他のキャラよりも非常に一般人の感覚に近いし、ダークサイドも表現されていましたので、キャラ造形に深みがありました。

 エンタメとしても斧乃木余接との絡みが面白いし、何より演出に力が入っていたので見ごたえがありました。

 後半の忍とスーサイドマスターは面白くないとはいいません。最後まで見られたので。ただ、それは私に物語シリーズとしてなじみがあるから慣性あるいは惰性で面白さを感じるだけであって、客観的に見たら面白さはかなり微妙だったと思います。

 というのは撫子と違い、スーサイドマスターもバスケ部のメンバーもまったく思い入れがありません。忍も阿良々木との絡みでドーナッツギャグとかやっている分には良いキャラなんですけど、600年とか長命と眷属から無理やり話を作っているだけに見えます。そして、撫子の前半に比べてテンポが悪すぎます。非常にかったるい時間でした。

 作画はさすがです。非常に美しいものでした。声優さんも豪華だし言うことはありません。OPEDも面白いと思います。ただ、新房演出だけではもう面白さは担保できないところにシリーズは疲弊していると思います。

 新しい表現に挑戦するのも手かな、と思いました。評価は要素としてはハイレベルなので高くなりますが、主観的には70点はいかないかも。前半が90点なら後半は50点。話数で加重平均すれば平均で70点を下回るかなという感じです。



1話 挑戦的な映像は想像以上で驚きました。そして女子がすごい。

{netabare} もう映像表現のレベルが段違いですね。作画レベルとかエフェクトとかそういうことではなく独自性とか挑戦とかそういうところがすごくて、映像そのものを楽しめます。「作画がすごい」と言われているアニメとは違う方向性ですが、その映像表現の斬新さに驚きます。

 そして、女子表現。そう、女子を描きたいという気持ちがものすごいですね。とにかく斧乃木余接の映像表現がすさまじかったです。

 あと、過去多用していた文字芸も一部使用していますが、あまり多用しなくなりました。化物語の時代は紙芝居でしたけどかなり動きも出ています。

 内容はいつも通り寓話もテーマもなく「物語」です。意味性を付与することはできるでしょうが、それは本作の楽しみ方ではないでしょう。そして、だからこそ面白いとも言えます。残念ながら本作の部分は原作を追っていないのですが、また読みたくなりました。

 想像の数段上を行くクオリティでした。体感10分でした。これは楽しませてもらえそうです。{/netabare}


2話 撫子は人間味がでてロリっ気が無くなったせいか非常に可愛くなりました。

{netabare} 今まで千石撫子って、無駄にエロかったしキャラが立っていましたが、あまりに計算されたキャラで私はあまり好きではなかったです。が、今回はいいです。人間的な弱みが出てきたせいか、ロリっ気が抜けたせいか、非常に魅力的です。

 で、話ですけど、進路問題とかプロの1万時間とかもったいぶって深そうな話になりそうで、結局非常にばかばかしい展開になります。成長とアイデンティティの問題にもなりそうですが、まあ、どうせ相対化してメチャクチャな話にするんだろうな、という気もします。それが面白いんですけどね。

 それ故に名作にも秀作にもなりえない構造だと思います。オフシーズンなのでそれでいいんでしょう。それでいてキャラが深掘りできる。本当にアニメ界の中では特異な作品だと思います。

 しかし、絵がいいなあ…なんなんでしょう?すごすぎ。で、EDはYOASOBIなんですね。歌詞はちゃんと撫子の成長と変化のこと歌ってるみたいですね…よく聞き取れないですけど。{/netabare}


3話 ここにきて最高の映像でした。思春期「気分」の描写が良い回でした。

{netabare} やばいです。映像がすごすぎて見入ってしまいました。1話もすごかったですけど、3話は格別です。特に前半が素晴らしかったかな。作画がいいといわれる作品は沢山ありますが、映像としてここまで人を引き付けるセンスには脱帽するしかありません。OPももちろんすごかったです。それと音響も細部にわたって工夫があるようです。

 この作品、含意はあまりないですけど「気分」はあるんですよね。思春期の気分、中学生の孤独、親との関係性。それがそれぞれの実体験と合わさると含意に似たものができる感じでしょうか。本作は成長という題材をちりばめていますがそこに解答がないのは、この作品における化物の位置づけそのままです。

 その気分を共有できる老倉との会話も良かったですが、本当に綺麗なキャラデザだなあと思います。記号としての美人のキャラはいくらでも見てきましたが、普通に絵として美人だと思える数少ないキャラです(私はツインテール時代が好きですけど)。

 いや、面白い。最高です。映像もテンポも演出も内容も何もかもがいいです。すごいとしか言いようがないです。 {/netabare}


4話 今回は見るべきところがなかったかな。

{netabare} 今週はちょっと映像的には見せ場がなかったかなあ。逆撫子の襲撃シーンくらいでしょうか。いや、もちろんレベルが高いのはわかりますが、3話がすごすぎました。来週以降の「ため」でしょうか。

 面白さもちょっとだけ中だるみの回でした。コロナにかかって咳をしながら見たせいかもしれませんけど。次回話が大きく動くでしょうから映像、展開の両面で期待です。{/netabare}


5話 超人気シリーズ故の贅沢で稀有なキャラの掘り下げ。

{netabare} 冒頭の方の絵画的な画面が美しかったです。手ブラの撫子の群衆もちょっと驚きました。

 まあ、そういう視覚的な面がすごいのは1話からずっとなんですけど、話が面白いですねえ。化物語シリーズは含意がないと思ってましたが、今回は結構成長課題を乗っけてきましたね。ただ、それが本作では特殊で、人気シリーズ故に物語内でストーリーとして見せた撫子の顔が本当にある、という点です。

 撫子は特に心に闇を抱えている分、非常にいろんな話の主役となりました。そこを逆手にとってここまでのキャラの総括に仕上げてきたのは、本当に素晴らしいと思います。超人気シリーズだからこその贅沢で稀有な話ですね。{/netabare}


6話 負けヒロインの再生の物語。本当に面白くて素晴らしい内容・映像でした。

{netabare} 1人のキャラの再生の物語をよくぞここまで、丁寧に面白く描きました。素晴らしいと思います。「負けヒロイン」のその後に続く物語に普段あまり目を向けませんが、彼女たちにも成長がちゃんとあります。そして、次の恋愛に向けて再スタートを切ります。

 少し強引なハッピーエンドではありますが、それは1つの事をやりきることと、自分の反省をしっかりする。そして、過去に見切りをつける。これがあるから、受け入れられます。

 しかも、2話~5話の間、たった1人の内面と成長をほぼ数名の登場人物だけで描き切りました。その構造で、まさに自分で自分を見つめなおす物語になっていました。
 作品の内容も素晴らしかったですが、少ない登場人物でこれだけ面白く飽きさせない作品に仕上げたのもまた素晴らしいです。{/netabare}


7話 日常と心の闇の構造でないので、キスショットの話は面白くない。

{netabare} この話を見てこの物語シリーズの何がつまらないか、やっとわかりました。キスショットの物語が面白くないんですね。
 私は「傷物語」のレビューは結構ボロクソに書きました。映画3本にまとめたこと、色合いなどなど。ですがそのいら立ちはキスショットの物語に対する反発のような気がします。

 物語シリーズにおいて、他の女子キャラと化者の物語は日常の中で、自分の心の歪みと周囲の人間の軋轢が生み出す闇のような存在です。それが助かるのは自分でしかないといことだと思います。

 ところが、キスショットの話って、設定なんですよね。キャラ造形に後から付け足したのも不満ですが、少なくとも物語シリーズにおける怪異の在り方とまったくかけ離れています。新規の奇異なキャラを登場させてまさに茶番劇を繰り返すしかなくなってしまいます。

 そこが私には面白くないんだと思います。6話までと比較して評価は残念ながらかなり落ちるだろうなあ、という気がします。撫子の成長を感じさせる物語と違って過去の話ですし。
 不思議なのは原作者はしつこくキスショットの話を書きたがっているのなぜでしょうか? {/netabare}


8話 このパートはストーリーもキャラも美術もセリフも嫌い。2話で区切りがついて良かったですが…

{netabare} さて、キスショットの過去の設定のための設定のような、寓話とは似て非なる言葉遊び。本当にキスショットの昔話は話は面白くないです。

 スーサイドマスターから見た場合は、何か読みとれるものがあるかもしれません。死を無駄にしない、喰うことと愛することは同じ…いろいろ感じるものがあるかも…いや、やっぱり言葉遊びも良いところです。しかも、キスショットがらみだとキレがないです。やっぱりダメです。本当に面白くない。いかにも後付けの設定の説明が嫌いです。

 このまま後半がこの話だったら切るつもりでしたが、7,8話で終わり見たいですね。この先どうなるかです。現代でスーサイドとキスショットの話が続くのか。まあ、現代劇で他のキャラがかかわってくるなら、面白さも期待できなくはなさそうです。ですが、できれば違うキャラで展開してほしいなあ。{/netabare}


9話 神原と阿良々木の安定感。話も面白い。演出は手抜き?

{netabare} ロリキャラ(撫子含む)じゃないとスタッフのやる気が無くなるのでしょうか。前半の演出の豪華さがないのはは不満点です。

 冒頭スーサイドが出来てきてちょっとがっかりしましたが、結果的に話は面白かったです。暗号のところが冗長でしたけどね。新キャラがですぎで、感情移入という点で心配でしたが、神原と阿良々木が出てきたので、その点はいつも面白さが出ていました。

 なかなか、いいんじゃないでしょうかね。やっぱり撫子のところほどじゃないですけど。{/netabare}


10話 ロリ大集合も忍と八九寺はなあ…斧乃木ちゃんが必要な理由がわかります。

{netabare} いつものロリキャラが大集合である意味ほっとするような展開ですが、やっぱりキスショット関係の話は興味もてないなあ。実は八九寺も形骸化してしまい、パタンギャグとしてもパワーが落ちてるかなという気がします。斧乃木ちゃんが必要な理由がわかります。この子は無表情設定で強引ですけど何をしてもギャグになります。

 それはそうと7つの奥義って刀物語の奴ですね。そういうメタギャグはもう古いかなという気もします。作品数がありすぎて全員の共通認識じゃないですからね。

 あとEDについて触れてませんでしたが、私は曲そのものの出来がいいし、化物語シリーズに合っているので悪くないと思います。珍しくアニメのクオリティが付いてきてない気がします。{/netabare}


11話 会話劇を演出で魅せる手法の限界かな?

{netabare} 最近、アニメ作品の情報量について考えているのですが、この作品って妖怪が出て事件が起きてバトル的な展開とならない限り、完全な言葉遊びなんですよね。特に言葉遊びが激しいのが忍のパートだと思います。その会話劇は1次元の情報です。だからこそ演出で魅せないと本作は成立しないのですが、さすがに演出はすごいとは思うのの、シャフト新房演出は、過去に見たことがあるものの変化形でしかありません。つまり、視聴者を引き付けるには圧倒的に情報量が不十分な気がします。

 今のOPを見れば、昔のサスペンス劇場のオマージュとしてよくできているのはわかりますが、ウエルメイドというのが、見飽きているというのと同じ意味になってしまっています。

 やっぱり、物語がないと作品にはなりません。その物語が後半は薄味すぎます。{/netabare}


13話 なんと14話がある!というのが一番の驚きでした。

 ずっと単調な会話劇が展開しているだけですね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 10

ミュラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

物語シリーズってこんな感じなんだね

今まで物語シリーズをまともに見てこなかった。
語りだけからすると、涼宮ハルヒの憂鬱に雰囲気が似ている。

制作陣的には監督、アニメ制作会社は、あのまどかマギカ。
独特な表現がくせになる。
唯一無二のアニメだろう。
今までを知らなくても、十分に楽しめるクオリティはすごい。

今回は20話の予定らしい。
愚物語、撫物語、業物語、忍物語が綴られるということだ。

11月2日追記
配信で見ていたため、全話見終わってしまいました。
全14話じゃないですか。
それでも独特な語り、大変面白かった。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 4

67.8 2 2024年度の怪異アニメランキング2位
ダンダダン(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (50)
358人が棚に入れました
霊媒師の家系に生まれた女子高生・モモ<綾瀬桃>と、同級生でオカルトマニアのオカルン<高倉健>。 モモがクラスのいじめっ子からオカルンを助けたことをきっかけに話すようになった2人だったが、「幽霊は信じているが宇宙人否定派」のモモと、「宇宙人は信じているが幽霊否定派」のオカルンで口論に。 互いに否定する宇宙人と幽霊を信じさせるため、モモはUFOスポットの病院廃墟へ、オカルンは心霊スポットのトンネルへ。 そこで2人は、理解を超越した圧倒的怪奇に出会う。 窮地の中で秘めた力を覚醒させるモモと、呪いの力を手にしたオカルンが、迫りくる怪奇に挑む!運命の恋も始まる!? オカルティックバトル&青春物語、開幕!

69.0 3 2024年度の怪異アニメランキング3位
傷物語 こよみヴァンプ(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (20)
197人が棚に入れました
阿良々木暦が彼女と出会ったのは、ある夜のことだった。
キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード。
伝説の吸血鬼。怪異殺し。怪異の王。
腕も脚も無残に引き千切られ、豪奢なドレスを赤く染めて、無惨な姿で血の海に倒れる化物。
しかし暦は、そんな彼女を美しいと思ったー
西尾維新による小説をシャフトがアニメ化した〈物語〉シリーズの、原点。
三部作として公開された映画『傷物語』が、ひとつの物語となる。
全ての〈物語〉のはじまりを、ふたたび。

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

事前情報入れなさすぎた(苦笑)

傷物語、新作~?って思って観に行ったらめっちゃデジャブ感があって「え?なんで?」ってなったw

過去の3部作の再編集版だったのか…

一気に観れて楽しめた^^
でも阿良々木くんの早口マシンガントーク好きとしてはちょっと物足りないな。やっぱり…

投稿 : 2024/11/09
♥ : 5

60.4 4 2024年度の怪異アニメランキング4位
嘆きの亡霊は引退したい(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (30)
163人が棚に入れました
トレジャーハンターになろうぜ 目指すはただひとつ、世界最強の英雄だ かつてそんな誓いを交わした六人の中でひとりだけ圧倒的に才能がなかった少年がいた。 ある日挫折を口にした彼に、幼馴染は言った。「クライ、お前、特に役割ないんだからリーダーやれよ」 才能があり過ぎる怪物達(=幼馴染達)で結成されたパーティ《嘆きの亡霊(ストレンジ・グリーフ)》は数年にしてその名を帝都中に轟かせ、そのてっぺんに据えられた彼はあれよあれよという間に最強パーティのリーダーとして祭り上げられた。 跳ね上がる周囲からの期待により彼の言動はいつだって勘違いされ、事態は予想もしない展開に…。 これは、最強パーティのリーダーにして最強のクランマスターとして名を馳せるクライ・アンドリヒの栄光と苦悩に満ちた英雄譚である!

74.5 5 2024年度の怪異アニメランキング5位
劇場版モノノ怪 唐傘(アニメ映画)

2024年7月26日
★★★★★ 4.2 (13)
46人が棚に入れました
2007年に放映されたTVアニメ『モノノ怪』が、大奥を舞台に劇場版として新生。才色兼備のアサと居場所を求めるカメは、新人女中として大奥に上がり集団に染まる儀式に参加する。だが女中たちを徐々に覆ってゆく何かによって悲劇が起き、薬売りがモノノ怪を追う。

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ノイタミナ枠みたいなの復活しないかなぁ〜。最初の「化猫」が結局最高傑作。

 声優が神谷さんに変更になったが、基本TVアニメのスーパーサイケデリックアクション作品路線を強化した感じで他にはないナニかになっていました。


 ただ、個人的には花澤さんや悠木さんが出てて、舞台が大奥と聞いて、陰湿な情念でドロドロかつグッチョングッチョンなレズる世界を見たかったので少々残念。どうせ映画なんだし。


 このシリーズは、そもそもノイタミナ枠「妖 アヤカシ」の一編でやった「化猫」の好評から一本立ちしたものですが、正直最初の一本にはその後は遠く及ばないと言いたい。


 「化猫」は、とにかく悲劇として素晴らしく完成しており、それが最後に文字通り「解き放つ!」ことで、多くの感情がカタルシスに至る傑作でした。終わった後の余韻も素晴らしいし、薬売りもより柔らかいキャラだった。

 
 その後の作品では、残念ながらドラマが後退して異常な美術世界のための舞台装置化してしまって少々物足りない。本作で興味を持った方、或いはTVアニメは見てるけど最初のやつは見てない方は是非御覧ください。悲しい悪役作品として屈指の名作です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 7

nyamu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

極彩色の中毒性のある映像

とにかく映像が凄い。

グルグル動くアングル、目まぐるしく移り変わるカット。
背景はタイトル分からないが美術で見たことある多分有名な絵画も使われていたり、一瞬しか映らないカットでも手抜きはない。

基本的にキャラクターから建物、空の色、匂いの表現まで独特の印象に残る色遣い。
クライマックスでは極彩色の映像が流れ込むように押し寄せて来て、圧巻。劇伴も良かった。

この映像がとても好みで何度でも見たいと思う中毒性がある。

一方、ストーリーは難解かもしれない。

途中で飽きたり面白くないということはないが、筋は分かるものの根本的な部分が映画を見るだけではちょっと理解しにくい、と思う。
分からないことはないけど完全に理解できたと思わせる爽快感的なものは無く、それがちょっと物足りないと感じさせるところかと。

とはいえ、ストーリー部分の若干の弱さを補ってあまりまるほどの映像なので観て損は無いし映画館でこそ見るべき作品。
この映像表現は10年、20年経っても見劣りしないと思う。

3部作のようなので次も映画館で見たいと思う。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 3

63.4 6 2024年度の怪異アニメランキング6位
株式会社マジルミエ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (29)
176人が棚に入れました
「魔法少女――それは強くて、格好良くて、しなやかで。誰もが憧れて、高給取りで、人気が高い、立派なひとつの職業だ」 内定がもらえず就職活動に苦戦中の女子大生・桜木カナ。 「自分は社会に必要とされていない」と自信を喪失していた彼女は、ある日、面接先で“怪異”と呼ばれる自然災害に巻き込まれてしまう。 その窮地を救ってくれたのは、ヤンキー気質の魔法少女・越谷仁美――。 持ち前の記憶力で、“怪異”と戦う越谷を手助けしたカナは、魔法少女としての才能を見出され、ベンチャー企業・株式会社マジルミエに新卒入社することに。 しかし、マジルミエで彼女を待ち受けていたのは、越谷をはじめ、ひと癖もふた癖もある変わり者ばかり……。 魔法少女絶対主義者のコスプレ社長・重本。 不気味なほどに気が利きすぎる営業マン・翠川。 根暗でコミュ障で魔法少女マニアのエンジニア・二子山。 さらに、憧れていた魔法少女は、華やかさの裏で、時に命をも落としかねない危険な仕事でもあった……。 人の命と仕事への責任を胸に秘め、今、社会人として一歩を踏み出した魔法少女の戦いが始まる――
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